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金融市場に影響を与え始めたウクライナ情勢とFRBのアナウンスメント効果   2022/01/25(火)07:23:48  
   ロシアによるウクライナ侵攻懸念が金融市場に悪影響を及ぼし始めている。
1月10日から始まった米ロ高官級協議は、現状では妥協点が見つけられていない。
14日には米国のサキ大統領補佐官が会見で、「ロシアがウクライナに侵攻する口実を作るために、ウクライナ東部に工作員を送り込んだという情報がある」とコメント。
17日には、英国がウクライナへ防衛支援として兵器を供与したことを表明。さらに、米国の上院議員団がウクライナへ訪問し、自衛のための兵器の提供を申し出ている。
18日には、ドイツのベーアボック外相がロシアを訪問し、ラブロフ外相と会談。ロシアが誤った決断をしてウクライナへ侵攻する場合、ロシアから天然ガスの提供を受けているパイプライン「ノルドストリーム2」の停止を示唆するなど、米英欧とロシアとの関係に緊張が高まっている。
 先週はこうした地政学的リスクを意識して米10年債、英10年債、ドイツ10年債、フランス10年債などの国債が買われる動きがあり、米FRBメンバーが繰り返し、利上げの前倒し実施と、年内3回-4回の利上げ観測にも関わらず、週後半には、安全資産として米10年債、英10年債、ドイツ10年債、フランス10年債などが買われ、利回りが低下する場面があった。
 為替相場では、実際にロシアとウクライナとの軍事衝突が起きると、ユーロ/円相場でのユーロ売り・円買い要因になる。また、ユーロ/ドル相場でも、ユーロが売られる動きになってきている。
米国だけでなく、自衛のための武器を提供した英国など複数の国が矢継ぎ早に、ウクライナ支援で対応している状況を見ると、ウクライナ国境付近でのロシア側の動きが活発化してきているのだろう。
 このような地政学的リスクが高まる時期に、米国では国内問題として、インフレ圧力に対し、パウエルFRB議長、ブレイナードFRB理事に加え、14日にはウィリアムズニューヨーク連議総裁も「足元の物価は高すぎる。利上げを決定する時期が近付いている」と発言するなど、FRBメンバーの相次ぐ利上げ示唆によって、実際はまだ利上げしていないものの、アナウンスメント効果から、米10年債利回りや米株式相場は、年内にFFレートを4回(0.25%×4回=1.0%)程度引き上げることを織り込み始めている。米10年債利回りは、19日には1.902%まで上昇する場面があった。
 単純計算しても、年内に米国の政策金利が1.0%引き上げられれば、昨年末では1.4%から1.7%あたりで推移していた米10年債利回りは、2.4%から2.7%あたりまで上昇してもおかしくない。これは、強いドル買い要因になる。一方で、ロシアがウクライナに侵攻すれば、ユーロ圏経済や英国経済に大きな不安定要因がおきることになるので、ユーロ、ポンドなどの為替相場と、世界の株式相場の売り要因になるので、足元ではできるだけ買い持ちポジションを解消しておくことが、リスク回避につながるのでお勧めである。
 


急変するFRBの金融政策運営と米国景気の現状判断   2022/01/18(火)07:17:29  
  1月5日に公表された昨年12月14日・15日のFOMC議事要旨に引き続き、11日に開かれた米議会上院銀行委員会のパウエルFRB議長再任承認公聴会でのパウエルFRB議長の証言と、13日に開かれた同じくブレイナード次期FRB副議長承認公聴会でのブレイナード理事の証言が、先週の金融市場に大きなインパクトを与えた。
パウエルFRB議長は、「米経済は、すでにFRBの支援策を必要としないほど力強さがある。足元の新型コロナウイルス感染者の急増による短期的な悪影響は乗り越えられるだろう。FRBには高いインフレ率を定着させないために行動する決意があり、現在の景気拡大を持続させるために、早期の政策金利引き上げや保有資産の縮小が必要になってきている。米経済はすでにFRBのインフレ目標を大きく上回っている(ほど需要が強い状況である)。FRBが行っている非常に緩和的な金融政策を必要とはしていないと判断している」と、早期利上げ姿勢だけでなく、FRBの資産縮小についても述べるという踏み込んだ証言を行った。これまでは今年の6月あたりと見込まれていたのが、3月のFOMCで、初回の利上げを行う決意を固めているものとの見方が広がってきている。
さらに、13日のブレナードFRB理事の議会証言では、「米経済は、これまでの約50年間の景気回復局面の中で、最も強い成長と失業率の低下が見られている。3月のテーパリング終了次第、FRBは年内に複数回の利上げができる(ほど、インフレ圧力が強い)」と証言した。次期FRB議長と、副議長が3月のテーパリング終了しだい、政策金利を引き上げたいとの意思を示したものであり、年末あたりには、大量に購入している米国債を段階的に減らす、資産縮小を開始するのが適切なほど、米国景気の力強さを評価している。
昨年11月のFOMCでテーパリング開始を決定したばかりなのに、すでに今年の3月にはテーパリングを終了させ、すぐに利上げに転じるという金融政策の大転換が近づいてきている。
米国景気の現状については、パウエルFRB議長も、ブレ―ナード理事も、最も強い成長軌道に乗っており、足元で深刻化している新型コロナ感染拡大による経済の下押しも十分に乗り越えられるほど勢いがあると判断しているのが特徴である。
FRBは、年内に3回(0.25%×3=0.75%)から4回(0.25%×4=1.00%)の政策金利引き上げを視野に入れているが、足元の米10年債利回りは、1.7%台なので、仮に4回の政策金利引き上げが行われると、米10年債利回りは単純計算で、2.7%あたりまで上昇する可能性がある。これだけの金利上昇は、米国株式相場の下落要因になるリスクがあるので、政策金利の引き上げによって、米国景気の腰折れが起きないか、最新の注意が必要であると思われる。特に、今年は11月8日に米中間選挙が控えており、バイデン政権は景気が好調な状態を維持させなければ、選挙に負けるリスクがあるので、FRBの具体的な利上げスケジュールが、世界の景気回復の流れを止めずに、インフレ圧力を抑えられるか、難しい手腕が求められる。
ちなみに、政策金利の1%引き上げ見通しは、強いドル買い要因になる。
 


世界の金融市場を大きく揺さぶった12月の米FOMC議事要旨とFRBの政策スタンスの急変   2022/01/12(水)06:38:45  
  1月5日に公表された昨年12月14日・15日のFOMC議事要旨は、公表された直後から、米国だけでなく、世界の為替相場、株式相場、債券相場などを大きく揺さぶる内容となっている。そのインパクトは、この時に決定されたテーパリング時期の2022年6月終了予定から、3月終了予定に前倒しになっただけにとどまらず、5日以降の米10年債利回りをはじめ、欧州、英国、日本の10年債利回りの上昇要因になっている。
昨年12月のFOMCでは、テーパリングの早期終了を決定したものの、今回の議事要旨で明らかになったのが、FRBメンバーのなかには、米国の労働市場はすでに完全雇用に達していると判断しているメンバーもいることがわかり、テーパリングの前倒し終了にとどまらず、利上げ時期の前倒し予想も6月から3月あたりへ現実化しているだけでなく、テーパリング終了後も満期を迎えた米国債等の再投資はしばらくの間継続される見通しであったもののが、利上げ開始後は、すみやかにFRBが購入している米国債等を市場売却し、FRBの国債保有の減額についても早めに実施するかどうかについても議論されていることがわかった。これまでのコロナ禍での失業対策重視による低金利政策の持続見通しから、一気に金融引き締めに向かう可能性が議論されていたことで、大きなサプライズ要因になっている。 
パウエルFRB議長は12月のFOMCまでは、テーパリング終了後も、実際の利上げまでにはかなり高いハードルがあるとコメントしていたにもかかわらず、12月のFOMCでは一気にFRBの資産縮小まで踏み込んで議論されており、米国のインフレ圧力の強さと、労働市場の引き締まり感が想像以上に強いことが示されている。
この内容を受けて、昨年12月27日の週は1.4%台で推移していた米10年利回りが、先週週末の7日には一気に、1.8%台にまで急上昇し、ドルが買われる一方で、この国債利回り上昇を嫌気して、米国株式相場が急落する動きになっている。
米国債利回りの上昇は、欧州、英国、豪州の国債の利回りの上昇要因になっており、日本の10年債利回りも、日銀の質的・量的金融緩和策によって、12月30日には0.07%だったのが、7日には0.14%と小幅ながら2倍に上昇するほどである。
5日を境にして、米国の債券市場、株式市場は、2022年3月のFOMCでの政策金利引き上げを織り込み始めており、テーパリングの終了は、3月までにさらに前倒しされる可能性が高まっている。
さらに、11日に次期FRB議長に再任されるための米議会上院銀行委員会での再任承認公聴会の席で、パウエルFRB議長は、「米経済は、すでにFRBの支援策を必要としないほど力強さがある。足元の新型コロナウイルス感染者の急増による短期的な悪影響は乗り越えられるだろう。FRBには高いインフレ率を定着させないために行動する決意があり、現在の景気拡大を持続させるために、早期の政策金利引き上げや保有資産の縮小が必要になってきている。米経済はすでにFRBのインフレ目標を大きく上回っている(ほど需要が強い状況である)。FRBが行っている非常に緩和的な金融政策を必要とはしていないと判断している」と、さらに踏み込んだ証言を行っており、今年3月のFOMCで、初回の利上げを行う決意を固めているものとの見方が広がってきている。
このようなFRBメンバーの急激な態度の変化は、上昇圧力が高まっている米国の物価上昇圧力が、広範囲に広がり、かつ、バイデン政権の巨額の財政政策の後押しによって、米国民の所得が潤っていることで、個人消費が活発化していることが要因である。コロナ禍での供給網の制約も重なって、2022年から2023年にかけて、インフレ圧力が高まる見通しになっている。もし、3月のFOMCで政策金利の引き上げが行われても、11月8日に行われる米国の中間選挙までに、急激にインフレ基調を抑えようとすると、景気後退を招くリスクもあるので、FRBの具体的な利上げスタンスは、世界の景気回復の流れを止めることなく、物価高を抑えるという難しい手腕が求められる。
このようなFRBの急激な政策スタンスの変更を日米の株式相場はまだ十分に織り込んでいない。これから本格化するS&P500種平均株価の採用銘柄の2021年10-12期決算発表では、EPSの事前予想増益率が、前年比+22.4%見通し(2021年7-9月期:+42.6%、4-6月期:+96.3%、1-3月決算:+52.8%、2020年10-12月期:+3.8%)と5四半期連続で増益ながら、2四半期連続で増益率が低下している。2022年1-3月期決算見通しは前年比+7.6%見通しで、6四半期連続増益見通しながら、3四半期連続で増益率が低下見通しである。
企業業績の伸び率が、足元の見通し通り、前年比で伸び率が低下するままならば、米国株式相場が下落トレンドに向かうリスクもあるので、企業業績の伸びと政策金利の引き上げタイミング、米10年債利回りの動向、そして、米国の実質金利の推移などから、今後のFRBの政策スタンスに揺さぶられる2022年の世界景気を予想している。日本の株式相場も、日銀の政策スタンスよりも、このFRBの政策スタンスの動向により大きく揺さぶられると分析している。
 


世界の景気動向に影響を与えるリスク要因と為替・株式相場見通し   2022/01/05(水)07:21:20  
   2022年の世界景気も、新型コロナウイルスの動向に大きな影響を受ける年になりそうである。ただし、これまでのようなマイナス要因一辺倒でなく、新型コロナウイルスをいよいよ克服し、新たな成長軌道を探るような一年になる可能性が高まっているのが特徴である。
 昨年後半から流行し始めた新型コロナウイルスの変異種であるオミクロン株は、感染力はデルタ株よりも強力である一方で、毒性面では、強くないとの報告が米国と英国から出されている。また、WHO(世界保健機構)も毒性が弱い可能性があるので、慎重な対応を求めている。
12月22日に米FDC(食品医薬品局)が、ファイザー社が開発したオミクロン株を含め新型コロナウイルスの重症化リスクを約90%防止できる初の飲み薬タイプとなる「パクスロビド」の緊急使用許可を承認。
 翌23日には英国UKHSA(保健安全保障庁)が、オミクロン株の感染力はデルタ株よりも強力ではあるが、入院リスクは50%₋70%程度低いとコメントしたことで、世界的にオミクロン株へ感染拡大中でありながら、重症化リスク懸念が和らぐ流れになっている。さらに、31日には、英国のMHRA(医薬品・医療製品規制庁)が、ファイザー製の飲み薬タイプの「パクスロビド」を、重症化リスクのある成人向けに使用承認したことも、新型コロナ感染の重症化リスクを低減する効果につながることから、新型コロナウイルスの感染拡大が過去最大になるなかで、世界的な株高と安全資産売りの流れいなってきているのが、最近の株式相場と債券相場の流れになっている。
 ワクチン接種だけでなく、飲み薬タイプが開発されたことで、ワクチン注射を拒否している人でも、飲み薬なら服用する可能性が高まることから、オミクロン株の感染拡大による世界景気の悪化懸念が和らぎ、こうした動きが、ユーロやポンドの買い要因になってきており、ユーロ/ドル相場、ポンド/ドル相場でこれまでのドル買いトレンドが転換する流れになってきている。オミクロン株の重症化リスクがさらに低いことが明らかになるならば、ユーロやポンドが他通貨に対しても買われる流れになりやすい地合いになるだろう。
地政学的リスクとして注目されているロシアによるウクライナへの軍事侵攻懸念については、30日にプーチン・ロシア大統領とバイデン米大統領が電話会談したものの、協議は平行線の状態。プーチン・ロシア大統領は、NATO(北大西洋条約機構)の拡大停止の確約を求めており、確約を得られない場合は軍事侵攻も辞さないと主張。一方、バイデン米大統領は確約には難色を示す一方で、ロシアがウクライナに軍事侵攻した場合は、断固とした経済制裁を行うと主張している。足元では、ロシア軍がウクライナの国境付近に約10万人を集結させており、軍事侵攻する準備が整っている。バイデン米大統領は、1月2日にウクライナのゼレンスキー大統領に電話で「ウクライナの主権と領土の一体性を支持する」と伝えており、ゼレンスキー・ウクライナ大統領は、「ロシアの圧力は、ウクライナだけでなく、奥羽州全体の安全保障や民主主義に基づく世界への脅威だ」等いう主旨でコメントしている。1月9日からスイスのジュネーブで、米ロ高官級協議が開催予定で、現状では小康状態が続いている。実際に軍事衝突が起きると、ユーロ売り要因になる。
 また、2月に北京冬季オリンピックの開催を迎える中国の不動産会社の倒産リスクも注意が必要である。昨年末には、格付け会社フィッチレーティングスとS&Pから、一部デフォルト認定された不動産開発2位の中国恒大集団をはじめ、新力控股なども資金繰り難が報じられており、デフォルトが増えると、世界景気の波乱要因になる。
 このように、2022年の世界景気は、新型コロナウイルスの動向だけでなく、ロシアとウクライナの動向や中国の不動産市場の動向も、実際に起きると大きな波乱要因につながるリスクがある。最悪の場合、ロシアがウクライナに侵攻し、中国の不動産市場が悪化し、中国経済の景気減速になるシナリオでは、円が買われる可能性がある。株式相場でも日本の株式相場の下落要因になる。
 波乱要因が回避される場合は、対円相場で見ると、景気回復と利上げ見通しが現実味のある米ドルが買われる流れが続きやすい。ユーロやポンドも日本よりもインフレ率が高く、国債利回りの上昇する可能性が高いことから、ユーロ買い、ポンド買いの流れになりやすい。日本の株式相場には、追い風となる上値を追う要因になる。
ポジション管理は大きく偏るのではなく、状況の変化に柔軟に対応できるようなポジションバランスを心得るのが、思わぬリスクを回避できるポイントになると分析している。
 


2022年の米国経済展望と国債利回り格差による為替相場見通し   2021/12/28(火)05:53:30  
   2022年の世界景気の特徴は、新型コロナウイルスのデルタ株やオミクロン株の感染拡大が続く中、米国をはじめ、英国などが景気下支えとして行っている量的金融緩和策を縮小し、インフレ率の過熱感を抑えるための金融引き締め策へと具体的なかじ取りを始めるという転換点になることである。
 米国では、中央銀行であるFRBの物価目標である2.0%を大きく上回って、物価高が続く見通しで、最近の世論調査では、米国民は物価高への警戒を示しており、物価高基調がバイデン政権への最大の不満になってきている。実際、23日に発表された米11月のPCE価格指数は前年比+5.7%と3ヵ月連続で上昇。価格変動の大きい、食品・エネルギー除くコアPCE価格指数でも前年比+4.7%と3ヵ月連続で上昇している。引き続き物価上昇基調が続いており、この物価高による先行きの米国金利上昇、米10年債利回りの上昇見通しが、米ドルが買われる要因になっている。
 12月16日未明のFOMCでは、11月に決定されたばかりのテーパリング(量的金融緩和策の縮小)ペースを2倍に早め、従来の2022年6月の終了予定から、前倒しで3月には終了させることを決定。さらに、同時に公表されたFRBメンバーの先行き見通しの中央値では、利上げ時期を、2022年に3回、2023年にも3回行い、2024年には2回行い、合計8回の利上げスケジュールによって、金融の正常化への道筋を示したことが最も注目すべき点である。  
ちなみに、9月時点での見通しでは、2022年に1回、2023年に3回行い、2024年には3回行う見通しであったので、今回は利上げ時期の前倒しと利上げ幅の拡大が示されている。従って、FRBメンバーの12月時点の予測では、まず労働市場が2022年中に完全雇用を達成する見通しで、インフレ率については2023年まで2.0%を超える水準で高インフレが続く見通しになっている。これらを最終的には2024年で調整して、金融緩和の終了を目指していることがわかった。従って、米国では、少なくともオミクロン株等の新型ウイルスによる経済の足かせは、概ね克服できるという見通しであることに注目である。
 その見通しを裏付けるかのように、22日に米FDC(食品医薬品局)が、ファイザー社が開発したオミクロン株を含め新型コロナウイルスの重症化リスクを約90%防止できる初の飲み薬タイプとなる「パクスロビド」の緊急使用許可を承認。このことで、ワクチン注射を拒否している人でも、飲み薬なら服用する可能性が高まることから、オミクロン株の感染拡大による米国景気悪化懸念が和らぎ、安全資産としての米10年債が売られ、利回りが上昇。さらに、23日にデルタ株とオミクロン株の感染拡大が深刻になっている英国の保健安全保障庁が、オミクロン株の感染力はデルタ株よりも強力ではあるが、入院リスクは50%-70%程度低いとコメントしたことで、世界的にオミクロン株へ感染拡大中であるものの、重症化リスク懸念が和らぐ流れになっている。このことで、安全資産としての米10年債は売られる流れになり、週末23日には、1.501%まで利回りが上昇する場面があった。この流れに沿って、ドルが買われ、ドル/円相場では24日には114.5円までドル買いが進む場面があった。
 2022年もコロナの感染拡大動向に大きな影響を受けるものの、ワクチン接種に加え、飲み薬による重症化リスクのさらなる低下見通しが、米国をはじめ世界景気の回復の下支えしてくれそうである。従って、インフレ率の動向で先行き物価高の国の国債利回りの上昇が、為替相場の強みになるとみている。従って、米ドル、ポンドに注目である。
 


大幅な政策方針の転換と、金融正常化の道筋を示した12月の米FOMC   2021/12/21(火)05:31:29  
   注目された日本時間12月16日未明のFOMCでは政策金利は現状維持が決定されたものの、11月に決定されたばかりのテーパリング(量的金融緩和策の縮小)ペースを2倍に早め、月額150億ドル減から、月額300億ドル減にして、2022年3月には終了させることを決定。さらに、同時に公表されたFRBメンバーの先行き見通しの中央値では、利上げ時期を、2022年に3回、2023年にも3回行い、2024年には2回行い、合計8回の利上げスケジュールによって、金融の正常化が完了する道筋を示したことが最も注目すべき点である。  
 ちなみに、9月時点での見通しでは、2022年に1回、2023年に3回行い、2024年には3回行う見通しであったので、今回は利上げ時期の前倒しと利上げ幅の拡大が示されている。従って、FRBメンバーの12月時点の予測では、まず労働市場が2022年中に完全雇用を達成する見通しで、インフレ率については2023年まで2.0%を超える水準で高インフレが続く見通しになっている。これらを最終的には2024年で調整して、金融緩和の終了を目指していることがわかった。従って、米国では、少なくともオミクロン株等の新型ウイルスによる経済の足かせは、概ね克服できるという見通しであることに注目。
 FOMC後のパウエルFRB議長会見では、「ウイルスの影響や供給制約にもかかわらず、FOMCメンバーは中期の経済政策見通しでは、急速な成長が続く見通しを持っている。労働市場の改善と、非常に強い労働需要があり、経済は最大雇用に向けて急速に進展している。労働市場の改善により、賃金分布の下限に位置する労働者や、アフリカ系、ヒスパニック系米国人などとの雇用格差が縮小している。雇用主は求人数を確保すことに苦労しており、賃金はここ数年で最も速いペースで上昇。足元のコロナ感染が広がり、人手不足がどの程度続くかは不透明な状況である。FOMCメンバーは労働市場が今後も改善し続け、失業率が2022年末までに3.5%に下がるとみている。9月時点と比べ、今年と来年の失業率予測は大きく改善している。全体の物価上昇率は長期目標の2.0%を大きく上回っており、2022年も続くだろう。インフレ上昇の切っ掛けはパンデミックによる混乱であるが、足元のインフレ動向は財やサービスにまで幅広くなっている。賃金も上昇しているものの、賃金だけみれば、物価上昇の大きな要因にはまだなっていない。FOMCメンバーは当面、労働市場が最大雇用と評価できる水準まで、政策金利の水準を維持することが適切だと考えている。メンバー全員が、残りの条件は2022年に達成されると予測している。(従って、2022年に政策金利の引き上げを行う見通しだ。) メンバーは政策金利の水準が長期的な目標水準に近づくと推定される2024年末までに渡っての緩やかな金融政策の引き締めを想定している。」という主旨でコメント。これまでのようなコロナ禍で、労働市場に参加できない失業者への配慮等による景気の下支えのための低金利政策の持続から、労働市場の強力な回復見通しとインフレ上昇への早期対応のための金融引き締めへと金融政策のかじ取りを大きく変化させる判断になってきている。
 FOMCの政策決定と、FRBメンバーの先行き見通し、パウエルFRB議長の会見後は、ドル/円相場ではドルが買われ、16日には114.2円までドル買いが進む場面があった。米国株式相場は、金利引き上げ前倒しにもかかわらず、FRBの前向きな景気見通しを好感したかのように政策発表後も上昇した。
 一方、米10年債相場は、FOMC後は売られ、1.484%まで利回りが上昇する場面があったが、デルタ株とオミクロン株の感染拡大が英国と欧州で深刻化しており、米国でも感染警戒があるなかで、FRBによる利上げスケジュールが示されたにもかかわらず、安全資産買いの流れが続き、先週は週間では、利回りが低下している。債券市場では、デルタ株とオミクロン株の感染拡大が続いているリスクを重視して推移している動きが続いており、米債券市場の見通しが正しいのか、FRBの見通し通りに米国景気が向かうのかどうかは、正直なところ、不透明な要因が多い。
 従って、当面は、感染動向や重症化リスクも含め、データによる裏付けで実体経済の動きを丁寧に確認しつつ、先行きへの慎重な判断が必要である。日米の株式相場においては、足元では利益の出ているものは利確し、一時的な急落が起きた時に、有望銘柄を購入できるように、キャッシュポジションを厚めにしておくことが、おすすめである。
 


オミクロン株の感染見極めと米英欧の政策判断   2021/12/14(火)05:22:36  
   米英欧の各国・地域の足元では、新型コロナウイルスの変異株であるデルタ株とオミクロン株の感染拡大が広がり、先行きへの景気減速懸念がある。特に欧州ではドイツやフランスで過去最高水準の感染拡大ペースで推移しており、ワクチン接種率は集団免疫ができるとされる約7割に達しているものの、未接種者を中心に感染拡大が止まらない状況である。欧州委員会では、遂にワクチン接種の義務化を検討するほどであり、都市封鎖を実施しているオーストリアをはじめ、ドイツも来年に向けてワクチン接種の義務化を進めている。
 3日に、ECDC(欧州疾病予防センター)が欧州16ヵ国でオミクロン株の感染が広がっているものの、死亡者はまだいないと、毒性の弱さを指摘。5日には米国のファウチ首席医療顧問が「オミクロン株については臨床試験を繰り返しており、断定的な判断を示すのは時期尚早だが、重症度はそれほど高くないように見受けられる」とコメントしたこともあり、新型コロナ感染が世界的に広がった初期のような、都市封鎖などの厳しい感染防止策を今後は継続しなくても良い可能性があることで、為替市場、債券市場、株式市場は警戒感が後退していることが、先週は安全資産である米国債の売り要因になっている。
 今週は、日本を含む米英欧の各中央銀行の政策決定会合が開かれるので、注目度が高い。米英欧では、それぞれの物価動向が一時的にしても物価目標である2.0%を超えてきており、コロナからの脱却で雇用回復を優先して低金利策をこのまま続けるべきなのか、やはり急激なインフレ動向を招いている過熱感を冷やすための利上げを行うのか、その判断が今回の各会合で注目されている。
 16日の午前4時に発表される米FOMCでは、物価上昇圧力を弱めるために、11月のFOMCで決定したばかりのテーパリングのペースを加速させて早期終了させ、利上げ時期の前倒しが決定される見通し。注目は利上げペースも加速するのかの関心が高まっているので、同時に発表されるFRBメンバーの先行き見通しのうち、政策金利であるFFレートの中央値が2022年と2023年にどの程度まで引き上げることが妥当と見ているのかに関心が集まっている。ちなみに、9月時点でのFFレートの見通しの中央値は、2022年が0.3%(1回につき、+0.25%)で、1回の利上げ見通し、2023年が1.0%で、およそ3回の利上げ見通しとなっている。
 その際、足元のオミクロン株の重症化リスクが低く、景気の加熱が進み、インフレ率がさらに加速すると予想していれば、利上げペースも早まることになる。一方、感染拡大がインフレ率の上昇を控えめにすると予測し、利上げペースはあまり変化がなければ、市場は落ち着く可能性がある。そのシナリオだと、ドルが売られやすい流れになる。
 英国と欧州は足元での感染拡大がひどく、移動制限を行なっていることから、今回の会合での利上げは行わない可能性が高い。
 日米の株式相場は、利上げペースが加速すると、乱高下しやすい、荒っぽい展開がつづくことが予想される。
 


2022年利上げ4回必要!サマーズ米元財務長官の提言   2021/12/07(火)07:32:42  
   11月22日にバイデン米大統領が、次期FRB議長にパウエル現FRB議長の続投を発表。同じく議長候補であったブレイナードFRB理事は、次期にはFRB副議長に就任することに決まった。バイデン大統領はお祝いのコメントの中で、「米国のインフレ対策を適切に実行してくれるだろう」という主旨で話しており、パウエルFRB議長に対し、米国で高まっているインフレ対策への手腕を求めていることがわかった。
パウエルFRB議長も、インフレについては、2022年中も高止まりするとして、次回12月14日・15日に開かれるFOMCで、テーパリング時期の前倒しを決定する可能性を示唆している。この流れを受けて、11月24日には米10年債利回りが1.693%まで上昇する場面があった。2022年中頃には、1回目の利上げが行われる可能性が現実味をあびている。
 クリントン政権で財務長官を務めたサマーズ氏は、現在のFRBの政策は、インフレ退治において、すでに失敗していると指摘。FRBはすぐにでも利上げを開始し、今から2022年中に年4回(0.25%×4=1.0%)の利上げが必要とコメントしている。インフレ退治においては、好調な景気にブレーキをかけることになるために、ゆっくりとブレーキをかけるのが理想であるが、これまでの経験からそんなに上手く景気を操作できることは少なく、たいていは景気に大きなブレーキをかけてしまうことが多い。米国景気を好調なまま程よい利上げを成功させる確率は、30%台しかないと厳しくコメントしている。
 米国の最新の物価動向を示す、11月24日に発表された10月のPCE価格指数は前年比+5.0%(9月:+4.4%)と4ヵ月連続で上昇。価格変動の大きい、食品・エネルギー除くコアPCE価格指数も前年比+4.1%(9月:+3.7%)と2ヵ月連続で上昇しており、FRBの政策目標である2.0%を大きく超えており、先行きにおいても、さらにインフレが加速しそうな流れが続いている。
 先週は、オミクロン株の世界的な感染拡大懸念から、WTI原油先物価格が62ドル台まで下落する場面がったが、原油価格が60ドル台で安定してくると物価高も落ち着く要因になる可能性があるが、オミクロン株の感染拡大で、ワクチン未接種者が移動制限されるようになると、供給面で足かせとなることが増えて、物価をさらに上昇させるリスクがある。
 投資家の多くは、2022年中の利上げ開始で、物価動向次第では、2回程度の利上げの可能性までは、想定していると思われる。ところが、サマーズ元財務長官の見通しが正しければ、利上げペースのスピードアップ、もしくは、1回当たりの引き上げ幅が0.25%ではなく、0.5%になるリスクが出てきた。政策金利の引き上げは、米国債利回りの上昇要因になるので、今後の物価動向と、パウエルFRB議長はじめ、FRBメンバーの物価と利上げ時期に対するコメントには要注目である。
 債券市場も、株式市場も米国の来年の年4回の利上げは織り込んでいないで、物価動向次第では、決して大げさではないので、現実味をあびてくれば、債券市場、株式市場、為替相場に大きなインパクトになるだろう。特にドルが買われる要因になる。日本の株式相場も米国の株式相場、債券相場に良さぶられる展開が予想される。瞬間的な株式相場の下落時に、好業績・高配当銘柄の購入チャンスに備えて、現金ポジションを少しづつ高めておくと、精神的にも余裕ができるのでお勧めである。
 


デルタ株の感染再拡大で、米欧英の利上げ判断時期見通しの違い   2021/11/23(火)07:04:52  
   新型コロナウイルスであるデルタ株の感染が、欧米で再拡大しており、世界景気の回復に再び立ちはだかろうとしている。ワクチンの接種率が高まる中での足元での感染再拡大は、ワクチン未接種者が中心となっており、ワクチン未接種者が感染すると重症化率も高まることから、さらなるワクチン接種率向上の取り組みの重要性が高まっている。
 欧米ではワクチン接種率が約7割程度と集団免疫ができるとされる割合まで進展しているものの、未接種者が多い理由としては、人種間差別や、ワクチン接種に対する偏見、さらに、従来のワクチン認可過程での十分な治験が行われない中での、緊急的な認可で実施した各国政府に対する不安などが入り乱れており、欧米では、未接種者に対し、PCR検査の自費での実施など、コスト負担をかけることで、接種を促したり、雇用先にワクチン接種の義務化を働きかけて、接種を促すといった方法をとらざるを得ないほど、難しいという現状がある。
景気面では、ワクチン接種が進むことで、都市封鎖などの厳しい措置をとらなくても、ワクチン接種者は重症化リスクが低いことから、コロナショックの初期に比べて、景気は各国ともに回復傾向にある。特に、米国、ユーロ圏、英国は供給制約や、石油やガスといったエネルギー価格の高騰の影響が重なり、物価上昇圧力が高まっており、投資家の関心は、米欧英の中央銀行がどの時期に利上げを行うかに関心が高まっている。そのような現状で、デルタ株の感染再拡大で、米欧英の利上げの必要性や、先行きの景気動向の見通しに温度差ができつつあり、今後の為替相場や株式相場に大きく影響しそうである。
 米欧英、いずれの中央銀行も物価目標を概ね前年比+2.0%としているが、最新の物価指数を見てみると、米国では10月のPCE価格指数が前年比+4.4%まで上昇し。価格変動の大きい、食品・エネルギー除くコアPCE価格指数も+3.6%まで上昇中。11月に今後5年間で総額1兆ドル(約114兆円)の大型経済対策が成立したことで、さらに米国景気の拡大が見込まれ、物価上昇圧力が一層強まる可能性があり、2022年中頃の利上げ時期の前倒し見通しに現実味がでてきている。(先行きのドル買い要因)
 英国も同様で、10月CPIは前年比+4.2%(9月:3.1%)と3ヵ月連続で上昇。価格変動の大きい、エネルギー、食品、アルコール、たばこを除くコアCPIは前年比+3.4%(9月:2.9%)と上昇している。米国と同様にコアCPIがBOE(英イングランド銀行)の物価目標の2.0%以上となっており、米国と同様に物価上昇圧力が高いのが特徴なので、12月のBOE金融政策委員会での利上げ決定の可能性があり、ポンド買い要因になっている。英国景気は7-9月期GDPは前期比+1.3%と、日本よりも回復度合いが順調である。
 一方、ユーロ圏の場合は違う。ユーロ圏10月CPI(改定値)は前年比+4.1%(9月:3.4%)と3ヵ月連続で上昇。ただし、価格変動の大きい、エネルギー、食料品、アルコールとタバコを除くコアCPIは前年比+2.0%(9月:1.9%)と3ヵ月連続で上昇しているものの、緩やかな上昇にとどまっており、さらにECBの物価目標値である2.0%あたりである。ラガルドECB総裁は、欧州の物価上昇圧力は、一時的であり、来年には低下する見通しであると繰り返し発言しており、足元の感染再拡大による景気回復の減速見通しを踏まえると、ラガルドECB総裁の見通しに沿った動きで推移しそうな状況。米国の賃金上昇を伴う物価上昇圧力に比べると、ユーロ圏の物価上昇圧力は緩やかである。従って、ユーロ圏では、早期に利上げするような状況ではない。このことが、足元のユーロ安要因になっている。オーストリアは再び投資封鎖を決定。オランダ、ドイツ、ベルギーなどは飲食店等の時間制限や移動制限を行っており、景気回復の鈍化が避けられない。
 このように、デルタ株の感染再拡大と物価動向の状況の違いがあるので、先行きの為替相場も通しは米ドルと、英ポンドが強含む可能性が高く、ユーロ安が続きやすいと分析している。株式相場は、最も景気回復が順調に推移しそうな米国株式相場がけん引する形で、ユーロ圏や英国の個別企業の業績動向による株価の上下を織り込みつつ推移する見通しである。
 


BOE(英イングランド銀行)ショックと次期FRB議長の人選   2021/11/16(火)06:10:12  
   11月4日に開かれたBOE金融政策委員会では、英国のインフレが高し水準で高止まりする中で、労働関連のデータが不十分で、早急な利上げは英国景気の腰を折りかねないと判断し、今回の利上げを見送っている。ただし、委員会後の会見で、ベイリーBOE総裁は、「かなりきわどい政策判断である。労働市場のデータが不十分で、インフレ圧力の高まりは、短期的には不確実性がある。労働力不足の解消度合いを注視していく」という主旨でコメントし、12月の委員会での利上げの可能性も低下している。
 今回のBOE金融政策委員会では、物価高の対応から利上げが確実とみられていたのに、利上げが見送られたことを切っ掛けに、世界的な安全資産としての国債買いの動きが広がり、BOE委員会以降はは英国債だけでなく、米国債、ドイツ国債などのユーロ圏国債、豪国債なども総じて利回りが低下する動きになった。このことから、4日以降の各国の安全国債買いの動きを英中銀ショックと呼ばれている。
 この流れは先週に入っても続き、米10年債相場では、週初から、次期FRB議長職について、バイデン米大統領とブレイナード氏との面談報道があった9日までは、買われて、利回りが低下し、1.415%まで低下する場面があった。しかし、10日発表の10月CPIが前年比+6.2%と事前予想以上に上昇していることで、いずれFRBは早期利上げに踏み切らざるを得ないとの見方が広がり、1.592%まで上昇。週末12日の終値ベースでは、1.554%(5日:1.451%)に上昇したことで、米ドルが、対円、対ユーロ、対豪ドルで買われる流れになっている。
米国だけでなく、世界の渡欧しか注目しているのが、FRBの次期議長人事である。現在のパウエルFRB議長の任期は来年2月。上記のように、パウエル議長に代わって、ブレイナード理事の可能性が報じるだけで、米国債相場、ドル相場にも影響があるほどである。人選は、パウエルFRB議長の続投を含めて、現在FRB理事のラエル・ブレイナード氏がバイデン大統領と面談したとの報道が9日に流れ、現状は現職のパウエルFRB議長の再任が有力とされているが不確実な状況。ブレイナード氏は、オバマ政権時代は国際担当の財務次官であり、当時はアベノミクス政策で、ドル高・円安傾向の流れであったのを止める動きをしていたとされ、ドル安派との見方があり、景気に対しては、パウエルFRB議長よりも、より景気と雇用重視の意見をもっているとみられている。9日のFRB議長人事を巡った報道後は、ブレイナード氏を意識したドル売りの場面も見られた。バイデン大統領は、次期FRB議長については、11月25日には発表したいとしており、この間までは、こうしたFRB議長人事動向も、米国債相場、ドル相場の波乱要因になる。イエレン財務長官は、コロナ禍から、今日までのパウエル氏の実勢を評価しており、パウエルFRB議長続投賛成派であるとされている。
 世界的には物価高傾向が続く見通しで、BOEの利上げ判断時期と、FRB議長の人事問題がすっきりするまでは、債券相場と為替相場は、方向感が出にくい相場展開になりリスクがある。ただし、米国に限ってみれば、インフラ投資法の成立で、米国景気のさらなる上昇要因になることから、ドル買い要因、米10年債利回りの上昇傾向は続くと分析している従って、株式投資においても、2022年6月あたりでのFOMCでの利上げ開始を想定し、ポジション調整を準備することが重要である。
 

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