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お題「決定会合レビュー:展望レポート基本的見解の鑑賞を中心に」2/2   2013/04/30(火)08:01:34  
  ・2013年度に早速雇用者所得改善の効果が出るとな!

で、この後が先行きの景気展開の展望である。

『以上を前提に、先行きの景気展開を展望すると、2013年度は、公共投資と輸出の増加を起点とした生産・所得・支出の好循環が働き始めるとみられる。』

早くも好循環とな!

『すなわち、設備投資は、企業収益の改善や金融緩和効果を背景に、防災・エネルギー関連投資や老朽化設備の更新需要などもあって、緩やかな増加基調をたどると予想される。』

金融緩和効果とかホンマカイナとは思いますがこの次が中々威勢がよろしい。

『個人消費は、家計のマインド改善や高齢者の高い消費意欲に加えて、雇用者所得の改善も徐々に後押しとして作用していくことから、底堅さを増していくとみられる。』

>雇用者所得の改善も徐々に後押しとして作用
>雇用者所得の改善も徐々に後押しとして作用
>雇用者所得の改善も徐々に後押しとして作用

・・・・・・・・・えーという感じですがこの後にもこの話が出てくるのだ。

『こうしたもとで、日本経済は、本年央頃には緩やかな回復経路に復していくとみられる。その後、2013年度下期には、消費税率引き上げ前の駆け込み需要が相応の規模で発生すると予想されることから、年度全体の成長率はかなり高めになると考えられる。』

駆け込みで高成長になる点については以前からの話です。


・2014年度から2015年度は花も嵐も乗り越えるそうです(棒読み)

『2014年度から2015年度にかけては、消費税率引き上げによる振れの影響を受けつつも、輸出の増加や金融緩和効果に支えられた国内民間需要の前向きな動きが続き、基調的には潜在成長率を上回る成長が見込まれる。2014年度までの見通しを、1月の中間評価時点と比べると、成長率は、「量的・質的金融緩和」の導入、金融資本市場の状況の好転、公共投資の増額などにより、上振れて推移すると見込まれる。』

消費税引き上げの反動で下をやるという話はどこへという感じですが、後段の輸出の増加とかどこまで円安の影響を見ているんだかという感じですし、金融緩和効果に支えられた国内民間需要の前向きな動きって従来金融緩和効果が中々需要の拡大に繋がらないのが悩みの種という話だったのに随分とこりゃまた強気ですなあと思うのですがまあそうですかと。


・労働需給が引き締まって名目賃金が次第に上昇しますってよ素敵じゃありませんか奥様!!

続いて『(2)物価情勢』ですがこれがまた強気というか何というか。

『先行きの物価上昇率を規定する要因を点検すると、第1に、マクロ的な需給バランスは、緩やかな改善傾向をたどり、見通し期間後半にかけて需要超過幅を拡大させていくと予想される。』

先程纏めましたように、実質GDPの見通しが政策委員の中央値で2013年度+2.9%、2014年度+1.4%、2015年度+1.6%と3年間平均で+2.0%の成長となっていて、潜在成長率を0%台半ばで見ていますのでまあ需要超過になります罠。

『この間、労働需給の引き締まり傾向は明確となり、名目賃金にも次第に上昇圧力がかかっていくと見込まれる。』

>名目賃金にも次第に上昇圧力がかかっていくと見込まれる
>名目賃金にも次第に上昇圧力がかかっていくと見込まれる
>名目賃金にも次第に上昇圧力がかかっていくと見込まれる
>名目賃金にも次第に上昇圧力がかかっていくと見込まれる
>名目賃金にも次第に上昇圧力がかかっていくと見込まれる

・・・・・・・・・・・(;∀;)イイハナシタ゛ナー(ただし嘘泣きと棒読み)

『第2に、中長期的な予想物価上昇率については、足もと上昇を示唆する指標がみられる。』

ほう。

『先行きも、「量的・質的金融緩和」のもとで上昇傾向をたどり、「物価安定の目標」である2%程度に向けて次第に収斂していくと考えられる。』

日銀の強力なコミットメントによって2%に上昇するんですねわかります(棒)。

『第3に、輸入物価については、為替相場の動きが当面の上昇要因として働くうえ、国際商品市況が世界経済の成長に沿って緩やかな上昇基調をたどるとの想定のもと、見通し期間中、上昇を続けると見込まれる。』

それってコストプッシュいや何でもないです。つーか海外景気にずいぶん強気で。

『以上を前提に、消費税率引き上げの直接的な影響を除いて物価情勢の先行きを展望すると、消費者物価の前年比は、マクロ的な需給バランスの改善や中長期的な予想物価上昇率の高まりなどを反映して上昇傾向をたどり、見通し期間の後半にかけて、「物価安定の目標」である2%程度に達する可能性が高いとみている。今回の2014年度までの消費者物価の見通しを、1月の中間評価時点と比較すると、上振れしている。』

だそうです。


・上振れ要因とな!!!

次が上振れ下振れ要因の話ですけどね。

『上記の中心的な経済の見通しに対する上振れ、下振れ要因としては、第1に、国際金融資本市場の動向が挙げられる。欧州債務問題が国際金融資本市場の動揺と世界経済の大きな下振れにつながるテイル・リスクは後退しているが、欧州情勢を巡ってはなお不透明感が強く、今後の市場の展開を含め引き続き注意していく必要がある。』

『第2に、海外経済の動向に関する不確実性がある。米国については、バランスシート調整の進捗や住宅市場等における金融緩和効果の強まり、新型エネルギーの好影響などを背景に景気が上振れる可能性がある一方、財政問題などから下振れる可能性もある。また、緊縮財政の影響が続く欧州や、持続可能な成長経路との対比で過剰設備を抱えているとみられる中国では、成長率の高まる時期が想定よりも遅れる可能性がある。海外経済の成長率が想定通り高まったとしても、世界的な設備投資の回復が相対的に遅れる場合には、わが国の輸出や鉱工業生産は、資本財・部品のウエイトが高いだけに、十分な恩恵を受けられない可能性もある。』

まあこの辺はそうですねという所です。

『第3に、企業や家計の中長期的な成長期待は、規制・制度改革等の今後の展開次第によって、上下双方向に変化する可能性がある。』

上もあるのか!

『第4に、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要とその反動の規模は、その時々の実質所得や物価の動向によって大きく変化し得る。』

まあさいですね。

『第5に、財政の中長期的な持続可能性に対する信認が低下するような場合には、人々の将来不安の強まりや経済実態から乖離した長期金利の上昇などを通じて、経済の下振れにつながる惧れがある。一方、財政再建の道筋が明らかになり、人々の将来不安が軽減されれば、経済が上振れる可能性もある。』

えーっと、そもそも財政再建の道筋が明らかにならないとダメじゃなかったのという気がするんですけれども、まあそれは兎も角として、この後に「リスクは上下にバランス」という中々お洒落としか申し上げようがない認識が示されていまして、前回の展望レポートも大概に強いわと思ったのですけれども、リスクは下で見ていたのに今回はリスクがバランスとは大きく出たなという感じです。
物価固有のリスクについては以下の3点。

『物価に固有の上振れ、下振れ要因としては、第1に、企業や家計の中長期的な予想物価上昇率の動向について不確実性が高い。企業や家計の予想物価上昇率が過去の緩やかな物価下落を反映するかたちで形成され、これがなかなか高まらない可能性がある一方、期待の転換により予想物価上昇率が比較的早期に上昇する可能性もある。』

きたいのてんかんによりひかくてきそうきにじょうしょうですかそうですか。

『第2に、マクロ的な需給バランスに対する物価の感応度についても不確実性がある。企業が、厳しい競争環境が続く中でも、需給バランスの引き締まり度合いに応じて価格や賃金を引き上げていくかどうか注意が必要である。』

どうなんでしょうねえ。

『第3に、国際商品市況や為替相場の変動などに伴う輸入物価の動向や、その国内価格への転嫁の状況については不確実性が高い。』

それはコス(以下同文)。


・第1の柱、第2の柱の点検

『3.金融政策運営』のパートにもう入ります。

『まず、第1の柱、すなわち中心的な見通しについて点検すると、見通し期間の後半にかけて、日本経済は、2%程度の物価上昇率が実現し、持続的成長経路に復する可能性が高いと判断される。』

(キリッ)って感じですなあ。まあそらあたくしだって日本国民としてこの強気前提が沢山あるナローパスシナリオが達成できると良いですねとは思いますけれどもふーんとしか言いようがない。

『次に、第2の柱、すなわち金融政策運営の観点から重視すべきリスクについて点検すると、中心的な経済の見通しについては、海外経済の動向など不確実性は大きいものの、リスクは上下にバランスしていると評価できる。物価の中心的な見通しについても、中長期的な予想物価上昇率の動向を巡って不確実性は大きいものの、リスクは上下に概ねバランスしていると考えられる。』

リスクは上下にバランスだそうですわよ奥様!

『より長期的な視点から金融面の不均衡について点検すると、現時点では、資産市場や金融機関行動において過度な期待の強気化を示す動きは観察されない。』

この程度の状態でバブルとか言う人は豆腐の角で頭をぶつけた方が良いと思いますのでこれは全面同意。

『もっとも、政府債務残高が累増する中で、金融機関の国債保有残高は高水準である点には留意する必要がある。』

オマエガナーとか言ってはいけません。


・先行きの金融政策運営は特段のインプリケーション無し

『先行きの金融政策運営については、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う。』

『このような金融政策運営は、実体経済や金融市場に表れ始めた前向きな動きを後押しするとともに、高まりつつある予想物価上昇率を上昇させ、日本経済を、15年近く続いたデフレからの脱却に導くものと考えている。』

まあここは前回会合での声明文と同じ話なので特段の変化はありません。


○詳しくは展望レポートの全文を読まないといけませんが時間ががががが

PDFが重いのでクリック注意。土曜日に公表されています。

[外部リンク] その2:展望レポート23ページ以降に背景説明が詳しく書いてあるのですが、前回と認識を変えている部分について。「前回対比なぜ変わったのか」の断りが無いのが多く、飛躍の背景が分からない
その3:物価見通しのメカニズムも同様でして、前回の1%も大概に怪しげな説明だったのに、基本的な話があまり変わらない中でフィリップスカーブのシフト以外に物価見通しが引きあがる説明がさっぱり見えてこない
その4:おまけにそのフィリップスカーブについても、前回はその通りに行くか不確実としているものが、今回は上方シフトを所与とした上で2%行く話になっており、ますます無理矢理感が高まっている

という所でしょうか。ついでに言えば前回の展望レポートは無理気味の説明をしながらも何とか辻褄を合わせようという努力をしているというのが行間から漂っていたのですが、今回は良く言えば自信満々で悪く言えば説明不足という感じでして、分量も減ってますし関連説明も減っていますし、うーむという感じではございました。

でまあ詳しくは明日にでも。

なお、黒田総裁の記者会見も実は土曜日にアップされておりますが時間の関係上本日はパスしましたのでURLだけ取りあえずおいておきますね。

[外部リンク]
 


お題「決定会合レビュー:展望レポート基本的見解の鑑賞を中心に」1/2   2013/04/30(火)08:01:09  
  雨のコアPCEデフレータががががが・・・・・・・

○決定会合レビューその1:声明文が一言モードで一瞬ビックリしました

1日会合で展望レポートの回なのですが、決定会合の結果が出るのが以外に遅めではてさて何を揉めているんだかと思いましたが、決定会合結果は13時35分に出ましてその結果はこちら。

[外部リンク] 表記は4行でして、4行コメントになるケースって例えば中銀為替スワップのように形式上金融政策決定会合を実施しないといけない時だったよなあとか思いまして、最初これを見た時に「分かりやすい金融政策の一環か」とびびったのですけれども、ちょっと待てよと過去の金融政策決定会合の声明文を確認しようと思ったらこれがまたワロタとしか申し上げようがないのですけれどもここの所「展望レポート」と「金融政策変更(要するに追加緩和)」がセットになっている回が続いておりまして、「展望レポートだけ」という決定会合は2011年4月の2回目会合まで遡るのでありました。

ということで、4行コメントの決定会合結果公表は2011年4月28日の声明文でもありましたけれども、異次元緩和実施の次回会合だったのと、何と2年ぶりの「追加金融緩和の無い展望レポート」だったので一瞬市場もビックリという所でしたぞなという事で。

ご参考:2011年4月28日の金融政策決定会合声明文
[外部リンク] ○決定会合レビューその2:展望レポート基本的見解の数値を確認

ということで何か消化不良モードで金曜の債券市場は引けを迎えたのですが、15時に展望レポートの基本的見解が公表されました。

つーことで基本的見解を見た訳ですが・・・・・・・・・

[外部リンク] 前回見通し

2013年度+1.9〜+2.5<+2.3>
2014年度+0.6〜+1.0<+0.8>

※この間期中の潜在成長率は平均して0%台半ばと推計して変更ありません(本文1ページの脚注2)

コアCPI見通し(消費税増税の影響を除く方)

2013年度+0.4〜+0.8<+0.7>
2014年度+0.7〜+1.6<+1.4>
2015年度+0.9〜+2.2<+1.9>

前回見通し

2013年度+0.3〜+0.6<+0.4>
2014年度+0.5〜+1.0<+0.9>

ちなみに何故か「国内企業物価指数」の見通し表示が無くなったのはコストプッシュとかそういう話ですかそうですかとかまた邪推してしまいましたがそれは兎も角としまして、物価見通しの下の数字が2015年度で1%割れとなっておりまして、これはどう見ても佐藤さんと木内さんが1%以下の数字を出してきて出るかヴォケという話をした事が反映されておりますが、そもそも金融緩和の実施と円安と株高は行きましたけれども、アベノミクスで言う第3の矢などがこれからどうしますかと言ってる中であって、その内容を見極める前に政策効果として織り込んでいきなり強い数字を出せるかヴォケと言った所だと存じますが、この数字が出たことによって茶番化を避けられたとも言えるのでして(お二方は展望レポートの物価見通し記述部分に反対したようでございますな)誠に結構であったとは存じます。

いやね、政策として目指すぞエイエイオーというのはそらまあ高い目標を目指すというのもアリエールだとは思うのですけれども、ではその目標達成の為に現状および先行きをどのように分析するのか、という所で思いっきり始まっても居ない政策効果を次から次へと織り込んでしまうとかゆーのを拝見しちゃいますと、大和魂があればオーエンスタンレー山脈でもアラカン山脈でも徒歩行軍で踏破してポートモレスビーもインパールも攻略できるんですよとかいうようなアレな話をつい思い出してしまうのはあたくしがネガティブ思考の非国民だからですかそうですか誠に申し訳ございません。

なお、2015年度で目標数値に行くという見通しに関してはまあそういうのが出るでしょうねという風な下馬評でしたので特段市場への影響はありませんでしたしサプライズではありませんでしたが、下限が1%切っているのを見て「木内さんと佐藤さん頑張りましたなあ(何を?)」という話にはなっていたんじゃないですかね、よー知らんけど。


○決定会合レビューその3:展望レポート基本的見解をつらつらと読んでみる

・見れば判るように分量が大幅に減っています

二つのファイルを見れば判りますように、前回の基本的見解がファイルで19枚(本文17ページの見通し数値の図表が2ページ)に対して今回の基本的見解がファイルで8枚となり、本文が前回の17ページから6ページにとほぼ3分の1まで少なくなりやがりました。

でまあどの辺が減っているのかと言いますと、一つには前回までの基本的見解で示されていたここまでの経済物価情勢のレビューとして4ページ分あった部分がバッサリと無くなりまして、いきなり『1.わが国の経済・物価の中心的な見通し』からスタートしているというのが1点。

しかしそれでも減る本文は4ページ分でございまして、他に何を削っているんですかという話ですが、これはまあ「全体的に削っていますなあ」としか申し上げようがないのですが、よーするに説明が簡略化された、と言えば聞こえが良いのですが、見通しの表明に止まっていてその背景説明がろくすっぽ無いので、「お前の予想は分かったがその説明根拠は何なんだ」という質問に対して何ら回答になっていないという誠に遺憾の極みとしか言いようがない状態だと思う次第。

いやまあ「シンプルで分かりやすい説明」という趣旨は分からんでも無いのですが、見通しを表明するのに対してその背景部分を簡略化するというのは「説明」じゃなくて「モノローグ」になってしまうと思うのですよね。勿論長ければ良いというもんでは無いですけれども、今回の展望レポートの見通しに関しては市場というか民間エコノミストの見通しに対してやたらと強い内容になっている(従来から強かったですけれども今回は更に)訳ですから、どうしてそういう事が言えるのかという点について基本的見解の部分で説明をしないと、「説明に無理があるからボロを出さないために説明をしなかったんじゃネーノ」と邪推をするのはあたくしだけですかそうですか(^^)。

ということで基本的見解部分に少々ツッコミ。


・花も嵐も乗り越えて〜:消費税引き上げの影響評価に変化が

まずは『1.わが国の経済・物価の中心的な見通し』の『(1)経済情勢』から。

ちなみに経済情勢の点検部分のようなものも冒頭の冒頭にあるのですが、それはほんの2行1文でありまして、まあそこは4月金融経済月報と同様であります。

『わが国の経済をみると、下げ止まっており、持ち直しに向かう動きもみられている。先行きは、金融緩和や各種経済対策の効果から国内需要が底堅く推移し、海外経済の成長率が次第に高まっていくことなどを背景に、本年央頃には緩やかな回復経路に復していくと考えられる。』(今回)

とまあここまでが金融経済月報で示されている目先の見通しと同じね。

『その後は、2回の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要とその反動の影響を受けつつも、生産・所得・支出の好循環が維持されるもとで、基調的には潜在成長率を上回る成長を続けると予想される。』(今回)

ちなみに前回は消費税率引き上げの影響に関してこのように説明していました。

『ただし、年度(引用者追記:2014年度)の成長率は、上期を中心に消費税率引き上げ前の駆け込み需要の反動が出ることから、小幅のプラスにとどまる可能性が高い。』(前回)

ということで、消費税率の引き上げによる駆け込みの反動を大和魂で乗り越えるとの勇ましい見通しになっておりますが(--;

『こうした見通しの背景にある前提は、以下のとおりである。』(今回分、以下断りの無いのは全部今回分です)

ということですので前提を拝読するのですが、先ほど申し上げましたように前提の説明がどうも雑というか願望レポートというかモノローグと言うかという感じでありまして・・・・・・・・


・円安の影響をどこまで見てるんだか

『第1に、海外経済は、国際金融資本市場が総じて落ち着いて推移するとの前提のもとで、米国や中国などを中心に、緩やかながらも次第に成長率を高めていくと考えられる。こうした海外情勢に加えて、為替相場の円安方向の動きにも支えられ、わが国の輸出は増加していくと見込まれる。』

まあ確かに米国の株価とかは調子良いですけれども、最近の主要国海外中銀の見通しを見ると普通に下振れ警戒モードになってきているように見える訳でして、その中で海外経済は堅調でついでに円安で輸出増加という事ですけれども、これは前提としてどの程度の継続的な円安を見てるんだよと思うのだが。


・期待の転換は分かるのですが資産ルートの方はどれだけ見てるのかね

『第2に、日本銀行が「量的・質的金融緩和」を着実に推進していく中、金融環境の緩和度合いは一段と強まっていくと考えられる。すなわち、「量的・質的金融緩和」は、長めの金利や資産価格などを通じた波及ルートに加え、期待の転換を通じて予想物価上昇率を上昇させ、実質金利を低下させる効果が期待できる。これらが民間需要を刺激する効果は、景気の改善につれて強まっていくと考えられる。』

期待の転換で予想物価上昇率を上昇させるという話は思いっきり気合の世界なのでまあ頑張ってちょとしか申し上げようがないのですけれども、それはそれとして長めの金利や資産価格を通じた波及ルートというのはどのくらいの効果を見ているのやらと思いますし、大体からして長めの金利って本当の本当に期待が転換したら上昇するじゃんと考えますと、資産価格ルートというのは金利部分の話をすると話がややこしくなるような気がします。まあ展望レポート以前からの問題かもしれませんが。


・公共投資ェ・・・・・・・・・

『第3に、公共投資は、各種経済対策や復興関連予算の増額などから、当面、高水準で増加を続けるとみられる。』

この「当面」の時間軸が基本的見解を見ただけではワカランチ会長(実際には背景説明を含めた全文というのが土曜日に出ていまして、こちらである程度の説明はあります)ですし、大体からして「政府が財政健全化への取り組みを強める」からこそ「銀行券ルールの一時停止」を決定したはずなのに、展望レポートの前提に財政支出の高水準の増加を前提にするというのは何なんでしょうね。


・第三の矢が必要ですねわかります

『第4に、政府による規制・制度改革や企業による内外の潜在需要の掘り起こしなどの取り組みが徐々に進展し、企業や家計の中長期的な成長期待は、緩やかに高まっていくと想定している。』

まあここはアベノミクスの第三の矢に期待する部分ですな。
 


お題「キング総裁講演から少々」2/2   2013/04/26(金)08:03:54  
  『It is arguable that monetary policy paid insufficient heed to the potential impact of such financial vulnerabilities.』

でまあ金融システムの安定という意味での配慮が従来は不十分だったという事は論議に値すると。

『Financial shocks are costly because their effects can be too rapid for policy easily to offset, and because they hit potential supply so creating a trade-off between output and inflation.』

さいですな。

『In other words, the Taylor frontier is less favourable (further from the origin), when account is taken of financial shocks, than we might have believed. Taking the entire period of inflation targeting - including the recent past - might give a more accurate indication of where this ‘Minsky-Taylor’ frontier lies than using data for the Great Stability period alone (Chart 4).』

でまあ修正テイラールールでの考察が必要ですなという話です。

『What implications does this have for monetary policy? Possibly none - if we can rely now on macroprudential tools to ensure financial sector resilience. But set those tools to one side for a moment. Monetary policy could be used to reach a point more like P in Chart 5, with less variation in the output gap and more variation in inflation than we have actually experienced over the past 20 years. Put another way, higher interest rates in the run up to the financial crisis might have reduced the impact of the subsequent bust, at the cost of below-target inflation and below-trend output before the crisis hit.』

ただまあここでキング総裁が指摘しているように、そうは言いましてもいわゆるBISビュー的に金融政策の金利操作をマクロプルーンデンスに当てはめますとその場合は経済の停滞や物価の低迷を招くぞなもしという話をしておりまして、まあこの辺は白川さんとはだいぶ毛色が違いますな。

でマクロプルーデンスでその辺を軽減できますかねという話に。

『In practice new macroprudential tools and better micro-prudential supervision will improve the possibilities available to monetary policymakers. Having additional instruments in effect brings about a favourable shift in the Minsky-Taylor frontier (or surface) which defines the possibilities open to policymakers.』

まあこの辺の距離感が各国中銀の色々な人の間でも色々な見解があって中々集約しませんよね。

『Nevertheless, consistent with the new remit given to the Monetary Policy Committee by the UK Government last month, the experience of recent years suggests that there may be circumstances in which it is justified to aim off the inflation target for a while in order to moderate the risk of financial crises.』

で、目的の話に関しては今回の新たなマンデートの話で締めています。


・金融政策のツールに関して

中央銀行の金融政策のツールという話をしていて、各国の中銀バランスシートの拡大状況とかの図とかもあるのですがその辺は飛ばしまして。

『Two limits are relevant in current circumstances.』

ちなみにこれは英国の例ね。

『First, no matter how much liquidity is thrown at the banking system, lending and the economy will not recover if the banking system is inadequately capitalised and suffering from excessive leverage. That is why the Bank of England’s Financial Policy Committee has placed weight on the need for the weaker UK banks to raise capital. It is not surprising that the more strongly capitalised banks in the UK are expanding lending and the poorly capitalised banks are contracting lending.』

英国の場合は流動性を突っ込んでも貸出や経済に効果が出てこないという問題があって、その問題を解消するためにFLSを突っ込んだり金融機関の資本増強促進をしていますと。

『Second, there are limits on the ability of domestic monetary policy to expand real demand in the face of the need for changes in the real equilibrium of the economy.』

経済が新たな均衡に向かう時には金融政策が国内の実質の需要に対して影響を与える事に対して
限界があるとな。

『I do not believe that the present problems in the United Kingdom stem only from a large negative shock to aggregate demand. In common with many other countries, our problems also reflect the underlying need to rebalance our economy, requiring a reallocation of resources both within and between nations. 』

ということで経済のリバランスが必要との認識。

『It is not simply a question of boosting aggregate demand, but of helping to bring about a shift to a new equilibrium. That in turn implies the need for both large changes in relative prices, especially between tradable and non-tradable goods and services, and a shift in the relative levels of domestic demand at home and overseas. There are, therefore, limits on what any one country’s domestic monetary policies can achieve without the support of others.』

ということで世界的な経済リバランスの中で相対物価にも影響があるでしょうという事で、これらの要因が金融政策の効果に対しての限界となる要因ですよとかそんな話。

『Despite these limits, circumstances have demanded that central banks take extraordinary measures. Such measures can risk moving into territory more normally associated with fiscal policy and, in doing so, put at risk their hard-won independence. There are, it seems to me, three threats to central bank independence.』

とは言いましてもこれらの政策は当然ながら必要になるのですが、これらのextraordinary measuresは金融政策が財政政策の領域に入るので、中銀の独立性に関する問題が生じますとかどこの麿だよという話が始まります。

『First, there is the risk of appearing to promise too much or allowing too much to be expected of us.』

麿が憑依してませんか???

『With constraints on other policy instruments, central banks are seen as “the only game in town”. But failure to make clear the limits to monetary policy risks disillusionment with central banks and the inevitable political pressure on them that would follow.』

これは白川さん在任中に言ってあげてよ・・・・・・・

『Second, at the zero lower bound there is no clear distinction between monetary and fiscal policy. But it is still important to ensure that central banks do not take on to their balance sheets risks to the taxpayer that are properly matters that should be decided by elected politicians.』

準財政政策を実施するということは本来選挙で選出された人たちが決めるべき筋の話というのは仰せの通りですな。

『To ensure price stability in the long run it is vital to maintain the operational independence of a central bank. Any decisions that put taxpayers’ money at risk must be made by finance ministries, and central banks must protect their balance sheets by imposing appropriate haircuts on collateral, and avoiding the purchase of risky private-sector assets.』

まあさいですな。

『Third, and important even when we move away from the zero lower bound, the expansion of central bank responsibilities to include macroprudential policy and, in the case of the Bank of England, responsibility for regulating the banking system, has made independence much harder to define.』

まあ確かにそうですとしか。

『The deployment of responsibilities outside monetary policy cannot be divorced from the government in the same way as is possible for monetary policy. For example, in the area of financial stability and banking supervision, there will be times when public funds may be put at risk when rescuing or resolving a failing institution - and that decision is properly one for the finance ministry.』

『It is far from straightforward for a central bank governor to be completely independent in terms of monetary policy, somewhat independent in terms of financial stability, and not at all independent in terms of operations that risk taxpayers’ money.』

というお話でありました。短い分引用が却って多くなってしまいましたorz
 


お題「キング総裁講演から少々」1/2   2013/04/26(金)08:03:27  
  さて今日はMPMですが展望レポートの体裁とか少しいじるんでしょうかね。

○3M入札と2年入札がございましたが無難でおじゃる

3M入札結果
[外部リンク] 99円97銭8厘0毛 (募入最高利回り)(0.0892%)
(4)募入最低価格における案分比率 76.2236%
(5)募入平均価格 99円97銭8厘2毛 (募入平均利回り)(0.0884%)

3Mの場合新発は一応5.7兆円が出てくる(同額の償還はあるけど)ので地合いが普通以下の場合はセカンダリーよりも甘い水準で入札が切れるというのが仕様なのですが、今回の入札は普通に0.09%割れ水準になっておりまして、一時結構ヘロヘロになりつつも何とか0.10%割れという感じだった短国もすっかり0.09%割れ水準になって落ち着きまして何より。

つーかまあ元々資産買入で当座預金残高を積んでいかないといけませんのですが、先般出ておりました計算式だと成長基盤とか貸出支援とかの関連オペが増えるような絵になっておりまして、実際にそれって増えるのかねという点が???でして、その分穴が開きそうになった場合はどうせ短国の買入が増えるので、短国単体で考えた場合需給はそんなに悪化する訳でもない筈だったのですけどね。ただし、国債買入のシフトと付利下げヘッジのニーズが無くなった分で2年とかその近辺の国債の需給が悪化(というかそれ以前の需給がタイトになり過ぎ)しているので、まあ短期とそこらへんってやや性格は違うのですが全く影響がない訳でもないという所でしょうな。

2年入札結果は順当のようで
[外部リンク] (3)募入最低価格 99円94銭5厘 (募入最高利回り)(0.127%)
(4)募入最低価格における案分比率 45.9512%
(5)募入平均価格 99円94銭8厘(募入平均利回り) (0.126%)

まあこちらはこんなもんで特段の波乱も無かったようで、結果が特段市場に影響という事でもなかったみたいですというか、そもそも市場が落ち着いたというか今度は先物出来高がすっかり減っている所に見られますように、単に売買がすっかり細くなっているだけのような気もするのが誠に遺憾の極みではございますな。


○BOEキング総裁講演である

ちょっと前にこんなのがありまして。

[外部リンク] Monetary policy: many targets, many instruments. Where do we stand?

Remarks given by Mervyn King, Governor of the Bank of England
At the IMF Conference on ‘Rethinking Macro Policy II: First Steps and Early Lessons’,
Washington DC 16 April 2013

本文は4ページ少々なのでまあそんなに長くない。

・冒頭から

『The past five years have been an extraordinary period for central banks. The breadth and scale of our operations have expanded in ways that were previously unimaginable as we responded to a crisis in the banking sector and the wider economy. In monetary policy, we have moved into uncharted territory. But has our notion of what central banks should do, and how, changed? Now is a good time to reflect on where we stand.』

『I want to focus my remarks on two areas. First, I want to draw out what have we learned about the objectives of monetary policy. Second, I want to reflect on the implications of the proliferation of instruments that have been used to meet those objectives.』

つーことで金融政策の目的と、金融政策目標達成のためのツール色々と増えている件についてのインプリケーションというのがお題です。


・目的について

『For over thirty years the objective of central banks was clear. It was to set monetary policy to achieve longrun price stability. But the events of the past five years have raised questions about how central banks manage the trade-offs between price stability, output stability and financial stability in order to meet our overall macroeconomic objectives.』

ということで、物価安定目標を最重視することによって生産の安定(要は経済の安定ですな)や金融の安定などへの考慮ができるという従来の金融政策の考え方から、この5年間の経験はその考えに対して新たに疑問を投げかけているというそれ白川さん在任中に言ってやれよキング先生と思う所がいきなり冒頭からご登場。

『Throughout the era of inflation targeting, the importance of the trade-off between output and inflation stabilisation in the short term has been well understood. Monetary policy was seen as aiming at a target for inflation in the long run, which was to be achieved by bringing inflation back to target over a suitable time horizon so as to avoid excessive volatility of real variables such as output and employment. Optimal monetary policy was seen as a choice of how best to navigate the short-run trade-off while ensuring that the long-run objective was met.』

まあ勿論従来からその辺の考慮が必要という考えはありましたとは仰っていますな。

『Failure to deliver price stability is costly, as UK experience amply demonstrates. Chart 1 shows the variance of inflation and of the output gap in the UK, using quarterly data for two periods. Contrast the performance in the 35 years up to 1992 with the first 15 years of inflation targeting.』

インフレターゲットの過去のパフォーマンスという点では当然ながらその成果を強調。

『Better policy can take some credit for this improvement, as the anchoring of inflation expectations led to a huge reduction in inflation volatility. It was tempting to think that we had moved onto the ‘Taylor frontier’ - which maps feasible combinations of the smallest variances of the output gap and inflation. The Great Stability appeared to be a permanent break from earlier periods - periods when monetary policy exhibited more unpredictable behaviour and left theeconomy to the north-east of the Taylor frontier (Chart 2). And in one important sense it was - the dark days of double-digit inflation were consigned to the past.』

テイラーフロンティア―の話もしておりますが、インフレ目標政策でインフレ期待がアンカーされてその結果経済のボラティリティーも低下しましたというのが図表の方にあるので読んでちょ。

『But the Great Stability was not representative of a new normal.』

キタコレ。

『The variance of the output gap - though not inflation - has been much higher over the past five years as the financial crisis generated a deep recession (Chart 3). So what have we learned?』

ということで2008年以降はまた新たなステージになっているという事ですが。

『The banking and broader economic crisis has demonstrated that macroeconomic policy can face an additional trade-off between ensuring the soundness of the financial system in the medium term, and keeping output in line with potential output and inflation on target in the near term.』

ということで、金融危機の発生が新たな金融政策のトレードオフに対する概念を生みましたとの事で、金融政策において金融システムの安定という課題も新たに生まれましたとか白川さん在任中の時に以下同文。

『Such a trade-off arises because financial vulnerabilities can build even while output is growing steadily and inflation is low and stable.』

生産の成長が安定的でインフレが低位で安定している時であっても、金融システムに対する脅威は積み上がる事から、金融政策におけるトレードオフとして金融システムの安定を考慮する必要があるとかそれ日本でとっくの昔に言われてたじゃんとか思うのですがこういうのは白川さん以下同文。


『Let me give three examples of the sort of underlying mechanisms at play.』

ふむ。

『First, persistent misperceptions of future spending power may generate a mix of demand that proves to be unsustainable. I believe this was an important factor underlying the crisis. Although output in deficit countries - like the UK - appeared to be growing at a sustainable rate, that gave a misleading impression of the sustainability of the Great Stability. In fact the level of domestic demand was too high and the level of net exports correspondingly too weak.』

偉大なる安定の期間に需要への期待が高まり過ぎて持続不可能な需要に対する投資などが発生したことが危機の大きな背景にありますとな。

『Second, as Hyman Minsky described, periods of stability encourage exuberance in credit markets, leading eventually to instability. And third, low short-term policy rates may encourage investors to take on more risk than they would otherwise accept as they ‘search for yield’.』

あとは安定の期間にクレジットバブルが起きたというのと、利回り追求の動きの行き過ぎという事ですな。
 


お題「市場雑談メモ/すっかり遅れましたが金融経済月報:シナリオ通りの回復基調とな/FLS延長」2/2   2013/04/25(木)08:08:33  
  ・不確実性の言及は残る

まあ残ります罠。

『この間、世界経済を巡る不確実性は引き続き大きい。』(今回)
『この間、世界経済を巡る不確実性は引き続き大きい。』(前回)


・物価についてもシナリオ通りの推移

『物価の現状について、国内企業物価を3か月前比でみると、為替相場の動きを反映して上昇している。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、前年の耐久消費財の動きの反動から、小幅のマイナスとなっている。』(今回)

『物価の現状について、国内企業物価を3か月前比でみると、為替相場の動きを反映して緩やかに上昇している。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、概ねゼロ%となっている。』(前回)

CPIの耐久消費財の反動に関してはこの後にありますように、前回時点で織り込み済みです。

『物価の先行きについてみると、国内企業物価は、当面、上昇を続けるとみられる。消費者物価の前年比は、当面、耐久消費財に加えてエネルギー関連についても前年の動きの反動が予想されるため、マイナスを続けたあと、再びゼロ%近傍で推移するとみられる。』(今回)

『物価の先行きについてみると、国内企業物価は、当面、上昇を続けるとみられる。消費者物価の前年比は、当面、前年のエネルギー関連や耐久消費財の動きの反動からマイナスとなったあと、再びゼロ%近傍で推移するとみられる。』(前回)

ということですが、はてさてこれで何がどうなると「2年で2%」になるのやらという所で、展望レポートでどれだけの情報局標語になるのやらという所でして、日銀総裁じゃなくて情報局総裁に名前変えた方が良いんじゃないでしょうかとか悪態をつくような展望レポートが出てくることをワクワクテカテカしながら待つあたくしなのでした。

いやね、別にその2%目標に向けて頑張りましょうというのにケチをつける気はサラサラございませんですけれども、頑張りましょうという目標と現実問題として実力ベースを考えた場合にどうなるのでしょうかという分析を行うのはこれまた別問題でしょうし、大体からしてそういう実力を把握しないで勝負に打って出るとかアホウの極みでしょと思うのでありまして、まあ願望やプロパガンダがそのまま出来もしない目標設定になってその達成の為に無理を重ねて破綻するとかいうようなどこの大東亜戦争だという事態になるのは勘弁して頂きたいと思うのでした、といつの間にか金融経済月報と別の話になっているのでありましたとさ。


○FLSが延長ということでちょっと引用と雑感

[外部リンク] News Release - Bank of England and HM Treasury announce extension to the Funding for Lending Scheme

ということでFLSが順当に延長。

『The Bank of England and HM Treasury are today announcing an extension to the Funding for Lending Scheme (FLS). This extension builds on the success of the FLS so far, and has three main objectives: to give banks and building societies confidence that funding for lending to the UK real economy will be availa
 


お題「市場雑談メモ/すっかり遅れましたが金融経済月報:シナリオ通りの回復基調とな/FLS延長」2/2   2013/04/25(木)08:06:45  
  ・不確実性の言及は残る

まあ残ります罠。

『この間、世界経済を巡る不確実性は引き続き大きい。』(今回)
『この間、世界経済を巡る不確実性は引き続き大きい。』(前回)


・物価についてもシナリオ通りの推移

『物価の現状について、国内企業物価を3か月前比でみると、為替相場の動きを反映して上昇している。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、前年の耐久消費財の動きの反動から、小幅のマイナスとなっている。』(今回)

『物価の現状について、国内企業物価を3か月前比でみると、為替相場の動きを反映して緩やかに上昇している。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、概ねゼロ%となっている。』(前回)

CPIの耐久消費財の反動に関してはこの後にありますように、前回時点で織り込み済みです。

『物価の先行きについてみると、国内企業物価は、当面、上昇を続けるとみられる。消費者物価の前年比は、当面、耐久消費財に加えてエネルギー関連についても前年の動きの反動が予想されるため、マイナスを続けたあと、再びゼロ%近傍で推移するとみられる。』(今回)

『物価の先行きについてみると、国内企業物価は、当面、上昇を続けるとみられる。消費者物価の前年比は、当面、前年のエネルギー関連や耐久消費財の動きの反動からマイナスとなったあと、再びゼロ%近傍で推移するとみられる。』(前回)

ということですが、はてさてこれで何がどうなると「2年で2%」になるのやらという所で、展望レポートでどれだけの情報局標語になるのやらという所でして、日銀総裁じゃなくて情報局総裁に名前変えた方が良いんじゃないでしょうかとか悪態をつくような展望レポートが出てくることをワクワクテカテカしながら待つあたくしなのでした。

いやね、別にその2%目標に向けて頑張りましょうというのにケチをつける気はサラサラございませんですけれども、頑張りましょうという目標と現実問題として実力ベースを考えた場合にどうなるのでしょうかという分析を行うのはこれまた別問題でしょうし、大体からしてそういう実力を把握しないで勝負に打って出るとかアホウの極みでしょと思うのでありまして、まあ願望やプロパガンダがそのまま出来もしない目標設定になってその達成の為に無理を重ねて破綻するとかいうようなどこの大東亜戦争だという事態になるのは勘弁して頂きたいと思うのでした、といつの間にか金融経済月報と別の話になっているのでありましたとさ。


○FLSが延長ということでちょっと引用と雑感

[外部リンク] News Release - Bank of England and HM Treasury announce extension to the Funding for Lending Scheme

ということでFLSが順当に延長。

『The Bank of England and HM Treasury are today announcing an extension to the Funding for Lending Scheme (FLS). This extension builds on the success of the FLS so far, and has three main objectives: to give banks and building societies confidence that funding for lending to the UK real economy will be available on reasonable terms until January 2015; to increase the incentive for banks to lend to small and medium-sized enterprises (SMEs) both this year and next; and to include lending involving certain non-bank providers of credit, which play an important role in providing finance to the real economy.』

ということでまあスキームもそれなりにワークしておりますがこれからも引き続き非金融部門への信用供与を促進するという趣旨の下で延長をしますという話ですが、先般ネタにしたBOEの4月議事要旨にありますように、現下で「緩和的な金融政策のトランスミッションメカニズムが金融機関のアベイラビリティ低下などの要因で一部ワークしていない部分がある」というような認識を示しており、この手のスキームは重要ですよねという話をしていましたので、まあ順当にFLSの延長という話になりましたぞなもし。

『Since its introduction in August last year, the FLS has contributed to a sharp reduction in funding costs for banks and building societies. That has led to a reduction in borrowing costs and an increase in credit availability for UK businesses and households. This is feeding through to more lending than there would have been in the absence of the scheme. But the improvement in credit conditions since summer 2012 has been less marked for small and medium sized enterprises (SMEs) than for larger businesses and households.』

でまあ効果に関しては今しがた申し上げたような件でして、今回問題として見ているのは中小企業に対する改善がまだ大企業の改善ほど進んでいないという所で。

『Three specific changes to the FLS are being announced today.』

ほう。

『First, the scheme will be extended for one year, meaning that drawings will be permitted until the end of January 2015.』

延長とな。

『Second, as part of the extension, the incentives to boost net lending will be heavily skewed towards SMEs. New allowances for drawings in the extension period will be calculated on the basis of banks’ lending behaviour. For every £1 of net lending to SMEs in 2014, banks will be able to draw £5 from the scheme in the extension period.』

『And to encourage banks to lend to SMEs sooner rather than later, every £1 of net lending to SMEs during the remainder of 2013 will be worth £10 of initial borrowing allowance in 2014. Net lending to other sectors during the remainder of 2013 will count towards the initial borrowing allowance for 2014 pound for pound. The sectoral split of lending will be published for each participating group alongside related FLS usage during 2014.』

中小企業向け貸し出しの拡大にはよりご褒美が付きますという制度について、よりインセンティブを高めるという変更のようで砂。

『Third, the FLS will be expanded to count lending by banking groups involving financial leasing corporations and factoring corporations, which can be important sources of finance to some SMEs, and certain mortgage and housing credit corporations.』

中小企業向けの信用供与において重要な役割を果たすということでFLS対象の金融機関の子会社になるリース会社やファクタリング会社の与信が拡大した場合にもFLSでの貸出拡大にカウントするというお話のようで。

で、あとまあ他の部分に関しては大体同じということですが、今回の件について財務大臣のコメントは以下の通りだそうで。

『The Chancellor of the Exchequer said: “This is a big boost for the small and medium sized businesses that are at the heart of the British economy. The Funding for Lending Scheme has already reduced the costs of household mortgages and loans for businesses. This innovative extension will now do even more for small and medium sized businesses so that they can play their full part in creating new jobs.”』

ということで、順当な路線ではあるのですが、こうやって中小企業のクレジットアベイラビリティーを拡大しましょうとかいうような政策までもが(政府と共同作業ではありますが)金融政策になって来るという流れを見ますと、昨日ネタにした中曽副総裁のLLRに関する講演もそうですけれども、金融政策のありかたみたいなものの変容という時期に立っているんでしょうなあとか思うのであります一方で日本って以下割愛。
 


お題「市場雑談メモ/すっかり遅れましたが金融経済月報:シナリオ通りの回復基調とな/FLS延長」2/2   2013/04/25(木)08:06:16  
  ・不確実性の言及は残る

まあ残ります罠。

『この間、世界経済を巡る不確実性は引き続き大きい。』(今回)
『この間、世界経済を巡る不確実性は引き続き大きい。』(前回)


・物価についてもシナリオ通りの推移

『物価の現状について、国内企業物価を3か月前比でみると、為替相場の動きを反映して上昇している。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、前年の耐久消費財の動きの反動から、小幅のマイナスとなっている。』(今回)

『物価の現状について、国内企業物価を3か月前比でみると、為替相場の動きを反映して緩やかに上昇している。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、概ねゼロ%となっている。』(前回)

CPIの耐久消費財の反動に関してはこの後にありますように、前回時点で織り込み済みです。

『物価の先行きについてみると、国内企業物価は、当面、上昇を続けるとみられる。消費者物価の前年比は、当面、耐久消費財に加えてエネルギー関連についても前年の動きの反動が予想されるため、マイナスを続けたあと、再びゼロ%近傍で推移するとみられる。』(今回)

『物価の先行きについてみると、国内企業物価は、当面、上昇を続けるとみられる。消費者物価の前年比は、当面、前年のエネルギー関連や耐久消費財の動きの反動からマイナスとなったあと、再びゼロ%近傍で推移するとみられる。』(前回)

ということですが、はてさてこれで何がどうなると「2年で2%」になるのやらという所で、展望レポートでどれだけの情報局標語になるのやらという所でして、日銀総裁じゃなくて情報局総裁に名前変えた方が良いんじゃないでしょうかとか悪態をつくような展望レポートが出てくることをワクワクテカテカしながら待つあたくしなのでした。

いやね、別にその2%目標に向けて頑張りましょうというのにケチをつける気はサラサラございませんですけれども、頑張りましょうという目標と現実問題として実力ベースを考えた場合にどうなるのでしょうかという分析を行うのはこれまた別問題でしょうし、大体からしてそういう実力を把握しないで勝負に打って出るとかアホウの極みでしょと思うのでありまして、まあ願望やプロパガンダがそのまま出来もしない目標設定になってその達成の為に無理を重ねて破綻するとかいうようなどこの大東亜戦争だという事態になるのは勘弁して頂きたいと思うのでした、といつの間にか金融経済月報と別の話になっているのでありましたとさ。


○FLSが延長ということでちょっと引用と雑感

[外部リンク] News Release - Bank of England and HM Treasury announce extension to the Funding for Lending Scheme

ということでFLSが順当に延長。

『The Bank of England and HM Treasury are today announcing an extension to the Funding for Lending Scheme (FLS). This extension builds on the success of the FLS so far, and has three main objectives: to give banks and building societies confidence that funding for lending to the UK real economy will be available on reasonable terms until January 2015; to increase the incentive for banks to lend to small and medium-sized enterprises (SMEs) both this year and next; and to include lending involving certain non-bank providers of credit, which play an important role in providing finance to the real economy.』

ということでまあスキームもそれなりにワークしておりますがこれからも引き続き非金融部門への信用供与を促進するという趣旨の下で延長をしますという話ですが、先般ネタにしたBOEの4月議事要旨にありますように、現下で「緩和的な金融政策のトランスミッションメカニズムが金融機関のアベイラビリティ低下などの要因で一部ワークしていない部分がある」というような認識を示しており、この手のスキームは重要ですよねという話をしていましたので、まあ順当にFLSの延長という話になりましたぞなもし。

『Since its introduction in August last year, the FLS has contributed to a sharp reduction in funding costs for banks and building societies. That has led to a reduction in borrowing costs and an increase in credit availability for UK businesses and households. This is feeding through to more lending than there would have been in the absence of the scheme. But the improvement in credit conditions since summer 2012 has been less marked for small and medium sized enterprises (SMEs) than for larger businesses and households.』

でまあ効果に関しては今しがた申し上げたような件でして、今回問題として見ているのは中小企業に対する改善がまだ大企業の改善ほど進んでいないという所で。

『Three specific changes to the FLS are being announced today.』

ほう。

『First, the scheme will be extended for one year, meaning that drawings will be permitted until the end of January 2015.』

延長とな。

『Second, as part of the extension, the incentives to boost net lending will be heavily skewed towards SMEs. New allowances for drawings in the extension period will be calculated on the basis of banks’ lending behaviour. For every £1 of net lending to SMEs in 2014, banks will be able to draw £5 from the scheme in the extension period.』

『And to encourage banks to lend to SMEs sooner rather than later, every £1 of net lending to SMEs during the remainder of 2013 will be worth £10 of initial borrowing allowance in 2014. Net lending to other sectors during the remainder of 2013 will count towards the initial borrowing allowance for 2014 pound for pound. The sectoral split of lending will be published for each participating group alongside related FLS usage during 2014.』

中小企業向け貸し出しの拡大にはよりご褒美が付きますという制度について、よりインセンティブを高めるという変更のようで砂。

『Third, the FLS will be expanded to count lending by banking groups involving financial leasing corporations and factoring corporations, which can be important sources of finance to some SMEs, and certain mortgage and housing credit corporations.』

中小企業向けの信用供与において重要な役割を果たすということでFLS対象の金融機関の子会社になるリース会社やファクタリング会社の与信が拡大した場合にもFLSでの貸出拡大にカウントするというお話のようで。

で、あとまあ他の部分に関しては大体同じということですが、今回の件について財務大臣のコメントは以下の通りだそうで。

『The Chancellor of the Exchequer said: “This is a big boost for the small and medium sized businesses that are at the heart of the British economy. The Funding for Lending Scheme has already reduced the costs of household mortgages and loans for businesses. This innovative extension will now do even more for small and medium sized businesses so that they can play their full part in creating new jobs.”』

ということで、順当な路線ではあるのですが、こうやって中小企業のクレジットアベイラビリティーを拡大しましょうとかいうような政策までもが(政府と共同作業ではありますが)金融政策になって来るという流れを見ますと、昨日ネタにした中曽副総裁のLLRに関する講演もそうですけれども、金融政策のありかたみたいなものの変容という時期に立っているんでしょうなあとか思うのであります一方で日本って以下割愛。
 


お題「市場雑談メモ/すっかり遅れましたが金融経済月報:シナリオ通りの回復基調とな/FLS延長」2/2   2013/04/25(木)08:05:55  
  ・不確実性の言及は残る

まあ残ります罠。

『この間、世界経済を巡る不確実性は引き続き大きい。』(今回)
『この間、世界経済を巡る不確実性は引き続き大きい。』(前回)


・物価についてもシナリオ通りの推移

『物価の現状について、国内企業物価を3か月前比でみると、為替相場の動きを反映して上昇している。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、前年の耐久消費財の動きの反動から、小幅のマイナスとなっている。』(今回)

『物価の現状について、国内企業物価を3か月前比でみると、為替相場の動きを反映して緩やかに上昇している。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、概ねゼロ%となっている。』(前回)

CPIの耐久消費財の反動に関してはこの後にありますように、前回時点で織り込み済みです。

『物価の先行きについてみると、国内企業物価は、当面、上昇を続けるとみられる。消費者物価の前年比は、当面、耐久消費財に加えてエネルギー関連についても前年の動きの反動が予想されるため、マイナスを続けたあと、再びゼロ%近傍で推移するとみられる。』(今回)

『物価の先行きについてみると、国内企業物価は、当面、上昇を続けるとみられる。消費者物価の前年比は、当面、前年のエネルギー関連や耐久消費財の動きの反動からマイナスとなったあと、再びゼロ%近傍で推移するとみられる。』(前回)

ということですが、はてさてこれで何がどうなると「2年で2%」になるのやらという所で、展望レポートでどれだけの情報局標語になるのやらという所でして、日銀総裁じゃなくて情報局総裁に名前変えた方が良いんじゃないでしょうかとか悪態をつくような展望レポートが出てくることをワクワクテカテカしながら待つあたくしなのでした。

いやね、別にその2%目標に向けて頑張りましょうというのにケチをつける気はサラサラございませんですけれども、頑張りましょうという目標と現実問題として実力ベースを考えた場合にどうなるのでしょうかという分析を行うのはこれまた別問題でしょうし、大体からしてそういう実力を把握しないで勝負に打って出るとかアホウの極みでしょと思うのでありまして、まあ願望やプロパガンダがそのまま出来もしない目標設定になってその達成の為に無理を重ねて破綻するとかいうようなどこの大東亜戦争だという事態になるのは勘弁して頂きたいと思うのでした、といつの間にか金融経済月報と別の話になっているのでありましたとさ。


○FLSが延長ということでちょっと引用と雑感

[外部リンク] News Release - Bank of England and HM Treasury announce extension to the Funding for Lending Scheme

ということでFLSが順当に延長。

『The Bank of England and HM Treasury are today announcing an extension to the Funding for Lending Scheme (FLS). This extension builds on the success of the FLS so far, and has three main objectives: to give banks and building societies confidence that funding for lending to the UK real economy will be available on reasonable terms until January 2015; to increase the incentive for banks to lend to small and medium-sized enterprises (SMEs) both this year and next; and to include lending involving certain non-bank providers of credit, which play an important role in providing finance to the real economy.』

ということでまあスキームもそれなりにワークしておりますがこれからも引き続き非金融部門への信用供与を促進するという趣旨の下で延長をしますという話ですが、先般ネタにしたBOEの4月議事要旨にありますように、現下で「緩和的な金融政策のトランスミッションメカニズムが金融機関のアベイラビリティ低下などの要因で一部ワークしていない部分がある」というような認識を示しており、この手のスキームは重要ですよねという話をしていましたので、まあ順当にFLSの延長という話になりましたぞなもし。

『Since its introduction in August last year, the FLS has contributed to a sharp reduction in funding costs for banks and building societies. That has led to a reduction in borrowing costs and an increase in credit availability for UK businesses and households. This is feeding through to more lending than there would have been in the absence of the scheme. But the improvement in credit conditions since summer 2012 has been less marked for small and medium sized enterprises (SMEs) than for larger businesses and households.』

でまあ効果に関しては今しがた申し上げたような件でして、今回問題として見ているのは中小企業に対する改善がまだ大企業の改善ほど進んでいないという所で。

『Three specific changes to the FLS are being announced today.』

ほう。

『First, the scheme will be extended for one year, meaning that drawings will be permitted until the end of January 2015.』

延長とな。

『Second, as part of the extension, the incentives to boost net lending will be heavily skewed towards SMEs. New allowances for drawings in the extension period will be calculated on the basis of banks’ lending behaviour. For every £1 of net lending to SMEs in 2014, banks will be able to draw £5 from the scheme in the extension period.』

『And to encourage banks to lend to SMEs sooner rather than later, every £1 of net lending to SMEs during the remainder of 2013 will be worth £10 of initial borrowing allowance in 2014. Net lending to other sectors during the remainder of 2013 will count towards the initial borrowing allowance for 2014 pound for pound. The sectoral split of lending will be published for each participating group alongside related FLS usage during 2014.』

中小企業向け貸し出しの拡大にはよりご褒美が付きますという制度について、よりインセンティブを高めるという変更のようで砂。

『Third, the FLS will be expanded to count lending by banking groups involving financial leasing corporations and factoring corporations, which can be important sources of finance to some SMEs, and certain mortgage and housing credit corporations.』

中小企業向けの信用供与において重要な役割を果たすということでFLS対象の金融機関の子会社になるリース会社やファクタリング会社の与信が拡大した場合にもFLSでの貸出拡大にカウントするというお話のようで。

で、あとまあ他の部分に関しては大体同じということですが、今回の件について財務大臣のコメントは以下の通りだそうで。

『The Chancellor of the Exchequer said: “This is a big boost for the small and medium sized businesses that are at the heart of the British economy. The Funding for Lending Scheme has already reduced the costs of household mortgages and loans for businesses. This innovative extension will now do even more for small and medium sized businesses so that they can play their full part in creating new jobs.”』

ということで、順当な路線ではあるのですが、こうやって中小企業のクレジットアベイラビリティーを拡大しましょうとかいうような政策までもが(政府と共同作業ではありますが)金融政策になって来るという流れを見ますと、昨日ネタにした中曽副総裁のLLRに関する講演もそうですけれども、金融政策のありかたみたいなものの変容という時期に立っているんでしょうなあとか思うのであります一方で日本って以下割愛。
 


お題「市場雑談メモ/すっかり遅れましたが金融経済月報:シナリオ通りの回復基調とな/FLS延長」1/2   2013/04/25(木)08:03:29  
  モーサテによりますとついに為替市場で20年債利回りをネタにするようになったようですが、20年債利回りが低下すると投資家の海外シフトが起きるとかすいませんそんなに急に為替オープン投資がバンバン増える訳無いわヴォケと存じますけど、20年債利回り注目という文字を見てさすがに吹いたわ。

○決定会合プレビュー雑談および関連市場雑談

ということで市場雑談のようなメモを先に。

・短期は安定しましたが中期が案外ですの

昨日はまあ大方の予想通りに中短期+中長期の国債買入が実施ということで、これで残り1回の中短期+変動国債は30日のオファーでまあ確定でしょうな。

[外部リンク] 5,000 2013年4月26日
国債買入(残存期間5年超10年以下) 5,000 2013年4月26日
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 8,000 2013年4月26日 2013年5月31日

でまあオペ結果ですけれども。

[外部リンク] 28,788 5,008 0.003 0.006 27.4
国債買入(残存期間5年超10年以下) 19,150 5,000 -0.003 0.000 80.0
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式>(4月26日スタート分) 13,155 8,008 60.9

中短期の方が若干弱かったという結果だった訳ですが、来週も買入あるのは見えている中であるにも関わらず今回突っ込もうというのがあったんですねえというのが大方の評価になっていまして、短期ゾーンは安定しているものの何気に中短期の取り組み改善が遅れているという感じだったのが債券市場的にはふ〜んという結果だったようですな。

一方で短期の方ですけれども、先週の頭辺りでは短国のレートも0.10%に接近していましたし、何か知らんけど利付国債の短い所とかも重そうで0.10%超という水準で推移していましたが、その後日銀の短国買入攻撃に加えて短期ゾーンは買いもあったみたいで水準が訂正されて、先週木曜の3M入札が平均0.091まで金利低下したと思ったら今週になって火曜辺りからは0.09%がビットサイドっぽくなって昨日は0.09%は明確にビットという感じで、こちらはすっかり安定したでござるの巻。

いつもだとここが安定してくると中期もあっさり安定するという感じだったのですが、やはり異次元緩和ちゃんによって国債買入の中心ゾーンが短い所から後ろに動いたので需給って変わっちゃったのかね(1年以内の短期ゾーンに関しては資金が余りまくっている関係で金利はアガランチ会長なのですが)とか思う昨日のひとときでした(ついでにこの話の展開上関係ないのですが昨日はまた超長期が弱くて、毎日シマウマ相場状態で何やってるんですかと思うのですが)。


・ということで時間軸政策の方が「金利」には効きますねという雑談

まあ金利に効くというのと物価に効くというのは話の問題が違うので、だから時間軸政策にしろとゆー気はサラサラ無いのですが、長期国債買入を行って金利を低下させることによって政策効果ガーと言っているので、まあ金利が下がりやすい政策をするなら時間軸的な要素をツッコんだ方が良いですねと思われる次第。

ということで、今回の展望レポートと同時に時間軸に関する何かが出るんじゃネーノという話もあるようでして、昨日は展望レポートの数字がただの情報局プロパガンダ数値になるとゆー悪態を申し上げましたが、時間軸の方に関しての雑談を。

えーっとですね、時間軸に関してですけれども「2年で2%達成」というのを出しているので、これ時間軸って伸ばしようが無いのが残念な所ですし、大体からして2年で2%達成させる勢いでの緩和を実施するということは、ガイダンス文言で「2%達成するまで実施」とか言い出したらそれは緩和のやり過ぎになりますよねという話になりますし、その「2%達成は足元の数値じゃなくて中期的な見通しベースですよ」となりますと更に曖昧になってしまうので時間軸長期化効果が出ませんぞなもしという話。

米国で時間軸がワークしてるのって物価の方が安定している中で失業率目標のロンガーランの数値まで行く時間が相当長いという見通しになっているからワークするのですが、日本の場合そもそも物価を押し上げて早期に目標達成という見通しになっているので、時間軸をより長く効かせに行くと物価安定目標を上の方に乖離させますよと宣言するようなもんで物価安定目標というのと自己矛盾を起こすというのが残念な話。

まあ結局2%なんて無理くりの数字じゃなくて1%を当面目指してその後2%にしていきますので1%達成したからと言っても緩和政策は継続ですよってロジック展開に持っていった方が時間軸としては効くのですが、まあそれではレジームチェンジにならないので駄目ですと言われるとはあそうですかとしか申し上げようがないのですけどにゃ。

大体からして英国という不思議国家は別にして主要国全体として信用バブル処理とか人口動態の変化とかの中で潜在成長率低下してて物価に関してもディスインフレ傾向になっていて実はそっちの方が「ニューノーマル」なんじゃないですかとゆー中で、日本のCPIが趨勢的に2%とかになれるのかよという気もするんですけどね。


○そういえばすっかり忘れていましたが金融経済月報(汗)

いやどうもすいません。

[外部リンク] という1行コメントで終了という説もあるのですが、前回との比較をしてみるぞな。

まずは総括判断。

『わが国の景気は、下げ止まっており、持ち直しに向かう動きもみられている。』(今回)
『わが国の景気は、下げ止まっている。』(前回)

ほほう。

需要項目別でまず肝心の海外経済と輸出。

『海外経済は、昨年来の減速した状態から徐々に持ち直しに向かっている。そうしたもとで、輸出は下げ止まっている。』(今回)
『海外経済は、減速した状態が続いているが、持ち直しに向けた動きもみられている。そうしたもとで、輸出は下げ止まりつつある。』(前回)

ということで海外経済の判断が上がり、それに対応して輸出の判断も上がっているのですが、こちらに関しては3月月報時点での先行き見通しの中で「海外経済が減速した状態から次第に脱していく」というシナリオを書いていまして、それが目出度く具現化しました、というまあ美しい絵になっています。

国内需要。

『設備投資は、非製造業に底堅さがみられるものの、全体として弱めとなっている。一方、公共投資は増加を続けており、住宅投資も持ち直し傾向にある。個人消費は、消費者マインドが改善するもとで、底堅さを増しつつある。』(今回)

『設備投資は、非製造業に底堅さがみられるものの、全体として弱めとなっている。一方、公共投資は増加を続けており、住宅投資も持ち直し傾向にある。個人消費は底堅く推移している。』(前回)

こちらでは「消費者マインドの改善」が新たに入りましたが、こちらに関しても先程の海外と同様に3月月報時点の先行き見通しの中で「消費者マインドの改善」に言及していまして、これまた美しい絵になっておりますな。

生産。

『以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は下げ止まっており、持ち直しに向かう動きもみられている。企業の業況感は、再び改善の動きがみられている。』(今回)
『以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は下げ止まっている。』(前回)

業況感は短観を反映したものですが、生産の判断についても「持ち直しに向かう動きも」と判断を引き上げております。


先行き見通し。

『先行きのわが国経済は、国内需要が各種経済対策の効果もあって底堅く推移し、海外経済の成長率が次第に高まっていくことなどを背景に、緩やかな回復経路に復していくと考えられる。』(今回)

『先行きのわが国経済は、当面横ばい圏内で推移したあと、国内需要が各種経済対策の効果もあって底堅く推移し、海外経済が減速した状態から次第に脱していくことなどを背景に、緩やかな回復経路に復していくと考えられる。』(前回)

ということで、今回は「当面横ばい圏内」が抜けて素直に回復シナリオの絵になっていますな。

先行き見通し項目別。

『輸出は、海外経済の成長率が次第に高まっていくことなどを背景に、持ち直していくと考えられる。国内需要については、公共投資が各種経済対策の効果から引き続き増加傾向をたどり、住宅投資も持ち直し傾向を続けるとみられる。設備投資は、当面一部に弱さが残るものの、その後は、防災・エネルギー関連の投資もあって、緩やかな増加基調をたどると予想される。個人消費は、次第に底堅さを増していくと考えられる。こうしたもとで、鉱工業生産は持ち直していくと予想される。』(今回)

『輸出は、海外経済が減速した状態から次第に脱していくことなどを背景に、持ち直しに転じていくと考えられる。国内需要については、公共投資が各種経済対策の効果から引き続き増加傾向をたどり、住宅投資も持ち直し傾向を続けるとみられる。設備投資は、当面製造業を中心に弱さが残るものの、その後は、防災・エネルギー関連の投資もあって、緩やかな増加基調をたどると予想される。個人消費は、消費者マインドの改善などから、引き続き底堅く推移していくと考えられる。こうしたもとで、鉱工業生産は持ち直していくと予想される。』(前回)

めんどくさくなったのもあるのですが(笑)、こうやってまとめて引用してみますと文章の分量が減っているのが判りますな。でまあ文章の分量が減るというのは日銀文学的に言いますと見立てに対して確信度が高まっているという事を意味しますので、まあこの先行き見通しの回復に関しての確信度が高まりましたよねというお話。

でもって細かく見ますと、輸出の所は引き上げ、その背景の海外経済も引上げ。国内需要に関しては変わらずで、設備投資に関しては「当面製造業中心に弱さが残る」というヘッジクローズが「当面一部に弱さが残る」という形でヘッジクローズは残ったもののその範囲が狭くなっていますが、基調部分は同じ。個人消費の見通しは引き上げで生産は同じですな。
 


お題「市場雑談メモ/すっかり遅れましたが金融経済月報:シナリオ通りの回復基調とな/FLS延長」1/2   2013/04/25(木)08:03:28  
  モーサテによりますとついに為替市場で20年債利回りをネタにするようになったようですが、20年債利回りが低下すると投資家の海外シフトが起きるとかすいませんそんなに急に為替オープン投資がバンバン増える訳無いわヴォケと存じますけど、20年債利回り注目という文字を見てさすがに吹いたわ。

○決定会合プレビュー雑談および関連市場雑談

ということで市場雑談のようなメモを先に。

・短期は安定しましたが中期が案外ですの

昨日はまあ大方の予想通りに中短期+中長期の国債買入が実施ということで、これで残り1回の中短期+変動国債は30日のオファーでまあ確定でしょうな。

[外部リンク] 5,000 2013年4月26日
国債買入(残存期間5年超10年以下) 5,000 2013年4月26日
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 8,000 2013年4月26日 2013年5月31日

でまあオペ結果ですけれども。

[外部リンク] 28,788 5,008 0.003 0.006 27.4
国債買入(残存期間5年超10年以下) 19,150 5,000 -0.003 0.000 80.0
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式>(4月26日スタート分) 13,155 8,008 60.9

中短期の方が若干弱かったという結果だった訳ですが、来週も買入あるのは見えている中であるにも関わらず今回突っ込もうというのがあったんですねえというのが大方の評価になっていまして、短期ゾーンは安定しているものの何気に中短期の取り組み改善が遅れているという感じだったのが債券市場的にはふ〜んという結果だったようですな。

一方で短期の方ですけれども、先週の頭辺りでは短国のレートも0.10%に接近していましたし、何か知らんけど利付国債の短い所とかも重そうで0.10%超という水準で推移していましたが、その後日銀の短国買入攻撃に加えて短期ゾーンは買いもあったみたいで水準が訂正されて、先週木曜の3M入札が平均0.091まで金利低下したと思ったら今週になって火曜辺りからは0.09%がビットサイドっぽくなって昨日は0.09%は明確にビットという感じで、こちらはすっかり安定したでござるの巻。

いつもだとここが安定してくると中期もあっさり安定するという感じだったのですが、やはり異次元緩和ちゃんによって国債買入の中心ゾーンが短い所から後ろに動いたので需給って変わっちゃったのかね(1年以内の短期ゾーンに関しては資金が余りまくっている関係で金利はアガランチ会長なのですが)とか思う昨日のひとときでした(ついでにこの話の展開上関係ないのですが昨日はまた超長期が弱くて、毎日シマウマ相場状態で何やってるんですかと思うのですが)。


・ということで時間軸政策の方が「金利」には効きますねという雑談

まあ金利に効くというのと物価に効くというのは話の問題が違うので、だから時間軸政策にしろとゆー気はサラサラ無いのですが、長期国債買入を行って金利を低下させることによって政策効果ガーと言っているので、まあ金利が下がりやすい政策をするなら時間軸的な要素をツッコんだ方が良いですねと思われる次第。

ということで、今回の展望レポートと同時に時間軸に関する何かが出るんじゃネーノという話もあるようでして、昨日は展望レポートの数字がただの情報局プロパガンダ数値になるとゆー悪態を申し上げましたが、時間軸の方に関しての雑談を。

えーっとですね、時間軸に関してですけれども「2年で2%達成」というのを出しているので、これ時間軸って伸ばしようが無いのが残念な所ですし、大体からして2年で2%達成させる勢いでの緩和を実施するということは、ガイダンス文言で「2%達成するまで実施」とか言い出したらそれは緩和のやり過ぎになりますよねという話になりますし、その「2%達成は足元の数値じゃなくて中期的な見通しベースですよ」となりますと更に曖昧になってしまうので時間軸長期化効果が出ませんぞなもしという話。

米国で時間軸がワークしてるのって物価の方が安定している中で失業率目標のロンガーランの数値まで行く時間が相当長いという見通しになっているからワークするのですが、日本の場合そもそも物価を押し上げて早期に目標達成という見通しになっているので、時間軸をより長く効かせに行くと物価安定目標を上の方に乖離させますよと宣言するようなもんで物価安定目標というのと自己矛盾を起こすというのが残念な話。

まあ結局2%なんて無理くりの数字じゃなくて1%を当面目指してその後2%にしていきますので1%達成したからと言っても緩和政策は継続ですよってロジック展開に持っていった方が時間軸としては効くのですが、まあそれではレジームチェンジにならないので駄目ですと言われるとはあそうですかとしか申し上げようがないのですけどにゃ。

大体からして英国という不思議国家は別にして主要国全体として信用バブル処理とか人口動態の変化とかの中で潜在成長率低下してて物価に関してもディスインフレ傾向になっていて実はそっちの方が「ニューノーマル」なんじゃないですかとゆー中で、日本のCPIが趨勢的に2%とかになれるのかよという気もするんですけどね。


○そういえばすっかり忘れていましたが金融経済月報(汗)

いやどうもすいません。

[外部リンク] という1行コメントで終了という説もあるのですが、前回との比較をしてみるぞな。

まずは総括判断。

『わが国の景気は、下げ止まっており、持ち直しに向かう動きもみられている。』(今回)
『わが国の景気は、下げ止まっている。』(前回)

ほほう。

需要項目別でまず肝心の海外経済と輸出。

『海外経済は、昨年来の減速した状態から徐々に持ち直しに向かっている。そうしたもとで、輸出は下げ止まっている。』(今回)
『海外経済は、減速した状態が続いているが、持ち直しに向けた動きもみられている。そうしたもとで、輸出は下げ止まりつつある。』(前回)

ということで海外経済の判断が上がり、それに対応して輸出の判断も上がっているのですが、こちらに関しては3月月報時点での先行き見通しの中で「海外経済が減速した状態から次第に脱していく」というシナリオを書いていまして、それが目出度く具現化しました、というまあ美しい絵になっています。

国内需要。

『設備投資は、非製造業に底堅さがみられるものの、全体として弱めとなっている。一方、公共投資は増加を続けており、住宅投資も持ち直し傾向にある。個人消費は、消費者マインドが改善するもとで、底堅さを増しつつある。』(今回)

『設備投資は、非製造業に底堅さがみられるものの、全体として弱めとなっている。一方、公共投資は増加を続けており、住宅投資も持ち直し傾向にある。個人消費は底堅く推移している。』(前回)

こちらでは「消費者マインドの改善」が新たに入りましたが、こちらに関しても先程の海外と同様に3月月報時点の先行き見通しの中で「消費者マインドの改善」に言及していまして、これまた美しい絵になっておりますな。

生産。

『以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は下げ止まっており、持ち直しに向かう動きもみられている。企業の業況感は、再び改善の動きがみられている。』(今回)
『以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は下げ止まっている。』(前回)

業況感は短観を反映したものですが、生産の判断についても「持ち直しに向かう動きも」と判断を引き上げております。


先行き見通し。

『先行きのわが国経済は、国内需要が各種経済対策の効果もあって底堅く推移し、海外経済の成長率が次第に高まっていくことなどを背景に、緩やかな回復経路に復していくと考えられる。』(今回)

『先行きのわが国経済は、当面横ばい圏内で推移したあと、国内需要が各種経済対策の効果もあって底堅く推移し、海外経済が減速した状態から次第に脱していくことなどを背景に、緩やかな回復経路に復していくと考えられる。』(前回)

ということで、今回は「当面横ばい圏内」が抜けて素直に回復シナリオの絵になっていますな。

先行き見通し項目別。

『輸出は、海外経済の成長率が次第に高まっていくことなどを背景に、持ち直していくと考えられる。国内需要については、公共投資が各種経済対策の効果から引き続き増加傾向をたどり、住宅投資も持ち直し傾向を続けるとみられる。設備投資は、当面一部に弱さが残るものの、その後は、防災・エネルギー関連の投資もあって、緩やかな増加基調をたどると予想される。個人消費は、次第に底堅さを増していくと考えられる。こうしたもとで、鉱工業生産は持ち直していくと予想される。』(今回)

『輸出は、海外経済が減速した状態から次第に脱していくことなどを背景に、持ち直しに転じていくと考えられる。国内需要については、公共投資が各種経済対策の効果から引き続き増加傾向をたどり、住宅投資も持ち直し傾向を続けるとみられる。設備投資は、当面製造業を中心に弱さが残るものの、その後は、防災・エネルギー関連の投資もあって、緩やかな増加基調をたどると予想される。個人消費は、消費者マインドの改善などから、引き続き底堅く推移していくと考えられる。こうしたもとで、鉱工業生産は持ち直していくと予想される。』(前回)

めんどくさくなったのもあるのですが(笑)、こうやってまとめて引用してみますと文章の分量が減っているのが判りますな。でまあ文章の分量が減るというのは日銀文学的に言いますと見立てに対して確信度が高まっているという事を意味しますので、まあこの先行き見通しの回復に関しての確信度が高まりましたよねというお話。

でもって細かく見ますと、輸出の所は引き上げ、その背景の海外経済も引上げ。国内需要に関しては変わらずで、設備投資に関しては「当面製造業中心に弱さが残る」というヘッジクローズが「当面一部に弱さが残る」という形でヘッジクローズは残ったもののその範囲が狭くなっていますが、基調部分は同じ。個人消費の見通しは引き上げで生産は同じですな。
 


お題「決定会合プレビュー雑談/中曽副総裁講演はLLRネタですが論点が興味深い」2/2   2013/04/24(水)08:01:21  
  ・LLRの新たな課題:結局一番大事なのは最後は財政の健全性という話に帰着されるような希ガス

『MMLR やGLLR といった、中央銀行のLLR 機能の変容は、中央銀行に新たな課題を投げかけている。ここでは、(1)金融政策と金融システム政策の相互連関、(2)流動性供給の限界と政府によるサポート、(3)金融トリレンマと中央銀行間の協調、(4)外貨準備政策とGLLR の相互連関、の4点について指摘する。』

ということで興味深い論点にまとまっておりますが、まず(1)の部分としては要するに「金融市場が機能不全に陥ると金融政策のトランスミッションメカニズムが働くなりますよね」というお話であります。つまりそのまとめですけれども。

『このように、危機時には、金融システム政策と金融政策の関連性が非常に高まることになる。危機時に採られた非伝統的金融政策は同時に金融システム安定化策の側面を有する場合がある一方、金融システムの安定確保を目的とした施策も、金融政策の波及経路を維持・補強する側面を有している。両政策はともに金融市場および金融機関を通じて経済・物価に作用するものであり、その効果が相互補完的であるだけでなく、一方の政策のために得られた情報や分析を活用することによって、もう一方の政策の有効性を高めることができるという関係にもある。』

ということですな。ただですね・・・・・

『もっとも、欧州債務危機時のように、政府のソルベンシーに対する疑念がきっかけとなって国債市場の流動性が収縮し、危機が発生する場合には、異なる次元の問題が発生し得る。』

ということで・・・・・・

『仮に、中央銀行が金融システムの安定を優先してMMLR として国債購入を続ければ、物価の先行きに不確実性をもたらすことになるし、一方で、中央銀行が物価安定を優先して国債購入を抑制すれば、国債市場の流動性収縮に歯止めをかけることが困難になる。中央銀行がこうしたトレードオフに直面することを回避するためには、財政の持続可能性に対する信認確保が大前提となる。』

という話になっているのですが、この次の(2)の論点でも結局財政の健全性が重要という話に帰着するのがチャーミング。

『中央銀行が“solvent but illiquid”な金融機関に対して、LLR として融資をする場合、金融機関の資金流動性は確実に改善する。しかし、中銀がMMLRとして市場に資金を供給する場合には、市場流動性が自動的に改善するわけではなく、MMLR としてどこまで踏み込むべきか難しい判断を迫られる。』

ですな。

『危機時の市場流動性の収縮に対して、中央銀行がMMLR としてどう機能するかによって、金融政策の有効性や金融システムの安定性だけではなく、自らの財務基盤に対しても内生的な影響が及び得る。MMLR が呼び水となって、市場流動性が回復すれば、中央銀行が買い入れた金融商品や貸出担保の市場価値が安定するようになるため、自己資本が棄損されることはない。しかし、中銀が自己の財務基盤(ひいては中銀に対する信認)が崩れることを懸念して、自己資本のエクスポージャーを抑制し、MMLR としての資金供給を絞り込めば、市場流動性の収縮が止まらず、中銀が買い入れた金融商品や貸出担保の市場価値の低下が進み、結果として自己資本が棄損されるリスクもある。』

うむ。

『中央銀行の財務基盤が劣化し、信認が損なわれると、金融政策の政策遂行能力(ひいては政策の有効性)が低下する可能性がある。また、中銀の損失は、国庫納付金の減少という形で納税者の負担になる可能性があるほか、ミクロの資源配分に介入しているという点で、準財政政策の領域に入るという問題もある。』

『しかし、同時に、財務基盤の劣化を極力回避するために、危機時におけるMMLR の役割が十分に果たせないということも望ましい姿ではない。』

ということでして、主要国におけるLLR政策実施の際の具体的な政府サポートについて説明しているのがこの先。

『こうした中、FRB がABS 市場の流動性回復のために、TALF(Term Asset-Backed Securities Loan Facility)を導入した際には、政府が一定割合をまず負担することが決められた。また、BOE の資産買取ファシリティは、損失が出た場合には政府により全額補償される取り決めとなっている。日本銀行が企業金融に係る金融商品の買入れを2009 年に決定した際には、政府は金融政策決定会合の席上、リスクが顕在化した場合、決算上の対策の中で、日本銀行と協議のうえ対応する考えを表明している。』

ということで、ここでは財政の健全性云々の話って出ていないのですけれども、良く良く考えてみたら中央銀行の(LLRの文脈での)流動性供給に対して政府の財政的なサポートが必要という話になった場合、そもそも論としてその元になる政府の財政基盤に対して信認が無い場合にはサポートがどうのこうの言う以前の問題になる訳でして、ここの論点の中で直接言及はされていませんが、やはり政府の財政健全性に対する信認というのが全てのベースになりますよね、という事になるんでしょうなあと思うのであります。


・国際的なセーフティネットの際の負担をどうするのか

でまあ先ほどの論点の続き。

『金融のグローバル化が進むもとでの国際金融システムの安定に関しては、Schoenmaker の提唱する“financial trilemma”が重要な視点を提供している。これは、金融の安定、金融の統合(自由な資本移動)、国家単位の金融規制・監督(national financial policy)、の3つを同時に満たすことはできない、というものである。この枠組みを用いて、LLR について整理すると、次のようになる。』

『金融のグローバル化が進むもとで、中央銀行のLLR が自国通貨建ての流動性供給に限定される場合――すなわち、国家単位の金融システム政策に止まる場合――、国際的な金融システムの安定性は保証されない。異なる選択肢として、自国通貨建てのLLR のみで、金融の安定化を図ろうとすれば、金融の統合、すなわちグローバル化を後退させ、資本取引を規制しなければならない。もう一つの選択肢としては、金融のグローバル化のもとで、金融システムを安定化させようとすれば、国家単位の金融システム政策を超えた何らかの国際的な金融規制・監督の仕組みが必要になる。中銀間の協調によるGLLR 機能は、この大きな枠組みの中でのセーフティーネットにかかる選択肢として整理できるかもしれない。』

なるほど。

『国際的なセーフティーネットとしては、中銀間のGLLR 以外にも、各国中央銀行がIMF に対して各通貨建ての融資枠を設定し、IMF に管理させる――外貨を必要とする中央銀行への融資と監視を行わせる――という仕組みや、SDR を利用したセーフティーネットの構築、各国の外貨準備をプールして共有化する枠組みなど、複数のアプローチが提案されている。』

で、そこには負担の問題が有る訳で・・・・・・・

『ただし、いずれのスキームであっても、それを実現するためには、国際社会においてコスト負担に関する合意を形成するという難しい問題が存在する。』

『危機時には、流動性制約と債務返済能力が相乗的に悪化する傾向があるため、問題を抱えた金融機関や中央銀行、国家への融資は信用リスクを伴う。同リスクが顕在化した時のコスト負担については、金融グローバル化のもとでは、金融の安定を脅かすリスクが国境を越えて相互依存的になるため、問題解決に向けた国際的な政策協調が正当化されるということには異論がなかろう。しかし、具体的なコスト負担を政治的に配分する枠組みについての合意は容易ではない。同時に、コストの負担に対する各国国民の納得性を確保するためには、コストの最小化を担保するためのメカニズム、すなわち、効果的な規制・監督体制の構築も避けて通れない。』

ということで・・・・・・・・

『現在、ユーロ圏で推進されている銀行同盟に関する議論は、そうした種々の問題が凝縮されているという意味で、非常に示唆に富む。』

確かにそうですな。


・最後にマクロプルーデンスや金融政策の他国へのスピルオーバーに言及しているのがチャーミング

でまあ以下飛ばしまして最後のまとめ。

『市場型金融仲介の進展やグローバル化の進んだ金融システムにおいて、安定性を確保するうえで、中央銀行のLLR としての守備範囲は明確に拡大している。危機の渦中において、中央銀行はここで指摘した課題に対応し、相応の成果を挙げてきたが、全て課題が解決されたわけではない。個々の中央銀行による適切な危機対応はもちろん重要であるが、同時に、政府との連携や役割分担の明確化、そして国際セーフティーネットの構築にむけた中銀間や財政当局間の協調も不可欠になっている。』

まあそう考えますと中央銀行の金融政策とは何ぞやという話にもなってきますわな。そういう意味では単に物価安定で経済が安定とかいうような話から変わってきているんじゃネーノというような遠大な話にもなってきそうですけれども(^^)。

『さらに、危機対応という視点に加え、危機を予防するという視点も重要であるが、ここで悩ましいのは、LLR の存在、さらにはその守備範囲の拡大が、市場参加者の野放図なリスクテークをむしろ奨励してしまう可能性――いわゆるモラルハザードの問題――である。』

キタコレ。

『この問題に対処し、金融面での不均衡拡大を抑制するうえで、規制・監督の果たすべき役割は大きいが、同時に、それだけではなく中銀の政策対応にマクロプルーデンスの視点を取り入れていくことも必要となる。グローバルに緩和した金融環境が当面続くことが見込まれる中、将来、各国の政策運営において、この視点をどのように取り込んでいくべきかが問われてくることになろう。』

マクロプルーデンスキタコレ。

『また、グローバルシステムにおける「合成の誤謬」についても注意が必要である。金融市場のグローバル化が進むもとで――すなわち、資本取引を自由化したもとで――、個々の中央銀行は自国経済の安定のために、独立した金融政策、もしくは為替政策(固定相場制)のいずれかを選択可能であるが、いずれを選択するにしても、それらの政策を世界集計した場合、世界経済の安定が必ずしも保証されるわけではない。』

キタコレ。

『例えば、政策に外部性がある場合、各国が自国経済の安定化のために行う政策は同調的になる傾向があり、そのことが世界経済の振幅拡大や国際金融システムの不安定化をもたらし、自国経済に跳ね返ってくる可能性もある。こうした合成の誤謬の問題は、Mundell の国際金融に関するトリレンマの次元を越えた、より難しい政策課題を中央銀行に投げかけている。』

『また、グローバル化が進む中、各国単位の外貨準備政策(資本逃避に備えた外貨準備の積上げ)や規制・監督(national financial polices)が残存すれば、国際資金循環を増幅したり、規制の最も緩い国や地域に資本流入が集中するなどして、各国の金融政策に意図せざる効果をもたらすという形でフィードバックしていく可能性がある。このように、Mundell とSchoenmaker の2つのトリレンマが相互に作用する中で、問題はより複雑なものとなろう。』

とまあそういうような話が最後にしらっと入っているのがチャーミングですなと思うのでした(^^)。
 


お題「決定会合プレビュー雑談/中曽副総裁講演はLLRネタですが論点が興味深い」1/2   2013/04/24(水)08:00:54  
  ちょっと題名が釣りっぽいですが中身もアレですのう。つーか年収1億円と100万円しかいない社会って修羅の世界にしか見えないのですけれどもねえ。
[外部リンク] ○明後日は決定会合ですが一応雑談

明後日はMPMで展望レポートが出るのですが、先般ネタに致しました宮尾審議委員の講演と記者会見にありますように、まあ端から2%2年達成を信じている(ようにしか見えない行動を取っている)黒田総裁の記者会見とか見ても多分糞面白くない訳でして、それよりも宮尾さんの講演というか記者会見にありましたように、どこからどう見ても気合以外のロジックが無い2年で2%物価上昇達成に対してどのような屁理屈を繰り出して来るのかが非常に楽しみでございます(棒読み)。

ちなみに宮尾審議委員の講演での物価上昇行きますよロジックの場合、気合の部分以外につきましては19日の駄文でご紹介しましたが、海外経済が回復しますよという話になっておりまして、それ異次元緩和全然関係ないじゃないですかという所が実に香ばしいのですけれども、緩和政策の効果はどうなのでしょうかという辺りにつきまして、まあどうせ有耶無耶に期待の話だけして誤魔化すのは火を見るより明らかなのですが、異次元緩和政策の実行によって物価目標引き上げというロジックがちゃんと成立しているのかがツッコミどころになるんでしょうな。

あと注目されるのはこれまた宮尾審議委員講演後の記者会見で説明していた所ですけれども、『今回、2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に2%目標を達成できるよう必要な政策を決定したということですので、その政策効果を織り込んだ形でどのように見通しを示すのが望ましいのか』(宮尾審議委員の岐阜での記者会見より)という事で大本営発表をする気満々の茶坊主審議委員の皆様がどのくらいの頭数おいでになって、その結果物価見通しの大勢レンジがどう出てくるのかというのも野次馬的には実に興味がある所です。

まあどうせ凄い上の数字が出てきて、ただでなくさえ願望レポート(と言い出したのは本石町日記大僧正ですかね)と揶揄されることの多い展望レポートですが、もはや展望とか願望というよりは大和魂が有れば物価が2%行くんです位の情報局発表精神標語状態になるんでしょうが、2名ほど下の数字を出す方がおいでになりますとレンジが広くなってもうちょっとマシな物になるとは思うのですけどねえ。つーかSEPだって出てくる数字が無茶苦茶レンジが広い(ロンガーランの所だけでしょ集中してるのは)訳でして、別にレンジが広くたっていいじゃないかと思うのですが、ここで来年度の数字が1.5%とかに集中したらもうワロスワロスとしか申し上げようが無くなる訳で、先日の宮尾審議委員会見のような無慈悲な質問が飛んできて面白い会見が見られることになりそうで楽しみになるというものですなあ(棒読み)。

とまあプレビュー雑談と言いましてもただの悪態な訳でして、大体からして総裁がMB2年で2倍で物価が2年2%という信者でありますので、実際に時間が経過して実績が出るまでの間は「行くと言ったら行くんです」(キリッ)という事で済ますのですからして、会見がクソ面白くならないでしょうというのはその辺が背景にありますし、じゃあ市場の反応はと申しますと、不思議理論を持ち出す為替市場は兎も角として債券市場ちゃんではどうせ来年度1.5%とかの数字が出てきても「はいはい情報局発表情報局発表」ということで債券市場の皆様は華麗にせせら笑って終了でこの数字が出て時間軸が短くなるとかゆー話にならんでしょとは思いますが、誰か勘違いして時間軸短期化とか言い出すのかなあ(^^)。

しかし「2年で2%目標達成」するんだったら金融政策のタイムラグ考えたら緩和の大幅拡大を実施する期間は2年間ではなくて例えば1年で2倍にしてその後は維持、とかそういうもんじゃないのかねと思うのですけどね。目標達成してるのにその直前まで莫大な金融緩和を継続して拡大したらどう見たって目標達成後に物価が上方にオーバーシュートすると思うのですが、そこの説明をついぞ聞いた事がございませんので是非お話を聞かせて欲しいものです。

というただの悪態でしたが、まあ要するに物価見通しがどの程度ジャガーチェンジするのかのみ(あと強いて言えば苦しい屁理屈の鑑賞)が見ものというあまり面白くないMPMになるのでありました。


○中曽さんの講演はLLR関連ですので足元関係ないけど論点は面白い

中曽さんの講演キタコレと思いましたが、今回はLLR関連の講演なのでまあサラサラと。

[外部リンク] 世界銀行主催エグゼクティブフォーラム「危機は中央銀行の機能にどのような影響を及ぼしたか」における講演の邦訳

ほんちゃんは英語版ですがめんどいので日本語版で。


・LLRと言えばバジョットルール(^^)。

そういえばロンバード街の日本語訳読んだのですが読書室ネタにしていない事を思い出しました。

『LLR の概念を広く普及させたのは、英国のエコノミスト誌の編集長であったバジョットである。彼は、LLR の基本原則の一つとして、金融システムの動揺を防ぐために、“solvent but illiquid”な銀行(支払い能力はあるが一時的な流動性不足に直面した銀行)に対して、中央銀行は貸出を行うべきとした。』

で、その時のルールとしてはソルベントな金融機関に対して十分な担保を取って市場金利よりも高い金利での貸出を行う、というのがバジョットルールですな。

『近年、経済学界の一部から、「バジョットの原則は、金融市場が未発展な時代に打ち出されたものであって、現代の金融市場のように、市場参加者が高い情報収集能力を有している場合には、もはや当てはまらない」といった指摘も聞かれていた。そうした見方は、「市場が効率的であれば、取引相手の支払能力の有無と流動性制約の問題を明確に識別できるため、債務の支払能力のある銀行が流動性制約に直面することはなく、したがって、個別金融機関に対する中銀のLLR 機能はもはや不要である」という考えに基づいていた。』

まあ学界の人なら言いそうだ罠と思うのですが、市場現場労務者としてはそもそも市場が効率的で〜明確に識別できる云々というのが砂上の楼閣以外の何物でもないと思いますが、当然ながら中央銀行実務家的にもそういう話になりますぞな。

『しかし、金融資本市場が深化しグローバル化が進んだもとで、中央銀行のLLR 機能はこれまでとは違う姿で発揮されることとなり、その重要性は従来にも増して強まった。本日は、金融危機の経験を振り返り、まず、中央銀行のLLR 機能の変容について概観した後、その変容の過程で浮き彫りになった幾つかの課題を指摘する。そのうえで、われわれが依って立つ金融経済システムの安定性を確保するために中央銀行が果たすべき役割について考えてみたい。』

ちなみにリーマンショック前後の金融市場の混乱時に中曽さんがその混乱に対処するために国内はもちろんグローバルに活躍していた訳ですので話も明快でありまして、まあ本当は全部熟読してくらはい以上で終わるのですがそれでは何ですので簡単に。


・つーことでLLRの変容として「MMLR」と「GLLR」とな

『LLR は、金融資本市場におけるシステミック・リスク――すなわち、あるところで発生した問題がドミノ倒しのように連鎖し、その影響が金融システム全体に波及するリスク――の顕現を抑止するために発動される。古典的なシステミック・リスクは、ある銀行での預金取付け(bank run)が、資金流動性の収縮という形で他の国内銀行にも伝播していくというものであった。』

伝播していく「のを防ぐ」ではないかと思うのですがまあそれは兎も角。

『しかし、今回の金融危機においては、金融資本市場の深化とグローバル化を背景に、システミック・リスクが、(1)資金流動性と市場流動性の相乗的収縮によって拡大すること、(2)危機の発生した一国の市場を超えて国際的な拡がりを有することが明らかになった。そうした事態に対応して、中央銀行のLLR は、「最後のマーケット・メーカー(Market Maker of Last Resort、以下MMLR)」と「最後のグローバルな貸し手(Global Lender of Last Resort、以下GLLR)」の機能を含む姿に発展した。』

ということでMMLRの典型的な姿として米国のQE1やECBのSMPプログラムを例に挙げておりまして、GLLRとしては中銀間のスワップ取引ですよねという説明があるのですがそこは全部引用割愛しますけど、まあ大体皆さん分かりますよね?
 


お題「BOE4月議事要旨では既視感のある論点が色々と(^^)」2/2   2013/04/23(火)08:02:13  
  ・生産性と物価に関しての話でこれまたオモロイ論点キタコレ

その次の『Supply, costs and prices』ですが、相変わらず物価が微妙に高止まりしていて、先行きに関しても3%前後での推移が続く一方で、賃金の伸びに関しては1%台前半で推移していまして、中々生きにくい世の中でナムナムという感じですが、その一方で英国の場合雇用の頭数という点ではやたら堅調ですよね、という話がこのコーナーの前半なのですが、傾向としてはこの状況が延々と続いているという感じです。でまあその考察部分になる第23と24パラグラフが面白い。

『Productivity had continued to fall in the fourth quarter of 2012, with employment increasing as output fell, adding further to the longstanding productivity puzzle.』

longstanding productivity puzzleと言ってますが、確かにBOEの議事要旨読んでいましてもうこの話何度見たんだという位に続いているお話なのですよ。

『Information on the output and employment of individual businesses from the 2011 Annual Business Survey and the 2012 English Business Survey had suggested that there might have been unusually high labour retention by businesses whose output had fallen: 20% of all employment in the sample had been in businesses whose output was falling but whose employment was nevertheless broadly flat, double the share immediately prior to the crisis.』

生産が下がっているのに雇用(の頭数)は堅調推移というのが続いているのですが・・・・・・・

『In previous recessions, which were often associated with tight monetary policy, such businesses might have failed completely. The relatively low rate of company failure in this episode might therefore be one of a number of factors explaining why aggregate productivity had been lower relative to its pre-crisis trend than in previous recessions.』

何か怪しげな話になっておりますがこの次のパラグラフが更にこの怪しげな話を増幅。

『There were likely to be two broad explanations of why business failures had been lower in recent years than would have been expected on the basis of their previous relationship with output growth.』

ふむ。

『First, low nominal interest rates had alleviated the financial pressure on indebted businesses, thereby helping them to survive, in contrast to previous recessions which had been associated with tight monetary policy.』

うへーという話ですが、金融緩和政策によってゾンビ企業が延命するのでその結果経済の生産性に悪影響とかいやあのまあそれってポリティカリーインコレクトな話をと思うのですが、BOEはこの手のポリティカリーにアレな話をしらっとしてしまうのが素敵なのです。

『Second, forbearance by lenders had provided some indebted businesses with the opportunity to continue trading when they might otherwise have failed.』

レンダーが貸出先を延命させるという論点ですな。

『It was also possible that the changes resulting from the Enterprise Act 2002 made it easier for businesses in difficulty to carry on trading in current circumstances. Forbearance might have occurred because lenders had been unwilling to write off, or make provisions for, bad loans when their own capital position was weak.』

法律的な要因の他にレンダーの資本力が弱いと貸出先を延命させる傾向になる可能性がありますねと。

『But, were forbearance to cease, it was not obvious that the resources currently used by struggling businesses would necessarily be re-employed in healthy businesses.』

いやまあそれはそうなのですが中央銀行が堂々とこの話をするのが英国クオリティとしか。

『It was possible that less forbearance would lead simply to more company failures, higher unemployment and lower output.』

でまあさすがにここまでシバキっぽい話をしていますが、そうは言ってもシバいて企業をじゃんじゃんお父さんにしていたら失業や生産が悪化する可能性もありますよねという話を入れて話を中和しております。

『Policies to strengthen the UK banking system, such as those recommended by the FPC, together with policies to encourage lending, such as the Funding for Lending Scheme, were intended to bring about a normalisation of credit conditions that would allow capital to flow to where it could be used most efficiently.』

でまあその辺の論点も踏まえると金融機関の資本増強は大事ですよね、という話で締めているのでして、何か全力で既視感のある話にほほうと思うのでありました。


・マンデートに微妙な付記が加えられたとな

で、この後の『The immediate policy decision』の論点もオモロイ。

第25パラグラフ。

『The Committee’s new remit, as set out by the Chancellor of the Exchequer at the time of his latest Budget, reaffirmed that monetary policy should be set to meet the 2% inflation target but in a way that avoided undesirable volatility in output.』

ということで新たなマンデートとして付託されたのは「2%のインフレ目標」自体は同じなのですけれども、そこに「生産の望ましくないボラティリティを与えることを避けるようにして目標を達成させる」というのが加わっております。

まあつまりこれは2%を上振れ状態になっているインフレに対してここで引締めとかやらんでヨロシという話ではある訳で、その辺の解釈がこのようにされています。

『The new remit also confirmed that the Committee should continue to look through temporary, even if protracted, periods of above-target inflation where it judged that cost and price pressures were consistent with inflation returning to the target in the medium term.』

この辺はこうしておかないとインフレ目標とは何なんだということになってしまうので、シャーナイナイな所ではあるのですが、これインフレ期待が高止まりになってしまって宜しくない傾向になるリスクもある訳で(ユーロがうんこの為にポンドがあまり下がらないから良いようなものの、これポンド安とかになったらインフレが更にスパークしてエライコッチャになるんじゃネーノという気がするんですがどうでしょうかねえ)、大体からして英国の場合公共料金ドリブンでも物価上昇圧力あるので、まあ色々な点で複雑骨折状態になっているような気がしてならないです。


・一応経済状況と物価に関しては引用だけ

でまあ景気見通しと物価見通しの所は備忘の為引用だけしておくが、本文での見通しと同じ話をしておりますので、まあそこを読めば大体それ以前の話が分かります。

第26パラグラフが景気

『The outlook for activity and inflation remained broadly in line with that set out in the February Inflation Report. After only weak growth in 2012, business surveys suggested that the pace of expansion in the UK economy was likely to remain muted during the first half of 2013. Employment had continued to rise in spite of the weakness of output growth. Retail sales growth had been strong in February and suggested that the pickup in consumers’ expenditure over 2012 might have been sustained. But there had been only tentative signs of a generalised pickup in business investment other than by utilities and in the North Sea oil industry.』

『The impact of the euro-area debt crisis, together with the fiscal consolidation and tight credit conditions at home, were likely to continue to weigh on demand. The reaction of financial markets to the events in Cyprus had been relatively muted, although the risk that bank depositors might also face losses or capital controls in a future crisis might have increased the fragility of the euro area and the associated downside risks. 』

『The stimulus from the Funding for Lending Scheme (FLS) and the asset purchase programme were likely to support a gradual recovery, although there had been some signs on the month that the pace of improvement in credit conditions had eased and net lending had so far remained subdued.』

第27パラグラフが物価

『Inflation had risen to 2.8% in February, in line with market expectations. It was still expected to pick up to around 3% in the middle of the year. But changes to duties announced in the Budget and lower sterling oil prices had offset upside news from the previous month and meant that the overall outlook for inflation was similar to that published in the February Inflation Report.』

『While pay growth had been subdued, the impact of this on unit labour costs had been offset by weak productivity growth. And administered and regulated prices were likely to make unusually large and sustained contributions to inflation over the next two years or so.』


・で、どういう政策をするのよという話

ということでその次ですけど。

『In line with its remit and to avoid undesirable volatility in output, the Committee had previously judged that it was appropriate to look through the impact of these prices on inflation provided that indicators of cost and price pressures were consistent with inflation returning to the target in the medium term.』

よりフレキシブルターゲットになったんですな。

『The Committee continued to expect CPI inflation to fall back to around the target in the medium term as a gradual revival in productivity growth dampened increases in domestic costs, and as external price pressures faded.』

もはやホンマカイナという話ですが。

『The pace at which inflation was expected to return to the target was determined by monetary policy; this needed to balance supporting the recovery with bringing inflation back to the target promptly. The short-run trade-off between output growth and inflation meant that the Committee could return inflation to the target more quickly than currently expected only by taking policy actions that would provide less support to output.』

金融政策で物価をより速くにターゲット内にしようとすると生産に悪影響を与えますよねというバランスアプローチ状態でどこが物価ターゲットなのよという話もせんでもないですが、まあ政策自体はこういう風に運営するしかない(ただし物価が跳ねたらどうするんでしょうね)です罠。

『In responding to this trade-off, the Committee was setting policy in broadly the same way that it had done since its formation.』

ということで、追加金融緩和の検討部分を最後に。


・追加緩和については意見が割れています

『Against that backdrop, the Committee examined the cases for either increasing the degree of monetary stimulus through further asset purchases, or else maintaining it at the current level.』

ということで第31と32パラグラフになります。

『There continued to be a case for a further extension of the Committee’s asset purchase programme to support other policies that were being deployed: wage growth had weakened further, consistent with there being a significant degree of slack in the economy; the prospects for growth remained subdued, especially given the continued weakness in the euro area; despite their recent rise, market-implied medium-term inflation expectations remained broadly consistent with meeting the target; and the Committee should look through temporary, even if protracted, periods of above-target inflation.』

『Moreover, it was possible that higher demand would itself push up productivity and, if that were the case, higher output need not be associated with a material increase in inflationary pressure. Further asset purchases, by lowering longer-term interest rates and supporting a range of asset prices, could facilitate a smoother path towards the economy’s new equilibrium, help prevent a more persistent reduction in spending, and thereby avoid potentially lasting damage to productive capacity.』

一方で現状維持の人。

『There were also arguments in favour of maintaining the current size of the asset purchase programme. Monetary policy was already highly stimulatory and the benefit of past actions would continue to be felt: the first rise in Bank Rate was not fully priced into market rates until well into 2016.』

『Inflation was above the 2% target, was likely to rise further later this year, and was expected to remain elevated for an extended period. Medium-term inflation expectations had drifted upwards in recent months, and a further easing might exacerbate this movement and prompt renewed weakness in sterling, with implications for wages and prices.』

『In addition, the extent to which supply capacity would respond to greater demand would depend on how quickly capital and labour could be redeployed from declining to growing businesses. This issue was better addressed by policies to improve the working of credit markets.』

ということで、主要論点としてはインフレがどうなのかいう見通しが主になっていますが、ここについては見解が割れていますなという所です。実際には6対3(Charles Bean, Paul Tucker, Ben Broadbent, Spencer Dale, Ian McCafferty and Martin Weale)対(the Governor, Paul Fisher and David Miles)で現状維持で、3の方は資産買入を£400Bilに拡大(£25Bil拡大ね)となっています。

つーことで趣味のコーナー恐縮至極でした。
 


お題「BOE4月議事要旨では既視感のある論点が色々と(^^)」1/2   2013/04/23(火)08:01:50  
  「日銀から2015年に2%の物価見通しが出れば強いコミットメントが確認されるので円安が進む」という不思議理論をモーサテのコメントの人(電話で話をしていたどこかの誰かさん)がゆうとったのだが、2%の早期達成が本当に見えてきたら時間軸が盛大に短期化して金利は上がって円高要因になると言う話をした方が自然だと思うのですが、まあとりあえず足元なんでも良いから円安ネタにこじつけたい、というのだけは把握しました。


○何となく市場備忘メモ

・短国金利は0.09%近辺とか

先週は短国買入打って1年オペ打ってと慌ただしく推移していた訳ですが、水曜辺りからGCレートもやや下がって木曜の3MTB入札がこれまでの0.10%カツカツ水準から0.09%台前半へ金利低下してほほーと思ったら金曜に追い打ちのように短国買入の打ち込みがあったという話は昨日もしましたが、週明けでも短国金利は0.09%近辺での推移となっているようで、とりあえず短期市場の抑え込みには成功している感じでございますな。

・落ち着いたと思ったら後場終盤からまた売りとな

んでもって昨日の市場ちゃんですけれども、国債買入は無かったのでこれでまあ普通に考えると水曜に1年〜5年と5年〜10年の買入を打ち込んで来週火曜に1年〜5年と変国の買入を打ち込むというスケジュールになるんでしょうなあというのは把握した。つーかこれ逆で実施したらインデックス系の投資家に対する嫌がらせ以外の何物でもないのですけど。

というのはともかくとして、まあ国債買入はスルーでしたがまあ8割がた予想通りでしたので特段の反応は無くて前場はキャッシュは平和に推移(スワップはスティープ)していたのですが、何か知らんがまたまた後場終盤位から超長期がヘロヘロになって前日の盛大なフラットも何でしたっけという感じでしたが昨日はスティープとか円安のせいだとは思うのですが連日何なんでしょうかねという所で、イールドカーブの手前は上記のように落ち着いたものの、まだ後ろが落ち着きませんですなあという所で砂。


とは言え市場が落ち着いて来ましたようですのでパスしていたネタとかその辺を徐々に整理していきたい(やりかけのまま放置しているのとかもありますしorz)と思う訳で、まあ早い所市場が落ち着いてくれませんと毎日脳内ヒャッハーで疲れるんですけど、と言いながら市場が落ち着くと収益(あるいは超過収益)機会が無くなるのでそれはそれでポジショントーク的には如何なものかという説はだいぶあるのですが(^^)、そんなわけで虫干しネタと思ったのですがネタの後入先出法でBOEの議事要旨ネタから参ります(^^)。


○4月BOE議事要旨から:資産買入政策を巡る論点が色々と興味深い点について

先週出てましたけど。
[外部リンク] credit, demand and output』の途中からがまずほほうと思うのですが、一応その前の部分について申し上げますと、英国経済については4Qの成長率に関しては新たなニュースは無く、2013年1Qの経済活動に関する指標については鉱工業生産が弱めでサービス関連は強めと出ていてミックスした状態ですという話になっています。

で、その次の第15パラグラフから。

『There had been further evidence of an improvement in the supply of credit following the fall in lenders’ own wholesale and retail funding costs since the middle of 2012.』

つーことでクレジットのサプライに関しては改善の更なるエビデンスが出てきましたとのことで、貸出業者のファンディングコストが低下してきているという話でして・・・・・・

『Some, but not all, of this reduction in funding costs had been passed through to loan rates. Mortgage rates had fallen sharply over this period, although the pace of decline had eased in March. Effective new business rates on loans to companies had fallen by about 25 basis points since June.』

でまあそのファンディングコストの低下が全てでは無いが借入人にパススルーされてきている話で、6月以降25bpほど新規実効貸出金利が低下しているというのがほほうという所で。

『Some lenders had also used cashback deals or reductions in fees to pass through the benefits of reduced funding costs to their smaller corporate customers.』

こんなのあるんですね。

『The Bank’s inaugural Bank Liabilities Survey had suggested that lenders expected to reduce further their transfer prices - the cost charged to business units to fund the flow of new loans - in the following three months. And the Bank’s Credit Conditions Survey had indicated that lenders were expecting to reduce spreads further on secured loans to households and loans to businesses.』

ということで、今後も貸出金利の低下が期待ということで、まあこの辺前回MPCでもテーマになっていたと思いますが、クレジットコンディションの改善によって緩和的な金融政策がより効果を出します的な話ですな。

で次は企業サーベイを見てもクレジットコンディションが改善しているという話で。

『Surveys of businesses taken in the first quarter had also suggested that there had been some easing in credit conditions, although significant differences continued to be reported in access to finance between large companies, especially those with access to the capital markets, and small companies.』

ただまあ資本市場へのダイレクトアクセスが可能かどうかでその差はありますよねとはそうでしょうなあと思います。

『There was evidence that investment by companies with access to capital markets, accounting for roughly half of UK business investment, had risen strongly.』

これは政策効果キタコレという所ですが、とりあえず資本市場へのアクセスが容易な企業の投資活動が拡大しているとな。

『Given the aggregate behaviour of UK business investment, this would imply that investment by those without access to capital markets might have fallen on average.』

とまあここまではクレジットコンディション改善で結構な話なのですが、この次のパラグラフは英国の課題と申しますか、それどこかの極東の国の話みたいでアレという話です。


・クレジットコンディションの改善が貸出増に結びつかない件

『Despite significant improvements in the price and availability of credit, there had been little sign so far of any significant pickup in net lending to businesses.』

レートの低下やアベイラビリティーの拡大が企業への貸出にあまり結びついていないとな。

『That may have reflected the usual transmission lags, but it could also point to a more fundamental change in the structure of credit markets.』

ラグがあるというのもあるが、それよりもクレジット市場の構造変化の可能性も指摘できると。

『Some contacts of the Bank’s Agents had reported a continuing lack of trust between banks and small businesses, and fears that applications for new lending facilities might result in the terms of existing facilities being reappraised.』

どこかで聞いたような話で既視感が漂いますが、銀行が貸出絞ったもんだから中小企業からしてみると足元で金融環境が改善しても何かの拍子にまた梯子外しをされるかもしれないという懸念があって少々の金融環境改善ではウゴカンチ会長とかどこの日本だよという所で。

『Nevertheless, lenders surveyed in the Bank’s Credit Conditions Survey had reported expectations of a pickup in the demand for bank credit in the next three months. And a special survey by the Bank’s Agents had found that businesses that reported that credit conditions had loosened over the past year were expecting to increase their demand for credit over the next twelve months.』

ふむ。

『In contrast, businesses reporting tighter credit conditions were expecting to reduce their demand. More generally, business surveys had pointed to a slight pickup in investment intentions, consistent with a possible building in the demand for finance.』

ということでどうもレンダーと企業の間では認識のズレがあるようですな。


・住宅市場にはそこそこクレジット環境改善の効果が

第18パラグラフは引用だけ。

『There were some signs that the improvement in the supply of credit had been passing through to the housing market. Housing transactions had risen by over 5% in February, consistent with the growth of loan approvals seen at the end of 2012. The three-month annualised growth rate in net secured lending to individuals had picked up to 0.7% in February. But loan approvals for house purchase had fallen in January and February, possibly affected by the cold weather.』

寒波が来ると住宅の売れ行きが下がるとかどんだけ凄い寒さだったんでしょうか。

『Additional measures to support housing market activity had been announced in the Budget, although details of the mortgage guarantee component of the Help to Buy scheme had not yet been finalised. Compared with the previous three months, house prices had risen by about 1% in the three months to March on the average of the main lenders’ indices.』

でまあ詳しくは知らん(というか調べてない)のですが、英国でもHelp to Buy schemeなどというような政策を打ちこんでいるのね。
 


お題「短期オペを緩まず実施しているのは地味ながら重要/宮尾審議委員会見は情け容赦ないツッコミの鑑賞会である」2/2   2013/04/22(月)08:01:27  
  ・政策判断の継続性に関する容赦ないツッコミシリーズ

まずは白井さんの3月提案否決との整合性に関して質問が。

『(問) 決定のプロセスに関して伺います。1 月の金融政策決定会合で2%の目標を決め、3 月の会合では1 人の委員が政策変更を提案されて、残りの方は全員反対しました。その後、前回の4 月の会合では、全員一致で新しい政策を決められた訳です。宮尾審議委員も、講演の中で、新体制で実施した方が効果的だと述べられていますが、その政策判断の連続性について、どのようにお考えでしょうか。』

この部分引用しなかったですけれども、そらまあこういうツッコミされる罠。

『新体制であろうと旧体制であろうと、必要であると思えば実施すべきと思いますが、3 月時点の提案に反対されたことが分かりません。1 か月の間で変わったことといえば、総裁をはじめ執行部の3 人が替わったくらいで、経済も順調に進んでいたと思います。そうした中で、何故1 か月の間でこれだけ大きな変更に賛成したのか、政策判断の連続性という観点でお答え下さい。』

ニヤニヤ。


『(答) 只今のご質問は、3 月の会合で白井委員の提案に反対し、なぜ翌月、つまり4月の会合で同様の提案に賛成したのかとの趣旨だと思います。』

まあこの部分に限定すれば回答は可能なのですよね、以下鑑賞。

『まず、白井委員の提案、あるいはそれを巡る議論に関しては、既に公表されている議事要旨に示されている通りです。その提案は、従来あった基金の枠組みに、輪番オペの長期国債買入れを組み入れるという内容で、一つのオプションとして会合で検討された訳ですが、議事要旨にもある通り、いくつかの論点について更なる検討の余地があるといった意見もあり、その会合では賛成多数とはなりませんでした。』

『一方、今回の提案は、量的にも質的にも相当踏み込んだ、新しい金融緩和の枠組みであり、前回の提案とは、枠組み自体が更に大きく変わっており、新しく組み立てられたものです。従って、3 月の提案の採否と4 月の政策判断とは直接は関係ないと考えており、私の中では、2 回の会合の連続性は維持されていると思っています。』

先日3月議事要旨が出た時にご紹介したのと同じ話になるのですが、要するに白井さんの提案自体が「他の重要な論点はともかくとして輪番と基金を統合しましょうよ」とかいうようなお前真面目に金融政策提案してるのかというレベルのうんこにも劣る提案であって、そもそも討議の価値もないというような思いつきレベルの話を持ち出したので反対したということを露骨に言わないと宮尾さんの回答になりますという所でしょう。

でまあこの前も悪態つきましたが大事な事なので何度も悪態をつく訳ですが、議事要旨内容とか普通の人は事細かに読まないのでありまして、結局の所「白井さんが輪番と基金の統合を提案したが否決され、その翌月には同じ提案が何故か全員一致で採用された」という印象を後に残す結果になる訳でございまして、わざわざコミュニケーションの障害を起こすために提案したとしか思えない白井さんの3月提案に関しては猛省を促したいと思うのでありました。


話は戻りまして、この次の質問がさっき引用した3点の質問でして、残りの2点の質問が中々の容赦なさでワロタ。

『(問)(前半割愛)2 つ目は、1 つ前の質問とも若干似ていますが、何故このような次元の違う金融緩和が白川総裁のもとではできず、黒田総裁が就任されて2 週間経つか経たないかという時期に実行できたのかという点です。』

あいやー。

『黒田総裁自身は、総裁就任前から白川総裁の5 年間を振り返って、あるいはそれよりずっと前から、日銀の金融政策が不十分であると断言されています。つまり、宮尾審議委員が在任の間も含めて不十分であったと断定されています。このことを宮尾審議委員ご自身も認めるのかどうか、つまり、今までご自身が賛成されてきた金融政策運営がやはり不十分であったと認識しているのかどうか、教えて下さい。』

まさにロジカルハラスメント質問(^^)。

『第3 点として、何故今回、白川総裁が退任して、黒田総裁になったばかりのタイミングでこのような次元の違う政策が実行されたのか。白川総裁のもとでの金融政策運営については、宮尾審議委員もほぼ賛成されてきたと思います。それが、手のひらを返したように、黒田総裁になったということで、ほぼ皆さんが次元の違う金融緩和に賛同された訳ですが、これを外からみて、「執行部が提案したものには盲目的に賛成されている方が多いのではないか」という印象を持たれる方も多いと思います。』

これは痛烈・・・・・・

『今後、執行部が提案することが、もし仮に間違っていた場合、審議委員の方々がきちんとした判断で、違うものは違う、おかしいものはおかしいと、そういう判断がされるのかどうかということに、多くの人が危惧を抱いているのではないかと思います。この点について、何故、黒田総裁が就任して2 週間経ったばかりのタイミングでこの政策が行われたのか、何故、白川総裁のもとでは行われなかったのか、教えて下さい。』

まあ正直この辺については佐藤さんと木内さんに期待するしかと思いますけれども、宮尾大大先生の答弁やいかに。


『(答)(前半割愛)2 点目と3 点目は、併せてお答えしたいと思います。私は過去2 年半、包括緩和という枠組みのもとで、政策判断を行ってきました。包括緩和という枠組みは、ご承知の通り、非伝統的な緩和手段のメニューを揃え、政策の進め方としてはその効果を見極めながら緩和を強化していく、そういうアプローチで実施してきました。これにより景気の下支えに寄与してきたと私自身は考えていますが、残念ながらデフレの脱却には至らなかった点も事実です。』

『私自身は、そういった包括緩和での経験があったからこそ、今回の「量的・質的金融緩和」に踏み出すことができたと考えています。異例の規模の国債買入れでもあり、この政策には相応のリスクが伴うことは事実ですが、それを上回る効果が期待できると考えています。また私自身は、この会合に至る以前から――具体的には1 月以降――、追加緩和の提案もしてきています。そういった意味で、それまでの政策判断と今回の4 月の政策判断との連続性は維持されていると考えています。』

いやもう答えられないというのは判ったが、この後更に波状攻撃質問がありまして、前半部分は物価の説明が無いぞゴルァというので先ほど引用したのですが、追撃でこんな質問とか容赦ないにも程がある(^^)。

『(問)(前半割愛)また、黒田総裁は、総裁就任前から、宮尾委員の2 年半も含めて日銀の政策は不十分であると断言されています。それについて同意されるのかどうか、教えて下さい。』

『(答)(前半割愛)2 点目ですが、私自身は、先程申し上げたように、包括緩和は適切と判断して、景気の下支えに寄与してきたのではないかとみていますが、一方で、デフレの脱却には至らなかったというのも重たい事実だったと認識しています。』

いやーあっはっは。答弁が苦しかったでしょうなあというのは把握しましたが、記者の皆様におかれましては今後とも容赦ないツッコミをよろしくお願い申し上げたい物だとゆー所で、今回の記者会見は政策インプリケーション自体はともかくとして、宮尾さんが泡を吹きながら答える破目になったんだろうなあと思うと同情は若干禁じ得ませんがそもそもご自身の政策決定に関するツッコミですからまあ自業自得でもあったりするのであまり同情はしないあたくしがいるのでありましたとさ。


・・・・・ということで宮尾審議委員ネタを先に打ち込みましたが、積読ネタになっているものを土日に成敗する積りで結局全然成敗していないので(古くなって何を今さら物件に関しては)連休でやらざるを得ませんな(つーかネタにしておかないと本人も忘却の彼方に逝くので)。つーかさくらレポートと金融経済月報もスルーしているのだが、週末に向けて決定会合にFOMCとなっているのでマズイマズイと思っている月曜の朝のひとときでありました。
 


お題「短期オペを緩まず実施しているのは地味ながら重要/宮尾審議委員会見は情け容赦ないツッコミの鑑賞会である」1/2   2013/04/22(月)08:01:04  
  名古屋市長選挙があったとか開票速報聞いて初めて知りました(大汗)。

○まずは金曜の訂正

金曜の国債買入に関する駄文ですけれども、今月の実施回数を「2回」と書いたのですが、良く良く考えると「中短期2回」「中長期2回」「超長期1回」「変動国債1回」ですので、3回で実施すると考えるのが妥当でして、そう考えますと今月は先週金曜日に実施して、あと2回実施というのが普通の考え方でしたすいませんすいません(過去ログ分は訂正線で訂正しました)。

んでもってMPM結果が出る日と流動性供給入札のある日が恐らく外されまして、約定と受渡しが月末跨ぎになるのを避けるのでしたら今日と水曜(か木曜)かなあと思います。今月の大型連休は中3日が営業日なので30日オファーの2日受渡の可能性もあるのですが、月末は債券インデックス関連の売買が入るので、その日に大規模な国債買入を入れるとか投資家的には大迷惑としか申し上げようがなく、民業圧迫にも程があるので月末にオファーするのは止めなはれとは思うのですけれどもね(中長期や超長期が入らないならそこまでの大迷惑では無いが)。

○その他オペ関連

・短国買入を緩まずオファーとな

金曜のオペオファー
[外部リンク] 15,000 2013年4月23日
国債買入(残存期間5年超10年以下) 5,000 2013年4月23日
国債買入(残存期間10年超) 3,000 2013年4月23日
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 8,000 2013年4月23日 2013年5月28日

ということで国債買入が実施されたのですが、短国買入も1兆5000億円オファーされていまして、木曜の3か月TB入札が0.09%台前半まで強い結果になる中で更に追撃のように短国買入のオファーということで、こちらはもう落ち着いておりますがなという所ですが短国買入を入れる所が何気にチャーミング。

金曜のオペ結果
[外部リンク] 55,934 15,006 -0.004 -0.003 52.0
国債買入(残存期間5年超10年以下) 19,169 5,003 -0.018 -0.013 47.5
国債買入(残存期間10年超) 7,100 3,001 -0.055 -0.047 28.1
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式>(4月23日スタート分) 9,780 8,005 81.9

まあ一応オペ結果を置いておく訳ですが、短国買入応札5.6兆円ですからまあオペオファーはしておいて良かったという事ですかね。いずれにせよ先週からの1年オペ打ち込みに加えて短国買入を緩まず入れてきていまして、とりあえず短期の金利はアガランチ会長であるというのが明確になっていますなあという所でありまふ。


・まあフラットするのは判るのですが

金曜の日本相互証券さんの引値

2年:0.125%(-0.5)
5年:0.220%(-1.5)
10年:0.580%(-0.5)
20年:1.430%(-6.5)
30年:1.545%(-6.0)
40年:1.555%(-5.0)

国債買入のスケジュール変更がアナウンスされたのを好感したということになっておりまして、まあ木曜のアナウンス以降超長期が益々堅調になっていて金曜は朝っぱらから超長期が吹っ飛んでおりましたので、まあそういうことだと思うのですけれども、確かに5月以降超長期の買入額がもしかしたら増えそうですよねとゆーのは判るのですけれども、増えるったって1000とか2000とかの話の筈なんですが、何故か10年20年が盛大に6毛もフラットするとかワロスとしか申し上げようがないのですが一応メモだけ置いておきます。実際は何がこういう動きを引き起こしたのでしょうか誰か教えてジェネラル。


○宮尾審議委員会見は盛大にツッコミが飛んでいます(^^)

岐阜まで盛大にツッコミをしに行く人たちが中々容赦ないツッコミで大変に素晴らしい質疑であると思いました。では質疑に対する応答の方はと申しますと、これは講演と同様という感じでございまして、金曜にあたくしの駄文を読んだ読者様が「宮尾講演を楽しみに読み始めたのに途中からハナクソほじりながら読んでた感じ」と評して頂きました(えーハナクソはほじっていませんが言われて確かにそんな感じだわというのが絶妙過ぎてツボに入りました)ように応答の方が誠にこうアレであります。

[外部リンク] 2 点伺います。まず、金融経済懇談会における挨拶の中では、消費者物価の上昇率の見通しについて、「2014 年度中に1%程度を超えて高まっていく」と述べています。これは展望レポートで出されている中央値を上回っている訳ですが、宮尾審議委員としては、2014 年度中に1%を超えた後、物価の目標である2%が、具体的にはいつ頃達成できるとお考えなのか、教えて下さい。』

2点目の質問の前に早速宮尾さんの回答とな。

『(答) この点は、次回の金融政策決定会合で経済・物価見通しに関する展望レポートを作成する際に、今回の「量的・質的金融緩和」の政策効果も含めた形で、先行きの経済・物価見通しが議論されることになります。講演で示した、「2014 年度中に消費者物価上昇率が1%程度を超えて高まっていく」という見通しのベースは、1 月の中間評価時点での政策委員による2014 年度見通しの中央値である0.9%という数値です。2014 年度の平均が0.9%ですから、2014 年度中には0.9%を超える、つまり、1%程度を超えて高まっていくとみているということです。講演で示したのは、あくまでも中間評価で示した見通しに基づくものです。』

ほほう。

『今回、「量的・質的金融緩和」という政策を実施しましたので、その効果を含めた先行きの経済・物価見通しは、次回の会合で、メインシナリオおよびリスクの評価とともに、しっかりと点検していきたいと思います。』

「その効果を含めた先行きの経済・物価見通し」キタコレという所ですが、つまり「政策効果」という名目のもとに鉛筆を舐め舐めする気満々という事ですねわかります。


そして更にツッコミは続く。

『(問) 関連でもう1 点伺いますが、2%の目標を達成する道筋をきちんと示していくことが大事という問題意識があると思いますが、今の展望レポートは年度平均で数値を示していますので、2013 年度と2014 年度の平均しか出ない訳で、2%という数字が出るかというと、今のままだと難しいのではないかと思います。そのことに対する問題意識、つまり、もっと先まで示したり、2%という数字が入るように何か今の展望レポートの数値の出し方を変えるといったことについて、問題意識はあるのでしょうか。』

2%への道筋どうなってるのもっと長い期間にしないと鉛筆舐められないんじゃないですかとな。

『(答) 展望レポートの表現、あるいは将来の経済・物価見通しをどのような形で示すかについては、今回、2 年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に2%目標を達成できるよう必要な政策を決定したということですので、その政策効果を織り込んだ形でどのように見通しを示すのが望ましいのか、現在の示し方に何らかの工夫や改善の余地があるのかどうか、そういった点も次回の金融政策決定会合の論点の一つとなりうると思います。いずれにしても、先行きの経済・物価の見通し、メインシナリオ、並びにリスクについてはしっかりと議論していきたいと思います。』

えーっと、しっかりと議論と仰せですが2%を早期実施する為の政策を打ったのだからその政策効果を織り込んだ形での展望レポート見通しを出すとか、もうあからさまに大本営発表をしますよと言わんばかりのこの回答で、ここまでくると開き直りですかそうですかという所ですが・・・・・・

でまあそのちょっと後の質問ではこんなのが。

『(問) 3 点質問します。1 つ目は、2 年程度を念頭に置いて、2%の物価目標を達成するために必要なことを全て「量的・質的金融緩和」に盛り込んだということですが、2年程度で2%の目標達成は可能だとお考えなのか教えて下さい。先程も似たような質問に対して、次回決定会合で議論するとおっしゃった訳ですが、黒田総裁、岩田副総裁も、様々な場所で総裁個人の、あるいは副総裁個人の考えとして、「実現は可能である」という見方を既に示していますので、宮尾審議委員が個人としてどのようにお考えなのか、教えて下さい。(以下割愛、というか後で)』

『(答) まず1 点目ですが、今回の政策で物価安定の目標が2 年で達成可能なのかどうか、これは先程と同じ質問と思います。今回、私どもは2 年程度の期間を念頭において、2%の物価安定の目標をできるだけ早期に実現するために今回の「量的・質的金融緩和」というパッケージを決定し、実行に移したということです。次回の展望レポートで、その政策効果も含めた形で、将来の経済・物価の見通しとリスクについて点検し、皆さんにお示しする考えです。(以下割愛、というか後で)』

はいはい根拠レス根拠レスという所ですが、この後政策ジャガーチェンジシリーズの質疑が続いた後に更に追撃質問が飛んでいるのでして。

『(問) 再度お聞きします。黒田総裁も岩田副総裁も2%の目標は2 年程度で達成できると個人の考えを述べています。宮尾審議委員が何故ここでご自身の考えを述べないのか、よく分かりません。それは、今は分からないということなのかどうか――今は答えられないということは分からないと受け止めざるを得ませんが――、そこを含めて、再度、達成できるとお考えなのかどうか、教えて下さい。(以下割愛、というか後で)』

後半の部分は後で引用している政策判断の継続性に関する部分での質問の追撃なので後で引用します。

『(答) 1 点目については、繰り返しになって恐縮ですが、私どもが今回決定した政策判断は、できるだけ早期に2%目標を実現する、その際、2 年程度の期間を念頭に置き、そのために必要な政策は何かを考えて実施したということです。それを踏まえて、次回の展望レポートに向けてそれぞれの委員が経済・物価の見通しを作成するということになります。(以下割愛)』

結局もう答えようが無いのだがそこは学者先生につき「根拠は無いけど気合です」とは言い切ることができないというところなんでしょうかねえ(ニヤニヤ)。
 


お題「オペとか市場メモ/宮尾審議委員講演から少々」2/2   2013/04/19(金)08:00:20  
  ○宮尾審議委員講演だが結局メカニズムが意味不明

MPM後初の総裁以外の講演である。

[外部リンク] 岐阜県金融経済懇談会における挨拶要旨 ──

・2%達成の道筋とな

経済の見立てと見通しの所でまずこの『(3)2%物価安定目標への道筋』というのがありましてですな。

『そこで、以下では、2%の物価安定目標へ向けた道筋について、いくつかの点を具体的にしつつ、中心シナリオを示してみたいと思います。先行きのシナリオを描く上では、さまざまな状況を考慮する必要がありますが、特に次のような点が重要と考えています。』

ほほう。

『第1 に、世界経済が安定化し、来年にかけて成長率が高まっていくとみられることです。最新のIMF(国際通貨基金)の見通しによれば、世界経済は、2014年にかけて4%程度へと成長率が徐々に高まっていきます。欧州経済は、2013年は小幅なマイナス成長と慎重な見方が維持されている一方で、米国やアジア新興国などでは堅調な回復が見込まれています。』

アジア新興国で堅調な回復ですと??

『第2 に、米国などを中心に世界経済が着実に回復するもとで、基調としてはリスクに対して前向きな状態(リスクオン)が続き、米国長期金利は先行き緩やかに上昇していくとみられることです。それはリスク資産への需要をサポートするとともに、為替レートに対してもドル高・円安方向への力として作用することになります。』

はあそうですか(棒読み)。

『第3 に、世界経済が正常化へ向けた歩みを進めるなかで、不確実性は低下し、手控えられてきたわが国の設備投資需要が顕在化するとみられることです。昨年末以降の企業マインドの好転ならびに企業収益の改善見通しは、後述する日本銀行の金融緩和策の効果とも相まって、企業の前向きな取り組みを後押しするでしょう。』

そ、そうなのか??

『第4 に、わが国の潜在成長率が緩やかに上昇していくとみられることです。』

ほっほー。

『設備投資が実施され、老朽化した設備や工場が新技術を取り入れたものに更新されれば、生産性は向上します。加えて、農業、エネルギー、医療分野などにおける制度・規制改革、積極的な通商政策などを通じて、成長力と競争力強化の取り組みが進展することを展望すれば、現状0%台前半とみられる潜在成長率が緩やかに上昇しても不思議ではありません。』

ふむ。

『第5 に、人々のインフレ予想が徐々に高まっていくとみられることです。人々のインフレ予想は、インフレ率の実績と中長期的なインフレ率のトレンド、そして将来の景気回復見通しから影響を受けます。2%の物価安定目標のもと、後述する新しい金融緩和措置の効果も相まって、デフレ心理から脱却し、実際の物価も上昇し、また景気回復も持続するという見通しも浸透していけば、人々のインフレ予想が高まるとの想定は決して非現実的なものではありません。』

これ辛うじて5番目だけ日本の金融政策と関係あるけど他は全部外部要因頼みのような気がする上に、5番目についても気合ルートじゃねえかなどとツッコミたくなるのですが気のせいですね!!!


『以上をまとめると、2%の目標を達成する道筋として、まず、ヽこ扱从僂寮犠鏖修蓮△錣国の輸出・生産の回復基調を後押しし、企業収益を高めます。基調的なリスクオンの継続と米国長期金利の緩やかな上昇により、さらには日本銀行の強力な緩和策により、資産価格や為替レートを含む金融環境は緩和した状態がサポートされます。それらは企業の設備投資や構造変革など前向きな動きを後押しし、潜在成長率の緩やかな上昇をもたらします。せ続的な景気回復期待のもと、家計の消費支出も堅調に推移し、需給ギャップの改善を伴いつつ物価は徐々に上昇します。イ海隆屐⊃諭垢離ぅ鵐侫賤汁曚盻々に高まり、こうしたもとで、2014 年度中には消費者物価上昇率は1%程度を超えて高まっていきます(本年1 月時点での、日本銀行政策委員による2014 年度の見通しの中央値は0.9%)。Δ修慮紊癲↓,らイ旅ソ朶張瓮ニズムが維持される下で景気回復は持続し、人々のインフレ予想と中長期的なトレンド・インフレ率は2%へ向けてさらに高まります。』

『以上の結果、実際の物価上昇率も上昇を続け、2%の物価安定目標に近づいていくとみられます。このように、2%の目標は、持続的な景気回復を伴いながらバランス良く物価が上昇していくという形で達成されると考えられるのです(図表6)。』

・・・・・・・・・・・・・・・いやあそうなると良いですね(棒)。

でまあその続きがあるのがちょっとお洒落。

『ちなみにわが国は、いま述べた道筋と同様の好循環のメカニズムを、2003-2006 年の時期に経験しました。』

ほうほうほう(^^)。

『この時期、銀行の不良債権問題に概ね目途がつく中、海外経済の回復を追い風に、企業の「3 つの過剰(雇用、設備、債務)」の解消へ向けた調整、構造変革や新規の投資支出などの取り組みが進みました。その動きを、当時の思い切った金融緩和政策(量的緩和政策)が金融面から強力にサポートし、中長期的なトレンド・インフレ率も上昇しました(図1から図5、実線囲み部分)。』

『すなわち、海外経済の回復、強力な金融緩和、構造改革の進展と潜在成長率の高まり、中長期的なインフレ見通しの上昇などの好循環を2003 年-2006 年の時期に経験したのです。』

えーっと、そうでしたっけ・・・・・・・

『当時、物価面では、過剰雇用の調整(労働費用の削減)の影響に加え、安価な輸入品の流入などから物価に下押し圧力がかかり、十分な物価上昇には至りませんでした。今回は、当時のような強い負の価格ショックは追加的には生じないとみられるため、先ほど述べた好循環のメカニズムが作動すれば、物価の上昇に弾みがつきやすいと考えています。』

だそうですがどうもホンナマイナという気が思いっきりするぞな。


・でもって金融政策の波及ルートの説明は予想通り残念無念

この後の部分で金融政策の説明がありまして、まあやった措置に関してとかの話は普通に決定事項に沿った説明で先般の総裁による会見などでの話と同じですからその辺は割愛しまして、波及ルートの説明部分を読むわけです。『(どのような波及ルートを想定しているのか)』という所から。

『「量的・質的金融緩和」のもとでの金融緩和の波及経路については、次のようなものを想定しています。まず長期国債の大規模購入により、.ぁ璽襯疋ーブ全体に働きかけるルート、株価や不動産価格などの資産価格に働きかけるルート、6箙圓箋ヾ愿蟷餡箸覆匹離檗璽肇侫リオ調整(貸出やリスク資産への需要の増加など)に働きかけるルート、そしてぅぅ鵐侫豐待に働きかけるルートなどがあり、それらは密接に関わっています。(たとえば,魑点に◆↓へ波及する、△鉢は相互に強め合うなど。波及ルートを整理した概念図は、図表10 を参照)。』

『そして、上記の波及ルートを通じた主な動きとしては、,鯆未犬憧覿函Σ鳩廚亮敍負担が低下する、△鯆未犬憧覿箸了駛楪潅や設備投資が増加するほか、家計の消費や純輸出が増える、を通じて国債投資から銀行信用やリスク資産への投資にシフトする、い鯆未犬銅村繕睛が低下し経済の支出活動が下支えされる、などが期待されます。それらの結果、最終的に景気・物価動向に対して好影響が及ぶと見ています。』

という説明ですが、資産価格が上がると設備投資が増えて家計消費が増えて純輸出が増えるってナンジャソラという辺りとか、だからポートフォリオリバランス効果は観測できんじゃろとかその辺は相変わらずという所でございますな。

つーかね、日本の場合って欧米と違って過剰債務問題が消費投資行動の足を引っ張っているようには到底思えない訳でして、そういう中で資産価格ルートで〜って話をしても何かその効果って米国などでの期待されているようなものと違うように思えるんですけど・・・・・・といつも思うのですがどうっすかねえ。いやまあ塩漬け株が復活してウェーハッハッハとかそういうのは分かるけど。


・「期待」の説明がございますな

次に『(「期待」とは何を意味するのか)』というのがあるのでワクテカしつつ読み進める。

『上記波及効果とも関連するのですが、今回の措置は「期待」への働きかけを重視しています。ここで、何の「期待」を意味しているのかについて、以下大きく3 つに分けて整理できます。』

ほう!

『第1 は、「将来の金融政策に対する期待」です。今回の措置では、先行きのマネタリーベースや長期国債の拡大ペースの見通し、さらに継続期間についても示すことにより、将来の政策の予測可能性を高め、上記の波及ルートの効果全体を高めることができます。』

まあこれはどう見ても変でして、「2年間で2%達成します」というのが本当に金利市場が全員信用したら金融緩和政策自体の時間軸は短期化する(しないのは金利市場の人たちがタカを括っているから)はずですし、大体からして国債買入残高170兆円とかフィージビリティー大丈夫かという金融政策を行っている中で「政策の予測可能性」が上がるかよという所でして、この説明は全くもって意味不明。

確かに「これから実施します」という事を示すという意味での将来の政策の予測可能性は高まったかもしれんが、「その後」の事が何が何だかさっぱり判らないのであって、しかも予想される経済パスと金融政策の整合性に関する説明もスルー状態になっている(展望レポートで少し示される事を期待するが)のに「将来の政策の予測可能性を高め」って何だかなあというかです。

『第2 は、上記の波及ルートで指摘した「インフレ予想(期待)」を指す見方です。』

まあこれはそれによってインフレ期待が上がるという話をしているのではあそうですねと言う所。

『第3 は、上記の波及ルートを通じた動きが顕在化することにより、先行きの持続的な景気回復と物価上昇の好循環が実現するという期待です(「好循環の期待」)。』

はあそうですか。

『この講演の前半部分で示したように、2%の消費者物価上昇率を目指すシナリオが道筋に沿って徐々に実現していくと、それを人々が実感して先行きの見通しに対する信頼を強めます。その結果、所得増加期待が高まることで支出が増え、インフレ率、インフレ予想ともに上昇し、経済全体の好循環を支えて強めていく効果がありうるでしょう。以上の3 点いずれの意味からも、「期待」への働きかけが重要と考えています。』

えーっと、確かに先ほどございましたシナリオですと「景気が良くなって物価も上昇する」という大変な素敵なシナリオなだけに物価上昇予想が高まると所得増加期待が高まるのかも知れませんけれども、かの浜田大大大大先生も仰せだったように、初期段階では物価上昇の方が先に来るのが自然であって大体からしてそうやって実質賃金下がらないと雇用が改善しないでしょというようなお話を勘案しますとこれまたホンマカイナ的な気がするのですが、まあそう言ってるんですからそういう事なんでしょうね!!!


・とは言いつつも時間軸の説明が

『(今回の枠組みはいつまで継続するのか)』という所の説明も中々。

『日本銀行は、新しい物価安定目標のもと、「できるだけ早期に2%の物価上昇率を実現する」ことにコミットしています。「物価安定の目標」とは、単にある時点において目標値を達成すれば良いということではなく、それを安定的に持続する必要があるものです。従って、その趣旨を明確にするため、今回の枠組みは、「2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで継続する」というコミットメントを示しています。』

その通りですな。

『その意味は、ある時点で2%になっていても、それを安定的に持続するために必要であると判断すれば「量的・質的金融緩和」を続けることもあるし、その逆もあり得るということです。そう申し上げたうえで、日本銀行としては、2 年程度の期間を念頭において、2%の「物価安定の目標」の早期実現を目指す決意であり、今回はそのために必要な施策をすべて決定したと考えています。』

ということなのですが、これが「ゼロ近傍の均衡状態から1%」だったらばまだしも、「ゼロ近傍の均衡状態から2%」を「2年で」というような結構な変化を伴う物価押し上げをしようという事を標榜しながらさっきの話の「将来の政策の予測可能性を高め」というのはやはり話に無理があるとしか申し上げようがございませんな。


ということで、ツッコミに対する答えの説明みたいな所を本当は全部引用する方が良いのかもしれませんけれども、時間と量の関係上今日はこんな所で勘弁。会見ネタと共に続きをするかもしれませんししないかもしれません。
 


お題「オペとか市場メモ/宮尾審議委員講演から少々」1/2   2013/04/19(金)07:59:59  
  公共放送ニュースになっていて正直ビックラこいたわ。
[外部リンク] 入札回数増へ
4月19日 5時44分

『日銀は、新たな金融緩和策の下で大規模な国債の買い入れを始めていますが、買い入れの規模が大きすぎて、債券市場が混乱したことから、入札回数を増やして、1回当たりの買い入れ額を減らすことになりました。』(上記URLより)

ということですが、この記事後の方に誤植があるのですが、その誤植がそのままニュース画面に出ていたのでちょっと残念無念。

○市場雑談関連

・国債買入オペの運営を手直し

時間的には後になるのですが、昨日の夕方に上記公共放送ニュースでも話題になってしまいました国債買入オペの運営見直しが公表されまして、それで債券市場がホイホイ買われるというのも何だかなあという感じなのですが、まあそれは場中の超長期入札以降の流れという所なのでしょうけれども。

[外部リンク] 年以下 今月分終了
残存期間:1 年超5 年以下 5,000〜6,000を2 回
残存期間:5 年超10 年以下 5,000〜6,000を2 回
残存期間:10 年超 3,000を1回

5月分(8回実施)

残存期間:1 年以下 1,100を2回
残存期間:1 年超5 年以下 6,000〜7,000を5回
残存期間:5 年超10 年以下 6,000〜7,000を5回
残存期間:10 年超 2,000〜3,000を4回

(注1) 原則として、2つの残存期間区分を同時にオファーします。
(注2) 買入対象銘柄の残存期間が重複する利付国債の入札日(流動性供給入札を含む)には、原則オファーしません。また、物価連動債および変動利付債の買入は月の後半に行います。
(注3)残存期間1年超5 年以下については、残存期間の区分を細分化して同時にオファーすることがあります。

ということで、元々のがどうなっていたかと言いますと・・・・・・・・

[外部リンク] 年以下  今月分終了
残存期間:1 年超5 年以下 10,000を1回(第5回)
残存期間:5 年超10 年以下 10,500を1回(第4回)
残存期間:10 年超 3,000を1回(第4回)

5月分(合計6回)

残存期間:1 年以下  1,100を2回
残存期間:1 年超5 年以下 10,000を3回
残存期間:5 年超10 年以下 11,000を2回と12,000を1回
残存期間:10 年超 2,000を1回と3,000を2回

・・・・・・・・ということで、今月分に関してはどさくさに紛れて(幅を見ているのですが)中短期と中長期の買入額が増える可能性があり、5月分に関してはこれはもうあからさまなのですが従来総額8000億円の買入を予定していたのがこれまた幅を見ているのですけれども8000億から1兆2000億円の間で買入が行われるということでしらっと超長期買入増額の可能性の刑ワロタという所でございまして、20年国債入札やった日の引け後に「超長期の買入額が来月は増えますお」とか売り方虐殺ショーにも程があるというものです(--)。

でまあこれまた幅があるのですが、その分どこが減っているかというと中長期(5年超10年以下)の部分が減る可能性があって、トータルの7.5兆円程度というのは同じという数字になっておりますが、もともと新発の供給される額対比で何ぼなんでも中長期ゾーン多くねえかという話だったので気持ち修正したというのもあるでしょうな。

更に中短期の部分について(注3)にあるように「オファーする場合には細分化も」という話をしているのは、恐らく普通にやっていると中短期の所で2年近辺ばかりが入ってしまう可能性が高く、そうなった場合に買入国債の残存期間長期化というディレクティブに対して運営が苦しくなるからという事ではないかと思料されます。

んでもって回数が増えて1回の買入額は減ったのですが、中短期、中長期ともに相変わらず6000とか7000とかってのはまだ多い気がするんですけど、まあ物理的にこれ以上回数増やすのしんどいとゆーことなのですかね。特に中長期に関しては1回の買入はアッパー5000だと思ったのですけれども。

つーことで、トータルの買入額は同じですが、(1)超長期の買入が増える可能性がある(2)中短期の買入で2年ばかりが入らないようになる可能性がある、という2点からすると、従来の施策よりも日銀の買入年限がやや後ろに倒れるという風に単純に読むと思えますので、一応地味に市場フェーバー(売り方アンフェーバー)という事ですがそこまで買われるものなのかというイブニングの反応についてはオラシラネ。

あと、国債入札の日にも買入を打ち込む可能性がある(ただし入札と同じ年限は被らせない)というのはそうしないと日程組むのが死ねるという事でしょうけれども、回数が月8回で入札日も有りという設定だと微妙に読みにくいちゃあ読みにくいですし、中長期国債の買入に関しては依然として1回のポーションが大きいように見えますので、もうちょっと回数増やした方が良かったかもしれませんねとか思いますが、これに関しては走りながら考えるしかないので、今後もMPMと企画からマルナゲータの刑を食らった金融市場局の工夫は続くのでしょうな。



・一応入札メモというか何というか

3か月TB入札はここもとまでの0.10%直前という水準から低下して0.09%台前半での決着。

[外部リンク] 99円97銭6厘5毛 (募入最高利回り)(0.0942%)
(4)募入最低価格における案分比率 6.3662%
(5)募入平均価格 99円97銭7厘1毛 (募入平均利回り)(0.0918%)

連日の1年オペ攻撃(は火曜までで一旦終わりましたが)によって当座預金残高は増えるわGCの買いは増えるわで金余りじゃわという状況になりやがりましたのでそらまあ金利も下がりますぞなという事ですが、その一方で「当面は」資産買入拡大を実施するためにはどう見ても超過準備付利金利水準を下げる訳にも行かない(相変わらずこの点について付利金利は利権みたいな阿呆言説が時々聞かれるのですが、まあさすがに最近まともな本職でそういう事を言う人は居なくなってきましたかね)ですし、これからアホのように買入を拡大するというのを勘案すると付利って動かないでしょ、と思った場合の3MTBの居場所ってどんなもんなんでしょうかね。

でまあ「当面は」と申し上げましたのは、買入拡大しても物価がアガランチ会長ですよという話になった場合に、じゃあやっぱり買入拡大よりも付利下げですなとかまた言い出す可能性が無い訳では無いので別に未来永劫付利下げの思惑が浮上しないというもんでも無いという事は恐らく短期関連の皆様の意識には必ず存在しているものと思われますので「当面は」と書いた次第でございます(--;少なくとも向こう半年くらいは関係ないと思いますけどね。


20年入札

[外部リンク] 99円45銭 (募入最高利回り)(1.536%)
(4)募入最低価格における案分比率 97.2413%
(5)募入平均価格 99円66銭 (募入平均利回り)(1.522%)
 
前場引けの新発発行前取引の板が1.510/1.515で終了していまして、そこから見ると落札結果的には流れたような感じではあるのですが、まあ元々流れるでしょうという予想になっていたので「予想通り流れましたなあっはっは」という所で、アベレージが若干甘かったかも知れんが、まあ問題はこれが売れるかどうかという話ですよねという所。

んでもってまあ投資家の買いが来るのか来ないのかがワカランチ会長だったのですが、結局のところそこそこ買いも来ましたね良かったですねコストも良い所で落札できて良かったですねとゆーよーな感じで債券市場は堅調推移となったようで何よりという所でございましょうか。

後は今日あるかどうか知らん(あと2回だから今日やりそうなもんだが来週2回でも違和感ない)ですけれども、国債買入が変に滑らなければ異次元緩和の異次元債券市場シリーズも一旦落ち着いて、今度は日銀買入で玉無し芳一相場というそれはそれで逆の方向性で困った相場になるんでしょうねアヒャヒャヒャヒャという所ですが、その前に売り方殲滅ショーがあるんですかねよー知らんけど。
 


お題「オペ関連雑談メモ/金融システムレポートを斜め読みして雑談雑感」2/2   2013/04/18(木)08:01:53  
  ・金融システムにおけるリスクがどうのこうのの部分

『.金融システムにおけるリスク』の辺りから。

『』本章では、金融面のマクロ的なリスクについて点検したあと、金融資本市場から観察されるリスクについて検討する。その後、銀行・信用金庫やそれ以外の金融機関について、それぞれのリスクの状況を点検する。』

マクロの部分で読んでてうーむと思ったのは長期金利の部分。

『長期金利の変動リスク』って所なのですが、(本文32ページ、PDFの38ページ以降)

『長期金利の水準は、先行きの成長率予想やインフレ予想のほか、財政悪化懸念を含む各種のリスクプレミアムや金融政策に対する期待など、様々な要因に影響される。このうち、財政悪化懸念による金利上昇リスクについて、わが国のソブリンCDS プレミアムから確認する。ソブリンCDS 市場の流動性が低く、同プレミアムが、必ずしもわが国の財政状況に対する市場の見方を正確に反映しているとは限らない点に留意が必要ではあるが、足もとにかけて目立った上昇はみられず、財政悪化懸念の高まりは特に窺われない(図表IV-2-9)。これ以外の様々な要因全てを定量化することは困難であるため、以下では、先行きの成長率予想およびインフレ予想と比較することを通じて、長期金利の変動リスクを評価する。』

ということでこの後色々と分析しているのですが引用していると大変な事になる(そもそも図表を見ながらじゃないとナンノコッチャだと思うので本文見てくんなましという所ですし)ので割愛しますけれども、長期金利の変動リスクという意味でシステミックリスクという点ではそらまあ確かに財政破綻ヒャッハーで長期金利急上昇の方なのかもしれませんが、金融機関の基礎的な収益力の低下という観点から考えた場合は現在行っている量的質的緩和政策による「イールドカーブ全体の押し下げ」の方が遥かに問題だし蓋然性が高いというかそもそも政策が予定通りにワークしたら発生する事象なのですからそっちの分析の方を見たいのですけれどもねえとか思う訳で。


・銀行業態のリスクがどうしたこうしたという話

本文35ページ以降の『3.銀行・信用金庫に内在するリスク』から。

『銀行・信用金庫のリスク量は、総じてみると自己資本との対比で引き続き減少している(図表IV-3-1)。ただし、以下で述べるとおり、信用コストは低水準であるが、貸出債権の質に目立った改善はみられていない。また、国債など有価証券投資のウエイトが高まる中、地域金融機関で金利リスク量が増加しているほか、大手行では株式リスク量が依然として大きい。』

ということで最初が貸付債権関連のリスクの話になりましてその辺も面白いのですが、その次の市場リスクの部分を引用。

『銀行・信用金庫の金利リスク量は総じて増加方向にある。金利が1%pt 上昇する場合を想定した金利リスク量(100bpv)のTier I 資本に対する比率をみると、大手行では概ね横ばい圏内で推移しているものの、地域銀行と信用金庫では引き続き増加している(図表IV-3-17)。また、地域銀行と信用金庫の中には、100bpvの対Tier I 比率が50%を超える先もみられるなど、金融機関間のばらつきも大きい(図表IV-3-18)。』

まあそうでしょうな。

『地域銀行と信用金庫では、債券投資額が増加していることに加え、期間ミスマッチ(資産の平均残存期間と負債の平均残存期間の差)が長期化していることが、金利リスク量の増加をもたらしている(図表IV-3-19、図表IV-3-20)。債券の平均残存期間をみると、大手行では2 年半程度となっているが、地域銀行で4 年程度、信用金庫では5 年近くまで上昇している。また、満期の長い住宅ローンや地方公共団体向け貸出が増加していることから、貸出にかかる平均残存期間も過去と比べて長くなっている(図表IV-3-21)。』

『後述のとおり、国内基準行では、有価証券の評価損が自己資本比率に勘案されない扱いが恒久化されることになるため、金利上昇による債券評価損は原則として自己資本比率に影響しない。もっとも、期間ミスマッチが大きい場合、金利変動による期間収益への影響も大きくなるため、引き続き金利リスクを適切に管理する必要がある。』

>引き続き金利リスクを適切に管理する必要がある
>引き続き金利リスクを適切に管理する必要がある
>引き続き金利リスクを適切に管理する必要がある

・・・・・・・・・・・えーっと、仰ることはその通りなのですが、そもそも包括緩和以降イールドカーブのフラット化を促して金利リスクを取らざるを得ない状況に金融政策の方で持って行っている訳でございまして、更に黒田総裁様におかれましては全力で「イールドカーブ全体を押し下げ」と仰せになって「ポートフォリオリバランス効果を」というような話をしている訳ですから、何かこの辺りの記述が従来とまったくカワランチ会長なトーンだというのはちょっと残念感が漂う所でございます。


でまあ後の方に『収益の動向』というのがあるのですけどね。本文46ページから。

『大手行は、海外業務の積極化を通じて収益力の強化を図っている。もっとも、収益源の大部分を国内業務が占める地域金融機関は、厳しい収益環境に直面している。』

うむ。

『地方圏を中心に人口の減少や高齢化が進行するもとで、中小企業の資金需要は低迷しており、地域金融機関の地元向け貸出は伸び悩んでいる。こうしたもとで、既存の優良企業を巡って、金融機関の業態を超えた貸出競争が激化している。たとえば、地域銀行・信用金庫ともに、貸出における競合金融機関の数が増加している(図表IV-3-32)。また、企業がメインバンクとする業態を10 年前と比較してみると、信用金庫から地域銀行にメインバンクを変更する企業の割合が高くなっている(図表IV-3-33)。』

orz

『中小企業の資金需要低迷や金融機関における貸出姿勢の積極化に伴い、地域銀行と信用金庫の収益力は低下を続けている(図表IV-3-34)。中には、基礎的な収益力が過去の平均的な信用コスト水準(2006 年度以降の平均値)を下回る先もみられる(図表IV-3-35)。収益力の低い金融機関では、貸出業務の収益性が低いうえ、経費率も高い(図表IV-3-36)。』

アイヤー。

『金融機関が収益力を高めていくためには、潜在的な資金需要を掘り起こすことや、貸出業務以外の取り組みなども通じてサービスの充実を図り、手数料を確保していくことが重要である。また、コストを抑制し、他行庫との競争力を高めることも収益力改善への方策となり得る。経費率は金融機関の規模が大きいほど低下する傾向があるため、統合や合併は経営効率化のためのひとつの選択肢となり得る(図表IV-3-37)。実際、合併によってコスト削減を実施し、収益力の低下が業態平均よりも小幅にとどまった事例は少なくない(金融機関の合併についてはBOX 4 を参照)。』

まあそらそうなのですが、一方で金利は下げるわ成長支援貸出制度などで更に金利下げを促進するような政策をマネタリーウィングで実施している中でプルーデンスウィングでこういう話をしらっと言われますと、お話自体は全くもって仰る通りでツッコみようも無い所ではあっても、こう言われる(特に地域の)金融機関サイドとしては何だかなあ感が漂ってきそうなお話ではなるなあと毎度思うのですが、特に新体制になってからどう見てもマネタリーウィングがこういう事スルーしてるでしょと言う風になっているので特に突き放され感というか見放され感を感じるのは僻みですかそうですか。


・マクロストレステストのベースラインががががが

『.金融システムのリスク耐性』という本文56ページ以降の所なのですけど。

『本章では、経済や金融資本市場に負のショックが発生する状況を想定したマクロ・ストレス・テストを行う。これによって、金融システムのリスク耐性と、将来の金融仲介活動へ及ぼし得る影響を評価する。なお、本章で行うマクロ・ストレス・テストは、銀行が直面するリスクの特性を明らかにし、金融システムのリスク耐性を評価するためのものであり、経済や資産価格などの先行きについて蓋然性の高いシナリオを示したものではない。また、本章の分析結果は一定の仮定に基づく試算であり、考慮されていない要素もあることから、幅を持って解釈する必要がある。』

ということでマクロストレステストの話があるのですけれども・・・・・・・・・

『(2)ベースライン・シナリオ

ベースライン・シナリオでは、海外経済(実質GDP)の成長率が、2012 年の+3%台前半から、先行き2015 年にかけて+4%台半ばへ緩やかに改善すると想定する(図表V-1-1 左図)。株価(TOPIX)と国債利回り(10 年物)は、2012年7〜9 月期の水準から横ばいで推移すると仮定する。また、国内経済(名目GDP)の成長率は、2013 年度に前年の+0%台半ばから+1.6%に高まった後、2015年度にかけて+1%台半ばでの推移を続けると想定する(図表V-1-1 右図)。この間、貸出金利は2013 年度以降横ばい圏内で推移するほか、不動産価格は緩やかに下落(年率0.4%)する。』

まあこういうのは置きの世界ですからどうでも良いっちゃあどうでも良いのですけれども、幾らなんでもベースラインシナリオが少なくとも株価と長期金利と貸出金利はもうちょっと補正して頂きたいと思ったのは気のせいですかそうですか(具体的数字は本文見てちょ)。

やはり異次元緩和を実施した訳ですからして、その辺を加味したようなマクロシナリオ(だとストレスも糞も無いのかもしれませんが金融機関の基礎的収益の方には影響が甚大だと思うので)というのも見たかったですなあと思うのは贅沢ですかどうもすいません。


・まあ要するにこれはこれで問題はプルーデンス政策の運用の方ですので

ということでほんのちょっとだけツッコミというかただの悪態みたいなのを申し上げた次第で誠に恐縮至極でございますが、異次元緩和して少なくとも金利の面で言えば金融機関の基礎的収益が低下する話ですし、一方で大手行はともかく地域金融機関などは(このレポートでも触れられてますが)株式関連収益も上がりにくい状況になっている(株を外したから)上にオルタナティブな収益機会がという話になった場合に大手金融機関対比でどうしても劣勢にならざるを得ないという状況になる訳でして、まあそちらの観点からの分析を今後は充実して欲しいですねと思うのでありました(まあその辺も今後は考えるみたいなのを冒頭に書いてありますので期待していますが)。

つーことで、金利リスクガーという話よりも問題になりそうなのは異次元緩和の進行で基礎的収益力が低下しそうな金融機関(預金金融機関以外も含めて)における収益確保の動きが所謂利回り追求の動きから金融不均衡へというようなリスク点検とかの運用とか、まあ要は運用をどうするのかという話になりますので、レポートはレポートとしましてそちらに期待したいものであります。

でまあガチガチのプルーデンスで来られましてもマネタリーウィングの方では「ポートフォリオリバランスを促進」とか言っている訳ですので、その辺の整合性というのも取ってプルーデンス政策の運営をして頂きたいものですなあなどとエラソーな事を申し上げてとりあえず斜め読みネタ終了ということですが、このレポートは色々と面白いので熟読推奨、つーか週末にでもゆっくり読むのオヌヌメです。
 


お題「オペ関連雑談メモ/金融システムレポートを斜め読みして雑談雑感」1/2   2013/04/18(木)08:01:28  
  ブラード総裁の物価重視スタンスは安定のクオリティすぐる。
[外部リンク]
更新日時: 2013/04/17 23:59 JST


○オペとかその辺関連メモ

・1年オペ見送りましたが特にこけなかったようで

昨日のオペオファー
[外部リンク] 8,000 2013年4月19日 2013年5月24日

ということで午前に1年オペが無くてついでに午後の固定金利も昔の基金オペロール分になる1カ月物だけとなりまして1年オペもう終了かよ残念無念とか思ったのですが、そもそも火曜の1年オペの応札減ってたし、まあ昨日は東京レポレートのT/Nが下がっておりましたようにGCレートが下がっておりましたし、1年TB入札も0.10%割れレベルで結構不明札もあって短期の金利が0.10%割れ水準でアンカーされていましたし、大体からして連日の1年オペで日銀当座預金残高が積み上がっていたとか、まあ市場が沈静化していたからオペ実施無くてもとりあえず落ち着いておりましたという所で、債券市場ちゃんにも特段の悪影響は無かったようで何より。

まあ昨日応札がゼロになるまでやったらどうよ的な事を申し上げたあたくしとしては落ち着いたからと言って直ぐに止めちゃうのってあまり推奨しない(結果的に問題ないだろうと資金需給動向を見て判断したのでしょうが、シグナルオペみたいにして実施したものなので、需給動向以外の面も考えるというか、市場がナーバスになっている時なので無駄でもどうせタダなら打っておくというのも大事だと思うのですよね)のですが、まあ中短期金利がとりあえず安定したという話なんですかね。正直言って5年が0.2%台にいるうちはあんまり安定した感はしないのですが。


・当座預金残高がオールモースト70兆円ですよ木久扇師匠!

昨日の日銀当座預金残高実績速報
[外部リンク] (4月17日<水>分)

>当座預金残高 697,200
>当座預金残高 697,200
>当座預金残高 697,200

・・・・・・・・・・・・・木久扇師匠の精緻な理論によりますと『インフレ率を2%にするためには、日銀当座預金を昨年末の約40兆円の倍、70〜80兆円にすべきだ。』との事でございましたので、早くも69兆円ですよいやあこれでインフレ率2%達成ですね良かったですねところでどういうメカニズムで物価に波及するんでちゅかあたくし頭が悪くてさっぱり分かりませんぞなウェーハッハッハという所でございますが、そんなことより昨年の4月辺りに震災要因による予備的資金需要分が剥落して日銀当座預金残高が減ったのを捕まえて「引締めで円高になったケシカラン」とか言ってた何とかストの皆様におかれましてはこの日銀当座預金残高の直近の拡大と為替市場の関連につきましてのコメントをぜひ頂戴したいものだと思うのでありますた。


・懇談会は普通の話だったんですかねえ

昨日の引け後に市場参加者との懇談会の第2弾が実施された訳ですが。

[外部リンク]
更新日時: 2013/04/17 19:41 JST

『4月17日(ブルームバーグ):日本銀行は市場参加者との意見交換会で大勢を占めた意見を踏まえ、長期国債買い入れオペの1回当たりの金額を減らして、頻度を増やすことを検討する。日銀幹部は17日の意見交換会後、長国買い入れオペに関して議論が集中したことを記者団に明らかにした。現在は1回当たり1兆円程度で4月に5回、5月に6回実施する予定。市場への影響が大きいため、出席者からは、金額を小さくして高い頻度にした方が良いとの意見が多かった。』(上記URLより)

アベノミクス三本の矢の第一弾としてイールドカーブ全体を押し下げるような異次元金融緩和をしているというのに債券売り叩いて金利上昇させて国策に反するような非国民な売り方はまとめて消毒して殲滅だヒャッハーなどというようなイベントは無かったようで誠に残念でございますが(^^)、まあオペの一回の額自体がマーケットインパクト的に大きい部分(特に中長期の1回1兆はインパクトでかいだろと思います)については見直すのが吉という事でございますが、この際ヤケクソで全営業日に渡って日割り実施するという方向・・・・・にはならないでしょうが(する方も受ける方も事務が爆発するわ)、まー週に2本程度のペースにしてポーション減らした方が良いでしょうねえとは思います。それから適当な柔軟性は残して置いた方が変な狙い撃ちされずに済むと思います。

このニュースを受けてイブニングセッションで債券先物は大した反応はしていなかったような気がするのですが、その前後から欧州市場でユーロがあばばばばーになっていたので債券先物はホイホイ上昇していましてどっちの要因かワカランチ会長だがユーロあばばばばーでドイツ国債とか強くなっていた方に引っ張られていたんじゃネーノと思うがよーわからんけどな。


・ということで超長期入札と3M入札

つーことで今日は超長期入札と3MTB入札なのですが、3か月の方は昨日の1年国債もまあ特段問題なく通過していますし、足元は先ほど申し上げましたようにGCレートも落ち着いていますし当座預金残高は盛大に積み上がっておりますし、大体からして日銀のオペが短期市場の金利跳ねあがりを許さんというスタンスですのでまあ特段どうという話でも無いでしょ。

でもって超長期なのですが、ここもと連日調整モードで昨日も10年くらいまでは落ち着いた展開の中超長期だけパッとしませんなあ状態で推移しておりますが、さてこちらの入札がコケるかコケないかという話です罠。

まー日銀の買入も拡大しましたけれども、短期ゾーンのように直接手を突っ込んでヒーヒーと言わせるというよりは、まず中短期を落ち着かせることによって長期以降に波及するという従来の制御手法の思想に則って考えるとまず中短期がそこそこ落ち着きつつある(5年0.25%近くで落ち着いたというのもどうかと思うが)所でさあ後ろに波及ですよとなった所で改めて買入効果に注目が集まるというような展開になるんですかねえ良くわかりませんが。

ちなみに2003年の相場下落の時に良く行われた嫌がらせプレイというか売り崩しプレイの手口としては「10年入札の落札結果発表後に5年に大量売り」とか「20年入札の落札発表後に10年に大量売り」というような手法が良く見られておりまして(ちなみに10年入札直後に5年をドカンと売って翌日に新発政地債を全部ツモ切りというのが一番お洒落)、誠に遺憾の極みの展開が続いていたのを昨日のように(というのは大袈裟ですが)思い出してしまう所ではございますのでまあ入札もそうなのですが落札結果発表後に国賊プレイが炸裂するかも傍観したいと存じます(--;

#まあ入札滑ってもセカンダリーで買われれば無問題だと思いますがね



○金融システムレポートである

[外部リンク] 年3 月末までの情報をもとに分析している。定例の定点観測に加え、)銀の海外業務における収益力の評価、∪長分野向け投融資に向けた金融機関の課題、C楼莇睛撒ヾ悗亮益力向上のための方策などに関して分析の充実を図った。』

ほっほー。

『日本銀行は、わが国金融システムの安定性確保に一層貢献していく方針であり、こうした観点から、今後とも『金融システムレポート』の充実に努めていく。また、日本銀行は、去る4 月3・4 日に開催された金融政策決定会合において、量的・質的金融緩和を導入した。この政策は、長めの金利や資産価格などを通じる波及ルートに加え、市場や経済主体の期待を抜本的に転換させる効果が期待できる。『金融システムレポート』においても、この政策のもとで、金融システムにおける資金の流れや金融機関、投資家の行動にどのような変化が生じていくかを分析していく。』

ということなのですが、まあ分析はこれから実施するのでしょうけれども、「わが国金融システムの安定性確保に一層貢献していく方針であり」という辺りとか、まあこの先の部分を読んでいて思ったりもしたのですが、そもそも量的質的金融緩和によって市場金利や資産価格に関しての変化を起こさせましょうという話をする文脈においては、金融機関経営のマクロプルーデンス的な観点においては一旦は不安定化する(政策が効果を発揮して想定通りに経済が上向きになって経済成長の下で金融緩和政策が素直に出口に向かえるのであればその時には安定しているのでしょうけれどもどう見てもナローパス)んじゃネーノと思うのでありまして、まあこのレポートで「金融システムの安定性確保は知らんがな」とは言えないからこういう表現になるのは仕方ないとは思うのですけれども、実際の運用において従来通りのプルーデンスを行われますと金融機関としては困るんじゃネーノと思うのですよね。

つーことで物凄く斜め読みなのですがちょっとだけ読んでて気になった部分を。
 


お題「連日の1年オペキタコレ/FOMC議事要旨ネタ」2/2   2013/04/17(水)08:01:13  
  『One participant emphasized the role of recent asset purchases in keeping inflation from declining further below the Committee's longer-run goal.』

最近の買入はインフレが低下するリスクを防いでいるという指摘も。

『A few participants felt that MBS purchases provided more support to the economy than purchases of longer-term Treasury securities because they stimulated the housing sector directly; however, a few preferred to focus any purchases in the Treasury market to avoid allocating credit to a specific sector of the economy.』

ここはMBS買入の直接的なMBS市場への効果への指摘と特定市場に手を突っ込むのはイクナイという指摘。

『It was noted that, in addition to the standard channels through which monetary policy affects the economy, asset purchases could help signal the Committee's commitment to accommodative monetary policy, thereby making the forward guidance about the federal funds rate more effective.』

伝統的な政策が経済に与える影響に加えてという論点では、資産買入はFOMCが緩和的な金融政策を行うというコミットメントに対するシグナルを与えているのですが、そのシグナリングという文脈で考えた場合には資産買入よりもフォワードガイダンスが有効、という事がノートされましたとな。

『However, a few participants were not convinced of the benefits of asset purchases, stating that the effects on financial markets appeared to be short lived or that they saw little evidence of a significant macroeconomic effect.』

ここら辺からはプロコンのコンの方の話になりますがいきなりキタコレな。

『One participant suggested that the signaling effect of asset purchases may have been reduced by the adoption of threshold-based forward guidance.』

シグナル効果はスレッドショルドの設定で弱くなっている、というのはまあ確かにそうかも知れません。

『In general, reflecting the limited experience with large-scale asset purchases, participants recognized that estimates of the economic effects were necessarily imprecise and covered a wide range.』

でまあこのパラグラフの結論は「そもそもこの政策は経験の蓄積が限られているのですから、常に幅広い視野で点検していくのが適切ですよね」という当然の締めになっているのですが、こうやって毎回点検していく、というのが明確に示されたというのも従来のバンバン拡大バンバン拡大というのとはちょっと毛色が違っていますよねという所で。

んでもって次のパラグラフ。

『Participants generally agreed that asset purchases also have potential costs and risks.』

そらそうよ。

『In particular, participants pointed to possible risks to the stability of the financial system, the functioning of particular financial markets, the smooth withdrawal of monetary accommodation when it eventually becomes appropriate, and the Federal Reserve's net income.』

でまあ特にリスクとしては「金融システム安定へのリスク」「特定の金融市場の市場機能」「出口政策の困難さの拡大」「FRBの財務問題」というのがあるということで。

『Their views on the practical importance of these risks varied, as did their prescriptions for mitigating them. Asset purchases were seen by some as having a potential to contribute to imbalances in financial markets and asset prices, which could undermine financial stability over time.』

ほうほう。

『Moreover, to the extent that asset purchases push down longer-term interest rates, they potentially expose financial markets to a rapid rise in those rates in the future, which could impose significant losses on some investors and intermediaries.』

つーことで最初はファイナンシャルスタビリティーの話。

『Several participants suggested that enhanced supervision could serve to limit, at least to some extent, the increased risk-taking associated with a lengthy period of low long-term interest rates, and that effective policy communication or balance sheet management by the Committee could reduce the probability of excessively rapid increases in longer-term rates. It was also noted that the accommodative stance of policy could be supporting financial stability by returning the economy to a stable footing sooner than would otherwise be the case and perhaps by allowing borrowers to secure longer-term financing and thereby reduce funding risks; by contrast, curtailing asset purchases could slow the recovery and so extend the period of very low interest rates.』

ただ、一方で監督などによってその辺のリスクは軽減できるとか、そもそも資産買入をしなかったら経済が安定しないのだから金融安定も糞もないでしょというのはそらそうですなという所で(^^)。

『Nevertheless, a number of participants remained concerned about the potential for financial stability risks to build.』

とは言え多く(a number of)の委員はやはりファイナンシャルスタビリティへのリスク拡大を懸念だそうです。

『One consequence of asset purchases has been the increase in the Federal Reserve's net income and its remittances to the Treasury, but those values were projected to decline, perhaps even to zero for a time, as the Committee eventually withdraws policy accommodation.』

2番目に来るのがFEDの財務問題というのがへーという感じです。そんなに気にするもんなのかいなと思うけど。

『Some participants were concerned that a substantial decline in remittances might lead to an adverse public reaction or potentially undermine Federal Reserve credibility or effectiveness. The possibility of such outcomes was seen as necessitating clear communications about the outlook for Federal Reserve net income.』

なるほどというかそんなもんなのかいなとは思うけど。

『Several participants stated that such risks should not inhibit the Committee from pursuing its mandated objectives for inflation and employment.』

あたしゃ「それはたいした問題じゃないと思うのだが」というこちらの見解に同意するものであります。

『In any case, it was indicated that the fiscal benefits of a stronger economy would be much greater than any short-term fluctuations in remittances, and moreover, a couple of participants noted that cumulative remittances to the Treasury would likely be higher than would have been the case without any asset purchases.』

まあそうですねという所ですが、この部分が2番目に出てくるというのが正直へーという感じでした。


『Some participants also were concerned that additional asset purchases could complicate the eventual firming of policy--for example, by impairing the Committee's control over the federal funds rate.』

市場現場労務者的にはやはりこの「出口政策大丈夫か」という論点が気になります。

『A few participants raised the possibility of an undesirable rise in inflation. However, others expressed confidence in the Committee's exit tools and its resolve to keep inflation near its longer-run goal.』

まあこればっかりは中々事前にワカランチ会長だが買入が進めば進むほどややこしい話になるのは確実。

『Another exit-related concern was a possible adverse effect on market functioning from MBS sales during the normalization of the Federal Reserve's balance sheet.』

出口でMBS叩き売ったらそら色々と影響ありそうです罠。

『Although the Committee's asset purchases have had little apparent effect on securities market functioning to date, some participants felt that future asset sales could prove more challenging. In this regard, several participants noted that a decision by the Committee to hold its MBS to maturity instead of selling them would essentially eliminate this risk. A decision not to sell MBS, or to sell MBS only very slowly, would also mitigate some of the financial stability risks that could be associated with such sales as well as damp the decline in remittances to the Treasury at that time. Such a decision was also seen by some as a potential source of additional near-term policy accommodation. Overall, most meeting participants thought the risks and costs of additional asset purchases remained manageable, but also that continued close attention to these issues was warranted.』

ということでああでもないこうでもないという話をしていますが、出口でMBSを売らない方がまあスムーズにいくのでしょうが、実際問題としてこれはその時の状況次第ですしねえ。

『A few participants noted that curtailing the purchase program was the most direct way to mitigate the costs and risks.』

そらそうだが問題はそれをやってMBS市場がどうなるかでしょうな。

んでもってこのコーナー最後のパラグラフは今後の買入ペースについてで、昨日引用した部分と少々内容が被りますのでもう引用だけで勘弁。

『In light of their discussion of the benefits and costs of asset purchases, participants discussed their views on the appropriate course for the current asset purchase program.』

で皆さんのビューは以下の通り。

『A few participants noted that they already viewed the costs as likely outweighing the benefits and so would like to bring the program to a close relatively soon.』

既にコストが上回っているのでとっとと拡大終了しろやゴルアというのが数名(A few)。

『A few others saw the risks as increasing fairly quickly with the size of the Federal Reserve's balance sheet and judged that the pace of purchases would likely need to be reduced before long.』

バランス拡大でリスクが高まっているのでそんなにおそくなく拡大減らせというのが数名(A few others)。

『Many participants, including some of those who were focused on the increasing risks, expressed the view that continued solid improvement in the outlook for the labor market could prompt the Committee to slow the pace of purchases beginning at some point over the next several meetings, while a few participants suggested that economic conditions would likely justify continuing the program at its current pace at least until late in the year.』

さっきの人も含めて多くの(Many)人が労働市場の改善ペースを今後数回のFOMCで点検しながらそのいずれかの時点で買入ペースを縮小するのが吉と言い、一方で数名(a few)は少なくとも今年の後半まで買入ペースの維持が必要と。

『A range of views was expressed regarding the economic and labor market conditions that would call for an adjustment in the pace of purchases. Many participants emphasized that any decision to reduce the pace of purchases should reflect both an improvement in their overall outlook for labor market conditions, as implied by a wide range of available indicators, and their confidence in the sustainability of that improvement.』

『A couple of these participants noted that if progress toward the Committee's economic goals were not maintained, the pace of purchases might appropriately be increased. A number of participants suggested that the Committee could change the mix of its policy tools if necessary to increase or maintain overall accommodation, including potentially adjusting its forward guidance or its balance sheet policies. 』

ということでこのコーナー終了でありました。
 


お題「連日の1年オペキタコレ/FOMC議事要旨ネタ」1/2   2013/04/17(水)08:00:53  
  相場様が中々落ち着いてくれないのでメモが増えるのであります(--)

○市場雑談っつーかオペ雑談

・連日の1年オペ打ち込みが続くのでありました

昨日は海外要因などもあってだと思うのですが債券朝から強かったのですけれども、それにも手を抜くことなく朝のオペタイムに1年物固定金利オペを連日の打ち込み。

つまりこの一番上の奴ですの。
[外部リンク] 20,000 2013年4月18日 2014年4月18日
米ドル資金供給(固定金利方式) 2013年4月18日 2013年4月25日 0.640
CP等買入 4,000 2013年4月19日
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 8,000 2013年4月18日 2013年5月23日

ということで昨日もきっちり1年物オペを2兆円という多分札割れするだろうなという規模で実施してさあ必要ならいらっしゃいませ皆さんどうぞと意志を引き続き示すの巻。

一応オペ結果

[外部リンク] 10,230 10,230
米ドル資金供給(固定金利方式)(4月18日スタート分) 1 1
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式>(4月18日スタート分) 1,910 1,910
CP等買入 10,610 3,980 0.099 0.102 48.4

1か月オペの方は札が入らない割には1年オペの方は札が入るという展開は続いておりまして、今回も1兆とか札入っていましてほっほーという感じですが、木曜以来の連日シグナルオペと言いますか1年の0.10%資金絶賛大供給によって「短期の金利が0.10%を大きく上回るような事態は絶対許さん」というのをきっちり示しているという事で、昨日も申し上げましたが、こーゆーのは短期の人とかそっち方面に近い人とかにはよーく伝わるのですけれども、まあ債券の人的には伝わる人もいれば伝わらない人も居る(短期やって無いで長期金利系プロパーだと特にそう)ので、実際問題として中短期ゾーンの金利が低位で安定するのを確認しないとその辺を信用しないと思われます。

つーことでまあここまで来ますとこのオペに関しては応札がゼロになるか中短期国債の金利が先般の政策決定後に上昇した分をある程度奪回するまで、と申しましても付利下げ思惑で下駄履いた分を幾らで見るのかが難しいですが、追撃の手を緩めることなく実施するという感じで中短期を落ち着かせて中長期金利も落ち着かせるスキームという事で宜しいんじゃないでしょうかと思うのでした。何せこのオペの場合は買入系のオペじゃないので別に札が入らないからケシカランという物ではなく、札割れが大きくなるということは市場の鎮静化を意味するので実は札割れ上等というものでもありますから、そーゆー点ではオペをホイホイ打ちやすいというものでして、まーこれだけ連日やったのでしたら中途半端に変な所で止めないで頂ければと存じます(^^)。


・5年国債入札一応メモ

[外部リンク]

(3)募入最低価格 100円10銭 (募入最高利回り)(0.279%)
(4)募入最低価格における案分比率 14.9212%
(5)募入平均価格 100円15銭 (募入平均利回り)(0.269%)

前場引けの気配が0.265/0.270で27ヒットで、前日から利回り水準低下して入札を迎えてしまった上に相場のボラがボラですから1毛(=5銭)流れるのはまあシャーナイナイでして、事前の評価的にはまあ何とかなるんでしょうけれども本当に札足りるのか大丈夫かという話もあったので懸念されていたような事にはならずに良かったですねという結果。

何か知らんけど後場途中から相場様は一段高になったのですが引け近くに超長期が失速してブルスティープというか超長期がモドランチ会長状態になったのがちと残念ですけれども、まあ中期がコケるとエライコッチャになりますのでコケなくて良かったですねという所で。


○これまたメモですがWGとか懇談会とか

・物国WGキタコレ

月曜日に出ていましたのですが(汗)。

[外部リンク]

1.メンバー
国債市場特別参加者及び国債投資家懇談会メンバーのうち、参加を希望した者

2.第4回会合
平成25年4月22日(月)

3.その他
議事概要・資料については、会合終了後、財務省ホームページにて公表予定 』

ということですので、まあ実際問題として入札の方法をどうするのか(新型の発行に合わせて既発の買入消却を実施するとかその手の話がありますよね)とか、その手の事務的な詰めを行って後はニーズを見ながら発行再開へというお話のようで。

まあ流動性が無くて新規発行が無いからニーズが無いという鶏が先か卵が先かみたいな話もありまして、発行再開したらニーズが広がる可能性もありますし、やっぱりニーズ的にはイマイチでしたという可能性もあるしよー判らん所ではあります。まあ某副総裁の言う「銀行が出口政策でニーズ」というのはちょっと考えにくいですけど、BEIにも金融政策的に注目されるでしょうというのもあって時期的には宜しそうな感じではありますね。


・対話第2弾ですな

[外部リンク] of the Federal Open Market Committee
March 19-20, 2013

昨日は私家版まとめで殆ど終わってしまいましたが、その続きから参ります。

・結論部分を先に引用しますけれども声明文見た時に思った印象通りであった件

つーことで結論の『Committee Policy Action』部分の第3パラグラフの引用からはじまりますけれども、昨日は今後の資産買入に関して存外多くの人が買入拡大ペースの縮小(買入残高を圧縮するという話では無いので念のため)について指摘している人が多いなあという話(これはニュース出た時に思いっきり書かれていましたけれども)を引用しましたが、実はこの部分あと一文残っておりまして・・・・・・・・

『In light of this discussion, the Committee included language in the statement to be released following the meeting in part to make explicit that the size, pace, and composition of its asset purchases were conditional not only on the likely efficacy and costs of those purchases, but also on the extent of progress toward the Committee's economic objectives.』

というのがございます。で、この部分は声明文の第4パラグラフに相当する部分になるのですけれども、確かに第4パラグラフの中にこの表現が加わっているのですよね。

でまあ我田引水モードで恐縮ですが、FOMC後の3月21日にステートメントを読んでいて書きました駄文では第4パラグラフの表現が「昨年までは追加緩和のおかわりを強く示唆するような表現だったのに対して、最近その傾向が見られるが今回の表現は今後の金融政策に関して明らかに両にらみになりましたね」というような事を申し上げた訳なのですが、昨日引用した資産買入拡大ペースに関する委員の見解と合わせますと、まあ当時受けた印象であっていたという事が確認できて一人勝手に自己満足にふけるのでありました(浅ましくドヤ顔)。

なお、『Committee Policy Action』の第1パラグラフと第2パラグラフはそれまでの景気物価雇用に関する認識についてのお話が主で、まあ前段と同じ話ですし、大体からして概ねその趣旨はステートメントの中に含まれているので引用は割愛しますです、はい。


・後ろから読むの法則で資産買入のプロコン分析という新コーナーについて

実は今回のFOMC議事要旨は(たぶん重要な論点があると思ったので)最初から順繰りに読んでみまして、まあ確かに今回に関しては後ろから読んでしまうと話の前提が微妙に読めないままで進んでしまうのでミスリードになってしまう可能性がある点はご注意ありたいと思う(ので昨日最初にまとめをうだうだと書いたのだ)のですが、まあ備忘メモのネタにするという点ではやはりポイントの多いその前のパートを読むということで、『Review of Efficacy and Costs of Asset Purchases』からで、これがそこそこ長いのです。

『The staff provided presentations covering the efficacy of the Federal Reserve's asset purchases, the effects of the purchases on security market functioning, the ways in which asset purchases might amplify or reduce risks to financial stability, and the fiscal implications of purchases.』

まずは連銀スタッフによる分析のプレゼンがあったようですが、資産購入の有効性、資産買入の市場機能に与える影響、ファイナンシャルスタビリティに対してのリスクを増やすのか減らすのかという影響や、FRBの財務に与えるインプリケーションという説明をしているようですの。

『In their discussion of this topic, meeting participants generally judged the macroeconomic benefits of the current purchase program to outweigh the likely costs and risks, but they agreed that an ongoing assessment of the benefits and costs was necessary.』

でまあ現在の買入に関してはコストやリスクよりも効用が高いという点で概ね合意したものの、今後の進展に際して常に点検が必要ですよというのはまあこら当然の帰結。

『Pointing to academic and Federal Reserve staff research, most participants saw asset purchases as having a meaningful effect in easing financial conditions and so supporting economic growth.』

で、資産買入は金融環境を大いに改善する効果があって、経済成長をサポートする効果がありますという点でも殆ど(most)が合意というのもまあ当然っすな。

で、ここからが百家争鳴モードになっております(^^)。

『Some expressed the view that these effects had likely been stronger during the Federal Reserve's initial large-scale asset purchases because that program also helped support market functioning during the financial crisis.』

『Other participants, however, saw little evidence that the efficacy of asset purchases had declined over time, and a couple of these suggested that the effectiveness of purchases might even have increased more recently, as the easing of credit constraints allowed more borrowers to take advantage of lower interest rates.』

金融危機の初期よりも今の方が市場機能やクレジットコンディションが改善しているので緩和政策の効果はより高まっている、という理屈は確かに言えるでしょうなあと思います。
 


お題「短期の金利をアンカーとな/時間軸雑談/関連してFOMC議事要旨から雑談」2/2   2013/04/16(火)08:00:56  
  ○支店長会議とか信託大会での総裁挨拶とか

支店長会議でのあいさつ
[外部リンク] 年近く続いたデフレからの脱却に導くものと考えています。』

ということで相変わらず気合のメカニズムの話しかないのでありますが、まあただの挨拶だから内容がこの程度になる、ということであってもうちょっとちゃんとした時には詳しい波及ルートの説明があるものと期待する事を止まないものであります(棒読み)。

つーかさ、確かにあたくしも麿総裁時代には「気合とハッタリが足りない」という悪態を何度もついたのですけれども、世の中物は程度というものがありまして、じゃあ気合とハッタリがあれば他は要らないのかというと、そもそも気合とハッタリというのはそれを裏付ける物が無いとただの寝言のレベルであり、それが嵩じるとはいはいおじいちゃん満州の話はさっきもしたでしょお薬の時間ですよ状態になるだけの話でございまして、この気合とハッタリのメカニズムはもう判ったので、じゃあこの金融政策効果がどういうメカニズムで実体経済や物価に対して影響を与えるのかという話についてご説明頂きませんと、そもそも金融政策の説明変数が判らんので市場が考える時間軸なども設定しようがないのですよね。

ま、足元ではそういう詳細説明をするような場がまだ無かったのでその辺の説明はネグっているだけであって、その辺りの詳細説明に関しても展望レポートなどで示されて次回の決定会合後の会見などを通じて詳細に情報発信されるでしょうし、経済財政諮問会議での説明などもあるんでしょうなあと大いに期待するあたくしでございます(超棒読み)。


○3月FOMC議事要旨より:資産買入の拡大ペースを緩める話が多い背景に・・・・・・・・・

[外部リンク] of the Federal Open Market Committee
March 19-20, 2013

・引用大会をしている時間がなさそうなので私家版まとめを先に書いておく

今回の議事要旨が出た時に資産買入のペース縮小に関する指摘が意外に多いですねみたいな報道があったので、その報道だけとりあえずネタにしまして「その背景は何ですねんというのをミニッツ読んでみないとね」とか何とか申し上げたと思うのですよ。

つーことでまあ議事要旨読んでみたのですが、ステートメントで示されたように足元の景気動向に関しては昨年末近辺の一時的な足踏みから脱却しましたねという話をしておりまして、全般的にはそんなに弱い話をしている訳では無いのですが、じゃあ物凄く景気認識を引き上げているのかとゆーとそういう訳では無い。

しかも先行き見通しに関しては財政制約の問題に関して結構強調しているのに加えまして、これはミニッツと一緒に出ているSEPの方でより詳しく書いてありまして、まあミニッツ本文でも指摘されているのですが、物価の見通しに関しては一部の人が下方修正しているという状況で、足元の認識改善に対して先行きの部分についてはそれほどの強さを感じないのですよ。

その割には金融政策論議のパートの所では現在の資産買入拡大ペースについて年後半から減らして年末には拡大を停止するのが適切みたいな人がそこそこいるというのが示されている訳でして、その間のロジックがここのミニッツでの議論(ちなみに今回から資産買入のプロコン点検というコーナーが新たに入っていてそこが非常に面白いので明日にでも)を読んでもワカランチ会長である、というのが不思議な所です。

つまりですね、『Review of Efficacy and Costs of Asset Purchases』という小見出しの所を見ますとまあ見事なまでにああでもないこうでも無いという話が展開されていて(読んでて違和感というかそれは無いわみたいな話は無い)、副作用についての話も勿論あるのですが、いわゆるファイナンシャルスタビリティーとか金融市場の不均衡みたいな話に関してはまあ一部にあるっちゃあ有るけれども注意してみる程度の話ですよねみたいな結論になっている割に皆さんの結論が思ったよりこれからのQE拡大に積極的では無いように見えるという話でして、その間のロジックがどうも見えにくいのよね。


でまあちょっと前に出てて一瞬話題になっていたハト派の筈のSF連銀ウィリアムス総裁の4月3日の講演というのもついでに読んでみたのですけれども(これまたそのうちネタにできたらします)、ウィリアムス総裁の講演によると景気見通しはそんなに強くは無くて、見通し数値で見るとまあ大体SEPの真ん中近辺の数字になっているのですが、ウィリアムス総裁のQEに関する説明は「景気が見通し通りに推移した場合、今年の後半から資産買入拡大ペースを減らし、年末には買入拡大を停止するのが適切」という話になっていまして、これまた講演での説明を見ても「何でそうなのか」という辺りの説明を意図的にだと思うのですがスルーしているように見えるのですよね。

[外部リンク] Economy and the Federal Reserve: Real Progress, but Too Soon to Relax


もちろんミニッツの中で「景気状況が悪化した場合はQEの拡大ペースを引き上げるべき」という議論もあるのですけれども、どうも一方で上記のような議論もある訳でして、そこら辺をつらつらと考えるに、経済の回復がそこそこ順調であるのならば、QEの拡大をバンバン行うというよりは、閾値付きフォワードガイダンスによる時間軸政策の効果を重視した政策を行うというのが方向性になっているんじゃネーノという所で、まあ昨年12月からそういう傾向はあるのですが、QEについてはここまでのQEの政策効果は認めながらも、今後の拡大に関してはプロコンを考えた場合にどうなのかというような議論が更に深まっているのではないかと思われる所であります。

その内容が「効果が限界的に逓減している」なのか「副作用が拡大している」のかがミニッツの説明だと今一歩見えない(たぶんこの点に関しては見解が大きく分かれているのであまり詳しくミニッツに書けないとかそういう話ではないかと思うのですが)ですし、そもそも副作用ったって考えられる副作用の何を問題にしているのかとかもよく判らんのですが、まあ今後の金融緩和政策の軸をバランスシート拡大から時間軸にシフトしているんだなあというのが見えてくる内容ではありました。

・・・・・・・・などと私家版感想だけ申し上げて引用しないのは誠に申し訳ないのですが、引用大会は明日にでもということですいませんすいません。


・ちなみに資産買入に関する意見の割れ方を引用しておく

『Committee Policy Action』の第3パラグラフから。

『Members stressed that any changes to the purchase program should be conditional on continuing assessments both of labor market and inflation developments and of the efficacy and costs of asset purchases.』

状況に応じて見直すというのはその通りですな。

『In light of the current review of benefits and costs, one member judged that the pace of purchases should ideally be slowed immediately.』

どう見てもジョージ総裁です本当にありがとうございました。

『A few members felt that the risks and costs of purchases, along with the improved outlook since last fall, would likely make a reduction in the pace of purchases appropriate around midyear, with purchases ending later this year.』

A fewは経済見通しの改善と買入拡大のリスクやコストを勘案すると年央から買入ペースを縮小して年後半には買入拡大を停止するのが適切と。

『Several others thought that if the outlook for labor market conditions improved as anticipated, it would probably be appropriate to slow purchases later in the year and to stop them by year-end.』

Several othersは労働市場の改善が予想通りに進んで行くのであれば年後半に買入拡大ペースを縮小して年末には買入拡大を停止するのが適切と。

『Two members indicated that purchases might well continue at the current pace at least through the end of the year.』

んでもって2名は買入ペースは少なくとも今年一杯まで継続する必要があると主張。

『It was also noted that were the outlook to deteriorate, the pace of purchases could be increased. 』

でまあここも当然ですけれども、経済見通しが悪化したら買入ペースは拡大されるのが適切という事も加えていまして、この一文をきっちり加えるのは変に金融市場が暴れられても困りますのでという配慮を感じるところではございます。

#という所で続きは明日
 


お題「短期の金利をアンカーとな/時間軸雑談/関連してFOMC議事要旨から雑談」1/2   2013/04/16(火)08:00:35  
  えええええええええ!!!!
[外部リンク] 20,000 2013年4月17日 2014年4月10日
国庫短期証券買入 20,000 2013年4月17日
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 8,000 2013年4月17日 2013年5月22日

ということで、昨日はまたまた午前中に固定金利オペ1年物の打ち込みを行いまして、更に金曜に1兆5000億円打ち込んだ短国買入のおかわりを更に増し盛りの2兆円で打ち込みというオペレーションを実施。

えーっと、従来通りのペースでの短国買入を実施という事になりますと、大体月に5兆から6兆円程度の買入を打ち込みをしておくとペースが同じと言う感じになる筈なのですが、金曜月曜の2営業日でいきなり3兆5000億円の短国買入を実施という盛大な勢いでのオペ打ち込み。しかも1年物固定金利オペは連日ホイホイ打ち込んでいますので、短期物のオペレーションを実質的には拡大するような勢いでの打ち込みになっておりますな。

オペ結果
[外部リンク] 15,078 15,078
国庫短期証券買入 55,036 20,002 -0.004 0.002 8.3
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式>(4月17日スタート分) 1,150 1,150

短国買入が5.5兆円も応札があるのが結構ヘーという感じで、そんなに打ち込む物があったのですかいなとは思うのですが、まーそれはそれとしまして1年までの所の金利上昇を抑えることによってその先の金利もアンカーさせて行きましょう、という姿勢が伝わったオペでございました。

まあ残念なのはそういうオペをせっせと打っても元々日銀のオペがどうのこうのというのに債券市場プロパーだと(短期ゾーン兼務だとこういうのにビビットに反応するのだが)イマイチ反応しませんので、日銀様の努力空しく2年の引けは5糸甘の0.13%(今帳面見たら0.13%って黒田総裁ノミネート前の5年金利だわw)に上昇するわ5年は0.270%(1.5甘)だわというのは先程も申し上げましたが、いずれにせよまずは日銀が自由自在にホイホイ打ち込みができる短期ゾーンのオペを使って1年の金利を0.10%アッパーで確りアンカーさせることによって、その後ろの金利を徐々に落ち着かせてボラも下げて行きましょう、というような良く良く考えてみれば従来の日銀が行っていたオペレーションの基本的な発想(3年までの金利をガッチリ抑えることによって後ろの金利を抑えるという戦法)に立ち返ってみましょうね、とゆー話になっているのも実に味わいの深い物を感じるのでありました。

#ちょっと落ち着くとホッとして直ぐに追撃を止めるのが日銀の悪い芸風なのでそれには注意したいが


・つーことで後は時間軸強化・・・・・・・・なんですけど・・・・・・・・

市場雑談から少々脱線気味になりますが、先般2003年相場との比較って雑談をしたと思いますけれども2003年相場ってシグナルオペの実施とかの後、最後に中短期あばばばばーとなって俊ちゃんの時間軸への強力発言があって、その発言を裏付ける為のコミットメント強化がその後のMPMで実施された訳なのですな。

つーことでまあ相場を落ち着かせるという観点で言えばやはり時間軸の強化というのを入れるというのが吉ではあるのですけれども、金曜のニュースにもありましたように展望レポートの物価見通しが引き上げだの(今日はネタの都合上明日回しになってしまうのですが)さくらレポートでの全地域景気判断上方修正だのとゆーよーな鉛筆舐め舐めじゃなかった景気物価判断の上方修正が打ち込まれている状況。

更に黒田さんは「2年で2%達成」を連呼している上に、そもそも打ち込んでいる政策自体が目先1年は良いとしてその後のフィージビリティー大丈夫かという代物なのでそれを3年4年とか続けるような話にも持ち込みにくいですし、大体からして2年で2%達成できます(キリッ)とか言ってるのに2%達成しても延々と超大規模緩和拡大をしたらそらマズーだろとか、まあ色々と考えますとこの時間軸をどうやって強化したら良いのかが意外に難しい気がするのですがどうなんでしょうかね。

まあ日銀企画の皆様が色々と知恵と工夫というか悪知恵と屁理屈というか存じませんが(^^)、現状のフォワードガイダンスをさてどうやって強めましょうかみたいなのをせっせと考えているのでは無いかと勝手に愚考するのでありますが、2年で達成を連呼しすぎたのと、そもそも2年先までのスケジュールを示してしまっていて、その内容が大規模にも程があるという点で時間軸政策との整合性が取りにくくなっていますなあという所ですが、企画が何かお洒落な物を考えてくれるに違いありませんので次回決定会合を楽しみに待ちましょう(棒読み)。
 


お題「国債ドカンと買い入れたものの・・・・・・・・/黒田総裁講演の内容が以下自主規制」2/2   2013/04/15(月)08:01:08  
  ・まずは最初の説明だが特に新しい話は無い

特に新しい話は無いのだがとりあえず引用だけしておく。『2.基本的な考え方』から。

『日本銀行の総裁を拝命するにあたり、私は、いくつかの基本的な方針を考えていました。』

『第1は、15 年近く日本経済を劣化させてきたデフレから脱却するため、「できることは何でもやる」ということです。日本銀行はこれまでも、ゼロ金利政策、量的緩和政策、さらには包括緩和政策など、様々な金融緩和を行ってきました。しかし、こうした政策の積み重ねによってもなかなか結果が出なかったことを踏まえ、私はここで、戦力の逐次投入、あるいはgradualismは採らずに、日本銀行の持つすべての力を一挙に動員することが必要だと強く思っていました。』

『第2に、日本銀行が「物価安定の目標を責任を持って実現する」と強く明確にコミットすることの重要性です。この点、日本銀行は、1月の金融政策決定会合において、自らの判断で「物価安定の目標」を消費者物価の前年比上昇率2%と定め、これをできるだけ早期に実現するという画期的な約束をしました。その達成期限についてですが、諸外国の事例をみると、多くの中央銀行は、金融政策の効果が浸透する期間として2年程度のタイムスパンを考えながら、中期的な物価安定を実現する努力をしています。私は、日本においても、この「2年程度」の期間を念頭に置いて物価安定目標を実現するとコミットすることが適当だと考えました。』

『第3に、こうした日本銀行の強い姿勢を市場や企業、家計にわかりやすく伝え、「期待」を抜本的に変えるということです。15 年のデフレの間に、人々の行動パターンは「物価は下がる」あるいは「上がらない」ことが前提になっています。「強いコミットメント」と「わかりやすい説明」を通じて、人々のデフレ期待を払拭していくことが必要です。』

『そして第4に、こうしたコミットメントを裏打ちする量的にも質的にもこれまでとは次元の違う金融緩和を行うことです。「量」だけでなく、「質」も重視することには理由があります。日本銀行や先進国の中央銀行は、短期金利の低下余地が乏しい中で、非伝統的な政策として、バランスシートを拡大する政策を行っています。こうしたバランスシート政策の効果についての評価は概ね固まってきました。それは、中央銀行が市場から国債やその他の資産を買い上げることで、市場から金利変動などに伴うリスクを吸い上げ、長期金利の低下を促したり、資産価格のプレミアムに働きかける効果だということです。したがって、「量をどれだけ供給するか」ということと同時に、「どのように量を供給するか」が重要になります。同じ金額であっても、短期の国債を買うのと、満期の長い国債やETFなどのリスク資産を買うのでは、効果は全く違います。量と質の両面が大事だということです。』

・・・・・・・・・まあこの辺の説明は従来から行っていることなので特段の変化は無いのですし、それに対しても微妙にツッコミどころがありますけれども、第1の所に関しては非伝統的政策に関していきなり全部砲撃というのが如何なものかというような論調に海外中銀もなっているように見える(今日は間に合わないからネタにしないけれどもFEDェ・・・・・)とか第2の所は根性論ですねとか、第3の所は「わかりやすさ」というお気持ちは判るけれども、それはわかりやすさかも知れんが肝心の話が全然見えんぞなもしとか、第4の所って既に白川総裁自体からやっている話の延長でその規模をいきなりどどーんと拡大しただけの話じゃんとか、まあ色々と書きだすとトマランチ会長になるがスルーしておく。


・「わかりやすい金融政策」のどこが分かりやすいのかと小一時間

『わかりやすい金融政策』という小見出しの部分なんですけどね。

『「量的・質的金融緩和」の実施に当たっては、先ほど申し上げたように、市場や企業、家計に対する「わかりやすさ」という点も意識しました。』

はあそうですか。

『これまで、日本銀行による長期国債の買入れは、2010 年10 月に導入された「資産買入等の基金による買入れ」と、それ以前からあった「金融調節上の必要から行う国債買入れ」(いわゆる輪番オペ)という2つの方法を通じて行われていました。これは、これまで日本銀行が、経済情勢の変化に対応していろいろと挑戦してきた結果という面があります。実際、両者は、その目的に応じて、買入れ対象となる国債の種類も、買入れの方式も異なっていました。』

まあそうですな。

『しかし、こうした仕組みはやや複雑でわかりにくく、金融緩和に対する日本銀行の本気度が市場や国民になかなか伝わらないという問題がありました。このため、今回、「資産買入等の基金」を廃止したうえで、長期国債の買入れ方式を一本化しました。また、先行きの買入れ目標を年間約50 兆円という国債保有残高の増加分で示すこととしました。こうした工夫によって、私どもの金融緩和の意図が、よりストレートに市場に伝わるようになったと考えています。』

『先ほど申し上げたように、今回の決定では、量的な緩和を行う場合の指標として「マネタリーベース」を選択しました。これも、日本銀行が経済全体に供給する通貨(お金)の総量であるマネタリーベースが、私どもの積極的な金融緩和姿勢を対外的にわかりやすく伝えるうえで、最も適切であると判断したからです。』

ということで「シンプルにした」というのは判るのですけれども、じゃあそれが本当にわかりやすいのかと言うと、宣伝文句としては確かに分かりやすくなったのですが単に説明努力を放棄しているんじゃネーノというツッコミが出来ない訳でも無い。

つまりですね・・・・・・・


・宣伝文句は判ったがその波及効果が根拠レスではないでしょうか

『4.「量的・質的金融緩和」の効果』の説明部分ががががが。

『次に、「量的・質的金融緩和」が、どのようなメカニズムによって2%の目標を達成するのかということをお話しします。日本銀行では、金融緩和の効果は、主に3つの経路を通じて経済・物価に波及すると想定しています。』

はあそうですか。

『第1に、長期国債やETF、J-REITの買入れは、長めの金利の低下を促し、資産価格のプレミアムに働きかける効果を持ちます。これが、資金調達コストの低下を通じて、企業などの資金需要を喚起すると考えられます。』

長めの金利でしたらとっくの昔に十分に低水準になっていますし、大体からして日本には伝家の宝刀政策金融まであって元々間接金融のコストが低い(のも直接金融の市場が中々拡大しない理由じゃネーノと思うのですがまあそれは兎も角として)と思われる次第ですし、資金調達コストの低下云々という意味では成長基盤強化支援貸出制度などが既に存在しておりまして、そういう状況下において何で既に十分に低下している借入金利が低下することによって資金需要が喚起されるのかがさっぱり分かりません。

しかもクレジットコンディションが悪くて企業の資金需要が満たされない、というのであればまだ判るのですけれども、日本の場合はクレジットコンディションが特段悪いという訳でも無いのでして、そんな中で既に散々下がっている中長期金利の低下が「資金需要を喚起する」という理屈が理解致しかねるのでございますがその辺に関しまして小一時間ほど詳しいご説明を頂きたい物です。

『第2に、日本銀行が長期国債を大量に買入れる結果として、これまで長期国債の運用を行っていた投資家や金融機関が、株式や外債等のリスク資産へ運用をシフトさせたり、貸出を増やしていくことが期待されます。これは、教科書的にはポートフォリオ・リバランス効果と言われるものです。長期国債の買入れの平均残存期間を思い切って延長したのは、この効果を意識したものです。』

前回の量的緩和でも特にポートフォリオリバランス効果が大きく発揮されたとは見られていませんし、大体からして米国とかだってそんなに起きてないでしょ(FEDだってポートフォリオリバランス効果じゃなくてクレジットコンディションの緩和を強くアピールしとるわ)と思いますし、大体からして長期国債が買えないから株や外債を買えば良いじゃないって世の中には「リスク対比のリターン」という概念がある訳で、長期金利が下がったから生株買うとかオープン外債に特攻するとかそういう行動に機関投資家が期待するほどホイホイ逝くわけではありませんので念の為。つーかこの説明だと買入国債の長期化が長期金利を下げたいのかポートフォリオリバランス効果を高めたいのかが良く判らん。

『また、第3に、物価安定目標の早期実現を約束し、次元の違う金融緩和を継続することにより、市場や経済主体の期待を抜本的に転換する効果が考えられます。先ほどお話ししたデフレ期待の払拭です。予想物価上昇率が上昇すれば、現実の物価に影響を与えるだけでなく、実質金利の低下などを通じて民間需要を刺激することも期待できます。』

ここのパートだけはまあなんとなく説得力があるように見えない事もないがただの根性論で問題はそれをどう信じさせるかという話と、インフレフォビアどうすんのという話のような気がしますがはあそうですかとしか。


・フィージビリティーも根性論とな

その後の『5.金融政策運営を巡るいくつかの論点』から少々。

『これだけの金融緩和を行う中、「本当にできるのか」、あるいは「そこまでやって良いのか」といった心配の声も聞かれます。また金融政策と政府の他の政策との関係についてご質問を受けることも少なくありません。最後に、そのいくつかにお答えしたいと思います。』

『長期国債残高を年間50 兆円積み増すという新たな買入れ計画は、市場参加者の常識を超える巨額なものです。また、2014 年末のマネタリーベース270兆円を実現するためには、金融機関が日本銀行に175 兆円の当座預金を持つ必要があり、これも極めて大規模なものです。』

『さらに、平均残存期間を現在の3年弱から7年程度(幅をもって見て6〜8年程度)に延ばすためには、20 年債、30 年債を含む長めの期間の国債を買入れる必要がありますが、これら超長期のゾーンは、機関投資家による長期保有目的での購入が中心で売買はそれほど盛んではありません。』

でもって。

『こうした中、市場の一部には、日本銀行による買入れが実務的に可能なのかという声もあります。この点、基本的には、幅広いゾーンの国債を入札方式によって買入れる以上、可能です。必ず実現します。ただし、これまでの常識を超える規模の買入れですので、「整斉と」とはいかない可能性があります。』

どう見ても根性論です本当にありがとうございましたというか、そらまあ副作用全部無視すれば買入は可能ですが、そのへんどうなのという論点は無いのですねわかります。

『もともと金利低下を促すための措置ですから、市場に対するある程度の影響は不可避ですが、それでも、できるだけ円滑に進めたいと思います。そのためには、金融機関による積極的な応札など、市場参加者の協力が欠かせません。日本銀行では、市場参加者との間で、金融市場調節や市場取引全般に関し、これまで以上に密接な意見交換を行う場を設けることにしました。先週以降、様々な市場関係者との間で、こうした取り組みを始めています。』

はあそうですか(棒)

『さて、「量的・質的金融緩和」のもとで、日本銀行が大規模な国債買入れを行うとなると、どうしても、「日本銀行が財政赤字の穴埋めをするのではないか」という心配を呼び起こします。現状、国債市場は安定していますが、日本銀行による多額の国債買入れが、内外の投資家から、ひとたび「財政ファイナンス」と受け取られれば、国債市場は不安定化し、長期金利が実態から乖離して上昇する可能性があります。これは、金融政策の効果を減殺するだけなく、金融システムや経済全体に悪影響を及ぼしかねません。』

さいですな。

『もちろん、「量的・質的金融緩和」による長期国債の買入れは、金融政策上の目的で日本銀行自身の判断で行うものであり、財政ファイナンスではありません。また、日本銀行による国債買入れが増加する中、それが、財政ファイナンスではないかといった議論をそもそも惹起しないためにも、政府が、今後の財政健全化に向けた道筋を明確にし、財政構造改革を着実に進めていくことは極めて重要です。この点、政府も、1月に公表した「共同声明」において、「日本銀行との連携強化にあたり、財政運営に対する信認を確保する観点から、持続可能な財政構造を確立するための取組を着実に推進する」と明確に述べており、私どもとしても、そうした取り組みに強く期待しています。』

これまた先般の会見での説明と同様に根性論の世界でありますな。以下銀行券ルールの話があるけど割愛しますが、まあ特に波及効果の説明の部分があまりと言えばあまりでして、会見の時の説明からしたらこんなもんなのかも知れませんが、記念すべき初回の講演がこれかよという所で何だかなあという所ではございましたとさ。
 


お題「国債ドカンと買い入れたものの・・・・・・・・/黒田総裁講演の内容が以下自主規制」1/2   2013/04/15(月)08:00:48  
  相場がマーライオンなので致し方ないのですが、金曜の駄文は朝からゲロだのうんこだの爽やかな朝のひとときに誠にケシカラン表現の連発でございましたなどうもすいません。

[外部リンク]
更新日時: 2013/04/15 05:05 JST

ふーん。


○またまた市場メモ雑談その1:今日も私家版相場概況のようなメモ

金曜の債券市場ですが、火曜に中短期が変調になったと思ったら水曜にマーライオン襲来となって木曜ヤケクソのシグナルオペに加えて30年国債入札の札入れ終わって後場寄る前という何ともアレな時間帯(そういうのは本来応札に間に合わせる為には10時位までには出せよと思うのだが)に国債買入2回分まとめて明日実施するだよああそれから短国も買うよのアナウンスがあり、でも30年入札が滑ったので13時に再度シグナルオペ実施とか色々と日銀による強い意思表示あるいはヤケクソ劇場が展開された訳ですが、金曜はその肝心の国債買入が実施されたのでありました。

こう見るとなかなか盛大だわ(後場のオペは後ほどネタにするので引用割愛)

[外部リンク] 15,000 2013年4月16日
国債買入(残存期間5年超10年以下) 10,000 2013年4月16日
国債買入(残存期間10年超) 3,000 2013年4月16日
国債買入(残存期間1年以下) 1,100 2013年4月16日
国債買入(残存期間1年超5年以下) 11,000 2013年4月16日

ちなみに買入対象外は2年312、313回、5年90回、10年308〜313回、20年24〜26、28〜30と32回、30年1回のようでございますな(たぶん合ってると思うが内容無保証)。

でもって前場の引けが22銭安の144.51銭ですが先物回り(ただしチーペスト近辺は対象外)以外だとそこまでゲロゲロでは無くて20年超とかは比較的強めに推移していたのですが、昼休み中に出た国債買入等の結果は以下の通り(後場の分割愛)。

[外部リンク] 68,565 15,003 0.003 0.006 6.4
国債買入(残存期間5年超10年以下) 29,166 10,007 0.006 0.018 3.4
国債買入(残存期間10年超) 8,133 3,004 0.010 0.011 81.0
国債買入(残存期間1年以下) 4,644 1,103 -0.007 -0.002 45.0
国債買入(残存期間1年超5年以下) 44,307 11,001 0.015 0.022 73.1

短国は置いときまして、1年以下は直近ゲロゲロしている間に買いがさすがにここには入って物無芳一状態なのでこれまた置いときまして、それ以外の結果が全般的にやや甘めなのと、1年超5年以下の応札が4.4兆円とちょっと多いですね、というのはありましたが、後場寄りからいきなり先物が144.14銭近辺(だったと思う、あまりにも速くて前後場足真面目に取っておかないと判らなくなる)と前場引けからいきなり40銭近く下落してスタートし、やっと前場ちょっとマシになったと思った板がまたスカスカになってゲロゲロとなるのでありました。

しかしまあ確かに国債買入若干弱かったかも知れんが、後場寄りで前場引けから40銭近く下げて(その後143円台とかになって行くわけですが)取引しないといけないほどの悪い結果だったっけという感じではございまして、まあ何なんでしょうねえという所で。

でまあしらっとシグナルオペを金曜も打っていたのですが、その時間は既に相場様が前日に引き続いてヒャッハー状態になっておりましたので、甚だ遺憾ながらスルー状態。つーかまあ黒田総裁の講演ヘッドラインが出ていた(これがまた少々アレなのだが次に)のでそっちを見ていてシグナルオペに気が付かなかった説もあるのだがwwww

という事でシグナルオペ。

[外部リンク] 8,000 2013年4月16日 2013年5月21日
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 15,000 2013年4月16日 2014年4月3日
国債補完供給(国債売現先)・即日 2,342 2013年4月12日 2013年4月15日

とまあそういうことで、またまた1年物のシグナルオペを打ち込んでみたものの肝心の債券市場は反応しておりませんでしたな、残念無念。

[外部リンク] 2,030 2,030
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式>(4月3日エンド分) 13,470 13,470
国債補完供給(国債売現先)・即日(注4) 80 80 -0.400 -0.400

固定金利オペに1兆3470億円もオファーがあったとなという所ですが、シグナルオペをせっせと打ってもあまり反応しないどころか引けに掛けては残念なニュースヘッドラインが。

[外部リンク]
更新日時: 2013/04/12 14:53 JST

こちらの更新日時にありますように、ベンダーヘッドラインの方も14時50分過ぎ(52分だったかな)に出たのですが、先物のティックを見るとこのタイミングで先物下がった感じではございまして、まあ金曜の後場は先物から10年が弱かっただったのですけれども、引けに掛けて更に先物から10年が売られて引け直前にサーキットブレーカー状態になって1円安で引け申さずとなってイブニングの寄りも遅れるの巻となりましたです。

つーことでBBの引けは2年0.125%(+1.0)5年0.255%(+5.0)10年0.620%(+7.0)20年1.460%(+5.0)30年1.550%(+4.5)40年1.525%(+4.0)で先物は100銭安の143.73円の気配という事で、日銀渾身の買いとシグナルオペ再びだというのに残念な引けとなっておりましたですな、うんうん。


つーことで金曜の相場ですけれども、まあオペが滑ったのは滑ったのですが、前場の引けから後場の寄りの間に40銭とか先物がぶっ飛ぶほど滑ったオペなのかと言われますとちょっと???でありまして、何もそこまで親の仇のように売らなくてもとは思う次第で、そんな下叩くなら国債買入で3毛甘でも入れておけばよいじゃんと考えますと、何か相場崩そうとしているのかとも思ってしまうぞなもしという所で。

日銀による国債買入がとりあえず2発分打ちこまれて結果が出た訳ですから、少なくとも後場に日銀の買いがある訳では無く(当たり前)とゆーことで、買入結果が出て、まあ応札も多かったという事ですからここで売りをぶつけると相場は下がりやすいというのは確かにあるのですが、まー何というかアレでございますなあと思ったのでした。

ということで金曜の相場ですが、国債買入前倒しをしても残念な事に金利が上昇したという点では空振りとなりましたが、まあ考えようによっては本当にこの大量の国債買入が出来るのかという問題が有った中での金利上昇でございますので、この際ヤケクソで国債買入をバンバン前倒しして実行して売り方殲滅ツケロ買いの勢いで買入を進めておくと後の運営が楽になるかもしれませんですね(違)。



○市場メモ雑談その2:「市場との対話強化」を空しく見せる残念なニュースでしたな

先程URLを付けたニュースを再掲。

[外部リンク]
更新日時: 2013/04/12 14:53 JST

『4月12日(ブルームバーグ):日本銀行は26日公表する「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で、2014年度の消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)前年比上昇率の見通し(中央値)を0.9%から1.5%以上に上方修正することを検討している。4日の金融政策決定会合で、2年で2%の物価安定目標を実現すると表明したことを受けて、それと整合的な見通しを示す。関係者への取材で明らかになった。』(上記URLより)

とまあそういう事でどう見ても鉛筆舐め舐めです本当にありがとうございましたというのはともかくと致しまして、債券市場が不安定になっている時に「展望レポートの物価見通しを大幅に上方修正」という取りようによっては時間軸に影響を与えそうな(というのも債券市場はどうせコストプッシュ以外で物価なんぞ上がるかヴォケと高を括っているから中短期がアンカーされる、というか先週木曜に中期が盛大に戻ったのはまあそういう辺りやね)ヘッドラインが打たれるようなコメントをベンダーにするという日銀関係者ェ・・・・・という所であります。

何つーかさ、「市場との対話の強化」とかMPMで謳っているんだったら、展望レポートの物価見通しの部分って思いっきり時間軸に跳ねてくる話で、しかも足元で債券市場が荒れていて、更にアンカーされている筈の中短期がコケている、という状況なんだからこういうの出るタイミングじゃないだろと思うのでして、こういう所で「やっちまいやがって」というのをやらかすのが日銀の芸風で、もともと国債発行しないといけない部署(つまり財務省)と比較して債券市場に対するメッセージの出し方とか、そもそもの債券市場に対する配慮の仕方とかを分かっていない(からこそ10年国債入札日の前場引け2分後に臨時決定会合のアナウンスをしちゃうというようなプレイが炸裂するのだが)のは、まあ元々債券市場がどうのこうのというのに対してそこまで詳しくないっつーかそこまで細かく見なくても済んでいた(問題は足元の短期市場とかの方なので)から慣れの問題という面はあるのですが、それにしてもこういうの出ると「市場との対話」というスローガンが台無しになるのでもうちょっと物を考えて頂いてベンダーなどに対応して頂きたいとまあ思うのでありました。

ちなみに、展望レポートで大本営発表よろしく物価見通しが上方修正される件については日銀の行動パターンからすると大体自明ではある話なのですからして、通常の状況であったら「はいはい願望レポート願望レポート」と逝った所で済まされてしまうものだったのかも知れませんが、日銀の国債買入絶賛前倒しの効果空しく金利が上昇している中で、しかもこれはブルームバーグの悪意としか思えないのですが、そのタイミングの金曜引け間際という所でヘッドラインを打つというブルームバーグニュースの債券市場破壊工作ですかそうですかと申し上げたくなるようなタイミングの設定というのもございましたなという所ではありまして、その辺りで下げが増幅された面はございますな。

つーことで繰り返しになりますが、まあ今回の展望レポートが盛大に願望レポート&大本営発表モードになるのは普通に考えれば特段のニュースでも無いのですが、今まさに債券市場が不安定という所でこういうのが出ると普通の話であっても市場に変な影響を与える可能性がある、というような所でポロリが出てしまうとゆーよーなこの手の積み重ねが(債券だけじゃなくて)「市場との対話」というお題目を空しくしてしまいますのでご注意を願いたい物であると存じます、はい。


○黒田総裁講演より:何つーかただの根性論しかないのですが・・・・・・・

本石町日記さんによりますと「黒田節」というようですな(^^)。

[外部リンク] 読売国際経済懇話会における講演 ──

『日本銀行の黒田でございます。読売国際経済懇話会でお話しする機会を賜り、誠に光栄に存じます。本席は、私にとって総裁就任後初めての講演です。本日は、先週決定した「量的・質的金融緩和」についてお話しします。』

ということで就任後初講演なのですが、この読売国際経済懇話会というのがどういう聴衆を対象にしているのかがイマイチ判らんのですが、総裁就任後初講演かつ就任直後に実施した金融政策変更に関する説明としては何というかアレな内容でして、かつての某携帯キャリアの宣伝文句をもじって「世界で使えて自宅で圏外」というのを俊ちゃんのハッタリに適用しておったのですが、黒田節の場合は俊ちゃんのハッタリとはだいぶ違った次元での「世界で使えて自宅で圏外」振りを発揮しそうでオソロシスという所ではあります。
 


お題「色々と市場とかオペ関連でドタバタでしたのでその辺のメモ雑談」   2013/04/12(金)08:00:09  
  何というか毎日大騒ぎであるが、さすがにマーライオン襲来に対して放置プレイで市場をゲロまみれにする訳には逝かなかったということなんでしょう。まあ中期が落ち着けばねえって所ですな、うんうん。

○だいたい昨日の概況私家版メモ

ということで何となくしか書けないがざっくり書いてみる。違っていたら教えてジェネラル。

ブルームバーグの記事である。
[外部リンク]
更新日時: 2013/04/11 16:22 JST

『4月11日(ブルームバーグ):債券相場は上昇。日本銀行があすに長期国債買い入れオペ2回分を同時に実施すると発表したことを受け、買いが優勢となった。一方、きょう実施の入札が低調だった30年債の利回りは上昇が続いた。東京先物市場で中心限月の6月物は前日比40銭安の143円76銭で始まり、一時は143円40銭まで下落。しかし、日銀が今月予定している長期国債買い入れの2回目と3回目を12日に同時に実施すると発表。午後の取引開始後には144円59銭まで上昇。その後は弱めの30年債入札結果を受けて下げる場面もあったが、徐々に買いが優勢となり、終了間際には144円77銭まで上げ幅を拡大。結局は57銭高い144円73銭で引けた。』(上記URLより)

ということでまあ上記の通りなのですが、俺様備忘録ということで俺様備忘をしておく。

・シグナルオペキタコレ

昨日のオペオファー

[外部リンク] 15,000 2013年4月15日 2014年4月15日
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 8,000 2013年4月15日 2013年5月20日
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 20,000 2013年4月15日 2014年4月7日

ということですが、前日の債券相場で中期がゲロゲロマーライオンになった上に夜の黒田総裁の会見(昨日ネタにしましたように)で金利市場に関して「ある程度あり得る動きだ」だとかゲロまみれになって貰いゲロしそうになって涙目になっている市場からしたら「知らんがな」と言われたとしか思えん発言(「市場を注視して点検する」ともゆうとったのだが)をしておりまして、ゲロゲロは今日も逝くとばかりに中短期弱いという残念な状況。

つーことで上記にあるオペオファーの一発目が10時10分に打ち込まれまして、何と1年物固定金利オペしかも1兆5000億円ということでシグナルオペキターとゆーお話。しかも全店オペでして、10時10分に打つのは普通は先日付本店オペなので、つまりは通常のタイムスケジュールを逸脱したオペという「意思を示すオペ」となった次第で日銀の意志を受けて(かどうか知らんがたぶん)相場はちょっと戻ったものの結局シグナルオペパワーは続かずに前場引けは143円69銭で(▲47銭)終了の巻。うむ残念。

なおオペ結果は応札2.6兆円でありましたとさ。
[外部リンク] 26,310 15,003 57.0


・国債買入ニバーイニバーイとな!!!!!!

でまあ3か月TB入札と30年入札の札入れも終わった所で後場寄りからどうなるんでしょうなあなどとゆー12時15分(でしたよね)に日銀から荒業第2弾のオファーが。

[外部リンク] 105円20銭 (募入最高利回り)(1.545%)
(4)募入最低価格における案分比率 1.0416%
(5)募入平均価格 106円36銭 (募入平均利回り)(1.492%)
 
前場引けが1.47%とかその辺で、まあ相場が大荒れモードなのですからビットが引くので平均がこの程度なのはまあシャーナイナイなのでしょうが、足切りが盛大に流れてしまってしかもモノが30年なので5毛流れても価格に直すと1円とかになるのでアチャー感が漂うということで、落札結果発表後またまた先物などゲロゲロうんこ状態に。

ちなみに、時間が前後しますが中短期ゲロゲロマーライオン相場の中しらっと3か月TB入札も実施されたのですが、こちらの落札結果は(短国の落札結果発表は12:35で中長国の落札結果発表は12:45な)前日の2か月および月曜の6か月と同様に0.10%の直前の所で足きりになるという結果で、これが0.10%台乗せると更に雰囲気が悪化する所(まあ0.10になったらさすがに買いが入るとは思うのだがそれまでの2年ゲロゲロマーライオン状態を見ると手が引いてもおかしくなかった)でしたのでこちらはホッと一息という所でしょう。



・日銀怒りのシグナルオペ第2弾ワロタ

オペオファー再掲である。

[外部リンク] 15,000 2013年4月15日 2014年4月15日
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 8,000 2013年4月15日 2013年5月20日
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 20,000 2013年4月15日 2014年4月7日

でまあ13時の定例オペタイムに何と通常の旧基金固定金利オペのロール分に加えましてヤケクソで1年物のオペしかも2兆円とかどう見ても札割れしそうな巨大ロットでのシグナルオペのオファー2発目が行われました。

でまあ最初のうちあまり反応してなかったようにも見えたのですが、日銀怒りのシグナル2発に国債買入ニバーイニバーイ攻撃という盛大な大砲撃による日銀の意志が伝わったのか(どうかは知らんが)中期に盛大に買いが入ったようで5年とかの中期がズンズングイグイ上昇しまして、何か前日の引け後とかに0.30%やっていた筈の5年は引け近くには0.20%割れとかの気配まで買われまして、カーブ的にも先物よりも中期が強いというゲロゲロマーライオンの後にすっきりしたら腹が減ったので盛大に食いますか状態でオソロシスという展開。

一方で入札がうんこだった超長期はその後も弱かったのですが、引けに掛けて中期主導でぐんぐん上昇する中でこっちがヘロヘロになって、BBの引けベースでは5年20年がそれぞれ7毛強の5毛甘で12毛ツイストスティープとか何なんですかこの相場は、ということで最早他市場とか気にしている暇もなく大暴れの相場なのでありました。



○2003年の6月から8月を5営業日でやっているんですねわかります

シグナルオペと俗に言われる(日銀がそうだと公式に言う訳では無いと思った)オペなんですけれども、相場がゲロゲロマーライオンになってシグナルオペ実施!という意味では2003年8月27日に打ち込まれた「手形オペ9か月」が著名なのですがいかんせん10年前の事なので知らない若い衆も多いでしょう(ドヤ顔)。

[外部リンク] 2013/04/11 19:25 JST

『4月11日(ブルームバーグ):日本銀行は11日午後、市場参加者との意見交換会を開催した。市場関係者から最近の国債市場のボラティリティ(変動)の大きさに不満が示される中、短期国債の買い入れ規模を従来程度に維持するとともに、長期国債の買い入れの日程を今後も公表する方向で検討することなどを伝え、市場の安定のために柔軟に対応していく方針を示した。』(上記URLより、以下同様)

『意見交換会には日銀から内田真一企画局長、青木周平金融市場局長が出席。民間からは日銀の金融調節の取引対象先のほか、機関投資家など46金融機関の関係者が参加した。出席した日銀幹部によると、最近の国債市場のボラティリティの高さについて出席者の間から、これほど大きく政策が変更したのでやむを得ないとの意見があった一方、不満を示す声も聞かれたという。』

いやそら不満タラタラだろ常識的に考えて・・・・・・・

『同幹部はその上で、これまで資産買い入れ等基金の枠組みの中で行っていた固定金利方式の共通担保資金供給オペは今後大きく減少していく一方、短期国債の買い入れについては、15兆円以上ある現在と同程度の残高を維持する方針を伝えたとしている。』

ほうそうですかという所ですが、まあ今後色々と工夫する中で試行錯誤が発生して、その試行錯誤の際にまた怪我人が続出するのではないかと思うと遺憾の意を禁じ得ませんな。

『日銀はこうした事態を受け、これまで日程を公表していなかった長期国債の買い入れについて、4月の2回目(残存期間5年超10年以下および残存期間10年超)と3回目(残存期間1年以下および残存期間1年超5年以下)の買い入れを12日に同時にオファー(提示)するとともに、国庫短期証券買い入れのオファーも併せて行うことを公表した。』

しかしさすがに短国買入とかまで事前アナウンスというのは今回は事態が事態だけに仕方なかったのかも知れんが、さすがに如何なものかと思いますぞな、つーかあたくしは長国買入に関しても事前アナウンスするよりもポーション小さくして買入頻度を上げる方が良いと思うんですけどね。ここは正直意見が割れるところだと思いますが。

という事で今日は雑談大会でどうもすいません。
 


お題「マーライオンとな!/黒田総裁インタビューとかその他雑談」   2013/04/11(木)08:00:53  
  短期に干天の慈雨とか言ってたら雨どころの話では無かった件についてということで、市場があまりにあまりなので他のネタがすっかり脳内から飛んでしまいマーライオンメモとその他雑談で勘弁である。

○中期でマーライオンとな

[外部リンク]
更新日時: 2013/04/10 18:10 JST

『4月10日(ブルームバーグ):債券相場は大幅安。市場ではあす実施の30年債入札への警戒感が出ており、売りが優勢だった。午後に入ると2年や5年などの中期債利回りが急上昇。長期・超長期債の利回りも軒並み水準を切り上げた。東京証券取引は夜間取引で債券先物売買を一時停止するサーキットブレーカーを発動した。』(上記URLより)

ということで昨日の債券市場ですけれども、前場から2年とか弱くてうーむという感じではあったのですが、どちらかと言うと長期超長期の方が弱くてスティープ気味だった(20年がヘロヘロ)筈なのですが、午後になって長い所は少し持ち直した感じの一方で5年とかの中期が弱くなってきましたなあとか言ってたら14時20分位から中期と先物が更にヘロヘロになってきて引け際には5年とかドンドン甘くなって先物は安値近辺で引けるわですが先物よりも中期の方が弱くなってBBの引けは先物51銭安(CTDは5.5甘)に対して10年5.5甘(0.580%)で20年6.5甘(1.360%)で30年6.5甘(1.450%)とかに対して5年7.5甘(0.275%)とか5日の先物2円90銭下げた時(つまり先物がここより1円下の143円台)よりも盛大に甘くなるという展開で2年も引けは0.120%とかにしやがっておりました。

んでもってイブニングになっても更に中期がゲロゲロマーライオンになってしまいまして、上記ブルームバーグ記事によりますと5年は0.305%だの2年は0.130%だのと実に盛大な中短期ゲロゲロ相場になって、イブニングセッションで前日の引けから1円下がってサーキットブレーカー発動とか、はあそういう風にサーキットブレーカーが発動するんですか(先物の当日終値対比で変な所で発動するから最初何の事だかワカランチ会長でしたぞな)といったオシャレな展開になっておりましたぞなもしという所ですが、ニバーイニバーイどころか2年や5年の利回りが3倍になっておりましてジェシーもビックリの展開おそロシアでございまする。


つーことで昨日は最後の方になって中期が盛大にコケてしまいまして、まあ売りがあったから下がったと言ってしまえばそれまでなのですが、何で売りが出ますねんとゆー所でございまして。いやまあ超長期はオファービットが飛んでしまったので流動性リスクプレミアムが高まったという事なのでしょうが、2年とかそこまで関係ないだろとか思うんですよね。まー元々付利下げヘッジの仮需があったのと、日銀の中長期以降の買入絶賛拡大(買入国債の平均年限を長くするのだから当たり前)という日銀の動きに対応するには長期化必須→じゃあ中短期外しますかというのがあって重くなった、という状況になってはおったのですな。

でまあ一方でどこからどう考えてもこれから日銀がせっせと買うから金利がそうそう上がる訳も無しという事でロングで何とかなるでしょという状況で、まあ皆さんいい感じで腹いっぱいになっている所にマーライオン襲来となってゲロゲロ相場になってしまいましたという所なのでしょうが、2年の金利にしても普通に考えて0.10%髭で止まるだろとか思っていたら2年も(入札から弱かった)カレントだけではなくオフザランも0.10%台乗っけてあっさり上昇し、5年も0.20%って一回止まった(金曜日に)水準だったのにそれを抜けた所で全員ロング状態の中でマーライオン到来という事で、リスク耐性の低い(この文脈で言うリスク耐性の高低というのは投資額の規模とかに比例する訳では無く、MTM損益をやかましく言われるとか、ボラティリティー対比でみたリスク値をやかましく言われるとか、まあそういう人たちから順にリスクに対してセンシティブになるので大手だからリスク耐性が高いとか中小だから低いとかいうものではない)人がもらいゲロ状態になってしまったんでしょうかねえという所でありまする。

つまり満員電車で・・・・と例を書こうと思いましたが爽やかな朝のひとときに対して極めて遺憾極まる文章になりそうになったのでここは自主規制という事で(--;


いやまあ「中短期は盤石」という前提で相場が形成されていましたので、その中短期がこのように盛大にコケますとあちゃーというところでありまして、「長期債を買って長期金利を下げる」という理屈に関しても実際問題としてフラットニングが盛大に進んでいる場合(FEDのツイストオペでも実は中短期の金利って上昇したのだが、そもそも米国の場合は日本と比較してイールドカーブが断然スティープしていたので長期がマーになった訳では無い)には中短期の金利のアンカーが弱まると素敵な相場になるんですなあと改めて(何度も再認識させられている気がしますが)認識するのでありました。

つーても別に今回の措置で中短期のアンカーが外れたとは思ってませんですし、どうせこんなの中短期から長期超長期への資金シフトと、付利下げ対策仮需の剥落による需給要因に加えて皆がブルになっていたからでしょ所詮はと思っていますけれども、まあ中短期がどの程度のペースでほぐれるのかというのがマーライオンモードが止まってしれっと元に戻るまでに掛かる時間に影響するでしょうねえという所で。絶対水準的には5年の0.30%って何ですかそれという所ではありますのでねえ。

まあしかし中短期マーライオンの一環で残存1年以下の引けが軒並み0.105%になっているのにはワロタという所ではございまして、超過準備付利よりもお得な利回りですよ超過準備から振らないんですかねえとか思ってしまいましたぞな(まあロットを買いに行ったら買わせてくれないのかもしれませんが)。


まあしかし国債買入の規模がでかくて市場にボラを与える(毎日「今日は買入あるか」というので動くとかもうね)ということで、結果として流動性リスクプレミアムを拡大させております以上、市場のボラを下げる為にやはりヤケクソで良いですから「国債買入オペを完全日割り制で実施」という先日書いたネタのご採用も検討されるということで如何でしょうか(^^)>金融市場局様


○ということで本日はこんなのがあるそうで

一昨日アナウンスされておりましたが。

「市場参加者との意見交換会」の開催について
[外部リンク] 月4 日の金融政策決定会合において、「量的・質的金融緩和」に伴う対応として、市場参加者との対話の強化を決定しました。その具体的な取り組みの一つとして、以下の要領で「市場参加者との意見交換会」を開催します。今後も適宜の間隔で会合を開催する予定です。』

本日はこんなのが行われるようですが、巷間言われている所によりますと今回は記念すべき初回ということもあってなのかどうか知りませんが、40先の役員クラスの方がご参加されて対話とか意見交換とかするそうですが、まあ正直役員クラス集めて意見交換って何の意見交換しますねんという所で。

まあ何ですな、そもそもこの市場参加者との対話の強化というのは声明文にもありましたように『上記のような巨額の国債買入れと極めて大規模なマネタリーベースの供給を円滑に行うためには、取引先金融機関の積極的な応札など市場参加者の協力が欠かせない。』(4月4日決定会合後の声明文より)というのがお題でありまして、つまり「金融機関の皆様におかれましては国策で有ります所の本行による国債買入に協力してくださいね(はあと)」という為のものという事ですので、つまりは戦時中の貴金属供出の如く金融機関の国債を自主的に(--)供出(対価は払われますが^^)して国策に協力しましょうという話を役員連中集めて実施という事ですから、どう見ても「対話と圧力」です本当にカムサハムニダという解釈をするのはあたくしの性格が歪んでいますかそうですか。

まあ次回以降も役員連中集めるのでは無くて普通に実務担当している人たち(の中で上席連中)を呼んで意見交換会をやるとは思うのですが、このアナウンスして初回だしまあここは一発偉い人集めて実施しましょうとか言ってたらいきなり足元の債券市場でゲロゲロマーライオン相場が発生するというこの出オチ感溢れるタイミングの絶妙さが日銀クオリティという所でございまして、実に味わいの深い物を感じる昨日の相場ではございました。


○黒田総裁共同インタビュー

昨日の夜9時からこの内容が出ていきなり為替が円高に振れたからほえ?と思いましたが。

[外部リンク] 2013/04/11 00:00 JST

為替が反応してたのはヘッドラインの中で「今回十分な措置を行った」的な部分の英語ヘッドラインで「おかわり無し」みたいな感じでの書かれ方だったので、50銭少々為替が飛んでいたようですが、まあその後ドル円で言えばFOMCのミニッツ(今日はネタにしている暇がないので勘弁)辺りでドル高になったようですけど。

『総裁は金融市場の動きが「基本的にポジティブな反応」だったとした上で、乱高下した長期金利については「今回の金融緩和は量的にも質的にもこれまでの緩和とは相当違ったものだった」ため、「ある程度あり得る動きだ」と指摘。その上で「市場がそういう形で新しい均衡点に向かっていく動きは十分注視し、市場の反応を点検していく」と述べた。』(上記URLより)

・・・・・・・・・・・・・・・まあ何ですな、そもそも金利誘導のディレクティブ外していますし、債券市場は死んで良しと言わんばかりの国債買入規模を金融政策として打ち込んでいるのですから、こういう扱いになるんでしょうなあ(さっき書かなかったけれども、そもそも債券市場死んでよしと言わんばかりの施策を打ち込んでおいて対話の強化云々とか言われても何なんでしょうねえという所ではある訳で)とゆー所で、基本的にこのおじちゃん為替市場と株式市場がフェーバーな方向にある内は金利のランコルゲなど誤差誤差誤差と思っておられるのではないかというのを感じたのは金利屋の僻みですかそうですかすいませんすいません。

まあ他の話に関しては基本的に(他のベンダーの記事とかも見ましたが)決定会合後の黒田総裁記者会見と同じ話だと思いますのでその他は特段のインプリケーションは無いと思います。まあ金利市場に関してはそれこそ「金利上昇で銀行株がゲロゲロ」とかそういう事にでもならない限り「知らんがな」という所になりそうな黒田総裁(いやまあ現場はそうは言ってられないし言わないとは思いますが)という事ですが、「期待に働きかける」と遠大な話をして遠く(株式市場や為替市場)ばかりを見ながら進んで、本来金融政策として働きかける足元の金利市場を誤差誤差誤差とか言っておりますと、まあ足元を盛大に掬われる事態も起きそうですなあウェーッハッハッハとかそういう事も考えてしまったインタビュー記事でした。


○その他少々

・FOMC議事要旨

[外部リンク]
更新日時: 2013/04/11 00:22 JST

だから議事録じゃなくて議事要旨だろ(議事録はもっと後にちゃんと公開される)という小姑みたいなツッコミはさておきまして。

『4月10日(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)が10日公表した連邦公開市場委員会(FOMC、3月19-20日開催)の議事録によれば、メンバーの数人は年内に量的緩和策の縮小を開始し、年末までに停止するのが適切だと考えている。議事録によると、同メンバーらは「労働市場の見通しが予想通りに改善した場合は年内に購入を減速し、年末までに停止することが適切であろう」との考えを示した。』(上記URLより)

ほうほうそうですかという所ですが、これは経済見通しとかのパートなどを読んで、どういう認識になっているのかというのを見る必要があるのと、金融不均衡などの副作用問題、あとは物価に関する認識がどうなっているのか、といったパート、さらに追加的なQEの政策効果に関する認識あたりの部分を読んで、これらの「そろそろQE縮小」と言っている人たちの根拠にどのようなものがあるのか、というのを把握する必要があって、その辺をちゃんと読まないで票読みの話だけしても無意味になりますので議事要旨をお読みになる際にはその辺をご留意ありたし。

つまり、その辺の背景が何なのかが判らないと、状況の変化の際にFOMCメンバーの見解がどのように代わるのかが読めない、という事になるのですよ、というエラソーな話をしながら議事要旨まだ読んでおりませんのでそれは週末には読むとか言いながら宿題が溜まるこのアタクシですが、まあ足元の債券市場大暴れが一服して国債買入が進んでくると、しばらく日本金融政策関連ネタってオペ関連のネタになってしまいますので改めて色々と連銀の人たちも発言しているのでチェックして行きたいと思います。


・これは・・・・・・・(^^)

広報誌「にちぎん」というのがあるんですがね。

[外部リンク]
 


お題「今日も市場雑談メモ/3月議事要旨から/きくちゃん劇場に続きまして・・・・・」2/2   2013/04/10(水)08:01:54  
  『これに対し、大方の委員は、様々な選択肢の一つであるとの認識を示しつつ、現状においては、これまでの運営方針を維持することが適当との考えを示した。』

以下フルボッコの明細(^^)。

『このうちの複数の委員は、「基金の長期国債の買入れ」と「金融調節上の必要から行う国債買入れ」の統合は、包括緩和政策の枠組みのあり方自体に関わってくるため、なお検討すべき点があると述べた。』

先程の部分にありました白井さん(と思われる委員)の提案の背景説明にある「日本銀行の政策姿勢をより明確化するとともに、最近みられているわが国経済の改善の動きを金融面から更に後押しする観点」じゃあ論点として根拠薄弱じゃヴォケという事ですねわかります。

『複数の委員は、どの年限の国債を、どれだけ買入れていくのかという議論は、どの期間の金利に働きかけていくのかという金融政策の根幹に関わる問題であるため、執行部に検討させる問題ではなく、決定会合で決めるべき事項であると指摘した。』

ゾーニングをする、あるいはどのくらいの平均年限になるのか、というような政策効果の根幹部分を形成するポーションに関して事務方丸投げとか何考えてるんじゃヴォケという事ですねわかります。

『複数の委員は、金融調節上の必要から買い入れる長期国債の保有について、銀行券の発行残高の範囲に収めることとしている、いわゆる銀行券ルールの扱いをどうするかという論点があると述べた。』

銀行券ルールに関する話が抜けとるわヴォケという事ですねわかります。

・・・・・・・・ということで、白井さんの提案は肝心な論点が抜けていてそもそも提案の名に値しないフワフワの内容でありましたとさ、というのが皆様の反対理由でありまして、それであればまあ今回の会合で賛成になるのもそれほど無茶苦茶な変化では無い、という事にはなります。

・・・・・・・・そうは言いましても銀行券ルールの所って総裁の説明見てると「大丈夫だから大丈夫」というだけの話だったり、平均残存7年はともかく年間50兆(償還ロールがあるのでもうちょっと本当は多い)とか長国買うフィージビリティーあるのかよ目先1年は良いけど2年大丈夫かよとか、大体からして「MBを年間70兆円拡大」とかそれ3年とかのタームでサステイナブルじゃないだろ2年以降どうするんだよとか、何かその辺のフィージビリティーへの検討が誠に残念な状態になっているのでまあ何なんでしょうね感はあるのですけれども。

ついでに時間軸に関しても記述が長いので引用します。ただし前回会合と同じなのですが。

『金融資産の買入れと実質的なゼロ金利政策とを継続することにより、強力に金融緩和を推進する期間について、一人の委員は、前回会合に引き続き、実質的なゼロ金利政策は、将来の短期金利に関する市場の予想に働きかけるオーソドックスな緩和強化策であり、消費者物価の前年比上昇率2% が見通せるようになるまで継続して一段と強い意思を示すことが適当と述べた。』

宮尾さんの提案ですな。

『この委員は、2%目標の達成に向けて、経済・物価の道筋を明示すること、実際の経済・物価がそれに沿って改善していくこと、人々が当初の道筋を見通せるようになること、というプロセスの重要性を指摘し、こうした好循環のもとで、人々の短期的なインフレ予想、中長期的なインフレ率のアンカー、現実のインフレ率が、互いに強め合いながら上昇していくことになると付け加えた。』

はあそうですか(棒)。

『こうした見解に対し、別の一人の委員は、今後の経済・物価情勢については不確実性が高いため、現時点で強いコミットメントをすることには効果が期待できないのではないか、あるいは逆に金融面での大きな歪みを生じさせるリスクが高まるのではないかと述べた。』

ふむ。

『また、ある委員は、前回会合と同様に、現在のコミットメントは、金融政策の透明性の観点から見直す余地があるとしたうえで、まずは消費者物価の前年比上昇率1%の実現に向けて資産買入れを行い、その先は2%が視野に入るまで緩和的な金融環境を維持するという、2段階で考えていくことが適当であると述べた。』

ふむふむ。

『別のある委員は、見通し期間を1年延長したうえで、物価上昇率にかかる政策委員の見通しの中央値が1%台半ばを超えるまで、実質的なゼロ金利政策と資産買入れを継続することを明示することも一案であると、前回会合と同様の主張をした。』

『これらの委員は、今回の会合では問題意識の提示にとどめ、大勢意見に従いたいと述べた。こうした議論を経て、金融資産の買入れと実質的なゼロ金利政策の継続期間について、多くの委員は、「物価安定の目標」をできるだけ早期に実現することを目指し、それぞれ必要と判断される時点まで、とすることが適当との見解を示した。』

つーことでこの辺は2月会合と同じ話になっておりますが、論点としては今後出てくる話なので忘れないように引用しておきましたぞな。


あとは物価に関する見通しなどの部分で戻りまして『.金融経済情勢に関する委員会の検討の概要』の物価部分。

『物価上昇のメカニズムについて、委員は、海外経済の回復を背景とした国内経済の緩やかな回復から需給ギャップが徐々に縮小するもとで、物価上昇率が高まっていくとの認識を改めて共有した。また、その先も経済が持続的に改善していくとの見通しが拡がれば、企業や家計の成長期待が高まり、現実の物価上昇率や予想物価上昇率を更に高めることにつながっていくとの見方で一致した。』

はあそうですか。

『一人の委員は、実体経済が標準シナリオに沿って推移し、かつ円安が持続すれば、2013年度末に消費者物価の前年比が1% に達する可能性は小さくないとコメントした。』

まあ1%に関しては割と行きそうという話は以前からありますが。

『ある委員は、インフレ率2%の達成時期について、3年以内、5年以内と回答する企業が、それぞれ全体の約3割を占めているというアンケート調査結果を紹介しつつ、新しい物価安定の目標とその実現可能性のイメージが企業部門にも相応に浸透しつつあるのではないかと指摘した。』

我田引水の香りがするんだが・・・・・・・

『一人の委員は、過去の物価の動きをみると、日本の消費者は輸入コストの上昇の販売価格への転嫁には比較的寛容であり、今回の局面においても過去と同様に販売価格への転嫁が進むのかどうか、注目していると付け加えた。』

いやあの月初の円安で物価上昇大変ですよのインフレフォビア丸出し報道や公明党の山口代表の発言とか見てると「転嫁には寛容」かもしれんがそれに対して結局悪態と消費の冷え込みで対処してるんじゃネーノかと思うのだが。

『ある委員は、先行きの消費者物価をみるうえで、消費者物価指数の約2割を占める家賃の動向も重要であると指摘した。』

まあこれは動かないけどな。

『複数の委員は、デフレ脱却との関連で賃金が広く一般に議論されるようになったことは注目すべき変化であるとコメントした。このうちの一人の委員は、こうした賃金に関する問題意識の高まりは、日本経済がデフレから脱却していくために必要な方策を検討する契機となっており、今後、賃金だけでなく、様々な論点を巡り議論が喚起されることを期待したいと述べた。一人の委員は、業績好調企業において、足もと、給与増加の動きがみられることを指摘したうえで、企業の収益改善が賃金上昇につながっていけば、好循環を生み出し、物価上昇率を高めていくことになると述べた。』

持続的な賃金上昇期待が無いと意味ねえだろとツッコもうと思ったら同じツッコミがこの後に(^^)。

『別の一人の委員は、金融政策の範疇を超えると断ったうえで、物価上昇率の上昇につながるためには、一時的な所得増加のみならず、基本給の持続的な引き上げが期待できるような環境整備が必要であると指摘し、そのための雇用慣行に関する見直しの必要性に言及した。』

まあそういう話になります罠、という所で金融政策に関する部分と物価に関する部分を引用してみました。


○ですからもう政策は動き出したのですからあまりツッコまれるネタを提供しない方が・・・・・

きくちゃん劇場がすっかり見られなくなって寂しいのですが絶好調の浜田大大大先生は今日も行くのでした。

[外部リンク] 04月 9日 17:40 JST

『──今回の緩和策によって2%の物価目標を2年程度で達成することは可能か。

「金融政策が資産市場に効くことはわかっていたが、白川(方明前総裁)体制では(金融緩和)を出し惜しみしていたため、(効果が)わからなかった。現在は想定以上に円安、株高が進み、資産に関しては実験済みとなった」

「(2%の物価目標を)2年で達成できるかはわからない。財・サービスや消費、投資、雇用などにどれだけ的確に早く(効果が)及ぶかがこれからの問題だ。経済が回復してくれれば、1%に越したことはない。過剰設備を解消し、失業率も次第に改善し、有効求人倍率も1より大きな地域が増える状態が望ましい」』(上記URLより、以下同様)

えーっと先生デフレ脱却は数か月で可能で2%を2年程度で達成できない日銀総裁はクビだというお話をしていたのはアレは何だったのでしょうか、というのはこの前もあったのでまあここははいはい満州満州という所ですが。

『──仮に追加緩和が必要になった場合、日銀に手段はあるのか。

「例えば国債をすべて買い切るつもりでやってもいい。REIT(不動産投資信託)やETF(上場投資信託)はいくら買ってもいい。その他の手段も考えられる」』

いくら買ってもいいってそれ財政政策っつーかただの資産バブル発生装置なのではないかと思いますが、それよりもアチャーなのはこの次。

『「問題は行き過ぎた場合にうまく止められないと、引き締めなどで(政策が)ギクシャクする。行き過ぎないよう、なだらかに収めることができれば名人芸だ。しかし、日本経済全体を行き過ぎたインフレに導くようになった場合、今まで金融を拡張し続けてきたので、引き締めることは悪いことではない」』

いやあのですね、緩和をやり過ぎた結果物価に効いてしまった場合には金融政策の効果のラグから考えて国民厚生的にインフレ高進でとんでもない災厄になるから何でもかんでも盛大にやれば良いってもんじゃないと思いますし、極端な政策をやればその分だけその辺のコントロールが難しくなるのだから、出口をどうするのかも良く考えて実施しないといけませんよねという話なのに「なだらかに収めることができれば名人芸だ」とか「行き過ぎたインフレに導くようになった場合には・・・・引き締めることは悪いことではない」って何という他人事感爆裂のお話なんですかと思うのですがねえ。

あの中原伸之さんをして「緩和のやり過ぎ」と言わしめるほどの極端な金融緩和政策を実施しようというのですから、当然ながら効きすぎたり望ましくないパスが発生するようなリスクが高まる筈で、しかもインフレ高進とかバブル発生と崩壊とか、いったん発生すると取り返しがつかなくなって国民厚生的に大問題が発生するかもしれませんよねという話に対して何でここまで他人事のような説明になるのか正直さっぱり分かりません。

いやまあ何ぼなんでも黒田総裁や岩田副総裁はちったあそういう問題も考えているでしょうし、毎回の会合でそういうことを点検すると会見でも総裁は言っていましたので、ちゃんと配慮してくれるとは思うのですが、先般の「実験」発言(某テレビニュース番組でその「実験」発言も放映されていたようですな、見ていた人の話によりますと)と言い、この手の無責任発言と取られそうな発言を政策ブレーンの内閣府参与様が連発すると、経済が望ましいパスを描けば問題は起きないでしょうが、ちょっとコケた時にフルボッコになって大変にオソロシスな結末になりそうでございますな。

きくちゃんがすっかりお静かになられたので、すっかり浜田大大大大先生の独擅場と化しておられるのですが、せっせと将来への地雷を敷設して回っているようにしか思えず、先生様におかれましてはあまり舞台に上がって来られない方が吉なのではないかと斯様思うのであります。
 


お題「今日も市場雑談メモ/3月議事要旨から/きくちゃん劇場に続きまして・・・・・」1/2   2013/04/10(水)08:01:32  
  月報とか(ちょっと残ってる)総裁会見の残りネタの前に議事要旨が出ておったわ。

○市場メモ雑談

昨日の債券市場ちゃんも先物値動きの方は相変わらずてきとうに飛んでいましたけれども、現物の方がワケワカランチ会長(というかまあ判らんでも無いのだが)で短い所は2年カレントが0.10%乗せたり5年の0.20%が引けになってしまったり(金曜は0.21%とかの出来はあったけど引けでは戻った)といやあの中短期何でそんなに重いのというか、日銀買入効果だか何だか知りませんが、5年カレントの所とそのちょっと先の所の利回りがインバートしているとか中々意味不明な展開。

まあ中短期に関しては単売りもあるし後ろへの入替もあるしという事なのでしょうけれども、5年0.20%ってそうなのかとゆー所で????ではございますが、まあ日銀の吸い上げが始まると需給関係がスチームローラーの如く押しつぶすことになるのでしょうなあっはっはorzorz

で、昨日も超長期がヘロヘロの巻となっておりまして、いやまあ7兆円買入キタコレでフラットした反動なのかも知れませんが、昨日の場合はシマウマでは無く月曜に続いてのスティープで明日の30年入札までヘロヘロで金曜辺りに入りそうな超長期含めた国債買入で需給改善ですかそうですかという所ですか、よくわかりませんが><


まあ何ですな、一旦相場が大暴れしてオファービットが開いてしまい、まあウハウハの人も居るでしょうけれども怪我人も出ていると思われる状況で特にマーケットメークに関しては慎重にならざるを得ないという展開が続きますと、流動性リスクプレミアムが乗っかってくるんですなあという実にこう残念な展開ですが、どうせ買入以下同文。

でまあ買入が進んだ後の相場というのを想像するのがオソロシスなのですが、この調子ですと流動性リスクは残ったままで日銀買入の需給でリスクプレミアムを叩き潰すという形になって、債券市場が機能低下したままで緩和政策が続くという事ですから、実際に緩和政策が効果を発揮して物価上昇して目標達成という事になって今度は正常化から引締めに向かわないといけない、という時になって機能低下した債券市場は金融政策の正常化プロセスを消化できないという実にシャレにならない展開になりそうで非常に懸念される所ではございます。大体からしてゼロだったものを2年で2%やろうという超強力政策なのですから、当然ながらオーバーシュートで今度はインフレが望ましくない水準まで高進するリスクを内包している政策なんですからねえ・・・・・・・

とか何とかこの政策のエンドゲームの図を考えていると絶望ばかりが出てくるのは気のせいですかそうですかどうもすいません。


それからオペ雑談ですが短国買入とか。

昨日のオファー
[外部リンク] 15,000 2013年4月11日
米ドル資金供給(固定金利方式) 2013年4月11日 2013年4月18日 0.640
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 8,000 2013年4月11日 2013年5月16日

昨日の結果
[外部リンク] 77,305 15,002 0.022 0.024 84.1
米ドル資金供給(固定金利方式)(4月11日スタート分) 1 1
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式>(4月11日スタート分) 15,980 8,006 50.1

固定金利オペが順調に残高を増やしておりまして、まあ目先(というのはそのうち政策が効かないと言ってヤケを起こして付利を下げたり撤廃してとか言い出すリスクがあるからですが、まあそんなことしたら当座預金100兆は兎も角として170兆とか絶対無理だろと思いますが)付利の引き下げは無いとゆー話になり、短国などの金利も上昇して中短期も引けだけ見ればちょっと重そうということでこういう結果。これもまあいずれ日銀の買入効果が出てくると状況変わるのかも知れんが。

そんなわけで短国買入も1兆5千の買入に対してせっせと買入が入るの巻で、まあ当面MB目標達成のための調整玉という扱いではあっても、そらまあ短国買入をジャンジャン減らして当座預金残高を大幅に減らすってのは見せ方として良くないでしょうから買入は続くということで。

でもって短国買入も基準利回り対比の利回り較差入札になったので、出来上がり幾らというのが基金オペと違って一覧性が無いのが遺憾ですがまあこれは毎回大体どのくらいになるのか確認しないといかんです罠という所ですが、昨日は2毛甘ですかそうですか。



○決定会合議事要旨:白井審議委員の提案フルボッコワロタ

ということで3月議事要旨ですが一番の見どころは白井審議委員の提案フルボッコの図。

[外部リンク] 月および1月の決定に基づき、残高を本年末には101 兆円程度まで積み上げ、それ以降は期限を定めず、毎月、長期国債2兆円程度を含む13兆円程度の資産買入れを続けていくことが適当との見解を示した。』

というのは兎も角としてまずは固定金利オペの話から。

『固定金利オペの札割れが発生していることについて、何人かの委員は、資金供給期間の柔軟な設定など、金融調節部署によるオペ運営面での工夫の結果、固定金利オペの大きな札割れは何とか回避できていると述べた。この点に関連して、何人かの委員は、今後更に資金供給額が拡大していく中で、固定金利オペの残高積み上げはより困難化していくことが予想され、いずれは抜本的な対応が必要となる可能性が高いと述べた。このうちの一人の委員は、こうした抜本的な対応は、単なるオペ手法の技術的な見直しではなく、今後の追加緩和策と一体で検討していくべきであると付け加えた。』

まあそうですな。で、次が追加緩和の選択肢についてですが2月もこんな感じでしたなという所です。

『今後、追加緩和を行う場合の選択肢として、委員からは、(箚暗座預金制度の適用利率(付利)を引き下げること、長期国債買入れにおいて残存年限のより長い国債を対象とすること、リスク性資産の買入れを増額すること、などが挙げられた。』

ふむ。

『付利引き下げについて、複数の委員は、ベネフィットとコストを慎重に検討すべきと述べた。』

一言ですかそうですかって2月もそうでしたな。でその次の長国買入期間長期化が一番長い記述というのも前回と同じ。

『長期国債買入れについて、何人かの委員は、期間の長い金利に直接働きかけ、イールドカーブを全体的に低下させるためにも、残存年限のより長い国債を買入れの対象とすることが選択肢になり得ると述べた。』

しかしあまりにも大量に買入を行ったら「流動性リスクプレミアム」が発生するというオモシロ副作用が先に顕在化するというのは示唆する所が大きいように思えますね、まあここの議論とは関係ないけれども。

『そのうえで、これらの委員は、今後、現在買入れを行っている残存期間3 年までの長期国債の需給逼迫感が更に強まる可能性が高い状況下、こうした対応により、基金の積み上げを着実に進めていくことにもつながると付け加えた。』

という話って基金残高を積むのが目的なのか長期国債を買うのが目的なのかを一歩間違えると混同して政策技術論として混乱の元になりそうな論点ではある。

『ある委員は、長期国債買入れの残存年限を長期化する場合、現行では買入れの対象を残存期間3年までとしている説明との平仄をとる必要があると述べた。』

実際に4月の緩和ではこの話は見事にスルーされていました。

『何人かの委員は、長期国債の買入れ方法を検討するに当たっては、中央銀行による大量の国債買入れが財政従属(fiscal dominance)ではないという信認を市場から得ることが重要であり、具体的な制度を設計する際には、こうした点に細心の注意を払う必要があると付け加えた。』

えーこのような細心の注意が払われているとは一ミリも思えないのが今回の緩和なんですけれどもこの点に関しては4月会合でどういう扱いになっていたのでしょうかねえ・・・・・・いやまあ「何人か」が白川さんと山口さんと西村さんだったら話はここで終わっているのですが。

でまあリスク性資産に関しても2行状態というのも前回と同じ。

『リスク性資産の買入れ増額について、ある委員は、日本銀行が買い入れた資産から損失が生じた場合に、政府に損失を分担してもらう可能性は考えられないか、との問題意識を述べた。』

まあこれはそうなのですが、ただまあ極端にとんでもない資産でも買わない限りはその辺については大問題かというとちょっと違う気もせんでもないけど。


というのは前座で(^^)、メインイベントは白井さんの提案とそれに対するフルボッコ振りです。

『この間、一人の委員は、「物価安定の目標」の実現を目指して金融緩和を推進する日本銀行の政策姿勢をより明確化するとともに、最近みられているわが国経済の改善の動きを金融面から更に後押しする観点から、長期国債の買入れ方法について、「期限を定めない買入れ方式」を速やかに導入し、「金融調節上の必要から行う国債買入れ」と統合する、具体的には、買入れ対象は残存期間30 年まで、買入れ方法は市場利回りを基準とする利回り較差方式に統一し、毎月の買入れ額を少なくとも5兆円程度まで増額してはどうか、と述べた。』

ということで白井さんの提案なのですけれども・・・・・・・・

『そのうえで、買い入れる国債の残存期間による区分や区分別の買入れ金額等については、執行部に検討を指示したいと付け加えた。』

具体的な部分が全然ないとな!!!

ということで白井さんの提案ですが、これはどう見ても案としての出来がうんこにも程があるので他の委員から全力でフルボッコ状態なのは当然であります。
 

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