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今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)

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お題「寝起きでFOMC声明文でござる」2/2   2013/01/31(木)08:04:20  
  ○第3〜第5パラグラフ:これは基本的に同じです

今回の声明文比較の見どころは第1、第2パラグラフ(と最終の票決の部分)でして、第3パラ以降は基本的に前回と同じ(どころか第4パラグラフに至っては全文一致)となっておりますので、まあ後々の備忘を兼ねて引用だけしておきます。

第3パラグラフを引用します。このパラグラフは資産買入政策に関する部分です。

『To support a stronger economic recovery and to help ensure that inflation, over time, is at the rate most consistent with its dual mandate, the Committee will continue purchasing additional agency mortgage-backed securities at a pace of $40 billion per month and longer-term Treasury securities at a pace of $45 billion per month. The Committee is maintaining its existing policy of reinvesting principal payments from its holdings of agency debt and agency mortgage-backed securities in agency mortgage-backed securities and of rolling over maturing Treasury securities at auction. 』(今回)

と言う部分ですけれども、前回は従来のツイストオペをオープンエンドの長期国債買入実施にリプレースしたので、その辺の説明が入っているのが違いとなっておりますけれども、そのあたりについては特筆すべきような変化ではありませんので(基本的に技術的な話ですし)まあ前回との変化という意味では特段無しと言う事ですな。

『Taken together, these actions should maintain downward pressure on longer-term interest rates, support mortgage markets, and help to make broader financial conditions more accommodative.』(今回)

という資産買入政策の効果に関する表現も従来から変わらず(変わっていたらビックリですけど^^)、こちらに関しては前回と全文一致なので前回分の引用は割愛しますが確認したい方は上のほうに置いておいたURLを見て確認してちょ。


第4パラグラフは今後の状況の変化によってどうしますとか何とかいう話ですが前回と全文一致していますので引用だけしておきます。

『The Committee will closely monitor incoming information on economic and financial developments in coming months. If the outlook for the labor market does not improve substantially, the Committee will continue its purchases of Treasury and agency mortgage-backed securities, and employ its other policy tools as appropriate, until such improvement is achieved in a context of price stability. In determining the size, pace, and composition of its asset purchases, the Committee will, as always, take appropriate account of the likely efficacy and costs of such purchases.』(今回)


でまあ前回からクソ長いのが投下された超緩和的な金融政策をどのくらい継続するかのガイダンス文言部分ですが、これも概ね前回と同様となっています。

『To support continued progress toward maximum employment and price stability, the Committee expects that a highly accommodative stance of monetary policy will remain appropriate for a considerable time after the asset purchase program ends and the economic recovery strengthens. In particular, the Committee decided to keep the target range for the federal funds rate at 0 to 1/4 percent and currently anticipates that this exceptionally low range for the federal funds rate will be appropriate at least as long as the unemployment rate remains above 6-1/2 percent, inflation between one and two years ahead is projected to be no more than a half percentage point above the Committee’s 2 percent longer-run goal, and longer-term inflation expectations continue to be well anchored.』(今回)

いわゆる閾値に関する部分の表現とかこの辺の部分まで前回と全文一致になっています。で、前回に関してはこの後「今回の閾値に関しては従来のカレンダーベースのガイダンス文言と整合的である」ということで時間軸が長期化も短期化もしていませんよという表現が入っていましたが、その部分は今回当然ながら削除されましてその先に参ります。

『In determining how long to maintain a highly accommodative stance of monetary policy, the Committee will also consider other information, including additional measures of labor market conditions, indicators of inflation pressures and inflation expectations, and readings on financial developments. When the Committee decides to begin to remove policy accommodation, it will take a balanced approach consistent with its longer-run goals of maximum employment and inflation of 2 percent.』(今回)

ということで、閾値は閾値だけども他にも色々な数値を見て総合判断するし、出口政策の際にはバランスアプローチを取りますよとかその辺の文言に関しても前回と全文一致になります。


○票決ではホーニッグさんの跡目相続をしたジョージ総裁がラッカー怒りの反対を跡目相続へ

今年1年間の様式美となるでしょうな。

『Voting for the FOMC monetary policy action were: Ben S. Bernanke, Chairman; William C. Dudley, Vice Chairman; James Bullard; Elizabeth A. Duke; Charles L. Evans; Jerome H. Powell; Sarah Bloom Raskin; Eric S. Rosengren; Jeremy C. Stein; Daniel K. Tarullo; and Janet L. Yellen.』(今回)

おお1名足りんぞな、ということでジョージおばちゃんが反対に回る。

『Voting against the action was Esther L. George, who was concerned that the continued high level of monetary accommodation increased the risks of future economic and financial imbalances and, over time, could cause an increase in long-term inflation expectations.』(今回)

ということで、ジョージ総裁は高いレベルでの金融緩和を継続することによって、将来の経済や金融の不均衡を拡大させるリスクを高め、その結果として長期的なインフレ期待が(望ましくない)上昇を引き起こす可能性について懸念している事から票決に反対、と来まして、前任のホーニッグ総裁の跡目を十分に相続しておられるというお約束の展開(^^)。

まあ何ですな、勝手に自画自賛させて頂きますと、こうなるかもとか思っておりましたので昨日慌てて前に読んでいたジョージ総裁の講演ネタを無理無理投下した(中身の詳しい引用解説をしてなくてすいませんでしたという所ですが)という訳でもございまして、とか何とか言ってますけれども、まージョージ総裁が反対するかもしれないなというのは普通に考えると予想可能な話なのであまり自画自賛する話でもないですかそうですか(^^)。


ちなみに前回のラッカー怒りの反対に関する記述はこうでしたぞな。

『Voting against the action was Jeffrey M. Lacker, who opposed the asset purchase program and the characterization of the conditions under which an exceptionally low range for the federal funds rate will be appropriate.』(これは前回のラッカー怒りの反対)

同じ反対でもまあ理由は若干違いまして、金融の不均衡どうのこうのという論点はあまりなかったりするのですね。


なお、ラッカーでは無くて師匠(かどうか知らんが)の前任ホーニッグさんの場合、例えば2010年のFOMCで反対票を連発しておりましたが、この時の反対理由に関する声明文での記述を引用するとこうなりますぞなもし。例えば2010年12月14日のFOMC声明文([外部リンク] against the policy was Thomas M. Hoenig. In light of the improving economy, Mr. Hoenig was concerned that a continued high level of monetary accommodation would increase the risks of future economic and financial imbalances and, over time, would cause an increase in long-term inflation expectations that could destabilize the economy.』(2010年12月FOMC声明文より)

ということで、カンサスシティ―連銀の魂(???)はカワランチ会長で貫録のクオリティ継続とゆー事がお判りになるかと存じます(^^)。まあこの認識が正しいのか、もしかしたらカンサスシティなだけに連銀もろとも魔法の国から参加してるのかというのは後になってみないと判らん所ではありますが、まあ今年はこの警戒の反対意見を聞きながらのFOMCが続く罠という所でありました(^^)。
 


お題「寝起きでFOMC声明文でござる」1/2   2013/01/31(木)08:03:57  
  ムーシャ先生の「安倍さん、これじゃ駄目だ」以降の株式市場の切り返しが実にすばらしいのでこのまま次のお告げ更新を停止して頂きますと誠に有り難く存じます一つ日本の為にもよろしくお願いいたしますm(__)m

あと、本日は昨日ブルームバーグに出ておりましたオモシロインタビューで電波浴というか何というかというネタや昨日の駄文に関する読者様からの鋭いツッコミでまた考えたことなど、その他少々雑談ネタを用意していたのですが、FOMC声明文をほほーと読んでいるうちに時間を過ごしてしまいましたので(超大汗)その辺りのネタとかは明日に投下の所存であります

ということで(どういうことだ)今年のFOMC一発目ではラッカー怒りの反対の跡目が相続されるとは胸の熱い展開(^^)。ということでFOMC声明文であります。

[外部リンク] received since the Federal Open Market Committee met in December suggests that growth in economic activity paused in recent months, in large part because of weather-related disruptions and other transitory factors. 』(今回)

『Information received since the Federal Open Market Committee met in October suggests that economic activity and employment have continued to expand at a moderate pace in recent months, apart from weather-related disruptions. 』(前回)

まあ先ほどの繰り返しになりますが、GDPが足元でマイナスの数値出しちゃったからこう書かざるを得なかっただけ、ということで特段そこまでの配慮をした訳でも無い自然体なのかもしれませんが、だったら「拡大しているが足元は止まっている」みたいな言い方にすれば良いのにとは思うこのあたくし。

つまり「paused」しているのは「in recent months」であって基調判断に相当する部分の表現が華麗にスルーされているというのが(文章を下手に長くしたくないのもあるのでしょうが)ちょっと不思議ちゃんではあります。

いずれにせよ最初のこの掴みを見て「おー」と思うのですが、先ほど申し上げましたようにこの先の経済に関する書きっぷりは結構景気の良い話が続くのですけどね、と言う事で需要項目。

『Employment has continued to expand at a moderate pace but the unemployment rate remains elevated. Household spending and business fixed investment advanced, and the housing sector has shown further improvement.』(今回)

『Although the unemployment rate has declined somewhat since the summer, it remains elevated. Household spending has continued to advance, and the housing sector has shown further signs of improvement, but growth in business fixed investment has slowed.』(前回)

雇用の部分では従来「失業が幾分か低下してきている」という表現を取っていましたが、今回は思いっ切り「雇用がモデレートなペースで拡大」という表現になっていまして、表現のポジティブさが増しているように見えます罠。まあ失業が幾分か低下というのと雇用がモデレートなペースで拡大というのはまあ同じ現象についての表現を変えただけとも言えますが、同じような話でも表現がよりポジティブ成分が増しているのが今回比較して読んでいて「ほほー」と思った所でもあります。

まあ実際問題としてはパーティシペーション要因があるから失業低下と雇用拡大が厳密に言えば必ずしも1対1対応ではない訳で、そういう意味では「失業率低下」よりも「雇用拡大」の方がより望ましい形であると思われますので、やはりまあここの表現は言い方を改善させている。とまあそんな感じになるんじゃネーノと思うのですけどどうでしょうか。

んでもってその先ですけれども、企業の固定資産投資の部分が前回の「has slowed」から今回「advanced」に上方修正されている上に、住宅セクターに関して従来は「has shown further signs of improvement」だったのが今回「has shown further improvement」と改善に関してより直球ストレートな表現になっているのも上方修正でありまして、最初の掴みを見て「おー」と思ったあたくしはこの部分を見て更に「おー」となるのでありました(^^)。


『Inflation has been running somewhat below the Committee’s longer-run objective, apart from temporary variations that largely reflect fluctuations in energy prices. Longer-term inflation expectations have remained stable.』(今回)

『Inflation has been running somewhat below the Committee’s longer-run objective, apart from temporary variations that largely reflect fluctuations in energy prices. Longer-term inflation expectations have remained stable.』(前回)

ということでインフレおよびインフレ期待に関する文言には変化はありません。


○第2パラグラフ:ここでも上方修正だったり表現をポジティブにしたりと

では第2パラグラフ。

『Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability.』(今回)
『Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability.』(前回)

第2パラグラフの冒頭はお約束の文言なので良いとしましてこの次がほほうという感じ。

『The Committee expects that, with appropriate policy accommodation, economic growth will proceed at a moderate pace and the unemployment rate will gradually decline toward levels the Committee judges consistent with its dual mandate.』(今回)

『The Committee remains concerned that, without sufficient policy accommodation, economic growth might not be strong enough to generate sustained improvement in labor market conditions. 』(前回)

比較して判りますように、従来は「十分な緩和が無いと経済が労働市場の持続的な改善を促す強さで改善しない」という表現だったのが今回は「的鉄な金融緩和により経済はモデレートなペースで回復し、失業率は徐々にFOMCが考えるマンデートに即したレベルに向かって低下していくでしょう」と明らかにここの表現が変わっていますぞなもしという所で。

まあ前回はこう言いながら実質的な追加緩和を実施したので追加緩和の表現になっているんでしょという所もあるのですが、前々回10月FOMCの当該部分の表現はこうなっております。

『The Committee remains concerned that, without sufficient policy accommodation, economic growth might not be strong enough to generate sustained improvement in labor market conditions.』(前々回ですな)

つーことで、まあ今後の金融政策に関してここ数回のFOMCで示されていた追加の金融緩和を強く示唆する文言から、思いっきり通常の文章になっておりまして、そらまあオープンエンド方式に切り替えて今回点検の結果現状通りの買入ペースでヨロシカロという結論になっているのですからこういう表現になるのは当然ちゃあ当然なのですが、印象はだいぶ変わりますなという事で。

『Although strains in global financial markets have eased somewhat, the Committee continues to see downside risks to the economic outlook. 』(今回)
『Furthermore, strains in global financial markets continue to pose significant downside risks to the economic outlook. 』(前回)

頭の接続詞が違うのは前の文章からの繋がりだから良いとしまして、グローバル金融市場に関してテンションが緩和しているという認識を示した上に、従来は「経済見通しに顕著なダウンサイドリスクを与える」という表現だったものを「経済見通しにダウンサイドリスクがあると委員会は引き続き認識する」というように表現のトーンが随分とおとなしくなっておりますな。

『The Committee also anticipates that inflation over the medium term likely will run at or below its 2 percent objective.』(今回)
『The Committee also anticipates that inflation over the medium term likely will run at or below its 2 percent objective.』(前回)

つーことで第1パラと同様にインフレに関する文言は前回とカワランチ会長になっております。
 


お題「ニュース雑談とかオペ雑談とか/国債発行計画関連ネタ/カンサスシティ連銀総裁はタカ派の跡目相続ですな」2/2   2013/01/30(水)08:02:23  
  ○国債整理基金残高圧縮や国債発行計画に関連して日銀の措置とか

[外部リンク] [PDF 94KB]のとおり制定することを決定しましたので、お知らせします。』

[外部リンク]

(1) 償還期限到来国債(ただし、資産買入等の基金における買入残高分を除く。以下同じ。)のうち、利付国債額面総額11兆7,000億円については、割引短期国債をもって、借換引受けを行うこと。

(2) 償還期限到来国債のうち、「平成24年度中に償還期限の到来する本行保有国債の借換えのための引受けならびに平成23年度および平成24年度における国債買入消却への対応に関する件」(平成23年12月22日決定)に基づき借換引受けを行った割引短期国債については、償還期限到来国債である利付国債の額面総額が(1)に定める金額を下回ることになると認められる場合に限り、当該差額につき、割引短期国債をもって、借換引受けを行うこと。

(3) (2)の借換引受けの要否については、総裁が決定すること。』

ということで日本語が難しいですが(^^)、よーは償還乗換は通常通り実施するけれども再乗換は実施しませんぞなという話(ただし現在予定されている償還乗換分が事前に買入消却によって減った場合、減った分だけの再乗換は行いますので総額11.7兆円(額面ベース)はFIXですよという話)でありますけれども、そういやこの償還乗換を捕まえて「日銀は既に大量の国債を引き受けている」と主張するアレな方々がおいでで、相変わらずそれに釣られている方々がおいで(つーか議員まで真顔でそういう話をするのが困りもんなのだが)で誠に遺憾の極みに存じますとしか申し上げようがございませんのでこの辺の文書を穴のあくほど読むなり100回写経するなりしろやと思うのでございます。


○今晩FOMCなのでタカ派最右翼と思われるジョージおばちゃんの講演を・・・・・と思ったら時間ががががが

3週間前の講演なのですけどね(大汗)。

[外部リンク] U.S. Economy and Monetary Policy
Esther L. George
President and Chief Executive Officer
Federal Reserve Bank of Kansas City

ということでカンサスシティ連銀のジョージ総裁の講演をだいぶ前に読んだというのにネタにする前にFOMCが来てしまうというつうこんのいちげきになるのですが、しかもこの期に及んで時間が無いとかもう段取りが悪いにも程があります。

ということでカンサスシティ連銀と言えばジャクソンホールシンポジウムの主催でもお馴染みですが、FED見物人と致しましては前任のホーニッグ総裁がタカ派最右翼でラッカー怒りの反対とタメを張るタカ派だったことで著名でありますが、後任のジョージ総裁もホーニッグ総裁の跡目相続という風情で貫録のタカ派振りを発揮しそうで今からワクワクテカテカが止まらないこのあたくしであります。

『I also would note that although I have worked for the Kansas City Fed for more than 30 years, I have developed, in this broader role, a renewed appreciation for the Federal Reserve’s structure, which provides 12 independent regional views on the economy in addition to the seven members of the Board of Governors in Washington. As a policymaker and Reserve Bank president, I have benefited tremendously from the insights of business leaders, financial market professionals, and others in our seven-state region who provide real-time perspectives on the economy and give me a forward-looking view of economic conditions. And those perspectives contribute importantly to my policy views at the Federal Reserve’s monetary policy deliberations.』

てなわけでジョージさんはカンサスシティ連銀スタッフ出身ですな。そらまあ跡目相続だわ。

『Later this month the FOMC will meet for the first time in 2013. Although each of the 19 participants at that meeting always engages fully in the discussion, only five of the 12 regional Reserve Bank presidents vote in a given year. I am a voting member this year.』

つーことで今回のFOMCでどういう投票をするかという所ですが(^^)。

『Given the current state of the world, much may yet change before this next meeting. Nevertheless, today I want to share with you my outlook for the U.S. economy and its ongoing recovery from a deep recession. I will then outline my perspective on the current stance of monetary policy and the challenges ahead.』

ということで講演の引用を致します・・・・・・と言いたい所ですが時間と量と段取りの関係上小見出しだけ並べますすいませんすいませんすいません。

小見出しは以下の通り。

・The pace of recovery
・Room for optimism
・Monetary Policy Challenges
・Risks to financial stability
・Risks to the stability of inflation expectations
・Conclusion

ということで、経済の回復ペースに関する部分ではさすがに回復ペースが遅いとかそういう話をしている(のでいきなり資産買入縮小提案とかはするとは思えませんが・・・・)のですが、後半の小見出しを見るともう小見出しだけでお腹一杯になると思われますように、この講演中盤以降がほぼ全編に渡って「追加資産購入の効果の限界性」「非伝統的政策のリスク」の話が延々と続くというどこの麿だよという展開になっております。

なお、ジョージ総裁の講演テキストは(アタクシの印象としては)音読するのに非常に読みやすい文章になっていて、ついでに変に複雑だったり晦渋だったりする表現も無く(などと書きながら何か冷汗が・・・・^^)、内容的にも純ドメスティックのこのあたくしに優しい書きっぷりとなっておりまして、本文9ページ(と言っても最後のページは挨拶が3行なので実質8ページですし最初の1ページ少々が冒頭挨拶ですので中身としては7ページ弱)とそんなに長くありませんのでタカ派の論点を確認するためには一読するのも吉かなとは思います。


ということで最後の纏めの所から引用。

『In promoting its longer-run goals, the FOMC must weigh the benefits and the risks of maintaining an unusually accommodative monetary policy stance for a protracted period. Like others, I am concerned about the high rate of unemployment, but I recognize that monetary policy, by contributing to financial imbalances and instability, can just as easily aggravate unemployment as heal it. Economic models tend to highlight the benefits of such a policy, but cannot fully account for the future risks.』

ということで、緩和的な金融政策のメリットは認めています(そらまあそうよという所ですが)
けれども・・・・・・

『I have highlighted the risk of financial instability and the risk of higher inflation because, although some say they are unlikely, history shows that becoming too sanguine about either can lull us into thinking we can avoid them.』

てな感じで、中身の紹介を全力で割愛してしまいましたが(大汗)、基本的にはバランスシートの拡大の行き過ぎがリスクを生みますよ系の論点がインフレ期待の不安定化へのリスクの話で、低金利長期化がファイナンシャルスタビリティーに対するリスク、とまあ大体よくあるパターンの話ではありますので、既にこの辺の論点に詳しい方は斜め読みでも良いかもしれませんです、はい。
 


お題「ニュース雑談とかオペ雑談とか/国債発行計画関連ネタ/カンサスシティ連銀総裁はタカ派の跡目相続ですな」1/2   2013/01/30(水)08:02:01  
  今晩はFOMCですなあ・・・・・・・・・・

○ニュース雑談

・微妙にこの手の話が出ますのう

[外部リンク] 与野党の論戦開始
1月30日 4時44分

『一方、民主党の海江田代表は、安倍政権の経済政策は公共事業に偏った旧来型のものだと追及するとともに、2%の物価上昇率を目標として掲げた金融政策は実質賃金の引き下げにつながる可能性があるなど、副作用は無視できないとただす考えです。』(上記URLより)

・・・・・・・・・いやおまいらもデフレ脱却とかゆうとった訳で、名目賃金をどうするかに関してはそらまあ政労使で協議する話で副作用とか言われましてもとは思いますが、まあ一般向けニュース番組とか見てると昨日の夜の公共放送ニュースとかでも春闘絡みで物価が上昇しても賃金が上昇しないと云々というのをニュースにしておりますし、まあインフレフォビアが物価が上昇する前からおっぱじまるとかどんだけ様式美なお約束の展開ですねんという所でありまする。

この前(しばらく前に)ネタにした浜田先生の「名目賃金が(当初は)上昇しない方が良い」という発言とかリフレ政策の本質的な意味からしたら極めて正しいのですけれども、その物言いはどう見てもpolitically incorrectです本当にカムサハムニダという所でございまして、経済ブレーンとやらの皆様が安倍ちゃんに変に理屈としてはそれは正しいのだが政治的に拙かろうという理屈を吹き込んでしまい、それを安倍ちゃんがそのまま放流するとアベノミクスどころの騒ぎじゃなくなるのでこの辺りは慎重対応して頂きたいものであると思います。まあ麻生さんや甘利さんはその辺のバランス取って話が出来ると思うのですけれども・・・・・・・

つーか、実際に物価が上昇しだしたらインフレフォビア炸裂で「やっぱり急に2%まで持ち上げるのには無理があるのでもっと漸進的なアプローチにしましょう」とかいうような話になるかもしれませんねえという予感はせんでもない、つーか債券市場が(まあ少々動きがあるにはありますが)絶賛低金利なのってそういう事も予感してるんですかねえ。


・いつか見た無法発言に似たような香りがするのですが・・・・・・・

ちょっと前のニュースですがこれは何ですねん。
[外部リンク] 1月24日(木)10時1分配信

長期随意契約がどうなっているのかの内容がこの記事だけだと判らんから何とも言えませんが、契約に沿って請求する違約金の支払いを拒否して『「東電の主張する金額は払う必要はない。払わないと言い切れば(都の)勝ち。都を敵に訴訟を起こせるのか」』(上記URLより)とか言ってるんだったらもう何言ってるんだかという所でおっちゃんの前任が銀行だけに外形標準課税して訴訟起こされて敗訴したの覚えてないんでしょうかと思いましたがな。

・・・・・・・・つーかこの発言を見てマジでビビッて東京都公募公債の発行要綱を調べてしまいましたが、繰上償還条項は無かったのでほっと一息しましたけれども「買入消却」を何か勘違いして妄言を吐かない事を切に願うものでございます。

まあそもそもどういう契約になっていてどういう理屈で「払わない」と言っているのかがこの辺の記事だけだとさっぱり判らないので軽々に判断はできないのですけれども、一昨年の5月に飛び出したどこぞの官房長官(当時)の無法発言を思い出す次第ですが、これソースが朝日新聞で朝日と言えば反原発のアンチビジネスモードなのでアンチビジネス方向にバイアスが掛かっている可能性があるという点は割り引いた方が良いと思いますけどね。


○基金買入系のオペオファー額拡大とな

昨日のオペオファー
[外部リンク] 15,000 2013年1月31日
国債買入(資産買入等基金)(残存期間1年以上3年以下) 7,000 2013年1月31日
米ドル資金供給(固定金利方式) 2013年1月31日 2013年2月7日 0.630

ドルオペの方は兎も角として、基金買入のオペオファー額が短国1.5兆円、長国7000億円に絶賛拡大と相成りましたが、そらまあこれから今年基金買入の残高を増やそうってえ話をするんですから買入のペースを上げないといかんぞなもしという所ですかな。特に短国に関しては12月末の9.5兆円から6月末の19.5兆円に拡大するので、概ね3か月物が入ると考えても月に6.5兆円の買入をしないと追いつかない訳でもうオペハムスター状態になるのはシャーナイナイと言う事で。

んでもって結果
[外部リンク] 42,204 15,009 0.096 0.097 41.2
米ドル資金供給(固定金利方式)(1月31日スタート分) 0 0
国債買入(資産買入等基金)(残存期間1年以上3年以下) 14,577 7,003 0.072 0.076 76.0

ということで、短国の方は0.097/0.096ですから概ね先週の2か月TBと3か月TBの平均落札から大体同じ(若干金利が低いです)水準という所ですが、国債の方は出来上がり0.076/0.072ということですので、まあこっちの金利は低いぞなもしという所でして、最近すっかり言われなくなってしまった「日米2年金利差ガー」の理屈からしますとまあドル円が円安方向にという事に寄与する話でまあ結構な事ではありますな。

などと言いつつも、残存3年辺りの金利が0.10%をやや大きく割る水準に沈むという事になりますと、そこまではGCレートがサガランチ会長で推移するでしょうという事を勘案しますと短い所を扱う業者の中の人ファンディングコスト逆鞘大変ですなあという所でもあったりします。



○国債発行計画

[外部リンク] 年限別のバランスのとれた増発と30年債市場の育成』

ほほう。

『本年4月からの国債市中発行については、市場のニーズ・動向を踏まえ、平成24年度補正予算に伴う2月からの増発と合わせ、バランスのとれた年限構成により増発を行いつつ、平均償還年限を着実に長期化(7 年11 ヶ月)。』

『30年債については、現在の年間8回発行から、毎月発行に移行し、市場を育成。』

ということで、今年度補正で5年と10年を増発しましたが来年度当初では2年と30年を増発するというバランスを取りつつ平均償還年限の長期化は今回も実施という事で、低金利政策の時間軸が効いているうちに平均残存年限を長期化する事に加えまして、日銀の基金オペによって市場的にニーズが超過して付利金利以下に金利水準が沈んでいる2年も増発するというのもお洒落です。


『○ 物価連動債の発行再開』

『物価連動債については、償還時の元本保証を設けた新たな商品性により発行を再開。具体的な再開時期等については市場関係者を交え検討。』

計画に数字が載っているからと言って必ずしも発行に至るかはワカランチ会長ではあるのですが、物価目標を政府日銀で共有した(共同声明ですから)このタイミングで発行再開というのが打ち出されるのはタイムリー過ぎにも程があってこれまたお洒落(^^)。

『○ 国債整理基金残高の圧縮による借換債の発行抑制』

『従来、国債整理基金残高により備えてきたオペレーショナル・リスク(大規模災害やシステム障害等により借換債発行ができない事態)に対しては、日本銀行からの一時借入による対応が可能となったことから、基金残高を当該一時借入の対象外である国債入札の偶発的な未達に備えた水準まで圧縮することとし、圧縮分を国債償還に充てることにより、借換債の発行を抑制。(基金残高見込み平成24年度末10.2 兆円→平成25 年度末3兆円』

ということで、何かどこぞの新聞とかで埋蔵金ガーとか報道していたので????だった(不勉強でスイマセン)のですが、読んで理解しましたぞな。ということで日銀の方を見る。
 


お題「「物価の安定」についての考え方に関する付属資料」をやはりネタに(^^)」2/2   2013/01/29(火)08:02:59  
  でまあこの次が実にチャーミングかつ微妙な燃料投下。

『いずれにせよ、耐久消費財については、技術革新による低価格化が今後も進行するとみられるほか、機能や品質の向上分も物価指数上は価格の下落として処理される。これらを背景に、耐久消費財の価格は日本経済の成長力強化が進むもとでも、相応のペースで下落が続くと予想される。』

・・・・・・・・・・・(^^)。

『したがって、消費者物価の前年比上昇率が2%となる状態においては、非耐久消費財や医療・教育等の公共料金、家賃等を含むサービスの価格は2%以上上昇した状態となる可能性が高い。』

>非耐久消費財や医療・教育等の公共料金、家賃等を含むサービスの価格は2%以上上昇した状態となる可能性が高い
>非耐久消費財や医療・教育等の公共料金、家賃等を含むサービスの価格は2%以上上昇した状態となる可能性が高い
>非耐久消費財や医療・教育等の公共料金、家賃等を含むサービスの価格は2%以上上昇した状態となる可能性が高い

キタコレ(・∀・)


まあ何ですな、話はそれますけれども「アベノミクス」の最大の試練は普通に考えて「物価が実際に上昇しだした時」であろうと思う訳で・・・・・・・・

[外部リンク] 賃金引き上げどこまで
1月29日 4時42分

『一方、経団連は円安が進み株価が上向いているものの、海外経済の先行きが不透明なうえ、電気料金の値上げなど企業を取り巻く経営環境は厳しい状況が続いているとして、賃金などの1%引き上げを「経済や企業の実態を無視したものだ」と批判しています。』(上記URLより)

えーっと、政府と日銀で連携して物価上昇率目標2%の数値を共有したばっかりなのですが、経団連様におかれましては国策にご協力する気が無いとでも仰せなのでしょうかというのは半分冗談ですがそれはともかくとして、まあ初期段階では物価が上昇するけど名目賃金は上昇しませんという現象は普通に起きる(というかそもそもマイルドインフレは名目がプラス推移した方が実質ベースの調整をするコストが軽いから望ましいのであるから物価がゼロからプラスになる際にはそうならないと変ですが)のでありまして、そうなった時にどうなるのよというのは衆目の一致する所であろうかと存じます。

いやね、小泉首相時代のように端から「痛みに耐えて頑張ろう」とか「米百俵」とかいう話をしているのでしたら実際に物価が上昇した時点でも「ここを暫く我慢すればトリクルダウンで皆さんハッピーになるんですよ」という話で行けるのかもしれませんが、小泉さんの改革やって結局トリクルダウンになりましたっけとか格差ガーとかいう話になってしまった訳で、その理屈で世論ガーの皆様が納得するのかどうかが怪しい上に、そもそも安倍ちゃんにおかれましてはその辺の覚悟があるような感じには思えず、何か早期に2%物価上昇を達成すると景気は良くなるわ失業は減るわ賃金は上昇するわ宝くじは当たるわ水虫は治るわでもうウハウハですよというようなバラ色の未来しか見ていないのではないかと思われる節がある訳ですな。

今はまあ真面目な話物価は上がらず資産価格と円高調整をしているだけ状態だから良いようなものの、本当に早期に2%物価上昇を目指そうというのであれば為替ルートを使わざるを得ず、それは国内消費者的には誰得物価上昇(得するのは外貨で稼げる人)という話になった際に「こんな筈じゃなかった」となった際のバックラッシュがオソロシス、というのはまああたくしも何度も申し上げていますが、日銀の説明でしらっとそういう話が出ているのがチャーミングというか親切というか誠実と言うかではあるのですが、何もそんな燃料投下せんでもという気もしないでもありませんですな。まあ独立組織(政策運営上の実態的に独立なのかというツッコミはさておいて)としての良心で警告しているという所ではあるんでしょうけど。


・ゼロ金利制約のもとで物価上昇率が高まるメカニズムとな

小見出しからして誠に苦しい説明になりそうですな、と思ってしまうのですが、実はこの話の後半になるといきなり麿節が炸裂するというのが(つーかまあこの文書そのものが麿節テイスト高いのですけど)チャーミングというかこの正直者というか燃料投下というかコミュニケーション政策上あまり上手く無いのではという所なのですけどねえ・・・・・・・・・・

『物価上昇率は、基本的に、以下の3つの要因によって決定されると考えられる。』

ほほう。

『(1)マクロ的な需給バランス:』

キタコレ。

『消費者物価の上昇率とマクロ的な需給バランスの間には、やや長い目でみれば、緩やかな正の相関関係が存在する(図表8)。すなわち、経済全体の需要が供給能力との対比で増加し、マクロ的な需給バランスが改善すれば、数四半期のラグをもって、消費者物価の上昇率は高まっていく。その意味で、物価上昇率を高めていくためには、先行して景気の改善が生じることが必要である。』

・・・・・・・・・ってそんな話でどうして「早期に目標達成」が出来るのかと小一時間。

『もちろん、例えば輸入物価が上昇する場合には、物価上昇率が先行して高まることもあり得るが、この場合、交易条件が悪化し家計や企業の実質所得は減少するため、景気の改善を伴わない物価上昇となる。』

まあ日銀としてそこまでヤケクソになる訳には逝かない、というのが良心なのでしょうが、ここで突如日銀が社畜根性を発揮して「まあ早期に達成しようとするとやはり輸入物価に働きかけるのが手っ取り早いですよね、ええ誰得なんですけれどもだって国民を代表した皆様がそれで良いって言ってるんですよ仕方ないじゃないですか後で泣いても知りませんよ」と来ない所がまあ日本も捨てたもんじゃないという所でもあり、日銀燃料投下してて大丈夫かと思う所でもあります。

つーかこういう説明を安倍ちゃんのお友達の方々が安倍ちゃんにうまく説明できれば良いのですが・・・・・・・


『(2)予想物価上昇率:予想物価上昇率は、賃金・価格設定行動を通じて、実際の物価上昇率に影響を及ぼす。企業や家計は、先行きの物価変動を考慮に入れて販売価格や賃金を決定しようとする。企業や家計の経済的意思決定は、短期的な物価予想よりも、中長期的な物価予想によって規定される面が大きいと考えられる。』

『(3)輸入物価:輸入消費財の価格の上昇や下落は、消費者物価に直接的な影響を及ぼすほか、石油ショックのような原材料の価格の変化は、コストの変化を通じて最終的に消費財の価格に影響する。』

ふむ。

『日本経済の緩やかな物価下落には、循環的な要因と構造的な要因の双方が作用していると考えられる(前掲図表8)。循環的な要因として、リーマン・ショックによる景気の落ち込みがきわめて大きかったため、マクロ的な需給バランスの回復がなお道半ばであることが挙げられる。リーマン・ショック後に一時-8%近くにも拡大したマクロ的な需給バランスは、最近では-2〜-3%程度に縮小しているものの、物価を押し上げていく力は、なお十分強まるには至っていない。』

まあこれは良いとしまして。

『日本経済の緩やかな物価下落には、こうした循環的な要因だけでなく構造的な要因、すなわち慢性的な需要不足も大きく影響している。』

まあそらそうなのですが、これを言い出すと政治将校から敗北思想と言われて人民裁判送りになると思う訳でございますな。んでもって構造要因の説明がクソ長いのがもう構造要因を強調したいというのは判るのですが、これを強調すると「日銀は金融政策無効論を唱えている」という話になってまあ政策の説明上宜しくないと思うのですけどねえ。

『日本経済は、1990年代半ば頃からマクロ的な需要不足基調で推移するもとで、消費者物価(除く生鮮食品)は、1990年代後半以降、2007〜2008年頃の一時期を除けば、緩やかな下落基調を続けている。この間、金融危機発生以前の米国では、安定的に3%前後の経済成長が実現するもとで、マクロ的な需給バランスは、循環的な変動を示しつつも、平均的にはゼロ近傍で推移してきた(図表9)。日本経済が、積極的な財政・金融政策を続けてきたにもかかわらず、マクロ的な需要不足基調から抜け出せない背景には、趨勢的な経済成長率の低下という構造的な要因が作用している。』

どう見ても麿節です本当にカムサハムニダ。

『すなわち、1990年代初頭のバブル崩壊の後、それによるバランスシート調整に時間を要した。加えて、同時期に、急速な少子高齢化やグローバル化など日本経済を取り巻く環境は大きく変化したが、これに対する労働・資本など生産要素の産業間・企業間の移動が円滑に進まず、経済構造の適応が遅れた。そのため、経済成長率が趨勢的に低下し、企業や家計の中長期的な成長期待も低下トレンドをたどった(図表10)。』

で、この程度で終わらない構造問題の説明が続くのです。

『成長期待の低下は、不採算の経済活動に代わる新たな事業や企業を生み出しにくい経済構造とも相まって、企業がコスト削減や価格競争で生き残りを図る状況を作り出してきた。こうしたもとで、わが国企業は、出来るだけ雇用確保を優先しつつ、主として賃金引き下げによってコスト削減を図った。その結果、わが国の失業率の上昇は、米国に比べて緩やかなものにとどまったものの、従来は下方硬直性が強いと考えられていた賃金には、1990年代末頃から慢性的な低下圧力がかかり続けるようになり、このことは、労働集約的なサービス部門を中心に緩やかな物価下落要因として作用した(図表11)。』

ここの部分をもっと強調して説明した方が良いと思うのですけどねえ。

『また、1990年代半ば頃からわが国企業の価格支配力が低下し、価格競争が激化してきたことは、例えば短観の販売価格DIと仕入価格DIの乖離にも表れている(図表12)。』

とまあこの辺が賃金の部分と価格政策の部分になりますが、この次に少子高齢化労働力人口減少キタコレになるのですがちょっとトーンが違うような気も・・・・・・・

『1990年代以降、少子高齢化に伴い生産年齢人口が減少するもとで人口一人当たり潜在成長率が大きく低下したことは、人々の成長期待の低下を通じて、中長期の予想物価上昇率に対する低下圧力として作用してきた。この点、海外主要国では、人口一人当たり潜在成長率と中長期の予想物価上昇率の間に相関は認められない(図表13)。』

ほえ?

『このことは、日本の緩やかな物価下落は少子高齢化が直接的な原因なのではなく、少子高齢化に対応した新たな経済構造へと転換するスピードの遅さや、ひとたび成長力が低下した際にそれが賃金の引き下げや価格競争に直結しやすいわが国の企業行動等によって、緩やかな物価下落が生じやすい状況が続いてきたことを示唆している。』

えーっと、まあ確かに構造部分の話をする中ではここにあるような結論の分析をしているのですけれども、この部分に関してはもっと日銀はアピールしないといけなくて、一般的には「日銀は少子高齢化や生産年齢人口の減少がデフレの原因だと主張している」という風に取られている(この前浜田先生のインタビューだかでもそういう風な認識の下で日銀批判をしている文脈がありました)のでありますぞなもしという所なので、「確かに少子高齢化も課題だけれども本当の問題は成長力強化のための経済構造改革であり少子高齢化はきっかけに過ぎない」というこの部分の主張をもっと全力で行わないと、「日銀は少子高齢化をデフレの原因として敗北思想に陥っている」という風な世間様の認識を改められないと思いますのでもうちょっとアピールの仕方や説明の仕方を考えるべきだと思いますぞな。具体的にどうすりゃ良いのかが今ぱっと思い浮かばないのがあたくしの頭の悪い所なのですがorz

『以上の認識を踏まえると、政策金利が実質的にゼロ金利の状態にあるもとで、日本経済がデフレから脱却するためには、金融面からの後押しに加え、成長力の強化を通じて、マクロ的な需給バランスを改善することが不可欠である。』

ですのでまあ細かく読めばまあそうですねとなるのですが、細かく読まないとこの部分とかも敗北思想にしかみえませんぞなもしという話になる訳でして。

てなかんじでまあ背景説明が延々と続いて肝心の波及経路ですけれども・・・・・・・・・

『こうした金融緩和政策の効果波及経路は、金融緩和によって企業や家計が十分な資金を低コストで調達できる緩和的な金融環境を作り出す第1段階と、企業や家計が緩和的な金融環境を実際に活用して資金を調達し、これが投資や支出の増加を通じて、マクロ的な需給バランスと物価の好転につながる第2段階に分けられる。』

ということで毎度の2段階論になりまして。

『現在、第1段階については、強力な金融緩和の効果がしっかりと発揮されており、金利面でも、資金調達の容易さの面でも、きわめて緩和した金融環境が実現している(図表14、15)。ちなみに、量という観点から、中央銀行の資金供給額の国際比較を行っても、銀行券と当座預金の合計金額であるマネタリーベース、より広義のマネーストックいずれの対名目GDP比をみても、日本は先進国で最大となっている(図表16)。』

『第2段階で、こうした緩和的な金融環境の活用が進んでいけば、金融緩和の効果は実体経済や物価にも大きく現れてくると考えられる。それだけに、幅広い主体による成長力強化への取り組みが進み、緩和的な金融環境がより広範に活用されるようになることが、デフレからの脱却の鍵を握っている。こうした観点から、日本銀行自身も、「成長基盤強化を支援するための資金供給」を拡充したほか、金融機関の希望に応じて無制限の資金供給を行う「貸出増加を支援するための資金供給」を昨年末に導入するなど、金融機関の一段と積極的な行動と企業や家計の前向きな資金需要の増加を促すよう、最大限の支援を行っている。』

という毎度の説明でありまして、この先が『5. 成長力強化の重要性』という事になるのですが、まあこれはこれで説明としてのロジックは判るのですけれども、非伝統的金融政策の遂行にあたって気合とハッタリというのも大事である、という観点から致しますと、こういう説明を延々とするのはまあ正論ではあるのですけれども気合とハッタリというインチキ成分に甚だしく欠ける話でありまして、自ら非伝統的金融政策の政策効果を減殺するようなリスクもある、つーかまあ世間様的な評価としては「日銀は自分の出している政策が効かないと宣伝している」という風に誤解する向きも相当量いると思われるという次第でして、まあ誤解と敢えて書いてみましたけれども、ちょっと悪意を持って解釈すると金融政策の限界論などっていうのはこのように前面に出すのではなくて、まず最初に「どうです凄いでしょう」という話を延々として最後の最後に「でも金融政策は万能薬じゃないんでそこんとこヨロシク」という風にしらっと説明する、というのが気合とハッタリとインチキには必要だと思います。

とか何とか今更もうこんがりと焼かれて店頭で吊るされている北京ダック状態の麿様に説教しても時既にお寿司でございますので如何ともし難い所ですが、こちらのペーパーも技術的な説明部分とか背景説明部分とかは見るべきものが沢山あるのですが、金融政策の効果云々の部分とかになると麿節全開モードとなっておりまして、麿は最後まで麿でおじゃると店頭で吊るされながらも仰せになっているというのだけは把握しましたが、もうちょっと麿節成分何とかならんかったのかねとは思いますがね・・・・・
 


お題「「物価の安定」についての考え方に関する付属資料」をやはりネタに(^^)」1/2   2013/01/29(火)08:02:34  
  まあ引き続きネタが逆順で恐縮至極ですが(汗)、この前出ていた『「物価の安定」についての考え方に関する付属資料』がやはり面白いのでネタにするぞな。

○その前に市場雑談メモを2つほど

・2か月オペワロタ

昨日のオペ
[外部リンク] 8,000 2013年1月30日 2013年4月1日

付利下げ目先無しが見えてきて、かつ麿総裁の任期中が殆どの期間になる固定金利オペでありましても連日絶賛札割れになるのに、何故か前回固定金利オペ25兆円の残高は維持と思いっ切りアナウンスされてしまいましたので期間を短くしてみましたとな。

その結果
[外部リンク] 11,710 8,012 68.4

いやあ札が割れなくてよかったですね(棒読み)という所でございますが、まあ元々期間を6か月だの3か月だのというのを止めた趣旨の一つに「市場の資金ニーズに対応」する為だったんですから短い期間のオペで良いじゃないのと思いますけどどうなんでしょうか。

まあ確かに期間が短いオペだと目標残高の積み上げに常に不確実性がというのも判りますし、実際問題として短国買入がここから絶賛拡大する中でそもそも資金供給オペの必要な額自体が減ると短くしてもニーズが無い可能性はあるのですけど。

何せ調節担当部隊様におかれましてはMPMの無茶振りの煽りでお疲れ様でございます。


・TIBORが微妙に低下というメモだけ

今回の追加金融緩和(のようなもの)って実際に実弾が足元で増えた訳でも無く、将来の基金積み上げに関しては全部3年で入ると30兆円以上増えるけど2年で入ると10兆円しか増えず、1年で入ると減るという不確実にも程がある状態なのですが、物価目標を引き上げたので時間軸が一応伸びる事になった事にでも敬意を表したのか何だかしらんけどMPMの後日々微妙にTIBORが低下しているのでメモだけしておきます。

だからどうしたと言われると困りますが。



○「物価の安定」についての考え方に関する付属資料もお洒落であったりするので少々

「物価の安定」についての考え方に関する付属資料
[外部リンク]
 


お題「後から来たネタを先に出す攻撃である:12月議事要旨&金曜の麿節講演」3/3   2013/01/28(月)08:05:49  
  ・でまあ財政規律の話と高齢化の話もキタコレですが引用割愛

その後に『欧州の債務危機』という小見出しがあって、一つ飛ばして『急速な高齢化の進行』というのがありまして、最後が『中央銀行の役割を考える上で最後に取り上げるテーマは、わが国で急速に進んでいる高齢化です。』という話になっているのですが、まあここはいつもの話ですので長くなるから引用は割愛します。


・ここは良い話

まあ何ですな、麿節キタとだけ言ってても何ですから決済インフラに関する説明がイイハナシダナーなのでそちらを引用しましょうず。『東日本大震災』という小見出しから。

『中央銀行の役割を考える上で3番目に取り上げる出来事は東日本大震災です。東日本大震災は、一国の金融システムというインフラを物理的に維持する上で、中央銀行が根幹的な役割を果たしており、その重要性を示すものであったと思っています。中央銀行が中央銀行として鼎の軽重が真に問われるのは、どのような危機時においても、一国の金融システムや金融市場というインフラを物理的にもしっかりと維持することではないかと思っています。』

ということでまあこれは余計な茶々を入れないで引用だけしておきます。

『東日本大震災が発生したのはご記憶にあるように、金曜日の午後3時少し前という、金融機関にとっては営業時間が終わる間際でした。大方の金融取引は終わっている時間帯でしたが、日本銀行としてはその日の円資金の様々な決済が円滑に終了するよう万全を期しました。また、週明けの月曜日には政策決定会合を短縮して開催し、企業マインドの悪化や金融市場におけるリスク回避姿勢の高まりが実体経済に悪影響を及ぼすことを回避するために、リスク資産を中心に金融資産の買入れを増額することを決定するとともに、市場の混乱を防ぐため、大量の資金を供給しました。当日だけで21.8 兆円の資金供給をオファーしました。この間、わが国における資金決済システムの根幹をなす日銀ネットは支障なく正常に運行しました。』

『さらに、津波で流されて水をかぶるなどして損傷した銀行券や硬貨の引き換えについても、臨時の引き換え窓口を開設したり、被災地へ応援の職員を派遣したりして、これが円滑に進むようにしました。』

『物理的な意味でのインフラ維持の重要性は、わが国のような地震国にあっては特に重要です。東日本大震災においては、日本銀行は中央銀行としての責任を果たすことができたと考えています。この課題を達成するために、かなりの経営資源を投入していますが、今後も南海トラフや首都直下などでの巨大地震の発生に対する備えを含め、業務継続体制の確保に向けて、努力を続けていく方針です。』


・金融政策決定の説明部分は棒読み感が強いのですがやはり麿テイストが入る

でまあ本文10ページ目から『3. デフレからの早期脱却と物価安定のもとでの持続的成長の実現』という説明になっております。

『以上、中央銀行の役割を説明してきましたが、次に、中央銀行の挑戦という話に移りたいと思います。様々な挑戦課題に直面していますが、現在、何と言ってもわが国にとって、また、日本銀行にとって最大の課題は、デフレからの早期脱却と物価安定のもとでの持続的成長経路への復帰です。日本銀行はこの課題達成は極めて重要であると認識しており、そうした認識のもと、強力な金融緩和を行ってきています。日本銀行が今週初の金融政策決定会合で行った決定のポイントは以下の2つです。』

ということで説明が以下続くのですが、やった事の説明は思いっきり棒読みっぽいので割愛して・・・・・

『目標の達成に向けて』というのがありましてですね。

『先程、日本銀行は、今後、日本経済の競争力と成長力の強化に向けた幅広い主体の取り組みの進展に伴い、持続可能な物価の安定と整合的な物価上昇率が高まっていくと認識し、この認識に立って、物価安定の目標を消費者物価の前年比上昇率で2%とすることにしたと述べました。過去の物価上昇率を振り返ってみると、バブル期の1980 年代後半でも消費者物価指数の前年比は平均で1.3%でした。1985 年から2011 年までの平均で0.5%です。物価安定のもとでの持続的な成長の実現には、様々な主体の相当の努力を要すると思っています。』

・・・・・・・・・・えーっと、それって本当に「目標」なのかよという感じですが。

んでもって次の小見出しが『柔軟な金融政策運営の重要性』でして、今回の決定やら文書やらの中にいくつもこの論点を散りばめていましたなあという所です。

『今回、日本銀行が「物価安定の目標」について決めたことは、「目標」であることと、柔軟な物価目標政策であるということなので、この後者の点についてもお話ししたいと思います。』

ということで柔軟性の話を延々としているのですが最後に決定会合の翌日に投入した微妙に喧嘩売っとるんかというかという説明文が投入(これ冒頭だけネタにしましたが中身も微妙にオモロイので明日にでもネタ投下の所存)されていましたが、その説明文に沿った話が説明の最後に来るのが実に麿である。

『海外中央銀行では、インフレーション・ターゲティングを採用するかどうかにかかわらず物価安定の達成の時期について明確には定めていません。日本銀行の物価安定も、「持続可能」な物価安定を目指すという点で、海外の中央銀行と同様の考え方に立っています。』

持続可能キタコレ。

『日本銀行は先程述べた金融緩和政策を実行しており、目標をできるだけ早期に実現することを目指しています。こうした金融緩和の効果は、緩和的な金融環境を企業等が積極的に活用すればするほど、大きくかつ早期に顕現していきますが、その程度やタイミングを現時点で正確に見通すことは難しいと言わざるを得ません。』

ふむ。

『また、日本では長期にわたって低い物価上昇率が続いてきたことを考えると、消費者物価の前年比上昇率が高まっていく局面で、家計や企業の行動にどのような変化が生じるか、現時点では見通せない要素も多くあります。』

この部分は本当はその説明文を並べてみると誠にキタコレな部分なのですが(^^)。

『さらに、わが国の財政が極めて厳しい状況にあるだけに、内外の金融市場がどのように反応するかについて不透明な面が少なくありません。』

ニヤニヤ。

『日本銀行としては、「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資する」という日本銀行法に定められた目的に沿って、この目標ができるだけ早期に実現することを目指して、最大限の努力を行っていく方針です。こうした日本銀行の政策運営方針は、多くの国民の考え方と整合的だと思っています。』

国民ガーキタコレ!

『因みに、日本銀行が四半期毎に実施している「生活意識に関するアンケート調査」からも窺えるように、性別、年齢、職業を問わず、多くの国民が望んでいる「物価の安定」とは、雇用の増加と賃金の上昇、企業収益の増加などを伴いながら経済がバランスよく持続的に改善し、その結果として物価の緩やかな上昇が実現する状態です。つまり、わが国が、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰しなければならないということです。』

と言う事で。


○しかしまあ何ですな(麿節関連)

ということで延々と総裁講演を引用したのですが、今回の最大の見どころは講演内容というよりは「市場の反応」でございまして(-_-メ)、結構麿テイストなヘッドラインがホイホイとベンダーを賑わしていたように見えるのですが、決定会合直後の麿節キターで反応した為替市場は今回は華麗にスルー状態。

まあ何ですな、(あたくしもそうですけど)決定会合直後にはああだこうだと解釈しながら麿節にもキターとか反応していた訳ですが、2晩ほど経過して色々と考えてみると、結局の所「麿総裁の在任中は金融政策はとりあえずウゴカンチ会長で、問題は次の執行部になってからですよね」という認識がすっかり人口に膾炙してしまった結果、まあ麿節が出ても華麗にスルー状態になってしまったのではないかという所でございます。

麿節キターで市場が要らん方向に反応してその度に大騒ぎになるというような事象が発生しない、というのはまあ結構っちゃあ結構な話ではあるのですが、一面実に残念な傾向でもありまして、まあ何と申しますか申し上げるのも何ですが書いているうちにあたくし急に何かを思い出して北京ダックを食いたくなったのですがここの話の内容と全く関係ない事をお断り申し上げますので念の為申し添えます(-_-メ)。

市場がスルーするのをいいことに更にこれから退任までに麿テイスト前回の情報発信を連発しそうな悪寒もする訳で、いやまあ麿様におかれましてはそのような信念の発露をされたいとか、説明したいというお気持ちは判るのですけれども、あまりそこらじゅうに喧嘩売るようなプレイは残された日銀の後輩の皆様がケツ拭きで苦労する事になりますので、そういう話は5月以降にして頂きますように伏してお願い申し上げたく存じますm(__)m

#つーことで後入先出ネタでした
 


お題「後から来たネタを先に出す攻撃である:12月議事要旨&金曜の麿節講演」2/3   2013/01/28(月)08:05:27  
  ・インフレ目標云々の所から少々

まあどちらでも良いのですが引用。

『こうした議論の過程で、多くの委員は、このところ、物価上昇率を巡る議論が高まっていることなどを踏まえると、次回金融政策決定会合において、金融政策運営に当たり目指す中長期的な物価の安定について検討を行うことが適当との認識を示した。』

ニヤニヤ。

『多くの委員は、今年2月に導入した「中長期的な物価安定の目途」は原則としてほぼ1年ごとに点検していくこととしており、中間評価を行う次回会合でその点検を行うのが自然であるとコメントした。』

自然ですかそうですか。

『ある委員は、日本銀行のデフレ脱却に向けた姿勢に関する海外市場参加者の明らかな誤解を解消するためには、長期的には主要国の多くと共通の物価上昇率を目指していくことをより明確化するのが望ましいのではないかと述べた。』

『別のある委員は、今回の議論について、日本銀行と政府が中長期的な国民経済の健全な発展という目標を共有したうえで、今後前向きなコミュニケーションを通じて、金融政策運営に関する日本銀行の考え方を更に深く理解してもらうことが重要であり、それが日本銀行と政府の間での望ましい政策協調を議論していくうえで欠かせない前提になるとの考えを示した。』

ほほう。

『何人かの委員は、物価の安定を実現するうえでは、政府による成長力強化の取り組みや財政規律の確保など、政府の果たす役割も重要であると述べた。』

『こうした点検を行うに当たって、委員からは、考慮すべき論点として、‘銀法第2条にある「物価の安定」とは何か、∧価安定の数値的表現をどうするか、政策の柔軟性をどう確保するか、ぬ椹悗垢戮物価上昇率を実現していくための金融政策手段についてどう考えるのか、テ販性や政府との関係についてどのように考えればよいか、といった様々な論点が挙げられた。』

『こうした議論に関連して、複数の委員は、「当面、消費者物価の前年比上昇率1%を目指して、それが見通せるようになるまで、実質的なゼロ金利政策と金融資産の買入れ等の措置により、強力に金融緩和を推進していく」というコミットメントの文言の変更により、物価の安定の実現に向けてより効果的に市場の予想に働きかけることができるのではないかと述べた。このうちの一人の委員は、実質的なゼロ金利政策と金融資産の買入れ等の措置を通じた強力な金融緩和について、消費者物価の前年比上昇率1%を達成するまでオープン・エンドとすることを対外公表文に明記することで、日本銀行の政策スタンスをより明確化できるのではないかと述べた。』

展望レポートの時にも出ていた議論を更にグレードアップですな。

『こうした議論について、ある委員は、現在の表現はインフレーション・フォーキャスト・ターゲティング・アプローチに沿った表現であると指摘したうえで、コミットメントの実現に向けた姿勢をより分かりやすく情報発信していくことを検討する必要があると付け加えた。』

ふーん。

『複数の委員は、物価の安定は経済や国民生活の基盤であり、経済の持続的な成長を伴ったバランスのとれたかたちで実現していく必要があると指摘したうえで、物価安定の数値的表現のあり方や金融政策運営上必要な柔軟性の確保などには、十分な検討が必要と述べた。こうした議論を受けて、議長は、必要な論点を整理し、次回の会合で報告するよう、執行部に指示した。』

はあそうですかという所ですが、まあ一応引用だけしておきましたです、はい。


○総裁講演がこれまた麿節モードなのですが・・・・・・・・・・・

金曜の日本記者クラブでの講演ですが、もう題名見た瞬間にお腹いっぱいになりますぞなもし。

[外部リンク] 日本記者クラブにおける講演 ──

題名がもうねという所ですが、更に中身も麿節コーナーが多くて、本文10ページ目からやっと今回の金融政策変更の説明になるということで前半はすっかり麿節であるのは冒頭(と言っても2ページ目のケツ以降)のこの部分で良く判ります。

『ご承知のように、わが国では、過去数か月、金融政策に対する議論がかつてなかったほど活発化しました。また、日本銀行は、今週初の金融政策決定会合で、「物価安定の目標」や「期限を定めない資産買入れ方式」を導入し、金融緩和の思い切った前進を図りました。さらには政府との政策連携の強化を謳った共同声明を発表しました。これらについては、本席の皆さんの関心も高いと思いますが、既に、決定会合後の記者会見などの場においてかなり詳しい説明を行いました。』

いやあの2%の目標値に関する説明が麿の話と企画課長の話で齟齬が有ったりするのですけど・・・・・・

『そこで、今回の決定をより大きな流れの中で理解して頂くことも願いながら、本日は、「中央銀行の役割、使命、挑戦」と題してお話しします。およそ全体の2/3位で中央銀行自体についてお話をし、残り1/3位で今般の措置についてご説明します。私としては、中央銀行の本質を語ることを通じて、金融政策や日本銀行を巡る議論について、多くの方々が考えを深められる上で何がしかお役に立てることが出来れば、大変幸いです。』

ということで麿節の鑑賞会になるのですが。


・独立性の主張キタコレ&雇用目標を要求している人が居る訳ですが・・・・・・

最初に大上段で『中央銀行とは一体何をする組織でしょうか? この点から話を始めようと思います。』解きまして3つの言葉を紹介するのですが、そのうち後半の2つの言葉がもう早速麿。

『第2は、1950 年代から60 年代にかけ、ほぼ20年にわたってFRBの議長を務めたウィリアム・マーティンの有名な言葉ですが、中央銀行の役割について、「パーティーの場が乱れる前にお酒を片づけること」であると述べています。第3は、ドイツの首相として統一を成し遂げたヘルムート・コールの言葉ですが、「政治家としてブンデスバンクの金融政策決定を好ましく思ったことはあまりないが、一市民としての自分はブンデスバンクの存在を喜ばしく思う」と述べています。あとの二つの言葉は、中央銀行の役割を独立性と関連付けて述べています。』

キタコレ。

『こうした比喩ではなく、中央銀行の機能を体系的に説明しようとすれば、中央銀行は「物価の安定」と「金融システムの安定」を目的としているということになります。各国の中央銀行法は立法時点での歴史的経緯等を反映し、時期を遡るほど、多くの目的が掲げられており、目的規定としてはやや曖昧になっていますが、日本銀行を含め、過去20 年位に立法されたケースでは、「物価の安定」と「金融システムの安定」という2つの目的が掲げられるケースが圧倒的に多くなっています。私も中央銀行の本質的役割はこの2点にあると思っています。』

・・・・・・・・・・・・雇用目標に関する話は無いと(^^)。


・BISビュー&FEDビュー

リーマンショックで浮き彫りになった中央銀行の役割がどうのこうのという話がまたキタコレ。

『第3の役割はバブルを防止し、経済や金融の安定を図る役割です。』

キタコレ。

『リーマン・ショック後の低成長を経験するにつけ、改めてグローバル金融危機の根本的な原因である2000 年代半ばにかけての未曾有の信用バブルがなぜ起きたのか、という問いに向き合わざるを得ません。』

『しばしばバブル崩壊後の政策対応について、FRBは日本銀行に比べて積極的であったと言われます。しかし、バブル崩壊後これまでの6年以上の期間でみる限り、米国の実質GDPの回復ペースは1990 年代の日本と比べても鈍いというのが実態です。』

はあそうですか(棒)。

『厳密にどちらのパフォーマンスが良いかはさておき、重要なことは両国の経験が示すように、企業や家計の債務が膨張し、信用バブルが発生すると、その経済的コストは極めて大きいということです。』

キタコレ。

『バブルが崩壊すると、企業や家計は債務の返済を優先せざるを得ず、投資や消費に回るお金が減り、経済活動が全体として圧迫され、低成長が続くことになります。今では信じられないことですが、今回の信用バブルが崩壊する前までは、バブルの関係について言えば、金融政策はバブルが崩壊した後に積極的な緩和政策で対応すればよいというのが、海外、特に米国の学界や政策当局者の間で圧倒的に支配的な考え方でした。つまり大事なのは「事後処理」だというのが当時の理解でした。』

「今では信じられないことですが」とまで来ましたか。

『バブル期に金融緩和が長く続いたひとつの理由は、わが国もそうでしたが、物価が安定していたことでした。1987 年、88 年はいずれもゼロ%台の物価上昇率でした。もちろん、信用は膨張し、資産価格も急上昇していましたが、そのような形で、経済に不均衡が蓄積して長い目でみた経済の安定が害される惧れは意識されていませんでした。』

その通りなのだが今の日本におけるテーマじゃねえだろ・・・・・・・・

『バブルの発生原因は複雑であり人々の熱気としか言いようがない面もあります。金融緩和だけから生まれるものではなく、規制・監督だけで防げるものでもありません。しかし、バブルや過剰な債務の積み上がりを防ぐ上で、適切な金融政策や規制・監督の果たす役割が大きいことは言うまでもありません。』

どう見てもBISビューです本当にカムサハムニダ。

『今回の世界的な信用バブルに関連してもうひとつ私が感じることは、バブルや金融政策運営についても、僅か5、6年でこのように考え方が大きく変わったという事実です。』

いやこんな所で勝利宣言されても・・・・・・・

『さらに言えば、バブルと金融危機は繰り返し発生しているという事実自体を我々は忘れ勝ちだという事実です。その意味で、政策当局者にとっては謙虚さを常に忘れてはならないということも感じます。』

はあそうですか(棒)。
 


お題「後から来たネタを先に出す攻撃である:12月議事要旨&金曜の麿節講演」1/3   2013/01/28(月)08:04:57  
  ふむ。
[外部リンク] 維新、みんなが初議席
1月28日 4時17分

民主党が今何で退潮しているのかというそもそもの理由を考える事の出来る頭があるのなら「まだ試していない新しい所に希望してみよう」とはならん筈なのですがねえと思いますがorz

モーサテ見てたらFOMCについて「ハト派の地区連銀総裁が2名入るのでより緩和的になるでしょう」とか説明している毛唐コメンテーターがいたのだがタカ派も2名入ってくる話をスルーとか視聴者をナメトンノカ!

しかしモーサテ見てますと為替のコメントしてる連中が過熱感に注意だとか言ってる内は(^^)・・・・・・・・・って更にモーサテ悪態だが出演してるコメントテーターがエバンスルールの閾値の2.5%について「物価目標の2.5%」とか言いやがってましてさすがに口が滑ったのだとは思いたいですがプロの発言とは思えないのでこういうのはちゃんと訂正して欲しいですな。

・・・・・つーか今日のコメントはあまりにもアレ過ぎでそういうの出すなよと思うのだが、ついに転換点を1年ずれて予測した予想まで「的中」と紹介する(1年もタイミングがズレる相場予想とか余裕資金で長期塩漬け可能な個人投資家以外に意味がねえわ)とかちょっと今日のモーサテ壊れてねえか????

#91円でもう終了だそうですよ、ふーん(棒読み)


○12月決定会合議事要旨から少々

この回は追加金融緩和の実施はあるわ付利金利撤廃の提案はあったわで論点が多かったような気がするのですが、何せ今月に更に大ネタを打ち込まれてしまったので簡単に(と言いつつ長い)。

[外部リンク] 指数が、現状・先行きともに悪化した状態が続いている点が懸念されるとコメントした。』

という話だったのですが、まだネタにしていませんが1月の金融経済月報では個人消費の部分をちょっと引き上げていたりしたのがほほうという所だったりするのはまた後ほど。

『景気の先行きについて、委員は、当面弱めに推移するとみられるが、国内需要が全体としてみれば底堅さを維持し、海外経済が減速した状態から次第に脱していくにつれて、緩やかな回復経路に復していくとの見方で一致した。』

ということですが。

『そのうえで、ある委員は、わが国経済は今春以降、景気後退局面に入っているとみられ、景気後退が年内に終わりミニ後退局面で済むか、あるいは後退局面がもう少し長引くかを注視していると述べた。回復局面に復していくタイミングについて、何人かの委員は、10 月展望レポートの想定よりも後ずれするリスクには注意する必要があるとコメントした。そのうちの一人の委員は、輸出や生産が明確に回復する時期は来年4〜 6 月以降となる可能性が高いとの見方を示した。』

『先行きの輸出について、ある委員は、わが国からの輸出ウエイトが高い中国・米国に輸入拡大の動きがみられないほか、国内PMIの11 月輸出受注指数といった先行指数も弱めで推移しており、引き続き輸出は減少する可能性が高いと述べた。鉱工業生産の先行きについて、何人かの委員は、生産予測調査では12 月に大幅な増加が予想されているが、こうした予測には技術的な要因が寄与している可能性も高いことから、基調としては引き続き減少するとみられるとコメントした。』

『個人消費について、何人かの委員は、エコカー補助金終了に伴う乗用車購入の反動減の影響が減衰する中で、基調としては底堅く推移していくとみられるものの、雇用・所得環境の悪化が下押し圧力として作用する点には注意が必要であると述べた。』

ということでまあ景気に関してのアチャーな話が続くのでありました。まあこの回に関しては景気判断での追加金融緩和というロジックです罠。


・ということで話はワープして基金拡大の議論部分

『.当面の金融政策運営に関する委員会の検討の概要』から。

『資産買入等の基金の運営について、多くの委員は、足もとの景気・物価情勢を踏まえると、日本経済が物価安定のもとでの持続的な成長経路に復していく軌道を踏みはずさないようにするためには、このタイミングで基金の増額を行うことが適当であるとの認識を示した。』

ということですな。

『増額幅について、多くの委員は、10 兆円程度と思い切った額にすることが適当と述べた。増額対象について、これらの委員は、イールドカーブ全体に働きかけていくため、短期国債と長期国債とするのが適当であるとの認識を示した。』

はあそうですか。

『増額のスケジュールについて、何人かの委員は、景気の下支えという観点からは、来年前半に積み上げるのが適当ではないかと指摘した。このうちの複数の委員は、為替相場へ働きかけるという観点から、短期金利の一段の低下を促し、内外金利差の縮小ないし反転を目指すといった目的意識を明確にすることが必要であると指摘したうえで、短期国債の買入れを大幅に増やすべきではないかとの見解を示した。一人の委員は、短期国債だけでなく、長期国債についても増額を来年前半に集中すれば、長めの金利低下を促すうえで効果的であると付け加えた。』

ということで、複数名の委員が「為替市場への働きかけ」というのを強調した基金拡大を行うべき、という話をしているのですが、麿会見でこの辺の話ってあまり強調されていなかったように思えますぞな。辛うじて為替市場への働きかけと言う意味で石田さんが付利撤廃の提案をしたという話があっただけで、実際に「実は政策委員会の中で為替市場への働きかけを相当重視している意見が増えてきている」というのが判ったのはこの決定会合の翌週に公表された11月の金融政策決定会合議事要旨でありまして、麿会見で麿節を披露されるのは兎も角として、こういう議論があったという話をもっと明確に示さないのは情報発信として如何なのもかと思われるのであります。

日銀の場合MPMの議事要旨が出るのが遅い(これは日銀法の建付けで「決定会合で承認する」という書き方になっているので、もし日銀法改正とかいうようになったらこの部分は是正して欲しいのですが)関係上、何の議論が行われたかという説明を総裁記者会見の時点である程度紹介するなり、ニュアンスを示すなりして頂きませんと市場の方も判らんがなという話になりますし、大体からしてミスコミュニケーションの発生する余地が残りますっつー話で、次の石田審議委員の提案に関する部分になります。


・意気込みはまあ判ったが提案内容とその背景認識がやはり無茶苦茶だった石田審議委員の付利撤廃提案

んでまあ基金増額の話は上記の先も少々あるのですがそこはスルーしまして付利撤廃提案部分。

『補完当座預金制度の適用利率について、一人の委員は、…恐畚猗への付利は、資産買入等の基金の買入れ対象である3年以下のタームの国債金利を、現行の付利金利の水準である0.1%以下に低下させない働きをしており、基金による国債買入れの緩和効果を減殺しているため付利を撤廃すべきとの見解を示したうえで、付利の撤廃は、退避通貨としての円の魅力を減じておくうえでも望ましいと述べた。』

えーっと、実際は買入をドカドカ行えば金利下がりますし、2番目の理由は言いたい事は判るがそれを行う時のデメリットは???

『また、この委員は、付利を撤廃したとしても、現行の金融市場調節方針のもとで市場機能は維持されるとの考えを述べ、付利を撤廃する際には、資産買入等の基金や貸出支援基金にかかる貸付利率の見直しを行うことが適当であるとの見解を併せて示した。』

>付利を撤廃したとしても、現行の金融市場調節方針のもとで市場機能は維持される
>付利を撤廃したとしても、現行の金融市場調節方針のもとで市場機能は維持される
>付利を撤廃したとしても、現行の金融市場調節方針のもとで市場機能は維持される

・・・・・・・・・・・・・・・・????????????????????????????

んでもって貸付利率の見直しは良いのですが、後で出てきますがその金利が何故か0.03%でして、それはどこからどう見ても基金固定金利オペに加えて成長基盤オペなどの各種成長支援貸出が全部応札ゼロになってしまってまあ固定金利オペはどうでも良いですけれども、各種の成長支援制度に関しては日銀の重点施策という位置づけになっている筈でして何なんでしょうかという所なのですが。


『これに対して、大方の委員は、現状においては、超過準備への付利を維持することが適当との考えを示した。この点に関連して、何人かの委員は、ゞ睛がゼロとなると、短期資金市場の流動性が著しく低下し、市場参加者が必要な時に市場から資金調達できるという安心感を損なう惧れがあること、金融機関収益へ悪影響を与えること、「資産買入等の基金」の円滑な積み上げを困難にし、基金運営の不確実性を増加させる可能性があること、ぐ拌愾蠑譴悗留洞舛皸貉的にとどまるとみられること、などから、結果として、金融面から経済に働きかける力がかえって低下する可能性があると述べた。』

まあそうですな。

『一人の委員は、付利の撤廃に伴うベネフィットとコストについては引き続き検討していくことが重要であるが、付利の撤廃は現在の金融緩和の枠組みの変更を招来する可能性が高いことから、時期尚早と判断していると述べた。』

というか今の枠組みを変えないと付利の撤廃は出来ませんがな。

『別の一人の委員は、付利の撤廃は本来技術的な議論であって、まず、政策金利、即ち誘導目標金利を下げるべきかどうかを議論することが必要であると述べた。』

これまた仰る通りで。何かこの部分だけヘッドラインになっていてくやしいのうくやしいのうというベンダーもいましたが、恐らく金先が買われているのはこれとは別でTIBORがここの所低下しているのが原因だと思われます。

つーかね、これだけケチョンケチョンにされているという状況がもっと早くに示されていたら市場の値動き(短期の実弾投資においては最終兵器「コール金利対比逆鞘じゃなかったら取りあえず間違って金利低下した時のヘッジをしておく」という動きがある上に、短期物で大きく食らうのは「何かあった時に何の備えもしていなかった」という時なので、短期以外の市場の人から見ると「誰も信じていないのに市場は織り込んでいるかのような動きをする」という現象が起きる事もあるのです)にすっかり釣られて直前になって付利下げの予想をして決定会合後にすっかりだんまりになられた何とかストの方々続出という実に香ばしい光景がここまで見られずに済んだかもしれませんね!!!!

採決の部分から石田さんの提案を引用しておきます。

『2.「『共通担保資金供給オペレーション基本要領』等の特則に関する件」等の一部改正に関する件

石田委員からは、金融緩和効果の一段の浸透を図る観点から、補完当座預金制度における適用利率をゼロ%とするとともに、固定金利オペ、被災地金融機関支援オペ、成長基盤強化支援資金供給および貸出増加支援資金供給における貸付利率を年0.03%とする議案が提出され、採決に付された。採決の結果、反対多数で否決された。』

石田さん以外全員反対ですが、0.03%じゃあ上記各種オペがワークしないんですから賛成する方がちょっとアレとしか申し上げようが無く、残り全員反対したのはまあ当然ですな。
 


お題「ほぼ総裁会見ネタであります(出遅れてスイマセン)」3/3   2013/01/25(金)08:01:41  
  ということで最初の答えの方から。

『(答) 1 つ目のご質問の趣旨を必ずしも明確に理解したわけではありませんが、日本銀行は、物価安定の目標を消費者物価の前年比上昇率で2%とし、これをできるだけ早期に実現することを目指すという方針です。この方針のもとで、消費者物価の前年比上昇率が1%を超えることを見通せない現状においては、2014 年初以降、当分の間、毎月13 兆円程度の買入れをしていくという考え方です。』

『先程も申し上げた通り、物価の上昇率は長らく低い状態が続いてきたわけです。この物価上昇率が、現実に上がって、例えば、1%を超えてくる見通しになってきたその時に、どの様な予想物価上昇率の変化が起きてくるのか。あるいは、成長力強化の取組みが実を結んでくる時に、今これだけの金融緩和を行っているわけですから、その時にどういう影響が出てくるのか。これを、今の段階で正確に見通すことができれば、もちろんそういうコミットメントあるいはガイダンスもできるでしょうが、そういう見通しをすることが現時点では難しいということだと思います。』

これは酷い麿節。

『そうした状況の中で、私どもが将来の金融政策運営について、一定のガイダンスを与えることを考えると、先程申し上げた方式が最適と判断しました。』

これじゃあ1%超えたらそろそろ尻がムズムズしてきますとか言ってるようなもんで、まあどうせその時に麿は居ないからどうでも良いと言ってしまえばそれまでですが、言わずもがなの話をして麿の愛する日銀の後輩の皆様すっかりいい迷惑にしか見えませんが。


んでもって次の質問の答え。

『2問目ですが、日本銀行は、従来、物価の安定について2%以下のプラスの領域と判断し、その上で、当面1%を目指すと申し上げていました。2%以下のプラスであるという考え方は、今回の決定会合の議論でも、変わっていません。』

>2%以下のプラスであるという考え方は、今回の決定会合の議論でも、変わっていません
>2%以下のプラスであるという考え方は、今回の決定会合の議論でも、変わっていません
>2%以下のプラスであるという考え方は、今回の決定会合の議論でも、変わっていません

当然ながらこのヘッドラインが出た瞬間に「麿節キター」という声が市場に飛び交ったのは言うまでもありません。

『海外の常識についてですが、色々な中央銀行があり、例えば、比較的数字をピンポイントで挙げているECBは「2%」、正確には「below, but close to, 2%」として2%以上を容認しない、2%が上限であるという趣旨の表現をしています。もちろん、現実の物価上昇率は、様々な要因でオーバーシュートすることがありますが、中央銀行の考えという意味では、例えばECBがあるということです。』

ということで従来と同じと言わんばかりの物言いというのは如何なものかと思っておりましたら、何故かその発言がインターネット版のニュースで拾えないのが極めて遺憾の極みなのですが、昨日ネタにした物価目標に関する関連資料の記者説明の席上、日銀の神山政策企画課長が「2%はピンポイントで上限であり下限である」という説明をしたというヘッドラインが出ておりまして(ブルームバーグには出ていた)、結局どうなってますねんとゆーのが謎なのでございます。

つーかさ、折角「目標」を入れてその数値を引き上げてという形で「チェンジ」をしようとしているのに、「変わりません(キリッ)」とか説明するとか何をゆうてますねんという所で、新しい物を掲げるという弾打ち(今回は実弾系ではないが)をしているのにそれを「変わりません」とか言ったらダメだろというか、んだったら突っぱねろよと思うのですよ。

でまあ突っ張れないで受け入れる、というのであれば、文言の方でそれなりに実は取っているのですから、後は満面の笑みで「今回は変わりましたよどうです凄いでしょう」と言うのが正しい正しくない以前の問題で「お得」じゃないか、つーか変わらないとか言ったら何のためにコスト払って弾撃ちしているのか全くもって意味不明にも程があるぞなという所でありまする。

とは申しましてもどうせ麿様におかれましてはあと3か月以下同文。


・この質問は酷い

『(問) 先程、共同声明について、独立性に様々な配慮がなされているというお話がありました。確かに、非常に工夫の凝らされた、妥協というか合意が盛られていると思いますが、安倍首相は、就任前から、あるいは衆院選の前から、日銀法改正をちらつかせながら非常に厳しい要求を突きつけてこられた。一連の経緯を全てみると、世の中では、日銀の独立性は侵されたのではないか、あるいは、政治の介入を招いたという印象が非常に強いと思います。改めて、一連の経緯も含めて、総裁は、独立性は維持されているとお考えになっているのか、お聞かせ頂きたい。また、一連の交渉あるいは状況の中で大変厳しい立場に立たれてご苦労されたのではないかと思いますが、独立性を守るために辞任しようという思いがよぎられたことがなかったのかどうか、伺います。』

途中までは良いのですが、最後の部分はこれは何ぼなんでも・・・・・・

『(答) 独立性についてのご質問ですが、先程、別の方にお答えした通り、中央銀行の独立性は国際的に確立された考え方です。中央銀行に独立性を付与し、持続的な経済・物価の安定を図る観点から中央銀行が金融政策を行うという事態が仮に崩れると、そのこと自体が国民経済に相当大きな悪影響を与えるわけです。そうした独立性の重要性は、政府においても十分認識されていると思いますし、また、十分認識するインセンティブがあります。』

『もし独立性を尊重しないということになると、これは、結局は国債の金利に跳ね返ってきて、直ちに財政にも響いてくるわけです。そういう意味で、私は、独立性は尊重され、十分な配慮がなされていると思っています。中央銀行として、独立性をもって運営しているかどうか、最終的にどのような金融政策を運営しているかということは、金融市場の参加者あるいは皆さんが判断することなので、この場では、私の考えを申し上げたいと思います。』

『日本銀行に定められた使命、つまり、長い目でみた経済の安定を図っていくという1 点に照らして、金融政策を運営していくということです。そうした思いは一貫して変わっていませんし、そういう思いでこの数か月も臨んで参りました。』

とまあそう答えたのですが、その後幾つかの質疑の後にこの記者ったら・・・・・・

『(問) 先程の「辞任について考えなかったか」という質問に答えて頂いていないので、答えて頂けるならお答え下さい。』

いやさすがにこれはちょっとどうかと。

『(答) 私は、総裁に就任して以来、総裁としての責任をしっかり果たしていくのが私の務めだと、一貫して思っています。』

ということで、最後の付利の質問で昨日ネタにしましたような物凄い勢いでの全否定モードとかになってしまったのはこの辺りで麿先生も相当トサカにきておられたのではないかと愚考します。


・ではまあ最後の付利の話でも

再掲しておきます。

『(問) 今回の会合の前に、市場の一部では付利の引下げを見込む動きがありました。かねて白川総裁は付利の引下げに否定的な見方をしていると思いますが、その考えは変わっていないのでしょうか。』

『(答) 付利については、この記者会見の席でも、本当に何回答えたかというぐらいです。全く同じことを、もう1 回ここで申し上げたいと思います。』

ここまで再掲で。

『金融政策は、金融市場や金融機関を通じて、企業や家計の金融環境に働き掛ける政策であるため、金利水準が低下するもとでの金融市場の機能や、金融機関が貸出を行うインセンティブ如何で、経済に働き掛ける力は変わってきます。』

ほう。

『例えば、金利がゼロに近づくと、短期資金市場の流動性が著しく低下し、市場参加者が必要な時に市場から資金調達できるという安心感を損なう惧れがあります。また、預金金利をこれ以上引き下げることが難しい中で、資産運用金利の低下は金融機関の収益に悪影響を与えます。その場合、結果として、金融面から経済に働き掛ける力はかえって低下する可能性があります。』


『各国の中央銀行では、それぞれが置かれた状況に応じて、金融政策の効果が最大限発揮されるよう、金利水準を選択しています。そうした判断の結果として、付利金利は各国毎に異なっています。例えばユーロ圏では、当座預金への付利金利は現在ゼロ%となっています。これは、短期資金の取引において、中央銀行に依存する度合いが高く、短期資金市場が事実上機能していない、存在していないということから、付利金利をゼロ%としても、追加的な副作用が限られると判断された結果だと認識しています。』

『一方、その他の主要国では、短期資金市場が引続き機能しており、日本は0.1%、米国は0.25%、英国は0.5%と、完全なゼロ金利にはしないことで、市場機能の維持と金融緩和との両立を図っています。』

ということなのですが、バランスシートの拡大を意図した政策を実施しているかどうか、という点で説明した方がクリアカットじゃないのかと思うのですけれども、記者の人たち向けには無理なのでしょうかねえと思います。金融市場向けに説明するのでしたらバランスシートを拡大する為にどうしたら良いのかという観点から説明するとあたくしの経験則から(サンプルが超限定的ですが^^)してまあ大体理解されるんですけど。

『わが国の場合、2000 年代前半の量的緩和期の経験等を踏まえ、「超過準備への0.1%の付利と、0〜0.1%程度の金利誘導目標」という組合せのもとで、金融緩和効果は最大に発揮されると考えています。』

ということでした。今回の会見はやたら麿先生の説明が長い質疑が多く(状況的に当たり前だが)引用するものを選ぶのが若干いつもよりホネでしたぞなもし。
 


お題「ほぼ総裁会見ネタであります(出遅れてスイマセン)」2/3   2013/01/25(金)08:01:17  
  ・なぜ2%なのかの理由はどう見ても前提条件付です本当にありがとうございました

『(問) 2%の目標に関してですが、これまで日銀は、「当面1%を目指して金融緩和を続ける」と言ってきており、その1%という数字がまだ現時点で必ずしも見通せていない段階で、1%という数字を無くして2%という目標を置かれたわけですが、その2%の数字の根拠と、その実現可能性を日銀としてどうみておられるのかについて、総裁の見解をお聞かせ下さい。』

そらまあ当然の質問。

『(答) 日本銀行は、従来、「物価安定の目途」として、2%以下のプラスの領域であるとし、その上で、当面は1%を目指すと言っていました。また、成長力強化の取組みが実を結んでいくと、これは徐々に上がっていくという認識をかねて示していました。』

『ご質問は、実現可能性ということですが、これは過去を振り返ってみると、1980 年代後半のバブル期の5 年間の平均が+1.3%、それから1985 年以降2011 年までの平均が、確か+0.5%だと思います。そういう意味で、この「2%」という数字を達成していくためには、相当思い切った努力が必要だと思います。』

で、日銀が相当思い切るのかと申しますと・・・・・・・

『日本銀行自身は、こういう形で、強力な金融緩和を推進するということですが、同時に、様々な主体による成長力強化の取組みは非常に重要であり、様々な主体による相当な努力を必要とすると思います。もちろん、そうした努力なしに成長力が上がっていくというわけではありません。そうしたことに向けて、政府も、民間も、それから日本銀行も、それぞれの立場で努力をしていくことは大事だと思います。その上で、実際にどの程度成長力の強化が図れていくのか、あるいは、エコノミストの言葉で言うと、予想インフレ率がどの程度上がっていくのかということは、これもまたしっかり点検をし、金融政策運営を行っていきたいと思います。』

ということで、こちらも共同声明に埋め込まれている文言や、物価目標の説明文書にあるような説明にもありますように、「皆さんの努力が必要」という話をしているのが何だかアレでございまして、「目標」というのだから自分の所で達成させるもんじゃねえのかと思うのですが、どうもこの麿イズムによりますと1%なら自分で行きますが2%は皆さんも頑張ってちょと言っているようにしか読めないのですがどうでしょうかねえ。


・2%目標をどうやって達成するのでしょうか?

『(問) 2 点お伺いします。先程の質問に対して、2%という数字を達成するためには、「相当思い切った努力が必要だ」と総裁はおっしゃいました。現在、日本銀行は、その2%に到達するための手段を持っているのかどうか、それをさらに検討していく余地はないのかどうか、その点をお伺いします。(2点目はオープンエンドに関する質問だが割愛)』

とまあそういう質問が来るのですが。

『(答) まず、日本銀行として、どのような手段があるのかということですが、今回、日本銀行は「包括緩和」を始めて以来、資産の買入れ、あるいは別途の政策手段ですが、成長基盤強化支援、貸出増加支援を行ってきました。中央銀行の金融政策は、基本的に、金融市場から資産を買い入れるということ、あるいは貸し付けるということですから、そうした手段を使っていくことになります。(以下引用割愛)』

ということで、どのようなパスで物価が上昇するのかという話は完全にスルーしているのがチャーミング。


更にツッコミは続く。

『(問) 2 点伺います。総裁は、先程、2%の実現可能性について、「相当な努力が必要だ」とおっしゃいましたが、昨年までは、過去に経験していない物価を目標に掲げると、長期金利の上昇などがあって、非常に経済に悪影響が及ぶというように、かなり1%に固執してご説明されていました。これが、相当な努力をすれば実現できるのだと変わった理由は何なのか、もう一度詳しくご説明願います。(2点目は独立性の質問だが割愛)』

『(答) まず、2%の話です。今回、2014 年度の消費者物価上昇率の見通しは中央値で+0.9%になっています。従って、本日、数字は出していませんが、2015 年度以降の経済・物価情勢を考えた場合、どういう姿になるのだろうかということは、当然皆さん関心があるわけです。』

そうですね(棒)。

『そうだとすると、その先の世界について、私どもがどのように考えているのかは、やはり示す必要があると思いました。』

で????

『先程来、繰り返し申し上げていますが、2%については、成長力強化の取組みの進展に伴い、それに応じて上がっていくという意味で2%を設定しています。しかし、今、現実にそうした取組みが直ちに効果を表しているわけではありません。』

一方で安倍ちゃんは引き続き「早期達成のパスを示せ」という話をしている訳で今後どういう事になるのがオソロシスではありますが、幸か不幸か次回の諮問会議における金融政策集中点検の時にはカウンターは麿では無いのでしょうな。まあ中の企画の人たちは同じなんでしょうけれども。

『従って、金融政策の運営に当たっては、そうした取組みのもとで形成される国民の物価観、予想物価上昇率を点検していくことになります。今回、共同声明にも、日本銀行の金融政策の目的をはっきりと書いています。これは、「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資する」ことであり、物価だけをみて機械的に金融政策を運営するわけではないこと、金融政策は柔軟性が大事であるということを、私は先程も明確に申し上げたつもりです。』

ふーん。

『究極の目的は、とにかく物価だけを上げていくということではなく、あくまでもバランスのとれた経済の姿を実現していくということです。』

まあそれはそうなんだが「とっとと物価を上げろ」と言われている訳でコストプッシュも辞さずと言った方がヤケクソにも程があるけれどもレジームチェンジによろしいのではないでしょうか、なんてゆーのは無責任ですけどね。

『私が度々紹介している、国民の物価上昇に対する受止め方ですが、8 割以上の国民は、物価上昇については「どちらかと言えば、困ったことだ」と答えていると同時に、デフレ克服もして欲しいと願っています。それは、バランスのとれた経済の姿をできるだけ早く実現して欲しいということです。そうしたことをしっかり点検しながら、行っていくということです。(以下引用割愛)』

でまあその麿イズムが出たのが昨日ネタにした物価目標の説明文書の中においてあたくしが「燃料投下」と悪態をついた部分になるということで、まあ最後まで麿は麿で、安倍ちゃん相手には燃料を投下し続けるのが仕様になっている、と言う事が示されているのではないかと思いますと誠に遺憾の念を禁じ得ません。


・中々鋭い上に見事な大物が釣れたしつもん

その後の質問で見事なのがあります。

『(問) 2 つお聞きします。先程、できるだけ早く2%を実現することを意識した場合に、期限を定めない買入れ方式に変えたことについて、より効果的だと判断されたとおっしゃいました。今までの時間軸といいますかコミットメントは、物価上昇率1%を見通せるようになるまでゼロ金利と資産買入れを続けるというものでした。今回は、1%が消えて2%という目標になった一方、時間軸の約束については、いつまでか全く分からない、より裁量的になったとも言えるのではないかと思います。』

これは仰る通り。

『そうした状況にもかかわらず、買入れ方法の見た目を変えただけで、どのような効果があるのでしょうか。コミットメントは、中央銀行の行動を制約することによって金利に影響を及ぼすものと思いますが、そういう制約が曖昧になったとすると、どのような効果が見込まれるのか。これが、1 つ目の質問です。』

実にすばらしい。

『もう1 つ、先程、成長力強化以外で予想物価上昇率が上がった場合に、物価上昇率2%という上限がそうしたことを防ぐ効果があるとおっしゃいました。今回、2%というピンポイントで目標を掲げたわけですが、中央銀行がピンポイントで物価上昇率を目標として掲げる場合、だいたいプラスマイナス1%前後のレンジが意識されているのが基本的な常識ではないかと思います。2%をピンポイントで挙げたことで、今おっしゃったように2%以上はよろしくない、つまり2%が上限でありそれ以上は看過できないという認識をお持ちなのでしょうか。安倍首相は、首相になる前ですが2〜3%が望ましいという見方もされていました。白川総裁は、2%は上限でありそれ以上は容認できない、そういうお考えなのかどうか教えて下さい。』

これが釣果抜群の素晴らしい質問。
 


お題「ほぼ総裁会見ネタであります(出遅れてスイマセン)」1/3   2013/01/25(金)08:00:41  
  そういやネタにするの忘れてましたが、MPM結果の翌日にムーシャ先生から素晴らしいご託宣が参りました!!

[外部リンク] (89号)
安倍さん、これじゃ駄目だ

素晴らしいのでこれでお告げの更新を永遠に止めて頂きたく切に願うものです。

・・・・・・・・一応マジレスすると、冒頭にあるように『昨日の政府日銀の共同声明は、中身のないものであった。「2%のインフレ目標と2014年からの無期限の資産購入」、つまり今年中何も変わらない。1%の物価のめどすら達成がおぼつかない中での期限を決めない2%のインフレ目標は「無」に等しい。』(上記URL先の武者先生のお告げより)というのはまあ仰せの事はさいですなとは思いますが、実際に緩和の実弾を打ち込まれており、今までのゼロ金利だの量的緩和だのも見ておりました金利市場の中の人的に申し上げますと、この前からあたくし申し上げておりますように、日銀に足りないのは「実弾」ではなくて「気合とハッタリ」なのでありまして、その「気合とハッタリ」に向けた一歩である(相変わらず麿は麿なのですが)と考えれば「画期的」とまで言うのもどうかとは思いますが、まあ意味はあるんじゃネーノとは思いますけどね。


○引き続き口先介入してますなあ

また言うとりますなあ。

[外部リンク] (1)
更新日時: 2013/01/24 16:17 JST

『政府・日銀が2%の物価安定目標を明記した共同声明を発表した後、欧州の一部や韓国などから日本の金融政策が「通貨安競争」につながると批判する声が出ている。西村氏は批判について「苦しい中で金融緩和をやってデフレから脱却しようとしているので、その部分を欧州から『おかしい』と言われる筋合いはない」と反論。欧州金融安定ファシリティー(EFSF)債を購入したことなどを挙げ、「東日本大震災の後の苦しい中、デフレ状況が続いている中、財政は非常に厳しい中でも欧州を支えてきているので全体として日本の政策を評価してほしい」とも語った。』(上記URLより)

とゆー主張をするなら具体的水準について聞かれても黙っていれば良いのにまあ言いたくなるのは目立ってナンボの政治家クオリティだわなと思いますが。

『1ドル=88円台をつけていた24日午前の為替相場の状況について「あまり数字は言わない方がいいと思う」としながらも、「110円とか120円とかくると、さまざまな輸入物価が上がってくるので目配りは必要だと思うが、まだまだ円高修正の途上にある」と指摘。その上で、「今、円安の悪い面を意識する状況ではない。もう一段の円高修正、円安は十分あり得るし、期待したい」と述べた。一段の円高修正は100円を視野に入れているのかとの質問に対しては、「浜田先生も100円でなんの問題もないと言われているが、私自身の認識も共通している。今の90円前後のレベルで円高修正は進んだかと言われると、まだ終わっていないという認識だ」と語った。』(上記URLより)

んな具体的水準言わなくても「行き過ぎた円高の修正は当然である」とでも言っておけば良い訳で、これだけ具体的水準の話をするのが習慣状態になってしまうと今はまあ上手く行ってるから良いけど、いつまでも上手く行くわけではないですし、逆に行きだしたらオタオタして醜態を晒しだすのが今から見え見えですので、為替については発言する窓口を絞るのと、あまり余計な事を言わないというのを早いうちに確立しておいた方が良いと思いますけどねえ。


大体からして具体的な水準についてああだこうだと言うとこういう因縁をつけられる元になる訳ですから。

[外部リンク]
更新日時: 2013/01/25 01:42 JST

『同首相はスイスのダボスで開催中の世界経済フォーラム(WEF)年次総会での講演後の質疑応答で、市場シェアを伸ばすために為替相場を操作する国について懸念しているかとの問いに、「今の日本を見ていて全く懸念を感じないとは言えない」と述べた。一方、中国は為替政策の転換を求める20カ国・地域(G20)からの圧力に対し「よく反応した」との認識を示した。』(上記URLより)

・・・・・・・・・何を言うとるんじゃこのオバハンはとは思いますが、因縁つけられるような発言を鉦や太鼓を鳴らしながら行っている人がいると絶好の因縁ネタになりますのでもうちょっと物事を考えた方が良いと思います。つーか「あまり数字は言わない方がいいと思う」と言った口で数字についてペラペラ喋るとか口が軽過ぎじゃわ。

なお、そもそも110円やら120円やらで目配りが必要とか仰せなのが意味不明でありまして、既に「望ましくない低インフレ均衡」(というのはセントルイス連銀ブラード総裁の表現ですが)に陥っている状況から早期にどどーんと物価上昇率の位置を変えようって事をしたら結構無理してコストプッシュで行かないと無理無理無理なのに、政権の皆様におかれましてはコストプッシュじゃ無くて早期に2%物価上昇とか思っているのかも知れませんけど、そんな虫の良すぎる話はございませんぞなもし。

昨日の諮問会議後の安倍ちゃん発言を見ておりましても安倍ちゃん引き続き「早期の2%物価上昇」をお望みのようですが、本気でそれをやるとコストプッシュしないと難しいですから、その時は多分「国民の生活ガー」が「世論ガー」になって安倍ちゃん的にも「こんな筈じゃなかった」という話になるような気もしますが、たぶんその時は時既にお寿司になっているような希ガス。んでもってまあ何とかより現実的なモデレートな路線で行きましょうよとゆーのがこの前の共同声明にも含まれていると思うのですが、まだ安倍ちゃんの思い入れ(というか思い込みだがorz)が現実的モデレート路線を受け付けない状態というのがまあ何ともアレですなあという所でありまする。


○では麿会見(決定会合後の会見)から

共同声明公表した時の会見録って財務省見ても内閣府見ても官邸見ても見当たらないのでシャーナイナイということで決定会合後の会見に参りましょうず。

[外部リンク] 本日、政府とデフレ脱却に向けた共同声明を取りまとめられましたが、この取りまとめに至った理由と背景をご説明下さい。』

というのが実質最初の質問(最初は「今回の決定についてご説明ください」というのがお約束なのでその次から実質的な質疑)に対する説明がまるまる1ページ半とか何ぞそれ。

『(答) ご質問は、理由と背景ということですが、まずは趣旨から説明したいと思います。多少、発表した文書の繰返しになりますが――発表した文書を、全ての方が読まれるとは限らないので――、多少の重複はお許し下さい。その上で、理由についてもお話をしたいと思います。』

ということでマジでクソ長いのですが以下引用します。

『まず、本日公表した政府と日本銀行の共同声明は、デフレからの早期脱却と物価安定のもとでの持続的な経済成長の実現に向け、政府と日本銀行の政策連携を強化し、一体となって取り組むことを文書で明確にしたものです。日本銀行としては、日本経済が現在置かれている状況に照らして、「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資する」という日本銀行法に定められた理念のもとで、日本銀行の使命を果たしていくために、政府との連携強化が必要と判断しました。』

ということですが、共同声明およびその翌日に出てあたくしがネタにした物価目標説明の文書にございます「連携強化」なのですが、2%の物価目標に関して「政府の成長力強化の施策を前提にして」というロジックになっているのはそら本来的に言う「役割分担」「責任分担」になってねえだろと思うのですけどねえ。つまりこの次に麿が話していますけど・・・・・・・

『そこで示しているように、日本銀行は、今後、日本経済の競争力と成長力の強化に向けた幅広い主体の取組みの進展に伴い、持続可能な物価の安定と整合的な物価上昇率が高まっていくと認識しています。この認識に立って、日本銀行は、「物価安定の目標」を消費者物価の前年比上昇率で2%とし、この目標のもと、金融緩和を推進し、これをできるだけ早期に実現することを目指すとしています。』

でまあ安倍ちゃんは昨日の経済財政諮問会議の後にも・・・・・

[外部リンク] 年〜14 年という経済の見通しを見ると、物価安定のもとでの緩やかな経済、景気の回復という見通しの実現の蓋然性が少しずつ高まってきていると思います。2013 年度の経済成長の見通しは、そのようになっています。そういう局面をとらえて、政府と日本銀行が連携を強化するということは、先程申し上げた大きな状況認識の中でも、適切であると判断しました。』

まあ最後のとってつけたような説明に関してははあそうですか(棒読み)としか申し上げようがない所ですが、その前の部分の説明が従来の話と同じ、というのはまあご案内のように共同声明の中に政府も日銀も安倍ちゃんも言いたい事を織り込んでごった煮にしている結果でもありまして、つまり麿ワールドも織り込んでいるのですわな。
 


お題「レビューは続くよどこまでも・・・・ですが今日は概ね雑談コースである(汗)」2/2   2013/01/24(木)08:00:46  
  とまあ悪態を並べましたが、2番目以降の小見出しを並べますと・・・・・・

『2.「物価の安定」の数値的表現』:こちらは物価指数のどの辺をどう見るかという話(という部分はまあヲチャーは既に知っていないといけない話ですぞな)から始まり締めは何で目途を目標にしたのかという話です。

『3.わが国の消費者物価変動のミクロ的な特徴点』:短いけどこれまた興味深い

『4.ゼロ金利制約のもとで物価上昇率が高まるメカニズム』:ああだこうだと説明しているのですが、結局の所結論は本文7ページ(PDFだと8枚目)にありますように、

『以上の認識を踏まえると、政策金利が実質的にゼロ金利の状態にあるもとで、日本経済がデフレから脱却するためには、金融面からの後押しに加え、成長力の強化を通じて、マクロ的な需給バランスを改善することが不可欠である。』

ということで、成長力の強化を通じてマクロ的な需給バランスを改善するのが不可欠なのは判ったが、その手段が日銀に無い以上、2%物価目標というのは何なんですかというツッコミが飛ぶような話の展開は避けておりますな、まあそうなるのは立場的にそうだろうなとは思いますけど。

でまあ最後の小見出しが、

『5. 成長力強化の重要性』という結論になるのですが、まあ日銀の今回のロジックからすると「政府と日銀の政策協力によって成長力の強化をすると言う事になっているのだから、その政府による成長力強化への施策も込みで物価上昇率2%を目標にしてるんですよ」という話になっているという所ではございます。


なお、今申し上げました日銀的ロジック(ってまあアタクシが想像しているだけですけれどもまあ普通に関連文学を読むとそうなるでしょう)につきましては岩本康志先生が既に指摘しておりまして、本来のインフレ目標じゃないんじゃないかと厳しい指摘をしておりますのでご参考までに。

[外部リンク]
2013/1/22(火) 午後 11:03


○付利下げ無し関連雑談

今日は雑談シリーズですが、総裁会見(ネタはすいません明日やります)で付利について聞かれた麿総裁様はこのように仰せになりました。

[外部リンク] 今回の会合の前に、市場の一部では付利の引下げを見込む動きがありました。かねて白川総裁は付利の引下げに否定的な見方をしていると思いますが、その考えは変わっていないのでしょうか。』

キタコレ。

『(答) 付利については、この記者会見の席でも、本当に何回答えたかというぐらいです。全く同じことを、もう1 回ここで申し上げたいと思います。(以下延々と説明があるが割愛^^)』

>付利については、この記者会見の席でも、本当に何回答えたかというぐらいです
>付利については、この記者会見の席でも、本当に何回答えたかというぐらいです
>付利については、この記者会見の席でも、本当に何回答えたかというぐらいです
>付利については、この記者会見の席でも、本当に何回答えたかというぐらいです
>付利については、この記者会見の席でも、本当に何回答えたかというぐらいです


・・・・・・・・・・(;∀;)イイハナシタ゛ナー

まあこの関連の本チャンの話は明日ですんませんという所ですが、付利下げネタを全力で煽り報道をしておりましたどことは申しませんがB社とかR社などというようなベンダーがあった訳ですけれども、決定会合関連ニュースの中で付利下げ関連でこのようなのが。

[外部リンク]
更新日時: 2013/01/23 10:37 JST

『会合前、金融市場では付利が引き下げられるとの見方が一部であったが、白川総裁はそうした思惑を一蹴した。しかし、次期総裁の有力候補の1人である武藤敏郎大和総研理事長は21日のブルームバーグ・ニュースのインタビューで、金融緩和を進める上で「タブーをあらかじめ作ると柔軟性、大胆さが失われる」と言明。「今の日本はデフレ脱却のための金融緩和が最優先であって、副作用がどの程度心配されるかはっきりしないのに副作用を強調するのは適当ではない」と語った。』(上記URLより)

・・・・・・・・・いやもうね、「くやしいのうくやしいのう」って感じの記事で誠にこの正直者という感じですが、武藤さんはそこの記事にもありますように「副作用がどの程度心配されるかはっきりしないのに副作用を強調するのは適当ではない」とは仰せですが、明らかに副作用があるのがはっきりしている政策でメリット(具体的な目的として言われている銀行貸出拡大や円安誘導への効果)がどの程度あるかが良く判らないという政策までタブーを設けずに実施するとは一言も仰っていないと存じますがねえ。

という一発ネタ雑談でありました。まあ現行の包括緩和の枠組みを全面的に組み替えるという事になったら付利のあり方も変わるかもしれないとは思いますけれども、現行の枠組みは付利0.10%を前提に作り込んでいるので、現行の枠組みを所与とすると中々難しいのではないですかねえとは思います。

んでまあその結果昨日は・・・・・・・

国庫短期証券(第340回)の入札結果
[外部リンク] 99円98銭5厘0毛 (募入最高利回り)(0.0977%)
(4)募入最低価格における案分比率 8.5881%
(5)募入平均価格 99円98銭5厘0毛 (募入平均利回り)(0.0977%)


輪番オペ結果
[外部リンク] 0 0
国債買入(残存期間1年以下) 13,861 3,102 0.015 0.015 93.7
国債買入(残存期間1年超10年以下) 10,562 2,506 0.015 0.015 93.3
共通担保資金供給(資産買入等基金)(1月25日スタート分) 4,480 4,480

ということで、2MTB入札は0.0977%(薄い按分ですが)一本値になるわ、輪番オペの残存1年以下は前日比甘になるわと中々の結果の中、固定金利オペは3カ月物(5月1日エンド)でしたが貫録の札割れ継続でしたな(^^)。

#ということで雑談シリーズで勘弁でした
 


お題「レビューは続くよどこまでも・・・・ですが今日は概ね雑談コースである(汗)」1/2   2013/01/24(木)08:00:22  
  昨日ああだこうだ書いたのですが、読者の皆様お気づきのようにまだ書く論点がありそうだし言い忘れた点がありそうだなと思いつつも、今日は諸般の事情で雑談系で終始する所存。

そういやBOEの12月議事要旨をネタにする前に1月議事要旨が出てしまうというつうこんのいちげきが出てしまったような気がしますが・・・・・・・・・・orzorz


○英国が通貨安競争懸念とかワロスワロス

そのBOEですが。

[外部リンク] wars”がどうしたこうしたとか仰せのようですが、お前らずっと「ポンド安で景気刺激」という話を金融政策決定会合でしていて議事要旨にも思いっきり載せていて(何度もネタにしたと思いますが)、さすがのFRBでもそこまで露骨に言わないのに何ちゅう露骨な通貨安礼賛というスタンスだった訳で(ついこの前まではユーロ安のせいで英国ポンドの実効為替レートが上昇して困ったもんだみたいな見解も議事要旨で示されております)、お前のその口が何を言うのかこのバカスケと思う訳で、お前は衣をつけてフライにして芋と一緒に盛り付けたるわとゆー所でありますな。

まあ何ですな、こういうのに一々ビビッていたら円安でデフレ脱却景気回復とか言ってられなくなりますので、政権の中の皆様におかれましては「米国に次ぎ中国にならぶ経済規模のジャパンの景気回復は世界経済に資するので皆様にとっても良い事ですが何か?」と論点を外してスルーしておけば宜しい訳でありますが、こーゆーの鬼の首を取ったように政権批判に使ったりするメディアがいるから困りものですよねえ。


○これまで散々煽っていた癖に今さら何を言ってるんだという記事が

東京新聞(中日新聞)と言えば経済ニュースネタのバランスが昔は良かったのですが、何時の間にやらそのニュースの書きっぷりが日銀財務省悪玉論陰謀論の流布に傾いて何だかなあという論陣を張るようになった(どこぞの某先生などとつるんでいる長谷川なにがしとかいう論説副主幹が影響しているようですが)のですが、その東京新聞の昨日の紙面を見てのけぞってしまいましたぞな。

1面にあったのがこれ
[外部リンク] 2013年1月23日

記事署名人がいつもの論説副主幹様では無いのですけど、従来東京新聞様におかれましては2%のインフレ目標を設定するともう景気は良くなるわ皆さんの雇用環境は良くなるわウハウハですよという主張を展開しておられた筈なのですが何ぞこれという所っすけど。

3面にあったのがこれ
[外部リンク] 2013年1月23日

『日銀が、安倍晋三政権の強い求めで、物価上昇率2%の達成を目標に掲げた。ただし、収入が増えないまま物価だけ上がったら、暮らしはどうなるのか。二〇〇〇年代の好景気下でも賃金が下がり続けたように、これから物価が上がっても所得が増えない恐れがあり、物価目標だけでは国民の生活向上の公約は空手形に終わりかねない。(木村留美)』(上記URLより)

というのは記事のリードで本文は昨日の東京新聞朝刊を見てちょという所ですが(んなもんお持ちではないですかそうですか)記事の題字が先ほどの所にあったような形で『物価高だけなら痛手』というのが大々的に踊っておりまして、記事内容に関しても「中小企業はもちろん大企業も賃下げ圧力で大変です」、「グローバルな価格競争の結果民間企業の年間給与総額は1997年のピークから25兆円も下がりました」、「経済活動が活発にならないと賃金が上がりにくいですよ」、「賃金が上がらないまま物価が上昇して更に消費税増税になったらもうエライコッチャですよ」とかいうような感じで「物価だけが上がるかも知れませんね」みたいなお話。
前日の夕刊にもこんなのありました。
[外部リンク] 2013年1月22日 夕刊

ちなみに、朝刊の経済面には「危うい日銀の独立性」というデカイ題字での解説があって、「政府介入 国債信用下落も」とかいう題字が踊っているのですけれども、お前ら今まで散々政治介入煽って(安倍首相インタビューとかも先般日経新聞がどどーんと出した同じ日に長谷川論説副主幹聞き手の別のインタビュー(趣旨は大体同じですが)が掲載されるという大変に力の入った状態でしたぞなもし)いたのに今更どの口がこんな記事書くのかよとかもうワロスワロスとしか申し上げようがございません。

大体からしてまだ物価がインフレモードどころかコアCPIマイナス街道なのに今からインフレフォビア煽ってどうするんだこのバカスケという所でございまして、とにかくインフレ目標2%導入した途端にメディアの論調から早速インフレフォビアが出てくるとかもうアホかと馬鹿かという所でありまして、大体からしておめーらがそういう状態だからデフレマインドが定着するんだこのドアホウとゆー所です罠。まあ昔から変わらず安定のインフレフォビアクオリティなのも居ますけど、東京新聞の場合はこれまで散々っぱらインフレ目標導入を煽って積極緩和の論陣を張っていたのに、いざ物価目標導入されたらその途端にこの論調とかもしかして貴紙は馬鹿でいらっしゃいますかと丁重にお尋ね申し上げたい心境ではございます。


○1つの正論であり丁寧な説明ではあるのだがこれは諸刃の剣にも程がある資料が投下されますた

総裁会見のテキストを鑑賞したり月報を鑑賞したりしてたらこんなネタが投下されやがりました。

[外部リンク] 本文書は、1月21、22日開催の政策委員会・金融政策決定会合で決定された「金融政策運営の枠組みのもとでの「物価安定の目標」について」に関連して、「物価の安定」についての考え方の背景を説明する付属資料である。

つーことで
[外部リンク]
第一条  日本銀行は、我が国の中央銀行として、銀行券を発行するとともに、通貨及び金融の調節を行うことを目的とする。
2  日本銀行は、前項に規定するもののほか、銀行その他の金融機関の間で行われる資金決済の円滑の確保を図り、もって信用秩序の維持に資することを目的とする。

(通貨及び金融の調節の理念)
第二条  日本銀行は、通貨及び金融の調節を行うに当たっては、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することをもって、その理念とする。』(以上日本銀行法より)

なのでまあ仰せの通りなのですが、これはまた「何で日銀法で物価の安定が「目的」になっていないのでしょうかやはり日銀法改正」という話になりそうな燃料投下でこの正直者としか(苦笑)。

『この理念に照らして、「物価の安定」を概念的に定義すると、「家計や企業等の様々な経済主体が、財・サービス全般の物価水準の変動に煩わされることなく、消費や投資などの経済活動にかかる意思決定を行うことができる状況」である。そうした円滑な経済的意思決定を可能とし、経済の持続的な成長と整合的な「物価の安定」は、特定の物価上昇率を短期的・一時的に実現することではなく、やや長い目でみて持続可能なものでなければならない。』

つまりコストプッシュなどで無理くり物価を上げても誰得でしょというのはまあこれはこれで正論ではあるのですが、デフレ均衡状態にある現状においては、コストプッシュでも何でも良いから、一旦物価の上昇を起こして「マインドセット」の変化を促す事も毒薬っぽいですけれども行うという考えはどうなんでしょうかね。いやまあ普通に考えて日本に強く根付くインフレフォビアから政治的に無理無理無理という事なのでしょうが・・・・・・

まあここまでは理念的な話だから良いのですがこの次がどう見ても燃料投下です本当にカムサハムニダ。

『この点、日本銀行が四半期毎に実施している「生活意識に関するアンケート調査」によると、8割程度の国民は、性別、年齢、職業を問わず、一貫して物価上昇は望ましくないと回答しており、国民は単に物価が上がるという状態を望んでいる訳ではない(図表1)。』

どう見ても燃料投下です本当にありがとうございました。

『この調査結果は、国民が望んでいる「物価の安定」とは、雇用の増加と賃金の上昇、企業収益の増加などを伴いながら経済がバランスよく持続的に改善し、その結果として物価の緩やかな上昇が実現する状態であることを示唆している。』

そらまあそうなのですが、インフレ目標掲げて選挙に勝った、と言ってもまあ投票する方どころか報道機関でもインフレ目標のもたらす物についての想像は欠如していただろうなあというのは先ほどの東京新聞の報道っぷりなどをみると推測するに難くは無いのですけれども、そうは言いましても安倍ちゃん的にはインフレ目標などが国民の支持を受けたという事になっている訳で、わざわざこんな燃料を投下する必要がどこにあるのかと小一時間問い詰めたい。大々的に公表するんじゃなくて「個別ご説明」での話ならまだ判るのだが、これって「政府VS日銀」というフレームアップをしたがるメディアに絶好の燃料投下じゃねえかと思うのだが。

というのもあるのですが、「国民が望んでいるから」みたいな書き方というのは別の意味で諸刃の剣な面があって、じゃあ何のために金融政策を独立した専門機関が遂行しているんだという逆ねじくらわされたらどう答えるのか聞いてみたい訳ですよ。国民が望んでいるからこの政策をやりますとかいう形で短期的な視野狭窄状態での政策を行わないようにする為におまいらは独立した専門機関として機能しているのではないかと小一時間。

そらまあ民主国家ですからして、中央銀行と言えども国民の声から無関係という訳にも行かないというのはその通りなのですが、こういう時だけ「国民の声」を都合よく持ち出してくるのは却って自分の首を絞める事になり兼ねないのであまり持ち出さない方が良いと思うのですけどねえ。

つーかさ、既に先程ネタにしたように、早速インフレフォビア顕在化の兆候が出ている訳でして、別に日銀がこんな所でアピールしなくても勝手に「世論ガー」「庶民生活ガー」状態になってくると思うのですけどねえ。(でまあそれによって1%になるかならないかのうちに結局「世論ガー」に押される格好で今度は金融緩和終了圧力が掛かる、というのが日本経済にとって最悪のシナリオであると思います)
 


お題「決定会合レビュー:関係各位全員の入れたい事を入れて煮込み料理にしてみましたと言う事ですか」3/3   2013/01/23(水)08:04:57  
  ○オープンエンドキタコレ

長期国債2兆円大当たりと自画自賛させて頂きます(^^)。

声明文より。

『(2)「期限を定めない資産買入れ方式」の導入(注2)』(声明文より、以下同様)

導入だけは全員一致。

『日本銀行は、上記の物価安定の目標の実現を目指し、実質的なゼロ金利政策と金融資産の買入れ等の措置を、それぞれ必要と判断される時点まで継続することを通じて、強力に金融緩和を推進する(注3)(注4)。その際、資産買入等の基金の運営について、現行方式での買入れが完了した後、2014 年初から、期限を定めず毎月一定額の金融資産を買入れる方式を導入し、当分の間、毎月、長期国債2兆円程度を含む13 兆円程度の金融資産の買入れを行う(資産買入れ額の内訳は別紙2のとおり)。これにより、基金の残高は2014 年中に10 兆円程度増加し、それ以降残高は維持されると見込まれる。』

こちらには反対ありですな。

でまあ別紙2ですけれども。

『(別紙2)

2014 年初以降の「資産買入等の基金」の月間買入額

総額: 13 兆円程度
うち長期国債: 2兆円程度
国庫短期証券: 10 兆円程度

(注1)長期国債と国庫短期証券については、最近の買入れの平均残存期間を前提とすると、上記の月間買入額により、基金の残高は2014 年中に10 兆円程度増加し、それ以降残高は維持されると見込まれる。
(注2)長期国債と国庫短期証券以外の金融資産については、残高を維持するように買入れを行う。
(注3)固定金利方式・共通担保資金供給オペレーションは、25 兆円程度の残高となるように実施する。
(注4)日本銀行は、資産買入等の基金とは別に、年間21.6 兆円の長期国債の買入れを行っている。』

ということで、注1から順に解説しますと・・・・・・・・

毎月の買入額の12倍が年間の買入額になるのは当たり前ですが、その購入している銘柄が例えば全部2年カレント物だと買入の残高は長期的に見ると2×12×2=48兆円になりますとかまあそういう計算になりますよね。

で、長期国債が全部2年、短期国債が全部3か月のカレントだと置きますと(一番流動性があって応札玉が豊富な物なのでこの置きは自然)長国の買入が48兆円、短国の買入が30兆円という残高になりますわな(短国は10×12×0.25)という事です。

んでもって今の基金買入残高目標が2013年末で長期国債が44兆円、短期国債が24.5兆円になっていますので、あたくしの置きで計算すると長期的に見れば基金残高は2013年末から比較して長期4兆、短期5.5兆円拡大することになるので、まあ10兆円増えるというのは(こちらは実際の買入実績を見ているのでより綺麗な置きでしょう)違和感ないですな。

しかしまあワロタのはさっき冒頭で紹介した「2014年からのオープンエンド開始だと積極的では無い」とかいう話で、いやあの基金の残高拡大ペースって2013年の方が思いっきり多いのですけれども何でそういう評価になりますねんという所で、とりあえず足し算はできるけど引き算が出来ない人が世の中に大杉勝男だというのが良く判ったわという所でございまする。

んでもってこれなんですけど、どう見ても短国市場にしわ寄せが来ておりまして、基金残高9.5兆円に持って行くだけで短国レートが0.09%台に沈んだというのにそれから20兆残高増えるという事になったら付利金利維持したままでも短国レートゲロ下がりする可能性はあるなあとか思います、というか恐怖の玉不足状態になるのは勘弁と言う感じなんですけど、まあ来年の事は来年になって悩むことにしましょう(違)。

んでもって固定金利オペ維持というのがしらっと入っているのですがこれは付利金利を下げないフラグということですね判ります(^^)という所なのですが、まあ次の総裁になった時に〜という思惑はど〜せ続くでしょうとは思うのでありまする。


でね、オープンエンドにするのは良いのですが、償還再投資についてもひっくるめての数値となっているので、実際に買入が始まった場合に購入する債券の平均残存が幾らになるかによって基金残高が増えたり減ったりするという形になりまして、極端な言い方をすれば長期国債の方で全部1年物が入れば基金の長期国債残高は24兆円になっちゃいますし、全部3年物が入れば72兆円になる訳で、2013年末の目標額44兆円対比で上振れるのか下振れるのかは実は蓋を開けてみないとワカランチ会長になるというのがまあアレな所。

だから今回の声明文には「金融緩和の強化について」と書けなかった(オープンエンド方式によって基金の残高が将来的に増えるのか減るのかが足元で決め打ちできないから)のですが、まあその辺りちゃんとしてるわなと変な所で感心するのがドラめもんクオリティですが、ちなみに会見では「追加緩和」と言っていたようですね。そらまあ時間軸伸びる(普通に考えるとそうだが以下いちゃもん有り)んですから当たり前ですが。

『(注3)佐藤委員と木内委員は、2%の物価安定の目標を目指し、実質的なゼロ金利政策と金融資産の買入れ等の措置を、それぞれ必要と判断される時点まで継続することに反対した。』

『(注4)宮尾委員より、別途、実質的なゼロ金利政策について、消費者物価の前年比上昇率2%が見通せるようになるまで継続するとの議案が提出され、反対多数で否決された(賛成:宮尾委員、反対:白川委員、山口委員、西村委員、森本委員、白井委員、石田委員、佐藤委員、木内委員)。』

ということで、佐藤さんと木内さんは2%物価目標に反対しているのですからそうなるのかなと思います(または宮尾さんと同じようにタイムコミットメントの所で引っかかっているのかもです)し、宮尾さんの提案はこれはこれで判ります。

つまり、今回はどさくさに紛れて「それぞれ必要と判断される時点まで継続する」という風にしらっとタイムコミットメントが思いっ切りコミットメントから裁量判断に格下げされておりまして、まあ2%に行く前に「物価だけ上昇して庶民の生活ガー」とかいう話が出てきた時に堂々の緩和縮小とかできる布石が散りばめられているとかナンジャソラという感じで、まあ元々の2%目標に無理があるという認識有ればこそなんだろうなあこの文言とか味わいの深い物を感じるのでありました。まあ普通に考えたら時間軸は伸びるのですが、アリエールなのは緩和している間に世間の風向きが変わって「デフレ脱却したものの2%も物価が上がったら困るぞな」の大合唱になった際という所です。まあ目先は時間軸が更に伸びるという認識で良いと思います。

まだまだ書きたい事はあるのですが時間と量がアレの為最後に共同文書について簡単に。


○共同文書:どさくさに紛れて「財政再建」が入るとか財務省恐るべし

URL再掲。
[外部リンク]
 


お題「決定会合レビュー:関係各位全員の入れたい事を入れて煮込み料理にしてみましたと言う事ですか」2/3   2013/01/23(水)08:04:33  
  ○物価安定の目標の導入に反対が2票キタコレですが

まずは物価安定の目標ですが。

『(1)「物価安定の目標」の導入(注1)』(声明文より、以下暫く声明文からの引用)

でまあこの(注1)で反対票があった話がありますがそれは後ほど。

『日本銀行は、物価安定についての考え方に関する議論を行い、「物価安定の目標」を導入することとした。あわせて、別紙1のとおり、「金融政策運営の枠組みのもとでの『物価安定の目標』について」を公表することとした。』

別紙1というのとさっきつけたURL先の文書の中身は同じです。

『すなわち、日本銀行は、今後、日本経済の競争力と成長力の強化に向けた幅広い主体の取り組みの進展に伴い、持続可能な物価の安定と整合的な物価上昇率が高まっていくと認識している。この認識に立って、日本銀行は、物価安定の目標を消費者物価の前年比上昇率で2%とする。』

何だこりゃ。

『日本銀行は、上記の物価安定の目標のもと、金融緩和を推進し、これをできるだけ早期に実現することを目指す。その際、日本銀行は、金融政策の効果波及には相応の時間を要することを踏まえ、金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検し、経済の持続的な成長を確保する観点から、問題が生じていないかどうかを確認していく。』

まあ極めて有体に言ってしまえば「安倍さんがいうから2%にした」というのは衆目の認めるところではあろうかと存じますが、物価安定の目標に関する文書に移りますとこれがまた素敵な悪文文学が鑑賞できまして誠にアレでございます。

URL再掲します。

悪文悪文申し上げておりますが、そらまあ今回に関してはどう見ても大人の事情です本当にありがとうございましたという事ですから、その大人の事情が大人の事情であればあるほど文章構成が悪文化するのは否めないという所でございまして、よくもまあこれだけの文章を捻りだしたわと感心する所でもありますけどね。

いちおう綺麗に言ってみますと「目標」とするのは気合を見せる為ですが、従来は「目標」と言うと金融政策運営の中で「フレキシブルターゲット」というのが伝わりにくかったので使うのは控えておりました、というのがここの部分の理屈にはなっておりますということなので、まあ悪文なりに後半の方は説明にはなっているのですが、前半の2%については明らかに説明に無理があるわと思うのでございました。

まあ大人の事情なのですからそれを斟酌すべきという考え方も勿論あるのですが、そもそも今回の共同文書云々とかの流れって政策委員会の外側で執行部が政府と話をしてきてアウトラインを進めておりますぞなもしという時点で話に預かっていない審議委員の皆さんから筋論で反対する人がいてもおかしくは無いわという所でしょう。

『(注1)" target="_blank">[外部リンク]
賛成7反対2(賛成:白川委員、山口委員、西村委員、宮尾委員、森本委員、白井委員、石田委員、反対:佐藤委員、木内委員)。佐藤委員と木内委員は、物価安定の目標を消費者物価の前年比上昇率で2%とすることに反対した。』(声明文より)

その結果、2%へのワープによって従来ハト派審議委員という扱いだった佐藤さんと木内さんという証券エコノミスト出身のお二方が反対に回った訳ですが、これはこの2名がタカ転換した訳では無く、政策委員会の中心の軸が急にワープしたからこうなった、ということでありまして、まさに「金融政策変更の「中原三原則」の面目躍如という事ですが、ちなみにその話は2005年5月18日に時事メインのコラム「金融観測」の中で紹介されていた話でございますので、それをネタにさせていただきまして2005年5月20日に書いたあたくしの駄文から引用して再掲させていただきましょう。

(以下2005年5月20日に書いたあたくしの駄文から、ちなみにこのころの話題は当座預金残高目標の「なお書き修正」です。何のことか判らん人は年寄りに聞くなりあたくしの過去の駄文なりを読んでちょ)

『一昨日の時事通信社「時事メイン」のコラム「金融観測」に「政策変更『中原三原則』の教訓=日銀欠陥は健在?」という記事がございまして、中原伸之元審議委員の披露した「三原則」を敷衍しつつ昨今の政策論議の混迷を辛口批評していた(ちなみに配信時刻は18日の18時24分)。

この「中原三原則」というのが非常に面白かったのでご紹介させていただきます。詳しくは当該記事をご覧下さい(^^)。

日銀の政策変更に関する三原則(By中原伸之元審議委員)

日銀は
(1)突然に
(2)それまでの議論と180度逆の方向に
(3)十分な説明も無しに
政策を決定する。

まさに至言といえましょう。で、同コラムによりますと、中原伸之さんはこの三原則これに量的緩和政策に関連した「プラスワン」というのを指摘されておりまして、できないできないと言ってきた政策を上記三原則に基づいて導入して、「やった後で『効果がない』という原則もある」ということだそうです。』(以上当時の駄文より)

・・・・・・・・・まあやっちまったものは取り消せないのですから、今回の「ワープ」に関しましては後からそれを打ち消すような事をしないで、本当に物価が持続的に上昇するパスへ向けて努力するという姿勢を継続して頂きまして、金融政策運営にあたっても「物価目標の達成に向けて」というのをより前面に出して頂きたいとまあ斯様に思う所でございます。

反対理由に関しては総裁会見でもコメントあったようですが、考えられる理由は2つあって、一つはこの「中原3原則」に通じますが「従来の目途の数値を引き上げるに足る理由になっていない」ということであり、もう一つは「そもそも達成のツールもなく、達成に向けたグラウンドデザインも無い中で出来もしない目標を出すのは金融政策じゃねえ」という事でしょうか、議事要旨見れば判るでしょうが。

つーかさ、昨日も申し上げましたが、そもそも昨年の2月に物価安定の目途を導入した時に「物価安定の目途達成に向けた金融政策」という見せ方をしながら追加緩和を実施したのに、その後あっさりもとに戻って通常の景気判断に伴う金融政策運営になってしまったから今回のテイタラクになったんじゃネーノという風に思う訳でありまして、まあ麿様におかれましては残り短いですが「やった後で『効果が無い』という原則」だけは止めて頂きたいものだと切に願うものであります。

で、「目標」に戻りまして・・・・・・

『5.デフレからの早期脱却と物価安定のもとでの持続的な経済成長の実現には、幅広い主体による成長力強化の取り組みも重要である。日本銀行としては、成長力強化の進展状況および家計や企業の予想物価上昇率の状況について、今後とも丹念に点検していく。この間、政府も、日本経済の競争力と成長力の強化に向けた取り組みを強力に推進するとともに、持続可能な財政構造を確立するための取り組みを着実に推進すると表明している。』(以下物価安定の目標からの引用に戻ります)

表明している、というのは共同文書の事ではありますが、この辺は大体従来の目途での説明と同じですかな。

『6.金融政策は、「物価安定の目標」のもとで、今後とも、次の2つの「柱」により経済・物価情勢を点検したうえで、運営する。』

ということで、結局数値が上がったものの運営する柱とかその辺は同じと言う事です。

『 第1の柱では、先行き2年程度の経済・物価情勢について、最も蓋然性が高いと判断される見通しが、物価安定のもとでの持続的な成長の経路をたどっているかという観点から点検する。第2の柱では、より長期的な視点を踏まえつつ、物価安定のもとでの持続的な経済成長を実現するとの観点から、金融政策運営に当たって重視すべき様々なリスクを点検する。とくに、発生の確率は必ずしも大きくないものの、発生した場合には経済・物価に大きな影響を与える可能性があるリスク要因として、金融面の不均衡について点検する。以上2つの「柱」に基づく点検を踏まえたうえで、当面の金融政策運営の考え方を整理し、展望レポート(経済・物価情勢の展望)等を通じて、定期的に公表していく。』


・・・・・・・・・・ということで物価安定の目標に関する文章はここまでなのですが、この「目標」を見てあれれとあたくしが思ったのは「2%という数字は出たのだが他の定義は何処にあるの????」という事であります。

つまりですね、従来の物価安定の目途では

『4. 「中長期的な物価安定の目途」の背後にある「物価の安定」についての基本的な考え方については、以下のとおり、これまでと同様であることを確認した。』(2012年2月14日公表の『「中長期的な物価安定の目途」について』から)

『「中長期的な物価安定の理解」とは:金融政策運営に当たり、各政策委員が、中長期的にみて物価が安定していると理解する物価上昇率(06 年3 月導入)』(2009年12月18日公表の『「中長期的な物価安定の理解」の明確化』から)

などのように説明がありまして、ついでに言えば2006年3月10日公表の『「物価の安定」についての考え方』という文書で細々と書いてあるのですけれども(あまりにも長いので引用するの大変ですから[外部リンク]
 


お題「決定会合レビュー:関係各位全員の入れたい事を入れて煮込み料理にしてみましたと言う事ですか」1/3   2013/01/23(水)08:04:03  
  や、やばい!!モーサテ見たら「2014年からの買入だからダメ」(これは昨日の夕方から市場反応の後付講釈でベンダーにも出ていた説明なのでロジックは知っていたが)とか「時間軸が短い」(モーサテに出てきているコメンテーターの解説)とかオモシロ解説が展開されておりまして、もう全力で悪態付き解説をしてみたいのだがそれを始めるとどう見ても肝心のレビューが終わらないので我慢我慢。

そういえばこんなのありましたが。
[外部リンク] 01月 22日 07:57 JST

『[フランクフルト 21日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのバイトマン独連銀総裁は21日、中銀の役割を拡大し大胆な緩和政策を迫ることは、各国の競争的な通貨切り下げを招くリスクがあると警告した。』(上記URLより)

ということですが、今までユーロ安で散々ウハウハ生活をエンジョイしているお前らのその口が言うかという所ですし、大体からして誰のせいでこっちは円高で苦労させられてんだという話でありまして、お前はザワークラウトと一緒にズッペにぶち込むぞとゆー所ではございますな。

という話は兎も角として今回の決定会合結果なんですけど、ヘッドラインを読んでも何が何やらわからず、声明文を一読しても?が頭の中を駆け巡り、二読すると??となり三読すると????となるという大変に素敵な結果となりまして、もうどこからどう突っ込んで良いのやらサパーリワカランチ会長という実に素敵な内容でありまして正直一晩経っても?????が頭を飛び交っているという状況でありまする。



○最初にあたくしなりの纏め感想を

今回の決定会合なのですが、まあ色々と考えてみたのですが、「とりあえず関係各位の言いたい事を全部織り込んだらこのようなわけのわからない結果になりました」というのが結論でありまして、何か変わったのかというと何だか良く判らないという結果。

実はまあ先日来プレビュー雑談でああだこうだと申し上げていたのは、今回は政府サイド、というか安倍ちゃんサイドがこれだけ気合を入れているのですから、日銀もこの際政府の土俵に乗る代わりにその代償として「政府と日銀の役割分担」「政府と日銀の責任分担」というのを明確にしたものを新たに打ち出して、それに伴い日銀も追加で新たなステージの緩和を打ち出す、ということで、「日銀の金融緩和(特に国債買入)が財政ファイナンスとされないような担保を確りと確保」した上で「銀行券ルールの一時的棚上げによって長期国債の買入拡大(つまり基金オペでは無く輪番の拡大)」を実施する、というような「政府と日銀の間のより踏み込んだ連携と、より踏み込んだ金融緩和政策の実施」という「新たな次元のチェンジ」というのを期待していたのですよ正直言って。

しかしながら、何か出てきたものはと申しますと、従来の延長線上の中に政府サイド、しかも安倍ちゃんだけでは無くてどさくさに紛れて財務省まで言いたい事を盛り込み、一方で日銀はと言うと安倍ちゃんの言いたい事は盛り込んだけど日銀の従来の主張は盛り込んだままというようなブツを出してきたというのが正直申し上げてナンジャソラという感じであります。結局「お互いの主張を確認し合いました」という感じで、まあそれはそれで共有認識になるというのは結構な事ではあるのですが、お互いの主張をぶつけてそれをアウフヘーベンしていくみたいな話にはならんかったんですけど、まーそこまで「握れる」状態になっていなかったという事かも知れませんな安倍ちゃんと麿の間は。

まあ冷静に考え直してみれば残り任期3か月の麿総裁様の所で派手なチェンジは出来ないからお互いに従来の主張を確認し合って後の事は次期執行部でやってくんなまし麿の方は最後まで麿でおじゃるよとかそーゆー話になるのはシャーナイナイですし、そもそも法的に制約力の無い文書で何かの担保を取れるとか思うのが玄宗皇帝なのでありましたとか反省をしているのですが、何か事前の盛り上がりっぷりについ不肖このあたくしも釣られてしまって色々と「新しい何か」に期待してしまったのは不徳の致す所であります。

とは言いましても、今回は前回の前原ペーパーという「紙」から「共同声明」方式にステップアップしましたとか、まあその紙の内容に関しても若干は進んでいるとか、そういう意味では一から十まで従来の延長線上という訳でも無く、そもそも話が従来からワープしてみたりとか色々と香ばしい物もあるのですが、はてさてこれどこから料理して良いのやらという所でございますが、声明文の順番通りに料理しながら関連事項に関していくつか愚考を述べてみたいと思います。

あ、そうそう、先に申し上げておきますが、市場のプライスアクションにすっかり後付で釣られた格好で「付利下げや撤廃」思いっきりあるべし予想を急に持ち出してきた債券何とかスト各位におかれましてはちょっとおまいら何で急にその予想になったのかの理由を説明してみろやとか思うのでございまして、内容によっては市場後追い主義者として顕彰させて頂きたく存じます。んでもって「付利の引き下げや撤廃が無いと市場が失望」みたいなこと言ってた奴ちょっと出てこいとか思いますけどにゃ。


ということで今回出た文書は以下の通り。

別紙含めて9ページもある声明文
[外部リンク] of the "Price Stability Target" and the "Open-Ended Asset Purchasing Method"

金融政策運営の枠組みのもとでの「物価安定の目標」について
[外部リンク] "Price Stability Target" under the Framework for the Conduct of Monetary Policy

政府と日銀の「共同声明」
[外部リンク] Statement of the Government and the Bank of Japan on Overcoming Deflation and Achieving Sustainable Economic Growth

実際はあと1つオペ実施要綱の改定がありますがこれは純粋に基金オペがオープンエンド方式になる事に対応してオペの実施方法についての規定を手直ししたものになりますのでまあこちらの詳説は割愛します。

まずは声明文の冒頭から。

『1.日本銀行は、本日の政策委員会・金融政策決定会合において、金融緩和を思い切って前進させることとし、 嵎価安定の目標」を導入すること、∋饂最稙等の基金について「期限を定めない資産買入れ方式」を導入することを決定した。また、政府とともに共同声明を公表することとした。』(声明文より、機種依存文字は原文ママ)

・・・・・・ということで
 


お題「MPMでは従来のロジック延長と麿の仏頂面だけは止めてほしい件/オペ雑談/茂木発言ワロタ/浜田先生は1級釣り師」2/2   2013/01/22(火)08:02:47  
  ○浜田先生の釣り針があまりにも盛大で俺様が釣られクマーな件について

一頃某ウォッチマン先生を電波浴としてネタ切れの際にネタにしておりましたが、最近は浜田先生があまりにも豪快な釣り針を垂らして来るので生産性は無いのですが今日もつい釣られクマーであります。

ダイヤモンドオンラインでの浜田大先生のインタビュー記事なんですけどね。

[外部リンク] 2013年1月20日
浜田宏一・内閣官房参与 核心インタビュー
「アベノミクスがもたらす金融政策の大転換インフレ目標と日銀法改正で日本経済を取り戻す」

とのことでございまして、これがまあ盛大な釣り針で俺様が釣られクマーでありまして誠に結構な電波浴であります。2ページ目にまた毎度の「円高で家電業界ガー」の話をしているのですが世の中他にも輸出産業あるんでちゅけどねえとかまあその辺のツッコミはスルー致しまして4ページ目のあたりから話がもうアレになってくるのが実にアレなので4ページ目に参りましょう。

[外部リンク] Incorrect」な政策をアベノミクスとか言いながら実行するというのは無理じゃろと思う訳で、フィージビリティーまる無視で経済政策運営のアドバイスするとかスターリンの所にでも逝ってきてくれという所ですが。

大体からして、ちょうど昨日もネタにしたブラード総裁の「金融政策が財政政策の領域に踏み込んだ場合の問題」というような話にもあるように、そもそも法的や政治的意味での正当性が金融政策のどこまであるのか、というような話が非伝統的政策の遂行に当たって色々と論点になっているというのにその一方でCPや社債を買えと言う話は平気でする(先ほどのページにあって引用はしなかったのですが)とか、どうもこの先生の釣り針が大きすぎて不肖このあたくし人間の出来が悪いせいか盛大に釣られクマーになってしまいまする。


しかしそれだけで終わらないのが浜田先生クオリティ。
[外部リンク]
更新日時: 2013/01/21 00:00 JST

『1月21日(ブルームバーグ):内閣官房参与の浜田宏一エール大学名誉教授は20日、日本銀行の金融緩和で円相場や物価に行き過ぎた影響が出てきた場合は、緩和措置を緩めればよいとの認識を示した。NHK番組に出演後、都内で記者団の質問に答えた。』(上記URLより)

・・・・・・・・・えーっとすいません、物価に行き過ぎた影響が出てから「緩和措置を緩める」とかやっていたら金融政策の物価に対する波及効果が出てくる時間から考えてどこからどう見ても間に合わないと思うのですけれども、というかお宅のお仲間のウォッチマン先生も「物価が上昇するのに時間が掛かる」とか仰せでした筈なのですが、物価が上昇するのに時間がかかるのに緩和措置を緩めるだけで何で物価の行き過ぎた影響が直ぐに緩和出来て望ましい状態になるのかさっぱりわからないのですけどねえ。
 


お題「MPMでは従来のロジック延長と麿の仏頂面だけは止めてほしい件/オペ雑談/茂木発言ワロタ/浜田先生は1級釣り師」1/2   2013/01/22(火)08:02:22  
  短期金融市場を良く判っていない連中がそのプロコンのコンの方を全然理解しないで付利の引き下げを連呼するのをモーサテで見て朝から血圧が急上昇するのだが、まあ今回に関してはベンダーと債券市場の何とかストの皆様も「やっと話題のネタが出た」と言わんばかりに騒いでいるのでまあアレというか良いアレ発見器になって誠に結構とも言えるでしょうな。

[外部リンク] 年1 月17 日 (午前9 時30 分)
貸付日 2013 年1 月23 日
返済期日 2014 年1 月23 日
貸付日における貸付予定総額 0 億円

>貸付日における貸付予定総額 0 億円

さあ盛り上がって参りました、という程の事もありませんが、こちらのオペは1年前に65億円で実施されたもの(第9回)のロール分になりますので、元々の額が少ないというのもありましてそんなに話として盛り上がりませんですが、まあ「1年0.1%固定金利」は誰も要らん罠という所でございますな。

まーこちらのオペは被災地支援オペの方なのですが、これが成長基盤強化オペだの貸出増加支援オペだので応札がボウズと言う事になると誠に香ばしい展開になってまいりまして、今度こそ本当に「さあ盛り上がって参りました!」という風になりますので今後の展開に期待したいものでございまする。


・16日のETF購入と資金需給速報

まあ凄まじくどうでも良い話なのですが。
[外部リンク] 4,000 2013年1月24日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月23日 2013年4月26日

オペ結果
[外部リンク] 2,100 2,100
CP等買入(資産買入等基金) 10,335 3,949 0.102 0.107 97.3

年末期落ち特需(?)で発行レートがアレな発行体様の枠が空いたと思われる年初モードは既に終了して平壌運転モードにと着実に戻っておりますCP買入と、特段何の変哲もなく今回も札割れですかそうですかという基金3Mオペではございますが・・・・・・・

えーっとですな、実は23日にエンドの来る基金固定金利オペなのですが、これが実は9月28日スタート分の6260億円と7月4日スタート分の3400億円の2本がございまして、先週の伝で言えば今回も2本立てオペを打ってもおかしくは無かったのですが、さすがに前回6か月オペ打ったら120億円ぽっち(と日銀的には思われますが、まあこっちから見たら今度こそ応札がボウズになるんじゃないかとワクテカしていたので残念な結果でしたが^^)の応札しかないという大変に香ばしい結果になったので、端から諦めて3M物一本にしてみた(けど盛大に札割れ^^)という所ですかそうですか。

ちなみに不肖このあたくしの手計算ベース(ちゃんとした集計は短資さんがしてるからそっちのレポートを見てちょ)によりますと、21日で固定金利オペ残が25兆円を目出度く割り込んでいるのですが、23日のロールで札割れ減額となってしまいましたので、23.8兆円へと残高が順調に縮小しております。

つーか24日に固定金利オペの期落ちが8006億円あるので今日は固定金利オペのロールがオファーされる筈なのですが、応札締切までにMPMが終わっていないとリアル応札ボウズという素晴らしく香ばしい事になるのではないかと今からマニアとしてはワクテカが止まらない所でございます。



○この流れに乗るしかない!と乗ったらアレな見出しが出てしまった茂木経産相ワロスワロス

昨日は日本記者クラブで茂木経産相が会見をしたそうな。

[外部リンク] 2013/01/21 16:55 JST

でまあこちらの纏め記事のほうでは最後の方でさらっと書いてありますが・・・・・・・・

『きょう、明日と開かれている日銀の金融政策決定会合に関しても言及した。昨年2月14日の会合で日銀が公表した消費者物価指数の前年比で2%以下のプラス、当面1%とする「中長期的な物価安定のめど」については「国際的に見てもおかしい」と指摘。他国ではより強い「目標」としており、しかも2%が国際的な基準だと述べた。』(上記URLより)

でまあニュース自体はベンダーで15時過ぎにヘッドラインとして出ていたのですが、この「目標」云々の部分ですが、本人がどのような文脈で言ったのかは存じ上げませんが、ブルームバーグニュースの英文ヘッドラインでこのように報じられていてワロスワロス。

BN 15:12 *MOTEGI:WORDING OF BOJ'S INFLATION ''GOAL'' IS STRANGE
BN 15:12 *MOTEGI:OTHER COUNTRIES USE INFLATION ''TARGET''
(以上1月21日ブルームバーグニュースのベンダーヘッドラインより)

まあ何ですな、日銀も英文ではご案内の通り「The Price Stability Goal in the Medium to Long Term」と言っておりまして、英語ヘッドラインを打たれたらどうしてもこうなるわというのがまあある意味日銀における諸葛孔明の罠みたいなもんですが、つまり茂木大先生におかれましては「めどという言い方は日銀が英語で表現している「ゴール」と比較して表現が弱いので良くない」とでも言えば問題は無かったのですが、「国際的に見ておかしい(キリッ)」とか言ったらFRBもご使用になっている「GOAL」が「STRANGE」であると言ってしまったと報道される訳でしてまあワロタわ。

[外部リンク] Conduct of Monetary Policy toward a Sustainable Growth Path with Price Stability

[外部リンク] Price Stability Goal in the Medium to Long Term

これがもし「ゴールという表現がおかしい」とか言ってたらやば過ぎなのですが、まあ茂木さんがそこまで判って発言しているとも思えませんので、日銀の「物価安定の目途」だって中長期的なゴールと言う意味で表現しているのだ、という日銀の宣伝を聞かないで藁人形に向かって「国際的に
おかしい(キリッ)」とか言ってるんでしょうなあと。

まあ繰り返しになりますが、「日銀の目途という表現では、中長期的なゴールとして英文で表現している言い方と比較して判りにくいので表現を改善した方が良いのではないか」とか言えば建設的な話になる訳でして、日銀(だけじゃなくて他のケースでもそうだと思いますが)批判するのに相手のロジックを踏まえた上で相手の土俵に乗って批判しないとそもそも批判にならんぞなと言う所です。

というか再掲になりますが、

BN 15:12 *MOTEGI:WORDING OF BOJ'S INFLATION ''GOAL'' IS STRANGE
BN 15:12 *MOTEGI:OTHER COUNTRIES USE INFLATION ''TARGET''
(以上1月21日ブルームバーグニュースのベンダーヘッドラインより)

ってなヘッドラインを世界に向けて盛大に流されてしまいまして、日本のTrade MinisterはFRBの「Longer-Run Goals」も知らないで金融政策の話をしているという風に見られてしまいはいはいワロスワロスというか恥ずかしいぞなもしという所です。つーか経済産業大臣が金融政策の話してどうすんだと思いますが、MPMの前に「乗るしかない!このビックウェーブに!!」てな感じで乗ったら盛大にやっちまいましたなワロスワロスという所です。

Longer-Run Goals and Policy Strategy
[外部リンク] of monetary policy

「国際的に見てもおかしい」とか、「他国ではより強い「目標」としており」という茂木さんの認識の方がどうも国際的に見て如何なものかという感じでして、そもそもインフレ目標をリジットに運営するのではなくフレキシブルにロンガーランの目標として運営するというのが今の金融政策の国際的なメインストリームで、おっさん何週遅れているんだよという所なんですけどねえ。

というかそういう話を時の閣僚が世間に向かって吹聴すると真面目な話日本人として恥ずかしいのでもうちょっと下調べ(ただしいつもの駄法螺吹きの安倍ちゃん取り巻き連中から聞くんじゃダメですので念のため)してから発言して欲しいものだ、と斯様に思うのであります。

で、今日も盛大に駄法螺先生に釣られてみるのが次のコーナーになりますぞなもし。
 


お題「一部世間話だが残りは虫干しネタでブラード総裁の1月4日講演から少々」2/2   2013/01/21(月)08:01:28  
  『One idea: Suggest that the central bank take actions that are cumbersome to accomplish through a democratically-elected body.』
『This may be seen as one way to get the relatively speedy monetary policy decision-making into a fiscal policy context.』

ということで、金融政策の行動が政治的な合意形成が必要となる、という事になると、次のページの小見出しになる『Slower, Negotiated Decision-Making』という話になるのですが、どさくさに紛れてしらっとお洒落な事が書いてあるのが今回のブラード総裁プレゼンテーションの見どころと。

『This is a “creeping politicization” of monetary policy.』

徐々に金融政策が政治的になるとな。

『Some central bank independence is lost since the monetary authority is taking actions at the behest of other policy actors.』

>Some central bank independence is lost since the monetary authority is taking actions at the behest of other policy actors.
>Some central bank independence is lost since the monetary authority is taking actions at the behest of other policy actors.
>Some central bank independence is lost since the monetary authority is taking actions at the behest of other policy actors.
>Some central bank independence is lost since the monetary authority is taking actions at the behest of other policy actors.
>Some central bank independence is lost since the monetary authority is taking actions at the behest of other policy actors.

ちなみにこの「at the behest of」というのを手元のデイリーコンサイス英和辞典で引きますと「〜の命令通りに」だそうですわよ奥様。ああこれはハンガリー中銀の事ですねそうですね(^^)。

『Monetary policy decisions then become wrapped up with fiscal policy decisions, slowing down the process through negotiation and making it considerably more complicated.』

ワロタ。

では正しいアプローチとは何ぞやというのが次のページの『A proper approach』という小見出しのページ(さっきからページ数書いてませんがこれが12ページね)ですが。

『Why ask a central bank to design programs outside of its area of expertise?』

『Democratically-elected institutions could certainly create a fiscal stabilization authority, perhaps modeled on the FOMC, that could make technocratic fiscal decisions in speedy reaction to macroeconomic events.』

『Such an authority could be allowed to act within assigned limits and under a clearly-specified mandate with periodic reporting.』
『I have never heard of such a proposal, but Congress clearly does create specific institutions for specific purposes.』

はあそうですかちゅう感じですが、この後がECBのOMTを「金融政策が財政政策に踏み込んだ例」としてああだこうだと説明しておりますが、念のため申し上げますとこのOMTの効果についてはブラード総裁も評価しているので念のため。『The recent ECB program』という小見出しの14ページ目になります。

『The European Central Bank recently announced an “outright monetary transactions” (OMT) program.』
『This program has been widely interpreted as a promise to buy the sovereign debt of individual nations.』

まあそれは良いとして。

『A key element of the program is that purchases, should they occur, are conditional on the nation meeting certain fiscal targets.』

まあ確かにそうです罠。

『Purchases would be sterilized, so that the program is not the same as U.S.- and U.K.-style quantitative easing.』

ですです。

『The program has been regarded as “successful” so far.』

さいですな。で、その後欧州の国債金利やソブリンCDSの推移などの説明がありますが、その辺はプレゼンを見るとしましてその次の部分ね。

小見出しが『Fiscalization of monetary policy』でまあキタコレなのですが。

『This is “fiscalization” of monetary policy: Asking the central bank to take actions far outside the remit of monetary policy. The analog in the U.S. would be a promise to purchase, or even monetize, state debt in exchange for the state maintaining a fiscal program considered prudent by the central bank.』

「far outside the remit of monetary policy」とまで来ておりますが、ここでブラード総裁は仮に米国だったらどういう話かという事を言いつつ、しらっとこれまたどこかの国の選挙中の有力政党の総裁様による発言を指しているんじゃネーノという一説がありますな(^^)。

>promise to purchase, or even monetize, state debt in exchange for the state maintaining a fiscal program
>promise to purchase, or even monetize, state debt in exchange for the state maintaining a fiscal program
>promise to purchase, or even monetize, state debt in exchange for the state maintaining a fiscal program

・・・・・・・・・・(^^)。

『Assistance like this from a central authority to a region is best brokered through the political process in democratically-elected bodies.』
『In Europe, the ECB is in essence substituting for a weak pan-European central government.』

まあEUの場合はEU政府が政府機能になってなくて欧州中銀はきっちり機能しているという特殊性があるんでしょうけれどもね。

で、ECBに関しての説明というか微妙ないちゃもんがその後のプレゼン3枚分続くのですが。

『Ordinary monetary policy』という18ページ目。

『Ordinary monetary policy provides or removes monetary accommodation in response to macroeconomic developments.』

さいですが。

『There has been a large macroeconomic development in Europe: Eurozone recession.』
『Yet, little direct action has been taken by the ECB in response to the recession. The policy rate has not been significantly adjusted. The ECB has not employed QE or used forward guidance.』

ということでOMTは実施しているけれども本来の金融政策である金利の引き下げやらQEとかフォワードガイダンスのような物はやっていませんぞなもしとかこれはこれは。

19ページ目が『A muted response』とな。

『One could argue that the monetary policy response to the European recession has been muted compared to more ordinary circumstances.』

ほほう。で、何故かと。

『Why? By nearly all accounts, the monetary policy process has been bogged down by political wrangling over the OMT and other programs.』

金融政策プロセスがOMTや他のプログラムに対する政治的な論争によって、溝にはまってしまった状態(という訳語が適切なのかは怪しいですが、行き詰らせるとかそんな感じの言葉のようです)だとの認識で、その結果として次のページの『Ordinary monetary policy derailed』ということで「通常の金融政策の脱線」という事になるようですの。その先はサマリーなので実質ここで最終です。

『End result:』

『By conducting a fiscal action, the central bank has been pulled away from its ordinary macroeconomic stabilization policy.』

フィスカルアクションをする事によって中銀はその本来通常に行うべきマクロ経済の安定政策から立ち去る事になる。

『Standard monetary policy has become wrapped up in the fiscal policy package and subject to the negotiations that surround that package.』

その結果通常の金融政策が財政政策パッケージにまとめられてしまう事になり、そのパッケージを取り巻くネゴシエーションに従うことになる。

『This defeats one of the original purposes of central bank independence: Having a monetary authority that can react to macroeconomic shocks quickly and effectively.』

それは本来の金融政策の独立性の目的、即ち金融政策を実施する主体が、マクロ経済のショックに対して迅速かつ有効に対応できるようにする、という目的を壊してしまう。

だそうでありますが、一応表向きにやり玉に挙がっているのはECBになっているのですが、どさくさに紛れて極東のある島国の事案も入っているような入っていないような気もするのが中々お洒落ですなあと言う事で虫干しネタでございました(^^)。

なお、ご案内の通り今年はブラード総裁にFOMCの投票権ございますのでどういう話が始まるのか楽しみではございます。あ、それから他の3名の講演も順に早めにネタにしようと思いますので宜しくでございます。
 


お題「一部世間話だが残りは虫干しネタでブラード総裁の1月4日講演から少々」1/2   2013/01/21(月)08:01:02  
  あちこちで話題になっているからもう一々悪態つかないけど、ドル円110円でもう警戒とか2%の物価目標やる気あるのかよと思いますし、エルピーダ云々とか完全に言いがかりにも程があるわ>どこかの誰かさん

と思ったらモーサテにその一派が登場だが顔を見た瞬間にに聞く価値が存在しない言説が展開されるのが明らかなので今日は他放送を見ることにします。

ところでこの記事の最後にしらっと凄い話があり題名の方がどうでも良い件について。
[外部リンク]
2013/1/20 19:32

『みんなの党の渡辺喜美代表は19日の安倍晋三首相との会談で、首相の助言役である浜田氏を、岩田規久男学習院大教授、竹中平蔵慶応大教授、高橋洋一嘉悦大教授とともに次期総裁の候補として提案していた』(上記URLより)

最初の3名は兎も角として最後の1名をノミネートするという渡辺さんの神経を疑うとしか申し上げようが無いのだが・・・・・・・

#まあしかし本人やる気ないのにあれだけ好き勝手に「数か月以内にデフレ脱却可能」で「2-3%の目標も早期に達成可能」とかまさしく外野の無責任な態度としか思えませんけれどもねえ。つーかそういう人間が「政策提言」とかして良いのかよ?????

しかしまあ何ですな、日銀に足りないのは緩和よりも「気合とハッタリ」であると思うこのアタクシから致しますと、つらつら考えるにもうこの際次の総裁福井の俊ちゃんで良いんじゃねえのとか(^^)。俊ちゃん相変わらずお元気みたいですし。

と言いつつ怖いもの見たさでモーサテ見たら日本の物価連動国債のBEIのグラフが出てきましたよあーっはっはっは。つーかインフレ目標が問題になっているんじゃなくて「財政ファイナンス」や「日銀法改正」まで持ち出して「ストックの財政赤字が巨額に上っている国」で「首相と目されている人(の後首相になりましたが)」が「財政をどんどん出すと言いながら大胆な金融緩和を中央銀行に求める」という事が懸念されるべき問題の本質なのにインフレ目標の解説を延々としている時点で明らかに懸念する人たちの聞きたい事の趣旨を外して説明するという卑怯論法であって如何なものかという所なのですけれどもねえ。


○ということで紙が出るようですが

[外部リンク] 4時46分

『安倍総理大臣が大胆な金融緩和を求めるなかで、日銀は、21日から2日間、金融政策決定会合を開き、2%の物価上昇率を目標とすることを政府との共同声明に盛り込む方針です。』(上記URLより、以下同様)

はあそうですか。

『そのうえで、政府と日銀が一体となってデフレ脱却を目指す姿勢を強調するため、麻生副総理兼財務大臣、甘利経済再生担当大臣、それに日銀の白川総裁が22日そろって発表する方向で調整を進めています。』

ということで共同記者会見みたいなのをするのね。ふーん。

『安倍総理大臣はデフレからの脱却には大胆な金融緩和が必要だとして、2%の物価上昇率を目標とする共同声明を政府と日銀で取り交わすよう求めており、先週、18日には麻生副総理兼財務大臣と甘利経済再生担当大臣が白川総裁と会談し、重ねて政府の方針を伝えました。』

しかしまあ何ですな、本来金融政策に関する事は決定会合で議論するというのに執行部が政府と話をしてきて政策委員会がそれを追認だったら何のために委員会を作って政策決定しているんだかという話で、主要先進国で普通に行われている金融政策の委員会制度であったり独立した金融政策がという話はどこ逝ってるんでしょとか思う訳ですが、しかも出てくるの紙の法的建付けはどうなるんでしょうかねえとかまあ不思議なツッコミどころが多いです罠。

『日銀は21日から金融政策決定会合を開きますが、共同声明について、日銀が目指す物価上昇率を、前の年に比べ2%のプラスとすることを目標として明記し、これに向けて金融緩和をすすめること、目標の達成時期は盛り込まず、具体的な手法については日銀に委ねる方向で調整しています。』

そらまあ1ドル100円如きの「円高水準」で充分だとか仰せの政府の腰の砕け方からしますとそー簡単に2%行くかよとか思う訳でございましてねえ。

『また、政府の役割も明記し、成長戦略や財政再建の推進も盛り込む見通しで、22日、日銀としても決めることにしています。』

だそうで、まあ先日も申し上げましたように政府が財政再建推進について何らかの強いコミットを入れてくれるのであれば財政ファイナンスと見なされない為&通常の金融政策運営上のオペレーション技術上の問題(なので量的緩和金融政策をしている時に限って言えばは技術上の問題は生じないが当然出口では問題が生じる)となります銀行券ルールの・・・・・というのが話としては綺麗な気がしますけどね。

ちなみに麻生さん
[外部リンク] 麻生財務相、日銀総裁・再生相と連帯強化めぐり意見交換 協議「かなり進んだ」
2013年 01月 18日 15:00 JST

『詳細は協議過程にあるとして言及を避けたが、日銀がこれまで実施してきた金融緩和策について財務相は「企業が銀行にお金を借りる需要がない限り、日銀がいくらお金を刷っても全然効果がなかった」として、今回の協議でも「政府としてきちっと予算(編成などを通じ)で対応するのかが、日銀の一番の心配しているところだろう」と指摘。「(お金が市中に)出なかったら意味がなくなる。日銀に押し付けるとか、物価が2%へ上昇しないのは政府の責任とか、そういった話にならないよう、双方できちんと連携を密にするのが、今回の一番大事なところ」との考えを示した。財務相はまた、日銀がリーマン・ショック以前から実施してきた緩和策を「そこそこ日銀も出している」と評価。「いくら出しても波及効果が出ないとの言い分が日銀側にもあると思う。それは事実だ」としたうえで、「金融緩和をすれば必ず景気がよくなるということはない。金融緩和と成長戦略と財政出動が一緒になって、初めて経済成長ができる」と、成長戦略や財政出動の必要性を重ねて強調した。』(上記URLより)


んでもって甘利さん
[外部リンク] 01月 20日 13:18 JST

題名見ると一瞬えっと思いますけど・・・・・

『一方、2%の物価目標達成の責任については「日銀が主体的に責任を負う」と指摘。「成長と財政再建、国債の信認を失わないことを両立させていくことが政府の責任だ」と語った。「日銀は日銀としてやるべきことをやる。それは物価目標2%。政府としてやるべきは、成長と財政再建にきちんと責任をもつことだ」と繰り返した。』(上記URLより)

成長と財政再建にきちんと責任を持つということですので、日銀に何から何までおっかぶせるという話では無いのは把握しました。まあこの2名がやっている間はそうそう無茶苦茶な筋悪話にはならないと思うのですが何せ変なのが変な話を吹き込んでそれを真に受けるトップがねえ・・・・・・・


とまあその手のネタばかりしているのも何なのですっかり忘れている虫干しネタを少々。

○ブラード総裁の新年ネタは金融政策と財政政策の関係がどうのこうのというものでした
今更ですが1月4日のセントルイス連銀ブラード総裁の講演。

プレゼンのスライドショーなので重いですから注意くらはい。
[外部リンク] Global Battle Over Central Bank Independence

概略説明はこちら。
[外部リンク] 04
St. Louis Fed’s Bullard Discusses the Global Battle Over Central Bank Independence

でまあ説明の方から引用しますけど、説明文ではプレゼン資料の最後の『Summary』部分に関して最初に書いてありますのでサマリー部分相当になる説明部分を引用。

『During his presentation, Bullard discussed how financial crisis aftershocks have partially broken down the consensus on the wisdom of central bank independence. “Financial crisis aftershocks have introduced a ‘creeping politicization’ of central banking globally,” he said, and added that “the macroeconomic performance of nations with politicized central banks has historically been quite poor.”』(説明文の方から)

>the macroeconomic performance of nations with politicized central banks has historically been quite poor.
>the macroeconomic performance of nations with politicized central banks has historically been quite poor.
>the macroeconomic performance of nations with politicized central banks has historically been quite poor.

ほー(^^)。

・・・・・・・・と申しましてもブラード総裁の話は日本の話と言うよりはもうちょっと別の話で、金融政策が財政政策の領域に踏み込む点に対しての問題提起に加えまして、金融政策は本来テクニカルというか専門的技術的であるべきであり、十分な議論や合意が必要(の為に決定が遅れがちである)財政政策の領域に入ることによって金融政策本来の機動性などが損なわれるというまあそんな話をしているのではございますけれども。

『He stated that to the extent that central bank independence is weakened globally, macroeconomic stabilization policy will not be executed as well in the future as it has been since the mid-1980s. “‘Fiscalization’ of monetary policy will tend to complicate the policymaking process substantially,” Bullard explained. He cited as an example the European Central Bank’s (ECB’s) “outright monetary transactions” (OMT) program. One interpretation of the OMT is that it is a fiscal-type operation, and that ordinary monetary policy has become part of the negotiation over the fiscal package, Bullard said. “This has altered the response of the ECB to the European recession.”』(説明文の方から)

ということで、その辺の説明から始まるのですが、今度は引用を手抜きでプレゼン資料の方から。

『Why is this the consensus?』というプレゼン資料5枚目(表紙含む)の所から。

『The goal is to have an effective macroeconomic stabilization policy.』
『If monetary policy is not delegated to an independent authority, then it too becomes part of the slow and complicated negotiations associated with fiscal policy.』
『The society would be left without a way to make timely policy adjustments in reaction to macroeconomic shocks. The result would be more macroeconomic volatility.』
『The consensus therefore suggests that macroeconomic outcomes will be better with an independent central bank.』
(以上プレゼン資料より、以下暫く同様)

ということで、財政的政策が必要になるという事になると合意形成などに時間が掛かるので金融政策の機動性が損なわれるのが良くないという話のようでして、まあその話が続くのですが、その辺はスルーしまして、財政政策と金融政策に関する『Fiscal Responses』という見出し以降の部分から。

『The central bank and fiscal policy』というプレゼン資料10枚目の所から。

『Nevertheless, many see fiscal stabilization policy as desirable in the current context.』

まあそうですなあ。
 


お題「決定会合プレビュー雑談再び/オペその他雑談」2/2   2013/01/18(金)08:01:31  
  ○オペ雑談とか要人発言雑談

プレビュー雑談が思いのほか長くなったので簡単に。

・2本立てワロタ

うむ。
[外部リンク] 2,500 2013年1月21日
国債買入(残存期間10年超30年以下) 1,000 2013年1月21日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月21日 2013年4月25日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月21日 2013年7月22日

・・・・・・オペの期落ちって8688億円なのに何で2本立てと思ったら良く良く見たら21日に期落ちが来る固定金利オペは6/28-1/21の3985億円と9/13-1/21の4703億円の2本立てだったのですが、こんなの期落ち分1本でロールすれば良いのにと思ったら・・・・・

[外部リンク] 10,008 2,504 0.004 0.005 56.8
国債買入(残存期間10年超30年以下) 3,957 1,007 0.002 0.004 16.1
共通担保資金供給(資産買入等基金)(4月25日エンド分) 4,240 4,240
共通担保資金供給(資産買入等基金)(7月22日エンド分) 120 120

そら3か月と6か月を同時に打ったら6か月に札入らん罠と思いました、つーか120億円も札が入った方がびっくりじゃわwwww


・甘利さんとかの発言があったようですが

昨日は東証引け際にドル円市場でドルが昇龍拳状態になってナンジャソラとか思ったら甘利さんが今度は火消し発言に加えて1ドル100円がどうのこうのとか話をしたとか言ったらしい(らしいというのはあたくしソースが見つからなかったので)ので引け後にはまたまた89円台とかになっていてワロスワロスという所ですが。

いやまあ結果何とか収拾できているから今のところは何とかなっていますけれども、何かこの調子だと先が思いっ切り思いやられるわと思うのでありました。



○浜田先生ェ・・・・・・・

浜田大先生様の日経インタビュー記事がありまして、中々香ばしさが溢れているとの通報を頂きましたので慌てて拝読したので折角ですからツッコミを。

『--日銀は具体的にどう緩和をすべきか。

▼包括緩和を 「多様な資産を買う包括緩和が必要だ。今はまだ買入の量が少なく効果が出ていない。いつまでに緩和をやめるという必要も無く、インフレになりそうになるまで続けると言えばよい。物価上昇率が2〜3%まではいいが、3%が続きそうなら引き締めを考えないといけない」』(1月17日日本経済新聞朝刊3面左上のインタビュー記事より、なお参考にしているのは
13版です)


・・・・・・・・・まあインタビュー内容全体的に非常にツッコミどころが多いのですが、もうこの部分見てのけぞってしまいましたぞな。

あんさん先月ブルームバーグの取材に「数か月でデフレ脱却可能」とか仰っていましたけど、その具体策について(まあ質問者の質問どころが素敵なのですが^^)「多様な資産を買う包括緩和が必要だ」とか何だその無責任極まりない答えはという所でございまして、多様な資産とは具体的にどのような資産をどのような形で買うのが金融政策として適切かとか、そういう青写真は一枚も持ち合わせてないのでしょうかこの大先生様は。

んでもってそんな青写真も無いのに「数か月でデフレ脱却可能」とか良くもまあ無責任に吹けるわと思うのでありまして、そらまあ昔は偉い人だったのかも知れませんがこういうのを「麒麟も(以下自主規制)」というのだろうなあとか思い、人間晩節を(以下自主規制)などと感慨を持ったこのあたくしなのでございました。

で、足りないとか仰せですがその具体的数値はどうなってるんだというようなツッコミ所も有る訳ですが、しかもその次には「いつまでに緩和をやめるという必要も無く」などと仰せになっているのがこれまた意味不明でして、今の日銀の資産買入基金は別に2013年末を以て終了するのではなく、「当面、消費者物価の前年比上昇率1%を目指して、それが見通せるようになるまで、実質的なゼロ金利政策と金融資産の買入れ等の措置により、強力な金融緩和を推進していく」という表現で示している訳でして、「いつまでに緩和をやめる」とか別に具体的な時期を指して言っている訳では無いのですけどねえ。

目途の1%の数値が低いから良くないとか言うのであればまだ話は分かるのですが、「いつまでに緩和をやめるという必要も無く」って言われましても日銀としても「あのーすいません私たちはいつまでに緩和をやめるという具体的な時期を示しては居ないんですけど公表文書のどこをどうお読みになられるとそうなるのでしょうか???」と言った所ではないかと存じます。

いやね、「今の日銀の表現だとあたかも2013年の目標を達成したらそれで終了するような誤解を与えるから表現の仕方に工夫が必要」というのなら話としては判るのですが、この浜田大先生の言いぐさですと単に日銀が現在行っている金融政策の枠組みを理解できていなくて勝手に俺様解釈した挙句に日銀に文句言っているという究極の藁人形論法を展開しているだけにしか見えないのですけれどもまさしく麒麟も(以下自主規制)。


んでもってですな、今のゼロ状態からそれこそ浜田先生のお告げ(=先日来ご紹介している先月の浜田先生のブルームバーグ電話インタビュー記事)によりますと適切な金融政策を実施する(その適切な金融政策というのは浜田先生の空想上の存在なのではないかという疑念が大いにあるというのは只今申し上げた通りですがそれは兎も角として)と数か月でデフレ脱却可能で2-3%のインフレ目標達成も可能との事だったと思いますが、そんな強力な金融緩和をしますと、「3%が続きそうなら引き締めを考えないといけない」とかのんびりとした事を行っていたら金融政策の物価に対するタイムラグを考えますとインフレが物凄い勢いで高進するように思えるのですが、その辺は大丈夫なのでしょうかとか思ったりもする所でございまして、その辺に対する具体的なプランはどうなっているのかについてもご説明を賜りたい物だと思う所でございますが、まあその辺は良いとして更にあれだったのは次の質疑応答でしょう。

『--アベノミクスをどう評価するか。

「今は賃金や物価が硬直的でインフレ懸念が少ないから金融政策が役に立つ。利用できなくなったら成長戦略で実体経済を良くするしかない」』(先程と同じく1月17日日本経済新聞朝刊3面左上のインタビュー記事より)


・・・・・・・・・・えーっと、「金融政策が利用できなくなったら」ってどういう状況のことなのかがそもそもさっぱり判らないですし、大体からして賃金や物価が硬直的だから金融政策の効きが悪いんじゃネーノとも思うのですが、それに加えて金融政策が無効になるまで成長戦略は実施せず金融政策だけで対処させて置いて「これやってダメだったらこっちにしますか」とか焼畑農業経済政策ですかそうですかと言う所でございまして、何ちゅう無責任極まりない態度なのでしょう実体経済は大先生の実験道具じゃないんですけど何考えてるんでしょうかとかとっても不思議ですなあという所でございます。いやもう何がどうなるとこういう姿勢になるのかが浅学菲才のこのあたくしにはさっぱり理解致しかねる次第でございまして、浜田大先生のインタビュー内容を拝読いたしましても何ら納得ができないのでございますが、恐らく安倍様におかれましては極めて頭の出来がおよろしいのでこの浜田大先生の理論の深遠さについてご理解されてブレーンとして登用されたという事なのでしょうと存じまするに、誠にアレなものを感じざるを得ませんなあと言った所でしょうか。


まあ何ですな、金融緩和をすれば需要がそのまま弾力的に拡大するとか、需要が足りない分は財政を打てば良くてその財政制約はありませんぞなとか、何か前提にその手のアレなものが漂っておられるのではないかこの先生とか思ってしまいたくなる話です(今行っている非伝統的政策って色々な物に制約がある中でさてどうしましょとして行っている政策ですよねえ・・・し、大体からして為替だって相手のある話でしょうしとか、何か色々とツッコミどころが満載のような気がして浜田先生大丈夫かという風に思ってしまったのはあたくしが大先生の高尚な理論を理解できない頭の弱い無知蒙昧人間だからですかそうですか。

とまあそういう悪態でした。この記事なんですが「主なやり取りは以下の通り」とあったので、詳細は週末のヴェリタスにでも出るんでしょうかワクワクテカテカ。



○リアルマイナス金利には預金金利のマイナス金利化が必要ですけれども・・・・・・・・

さて、これはまあ論点整理のために友と雑談をしているうちに気が付いた与太話に近いのでまあ与太話として読んで頂ければと存じますけど、まあ「日銀当座預金に滞留している金を動かしたい」という意味でのマイナス金利がど〜のこ〜のという場合、超過準備付利金利だけマイナスにしても単に超過準備が減るだけで意味無し子ちゃんである、というのは申し上げた通りで、実際問題として「金を動かしたい」というのであれば預金金利までリアルマイナスにして「金を使わないと損」状態にする必要があるのですが、金融機関的にはまあ世間様の手前もありますし、日本の場合は特に「貧乏人の方お断り」というようなプレイが出来ないというのが仕様になっておりますので、まあどう見てもリアルマイナス金利って無理ですぞなもしと思っていたのですが、ここに一つ手段があるじゃネーカというのが以下の豆知識なのであります。


その名も伝家の宝刀「臨時金利調整法」

[外部リンク]  内閣総理大臣及び財務大臣は、当分の間、経済一般の状況に照らし必要があると認めるときは、日本銀行政策委員会をして、金融機関の金利の最高限度を定めさせることができる。ただし、金融機関の金利の最高限度が、他の法律に基づき定められ得る場合は、この限りでない。』

つまり臨金法を発動して金融機関の預金金利の上限をマイナス金利に設定してしまえば、「いや国策で預金金利をマイナスにしないといけなくなりましたので誠に恐縮ではございますが」という事で堂々のリアルマイナス金利が可能になるというお話(^^)。


ちなみにこれが最後に発動されたのがペイオフ絡みの時(もうちょっと正確にいうと当座預金については臨金法の適用で無利子になっている筈ですので今も発動されてはいるのですよね)でして・・・・・
[外部リンク]

(1)平成14年度1年間の流動性預金の全額保護は、ペイオフ解禁に際して、決済機能という流動性預金の特殊性を踏まえた特別な措置を講ずることにより、全体としてペイオフ解禁の円滑な実施を目指すもの。

(2)現在、無利息とされている当座預金を除き、臨時金利調整法による預金金利の規制は行なわれていないため、預金金利は各金融機関が自由に設定しているところであるが、預金全額保護という預金者の安心感に便乗して、金融機関が長期的に持続不可能な著しい高金利を付して普通預金を集める行動に走れば、ペイオフ解禁の実施に際して、かえって、種種の混乱が生じる可能性があり、特に通常の金利では資金調達ができなくなった金融機関がそのような行動に走った結果、破綻することともなれば、社会経済的コストは極めて大きなものとなると考えられる。

(3)このため、モラルハザード防止との観点から予防的に金利規制を行う必要があるが、基本的には、預金金利の水準は、各金融機関の主体的な経営判断によるべきとの前提は維持し、必要最小限の規制に留めるのが適当。』

ということで実際には臨時金利調整法の定めにありますように日銀政策委員会が決定しまして・・・・・
[外部リンク] 2月14日

『○ 本日、日本銀行政策委員会は、次のとおり決定した。

1. 臨時金利調整法第2条第2項の規定による平成15年2月3日付発議に基づき、金融機関のいわゆる流動性預金に関する金利の最高限度の定めの変更については、金融審議会の答申のとおりとし、別紙1のとおりとすること。

2. 金融庁長官及び財務大臣に別紙2のとおり報告すること。 』

めんどいので別紙1と別紙2はURL先見てちょ。

なお、こちらにも簡単に説明があります。
[外部リンク]
 


お題「決定会合プレビュー雑談再び/オペその他雑談」1/2   2013/01/18(金)08:01:08  
  しかしここの所延々と「金融政策決定会合での追加緩和観測が」という話になっているのですが、そんなもん観測も糞もコンセンサスじゃないのと思う訳で、円売りの本当の理由は別の所にあるでしょと思うのですけどねえ・・・・・・・・・・・

#と思ったら日経が記事書いているのか、ふーん

○決定会合プレビュー雑談中間まとめ(^^)

ご案内の通り今回のMPMについては「紙が出る」「2%のインフレ目標というのをより明確に打ち出す」というのに加えて「追加緩和が出るでしょう」という所まではコンセンサスなのですが、では何が出るのかという点についてはまるっきりコンセンサスがないのですな。しかしまあ何ですなと思うのですが、まるっきりコンセンサスが無いのに「サプライズが無いと失望」とかいうコメントが時々ベンダーなどに乗るのだが、あれをコメントしている人はそもそもその「サプライズ」の定義を明確にしてコメントしろと思う訳で、コンセンサスの無い中でサプライズも糞もねえだろと存じます次第で、基本的にそういうコメントを見ると貴殿の頭に詰まっているのはもしかしてオガクズか何かでございますでしょうかとか申し上げたくなる次第ではありますが。

などという悪態はともかくとして(^^)。

・今回のポイントは「為替市場への働きかけ」ではないかと思われる点

まず基本的な考え方として、今回は政権との間に何らかの「紙」を出して政府とのコラボレーションを強調するという事が必要であるという点、更に11月決定会合議事要旨で示された「為替市場への働きかけ」という観点というのは「事実上より高めになった物価目標の達成」という点からして重要であるという点、というのがあると思います。

・・・というのは何を申し上げたいのかと言いますと、今回何かの緩和メニューを出すのであれば、「従来の政策枠組みの延長線上での追加緩和」というのを出すのは見せ方として稚拙にも程がある話で、それこそが「失望」となるのではないかとあたしゃ思うのですよね。

つまり、従来の枠組み延長線上で物事を考えてああだこうだという話をする傾向のある金利市場プロパーの発想ですと為替市場などの他の金融市場や一般ピープル向けとしたメッセージとしてどうかと考えますと、今までの流れから見るにどう見てもアピール不足ではございませんかという事で、金利市場プロパーの発想を一旦外して考えるのが必要であろうとまあそういう風に思うのですよ。


・そもそも日銀に足りないのは「緩和」ではなくて「気合とハッタリ」ではないかと

まあ小見出しの通りで終了なのですが、これだけ凄い勢いで国債買入を拡大したりして、(一時ドイツに追い抜かれてましたが)主要国の中でも全力で国債金利の水準が低いという状況ではありますし、社債やらETFやらREITやらまで購入するとかお洒落な事をしている日銀ってやっていることそのものは大概に素敵な緩和をしておりますが、では日銀に何が足りないのかというと「実際のタマ」なのではなくて「気合」であると思うのですよね。

でまあその「気合」というか「見せ方」というかがどうも足りないというのが問題であって、「デフレ脱却に積極的では無い」という批判についてはあたしゃ実施している施策そのものを見ればただの言いがかりにしか見えないのですが、それらの施策を実施するにあたっての気合とか見せ方が非常に残念で折角の政策が無駄打ちになっているという風に思うのでありますわな。例えばですなあ・・・・・・

[外部リンク] What??」ってなもんで、下手したらその日数時間しかネタにならないだけでしょと思うのですよ。

これがECBとかBOEみたいにベースレートが0.75%だの0.50%だのという水準にあるのでしたらまだ0.25%だとかインパクトのある金利引き下げをする意味があるのですけれども0.05%ですよ0.05%・・・・・・・・

#あたくしも短期の利回りの話をするときに0.001%刻みでああだこうだという話をドヤ顔でしていますけれども、あれはその市場プロパーという意味で騒ぐ話(まあロットがデカイので刻みが屁でも影響はあるというのもあるけど)であって、他市場の人から見たら「だから何なんですか???」と言われる話じゃろと思いますからねえ

これが付利金利マイナスにするとか衝撃的な事でもやるのであれば話は別ですが、「為替市場への働きかけを強める」という発想で行うのが「小出し感」満載の付利金利引き下げというのはこの前から延々と説明しているようにデメリットの方が大きい割には為替市場に与える効果は瞬間芸の世界でありますし、一旦付利金利を下げたら当然ながら市場が「次は幾ら」と催促するでしょうし、他市場の目からしたら「何で(マイナスはともかくとして)ゼロにしないんでしょう小出しにも程がありますねえ」でおしマイケルだと思うのですよ。

先ほども申し上げましたように、市場価格の方がヒャッハー状態になっているのでそれに釣られているというのと、ベースレートが変わるというのは債券市場的には大事件になるというのもあって、付利をいじる件って他市場よりも債券市場が妙に盛り上がっている観があるのですけれども、それこそ金利プロパー的なしょぼい発想ではないかとまあ斯様に思うのでございます。


んでもって付利金利撤廃のデメリットの話は散々申し上げた通りで、そもそもバランスシート政策を実施するという事とリアルゼロ金利の導入というのは実務上矛盾する話であり、フィージビリティーが無い(のでバランスシート政策を放棄または縮小するのであればリアルゼロ金利政策も有り得る)という話で、付利引下げに関してもいったん下げるとゼロにいつなるのという催促相場になるのが自明である以上同じ結果になるでしょと思いますがどうでしょうかねえ。


でね、それに加えて申し上げますと、日銀の今やっている施策って資産買入等基金だけではなくて、成長基盤強化というのも行っているのですが、これらの施策って「付利金利0.10%」の存在を前提にして仕組みを作っている訳でして、そこの所を細々と説明していると話がオワランチ会長になるのでおまいら成長基盤強化貸出の内容を読みなはれという所ですけれども、そもそも鳴り物入りで始めたこの成長基盤強化という「物価安定のもとでの持続的成長へ向けた最近の政策運営」の重要施策の枠組みが崩壊するような施策を何の準備も無しで実施するとかまあ普通に考えて有り得ませんぞなもしという話にもなります。

[外部リンク] What??」な話では無かろうかと思われる次第でありまして、それやる位なら上記の輪番の方が綺麗ですしコストが小さいでしょと思うのでございまして、まあこれは金利市場プロパー的な発想ですよねとか思うのでした。

えーっと、論点ってそんな感じでしたっけ???まあETFとかREITとかの拡大云々とうのもありますけれども、そもそも当該市場が全然期待していないようですし、いずれにせよ量が稼げる話では無いのでおまけであるかも知れませんね程度ですかね。
 


お題「白井審議委員講演から少々あんど付利撤廃に関しての論点少々/市場雑談等の雑談」2/2   2013/01/17(木)08:02:03  
  で、その後がベンダーヘッドラインで出ていた話。

『その一方で、付利撤廃で期待される効果もあるようです。例えば、国庫短期証券やそのほかの短期金利が低下しますので、米国など他国との金利差をもたらすことで為替相場を円安方向に後押しする効果が期待されます。』

『この他、付利撤廃がもたらす影響が定かではないのが、金融機関の貸出行動への影響です。一般論として、付利金利を撤廃すれば金利の付かない当座預金に預けておくよりも民間貸出を増やすインセンティブが高まるという見方がある一方で、付利収入を失うこと等により金融機関の収益が低下すると信用リスクのある民間貸出を伸ばすインセンティブがむしろ阻害される可能性も指摘されています。』

付利の話とちょっとだけ違うので白井さんはここでは触れていないようですが、先般ご紹介したBOEの11月(だったと思います、ちなみに12月議事要旨はとっくの昔に読んでいるのにネタにしていませんすいませんすいません)議事要旨で政策金利の引き下げのデメリットとして後者の論点を指摘している向きがございましたぞな。

『いずれにしましても付利金利の長所と短所について、その撤廃の有無が経済・物価にどのように寄与するのかを含めて理解と議論を深めていく必要があるように思います。』

という結論でして、どう見てもこれを読んで次回会合で付利下げヒャッハーとか早期付利下げヒャッハーとか言い出すのは筋違いにも程があります本当にありがとうございましたという話ではございますな。

更にこの次に米国の例がございまして。

『海外では我が国と同じようなアプローチを、米国連邦準備制度(FRB)が採用しています。FRB は政策金利(フェデラルファンドレート)の誘導目標を0〜0.25%に設定しながら、付利金利を0.25%に維持しています。おそらく、銀行間市場の機能を維持するという狙いがあると思われます。一方、欧州中央銀行(ECB)では2012 年7 月に政策金利(主要リファイナンスオペレーションに適用される固定金利)を1%から0.75%に引き下げた際に、預金ファシリティの適用金利を0.25%からゼロ%へと引き下げています。ゼロ%に設定した理由は、ユーロ圏では銀行間市場が欧州債務問題の深刻化とともに分断されてほとんど機能しておらず、中央銀行からの借入れに依存する金融機関が多いという実態を踏まえて、銀行間市場の機能を阻害する問題が限定的と判断されたのではないかと考えられます。』

という所なのでして、ヘッドライン詐欺には十分注意しましょうというお話でした。


・念の為もう一つの論点を補足しておきますよ

でですね、更にあたくしなりに付け加えさせて頂きますと、先ほど引用した部分にもありましたように、付利下げ論議の中で良く言われる論点として「付利金利を撤廃すれば金利の付かない当座預金に預けておくよりも民間貸出を増やすインセンティブが高まるという見方」というのがあるのですが、そもそも現在日本や米国、英国の実施しているバランスシート政策というのはバランスシートの構成に焦点を当てて政策を進めるという論点が強い(一番強いのが米国で、日本、英国の順になっていますぞな)訳でありまして、つまり「超過準備が多いのがケシカラン」的な発想というのはそもそも現在の包括緩和あるいは米国のQE(とCEのハイブリッド)政策のフレームワークを理解していれば出てこない発想になるんですよね。

即ち、「超過準備が減るようなインセンティブを金融機関に与える」という事は中央銀行のバランスシートを縮小せしめることになる訳でして、中央銀行のバランスシートの資産サイドを縮小させるような政策を実施するというのは(出口政策を実施するなら別ですが)本質的に従来の政策フレームワークの全面的な見直しに繋がるという事になるのでして、そう簡単に付利下げ撤廃という話って「バランスシート政策」を前面に打ち出している時にはできない筈なんですよ。

では何でECBが預金ファシリティー金利をゼロに下げて平然としているかという話ですが、そもそもECBは量的緩和政策を実施しておりませんで、実施しているメインの政策になるフルアロットメント方式のLTROおよびMROとOMT(国債買入は抜かずの宝刀状態ですけれども)は前者はバランスシート拡大を企図している訳では無い流動性対策であり、OMTに関しては国債買入実施した場合に出た流動性は吸収するという事を明言している(OMTの導入を公表した時の声明文や会見での説明をご確認ください)のでありまして、そもそもECBの非伝統的政策は量的緩和政策の観点からのバランスシート政策では無くて、いわゆる信用緩和政策に特化している(ので先日ネタにしたように預金ファシリティが減った事をドラギ総裁が「金融市場の改善の傍証」として提示している訳です)ので平然としていられる、という事になりますぞなもしという所です。

その辺を全然斟酌しないでデンマークの預金ファシリティーガ〜とかECBはゼロ金利だから〜とかゆー観点で付利金利の話をするのは誠に遺憾に存じます議論という事ですな。

念の為バランスシート政策に関する白井さんの講演での説明部分を引用しておきますね。

『第二に、CME 政策は日本銀行のバランスシートの「資産側」に注目し、同基金残高の「量」そのものよりも長めの金利やリスクプレミアムの引き下げ効果を重視しています。これに対して、QE 政策はバランスシートの「負債側」にある日本銀行当座預金残高に注目し、しかもその残高の「量」を増やしていくことを金融市場調節方針の柱として重視しているという違いがあります。つまり、CME 政策では、金融緩和によって長めの金利やリスクプレミアムの下げ余地があるのかどうかが重要です。したがいまして、当座預金の大きさはもはや達成すべき「目標」ではなく、金融緩和措置の実施によって「内生的に」決まると考えられています。』

でまあ付利金利撤廃ってそう考えると無い議論ですよねという事になる(現在の政策フレームワークがどう見ても機能しないし効果も無いという事になったら話は別でしょうが)のですが、名目ゼロ金利制約が近い状況下での付利金利の引き下げというのはテクニカルにありそうに見えるからそういう話をする何とかストの方とかも散見されるのですが、実際問題として非伝統的政策を実施するような名目ゼロ金利制約下においては、この金利の引き下げは市場に対して更なる引き下げから金利ゼロ化に対する思惑を強めるだけであって、結局金利のゼロ化に追い込まれるだけなので引き下げという選択肢というのは机の上での話としてしか存在しないでしょとまあそう思いますけどねあたしゃ(詳しくは明日にでもプレビュー雑談を再度纏めますわ)。

ということで他にも読むと色々と興味深いので皆様におかれましては一読推奨、と申しますか、昨日はヘッドライン見て「何と!」と思って講演テキストに当たった方も多いかと存じますけれども(^^)。


○市場雑談というかメモ

・3か月固定金利オペも札割れとな

昨日のオペ
[外部リンク] 1,000 2013年1月22日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月18日 2013年4月23日

オペ結果
[外部リンク] 6,470 6,470
社債等買入(資産買入等基金) 2,019 1,000 0.151 0.177 59.3

・・・・・・・・・麿トレード(違)期間内でもオペ札割れと誠に遺憾な結果でございますなあ(棒読み)。そらまあターム物の国債金利が下がっているんだからしょうがないけど。


・まさに朝三暮四(^^)

昨日の債券市場ですけれども、まあその前日から10年が強くなってきたとゆーお話をしておりましたが、昨日はいきなり寄りから超長期2毛強(だったかな?)テイクンとか何やってますねんという相場展開で華麗にブルフラットの巻。

まあ何ですな、それだけが原因では無いとは思うのですけれども、一昨日から昨日に掛けての変化と言いますと勿論株為替というのはございますが、補正に伴う国債発行スケジュールの変更が示されたとゆーのがございまして、従来より30年国債中心に超長期ゾーンの増発が懸念されるので30年って買いにくいですよねとか何とか言うて特に30年が虐待されていたのですな。

んでもって一昨日の夜の時点で懸念されていた30年国債の早期増発が無いというのがきちんと判ったという事になるのですが、増発そのものは市場の事前見込み通りだった筈ですし、大体からして補正後の今年度の増発は見送られているけれども後年度は増発するのが見込まれている訳でして、2月からの増発と4月からの増発と30年というマチュリティーの投資を行う際にその2か月のどこがどう違うのかと小一時間問い詰めたいという所でございまして、「増発がとりあえず2か月先送りになった」でいきなりのブルフラットとか笑ってしまった方も多いかと存じます。

勿論これは引き金に過ぎなくて、まあ買われる時には他の理由が色々とあるのでしょうけれども、タイミングがタイミングだっただけにまさに故事成語の「朝三暮四」を思い出してしまい、債券市場の投資家諸兄は狙公の飼ってるエテ公並みかと思ってしまったのはあたくしだけですかそうですかいやまあそんな事思うのってただのブーメランなのですけどね、ウッキー!


○為替に関する発言に悪態を書こうと思ったら時間ががががが

なので諦めて発言のURLだけ貼っておく。

[外部リンク] 01月 16日 11:07 JST

・・・・・・・・・・・・・・・・orz

もうアイヤーとしか申し上げようがございませんが、90円にも逝って無いのに日和るとか全くもって意味がワカランチ会長でして、為替ルート使わないとデフレ脱却ってそう簡単に出来ないでしょとか思うのに折角のいい流れを止めてどうするのやら。大体からして(引用しないけど)昨日は地方公務員の給与削減の話とか、そもそも名目所得が上がらない中でデフレ脱却とか出来るかよヴォケというのも出ていましたし、どこがどう「2%の物価目標を共有して」なのかと問い詰めたい、思いっきり問い詰めたい、小一時間問い詰めたい。


[外部リンク] 「過度な円高が是正されている段階」というのが政府の見解=為替で菅官房長官
2013年 01月 16日 17:01 JST

『[東京 16日 ロイター] 菅義偉官房長官は16日午後の記者会見で、甘利明経済再生担当相や石破茂自民党幹事長から円安を容認しないような発言が出ているが、安倍政権として意図的にしているのかとの質問に、「意図的では全くない」と否定。「過度な円高が是正されている段階」というのが政府の見解だと述べた。』(上記URLより、以下同様)

ということで火消しをしようとしていますが・・・・・・・・・

『円安のデメリットに触れたこれらの発言について、菅官房長官は「石破幹事長の発言を見たが、普通のことを言っているのを(市場が)過度に反応し過ぎではないか。業種によっていろんな反応が出るのは当然だろう」とした上で、「政府の見解としては、過度な円高が是正されている段階、ということだ」と述べた。』

>普通のことを言っているのを(市場が)過度に反応し過ぎではないか
>普通のことを言っているのを(市場が)過度に反応し過ぎではないか
>普通のことを言っているのを(市場が)過度に反応し過ぎではないか
>普通のことを言っているのを(市場が)過度に反応し過ぎではないか
>普通のことを言っているのを(市場が)過度に反応し過ぎではないか

いやはや今まで市場を散々煽ってその結果を政策の成果だの何だのドヤ顔で仰せだったのに今度は市場の反応に文句垂れるとかもう何だかねえという所でありまして、大変に香ばしい展開になっておりましてさあ盛り上がって参りましたという所ですか。

・・・・・・・などと申しておりますが、本気でデフレ脱却する気があるならもっと円安に振らないといかんでしょうし、まあさっき引用しませんでしたけど、白井さんの講演の中でリーマンショック以降の円高について「他国からの安全資産の受け皿」という表現で婉曲(でもない感じだが)に円高はおまいらのせいじゃヴォケという話をしているように、んなもん100円割れの円高水準なんぞ他国の苦労の引受状態だったんだから堂々と是正させろと言うべきでしょと思うのですけど何で90円如きで円安がどうのこうのの発言になるんでしょうねえ。

ということで、先日安倍ちゃん向けに平野耕太さんの漫画「ヘルシング」の一節を引用させて頂いた訳ですが、折角ですので再掲させていただきます(なお、漫画につき句読点がございませんので引用者が趣旨を損なわないような積りで句読点を補記しております)。「最後の大隊」少佐がリップバーン中尉に向けたセリフから。

少佐:「魔弾の射手」の終幕(ラスト)を知っているかね中尉、歌劇の最後、狩りの魔王ザミエルをもて遊んだカスパールは、ザミエルによって地獄へと連れ去られ、その骸(むくろ)は谷底へと投げ捨てられる。亡霊を装いてたわむれなば、汝(なんじ)・亡霊となるべし。中尉、心せよ、君の前にも魔王(ザミエル)が現れよう
(少年画報社YOUNG KING COMICS刊:平野耕太「ヘルシング」第5巻第5話「DА83ページより)
 


お題「白井審議委員講演から少々あんど付利撤廃に関しての論点少々/市場雑談等の雑談」1/2   2013/01/17(木)08:01:36  
  新年早々どうも色々とネ申々の理力が働いているのではないかと思う今日この頃ではございましてですなあ・・・・・・・・(^^)

ムーシャ先生
[外部リンク] (88号) This time is different、今回は本物か !! 〜絶滅危惧種、日本株投資家の復活〜
2013年1月1日 (87号) 安倍政権誕生と東アジア地政学の展開、緒に立つ日本復活

ということで先生ご機嫌で強気レポートを出すのですが、レポート出す→その日は株が上がるのに翌日から株下げというちょっとお洒落な展開が2回連続で起きているとか中々おそロシアではあるのですが、前回は下げが2日で終わって戻りまして、さて今回もその程度で済んでくれるでしょうか(ニヤニヤ)。

北ハマー先生からはこのようなご指摘が。
[外部リンク]
『日銀総裁人事について、 経団連会長が容認するしない 発言はないのじゃないか。 日銀は
経団連のためにあるんじゃない。 nikkei.com/article/DGXNAS…14:59 1月15日(火)』(上記URLより)

・・・・・・・・何という正論。これは曲げないで欲しいですな(^^)。

などというどうでも良い与太話は兎も角と致しましてネタの先入先出モードで白井審議委員講演ネタ。


○白井審議委員講演:付利下げ検討ヘッドラインはどう見てもベンダーのヘッドライン詐欺です本当にカムサハムニダ

副題がなげえよという事ですが、どうもベンダーのヘッドライン詐欺というか煽りが酷いのでおもわずこっちも小見出しに書いてみた訳ですが(--)。

[外部リンク] Monetary Policy in a Challenging Environment

Speeches at the Bank of Italy and the Eurasia Business and Economics Society Conference Held in Rome (January 11th-12th)

なお、七面倒臭いので英文原文では無く邦訳の方から引用することを予めお断り致します(汗)。


・内容は非伝統的金融政策の論点整理

でまあ冒頭の所から引用。

『まず、本日のプレゼンテーションの流れについて簡単にご説明致します。本日の話題の中心は、日本銀行がバブル崩壊後の1991 年に最初に政策金利を引き下げて以来、およそ20 年にわたって実施している金融緩和政策についてご紹介することにあります。時間の制約もございますので、そのなかでも2つのタイプの「非伝統的な」金融政策について焦点をあてていきたいと思っています。』

キタコレ(・∀・)

『まずは、第1 期の金融緩和の枠組み、すなわち2001 年から2006 年にかけて実施したいわゆる「量的緩和(Quantitative Easing )」政策についてお話いたします。そのうえで、第2 期の金融緩和の枠組み、すなわち、2010 年から現在にかけて実施している、いわゆる「包括的金融緩和(Comprehensive MonetaryEasing )」政策についてご説明いたします。』

包括緩和の事をComprehensive Easingというのは認識していたけどCMEというとシカゴ商品取引市場を最初に思い出すので何だか違和感があるのですががが(--)。

『そして、最後に、構造的問題とそれがマクロ経済に及ぼしている影響についてお話し、こうしたきわめてチャレンジングな経済環境のもとで日本銀行なりに取り組んでいる施策についてご紹介していきたいと思っています。』

とまあ最後のパートは人口動態の問題などの日本経済に対する影響という話になっています。

んでもってこちらの講演なのですが非伝統的金融政策に関する論点整理となっておりまして、非常に丁寧かつ手際よく内容が纏まっておりますし、読んでいてまあそんなに違和感が起きるような内容(つまり効果などに関するおまえそれは俺様評価にも程があるだろというFEDのペーパーなどで良くあるパターンは特段見受けられないという事であります)でして、まあ英文の方を読むのも何ですので日本語の方を一読されることを推奨致します。

でまあ他にネタが無いのであればこの講演を細々と題材にしたい所なのですが、ご案内の通りの市場状況でございますので、そっちの備忘録もなどと思いますと本日は遺憾ながら甚だ簡単に参りたいと存じますm(__)m


・QE政策の効果に関する部分から

『(3)量的緩和政策は効果的だったのか?』というお題の部分から引用。

『実証的には、QE 政策の効果とそのトランスミッション・メカニズム(政策効果の実体経済や金融資本市場への波及経路)は、図表7 で概念化していますように、(1)第一段階として金融緩和から金融資本市場への波及経路、(2)第二段階として第一段階から実体経済や物価への影響に分けて見ることができます。』

まあ今の包括緩和でもこの観点は同じですけど。

『鵜飼(2006)論文では、特に第一段階に関連する量的緩和政策の既存の実証文献をまとめて、先ほどもご説明いたしましたQE 政策の3つの柱である(a)当座預金残高を増やすことでバランスシートを拡大することがもたらす効果、(b)時間軸政策が短期金利の将来経路に及ぼす効果、(c)長期国債の買入れによる日本銀行のバランスシートの構成変化がもたらす効果に分けて分析しています(前掲図表4)。このうち、(a)と(c)はポートフォリオ・リバランス効果とシグナリング効果を通じて、(b)はシグナリング効果を通じて金融資本市場に働きかけることが想定されています。』

でまあ講演の後半パートになる包括緩和あるいはそれに関連して触れられているFEDのバランスシート政策(LSAP)についてで論点として指摘もされているのですが、実際問題としては2001年からの量的緩和政策においてはバランスシートの構成を意図的に変化させる方向でのポートフォリオリバランスはあまり謳っていなかった(バランスシートのサイズを拡大することと金利の名目ゼロ化によるポートフォリオリバランスの話は導入当時から行っている)のですな。

『実証分析結果では、QE 政策の効果は、主として時間軸政策を通じて、イールドカーブを下方に押し下げること(すなわちシグナリング効果)を通じて確認できることが明らかにされています。(a)と(c)によるポートフォリオ・リバランス効果については効果があるという研究とほとんど確認できないという研究の両方があり、明確な結論は出ていません。』

ふむ。

『ただし、長期国債の買い入れについては、リスクプレミアムの引き下げにはほとんど影響がないとの結果が出ている一方、株価については、量的緩和が資本流出を促しその資金を海外のヘッジファンド等が活用して日本株に再投資することで株価の上昇に寄与したとの分析が見られます。』

『QE 政策の効果の第二段階については、それがマクロ経済状況に及ぼす影響を分析した研究は少ないようです。このうち、日本銀行のバランスシートの拡大が総需要や物価に及ぼした効果は限定的とする研究がある一方、QE 政策が生産に対して統計的に有意な影響を及ぼしたものの、コアCPI に対してはほとんど影響がないとする研究が見られます。』

ほほう。

『QE 政策の総合的評価については、2006 年に、当時の福井俊彦総裁の講演のなかで触れられています。すなわち、第一に、潤沢に流動性を供給することで金融システムの安定化に寄与しており、特に金融システムの安定性に対して根強い懸念があったときに大きな効果があったことです。潤沢な流動性供給は、増大する金融機関の流動性需要を充たし、それにより1990 年代後半の金融危機の際に見られた大規模な信用収縮の再来を回避できました。第二に、QE 政策を継続する「約束」をすることで、日本企業の回復を下支えする極めて緩和的な金融環境を形成したことです。特に、銀行の貸出金利や社債の発行金利は、イールドカーブがフラット化し、リスクプレミアムも緩やかに低下しました。』

『その一方で、日本銀行は、これまで、QE 政策の副作用として、金利がゼロ%まで低下したことで裁定の機会が失われたことや、市場からの資金調達の必要性がなくなったことで銀行間市場が縮小した点を指摘しています。また、金融機関のクレジットラインが縮小し、金融機関の内部で資金部門の人員削減やシステム投資が抑制され、取引基盤が弱まったとの指摘も聞かれています。』

まあそうですな。

『そうした点に加えて、より厳しい事実は、これだけの金融緩和策を実施しても、銀行の融資活動が活発にならなかったことです(図表8)。』

キタコレ。

『この原因は、大量な不良債権を抱える金融機関のバランスシートの悪化に対処するための政策対応が遅れたことにありますが、部分的には、多くの人々が不動産価格や株価がいずれは戻ってくるであろうと期待したことで、金融危機の可能性や景気後退の可能性を認めなかったことに求められます。実際、後に、多くの専門家が公的資金を金融機関に供給する必要があるという点で合意したあとでさえも、公的資金の注入は国民の反発に遭いました(白川 2012)。同時に、企業もバランスシート問題と3つの過剰(雇用、設備投資、債務)を抱えていたことで、投資等の総需要への下押し圧力は大きかったわけです。ただし、こうした状況下にあっても、日本銀行が供給する流動性が銀行の融資活動に及ぼす効果は、小さいながらも統計的にはプラスの効果があったとする研究も見られます(Bowman et al. 2011)。』

とまあ現在の欧米における金融政策の論点も踏まえながらの説明になっていて中々興味深い話が展開されているのですが引用しだすとキリが無いので金融政策の論点部分は皆さん読んでちょ。


・付利引下げ云々の所はどう見てもベンダーのヘッドラインがミスリード

でまあ白井審議委員講演という事でベンダーがヘッドラインを打っていたのですが、あたくしが確認した範囲内ですとB社とR社のヘッドラインはこの講演の中での付利下げのメリットとしてその可能性を指摘している「短期市場金利の引き下げによる円安効果」という部分ばかりを全力で引用しておりまして、おまいら講演テキスト全文を真面目に読めやこのヴォケとしか申し上げようが無い訳ですよ。

つまりですね、市場の短期ゾーンの国債金利がご案内のように低下しているという現状がありまして、まあ単に自己実現的な金利低下から付利下げへの警戒が高まってフィードバックループ状態というかバンドワゴン効果状態になっているというのが足元での現状なのですが、ベンダー各位におかれましては市場がそういう風に動き出すと「市場が何々を織り込みに行ってるぜヒャッハー」と頭の中がお祭りモードになってそちらの方向にバイアスが掛かったヘッドラインを打ちたがり、それが更にバンドワゴン状態になるとゆー誠にうんことしか申し上げようのないフィードバックループを生む傾向にあるというのは毎度の仕様ではあるのですがまたかよとうんざりする所。

ということで付利云々の部分を全部引用しちゃるからよく目ん玉開けて読めやベンダー各位という所でございますけれども、本文12ページあたり(小見出し『(3)量的緩和(QE)と包括的金融緩和(CME)はどのように違うのか?』の途中から、PDFファイルで13ページです)からになります。

『第三に、CME 政策では、政策金利の誘導目標として0〜0.1%程度を維持する一方で、補完当座預金制度(2008 年10 月導入)の下で適用金利(付利金利)0.1%が適用されています。』

ということで説明開始。

『これに対してQE 政策では短期金利はゼロ%に達していたなかで補完当座預金制度は導入されていませんでした。当座預金の超過準備に対して0.1%を支払っている理由はいくつかあります。』

『ひとつには、先ほどQE 政策の評価のところでも指摘いたしましたが、(付利がないと)銀行間市場が縮小してしまい金融機関がいざ必要なときに市場から即座に資金調達することが難しくなる可能性にあります。』

『また、これに関連していますが、付利金利があると銀行間市場の金利に下限が生まれますので、その分だけ市場金利の変動は小さくなると考えられます。これにより、日本銀行は市場金利を大きく変動させることなく銀行間市場に十分な流動性を円滑に供給できるという利点があります。』

『さらに、将来の話になりますが、学術的には、景気回復局面で中央銀行が過度なインフレを引き起こすことなく、金融政策の正常化に向けて円滑に移行できる利点が指摘されています(Svensson 2012)。付利金利があらかじめ維持されていれば、たとえ当座預金に多額の超過準備が残されていたとしても、(市場金利の下限を形成する)付利金利を引き上げることで市場金利も引き上げることができると考えられるからです。』
 


お題「織り込み済みだが追加緩和報道/さくらレポート/オペ雑談と市場備忘録/その他悪態(その他が長いのだが)」2/2   2013/01/16(水)08:04:38  
  ○オペとか市場とか雑談と備忘録

・麿トレードキタコレ(違)

昨日のオペオファー
[外部リンク] 2013年1月17日 2013年1月25日 0.650
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月17日 2013年4月19日

ということでドルオペの方はともかくとして、昨日は基金固定金利オペのオファーが従来の6カ月物から3カ月物になりましてですなあ・・・・・・・・

オペ結果
[外部リンク] 1 1
共通担保資金供給(資産買入等基金)(1月17日スタート分) 10,380 8,011 77.2

キタコレ(・∀・)!!

ご覧の通り、昨日の固定金利オペはエンドが4月19日となっておりまして、麿総裁様の任期が4月8日でして、4月の金融政策決定会合は3日&4日と26日となっておりますので、こちらのオペは麿総裁の任期切れ以降最初に来る金融政策決定会合よりも前にエンドが来るという事になっております。

となりますと、まあ付利下げ(ちなみにプレビュー雑談でまとめますけど付利下げというのは基本的にまあ無い選択肢だと思ってますけどあたしゃ)やら撤廃やらのリスクというのを考えますとそらまあこちらの方が札を入れやすいという話になりますし、足元は長いオペに皆さん入れないのでオペ残減ってますし、年初からの短国入札も続いて足元ショートファンディング気味になっているのでニーズそのものはあったので、今回は入れやすいオペでしたね、という所でしょう。

なので麿トレードとか言うと話としては面白いのですが、まあ別に「市場は白川総裁の任期中の付利下げは無いがその後の付利下げがあるとみている」とかいうような大層な物では無いというお話だと思いますけどね。



・10年ゾーンキタコレ

一応相場備忘メモ。

えーっと、昨日の債券市場ですが、金曜はご案内のように5年とか中期や2年など短期がウヒョーとなって5年とか金曜は一時0.15%(昨日3毛強とか書いたけど4毛強ですな)とかやらかすという大変に素敵な展開で一方の超長期はあばばばばーとなっておりましたが、昨日の債券市場様におかれましては朝は先物走っていましたけど時間の経過と共に10年がドンドン強含みモードになって参りまして、引けに掛けて先物が引けピンの大陽線引いたから緩和されましたが、途中どう見ても7-10がブルフラットしているという展開になっておりましたぞなもし。

いやなんか金曜からの上げって先物もそうなのですがキャッシュの踏みという風情も感じられる次第で誠にアレなものを感じる相場様でございますが、追加緩和に関する話とかで為替と株が安倍トレードヒャッハーという中で、その為替や株だけ見つつ補正に絡む国債増発とかもあるしという事で買わないでいた方とかの買いですかそうですかという気はするのだが人様の懐事情はワカランチ会長なのでまあそうあたくしが思っただけという事で。

しかし追加緩和だのの話って別に今急に浮上したネタでも無いですけど、金曜のオペ結果によって債券市場が急に自己実現的に盛り上がって参りました状態というのは何とも不思議というか面白いというかな現象なので備忘しておきますぞな。


・甘利さん発言ェ・・・・・・・・

これもメモ。

[外部リンク] 01月 15日 16:11 JST

ちょっと時間がアレなので見出しが違いますけど。

『<12:19> ドル88.62円に急落、経済再生相の発言で1円超の下げ

 ドル/円が急落。88.62円まで下げ、この日午前10時過ぎに付けた高値89.63円から1円超の下げ幅を記録した。甘利経済再生相が、過度な円安は輸入物価にはね返り、国民生活にマイナスの影響もある、と発言したことで、円の急速な買い戻しにつながった。ユーロ/円も118.59円まで急落。午前10時55分ごろに付けた119.98円から1%超の下落となっている。』(上記URLより)

ということでアチャーなのでありますが、この趣旨の発言自体は14日だかのテレビ番組でも甘利さんがしていたのでロングの手じまいネタに使われただけなのかもしれませんなと思いつつも、2%の物価上昇目標を早期に達成するという趣旨から言ったらあーた90円だの100円だのというしょぼい話じゃなくて少なくとも直近CPIが瞬間風速的に上昇した時の120円台とか、もっともっと円安進行させないとダメでしょと思うのでございまして、何という発言とゆー所ではございましたのでメモメモ。



○謎の有識者会議で結局どっちの話をしていたのか良くワカランチ会長ですが

まあこの関連ネタばかり書いても生産性が無いでしょとか言われるとそれまでなのですけれども、一応つくべき悪態はついておかないといかんでしょうからという事で。


昨日は謎の有識者会議が挙行されたようでして・・・・・

[外部リンク]
2013/1/15 14:27 。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

『安倍晋三首相は15日昼、首相官邸で内閣官房参与の浜田宏一米エール大名誉教授や竹森俊平慶大教授らと日銀の金融政策を協議した。会合には菅義偉官房長官のほか、麻生太郎副総理・財務・金融相、甘利明経済財政・再生相といった経済閣僚も加わった。終了後記者会見した加藤勝信官房副長官は「具体的な人事の話はもともと議論の対象になっていないし、発言は一切なかった」と明らかにした。人事について「資質うんぬんの話はまったくない」と述べた。』(上記URLより)

という報道になっていて、ブルームバーグとかもこんな感じのヘッドラインを出していたのですが、昨日は共同通信だけ何か一人我が道を行く状態で「日銀総裁人事を検討する有識者会議が実施された」とか「動き出した次期総裁人事」みたいなヘッドラインをバンバン流すので、政府のスポークスマンが否定しているのをこれまた何で総裁人事の話にこだわるかねとか思ったのですが、まあ元々安倍さんが公共放送の番組でそういう趣旨の会合だという話をしていたそうですな。

[外部リンク] 19:26 【共同通信】

『安倍晋三首相は13日、出演したNHK番組で、日銀の次期総裁人事について有識者らの意見を聞く会議を15日に開くことを明らかにした。現在の白川方明総裁は4月8日に任期が切れる。安倍首相自らが主導して後任選びを本格化させる。』(上記URLより)

・・・・・・・・・ということでなんのこっちゃというか、そもそも安倍さんはこの前の決定会合での話とかもそうなのですが、何でそう重要案件に関して軽くホイホイと喋ってしまうのやらと思うのですがそれは兎も角として。

最初に引用した日経クイックニュースによりますと「内閣官房参与の浜田宏一米エール大名誉教授」様がご臨席遊ばされたとの事でございまして、まあ連日しつこく引用しておりますが、浜田大先生におかれましてはほんの1か月ほど前に・・・・・・・・・

[外部リンク] 2012/12/05 09:08 JST

『12月5日(ブルームバーグ):自民党の安倍晋三総裁のブレーンの1人である米エール大学名誉教授の浜田宏一氏(76)は4日、ブルームバーグ・ニュースの電話インタビューで、来年4月に任期満了を迎える日本銀行の白川方明総裁の後任が今以上の金融緩和を行えば、数カ月以内でデフレ脱却を実現できるとの見方を示した。浜田氏は日銀が2、3%のインフレ目標を設定すべきだとし、目標達成まで金融緩和の手綱を緩めるべきではないと主張。さらに、16日の衆院選で自民党が勝利し、より金融緩和に積極的な人物が日銀総裁に選ばれた場合、同目標の達成は困難ではないと述べた。』(上記URLより)

とまあこのように「今以上の金融緩和」とやらを実施することによって、数か月以内のデフレ脱却が可能であり、しかも「2、3%のインフレ目標を設定」して「より金融緩和に積極的」になれば「同目標の達成は困難ではない」とまで大口をお叩きになっておられる訳でございまして、そのような素晴らしい金融政策の具体案をお持ちの方が今まさにそこにおいでであるという事は、次期日銀総裁候補としてふさわしい人物は浜田宏一大先生しかいらっしゃらないと存じますがどうなんでしょうかねえ(棒読み)。

まさか「より金融緩和に積極的」になれば達成できるがその具体案は日銀の中の人間が考えろなどという意味不明の事はないですよね浜田大先生様と思うのでございまして、これだけ散々大口叩いて時の宰相に吹いている訳でございますからして、その具体的な方法も持っておられるのは常識的に考えて当然である、としかそのような即効で成果をあげるような具体案が思い浮かばない浅学菲才の不肖このあたくしなんぞは思うのでございます。

いやね、お勉強の出来の程度が極めてアレな学校に行って「この生徒たちがちゃんと勉強すれば半年で東大京大どこでも合格できるのにその指導が出来ない教員は無能である」とか大口叩いて「じゃあ具体的にどのような勉強方法をすればよいのでしょうかああそれ以前に生徒たちをどうやって勉強するように仕向けるんですか具体的に教えてください」と突っ込まれたらいきなり逃げ出すといったような例えを物は試しにしてみましたが、当然ながら世界的権威であらされるところの浜田大先生様におかれましてはそのような事も無いと存じますので、是非とも日銀総裁になっていただきまして大先生様のお考えになられる適切な金融政策を実行して頂きまして早急にデフレ脱却を図って頂きたいものだと存じます。

まあ勿論あれだけ大口叩いて白川総裁に不合格の採点までされた事でもありますので、大口の通りの成果、まあ4月に就任するのですから今年の末にはCPIが1%程度までの上昇というのは当然達成頂けるものであると確信する次第でございます。


更に付け加えますと・・・・・・

[外部リンク]
 


お題「織り込み済みだが追加緩和報道/さくらレポート/オペ雑談と市場備忘録/その他悪態(その他が長いのだが)」1/2   2013/01/16(水)08:04:00  
  最近ネタが無暗矢鱈と投下される訳ですが、さてその中で後日の事を考えて備忘録(一応この駄文は俺様備忘録という建付けですので念のため)として何を残すべきかというのがアレでして、皆様も相場記録とか残していて「何でこんなしょうも無いのを残していて肝心なのが無いのよムキーッ」と後日大後悔時代になる事があろうかと存じますがこのワタクシも同様にorzでございますなマッタクモウ。

○追加緩和のニュースキター(・∀・)と申しましてもまあ織り込み済み

公共放送ニュースのサイトに朝5時過ぎに投入されたネタでありますが。

[外部リンク] 追加の金融緩和策を検討
1月16日 5時11分

『日銀は、来週開く金融政策決定会合で、デフレ脱却に向け政府と取り交わす文書に2%の物価上昇率の目標を盛り込むとともに、景気の回復を後押しするため、追加の金融緩和策を検討することになりました。』(上記URLより)

という事ですが、まあ先週プレビュー雑談申し上げましたように今回のMPMで何かの「紙」が出て物価安定の目途の書き換えがあって、それに合わせて何らかの追加緩和措置が出る、という所まではダンディール扱いになっている訳で、まあ見事に今回のさくらレポートも(後で軽くネタにしますように)現状判断下方修正という事になっておりますので、追加緩和に向けた地均しキタコレという事で。

んでもって更に投入されたネタはこちらですが。

[外部リンク] 政策会合に出席へ
1月16日 5時35分

『政府と日銀の連携強化を巡って甘利経済再生担当大臣は、今月21日からの日銀の金融政策決定会合にみずから出席し、政府として経済成長の実現に総力をあげる方針を伝える一方で、大胆な金融緩和に取り組むよう、日銀に要請する意向を固めました。』(上記URLより、以下同じ)

まあ従来だと経済財政担当大臣という所でしょうが、経済財政諮問会議などを主管するのが甘利再生担当大臣になりますのでまあこれ自体は特段異例という話でも無いでしょう。

『政府と日銀は、連携強化に向けて今後の金融政策について文書を取り交わすことにしており、安倍総理大臣が15日、関係閣僚や金融の専門家らと意見を交わすなど、調整が進められています。そして、これまでの調整の結果、文書にはデフレからの脱却に向けて金融政策の目安となる物価上昇率の目標について、2%が明確に盛り込まれる方向となりました。また、日銀の独立性に配慮するため、文書は政策協定など拘束力のあるものにはせず、「共同文書」や「共同声明」などとする方向で検討が進められています。』

とのことですが、既に現在の物価安定の目途は「2%」を盛り込んでおりまして、2%が明確に盛り込まれる方向とか言われましてもナンジャソラという所ではありますし、大体からして大胆な金融緩和という話で言えば他の買っていないREITだのETFだのまで購入しているという大変にアレな中ですし、FEDなんぞは資産買入に関して見直しがどうのこうのという話が出て、ECBでは(昨日ネタにしましたように)「超過準備の水準がシュリンクしていますよ!!」とドヤ顔(会見のTranscriptで当該部分に!マークが入っているのがワロタ訳で)でドラギ総裁がお話をするという中でありまして、別にやっていないのかというとやっているでしょと思うのでございます。

などと一応申し上げますが、しかしながら従来の問題はやはり「見せ方」でありまして、何でそう麿におかれましてはハッタリ成分が無いのよと思う次第。そもそも非伝統的政策を何で実施しているかというと名目ゼロ金利制約があるので他に何か方法が無いのかという所から始まっている訳ですからハッタリでも何でも使えるものは使うというのがやはり必要なのではないかと考えますと、ハッタリ成分が無いのはともかくとして、ご丁寧にそのハッタリ成分を潰して回るというのはさすがにどうなのかというのはございます。

とまあ考えると、実は「見せ方の工夫」によって実質的な追加をあまり行わなくても色々な「大胆な金融緩和」は出来るんじゃネーノと思うのでありますがその辺の話はまたMPMプレビュー雑談のアップデートの時にでも。

んでもって結局「紙」は「紙」になりそうなのが残念無念な所で、どうせ出すなら日銀だけああだこうだ言われるのではなく、政治サイドに対して中長期的な財政運営の健全化、即ち日銀にとってみれば金融緩和政策を財政ファイナンスと見なされて誰得インフレの発生するリスクを最小化するとなれば、日銀だって言われっぱなしという事にはならず、まあ手ぶらにはならないと思うのですが、ここの紙にどのような事を政府サイドとしての責務という形で織り込ませるか、というのが日銀の今できる努力の部分でしょうなあとか思うこのあたくしでございましたぞな。

#なお、付け加えますとネットの方には「NEW」としてこれらのネタが投下されましたが、番組の方は雪に注意とか大島渚さんの訃報とかの話がトップから続いておりまして、緩和そのものは織り込み済みですなあという公共放送の認識が示されているというのがこれまたお洒落でございます


○さくらレポート関連

さくらレポートキタコレ。
[外部リンク] What?」で片付けられてしまうという極めて残念な事になり兼ねませんので、そこは注意した方が良いのではないかと思うのですよ。

つまりですね、昨年2月の「物価安定の目途」の導入とセットでやった緩和がその後の麿の麿節によって結局「従来の延長線上」と見られるようになってしまい、2%という数字も入っているし、やっている施策も大概に「大胆な緩和」なのにそういう風に見られない、という盛大な無駄打ち状態とまで言うと麿には酷かも知れんけど、まー結果として今起きてる現象から逆算すればそういう事ですよね、という話になる訳で、今回がある意味最後のチャンスだと思いますので、今回はあまりそういう従来の延長線上的な見せ方をして欲しくないと思うのでありますが麿先生如何でしょうか????

#何か金融決定会合プレビューネタがあちこちの所でばらばらに書いているという感じなので今週中にはまとめておきたいですな^^;


・話は戻って地域の視点のお題も雇用所得状況

でまあ話は戻りまして雇用所得状況の所が改善一服でアチャーなのですが、今回の『II. 地域の視点』のお題も『各地域における最近の雇用・賃金の動向』となっております。

『最近の雇用・賃金の動向をみると、全体として厳しい状況が続いており、労働需給面におけるこれまでの改善の動きも頭打ちとなっている。地域別にみると、産業構造や外需・内需の動向がもたらす影響の違いなどを反映して、ばらつきがみられている。』(今回の概要より)

ということで以下続きますが俺様備忘録なので引用。

『雇用についてみると、製造業では、外需関連のウェイトの高い業種を中心に弱めの動きとなっている。すなわち、海外経済の減速などによる輸出の減少やエコカー補助金の終了などを背景に生産が減少する中で、非正規社員の雇止めが実施されている。加えて、電気機械などで国内生産体制を見直す動きがみられ、希望退職による正規社員削減の動きも生じている。一方、復興・住宅関連、食料品などの内需関連業種の雇用スタンスは堅調となっている。』

輸出企業中心にアレとな。

『非製造業では、製造業の生産減少の影響を受けている業種も一部にあるが、全体としては堅調な雇用スタンスを維持している。すなわち、建設業や介護事業では復興・住宅関連や介護市場拡大による需要増、小売業・飲食業などでは新規出店により、いずれも採用意欲は強い。こうした業種では、求人を出しても、求職者サイドにおいて、例えば、製造部門から営業や接客などに職種を変えることや業種特有の勤務形態に従うことへの敬遠などもあって、十分な求職者が集まらないといったミスマッチが指摘されている。また、実際に職に就いても、思っていたより就労環境が厳しいとして離職してしまう者も多いとの声も聞かれている。』

一方で非製造業は何気に堅調なのですが、まあこちらでもミスマッチの話をしてますけど、そらまあそういう事になりますがなという所で、やはり職業訓練(でどうにかなる話なのかはよく判らんのだが)などのような政府の施策も必要とかそういう話になるんでしょうかね。

『賃金については、製造業を中心に減産などにより所定外給与が減少しているほか、最近の業績悪化や前年度の厳しい業績を背景に冬季賞与を減らす企業が多くみられる。なお、建設業、飲食業、小売業などの一部では、人員確保を狙って賃金をやや引き上げる動きもみられている。』

こちらも二極化ですが短観とかでも観測される話。でまあ雇用環境に関する正規非正規の比較の話と、労働人口の減少に向けた高齢者や女性の労働力活用という話があるのですがその辺の引用は割愛致しまして結論を。

『各地域では、行政、民間、大学が連携しながら、雇用確保・拡大に向けて、成長期待分野の産業育成、企業誘致、ミスマッチの縮小、若年層の就業促進などに取り組んでおり、今後もこうした雇用促進のための一層の取り組みが期待される。』

ということで、雇用責任ガーとか言っている人たち向けに「いやいやいや雇用責任を日銀だけにおっ被せられされても困りますがな」と言いたいのは判るのですが、残念ながらその声が届きそうもないので折角だから引用してみましたぞな(^^)。

なお、個別事案などに関しては本文の8ページ目(PDFファイルの10ページ目になります)以降に色々と書いてあってこれもまた興味深いのですが引用しているとキリが無いので本文読んでちょという事で(^^)。
 


お題「ウッヒョーな市場雑談/ECBドラギ総裁会見/その他少々」2/2   2013/01/15(火)08:02:25  
  ・金融市場の顕著な改善をアピール&「ECBのバランスシートの大きさはリスク認識の度合いである」

さっきの質疑一発目なのですが、その続きをば。

『Question: My first question is about today’s rate decision. I was wondering whether it was unanimous, and did you discuss cutting rates?(2つ目割愛)』

『Draghi: The decision was unanimous. And I can spend some time explaining why this is so.』

何で全員一致になったのかという説明がおっぱじまるのですよ。

『If you look at the overall landscape - taking a, I would say, medium-term perspective and looking at what has happened over the last six months - you would see a significant improvement in financial market conditions and a broad stabilisation of cyclical indicators.』

>significant improvement in financial market conditions
>significant improvement in financial market conditions
>significant improvement in financial market conditions

で、その例が延々と出てくるのですが。

『Let me go through a list, one by one, of things that are now better than they used to be. Bond yields and countries’ credit default swaps (CDSs) are much lower, significantly lower. Stock market prices have increased and volatility is at a historical low. Redemptions, as I have just said, are much lower than they were in September, down to one-fifth of the volume recorded in September. We are seeing strong capital inflows to the euro area. The deposits in periphery banks have gone up. Target2 balances have gone down.』

まあこれでもかと出るのですが、この次に出てくる実例はとりあえず安倍さんの経済ブレーン(笑)様におかれましてはここの部分についてのご解説をお願いしたいですな。

『The size of the ECB’s balance sheet, which is often considered as a source of risk, is continuing to shrink!』

>The size of the ECB’s balance sheet, which is often considered as a source of risk
>The size of the ECB’s balance sheet, which is often considered as a source of risk
>The size of the ECB’s balance sheet, which is often considered as a source of risk
>The size of the ECB’s balance sheet, which is often considered as a source of risk
>The size of the ECB’s balance sheet, which is often considered as a source of risk

バランスシートの大きさは緩和度合を示すものでああだこうだという話をしている人たちにおかれましてはこのドラギ総裁の発言についてのご解説を頂きたい。

『So, all in all, we have signs that fragmentation is being gradually repaired, but all this has not yet found its way through to the real economy. The real economy continues to be weak, as we had pointed out in our projections of last month.』

ということで、金融市場の顕著な改善が実体経済にまだ好影響を与えるに至っていないという話ですな。

『Even though we have also had improvements, which I forgot to mention, in the current account balances and in all confidence indices, the real economy continues to be suffering from what we had diagnosed in our projections a month ago. There was thus no reason really to change the medium-term outlook for price stability and that is the main explanation of why our discussion was unanimous, why our decision was taken unanimously.』

んな感じで、「実体経済にはまだ届いていないが金融市場などの状況は顕著に改善」という説明が今回やたら目立つのでした。


・労働市場と金融政策という話は(意図しているかどうかは兎も角)日銀への援護射撃にもなりますな

こんな質問があったのですけどね。

『Question: I want to go back to the labour markets. You talked about the decline in fragmentation in financial markets, but the fragmentation in the labour markets seems to be getting even more pronounced, especially in youth unemployment, which is almost 60% in Spain and 8% in Germany. Overall unemployment is over 25% in Spain and a little over 5% in Germany. At what point does this become an issue for monetary policy, and affects the transmission of monetary policy in the same way that the fragmentation of financial markets affects it? And why can’t the ECB maybe think about ways to lower this fragmentation if it gets to such an extreme level that it affects your ability to conduct monetary policy? (2番目の質問割愛)』

この答がクソ長いのですが引用します。

『Draghi: As regards your first question there are several issues with and several angles from which you could look at unemployment, but just keep in mind that our mandate is not full employment, unlike the dual mandate of the Federal Reserve. Our mandate, and our statutory objective, is to maintain price stability.』

とまあ最初にマンデートの話をした後は労働市場に関する説明をしているのですが、構造的な要因(まあ質問がそもそも域内の労働市場分断状態だったのでそういう流れになりますが)の話を主にしています。

『Having said that, unemployment and the level of economic activity are very important factors in our assessment of price stability, and we certainly want to look at the unemployment rate and analyse how much of it is structural and how much of it is cyclical.』

『There are certainly some elements of structurally high unemployment in what we see today. You referred to one. What is the reason for such high youth unemployment? If all workers were treated the same, unemployment would be distributed uniformly across the working population. The fact that we observe such high figures for youth unemployment means that we often have dual labour markets in which there are the young with very little protection and the old, the others, with a lot of protection, so unemployment gets concentrated in the young part of the population. And we know that this is because the greater flexibility that has been introduced since the beginning of the year 2000 was basically concentrated on the young part of the population, so when the crisis came, they were the first ones to lose their jobs.』

『The next question is why there is very little mobility in this unemployment. Why are the workers not moving from the areas where there is no demand to areas where the demand for labour is better? These are all structural factors. Another observation is that, when you look at output gaps, the significant levels of output gaps would justify lower levels of inflation than we actually have, which again seems to suggest that there are certain structural components in the unemployment rate.』

で、この後の部分は安倍さんの経済ブレーン様におかれましてはコメントを頂きたい次第ですわ。

『Monetary policy, even in general, cannot do much about that. And, finally, we believe that ensuring price stability actually gives you the long-term foundation for growth and job creation. But this does not mean that we do not take into account unemployment in economic activity, in our overall assessment of the situation and of prospects.』

でまあ他にもネタはあるのですが本日のECBネタはここで勘弁。


○その他雑談

・産経電波浴シリーズというか困ったブレーンの人たちというか

はいはい電波浴電波浴。
[外部リンク]
更新日時: 2012/12/05 09:08 JST

あのー、物価は「数か月以内」に上昇するという話じゃなかったでしたっけという事でありまして、まあ兎に角その場その場で適当に都合の良い話をしているのが安倍さんの経済ブレーン様という話でございまして、こういうのを法螺吹きというか曲学阿世の徒と言うかという所ですが、そもそも学の体を成していないので曲「学」阿世というのも学問に失礼ですかそうですか。

つーかこんな法螺吹きをブレーンにしている時点で「深く考えている」もあったもんじゃないわと言うか、深く考えていたら普通気が付くだろと思うのですけどねえorzorzorz


・ブラード総裁の援護射撃とな

[外部リンク]
2013/1/11 9:56

『【ワシントン=岩本昌子】米セントルイス連邦準備銀行のブラード総裁は10日、ウィスコンシン州で講演し、安倍政権の発足と日本銀行の関係について触れ、「いかなる経済体制においても中央銀行の独立性を損なうのは良い考えではないのは明らか。日銀の独立性維持について心配している」と述べた。米ダウ・ジョーンズ通信が伝えた。』(上記URLより)

講演のスライドショーにはその話は無かった(明日以降ネタにします)ので、わざわざスライドショーとは別途言及したというのはさすがのブラード総裁だわと思いましたです、はい。
 


お題「ウッヒョーな市場雑談/ECBドラギ総裁会見/その他少々」1/2   2013/01/15(火)08:01:56  
  「クルーグマンは”安倍さんが深く考えていない”と言っていますが安倍さんは深く考えていると思います」とかモーサテのゲスト解説者がコメントしているのを聞いて朝から壮絶にのけぞってしまいましたがつまり「私も安倍さんのブレーンになりたいから呼んで下さいお願いします」ってことですかそうですか貴方には失望というか絶望しましたよ個人名を出すのはアレですから割愛しますけど郵便事業会社の略称みたいな外資系証券の何とかスト先生。

・・・・・・ただまあそれを言う時に微妙に沈んだ口調なのは実は「考えているけれどもその考えの内容がアレ」という皮肉なのかも知れませんが真意はどうなんでしょうねえ(--)。


○その前に金曜の訂正

何か最近毎日のように読者様からのツッコミを頂きまして誠に恐縮至極に存じますが、金曜に書いたオペの期落ちの額が間違えておりましたのでご報告をばという話です。

金曜日の駄文では15日の期落ちは3207億円で16日の期落ちが10725億円とゆー数字を申し上げていましたが、あたくしの手元集計での期落ち管理をちと間違えておりまして、実際は15日の期落ちが13932億円で16日の期落ちが4318億円になるのでした(15日の10725億円の期落ちと16日の4318億円の期落ちの期日をそれぞれ1日後で計算していた)ということで該当箇所は訂正しておりますが、謹んでお詫びいたしますです。つまり木曜のオペは13932億円の期落ちに対して990億円のロールというお洒落な事になっておりまして、15日のロールが終わった所で固定金利オペが25兆円まで残高が落ちるという結果になるのでありました。


○短い所が色々とウヒョーになった話から金融政策が旧法帰りしてないかという雑談へ

昨日は6か月TBの入札があったりオペがあったりしたのですが・・・・・・・

まずはオペ
[外部リンク] 6,000 2013年1月16日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月16日 2013年7月16日

国債買入の結果は前場引け後の昼休み時間に出るのですが・・・・・・・
[外部リンク] 17,783 6,003 0.055 0.081 6.5
共通担保資金供給(資産買入等基金)(1月16日スタート分) 1,430 1,430

ということで基金国債買入なのですが、残存1年〜3年だというのに平均買入利回りが0.081%になるわ足切りは0.055%になるわというおそロシアな展開。まあ前場から5年とか強くて短い所のビットは強かった(前引けで5年が2毛強ビットとか)のですが、入れる玉が無い訳でも無い(この前の輪番の場合は残存1年以内で、まあこちらは確かに入れる玉が無いのですが)というのにおまいら札入れ渋り過ぎぞなもしという所でありまして、この結果を見てウッヒョーとなった(3年までの国債が0.08%だの0.06%だので日銀に打ち込めるという話なのですから当たり前ですが)中短期は後場の先物寄りを待たずして3毛強の0.16%貫録の出合いとかになりやがりましてもう寄りから大爆発。ショート銘柄とかで何かオソロシスな出合いもあったようですが、とにかくまあエライコッチャになってさすがに日本相互証券の引値でも2年は軒並み0.080%などに低下しやがるという結果。まあ後場イチからはさすがに若干強さが緩和されたものの実にこうエライコッチャになっておりました。

6か月TB入札の結果はこちら。
[外部リンク] 99円95銭7厘 (募入最高利回り)(0.0897%)
(4)募入最低価格における案分比率 7.6482%
(5)募入平均価格 99円95銭8厘 (募入平均利回り)(0.0876%)

ということで貫録の0.09%割れという結果になっておりますが、まあ前場の引け時点から0.09%割れはシャーナイかもねという話でしたけど足切りが0.09%割れの所で按分が7.6%ってあばばばばーにも程があるのですが、何せ直近に実施されている3か月TBの足は4月の前半でして、まーそういう事言うのも何ですが麿総裁の任期が切れる前でございますので、それ以降にアレな総裁が来てアレになった場合のリスクを考えた場合により長い期間の短期商品でロットの揃うものの供給が今年に入って初めて打ち込まれた、というのが昨日の6か月TB入札でございましたので、まーシャーナイナイなのであります。

しかしまあ何ですな、良く良く考えてみると麿総裁の任期が終わるからどうのうこうのという話って、市場では普通にそういう動きしているからそれはそれとして現実として捉えるのではございますけれども、総裁副総裁が変わると金融政策がどうのこうのという風に市場が見なすというのも本来の筋論から言えばおかしな話でありまして、本来現在の制度上の建付けは金融政策は政策委員会・金融政策決定会合の席上における9名の政策委員による合議で行われるものであり、総裁副総裁のクビを挿げ替えたからどうのこうのとか、新聞に出る首相の圧力インタビューやら総裁のお呼び出しが出てそれを持ち帰ってどうのこうのとか、そんな感じで受け止められる状態というのは何のために政策委員会の委員を別途任命して合議制での金融政策運営という建付けをやっているのかという話でございまして、まあ元はと言えば民主党政権時代にどこぞの馬鹿が決定会合に乗り込んでああだこうだとおっぱじめた辺りから話がおかしくなっているのですが、益々酷い話になっておりまして、そもそも中央銀行の政治的中立性とかどこに逝ってるのやらという所ではございます。

ま、その辺に関してはそのうちまとめた雑談にでも。


○ECB総裁会見関連

[外部リンク] statement to the press conference (with Q&A)
Mario Draghi, President of the ECB,
Vitor Constancio, Vice-President of the ECB,
Frankfurt am Main, 10 January 2013

・最初の説明部分が威勢が良いんだか悪いんだか微妙である

『Based on our regular economic and monetary analyses, we decided to keep the key ECB interest rates unchanged. HICP inflation rates have declined over recent months, as anticipated, and are expected to fall below 2% this year. Over the policy-relevant horizon, inflationary pressures should remain contained. The underlying pace of monetary expansion continues to be subdued. Inflation expectations for the euro area remain firmly anchored in line with our aim of maintaining inflation rates below, but close to, 2% over the medium term.』

インフレに関しては今年は2%割れ水準に低下して、中長期的な物価見通しは安定(というか安定していなかったら政策を何かしないといけませんが)という話は従来通り。

『The economic weakness in the euro area is expected to extend into 2013. In particular, necessary balance sheet adjustments in financial and non-financial sectors and persistent uncertainty will continue to weigh on economic activity.』

ということで2013年中はユーロ圏の経済は弱くて、バランスシート調整が経済の重石になるという話なのですが・・・・・・

『Later in 2013 economic activity should gradually recover. In particular, our accommodative monetary policy stance, together with significantly improved financial market confidence and reduced fragmentation, should work its way through to the economy, and global demand should strengthen. In order to sustain confidence, it is essential for governments to reduce further both fiscal and structural imbalances and to proceed with financial sector restructuring.』

金融市場の分断状況が改善されるにつれ、年後半になって経済は徐々に回復すると。

『Let me now explain our assessment in greater detail, starting with the economic analysis.』

ということで冒頭説明なのですが、いつもだとここでまた金融市場に関してああだこうだという話をするのですが、経済個別項目の話にいきなり飛ぶのが非常にあっさり感を与えるのですよ。

『Following a contraction of 0.2%, quarter on quarter, in the second quarter of 2012, euro area real GDP declined by 0.1% in the third quarter. Available statistics and survey indicators continue to signal further weakness in activity, which is expected to extend into this year, reflecting the adverse impact on domestic expenditure of weak consumer and investor sentiment and subdued foreign demand.』

ということで足元までの弱さの説明があるのですが、ここから先が妙に威勢が良いのがこれまたアレ。

『However, more recently several conjunctural indicators have broadly stabilised, albeit at low levels, and financial market confidence has improved significantly. Later in 2013 a gradual recovery should start, as our accommodative monetary policy stance, the significant improvement in financial market confidence and reduced fragmentation work their way through to private domestic expenditure, and a strengthening of foreign demand should support export growth.』

とまあこの辺が割と威勢が良い。

『The risks surrounding the economic outlook for the euro area remain on the downside. They are mainly related to slow implementation of structural reforms in the euro area, geopolitical issues and imbalances in major industrialised countries. These factors have the potential to dampen sentiment for longer than currently assumed and delay further the recovery of private investment, employment and consumption.』

リスクは下で、主にユーロ圏の構造改革の遅れに起因するものであり、そのほかには地政学リスク、先進国のインバランス(というのはバランスシート調整とか米国のフィスカルクリフとかでしょう)という話です。

この後物価とマネーと金融市場の話があるのですがスルーします。


・利下げの議論なし・・・・・・・・だったのか???

質疑の一発目ですが。

『Question: My first question is about today’s rate decision. I was wondering whether it was unanimous, and did you discuss cutting rates?(2つ目割愛)』

『Draghi: The decision was unanimous.』

ということで全員一致ですという話をしております。そしてこの先があるのですがまずスルーしまして、利下げの議論があったかという質問の答えをしておりません。

でまあその後複数回「で、利下げの議論はあったのか?」という質問があったのですが・・・・・・

『Question: Were there calls for rate cuts today?』
『Draghi: I said it was unanimous.』

ナンジャコリャという感じですが、たぶん同じ人がこの続きの質問をしていまして。

『Question: You said that the decision was unanimous, but what about in terms of the discussion? The markets want to know what the mood on the Governing Council is.』

『Draghi: If the decision was unanimous it implies that there was no request for a rate cut. One thing implies the other.』

利下げの要求が無かったのはまあ全員一致だから判るけど、結局の所議論があったのか無かったのかについても答えないという中々お洒落というか何というかな質疑応答なのでした。
 


お題「安倍ちゃん・・・・・・/付利撤廃の考察続き/BOEとかECBのメモ」2/2   2013/01/11(金)08:01:32  
  ○今日もオペ雑談

[外部リンク] 3,000 2013年1月16日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月15日 2013年7月8日

[外部リンク] 990 990
CP等買入(資産買入等基金) 11,186 2,766 0.115 0.121 56.4

15日の期落ちは3207億円ございまして今回は990億円ロールされましたということで、そこそこ入って良かったですねえ(棒読み)という所ではございますが、今日は16日スタートのオペの日となる訳で、期落ちが貫録の10725億円ございますので、どのくらいロールされるかワクワクテカテカしながら眺めたいと存じます。足元年末の戻りとか短国の発行とかの要因で若干GCレートが強含みですけれども、だからと言って6か月間を0.10%で固めようという動きにはどう見てもならず、単に共通担保オペで入れる担保の種類によってニーズがあるか無いかの差が出るんでしょうなあとか思うのでありました。

あと、CP買入に関してはレートが上昇(12/18オファーは0.108/0.098)していますが、これは年末年始にかけて日銀買入分の期落ちになったCPの中にやや金利実勢のお高めの銘柄があったからとまあそういう事で深い意味は無いと思われます。


○ECBとかBOEである

寝起きでドラギ会見の説明文読もうと思ったら安倍ちゃんインタビューネタがやってきたのでURLだけ貼っておく。

・ECB金利据え置きとな

[外部リンク] January 2013 - Monetary policy decisions

『At today’s meeting the Governing Council of the ECB decided that the interest rate on the main refinancing operations and the interest rates on the marginal lending facility and the deposit facility will remain unchanged at 0.75%, 1.50% and 0.00% respectively.

The President of the ECB will comment on the considerations underlying these decisions at a press conference starting at 2.30 p.m. CET today.』

[外部リンク] statement to the press conference
Mario Draghi, President of the ECB,
Vitor Constancio, Vice-President of the ECB,
Frankfurt am Main, 10 January 2013

で、いつもだとここの背景説明を読むシリーズになるのですが今日はありませんすいませんすいません。


・BOEである

[外部リンク] of England maintains Bank Rate at 0.5% and the size of the Asset Purchase Programme at £375 billion
10 January 2013

『The Bank of England’s Monetary Policy Committee today voted to maintain the official Bank Rate paid on commercial bank reserves at 0.5%. The Committee also voted to maintain the stock of asset purchases financed by the issuance of central bank reserves at £375 billion.

The minutes of the meeting will be published at 9.30am on Wednesday 23 January.』

こちらも据え置きなのですが、実は前回のMinutesを読んだのにネタにしていないという誠にケシカラン状態ですので次のミニッツ出る前に虫干しネタを放出しますすいませんすいません。


・ユーロの新しい紙幣について

まあどうでも良いですが。

[外部リンク] January 2013 - Eurosystem unveils the Europa series 5ユーロ banknote
(あたくしの機種環境のせいでユーロが間抜けな補記になっています)

『Mario Draghi, President of the European Central Bank (ECB), today unveiled the Europa series 5ユーロ banknote. The unveiling was the highlight of the opening of the “New Face of the Euro” exhibition, which is being held at the Archaeological Museum in Frankfurt am Main from 11 January to 10 March 2013.』

ほほう。

『The new 5ユーロ banknote has benefited from advances in banknote technology since the first series was introduced over ten years ago. It includes some new and enhanced security features. The watermark and hologram display a portrait of Europa, a figure from Greek mythology - and hence the name of this series of banknotes. An eye-catching “emerald number” changes colour from emerald green to deep blue and displays an effect of the light that moves up and down. Short raised lines on the left and right edges of the banknote make it easier to identify the banknote, especially for visually impaired people.』

しかしギリシャ問題でアレの中ギリシャ神話を元ネタにした通貨というのも皮肉ではありますが、欧州は一つの概念からするとまあその手のデザインになる罠とか思いつつ。

『The new series has the same “ages and styles” design and dominant colours as the first series. The 5ユーロ will be the first banknote to be issued, starting on 2 May 2013. The other denominations, i.e. 10ユーロ, 20ユーロ, 50ユーロ, 100ユーロ, 200ユーロ and 500ユーロ,will be introduced over the next few years, in ascending order.』

ということですので、ユーロの紙幣が今後リプレースされますのでお手元にユーロの紙幣をお持ちの方はお気を付け下さい(^^)。

ちなみに、『Further information is available in a press kit and at www.newfaceoftheeuro.eu.』とのことですので詳しくはそちらを(トップページの画像がアホほどあるのでちょっと重いです)。
 


お題「安倍ちゃん・・・・・・/付利撤廃の考察続き/BOEとかECBのメモ」1/2   2013/01/11(金)08:01:08  
  日経新聞の紙が手元に無いのでイマイチ良く判らないのですがさて・・・・・・

○これはまた何と申しますか

[外部リンク]
「円高是正、ともに努力」 (1/2ページ) 2013/1/11 2:02
情報元 日本経済新聞 電子版

『安倍晋三首相は10日、日本経済新聞のインタビューで、日銀の役割について「実体経済にも責任を持ってほしい。雇用を最大化することも頭に入れてもらいたい」と述べ、金融政策を通じて雇用拡大に努めるべきだとの認識を示した。為替水準に関して「日本は為替によって競争力を失っていた。(円高を)是正するのは政府と中央銀行の責任だ。努力し続けなければならない」と強調した。』(上記URLより)

全文が手元にございませんのでアレですが、またこの「雇用の最大化」の話をしてるのかよという所で、じゃあとりあえずその雇用の最大化とはどういう概念で、それをどのような手段を用いてどのような手段で達成するのかを筋道立てて(金融政策は万能だから日銀は全知全能の能力がありというのは筋道ではありませんので念の為)ちょっと説明していただけませんでちゅかねえと思うのですけど。


[外部リンク]
2013/1/11 1:53 情報元 日本経済新聞 電子版

『安倍晋三首相がインタビューでにじませたのは、日銀への拭いがたい不信感だ。首相と日銀はどこですれ違ったのか。首相の発言から浮かぶのは、日銀が7年前に政府の反対を振り切って断行した量的緩和の解除だ。』(上記URLより)

>日銀が7年前に政府の反対を振り切って断行した量的緩和の解除
>日銀が7年前に政府の反対を振り切って断行した量的緩和の解除
>日銀が7年前に政府の反対を振り切って断行した量的緩和の解除

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(゜Д゜)ハァ????

[外部リンク] 3月 9日 日本銀行

というのがございましたが特段の反対提案はございませんでしたぞな。

[外部リンク]

『V.政府からの出席者の発言』

財務省からの発言(の最後の部分)は以下の通り。

『本日の議論および先程の議案に照らせば、これらの点について、日本銀行にも認識を共有して頂けるものと理解したので、量的緩和政策の解除については、政策決定会合のご判断を尊重したいと思う。日本銀行におかれては、景気回復を持続的なものとし、デフレからの脱却を果たすことが重要な政策課題であることを踏まえ、逆戻りすることがないよう、責任を持って金融面から経済を支えて頂きたいと思う。引き続き、政府の経済政策と整合的な、適切な金融政策の運営に努められることを期待している。』

内閣府からの発言(の最後の部分)は以下の通り。

『日本銀行におかれては、量的緩和政策の解除の検討に当たっては、この政府の経済政策の基本方針との整合性を十分考慮頂き、引き続き政府・日銀一体となったデフレ脱却に向けた取り組みを行って頂くことを改めて強く要望する。また、量的緩和政策解除の場合には、これまでの金融政策の目安が消滅することから、市場や国民の経済に対する予測可能性を高め、期待を安定化させるという国民への説明責任を果たすため、今後の日銀としての金融政策の透明性のある枠組みを示して頂くことを期待する。』

まあ他にも発言がありますが、上記URL先にございますので読むと判りますし、まあそもそも当時の記憶を辿っても『政府の反対を振り切って断行した』という流れでは無くて、小泉首相と福井総裁はその辺の連携きっちりやっていたようにしか理解しておりません(小泉さんが腹の中でどう思っていたかは兎も角、表に出てくる動きは連携をきっちり取っているかたちだったですよね)が、もしかして速水総裁の時のゼロ金利解除と話がごっちゃになっているのではないかという悪寒が。

でまあそのごっちゃになっているのが安倍首相の話ベースなのか、日経新聞がそう言っているのかが(記事全文読めないから)ワカランチ会長なのですが、日経がそういう話をしているのであればちょっとお前大丈夫かという話になるのですけれども。つーか安倍ちゃんが勘違いしているんだったら日経新聞その場で訂正してやれよと思いますけど。

てか、「首相と日銀はどこですれ違ったのか」ってそもそもの安倍ちゃんの事実認識が間違っているのであれば、すれ違ったのは安倍ちゃんに嘘八百を吹き込んだ「経済ブレーン」とやらである可能性が高い訳で、権力者に嘘八百を吹き込む茶坊主とかまさに奸臣の名に値するとしか思えんのだがそもそものインタビューを読んでいないので判断保留。


[外部リンク]
2013/1/11 1:36 情報元 日本経済新聞 電子版

『安倍晋三首相は10日の日本経済新聞のインタビューで、デフレ脱却が実現するまで日銀の金融政策への関与を続ける姿勢を鮮明にした。日銀が従わなければ、日銀法改正に踏み切る可能性もちらつかせる。首相の強い意向を受け、政府・日銀の連携を確認する共同文書には2%の物価目標を明記することが固まった。政治が金融政策への影響力を強めるのは国際的に異例で、政策をゆがめるリスクもはらむ。』(上記URLより)

>政治が金融政策への影響力を強めるのは国際的に異例で、政策をゆがめるリスクもはらむ
>政治が金融政策への影響力を強めるのは国際的に異例で、政策をゆがめるリスクもはらむ
>政治が金融政策への影響力を強めるのは国際的に異例で、政策をゆがめるリスクもはらむ

・・・・・・・・・・・・・・・えーっと、そう思うのでしたら安倍ちゃんにわざわざ喋らせければ良い話でして、あんさん自分の所でインタビューしてそれを大々的に1面トップ記事に据えて「政治が金融政策への影響力を強める」動きを煽っておいて3面(モーサテの日経朝特急コーナーでちらっと出ていたのを見ると3面にこの記事があったっぽいので3面と書いたのですが違ったらスイマセン)で「政策をゆがめるリスクもはらむ」とか如何にも良識派っぽい書き方するとかマッチポンプなんてレベルを越える自作自演じゃねえかどの口が言うと思いますがねえ。

ということで、安倍ちゃんが金融政策でああだこうだ言い出すと財政マネタイズ懸念で財政サステイナビリティ懸念で財政インフレ懸念とかそっちの話が浮上して誰得円安とかになってしまう恐れというか危うさの方を感じるのでいい加減黙って欲しいもんだと思いますが、外交とか安保とか教育とかその辺りで今は動けないからと言って行った日銀叩きですっかり調子に乗ってしまっているのはどうも危ういですなあと思う所で。

まあそんな事を申しましても記事全文読んでいる訳では無いので実際にどういう話をしているのか良く判らんのですが、少なくともヘッドラインとリードだけ見ているとこりゃまたせっかく筋の悪くない流れになってきたのにまたまた筋悪方向になってやがるぞなという印象を与える訳で、やはり安倍ちゃん経済政策について喋るとおっかないですなあという風に思うのでありました。

つーかさ、日銀が緩和するとか物価目標共有するとかの方向になっているんだから黙ってニッコリしていれば良いのに何ちゅうケツの穴の小さい人間だこの人はとゆー悪態は昨日も申し上げたので以下割愛。


○昨日の話の続きというか補足である

昨日決定会合プレビューということで付利撤廃の影響に関する想定をああだこうだと書いたのですが、読者様からツッコミを頂きましたので感謝しつつ更に話を発展させてみるのです。

昨日あたくしこのような事を申し上げましたのですが・・・・・・・

(昨日の再掲)付利金利に関しては一発実施しちゃうと次のタマが無くなるという問題点がある上に、付利を無くしてしまうと日銀当座預金残高の積み上げに支障を来しますので、そのバランスの反対側にある資産の積み上げが同様に支障を来すという話になり、つまり「量で勝負」の政策が実施しにくくなりますぞなもしという弊害が思いっきりあります。(ここまで)

でまあここでツッコミが飛んできたのですが、趣旨としては「日銀が資産買入を行ったら当座預金残高が拡大するのだから、資産買入そのものは(マイナス金利でどんどん国債が買えるので)制約が無いから当座預金残高の積み上げは出来るのではないか」というお話です。

確かにまあそういう観点もございまして、実はどっちになるのかが実際になってみるとワカランチ会長な部分があるなと思うのですよ。つまり、現状の超過準備10bpという状況と、付利無しという状況の間で、金融機関が超過準備を積みたがるか積みたがらないかという行動にどのように変化が生じるのかが正直良くワカランチ会長な所があるのですな。

もし、付利ゼロになっても金融機関がせっせと手持ちの国債をマイナス金利でオペに突っ込んでその見合いの超過準備をゼロ金利で積み上げると言う事になりますと、当座預金残高の積み上げに支障はないのかもしれませんが、金融機関として「金利収入がゼロ」となる資産をバンバン積み上げるという行動をするのかというのがちと微妙ではないかと思う所でありまして、金利収入がゼロの資産はそんなにホイホイ積めませんなあという事になると、買入オペが札割れ状態になるという可能性もあって、日銀の意図する資産買入が出来ない可能性があるんじゃネーノとまあそういう話。

まあそこを抑止する意味で国債買入や短国買入のオペについて出来上がり金利がマイナスでも応札が可能(なので落札が可能)という風にこの前仕組みをマイナーチェンジしているので、もしかしたら札割れにはならないのかもしれませんが、その場合は恐らく短国などの金利のマイナスが結構深くなる可能性があり、その一方でどこからどう見ても預金金利とかはマイナスにできる訳がありませんので、金融機関的にはマイナス金利になっちゃうと収益圧迫要因になってしまう(調達の預金金利はゼロ制約に引っかかっているのに運用サイドの市場金利が低下してしまうので)という中々奥が深いというか傍から見ると訳のワカランチ会長な事になる、とまあそういう話になりますな、うんうん。

ちなみに国債などが軒並みマイナス金利になってしまうと短期金融市場の取引は大幅にシュリンクすることが想定されますし、短期公社債投信は軒並み閉鎖に追い込まれる事が想定されますし、金融安定化という観点からも如何なものかというのは昨日も申し上げた通りです。

でまあこの話って色々と考えると面白いのでついああだこうだと長広舌をふるってしまいますが、まあ最大の問題はこの政策で狙う効果とのバランスでありまして、そもそも為替に働きかけたいという意味で付利下げ議論というのが行われる訳ですが、この措置によって為替が本当に継続的に円安方向に逝くのですかと考えますと、よく言う日米金利差って米国金利には影響されるけど日本金利ドリブンで動かないだろとか、大体からして為替市場のテーマもかなりいい加減というかその場その場でホイホイ変わる話で、去年の3月4月とかにあれだけ「日銀当座預金残高が昨年対比減少しているから円高だ」とか喚いていた為替市場様が日銀当座預金残高が既往ピークをバンバン更新する中で何も話題にもせず市場のネタにもしない、というようにまあ短期市場をぶっ潰してまで付利撤廃を断行しても期待されるような効果って出ても一時的じゃネーノと思いまするに、まあ付利撤廃は愚策の類だと思いますけどね。

そもそも0.10%固定金利で出している各種のなんちゃら支援貸出が全部ワークしなくなるという現在の仕組みとの整合性という問題もあるのですがそれはこの前罵詈雑言と共に説明したと思いますので割愛。


ということで積み上げが困難になる、というよりは積み上げが難しくなる可能性がある、と言った方が適切かもしれない(よーはどうなるのかが今一歩想像つかない面があり、それは金融機関の行動が変化するかどうかに依存するという事ですな)なあと思いましたので、ご指摘頂きました読者様に感謝感謝でございます。
 


お題「オペ雑談とかニュース雑談とか決定会合プレビュー雑談とか」2/2   2013/01/10(木)08:02:26  
  ○ということでだいぶ早いが決定会合プレビュー雑談

[外部リンク] 合意の在り方焦点に
1月10日 6時2分

つーことでMPMプレビュー雑談ですが、どういう形なのか知りませんがとりあえず「紙」が出るというのと、物価安定の目途に関して2%という数値をより明確に見せる(中間目標1%という数字を引っ込めるんでしょ)というのはコンセンサスとして、まあそれだけだと何なので追加で何かをするでしょというのもコンセンサスだと思うのですが、はてさて何をやるのでしょうというのがこれまた難しい。

・付利金利をいじる件について

補完当座預金制度の適用金利(=超過準備の付利金利ね)を下げる件については先般の会合で石田審議委員が提案して否決されましたが、物価上昇の為に効きが良い為替ルートに働きかけるという観点から短期市場金利を下げるという理屈はそれはそれで理屈としては有りますわな。

ただまあこの時って付利金利を中途半端に引き下げても「次の引き下げ」を催促されるだけの事で、無駄に小出し感を出すだけ損ですから、まあ下げる位なら撤廃じゃネーノとはあたしゃ思いますけれども、この部分は意見が分かれるかも試練。

ただですね、付利金利に関しては一発実施しちゃうと次のタマが無くなるという問題点がある上に、付利を無くしてしまうと日銀当座預金残高の積み上げに支障を来しますので、そのバランスの反対側にある資産の積み上げが同様に支障を来すという話になり、つまり「量で勝負」の政策が実施しにくくなりますぞなもしという弊害が思いっきりあります。

また、前回の量的緩和政策の時と違いまして、国債等の買入が出来上がりマイナス金利での落札が可能になっていますので、恐らく想像されるのは残存の短い国債や短期国債の金利がマイナスに沈んでしまい、そうなるとプラスの金利のリスクフリー資産が無くなってしまい、短期公社債投信などが軒並み閉鎖に追い込まれるとかそういう話になると、リテールの証券取引にも影響を与える話になる話になりますし、大体からして決済系が完璧にコストセンターになってしまうと決済システムへの投資がしにくくなるとか、それらのインフラにも悪影響が出そうな気が。

そもそも付利撤廃して為替市場にそんなに効くのかとか考えますと、何か盛大な無駄玉撃ちに終わりそうで、コストとメリットのバランスが全然とれていないようにしか思えません。

ついでにこんなのもありまして。
[外部リンク] 年1 月6 日
中央銀行総裁・銀行監督当局長官グループは、銀行の流動性基準の修正を承認

2ページ目にこんな記載が。

『GHOS はまた、中銀預金が最も信頼できる(時には唯一の)流動資産であるため、LCR 規制と中銀ファシリティの関係はきわめて重要である点に合意した。バーゼル委は、この点につき、2013 年中も作業を継続する予定である。』

ということで、内容をちゃんと読んでないので何ともアレですが、中銀の預金ファシリティが急速に縮小するような施策というのは危機管理の観点的にもどうなんでしょとも思うのですけどね。


・基金の拡大とか期間延長とか偽オープンエンド化とか

基金の拡大というのもまあ有りそうな話ではあるのですが、短国の買入に関しては既に先ほどうだうだと申し上げたようにフィージビリティー的にかなりキツくなっているというのが市場の中の人的な実感でありまして、じゃあ国債増やすかという話になるのですが、何となく今回のような「チェンジ」を出したい時に基金国債買入という代わり映えのしないのもなあという気はします。

昨日纏めましたように、国債に関しては今後の買入スケジュールを考えるとややデコボコがありますので、その分を均すような感じで買入を拡大するというのはありそうですけどね。

あと、偽オープンエンドと申しますか何と申しますかですけれども、現在の基金買入は「いつまでに残高をいくらにする」という見せ方になっていますが、それに関して「物価安定の目途達成まではこの残高を維持し、状況によってはこの残高を見直す」とか何とか入れて何となくオープンエンドのように見せかけるというのはありますかねとか思うけどどうですかね。

まあどうせやるならより物価への波及効果が高そうな資産価格ルートという事で、ETFとかREITの拡大をした方がまあ良いんじゃないのと思いますが、残念なのはETFやREITだと量が稼げない点。ただ「チェンジ」を示すのならETFやREITだと思うのですけれどもねえ。


・輪番オペ拡大

2009年の麻生政権の時に総合経済対策(の補正予算)と輪番月4000億円拡大がセットになった(公式にはセットではございませんので念の為)という事案がありまして、この時は2000億円がコンセンサスだったので4000億円拡大でどひゃーとなったというのを何となく覚えていますが、今回の財務大臣が麻生さんで実質的な日銀のカウンターパート(安倍ちゃんとはたぶん会話が成立しない状況でしょあの人の物言い見てると)でしょうから、まあそういう想像はできますぞな。

補正で国債増発と輪番拡大というコンボに関しては過去の事案があるので想像はできるのですが、ここで問題になるのは「財政ファイナンス懸念」という所になります。特に麿先生におかれましてはその辺に対してうるさいでしょうなあという所。

しかも所謂銀行券ルール抵触問題という意味で言えば(本職の方々が色々と計算しているレポートが有ると思うのでそれでも見てちょと存じますが)輪番に関してもこれ以上ホイホイ拡大していると輪番部分で銀行券ルール抵触というのが見えてくるというのがこれまたネックでありますぞなもしという話。

ただまあこの銀行券ルールにしましても、本来的に言えば「財政ファイナンス懸念払拭」というのが制度の趣旨でありまして、つまりどういう事かと申しますと、中央銀行が財政赤字の財政ファイナンスをダダ漏れ状態で垂れ流しておりますと、それは当然ながら長期的に維持可能では無いので行きつく先は財政インフレ爆発でワイマールドイツという話になる訳で、国民厚生的に誰得展開になるので中央銀行としてその歯止めのようなものをしておきたいですよね特に日本の場合ストックベースの財政赤字は洒落にならない数値ですよね、とまあそういうのが背景にある訳ですよね。

とまあ考えますと、今般の共同文書作成にあたって中長期的な財政規律の堅持と財政健全化に向けた取り組みが担保されるのであれば、その範囲内において銀行券ルールを一時的にネグるのは別に変な話でも何でも無いですし、大体からして基金オペというような方便を使っておりますが、日銀のバランスシート全体で言えば既に発行銀行券以上に長期国債の残高がある訳でして、問題は銀行券ルール堅持がどうのこうのではなく、赤字財政ファイナンスの垂れ流しを行わないという事であるのでそこをどう担保するかという話になりますぞなもしという風に思うのですよ。

従いまして、共同文書作成とか骨太の方針の作成によって小泉政権の時のように(少なくとも姿勢という意味では)財政健全化の方向性を担保して、中銀財政ファイナンス懸念が起きないようにするという形づくりが無いと輪番もそうホイホイは拡大できませんなと思いますし、銀行券ルールに関しても一時的にネグるとしても将来の金融政策正常化においては元に戻すという事になると思いますので、当然ながら出口においては輪番買入停止(場合によっては保有国債売却)というのも起きますよという話になるでしょうな。


・念の為銀行券ルールのオペ技術的な意味について

でまあ話はずれますけれども、念のためこの件について簡単に解説しますと、日銀のバランスシートというのを考えてみるとよろしいかと思いますが、日銀の資産負債項目は色々とございますが、資金需給とかオペレーションという事からざっくりと説明しますと・・・・・・・・(ちなみに前も同じ事書きましたのでご存知の方はスルー推奨)

負債項目は発行銀行券と当座預金になりますが、このうち発行銀行券というのは多少の出入りはありますけれども、基本的には経済の成長に伴って拡大する傾向にあるという整理になっていて、基本的な部分としては長期負債のようなものになります。一方で当座預金残高は各種資金需給要因でぶれますけれども、底溜まりの部分は法定所要準備預金部分で、その上澄みが出たり入ったりする短期負債。

一方の資産項目は国債などとい共通担保オペなどによる貸出になりますが、これは基本的に資金供給見合いで持つものになりまして、そのうち長期国債が長期資産になるので長期資金の供給、通常の資金供給オペは一般的に短期資金の供給となる訳ですな。

でもって、金融市場調節という観点からしますと、長期の負債に対しては長期の資金供給を割り当てて、短期の負債についてはデコボコが発生する分を機動的に均さないといけないので短期の資金供給を割り当てるのがオペレーション的にやりやすく、銀行券+底溜まりの法定所要準備預金以内に長期資金供給、即ち長期国債の残高を抑えておかないと、金融調節がやりにくくなるという話ではございますな(技術的な観点でいえば足りない所に供給をしていった方が資金偏在を均しやすいから)。んでもって更に言えば、先ほどは底溜まりの法定準備預金も含めましたけれども、調節技術上資金供給オペについても一定の底溜まりが有った方がよく、ある時はオペ残0である時は10兆円というよりは、ある時は10兆円である時は20兆円とした方が、オペに参加してファンディングを行う金融機関の資金繰りが安定しやすいのですな。

つまり、銀行券ルールって財政ファイナンスに対する歯止め的な意味合いという話にはなっておりますが、実は調節技術的にも意味のある話です。ただまあ現在のように量的緩和状態になっていると銀行券ルールをぶち抜けて長期国債を持っていてもオペレーション上の問題は起きません罠という話でして、そもそも金融政策が正常化されて量的緩和状態から脱却する時には長期国債の保有残高は減らざるを得ない(そうしないと短期で資金吸収しながらのオペレーションになるので非常にやりにくい)のですな。

以前もこの話書いた(しかも複数回)と思いますが、まあご参考までにまた書いてみましたと言う事で。


#プレビューに関してはもうちょっと練ったらまたアップデート雑談をするかも知れませんししないかも知れません
 


お題「オペ雑談とかニュース雑談とか決定会合プレビュー雑談とか」1/2   2013/01/10(木)08:02:04  
  ふむふむ。
[外部リンク] 22:38 (1/2ページ)

なるほど。
[外部リンク] 10,000 2013年1月11日
国債買入(残存期間1年以下) 3,100 2013年1月11日
国債買入(残存期間1年超10年以下) 2,500 2013年1月11日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月11日 2013年7月5日

オペ結果
[外部リンク] 46,530 10,007 0.095 0.096 6.8
国債買入(残存期間1年以下) 6,239 3,103 -0.045 -0.007 0.1
国債買入(残存期間1年超10年以下) 9,964 2,502 0.000 0.000 96.9
共通担保資金供給(資産買入等基金)(1月11日スタート分) 275 275

という事でほえーという結果が色々とございましたな。

基金短国買入ですけれども、オファーが1兆になりましたぞなという所ですけど、これはまあ昨日ネタにしたように償還と今後の積み上げを考えると普通に4-6月期で月6兆円とかの買入をしないといけないという計算になるので、まあこの位の勢いでオファーをしないといけないんでしょうなあとは思います。今回はどこからどう見ても火曜日に入札のあった新発3か月短期国債が入っているので、これについてはまた4月にロールしないといけませんぞなもしという話っすな、ナムナム。

輪番ですけれども、1年以下の所が超極薄按分ですけれども4毛5糸強まで入っておりまして、えーっとそれって0.055%ですかそうですかという感じですが、利付に関してはもう売る玉があんまり無いんでしょうなあと存じますです、はい。

で、ワロタのは固定金利オペでございまして、前日の10日スタートは意外に札が入ってこれは良かったですね(棒読み)とか申し上げていたのですが、昨日は何と275億円の応札。11日のエンドは8006億円ございまして、まあものの見事に殆どロールされませんでしたという凄まじい不人気入札。

でまあ固定金利オペに関してはデコボコはあるでしょうけれども、趨勢的に減る傾向になるでしょうと思う訳で、それは勿論付利下げまたは撤廃への警戒というのもありますし、それが無くても基金オペ拡大に伴う国債買入の絶賛拡大によって日銀当座預金残高がアホのように積みあがり、おまけに買入の方が0.10%以下の利回りでも買入という状況になっている関係上、短期市場金利には低下圧力が掛かりやすく、上期は更に短国の買入が大幅に拡大されるというのが見えているだけに、共通担保の中でもファンディングが付きにくい物に対するニーズとしての0.10%6か月固定物以外ってそんなにニーズ無いでしょうなあというのもあります。

で、基金残高を落とす訳にはいかないので、固定金利オペ残高がどう見ても行かないという事になりますと、短国買入にその分を振らないといけなくなり、そうなると益々短国の金利に低下圧力が掛かるので固定金利オペのニーズが更に減るという大変に素敵な循環になることが想定されますなあなどと思いながら結果を眺めるのでありました。

しかしまあ何ですな、発行残高からみたら20兆とか楽勝だろとか思ったのですが、実際に買入が9.5兆円行われた実績をフローベースとして考えると、既に上期の目標残高の19.5兆円も相当にヘビーな買入になるぞなもしという事になりまして、これに固定金利オペからの振替が発生するとか思うと胸熱の展開orz


○ニュース雑談

昨日はこれが実施されましたぞな。

[外部リンク] 01月 9日 21:56 JST

『[東京 9日 ロイター] 安倍晋三首相は9日夜、経済財政諮問会議の初会合で、日銀との連携を強化する方針にあらためて言及したうえで、日銀に対し、自らが先の総選挙で主張してきた2%の物価目標を踏まえて金融政策を運営するよう求めた。』(上記URLより)

・・・・・・・・・何つーかね、どうせ言わなくても日銀がその辺の導入するという流れになっていて、財務省とかと調整しているんでしょとゆー中で何でまたわざわざ言うかねこの人はと思う訳ですよ。

だいたい圧力というのは正面切って掛けて相手の顔を潰しながら行うよりも、他にやりようがあると思いますし、物事をスムーズに進めたければいい加減その物価目標2%とか細々した話は動き出した後は下々に任せて黙っておいて、日銀が目標設定した時に「歓迎したい、評価する」とか何とか相手に花を持たせてやりゃ良いと思うのですけれども、これじゃあ「日銀が色々と検討してやる気を出して設定した」という図にならないで「安倍首相の圧力で実施した」としか世間の評価が起きない訳で何だそりゃという所であります。何つーかそのケツの穴の小ささが非常に気になる訳ですけど。アベノミクスとか言われてすっかり舞い上がっているのか何だか存じませんけれども、まだこの期に及んで「俺が俺が」になってしまうのかねという所で。

いやまあ下々の者でしたら「俺が俺が」で自分をアピールしないといけないかも知らんけど、人の上に立つ立場の人間がひたすら自分のアピールだけに熱心だと下の立場の人間としてはやってられるかヴォケという事になる訳で、トップのあり方として如何なものかという風に思うのでございますけど治らないでしょうなあこの小物感は。一国の宰相になったのですからそろそろどっしり構えて欲しいと思うのですがねえ。

どうもあたくしこの手の「小物感」のある政治家諸氏が嫌いなようでして、一々気になってしまうのはあたくしが神経質だからですかそうですか。ちなみにご案内のようにあたくしが嫌いな「小物感」のある方としては維新のツートップなんてまさにそれが当てはまりますけれども、安倍ちゃん系の小物感とゆー意味ではみんなの党の党首様に関して昔からそんな感じですなあとか思うのでありますがどうですかね。


とまあそんな悪態はともかくとして。

[外部リンク] 読売新聞)

『物価上昇率2%のインフレ目標を目指し、政府と日本銀行が結ぶ事実上の「政策協定」に、中長期的な財政規律を堅持すると明記する方向であることがわかった。デフレ脱却に向けて政策を総動員する一方、政府が財政再建にも配慮する姿勢を示すことで、長期金利の上昇を食い止める狙いがある。』(上記URLより)

[外部リンク] 01月 9日 16:55 JST

『[東京 9日 ロイター] 菅義偉官房長官は9日午後の会見で、きょう第1回目の会合を行う経済財政諮問会議の役割に関して、財政健全化も大きな課題の一つになるとの認識を示した。』(上記URLより)

とまあそんな感じで、実は甘利さんと麻生さんの発言もニュースヘッドラインで出ていて中々安定感のある事仰りますなあと安心感を与える訳ですが、菅さんも中長期的な財政健全化の重要性について言及という事で、それが政府と日銀の共同文書に織り込まれる方向というのはまあ結構な話。

と申しますのは、つまり共同文書だか政策協定だかアコードだか知りませんが、まあその手の文書を締結するのに「日銀は物価をとにかく上げる事、あとは知らん」とかいうようなふざけたものになりますとアホか馬鹿かという話になる訳で、誰得財政インフレでもやりたいなら兎も角としまして、経済的に意味のある物価上昇を目指すという事であれば政府もそれなりの政策を実施しないといけませんぞなもしという話になる訳ですから、まあその辺がちゃんと織り込まれる中で財政健全化に関する取組というのが共同文書の中で担保されるのは良い傾向でしょという話であります。

2%の物価目標明確化とかいう話になると、当然ながら金融緩和の長期化および強化という事になる訳で、その一方で政府の方が財政赤字ダダ漏れ垂れ流し状態になってしまいますと、それは財政ファイナンス拡大で財政の維持可能性懸念とかそっちの方に話が逝く訳でございますからして、その辺を担保する(まあ実際にできるのかという論点もあるのですがそれはそれとして)文言が共同文書に盛り込まれるのであれば日銀としても緩和強化をしやすくなりますぞなもしという話でもあろうかと思います。
 

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