FPeye エフピーアイ
ホーム プライバシー・ポリシー サイトマップ お問い合わせ ブックマーク
サービスのご案内 コンテンツのご案内 会社のご案内 入会のご案内 入会のお申込み



 
コード・銘柄名・証券会社・キーワードなどから関連記事が検索できます。
 
個別株シストレ〜トランプ式投資術
今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)
日経225先物マーケットプロファイル
データベース
レーティング一覧
過去のSQ値一覧


やぶのマーケットコメント
ディーリングコンパス
レーティング  [ レーティング基準 ]
ロングターム
裏街エレジー(割り切り系の銘柄や裏事情など)
ウィークリーレポート


エディターズROOM
レッスンページ
リンク集
FPeyeの歩き方
解約申請フォーム


 (無料会員様専用)
無料メルマガの設定が出来ます。

無料IDの取得はコチラから
※無料メルマガ配信開始!!
 
 (有料会員様専用)
株価の閲覧や有料会員様専用メルマガの設定が出来ます。
 
株式用語・経済用語検索 new
 
株用語のが検索できます。
 
上場企業一覧集

更新
自動更新 あり なし
お知らせ音 あり なし
※ COOKIEを有効にして下さい。



北浜の本社ビル1Fに証券カフェバー
Cafe FPeye がOPENしました。

北浜の証券カフェバー「Cafe FPeye(カフェ エフピーアイ)」
弊社代表取締役   藤ノ井俊樹 著
"実践的"投資研究家 盛岩外四 著
FXチャート自由自在
好評発売中!
ビンボー万歳!
むらやん(村上直樹):著
サガー・ジロー:イラスト

好評発売中!
弊社投資アドバイザー 泉 雅浩
コードワン投資研究所 緒方史法 著

でっかく儲かる! 資源株のすべて
好評発売中!
  弊社代表取締役 藤ノ井俊樹 著
個人投資家のための信用取引自由自在藤ノ井俊樹 著「個人投資家のための信用取引自由自在」
好評発売中!
無料銘柄相談 受付中!   無料銘柄相談
受付中!
  弊社代表 藤ノ井俊樹の「ロング・ショート戦略で自由自在 株式トレード必勝セミナー」
DVDがパンローリング社から発売になりました。
FPeye エフピーアイ 株情報のモバイルサイト モバイルサイト
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
 
「ストップ高」直撃ブログ
専業デイトレーダーむらやんのトレード日記。日々の取引履歴と資産残高を毎日公開している注目ブログです。
カブ知恵
雑誌等でおなじみの藤井英敏が、豊富な人脈を生かして「カブ知恵」だからこその新鮮な株式情報をお送りしています。まずは、カブ知恵HPへアクセス!!

今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)

表示件数
日付範囲 日 〜
タイトル   AND  OR 
本  文   AND  OR 
  

全部で 15件 の記事があります。(表示:1−15)


お題「昨日の続き雑談/市場雑談メモ/クソ長い引用大会ですが白井審議委員スペシャル!」   2013/11/29(金)08:16:50  
  今回は引用が多くてやたらクソ長くなる点を最初にお断りいたします。白井さんの講演と会見が長すぎで、月末進行でご多忙な方は週末にでもご覧いただくのが吉かもしれませんぞ(--;

○木内審議委員講演ネタ追記雑談

昨日は木内さんの講演をネタにしたら「何かエライ絶賛してるじゃん」というお問い合わせ(というか何というか)を結構頂きまして書いた本人の方がちとビックラしたので追記雑談。

んーっとですね、今回の木内さんの講演ですけれども、まあシンプルに纏まっていたのと、ロジック内容が良く判って「こりゃ執行部(つーか今の日銀の基本ロジック)とは水と油だわ」というのが理解できましたし、木内さんの論点はなるほどこれは筋通っていますなと読んでてご機嫌モードになったのでそれがあったのかとか思ったのですが、良く良く考えたら木内さんのロジックって債券市場的にも無理がないっすなあというのがあるので、それもあったかもねと思いました(^^)。

つまりですな、今の無理繰りなMB拡大大会ってフィージビリティー的に3年も4年も続けられる物ではなく、それどころか既に債券市場の流動性は数値的に何といわれようとも市場前線労務者の体感的に言って明らかに盛大に低下している状態でこの政策あと丸々1年は最低続く上に、どうせ来年末時点で2%達成してねえだろと債券市場の多くの人は見ているだけに、そうなると(やり方の変更がなければ)更にこのおかわりが続くというオソロシスな流れになりますと債券市場そのものが市場の体を成さなくなりそうですよねどうしましょアヒャヒャヒャヒャとまあそんな意識があるので、まず2年やってみてその後は別途考えるという話と、MBの無理繰り拡大をやり過ぎると弊害があるでしょという話はいやもうそうですわとなるっつーことですね。

てな訳で絶賛モード(?)であったのですが、しかしこの木内さんのロジックって基本的にその気合でフィリップスカーブをどうのこうのという話と全然違うグラデュアリズムの世界でありまして、それって実は以前からの日銀ドクトリンでもありますので、これはこれで筋は通っているし、話として無理がないという点でアタクシ的にも共感する所はあるのですが、じゃあ4月4日の時点でこのロジックを全面的に押し出して追加金融緩和をして「期待の変化」が起きたかというとそれは相当怪しいですし、大体からして対政治という面を見た場合に全然通らないでしょという話でもありますので、現実世界にこのロジックを押し出していくのはまあ普通に時期尚早ですよねと思います。つまり、少数意見としては有りかも知らんし、異次元緩和を実行してその後さてどうしましょとなった時点では異次元世界からの徐々に足抜けをしてこの話へとシフトするというのも有りかも知らんですが、惜しくもそういう環境を勘案するとフィージブルではないという話で、実際の政策運営的には異次元イリュージョンよりも無理なくフィージブルではあっても中々難しいでしょうなと思うのでした。

そういや9月のきさらぎ会での総裁講演も何だかんだ言って後からネタにしてこれまたあたくし絶賛モード(?)だった記憶があるのですが、あれはあれで異次元緩和イリュージョンのロジック(というかイリュージョンなのでロジックは怪しい部分があるのだが^^)を丁寧に総括して説明していて非常に分かりやすかった(のに微妙に誤解したのが最初に色々と出ていたのでトサカに来て後からネタにしたのだが)という所でして、異次元イリュージョンにとりあえず乗っている状況(だけどポジションはそうじゃない人の方が多そうだが)でもありますので、日銀の動きがどうなるのよと考える場合はやはり異次元イリュージョン劇場で気合だ気合だとゆーロジック(??)を把握するのも重要ということですな、うんうん。

恐らくですね、きさらぎ会で総裁が言っていた「デフレはそれが長期化することによって脱却が困難になる」というのもこれまた相当正しい話で、セントルイス連銀のブラード総裁が言う「望ましくないデフレ均衡」から「望ましい適正なインフレ均衡」へと遷移させる為にはグラデュアリズムだけでは厳しい(だいたいからしてそれをやって今まで遷移できていなかったのだし)からイリュージョンでも何でもいいから兎に角思い切った政策の実施で均衡をぶち破る必要があるというのもこれまでの推移だと全く可能性無しという訳でもないかもね程度の進展はしている訳ですから、今の異次元イリュージョンもこれはこれで有りだと思いますし、じゃあ何が正解なのかと言われるとワタクシも良くわかりません。どうなんでしょうかねえ。

・・・・・・・・・・てな独り言でした。何か勝手な独り言でどうもすいません。


○2年入札&3MTB入札ェ・・・・・・・・・・・・・

・3M入札は前場祭りで後場アフターフェスティバルとな

[外部リンク] 99円98銭8厘0毛 (募入最高利回り)(0.0446%)
(4)募入最低価格における案分比率 80.0873%
(5)募入平均価格 99円98銭9厘9毛 (募入平均利回り)(0.0376%)

何か流れましたなと見るのか金利が低いですねと見るのかがこれだけ出されると謎の結果ではございますが、実際問題としましてはこの入札、何か知らんけど前場からWI取引がホイホイ買われてしまい、前日は4bp台が普通にオファーレベルの筈だったのに気が付けば前場の引けには0.035%まで買われてしまうというお祭り状態。何かそんなに盛り上がるのかオソロシスという事で入札を迎えたのですが・・・・・・・・・・

実際に蓋を開けてみたら平均も前場引けより甘いわ足切りは1bp位甘いわという盛大な大流れ入札となりまして、そらまあそこまで金利が低下すると付利と関係ない人であってもさすがにニーズが減ります罠という事で実際にはそれほど最終投資家の札が集まらず、とは言っても前場のあの勢いだと最終投資家からオーダー来ている分は入札空振りすると死亡確定なので、その分は強い所に札をいれざるを得ず、一方でうっかりするとコールより低いだろという水準になっているしGCレートはそこまで下がっていないしと考えると在庫を大量に仕込むのも無茶なので在庫用はてきとうに安い所まで流して札入れますというのが揃った結果がこの有様と。

でまあ後場はさすがにコケたようでして、いやはやという感じですが、まあ今月これまでの日銀短国買入2兆円×4攻撃の効果てきめんで玉がスッカラカンの所に買いが入って気配がお祭りになったものの、新発は全部捌けませんでしたという話なのですが、ここでまた今日は日銀の短国買入攻撃があるのが誠にアレという所ですが、まあこれは日銀買入の累積効果によって市場がスカスカになってきているからこその相場大暴れという事で、日銀の買入は止められませんので一発ヤケクソで短国増発して欲しいものですな(まあ増発したらMBの帳尻で結局その分買われるので同じという説はあるがorz)。


・2Y入札はつええええええ

なんじゃこりゃ。

[外部リンク] (3)募入最低価格 100円02銭5厘 (募入最高利回り)(0.087%)
(4)募入最低価格における案分比率 94.8867%
(5)募入平均価格 100円02銭7厘 (募入平均利回り)(0.086%)

水曜にWIが0.095とかになっていてうげげと思ったのですが、昨日は前場引けに掛けて0.090%出合いとかやらかしやがって更に落札結果はその上を逝くという展開なのですが、えーっとあのその超過準備付利金利ェ・・・・・・・という所でして、とにかく日銀の現在の異次元金融緩和は「量で勝負」をしている以上、付利金利って普通にしていると下がらない(量で勝負を止めれば別だがそれはロジック大崩壊ですし、量を積むためには付利金利を下げるとオペレーショナルな面で自分で自分の首を絞めるから)筈なのですが付利から1bp以上も下の2年債を買うとなおいおいナンジャソラという所で。

まあ色々とその超過準備付利におくよりもこの水準であっても2年債を買わないとアカンというお家の事情があるんでしょうなというのは分かるのですが、しかしまあこの手のお家の事情的な債券買いが中短期に入るということは今後MB拡大すると益々こういうの増えるかも知れませんねとかあまり考えたくないのに加え、そもそもこういう動きというのはつまり超過準備の積み上げがオペレーショナルにも色々と大変になるんじゃネーノという話でもあったりするような無かったりするようなでありまして、何ともいやはや入札でありました。


○白井審議委員の講演&記者会見であるがこれがまた・・・・・・・・・・・・・・

水曜日徳島での金懇です
[外部リンク] 『なお、展望レポートにおける経済見通しのリスク評価の記述について、私は10 月末の決定会合において反対意見を表明しておりますので、この場を借りて私の見解をご説明したいと思います。私は、4 月から一貫して経済の上振れ・下振れ要因についての全体のリスクバランスは、「どちらかと言えば下方に傾いている」と評価してきました。』

ふむ。

『それはまず、海外経済の回復ペースについての不確実性が高いなかで、わが国の輸出の回復ペースが既に私自身のベースライン・シナリオに織り込まれている以上に緩慢になる可能性が否定できなかったからです。また、円の為替相場が大きく減価してから暫く時間が経過していますが、Jカーブ効果や海外需要の緩慢な回復力以外の要因、例えば、海外生産へのシフトや企業の競争力の変化といった構造的要因が予想以上に強く働いているとも考えられ、わが国の輸出構造の動向を注視する必要があると考えているからです。』

つまり財政で吹かしているものの、将来的に持続的な回復の為に必要な輸出の回復が見込みにくいのではないかという話ですな。

『今回は、この点についての不確実性が4 月・7 月評価対比でやや強まっていることに加えて、賃金の伸びが物価上昇率に追いつかない可能性、あるいは資産効果が実質所得の減殺を十分相殺できない可能性、家計・企業の中長期的な成長期待が下振れる可能性等についても、4 月・7 月評価時点と比べてやや明確に意識しておく必要が高まっていると考えました。例えば、本年9 月の日本銀行の「生活意識アンケート調査」では、調査時点がオリンピック招致の成功が報道される前ということもあるのかもしれませんが、わが国の「経済成長力D.I.」が本年6 月調査結果から悪化していることを示しています。』

ふむふむ。で、この後色々と説明があるのですが、その詳説を一々引用していると後半まで辿りつきそうもないので超端折って参ります。この経済部分を色々とああだこうだ指摘しているのですが、引用パスしますのでお暇な方は白井さんの講演テキストをお読みくらはい。


・中長期の予想インフレ率の動向の不確実性

『最近の中長期の予想インフレ率の動向』という小見出し(本文10ページ)まで飛びます。

『2%の物価安定目標の実現に向けて、予想インフレを「安定化(アンカー)」させる観点から重要な役割を果たすのが(「フィリップス曲線」の切片に影響を及ぼす)中長期の予想インフレ率の動向です。中長期の予想インフレ率はこれまで上昇してきましたが、足もとでは一部の指標では上昇傾向が続いているものの、複数の指標ではその上昇ペースが緩慢または横ばい圏内の動きとなっているようにみえます(図表3)。』

さいですな。

『また、物価安定目標である2%からもまだ距離がありますので、今後、見通し期間中にこれが2%まで上昇していくのかについては不確実性があるとみています。例えば、上昇がみられていた物価連動国債のブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)の動向をみてみますと、かつては円ドル相場との相関はさほど明確にはみられませんでしたが、2012 年末以降は円安傾向と整合的なかたちで急速に上昇しており、この間の相関はかなり高い水準にありました(図表5)。しかし、今年半ば以降は、円ドル相場が振れはあるもののほぼ横ばいに転じた動きにあわせるかのように横ばいに近い状態となっているようにみえます。足もとでの円安の動きを含めて、今後の予想インフレ率の動向を注視しています。』

ほう。

『2%の物価安定目標の実現に向けて、需給ギャップに対する物価の感応度の動向――すなわち「フィリップス曲線」の勾配の変化――も重要な役割を果たすと考えられます。一般的に、フィリップス曲線の勾配は、同じ需給ギャップの水準にあっても企業にとって販売価格の引き上げや価格転嫁が以前よりも容易になり、価格改定頻度も高まるにつれ、スティープ化していくと考えられます。現在は、勾配が緩やかにスティープ化しうる環境へと改善しつつあると思います。』

ふむふむ。

『しかし、企業間の競争が厳しいなか、販売価格の引き上げに伴う個人消費の減少を懸念する企業が多い場合には、フィリップス曲線はさほどスティープ化せず、想定よりも物価の上昇幅が下振れる可能性があります。特に2014 年度については、企業が消費税率の上乗せ分以上の(需給ギャップの改善見合いや予想インフレ率の上昇による)販売価格の引き上げをどれだけ実施するのかは予想しにくい面があり、消費税率を除いた消費者物価の引き上げの一部は2015 年度以降に先送りされる可能性もあります。』

この辺日銀の中心見解とはだいぶ乖離してますなという所で。バックワードルッキングも含めて上昇するぜ気合だ気合だという話には与してい無さそうですね。


・バックワードルッキングのインフレ期待上昇に関する説明に少々違和感ががががが

でまあ更に盛大にワープしまして、本文14ページに参ります。この辺延々と予想物価上昇率(中長期の)がどうなるかという話をしていてこれはこれでふむふむと思いながら読めるのですが、腑に落ちるかというと少々微妙ではありますがそれは兎も角。

『実際のインフレ率は中長期の予想インフレ率の引き上げをもたらすのか』という小見出しの所から。

『まず、「1 つ目のチャンネル」として、実際の消費者物価上昇率は足もとまでは緩やかに上昇してきており、本年度下期中には1%程度に達する可能性がありますが、そうした実際のインフレが社会で定着していくなかで、中長期の予想インフレ率が一段と上昇していくことが考えられます。』

『日本銀行の「生活意識アンケート調査」によると、家計の今後5 年間の予想インフレ率はガソリン価格や頻繁に購入する品目(例えば、食料品、日用品)の物価動向に影響を受けていることが分かります。このため、これらの品目の物価が足もとで上昇が続いていると、予想インフレ率もそれに影響を受けて上昇していくと考えられます。』

とまあここまでは良いとしまして。

『次に、参考として、英国の事例――実際のインフレ率が高い水準で推移するなかで中長期の予想インフレ率を引き下げていった事例で、わが国とは逆の状態ですが――をみてみたいと思います。』

・・・・・・・・うーん。

ということで説明してこういう結論になっているのですが・・・・・・・・

『以上の英国の事例をわが国に置き換えますと、以下の点が指摘できるかと思います。

・ 実際のインフレ率が2%目標に向けて上昇していく途上において、中長期の予想インフレ率も上昇しうると考えられること。

・ 中長期の予想インフレ率が2%に向けて収束していく途上でアンカーが確立するまでの間は、実際のインフレ率は(国際商品市況やその他の影響を受けるため)中長期の予想インフレ率をオーバーシュートして上昇することが起こりうると考えられること。

・ 2%の物価目標については、一定のレンジよりも、ポイント水準の方が望ましいと考えられること。』

いやまあ英国の話(引用割愛してますが)を上下ひっくり返せばそういう事になるのですけれども、現実問題として期待インフレ率を「下げる」方は金融大引き締めをすれば良いのですから(政治的に実行できるかという話をさて置けば)簡単な話なのですが、じゃあ期待インフレ率を「上げる」方って(無茶苦茶やって通貨価値大毀損ヒャッハーというのではないアプローチでね)難しいというそもそもの大前提への考察が抜けているような気がするんですよね。大体簡単に上げられるんだったら当座預金残高100兆円とかの昨今、木久扇師匠の理論によればとっくの昔に期待インフレは2%になっている筈なんですけどね。


・展望レポートを読みやすく云々の話

最後にまあそういうのがありまして。例の謎提案の趣旨説明がございます。

『この趣旨をご説明いたしますと、私は審議委員に就任した当初から、金融政策についての外部の理解を促進するために、展望レポートを含む様々な公表文書について日本銀行によるコミュニケーションを大幅に改善することの重要性を訴えてきました。とくに二つの柱の記述に関しては、このレポートを読んでくださる国民の皆様の視点に立つと、趣旨を理解することが困難であるうえに、一読して理解できるような親切な書きぶりとなっていないのではないかと問題提起してきました。』

はあそうですか。

『そこで、正副総裁の交代以降初めての展望レポートを議論した4 月末の決定会合を見直しの絶好の機会ととらえ、二つの柱という用語を全く使わずに、全体の文章を通して該当箇所に必要な説明を織り込むという提案を行いました。この提案は否決されましたが、今回の展望レポートでは、私の問題意識を踏まえて、二つの柱による評価を行っている箇所(「3.金融政策運営」)に「脚注」を新たに挿入し、関連する今年1 月の公表文を参照するよう指摘する修正を加えています。』

はあそうですか。

『しかし、読者の立場にたった分かり易さという視点では、同じレポート内で説明が完結していません。そこで、さらに追加的な改善の余地があると思われましたので、今回も新たな提案を行うことにいたしました。今回の提案では、読者の方々が最初から同レポートの流れを意識することができ、かつ2 つの柱についても冒頭で簡単に解説されていますので、格段に読みやすくなると思いました。』

はあそうですか。

『因みに、こうした導入部分の挿入は2011 年10 月から2012 年10 月までの展望レポートでもみられますが、私の提案は特に二つの柱についての説明の追加という点で、より前進した内容になっていると思います。』

ふーん。

『現在、日本銀行は2%の物価目標を掲げて異例の金融緩和を実施中という重要な時期にあります。日本銀行はコミュニケーションの改善に努めてきてはおりますが、金融政策の内容や日本銀行の意図について国民の皆様に理解を一段と深めていただく余地は大きいと感じております。』

・・・・・・・・と言ってるご本人が謎の提案はするわ異次元緩和の気合理論を説明しないわとはどういう事でございましょうか????と思ったら会見が凄い事になっております。


○会見が前代未聞モード!!!!

改めて会見URLを。
[外部リンク] 2点質問があります。1点目、委員は経済・物価見通しの下振れリスクに関して指摘していらっしゃいます。具体的にどういう大きさのリスクとみているのでしょうか。2点目、それらのリスクに対応して、具体的にどのような追加金融緩和策、あるいは調整が必要であるとお考えでしょうか。』

『(答) 私の中心シナリオに関しては、若干慎重ながらも、概ね展望レポートの中心的見通しに沿っていると判断しています。とはいえ、経済に関しては、海外経済の下振れリスクがあるのではないかということと、家計の雇用・所得動向に関して慎重にみていく必要があるのではないかということから、やや下振れの方に傾いているのではないかと、様々な分析等から判断しています。物価に関しては、これも中心的な見通しに対して若干慎重な見方をしていますが、概ね沿っていると判断しています。下振れリスクとして、中長期の予想インフレ率が想定した通りに上がっていかない可能性と、需給バランスに対する物価の感応度が想定したほど高まらないことに関して、現在はより下振れに傾いているのではないかと意識しています。これは、下振れリスクですから、中心シナリオとして反映させているわけではないので、ここをきっちりみていきたいという判断です。』

これはさっきの講演の通り。

『ご質問の追加金融緩和という点について、私は、否定はしません。』

あちゃー。

『もし将来的に追加金融緩和を考える場合には2つの可能性があると思っています。1つは、今申しましたように、経済あるいは物価の下振れリスクが顕在化して、それが中心シナリオを明確に大きく下振れさせるような可能性があると判断された場合には──これは日本銀行の金融政策の信認に関わることですので──、躊躇することなく、追加緩和すべきだと思っています。』

まあこれは良いのですが・・・・・・・・

『もう1つは、金融政策の信認だと思っています。』

はい??

『私どもは2%の「物価安定の目標」という大変チャレンジングな政策を今やっています。この私どものコミットメントを維持していくことが大事です。金融政策に対して、信認が大きく低下するようなことが仮にあるとすれば、その場合には、追加緩和を検討すべきではないかと考えています。』

最初の信認の低下とこの話と何がどう違うのかわからんのですが、後の方で質問されていまして、そこでの説明を読んでも判らん(ただしこの時にはメインインベント発生後だったのでそもそも質疑応答がアレになっていたというのがあります)。

『2つ目のご質問について、追加緩和を検討するのは、中心シナリオが下振れるケースと、もう一つは信認が大きく低下するケースです。信認というのは、私の考えでは、物価が2%に向けて着実に上昇していく経路を辿っているかということが1つで、中長期の予想インフレ率が2%に向けて上昇していく傾向がみられるのかということと、もう1つは市場参加者の見方とのズレがありますが、そこのところがどうなっていくか、をみています。』(これは別の質問に対する答えです)

??????市場に追い込まれたら追加緩和するという事なのでしょうか??????

ということで、そもそも追加緩和を強調する時点で異次元イリュージョン政策の建付けと全然違う話をしている訳でして、まあこの辺のヘッドライン出た時に相場何となく反応してましたように、何か分かりやすさを強調する白井さんの方が肝心の異次元政策の骨子を理解しないでノイズを振りまいているようにしか見えませんな。


○さて本日のメインイベント(え?)

ここまで延々引用大会をご覧いただいた上に実は本編はここから始まります。とある一連の(というか2つだが)質疑で延々と6ページ分を消費しているという前代未聞の恐ろしい事案がございまして・・・・・・・・

『(問) 分かりやすさを主張されていますが、主張されている内容自体はもっぱら分かりにくいというのが率直な感想です。』

ひえー。

『まず、ご自身の見通しが、委員の中央値よりも低くて、さらにその上に下振れリスクを意識する必要があるというのであれば、ご自身のメインのシナリオ自体を引き下げて、佐藤委員とか木内委員のように展望レポートそのものに反対をされればよいのではないかと思うのですが、この点どうかというのがまず1点です。』

『2点目として、今の質問にも関連しますが、委員の中央値よりも緩やかなペースでしか2%に向かって上昇していかないとご覧になっていて、2%への道筋が「順調」というのは不適切であるとまでおっしゃっているわけです。だとすると、2年で2%という目標そのものを反故にするものでなければ、2年で2%を達成するために今この時点で追加緩和を提案すべきではないかと思うのですが、如何でしょうか。』

『3点目として、展望レポートの分かりやすさということで、展望レポートそのものに反対をされていますが、我々読者からすると、ちょっと問題としては瑣末ではないかと、それぐらいのことで反対するのではなく、この程度の話であれば、決定会合以外の時間にボードの方々とか事務方と一緒に議論されて、変えるところは変えればいいのではないかというのが率直な感想です。この3点目についても、ご意見をお願いします。』

3点目辛辣にも程がある・・・・・・・

で、それに対する白井さんの答えですが、もはや細々茶々を入れるのもアレですので合いの手をあまり入れずに引用しますからご鑑賞下さい。

『(答) まず、3点目からお答えすると、私は4月にも同様の提案を出していますが、その趣旨について、もし展望レポートの表現・表記上程度のことに異議を唱えたとお考えの方がいれば、そうではないのです。私自身がなぜこれを4月から主張しているか理由を申し上げますと、実は私は審議委員に就任する前から、日本銀行の公式文書の書き方、表現が分かりづらい、どうしてこういうあまり一般的には使わない言葉を用いるのか、色々な説明が抽象度が高くて分かりづらい、という印象を個人的に持っておりました。』

『審議委員になる機会を得た2011年4月以降、私は与えられたあらゆる機会を捉えて、私自身が感じている分かりにくさを私なりのやり方で訴えてきました。この点、日本銀行も色々なところで努力をしていると思います。しかし、それでも分かりにくさがあり、日本銀行の書いていることは分かりづらいとして、文章を読むのを諦めてしまっている方達も多くいると思います。今回の挨拶要旨の脚注にも書きましたように、日本銀行の生活意識アンケート調査では、「日本銀行の外部に対する説明が分かりにくい」と言っている方達が約60%で、「分かりやすい」と言っている方達が6%です。』

『なぜ私がこれを主張するかということを理解して頂きたいのですが、私どもは1月に2%の「物価安定の目標」を掲げました。これは、予想インフレ率を引き上げていくという、先進国で他の中央銀行がやったことがない大変チャレンジングなものです。一般的に言って、国民の皆様、消費者の皆様からみてインフレを下げる政策の方が上げる政策よりも理解しやすいです。ですから、15年間のデフレの下で経済は決してよかったわけではないのですが、それでもインフレ率を上げるとなると、なかなか感情的に納得いかない方達が多いというのが事実です。今多くの国民の皆様は、メディアの皆様のご協力もあり、日本銀行が2%の「物価安定の目標」を実現したいということはおそらく分かっていると思います。しかし、知っているだけでは実現しないのです。知っていることから、共感、理解があって初めて日本銀行の金融政策に対するサポートが生まれるわけです。そうなって初めて社会に根付いていくと思うのです。そのためには、これまでのような対外的な説明で十分なのかというと、おそらく十分ではないのです。そのぐらい大変なことをやっているのです。』

『私は2011年4月から改善について多くの指摘をしており、いくつかは私の意見を踏まえて反映されてきています。例えば、4月の展望レポートは、それまで非常に量が多くて重複感があったものが、かなり簡素化されました。この点は、私も訴えてきたことなので、歓迎しています。また、4月に私が行った提案に関しては、消費税率引き上げの実質所得への影響の書き振りが中立的でしたので、もう少し踏み込んだ書き方が必要ではないかと提案しました。これは否決されましたが、10月の展望レポートでは改善されています。』

『また、2つの柱の記述が分かりにくいとの私の提案については、10月の展望レポートでは、脚注に、今年の1月の公表文を参照するようにと書かれています。それでもまだ、1月の公表文をみなければ分からないようになっているわけです。文章はその中で完結するようにしなければならない、という趣旨で、私はあえて一度否決された提案を出すのではなく、今回は、2つの柱が何かということを冒頭に説明する形にすれば、少なくとも流れは読めるようになると思い、提案しました。』

『もちろん、私の提案だけで分かりやすくなるとは思っていません。やはり普通では使わない言葉があって難しいので、満足しているわけではないのです。ただ、9人の政策委員で決めることですし、そうした言葉に慣れている方、今のやり方がよいという方もいるかもしれません。しかし、少なくとも2つの柱だけは説明が書かれていないので明らかに分かりにくいのではないかと思います。これは、日本銀行が2%の「物価安定の目標」を実現するためにあらゆる努力をしなければならない中の一つとして言っているシンボルなのです。』

『ですから、展望レポートのみの問題ではなく、対外的な説明の分かり易さ向上に向けた一歩として、そういう考え方に向かっていきませんか、ということを言いたいのです。私どもからみて分かりやすいかどうかではなく、国民の目線に立った時に本当に分かりやすくなっているのか、展望レポートを読んでくださる読者の数を増やしていかなくては、どうやって金融政策に対するサポートが得られるのか、と私は思いました。これが、今回こうした提案に踏み切った背景です。』


・・・・・・・・・とりあえず湯気ポッポーとなりながら話をしているのは把握したが、まだ続きます。


『2点目について、私は、確かに中心的シナリオについて中央値の見通しよりもやや慎重だと申しました。ただ、リスクチャートをみて分かるように、中央値に対して上の見方をする方もいますし、下の見方をする人もいます。そういう中で多少のズレはありますが、中心シナリオの表現に関しては、概ね同意するということです。完全に一致するというのは中央値に近いことですが、審議委員の見方はそれぞれ違うわけです。その中で、私は確かに2%の達成時期に関しては中央値に比べれば遅れるとみていますが、それでも「見通し期間の後半にかけて、2%程度に達する可能性が高い」という表現に大きな違いがないと判断したので、中心シナリオに関して反対していません。』

『それよりも、私どもは、今、前例がない新しいことをやっているわけですから、実証分析をするにも非常に難しいわけで、当然、不確実性があります。私はそれを率直に言っていきたいと思いました。』

それこそ「分かりにくい」のですが・・・・・・・・・・

『今回の挨拶要旨の中で、「概念的チャンネル」として説明しましたように、2%を達成するためにはこういうチャンネルがあるかもしれないと思っています。概念的と申しましたのは、やったことがないものだからですが、頭では考えることができるチャンネルで、少しその兆しもみられます。ですからこれをしっかりみていきたい、と考えており、これが実現していけば私が懸念している下振れリスクは減っていくわけです。こうした観点から、下振れリスクをしっかり意識して、金融政策運営をやっていることを国民や市場参加者の皆様に率直にお伝えすることが、金融政策に対する信認を高め、将来の経済・物価見通しに不安をお持ちの方に少しでも安心して頂くことに貢献できるのではないかと思い、議案を出しました。』

・・・・・どうも白井審議委員におかれましては「期待に直接働きかける」という異次元イリュージョンに対するご理解が不足されているように思われます。積極的に期待に水をぶっかけてどうするんでしょうかねえ。

『「順調」という表現に関しては、それぞれの見方がありますので、他のボードメンバーがどのようにお考えになるかは、尊重したいと思います。ただ、挨拶要旨にも書きましたように、確かに今のところコアCPIは順調に0.7%まで上がってきましたが、主因はエネルギー関連価格の上昇です。GDPギャップが改善していく、あるいは予想インフレ率が上がっていくことによる物価上昇は、これから本格化するのではないかと考えており、今はそれを見極める段階ではないかと思います。それから予想インフレ率はかなり上がってきましたが、足許はやや横ばいか緩やかな上昇となっているようにデータでみえますし、2%からは距離がありますから、そういうことを考えますと2%の目標達成への道筋の辿り方が順調かと言われると、そこまではちょっとまだ判断ができない、ということで「緩やかに」という表現が適切ではないかと判断しました。』

さらに答弁は続くのだ。

『そして、私の提案が瑣末だというように表記上の問題だと捉える方がいらっしゃるかと思いますが、瑣末ではないのです。』

・・・・・・・・・・・・・・・すまんが吹いたコーヒー返して下さい。

『2%を達成することがいかに大変かということを踏まえると、国民の皆様が2%の「物価安定の目標」を知っているだけでは駄目なのです。私どもは期待に働きかけようとします。その期待への働きかけは2種類あるのです。一つは、私どもの金融緩和に対する期待です。私どもの本源的な時間軸表現である2%を安定的に実現するまで、「量的・質的金融緩和」を継続することを約束しており、しっかりとコミットを示していくということでやっていきます。もう一つの期待というのは、市場参加者と企業や家計の期待を上げていくということです。この点、2%をなぜ実現したいと思っているのか、なぜ1%より2%がよいと判断しているのか、そういうことをもっともっと皆さんに理解して頂き、共感して頂かなければなりません。共感して頂いて初めて2%は社会に根付くのだと思います。展望レポートの文章の改善はそのための一つのきっかけに過ぎないのです。あらゆる努力をしなければならない。その中の一つとして言っていますので、決して瑣末なものではなく、非常に重いものだと思っていますし、これからも私はそれを訴えかけたいと思います。』

だったら何で行くのが難しいとか下振れリスクとか強調するのでしょうかだったら緩和が足りないと主張しないんでしょうかと質問者と同じ質問したくなります。

『本日の懇談会でも、分かりやすさを高めていく点に賛同する声があったことは、国民の声ではないでしょうか。』

国民の声ねえ・・・・・・

『私はそういう立場から内部で色々な形で言ってきました。そして一部は、確かに改善されていますし、また色々な形で日本銀行が努力しているのは事実です。しかし、やはり国民の目線に立った分かりやすさ、いかにして2%が重要かを理解して頂くところでは、大きな改善の余地があることは、生活意識アンケート調査をみても明らかなわけですから、ここは日本銀行が率直に真摯な気持ちでやっていく必要があるということです。』

だんだんうんざりしてきたとは思いますがあと一息です。

『4月の展望レポートにおいて提案を出したのは、新総裁になり、コミュニケーションを重視するというきっかけがありましたので、それを捉えて言いました。議案を出すことによって私の主張がより明確になりますから、これをきっかけにまたボードメンバーの中で色々な議論が出てくる可能性もあります。そして、もう一つなぜ議案を出したかと言いますと、国民の皆様に、「日本銀行が今まで対外説明してきたことがまだ難しいのではないか、改善の余地があるのではないか」、ということを日頃考え、また、それを改善できるように努力していきたいと思っている人がいることをお伝えし、そこからまた日本銀行のコミュニケーションが改善していくきっかけが生まれるかもしれないと、そういう気持ちで議案を出しました。』

・・・・・・・・・・・・延々と引用して恐縮でございました。なお、この後もう一つ続きの質疑応答(これは1ページ程度)があるのですが、さすがに疲れたと思われますので引用割愛します。

しかし一つの質疑応答でこの量って前代未聞というか何というか。質問された記者の方もお疲れ様でございましたが、是非とも師匠の金懇が実施される際は全力で質問を投下して頂きたくエールを送らさせて頂きます。

なお、良く見たらこれ白井さん1点目と2点目の質問に殆ど答えていないような気もします・・・・・・
 


お題「木内審議委員の講演は主張が非常にクリアカットで分かりやすいという話」   2013/11/28(木)08:13:22  
  特定秘密保護法案って知る権利云々よりも運用次第で言論活動に強いプレッシャー掛けることが出来ちゃうリスクが有る部分があるのが問題だと思うのだが、今の与党って自分らが下野するリスクを考えていないのかなあ・・・・・・・・・


まあそれはさておき、一昨日は木内さんの講演、昨日は白井さんの講演があって、白井さんの講演の会見ヘッドラインは微妙に昨日の引け近くの債券市場に影響あったような気もするのですが、今日は時間と量の関係上木内さんの講演ネタで終わってしまいましたので(すいません)白井さんの講演は会見と合わせて明日にネタにしますどうもすいません。

なお、何故そうなったかと言いますとお題にありますように今回の木内さんの講演は従来どういうロジックで反対提案を行っていたのかという点について、そもそもの物価安定目標に関する考え方と共に、いいもん見せて貰いましたという講演だったのでついつい話が長くなるのですな。

つーことで一昨日の木内さんの講演である。
[外部リンク] 日本証券経済倶楽部における講演 ─

今回の講演では一応展望レポートの話を最初にしていますが、その後は基本的に木内さんとしての説明をしていまして、んでもって今回の講演テキストは論点が非常に分かりやすく説明されています。これまで議事要旨とかの中で断片的には示されていた木内さんの金融政策および経済物価見通しに関してですが、この講演でやっと整理できました今まで判らんとか言ってどうもすいません。

でですな、今回の木内さんのロジックを見てひじょーに良く判ったのですが、これはこれで筋の通った話でして、その一方で現執行部が現在実行している金融政策で行おうとしている政策ロジックとは思いっきりロジックが合わずというのも分かります。まあつまり水と油ということですので執行部がバンザイしない限り木内さんは常に少数意見反対側となるというのが結論なのです。

なお、以下鑑賞する訳ですが、木内さんのロジックは異次元ロジックではなくて基本的に無理のないロジックで展開されておりまして、これはこれで普通というか真っ当な話だと思う(ただし今は異次元イリュージョンで踊っておりますのでそうは言われましてもいやはやという所ですが^^)のですな。


○経済の先行きリスクは主に海外とな

経済のリスク認識部分についても重要ではあるのですが、今回主に鑑賞したいのは金融政策ロジックの部分でして、正直そっちの方が見せ場になるので経済の所は簡単に。

講演テキスト2ページ目(PDFファイルの3枚目)の『2.先行きのリスク要因』から先が「木内さんの説明」部分になります。なおさっき言い忘れましたが、今回は金懇じゃないので日銀ロジックを説明して回るという必要があまりないので、その分だけ木内さんのロジックを説明しやすくなっているのは日銀も一応考えてアレンジしたんでしょうかね。

『「展望レポート」では、以上の中心的な経済・物価見通しに対する上振れ・下振れ要因を挙げていますが、私自身は下振れリスクをより意識しています。また、4月に続いて10月公表の「展望レポート」でも、物価見通しなどの記述を修正する議案を出しました。以下では、そうした私自身の考えに基づき、先行き見通しに関する留意点を幾つか述べたいと思います。』

『私が一番注目しているのは、海外経済の動向に関する不確実性です。IMFの世界経済見通しは、ここのところ下方修正が続いています(図表2)。直近でも、7月時点から10月時点までの僅か3か月間で、2013年の世界成長率見通しは0.3%ポイント、2014年は0.2%ポイント下方修正されました。中国など新興国・資源国経済の見通しが下方修正されたことが主因です。』

うむ。

『この背景には、新興諸国における不均衡の調整があると思います。リーマン・ショック後の財政・金融面からの過剰な政策対応や、過大な成長期待に基づく海外資金の流入により、新興諸国でも民間債務の大幅増といった形で不均衡の蓄積が進み、現在はその調整過程にあるとみています(図表3)。そうだとすれば、成長に勢いを欠く状態が長引く可能性が高いと思います。』

新興国の調整が長引くとの見通しのようです。

『他方、米国経済を中心とした先進国経済の回復力についても、不確実性が残っています。私が特に注目しているのは、米国をはじめとして、先進国の労働生産性上昇率のトレンドが低下しているように窺われることです(図表4)。』

キタコレ!

『労働生産性上昇率のトレンドが低下すれば、安定した雇用増加が続いていても先行きの所得増加期待は容易に高まらず、米国経済の先行きを大きく左右する個人消費に容易に力強さが戻らないことも考えられるため、その動向を注視しています。』

ですな。んでもってあと国内に関してはマインドがここもと頭打ちからやや下がっている事と、製造業の投資がそう簡単に戻るのかねという話をしていますがその辺は割愛しまして物価について。


○物価見通しの木内さんの説明が執行部のロジックとはだいぶ違う件について(^^)

本文3ページのケツの方から始まる『(3)物価見通し』のところが最初の見どころ。

『政策委員会の中では少数意見ですが、10月の「展望レポート」の物価見通しについて、私は修正議案を提出しました。具体的には、(1)見通し期間後半にかけての物価見通しについて「「物価安定の目標」である2%程度に達する可能性が高いとみている」から、「上昇幅を緩やかに拡大させていくことが見込まれる」に変更する、(2)予想物価上昇率の見通しについて「「量的・質的金融緩和」のもとで、実際の物価上昇率の高まりもあって上昇傾向をたどり、「物価安定の目標」である2%程度に向けて次第に収斂していく」から「実際の物価上昇率の高まりもあって緩やかな上昇傾向をたどると考えられる」に変更するという内容です。』

ですな。

『「物価安定の目標」の実現に当たっては、わが国経済が全体として持続的に成長し、国民生活がより豊かになるなかで、物価上昇率が徐々に高まっていく、という好循環を作り出すことが大切です。』

なるほど。

『そうした観点からみたとき、私自身は、2年程度という短い期間で2%の「物価安定の目標」を達成することは容易でないだけでなく適当でもない、と考えています。』

キターーーーーーー(・∀・)ーーーーーーーーーーー!!

『足もとの物価上昇は、一部に需要増加を背景とした要素も含まれるものの、これまでのところ、エネルギー価格上昇や為替相場の変動の影響といったそれ以外の要因を反映している面も大きいとみています(図表6)。しかし、経済の改善と一体で進む持続的な物価上昇を実現するためには、賃金の上昇、とりわけ所定内給与の上昇が鍵を握ると考えています。』

賃金上昇が重要というのはまあ皆さん言っているのですが、木内さんの場合は前段の説明にあるように、今の執行部が示唆している(けど露骨に言うとポリティカリーインコレクトだから言わないけど)とにかく物価が上がればインフレ期待が高まってウッシッシという説明はまあ軽くDisってます罠こりゃ。

『注目される来年の春闘では、一部企業でベースアップも実施され、平均賃上げ率はある程度上昇する可能性が高いと思います(図表7)。ただ、企業が基本給を大幅に引き上げる動きが広がり、それが基調的な物価押し上げへとつながっていくには、先行きの成長期待の高まりを通じて、労働需給がさらに改善することが必要です。』

というのはどういう事かと言いますと・・・・・・・

『雇用・賃金は景気に遅行するため、賃金の上昇を伴いながら物価上昇率が高まっていくまでには、相応の期間がかかると私自身はみています。実質賃金上昇率が労働生産性上昇率と一致するという前提のもとで、労働生産性上昇率を仮に1%程度とした場合、2%の「物価安定の目標」と整合的な名目賃金上昇率は3%程度、労働生産性上昇率を0.5%程度としても2.5%程度となる計算ですが、賃金水準をそこまで引き上げるには、相当の時間を要するものと思われます。しかし、肝心なことは、賃金の上昇を伴いながら、徐々にであっても物価が上昇していくという好循環が作り出され、維持されていくことだと考えています。』

つまり「2年程度で目指す」という無茶振りをするのではなく、景気に遅行する雇用賃金の改善を伴う「望ましい形の安定した物価上昇」を目指すのであれば、雇用賃金の改善は景気に遅行する訳だから当然ながら中長期で目指すべきである、というのが木内さんの主張という事になります。

でまあこれはこれで無理のないご尤もなロジックで、謎の気合とかそういう成分が入っていないだけにエコノミスト的にもクリアカットだし理にかなっている話ではあるのですが・・・・・・・・

皆様ご案内の通り現在の日銀の2%物価目標れっつらゴーのロジックは気合でゴーと言ってしまえばそれまでですが、もちょっと丁寧に書くと、「単に需給ギャップを改善させるだけではなく、期待をシフトさせることによって短期間にフィリップスカーブを上方シフトさせる」という話であり、その背景にあるのは(きさらぎ会で総裁が説明していた中での一つのポイントなのですが)「デフレはそれが長期化すると脱出するのが困難になる」ということでして、つまりはデフレ均衡状態から望ましいインフレ均衡状態に遷移させるのにグラデュアリズムでは困難が伴うので異次元政策を実施するという話な訳で、その為には2年で2%達成気合だ気合だ気合だああああとやるのが吉である、とまあそういう話になる訳ですよね、うんうん。

となりますと、ここの部分で分かる事なのですが、木内さんが考える物価安定目標達成へのアプローチと現在の異次元緩和政策で異次元に実施している物価安定目標達成のアプローチは思想の根本が違うという話になる訳でして、つまりは執行部のアプローチ方法に対してマッコウクジラで脳天唐竹割りを打ち込んでいるのでして、こらまあどちらかが折れてこないと永遠に水と油だわと思ったのでした。

でもってまあこれまでは木内さんの説明をこんな感じでまとまった形で読ませる機会が無くて、議事要旨の中で断片的に書かれていただけだったのでイマイチどういうロジックなのかが分かりにくかったのですが、今回の講演を読むとその辺が分かりやすくなったという事で、最近の政策委員の講演の中では出色の出来栄えになっているなあと思ったのでした。


さてその続き。

『なお、時間の経過とともに賃金と物価がバランス良く上昇していく局面に至っても、現在、海外先進国でディスインフレ傾向にある点を踏まえると、日本の物価上昇率に下向きの圧力がかかりやすい状況がなお続いている可能性もあると考えています1。』

これも重要な指摘ですな。つーか(この進行だと今日ネタにしている時間がなさそうなのだが)白井さんも講演でこの点に言及しているし、最近とみにこの話がクローズアップされていますな、うんうん。


○金融政策に関する論点でも執行部にマッコウクジラである(^^)

その次のコーナーが『3.金融政策』でございましてですな。

『「量的・質的金融緩和」は、これまでのところ、金融市場や家計・企業などの期待形成への影響等を通じて、日本経済に好ましい効果を与えてきています。ただ、私自身は、「量的・質的金融緩和」の具体的な緩和策には賛成しつつも、政策委員会の中では少数意見ではありますが、2%の「物価安定の目標」の達成時期と、「量的・質的金融緩和」の継続期間について、4月の「量的・質的金融緩和」の導入時点から修正議案を出し続けています。以下では、そうした点も含めて、金融政策運営を巡る幾つかの論点について、私自身の考えを申し上げたいと思います。』

でまあここの修正議案の背景が分かりにくかったのですが、先ほどの部分とこの先の部分での説明で木内さんのロジックがこれまたクリアカットに理解できた(つもり)なのですな(^^)。


○2年で達成&オープンエンドの気合コミットメントを排除とな

まず最初のポイントが『(1)コミットメントの柔軟化』です。

『私の議案では、先行きの政策運営方針について、「日本銀行は、中長期的に2%の「物価安定の目標」の実現を目指す。そのうえで、「量的・質的金融緩和」を2年間程度の集中対応措置と位置付け、その後柔軟に見直すこととする」と修正することを提案しています。この修正議案のポイントは、コミットメントの柔軟化を目指していることです。すなわち、第1に、2%の「物価安定の目標」の達成時期を2年程度と限定していないこと、第2に、「量的・質的金融緩和」の継続期間については2年程度を目途とし、その時点で必要に応じて柔軟に見直すとの考えを明確にしていることです。』

とはどういう事かと。

『4月3、4日会合の議事要旨に記述されているように、このような修正を提案したのは、(1)2%の「物価安定の目標」を2年程度の期間を念頭に置いて達成するには、大きな不確実性がある、(2)そうした中、「量的・質的金融緩和」が長期間にわたって継続するという期待が高まれば、同措置が前例のない規模の資産買入れであるだけに、金融面での不均衡形成などにつながる懸念がある、と考えたためです。』

でまあ確かに記述があったのですが、この時点ではそもそも執行部が打ち込んだ異次元緩和に関しても何をどうやって2年で2%達成させるのかという話が整理されていなかった面がありましたし、受け止める方も何を言ってるのかワカランチ会長だったりした(から債券市場があの有様になった訳だ)し、日銀の方でも何をしたいのかという情報発信に混乱があった(ので5月上旬の黒田総裁会見が梯子外し発言キタコレという認識になった)というのがありまして、その分だけ木内さんのこの説明も伝わり難かったのかもしれませんな。

『同会合の議事要旨では、このほかの潜在的なリスクとして、財政ファイナンスの観測を高める可能性のほか、金融機関の収益を圧迫して金融システムの脆弱性を高める可能性、市場機能を大きく損なう可能性なども指摘されています。』

先ほどのように「そもそも2年で達成させようという気合政策に無理がある上に、それは本来目指すべきアプローチじゃないだろう」というのが木内さんの主張の根底にあるというのが分かりましたので、まあなるほどという感じです。

『これらの潜在的リスクを十分に認識した上でなお、私自身が「量的・質的金融緩和」の具体的な施策に賛成しているのは、政策で生じる経済的なプラス効果の大きさが、それに伴う潜在的なリスクないしは副作用の大きさを僅かでも上回っていると判断しているためです。』

つまり、木内さんのベースの考え方として「そらまあ緩和は必要」だけども「このような規模の量的拡大政策は2年くらいで期限を切って実施するのがフィージブルであり、それを超えて実施すると財政ファイナンスガーとか市場がぶっ壊れるとかの問題が爆裂する」ので「オープンエンドで実施するのではなく期間は切った方が良いでしょ」という説明になるわけですよね。

以下の説明はまあそういう事ですよという説明っす。

『しかし、仮に現在の大規模な緩和が長期化あるいは強化されれば、逆に副作用がプラス効果を上回ってしまう可能性があります。この点、現在のコミットメントのもとでは、「物価安定の目標」を2年程度で達成するのが難しいとの見方が広がれば、プラス効果よりも副作用のほうが大きいと判断される場合でも、金融市場の期待等の外部要因に影響されて、日本銀行の政策がそうした対応を余議なくされる可能性も否定できません。私が修正議案において、「物価安定の目標」の達成時期を特定せず、「量的・質的金融緩和」を2年間程度の集中対応措置と位置付けているのも、効果と副作用の比較考量を一定期間経過した後にしっかりと点検し、経済・金融情勢次第で柔軟に見直す環境を予め確保しておくことが適当との
判断に基づいています。』

結局この「集中対応措置」という表現が木内さんの主張を分かりにくくしている訳で、ここの「2年の集中対応」という表現によって木内さんの「中長期で目指すべき」というロジックの骨子部分がぼやけてしまう(2年で集中という表現だとやはり短い期間で達成という話に見えてしまうから)のでして、単純に「2年後の状況によってその後の措置は考える」的な普通の表現にした方が良いのかも知れませんねと思うのでありました。



○2年で実施は無茶振りだし気合で何とかなるもんでは無いと言う主張

次の部分は『(2)「物価安定の目標」と中長期の予想物価上昇率』ですな。

『私の修正議案で2%の「物価安定の目標」の達成時期を中長期としているのは、2%の「物価安定の目標」は中長期でみた場合にのみ、日本経済のファンダメンタルズと整合的になりうると考えているためです。』

>中長期でみた場合にのみ
>中長期でみた場合にのみ
>中長期でみた場合にのみ

・・・・・・・・どう見ても執行部にマッコウクジラです本当にありがとうございました。

『日本銀行が実現を目指している2%の「物価安定の目標」は、物価上昇率が一時的にでも2%に到達するということではなくて、2%を安定的に持続することです。そのためには、現実の物価上昇率だけでなく、中長期的な予想物価上昇率も2%程度になることが必要です。実際の物価上昇率が平均的に2%程度で変動し、物価が概ね2%程度上がることを前提に企業や家計が行動するようになれば、中長期的にも物価の安定につながると考えられます。』

んだんだ。

『しかし、実際の物価動向は足もと上昇していますが、それにも関らず、各種関連指標に照らすと向こう5年、10年といった中長期の予想物価上昇率の上昇は緩やかです(図表9)。』

でBEIの図表とクイックのサーベイ図表が出てたりします。

『このことは、日本銀行が2%の「物価安定の目標」を決定しても、それだけでは中長期の予想物価上昇率はその水準に容易に誘導されるものではないことを示唆しています。』

>2%の「物価安定の目標」を決定しても、それだけでは中長期の予想物価上昇率はその水準に容易に誘導されるものではない
>2%の「物価安定の目標」を決定しても、それだけでは中長期の予想物価上昇率はその水準に容易に誘導されるものではない
>2%の「物価安定の目標」を決定しても、それだけでは中長期の予想物価上昇率はその水準に容易に誘導されるものではない
>2%の「物価安定の目標」を決定しても、それだけでは中長期の予想物価上昇率はその水準に容易に誘導されるものではない
>2%の「物価安定の目標」を決定しても、それだけでは中長期の予想物価上昇率はその水準に容易に誘導されるものではない

・・・・・・・・・・・・これは!!!!!!!!!!!!!

つーことで全力で執行部の気合ロジックを否認している訳でして、こらどう見ても水と油です本当にカムサハムニダというのが判るかと存じます(;∀;)


○予想物価上昇率上昇は需要側より供給側とな

この部分の後半もほほうという感じです。

『私自身は、中長期の予想物価上昇率は、財や労働市場の需給関係よりも、潜在成長率や労働生産性上昇率などの供給側の要因で決まる部分が大きいと思っています(図表10)。』

ほう。

『「量的・質的金融緩和」をきっかけに民間の経済主体の前向きな動きが引き出され、日本経済の成長力を強化するような経済政策が併せて講じられていけば、成長力の高まりとともに中長期の予想物価上昇率も上がってくると思われます。しかし、「展望レポート」の予想物価上昇率の見通しについて修正議案を出したことに示されているように、私自身はその実現には相応の期間を要すると考えているため、「物価安定の目標」の達成時期も特定しないのが望ましいと考えています。』

なるほど。

『さらに、今後の成長力の変化や中長期の予想物価上昇率の変化を踏まえて、将来的には2%という「物価安定の目標」の水準を再検討する余地もあると考えています。』

ほほー。これ上なのか下のかは興味深いですな。まあその時しだいでどっちもという話なのでしょうがたぶん下でしょうな。最後の部分の認識も踏まえますと


○纏めの部分から少々引用だけ

その次のコーナーでは財政健全化に向けた取り組みの必要性について説明していて左様でございますなというのがあるのですがそこはパスして最後の部分を引用しておきます。

『最後に、こうした最近の海外の動向や議論のうち、先行きの日本の金融政策運営を考える上で私自身が注目している点を、2つだけ挙げておきたいと思います。』

『第1に、先ほど海外経済の動向のところで述べましたが、先進国の労働生産性上昇率のトレンドの低下傾向が示唆しているように、主要先進国では潜在成長率が低下している可能性があります。こうした構造変化に対して、金融政策は必要な構造調整を行うための時間を買うことはできますが、生産性上昇率の引き上げや労働市場のミスマッチ解消といった構造改革そのものを行うことはできません。従って、政策当局は、こうした構造変化を正しく認識して、金融政策が果たすことのできる役割とその限界を識別しながら、適切に対応していくことが必要です。構造変化を認識せずに金融緩和が行き過ぎれば、経済・金融面での不均衡が蓄積されてしまいます。』

『第2に、非伝統的金融政策と伝統的金融政策という2つの政策ツールの役割分担についてです。』

ふむ。

『この2つの政策ツールの運用についてFRB(米連邦準備制度理事会)の例をみますと、資産買入れ策は名目金利の非負制約があるもとで経済・物価に上向きのモメンタムを生じさせ、その方向性に影響を与える手段と位置付ける一方、金利政策は経済・物価を望ましい水準へと誘導していく手段と位置付けている、と私は理解しています。』

『米国でのこうした政策ツールの役割分担は、日本の先行きの金融政策を考える上でも、いずれ参考になるのではないかと考えています。』

なるほど。

『日本について、試みにテーラー・ルールに基づく政策金利水準を計算してみると、これまでマイナスであった水準が、足もとではマイナス幅が縮小し概ねゼロ%となっています。もちろん、こうした試算値は、前提条件の置き方によって変わってくるので、幅をもってみる必要がありますが、これは、「量的・質的金融緩和」導入以降の物価上昇や需給ギャップの改善を映じて、金融環境の緩和度合いが強まっており、ゼロ金利を維持すれば景気浮揚効果が先行き累積的に高まっていく可能性を示しています。』

キタコレ。

『将来、「量的・質的金融緩和」の奏功により、わが国の経済・物価の拡大モメンタムが十分に高まってきた際には、こうしたゼロ金利政策の経済効果の高まりにも注意を払いながら、2つの政策ツールについてそれぞれ異なる効果と副作用を十分に比較考量し、その最適な組み合わせを模索していくことが重要になるのではないかと考えています。』

つまりオープンエンドでMB拡大じゃねえだろと言う事ですねわかります。


ということで木内さん講演鑑賞会でございました。
 


お題「10月2回目の決定会合議事要旨ネタだけになってしまいました(汗)」   2013/11/27(水)08:00:47  
  昨日の法案採決は従来の定義からすると強行採決(しかも重要法案なのに本会議起立採決かよ)の筈なんですが公共放送ニュースは自分たちの口からは強行採決の文言が出ませんでしたが、これはやはり(銃声)。

なお、どこぞの知事は本件の目くらましに盛大に身を捨てて自爆芸を展開しているという陰謀論を考えたくなるくらいの芸風なのでアタクシも返す意志はあるから無利子無担保無催促で都から金を貸して頂きたいですなあ(棒)。


本日は展望レポート公表となった回の決定会合議事要旨ネタの他に木内さんの講演もあったのですが、議事要旨ネタをいじっていたら時間が無くなってしまうという時間配分の失敗によりまして議事要旨ネタだけとなってしまいましたすいませんすいません。

[外部リンク] 『経済情勢の先行きの中心的な見通しについて、委員は、‘蘯が堅調さを維持する中で、外需も緩やかながら増加していくと見込まれ、生産・所得・支出の好循環は持続する、△海里燭瓠2回の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要とその反動の影響を受けつつも、基調的には潜在成長率を上回る成長を続けるとの見方を共有した。そのうえで、委員は、7月の中間評価時点と比べると、成長率は概ね不変であるとの見解で一致した。』

ということで年別の展開が以下書かれていますが、まあその内容自体は展望レポートで記述されている話なので割愛するとしましてその先。

『複数の委員は、海外経済見通しの下振れなどは、経済成長率見通しを押し下げる要因となるが、政府による経済政策パッケージの効果を含めた内需の押し上げによって、全体としては横ばいないしは幾分上振れするとの見方を示した。』

としらっと記載されていますが、結局のところ経済対策パッケージがなかりせば下振れしていたんですねわかります、というのは会見などでツッコミを結構受けていて答えがムニャムニャとなっている部分ですがまあこういうことですな。


○中長期的な期待インフレに関して

『消費税率引き上げの直接的な影響を除いて物価情勢の先行きを展望すると、大方の委員は、消費者物価の前年比は、マクロ的な需給バランスの改善や中長期的な予想物価上昇率の高まりなどを反映して上昇傾向を辿り、見通し期間の後半にかけて、「物価安定の目標」である2%程度に達する可能性が高いとの見方を示した。』

『一人の委員は、物価が見通し通りに上昇するには、賃金、特に恒常的な所定内給与が上昇することが、仝朕余暖颪鬚茲蟆嫉戮┐垢襪箸箸發法↓中長期的な予想物価上昇率を上昇させるうえで、非常に重要であると指摘した。』

『消費税率の引き上げ前後の時期の物価動向について、ある委員は、短観における中小企業の販売価格DIが依然としてマイナスであると指摘し、中小企業による税率上昇分の転嫁が順調に進むかどうか注視していく必要があると述べた。』

というのはまあ良いとしまして。

『中長期的な予想物価上昇率について、大方の委員は、「量的・質的金融緩和」のもとで、実際の物価上昇率の高まりもあって上昇傾向を辿り、「物価安定の目標」である2%程度に向けて次第に収斂していくとの見方を共有した。』

大方ですねわかります。

『ある委員は、マネーストックが着実に増加しており、これがラグを伴って実際の物価上昇率を引き上げ、さらに予想物価上昇率も引き上げるとの見方を示した。』

師匠キターーーーーー(・∀・)ーーーーーー!!

・・・・是非その辺の定量的な分析についてのご発表を金融経済懇談会でお願いしたいのですが(棒読み)。

『一方で、一人の委員は、2%に向かって予想物価上昇率が上昇することは不確実性が高いと指摘し、見通しが下振れた場合、日本銀行の見通しや金融政策に対する信認を毀損する惧れが大きいと述べた。』

『また、別のある委員は、足もとまでの予想物価上昇率の推移を踏まえると、「物価安定の目標」である2%に向かって予想物価上昇率が上昇し、収斂していくのは難しいとの見方を示した。』

えーっとこれはもっと露骨に言うと現在執行部が説明している「需給ギャップがゼロの状態で物価が安定して2%になるという状態のフィリップスカーブ」という物価安定目標2%の姿について、1名の委員はそら相当怪しいのではないかという意見ですし、もう一人は既にどう見ても無理ですぞなという身も蓋も無い見解を述べておられますな。

『この間、一人の委員は、今後、米国の金融緩和縮小によって日米の金融政策のスタンスの違いが明確に認識されれば、為替の円安傾向や株価上昇などが起き、これらを通じた予想物価上昇率の上昇・実質金利の低下によって、実体経済の好循環がさらに強まる可能性が高いとの見方を示した。』

・・・・・・・となると良いのですが、もとよりその姿勢であるECBに続いて米国が「金利で勝負」という姿勢を明確にした場合、何故か突然量じゃなくて金利に注目して為替市場が円高に反応して量で勝負している梯子を盛大に外されるに1万ドラクマとかそういう話にならないことを心から祈念申し上げます(棒)。

しかしもう円安株高で予想物価上昇率の上昇とか、それは所得と生産の前向きの循環メカニズムと違いますがなただの輸入インフレと資産効果狙いじゃないですか普通に格差拡大ですなあなどという無粋なツッコミをしてはいけません。何でも良いので先ずは現実の物価が上昇する事によって人々の物価観を変える事によってフィリップスカーブを上方シフトさせるんですよ!!!!!ということでまあ兎に角ヤケクソで良いから現実の物価が上がってちょというのがこの一人の委員の発言から垣間見えると存じますので、そういう点からすると消費税増税の価格転嫁でインフレ期待上がらないかなあと思っている訳で・・・・・・・


少々ワープして「上振れ・下振れ」の部分で経済の方はまあさておき物価に関する部分で予想物価上昇率の話がまたまた出てきます。

『中長期的な予想物価上昇率について、多くの委員は、過去にみられた物価や賃金の緩やかな下落を反映してなかなか高まらない可能性がある一方、実際の物価や賃金の上昇率が高まっていく過程で、予想物価上昇率が比較的早期に上昇する可能性もあるとの見方を示した。』

もうちょっと露骨に言いますと・・・・・・・・・

『さらに、委員は、消費税率引き上げに伴う幅広い品目の一斉の価格上昇が、人々のインフレ予想に与える影響についても注意してみていく必要があるとの認識で一致した。』

でまあこの部分なんですけれども、良く良く考えてみますと今の政策委員会メンバーの方々って一番若い宮尾さん(その辺の世代が4人なのですが)でも第一次石油ショックの時に小学生とかで実は物価上昇時代を知っている世代でして、この「現実の物価が上がると物価観って変わるんじゃネーノ」という件については思いっきり世代による感覚差があるだろうなあと思うのでした。

でまあそこは兎も角として、昨日ネタにした黒田総裁の会見でも申し上げましたが、最近はこの物価上昇によるバックワードルッキング的な期待インフレ率上昇に関連して、いわゆる悪い物価上昇と良い物価上昇という論点を華麗にスルーするようになっていますね、うんうん。


『一人の委員は、所定内給与が上昇してくれば、人々が物価や賃金の上昇を前提に行動する傾向が強まるため、中長期的な予想物価上昇率が上がりやすくなるとの見方を示した。』

所定内給与・・・・・・・orz

『別のある委員は、実際の物価上昇に伴うインフレ予想の上昇に加えて、景気が持続的に改善するとの見通しが拡がることなどを通じて、フォワード・ルッキングな予想形成の力がどの程度強まっていくかに注目していると述べた。』

景気が持続的に改善の見通しとな!!

『この間、一人の委員は、足もとの中長期的な予想物価上昇率の上昇ペースは緩慢ないしは横ばい圏内であり、下振れリスクは大きいと指摘した。』

さっき難しいとか言ってた人ですねわかります。


○物価そのもののリスク認識まとめ部分も味わいが

ちょっと飛ばしましてその続き。

『これらの議論を受けて、何人かの委員は、自身の経済・物価に関するリスク認識は、全体として下方に厚いと述べた。もっとも、多くの委員は、見通し分布チャートが示す通り、委員全体のリスク分布は、上下にバランスしており、展望レポートの記述としては、委員の全体としての判断を示すべきであるとの見方を示した。』

下方に厚いのが何人かいるのに「全体のリスク分布は上下にバランス」とはこれは不思議ですねえ(棒読み)。

『こうした経済・物価見通しに対する上振れ・下振れ要因に関する議論を経て、委員は、特に海外経済や中長期的な予想物価上昇率の動向を巡る不確実性は大きく、これらがわが国の景気・物価に与える影響について、引き続き注意が必要であるとの認識を共有した。』

という割には展望レポートでの記述では強気の自信満々にしか見えないのはどういう認識共有なのでしょうか。



○第2の柱の点検で財政の指摘

これは重要な論点なので引用しておきます。ということで第1、第2の柱の点検部分から。

『委員は、現時点では、資産市場や金融機関行動において過度な期待の強気化を示す動きは観察されないものの、政府債務残高が累増する中で、金融機関の国債保有残高は引き続き高水準である点には留意する必要があることを改めて確認した。』

まあ実際は財政健全化に向けた取り組みが必要とかもあったのでしょうがそこは丸めているのでしょうかね。


○展望レポートの記述を変更とな????

後の方で白井委員が提案したと書いてあるので白井さんの見解であることが分かるのですが、最後に白井さんの謎提案。

『この間、一人の委員は、「2本の柱」による点検とは何かということを対外的に丁寧に説明する必要性を指摘し、「基本的見解」の冒頭で展望レポート全体の構成について記述するべきであると述べた。』

んーっとですね、まあ確かにこれ最初出た時にアタクシも勘違いしてた位の案件でございますが、不肖このアタクシがこのようなブツを以前書いておりますので白井さんにおかれましては是非ご鑑賞ありたいと思ったのですが良く考えたら過去ログ見られてケチョンケチョンに書いているのが見つかるのでやっぱりいいです見ないで下さい(^^)。
[外部リンク] 先行きの金融政策運営に関する討議の部分というのも鑑賞箇所なのですが、まあ今回の場合は展望レポートの反対提案部分を読むとその辺の論点が指摘されているという理由で手抜きしてそのコーナーをスルーしまして。

『2.「経済・物価情勢の展望」の決定』の部分から。

・白井さん

『これに対し、白井委員からは、(かりやすさ向上の観点から、「基本的見解」の冒頭に「今回の展望レポートでは、まず、わが国の経済・物価の先行き1年から3年の中心的な見通しについて示し、次いで、そうした中心的な見通しに対する上振れ、下振れ要因を指摘する。最後に、その見通しについて、物価安定のもとでの持続的な成長の経路をたどっているかという観点による点検(第1の柱)、および、より長期的な視点を踏まえつつ、物価安定のもとでの持続的な経済成長を実現するとの観点から、金融政策運営に当たって重視すべき様々なリスクの点検(第2の柱)を行い、先行きの金融政策の考え方を整理する。」との段落を挿入する、』

はあそうですかとしか申し上げようがないので論評不能。

『経済情勢の上振れ・下振れ要因について、海外経済の動向と家計の雇用・所得動向等の不確実性が大きいことから、また、物価情勢の上振れ・下振れ要因について、中長期的な予想物価上昇率の動向とマクロ的な需給バランスに対する物価の感応度等の不確実性が大きいことから、それぞれ「下振れリスクを意識する必要がある」ことを記述する、』

『6睛酸策運営について、2%の「物価安定の目標」の実現に向けた「道筋を順調にたどっている」から「道筋を緩やかにたどっている」に変更することを内容とする議案が提出され、採決に付された。採決の結果、反対多数で否決された。』

最初の謎提案は兎も角としまして、白井さんの骨子は「経済に対する下振れリスクの強調」と「2%物価目標ってそんなに順調じゃねえだろ」という部分になりますな。


・佐藤さん

『佐藤委員からは、仝通し期間後半にかけての物価見通しについて「2%程度に達する可能性が高い」から「2%程度を見通せるようになる」に変更する、中心的な見通しについて「2%程度の物価上昇率が実現し」から「2%程度の物価上昇率を目指し」に変更する、J価見通しのリスクについて「上下に概ねバランスしている」から「下方にやや厚い」に変更する、を内容とする議案が提出され、採決に付された。採決の結果、反対多数で否決された。』

佐藤さんの骨子は物価にフォーカスしていて、展望レポートで示されている分布からしてまあ佐藤さんの見通しが下の方にあるんでしょうなあと想像がつきますが、「物価見通しが弱め+下方リスクの指摘(強調ではない)」という所になっているようですな。


・木内さん

『木内委員からは、〕汁枴価上昇率の見通しについて「「量的・質的金融緩和」のもとで、実際の物価上昇率の高まりもあって上昇傾向をたどり、「物価安定の目標」である2%程度に向けて次第に収斂していく」から「実際の物価上昇率の高まりもあって緩やかな上昇傾向をたどると考えられる」に変更する、』

木内さんの場合は「物価見通し」だけではなくて「予想物価上昇率の見通し」の方にも反対提案で、2%の予想物価上昇率達成に向けて時間がかかるでしょという指摘ですな。

『見通し期間後半にかけての物価見通しについて「「物価安定の目標」である2%程度に達する可能性が高いとみている」から「上昇幅を緩やかに拡大させていくことが見込まれる」に変更する、』

物価見通しが弱いのは佐藤さんと同じですが、そもそも2%を見通せるとも書かないとはそらかなり厳しめのお話。

『先行きの金融政策運営について「2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う」から「中長期的に2%の「物価安定の目標」の実現を目指す。そのうえで、「量的・質的金融緩和」を2年間程度の集中対応措置と位置付け、その後柔軟に見直すこととする」に変更する、などを内容とする議案が提出され、採決に付された。採決の結果、反対多数で否決された。』

でまあ3番の提案は今に始まった事では無いのですが、異次元緩和の資産絶賛買入は長期化させると弊害の方がでかいので一旦2年で切ってという話なのですが、この木内さんの提案の弱い部分は「中長期的に目指すんだったら結局2年後にも何らかの緩和政策を実施しないといけない筈だが逸れに関するグランドデザインはどうなっているの」というのが無い点かなと思うのです。

そらまあ2年先とかの話なんぞ知らんがなという所ではあるのですが、そうなると何で2年間はこの盛大な買入を継続せにゃならんのよという話にもなって、中長期的にやるならもっとゆっくりやれば良いじゃんというような提案内容でもとは思いますが、ただまあそれをすると現在の気合でフィリップスカーブを上方シフトさせるとか、デフレはそれが長期化することによって脱却が困難になるという説明と背馳するロジックになるのでまあ難しいでしょうな。


○せめて展望レポートの経済物価部分の記述くらいは提案一致できませんかね

ということで3名とも提案ポイントが微妙に違う上に、議案として出ているのは,ら番号振っているように全部まとめて一つの提案になりますので、この形だと各人がオールオアナッシングの形で突撃する事になって、執行部が構築しているトーチカに対して個別撃破されるという旅順203高地絶賛突撃状態になっている訳ですな。

この前の講演で示されましたように宮尾審議委員も下振れ強調で潜在的には4名反対となってもおかしくは無いのですが、惜しい事に反対票は揃ってもその後の議案が個別提出個別撃破となると実際問題としてはそんなに執行部に対するプレッシャーにならんのではないかと存じますので、宮尾さんの講演を見て夢の展望レポート書き直しで決定会合徹夜で執行部悶絶事務方ヒャッハー(なお来年4月30日は惜しくも翌日土曜でも祝日でもありませんので念の為)という話になるのかというとこれがまたそうでも無さそうな気がするのが惜しい所です。

んな訳で次回の展望レポートの際には是非経済物価部分の記述くらいは反対提案の票決が一致すると吉(なのか凶なのかは知りませんが^^)っつーかまあそうじゃないと執行部へのプレッシャーにならんでしょと申し上げておきますが、念のため申し上げますと野次馬根性で面白がってゆうとる訳では全くございませんのでよろしくご理解ご賢察賜りますようお願い申し上げます(棒)。
 


お題「総裁定例会見から3つほど/金融経済月報は無風を確認」   2013/11/26(火)08:03:17  
  道新なんで道新バイアス分を考慮する必要はありそうですが・・・・・・・・
[外部リンク] 19:23、11/24 19:51 更新)

『「この法案は、極めてさまざまな課題がある。修文が必要だ」。20日夜、東京・永田町の衆院議長公邸で開かれた議院運営委員会メンバーとの懇親会。冒頭、伊吹文明議長は同法案に苦言を呈した。』(上記URLより)

拡大解釈がホイホイ可能な建付けで新たな刑法を策定するという事にならないようにして頂きたいところであります。無暗矢鱈とガラを押さえるような事案はそう簡単に起きないでしょうけれども、ホイホイとガサ入れが可能になるだけで十分にプレッシャーになり得ると思いますからねえ。


ところで全く話が違いますが某モーサテで日銀の出口戦略で損失が云々とかいう話をしているが、何も他の変化が無くて出口で付利だけ上がるような設定で日銀の損益の話をしても無駄どころかただのミスリードになるだけなので、そういう解説を公共の電波で垂れ流すのは百害あって一利ないと思う訳でして、まあ放送する方は簡単な説明でシンプルと思っているのかも知れんが、こういう現実をワープした前提の解説は却って人々に変な先入観を与える弊害の方が多いと思いますがどうでしょうかねえ。



○総裁定例会見から少々

[外部リンク] 『(問) 2 点お伺いします。まず、物価の認識についてですが、足許、総裁がおっしゃる通り物価上昇傾向にあるのですが、その要素の中で、エネルギーを中心に、円安による影響が一定程度あると思います。総裁は、それをどの程度であると認識なさっているのでしょうか。相当程度あるとみていらっしゃるのか、あるいは、大したことはないとみていらっしゃるのか。もう1 点は、こうした物価の構造がある中で、総裁がおっしゃるような物価の上昇は、持続可能なのでしょうか。』

これに対する答えに味わいが。

『(答) 2 つの質問は関連していると思います。消費者物価指数の動きをみると、確かに、初めはエネルギー価格の上昇――これは円安の反映でもあると思いますが――が先導していた傾向がありましたが、このところ、幅広い品目に改善の動きがみられており、食料・エネルギーを除いた物価指数――いわゆるコアコア指数――の前年比も、5 年振りくらいでしたでしょうか、マイナスからゼロになってきており、物価の動向は、今や、かなり幅広い品目で下げ止まりないし上昇がみられるようになっていると思います。為替は、今後も変動があると思いますが、現在のような内需を中心とした経済成長が持続していくもとで、消費者物価の上昇率も次第に上昇していく、そして2%の「物価安定の目標」を達成できると考えています。』

ということで、ロジック的にコストプッシュであってもまずは上昇したらこっちのものみたいな感じの説明になっていますが、まあそらコストプッシュで持続性がという話をするほど図々しくは無いので、説明が概ね(展望レポートなどでもそうですが)足元では堅調なディマンドを背景に物価上昇が幅広く及んでいるという形で何となくディマンドプルっぽい話をしていたりもするのですが、展望レポートでも記されたように「実際に物価が上昇すると期待にも影響」という話も持ち出しておりまして・・・・・・・・・

別の質問から。

『(問) 2 点お伺いします。最近、宮尾審議委員など色々な方が講演で、物価の期待を上げるに当たって、足許の物価水準が日本の人々の物価観を上げていってくれるというご説明をされています。具体的に、CPIの前年比が毎月だんだん高まることが期待を上げていくのか、今の0.6%なり0.7%という水準がしばらく続けば「デフレには戻らないな」という形で浸透していくのか、もしくは、やはりCPIが下がり始めると期待も上方シフトは難しいと考えざるを得ないのか、ご見解をお願いします。(後半割愛)』

『(答) 期待物価上昇率がどのようなメカニズムで変わっていくかについては、学界でも色々な議論があります。大まかに言って、当局がコミットメントを示すことによって期待が上昇するという、いわゆるフォワード・ルッキングに期待が上昇する要素もあるでしょうし、足許の物価上昇率に応じて、いわば適応的に物価上昇期待が変化するという、いわゆるバックワード・ルッキングな期待物価上昇率の変化も、両方あり得ると思います。現在、色々なアンケート調査や市場の指標などから推計される予想物価上昇率の上昇の中にも、おそらくその両方の要素が入っているのだろうと思います。』

ふむふむ。

『従って、足許でプラスの物価上昇が続き、さらにはその物価上昇のテンポが上昇していくということになると、おそらく、予想物価上昇率にもプラスの影響が出てくるだろうと思います。』

ということでやはりコストプッシュでも上昇すればこっちの物だという話ですねわかります。

『先程申し上げたように、現時点でも、既にある程度、予想物価上昇率が上昇しているとみられますが、そこには、足許の物価が上がってきていることの影響もあるでしょうし、当局として2%の「物価安定の目標」に強くコミットし、「量的・質的金融緩和」を続けていることの影響もあろうと思います。(後半割愛)』

ということで、コストプッシュとディマンドプルに関しては従来の日銀はそこは峻別して説明してて、コストプッシュや為替ドリブンで物価が上がってもそれは国民厚生的にどうなのかとか持続性として如何なのものかというようなニュアンスが強かったと思うのですが、そらまあ異次元でございますのでその辺はすっかり割り切って異次元モードで黒い猫でも白い猫でも鼠を取れば良い猫という展開になっているんですねわかりますという所。

ま、この理屈の怖い所は実際にコストプッシュで物価が上がり、一方で一般ピープルの実質可処分所得は減少する(つーか10月からまた社会保険料上がってるだろおい)という状況において世間様が急に「こんな筈じゃなかった」と言い出すとコストプッシュの物価上昇を演出した日銀ケシカランと盛大に梯子が外されて集中砲撃の対象となるリスクがあることですが、まあ今の枠組みの中でそうはならないことを祈っております(棒読み)。


・海外経済がどうのこうの

まあそういう質問も出ます罠。

『(問) 2 点伺います。先程、欧米景気について「回復していく」とおっしゃいましたが、最近の欧米の中央銀行の動きをみると、欧州で利下げしたり、米国の次期議長に内定しているイエレン副議長が雇用について非常に厳しい見方をされたりと、比較的、厳しくみている印象があります。米国は金融緩和を継続する、欧州ではこれからさらに強めるような動きになっていますが、今後、再び緩和競争的な動きになってくる可能性があるのか、総裁はどのようにご覧になっていますか。(後半割愛)』

という質問に対して海外経済半歩前進というお答えが。

『(答) 欧米など諸外国の金融政策、なかんずくその今後について、直接的にとやかく言うことは避けたいと思いますが、初めに申し上げた通り、欧米先進国の改善は続いています。これは、欧米の中央銀行自身が認めているところです。特に、米国経済については、政府機関の一部閉鎖や債務上限問題などの色々な動きがあったことで心配する向きもあったようですが、結果的に、短期的な小さな影響にとどまったとみられており、先行き財政面からの下押し圧力がさらに小さくなっていくもとで、米国経済の回復テンポは徐々に速まっていくとみています。米国を含めて、海外の方もそのようにみていると思います。』

ということで米国の判断を進めましたな。

『また、欧州は、長く景気低迷が続いていましたが、4〜6 月、7〜9 月と2 四半期連続でユーロ圏の成長率がプラスになり、持ち直しに転じつつあります。企業や消費者のマインドも改善が続き、生産も底入れしているようです。先行きについても、今後も持ち直しの動きは続いていくと考えていますし、ユーロ圏、その他海外の方も同様に考えていると思います。欧米先進国の景気は、緩やかな回復ではありますが――欧州は特に緩やかですが――、引き続き回復テンポは次第に高まっていくと考えられますので、そうしたもとで、海外経済について、半歩程度ですが、判断を前進させたところです。』

つーことで半歩前進とゆー所ですが、では新興国はどうなのかという別の質問がありましてそちらに対するお答えはこちら。

『(答) まず、新興国のうち、日本経済との関連が非常に大きい中国経済をみると、内需が極めて堅調であり、安定した経済成長を続けています。今後についても、経済改革を進めつつ、安定した成長を続けていくとみています。』

ほほう。

『その他の新興国は、確かに、一時に比べると金融環境がタイト化している影響もあって、当面、成長にやや勢いを欠く状態が続く可能性もあります。このところ一部の新興国への強い成長期待に陰りがみられる中で、構造面の課題に焦点が当たっており、新興国の間でもやや区々になっている状況です。ただ、もう少し長い目でみると、米国をはじめとして先進国経済の回復の好影響が及んでいくにつれ、新興国の成長率は再び持ち直していくと見込まれます。構造問題への取組み、あるいは国際金融資本市場の反応などをよくみていく必要がありますが、全般的に、新興国経済が大きく下方にいくリスクは、あまり大きくないと思っています。』

先進国の回復の好影響が及んで回復とはこれまた中々虫の良い話をしているように思えるのは気のせいですねわかります(棒)。


・追加緩和に関して

ECBが追加緩和で世界的に緩和強化の流れが云々みたいな質問が(引用してないけど)ありまして、そこの質問での答えを黒田さんが華麗にスルーしたせいでこんな質問が出た訳ですが。

『(問) 今の質疑に関連して、ECBが過去最低の金利に利下げしたということを踏まえて、市場関係者の間からは日銀への追加の金融緩和の期待の高まりもあるのですが、その点について、総裁はどのようにみていらっしゃるのでしょうか。』

これはまた直球な。

『(答) 先程も申し上げたように、あるいは毎月の「当面の金融政策運営について」で繰り返しているように、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続します。その際、物価あるいは経済情勢について上下双方向のリスク要因を引き続き点検し、必要な調整を行っていくという方針に変わりはありません。当然、今申し上げたような上下双方向のリスクが仮に顕現化すれば、躊躇することなく政策は調整されるわけですが、現時点では、先程申し上げたような実体経済および物価の動向を踏まえ、現状の「量的・質的金融緩和」を継続するということで、本日の金融政策決定会合は一致しています。ご質問の点については、この決定で回答は出ていると思います。』

こうやって説明の全体を見ると(って微妙な言い回しに関してはこれ「会見要旨」なので一応編集は入っていますので念の為、つーてもブルームバーグプロフェッショナルとかで会見の動画出ているから大幅な編集はできませんけど)普通にゼロ回答しているようにしか見えないのですが、何せ足元では報道バイアスが追加緩和ワッショイになっていますので、ここの質疑に関しても「リスクが仮に具現化すれば」云々の方ばかりがクローズアップされて報道されるという流れになっておりまして、まあ債券市場みたいに年がら年中日銀チェックしてて会見とかに関してもちゃんと日銀の出すテキストに当たって確認している人々だと別だと思いますが、ベンダーヘッドラインとか丸められているベンダー記事とかでの印象で判断する人が多いと(というか他市場だと普通そうなる)、またまた他市場の方での追加緩和期待が勝手に盛り上がるという構造になりそうですなあと思うのでした。

とまあそんな所ですかね。


○金融経済月報から:見事なまでに無風である

[外部リンク] 『わが国の景気は、緩やかに回復している。』(今回)
『わが国の景気は、緩やかに回復している。』(前回)

現状認識部分は基本声明文どおりですけどね。

『海外経済は、一部に緩慢な動きもみられているが、全体として緩やかに持ち直している。そうしたもとで、輸出は持ち直し傾向にある。設備投資は、企業収益が改善するなかで、持ち直している。公共投資は増加を続けており、住宅投資も増加している。個人消費は、雇用・所得環境に改善の動きがみられるなかで、引き続き底堅く推移している。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は緩やかに増加している。』(今回)

『海外経済は、一部に緩慢な動きもみられているが、全体としては徐々に持ち直しに向かっている。そうしたもとで、輸出は持ち直し傾向にある。設備投資は、企業収益が改善するなかで、持ち直している。公共投資は増加を続けており、住宅投資も増加している。個人消費は、雇用・所得環境に改善の動きがみられるなかで、引き続き底堅く推移している。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は緩やかに増加している。企業の業況感は、改善を続けている。』(前回)

ということで、海外経済の部分が「半歩前進」となっている以外は同じなのは声明文と一緒です。


・先行き見通し

『先行きのわが国経済は、緩やかな回復を続けていくとみられる。』(今回)
『先行きのわが国経済は、緩やかな回復を続けていくとみられる。』(前回)

というのは声明文でも前回対比変わらずでしたが、では項目別展開に関してはどうよというのは声明文に無いのでこちらはチェックじゃ。

『輸出は、海外経済の持ち直しなどを背景に、緩やかに増加していくと考えられる。』(今回)
『輸出は、海外経済の持ち直しなどを背景に、緩やかに増加していくと考えられる。』(前回)

ほう。

『国内需要については、公共投資や住宅投資は増加傾向を続けるとみられる。設備投資は、企業収益が改善を続けるなかで、緩やかな増加基調をたどると予想される。』(今回)
『国内需要については、公共投資や住宅投資は増加傾向を続けるとみられる。設備投資は、企業収益が改善を続けるなかで、緩やかな増加基調をたどると予想される。』(前回)

ほほう。

『個人消費も、雇用・所得環境の改善に支えられて、引き続き底堅く推移するとみられる。こうしたもとで、鉱工業生産は緩やかな増加を続けると考えられる。』(今回)
『個人消費も、雇用・所得環境の改善に支えられて、引き続き底堅く推移するとみられる。こうしたもとで、鉱工業生産は緩やかな増加を続けると考えられる。』(前回)

どう見ても全文一致です本当にありがとうございました。ということで見事な無風ですなこりゃ。


・リスク認識

『この間、世界経済を巡る不確実性は引き続き大きい。』(今回)
『この間、世界経済を巡る不確実性は引き続き大きい。』(前回)

こらまた声明文と同様であっさり味の全文一致モード。


・物価に関して

『物価の現状について、国内企業物価を3か月前比でみると、国際商品市況や為替相場の動きを背景に、緩やかに上昇している。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%台後半となっている。予想物価上昇率は、全体として上昇しているとみられる。』(今回)

『物価の現状について、国内企業物価を3か月前比でみると、国際商品市況や為替相場の動きを背景に、緩やかに上昇している。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%台後半となっている。予想物価上昇率は、全体として上昇しているとみられる。』(前回)

現状についてはそらまあ大本営発表するのも限界がありますのでそんなにバイアスは無いのですけれども、まあCPIの前年対比伸び率の数値がヨコだったせいもあって要因含めて見事に同じなのですが予想物価上昇率に関しては物国17回のBEIェ・・・・・・・と思うのですが良い子の皆さんはゴリゴリとツッコんだりしてはいけません(--;

でまあ物価の現状に関しては声明文での記載がありますので良いとしまして先行きですが・・・・・・

『物価の先行きについてみると、国内企業物価は、国際商品市況の動きを反映して、当面、上昇幅が縮小するとみられる。消費者物価の前年比は、プラス幅を次第に拡大していくとみられる。』(今回)
『物価の先行きについてみると、国内企業物価は、当面、緩やかな上昇を続けるとみられる。消費者物価の前年比は、プラス幅を次第に拡大していくとみられる。』(前回)

先行きに関しては国内企業物価に関してちょっと見通しを下げましたな、といっても「上昇幅が縮小」なのでそんなに目くじら立てる話でも無さそうではあります。なお声明文には企業物価に関する先行き見通しの記載がありませんが、これは別に今に始まった事では無くて大昔(麿総裁時代でも同様)からそういう仕様なので特段の意図はございません(筈です)ので念の為。


・金融環境の細かいところは引用だけしておきます

『わが国の金融環境は、緩和した状態にある。』(今回)
『わが国の金融環境は、緩和した状態にある。』(前回)

とまあこちらの表現も同じでして、あとまあ細かい所に関しては今回もまた現状について淡々と説明しているだけで特段政策的にどうのこうの的な示唆はありませんが今回分の引用だけしておきます。

『マネタリーベースは、日本銀行による資産買入れが進捗するなか、大幅に増加しており、前年比は4割台半ばの伸びとなっている。』(以下ここから先は全て今回分のみの引用)

『企業の資金調達コストは低水準で推移している。資金供給面では、企業からみた金融機関の貸出態度は、改善傾向が続いている。CP市場では、良好な発行環境が続いている。社債市場の発行環境についても、総じてみれば、良好な状態が続いている。資金需要面をみると、運転資金や企業買収関連を中心に、緩やかに増加している。』

『以上のような環境のもとで、企業の資金調達動向をみると、銀行貸出残高の前年比は、2%台前半のプラスとなっている。CP・社債の発行残高の前年比は、プラスとなっている。企業の資金繰りは、総じてみれば、改善した状態にある。この間、マネーストックの前年比は、4%程度の伸びとなっている。』

『金融市況をみると、短期金融市場では、オーバーナイト物コールレート(加重平均値)は0.1%を下回る水準で推移しており、ターム物金利は横ばい圏内の動きとなっている。前月と比べ、株価は上昇している一方、円の対ドル相場は下落している。この間、長期金利は前月と概ね同じ水準となっている。』

ということで、まあものの見事に無風という結果でございましたが無風というのも記録しておかないと忘れてしまうので引用しましたがただの増量企画ではないかと言われるとぐうの音も出ませんのでツッコミは謹んで却下させていただきとう存じます(^^)。

#なお総裁の講演が昨日ありましたが、内容的に特段新しいネタも面白い話も無かった(と思います)のでスルーの所存
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2013/11/25(月)08:05:41  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「MPMは無風でしたが雑談を少々/オペ雑談とかその他雑談(って全部雑談か!)」   2013/11/22(金)08:03:17  
  何かモーサテでニャンコ先生が妙な数字入りの工程表(どうも一部にニャンコ先生の勝手な個人的見解っぽいのが入っているような言い方だが)を出して色々と能書きを垂れているるのですが、「海外の年金基金と同じくらいのポートフォリオ構成に」ってあのその単純に海外との比較とか言ってるけど年金財政のキャッシュフローは人口構成が違ったら当然違うのですが、そこだけ聞いているともしかして負債の方を考えないで資産の方だけ考えて議論してねえか大丈夫かと思ってしまうのでもうちょっと丁寧なご説明をお願いしたいものでありまする(--;

#しかしニャンコ先生に「普通の会社がやってるみたいに」ってお前普通の会社勤務したことねえだろと小一時間

まあ全文真面目に読んでから感想を書くかもしれませんし書かないかもしれません。


○決定会合レビュー:声明文では海外経済の現状認識を若干引上げのみの変化

無風の割には昨日は12時を回ったのは何ででっしゃろ?ってまあそれまでの12時前終了の連発の方が早いんですけどね。

でまあ声明文比較は前々回の10月4日会合の物を使います(前回は声明文に景気判断に関する文言が入らない(金融経済月報が出なくて現状維持の場合は1行声明になるのです)ので)。

[外部リンク] 声明文の変更箇所は2か所ですが、うち1か所は政策的含意の無い部分ですので実質的に変更箇所1か所になります。経済現状認識部分の海外経済部分ですが、そこだけ出しても芸が無い(誰ですか増量しようとしてるだろというツッコミをするのは!)ので一応この部分は全部比較。

『わが国の景気は、緩やかに回復している。』(今回)
『わが国の景気は、緩やかに回復している。』(10月4日)

総括判断は同じ。

『海外経済は、一部に緩慢な動きもみられているが、全体として緩やかに持ち直している。そうしたもとで、輸出は持ち直し傾向にある。』(今回)
『海外経済は、一部に緩慢な動きもみられているが、全体としては徐々に持ち直しに向かっている。そうしたもとで、輸出は持ち直し傾向にある。』(10月4日)

つーことで輸出の判断は変わらないのですが、海外経済に関する部分が微妙に文言変更となっております。でまあ今回なのですが「徐々に」というのと「緩やかに」という形容詞の変化の方に目が行ってしまうと判断が上がっているのか下がっているのかワカランチ会長となってしまうのですが、判断の変化はそこではなくて当該文の後半にある「持ち直しに向かっている」が「持ち直している」と変化した方を見るのが正しくて、つまり今回は海外「経済」の認識(輸出の認識ではない)をちょっと前進させた、という解釈になるのであります。

#ニュースヘッドラインを見ると総裁会見で「半歩程度前進」と説明していたようですね

まあ何ですな、こういう文学(じゃないけど)に関しては普段から見慣れていると最初の形容詞ではなく後半の方に目がサックリと最初に行くのですが(ト゛ヤァ)、そうは言ってもんなの判るかヴォケという方にオヌヌメなのは「英文版で比較」という作戦でありまする。

[外部リンク] 該当部分を比較してみましょう(輸出部分は割愛しますよ)。

『Overseas economies as a whole are picking up moderately, although a lackluster performance is partly seen.』(今回)
『Overseas economies as a whole are gradually heading toward a pick-up, although a lackluster performance is partly seen.』(10月4日)

つまりですな、先月の判断は「pick upに向かっている」だったのが今月の判断は「pick upしている」となりますのでこれは判断が前進している、とまあこういう事になる訳ですので、日本語を読んでワカランチ会長の場合は英語の方がニュアンスが伝わりやすい場合がありますので困ったときは英文比較を見るのがオヌヌメということでありまする。

なお、念のため付け加えますと、声明文の正本は日本語版でありまして、日本語のワーディングに関しましては決定会合議決事項となっております(ので決定会合議事要旨を見ると議事要旨の最後の部分に記載されています)が、英語版に関しましては決定会合議決事項とはなっておらず、あくまでもご参考版として日銀スタッフが声明文の趣旨を踏まえて翻訳している物件となりますのでよろしくです。

#たぶん英文声明文を議決事項にするとそれだけでMPMが2時間くらい長くなると思う^^;


ということで明日(というか来月)役立つ(かどうか知らんが)豆コーナーになってしまいましたが、まあ今回の決定会合声明文はその位しかネタがねえちゅうことですな。とはいえ一応続き。

『設備投資は、企業収益が改善するなかで、持ち直している。公共投資は増加を続けており、住宅投資も増加している。個人消費は、雇用・所得環境に改善の動きがみられるなかで、引き続き底堅く推移している。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は緩やかに増加している。』(今回)

『設備投資は、企業収益が改善するなかで、持ち直している。公共投資は増加を続けており、住宅投資も増加している。個人消費は、雇用・所得環境に改善の動きがみられるなかで、引き続き底堅く推移している。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は緩やかに増加している。企業の業況感は改善を続けている。』(10月4日)

需要項目別の判断部分は全文一致ですが、企業の業況感云々という部分が今回抜けとなっておりますな。ただまあこれは短観が出た直後の決定会合声明文の場合に出る判断なので、今回抜けているのはそもそもの仕様となっておりますので政策判断に関する含意はありません。

『この間、わが国の金融環境は、緩和した状態にある。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%台後半となっている。予想物価上昇率は、全体として上昇しているとみられる。』(今回)
『この間、わが国の金融環境は、緩和した状態にある。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%台後半となっている。予想物価上昇率は、全体として上昇しているとみられる。』(10月4日)

何せ今回はコアCPIについてもヨコヨコでしたからここの文言も同じとな。


・先行き判断、リスク認識等にも変更なし

並べるほどのもんでも無いですが。

『先行きのわが国経済については、緩やかな回復を続けていくとみられる。消費者物価の前年比は、プラス幅を次第に拡大していくとみられる。』(今回)
『先行きのわが国経済については、緩やかな回復を続けていくとみられる。消費者物価の前年比は、プラス幅を次第に拡大していくとみられる。』(10月4日)


『リスク要因をみると、欧州債務問題の今後の展開、新興国・資源国経済の動向、米国経済の回復ペースなど、日本経済を巡る不確実性は引き続き大きい。』(今回)
『リスク要因をみると、欧州債務問題の今後の展開、新興国・資源国経済の動向、米国経済の回復ペースなど、日本経済を巡る不確実性は引き続き大きい。』(10月4日)

なお、別にこれは今に始まった事ではありませんが、リスク要因の中に「今後予定されている消費税増税の経済に対する悪影響」という文言は入っておりません。実際に予定通り引上げですよというアナウンスのあった10月4日の声明文(と金融経済月報)にも入っておりませんので念のため。


・決意表明みたいな文言と木内さんの提案も同じです

『日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う(注)。このような金融政策運営は、実体経済や金融市場における前向きな動きを後押しするとともに、予想物価上昇率を上昇させ、日本経済を、15 年近く続いたデフレからの脱却に導くものと考えている』(今回)

『日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う(注)。このような金融政策運営は、実体経済や金融市場における前向きな動きを後押しするとともに、予想物価上昇率を上昇させ、日本経済を、15 年近く続いたデフレからの脱却に導くものと考えている。』(10月4日)

はあそうですかという所ですが。

『(注)木内委員より、2%の「物価安定の目標」の実現は中長期的に目指すとしたうえで、「量的・質的金融緩和」を2年間程度の集中対応措置と位置付けるとの議案が提出され、反対多数で否決された(賛成:木内委員、反対:黒田委員、岩田委員、中曽委員、宮尾委員、森本委員、白井委員、石田委員、佐藤委員)。』(今回)

『(注)木内委員より、2%の「物価安定の目標」の実現は中長期的に目指すとしたうえで、「量的・質的金融緩和」を2年間程度の集中対応措置と位置付けるとの議案が提出され、反対多数で否決された(賛成:木内委員、反対:黒田委員、岩田委員、中曽委員、宮尾委員、森本委員、白井委員、石田委員、佐藤委員)。』(10月4日)

ちなみに木内審議委員の提案ですけれども、決定会合議事要旨での説明を読むとまあ判るかもしれないけど判らないかもしれませんのですが、木内さんの提案というのは「2%は2年じゃなくて中長期で目指す」という意味では緩和継続の期間が長くなる可能性もあるのですが、実際問題としての行動提案は「とりあえずQQEは2年で切っていったん終了」という話で、終了した後QQEをどうするのかの話は無いので、まあそれはそれでその時点で改めて考えるって事になります、というのはまあ分かりますな。


一方で日銀が現在声明文で示しているのは「MBを年間60〜70兆円拡大する」という部分だけです。つまりこの声明文の文言の項番1と2を文字通りに読めば、「日銀が今後何らかの変更決定をしない場合は、MBを年間で60〜70兆円拡大するというのは自動延長」「その際の内訳は国債を平均7年で50兆円、ETFとJ-REITは年間1兆円と300億円、残りの10〜20兆円相当部分に関しては成長基盤強化とか短期オペとかその他諸々で調整(社債とCPは今年末の買入残高を維持するに留まる)」という事になりますので、何の決定行動も起きないで現状維持が続くと勝手にドンドン延長になる(それが技術的にフィージブルなのかという論点は別)のですな。

ただしここでややこしいのは物価目標を2年を念頭に出来るだけ早期に実施するとぶち上げて「必要な措置は全部投下した」と言っている部分でして、つまりは日銀の見通し通りになったら(なると思ってない人の方が民間エコノミストでは圧倒的主流と思われますが^^)当然ながらこのMB拡大ペースの修正とか場合によっては縮小という話になるので、書いてある文書を文字通り読んだ場合と、2年で達成という強い意志の部分で示されている先行き政策行動の含意が微妙にずれているというのがヤヤコシスなのですな、うんうん。

つーことで、木内さんの提案というのは(議事要旨見れば書いてありますが)(1)そもそも2%の物価安定目標が2年で行くのは厳しい(2)今は2年で行かせようとしてMBの馬鹿拡大をしているが、2年で2%行くのが怪しいのでこのままだと更に馬鹿拡大が継続になる(3)それはどう考えても副作用が大きい(4)だから2年で行かせるための馬鹿拡大ペースについては再考が必要(5)よって目標は中長期的に物価目標を目指すことにして、MBの馬鹿拡大も一旦2年で切ってその後様子を見ましょう、という趣旨になっている、ということだと思われるのですが、これがまた議事要旨での説明もイマイチ判りにくいですし、木内さんももうちょっと丁寧に説明してくれるとわかり良いのだがと思うのでありまする。

・・・・・・って今さら何か月も経過してそういう話をするのも何ですが、追加緩和がどうのこうのという話の中で議論が混乱しているようですのでちょっと補足してみました。


○オペ雑談:固定金利オペが増額ロールとな

昨日のオペオファー
[外部リンク] 8,000 2013年11月25日 2014年2月24日
国債補完供給(国債売現先)・即日(注3) 4,000 2013年11月21日 2013年11月22日


結果
[外部リンク] 6,140 6,140
国債補完供給(国債売現先)・即日(注4) 103 103 -0.400 -0.400

25日にエンドが来る固定金利オペですが、1160億円の落ち(8/29に実施したオペで9/2-11/25の固定金利オペ)に対して何とまあ奇跡のように今回増額となりまして、しかも何と5000億円も増額になるってこれは調節担当ニッコリですわな。短国のレートが3か月でも1年でも0.05%から0.06%の間で絶賛低位安定している中で0.10%の3か月って要るのかよと思うので突如誰かが変なもんでも食って札入れたのかと思ってしまいますけれども、良く良く考えると足元の東京レポレートのT/N取引の金利が微妙に安定していないで時々0.10%とかに跳ねたりしているので、そっちが影響しているのかね良く判らんぞなもしという所ではあります。

まあ何かの都合があったというような特殊要因じゃなくて固定オペが減るトレンドが岩盤に当たったという事だと良いですね(棒読み)という感じではあるのですが、普通に考えて固定オペってドンドンロールニーズが落ちてくる(共通担保の中でも市場ファンディングしにくい部分を固定オペに放り込むというニーズは存在する筈ですし、そもそも全部をレポ市場やコール調達という訳にも行かないでしょうから使えるものがあったら使います罠なので全くのゼロにはならないと思いますが)と思ったのでこんな所で急に札が入ったのが意外ではありました。


○ECBとかFEDとかちょっとメモ

・ECBマイナス金利ねえ・・・・・・・・・・

しまった昨日(というか一昨日)はこのネタもあったのか!
[外部リンク]
更新日時: 2013/11/21 01:34 JST

『11月20日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)は中銀預金金利 をマイナスにする場合は通常よりも小幅な引き下げとすることを検討していると、事情に詳しい関係者2人が明らかにした。』(上記URLより)

なんだよこの「事情に詳しい関係者」ってという所ですが、下にある翌日のニュースを見ると「事情に詳しい中銀当局者2人」らしいので、誰かがポジショントークでブルームバーグの記者に吹き込んだ与太話というよりはマシみたいですが、まあそれにしてもこういうのに反応するというのはまあそういう市場センチメントなんでしょ。

・・・・・・・・・と思ったら早速ドラギ先生否定ということでワロタ。

[外部リンク] 更新日時: 2013/11/21 23:51 JST

『ドラギ総裁は「私の言葉からマイナス金利の可能性について何かを推測しようとするのはやめてほしい。それについては前回の政策決定会合で話し合った。それ以降に新しいニュースは何もない。これを明言しておく」と強調した。』(上記URLより)

ワロタという所ですが、実際問題として預金ファシリティーをマイナスにするという事は、超過準備保有にペナルティーを科すという事になりますので、つまり超過準備を極力持ちたがらなくなり、その結果として量的な意味では結構な引き締め政策になってしまうというオモシロ事案が発生しますし、当然ながら緩和政策の実施が困難というか不可能になりますぞなという事で、そこまで考えるとそう簡単に超過準備に過料をチャージするというのは踏み込めないと思うのですけどねえ。


・FRBですが

ミニッツ更に読み中なのですが、何かまあTaperに関する議論は混乱というか話ややこしくなっているなあと思うのですけれども、ある意味綺麗な方向になっているともいえるかも。

まあ詳しくは後日整理しますが、要は「労働市場の顕著な改善」というTaperの判断っていうのは経済情勢に紐がついている訳でして、それはつまりTaper実施の先には当然ながら経済情勢がさらに改善して緩和政策の正常化というのがありますよね、という風にまあ普通は考えるので、5月以降のTaperingトークの中でさあ金利正常化も早まって参りました!!となった訳ですよ。

でも、ざっとミニッツ読んでみると今回は「量的緩和拡大と低金利政策は別箇」というのを更に強調した形での先行きの金融政策運営の話をしていまして、つまりはFEDの金融政策運営が「量で勝負」から脱却して「金利で勝負」という流れになっている(まあその一方で日本の金融政策運営は「量で大勝負」になっているのがチャーミングなのですが)という事で、この建付けの変更に関する市場の理解が進んだらさっさとTaperとなっても何ら不思議ではないという話ですが、市場の理解というのはつまり中短期金利が早期利上げを織り込んで上昇するのは極めてケシカランのでそうならないようにしないとイカンという話でもありますので、その辺をどうコントロールするか、というのにどうメドをつけるのかが重要なんでしょうな、うんうん。

というような話は整理してミニッツ読みながら来週にでも再度申し上げますの所存ですが一応メモという事で。
 


今朝のどらめもん   2013/11/21(木)08:03:10  
  サーバートラブルでご迷惑をおかけします
[外部リンク]
 


お題「各種雑談系メモメモ/展望レポートの物価記述部分にも味わいがあるので今さらネタですが」   2013/11/20(水)08:00:33  
  そういえば今日明日はMPMですな(だから短国の入札が週前半に3連発なのだが)という位にMPMだったのを忘却しかかっていた今日この頃(--;

○市場雑談メモ

・2MTB入札

[外部リンク] 99円98銭9厘0毛 (募入最高利回り)(0.0669%)
(4)募入最低価格における案分比率 8.5512%
(5)募入平均価格 99円98銭9厘6毛 (募入平均利回り)(0.0632%)

ということで2Mって基本的に短国買入に入らないので入札は6bp台になったのですが、いわゆる不明玉が多め(2.5兆のところ1.4兆)だわ大手1社が4000億円超落札するわとまあ強めの入札になってショートカバーもあって結局5bp台に戻るの巻となっていたようで、先週の3M入札前には5bpの所で売りが並んで跳ね返され、今週の2M入札では6bp台に入った所で買いが来て戻るとか、何か目先のレンジはこいつですという所になったんでしょうかねえ良く判らんけど。

つーことで本日は3Mの入札ですが、だいたいレンジは落ち着いた感じという所かなとは思いますが、あとは今後MB中間目標達成との絡みで短国買入をどの位まで積み上げてくるかというのが(行ったらペース落ちるのか余計に積み出すのか)ネタになる訳ですが、12月は財政余剰月ですのでそちらの資金需給との絡みをどう見るのやら。


・20年国債入札

[外部リンク] (1)応募額 5兆1,768億円
(2)募入決定額 1兆895億円
(3)募入最低価格 102円75銭(募入最高利回り)(1.519%)
(4)募入最低価格における案分比率 51.3056%
(5)募入平均価格 102円83銭(募入平均利回り)(1.514%)
 
入札のだいぶ前から超長期をカーブ上押し込んだ上にご丁寧に昨日は前場超長期を押し込んで入札を迎えたらさすがに押し込んだ効果で入札は強めの落札になるわ応札倍率は高いわという素敵な結果になったのですが、セカンダリーのお時間に相場上昇を牽引したのはなぜか7年10年という意地の悪い展開となっておりましたな。まあこの前の在り方懇とかもネタになっていたんですかよく分かりません。


○国の債務管理の在り方懇だが議事要旨マダー

まあ先週金曜のネタですけど。

[外部リンク] 議事要旨マダーという所ですが、まあ一応こちらの資料1にありますように、議論の中に「平均償還年限長期化」というのがあるので一応超長期を押し込む言い訳にはなっているようでごじゃりますな。

[外部リンク] 回会合の議論の整理及び当面の進め方(案)

1.年内
○ 国債流通市場の現状を踏まえた国債管理政策
○ 平均償還年限長期化
○ 26 年度国債発行計画

2.来年以降
○ 人口高齢化に伴う家計金融資産の動向、国債の海外保有、マクロ的な資金フローの変化など中長期的な国債を巡る環境変化
○ 中長期的な国債を巡る環境変化を踏まえた国債発行制度、商品性の在り方
○ 投資家等への情報発信

でまあ今回の資料2以降を見ますと、基本的に上記のお題のうち最初の部分にあたる「国債流通市場の現状を踏まえた国債管理政策」ということで国債市場の流動性がどうのこうのという話が議事になっていたように見えますが、まあ国債管理政策として市場の流動性を確保するのは大事っつーか、たぶんこの調子で流動性が順調に低下していきますと何らかのショックが有った際に国債市場があばばばばーで金利がヒャッハーとかなり兼ねない、という問題意識を今年の華麗な金利ランコルゲで再認識されたとゆーことですかな良く判らんですが。


ただまあそう言ってしまうと身も蓋も無いのですが、そもそも日銀が異次元緩和とか言って国債をバカスカお買い上げしているわ、その買入年限が国債インデックス位の平均まで伸ばして来るわという状況になっているのが全ての努力をいきなりひっくり返してしまうという物でございまして、大体からして国債の平均償還年限を長期化している側から日銀がジャンジャン長めの国債を買っているとなりますと、統合政府で考えた場合に確かに償還年限は長期化されるかも知れませんが、金利リスクという意味では日銀が全力で変動金利に変換しているというのがチャーミングな所ですな。

で、流動性に関しては日銀がせっせと買入を行っているのですっかり流動性低下しているのはご案内の通りですし、そもそも日銀の異次元金融政策における「実質金利の低下」には期待インフレ率の上昇というのもありますが、「経済物価情勢から妥当と思われる金利水準よりも実際の金利水準を低位水準に押さえつけることによって実質金利を低水準(またはマイナス)にする」というのがございまして、大体からしてそういう時点で日銀が市場を歪める意志満々という状況な訳です(もちろん本当は歪めない方が良いに決まっているのですが、名目ゼロ金利制約に引っ掛かってしまった中央銀行としては何らかの形で歪めないと政策意図を達成できないですからね)からして、発行サイドでの努力も色々とございますが、とりあえず日銀の異次元緩和が続くうちは何をやっても日銀が全部ブルドーザーで踏みつぶしそうですなナムナム。

ま、その辺は全部承知の上で「そうは言っても発行サイドとして何か工夫の余地はありませんか」という話だと思いますし、来年のお題を見ると(というか元々のこの懇談会の趣旨から言って)年内の話は市場の現状認識に関する部分で、より中長期的な課題に関しての情報発信の方を期待したい所ではございますな。うんうん。


つーかまあ今年のMB目標は良いとしまして、来年になるともっと買入残高が拡大する訳ですし、これで2年で2%間に合わなくて「MBを60兆〜70兆円のペースで拡大」の自動延長措置が発動となりますと、国債市場の流動性が益々あじゃぱーになるのでこの際増発してくれや位の勢いになる(まあそれを財政マネタイズというような気がするが)のでして、結局の所財務省の事務方が気を揉むものの最終的には日銀の馬鹿買いがどのような形でいつまで続くかというのが最大の国債管理政策上の課題だったりするのが誠に遺憾というか、中銀の国債買入が国債管理政策上重要問題になりそうという時点でそれは財政マネタイズというか自主規制(--;


○えーっとECBは量的緩和をしにくいと思いますけどねえ

だいたいOECDの経済見通しは兎も角、金融政策でああせいこうせいという時ってスットコドッコイな話が多いのが仕様なんですけど。

[外部リンク] WRAPUP1-ECB、日本型デフレ回避に向け米FRBのように量的緩和実施する必要=OECD
2013年 11月 20日 01:47 JST

『[ブリュッセル/フランクフルト 19日 ロイター] - 経済協力開発機構(OECD)は19日に発表した世界の経済見通し(エコノミック・アウトルック)のなかで、欧州中央銀行(ECB)は、ユーロ圏が日本のようなデフレスパイラルに陥ることがないよう、米連邦準備理事会(FRB)が実施しているような量的緩和策を実施する必要があると提言した。』(上記URLより)

まあ特にOECDネタとかIMFネタというのは出ているペーパーを細々確認する人が相対的に少ないというのもありまして(中銀から出てくる講演とかミニッツだとそんなにヘビーじゃ無いからまあ読んでヘッドライン鷺がまた飛んでらという風になるのだが)とりあえず記事に釣られてしまいますが(お前が読めというツッコミは謹んで却下)、「日本のようなデフレスパイラル」と書いている時点で怪しさの香りがする訳で、日本の場合は「長期デフレ均衡」ではあったもの、特段スパイラルであったとは思えん(資産価格下落と不良債権拡大のスパイラルはあったけど一般物価の方でのスパイラルとは違うでしょという事で)わけで、その時点でロイターの記者が勝手にOECDのペーパーを拡大解釈してねえかという気がしますけど、まあ一応記事に釣られて雑感を。


んーとですね、ECBなんですけれども、基本的に「量的緩和政策」というのをやろうとするのは預金ファシリティー金利をゼロにしている中では、そらまあある程度の量的緩和はできますけれども、日本や米国のようにアホウのような量を出すのは技術的に困難な作業になるんですよね。

つまりどういう事かと申しますと、日本の場合でもゼロ金利で量的緩和というのを速水さんおよび俊ちゃん総裁時代にやりましたが、ご案内の通り途中で技術的な壁にぶち当たりました(ただし俊ちゃんは長期国債の買入はフローベースでは拡大していませんので念の為)ように、そもそも「量的緩和」を行うためには「超過準備の大幅な拡大」が必要になりますが、超過準備を持つ持たないは銀行の判断によるものですからして、超過準備の付利がゼロという状況ですと、そもそも超過準備を持つインセンティブが銀行になくなる訳で、つまりは超過準備の拡大をすることに対してどこかで限界が来る訳ですよ。

日本だって付利置いてますけれども、正直言ってどこまで超過準備積み上げ出来るのかという事になりますと、ここまでは何とか行ってますけれどもこの調子で年間60〜70兆円拡大を出来るのかというのは実に怪しいでしょと思われますし、もしこれ付利が無い状態だったらここまで順調に超過準備の積み上げができたのかどうかも怪しい罠という所ではあります。付利金利が無いのであれば超過準備というのは基本的には資金繰りバッファー以上に持つ意味は無い訳で、金融危機モードにでもなればそのバッファーは拡大するから超過準備ニーズは増えますが、それで量的緩和ヤッホーという訳にはならんでしょうし(^^)。


とまあそういう事でして、ECBの場合は技術的問題から大規模量的緩和というのは非常に難しいという状況(まあそれ以前にドイツ連銀が猛反対するでしょうけど)になっている訳ですし、しかも預金ファシリティーマイナスの可能性を否定しないとかいう話をしている状況でして、預金ファシリティーをマイナスにしたら超過準備そのものが罰ゲームですから皆さん超過準備を積むことも無くなり、量的な面で言えばマイナス金利導入というのは急速な引き締め政策になるのでございまして、そんな可能性の議論がという話をする中銀の元でホイホイゼロ金利の超過準備を積み上げる民間金融機関がどこにいるのかという話ですわ。

つーことで、まあ実際のペーパーを1ページも読んでいないので実際にどういう話をしているのかというのをワカランチ会長のまま雑談を展開しましたが、もしOECDがECBの量的緩和政策の実施というのを政策の可能性として指摘しているのであれば、それはあーた実務的問題への理解が全然ないですな困ったお方だという話になると存じますです、はい。

なお、例えばヤケクソでMRO金利を0.1%に利下げして、そのどさくさに紛れて預金ファシリティー金利を0.1%に引き上げるという訳のわからん技を使えば大規模量的緩和は可能になるので、もしECBが大規模量的緩和にシフトしようとしたらそういう手を使うしかないと思います。ただまあ英国だって量的緩和からフォワードガイダンスと貸出推進スキームに政策運営をシフトしているという状況(まあ物価の状況が違うが)ですし、米国に関しても先日のロックハート講演でも示されているように金融政策の中心をフォワードガイダンス政策に持って行っているという潮流の中(日本だけ真逆^^)、今さらECBが量的緩和に踏む込むというのも何かメイクセンスしないのですけどねえ・・・・・・・・・・・


○展望レポート全文ネタたぶんファイナル

[外部リンク] 『第1に、マクロ的な需給バランスは、緩やかな改善を続けている(図表39(1))。先行きのマクロ的な需給バランスは、消費税率引き上げによる振れを伴いつつも、潜在成長率を上回る成長が続くという景気展開を反映して20、見通し期間中、緩やかな改善基調をたどると考えられる。そのもとで、見通し期間の半ば頃にはマクロ的な需要超過に転じ、見通し期間後半にかけて需要超過幅を拡大させていくと予想される。』

ということですが、この脚注20の部分、潜在成長率幾らで置いているのかについて記載されていましてね。

『20 潜在成長率については、リーマン・ショック後の経済の落ち込みを受けて、資本ストックの伸びが鈍化したことなどから、一時的に0%近傍まで低下した(図表39(2))。その後は、実体経済が緩やかに成長する中で、潜在成長率は幾分持ち直している。見通し期間中の潜在成長率については、生産関数アプローチに基づく一定の手法で推計すると、期間平均では「0%台半ば」と計算されるが、見通し期間の終盤にかけて資本蓄積などに伴い徐々に上昇していくと見込まれる。ただし、潜在成長率は、推計手法や今後蓄積されていくデータにも左右される性格のものであるため、相当の幅をもってみる必要がある。』

という記述は前回展望レポートと同じでして、ここの部分に変化はなく、本文の記述に関しても4月と同様です。

『第2に、中長期的な予想物価上昇率については、マーケットの指標や各種アンケート調査などを踏まえると、全体として上昇しているとみられる。』

はあそうですか(棒)。

『債券市場関係者に対するサーベイ調査をみると、昨年末以降、予想物価上昇率は高まりつつある。』

昨年末以降と来たか(棒)。

『固定利付国債と物価連動国債の利回り較差から求められるブレーク・イーブン・インフレ率についても、やや長い目でみた上昇傾向を維持している21 22。』

やや長い目と来たか。まあ10年物国のBEIは1%程度なんですけどね!!

で、さすがに脚注22の所で『22 ブレーク・イーブン・インフレ率や一部のサーベイ指標には、消費税率引き上げの影響が含まれていることにも注意する必要がある。』とありまして、まあそこまで図々しくはないですねというのはニコリとします(^^)。

『エコノミストに対するサーベイ調査をみても、中長期の予想物価上昇率は上昇している(図表40)。また、各種サーベイ調査から家計の見方をみても、短中期の予想物価上昇率は上昇している(図表41)。』

とまあここまでは良いとしまして。

『先行きについても、「量的・質的金融緩和」のもとで中長期的な予想物価上昇率は上昇傾向をたどり、「物価安定の目標」である2%程度に向けて次第に収斂していくと考えられる。景気の持続的な改善が続くとの見通しのもとで、実際の物価上昇率が高まっていくとみられることも、こうした動きに寄与していくと考えられる。』

前半の所は同じなのですが、実際の物価上昇率が高まったことにより後半の分が加わったのがお洒落ではあります。ただまあ足元の物価上昇はどう見てもコストプッシュだろと思うのですけれども、一応日銀の説明では幅広い拡大の中に個人消費などの強さを背景にしているとかディマンドプル的な意味合いも込めようとしていたり、後半の文の頭に「景気の持続的な改善が続くとの見通しのもとで」とかこうディマンドプルインフレみたいなフレーバーを入れているのが味わいがあるというものです。

ただまあこの辺も微妙なのですが、とにかくコストプッシュでも良いから物価が実際に上昇してしまえば期待の転換が進みやすくなるだろという論点も思いっきりある訳でして、(それが多くの国民にとって幸福なのかどうかは知らんですが)達観してコストプッシュでもいいじゃない物価が上がれば物価上昇期待が上がるかも知れないよというテイストもこの中には入っているように見えます(つーか最近黒田総裁の説明が段々そんなテイストを示しているように見えるのだが)次第で、ここに入っている文言の味わいがまたこう滋味深いものがあって茶の湯の世界のような表現ではございます。

ということでまあ今回の展望レポートは色々と味わいがある部分があるのですが、味わいの中でも白眉の一つがこの部分、ということで終わりにするとちょっとアレですので後を少々引用しますね。

なお、念のため申し上げるとこの表現は「基本的見解」の部分でも記載されていますので、基本的見解を見た段階でも何か一応申し上げた気はしますが、コストプッシュとディマンドプルの区別とかその辺りに関するイメージをあまりその時に感じていなかったような気がするので(記憶が怪しい^^)、改めて白眉ということでご紹介の巻なのでありまする。


第3の要因は輸入物価ですがこれはさすがに前回対比見通しが下がっています。

『第3に、輸入物価は、国際商品市況や為替相場の動きを反映して、一頃に比べ上昇している(図表42)。先行きについては、世界経済の持ち直しに沿って、総じてごく緩やかな上昇傾向をたどると考えられる。』


・フィリップスカーブがどうのこうの

でまあ物価見通しの方は飛ばしまして最後の部分。

『こうした物価見通しをマクロ的な需給バランスとの関係(いわゆるフィリップス曲線)で整理すると(図表43)、消費者物価の前年比は需給バランスの改善に伴い過去の正の相関に沿って上昇していくとともに、予想物価上昇率の高まりからフィリップス曲線自体も徐々にシフトアップしていく姿を想定している。』

徐々にシフトアップってのがこれ微妙で「期待の転換」だったら一気にシフトアップするんじゃないのかねとは思いますが、この辺り気合系とエコノミスト系の間で違うのかもしれませんね。

『この点、刈込平均値や上昇・下落品目比率など消費者物価の基調的な変動を捉える指標の動きをみると(図表44)、前回の景気回復局面(2003〜2007年頃)では、需給ギャップ対比で抑制的な動きとなっていたが、最近はそうした乖離はみられていない。当時は、労働派遣の規制緩和や輸入品を活用した低価格戦略など、マクロの需給とは別の「負の価格ショック」が物価の押し下げ要因となっていたと考えられる。一方、今次局面では、新興国における賃金上昇や為替相場の動向、労働規制面の動き、さらには企業の価格設定行動の変化等を踏まえ、当時のような「負の価格ショック」は発生しないと想定している。』

ほっほー、ってここをゴリゴリやるとまた一席できそうな気がするがめんどいのでパス。

『ただし、わが国経済では15年近くにわたってデフレ状態が続いてきただけに、.泪ロ的な需給バランスに対する物価の感応度(フィリップス曲線の傾き)、企業や家計の中長期的な予想物価上昇率の動向(フィリップス曲線のシフトアップの程度)ともに不確実性は大きく、消費者物価が想定通り上昇していくか十分注意してみていく必要がある。』

『この間、物価と名目賃金の関係を確認しておくと(図表45)、消費者物価と時間当たり賃金との間には、長い目でみれば概ね同時に変動するといった安定的な関係が確認される。上記の見通しでは、先行き、労働需給の引き締まりや人々の予想物価上昇率の上昇を反映して時間当たり賃金が緩やかに上昇していく中で、消費者物価も徐々に上昇率を高めていく姿を想定している。』

前回はここで労働生産性の動向によって物価と名目賃金の関係が異なってくるという解説があったのですが、その部分がバッサリ削除されているのが少々気にはなるのですが何でじゃろ????

ということで2週間も引っ張ってどうもすいませんでした。
 


お題「市場雑談少々/展望レポートの経済部分では雇用所得環境の改善の話が結構強めに見えます」   2013/11/19(火)08:20:11  
  木曜にQUICKでコメントが出ていてキタコレと一部の好事家の話題を攫っておりましたが、金曜相場と週末の米国株式市場を見て満を持して大先生お告げ投下。

[外部リンク] 2013年11月18日ストラテジーブレティン (108号)
日本株、前例なき3つのプラスアルファ上昇要因
〜始まった、長期上昇相場「第二の波」〜

何かもうツッコミどころが凄いのですが、「レバレッジ50倍で日本株を買うと1年の配当収入で投資元本回収」ってあのすいませんそんなにレバ掛けてMTM損益でのロスカットルールも無く1年間持っていて良いってどんな投資家ですか信用49階建てですよ大先生の所ではそういうポジション取れるんですかという所ですな(ゲス顔)。

・・・・・・・・・先週金曜の浜田センセイ仰せの株が上がってアベノミクス大勝利宣言といい、ここまで戻った所でのムーシャ先生の砲撃といい頼むからフラグを立てないで頂きたいと存じますのですがががが。


○金曜の訂正ですすいませんすいません

金曜の訂正が有る事について金曜に読者様(しかも数名の方から速攻で・・・・・・・・)指摘を賜りましたというのに金月処理によって脳味噌がリセットされるという鳥頭脳と化しているこのアタクシは昨日訂正の話をするのを忘れておりました(過去ログの方は訂正しています)。

えーっとですね、何を訂正するかと申しますと、宮尾さんの会見ネタに絡んでこの調子だと次回展望レポート夢の5対4キタコレとかいう話を書きまして、「そんなに際どい票決って新法以来無かったですよね」とか書いたのが大間違いのコンコンチキという話です(超大汗)。

では、素敵な票決があったのはいつかと言いますとこれです。

[外部リンク] 2008 年10月31日 日本銀行 金融政策の変更等について

リーマンショック後の混乱に対応して利下げをした際に、執行部案は50→30への利下げで、審議委員5名(日銀総裁人事のゴタゴタの余波で1名欠員)のうち3名(須田さん、中村さん、亀崎さん)が執行部案の下げ幅が中途半端で積極性に欠けるというのが主な理由で50→25への利下げを主張して反対、1名(水野さん)はそもそも実施すべきはGCレポ市場やCP市場での金利上昇という資金の目詰まり対策で利下げしたからオープン市場の金詰りが解消する訳では無いのでプライオリティー間違っとるという理由で利下げ反対、ということで、執行部案が4対4のスプリットとなるという凄まじくお洒落な事案があったのをすっかり忘却しておりましたです(超大汗)。

ちなみにこういう場合は議長決定となりますので結局執行部案が通過したのですけれども、そういやこういうのがあったのですがすっかり忘れるとはいただけませんな、というより月曜に訂正書こうと思ったのに書くのをすっかり忘れた方が誠に遺憾に存じますが(自爆)。


○市場雑談ネタ少々

・業態別当座預金残高ェ・・・・・・・・・・・

積み期間終了しましたので毎度の業態別当座預金残高が公表されました。
[外部リンク] 昨日のCP買入結果(めんどいので他のは割愛)
[外部リンク] 8,345 3,956 0.058 0.067 42.7

前回(11/7)のCP買入結果(これまたCP部分だけ)
[外部リンク] 5,954 4,244 0.042 0.079 34.0

前回(今月の買入分)から年末残高帳尻モードに入った為に(かどうか知らんが)1回の買入オファー額が4500億円に拡大したCP買入ですが、拡大の初回は札も少なくて全力で足切りが流れて0.042%まで入るというどこの有担コールだよという利回りになってしまいましたが、今回は札は増えた分足切りは0.058%まで上昇しましたが、平均買入利回りが0.067%と前回から1.2bpも金利低下するというアチャーな結果。

そらまあCP発行金利も低下します罠という所で、日銀のCP買入に入れられそうな銘柄の発行利回りが(まあ単純比較するのはイクナイのですが)社債のセカンダリーの利回りと整合性が付かなくなっているように見えますが、まあ1年以内の社債はオペに入らないですからとか、毎度お馴染みの市場分断攻撃になっているのですけどね。まあ先日も申し上げましたが別にCP買入すんなとは申しませんが、別に日銀がCP買っているからと言ってCPの発行が増えて企業の資金需要が喚起されているという訳でもなく、元々そこのスプレッドは十分に低いのですからそのスプレッドが縮小して何か企業金融的に物凄い効果があるのかというとそれは少々アレな気がするんですけどねえ。

つーてもまあ今回の金融政策は惜しくも異次元政策なので、テクニカルにどうのこうのというのはあっても基本的な枠組みには手を付けないのが「必要な政策を全部投入」という事ですので、まあ普通にCP発行減ってきているよねという状況でも買入は続きますぞなもしという話っすね。いやはや。


・TKRRとな

だいたいここにあるレポレートの翌日物T/N取引というのを見るあるよろし。
[外部リンク] 『雇用・所得環境をみると、労働需給面では、底堅い内需を受けて非製造業の労働需要が増加を続けていることに加え、輸出や鉱工業生産の持ち直しを背景に製造業にも漸く前向きの動きがみられ始めていることから、全体でも緩やかながら着実な改善が続いている(前掲図表9)。』

という現状認識を示しておりまして、その説明はこうなっています。

『労働投入量(雇用者数×総労働時間)も、雇用者数の伸びを主因に、このところ緩やかに増加している(図表36(1))。この間、労働力人口比率の動きをみると(図表36(2))、高齢化に伴う人口動態の変動が趨勢的な押し下げ要因として働いているが、このところ女性や高齢者の労働参加の増加によって幾分上昇するなど、これまでの低下トレンドには歯止めがかかっている。非労働力人口の中で、「就業を希望し、かつすぐに仕事につける状態にあるが、適当な仕事がないため求職活動を行っていない人(求職意欲喪失者)」の割合が歴史的な低水準となるなど(図表36(3))、潜在的な労働供給余力が低下しているとみられるなか、経済活動の高まりに伴って企業側の雇用不足感が高まるもとで(前掲図表9(1))、女性や高齢者の労働力活用が一段と進んでいると考えられる。』

ほほう。

『こうした労働需給の改善は、名目賃金にも影響し始めている。』

(キリッ)って感じですが、この辺の(キリッ)振りは前回展望レポートでの雇用所得環境の認識部分からかなーり(キリッ)成分が高まっているなあという書き振りになっていますが、どこを比較するとどうとは説明しにくいので前回のを全体として読んで確認してちょ。

『すなわち、一般労働者の一人当たり名目賃金の前年比は、所定外賃金の増加や夏季賞与の3年振りのプラス転化に伴い、小幅のプラスとなってきており、パートの時間当たり名目賃金もごく緩やかに前年比プラス幅を拡大している(図表37(2))。』

とまあここまでは威勢がヨロシのですが。

『そうしたなかで、労働者全体でみた一人当たりの所定内給与が未だ前年比マイナスとなっている点については、パート比率の趨勢的な上昇に加え、最近では、前述した通り女性や高齢者の一層の活用に伴い、パートの労働時間がさらに短時間化していることも作用している(図表37(1))。』

『こうした平均賃金の動きは、前述した労働需給の改善や雇用者数の増加と同時並行的に進んでいる現象であり、雇用者数と一人当たり賃金を乗じた雇用者所得をみれば、前年比でプラスに転じてきているなど(前掲図表9(4))、所得環境は全体として改善しつつある。』

ということで、所定内給与がマイナス継続となっている件については労働市場の需給改善と構造的な問題の両方から説明できるけど全体としてはポジティブである、と結局ポジティブで締めているのが今回の現状認識部分の強めなところです。

先行きの見通しの表現では基本的に4月の展望レポートと同じとなっていまして、一方で現状の表現が結構強気感が強くなりましたねという事ですから4月はどんだけ強気見通し出していたんですかねという感じです。念の為引用。

『先行きについては、労働需給の改善傾向が続き、失業率は引き続き緩やかな低下傾向をたどっていくと見込まれる(前掲図表9(3))18。そうしたもとで、名目賃金にも、次第に上昇圧力がかかっていくと考えられる(図表37(3))。とりわけ見通し期間の後半にかけては、労働需給の引き締まりの影響に加え、予想物価上昇率の高まりもあって、ベースアップも含めた所定内給与の上昇を伴いながら、賃金の上昇傾向がはっきりしてくると想定している。』

実はここ読んで「おーつえーわー」と思って前回と比較しようとしたら実は前回もこういう見通しを出していたのを見て(@∀@)となったアタクシです。

『こうしたもとで、雇用者所得は、見通し期間中、徐々に伸びを高めていくと考えられる。労働分配率については(図表37(4))、先行き景気回復が続くもとで、緩やかな低下基調をたどるものの、見通し期間後半にかけては、前回の景気拡大局面の後半に当たる2004〜2007年の平均をやや上回る水準で下げ止まっていくと想定している19。』

でもってこの脚注19ですが。

『19 これは、規制緩和もあって派遣労働者を中心とした非正規雇用が大きく拡大し、そのことが賃金の下方圧力として作用していた2004〜2007年頃と異なり、現下の局面では、こうした面からの賃下げ圧力は幾分弱まっていると考えているためである。』

ほほうという感じですが、ちなみにこの指摘は前回の展望レポートでも入っております。


・雇用改善の認識は個人消費見通しにも反映する一方で資産効果をしらっと削除

その次が『(家計の支出行動)』でしてね。

『個人消費については、引き続き底堅く推移している。その背景には、団塊の世代をはじめとした高齢者層の活発な消費行動が下支え要因として底流に作用するもとで、年初以来、消費者マインドの改善、株価上昇や為替相場動向を反映した金融資産の価値増加による資産効果が(図表38(4))、個人消費の押し上げに働いてきたことがあると考えられる。』

さいですな。

『最近は、年初来の押し上げ効果が持続しつつも徐々に緩やかとなる一方で、個人消費の底堅さを支える要因として、前述した雇用・所得環境の改善の重要性が増しつつある。』

キタコレ(・∀・)という所で。

で、先行きの個人消費は消費税増税の影響を受けながらも増加しますよという話が展開されているのですが、その要因として示しているのが以下のようになっています。

『こうした見通しの背後にあるメカニズムとして、第1に、高齢者の消費が、需要側(団塊世代の高い消費意欲)と供給側(企業による高齢者需要の掘り起こし)双方の要因から、持続的に消費全体を下支えしていくことが考えられる(図表38(3))。』

『第2に、前述のとおり、雇用者所得の改善が次第にはっきりしていくことが、勤労者世帯を中心に消費を後押ししていくと考えられる。ただし、名目可処分所得の伸びは税や社会保障の負担増加もあって緩やかなものにとどまるうえ、消費税率引き上げや電力値上げなどが実質所得を抑制する方向に働くと予想される(図表38(1))。』

へえへえそうだっかという所ですが、前回の展望レポートではこの第2が実は第3になっていまして、じゃあ第2には何があったかと言いますと小見出しでも書いた通り「株価上昇などの資産効果」となっていまして、今回しらっと「資産効果が消費を支える」という部分を削除しています。まあ元々引用部分の最初にあったように資産効果が緩やかにという認識をしめしていますので、そういう意味ではしらっとという程でも無いのかもしれませんが、当初QQE投下時点では実質金利の低下からの政策効果として資産効果やらポートフォリオリバランスやらを強調していた(まあ実際に株が上がったからというのがデカイ気がしますがががが)のと比較するとだいぶ違ってきているなあとは思うのでありました。

・・・・・・・・とここまでやった所で時間がががが(汗)。物価の話はまたいずれするかもしれませんがしなさそうな気がします。まーこの前の総裁講演で結構出ちゃいましたからね
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2013/11/18(月)08:07:10  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「宮尾審議委員会見を読みつつコミュニケーションポリシーとか来年の展望レポートとかに思いを馳せるのだ」   2013/11/15(金)08:09:30  
  ふむ、まあ後で色々と確認してみます。

[外部リンク] 更新日時: 2013/11/15 03:15 JST

[外部リンク]
更新日時: 2013/11/15 04:20 JST


○宮尾審議委員の会見ですがこれは野党審議委員への道ですわという憶測ががががが

つーことで宮尾さんの会見。

[外部リンク] 『(問) 本日の講演の中で、「下振れリスクを意識している」とコメントされた点について伺います。先日の展望レポートでは、「リスクは上下にバランスしている」という評価があり、総裁の記者会見では、1 人の委員が下振れリスクを心配しているとか、2 人の委員が2%達成は難しいと言っているということをおっしゃっていました。それからあまり時間がたっていませんが、今回の講演で「下振れリスクを意識している」と言われた理由はどういうことか、また、前回の展望レポートで宮尾委員がなぜ下振れリスクを重視しているということを言われなかったのか、お伺いします。』

こらまあ昨日あたくしも悪態を申し上げましたが同じ文脈でございまして、展望レポートにも決定会合にも賛成していますし、これまででも特に何らかの対案を出している訳でも無い宮尾審議委員ですので、当然ながら金懇での講演でも執行部ベースでの主張が普通に展開されるものと想定して講演テキストを見ますし、つまりは宮尾さんの説明はまあ執行部ベースの話に近い話と見なされる可能性が当然高くなる(これがそもそもから反対している木内さんや佐藤さんの講演だと「私の主張」をしてもなるほどですなという事になる訳ですから)のであります。

然るに、質問の方が仰せのように「MPM直後」のこのタイミングで「展望レポートのリスク認識と全然違う話」を「賛成している審議委員」が言い出すというのはそもそもコミュニケーションポリシー的に言えば混乱の元にしかならん訳ですな。しかも総裁会見を除くと今回展望レポート出た後の最初の講演が特段の反対をしていない宮尾さんという事ですから、これって単に宮尾さんがコミュニケーションポリシーというかQQEの「断固たる意志表明」の重要さを理解していないだけで単純にエコノミスト的な(って宮尾さんエコノミストちゃいますが)見通しを述べただけなのか、それとも賛成派の振りして後ろから銃撃を加えているのかがさっぱりワカランチ会長ではありますが、前者だったらあまりにも悲しいので後者なんですかねえという推測になる訳で。

つーか宮尾さんって今に至っても何かこうキャラ設定(^^)が出来ていなくて、執行部ベースの話をしているかと思えば急に今回みたいに変な物食ったのかという位に違う話をおっぱじめたりとか、どうもよー判らんお方でありますなという所でその辺小一時間お伺いしたいものではございますな(--;

と、思わず質問の所で悪態が長くなりましたが宮尾さんの答えを読めばわかるかも^^;

『(答) 1 点目の、私自身のリスク評価についてですが、講演でも申し上げたように、上下双方向の不確実性がある訳ですが、私自身は、全体としてみれば、やや下振れリスクを意識しているということです。具体的なリスクとして、講演では4 点ほど挙げています。(以下その話はどうでも良いのだが講演で説明した4点を改めて説明しているが途中割愛)以上の4 点をみると、上下双方向にリスクがバランスしている項目もありますが、全体としては、やや下振れリスクを意識すべきと思っています。』

『次に、2 点目の、前回の展望レポートにおけるリスクバランスの評価との関係についてです。私自身は今申し上げたように、やや下振れリスクを意識していますが、展望レポートでお示ししているのは、政策委員全体のリスクバランスに関する見通し分布チャートです。政策委員の様々な見通しがそこに集計されていますが、見通し分布チャートの散らばり具合をご覧いただくと、景気に関しては、上下にバランスしています。また、物価に関しては、2015 年度はやや下方に厚いようにも窺われますが、2014 年度は上下にバランスしており、全体として概ね上下にバランスしているという表現になっています。私自身としては、9 人全員のリスクバランスの表現としては、展望レポートの表現で違和感はないということです。』

・・・・・・・・うーむ。何ちゅうかこのQQEで断固たる日銀の物価目標達成への意志を示すという点への顧慮が無いというか(昨日悪態つきましたように講演で「フィリップスカーブが上方シフトするかどうかがポイントだと思います」とか他人事満載の言い方をする時点でそれは把握しましたけれども)というのもありますが、「いやそう思うなら具体的に票決行動などで示してよ」という問いに対する答えになっていないのが残念というか無頓着というか。

つまりですな、白川総裁時代の「包括緩和」と今回の「質的・量的緩和」の違いっていうのは物理的に量がすげえええとかいうのも勿論ありますが、ベースに「(無理繰りであっても)期待に直接働きかけて期待の転換を行う」というのが前面に強烈に出ているのかどうかという違いがあるのですが、どうもこう宮尾さんの説明って従来の白川総裁的包括緩和によるグラデュアリズム的な枠組みに留まっているように見えるんですよねえと思う所。

でまあそれを宮尾さんが意識して「いややっぱり期待に直接転換とか無茶だからそれよりも徐々に積み上げて行けば良いじゃないか」という発想で今回の講演の話をしているのかというのがど〜もこの会見見ててイマイチ見えないのがアレです罠という所なんですよね。


・物価の説明を見ると腰が引けているのは分かりますな

昨日講演をネタにした時に申し上げたのを再確認する感じですけど。

『(問) 今の質問(引用者追記:直上で引用した質問のことです)とも関連しますが、2 点お聞きします。景気については、やや下振れリスクを意識しているということですが、物価については、今おっしゃったことからすると、下振れリスクは意識してないのかどうか、あるいは物価についても下振れリスクを意識されているのかどうか、これが第1 点です。(2点目はその後続の質問と共に正直意味不明なので引用割愛)』

『(答) 1 点目ですが、講演で、やや下振れリスクを意識していると申し上げたのは、経済・物価見通しに対するリスクということです。先程、経済に対してやや下振れリスクがあると申し上げましたが、当然、それが原因となって、物価に対してもやや下振れリスクがあるということです。』

キタコレ。

『一方、中長期的な予想インフレ率に関しては、本日の講演で、景気の持続的な改善期待が浸透していけば、フォワードルッキングな予想形成がより強く働き、中長期的な予想インフレ率が高まっていく、そういうメカニズムが働く可能性は相応にあると申し上げました。景気動向による下振れリスクは、物価に対しても下振れリスクになりますが、中長期の予想インフレ率に関しては、当然、上手く働かないリスクと、私が申し上げたように割としっかり働く可能性と、両方の可能性があるとみています。(以下割愛)』

ということでして、どうも実際の物価が上昇して自己実現的にインフレ期待が高まるというパスは採用しておられない(展望レポートには今回物価がプラスになったのをいい事にその旨の記述がしらっと入っておりますので念の為申し添えます^^)という訳でして、物価上昇および期待インフレの上昇パスに関しては宮尾さんやや弱気であるというのが伝わって参ります。


・追加緩和に関する質問ですが

『(問) 先程、リスク要因としていくつか挙げておられましたが、例えば、海外要因とか賃上げ動向というのは、日銀では、はっきり言ってどうにもできない部分があると思うのですが、こうしたリスクによって、例えば、予想インフレ率が思うように高まらない、そういう状況が発生したような場合は、日銀の金融政策でそれを押し上げるという対応は可能なのかという点と、その場合、具体的にどういった政策展開が考えられるのかという点について、仮定の話ですが教えて下さい。』

まあこういう質問は飛ぶ罠。

『(答) 1 点目ですが、私どもの現在のメインシナリオでは、今後、消費税増税等々下振れリスクもある中で、実体経済は、基調的には潜在成長率を上回る成長を続け、物価に関しては、2%目標に向けた道筋を順調に辿っていくとみています。その前提として、中長期的な予想インフレ率も、徐々にではありますが、立ち上がっていくという姿を考えています。今後、そういった見通しに変化が生じた場合には――例えば、中長期的な予想インフレ率が思うように立ち上がらないということも含めてですが――、かねてから明確にしているように、必要な調整を行っていくということです。従って、海外経済や賃金動向の下振れリスクについても、それによって我々の見通しに変化が生じる場合には、必要な調整を行っていくということです。』

まあそうなんですけどもうちょっと「まあそもそも行くんですよウェーハッハッハ」というような気合が欲しい所で、これはまあフォワードルッキングにプリエンティブに追加緩和クルーと盛り上げる人たちに絶好のエサ提供の巻ですよね。うんうん。

『2 点目は、その必要な調整を行う際の具体的な手段ということかと思いますが、それは、発動するその時々の経済・物価情勢あるいは市場の動向などによって変わり得るものですので、事前に申し上げるのは適切ではなく、ここではコメントを差し控えたいと思います。ただ、これはいつも申し上げていることですが、何らかの政策対応、政策判断をする場合には、予め何か特定の手段を排除するということではなく、それぞれの手段を、効果、コスト、リスクなどを総合的に勘案して、最も適切な手段を選択していきたいと思っています。』

たぶんこう丁寧に答えちゃうから気合や根性や大和魂が伝わらない(というか多分先ほど申し上げたように宮尾さんがそういうのに乗って一緒にヒャッハーというのを好まないから白川イズムに段々戻ってきているんじゃないかと思いますけど。まあ宮尾さんそもそもアカデミズムの人だから気合根性論でウヒョーというのは・・・・・ってのもあるでしょうし)のであって、こういう「異次元緩和の枠組みに悖る質問」にはもっとあっさり味で答えないと異次元緩和の異次元振りが伝わらず、ひいては期待に直接働きかける事が難しくなると思うのですがどうでしょうかね。


○次回展望レポートがかなり(観客席的な意味で)楽しみになって参りました!!!

まあ何ですな、現在のQQEにおける2年で2%達成安定的にという為には、通常の需給ギャップのプラス転換での物価上昇だけではなく、期待に直接働きかけて気合と根性と大和魂でフィリップスカーブを無理繰りでも良いからシフトアップさせて、実際に物価上昇したら期待だって変わるかもしれませんよヒャッハー!!というまあ従来の日銀とは違う無茶振りモードをしておるわけです訳ですが、どうも今回の宮尾さんの講演あんど会見読んでて思ったのですが、ヒャッハー成分が足りないというのはつまりちょっと冷静になって考えたらヒャッハーじゃねえだろと薄々(なのか盛大になのか)考えているのではないかと推察させて頂く次第であります。

でまあ実は展望レポート時点でもご本人は下振れリスクを意識していたけれども、まあアグリゲートしたらバランスと言う事でシャーナイ罠と思って賛成しました(と先ほどの質疑を素直に読むとそうなりますが)って所だと思われますぞなもし。

・・・・・・・となりますと、実際には事実上展望レポートでのメインシナリオに対して下を見ている人が審議委員の6名中4名という素敵な状況になりつつあるという事ではないかとこれまたあたくしの妄想ではございますがなっている、ってな事を勘案しますと、2016年度の経済物価見通しの数値を出すことになり、かつ「2年で2%」の中間地点に到達し、消費税も上がる来年4月末の展望レポートが観客席で見ている分にはさあ盛り上がって参りました!!!という感じであります。

いやまあ別に票決5対4でもそら多数決だから決定はできるのですけれども、執行部以外の審議委員の賛否が2対4になってしまうとなりますとちょっとそれは如何なものかという話になって参りまして、そうなりますと色々な意味で外野観客席的には盛り上がるのですが、どう見ても日銀的にマズーという話ですから、さてどうするんでしょうねえと勝手に(通常の何とかストの皆様の関心とは論点がだいぶずれていますが)盛り上がってしまうアタクシなのでありましたとさ。

#新法になってから今まで5対4というような際どい票決は無かった筈です



○会見ネタおまけ:オモシロ質疑鑑賞

その1はお前が言うなという話。

『(問)(前半部分割愛)また、宮尾委員は、今回の講演で、FRBのコミュニケーション戦略について言及されていますが、これは、はっきり言って、「次は、もうちょっと上手くやって欲しい」という気持ちを込めておっしゃったのかどうか、お伺いしたいと思います。』

『(答)(前半部分割愛)2 点目の、FRBのコミュニケーションについては、私の立場で良いとか悪いとか、評価したりコメントしたりするのは差し控えたいと思います。従来から、各国の中央銀行は、様々な形で、より良い情報発信、より透明性を高める政策運営の努力を続けてきていると思います。FRBも、その1 つとして、将来の政策のガイダンスという形で工夫を凝らし、より良い政策やより良いコミュニケーション、情報発信のあり方を追求していると考えています。』

えーっとですからMPMに賛成した政策委員の方が直後に展望レポートと違うベースの話をするわ、異次元緩和の腰の入れ方から見たら盛大に腰の引けた期待インフレ率見通しのメカニズムの話をするわという先生こそですなあ・・・・・・・・・・・・


その2

これは質疑共にオモシロである。

『(問) 2 つ目の質問です。(引用者追記:2つの質問を途中で切った形になっているのでこれはこれで合っています)本日の講演の中で、コミュニケーションについて言及されており、最後に「日本銀行としては、引き続きより良いコミュニケーションを心掛けてまいりたい」とおっしゃっていて、素晴らしいことだと思います。ただ、実態としては、私は日銀の記者発表に時々出るのですが、極めて難解な言葉が多く、一般の方々が理解するのはかなり難しいというのが率直な印象です。今回、良い機会なので、宮尾審議委員が、例えば、日銀は今後、むやみに英語を使わないとか、分かりやすくするような方針転換を宣言していただけないでしょうか。』

日常語を使うと解釈に幅が出てしまう可能性がより高くなるので正確を期そうとすると却って説明がややこしくなると思いますし、その用語について噛み砕いて説明するというのもメディアの機能だと思うのですけれども(それをしないなら普通に公表文並べておけば良いだけです罠)、大体からして「方針転換を宣言」っていち政策委員で勝手に出来ないと存じますが、会見要旨作った人ちょっと意地が悪くね??

『(答) コミュニケーションのあり方に関しては、まだまだ工夫、改善の余地があると私自身も感じています。いま頂いたようなご意見も含めて、より分かりやすい情報発信を、これからもしっかりと心掛けてまいりたいと思います。その1つの試みとして、展望レポートの記述の仕方に関しても、より良く国民に伝わるような形にならないかということを念頭に置いて、できるだけ簡潔に、以前よりは短めで平易な言葉を使うように心掛けてまいりました。そうは言っても、いまコメント頂いたような、さらなる改善の余地がないか、探ってまいりたいと思います。』

そういや以前白井審議委員も公表文書の言葉づかいがどうのこうのみたいな話をしていたように思えるのですが、そらまあ一から百まで超専門用語使って阿呆陀羅経みたいになったら困りますけれども、言葉づかいがどうのこうのとか言う前に、それ以前に今回散々悪態をつかさせて頂きましたように、「説明の混乱」が起きてますぞなみたいな方がよっぽど問題だと思いますし、大体からしてそういう政策の本質論と関係ない所で努力するとかどうなんですかねと思うのですが、これって学者先生の仕様なんでしょうかねえ・・・・・・・・・・・
 


お題「これは惜しくも異次元成分が足りない宮尾審議委員講演」   2013/11/14(木)08:05:03  
  また某モーサテが中銀預金ファシリティーをマイナスにすると企業融資が増えるという説明をしているのだが市中銀行が預金ファシリティーのマイナスを避けたかったら超過準備を中央銀行にお返しするしか無くて企業融資をしても超過準備は減らないんですが。つーか今日のゲスト解説のセンセイは金利ストラテジストなんですから(段取りに無くても)ちゃんとこういう時に説明入れろよと思うのだが。

ということで(どういうことだ)展望レポートネタの続きをやらずに宮尾審議委員講演ネタですがまあ異次元成分がまるで足りませんぞなもし。

[外部リンク] ○何という異次元不足の講演

えーっとまず全体を拝読して思ったのですが、今回の講演なのですが「異次元成分がまるで足りません」という事で、端的に申し上げると先般の展望レポートやら既往の決定会合で賛成している「与党審議委員」としてはどう見てもこれ赤点再履修モノの講演テキストとしか申し上げようがございませんし、会見のヘッドラインみたら更にのけぞったのですが、共同のヘッドラインに出ていた文言が無いなあと思って検索掛けたらあまり好まないのですが産経ビズのヘッドラインがあったので引用。

[外部リンク] 05:00

『日銀の宮尾龍蔵審議委員は13日、長野県松本市で記者会見し、来年4月の消費税率引き上げの影響について「私たちが考えている以上に景気を下押しするリスクはある」と懸念を示した。』(上記URLより)

えーそもそもですな、今日銀がやっている異次元緩和で2年で2%という政策ってえのは最終形の「安定的に2%」というのがワンタイムの2%ではなくて(直接観測はできないけれども理念的に言えば)需給ギャップがゼロ近傍の時に2%のインフレ率が達成できるような状況である、と総裁が9月のきさらぎ会での講演で説明している訳で、それを達成するには従来の金融緩和で景気浮揚して需給ギャップがプラスに転じて云々だけでは足りないので異次元政策とコミットメントを実施することによって期待に直接働きかけてフィリップスカーブの上方シフトを起こさせますという事です罠。

然るに宮尾さんの講演って一応その話の言及はあるのですが、話の流れが思いっきり従来の金融政策で景気が改善してどうのこうのの話がほとんどである上に、会見では上記URLのような話をしておられるという事であれば(詳しくは今日会見テキスト出るからそれを見ないといけませんが)なんちゅう「普通の金融政策」の話をしているのかと小一時間な訳ですよ。

だいたいですな、宮尾審議委員はつい2週間前に出た展望レポートに対して反対とかしておらず、しかも消費税増税に関しては4月の展望レポートから消費税増税2回予定通りを織り込んでいる(異次元緩和時点でもそもそも織り込んでいるのだが)訳で、わずか2週間で何でこういう腰の入っていない話をするのかと言う事で、与党審議委員(^^)であるのであれば、足元のQQEの異次元政策に対してもっと日銀としての強い意志を示すような情報発信をしないといかんでしょと。与党審議委員としては「何を言ってるんですか必要な政策全部打っているし物価だってインフレ期待だってご覧のように強含みになって当初の私たちの見通しに沿って進んでいるじゃないですか2年で2%行くんですよあっはっは」という異次元な説明をしないといかんと思うのですよね。

つまりですな、直近でホイホイと追加緩和観測が出て来るというのはどういう事かと申しますと、だいたい言っている何とかストとかの話を見ますと、どうせ2%行かないのだから(という部分は経済物価見通しだから人それぞれ意見があるでしょうけれども)日銀はフォワードルッキングでプリエンティブに対応するというのが説明の筋になっている訳ですけれども、そもそも論として異次元緩和政策というものが普通の従来型なフォワードルッキングでプリエンティブな金融政策を超越した所にある訳でして、そこの認識に相変わらず齟齬がある(2年オペ実施の追加策がどうのこうのという思惑が出た時にも齟齬があった訳ですがそれを黒田総裁は綺麗に撃破しましたのですがねえ)という状況にある中でして、決定会合とか展望レポートとかに反対している審議委員が反対の理由として筋を通した話をするなら兎も角、与党審議委員状態になっている宮尾さんが何でまた従来型の金融政策話をして、しかも先行き見通しに弱腰発言するんだかと存じます次第でして、そんなに消費税増税が下振れリスクなら何か提案するなり反対するなりしろよと小一時間ですな。

ということで、与党審議委員としては赤点再履修ということで、きさらぎ会での総裁講演を20回音読してテキストを作り直される事をお勧め致します。

なお、このように黒田総裁の回し者のような説明をしておりますワタクシでございますが、これはきさらぎ会その他の黒田総裁の講演や会見の説明などを読んで「現在の黒田総裁、というか日銀執行部サイドがどのようにQQEを位置づけて金融政策のデザインを行っているのか」ということを考えた結果としてこうでしょうなあという事について申し上げているのでありまして、じゃあ本当に2%行くと思ってるのかとか、コストプッシュで2%行って世の中ハッピーなのかとか、そもそも国債を大量に買ってMB増やすとインフレ期待がシフトアップ出来るのかよおいおい、などという論点についてはまた別問題だったりしますので念のため申し添えます(台無し)。

が、QQEやっている中の人の与党構成員だったら黒田総裁の説明に沿ってガツンと異次元な説明をしないとダメでしょと思いますし、それとだいぶズレた話をするならMPMの議決で態度を明らかにして欲しいですなという所ではございます。

・・・・・・・・・うむ、講演テキストの前の悪態が長くなってしまった。


○物価の上昇メカニズムの説明に異次元成分が足りない件について

講演テキスト2ページから。

『こうした見方は、4 月の岐阜県金融経済懇談会の際にお示しした2%物価安定への道筋と今のところは概ね整合的とみています。4 月には、2%の目標を達成する道筋として、\こΨ从僂硫麌、∋饂魂然覆箘拌悒譟璽箸魎泙犇睛惨超の緩和、4覿箸寮瀏投資や構造改革などを伴う潜在成長率の緩やかな上昇、し調な家計消費支出のもとでの需給ギャップの改善、ゥぅ鵐侫賤汁曚隆砲笋な上昇というメカニズムを示し、その下で2014 年度中に消費者物価が1%程度を超えて高まっていくことが重要であること、その後も 銑イ旅ソ朶弔持続し、中長期的なトレンド・インフレ率も2%へ向けて高まっていけば、実際の物価上昇率も2%の目標に近づいていくことが期待できることをお伝えしました。』

ほほう。

『その後、,寮こΨ从僂硫麌はやや後ずれしている一方、い硫鳩彎暖饂拿个やや強いといった状況が生じていますが、総じてオントラックと判断して良いとみています。特に、個人消費や非製造業関連中心の回復は、波及する経済の裾野が広いだけに、物価上昇を幅広く支えていく可能性があります。』

ま、宮尾さん的にアンラッキーなのは(今にして思えばですけど)4月の講演の時点ではそもそも日銀の説明もあまり異次元ではなくて、一生懸命金融政策の波及効果の話をして、どちらかと言えば需給ギャップを解消してプラスにする中で物価も上昇していくのでインフレ期待が上がります的な波及メカニズムの話をしたいた訳ですが、昨日ご紹介したように(しまった!展望レポートネタがあるんだったorz)展望レポートの説明でも堂々の金融政策波及メカニズムの説明盛大に割愛というプレイが炸裂しておりますように、当初の説明よりも現在の説明の方がより「期待に直接働きかけてインフレ期待をシフトアップ」という方向を強調しているので、そーゆー意味では真っ先に金懇に駆り出されて講演する破目になり、そこでの発言の整合性も考えながら今回の金懇テキストを作ることになったという点では宮尾さんも貧乏くじ引いている部分はあるんですけどね!!!

#とさっき散々悪態ついた分のフォロー^^;

んでもって講演テキスト6ページにインフレ期待に関する話があるのですけどね。『(ロ)人々のインフレ予想について:フォワードルッキングな予想形成』という部分。

『人々の予想インフレ率は、全体として上昇してきています。例えば、今年度あるいは今後1 年間といった短期のインフレ予想をみると、家計、エコノミスト、市場参加者によるサーベイ調査など、多くの指標で徐々に高まってきています。また5 年先や10 年先といった中長期的なインフレ予想についても、エコノミストのサーベイ調査などで上昇してきています(図表14)。』

まあ消費税増税分が加味されてますけどね!!

『将来のインフレ率に対して、人々はどのように予想を形成するでしょうか。一般に、将来の経済変数に対する予想には、大きく2 つの考え方があります。1 つは過去の実績を将来予想として直接用いるという考え方です(バックワードルッキングな予想形成)。例えば、単純に前期のインフレ率を予想インフレ率とみなすという考え方が典型的です。この場合、将来に対する予想は、過去のインフレ率の実績といった形で固定化されます。』

『もう1 つは先々の経済の変動メカニズムに沿って将来のインフレ率を予想するという考え方(フォワードルッキングな予想形成)です。例えば、いま単純に「景気が良くなると物価が上昇する」というフィリップス曲線の関係に沿って考えてみます。』

ほうほう。

『この場合、成長力強化の取り組みや政策効果の浸透などによって、先行き景気の持続的な改善が続くという見通しが広まれば、将来時点の景気と物価の関係から、人々は将来物価が上昇すると予想する、つまりインフレ予想は高まることになります。この時企業サイドでは、先々の景気や売上見通しの改善を受けて、値下げ競争を緩和したり、コスト上昇を販売価格に上乗せしたりすることが可能となるでしょう。その結果、今期の物価に上昇圧力がかかりやすくなり、観察されるフィリップス曲線が上方にシフトする、あるいは傾きがより急になる、という効果が考えられます。』

ふむふむ。

『実際のインフレ予想の形成には、バックワードルッキングとフォワードルッキングの両方の側面が混在しているものとみられます(ハイブリッド型の予想形成)。』

そらまそうじゃろうな。

『日本では、経験的に、バックワードルッキングの側面が強いことが知られています。その一方で、政府と中央銀行は、現在、フォワードルッキングな予想に働きかける政策を強力に推進しています。』

『政府は、財政出動とともに規制・制度改革などを推進して、成長期待を高めようとしています。日本銀行は、2%の物価安定目標を掲げ、その早期実現を目指して大規模な金融緩和を実施しており、景気回復が持続するよう金融面から強力な後押しを続けています。』

うーむこのという所なのですが、もっとこの部分を講演の中で強調すりゃいいのに、前半部分でこれに関連する話をしていないで、需給ギャップが改善して物価が上昇すると次第に期待インフレが高まるというような話をしているのが残念というか腰の弱い所。

『また企業部門でも、先に述べた非製造業のイノベーションや設備投資などが継続すれば、労働生産性は更に高まり、所得見通しの改善が続く可能性があります。』

ちなみに労働生産性の論点はここの前の部分で説明が有りますが引用割愛。

『これらを合わせて考えると、景気の持続的な改善が続くとの見通しのもとで、フォワードルッキングな予想形成を指向する人々の割合が増える可能性があります。』

『もちろん、それぞれの企業・家計を取り巻く環境は引き続き厳しい中で、今後このロジックが示すように進むかどうか不確実性はあります。しかしその一方で、消費や所得の持続的な改善を示唆するマクロデータやヒアリング情報、足もとの中長期的な予想インフレ率の緩やかな高まりは、この方向で日本経済全体が徐々に動き出していることを示唆しているようにもみえます。このメカニズムからも中長期的なインフレ予想が高まっていく可能性が相応にあると私自身はみています。』

ここの説明が正直弱いと思うのですが、実際問題として物価がちったあ上昇している点がバックワード的にインフレ期待を高めているかもしれませんという話を織り込んだ方が良いと思うのですよね。成長戦略の結果として成長期待が高まるとか、設備投資が今後伸びたらとか、そういう先の話をするのも勿論良いのですけれども、折角足元で(たとえコストプッシュであっても)実際の物価が上昇に転じだしている事をもっと強調して「それ見たことか(ト゛ヤッ)」と言う説明をしないとやっぱり腰が弱い感じが否めない訳でございますよ。


○ついでに金融緩和政策に関する説明も腰が引けている件について

でまあ宮尾さんの講演ですが、更に金融政策の説明パートがありまして本文9ページのケツの辺りからこのような話が有ります。

『なお、「量的・質的金融緩和」の実体経済・物価への効果の最終的な評価は、政策終了後まで待つ必要がありますが、2000 年代の日本の量的緩和政策について私自身で実証的な分析を試みました。』

ほうほう。

『その結果、暫定的ながら、景気(生産)に対しては相応の効果があり、その際、株価や為替レートなど資産価格を通じた波及ルートが機能していたとの実証結果が得られました。一方、物価に対する効果は、景気への効果ほど明確ではありませんでした。』

あばばばばー。

『これは、1つの可能性として、政策による景気の改善に対して、物価の反応はそれほど大きくはない、つまり当時のフィリップス曲線の傾きがより緩やかだったと解釈できます。』

ほうほうそれでそれで??

『このため、私自身は、前節で述べたようなメカニズムで、今回の「量的・質的金融緩和」によってフィリップス曲線の傾きがこれまでよりも急なものになるかどうか、あるいはフィリップス曲線自体が上方にシフトするかどうかがポイントだと思っています。』

いやあのフィリップスカーブの上方シフトをを強力に推進するのがQQEなのでして「ポイントだと思っています」とか他人事のように言わないで欲しいんですけどマジ勘弁。

『今回の消費主導を中心とした景気回復において、フォワードルッキングなインフレ予想形成の力は、これまでよりも強く働く可能性があるとみています。政府や企業部門の前向きな取り組みも、景気が持続的に改善するとの見通しをより強めて、その力をサポートするでしょう。各経済主体の取り組みとともに、フィリップス曲線の傾きの変化や上方シフトが進んでいくかどうか、今後の動向をしっかり点検していきたいと思います。』

いやだから実際の物価上昇というバックワードルッキング(というか同時進行の自己実現という方が近いかも知れませんけど)なパスの話を何でしない(ポリティカルにはマズーだけど本当は「消費増税で物価が上昇する所で自己実現サイクル発生したらそれはそれでもウッシッシ」の筈なんですけどね、するためには名目所得の上昇が必要ですけど)んじゃと思うのでどうもねえという感じです。

どうせ説明するなら「前回のは物価に効かなかったという結果になりましたが、今回は何せ期待に直接働きかける政策を政府と協力して実施しているんですから前回と違ってフィリップス曲線の上方シフトが期待され、物価に対しても効果を発揮するものと確信しています(キリッ)」位の気合を入れた説明をして欲しい物でありますな、与党審議委員と致しましては(--;


○なお景気には下振れリスク意識ですが消費税の影響ェ・・・・・・・・

一応本文3ページまで戻って『(2)経済・物価見通しに対するリスク』というのを引用します。

『第1 に、海外経済の動向に関する不確実性があります。特に中国以外の新興国・資源国については、一部の国が経常収支赤字など構造的な問題を抱えており、下振れリスクがあります。また、米国の財政問題の帰趨によっては米国および世界経済の回復が後ずれする可能性がある点にも注意が必要と認識しています。』

『第2 に、家計の雇用・所得動向です。先行きも国内需要が堅調さを維持していくためには、雇用・所得環境が消費を支えるという前向きな循環が持続していくかどうかがポイントです。この点、下振れリスクはある一方で、次節で述べるような上振れ方向のメカニズムが働く可能性もあるとみています。』

まあこの辺は順当としまして。

『第3 に、消費税率引き上げの影響です。税率の引き上げは家計の実質可処分所得にマイナスの影響を及ぼしますが、政府における各種の経済対策などである程度は減殺されると思います。そのうえで、想定以上に経済を下振れさせるかどうかは、その時々の雇用・所得環境や物価動向によって変化するため注意が必要と認識しています。』

他の話は「起きるか起きないか判らない件」なのですが、消費税引き上げに関しては確実に起きる件なので、その点についてわざわざ項目を作っちゃうのが腰が引けている感を出してしまう訳で、そもそも宮尾さんその後で「想定以上に下振れするかはその時々の動向で変化する」と言っているんですから、だったらこの項目はその前の第2の雇用所得動向の中に含めまれる概念であり、わざわざ話さないのが吉という話で、この項目を作るのがプレゼンとしては弱気感を出すのではないかと思いますが如何なもんでしょうかね。

#特に消費税に関しては他の項目と違いまして以前より総裁が「何を仰る兎さん当然織り込んだ結果の見通しですよ(キリッ)」とやっているだけにここで急に出てくるとちょっとねえと思います

『第4 に、企業や家計の中長期的な成長期待に不確実性があります。企業による需要の掘り起こしを伴うイノベーションや、規制・制度改革、税制改正の今後の展開などによって、上下双方向に変化する可能性があります。』

まあこの第3の部分が弱気感を出しちゃってるなという所でありますが、まー結局の所宮尾さん自体が腰引け気味なんでしょうなあと思いますと、何か今後の金融政策に関する日銀からの情報発信も少々分裂気味なのが拡大モードとかになるのかも知れませんね!!!

なお念の為再度申し上げますと、このように黒田総裁の回し者のような根性論を展開しておりますワタクシでございますが(以下同文^^)。
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2013/11/13(水)08:06:32  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「ドラギ総裁の会見が色々とアレな件について鑑賞会でも」   2013/11/12(火)08:03:46  
  ほう。
[外部リンク] 純米酒と虚偽表示
11月12日 5時7分

あちこちで虚偽表示という事ですけど、これつまり過去の物価指数における品質調整が機能していなくて実はデフレじゃなかったのかも知れませんよ(大嘘)。

でまあ米債が15毛甘で帰ってきても貫録の円債先物前日比変わらずで何も書きようがないので今朝はドラギ先生のオモシロ会見の鑑賞の続きということで。

[外部リンク] Introductory statement to the press conference (with Q&A)
Mario Draghi, President of the ECB,
Frankfurt am Main, 7 November 2013

でまあ昨日は「何で今回利下げしたか」の背景説明が結局の所「物価が1%割ったんで」以外の部分が何が何やらワカランチ会長というのをネタにしましたがその他色々と怪しげな話が展開されているのでその鑑賞会ということで。

○その前にテクニカルな話:コリドアが非対称の理由

めんどいから質問を割愛しますが何でコリドアが非対称になったのよああそれから預金ファシリティをマイナスにしないのかという質問がありましてその答えですけどね。

『Draghi: On the first question, remember that we are in a context of fixed-rate full allotment in all our ECB refinancing operations. The EONIA fluctuates between the deposit rate and the main refinancing rate, so the fluctuation range is unaffected by the level of the marginal lending rate.』

EONIAレートは貸出ファシリティと預金ファシリティの間で動くというのが本来のコリドア設定の意味なのですが、実際問題としては今はMROなどの全ての資金供給オペがフルアロットメント方式で実施されているので、本源的にはEONIAレートはMRO金利を上限とするという事になります。

『But we wanted to preserve the incentive for banks to actively manage their liquidity positions between the two weekly main refinancing operations. This is why we left the distance between the marginal lending facility rate and the main refinancing rate unchanged, which explains why we now have a corridor which is asymmetric.』

で、貸出ファシリティーまでのコリドアを50bpで維持したのは、この差を縮めるとMROに行かないで貸出ファシリティーに行くインセンティブが生じる(なぜならMROなどのリファイナンスオペレーションは毎日ホイホイオファーされているものではないので、資金効率をギリギリやろうと思ったらMROの取りを絞って限界的な部分を市場調達なり貸出ファシリティーを使うなりする方が合理的な動きになり得る場合があるからっつーことでしょう)ので、差を敢えて大きいままにしておきますと言う事のようです。

『We also discussed the deposit facility rate and, as I said on other occasions, we are technically ready and it is part of our artillery, and in a sense it also answers the previous question about what we will do if we see a low rate of inflation. We do not see one and we do not think it is going to materialise because we see that inflation expectations are firmly anchored at 2%, or less than 2%. However, we want to have some instruments in our artillery and this is one and another is certainly the one you mentioned, the LTROs. We did not discuss this in any depth today, but there are a whole range of instruments that we can activate, if needed.』

預金ファシリティ金利のマイナスについては結局毎度の話になっていまして、テクニカリーには準備できています(キリッ)とはゆうとりますが、まあこれは現実問題としてやったら色々と市場に不測の(まあある程度は読めますけど)動きが生じるのでこればっかりは大国の人柱事案が無いと何ともかんともでしょうな。


○コミュニケーションポリシーに関するいくつかの質疑から

ちなみに今回の質疑ですが、物価に関する質疑、票決に関する質疑、コミュニケーションに関する質疑、政策効果に関する質疑、銀行資産査定問題に関する質疑という感じで大体の質疑が回っていましたが(これはミーの勝手な分類)、コミュニケーションに関する幾つかの質疑を鑑賞。

『Question: What seems to be astonishing about today’s announcement is how unprepared the market generally was for it. I have seen various comments that it was a shock announcement and that it was very aggressive, and it has clearly taken the market by surprise when you look at the reaction in euro/dollar and some of the equity markets.』

今回の決定は市場にはサプライズでベリーアグレッシブでしたよ為替市場が反応しましたねと。

『So, my question really is about the communication strategy currently that you are pursuing, and the fact that you have decided to make this announcement today.』

ふむ。

『And I ask you, if you could put some texture on this: do you think that the markets have become overly complacent and doubted the credibility of your will to act? You can clearly see in euro/dollar that people seem to have taken it for granted that there would not have been a cut now, or possibly even in December. And I saw one market commentator describe you as having a pea-shooter to deal with the deflationary tanks that were approaching you. Well, it seems to me that you have pulled out a bazooka or, possibly, even an anti-tank weapon today. Could you put some texture on the communication strategy for us?』

でまあ今回の市場に対するショックを与えるようなアグレッシブな施策でバズーカキタコレなのですが、つまりそのようなコミュニケーション戦略になられたとかそういう事ですかね??とか何とか質問しておられますが・・・・・・・・・・・

『Draghi: In doing so, I think I will abstain from judging the markets. This is one of the hardest things to do and it is usually quite useless because they do what they want, no matter what.』

市場の反応にはコメントしないとな。

『So, I will actually urge all of you to read the introductory statement that I read at the last press conference. And it says: “The Governing Council confirms that it expects the key ECB interest rates to remain at present or lower levels for an extended period of time. This expectation continues to be based on an unchanged overall subdued outlook for inflation extending into the medium term, given the broad-based weakness in the economy and subdued monetary dynamics.” Note “unchanged”: it has changed.』

でた声明文(というか長いのでステートメントというべきか)読み上げ攻撃という所ですが、今回は前回の声明文読み上げ攻撃でして、前回は「This expectation continues to be based on an unchanged overall subdued outlook for inflation extending into the medium term, given the broad-based weakness in the economy and subdued monetary dynamics.」とありましたが、の部分にunchangedが入っていたのに注目してくれと。

つまり、この読み上げ部分の該当箇所ですが、今回の最初の声明文の部分だと同様の部分は第3パラグラフに相当しまして、「This expectation continues to be based on an overall subdued outlook for inflation extending into the medium term, given the broad-based weakness of the economy and subdued monetary dynamics.」となっていまして、こちらには前月あった「unchanged」が抜けていますよという話っすな。

『Since then, it has changed. And it has changed in a variety of ways. First of all, as I was saying before, it is now broadly-based over a certain category of goods: we see that it is now based on services, energy, processed food, non-energy industrial goods and unprocessed food. It has also changed in the sense that, if you look at the quarterly annualised figures for inflation, they do actually go down in September and October. So that is the big change. Basically, we observe what has happened and that is exactly what our forward guidance was saying. So, if there were to be a change, we could change. In this sense, I have to remark that the credibility of our forward guidance comes out strengthened out of the decision today.』

つまり今回の決定において変わったのはこの「物価先行き見通し」でありますということで、物価の見通しとしてやや低い水準のインフレが暫くの期間継続するでしょうという見通しになったので、それに対応するために利下げを行ったという話です罠。


・・・・・・・・って良く見れば分かりますように、これ質問されていない事を説明するの巻になっているのですけれども、実は今回の会見ってテキスト見ててああこれは混乱しとるわという雰囲気があるのは、昨日引用した部分にも一部ありましたが、このような感じで「聞かれもしない件について延々と説明」という部分があるのと、あとは2か所ほどあるのですが、記者の質問の意味が通じていなくて答えが混乱するという部分がありまして、まあ何というかドタバタ感があるなあと思いました。

ただまあドラギさんほどの方が相手の言ってる事を分かっていない訳もない(混乱部分はその気がありますけど)次第で、この答えの部分もそうなのですけれども、「人の質問を使って自分が説明したいこと(今回だったら物価に関する説明)を滔々と述べて強調することによって広く知らしめたい」という意志の表れなのかも知れませんな。肝心の答えたい事に関して必ずしも質問が飛んでこない可能性も有る訳ですからね!!!

で、答えになっていない答えなので再度質問が。

『Question: My colleague’s question was focused more on the communications strategy. Maybe I can ask in my words: you said that within the Governing Council today the question was not so much whether to act, but when to act, and so you decided to act in a reflex way today, the motive being more to create a kind of surprise and to obtain a better reaction…』

『Draghi: I see your point and no, that is not the reason. The reason why a significant majority of the Governing Council members thought it was time to act was exactly because of the reasons I gave before. Last month, we said that the expectation is based on an unchanged overall subdued outlook for inflation extending into the medium term. Well, that outlook has changed. So, there have been changes since I last read the introductory statement. And these changes have been judged to be of significance, both in terms of category of goods and in terms of length of time. We can go into further details to explain this but these two things are important. Sorry, you had another question?』

驚かすために実施したのではないです物価の先行き見通しに変化があったから変更したのですから通常の政策判断ですが何か??だそうです。

まあ確かに「インフレ期待はアンカーされている」という説明をしているだけに、QE2やQQEのように「期待に働きかけてインフレ期待を引き上げる為に衝撃と畏怖作戦なり異次元バズーカなりを打ち込んだのですよどうです凄いでしょう」とは言えないのですが、「普通の判断ですよ普通」とか言われましても甚だ違和感がががががが。


○利下げでクレジットフローにどういう効果があるんですかという問い

『Question: Mr Draghi, two questions. First of all, you said that fragmentation has decreased in the eurozone, but how much do you think that this rate cut will help credit flow to some other countries that need it most? Do you see it reducing fragmentation further and, if so, perhaps you can explain the mechanism where that will happen?』

『And the second thing is how much is the Governing Council concerned about the level of the euro against the dollar and did that play any role in the discussion today?』

そもそも利下げでフラグメンテーションにどういう効果があるぞなという質問と、ユーロ高対応の利下げですよねという質問ですな。

『Draghi: I can answer the second question. As I have said many times, the exchange rate is not a policy target. It is important for price stability and growth and it certainly didn’t play any role in today’s discussion and, as far as I can remember, it was not mentioned. So, that’s the first answer. But as I said it remains important for our price stability objective and for growth.』

為替レートターゲットでは無いとか言いながらも為替は経済物価に影響を与えるし経済物価情勢は金融政策に重要ですとかどう見ても通貨安意図です本当にありがとうございました。

『On fragmentation: fragmentation has been steadily declining since July last year until about three to four months ago. All indices, bank indices, mostly on the funding side, but also Target 2 and other indices, would show that. After that, while we continue to observe improvements in market performance across the board, both interest rates and volatility indices, etc., we are actually observing that this improvement has stopped.』

『So fragmentation is basically a little better than it was four months ago, but rather than observing dramatic improvements month by month, we are observing by and large a static situation. We are also observing many favourable facts here, for example interbank lending from the non-stressed countries to some stressed countries has improved, which is a major piece of news. When we look at the overall areas and the aggregate numbers, we have to say that we are now in more or less the same situation as we were three months ago.』

つーことでどうもここ3〜4か月はフラグメンテーションの改善が止まっている(一部は改善続いているものの全体として止まっているし改善も相当遅い)という事のようです。

『So I think this change in interest rates now would certainly reduce the fragmentation and is something that will help healthy banks that are located in stressed parts of the euro area to have an easier access to the interbank market. In this sense, it is an instrument for reducing fragmentation.』

正直この説明は牽強付会にも程があると思うのですが、利下げって基本的に短期金融市場的に言えば投資リターンを下げる事によって、特に現状のユーロ圏のようにクレジットやらカウンターパーティーリスクがどうのこうのみたいな話が有る中では、相対的にクレジットの弱い所の調達能力を下げる事につながるので、フラグメンテーションの改善と言われましてもハア?という感じなのですが。

『We are also confident that as the overall economic situation improves, fragmentation will also decrease, because let us not forget that fragmentation began with a very high risk perception, both by the core countries towards the stressed countries for a variety of reasons but also by the very same banks in the stressed countries vis-a-vis the private sector in those countries. And it had much to do with the recession.』

まあ経済が改善したらフラグメンテーションが改善するというのは分かりますけれども。

『So as we come out of that and we see the extent of what we call the three uncertainties - political uncertainty, economic uncertainty and financial uncertainty - we see that, broadly speaking, these three categories are decreasing significantly in the euro area. So I would also expect fragmentation to decrease.』

まあホンマカイナという感じですな。


○フォワードガイダンスの強化をしないのですか政策反応関数が分かりにくくなっていますがという質問

これもまあコミュニケーションポリシー系の質問だが。

『Question: Mr Draghi, coming back to the issue of market expectations, you have mentioned that it is your feeling that the forward guidance has been strengthened by this decision. On the other hand, one could argue that markets were caught on the wrong foot by today’s decision and you were not successful in guiding expectations as regards your reaction function. You mention it quite often, at almost every meeting, but, apparently, the markets are still not quite clear about your reaction function.』

ニヤニヤ(・∀・)

『Draghi: Well, I am not sure, because the money market term structure has reacted very well. Our evidence is that, actually, our forward guidance has been successful.』

この前導入したフォワードガイダンスは効果を上げていますが何か?という返しキタコレ。

『As soon as we issued the forward guidance, we saw that, after the May Governing Council decision, the curve flattened. Of course, there are other factors that influence money market rates.』

FG導入したら金利のカーブがフラット化したではありませんかと。

『We do not live on an island or on another planet. We had several announcements concerning the tapering or not tapering of monetary policy in the largest financial centre in the world.』

別に米国と言えばいいのにこういうのね。ジョンブルみたいですな。

『We had announcements in other jurisdictions as well, and it would be unthinkable that these announcements would not produce any effect on our own money market rates. But, by and large, as we have seen, there has been a kind of mean reversion - a return of money market rates to levels that are admittedly higher than the ones that were produced in the aftermath of thestatement of forward guidance, but certainly below the rates that these announcements would have produced.』

ふーん。

『What we are pretty sure of is that the forward guidance has been effective in reducing the volatility of money market rates. It has also been effective in reducing the sensitivity of money market rates to news that would not warrant any change in fundamentals or, in other words, the sensitivity of our money market rates to news coming from the rest of the world of the kind I mentioned before. We are pretty sure of that. And we are also pretty sure that the forward guidance has reduced the excessive sensitivity to news that has to do with our fundamentals.』

フォワードガイダンスによって足元の経済指標などからの影響を(先行きの金融政策について言及したからという意味で)減らしましたよとな。

『But I would also say - as I have said many times - that we are also fairly successful in controlling the level of interest rates and, recently, the term structures have actually flattened.』

金利水準の操作に成功したって・・・・・そうなのか???

『Of course, it is very difficult to measure all these effects exactly, because there are many other things happening at the same time. You are never sure whether it is your own forward guidance that is the determining factor, or other factors. 』

とまあそういうことで、フォワードガイダンスをどうにかしないのかという質問に対して「先般導入したフォワードガイダンスはこのように効果がありました(キリッ)」と質問の筋を微妙に外して政策アピールをするというドラギのベシャリーヌ攻撃恐るべしという所ではあります。


○日本的なデフレにならないかという質問だが

『Question: Let me go back to the topic of deflation or lower inflation. Some experts are saying that the euro area is now facing the risk of deflation, which is similar to Japan’s experience. Of course, Japan has experienced a prolonged period of deflation, and some experts are saying that the reason for this deflation is that companies put priority on the adjustment of balance sheets and did not borrow money from banks and did not make investments and that this led to deflation. Do you think that the situation in the euro area is now similar to Japan?』

キタコレ。でこの答がこれまた長い(つーか今回は元々多いドラギのベシャリが更に長いですよね)。

『Draghi: No, I do not think it is similar to Japan. We have to go back to 2009 and think of what things should have happened since then.』

ほうそうそれでそれで?

『What is quite clear is that, to different degrees across euro area countries, the public sector, the private sector and the banking sector where all over-leveraged. Being over-leveraged meant that they had too much debt and not all of their assets were of good quality.』

日本と同じですが・・・・・・・・

『So, they had to deleverage. We should not forget that there where bubbles in the construction sector in Spain. But, more generally, it was the situation that in some countries - not all - there was a very high degree of debt. This had to be reduced, or the ratio of debt to assets had to be reduced, or, in the case of the public sector, both deficits and debts had to go down. There was a period of time when most countries actually ran fiscal consolidation programmes and, on the private sector side, there was significant deleveraging, both by corporations and by banks.』

デレバレッジだの不良債権処理だのも日本も行っていましたが・・・・・・・・・

『And these went hand in hand with some other changes in the euro area, especially changes in risk perception which took place in 2011.』

まあ日本でも途中でリスクパーセプションが上がったりしたことありましたけどね!!!

『You will remember the stress test, the mark-to-market valuations of debt, the absence of a backstop for a long time, and the PSI. All these things have changed the risk perception with respect to sovereign debt. All these factors are at the root of the recession. Now we are coming out of that.』

ほうほうそうですかじゃあ何で利下げしたんでしょうねえ(ゲス顔)。

『If you look at the euro area from a distance, you see that the fundamentals in this area are probably the strongest in the world.』

すいませんここ読んでマジで爆笑しました。

『This is the area that has the lowest budget deficit in the world. Our aggregate public deficit is actually a small surplus. We have a small primary surplus of 0.7% [1](It is actually a small deficit)-, compared with, I think, a deficit of 6 or 7% deficit in US, - 6 I think - and 8 % in Japan. This is the area with the highest current account surplus.』

そう来たかwwww

『And it is also the area, as we said before, with one of the lowest - if not the lowest - inflation rate. This does not translate automatically into a galloping recovery. But, actually, it gives you the fundamentals upon which you can pursue the right economic policies. Structural reforms are the necessary and sufficient condition for this to happen. In the absence of that, unfortunately, we are going to stay here for quite a long time.』

結局これは「日本タイプのデフレーションにはなりません」(キリッ)の説明に全然なっていないような気がするのですがどういう理解をすれば良いのかさっぱりワカランチ会長。


つーことで鑑賞会でございましたが、何か今回のドラギ先生色々とアレ感が漂う会見だなあと思うのでした。
 


お題「ECBの利下げに関する説明が色々と今後コミュニケーション上の障害になりそうな件について」   2013/11/11(月)08:04:28  
  いやはや雇用統計が何ともアレですなあ。
[外部リンク] 10月米雇用統計:20.4万人増、失業率上昇-労働参加率は低下
更新日時: 2013/11/09 02:41 JST

話は違いますが、物価の個人消費への影響について話をするのに総合じゃなくてコアコアがゼロだからまだ無問題みたいは事を言う某モーサテの某コメンテーターは冷暖房も使わずに光合成でもして生きているのかと大変に不思議に思うのですが、つまりネガると折角のそれまでの翼賛コメ(銃声)。


○市場メモで短国買入メモ

金曜のオペオファー
[外部リンク] 20,000 2013年11月12日
国債買入(残存期間1年以下) 1,100 2013年11月12日
国債買入(残存期間10年超) 2,000 2013年11月12日

オペ結果
[外部リンク] 40,480 20,006 -0.005 -0.004 68.4
国債買入(残存期間1年以下) 5,171 1,102 0.001 0.002 62.4
国債買入(残存期間10年超) 5,777 2,006 -0.019 -0.016 26.4

ということで短国買入はまあ想定通りに2兆円の打ち込みになりまして、落札結果も平均4糸強の足切り5糸強ということで、これまたほぼ順当に堅調になりまして、今週は先週末から強くなった水準からスタートという展開になる訳でして、まあ今月は短国買入オペがやや多めに入る以上、堅調推移となるんでしょうなあという所で。

まあ良く考えてみると日銀保有の短国が7兆からあるという事は、その分民間保有短国の償還を食っているのだから、本来は償還ロールに対する投資家ニーズがその分減っているという話になるのですが、じゃあそれで入札が流れるのかというと、フローとしての日銀買入がどどーんとあるとなりますとそれがバックストップになってしまいますし、業者も入札で在庫を持ちやすくなりますので、やはりフローの買入が大きい方が金利の元々の発射台が下がりやすくなる罠という事ですな。


○ECBの利下げに関する会見説明が微妙にわけわからん件について

[外部リンク] Introductory statement to the press conference (with Q&A)
Mario Draghi, President of the ECB,
Frankfurt am Main, 7 November 2013

今回のECBの決定ですが、まあ基本的に物価が下がったから対応して利下げしたいとか、ユーロが強いのも色々と困るのでユーロに調整して欲しい(しかし英国欧州は米国のTaperingトークで金利が連れ上昇してフォワードガイダンスを突っ込み、今度はTapering先送りでユーロ高になってECB利下げとかお洒落にも程がありますわな)とか、まあ大体そういう感じなのは把握できるのだが、利下げに関するロジックが最初のステートメント部分でもわけわからんかったのですが、会見の説明でもやはり同じ感じで謎なのでありました。


・Introductory statementでの説明を再掲

金曜にネタにしましたが、利下げの理由に関して説明している文言は「大事なことなので3回言います」とばかりに行っていまして、ステートメントの最後のまとめの方で3回目の説明。

『To sum up, taking into account today’s decisions, the economic analysis indicates that we may experience a prolonged period of low inflation, to be followed by a gradual upward movement towards inflation rates below, but close to, 2% later on. A cross-check with the signals from the monetary analysis confirms this picture.』

ということで、今回の決定は「物価水準がやや長い期間において低水準となる事が想定されるので利下げした」という話をしているのですが、一方で金曜にも引用しましたように、インフレ期待はアンカーされているという認識を示しているのが説明的にちょっと意味がワカランチ会長な所ですなあと申し上げましたが、会見の方を読むと更に謎は深まるという所ですな。

なお、金曜に引用しましたが物価に関しては以下のように説明していまして、インフレ期待はアンカーされているとか、低水準の物価が続いた後その先に関しては徐々に上昇という話になって居るのです罠。

『According to Eurostat’s flash estimate, euro area annual HICP inflation decreased in October 2013 to 0.7%, from 1.1% in September. This decline was stronger than expected and reflected, in particular, lower food price inflation, a larger fall in energy prices and some weakening in services price inflation. On the basis of current futures prices for energy, annual inflation rates are expected to remain at low levels in the coming months. Underlying price pressures in the euro area are expected to remain subdued over the medium term. At the same time, inflation expectations for the euro area over the medium to long term continue to be firmly anchored in line with our aim of maintaining inflation rates below, but close to, 2%. Such a constellation suggests that we may experience a prolonged period of low inflation, to be followed by a gradual upward movement towards inflation rates below but close to 2% later on.』

ということで質疑。


・そらまあ物価の認識に関する質問が来る罠

最初の質疑である。

『Question: My first question is on the prolonged period of time over which we are going to see low inflation. Is there any chance you could elaborate a bit on how long we are going to see low inflation for and do you fear that inflation may drop even lower than it already is, meaning there is a high chance of deflation?』

「prolonged period of time」については当然質問されますし、デフレーションのリスクが高まったという意味ですかとかまあ普通に質問する罠。

『And my second question is: what options do you have in place to fight inflation if it drops even lower than it is currently? I am considering the fact that the main refinancing rate is at 0.25% now and you have only one traditional rate cut left.』

更に物価の低下リスクが高まった時にどうするんですか??という質問キタコレですがその答え。

『Draghi: On the first question, I think you will have a fuller picture in December with our macroeconomic projections. Based on our updates and the latest figures on inflation, we expect that it will extend for some period of time, for an “extended” and “prolonged” period as we said, and we will be clear on the length of time of this period in December. But certainly it is not going to be a very short time.』

詳しい物価見通しに関しては12月にマクロ経済見通しをだすのでそこで勘弁とな。

『As regards the second question, I have actually answered this question on other occasions. If by deflation we mean a self-fulfilling fall in prices across a very large category of goods and across a very significant number of countries, we do not see that happening.』

数多くの国において大変に大きなカテゴリーの物品に関して自己実現的な物価下落が起きているかというとそういう訳では無い(ってこれ2番目じゃなくて質問者的には最初の質問のような気がするが)ということですからまあデフレリスクがどうのこうのという訳では無いと言いたいんでしょうな。

『Certainly, we have one country where the fall in prices is more marked than in others, but we have to be careful to separate the various effects. Some of it is actually welcome in a sense because it shows that there are some relative price adjustments, a certain amount of rebalancing across countries. Some of it certainly reflects the price of the various commodities, namely energy and other commodities, and I will say more about that later.』

でまあ相対価格の調整はエネルギーとかその他の商品価格のように下がってウッシッシというものもありますし、域内の国々のリバランスというのもありますぞなもしという説明をしていまして、特にこの中の説明にある「域内の国々でのリバランス」というのは後の質疑で聞かれもしないのにまた説明しておりまする。

『But by and large we are not seeing deflation. What we see is a broadly based and protracted period of low inflation.』

ということでデフレ見通しを見ている訳ではなく、あくまでも幅広いベースおよびやや長い期間の低インフレを見ておりますとな。

『Remember that the objective of the ECB is to have an inflation rate which is below, but close to, 2%, and there are many reasons why this was chosen as the ECB’s objective many years ago - I think it was 12 years ago, in 2001?』

『Constancio: May 2003.』

『Draghi: May 2003. We can go into this further in upcoming questions if you are interested.』

ということで、いかにも質問してくれ状態になっていますが、我々は何故「2%より低いけどそれに近い」物価目標を設定したかを説明しましょうと言ってまして、その後質疑を途中に挟んでいますが、この人の質問の続きがちょっと後に。

『Question: I want to get back to your point that there may be a prolonged period of low inflation. Is that satisfactory to you that there is prolonged period of low inflation or should the ECB be doing something to make it less prolonged? And my second question is: when other central banks have approached the zero bound, they have bought assets, quantitative easing. You didn’t mention that as one of the options in your tool kit. Is that an option for you to buy private sector assets, government bonds?』

でまあ先ほどの質問でスルーされた「これ以降の追加策」ですけれども・・・・・・・・

『Draghi: I will answer the second question immediately. We haven’t reached the lower bound. As I said, we have a whole range of instruments that we can still activate before reaching the lower bounds. I mentioned some of them before but, in principle, we could even cut the interest rate, the MRO rate, further. So, we are not there yet.』

まだゼロ金利制約に達していないとのお告げですので、もう一発利下げの可能性があるようですよという事ですが、MROを0.10%に下げるとかそういう話になるのですかねえ。

『On the first point: as the introductory statement says, taking into account today’s decision, the risks are broadly balanced for inflation. We believe that we have contributed to shortening this protracted period of time with today’s decision.』

声明の方でも説明があったように、インフレのリスクはバランスという話になっていまして、利下げに関しては今見通している「より長くなった期間の低インフレ」の期間を短くすることを期待しているというお話になっておりますの。


・インフレ期待がアンカーされているのに何故低インフレの継続がリスクになるのか??

という大変に根源的な質問をしている人が居まして誠に良い質問。

『Question: Why is a prolonged period of low inflation representing a risk if expectations are still so well anchored?』

で、ここでまあ確かにこの質問への答えでもあるのですが、微妙に筋を外した答えをしているのです。

『Draghi: Well, why did, may I say, our founding fathers actually want to have something below but close to 2%? There were three reasons for this.』

何で「something below but close to 2%」なのかというさっき説明しかけていた件を聞かれもしないのに説明キタコレ。

『First of all, they very wisely thought about possible measurement errors in HICP data, so they wanted to keep a significant cushion between price behaviour and deflation. In other words, you may well have a situation where you think that you are at say 1% inflation but, instead, it turns out that you are actually at minus 2%. Unfortunately, this has happened before, in other parts of the world.』

物価統計には計測誤差があるからデフレ入りしない為にはそれなりの糊代が必要であり、その数値からすると1%割れという水準は低いですってのはいいとして最後の「Unfortunately, this has happened before, in other parts of the world.」ってのは言わずもがなではないかと思うのだが(--;

『The second reason is that (and this is very relevant now) they thought about the adjustment within the euro area, the rebalancing of the different country members. They knew that these countries are very different. And so, the possibility of having imbalances was always being looked at and considered. Now, in order to rebalance these disequilibria, countries have to go through a readjustment of their prices - since they do not have the exchange rate, they have to readjust their prices. This readjustment is much harder and difficult if you have zero inflation than it would be if you have 2%. That was the second reason.』

ユーロ域内での国ごとにおけるリバランスが行われる際に、ユーロ適用域内の場合は為替レートで調整ができないので物価での調整が起きることになり、その調整をやりやすくするために2%近い水準がある方が良いとな。

『The third reason is that, as we have discovered in many other jurisdictions, the effectiveness of standard measures of monetary policy is greatly reduced as you reach the lower bound of inflation, as you go down to zero.』

伝統的金融政策はゼロ金利制約に達すると効果が逓減するので、そのための糊代が必要と。

『Finally, there is also a fourth reason why you want an inflation rate of 2%, particularly in the current stage of a recovery which is still proceeding: it is proceeding, but it is still relatively weak, it is uneven, it is fragile (as I have said many times before) and, most importantly, it starts from low levels. So the unemployment rate is still very high. Incidentally, it looks like it is stabilising. But it is stabilising at the top, so it is very important at this point in time to have lower real interest rates. I think that is why it is important to have an inflation rate which is close to but below 2%.』

足元の経済が弱いので物価が下がると実質金利が高止まりして経済の回復を阻害すると。

ということで、まあ聞かれもしないのに説明しているのですが、「だから1%割れの物価水準に低下し、さらにインフレ率の低迷が長期化しそうだから利下げしました」という説明をしておりますな。

で、もう一つの質問ポイントの「コミュニケーション」ということで、何でまたサプライズ利下げをしたんですかというのがあるのですが、時間ががががで(すいません)以下明日に続くのでありましたが、ちなみに先に結論だけ書いておきますと、「いえいえ今回のはごく通常の判断でして特に皆様にサプライズを与えようとしている訳ではありませんよ今説明したような理由ですから」という説明になっておりましたですぞな。

でまあこの説明も確かにそらそういう話になる罠と説明ロジックを読むと思うのですが、そうは言いましてもそのロジック市場向けとしては分かりにくいわと思うので、今後のECB金融政策も益々ヤヤコシスな市場とのコミュニケーションになりそうですなと思うのでした。
 

2017年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧

このサイトの内容は、情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資に関する最終決断は必ず読者ご自身で行ってください。掲載する内容については万全を期しておりますが、内容の完全性、信憑性を保証するものではなくこれらの情報によって生じた損害について当社は一切の責任を負いませんので予めご了承願います。


   
   
無料アクセスアップ:オートリンクネット リンクが自動で増殖オートリンクの登録はこちら ベベのデイトレード日記
デイトレーダーの日課
Copyright (c) 2004FPeye,Co. Ltd. All rights reserved.
画像及び文章の無断転載は固くお断りします。