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場況と戦略
全部で 3164件 の記事があります。(表示:1−10) |
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イエレン財務長官発言とバイデン大統領の就任演説から見るドル政策
2021/01/27(水)08:10:30
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1月19日に米議会上院の財政委員会が開かれ、次期財務長官に指名されているジェネット・イエレン前FRB議長が演説。イエレン氏は「総額1兆9000億ドル(約200兆円)の新たな追加景気対策案は、米国の債務を大きく増加させることはよくわかっている。けれども、金利が歴史的な低金利にある現在、強い行動に出ることが重要で、長期間、苦しんでいる人たちを今支援することで、将来的な恩恵は、足元の代償を大きく上回るだろうと思っている」「競争上の優位を得るために、弱いドルを米国が目指すことはない。意図的に通貨価値を操作する外国には反対し取り組んでいく。為替レートは市場原理に従って動くと信じている」とコメントし、従来の米国政権が繰り返してきている「強いドル」を目指すと受け止められ、ドル/円相場には特に影響がなかった。 さらに増税ついては「年間所得が40万ドル(約4100万円)未満の世帯については引き続き現状維持を検討するが、それを超える富裕層については、法人税率の引き上で増収となる部分を社会インフラや社会支援等の他の投資プログラムに資金を振り向けることもできる」として、富裕層の増税を進める可能性を示した。 20日の第46代大統領就任演説でジョセフ・バイデン氏は「米国は歴史的にみて、南北戦争や大恐慌、世界大戦、9.11テロといった困難と犠牲と失敗が相次ぐなか、それでも常に私たちの善の力が勝ってきました。大変だったその時々に、必要な人数が集まり、力を合わせて、この国を前進させてきたのです。今回もまたそれができます。国民がまとまって団結して、この歴史的に危機的な脅威を乗り越えましょう。世の中は何も変わらないなどと、言わないでいただきたい。ここからポトマック川を挟んだ向こう側にはアーリントン国立墓地があり、そこでは全身全霊を捧げた英雄たちが永遠に眠っているのですから。皆さん、、ここにいる下院や上院で働く同僚はみんな、世界が自分たちを見つめていることを承知しています。世界が、今日の私たち全員を見ているのです。なので、この国の国境の外にいる人たちにはこう申し上げます。アメリカは試練を受け、前よりたくましくなって乗り越えました。私たちは同盟関係を修復し、再び世界とかかわっていきます。過去の課題に対応するためではなく、今日や未来の課題に取り組むため。神がアメリカを祝福しますように。そして神が、この国の兵を守ってくださいますように。」という民主主義の勝利と、第2次世界大戦以降、最も米国民がなくなっている新型コロナウイルスの脅威に立ち向かうこと、そして、こういった脅威に立ち向かうためには米国民が団結することが必要だと強調。重点的に富裕層ではない一般の米国民と、米国をみている世界中の人たちに向けたメッセージとなっている。 こういったイエレン財務長官、バイデン大統領の観点からも、バイデン政権での政策の柱は、コロナショックから米経済を立て直すための積極的な財政政策と低金利政策の長期化が想定される。さらに、「弱いドルを望まない」といった、これまでの米政権が繰り返してきた「強いドルを目指す」ということを言い換えていることから、「ドルの下落を想定している可能性がある。ドル/円相場は米国債利回りとドル指数の動向が注目である。
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ドル指数と米国債利回りの関係
2021/01/19(火)07:29:55
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1月14日にパウエルFRB議長が、「米国経済は、FRBの政策目標からまだ大きくかけ離れている状況で、われわれの行動が十分達成されていると判断できるまで、金融政策を強力に継続することを表明する。これまでの世界の金融危機の教訓は、金融緩和の解除を早まらないように注意すべきだ。現状は、出口戦略の話をする時期ではない」とコメントしたことで、米国債が買われ、利回りが低下している。米国の長期金利の指標で安全資産でもある米10年債相場は、15日には1.07%まで低下する場面があった。 このパウエル発言前は、バイデン次期政権が進めようとしている、個人給付の上積みや、州や地方政府への補助、新型コロナウイルス対策のワクチン接種推進など、追加経済対策による財政赤字拡大懸念から売られ利回りが上昇。12日には1.18%まで上昇していた。12日のドル指数の終値は90.093。 この結果をみれば、パウエルFRB議長の利回りを下げる、アナウンスメント効果は大きかったといえる。 主要6通貨(ユーロ、円、英ポンド、カナダドル、スウェーデンクローナ、スイスフラン)に対する米ドルの相対的な強さを示す、ドル指数の推移をみれば、2020年3月以降は低下傾向になっている。 直近では2021年1月5日につけたドル指数は終値ベースで89.43を底に反発してきている。ドル指数が底打ちすれば、ドルが目先は買われる可能性がある。先週のドル買いの動きは、米国債利回りの上昇要因が大きい。従って、足元のドル指数の動向のポイントは米国債利回りがどう動くかである。 先週はコロナ感染防止策の強化から指標では、新規失業保険申請件数が増加し米国景気の悪化懸念が広がり、安全資産として米国債が買われ、利回りが低下する一方、基軸通貨としてのドル買い要因にもなったことで、ドル指数は14日には90.239となった。ドル指数の変動要因は足元では米国債利回りの影響が強いものの、基軸通貨としてドルが注目される場面では、米国債利回りの動向には関係なく動くという特徴がある。 今週は、もう一段のドル指数の低下の可能性がある。20日からバイデン新政権が発足する。しばらくは、米国債利回りの動向とドル指数の動向が、ドル相場で注目である。
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ドル指数からみるドル/円相場見通し
2021/01/14(木)13:29:55
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米ドルの相対的な強さを示す指標にドル指数がある。ドル指数には、FRBが公表しているものと、ICE(インターコンチネンタル取引所が公表しているもの、そして、BIS(国際決済銀行)額評しているものノ3つがある。一般的に注目度が高いのは、ICEのドル指数で、主要6通貨(ユーロ、円、英ポンド、カナダドル、スウェーデンクローナ、スイスフラン)に対するドルの相場を指数化したものである。ちなみに、FRBのドル指数は米国と取引のある26通貨を対象に指数化。BISのドル指数は、さらに40通貨における米ドルの相対的な強さを指数化しているのが特徴である。 ICEのドル指数の推移をみれば、2020年3月以降は低下傾向になっている。 新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に広がり始め、一時的に基軸通貨であるドルが買われたものの、都市封鎖やワクチン開発などから、世界的な金利引き下げ、特に米国も政策金利であるFFレートの誘導目標が、0-0.25%になっており、米国の国債利回りの低下に伴って、相対的なドルの魅力が低下しているのが現状である。 昨年3月以降のドル/円相場は、相対的にドル指数の低下に連動して、ドル買い傾向になっている。ただし、過去3年で直近の安値圏である2018年2月のドル指数は、終値ベースで88.59をつけた後、反転していることから、2021年1月8日のドル指数の終値は90.09であり、この辺りで、ドル指数が底打ちすれば、ドルが目先は買われる可能性がある。ポイントは米国債利回りの動向。20日に誕生するバイデン新政権が、巨額の財政赤字を伴った財政政策を行うならば、米国債利回りが上昇して、ドル指数の上昇要因になるが、コロナ感染の深刻さで、失業者、指標では新規失業保険申請件数が増加し米国景気の悪化懸念が広がると、米国債が買われ、利回りが低下し、もう一段のドル指数の低下の可能性があり、今後はドル指数が下げ止まるか、さらに下落するのかが注目である。
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2021年の米国の経済見通しとドル/円相場見通しのカギを握る米ジョージア州選挙
2021/01/04(月)16:55:36
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2020年のドル/円相場を振り返ると、新型コロナウイルスの影響が色濃くだてことがわかる。特に中国での感染拡大が深刻化し、世界的な同時株安が進んだ3月には、基軸通貨としてドルが買われ、ドル指数は3月20日に終値ベースで102.817まで上昇する場面があった。 中国では2月からいち早く都市封鎖を実施。欧州や米国でも都市封鎖を行った結果、2020年4-6月期GDPは史上最悪のマイナスを記録した。米国では前期比年率換算で-31.4%。ユーロ圏では前期比₋11.7%(ざっくりとした年率換算:-46.8%)。日本は、-29.2%と散々な状況であった。 そこで、この落ち込みを急回復させるべく世界的に過去最大の財政政策がそれぞれ打ち出され、7-9月期GDPは、米国で+33.1%、欧州で前期比+12.5%(ざっくりとした年率換算:+50.0%)。日本は、+22.9%とこちらも過去最大の回復となる動きとなった。 このように7-9月期に世界各国の景気回復が急上昇する過程で、基軸通貨としてのドルは売られる流れとなり、終値ベースで5月18日以降は、100を割り込む流れに転換。昨年末の12月31日には終値で89.937までドルが売られている。現状では、新型コロナウイルスの感染拡大が昨年の3月よりも深刻になっているものの、先行き見通しではドル指数は上昇せずに、もう一段の低下が見込まれている。 理由は、新型コロナウイルスのワクチンの開発に成功し、2021年後半からの新型コロナウイルス感染拡大は収束に向かい始めるとの見方が増えているからで、現状のような営業時間の短縮や外出規制を行わなくても、ワクチンによる免疫効果が浸透することで、世界経済が再び正常化に向かうとの見通しが主流になっているからである。ただし、そうした感染拡大の収束後の景気回復は、中国と米国に依存することになる。特に、GDPが世界一である、米国の景気回復がけん引役となって、欧州や日本の景気回復が軌道に乗る見通しである。 新型コロナウイルスの感染収束は2023年末あたりまでかかる可能性があるものの、昨年12月16日に開かれたFOMCの先行き見通しでは、2023年末には失業率が、コロナ前の水準を下回る3.7%まで低下する見通しになっていることから、景気回復に伴った米国の利上げが、遅くても2024年からは開始される見通しとなっている。当然、米国の利上げは、ドルが買われる要因になることから、景気回復に伴う利上げが期待されるようになれば、実際の利上げ時期より数カ月前からドル指数が上昇する可能性がある。 特に、今年1月5日に行われる米ジョージア州での上院議員の決選投票で、2名とも民主党が獲得すれば、下院だけでなく、上院も民主党が過半数を獲得するので、バイデン政権の政策は民主党の公約に沿って、勧めやすくなる。民主党は昨年末に成立した追加経済対策のうち、個人給付金については、2000ドルを主張し、さらに全米の州や市への補助金に前向きなことから、さらに巨額の追加経済対策を行う可能性がある。その場合は、12月16日のFOMCメンバーの先行き見通しよりも、前倒しで、米国経済の早期回復、利上げ時期の前倒しになることから、ドルが再び上昇し始める可能性がある。足元ではもう一段のドル指数の低下、ドル/円相場でのドル売り・円買いが見込まれるものの、意外と早く底打ちになる可能性がある。1月5日の上院選挙の結果は要注目である。
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ようやく合意できた英国とEUとのFTA(自由貿易協定)の概要とポンド相場見通し
2020/12/28(月)18:29:37
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2020年12月24日のクリスマスイブのプレゼントということで、約4年半もの間、まとまらなかった英国とEUとのFTAについて、ついに合意された。 多くの投資家は、今回のFTA協定では、英国とEUとの関係は、おおむねこれまでと変わらないと受け止められている方が多いと思うものの、実際は、英国がEUから離脱することで、英国とEUの先行きはかなり違ってくることがわかる。 FTAの合意内容は、今後、英国やEU諸国の各議会で議論されることから、まだ詳細は開示されていないものの、合意文章は2000ページもなるという今回の合意内容を点検したい。 まず、自動車などモノ取引については現状のように関税ゼロとなる。航空、鉄道、陸路、海上交通などの移動のルールは、現状のままを確保する。ただし、通関手続きについては、EUからのものは英国が復活させる。 しかし、1月1日以降は英国とEU間の人・モノ・サービスの自由な移動は終了する。英国内では、移民の方々が低賃金で雇用されることが多く、英国民の仕事を奪っているとの批判が根強い。従って、英国は移民労働者を制限する。金融分野では、英国とEUで規制や監督を分離する。欧州の拠点を英国に置いている金融機関は、これまでのように英国内と欧州との規制や監督が同じではなく、別々のものとなり、それぞれのルールに従った対応が必要になる。ただし、180度全く違うルールになることはなく、どの程度の差があるのかは今後の課題となる。特に、景気が悪化する場合や、金融機関のストレステストなどは違ってくる可能性がある。 漁業権については、当初は2から3年程度の現状水準の維持を主張していた英国が譲歩し、英国海域でEUの漁獲量を今後5年6ヵ月は現状の水準を維持することを認める。その後は、英国と各国との個別交渉に段階を経ながら移行していく見通し。 紛争の解決にあたっては、英国はEUルールを尊重するものの、EUルールや欧州裁判所の影響から外れる、などとなっており、このように分野ごとに見ていくと、FTAで合意したものの、英国の最大サービスである金融部門では、大きく変化し、ルールや監督機関等もこれまでとは違ったものとなるので、今後これらの影響が英国とEU にどのような影響を及ぼすのかは、現状では不透明な部分が大きい。 しばらく、ポンド相場は、これらを影響を見極めつつ、方向感を試す動きが始まる見通しである。大きな方向性として、ジョンソン英首相が強調しているような、英国の主権回復と、英国経済が発展するならば、ポンドの買い要因になる。英国は今後、TPP(環太平洋パートナシップ協定)などアジアとの関係強化を目指しており、期待したい。
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米国景気について強気見通しを示したFRBのワクチン接種がもたらす米国景気正常化の道のり
2020/12/21(月)16:12:17
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12月16日に開かれたFOMCでは、期待された量的金融緩和策の月額の債券購入額の拡大は見送られたものの、失業率が4.0%(現在、6.7%)あたりまで低下することが見込まれる2023年までを想定し、完全雇用と物価安定がみられるまで、月額で米国債800億ドル(約8兆2400億円)とMBS(住宅ローン担保証券)を400億ドル(約4兆1200億円)ずつ、合計1200億ドル(約12兆3600億円)購入する政策を継続すると発表。 米国内では、新型コロナウイルスのファイザーのワクチンが14日から、モデルナのワクチンが21日から接種が始まるものの、来年の1月までは医療従事者と高齢者しか行きわたらず、またファイザーのワクチンはマイナス70℃という温度管理が難しいこともあって、当初予定していた年内2000万人分の接種には届かない見込みとなっている。ロイター等の最新の世論調査では、米国民のワクチン接種希望者は約61%程度となっていて、普通の米国民の接種開始は2月以降の予定で、アザー米厚生長官は、6日に2021年4-6月期までに米国民の接種希望者全員に受けられるとの見通しを示している。 従って、先週は1週間で158万2200人以上が新規感染し、1日あたりの感染者数が過去最多ペースで22万6000人以上となるほど、感染拡大が深刻化している現状に対し、米国内の足元の感染防止は都市封鎖などで、人との接触規制や外出規制の強化しかない。 今回のFOMCで示されたFOMCメンバーの米国景気の先行き見通しでは、前回の9月のFOMCで示された見通しよりも、全体としては米国景気は強めの回復が見込まれている。 GDP見通しでは、2021年が4.2%(前回:4.0%)、2022年が3.2%(前回:3.0%)となっている。失業率見通しは、2021年末が5.0%(前回:5.5%)、2022年が4.2%(前回:4.6%)、2023年が3.7%(前回:4.0%)となっている。物価(PCE価格指数)見通しは、2021年末が1.8%(前回:1.7%)、2022年が1.9%(前回:1.8%)、2023年が2.0%(前回:2.0%)となっている。FRBの現状での政策目標は、最大雇用の達成が失業率で4.0%程度、物価目標で前年比+2.0%の安定した状況であることからして、今回決定された月額1200億ドルの量的緩和策の継続が2023年末あたりまでとみられている。 パウエルFRB議長は、FOMC後の会見で、「米国景気の先行きはコロナの感染状況次第だ。極めて不透明で、不確実性が高い。ワクチンの開発状況は良い知らせではあるが、生産や配布動向や、接種された方々の実際の感染防止効果が出始める時期等をふまえると、足元の今後数ヵ月は(現状の都市封鎖や移動規制を続けなければならず)試練の時期となりそうだ。(ワクチンの効果が出て、感染動向が現状から減少し始めて、都市封鎖や移動規制を行わなくて済むようになり、経済が正常に向かい始めるのは、早くてもワクチン接種が希望者にいきわたってから以降になるだろう)」とコメントしており、21日に可決予定の総額約9000億ドル(約92兆7000億円)の追加経済対策で、米国景気を下支えできるのかどうかもポイントである。 米国景気よりも回復力が弱い欧州や日本は、米国景気が2021年後半以降に、コロナ前の経済の正常化を目指して、力強く回復を始めれば、米国がけん引する世界景気の拡大が見込まれる。足元ではユーロやポンド、円に対して、ドル安が進んでいるものの、こうしたFRBメンバーの見通しに沿って、世界景気の回復が進むと、米国の将来の利上げなどを期待して、2021年の後半には、再びドル高に向かう可能性がある。
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英国の優位性が見えてきたEUとのFTA交渉と、ユーロ相場、ポンド相場見通し
2020/12/14(月)16:17:32
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12月13日が最終期限とされた、英国とEUとのFTA(自由貿易協定)交渉が、土壇場でさらに延長された。 先週は9日にジョンソン英首相とフォンデアライエン欧州委員長が直接会って夕食をとりながら、協議するとあって、この場面では合意期待が一気に高まり、為替相場では、ユーロとポンドが対米ドル、対円で買われる場面があった。しかし、会合後の会見では、ジョンソン英首相とフォンデアライエン欧州委員長がそれぞれ、漁業権、公正な競争の確保、紛争解決方法の3点で根本的な溝があるとの認識で一致。交渉は13日まで継続するとしながらも、10日にEUが来年1月1日以降、英国との通商協定がなくなる場合に備えて、英・EU間の6ヵ月程度の航空サービスの保証、陸路での貨物輸送と旅客運送の保証、船舶における漁業権の合意に至る時期までの保証について、緊急時対応策の取りまとめについて発表している。 ジョンソン英首相は、合意できない場合は、紛争解決方法は、EUルールから、WHO(世界貿易機関)による仲裁方法が適用されるので、英国にとっては望ましい方向に向かうとコメントしている。さらに、英国政府は、英国とEUとの通商協議で合意がない場合は、英国海域に4隻の巡視艇を配備して、英国海域を警備することをほのめかしている。英国がEUとの合意がないまま離脱した場合、英国とEU双方の企業の製品に10%程度の関税がかかることが、英国とEU双方の産業界から懸念されているが、ユーロ/ポンド相場でみれば、ポンド売り・ユーロ買いに流れになることが予想されるので、英国企業から、EUへ輸出する場合は、ポンド安の恩恵を受けることになるので、仮に、10%程度、ユーロに対してポンド安になるならば、英国企業にとっては、手間は増えるけれども、関税がかかるリスクことによる販売量の減少懸念は相殺される可能性がある。従って、英国としては合意なき場合でも、英国の被害よりも、EU側の損失の方が大きいので、欧州が交渉条件を英国に譲歩することを狙っていると思われる。 しかし、ユーロ圏で経済規模がトップの、ドイツとフランスは、現時点では英国への譲歩はしないと欧州委員会に圧力をかけており、こういった双方の軋轢が、貿易交渉が進展しない壁になっている。 英国が譲歩しない場合、現実的な対応としては、英国はEUから合意なき離脱になるものの、実質的には、英国とEUとの通商条件は、ほぼ現状のままで、交渉期間延長につながるような合意がなされる可能性がある。その場合は、通貨ユーロとポンド相場は、米ドルに対して買われる流れになる見通しである。 ジョンソン英首相は、交渉期間の延長はしないと明言しているものの、英国が有利な状況で、EUとFTAを将来的に結ぶためには、交渉期間を実質的に延長し、交渉を続けることが、英国、EUの産業界にとっても、ありがたいことにつながる。 17日未明のFOMCで、どの程度の量的緩和策の拡大が決定されるかにもよるが、12月に入って、新型コロナウイルスのワクチン接種開始から、「有事のドル買い」意識が和らぎ、基軸通貨米ドルが全体的に売られる流れになってきている。英国とEUが合意なき離脱を選択した場合は、ドルが買い戻される局面が出てくる可能性がある。一方で、英国とEUが実質的に交渉を継続し、ユーロとポンドが買われ、ドルが売られる流れが加速する可能性も出てきており、年末年始のポジションは控えめな方がよいと分析している。
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新型コロナウイルスのワクチンの供給体制と世界経済の正常化の道のり見通し
2020/12/08(火)09:55:05
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11月20日に米ファイザーが新型コロナワクチンの開発に成功して以降は、米モデルナ社が続き、11月30日には英アストラゼネカが成功の中間発表を行ったことで、一気に新型コロナウイルスのパンデミック収束に向けた動きが期待されている。特に、アストラゼネカの開発しているワクチンは、ファイザーやモデルナと製造方法が異なり、常温で6ヵ月程度の賞味期限があり、かつ、パンデミックが収束するまでは、原価で供給すると表明したことから、インド、イランやアフリカなどの中低所得国にも広く配布できて、新型コロナウイルスの感染防止効果の可能性が一気に広がった意義は大きい。 しかし、足元では、米国や欧州は過去最多に近い感染拡大が続き、特に死者の数が増加傾向になっていることで、厳しい外出制限が続いており、実態面の世界景気は減速傾向にある状況である。 英国では、いち早くファイザー社のワクチンについて、緊急使用許可を承認。12月8日から、医療従事者や80歳以上の高齢者をまず先にワクチン接種を始めることを発表している。米国は10日にファイザーのワクチンについての諮問委員会があり、早ければ、翌11日から接種が可能になる見通しである。欧州も英国の事例を踏まえて、年内にはファイザーのワクチンから緊急使用許可の準備を始めている。 このような状況になると、来年前半にもワクチンの予防効果が出始めるのではと期待したいところであるが、専門家の見方は違っている。 そもそも、今回の新型コロナウイルスの感染予防は、2回のワクチン接種が必要であり、ファーザー製のワクチンで、1回目から2週間後に2回目を接種することで、抗体ができるとされる。アストラゼネカ製のワクチンでは、1回目から約1ヵ月後に2回目を接種することで、効果が得られるとしているので、年内に予防接種された方が、抗体ができるのは、2回目の接種以降なので、早くても2021年1月以降となる。また、足元では、感染者が急増しており、重篤な患者が増加し、病床も限界に近づくことが予想されるなかで、世界中の半分の方々に、予防接種が行きわたるには、相当な時間がかかる見通しである。やはり、2022年から、2023年あたりとみるのが妥当と分析している。輸送面での要になる世界中の空港は、コロナショックによって、閉鎖されているところも多い。 感染拡大が最も深刻な米国では、現在の死者が28万人を超えているが、ワクチンの接種が開始されても、2021年の3月までには、累計で30万人から33万人の死者が出ると推定されている。バイデン次期大統領は、2021年1月20日の大統領の正式就任から、100日間は米国民にマスクの着用を義務付けるとしており、世界の株式市場がパンデミックの収束、世界経済の正常化をにらんで、史上最高値や年初来高値を更新しているが、実際は楽観的なムードがぴったりな状況ではないのが現状である。従って、現状の感染拡大ペースを減速させるには、都市封鎖や外出制限など、日本でいう3密対策の徹底がますます重要であり、欧米での都市封鎖や、飲食店や観光サービスなどの営業禁止措置が長引くことが見込まれる、2021年上半期までは、世界的な景気減速の流れが続くリスクがある。この12月に入って、新型コロナウイルスのワクチン開発成功の報道で、「有事のドル買い」意識が和らぎ、基軸通貨米ドルが全体的に売られる流れになってきている。しかし、このようにみていくと、年末年始前後にドルが買い戻される局面が出てくる可能性がある。
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10/17の場況
2016/10/17(月)17:00:15
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日経平均株価は続伸。前週末の米国市場は、朝方発表された米銀大手の業績を好感し買いが優勢となったが、金利上昇で上値が重くなりNYダウは39ドル高と小反発。週明けの東京市場は続伸で始まったが、足元の円安・ドル高一服が上値を抑えた。その後、中国・人民元基準が6年ぶりに安い水準で設定されたことから、投資家心理が悪化し上げ幅を縮小した。後場に入っても目新しい材料がなく、円弱含みでやや持直したものの一進一退が続き、日経平均株価は43円高の16900円で取引を終了。米銀大手の良好な決算を好感して三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)などが堅調に。新潟県知事選挙で原発稼働慎重派が勝利したことで東電(9501)が急落。4-9月期の純利益減益幅が縮小のDOWA(5714)が高い。11月期を上方修正したキャンドゥ(2698)も高い。米利上げ観測から円安となったが、業績への警戒感や中国貿易統計の悪化などで日経平均は薄商いの中、調整場面となっている。今週も日米の業績内容発表が注目され、中国のGDPや米大統領選TV討論なども相場の変動要因となろう。慎重な対応が求められる。
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10/14の場況
2016/10/14(金)15:19:34
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日経平均株価は反発。昨日の米国市場は、中国の貿易低迷を嫌気してNYダウは18000ドルを下回ったが、次第に買い戻されて終値は45ドル安。東京市場は米株安の流れを引き継いで小安く始まった。手掛かり材料難の中、週末要因もあって模様眺め気分が強く、前日終値を挟んで一進一退となった。中国の9月消費者物価指数が発表され、3ヶ月ぶりの高水準となったことは買い安心感に繋がった。後場、円安に振れたことから輸出関連中心に買われ、日経平均株価は82円高の16856円で取引を終了。決算内容を好感してファストリティ(9983)が大幅高。サウジの政府系ファンドと共同で投資ファンドを設立のソフトバンク(9984)も高い。前8月期も赤字と発表し、「村上春樹氏のノーベル賞受賞ならず」もあって失望売りの文教堂(9978)はストップ安。東京市場は手掛かり材料難で動き辛いうえに、決算発表前でもあって出来高は更に低迷している。日経平均株価の9月月中平均16897円を超えると機関投資家の売りが予想され、下値は日銀・公的年金の買い支えがあるので、こう着した相場展開が続く。
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