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今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)

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お題「またまた相場メモ/QE2のFOMC議事要旨を読んでみた」   2010/11/30(火)08:11:48  
  ○冒頭の金融調節部分から少々

最初の『Developments in Financial Markets and the Federal Reserve's Balance Sheet』からで、2パラグラフ目(特にMinutesには番号が振られて居る訳ではなくて、あたくしが物は試しに便宜的に最初から通しで振っています。以下同様)の後半に長期国債の買入に関する案の説明がありましてですな。

『The Desk judged that if it continued reinvesting principal payments from the Federal Reserve System's holdings of agency debt and agency MBS in longer-term Treasury securities, then it could purchase additional longer-term Treasury securities at a pace of about $75 billion per month while avoiding disruptions in market functioning. The Manager indicated that implementing a sizable increase in the System's holdings of Treasury securities most effectively likely would entail a temporary relaxation of the 35 percent per-issue limit on SOMA holdings under which the Desk had been operating; whether, and to what extent, the System's holdings of some issues would exceed 35 percent would depend on the specific securities that dealers choose to offer at future auctions.』

証券購入に際して市場機能に混乱を与えないでどうのこうのってえ話をしているのですが、現実問題として長期金利ターゲットのような事をやる、というスタンスで、かつ前回の信用緩和政策のように、実質的に市場機能の代替を中央銀行が実施することによって市場機能不全状態を緩和し、機能回復を図る、というような物であれば話は全然別なのですが、実際に普通に機能して特に問題となるようなオーバーシュートが起きている訳でもない市場に対して「長期金利の低下を促す」というスタンスで中央銀行が入っていくという行為は、その行為そのものが市場機能に対する介入であって、市場機能に混乱を与えないでどうのこうの、という話っていうのは何となく観念の世界というか座学の世界というか、微妙に怪しげな話のような気がせんでもない。

まあ単純に「買い過ぎでスクイーズが掛かるような流れにするのはまずかろう」というような話かもしれませんけれども、MBSの金利低下だってかなりの部分力技の世界だったと思われますので、このロジックは気になる。

更に気になったのはこの次の部分。

『Finally, the Manager summarized the implications for the Federal Reserve's balance sheet and income statement of alternative decisions that the Committee might make about the size and maturity distribution of the SOMA's securities holdings.』

ほほう。

『Participants discussed the Desk's tentative operational plans; they also discussed the potential effects of an expansion of the System's holdings of longer-term securities on financial markets and institutions and on the economy, and the channels through which those effects could occur.』

おお!と思ったのですが、この部分はここで終了しておりまして、内容に関しては将来議事録が出た時にならないと読めないのでしょうな。残念無念(その後のいろいろな話のなかで一部片鱗らしきものは見えるのだが、連銀スタッフがどのように考えているのかは是非みてみたいっすね)。


○ポートフォリオリバランスおよび長期金利低下について

いつもはサラサラと流す(流さないとしんどいから^^)『Staff Review of the Economic Situation』も今回は比較的真面目に読んでみたのですが・・・・・

第6パラグラフより。

『Real personal consumption expenditures (PCE) rose at a moderate rate in the third quarter. Rising equity prices likely resulted in some further improvement in net worth over the same period. 』

株高が実質個人消費支出の緩やかな上昇に寄与(この後「でもまあ伸びは悪い」とか「コンフィデンスが良くない」という話をしているのは念の為申し添えます)するという話をしていまして、ポートフォリオリバランス効果が個人消費に前向きな効果を与えるという話をしているのにほほーと思いました。

一方で次のパラグラフでは住宅市場の説明があるのですが・・・・

『Activity in the housing market remained exceptionally weak. Although sales of new and existing homes turned up in August and September, the still-low level of demand suggested that the payback for the earlier boost to sales from the homebuyer tax credit had not yet faded.』

という現状認識でして、

『Moreover, despite further declines in mortgage interest rates in recent months, other factors continued to restrain housing demand, including consumer pessimism about the outlook for jobs and income, the depressed rate of household formation, and tight underwriting standards for mortgages. 』

ということで、モーゲージ金利の最近の低下にもかかわらず、他のファクターで住宅の需要を抑制されていますよという指摘があったりします。ではモーゲージ金利の低下はどの辺りに効果がありますかという話はまた別のところであるのですが、この流れを見ると少なくともQE2実施前に期待で動いていた市場の効果っていうのは、長期金利が低下するパスよりも株価が上昇するパスの方が直接的というか素早く効いているんじゃないっすかねえという話ではございます。

なお、まあどうでも良いのですが、住宅市場抑制の要因について以下続きがありますので引用しておきますです。

『In addition, the moratoriums recently announced by some banks on the sale of properties they had seized in foreclosures were likely to damp home sales further in the near term. Starts of new single-family houses rose somewhat in August and September, but the pace of construction was still noticeably below the already-depressed level of the preceding year. New homebuilding appeared to be weighed down by the backlog of unsold existing homes and tight lending conditions for acquisition, development, and construction loans.』

不良債権化した不動産の競売による供給増加も住宅市場抑制の要因になっているとかいう話をしているようです。

でですね、第19パラグラフになるのですが、『Staff Review of the Economic Situation』の部分でモーゲージ金利に関する指摘をしているのですが、そちらではモーゲージ金利の低下でリファイナンスは活発に行われているけれども、新規住宅取得に向けた買入はそんなに増えてませんよという話をしていまして、よーするに長期金利低下による住宅市場への影響は、住宅市場そのものというよりはモーゲージローンのリファイナンス活動による効果の方が大きいという感じになるのではないかと思われる次第。

『Residential mortgage refinancing activity moved up in late September and early October, from an already high level, as the average interest rate on fixed-rate mortgages fell further over the intermeeting period. In contrast, the level of applications for mortgages to purchase homes remained anemic.』

というような所で時間が例によってなくなったので続きは明日なのですが、このあたりの連銀スタッフによる現状認識を見た場合、QE2の政策効果としてのパスは長期金利の低下よりもポートフォリオリバランスに重点を置いて説明した方が良いのではないかという気が思いっきりするのですが、足元では長期金利の話がメインっぽくなっているように見えるわけで、ミスコミュニケーションの元になりゃせんかと生温かく見守る次第でございまする。
 


お題「またまた相場メモ/QE2のFOMC議事要旨を読んでみた」   2010/11/30(火)08:11:19  
  現状積み残しネタ(=読んだのにまだメモにしてない)は先週の総裁講演に中村審議委員の会見、前回の日銀会合の議事要旨にBOEの議事要旨とあって、これから読むのが総裁と西村副総裁の昨日の講演で、他に読んでおきたいのがダドリーのスピーチにコチャラコタの講演なのですけれどもあたしゃ頭が悪くて読むのに時間がかかるので読みきれません勘弁してください><;

○2年が0.2%乗せてみたり基金買入のレートが華麗に0.2%になったり

昨日の債券市場は何かさっぱり判らんのですが先物回りが一人旅のように堅調推移。長期ゾーンまでが比較的確りで超長期は妙に弱いのですけれども、まあそれはそれとして昨日も香ばしいというか何というかなテイストを醸し出していたのが2年ゾーンとかの短期ゾーンでございます。何せ昨日は一時0.21%が出合った(1毛5糸甘)というような素敵な展開になったらしいのですが、昨日は週末の厚め資金供給が継続した事に加え、基金買入での2年以内国債買切オペを1500億円実施致しまして、そちらの落札利回りは日銀の買入レートのベースで0.202%平均の0.201%足切りという素敵な結果。しかもこれって良く考えたら新発の299以外の銘柄でこのレートになっているのですから中々良い感じの遠投モードでございます。

恐らくその遠投モードの影響とかもあるのかなあとは思うのですが、ユーロ円金先は久々の順イールドが拡大していまして、足元のユーロ円TIBOR3か月金利よりも高い利回り(=値段は下落)となっておりまして、いろんなもののヘッジが打ち込まれており、そのヘッジ玉が大量に押し寄せて来るので、0.4%という絶対水準はどう見ても買いです本当にありがとうございましたという根来鉄砲衆が羽柴秀吉の大量の軍勢に圧倒されて絶賛大敗走となるの図というテイストも醸し出す金先市場というのも大変に物悲しい次第でございます。

まあそれはそれとして、1500億円ほどレーザービームで日銀にブツが投げ込まれた後暫くしたら13時の供給オペも引き続き厚めの供給を行ったのが好感されたのか、それとも連日の供給に加えて基金買入の国債購入を実施したのでやる気がちったあ有るのかということになったのか(基金買入の国債購入って実施要綱を決定した直後の11月8日に1回目を実施したのは良いのですが、その後は6か月掛けて購入というスケジュールをきっちり遵守するということで2度目が出ていないという状態でしたので・・・)はたまたさすがに時間軸から考えて0.20%乗ってたらさすがに負けはせんじゃろという事なのか存じませんが、若干買いも入って戻ったようで、2年カレントの引け値は0.200%となっておりました。

ただまあ相変わらず日銀の庭先である筈の1年ゾーンとかもうんこになっておりまして、来年11月償還の2年286回債は0.150%の引けとこれまた素敵なレート。今月は債券インデックスの年限長期化が0.16年程度と若干長めになりますので、それに対応してインデックス落ちの1年近辺債券の売りがどどーんと出ることが予想されるのですが、何せGCレポレートがこの前まで連日悪態をついた状態になっており、また中期以降の債券はまだ投げっぽい動きもあって(そろそろ止まると思うのですが)全般的に重いという状態になっておりますので、持っているのも中々しんどいという事で、それなら暫く持っていられるレベルまで甘くしておかないと厳しいっすという事でここまで甘くなったんでございましょうなあという所で。

とまあそんな状況ではございますが、とりあえず12月は年末(および外資系の決算月)という事もあるので厚めの資金供給をするのかなあと思わせてくれる動きになっているので、その辺りのスタンスが確認できましたらGCの目線も0.12辺りから0.105-11とかに下がってきて、徐々に短国のレートが落ち着けば先のほうにも波及してくるとは思うのですけれども、まあやっぱり年明けたら市場機能がどうのこうのスタンスになるリスクもありますし、そもそも連日悪態をついたように「包括緩和で長めの金利の引き下げを促す」というのが実際に日銀が出来るGCレポレートの低位安定をさせるという行為を伴わないというやるやる詐欺でしたねという認識がレポなどの方面で定着しつつあるんじぇネーノと思う(あたくしのお友達に聞いて回っているだけなので類は友を呼んでいる可能性が高い点には留意が必要です、為念^^)のでありまして、包括緩和実施当時に期待されたような2年くらいまでの金利がベタベタになって低位安定するでしょう、というのは(問題が日銀と市場のコミュニケーションの断絶に起因するものだけに)少々時間が掛かるのかもしれませんなあという所です。

でまあそんな中白川総裁は会見でこんな話をしておられるようで。

[外部リンク]

『白川総裁は「金融市場は非常にグローバル化しているので、各国の国債金利も含めて、国際的な動きの中で変動を示している面がある」と指摘。「FRBの国債買い入れもそうだが、実際に買い入れを行った後、金利が上昇している。かといって、国債の買い入れの影響、効果がないということではなくて、この買い入れがある状況とない状況を比べてみれば、やはり金利の低下要因になっていると思う」と述べた。』(以上引用は上記ブルームバーグ記事)

長期金利はそれで良いのですけれども、実際問題として包括緩和実施後って短国の金利とか上昇してます(別に包括緩和直前に思惑で下がっただけではなくて、現実問題として足元で償還が来ている3か月物TBの入札時の平均落札利回りって11月22日償還の131回で0.1103%、11月29日償還の132回で0.1047%とかでして、その前からずーっと0.11%絡みだったのが足元では金利上昇して0.12%乗せとかになっているんですよねえ)し、それって海外市場がどうのこうのじゃないですよね。

つーかね、先般の包括緩和政策実施の時に物価安定の理解の明確化という事で実質的に時間軸政策の強化を行った筈で、その時間軸政策の強化とターム物金利の低下を促すという話って米国の金利がどうしたこうしたは関係ない筈の話でしょ(より長いところは別のファクターがあるが、時間軸を効かせに行ってる所は違うでしょ、という話)と思う次第でして、長期金利は兎も角、2年辺りの金利まで海外要因の一言で終了させるのはどうなんでございましょうかねえと思いますけどねえ。

#気がついたらまた悪態になっていました(--;


ということで悪態がまた長くなったので(あたくしの粘着質振りを絶賛大公開してどうするんだという気がするがorz)FOMCの話がメインの筈がまたまたサブになってしまいましたとさ。

[外部リンク]
 


お題「中短期金利が絶賛上昇している件について/FOMC議事要旨から」   2010/11/29(月)08:06:09  
  週初はどうもエンジンが掛かりませんですぅ。

○短国だけではなく中期辺りまでヘロヘロです

先週金曜は先物とかも下げましたが中短期の下げが目立つ展開。朝からちと弱めだったのですが、日中に投げっぽい動きが出たのかどうか知りませんが、中期ゾーンがヘロヘロとなりまして、前日に入札が行われた2年新発の引けは0.195%になりまして、5年カレントに至っては0.460%の引けとなっちゃいまして、包括緩和を実施した筈なのに中短期の金利が随分と上昇しちゃいましたなあという動きになっておりまする。

でまあ短い所に関してもグダグダとなっておりまして、残存1年の2年286回債(2011年11月償還)の引けも前日比1毛甘の0.145%となりまして、ついこの前の2年債利回りというか包括緩和実施直後の3年債の利回り水準まで上昇しているでござるの巻。

えーっと、毎日申し上げておりますが、より長めの金利を引き下げて金融緩和効果を出す、と包括緩和実施時に思いっきり仰っていた筈ですが、その後の動きはしつこく申し上げておりますようにGCレポ市場の金利を低めに抑えるような動きをするでもなく、それよりも資金偏在に対応した厚め供給を行わない事によってGCレポレートを包括緩和実施前よりも高めの水準になるのを放置する攻撃となってしまい、まあ要するにGCレポ市場的に言えば資金供給を実質的に絞っている状態になっている弊害が徐々に後ろの方に波及して来ましたなあという感じで甚だ遺憾の極みでございます。

米国のQE2が金利の引き下げに効かずに米国の2年などの金利が上昇し、QE2追加の盛り上がりどころかQE2早期打ち切りネタまで出る(それは現状では有り得ないと思うが)次第で、その結果日本の追加緩和への期待というか思惑が絶賛撤収となってしまったというのは勿論あるのですけれども、国内債券市場で足元起きているのは、GCレートが微妙に上昇した水準で安定している事から3か月などの短国市場が崩れだし、1年ゾーンにも波及しているという現象でもありまして、今回の中短期金利の上昇に関してはGCレートを低位安定させないオペレーションをしている「ターム物金利引下げやるやる詐欺」にも責任の一翼が思いっきりあると思いますがどうですかねえ。

つまりですな、日銀による包括緩和実施で時間軸の実質強化のような説明をするわ「より長めの金利の引き下げを促す」とか言うわという政策の方向性が示された訳でして、追加として2年以下の国債の購入ということで、普通に考えますと「2年以下の国債金利を低位安定させるようにしますよ」という施策を打った訳でして、その日銀の説明を額面通りに受け止めれば当然の事ながら、2年はもとより中期ゾーンの5年辺りまでの金利が低位安定状態になるという話になる筈ですわな。

然るに、ターム物の金利を低下させるようなオペレーションは実施されずに却って金利上昇となり、徐々にその影響がボディーブローのように効いてきた事から3か月だの1年だのの金利が上昇してきたと思ったら2年などにも波及し、5年は5年で全然下げ止まらない状態になるとかトンチキ以外の何物でもない訳でございます。何せ包括緩和実施の翌日の引け利回りって2年カレントが0.110%で5年カレントが0.200%でして、まあ勢いでやっちまった部分はあるにせよ、そこからの利回り2倍上昇ですよ2倍。

まあここまで来ますと投げ回転(回転していないような気もするが)みたいになってしまって、地合いの悪さに拍車が掛かりますので、まあ誰かが強力に買ってくれれば別ですけれども、勢いがついちゃっているのがひじょーに遺憾な中短期ゾーンという所でありまする。


で、更に悪態を申し上げますと、足元の金利上昇傾向ですが、米国の金利上昇の貰い事故での金利上昇という面も勿論ありまして、その米国金利上昇というのはどう見てもFOMCが最近強調する「長期金利コントロール」的な発想に無理があって、そのチョンボによるものである、というのはその通りだと思うのですけれども、少なくともFRBは大真面目に長期金利のコントロールを実施しようとして(今のところ)失敗しているのであって、それは単に「出来ない事をやろうとしたら(今のところ)失敗している」という文脈でございますが、日銀の場合はGCレートを抑えつけようと思えば抑え付けられる能力があるのに、市場機能重視だか何だか存じませんけれども、包括緩和で示された「より長めの金利を低下させることによって金融緩和効果をもたらす」って内容に沿えばGCレートの抑え付けを行う筈なのに、GCレートが上昇しても特に資金供給を増やす訳でもなく、という動きを(先週末近辺になってやっと資金供給が増えて来ましたが)しておりまして、これは怠慢なのか詐欺なのかどちらか存じませんが、市場参加者的には見事に梯子外しやがってコノヤローという所ではなかろうかと存じます。

つまりね、もともとできない事をやれると言って(今のところ)失敗しているFRBは単に大口叩きの失敗なのですが、GCレート上昇を放置してターム物から1年とか2年とかの金利を上昇させてしまった日銀の場合はできる事をやっていない結果なのですからこっちの方が問題じゃないですかねえという悪態な訳です罠。

でね、まあ思惑が外れてポジションが逆に行っちゃいましたなあというのは世の中良くある話でそれはそれでいつもの市場の光景として生温かく眺めるものなのですけれども、何せ今回に関しては「包括緩和」で示された方向性に対して日々のオペレーションで(結果から見ますと)思いっきり梯子を外された格好になっているのが如何なものかと思うわけでして、こ〜ゆ〜のやってしまいますと市場が日銀の言う事を信用しなくなるというのが最大の問題では無いかと思うのですよね。最初から市場機能とやらを重視するからGCレートは0.10%近辺に抑え付けるようなオペレーションを実施する訳ではありませんというニュアンスの話でもすれば(そらまあ露骨には言えませんが)良い訳でございまして、これでは「包括緩和実施で示された話と実際にやっている事が違うじゃないか」という話になって、日銀と市場の対話にも問題となると思いますというのは先週も散々書きましたけどね。

何かね、これってコールを0.10%に引き下げて超過準備付利の0.10%と同じにした後の妙な市場機能重視的なコールレートの微妙な誘導という2008年から2009年の時と同じようなテイストを感じるのでありまして、何だかなあという感が思いっきりするのでありまする。

ということで月曜の朝から悪態でございましたが、金曜はさすがに資金供給のオペを厚めに実施してきまして、今日の当座預金残高がほぼ20兆円になるような資金供給オペを実施してきまして、GCレポレートの方も0.11%〜0.12%の水準に低下したようでございます。まあこの調子で厚めの供給を継続すればGCレートは低下するとは思いますし、その状況が継続的になれば短国のレートが落ち着いて後ろにも波及していくと思いますけれども、債券市場ちゃん的には一旦投資家の投げモードになってしまうと投げ回転を止めて傷が癒えるのには時間が掛かるというものでありまして、まあ金曜も申し上げましたように、「金利が上昇してから対処する」というのは時すでにお寿司状態になっているとしか申し上げようが無く、甚だ遺憾でございますです。それにGC落ち着いたらまた平壌運転に戻ってしまうのであれば結局同じ事の繰り返しになりますので、学習効果の出来た市場参加者は日々の受給で決まるGCレートは兎も角として、短国のレート形成の前提とするGCレートをそこまで下げないですから、その点で言えばそう簡単にターム物金利ベタベタということにはならないんじゃないですかねえ、と思うのであります。

以上、マニア向けの悪態大会で短期だのオペだのにご興味の無い方にはポカーンな話ばかりで申し訳ございませんでした。


○FOMC議事要旨から・・・・の積りでしたが時間が無いのでちょっとだけ

悪態をうだうだと書いていたらうだうだと長くなってしまうわ時間がなくなるわという素敵なことになってしまいましたので(どうもすいません)FOMC議事要旨からの話は明日以降。

[外部リンク]
 


お題「毎日同じネタですが短国雑談/中村審議委員講演メモ」   2010/11/26(金)08:00:47  
  2年国債入札もヘロヘロだったのですが、それよりも感謝祭前の米国市場での中期債とかユーロドル先物の豪快な暴落は何だったのかが気になりまする。つーか米国であれやられたら2年入札ぱっとせんわな・・・

○短国が相変わらずな件に関してなど

[外部リンク]

ということでブルームバーグ報道によりますと水曜日に入札が行われた新発3か月物は入札時に0.12%手前で寸止めとなったのですが、その翌日であります昨日は0.123%だの0.124%だの(刻みがやたら細かいのは短期市場の仕様なので勘弁)と利回り絶賛上昇。

昨日の資金供給オペの結果。
[外部リンク] 年度後半にかけて、個人消費が、耐久消費財に関する各種対策の効果や猛暑効果が剥落するため、一時的に弱い動きとなると思われます。輸出は、一時的に成長ペースが鈍化している海外経済の動向や、これまでの為替円高の影響もあり、増加ペースが緩やかなものに止まるとみられるほか、生産も、暫くの間、弱い動きを続けるものと思われます。鍵となるのは、反動減で低調となっている自動車生産の回復時期ですが、2011 年度の早い段階とみています。』

というのが今年度後半の話ですが、これはまあ今更大差の出る話ではなかろう。

『2011年度入り後以降、海外経済の成長率が新興国・資源国を中心に再び高まる中で、製造業では、輸出が増勢を取り戻すほか、生産も増加基調に復し、企業収益は回復を続けると考えられます。設備投資については、先々の輸出や生産の持ち直しに伴い、企業の設備過剰感が徐々に解消するとともに、持ち直し傾向が続くと見込まれます。非製造業についても、製造業の業績改善の影響が徐々に波及してきており、企業収益や設備投資は緩やかに持ち直していくと考えられます。個人消費も、これらに支えられる格好で、再び緩やかな持ち直し基調に復するとみています。』

いやまあ普通の話をしているっちゃあ普通の話をしているのですけれども、展望レポートではこの部分をどう説明しているかと申しますと以下のようになるのですな。

『2011 年度入り後は、円高の影響は残るものの、海外経済の成長率が再び高まることなどから、輸出が増加を続けるほか、企業収益が改善していくもとで、設備や雇用の過剰感も徐々に解消していくため、わが国経済は緩やかな回復経路に再び復していくと考えられる。2012 年度は、新興国・資源国を中心に海外経済が高めの成長を続けるもとで、輸出・生産から所得・支出への波及メカニズムが強まり、潜在成長率を上回る成長が続くと考えられる。』(10月展望レポートより)

いやまあ同じ話をしてるっちゃあ同じ話なのですが、中村さんは展望レポートで示された2012年度の「輸出・生産から所得・支出への波及メカニズム」という部分を華麗にスルーしているのにあたくしは「ほほう」と思った次第でございまして、いやまあ単にそんな先の話までしてもシャーナイナイと思って2012年度の話をしているのかも知れませんが、展望レポートの明らかに強気っぽいトーンに対して消極的違和感とでも言うものがあってその辺りを反映させた結果としてこの部分の話が展望レポートベースのトーンをちょっと落としたような言い方になっているのかなあとか勝手に妄想をしてみましたけど実際はどうでしょうかね。

ただまあ今回の講演に関しては景気認識および先行き見通しに関しての部分は小見出しが『2.「展望レポート」における経済・物価情勢の評価とリスク要因』となっておりますように、基本的には展望レポートのベースのお話をしていまして、中村審議委員の個人的見解を披露する講演になっている訳ではないので、今回はごく淡々とした内容かと思われます。
 


お題「まあ今日も雑談でどうもすいません(と言いつつ引用大会で長い)」 PART2   2010/11/25(木)07:56:00  
  ○ところでこんなのが(白川総裁講演)

でですな、一方で白川総裁は香港でこんな講演を。
[外部リンク] and Emerging Economies-- Two-speed Recovery --』ってお題が既にこうバーナンキ講演(お題は『Rebalancing the Global Recovery』)にぶつけたかのようなお題になっておりますので大変に興味深いのでありますが、昨日は本業多忙の為あまり読んでいる時間が無くて残念無念。

しかし邦訳のPDFの12ページ目(本文11ページ目)に何かお洒落な部分があるのですがこれは何ぞ(^^)。

『最初に、教科書的な基本原則を確認しますと、どの国の中央銀行も最終的に責任を有しているのは自国の物価と経済活動の安定に対してです。先進国であれ新興国であれ、中央銀行が自国の状況をみて金融緩和を強化したり、逆にその修正を図るのは当然かつ正当な行為です。為替レート変動との関連について言えば、自由な国際資本移動の下で、為替レートを固定すると、金融政策の自立性を失います。従って、もし新興国への資本流入が過熱を起こしているのであれば、為替レートの上昇を容認するか、国内の物価や経済活動に影響を与える程度に応じて、金融政策の引き締めを行えば良いというのが教科書に書かれている答えだと思います。』

さよですな。

『こうした原則は重要です。ただし、現在我々の手元にある教科書には、現在の経済における重要な現実―すなわち、ゼロ金利制約とバランスシート調整―は組み込まれていません。ゼロ金利制約に直面し、しかもバランスシート調整に晒されている経済主体が多い場合には、そうでない場合と比べて、金融緩和の効果は国内の主体を通じては発揮されにくくなり、むしろ、対外的なルート─資本流出や為替レートの下落─を通じて発揮されやすくなります。』

『資本が流入する新興国の側では、近年、金融資本市場の成長は目覚しいものがあるとはいえ、市場の規模は先進国市場に比べるとなお小さく、流動性も低いのが実情です。このため、現地通貨建ての株式・債券市場にアンカバーの資本が大量に流入すると、為替レートの上昇と証券価格の上昇が同時に発生する傾向があり、為替差益と証券のキャピタルゲインの両方を狙った投機的資金の流入が自己実現的に加速しやすくなります。』

『こうした過剰な資本流入によって国内の債券利回りが低下すると、国内の銀行貸出金利にも低下圧力がかかり、資産価格の上昇要因にもなります。為替レートの上昇を容認すれば資本流入を抑える効果は期待できますが、為替レート上昇によりインフレ圧力が抑えられ、物価が見かけ上安定していることを背景に低金利が長期化すると、国内景気の過熱やバブルを防げなくなることも考えられます。』

ふむふむ。

『このことは、為替レート上昇も万能薬でないことを示唆しています。』

(;∀;)イイハナシタ゛ナー

『いずれにせよ、新興国がバブルとその崩壊を経験することになると、その影響は先進国にも跳ね返ってきます。』

で、まあここで切っちゃうと若干フェアーじゃないのでもうちょっとだけ引用しますけど、長くなるので微妙なところで引用を割愛しますです。

『数年前、日本が量的緩和を実行していた頃、日本はアジア諸国から量的緩和がキャリー・トレードを促進しているとして、批判を受けることがありました。FRB が先般、大規模な資産買い入れプログラムを実行して以降、同じような議論がより活発に展開されています。先進国、新興国それぞれの議論に言い分はありますが、グローバル化した経済の下では、我々全員が同じボートに乗っていることを意識する必要があります。クリアカットな答えはありませんが、私は金融政策の実行に際して、各国が以下のようなアプローチの意義について了解することが大事だと思います。』

『第1は、先進国、新興国ともに、自国の経済、物価の安定を達成するということの意味を深く考えた上で、政策を実行することです。中央銀行にとって自国経済の安定が目標であることはいつの時代も変わりはありませんが、経済、金融のグローバル化を踏まえると、自国の緩和的な金融政策や為替レートの柔軟性の欠如が海外に及ぼす影響と、それが再び自らに跳ね返ってくる相乗作用も意識した上で、自国の経済、物価の安定を図ることが重要になっています。』

で、第2以下を割愛するというのが微妙にアレなのですが、また後日こちらに関しては詳しく読もうと思いますです、はい。
 


お題「まあ今日も雑談でどうもすいません(と言いつつ引用大会で長い)」 PART1   2010/11/25(木)07:55:37  
  サンクスギビング前に米国市場様は景気付けですかそうですか(^^)。

○3か月TBが華麗に0.12%に上昇している件についてとか

しかしまあ昨日もグチモードでしたが、最近の相場の動き、というか相場様の動きのバックグラウンドと申しますか、動かしている人が何をどう考えて動いているのかがさっぱりワカランチ会長なので非常に悩む今日この頃。ということでただのメモでサーセン。


昨日は3か月TBの入札。でまあ落札結果ですが足切りは0.1192%の刻みの所まで届きまして按分はほぼ2割となったのですが、前回の入札では弱めの所から堅調コースになったのですが、今回はイマイチさんだったようで、何か知らんが0.12%とか外すお方もいたようで、12投げるなら最初から札入れるなよとか好き勝手なグチを申したくなりますが、まあニーズがそんなに無いのならそうなんでしょという話になる次第ではございます。

でですな、色々と背景はあると思いますけど、やはり何と申しましても「ターム物金利を押し下げる」という話をしている筈の追加緩和決定以降の資金供給オペレーションがターム物金利を押し下げる、即ちGCレートを0.10%〜0.105%辺りでベタベタに押し付けてターム物金利を上げさせない、というような動きになっておりませんで、それよりもGCレートが振れるのを気にしないようなオペレーションをしている所でございまして、追加緩和(包括緩和)決定時に『短期金利の低下余地が限界的となっている状況を踏まえ、金融緩和を一段と強力に推進するために、長めの市場金利の低下と各種リスク・プレミアムの縮小を促していくこととした。』という話は何処へ行ったのでしょう(そもそもその為にコールレートの下振れを容認するようにディレクティブを変更したんでしょ)という所でありますわな。

いやまあ為替の円高傾向も一服しているし、株価も戻ってきているから結構結構というのかも知れませんけれども、短期金融市場(と債券市場でも短い所をちゃんと見ている人)的にはまあキツイ言い方をすれば騙し討ち食らっているようなもんでして、市場との対話って意味でどうなんでしょと思いますけどねえ。それで市場機能がどうのこうのとか言われましてもヘソが茶を沸かす訳でしてね。

というのが悪態ですが、まあその他つらつらとテキトーに考えるのは9年10年が上がっても下がっても重いって何か敗戦処理でもしている人でもいるんですかねえとか、今日の2年債入札を控えて、ところで2年の居場所で適正なのってどの位なのよとか、まあそんな所でありますけれども、2年に関しては追加利下げの可能性が殆ど無いということになってしまいますと、足元金利を差っぴいた出来上がりのタームプレミアムが2だの3だのというレベルだとしんどいという事になるのかなあ、と量的緩和時代の2年もの金利の位置を見ながら思うのでございましたです、はい。


と、毎度毎度おれさまにっきというかグチというかただのメモでどうもすいません。


○バーナンキ議長の先週金曜の講演:為替調整による世界経済の持続的な成長ねえ

[外部リンク] in recent months, some officials in emerging market economies and elsewhere have argued that accommodative monetary policies in the advanced economies, especially the United States, have been producing negative spillover effects on their economies. In particular, they are concerned that advanced economy policies are inducing excessive capital inflows to the emerging market economies, inflows that in turn put unwelcome upward pressure on emerging market currencies and threaten to create asset price bubbles. 』

まあ端的に言ってしまえば俺様が満を持して投入した長期国債購入政策に対して新興国の連中がバブルの輸出だふざけんなと抜かしやがって誠に遺憾の極みに存じますという事ですね、わかります(^^)。

で、その資本流入に関するデータを説明しながら、確かにまあ足元では債券や株式などの市場への資金流入は増えていますねというような話をしたあと、でもそれって成長期待の違いとかそういうことに起因する(ので先進国の金融緩和どうこうだけじゃないでしょ)という話をしているだわさ。

『To a large degree, these capital flows have been driven by perceived return differentials that favor emerging markets, resulting from factors such as stronger expected growth--both in the short term and in the longer run--and higher interest rates, which reflect differences in policy settings as well as other forces. As figures 6 and 7 show, even before the crisis, fast-growing emerging market economies were attractive destinations for cross-border investment.』

で、そこから先の説明がどうみても新興国の為替介入批判です本当にありがとうございましたという流れになっているのが味わいの深いところでありまする。

『However, beyond these fundamental factors, an important driver of the rapid capital inflows to some emerging markets is incomplete adjustment of exchange rates in those economies, which leads investors to anticipate additional returns arising from expected exchange rate appreciation.』

>incomplete adjustment of exchange rates
>incomplete adjustment of exchange rates
>incomplete adjustment of exchange rates

『The exchange rate adjustment is incomplete, in part, because the authorities in some emerging market economies have intervened in foreign exchange markets to prevent or slow the appreciation of their currencies. The degree of intervention is illustrated for selected emerging market economies in figure 8. 』

でまあその図8ってえのは何かと申しますと、

『The vertical axis of this graph shows the percent change in the real effective exchange rate in the 12 months through September. The horizontal axis shows the accumulation of foreign exchange reserves as a share of GDP over the same period. 』

ということでして(図を貼り付けるスキルは無いので上記URL先に行って見てくんなまし)、GDPに対する外貨準備の増加率と実効為替レートの変動についての図なんですが。

『The graph also illustrates that some emerging market economies have intervened at very high levels and others relatively little. Judging from the changes in the real effective exchange rate, the emerging market economies that have largely let market forces determine their exchange rates have seen their competitiveness reduced relative to those emerging market economies that have intervened more aggressively.』

しかしこれってドルペッグとか通貨バスケットペッグしている国まで捕まえて説明しているのも何だかなという感じではござる。しかも従来の話ではなく、最近の話をしているあたりが微妙に中国様に配慮してるんだかしてないんだか判らんですが、妙な味わいを感じるところでございます。

でまあそんな事象の説明および資本流入に関する別の論点(そもそも資本流入によって資本不足の新興国へのバランス調整をしているともいえませんかねえ的な話)をその続きでした後に、「世界経済の各国間の成長速度などの調整は完全に市場で決定された(つまり意図的な通貨安介入をしない)為替市場を使って行われるのが望ましい」的なお話が始まるのです。

『It is instructive to contrast this situation with what would happen in an international system in which exchange rates were allowed to fully reflect market fundamentals. In the current context, advanced economies would pursue accommodative monetary policies as needed to foster recovery and to guard against unwanted disinflation. At the same time, emerging market economies would tighten their own monetary policies to the degree needed to prevent overheating and inflation. The resulting increase in emerging market interest rates relative to those in the advanced economies would naturally lead to increased capital flows from advanced to emerging economies and, consequently, to currency appreciation in emerging market economies. This currency appreciation would in turn tend to reduce net exports and current account surpluses in the emerging markets, thus helping cool these rapidly growing economies while adding to demand in the advanced economies. Moreover, currency appreciation would help shift a greater proportion of domestic output toward satisfying domestic needs in emerging markets. The net result would be more balanced and sustainable global economic growth.』

面倒なので(おいおい)1パラグラフまとめて引用しちゃいましたが、要するに現在のように国、地域ごとに経済成長のステージが違うときには、当然ながら金融政策が違ってくるのであって、その結果として新興国の為替が強くなる事は先進国と新興国の間の成長ステージのバランス調整に寄与し、結果として世界経済の持続可能性の高いバランスの取れた成長に寄与する、という話をしているように読めますな。

『Given these advantages of a system of market-determined exchange rates, why have officials in many emerging markets leaned against appreciation of their currencies toward levels more consistent with market fundamentals?』

このように為替市場による調整という結構なものがあるのに、何で新興国の連中は自国通貨上昇に文句を垂れるのでしょうかとバーナンキ様はご不満のようです(^^)。

『The principal answer is that currency undervaluation on the part of some countries has been part of a long-term export-led strategy for growth and development. This strategy, which allows a country's producers to operate at a greater scale and to produce a more diverse set of products than domestic demand alone might sustain, has been viewed as promoting economic growth and, more broadly, as making an important contribution to the development of a number of countries.』

新興国が引き続き輸出ドライブで成長をするために為替が安くあるべきだと考えているって認識、というかまあそらそうですが。

『However, increasingly over time, the strategy of currency undervaluation has demonstrated important drawbacks, both for the world system and for the countries using that strategy.』

で、何がケシカランかというと(1)通貨による調整をしないと新興国と先進国の成長速度のアンバランス状態での世界経済成長は持続可能じゃない(2)為替のフレキシビリティーを認めている国と認めていない国がある状態だと、世界経済の成長アンバランス状態の調整負担が為替のフレキシビリティーを認めている国に一方的に掛かる(3)いわゆる国際金融のトリレンマ問題という点になるのですけれども、量が多くなってきたので引用割愛。本文11ページから12ページになりますので念の為。

で、まあ為替の柔軟さを更に拡大する事によって、グローバルインバランスの調整を行うというような話が更に続くのですが、まあ大体似た趣旨の話が続き、更に米国でのインバランス調整の話をしているのですが本日はこの辺で。
 


お題「市場雑感とかFOMC議事要旨のほんのちょっととかその他ネタ」   2010/11/24(水)08:08:28  
  おじちゃんサパーリ判らんのだが、何で朝鮮半島でややこしい話が起きる中で日本円が強くならないといかんのでしょうか????

○例によって俺様メモ

どうも最近の相場様は訳わからん(いやまあ以前から訳判らないんですけどね)ので一応メモでも。

・金曜は訳判らん強さでしたが月曜は訳判らん弱さ

えーっとですな、金曜の債券市場って妙に堅調に推移してまして、しかも7年から10年が強い(超長期も強かった)とかどうした事ぞとか思っていたら月曜は月曜で寄りからいきなり30銭近く下でよってその後も親の敵のように9年とか10年が弱いというこれまた訳判らん展開。

いやまあ売りがあったんでしょうとか買いがあったんでしょうという話になるとは思うのですが、特にこの9年だの10年だのという所は板気配を見ていると動いた要因となっているそれなりの大口の買いとか売りとかがありそうなもんなのですけれども、何でそのタイミングでそのようなアクションがあるの??ってのが今いちワカランチ会長だったりするのでございまする。

で、今日は今日とて朝鮮半島情勢なのかアイルランドなのか知らんですけれども株は安いわ米債は強いわという事ですので、またお洒落な展開があるんでしょうなあ。よー知らんけどね。

・3か月TB入札

最近地味に重いのが短国。先週は1年、3か月、2か月と入札があって、1年が流れてあららだったのですが、3か月は長期債売った金が入ってきたような感じで入札そのものは水準弱めでしたけれども弱くしたので捌けたという感じ。ただ2か月の方は3か月買った人の買いがイマイチでこちらは入札弱いわセカンダリーもパッとしないわということで、この2か月の発行日になる25日スタートのGCレートも高めという残念な展開。

まーいつも発行されている3か月ですから、今日の方は一定の需要はあるでしょうということで、ど〜せ0.120%に上昇してくれば売れるのでしょうけれども、相も変わらずGCがサガランチ会長となっている中ですので、どうも短国のレートも下がらず、というか追加緩和実施前の水準よりもレートが上昇しているのはどういう事ぞという所でございます。

#そういや今日は朝鮮半島問題対応で即日オペでも実施するのかね、やる意味はないけどさ


○FOMC議事要旨(のほんの一部):政策波及ルートは金利低下・資産価格上昇・ドル安とな

[外部リンク] Views on Current Conditions and the Economic Outlook』の最後のパラグラフを見るあるヨロシ。PDFだと8枚目になるみたいです。つーか今日はそこしか見てない(汗)。

『Participants generally agreed that the most likely economic outcome would be a gradual pickup in growth with slow progress toward maximum employment. They also generally expected that inflation would remain, for some time, below levels the Committee considers most consistent, over the longer run, with maximum employment and price stability.』

景気は緩やかな回復を続けるものの、物価上昇は暫くの間マンデートに示される水準を下回って推移するでしょうとな。

『However, participants held a range of views about the risks to that outlook. Most saw the risks to growth as broadly balanced, but many saw the risks as tilted to the downside. Similarly, a majority saw the risks to inflation as balanced; some, however, saw downside risks predominating while a couple saw inflation risks as tilted to the upside. 』

経済見通しのリスクに関しては、概ねバランスとしながらも多くの人がダウンサイドリスクに寄っているとし、インフレのリスクに関しては多数はバランスとするも、数名はダウンサイドリスクが拡大しているとし、2名はアップサイドにリスクが寄っているとしているという事ですか。

というのが経済に関する認識の部分でして、その次が金融政策に関する部分キタコレ。

『Participants also differed in their assessments of the likely benefits and costs associated with a program of purchasing additional longer-term securities in an effort to provide additional monetary stimulus, though most saw the benefits as exceeding the costs in current circumstances. 』

キタキタ。で、この次に注目するあたくし。

『Most participants judged that a program of purchasing additional longer-term securities would put downward pressure on longer-term interest rates and boost asset prices; some observed that it could also lead to a reduction in the foreign exchange value of the dollar.』

バーナンキ講演(先日ネタにしましたが後で続きを紹介します)では「米国はドル安政策を取っているわけではありません(キリッ)」「それよりも世界的な政策協調という観点から自国通貨安政策を続けている新興国、特に中国はケシカラン(キリッ)」などと仰せでありましたが、ここで思いっきりドル安に関して数名とは言え思いっきり言及しているのがチャーミングではございます。まあ黙ってればとも思いますが、こーゆーのをしらっと出すのは結構な事でございます。

ということですね、ここで長期国債の購入に関する直接的に期待する効果について言及があるのですが、思いっきり「長期金利の引き下げ」「資産価格の上昇」とあって、一部の委員からは「ドル安」というのもありますよ、という事になっておりますが、実際問題としてその後長期金利ってどうなっていまちゅかねえと思いますと大変に心温まる物を感じる次第でございまして、まあ勿論結果はこれからの話ではございますが、「長期金利コントロール」というのは資本市場が大きくなかった昔なら出来たのかもしれませんが、現在の米国金融市場の環境では難しいのではないでしょうかと思われる流れにはなっていますわな。

『Most expected these changes in financial conditions to help promote a somewhat stronger recovery in output and employment while also helping return inflation, over time, to levels consistent with the Committee's mandate.』

ということで、この「長期金利の引き下げ」「資産価格の上昇」によって金融環境の緩和がもたらされ、それによってインフレを目標とするレベルへ引き上げることによって、生産や雇用のより強い回復をもたらす事を期待する、というのが政策波及効果のパスとして上げられているのですが、肝心の長期金利が以下同文。

『In addition, several participants argued that the stimulus provided by additional securities purchases would help protect against further disinflation and the small probability that the U.S. economy could fall into persistent deflation--an outcome that they thought would be very costly. 』

数名のメンバーは追加の証券購入が更なるディスインフレの進展や、可能性は小さいもののデフレ入りする可能性を防ぐことになるでしょうと指摘としているのですが、その後に反対意見の論点がうだうだと書かれているのだ。

『Some participants, however, anticipated that additional purchases of longer-term securities would have only a limited effect on the pace of the recovery; they judged that the economy's slow growth largely reflected the effects of factors that were not likely to respond to additional monetary policy stimulus and thought that additional action would be warranted only if the outlook worsened and the odds of deflation increased materially.』

数名(さっきはseveralでこっちはsomeなのでこっちの方が少数意見だと思われ)のメンバーは追加の長期国債購入が景気回復に対する効果が極めて限定的ではないかと予想していると言う事ですが、その人たちは景気の回復ペースが緩やかな事は追加の証券購入による政策効果によってもたらされるものとは別の要因で起こっているのであって(つーことは「長期金利を下げたり資産価格を上げたからと言っても実体経済の回復が必ずしも促進されるわけではない」ということでしょうな)、追加の金融緩和政策を実施する事が正当化されるのは、デフレ入りの可能性が顕著に高まった場合に限るのではないか、という事を指摘しているんですな、と読みましたがどうっすかね。

『Some participants noted concerns that additional expansion of the Federal Reserve's balance sheet could put unwanted downward pressure on the dollar's value in foreign exchange markets.』

さっきはドル安に関する効果の話をしている人がいる部分がありましたが、こちらでは別の人たちと思われますが、FEDのバランスシートの拡大が「望ましくないドル安圧力」となる事を懸念しているという話が。

『Several participants saw a risk that a further increase in the size of the Federal Reserve's asset portfolio, with an accompanying increase in the supply of excess reserves and in the monetary base, could cause an undesirably large increase in inflation. However, it was noted that the Committee had in place tools that would enable it to remove policy accommodation quickly if necessary to avoid an undesirable increase in inflation.』

FOMCは各種のツールによって望ましくないインフレが起きた場合に緩和的な政策を引く事ができるという点は認識されているものの、FEDのバランスシートと超過準備の拡大が「望ましくないインフレの大きな拡大」をもたらすリスクを幾名かの(someより多い)メンバーが指摘しているという部分も「ほほー」という感じです。

ということで、正直言ってここのパラグラフしか読んでいないので(前後はざっくり斜め読みしたが)何なのですけれども、政策波及効果に関する話は雑だし、というから雑だからなのかも知れませんけれども、本当に大丈夫かという意見が出ていてその部分が結構なスペースを占めているのが目についたでございまする。


○先週金曜のバーナンキ議長講演ネタの続きをしようと思ったのですが

例によって例の如く時間がなくなってきた(事前に作れというツッコミは却下^^)のでほんのちょっとだけ。

[外部リンク] foreign exchange value of the dollar has fluctuated considerably during the course of the crisis, driven by a range of factors.』

ということで、以下直近まで進行したドル安に関連して、新興国の皆様を中心に「米国がドルのデバリュエーション政策を取っているからだ」という批判が飛んでいる事を意識した話が続くのだ。

『A significant portion of these fluctuations has reflected changes in investor risk aversion, with the dollar tending to appreciate when risk aversion is high. In particular, much of the decline over the summer in the foreign exchange value of the dollar reflected an unwinding of the increase in the dollar’s value in the spring associated with the European sovereign debt crisis. The dollar’s role as a safe haven during periods of market stress stems in no small part from the underlying strength and stability that the U.S. economy has exhibited over the years.』

主な理由は、ドルがリスク回避の安全資産として買われていた部分の巻き戻しですよ(だから今回の追加緩和のせいではないよ)という話をうだうだとしているように読めますがそれでよかですかね。

『Fully aware of the important role that the dollar plays in the international monetary and financial system, the Committee believes that the best way to continue to deliver the strong economic fundamentals that underpin the value of the dollar, as well as to support the global recovery, is through policies that lead to a resumption of robust growth in a context of price stability in the United States.』

我々は米国ドルが国際通貨としての重要な役割を果たしていると言う事を完全に意識しておりますので、ドルの価値をしっかりと留めるために一番重要なことは米国の経済ファンダメンタルズを強い状態に維持して、それによって世界経済の回復をサポートしますよ、で、そのことは米国が物価安定の元で力強い成長の再開をもたらすような政策を実施する事によって達成されますよ。

などと逐語訳風の頭の悪い訳文にもなっていない訳文で誠に申し訳ありませんが、まあこういう事によって新興国などからの「米国はドル安政策を取ってケシカラン」という批判に対するお答えをしているのですが、その一方で上記のFOMC議事要旨のような議論がありまして、何ともうしますかはいはいワロスワロスという感じが非常にするのでございますけれども、この後の為替に関する話を見ますと、ここの部分はバーナンキ議長的には政治的ポーズというよりは大真面目に話をしていると思われますです、はい。


あと、あたくし的にはどうでもいいかなとは思いましたが、一応ヘッドラインとかにも出ているので、「金融政策だけでは限界があります」という話をしている部分を訳も何もつけずにベタ引用します。上記の部分の続きで、今回のバーナンキ講演における足元の金融政策に関する話はここまでとなります。

『In sum, on its current economic trajectory the United States runs the risk of seeing millions of workers unemployed or underemployed for many years. As a society, we should find that outcome unacceptable. Monetary policy is working in support of both economic recovery and price stability, but there are limits to what can be achieved by the central bank alone.』

『The Federal Reserve is nonpartisan and does not make recommendations regarding specific tax and spending programs. However, in general terms, a fiscal program that combines near-term measures to enhance growth with strong, confidence-inducing steps to reduce longer-term structural deficits would be an important complement to the policies of
the Federal Reserve.』

ということで♪引用大会で恐縮でした。
 


お題「金曜のバーナンキ講演がかなりシッチャカメッチャカな件に関して/その他雑談」   2010/11/22(月)08:08:25  
  ○追加緩和実施の政策目的は実質金利の引き下げとな

各国の金融政策対応に関しては回復の速度が違うから対応が違ってきますと言う話をさらっとした後に米国金融政策の話になるのですが、最初の部分では追加緩和はリスク対応みたいな話をしているのかこれは??という感じの部分が。

『Let me address the case of the United States specifically. As I described, the U.S. unemployment rate is high and, given the slow pace of economic growth, likely to remain so for some time. Indeed, although I expect that growth will pick up and unemployment will decline somewhat next year, we cannot rule out the possibility that unemployment might rise further in the near term, creating added risks for the recovery. Inflation has declined noticeably since the business cycle peak, and further disinflation could hinder the recovery.』

とまあこの辺を読むと追加緩和実施は今後の失業拡大や物価低下のリスクに対応して実施みたいな話をしているのですが、その次に「インフレ期待を引き上げて実質金利を下げる」というお話が始まるのだ。

『In particular, with shorter-term nominal interest rates close to zero, declines in actual and expected inflation imply both higher realized and expected real interest rates, creating further drags on growth.』

9月のFOMC議事要旨でも指摘されていた話ですな。

『The Federal Reserve’s policy target for the federal funds rate has been near zero since December 2008, so another means of providing monetary accommodation has been necessary since that time.』

短期名目金利の目標が下げられないから他の手段が必要と。

『Accordingly, the FOMC purchased Treasury and agencybacked securities on a large scale from December 2008 through March 2010, a policy that appears to have been quite successful in helping to stabilize the economy and support the recovery during that period. Following up on this earlier success, the Committee announced this month that it would purchase additional Treasury securities. In taking that action, the Committee seeks to support the economic recovery, promote a faster pace of job creation, and reduce the risk of a further decline in inflation that would prove damaging to the recovery.』

えーっとですな、これって丁度あたくしが先日ご紹介したホーニッグ総裁がモロに指摘しているQE2の効果に関する疑問に対して完全スルー状態じゃないですかああああという所で、先日ホーニッグさんの講演をご紹介した時にあたしゃ当然ながらFOMCの主流派はホーニッグさんのツッコミに対応する(屁理屈でも何でも良いから)ロジック構成があるのかとか思っていたのですが、おそロシアなことに全然無いのかよという所です。

つまりね、上にある部分って「この前の国債およびMBSの買い入れが上手く効果を発揮したから今回も国債の買い入れを行って失業の低下や物価の上昇を促すんです(キリッ)」という話をしているとしか読めないのですけれども、(1)ホーニッグさんの指摘するように金融市場の状況が違う中で同じように効果が出るのか、前回は金融市場の機能不全解消をする事によって効果を出したのではないか、という点についてもスルーしていると共に、(2)そもそも前回の長期証券買い入れによって物価も上がらなかったし失業も下がらなかったんじゃないですか、というツッコミにも全然答えになっていないという訳ですな。

いやまあ気合の政策って奴だと言うのは判っておりますが(^^)、もうちょっと物の言い様ってのは無いのかなあと思うのでありました。


○資産購入政策の波及ルートは金利引き下げって言い切って平気なのかよ

んでその次。本文5ページの後半から始まります。

『Although securities purchases are a different tool for conducting monetary policy than the more familiar approach of managing the overnight interest rate, the goals and transmission mechanisms are very similar.』

長期資産購入は金利ルートで効果を出すとか思いっきり言い切って平気なのでしょうかと思うのですけれどもねえ。

『In particular, securities purchases by the central bank affect the economy primarily by lowering interest rates on securities of longer maturities, just as conventional monetary policy, by affecting the expected path of short-term rates, also influences longer-term rates.』

と、思いっきり長期金利引下げの話をしているのですな。

『Lower longer-term rates in turn lead to more accommodative financial conditions, which support household and business spending.』

いやまあそれはそうなんですが。

『As I noted, the evidence suggests that asset purchases can be an effective tool; indeed, financial conditions eased notably in anticipation of the Federal Reserve’s policy announcement.』

何かね、どさくさに紛れて前回の資産購入が上手く行っているという話をしていますけれども、金利ルートで効いているのはMBSの方であって、トレジャリーに関して本当に金利下がったのかよという話になると激しく怪しい(そもそも金利が下がったのはQE2期待への思惑が出だした頃であって、物価上昇率が下がりだしたから長期金利が下がったのではないかという気がするし)のですけれども。

で、足元QE2実施してから金利が絶賛上昇していますが、その件に関しては華麗にスルーして「金融環境はFRBの追加金融緩和が実施されるという予想によって更に緩和的になりました」という話をしているのはもう何かだいぶヤケクソの香りがするんですけどねえ。


○量的緩和と呼ぶのは不適切とな

ここはオモロス。

『Incidentally, in my view, the use of the term “quantitative easing” to refer to the Federal Reserve’s policies is inappropriate.』

今回の政策内容と「量的緩和」と呼ぶのは適切ではありません!!!だそうで(^^)。

『Quantitative easing typically refers to policies that seek to have effects by changing the quantity of bank reserves, a channel which seems relatively weak, at least in the U.S. context.』

少なくとも米国では、という但し書きを入れるのは英国あたりに喧嘩を売っていると読まれると困るからという事なのかもしれませんが(^^)、銀行のリザーブを拡大する事の政策波及効果のチャネルは相対的に弱いとな(ニヤニヤ)。

いやあこれは何ともという感じですなあ(^^)。


○波及チャネルは長期金利低下とポートフォリオリバランスとな

ではどのような波及チャネルなのかと言いますと・・・・

『In contrast, securities purchases work by affecting the yields on the acquired securities and, via substitution effects in investors’ portfolios, on a wider range of assets.』

ということで、長期金利の低下と、いわゆるポートフォリオリバランス効果だという話をしているのですが、はてさてその経路がちゃんとワークするのか、もしワークしなかったらFRBはどうするのか、というようなことに関しては今後ともニヤニヤしながらヲチしていきたいと思います。

ということで、本日はこの講演に関して金融政策のロジックだのをヲチするマニアとして見た場合のメインイベント部分(バーナンキ議長的には後半がメインだと思う)のコア部分を引用したのでございます。まあこの後も「中央銀行単独では限界がある」みたいな部分もあったりしますが、それはまた後日。
 


お題「金曜のバーナンキ講演がかなりシッチャカメッチャカな件に関して/その他雑談」   2010/11/22(月)08:07:59  
  モーサテは「金融商品取引業者による断定的投資判断の提供」を厳しく罰する立場のトップをやっていた人が経済ニュース番組で「間違いない」「必ず言える」と発言するオープニングを放送するのをいい加減止めていただきたいのですが。

てな事で(どういうことだ)まずは雑談から。

○政治方面の雑談

・海江田さんもこんな程度だったのか・・・・

[外部リンク] 11:01

一応それなりにマシな人だと思っていたのですが、先般の発言と言いこの提案といい、ワイドショーで貯蓄アドバイザーやってるのがお似合いだったのでしょうかねえという感じです。ネットでの反応みてて一番笑ったのは「子ども手当ての財源は子ども手当てです(キリッ」というのでしたが(^^)、そもそも子ども手当てって支払い方法から考えると課税対象にしたら徴税事務が大変なことになるんじゃないのかねと思うのですが。

[外部リンク] Two-Speed Global Recovery』という小見出しで、まあ要するに世界経済の回復で新興国と先進国の回復速度とその水準に違いがありますねという話をしていまして、その次に米国経済の話をしています。

でもってその次が『Monetary Policy in the United States』ということでPDFファイル版だと本文4ページ辺りからになるのですが、ここでは今回の金融政策に関する波及経路やら効果やらについての話があってこれが中々どうなのかよという感じになっています。まあ具体的に言えば先日引用したカンサスシティ連銀ホーニッグ総裁のツッコミに対する答えに全然なってねええええという所でしょうか。まあ一番オモロイのはこの辺りになりますので、お時間の無い方は本分4ページから6ページまでを読むのが吉。

その後、「我々は必要なときには異例の緩和政策を終了するツールがあるんです(キリッ)」という話がございまして、その後今般の金融政策(で、その中で「今回の政策について量的緩和というのは適切ではない」というチャーミングなフレーズもあるのですが)における為替問題に対する話をしています。

で、その先が多分今回のスピーチのメインテーマになっているのですが、『Global Policy Challenges and Tensions』っていう部分で新興国などの一部からの「FRBはバブルを輸出して通貨安政策をしてケシカラン」という指摘に反論しているのですが、まあ1行で言ってしまうと「新興国が自国通貨を今まで安く抑える政策をしているのが良くないのです(キリッ)」という事でして、途中から殆ど中国名指し状態なのが大変お洒落。

その次は実はもう斜め読み状態だったのですが『Improving the International System』って所では世界経済のリバランスが自由な為替レートを通じて行われるというようなまあ美しい話をしているのですけれども、何か微妙感の漂う内容となっています。

という事で、まあバーナンキ議長的には後半を読んで欲しいのでしょうが、あたくしは前半から読むのでございます。


○経済に関わる前半部分はまあサラサラと

冒頭部分のここは・・・・

『Accordingly, the essential challenge for policymakers around the world is to work together to achieve a mutually beneficial outcome--namely, a robust global economic expansion that is balanced, sustainable, and less prone to crises.』

なんつーかお前が言うな感が非常に高いのですが、後半部分では先ほど申し上げたように新興国、特に中国相手にいい感じでキレ気味な部分があって、中々香ばしい所ではございます。

まあそれは兎も角、米国経済に関してですが、金融政策のインプリケーションとしては、足元の経済状況に関して「望ましくない状況である」という点を明確に指摘したことでございますかな。まあ先日金融緩和措置を実施したのですからそれを正当化する話になるのは当たり前っちゃあ当たり前ですが、昨今QE2減額というような意見も出ている中ですので、この辺りはきっちりと指摘した、と言う事なのでしょう。

本文2ページ以降がその辺りになります。

『In the United States, the recession officially ended in mid-2009, and--as shown infigure 3--real GDP growth was reasonably strong in the fourth quarter of 2009 and the first quarter of this year. However, much of that growth appears to have stemmed from transitory factors, including inventory adjustments and fiscal stimulus.』

ということで回復はしているけれども、一時的な財政刺激と在庫回復によるものであるという話をして、まず最初にデュアルマンデートの失業に関連する指摘を。

『Since the second quarter of this year, GDP growth has moderated to around 2 percent at an annual rate, less than the Federal Reserve’s estimates of U.S. potential growth and insufficient to meaningfully reduce unemployment.』

ということで、足元のGDP成長は失業率が減るのに不十分であると思いっきり指摘していますわな。

で、その後行数を使って失業率の高止まりの問題に関して説明しているのですが、その中で(久々に見ましたが)長期間の失業者に関する問題を指摘していまして、失業が長期間になる事による弊害の説明をしているのが印象的ではありました。引用は割愛しますが。

その後は物価に関する部分でして、本文3ページからですが。

『Low rates of resource utilization in the United States are creating disinflationary pressures.』

ということで、資源の利用が低いことがディスインフレの圧力になるという話をしていますが、ここの部分に関しては事実の指摘に留めて、毎度の決まり文句で締めています。上記部分の先を引用。

『As shown in figure 5, various measures of underlying inflation have beentrending downward and are currently around 1 percent, which is below the rate of 2 percent or a bit less that most Federal Open Market Committee (FOMC) participants judge as being most consistent with the Federal Reserve’s policy objectives in the long run. With inflation expectations stable, and with levels of resource slack expected to remain high, inflation trends are expected to be quite subdued for some time.』


で、その次が米国の金融政策に関する部分ですわな。
 


お題「10年1.1%乗せとか5年0.4%乗せとか/カンサスシティ連銀ホーニッグ総裁講演(その3)」   2010/11/19(金)08:08:43  
  GM再上場でメデタスメデタスという話で、そらまあ死んだままよりは良い話でしょうけれども、1年半如きでこの流れだとただの壮大な希薄化だったような気がするのは年がら年中持ち株が希薄化されて株式投資がワークしない人の被害妄想ですかそうですかorz

ところでどうでも良いが「事業仕分けを仕分けする」とはマッチポンプのマッチポンプみたいなモンでしょうか。朝から吹いたわwwww
[外部リンク] we risk undermining Federal Reserve independence.』

ということで、FRBの独立性を傷つけるリスクがありますがなという事ですが、まあこの論点はよく言われている話でして、そんなに変わった話をしている訳ではありませんが。

『QE2 actions approach fiscal policy actions. Purchasing private assets or long-term Treasury securities shifts risk from investors to the Federal Reserve and, ultimately, to U.S. taxpayers. It also encourages greater attempts to influence what assets the Federal Reserve purchases. When the Federal Reserve buys long-term securities - such as the $1.2 trillion in mortgage backed securities it purchased during the financial crisis - it favors some segments of the market over others.』

QE2は財政政策の領域であって、長期国債や民間債務の購入は投資家のリスクをFEDに付け替えるものであり、それは最終的には納税者に付け替えているのと同じ、という話と大量の資産購入は価格形成への介入になるという話ですかな。

『And when the Federal Reserve is a ready buyer of government debt, it becomes a convenient source of cash for fiscal programs. During a crisis this may be justified, but as a policy instrument during normal times it is very dangerous precedent.』

更に、財政マネタイズ的な政策は危機の時点では正当化されるが、正常時に実施する事は危険だという歴史的な例もありますよとか言ってるようで、まあ基本的には財政政策に踏み込む問題の論点列挙という感じですにゃ。


○QE2のリスクその3:インフレを引き上げた後にちゃんと着地させられるのか

と言う話をしているように読んだのですが、それで理解合ってますよね???

『Third, rather than inflation rising to 2 or 3 percent, and demand rising in a systematic fashion, we have no idea at what level inflation might settle. It could remain where it is or inflation expectations could become unanchored and perhaps increase to 4 or 5 percent.』

QE2で何が起きるわ判らんという話のようですが、これって昨日引用した「QE2のストラテジーが曖昧な問題」というのともイメージが繋がるのかもしれませんなあと思いましたが。

『Not knowing what the outcome might be makes quantitative easing a very risky strategy. It amounts to attempting to fine-tune inflation expectations-a variable we cannot precisely or accurately measure-over the next decade.』

『And why might inflation expectations become unanchored?』

で、そのインフレ期待がアンカーされない(のでファインチューニングに失敗するリスク
がありますよという話)理由は、巨額の財政赤字とFEDのバランスシート拡大によるものだという話をしていますが、多分この点に関してはFOMCの主流派は「財政は再建方向だし、バランスシートを縮小するツールもあるし、それに現状の大きな財政赤字にFEDのバランスシート拡大でもインフレ期待はアンカーされているよね」という所だと思います。

『The budget deficit for 2011 is expected to be about $1 trillion. Even if the Federal Reserve were to purchase only $500 billion-and this amount in itself is a source of considerable uncertainty-that would appear to monetize one-half of the 2011 budget deficit. In addition, the size of the Federal Reserve’s balance sheet-now and over the next decade-will influence inflation expectations. Expanding the balance sheet by another $500 billion to $1 trillion over the next year, and perhaps keeping the balance sheet at $3 trillion for the next several years, or increasing it even further, risks undermining the public’s confidence in the Fed’s commitment to long run price stability, a key element of its mandate.』

ただでなくさえ財政赤字は大きいわFEDのバランスシートは大きいわなのに、今後このように更に拡大しますよという数字を並べて、これは一般のインフレ期待に影響を与えるでしょう、という話をしている訳ですなこの部分は。

『While QE2 might work in clean theoretical models, I am less confident it will work in the real world. Again, I will note that the FOMC has never shown itself very good at fine-tuning exercises or in setting and managing inflation and inflation expectations to achieve the desired results.』

QE2は机上ではワークするかもしれないけれども、私は実際にワークするかに対してあまり自信がありませんって、QE2机上の空論呼ばわりキタコレ。

『Given the likely size of actions and the time horizon over which QE2 would be in place, inflation expectations might very well increase beyond targeted levels, soon followed by a rise in long-term Treasury rates, thereby negating one of the textbook benefits of the policy.』

インフレ期待の引き上げに成功したとしても、その場合はインフレ期待が長期金利の上昇に即座に反映するので、その場合は経済にマイナスの効果を与えるでしょ、という指摘が最後にしらっと入っているのでありました。


と言うところで時間がなくなってしまいましたが(大汗)、以下は「それよりも正常化を進めるべきである」というホーニッグ総裁のホーニッグ節が更に続き、ゼロ金利長期化の弊害についてのホーニッグ節が続くと言う展開ですが、それはまあ後ほど引用するかもしれませんし、引用しないかもしれません(^^)。
 


お題「ホーニッグ総裁のQE2論点整理(その2)とその他少々」   2010/11/18(木)08:06:07  
  例によってその前に市場俺様メモ。

○市場俺様メモ

・3か月TB入札

[外部リンク] 99円96銭8厘5毛
(募入最高利回り)
(0.1173%)
  
(5)募入平均価格 99円96銭8厘7毛
(募入平均利回り )
(0.1166%)

前場引けのビットサイドでの決着となったようですが、さすがに0.115%越えということでセカンダリーでは平均落札価格はビットサイドになったようですので、金利水準自体はちょっと上昇したけれども投資家の買い水準も確認できましたねっていう結果なので、月曜の1年TB入札でげげげのげとなった流れでやや懸念もあったのですが、さすがに水準を訂正したら無事に消化できたでござるの巻という所でほっと一息。

まーそもそも足元では中長期債の売りが結構出ていた(ので債券市場が下げた)というのがありまして、その中長期債を売った人の資金がTB辺りに流れてきてもおかしくは無い、と言いますかGC市場に既に流入していた感じもありましたので、そーゆー意味では買いのニーズ自体は増えていたということでして、水準さえ訂正すれば無事消化できましたねってえ所なのでしょうか。


・20年入札前に20年が強くて先物が弱いとな

昨日の債券市場ですが、米国の債券市場が強かったので強いのかと思ったら寄りからあっさり前日引け近辺となってその後もイマイチぱっとせず。

その一方で超長期がやたら強くて先物前日比ちょっと安に対して2毛強とか翌日に超長期入札があるというのに先回り買いとかすんじゃねええええよと思うのですが、まーそんな感じで推移した後午後になったら何か知らんが相場様下落。輪番オペの結果がイマイチ宜しくなかったのが引き金っぽいのでありますが、やたら先物が叩かれる一方で最後にはちょっと調整しましたけれども先物142円割りそうな所で超長期前日比変わらず近辺とか妙に堅調な動きになったようで。

前日にあれだけ中期と先物が強かった(超長期も強かったけど)のに1日で先物ヘロヘロとかワケワカンネという所でございますが、それよりもこの調子だとカーブ的に踏み入札にされてしまいますので、せめて相場水準の方を前場に修正した方がよろしかバイと思うのですがどうなるんでしょうかねえ。そらまあ先回り買い以上にまだまだニーズがあるなら良いのですが。

とここまで俺様メモ。


以下昨日の続き。
[外部リンク] Risks and QE2』でして、まあここからがホーニッグ総裁の本領発揮なのですが、まあこの論点整理はこれはこれで興味ありますので、だらだらと引用していこうかと。

『I believe there are legitimate reasons to be cautious when considering this approach. A meaningful evaluation of QE2 must consider not simply whether benefits actually exist but, if they do, how large they are and whether they are larger than possible costs.』

QE2の効果だけではなくコストについても考えましょうという話が始まるのですが、まずはそのコストの前に効果に対するツッコミが入ります。


○長期国債の大量購入で長期金利が本当に下がるのか、効果があるのかという論点

まず最初の突っ込みはこの点でございまする。

『Based on recent research and the earlier program of purchasing long-term securities-known as LSAP-I think the benefits are likely to be smaller than the costs.』

前回の長期国債買入(LSAPですな)の効果に対する研究をベースにすると、QE2は効果よりもコストの方が大きいと思われますということです。で、そら何ですかという話ですが、5000億ドルの長期債購入は金利を10〜25bp引き下げただけに留まっており、その点での効果はどうなのよ、という論点です。以下引用。

『Some estimates suggest that purchasing $500 billion of long-term securities might reduce interest rates by as little as 10 to 25 basis points. The LSAP program was effective, in part, because we were in a crisis. Financial markets were not functioning properly, or at all, during the depths of the financial crisis. In such a situation, it is reasonable that central bank purchases would be useful and effective. However, currently the markets are far calmer than in the fall of 2008. The financial crisis has passed and financial markets are operating more normally. One could argue, in fact, that with markets mostly restored to pre-crisis functioning, the effect of asset purchases could be even smaller than the 10 to 25 basis point estimate.』

LSAPそのものには効果があったけれども、それは金融市場が不十分あるいは全く機能していないという状況下で、中央銀行が資産買入を行うという事が効果的で有効だったという事であり、現状の金融市場は危機モードを脱却しており、論者によってはそのような金融市場の状況では長期国債買入の金利引下げ効果は前回のLSAPよりも低くなるののではないかという人も居ますよと。

『I would also suggest that even if we achieved slightly lower interest rates, the effect on economic activity is likely to be small. Interest rates have systematically been brought down to unprecedented low levels and kept there for an extended period. The economy’s response has been positive but modest.』

で、更にホーニッグさんとしては、金利を若干引き下げる事に成功したとしても、それが経済活動に与える影響が大きくないのではないかという指摘をしている訳でございますな。既に金利は異例の低金利政策を「for an extended period」継続している事によって低い水準にあり、金利引下げの効果は勿論プラスだろうが小さいのではないでしょうかっつー事ですな。


○長期国債の大量購入でポートフォリオリバランスが起きるのかという論点

ホーニッグ総裁は「経済の不確実性を高め、金融のインバランスが発生するリスクを高める」というような反対理由で低金利継続とか資産購入に対する反対をしているので、この論点で来るのですかそうですかという感じなのですが。

『In fact, right now the economy and banking system are awash in liquidity with trillions of dollars lying idle or searching for places to be deployed or, perhaps more recently, going into inflation hedges. Dumping another trillion dollars into the system now will most likely mean they will follow the same path into excess reserves, or government securities, or “safe” asset purchases. The effect on equity prices is likely to be minor as well.』

長期国債の大量購入の資金は結局の所、主に超過準備や国債などの安全資産への購入に回り、株価への効果は相対的に小さいんじゃネーノということのようで、今回のQE2実施時に効果として期待されている「ポートフォリオリバランス効果」に対して懐疑的な見解であります。

まあこの点に関しては、日本の場合最初はポートフォリオリバランスは効かなかったのですけれども、不良資産問題がある程度片付いて政府のコミットメントが行われるようになった辺りからはもしかして効いていたのかも知れませんので、この辺りは微妙っちゃあ微妙な気がせんでもないですけど、確かにまあ目先的にこのポートフォリオリバランス効果ってどうなのよと言われるとホーニッグ総裁の主張の方がしっくり来るにはしっくり来るのは日本病ですかそうですか(^^)。

『There simply is no strong evidence the additional liquidity would be particularly effective in spurring new investment,accelerating consumption, or cushioning or accelerating the deleveraging that is hopefully winding down.』

ということで、結論はFEDの国債購入がポートフォリオリバランスやら消費拡大やら、デレバレッジの動きに対するクッションの効果を出すかどうかに関する強いエビデンスは無いでしょ、という指摘をしています。

『If the purported benefits are small, what are the possible costs?』

ということで、効果が小さいでしょうという話をした後にコストの話になります。

○コストその1:QE2のターゲットが無い事による弊害

いきなりこの部分がゴシックになっておりましてですな(^^)。

『First, without clear terms and goals, quantitative easing becomes an open-ended commitment that leads to maintaining the funds rate too low and the Federal Reserve’s balance sheet too large. The result is a further misallocation of resources, more imbalances and more volatility.』

明確なターゲット、例えば失業率が何%になったらとか、物価上昇率が何%になったからとか、10年金利が何%になったから、というような明確なゴールの無い状態でのQE2実施は、その政策がオープンエンドになってしまい、その結果としてFRBがFF金利を低すぎる水準に維持し、バランスシートを大きすぎる状態にする事によって、資源配分の不適正や大きなインバランスやボラティリティーの拡大をもたらしますという話です。

『There is no working framework that defines how a quantitative easing program would be managed. How long would the program continue, and what would be the ultimate size? Would purchases of long-term assets continue until the unemployment rate is 9 percent or 8 percent or even less? Would purchases continue until inflation rises to 2 percent or 3 percent or more? Would the program aim to reduce the 10-year Treasury rate to 2? percent or 2 percent or even less?』

『Without answers to these and other questions, QE2 becomes an open-ended policy that introduces additional uncertainty into markets with few offsetting benefits.』

で、その手の明確な出口の指針が無いと、一般的に市場や経済主体は緩和的な政策が非常に長く続くと考えることになるでしょうと。

『As central bank assets expand under quantitative easing, what will be the exit strategy? In the midst of a financial crisis, we may not have the luxury of thinking about the exit strategy. In current circumstances, however, we must define an exit strategy if the objective is to raise inflation but contain interest rate expectations. If history is any indication, without an exit strategy the natural tendency will be to maintain an accommodative policy for too long.』

そして、バーナンキ議長などFOMC主流派が主張する「FEDは適切な時に引き締めに転じる能力もそのツールもある」という点についても懐疑的でありまして。

『While I agree that the tools are available to reduce excess reserves when that becomes appropriate, I do not believe that the Federal Reserve, or anyone else, has the foresight to do it at the right time or right speed. It may work in theory. In practice, however, the Federal Reserve doesn’t have a good track record of withdrawing policy accommodation in a timely manner.』

最後の一文、
>the Federal Reserve doesn’t have a good track record of withdrawing policy accommodation in a timely manner.
ってのは中々厳しい指摘で、つまりバーナンキ副議長時代にお前さん何やっていましたっけということだと思ったのはあたくしの読み方に問題がありますかそうですか(^^)。


という事で時間が無くなったのでコストその2以降は明日も続く(^^)。
 


お題「ホーニッグカンサスシティ連銀総裁のQE2論点整理(今日はマクラ部分だけ)」   2010/11/17(水)08:03:46  
  というネタの前に市場雑談と言うか俺様メモ。

○昨日の市場が良く動いたので俺様メモ

いやあ昨日はよー動きましたな。米国の金利が上昇してナンジャラホイと思ったら債券市場ちゃんは寄りから大下げ、というかユーロ円金先とか朝から期先が2ティックだの3ティックだの素敵な売られ方となっていまして、債券先物はいきなり50銭近く下げてスタートするわ5年は0.41%になるわ10年は1.09%になるわ20年は1.98%になるわと如何にも寄り前からぶん投げた人が居ますよと言わんばかりの動きに。

でまあその後は全力買いも入ったみたいですが、前場途中にはまた下げる場面とかあってどうなる事やらとか思っていたら後場に入って今度は債券先物は戻るわ金先は戻るわという動きでして、まあ寄り前の下げの時に中短期にも叩きが入ったもののそれが前場から後場寄り直後辺りに掛けて気合の買いで吸収されましたねえというのと、そもそも前場から超長期は下げる中で比較的堅調でしたので、こらまあ超長期方面にも水準到達でここまで我慢をしていた投資家さんの買いがありましたかそうですかという流れ。

また、先物も買戻しだか何だか知りませんが(買戻しにしては速報ベースの残った建玉が相変わらず高水準、ただし転売買戻し訂正でいきなり減る事もあるのですが)こちらも強いんですが、そもそもこの下げ過程の中で先物をしつこく叩いているような動きがあったので、先物の意識的なショートが溜まっているでしょうと思う所でもございまして、先物は戻る時は早いですなあという感じでしたので(先週金曜にも先物だけ大反発相場がありましたが)、中短期の堅調とあわせてまー買戻し的な買いが入ったんでしょうなあと思われまするですがな。

でですな、一方で10年辺りはイマイチでして、9年とか10年とか昨日の反発の中で5年超のカーブ上では一番弱いとゆー事でして、こっちは下げ過程での売りが影響しているっつーのと、戻り過程における買いが超長期と中期と債券先物という事でして、まあ中期は買うけれども10年買いを突っ込むほどまで元気ではないという所なのでしょうなあと言った感じでごんす。

先物も出来高多かったですし、当然ながら現物売買は活況だったようでございますし、金先まで派手に下げて上げていましたので、そーゆー意味では日銀のヤケクソ追加緩和と米国QE2絡みでのロングポジションの整理というか振り落としというかお掃除も進んだという事でしょうなあとか思うのですが、全ては現象を繋ぎあわせたあたくしの脳内妄想メーカーに基づく話ですので内容の正確性については保証致しかねます^^;

米国様次第の面はありますけど、その米国様では株は下がるわ債券は強いわという事ですので、まーとりあえず昨日の流れは正当化されるという感じですかねえ、とは思いますけど、何か折角新発超長期の2%クーポンの目が出てきたのに戻ってしまうとは残念な気は致しますですなあ。まあ1.9でも良しとしますかね。


ということでただの雑談でした。


○カンサスシティ連銀ホーニッグ総裁のQE2に関する論点整理(その1)

[外部リンク] issue is, of course, that while private jobs are being added within the economy, it is not enough to bring unemployment down to where we all would like to see it. Unemployment remains stubbornly high at 9.6 percent.』

失業率の水準は望ましいと考える水準に対して十分ではないとな。

『With such numbers, there is, understandably, a desire and considerable pressure for the Federal Reserve to “do something, anything” to get the economy back to full employment. And for many, including many economists, this means having the Federal Reserve maintain its zero interest rate policy or further still, engage in a second round of quantitative easing - now called QE2. Some are even suggesting these actions are necessary for the Federal Reserve to comply with its statutory mandate.』

このような状況においては、FRBに対して何かをしろというプレッシャーが掛かりますし、低金利の継続と新たな量的緩和、つまりQE2の実施がマンデート達成に必要だと考える人が多いでしょ、ってな話をしているように見えますな。

で、QE2の論点整理が始まる訳ですが、まずはQE2で期待されている政策波及経路とその効果に関する論点整理をしている項が次の小見出し『Interpreting the Policy Mandate』という所でございます。

最初にFRBの法的に定められたマンデートについての話がありまして、その政策のゴールはあくまでも長期的なものであって、金融政策の効果が波及する期間や、その間の変化によるラグなどのこともあるので、短期的な目標を追求する事については慎重であるべきだ、という話をしております。

『The FOMC's policy mandate is defined in the Federal Reserve Act, which requires that: "The Board of Governors of the Federal Reserve System and the Federal Open Market Committee shall maintain long-run growth of the monetary and credit aggregates commensurate with the economy's long-run potential to increase production, so as to promote effectively the goals of maximum employment, stable prices, and moderate long-term interest rates."』

ここの文をまとめて書いてあるのを久々に見たので思わず引用してしまった、今更の話で正直スマンカッタ。

『There is, within the Act, a clear recognition that our policy goals are long-run in nature. In this way, the Act recognizes that monetary policy works with long and variable lags. Thus, the FOMC should focus on fostering maximum employment and stable prices in the timeframe that monetary policy can legitimately affect - the future. The FOMC must be mindful of this fact and be cautious in pursuing elusive short-term goals that have unintended and sometimes disruptive effects.』

短期的な目標を追求しすぎると時に混乱を招くという話ですな。で、その次にQE2に関する政策経路についての話になりますが、基本的には(その時点で)一般的に認識されているのは「長期国債の追加購入」ですよね、という話をしまして(その部分の引用はスルー)、では長期国債の追加購入ってどうよという事で、長国買入の政策効果を論じています。本文4ページから。

『Proponents of QE2 argue that it would provide a near-term boost to the economy by lowering long-term interest rates while raising inflation. These benefits would arise from the purchase of U.S. Treasury securities, which would lead to lower U.S. Treasury and corporate rates. These lower interest rates would then stimulate consumer and business demand in several ways, including encouraging mortgage refinancing that could lead to increased consumer spending, boosting exports through a likely lower exchange rate, and fostering higher equity prices, thereby creating additional wealth. Such a move is said to be consistent with the FOMC’s September 21, 2010 announcement, which stated that it was “prepared to provide additional accommodation if needed to support the economic recovery and to return inflation, over time, to levels consistent with its mandate.”』

QE2の実施を支持する人の主張によると、QE2は長期金利の引き下げとインフレの引き上げによって景気を刺激するという論議をしており、米国財務省証券の買入によってそれが実施されるのですが、金利の引き下げの波及効果としては、金利低下による消費者や企業の消費需要拡大、為替レートの引き下げを通じての輸出拡大、モーゲージ金利の低下によるリファイナンスの進展や株価の上昇による消費支出拡大というような話がありますね、ってな指摘でありまして・・・・

『Such easing, it is hoped, would bring inflation back up to something closer to 2 percent, a rate that many judge to be consistent with the Federal Reserve’s mandate. In addition, higher inflation would increase demand as consumers move purchases forward to avoid paying higher prices in the future.
So, with these purported benefits, why would anyone disagree?』

ということで次の章からが『New Risks and QE2』というホーニッグ節爆発のコーナーになるのでありますが、肝心の本文に来る前に時間が無くなったので明日に続くのでございまする(いつもの事ですがどうもすいません)。

ただまあ何ですな、多分この辺りに関するツッコミはツッコミでQE2というか国債買入推進のバーナンキ議長をはじめとするFOMC主流派の方も考えているようで、先般の声明文でもそうですし、9月のFOMC議事要旨で読める議論でも長期金利がどうのこうのという話をあまり強調しないようになっていまして、特に9月の議事要旨では「短期的な期待インフレ率を引き上げる」というような論点も出ていた事から、逆にQE2ヒャッハー相場となって商品は上がるわトレジャリーの10年超のイールドカーブのスティープニングは始まるわ、「カレンシーウォー」だの「ダラーデバリュエーション」だのという言葉は踊るわという現象が起きていたのはご案内の通りであろうかと存じます次第でございまして、恐らく(前回の長期国債購入でもそうでしたが)長期金利の話は国債買入の進展次第ではどさくさに紛れてその話をフェードアウトするというバーナンキ先生得意の荒業が進行する可能性もあるでしょうな、と思うのでございました。

以下明日に続く。
 


お題「さあ盛り上がってまいりました!」   2010/11/16(火)08:08:30  
  ○10年が1.05%なのもさることながら短国が・・・・

ということで日本の話に飛びますが、何か知らんが昨日は昨日でまたまた裁定ゾーンの真ん中あたりとか10年カレントとか売ってる人はいるわ、先物を叩く人いるわで引け後も米債が売られているのを見て1.05%を叩くわという素敵な展開に。

そんな中昨日は地味に1年短国の入札がありましたが、その結果は。
[外部リンク] 99円87銭5厘
(募入最高利回り)
 (0.1255%)
  
(5)募入平均価格 99円87銭8厘
(募入平均利回り )
 (0.1224%)

・・・・・これはまた盛大に流れてしまいましたな。いやまあここもと前から微妙に嫌味や悪態書いておりますように、GCレートが全然下がらない状況を放置プレイ状態になっているオペレーションというのが(今回の積み期間の頭辺りから)継続されていまして、足元では(どうせどっかの銀行様が盛大に中長期債を外した分の資金が滞留しているだけだと思いますが)トモネのGCとかがいきなり盛大に低下しておりますが、そうは言ってもスポネとかレギュラーとかは0.11%アイザー位までしか下がっておらず、中々GCが0.11%割れ定着という流れにならんのですな。

というのがさすがに1か月も続くと0.11割れの短国を商品在庫で持っている業者的には0.10%のオペの担保にぶち込まない限りファンディングコストが保有利回り対比逆鞘確定(最近の金利入札式共通担保オペの落札利回りは0.11%から下がってくれません)という大変に素晴らしい状態が継続されると言う事になりますので、兵糧攻めを1か月も続けられたらこうなるわなという所でございまして、いつの間にやら短国ちゃんも3か月が0.115%とか昨日の新発が0.125%とか金利が上昇しやがっております。

そうなると(もうちょっと長い所は米国の短期先物金利の絶賛上昇の影響もあるのでしょうが)2年カレントの引けは昨日見たら0.150%まで上昇しているし、3年とか4年とかもうんこになっているし5年カレントに至っては昨日は0.3%台後半まで来ているでござるの巻。

いやまあ1から10までオペのせいではないのですが、ヤケクソ追加緩和を実施する時には「長めのターム物金利の低下を促し金融緩和効果を出す」という話をして、「潤沢な資金供給を行った場合に無担保コールレートがディレクティブ水準を一時的に大きく下回る可能性があるのでディレクティブの変更をする」という政策決定をした筈なのですが、足元で行われているオペレーションってその話と違うんじゃないですかねえと言う所でございまして、これ米国の金利上昇でドル高になって株高になっているから外野からは文句があまり出てこないみたいですけれども、金利市場的には話が違いますがなという所ではございます。

#この前も書きましたが、2008年のパターンから類推するに、基金等国債買入の残高が増えてきたら何となく当座預金残高を増やすと言う逆算のオペレーションをするのではないかというのがあたくしの予想だが、為替がドル高傾向継続中だと糊代確保で増やさない可能性もあるかもね

いやね、まあ金利が極限まで低下してウゴカンチ会長になったらこちとらメシの種が無くなるのでポジショントーク的には話が違っても実際の業務運営上は困らないっちゃあ困らないのですけれども、金融政策決定のアナウンスでやるという話をしていた事と実際の動きが整合性取れているように見えないというのは如何なものかという感じがします、つーか為替と株が逆に行き出したら(米国のヒャッハー相場が巻き戻したら可能性あるでしょ)この間の日本の(長期は米国のせいにすれば良いけど短期ターム物金利に関しては)どう落とし前つける積りなのか今から心配しているあたくしでございまして、まあそれはきっと杞憂なんでしょうけどねえ(棒読み)。

#何時の間にか悪態になってしまった


○日銀からペーパーが2本

・短観の統計のクセについて

[外部リンク] -主要項目の特徴とクセ-

中々面白かったでございます。各数値の傾向、特に「出てくる足元や先行きの判断DIがどのような引っ張られ方をするのか、その特徴はどの辺りにあるのか」というのはオモシロスなのですが、これある意味ノウハウの世界でもありますので、こういうのをタダで絶賛大公開(しかもあたくしのような無学な者でもわかるように)して頂くと言うのはアリガタヤであると同時にエコノミスト涙目という気もせんでもないですな(^^)。


・社債市場の発展がどうしたこうしたというペーパー

[外部リンク] 企業の資金需要が弱い中で、銀行間の貸出競争は厳しい状況にある。このため、銀行は、企業との中長期的な取引関係や他の取引を含む総合採算を勘案しながら、貸出条件を決定しており、企業の信用リスクに見合った貸出金利を設定できていない可能性がある。

社債の投資家は、開示情報のみを基に投資を行う一方、銀行は、企業の担保や資金繰り等の状況を含む詳細な情報を基に貸出を行っている。このため、銀行はリスクをきめ細かく評価し、貸出金利を低く設定している可能性がある。

企業が経営困難に陥った場合に銀行がどのような対応を取るのか、不確実性があるため、社債の投資家が要求するリスク・プレミアムが高くなっている可能性がある。

銀行等が貸出の際に適切なリスク・プレミアムを織り込んだ貸出金利を設定することは、効率的な資源配分の観点から、わが国の金融システムにとって重要な課題である。他方で、社債市場においても、“行の機動性向上、投資家保護の強化、N通市場の拡大などを図るための方策が必要との指摘もある。』

ってこんな話をしらっとしているのですが、「じゃあ適切なリスク・プレミアムとやらを織り込んだら中小零細企業の債務負担はどうなるのでしょうか」とか「現状の開示やら企業会計やらをどういう風にする積りなんですか」とか「流通市場の拡大とか言いますけれども投資家の方での規制(開示義務含め)はどうする積りなんでしょうか」というような話をしだすとエライコッチャになる問題であって、何と申しますか外山局長のTIBOR発言みたいな地雷臭がプンプンする話ではございますわなあと思うわけよ。

どの位の地雷かと言うのを実証したければ、とりあえず亀井の静香ちゃんの所に言って「銀行等が貸出の際に適切なリスク・プレミアムを織り込んだ貸出金利を設定することは、効率的な資源配分の観点から、わが国の金融システムにとって重要な課題である」って演説して味噌♪

#また最後が悪態になってしまったorz
 


お題「さあ盛り上がってまいりました!」   2010/11/16(火)08:08:04  
  この調子だと文化の日とその後の土日でせっせと読んだネタを出すタイミングを逸する悪寒がするのだが、ネタは後入先出として気がつけばネタが滞貨となるというのがあたくしの仕様です。

○QE2が面白い事になりつつある件について

足元では2年債の動きも興味津々ですので、ブルームバーグ様におかれましては米国2年債(TickerコードのGT2かCT2でよかです)の数字も入れていただくと有り難いのですが(まあモーサテで判りますけど)・・・・

[外部リンク] 2.924 0.133 97.453
米国30年国債 4.393 0.105 97.688

・・・・(つд⊂)
・・・・(;゜д゜)

昨日の夜見てた数字と何か随分違う気がするのだが・・・・

えーっと何だかまた金利が上昇しているのですけれども、これは一体全体何がどうなっているのでしょうかという所ですわな。いやまあQE2ヒャッハー相場でインフレ期待が上昇という事にすれば一応話としては通るのですけれども、単に勢いで上昇していると申しますか、その前のQE2盛り上がりの世界の中でトレジャリーロングの壮大なポジションが積み上がってしまった巻き戻しが起きてそれが雪崩みたくなっているという感じはしますが、実際のところはあたくしトレジャリーの専門家じゃないですからワカランチ会長。

でまあこの長期金利上昇ですが、先般ご紹介した9月のFOMC議事要旨(や他の連銀の偉い人の講演)の中でも「米国のモーゲージ金利が低下し、30年MBS金利がヒストリカルローまで低下したことによって、住宅ローンの借り換えが(可能な人は)進み、家計のバランスシート改善や消費回復に寄与している」という話になっておりまして、まあ大丈夫なんですかというのもありますし、QE2ヒャッハーで商品価格は上昇する中でしらっとドル高になっているのもお洒落な展開(まあドル全面高で日本的にはウッシッシですけれども)となっておりますわな。

という事で、市場金利だけ先にじゃんじゃん上昇して景気に悪影響を与えるわ肝心の物価はコストプッシュするものの景気が良くならないので結局企業のマージンで吸収する破目になるわというお洒落な展開が(なので行き先はデフレ均衡だったりするのですが)進展しつつある香ばしさに落涙を禁じ得ません。

ま、QE2ネタで引っ張りまくってポジションを無駄に積み上げさせたFRBの捌きにちょっと問題があったような気はする訳でして、前回の国債大量購入の時はまだ金融機関が飛ぶだの何だのという状況であって、危機の中でポジションアンワインドというか投げを止める為に国債購入のするする詐欺で投げモードになるのと止めさせていたけれども、AIGの問題などでガイトナーが立ち往生しそうになったのでFRBがお助け特攻したという流れでしたので、そーゆー意味では前回の国債購入やるやる詐欺(結局やりましたが)での引っ張りは無駄なポジションのつみ上がりが起きなかったとも言えるのですが、今回は何せ状況が金融危機とかでも何でもなく(物価と失業率はうんこですが)通常の取引が通常に行われている中だったのでちゃっかりポジションが積み上がって香ばしい展開になった、とか今勝手に考えてみたけどどうっすかね。

という事で、この流れだと「QE2やったけど何か金利上昇して景気は良くならないわ川下の物価は上がらないわ失業は改善しないわ」→「QE3催促相場」→「QE3やったけど(以下同文)」となるとか、最後はどこかで臨界点越えて爆発するとか、何かこうバーナンキ先生のお髭(先生の髭に粘着質ですかそうですか)が危機に瀕するような流れが起きそうですが大丈夫ですかねえ。

いやまあ「ポートフォリオリバランス」と「市場のインフレ期待(ホンマカイナという突っ込みはあるが)」というようなものは進展しているので、FRBとしては開き直るのかもしれませんけれども、これって本当の本当にFRBが想定していた流れなのかなあと思いますと、そうでは無いのではなかろうかっつー気がする次第でありまする。

いやまあ中長期債をあの勢いで買えばそのうちMKTに玉が無くなるからそうそう売りまくりって訳にも行かないような気もしますけれども、やはり「中央銀行が長期金利を力技で制御する」というのはあくまでも机の上の話なんですかねえ(もしやるならば会計制度などをいじって投資家のインセンティブ構造を変える方が話が簡単ですわな。そうなった場合に長期金利市場がインプライするものは変わってくると思いますけれどもね)という所ではなかろうかと存じます。

と、これだけ書いたら明日からQE2大勝利の展開になるかもしれないというのが市場様のおそロシアな所でございます、って最後の最後にヘッジクローズを入れるのに余念の無いあたくしはチキンにも程がありますかそうですかあっはっは(あほです)。

しかしこれは何と申しますか・・・・
[外部リンク]

そもそも失業率を直接どころか間接操作するのも大変なのにデュアルマンデートになっているという所の無理が低成長になって出てきましたっすかねえという所ですかな。

で、話は更に飛びましてこの辺りの論点も含めて、先日(って10月12日なんですけどね)カンサスシティ連銀のホーニッグ総裁(毎度FOMCで反対票を投入する人)がQE2に反対する論点を比較的コンパクトに説明した講演があって、これがまあ良い論点整理となっているのでそのうちご紹介するかも知れません。
 


お題「最近雑談ばかりでどうもすいません」   2010/11/15(月)08:06:51  
  月曜はいつものように頭が動いていませんので(月曜以外もというツッコミは全力で却下します^^)雑談の類が多いのは仕様です。

○各種雑感

・相変わらずストーリーがうまく繋がらない件について

[外部リンク]

・・・・読んでいて一つ一つの動きは「ほうほうなるほど」と思うのですけれども、全体を通して見ると結局何がどうなっているのかがサパーリ判らんですがなという動きだなあというのが足元の印象。中国の金融引き締め観測やらアイルランドの債務問題で動くなら米債が売られるというのが訳判らんですし、その一方で為替はドル強いとか難しいっす。

まーあんまり考えても仕方ない時というのはございますので、そーゆー時は下手に考えないのが吉なのかとは思うのですが(それかよ)特に米国の金利市場の動きはワケワカンネという所でありますな。どうもQE2のおかわりが来ないのではないかという事で積みあがったポジションの解消が進んでいるのでしょうが・・・

んでまあ話を国内に持って行きますと、債券市場の日々の動きに関してもそらまあどこのゾーンが売られただの買われただのという話はあるのですけれども、さてこの売買って何をどう考えて動いているのよというのを考えた場合にこれまた話が繋がらないのが不思議ちゃんな動きでして、「何でこのゾーン売られるの?この水準で売った人って売った分でどうしてるの??」とか考えた場合に訳判らんですがなという(まあやってる本人はご存知でしょうけれども)のが多くて、ってあたくしが単にマーケット見えていないだけだったら残念過ぎなので見えている偉い人教えてジェネラルなのでございまするが、どーもこう判りませんなあと頭の中に「???」マークが飛び交う今日この頃なのでありまする。


・もうこの素人内閣勘弁して欲しいんですけれども

金曜の夕方に急にドル円が円高に振れる場面がございました。
[外部リンク]

『一方、ドル・円相場は1カ月ぶり高値圏となる1ドル=82円台半ば付近でもみ合っていたが、欧州市場に向けては海江田万里経済財政の発言などを受けてドル売り・円買いが強まり、2日ぶりに82円台を割り込んだ。』(上記URLより)

はてナンジャラホイと思ってよく見たらこんなニュースが。
[外部リンク]

・・・・・orz

でね、このインタビューの何がトンチキかと言いますとですな、

『デフレ対策については「政府と日銀が同じ方向を向いていることを市場に理解してもらうことが大切だ。日銀にはぎりぎりここまでできるということをやってもらいたい」と要請。』(上記URLより)

という事で(ブルームバーグの専用端末だとヘッドラインに思いっきり「日銀の更なるデフレ対策を要請」みたいな趣旨の文章があったと思う)日銀にデフレ対策でもっとやれという話をしているのですが、その一方でですね、

『足元の円高について「円高の影響はこれから効いてくる」としながらも、「日本だけではどうすることもできない」との認識を示した。』(上記URLより)

と言ってわざわざ為替を円高に振らせてしまいまして、これ足元で米国金利が上昇傾向でドル高モードになっている(のでNY市場で結局ドル高に戻って来ましたが)から良いようなもので、ついこの前の円高ヒャッハー場面でこんな発言をしたらガソリン担いで火の中に飛び込むようなもので縛り首もんですわな。

為替に関する話は、幸いにして誰も注目しなかった先日の菅首相の「米国がドル安政策を取っている」発言と言い、大体からしてこの内閣の閣僚が何か言うと碌な事にならない(そういや仙石さんの防衛ラインは延々と破られっ放しなのですけれども仙石さんは責任取らないんでしょうかねえ)ので永遠に黙って頂いたほうが宜しいかと存じます。

それからワロタのはこの部分でして・・・

『政府としては「国債に対してしっかりと国が減価させないメッセージが必要だ」と述べた。』(上記URLより)

えーっとですな、確か海江田センセイにおかれましては日銀にインフレ目標を設定しろという話も以前されていたと思いますし、同じ発言の中でデフレ対策で日銀は更に追加緩和やれと言わんばかりの話をしておられると思うのですが、通貨価値の方は秩序だった緩やかな減価を行えとするのに国債は減価させないというのはどうやって行うのかさっぱり判りませんですな。「国債に対してしっかりと国が減価させないメッセージ」って言ったらデフレを継続させるという話になりませんかねえ、あっはっは。

いやまあ財政規律の話をしたかったのかも知れませんけれども、それならそれで「財政再建も重要」程度の話をすればよいのであって、下手な言い方するくらいでしたら何も言わないほうが余程マシだと思うのですけどねえ。

ま、皆様スポットライトが当たって舞い上がって俺が俺がと目立ちたがるというのは人間心理として極めて良く判るのですけれども、まあおまいら黙ってろと申しますか、もう素人にやらせるの勘弁して下さいというか、素人なんだったらちゃんとした専門家(官僚)の意見を聞いて動けやという所でありまする。


○トリシェ総裁の会見(ちょっと前の奴)から少々

虫干しネタで恐縮至極。
[外部リンク] statement with Q&A

Jean-Claude Trichet, President of the ECB,
Vitor Constancio, Vice-President of the ECB
Frankfurt am Main, 4 November 2010
(unicode使わないので一部フォント形式が変わっております)

ということで今更先々週の話ですが(汗)。

・ステートメント部分を少々

ステートメントの部分までやってるとキリが無いですし、まあ今更という所ですので、勝手にあたくしが箇条書きにしてみる。

・景気は引き続き回復しているが不確実性は拡大
・現状の金利は適正、金融環境は引き続き緩和的
・インフレ期待はアンカーされている
・経済のリスクは若干ダウンサイド、商品エネルギー価格上昇や金融市場動向がリスク
・一方でグローバルな貿易は予想されていたよりも強い拡大を示している
・物価のリスクは若干のアップサイド
・財政再建の必要性は「明らかな必要性がある」

死ぬほど端折っているので肝心なところが抜けていそうだがまあ勘弁してつかーせ。


・米国は通貨切り下げ政策を取っているわけではないと理解していますとな

でまあQ&Aなんですけれども(紙に打ち出すと実質9ページのうちほぼ7ページが質疑応答)特に欧州圏の財政問題に関する質疑が多くて、にわか勉強のあたくしには何かイマイチ良く判らん(訳でもないが前後の事情をきちんと把握していないので話を読んでいて理解するのに時間が掛かる)のでその辺は華麗にスルーしますが、ひたすら質問するサイドが「財政再建策についてどう思うか」とか「債務リストラクチャリング計画に関するドイツなどの主張についてどう思うか」というような質問が飛んで、それに対して「さっきも答えたがノーコメント」みたいな応答が延々と続いているように読めてしまいましたです。

あと、通貨に関する質問でもそんな感じなのですが、通貨戦争がどうのこうのという点に関しては明確に違いますよってえ話をしているのですな。

『Question: Just to go back to the US decision very briefly. Would you still say that the US favours a strong dollar after the Fed decision yesterday? It did push up the euro by 2 cents, so how would you describe that, I mean does that qualify for a brutal move almost?』(2番目の質問は割愛)

『Trichet: On your first point, I never comment, as you know, on moves on the market on a day-to-day basis or minute-by-minute basis. Second, I have no indication that would change my trust in the fact that the Federal Reserve Chairman and the Secretary of the Treasury, not to mention the President of the United States, are not playing the strategy or tactics of a weak dollar. I have no reason not to believe them, and again I trust their statement that it is in the interest of the United States to have a strong dollar, strong vis-a-vis the other major floating currencies, including the euro. And I fully share this view.』

ということで、「米国は通貨安競争を仕掛けている訳ではない」という話をきっぱりと行っているのですが、これはある意味で牽制でもあるんでしょうなあとは思います。で、後の質問で(めんどいので引用しませんが)「じゃあ日々の動きは兎も角として最近の対ドルでのユーロ高についてどう思うか」と質問されたら「さっき話した以上の話は特にねえよ(超意訳)」という答えもございましたです。

ちなみにちと話はズレますが、米国のQE2のインフレへの影響に関する質問に対しては「ノーコメント(=これから状況の推移を見ていきます)」としていますが引用割愛。


・非伝統的政策の終了前にも利上げは可能という話

これはへーと思ったんですけどね。

『Question : (最初の質問は割愛)My second question relates to the repeated warnings that we have heard in recent weeks against keeping interest rates too low for too long. Are you ready to repeat that warning now and can you explain what is behind these warnings? Would the ECB consider raising interest rates before inflationary pressures actually call for such a move? 』

『Trichet: As regards your second question on interest rates, I can only say once again that you know the extent to which we are never pre-committed. Our doctrine is that we take decisions that are appropriate, taking into account that we have to deliver price stability over the medium term. I also said, and that it is very important, that there is no correlation between non-standard measures on the one hand and our own interest rates on the other. We can move interest rates without necessarily having totally ended the non-standard measures. We have always made that point and I will continue to do so. That said, taking everything into account, as we always do, we consider the present interest rates to be appropriate.』

非伝統的政策が終了する前に利上げをする事が可能ですとは「ほほー」という感じですが、まあECBの場合は国債買入がそもそもマネー供給というよりはお助けオペでありますし、LTROとかMROの固定金利フルアロットメントというのはさっさと終わりにするのはそんなに技術的には難しくない話ですからそうなのかもしれませんな。


・EURIBOR上昇は市場機能が正常化してきている証拠だと

ホンマカイナという気がするのですが・・・・・

『Question : (最初の質問は割愛)And, second, a question with regards to money market rates: the three-month EURIBOR is actually now above the ECB benchmark rate of 1%. Aren’t you, on the other hand, discouraging interbank lending if you continue to offer banks three-month loans at 1%?』

『Trichet: On your second point, we consider that the unlimited supply of liquidity is there. As I also explained last time, the banks are asking for all they need, because there is no limit, either on the main refinancing operations, or for the one-month window, or for the three-month window. So, because we did not change our rates (neither the MRO nor the deposit rate was changed), what we have observed in the market is that the positioning of EONIA, the very short-term rates, is dependent on the decisions of the banks themselves. It is a kind of equilibrium which depends on what the banks themselves are asking for, and you can see that it goes up and down from time to time, very much depending on the demand from the banks themselves. So, there is no particular signal there. The only important observation I would make is that it shows that we are in a normalising process, and that is an important element. But again, from our part, there was no signal at all - no monetary policy signal. This normalising has been taking place under our eyes, and we will see what happens later on. That is the observation I would make, and I have to say that, for me, a normalising is something positive. It also indicates that perhaps the EONIA means more today than it meant before, because before perhaps only a very small fraction of the institutions had access to this very low interest rate refinancing.』

長いのを思いっきりそのまま引用しちゃいましたが(汗)、どうも「だって今でもMROやディスカウントウィンドウはフルアロットメントで実行してるから問題ないっしょ」と言いつつ、EURIBORが上昇しているのは市場の正常化の進展でありポジティブですよという話をしているように読めてしまったのですが、しかしながらそれはマーケットにストレスが掛かっているという事なのではないのかっつー気もせんでも無いのですが、ユーロ市場のインターバンクまで詳しくないのでよー知らんですけど、読んでて何かちょっと違和感を受けた箇所でありました。

#とか書いたら実はあたくしが読み間違えだったらアホウですが


ということで、他にもネタがあるような気がする(というかある)のですが、時間と根性とあたくしの英語力(ECB関連の文書は普段あまり読む癖をつけていないので、正直言って英和辞典片手にヒーヒー読んでも字面は判るけど意味判らん状態なのでございます、勉強不足でどうもすいません。ちなみに脱線すると英語は学校の勉強だけのドメドメのあたくしの場合、BOEとかFOMCのMinuteとか読む速度上がるのに1年位掛かるというアホです)の問題がございますのでこの辺で勘弁。
 


お題「10年1%乗せとな/虫干しネタとか雑談とか」   2010/11/12(金)08:03:19  
  そろそろドルキャリーから円キャリーの時代になりまへんかねえ。

○取引所ネタの続きとかその他少々

・東証の昼休みは債券先物は無関係のようです

昨日東証の昼休み短縮の件で「短縮したら国債入札のタイムスケジュールがタイトになりまくるじゃねえか」という悪態を書いたのでございますが、昨日の金融ファクシミリ新聞の夕刊によりますと、今回の東証の昼休み短縮云々はエクイティ関連取引に関わる部分だけで、長期国債先物などの取引時間は現行のまま維持されるそうです。

東証のページを見ても何が何だか良く判らなかったのですが、東証に確認していただいた方など、多くの方から教えていただきまして誠にありがとうございました。東証の昼休み時間短縮については事情に詳しくない債券市場の参加者でも「債券先物も短縮で国債入札が毎日のようにあるのに債券市場死ねる」とか思っていた人が多かったと存じますので、とりあえずほっと一息という所でございますわな。

#「昼休み短縮」とだけ言われたら債券先物とかも対象だと思うのですが、まあ東証様におかれましては何せCBワラントの売買システムを債券先物に流用してシステム変更して使い勝手を悪くするという猛者でございますので・・・

いやね、ザラ場に入札やっても良いちゃあ良いのですけれども、突発事態のような事が(この前の11時1分発表の臨時政策委員会実施アナウンスのようなトンチキプレーですなあ)起きない限りにおいては、前場引けという形で一旦板寄せを行った後に、板を止めておいてから入札をしたほうが、応札直前まで相場がぶれるという事が無い分だけ応札がしやすくなると思いますから、現在のように大量の新発債を捌くのには良いと思います。応札しやすいと言う事は、リスクプレミアムが下がるという話になりまして、それは当然ながら発行条件に反映される訳で、国民負担の軽減に繋がる話ではないかと愚考しますがどうでしょ。

で、まあ落札結果発表までガンマショート状態となっております業者の立場からしますと落札結果発表をもうちょっと繰り上げて後場寄り前にした方が助かる・・・のかどうかはよー知らんです。あたくしは無力ヘタレちゃんなディーラーでしたから後場寄りから結果発表までのガンマショート状態は精神衛生上よろしく無かった(対顧ですからね)のですけれども、プロップでヒャッハーとかやる人にしてみたら収益チャンスでもありますからね。


・インターミーティング取引の金利先物に関して

東京金先(とは最近言わないのですがつい言ってしまう、今は「金融取」と言うんだと思いますが)では「無担保コールO/N金利先物」というのと「GCレポS/N金利先物」という上場商品がありまして、この取引最終日というのがそれぞれ「本取引所が指定する日本銀行金融政策決定会合最終日」、「本取引所が指定する日本銀行金融政策決定会合最終日の2営業日前」となっているんですな。

んでまあ先般は定例の決定会合の日程を変更すると言う新手のプレイが日銀ちゃんから炸裂したのでありますが、まあ上場商品ですから当たり前ちゃあ当たり前ではございますが、今回の決定会合日程変更によって取引最終日に変化は無し、というのが結論になります。そらまあ自分の建玉の最終売買日がいきなり動いたらエライコッチャやがなという所でございますので変更しないのが当然でしょうけど。

基本的には当該限月の取引開始日以降は取引最終日を変更しない、ということになっているようでございます。

で、今回この件であまり騒ぎにならなかったのは実はこの先物取引が絶賛閑古鳥大合唱状態になっているからだったりするのが惜しいのですけれども(--)。

という事で、2本とも読者の皆様から教えていただきましてというネタで人のふんどしにも程がありまして誠に恐縮至極でございますが、色々と情報頂きまして大変に勉強になりました。ありがとうございました。


○10年1%ですかそうですか(途中から米国金融市場雑感だが)

昨日の5年入札。前場は中期とか比較的堅調に推移させやがったせいで惜しくも0.3%クーポンのリオープン。0.4クーポンが業者ショート気味で0.3クーポンが業者ロング気味でしたので、0.4のショートカバーは進むものの0.3はいらない子状態になってしまいまして、入札そのものはまあ事前予想のどんぴしゃ状態だったと思うのですが、不明札少なくて業者中心っぽい内容だわ、セカンダリーの販売がそんなに盛り上がらないわとかやっておりましたら、前場から弱かった超長期に引っ張られたのかどうか知らんですが引けに掛けて10年310回債も1%と。

何せ追加ヤケクソ緩和によって普通はブル転しますので、それこそ昨日も申し上げましたように例えば5年は金利上がって精々0.3%でしょとかもう10年1%割れが定着傾向になるんでしょうなあとかいうイメージになる訳でして、そーゆー意味では何と申しますかナンジャコリャという所でございますが、ブル転しちゃってロングに入るタイミングが皆さん早くなったでしょうからその辺も影響しちゃったのかも知れませんな、よー知らんが。

まーしかし何ですな、QE2で米国金利が低位安定してドル安圧力が高まってそうなると日銀も追加緩和の追加緩和をしないと済まなくなるでしょうなあというような認識だったのですが、QE2のヒャッハー相場によって米国様に置かれましては金利先物市場で国債買入の期限来た所でいきなり利上げを織り込むかの如き動きになるとか斜め上にも程がある展開になってしまったのは正直ビックリですし、話の前提が変わってしまうがなという所ですわな。

つまりですな、先般のFOMC声明文を見ますと、ケシカランと言っているのは物価水準と失業率の推移であって、資産購入の絶賛拡大によって企図しているのは何かと言いますと。

『To promote a stronger pace of economic recovery and to help ensure that inflation, over time, is at levels consistent with its mandate, the Committee decided today to expand its holdings of securities. 』

ということで、望ましい水準への物価上昇を促すという事になっておりますので、足元のCPIなりPCEデフレーターなりがある程度改善しないと資産買入って止められないんじゃないの〜とは思うのですけれども、市場の方が勝手に期待インフレを盛り上げて長期金利(ただし10年まではFRBの力技で抑え付け状態になるのでしょうが)が上昇したり、金利先物市場が利下げではなく利上げサイクルを織り込みに行く、という話になると「中長期的な期待インフレ率の引き上げが具現化された」とも言えてしまう訳で、昨日も申し上げましたけれども金融政策の影響がリアルの物価に反映される前に「市場のインプライする期待インフレ率だけ上昇」となってしまった場合にはFRBはややこしい事になるのでしょうし、その場合って「いやそうは言っても資産買入引っ張るでしょ」という見方と「資産買入終了してFF引き上げに行くのでは」という見方がガチンコ対決になりそうですな。そしてそうなりますと短期金利のターム物上昇でめでたく日米金利差問題が解消されるという話になるのですけれども・・・・

ただ、足元で斜め上の展開になっているのは「QE2やるやる詐欺状態の引っ張りすぎ」によってポジションが大量に積みあがったものの巻き戻しが来ているからだとは思われますけれども、バーナンキ先生におかれましては(確かWSJだったと思いますが)どこぞの寄稿で「株価が上昇して期待形成に成功してFRB大勝利」とか喜んでいる場合なのかという点に関しては非常に怪しいなあと思うのでありまする。

#と、いつの間にか米国市場雑感になってしまった(大汗)


○きゃあ虫干しネタ書いてる時間が無い(予告編および召還呪文)

先週の祝日とかに読んだネタとかこの前の週末に読んだネタとかがなぜかちゃぶ台に積読状態になっていて、あたくしのノートパソコンの隣に積み上がっているのは甚だ遺憾の極みでございます。無計画でどうもすいません。

ということで予告編と、日銀ペーパーでも読みたいのがあるのに積読になっているのがあって召還呪文も唱えておきます(超大汗)。

・ヤケクソ緩和決定の会合議事要旨

[外部リンク] 日本的雇用慣行は崩れたか? ―

[外部リンク]
 


お題「虫干しネタが積み上がっているのですが各種雑談で勘弁」   2010/11/11(木)08:07:03  
  そういえば東証が昼休みを短縮するそうですが、国債入札とか日銀のオペとかの事をどうせ何も考えてないでしょうと思う次第でございまして、国債入札のタイムスケジュールが益々タイトになりますなあと遺憾の意を禁じ得ません。

つーかさ、立会時間を長くしたら取引が増える訳でもないでしょと思うわけで、かつて昼休み2時間だった時の方が東京市場は活発だったと思いますけどねえ。そんな事よりも一般の個人投資家(セミプロじゃなくて資産形成とか言って買うような人ね)が株式投資をする気をなくさせるアホのような大量希薄化の乱発をどうにかした方が市場の活性化に繋がるんじゃないでしょうかねえ・・・

という悪態は兎も角として虫干しネタは虫食いさせて雑感恐縮。

○GCとか短国とか5年入札とか雑感

・一昨日と同じネタだが5年国債入札

今日は5年入札ちゃんでございますが、追加緩和実施直後の10月6日に5年カレントが0.200%の引値となっておったのですが、昨日の5年カレントの引け(償還は一緒ですが今のカレントは10月6日のカレントとクーポンが違います。まあ利回りベースでは大差ないので勘弁)は何と0.350%となっておりまして、ふと気がつけば0.15%も上昇してやがるでござるの巻で久々に3か月日本円TIBOR(と比較する事に何の意味があるかと言われると意味は無いと思いますけど)の利回りを上回ってしまいました。

一昨日も書きましたけれども、追加緩和で時間軸の強化となりましたし、あの時点では米国次第では更に追加緩和の追加緩和みたいなイメージも強かった訳でして、普通に時間軸強化と更なる追加緩和の可能性というセットを勘案すればもう5年って磐石で0.20-0.30でしょというイメージで、0.30%になったら全力買いが入ります罠とゆー話だったのですが、うっかりすると0.4%クーポンが出てもおかしくない勢い(今日は米債反発したけど為替はドル高でどっちになるのでございますかねえ??)という全くの予想外展開にも程がある状況に。

という所までは一昨日の繰り返しみたいなもんですが、今日は5年国債の入札ちゃんでありまして、まあここで買ってやろうという人たちが買いを我慢しているんでしょうかねえとは思うものの、押し目買いらしい押し目買いが無いままにズルズルと下がるというこの動きは正直よーわからん所ではございます。まあ普通に考えた場合は入札で買いを確認して一旦ズルズル状態は終了って事になると思うのですが、どうも最近の動きは普通じゃないですからねえ。


・ここもとと同じネタだがGCとか短国とか

昨日は3か月TBの入札があったんですけれども、落札結果はこの通り。
[外部リンク] 99円97銭0厘0毛
(募入最高利回り) (0.1117%)
  
(5)募入平均価格 99円97銭0厘1毛
(募入平均利回り )(0.1113%)

・・・・平均利回り0.11%乗せキタコレ。

そらまあ足元のGCレートが中々下がらなくて、先週末にやっと0.11%近辺まで下がったと思ったら昨日辺りからまた上昇して0.12%水準に戻っていたりする訳で、短国を商品在庫として持っている債券ディーラーの在庫ファイナンスのコストが利回り対比厳しい状況が延々と続いていれば(固定金利オペで業者の在庫ファイナンスが充足できればその限りではないと思いますが、現状ではそういう状況でもなさそうですし)そらまあ0.11%割れの国債を在庫で持っているのは厳しいですわなあという所で、3か月TBちゃんも0.11%に乗りましたわなあという所でございます。

で、これまたいつもの雑感と言うか悪態になるのですが、GCレートが微妙に高い水準で推移しているのを放置プレイで当座預金残高を17兆円近辺で回していて、しかもその数値が「9月15日の介入実施直前の当座預金残高水準の15兆円+介入の2兆円」を意識してるんじゃないですかねえという水準なのが何とも香ばしい所でございまして、不毛な非不胎化介入論議を意識しているのは良いのですけれども「長めのターム物金利の一段の低下を促す」んじゃ無かったんでしたっけという悪態を申し上げたくなる次第なのですけれども、どうも為替市場の水準と株価の水準が変調にならないと経済クオリティペーパー様を始めとする外野の皆様は何も言わないのが仕様のようでありますので、念の為悪態を申し上げておきますです、はい。


・金先が順イールドっぽくなっている件について

これまた一昨日の雑談の続き

昨日の夕方6時くらい(エエカゲンな取り方ですいません)のユーロ円金先ですが、2010年12月限から順に各コントラクトを利回りに引きなおすと0.330%、0.325%、0.325%、0.330%、0.335%というような数値になっておりまして、微妙ちゃああ微妙程度の変化ではございますが、順イールドっぽくなっているのがチャーミング。

足元で米国様の短期物の先物とかが素敵な動きをしていて、QE2ちゃんが炸裂した先週木曜の高値(金利で言えば低いという意味)からここもと物凄い勢いで期先のコントラクトが売られて、どう見ても来年3Q(つまり国債買入終了と共に)に利上げです本当にありがとうございましたという価格形成になっていまして、米国ちゅうのは何と言うデジタルな反応をするんじゃこいつらアホじゃねえかと言う大変に素敵な展開になっているのが何となく影響しているのかなあとも思われますが、追加緩和の追加緩和期待で金先がどうのこうのというのは何処へやらという所でございます。

#先日の総裁会見では「TIBORなどのターム物金利が包括緩和の影響で低下しています(キリッ)」と麿は仰せでございましたがね(ニヤニヤ)

まー金先に関しては米国のアホウ展開というかある意味神展開となっている動きの貰い事故みたいな面もあるかとは思いますが、足元でGCレートがもうちょっと低くて短国が0.11%割れで0.10%接近とかやっていたら雰囲気はちと違っているのではないかという気も思いっきりする所ではございまして、何だかなあ感はするのでございます。


○金融市場だけ先に走り出しましたなあ

ふむふむなるほど。
[外部リンク]

『30年債は同年限の入札を嫌気し、下落する場面もあった。米財務省が実施した160億ドル規模の30年債入札で、最高落札利回りは4.32%と、市場予想の4.288%を上回った。応札倍率は2.31倍と、2009年11月以来の低水準。』(ブルームバーグニュースさんの上記URLより)

いやあ30年4.3%とか実に香ばしい展開でございますが(さっきブルームバーグのインターネットページを確認したら30年は前日比0.01%金利低下して4.238%のようですな)、結局前回の国債大量購入と同じパターンになりつつあるように見えるのが素敵な所でございます。

まーFRBとしては「30年金利の上昇は期待インフレ率の上昇によるものですから良い金利上昇」ってな形で正当化しちゃうのかもしれませんけれども、先ほど申し上げた短期物の先物の極端な振れっぷりとか(何ぼなんでもあの動きはおかしいと思うが)、国債購入絶賛拡大実施→QE2ヒャッハー相場で商品市場フィーバー→インフレ期待で長期金利上昇というような大変に素敵な速さで市場が反応しているわけでして(当たり前ちゃあ当たり前ですが)、金融政策が実体経済に効く速度と、期待で動く金融市場の速度とのギャップによって、期待した効果と違う結果が出てくるのではないかというような懸念が益々してくるのでありまして、バーナンキ大先生が髭を剃ってお詫びするのか、議会証言かどこかの講演辺りで髭を毟られるというような神展開になる悪寒も益々高まるのでございます。

何にせよちょっと捌きが難しくなりました罠>FRB

#ということで虫干しネタを虫食いさせてしょーもない雑感に走ってどうもスイマセン
 


お題「遅れ遅れで恐縮ですが金曜の総裁会見から」   2010/11/10(水)08:09:24  
  米債が素敵な状態になっているような気がしますが虫干しネタで。

5日の総裁会見から。
[外部リンク] TIBORなどのターム物金利は弱含んで推移しています。また、社債流通利回りの対国債スプレッドが総じて緩やかな低下基調を辿る中、企業の資金調達コストは低下傾向が続いています。CP・社債市場では、引き続き良好な発行環境が続いています。企業の資金繰りについても、総じてみれば、改善の動きが続いています。』

>TIBORなどのターム物金利は弱含んで推移しています
>TIBORなどのターム物金利は弱含んで推移しています
>TIBORなどのターム物金利は弱含んで推移しています

んでもってTIBORちゃんなのですが、日本円TIBOR3か月物金利がヤケクソ緩和実施前の0.360%から0.340%に低下してそこで止まると言う形になっておりまして、いやまあ弱含んで推移していますっていうのはその通りっちゃあその通りなのですが、単にヤケクソ緩和に敬意を表して2つだけ下げてみました感の方が強いのですけれども。

というのもあるのですが、わざわざTIBORを名指ししたのが背景として何なんですかというのが気になる訳でございまして、先般大変に不評を買ったどこぞの金融市場局長インタビューと同じ文脈だと嫌ですなあという所でございます。ただまあもっと背景は単純だったりする気もしましてですな、短期国債の流通利回りとか2年辺りの国債利回りに関しては、ヤケクソ緩和を実施する前から低かったので、今般のヤケクソ緩和の実施以降に金利が低下したと言うのも無く、その一方でとりあえずTIBORレートが低下したので「このように緩和政策の効果が出ていますよ」という話をしたくてTIBORを出しただけ、というごく単純な話なのかもしれませんのですが・・・・

まあいずれにせよ、TIBORに関しては微妙な部分が色々とありますので、不用意に踏むと地雷化するリスクがあり、あんまり安易に「TIBORなどのターム物金利」とか言及しない方が良いとは思いますがね。勿論何らかの意図があるならまあ良いのですけど。


・リスクはバランスとな

『こうした経済・物価を巡るリスク要因は、概ね上下両方向にバランスしていると判断しています。』

えーっと、下振れリスクに注意が必要だから追加緩和をしたんじゃなかったでしたっけという気がするのですが、追加緩和の具体的な実施が行われる前にもうリスク認識をバランスに戻しちゃって良いのでせうか。


○買入の規模がどうしたとかETFは5年国債の13倍のリスク量があるとか

で、その次の質疑応答はワロタ訳ですが、質問は例によって「米国と比べて規模が小さいのではないか」というものなのですが。

『このうち、資産買入れの部分の5兆円には、ETFやJ-REITという、保有に伴うリスク量が国債に比べて格段に大きな資産が含まれています。また、昨日も別途の場で申し上げましたが、今回のFRBの買入れ国債の中心、これは期間5〜6年ですが、リスク量を計算してみると、例えば ETF、J-REITは、米国の5年国債の約13倍に相当するという計算になります。』

13倍になります(キリッ)という説明ですが、5000億円を13倍しても6.5兆円にしかならないのでやっぱり少ないとか言われるのではないかと思うのですが(^^)、途中を割愛して更に額の話が。

『そう申し上げた上で、日本銀行が行っている長期国債の買入れは、現在、期間を特定せずに年間21.6兆円のペースで行っており、これはGDPの4%強に相当します。今回、FOMCが決定した来年第2四半期末までの買入金額は、同じくGDP対比4%です。私自身は国債の量でもって比較することが適当だとは思いませんが、今、規模についてのお尋ねだったので敢えてお答えするとそういうことです。』

てな話で何かコドモの喧嘩みたいな話になっているのがアレですが、まあ勿論白川総裁的には単純規模の話は本意ではない訳でして、この質疑応答部分でもこのような話をしています。

『いずれにせよ、表面的な資産買入金額のみによって、金融緩和の程度を推し量ることは適当ではないと思います。金融政策の効果は、いわば使っている道具の大きさで評価されるという面もあるとは思いますが、最終的にはその道具を用いて達成しようとしている金利水準や信用スプレッドの水準によって測られるべきものです。』

まあこれは正論は正論なのですが、そこの所のプレゼンをもうちょっとこう上手く出来ないのかなあと思いますし、日銀が何回説明してもその説明を捻じ曲げるメディアの皆様(全員ではないですが)がウジャウジャいるのも困ったもんだわとは思う次第ではございますので、道は遠いと言った所なのでしょうか。

他の質問で「緩和競争ではないですか」ってのがあってそれに対する答えから。

『2つ目の、日米が競争しているというご質問ですが、これも全くそのようなことはありません。これは、新聞紙上で拝見すると、「量」でもって日本銀行の金融緩和の積極性を量るという議論が現実に多い、あるいはそれに対するご質問があったのでお答えしているだけであって、私の方からはこのような議論はあまりしたくないと思っています。これが重要であればもちろん強調しますが、私自身はそのような議論が重要だとは思っていません。』

まあ実態は兎も角として、一応緩和合戦ではないですよという話をしていますが、その中で先ほどと同じように「量の話ばかりするのは勘弁」という話をしているので、まーこの点に関しては相当不機嫌ゲージが上がっているのでしょうなあ。

と申しますか、まあさすがにこの点に関してはあたくしも「量ばかり見ないで質を見ないといかんでしょ」と思うのですけれどもね。


○金融政策のフィードバックがどうしたこうした

これは良い論点と思いつつ引用しますが、「FOMCの追加緩和決定後にさっそく株価や商品市況が上昇していますがどうでしょうか」という質問部分に対する答えから引用。

『それから、2つ目のご質問ですが、これは大局的に問題を捉えてみると、先進国と新興国で成長スピードに違いがある、あるいは成長ポテンシャルに違いがある中で、先進国とりわけ米国で大規模な金融緩和が行われた場合に、世界の金融市場でどのようなことが起こるかという問題だと思います。』

ほほう。

『先進国の金融緩和の影響が新興国で出る、あるいは商品市況も含めて金融市場に大きな影響を与えるという問題意識は私どもも持っています。各国の中央銀行は、自らが置かれた経済状況の中で、自国の物価と経済の安定を図ることが責務です。いつの時代であっても、このことが変わることはもちろんないわけですが、近年、自国の金融政策が他に波及し、それがまた自分の経済に戻ってくる、フィードバックという可能性を以前よりも意識する必要が、次の2つの理由から高まっているように思います。』

『1つは言うまでもなく、経済、金融のグローバル化が進んでいるという事実です。もう1つは、現在、日本も含めた先進国ではゼロ金利になり、加えて米国ではバブル崩壊後のバランスシート調整、あるいは金融仲介機能が十分には働きにくいという状況にあります。その分、金融緩和が自国の中ではなくて他に波及していくことになります。波及していく先の中には為替レートもありますし、商品市況もあると思います。それだけに、先程申し上げた自国の経済・物価の安定を図ることの意味をより深く考えていく必要があるという環境に入って来ていると思います。』

『私自身は、そうした問題意識を強く持っており、国際会議等の場でもそれを度々発言しています。BIS等の国際会議等の場で、各国は──先進国、新興国もそうですが──、意見交換を行い、どのような影響が相互に及ぶのかを考え、その上で各国の中央銀行が最終的に自国の経済・物価の安定をしっかり図っていくことが大事だと思います。』

どう見てもバーナンキ先生への嫌味です本当にありがとうございました(^^)。

・・・・というのはさておき、まあこの辺りの論点は重要な気がするんですけどね。まあそう簡単にコケるような事ではないですけれども、米国の金融政策が明らかに「ポートフォリオリバランス狙い」を標榜している訳ですが、それって身も蓋も無い言い方をすれば「バブルの後始末を別のバブルで何とかする」という発想になり兼ねない訳でして、それを延々とやっていくと管理通貨制度の土台に行き着くリスクだってあるんじゃネーノ(という発想で金価格とか上昇してるんでしょ)という話になると個人的にはちょっとだけ気にしている所でして、米国様におかれましてもその辺の自制心が欲しいなあとか思ったりもするので、この論点に関しても共感する部分もあったりします。

ただまあこれがまたプレゼン的に難しい所でもあるのですが、日銀がこの手の話をすると、どうしても「緩和のやる気を感じない」「デフレ推奨みたいな話をしてる」という文脈で捉えられてそういう報道をされがちと言う点も留意すべきではないかと思いまして、まー難しい話ですわな、と思います。

更に最後の方の質疑でマクロ政策の国際協調に関する質問があって、それに対する白川総裁の答えがこんな感じ。

『また、マクロ経済政策の協調についてですが、協調のための協調ではなく、各国の当局者がお互いのフィードバックも意識しながら、自国の経済の安定にしっかり責任を持っていくという基本思想が大事だと思っています。そう申し上げた上で、この前のG20でも合意され、今、G20諸国が取り組んでいることとして、「相互評価(mutual assessment)の枠組み」があります。これは、誰かが個別国の政策に対して注文を付けるというアプローチではなく、お互いに持続可能な経済成長の実現という観点から評価をし合っていくという枠組みを、微妙なバランスをうまく保ちながら作っていこうということだと思います。そうした取り組みにもG20諸国が努力しているということを申し上げたいと思います。』

米国へのイヤミ成分が入っているような気がするのはきっと気のせいでしょう(^^)。


○副作用の言及を一々することはないのではという論点

これは良い質問。

『(問) お聞きしたことに対して、あまりお答え頂いていないようなので、もう一度シンプルにお聞きします。1つ目の疑問は、大胆な金融緩和に踏み切りながら、副作用のことを毎回強調されるのは、金融緩和の効果を減殺するのではないかということです。先程、リスクバランスが概ねバランスしているとおっしゃいました。これは、裏を返せば、しばらくは静観するということではないかと思いますが、特に海外からは、日本銀行の金融政策はまだまだ少ないのではないかと、また政治家、与党、野党含めてそのような声があります。その中で副作用を強調することは、緩和の効果を殺してしまうのではないかという疑問です。(2つ目は割愛)』

『(答) 最初の質問は、副作用について言及することが効果を減殺するのではないかという問いですが、先程明確に申し上げました通り、一方的に効果だけを言う、あるいは一方的に副作用だけを言うことは不誠実だと思っています。効果を減殺していることは、全くないと思っています。(2つ目は割愛)』

実はこの質疑、同じ質問の2度目だったのですが、最初の答えが微妙に質問の意図と違っていました。ただまあそこの中ではこんな話をしてました。

『どのような政策もそうですが、仮に、効果だけがあって一切副作用・コストがないという政策があれば、もちろんそのような政策が一番良いわけです。しかし、効果と副作用、効果とコストは常に表裏の関係にあると思います。こうした点について熟慮を重ねた上で必要な政策を行っていくことが中央銀行に求められる基本的な姿勢だと思います。一方的に効果だけ、あるいは副作用だけしか考慮しないのはフェアではありませんし、最終的に通貨の発行権限を有している中央銀行として、そうした態度は無責任だと思います。』

ということで、まあそれは全くの正論ではあり、白川総裁の誠実な部分ではあると思うのですが、馬鹿正直にも程があるとも言えるのではないかと存じますけどねえ。

やはりこれもまたプレゼンの問題になると思いますが、先般のようにヤケクソ気味にどどーんと追加緩和を打ち込みましたっていうのは「必要と判断したから」打った訳でございまして、その際にはやはりその政策の効果、メリット、狙いとする所をプレゼンすればよい話で、副作用がどうのこうのというのは別の講演とか、それこそ緩和政策の効果が出てきた辺りからのんびりお話をすれば良いのではないか、というのが質問者の質問の趣旨だとあたくし勝手に解釈したのですけれどもそうですよね???

で、そのプレゼン方法というか見せ方というかの点に関してはインチキ俊ちゃんを見習えとは言いませんけれども(白川さんには無理でしょうし)、やはりもうちょっと工夫すべき点があるのではないかと思うのですけれども、白川さんのこの調子だと当分改善し無さそうですわなあとトホホ感が漂うのであります。

という事で本日は虫干しネタでどうもすいません。5年の金利が何か昨日も上昇していましたねえという話はパスの方向で。
 

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