FPeye エフピーアイ
ホーム プライバシー・ポリシー サイトマップ お問い合わせ ブックマーク
サービスのご案内 コンテンツのご案内 会社のご案内 入会のご案内 入会のお申込み



 
コード・銘柄名・証券会社・キーワードなどから関連記事が検索できます。
 
アーリーバード(今朝の材料)
今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)
日経225先物マーケットプロファイル
データベース
レーティング一覧
過去のSQ値一覧


やぶのマーケットコメント
ディーリングコンパス
レーティング  [ レーティング基準 ]
ロングターム
裏街エレジー(割り切り系の銘柄や裏事情など)
ウィークリーレポート


エディターズROOM
レッスンページ
リンク集
FPeyeの歩き方
解約申請フォーム


 (無料会員様専用)
無料メルマガの設定が出来ます。

無料IDの取得はコチラから
※無料メルマガ配信開始!!
 
 (有料会員様専用)
株価の閲覧や有料会員様専用メルマガの設定が出来ます。
 
株式用語・経済用語検索 new
 
株用語のが検索できます。
 
上場企業一覧集

更新
自動更新 あり なし
お知らせ音 あり なし
※ COOKIEを有効にして下さい。



北浜の本社ビル1Fに証券カフェバー
Cafe FPeye がOPENしました。

北浜の証券カフェバー「Cafe FPeye(カフェ エフピーアイ)」
弊社代表取締役   藤ノ井俊樹 著
"実践的"投資研究家 盛岩外四 著
FXチャート自由自在
好評発売中!
ビンボー万歳!
むらやん(村上直樹):著
サガー・ジロー:イラスト

好評発売中!
弊社投資アドバイザー 泉 雅浩
コードワン投資研究所 緒方史法 著

でっかく儲かる! 資源株のすべて
好評発売中!
  弊社代表取締役 藤ノ井俊樹 著
個人投資家のための信用取引自由自在藤ノ井俊樹 著「個人投資家のための信用取引自由自在」
好評発売中!
無料銘柄相談 受付中!   無料銘柄相談
受付中!
  弊社代表 藤ノ井俊樹の「ロング・ショート戦略で自由自在 株式トレード必勝セミナー」
DVDがパンローリング社から発売になりました。
FPeye エフピーアイ 株情報のモバイルサイト モバイルサイト
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
 
「ストップ高」直撃ブログ
専業デイトレーダーむらやんのトレード日記。日々の取引履歴と資産残高を毎日公開している注目ブログです。
カブ知恵
雑誌等でおなじみの藤井英敏が、豊富な人脈を生かして「カブ知恵」だからこその新鮮な株式情報をお送りしています。まずは、カブ知恵HPへアクセス!!

今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)

表示件数
日付範囲 日 〜
タイトル   AND  OR 
本  文   AND  OR 
  
 
 

全部で 3663件 の記事があります。(表示:1−10)


お題「満を持してジンバブエ先生の大分金懇挨拶である」2/2   2019/12/06(金)07:54:37  
  ・池井戸潤さんの小説をリファーしながら金融機関経営論を語る中央銀行政策委員wwwwwwwww

さてさて、この次の見出しが、『4.低金利と銀行経営 』ということでお話が始まるのですが、その前にちょっと先の方の脚注を見て盛大に脱力をしたのですけどね。脚注19という奴なんですが、

『19 フィクションだが、池井戸潤氏の銀行小説『オレたちバブル入行組』( 2004 年)、『シャイロックの子供たち』(2006 年)、『ロスジェネの逆襲』(2012 年)(年数は単行本の出版年。いずれも文春文庫にあり) でも、同じことが 活写されている。話は誇張されているが、私が個人的、断片的に得ている情 報と類似している。』

ちょwwwwwwおまwwwwwww

ちなみにその後にも、

『22 金融庁「『顧客本位の業務運営』の取組成果の公表状況」2.共通 KPI-(1) 運用損益別顧客比率(2019 年 11 月 6 日)。前述の『シャイロックの子供た ち』16 頁、にも、投信販売で顧客が損失を被っていることが 描かれている。』

『25 前述の池井戸潤氏の小説でも、銀行の縮小という解決策は全く考慮されて いない。フィクションでも難しいことを現実に行うことはなおさら難しいということは理解できる。』

って「銀行の銀行」の最高意思決定機関にいるのに銀行業務を池井戸潤さんの小説で勉強してんのかよお前はwwwwwww

というあきれ果てて物も言えない(言ってるけど)モードなのですが、そういう方が銀行経営に対して本人は大真面目で提言しているつもりなのでしょうが、まあ控えめに申し上げて抱腹絶倒の珍理論が展開されるので心して読まないと行けません。


・ジンバブエ先生金融機関経営論を語るのだがどうみてもはいはいおじいちゃんモード

ということでやっとのことで『4.低金利と銀行経営』という章までたどり着きました。ちなみにここで本文23ページ中15ページ(ただし最後の3ページは大分県の話とかなので実質は20ページ)ですよ。

『理由は完全には解明できていませんが、金利は世界的に低下し、日本のみならず、欧州の多くの国でマイナスになっています。』

もうこの表現だけでお腹がいっぱいですがそんなことを言っていると先に進めないので自分に鞭打って前進前進。

『それに対して銀行は不満を募らせています。低金利は雇用を改善し、生産性も高めていますが、これが銀行経営の困難を引き起こしているという議論が度々聞かれるようになっています 17。』

金利が低下している理由は解明できていないのに低金利が雇用を改善したり生産性を高めているというのは疑似相関なのかも確認せずに解明されたことになっているとか宗教ですな宗教、というのがマクラにあって金融機関経営論を騙るんですからもうね。では参りましょう。


・担保や保証人を取れば債務者の返済可能性を無視して良いという街金金融論キタコレ

『銀行の機能とは何か』という小見出しが最初に登場しますのでご高説を拝聴。

『 低金利と銀行経営の関係を考える前に、そもそも銀行の機能とは何かを考えてみたいと思います。銀行はなぜ利益を得ることができるのでしょうか。金融論の教科書によると、銀行の機能は1)情報生産、2)資産転換があり 18、この2つの機能によって銀行は利益を得ることができると説明されています。』

「銀行の銀行」にいるのに金融機関の機能を教科書と池井戸潤さんの小説から勉強しているのかよwwww

『 1)の情報生産機能とは、預金者に代わって、借り手の投資の将来収益やその資産内容を審査し、貸出実行以後も、計画通りの結果が出ているかを審査し、借り手が正しい会計情報を提供しているかをチェックすることです。』

ほうほう。

『銀行は同時に、担保や経営者個人の保証を求めます。十分な担保と個人保証があれば、銀行は会計情報のモニタリング負担が軽減されるので、これで情報生産コストが低下します。』

あのーすいません、十分な担保と個人保証があっても当然モニタリングしますけど。てか債務者の返済能力丸無視して担保と個人保証だけで貸すとか街金もビックリの金融論で、通俗小説の読みすぎを心配したくなります。大体からして債務が焦げ付いた時の回収には当然手間暇もストレスも掛かるのであって、担保や保証人とっていて最終的にフルカバーされても面倒なんですけどねえ。

『担保と個人保証は預金者には取れませんから、これは銀行が情報生産機能を果たしていることになります。』

何か妙なのだが、担保や個人保証は信用補完の為の物であって、担保があるからどう見ても失敗する投資だしこの債務者の返済能力超えるけど金貸してやるわとかナニワ金融道の読み過ぎなのではないでしょうか。

『企業が会計情報を整備・拡充すれば、規模拡大に伴って、資本市場から資金を調達でき、銀行から借り入れる必要はなくなります。日本の多くの大企業が借入をしているのは、銀行が安く貸してくれるからです。銀行にとっては利幅の薄い貸出になります。』

何か色々変だが次の段落に進む。なお、ここで一言付け加えさせていただきますが、先ほど「金融論の教科書によると」という記述があり、脚注18というのがありましたが、その脚注18を見るとこれがまた、

『18 例えば、岩田規久男『金融』第4章、東洋経済新報社、2000 年』

とか一々細かい所まで笑いを取れるのがジンバブエクオリティ。


・さらに謎の金融論が展開されるのだがこれ聞かされた経済界の皆様に同情を禁じ得ない

次の段落に来るとさらにパワーアップ。

『そもそも将来の収益など分からないものです。』

そんなこと言い出したら何もできませんけどまあそこを諒として次の文章に行くといきなりのけぞる。

『一方、銀行以外でも、企業の将来の収益をより正しく予測しうる企業は様々に 存在します。』

おじいちゃんつい今しがた「将来の収益など分からない」って言ってませんでしたっけ大丈夫でちゅか???

『親会社は下請け企業の売り上げをある程度知っています。自分が発注しているのだから当然です。経営に関与している商社などもそうです。銀行は情報優位にある彼等とも競争していることになります。』

どうもこの方は「企業間信用」というものをご存知無いようです。売掛とか買掛とかご存知ですか????

『仮に貸出先企業が大成功したとしても、銀行にとって得られるものは、わずかな利鞘にすぎません。』

何で話がそこに飛ぶ????

『銀行は預金者のお金を投資できないのですから、ベンチャー企業に投資して何十倍にもなるということは起こりえません。』

ってこの段落、話が全然つながっていないし、この理屈言い出したら融資そのものが否定されるんですが何を言ってるんでしょうかねえ、と思いつつ気を取り直して次の段落に進む。


『企業の将来の収益の予測という、正しいかどうか分からないことを評価しようとすれば、評価者の裁量が拡大し、評価者が権力者になってしまいます。』

さっきは企業の将来の収益を予測しうるという話をしながらまた将来の収益は分からないという話をおっぱじめるし、「評価者の裁量が拡大し、評価者が権力者になってしまいます」って個人営業している金貸しかよお前という所で、会社組織でまともに融資をしている所で担当者の一存で融資出せるようなシステムねえだろ会社勤めしたことあるのかお前と小一時間だし、社会人としての常識が欠如した人間の教育を怠ったD総研は製造物責任をマリアナ海溝よりも深く感じて頂きたい。

『組織の運営方法を誤ると、融資をチェックしている審査部門は機能せず、人々を評価している人事部門は組織内の権力闘争に向かうという小説の世界になってしまいます19。』

えーっとすいません、「企業の将来の収益の予測という正しいかどうかわからないことを評価」する機能は融資審査部門になるので、「評価者の裁量が拡大し、評価者が権力者になる」んだったら融資審査部門が権力者になると思うのですが何で急に人事部門がここで出てくるのでしょうか全く意味が分かりません。

とは言いましても、文章および脚注を見ればわかりますように、ここのリファレンスが池井戸潤さんの小説なんですけど(と何度も池井戸潤さんの名前が出てこれは池井戸さん飛んだとばっちり)。さっきも引用しましたが脚注19は、

『19 フィクションだが、池井戸潤氏の銀行小説『オレたちバブル入行組』( 2004 年)、『シャイロックの子供たち』(2006 年)、『ロスジェネの逆襲』(2012 年)(年数は単行本の出版年。いずれも文春文庫にあり) でも、同じことが 活写されている。話は誇張されているが、私が個人的、断片的に得ている情報と類似している。』

しかもさっきは飛ばしましたけど、この「私が個人的、断片的に得ている情報」ってのがアホかと馬鹿かとって話で、あんたら正面玄関から金融機関に行って金融機関の状況について考査できる権限あるのに、何で「個人的に、断片的に得ている情報」で金融機関経営を騙っているんでしょうかよくこれ聞いてる金融機関の偉い人たち怒りださないわと思いますが、ほぼ間違いない想像としては、終了後に大分支店長が皆様に土下座行脚をして回っていたんでしょうなあ(もちろん事前にも土下座をしているとして)と思いますと、モノホンのアレのケツ拭きをする部下の皆様大変だし、しかもこのモノホンって別に日銀が主体的に選んだわけでもないというのが災難としか申し上げようがありませんな。


・そしてジンバブエ先生究極の金融機関経営論が登場する

まあさっきも似たような話をしていましたが、この段落の最後を飾るジンバブエ先生の金融機関経営論が物凄い。

『むしろ、担保など外形的に分かることだけで融資をすれば、審査部門や人事部門を大幅に縮小し、コストダウンできるでしょう。』

・・・・・・・・・ちょっといいから今すぐ高崎山に隠棲してこいとしか申し上げようがありませんが、日本銀行政策委員会政策委員が金融機関に対してこのようなご見解を披露されていることにつきまして、金融庁さんのご見解を賜りたいのですが誰か聞いていただけませんでしょうか?????

『銀行が企業の将来の収益を考えるのは例外的な事例にとどめ、外から分かることで貸せばよいということです 20。外形的審査だけでも、預金者にできないことを銀行はしていることになります。』

凄いですよね、これを大分県経済を代表する企業経営者(金融機関含む)の前で発言できるというのがどういう思考を基にしているのかと思いますし、こんな珍理論で何度もリファーされてしまった池井戸潤さんいい迷惑にも程がある次第で、あたしゃ池井戸さんの小説読んだことない(ついでにテレビドラマも見たことない)から実際にジンバブエ先生のような妄想を誘発する効果があるアジビラ小説なのかどうかというのは分からんのだが、これだけ見ていると池井戸さんの小説を読むと銀行に対するすさまじい偏見を誘発する有害図書なのかと勘違い(だと思うのだが)をしてしまいますなオソロシス。


・資産転換機能の話がわけわからんのだが金融論の教科書ではそういう説明なのかいな

てな訳で先ほどの部分までは余りの凄まじさにこっちの息も上がってしまう金融機関経営珍理論(しかも多分これギャグでも何でもなく本人大真面目にガチで信じて話していると思うのがまた凄いのだ)でしたが、次の段落に入ります。

『2)の資産転換機能には、2つの機能があります。まず、|惨の預金を集めて、それを長期の貸出に転換することです。借りる側は機械を買ったり建物を建てたりする訳ですから、急に返せと言われても困ります。銀行は、多数の預金者のお金を預かることによって、長期に貸し出すことが可能になります。』

読んでるアタクシもう息も絶え絶えになりそうでしたがやっと普通の事が書いてあるわと思うがそれは一般的に満期変換機能と言わんかと思うがまあ良しとして次。

『次に、∈通撹塒行の可能性のある貸出資産を、リスクのない預金に転換することです。』

??????????????????

『これによって、預金者は安心して銀行に資産を預けることができます。』

??????????????????

『これは1)の情報生産機能によってリスクのある資産を全体としても安全な資産に転換することです。 』

後段はマジでだから何としか申し上げようがない。ジンバブエ先生も最後の一文で書いていると思うだが、それはただの(1)情報生産機能、の同義反復ではないでしょうか??????


・ジンバブエワールド全開だわさっき言ってたことと全然違う話が始まるわ

てな訳で一瞬(かなり微妙とは言え)現実に戻りかけたと思うと直ぐにジンバブエワールドに戻るのが直後の次の段落というのがもうね。

『これらの機能によって銀行はどれだけの貸出を維持することができるでしょうか。』

????

『土地があっても預金は少ないという人もいますが、事業に成功すれば預金は増えていきます。人々が豊かになっていきますと、長期に資金を寝かしておくことのできる人も増えていきます。すると、長期金利と短期金利の差も縮小してしまいます。』

お前は何を言ってるんだ。

『世の中には、高い金利でもお金を借りる人もいますので、そういう人に高い金利でお金を貸すことはできるでしょう。しかし、そういう人は少数派です。』

投資期待リターンと借入金利の関係によって借入需要が喚起されるから金利を下げると需要が出るという事になっている、というような話は何処に行ったのでしょうか、というかこの段落支離滅裂過ぎて何を言いたいのかがジンバブエ研究の第一人者を自称する(大嘘)アタクシでも理解できない。

理解できない時は次の段落で伏線回収があるかもしれないので頑張って読んでみる。

『不完全な担保でも貸出はできます。自分のお店を出したい人がある程度の金額の頭金を作ればその人の勤勉さや堅実さを評価できます。』

えーっとおじいちゃんさっき担保とかでフルカバーされたらジャンジャン貸せるから審査不要って話をしてたし、将来の収益は分からないと言いながら分かると言いながら分からないって話をしてませんでしたっけ??????

『銀行にとって担保不足でも、失敗すれば数年間の努力を無駄にするのですから、真剣さは確かです。』

真剣にやれば事業が必ず成功するとは何て素敵なジンバブエワールドなのでしょう!!!!!

『住宅ローンも、頭金10%〜20%では担保として不十分でしょうが、借り手は、なんとしてでも自宅を守りたいと思うものですので、それで問題ないようです。』

どうも小説の読み過ぎで現実とジンバブエワールドの区別がつかなくなったようですが、そういう人を題材にした古典名作がありましたな。その人ドン・キホーテ・ラ・マンチャって言うんですけど。


・やっと計数の話が出たと思ったら・・・・・・・・・・・

次の段落に進みましょう。

『銀行の資産を見ると、2019 年9月末時点で、貸出 509 兆円のうち、法人向けが 324 兆円(うち中小企業向けが 206 兆円)、個人向けが 144 兆円です(日本銀行「預金・現金・貸出金」)。個人向けについては、2019 年9月末時点で、住宅資金が 131 兆円、消費財・サービス購入資金が 10 兆円となっています(同「個人向け貸出金」)。』

ほう。

『利幅が確保できそうな貸出は、中小企業向けと個人向けを合わせて 350 兆円ぐらいではないでしょうか。』

ではないでしょうか、って中央銀行の政策委員なのに把握してねえのかよwwwwww

『集計ベースは異なりますが、2019 年8月末時点で、5%以上の金利での貸出は貸出総額 485 兆円のうち、5.9 兆円しかありません(同「利率別貸出金」)。 』

ちょwwwww5%以上の貸出金出してきてどうするんだよ。しかもこれで計数の話おしまい。


・相変わらず資金循環を理解していない模様

次の小見出しである。『貸出以上に預金が集まる日本の銀行』だが、ここは資金循環を理解していないいつもの話です。

『さらに、貸出以上に預金が集まってしまうという問題があります。図7は日、米、英、独、仏の銀行の預貸率(貸出÷預金)を示したものです。日本では、1990 年代の末まで、ほぼ 100%程度であった預貸率は、急速に低下し、今や 60%程度となっています。一方、日本以外の国では、預貸率は低下していますが、アメリカを除いては 100%程度です。貸すだけの預金しか集めていないと言えます。それでも、欧州の銀行も経営が苦しい状況にあります。まして、預金が集まりすぎている日本の銀行はさらに苦しくなってしまうでしょう。』

それは政府部門の資金不足が恒常的に拡大している結果なんですけどねえ、というのを何度指摘されても理解できないんでしょうなあこの先生。次の段落に進みます。

『QQE 導入以来、それまで減少傾向にあった銀行(国内銀行)の貸出は、2019 年9月までで 79 兆円増えていますが、預金は 161 兆円も増えています(日本銀行「民間金融機関の資産・負債」)。』

だから資金循環。

『これに関連して、金融機関に人材が集まらない、中途退職するという報道があります 21。報道では、これが悪いことであるかのように書かれていましたが、結果的に必要以上の預金集めにつながっている人員や店舗の削減が可能になります。これは、銀行業、ひいては、日本経済全体の生産性を上げることにもなります。』

まるで分っていない・・・・・・・・・

『また、日本の銀行は、貸出が伸びず、預金が集まりすぎることに対して、預金を減らすより、リスクの高い貸出、リスクの高い運用手段に傾斜し、かつ、顧客にも預金よりも投信を推奨するようになっているのではないかと懸念されます。』

えーっと、貯蓄から投資へというのを国を挙げて推奨していますし、低金利政策によるポートフォリオリバランス効果って話はどちらへ???ああそれから預金が伸びるのは政府部門の資金不足が以下同文。

『金融庁は、投資信託を保有している顧客の運用損益(手数料控除後)を算出していますが、この資料によれば、2019 年3月末で、運用損益率がマイナスの顧客が 34%を占めているということです 22。保有期間は3年程度と思われますが、この間、わが国を含む主要国の株価が上がっていますので(日経平均は2割5分ほど上昇)、本来ならほとんどの投信がプラスになるはずですが、手数料の高さでこのようなことが起きるのだと思います。』

どういう理解をするとこういう結論になるんでしょうかねえ。まああの金融庁の資料も期間の切り方とか恣意的だろという感じで、株式投信に特化している運用商品だけ扱っている金融機関の成績が良くなるような切り方しているからなんだよそれというのはあるが。

『金融庁は、一部の投信販売会社が、手数料収入を上げるために、投信間の乗り換えを勧めていることに警鐘を鳴らしています 23。また、前掲資料に掲載されたグラフで、投資信託のコストとリターンを業態別に見ると、相対的に、銀行や対面の証券会社は高コストでリターンの低い投資信託を販売している一方、直販を行っている投信会社やネット系の証券会社は、低コストでリターンの高い投資信託を販売しているように見受けられます 24。』

株式型投信の成績が良いような期間の切り方の問題がある訳で、これ例えば昨年9月起点で昨年末あたりで切ったら全然別の結果になるんでちゅけどねー。


・という訳でジンバブエ先生の金融機関経営珍理論のまとめになります

次の段落がこの章の最終段落になります。

『やはり低金利状況にある欧州の金融機関には、長引く収益低迷を受けて大規模な経営効率化を進めているところがあります。欧州では、労働慣行もあって、大胆な雇用調整は容易ではないようです。そこで、欧州の金融機関は、日本を含む世界各国で組織体制の見直しを進めています。』

はあそうですか。

『一方、日本は大胆な金融緩和によって人手不足になっていますので、こうした見直しは欧州よりも容易なはずです。』

ジンバブエ先生どうもおとぎの国にいらっしゃるようですね。

『銀行が数でも資金量でもうまくダウンサイジングできれば、利益を得られるようになります。』

最初の方で「しかし、銀行経営の困難は、貸出需要以上に預金が集まってしまうという構造問題に依るものです。」って言ってたと思うのですが、銀行の数減らしてもそこの構造変わらないし、資金量でダウンサイジングするためには資金循環の理屈から言いまして政府部門の資金不足を大幅に是正しないと資金量のダウンサイズはできないんですけどまあ分かっていないのでもうどうしようもない。

『資本主義と市場経済においては、儲からない仕事を止めて、儲かる仕事に転換することが必要です。』

最初の方で「また、非効率な企業を高金利で市場から追放すれば、雇用問題を起こします。」とか言っていてこれですし、儲かる仕事に転換するって銀行がいきなりタピオカコーヒー売るとかそういうの業法で出来ないし、それやりだしたら銀行の機関銀行化が起きて金融の不安定化に繋がるんですけどね。

『その過程で、銀行が人と資本を放出すれば、日本経済全体ではプラスになるはずです。』

わけわかんない。

『日本において仕事を止めることの難しさは分かりますが 25、銀行という、資本主義と市場経済の根幹をなすべき機関に、このことを理解していただければ、日本の生産性はより顕著に改善すると思います。』

って言ったって資金余剰の問題は政府部門の絶賛大赤字を何とかしないといけないんだし、借入需要が乏しいのは経済の潜在成長力が弱すぎる上に成長期待がないんだから、その辺何もせずに(なおジンバブエ先生によれば金融緩和で何とかなるらしい、7年近く何とかなっていないのに何でなるんだろう)金融機関は死ねと言わんばかりの話で金融機関経営珍理論を締めるとかよくもまあこんな話が出来るもんだと呆れてしまいまして、まあ集大成ならぬ臭大成だわと思うのでありました。

あとこの次の『おわりに』ってのの最初が寝言なのですが、おじいちゃんの寝言におつきあいするのはキリの良い所でここで勘弁という事でよろしくお願いいたします。

まあジンバブエ先生におかれましては任期が終了しましたら別府温泉地獄めぐりに入水するなり高崎山に隠棲なさるなり、といったスキームをご推奨しますとか言いたくなってしまう訳です、というかそのまま帰ってこなくてエエンですが大分県が迷惑ですかそうですか。
 


お題「満を持してジンバブエ先生の大分金懇挨拶である」1/2   2019/12/06(金)07:54:10  
  一昨年のジンクスも発動することなく無事にPCが動いているようなので、本日は実用的には全く価値のない見世物見物ということで始まり始まり。

〇これはジンバブエ先生の臭大成ですわwwwwwwwwww

[外部リンク]
── 大分県金融経済懇談会における挨拶要旨 ──

先日の櫻井さんの場合はHTML版がほぼ同時位に出ていましたが、ジンバブエ先生の場合はPDF版のみが先行してリリースされます。しかしいつぞやの金懇では変なテキストエディタ使っていたみたいでコピペで死にそうになりましたが、今回はMS標準の文書作成ツールっぽくて無事に引用出来て何よりです。

でもって今回のジンバブエ先生の金懇は、先般の石川金懇の神だのなんだのという狐憑き的な物ではなかったので、迫力という面ではパッとしませんが、内容に関しては臭大成としか申し上げようが無い感じで、石川金懇が狐憑きモードとすれば、今回のは・・・・・・・・・・というのを見て行こうではありませんか。

なお皆さまもお分かりと思いますが相場のポジション運営に対しては1オングストロームたりとも役に立たない内容なのに分量は平常運転の2倍以上(なので昨日の夜から書き出していつもの倍以上の時間を掛けておりますよ当然ながら)ですので、全部読んでから時間の無駄とか言わないでくださいよろしくお願いします(平伏)。



・因果関係の説明を1ミリもしないで相関関係だけで効果を宣伝するジンバブエ音頭から始まります

最初の挨拶は飛ばしまして、というか「厚くお礼申し上げます」ってお礼を申し上げた後にこんなの聞かされて良く皆さん席を蹴立てて変えるとか机をバンバン叩くとかしないですなあと感心してしまいます。

『日本銀行は2%のインフレ目標達成を目指して 2013 年4月から量的・質的金融緩和政策(QQE)を行い、さらにマイナス金利、イールドカーブ・コントロール政策、金融緩和継続のための枠組み強化、フォワードガイダンスの明確化、など様々な政策を導入しています。』

と来まして毎度のごとく、

『その結果、経済は好転しています。2014 年度の消費税の5%から8%への引上げ、2019 年 10 月の8%から 10%への引上げ、2015年半ばから 2016 年初や 2018 年後半から 2019 年にかけての世界経済の減速、生産年齢人口の趨勢的な減少もあって、この間、景気が力強く拡大した訳ではありませんが、現在までのところ、景気拡大がなんとか続いています。』

と来ます。そしてその次に、

『本日は、日本銀行が行っている金融政策について説明し、それがどのような成果を上げているのかについてお話しします。まず、成果は明らかです。失業率は約 30 年ぶりの水準に低下し、生産性も向上しています。問題は物価が上昇していないことです。』

と、いつものパターンで続くのでこちらもいつものパターンでツッコミを入れますと、そもそも金融政策がどのようなルートで効いた結果としてこのような成果となったか、という因果関係の説明が1ミリも無く、相関関係だけで説明をしている訳でして、相関関係だけで良いんだったら「あまちゃん」放送開始が効果を発揮したとか置き換えても同じなんですがそれは、というのもお約束のツッコミになりますな。つまりのんさんがまた能年玲奈さんに戻ってもっともっと大活躍してくれたら物価は上昇するんですよきっと(半分真顔)。

つーかですね、そもそも論としてそれ以前の問題として、「問題は物価が上昇していないことです」って説明をしておりますように、元々QQE導入というのは2%物価目標を2年程度を念頭に出来るだけ早期に達成するために導入した政策でありますからして、その政策によって「物価が上昇していない」というのは、それはつまりこの政策が所期の目的を達成していない、すなわち政策導入によって想定した効果が発現して居ない、ということに他ならないので、普通はそういうのを「失敗」と言いますし、控えめに申し上げても「成功していない」のは「問題は物価が上昇していないこと」なのだから明らかな訳ですよね。

でもって、所期の効果を発揮できずに、控えめに言っても「成功していない」政策な訳ですから、そのような場合、普通は「相関関係としてはそうなっているが、因果関係は別の所にあるのではないか?」と考えて検証するのが学者というか学生実験だってその位の姿勢で臨むわと思う訳でして、相変わらず因果関係の説明もしないまま相関関係だけで効果とか言い出す人間に博士号を授与したのはどこのアホウだと小一時間問い詰めたい(なお調べればすぐわかりますがお察しの人が教授をしていた時のお察し習院とかいう所です)。


・まーた複式簿記も銀行経理も理解していない話なのですがそれ以前に・・・・・・・・・

でもってこれがまた凄いのですが、さっきの直後にこういう文章が繋がっていて、突然話が飛んで何が何やらだし、内容は毎度の「預金が集まり過ぎる」ネタなのですな。

『それによって金利が上昇せず、低金利が、銀行経営を圧迫しているという議論が強まっています。しかし、銀行経営の困難は、貸出需要以上に預金が集まってしまうという構造問題に依るものです。銀行は、この問題に対処する必要があります。』

この部分、再度続けて引用するとこうなるんですよ。

『本日は、日本銀行が行っている金融政策について説明し、それがどのような成果を上げているのかについてお話しします。まず、成果は明らかです。失業率は約 30 年ぶりの水準に低下し、生産性も向上しています。問題は物価が上昇していないことです。それによって金利が上昇せず、低金利が、銀行経営を圧迫しているという議論が強まっています。しかし、銀行経営の困難は、貸出需要以上に預金が集まってしまうという構造問題に依るものです。銀行は、この問題に対処する必要があります。』(先ほどの引用部分の再掲)

この段落、もうちょっと話が続くのですが、最初に「金融政策について説明し、それがどのような成果を上げているのかについてお話します。」で始まっているのに、金融政策の話もなく、成果については何の因果関係の説明もなく失業率と生産性の話を行い、物価が上がらないのが問題という話をしながら、銀行経営がどうしたこうしたという話に飛ぶというこの話の飛びっぷりにも呆れますが、呆れている間に見落としていけない話の構成もあります。

・・・・・・というのはですね、「問題は物価が上がっていない」という認識を示したうえで、その物価が上がっていないことが原因で「それによって金利が上昇せず、低金利が。銀行経営を圧迫しているという議論が強まっています」って話をしているんだから、QQEが所期の効果を上げずに、未だに金融政策の目標を達成していないせいで問題が起きている、という指摘があるのに、そこは完全に話をスルーしているというのがもうねという感じです。さらにこの続きが・・・・・・・・・


・また例の藁人形論法である

『また、金利を引き上げれば、貸出需要の低下、物価の下落、円の上昇、景気後退、企業倒産の増加(銀行にとっての信用コストの増加)などが起きるでしょう。金利の引上げは、問題の解決になりません。』

さっきは金利が上昇しないのは物価が上がらないからという話をしているのですから、政策の効果が上がれば物価は上昇して金利が上昇する筈ですし、金融政策やっているのに物価目標達成しないのですから、それに対してやり方を何とかしろと言っている訳で、どこの世界に金融引き締めをやれとか言い出す奴が居るのかと貫禄の藁人形論法キタコレだし、リバーサルレートの議論って「閾値を超えて金利を下げたら却って引き締め的になってしまう」という話でもある訳ですが、そういう点の考察はあるのか、ってジンバブエ先生の認知の歪みでは無理なのは分かりますが、まあ何にをおっしゃるやらという感じですな。

『現在の低金利の要因の一部が、後述するように、過去のデフレ的な金融政策によるものであることを考えれば、現在の緩和的な金融政策を継続し、景気の持続的拡大を目指し、物価と金利の上昇を待つことが唯一の道だと思います。』

とのことですが、QQEおっぱじめて7年も経過しているのに、何が過去のデフレ的な金融政策かという話で、今の金融政策が物価上昇に効いてないからこの有様なんじゃないかという考察が無いのは仕様とは言え情けない。



・実質金利が大きく低下しましただそうですが・・・・・・・・

さて、その次の小見出しが『1.金融緩和の手段 』でありまして、まあどうでもいいのですがその中でこんな説明がありました。

『このような政策を行った結果、名目金利の低下と予想物価上昇率の上昇によって実質金利(名目金利-予想物価上昇率)が大きく低下しました。』

予想物価上昇率がろくすっぽ上がらないから物価目標達成できてないはずなんですがどこのパラレルワールドにお住まいでいらっしゃるのでしょうか???????????????

『実質金利が低下したことで、投資が刺激され、株価が上がり、為替が減価しました。』

普通金利引き下げによる政策効果波及メカニズムというのは、借入コストの低下によって限界的な投資の余地を拡大して、将来の需要を手前に引き寄せる形で需要を喚起するとかそういう話をすると思うのですが、ジンバブエ大先生の場合は何故か金融市場ルートしか考えていないようです。

『株価の上昇は、さらに投資を引き上げ、豊かになった家計は消費支出を拡大します。これらのチャネルを通じて実体経済が好転しました。』

金融市場ルートしか考えていないようですが、金融市場ドリブンで行けるのは最初だけで、そのあとは実体経済にバトンタッチしないと持続的なポジティブフィードバックループにならんと思うのですが、株価が更に上がると投資が更に上がるとか、ジンバブエ先生1980年代からやってきたんですかと小一時間問い詰めたい。


でもって話は続きまして、更にその次の小見出しが『2.大胆な金融緩和政策の成果 』となっていて、まあ先ほどから申し上げているツッコミ部分満艦飾という感じなのですが、一々突っ込んでいると時間が無限に浪費されますし、何よりもその先の方に行くとジンバブエ祭りが絶賛大開催されますので、ここは涙を呑んで(気が向いたらまたやる)次の小見出しに参りましょう。

・・・・・・と思いましたが、この中に前半の中では一番アタクシの頭を混乱させるかいしんのいちげきが登場するのでそっちを鑑賞しないといけないんだった。


・論理とかそういう以前に日本語になっていないという恐ろしい文章があるのだが

『2.大胆な金融緩和政策の成果 』の中で『財政状況の改善 』というのがありまして、

『大胆な金融緩和は、景気を刺激し、税収を拡大し、財 政状況を改善させています。図2は、一般政府の財政収支、政府総債務残高、政府純債務残高の対 GDP 比を見たものです。一般政府の財政赤字の対 GDP 比は、2012 年度の 8.3%から 2017 年度には 2.7%へと 5.6%ポイント低下し6、急速に上昇していた政府純債務の対 GDP比は、2012 年度の 121%からはほぼ横ばいとなっています。』

因果関係が無くて単に見せかけの相関かも知れないとかそういうツッコミはさておきまして、この次の段落が兎に角凄いとしか言いようがないしこれはモノホンのアレなのでまずはこの段落通しで引用します。

『ここで、政府純債務が重要だということを説明しておきたいと思います7。政府純債務は、政府総債務から政府の金融資産を差し引いたものです。日本は、政府総債務は大きいが純債務はそれほど大きくないので問題ないという議論がありましたが、現在、純債務でも大きなものとなっています。しかし、政府債務の破綻可能性を考える時には、純債務が重要です。債務が大きいので、金利が少しでも上昇すると大変だと言う議論がありますが、この時には、純債務で考える必要があります。なぜなら、金利が上昇するときには、政府の金融資産の受取金利も上昇しますので、この分は相殺できるからです。 』

・・・・・・・これは小泉進次郎も裸足で逃げ出す日本語だしこれを話の中でなく原稿で書けるのは進次郎を遥かに上回っていると思われます。この段落、一文ずつ区分けして再読しましょう。

「ここで、政府純債務が重要だということを説明しておきたいと思います。」

なるほど説明してくれるんですね。

「政府純債務は、政府総債務から政府の金融資産を差し引いたものです。」

これは用語の定義ですか(まあこの政府の金融資産って概念も微妙なのだがそこは今回はパスしておく)。

「日本は、政府総債務は大きいが純債務はそれほど大きくないので問題ないという議論がありましたが、現在、純債務でも大きなものとなっています。」

ほうほうそうですか純債務も大きくなっているのですか(なお図表を見ても近年は大きくなっていないように見えるのだがどこを起点に話をしているんだ、というのもある)。

「しかし、政府債務の破綻可能性を考える時には、純債務が重要です。」

えーっとすいません、政府純債務が重要だという説明をする、と言っておいて「(政府)純債務が重要です」とか言われましても説明になっていないのですが・・・・・・・・・・・・

「債務が大きいので、金利が少しでも上昇すると大変だと言う議論がありますが、この時には、純債務で考える必要があります。」

政府純債務が重要という説明は何処へ??そしてさっき「純債務も大きなものとなっている」と言ってたのですから、純債務で考えたら大変だという話になるような気がしますが。

「なぜなら、金利が上昇するときには、政府の金融資産の受取金利も上昇しますので、この分は相殺できるからです。」

でも純債務増えてるんでしょ????

・・・・・・・で何が凄いと言いまして、この『財政状況の改善 』というお話はここで終わっていて、この先は次の小見出しに進んでしまうのです。論理的思考以前に日本語として成立していない文章としか思えないのですがジンバブエ先生大丈夫でしょうか?????

#ああそれから債務と資産の金利更改ミスマッチがあったら「この分は相殺できる」とかのんびりした事言ってられないかも知れませんよね、その辺はまずもって分かって無さそうなジンバブエ先生ェ・・・・・・・・


てなわけでこちらの次は小見出しが変わって『3.なぜ金利は低いのか 』という小見出しなんですけどこの調子が延々と続くのだ。

『QQE 開始以来、雇用は改善、生産性も上昇、財政状況も改善しています。では何が問題なのでしょうか。物価が上がっていないことです。日本銀行は、QQE 開始前に、消費者物価の対前年比で2%の上昇を目指すと決めましたが、2019 年 10 月の消費者物価上昇率(除く生鮮)は 0.4%で目標に遠く及びません8。』

と、またさっきの話ですがこの次からがもうね。

『これに対して、別に物価が上がらなくても良いではないか、というご意見もあるかと思います。物価が上がらず、雇用が良く、生産性も上がり、財政状況も改善しているなら、なお良いではないかというご意見です。』

えーっとすいません、長くなりすぎるから引用飛ばしたけど、その話を今の今まで政策の効果が出たと言って自画自賛してたの貴方様なんですけど突然どうした????

『しかし、物価が上がらないと金利も上がらない、金利が上がらないと金融機関が困るという問題があります 9。 』

えーっと、さっきは金融機関が困るのは金利が上がらないからではなくて、預金が集まり過ぎるような構造があるからだという話をしていたんですけどさっき言ったこと忘れちゃったのかなあ???

次の段落も誠にアレ。

『「日本の金利はなぜ低いのか」と言えば、「それは日銀がそうしているからだ」と言われるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。』

ほうほうそれそれで?

『なぜなら、金利を低くしていれば景気が過熱して物価が上がり、2%を大幅に上回るインフレになったりします。』

なっていませんが。

『それを避けるためには、金利を上げなければならなくなります。あるいは、自然と金利が上昇します。』

なっていないのでそうなりませんね。

『要するに、低金利政策の長期的帰結は、物価と金利(名目金利)の上昇です。』

まさかとは思いますが低金利政策を何年やっているのかご存知ではないのでは??

『逆に言えば、過去の景気悪化に対して、十分に金利を引き下げなかったのでデフレに陥り、金利も低くなってしまったのです 10。また、金利低下は、日本だけのことではなく、世界的です。』

えーっとすいません、QQE始めてもう6年半なんですけれども今更何を仰せなんでしょうか。


・金利が世界的に上がっていない話を延々としているのだが何を言いたいのかさっぱり分からない件について

何で金利が上がらないのかというコーナーの続きはこういう話になります。

『図3は、主要国の 10 年物国債金利を示したものです。見やすくなるように、5年ごとの平均金利を取っています。』

エライ雑だな。

『世界的に金利が低下し、図では分かりませんが、10 年物国債利回りは、2019 年半ば以降、日本、ドイツ、フランスでマイナスとなっています。 』

ということですが、

『なぜ金利が低いかと言えば、実質経済成長率が低く、インフレ率も低いからです。実質経済成長率とインフレ率のそれぞれを見ても良いのですが、ここでは両方を合わせた名目 GDP 成長率を見てみましょう。図4で主要国の名目 GDP 成長率を見ると、総じて低下しています。 』

で?

『 確かに名目成長率は低下していますが、これだけでは金利の低下を説明できません。』

いやあの今しがた「なぜ金利が低いかと言えば、実質経済成長率が低く、インフレ率も低いからです。」って言って、実質経済成長率とインフレ率を総合して名目GDP成長率って話をしていたのに、何でここで急に「これだけでは金利の低下を説明できません」になるんだよ最初の定義づけがおかしいんだろうよ。

『図5は、縦軸に名目長期金利を取り、横軸に名目 GDP の成長率を取っています。図の各点は 1990 年から現在までの各国の5年ごとの平均値を示しています。2000 年代まで、金利は名目成長率と同じように動き、かつ、名目成長率よりも2%ポイント程度高い状況にありました。』

『ところが、2010 年代後半に入ると、金利は名目成長率よりも2%ポイントも低く、かつ、成長率が多少伸びても金利はなかなか上がらないという傾向が現われています。』

とくるので何かの考察が来るかと思えばその次が凄い。

『しかし、金利が名目成長率よりも低いという状況は、2010 年以降のことですから、名目成長率が上がれば金利も速やかに上がっていくのかもしれません。ここ5年か 10 年の話が、永久に続くと考えなくても良いのかもしれません。』

ナンヤソラwwwww椅子から転げ落ちそうになったわwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

『なぜ、名目 GDP の低下以上に、金利が低下したのでしょうか。金利の低下は、物価上昇率の低下、実質成長率の低下に加えて、貯蓄投資バランスの変化などで説明できるとされています 11。』

だったら最初からISバランス出して説明しろやこのスットコドッコイ。

『その要因として、人口構成の変化、格差の拡大、新興国の予備的貯蓄の余剰、投資財価格の下落、巨大 IT 企業の利益率の高さと余資の大きさ、公共投資の低下、安全資産の不足 12、財政状況の改善などの理由が指摘されています。』

凄いハチャメチャな説明だなおい。

『また、現在の金利の低下は、景気循環的なものだという議論もあります。』

ちょwwwwwお前さん今しがた「なぜ、名目 GDP の低下以上に、金利が低下したのでしょうか。」って問題提起してるのに何で景気循環の話に戻るんだよwwwwwwww

『貯蓄投資バランスの変化とは、投資が減少し、貯蓄が増加したから金利が低下したのではないかということです。 』

もう話が飛びすぎですが、この次の説明もまた凄くてですね。段落が次の段落になるんですけれども、

『これらの理由のうち、日本について、財政状況の改善の影響のみについて考えてみます。』

その要因だけで考える理由が全く示されずにいきなりこれですよ。

『まず、日本の金利は日本の貯蓄と投資の関係から決定されると考えます。』

ちょっと待て、最初の所でお前「なぜ金利が低いかと言えば、実質経済成長率が低く、インフレ率も低いからです。」って話しとったのに何でここでは「日本の金利は日本の貯蓄と投資の関係から決定されると考えます。」になるんだよ大丈夫かおい。

『そして、財政状況の変化は、民間の貯蓄と投資の決定になんら影響を及ぼさないと仮定します。』

なんでそうなる????

『 2012 年度において、日本の長期金利は 0.8%、総貯蓄=総投資(国内投資+海外投資)は 115 兆円です。2012 年度から 2017 年度にかけて、一般政府の赤字は 26 兆円縮小しました。』

ちょっと待て何だその数字。

『財政赤字の減少で、総貯蓄はこの分増加したはずです。』

????????????????????????????????

『図6は、金利と総貯蓄=総投資の関係を示したものです。貯蓄の利子弾力性は小さいとされていますので、貯蓄供給曲線はほぼ垂直に書いています。投資の利子弾力性を1と仮定して、そのような傾きを持つ投資需要曲線を書いています。結果として、一般政府の赤字が 26 兆円縮小したことによって金利は 0.18%ポイント低下したことになります 13。』

何か無茶苦茶過ぎてどこをどう突っ込んで良いのかというレベルなんですけれども。ちなみにここで不幸にもリファーされている(その前にも実はリファーされていた)スタッフペーパーも斜め読みしたんだが、何か物凄く変な読み方をしているとしか思えん。

でもってこの話の結論が、

『これを大きいと解釈するか小さいと解釈するかは難しいところですが、財政赤字が金利を上げるなら有益な投資を減少させて将来の日本を貧しくするので大問題ですが、財政赤字が金利を上げないのなら有益な投資を減少させることもないので大した問題ではないことになります。 』

ということだが、無茶苦茶好き勝手に仮定を置きまくって謎の一次関数を出して「財政赤字が金利を(大して)上げない」という結論を出してそれを基に結論を持って来るとか、そういう講演は大分県経済を支える要人の方々の前で行うのではなく、別府の方に行く途中に高崎山ってのがあるからそちらで講演でもされたら如何でしょうか??????


・低金利が問題であるという議論に

次の小見出しが『低金利を問題とする議論』である。

『以上、ご紹介した低金利を巡る議論の他に、低金利政策によって非効率的企業が滞留し、生産性が低下し、自然利子率を低下させたという議論があります。これは低金利によるゾンビ企業滞留論と呼べると思います 14。』

『また、現在の低金利は、過去の低金利が、需要を先食いさせ、それゆえに金利を低下させたからだという議論もあります 15。』

需要を先食いさせ”それゆえに”金利を低下させたとかどう見たってそんな批判ないでしょ。低金利で先食いできる需要が長期化した結果先食いしまくったから低金利政策の効果が逓減して政策が効かなくなっているとかそういう議論をまた例によって藁人形殺法を使っているんでしょう。何せこの型の場合リファレンスが書いてあるからと言っても鵜呑みには出来なくて、書いてあるものを思いっきり曲解してリファーしている可能性が思いっきりあるので油断はならない(後にその例が出てくるので乞うご期待)。

さてゾンビ云々の話だが。

『まず、第1の低金利政策によって非効率的企業が滞留し、生産性を低下させたという議論ですが、QQE によって生産性が上昇しているのですから、あり得ない話です。』

?????????????

『また、非効率な企業を高金利で市場から追放すれば、雇用問題を起こします。』

別に高金利で追放しなくったって雇用問題起きるんですが。というかこの先の方で本人としては大真面目に金融機関経営に対して提言しているつもりなんでしょうが話が無茶苦茶、という作りの金融機関経営珍理論が盛大に展開されるのですが、そっちのほうでは「儲からない事業はやめてダウンサイジングしろ」と連呼しているというのが物凄い勢いで前後矛盾していて、ジンバブエ先生の首から上についている物体はカボチャか何かなのかと小一時間問い詰めたい。

『ところが現在、金融緩和によって人手不足が起きています。非効率企業を追放するなら、人手不足と賃金上昇で起こすのが良いでしょう。』

そもそも金融緩和で人手不足が起きるなら昔から起きてるわ人口動態知らんのかお前は、という感じですが、まあ勿論その話はめんどいから割愛した前半の方にあります。

『第2の、金利の引下げは将来の需要の先取りに すぎないと言う議論ですが、現在生産が増加し、人々は豊かになっています。』

お前は俺を何回椅子から転げ落ちさせれば気が済むのか。

『豊かになった人は、将来もより豊かな生活を求めるのではないでしょうか。』

金利の引き下げは限界的な借入コストを引き下げることによって有効需要を喚起する、という話しから遥かにぶっ飛んだ何かおとぎの国の世界のような話になっているのだが大丈夫か。

『QQE によって為替が安定し、より多くの外国人観光客が日本を訪れるようになっています。』

それは以前と比較して海外対比で日本が相対的にコスト安になったからより多くの観光客が来るようになっているということに他ならないのですが、何でそれで「人々は豊かになっています」という話になるんでしょうかねえ。

『これらの人々は将来来るはずの人を現在呼び込んでいるだけで、将来はこの人たちが来なくなって日本はさらに貧しくなると考えるのは、あまりにも奇妙な考えだと私は思います。』

そんな奇妙な藁人形出さないで下さい。



・ジンバブエ先生はどうも人の話を理解どころか曲解するのでリファレンスもあてにならない件

という不思議話の続きで話はまた飛ぶのだが、ジンバブエ先生のリファレンスがあてにならないといいうことをここで示しましょう。

『QQE を開始した時、それほど時間をかけることなく2%物価上昇率の達成は可能だと考えていました。物価上昇率が2%に近づけば、金利を上げなければならず、金利がこれほど長い期間ゼロ、またはマイナスになるとは考えていませんでした。多くのエコノミストもそう考えていたと思います 16。』

QQEやってそうなるのか懐疑的な方はたくさんいたはずですが、ここでリファーしているのが早川さんでまあいいとばっちりなのですが、ここの引用が物凄いことになっていまして・・・・・・・

『16 例えば、早川(2012)は、「今、銀行は、国債を山ほど持っている。量的には圧倒的に大手行が持っているが、大手行の債権のデュレーションの長さは2年ちょっと。それと比べて地銀などは4年ぐらいと長くなる。…地銀などは、貸出の資金需要もない。ここ(国債)しかないというので、デュレーション延ばしになってしまう。国債の価格が下がった時、誰が損するかというと、メガバンクよりも、地域金融機関ということになる」と述べています (早川英男「わが国金融業の課題」『新国策』公益財団法人国策研究会、2012 年 11 月号)。これは、金融緩和が最終的に金利を上 げることを前提とした議論である。また、4年の国債にリスクがあるというのは、4年程度で物価が 上がり、金利が上がることを前提としていることになる。』

ってなっているのですよ。まずは通しで引用してみましたが、これを逐次読んでいくとジンバブエ先生の物凄さが分かるのですけれどもね。

「 例えば、早川(2012)は、」って来てリファーしてるのは「(早川英男「わが国金融業の課題」『新国策』公益財団法人国策研究会、2012 年 11 月号)」な訳です。然るにジンバブエ先生、QQEを開始した時云々という話をして、「多くのエコノミストもそう考えていたと思います」という話のリファレンスにこの早川さんの話を使っているのですが、言うまでもありませんが2012年11月号掲載の文章というのはどこからどう見てもQQEの前なのですが、何でこれがリファレンスになるのでしょうか貴殿の首の上に乗っているのはピーマンか何かでしょうかと小一時間問い詰めたい。

てなわけで当然ながら2012年11月の執筆なので、QQEで物価2%になるとかそういう想定でこの文章を書いている訳でもないはずなのに、この文章を堂々と「多くのエコノミストもそう考えていたと思います 16」の例にするというジンバブエ先生のしぐさを見ますと、まあ一事が万事でして、この人他人のペーパーとか講演とかをリファーしているけれども実は本人言ってないことを勝手に書いているのではないかと思わざるを得ないわけですよ。

さらに、この早川さんの説明部分を再掲すると、「銀行は、国債を山ほど持っている。量的には圧倒的に大手行が持っているが、大手行の債権のデュレーションの長さは2年ちょっと。それと比べて地銀などは4年ぐらいと長くなる。」(債券じゃないのかと思いますがそこは気にせず)っていう話から「国債の価格が下がった時、誰が損するかというと、メガバンクよりも、地域金融機関ということになる」っていう話をしているのは、要するに「日本の金融機関は金利上昇時にリスクがあり、それは特に地域金融機関の方がリスクなのだが、保有国債のリスク量を勘案しないで国債保有金額だけ見るとそうは見えないので注意が必要」という話をしているだけでしょと思うのですよね(実際どうだったのかは早川さんにお伺いしたい所ではありますが)。

それを何をどう読むとそういう結論になるのか、ジンバブエ先生は「これは、金融緩和が最終的に金利を上げることを前提とした議論である。また、4年の国債にリスクがあるというのは、4年程度で物価が上がり、金利が上がることを前提としていることになる。」とか、前半はまだしも「4年の国債にリスクがある」とか何をどう読むとそういう理解が出来るのか全く分からないのですが、とりあえず小学生の国語からやり直した方がよろしいのではないかと御助言申し上げたいですな。



・話の前提がおかしいので何をいってもおかしい

更にこのコーナーのワケワカラン話は続く。

『金利低下の要因に話を戻します。金利は名目成長率よりも2%ポイントも低くなりましたので、前述の財政赤字の減少だけではその理由を説明できません。』

そもそも論としてさっきは飛ばしたけど金利の説明するのに単年度のフローの財政赤字が増えた減ったというのが説明変数になるのかよとしか申し上げようがない(プライマリーバランスがずっと赤字なんだからストックベースの赤字は増え続けている筈なのでさっきの話もそもそも妙ですわな)。

『正直に言えば、なぜ金利がこれほど下がっているのか十分には解明できていません。しかし、2%程度の物価上昇率の維持に成功していたイギリスとアメリカの金利は日本よりも高いのですから、日本の場合、過去のデフレ的金融政策が金利を引き下げたのは確かです。』

物価上昇率が低いから金利が低いのではないでしょうか?????

『また、金利が名目成長率よりも2%ポイントも低くなったのはここ5年、10 年のことにすぎません。それが永久に続くと考える必要もないかも しれません。』

でたさっきの謎説明!なのですが、何が凄いと言いましてもこの話がここで終わっていることでして、もう何を言いたいのかが全く分からない次第。昨年の7月に思いっきり話題になった金沢金懇では神だのバベルの塔だの歌舞伎の雷神不動北山だのが登場して鬼気迫るものがありましたが、中身は無茶苦茶ながらもとりあえず謎の勢いだけはあったのですが、今回の場合は直前に言ったことと反対の事を言い出したり、突如話がワープしたり、政府純債務が重要なのは政府純債務が需要だからですみたいな話を何度もしてみたりとか、今回のはどうもこうはいはいおじいちゃん満州の話はさっきもしたでしょう的なサムシングを感じて止みません。
 


お題「グローバルステーブルコインに関する黒田総裁講演/ブレイナード理事の金融政策講演(ただし先週火曜日)」   2019/12/05(木)08:36:14  
  さて本日は・・・・・・・・・
[外部リンク] ○ ● 【挨拶】原田審議委員(大分)

キターーーーーーーーー(・∀・)ーーーーーーーーーーー!!!!!

ということでジンバブエ審議委員様の最後の金懇挨拶でございますので、最後は華々しく打ち上げ花火をバンバンと上げて頂きまして、掉尾の一振で史上最高値をマークして頂きたいと今からワクワクしております。

#なお再任した場合最後の金懇挨拶にならんのですが・・・・・・・・・・・・


〇債券市場的に全然現世利益問題ではないが決済のイノベーションという総裁講演

こんなのがぶち込まれておりましたが。
[外部リンク]
創立35周年記念FISC講演会における講演
日本銀行総裁 黒田 東彦
2019年12月4日

・ステーブルコインに関する解説が物凄い勢いであるのですけれども・・・・・・・・・

まあアレです、どうせ黒田さん決済とか興味なさそうにしか思えない(個人の感想です)ので、本件って総裁講演にはなっていますが事実上総裁代読みたいなもんでしょ(かなり偏見)という感じなのですが、前半の方でステーブルコインに関する論点がこれでもかと並べられているので整理に丁度良いのかなあと思うのでした。

マクラの途中から引用しますと、

『このように、決済を巡る話題には事欠きませんが、今年一年を振り返ってみて、決済関連のニュースの中でも話題となったのは、フェイスブックが主導するステーブルコイン「リブラ」でした。ステーブルコインは、価格変動が大きく決済手段として使い難いとされてきた暗号資産(仮想通貨)の問題点を解決するスキームとして登場しました。これまで、各国で多数の民間デジタルマネーが登場してきましたが、リブラは、フェイスブックが築いた巨大な顧客基盤をベースに、独自の通貨建ての取引をグローバルに普及させるポテンシャルを持っている点で、これまでの民間マネーとは異なります。』

はい。

『リブラのようなグローバルステーブルコインは、法的な明確性や技術の安定性が確保されれば、多くの人が利用する便利な決済手段になり得ますが、マネーロンダリング(資金洗浄)やサイバーリスク、データ保護、消費者・投資家保護など様々な課題が解決されないと、利用者はステーブルコインのメリットを持続的に享受できません。』

『また、グローバルステーブルコインが普及すれば、金融システムや金融政策の波及効果にも影響を及ぼす可能性が考えられます。』

てな話が以下展開される訳です。

『したがって、グローバルステーブルコインに関 しては、G7 の作業部会報告書でも指摘した通り1、様々な課題やリスクへの対応 が十分整わないうちに、発行されるべきではありません。そうした認識は、G20 財務大臣・中央銀行総裁会議でも共有されました。』

・・・・・・てな話なんですが、結論から先走ってしまいますけれども、今回の論点整理を見るとどこからどう見てもステーブルコインは少なくとも民間主体で行うのは金輪際ダメというような話になっているようにしか読めませんでして、だったら最初からステーブルコイン自体を通貨偽造関連法規でしょっぴけば良いだけの話しじゃん(日本だったら通貨偽造に関して準備罪だってありますし)と思うのですが(ということをすると多分法規の濫用になるような気がするがそういうツッコミはしないでくらはい)、何でそっちに話が行かないんでしょうかねえと最新テクノロジーに関しては写真を撮られると魂が抜ける程度に意識の低いアタクシは思うのですが、正直この辺りの話そんなに気合入れて勉強してないので以下の説明を読みながらなるほどと勉強中という感じですな。

『この講演では、初に、国際金融システムの安定性を確保するための「グローバルガバナンス」という視点から、公的当局のステーブルコインへの対応について整理したいと思います。クロスボーダーの資本移動が自由なもとで国際金融の安定性を維持するためには、各国当局が協調して国際的に整合性のとれたルールや規制を策定し、それをグローバルステーブルコインの発行主体に遵守してもらう必要があります。グローバルステーブルコインに対し、中央銀行も含め公的当局が適切に対応するには、ステーブルコインの取引規模の拡大が金融安定という国際公共財の供給チャネルにどのような影響を及ぼし得るかについ て、しっかり把握することが重要になってきます。 』

だったらそもそもステーブルコインを国際機関で発行することにして民間の発行を禁止した方がエエンチャイマスカと言い出すとそれはSDRと何の違いがあるのかという話になるような気がしますが。

でもってこの講演、その後に、

『これらの点を整理したうえで、既存のリテール決済サービスの改善に向けた課題について、次に述べたいと思います。ステーブルコインをはじめ民間部門のイノベーションが生まれる背景には、既存の決済システムの問題点――例えば、国際送金の費用が高く、着金までの時間が長いなど――が関係しています。したがって、新たなデジタルマネーの登場に対して、リスクや課題を強調するだけではなく、既存の決済システムに対しても改善を促していく必要があります。』

てな話になっていまして、やはり意識が高いですかそうですかという話ですが、

『先ほど申し上げました通り、わが国では、新たな決済手段が登場し、顧客の利便性の改善につながる動きも出てきていますが、キャッシュレス決済が普及するには、なお課題があるように思います。この点について、本日の講演では、決済サービスの相互運用性という考え方を軸に整理したいと思います。』

となっていますがそこはパスの所存。


・話が金融トリレンマから始まるという壮大な流れです

『2.グローバルガバナンスの視点からみたステーブルコイン 』という章になりますが、


『各国の規制・監督当局や中央銀行は、リブラのようなステーブルコインの構想に対して、各国単独で対応するのではなく、互いに協調して対応する必要性を強く認識してきました。その背景を理解するには、「金融トリレンマ」という概念が有用です2。 』

お、おぅ・・・・・・・・・でもって『(金融トリレンマ)』という小見出しになるのですが、

『金融トリレンマとは、ー由な資本移動による金融統合(financial integration)、 金融安定(financial stability)、9馥盒睛撒制(national financial policy)の 3つを同時に組み合わせることはできないというものです。どれか一つは諦めなければなりません。』

為替のトリレンマの変形バージョンですな。

『例えば、金融が統合された世界で、各国がそれぞれ独自の国内金融規制を維持した状況を考えてみましょう。規制が緩い国の金融機関は、リスクテイクを積極化させ、海外市場での投融資を活発化させます。また、規制の緩い国の企業や家計は、金融機関から(非自国通貨建てを含め)借り入れを積極化させます。こうしたレバレッジの拡大は、最終的には、金融の不安定化をもた らす可能性があります。』

『つまり、このケースでは、金融統合(financial integration) と国内金融規制(national financial policy)の 2 つを選択すると、金融安定(financial stability)を犠牲にしなければならないということです。金融が統合された世界で、金融安定を実現しようとすれば、各国当局は国内金融規制を改め、国際的に 整合性のとれた規制(globally consistent financial policy)にする必要があります。』

へいへい。

『グローバルステーブルコインは、世界中の顧客から集めた資金を見合いにトークンを発行し、集めた資金は政府短期証券や銀行預金など主要国の法定通貨バスケットにリザーブとして運用するというものです。』

まあしかし先進国の自然利子率が低下して金利水準自体が低位に張り付くことになると通貨発行益自体が減る訳ですし、政府部門が発行するならば徴税が究極的には担保になるけれども民間が発行すると預金か短期国債が見合いになるのだから益々通貨発行益のメリット無いんじゃネーノとは思うのだがその辺はさておきまして、

『ステーブルコインが国際送金手段として利用されることで、クロスボーダーの資本移動がより促進されます。これらの点を踏まえると、グローバルステーブルコインは、金融統合 (financial integration)を深化させるスキームと言えます。』

なるほど。

『したがって、グローバルステーブルコインの登場によって、金融が不安定化することを回避する―― すなわち、金融安定(financial stability)を維持する――には、国際的に整合性の とれた規制(globally consistent financial policy)が必要不可欠です。』

そらそうだ。

『今夏以降、グローバルステーブルコインへの対応について、各国の規制・監督当局や中央銀行 が協調し討議を積み重ねてきたのには、こうした背景があります。』

それは分かります。

『グローバル化した金融活動がもたらし得る利益は非常に大きく、民間主体に は規制回避(regulatory arbitrage)のインセンティブが強く働きます。ある一部の国や法域でグローバルステーブルコインの取引が禁止されても、規制の緩い他の国や法域で取引が増えれば、その影響はストレス時などに国際金融市場全体に広く及びます。』

うんうん。

『例えば、先進国でステーブルコインが普及しなくとも、新興国でステーブルコインの取引が増えれば、先進国の政府短期証券や銀行預金がステーブルコインの裏付け資産として増加していきます。』

という理屈は分からんでもないのだが、先進国での使用を全面禁止してオフショアで使いたければ自己責任で、となった時にそんなに普及するもんなのかなというのは直観的に疑問なのですけれども。

『しかし、ステーブルコインに対する信頼や評判が損なわれたり、あるいは裏付け資産の価値が低下した場合などには、顧客がステーブルコインの償還――すなわち、法定通貨への換金――に集中する可能性が考えられます。コインの発行主体は銀行預金を急激に引き出したり、政府短期証券の売却を余儀なくされ、このことが先進国の金融市場のボラティリティや脆弱性を高めるよう作用すると考えられます。』

まあその理屈はわかるが

『こうしたリスクを緩和するには、ステーブルコインの発行主体の規制回避を抑制するよう、各法域の規制・監督体制を互いに整合的にしておく必要があります。また、合法かつ健全な資金取引は、金融安定や金融統合の大前提であり、 AML/CFT 対策は各国間で整合的に運用されなければなりません。加えて、サイバーリスクやデータ保護、消費者・投資家保護なども含め、既存の規制領域を超 えた、国際的な協調が必要となります。』

協調して禁止すればええやん。


・FBの構想は国際公共財へのフリーライドという指摘が味わいがあってよろしいですな

次の小見出しが『(公共財としての金融安定)』な訳ですが、中々キツイ説明になる。

『ところで、金融の安定(financial stability)は、各国の企業や個人、金融機関が経済活動を行っていくうえで必要不可欠な「公共財」です。公共財には、ある主体の消費量が他の主体の消費量を制約することがなく、また、対価を支払わない 利用者を排除することが困難である、という 2 つの特徴があります3。』

ほうほうそれでそれで?

『そして、公共財は消費をいくら増やしても、対価を支払う必要がないため、フリーライダー問題が発生し、市場に任せきりにしておいては、公共財は供給されません。』

全然関係ないけど公共財を民営化しようとかやっている動きがジャパンの政府方面にあるような気がしますね。

『金融の安定も、これらの特徴が当てはまると考えられます。このため、各国の公的当局(規制・監督当局や中央銀行)が、適切な規制体系の構築によるプルーデンス政策や金融政策の運営を通して、金融の安定や通貨価値の安定という公共財の供給に努めているわけです。』

ということで・・・・・・・・・

『グローバルステーブルコインは、その価値を、主要各国の法定通貨の価値に紐づけて安定化を目指したものであり、いわば「国際金融の安定」という国際公共財――各国の公共財のバスケット――を活用したスキームと言えます。国際金融規制(global financial policy)とは、国際公共財の節度ある消費ルールと解釈するとわかりやすいと思います。グローバルステーブルコインの発行体は、公共財を利用して決済サービスを提供する以上、そうしたルールを遵守する必要があります。』

物凄い勢いでFBをdisっているようにしか見えませんがいいぞもっとやれ。

『もし、グローバルステーブルコインの発行体が、国際金融の安定という公共財を過剰に消費すると――すなわち、発行体のリスク管理能力を超えて、業容を大幅に拡大させると――、リスクが顕在化したときに、急激な資本移動を誘発するなど、国際金融市場にストレスを及ぼします。そうなりますと、中央銀行は後の貸し手として流動性供給を行ったり、場合によっては政府が財政政策を発動するなどして、金融安定維持という公共財の供給のために公的当局は追加のコスト負担を余儀なくされる可能性があります。』

(;∀;)イイシテキタ゛ナー

『過去を振り返ってみると、2000 年代中盤にかけての「大いなる安定(Great Moderation)」の時期に、米欧の金融機関は過度なリスクテイクに走りました。金融機関に対しては、従来から規制が課されてきましたが、多くの先が同時にリスク認識を緩めたこと――すなわち、金融安定の持続を過信したこと――が、信用の増加と資産価格の上昇を相乗的に増幅させていきました。』

『その後の国際金融危機をきっかけに、マクロプルーデンスの視点を取り入れた金融規制の体系が築かれていきましたが、これは、金融機関に対して、金融安定という公共財の 節度ある消費ルールをより厳格化させたものと言えるでしょう。』

非常に良い説明なのだがそれは今の金融政策運営に関してブーメランになるような気もするが気にしないで先に進む。

『国際金融危機後、金融機関に対する規制が強化される中で、「信用仲介」においては、銀行にかわって、投資ファンドなどのノンバンクが米欧市場を中心にプレゼンスを高めていきましたが、フェイスブックによるリブラの構想は、「決済」の面でも、銀行にかわって、ノンバンクがプレゼンスを高めようとしていることの表れとみることができます。信用仲介、決済いずれの機能を担うにせよ、銀行だけではなく、ノンバンクも、公共財の節度ある消費ルールを遵守する必要があります。』

それはよっぽどうまくやらないと難しい上に失敗したときの災厄が大きすぎるんだから端から禁止すればええやん、とアナクロニズム丸出しの思いが直ぐに出てくるアタクシですがこの説明、更にキツイ指摘になって来ます。『(グローバルステーブルコインと金融版「共有地の悲劇」) 』という小見出しに参りまして、


・グローバルステーブルコインは共有地の悲劇をもたらすリスクとな

『ところで、公共財には、「ある人の消費量が他の人の消費量の制約にならない」という特徴があることを先ほど指摘しました。私が、空気という公共財をいくら過剰に吸い込んでも、皆さんの空気の消費量を制約することはありません。では、グローバルステーブルコインの発行体が、金融安定という公共財を過剰に消費することを私がなぜ問題視しているのか、皆さん疑問に思われるかもしれません。』

いやまあここまでの説明で十分わかると思いますが(^^)。

『理由を一言で言えば、グローバルステーブルコインの取引規模が拡大すると、 金融安定が「公共財」から「共有資源」に変容する可能性があるからです。』

はい。

『共有資源とは、対価を支払わない利用者を排除することが困難という点では公共財と同じですが、ある主体の消費量が他の主体の消費量を制約するという 点で公共財と異なります4。漁業資源はその典型です。多くの主体が消費できる共有資源は乱獲されると、資源の枯渇を招くという問題があります。これは「共 有地の悲劇」と呼ばれる問題です5。』

『共有地である牧草地に、複数の酪農家が牛を放牧する場合、それぞれの酪農家は利益を増やそうと、より多くの牛を放牧するでしょう。牛が増えても共有地の広さは一定であるため、やがて牧草の再生力 が失われ、土地は荒れ果て、全ての酪農家が被害を受けることになります。』

ということで・・・・・・・・

『グローバルステーブルコインは、こうした「共有地の悲劇」をもたらす可能性があります。』

キタコレ!!!

『中央銀行は、金融政策やプルーデンス政策を通して、金融の安定や通貨価値の安定という公共財の供給を行っています。一方、グローバルステーブルコインは、中央銀行によって供給された通貨価値の安定という公共財を活用したスキームであることは先に指摘した通りです。』

フリーライダーと言わないだけ抑制はされています(^^)。が、せっかくなのでフリーライダー呼ばわりしてキャッチーなヘッドラインになって欲しかったという風には思う、というかそうなるのはそれはそれで刺激的だから直接的にキャッチーな言葉を使わなかったんでしょうが、まあこれはFBはフリーライダーと言っているのに等しいわな。

『公共財の過剰消費によって、ステーブルコインの取引規模が拡大し、各国の法定通貨を代替するようになれば――すなわち、法定通貨とは異なる独自の通貨建ての取引が増えれば――、中央銀行の金融政策の波及効果が弱まります。そして、金融政策の効果が弱まれば、金融や通貨価値の安定という公共財の供給に支障を来すようになりますので、公共財を活用したステーブルコインの価値が不安定化するだけではなく、多くの経済主体の活動に負の影響が及ぶことになります。これは、金融版「共有地の悲劇」と言ってよいでしょう。金融安定は、グローバルステーブルコインの取引規模拡大により、公共財から共有資源に変容するのです。』

中々痛烈ですが仰せの通り。

『グローバルステーブルコインによる法定通貨代替のリスクは、経済基盤が脆弱だったり、決済インフラが十分整備されていない国において、大きいと考えられます。そうした国々で法定通貨の代替が拡がり、金融政策の効果が弱まれば、実体経済や金融が不安定化し、その影響は先進国も含め他国に波及します。』

『経済のグローバル化が進み、金融システムの相互依存関係が強まったもとでは、先進国の金融市場も不安定化するリスクがあります。この結果、国際金融の安定とい う国際公共財の供給が減少し、共有地の悲劇が起こり得るのです。 こうした悲劇も含めステーブルコインがもたらし得る様々な問題に対して、 公的当局は内外の連携のもと適切に対処していく必要があります。』

ということで中々きつくて、次の『3.リテール決済システムの改革』という部分の冒頭で、

『以上みてきたように、グローバルステーブルコインは国際金融システムや決済システムに大きな影響を及ぼし得るため、様々な課題やリスクへの対応が整わないうちに、発行されるべきではありません。』

ということですが、微妙に腰が弱いというかまあ意識高い方の仕様だなーとか思うのは、その後に、

『一方、私ども中央銀行としては、民間のイノベーションを促進すべきとの立場にあることもはっきりと申し上げておきたいと思います。』

って話なのだが、(もはや全然金融と関係ない話になっちゃいますが)そもそも論として最近出てきているイノベーションとやらって、単に公共財にフリーライドしてるだけやんと思うような物件ばっかりじゃんとか思う位にウルトラコンサバティブなアタクシであって、リブラ話ってその公共財へのフリーライドをイノベーションとか言う動きの一つの極北みたいなもんじゃねえのか位には頭が固くて、お前はどんだけアナクロなんだとツッコミが大量に来そうですが、まあそんな事を思いつつも、さすがにグローバルステーブルコインはいったんストップして良かったですねとは思うのでありましたです。はい。

#と、なんかアタクシの固陋ぶりの自己紹介みたいになって申し訳ありません


〇ブレイナード理事講演ネタの前にちょっと小ネタ

ただいまからブレイナード理事講演ネタを投下する所存ですが、引用の為にFEDのページ見に行ったらトップの横の方に何やら面白そうなバナーがあったので見てみたらこんなのがありました(^^)。

(URL長いのでリンクは途中まででしか貼っていませんがこの先に飛びます筈です)
[外部リンク] received a suspicious-looking e-mail that claims to be from the Federal Reserve. Is it a scam?

内容はまあお察しですが、FRBを騙った詐欺メールってあるのかそらまああるわなとか思いつつ、
日銀のトップにも注意喚起のバナーがあるのでこの注意喚起があるのは当然なのですが、今回FEDの
トップページの割と直ぐに目に着くところにドドーンとぶっこんでいるのはほほうと思いました。、

[外部リンク] 26, 2019
Federal Reserve Review of Monetary Policy Strategy, Tools, and Communications: Some Preliminary Views
Governor Lael Brainard
At the Presentation of the 2019 William F. Butler Award New York Association for Business Economics, New York, New York

でもって今の金融政策運営という現世利益の話がちょっとあって、その後枠組み見直しのブレイナード版中間レビューがあるんですが、そこらの地区連銀総裁だったら軽くスルーするところなのですが、ここはブレイナード理事なだけに一応チェックかなー、と思ってネタにする次第、ではありますが今日は時間の関係でそっちではなくて現世利益方面の話をネタにして明日はどうせジンバブエ祭りになるので来週にその続きを。

なお枠組み見直しの話で色々なネタをぶっこんでいるのですが、特にゼロ金利制約後の金融政策ツールに関する部分でちょっとこれは大丈夫かという気がせんでもない部分があるので、そこは気になりました、と掴みだけしておきます。


・現状の金融政策に関してはやはり動く気がサラサラ無いという説明になっています

んな訳で最初の小見出しの『Outlook and Policy』から。

『There are good reasons to expect the economy to grow at a pace modestly above potential over the next year or so, supported by strong consumers and a healthy job market, despite persistent uncertainty about trade conflict and disappointing foreign growth.』

潜在成長率をやや上回る成長が続く見込みであって、その背景には個人消費が強いことと労働市場が強いことがあり、一方で貿易問題と海外の成長力の弱さはあるけれども、そっちは前者で乗り越えますよ、という基本線に関してはここもとの議長やらウィリアムスやらの執行部のコメントと同じです。

『Recent data provide some reassurance that consumer spending continues to expand at a healthy pace despite some slowing in retail sales. Consumer sentiment remains solid, and the employment picture is positive. Housing seems to have turned a corner and is poised for growth following several weak quarters.』

更に最近の指標はこの見方を裏付けるものになっている、という話も同様ですし、ここもと住宅市場が強くなってきている話の指摘もこれまたパウエルの先般の議会証言での説明と平仄があっていて、最近はこの辺の統制が取れている感じがします。

『Business investment remains downbeat, restrained by weak growth abroad and trade conflict. But there is little sign so far that the softness in trade, manufacturing, and business investment is affecting consumer spending, and the effect on services has been limited.』

企業投資とかは海外とか政治要因とかで弱めなのですが、これが個人消費などに波及する気配はそんなにありません、と強気。

『Employment remains strong. The employment-to-population ratio for prime-age adults has moved up to its pre-recession peak, and the three-month moving average of the unemployment rate is near a 50-year low.2 Monthly job gains remain above the pace needed to absorb new entrants into the labor force despite some slowing since last year. And initial claims for unemployment insurance-a useful real-time indicator historically-remain very low despite some modest increases.』

雇用に関しては威勢の良い説明。

『Data on inflation have come in about as I expected, on balance, in recent months.』

物価に関してはこの後目標よりも低い水準ですという話が続くのですが、出オチがas I expectedなので悲観モードではありませんわなと。

『Inflation remains below the Federal Reserve's 2 percent symmetric objective, which has been true for most of the past seven years. The price index for core personal consumption expenditures (PCE), which excludes food and energy prices and is a better indicator of future inflation than overall PCE prices, increased 1.7 percent over the 12 months through September.』


『More broadly, the balance of risks remains to the downside, although there has been some improvement in risk sentiment in recent weeks. The risk of a disorderly Brexit in the near future has declined significantly, and there is some hope that a U.S.?China trade truce could avert additional tariffs.』

でもってリスク認識ですが、これ先ほどありましたように先週火曜日の物件なので米中のテンションに関する認識は直近とちょっと違うかも感はありますが、下方リスクと言いつつも以前よりマシという説明。

『While risks remain, financial market indicators suggest market participants see a diminution in such risks, and probabilities of recessions from models using market data have declined.』

金融市場の動きを見ると、市場参加者もこれらのリスクがやや減少してきたという認識になっていることを示している、とまあ威勢の良い話が続きまして、最後に金融政策について、

『The baseline is for continued moderate expansion, a strong labor market, and inflation moving gradually to our symmetric 2 percent objective.』

と来まして、

『The Federal Open Market Committee (FOMC) has taken significant action to provide insurance against the risks associated with trade conflict and weak foreign growth against a backdrop of muted inflation. Since July, the Committee has lowered the target range for the federal funds rate by 3/4 percentage point, to the current range of 1-1/2 to 1-3/4 percent.』

3回も保険で利下げしたのはsignificant actionだよという事で、

『It will take some time for the full effect of this accommodation to work its way through economic activity, the labor market, and inflation.』

今後はこの効果を見るのに多少お時間を頂く、ということだが、それは良いんだけど何で75bpだったの?50でも100でもないのは何でなの?という疑問がありますなあ(ってどうせこんなの鉛筆舐めて腰だめの世界なんですけどそれを言っては身も蓋もない)、と言いたくなりますが、まあ現世利益的には当面利下げもしないし利上げもしないと言っています。

『I will be watching the data carefully for signs of a material change to the outlook that could prompt me to reassess the appropriate path of policy.』

material changeがあれば即座に対応、というのはそうじゃなかったら動かん、ということで、この辺パウエルの議会証言ときっちり話が整合しているので別に新しい話でも何でもないですけれども、執行部はほぼ一枚岩で「当面は動かん」ということにした、というのは示されたかと思います。

#ってこの話基本前座みたいなもんでメインイベントは後日ということでご勘弁賜りたい
 


お題「日銀保有国債残高関連(2021年分の雑考入り)/市場メモ備忘メモ/低金利と金融安定に関するスタッフペーパー」   2019/12/04(水)08:07:14  
  マイクパフォーマンスばっかりやっているうちに池乃めだかコースとな。
[外部リンク] / 00:17 / 2時間前更新
対中通商合意「大統領選後も」、トランプ氏が長期戦示唆

どう見ても今日はこれぐらいにしといたるわです本当にありがとうございました。

でもって案の定とばっちりがこっちに。
[外部リンク] 米大統領「私とキムは仲がよい」
2019年12月3日 21時01分

『またトランプ大統領は、会談で在日アメリカ軍の駐留経費の負担をめぐり、「安倍総理大臣には『アメリカを助けてくれ』と言っている」と述べ、日本側に負担額を増やすよう求めたことを明らかにしました。』(上記URL先より)

記事の方では記述がありませんが、パツキンヅラ先生、また「ニッポンは金持ちだから金出してくれるでしょう」とかお前の世界観は1990年で止まっているのかと言う話もしておられたようですな。

・・・・・・と言いつつここもと「どうせ何とかなる」みたいな感じでダラダラと株が上がっているので、一発雰囲気を冷やしておいてからドラマチックに米中第一段階合意キタコレとか演出効果を狙っている可能性もこのオッサンの場合はアリエールなので(個人の妄想です)油断も隙も無いとは思うけどね。



〇国債保有明細を見ながら償還額を計算するのだが2021年の償還も確認の巻

毎度お馴染み月初2営に出てくる営業毎旬とか日銀保有長期国債銘柄別残高とかを使って毎度の計算をしてみました。なお例によってヘッジクローズですが、この計算、不肖このアタクシがエクセルちゃんでヘコヘコと(国債の各銘柄の償還日を売買参考統計値のエクセルデータから取って来るなどして)切ったり貼ったりソートしたりしながら計算しているので、本人は正確に出しているつもりですが間違っていたらゴメンやでということでご利用は自己責任で(というか計算そんなに面倒ではない)。

[外部リンク] 利回り
US10YT=RR +1.705 -0.131

とかなってやがるので過去の話っちゃあ過去の話なんですけれども俺様備忘用にメモメモ。

[外部リンク] / 15:21
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続落で引け、10年債入札低調で金利は半年ぶり高水準

『 <15:05> 国債先物は続落で引け、10年債入札低調で金利は半年ぶり高水準

国債先物中心限月12月限は前営業日比22銭安の152円54銭と続落して取引を終えた。10年最長期国債利回り(長期金利)は一時マイナス0.020%と4月18日以来の高水準を付けた。弱い米景気指標や貿易を巡る不安で株安・円高が進んだが、本格的なリスクオフには至らず、10年債入札が低調な結果になると円債は軟化した。』(上記URL先より、以下同様)

ってなもんでまあ先週前半の金利低下もワケワカランかったですけれども、先週後半から昨日までで先物って連続下げで1円以上下がっているんですよね何やってるんだこの相場。

『こうした中、本日実施された10年債入札は、テールが流れ応札倍率も低下し、低調な結果となった。前日に国債先物が大きく下落し事前調整が進んだこともあり無難予想も少なくなかったが、結果は弱かった。』

てな訳で入札ちゃんは

[外部リンク] 価格競争入札について
(1)応募額 5兆6,797億円
(2)募入決定額 1兆7,301億円
(3)募入最低価格 101円24銭 (募入最高利回り)(-0.026%)
(4)募入最低価格における案分比率 95.7891%
(5)募入平均価格 101円40銭 (募入平均利回り)(-0.042%)

ということでして、某ベンダーの出していた市場予想足切りが101円43銭くらいでしたので、毎度おなじみの流れ入札になってしまいましたが、昨日は前場の調整が足りなかったという感じでしたかね、それまで下がっているからこんなもんなのかとは思いましたが、やはり前場に調整して日計りベースでもヘッジがワークした状態で入札を迎えんとアカンでしたかねえ。なお金利がプラスになれば多分話は全然別になると思う。

てな訳で以下俺様備忘用引用メモは続きます。

『中短期債には担保需要のある銀行勢、超長期債にはプラス金利を求める年金や生損保といった、それぞれに固有の需要を持つ投資家層が存在するが、10年債には「他の年限と比べて特有の需要は乏しい」(国内証券)という事情がある。日証協が発表する投資家別売買高をみても、主な買い主体は毎月ばらけている。10年債は金利水準が上がってきたとはいえ、依然としてマイナス圏。日銀の買い入れオペのオファー額も減っている。「相場の地合いが入札に反映しやすいゾーンであることが、今回の低調な入札の背景」(別の国内証券)との見方が多い。』

要は10年金利プラスになればエエのよプラスになれば。

『現物市場で新発債利回りは上昇。2年債は前日比1.5bp上昇のマイナス0.155%、5年債は同2.5bp上昇のマイナス0.135%と、ともに4月以来の高水準。20年債は同2.0bp上昇の0.290%、30年債は同1.5bp上昇の0.440%、40年債は同1.5bp上昇の0.475%となった。』

TRADEWEB
    OFFER  BID 前日比 時間
2年  -0.156 -0.149 0.015 15:04
5年  -0.141 -0.135 0.02 15:13
10年  -0.032 -0.022 0.024 15:11
20年  0.281 0.291 0.014 15:05
30年  0.434 0.444 0.013 15:12
40年  0.468 0.477 0.011 15:14

てな感じのようですが、トランプの今日はこの位にしといたるわ攻撃によってまーた金利が下がってしまうのが実に惜しい(不謹慎)なところで、10年一時(というか2時でしたなガハハハハハ)▲2bpまで来てくれたというのにこの寸止めで反転する辺りが相場様の何とも言えない味わいというものを感じさせてくれますが、この間何気に20年カレントって0.3%に届かない辺りがこれまたもうねとも思います。

でもって今回金利上がっている中で超長期は相変わらずの(金利が)アガランチ会長なのですけれども、中期も割とコケてて5年の▲10という節目も見たかったなあとは思いますが、いずれにせよこの辺の流れって黒田節でマイナス金利深堀を散々煽りまくった後遺症がモロに出ていると思われますので、梯子外された方の恨み骨髄に達するって奴のような気がするんですけど日銀のコミュニケーションポリシーもうちょっと何とかならんのか(元の政策がヘッポコだから説明が継ぎはぎでグダグダ、って最近もどこかで見てる気がするんだが気にしないことにする)とは思いますです、はい。


〇微妙なネタを扱ったスタッフペーパーが出てたのだが中々の難物なので・・・・・・・

[外部リンク] Paper Series2019-E-21
Prolonged Low Interest Rates and Banking Stability
Kosuke Aoki, Ko Munakata, Nao Sudo

スタッフペーパーシリーズ(スタッフじゃなくて外部の方が書いているものもあります)の日本語版はこちらになりますが、

[外部リンク] in developed countries share a common concern that prolonged low nominal interest rates may pose a threat to their business, as the level of nominal interest rates is often positively correlated with bank profits in the data.』

そういう話は10年前にして頂きたかったのですが、結局のところ欧州が幅広くゼロ金利制約どころかマイナス金利政策とかいう頓狂なものを始めて、短期間で終わるショック政策だったら良かったのにそれが第一次大戦もかくありなんという長期塹壕戦になってしまって、ようやく弊害がバカスカ見えてくるようになってから初めてこういうのが堂々と出る(指摘はあれどもこういうスタッフペーパーが出ない訳で)ようになるんですわなというのはちと悲しいが出ないよりは何ぼマシか分からんのでそこは勘弁する。

『It is not well understood, however, how low nominal interest rates impact bank profits and what they imply for banking stability.』

ほうほうそうですかそうですか。

『To address these issues, this study theoretically explores how the level of nominal interest rates affects bank profits and banking stability in the long run by extending a model of bank runs constructed by Gertler and Kiyotaki (American Economic Review, 2015). 』

ということでここでリファーされているペーパーの年代を見ればお察しの通りで欧米のケツに火がついてくれないと中々こういうのの学術的レビューが進んでくれないんですよね、仕方ない面は多々あるにせよ日本なんてそれこそ延々とProlonged Low Interest Ratesなんですけど、どうも海外の方々がそれを見ても他人事感満載でケチャップを買え位の話しかしない訳ですよプンスカ。

・・・・・というのは良いのですが、ここで出てくるrunという単語なんですが、in the long runの方は期間という意味で良いと思うのですが、model of bank runsの方なんですけど、先行研究のペーパー見てないからこっちの本文を泡を吹きながら読むと(本文の24ページ辺りからこのモデルを使った分析の章がある)、どうも経営があじゃぱーになる方の(この先に「a bank run equilibrium」っての出てくる)runっぽいのですが、お願いだから多義に読める言葉をこういうモデルの時に使わないでくれ素人が読むのに困るんですが清滝先生って感じです。

『The model, calibrated to Japan and other developed countries, makes three predictions:』

その3つの推定とは。

『 (1) low interest rates do indeed reduce bank profits by compressing the deposit spread;』

預貸スプレッドを圧縮する、ということで「do indeed」とか言うまでもありませんがみたいなニュアンスなんですかねとか思うのですがこの表現オモロイ。

『 (2) due to the presence of the effective lower bound of the policy rate and a slow recovery of bank net worth after a run, low interest rates bring the economy closer to a state where a bank run equilibrium can exist;』

ゼロ金利制約に引っ掛かる状態が継続して銀行の資産が回復しない状態が続くと銀行の経営があじゃぱー状態になる均衡を近づけるとかそんな話をしているっぽいです本文をヒーコラ読んだところでは。ということで誰かこのペーパーのこのモデルの部分解説キボンヌ(と救援要請をするためにネタにしたのではないかというツッコミになりそうですがその通りですすいませんすいません)。

『(3) although there are quantitative differences across countries, a decline in nominal interest rates does not necessarily bring the economy to a state with a bank run equilibrium on its own, except for in severe cases where the TFP growth rate or the target inflation rate falls below zero.』

ちょwwwwおまwwwwww

えーっと、アタクシの怪しい語学力とまるで無い学で読みますと、「名目金利が低下したからと言ってそれだけで銀行があばばばばーになるような経済状態が招来されるのではないのですが、全要素生産性あるいはインフレーションレート(これ目標インフレって書いてあるのだが目標と現実に差異があったらどうなるねん)がゼロ以下に低下するような深刻なケースの場合はヤバいっすよ」という風に読んだのですが、どう見てもジャパンの事例です本当にありがとうございました・・・・・・と思ってしまいますが、さすがにそこは火消しがあります。

火消しちゃんは本文にあるんですけどね、ということで本文はこちら。

[外部リンク] Low Interest Rates and Banking Stability
Kosuke Aoki, Ko Munakata, and Nao Sudo
Discussion Paper No. 2019-E-21


『1 Introduction』の章で本文4ページ、PDFファイルだと6枚目になりますが、そこからさっきの3つのポイントの話があって、

『Our ndings are summarized in three points. Firstly, prolonged low nominal interest rates lower bank prots by compressing the deposit spread. 』

とか何とか言いながら話が始まるのですが、ちょっと時間と知能が欠けているのでパスしましてさっきの3番目のポイントの所がその次のページ(なので本文5ページPDFの7枚目)の中段に、

『Thirdly, low nominal interest rates do not necessarily mean that the economy is in a state with a run equilibrium. Indeed, based on our calibration for Japanese economy, neither a low TFP growth rate nor a low target ination rate causes a run on its own when taking a positive value.』(直近2つの引用だけ直上のURL先のペーパー本文から引用)

とありまして、ジャパンの場合も全要素生産性とインフレ率は低いけどプラスだから別に銀行があばばばばーの均衡に近いとかそういうことはございません、という話にはなっておりますのでご安心の程を(^^)。

#という訳で何かやたら難しいんですが無理矢理ネタにして救援要請ということです(超大汗)
 


お題「何か金利上がりますなあ(市場メモ)/債券市場サーベイ/FOMC議事要旨からレポ市場関連」   2019/12/03(火)08:07:25  
  トランプって中南米に付け火するのが趣味のようなのですが中南米って本質的には米国の庭じゃネーノと思う訳で庭に好んで付け火ってのどうなのとは思うんだが・・・・・・・・・・・

[外部リンク] / 00:50
米、ブラジルとアルゼンチンの鉄鋼・アルミに関税=トランプ氏

『[ワシントン 2日 ロイター] - トランプ米大統領は2日、ブラジルとアルゼンチンから輸入する鉄鋼とアルミニウムに直ちに関税を課すと表明した。トランプ大統領は早朝、ツイッターに「ブラジルとアルゼンチンは大規模な通貨切り下げを実施してきた。これは米国の農業部門に良くない。このため、両国から米国に輸出される鉄鋼とアルミニウムに直ちに関税を課す」と投稿した。ただこれ以上の情報は明らかにしなかった。』(上記URL先より)


〇超長期輪番減額しませんでしたが何か金利上がってますな(備忘メモ)

うーんこの。
[外部リンク] / 15:10
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続落で引け、中国・財政・入札と売り要因重なる

『国債先物中心限月12月限は前営業日比40銭安の152円76銭と続落して取引を終えた。10年最長期国債利回り(長期金利)は同3.5bp上昇のマイナス0.050%。中国、財政、入札とネガティブ要素が重なる中、円債は徐々に下げ幅を広げる展開となった。』(上記URL先より、以下同様)

ということで、なんかここもと妙に動くのですが、まーだいたい米国の10年金利が上がったりすると反応している感もあるのですけれども・・・・・・・・

『11月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は、中国国家統計局発表分に続き、財新/マークイットの発表でも、堅調だった。「米中通商協議の行方は不透明要因だが、景気に関しては、今後も刺激策の効果で持ち直しが続くとの期待が高まっている」(ニッセイ基礎研究所のチーフエコノミスト、矢嶋康次氏)という。』

って別に中国PMIで一々動かない時もあるのに動くときはこれですよ。

『「あすに10年債入札、5日に30年債入札を控え、今週は超長期ゾーンを中心に需給的に重い」(国内証券)ことも、押し目買いが入りにくい要因になっている。本日実施された日銀の中期・超長期国債対象の買い入れオペでは「残存期間10年超25年以下」が弱かった。』

まあ10年は重そうにしているので今日の入札に向けて水準訂正したいのは分かる。

『経済対策の財政規模が10兆円規模となる可能性が浮上してきたことも、潜在的な売り材料となっている。「前倒し債があるので、カレンダーベースの市中発行額に大きな修正はないとみられるが、世界的に財政拡大局面に入りつつあるので、海外金利の上昇を通じた影響が及ぶ可能性がある」(りそなホールディングスのチーフストラテジスト、梶田伸介氏)という。』

って財政の話で金利上昇とかいつの時代の話だというか、国債発行計画は「どこを減額すれば市場が困らないか」という話をしている中なのにそれで売り材料かよ。

『完全雇用に近い状態での財政拡大に「経済は押し上げるが、インフレなどへの影響が心配だ」(別の国内証券ストラテジスト)との声もあった。』

そんなんで物価が上がってたらとっくの昔に物価上がっているんですが・・・・・・・・・

とまあ何かロイターさんにコメントした方に悪態ついているような感じになってしまっているのは誠に恐縮なのですが(別にそういうつもりではないので申し訳ない)、結局のところ何がネタなのかと言われるとよー分からんので(10年がやたら重そうだから10年入札前の調整というのはあると思うけどそれだけで40銭下げるのはちょっと)40銭も動いたので悪材料が重なるとでも書くしかないのは分かるのですが、一々それってそんなに下げる話でしたっけ感は強いので、まあ何なんですかねえという所で。


しかしまあ何ですな、
[外部リンク] 4,200 2019年12月3日
国債買入(残存期間3年超5年以下) 3,400 2019年12月3日
国債買入(残存期間10年超25年以下) 1,000 2019年12月3日
国債買入(残存期間25年超) 300 2019年12月3日

昨日の輪番ちゃんは超長期前半の上限を下げた直後の月初一発目攻撃だったし、昨日は朝っぱらから何か知らんが金利上昇傾向でしたので、ここを先途と超長期輪番減額ぶち込んで来たら面白かった(超不謹慎)とは思うのですが、輪番減額なしでも別に相場水準が戻ることはなく、とは言っても20年カレントとか輪番オファー後ちょっと強くなっていてありゃーって感じだったのではあるのですが、さてはこの前の超長期輪番減額がドンピシャの金利上昇タイミングだったのでまた連発するとそれはそれで目立って色々と言われるとマズいので前回の減額のほとぼりが冷めるまで自粛してるのかとか勝手な妄想に走っておりますがさてどうなんだか。

というただのメモを置いときます、てか米国10年金利って上がってるのか今朝も。

[外部リンク] 利回り US10YT=RR +1.828 +0.052


〇やったね!市場機能が向上しているよ!!(なお・・・・・・・・)

[外部リンク] <2019年11月調査>
回答期間:2019年11月5日〜11月11日

以下、『』をつけると見にくくなるので引用部分も『』つけませんが、結果に関する部分は上記URL先から引用しております、よろしくお願いいたします。

・鏡の部分の整合性ェ・・・・・・・・・・・

(1)貴行(庫・社)からみた債券市場の機能度(注)

機能度判断DI(現状)
前回-38→今回-32

って改善してるやん!!と思ったら3か月前との比較は、

機能度判断DI(3か月前と比べた変化)
前回-15→今回 0

って前回対比で改善していると答えている人がいないのですが何ですこの整合性、という話になるのですが、機能度改善DIの回答項目が、

1. 高い
2. さほど高くない
3. 低い

になっていて、低い→さほど高くないに変わったという事なんでしょうが、そもそも「高い」というのが恒常的に1社だけ回答をしている大変にユニークなお方でいらっしゃいますなあという方がいるだけで、さほど高くないと低いの中での回答なので、改善してないけど低い→さほど高くないにしたのに変化の方は「改善した」にしなかったとかそういう事ですか何だかよく分かりません。


・こっちはちょっとだけ面白かった

(2)債券市場の機能度・流動性に関する各論

ゝ行(庫・社)からみたビッド・アスク・スプレッドについてご回答下さい。

ヒ゛ット゛・アスク・スフ゜レット゛判断DI(現状)
前回-2→今回-4

ヒ゛ット゛・アスク・スフ゜レット゛判断DI(3か月前と比べた変化)
前回-15→今回-10

3か月前よりもスプレッド判断が改善しているのに現状の判断は悪化してるってこれまたナンヤソラという感じですがそれはさておき、

貴行(庫・社)からみた市場参加者の注文量について、板の厚み(注)等を念頭においてご回答下さい。

注文量判断DI(現状)
前回-35→今回-34

注文量判断DI(3か月前と比べた変化)
前回-18→今回-13

ってやっとここで整合性のある回答になっているのは兎も角としまして、スプレッドは拡大したけれども市場参加者の注文量は拡大しているという結果(なお水準)でして、これは


5行(庫・社)の取引頻度についてご回答下さい。

取引頻度判断DI(現状)
前回-29→今回-19

取引頻度判断DI(3か月前と比べた変化)
前回 -11→今回10

となっていまして取引増えたので板も増えたんじゃネーノとか、取引増えたら案の定スプレッドは拡大しましたとか、まあ何となくそうかも知れない(ただし現状判断と変化の整合性が妙なのが妙なのですが)というのが並んでいたのでオモシロスという感じ。

まあこの回答時期が上記にありますように、11月の頭ということで、夏の黒田節からの大山鳴動して鼠一匹がただの同義反復フォワードガイダンスという攻撃な上に月初に超長期輪番減額攻撃ということで、まあこの夏から秋にかけては黒田節を真に受けた方々が利下げ待ったなしとかいうコメントが続発してみたり、マイナス深掘りヘッジということでマイナスの深い中期を泣きながら(かどうかは知らんが)ヘッジ買いしてみたりとか、色々とお洒落な動きがあったのを梯子全部外しという大技で返されるという攻撃でしたので、そらまあ取引も増えたしオファービットは拡大するし、となったんでしょうかね、とは言っても相変わらず市場機能の方は低いという人が沢山ですけど。

まあ珍しく味わいがあったので細かく(という程でもないが)鑑賞してみました。


〇ここで唐突に10月FOMC議事要旨ネタを投下

[外部リンク] of the Federal Open Market Committee
October 29-30, 2019

今更何ですかという所ではあるのですが、レポ市場に関するレビューとかそっちの話が冒頭(先般ネタにした金融政策の枠組みの話の次のセクション)にあるのでそれを備忘代わりに投下するのでした。

『Developments in Financial Markets and Open Market Operations』という小見出しから。

『The manager pro tem first reviewed developments in financial markets over the intermeeting period. Early in the period, market participants focused on signs of weakness in U.S. economic data with some soft data from business surveys viewed as substantiating concerns that global headwinds were spilling over to the U.S. economy. Later in the period, markets responded to news suggesting favorable developments around Brexit and a partial U.S.-China trade deal. On balance, U.S. financial conditions ended the period little changed.』

ここは市場全体の話で、前回FOMC以降前半はリスクオフ、後半はリスクオンで終わってみればそんなに金融環境は変化なかったね、ということで。

『Regarding the outlook for U.S. monetary policy, the Open Market Desk's surveys and market-based indicators pointed to a high likelihood of a 25 basis point cut in the target range at the October meeting. The probability that survey respondents placed on this outcome was broadly similar to the probability of a 25 basis point cut ahead of the July and September meetings.』

連銀デスクの(プライマリーディーラーを中心にした)ヒアリングによれば今回(10月FOMCね)25bpの利下げを高い確率で織り込み済みで、7月9月のFOMC前と状況は同じです。

『Further ahead, the path implied by the medians of survey respondents' modal forecasts for the federal funds rate remained essentially flat after this meeting. Meanwhile, the market-implied path suggested that investors expected around 25 basis points of additional easing by the end of 2020, after the anticipated easing at this meeting.』

確かに〜って感じですが、連銀デスクがヒアリングすると中心的な今回利下げしてから来年は金融政策変更なしの見通しが大勢なのだが、市場の数字は今回利下げしてから来年0.25%利下げを織り込んでいると。

というのは全体の話で以下が短期市場ネタ。

『The manager pro tem next turned to a review of money market developments since early October. On October 11, the Committee announced its decision to maintain reserves at or above the level that prevailed in early September through a program of Treasury bill purchases and repurchase agreement (repo) operations.』

リザーブ水準を9月頭の水準またはそれ以上に維持し、そのためにシステムレポと短期国債買入を活用するというアナウンスを行った10月11日以降は・・・・・・・・・

『After the announcement, the Desk conducted regular operations that offered at least $75 billion in overnight repo funding and between $135 and $170 billion in term funding.』

ONのシステムレポを日々750億ドル以上、タームのシステムレポを1350〜1700億ドル実施したそうな。

『These operations fostered conditions that helped maintain the federal funds rate within the target range through two channels.』

2つのチャネルとは?

『First, they provided funding in repo markets that dampened repo market pressure that would otherwise have passed through to the federal funds market, and second, they increased the supply of reserves in the banking system.』

レポ市場のファンディングニーズによってFF市場からの資金シフトが起きる圧力を下げたことと、超過準備を拡大したことによってFF市場の金利をレンジ内に収めることに効果があったとな。

『In anticipation of another projected sharp decline in reserves and expected rate pressures around October 31, the Desk announced an increase in the size of overnight repos to $120 billion, and an increase in the size of the two term repo operations that crossed the October month-end to $45 billion.』

10月末の大きな資金吸収に備えて10月末跨ぎの資金供給を多めに実施したそうな。

『With respect to purchases of Treasury bills for reserve management purposes, the Desk had purchased more than half of the initial $60 billion monthly amount for October, and propositions at the five operations conducted to date had been strong. Respondents to the Desk surveys expected reserve management purchases of Treasury bills to continue at the same pace for some time. The combination of repo operations and bill purchases lifted reserve levels above those observed in early September.』

でもってビルの買入も合計で600億ドルほど(一発目がその半分以上で10月は合計5回実施)行い、リザーブの水準を9月頭の水準に引き上げましたと。

『The manager pro tem finished by noting that the Federal Reserve Bank of New York would soon release a request for public comment on a plan to publish a series of backward looking Secured Overnight Financing Rate (SOFR) averages and a daily SOFR index to support the transition away from instruments based on LIBOR (London interbank offered rate). Publication of these series was expected to begin in the first half of 2020.』

これは指標金利改革で今後の指標金利となる予定の後決めSOFRの公表に関する話。

『By unanimous vote, the Committee ratified the Desk's domestic transactions over the intermeeting period. There were no intervention operations in foreign currencies for the System's account during the intermeeting period.』

オペレーションに関しては後付けでFOMCの承認を取る建付けになっています。


でもって今後のオプションに関するお話が続く。

『Review of Options for Repo Operations to Support Control of the Federal Funds Rate』という小見出し。

『The staff briefed participants on the recent experience with using repo operations to support control of the federal funds rate and on possibly maintaining a role for repo operations in the monetary policy implementation framework over the longer run.』

今回のレビューと今後の話な。

『Ongoing capacity for repo operations could be viewed as useful in an ample-reserves regime as a way of providing insurance against unexpected stresses in money markets that could drive the federal funds rate outside the Committee's target range over a sustained period.』

システムレポは「ample-reserves regime」においても有効だってそら当たり前だと思うが。

『The staff presented two potential approaches for conducting repo operations if the Committee decided to maintain an ongoing role for such operations.』

でもって今後のオプションとして2つ。

『Under the first approach, the Desk would conduct modestly sized, relatively frequent repo operations designed to provide a high degree of readiness should the need for larger operations arise; under the second approach, the FOMC would establish a standing fixed-rate facility that could serve as an automatic money market stabilizer.8』

もうちょっと少額で頻繁に予見可能な形でシステムレポを行うというのと、固定金利の常設レポファシリティを作るという話。脚注8は『8. The staff briefed the Committee in June 2019 on the possible role of a standing repo facility in the monetary policy implementation framework. 』という話です。

『Assessing these two approaches involved several considerations, including the degree of assurance of control over the federal funds rate, the likelihood that participation in the Federal Reserve's repo operations could become stigmatized, the possibility that the operations could encourage the Federal Reserve's counterparties to take on excessive liquidity risks in their portfolios, and the potential disintermediation of financial transactions currently undertaken by private counterparties.』

プロコン分析の論点色々ありまして、オペレーションに応じるのがスティグマ扱いされないかとか、オペレーションによって流動性供給が過剰になってしまわないかとか、金融仲介機能に対するディスインターミディエーションになる惧れは無いのかとか諸々の話。

『Regular, modestly sized repo operations likely would pose relatively little risk of stigma or moral hazard, but they may provide less assurance of control over the federal funds rate because it might be difficult for the Federal Reserve to anticipate money market pressures and scale up its repo operations accordingly.』

『A standing fixed-rate repo facility would likely provide substantial assurance of control over the federal funds rate, but use of the facility could become stigmatized, particularly if the rate was set at a relatively high level. Conversely, a standing facility with a rate set at a relatively low level could result in larger and more frequent repo operations than would be appropriate. And by effectively standing ready to provide a form of liquidity on an as-needed basis, such a facility could increase the risk that some institutions may take on an undesirably high amount of liquidity risk.』

オペ形式の方がスティグマ問題とかモラルハザードの問題が起きにくい代わりにレートコントロールの点では常設ファシリティに劣るという話ですが、常設ファシリティに関しては金利コントロール機能は強いのですが、その一方で利用者のスティグマ問題や、これによる流動性供給が過大になりやすいリスク、ひいてはその流動性によって市場参加者が流動性ヒャッハーになるリスクなどがありまっせ、と常設ファシリティに厳しめの話をしていて、アタクシ的にはああこれは良かったなと思う(結構米国方面の何とかストは常設ファシリティの話をしていたように思えるのですが、本質的に市場介入になる話なので、常設ファシリティがペナルティ金利で設定されるのでなければ、あまりよくない建付けになるなあと思っていたんですよ)。


『In their comments following the staff presentation, participants emphasized the importance of maintaining reserves at a level consistent with the Committee's choice of an ample-reserves monetary policy implementation framework, in which control over the level of the federal funds rate is exercised primarily through the setting of the Federal Reserve's administered rates and in which active management of the supply of reserves is not required.』

ここからFOMC参加者の議論、当面は大きめの超過準備を持ったままになりそうですな。

『Some participants indicated that, in such an environment, they would have some tolerance for allowing the federal funds rate to vary from day to day and to move occasionally outside its target range, especially in those instances associated with easily identifiable technical events; a couple of participants expressed discomfort with such misses.』

FF金利の需給要因によるブレに関しては、数名はエエンチャウノかと言い、2名はぶれるのはケシカランとのご見解。

『Participants expressed a range of views on the relative merits of the two approaches described by the staff for conducting repo operations.』

常設ファシリティかレギュラーオペかの話。

『Many participants noted that, once an ample supply of reserves is firmly established, there might be little need for a standing repo facility or for frequent repo operations.』

ちょwwwwwwと思ったがまあ要するにこれらのフレームワークはあくまでも保険的な話ですってことですね。

『Some of these participants indicated that a basic principle in implementing an ample-reserves framework is to maintain reserves on an ongoing basis at levels that would obviate the need for open market operations to address pressures in funding markets in all but exceptional circumstances.』

レギュラーオペの賛同者数名でして・・・・・・・

『Many participants remarked, however, that even in an environment with ample reserves, a standing facility could serve as a useful backstop to support control of the federal funds rate in the event of outsized shocks to the system.』

常設ファシリティが支持されるのかよ・・・・・と思いますが、

『Several of these participants also suggested that, if a standing facility were created that allowed banks to monetize a portion of their securities holdings at times of market stress, banks could possibly reduce their demand for reserves in normal times, which could make it feasible for the monetary policy implementation framework to operate with a significantly smaller quantity of reserves than would otherwise be needed.』

『A couple of participants pointed out that establishing a standing facility would be similar to the practice of some other major central banks.』

『A number of participants noted that, before deciding whether to implement a standing repo facility, additional work would be necessary to assess the likely implications of different design choices for a standing repo facility, such as pricing, eligible counterparties, and the set of acceptable collateral.Echoing issues raised at the Committee's June 2019 meeting, various participants commented on the need to carefully evaluate these design choices to guard against the potential for moral hazard, stigma, disintermediation risk, or excessive volatility in the Federal Reserve's balance sheet.』

『A couple of other participants suggested that an approach based on modestly sized, frequent repo operations that could be quickly and substantially ramped up in response to emerging market pressures would mitigate the moral hazard, disintermediation, and stigmatization risks associated with a standing repo facility.』

ちょっと時間の関係で端折っておりますが(汗)、常設ファシリティの方がFOMC参加者の間では分が良さそうではあるのですが、これ設計の仕方による面もあって、先ほど申し上げましたように常設ファシリティの金利をペナルティ金利にしておけばモラルハザード問題とかは回避できるし、市場機能は維持されるのですが、ただそうなると今度はリーマンショックの時のディスカウントウィンドウと同じくスティグマ問題が焦点になるので、まあ難しいよねというか、だったらディスカウントウィンドウでも同じじゃんという事になりますわな、うーんこの。

『Participants made no decisions at this meeting on the longer-run role of repo operations in the ample-reserves regime or on an approach for conducting repo operations over the longer run. They generally agreed that they should continue to monitor the market effects of the Federal Reserve's ongoing repo operations and Treasury bill purchases and that additional analysis of the recent period of money market dislocations or of fluctuations in the Federal Reserve's non-reserve liabilities was warranted. Some participants called for further research on the role that the financial regulatory environment or other factors may have played in the recent dislocations.』

よって今回は継続審議となりましたということです。』
 


お題「超長期前半は減額か追認か/投資家懇談会議事要旨鑑賞/その他メモ」   2019/12/02(月)07:49:55  
  https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191201/k10012198161000.html
JDI元幹部が死亡 自殺か 5億7800万円着服したとして解雇
2019年12月1日 19時07分

『会社の調査に対して元幹部はギャンブルに使ったなどと着服を認めたということで、会社は去年12月に懲戒解雇にしたうえで警察に刑事告訴しました。その後、ジャパンディスプレイは、先月27日になって、元幹部から、「着服とは別に、過去の決算で不適切な会計処理を行っていた」との連絡を受けたと発表しました。元幹部から連絡があったのは前日の26日だったとしていて、不適切な会計処理を行った理由について元幹部は、「当時の経営陣から指示があった」としていたということです。』(以上上記URL先より)

・・・・・・・・・・・・・ちょっと待て何だこの展開は。


〇オペ紙の超長期は現状追認なのか減額示唆なのか

月末といえばオペ紙。
[外部リンク]

『日本銀行は、長期国債等の買入れについて、弾力的に実施することとしてお り、当面、以下のとおり運営することとしました(2019年12月2日より適 用)。
── 次回公表は2019年12月26日17時を予定。』

年末だけは30日の17時とかいう畜生運用は行わないようになっていますがそれはさておきまして今回ですけれども・・・・・・・・・・・

0-1年:100-1000、月2回(変更なし)
1-3年:3000-5500、月4回(変更なし)
3-5年:2000-4500、月4回(変更なし)
5-10年:2000-5000、月4回(変更なし)
10-25年:500-1500、月3回(500-2000から上限を下方修正)
25-40年:0-500、月3回(変更なし)
物価連動国債:300、月2回(変更なし)
変動利付国債:1000、隔月1回(変更なし)

前回は物価連動国債を増額して遂にBEIに直接働きかける政策キタコレ(なおそれでBEIが上がったかというと・・・・・・)という大技のあと、黒田節の勢いがMPM後の会見でも続く中で月初一発目の超長期前半を減額するというプレイに出てきました(1200→1000)のですが、今回はオペ紙で上限が減額になりやがりました。

・・・・・・のですが、当初の1200ってのもレンジの中心(1250)だったので、この上限変更が現状追認なのか今月の減額を予告しているのかが良く分からんのですが、まあそもそも先月がレンジの中心にあるのに減額しているんですから別にそんなの委細構わず減額するでしょうな、うんうん。

まーいずれにせよ超長期の前半が減額になるかどうかという話はどうせ今日超長期輪番のオファーがありますし、最近のパターンだと月初に減額してくるというのの他に金利が上がりそうな時というのがありますので、一応今月減らすなら今日でネーノとは思いますけど、それ以外で金利が上がりそうな時があればその時かもとは思いますが端から減らす気満々だったら今日でしょ今日。

というのはですね、国債発行計画が出た直後に輪番の上げ下げをすると「国債発行計画に対応した輪番の調整」みたいに言われてしまいますが、それを言われるのは日銀としてはマズーな筈で、これまでも(平均残存年限の縛りがある時代の話ですが)国債の発行平均年限が長くなったのだから輪番の平均残存も長期化した方が良いのではないでしょうかみたいなツッコミを受けると物凄い勢いで否定するというのが日銀の仕様で、これはまあ財政従属チックな話になるのはイクナイという思想に基づくものなので言いたいことは分かる(のだが当初のニバイニバイの時に7年にしたの国債の平均発行年限がとか説明してたじゃんとか思うのだがまあ終わった話なので別に気にしないことにする)という事でして、そうなりますと国債発行計画が出たところで輪番の上げ下げってあんまりやらんのとチャイマスカ(発行計画が全部変更なし位で出てくれば別かも知れんが)と思いました(個人の感想です)のでやるなら今日かな〜とか。

減額余地があんまりない(そもそも1000しかないんですから)のでそんなにホイホイと減らすのでしょうかいや減らさないのではというのもありますけれども、まあ中央銀行の市場介入はインターバンクの資金需給調整だけやっていて下さい派としてはドンドン減らして良しというところではございますな、うんうん。


〇国債投資家懇談会の方も軽く鑑賞

[外部リンク]
場所 財務省 第3特別会議室

これちょっとだけ味わいがあったのは、PD懇は翌朝とんでもなく素早く出てきたのですが、投資家懇の方は少々お時間が掛かったということで、まるめて表記するのが難しかったのか決裁権限者が出張にでも行ってたのか(^^)。


・業態別(といっても銀行と生保ですか)ご意見でも鑑賞&10年減額の話があまりないのが味わいある

『○出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。』の所ですがまともにネタにしているととんでもない引用大会になってしまいますので軽く鑑賞という感じで。

まず銀行。

『・最近の国債市場については、マイナス金利が深くなると同時に、低利のドル負債を抱える主体の価格影響力が高まったことにより、海外金利の影響を受けやすくなったと感じている。米国債の逆イールドが生じたことによりイールドカーブのフラット化の圧力がかなり高まった状況と比較すると、足元、米国債のイールドカーブも相応な形状になってきたので、こうした環境下では、政策金利の変更がなければ、一定程度落ち着いてくると思っている。』

イールドカーブインバートはリセッション入りだから金利低下だヒャッハーとかいう絵に描いたようなバンドワゴン効果相場は何だったのか。

『今後の運用見通しについては、外貨需要がある銀行においては、担保需要の観点から、一定程度の国債保有が継続されると考えている。また、イールドカーブが運用に資する形状であれば、プラス金利のゾーンには一定程度の需要はあると思うので、当社はそれほど保有できるわけではないが、規制等を踏まえながら、投資していくことを考えている。』

なるほど。

『来年度国債発行計画については、当局からの説明資料の国債管理政策の意見等にもあるが、海外の中央銀行をはじめ、海外投資家が5年債を買っていることで、それ自体が邦銀の外貨調達にかなり役立っていると考えている。海外投資家がドルを使って円を運用すると、国内投資家にとって円を使ってドルを調達することになっている。海外投資家に日本国債を買ってもらうことによって調達サイドにも役立っているので、海外の中央銀行をはじめとする海外投資家が購入可能なゾーンについては、可能であれば、需給がひっ迫しないように配慮してほしい。』

なるほどなるほど。

『・足元、残存10年以下の金利がマイナス圏で推移している中で、イールドハンティングの動きから超長期ゾーンへの需要が集まっていると感じる。日銀買入オペの減額等により、一定程度改善されてきてはいるものの、同ゾーンの金利や流動性が低く、イールドカーブがフラット化する状況が続いているのではないか。』

というこちらは生保さんと見られるお話。

『一方で、生保は経済価値ベースの資本規制の導入に向けた議論が始まる中で、社内の内部管理、ALM上の観点から、超長期債に対する投資ニーズが継続的に強い状況にある。足元の低金利状況において、国債だけでなく、ヘッジ外債やクレジットへの投資も組み合わせて行っているが、国債の金利が上がってくれば、このようなところも変わってくるのではないかと思っている。』

そらそうよ。

『来年度国債発行計画については、前倒債を減らす目的で発行額全体を減らしていく方向もあるだろうが、20年債など超長期債に関しては、できれば現状維持あるいは増額をしてほしい。特に、報道にもあった40年債については、流動性が低い中で、イールドカーブ全体のフラット化誘発要因にもなることもあるため、是非とも増額を検討してほしい。』

40年債こちらも大人気な訳ですが、そういや50年債云々のニュースってあれロイターさんでも実は英文のニュースしか見当たらず日本語のニュースが出ていない時点でお察しという感じですが、こちらの方の指摘だけではなく、多くの方が指摘しているように40年国債の市場ちゃん自体がまだ未整備な状況な訳ですから、その時点で50年が出るとか思う方がもう少し勉強しましょうモードではあります。

でまあこの40年ちゃんですが市場整備のためにはもうちょっと発行残高があった方が良いでしょうなあとは思うのですが、それはそれとしましてもじゃあ40年ちゃん今大人気だからと言って恒常的に大々的にニーズがあるのかと言いますとこれがまたというのもあったりしまして、と申しますのはまあ財務省ちゃんが市場の意見を聞いて回るの今に始まった話じゃなくてかなり前からやっているのですが、「金利が上がればニーズがある」というのは曲者の意見だったりしまして、いざ金利が上がってみるとその時になって「もっと金利が上がるかもしれない」とか「既存のポジションがやられておりまして」とか何とか言い出して押し目と言い難い雰囲気でマジっぽい金利上昇が起きると急に買いの手が引っ込んでしまって(そらそうなんだが)そのタイミングが増額の後だったりするとナンジャソラみたいな話になってしまう、というのを傍から見ていて思ったという記憶があったり無かったりする訳ですよ人間長生きしますと。

・・・・・と話が逸れてしまいましたがこちらの方のお話の続きを。

『一方、減額が必要という場合には、日銀買入オペが減額されていることの見合いから、流動性供給入札の減額を検討してほしい。対象ゾーンごとの発行額に関しては、四半期ごとに、市場動向や市場参加者の意見を踏まえて決定されると理解しているが、現段階では、チーペスト銘柄の需給は日本銀行の国債補完供給によって緩和しているため、残存5-15.5年に減額余地があるのではないかと考えている。他方、流動性供給入札の残存15.5年超ゾーンに関しては、先ほど述べた理由から現状維持が望ましい。』

流動性供給入札に関してはSLFの変更が効きましたな。意見皆さんご一緒。

『昨日の国債市場特別参加者会合では、10年債に減額余地があるのではないかとの意見があったようだが、このゾーンはプラス金利になった場合に需要が見込めることや、流動性供給入札を減額するということであれば、そのゾーンとのバランスもあるため、更に減額が必要であれば、2年債や5年債も含めて減額を検討するべきではないかと思っている。』

ということでして、PD懇では10年減額の大合唱だったのに対しまして、投資家懇では10年減額の声があまり聞かれず、金利がプラスになったらニーズ出るから別に減らすことないんじゃないですかねえ的な方が圧勝という感じになっているのが実に味わいが深いなあと今回はここには感心(というか何というか)しましたですよ。

でもって中短期の減額余地、という(たぶん)生保さんと思われる見解と、さっきの海外のJGBニーズがあって中短期のJGB需給が逼迫するとベーシススワップに跳ねてしまうから中短期も金利が過度に下がらんように、という話と思われる(たぶん)銀行さんと思われる見解と、どっちも言いたいことは分かるんですが、こうやって見解の多様性が出ているのでこれはこれで味わいがあるのですが、結局のところそのへんの業態内でのお家の事情ちゃんというのは揃ってしまっていて、しかも相場観もへったくれも無いようなこの政策環境の中ですと、それをアグリゲートしてみれば市場のニーズが全部揃ってしまっているので、全体のニーズが見れる(お家の事情が見れるとは言っていない)PDの所に来ると市場のニーズが全部揃っているように見えてしまい、懇談会で出てくる見解が一致してしまうという事になるんですかねえ、と小学生並みの感想で恐縮ですが。


・多少違った見解もあってオモロイので鑑賞用と備忘用にネタにしておく

こんなのがありました、って感じですが。

『・2014年10月の日本銀行による大規模金融緩和の拡大以降、日本国債から円建外債へのシフトがかなり大きな規模で起きた。その動きがこの半年〜1年くらいでようやく止まり、日本国債の投資額は増えも減りもしないような状況になっているのが今の環境かと思う。』

ほほう。

『当社は10兆円強の日本国債の保有残高があるが、インデックスで運用しているため、基本的には発行量に応じて保有している。顧客の入出金やポートフォリオ調整に応じて、大体コンスタントに毎週、残存20年超の超長期ゾーンで数百億円、残存10年以下のゾーンで数千億円程度の売買を行っている。日本国債のイールドカーブが立った方が、海外の国債に対して相対的に魅力度が高く、顧客が入ってきやすい環境になるため、イールドカーブが立つ形を考えると、来年度国債発行計画においては、増やすのであれば基本的には40年債がよいということになると思う。』

とここまでは同じ話ですが、

『ただし、毎週売買している感覚からすると、20年債に比べて30年債や40年債はまだ流動性に少し不安があるというのが正直な印象であり、可能であればもう1〜2年程度、今のような環境で温めてから増額でもよいのではないかと考えている。』

なるほどこれは興味深い。

『流動性供給入札の残存15.5年超ゾーンについては、当初はショートカバー銘柄の供給ということで、市場の安定化に非常に効果があったと思っているが、最近のマーケットの動きを見ると、入札日に投機的な動きが見られ出している印象がある。超長期ゾーンへの投資を行う観点からは、あまりに荒い値動きをされると困る。イールドカーブが立っていることと、ボラティリティが低いことが投資魅力度につながるため、その意味では、減額するのであれば流動性供給入札の残存15.5年超ゾーンがよいのではないかと考えている。』

ということで割と異彩を放つ意見を後半に持ってきているので、もし通しで見るなら最初の3つくらい読んだ後後半に飛んだ方がオモロイです。

『・残存10年以下のイールドカーブを見ると、若干改善したとはいえ、残存2〜8年はほぼフラットな状況が続いている。また、残存10年あたりは少し割安に放置されている。これは、一つには日銀買入オペが減額されてきた影響で、例えば10年351回債、残存8年半あたりまでの日本銀行の保有残高は、流動性供給入札で供給されたとはいえ80%ほどである一方、カレント債の銘柄はまだリオープン2回目で20%ほど、その手前2銘柄は50%ほどと、銘柄によってかなり保有残高に差が出てきている状況である。』

まあしかしそう考えるとこの金融政策、まともに外しに行くときには地獄を見そうですな(だからこそ徐々に買入を減らしていかないとエライことになるから減らしているというのはあるんでしょうが)。

『流動性供給入札の残存5-15.5年ゾーンは、イールドカーブの形状だけ見ていると減額余地があるようには見えない。特に、入札結果を見ても、残存6〜7年あたりは相変わらずしっかりとした需要が見えているため、今ここで減額して、スクイーズが起きないとは言えないのではないかと感じている。従って、流動性供給入札の発行減額は慎重にしてはどうかと思っている。』

これは異彩を放っていますが確かにこの理屈の言いたいことは分かる。

『一方で、30年債、40年債といったプラスの金利のゾーンにはどうしても投資家としての需要があり、現状、残存10年以下のところは国債を担保にしたファンディングでも逆ザヤの状況になっており、投資としては見合わず、ずっと保有していると損が確定することから、どうしてもプラス金利の債券に投資せざるを得ない。そのため、30年債、40年債の減額は投資家としては厳しい。』

こっちはまあ普通ですけどね。


・これは面白かった

最後まで飛びますけど。

『・生保の資本規制との関係については、短期的な移行期だけの特殊な需要と、移行期が過ぎた後の安定した時期の需要をうまく見極めて、一時的に需要が高まってもその後どうなるかということを含めて、長期ゾーンや超長期ゾーンをどうするか、慎重に考える必要があるだろう。』

これはその通りで、PD懇よりは投資家懇の方が足の長い話をしていますけれども、そうは言いましても規制対応に関する話(飛ばしましたが生保さんの規制対応に関するコメントと合わせて超長期へのニーズが云々という話は幾つか出ています)とかに関してもどうしても現状でどう対応するのかという話になりますし、保有国債が償還されて向こう2年とかそのくらいだと償還されるのがハイクーポン(という程でもないのだが今になってみればハイクーポン)でさてポートの平均利回りどうなりますねん的な話になってしまうのはシャーナイナイ。でもってそらまあ運用側は自分の目先数年の事情見てればよいのですが、ゴーイングコンサーンとして発行する方としてはそれだけでは視点が足りないという話になるのでこういう指摘になるのは正しいですな。

『また、前倒債の水準を適正化することは大変重要だと思うが、一方で、自然災害等が多発している中で、補正予算等において、当初予算では予期しなかった支出があることから、市場の需要に応じて国債を安定的に発行していくことが重要である。』

なるほど。

『足元では直接的な影響はないが、イールドカーブが改善し、物価が上がってきたときに、英国や米国と比較すると、日本の税制は、日本の物価連動債に対し、少々よくない建付けになっており、市場を少しかく乱するような潜在的な問題を抱えていると考えている。今後、物価が上がり、物価連動債に対する需要が出てきたときには、市場の声を聞きながら、この問題への対応を検討する必要がある。』

ですよねー。物国に関しては税制が鬼門なので省内で調整してくださいお願いします(難しいですかそうですか)。



〇指標金利改革取りまとめキタコレ(のメモだけ)

キター!!
[外部リンク] [PDF 751KB] 、ポイント [PDF 537KB] )を公表しましたので、お知らせします。』

はい。

『「金利指標改革」は、2014年以降、金融安定理事会(FSB)の提言をもとに、金融商品・取引の性質に応じた適切な金利指標の使い分けの実現を目的に進められてきました。しかしながら、LIBORが2021年末をもって恒久的に公表停止されるリスクが高まっていることから、最近では、LIBORの公表停止に備えた対応を中心に検討が進められています。』

うむ。

『こうしたなか、「日本円金利指標に関する検討委員会」では、これまでの議論の結果を整理したうえで、円金利指標の今後のあり方に関する意見を国内外の幅広い関係者から募集するため、「日本円金利指標の適切な選択と利用等に関する市中協議」 [PDF 884KB] を公表し、2019年7月2日から9月30日まで意見を募集しました。

市中協議には、金融機関・機関投資家・事業法人等、幅広い業種から意見が寄せられました。本報告書は、これらの意見をもとに、市中協議の結果を取りまとめたものです。関連資料を含む詳細につきましては、「日本円金利指標に関する検討委員会」 をご覧ください。』


てな訳で

全文
[外部リンク]
 


お題「何で中銀が環境問題??/櫻井審議委員会見から/その他少々と読書室だよ」   2019/11/29(金)08:09:43  
  実に悲しい。
[外部リンク] 招待者名簿「電子データ復元できず」官房長官
2019年11月28日 12時43分

直近の行政行為の正当性を検証する事に関して「その件については関連書類を破棄したので調べようがありませんデータの復元はできません」ってそれ同じ説明を民間金融機関が当局検査相手にやったら場合によってはお取り潰し級の事案であり、こんな説明で良しとするなら行政が民間相手にやっていることの全てが崩壊するんですけれども、という行政の正当性の話に発展しているんですよね。どうしてこうなった・・・・・・・


〇何でまた急に環境問題??????

この前のECB議事要旨でも急に気候変動云々とか出ていて、FOMC議事要旨でも出ているのですが、何か変なもんでも食ったかと思ったらこんなのがあると。

[外部リンク] for Greening the Financial System)のメンバーとなりました。NGFSは気候変動リスクへの対応について、メンバー間で経験を共有し、検討することを目的とした、中央銀行・金融監督当局のネットワークです。日本銀行では、NGFSへの参加を通じて、気候変動リスクに対する理解を高め、国際的な議論へ参画していきます。』

・・・・・・・・いやあのそういうの別に中央銀行の仕事じゃないでしょあんさんらは災害時の業務継続体制だけきちっとやっていれば良いんですけど、と思ったのですが、ふとアタクシ碌でも無い妄想を思いついたので陰謀脳満載で読み筋を披露しますとですな。

この気候変動ガーとかESGだのSDGsだのの流行にいっちょ噛みというのもさることながら、最近の主要中央銀行における金融政策枠組み云々の話の中で自然利子率が低下する中での金融政策の有効性低下ってのがあるじゃないですか、非伝統的政策が効くの効かないのってのも結局のところは潜在成長率の低下した経済において金融政策って、引き締め方向は効くとしても緩和方向って効きにくいですわな(だって金融緩和って別に本質的な意味での需要創出効果がある訳ではなくて将来の需要を手前に持って来る効果な訳でエナジードリンク飲んでヒャッハー今日も頑張るぜーってやってるようなもんですからにゃあ)という問題がございまして、これを突き詰めていくと、成熟経済において金融政策の意味はとか言い出すと自分らの存在ってそもそも要らんのとチャイマスカ(ただし中央銀行そのものは決済機能と信用秩序維持(最後の貸し手機能)のために必要なのは間違いないので、まあバジョットの時代あるいはその前に戻るって話ですわな)というのに危機感持って、存在意義を出すために仕事を増やそうというお話なんでしょ、とか思う位に妄想脳。


ということで何か総裁がパリでこんな講演をしていた訳ですが、
[外部リンク]
パリ・ユーロプラス主催フィナンシャル・フォーラムにおける挨拶の邦訳
日本銀行総裁 黒田 東彦
2019年11月28日

英文の方はメンドイのでパスしますし、まあ中身的にもああそうですか程度なのですが、その中で異彩を放つのが気候変動ガーの部分でこんな章があってナンジャソラ状態のアタクシ。

『5.国際的な金融規制・監督上の将来的な課題:金融安定に関する新たな論点としての環境問題』

ナンジャソラ。最初のパラグラフは前の話からの流れになっているので2パラ目から。

『こうした中で、金融安定に関する新たな論点の一例として、気候関連リスクに言及したいと思います。』

はあ。

『本年10月の台風19号とその洪水による被害からの復旧・復興に向けた努力が全国的に続けられていますが、近年、日本では、台風などの厳しい自然災害が増加しています。因果関係をはっきりさせることは容易ではありませんが、甚大な自然災害が増加している原因として、地球温暖化を指摘する人もいます。』

はあ。

『究極的には人命こそが重要ではあるものの、自然災害の影響としては、資産価格の下落や担保価値の毀損に繋がる可能性、関連するリスクが金融機関の大きな課題となる可能性もあります。』

????????????????????????????

いやあの災害で甚大な被害を受けて債務者が返済不能になりましたとかそういう話は行政マターの話だと思うのですがもしかしたら行政は何もしないから民間金融機関ケツ拭けとかそういう事でも言うのかねとか変な方向で考えてしまいましたよ。

でまあ災害で甚大は被害を受けて債務者が返済不能になりました云々という話から震災手形の話に発展して、その後処理が適切じゃなかったら昭和金融危機の1つの要因になったとかそういう事案の話でもするのかと思えば別にそんな話をするでもなく、なんか謎の話が以下続くのでありますが、

『気候関連リスクには、他のリスクとは異なる特徴があります。すなわち、他の金融上のリスクに比べて長い期間に亘って効果が持続するという長期的な影響があり、そして、その影響がとても予見しにくいという問題もあります。このため、気候関連リスクの影響については、しっかりとした調査や分析を行う必要があります。』

ナンヤソラという感じですが、長期的に影響する事案だったら当初は確かに予見しにくいとしても、時間の経過と共に影響が出てくるんだからそれ対処できるだろという話なのですが、まあよくよく考えたらマイナス金利政策の金融機関に与える影響とかいうような長期的に影響する事案に関しても予見しにくくて全然弊害について対処しようとしない中央銀行なのですからこういう結論になるんですね!!!!!!!!!!!

『規制や監督上の対応が求められる場合には、先に申し上げた4段階のサイクル、すなわち、フォワードルッキングな視点で制度を設計し、着実に実行し、効果と副作用を評価し、必要ならばどんな問題にも対処する、ということを注意深く実行していくべきです。』

仕事を増やしたいのは分かった。

『また、気候関連リスクの規制や監督を検討する際は、産業政策や環境規制・ガイドラインが、こうしたリスクへの対応としてどの程度効果的か、念頭に置いておく必要があります。このため、産業セクターと金融セクターの間で連携する余地があるかもしれません。』

やったね!!仕事がたくさん出来て予算が確保できるよ!!!!!

『気候関連リスクは、セクター横断的で時系列的な論点を提起しています。セクター横断的な問題としては、炭素排出が幅広い産業に影響を及ぼすこと、時系列的な問題としては、炭素排出の影響が長期に亘る問題となることです。』

どう見ても中央銀行の仕事ではありません本当にありがとうございました。

『金融規制・監督の観点から、私達は、セクター横断的かつ時系列的な問題に対処するため、「大きすぎて潰せない」問題への対応やCCyBの設計・実施を通じて、専門的な知見を活かしてきました。こうした金融規制・監督に関する議論の蓄積は、今後、金融安定のための新たな課題として環境リスクに対処していく際に、貴重な示唆を提供してくれるものと思います。』

思いません。

『この点、気候変動に関する論点についての国際的な議論を行う場として、「気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク(the Network for Greening the Financial System、NGFS)」があることを紹介させてください。日本銀行は、このたびNGFSのメンバーとなりました。他の参加機関とともに今後の議論に貢献していくことを心待ちにしています。私達がNGFSへの参加を決めるに際しては、この分野で国際的な強いリーダーシップを常に発揮されてきた、ここにおられるフランス中央銀行のヴィルロワ・ド・ガロー総裁や他の同僚の方々からの後押しが大きかった点を申し添えます。』

官僚組織膨張大好き欧州さんにお付き合いする必要あるんですかねえ。

・・・・・・と、アタクシひたすら意識の低い話をしておりますが、そらまあSDGsとか理念的には言いたいこと分かるんですけど理念を実際の実務に落とし込む段階においてまあ何と申しますか以下自主規制って感じで、この件において中央銀行が民間金融機関に求めるのは業務継続体制の頑健性を一段と高めるとか、そういう事にとどめておかないと環境問題ガーが逆に資源の適正配分をゆがめる方向に動いてしまったら元も子もないと思うんだが。



〇櫻井審議委員会見を鑑賞

[外部リンク] 先日、IMFが 4 条協議終了後の声明の中で、物価上昇率 2%の目標 について、幅で提示することによって政策の柔軟性が高まるのではないかとい うことを提案していたのですが、カナダとか、他の結構欧米の国々ではそういったこともされているようですが、それについての受け止めをお伺いしたい のが 1 点目です。』

『あと、スウェーデンでは、2009 年と早くからマイナス金利政策を入れていると思うのですが、12 月にマイナス金利をやめるというような話 があって、かなり欧州ではマイナス金利政策に対する副作用についての懸念が 高まっているような気がするのですが、これについての見解を教えて頂ければと思います。』

櫻井さん相手の場合は質問も充実しますな。

『(答) まずIMFの 4 条協議後の声明ですが、2%の物価目標についてなど 色々な提案がされているということですが、それはあくまで一つの提案という ことで認識をしています。私どもの方は、あくまでも 2%という目標がありますので、そこに向かって時間をかけてでもそこに持っていくように、ということです。』

まあこれはこういうしかないのはシャーナイ。

『ただ、挨拶の中でも述べましたが、物価上昇ということ自体がかなり 現在、複雑化してきていると私は認識しています。その辺も含めて、生産性が上がっていくことであるとか、それに対して相変わらずヒステリシスの部分という足を引っ張る部分もありますし、色々なことがかみ合い始めているということだろうと思います。』

『それから、日本経済が、この金融緩和を続ける中で、 2016 年、17 年辺りから供給サイドが変わってきたという部分も少しずつ出てきているので、その辺の物価に対する影響というのもありますので、その辺を じっくりとみていくということだろうと思います。』

物価目標達成には時間が掛かりますという話だし、じっくり見るってんですから追加金融緩和をして物価を押し上げようとかそういうスタンスは採りませんよと言っている訳で、金懇挨拶と同じですが確認できましたという感じ。

『2 点目のスウェーデンの話ですが、私どもは、むしろかなり早い時期 からFSR(金融システムレポート)等を通じて副作用も含めてみていきたい ということだったので、欧州でもそういう話が出てきているというので、そこは私どもの方が早かったのかもしれないと思います。ある意味では少し副作用 の問題も含めて世界で共有するようになりつつあるのか、という感じを持ちました。 』

ということでこの会見、金融政策の副作用論の質疑が多いからそうなるのもありますが、FSRが櫻井さんの回答の中で頻発するのが中々お洒落です。

しかしまあ何ですな、「そこは私どもの方が早かったのかもしれないと思います」とか言いましても、それを改善しようという行動をとらないで私言いましたよねとか言われましても知らんがなと思いますが、とりあえず「ちゃんと弊害については意識していますのでよろしくお願いします」というメッセージを櫻井さんをして言わしめる程度には金懇で金融機関から恨み節は聞かされているってえ事なのではないでしょうか(個人の妄想です)。


・拙速に対応しないということについての櫻井さんの説明が中々良い件について

次の質疑の前半から。

『(問) 2 点あるのですが、講演の中で拙速な政策対応は控えるべきと仰っている一方で、仮に政策対応が必要な場合に備えた準備は必要であるということなのですけれども、もう少し具体的に教えて頂ければと思うのですが、仮に再びデフレに直面する惧れが出てきた場合に、今、4 つのツールの中でも有効 と思われるものは、櫻井さんご自身どういうものなのかという点を是非お願いします。(後半割愛)』

この質問は聞くだけ無駄(その時の状況で適切なツールを使う、以外に答えようがないから)なのですが、櫻井さんがわざわざ聞かれもしない事について説明しているのでそっちを鑑賞。

『(答) まず第 1 点目の拙速に対応しない方がいいだろうということですが、 現在の経済状況というのを考えたときに、まずは景気後退というものがそれ程 切羽詰まってきているのかどうかということなのだろうと思います。』

ということで聞かれもしない事について説明していまして、つまりは「拙速に対応しない」という件についてはもちろん挨拶要旨を見ますとどう見ても黒田節の梯子を外しにかかっているのは明白なのですが、更に説明しておきたいってんですから、これはつまり「追加金融緩和観測をいったん潰しておきたい」という事なんでしょ、と若干の願望成分が入っているというのは否めないですが(汗)、まあアタクシはそう思ったんですけどどうでしょう。

『これはご案内の通り、世界経済は確かに非常に不安定な状態ですが、その代わり国内経済の方は内需が比較的底堅く堅調に動いているというこの二つがあるということで、例えば 9 月の時点というのは、消費税率引き上げを控えた目前の時点でかなり微妙な時期だったと思います。』

ほーん。

『というのは私どもも、もうずっとこれ は年初来、どこかの時点で年内に中国経済が持ち直してくるかあるいは底打ちするかというような予測を標準シナリオとして考えていましたが、そこが秋口になってどうも標準シナリオと違ってきたということで、これは多分IMFの WEO(世界経済見通し)なども同じような感じだったのではないかと思いま す。その時点でやはり少し緊張感が高くなっていたと思います。』

『その点、足許 はどうかというと、更に悪くなるという状態でも必ずしもないということです ので、そこは慎重に点検をし続けるということに尽きるのではないかと思います。』

てな説明をしております。昨日も申し上げましたが、金懇挨拶での経済見通しの部分を見ますと、ついこの前の黒田節全開の時から見たらトーンが夜と昼くらいに豹変しておりまして、いやまあ経済情勢に応じて豹変してもそらまあ良いんですけれども、じゃあ何がその判断を変更するトリガーになったのか、という説明を日銀サイドからして欲しいんですよね。そこの説明が市場ちゃんの方でも成程とか納得のいく話ならば梯子を外しやがってコノヤローという事でもなくなるでしょうし、さらに言えば日銀の景気判断や先行き見通しについて市場との認識共有がしやすくなると思うので、まあこれはそもそもが聞かれもしない質問に対しての話なのでそんなに細かい話はしていないですけれども、それでもちょっとだけ説明は入っているので、もうちょっとこれを敷衍したような説明ってのをどっかで入れてくれると完全に崩壊モードのコミュニケーションが少しは建て直せるんじゃないかなあと思うのです。

『そのような状況ですので、積極的に政策的に動いていく必要があるのかど うかというと必ずしもまだその段階でもないのかもしれません。もう少し事態 がどう推移するかというのを見守るということなのではないかと考えています。(後半割愛)』

なお聞かれている部分はどうでもいいので割愛します。


・政策変更のトリガーについて

ちょっと先の質疑から。

『(問) 先程来話は出ていますけれども、金融政策について拙速な対応は避け るべきだというご指摘をされている一方で、いざというときは当然必要なので、 準備しておくべきだということなのですけれども、櫻井さんとして考え得るシナリオとして、どのようなことが起きたときに、政策対応のトリガーが引かれ るのでしょうか。輸出が更に落ち込んだときなのか、堅調だといわれていた設備投資がそうでもなくなってきたときなのか、あるいは物価が、例えばCPIでマイナス圏に行ってしまうとか、色々考えられるとは思うのですけれども、 今特に警戒すべきシナリオがどこにあるかというところを改めて教えて頂き たいのが一つ目です。(後半割愛) 』

この説明がまたやたら丁寧。

『(答) まず、現在の景気をどうみるか、政策対応をどうするかということで すが、先程少し申し上げましたが、9 月から現在までの状況をみたときに、特別に更に悪い景気状況の方に走ってきているかというと必ずしもそうでもないだろうと思います。ただし、良くなってきているということでもないという ことも確かだろうと思います。それから、世界経済のリスク自体が、やはり、 まだちょっと見通しがなかなかはっきりとはしないのではないかと思います。 特別に悪くなっているということもないのですが、かといって、安心できる状態では必ずしもないだろうということです。特に欧州なども、若干、景気は、 思ったより減速が延びているかなという感じもします。』

うーんこの玉虫色。

『それに対して、国内は私どもの予想以上にむしろ内需が強かった、堅調だったということがあるのではないかと思います。ただ、この辺でもやはり仰る通り、色々な影響が及んで くるのかどうか、その辺を少し見極めたいということです。それを見極めないと、なかなか政策として動くというのは少し早過ぎるのではないかというのが、 率直な私の考えです。』

というこの説明っぷりを見ると、まあ景気先行きの話について黒田節全開状態から判断が変わったトリガーは国内ということになるように思えます。よくよく考えるとこれも聞かれもしない事について答えているコーナーになっていまして、つまりこれは日銀の景気先行き見通しのトーンを変えたことと、明日にも利下げっぽい話からの豹変についてのトリガーが何だったのかというのを説明しようと櫻井さんがわざわざ聞かれもしないのにちゃんと説明しようとしている、という事なのではないかとか物凄い勢いで好意的に解釈している気もするがまあそんな気がしました。

『それに従って、ある程度準備をしておくということは何かというと、かなり大きく景気後退がはっきりと出てきそうだというのであれ ば、そこは、色々な準備をしておく必要がありますが、では具体的にどうかと いうと色々な指標があると思います。ご指摘の通り、輸出がこのままずっと下 がっていってしまうとか、あるいは需給ギャップがどのような動きになってい るか、設備投資がどう動いてくるかというような、まさにそれは様々な指標を みながら考えていくということではないかと思います。その点でいえば、まだ 現時点では、それがどんどん悪い状況が重なっていくというようなことにはなっていないだろうということではないか、むしろ予想よりも内需が堅調さを維持しているということだと思います。』

『ただ、楽観は当然できないということ です。やはり、輸出は多少マイナスが少なくはなってきているかもしれませんが、まだまだ心配な状況でもありますし、それが設備投資にどう影響してくる のか、いくら非製造業の設備投資が強いといっても、それなりに影響はくるかもしれません。それから消費税率引き上げの問題も、今のところ限定的と思われますが、ここももう少し時間が欲しいところです。(後半割愛)』

政策変更のトリガーに関する質問はまーありきたりですが、前半の聞かれてない部分の説明がほほーんと思ったのでネタにしましたです、はい。


その他のネタとしてはポリシーミックスが云々というのもあるのですが、まあこちらはそんなに変わった話をしている訳でもないのでパスします。


〇国債投資家懇談会議事要旨とか思ったが時間が無いのでURLだけ貼っておく&今日はオペ紙

[外部リンク]
・場所 財務省 第3特別会議室

内容

1. 最近の国債市場の状況と今後の運用見通しについて
2. 令和2年度国債発行計画について

ということですがこれはまた後日ネタにするかも知れません。近年は国債市場の多様性欠如を反映しましてPD懇の議事要旨よりも投資家懇の議事要旨の方がオモロイ(昔は逆だった)という状況ではないかと存じますので(個人の感想です)まあこれはこれで読んでおかないと。

でもって今日は月末ですがプレミアムフライデーとは何だったのかという勢いで17時になるとオペ紙が出てくると思いますが、投資家懇でも指摘があったと思うのですが、現状の需給って結局のところプラス金利か否かでニーズの断崖が出来ていると思うので(なお短期ゾーンだと短期政策金利も断崖になると思う)、超長期金利をマジで上げたいんだったら本当は10年金利をプラスの水準に持って行かないとアカンと思うのよね。まあそれをする必要があるのかどうかというのは(金利が上がるとアリガタヤとかそういう話ではなくて政策枠組みの問題として)良く分からんですけどね、というメモだけ置いておきます。



〇読書室ってことで東京マネーマーケットキタコレ

・「東京マネー・マーケット(第8版)」東短リサーチ株式会社編(編集代表加藤出)有斐閣選書

不肖このアタクシも年寄りとは申しましても東京マネー・マーケットは第4版以降しかお世話になっていないので、もっとベテランの古狸じゃなかった重鎮の前では小僧同然ではございますが、とうとう第8版ですかそうですかおめでとうございますという所で。

基本的には辞書替わり、とは言いましてもアタクシも二等兵時代は第4版を読みながら資金需給ってなんだっけとか言いながら戦場に赴いていた訳でして、これ持たないで戦場に出たらそらもう手足がもげてあばばばばーですわという所なので二等兵から将校まで必携でしょとは思いますが、さて短期市場関係ない方的にどうよという話に関しては、今回は第1章として「マネー・マーケットと日銀金融政策」というコーナーがあって、ここの本文とコラムが無駄に攻めている(誉め言葉)ので、読み物としてもオモロイ(無駄に攻めているので人によってはケシカランという感想も出そうですが)。

なお、市場の説明とかに関してはボチボチと読んでいますが、そこは短資会社さんが作っているので、どうしてもアクティブな参加者寄りになっている部分はあるかなというのは多少あって、短期市場を運用オンリーとか調達オンリーとかでまったりと参加する人から見ると多少もにょる部分が無い訳でもないかな程度の感想はありますけどまあそれは特に気にしなくても良い(アタクシが細かいだけ)。

でまあそんなことを考えておりますと、そういえば短期市場って文字通りに短期資金の融通が一番大きな機能なだけに、メジャープレーヤーってその時の資金ポジション次第で調達にも運用にも回ります(資金繰り的な出入りもそうですしターム運用して翌日物でショートファンディングするポジションメイクでもそうですし)から、例えば債券だったら発行側と購入側、そしてブローカー・ディーラーって画然と分かれているのとはまた違った味わいがあるわな、とか何とか思ったりするのでありました。

ISBN978-4-641-28145-5 C1333 ¥2100E
 


お題「櫻井さんの金懇は盛大に「動かんもんね」宣言をしているように見えます/その他」   2019/11/28(木)08:29:22  
  一昨日のアレですが、
[外部リンク] 17:01配信

FATFさんこっちです案件かよとおもったらさすがに否定に回ったか。
[外部リンク]
2019年11月27日21時47分

しかしまあ何ですな、このグダグダっぷりを見ながら過去のあんなのとかそんなのとかを思い出すと官僚の皆様の火消し(内務省検閲により削除)。


〇櫻井審議委員金懇挨拶は「追加緩和も利上げもしねーよ」を強調しておりますな

日銀ちゃんの今後の方向性を探るうえで今や最重要なのではないかとの評も高く、櫻井最高や!!(自主規制)なんか最初からいらんかったんや!!!との令名も高い櫻井審議委員の金懇挨拶があった訳ですが。

[外部リンク] Paper Series2019-E-21
Prolonged Low Interest Rates and Banking Stability
Kosuke Aoki, Ko Munakata, Nao Sudo

ということでURLに燦然と輝く「english」の文字に有りますように英文のペーパーです。でもってお題が上記にあるように『Prolonged Low Interest Rates and Banking Stability』なのでもう思いっきりイイハナシダナーな物件になりますが、先日の企業の期待インフレ云々と言い今般のこれと言い、何と申しますかこの味わいの深いラインアップは何なんでしょうかね(棒読み)という所ではございますな、うんうん。

本文はこちら(英語です)
[外部リンク]
 


お題「国債PD懇議事要旨/指標金利改革関連/基調的インフレェ・・・・・・」   2019/11/27(水)09:24:17  
  お、おぅ・・・・・・・・・・
[外部リンク] 
2019/11/26 13:19

〇国債発行計画関連なのでPD懇議事要旨を拝読する訳ですが

たぶん営業時間になりますと投資家懇の議事要旨も出てくると思います(ということは懇談会終了後にこれ作って翌朝一番で決裁貰っているとかそういうレベルで誠に恐れ入ります次第)が昨日出たPD懇の方を。

[外部リンク] 足元の市場動向を踏まえ、超長期ゾーンについては少なくとも現状維持、もしくは増額を検討してほしい。足元、生保の購入が増加してきているが、国内投資家の裾野が広がってきており、来年度の運用見通しの中でも、超長期ゾーンの需要が高まってきている。また、海外投資家の買いニーズもかなり出てきている。日本銀行がこれまで超長期ゾーン、特に残存25年超の日銀買入オペの減額を進めてきても市場の需給ひっ迫感が継続していることを考えると、実需が非常に多く見られており、超長期ゾーンの残高維持は必須である。足元のイールドカーブや投資家が購入しやすい年限を考慮すると、報道にも出ていたが、40年債の増額であれば投資家の期待の声に応えることに加え、マーケットの流動性を高め、市場機能を維持することにも寄与すると考えられる。』

『一方で、5年債と10年債については減額余地があるのではないか。本年4月に日本銀行による国債補完供給の要件緩和措置が発表され、長期国債先物取引の受渡銘柄のショートスクイーズ懸念は大きく後退している。また、残存5-10年の日銀買入オペの減額もかなり効いてきており、流動性が高まってきている。5年債や10年債はマーケットの中心的な存在であるため、流動性の確保が非常に大事な命題であり、これまで10年債の増額を要望していたが、こうした日本銀行による措置が功を奏している中では、10年債については減額余地がある。5年債については、投資家が少ないこともあるため、減額余地がある一方で、2年債以下については、投資家の担保ニーズ等の実需がある。』

いやまあ言いたいことは分かるんですが、それって全体の金利水準が変わったらニーズまた変わってくる話であって、輪番オペみたいに状況に応じて上げ下げ(最近は下げしかしてないが)出来るものじゃないんですがとは思う。というかまあ前半の超長期の話は分かるんだが、10年増額要望だったのが日銀のオペ見直しで一転して減額出来るって話になるのはちょっとそれは目先の話過ぎるじゃろと。

とか言いつつ次の人。

『・イールドカーブ・コントロールを実施しているため、10年債以下の市場機能は改善しても限定的になる一方で、超長期ゾーンについては、世界的に色々な材料を消化しながら取引されているため、時に需給がひっ迫することはあるが、年限別で比較すると、超長期ゾーンの方が市場として機能しているのではないか。報道にもあったが、生保を中心とする負債が長い投資家からは、特に30年債と40年債に対するニーズ、いわばプラス金利のカレント債に対する需要は相当なものがある。そのため、現在プラス金利を維持している20年債や30年債、40年債については、可能であれば発行額を維持してほしい。』

うんうん。

『一方で、前倒債の積み上がりから、一定程度の減額も考えていかなければならない。流動性供給入札に関しては、リーマンショックに伴う国債増発への対応や、QQEの拡大に伴う日本銀行の買入額の増加に合わせるという側面があることから、今年度の日銀買入オペがそれなりに減額されてきたことを考えると、流動性供給入札の役目はもう少しトーンダウンさせてもよい。特に、残存5-15.5年ゾーンは減額対象としてもよい。次に減額可能だと考えられるのは10年債である。入札1回当たり1,000億円の減額を行っても、入札1回当たりの発行額は2兆円であり、この規模の発行額を維持すれば適切な指標金利と表現することが可能だろう。』

こうやって説明入れてくれると短期的なニーズじゃないよという話に見えるのですよね。とは言いましても金利水準が変わった場合、今超長期に行かざるを得なくなっている人たちのうち、負債デュレーションがそもそもそんなに長くない方々のシフトが始まるんじゃネーノと思う(個人の感想です)ので、いやまあそれはその時に考えれば良いといってしまえばそれまでですが、今の超長期ゾーンのニーズには金利が盛大に低下した結果として押し出されてきているニーズが相当量入っているんじゃないかとは思うのですよね。

『仮に、40年債の増額を考えるのであれば、ストックベースの債務の長期化を抑制する観点から、流動性供給入札の
残存15.5年超ゾーンを減額することも考えられるのではないか。』

なるほど。流動性供給入札に関しては市場の流動性確保という点ではアリガタヤではありますが、その時のニーズでスポットで出てくるものなので発行計画的には将来の償還にデコボコを作るリスクもあって確かに使い方は難しいなあとか何とか。

でもって次の人。

『・長期国債先物に係るチーペスト銘柄が残存7年なので、長期国債先物中心に相場が動くことはあるが、最近のマーケットの状況や流動性の観点から考えると、超長期ゾーンは唯一、市場機能が維持されており、マーケット全体は超長期ゾーン中心に動きつつある。こうした中で、来年度国債発行計画では、超長期ゾーンについては、少なくとも発行額の現状維持は必須である。特に、30年債や40年債については、生保中心に実需の買いが見えており、イールドカーブ上もかなり割高化していると感じている。日本銀行による買入額もかなり減額されているものの、その効果もなく、イールドカーブがスティープニングしない状況では、超長期ゾーンの減額はかなり難しい。40年債の増額に関する報道が出ていたが、もし増額されるのであれば、非常に歓迎したい。』

ふむふむ。

『一方で、前倒債が大きく積み上がっている中で、来年度国債発行計画において減額対象と考えられるのは流動性供給入札である。日本銀行による諸政策の効果により、チーペスト銘柄がスクイーズすることもなく、特に、流動性供給入札の残存5-15.5年ゾーンについては、流動性が低い銘柄というよりは、割安銘柄が落札される入札になってきているので、一番減額しやすいのではないか。』

『それ以外では、10年債については、マイナス金利の現状では、投資家のニーズは乏しいが、今後、金利上昇局面では、2年債や5年債よりはニーズが高まっていくと考えているので、どちらかと言えば、2年債もしくは5年債の方が、減額余地があると考えている。』

ということで、減額の方で流動性供給入札の長期ゾーンというのは以下の意見でもまあだいたい皆さん一致していますし、そもそも流動性供給入札に関しては本来的には補完的役割だから市場状況としてイラネという時にさくっと減らすのは良く分かるので、そっちの意見が一致するのはまあそんなに変な話でもないとは思うのですが、通常発行の年限での減額余地に関する話の中で10年債が盛大に連呼される中で、10年より中期じゃないでしょうかという意見ってのがこの人ともう一人(もう一人は10年ってYCCの年限だから足もと減額余地があると言っても安易に減額するのは如何なものかということでこれまた仰せの通りかなとは思った)のしかない(10年でも中期でも一緒ですな、というのはある)というのがうーんこのと思ってしまった次第です。

まあ投資家懇じゃないからそうなってしまう、というのは勿論あるのでこれが一概にアカンとか良いとか言う話じゃないし、意見は意見ではあるのですが、ただまあ今回の見てますと増減に関する意見が見事なまでに揃いすぎているなあという感じでして、もう少し昔のPD懇での発行計画話の時ってもうちょっと意見が色々とあったような気がしたんですよ(ってアタクシの記憶と印象ベースの話で過去のを細かく比較検討している訳ではないので勘違いだったらすいませんなのですが)。でまあ近年はこの辺のニーズに関する意見が大体そろうようになっているなあとは何となくイメージしていたのですが、こうやって見事に意見が揃ってしまっているのを見ると壮観ではありますが、金融政策が無駄に効きすぎじゃないでしょうかねえとか思ってしまったりもするのよねこれがまた。

てな訳で、国債発行計画に関する意見が更にドバドバとあるのですが、まあ大体そろっているという状況でありまして、市場流動性という話になると、やれアスクビットスプレッドだ板の厚みだボラだとかいう話にはなるのですが、そもそも論として国債発行計画の意見聴取の所で出てくる意見が揃いも揃って同じようになっている、というのはやはり質的な意味での市場流動性(ってナンジャラホイとか言われそうですが)が盛大に欠如しているんじゃなかろうか、などと思うのでありました。


あと市場流動性に関しては概ね、

『・イールドカーブ・コントロールを実施しているため、10年債以下の市場機能は改善しても限定的になる一方で、超長期ゾーンについては、世界的に色々な材料を消化しながら取引されているため、時に需給がひっ迫することはあるが、年限別で比較すると、超長期ゾーンの方が市場として機能しているのではないか。(以下割愛)』

ってな感じの話が多い中で、

『・取引を行うときには、超長期ゾーンと短中期ゾーンで、流動性や機能度が違う感じはしない。同じだけ、量をさばくのは厳しいと思っている。前回の本会合から本日に至るまで、一本調子とはいかないまでも金利が上昇している中で、グローバルな要因もあり、米債対比で日本国債はアンダーパフォームしている状況だと思っているが、その要因としては、日本銀行の政策が良くも悪くも効いていることが結構大きいと思っている。まず、9月の金融政策決定会合時には更に緩和方向というイメージだったが、10月はどちらかというとそれが後退しており、期待させた分、剥落する勢いがかなり強まり、海外勢を中心に売りが短中期ゾーンに出ている。また、意外に効いているのが日銀買入オペであり、予期しないタイミングで、これまでと違うルールで実施したり、カレント銘柄を除外したりといった形で、かなりテクニカルに色々動いているため、そこを測りかね、腰を据えてポジションを取るというのが正直難しい。こうしたことも、ここ昨今の流動性や機能度の状況であるため、マーケットについてはポジションのアンワインドも含めて少し我慢の時間帯というわけではないが、海外でトレンドが出てくることや、オーバーシュートして10年債の利回りがゼロ%を超えてくることがない限りにおいては、ボラティリティが高い状況は中々変わらないのではないかというのが今の見立てである。(以下割愛)』

って指摘は中々ではありました。


しかしまあ何ですな、

『・市場の流動性や投資家のニーズが、プラス金利である超長期ゾーンに集中している。当該ゾーンの市場残高や、取引量を維持することが市場にとって非常に重要で、逆に言うと、当該ゾーンの流動性が更に低下して、金利が低下していくことは、証券会社にとっても市場にとっても、運用環境からみて投資家にとっても非常に厳しいものになると認識している。当該ゾーンについては、日銀買入オペの減額余地も大分低いため、市場残高を維持するという観点からも、できれば減額は避けてほしい。(以下割愛)』

言いたいことは非常によくわかるのだが、金利が下がると困るから減額しないで欲しいと言われましてもそれは知らんがなという事になってしまうと思うし、

『・(前半割愛)一方で、減額もやむを得ない中では、10年債、もしくは5年債、更にあえて言えば、流動性供給入札の残存5-15.5年ゾーンが減額対象の候補に上がる。本年春先以降の日本銀行による国債補完供給の要件緩和措置が、実際にスクイーズの動きに対して抑止力として機能していると認識しているので、こうした懸念が無い中で、マイナス金利に沈んでいる10年債の絶対金利水準を考慮すると、10年債を減額しても大きな影響はない。更に、年度途中での国債発行計画の変更もあり得ることも考えると、例えば10年債がプラス金利になって大きく市場環境が変わるときには随時変更すればよい。』

物価連動国債とかみたいなのだったら兎も角、主要発行年限で金利がプラスになってニーズが出たからよーしパパ増額しちゃうぞーとかいうのはさすがにちょっとと思うので、いや勿論言いたいことは分からんでも無いというか非常に良く分かるのですが、まあさすがにそれはちょっととは思いました。


〇基調的なインフレ率ェ・・・・・・・・・・・

毎度のこれですが、
[外部リンク] 0.5
Feb-19 0.4
Mar-19 0.5
Apr-19 0.7
May-19 0.7
Jun-19 0.6
Jul-19 0.6
Aug-19 0.4
Sep-19 0.3
Oct-19 0.3

加重中央値(前年比、%)
Jan-19 0.1
Feb-19 0.0
Mar-19 0.2
Apr-19 0.2
May-19 0.2
Jun-19 0.2
Jul-19 0.2
Aug-19 0.0
Sep-19 0.0
Oct-19 0.0

最頻値(前年比、%)
Jan-19 0.2
Feb-19 0.2
Mar-19 0.2
Apr-19 0.3
May-19 0.3
Jun-19 0.3
Jul-19 0.3
Aug-19 0.2
Sep-19 0.2
Oct-19 0.3

最頻値が辛うじて上向いているのですがまあまるでパッとしない状況だし、

左から
上昇品目比率(%)
下落品目比率(%)
上昇品目比率-下落品目比率(%ポイント)

Jan-19 54.9 37.1 17.8
Feb-19 54.1 37.9 16.3
Mar-19 55.6 35.6 20.1
Apr-19 58.5 33.3 25.2
May-19 58.7 33.5 25.2
Jun-19 59.5 32.5 27.0
Jul-19 59.8 32.7 27.2
Aug-19 59.5 33.1 26.4
Sep-19 59.1 33.1 26.0
Oct-19 59.5 38.8 20.7

いやまあ今年の頭の方が上昇マイナス下落比率低いでというのはありますが、ただその時の刈込平均はもうちょい上だったとか見ているとうーんこのという感じはするのですが、詳しい人の解説キボンヌ。



〇円指標金利に関する会議の議事要旨出てましたな

先週金曜に出てましたサーセン。
[外部リンク]

『● 事務局より、市中協議結果のポイントについて以下の説明が行われた。』

ってなことですが、

『・ 全体として、リスク・フリー・レート(RFR)にもとづくターム物金利(ターム 物RFR金利)が多数の支持を集めたこと等が報告された。

・ なお、貸出の代替金利指標について提出された意見の中に、選択肢の1つであ るTIBORについて、円LIBORから移行する際の金利水準の違いを懸念する声が一 部にみられたことに対して、「仕上がりの金利水準が同程度となることが移行 に向けた議論の出発点となるため、こうした懸念は契約当事者間のコミュニケ ーションの中で解決されていくと考えられる」との補足説明があった。』

ということで、ほうほうそうですかという感じではあるのですが、先の方の『3.ターム物RFR金利の検討状況』 を拝読しますと、

『● 事務局より、ターム物RFR金利の検討状況について、参考値の算出・公表主体の公募 を10月29日に開始したほか、今後、タスクフォースでの評価をふまえて、来年1月を目 途に、検討委員会として応募先にかかる議論・評価を実施する予定である旨説明が行われた。

この点、金融庁からは、応募先に求める条件に関し、新たに構築されるターム物RFR 金利は、国内外で広範に使用される可能性があり、金融商品取引法の趣旨もふまえて、 その算出・公表主体には安定的・継続的な算出が必要であるとの説明があった。』

公募に関してはしばらく前の
[外部リンク] RFR 金利(スワップ)の参考値の算出・公表主体の募集について

でちょっとネタにしたような気がしますが、これ何か短期市場の方々の所にいろんな皺寄せが来ているんじゃネーノとか思ってしまう次第でして、「新たに構築されるターム物RFR 金利は、国内外で広範に使用される可能性があり、金融商品取引法の趣旨もふまえて、 その算出・公表主体には安定的・継続的な算出が必要である」っての全くその通りなのですが、この「安定的・継続的な算出」というのにオブリゲーションを負う(この仕組みだと負ってくれないと困るんですけれども)というのがちともにょってしまいますがまあシャーナイナイ。

でもって議事要旨の前のページの方に戻りますと、

『証券会社メンバーからは、「ターム物RFR金利の早期構築に向けて、前向きに協力していきたい。他方で、英米では、債券を中心にO/N RFR複利(後決め)での商品が発行・ 取引されており、システム・事務面での整備も進められてきている。このため、海外展 開している本邦企業においても、こうした海外動向を注視する必要があるが、顧客に対して適切な情報還元を行っていきたい」との意見があった。 』

ということで、まあ例の問題の震源地が海外で日本は完全なる海外からの貰い事故にも程があるからこういう感じになった訳ですが、この辺の差異がさてどうなるのかというのも気に掛かるところではありまする、というただの愚感想でしたすいませんすいません。
 


お題「FOMC議事要旨の政策ツール検討鑑賞会(その3)/企業のインフレ期待形成に関して短観個票データから実証分析とな」   2019/11/26(火)08:19:35  
  https://www.jiji.com/jc/article?k=2019112501010&g=eco
「やりがい」整備を 経団連、20年春闘の経営側指針
2019年11月25日20時30分

「誠意は言葉ではなく金額」という名言が心に響くニュースが多すぎて困る。

#ちなみに本当は「評価は言葉ではなく金額」なのでそっちの方がよりフィットする


ところで話は変わりますが、一時某SNS金融クラスタ内を風靡したオモシロ理論、折角鎮静化したのに何でまた着火するんでしょうか意味が分かりません。

[外部リンク] 8:11 JST
(敢えて記事題名は引用しません^^)

〇FOMC議事要旨での政策ツール検討会鑑賞の続き

引っ張ってすいません(汗)。

[外部リンク] of the Federal Open Market Committee
October 29-30, 2019

・マイナス金利政策に関しては参加者(投票権者限定ではない)全員でケチョンケチョンとな

まあこれは欧州と日本の姿を見れば一目瞭然ですがこれは凄い。

『All participants judged that negative interest rates currently did not appear to be an attractive monetary policy tool in the United States.』

>All participants
>All participants
>All participants

・・・・・・・・・・(;∀;)イイハナシタ゛ナー

全員ですよ全員!!!!!!!

『Participants commented that there was limited scope to bring the policy rate into negative territory, that the evidence on the beneficial effects of negative interest rates abroad was mixed, and that it was unclear what effects negative rates might have on the willingness of financial intermediaries to lend and on the spending plans of households and businesses.』

しかしこの
the evidence on the beneficial effects of negative interest rates abroad was mixed
とか
it was unclear what effects negative rates might have on the willingness of financial intermediaries to lend and on the spending plans of households and businesses
とかいや全く持ってその通りなのですが、ECBやBOJの立場を無くす話になっていてワロスワロス。

『Participants noted that negative interest rates would entail risks of introducing significant complexity or distortions to the financial system.』

マイナス金利政策はsignificant complexity or distortions to the financial systemですってよ奥様、ずいぶんと嫌な政策でございますわねえオホホホホホホホホ。

『In particular, some participants cautioned that the financial system in the United States is considerably different from those in countries that implemented negative interest rate policies, and that negative rates could have more significant adverse effects on market functioning and financial stability here than abroad.』

米国の場合は欧州や日本と金融市場の仕組みが違っているのでこれらの国よりも更に深刻な問題が起きる可能性があるって指摘。

大体からして米国の場合は短期市場のマイナス金利回避のために財務省にTビルを追加発行してみたりする位でして、その時代だと特に短期金融市場におけるリスクマネーの供給元がMMFとかのミューチュアルファンドだったから(その後のFSB-IOSCOによるMMF改革の結果固定NAV方式のMMFはトレジャリーオンリーになって、変動NAV方式じゃないとクレジット物にぶっこめなくなって移行の時に一時金融機関のファンディングコストが上がったのはご案内の通り)、まあFEDはさすがにその辺分かっていたからマイナスを回避しましたがどこぞの日銀の場合はマイナス金利ぶっこんでから後出しでマクロ加算のMRF特則をぶっこんで来るという泥縄にも程があるプレイが出たのもこれまたご案内の通りですな、いやはや何とも。

『Notwithstanding these considerations, participants did not rule out the possibility that circumstances could arise in which it might be appropriate to reassess the potential role of negative interest rates as a policy tool.』

とは言いましても一応マイナス金利を政策ツールにする可能性を排除する訳ではない、と言っているのはまあ|д゜)チラッと欧州日本の状況を見ておきましょうってなもんでしょう。


・政策には効果があったが均衡金利水準が低下していますよね的なまとめはまあ普通だ

『Overall, participants generally agreed that the forward guidance and balance sheet policies followed by the Federal Reserve after the financial crisis had been effective in providing stimulus at the ELB.』

フォワードガイダンスとバランスシート政策は緩和効果があった、というまとめ方になっているのですが、金融市場の機能不全時における流動性供給やカウンターパート機能の発揮による市場機能の回復という話と、(結局あの時に問題になったのはスタンディングファシリティ(ディスカウントウィンドウ)が制度としてあってもスティグマ問題であんまり機能しないというのは実にアカンかった)マクロ経済に対する効果という話は分けて考えないといけないのですが、その辺ってダドリーがいたらちゃんと論点整理をしてくれたと思うのだがウィリアムスだとそういうのが出来ていなさそう、と思ってしまいまして、この議事要旨を見るとちょっとその辺が懸念されますな。つまりウィリアムスがいるうちに金融市場に対して大きなストレスが掛かる事態が生じたらマズイって話なのでNY連銀は中曾さんを総裁に招聘すべき。

『With estimates of equilibrium real interest rates having declined notably over recent decades, policymakers saw less room to reduce the federal funds rate to support the economy in the event of a downturn. In addition, against a background of inflation undershooting the symmetric 2 percent objective for several years, some participants raised the concern that the scope to reduce the federal funds rate to provide support to economic activity in future recessions could be reduced further if inflation shortfalls continued and led to a decline in inflation expectations.』

自然利子率の低下によって均衡金利の水準が下がっており、何かあった時の金融政策の発動余地が小さいですね、という話はいつもの話ですけれども、

『Therefore, participants generally agreed it was important for the Committee to keep a wide range of tools available and employ them as appropriate to support the economy. Doing so would help ensure the anchoring of inflation expectations at a level consistent with the Committee's symmetric 2 percent inflation objective.』

今後も有効な政策ツールについて幅広く検討すべきであるという話で、有効な金融政策ツールがあるという信認によって物価2%達成への信認も確保できる、というまあそれはそうですなとか思いながらも、有効なツールが無いのに有効なツールがありまぁすと言いながら延々と政策を引っ張り続ける日銀涙目。


・新しいツールを導入するときは前広に説明を行って理解を得ることが必要とはイイハナシダナー

『Some participants noted that the form of the policy response would depend critically on the circumstances the Committee faced at the time.』

そら(状況が変われば)そう(適切な金融政策ツールは変わる)よという話ですが、

『Several participants suggested that communicating to the public clearly and convincingly in advance about how the Committee intended to provide accommodation at the ELB would enhance public confidence and support the effectiveness of whichever tool the Committee selected.』

新しい政策ツールをぶっこみに行くときは前広に説明を行い、そのツールが政策として有効であるという信認を得ることによって政策効果を出していくという透明性と信頼性が必要という指摘をしている人がいまして、なるほどイイハナシダナーと思う一方、不意打ちでマイナス金利政策をぶっこんだら円安どころか円高株安になった素敵な国の中央銀行に対する巧まざる砲撃になっている(砲撃しているつもりはない)というのがこれまた味わいがあって実に宜しい、というかこの「Several participants」の場合ジャパンの事例についてを念頭に置きつつそんなこと言ってるんだったら更に味わいが深い。

『Some participants thought it would be helpful for the Committee to evaluate how its tools could be utilized in different economic scenarios, such as when longer-term interest rates were significantly below current levels, and discuss which actions would best address the challenges posed by each scenario.』

異なる状況における有効な政策ツールについての推計というのを行う事も重要です、という指摘も行われていますが、そこの例が長期金利が現状の水準よりも極めて低い水準になった時とか言われていまして、もうやめて!!!日銀のライフはゼロよ!!!!!!って感じなのですが、ここでの話って(最初の所からずーっとそうですが)昨日も申し上げたようにガイダンスとかAPPって「長期金利の金利水準を下げる効果」という話で一貫していまして、だからこそ長期金利がクソ低くなった時にどういうツールが有効なのかという計測が大事って話になるのですが、「金利」の話をしているの重要ですな。

でもってですね、これ今後の枠組みの話でたぶんまたゼロ金利制約到達をどうやって回避するかという話になってくる時に、物価目標を上げるとかアベレージインフレーションターゲットとかそっちの話になるんでしょうなと思いますが、政策発動余地としての糊代論になってくるんですが、それって成長経済というのがベースに無いと糊代づくりが却って平時の金融引き締めになってしまいますので、最終的には成長力を維持するのが大事とかいう話になって、金融政策オンリーでの話じゃなくなるわなあとか思うのでした。

『Several participants noted that, particularly if monetary policy became severely constrained at the ELB, expansionary fiscal policy would be especially important in addressing an economic downturn.』

という事になりますので金融政策がゼロ金利制約でseverely constrainedされた場合には、拡張的な財政政策がespecially importantという指摘になる訳ですが、どこぞの国の場合はとっくの昔にゼロ金利制約によって金融政策がseverely constrainedとなっているにも関わらず「金融政策で物価目標達成」とか言って登場したスットコドッコイによって貴重な時間を空費しているという辺りに悲しさを感じるのでありました。しかも無節操にも程があるのはその一派は自分らの空理空論を自己批判することなく財政ガーとか言い出しているのが更にケシカラン次第で。


・結論が出るまではまだまだ時間があります

『Participants expected that, at upcoming meetings, they would continue their deliberations on the Committee's review of the monetary policy framework as well as the Committee's Statement on Longer-Run Goals and Monetary Policy Strategy. They also generally agreed that the Committee's consideration of possible modifications to its policy strategy, tools, and communication practices would take some time and that the process would be careful, deliberate, and patient. A number of participants judged that the review could be completed around the middle of 2020.』

政策ツールとかロンガーランゴールとかに関しては今後も検討と議論を行っていきますが、そこそこお時間が掛かる話で、概ね来年の中ごろ位までは掛かるんじゃネーノという指摘になっております。

今回の議論(というかブレーンストーミング)はここまでですが、PDFバージョンだと2枚半分くらいありまして、うっかりこれを議事要旨出た日の朝に読み込みださないで良かった(一瞬読みだしたのですが直後に分量の多さでこれはヤバいと思って回避した)という感じです(^^)。

なお、一々日銀への砲撃みたいなネタにしておりますが、まあ非伝統的政策に関しては各中銀がそれぞれ人柱になって教訓を得てそれを後の人が生かす、という構造になっている(出口に関して言えばFEDだってテーパータントラムからの流れはやらかしでしょ)ので、別に悪意を持って砲撃している訳ではなくて、重要な知見として参考にしている、という事でもありますとか最後の最後で急にポジティブな話をして悪態をちょっと中和しておきますサーセン。まあ他所の経験を生かさないで「他所でやっているからよーしパパも導入しちゃうぞ」というのは止めて頂ければと思う次第。



〇企業のインフレ期待に関するスタッフペーパーが2本出ていますな

[外部リンク]
―短観データによる実証分析―
2019年11月22日
稲次春彦*1
北村冨行*2
松田太一*3

こちらのページは要旨でして、本文はそちらのページにもリンクの有るように
[外部リンク] Rational Expectations: FIRE)、ノイズ情報仮説、粘着情報仮説の妥当性を検証した。』

おじちゃん学が無いのでよくわからんけど何か凄そうだ。

『主な分析結果は以下のとおりである。(1) 集計データを用いたパネルVARの分析結果によると、企業のインフレ予想は、FIREと整合的なフォワードルッキングな面を有すると同時に、インフレ率の実績値の変化が徐々に織り込まれていく傾向があるという、FIREでは説明できない面も有する。』

ほほう。

『(2) 集計データでみたインフレ予想の予測誤差は、過去の予想改定幅と相関を持っており、全ての企業のインフレ予想形成にFIREが妥当するとは言えない。』

『(3) 個票データを用いた動学的パネル回帰分析の結果によると、企業のインフレ予想は、ノイズ情報仮説や粘着情報仮説が示唆するとおり、過去の自身のインフレ予想に強く依存しているほか、中小企業の短期のインフレ予想は、ノイズ情報仮説、なかでも合理的無関心仮説が示唆するとおり、自社の経営環境に関する実感の影響を受けている。』

ということで・・・・・・・

『以上の結果は、企業のインフレ予想には単一の理論では説明できない複雑なメカニズムが働いていることを示唆している。』(ここまで要旨のHTML版より引用)

日銀当座預金が10%引きあがるとインフレ予想が0.44ポイント上昇するという理論では説明できませんね!!!!!


ということなのですがちょっとだけ本文を鑑賞してみましょう。最初は要旨で同じ話なのでその後から、と言っても分析部分は2×2の行列しか計算できない(というかそれも怪しい)アタクシにはちょっと脳が火を吹くので全部パスします。

(以下、上記URL先の本文の方から引用します)

本文2ページの『1.はじめに』から引用しますと、

『現代のマクロ経済学によると、企業のインフレ予想はインフレ率の主な決定要因の一つである。例えば、ニューケインジアン・モデルが想定するように、企業が自らの市場において何らかの独占力を持ち、価格に硬直性が存在する場合、価格設定主体で ある企業のインフレ予想は、インフレ率の決定に大きな影響を与える。』

なるほど。

『現在の教科書的なマクロ経済モデルでは、企業のインフレ予想形成メカニズムにつ いて、「完全情報下の合理的期待(Full-Information Rational Expectations: FIRE)」が 仮定されることが多い。しかしこの仮説を巡っては、懐疑的な見方も決して少なくなく、近年のミクロ・データを用いた実証研究も、その説明力の限界を指摘している(Coibion et al. 2018a)。 』

なるほどこの説明だと分かる(理解しているとは言ってない)。

『こうした中、FIRE を代替する期待形成仮説として、近年、情報の不完全性に着目 した 2 つの仮説が注目を集めている1。』

『一つは、経済主体は自身を巡る経済環境に関 する実感を含む様々な情報からノイズを取り除きながら徐々に予想を更新するとい う「ノイズ情報仮説(noisy information hypothesis)」(Phelps 1970、Lucas 1972)である2。』

『もう一つは、情報の取得などに費用が発生するため経済主体は予想を必ずしも 毎期更新しないという「粘着情報仮説(sticky information hypothesis)」(Mankiw and Reis 2002、Reis 2006)である。』

ほうほうそれでそれで?

『もっとも、これらの仮説の妥当性について、家計や専門家のインフレ予想のデータを用いて検証した研究は相応に存在するものの、企業のインフレ予想のデータを用いて直接検証した研究は、十分に蓄積されているとは言い難い。これは、幅広い企業を対象としたインフレ予想のサーベイの実施例が近年まで限られていたことが一因で あると考えられる。』

ということで短観が登場する。

『本稿では、日本の企業約 1 万社を対象に日本銀行が実施している「全国企業短期経 済観測調査」(短観)で 2014 年から開始されたインフレ予想の調査の集計データと 個票データの双方を用いて、日本の企業のインフレ予想の性質を分析し、上記 3 つの 予想形成仮説――FIRE、ノイズ情報仮説、粘着情報仮説――の妥当性を実証的に検証する。』

でもってその結果ですが、

『分析で得られた主な結果は、以下のとおりである。』

『第 1 に、集計データを用いたパ ネル VAR によると、企業のインフレ予想形成は、長期予想へのショックが短期予想に波及する点で、FIRE と整合的である一方、インフレ率の実績値の変化が徐々に織り込まれていく傾向があるという点で、FIRE と整合的ではない。』

つまりフォワードルッキングな期待形成が即座に行われる訳ではないということですかね。

『第 2 に、集計データでみたインフレ予想の予測誤差は過去の予想改定幅と相関を持っており、全ての企業が FIREに従うとの帰無仮説は棄却される。』

そらそうだ。

『第 3 に、個票データを用いた動学的パネル回帰分析の結果によると、企業のインフレ予想は、ノイズ情報仮説や粘着情報仮説が示唆するとおり、過去の自身のインフレ予想に強く依存しているほか、中小企業の短期のインフレ予想は、ノイズ情報仮説、なかでも合理的無関心仮説が示唆するとおり、自社の経営環境に関する実感の影響を受けている。』

でもってこの合理的無関心仮説とか粘着情報仮説に関するペーパーがもう一本同時に出ているのですがそっちは今日はURL貼っておくだけにしておきます。

『以上の結果は、企業のインフレ予想には単一の理論では説明できない複雑なメカニズムが働いていることを示唆している。 』

まあそらそうよという話ではあるが置物理論ェ・・・・・・・・・・


『本稿の分析結果は、近年徐々に増えつつある、サーベイ・データを用いた企業のインフレ予想形成メカニズムに関する実証研究で報告されている結果と整合的である。』

『 例えば、海外では、この分野の研究を牽引している Coibion and Gorodnichenko (2015) が、米国の様々な経済主体のインフレ予想の集計データを用いて、予測誤差と予想改定幅の間の相関関係を分析し、FIRE の妥当性は棄却される一方でノイズ情報仮説や 粘着情報仮説の妥当性は支持される、との結果を報告している。』

『また、英国の企業を 対象にした Boneva et al. (2016) や、カナダの企業を対象にした Richards and Verstraete (2016) も、Coibion and Gorodnichenko (2015) と同様の分析を行い、企業のインフレ予 想形成には FIRE が妥当しないことを報告している。』

『このほか、ノイズ情報仮説が示 唆するとおり、インフレ予想は自社の経営環境を巡る情報に影響されるとの分析結果を報告する実証研究もみられている。Coibion et al. (2018b) および Kumar et al. (2015) は、ニュージーランドの企業に対して独自にサーベイを実施した結果を個票レベルで分析し、インフレ予想がインフレ率の実績値や業界内の価格動向、競争環境の影響を 受けていることを指摘している。また、先述の Richards and Verstraete (2016) は、インフレ予想が、原油価格などのマクロ要因のほか、賃金予想、仕入価格予想、人員不足感といった個社レベルの要因にも左右されていると指摘している。』

マネタリーベース直線一気理論とは何だったのか・・・・・・・・・・

『日本でも、近年、企業のインフレ予想に関する実証分析が増えている。特に、短観 で 2014 年にインフレ予想の調査が開始されて以降は、約 1 万社に上る企業のインフ レ予想に関する大規模なパネルデータを用いた分析が行われている。』

『Uno et al. (2018) は、インフレ予想の改定頻度を分析し、企業のインフレ予想形成が粘着情報仮説と整合的であると指摘している。また、Inamura et al. (2017) や日本銀行調査統計局経済分析グループ(2017)は、機械学習の手法を用いて、インフレ予想が原油価格などのマ クロ情報だけでなく、仕入価格など自社固有のミクロ情報にも影響を受ける傾向があることを指摘している。このほか、短観以外のデータを用いた分析としては、開発・ 白木(2016)が、「企業行動に関するアンケート調査」の個票データを用いて上場企 業のインフレ予想(GDP デフレータの予想)の決定要因を分析し、予想の年限が短い ほど、仕入価格や為替予想の影響を強く受けるとの結果を報告している。』

全部日銀の気がするがキニシナイ。

『これらの先行研究に比べた本稿の特徴は、集計データと個票データの両方を用いて、企業のインフレ予想形成を多面的に分析している点にある。また、妥当性を検証する 期待形成仮説として、FIRE や粘着情報仮説だけでなく、ノイズ情報仮説も取り上げ たうえで、個票データを用いたパネル分析によってノイズ情報仮説と粘着情報仮説の 妥当性を支持する結果を得ている点も、本稿の貢献である。 』

ということで以下が分析コーナーになるのですが、数学に関してはハクション大魔王なアタクシは全部すっ飛ばして結論を拝読。本文20ページにワープします。『5.おわりに』って小見出しになります。

『本稿では、短観のデータを用いて、企業のインフレ予想形成メカニズムに関する 3 つの仮説――FIRE、ノイズ情報仮説、粘着情報仮説――の妥当性を、集計データおよ び個票データを用いて実証的に検証した。』

『分析で得られた主な結果は、以下のとおりである。』

結果は先ほどから出ているのとまあ同じ説明ですけれども敬意を表しまして謹んで引用させていただきます。

『第 1 に、集計データを用いたパ ネル VAR によると、企業のインフレ予想形成は、長期予想へのショックが短期予想に波及する点で、FIRE と整合的である一方、インフレ率の実績値の変化が徐々に織 り込まれていく傾向があるという点で、FIRE と整合的ではない。』

『第 2 に、集計デー タでみたインフレ予想の予測誤差は過去の予想改定幅と相関を持っており、全ての企 業が FIRE に従うとの帰無仮説は棄却される。』

『第 3 に、個票データを用いた動学的パ ネル回帰分析の結果によると、企業のインフレ予想は、ノイズ情報仮説や粘着情報仮説が示唆するとおり、過去の自身のインフレ予想に強く依存しているほか、中小企業の短期のインフレ予想は、ノイズ情報仮説、なかでも合理的無関心仮説が示唆するとおり、自社の経営環境に関する実感の影響を受けている。』

『以上の結果は、企業のインフレ予想には単一の理論では説明できない複雑なメカニズムが働いていることを示唆している。』

『企業のインフレ予想形成は単一の理論では説明できないという本稿の分析結果は、現実の企業のインフレ予想データとも整合的なマクロ経済モデルを構築するうえでの重要な示唆を与えている。マクロ経済モデルにノイズ情報仮説や粘着情報仮説などの複数の期待形成仮説をインフレ予想のデータと整合的な形で組み込んで、これらの期待形成仮説のマクロ経済のダイナミクスに対するインプリケーションを探ることは、今後の重要な研究課題である33。 』

という結論でして、世の中そんな単純な話ではない、という事自体は当たり前ではあってもそらまあ市井の凡人が俺様はこう思うとか言いましても説得力が1ミリも無い(そもそも話を聞いてくれない)のですが、こうやって実証分析するというのは実に面白そうですな、と言ってもアタクシの脳味噌では分析結果を見てほほうというだけの話ですが。まああとはそもそも論としてこの短観個票データ(ちなみに短観って回収率無茶苦茶高くて超優秀な指標なんですよね確か)で示されている企業の期待インフレ率と実際の行動がどのように関係しているのかという話(んなもん分析不能と言われそうですが)と繋がっていくとこれまた政策に対するインプリケーションがという事になるんでしょうかね、まあ分析の統計的処理とかそういう話は分からんけれども、「この分析の前提条件になっているのは何か」という所から考えることくらいはアタクシでも出来ると思う(出来るとは言ってない)ので。


あと、もう一本はこのペーパーの続きになるんですかね。

[外部リンク]
―小型マクロモデルを用いた分析―
2019年11月22日
北村冨行*1
田中雅樹*2

本文はこちら。
[外部リンク] (Full-Information Rational Expectations、FIRE) と合理的無関心、粘着情報を組み込んだ小型のマクロ経済モデルを、企業のインフレ予想のデータを含む日本のデータを用いて推計し、企業のインフレ予想形成における合理的無関心仮説や粘着情報仮説の妥当性や、これらが近年のインフレ予想のダイナミクスに与えている影響について分析した。』

ほうほう。

『主な分析結果は以下の2点にまとめられる。』

『(1) 日本の企業のインフレ予想形成を説明する理論として、FIRE、合理的無関心、粘着情報はいずれも妥当性を有しており、日本の企業のインフレ予想形成は、非常に複雑なメカニズムを有している。』

『(2) 日本銀行の物価安定目標の導入や、量的・質的金融緩和 (Quantitative and Qualitative Monetary Easing、QQE) などを背景とした需給ギャップの改善基調は、企業のインフレ予想を着実に押し上げているが、合理的無関心や粘着情報の存在は、インフレ予想の2%に向けた上昇を緩やかなものとしている。』

ほっほーという所ですが時間も無くなったので今日はこれで勘弁。

#後半引用大増量大会で誠に申し訳ありません
 

2019年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧

このサイトの内容は、情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資に関する最終決断は必ず読者ご自身で行ってください。掲載する内容については万全を期しておりますが、内容の完全性、信憑性を保証するものではなくこれらの情報によって生じた損害について当社は一切の責任を負いませんので予めご了承願います。


   
   
無料アクセスアップ:オートリンクネット リンクが自動で増殖オートリンクの登録はこちら ベベのデイトレード日記
デイトレーダーの日課
Copyright (c) 2004FPeye,Co. Ltd. All rights reserved.
画像及び文章の無断転載は固くお断りします。