FPeye エフピーアイ
ホーム プライバシー・ポリシー サイトマップ お問い合わせ ブックマーク
サービスのご案内 コンテンツのご案内 会社のご案内 入会のご案内 入会のお申込み



 
コード・銘柄名・証券会社・キーワードなどから関連記事が検索できます。
 
個別株シストレ〜トランプ式投資術
今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)
日経225先物マーケットプロファイル
データベース
レーティング一覧
過去のSQ値一覧


やぶのマーケットコメント
ディーリングコンパス
レーティング  [ レーティング基準 ]
ロングターム
裏街エレジー(割り切り系の銘柄や裏事情など)
ウィークリーレポート


エディターズROOM
レッスンページ
リンク集
FPeyeの歩き方
解約申請フォーム


 (無料会員様専用)
無料メルマガの設定が出来ます。

無料IDの取得はコチラから
※無料メルマガ配信開始!!
 
 (有料会員様専用)
株価の閲覧や有料会員様専用メルマガの設定が出来ます。
 
株式用語・経済用語検索 new
 
株用語のが検索できます。
 
上場企業一覧集

更新
自動更新 あり なし
お知らせ音 あり なし
※ COOKIEを有効にして下さい。



北浜の本社ビル1Fに証券カフェバー
Cafe FPeye がOPENしました。

北浜の証券カフェバー「Cafe FPeye(カフェ エフピーアイ)」
弊社代表取締役   藤ノ井俊樹 著
"実践的"投資研究家 盛岩外四 著
FXチャート自由自在
好評発売中!
ビンボー万歳!
むらやん(村上直樹):著
サガー・ジロー:イラスト

好評発売中!
弊社投資アドバイザー 泉 雅浩
コードワン投資研究所 緒方史法 著

でっかく儲かる! 資源株のすべて
好評発売中!
  弊社代表取締役 藤ノ井俊樹 著
個人投資家のための信用取引自由自在藤ノ井俊樹 著「個人投資家のための信用取引自由自在」
好評発売中!
無料銘柄相談 受付中!   無料銘柄相談
受付中!
  弊社代表 藤ノ井俊樹の「ロング・ショート戦略で自由自在 株式トレード必勝セミナー」
DVDがパンローリング社から発売になりました。
FPeye エフピーアイ 株情報のモバイルサイト モバイルサイト
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
 
「ストップ高」直撃ブログ
専業デイトレーダーむらやんのトレード日記。日々の取引履歴と資産残高を毎日公開している注目ブログです。
カブ知恵
雑誌等でおなじみの藤井英敏が、豊富な人脈を生かして「カブ知恵」だからこその新鮮な株式情報をお送りしています。まずは、カブ知恵HPへアクセス!!

今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)

表示件数
日付範囲 日 〜
タイトル   AND  OR 
本  文   AND  OR 
  

全部で 26件 の記事があります。(表示:1−26)


お題「大体雑談でございまするが」   2012/07/31(火)08:04:15  
  公共放送ニュースが五輪ばかりで一般ニュースが全然放映されないので只でなくさえニュース見ないあたくし益々世の中ワカランチ会長となり甚だ遺憾の極みでございます。

ところで武者先生が連続で中国経済disるのはまあ良いお話なのですが、返す刀で米国経済を賛美するのは誠に残念な事であります。
[外部リンク] 8,000 2012年8月1日 2012年10月26日

[外部リンク] 38,015 8,010 21.1

まあ当然のようにニーズ有りまくりで今回も按分20%近辺という結果でございまして、まあ確かに年末に向けて買入が拡大すると段々固定金利オペのニーズが落ちる可能性があるから残高入れておきたいという気持ちも判るのでございますが、まあ買入拡大しても超過準備を普通に積んで行く形になって(というかもっと正確な言い方をすると超過準備を積んで行く形にならないと買入拡大が段々困難になってくるのですけど)、市場のファンディングニーズから目の子というか勘で考えますと(^^)、25兆円の固定金利オペはそのまま平常運転でニーズがあると思いますので、そんなに慌てて長いの打たなくても良いような気がするんですが、つーか折角「機動的に対応」という事になっているのですから今後は徐々に短いオペを入れて頂きたく存じますけどどうでしょうかねえ。

#短いオペにすると残高確保のためにターンオーバーが増えるので毎日資金供給を沢山やっているように見えるという副次的効果(????)がありますな(^^)


・買入系雑談

基金短国買入ですけれども、MPMで買入応札下限金利の撤廃が行われてさてどうなりましたかと申しますと、17日は3000億円のオファーに対して30194億円の応札で0.098/0.098となったのですが、27日は応札を堂々6000億円に倍増したのですが、一方で(この次に書きますが)短国入札がMPM翌週の謎不明玉祭りから徐々に普通の入札に戻って来た(超過準備付利の投資家の短国買いレベルの目線が変わらなかったのが原因ですけれども)という事で、やや在庫の持ちも増えたのか、27日は堂々の47872億円の応札で落札レートも0.099/0.099と前回対比でレート上昇。

まあ先々週19日の3か月TB入札で不明玉と言われるのが2.5兆円もあったので、超過準備付利の投資家が買いの目線を変えてきた(0.10%割れも普通に買うようになった)のかと思ってあたしゃかなーりびっくらこいた(想定外)というか焦ったのでありますが、翌週の2か月TBと3か月TBに関しては足切りは超極薄按分ですけれども0.10%レベルに届くわ、所謂不明玉も通常レベル(2か月は不明やや少なめの2000億程度で3か月は大体通常運転レベルの11000億程度)でして、19日の3か月短国入札は何だったんだという感じ(まあ担保玉か何かで偶々ニーズがあったんでしょと思いますがタイミング的に人騒がせにも程があるので、買えなくなったら困る系の意識もあったのかもね)でありますが、0.10%は超岩盤の強力ビットサイド状態というのはカワランチ会長の中、今のところは短国買入をホイホイ入れても普通にジャンジャン買入が可能という所なんでしょうな、うんうん。

ただまあ今ホイホイ短国買入入れても買えるのって殆ど3か月新発近辺になると思いますので、3か月ごとに買入ロールしないといけないので中々オイソガシヤと申しますか、まあ徐々に買入のインパクトが市場に効いてくるでしょうなあとゆーところですがそれがどのくらいになるのかは正直ワカランチ会長。


CP買入に関してはMPM後の7月13日(なおこの時はまだ応札下限金利撤廃は適用されていませんでした、というのに落札結果見た時にあたくし最初気が付かなかったという末代までの不覚事案があったのは内緒です)は出来上がりの買入金利が0.111/0.110だったのですが、これまた足元でGCレートが微妙に高めに推移しているせいか25日の買入レートは0.112/0.111と一つ上昇しておりまして、こちらは下限撤廃の影響今のところなしという感じです。まあ買入の玉さえあればさすがに10は割らんでしょという感じ。


あと、基金国債買入とか輪番とかですけれども、20日の輪番1年以内の落札が出来上がりで多分0.100%と思われる結果(基準利回りとの較差入札なので出来上がりの数字は基準利回りを見ないと正確にはワカランチ会長なのですけれども、たぶん較差0.000/0.000の落札という事は出来あがり0.100%でしょ)となったのは何ぞなもしとか、24日は基金国債買入の1-2年の所とりあえず6000億円もオファーして何とか応札入ってましたけど、さて今日は2年国債の入札がある訳ですが、こちらの金利が0.10%割れとかに沈んでしまうと今後札入るのかねという大変に香ばしいアレを感じるものでして、まあ2年国債の入札結果次第では今後はやはり2-3年を買うしかありませんなあ→2-3年の需給が更に逼迫してカツカツになる→中期金利がアガランチ会長になる→さてどうすんでしょ的な流れになり兼ねませんので、まあニヤニヤしながら眺めたいと存じます。


○ECB理事会プレビュー雑談

ユンケル先生のお告げがあったのですな
[外部リンク] 07月 30日 07:48 JST

『[ベルリン/パリ 29日 ロイター] ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長は、ユーロ圏が決定的な局面にあり、ユーロ圏首脳は通貨ユーロ安定への決意を示すため、欧州中央銀行(ECB)と協力していくと述べた。29日の南ドイツ新聞、仏フィガロ紙とのインタビューで明らかにした。』(上記URLより、以下同様)

ほう。

『同議長は、スペインの国債利回り上昇に対応するため、今後数日以内にユーロ圏首脳が対応策を決定すると表明。「時間の無駄は許されない」と述べた。』

>スペインの国債利回り上昇に対応するため
>スペインの国債利回り上昇に対応するため
>スペインの国債利回り上昇に対応するため

・・・・・・・・・・・いやね、マジな話ECBの利下げ&預金ファシリティ金利ゼロ化によって欧州コア国というか安全国の2年とかの国債に買いが入って利回りマイナスとかになった訳でして、その流れが域内国債の利回りのダイバージェンスに繋がって来たともいえる訳でして、今さらドヤ顔で(この前のドラギ講演もそうですが)そういう話をされても何つーか政策当局のマッチポンプに見えてしまうのは手厳しいですかそうですか。

米国の場合はリーマンショックからAIG問題までの間で短期金融市場的に色々と肝が冷える状況があったせいか、「リアルゼロ金利は市場の流動性を却って枯渇させる」という教訓を得たように見えるのですが、どうも欧州金融政策当局者におかれましてはその辺の感覚が無いんじゃネーノと思う所で、こいつらまたアホウな施策を打って変な事になるんじゃないかという懸念が抜けないあたくしは心配性ですかそうですかという所なのですが、どうも気になる所ではございます。

つーかさ、相変わらず短期金融市場への理解の無い方々がそこらで「ECBが預金ファシリティ金利をマイナスにするような施策も期待」とか抜かしている訳ですが、そもそもデンマークのマイナス金利って一義的に「超過準備を大量に保有する事のペナルティー」であるのですが、金融不安の中では「超過準備をゲップが出るまで保有させる」というのが危機伝播を防ぐために決定的に重要でしょというのは毎日のように場末のサイトであたくし申し上げております次第なのですが、ECBはどうも調節実務的に実はかなりアレな方々なのではないかという気もしますので、何が飛び出すやらという感じっすな。

しかしまあ何ですな、結局SMP再開するんだったら別に利下げせんでも良かったじゃないか(利下げカードがあと1回程度しか切れない訳ですし)と思うのでして、ECBの対応の悪さとしかあたしゃ思えないのですけどね。やる事の順序を間違えなければ(前回の定例理事会で「非伝統的政策の議論は行わなかった」とか発言するとか全くもってECB何考えてるんだと思ったのですが)別に火がボーボーとならなかったかも知れないのに、何か手順間違えて火がボーボーしている中でドラギ総裁が「びりーぶみー(キリッ)」とか言ってるのを見て「ECBは良くやってる」とか言うのはマッチポンプに騙されているにも程があるとか思うのですけどねえ。

#などと日本語で悪態をなんぼ垂れてもフランクフルトには伝わりませんが(--;

ということで、プレビュー雑談の積りがただの悪態にorzorz


○FOMCプレビュー雑談を書こうかと思ったが時間が無い

まあ何ですな、FRBに関しては6月FOMC議事要旨での議論を見ますと、明らかに金融政策のタマに対して手詰まり感が出ている感じでございまして、まあ今後は期待を持たせながら弾切れではないように見せつつも弾を出し惜しみして、それを出し惜しみに見えないようにプレゼンするという狸能力の極めて高い福井俊彦じゃなかったバーナンキ議長の手腕がまさしく示されるという難しい局面ですなあとか思うのでございます。

でもって茲許言われているのが「フォワードガイダンス文言の半年延長」ではございますが、よくよく考えてみると元々のフォワードガイダンスがあって、それが延長された時っていうのは1年程度引っ張った挙句に1年半程度のガイダンス文言延長となったのですが、ガイダンス文言の延長を1年待たずに半年でやらなければいけないという時点で弾が切れ気味なのの証明でもあったりするのでございまして、FRBも中々大変ですのーと思う次第でございまする。

ただまあ今回って基本的にSEPとかバーナンキ会見とか無いというスケジューリングになっているので、米国市場のケツに火が点いているのなら兎も角、火が点いているのは欧州でございますし、そんなに派手に何かするってのもどうかなという気はする。

ジャクソンホールが8月末にあって9月FOMCはSEPも逆さ絵おじさんの会見もありますし、まあ大統領選挙がどうのこうのというのも有りますが、それを無視すればタイミング的にはその辺りで何か出すなら出すというのが美しいかなという所っすかねえ。もしくは選挙終わってフィスカルクリフ前の12月(10月は今回と同様で会見とSEPは無い)かもしれないけどよく判らん。まあうだうだ状態だと何かやらんとね。

SEPの改善というのはここもと議事要旨での話題でもありますので、それは9月のSEPに反映されるかもしれないけど、議事要旨見ると何かあまり出さない方が良いような気がします(色々な情報を出し過ぎで却って複雑骨折状態になり、ミスコミュニケーションの元になりそうな希ガス)けどねえ。

なお、しばらく前のネタなのですが、イエレン姐さんのいらっしゃったSF連銀と言えばFRBの政策正当化ペーパーを出すのが仕様だったりするのですが、ウィリアムス総裁の講演を一部アレンジしたバージョンでこんなのが出ているのを不覚にも最近気が付き読んでおりますのでネタにするかもしれないししないかもしれませんがまあ読むのは吉かと。

[外部リンク] Policy, Money, and Inflation
By John C. Williams

サマリーだけ引用しておく。

『Textbook monetary theory holds that increasing the money supply leads to higher inflation. However, the Federal Reserve has tripled the monetary base since 2008 without inflation surging. With interest rates at historically low levels and the economy still struggling, the normal money multiplier process has broken down and inflation pressures remain subdued. The following is adapted from a presentation by the president and CEO of the Federal Reserve Bank of San Francisco to the Western Economic Association International on July 2, 2012.』
 


お題「山口副総裁講演&会見のコピペ大会で恐縮です:山口さん麿の麿節をフォローして回るの図」   2012/07/30(月)08:03:16  
  ・日本経済について

『先行きについては、当面、内需の堅調が、日本経済の緩やかな回復を支える姿を想定しています。ただ、今後は、エコカー補助金がこの夏にも予算切れとなる可能性があるほか、ペントアップ需要も次第に減衰していくと考えられます。そうした中にあって、経済全体の前向きな動きを確かなものとしていくためには、内需が景気を支えている間に、輸出がしっかりと立ち上がってくることが必要です。』

結局の所輸出が立ち上がるかという話で、それはそれでリスク有りという話ですがな。で、物価に関してですけれども。

『私どもが、当面の目途として目指している1%には、2014年度以降、遠からず達すると考えています。』

とはゆうとるものの・・・・・・

『このように、やや長い目で見れば、日本経済は物価安定のもとでの持続的成長経路に復していくとみています。ただ、こうした見通しを巡っては、様々な不確実性が存在しています。特に、欧州債務問題の動向や為替相場の変動が日本経済に及ぼす影響については、引き続き、十分な注意を払っていく必要があります。』

為替相場の変動キタコレ。

『また、仮に経済・物価情勢が見通しどおりに展開したとしても、消費者物価の前年比が1%に達するのは再来年度以降であり、デフレ脱却に向けては、なお時間を要する状況にあると考えています。』

「見通し通りだったとしてもデフレ脱却に時間を要する」キタコレという事で、この辺りのニュアンスも麿風味とはだいぶ違ってハト風味。まあ先ほども申し上げましたが、麿が麿節を飛ばしてアレなのを山口副総裁がフォローして回っているの図という感じでしょうな。


・金融政策に関してもサービス発言多い

金融政策に関して。

『日本銀行は、日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰することがきわめて重要な課題であると認識しています。そうした認識のもとで、本年2月には、デフレ脱却に向けた私どもの政策姿勢をより明確化しました。具体的には、当面、消費者物価の前年比上昇率1%を目指して、それが見通せるようになるまで、強力に金融緩和を推進していくことを明らかにしたところです。』

現在完了形じゃなくて「今後も協力に金融緩和を推進する」の2月会合文言が出るとはこれはお洒落(^^)。

『振り返ってみると、リーマン・ショック以降、日本銀行の金融政策の構えは、わが国経済の状況に応じて変化してきました。当初はリーマン・ショックやその後の震災を含め、度重なる景気下押し圧力を緩和し、経済を下支えしていくという性格のものでした。その後、日本経済は、こうしたショックから徐々に抜け出し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復するという見通しが示せるような状況になってきました。それでも2月と4月に金融緩和の強化を実施したのは、それまでの金融緩和の累積的な効果と併せて、こうした見通しをさらに確実なものとするためです。』

ほう。

『現在は、拡充された枠のもとで日々資産の買入れを進めながら、金融緩和の効果や、経済・物価の見通しとリスクを丹念に点検しているところです。もちろん、例えば何らかのショックによって見通しが下振れたり、見通しを巡るリスクが大きく高まるような場合には、追加的な金融緩和を実施することを躊躇しません。日本銀行としては、引き続き適切な金融政策運営に努めてまいります。』

>追加的な金融緩和を実施することを躊躇しません
>追加的な金融緩和を実施することを躊躇しません
>追加的な金融緩和を実施することを躊躇しません

・・・・・・・・・・・というかこーゆーのって副総裁に言わせるんじゃなくて麿が言うべきじゃネーノと思うのでございますけどにゃあ。


でまあ記者会見に参りますが。
[外部リンク] 本日の挨拶の中でも、海外経済については、一言で言えば「大きなリスクと背中合わせの先行きの回復」と申し上げました。従って、大きなリスクが存在していることについては、私自身十分認識しているつもりです。そういう認識のないままに楽観論を申し上げたわけではありません。』

>そういう認識のないままに楽観論を申し上げたわけではありません
>そういう認識のないままに楽観論を申し上げたわけではありません
>そういう認識のないままに楽観論を申し上げたわけではありません

・・・・・・・・まあ何だ、この部分って山口副総裁の発言というよりも「日本銀行の見通しが楽観的にも程がある」という悪態に対して述べたんだろうなあと思ったのですけれども(^^)(^^)(^^)。

『一番大きなリスクとしては何を認識しているのかということですが、それは、欧州債務問題を最大のリスクファクターと考えています。そのことについても本日お話ししたところです。その解決に向けては、色々な努力が関係者の間で加えられていますが、道のりは依然として険しいと申し上げたところです。このリスクは相当強く意識しなければなりませんし、欧州債務問題において、仮にリスクが表面化することになれば、それは米国経済にも、新興国経済にも影響が及ぶでしょうし、もちろん日本経済にも影響が及ぶという形でリスクを認識しているということです。』

ということでリスク意識全開ではございます。


・円高と追加緩和

会場が広島ということで円高に関して日銀は何しますねんというお約束の質問に対して。

『(答) 最初に円高ということですが、ご指摘の通り、本日の懇談会の場でも、何人かの方から円高の企業経営に及ぼす影響は非常に厳しいというお話がありました。確かに、輸出産業――自動車あるいは電機――を抱える当地にとっては、円高がダイレクトに輸出そのものにも影響を与えるでしょうし、企業収益にも影響を与えるでしょう。更には先々を踏まえての企業マインドにも影響を与えると思っています。従って、そうした影響の大きさは、きちっと念頭に置いて、私どもも経済情勢の分析をしなければいけませんし、それを踏まえて何らかの政策対応が必要であれば、それをやっていくことになるだろうと思います。』

で、その次にサービスキタコレ。

『仮に、私どもとして、円高が日本経済のこれからの回復のパスに大きな下振れ要素として働いてくるという判断、あるいは、そのリスクがかなり高いという判断に立つとすれば、追加の緩和を行っていくことになるのだろうと思います。』

キタコレ(・∀・)

『しかし、この辺りについては、情勢をきちっと分析し、見極めた上で考えていくべきことだろうと思っています。今、あれこれ判断すべきことではないと認識しています。』

ふむふむ。


・やはり輸出が重要

輸出に関する質問に対しての答えから。

『次に、仮に、輸出が回復しなければ緩やかな回復は実現できないのかというもう1つのご質問です。内需が堅調であることは事実です。その堅調さについても、それなりに持続可能性のある部分が目につくようになっていることも事実なので、その堅調さはしっかり評価しておく必要があると思います。しかし、日本経済全体として、自律的な回復力をしっかりと発揮していくということになると、やはり、輸出も回復し、それが企業収益に影響を及ぼし、そしてそれが雇用や所得に影響を及ぼしていくルートが作動することが、必要ではないかと思っています。従って、内需に加えて輸出の回復、それが相俟って、わが国経済の緩やかな回復が実現していくと思っています。』

ということで輸出の回復が必須とな。


・追加緩和の手段に関して

これは面白い質問。

『(問)(前半も面白いのですが割愛)加えて、もう1点、現在、基金で長期国債を購入されているわけですが、購入対象のところはもちろん、購入対象ではない5年物でも、相当程度金利が低下してきています。更に買入れを行って金利を低めに誘導して、一体どれだけの効果があるのかなというところもあり、今後も買い増しという緩和策を継続するような追加緩和で良いのかどうか、お考えがあればお聞かせ下さい。』

『(答)(前半割愛)次に、一般論として、追加緩和をするとすれば、もはや基金の増額をやってもあまり意味がないのではないかという趣旨のご質問と考えてお答えします。私どもとしては、少しでも効果のある政策は、引き続き追求していくということだと思っていますし、これから来年6月末までに基金の残高を70兆円まで増やすことにしています。基金の残高は、現在、53兆円程度ですから、これから17兆円を買い増していくプロセスでもあります。従って、緩和効果が追加され続ける状況ですし、そういうものに期待しながら、更に何か必要ということになれば、それはそういう中で考えていくべきことと思っています。』

>少しでも効果のある政策は、引き続き追求していくということだと思っています
>少しでも効果のある政策は、引き続き追求していくということだと思っています
>少しでも効果のある政策は、引き続き追求していくということだと思っています

・・・・・・・・・麿はこの手の話をどうもあまりしたがらないように見えると申しますか、まあある意味麿の麿な所で真面目というか誠実な所なのですが、「いやこんなのやってもそんなに効果があるんかね」というようなトーンになってしまうのが麿クオリティでして、これに対して山口副総裁の方が狸成分が入っていると申しますか、俊ちゃんテイストが入っている(俊ちゃんの大狸には敵いませんが)という感じでしょうか。

>更に何か必要ということになれば、それはそういう中で考えていくべきことと思っています
>更に何か必要ということになれば、それはそういう中で考えていくべきことと思っています
>更に何か必要ということになれば、それはそういう中で考えていくべきことと思っています

ということのようで。


つーことで、まあ引用大会で手抜き勘弁でございますが、山口副総裁の講演と会見に関してはハト成分が高めに入っておりまして、麿が麿節を出して「日銀ってちょっと楽観的すぎないか」と言われる状況に対してフォローするの図となっている所で、副総裁っちゅうか官房長官っぽい風情を示しておりますなという所でございましたな(^^)。


#他のネタは時間が切れたのでスルーで勘弁(大汗)
 


お題「山口副総裁講演&会見のコピペ大会で恐縮です:山口さん麿の麿節をフォローして回るの図」   2012/07/30(月)08:02:48  
  またモーサテの為替コメント(電話の人)が「市場はECBが中央銀行に預ける金利をマイナスにすることも期待」とかゆうとるのだが、超過準備を持たせないような政策を実施したら市場の流動性がカツカツになる「量的引き締め」になり、信用不安状態の中で行うべき政策の逆になるんですけれどもそういうの判ってて「期待する」とか言ってるのでちゅかねえ。

#まあ判ってないから「期待する」んでしょうけど

しかし話はワープしますがあの候補が18万も票を集めるとか相変わらず民主党政権でも懲りてないというか青い鳥症候群というかですわなあ。→[外部リンク]
 


お題「ドラギ総裁発言メモ・・・・のつもりでしたが結構真面目に読んでみたでござるの巻(で他のネタが無いorz)」   2012/07/27(金)08:05:59  
  祝日絡みの話はどうしてこうアレな話しか出ないんでしょうなあ。
[外部リンク] 7月26日(木)19時50分配信

『PTは報告案で、小中学校の春、夏、冬休みを計3日間減らす代わりに、10月中旬に土日と絡めた5連休の新設を提示。全国を4ブロックに分けて連休の日にちをずらし、経済効果を高める。小中学生の子どもがいる従業員に対し、子どもの秋の連休に合わせた有給休暇を与えるよう企業に義務付ける制度創設も示した。』(上記URLより)

部署が小中学生の子供持ちだらけとかだったら大変な事が起こるので人事配置まで検討しないといけないですなあ(呆)。つーか休みを増やして本当にネットの経済効果あるのかよ(それなら永久に休みにしたら経済効果があるのかというとどう見ても無いでしょ^^)という希ガス。


・・・・しかし欧州情勢は毎日色々と出てきて追いつくのが大変ですの。

○ということでドラギ総裁発言がどうのこうのメモ(のつもりが真面目に読んだ)

[外部リンク]

『7月26日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は26日、欧州単一通貨ユーロを守るために必要なあらゆる措置を取ると表明。スペインとイタリアの国債利回り上昇がユーロの存続を脅かす中で、債券市場への介入も辞さない姿勢を示唆した。』(上記URLより)

ならこの前のECB理事会で信用緩和やれやヴォケとか思うのですけれども、前回理事会後の会見では「うちは伝統的政策ということで利下げしたからやることやってるもんね〜非伝統的政策なんて議論してないもんね〜あとはEUの皆様頑張ってね〜♪♪♪」とか言ってたのにいきなりこの有様でブレブレにも程がありますな。

で、元ネタとなる講演テキストはこちらにありました。
[外部リンク] of the remarks made by Mario Draghi

Speech by Mario Draghi, President of the European Central Bank
at the Global Investment Conference in London
26 July 2012

冒頭をまずは引用。

『I asked myself what sort of message I want to give to you; I wouldn’t use the word “sell”, but actually I think the best thing I could do, is to give you a candid assessment of how we view the euro situation from Frankfurt. And the first thing that came to mind was something that people said many years ago and then stopped saying it: The euro is like a bumblebee. This is a mystery of nature because it shouldn’t fly but instead it does. So the euro was a bumblebee that flew very well for several years. And now - and I think people ask “how come?” - probably there was something in the atmosphere, in the air, that made the bumblebee fly. Now something must have changed in the air, and we know what after the financial crisis. The bumblebee would have to graduate to a real bee. And that’s what it’s doing.』

ロンドンでのスピーチのせいか妙に持って回った言い方で何が何やらという感じですが、ユーロという通貨がそこらをホイホイ飛び回る蜂のようなもんだと言われて久しいですがみたいな事言ってるんですかよくわかりません(><;

で、まあこういうのをうんうん唸ってもシャーナイので次へ。

『The first message I would like to send, is that the euro is much, much stronger, the euro area is much, much stronger than people acknowledge today. Not only if you look over the last 10 years but also if you look at it now, you see that as far as inflation, employment, productivity, the euro area has done either like or better than US or Japan.』

はあそうですか(棒)という所ですが、中の話をスルーしてもさもさと次のメッセージへ。

『The second point, the second message I would like to send today, is that progress has been extraordinary in the last six months. If you compare today the euro area member states with six months ago, you will see that the world is entirely different today, and for the better.』

この半年の間我々は異例なまでの進展を示しております(キリッ)とな。で、まあこんな事やったあんなことやった凄い頑張っていますってな話をしておりまして次のメッセージへ。

『But the third point I want to make is in a sense more political.』

ほう。

『When people talk about the fragility of the euro and the increasing fragility of the euro, and perhaps the crisis of the euro, very often non-euro area member states or leaders, underestimate the amount of political capital that is being invested in the euro.』

ユーロに対して我々は政治資源を投入して頑張っています(キリッ)と。

『And so we view this, and I do not think we are unbiased observers, we think the euro is irreversible. And it’s not an empty word now, because I preceded saying exactly what actions have been made, are being made to make it irreversible.』

そしてその次にニュースヘッドラインの部分が。

『But there is another message I want to tell you.』

『Within our mandate, the ECB is ready to do whatever it takes to preserve the euro. And believe me, it will be enough.』

どこぞの馬鹿鳩のとらすとみーとは違うでしょうから(^^)、まあここはまた急に気合の入ったご発言で、この前のECB理事会後の会見での「非伝統的政策は議論しませんでしたが何か?」という発言との落差禿し過ぎですがな。

『There are some short-term challenges, to say the least. The short-term challenges in our view relate mostly to the financial fragmentation that has taken place in the euro area. Investors retreated within their national boundaries. The interbank market is not functioning. It is only functioning very little within each country by the way, but it is certainly not functioning across countries.』

インターバンク市場の機能低下させたのお前の利下げのせいじゃヴォケとツッコミを入れたいのは日銀とニューヨーク連銀ではないかと思いますが、まあそれは兎も角として「financial fragmentation that has taken place in the euro area」って言ってて(このfragmentな話に関しては前回のECB理事会でも指摘がありましたけど)、金融市場がユーロエリアの国によって分断された状態になっている事を指摘してるんですが、それに対処するなら非伝統的政策だろと思うのでございまして、何か知らんが相変わらずなのですけれども、ケツに火が付いてボーボー燃え出すと急に豹変して非伝統的政策を打ち込むというECBの一貫性の無さは何なんですかねという風に思うのでございまする。

『And I think the key strategy point here is that if we want to get out of this crisis, we have to repair this financial fragmentation.』

で、それをどうやって行うのやら・・・・・・

『The second point is in a sense a collective action problem: because national supervisors, looking at the crisis, have asked their banks, the banks under their supervision, to withdraw their activities within national boundaries. And they ring fenced liquidity positions so liquidity can’t flow, even across the same holding group because the financial sector supervisors are saying “no”.』

『So even though each one of them may be right, collectively they have been wrong. And this situation will have to be overcome of course.』

域内の金融監督が各国ごとに動いた場合にfinancial fragmentationが解消しないというような事が(合成の誤謬的な結果として)起こるとかそんな事ゆうとるのか??

『And then there is a risk aversion factor. Risk aversion has to do with counterparty risk. Now to the extent that I think my counterparty is going to default, I am not going to lend to this counterparty. But it can be because it is short of funding. And I think we took care of that with the two big LTROs where we injected half a trillion of net liquidity into the euro area banks. We took care of that.』

カウンターパーティーリスク意識の高まりからファンディングが厳しくなる点についてワシらはLTROをぶち込みましたとか言ってるんですが・・・・・・・

『Then you have the counterparty recess related to the perception that my counterparty can fail because of lack of capital. We can do little about that.』

カウンターパーティーの資本不足に対するリスク意識の拡大についてはワシらは手は打てませんがなというのはまあそれはその通りなのですが一々言わんでも宜しいと思うのでして、やはりブンデスクオリティをこういう所に垣間見てしまうのでありますけどねえ。

この辺りの話を見ているとリーマンショック後に日本の短期オープン市場金利(レポとか現先とかCPとか)の金利が上昇して、その間にあたくしなんぞは「とっとと信用緩和(という言葉は無かったのでして、当時は思いっきりCP買入などとか言ってました)」とゆー中で利下げは行われたものの、オープン市場の金詰りは全然解消しないでロンバート金利に張り付き(結局その年の12月に信用緩和と利下げをセットにしたら解消に向かった)というのがありましたが、一回肝が冷える事が起きないと信用緩和へGo!という風には行かない(まあ中央銀行の成り立ち的にというかカルチャー的に信用緩和政策はやりたくないというのは判る)のでしょうなあとか思うのでありますが、資本不足のケースは知らんがな的な事をわざわざ言う辺りに、先ほどの「びりーぶみー」の辺りで見た果敢な姿勢ではなくブンデスクオリティーを見るのでありますがorz

『Then there’s another dimension to this that has to do with the premia that are being charged on sovereign states borrowings. These premia have to, as I said, with default, with liquidity, but they also have to do more and more with convertibility, with the risk of convertibility. Now to the extent that these premia do not have to do with factors inherent to my counterparty - they come into our mandate. They come within our remit.』

ということで金融機関個別の資本不足については知らんがな発言をしましたが、ソブリン問題に関してはどうも「ソルベントな国の国債が何らかの要因でプレミアム拡大状態になった場合についてはワシらのマンデートです」というような話をしているように見えますので、これはつまり「本当は大丈夫なのですが市場がアジャパーになって売り込まれている国の国債金利上昇をお助けするのはECBの仕事です(キリッ)」ってお話だと思われます。

つーことは、まあ「一時的に問題が生じているけれども中長期的にサステイナブルな財政再建パスのある国の国債は買いますぞなもし」という事ですので、これはまあいわゆるSMP再開でスペイン辺りのようにちゃんと頑張っている国債へのお助けを出しますという示唆に繋がりますな。

『To the extent that the size of these sovereign premia hampers the functioning of the monetary policy transmission channel, they come within our mandate. So we have to cope with this financial fragmentation addressing these issues.』

これらのソブリンプレミアムは金融政策のトランスミッションメカニズムを阻害するものであるからして、このプレミアムへの対処は我々のマンデートであり、それによってfinancial fragmentationにも対処する、という話ですな。


つーことで、総合すると「資本不足の金融機関問題に関しては知らんがな」「流動性不足の金融機関にはジャンジャン資金出しまっせ」「市場が暴れてプレミアムが拡大したソブリンに関してはお助け措置を出しまっせウェーハッハッハ」というのが結論のようですが、この文脈からするとスペインやイタリアの国債にはお助け措置が来るのでしょうが、ギリシャに関しては微妙な香りがする(どうもあの国はそもそもの仕振りが悪いという扱いになっているっぽいように見えるのはあたくしの気のせい??)のですがどうでしょうかね。


○他のネタは割愛ですいませんすいません

山口副総裁講演ネタとか、珍しくも足切りが0.10%台に届いた3か月TB入札とか、調子に乗ってやっていたけど遂に6か月固定オペ札割れで調節部署残念無念という話とか、ネタはございますのですが、まあ土曜か日曜か月曜のネタということで勘弁でありまする。

ドラギ講演に関しては「びりーぶみー」の所だけで終了する積りだったのですが、その先を読んでみるとポイントらしいものがあったので、ついつい解読してたら時間と量がいっぱいいっぱいになるという計画性の欠如でございまするすいませんすいません。

以下ネタのポイント箇条書き。

・山口副総裁講演と会見

まあ大体ハト風味ですな。

・3か月TB入札

珍しくも足切り0.10%乗せましたが、足元ファンディングレートが微妙に高かったのとか先般の買入下限金利撤廃の影響でそこまでレートが沈まずに、買い手の目線もサガランチ会長だったというのが確認できたというのもあるんでしょうな。

ちなみにそれはそれとして2年の金利の方がうっかりすると低かったりするような状態になっているのがこれまたアレではございます。

・6か月オペ無念の札割れ

えーまあ何ですな。つまり6か月オペは本質的に市場のニーズが無いのであきらメロンという事で。
 


お題「両審議委員の就任会見:ベンダーヘッドラインとは違って佐藤委員の方が積極派ではないかと」   2012/07/26(木)08:05:56  
  ○今後の金融政策について

質問は実は2つあるのですが、纏めるとアホのように長くなるので分割。

『(問) 2点ほど伺いたいのですが、お二方から、これまでの日銀の政策に対する評価についてのご発言がありましたが、既に、ゼロ金利の制約下、打てる手段が相当限られているかと思います。これ以上金利は下げられない、あるいは基金の額を積み増すにしても国債の額をどんどん増やすわけにもいかないと思いますが、逆にどういった政策を打つべきなのか、さらにリスク資産を買うべきなのか、色々な考え方――以前から、お二方がアナリストの立場で示されていると思いますが――、改めて委員就任にあたってお考えになっている新たな政策手段について――先程木内委員からも今までの政策を総括して新しい方法を考えるべきだというお話がありましたが――、伺いたいのが1つです。(2点目は次に)』


・佐藤委員:実質金利ルートということで為替への働きかけ

『(佐藤委員) まず、ゼロ金利制約下の金融緩和手段ということですが、確かにおっしゃる通り、採れる手段は極めて限られているかと思います。そういう中で、私なりに政策効果という観点から採り得る手段を整理してみると、ゼロ金利制約ということで、名目金利はゼロ未満には下がらないわけですから、実質金利を引き下げていく政策が必要かと考えています。それは、先程木内委員からもご指摘がありましたように、期待インフレ率に訴えかけていく、期待インフレ率を引き上げていく、それによって実質金利の引き下げを図っていくということかと思います。』

とここまでは先ほどの話と同じ。

『では、どのようにしたら期待インフレ率を上げることができるのかということですが、これはなかなか難しい問題です。』

さいですな。

『例えば、今やっているように、国債をひたすら買いまくっていけば期待インフレ率が上がるのかということですが、現状では、例えば残存期間が2年あるいは3年の国債を大量に買い入れたところで、市場の期待インフレ率に働きかけるどころか、むしろ5年までのカーブがどんどんフラット化しているという状況ですから、現状では、今のところ効果としては逆に出てきていると思います。』

これは確かにそういう面がありまして、それこそさっき引き合いに出したセントルイス連銀ブラード総裁のペーパー類の中にある『Seven Faces of "The Peril"』ではQE2実施の必要性を主張すると同時に、政策金利を低位水準で長期化するとデフレ均衡に陥る可能性が高まるので望ましくないという主張をしておりまして、低金利によりデフレ期待定着という問題も確かに指摘される所ではあろうかと。
[外部リンク] Faces of "The Peril"

とまあ例によって話が逸れまして恐縮ですが続き。

『そういう中では、採り得る手段としては、例えば、資産買入れを多様化していくということで、これまでも各方面から提案が出ていますが、例えば、岩田前副総裁が提唱しているような外債買入れということも一案かと思います。』

キターーーーーーー(・∀・)

『これは、財務省とのすみ分けというところで、フィージビリティの面で色々と問題があることは十分理解していますが、為替操作を目的とした外債買入れということではなく、資金供給を増やすための外債買入れと位置づければ、そのあたりの問題というのはクリアできるのではないかと考えています。ただ、このあたりは法律論あるいは手続き論、それから諸外国の財政当局との関係ということも絡んできて、色々とクリアすべき関門は非常に多いと思います。これから勉強して、どういったところがフィージビリティの点で問題になり得るのか、見て参りたいと思います。』

法律論もさることながら、おそらく米国財務省を了承させるのが一番のネックではないかと思われるのですがどうっすかねえ。

『あとは、一段のリスク資産の買入れということです。既に ETFあるいはJ-REITの買入れを進めているわけですが、例えば、よりリスク性の高いものにシフトしていくことも一案かと考えています。』

「よりリスク性の高いもの」とな(^^)。


・木内委員:具体的な話は避けましたが基本的にはやはり為替みたいですね

『(木内委員) 今後の政策についてですが、こういった新しい政策をすべきだというのをこの場で申し上げるのは控えるべきかと思っています。先程申し上げましたが、今の資産買入れなどを中心とする包括的な緩和の評価ができていないということです。それが十分な効果を上げているということであれば、その延長線上で、国債やリスク資産――特にこれはETFが中心になると思いますが――の買入れを進めていくことが妥当だという判断になるでしょう。あるいは、今の包括緩和は十分な効果を上げていないということであれば、また新たな政策を考えなくてはいけないということです。現状では、その判断がまだできていませんので、今後考えを深めていきたいと思っています。』

とは言いましてもその総括間に合うんかいなという気はするのですが・・・・・と思いますとその続きがございまして、木内委員も基本は為替ルートですなあという話です。

『ただ、漠然と考えているのは、為替の安定というのはやはり重要で、これは日本銀行だけの業務ではもちろんないということです。政府、財務省と協力して為替の安定に従来以上に関与していくというのが、ある意味新たな政策のフロンティアではないかと、非常に漠然と今は思っています。』

でまあ先ほども申し上げましたが、この件については米国の財務省様を如何にして納得させるかというのが極めて重要という所ではなかろうかってな話ですなあと思うのでした。


○市場との対話について

先ほどの質問の後半部分。

『もう1点は、マーケットとのコミュニケーションですが、2月の物価安定の目途の導入以降、マーケットの緩和期待と日銀の姿勢とに多少ギャップが出て色々な批判も出ていましたが、その点について、お二方がどのようにお考えで、どうあるべきだと考えていらっしゃるのか、お聞かせ下さい。』

・佐藤委員:2月の「目途」発表以降のコミュニケーションのギクシャクを指摘

まあその点は次の木内委員も同様でございますが、佐藤委員の場合は声明文文言の点まで突っ込む所がイイハナシダナーという感じです(^^)。

『2番目の質問で、マーケットとの対話でギャップがあるのではないかということですが、これは、昨日まで民間エコノミストとして私もマーケットの一員でしたので、そういう中で、若干感じているところです。』

キタコレ。

『2月14日のインフレ目標の設定ということですが、その後、果たして日銀は本気なのかどうかというところが、投資家の最大の関心事であったと思います。ただ、3月に次の一手が出てこなかった――4月は出てきましたが――、そういった中でマーケットあるいは投資家の期待もだんだん萎んでいったということかと思います。』

まあそうは言っても毎月追加緩和というのもどうかという気はしますが、佐藤委員の言いたいのはこの先にある説明を勘案しますと「2月の情報発信はあたかも毎月緩和を継続するかのようなメッセージとして市場が受け止めたので話がややこしくなっとるんじゃヴォケ」という事と存じます。

『また、強力に金融緩和を推進するという2月のステートメントですが、これは5月には一旦剥落してしまったということで、そのあたりの情報発信のやり方をみて、マーケットとしては、日銀の情報発信の一貫性、あるいはスタンスの一貫性というところに若干疑問を持っているかと思います。強力な金融緩和を推進するという文言、これは形を変えて6月には復活したわけですが、ただ、詳細にみると、現在完了形のような形になっています。すなわち、強力に金融緩和を推進してきた、これからは適切な金融政策運営に注力するといったようなことが書かれているわけですが、これだと、やはりマーケットとしては、強力な金融緩和はもう終わってしまったのかと受け止める可能性もあるかと思います。』

細かいですな(^^)。

『そういう点で、情報発信の一貫性というところは、今後大きな課題になってくると思いますし、私も、実際に中に入りましたら、マーケット参加者は果たしてこういうステートメントを出せばどういう反応をするのか ――日銀流に言うと、おそらく政策反応関数ということになるかと思いますが――、そういったところを、市場参加者の目線でボードの方々に提言していくことができるのではないかと思います。』

よろしくお願いいたしますm(__)m


・木内委員:佐藤委員と基本は同じで「情報発信の一貫性」の必要性を強調

『それから2番目のマーケットとのコミュニケーションという点ですが、やはり、多少2月以降の状況をみると、日本銀行とマーケットの受け止め方の間に乖離があったり、混乱があったりということも、もしかしたらあったかと思います。』

この先の部分を見ますと佐藤委員よりは日銀の情報発信については同情的というか何というかというニュアンスを受けますな、うんうん。

『これは佐藤委員も指摘されていましたが、一貫性というところで、1つは2月の物価安定の目途についてみると、内外の市場の受け止め方には、かなり乖離があったと思います。「Goal」という言葉と「目途」という日本語から受けるニュアンスにかなり乖離があって、海外では非常に強い積極緩和期待が急激に強まってしまい、内外でダブルスタンダード的になってしまったのではないかという見方が市場にあったことは確かであり、ある種の混乱が起こったのかと思います。』

さよですな。

『それからもう1つの一貫性というのは、やはり時間軸でみた一貫性であり、非常に強い1%の物価安定の目途達成に向けた強い姿勢がみえたと思ったら、少しトーンダウンしたような印象を市場に与えたということです。実際はそういうことを意図して情報発信したわけではないと思いますので、市場が一貫した姿勢を日銀から感じ、受け取ることが重要だと思いますし、もし、そこにやや誤解があるのであれば、情報発信の仕方というのを工夫できたらと感じています。』

「実際はそういうことを意図して情報発信したわけではないと思いますので」という辺りにまあ優しさというか配慮というのを感じますな、うんうん。


○財政マネタイゼーションとか国債引き受けとかに関して

まあ当たり前ですがお二方ともまあ普通の話をしているのですが、質問がワロタので引用。

『(問) お二方に伺います。日銀の現在の国債の買入れ規模とペースですが、年間で43兆円くらいに達しているということで、日銀は、5月以降、マネタイゼーション懸念ということを割と頻繁に発信するようになっていますが、例えば先程、佐藤委員がおっしゃった岩田先生など、マネタイゼーションの「マ」の字もあまり心配されていない方もいらっしゃると思います。その国債の買入れについて、今後、ある種の天井があるというか、マネタイゼーション懸念をお感じになるのか、ご見解をお願いします。』

多分質問者は岩田一政前副総裁と岩田規久男学習院大学教授を混同しておられると思うのですけれども、「マ」の字も心配されていないというのはオモシロス。

・佐藤委員:市場で買う分にはマネタイゼーションではありませんと

『(佐藤委員) マネタイゼーションという言葉の定義をもう少し明確化する必要があるかと思います。日銀は現在、マーケットから間接的に国債を買い入れているということですが、これがマネタイゼーションなのかどうかというと、私は、量の多寡に拘らず、これはマネタイゼーションではないと思います。』

ほう。

『マネタイゼーションとは、狭義の意味では、やはり国債の直接引受けということかと思います。直接的に政府から買い入れる、それから間接的にマーケットから買い入れる、これらは、似たように見えて、その経済効果としては大きな開きがあるということです。政府から直接買い入れるというのは、要は、政府預金口座に日銀がクレジットすることになり、これは文字通りプリンティング・マネーということかと思います。マーケットから間接的に買い入れるということ、これはマーケットのカウンターパート、主に銀行になると思いますが、その銀行の日銀当座預金にクレジットしていくということであり、これはマーケットというフィルターを通しているという点で、狭義のマネタイゼーションとは大きな開きがあるものだと思います。』

ほうほう。

『そういう点で、現在の政策がマネタイゼーションに近付いてきていると私は特に考えていません。それから、敢えて付け加えておくと、やはり国債の直接引受け、これは、財政規律の観点から厳に避けるべきだと考えています。』

なるほど。


・木内委員:国債の買入拡大が財政規律に影響する事は避けるべきと

『(木内委員) 現状では大きな問題になっているとは思ってはいませんが、国債の買入れが財政の規律を緩めることにならないかどうか、そういうリスクを常に意識して政策を運営しなければならないのではないかと思っています。』

ほほう。

『つまり、日本銀行が大量に日本国債を買うことによって、政府がそれに甘んじて財政規律が緩み、安易に財政環境を悪化させてしまうことにつながってしまった場合には、財政環境は一段と悪化しますし、場合によっては金利が上がるという形で日本経済や金融システムの安定に悪影響を及ぼす、こういったリスクは、今後も常に考えなくてはいけないのではないかと思っています。』

ほうほうほう。

『ただ、足許では、財政再建の動きが、まだ分かりませんが、比較的強まる方向になっていると思っています。消費税の引き上げ、あるいは社会保障制度の一体的な改革の中で、もし中期的に財政改善の方向がしっかりと強まっていくということである場合には、財政リスクを高めずに国債を買う余地が追加的に生まれるのではないか、とも思っています。従って、やや中期的に金融政策運営を考える上では、やはり、政府の財政再建という政策がしっかりと進んでいくかどうかにより、政策のオプションが変わってくるということが、非常に重要なテーマになっていくのではないかと思っています。』

なるほど。


○つーことで総括すると佐藤審議委員の方が(緩和方面に)積極派というニュアンスを感じますな

つーことで延々と引用した結果昨日の山口副総裁講演(割とハト的サービスフレーズが多い)のネタをする時間も量も無くなったでござるの巻となりましたが、会見の前半の所で木内委員が「新たな形の金融緩和を柔軟に考えていくということは、当然ですが必要になっていくのではないかと考えています」って発言したのに見事に釣られて昨日引用したブルームバーグニュースのヘッドラインでは「木内委員がこう言った」というのを題名にしていましたけれども、質疑の後半の方を見ますと、引用した最後の部分の国債買入に対する財政規律との関係に関して(佐藤委員は「市場で買う分には何ぼ買っても無問題」というのに対して木内委員は「買入拡大で財政規律に影響を与えないように」と言ってます罠)とか、その前のコミュニケーションの部分(佐藤委員の方が手厳しい罠)とか、今後の金融政策の枠組みに対する見解(佐藤委員の方が色々とネタ出ししてます罠)とか、あたしゃーどう見ても佐藤審議委員の方が積極派という風に読んだのですけれどもどうっすかねえ。

まあ今後のお手並みに期待したい所ではございまする。山口副総裁講演に関しては明日で勘弁m(__)m
 


お題「両審議委員の就任会見:ベンダーヘッドラインとは違って佐藤委員の方が積極派ではないかと」   2012/07/26(木)08:05:32  
  やはりベンダーのニュースを見ただけでどうこういうのはイクナイとゆーのが良く判りましたとさ。

[外部リンク] 日銀は、物価上昇率1%を「中長期的な物価安定の目途」として掲げ、その上で、早ければ2014年度にもその1%に到達可能であるという見解を示しています。日銀が示している物価のパス、またデフレ脱却のパスを満たすにあたって、日銀の現状の金融政策が十分であるとみていらっしゃるかどうか、この点をお伺いします。』

・佐藤委員:基金買入の政策効果のパスを検証する必要があるのでは

『(佐藤委員) 現状の金融政策については、周知の通り、強力な金融緩和を進めているということで、資産買入れ基金の増額を順次進めてきていると理解しています。ただ、問題は、資産買入れ基金の増額あるいはそれに伴うマネーの供給増が、実際の物価の安定あるいは物価の回復に結び付くパスが、必ずしも明確ではないということだと思います。そういう点では、資産買入れ等の金融緩和が、如何にして物価の回復に結び付くのかというパスを、もう少しクリアにしていけるような、そういった政策運営が必要なのではないかと個人的には考えています。』

という事ですが、後の質疑を見ておりますと「単純に国債買うだけで効くんでしょうかねえ」ってな趣旨の話をしていまして、まあ要するにマネーがどうのこうのというよりも、政策パスとして(これまた後で話していますが)実質金利パスと資産価格パスを考えているという所のようで。


・木内委員:新たな形の金融緩和とな&物価のスタンダードねえ・・・・

『(木内委員) 現状の経済のもと、デフレ圧力は緩和の方向に向かっていることは確かだと思います。日本銀行の基本的な考え方としては、需給ギャップが縮小に向かう中でデフレ圧力が緩和の方向に向かうというもので、こうした考え方は基本的に正しいのではないかと思っています。しかし、現在想定している成長率で、果たして、例えば2014年度にかけて1%に達するということが、非常に確実性が高いかというと、不確実性も依然として大きいのではないかと思っています。』

物価が上昇するには成長が足りないというのはまあ直球ですな。

『特に足許の物価は、原油価格の上昇によって押し上げられている部分もあります。食料・エネルギーを除くという国際的なスタンダードで見た消費者物価は、前年比では依然として比較的大きなマイナスであるということから、先行きの物価については、不確実性は比較的高いのではないかと思っています。』

まあエネルギー価格云々の話はそうなのですが、基調的な物価を見る際にコアコアを見るという話に関しては「国際的なスタンダード」というのをこの後でも何回か木内さん言ってますけれども、金融政策で目標にすべき物価水準は「中長期的に見た総合物価指数」というのが国際的なスタンダードでもあります(FRBでロンガーランの物価目標として示しているのはPCE物価指数総合ですがな)んで、なんつーかこの説明部分を拝読すると若干の???感を受けるのですけれども。

いやまあ「基調として見る物価」の話と「金融政策として目標にすべき中長期的な物価」の話は違いますってのは当たり前の話だからそこはスルーして説明しているのかも知れませんけれども、そうでは無いような希ガス。

FEDの中心的なビューではありませんが、毎度引用しておりますセントルイス連銀総裁のブラードさんの所では『Key Policy Papers』の所で『"Measuring Inflation: The Core is Rotten" 』などというお洒落なペーパーを出しておられまして(ちなみに初出は2011年5月8日)、「コアインフレで基調の物価を見ると本来目標にすべき総合物価指数よりもバイアスがあるので金融政策運営上問題が有る」とゆーよーなお話しているのでありまして、必ずしも「国際的なスタンダード」なのかというとこれまた議論が起きているというフェーズのような気がするんですけどにゃあ。

[外部リンク] Inflation: The Core Is Rotten


話が逸れましたが(汗)木内委員の話の続き。

『従って、必要であれば、追加の緩和策は検討すべきであると思っています。さらに、資産の買入れを軸とした金融緩和策については、実施から既に2年弱が経過していますので、その効果については、そろそろ検討あるいは総括すべきタイミングにきているのではないかと思っています。その結果として、今の政策の延長線上で1%の目標を達成できる可能性があまり高くないということであれば、ここから新たな形の金融緩和を柔軟に考えていくということは、当然ですが必要になっていくのではないかと考えています。』

新たな形とな(^^)。


○デフレの原因、脱却に向けたルートについて

質問を引用である。

『(問) お二人にお伺いしたいのですが、日本経済がデフレから脱却できない理由はどこにあるのかということをお尋ねします。合わせて、デフレ経済に突入して以降、日銀がデフレ脱却のために行ってきた金融政策への評価も、お伺いしたいと思います。』


・佐藤委員:上昇しない賃金が問題という話&為替ルートと資産効果

『(佐藤委員) バブル崩壊から既に20年余り経ち、未だにデフレ脱却ができていないということですが、私は、デフレには2つのフェーズがあった、あるいは、あると理解しています。』

ほほう。

『1つ目のフェーズは、資産価格の急低下、いわゆるバブル崩壊から起こった逆資産効果、そして、その逆資産効果の結果として、企業や家計のリスクテイク余力が大きく削がれ、それが結局、需要の減少、需給ギャップの悪化、そして一般物価の下落を招く──いわゆるネガティブ・フィナンシャル・アクセラレータ──、そういった作用が働いたということかと思います。これが第1のフェーズです。ただ、こういった第1のフェーズに関しては、2000年代初頭に不良債権処理が概ね峠を越える中で、一旦は終息したかと考えています。』

ふむ。

『ただ、2000年代のどちらかというと後半から、新しい第2のフェーズに入って来ているかと思います。第2のフェーズにおけるデフレですが、要因は色々あると思います。日本銀行の公式見解では、デフレの要因とは、1つには成長力の低下、その背景としては人口の高齢化に伴う労働力人口の減少あるいは生産性の低下が挙げられていると思います。それと並び、私は、賃金の低迷、これが非常に長期的に続いていることを挙げておきたいと思います。』

ほうほう。

『労働需給は段々改善してきている、有効求人倍率も非常にゆっくりとではありますが、徐々に「1」に近付いてきているという状況ですが、完全失業率が4%台半ばという中で、これだけ労働需給が緩いという状況のもとでは、持続的な賃金の回復、名目賃金の回復が図れないということかと思います。過去に実際に物価が1%前後にあった時期の完全失業率は──例えば90年代初頭、バブル崩壊後で、実際には物価が低下していた局面なので、ちょっと今とはフェーズが違うかもしれませんが──、3%程度に低下しており、ほぼ完全雇用の状態にあったということだと思います。足許は、改善しつつあるとはいえ、雇用情勢にまだ厳しさが残っている、そういう中で、名目賃金の回復が非常に微々たるものに止まっているということであり、そういう中では、なかなか需給ギャップの改善というだけでデフレ脱却を図ることは難しいかと考えています。』

『まとめると、1つは経済情勢全般の改善による需要の回復、それによる需給ギャップの改善ということですが、もう1つは賃金の回復がデフレ脱却の鍵になるかと考えています。』

雇用情勢が厳しくて名目賃金が中々改善しないと需給ギャップの改善だけではデフレ脱却が難しい、というビューでして、まあこれは物価に関して弱気ですよねという話ですが、こーゆーロジックで来られますとなるほどと思いますな。で、後半。

『2点目の、デフレ脱却に向けたこれまでの日本銀行の取組み、金融政策についてですが、2010年10月にようやく重い腰を上げて、資産買入れ基金を立ち上げ、株式、具体的にはETFやJ-REIT等のリスク資産の買入れも含めた先進的な政策を打ってきていると思います。ただ、先程も申し上げたように、そうした先進的な政策を打ってはいますが、それが実体経済にどのようにフィードバックしていくかというところのパスが今一つはっきりしない面があるかと思います。』

まあこれに関してはこの先の部分で米国のQEが段々効かなくなっている指摘をしているので日本だけの話では無いという所のようですが。

『金融緩和の効果は、こういったゼロ金利制約のもとでは2つあると思います。1つは実質金利を下げ、為替レートに影響を及ぼそうとすることです。もう1つは資産効果かと思います。すなわち、市場に流動性を供給していく中で、いわゆるポートフォリオ・リバランス効果、資産市場への浸み出し効果を図っていくということかと思います。』

ということで、ゼロ金利制約の下での効果について、実質金利ルート、というか為替ルートと資産価格ルートの話をしていますね。

『前者の為替に関しては、国内要因だけで決まるものではありません。ご案内の通り、欧州情勢等、日本以外の要因で円高になっている部分もありますし、また、他国の金融政策にも大きく影響されるということで、日銀が努力はしていますが、なかなか努力の割に報われないというところは、そういった海外要因も影響しているかと思います。』

ふむ。

『それから資産効果についてですが、これは、2001年から2006年まで量的緩和を行っていく中で、当初そういった効果もあるのではないかということも期待されたわけですが、これも思いのほか大きくなかったと総括できるのではないかと思います。米国においても、QE1、QE2と段階を経るに従い、その株式市場への波及効果も段々薄れてきているということです。これまで様々な政策を打ってきたわけですが、それがデフレ脱却まで今一つ結びつかなかったのは、そういったことが裏にあるかと思います。』

なるほど。


・木内委員:期待の低下が問題&インフレ期待の引き上げと為替ルート

『(木内委員) それでは、私の方からですが、デフレのきっかけとなった要因として、一番重要だったのは、企業部門での過剰債務問題、バランスシート調整ではなかったかと思います。過剰債務の削減のために必要な設備投資も抑える中で需要が弱くなったという面もありますし、必要な設備投資が抑えられたために資本ストックの蓄積が滞った、あるいは設備が古くなる形で競争力が低下していったということで、需要面だけではなく、供給面からも日本経済の活力が削がれていった、これがスタート時点ではなかったかと思います。』

『しかし、これは、2000年代に入ってほぼ解消されてきた。その中でも、低成長とデフレが続いてきたというのは、やはり色々な期待が下がってしまったということではないかと思います。需給バランスが悪化し、成長期待が下がる中で、成長率への期待、所得への期待、物価への期待が、企業や家計の中で一旦下がってしまうと、なかなかそれを浮上させるのは難しいということだと思います。』

当初はバランスシート調整で、その後は期待の低下によるネガティブフィードバックと。

『ただ、色々な期待の中で、インフレ率の期待については、金融政策である程度上げることが可能ではないかと思います。引き続き、インフレ期待の引き上げというのは、日本銀行がデフレ脱却に向けた強い姿勢を示すことで、ある程度可能な分野ではないかと思っています。』

ほほう。

『それから、もう1つ気になるのは、為替の動きです。デフレになった後というのは、デフレと円高が相乗的に進む、スパイラル的に円高からデフレ、デフレから円高というのが進行してきたと思います。』

そうなんすかねえ。物価が沈んでいる中で円安進行してた時期もあったような気もするんですけど。

『つまり、円高の主な要因がデフレであり、さらに円高によってデフレ圧力が高まる、というスパイラルからなかなか抜け出せていない。これは簡単に抜け出せるものではありませんが、それに対する政策は、日本銀行だけではなく、政府も含めて今後も考えていくということが、デフレ脱却にとっては1つの重要な施策ではないかと思います。』

まあそれはそれとして「政府と協力して為替対策」という趣旨は把握しました。
 


お題「まあ今日も雑談/今さらですがBOEのFLSスキームを確認」   2012/07/25(水)08:02:19  
  ○審議委員2名着任である

[外部リンク] (1)

『木内氏は日銀が掲げる物価上昇率1%目標の達成について「不確実性も依然として大きい」とした上で、「必要あれば追加の緩和策は検討すべきだ」と強調。2010年10月に策定した包括緩和策の効果を検討し、目標達成の可能性が低いと判断されれば、「新たな形の金融緩和を柔軟に考えることが必要になる」と語った。』(上記URLより)

『一方で、佐藤氏は「期待インフレ率を引き上げることで実質金利を引き下げる必要がある」とし、具体的には「資産買い入れを多様化していくことだ。外債買い入れも一案だ。財務省とのすみ分けの問題もあるが、為替操作ではなく資金供給を増やすためと位置付ければよい。クリアすべき関門は多いが勉強したい」と述べた。』(上記URLより)

という事でまあ色々と新しい施策をご提案されるべくという事のようですが、まあお手並み拝見という所でありまする。会見の要旨を見ないとこの辺の「新しい施策」について実際にどの程度の事を考えているのかが良く判らん所(メディア報道だとどうしてもキャッチーな発言をクローズアップするので前後の文脈読まないとミスリードされる可能性がががが)であります。



○今さらですがBOEのFLSについて

[外部リンク] Release - Bank of England and HM Treasury announce launch of Funding for Lending Scheme

詳しいスキームとか説明とかは上記URL先に色々と資料があるのですが、そこまで細々見ても何ですので上記のリリースから少々。

『The Bank of England and HM Treasury are today announcing the launch of the Funding for Lending Scheme (FLS). The FLS is designed to boost lending to the real economy. Banks and building societies that increase lending to UK households and businesses will be able to borrow more in the FLS, and do so at lower cost than those that scale back lending.』

つーことで目的は「実体経済の貸し出しを増やす」ということで、それに対して銀行やビルディングソサエティーが家計や企業への貸し出しを増やしたらお助け金利でファンディングを付けてあげますよというお話。

『The introduction of the FLS occurs against the backdrop of a euro-area debt crisis which has revealed severe vulnerabilities in the European banking system and has led to a marked deterioration in the outlook for the UK economy over the past twelve months. In spite of the policy actions of the authorities, the flow of credit through the banking system - which households and many businesses necessarily rely on - has remained impaired. The FLS is designed to tackle this problem by reducing the price at which banks and building societies are able to fund themselves.』

この辺が導入の背景ですが、欧州金融問題の絡みでファンディングコストが高止まっているのでその辺を何とかしまっせと。

『In the publication of an exchange of letters between the Governor and the Chancellor, accompanied by a background Explanatory Note and a Market Notice, the Bank and HM Treasury have today outlined the design and operation of the FLS. From today, eligible banks and building societies are encouraged to ensure they build up sufficient eligible collateral pre-positioned with the Bank to support their future use of the scheme. The FLS will open for drawings on 1 August. For 18 months thereafter, banks and building societies will be able to borrow UK Treasury Bills from the Bank for a period of up to 4 years against DWF-eligible collateral, for a fee.』

で、このファンディングスキームですが、BOEが貸し付けをするのはUK建てのTBというのが中々お洒落で、しかもそれにはフィーはチャージされるというスキーム。(もちろん有担保貸出で、従来のディスカウントウィンドウの適格担保ですな)

『Participating banks and building societies will be able to borrow up to 5% of their stock of existing lending to the real economy, plus any net expansion of lending during a reference period (from end-June 2012 to end-December 2013). In other words, for every pound of additional real economy lending an institution advances, an additional pound of access to the scheme will be permitted for that institution.』

従来の貸出の5%と、2012年6月末から2013年12月末までの民間向け貸し出しのネット増加額に対してこのTB借入が可能ですとな。

『There is no upper limit on the size of either individual or aggregate borrowing under the scheme. By way of illustration, 5% of the stock of existing loans is equivalent to roughly £80bn across all potentially eligible banks and building societies.』

大体現在の時点で「従来の貸し出しの5%」というのが800億ポンドですとな。

『The price of each institution’s borrowing in the FLS will depend on its volume of lending to the real economy during the reference period. For banks or building societies maintaining or expanding their lending over that period, the fee will be 0.25% pa on the amount borrowed. After accounting for the cost of using the T-bills to borrow money, the total cost of funding for an institution using the FLS will be lower than current term funding rates, even for the strongest institutions. So as banks increase lending, their overall funding costs will fall. For banks or building societies whose lending declines, the fee will increase linearly, up to a maximum of 1.5% pa where lending decreases by 5% or more.』

ここが中々チャーミングな所でありまして、残高を維持または増加させた銀行等にはこのTB貸出の貸出料が0.25%になりますが、貸出を減らした銀行に対しては貸出料金が段階的に上昇しまして、貸出を5%以上減らした場合は最大チャージの1.5%を徴収いたしますというお助けスキームなのに罰ゲームまで用意してあるのがお洒落であります(ちなみに今の市場環境からすると0.25%で品借りしたTB担保でレポ市場でファンディングしたら通常の無担保ファンディングよりも安いですよねという事のようだ)。

『The FLS is designed to encourage broad participation so that as many institutions as possible have incentives to lend more to the UK real economy through, for example, business loans and residential mortgages, than they otherwise would have. Access to the scheme will be for those banks and building societies who sign up for the Bank’s Discount Window Facility. Institutions will be permitted additional access to the scheme, pound-for-pound with any increase in lending, provided they have sufficient DWF-eligible collateral. The amount borrowed from the Bank of England, and the amount lent to households and firms, by each participating institution will be made public by the Bank of England on a quarterly basis.』

『Although the Bank will not be indemnified for the operation of the FLS, the exchange of letters published today shows that the Bank has sought and received an assurance from the Government that the objectives of the Scheme lie within its remit. In addition, the FLS will be overseen by a joint Bank / HMT Oversight Board, which will meet on a quarterly basis.』

でまあこれによって貸出が増えるでしょうという話なのですが、貸出が伸びるとその都度ホイホイとこのスキームにアクセスしてTBを取れますという話のようですにゃ。しかし罰ゲームレートもあるというスキームに手を挙げない銀行いるんじゃないかと思ったら、貸出の実績に関しては4半期毎に公表されるとかトレース体制もあるのですね、オソロシス。

『Commenting on the launch of the Scheme, the Governor of the Bank of England said: “This joint action by the Bank and the Treasury creates strong incentives for banks to expand their lending to the real economy. The more banks expand lending, the more they can use the Scheme. That will encourage banks to make loans to families and businesses both cheaper and more easily available". The Chancellor of the Exchequer said: “Today’s announcements aim to make mortgages and loans cheaper and more easily available, providing welcome support to businesses that want to expand and families aspiring to own their own home. The Treasury and the Bank of England are taking coordinated action to inject new confidence into our financial system and support the flow of credit to where it is needed in the real economy - showing that we are not powerless to act in the face of the eurozone debt storm.”』

最後の所はこのスキームを導入するにあたっての英国財務省とBOEのエライ人のコメントでございます。

ということでですな、まあ日本でもこんなのがかつてありましたが・・・・・・

[外部リンク]
 


お題「まあ今日も雑談/今さらですがBOEのFLSスキームを確認」   2012/07/25(水)08:02:01  
  すっかりだんまりだったムーシャ先生が久々にお告げを。
[外部リンク] Paisが報道してるんでしたらまあそうっすかと思ったら当該記事は
こちらと思われます(ただしスペイン語)。
[外部リンク] 1.387 -0.039 103.312
米国30年国債 2.454 -0.045 111.500

[外部リンク] 6,000 2012年7月26日
国債買入(資産買入等基金)(残存期間2年超3年以下) 1,000 2012年7月26日
米ドル資金供給(固定金利方式) 2012年7月26日 2012年8月2日 0.630
米ドル資金供給(固定金利方式) 2012年7月26日 2012年10月18日 0.640
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2012年7月26日 2013年2月12日

オペ結果(順序は上のに揃える形で直しています)
[外部リンク] 6,001 6,000 0.000 0.000 100.0
国債買入(資産買入等基金)(残存期間2年超3年以下) 1,576 1,002 0.000 0.000 63.6
米ドル資金供給(固定金利方式)(8月2日エンド分) 0 0
米ドル資金供給(固定金利方式)(10月18日エンド分) 0 0
共通担保資金供給(資産買入等基金)(7月26日スタート分) 9,075 8,008 88.2

・・・・・・・・何かまた6か月オペを打っておられますが、まー足元でGCレートが高い(高いって言っても0.105〜0.110の間ですけど)状況にありますように、若干足元のGCが重いので6か月オペを入れても札が入るのでしょうけれども、どちらかと言いますと安定的に3か月オペを入れるとかの方がオペのニーズという意味では扱いやすいと思うのですけれどもにゃあ。何となく買入進んで年末に向けて当座預金残高が増えて札が入りにくくなる前に打ってしまえというようなお気持ちが伝わって来るのですが(^^)、いやまあお気持ちは判るのですけれども折角市場のニーズに合わせてオペしますという話になった事ですし、もうちょっと短いオペの方が国債の在庫ファンディング的にはアリガタヤという気はする(まあ銀行の場合どうなのという議論はありますが)んですけどね。毎日1兆円のオペを25本打つ(よって期間は25営業日物)とかもう機械的にやるというのも^^

#この前資金余剰日(6月20日)スタートのオペも実施したわけですし

あと、基金国債買入の方ですが、これまたECBのどう見ても何も考えていないはた迷惑利下げによってドイツだのデンマークだのオランダだのの2年金利がマイナスだのゼロだのという素敵な水準になり(スイスはペッグの影響で以前よりマイナスでしたが)まして、デンマークとか-0.40%近くだったと思いますので、ファシリティーのマイナス金利よりも安全資産プレミアムが20bp近く乗っているという素敵な状態になっているとかになりやがりまして、その影響かどうかは知らんですけれども、日本の2年国債も0.10%ではとてもとても買わせてくれません状態になっとる次第。

つーことで、まあ昨日のオペでは6000/1000という割り振りで無茶しやがってという感じではあったのですが、とりあえずカツカツで札が入って良かったですね(棒読み)という風情ではあるものの、まあ2年金利とか中々アガランチ会長になっている中でこちらの方の基金オペ買入いつまで続くのでしょうかねえという感じではありまする。まあ札の入りがしんどいようなら2年〜3年の買入を厚くするという事になるのでしょうが、そうなりますと(まあ既に十分沈んでいますが)益々0.10%岩盤状態の年限が伸びて行くのでしょうという誠にアヒャヒャヒャヒャな事になりますなあ。

まあ残高達成の為にという話になると、この辺の市場金利がアガランチ会長どころか低下となりますと、将来的に買入下限金利を撤廃するとかやっぱり買入の年限を延長するとか、その手の素敵な思惑は出易くなり、それがまた自己実現的に相場に反映されるとか考えますと中短期金利は中々アレな事態が続くという事ですかそうですかorzorzorz
 


お題「FOMCネタの続きとか雑談とか」   2012/07/24(火)08:06:30  
  ○各種雑考とか雑談とかである

・2か月TB入札

[外部リンク]

(1)応募額 46兆53億1,000万円
(2)募入決定額 2兆3,276億5,000万円
(3)募入最低価格 99円98銭3厘0毛 (募入最高利回り)(0.1000%)
(4)募入最低価格における案分比率 0.7166%
(5)募入平均価格 99円98銭3厘5毛 (募入平均利回り)(0.0971%)

ということで、落札結果は毎度のように0.10%割れ・・・・と思ったら物凄い薄い按分ですけれども足切りが0.10%に乗るとかほほうな結果。まあ平均が上の刻みなんで足切りで入った札は本当の本当にカスみたいなロットなんでしょうけれども。

・・・・・でまあそれはそれとしてへーと思ったのは不明玉ちゃんでして、2.5兆円の入札(価格競争分は2.3兆円ね)に対して所謂不明玉が2000億円ちょいしかございませんでして、先週の3カ月入札でげげげのげと思った不明玉2.5兆円攻撃から一転して超普通の入札になりましたです。

まあ何ですな、2か月と3か月ですと「モノ」としての使い勝手が違う(3か月の方がモノとしては使い勝手が良いという面があったりする)ので、物としてのニーズがはてさてどうなんでしょとか考えた場合には結局の所今週の入札を見ないと何とも言えなかったりするのですが、まードンドン金利が下がってオッペケペーという事でも無いのかなあとは思う入札結果でありました。


・マイナス金利雑考

まだ頭が纏まっていないのでとりあえず思考のメモだけしておく。

・・・・・・えーっとですな、このネタもうちょっと考えて頭で纏めてから書こうと思っているのですが、今日の某モーサテで「ECBの預金ファシリティー金利をマイナスにして銀行間金利がマイナス」とか何とかいう解説をしている方がいたので脊髄反射でちょっとだけメモ。

そもそもECBの預金ファシリティーってのは日米のようなリザーブ付利と話が別で、これは超過準備部分を準備預金制度参加銀行が自主的にファシリティーに預けるという仕組みになっておりまして、一方でECBは超過準備に付利をしていない中で超過準備の保有限度は特段設けられていない(筈です、色々と探したのだがなかなか見つからないのですが関係者に聞いて回った所たぶんそうだと思われます)ので、預金ファシリティー金利をマイナスにしても意味が全くないだけの話ですわな。

そらまあ超過準備にチャージをするとか、(デンマーク方式で)超過準備に限度額を設けてそれを超えると自動的にペナルティー金利というのであれば話は分かりますが、そうなった場合って銀行間市場金利がマイナスになるよりも、単純に超過準備が減らせるだ減らされるという行動になりますので、つまり「量的な意味では引き締めになる」という事でございまして、そらあーた金融不安のある中でインターバンクの資金量を締めるとか頭が相当いかれていないと実施できない政策だと思うのですけどねえ。

ただまあECBは今回の利下げでどう見ても何も考えてないだろうという預金ファシリティーゼロ攻撃によって却って市場の安全資産選好を強めて安全国の国債金利のマイナスを深くしたという無茶(短期市場関係者的な視点だと、どう見ても今回の利下げは逆効果で何の為に実施したのか意味判んねえという風に思えるのですが)振りをしているのがアレでございますけれども。

まあそもそも銀行間市場でのマイナス金利発生とかいうのは基本的に調達がマイナスでは無い以上シングルカレンシーの状態では有り得ない(為替スワップが絡むと有る)のでして、リアルマイナス金利資金供給でも無い限りは銀行間には行かずにモノとしてのニーズのある国債の方に逝くでしょとかいう話をしようかと思っているのですが、まだ頭の中で全然纏まらない中でついモーサテにツッコミを入れる為に脊髄反射で書いてしまったので続きは後日(^^)、というか本石町日記先生の方が詳しそうな希ガス(大汗)。
 


お題「FOMCネタの続きとか雑談とか」   2012/07/24(火)08:06:13  
  オスプレイの安全性がどうのこうのという報道をするのにヘリ飛ばしている方が安全性に問題があると思うのですけれど、何がどうしてこんな戦術核ミサイル持ち込みでもするかのような騒動になっているの???

いやまあそもそも基地がケシカランというのがベースにあるのは判るが、あんまり理由にならない理由で反対するのは却ってマズーな気がするんですけどねえ・・・・・・

#つーじゃ本当に欠陥機だったらあちこちで運用されて無いだろうに・・・・・


○FOMCネタの続きである

6月FOMC議事要旨の続きである。
[外部リンク] Review of the Financial Situation』の所で面白い部分があったので引用。

『There was limited evidence of increased strains in unsecured, short-term dollar funding markets over the intermeeting period despite heightened concerns about the situation in Europe.』

欧州問題の米国の無担保短期ドルファンディング市場への影響は今の所それほど大きくないとゆー状況のお話でございますが、オモシロ話はその次の担保付ファンディング市場の話です。

『In secured funding markets, the overnight general collateral Treasury repo rate edged higher. Market participants attributed some portion of the firming in short-term rates over the past several months to a temporary increase in short-dated Treasury securities held by dealers as a result of cumulative net Treasury issuance of such securities and sales of these securities by the Federal Reserve under its maturity extension program.』

まあご覧の通りなのですが、ツイストオペで短期債をFEDが売っている為に市場の需給が悪くなってレポ金利などが若干ですけれども上昇しているという話がありまして、まあ当然ちゃあ当然なのですがちょっとふーんと思ったので。


・連銀スタッフの景気見通しは足元を下げて先行きの方は若干下げ

『Staff Economic Outlook』を引用である。

『In the economic projection prepared by the staff for the June FOMC meeting, the forecast for real gross domestic product (GDP) growth in the near term was revised down. The revision reflected data indicating a slower pace of private-sector job gains, more-subdued retail sales, a lower trajectory for personal income, greater restraint in government purchases, and weaker net exports than the staff anticipated at the time of the previous projection.』

ということで民間部門の雇用の伸びが弱まっている事や、小売売上の一層の抑制、個人所得の伸びが弱い事、政府部門の支出のより一層の束縛、より弱いネット輸出など、前回予想時点よりも悪化した事を反映して足元の実質GDP見通しを下方修正しましたよと。

『Moreover, recent adverse developments in Europe and tighter domestic financial conditions led the staff to revise down somewhat the medium-term forecast for real GDP growth. 』

でまあ更に欧州問題とそれに伴う米国の金融環境の引き締めが中期的に若干の下方修正と。

『With the drag from fiscal policy anticipated to increase next year, the staff projected that the growth rate of real GDP would not materially exceed that of potential output until 2014 when economic activity was expected to accelerate gradually, supported by accommodative monetary policy, further improvements in credit availability, and rising consumer and business sentiment.』

金融緩和やクレジットアベイラビリティの好転やセンチメントの好転で今後よくなるけれども、フィスカルクリフの問題で2014年中は経済活動は潜在的な生産力を大きくは上回れないでしょうというようなお話で。

『Increases in economic activity were anticipated to narrow the wide margin of slack in labor and product markets only slowly over the projection period, and the unemployment rate was expected to still be elevated at the end of 2014.』

更に景気の回復によって労働市場や生産市場のスラックは徐々に縮小するものの、その縮小の程度は2014年末までの間に失業率が依然として高い状態にとどまる程度の効果にしかならないというようなお話なので要するに失業は高止まりと。

『The staff's near-term projection for inflation was revised down from the forecast prepared for the April FOMC meeting, reflecting a greater-than-expected drop in consumer energy prices. However, the staff's projection for inflation over the medium term was essentially unchanged. With the upward pressure from the earlier run-up in crude oil prices on consumer energy prices unwinding and oil prices expected to decline further, long-run inflation expectations anticipated to remain stable, and substantial resource slack persisting over the forecast period, the staff continued to project that inflation would be subdued through 2014.』

物価の見通しに関してはエネルギー価格の下落で足元の見通しを下げたものの、先行き見通しには大きな変化が無いという事になっています。


・FOMCメンバーの見通しもまあ概ね下げと

『Participants' Views on Current Conditions and the Economic Outlook』から少々。

『In their discussion of the economic situation and outlook, participants agreed that the information received since the Committee's previous meeting suggested that the economy had continued to expand moderately, though many noted that a variety of indicators showed smaller gains than had been anticipated. 』

現状認識はこんな感じ、以下需要項目別の部分はめんどいので割愛。

『Participants generally interpreted the information that became available during the intermeeting period as suggesting that economic growth would most likely remain moderate over coming quarters and then pick up very gradually. Most participants saw the incoming information as indicating somewhat slower growth in total demand, output, and employment over coming quarters than they had projected in April, and most carried forward some of that downward revision to their projections of medium-term growth.』

ということで、殆どのメンバーは中期的な成長見通しを下方修正と。

『However, some participants judged that the recent weakness in a variety of economic indicators was more likely to prove transitory, and thought that the outlook beyond this year was essentially unchanged.』

一方で数名は足元の弱さは一時的な要因が強く、今年の見通しは本質的には変化ないと。

『Reflecting the projected moderate pace of growth in production and employment, most participants anticipated that the unemployment rate would decline only slowly.』

失業率がサガランチ会長というのはほぼ同意という感じでしょうか。

『A number of factors continued to be seen as likely to limit the economic expansion to a moderate pace in the near term; these included slow growth or even contraction in some major foreign economies, ongoing and prospective fiscal tightening in the United States, modest growth in household income, and--despite some recent signs of improvement--continued weakness in the housing sector. As in April, participants expected that most of the factors restraining economic expansion would ease over time, and so anticipated that the recovery eventually would gain strength.』

とまあこの辺が成長を阻害するものの話。一応最後には前回予想と同様にこれらの問題はいずれ緩和されるので成長も次第に強さを持ってくるでしょうと締めています。

『However, strains in global financial markets, which stemmed primarily from fiscal and banking concerns in Europe, had become more pronounced over the intermeeting period and continued to pose significant downside risks to the economic outlook; the possibility of a sharper-than-anticipated fiscal tightening in the United States also posed a downside risk.』

でまあこれはFOMC声明文でもそうですし、先般のバーナンキ議長の議会証言でも同じですけれども、先行きの顕著なダウンサイドリスクとして欧州問題とフィスカルクリフを上げていて、これらのリスクは以前よりも高まっているとお話のようで。

『Looking beyond the temporary effects on inflation of this year's fluctuations in oil and other commodity prices, almost all participants continued to anticipate that inflation over the medium-term would run at or below the 2 percent rate that the Committee judges to be most consistent with its statutory mandate.』

物価見通しはスタッフ見通しと同じですな。

『In one participant's judgment, appropriate monetary policy would lead to inflation modestly greater than 2 percent for a time in order to bring unemployment down somewhat faster.』

どう見てもエバンス総裁です本当にありがとうございました。

『Some participants indicated that they saw persistent slack in resource utilization as posing downside risks to the outlook for inflation; a few participants judged that the highly accommodative stance of monetary policy posed upside risks to the medium-term inflation outlook.』

ということで、リソースの稼働が持続的に悪いので物価のダウンサイドリスクがあるという人がSomeいて、一方でa fewな人は極めて緩和的な金融政策スタンスは中期的なインフレ見通しにアップサイドリスクですぞなもしという事で、まあ金融政策と物価という話に関してはこれまた昨日ご紹介した失業と物価に関する部分と共に意見が割れまくりで、こんな状態でバランスシートを本格的に拡大する方向での金融緩和政策おかわりってのはまあ普通に打ちにくい(物価が下がりだせば別だが)んじゃないですか、と考えるのが妥当というかロジカルだと思うのですけれども何で米国株式市場って以下同文。


・更に詳しく物価見通し、つーか物価に関する思想の違いを見物する

『Measures of consumer price inflation declined over the intermeeting period, mainly reflecting reductions in oil and gasoline prices since earlier in the year.』

スタッフ見通しと同じですな。

『Several participants noted that they saw little if any evidence of price pressures, commenting that increases in labor costs continued to be subdued and that non-energy commodity prices had declined of late.』

労働コストが抑制されていて、コモディティ価格が足元下がっているので価格上昇圧力は殆ど観察されませんとな。

『With longer-run inflation expectations well anchored and the unemployment rate elevated, almost all participants anticipated that inflation in coming quarters and over the medium run would be at or below the 2 percent rate that the Committee judges to be most consistent with its mandate; several had revised down their inflation forecasts.』

数名のメンバーは物価見通しを下方修正したそうで、ってまあSEPに反映されてましたが。

『Most participants viewed the risks to their inflation outlook as being roughly balanced.』

というのはまあいつもの話ですが。

『Some participants, however, saw persistent slack in resource utilization as weighting the risks to the outlook for inflation to the downside. In contrast, a few saw inflation risks as tilted to the upside; they generally were skeptical of models that rely on economic slack to forecast inflation and were concerned that maintaining the current highly accommodative stance of monetary policy over the medium run risked eroding the stability of inflation expectations, with a couple noting that large long-run fiscal imbalances also posed a risk.』

ということで、今さっき引用した部分と、昨日ネタにした物価と失業の関係に関する部分の議論に繋がりますが、物価に関する見通しは大体揃っているのですけれども、リスクに関しては見ている方向性が真逆なのが数名ずつ存在していまして、この方向性って金融緩和に関するスタンスに直結する(経済状況が大きく変われば話は別ですが)ので、まあ結論としては外部環境が変わらない中では何となく期待だけ持たせて延々と逆さ絵節で引っ張り続ける、というのが逆さ絵クオリティーになりそうですなという事で。

#まあ元々今月末のFOMCはSEPも会見も無いですしねえ
 


お題「FOMC議事要旨から(続き)/その他雑談」   2012/07/23(月)08:06:42  
  ・SEPの更なる見せ方変更の絶賛検討中とな

最初に『Discussion of Communications regarding Economic Projections』というのがございまして、こちらでは要するにSEPでの見せ方を更に充実させますお!というのが論議されております。

『Meeting participants discussed several possibilities for enhancing the clarity and transparency of the Committee's economic projections and their role in policy decisions and policy communications.』

ということでコミュニケーションポリシーの改善キタコレです。

『In particular, participants noted that while the Summary of Economic Projections (SEP) provides information about their individual projections of key macroeconomic variables and about the path of monetary policy that each sees as appropriate and consistent with his or her projections, the SEP does not provide guidance about how those diverse views come together in the Committee's collective judgment about the outlook and appropriate policy as expressed in its postmeeting statement.』

SEPではメンバーの異なったビューをまとめるにあたって、その各人のビューのベースとなる適切な政策パスについてのガイダンスを与えない、とか何とか仰せだと読んだのですがどうすかね。

『Many participants indicated that if it were possible to construct a quantitative economic projection and associated path of appropriate policy that reflected the collective judgment of the Committee, such a projection could potentially be helpful in clarifying how the outlook and policy decisions are related.』

仮定法構文とかFOMC議事要旨で中々お目に掛かる事が無い(普通のif文の方が圧倒的に多いと思ったのだが^^)ような気がしますが、「もしFOMCにおける纏められたビューにおいて、その量的な経済の見通しと、それに関連した適切な金融政策パスを示す事ができたら、それは経済見通しと金融政策決定がどのようにリンクしているかをより適切に示す事になるかもしれない」とか何とか言ってるように思った次第。

つまり何ですな、SEPは各人のビューの集計だけれども、その集計をした時に「FOMC全体としては、こういう経済物価失業見通しの下で、このような適切な政策金利パスを取るという見通しを示します」というようなシナリオを示すというようなそんな話ですかね。

と考えると、時間軸政策の強化のような事を考えているのかなあとか思うのですけれども、現状の時間軸をこれ以上強化するとなると「コンディショナル」じゃなくてちゃんとした「コミットメント」にしないと意味が無いような気がする。

『Participants discussed examples of the economic and policy projections published by a number of foreign central banks. Participants generally indicated a willingness to explore adjustments to the SEP, while highlighting the importance of communicating not only the Committee's collective judgment but also the diversity of their views regarding the economic outlook and monetary policy. Many participants noted that developing a quantitative forecast that reflects the Committee's collective judgment could be challenging, given the range of their views about the economy's structure and dynamics.』

つーことで他国の研究とかしているようですが、全体のビューを示すだけでは無く、その中の各メンバーの差を示すのも重要、という話もしていて実際問題としてどういう風に出すのやらと考えるとイマイチ想像が付かないざんすわな。

『Several participants judged that the incremental gains in transparency that would result from developing and presenting such a consensus projection would be modest, given the breadth of information already provided in the Committee's policy statements, the minutes of Federal Open Market Committee (FOMC) meetings, and the Chairman's press briefings.』

Severalメンバーは既にこれだけ色々とやっている中で新しく出すメリットって小さいんじゃないですかねというまあそうですねというお話を。

『Participants agreed to continue to explore ways to increase clarity and transparency in the Committee's policy communications; many noted that the Committee had introduced a number of changes in its communications over the past year or so, and emphasized that further changes should be considered carefully. At the end of the discussion, the Chairman asked the subcommittee on communications to explore the feasibility and workability of potential approaches to developing an FOMC consensus forecast.』

ということでまあ次はこの手のコミュニケーションポリシーで目くらましをしてくるんでしょうなあってイメージでございまする。


・インフレと失業に関連して:経済のスラックをどう推計するかという話

『Participants' Views on Current Conditions and the Economic Outlook』の中で面白い議論があったのでその辺から。

『Meeting participants again discussed the extent of slack in labor markets.』

という事でございますが。

『Some participants judged that the unemployment rate was being substantially boosted by structural factors such as mismatches between the skills of unemployed workers and those required for available jobs, a view that would imply less slack in labor markets than suggested by a simple comparison of the current unemployment rate to participants' estimates of its longer-run normal level.』

つーことで失業率の高止まりの要因として循環的なファクターと構造的なファクターのどちらがより効いているのかというような話がここから始まるのでありますが、Someメンバーは構造的な要因をより重視という事で、1名がコチャラコタなのはまあ判るが他にも複数いますな。

『A couple of participants said they would have expected inflation to slow noticeably if there were substantial and persistent slack.』

で、そのうち2名は労働市場のスラックが相当に大きいのであれば、そもそももっと物価が下がっていないとおかしいのではないか(だから推計よりもスラックは大きくないので、スラックが大きいという前提で追加緩和をホイホイ打つのは如何なものかという話だわな)とかそんな話。

『One implication of the view that there is relatively little slack is that providing more monetary stimulus would be likely to raise inflation above the Committee's objective.』

つまりそういう事でして、追加緩和をホイホイ打ったらインフレ高進に繋がるがなという話で、まあ量が拡大という話になると思いっきり反対に回りそうな人ですの。

『Some other participants acknowledged that structural factors were contributing to unemployment, but said that, in their view, slack remained high and weak aggregate demand was the major reason that the unemployment rate was still elevated. These participants cited a range of evidence to support their judgment: the still-high fraction of workers who report working part-time jobs because they cannot find full-time work; research showing that job-finding rates among the long-term unemployed were somewhat higher in the recent past than a year earlier; anecdotal evidence to the effect that employers do not see long spells of unemployment as making applicants less attractive for most jobs; and reports that employers were receiving large numbers of applications for each opening and were being especially discriminating when filling vacant positions.』

Some otherメンバーは構造要因はあるものの、色々な指標を見るにスラックは大きいのではないかという話をしていますので、この人たちは追加緩和にそこまで反対しないタイプ。

『Another participant pointed to research showing that, in many countries, inflation is less responsive to downward pressure from labor market slack when inflation is already low than when inflation is elevated, and to evidence that firms in the United States have been reluctant to cut nominal wages in recent years, as indications that sizable slack might not cause inflation to decline from its already low level. These arguments imply that slack in labor markets remains considerable and therefore that a reduction in the unemployment rate toward its longer-run normal level would not have much effect on inflation. 』

これは単数形ですので、上記の人たちとはまた別の人が指摘したのでしょうなとか思うのですが、物価上昇率が高い時期(=過去)と比較した場合、現状のように物価上昇率水準が既に低い状況においては、労働市場のスラックの大きさが物価に与える影響がより小さいのではないかというビューを示していまして、まあこの人なんかは追加緩和に対して結局どっちなのかは微妙な気はしますけど「労働市場のスラックに対応」という形での追加金融緩和は物価にあまり悪影響を与えないでしょうというビューになります(後半にあるように)ので、まあそんなに緩和不可的ではないかなと。


という事で、前半の前振り雑談がつい長くなってしまいまして、FOMC議事要旨ネタをもう少しやる積りが途中で終了になってしまいましたすいませんすいません。
 


お題「FOMC議事要旨から(続き)/その他雑談」   2012/07/23(月)08:06:27  
  週末は大して雨も降らなかったので結局更新しませんでしたな(汗)

○その前に各種雑感

・またユーロですかそうですか

ほほう。
[外部リンク] 3,100 2012年7月24日
国債買入(残存期間1年超10年以下) 2,500 2012年7月24日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2012年7月24日 2013年2月7日

オペ結果
[外部リンク] 8,527 3,101 0.000 0.000 98.9
国債買入(残存期間1年超10年以下) 7,324 2,504 0.006 0.007 78.3
共通担保資金供給(資産買入等基金)(7月24日スタート分) 10,430 8,005 76.7

という事で金曜のオペは色々と謎だった訳ですが、まずどうなのかと思うのは6か月オペのオファーでして、木曜は普通に3か月固定オペのロールを3か月で実施したのですが、まあ札が集まるもんだから調子に乗ってオファーしたんだろうなあというのは判るのですが、金曜はまたまた「3か月固定オペのロールを6か月オペで実施」というパターン。

いやね、足元でGCが重めだからこれはこれで札は集まるかもねとか思って見ておりましたら応札1兆入ったのですけれども、足元の需給的に入りそうだからという事でそうホイホイと3か月オペのロールを6か月で打つというような事をされますと、固定金利オペを使った在庫ファンディングする債券業者としては担保繰りの計画が立て難くなって運用的に困るんでそういうの勘弁して欲しいんですけどねえ。固定金利オペの総額25兆円ですと(買入の拡大によってブレはあると思いますが)目の子で恐らく市場の資金需要的に言って残高目標は行くでしょと思われる水準でして、そう慌てて年末越えのオペを入れなくてもと思うのですよね。

つーか「市場のニーズに対応しやすくする」という事でオペの期間を6か月以内というのにした筈でして、3か月オペなら3か月オペで普通に25兆円を8000で割った分だけ回してくれれば良いと思う(まあ3か月よりも1か月とかにした方がニーズが高いと思うけど)次第でありますし、6か月オペを残したいのであれば6か月のロールを6か月でやれば宜しいがなと存じます次第。

つまりですな、現状の国内における業者の在庫ファイナンスとか銀行の金繰りという市場(市場というか対日銀取引だが^^)における参加者のリスクは、「資金がショートする」リスクよりも「担保繰りがショートする」リスクの方がテラヤバスであって、担保繰りがショートすると飛んでも無い低い金利の短国を買うのかGCを買うのかという事になります(担保さえあれば日銀からも取れますし、GC市場でほんのちょっとレート上げれば資金のアベイラビリティーは潤沢に確保できている)という事でそもそも6か月オペのニーズが消滅している(1年とかの金利が6か月よりも立っていれば運用サイドのニーズがあるけれどもその金利は基金国債買入拡大の影響で超フラット状態)という事なのですからして、まあ無茶振りオペへの対応で苦労している調節担当セクション的に年末越えのオペを打っても札が入りそうなら打ちたいというお気持ちはひじょーーーによく判るのですけれども、やはりその市場のニーズに機動的に対応という話と整合的ですかねというのは思うのでありました。


#うむ、3行コメントの積りが妙な長さに

あとまあ輪番も謎なのですが、1年以内の輪番の足切りが利回り較差0.000%になっておりまして、それって出来上がり0.100%じゃネーノという気がするのですが、今普通に短い所の国債買いに逝っても0.09%台で何とか(モノによっては物無しの為もっと悲惨な事になるような希ガス)という感じだと思うのですが、どうしてこうなったのかが正直ミーには謎ざますが何なんでしょこれ??

#単なる何かの勘違いだったらどうもすいません


・LIBORがどうのこうの

モーサテでロイターが報道しておりましたがどうのこうのとゆうとったニュース。
[外部リンク] Prosecutors, regulators close to making Libor arrests

いやあのそもそも無担保銀行間取引の3か月とか6か月とかの市場取引実態が無い状況下において呈示金利が正しいも正しくないもねえだろとか言うのは何度も申し上げている通りですが、どうも「銀行叩き」とか「(米国の場合は)自国の短期市場指標金利がロンドンで決められているのはケシカラン」というような経済的では無い動機が話をややこしくしているようで、甚だ遺憾な展開だとは存じます次第。

BOEのページ(何かレイアウトが変な気がするのですがワシのPCのせいかな)
[外部リンク] Release - Further information and correspondence in relation to the BBA Libor Review in 2008

下のKey Resourcesって所に

[外部リンク] information and correspondence in relation to the BBA Libor Review in 2008
(メールのコピーをPDFにしているのでアホのように重いので注意)

[外部リンク] of Bank/Federal Reserve/BBA communications about BBA Libor Review in 2008

とかございますが、まあこの辺の関連情報一通り読むほどの暇が中々無いのですが(汗)その前の米国当局と英国当局の話はこちらの方にあるみたいです。

[外部リンク] of New York and British Bankers’ Association in relation to Libor

[外部リンク] between the Bank of England, the Federal Reserve Bank of New York and the British Bankers' Association

まあ経緯とか真面目に読まないと何とも言えませんな、うんうん。


○ということでFOMC議事要旨から少々

6月FOMC議事要旨である。
[外部リンク]
 


お題「雑談で恐縮ですが3か月TB入札/雑談で恐縮ですが金曜電波浴」   2012/07/20(金)08:04:03  
  何で急にまた気温が下がるぞなもし。

○3か月TB入札ががががが

昨日の3か月TB入札
[外部リンク] 価格競争入札について
(1)応募額 92兆1,827億円
(2)募入決定額 5兆2,959億9,000万円
(3)募入最低価格 99円97銭5厘5毛 (募入最高利回り)(0.0982%)
(4)募入最低価格における案分比率 30.0322%
(5)募入平均価格 99円97銭5厘5毛 (募入平均利回り )(0.0982%)

ということで今回もまた順当に足切り0.10%割れの所で切れましたが、先日の基金国庫短期証券買入の足切りレートが0.098%でして、今回の入札は刻みの関係で0.09629%→0.09829%→0.10030%の応札レートになりますので、まあこれはこれで妥当な結果。

・・・・・・ではあるのですが、市場的にあれれという話になったのは落札分布でございまして、市場推計(つーか金融ファクシミリ新聞さんの集計ですが)の落札分布によりますと所謂不明札が2.5兆円も入ってやがったのが???なお話。

まあ不明なので実際の所は落札したご本人と発行体しかよく判らないので妄想するしか無いのですが、これがまあ大手銀行さんあたりが0.10%割れの短国を本格的に購入しだしましたとかだとそれはそれで結構アレな話でして、短国金利の目線が本格的に変わるとなるとそらまあ全体的にもいずれ影響してくる可能性があるという話でこれは割と大きな話。ただまあ銀行業態で0.10%割れの短国を本当に本格的な購入する必要があるのかとなると、そらまあ当事者様のご判断ですから良く判りませんけど、経済合理性的にどうよと思うのでありまして、そういう取引を何のニーズがあってやるのよとか不思議な所ではございますので、今回が単なる一発芸なのかもしれませんので来週以降の動向に注目ということで。

超過準備保有自体は恐らく引当とか積む必要無い筈ですし、流動性という意味では最高の流動性を誇る訳ですし、超過準備付利金利よりも安い金利の物を買うのってどういうニーズなのかが限界的な部分以外では理解に苦しむっつーか自分が株主だったらふざけんなとか言いたくなるレベルの話ではあるのですが(--)、まあそもそも不明札のバックが銀行さんじゃないかも知れないので、ここまでの妄想が全部ただの勇み足の可能性もあり、まー来週以降の入札動向に注意でありまする。

あ、ちなみに証券会社も付利の恩恵はあるのですが、証券会社が落札するのは商品有価証券在庫として必要だから落札するので、そちらの落札についてはまあ普通でしょと思うのでありまする。しかしGCレートの方は0.10%から中々下がってくれない(昨日の3か月オペの応札も多かったですし)という状況でありますので、ネガティブキャリー状態というのも大変ですなあとか思うのでございます。以前短国レートが0.10%割れで延々と沈んでいた時がありましたが、あの時は米国の商業銀行とかがお家の事情(FDICの預金保険料率の絡みで兎に角何か国債買いたい状態)で買いまくりだった時で、その時はGCも0.10割れ水準で推移していたのでまあそんなもんかなあという感じでしたが、今回はまあ日銀の買いはありますけれども不明2.5兆円はちょっと違和感がございました事です。

#ま、こんなに妄想してますが落札した人のみは事情を把握しているんですよね^^


○総裁定例記者会見でアレな質問をしている人がいる件について

まあ電波浴の類ではある。

7月定例会見より
[外部リンク] 昨日で、震災から1年4か月が経ちました。前回の記者会見で、マネタリーベースの伸び率に関しては、昨年は震災があったから上がり、今年は下げているという説明がありました。まず、震災復興に関して、今後、日銀が中央銀行としてできることは、何があるのでしょうか。次に、マネタリーベースの平均残高が、昨年12月に115.5兆円、今年6月に119.9兆円と、4.5兆円しか上がっていないので、それ程金融緩和を強力にしているとはみられないのですが、どう解釈したら良いのでしょうか。』

ということですが、ここにありますように「前回の記者会見で」ってのがありますが、前回はどのような質問をしていたのかというと、これがまた6月会見に質問があるのでございますよ。まあネタにするほどのものでも無いと思ったら性懲りもなく第2波がやってきたという所である。

てなわけで多分同じ人によるものと思われる質問を6月会見より引用。
[外部リンク] 日本銀行は強力な金融緩和を行っているとのことですが、例えば、3.11以降のマネタリーベースのグラフをみると、3〜2%くらい前年に比べて下がっています。これはどう解釈すればよいのでしょうか。』

・・・・・・まあ何ですな、確かに本職の何とかストでもこの手のレポート書いてドヤ顔してるのがいて、誠に如何な物かと思う次第で、しかもこの手の何とかストレポートを拝読しますと、「海外の為替市場関係者が注目しているから」とか言い出していたりするんですが、おまいらの仕事はそういう為替市場関係者に向けて「マネタリーベースの動きで危機対応などの流動性対策で増えたり減ったりする部分を捕まえて緩和拡大とか縮小とかいうのは間違いにも程があるわヴォケ」とレポートを出す事であって、間違いを前提にポジション作っている馬鹿の為に金融政策動かせとかいうのじゃねえわそんなアホウ何とかストはさっさとマリアナ海溝ドラム缶クルーズツアーにでも逝って来やがれと思う次第ではございますけれども、そういうお方に影響されて質問するのは質問をするなとは申しませんけど、ちゃんと説明受けてるのに2か月連続で同じ質問してんじゃねえよとか思うのであります。

ちなみに6月会見の時のお答えは見るまでもないでしょうが引用。

『(答) ご質問の数値は、前年比の数字だと思いますが、今おっしゃったように、前年3月は、東日本大震災の後、非常に市場が不安定になる惧れがあった時に、日本銀行が大量に資金を供給した時期です。その前年同期との比較でみて、マネタリーベースの伸び率が下がったということですが、マネタリーベースの水準自体は非常に高い状態にあります。また、月々のマネタリーベースは、様々な要因で変動します。私どもは、内部的にマネタリーベースの予測をしていますが、その中の当座預金は、この先また増えていく局面に入ってくるという予測になっています。そういう意味で、マネタリーベースの水準は、趨勢として高まっていくと考えています。』


さらにどうでも良いのですが、さっきの最初の質問に対する答えがまた懇切丁寧で麿も(というか日銀も)こんなの丁寧に対応しなきゃいいのにとか思いますけどね。

『(答) まず、日本銀行が震災復興に対してどういう形で貢献できるかということです。昨年4月、震災復興支援のための資金供給オペレーション(被災地金融機関を支援するための資金供給オペ)を始めました。これは、現在も行っています。現在、被災地の金融機関に、様々な資金が流入し、資金繰りは非常に好転していますが、日本銀行として資金面で金融機関の不安を取り除く趣旨から、このオペレーションを行っています。それから、日本銀行からの資金調達をし易いようにとの狙いで、被災地金融機関に関して担保要件も緩和しています。』

まあここまでの話は良いとして。

『マネタリーベースは、銀行券と、日本銀行に預けられている当座預金ですが、両方とも、季節性が高いものです。例えば、銀行券については、年間で12月が一番多く発行される月です。先程おっしゃったのは、12月と6月の水準比較ですが、マネタリーベースの伸びをみる上では、一般的には、季節性を均す意味で「前年対比」が使われます。あるいは「名目GDP対比」でみると思います。マネタリーベースの伸びは、この3月、4月は前年の震災時の資金供給の裏で、一旦、低下しましたが、先般発表した6月のマネタリーベースの前年比は、+6%弱(+5.9%)であったと思います。名目GDPとの比較でみたマネタリーベースは――いつもこの席で申し上げていますが――、先進国の中央銀行の中では最も高い水準です。』

いやーしかしこうやって前月の質問と一緒に並べると面白いのですが、前月の質問の時には「震災対応で拡大した前年同月比対比」で少ないとかいちゃもんをつけ、今月の質問の時には「年末要因で拡大した半年前対比」で伸びが少ないとかいちゃもんを付けるとか、仮に同じ人が質問していたらという前提ですけれども、人間として恥ずかしくないのかね批判の根拠をコロコロ変えてとか思うのですけれども、まあその手の話って電波浴シリーズでお馴染みのどこぞのウォッチマン先生とかがお得意とする手法でもあったりするのですよね〜。いやはや。

『それから何よりも、金融緩和の度合いは、最終的にどういう金利で資金調達ができるのかということで測られるわけです。この面でみると、短期の金利にしても、あるいは長期の貸出金利にしても、日本は非常に低く、例えば、米国の住宅ローン、モーゲージ・ローンの借入金利と、日本の同じような借入金利を比べても、日本の方がインフレ率の格差を調整してもなお低いという形で、現に、非常に緩和的な状況を実現していると思います。その上で、日本銀行としては、今般の措置を含め、金融緩和をさらに着実に進めていく方針です。』

まあ最後の話はいやそれだけじゃなくてマネーの量も大事だろとかいう論点もあると思います(動かないマネーに意味あるのかねとかその辺の話ももちろんあるが)のではあそうですかとだけ申し上げておきますね。


さて、折角電波浴ネタを出したので、これまた古いのですが前回の総裁定例会見でもっと電波成分の高い質問をしているのが実は存在していたのですよ。ということで、政策決定会合関連ネタの時にはスルーしておりましたが電波浴ネタで晒しあげ。

『(問) 少し古い話になりますが、98年から日本の自殺者数というのは3万人を超えております。その98年から、例えば、日銀の金融引締めが始まっていたり、消費税が3%から・・・』

『(答) 「98年から金融引締め」とは・・・』

『(問) 引締めというか、前年比でも比率が下がりつつある。下がり続けているのですが、例えば日銀の金融引締めが、日本の自殺者数に何か影響があると関連付けられる可能性はあるのでしょうか。』

・・・・・・・・・・・強力な電波を感知致しました!!!!!!!!!!

えーっとですな、1998年と申しますと三洋、北拓、山一の破綻で大騒ぎとなった1997年の翌年でございますが、この間の日銀の金融政策はと申しますと・・・・・・

[外部リンク] 我が国の長期金利の推移(1976年〜2005年)』というのがあると思いますが、長期金利は概ね低下傾向だったとしか読めませんなあ。

特に98年9月の政策金利引き下げ以降の98年は、いわゆるクレジットスプレッドも全体的には縮小方向だったという記憶があるのですが、これはデータとかが手元にある訳では無いので自信は無い。

(この部分、当初引用していたネタがあったが、よく見たら97年の話をしているもの(まあ97年は金融危機だったからある意味引締めっぽくなったのは判らんでも無い)だったので当該部分全部削除しました)

なお、先ほどの怪電波質問に対する白川総裁のお答えは以下の通りです。

『(答) 私自身は、自殺ということについて、十分な社会学的な分析をしているわけではありません。私も、今ご指摘の点を含めて、色々な論評は読んでいます。もちろん、広い意味で経済の状況が関係しているとは思いますが、お尋ねの金融政策との関係では、金融政策として経済の安定をしっかり維持していくことが、国民生活全体の安定につながっていくと認識しています。分析の話については、コメントを差し控えますが、そのように思っています。』

・・・・・・・この「色々な論評は読んでいます」というのが麿の場合本当に読んでいてしかもその質および量が半端ないと思われるのがお洒落なのですが(^^)。



なお、話は100メートルほど飛びますが、電波浴と言えば昨日(だったか一昨日だったか忘れたが)はどこぞの証券会社の何とかストの方が「LIBOR騒動で無担保コール金利の信頼性が低下してどうのこうの」とかいう意味不明の怪電波レポートを出しておられまして、欧米の銀行間取引が金融危機前まで無担保主体だったとかアレな(実際はレポ主体で無担保取引は資金繰りの限界的な部分だけ。無担保で大きいのはCP発行とかによるオープン市場であってLIBOR的なイメージの銀行間取引では無い)話をしていたりして、電波浴晒しあげネタとしてはかなりの逸品だったのですが、まあネットとかで公開されているものでも無いので惜しくもネタにするのは断念させていただきましたとさ。興味のある方は探して間違いさがしの勉強でもすると短期市場の勉強になるんじゃないかと(^^)。

#ということで何か今日はしょうもない雑談シリーズになって積み残しネタの消化をしないまま1週間過ぎたのでマジで積み残したネタは週末に雨が降ったら放出する気がだいぶ出て参りました!
 


お題「日英議事要旨ネタ/その他」   2012/07/19(木)08:10:35  
  ○6月会合議事要旨から少々

[外部リンク] immediate policy decision』の所を斜め読みしただけですが(汗)。

・追加の「刺激策」は必要だが資産購入は必要ないとの見解が2名

最初に「票決が7対2で資産買入拡大」というのを確認してこの部分を読んだ時に一瞬「????」と思った訳ですが(汗)。第28パラグラフから。

『In light of the change in the risks to the outlook for inflation since the time of the May Inflation Report, all members of the Committee judged that further economic stimulus was required in order to meet the inflation target in the medium term.』

という事で全員が「追加の経済刺激策が必要」という話をしておりますが。

『A potentially significant, but hard to calibrate, additional stimulus would come from the FLS, the prospective relaxation of regulatory liquidity requirements, and the activation of the Bank’s ECTR facility. These policies could affect the level of aggregate demand, as well as the economy’s supply capacity. The key question for the Committee was whether an additional stimulus was required over and above these initiatives.』

ということで、FLS(Funding for Lending Scheme:この前導入になった「貸出支援スキーム」で、ネタにしていないのはあたくしの怠慢ですすいませんすいません)や、流動性賦課の緩和、ECTR(Extended Collateral Term Repo Facility:担保緩和+タームレポファシリティ)の実施によっても経済に対する刺激効果がある(けどそれがどのくらいなのかはよく判らん所である、という話をしていますが)のですが、それに追加緩和を乗っけるべきか、という点を議論した結果として、第30パラグラフにある結論に。

『All members expected the recently announced policy initiatives to boost the supply of credit and provide a fillip to economic activity. Most members felt that the case for adding to this by undertaking further purchases of gilts, financed by the issuance of central bank reserves, at this meeting was nevertheless compelling and stronger than at the previous meeting.』

ということで買入拡大と。

『For them, while there were risks to medium-term inflation in both directions, developments since the previous meeting meant that the upside risks had declined and the possible cost of erring on the side of providing a greater stimulus was less than that of providing too little.』

この辺がその背景ね。

『Those members discussed the case for undertaking additional asset purchases, of either £50 billion or £75 billion. On balance, and in light of the potential stimulus provided by the other recent and prospective policy initiatives, these members judged that an additional £50 billion of asset purchases was appropriate at this meeting in order to balance the risks to inflation around the 2% target in the medium term.』

まあその50bilなのか75bilなのかという話は気合の問題のような気がしますにゃ。で、反対理由については「現在のインフレ低下は一時的な物である可能性がある」という話でございますわな。第31パラグラフから。

『In the judgement of other members, the balance of risks around the outlook for inflation in the medium term had shifted less since the time of the May Inflation Report. While inflation had fallen, and was expected to fall further, this was very largely a consequence of temporary price-level effects resulting from the reduction in oil prices. Moreover, they expected the policy initiatives announced during the month to have a sufficiently large impact on the supply of credit and on economic activity that no further stimulus was warranted at this meeting. The extent of that economic support could be assessed over the coming months.』

ただまあ足元ではインフレは順調に低下していますが。


・利下げの検討結果について

第29パラグラフより。

『At the previous month’s meeting, the Committee had considered the case for a reduction in Bank Rate below 0.5%, and had judged that such a policy continued to have drawbacks that made it less attractive than an extension of the asset purchase programme.』

利下げの可能性を検討したが、利下げには欠点があり、資産買入の拡大の方が政策としてメリットがあります。

『The arguments for and against a cut in Bank Rate at this meeting were the same as before.』

ということで、利下げに関するメリットデメリットの検討結果は以前と同じキタコレ。

『But the impact of the FLS and other policy initiatives might, in time, alter the Committee’s assessment of the effectiveness of such a rate reduction. The Committee could review this option again when the impact of the FLS and other policy initiatives was more readily apparent; that was unlikely to be for several months.』

ただ、先ほどの話に出ていた各種施策の金融緩和効果が明らかになって来た時点で金利引き下げのメリットデメリットの評価が変わる可能性もあるので、利下げのメリットデメリットの検討はその時にまた行うという話をしていますな。

まあそれでそんなに状況変わるかねとは思うのですけれども。


○輪番オペ1年以下の応札金利がどうのこうの

こんなんありました。
[外部リンク]

『7月18日(ブルームバーグ):日本銀行は長期国債買い入れ(輪番オペ)の残存期間1年以下を対象に0.1%の下限金利を撤廃し、マイナス金利での買い入れも容認する。同オペでの応札額が予定額に届かない「札割れ」を回避する対応策。広報担当の中村毅史氏によると、17日に証券会社など取引業者に通知した。具体的には正の金利を入力することになっていたものを、短期国債や1年以下について、「正、負、ゼロのいずれかの値」を入力することに変更。日銀がマイナス金利でも購入することは初めて。同オペではこれまで日銀が買い入れる際に利回りが0.1%を下回る場合は対象外としていた。中村氏は「下限金利がなくなるので、札割れは起きにくくなるだろう」との見方を示した。』(上記URLより)

でまあこういうのが出ますと早速「基金長期国債の買入に関しても買入下限金利撤廃の可能性高まる」という連想が出るのですけれども(というかそんなコメント見ましたが)、これはやはり「買入残高の確保をする為に1年以下の所でバンバンやりまっせ〜」という話でありまして、理屈としては基金短国買入の下限金利撤廃と同じです罠。

ただまあ何ですな、こういうの出すと当然ながら変な思惑を呼ぶのでどうなのよという気もするんですけど、恐らくは日銀的には足元で別にレートが馬鹿下がりしている訳でもなく、マイナス落札何ぞ夢のまた夢という状態の今だから変に思惑を呼ばないと判断したんだろうなあとは思いますし、まあ大体それで問題ないとは思うのですが、やはり足元ではちょっとその手のコメントも出るわなあとか思いました(が先ほども申し上げましたように、この施策を見て「これで基金長期国債買入下限金利の撤廃が見えてきた」とか言うのは発想のひねりが足りませんのでもう少し頭を捻りましょうという所で(^^)。
 


朝お題「MPMネタの続きとかバーナンキ議会証言超斜め読みとか各種雑談とか」   2012/07/18(水)08:14:58  
  ○決定会合関連続きである(金融経済月報)

[外部リンク] 3,000 2012年7月19日
米ドル資金供給(固定金利方式) 2012年7月19日 2012年7月26日 0.680
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2012年7月19日 2012年10月11日


[外部リンク] 30,194 3,008 0.098 0.098 39.3
米ドル資金供給(固定金利方式)(7月19日スタート分) 0 0
共通担保資金供給(資産買入等基金)(7月19日スタート分) 34,900 8,008 22.9


基金短国買入についてですが、買入レート0.098%だとここの所の短国入札が大体0.099%台での決着ですからほぼ妥当なオファーサイドレベルですなという感じで、まあ暫くは買入に困る事は無いでしょうなあというのは把握した。

固定オペに関しては減額方向という事で、最終的に25兆円とかになりますと固定オペだけでは残高足りないと思いますので、まあ暫くはこちらのオペも札入るんでしょうなあという感じです。

でですな、固定オペに関しては声明文の方に『固定金利方式・共通担保資金供給オペレーションについて、金融機関の資金需要に柔軟に対応するため、「期間3か月」と「期間6か月」の区分をなくし、「期間6か月以下」とする。』とありましたので、その「柔軟に対応」という事でもうちょっと短い期間のオペでもやるのかなとやや期待したりもしましたが、どうもこの調子だと基本は3か月とかになるんですかね、よく判らんですけど・・・・・・・


・業態別当座預金残高

[外部リンク]
 


朝お題「MPMネタの続きとかバーナンキ議会証言超斜め読みとか各種雑談とか」   2012/07/18(水)08:14:27  
  芥川賞作品の題名を「メイド巡り」と脳内変換してしまい、「ついに芥川賞までネタ小説が受賞するのか」と全力で勘違いしてニュース画面を見た瞬間に朝から大汗を書いたキモオタ脳はあたくしだけですかそうですかorz
[外部リンク] 受賞作決まる
7月17日 22時0分

あと話は違いますが、あたくしも先日来のニュースにナンジャソラと思っていたのですが、hamachan先生の所と厭債害債さんの所でこんなエントリーがございましたのでURLを貼って賛意を表明しておきます。

[外部リンク] (月)
利害関係者の発言を圧殺したがる思想

[外部リンク]
作成日時 : 2012/07/18 00:17

#不思議な事に(不思議じゃないのかもしれないけど)本件に関しては公共放送が妙に熱心に報道してたんですよね、週末から昨日に掛けて。



○議会証言自体は特段変わった話では無いですが

こちらが議会証言テキスト。
[外部リンク] Policy』の所をまず読む。

『In view of the weaker economic outlook, subdued projected path for inflation, and significant downside risks to economic growth, the FOMC decided to ease monetary policy at its June meeting by continuing its maturity extension program (or MEP) through the end of this year.』

景気見通しを下げて物価のパスを下げたので(と言ってるけどFOMCの議事要旨のSEP詳細版を見ると実質GDP予想に関して手前は下がっているけど先の方はそんなに下がっていない希ガス)ツイストオペの延長をしましたぞなもし。

『The MEP combines sales of short-term Treasury securities with an equivalent amount of purchases of longer-term Treasury securities. As a result, it decreases the supply of longer-term Treasury securities available to the public, putting upward pressure on the prices of those securities and downward pressure on their yields, without affecting the overall size of the Federal Reserve's balance sheet. By removing additional longer-term Treasury securities from the market, the Fed's asset purchases also induce private investors to acquire other longer-term assets, such as corporate bonds and mortgage backed-securities, helping to raise their prices and lower their yields and thereby making broader financial conditions more accommodative.』

ここはMEPの効果説明ですが、後でヘッドライン引用しますけど「QE3期待で金利上昇」とか市場はやらかす訳で、「長期金利を抑えて金融緩和効果」というロジックをギリギリ詰めると実にこう話がややこしくなるのですよね。いやまあFEDの場合はその時には長期金利ガーの話は華麗にスルーして「資産価格の上昇」って効果を持ち出してトボケルという伝統芸があるので問題は無いのですが。

#と考えますと、まあMEPよりも日銀方式でイールドカーブの手前部分の鯔を徹底的に駆除する方が「長期金利を低位安定させる」効果は高いのですよね

『Economic growth is also being supported by the exceptionally low level of the target range for the federal funds rate of 0 to 1/4 percent and the Committee's forward guidance regarding the anticipated path of the funds rate. As I reported in my February testimony, the FOMC extended its forward guidance at its January meeting, noting that it expects that economic conditions--including low rates of resource utilization and a subdued outlook for inflation over the medium run--are likely to warrant exceptionally low levels for the federal funds rate at least through late 2014. The Committee has maintained this conditional forward guidance at its subsequent meetings.』

異例の低金利政策によっても経済はサポートされており、フォワードガイダンスも強化していますよ(ドヤッ)って所ですな。まあここでオモロイのはフォワードガイダンスに「conditional」ってわざわざ付けている所がふーんという感じです。まあ議会対策としては「conditional」って付けておかないと緩和批判の方もあるのでうるさ型対策という感じなんでしょうかね。

『Reflecting its concerns about the slow pace of progress in reducing unemployment and the downside risks to the economic outlook, the Committee made clear at its June meeting that it is prepared to take further action as appropriate to promote a stronger economic recovery and sustained improvement in labor market conditions in a context of price stability.』

6月のFOMCステートメントでも申しておりますように、という事で今後の追加緩和についての話もしているものの、特段踏み込んだ話をしている訳でもありませんですな。


・その他

章立てとしては『The Economic Outlook』→『Risks to the Outlook』とありまして、まあ後半の『Risks to the Outlook』をやや真面目に読んでみましたが、リスクに関しては2点指摘しています。

『Participants at the June FOMC meeting indicated that they see a higher degree of uncertainty about their forecasts than normal and that the risks to economic growth have increased. I would like to highlight two main sources of risk: The first is the euro-area fiscal and banking crisis; the second is the U.S. fiscal situation.』

ということで「通常よりも高いレベルでの不確実性がある」というお話をしておりまして、その2つは欧州問題とフィスカルクリフということで、まあこの辺に関しては特段の変化はありませんな。


・質疑応答も読むべしなのか

[外部リンク]

『7月17日(ブルームバーグ):米国債市場では利回りが過去最低付近から上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長の議会証言を受け、金融当局が追加刺激策を実施するとの観測があらためて広がった。バーナンキ議長は冒頭の証言段階では、追加行動を取る用意があるとした一方で具体策には触れなかったことから、利回りの方向性が定まらない状態が続いた。ただその後の質疑応答で、議長は追加的な緩和手段について発言。住宅ローン担保証券(MBS)を含む追加の資産購入や超過準備の付利引き下げ、今後の政策をめぐるコミュニケーション方法の変更を挙げた。』(上記URLより)

ということですので、質疑応答を読まないといけないのですが、そちらは先ほどのFRBのページの方にありますように『Hearing transcripts are posted to this website as they become available.』となっていますので、それが出てから読むという感じで。



○LIBORがどうのこうの

でまあ議会証言の質疑応答でLIBORの話が出ていたようですが、その件に関しては公共放送ニュースもネタにしておりましたぞなもし。

[外部リンク] FRB議長“構造的欠陥”
7月18日 5時28分

『LIBOR(ライボー)と呼ばれる短期金利の国際的な指標が銀行の不正な報告でゆがめられていた問題で、アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会のバーナンキ議長は、「構造的な欠陥がある」と述べ、改善が必要だという認識を示しました。バーナンキ議長は、17日、アメリカ議会上院で証言し、住宅ローンの金利などにも反映されるLIBORが銀行の不正な報告でゆがめられていた問題について、「重要な指標の信頼性が銀行によって損なわれた。報告の仕組みに構造的な欠陥がある」と述べ、抜本的な改善が必要という認識を示しました。』(上記URLより)

そらまあ雨人的に言えばドルの短期指標金利がジョンブル野郎の所で決まっている時点でどう見ても構造的欠陥だろうとか直ぐに意地悪な事を考えてしまうのがあたくしの仕様でございますが(^^)、まあこの関連につきましては既に色々と向こうでああだこうだとやっているようですのでもうちょっと勉強してみます。まあ中々フォローする時間も無かったりするのですが(大汗)。

ところで日本でもアレな働き者な方がここぞとばかりにこんな事を。

[外部リンク]

『7月17日(ブルームバーグ):民主党がTIBOR(東京銀行間取引金利)の実態について全国銀行協会の担当者を19日の財務金融部門会議に呼んで聴取する。同党の大久保勉政調副会長が17日、ブルームバーグ・ニュースの取材に明らかにした。』(上記URLより、以下同様)

また民主党財金かorz

『国際金利の指標であるロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の不正操作が発覚したことを受け、日本のTIBORの現状について把握するのが目的。大久保氏は「TIBORに関してまず理解しようという話だ。具体的に何か問題があるからヒアリングをするのではなくて、TIBORマーケットにおける公正性を確認するためだ」と指摘した。』

・・・・・・・・・・「まず理解しよう」だったら一々メディアに宣伝してヒアリングせんでも良かろうにと思う訳でございまして、何ぼ暇なのか存じませんが、要は金融通ですって世間にアピールしたいからわざわざこういう事をメディアに宣伝して行うって事でしょと思う次第。

いやね、民主党財金と言えば先日もこんなのをやってて、そんなことは監督機関に任せて置く事で政治家は復興支援とか税と社会保障の一体改革とかエネルギー問題とか、そういう課題に力を注いで欲しいんですけどと心の底から思った次第で、まあ「金融関連でメディアの話題になりそうな事に首を突っ込んでアピールしましょう」というアピール的な香りがプンプンするのが甚だ遺憾極まりない(別にそんなのメディアを呼んで宣伝せんでもよろしかろという意味でもあります)のでありますがね。

[外部リンク]

『7月5日(ブルームバーグ):民主党は企業の公募増資に絡んだインサイダー情報漏えい問題で、これまでに摘発された4銘柄に加え、全日本空輸をはじめ16銘柄の取引を新たに調査するべきだとの考えを示した。同党の大久保勉政調副会長がブルームバーグ・ニュースの取材に答えた。』(上記URLより)
 


お題「総裁会見引用大会で勘弁である(汗)」   2012/07/17(火)08:09:57  
  ・固定金利オペを短国に振り替えた理由

『(問) 先程の質問と少し重なりますが、今回、固定金利オペの札割れが多いので減額したのは分かり易いのですが、一方で、短期国債を増やすところが少し分かり難いです。むしろ、4月からは年限を延ばして長めの金利に働き掛けることを中心的にやっているかと思います。今回は短期国債の増額としたことについて、もう少し説明して頂けますか。』

ふむ。

『(答) まず、資産買入等の基金の目的として、長めの金利あるいはリスクプレミアムに働きかけるというのはご指摘の通りですが、これは、本年4月からではなく、一昨年10月に始めた時から、そういう目的で運営しています。そうした目的のもとで、固定金利オペ、短期の国債、長期の国債、ETF、REIT等を買うという思想自体は変わっていません。現在、札割れが最も頻繁に発生しているのは固定金利オペです。つまり、札割れが短期の固定金利オペで最も頻繁に発生しているということですから、同じ短期のオペという意味で、短期の国債に振替えるのが最も自然な対応と考えました。』

判ったような判らんような言い方をしていますが、要するに「技術的対応だから短期国債にしました」という事でございますわな。


・付利下げないよ発言

『(問) ECBが先日の決定会合で利下げを行い、それに伴って預金ファシリティー金利をゼロまで引き下げました。これを受けて、日本の市場でも、一部、日銀の付利金利引き下げを織り込んで金利が下がっていくような動きがありますが、その点について総裁はどうお考えですか。これまで、短期市場の機能低下ということで、それについては否定的にみていらっしゃったと思いますが、そのお考えに変化がないかどうか教えて下さい。』

『(答) まず結論から申し上げると、その考えは全く変わりません。この席でも繰り返し申し上げたことですが、日本銀行としては、政策金利の引き下げによって得られる効果と副作用の双方を勘案した結果、「0.1%の超過準備への付利金利と、0〜0.1%程度の金利誘導目標」という組合せのもとで、金融緩和効果が最大限発揮されると考えており、付利金利の引下げは考えていません。誘導目標と切り離して付利金利の引下げという議論になるわけでありません。』

ふむ。

『この点、わが国の無担保コールレート・オーバーナイト物は、足許は0.07%から0.08%の水準で推移していますが、これを完全なゼロ金利とすることについては、市場機能や金融機関行動に与える副作用について、十分意識する必要があると考えています。短期金融市場の金利が極限的にゼロに近づくと、市場の流動性が著しく低下し、市場参加者が必要な時に市場から資金調達ができるという安心感を損なう惧れがあります。従って、短期金利が極限的にゼロに近づくことで、確かに、何がしか金利水準が下がる効果があるとは思いますが、それ以上に、今申し上げたマイナスの効果が大きいということであり、ご質問の点について、考えは全く変わっていません。』

ということで、まあこれはこれでいつもの話ではあるのですが、まあ今後は折に触れて付利下げの思惑が出てくるでしょうから毎回この話はしないといかんでしょうなあという所で。


・LIBORに関する質疑では微妙な発言が

『(問) 2点伺います。1点目は、今、英国バークレイズによるLIBORの不正操作が問題になっており、英国中銀の関与も疑われるような状況になっていますが、日銀の総裁として、この状況をどのようにご覧になっているか、率直な感想を伺います。LIBOR、日本のTIBORもそうですが、銀行の申告をベースに算出しているという仕組みですが、再発、不正ができないような仕組みに改めるべきなのかどうか、もしお考えがあればお伺いします。(2点目は割愛)』

『(答) まず、LIBORに関するご質問です。英国のバークレイズ銀行が、実勢と異なるレートを報告することによって、ドルLIBORとEURIBORを不正に操作したとされ、今般、英米当局から処分を受けたことは承知しています。ただし、本件については、関係当局による調査が続けられている段階にあると理解しており、私の立場からコメントするのは適当ではないと思います。(以下割愛)』

いやね、この「実勢」という言葉って超曲者でして、そもそも「実勢とは何ぞや」という話から始めないといかんと思うのですよね。でまあその話をしだすとオワランチ会長になるから割愛します(というかこの前もちょっと話をしたような気がしますが)けれども、現実に取引が活発に行われている訳でも無い物に対してどのような数値を持って「実勢」というのかというのは非常に微妙かつ難しい問題であって、正直言って中銀とか規制当局とかがこの「実勢」という数字をあまり定義しないで使うのはどうかと思いますけどねえ。

まあ何ですな、これ今の感じの流れだと「じゃあ変に何か言われるの嫌だからウチはもう出さないですよ」とか皆が言いだしたらどうするんじゃいと思うのでありまして、まあなんとなく麿の言いたい「実勢」のイメージは分からんでは無いですけれども、その辺の概念はきっちりと整理してからお話をして頂きたいですわな。


○とか何とかやってたら時間が(汗)

まあ週明けは毎度こんな感じなので予告編。

・金融経済月報

[外部リンク] of England and HM Treasury announce launch of Funding for Lending Scheme

かつての日銀の貸出支援スキームを彷彿させる内容なのですが、中々味わいのある部分もございまして、まあ何ともでございます。後日書きますです、はい。
 


お題「総裁会見引用大会で勘弁である(汗)」   2012/07/17(火)08:09:27  
  まあ何だ、LIBORネタの話をする場合はまず元々の定義を熟知すべしという事で。
[外部リンク] of England correspondence with the Federal Reserve Bank of New York and British Bankers’ Association in relation to Libor

[外部リンク] 3つ伺います。1つ目は内需です。復興需要とエコカー補助金があったと思いますが、復興需要に関しては、予算の執行が遅れているという問題もありますし、エコカー補助金ももうすぐ終わるということで、今後、内需がどうなっていくとみているのか伺います。2つ目は、海外です。欧州問題や新興国経済の低迷が思ったより長引いているという見方をされているのか伺います。また、1つ目と2つ目に関わりますが、これらが今後、回復シナリオにどういう影響を及ぼしていくのか、伺います。』

当然ながら3つもあるので答えがクソ長いのですが。

『(答) 先程申し上げた通り、4月の展望レポートとの比較でみると、内需はやや強め、外需はやや弱めということで、全体としては、構成は変わっていますが、概ね4月の見通し通りです。その意味で、今後の見通しを考えていく上では、内需の底堅さが今後とも維持されるのか、内需の堅調が維持されている間に、海外経済の減速が止まり外需が回復していくのかどうか、その辺がポイントになってくることは、ご指摘の通りです。』

とまあここまではヨロシ。

『まず、内需ですが、足許の内需が強いことは、6月短観でも示されていると考えられます。こうした堅調さの背景として、5つほど考えられます。第1に、エコカー補助金などの政策効果です。第2に、被災地における生活再建消費や、被災した設備の修復・建替え、耐震・事業継続体制の強化、メガソーラーなど新たな発電設備増強の動きなどを含めた広い意味での震災関連需要です。第3に、企業収益の改善を背景とした企業マインドの改善と、それを受けた賃金・所得の下げ止まりです。第4に、高齢化消費を中心とした潜在需要の掘り起こしが進捗していることです。第5に、円高メリットです。これら 5つの要因を考えてみた場合、今後は、エコカー補助金の反動などを念頭に置いておく必要はあると考えていますが、広い意味での震災関連需要や、企業収益・雇用者所得の改善基調、高齢者消費などは、ある程度、持続性を持ち得ると考えています。』

内需に関しては足元の強さがしばらく維持されるという話なのはまあ兎も角として、確かにそらまあ内需には円高メリットだけど何もそれを要因に一々挙げなくても良いのではないかという気がするんですが。内需という意味では正しいのは判るんですけどね。いやまあこれがベンダーのヘッドラインとかに出てこなくてよかったですねえ(棒読み)という感じであります。

『次に海外経済や外需ですが、現在、減速が長引いていることをどう理解するかが出発点になると思います。色々な原因があると思いますが、一番大きい原因は、欧州債務問題が欧州経済の停滞をもたらし、そのことが、日本の輸出減少――欧州に対する直接の輸出もありますが、特に中国等を通じた間接的な輸出の減少――の影響が想定より大きかったということだと思います。加えて、この欧州債務問題に伴うテールリスク、不確実性を意識した企業が、世界的なレベルで様々な投資を当面見合わせることもあったのだろうと思います。そういう意味で、今後の世界経済を考えていく上では、やはり欧州債務問題がどのように展開していくのかが大きなファクターだと思います。』

で、その欧州債務問題は即効薬のような解決策は無いという話では無かったのではございませんかと思うのですけれども。

『一方、先程、海外経済については、持ち直しや改善に向けた動きもみられると申し上げましたが、例えば、米国では住宅バブルの崩壊から5年以上が経過する中で、住宅市場には、さすがに持ち直しの兆しがみられています。自動車販売を始め、個人消費も緩やかに増加しています。その背景を考えると、ガソリン価格が下落し、長期金利もかなり低下してきたことが挙げられるように思います。』

とまあそういう話をしているのですが、米国経済に関する質疑は別の所で味わいがある部分がございますのでそちらを後ほど(^^)。

『NIEs、ASEAN経済では、原油価格の下落等から物価上昇率が低下するもとで、金融緩和などの政策対応や実質購買力の回復等を背景に、個人消費や設備投資が堅調に推移しています。今申し上げた、先行きの内需を巡る要因、それから、外需をみていく上での点検ポイントについて、これからも注意深くみていきたいと考えています。』

という事でまあ先行きは持ち直すでしょうという見通しなのは把握した。


・海外見通しが甘いのでないかという質問に対して

これはまあ当然ながらやってくる質問ですが。

『(問) 2点伺います。まず、海外経済の見通しですが、本日の展望レポートを点検した内容でも、今のご説明でも、内需は強くて外需は弱いが、外需はじきに回復してくるだろうという話だと思います。一方、海外の中央銀行、政策当局の対応をみると、どんどん緩和してきており、おそらく予想よりも経済状況が悪いということで、そのような対応を採っているものと思います。その中で、日本銀行の海外経済の見通しは、比較的強気にみえますが、海外経済は、いつ頃に弱い状況を脱してくるとお考えですか。(2点目は物価見通しの話ですが割愛)』

まあ来ますわな。

『(答) まず、1点目の海外経済に関する見方については、日本銀行が他の中央銀行に比べて楽観的であるというご指摘と理解しましたが、日本銀行の方が楽観的であるということは全くありません。』

ほほう(棒読み)。

『日本銀行の見方という意味では、米国経済を例にとるのが最もふさわしいと思います。米国経済の見方は、FOMCの議事要旨、あるいはFOMCメンバーの経済見通しをみても、確かに下振れてきています。しかし、この間、日本銀行は、一貫して米国経済について慎重な見通しを立てていました。従って、米国当局あるいはエコノミストの見通しの方がやや振れており、逆に、私どもの見方に割合い近づいてきたというのが率直な印象です。』

確かついこの前までは米国の改善についてここぞとばかりに強調していたように見えますが・・・・・

『米国経済を考えていく上で、私どものこれまでの判断が結果的に正しかったように思っていますが、それは、何と言っても、バブル崩壊後の日本の経験が私どもの判断に活きているためと思っています。』

まさにドヤ顔である。

『バブル崩壊後の経験としては様々なものがありますが、今の経済見通しとの関係では、2点あると思います。第1点目は、大きなバブルが崩壊した後の経済の調整には時間がかかり、その間、成長率は低いものになり易いということです。第2点目は、経済活動が大きく落ち込むかどうかは、金融システムの安定が維持されるかどうかにかかっているということです。』

まあいつもの話であるが、それなら先ほどの米国経済見通しは何ですねんという感じなのですが。

『そのような観点からみた場合、日本銀行では、米国経済について、経済活動が大きく落ち込むことはないだろうが、成長率が大きく高まることもないだろうという一貫した見方をしています――「上に弾みにくく、下に振れ易い」という言葉で表現していました――。その意味では、米国当局あるいはエコノミストの見方が、日本銀行の見方に割合い近づいてきたというのが、率直な印象です。』

他に中国経済に関する質疑もあったのですが長くなるので割愛。


・今回の措置は技術的対応になるのかという話

これは良い質問。

『(問) 確認に近くなるのですが、今回の措置、資産買入等基金の色々な組換えについてですが、金融緩和の強化ではなく、残高を積んでいくための技術的な措置と捉えて良いのかお伺いします。2つ目は、短期国債とCPの入札下限金利0.1%の撤廃についてですが、これは、市場の実勢レートを受け入れるということだと思いますが、実際に今、市場ではどういう形になっていて、今回撤廃することによって、どのような効果が望めるのかをお聞かせ下さい。』

『(答) まず、今回の措置の意味合いです。日本銀行は、資産買入等の基金の残高について、本年末には65兆円程度、来年6月末には70兆円程度を達成すると申し上げています。この買入れを毎月行っていくことは、毎月毎月、金融緩和を強化しているということです。』

これ別の所でも話をしていまして、麿はこの説明をドヤ顔風味で仰せなのかと勝手に愚考しますが、さすがに「〜月まで資産買入を行います」というアナウンスする時に「その間毎月強化してます」と言い出す中銀はあまり居ないと思いますので如何なものかという感じではございますし、それよりも問題なのはこの理屈を繰り出すと輪番オペに関しても「残高ベースの推移はどうなっている」という話に発展してくる(輪番で買ったものが短国に化けてそれが償還すると引締めという話になりますがな)ので、正直自分で自分の首を絞める理屈だと思うんですけど。

『今回の措置は、そうした金融緩和の強化を予定通り着実に推進していくことを担保していく措置です。今、「技術的な措置」とおっしゃいましたが――「技術的」という言葉の定義にもよりますが――、そうした間断なく強化している金融緩和を着実に行っていくための措置ということです。』

などと言ってますが、まあ要は残高達成のための措置ですわな。

『次に、短期国債とCPの入札下限金利撤廃の効果です。短期国債の取引をみると、現在、0.1%を下回る金利水準で発行されているのがマーケットの状況です。そうしたもとで、日本銀行が0.1%の入札下限金利を設定していると、短期国債の買入れが十分に行えないということが起こるわけです。そういう意味で、今回、この下限金利撤廃によって、短期国債の買入れをより確実に遂行できると思っています。』

つーかまあ短国の残高を積み上げやすくしたというのが実情でしょうな。
 


お題「中々不思議な決定会合でございました」   2012/07/13(金)08:02:07  
  決定会合の時はヘッドラインだけで反応してはいけませんなorz

○ヘッドラインでバタバタ

声明文はこちら
[外部リンク]
 


お題「寝起きでFOMC議事要旨(の一部)」   2012/07/12(木)08:03:41  
  ・金融政策に関してですが細かい所で興味深い論点も

『Committee Policy Action』から。最初の現状認識部分はパスしてその次から。

『In their discussion of monetary policy for the period ahead, members agreed that it would be appropriate to keep the target range for the federal funds rate at 0 to 1/4 percent in order to support a stronger economic recovery and to help ensure that inflation, over time, is at the 2 percent rate that the Committee judges most consistent with its mandate. In addition, all members but one agreed that it would be appropriate to continue through the end of this year the Committee's program to extend the average maturity of the Federal Reserve's holdings of securities; specifically, they agreed to continue purchasing Treasury securities with remaining maturities of 6 years to 30 years at the current pace of about $44 billion per month while selling or redeeming an equal amount of Treasury securities with remaining maturities of approximately 3 years or less. These steps would increase the Federal Reserve's holdings of longer-term Treasury securities by about $267 billion while reducing its holdings of shorter-term Treasury securities by the same amount. Members also agreed to maintain the Committee's existing policy regarding the reinvestment of principal payments from Federal Reserve holdings of agency securities into agency MBS. 』

と、ここまでがこの時の決定した事項に関してと、MBSの償還再投資継続の話。

『Members generally judged that continuing the maturity extension program would put some downward pressure on longer-term interest rates and help make broader financial conditions more accommodative.』

ツイストオペの効果についてはまあ何時もの話の通り。

『Some members noted the risk that continued purchases of longer-term Treasury securities could, at some point, lead to deterioration in the functioning of the Treasury securities market that could undermine the intended effects of the policy.』

この部分が「ほっほー」と思ったのですが、数名(Some)の委員がツイストオペの継続によって、「何れかの段階でこの長期債購入が米国債券市場の機能を低下させることに繋がり、政策の期待する効果の経路を損ねる懸念がある」という話をしていまして、まあそもそも弾切れだからツイストオペが出来ませんぞなもしという話はあるのですが、このような市場機能論の観点が出てきているという事は、単純なQE3の実施という議論においても、長期債をバカスカ買うのはどうかという反論が出てくるなあとか思った次第。さきほどあたくし「だいたいこんなもんでしょ」とは申し上げましたが、従来長期債の購入に関してはインフレ期待を無駄に高めるといような弊害論はあったのですけれども、このような論点での話がFOMC議事要旨に出ることは無かったので、まあこの部分は正直意外感がございましたです、はい。

『However, members generally agreed that such risks seemed low at present, and were outweighed by the expected benefits of the action.』

まあそうでしょうなあという事ですが、ただ「members generally agreed」という事ですから、この論点の議論が行われたという事ですな、うんうん。

『Several members noted that the downward pressure on longer-term rates from continuing the Committee's maturity extension program was likely to be modest.』

それはまあそうなのですが身も蓋もない・・・・・・

『One member anticipated little if any effect on economic growth and unemployment and did not agree that the outlook for economic activity and inflation called for further policy accommodation.』

ほう。


・声明文内容に関して

次のパラグラフ。

『With respect to the statement to be released following the meeting, members agreed that only relatively small modifications to the first two paragraphs were needed to reflect the incoming economic data and the changes to the economic outlook.』

へーという感じですが、この前の声明文の文言変更は「only relatively small modifications」だそうですの。

『In light of their assessment of the economic situation, almost all members again agreed to indicate that the Committee expects to maintain a highly accommodative stance for monetary policy and currently anticipates that economic conditions--including low rates of resource utilization and a subdued outlook for inflation over the medium run--are likely to warrant exceptionally low levels for the federal funds rate at least through late 2014.』

これは声明文のガイダンス文言の話。

『Some Committee members indicated that their policy judgment reflected in part their perception of significant downside risks to growth, especially since the Committee's ability to respond to weaker-than-expected economic conditions would be somewhat limited by the constraint imposed on monetary policy when the policy rate is at or near its effective lower bound. Members again noted that the forward guidance is conditional on economic developments and that the date given in the statement would be subject to revision should there be a significant change in the economic outlook.』

ほほう。


・更なる追加緩和がどうのこうの

次のパラグラフである。

『A few members expressed the view that further policy stimulus likely would be necessary to promote satisfactory growth in employment and to ensure that the inflation rate would be at the Committee's goal. Several others noted that additional policy action could be warranted if the economic recovery were to lose momentum, if the downside risks to the forecast became sufficiently pronounced, or if inflation seemed likely to run persistently below the Committee's longer-run objective.』

まあこの辺が市場が失望したとかいう所だと思うのですが、確かにこの感じだと直ぐに追加緩和のおかわりがという感じはしませんですなという所(さっきは長期債の買い過ぎの弊害についての議論もあったし)でして、割と早めの追加緩和の話を主張しているのが「A few members」しかいなくて、経済の回復がモメンタムを失ったりインフレが持続的に低下しそうになったら追加緩和が正当化されるという話をしているのが「Several others」ですかそうですかと。

『The Committee agreed that it was prepared to take further action as appropriate to promote a stronger economic recovery and sustained improvement in labor market conditions in a context of price stability.』

まあこれはサービスフレーズというか何というか。

『A few members observed that it would be helpful to have a better understanding of how large the Federal Reserve's asset purchases would have to be to cause a meaningful deterioration in securities market functioning, and of the potential costs of such deterioration for the economy as a whole.』

ということで、さっきの長期債の買い過ぎに関する弊害の話について、こちらでも記載されておりまして、QE拡大に関しては抵抗が高まっています罠という所でしょう。


・ラッカー総裁の反対理由

まあお約束。

『Voting against this action: Jeffrey M. Lacker.

Mr. Lacker dissented because he opposed continuation of the maturity extension program. He did not believe that further monetary stimulus at this time would make a substantial difference for economic growth and employment without also increasing inflation by more than would be desirable. In Mr. Lacker's view, the outlook for economic growth had clearly weakened of late, but he questioned whether the maturity extension program would have much effect in current circumstances. Should inflation fall substantially and persistently below the Committee's 2 percent goal, however, he felt that monetary stimulus might then be appropriate to ensure the return of inflation toward target.』

反対のポイントが幾つかありますけれども、足元の景気拡大は明らかに弱まっているものの、先行きの見通しを変えるほどではないというのと、ツイスト延長の効果が現状の改善にあるのかどうか疑問があるというのと、そもそも物価が2%を明確に大きく下回って推移する見通しになるというのでなければ追加緩和は要らんがなという物価重視姿勢というお話ですな。

#以上寝起きシリーズの引用祭りでどうもすいません
 


お題「寝起きでFOMC議事要旨(の一部)」   2012/07/12(木)08:03:12  
  お縄新党の名前があまりにもアレ・・・・・

○まあこんなもんじゃないかと思うのですが失望とな

[外部リンク]

ツイストオペのおかわりが決定された6月FOMC議事要旨が出た訳ですけれども、ざっとポイント部分を斜め読みした感じではこんなもんじゃねえのかと思ったのですけどねえ。

[外部リンク] Views on Current Conditions and the Economic Outlook』は最初に概論が来て、その後個別需要項目、労働市場、インフレの順に話が来て、最後にまたまとめが来る、という文章構成になっておりますので、最初と最後を読んで、さらに途中にあるちょっと長めのパラグラフの所を見ると大体そこが議論のポイントになっているので、まあそういう読み方をするとそんなに大外ししないと思います。

『In their discussion of the economic situation and outlook, participants agreed that the information received since the Committee's previous meeting suggested that the economy had continued to expand moderately, though many noted that a variety of indicators showed smaller gains than had been anticipated.』

ということで、この先もずーっとそうなのですが、あくまでもステータスとしては「景気の拡大ペースが更に弱まっている」であって、景気が落ち込み方向になっているという話では無いですわな。ですからそう簡単にQE3の話がホイホイと出てくるとか期待する方がどうかと思うのですよね。まあそれは兎も角。

『Growth in employment, in particular, appeared to have slowed in recent months, and the unemployment rate remained elevated. Business fixed investment had continued to advance, and household spending appeared to be rising at a somewhat slower pace than earlier in the year. There were further signs of improvement in the housing sector, but the level of activity remained very low. Volatility in financial markets increased over the intermeeting period, and investors' appetite for riskier assets declined, likely in response to heightened fiscal and financial strains in Europe as well as some weaker-than-expected incoming data about the U.S. economy and foreign economies. Inflation had slowed somewhat, mainly reflecting the decline in the prices of crude oil and gasoline in recent months, and longer-term inflation expectations remained stable.』

まあ大体この辺の話は声明文にあったのと同じような事ですな。

『Participants generally interpreted the information that became available during the intermeeting period as suggesting that economic growth would most likely remain moderate over coming quarters and then pick up very gradually. Most participants saw the incoming information as indicating somewhat slower growth in total demand, output, and employment over coming quarters than they had projected in April, and most carried forward some of that downward revision to their projections of medium-term growth.』

まあ4月時点の想定よりも良くないという話はしておりますな。追加緩和のような物をやっているのだから当たり前ですが。

『However, some participants judged that the recent weakness in a variety of economic indicators was more likely to prove transitory, and thought that the outlook beyond this year was essentially unchanged.』

数名(some)のメンバーは足元の経済指標の弱さは一時的で見通しを変える必要は無いとみていると。

『Reflecting the projected moderate pace of growth in production and employment, most participants anticipated that the unemployment rate would decline only slowly.』

失業の改善は極めて緩やかにしか起きませんでしょうというのが殆ど(most)の委員の見解。

『A number of factors continued to be seen as likely to limit the economic expansion to a moderate pace in the near term; these included slow growth or even contraction in some major foreign economies, ongoing and prospective fiscal tightening in the United States, modest growth in household income, and--despite some recent signs of improvement--continued weakness in the housing sector.』

経済の力強い拡大を抑制する要因は海外経済とか米国の財政問題とか家計の実質所得の伸びの弱さとか住宅市場の弱さとか。

『As in April, participants expected that most of the factors restraining economic expansion would ease over time, and so anticipated that the recovery eventually would gain strength.』

なるほど。

『However, strains in global financial markets, which stemmed primarily from fiscal and banking concerns in Europe, had become more pronounced over the intermeeting period and continued to pose significant downside risks to the economic outlook; the possibility of a sharper-than-anticipated fiscal tightening in the United States also posed a downside risk.』

ダウンサイドリスクもさっきと同じような話ですな。

『Looking beyond the temporary effects on inflation of this year's fluctuations in oil and other commodity prices, almost all participants continued to anticipate that inflation over the medium-term would run at or below the 2 percent rate that the Committee judges to be most consistent with its statutory mandate.』

インフレに関しては足元の石油や商品価格の下落でまあ懸念される話でも無いですわな。

『In one participant's judgment, appropriate monetary policy would lead to inflation modestly greater than 2 percent for a time in order to bring unemployment down somewhat faster.』

この「one participant」というのはシカゴ連銀のエバンス総裁ではないかと思うのですけれども、2%よりも高い物価水準を容認して失業率のより速い低下を促すべきではないかという話をしていますな。講演などではこの話していましたけれども、議事要旨で堂々出てきたのは今回が初めてのような気がしますが全部ちゃんと精読して記憶に入っている訳ではないですのであまり自信はありません。

『Some participants indicated that they saw persistent slack in resource utilization as posing downside risks to the outlook for inflation; a few participants judged that the highly accommodative stance of monetary policy posed upside risks to the medium-term inflation outlook.』

スラックの大きさがインフレのダウンサイドリスクという人もいますし、一方で緩和的な金融政策の長期化が中期的なインフレ見通しにアップサイドリスクを与えるという人もいると。

・経済見通しおよび金融政策という点とかその他総合

先ほどのコーナーの最終パラグラフはこうなっています。

『Many FOMC participants judged that overall financial conditions had become somewhat less supportive of growth in demand for goods and services.』

とまあさっきと同じ話。

『Investors' concerns about the sovereign debt and banking situation in the euro area reportedly intensified during the intermeeting period, leading to higher risk spreads and lower prices for riskier assets including equities and to broad-based appreciation of the U.S. dollar on foreign exchange markets. In contrast, a few participants observed that the marked drop in yields on longer-term U.S. Treasury securities could provide some impetus to growth.』

ふーんと思ったのはここの最後にある「長期金利の低下は経済に対して幾分かの刺激を与える」って指摘ですかね。

『Focusing more narrowly on the banking sector in the United States, it was noted that measures of credit quality for bank loans generally had continued to improve, that bank capital levels were quite high, and that banks had ample liquidity. Consumer and business loans were increasing, although credit standards remained tight and commercial and residential real estate lending were relatively weak.』

米国の金融セクターの話が出ているのが不思議ちゃんだが、これは議事要旨全体を読むと何か論点があるのかもしれませんな。

『A few participants indicated that they were seeing signs that very low interest rates might be inducing some investors to take on imprudent risks in the search for higher nominal returns.』

ほほう。サーチフォーイールドの動きがという話はこらまた第二の柱っぽいお話(^^)。

『Participants discussed the risk that strains in global financial markets and pressures on European financial institutions could worsen and spill over to parts of the domestic financial sector, and some noted the importance of undertaking adequate preparations to address such spillovers if they were to occur; it also was recognized that investor sentiment could improve and strains in global markets might ease.』

欧州問題がどうのこうのという話ですな。

『Several participants commented that it would be desirable to explore the possibility of developing new tools to promote more-accommodative financial conditions and thereby support a stronger economic recovery.』

「more-accommodative financial conditions」をもたらす新しいツールがという話でして、これは追加金融緩和というよりは、ここまでの話の流れを考えるとBOEの先般の銀行貸し出し支援策のようなものをイメージしているのでしょうかね。
 


お題「デンマークとか英国とかの趣味の小ネタ系で恐縮/何か直ぐに溜まるので悪態ネタを一挙放出(^^)」   2012/07/11(水)08:08:20  
  ・共同通信の報道っぷりに脱力

これは東京新聞の記事ですが元ネタは共同通信でして、ベンダーに配信されていた共同の記事もこんな感じでした。

[外部リンク] 19時06分

『政府は10日、デフレ脱却に向けた経済活性化策を検討する関係閣僚会議を開き、2012、13の両年度に規制改革や予算、税制などの政策を総動員するとした報告書をまとめた。日銀にデフレ脱却が確実となるまで強力な金融緩和を継続するよう期待するとし、追加緩和を要請した。補正予算の編成や円高を阻止する為替介入も示唆した。欧州債務危機に伴う海外経済の下振れなどが景気のリスク要因だとして、経済動向を踏まえ「柔軟かつ機動的な政策対応を図ることが重要」と指摘。為替介入を念頭に「緊張感を持って市場の動向を注視し、必要なときは断固たる措置を取る」と強調した。(共同)』(以上上記URL記事より)

・・・・・・で、実際の所どういうのが出ているのでしょうと思って内閣府のページを見に行ったら早速報告がリリースされていました。

[外部リンク]

13ページのファイルですが、うち本文は9ページあります。でまあ細かい話をするとクソ長くなりますからアレですが、最初の『第1節デフレ脱却と経済活性化に向けた政策の基本方向と重視すべき政策分野』という所にはこんな話が。

『政府と日本銀行は、デフレ脱却が極めて重要な課題であるとの認識で一致している。デフレからの脱却を早期に実現するためには、適切なマクロ経済政策運営に加え、デフレを生みやすい経済構造を変革することが不可欠である。』

『政府としては、特に今後2年間(平成24年度、25年度)を念頭に、経済の局面変化等を踏まえつつ、2.に掲げるようなデフレ脱却と経済活性化のために重視すべき分野に、規制・制度改革、予算・財政投融資、税制など最適な政策手段を動員し、平成25年度予算編成プロセス等において具体化する。特に、規制・制度改革は、市場における競争を促し、我が国の経済構造を変革し、経済活性化につながる必要不可欠な取組であることから、より一層強力に推進する。「モノ」、「人」、「お金」をダイナミックに動かすための政策を強力に推進することにより、生産、分配、支出にわたる経済の好循環、所得の増加を伴う成長を実現し、早期のデフレ脱却につなげていく。民間部門においても、デフレに結びつきやすい構造を見直し、付加価値を高めていく取組が期待される。』

『日本銀行は、当面、消費者物価上昇率1%を目指して、強力に金融緩和を推進することとしている。政府は、日本銀行に対して、デフレ脱却が確実となるまで強力な金融緩和を継続するよう期待する。』

ということで、この先は政府の取り組みとして、上記部分にある「モノ」「人」「お金」を動かすにはどうしたらいいかという話が続いている訳ですよ。でまあ9ページ程度なのでサラサラと読める話なのですが、この話ってどう見てもいわゆる「成長戦略が重要」というような話でありまして、最初に引用した東京新聞ですが事実上共同通信の見出しであります所の「デフレ脱却の為に追加金融緩和と為替介入」というのがメインとは到底見えない話(為替の話は本文中にありますけれども、まあ内容読めば判ると思いますが、話の中ではメインは為替操作とかではないのは明白だと思いますよ)。

正直、記事の題名を見た時には政府が何もしないで日銀に対してクレクレ言ってるのかと思ったのですが、内閣府のサイトに行って内容を見たら、どちらかと言えば日銀の言ってる成長基盤強化と同じような話をしておりますし、大体からして政府が日銀に対して言ってるのは「デフレ脱却が確実となるまで強力な金融緩和を継続するよう期待する」であって追加緩和の要求なんぞして無いですがなという所ではございますな。

ちなみにこのニュースですが、情報ベンダーに共同が流した最初の速報テロップでは「追加緩和」とは書いてなくて、元々の内閣府の報告にあるのと同じく「金融緩和の継続を求めた」という風になっておりまして、その後文章入りの記事になった時に「追加緩和を要求」と出てきたので「これはちょっと変じゃないか」と思って内閣府の報告書が上がるのを待って確認したらこういう事でしたという次第。


・・・・・・・・・えーっとですな、まあ共同通信さんは以前から市場が追加緩和を織り込みに行っていない時にも「追加緩和見送り」というようなテロップを打つという事であたくしが悪態を何回か書きましたように、どうも会社の意見だかデスクの意見だか知りませんが、追加緩和クレクレの方向で記事を出す傾向にあるというのは存じておりましたが、てめえがそうあって欲しいという願望を元に針小棒大記事どころか実際には存在しない「追加緩和を要請」とか書きだすとか報道機関として何を考えておられるのか甚だ疑問に思う次第でございます。


つーかさ、このニュースって今日のテレビ報道を見るとどこでも「成長戦略」の話をしておりまして、「日銀に追加緩和を要請」というような話は普通しておりませんでして、如何に共同通信様が偏向されておられるかという所だと思うのですけれども、通信社様が偏向とかマジで勘弁して欲しいのですけれどもここの金融経済ニュース部門の中はどういう事になっているのでしょうかねえと不思議に思うのでありました。


・素敵な藁人形論法

藁人形論法というのがあるそうで。

[外部リンク] man)は、議論において対抗する者の意見を正しく引用しなかったり、歪められた内容に基づいて反論するという誤った論法、あるいはその歪められた架空の意見そのものを指す。藁人形論法ともいう。語源は仕立て上げられた架空の存在を藁人形に見立てたことからである。』(上記URLより)

で、またゲンダイか!という感じでリンク貼ってアクセス向上に寄与するのも忌々しいですけれども、現代ビジネスWebちゃんから電波浴のネタ拾いをしに逝ったら藁人形論法をサルベージと。

[外部リンク] 馬淵澄夫レポート

記事内容は一応電波浴とは言え読んだ次第でございますが、そもそもこの先生の場合題名を見た時点でどう見ても藁人形論法です本当にありがとうございましたという話で、記事を引用するまでもございませんが、日銀は別に「量的緩和による金利上昇リスクを強調する」とかしておりませんし、そもそも現在行っている包括緩和は金利を下げようとして実施しているとか日銀の公式文書ちょっと日銀のページに逝ってみれば判るじゃねえのかと思いますし、大体からして国会で日銀が説明しているのは「財政の維持可能性に対する懸念が生じてしまって長期金利が非連続的に上昇する場合のリスク」でございますがなこのオッサンは人の話を聞く能力が欠如してるんじゃねえのかという感じですな。

ということで、馬淵センセイは上記URLの中でデフレ脱却して景気が良くなって金利上昇しても銀行経営困らないでしょと延々と説明して日銀を論破したつもりになっておられるようですが、デフレ脱却して景気が良くなって長期金利が自然に上昇する事に対して日銀は別に懸念なんぞしておりませんし、むしろそうなって欲しいという話でございまして、藁人形相手の論立て誠にお疲れ様でございます(棒読み)という所でしょうか。


しかしまあ何ですな、こちらの現代ビジネスWebちゃんのページですが、「ニュースの深層」とか「企業・経済」とかテーマの並んでいる辺りにカーソルを持って行きますと、豪華絢爛な執筆陣のメンバーが並んでいるのでございますが、これがまた見事なまでにアレな方を取り揃えてございまして、記事を読む前から電波が感知できそうな素敵なのをよくもまあここまで集めたもんだと感心してしまうのです。



・なんかもうちょっと下調べしてから書いた方が良いのではと思うのですが・・・・・・

とか書くと自分にブーメランの悪寒もしますが(^^)、毎度おなじみ洋一先生より。

[外部リンク] トップページ

こちらにございますように、実は個人向け国債は2本立てになっておりまして、「個人向け国債」と「新窓販国債」というのがございます。詳しくはまあ上記URL先をじっくりとお読みいただければと思いますが、「新窓販国債」の商品性はこちらをご覧いただくのが吉。
[外部リンク]
 


お題「デンマークとか英国とかの趣味の小ネタ系で恐縮/何か直ぐに溜まるので悪態ネタを一挙放出(^^)」   2012/07/11(水)08:07:53  
  ○こんなんありましたというメモというか半分予告編(BOEのFPCミーティング議事要旨)

まあ先週に出てたんですけどね(汗)
[外部リンク] of FPC Meeting held on 22 June 2012

本文はこちら
[外部リンク] June 2010, the Chancellor of the Exchequer set out a plan for fundamental changes to the system of UK financial regulation. In July 2010 and February 2011, the Government published consultation documents on the proposed changes, and in January 2012 introduced the Financial Services Bill to Parliament. The legislation will establish a Financial Policy Committee (FPC) charged with a primary objective of identifying, monitoring and taking action to remove or reduce systemic risks with a view to protecting and enhancing the resilience of the UK financial system. In June 2012, the Chancellor announced that the Government would amend the Bill to give the FPC a secondary objective to support the economic policy of the Government.』

ほほう。

『The Government intends the FPC to be a Committee of the Bank of England’s Court of Directors, and in February 2011 the Court created an interim FPC to undertake, as far as possible, the future statutory FPC’s macroprudential role. Although lacking the proposed statutory powers of Direction and Recommendation of the statutory FPC, the interim FPC contributes to maintaining financial stability by identifying, monitoring and publicising risks to the stability of the financial system and advising action to reduce and mitigate them. It also carries out preparatory work and analysis in advance of the creation of the permanent FPC.』

ということで、基本的にはマクロプルーデンスな話をするとかそういう事のようで。

『The Committee meets at least four times a year and a record of each meeting is published within six weeks. The next meeting of the FPC will be on 14 September and the record of that meeting will be published on 27 September.』

ということで、その次のページに『RECORD OF FINANCIAL POLICY COMMITTEE MEETING HELD ON 22 JUNE 2012』ってのがございまして・・・・・・・

『The interim Financial Policy Committee unanimously agreed the following policy recommendations:』

ということで1〜5までのリコメンデーションがあるのですけれども、何か一つ一つは仰る通りご尤もという感じなのですが、これ全体を通してみた場合に整合性がどうよ??という気がするのですが、議事内容の方をあまり詳細に読んでいないのでその辺はまた後ほど。まあご興味のあるかたは読んで味噌という事で。



○電波浴というよりは悪態シリーズでございますが

いやまあ色々と悪態ネタがございますが思いっきり順不同で片付けましょう^^;

・これは斬新すぎる・・・・・・

[外部リンク] 16:19

暫く前に自民党が10年で200兆突っ込んで防災対策です財源は日銀に赤字国債引受させますという無茶振り(国土のインフラ整備に金を掛けるなとかいう話では無くて財源論議が無茶振りという意味です、為念)をしてたのに悪態をついた訳でございますが、公明党さんの10年で100兆円投入に関してどのような財源の話が出るのかと思ったらこれがまたあまりにも斬新orz

『財源は建設国債や地方債・復興債でまかない、償還財源として防災・減災対策に使途を限定した「ニューディール債」(仮称)の新設を検討。』(上記URLより)

#公明党さんのサイトを見に行って探してみたのですが、5月21日に県代表懇談会の席上でこの防災・減災で日本再建という話を山口代表がしているというのは見つかったのですが、具体的な内容とかは(アタクシが見た時点では)同党のサイトには無かったのでまあ産経新聞の報道が正しいとしましょう

・・・・・・・・・えーっとですな、財源が要するに公債で借金ですよねというのはまあ把握したのですが、その償還財源が「ニューディール債」(仮称)と仰せですが、借金返済の財源が借金というのはそらあーたカードローンの返済に別のカードローンで借りた金を充てるのとどこがどう違うのかと小一時間。つーかそもそも「防災・減災対策に使途を限定した」債券を建設国債等の償還という既存債券の借換に使ったら目的外流用じゃないですか日本語として文章が破綻してますがなと存じますがこれはどうした事でしょう。

いやね、これが「ニューディール税」(仮称)ならまあ話は分かるので、何ぼなんでもこれは産経新聞の記者が税というべき所を債券と勘違いでもされて記事をお書きになったのではないかと妄想したい所ではあるのですが、もし大真面目に「この借金の償還財源は別に借金をしてくるからちゃんと財源の宛てがあるんです(キリッ)」とか言ってるんでしたらあのその公明党様までどうしちゃったんですかという話でございますし、産経が間違っているのであれば「借金の償還財源が別の借金」という話として破綻している事をチェックできてないという話です(これ記事載せるときに「借金の償還財源が別の借金ってちょっと待て」とならなかったのでしょうか・・・・・)のでこれまたアレですなあと。

まあいずれにせよ、詐欺フェストでも何でも選挙に勝てば良しみたいな無茶振りが横行するとか大仰に言えば代表制民主政治の危機のような気がするんですけどねえ(だからあたくし何度も申し上げてますが、小泉首相の郵政解散に関して当時から延々と批判的でございましたがまあ珍獣扱いされてましたな、たぶん今でもそうでしょ)。
 


お題「デンマークとか英国とかの趣味の小ネタ系で恐縮/何か直ぐに溜まるので悪態ネタを一挙放出(^^)」   2012/07/11(水)08:07:10  
  ネットで話題になっていたのであたくしも知ったのですけどね。
[外部リンク] “電力不足ウソか”

・・・・・・・・・そもそも電力需要のピークが来るのはもうちょっと先ですし、これまでフル稼働させていた火力を一旦休ませなかったら却って危ないだろうと思うのですけれども、反原発で凝り固まってすっかりアレになってしまいましたなあ日共もと言う所でございまして誠に残念な事です。


○デンマークのマイナス金利関連(まあ小ネタではあるが)

デンマーク中銀のサイト(の英語版)
[外部リンク] rate reduction

『Effective from 6 July 2012, Danmarks Nationalbank's lending rate, interest rate on certificates of deposit and discount rate are reduced by 0.25 percentage point. The current account rate is unchanged. The interest rate reduction is a consequence of the reduction by the European Central Bank of its monetary policy rates by 0.25 percentage point.』

ということで、ECBの利下げに対応して利下げを行った結果がこの通り。

『Effective from the above date, Danmarks Nationalbank's interest rates are:

Lending rate: 0.20 per cent
Certificates of deposit: -0.20 per cent
Current account: 0.0 per cent
Discount rate: 0.0 per cent』

CD金利が▲0.20%になりましたという話。

『In connection with the introduction of negative interest rate on certificates of deposit the current account limits will be revised upward. The new current account limits can be found at Danmarks Nationalbank's homepage: www.nationalbanken.dk under "Rules - Monetary and foreign-exchange policy".』

で、そのCD金利マイナス化に伴い「current account limits」を引き上げましたとか書いてありますが、はてそれは何ですねんという話はこの先でします。

んでまあマイナス金利キターとかゆー話になるのですが、このマイナス金利ってのはいわゆる一般的に考えられるマイナス金利とはちと話が違うんじゃネーノというのが以下のお話(というかあたくしがデンマーク中銀のサイトを見に行って何となく把握した話)でございまする。

先ず、デンマーク中銀の金融政策の目的とは何ぞねという事なのですが・・・・・・

[外部リンク] policy

『Danmarks Nationalbank is responsible for monetary policy in Denmark. The objective of monetary policy is to keep the krone stable vis-a-vis the euro. Danmarks Nationalbank conducts monetary policy by setting the monetary policy interest rates, i.e. the discount rate, the current-account rate, the lending rate and the rate of interest on certificates of deposit. The interest rates are determined by the Board of Governors of Danmarks Nationalbank, and can be changed as required at any time.』

ということで「The objective of monetary policy is to keep the krone stable vis-a-vis the euro.」ってございますように、金融政策の目的がそもそも対ユーロの為替ペッグとなっていまして、為替ペッグの為に過度な資本移動を抑制しないといけませんので、金利に関しては投機的な資本移動制限の為に豪快な事をしないといけない(マイナス金利とか1000%とか)という話で、そーゆー意味ではスイスも現在為替ペッグの結果としてマイナス金利とかになっているつー話です罠。

つまり、デンマークのマイナス金利を見て「日本でもマイナス金利」とか言い出すのは彼我の違いをまるで見ていない議論という話にはなりますわな。


んでもって先ほどの各種レートなのですが、こちらに大体の説明がございます。

[外部リンク] instruments

『The monetary policy counterparties have access to the monetary policy instruments, i.e. they can place liquidity with Danmarks Nationalbank as overnight deposits (current-account deposits) and participate in Danmarks Nationalbank's weekly and monthly market operations. In the weekly market operations, counterparties can obtain 7-day loans against collateral, or deposit liquidity for 7 days by purchasing certificates of deposit. In the monthly market operations the counterparties can obtain 6-month loans against collateral. The interest rate on 6-month loans is variable, set at Danmarks Nationalbank's 7-day lending rate. The monetary policy counterparties are free to determine the volume of loans at the weekly and monthly operations.』

通常のオペに関しては毎週と毎月実施されているものがありまして、毎週行われているのは7日間の資金供給オペ(担保付)と7日間の資金吸収オペで、その吸収の方が中銀CDの購入という形になるようで、どちらもフルアロットメントで行うという事のようですね。で、毎月行われる方は6か月物で、適用金利は期中の7日オペ金利になりますという事で、こちらもフルアロットメントとの事。

『The collateral basis, which is applied to obtain loans in Danmarks Nationalbank, consists of securities, mainly government and covered bonds, and banks' own credit claims of good quality.』

担保に関しては国債にカバードボンドに優良貸出債権などだそうでこれはまあ普通の話。

『The net positions of the monetary policy counterparties are their portfolios of certificates of deposit and current-account deposits, less their loans from Danmarks Nationalbank. The net positions are primarily affected by fluctuations in government payments and Danmarks Nationalbank's purchase and sale of foreign exchange. In the weekly market operations, the monetary policy counterparties normally structure their net positions so that the total current-account deposit covers the expected liquidity requirement for the next week. When major liquidity fluctuations are expected, Danmarks Nationalbank may announce in advance that it will buy back or sell certificates of deposit outside the fixed market operations. Danmarks Nationalbank may also buy back or sell certificates of deposit without prior announcement. Danmarks Nationalbank can also when and to the extent it is needed perform liquidity-adjusting deposit and lending operations in kroner. The rate of interest and maturity of the operations will reflect market conditions. 』

あーだこーだと書いてありますが、だいたいこんな感じ。まず各銀行は自分の所の資金繰りを予想しながら毎週のオペで必要な資金調達を行い、余った部分は一義的にはリザーブの内の「current-account deposits」という勘定に入るという事ですな。んで大きな資金の出入りが予想される時は別途オペが行われることもあると。

『Limits have been set for the size of the monetary policy counterparties' current-account deposits. The purpose of these limits is to prevent the build-up of large current-account deposits that may be used for speculation in interest-rate and/or exchange-rate changes. If the total limit for the counterparties is exceeded, current-account deposits in excess of the individual limits will be converted into certificates of deposit.』

で、ここで中銀CDとcurrent-account depositsの関係が判るのですが、金利見通しや為替レートの見通しに伴ってスペキュレーションが起きないようにする為に、一定以上のcurrent-account depositsを持たせないようにするという、ポジション規制のようなものが各行ごとに設定(設定するのは中銀)されていて、その限度を超えて保有される流動性に関しては自動的に中銀CDになるという設定になっておりまして、そのためにこの金利はペナルティー金利となるっつーことのようですな。

『Technically , it is possible to obtain negative interest rates with the existing monetary-policy instruments. In exceptional circumstances it may be necessary for Danmarks Nationalbank to lower the rate of interest on certificate of deposit so that it becomes negative. Such a scenario would imply that the current-account rate will be higher than the rate of interest on certificate deposit and the current-account limits will be revised upward. If the total current-account deposits exceed the overall limit, Danmarks Nationalbank will convert the current-account deposits into certificates of deposit.』

というのがさっきありました「current account limits」の引き上げという話です。このリミット引き上げた場合、従来基準で中銀CDになっていた部分でリミット範囲内になる部分に関してはcurrent-account depositsに戻してくれるようですな。


とまあそういう事で、デンマークがマイナス金利導入というのはそらまあ間違いでは無いのですけれども、こちらをざっくりと見ただけで大体判るように一般的にイメージされるマイナス金利とは全然違いまして、金融調節上のテクニックとして行われているペナルティー金利という部分であり、政策としてマイナス金利を導入して経済に対して働きかける云々というのとは大違いですがなとまあそういう話になるようですな。

ちなみに豆ついでにこちらを。
[外部リンク] and foreign-exchange policy

最初の2つの部分は先ほど引用したところの内容の重複になりますので割愛しまして、『Counterparties in foreign-exchange transactions in Danish kroner』って所から。

『The Nationalbank's counterparties in foreign-exchange transactions in Danish kroner are determined in accordance with the market conditions. Requirements regarding a significant market activity subject to the given foreign-exchange conditions and capacity to handle payments via the international financial network SWIFT form the basis for the Nationalbank's choice of counterparties in the foreign-exchange market for Danish kroner. If the Danish exchange rate reaches the upper or lower limit within ERM II, the number of counterparties may be extended. Potential new counterparties will be obliged to settle their foreign-exchange transactions with the Nationalbank via a payment-after-payment procedure.』

ということで、為替に関しては実質的にはペッグ制(上限と下限があってその中でのフロートはある)で、介入に関しては中銀が実施するようですね。
 


お題「ECB総裁会見ネタ続き/国内短期市場メモ」   2012/07/10(火)08:05:50  
  とまあそんな感じで、どうも今回のECBは全体的にピントがずれていて、やっていることも何だかなあという所で、見れば見るほどやっちまった感が強いのではないかと思うのですが、どうでしょうかねえ。


で、今日はこんなニュースもあったのね。
[外部リンク]

こういうのって一般論で言ってるのか(常に政策手段はありますとかいう話をするので)実際に検討しているのかというのは文脈を見ないと判らないのですが、しかしまあこういう報道のされ方をする時点でドタバタ感を醸し出す訳で何だかなあという感じが致します。だったら最初から50bp下げておけとか思うのですけどねえ。


まあ欧州市場はこの有様ですし。
[外部リンク] 07月 10日 03:30 JST

いやね、こんなの日本もそうですけれども、米国の場合はMMFが金融機関のファンディングヴィークルとして機能しているからなお一層の事切実な問題ということで、必要以上に短期市場金利を無くさないようにしないとってゆー意識を強く持っていますし、そういう趣旨の発言が連銀高官からも出ている筈なんですよね。

然るにECBは今回預金ファシリティーゼロにして早速こういう流れになっているということでして、まーECBって金融政策でございという方面ではドヤ顔でああだこうだ言いますけれども、市場の動きの細かい話が各国中銀の方に降りている関係もあるのか、この手の非伝統的政策というか、伝統的政策の中でもリアルゼロ金利みたいな従来の理論が通じない世界になると、実務の細かい部分への理解と配慮が非常に重要になる(結局の所実務が回らなければどんなに見た目が良くても意味が無い)訳なのですが、金融市場の細かい部分が各国中銀で行っているという事で、どうもこのリアルゼロ金利に対する感覚が不足していて、その結果としてオッペケペー状態になるという所なのでしょうな。

まあ早い所弊害に気が付いて預金ファシリティー金利を引き上げた方が良いと思うのですけれども、そこまでの根性があるかどうか。


○金先とか2年債とかオペ雑談とか

またまたロイターから。
[外部リンク] 07月 9日 18:03 JST

『ユーロ円3カ月金利先物市場は堅調。日銀が11─12日の金融政策決定会合で何らかの追加緩和を打ち出すとの観測から短期筋や実需筋から買いが先行した。中心限月の2013年3月限は一時前週末清算値比3.5ティック高の99.740と2011年3月以来の高値を付けた』(上記URLより)

昨日は「債券市場は追加無しがコンセンサスになってきてるんじゃネーノ」と申しましたらお友達さんから盛大にツッコミを頂戴いたしましたが(汗)、ユーロ円金先は金曜と月曜で大体0.06〜0.07%程度の金利低下と最近ではまれにみる大上げ。

金曜から金利低下という事で、まあどう見てもECBの利下げが点火材料になっているのでございますが、預金ファシリティーゼロの影響で欧州でもドイツ国債の2年がマイナスとかやっていますが、オランダの2年も0.05%とかに低下してたと思いますし、預金ファシリティー金利がゼロになって安全国の国債買いますか攻撃が入って、それが為替オープンで来るのか為替ヘッジ付になるのか知らんですけど、仮にヘッジ付でも調整ベースで金利がプラスなら買うかとか無茶振りされますとこらまたアレな展開という事です罠。

2年カレントに関しても朝方は0.095/0.100とかだったと思うのですが、後場になって0.095%が業者間で盛大に(というのはちょっとオーバーですが)出合って、超過準備付利金利割れかよ2年で〜とか思ってみてたら5年とかもまあ金曜同様に0.20%割れ(引けは5糸強の0.190%)ですし、全くECBは何を考えてるんだという所ではございます。

だからと言って日本が当座預金付利下げるかちゅうたらまあ先ほどの事案のように、金利を必要以上に下げ過ぎると弊害の方が大きいという事なので普通に考えると下げないとは思いますけど、そらまあ2年の金利が0.10%割れ定着(所詮限界的な部分の買いではあると思いますので長続きはしないと思いますが、ただまあ預金ファシリティゼロの影響という事ですから従来の動きより若干継続する恐れは無いとは言えないかなあと)とかしますと、やはりその手の思惑は仕掛けやすくなるだろうなあと思われます。


で、オペ雑談ですが。

ここ3日のオペオファー
[外部リンク] 3,220 3,220

6日は3か月オペを新規で実施
[外部リンク] 26,650 8,009 30.1

9日は3か月オペのロールを6か月で実施
[外部リンク] 1,790 1,790

・・・・・・・・・いやね、3か月のロールで打ってきてる6か月オペの応札がドンドン減る一方で、3か月を新規で入れると応札が3倍超とか、オペを打つ方も応札する方も意地になっているように見えて(まあ入れる方は意地でも何でもなく単に経済合理的に行動しているだけでしょうが^^)実に香ばしい展開でごいますな。などと野次馬モードですいませんすいません。


○ああ時間ががががが

他にネタとしてはデンマークのマイナス金利っぽいのを見てみた話とか、毎度の電波浴シリーズ(今回のネタは電波というよりは「そもそも事実関係が違うのが堂々と夕刊フジとは言え第三種郵便扱いの活字メディアに出るんですねえ」という話と、藁人形論法のお勉強シリーズだったりしますが^^)とか、BOEネタとかございますのですが、これがまたちゃんと整理すると意外に手間が掛かるので今日は勘弁。週後半は決定会合があるからその前にでも♪
 


お題「ECB総裁会見ネタ続き/国内短期市場メモ」   2012/07/10(火)08:05:13  
  何か「次の政権は政界再編で」という世論調査結果の報道を見ると、民主党の詐欺フェストに引っ掛かったのに今度はまた性懲りもなくトリックスター政党に騙されに逝くのかよこの国はと絶望感を受けるのは悲観のし過ぎだと良いのですが・・・・・

○ECB総裁会見の続きを少々

やはり論点としてこれは確認すべきというのが色々とあるので昨日の続きから。

[外部リンク] statement to the press conference (with Q&A)
Mario Draghi, President of the ECB,
Vitor Constancio, Vice-President of the ECB,
Frankfurt am Main, 5 July 2012

・銀行の貸出行動をECBがどうにかできるのかという件

昨日も引用しましたが、他の質疑でもやはりこのネタがでておりましたので。

『Question: You quite rightly pointed out that we have got a divergence in the euro zone in terms of bank lending. Is there anything you can do to prevent the credit crunch that seems to be emerging in places like Italy and Spain?』

『And the second question is also on the EFSF and the ESM fund. We know that if it does come to a situation where Spain does need extra aid, it will probably cover it, but what will happen if Italy also needs aid?』

あとで引用しますがEFSFなどの基金に関する質問についてはノーコメントでして、問題は最初の質問なのですが、イタリアやスペインのように銀行貸し出しがクレジットクランチになるのを防ぐ方法如何?って話ですな。


『Draghi: What happens if everybody needs it? It is a big question.』

『On the first question, generally speaking, the idea that the ECB could channel funds via the bank lending channel to a specific category of firms or households is as wrong as the idea that the ECB should make sure banks don’t buy government bonds as otherwise it is monetary financing. “Wrong” is probably too strong, but certainly both ideas are very, very hard to implement, requiring us to make sure that the banks do certain things or don’t do certain things.』

ECBが銀行が貸し出しをするように導くことができるというのは「誤った」考え方です。まあ誤ったというと言い方がきついかも知れませんが、要は中銀が供給した流動性を貸出に回すのか国債などの購入に回すのかという事は強制できませんがな、という話っすな。

『We have to remember that their decisions are basically business decisions. What we could do and what we have done with respect to this is broaden the eligibility rules of collateral so as to attract the greatest number of banks, including those banks of a small/medium size which we believe are closest to the SMEs. But we have also done another thing, recently, at the last Governing Council meeting. We broadened the collateral eligibility so that banks can actually use the assets they create in lending to the real economy as collateral in borrowing from the ECB.』

それは各銀行のビジネスとしての判断であり、中央銀行が出来るのは例えば中小企業向けのローンに関しての担保範囲を拡大するというような施策ですとか何とかそういう話ですが、あたくしの知能の問題でButの前と後との話の意味の違いがイマイチ判らんかった。

『So they are not only using government bonds, they are now also using credit claims and asset-backed securities of a lower rating, which means that for the banks in a sense it is now very useful to lend to the real economy because that way they also generate collateral that they can use for funding themselves. And we want to do this to keep the risk for the ECB balance sheet - and I have said this many times - very, very low.』

適格担保の拡大を行い、国債だけではなくより低い格付けのローン債権や資産担保証券などを担保として認めれば銀行の貸出意欲が高まるかもしれません的な話をして、最後にその手の担保範囲緩和による中央銀行のリスクはとてもとても低いのですと念を押しております。

『As regards your second question, I do not have an answer on the ESM.』

ということで2番目の質問はノーコメント。

・・・・・・でですな、こういう風に銀行の貸出チャネルの効きが悪いというのが論点になるという事であれば、今回ECBが実施すべき政策っていうのは金利下げじゃなくて銀行のアベイラビリティ拡大、という意味では信用緩和とか資産買入とかだったんじゃねえかという気がするのですが、その一方で・・・・・・


・非伝統的政策は「議論していない」ですかそうですか

後の方の質疑でこんなのが。

『Question: I have two questions. Apart from the interest rate decision, were there any other options that you discussed, such as other non-conventional measures, like a new LTRO?』

これ実は2番目の質問も小ネタ的にオモロイのですがそれはまあ皆さん見てちょという事で。

『Draghi: On the first question, we did not discuss any other non-standard measures.』

いきなりこう来るのですが、実際どうなのかというのがECBの場合Minuteが公開されないのでワカランチ会長でありまして、従いましてここでの質疑応答での説明がある意味公式見解的にならざるを得ない(各委員がフリーダム発言を連発するFEDとは違うので)のでして、こうなりますと非伝統的政策(つまり国債買入など)の追加について消極的(まあブンデスバンクの血が騒ぐとやりたくないというのは理解はするが納得はし難い)でございます的なメッセージしか受け取れませんがなという所です。

『And fairly unusually for me, I will also tell you why we did not discuss that - because we have to have non-standard measures which are effective, and they have to be effective in an area which is fragmented. So, that is why it is not obvious that there are measures that can be effective in a highly fragmented area.』

いやだったら金利政策のような包括的な政策じゃなくてもっと個別的な政策を実施すべきじゃないのかねとか思うのですが。

『Even though, as I have said, market sentiment seems to be improving slightly. For example, one of the remaining benefits of the LTROs is, I think, that we have not seen signs of outflows from the euro area. And this is actually quite important. I think one of the reasons why the euro summit was such a success is that leaders showed that this is a monetary union that is meant to last. They showed their commitment to making it a success. They started identifying an end point - a goal. They started, through the Van Rompuy report, drafting a pact in order to achieve this goal and started identifying conditions that had to be satisfied in order to undertake this journey together. I think this is why the euro summit was viewed so positively by markets and by everybody.』

と最後は先般のEUサミットの結果についても触れまして、市場のセンチメントは改善している(キリッ)とかゆうとるのですが、いやそうじゃなくて個別国どうするののほうがやる話じゃないのかねえとか思いますけど。

まあ何ですな、ECBの言い分としては、その個別国どうのこうのに関してはECBは知らんがな政治の問題ですがなという所ではあるのでしょうし、だからこそウチとしてやる事としては伝統的政策ですから金利操作ですよという話になるんでしょうけれども、それは何か今行わないとマズーな話からピントがずれているようにも思えるのでございます。


・金融監督は金融政策と分離するとな

これもまあマクロプルーデンスという観点からどうなのよという気がするんだが。

『Question: We’ve just had a question about EU banking supervision. First, do you see a pan-European banking union as a system only for the largest systemically important financial institutions or for all banks? And second, would the ECB do the supervising itself or would it outsource it to a separate body?』

ということでEU銀行同盟による共同金融監督の適用範囲と、その監督をする機関をどういう形にするのかという質問ですが。

『Draghi: I would say that it is far too early to respond to these questions, as the European Council meeting only took place a few days ago. However, let me give you a few messages of a general, albeit very important, nature.』

いわゆる「一般的に申し上げますと」ですな(^^)。

『First, with its decision to introduce a unified supervision of banks in the euro area, the European Council has made a very important step towards creating a “financial markets union” rather than a banking union. Furthermore, the leaders have committed substantial political capital to this decision. We expect that the proposal of the European Commission - after all, it is the competence of the Commission - in consultation with the European Parliament and the ECB, will be as strong as the commitment that the leaders have made in taking this decision. And we are confident that this will be the case.』

金融市場の統合もしないといけませんなというような話をしているようで。他の質疑でもこの「financial markets union」という文言が出ています。

『Second, whatever the proposal may be, it should be such that the ECB can carry out any tasks assigned to it in an effective, rigorous and independent way, without risk to its reputation.』

まあこれは当たり前の話。

『Third, any new tasks in terms of supervision should be strictly separate from monetary policy tasks. There should be no contamination between the two areas and we will certainly find ways to make it sure that this is the case.』

ということで、監督と金融政策は厳密に分離しろという話。まあ従来よりECBの場合はいわゆるプルーデンスウィングというのを各国中銀に委ねている筈ですので、こういう話になるのかなあという感じなのですけれども、マクロプルーデンスの観点も含めまして、どちらかと言うと金融政策単体だけではなくプルーデンスの問題に関しても金融政策との関係を重視しないといけませんねとゆーのが流れになっているようにも見える昨今の中ではここまで言い切るのもちょっと驚き。

『Fourth, the ECB should remain independent in carrying out these tasks.』

はあそうですか。

『Fifth, it is essential that we work together with the national supervisors. I myself was a supervisor for six years when I was Governor of the Banca d’Italia, where supervision is one of the bank’s areas of competence. Therefore, I know only too well that the knowledge, the skills, the competence, the history and the traditions are at the national level, and we plan to make full use of this fortunate situation.』

各国の監督機関との連携が必要というのはまあそうですねと思いますが、仕切りをどうするのかとか難しそうですな。

『Finally, there is an issue that is, in a sense, broader: new tasks will entail a higher level of democratic accountability. The Governing Council started to discuss this today, and we basically all agree on all the principles that I have just mentioned, especially the last one. We stand ready to meet higher standards of democratic accountability, as they will be asked of us by the citizens of Europe and especially those of the euro area.』

どうも3番目の所にある答えの理由はここにあるようですが、新しい任務は高いレベルでの民主的な説明責任を伴いますとか仰せのようで、だから金融政策とは分離しろという話なんでしょうな。


・市場はそんなに待ってくれないと思うのですが・・・・・・

こんな質問がありまして。

『Question: I wonder if you have a timeline in mind for when the ECB would be ready to assume this unified banking supervision, considering that there has been talk of the Commission’s proposal coming by the end of the year, but also given that fact that it is quite essential for this to be done quickly, as direct lending from the ESM to banks depends on it. I wonder if you have a date in mind when this would be fully operational?(2番目の質問は割愛)』

まあ当然気になる所なのですが・・・・・・

『Draghi: On the first point, we do not have a date, because, as I have said, the final proposal is a Commission proposal drawn up in consultation with the ECB and the European Parliament.』

まあそういうしかないのはその通りですが。

『I am sure that this will be done as speedily as possible. I would not dramatise too much the need for doing things fast. It is better to do things well. It has been said that this supervisory proposal and the eventual agreement should come very soon because this would enable the ESM to recapitalise banks directly. So, the two things have been linked with each other. But what happens if the proposal is not ready? Well, the public debt of an individual country will increase temporarily, because they will borrow from the EFSF.』

さいですな。

『But we all know that this will occur with the expectation of a decrease later on, once the supervision mechanism is in place. So it is a temporary blip in public debt which can be easily absorbed by markets. We all want to have everything “well done” and “now”. But if I had to choose, I would rather focus on it being “well done”, because, if it is well done, we can then cope with whatever else occurs and we know that a delay of two or three months will not cause a drama.』

ということで、まあ確かに出てくる内容が早くてもダメダメだったらマズーなのは仰る通りではございますが、だからといってきっちり出来たものを出すのに対して「a delay of two or three months will not cause a drama」というのもどうかなという気が全力でするのだが。2、3か月も宙ぶらりんだったら市場が許さんと思うのだが・・・・・・・・
 

2017年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧

このサイトの内容は、情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資に関する最終決断は必ず読者ご自身で行ってください。掲載する内容については万全を期しておりますが、内容の完全性、信憑性を保証するものではなくこれらの情報によって生じた損害について当社は一切の責任を負いませんので予めご了承願います。


   
   
無料アクセスアップ:オートリンクネット リンクが自動で増殖オートリンクの登録はこちら ベベのデイトレード日記
デイトレーダーの日課
Copyright (c) 2004FPeye,Co. Ltd. All rights reserved.
画像及び文章の無断転載は固くお断りします。