FPeye エフピーアイ
ホーム プライバシー・ポリシー サイトマップ お問い合わせ ブックマーク
サービスのご案内 コンテンツのご案内 会社のご案内 入会のご案内 入会のお申込み



 
コード・銘柄名・証券会社・キーワードなどから関連記事が検索できます。
 
個別株シストレ〜トランプ式投資術
今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)
日経225先物マーケットプロファイル
データベース
レーティング一覧
過去のSQ値一覧


やぶのマーケットコメント
ディーリングコンパス
レーティング  [ レーティング基準 ]
ロングターム
裏街エレジー(割り切り系の銘柄や裏事情など)
ウィークリーレポート


エディターズROOM
レッスンページ
リンク集
FPeyeの歩き方
解約申請フォーム


 (無料会員様専用)
無料メルマガの設定が出来ます。

無料IDの取得はコチラから
※無料メルマガ配信開始!!
 
 (有料会員様専用)
株価の閲覧や有料会員様専用メルマガの設定が出来ます。
 
株式用語・経済用語検索 new
 
株用語のが検索できます。
 
上場企業一覧集

更新
自動更新 あり なし
お知らせ音 あり なし
※ COOKIEを有効にして下さい。



北浜の本社ビル1Fに証券カフェバー
Cafe FPeye がOPENしました。

北浜の証券カフェバー「Cafe FPeye(カフェ エフピーアイ)」
弊社代表取締役   藤ノ井俊樹 著
"実践的"投資研究家 盛岩外四 著
FXチャート自由自在
好評発売中!
ビンボー万歳!
むらやん(村上直樹):著
サガー・ジロー:イラスト

好評発売中!
弊社投資アドバイザー 泉 雅浩
コードワン投資研究所 緒方史法 著

でっかく儲かる! 資源株のすべて
好評発売中!
  弊社代表取締役 藤ノ井俊樹 著
個人投資家のための信用取引自由自在藤ノ井俊樹 著「個人投資家のための信用取引自由自在」
好評発売中!
無料銘柄相談 受付中!   無料銘柄相談
受付中!
  弊社代表 藤ノ井俊樹の「ロング・ショート戦略で自由自在 株式トレード必勝セミナー」
DVDがパンローリング社から発売になりました。
FPeye エフピーアイ 株情報のモバイルサイト モバイルサイト
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
 
「ストップ高」直撃ブログ
専業デイトレーダーむらやんのトレード日記。日々の取引履歴と資産残高を毎日公開している注目ブログです。
カブ知恵
雑誌等でおなじみの藤井英敏が、豊富な人脈を生かして「カブ知恵」だからこその新鮮な株式情報をお送りしています。まずは、カブ知恵HPへアクセス!!

今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)

表示件数
日付範囲 日 〜
タイトル   AND  OR 
本  文   AND  OR 
  

全部で 26件 の記事があります。(表示:1−26)


お題「宮尾審議委員会見/その他雑談雑感」   2012/03/30(金)08:03:12  
  ・オモシロヘッドラインの背景

『(問) いくつか出た質問に関して、追加で2つ伺います。まず、先程、別の方の質問にもありましたが、「基金の歯止め」についてです。輪番オペで買っている国債には日銀券ルールがあることは分かりますが、基金についても歯止めが必要ではないかというのが質問の趣旨だと思います。輪番オペと基金の分を合わせると――基金は別ということですが――、結果的に、日銀券ルールの額に達してしまう可能性がある訳で、長期金利に影響する可能性はゼロではないと思います。基金の額について歯止めが必要ないのか、改めて確認させて下さい。(以下割愛)』

『(答) 繰り返しになりますが、1点目の基金による国債買入れは、金融政策です。金融政策ということは、最後まで持たない可能性も当然あるわけですので、状況に応じてフレキシブルに対応し得るものと思います。一方、経済成長に合わせて現金通貨を市場に供給する目的での国債購入は、満期まで保有する固定的なものです。これは、日銀券ルールに基づいて管理するという区分けをしています。(以下割愛)』

・・・・・・うーむ、これは宮尾さんも若干説明が雑で、一般論としてその通りだけれども、現在の金融経済情勢だと「今現に購入している分」が売却されるというのは中々考えにくいですよというのを付け加えないと、昨日ネタにしたようなブルームバーグのオモシロヘッドラインを打ち込まれるリスクがある罠と思いますけど、まあはっきり言ってこれはブルームバーグのヘッドラインの打ち方が恣意的というかミスリードを誘うような書き方だなあと思いました。

まあ他にもありましたが、こんな所で・・・・・・と言いつつ次の悪態ネタに質疑を一本残して置く。


○今さらソロスチャートかよ!!!!

ということで先ほどの宮尾審議委員会見ですが、その中で馬鹿質問が1件。

『(問) 2点お伺いします。(まあ前半の質問は良いのですけれども割愛しちゃいます)また、マネタリーベースが、3月にかけて、伸び率が急激に下がっています。こういう数字をもって、日銀が強力な金融緩和を推進してくれると期待している市場参加者その他は、「日銀はやる気が余りないのではないか」と思う可能性があります。この点についてご説明下さい。』

いやあのそんなの普通に金融調節とか資金需給とか判っている人は「やる気が余りない」とか言いませんからねえと思う次第。

『(答) (前半割愛)2点目は、マネタリーベースの変化についてのご質問ですが、この2月、3月では、当座預金の変動に伴った動きが一つの要因として考えられます。財政資金の変動等によって、当座預金が比較的大きく変動したので、その結果がマネタリーベースの短期的な動きに現れた可能性があると思います。いずれにせよ、そうした動きの要因も含め、マネタリーベースの動き、マネー指標の動きについても、注意深く点検していきたいと思います。』

大体からしてソロスチャートと言われるものって貨幣乗数が安定している時に成立する話で、予備的資金需要やらによる超過準備とか、量的緩和して超過準備が資金需給によってぶれるような状態になっている時には当然ながら当てはまり悪いだろと思う訳でして、まあソロスチャート持ち出しますと4月は当座預金残高が今の数値(ちなみに今日は34.4兆円の残高になる予定だが)から更に増えそう(お蔭で基金固定金利オペ6Mがまた札減ってカツカツの応札になっているのですが^^)な勢いでございますので、「日銀は4月は強力な金融緩和を推進してる」とか言うのかねと思うのでありますがどうなんでしょうかねえ(ニヤニヤ)。

まあ資金需給の事も理解しないで「4月になったら当座預金残高は15兆円水準、もしかしたら8兆円(=ほぼ所要準備並み)近くまで低下するかもしれない」(キリッ)とか馬鹿レポートを出すのが債券の何とかストだったりするので、まあそういう意味では「市場関係者」のうちその手の話をちゃんと把握していない人も多いとは思いますけどね。

と申しますのは、最近もどこぞのレポートで見たのですが、「株式市場や外為市場を牛耳り、大抵がソロスチャートの信奉者である大多数の外国人投資家から理解を得られるようにしないといけない」とか何とか抜かしている馬鹿レポートがあって腰を抜かす訳ですが、お前はそもそもソロスチャートで短期売買している投資家がいるのかと小一時間問い詰めたい訳で、単月の資金需給の振れによる動きで一々「緩和が足りない」とか言うとか頭大丈夫かというかお前ら早く引退して後進に道を譲れやドアホと思いますけどね。

まあ本職の何とかストでもそういう手合いが存在する、というくらいまあ金融政策ネタを実務のレベルまで落とした場合にアジビラ並みのへんてこレポートが横行するのは別に日本だけもなさそう(海外金融政策ネタを書いている海外レポートはたまにしか見ないですけれども、一部やはり変なのを見かける訳で)ではございますが、まーマニアックにも程がある世界なので理解されませんわなあとか思うのでございました。

#いかん変な悪態になってしまった


○どうでも良いがこれは微妙に?????

こんなのがあったんですが。
[外部リンク]
更新日時: 2012/03/29 09:10 JST

『3月29日(ブルームバーグ):東京大学大学院の渡辺努教授はブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、真の物価は総務省の消費者物価指数(CPI)前年比上昇率より1ポイント以上低い可能性があるとし、日本銀行が目標として掲げる1%に達しても、デフレから脱していないという事態が起こり得ると述べた。』(上記URLより、以下同様)

はあそうですかという感じですが、この先を読んでいると微妙にアレ。

『渡辺教授は日銀出身で一橋大学教授を経て現職。インタビューは26日に行った。教授が現在取り組んでいるのは、総務省と異なるCPIの算出。同省は調査員をスーパーに派遣し、サンプル調査で集計する。これに対し渡辺教授らは、スーパーのレジにあるスキャン(データ読み取り機)で記録された全ての値段と数量を400店舗分ほど集めた上で、同省と異なる基準でサンプルを抽出する実験を行った。教授は「サンプル抽出の方法を少し変えることで、出てくる数字がどのくらい振れるのか、総務省の数字をどの程度幅を持って見る必要があるか評価しようとした」という。CPIは過去10-15年ほど毎年1%前後下落しているが、「抽出を変えると物価がより大幅に下がる傾向があり、一番大きいケースだと2%下落になる」という。』

・・・・・・・・・何かこの研究ネタ以前見たような見なかったような気がするのですが、POSデータ使って物価集計とかするとそらまあ閉店前の特売価格とか、客寄せ用の特売価格とかも含まれるから低めに出るわなという気がするんだが。

それにPOSの所だけやたら精緻にデータを取っても他の所はどうなのよとか思いますし、大体からして第2種兼業主夫であるところのあたくしの生活実感的にスーパーでの物価ってここ数年下がっている気がしないのですえけど、つーかここ数年は若干上昇してるだろ(前年比でみたら去年と今年では3月とと4月は下がるでしょうけど)と思うのですけどねえ。

『渡辺教授は「1%の根拠は何かをもっと明確にすべきだ。誤差と言っても、私たち以上に踏み込んだ研究をしている例は、私の知る限りない。日銀は何を根拠に、どの数字を見て、どの程度の誤差があるかという説明を一切していない」と語る。』

いやあのスーパーの価格うんぬんよりも多分家電製品のヘドニックが効きすぎている方を問題にした方が良いような気がするんですけど・・・・・・・

『渡辺教授が取り組むもう1つの研究は、金融政策が物価に与える影響。「スキャナーデータにより、これがベストと思えるようなCPIの指数を作った」と指摘。「スーパーだから毎日データが上がってくるので、金融政策の変更により、実際にスーパーの価格や販売数量が動いているかどうかをデイリー単位でみることができる」という。』

はあそうですか(棒読み)。

『渡辺教授はブルームバーグが日銀ウオッチャーを対象に行っている金融政策予測調査を活用。「政策変更が予想通りなら既に織り込み済みなので、スーパーの経営者も価格を変えることはないが、予想外の変更であれば価格付けが変わる可能性がある」と指摘。「何らかの金融緩和が行われ、しかもそれが予想外だった場合、物価が反応するという結果が暫定的ながら得られている」という。

えええええええええ!!!!!!それは相関あっても因果関係は「風が吹けば桶屋が儲かる」の世界じゃないかと思いますけど・・・・・・大体からしてスーパーで値付けする人間がブルームバーグの金融政策予測調査見てるかよと小一時間問い詰めたいですけれども、何かこのセンセイはインタビュー記事だけで判断するのも誠に恐縮ながら思い込みが激しそうな気がするので問い詰めると疲れそうなのでやっぱいいです(笑)

・・・・・・・ということで謎の記事でしたが一応メモ代わりに。そのうちちゃんと勉強したいです。


○1年3か月ぶりの読書室

都合1年3か月ぶりの読書室は相場の名作でござる(^^)。

・「赤いダイヤ(上下巻)」(梶山季之著、集英社文庫)

最近は中銀の出す講演などを読むだけでアップアップのあたくしですが、やはり古典名作を読んで正しく充電しないといけないと思いまして、この本諸般の事情で下巻だけ入手したのですが、急に思い立って某書店に出かけた時にもしやと思って調べたら店頭在庫があってめでたく査収(かつて角川文庫で出ていた筈ですが、1994年1月に集英社文庫から復刻で出ています。ちなみに書店で査収したのは2008年9月の第3刷^^)。

「赤いダイヤ事件」とか言っても何の事だかご存じない方が普通だと存じますが、題材としてはそのまあその当時を題材にした相場物語、というか金に絡んだ欲と野望の入り乱れる物語、という感じですか。まあとにかくお話としては非常に面白かったです。

ブローカー稼業で失敗し入水自殺をしようとした男が海で不思議な男に出会うのですが、その男は赤いダイヤで勝負する稀代の相場師だったのです・・・・という所から物語は始まるのでありますが、息をつかせぬテンポで物語の展開も迫力もあるので一気に読めてしまいました。確かにこれは不朽の名作です。

ISBN-978-4-08-748126-6 C0193 \762(上巻)
ISBN-978-4-08-748127-3 C0193 \800(下巻)
 


お題「宮尾審議委員会見/その他雑談雑感」   2012/03/30(金)08:02:43  
  ベイス中畑監督が「”相手に考えさせていくこと”が大事」と公共放送のインタビューでお話になっていて腰が抜けそうになったが、本人も笑いながら「私は緻密なんですよ、ゼッコーチョーとか言ってたけど」と言ってるので今シーズンに期待しておきます(^^)。

ということで今日からプロ野球開幕ですよ♪

○今一歩話が噛み合っていない質疑応答でしたな

[外部リンク] 2点お伺いします。本日の冒頭挨拶で、金融緩和について、円高修正と株高にかなり効果があったと言及されていますが、前回3月の金融政策決定会合で、委員は追加緩和を提案されています。改めて、提案された理由をご説明下さい。(2点目割愛)』

『(答) 1つ目は、3月の金融政策決定会合での基金増額の提案理由に関するご質問です。私自身は、そのタイミングで基金の増額を実施することが適切であると判断して提案しました。その提案理由や議論の詳細については、議事要旨あるいは議事録の形で国民に公表されることになっていますので、来月公表される議事要旨をご覧頂きたいと思います。(2点目割愛)』

まあこの辺の質疑は良いとしまして、この後の方ではこんな質疑が。

『(問) 先程も質問がありましたが、3月の決定会合の中身は、この場では申し上げられないということですが、本日、委員が述べられている景気判断は――日本および海外の動向ですが――、3月に委員が考えられていたものと変化があるのかないのか、お伺いしたいと思います。』

『(答) 繰り返しになりますが、3月の金融政策決定会合の議論に関わってくるため、議事要旨をご覧頂ければと思います。』

・・・・・まあこの答えでどうも質問者が湯気ポッポ―になったような気がする次第で、この人と思われる方が続いて質問を。

『(問) 前回会合からまだ1ヶ月も経っておらず、その間、日本を含め、海外の経済動向に大きな変化があったように見受けられない気がします。本日公表されたものは、委員の正式な景気判断であると思いますが、そうすると、前回の会合で追加緩和を提案された理由がはっきりしません。先程から「議事要旨の公表を待って下さい」とおっしゃっていますが、ご自分の発言であれば、ある程度はお話しできる範囲でお話し頂くのが、それぞれの委員のアカウンタビリティだと思いますが、如何ですか。』

決定会合議事要旨で公表する前に勝手に公表するのはダメですって言ってるのにドヤ顔でアカウンタビリティとか言われましてもねえというか、大体からして良い答え欲しいんだったら「お前のアカウンタビリティー」とか喧嘩売ってどないしましねんと思うのですけれども、それだけ湯気ポッポ―にでもなられたのでしょうかねえ。

『(答) 繰り返しになりますが、金融政策決定会合の議論の内容に関わってくることですので、詳細については、議事要旨をお待ち頂ければと思います。』

・・・・・・・・・・・えーっとですな、まあ宮尾さんの答えにも微妙にどうかと思われる面があって、追加緩和提案の理由に関しては議事要旨見て下さいとなるのはまあ当然ちゃあ当然なのですが、景気見通しが3月から(どうせ質問するなら2月の追加緩和以降で、と聞くべきだと思います(=そうすると3月に追加緩和提案をした背景がある程度読める)けれども・・・・・)変わったかという質問に対しても「議事要旨読め」というのが何か微妙ですよね。

でまあ単にそれは宮尾さんの慣れの問題なのかも知れませんけれども、そもそも議事要旨見たって個別の委員の景気見通しについては分からないのでありまして、その分について議事要旨読めというのはちょっと異様な感じがするのですよ。

つまりですな、こんなの妄想の世界ではあるのですが、3月の決定会合が妙に時間が長く、決定事項が多いためのロジ問題だけでそこまで遅くなるわけがない(あれだけの大玉を打ち込んだ2月会合だって13時前に終了している)と言う事を考えますと、追加金融緩和に対する部分で揉めたのか、景気認識の部分で揉めたのか、何か揉めた背景があるのではないか、などと妄想するのでございました。まあ完全に妄想ですけれども。

でですね、昨日ネタにした宮尾さんの講演テキストを読みますと、ネタにした通りで景気に対する認識も金融緩和の波及効果に関してもやや強気なイメージになっていまして、その景気認識と追加金融緩和提案というロジックが確かに繋がらないわと思う(からまあ「講演だと追加緩和提案の背景が判らない」という質問をしたのも判らんでもないのですが、あれはもうちょっと聞き方を工夫して欲しかった)のですが、その辺りに関して何かがあったのかなあとか思うのでありましたです。それにしてもそれだけで14時回るのかとは思うけど。



・ちなみに足元の景気はシナリオ通りという話

さっき引用した最初の質問の後半ではこんな話をしてたのよ。

『(問)(前半は3月会合での追加緩和提案理由についてです)次に、景気に関する認識について――本日の挨拶でも触れられていますが――、米国もかなり景気が戻ってきているというご認識だと思いますが、今の国内景気については、横ばい圏内で推移し、2012年度前半から持ち直すとされています。この回復スピードは、日銀の想定よりも多少早くなっているのかどうか、ご認識をお聞かせ下さい。』

『(答)(前半割愛)2つ目の景気認識については、基本的に、これまで想定していたメインシナリオに概ね沿った動きであると認識していますが、冒頭挨拶でも触れた通り、いくつか変化点もあります。まず、欧州債務問題に伴う深刻な金融システム不安といったテールリスクが後退していること、2番目は、米国経済の改善に底堅さが窺われること、3番目に、わが国の金融環境の改善がみられること、といった変化点があります。一方、注意しなければならない点として、欧州経済の停滞がやや長期化するリスク、2番目は原油価格の動向、最後に、中国経済の足許における減速の動きが今後どうなるか、といった点があります。いずれにしても、大きな意味で、今のところメインシナリオに概ね沿った動きとみていますが、この点については、4月の展望レポートでしっかりと点検していきたいと思います。』

まあこの辺は3月の金融経済月報で示された認識と同じですな。


・物価安定の目途に関して

こういう質問の仕方は中々。

『(問) 2点お伺いします。まず、2月の決定会合の議事要旨をみると、「物価安定の目途」について、1%ではなく、もう少し高めの数字が議論されていた様子が窺われます。委員としては――どのような意見を出されたかは公表できないと思いますが――、1%よりも上の目標を掲げることのメリットとデメリットについて、どのようにお考えか、教えて下さい。公式見解としては、余り高い数字を掲げると、長期金利が上昇するリスクがあるということと思いますが、政府の方では、その点は、デフレ脱却できれば余り問題ではない、あるいは名目成長率が高くなればさほど問題ではないとして圧力を高めていると思いますが、この点についてご説明下さい。(2点目割愛)』

最後の政府云々が余計な気がするが。

『(答) まず1点目の「物価安定の目途」としての1%の妥当性についてですが、「物価安定の目途」を検討するに当たり、いくつかの検討項目があります。最初に、消費者物価指数の計測誤差、2つ目には、物価下落と景気悪化の悪循環が生じるリスクに備えた「のりしろ」、3番目に、家計や企業など国民の物価観、という3つの観点を踏まえて検討してきました。このうち、3番目の物価観に関してみると、わが国ではデフレに陥る前から海外主要国に比べて一貫してインフレ率は低い水準にあるため、そうした物価観から一気に高い物価上昇率を目指すという場合には、家計や企業が却って大きな不確実性に直面する可能性があるほか、長期金利の上昇が生じるリスクも考えられます。こうした事情を勘案して、政策委員会の決定として、当面、消費者物価上昇率でみて1%を目指すという決定をしました。これが未来永劫1%なのかというと、「物価安定の目途」については、今後、日本経済の構造変化がどのように進むかということも影響してきますので、そうした構造変化の進展等を見極めつつ、原則として、ほぼ1年ごとに点検していく方針です。』

ということで、この辺はまあ変わった話をしているというイメージ無し。


・基金国債買入と財政ファイナンス

まあ今回その質疑もやや多かったですけど、最後の方の質疑から。

『(問) まず、3月の決定会合で資産買入れ基金の増額を提案されていますが、間もなく4月上旬にも次の決定会合が開催されます。どのように臨まれるのかを教えて下さい。2点目として、先程、財政赤字をファイナンスすることが目的ではないとおっしゃった国債買入れの件ですが、基金の枠組みは、導入以来拡大の一途を辿っています。その意味で、何らかの歯止めが必要ではないか、という点についてお聞かせ下さい。』

『(答) まず、次回以降の金融政策決定会合に対しての構えですが、私どもが金融政策決定会合に臨む一貫した構えとして、将来の政策判断について、事前にコメントしたり、詳細を申し上げることは適当ではないと思っており、この点についてはコメントを差し控えさせて頂きたいと思います。毎回の金融政策決定会合では、それまでに利用可能となった経済物価情勢や金融環境など様々な情報を点検して、適切な判断を行っていくということで、次回会合以降も、そうした姿勢で臨んでいきたいと思います。』

まあこれはシャーナイとして。

『次に、基金での国債購入が拡大してきた中で歯止めが必要ないのかというご質問です。私どもの国債購入は、まず、資産買入れ等の基金を通じた国債の買入れは、現在、総額19兆円となっています。これは、デフレ脱却に向けた金融政策として実施するものです。これとは別に、経済成長に合わせて現金通貨を市場に供給する目的で実施している国債購入は年間21.6兆円です。これは、金融政策目的ではなく、満期まで保有するものであり、「日銀券ルール」という歯止めをしっかりかけて、それに基づいて管理しています。前者は金融政策目的で、後者は成長に合わせた現金通貨の供給のための国債購入であり、両者は異なる目的で区別して管理・決定されているものであることをご理解頂きたいと思います。』

これはこれでまあその通りなのですが、そういう説明をすると「じゃあ今まで何で輪番オペの拡大を金融政策決定会合で議決していたのか」というツッコミが来た時にどうするんでしょという気は少々します。もし銀行券云々という話であればそれは金融政策決定会合で決めるのではなく調節技術上の問題になりませんかねえとかいう話になるのですが、まあそうなったらなったで債券市場的には輪番が不定期不定額になると市場の攪乱要因に思いっきりなってしまうというデメリットが大きく、まああまりゴリゴリここのロジックを詰めない方が正しいのですけどね(ニヤニヤ)。

それよりも「デフレ脱却を確実にするまでの時限的措置」という説明を明確にした方が判りやすい(ドラギみたいな感じですわな)のではないかと思いますけどね。当然ながらこういう質問が続く。

『(問) 追加で質問します。冒頭挨拶では、財政赤字のファイナンスは基金についての言及でしたので、後者の成長通貨供給オペではなく、基金の歯止めをかける必要がないのかという点についてお答え頂きたい。』

『(答) 繰り返しになりますが、基金については金融政策として実施しています。成長通貨の供給目的で行う国債買入れは日銀券ルールに基づいて管理しているということです。』

ということで、これだと如何にも判りにくいので「物価安定の目途を達成するまでの時限的措置」という話で押した方が良いような気がするんですが、そう書きながらあたくしもじゃあそういう説明でどういうツッコミを受けるのかとか考えながら書いていて、ちょっとこの説明にも落とし穴がありそうな気がそこはかとなくする(予感だけ)。
 


お題「宮尾審議委員講演/末初メモ」   2012/03/29(木)08:02:03  
  ・金融緩和強化に関してはまあ姿勢は積極的に見えます(当たり前だが)

『次に、上記決定に伴って、どのような経路でデフレ脱却がもたらされうるのか、その効果波及経路について考えてみたいと思います。』

つーことでその件ね。

『まずゼロ金利下における非伝統的な金融政策の効果波及経路については、実質的なゼロ金利を将来も続ける、あるいは資産購入を増額するなどにより一段の金融緩和が実施されると、金利を通じる経路やポートフォリオ調整を通じる経路の両面から、長めの金利やリスクプレミアムの低下をもたらします。そして、それが借入コスト、株価・為替レートを含む様々な資産価格、銀行貸出などに働きかけ、企業・家計の支出に影響を及ぼして、最終的には景気・物価にプラスの効果を及ぼしていくという経路が考えられます。』

でまあ先ほども申し上げましたように、執行部的な説明だとこの流れを「金融政策が金融環境に働きかける」→「金融環境が実体経済に働きかける」という風に考えて、その2番目のパスが中々効果的に回らないのはバブル崩壊以降の日本経済において成長基盤が弱まってしまっているから成長基盤強化をしないといけませんよというのというのと、そのように波及経路が毀損しているので、金融政策をじゃんじゃんやっても金融政策単体だと中々実体経済の働きかけが進んでいきませんですお困りましたおという話になる訳ですが、宮尾委員的にはその辺りをあまり主張しないという感じに見えましたですということです。繰り返しになりましたけど。

『こういった整理を踏まえて、2月の決定後の状況を振り返りますと、今後の積極的な金融政策運営に対する見通し(根拠を伴って形成される予想)を通じて、長めの金利や人々のリスクテイク意欲に働きかける形で、2年債金利の低下と円高の修正および株価上昇がみられました(図表24)。』

>今後の積極的な金融政策運営

キタコレという感じですが、2年債金利って0.12%が0.11%になっただけのような気もしますがまあいっか。

『当時の状況としては、政策決定の前から、グローバルなリスク回避姿勢の緩和や米国経済の改善、貿易収支の赤字等を背景に、円高修正・株高の流れが形成されてはいましたが、2月の決定もそういった動きを形成する一因になったとみられます。』

ほう。麿とはちと違いますの。

『明確化された強力な緩和姿勢と思い切った政策行動が、強いコミットメント・時間軸効果を速やかに発揮して、5年債金利などさらに長めのゾーンの金利低下にも波及し、また人々のリスクテイク意欲も高め(その結果、要求されるリスクプレミアムも低下し)、金融環境を改善する効果を高めた可能性が窺われます。』

>明確化された強力な緩和姿勢と思い切った政策行動が、強いコミットメント・時間軸効果を速やかに発揮
>明確化された強力な緩和姿勢と思い切った政策行動が、強いコミットメント・時間軸効果を速やかに発揮
>明確化された強力な緩和姿勢と思い切った政策行動が、強いコミットメント・時間軸効果を速やかに発揮

(;∀;)イイハナシタ゛ナー

ということで、まあ3月会合でも基金拡大を提案するのですからそらまあそうなのですけれども、この辺りに関しては緩和に関して強いトーンで話をしているという感じではございます。まあ5年の金利は一回下がったけど米国様の金利上昇をネタにして上昇した結果元に戻っちゃいましたけどね!!!


『先ほど、わが国では、株価低迷や円高の進行、世界経済の減速等によって、企業の投資支出が手控えられてきた可能性があることを指摘しました。今後、足もとまでの金融環境の改善傾向が、海外経済の改善等とともに続いていけば、それが起点となって、企業収益あるいは慎重な企業経営者のマインドも好転し、前向きな投資支出等が増え、同時に成長力・付加価値創造力が高まることが期待されます。』

まあこういう話の方が威勢が良いのでこれはこれで大事なのかも知れませんなあとか思いつつも、執行部的な説明とはちとトーンが違うなという印象なのは先ほどから同様でございまする。

『円高修正や株高の動きは、消費者心理の改善や外国人観光客の増加などにもつながり、国内需要を一層刺激する可能性もあります。そして、こうした動きは景気の持続的回復と物価の緩やかな上昇をもたらす方向に働くでしょう。先行きの不確実性についてはなお慎重にみる見方もあり、向かい風は続きますが、それでもいま申し上げた議論は、強力な金融緩和がデフレ脱却につながりうる1つの経路と考えられます。』

ほう。

『このように、強力な金融緩和がもたらす改善の波及経路が筋道をもって予想され、見通されるものだとすれば、足もとまでの金融環境の改善は決して短命に終わるものではなく、基礎的条件に沿った基調的・持続的な動きを反映している可能性があります。実際に観察される金融指標の動きには、さまざまな短期的要因と基調的要因の影響が混在しており、それらを明確に区別することは困難ですが、一段の緩和の強化が、望ましい基調的な動きを後押ししている可能性は排除できないと考えます。』

ということで、この辺に関しては麿理論とちょっと違うなあと思うのでありました。


・見せ方には注意が必要という話^^

『2月の政策決定では、1%の物価上昇率を目指し、それが見通せるようになるまで金融緩和を強力に推進するという形でコミットメント(約束)をより明確にしました。コミットメントをより明確化することは、金融政策運営に対する見通しの不確実性を低め、信認を一段と高めるという重要なメリットがあります。しかしだからといって「どんな犠牲を払っても1%の物価上昇だけを達成すればよい」といった政策運営をすれば、それはあまりに硬直的な運営であり、国民経済の健全な発展にとって望ましいものではないでしょう。デフレ脱却は最重要の課題であり、金融面からの後押しが必要ですが、そのためにも信認と柔軟性の両方を兼ね備えた政策運営が必要です。』

ほう。

『今後、積極的な金融緩和を推進していくなかで、必要となってくる柔軟性の一つは、潜在的な副作用に対する適切な目配りです。』

第二の柱キタコレBISビューキタコレ!とか思ってしまう訳ですが・・・・・・

『現在の「資産買入等の基金」の枠組みのもとで実施している国債購入は、デフレ脱却のために必要と判断して実施された金融政策であり、財政赤字をファイナンスする目的で行っているものではありません。一方で、巨額の財政赤字や政府債務残高の存在は、財政リスクを高めかねない大きな懸念材料です。景気回復や株価の上昇を伴わず、国債に対するリスクプレミアムだけが高まって金利が上昇することは、悪い金利上昇と言えます。こういった財政リスクの顕現化は何としても回避しなければなりません。』

ほうほうなるほど。

『そのため、まず、中長期的な財政規律を確保する必要があります。デフレ脱却に向けて中央銀行が積極的な資産購入・国債購入を実施しても、大元である財政規律が担保されていなければ、財政リスクの顕現化という「意図せざる帰結」の蓋然性を高めてしまうことになりかねません。』

ああその話ですかそうですかという事で、要するに「財政の中長期的なサステイナビリティ確保へ向けた動きをしないと金融緩和強化がどこかで中銀による財政ファイナンス扱いされて財政インフレになったら元も子もない」という極めて真っ当なお話をしているのですというのは把握しましたが、「潜在的な副作用に対する適切な目配り」とか言われるとちょうど先日の麿によるBISビューキタコレな講演(あれは海外向けにはイイハナシダナーではありますが、どう見てもお前それ日本の状況に合ってねえだろという感じで、風俗営業系のお店に行って嬢にこんな所で働いてちゃダメだとか説教するクソジジイかお前はと思ったのですがその辺の悪態ネタはまた整理して明日にでも^^)を真っ先に思い出す訳で、ちとここの部分は物の言い方を工夫した方が良かったんじゃないかと思います。

まあ幸いにして講演ヘッドラインではあまりこの部分が強調された感じでは無かったようですが、会見の方では見事に誘導尋問に引っかかったのかどうか知りませんが、ブルームバーグにこんなヘッドラインを打たれていましたな。

[外部リンク]
更新日時: 2012/03/28 15:35 JST

『3月28日(ブルームバーグ):日本銀行の宮尾龍蔵審議委員は28日午後、千葉市内で会見し、日銀が資産買い入れ等基金の枠組みで買い入れた長期国債について「最後まで持たない可能性も当然ある」と述べ、満期が到来する前に売却する可能性に言及した。』(上記URLより)

とは言ったって基金で買った長期国債の償還は2年以内に来る訳ですからして、普通に考えて満期まで持つだろそれという話ですし、そもそもあんさん追加緩和提案しているのですから、タイムフレーム考えたら償還まで持ち切りになるだろ(基金で10年物とか20年物とか買ってる訳じゃないんだから・・・・・)と思うのでありまして、こういう時は「物価安定の目途が予想以上に早期に達成できるような状況ならば理屈の上では売却の可能性もあるが、現在の経済状況では満期まで保有することになるのではないか、そもそも私は追加で基金の拡大を提案しているのですし」とか何とか言って、上記のようなオモシロヘッドラインを打たれないように工夫することをお勧め致したい所でございます。

つーかブルームバーグも何考えてこういうヘッドライン打つんだかという感じですけどね。

あと講演は少々ありますが、まあそんなにこれという話は無いと思ったのでスルー。


○時間が無いのでメモだけ

・GCレートなど絶賛低下

火曜日が国債売買のレギュラー売買期内最終受渡日でしたが、火曜水曜と期内渡しの投資家の買いが来るわ現先でのキャッシュ潰し+保有国債残高の帳尻プレイが来るわとお約束の華麗な展開となってGCレートも華麗に低下。

スポネとかもそうですがトムとかT+0とか金余りんぐになっていて、しかも末初の所は当然ながらその手の「会計的理由による成行買い(または買現先)」攻撃の爆裂で現先玉とか見事な枯渇を示しておられるようでGCとかもだいぶ低下したようでござるの巻。あまりに下がり過ぎて資金の出し手が引いてしまってその後やや上昇したのはご愛嬌ですけれども。

つーことでこの調子では期初に入っても暫く金余りで現先レートとか低い状態が続くんだろうなあとか思いますが、まあ年末年始とかと違って期初の場合は普通に月の頭から入札大会になりますので、来週後半になるとちったあ是正されるかもとは思います。

ただまあ今年は何か知らんが期末のCP発行が妙に少ない気もする(ちゃんと集計してないのでアレですが多分今年はかなり少ない、つーか去年は震災の影響で予備的資金需要強かったので去年と比較するのもアレですが)わけで、潰さないといけないキャッシュが短期市場に絶賛滞留状態になっておられるのではないかと存じます次第でございまする。

おまけにFOMC以降の金利上昇の影響でカレント中心に投資家の買いが来てしまったのでレポがタイトになっているようで、まあ色々と今年の期末もてーへんでしたなという所でございまする。
 


お題「宮尾審議委員講演/末初メモ」   2012/03/29(木)08:01:40  
  まずは宮尾審議委員講演から。
[外部リンク] ガロン3.8ドル程度のガソリン価格が4ドルを超えてくれば、中低所得層の生活を中心に経済活動への悪影響が顕著となる可能性が相応にあり、状況を注視していく必要があります。』

ということで、バランスシート調整が長引くからfalse dawnですよ的な話が無いのがへーへーへーという感じでございます。

んでもって新興国。

『アジア新興国経済は、世界経済の牽引車であり、堅調な内需に支えられて今後徐々に回復していくことをメインシナリオとしていますが、一方で、欧州系金融機関の信用収縮の動きが貿易信用などへも波及し、足もとの減速を長引かせる可能性には注意が必要です。また、より長い目でみた世界経済の健全な発展の観点からは、経済成長と物価安定のバランスをいかに維持していくかが重要となります。』

ほう。

『この点、中国が、2012年の経済成長率の目標を2011年の8.0%から7.5%に引き下げたことは、短期的には景気刺激効果を弱めるとしても、経済のソフトランディングに向けた好ましい対応であると理解しています。いずれにせよ、今年は、中国指導部の新体制移行に伴う不確実性や経済政策の変化等にも注意深く目配りしていくことが必要と認識しております。』

まあ地方政府の目標をトータルすると二桁になるとかチャイナクオリティはありますけど(--)、そんなに大きなリスク認識をしているような感じでは無かったりする。


○日本経済についてなのですが・・・・・・

読んでて「へ?」と思った部分がありましてですな。

『先行きのわが国経済については、新興国・資源国に牽引される形で海外経済の成長率が再び高まり、また震災復興関連の需要が徐々に高まって行くにつれて、次第に横ばい圏内の動きを脱し、緩やかに回復していくという姿をメインシナリオとしています。その際、出来るだけ持続性を伴った改善であることが望まれます。』

まあこの辺は普通の話なのですが・・・・・・

『翻って、国内の民間設備投資の動向を確認しますと、リーマンショック後に大幅に落ち込んだ後、回復ペースは極めて緩やかでした。加えて、昨年後半の海外経済の減速や為替円高などが、製造業の設備投資をさらに下押しした可能性があります(図表22)。もっとも、内閣府の「平成23年度企業行動に関するアンケート調査」によれば、企業は今後3年間のわが国の実質成長率を1.5%程度、設備投資の伸びを4%程度とみており、全体としてみれば、企業の中長期の成長期待は維持されており、投資意欲も下振れていない様子が窺われます。』

はあそうですかという感じなのですが、成長力強化しましょう的な政策を打っている中で「成長期待は維持されており」とか言われると何か違和感が。

『また、同調査では、海外生産の比率も、足もと18%程度、5 年後の見通しでも22%程度となっており、国内と海外の生産比率のバランスも維持されております。さらに、リーマンショック後に投資が減価償却を下回る水準まで圧縮されたため更新投資が行われやすい環境にあるほか、震災で毀損した設備の建替えや耐震強化工事などの投資支出が加わることも期待できます。』

ほほう。

『このような状況を踏まえますと、企業のキャッシュフロー対比、あるいは減価償却費対比でみた国内設備投資は、本来もっと顕現化しても不思議ではなく、潜在的な需要は相応に蓄積されてきていると思われます。企業の投資意欲が失われていないにも拘らず実際の設備投資が手控えられてきたとすれば、おそらくそれは、株価低迷や為替円高、欧州債務問題等に起因する世界経済の減速、およびそれらに伴う先行きの不透明感等から、投資の意思決定が先送りされてきたためではないかと推察されます。』

『繰り返しになりますが、企業が付加価値を高める事業へ前向きに投資することは、経済の成長力を高め生産性を向上させる重要な原動力であり、デフレ脱却にも寄与します。この点、企業による投資支出が、成長期待に見合うペースで、国内外でバランス良く着実に増加していくかどうかが、わが国経済の持続的成長とデフレ脱却にとって極めて重要なポイントであることを指摘しておきたいと思います。』

となると、メインになるのは成長基盤強化よりも金融緩和の推進という話になるような気がしますが、まあそういう点で言えば宮尾審議委員は3月に資産買入基金の拡大を提案してるのだから講演の趣旨に沿っているちゃあ沿っているのですけれども、この後に出てくる金融緩和の政策メカニズムという観点からすると、成長基盤強化の施策を打っている背景説明と微妙に違いますなあと思うのでありました。

つまりですな、成長基盤強化を打ち込んでいる理由の中に「金融緩和して金融環境は改善できるけれども、企業や家計の成長期待が落ち込んでいることも要因の一つとなって、金融緩和効果が実体経済に中々波及しにくくなっている」「だから成長基盤強化の施策によって金融緩和効果の実体経済への波及メカニズムを強化しますお」という理屈があると存じますが、宮尾さんの説明のトーンはその辺りの波及経路に関しては執行部対比楽観的にみているような感じだなあと思いましたです。
 


お題「ブラード総裁クオリティ炸裂の講演という趣味コーナーで勘弁である」   2012/03/28(水)08:10:44  
  ・生産ギャップの話

異例の低金利を長期間継続する、というFOMCの決定のもう一つの背景として、「生産ギャップが大きいのでインフレはそう簡単に上がらず、低金利政策の長期化が正当化される」というのがありますが、それに対して「いやそれは違う」という話をするのがブラードクオリティであります。

でまあその話の骨子は「生産ギャップが大きいと言うけれども、そもそもその計測の際に使う「通常の状態」に信用バブル時代の数値を含めるのはおかしい」という話でして、まあ以前もその話をしていたので概ねスルーしまして、結論の結論部分を。

『What should we do about this issue, since conventional metrics do not make any allowance for the housing bubble? I suggest using available theory to separate trend from cycle in an appropriate way. Absent that, I suggest using a Hodrick-Prescott filter that removes trends and leaves business cycle frequency movements in the data. Such a filter suggests that the U.S. output gap today is much smaller than commonly believed.』

バブルの部分を除いて考えれば一般的に言われるほど米国に生産ギャップが今ある訳ではございませんとな。

『Dealing with the output gap issue is a delicate matter. The discussion today has an eerie 1970s feel to it, in which many argued that the output gap was large and that monetary policy had to remain very aggressive to close the gap.』

生産ギャップの議論はデリケートな話で、今の状況は「金融政策は生産ギャップが小さくなるまで極めて積極的な金融政策をすべきである」と言われた1970年代を想起するとな。

『The result was a global inflation debacle that took several decades to completely contain. Some say that if inflation increases, then we know how to combat it. That is true, but the hard-learned lesson of the 1970s was that if the inflation genie is let out of the bottle, it can be extremely difficult to get it back into the bottle.』

その結果はグローバルインフレーションの大爆発であり、その後のインフレ鎮静化に数十年必要となりましたよ。インフレという大魔神が壺の中から飛び出すと(というとついハクション大魔王を思い出すので全然恐怖のイメージにならないのは昭和脳のあたくしだけですかそうですか)壺に戻すのが極めて困難ですと。

ということで、どうしてこうなったという位にタカ派のブラードクオリティではございますが、まあ今年投票権が無いのでその辺は割り引くとしても、なんちゅうか極端から極端に振れる人だなあという感じです。


・コミュニケーションポリシー

フォワードガイダンス文言に対する見解です。

『One important lesson from these projections is that the uncertainty surrounding the future policy path is profound. Some policymakers thought it might be necessary to raise interest rates within the next one or two years, while others thought the increase could be postponed for many more years. The confidence interval surrounding the date of the first interest rate increase is so wide it has to be expressed in years.』

今のコミュニケーションポリシーで示される先行きの金融政策パスは意見が激しく割れていてヤヤコシヤではないかという論点についてですな。

『This very wide confidence interval may seem stunning, but I think in a way it is not surprising. If we know one thing about the U.S. economy, we know that it can behave in unpredictable ways. The amount of uncertainty surrounding U.S. economic performance is profound, and attempts to project macroeconomic outcomes more than 6 to 12 months into the future are unlikely to meet with much success.』

まあそらそうで、経済の先行き予想だって難しいのに利上げ時期がいつとかの見解が思いっきり広いレンジになるのはシャーナイナイではないですかと仰せのようです。

『The amount of uncertainty attached to a projection of U.S. economic performance into 2014 reinforces the idea that much will change between now and then, and that policy will have to change as well to meet new macroeconomic conditions.』

まあそうですわな。

『The forecasts themselves by the individual members of the FOMC are a step forward for Fed transparency. Chairman Bernanke has led the way toward more and more transparency for the U.S. central bank. This is a definite improvement in Fed communications.』

とは言えこれはこれで透明性向上の一つのステップと。

『However, despite this improvement, I believe the projections will have to be differently at some point in the future. The notion of individual forecasts for Committee members is not the most convenient method of conveying information to interested observers. The forecasts as they stand are merely projections of a few macroeconomic variables instead of a more fulsome discussion of all aspects of the U.S. economy. The policy assessments are for the policy rate only, in an environment where balance sheet policy has taken center stage.』

つーことで、ブラード総裁は「現在の見せ方には改善の余地がある」ということで、政策金利見通しだけではなく、現状であればバランスシートポリシーを行っているのだがらバランスシートの量を示すとか、まあそんなやり方あるでしょと。

『I think the Committee should consider publishing a Monetary Policy Report similar to those put together on a regular basis by other central banks.』

それより他の中銀が出している金融政策レポートみたいなのを出した方が良いのではとのお話。

『This would be a single report of the staff, containing a longer and more comprehensive discussion of the state of the U.S. economy and the likely direction going forward. The policy assumption should be the market expectation at the time the report is put together. Such a report would allow commentary on aspects of macroeconomic performance that are unlikely to ever be addressed through a mechanism like the current Summary of Economic Projections.』

『The more fulsome discussion of macroeconomic developments that would be part of a U.S. Monetary Policy Report would also help with another issue, which is how the Committee might better convey how it might react in future states of the world.』

『Since there are many such future states, it may be misleading to try to delineate how the reaction might occur through the use of a few variables or simple “thresholds.” Such a simple description would likely set up an expectation that the Committee would act if a threshold was crossed, when no such expectation was intended or desired by the Committee. A full discussion in a report could lay out these nuances in a way that could be better digested by markets.』

まあ最後の所はそらそうですなという話なのですが、経済の状況や金融政策に関する見通し説明などにおいて、現在のSEPのように幾つかの経済データを出す、という形にすると、FRBの金融政策が、SEPで示されているような「特定の経済データ」に依存して行動するという誤解を与えかねないので、経済と金融政策の見通しをより幅広い内容について示すべきである、という結論。

・・・・・・・・まあそれはそれで判るのですけれども、おっさんインフレターゲットはあれだけ大喜びしているのにコミュニケーションポリシーでは「より総合的な見通しを示すのが重要」となるのは何でですねんという気がする結論ではございました。

#という事で趣味のコーナーになりましてどうもすいません(しかも諸事情でアップ遅れるし)
 


お題「ブラード総裁クオリティ炸裂の講演という趣味コーナーで勘弁である」   2012/03/28(水)08:10:14  
  国会にインチキなんだかヘボなんだか知らんが例の投資顧問社長を呼んで追及とやらをすることに何の意味があるのか全く判らんのですが、そんなのは司法当局の仕事だろおまえら他にやる事あるだろアホか馬鹿かと。

で、話は違いますが早速公共放送のインフレフォビア煽りキタコレでして朝っぱらから「原油高騰で大変ですよ」キャンペーンをおっぱじめておるわけで、デフレ脱却議連とやらの皆様におかれましてはこういう報道でインフレフォビア煽るのを止めさせないといつまでもインフレ期待って高まらないと思いますよ(ニヤニヤ)。
[外部リンク] Policy and the U.S. Economy in 20121
15th Annual Credit Suisse Asian Investment Conference
Hong Kong
March 23, 2012

・いきなり冒頭はこれ

『Macroeconomic prospects in the U.S. are looking somewhat brighter in 2012. This is providing the Federal Open Market Committee (FOMC) with an opportunity to pause in its aggressive easing campaign, to allow the Committee the chance to assess developments in the economy and observe the effectiveness of recent policy actions. This opportunity to pause is quite important because the Committee is taking a substantial, but calculated, risk with the Federal Reserve balance sheet.』

米国経済は明るくなってきたので、FEDの従来より実施している積極的な金融政策を休止する(待つ?)機会を与えています。FOMCの金融政策はその大きなバランスシートの存在によって、計算可能だけれども大きなリスクを取っているので、この機会は重要です。

と、例によって例の如くいきなりキタコレという感じですが、ブラード総裁と言えばQE2どうのこうのの前に最も積極的に「米国は日本のようなデフレ均衡に陥るリスクがあり、そうならないようにする為には積極的な国債の購入が必要」という話をしていただけに、まあ言う事極端だなこのオッサンとは思うものの、以前大当たりした実績(と言うかなんというか・・・・)があるんだけにまあ気にはなります罠。

ちなみに、QE2を主張している時も「時間軸政策のような低金利の固定化政策は却ってデフレ均衡入りの可能性を高めるので良くない」という話をしていまして、そうなりますとまあ今の政策フレームワークの中では明示的な望ましいインフレ率の提示の方はウェルカムだけど、フォワードガイダンスに関しては不満という所でしょうなあと思われ。

で、FEDの実施した政策の説明をうだうだと行ったあとこういう話を。

『This litany illustrates the determination of the Committee and of Chairman Bernanke to provide support to the U.S. economy in the face of one of the largest macroeconomic disturbances in modern economic history. Indeed, the policy has been successful in the sense that the U.S. has not slipped into the scenario of a falling price level, which sometimes occurs after shocks of this magnitude.』

つーことで、これらの金融政策は米国経済が経済のショックによって起きることの多い価格下落ショック入りとなる事を防ぐ意味で重要でした。と相変わらずの物価重視派でありまする。

『But now, with the Committee on pause, it may be a good time to take stock of whether we may be at a turning point. Many of the further policy actions the Committee might consider at this juncture would have effects extending out for several years. As the U.S. economy continues to rebound and repair, those policy actions may create an overcommitment to ultra-easy monetary policy. The ultra-easy policy has been appropriate until now, but it will not always be appropriate.』

キタコレという感じですな。米国経済が引き続きリバウンドし修復していく中において、現在の金融政策行動は「超金融緩和政策へのオーバーコミットメント」と招くと仰せであります。で、超金融緩和政策は「これまでは適切だったが、いつまでも適切であるとは限らない」とな。

つーことでQE2前にはハト丸出しだったのがいきなり最近はタカ振りに磨きがかかるという大変に素敵なオッサンなのがブラード総裁クオリティではあるのですけれども、まあ「物価に対してフォワードルッキング」という感じなのでしょうかねえブラード総裁って。

『The FOMC has often been criticized historically for overstaying policy stances that might have made sense at one juncture but are no longer appropriate as macroeconomic conditions change.』

更にダメ押しのように「FOMCは経済状況の変化に対応した政策変更が遅れる」と批判されることも多いとか(^^)。

『This occurs in part because of the lags in the effects of policy, the difficulty in interpreting real-time data, much of which is subsequently revised, and the sheer uncertainty of macroeconomic developments.』

まあさいですな。

『With numerous monetary policy actions still on the table, and others still affecting the economy with a lag, it may be especially difficult to remove policy accommodation at the appropriate pace and at the appropriate time. One may want to approach such a situation with caution.』


・オークン則がどうのこうの

ということで本論に入るのですが、米国経済に関する明るい見通しの所はスルーして、労働市場の話の所を引用するだよ。『Okun’s Guideline』という小見出しの所。

『Part of the improvement in the U.S. macroeconomic outlook has occurred in labor markets. Unemployment has declined to 8.3 percent, and the latest figures on growth in nonfarm payroll employment have been encouraging.』

『The unemployment declines have been viewed by some as a puzzle. In 2011, a year of lackluster economic growth, U.S. unemployment declined fairly substantially. This would seem to violate “Okun’s law,” which suggests that economic growth has to be reasonably robust before the unemployment rate will decline. This is, in fact, the source of some statements in financial markets and elsewhere that the pace of economic growth in the U.S. is too slow to meaningfully improve labor markets.』

つーことで2011年は経済成長が強くなかったのに失業率は顕著に低下していますが、これは「オークン則」からすると不思議ですよねという話です。

でね、何でこの話になるかと言いますと、昨日ネタにしたバーナンキ議長の労働市場に関する講演でも「今後の失業率の低下にはより力強い経済成長が必要」という話になって、だから緩和的な金融政策の継続が必要(とは言ってたがQE3の話していた訳でも無いのに何で株があんなに反応したんでしょ??)という話で、まあ物価に関しての話はあまり意見って割れないようなのですけれども、どうもFOMCの中でも労働市場に関しては意見が割れるようですな。

でまあ足元では金融緩和政策の継続云々という点については、デュアルマンデートの「雇用の最大化」の方がポイントになって緩和継続をしているので、ここでの見解の相違というのはまともに金融政策の時間軸に影響する話なので、まあ注目という感じではございまする。

とは言いましても、ブラード総裁の場合はそもそも今年の投票権がありませんので、その分お気楽に勝手な話が出来るという面はありそうですし、どうも最先端、というかやや極端な話をするのが好きな人という印象もありますので、その辺りからするとまあ話半分とは言いませんが、やや割り引いて見る必要はありそうですけどね。

つーことで続き。

『Yet labor markets have indeed improved, so what’s going on? Probably the most important consideration is that-as in the film “Pirates of the Caribbean”-Okun’s “law” is not so much a law but more like a “guideline.”』

普通オークン則に関しては「Okun’s law」と表現される(バーナンキ議長の先日の講演でもそうです)のですが敢えて「guideline」としていたのは・・・・・・

『Another consideration is that Okun’s guideline is not as linear as it is often made out to be. A look at the time series of U.S. unemployment since the mid-1980s indicates that recessions are definitely times when unemployment increases sharply, while expansions are times when unemployment declines slowly. In other words, the relationship between unemployment and GDP growth is very sharp during downturns, but more muddled during expansions. This might suggest that the nation does not need rapid growth to see a reduction in unemployment-it only needs to see some positive growth.』

つーことで、結論としては「失業率の低下にそれほど力強い成長は必要ないのでは」という話ですな。
 


お題「これはまた麿節でござる/その他少々」   2012/03/27(火)08:03:15  
  ・金融不均衡への対応は意識を相当強くしないと難しいという話

更に続き。

『日本銀行を含め多くの中央銀行はこのような金融的不均衡に気付いていなかった訳ではなかった。中央銀行にとって厄介だったことは、不均衡が拡大する過程において、皮肉にも物価上昇率が上がらない、ないし低インフレが続いたという事実であった(図表7)。少なくとも、日本の場合は、高成長と低インフレが続く下で、後の時代の言葉で言う「ニューエコノミーの到来」という見方が利上げに対する強力な反対論として立ちはだかった。』

ふむふむ。

『低金利の持続は金融的不均衡を生みだす一つの要因であり、中央銀行が非対称的な金融政策の運営――すなわち、金融的不均衡が拡大しても物価が安定している限り政策対応しないが、バブル崩壊後には積極的に利下げを行うこと――に予めコミットすると、以下の経路を通じて、事態はより悪化する可能性がある。』

キター。

『第1の経路は、そうしたプット・オプション型の金融政策が金融機関の過度のリスクテイクを助長することである。第2の経路は、物価安定のみに焦点を当てた政策スタンスによって、マクロ経済環境が安定化すると、様々な経済主体の支出増加やリスクテイクを更に後押ししていくことである。』

『金融政策自身が高成長と低インフレをもたらしているにもかかわらず、見た目には、ニューエコノミーの到来と識別困難な状況になる。この点を十分意識せずに、中央銀行が緩和的な政策を継続すると、物価安定がみかけ上維持されたまま、民間部門の支出増加や金融的不均衡は増幅され、その分、バブル崩壊後のショックも大きくなる。「物価安定のパラドックス」とでも言うべき現象である。』

ということで第2の柱が重要という話ですかそうですか。

『もちろん、金融的不均衡は金融政策だけで起こる訳ではなく、発生のメカニズムは複雑である。この面では、規制・監督の果たすべき役割は大きい。また、その際、マクロプルーデンスの視点が重要なことについても異論はない。それでは、「割当て原則」に従って、金融的不均衡に対しては、規制・監督で対応すべきという議論については、どのように考えるべきだろうか。』

『私の答えは、適切な金融政策と規制・監督の両方ともが必要という単純なものである。低金利という水道の蛇口を開いたまま、ひたすらバケツから溢れ出る水を汲み続ける、すなわち、金融政策はそのままにして、マクロプルーデンス政策や規制だけで対応するというアプローチが有望であるとは思えない。』

どう見てもBISビューです本当にありがとうございました。


・金融政策の効果と限界とかその他

という辺りまでが今回の麿節の最大の見どころでございまして、まあ後は引用するのどうしようかなあという感じなのですが。

『3.危機の渦中:最後の貸し手の重要性』という所から少々。

『次に取り上げるのは、危機の渦中のフェーズである。このフェーズにおいて、中央銀行に求められる本質的な役割は「最後の貸し手」である。その重要性は歴史が証明しており、今回も、危機時における中央銀行の積極的な行動は経済活動の大きな落ち込みを防ぐ上で非常に効果があった。日本銀行の量的緩和政策、FRBの信用緩和政策、ECBの3年物LTRO、いずれもその有効性は本質的に「最後の貸し手」としての役割に根差している。「最後の貸し手」に関連して、ここで強調すべきは決済システム政策の重要性である(図表8)。』

ということで、決済システムというか決済機能の維持をしないと大変な事になりますよという話をしていまして、これはこれで確かにそうですなと思いつつ読むわけですが、この話って結局キリキリ詰めるとリーマンをいきなり法的整理に追い込んだ当局対応に対する嫌味にもなっているような希ガス。

『4.危機後:積極的な金融政策の効果と限界』から少々。

『最後に取り上げるのは、金融危機後のフェーズ、より具体的には、急性症状は終わったがバランスシート修復が続く慢性症状期の金融緩和政策の役割である(図表10)。金融緩和に当たっては、本来意図した便益と意図せざるコストに関する注意深い分析が不可欠である。バブル崩壊後の積極的な金融緩和政策はもちろん必要であるが、副作用や限界についても意識する必要がある。結論は国や時期によって異なり一義的な答えはないが、危機前の議論において十分な注意が払われていなかった側面として、以下の4点を指摘したい。』

キリッという感じですが、まあそう言ってる麿先生の所でどう見ても便益とコストの注意深い分析とかじゃなくてエイヤーで突っ込んだ追加金融緩和をしていたような気がしますがあれはいったいなんだったのでしょうか(ニヤニヤ)。

『第1は、バランスシート修復の重みである。』

ということで、バランスシート修正に時間が掛かる間に金融政策は時間稼ぎに過ぎないというような話で締めるのかと思えばさにあらず。

『金融緩和は、バランスシート修復に伴う痛みの緩和剤でしかない。しかも、この緩和剤は長く服用すれば、過剰債務の削減インセンティブを低下させ、最終的に必要なバランスシート修復の達成時期の遅れというコストを伴う側面もある。』

キタコレ。

『もちろん、低金利の効果はバランスシートの毀損していない経済主体にも及ぶ。そうした経済主体が現在の低金利を利用する形で、将来の需要を現在に繰り上げるならば、需要創出効果が期待できる。しかし、バランスシート調整が長期間にわたって続くと、低金利のもとでも、現在に繰り上げることのできる需要は次第に減ってくる。過剰債務の削減インセンティブの低下は、政府についても当てはまる。増加した政府債務の水準が持続可能でないとみられるようになると、欧州債務問題が示すように、物価安定と金融システム安定を脅かすことになる。』

まあ何だ、それはそれで正論だし海外向けの話という意味では仰る通りではございますが、日本向けの話じゃねえわなという感じがする訳でございまして、これをそのまま日本向けの話だという風にどうせ報道されてしまう訳で、そうなりますとまた無駄に変なコンフリクトが起きますなあ全くねえという風にも思うあたくしなのでございました(第2以下はめんどいので割愛)。


・最後の金融政策の課題も中々

『5.おわりに――今後の金融政策運営上の課題――』から少々。

『第1の課題は、金融政策運営の枠組みに関するものである。』

『この点については、先進国の中央銀行の間で、金融政策の枠組みの名称が異なっても、中長期の物価安定を目的として政策を遂行するということに関して、既にコンセンサスが得られている。また、物価上昇率の短期的な動向に過度に焦点を当てて政策を行うと、金融的不均衡の蓄積とその後の不可避な調整を通して、経済の振幅をより大きくしてしまう可能性があることも明らかになっている。』

『金融的不均衡に関する状況把握など、マクロプルーデンスの視点を金融政策運営に取り入れようと試みているのは、日本銀行だけではなかろう。しかし、今なお残る課題は、そうした望ましい政策の枠組みを、経済の安定と繁栄に不可欠な中央銀行の独立性の政治的基盤に組み入れていくことである。』

ほほう。

『特定の物価上昇率水準の達成について中央銀行に説明責任を負わせることは、比較的分かりやすいものである。この意味で、特定の物価上昇率水準に注目が集まることは、重要な経済政策の一部が専門家組織に委ねられることの代償といえる。これに対して、マクロプルーデンスの視点を金融政策運営に生かしていくという考え方は一般にはかなり分かりにくく――サイエンスというよりアートの側面が強く――、そうした政策運営のスタイルが民主主義社会においてどの程度受け入れられていくかが今後試されることになるだろう。』

まあそうです罠(第2の話は割愛)。

まあ日本の場合はそれ以前の問題で、一部では日銀法改正して日銀は執行機関で良いんだよ裁量的な政策なんていらねえんだよ的な議論をする人もいますけど、もしそういう風になったら政府、というよりは政治の方が金融政策の責任も取るというケツ持ちをすることになる、という当たり前の話に帰着すると思うのですが、そっちのケツ持ちをする気はサラサラ無くて、財政構造改革(ただ単に増税とかいうしょぼい話ではなくて、財政の長期的な維持可能性の確保という話だわさ)に着手すらできないというダメダメ連中の癖に日銀にあれだせこれだせと恫喝するのは一人前以上というのが跋扈するという状況であるというのが実にorzでありますな。いやまあ米国でもFRB廃止とかおつむのアレなのが大統領選挙指名レースに出てきたりするので似たような事なのかも知れませんがね。

#何故か最後はあたくしのどうでもよい悪態になってしまってどうもすいません
 


お題「これはまた麿節でござる/その他少々」   2012/03/27(火)08:02:45  
  バーナンキ発言で肝心の債券市場が金利低下で反応してない(ように結果だけ見るとみえる)のが何ともまあお洒落な展開ですな。


○固定金利オペ拡大終了と(メモ)

メモだけ。
[外部リンク] 8,000 2012年3月28日 2012年10月1日

[外部リンク] 17,936 8,003 44.6

10月1日エンドとはこれまた珍妙な足(ロールの時のオファーが中間期末跨ぎになるとは・・・・)のオペでしたが、足元で金利入札落とし中なので無事(?)に札が集まって、これで大体固定金利オペ35兆円達成(一部札割れがあってちょっと欠けていますけどそれはまあ誤差の範囲内という感じでしょう)という事で。

だからどうしたと言われても困りますが、まあ今年度末までに拡大終了できて良かったですねという所でありまする。


○バーナンキ議長発言がどうのこうの(これまたメモ)

[外部リンク] sum up: A wide range of indicators suggests that the job market has been improving, which is a welcome development indeed. Still, conditions remain far from normal, as shown, for example, by the high level of long-term unemployment and the fact that jobs and hours worked remain well below pre-crisis peaks, even without adjusting for growth in the labor force.』

労働市場は改善しているものの状況は平常からは程遠く、例えば長期失業者は金融危機前のピーク水準であり、レーバーフォースの拡大も伴っていませんとな。

『Moreover, we cannot yet be sure that the recent pace of improvement in the labor market will be sustained.』

現在の労働市場の改善ペースの持続性については確信が持てませんキタコレ。

『Notably, an examination of recent deviations from Okun's law suggests that the recent decline in the unemployment rate may reflect, at least in part, a reversal of the unusually large layoffs that occurred during late 2008 and over 2009.』

で、ここでオークン則の話が出てくるのですが、実は先週金曜に毎度おなじみのセントルイス連銀ブラード総裁が香港でクレディスイス主催のコンファランスで「オークン則から考えて失業改善の為により高い経済成長が必要というのはミスリード。大体あれは「法則」じゃなくて単に経験則であって必ずしも線形で動くもんじゃねえ。とりあえず成長していれば失業率の改善は続く」という話をしていてこれはこれはという所なのですがまだネタにしてませんでしたすいませんすいません。

『To the extent that this reversal has been completed, further significant improvements in the unemployment rate will likely require a more-rapid expansion of production and demand from consumers and businesses, a process that can be supported by continued accommodative policies.』

んでもってバーナンキ議長は(まあ普通に)オークン則に即して考えた場合の事を意識していると思われますが、今後の失業の顕著な改善に対して必要なのは、よりペースの速い生産や消費者や企業の需要拡大であり、それは今後も緩和的な政策を継続することによってサポートされるでしょう、という話をしておられるようで。

・・・・・・・うーむ、これで何で派手派手に反応するのか良く判らんが、FF先物とかに示されるようにもしかして米国市場ってワシらが傍で見ているよりも金融緩和政策終了の前倒しを意識してるのかね??それにしては債券市場が反応していないようにみえるのも変だが・・・・・・

以下はまあそんなに金融政策な話でも無くて、長期失業者の構造問題に関する話なのですが引用だけしておく。

『I also discussed long-term unemployment today, arguing that cyclical rather than structural factors are likely the primary source of its substantial increase during the recession. If this assessment is correct, then accommodative policies to support the economic recovery will help address this problem as well. We must watch long-term unemployment especially carefully, however. Even if the primary cause of high long-term unemployment is insufficient aggregate demand, if progress in reducing unemployment is too slow, the long-term unemployed will see their skills and labor force attachment atrophy further, possibly converting a cyclical problem into a structural one.』

『If this hypothesis is wrong and structural factors are in fact explaining much of the increase in long-term unemployment, then the scope for countercyclical policies to address this problem will be more limited. Even if that proves to be the case, however, we should not conclude that nothing can be done. If structural factors are the predominant explanation for the increase in long-term unemployment, it will become even more important to take the steps needed to ensure that workers are able to obtain the skills needed to meet the demands of our rapidly changing economy.』


○麿節キタコレ

麿が講演をしておられるようで。

[外部リンク] 危機前、危機の渦中、危機後 ――

というお題なのですが、今回何がキタコレと申しましても場所が『Federal Reserve Board と International Journal of Central Bankingによる共催コンファレンスでの講演の邦訳』とありますようにFEDに乗り込んで(大げさ^^)FEDビュー破れたりという講演をしている事でして(^^)、海外に行くと急に生き生きと麿節全開になるとゆーのも不思議っちゃあ不思議な方ではございます(^^)。

・麿の「頼もう!」ですかそうですか(違)

冒頭から飛ばしておられます。『1.はじめに』から。

『世界的な金融危機とそれに先立つバブルは、中央銀行に多くの課題を突き付けている。』

さいですな。

『日本銀行は、先進国の中で戦後において最初にこの問題に直面した中央銀行であった。』

まあ自慢にもならんがな。

『日本の経験は海外の政策当局者や学界でも知的な関心を呼び、日本銀行は非常に実験的なものも含め多くの政策提言を受けてきた。』

どう見ても「お前ら他人事だと思って実験台みたいな無茶提言しやがってふざけるな」と仰せのようです(^^)。

『しかし、ごく少数の例外を除くと、バブル崩壊後の日本の低成長は、大胆な政策を迅速に実行することに失敗した日本に固有のエピソードとして簡単に片付けられることが多かった。』

そして次がこれである。

『ご記憶の方も多いと思うが、FRB の多くのエコノミストの共著による“Preventing Deflation: Lessons from Japan’s Experience in the 1990s”と題する論文が、2002 年に公表されている。この論文は、金融政策の効果について、当時の私からみると、下記のように楽観的な見方を
提示していた(図表1)。』

『「我々の感覚では、金融緩和が資産価格の下支えや景気回復につながらなかったのは、下振れショックを十分にオフセットしなかったからであって、金融政策の波及メカニズムが棄損してしまったからではない。...1990年代前半の日本において、金融の脆弱性が、追加金融緩和の有効性を取り除いたわけではない。」』

FEDに乗り込んで麿節キターという感じで、麿が「頼もう!」と道場破りに出かけているような力強い姿を想像致します(ニヤニヤ)。


・麿のBISビューキタコレ

ちょっと進んで『2.危機前:金融的不均衡と金融政策』という所がこれまたキタコレである。

『最初に、金融危機前のフェーズを取り上げたい。ここで私が特に提起したいのは金融政策の役割についてである。』

ふむ。

『標準的な考え方に従えば、金融政策の変更を迫るトリガーは物価変動である。実際、どの中央銀行も先行きの物価上昇率を左右する要因として、需給ギャップや予想物価上昇率に多大な注意を払っていた。しかし、バブルの発生から金融危機に至る過程を振り返ってみた場合、事後的にみると、その後のマクロ経済を不安定化させることになった最も大きな不均衡は、物価上昇ではなく、金融的な不均衡――すなわち、資産価格の急激かつ大幅な上昇、信用やレバレッジ、期間ミスマッチの拡大――という形をとって現れていた。』

不均衡は必ず物価に出るという前提に基づく考え方を否定してまして、(ここでは露骨には言ってませんが)日銀はインフレターゲットだけやってりゃ良いんだよ裁量とかすんなヴォケというような見解も斬っていますな、うんうん。

『金融的不均衡は、最終的に金融機関や金融システムに大きなショックをもたらし、経済活動を急激かつ大幅に収縮させた。そうした急性期の症状は、危機発生後に採られた政府や中央銀行の積極的な政策措置で解消したが、バランスシートの修復に伴う低成長という、慢性症状は現在なお続いている。』

さいですな。

『明らかになったことは、バブル崩壊後に積極的な金融政策を実行しても経済活動の長期間にわたる低迷は回避できなかったということである。その意味で、政策の力点は、バブルの後始末ではなく、金融的不均衡への事前対応に置く必要がある。』

FEDビュー(と言われるもの)をFRBのコンファランスでケチョンケチョンにDisるとかこういうのを見ると麿って本当は相当に戦闘的な性格(まあそうじゃなきゃ日銀みたいな所で偉くなれないと思いますけど)なんですなあとか思いながら読んでいたのですがどうでしょうかねえ。

『金融的不均衡への事前対応という点では、「ティンバーゲンの原理」や「マンデルの割当て原則」に基づき、金融政策は物価安定に、規制・監督は金融的不均衡の是正に割り当てるべきという見方がある。しかし、そうした割り当て論が妥当するのは、物価の安定と金融システムの安定という政策目的が互いに独立な場合であろう。』

FEDは基本的にこの辺りの件については(あたくしがこれまで見た限りでは)主流になっているのは「ティンバーゲンの原理」を持ち出してくる方だと思う(だいたい地区連銀総裁やらFRBのボードメンバーの講演とかではそういう話をしているのがメジャー)ので、これまた道場破りモードになっておられるようでございますな。でその続き。

『一連の経験を経て明らかになったのは、二つの目的が独立ではないということである。物価が安定しマクロ経済環境が安定すると、経済主体のリスク認識は徐々に緩み、そのリスクテイク姿勢も変化していく。また、物価安定の下で低金利の持続予想が強まると、金融機関は「利回り追求」の行動を強め、レバレッジや、資産・負債の期間ミスマッチ、通貨のミスマッチを拡大させる(図表6)。こうした不均衡はある閾値を超えて拡大すると、金融システムを不安定化させ、ひいては実体経済や物価を不安定にすることになる。』
 


お題「森本審議委員会見から/日銀次期審議委員候補にBNPパリバの河野龍太郎さんとな」   2012/03/26(月)08:03:30  
  ・ところでこの人たちはいったい何をやっておられた&おられるのかしら

ちょっと前のニュースでネタにもしましたが。
[外部リンク]
更新日時: 2012/03/01 17:27 JST

何かこの時は物凄い鼻息でいろいろな提言(どう見てもただの金融政策に関する難癖と干渉にしか見えなかったか)をした上に『審議委員に望ましい人としては、これまでの研究会での議論で、「社長経験者、円高や世界経済の中で輸出を中心にやっている産業で痛みの分かる人」という意見が出たという。』(上記インタビュー記事より)とか何とかご人選をしたかのようなお話をしておられたようなのですが、そもそも新聞に記事出たから潰れちゃいましたが渡辺さんにしても商社の方ですから「輸出を中心にやってる産業」という訳でも無いですし、結局おまいら言うだけ番長で自分たちが審議委員候補としてふさわしい人(「やりたい」人ではありません)を探して来て説得するとかいうような最も大事だけど面倒かつ大変なプロセスは自分たちでやらないで文句だけ垂れる評論家かよという所で、まあ何だかなという感じです。


で、まあ何か反対している人もおいでのようですが、さっきの河野さん提示のニュース記事の真ん中辺りなんですけどね(URL再掲します)。

[外部リンク] (1)
更新日時: 2012/03/23 18:11 JST

『河野氏は9日付の同記事で、日本経済が停滞しているのは、‐子高齢化に伴う働き手の減少でトレンド成長率そのものが低下している⊆匆駟歉秬度の持続可能性に対する疑念から現役世代が消費を抑制している財政赤字拡大で民間の貯蓄が食い潰され、設備投資が抑制されている-ことなど構造問題が主な原因であると指摘。その上で「日銀が政策目標として『物価安定』が与えられている以上、これらの構造問題や円高が引き起こすデフレ圧力を可能な限り吸収することは日銀の責務であるが、構造問題の解決そのものは金融政策で対応できるわけではない」としている。』(上記URL記事より、以下同様)

『安易な追加緩和は不適切』

『河野氏はさらに、「ゼロ金利政策や国債購入政策の長期化・固定化が、銀行行動を通じ、財政赤字のスムーズなファイナンスを可能にすることで、間接的だが、金融政策もトレンド成長率の回復を阻害している可能性がある」と指摘。「大きなデフレショックが訪れた際には金融政策で対応しなければならないが、そもそも政策を長期化・固定化させることの副作用は無視し得ないし、またショックが小さい場合、安易な追加緩和も不適切」とコメントしている。』

という話をしていまして、まあ追加緩和を安易に拡大するのはどうなのか、というような話をしているのですが、何故か山本幸三先生に掛かると・・・・・

『自民党の山本幸三衆院議員は河野氏について、ブルームバーグの取材に対し「量的緩和やインフレ目標政策に否定的な人だから、自民党は反対しなければいけない。参院で否決すべきである。いま日銀審議委員に必要な人材はリフレ派だ」と述べた。』

となるのですが、前半の河野さんの主張のまとめを読んでも「量的緩和やインフレ目標政策に否定的」とするのはちょっと乱暴な端折り方に見えます罠。

ちなみにまあ河野さんの2月20日のレポートとか引っ張り出して読んでみましたが、「積極的な金融緩和の継続に対する副作用が大きくなっている」という話はしていますが、じゃあ今の緩和政策を減らすのかという話をしているかと言うと、別に今すぐそうしろ的な話をして居る訳でも無く。『構造調整を先送りするための言い訳として追加緩和が要求されているように思われてならない。』という結語でレポートを締めているので、まあそういう意味では政治家先生には耳が痛いような気もしますがね(^^)。

現状「安易な追加緩和を野放図に拡大、固定化するな」という話と「量的緩和に否定的」というのは話の次元が合ってないだろと思う次第で、反対するにしてもあーた人の主張の一部を拡大解釈して反対というのも何ですなあと言う所ではございます。

#まあ積極追加緩和前のめり派が必要と言いたいんでしょうけれども

つーか「リフレ派が必要」なら中原伸之元審議委員の著書によりますと審議委員の打診をかつてされたものの「70歳まで大学教授をやっていたい」と言って審議委員をお断りされたとの事であらさられ、そうやってお断りはしながらも著書などでは日銀が極悪で社会の敵で死んで良しみたいな言説だけは熱心にしておられるという大変に立派なお方でいらっしゃられるどこぞの大学の先生の首に縄つけて引っ張ってこられたら良いのではないでしょうか。

『同党の財務金融部会長で「シャドウ・キャビネット(影の内閣)」財務相を務める西村康稔衆院議員も「反対の声が出ているので、慎重に検討したい」と語った。』

この方も何か以前日銀総裁の給与と財務事務次官の給与を比較して高いだの安いだのという話をするというようなアレなお方(これまた昨年の11月にネタにした訳ですが)ですが、何だか自民党もこの調子となると、民主党はもとよりダメでみんなの党は論外で大阪維新とかこっちに来んなと考えますと次の選挙投票する政党が益々あの辺とかその辺とかしか残らなくなって来てるんですけどねえ(吐息)と話が逸れましたが、まあ何なんでしょうねえという感じ。


・本職のレポートで電波浴とな

という事でまあ審議委員人事でひとしきり世間話一部悪態成分も無い訳では無いという感じでございますが、そんな金曜のひとときに本職のリサーチレポートで電波浴が出来るとは思わなかったのでご報告。

・・・・・・と申しましても、まあ本職の投資家向けレポートで別にインターネット上に展開されている訳でも無い(と思う)ので引用とかするのは控えますけれども、何かまあ凄いのよ。まあ趣旨は「日銀の追加緩和はそんなに続かない」という感じのお題で、まあそれだけ見たらふーんという感じなのですが、その中の説明が酷いのよこれが。

まずね、日銀の当座預金残高が震災直後の30兆円前後から今年の3月に入って25兆円程度に低下しているのが懸念材料(資産買入基金の増額を相殺して日銀の純資産の拡大ペースを鈍化させるとかいう話らしい)とかいう話をしているのですけれども、それ単に震災直後は予備的な資金需要が高まったという話とかの話だし、確かに3月2日〜19日は季節的な資金需給要因も相まって当座預金残高は25兆円程度で推移してましたが、その後21日時点で31.2兆円になっていますし、今日(26日)の見込みベースだと31.8兆円になっているわけで、3月23日付けのレポ―トで4日前の話を前提にされましてもアホか馬鹿かという感じなんですけどね、つーか株式レポートで4日も前の株価を前提にして「3月に入って株価は〜円に低下している(キリッ)」とか出したら誤認勧誘モノなんですけどねえ。

なお、そのお告げによりますと3月末にかけての季節的な追加資金供給によって一時的に残高が拡大しても(ちなみに足元では「追加資金供給」どころか金利入札オペ方式の供給オペのロールを打っていないので、その時点で状況認識能力の欠如を伺わせますが・・・・・)、4月から当座預金残高が減少して15兆円前後とか、もしかしたら8兆円前後まで日銀当座預金が低下する余地が残っているらしいとの事ですが、誠に残念なことにそれは物理的に有り得ません。詳しくは2月17日に東短リサーチの飯田上席研究員がレポート、というか淡々と資金需給とオペ推移の今後の予想をしたものをグラフでビジュアルに判りやすくしていますのでそちらにお問い合わせを(^^)。

しかも資産買入基金に関して2012年末以降拡張されないというのが前提になって、だから物価の安定の実現が難しいとかいう話もしているのですが、そもそも日銀は中長期的な物価安定の目途達成まで実質ゼロ金利政策と(FEDのフォワードガイダンスは金利政策だけですが日銀の場合はご丁寧というか馬鹿正直に)資産買入政策の継続を行うと表明している訳で、資産買入基金が拡張されないで保有資産がロールオーバーされないから物価の安定の実現が難しいとか、もはやお前は日銀の声明文を読んでいるのかと小一時間問い詰めたくなるような強力電波が発信されていて、過大出力で電波法に抵触するのではないか(嘘)というレベル。まあ確かに「第二の柱」に抵触するというようなケースだと途中で止める可能性もあるのですけど、別にそういうのを意識しているような書き振りにも見えませんしねえ。

#てな感じで特に調節に関する部分が大変にアレでツッコミどころ探しの試験問題向けの素材ですので資金部門の若手にでもテストさせたらどうでしょ(ニヤニヤ)

さらに電波浴をすると、どうもこちらの某会社様のレポート(って同じ人が執筆しているのですが)によりますと、日銀当座預金、マネタリーベース、M2いずれでも10兆円増やすとCPIが2年間で0.2%ポイント上昇するとかいうお説がかつて提唱されていたらしゅうございまして、そういやしばらく前にネタにした民主党の木内議員のアレの元ネタもこの辺だったんでしょうかねえ。

いやまあマネタリーベース云々は兎も角として、日銀当座預金がどうのこうのとかの話とか無知蒙昧のあたくしでも簡単にツッコめるような無茶な前提で論を立てるとか、中々強力電波でございまして、もしかしてこの方々は先ほどネタにしたセンセイ方の推薦でも貰って日銀審議委員狙いですかそうですかとか邪推したくなるような曲学阿世(というか曲学阿"政"という方が良いのかも知れませんが^^)な電波浴で先週の仕事の最後を締めくくるという誠に遺憾の極みではございました。

まあ電波浴したい人は金曜に出た各社のセルサイドレポートを丹念に探したら該当すると思われるレポートがどこかにあると思いますので自力で探してください。全然おすすめしないけど。

なお、そんなに当座預金残高「だけ」拡大したければ必殺技は一応調節技術的には思いつくものがございますが、それは技術的には意味があっても実体として誰得(というかあたくしのアイデアの場合オペ先が得してその他大勢が割を食うというオペ先のポジショントーク丸出しのアイデア、と書けば何だか判るでしょ?)な話なのでまあ何でしょうかねという感じですにゃ。

・・・・・・・ということで、いつの間にか審議委員人事の話が電波浴になっている所がドラめもんクオリティなのでありますた。
 


お題「森本審議委員会見から/日銀次期審議委員候補にBNPパリバの河野龍太郎さんとな」   2012/03/26(月)08:03:02  
  ○日銀次期審議委員候補関連である

まあ金曜は関連ネタが色々とあった訳ですのでかいつまんで少々(と言いつつちょっと長いかも)。

・これは日経新聞の粗相なのか他に意味でもあったのか

[外部リンク]
2012/3/23 2:00 情報元 日本経済新聞 電子版

『政府は22日、日銀審議委員に伊藤忠商事の渡辺康平相談役(62)を起用する方向で調整に入った。亀崎英敏(68)、中村清次(69)両審議委員が4月4日に任期を迎えるため、その後任の1人に充てる。衆参両院の同意を得たうえで任命する。(以下の記事は有料版になります)』(上記URLより)

・・・・・・まあ例によって例の如く日経本紙を購読していない(本当です)あたくしなので(つーか駄文書いていると朝刊読む暇はない^^)このニュース河野龍太郎さんのノミネートのニュース出てから気が付くというアホウな事態だったのはさておきまして(汗)。

[外部リンク]
更新日時: 2012/03/23 11:20 JST

『3月23日(ブルームバーグ):鶴保庸介自民党参院議員(議院運営委員長)は23日午前、4月で期限が切れる日本銀行の審議委員2人の後任候補のひとりとして一部報道で伝えられた伊藤忠相談役の渡辺康平氏について、提示はあり得ないと述べた。その上で、残りの審議委員人事は来週中に提示があってほしいと語った。』(上記URLより)

ということで、前回の総裁人事で散々ゴタゴタした教訓だか何だか知りませんが、「日銀審議委員の人事に関して(なのか国会同意人事全般なのかは存じませんが)、国会提示前に候補者名が報道されるようなのは以ての外であって、そのような事が有った場合にはその人事の提示は行わない」というような話になっていた筈でございまして、まあ今回鶴保さんがこのように指摘したのはその辺りを踏まえての事となっているようです。

ちなみに渡邉康平さんと表記する方が正しいようですが、昨年の3月末まで取締役副会長でいらっしゃったようです。副会長時点での役員プロフィールが伊藤忠商事さんのサイトに載っていたのでその時のリンクと役員退任時のリリースのリンクを。

[外部リンク] (1)
更新日時: 2012/03/23 18:11 JST

河野さんと言えば「金融政策の理論と実践」(アラン・ブラインダー著、河野龍太郎、前田栄治訳、東洋経済新報社 ISBN4-492-65260-4 C3033たぶんもう絶版、初版は1999年12月30日)っつーのをあたくし昔購入した(のは良いのだが弟子の誰かに貸したまま行方不明なのでこれ読んだ身に覚えのある弟子は良い子だから返しに来なさい^^)のでお名前を存じ上げていたりしますし、まあ当然ながらBNPパリバに現在いらっしゃるのでレポートなどは拝読したりしとりますです、はい。

でですな、河野さんはまあ「リサーチ系」という感じで、そらまあ市場の中の人ではございますが、市場現場労務者的な感じとはまた対極にいらっしゃるという印象でございまして(あくまでもあたくしの印象なので違っていたら謹んで訂正しますが)、市場からノミネートされたというよりは総研みたいな所からノミネートされた的なイメージの方を感じますです、いやまあ別にそれは文句言ってる訳では無くてそういう感じですねえというだけの話ですけど。

んでもって河野さんのレポートではそのまあオペの細かい話だとか調節技術の話だとかというのに関しては基本的にスルーという感じだったと思いまして、同じ「証券会社のストラテジスト・エコノミスト」の範疇として以前いらっしゃった水野温氏元審議委員とはまあタイプが違うかなあという所でございます。まあ非伝統的政策を実施とか、危機対応とかの場合って結構この調節技術の細かい話とかのようなオペレーショナルな部分ってひじょーに重要な話になってくるのですが、まあそもそもエコノミスト・ストラテジストという範疇の人で調節技術の細かいマニアックな話に興味および土地勘のある方の方が珍しいのでまー普通ちゃあ普通なのですが、金融政策の技術論で執行部と対抗できるような人も居てほしいかな(ちなみに言うと昔の決定会合の議事録(議事要旨では無い)を見ると過去においては武富さんとか技術論になった時の発言内容が凄い^^)とは存じますけどにゃ。

まーレポートとか拝読する限りにおいて、普通にちゃんとした話を展開する方との印象がございますので、まあ無難な所に落ち着いたという感じではあるのですが、いわゆる市場の何とかストの皆様の中ではやや若い(つーか上の人が全然変わらないから昭和62年の河野さんが若い部類になるのですが)のでほほーという感じですな。

ちなみに、『河野氏は1964年生まれで愛媛県出身。1987年に横浜国立大学卒業後は大和投資顧問や第一生命経済研究所などの民間金融機関でエコノミストとしてキャリアを積み、2000年より現職。』(さっきのブルームバーグ記事より)ということですが、昭和62年住友銀行入行で、これで何と審議委員に住友2名(ってまあ河野さんを捕まえて住友銀行という人はいませんか^^)ですかそうですかというのもアレですが、亀崎審議委員が横浜国立大学出身でして、ついに審議委員に横国の系譜が出来ましたかという事で胸熱(違)。
 


お題「森本審議委員会見から/日銀次期審議委員候補にBNPパリバの河野龍太郎さんとな」   2012/03/26(月)08:02:03  
  モーサテの日経新聞朝刊記事紹介コーナーで「原油高、家計にジワリ波及」という記事についておねいさんが「生活関連物資の価格上層は困りますねえ〜」みたいな話をしているのだが、決定会合の度に円高是正にデフレ脱却の為にと言いながら追加緩和クレクレ報道を煽るその口で何でそういう発言になるのかと小一時間問い詰めたいものでございます。

#解説の吉崎さんの「円高効果も無くなってますし」というのは軽い皮肉と見た(^^)


○森本審議委員会見もまあ景気慎重気味

[外部リンク] 先ほどの2点目の質問について追加ですが、電力不足の件については、全国的な経済全体への下押し懸念についてどのようにご覧になっていらっしゃるのか。政治情勢のところはコメントが難しいと思いますが、今日の懇談でもお話が出たかも知れませんが、企業サイドからモノ自体がないことへの懸念が相当高まっていると思われますので、経済全体への下押し圧力としてはどのようにみているのか、改めてお伺いします。』

『(答) よく経済界の皆さんが「六重苦」――従来の「五重苦」に電力需給問題を加えて――とおっしゃいますが、エネルギーインフラが不安定になっていないか、というのは企業経営上大変大きな問題になっていると思います。』

全くですな。

『これが全国レベルでどういった状況になっていくのかということで、先ほど申し上げたように、原発の再開問題については安全第一、安全を十分に確認した上で、政府をはじめ関係者で色々協議されていくことになると思います。そのうえで、電力供給に関する不確実性であるとか、火力発電への依存度の高まり等を映じたコスト高という問題が生じる可能性があるとすると、輸出や生産だけではなく、経済活動全体に対してマイナスの影響が及びますし、中長期的にみても、その不安感が拭えないとすると、国内企業の競争力低下、あるいは生産設備の海外シフトといったことを招く可能性もありますので、私どもとしては十分に注視して参りたいと思っています。』

まあ日銀としては十分に注視するしかやる事無いのですが、また今年も夏に向けて節電大会と言う事に成ると、その前の街の人出と最近の人出というのを比較すりゃ東京の方だと直ぐ判ると思いますけど経済活動という意味ではまたまた下押し圧力ですわなあと思ったりするあたくしでございます。


・下振れ懸念に関連して

こんな質問も。

『(問) 本日の挨拶の内容をみると、特に欧州問題について――先日、ギリシャ問題については国債の償還が一段落したわけですが――、先行きについてはかなり強い懸念を持たれている印象を受けましたが、今後の欧州のリスクについてどのようにみていらっしゃいますか。(後半割愛)』

でまあ答えが微妙に長いのですけれども、ここまでの経緯に関する話の部分を割愛して該当部分の後半を引用。

『今後、与えられた時間を活かして、財政健全化策や競争力強化策を着実に実行することが求められますが、これらがどういう風に進んでいくのか、という面で不安定要因があると思っています。』

『ギリシャという個別国の財政改革に加えて、欧州債務問題の解決に不可欠である2つのポイントとして、1つはユーロ圏内部の財政ガバナンスの強化、もう1つはいわゆるファイヤーウォールの拡充といった大きな問題があろうかと思います。まず、1つ目の財政ガバナンス強化については、3月初のEU首脳会合で新たな財政協定が署名されるなど、一定の進展がみられています。一方、ファイヤーウォールの問題については、色々と検討される中で、決定が当初予定の3月初から3月末にずれ込んでいて、不透明感が払拭されていません。こうした状況において、関係者による粘り強い努力が、これから実を結んでいくことを期待したいと思っています。』

ふむふむ。

『もう1つ、欧州債務問題の世界経済への波及という意味で、いわゆるデレバレッジングの問題があり、これによる金融面からの下押し圧力が引き続き懸念材料として残っています。今のところ、これが大きな影響をもたらしているわけではありませんが、先行き、欧州金融機関の資金調達環境が悪化すれば、中東欧向け与信に加え、アジアなど他地域向けでも、プレゼンスの大きい貿易金融やプロジェクトファイナンスなどが削減される可能性があり、このような欧州債務問題に対する対応次第では、世界経済に大きな影響を与える可能性もあって、それが日本にも影響してくるおそれがあります。』

ということで、まあ普通の話ではあるのですが。

『このように、ひとまず緊張は和らいでいますが、色々な不安定要因を考えると、これらをこれからも注視していかなければならないと思っています。』

という風に締めている(この後別の質問に対する回答が続くので締めではないが)ので、まあ先行きの見方は慎重という印象を与える受け答えという所ではないでしょうか。


・宮尾委員の追加緩和提案に関して

という質問がありましてその答えの部分から。

『それから、前回、宮尾審議委員からの増額の提案に対して、他の8人の政策委員が反対したわけですが、これも繰り返しになって恐縮ですが、デフレからの脱却は、成長力強化への努力と金融面からの強力な下支えを通じて、実現されていくものだという基本的な考え方のもとで、当面、消費者物価の前年比上昇率1%を目指して、実質的なゼロ金利政策と金融資産の買入れ等の金融緩和措置を進めていこう、合わせて、この3月に成長力強化のために成長基盤強化支援にも取り組んでいくというパッケージで方針を打ち出したわけです。我々としてはデフレ脱却への動きを2つのパッケージで上手く起動して、デフレ脱却へ向かって進んでいくことを期待したわけです。これからも経済・物価情勢を丹念に点検しながら、適切な政策運営に努めていきたいというのが反対した意思です。』

ということで、まあ今回はこの前出した追加緩和の効果を見るという話のようです。


・物価安定の目途関連

上記と同じ質疑の中で目途の数値の見直しについてどうよという質問がありましてですな。

『2月に「中長期的な物価安定の目途」導入に当たって、議事要旨の中で「2%」あるいは「1〜2%」という記述があったと思いますが、色々な議論の上に、結果的に「中長期的な物価安定の目途」として「2%以下のプラスの領域で、当面1%を目途」として頑張っていこうという決定が結論になったわけです。この1%が低いのではないかなど色々なご意見があるわけですが、これを色々議論して結論に至った私どもの根拠とは(根拠の部分に関しては「物価安定の目途」公表文書と同じなので引用割愛)私どもが色々と議論した中において、「1%」とか「1〜2%」という議論があったわけです。』

『いわゆる「物価観」を取り上げると、緩やかなデフレに陥る前から海外主要国に比べて一貫して低い状態が続いています。また実際の消費者物価の上昇率をみても、バブル期(1986〜1990年)でも年平均で+1.3%に過ぎず、同期間、G7では同+3.4%ぐらいだったと思います。このように物価が安定していると、日本の家計や企業が考える物価上昇率は、やはり諸外国より幾分低いと判断されるのが通常の見方と思っています。そういう国民の物価観の下で、一気にこれまであまり経験していないような物価上昇率を目指そうとした場合には、家計や企業がかえって大きな不確実性に直面する可能性があり、思いがけない長期金利の上昇を招くおそれもないわけではありません。』

まあ長期金利上昇に関しては取ってつけたような言い訳のような気はしますが、バブル期でもCPIは最後の最後まで安定していた(最後の方に上昇した)という話はそうなんですよねえ。

『こうした色々な観点を踏まえて、当面1%を目指し、強力な金融緩和と成長力強化の支援のパッケージで、私どもとしてしっかり強いメッセージを出して頑張っていこうということになったわけです。今後についても色々な考え方が皆さんにある中で、これからの経済状況等が構造的に変化していくかといった、色々な視点を踏まえながら、原則として1年ごとに点検していくとの方針の中で、また議論していきたいと考えています。』

という事で、まあ森本審議委員の真意がどの辺にあるのか推測しにくい所ではございますけれども、何となく森本さんはそんなに上の数字をみている訳では無さそうという所でして、先ほどの追加緩和提案に対する回答も合わせると、追加緩和に関しての前のめり感はあまり感じない、という所かなあと思いましたがどうでしょうか。
 


お題「森本審議委員講演は微妙に特徴あるのかな?/資金循環統計関連の小ネタ」   2012/03/23(金)08:02:52  
  ○成長戦略とか財政再建とか

その次が『4.日本経済の中長期的な課題』という部分。

『ここで、現在のデフレの背景について確認しておきたいと思います。』ということで物価に関する長期的な話をしております。

『こうした物価動向の背景には、外需減退などの循環的な要因に加えて、わが国の人口動態に根差した構造的な内需の弱さも影響し、マクロ経済全体として需要が供給能力を下回る状態、つまり需給ギャップのマイナスの状態が長く続いていることがあります。わが国では、先進国に先駆けて高齢化が進み、15歳から64歳までの人口である生産年齢人口が減少に転じました。先行きは減少ペースが加速していく見込みで、国立社会保障・人口問題研究所の予測によれば1995年の8,727万人をピークに2060年には約半数の4,418万人まで減少するとしています。』

ほほう。

『わが国経済が、こうした構造的な縮小圧力のもとで持続的成長を実現するには、何とか成長力を高め、成長期待を引き上げることが不可欠です。このためには、(1)新しい需要を創出し、生産年齢人口が減少する中にあっても、国内の労働力を確保していくこと、(2)雇用創出効果の高い産業の生産性を高めていくことが必要になります。』

ということで、色々と話があるのですが、その辺は長くなるので割愛しますが、まあ労働生産性云々の部分に関してだけ引用しておきますだよ。

『1990年代以降20年間のわが国の労働生産性の伸び率は年平均1%程度に停滞していますが、これには労働生産性の伸び率が低いサービス業への就業者のシフトが影響しています。日本生産性本部のまとめによれば、この20年間の労働生産性は、製造業が年平均で2.5%と比較的高い伸びを続けているのに対し、雇用創出効果の高いサービス業は同1.0%程度に止まっています。そうした半面、就業構造の変化をみると、製造業の就業者が1990年代半ばから減少に転じる一方で、サービス業がこれを逆転し、足許では全産業の3割に達しています。』

ふーむ。

『とりわけ、高齢化の進展に伴って医療・介護などのシニア向けサービスの需要拡大が顕著で、こうした動きは今後も続くとみられます。独創的で付加価値の高いサービスの提供などにより、サービス業の労働生産性を高めていくことが、わが国の成長力強化の鍵になるのではないかと思います。そのうえで、さらなる潜在需要の掘り起こしで雇用を増やし、労働生産性も向上させていくという前向きの循環につなげていくことが大事だと考えています。』

とまあさらっとそういう話になっているのですが、どうもあたくしの頭が悪いせいか、「サービス業の労働生産性をどうやって高めるんじゃろ」というのが????ではございまする。


んでまあその先の方で財政再建の話がごじゃりますが、そんなに変な話をしている訳でも無く。

『欧州債務問題の例にあるように、財政健全化に向けた取組み姿勢にひとたび市場が疑義を持つと、こうした状況は非連続に変化する可能性があります。これからも社会保障費等の増加圧力がかかり続けますので、財政規律に対する信頼が維持されている間に、歳出・歳入の両面で財政の構造改革を進めていく必要があります。』

とまあ普通は普通ですが、足元の政治状況では歳出の話に全然ならず(本質的な所じゃない公務員給与削減だの何だのという話は熱心だが、肝心なのは社会保障でしょと思う訳で)、歳入の話ではまあ揉めまくりという状況は何ぞそれという感じですな。


○金融政策に関して

・第二の柱

『5.金融政策運営』という所で、『ここからは、金融政策運営についてお話しします。』となりましてまあ色々と説明しているのですが、時間軸政策の話をしている中で第二の柱にきっちり言及しているのがほほーという感じです。

『なお、消費者物価の動きとは別に、資産価格が上昇し、バブルが発生するようなことがあれば、結果として、長い目でみた経済・物価の安定が大きく損なわれる可能性があります。このため、金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検し、経済の持続的な成長を確保する観点から問題が生じていないことを、強力な金融緩和を推進していく条件としています。』

まあこれ自体は決定事項として公表文書に織り込まれている訳ですけれども、第二の柱に関してちゃんと説明しているのはふーんという感じでありまする。

・基金買入の政策目的

『「資産買入等の基金」は、短期金利の低下余地が限界的となっているもとで、長めの市場金利の低下と各種リスク・プレミアムの縮小を促して、金融緩和を一段と強力に推進するために2010年10月に創設したものです。日本銀行のバランスシート上に基金を設けて、固定金利方式の資金供給に加えて、国債やCP、社債、さらにETFやJ-REITといった多様な金融資産を買入れています。』

ということで、これまた公式見解通りではございますが、「長めの市場金利の低下と各種リスク・プレミアムの縮小」という話をしていますが、はてさて今後どうするんでしょうねえという感じであります。長めの市場金利ったって足元のGCから2年までが既に0.105%とか0.11%になっていますし、3年とかの金利もいい感じの潰れっぷり。まあ長期金利の低下を促すのは買入でやるよりも時間軸効かせた方が良いですし(というか買入で低下させるのは無理というのはFRBが身を切って実践しているようにしか思えないのですが、何故かそういう話になっていないのが不思議である)、リスクプレミアムは既に縮小してますからねえ。

・財政ファイナンスではないという話

はあそうですか(棒読み)という所ですが。

『このタイミングで基金の増額に踏み切ったのは、先行きの内外経済の不確実性がなお大きい中で、最近みられている前向きの動きを金融面からさらに強力に支援し、日本経済の緩やかな回復経路への復帰をより確実なものにするためです。』

ふーんという感じですが、森本さんの場合は下振れを強調している分だけまあなんとなく整合性が取れない事も無いなあという感じですね。

『国債の買入額を増額した結果、基金とは別に趨勢的な銀行券需要に対応して買入れている国債と合わせると、日本銀行は、本年末までの間、月間で3.3兆円、年率換算で約40兆円のペースで大規模に長期国債を買入れていくことになります。ただ、こうした大量の国債購入は、物価安定のもとでの持続的成長の実現のために行うものであり、言うまでもなく、財政ファイナンスを目的としたものではありません。』

おお、この話も強調という所でして、一方で物価目途に関して将来的に引き上げみたいな話をしておりませんで、前半の景気に関するトーンはやや弱めに見えるのですが、金融政策運営に関してはYOU緩和やっちゃいなYO!タイプではない話をしているのがほほーという感じでした。


○期末にレポート出過ぎです(笑)

最近日銀の新着情報を見るとお判りのように・・・・・・・
[外部リンク]
 


お題「森本審議委員講演は微妙に特徴あるのかな?/資金循環統計関連の小ネタ」   2012/03/23(金)08:02:28  
  早速インフレフォビアキタコレとかいうニュースを拾っていたら・・・・
[外部リンク] 3年ぶり高水準
3月22日 16時19分

何か別のニュースを拾ってしまうあたくし。
[外部リンク] 東電議決権3分の2保有へ
3月23日 6時8分

更にこんなのも拾ってしまいますた(^^)。
[外部リンク] 20時25分


ということで(どういうことだ)まずは森本審議委員講演から。

[外部リンク]
 


お題「市場雑談とかオペ雑談とか何となく」   2012/03/22(木)08:01:35  
  例によって例の如く某モーサテを見てたらNY市況の話をしているひとが住宅市場について「最近の長期金利上昇で低金利がいつまでも続かないと考える人たちが住宅購入を早めて市況が回復する可能性も」とか中々斬新な話で、それならQEとかツイストオペとかいらねえよと思いましたです、はい(^^)。

しかしまあこの調子では歳出の改革とか出来ませんわなあと思う次第。
[外部リンク] 消費税修正案さらに見直しに
3月22日 4時0分

#どうでもいいがNHKニュースのサイトが一覧性悪くなって遺憾なのだが


○短国雑談

小見出しの部分でいきなり話が局地的であることを表明するあたくし(--)。

国庫短期証券(第268回)の入札結果
[外部リンク] 99円97銭4厘5毛
(募入最高利回り) (0.1023%)

(4)募入最低価格に 13.4380%
   おける案分比率

(5)募入平均価格 99円97銭4厘6毛
(募入平均利回り ) (0.1019%)

ということで、ここの所3か月TB入札は7日が0.1027/0.1043、14日が0.1023/0.1023と来てて、今回は0.1019/0.1023となりましたのでまあ金利低下という所でありまする。

21日に国債の絶賛大償還がありまして、そこで資金需給的には日銀当座預金残高が拡大するので、まー当然ながらその分に対応するキャッシュ潰しのニーズが出てくるということで、先週から21日渡しでの短国の買いニーズとか多かったので今回の入札が前回よりも強くなったのはまあ当然ちゃあ当然ではございます。まあ今週は期末の関係で短国の入札が明日もありますので、見た目入札ラッシュなのですけれども、資金需給の関係もありますし、今週入札が嵩む分来週の短国入札がありませんので、まあ特段短国の需給に問題が起きるとは思えない、つーかこれから需給がタイトになる方向でしょという感じですからこんなもんかと。

ただまあ以前のように為替スワップ絡みの海外ニーズが多い訳では無いので、0.100%を割ってまで買う人の量がそんなに多い訳では無く、金利はまたまた0.100%に張り付きという感じになるんでしょうなあとゆー所で。

#うむ、当たり前の話になってしまった


○オペ雑談

昨日は3か月基金オペのロール(3Mはロールものだけですが)がありました(ドルオペ部分は割愛しまふ)。

[外部リンク] 8,000 2012年3月23日 2012年6月18日

[外部リンク] 33,697 8,013 23.8

・・・・・・・・これわwwwwという応札倍率になっていまして、21日の財政払い超8兆6000億円はどこぞにとかゆー話ですが、まあこれはこれでそういうもんですという雑談を(^^)。

えーっとですな、昨日の財政払い超によって日銀当座預金残高は238000億円→311900億円とどどーんと増えておりますが、財政要因による資金余剰要因に対応して金利入札オペによる資金供給を絞っていて、オペの期落ちをロールしない攻撃を日銀が行っておりまして、今週は金利入札オペの期落ちペースが大変なことに。

あたくしの手(というかエクセル)集計ベースなので間違ってたらゴミンナサイなのですけれども、先週の15日に91760億円あった金利入札オペなのですが、16日に83753億円、21日に61745億円、22日に51735億円、23日に33729億円と、今週1週間で都合5兆円ほど金利入札オペが減るというプレイが炸裂しておりまして、来週月曜には15718億円、28日には7710億円になってこの調子でオペのロールをしない4月3日に金利入札オペがゼロになってしまうという事で半月で9兆円金利入札オペが落ちるという誠にアレな流れになる次第。

まあロールするかしないかは金融市場局の調節課の味噌汁なのでその辺は市井のあたくしの知った事ではございませんけれども、足元では金利入札オペが全然ロールされないので、そらまあ仕方ないから3か月固定オペに札を入れないといかんですわなという話になる次第。財政払い超の金って国債の償還金でして、その金は債券ディーラーには普通入ってこない(別にポートじゃないから償還持ち切りとか資金とポジションの無駄遣いはしない)のでありますので、国債ディーラーの資金ポジション的には金利入札オペが落ちた分悪化しますわなという事でありまする(ただしさっき申し上げたように21日の財政払い超に向けた投資家の短国買いがあって短国の在庫ポジションが軽くなっているのでその分は好転している)。


でまあそれはそれとして、金利入札オペをこのまま全部期落ちさせてしまう攻撃をするのかどうかってのはちょっとあたくし的には注目しておりまして、まあ基金オペに資金供給を寄せてしまえば基金オペのニーズは高まると思いますのでまあ基金オペ残高を積むという変な目標を作ってしまった手前、日銀の運用的にはウハウハという感じもしますし、もしかしたら基金オペの増発も可能かもしれない(まあ目の子で5兆円)ですけれども、これはこれで金融調節という意味では大袈裟に言えばパラダイムシフトというかレジームチェンジというか。

つまりですな、基本的に日本の短期金融市場では(主に財政要因による)資金需給の繁閑が激しいので、その分に対応するためにきめ細かい金融調節を行い、短期市場金利の振れを抑えるというのが日銀の金融調節という感じ(旧法時代はシグナルオペみたいなのはありましたが、現在は一応そういうのは無い事になっている)でありまして、そのような細かい調節をやらない欧米の短期市場と比べて短期市場金利の誘導目標水準に対するブレが少ない、というのが基本中の基本にあった訳ですわな。

ところが、まあ基金の拡大をやり過ぎたという原因なので意図せざる結果なのではあるのでしょうが、これから基金の買入の方も増えていくという事になりますと、まあ自動的に金利入札オペがゼロになるというのは時間の問題ではあったのですけれども、結構早めに金利入札オペがゼロになりますと、上記の「きめ細かい調節」という枠組みから市場のお作法が変わってくるかもねとか思うのであります。

従来はきめ細かい調節による短期金利のスムージングとか、準備預金の積みでもそれなりに調整しながら準備預金を積んで行くとか、まあその手の「細かい」動きが短期金融市場のお作法っぽいのがある訳ですれども、そもそも金利入札オペ形式での資金需給の繁閑に合わせたきめ細かい資金需給調整オペをやらないとなってくると、その辺の需給調整は市場にやらせますという話になる訳ですな。そらまあこれから想定されるジャブジャブ状態の内はどうでも良いでしょうが、(いつになるのか知りませんが)金利正常化に向けた動きという時になった時にはその辺りのノウハウが短期金融市場から失われている可能性もあり、まーある意味外的ショックに弱い金利形成になりそうな気もするなあとか勝手に思うあたくしなのでありました。

#超マニアックな話で何が何やらというネタでどうもすいません


○更にどうでも良いのですが時間軸雑談

2月の決定で時間軸がどうのこうのというのがございましたけれども、

『(2)当面、消費者物価の前年比上昇率1%を目指して、それが見通せるようになるまで、実質的なゼロ金利政策と金融資産の買入れ等の措置により、強力に金融緩和を推進していく。』(2月14日の決定会合声明文より)

という事で、ご丁寧に「金融資産の買入れ等の措置」とか書いてあるのですが、米国の時間軸って、

『In particular, the Committee decided today to keep the target range for the federal funds rate at 0 to 1/4 percent and currently anticipates that economic conditions--including low rates of resource utilization and a subdued outlook for inflation over the medium run--are likely to warrant exceptionally low levels for the federal funds rate at least through
late 2014.』(こちらは3月のFOMCステートメント)

ということで、時間軸はあくまでも「異例に低いFF金利」という事だけの話をしているのでして、先般ネタにした2月14日の決定会合議事要旨でFOMCの後出しじゃんけんをしましたですお!とか思いっきり表明していて、まあコミュニケーションポリシーとしてはグダグダだけども市場操作としては結果オーライとか思ったのですが、まあよくよく考えたら後出しジャンケンの宿命として、前の人よりもインパクト出さないといけないからという事で「資産買入」というのをご丁寧に加えてFRBよりも自分の手を(ある意味)縛っていますわなあと思うのでありまする。(米国はあくまでも「低金利」なので資産買入は別におかわりどころか残高維持をしなくても約束違反にならないが、日銀はこう書いた手前資産買入の残高を減らす訳にはいかないでしょ)

一方で米国様におかれましては足元の経済指標を受けて時間軸に対してのイメージに変化という話になっておりまして、まあ昨日ネタにしたシカゴ連銀エバンス総裁の指摘する「経済条件を示さないで時間だけで示す時間軸の弊害」みたいな話が出ている訳ですが、一部でネタになっているようなガイダンス文言の短期化みたいなのはちょっと出来ないなあと思うので、中々苦しいんじゃないかなあと思います。

いやまあガイダンス文言を手前に戻すというのもやってやれない事は無いでしょうけれども、それをやると同じ手が2度と使えなくなるという弊害がありまして、まあ2度と使わないという確信をもって突撃する覚悟なら良いでしょうが、将来の政策オプションを失わせるのはまあマズーでしょうし、大体からしてそれって従来の政策の否定になるのですが、逆さ絵のおじさんにおかれましては学者の癖にその辺無頓着な所があって、資産買入などに関してもその効果とかトランスミッションメカニズムとかの説明が割とコロコロと変わる(しかもその辺の政策ロジックがハチャメチャな点について何故か雨人は突っ込まない(あたくしが気が付いていないだけの可能性はありますが・・・・)というのがメリケンクオリティ)ので、平然とやってくる可能性も無いとは言えませんが、一旦伸ばした期日を短縮するとかよーやらんと思いますけどねえ。

で、この続きに日銀が次に緩和拡大するとして何がフィージブルかの雑談を書くつもりだったのですが、いざ書こうとしたら頭が整理されていない事に気が付くあたくしorzorz

#ということで今日はしょうもない雑談恐縮至極
 


お題「タカ派(インフレ重視)とハト派(失業率重視)の地区連銀総裁2名から」   2012/03/21(水)08:03:20  
  米債って何か大下げしたり大上げしたりで以前のウゴカンチ会長からまた元に戻ったんですかねえ。

○リッチモンド連銀ラッカー総裁のFOMC決定反対理由

毎度おなじみのラッカークオリティ。

[外部リンク] 16, 2012
Richmond Fed President Lacker Comments on FOMC Dissent
Richmond, Va.

11月はスワップラインに関しての反対でコメント(この時はプロッサー総裁の代打での票決参加)出していましたが、今回の反対理由は・・・・・・

『The Federal Open Market Committee released a statement following its March 13, 2012, meeting stating that the Committee currently anticipates that economic conditions are likely to warrant exceptionally low levels for the federal funds rate at least through late 2014. I dissented because I do not believe economic conditions are likely to warrant an exceptionally low federal funds rate for this length of time.』

今回は(FOMC声明文にもありましたように)ラッカー総裁は普通に直球ストレートでガイダンス文言の「現在の経済状況は2014年遅くまでの異例の低金利政策の維持を正当化すると想定する」という部分に対して「そら違うんじゃないですか」という思いっきり直球の反対で。

『The economy is expanding at a moderate pace, and inflation is close to the Committee's 2 percent objective. As the expansion continues, the federal funds rate will need to rise in order to prevent the emergence of inflationary pressures.』

経済は緩やかに拡大していてインフレは2%近辺にいます。経済の拡大が継続するとインフレ圧力を予防する為にFFレートの引き上げが必要になるでしょうと。

『The forward guidance is intended to represent our best forecast of the appropriate timing of changes in the Federal Funds rate, and my current assessment is that an increase in interest rates is likely to be necessary some time in 2013. "My views on the economy and monetary policy are also available on Richmondfed.org."』

で、ラッカーさんの見立てだと2013年には利上げが必要になるのでフォワードガイダンスの2014年遅くまでというのには反対ですという事で、インフレ重視の直球ストレートな話ではございました。


○シカゴ連銀エバンス総裁のフォワードガイダンス論

[外部リンク] Policy Communications and Forward Guidance

A speech delivered on March 16, 2012, at the International Research Forum on Monetary Policy Seventh Conference in Frankfurt, Germany.

でまあエバンス総裁のフォワードガイダンスに関する話ですが、ここの所エバンス総裁が主張している「Forward Guidance and Policy Commitment in an Explicit State-Contingent Policy」(途中の小見出しにもなっています)を主張していますので、まあその辺はいつもの話ではあるのですが。

冒頭の挨拶部分

『Thank you, Chris, for that generous introduction. And thanks to Matt, Gunter, Chris and Thomas for organizing such a great conference. I always enjoy being able to step back into the research world for a while-as things are going these days, it falls in the category of rest and relaxation! But another reason I enjoy doing so is that I, like most modern central bankers around the world, feel strongly about guiding policy with good theoretical and empirical economics. 』

シカゴ連銀というとリサーチ物がやたら沢山ある印象がございますが、エバンス総裁も元々シカゴ連銀のリサーチ部門のヘッドだったようなのでリサーチの話をするのはお好きなようでございますな。まあそれは兎も角として。

・非伝統的な金融政策はバランスシートポリシーとコミュニケーションポリシー

『The nonstandard policies emphasized by these lines of research have been important elements in the Federal Reserve’s toolkit over the past four years.』

という部分の前にまあ非伝統的政策の理論的背景ということでクルーグマンの「It’s baaack」やらバーナンキ&ラインハートのペーパーの話とかあったのですが長くなるので割愛してまふ。

『The Federal Reserve engaged in two waves of large-scale asset purchases (March 2009 and November 2010), and, more recently, extended the maturity of the assets on our books (September 2011). In August 2011, we added a particular type of forward guidance to our policy, first saying we would likely keep rates low until mid-2013 and then, in January, indicating that sub-par economic performance would likely warrant exceptionally low rates until at least late 2014.』

というのはFOMCが最近やった非伝統的政策。

『Working to complement these efforts and to improve FOMC communications more generally, we also added two major communications initiatives: A statement of our monetary goals and long-run strategies, and publication of FOMC participants’ projections for the federal funds rate.』

こちらは先般のデュアルマンデートの目標というか理解というかの話。

『I have strongly supported each of these developments, believing that they improved transparency and also provided welcome further monetary accommodation for the U.S. economy.』

改善された政策の透明性が望ましい更なる金融緩和効果を米国経済にもたらすと認識するので、これらの政策については大いに賛成です、という話なのですが、フォワードガイダンスは兎も角としてtransparencyの改善が追加緩和効果とは微妙に????な気もしますが、まあエバンス総裁はそのような認識のようです。

『However, as I have been talking about in public for some time, I think there are additional tools we could use to deliver more effective policy accommodation.』

エバンス総裁はより有効な金融政策の緩和をもたらすことのできるツールを提案ということで、これがまあ最近良く話をしている「物価による停止条件付き失業率コミットメント」なのですな。


・流動性の罠にある中銀にとって「予防的引き締め」は「セイレーンの歌」であると(^^)

ここの所面白いので小見出しつけてみた。

『In particular, I would like to see our forward guidance take a different form-one that explicitly ties liftoff in the funds rate to observable economic outcomes (You can think of this as a Ulysses-type forward guidance: We tie ourselves to the mast to avoid the siren calls of premature tightening.)』

という事で、()内の所が中々お洒落なのですが、オデュッセウスがセイレーンの歌に惑わされないで船を進めるために船員に耳栓して自分はマストに体を縛りつけるとかいうギリシャ神話の譬えが出てまして、まあその先にどうのこうのという話をしていませんが、「予防的な金融引き締め(premature tightening)」というのは中央銀行家にとってはセイレーンの歌のようなもので、それによって難破遭難しちゃうという中々良い譬えではないでしょうか(^^)。


ということでその続きですが。

『As I will talk about shortly, I believe such policy could provide more clarity about our attitudes toward providing monetary accommodation-and would be more in line with a structure I would have preferred to have seen in our August 2011 and January 2012 actions. This policy also can be structured in a way that would represent a balanced risk-management approach to achieving the dual goals of maximum employment and stable prices that the United States Congress has mandated to the Federal Reserve.』

でまあその後『Communications Enhancements』というお題の話がありますがその辺はとりあえず長くなるのでパス(一部面白そうな話もあるのですが・・・・)しまして。


・停止条件付時間軸に関連して

『Forward Guidance and Policy Commitment in an Explicit State-Contingent Policy』の所から。

具体的な提案に関しては毎度お話をしているのですが、その背景の所でまた「ゼロ金利制約に掛かったリクイディティートラップの際には「セイレーンの歌」に惑わされてはいけませんという話をしているのがお洒落。

『As we know from the work of Michael Woodford and Gauti Eggertsson, Ivan Werning, Paul Krugman and others, the optimal policy response to a liquidity trap may involve a commitment to keep policy rates quite low for a period of time after the real equilibrium rate has risen enough so that the zero lower bound is no longer binding. This is a strong form of forward guidance akin to Ulysses tying himself to the mast to avoid changing his mind upon hearing the siren’s seductive music.』

ただまあ実際にはその「均衡実質金利」などは直接観測できませんので、その代わりに「流動性の罠を十分に脱した事を確認できる」ための「トリガーとなる経済指標」を用いて金融緩和政策の継続を行うべきである、というのが背景にあるという事ですな。

『Of course, in the real world, we cannot observe the equilibrium real rate, and so we cannot directly implement such a policy. We can capture the spirit of these recommendations, however, by committing to keep policy rates exceptionally low until certain observable economic triggers are met that would be consistent with the economy being well past the liquidity trap.』


でまあエバンス総裁はいつもの「失業率7%、ただし物価3%を超えない範囲で」という経済条件紐付けの時間軸政策を提唱しているのです(その辺りの話は長くなるので割愛)が、そこ見てるとちょっと微妙な部分もありまして・・・・・

『I would argue that this inflation-safeguard threshold needs to be well above our current 2 percent inflation objective. This is consistent with the theoretical work showing that extraction from a liquidity trap requires the central bank, if necessary, to allow inflation to run higher than its target over the medium term. My preferred inflation threshold is a forecast of 3 percent over the medium term.』

まあその数値が2%より高くならないと変なのは仰る通りなのですが、「中期的に3%」というのはそこに恣意性が入らないかという気がするのでちょっとどうなのという気がするんですけどね。

『For a central bank like the Federal Reserve that has a statutory dual mandate, this seems like a risk that we should be willing to accept. We would suffer some net policy loss if the gains in employment did not occur. But we certainly have experienced inflation rates near 3 percent in the recent past and have weathered them well. Such an experience would not be anything close to the debilitating higher inflation rates we saw in the 1970s or 1980s. And 3 percent isn’t high enough to unhinge long-run inflation expectations. Indeed, I think our new framework commitment to a 2 percent long-run inflation goal would help anchor inflation expectations if we undertook this policy strategy.』

ということで「中期的に3%」で無問題という話の背景を説明しているのですが、しかし「長期的なゴールで2%」という目標のようなものを置きながら「中期的に3%までの物価上昇を容認」という政策運営ってそれはインフレ期待のアンカーという意味では混乱を来すのではないか(エバンス総裁はI think our new framework commitment to a 2 percent long-run inflation goal would help anchor inflation expectations if we undertook this policy strategy.って言ってるけど)と思いますけどにゃ。


・カレンダーデートのガイダンスは経済条件を明示していない点が問題

最後に『Why I Prefer the State-Contingent Policy to Calendar-Date Guidance』という話がありますが、まあこれはそういう事が背景です。

『There has been much talk about the economic conditionality underlying our calendar-year guidance-the phrase in our FOMC statement that says the Committee “anticipates that economic conditions … are likely to warrant” that precedes the late 2014 forward-guidance date. But those conditions have not been spelled out.』

時期はあるが経済条件が書いてないですなと。

『Suppose as we move through next year that our projections for 2014 have an unemployment rate above 7 percent and inflation close to 2 percent. Some might argue then that the economic conditionality in the statement has been met and we should begin to remove accommodation. To me, in the absence of some new compelling evidence about the natural rate of unemployment or an unhinging of inflation expectations, this would represent an unwarranted tightening of policy. (Indeed, the mere chance that this may occur may be diminishing the degree of accommodation in place today.)』

つーことで、たとえば来年になって2014年の経済見通しが「失業率7%でインフレが2%近辺」となった時に、金融政策の引き締めを行うかどうかという見方がややこしい事になるでしょ、という事ですな。エバンス総裁的には一部の緩和のレベルの引き下げの可能性は無い訳では無いが、引き締めは有り得ませんという話のようですね。

『The economic thresholds I am proposing put a higher and more predictable standard on the removal of accommodation. 』

というのが結論なのですが、まあインフレ重視の人たちとは思いっきり対照的であるっつー所を鑑賞する為に引用してみましたが、今回読んでて一番のあたくし的ツボは「セイレーンの歌」の所ですな、うんうん。

#ということで完全に今日は趣味のコーナーでしたすいませんすいません
 


お題「面白かったり残念だったりする2月決定会合議事要旨」   2012/03/19(月)08:04:20  
  ○時間軸政策では追加緩和余地を見せてますな

・追加緩和おかわりの姿勢について

『委員は、「中長期的な物価安定の目途」の導入と併せて、「日本銀行は、『中長期的な物価安定の理解』に基づき、物価の安定が展望できる情勢になったと判断するまで、」という時間軸の表現についても見直すことにより、政策姿勢の明確化を図ることが望ましいとの考え方を共有した。』

別に変える必要あったんかねという気はするのですが・・・・・・

『同時に、実質的なゼロ金利政策以外に実際に行ってきている政策措置も念頭に置きつつ、時間軸政策の対象となる政策運営に関する記述を「実質ゼロ金利政策を継続していく」から「実質的なゼロ金利政策と金融資産の買入れ等の措置により、強力に金融緩和を推進していく」に置き換える方が、より正確かつ能動的な表現となり、日本銀行の政策姿勢が伝わり易くなるとの見解で一致した。』

まあやる気を見せたというのもあるけれども、資産買入を今後も継続または拡大するというのを示しましたということで・・・・・・

『何人かの委員は、見直し後の表現であれば、日本銀行として、今後も必要に応じて追加的な手段を講じていく姿勢にあることがより分かり易いとコメントした。このうちの一人の委員は、こうした見直しにより、時間軸政策の効果は強化されることになると述べた。』

追加緩和を今後も行うというニュアンスの重要性を何人かの委員が主張とな(^^)。


・FOMCにいちゃもんワロタ+α

『また、別のある委員は、時間軸政策の継続期間について、特定の時期で示す方法や、特定の指標等の公表値と紐付ける方法と比較して、現在日本銀行が採用している、経済物価情勢に関する政策当局の予想と紐付ける方法は、先行きの金融政策に関する期待の安定化を図るとともに、政策の信頼性を維持する観点から望ましいとの見方を示した。』

どう見てもFOMCディスりですという感じですが、特定の指標等の公表値と紐付けていないという話をしているのも注目な。あくまでも「中長期的な物価上昇率」についての「目途」ですから間違えないようにと言っても先般の総裁記者会見での質問を見てもそこを正確に把握してそうな記者は質問4本だかあったうちの1本だけだったように思えます。


・一応第2の柱は残る

『複数の委員は、今後の金融政策運営に当たっても、これまで同様、金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検し、わが国経済の持続的な成長を確保する観点から、問題が生じていないことを確認していくことが重要であり、このことについて、適切な情報発信に努めていく必要があると述べた。』

一応残っているのですけれども、まあそこまでの話を見ているとちょっと空しい感じもしますな。



○追加緩和の部分があまりにもグダグダすぎる点について

とまあここまでもオモロスですが、その次の部分がこれまた今回の白眉かも。

『委員は、こうした政策運営に関する情報発信のあり方の見直しに併せて、一段の金融緩和強化策を講じることが、日本銀行の政策姿勢の明確化を行動で裏付け、その効果を高める観点から望ましいという認識を共有した。』

ということですが・・・・・・・・

『複数の委員は、こうした政策の組み合わせにより、長めの金利や企業・家計等の意思決定に働きかけ、金融緩和の効果をさらに強めることが期待できると述べた。また、委員は、このタイミングで金融緩和の強化策を講じることは、先行きの内外経済の不確実性がなお大きい中で、最近みられている前向きの動きを金融面からさらに強力に支援し、わが国経済の緩やかな回復経路への復帰をより確実なものとする観点からも重要であるという考え方を共有した。こうした認識や考え方を踏まえて、具体的な金融緩和強化策についての議論が行われた。』

・・・・・・・・・えーっと、追加緩和しますお!というのは判るのですが、景気認識とか金融市場とか、どの辺りに対して問題があって、それに対してどのような経路で政策効果を出そうとして追加金融緩和政策を実施するというような話がろくすっぽ行われていないというか、そもそも何か気合みたいな話しか無くて、政策ロジックに関する意見の集約が行われているような気配が見当たらないのは気のせいでは無いように思えますが。


『まず、資産買入等の基金について、大方の委員は、日本銀行の政策姿勢の明確化を行動で裏付ける観点から、10兆円程度という思い切った規模の増額を行うことが適当との見解を示した。これらの委員は、買入れの対象については、現在の金融環境等を勘案すると、長期国債とすることが適当との認識を共有した。このうち複数の委員は、本年末までに増額を完了することが適当と述べた。』

・・・・・・・・・・こらまた何じゃそらという感じでして、まあさっきの所も気合みたいなのが先にありきの印象が強かったですが、この部分に至ってはどう見ても10兆円先にありきです本当にカムサハムニダという感じでございまして、その10兆円を実施するためという結論が先にあって、10兆円を積むためにフィージブルなのは長期国債(と言っても2年以内ですけど)の買入を拡大するのが適正、という風に話が進んでいるとしか思えん。

そらまあクレジットスプレッドとかは縮小してるし、ターム物金利は低下しきっているので、CP社債買入や短国買入、固定金利オペの拡大はフィージブルじゃないのは判りますし、ETFだと10兆も増やせないしREITなら猶更だから消去法で国債になるというのもまあ判るには判りますけれども、本来は「こういう効果を出したいから基金の拡大をこのような資産クラスで行って、その額を(まあ腰だめの数字であっても)考えてみたらこうなりました」という順に話が決まる筈なのに、今回はその辺が思いっきりグダグダになっていて、しかもその点を議事要旨で思いっきり出しているのがまあ清々しいっちゃあ清々しいですが・・・・・・

ただね、これだと結局の所追加金融緩和なりの金融政策変更を行うという際の政策変数というかトリガーも判らんですし、何をどう考えて追加緩和をこのように行ったのかというのも判らんですし、まあ金融政策のコミュニケーションポリシーとしては極めて訳ワカランチ会長になってしまいましたね、という所かと思いまして、その前の目途の部分でコミュニケーションポリシーの改善みたいな話をしているのは何ですねんという悪態をつきたくなる所ではございますな。


あとはおまけみたいなもんですが。

『何人かの委員は、今回10兆円程度の増額を行うとすると、趨勢的な銀行券需要見合いの買入れと合わせ、日本銀行による長期国債の買入れ全体としてみると、年率換算で約40兆円という大規模なものとなることに言及し、こうした買入れが財政ファイナンスを目的としたものでないことを明確に意識し、対外的にも説明していくことが重要との見解を示した。』

とか言いながら今後の追加金融緩和余地に関する話も前の方ではあった訳で、もはや意味が判りません(いやまあ追加金融緩和余地の話とこの話は別の人がしているんでしょうけど)。

『何人かの委員は、わが国経済のデフレからの脱却は、成長力強化の努力と金融面からの後押しを通じて実現されていくものであり、民間企業、金融機関、政府、日本銀行がそれぞれの役割に即して取り組みを続けていくことが重要であるとの見解を述べた。』

まあそうなんですけど日銀も率先して給与削減とかデフレ政策してますけどね!!!!

#ということで中盤以降ほぼ全部引用という引用大会で恐縮至極でした
 


お題「面白かったり残念だったりする2月決定会合議事要旨」   2012/03/19(月)08:03:53  
  ○中長期的な物価安定の目途に関する部分から既にアレなテイストを醸し出す

とまあ景気認識に関する部分を引用しましたが、ここまではマクラみたいなもんで、この先の『.当面の金融政策運営に関する委員会の検討の概要』(本文8ページより)がアレでござる。

・導入に至った経緯の部分からもうアレ

もうね、のっけからツッコミどころ満載のアレでございます。オモロイから改行してポイントを読みやすくしてみるつもり(機種依存文字は原文ママですのでマカーの皆様ご勘弁)。

『当面の金融政策運営を検討するに当たって、委員は、

金融政策運営に関する情報発信については、かねてから、より良いあり方を模索する不断の検討が必要との認識が委員間で共有されてきたこと、

そうした中、前回会合では、米国FRBにおいて情報発信のあり方を巡る検討が進められていることを踏まえ、何人かの委員から改めて、「中長期的な物価安定の理解」や、それに基づく時間軸の示し方について、検討していく必要があるとの問題提起があったこと、

実際に、米国FRBが物価安定に関する「長期的な目標(longer-run goal)」を示したことを契機に、中央銀行の物価安定に対する姿勢について関心が改めて高まっていること、

等を踏まえ、金融政策運営に関する情報発信のあり方について議論することにした。』

もうね、最初の部分でいきなり楽しいのですけれども、まあ,話屬い箸い騰△辰堂燭任垢佑鵑箸いο辰任靴董◆崛芦鷁餽腓馬辰ありましたですお!」というのを(1月の決定会合議事要旨にも書いてありましたが)アピールしているところが日銀なりの宣伝だと思うのですが、それならお前らの方が率先して実施すりゃよかったじゃんという話でございまして、実に残念感溢れる話ですが・・・・・・・

直後のを読みますと「FRBが実施した政策の結果を見て反応しましたですお」と思いっきり仰せでございまして、おまいらの金融政策決定変数はFOMCか!!と盛大にツッコミたくなるようなお話ですが、まあ逆に言えばこういう表現を思いっきり入れているのはある意味清々しいまでの開き直りっぷりとも言えまして(-_-メ)、とりあえずヤケクソモードになっていたというのが良く判る部分が冒頭から炸裂するのであります。

でですな、まあ確かに「FRBの出方を見てから施策を打ち込む」とやった上に、ちょうど米国の経済指標が強くてフォワードガイダンスってコミットメントじゃないよね的な状態になってきた事もありまして、市場タイミング的には大変に結構な結果とは相成りましたけれども、まあ金融政策ロジック的には見事なまでに政策変数外部依存的なものを見せてしまったという事で、コミュニケーションポリシーとしては誠に遺憾に存じますという事ですし、こうなりますと今のFRB(というかバーナンキ)がまさにそういう感じですけれども、「市場の尾を追う犬」に日銀もなってしまい、そうなりますと第2の柱もマクロプルーデンスもどこかへ飛んでしまいますなあ(一応この時の声明文などには第2の柱は入っていますしこの後にも出るには出ますが)という流れへと踏み出してきてませんかねえという感じがする訳で。


・物価安定の理解の変更点

『「中長期的な物価安定の理解」の位置付けについて、大方の委員は、日本銀行の政策姿勢が伝わり難いとの指摘が一部にあることに触れ、日本銀行が目指すべき中長期的に持続可能な物価安定と整合的な物価上昇率を「各政策委員の理解」として示していることが、その一因となっているとの認識を示した。』

別にアンダースタンディングでもパースペクティブでも判りにくい訳でも無いような気がするんですけど、中長期的なという概念入れたら理解でも目標でも大差ないような。

『これらの委員は、概念的定義、時間的視野、中心的指標といった、日本銀行の物価安定に関する基本的な考え方は変わらないが、これまで「各政策委員の理解」として示してきた物価上昇率を全政策委員の一致した見解である「日本銀行としての判断」というかたちで公表すれば、日本銀行が目指す物価の安定をより明確にできるのではないかと述べた。こうした意見を踏まえて、中長期的に持続可能な物価安定と整合的な物価上昇率として、政策委員全員で共有できる数値表現について検討することとなった。』

まあ日銀としての見解を示しました従来は政策委員の見解の集合体ではなくて機関決定という意味での理解でしたから違いますよという話ではあるのですが、そもそも従来の物価安定の理解だって公表文書として出ているものは議決事項(展望レポートでの見通しであれば議決はしているけれどもそもそも単なる数値分布なのでその分布の表現自体は一義的に決定する)なのですから、まあ何と申しますか象徴的な違いのような気もするんですけどねえ、まあいっか。


・で、その数値について

『具体的な数値表現を検討するに当たって、何人かの委員は、従来同様、 物価指数の計測誤差(バイアス)、 物価下落と景気悪化の悪循環への備え(のりしろ) 、 家計や企業が物価の安定と考える状態(国民の物価観)の3つの観点を踏まえる必要があると指摘した。』

まあこの辺は公表文書にもありましたな。

『このうちの一人の委員は、財政政策の発動余地が狭まっていること等を踏まえると、従来より厚めののりしろを確保する必要があるとの見解を示した一方、その他の委員は、3つの観点について、昨年4月の「中長期的な物価安定の理解」の点検時から大きな動きはないと考えられると述べた。』

厚めののりしろが必要とな(1名だけど)。

『多くの委員は、政策姿勢を明確に示すためには、ピンポイントの数値で示すことが望ましいが、日本経済の構造変化や国際的な経済環境などを巡り、先行きの不確実性が大きいことを踏まえると、ある程度幅を持って示しておく必要性も小さくないとの見解を示した。』

ふーんという感じですが、この先に出てくる話が色々とアレ。


・1%の数値は将来的には引き上げることになるでしょうとの事ですが

『何人かの委員は、現在の国民の物価観が低めであること等を勘案し、当面は、現在「中心」として示している物価上昇率1%を目指すとしても、より長い目でみた場合には、目指すべき物価上昇率は1%を上回る水準に高まる可能性があり、この機会を捉えて、こうした可能性を踏まえた表現に変更することが考えられるとの見解を示した。』

『このうち複数の委員は、「1〜2%」という表現も一案であると述べた。』

ほほうという感じですが、この後の方(結論部分)にもあるのですが、まあ1%の数値を中間目標的なイメージで考えるべきというようなニュアンスの人がそれなりにいるという感じではございますが、しかしそうなりますと時間軸ってどうなるんでしょうねえ、まあ今すぐにどうのこうのの話ではないから良いけどさ。


・どう見ても本末転倒です本当にありがとうございました

その次がアレ。

『また、ある委員は、為替相場が長期トレンドとして一方向に傾くことがないよう、長期的には主要国の多くと共通の物価上昇率を目指す必要があり、現状、それは「2%」であると述べた。』

というのを見た時にはさすがにのけぞりましたが、それってどこのカレンシーボードだよって感じでありまして、いやあのまず最初に考えるべきなのは「国民経済的に一番適切な物価水準はどこか」という話であって、まず最初に為替の話が来るとか、お気持ちは判るけどその理屈はどう見ても本末転倒です本当にありがとうございましたという所でありまして、これ誰の意見なのか思いっきり興味があります事ですよ(ニヤニヤ)。

『別の一人の委員は、わが国が直面している経済状況は海外主要国と異なることから、必ずしもこれらの国と同じ水準まで目指すべきことにはならないと述べた。』

『これに対し、何人かの委員は、従来の「消費者物価指数の前年比で2%以下のプラスの領域にあり、中心は1%程度」という表現を大きく変える必要はないと考えていると述べた。』

まあこちらの方がさすがに穏当なように思えますけどね。


・結論部分もまあ先行きの引き上げの可能性という感じですな

『こうした議論を経て、委員は、当面、目指すべき物価上昇率は「1%」とし、より長い目でみた場合には、中長期的に目指すべき物価上昇率が変わり得ることを踏まえ、「2%以下のプラスの領域にある」と幅を持って表現することが適当との見解で一致した。』

まあさっきの所およびこの辺を見ると1%が2%とかになる可能性もあるという話っすね。


・表現方法に関して

『多くの委員は、これまでの「理解」という言葉の語感からは、日本銀行が受け身的に経済物価情勢の改善を待っているかのような印象を受けがちであり、能動的に達成を目指す姿勢が伝わりづらいとの認識を示した。』

ほうほうそうですか(棒読み)。だって長期デフレの原因は構造問題とか言う麿がいる(その主張はそれはそれで正しい面もあると思いますけどね)んですもんねえ。

『また、何人かの委員は、 嵬槁検廚蓮一定の物価上昇率を維持するために、短期的な物価の振れに対して機械的な政策運営を行う印象を与えがちである、 「目標」や「定義」は、固定的・硬直的な語感があり、日本経済の構造変化や国際的な経済環境などを巡り、先行きの不確実性が大きい状況下では相応しくない、 「目安」は、政策姿勢を示していく上では「理解」と同様、曖昧さが残る、と述べた。』

ふーん(棒読み)。

『こうした議論を経て、委員は、上述の中長期的に持続可能な物価安定と整合的な物価上昇率について、「中長期的な物価安定の目途」と呼ぶことが適当との見解で一致し、その英語表現については「The price stability goal in the medium to long term」とすることが相応しいとの認識を共有した。』

もう英語だけで良いんじゃないですか(ニヤニヤ)。とここまでが物価安定の目途。
 


お題「面白かったり残念だったりする2月決定会合議事要旨」   2012/03/19(月)08:02:50  
  今朝(というか昨日のニュースみたいですが)一番ウケたニュースはこの盛大な「お前が言うな」でしょうなあ(^^)。
[外部リンク] 除く生鮮食品)の前年比について、委員は、概ねゼロ% となっており、先行きは、当面、ゼロ%近傍で推移するとの見方で一致した。』

さいですな。

『そのうえで、複数の委員は、食料・エネルギーを除く消費者物価やGDPデフレータの下落が続いている点に留意する必要があると付言した。』

ほっほー。

『そのうちの一人の委員は、GDPデフレータと消費者物価指数の動きに乖離がみられる要因について、 円高局面における輸出企業の価格設定行動、 原材料高局面における輸入企業の価格設定行動、 投資財等の著しい品質向上の影響、の3点に整理したうえで、物価情勢の判断に当たっては、消費者物価指数を中心としつつ幅広い指標を点検することが適当であると述べた。』

はあそうですかという所ですが、その後の金融面の動向の所にこれまた物価の話が。

『複数の委員は、家計や企業の短期的なインフレ予想がこのところ幾分低下していることに言及した。このうちの一人の委員は、こうした動きはインフレ率が中長期的にみて安定的な水準(アンカー) に収束していくペースを遅くする方向に作用するので、十分な注意が必要であるとの見方を示した。』


・・・・・・・・ということで、まあ追加緩和する言い訳じゃなかった政策ロジックは何となく取り繕じゃなかった構築されているというのがこの部分であります。
 


お題「金融経済月報も判断を微妙に引き上げ/その他雑談」   2012/03/16(金)08:08:36  
  これって発電所立地の地元の収入が減る方向のような気がすんだが、そうなった場合に発電所の建設や維持に悪影響与えないのかなあ・・・・・
[外部リンク] “広告・寄付金認めず”
3月16日 5時8分

○何となく雑談

・米債マーライオン動向とかの雑感

[外部リンク] 2012/03/16 04:40 JST

『3月15日(ブルームバーグ):米国債相場は下げを消す展開。10年債利回りは約4カ月ぶり高水準から低下した。テクニカル指標で、国債が短期間に下げ過ぎていた可能性が示唆されたことが手掛かり。』(上記URLより)

・・・・・・・・・・・・??????というような理由になっておりまして、本当はどうなんですかねえという気もしますが、まあ経済指標は強いわ株価は上昇するわという中で引けでは前日比あまり変わらず近辺となったのはふーんという感じではございます。

でまあそれはそれで良いのですが、どう見ても最近の米国ミニマーライオン相場って「市場期待のコントロールの難しさ」を示しているのだと思います。

特に昨日の日本時間での米債の売られっぷり見てますと、2年が0.40%に乗ってみたり5年が1.10%に乗ってみたりと、どうも円債を見慣れているあたくしから致しますと金が落ちてるようにしか見えない水準に見えてしまうのですが(^^)、フォワードガイダンス文言の「2014年遅くまで低金利政策を継続」というのと全然整合しない(特に2年の)金利水準とか素敵なミスコミュニケーションという感じでございますわな。

まあ2年に関しては「長期債購入+資金吸収」というセットが行われた場合にGCや実効FFレートが上昇する事も織り込むとこうなるのかもしれませんけれども、いずれにせよ「長期金利をマニピュレート可能である」という理屈に基づいたFRBのコミュニケーションポリシーに無理が生じてきている、ということだと思われます。

結局ね、時間軸政策とかのようなもので市場金利をコントロールすると言っても、コントロールできるのは所詮は「政策金利の先行きが読める範囲内+少々」という期間の金利であって、期間内の政策金利の定積分みたいなイメージでブレークイーブンは何ぼですねんというような発想で金利の計算ができそうな所まで、という事なのでしょう。

長期金利のコントロールが出来る、というのはやはり幻想であって、FRBも一時長期金利コントロールしていたようには見えますが、それは逆に緩和政策やってもまだまだ景気回復しませんよねというような認識が続いている時だったからこその長期金利コントロールだったのではないかという風に思うのであります。

つーことで、まあ今後米国経済が調子よく回復するのであれば、益々コミュニケーションポリシーが難しくなって特に長期金利とかが本格的マーライオン相場とかもやってくれそうな風情ではございますが、まー現実的にはただの偽りの夜明け第3弾のような気もしますので、この程度の金利上昇でドヤ顔でコミュニケーション云々言うのもちょっと先走りではないかと存じますが(^^)、今のうちに言っておかないと(相場が戻って)言いそびれると困るので書いてみますた(--)。


・引け際(引け後?)謎の超長期売り???

昨日の債券市場はまあ先物が親の敵のように売られておりましたが、その一方で超長期とか入札もあったのにその入札までもが堅調という、絵に描いたようなベアフラット相場になりやがる状態。

で、昨日中短期が強いですなあとか言ったのが何かの呪いになったのかどうか存じませんが、上がったり下がったりしているうちに5年の気配の方が10年の気配よりも弱くなるとかこちらも何かアレでございましたが、結局どこに実弾の売りが出ているとか今一歩ワカランチ会長(先物が売られているのだけは間違い無いですが^^)でしたがまあよー売ってましたな。

でですね、昨日の債券市場ちゃんの謎というかアレだったのは最後の最後にあった超長期の挙動でして、引け前15分辺りでは先物が前日比70銭とか下がっている中で10年が+3.5/+4.0とかの水準で20年が+1.5/+2.0の水準とか(しかも新発は1.80ビット)というようにやたら底堅くて栄耀栄華を誇っていたのでありますが、引け直前なのか直後なのかよー知りませんが最後の最後に急に20年とかの気配がゲロゲロになってしまい、終わってみれば引値ベースで10年カレントと20年どっちも5毛5糸甘(先物は85銭安)とかになりやがりました。引け前後の一瞬で2毛5糸気配が変わるとか、どう見ても売りが出ているのですが、誰の売りか存じませんが嫌がらせというか品の無い売り方してるなあと思いながら見るのでありました。

いやね、超長期入札が強くてその後売りが出てゲロゲロマーライオンというと超長期62回の入札(2003年のお話^^)を思い出すあたくしなのですが、まあ昨日に関しては「入札強かったけど誰も買わなくて相場崩壊」という話でもなさそうではございます(と言ってるけど本当にそうだったらオソロシス)けど、一瞬ちょっとびっくらこきました。まああの時は何せ絶対水準が0.8クーポンのオーバーパーでして、今回は別に最終投資家が全員ドン引きするような絶対水準ではありませんからだいぶ違いますけどね!


・消費税が予想通りの展開

[外部リンク] 意見集約の行方は
3月16日 5時8分

『民主党の前原政策調査会長は、消費税率を引き上げるための法案について、16日、党内の意見集約を図りたいとしていますが、閣議決定への反対も根強く、執行部の中からも16日中の決着は避けるべきだという意見が強まっています。』

『15日までの議論では、経済状況によっては引き上げを見合わせることができるとした「景気弾力条項」について、政府が経済の成長戦略で掲げる名目3%を上回る経済成長率など、具体的な数値を明記するよう求める意見が相次ぎました。また、消費税率を10%に引き上げたあとの税制改革の方針を、法案の付則に「平成28年度をめどに必要な法制上の措置を講じることとする」と明記していることに対し、「将来の増税を示唆するような付則は容認できない」として、削除を求める意見も出されました。』(上記URLより)

・・・・・・・・・・・やはりこう来るかという感じですが、元の話だって別に今すぐ消費税引き上げやれという話でも無いのにこの揉めっぷりとか財政健全化やる気はないとしか思えませんなあ。

いやね、今日は米債がいったん止まった感じだから特にネタになりにくいですけれども、海外金利が上昇する中でこの辺のネタが復活すると時期的に期末の空白期間ですからねえとかいうのはあるんですけどね。

ただまあ足元の金利上昇って実はそんなに困っている人が少なさそうなイメージ(あくまでもイメージ)なので、そうそうオモシロ相場にはならないとは思いますけどね(相場は基本的に「皆が困る方向」に動くものです^^)。



○金融経済月報から少々

しょうもない能書き書いてたら時間が押して来たので簡単に。

[外部リンク]
 


お題「市場雑談/ニュースヘッドラインとのイメージ差がある総裁会見テキスト」   2012/03/15(木)08:06:17  
  ・成長基盤強化に関連して

これは良い質問。

『(問) 2点お伺いします。成長基盤融資については、2010年6月から色々な批判等もあったかと思います。場合によっては、金利の引下げ競争につながるとか、中央銀行としての役割を逸脱しているという声もあったかと思います。そこで、今回、2年間の延長、さらに拡充を決められたこの施策の分析と総括――どういった効果があったのか――を教えて下さい。もう1点、米ドル特則ですが、わが国経済の成長に資する外貨建て投融資について、具体的にどういうものを想定されているのか。場合によっては、国内の雇用を脅かすような企業の海外進出といったものも外貨建て投融資につながるかと思うのですが、この辺のバランスを教えて下さい。』

これがまた答えがクソ長いのですけれどもかいつまんで。

『(答) まず、成長基盤強化について、一部の金融機関から、ご指摘のような懸念が示されていたことは事実です。もっとも、この措置に対する理解が浸透するにつれて、そうした懸念の声は以前ほど強くなくなってきていると認識しています。』

はあそうですか、まあ応札は続いているからそう言ってしまえばそうですけど。

『今回、小口特則を導入したわけですが、「小口」の世界は、金額当たりの手間やコストが相対的に大きいことを踏まえると、金利引下げ競争という形ではなく、個々の金融機関が独自の目利き力や特徴を発揮しやすい分野であると考えています。』

・・・・・・・・・・・?????????何か良くワカランチ会長なのですが、そもそも日本の金融機関って現状でファンディングに制約の無い状態というか預金超過で貸出先が無くて困っている中でもあるので、何かまあこの辺りの話ってどうも日銀の説明が腑に落ちないような感覚があるのですが。

で、効果について。

『それから、この効果をどう評価するかです。私どもが、この制度を始めた時から繰り返し申し上げていることは、これは「呼び水」であるということです。いつも強調していることですが、デフレから脱却するためには――これだけ金融が緩和されているわけですから――、この金融環境を最大限活かしていく、成長力を強化していくことが不可欠です。私どもとしては、日本経済が直面している最大の問題は、この成長力の強化であるというメッセージを送り続けているつもりです。』

ほほう。

『その際、日本銀行として、自分たちもできることは最大限やるという姿勢をみせない限り、これは単なる言葉で、力を持たないと思います。』

と、ここだけ切り取るとやる気満々発言にも見えますが・・・・・・

『そういう意味で、この制度を始めた2年前と現在を比べた場合、少しずつ成長力強化が重要であるという認識がやはり高まってきており、私はこれが最大の効果だと思っています。』

まあ何ですな、麿的にはそれなりにサービスフレーズを散りばめているとは思うのですけれども、この結論を意地悪く読むと「デフレ脱却のためには成長力強化が重要という我々の理屈がやっと広まってきました!!!」と言っているようにも見えるという代物でございまして(-_-メ)、まあ微妙な流れですなあ(ニヤニヤニヤ)。

『当初は、確かにご批判もありましたが、現実に、色々な金融機関の経営者の方から、「日本銀行がこういう施策を打ち出したことを契機に、改めてこの問題に取り組む態勢を作りました。その結果、色々な反応も出ています」という声も聞いています。』

ヒント:ヨイショ


でまあ米ドル特則の話については引用しようかと思いましたが、麿先生も発言の最後で仰っているように、何かまあフワフワした話なので引用しても何ですなあという感じです。

『今、抽象的に申し上げましたが、これをどういう形で実現していくのかについては、今後、十分に意見交換をし、具体案を詰めていきたいと考えています。』


・追加緩和の効果について

これまた良い質問。

『(問) 先月打ち出された包括緩和の延長の金融緩和強化について、改めて確認させて下さい。総裁としては、どういった経路で、先般の追加緩和がデフレ脱却に資するとお考えなのか、つまり、長めの金利を下げることに主に働きかけるということなのか、為替市場を通じてなのか、もしくは実質成長率やインフレ期待に働きかけることを主眼においているのか、そのあたりをもう少し詳しく教えて下さい。』

『(答) 先般の措置の中で、まず「中長期的な物価安定の目途」についてですが、これは、日本銀行という組織にとっての目指すべき物価安定の数字を明らかにしたものです。こうした数字が明らかになることによって、人々の将来の物価に対する予想がしっかり数字にアンカーされていくということを期待しています。それから資産の買入れについては、現在、国債やリスク性の資産を買い入れています。これはいずれも、買入れを行うことによって金利の低下を促していくものです。金利の低下の効果が、色々な形で経済全体に染み出していくということです。そういう意味では、基本は、今回のケースではあくまでも中短期金利を下げていく、そしてそのことが経済・金融全体に染み渡っていくことを期待している、ということです。』

つまり、目途についてはインフレ期待に働きかける、資産買入基金については中短期金利(中長期金利ではない事に注意)の引き下げに働きかける、ということですね判ります。


・複数ニュースベンダーのヘッドラインとちょっと違うイメージが

一昨日のブルームバーグニュースから引用。

[外部リンク] (2)

あたくしが聞いたりした限りではこのヘッドラインはブルームバーグの他にクイックも打っていたようでして、このヘッドラインだけを見ると「白川総裁が追加金融緩和によって円安株高が進んだという認識を示した」→「円安株高の為に金融緩和を更におかわりする姿勢を示した」とかいうような発想になったのかどうか知らんですが、まあ会見報道のトーンが麿積極的という感じでしたので報道ヘッドラインが出る中で円安モードアゲインという感じになったのですけどね。

該当部分の総裁発言を引用するとこうなります。

『(問) 前回会合で、事実上のインフレ目標を導入されましたが、現時点で、その政策決定をどのように評価しているか教えて下さい。また今回、成長基盤融資制度の拡充を決められましたが、物価上昇率1%の上昇に向けて、今後も様々な施策を次々と打っていかないといけないという認識なのか、それとも打てる施策はだいぶ打ち切ったという認識なのか、総裁のご認識を教えて下さい。』

『(答) 前回、日本銀行は「中長期的な物価安定の目途」を発表し、併せて金融緩和の強化を決定しました。その後の経済の動きについては、先程申し上げた通りですが、金融資本市場の動きをみると、国債利回りは中短期ゾーンを中心に低下しています。』

で、該当部分はこの次。

『こうしたもとで、為替相場は、国際金融資本市場における緊張緩和や、米国経済の改善を示す動きもあって、円安方向の動きとなっています。株価も、グローバルな投資家のリスク回避姿勢が弱まる流れの中で、上昇しています。私どもの政策姿勢も、こうした金融市場の動きを形成する1つの要因だったと思っていますが、基本的には先程申し上げたような大きな環境の変化、世界経済の色々な変化ということが、金融市場における価格形成に影響していると考えています。(以下別の論点につき引用割愛)』

どう見ても「追加緩和効果で円安株高」というようなニュアンスではございませんで、確かに発言の一部だけ切り取ると先ほどのブルームバーグ(やクイック)のヘッドラインのようになるのですが、前後の文脈を読むとそこまで「金融緩和したから円安株高になったぜヒャッハー」という感じではないですよね。


・・・・・・・ということで、発言の一部を切り取ってバイアス掛けた報道するのって何なのと思います。市場の人たちの皆が皆総裁会見発言要旨のテキストを最初から最後まで3回くらい読むようなマニア暇人な訳では無い訳で、特に為替とか株とか、あまり日常的に金融政策について細かく見ている訳では無いという人にとっては、やはり情報ベンダーの報道というのが印象に残って金融政策に関する中央銀行の発信として把握する訳でございますからして、てめえらの勝手なバイアス掛けて変な報道するんじゃねえよヴォケどもがお前ら日比谷焼打ち時代から体質が変わってねえのかアホウとか思うのでございます(まあブルームバーグニュースは日露戦争どころかベトナム戦争時代にも存在してない筈ですが^^)。

こーゆーベンダーの売らんかな体質がまた中銀と市場のミスコミュニケーションの原因を作りかねない、という点において、こういう「発言の一部を切り取ったヘッドライン」というのは大袈裟に言えば国益に反すると思うのですけどねえ。


なお、念のため申し添えますと、時事通信(時事メイン)はこの部分だけ切り取ったヘッドラインは打っていない(発言全体で報道)でして、共同通信とロイターは未確認というか無確認でございます(確認したら追記するかも^^)。



・見ててちょっとアレだなと思った件

ミスリードと言えば・・・・・・・ということで、質問の中で物価目途1%の数値に関する言及があったのが4本あるのですけどね(1本はさっきの質問)。

『(問) 2月の政策決定会合で「物価安定の目途」を導入した際、総裁は、これは日本銀行の政策姿勢を明確化したもので、これにより日本銀行の金融政策の考え方が変わるものではないと言われました。一方、3月の国会答弁では、デフレ脱却に向けて日本銀行は能動的に行動していくと話されています。マーケットでは、この発言を受けて、日本銀行は物価上昇率が1%になるまでどんどん金融緩和をしていくのではないかという期待感も高まっています。総裁として、金融政策に対する考え方を変えたのか、それとも従来通りなのか、その辺をもう少し明確にご説明下さい。』

折角だから応答も引用するだよ。

『(答) 日本銀行が、デフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長を実現していくことが極めて重要な課題と考えていることは、再三申し上げている通りです。この点について考え方が変わったということはありません。一貫して、こうした課題が重要であると思っています。ただ、そうした日本銀行の姿勢が必ずしも明確に伝わっていないというご批判があったことも事実です。そうした部分について、私どもは最大限解消する努力をしたわけですが、私どものデフレ脱却に対する基本的な構えは一貫して真剣です。前回会合で「物価安定の目途」を発表した際、私どもの構えを具体的に示すものとして、基金の増額を行ったということです。』

今までも積極的でしたという話をしてますけどまあそれははあそうですか(棒読み)という感じですがそこは良いとしてその次の質問。

『(問) 2点質問します。1点目は、この1か月間で金融市場はかなり変動し、為替は円安になり、日本株は上昇しました。日本銀行は1%――英語ではゴールと呼んでいますが――に向かって金融政策をやるとのことですが、こうした外部環境の変化は、ゴールの方向に向けた変化とご認識されているか、お聞かせ下さい。』

・・・・・・・ということで、ちょうど質問が続いたのですが、どうもこの辺の記者の質問を見ていますと、既に中長期的な物価安定の目途に関する数値が「中長期的な数値」であることを失念して足元の物価上昇率1%目標みたいなイメージをして質問しているのではないかというイヤーな悪寒がするのですけれども・・・・・・・・・

なお、もう1つの質問はちゃんと把握しているような感じでした。質問だけ引用。

『(問) 2点お伺いします。1点目は、基本的なことですが、緩やかな回復経路に復していくと考えられるということですが、それでも物価上昇率1%がみえるまで、日本銀行として一段の緩和政策を採っていくという理解でよろしいでしょうか。』

まあこれは良い質問でしたが、回答の方はこんな感じで微妙にはぐらかされています。

『(答) 1点目の物価についてですが、私どもが金融政策を運営していく上では、先行きを展望して、物価安定のもとでの持続的な経済成長の経路に向かっていっているかどうかが、非常に大事なポイントだと思います。デフレの原因が、先程申し上げた日本経済の構造的な成長力の低下にあるわけですから、短期的にこの目的に到達するわけではありません。しかし、そうした方向に経済が向かっているかどうか、これが基本的な判断の大事な点だと思っています。いずれにせよ、望ましい物価の状況が実現するためには、関係者の様々な努力が必要だと思います。』

蒟蒻問答の香りが・・・・・・・



・この質問をしたのは誰だ!!!!(カ゛ラッ)

どうでもいいがこの質問は何だ????

『(問) 2点質問します。(前半割愛)2点目は、米国の景気回復について情勢判断でご指摘になっていますが、米国ではシェールガスの開発が非常に活発化し、液化天然ガスの価格が大幅に下がるほどになっており、一部では、エネルギー革命の兆しではないかとの指摘もあるようです。総裁は、シェールガスの開発がアメリカの経済構造を変えるほどのインパクトがあるとみておられるのかどうか、見解をお聞かせ下さい。』

ちなみに答え(の該当部分)はこうです。

『2点目のシェールガスについては、シェールガスの開発を巡り、米国で色々な議論が高まっていることは十分認識しています。ただ、私はシェールガス問題の専門家ではありませんので、関心は大いに持ってはいますが、ご質問に十分説得的に答えるだけの材料を持ち合わせているわけではありません。』

何なんでしょこの質問者(割愛した1点目の方はまあ良いとして)。

#予想外に引用祭りになってしまったorz
 


お題「市場雑談/ニュースヘッドラインとのイメージ差がある総裁会見テキスト」   2012/03/15(木)08:05:51  
  さあ米債マーライオン相場盛り上がってまいりました!!!!
[外部リンク] 2.270 0.144 97.609
米国30年国債 3.407 0.141 94.719
(東京朝6時近辺の数字です)

○市場雑談

・米債(ミニ)マーライオンキタコレ

ということでFOMCの経済見通し引き上げを受けてなのかどうかは知らんのですけれども米債マーライオン相場キタコレなのですが、昨日のFOMC声明文に関しても、よくよく考えると「景気の現状認識」の引き上げは結構あちこちにありますけれども、先行きの回復に関してはそんなにバリバリの強気になっている訳でも無い(速度が若干変わっているが)ですし、フォワードガイダンスの文言は変わらず、という状態で、そこまで売るか????という気もするので何かそれ以外の要因があるんじゃないかとゆーイメージがございますがどうなんでしょうかねえ。

物価に関して燃料関連の上昇に言及しているのもありますけれども、でもまあその燃料価格上昇って実質購買力の悪化に繋がるという話をしていた筈だからそんなに債券売りの話になるとも思えないのですし、どちらかというと所謂「政治的配慮」っぽい香りもするんですけどねえ。

などと思いつつもまあ米債が軽めにマーライオンとなっておられる訳ですが、こりゃまたバーナンキ先生としては困ったちゃんになってきたなあとは思うのでございまする。何だかんだ言っても米国市場は長期金利が上がられると困るというスタンスでやっている筈ですので、ここで先走って金利が上昇されるとどうするんでしょうねえ、謎の不胎化QEとかどうするんですかねえという感じですが、QE3期待剥落だけでこれだけ売るのかというのも????ですので、米債マーライオン相場の進展について生暖かく見守りたいと存じます。


・久々の1%越えですなあ

ということで円債ちゃんも昨日は金利上昇。ここもとは米債売られても貫録のサガランチ会長でナンジャソラな日本債券市場ちゃんでしたが、朝から先物売られて下がって0.990%〜0.995%辺りで10年カレントの投資家買い絶賛到来となりましたが、後場になるともう一発売られて14時10分過ぎとかに1%台乗せて一旦抵抗したものの引け際もう一発下がって終了。

と、10年を基準に書きましたが、まあそれより売られていたの先物ちゃんでございまして、引値ベースだと10年カレント3.5毛甘VSチーペスト5.5毛甘とかでございまして、まあやや大きめに下がる時のお約束のようなもんですが、先物がホイホイ下がっていまして、まあ今年に入って50銭とかの値幅つけて下がるの初めて(20銭程度なら何回か)なので比較対象が難しいのですが、ただまあ20銭程度下がった日などと比べると先物(または先物回りの現物なのかも知りませんがよー判らん)の相対的売られ感が強かったような気がしますけどどうなんでしょ>詳しい人

まあ一方で中短期は(強力時間軸に追加緩和の目もあるのですから当たり前ですけれども)貫録の安定感で5年カレントの引けが2毛甘でしたので5年7年が3毛5糸スティープニングですかそうですかという風情。

まあだから何なのと言われると困るのですがとりあえずメモメモ。


・短期国債春の大感謝安売り祭り終了のお知らせ

国庫短期証券(第265回)の入札結果
[外部リンク] 99円97銭4厘5毛
(募入最高利回り)(0.1023%)

(4)募入最低価格に 25.7502%
   おける案分比率

(5)募入平均価格 99円97銭4厘5毛
(募入平均利回り )(0.1023%)

・・・・・・ということですが、こちらの債券の発行日は来週月曜であります19日なのですが、その翌営業日の21日には国債の絶賛大償還祭りがございます(上田八木短資さんの資金需給日足予想だと21日の財政は89000億円の払い超(←この予想には発行分でのマイナスが含まれますので念のため)となっています)ので、まあその資金の入ったお方は直ぐに運用するかどうかは兎も角として、運用のニーズが高まるでござるの巻。

つーことで、この先にニーズが見え見えであるというのも勘案しますと在庫取っておいた方が吉という判断が普通に働くので、最低落札が流れる事もなく、というか0.1023%の按分が薄くなるという平常運転クオリティーに戻って来るような落札結果に。

まあ当然ながらセカンダリーの販売も順調なようで、たぶん居場所は0.100%とかいう所で、まあすっかりキャッシュ潰しのお金が来ましたよモードとなってしまいまして、そらまあ資金需給考えたら想定通りにも程があるのであまり驚かないのですけれども、どちらかというと約定ベースで21日になった所でどどーんと買いが来るようなイメージもありましたもんで、ちょっと早目かなあとか思うのですけれども、まー時間の問題ではございましたのでシャーナイナイという事ですな。

てなわけで、短期国債大安売り(と言っても0.105%では買えないと思いますのでそれを大安売りというのかと言われるとかなり大袈裟なのですが^^)祭りは終了の巻となった訳ですが、さてそうなってきますとまた基金短国買入とか基金固定オペとかの札の入り方にも影響してくるんでしょうなあとニヤニヤするあたくしなのでございました。

つーてもまあ足元では0.10%割れを突っ込んで買う人のニーズという訳では無いので、そんなに過激な話にはならないと思いますけれども、期末なので期末特有のニーズとかどうなってくるんでしょうね。


○ヘッドラインほどのイメージでは無い総裁会見テキスト

という小見出しにしてみましたが、こう書くと何か白川総裁の方がとばっちりという感じでして、情報ベンダーのヘッドラインの打ち方が片思いのおまわりさんこの人ですモードになっているのが要因であるのでして、そーゆー意味では情報ベンダーちゃんと報道しろやヴォケという感じではあるのですけどねえ。

[外部リンク] 本日の決定内容の柱である、成長基盤強化の関連ですが、先月の金融緩和とパッケージであるとおっしゃった意味、また、その中の、小口、米ドルあるいは期間2年の延長という対応に込められた狙いを、ご説明下さい。』

例によって回答がやたら長いので一部だけ、特則の話については引用割愛します。

『(答) 先程も申し上げましたが、わが国経済は、現在、急速な高齢化のもとで、趨勢的な成長率の低下という長期的・構造的な課題に直面しています。デフレという現象も、成長率が低下するもとで将来の成長期待をなかなか持てない、その結果、支出が本格的に増えないということの反映です。そういう意味では、デフレという問題は、成長力低下の裏返しの現象です。』

いつもの説明キター。

『私どもとしては、先程申し上げた通り、成長力強化の取組みと、金融面での下支え、この両方が相俟って、デフレから脱却していくと考えています。日本銀行として成長力強化という面で果たせる役割はそう大きなものではありませんが、日本銀行が持っている手段を使って、少しでも成長力の強化に貢献できる道を模索した結果、2年前に成長基盤強化を支援する資金供給を導入しました。この措置は、そもそも成長力強化が重要であるというメッセージ、これを送ることを通じて、世の中全体としての取組みを少しでも後押ししたいということ、それから、金融面でこの資金供給の持つ利点を活かす形で、金融機関の具体的な取組みを後押ししていくというものでした。』

メッセージとか言ってまあ一応サービスしているちゃあサービスしてますか、前から言ってるには言ってますけど。で、途中をスルーしまして。

『また2年の期間延長についてですが、こうした取組みを粘り強く進めて行くためには、もちろん永遠の課題、ずっと続く課題ではありますが、1年は少し短いということで、2年の期間延長を行いました。』

そういや2年延長してましたな。途中で出口モードになっても継続ということになるのかなあ???(今の所どうでも良いが)
 


お題「FOMC声明文ネタ/日銀決定会合レビューと関連雑談」   2012/03/14(水)08:04:28  
  ○決定会合関連雑談:時間がなげえよ

[外部リンク] 2012年

『2012年 3月13日 当面の金融政策運営および成長基盤強化支援の拡充等について(14時07分公表)』

ということで今回の決定会合終了は14時7分と結構長かったです。

で、皆様ご案内のように、それだけ遅くなるという事は何か期待以上の物が出てくるのではないかという思惑が高まる(政策変更の時に遅くなる、というのが仕様なので)わけで、為替市場では円安が進行(と言っても30銭かそこらですが)し、平均株価は上昇(1万円に届いたり届かなかったりとかだったような希ガス)し、債券先物は瞬間芸ですが何か妙な上昇をしたりもしたという動きがありましたが、まあ結果はそもそもの予想の範囲内(ドル何とかとか小口特則とか面白いネタもありましたが)で、まあスパイスとして宮尾審議委員の追加緩和提案があって否決されましたという話でした罠。

で、その結果どういう話になったかというとこんな感じ。

[外部リンク] 2012/03/13 14:51 JST 』(上記URLより)

つまりまあそういう事で、変に決定会合の時間が長くなってしまったので無用に思惑を生んでしまい、その結果失望とか言われましても困りますがなとは言いたいでしょうが、市場が(特に海外とか外野で)妙な期待をしていた向きもあっただけに、今回の時間の伸びっぷりはちと罪作りでしたな。

もしこの決定が13時前とか遅くとも13時の第1四半期(?)辺りに出ていれば、予想通りですねで終了で、もしかしたら宮尾審議委員の緩和提案をもうちょっと評価するような動きになったかも知れませんが、先に過大な期待をして余計なものを織り込んでしまった為にその反動が起きましたねという結果。

まあ何ですな、今回は決定事項が多かったのでロジ的に時間が掛かったんだろうなあというのは判るのですが、前回の決定会合であれだけのネタを打ち込んでも決定会合の結果発表が12時43分であった事を勘案しますと、ちょっと時間が掛かり過ぎ。ロジ的にチョンボがあって遅れたとかはまあ無いでしょうけれども、ロジに改善の余地があるのであれば改善して頂きたいものです。

いやまあ何かで議論が揉めたんでしょうねえとは思うのですが、ちょっと議事の段取り的にどうだったのかなというように思える訳でして、決定会合終了時間によってこういう変な思惑を呼ぶ、というのもちょっとどうかと思いますので、公表時間は一定にする方がやはり宜しいのではないかというのがこういう事案がある度に思うんですけどねえ。勿論議論を尽くすのが大事だというのも判るのですが・・・・・・・・・


○決定会合関連雑談:片思いはほどほどに

さっきのニュース再掲

[外部リンク] 2012/03/13 14:51 JST 』(上記URLより)

ちなみに為替市場ニュースですがその後更新された時にはこうなっています。

[外部リンク]

『3月13日(ブルームバーグ):東京外国為替市場では円が反発。日本銀行がこの日開いた金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決定したことを受け、一部で出ていた追加緩和期待の反動から円を買う動きが強まった。更新日時: 2012/03/13 16:12 JST 』(上記URLより)

「失望」のヘッドラインは同じですが、記事内容的には「追加緩和期待の反動から」という言い方に変わっていまして、表現がやや穏当に(^^)。


・・・・・・・しかしまあ何ですな、昨日の何とかストの皆さんのレポート見てますと、結構多くの人が「追加緩和見送りに失望」という上記の最初の方の記事トーンみたいな感じのが出ていて、何かまあ見苦しいっつーかお前らクレクレ前提で何の話をしているんだ大体金融政策が物価に効くまでのラグ考えたら2か月連続利上げするのかねという風に思う(あたくしは昨日も申し上げたように、経済が下向きに成らない限りにおいては中長期的見通しの更新(=展望レポート)のタイミングでの追加緩和(のようなもの)がスマートでしょFRBだってそうしてるんですしと思いますが)のですが、すっかりまあクレクレモードなのがはいはいワロスワロスという感じ。

まあ昨日に関しては決定会合が妙に長引いてしまったので、変に期待した(あたくしも「基金オペの期間延長と買入額増加をセットにするのか」とか「6か月固定オペを基金国債買入に振り替えるのか」とかいろいろと妄想を逞しくしておりましたので同じですけど^^)結果空振りっぽい感じだったのでその反動で日銀に文句を言いたくなったという気持ちも分からんでは無いですが(^^)、このクレクレ前提報道やクレクレ前提コメントを見ていますと、「片思いの女の子に勝手に思いをつのらせたのに、相手にされなかったので逆切れして怒り出すキモい男」みたいな感じが致しまして、それが嵩じるとおまわりさんこいつですという事に成りかねませんので片思いは程ほどにという所でしょうか、あっはっは。


○決定会合雑談:政治圧力はこっそり掛けるものではないでしょうか

いやまあそもそも政治圧力自体がどうかとは思いますというのは念の為申し添えますが。

[外部リンク]

(以下割愛)』(上記URLより)


・・・・・・えーっとですな、こんなに財政が真っ赤っ赤の国で中央銀行が政権与党の圧力で金融緩和を実施するというのが大宣伝されると、そらまあ経常収支が基調的に黒でいるような目先いきなり何か影響するかというと影響しないかもしれませんけれども、当然ながら将来的にギリシャモードのリスクを抱えるような話でありまして、まあ中銀がヤケクソにでもならない限りそんな露骨に政治圧力掛けたら却って金融緩和しにくくなるわヴォケという事にこの人たちは気が付かない
のでしょうか。

なんつーかね、国の為に本当に金融緩和が必要と思うのなら、上記のような露骨な政治圧力を掛けるのではなくて、もっとスマート(というかこっそり裏でという事ですが^^)なやり方というのがあると思うのでございまして、たとえば小泉首相なんかはそういう話をしなかったですよねとか思うのでして、もうちょっとやり方工夫しろと思うのですが、それでは自分の手柄にならないからこういう風にパフォーマンス込みでやっちゃうんでしょとか邪推したくなるあたくしなのでございます。


○決定会合関連雑談:宮尾委員の緩和提案

決定会合声明文脚注より。

『(注1) 本日の金融政策決定会合では、宮尾委員より、資産買入等の基金を5兆円程度増額し、70 兆円程度とする議案が提出され、反対多数で否決された(賛成:宮尾委員、反対:白川委員、山口委員、西村委員、中村委員、亀崎委員、森本委員、白井委員、石田委員)。』

ということですが、何をどう提案したのかは議事要旨を見るとして、まあ宮尾さんは前も一人で緩和提案したりしてたので、鉄砲玉キャラになってきている感じではございますけれども(^^)、どういうロジックで緩和提案したのか、その内容とかも含めて興味がございます。

まあしかし今回はこの緩和提案があったので、「まあそうは言っても先行きどこかで追加緩和あるでしょ」という認識になったの(かどうか知らんが)債券市場は結局若干のブルフラットとなっていたのがチャーミングでした。決定会合の時間が長引いて変な期待とその反動が起きた分のクッションに結果的にはなった感じですにゃ。

しかし、昨日の何とかストの方々のレポートを見ておりますと「これで追加緩和が遠のいた」的なコメントも散見されて、まあ昨日の決定会合の時間が妙に伸びて妙に期待を高めたことによって何とかストの皆さんもちょっとトサカに来ていたのかもしれませんね!!!!

という所で何となく関連雑談を書いてみました。総裁会見も論点がありそうなので続きは明日。
 


お題「FOMC声明文ネタ/日銀決定会合レビューと関連雑談」   2012/03/14(水)08:04:03  
  ○決定会合ネタは色々あるのですがまずは冷静に(?)声明文比較

声明文の体裁が毎回変わっているので直近3回分のURLを付けるアルね。

[外部リンク] 年3月末(新規貸付の最終実行期限は同年6月末)。』(別紙1より)

ということで、今回は本則に加えて小口対象を入れていまして、成長基盤強化に加えて中小企業支援チックな雰囲気も持たせましたという事ですけど、実際問題としてはこの100万円以上1000万円未満の投融資に紐付けで管理とかめんどくさくてカナワンチ会長ではないかとも思われまして、なんちゅうか従来以上に微妙なテイストを醸し出すのですけれども、まあ銀行企画部門とかはこういうのにもせっせと応じたりしたがりそうですから(これが証券会社だとあまりその辺の「ご配慮」がないのが証券会社クオリティ)、札そのものは集まるのでしょう。わざわざ紐付けで0.10%のファンディングが付きますよとか宣伝されると銀行も有難迷惑な気も。


『(2)成長に資する外貨建て投融資を対象に、日本銀行が保有する米ドル資金を用いて、新たに1兆円の貸付枠(米ドル特則)を導入する(骨子素案、別紙2)。本特則については、議長は、執行部に対し、次回の金融政策決定会合までに具体的な検討を行い、報告するよう指示した。』

こちらは議長指示ということで、次回の決定会合時に続きがあるでしょうという話ですが、別紙2はこのようになっています。

『成長を支援するための米ドル資金供給の骨子素案

1.対象とする投融資
わが国経済の成長に資すると認められる、1年以上の外貨建て投融資。各対象先金融機関は、成長に向けた取り組みと対象とする投融資の関係が明確になるよう、取り組み方針を策定し、日本銀行の確認を受ける。

2.対象先金融機関
成長支援資金供給の対象先金融機関のうち、ニューヨーク連邦準備銀行に米ドル口座を保有する先および同行に口座を保有する先へ米ドル決済を委託している先。

3.資金供給方式
米ドル資金の有担保貸し付け(注)。

4.貸付期間
1年とし、3回の借り換えを可能とする(最長4年)。

5.貸付利率
市場金利。

6.貸付総額
日本銀行が保有する米ドル資金のうち、1兆円相当。』(別紙2より)

ということで、これはまあ基本的には昨年財務省が「緊急円高対策パッケージ」だか何だか既に名前を忘れていますが(大汗)、その時に導入した「対外直接投資への呼び水としての外貨準備を活用した貸出制度」の日銀バージョンという事で、それが本当にドル安是正に効くのかというと????な所はございますが、日銀の保有する外貨の有効活用ができて良かったですね(棒読み)という所ですか。

円高対策(になってるのかどうか知らんが)に成長基盤強化ネタを突っ込むとか中々涙ぐましい努力をしているのでありました。

あとは本則とABL特則という従来からあるオペに関して、枠が一杯になってしまった本則に関しては期間延長と枠の拡大のセット販売、ABL特則は相変わらず残高は伸び悩んでおりますので、枠の拡大はしてもシャーナイナイという事で枠拡大スルーですかそうですか(^^)。という訳で該当箇所は以下の通り。

『(3)2010年6月に導入した成長支援資金供給(本則)について、新規貸付の受付期限を2014年3月末まで2年延長するとともに、貸付枠を3兆円から3兆5千億円に5千億円増額する。

(4)2011年6月に導入した出資や動産・債権担保融資(いわゆる「ABL」)などを対象とした成長支援資金供給(ABL特則)について、現行5千億円の貸付枠のもとで、新規貸付の受付期限を2014 年3月末まで2年延長する。』


・声明文の景気に関する文言は上方修正多し

体裁がここのところ毎回変わっているので比較する順番がややこしいのですが、今回の声明文の語順に沿って比較します。


海外経済

『海外経済をみると、全体としてなお減速した状態から脱していないが、米国経済にこのところ改善の動きがみられているほか、欧州経済も停滞感の強まりに歯止めがかかっている。国際金融資本市場も幾分落ち着きを取り戻してきている。』(今回)

『わが国経済は、海外経済の減速や円高の影響などから、横ばい圏内の動きとなっている。』(2月)

ということで、海外経済に関しては「減速」で、まあ今回も減速の判断自体は変わっていないのですが、状況に関して改善という話になっていますな。


現状総括判断

『わが国の経済は、持ち直しに向けた動きもみられているが、なお横ばい圏内にある。』(今回)
『わが国経済は、海外経済の減速や円高の影響などから、横ばい圏内の動きとなっている。』(2月)

ということで、横ばいは横ばいなのですが、先ほどの部分と相まってやはりやや上方修正チックな香りがするようになっていますな、ここだけ見ると前回とあまり変わらないが。


国内需要

個別項目の話が2月声明文には無かったので、1月との比較です。

『国内需要をみると、設備投資は、被災した設備の修復などから、緩やかな増加基調にあるほか、個人消費についても、自動車に対する需要刺激策の効果もあって、底堅さを増している。』(今回)
『すなわち、国内需要をみると、設備投資は緩やかな増加基調にあるほか、個人消費についても底堅く推移している。』(1月)

個人消費が政策効果でという但し書き付きながら「底堅さを増している」と上方修正。


輸出・生産

『一方、輸出や生産は、海外経済の減速や円高の影響などから、引き続き横ばい圏内の動きとなっている。』(今回)
『一方、輸出や生産は、海外経済の減速や円高に加えて、タイの洪水の影響も残るもとで、横ばい圏内の動きとなっている。』(1月)

こちらは変わらず。


金融環境・物価

これは2月と比較。

『この間、わが国の金融環境は、緩和の動きが続いている。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、概ねゼロ%となっている。』(今回)
『一方、わが国の金融環境については、緩和の動きが続いている。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、概ねゼロ%となっている。』(2月)

ということでこちらも同じ。


先行き見通し

『先行きのわが国経済については、新興国・資源国に牽引されるかたちで海外経済の成長率が再び高まり、また、震災復興関連の需要が徐々に強まっていくにつれて、次第に横ばい圏内の動きを脱し、緩やかな回復経路に復していくと考えられる。実際、このところ、生産や公共投資などにも先行きの持ち直しをうかがわせる動きがみられ始めている』(今回)

『わが国経済の先行きについては、欧州債務問題の今後の展開やその帰趨、電力需給の動向や円高の影響など、引き続き不確実性が大きい。もっとも、最近では、欧州債務問題を巡る国際金融資本市場の緊張は、昨年末頃に比べると幾分和らいでいる。米国経済では、バランスシート調整の重石はあるものの、このところ改善の動きがみられている。わが国についても、内需は震災復興関連の需要もあって底堅い展開を辿っている。』(2月)

『先行きのわが国経済は、当面、横ばい圏内の動きを続けるとみられるが、その後は、新興国・資源国に牽引される形で海外経済の成長率が再び高まることや、震災復興関連の需要が徐々に顕在化していくことなどから、緩やかな回復経路に復していくと考えられる。』(1月)

まあ何だ、随分明るくなってますな。

先行きの物価に関しては毎度同じなので今回分だけ。

『消費者物価の前年比は、当面、ゼロ%近傍で推移するとみられる。』(今回)


リスク要因

これは1月と比較。

『景気のリスク要因をみると、欧州債務問題の今後の展開や国際商品市況の動向、新興国・資源国の物価安定と成長の両立の可能性など、世界経済を巡る不確実性が引き続き大きい。物価面では、国際商品市況や中長期的な予想物価上昇率の動向などを、注視する必要がある。』(今回)

『景気のリスク要因をみると、欧州ソブリン問題は、欧州経済のみならず国際金融資本市場への影響などを通じて、世界経済の下振れをもたらす可能性がある。米国経済については、このところ一部に底堅い動きもみられているが、バランスシートの調整圧力は引き続き経済の重石となっている。新興国・資源国では、物価安定と成長を両立することができるかどうか、なお不透明感が高い。海外金融経済情勢を巡る以上の不確実性が、わが国経済に与える影響について、引き続き注視していく必要がある。物価面では、国際商品市況の先行きについては、地政学リスクの影響を含めて、不確実性が大きい。また、中長期的な予想物価上昇率の低下などにより、物価上昇率が下振れるリスクもある。』(1月)

これはワーディング的に1月と同じような書き方をすると声明文全体の分量が長くなり過ぎるので短くしている、というのはあるのでしょうけれども、まあ一々具体的に書いていた部分がシンプルになった(実際問題として言ってることは同じなのですけれそも)のと、そこまでのトーンが明るめになっている事のセットによりまして、内容的に明るくなってますよねという感じがします。


最後の所に一応

中長期的な物価安定の目途がどうのこうのの話は2月と同じなのですが、最後にこの一文が入っているのはまあ今回の政策打ち込みに対応しているものです。

『併せて、本日拡充を決定した成長支援資金供給を通じて、わが国経済の成長支援にも取り組んでいく。』(今回)
 


お題「FOMC声明文ネタ/日銀決定会合レビューと関連雑談」   2012/03/14(水)08:03:05  
  人がFOMC声明文印刷して読んでいる側からこんなのがリリースされておる。
[外部リンク] Reserve announces summary results of latest round of bank stress tests

しかしここまで読んでいる時間もなさそうなのでURLだけ貼っておく(汗)。

#どうでもいいですけど、モーサテでコメントしてる雨人と思われるBNPパリバの人のQE3見通し話を聞いていると「我々はFOMCよりも景気見通しは強気で、インフレについては高めに見ているのですが、だからこそQE3が必要」とか仰っていて、さすがに同時通訳の人が間違えるとも思えませんので、「お前は何を言っているんだ」と思わず画面に向かって盛大に突っ込んでしまったあたくしがおりますた

ということでまずはFOMC声明文を簡単に。

○FOMC声明文は景気見通し絶賛引上げとな

毎年恒例の偽りの夜明けキター(・∀・)という風情でございますな。

[外部リンク] received since the Federal Open Market Committee met in January suggests that the economy has been expanding moderately.』(今回)
『Information received since the Federal Open Market Committee met in December suggests that the economy has been expanding moderately, notwithstanding some slowing in global growth.』(前回)

総括判断から「世界経済成長がやや減速しているにも関わらず」というのが抜けキタコレ。


労働市場

『Labor market conditions have improved further; the unemployment rate has declined notably in recent months but remains elevated.』(今回)
『While indicators point to some further improvement in overall labor market conditions, the unemployment rate remains elevated.』(前回)

失業率が依然としてお高いですというのは変わらないのですが、労働環境に関しては「指標が更なる改善をやや示している」となっていたのが「更に改善している」とすっきりした表現になっていまして、こういう「表現シンプル化系」は見方に自信を深めている事の表れであるのは日本語でも英語でも同じです(^^)。


家計消費、企業支出、住宅市場

『Household spending and business fixed investment have continued to advance. The housing sector remains depressed.』(今回)
『Household spending has continued to advance, but growth in business fixed investment has slowed, and the housing sector remains depressed.』(前回)

家計支出が拡大しているというのは前回と同じ、企業支出に関しては「成長が減速している」から「拡大」に引き上げています。住宅市場が抑圧されているのは相変わらずです。


物価

『Inflation has been subdued in recent months, although prices of crude oil and gasoline have increased lately. Longer-term inflation expectations have remained stable.』(今回)
『Inflation has been subdued in recent months, and longer-term inflation expectations have remained stable.』(前回)

物価については「原油とガソリン価格の上昇」について言及しているのがチャーミング。


・先行き見通しも引き上げ(第2パラグラフ)

最初の毎度の文言

『Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability. 』(今回)
『Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability. 』(前回)

まあここはどうでも良いが同じである。


総括判断

『The Committee expects moderate economic growth over coming quarters and consequently anticipates that the unemployment rate will decline gradually toward levels that the Committee judges to be consistent with its dual mandate. 』(今回)
『The Committee expects economic growth over coming quarters to be modest and consequently anticipates that the unemployment rate will decline only gradually toward levels that the Committee judges to be consistent with its dual mandate.』(前回)

ということで、従来の今後数四半期に渡っての成長見通しは「控えめ(to be modest)」から「穏やかな(moderate)」(ちなみに訳語はあたくし愛用のデイリーコンサイス英和辞典という高校生かお前はと突っ込まれそうな辞書から拾ってみましたお)に引き上げになっています。


国際金融市場動向

『Strains in global financial markets have eased, though they continue to pose significant downside risks to the economic outlook.』(今回)
『Strains in global financial markets continue to pose significant downside risks to the economic outlook.』(前回)

国際金融市場の緊張が経済見通しに顕著な下振れリスクを与えているというのは変わらないのですが、その緊張について今回は緩和されたと思いっきり上方修正。


物価

『The recent increase in oil and gasoline prices will push up inflation temporarily, but the Committee anticipates that subsequently inflation will run at or below the rate that it judges most consistent with its dual mandate.』(今回)
『The Committee also anticipates that over coming quarters, inflation will run at levels at or below those consistent with the Committee's dual mandate.』(前回)

ここでも「最近の石油とガソリン価格の上昇」について言及しているものの、物価の見通しに関しては「その後は」ということで、デュアルマンデートで適切と見られる水準またはそれ以下に低下すると見込んでいるという見方は変化無いですが、まあ表現的には足元での物価上昇の見通しに言及しておりまして、若干上がっているという感じですな。


・第3パラグラフ以下はほぼ変化なし

ということで、今回の見どころは(市場でもそうだと思いますが)あたくし的にも結構意外感のあった景気の強気な現状判断および先行き見通しの上げです。物価上昇に関しての言及もほほーという感じですが、1月のハト派満開のバーナンキ議長の会見は何だったんだという気がする次第でございます。

つーことで第3パラグラフ以下はほぼ変化ないです。変わっているのは1か所だけですが、この部分はマニア的にはある意味重要なのでクリップクリップ。

第3パラグラフの冒頭から。

『To support a stronger economic recovery and to help ensure that inflation, over time, is at the rate most consistent with its dual mandate, the Committee expects to maintain a highly accommodative stance for monetary policy. 』(今回)
『To support a stronger economic recovery and to help ensure that inflation, over time, is at levels consistent with the dual mandate, the Committee expects to maintain a highly accommodative stance for monetary policy. 』(前回)

従来の「at levels consistent with the dual mandate」という表現が「at the rate most consistent with its dual mandate」と変化しておりまして、これは1月FOMCで打ち出された「デュアルマンデートで示された長期的な望ましい水準に関する新たな説明」の変化に対応したものでして、そういう意味からすると「中長期的な望ましい物価水準(=PCEデフレータ総合で前年比+2.0%)の明確化」を受けての表現変更ですなという所です。


以下、前回と文言が同じなのが続くので引用だけ(第3パラグラフの頭から引用しますので最初だけ重複になります)。

『To support a stronger economic recovery and to help ensure that inflation, over time, is at the rate most consistent with its dual mandate, the Committee expects to maintain a highly accommodative stance for monetary policy. In particular, the Committee decided today to keep the target range for the federal funds rate at 0 to 1/4 percent and currently anticipates that economic conditions--including low rates of resource utilization and a subdued outlook for inflation over the medium run--are likely to warrant exceptionally low levels for the federal funds rate at least through late 2014.』(今回)

『The Committee also decided to continue its program to extend the average maturity of its holdings of securities as announced in September. The Committee is maintaining its existing policies of reinvesting principal payments from its holdings of agency debt and agency mortgage-backed securities in agency mortgage-backed securities and of rolling over maturing Treasury securities at auction. The Committee will regularly review the size and composition of its securities holdings and is prepared to adjust those holdings as appropriate to promote a stronger economic recovery in a context of price stability.』(今回)

この2パラは先ほど申し上げた部分以外は全く前回との変化がございません。


・ラッカー総裁の反対理由もまあ同じ(第5パラグラフ)

票決に関して。

『Voting for the FOMC monetary policy action were: Ben S. Bernanke, Chairman; William C. Dudley, Vice Chairman; Elizabeth A. Duke; Dennis P. Lockhart; Sandra Pianalto; Sarah Bloom Raskin; Daniel K. Tarullo; John C. Williams; and Janet L. Yellen. Voting against the action was Jeffrey M. Lacker, who does not anticipate that economic conditions are likely to warrant exceptionally low levels of the federal funds rate through late 2014.』(今回)

『Voting for the FOMC monetary policy action were: Ben S. Bernanke, Chairman; William C. Dudley, Vice Chairman; Elizabeth A. Duke; Dennis P. Lockhart; Sandra Pianalto; Sarah Bloom Raskin; Daniel K. Tarullo; John C. Williams; and Janet L. Yellen. Voting against the action was Jeffrey M. Lacker, who preferred to omit the description of the time period over which economic conditions are likely to warrant exceptionally low levels of the federal funds rate.』(前回)

反対理由はフォワードガイダンス文言の設置がケシカランという話で趣旨は同じですな。
 


お題「決定会合プレビュー雑談の続きである(海外ネタ書く時間が無くなったorz)」   2012/03/13(火)08:01:44  
  昨日の東京市場の株価指数が殆ど寄り天井だったのは朝早々(だと思います、前場見たらこのコメントが出ていた)にお告げがあったからだという説に1万ドラクマ。
[外部リンク]

『3月12日(ブルームバーグ):石田勝之内閣府副大臣(国家戦略、経済財政担当)は12日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、日本銀行が12、13の両日に開く政策決定会合では、2月に発表した金融緩和の効果を注視する姿勢で、追加緩和には踏み切らないとの見通しを示した。』(上記URL記事より、以下同様)

えーっと、内閣府副大臣ということは・・・・・・

『石田氏は1955年1月生まれの57歳。衆院埼玉2区選出で現在4期目。昨年9月の野田佳彦政権発足に伴って副大臣に就任する前は、民主党の有志議員で作る「デフレから脱却し景気回復を目指す議員連盟」(デフレ脱却議連)の中心メンバーの1人として日銀に金融緩和を求める論陣を張ってきた。2月の日銀会合には政府側のオブザーバーとして出席している。』

あのー、金融政策決定会合に(オブザーバーだけど)出席しうる立場にある人間が決定会合1日目に決定会合の見通しの話をするとか何考えてるんでしょうか??日銀の政策委員の皆さんは「ブラックアウトルール」を順守(ただし国会に呼び出すアホウがいるので金融政策に関する話を国会ではさせられるが)しておりまして、そらまあ政府側にはその手の明文化されたルールは無いのかも知れません(公表されているのは見たことないっすな、情報管理に関する内規とかはあるかもしれないけど)けれども、普通に考えて「金融政策決定会合に出席しうる立場の人間」が「決定会合当日に結果の見通しについてコメントする」とか有り得ないと思うんですがねえ。

まあね、この石田さんというお方はきっと金融政策の枢要に近いお立場になってご指名でやってきたブルームバーグニュースの単独インタビュー(ですよね?)に対してご機嫌も麗しく舞い上がってドヤ顔で取材に応じられたのかとか勝手に邪推致しますけれども、そんな調子でペラペラ喋られますと何つーかこの政権の情報管理とか大丈夫かよとか思ってしまいます罠。

ついでに申し上げますと、この副大臣様におかれましては「デフレ脱却議連」にご参加のようですが、確かデフレ脱却議連およびその周囲の皆様って「日銀は事前に金融政策の動向をリークしてメディア操縦をしてケシカラン」とか良く仰っておられたと存じますが、このように金融政策決定会合に出席しうるお立場の議連のお方がホイホイとまさにその日から始まる決定会合についてコメントしてしまうというのを思いっきり見せつけられますと、あれは筋論で批判していたのではなくて、「自分たちが政策決定過程に加わってその暁には権力を誇示するためにリークをするのだが、お前らのリークはケシカラン」という話だったのですねえさすがですなあとかこれまた邪推したくなってしまうお話ではございます。

大体からして内閣府の副大臣で金融政策決定会合に出席しうるような人をブラックアウト期間中にインタビューで読んで金融政策決定会合に関して話をさせるブルームバーグニュースも大概に如何なものかと思う訳で、お前らブラックアウトルールとか知らない訳ないだろと思うのでございまして、仮にコメントが出ても報道しないとかいう良識は働きませんかそうですかそりゃ自分の所の報道が売れる方が国益よりも大事ですからねえと思うのでありました。

などとのっけから悪態ですいませんすいません。


○追加緩和の物理的にフィージブルなメニューを愚考してみる

まあ先週一瞬微妙に外野が盛り上がっておりましたと言いますか、あの金融政策に関する為替市場とか株式市場の無責任お祭りチックなコメントとか何だかなあとか思うのですけれども、よくよく見ておりますと金利方面の何とかストの皆様におかれましても、どう見ても「目立ってナンボ」とばかりにフカシ予想をする向きも散見される今日この頃であります。

まあ何ですな、昨今の世知辛い世相を反映致しまして、まあ色々と目立ってウケを取っておかないと色々とアレだというのもあるのかも知れませんが、本職の皆様におかれましては本職らしくフカシとかするのご勘弁頂きたいと思うのでありまして、大体からしてメディアも最近は目立ってナンボ的な報道をする(のがロイターだったのですが最近はブルームバーグまでその傾向が見受けられるのが困るのですけれども何とかして下さいな)ので、そういうフカシを大々的に取り上げて、上記の副大臣インタビューに見られるように政治家の皆様におかれましても目立ってナンボということでそういうのに乗っかるみたいなバンドワゴン効果爆裂みたいな拡大再生産モードになっているのは非常に遺憾としか申し上げようがない、つーか金融政策に関する冷静な議論ができねえだろと思うので、フカシばっかりしてる人は可及的速やかに引退してあたくしにその席空けろ(違)と思う所でございます(^^)。

・・・・・・・などと肝心の話の前にまた悪態を書いてしまいましたがorz

まず今回決定会合で追加緩和どうのこうのという話ですが、成長基盤強化オペに関しては直近のオペでも新規分の申し込みが按分に掛かるという結果になっておりますし、成長基盤強化は物価安定の達成に向けた施策の一環という事ですから、まあこれは延長でしょう、というのは全員織り込み済みでしょ。

じゃあ他の施策あるかと言いますと、まあ普通に考えると先月に実施した追加策を実行している途中ですし、そもそも金融政策が物価に対して影響を与えるという話になりますとそれは1か月やそこらでホイホイ効果がでるものではないですからして、追加緩和のおかわりとかするのって理屈として変だろとか思うのでございますけれども、まあ確かに何か急に自棄を起こしてやる可能性が無い訳では無いとは思いますけどね。

ただまあ2か月連続で実施とか、いわゆる危機対応での流動性供給でもやっているのなら兎も角としてそんな状況でもないし、欧州問題は一段落してるし米国経済は足元の指標はとりあえず順調っぽいですし、国内の経済指標もそんなに悪くないしという中で実施すると、それこそ市場が毎月のようにクレクレ催促というか最早恫喝状態になって、怖い人の黒塗りの車にでもぶつけた状態になってしまい、結果的に政策の大盤振る舞いのし過ぎとなるリスクがありますわな。

つーことで、まあ普通に考えて展望レポートのタイミングで「先行きの見通しを考えた場合に物価安定の目途の達成まで時間が掛かりそうなので緩和の強化を行います」というのが筋として通っている、つーかFRBはSEPの改定タイミングを狙ってガイダンス文言の延長を行ったわけですし、まあそういう風にするのが筋ちゅうもんでしょうな。それが4月なのか10月なのかは兎も角(まあ本来ですと見通し対象期間が延びる10月の方が良さそうですけど、そうも言ってられないのなら4月とかですかねえ、まあ状況次第でしょうけれども)として、そのタイミングで何か行うというのはスマートな話でしょうな。


では何をやりますかという話なのですが、ご案内の通りで固定金利オペに関しては6か月物が毎回札割れとなって残高が増えにくくなる所か減りそうな勢いになっていまして、明らかに長い資金供給(買入も含め)の打ち過ぎで物理的にこれ以上の拡大は困難になっているのでフィージブルではない(3か月を拡大しても結果は同じで資金余剰時期に札割れ連発になりそう)と思われます。

CPに関しては発行自体はやや増えたようなので札割れ云々は回避しそうですが、これもまあ落札レート見るとどう見ても限界。社債に関しても同様(札割れ回避の為に残存1年以内もオッケーにするという可能性はあるかも知れませんが)。REITは市場規模的にもう無理でしょうし、ETFはあたくし的にはお勧めなのですけれども、あまり「量」が稼げないのでアピールが(誰に対してのアピールかという論点はありますが敢えてスルー^^)弱い。

つーことで、まあ普通に国債系の拡大という話にならざるを得ないと思いますけれども、現在の「月に1兆5000億円」という買入が始まったばかりの中で今後どういう影響が出てくるのかがイマイチ読みにくい(6か月固定オペの札割れ連発という結果を見るに既に影響が出ているような気もしますが)中でいきなり拡大するとその後どうなるのやらというのが結構アレ。

でまあ何ですな、買入拡大すると同時に買入実施期間の延長というのはあって、月1.5兆円を半年拡大すると9兆円の拡大が出来るので、切りの良い所でおまけして10兆円の拡大(残り1兆は短国でも何でも)とかしておくと、「量の拡大」に加えて「時間軸の延長」っぽくなるのでまあ見栄え良さそうな気がします(が、そうなった時の中短期債券市場のレート形成はあまり見たくない・・・・)。

あと、買入対象銘柄の年限拡大の方ですが、これは買入が物理的に限界に達しそうな状態が見えてきたらやはり実施せざるを得ない話かなとも思いますので、この際財務省様におかれましては2年国債の絶賛大増発でもしていただけると誠に恐縮至極に存じます。え?償還の山が出来る上に平均残存年限が短くなるだろヴォケでございますか、こら失礼いたしました(^^)。

まああまり長いの買うのも何ですけれども、以前より「企業の借入金の年限が3年程度」などというような話もあるように、3年くらいまでの金利に影響を与える(一応基金オペは長めの金利に影響を与えるのと、クレジット等のリスクプレミアムを縮小させるのが直接的な政策目的ですので念の為)という名目のもとに3年まで延長というのはどこかのタイミングでこれはまあ好むと好まざるに関わらず物理的制約で実施せざるを得なくなるかと存じます。

んでもってこの3年を4年なり5年なりにする(4年とか半端な所まで伸ばすなら新発のある5年まで伸ばした方が単に買入の事だけ考えたらやりやすい)とどうかという話ですが、まあ正直申し上げまして金融正常化の過程で中短期国債金利または短期市場金利が跳ねるのも辞さずという話であれば、5年位まで伸ばしても何とかなるのかもしれませんが、あまりその辺まで伸ばしてしまいますと、流動性吸収の際に無理気味のオペレーションを実施しないと行けなくなる可能性がありますわな。恐らくは短期で無理無理の吸収オペを打つ&供給オペが足りないという形になって、GCレートなどの短期市場金利が跳ねやすくなるという風になるのか、それとも基金で買った5年国債(その時は残存2年とか3年とかでしょうけれども)の売り切りオペを実施することになって中期ゾーンの金利がやたら跳ねるとか、まあそういう感じになり得るので、調節技術的に言えばあまり長いのを買い過ぎるのもイクナイと思います。

ただまあ今回ある意味ラッキーなのは、FRBが人柱状態になるというのが明白な事でございまして、FRBはどこかのタイミングで出口政策という話になる(物価がサガランチ会長になるとそもそも足元の物価がターゲット越えなのでBOEくらいに開き直らないと大変でしょうな)でしょうが、その時には買いまくった長期債の落とし前をどうつけるのかという点で色々と大変だと思われますので、その辺を参考にできるのはラッキーかなとか思います。どう見てもFRBの方が大変そうですし・・・・・・・・・

#とかうだうだしょうもない雑考を書いていたら虫干しネタ書きそこなったわorzorzorz
 


お題「ECBドラギ総裁会見とかその他雑談」   2012/03/12(月)08:01:28  
  その後トーンダウンしたみたいですが、これはポルポトもビックリの原始共産主義の私有財産禁止ですなあ。遺産全部没収したら個人所有の土地建物は全部国有になっちゃいますねえ。土地価格大暴落しそうですし、どうせ生前贈与もがっぽり税金取るんでしょうし、世帯主が不慮の事故とかで急死したらいきなり家族は路頭に迷うとか凄い話ですなあ。

[外部リンク] 01:29 【共同通信】

『資産を残さない「一生涯使い切り型人生モデル」を提唱、消費を促す税制に転換し、経済活性化を図る狙い。』(上記URLより)

いやそれ経済活性化じゃなくて経済破滅だろ常識的に考えて。つーか案の1つとして出たんでしょうけれども、そもそもこういうのが「案」としても出てくるとか誰がそんな入れ知恵してるんだよ・・・・・・・・・

まあ大阪だけでやってくれ。こっち来んな。

というネタは兎も角として月曜ですので雑談系です。

○トーンが早速タカ気味になっている貫録のクオリティ

[外部リンク] statement to the press conference (with Q&A)

Mario Draghi, President of the ECB,
Vitor Constancio, Vice-President of the ECB,
Frankfurt am Main, 8 March 2012

冒頭の所は金曜に引用したのでその先の方を。

・非伝統的政策は「異例の条件の時に」行うものキタコレ

『Over recent months, a wide range of additional non-standard monetary policy measures has been implemented by the Eurosystem. These measures, including in particular two three-year longer-term refinancing operations, were decided upon against the background of exceptional circumstances in the last quarter of 2011.』

3年LTROなどの非伝統的政策は「exceptional circumstances」という背景を受けて決定されたものですキタコレ。

『The first impact of these measures has been positive. Together with fiscal consolidation and stepped-up structural reforms in several euro area countries, as well as progress towards a stronger euro area economic governance framework, they have contributed to a significant improvement in the financial environment over recent months.』

でまあその政策はポジティブな反応を起こしているということで、金融環境が顕著に改善しましたというのはまあそうですなという事で。

『We expect that the three-year longer-term refinancing operations will provide further support for the ongoing stabilisation in financial markets and, in particular, for lending activity in the euro area.』

融資活動の安定化にも寄与したと仰せですがそうなんすか??

『All our non-standard monetary policy measures are temporary in nature. Furthermore, all the necessary tools to address potential upside risks to medium-term price stability are fully available.』

で、毎度のようにこれらの非伝統的政策は一時的な措置ですという話をした上に、止めのように「中期的な物価安定に対するアップサイドリスクに対応する金融政策ツールも用意できています」とかいきなりそう来るかという話をしていてどう見てもインフレタカ派です本当にありがとうございましたという感じですな。ECBクオリティオソロシス。


・経済のサポート要因と悪化要因

経済のアセスメントに関して。

『Let me now explain our assessment in greater detail, starting with the economic analysis. Real GDP contracted by 0.3% in the euro area in the fourth quarter of 2011. According to recent survey data, there are signs of a stabilisation in economic activity, albeit still at a low level. Looking ahead, we expect the euro area economy to recover gradually in the course of this year.』

つーことで見通しはまあ基本的に変わらないのですが。

『The outlook for economic activity should be supported by foreign demand, the very low short-term interest rates in the euro area, and all the measures taken to foster the proper functioning of the euro area financial sector.』

サポート要員は海外の需要と低金利とユーロエリアの金融セクターの機能回復に向けた各種政策とな。

『However, the remaining tensions in euro area sovereign debt markets and their impact on credit conditions, as well as the process of balance sheet adjustment in the financial and non-financial sectors, are expected to continue to dampen the underlying growth momentum.』

悪化要因は周縁国ソブリン問題の金融市場やクレジット環境への影響や、バランスシート調整圧力ですというのですからどう見ても悪化要因の方が確実性が高いような気もしますが。


・経済見通しは引き下げ

『This assessment is also reflected in the March 2012 ECB staff macroeconomic projections for the euro area, which foresee annual real GDP growth in a range between -0.5% and 0.3% in 2012 and between 0.0% and 2.2% in 2013. Compared with the December 2011 Eurosystem staff macroeconomic projections, the ranges have been shifted slightly downwards.』

ということで、昨年12月と比較して見通しレンジ(はいいのですが、2013年のレンジがえらい広くてもはや予想になってねえという気がするが)が若干下がったそうな。

『This outlook remains subject to downside risks. They notably relate to a renewed intensification of tensions in euro area debt markets and their potential spillover to the euro area real economy. Downside risks also relate to further increases in commodity prices. 』

ダウンサイドリスクに周縁国ソブリン問題とコモディティー価格の一層の上昇を挙げています。


・物価見通しは引き上げ

『Euro area annual HICP inflation was 2.7% in February 2012, according to Eurostat’s flash estimate, slightly up from 2.6% in January. Looking ahead, inflation is now likely to stay above 2% in 2012, mainly owing to recent increases in energy prices, as well as recently announced increases in indirect taxes.』

2012年中まで2%超の物価(HICP指数)の上昇は継続するという予想になっていて、エネルギー価格と直近アナウンスされた間接税増税の影響によると。

『On the basis of current futures prices for commodities, annual inflation rates should fall again to below 2% in early 2013.』

で、2013年の頭になると2%割れになりますよという見通しになっていますが、現時点で既に今年の末までは2%超継続と言っている時点でまあこれがBOEやFRBだと「なのでまあ物価が高めなのはネグって緩和継続するお!」と読めるのですが、ECBの場合物価タカ派なので3%台とかに上昇した時に何を言い出すかワカランチ会長なのがアレ。

『Looking further ahead, in an environment of modest growth in the euro area and well-anchored long-term inflation expectations, underlying price pressures should remain limited.』

まあ一応こう言ってますので、現状水準程度の上振れは放置プレーになるんでしょうけれども。

『The March 2012 ECB staff macroeconomic projections for the euro area foresee annual HICP inflation in a range between 2.1% and 2.7% in 2012 and between 0.9% and 2.3% in 2013. In comparison with the December 2011 Eurosystem staff macroeconomic projections, the ranges for HICP inflation have been shifted upwards, notably the range for 2012.』

2013年の物価予想は0.9%〜2.3%ってこれまたエライ広いレンジですが、まあそれは兎も角として、レンジの中心は1%台前半とかになりますので、これだけ見ているとまあ金融緩和政策を継続しますという話にはなっているので、そーゆー意味で言えば冒頭でインフレタカ派っぽい話をしているのとこの辺の予想のトーン(ちなみにそちらにあるように2012年の見通しを中心に引き上げています)に差があるのをどう評価していいのか正直良く判らん。

『Risks to projected HICP inflation rates in the coming years are seen to be still broadly balanced, with upside risks in the near term mainly stemming from higher than expected oil prices and indirect tax increases. However, downside risks continue to exist owing to weaker than expected developments in economic activity.』

リスクはバランスとなっていますが、まあ経済の下振れリスクが物価の下押し圧力に働くでしょうという見通しを出しているので、この辺りを読んでいるとそんなにインフレタカ派的な話にはなっておらず、ECBスタッフの見通しと冒頭のドラギ総裁の説明に妙な温度差がありますなというのが説明部分の感想です。

#質疑応答はまた後日で勘弁


○3か月固定オペ札割れせずとな

木曜と金曜に基金資金供給オペ3か月物が実施されたのですがね。

3月8日の結果
[外部リンク] 10,680 8,006 75.0

3月9日の結果(該当部分のみ)
[外部リンク] 12,990 8,009 61.7

ということで、先週は前半に3か月基金オペが全取となるという大変にお洒落な事になって、1か月経たずして基金65兆円の積み上げが技術的な限界を露呈しましたねという話をしたのですが、8日と9日のオペに関しては無事に札が入ったでござるの巻。まあ先日の札割れ寸前から全取という流れを受けまして、かどうかは存じませんが(^^)、オペの1社当たりの応札限度額が拡大されたり、金利入札オペのロールを行わなかったりとまあそういう動きもありまして無事に札が入って良かったですね(棒読み)という所でございまする。

ただまあ6か月オペは札割れ連発ですし、基金オペに関してはご丁寧な事に各オペ毎に幾ら実施しますという話をしている手前、この6か月オペどうしますねんという気はするのですが、まあこの際6か月TBでも増発したらどうでしょうか(^^)、って多分増発しても札が入るかどうか分からないけど。

まあ何ですな、国債買入の方はまだ何とかなるにしても、6か月の基金オペという今となっては一番中途半端でニーズの無い年限ものをどうするのかはムツカシヤという所で、それを国債買入に振ったら振ったで、今度は2年ゾーンまでのモノが段々怪しくなってくるような気もしますし(6か月→2年を追加緩和と強弁するのは可能でしょうけれども)、大体からして今のペースをもっと上げるとかさすがにどうよという感じもしますわな。

ま、何はともあれ決定会合直前の3か月基金オペが札割れとかにならなくてよかったですねという事で。


○その他雑談

・決定会合プレビューのような雑談のような

まあ何ですな、妙に外野が追加緩和がどうのこうのとか言ってまして、今朝のモーサテの為替コメンテーターも「追加緩和や追加緩和を強く示唆する話が無いと失望」とか、おまえらこの前のバーナンキ議会証言もそうだけど、ロジックとか何も理解しないで勝手に自分たちで期待して盛り上がって失望するんじゃねえよヴォケとか思うのでございますが、これがまさに「クレクレは甘え」と申しますか、毎度申し上げておりますように、アラン・ブラインダー元FRB副議長の言う「市場の尾を追う犬」となる中央銀行という困った状態になっているという所ではあろうかと存じます。

まあ何ですな、プレビューもへったくれも無いのですが、いやまあ今回何か追加やったって別に良いのですけれども、金融政策の効果にタイムラグがあるのにそう毎月何かやれやれ言うとか頭おかしいんじゃネーノとか思いますけれども、まあ中の人を随分とさせていただいておりますあたくしが言うのも何ですが、市場というのはそういうもんでございまして、雰囲気で追い込んで行くとか得意技でございますのでまーこうなりますわな。

今回はとりあえず予想してもシャーナイので予想はしませんけど、債券市場などの金利市場以外がアホのように盛り上がっているのがどうもねえという感じで、それこそ今朝のモーサテの為替コメンテーター(というか電話で話していた人)が「海外投機筋はここへ来て日本の追加緩和期待で円売りポジションを拡大させているので追加金融緩和または先行きの緩和を強く示唆する話が無いと失望で巻き戻しもあるでしょう」(正確には覚えていないが大体そういう話をしていた)とかお前は誰の為を思って追加緩和期待のコメントをしているんだとか思うのでありますがねえ。マッタクモウ。


・どうでもいい話だが武者先生とか北浜先生とか

まあシカゴの先物(6月限は配当落ち分があるんですよね)を見ると今日はまたまたインデックスは1万円乗せスタートっぽいのでちょっと安心していますが・・・・・・

[外部リンク] 03月 9日 17:42 JST

まあこれは17:42ですが、金曜はQUICKでも大先生は同じコメントをしておられまして、そっちが出たのは14時過ぎという大変に絶妙なタイミングで、引けに掛けて以下省略。

ここへ来てついこの前まで慎重だった北ハマー先生も楽観しておられるようですので、大変にガクガクブルブルなのですが、

[外部リンク]
 

2017年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧

このサイトの内容は、情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資に関する最終決断は必ず読者ご自身で行ってください。掲載する内容については万全を期しておりますが、内容の完全性、信憑性を保証するものではなくこれらの情報によって生じた損害について当社は一切の責任を負いませんので予めご了承願います。


   
   
無料アクセスアップ:オートリンクネット リンクが自動で増殖オートリンクの登録はこちら ベベのデイトレード日記
デイトレーダーの日課
Copyright (c) 2004FPeye,Co. Ltd. All rights reserved.
画像及び文章の無断転載は固くお断りします。