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場況と戦略

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イエレン財務長官発言とバイデン大統領の就任演説から見るドル政策   2021/01/27(水)08:10:30  
  1月19日に米議会上院の財政委員会が開かれ、次期財務長官に指名されているジェネット・イエレン前FRB議長が演説。イエレン氏は「総額1兆9000億ドル(約200兆円)の新たな追加景気対策案は、米国の債務を大きく増加させることはよくわかっている。けれども、金利が歴史的な低金利にある現在、強い行動に出ることが重要で、長期間、苦しんでいる人たちを今支援することで、将来的な恩恵は、足元の代償を大きく上回るだろうと思っている」「競争上の優位を得るために、弱いドルを米国が目指すことはない。意図的に通貨価値を操作する外国には反対し取り組んでいく。為替レートは市場原理に従って動くと信じている」とコメントし、従来の米国政権が繰り返してきている「強いドル」を目指すと受け止められ、ドル/円相場には特に影響がなかった。
さらに増税ついては「年間所得が40万ドル(約4100万円)未満の世帯については引き続き現状維持を検討するが、それを超える富裕層については、法人税率の引き上で増収となる部分を社会インフラや社会支援等の他の投資プログラムに資金を振り向けることもできる」として、富裕層の増税を進める可能性を示した。
20日の第46代大統領就任演説でジョセフ・バイデン氏は「米国は歴史的にみて、南北戦争や大恐慌、世界大戦、9.11テロといった困難と犠牲と失敗が相次ぐなか、それでも常に私たちの善の力が勝ってきました。大変だったその時々に、必要な人数が集まり、力を合わせて、この国を前進させてきたのです。今回もまたそれができます。国民がまとまって団結して、この歴史的に危機的な脅威を乗り越えましょう。世の中は何も変わらないなどと、言わないでいただきたい。ここからポトマック川を挟んだ向こう側にはアーリントン国立墓地があり、そこでは全身全霊を捧げた英雄たちが永遠に眠っているのですから。皆さん、、ここにいる下院や上院で働く同僚はみんな、世界が自分たちを見つめていることを承知しています。世界が、今日の私たち全員を見ているのです。なので、この国の国境の外にいる人たちにはこう申し上げます。アメリカは試練を受け、前よりたくましくなって乗り越えました。私たちは同盟関係を修復し、再び世界とかかわっていきます。過去の課題に対応するためではなく、今日や未来の課題に取り組むため。神がアメリカを祝福しますように。そして神が、この国の兵を守ってくださいますように。」という民主主義の勝利と、第2次世界大戦以降、最も米国民がなくなっている新型コロナウイルスの脅威に立ち向かうこと、そして、こういった脅威に立ち向かうためには米国民が団結することが必要だと強調。重点的に富裕層ではない一般の米国民と、米国をみている世界中の人たちに向けたメッセージとなっている。
こういったイエレン財務長官、バイデン大統領の観点からも、バイデン政権での政策の柱は、コロナショックから米経済を立て直すための積極的な財政政策と低金利政策の長期化が想定される。さらに、「弱いドルを望まない」といった、これまでの米政権が繰り返してきた「強いドルを目指す」ということを言い換えていることから、「ドルの下落を想定している可能性がある。ドル/円相場は米国債利回りとドル指数の動向が注目である。
 


ドル指数と米国債利回りの関係   2021/01/19(火)07:29:55  
  1月14日にパウエルFRB議長が、「米国経済は、FRBの政策目標からまだ大きくかけ離れている状況で、われわれの行動が十分達成されていると判断できるまで、金融政策を強力に継続することを表明する。これまでの世界の金融危機の教訓は、金融緩和の解除を早まらないように注意すべきだ。現状は、出口戦略の話をする時期ではない」とコメントしたことで、米国債が買われ、利回りが低下している。米国の長期金利の指標で安全資産でもある米10年債相場は、15日には1.07%まで低下する場面があった。
このパウエル発言前は、バイデン次期政権が進めようとしている、個人給付の上積みや、州や地方政府への補助、新型コロナウイルス対策のワクチン接種推進など、追加経済対策による財政赤字拡大懸念から売られ利回りが上昇。12日には1.18%まで上昇していた。12日のドル指数の終値は90.093。
この結果をみれば、パウエルFRB議長の利回りを下げる、アナウンスメント効果は大きかったといえる。
主要6通貨(ユーロ、円、英ポンド、カナダドル、スウェーデンクローナ、スイスフラン)に対する米ドルの相対的な強さを示す、ドル指数の推移をみれば、2020年3月以降は低下傾向になっている。
直近では2021年1月5日につけたドル指数は終値ベースで89.43を底に反発してきている。ドル指数が底打ちすれば、ドルが目先は買われる可能性がある。先週のドル買いの動きは、米国債利回りの上昇要因が大きい。従って、足元のドル指数の動向のポイントは米国債利回りがどう動くかである。
先週はコロナ感染防止策の強化から指標では、新規失業保険申請件数が増加し米国景気の悪化懸念が広がり、安全資産として米国債が買われ、利回りが低下する一方、基軸通貨としてのドル買い要因にもなったことで、ドル指数は14日には90.239となった。ドル指数の変動要因は足元では米国債利回りの影響が強いものの、基軸通貨としてドルが注目される場面では、米国債利回りの動向には関係なく動くという特徴がある。
今週は、もう一段のドル指数の低下の可能性がある。20日からバイデン新政権が発足する。しばらくは、米国債利回りの動向とドル指数の動向が、ドル相場で注目である。
 


ドル指数からみるドル/円相場見通し   2021/01/14(木)13:29:55  
   米ドルの相対的な強さを示す指標にドル指数がある。ドル指数には、FRBが公表しているものと、ICE(インターコンチネンタル取引所が公表しているもの、そして、BIS(国際決済銀行)額評しているものノ3つがある。一般的に注目度が高いのは、ICEのドル指数で、主要6通貨(ユーロ、円、英ポンド、カナダドル、スウェーデンクローナ、スイスフラン)に対するドルの相場を指数化したものである。ちなみに、FRBのドル指数は米国と取引のある26通貨を対象に指数化。BISのドル指数は、さらに40通貨における米ドルの相対的な強さを指数化しているのが特徴である。
 ICEのドル指数の推移をみれば、2020年3月以降は低下傾向になっている。
新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に広がり始め、一時的に基軸通貨であるドルが買われたものの、都市封鎖やワクチン開発などから、世界的な金利引き下げ、特に米国も政策金利であるFFレートの誘導目標が、0-0.25%になっており、米国の国債利回りの低下に伴って、相対的なドルの魅力が低下しているのが現状である。
昨年3月以降のドル/円相場は、相対的にドル指数の低下に連動して、ドル買い傾向になっている。ただし、過去3年で直近の安値圏である2018年2月のドル指数は、終値ベースで88.59をつけた後、反転していることから、2021年1月8日のドル指数の終値は90.09であり、この辺りで、ドル指数が底打ちすれば、ドルが目先は買われる可能性がある。ポイントは米国債利回りの動向。20日に誕生するバイデン新政権が、巨額の財政赤字を伴った財政政策を行うならば、米国債利回りが上昇して、ドル指数の上昇要因になるが、コロナ感染の深刻さで、失業者、指標では新規失業保険申請件数が増加し米国景気の悪化懸念が広がると、米国債が買われ、利回りが低下し、もう一段のドル指数の低下の可能性があり、今後はドル指数が下げ止まるか、さらに下落するのかが注目である。
 

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