FPeye エフピーアイ
ホーム プライバシー・ポリシー サイトマップ お問い合わせ ブックマーク
サービスのご案内 コンテンツのご案内 会社のご案内 入会のご案内 入会のお申込み



 
コード・銘柄名・証券会社・キーワードなどから関連記事が検索できます。
 
アーリーバード(今朝の材料)
個別株シストレ〜トランプ式投資術
今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)
日経225先物マーケットプロファイル
データベース
レーティング一覧
過去のSQ値一覧


やぶのマーケットコメント
ディーリングコンパス
レーティング  [ レーティング基準 ]
ロングターム
裏街エレジー(割り切り系の銘柄や裏事情など)
ウィークリーレポート


エディターズROOM
レッスンページ
リンク集
FPeyeの歩き方
解約申請フォーム


 (無料会員様専用)
無料メルマガの設定が出来ます。

無料IDの取得はコチラから
※無料メルマガ配信開始!!
 
 (有料会員様専用)
株価の閲覧や有料会員様専用メルマガの設定が出来ます。
 
株式用語・経済用語検索 new
 
株用語のが検索できます。
 
上場企業一覧集

更新
自動更新 あり なし
お知らせ音 あり なし
※ COOKIEを有効にして下さい。



北浜の本社ビル1Fに証券カフェバー
Cafe FPeye がOPENしました。

北浜の証券カフェバー「Cafe FPeye(カフェ エフピーアイ)」
弊社代表取締役   藤ノ井俊樹 著
"実践的"投資研究家 盛岩外四 著
FXチャート自由自在
好評発売中!
ビンボー万歳!
むらやん(村上直樹):著
サガー・ジロー:イラスト

好評発売中!
弊社投資アドバイザー 泉 雅浩
コードワン投資研究所 緒方史法 著

でっかく儲かる! 資源株のすべて
好評発売中!
  弊社代表取締役 藤ノ井俊樹 著
個人投資家のための信用取引自由自在藤ノ井俊樹 著「個人投資家のための信用取引自由自在」
好評発売中!
無料銘柄相談 受付中!   無料銘柄相談
受付中!
  弊社代表 藤ノ井俊樹の「ロング・ショート戦略で自由自在 株式トレード必勝セミナー」
DVDがパンローリング社から発売になりました。
FPeye エフピーアイ 株情報のモバイルサイト モバイルサイト
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
 
「ストップ高」直撃ブログ
専業デイトレーダーむらやんのトレード日記。日々の取引履歴と資産残高を毎日公開している注目ブログです。
カブ知恵
雑誌等でおなじみの藤井英敏が、豊富な人脈を生かして「カブ知恵」だからこその新鮮な株式情報をお送りしています。まずは、カブ知恵HPへアクセス!!

今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)

表示件数
日付範囲 日 〜
タイトル   AND  OR 
本  文   AND  OR 
  

全部で 14件 の記事があります。(表示:1−14)


お題「国債買入予定の公表・・・・・が延々とネタになるとはww/白井さん講演ネタから少々」   2014/05/30(金)08:12:34  
  はあそうですか。
[外部リンク] ― 各種市場の流動性指標の活用に向けて ―」を開催

市場流動性の問題っていう題名を見てキャバクラ辺りで嬢相手に説教を垂れるクソオヤジというテンプレのような図を思い出さざるを得ない訳で、指標の活用は良いけどその前におまいらの国債異次元買いがだなあ・・・・・・・・

#またの名をマッチポンプですね

○「紙」の書き換えがキタコレだが色々とクオリティに問題がある(ように見える)件について

昨日の日銀様におかれましては、白井さんの異次元講演もありまして中々お洒落なネタを繰り出して頂きましたが、一日の終わりに出たネタがこれである。

[外部リンク] 当面の長期国債買入れの運営について

ということで出てきたのですが、色々な意味でツッコミどころがあるという訳のわからん「紙」を出してきやがりまして何というか読めば読むほど実にアレであるというお話で、まあ市場ちゃんの方も何となくそんな感じの反応だったりもしますな。

なおこの前までのはこちら。
[外部リンク] 当面の長期国債買入れの運営について


・数字を減らしたくないのは気持ちは判るがそれは債券市場よりも他市場との対話を優先ということですな

今回の公表文書ですけどね。

『1.買入金額 毎月6〜8兆円程度を基本とする。ただし、政策効果の浸透を促すため、市場動向を踏まえて弾力的に運用する。』

『3.国債種類・残存期間による区分別の買入金額 別紙のとおり』

ということで、前回は7兆円程度だったのですが、ディレクティブにある長期国債買入残高を50兆円増加という数字に着地させることを考えると(年内に償還が来る銘柄の日銀保有残高を全部足せば見えますが)月の買入フローを6兆円前半に置かないと買入額がオーバーになってしまう訳でして、本当に着地から逆算するなら中心の数字を減らした形で、例えば「6.5兆円程度」とか書けば良いだけの話なんですし、そもそも今もその着地に向けたフローでの買入ペース(詳しく計算すると今のペースでもちと速いんですが)という流れの筈なんですよ。

然るに、今回「6〜8兆円」という数字の出し方をしたのは何でかと妄想しますと、こらまあ次に申し上げますコアゾーンの買入フロー額の数値がインチキであることも併せて踏まえますと「小さい数字を出してテーパリングなどと言われたくない」という意図が見え見えにも程がある訳でして、つまりこれは日銀買入で市場の流動性というかプライスアクションがもう残念な事になっている債券市場に向けて正確なスケジューリングを示して差し上げようというような意識ではなく、それよりもそういう細かいテクニカルな数値について全然気にしない癖にこの手の数字を見てヒャッハーと反応するプリオン脳の海外投機家の皆さんを筆頭にした他市場の皆様の反応を重視している、という事を示すものでありまして、つまり今回の数値発表の明細の意味はそういう事ですよ債券市場の皆様。


・買入フローの月額と月間買入予定のフロー明細の整合性が前回以上に取れていない件について

でまあ別紙のとおりと書いてある所に区分別の買入金額が書いてあるのですが、まあ最初に超長期の下限1500億円というのに目が行くと思うのですが、暫く見ている内に債券市場の皆様気が付いてナンジャソラの声が高まった(と思われる)のはこの別紙『<当面の月間買入予定>』の区分別買入のレンジの置き方です。

これね、1回辺りオファー金額のレンジがあって、買入金額の合計が書いてあるのですけれども、良く良く計算してみると各年限のオファー金額の小さい方の合計を全部足し合わせるとその総額が66700億円(変国物国を除く)になって、そもそも「6〜8兆円」のレンジの下限と整合性が無いわ、66700億円(プラス物国変国)の買入ペースで買入を実施して行ったらディレクティブで示している50兆円を軽く超過するわという数字になっていて、その時点でナメトンノカという話になるのですが、大きい方の数字を全部足すと何と97500億円になってしまいまして、レンジの8兆円を大きく上に逸脱するという数字になっております。

なお元々の数字の方もそういう意味では下限が6兆9200で上限が95200だからおかしいのですが、それでも前回は下限を全部足すと7兆円なので数字の整合性は取っていた訳ですが、その時に出した上げ底数字をそのまま維持しようとして出した結果更に上限の数字が拡大するという事で、要するに今回の数値は先ほども申し上げたように「数字を盛る」方を引き続き重視しているというのが継続しているという事で、本当に債券市場を向いて出した数字なのか甚だ疑問という話になる訳ですな。


・そもそもコアゾーンのオファー金額の提示がナメトンノカという件について

債券市場の皆様におかれまして超長期の1500億円下限という数値と共に次に気が付くのが『残存期間:5年超10年以下』のオファー金額であります。

つまり、ここの1回あたりオファー金額が『4,500〜6,000程度』になっておりまして、この数値は直近(といっても昨年5月だが)公表されていた数値と同じとなっているのですが、皆様ご案内の通り足元ではこのゾーンの買入のオファー額は4000億円で推移しておりまして、これに対しては「程度」の範囲内というような扱いになっているのは債券市場の皆様ご存知の通りでありまする。

で、今回当然ながらここの数字は現状に合わせて下限を4000億円にしてくるもんだと思っていた方が多い(というか殆ど)と存じますが、今回はここの数字を何と現状に合わせなかったとゆー驚愕のプレイが炸裂している訳です。

んでもってこの理由を考えると当然ながら一つしかない訳で、コアゾーンのオファー金額の数字をいじる事によってオッペケペーの皆さんからテーパリングと言われるのを懸念したという話ですよねとしか申し上げようがなく、そもそもここの数字を変に盛っているから買入フローの合計下限が全体の6兆円から整合性が取れていない訳でございます。

でまあ他市場の方々なんぞは毎回の実際の買入額がどうなったとかそんなの知らんがなでございますからして、てきとうに盛った数字を出しておけば目眩ましになりますからそれで無問題という事でしょうが、債券市場から致しますとここの5年超10年以下の月額フローが現状と合っていないという時点で「程度」を使ってレンジをブレイクする気が満々なのが端から明らかであるというのが見える訳で、そうなると超長期の下限1500億円だって必殺攻撃「程度」の解釈を使えば1000億円位までは減らされても不思議ではない罠という思惑が置きますがな、と思ったら引け後の超長期の気配的にはそんな感じになっている辺り実にこう味わいの深いプライスアクションではございまする。



・こんなんだったら出す必要あったのかねという感じも否めませんな

とまあそんな訳でございまして、そもそも今回の「紙」の書き直しですが誰に向かって出しているのかと小一時間問い詰めたくなるような物件で、市場との対話と言っても別に債券市場と対話する気無いでしょ、というのが見え見えという代物という所が何とも遺憾の極みという所でございまして、いやまあ中央銀行が市場との対話というのを推し進めすぎるとそれは「自分の尾を追う犬」になり兼ねないし、クレクレを助長する事にもなるから「退かぬ、媚びぬ」というのがあっても良いと思うし、一々全部市場の要望を聞く事も無いのですけれども、こういう風に「私たちは市場との対話をきちんと実施しています(キリッ)」というポーズを示しながら実際に出しているのは端から月間の買入予定がレンジブレイクしている代物という事でして、要するに債券市場と対話する気はありません、というのが見ている方に30秒で伝わってしまうというのは如何なものかと思う訳ですよ。

まあ別に1から100まで市場に配慮せんでも良いのですけれども、それにしたってお約束と言いますかお作法と言いますか、もう少しこう市場向けガイダンスとして整合性を取ったものを出して頂いた上で「状況の変化に応じて臨機の対応」というのをして頂きたい訳で、どうせ次回の5年超10年以下の買入オファー額が4000億円になるのは必定(というか債券市場的にも4000億円だと思っています罠)なのにレンジを4500〜6000と出すとか、端から程度の範囲を最大に炸裂させるとかですと、そもそもこの買入予定自体がエエカゲンという話になるので、それだったら出さない方がマシ位の勢いです罠。

でまあついでに申し上げますと、数字を「盛った」せいで例えば超長期は前回のレンジが2000〜3000億円だったのですが、今回下限の方を実体に合わせて1500に下げたのを誤魔化すために上限も上げて3500にしているのですが、じゃあお前ら超長期債がコケたら本当に3500億円買うんだなオラオラどうなんや!!という話でもあるのですが、誠に惜しい事にそうやって超長期を叩きに行こうという人が居たら皆さんが「どうぞどうぞ」とダチョウ倶楽部状態になってしまう所が今の債券市場の残念な所(売る玉を持っているのは発行体様しかおらんわ)ではございますけれども、当然こういう数字の出し方をすると「相場がコケた時に日銀が馬鹿買いの上塗りをしてくれる」というイメージを振りまく事になります罠。

でも実際問題として出口に対してグラデュアルに金利上昇するのを下手に止めるのが正しいのかとか、あるマネタリストの不快な算術状態になった時にインフレ高進上等と長期国債の買入を増やして更なるスパイラルを招かないのかとか、実際問題としては一筋縄ではいかない話でもありますし、大体からして「出口政策を意識して金利が上昇した場合に買入を増やせるように上限が上がっている」という見方をした人がふと我に帰りますと「あれ?日銀は出口政策を意識しているのか????」という話になる訳でございまして、却って変な思惑を招くリスクもあるというのがあったりして、色々とワラタというか何というかな「紙」なのでございましたとさ。

なお、念のため申し添えますが次回の5-10年の輪番で4500億円オファーしたらナメトンノカ云々は全面的に撤回致しまして焼き土下座でもさせて頂きたく存じます。


○白井さんの講演だが「頭の中が異次元緩和」というフレーズを思いついてみました

なお、もちろん特定の誰かをさして異次元緩和と申し上げている訳ではない点について皆様におかれましては誤解の無きように節にご理解ご支援の程賜りますよう宜しくお願い申し上げます(棒読み)。

[外部リンク] まあ何ですな、今回のこの講演ですけど特に前半部分の所でやたらめったら「私ガー」を連発しているのが非常に見苦しい所でございまして、しかもそれがその通りだったらまだ良いのですけれども、どう見てもそれはこじつけというのが散見される所がもう残念というか浅ましいレベルに達しているのであります。

一番吹いたのはこちら。本文2ページのケツの所から始まります。

『なお、所得環境の評価に関して、私は本年1月から4回連続して、金融政策決定会合の「対外公表文」のリスク要因の記述に関して、反対を表明してきました。これは、先行きのリスク要因として海外要因のみが挙げられ、「国内の雇用・所得環境の改善ペース」について触れられていないことに違和感を覚えたからです。』

でまあ実際は雇用所得環境が想定以上に改善して良かったですねという話をするのかと思えばさにあらず、というのが白井大大大先生の異次元緩和な所であります。

『しかし、この私の懸念について、今回の展望レポートでは、昨年10月の同レポートの記述をほぼ踏襲する形で、リスク要因として「消費税率引き上げの影響」を明記しています。また、雇用・所得環境、物価の動向に加えて、新たに「消費者マインド」の変化によっても消費が影響を受け得ることを指摘しており、私の懸念が共有されていることが確認できたと考えています。』

どうしてこの人は「懸念が杞憂に終わって良かったですね」という話を出来ないんでしょうかねえと思うのですが、もしかすると金融政策決定会合大喜利では木久扇師匠とさゆちゃん師匠が黄色い羽織でボケ合戦をかましているのではないかと懸念される所でございます。


ちなみにこれもワラタ。本文1ページね。

『なお、輸出の伸び悩みについては、海外生産移管の拡大、国際競争力の低下、世界経済の回復力の弱さのほか、米国での悪天候による経済活動の減速や国内の駆け込み需要への対応から国内向け出荷を優先するといった一時的な要因も影響したとみています。この点、私は昨年10月に、展望レポートにおける景気見通しのリスク評価について、「上下にバランスしている」との議長案に反対し、輸出が想定よりも弱含むリスク等から「下振れリスクを意識する必要がある」と主張しました。結果として、この私の懸念が顕在化するかたちになったと思います。』

・・・・・・・・・はて、全体のリスクという意味では結局下振れしていないでオントラックで推移していると思うのですが、輸出が下振れしたから大勝利とか言われましてもそれ政策運営的に意味のある話なのかねと思う訳で、政策担当者として何を言っているのか全くもって意味不明ですし、これも「輸出に関しては下振れしていますが他がカバーしているので全体として下振れリスクは顕在化していませんが注意は怠れません」とかそういう話をすれば良いだけだと思うのですが、何ちゅうか自己正当化の話をしたがるとか大変にこう人間としての器(以下の部分は諸般の事情を鑑み割愛されました)。

なお、本文5ページの『(3)日本銀行のコミュニケーションについて』の部分がもう「ねえねえアタシがやったのよアタシがやったのよ」感が大変に良く漂う名文なのですが、名文過ぎて畏れ多いので引用割愛致します。


・潜在成長率の図表でニヤリ

講演のお題にもある需給ギャップに関連して潜在成長率の話が出ているのですが、ここで示している図表でニヤリである。本文7ページから。

『第一に、そもそも需給ギャップや潜在GDPの推計においては、データの取り扱いや推計方法によって生じる推計誤差が考えられます。これは、実際のGDPデータについては内閣府の「国民経済計算」から入手できますが、潜在GDPには公式データがなく、各機関や研究者が様々な労働や設備等のデータをもとに多様な統計手法で推計していることによるものです。また、推計方法に関する違いとしては、日本銀行では需給ギャップを推計してから、実際の経済成長率を適用して潜在成長率を推計する手順を踏んでいるのに対して、内閣府では潜在成長率を推計してから、実際の経済成長率を当てはめて需給ギャップを推計している点が挙げられます(図表5)4。両推計値ともやや長い期間をとれば改善を示している点は共通しています。』

『これに関連しますが、第二に、潜在成長率の推計値の違いが考えられます。わが国の潜在成長率については、日本銀行は0%台半ば程度と推計している一方で、内閣府は0.7%程度と推計しており、その分だけ日本銀行の需給ギャップの推計値の改善幅が大きく表れている可能性があります5。日本銀行の推計によると、潜在成長率は世界金融危機前後から低下を示しており、これには人口動態および既存設備の物理的な廃棄や陳腐化・摩耗による資本ストックの減少等の反映方法が影響しているように思います。』

ということで説明は淡々と普通に行われているのですが、注目すべきはこの説明の中にある「図表5」でございまして、潜在成長率の日銀推計値のグラフがありまして、これは実は展望レポートでも毎回出ているもので、先般の展望レポートですと図表40の所に該当するのですが、そこの図表40と今回の図表5を比較致しますと、図表5を見ると潜在成長率の推計値が「ゼロ%台半ば程度」という表現で想定される数字よりもどう見ても小さいです本当にカムサハムニダというのが判るかと思います(図表を張るスキルは無いですし勝手に張るのは多分イクナイと思うので図表は皆さんで日銀のHP行ってみてちょ)。

なお、展望レポートの図表40も同じ図表なのですが、長期時系列にしている関係上目盛が荒くなっていまして、ゼロ%前半なのか半ばなのかというのは一見すると誤差範囲に収まってしまう(定規を当てれば気が付くのだが)という図表の作りになっている所が日銀の卓越したプレゼンクオリティを反映しているのは言うまでもありません。

でまあそう考えますと、白井さんの話はさておきまして考えた場合、これだけ潜在成長率が低いと物価は上にも下にも振れやすくなるという話になると思う訳でして、展望レポートで示している2015年度1.9%、2016年度2.1%のコアCPI見通しっていうのは実質GDP見通しから考えるとどう見ても見通しの置きが過少じゃないか(物価がもっと上に振れないと潜在成長率との関係では整合性が取れない)という話になると思いますし、そうなるとマーケットエコノミストの皆様は夏場以降の物価上昇が進まない話をしている中で、実は日銀は物価の上振れ懸念モードじゃねえかというような話になる次第でして、まあ潜在成長率の話を前面に出して経済物価見通しを出すのは色々と問題含みのような気がせんでも無いとは思うのですけどどうでしょうかねえ。

でまあ白井さんの講演ではこの辺の需給バランスと物価、予想物価上昇率の変化をフィリップスカーブに置き換えて考えた場合どうなるのかという話をしているのですが、予想通り時間が無くなってきたので会見ネタと合わせて週明けにでも(ちなみに白井さんは予想物価上昇率がそう簡単に上がらないからフィリップスカーブの上方シフトは起き難いという見解みたいな気がします)。

なお、オラが予想通りの展開で云々の部分をもうちょっとゴリゴリとネタにしようかとも当初は思っていたのですが、置物副総裁のアレをやっていて生産性の無さに却って朝から疲弊致しましたので(--;)何かスルー気味ですいませんすいません。と言いつつ週末の虫の居所次第ではまた疲弊上等モードになるかも(^^)。
 


お題「黒田総裁の挨拶が白日銀だが只のサービスのような気がする/衛藤金融機構局長のロイターインタビューとな」   2014/05/29(木)08:11:54  
  USTの金利が順調に低下しているのだが皆さんが揃って3.4%とか言い出すと金利が下がってくるというもんですなあ(白目)。

○白日銀の話をまたしている黒田総裁だがここまで白いとただのサービスの希ガス

こちらが本チャン
[外部リンク] 『皆様おはようございます。2014年国際コンファランスの開会に当たり、一言ご挨拶を申し上げることは、私にとって大変光栄なことです。』

ということでこちらは金研が主宰するコンファランスのご挨拶でして・・・・・・・・

『今年のコンファランスのテーマは「金融危機後の金融政策」です。』

てなテーマでして、金研のページはまだ去年の資料しかないので惜しいのですが、まあこのお題からして危機対応の金融政策とか危機への事前対処とかそういう話になるのは明らかという奴でして。
[外部リンク] Recession)」に見舞われたあと、全体としてみれば、依然として緩やかな景気回復に止まっています。金融危機以降、各国中央銀行は、非伝統的政策を含む様々な政策対応を行ってきました。また、学界では、そうした中央銀行の政策対応に関する研究が蓄積されつつあります。これまでの各国の経験や研究成果を共有し、議論を積み重ねていくことは、今後の金融政策運営を考えていく上で、非常に重要です。そうした意味で、今回のテーマは時宜を得たものであり、それ故に、様々な地域の中央銀行や国際機関の幹部、著名な経済学者の皆様にご出席いただけたのではないかと思っています。改めて、日本銀行を代表して、ご参加いただいた皆様に、心から歓迎の意をお伝えしたいと思います。』

という事ですので、以下どう見てもBISビューで異次元性が無い話が続くのですが、まあここまでBISビューちっくな話をされますと、コミュニケーション力の高い黒田総裁の事ですから「場の空気を読んでサービスをしている」という所なんじゃネーノという感じがする次第で、「私たちは異次元緩和でデフレ均衡からの脱却が云々」というようなネタが今回のテーマじゃないのでそういう話はしませんでしたって位の意味のような気がします。

・・・・・・・で話を終わらせてしまうとネタにならないので以下鑑賞(^^)、などと書くとただの埋め草のように見えますので何ですが(--)、まあこのお話は現状の日銀政策に関するインプリケーションは(たぶん)無いけど論点整理の一般論としては良い話だと思います。

でね、まあそういうサービス精神の発露であると勝手に仮定して話をしますと、本来こういうのは下手に政策インプリケーションを読まれる可能性があるので中曽副総裁がすれば良い(金融危機後の対応で中曽さん大活躍してたんですし)ようにも見える訳ですが、さらに突っ込んで考えると中曽さんがこういうBISビュー丸出しのような話をすると「日銀の中はやはり白か」などと言われてしまい、変に中曽さんにプレッシャーが掛かるのも宜しくないので、黒田さんが出てきてお話をしたという事なのかとか妄想をたくましくする今日この頃。ま、単に黒田さんこういうの出るの大好きみたいですからホイホイご登壇しただけのような気もしますが。なお金研担当の副総裁でいらっしゃる所のプロの給料泥(以下自粛)。


・ということで論点整理である

『2.先般の金融危機までの中央銀行の政策に関する議論の変遷』の所から。

『過去を振り返ると、先般の金融危機やその後の大不況のような大きな出来事を契機に、それから教訓を抽出し、中央銀行の政策に関する考え方を進化させるという歴史が繰り返されてきました。』

ふむふむ。

『すなわち、学界では、中央銀行の政策の焦点は、大恐慌期(Great Depression)、大インフレ期(Great Inflation)、大いなる安定期(Great Moderation)を経て、変遷してきた、と言われています。』

なるほど。

『中央銀行が設立された当初、その主な役割は、金融危機によって流動性が枯渇した場合に、金融機関に
「最後の貸し手(Lender of Last Resort)」を実施することでした。その背景には、ウォルター・バジョットの古典的な「最後の貸し手」論があります。彼は、いわゆる「バジョット・ルール」と呼ばれる中央銀行の行動原理、すなわち、中央銀行は危機時において、懲罰的な金利で、しかし無制限に貸出を行うべき、との考え方を提唱しました1。』

脚注にありますが「ロンバード街」は邦訳がありますのでマジオヌヌメ。ちなみにロンバード街読むと判りますが、この当時に金融調節だの金利の上げ下げで金融政策だのという話はねえわなという所です。

『このような「最後の貸し手」を主とする中央銀行の役割は、大恐慌期の到来と金本位制からの離脱を経て、ジョン・メイナード・ケインズらによる総需要管理政策の台頭等を背景に、景気の安定化にシフトしました。しかし、中央銀行が好景気の維持に重点を置くあまり、1970年代以降の大インフレ期を迎える結果となりました。』

うむ。

『高インフレに悩まされる中で、「インフレはいついかなる場合も貨幣的現象である(inflation is always and everywhere a monetary phenomenon)」とのフリードマンの見方が次第に支持され、中央銀行の政策の焦点は、物価の安定に移りました2。その代表的な政策としては、当時の米国連邦準備制度理事会の議長ポール・ボルカーによるディスインフレーション政策を挙げることができます。』

まあ話の整理としてはそうなる訳ですが、実際問題としてのボルカーショックはフリードマンの考え方を隠れ蓑にして超インフレファイターシフトをする不人気大引き締め政策実施の方便だった可能性はあるとは良く言われますなというのもご案内の通りかと。

『その後、低インフレ下での安定した成長によって特徴付けられる大いなる安定期が、先般の金融危機まで続きました。この時期には、金融政策は、インフレ予想をアンカーすることで、中長期的な物価の安定を損なうことなく、景気の安定に貢献できるという考え方が支配的になりました。こうした考えを金融政策運営の枠組みとして具体化したものがインフレーション・ターゲティングであり、多くの国で導入されました。』

そして・・・・・・・

『その反面、金融の安定(financial stability)は、中央銀行の政策上、あまり重視されず、一部の中央銀行では、金融監督機能が切り離され、金融政策運営に特化するなどの動きもみられました。こうした中で、先般の金融危機は発生し、その後の大不況に至りました。』

何でもいいからまずはデフレ均衡脱却しないと話が始まらないんだよという説明をこれまで散々実施してQQE政策を行っている黒田さんの同じ口から出た話とは思えないのですが、話の流れを見れば判るように一般論としてのレビューをしているのでありまして、でまあその話の中でファイナンシャルスタビリティーが重要という話をしているので、別に自分の所の金融政策の話をしている訳ではありません。というかフリードマンの話がこれですと既に過去の時代のレジームであるという説明になっておりまして、どこぞのマネタリーベース直線番長の置物副総裁様のMB1次関数理論を盛大に過去の物扱いしているように見えるのは気のせいですかそうですか。

『以上、簡単ではありますが、先般の金融危機までの中央銀行の政策に関する議論を振り返りました。これまで、その時々の課題を克服して、中央銀行の政策が進化してきたことがお分かりいただけたと思います。これまでと同様に、先般の危機とその後の経験から得られた教訓は、中央銀行の政策をさらに進化させることと思います。』


・思いっ切りマクロプルーデンス&BISビュー

『3.先般の金融危機とその後の経験から得られた教訓と今後の論点』というのがどう見てもマクロプルーデンス&BISビューである。

『先般の金融危機とその後の経験から得られた主な教訓としては、次の3つを挙げることができると思います。』

『第1の教訓は、経済全体の安定は、物価や実体経済の安定化だけではもたらされず、金融の安定化も重要であるということです。こうした認識のもとで、先般の金融危機以降、一部の中央銀行に対して新たに金融監督機能が付与されるなど、中央銀行の金融監督機能を強化する動きがみられています。』

『第2の教訓は、金融緩和は、政策金利がゼロ近傍という状況下にあっても可能ということです。先進国の中央銀行は、伝統的政策手段である政策金利を実質的にゼロの下限まで引き下げたあとも、資産買入れやフォワード・ガイダンス等の非伝統的政策を用いて、金融危機後の経済の回復を後押ししています。』

『第3の教訓は、第2の教訓とも関連しますが、経済を回復軌道に導くために、市場等とのコミュニケーションを通じた期待形成への働きかけ(expectation management)が重要ということです。』

まあ第2と第3は自画自賛でもあるが。

『以上が、先般の金融危機とその後の経験から得られた主な教訓ですが、これらを通じて、今後解明していくべき論点も明らかになってきました。こうした論点には様々なものがありますが、ここでは、本日ご参加いただいた多くの方々が直面している課題として、次の3つを挙げたいと思います。』

ほほう。

『第1の論点は、物価と金融の安定をどう両立させるか、ということです。この論点を政策に引き付けて考えると、金融政策とマクロプルーデンス政策の役割分担、すなわち、金融の安定のために、マクロプルーデンス政策を第1の防衛線(first line of defense)、物価の安定を目的とする金融政策を最終防衛線(last line of defense)と考えるか、あるいは、金融政策運営において、物価と金融の両者の安定を考慮すべきか、と言い換えることができます。』

いわゆる政策割り当てルールからするとマクロプルーデンスはあくまでもプルーデンス政策という話になるのでしょうが、そもそも金融不均衡が発生する素地はグレートモデレーションとかゴルディロックスとかいうような時に起きやすい訳でもありますからという話に必ずこの議論を詰めてくるとなってきますので、そうなると徐々にBISビューになってしまうという誠に諸葛孔明の罠としか申し上げようがない展開になって参りますのでどうなんでしょうかねという所です。

まあこの辺の論点でマクロプルーデンスガチガチな代表選手は最近ですとFRBのスタイン理事(もうすぐ理事じゃなくなるけど)なのはご案内の通りで、最近はFRBまでもマクロプルーデンスみたいな話をするようになっておりまして、まあBISビュー的になるのとのバランスってどうなのよとか思ってしまう(BISビュー自体は美しいビューなのだが実際の運用ではオーバーキルのリスクが高い)ので、マクロプルーデンスをどの程度まで反映させるのかという部分って難しいというか、いずれにせよ過去のFEDビュー的な動きにはならないという事ですと、金融政策運営はどうしても過去のグレートモデレーションな時よりは引き締め気味になるから、イールドカーブ的には寝やすくなるんじゃネーノというような全般的な印象はありますけどね。

『第2の論点は、期待形成に働きかける上でのフォワード・ガイダンスの有効性です。』

ほほう。

『先般の金融危機後、先進国の中央銀行で導入されたフォワード・ガイダンスには様々な方式がありました。政策の継続に関する具体的な期間や条件を明示しないオープン・エンド方式から、期間を明示したカレンダー方式、あるいは特定の経済指標に基づく条件を明示した状態依存(state contingent)方式まで存在します。フォワード・ガイダンスの有効性は、コミットメントの強さと柔軟性に依存しますが、このバランスをどう取るかが、フォワード・ガイダンスを議論する上で重要なポイントだと思います。』

まあこれは一般論として仰せのとおりですが、フォワードガイダンスのコミットメントの強さと柔軟性のバランスとか、思いっきり今の日銀が行っているQQE政策がバランス全然とっていない件をスルーしてこういう話をする辺りを物凄く穿って読むとQQEコミットメントにも柔軟性バランスが必要と言っているようにも見えるのが諸葛孔明の罠。

『第3の論点は、伝統的政策と非伝統的政策の国際的な波及効果の違いをどう考えるかという点です。』

な、なんだってー!!

『これまで、伝統的政策の国際的な波及効果や、それを踏まえた金融政策運営のあり方に関して、様々な知見が蓄積されてきています。しかし、非伝統的政策の国際的な波及効果に関する研究は、まだ緒についたばかりであり、今後の研究の進展や知見の蓄積が望まれます。』

そもそもそんなの知らんがなというのがQQEの異次元たる所以であると思うので、こういう話を黒田さんがおっぱじめるのもえーという感じでして、同様に穿って読みますとこれはQQE政策で円高修正はしましたがこれ以上の無理繰り円安誘導は致しませんというメッセージが裏に入っているという読み方も可能ですので念の為申し添えます。まあただのサービス挨拶だと思いますが。

なお、更に穿って読むのも可能でありまして、某識者の方とディスカッション(という名の世間話)をしておりますと、これは黒田総裁の物価目標達成に対する自信満々振りを示しているのであって、自陣満々じゃなかったらこういう脇道みたいな話をする場合でもなく、そもそも変な思惑(白日銀化)を招いて物価目標達成への弊害になり得るという懸念をする筈だからして、つまりはこのような白い日銀の話が最近出るのは目標達成への確信度が更に強まっているという事ではないかという見方も有力ではあるなあなどとも思ったりするのでありました。つまりQQE達成後の次のステージに既に注目が行っている訳ですな、うんうん。


○衛藤金融機構局長のインタビュー記事である

[外部リンク] 05月 28日 11:53 JST

『──QQE導入から1年経過し、金融面で過熱リスクなどの兆候はないか。』

『「現状、日本の金融システムに大きな歪みや不均衡があるとはみていない。株価や地価はひところより上昇しているが、予想や期待が経済実態から大きくかけ離れて強気化しているとは見ていない」』(上記UR先Lより以下同様)

まあFSRの方で色々と書いてありますがそういう認識となっています。何か最近PCCW丸の内ビルの売却だの8801さんの株券印刷祭りだの微妙なフラグ臭も漂いますがさすがにまだだろという気も。

『──ポートフォリオ・リバランス効果について、目立った変化が出ていないとの見方がある。』

『「デフレが15年続き、いろいろな経済主体の行動にも染みつき、金融機関のバランスシートにも根深くその影響が蓄積されてきている部分がある。量的・質的金融緩和の導入以降、デフレを前提としたポートフォリオ戦略を見直そうという金融機関が増えてきており、円債への投資ははっきり減少に転じた」』

それは多分日銀のオペに金融機関が対応しているからではないかと存じますが(^^)。

『「代わりに金融機関は、貸し出しを通じたリスクと有価証券投資を通じた市場リスクをとろうとしている」「目立った変化に乏しいというのは、国内貸出の伸びが2%台であるとか、機関投資家や家計部門など金融機関以外の資産構成の変化がそれほど大きくないことに注目したものだと思う」』

ほほう。

『「しかし、金融機関はポートフォリオ戦略を見直そうと動いており、そのことが経済や企業活動の活発化に貢献し始めている。こうした動きが続けばリバランスももっと広がりが出ると思う」』

ということですがつまりお前らポートフォリオ戦略を見直せという事ですねわかります(なおそういう意図はありませんよ誤解しないでくださいねと、というのが正しい答えになりますので念の為申し添えます^^)。

『──QQEの出口が意識される局面になれば、金融機関の国債売却で金利が急上昇する懸念はないか。』

『「金融機関は、すでに物価や金融政策の先行きを予想しながら、金利リスクの調整を進めている。確かに参加者による一律のリスク削減が相場を増幅してしまうメカニズムを市場は持っている。金融機関は過去のVaRショックなどの経験も踏まえ、自らリスク管理をやっていくことが求められる」 』

つまりお前ら以下同文ということですが、もちろんこれは一般論としての話であって足元の金融政策運営に関して何らメッセージを発している訳ではないですよというのが正しい答えになりますので更に念の為申し添えます(^^)。

・・・・・・・・でまあこのインタビューの残念な所は、FSRを踏まえた質問のツッコミ部分が不足している事でして、この手のマクロ的な話をするとまあこういう答えになるのは明白な訳でして、よりツッコミをするのであれば今回のFSR全編に渡って指摘されている「一部の収益基盤の弱い金融機関群」の話であって、その収益基盤の弱さの背景とか、今後プルーデンス政策に(マクロプルーデンスおよびミクロプルーデンス的の両面から)どのようなインプリケーションがあったり無かったりするのかとか、今後のこれら一部の金融機関群に対して監督当局の立場としてどのような考えがあるのかとか、まあそういう話を突っ込んで頂きたいのですが、基本的にマクロ的な部分の質問しかない(ように見える)のが残念無念。

もちろんFSRで個別行の話は書いていないし書けないですからこの話もレポート上では全体の中の一部的な書き方になっていますし、まあ平場でインタビューしても中々踏み込んだ話はしにくいとは思うのですけどね。

まあ基本的には金融政策運営に関するインプリケーションを読もうとすると諸葛孔明の罠に落ち込む、というかそもそも衛藤局長が諸葛孔明の罠を張っている訳ではありませんので勝手に自分で作った落とし穴に落ちるだけの話ですけど(^^)、まあ普通にこのインタビューは「現状で金融不均衡はありません」「QQEは金融仲介面でも効果が発揮されている事を読みとる事が出来ます」という説明をしているだけと解釈した方が無難だと思います。ロイターが何かこの辺りの件で陰謀脳を逞しくした記事を書いているみたいなのですが(アホラシイのでURLは張らない)、だいたいロイターがこの手の妄想記事を書くと大外ししているのか誰かのポジショントークなのかというような話になっている事が多い(なお記事のクレジット以下自粛)。


○その他少々雑談

・日銀の決算キタコレ

[外部リンク] 今日は3MTBの入札ですが、足元GCレートが何故か上昇したり(ちなみに短国の需給は基本的に良い)してますし、6月は四半期末要因があるものの、貸出支援オペがそこそこ出れば短国買入が大幅に減る可能性もあり(財政要因的には年金定時払いと四半期国債償還がぶつかる月なので余剰)とゆーことでさてどっちに出るんでしょうねえ、というか最近気配も碌に無いみたいなのでどうなるやら。
 


お題「政策インプリケーションは1ミリも無いが師匠の高座を鑑賞しませう」   2014/05/28(水)08:12:11  
  ということで師匠の高座ネタであるがお題の通りただの落語鑑賞会となりますので金融政策運営的な意味を読み取ることはできません。

[外部リンク] 共同通信加盟社論説研究会における講演 ――

○昨日も申し上げましたがそもそも論として

まあ何ですな、日銀副総裁講演だと思って読むと血圧が上昇する位で済まないで脳溢血でも起こすんじゃないかというような悲惨な内容だったりするのですが、何がどう悲惨なのかとゆー事をつらつらと(生産的ではないが)考えたところ、そもそも今までの話はどうなったというのがあるのと、この講演で何か言いたいことがあるのかという点がさっぱりワカランという所でしょうか。例えば総裁の(総裁だけじゃなくて他の政策委員の皆さんもですけど)講演とかですと、必ず「今回のテーマ」みたいなのがあって、何か今回伝えたい事みたいなのがあるのですけれども、今回の講演見てて思うのはそもそも何かテーマでもあるのかと言うと明らかに話が散漫だわ、(昨日も申し上げましたが)パーツパーツの部分ではそこそこ話の筋が通っている場面もあるのだが、話が全体として整合性取れていないのは話のテーマがそもそも存在しないからそういう整合性を考える機会もなければ能力も無いという所でしょうかねえ。

ということでまあ鑑賞。


○デフレの弊害と緩やかなインフレの利点という部分で既にツッコミたくなる訳でして

・デフレの弊害の話があるが「何故デフレになるのか」という話が無い件について

『はじめに、「そもそもなぜデフレが問題なのか」「なぜインフレ目標政策なのか」といった基本的な点について、改めてお話ししたいと思います。』

ということで始まるのですが、そこの小見出しが『(1)デフレのもたらす弊害』とあってこういう問題があります云々という話があるのですが、そもそも何でデフレが発生したのかという点についての論考がこの後も含めまして1ミリも無いというのが政策担当者としてアホじゃネーカと思う次第であります。

つまりですよ、そもそも何でデフレが起きたのかという点についてとか、足元までの状況に関する論考が全然無い状態で処方箋が書けるのかよという話でありまして(ちなみに処方箋によりますと中央銀行がインフレ目標政策を実施すればよいという話しか無い)、原因やら状況やらに関する考察も無い中でどういう政策を実施すれば良いのかという話が出る訳もなく(実際問題としてこの講演の数多くある問題点のうちの一つは「何でこういう政策を実施するのか」という点が全然掘り下げられていない点だが掘り下げる能がないのだから仕方ありません)、そらまあ講演がお笑い高座であって政策インプリケーションが1ミリも無い罠という話になる訳ですよ。

でですね、本来この人たちはフリードマンの言葉を使って「デフレは貨幣現象」という話をしてマネタリーベースガーという話をおっぱじめてくるのですが、何でその話が無いのかと言いますとそれはどう見ても師匠が副総裁就任前に話をしていた「当座預金70兆円から80兆円で2%達成楽勝」という直線番長一次関数理論との整合性が取れなくなるからその辺りの話を徹底的に回避している訳で、まあその程度の事は気が付いているんですなあと思えるところが更にこちとらトサカに来るというものですが脳溢血になっても困りますので血圧は上げない方向で(^^)。


・逆が成り立つのか甚だ疑問な説明の代表例

さてこれはどういう事かと申しますと、例えば「経済が良くないので株価が下がる」というのはまあ大体正しいと思いますが、「では公的で株を買って株価を挙げれば経済が良くなるので成長戦略」というのは話がオカシクネエカという話になる次第ということでもありますが、木久扇師匠の高座にはこの手の話が幾つか出てくる訳でして、のっけからそういう話の前振りが出てきます。

『持続的な物価の下落であるデフレは、いくつかの経路を通じて経済の停滞をもたらします(図表1)。まず、物価が持続的に下落するということは、時間が経過するほど同じ金額でより多くの物やサービスが手に入る、言い換えると、現金や預金を持っているだけで価値が増えていくということですから、企業や家計が消費や投資といった支出行動を先送りするようになります。つまり、総需要が減少してしまうわけです。』

ということで、この先に小見出しで『(2)安定した緩やかなインフレの利点』というのがありまして、そこではこんな話をしております。

『すなわち、将来の安定した緩やかな物価の上昇が見通せるとするなら、デフレとは逆に、消費や投資を前倒しするインセンティブが恒常的に働くことになります。支出活動が刺激され、経済全体の総需要が増加すれば、企業はそれに見合った水準まで生産活動を拡大します。』

という話になっていますが、物価の持続的下落は需要を先送りさせる効果があるかも知れませんけれども(実際には物凄い物価下落でもしない限り需要自体が極端に落ちるとも思えんがそこはまあ措くとして)、じゃあその逆になった時に本当に需要が喚起されるのかというと、それは別問題ではないですかねえ。

つまりですよ、師匠の言う「消費や投資を前倒しするインセンティブが恒常的に働く」っていうのはそもそも前倒しする消費や投資が将来にあるから発生するものでありまして、ベースとして経済の成長というか個別経済主体の先行き見通しがプラスになっていない状況下では前倒しをする消費も投資も無いでしょという話です罠と思いますし、大体からして「前倒しするインセンティブが恒常的に」ってそれ単に永久に未来から力を前借りしていこうって話でどこの薬中患者だよともツッコミたくなりますが、つまり「経済が成長過程にあるから需要が喚起されて物価が上昇する」というのは分かりますが、「物価が上昇するから需要が喚起されて経済が成長する」とはならんでしょはいはいおじいちゃん満州満州というお話ではありますな。


・そもそも現状認識とデフレの弊害の話がずれている件について

とまあのっけからそういう話がありますが、デフレのもたらす弊害の説明はまだ続く。

『総需要が減少すると、企業はそれに見合った水準まで生産活動を縮小します。企業収益は悪化し、雇用者の所得も減少しますから、消費や住宅投資、企業の設備投資などの活動がさらに停滞します。つまり総需要がさらに縮小して、それによってますます物価が下落していきます。こうして、物価の下落と不況の悪循環に陥ってしまうのです。』

だそうですがそもそも物価は貨幣的現象じゃなかったでしたっけというのはさて置きまして、こちらの話ですとスパイラル的な悪化の話をしている訳ですが、実際問題として他の政策委員の皆様(黒田総裁含む)は日本の問題について「粘着性のある非常に小幅の物価下落状態」という認識をしめしていまして、スパイラルよりもデフレ均衡的な点について問題視しているというところ(その点についてセントルイス連銀ブラード総裁が指摘する複数均衡の形であるデフレ均衡として捉えるかどうかという部分は見解が一致していないようだが)でして、そもそもデフレの弊害の話をするのに日本経済の現状認識と合っていない部分を持ち出して弊害とか言われましても、政策担当者としての処方箋作りに役立たずどころか処方間違えませんですかねえとか思うのでありますが、こちらの師匠はただの置物で診療行為をしないのが不幸中の幸いというものです。


・デフレなので円高進行とな

弊害の話の続きで、まあ実質金利が高止まりしてどうのこうのの話は良いとしましてこの説明も何だかなあという感じではある。

『物価の持続的下落は、物やサービスに対するお金、すなわち「円」の価値の持続的な上昇を意味しますが、日本だけがデフレの場合、通貨間の関係では、外貨に対する円の価値の上昇、すなわち「円高」をもたらすことになります。』

他の条件が一定ならそうかも知れんが、そもそも何でデフレになっているのかという話をさておいて全てをデフレが原因になっているような説明がワケワカランですわなあ。

『円高が過度に進むと、国際的な価格競争力の低下や、獲得した外貨の円換算レートの悪化等を通じて、輸出セクターに悪影響が生じます。また、日本の労働力や資本のコストが国際比較で割高になりますから、日本企業の生産拠点の海外移転が進む一方で、日本への対内投資には悪影響が及ぶことになります。これは、国内の雇用需要を減らすとともに、成長率の低下をもたらします。こうして、過度な円高の進行という経路を通じても、デフレは日本経済の総需要に負の影響を与えることとなります。』

デフレだから円高になるという話だとそうかも知れんが、1ドル360円から円高が進行する中でデフレでしたっけとか、じゃあ通貨安はアプリオリに良い話なのですかとか、まあ色々と謎の部分は多いのですが、この先の所の先ほど引用したインフレの利点の話ではこんな説明が。

また『(2)安定した緩やかなインフレの利点』の所ですけどね。

『また、主要な貿易相手国との間で物価上昇率の格差が是正されることは、過度な円高の修正をもたらしますし、他国との予想物価上昇率差の縮小とその安定は、為替レートの安定につながります。』

は??としか申し上げようがないですが、原因と結果の話が自由自在になっている所が何ともですな。


・循環論法恐るべし

でまあこの緩やかなインフレの利点の所はこういう纏めになっているのですけどね。

『このようにして、企業の収益が好転し、雇用者の所得も増加しますから、家計の消費や住宅投資、企業の設備投資などの支出活動がさらに活発化します。総需要が持続的に増加することによって、物価も持続的に上昇し、好景気と物価上昇の好循環が実現することになるわけです。』

緩やかなインフレになるから物価も持続的に上昇するじゃあただの循環論法なのですけど・・・・・


○安定したインフレの達成には「インフレ目標政策」が必要・・・・・・で済めば誰も苦労せんわ

次の小見出しが『(3)インフレ目標政策』であるがのっけからいつもの師匠節なのだが爆笑の発作を禁じ得ない。

『それでは、「安定した緩やかなインフレ」を実現するためには、どのような政策が望ましいのでしょうか。その一つの答えが、インフレ目標政策(インフレーション・ターゲティング)と呼ばれる枠組みです。日本銀行が、消費者物価の前年比上昇率2%という「物価安定の目標」のもとで金融緩和を推進しているのも、インフレ目標政策の典型的な事例であるとご理解頂いてよいでしょう(図表3)。』

まあデフレの原因やメカニズムの考察が無いからいきなりこうなる訳で、それで達成できるとかなら誰も苦労はしません。

『(政策の信頼性と予測可能性の向上)』という小見出しの中も色々とアレ。

『インフレ目標政策には様々な利点があります。』

はあそうですか。

『まず、将来のインフレ率について、具体的な数値目標を掲げるわけですから、目標を達成できたかどうかは客観的に判断できます。』

どうやって判断するのでしょうか。インフレ目標政策を掲げている主要国の中銀ですけど現在はその判断についてリジットな形で足元の物価数値をトラックさせるような運営していなくて、フレキシブルインフレーションターゲッティングという運営にしている筈なのですが、その場合はどのようにして目標を達成できたか判断するのでしょうかねえ。景気が1サイクル終わって事後的に達成したとかしなかったとか言っても政策運営という点からは意味が無いにも程があるんですけどねえ。

『透明性が高くなることで、政策判断や目標の達成状況についての中央銀行の説明責任も重くなりますので、金融政策に対する信頼性は高まりやすいといえるでしょう。』

いやその前に師匠のその謎説明が説明責任になっているのか小一時間。

『将来の物価についての予測もしやすくなりますから、様々な経済主体が、それを前提として経済活動を行うことができるようになります。』

じゃあ均衡だったら同じじゃねえかと言われたらどうするのよ、っていうのはまあ言いがかりに近いけど(^^)。

『そして、この将来の物価についての予測可能性は、金融政策に対する信頼性が高まるほど、さらに強化されるのです。』

との事ですが、するってえと何ですか。貴殿および貴殿の一派の皆さんが日本銀行を口を極めて罵っておられたのは金融政策に対する信頼性を下げて日本銀行の政策運営の邪魔をしまくっていたという話になりませんかねえとか嫌味の一つも申し上げたくなりますなあ。


・でハイパーインフレの防止はいつものクオリティ

『(ハイパーインフレの防止)』というのはいつもの話。

『日本銀行の政策に対する懸念として、「いざ金融緩和を止めようと思っても、金融市場や政府からの圧力がかかるため、なかなか止められないのではないか。そうすると、結局ハイパーインフレになってしまうのではないか」という懸念の声が聞かれますが、この点についても、インフレ目標政策を採用していることが有効に働きます。』

そもそもハイパーインフレという供給能力が壊滅でもしない限りそう簡単に置きそうもない話を持ち出して「大丈夫です」という時点でウンコな議論というか藁人形論法にも程がある訳で、先般(ちょっと前に)ネタにしましたが米国での佐藤審議委員の講演にあった「マネタリストのある不快な算術」の話とかをちったあ読んでくれよと思いますが、その後の話もいつも通りのお笑いクオリティ。

『なぜなら、インフレ目標政策というのは、将来のインフレ率についての具体的な数値目標を掲げて、それを上回るインフレにもデフレにもしないことを約束する仕組みだからです。』

なんか「憲法9条を掲げているだけで日本は戦争も起きないし戦争にも巻き込まれない!!」と夢を見ている人たちの話法と同じように見えて大変に頭の下がる思いでありますので、ノーベル平和賞にノミネートされる様に運動をしたら如何でしょうか。

『日本ではデフレからの脱却の手段として議論されることの多いインフレ目標政策ですが、もともとは1980年代のニュージーランドなど、高インフレに悩んでいた国々によって採用された政策です。』

で?

『仮にこの先、景気が過熱して2%の物価安定目標を大きく上回るような状況が予想される場合には、インフレ目標政策の枠組みに沿った、適切な対応をとるということも、日本銀行はすでにお約束しているとご理解下さい。日本銀行は、日本銀行法で定められた理念に基づき、今後とも、政府との十分な意思疎通を図りつつも、自らの判断と責任において、金融政策運営を行っていくことを強調しておきたいと思います。』

約束してもそれが実行されるかという話を問題にしているのですが大丈夫だから大丈夫とはこらまた能天気でよろしゅおすなあ。


○QQEに関する話も色々とアレである

・波及経路が色々と変である

『3.量的・質的金融緩和について』ということで。

『ここからは、デフレからの脱却に向けて日本銀行が取り組んでいる「量的・質的金融緩和」の内容と、波及メカニズムについてお話しします。』

ということで波及メカニズムの方に参りますが、メカニズム図表の方は相変わらずのクオリティだがそこはスルーして文章の方を。

『「量的・質的金融緩和」の波及メカニズムの鍵となるのは、予想長期実質金利の引き下げです(図表6・7)。』

そもそも実質「長期」金利というのが微妙に変な所で、貸出ルートの事を考えているんだったら日本の構造上中短期の金利を考えておけば良いのであってより長い金利の話をしてもシャーナイと思いますがねえ。

『予想実質金利とは、金融市場や銀行の店頭などで観察される名目金利から、個々の経済主体が予想する将来のインフレ率を差し引いた数値にあたります。例えば、借り手の側に立って考えると、一定の名目金利でお金を借りたときに、「物価の変化を考慮すると、実質的な借入れコストはいくらになるか」ということについての、借り手の主観的な予想ということになります。』

でまあそれが下がると借入需要が喚起されてという話は前の方でも説明があったが、それが低いからよーしパパ借入して工場作っちゃうぞーとは成らんだろ重要なのは事業の収益性とか将来の成長期待だろとは思いますがさておきまして。

『インフレ目標の達成にかかる明確なコミットメントと、それを裏打ちする大規模な金融緩和によって、予想インフレ率を押し上げる効果が生まれます。』

波及経路の説明の中でこういう話になっているのだが、実質金利を下げるルートが効くという話をしていて、金融緩和で予想インフレが上がるから実質金利が下がるという話だが、そもそも何で金融緩和で予想インフレが上がるのかがアプリオリになっている時点でナンジャソラという話でして、まあこれ前からそういう話なのだが、そもそも論としてこの部分がどういうメカニズムで発生するのかという話が何もない時点で何ですねんという話ではありますな。

でまあ予想実質金利が下がる効果はいつも通りだが一応引用。

『例えば、予想実質金利が低下すると、現預金や債券から株式や土地・住宅等の実物資産、あるいはより金利の高い外貨への資金シフトが起こり、株高や外貨高などによる資産効果によって、家計の消費が刺激されます(図表8・9)。』

『また、予想実質金利の低下に加えて、消費の増加や円安による輸出環境の改善など複数の要因に後押しされた企業は、設備投資に積極的になると考えられます(図表10)。』

もう何だかねという感じで、将来見込みとか無くてそう上手くいくかよという話ですけどね。

『こうして消費や投資などの需要が増加することによって、経済全体の総需要不足が解消されていけば、おのずと物価水準は上向き、それが予想インフレ率を物価安定目標に向けてさらに上昇させるという好循環が期待できます。』

またも循環論法。


○QQE後の現状認識の話が色々と変な件について

現状認識の話ですが、その後に現状の評価という小見出しがあるのですが、その前の部分の話の方が
色々とアレ。

『物価安定目標の実現に懐疑的な意見として、「為替レートの円安化が進まないのであれば2%の物価安定目標の実現は難しい」との指摘が頻繁に聞かれますが、今申し上げたように、「量的・質的金融緩和」の波及メカニズムのポイントは、「予想インフレ率の引き上げと需給ギャップの改善の好循環によって2%の物価安定目標を実現する」ということであり、円安による輸入物価の上昇に依存したものではありません。』

えーっと、最近の日銀展望レポートの理論によりますとプラスの需給ギャップとフィリップスカーブのシフトアップで物価目標達成という話になっているので、これはこれで単体での説明はそうですねという事なのですが、おじいちゃんつい今しがたQQEの波及メカニズムの中で「外貨高などによる資産効果」だの「円安による輸出環境の改善」だの思いっ切り説明しているんですけど、何でここで急にそういう話になるんでちゅかねえという所で、話のパーツパーツで正しい部分はあるのだが全体を見た場合の整合性が無いというのはまあこういう辺りにも示されていると思います。


『仮に、昨年4月以降の「量的・質的金融緩和」による消費者物価の上昇が、もっぱら円安による輸入物価の上昇を原因としたコスト・プッシュ型インフレであれば、実質GDPは減少し、それに伴って失業率は上昇したはずです。つまり、スタグフレーションが起きたはずです。』

そもそも実質GDPと失業率ってそんなにダイレクトに連動するかよ普通ラグを伴わないか???

『しかし、実質経済成長率の実際の推移をみると、12年11月にアベノミクス構想が発表される直前は、2四半期連続のマイナス成長(12年第2四半期▲0.6%、第3四半期▲0.8%<季調済前期比>)でしたが、12年第4四半期以降は、6四半期連続してプラス成長になっています。また、13年度の実質経済成長率は、12年度の0.7%から2.3%へと大きく上昇しました。』

財政吹かしまくって消費税増税前の駆け込み需要があったと思うのですが全部無視とは豪気にも程がある。

『失業率についても、「量的・質的金融緩和」を開始する直前の13年3月は4.1%でしたが、14年3月には3.6%まで低下しています。3.6%の失業率というのは、リーマン・ショック前の好況期(07年7月)の失業率と同じ水準です。』

もとの4.1%でも大概に低いけどな。

『つまり、「量的・質的金融緩和」以降のインフレ率の上昇は、実質GDPの拡大と雇用の改善を伴うディマンド・プル型だということです。』

もうね、アホか馬鹿かという感じですが、ディマンドプルなのかコストプッシュなのかを判断するのに実質GDPと雇用指標だけ見るとか随分とまあ雑な議論だわと思いますし、そもそも論としてリフレ派先生方におかれましては基本的に貨幣的現象である所の物価について良い物価上昇も悪い物価上昇という区別は無かった筈なんですけど何言ってるんですかこのおじいちゃんはという感じですなあ。


○成長力の話をするのが変だろという上に「マイルドなインフレでも良くない場合」とは何ぞやという話

・マイルドインフレでウハウハじゃなかったの???

でまあどうでも良い方の現状評価(展望レポートなどの丸写し状態)はさて置きまして、次の小見出しが『4.金融政策と潜在成長力』でのけぞるのでした。

『最後に、日本銀行の金融政策と、日本経済の潜在成長力の関係について、整理しておきたいと思います。』

『ご承知のとおり、日本は現在、‖臙世紛睛惨墨臓↓機動的な財政政策、L唄崚蟷颪魎起する成長戦略を組み合わせたマクロ経済政策に取り組んでいます。こうしたポリシーミックスの中で、金融政策の役割は、直接的には「デフレから脱却して、2%の物価安定目標を実現すること」に尽きるわけですが、潜在成長力との関係では次のように整理できると思います(図表16)。』

ということで潜在成長力がどうのこうのという話をしているのですが、えーっとリフレ派的理論によりますと2%物価目標達成によるマイルドインフレで世界が変わるって話(そんなバナーを見たことがある気がしますがねえ)だったんじゃ無かったんですか???????

でまあその説明の所も色々と???なのだが一箇所だけ。

『経済がある程度好調でなければ、経済の効率性とダイナミズムを高め、生産性を引き上げるための構造改革も進めることができません。デフレ不況下では、規制緩和を通じた競争促進政策等による痛みに対して、強い抵抗が生じるためです。「創造的破壊」という言葉がありますが、デフレ不況が継続していては、「破壊」の後に「創造」が続かないということです。』

としらっと「デフレ不況」といつの間にかデフレと不況が一緒くたになっているのがチャーミングというもので、過去15年間における日本は常に不況だったんですかそうですか・・・・・・・・

最後の所に『(2)今後の課題』があってこれがまたビックリ。

『仮に、成長戦略に基づく政府の施策や民間の取り組みが停滞し、潜在成長力の強化が進まなければ、物価安定目標の達成は、「マイルドなインフレ下における低実質成長」をもたらす可能性があります。』

あれ??マイルドインフレで世界が変わってウハウハじゃなかったんでしたっけ??????


・最後の最後にまた「大丈夫だから大丈夫」理論が炸裂して終了

でその先が締めですが。

『逆に、成長戦略による経済の構造改革が進んだ結果として潜在成長率が上昇した場合、一時的に需給ギャップが悪化し、物価に対する下落圧力が生じる可能性があります。しかし、日本銀行は、2%の物価安定目標の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで「量的・質的金融緩和」を続けますから、そうした物価下落圧力をはね返すことができます。』

もはやナンジャソラとしか申し上げようがありません。

『日本経済が、2%程度の安定したインフレ率の下で、より高い実質成長を実現する日が、そう遠からず訪れることを期待しつつ、着実に「量的・質的金融緩和」を進めていきたいと考えています。ご清聴、ありがとうございました。』

そらご清聴するの大変だ罠・・・・・・・・・・・

#ということで全然生産性の無い話を最後までお付き合いいただきまして誠に恐縮至極に存じます
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2014/05/27(火)08:24:11  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「ダドリー総裁の出口政策技術論が割と面白い件について」   2014/05/26(月)08:16:53  
  金曜の午後にこんなの投下されていました。
[外部リンク] 2014年05月23日
ストラテジーブレティン 第120号
日本株潮目の転換へ〜Enough is Enough 、悲観論はもうたくさんだ〜

・・・・・・・・・・えーっとあのその先生の楽観論の方がですなあ。

○市場メモメモ

・超長期輪番は同額で実施(なお短国は2兆円)

昨日のオペオファー
[外部リンク] 20,000 2014年5月27日
国債買入(残存期間1年超3年以下) 2,500 2014年5月27日
国債買入(残存期間3年超5年以下) 2,500 2014年5月27日
国債買入(残存期間10年超) 1,700 2014年5月27日
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 15,000 2014年5月27日 2014年9月5日

ということでやたらめったら注目されてしまった超長期の輪番ですけれども、今回は減額無しとなりまして債券市場ちゃんは持ち直しというかその後後場から引けに掛けて先物とか長期とか堅調とか何ですねんという感じでしたが、まあ買いたい弱気の人がいたんですかねえ良く判らんですけど。なお、超長期は朝方弱めで直ぐに戻って輪番1700億円見て最初はパラレルっぽくなったのですけれども、その後改めて「どうせ超長期輪番減額待ったなし」という話にでもなったのか超長期の後ろの方は伸びイマイチさん、という後講釈で宜しかったでしたっけ??

まあこの輪番の件ですけれども、金曜にも申し上げましたようにそもそも論として金融市場局が昨年の5月末に出した「紙」が足元のディレクティブと整合性が取れていない(そもそも昨年と今年ではディレクティブ通りにやったとしても買入のペースが異なる)のが話をややこしくしている訳で、まー確かに機動的な対応が出来るようにということで色々な面を曖昧にして輪番を運営するというのも判るのですけれども、足元では(他にネタがないせいもあるのですが)輪番がどういうスケジュールおよび額で実施されるかが無駄に注目されるという形になっていまして、買入ペースについてそれこそ月次で「来月の予定」でも出したらどうよという感じではありますな。


○ダドリー総裁講演の出口戦略に関する話が割と面白かった件

先般寝起きでネタにしたNY連銀ダドリー総裁の講演ですが出口政策の話が結構面白かったので月曜雑談系のネタという事で。

[外部リンク] next question I wish to consider is how the Fed will likely manage its balance sheet as the taper process is completed and lift-off eventually occurs.』

ということで利上げ時点でのバランスシート政策をどうするのかという話が始まります。

『Unlike previous normalizations of monetary policy, which only involved the level of short-term rates, this prospective tightening cycle also involves considerations with respect to the size and composition of our balance sheet.』

ですなあ。

『The Committee stated in its June 2011 exit principles that changes in short-term rates will be the primary means for adjusting monetary policy post-liftoff, not discretionary shifts in the balance sheet. In other words, the balance sheet will be set on automatic pilot. I believe this approach still very much applies.』

そういや2011年6月にノーマライゼーションに関する話みたいなのをしてました(まあその後QE拡大に追い込まれたので話はどこかへ消えてしまいましたが)けど、出口ではバランスシートを縮小するより利上げでしょという話でしたな。でその手段は色々とあります(キリッ)の世界なのですが。


・まず最初に出てくるのは「MBSのアウトライト売却はしませんがな」なのに味わいが

でその続き。

『However, the language in the June 2011 exit principles concerning agency mortgage-backed securities (MBS) sales no longer applies. As Chairman Bernanke noted in the press conference following the June 2013 FOMC meeting: “While participants continue to think that in the long run the Federal Reserve’s portfolio should consist predominantly of Treasury securities, a strong majority now expects that the Committee will not sell agency mortgage-backed securities during the process of normalizing monetary policy.” The balance sheet would shrink post-lift-off as Treasury securities matured and mortgages were prepaid, but outright agency MBS sales are no longer contemplated during the process of monetary policy normalization.』

ということで出口政策のバランスシート運営の話ですが、のっけに出てくるのが「MBSは売却しません」って奴でして、これ(めんどいので引用してませんが)前段部分で経済について話をしているダドリーさんが住宅市場について想定よりも弱く推移してやがって遺憾の極みみたいな話をしている(気になる人は確認してちょ)のでして、その絡みもあってMBSの話を最初に打ち込んできているというのが実にこう味わいがあるというものです。

つまりですね、(この後にも出てきますが)出口政策というか正常化の話をする中で、FOMC的にこりは困るというのは「市場が先行きの正常化過程を手前で全部織り込んで金利が上昇する事」というのと「MBS市場がコケて住宅があばばばばーになる事」というのがあるんですね判りますという所なんじゃネーノという話でして、まあ住宅に関する話と相まって味わいがありますなあという所です。


・償還再投資をしながら出口政策とな

その次が味わいがあるというものです。

『Also, I think that the language in the June 2011 exit principles with respect to reinvestment needs to be revisited. The exit principles state: “To begin the process of policy normalization, the Committee will likely first cease reinvesting some or all payments of principal on the securities holdings in the SOMA.”』

確かに以前は正常化においてまずは償還再投資を止めてバランスシートを自然に縮小という話をしていましたが・・・・・・

『There are two considerations that suggest to me that ending the reinvestments prior to lift-off may not be the best strategy.』

それは必ずしもベストではないとな。

『First, such a decision might complicate our communications regarding the process of normalization.』

ほほう。

『Ending reinvestments as an initial step risks inadvertently bringing forward any tightening of financial conditions as this might foreshadow the impending lift-off date for rates in a manner inconsistent with the Committee’s intention.』

償還再投資を止めると利上げの第一歩だと思われて市場が過剰反応するリスクが有るというのは判らんでも無いが虫の良い話にも程があるようにも思える訳で、市場は正常化プロセスを織り込みに行けば当然ながら中立金利水準は何ぼですかというような考え方で織り込みに行くのですから、そこをどうにかしたいという話はまあ図々しい話だとは思いますけどね。

『Second, when conditions permit, it would be desirable to get off the zero lower bound in order to regain some monetary policy flexibility.』

ふーん。

『This goal would argue for lift-off occurring first followed by the end of reinvestment, rather than vice versa. Delaying the end of reinvestment puts the emphasis where it needs to be-getting off the zero lower bound for interest rates.』

つまりゼロ金利制約のあるうちにバランスシート政策の柔軟性を放棄するような償還再投資停止をするよりは、柔軟性を確保しておきたいという事でして・・・・・・・・・

『In my opinion, this is far more important than the consequences of the balance sheet being a little larger for a little longer.』

まあ何ですな、しらっと「柔軟性の方がバランスシートが少々大きい状態が続くよりも重要」とか言っていますが、バランスシート1次関数理論の木久扇師匠におかれましてはこのような定性的な論議についてどのようにお考えなのかと小一時間問い詰めたい訳でございますし、バランスシート拡大ガーとか言ってる人たちにおかれましては、このダドリー先生の「バランスシートがちょっと大きくてもヘーキヘーキ」という説明につきましてのご感想をお伺いしたいですわな。


・ではどうやって利上げをするかというと「オーバーナイトレポファシリティー」の利用とな

んじゃその次。

『With respect to the issue of how the FOMC will control money market rates with an enlarged balance sheet, the Federal Reserve already has the necessary tool-the ability to pay interest on excess reserves. However, the degree of control could be further buttressed. Enhancing confidence in the Fed’s ability to control money market rates, and hence, inflation, might also help keep inflation expectations well anchored.』

とまあまずは超過準備への付利の話をしていますが、これだけですと短期金利の下限に必ずしもならないのは既に現状がそうなっているのですから明らかで、他にもこんなツールがありますよ(キリッ)という事で・・・・・・

『One method the Fed has been testing is an overnight, fixed rate, reverse repo (RRP) facility.』

キタコレ!

『The Federal Reserve posts a fixed interest rate and accepts cash from counterparties, which include some banks, dealers, money market funds, and government sponsored enterprises, on an overnight basis in return for a security. The repo facility is “reverse” because the direction in which the funds and securities move-participants are lending funds to the Fed rather than vice versa. Users of the facility are making the economic equivalent of an overnight collateralized loan of cash to the Federal Reserve.』

ということでここまでがオペの具体的な説明な。

『If implemented, the facility could be set up as “full allotment,” which means that there is no cap on the amount of funds accepted from any of its counterparties at the posted overnight interest rate. Or, caps could be imposed on either an aggregate or per counterparty basis in order to limit total usage.』

で、このオペですけれども基本的にはフルアロットメントで実施するという事でして、ただまあ場合によってはカウンターパーティーごとに利用限度額を定めるかもしれないという事でして・・・・・・

『The amount of funds invested in the facility is likely to be sensitive to the spread between the posted interest rate and comparable money market rates and the level of caps placed on usage. The narrower the spread to comparable money market rates, the greater the participation is likely to be. In our ongoing tests with this facility, the New York Desk has varied the RRP rate from 1 to 5 basis points and the cap on usage by counterparty has gradually been increased to its current level of $10 billion. As expected, narrower spreads to comparable money market rates and larger caps have led to greater usage.』

この辺から更にオペ技術的な話になって大変に面白いのですが、 当然ながらフルアロットメントで実施すれば市場金利のフロアがこの金利になり(それより低いレートでカウンターパーティーリスクを取るアホウはいないから)ますし、利用限度額を定めればこの金利よりも低い金利で資金を出す場合もあります罠という事ですな。で、利用限度額が高くなればそのスプレッドが縮小しますと。

『Although the testing process is still ongoing, early results suggest that the overnight RRP facility will set a floor under money market rates.』

ということで今の所の結果は(当たり前だが)オーバーナイトのRRPファシリティーは短期市場の金利フロアを形成する効果があると。

『Treasury repo rates have generally traded no more than a basis point or two below the overnight RRP rate.2 Thus, the early evidence suggests that this facility would help strengthen our control over money market rates.』

具体的にはトレジャリーレポ市場の翌日物がRRPから0〜2bp以内の所で止まるそうな。


・更にRRPの技術論で設定の仕方の難しさとな

『Two issues with the overnight reverse repo rate warrant careful consideration.』

ほほう。

『The first is how big a footprint the facility should have in terms of volume. To the extent that the overnight RRP rate were set very close or equal to the interest rate on excess reserves (IOER) without caps, then this might result in a large amount of disintermediation out of banks through money market funds and other financial intermediaries into the facility. This could encourage further development of the shadow banking system. If this were deemed undesirable, this would argue for a wider spread between the overnight RRP and the IOER in order to reduce the volume of flows into the facility.』

IOERとRRPのスプレッドが無くてアロットメントが大きいとディスインターミディエ―ションが起きるわシャドウバンキングの皆様がウハウハとなるわなのでケシカランとはこれ米国のシャドウバンキング規制の絡みもあると思うのですが、そういう現象が起きることによって市場金利のフロアが発生する訳ですし、そもそも論としてリスクフリー(信用リスクという意味で)の資産を短期金融市場に提供することによってシャドウバンキングの運用における過剰な信用リスクテイクを防ぐんじゃネーノという気がするのでこの説明は何ですねんという気もするがその話はまた後で出てくる。

『The second issue is the facility’s potential impact on financial stability. In particular, would such a facility make financial instability less likely? And, when financial stress did occur, would such a facility amplify or dampen financial strains?』

何で金融不均衡になるのでしょうかねえという話ですが、And以下にありますように、要は金融危機のような場合には安全資産への逃避が起きるのだが、このようなファシリティーがあると逃避が起きっぱなしになるという話でしてこれまた次に説明が。

『On the first point, it seems that such a facility would tend to make financial instability less likely. The overnight RRP facility allows us to make a short-term safe asset more widely available to a broad range of financial market participants.』

『The provision of short-term safe assets by the official sector might crowd out the private creation of runnable money-like liquid assets. This might enhance financial stability by reducing the likelihood of a financial crisis.』

ということで先ほどの謎説明は「実は金融安定化に繋がる」という話になっていまして、先ほどアタクシが申し上げましたように、シャドウバンキングの皆様に安全資産をより豊富に提供することによってシャドウバンキングが無駄な信用リスクを取らない⇒金融安定化という話をしている訳ですが、そう考えますと米国がシャドウバンキング規制でどうのこうのとゆうてますが、そもそも論として短期金融市場において証券化商品みたいなのが市場として大発達している訳ではない日本や欧州、特に日本なんて短期金融市場の圧倒的多数の運用商品って短期国債(と国債レポ)なのですからして、いわゆるシャドウバンキング規制で金融安定化ガーなどというのは米国と中国だけでやってろやゴルァという感じではありますな。

話が逸れましたが2番目の件。

『However, if a financial crisis were to occur, the existence of a full allotment, overnight, RRP facility might exacerbate instability by encouraging runs out of more risky assets into the facility. That is because the supply of a full allotment facility would be completely elastic at the given fixed rate.』

固定金利のファシリティーが良くない場合があると。

『Money market mutual funds and other providers of short-term financing could rapidly shift funds into the facility away from assets such as commercial paper that support the private sector. In contrast, in the current regime, when financial crises lead to flows into less risky assets, their interest rates fall, limiting the appetite for these less risky assets. Consequently, under a full allotment setup, runs could be larger and these runs could exacerbate the fall in the prices of riskier assets. Note that the risk here is how quickly financial flows could reverse from one day to the next, not the average level of take-up of the facility over time.』

まあここの説明は何だかなあという感じもせんでもない。金融危機の時に安全資産へのニーズが高まると安全資産の金利は下がるが、このようなオペがあったら(固定金利のままだから)安全資産の金利が下がらないので、安全資産の金利低下の行き過ぎから来る裁定が働きにくくなるという事だが、そもそもそういう時には市場機能に任せても仕方ないというのはQE1の時に学んだのではないかという気がする訳で、まあこの辺のロジックは何かだかなあという感じがする(大体危機の時には他のファシリティーが登場するじゃろと思いますし)が、正常化局面なのにこういうイッシューを持ち出すというのが正直謎ではあります。

『Fortunately, this risk seems relatively easy to address. One could design the facility to prevent rapid inflows during times of financial stress. This could be done by building in circuit breakers such as caps on overall usage of the facility.』

しかしどうも方向性として「安全資産を使わせない」という話をして対処するっぽいようで、まあこの説明は正直大丈夫かと思いますし、この調子だと次に何らかの信用系のバブル崩壊があった時にまたやらかしをしそうな悪寒がせんでもないので、話の本筋とは違うがこの辺見ていると別途の不安がありますな。

『The circuit breakers would not affect the amount of take-up during normal times or prevent take-up from rising at moderate rates. Instead, they would be in place to limit the pace and magnitude of inflows during times of stress.』

うーむという感じです。でまあここまでがRRPファシリティーの話で残りがおまけという感じで、つまりはこのRRPファシリティーで利上げ時に市場金利のフロアを設定したいらしいです。

では他のファシリティーですけど。


・タームデポジットファシリティーについて

『A second option to improve the Fed’s control over short-term rates is to drain reserves by offering banks term deposit accounts in which to invest funds for longer terms than overnight. There are two issues that might make this option somewhat less attractive.』

手段はあるがsomewhat less attractiveとな。

『First, to strengthen monetary policy control significantly through this course, it might be necessary to drain most of the $3 trillion of reserves. This could be done of course with effort, but is the effort worth it? 』

『Second, the Fed would undoubtedly have to “pay up” to induce banks to hold term deposit accounts relative to keeping their monies in reserves at the excess reserves interest rate. This would likely result in higher Fed interest expenses relative to relying on an overnight RRP facility to set a floor on money market rates.』

どうも額を沢山実施しないといけないから嫌だ(だったらフルアロットメントは何ですねんと思うが)というのと、利息を払うのが見た目としてよろしくない(RRPも実際は同じなんだが)という事で、何か本質論よりも「オペレーションの見た目」として「世間から銀行への利益供与みたいな言われ方をしたくない」というのがあるようですな。


・ということで以下纏め部分

以下は技術論では無くて今後も研究をしていきますし、そもそも論として技術的な短期的な話だけではなく長期的な話が重要で、バランスシートのマネジメントをそうやって行きますかというのは前例のない話とか、まあそういう話をしていますが折角なので最後まで引用します。

『The choices here are important and I expect that considerable testing, analysis and discussion will be necessary to reach firm conclusions about the appropriate course. My goal would be to clarify our intentions later this year, long before we begin to contemplate raising short-term rates.』

『I also think that the choices are about how to conduct monetary policy during the transitional phase, not about the long-term monetary policy framework. Longer term, the issue will be whether to return to the type of corridor system that was in place prior to the crisis or to instead to stay with the type of floor system that will likely be the type of regime that is in place as the balance sheet gradually normalizes. I expect that the choices made over the near-term can be implemented in a way so as not to forestall either a corridor or a floor system over the longer term. The experience we gain with operating monetary policy effectively with a very large balance sheet will undoubtedly inform that choice. 』

『But, that topic is putting the cart far before the horse. First, we need an economy that is strong enough to more fully utilize the nation’s labor resources and to begin to push inflation back towards the Federal Reserve’s long-term objective. Only then can the monetary policy normalization process proceed. Although we are making progress towards our goals, we still have a considerable way to go.』

『Thank you for your kind attention. I would be happy to take a few questions.』

なお、時間が無くなったので引用だけで済ませている訳ではありまません(^^)。
 


お題「総裁会見および会見に関連して国債残高旬報と輪番に関わるエトセトラ」   2014/05/23(金)08:08:47  
  自民党様謹製の成長戦略がこれですか。
[外部リンク] 23:49

とりあえずこういうのを堂々と出す議員の皆様におかれましては鳴門海峡渦潮ドラム缶クルーズツアーに参加されることをご提案申し上げたくなりますな。つーか昔の自民党だったらそういうの出す前に誰かの一喝が入っていたと思うのですけど大丈夫ですかねと。

#何とかストの見通しが正しいから日銀の説明をまるで考えないで7月に追加緩和とかGPIFの基本ポートフォリオ変更だから追加緩和とか金融政策運営ロジックまる無視の話を公共の電波で発信される何とかスト様におかれましても大阪南港ドラム缶クルーズツアーへようこそ!!!

あと超どうでも良いのですが、昨日は「福井地裁」という字面を見る度に満面の笑みで会見に臨む俊ちゃんの姿が目に浮かぶと言う遺憾な事案が発生していたのですがそんなアホウはアタクシだけですかそうですか。


○総裁会見である

[外部リンク] 実質最初の質問で早速来ておりますが・・・・・・・・・

『(問) 本日発表されたステートメントの最後のところで、「『量的・質的金融緩和』は所期の効果を発揮しており」という文言を加えたと同時に、日銀の金融政策運営について、「15 年近く続いたデフレからの脱却に導くものと考えている」という文言が外されたわけですが、日銀として、現在の物価情勢というか、日本経済は、デフレではないと考えている、あるいはデフレからもう既に脱却していると考えているとみてよいのか、総裁のお考えをお聞かせ下さい。』

で、そのお答え。

『(答) 「量的・質的金融緩和」の効果については、先般公表した展望レポートでかなり詳しく説明したところですが、所期の効果を発揮していると認識しています。今回の対外公表文は、こうした認識を踏まえたもので、特別なことを申し上げているわけではありません。』

前回展望レポートで申し上げたものを声明文に落とし込んだだけという意味では特別に何か変えた訳ではないのですが、まあそうは言っても「所期の効果を発揮」というアセスメントをステートメントで示したのは特別じゃないですかねえと思いますけど。

『なお、デフレという言葉は、一般的には「物価が持続的に下落する状態」を示すと理解していますが、その判断にあたっては、背後にある経済の様々な動きと併せて、色々な指標を総合的に点検していく必要があると思っています。』

これは「政府として決めているのは旧経済企画庁なのでうちらは宣言とかしませんのよ」という話をソフトに言っているんですねわかります。

『いずれにしても、日本銀行としては、「物価安定の目標」は、消費者物価の前年比上昇率で2%であり、その実現のため強い決意をもって、今後とも「量的・質的金融緩和」を推進していく所存です。』

と、ここで切れていまして、今回は全編に渡ってそうなのですが、「達成が難しいと思われるような情勢の変化が生じたら躊躇なく対応」的な追加緩和クレクレの皆様歓喜の発言を一切行わないというのが仕様になっていまして、この辺に関しては全く無いと思われても困るのだが、クレクレが図に乗ると一々MPMの度にああだこうだと言われるとそれはそれで困るという話ですな。

でまあここにあります発言部分ですが、「物価安定の目標が2%」という話をしているというのはどういう事を仰せになりたいのか、という事を考えますと、昨日も申し上げましたように「日銀のマンデートは2%物価安定目標であり、デフレ脱却してもマンデート達成でも何でも無いのだからその点に関して一々宣言したって意味が無いでしょ」という所だと思います。


別途こんな質問も。

『(問) 2 点お伺いします。1 点目は、先程も少しお話がありましたが、公表文について、「『量的・質的金融緩和』は、所期の効果を発揮しており」と明記する一方で、「15 年近く続いたデフレからの脱却に導くものと考えている」という表現が抜けたことについてです。消費者物価が1%台前半でずっとプラスで推移している状況も踏まえて、「デフレからの脱却に導くもの」という表現が合わなくなってきているということを捉えての変化なのか、マーケットの一部には、日銀による静かなるデフレ脱却宣言みたいな声もあるようなのですが、今回表現を変えた意味合いをもう少し詳しく教えて下さい。(以下割愛)』

どう見ても重複質問です本当にありがとうございました。

『(答) まず第1 点については、先程申し上げた通り、展望レポートで相当詳しく議論しましたし、現在の「量的・質的金融緩和」を昨年4 月4 日に導入して以来1 年強とあって、ご指摘のような事態の流れというものも頭の中にあったことは事実ですが、何かサブスタンスを変えたということでは全くありません。』

サブスタンスキタコレ!というので喜んでいる場合ではありませんが(^^)、まあデフレ状態とはさすがに言わんでしょという意識はあるんですねわかります。

『あくまでも1 年1 か月、ないし2 か月の状況をみて、展望レポートでも2%の「物価安定の目標」へ向けての道筋を順調に辿るという意味で、所期の効果を発揮していると申し上げたわけで、それと同様な言い方をして、引き続き「2%の『物価安定の目標』の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する」という従来通りの言い方を繰り返しました。』

展望レポート基本的見解の最終部分は「順調」文言が無くなっていましたけどね!!!!


・クレクレとか知らんがなとな

『(問) 金融市場の動向についてお尋ねします。連休明けの株価がアベノミクス始まって以来初めて、前年同日を下回る状況になって、それが足許も続いています。為替も、今日、チャート上の節目を若干上回って円高が進む場面がありました。そういう中で円安・株高というトレンドについて、トレンドとして何か変化が起き始めているのではないかという指摘があると思うのですが、その指摘をどうお考えになりますか。また、そのことが金融政策の運営上リスクとなってくる可能性があるのかどうか、その点をお聞かせ下さい。』

つまりクレクレ質問という事ですが、今回の会見で良く良く考えたら明確なクレクレ質問はこの程度となっておりまして、日銀の洗じゃなかった宣伝効果がやっと出てきましたね!!(白目)

『(答) 株式市場の動向については、様々な要因によって毎日、毎週、毎月と、影響を受けるわけであり、何か具体的なことを申し上げるのは避けたいと思います。』

というのはまあ普通。

『前々から申し上げている通り、基本的に株価は、企業収益の動向、先行きによって決まってくるところが大きいと思います。日本企業の収益は、2013年度は非常に大きく増加しましたが、2014 年度もそこそこの増加になるとみられており、そういった意味からは、トレンドとしては株高の方向が全く変わったとか、そう言うことは感じていません。』

自信満々キタコレ。

『為替は、もっと色々な要素によって影響され、特に外国の情勢に影響されますので、なかなか具体的なことは申し上げにくいですが、日本経済は緩やかな回復軌道に乗っておるわけですが、まだ2%の「物価安定の目標」に向けた道筋は半ばといったところであり、引き続き「量的・質的金融緩和」を継続していくということです。』

為替の方が株式より複雑というのはさすが元財務官ですね(^^)。

『他方で、米国経済を中心に、順調な回復がみられるところでは、金融政策もテーパーオフと言うか、テーパリングオフと言うか、緩和の程度をだんだん縮めていっているわけであり、そういった内外の景気、あるいは金融資本市場の動向を考えると、為替が円高になっていかなければならないという理由はあまりないと思います。』

まあ言ってる事は分からんでも無いがそこまで言うと辺りが元財務官(^^)。

『金融政策との関係では、どこの国でもそうですが、金融政策は、株価や為替にリンクして考えられているものではありません。』

中銀当局者として当然の発言だがクレクレに砲撃。

『基本的に、ほとんどの中央銀行は物価安定目標を定めて、その達成・維持に努力しており、その際には、各種の経済指標を見ていくわけです。その場合に、為替や株のことも経済に対する影響という観点から見ていくことは当然ですが、中央銀行としては、基本的に物価安定を目標にして、様々の経済指標を見ながら運営していくということだと思います。』

中銀としては全く当然の発言ですがこれでは麿ではないですかという説も有ったりする訳で・・・・・・・


・麿モードキタコレの辺り

幾つかの話があったのだが一番イイハナシダナーな質疑応答はこれですかね。

『(問) 私も潜在成長率についての質問です。私が質問する前から、この問題ばかり総裁は語っておられて、聞いている方は、おやっと、びっくりしているのではないかと思います。15 日の講演でも、潜在成長率について随分おっしゃっておられて、中長期的な成長力、潜在成長率を引き上げる必要があると主張されています。』

ですなあ。

『日銀の金融政策としては、潜在的成長率が高かろうが低かろうが、2%の物価目標を目指してやるということに尽きるのだと思いますが、仮にこの潜在成長率が高くならず、今のような1%を切る、0%に近いような状況の中で物価2%が実現した場合、これは日本経済そして国民の生活にはどのような影響を及ぼすのか、あるいは「量的・質的金融緩和」にどのような影響を及ぼすのか、これについてお聞きしたいと思います。』

(;∀;)イイシツモンタ゛ナー

『おそらく、仮定の話にはお答えできないとおっしゃるのではないかとも思うのですが、もともと15 日の講演でも、成長力引き上げについて、デフレ脱却と日本経済の復活を繋ぐ最後の、そして最も重要なピースになると力説されていらっしゃいます。物価が2%だけど成長は0%と、そういった状況になることはもちろん好ましくないと思うのですが、ただこれはこうなっては困るという意味も含めて、分かりやすく丁寧にご説明頂ければと思います。』

これは中々良い孔明の罠。で黒田総裁が見事に漂白されて答えが麿モード全開となるのでした。

『(答) 中央銀行として、物価安定目標を立て、それを実現していくということは、最大の使命です。最初に言われた通り、実質成長率がどのくらいかということと直接的にリンクして金融政策を緩和したり引き締めたりということは、基本的にはないわけで、あくまでも与えられた経済のもとで2%の「物価安定の目標」を実現し、それを安定的に持続させるということが、中央銀行としての使命だと思っています。』

でここから先が漂白モード。

『ただ、日銀法にも書かれている通り、日本銀行としては、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資するということを使命としているわけですので、2%の「物価安定の目標」が達成されれば、後はどうでもよいというわけではもちろんありません。』

な、何だってーーーーー!!!!!!!

『先程申し上げたように、生産・所得・支出の好循環のもとで、日本経済がバランスよく成長して、雇用・賃金などの増加を伴いながら、物価が2%程度の上昇率に達する、あるいはそれを安定的に持続するということが一番望ましいわけです。そういった面では、先程から申し上げているような努力をしているわけですが、一方で、やはり、中長期的な成長率を高めていくという観点からは、中央銀行の域を超えた、政府とか、あるいは民間企業の努力、先程申し上げた3 つの点――設備投資の前向きの投資を通じて、資本ストックを増やしていく、女性などの労働参加等を高めて労働の供給を高めていく、そして、規制あるいは制度改革を通じて、生産性を上昇させていくということ――が、どうしても必要であろうということを申し上げているわけです。』

どう見ても漂白状態です本当にありがとうございました。

つーかですね、従来の日銀の説明は質問者が言っているように「まず2%の物価安定目標を達成してから後は考える訳で、成長率がどうのこうのとの関係とか知らんがな」という一種のヤケクソ開き直りスタンス(上記回答の最初の部分はその成分っすよね)であって、そのヤケクソ振りがデフレ均衡からの脱却という期待の転換に効果を発揮した訳ですが、デフレ脱却した所で突如このどこの白川総裁ですかというジャガーチェンジ振りを発揮するとかおいおいおいおいおいという感じはするのですな。

まあこれ単体で見た場合にはそらまあ正論ではあるのでして、単に単体での正論の話をしているのか、それとも微妙に曖昧なままで済ませている物価安定目標の定義部分(概念的にはフィリップスカーブで見た場合のY切片が2%であり、あるいは景気サイクルの中で平均的に2%程度の推移をするという話ですが、いずれも相当の事後にならないと判らないので、QQE政策の今後の運営という意味ではあまり意味が無い定義)に関する話が徐々に本格化していく中で一つの方向性を示しているのか、というのは現状では判断しがたい部分ではありますな。


・消費税反動は思ったより小さいキタコレ

これ字面で見るよりは会見録画の方がトーンは景気強気っぽかったように見えますがまあこの要旨がある意味正式版なので、そういう意味ではそこまで盛大に進軍ラッパを鳴らすのもさすがにリスクあるでしょという認識なんですかね(^^)。

めんどいので質問は割愛して答えから引用。

『(答) ご指摘のように、1〜3 月期の実質GDP成長率は、個人消費の駆け込み需要の影響もあって大きく増加し、それに加えて、設備投資も伸びを高めたということがあって、前期比年率+5.9%となったわけです。』

しらっと設備投資の話をしているのね。

『4〜6 月期の成長率は、確かに駆け込み需要の反動の影響から、個人消費が落ち込み、全体としてもマイナスになると予想しています。もっとも、雇用・所得環境が明確に改善するもとで、先程申し上げたように個人消費の基調的な底堅さは維持されるとみており、駆け込み需要の反動の影響も、夏場以降は減衰していくという展望レポートの見方に変わりはありません。』

ふむ。

『実際、4 月入り後の消費動向については、自動車など駆け込み需要が大きかった耐久財を中心に、反動減がはっきり現れているようですが、企業からは、反動減の大きさは概ね想定の範囲内であり、消費の基調的な底堅さは維持されているという声が多いようです。また、百貨店やスーパーなどの小売業界からは、反動減の程度は徐々に縮小してきているという声も聞かれています。外食や旅行などのサービスは、その性質上、消費税率引き上げの影響は限定的であり、底堅い動きが続いているという声が多いようです。今申し上げたような見方は、4 月の景気ウォッチャー調査においても、2〜3 か月先の先行き判断DIが、はっきりと改善していることにも現れているように思います。』

強気キタコレ。

『いずれにしても、消費税率引き上げの影響については、今後とも、各種の経済統計だけでなく、支店等を通じたヒアリング情報も含めた様々な利用可能な情報をできる限り集め、活用して、予断をもつことなく丹念に点検していきたいと思っています。』


・潜在成長率イカサマ説明キタコレの件

『(問) 今説明された潜在成長率についてお伺いします。まず、少し細かい点で恐縮ですが、先般公表された展望レポートのデータによると、潜在成長率は足許で0.2%を少し割っているのではないかと思います。展望レポートでは0%台半ばとご説明されていますが、ほぼ0%まで低下しているのではないでしょうか。数字のご認識を伺います。また、そうした供給制約がある中で、大規模な金融緩和を継続していくことによって、今後、物価上昇と鈍い成長という形で、やや物価と成長のバランスが崩れてしまうのではないかということはご懸念としてあるのか、お伺いします。』

ちなみにこの質問はさっき引用したイイシツモンダナーの前でして、つまり何度もこの潜在成長力を引き上げて云々の話をしているのですよね。

『(答) 潜在成長率の計算というのは、色々なところが行っていまして、その結果、数字も色々違っているわけです。確かIMFは0.8%と言っていたと思いますが、私どものエコノミストは0%台半ばという感触を持っていたわけです。』

か、感触だと????図表出してるやん。

『ただ、この潜在成長率は、何か固定したものというよりも、様々な要因によって変動していきます。その上、政策的な努力によって引き上げることもできますので、あまり固定的に考える必要はないのではないかと思っています。』

えーっとすいません展望レポートとかの説明では思いっきり「潜在成長率を上回る成長ガー」という話をしているんですけど、その基本的部分になる数字が「固定的に考える必要はない」とはこれはまたイカサマ説明ですな。

『ご指摘の点について、確かに2%の「物価安定の目標」の実現という場合には、わが国の経済が生産・所得・支出の好循環のもとでバランス良く成長して、その中で賃金や物価が次第に上がっていくことが望ましいわけです。』

この辺もやや白いですね。

『そのために、日本銀行は、「量的・質的金融緩和」を推進し、緩和的な金融環境を提供して、さらにはデフレ・マインドからの転換を図っているわけです。その結果もあって、このところ労働需給がかなり引き締まり傾向にあり、賃金の上昇圧力が着実に高まっており、企業収益も改善しているということで、好循環は作用していると思います。』

ふむ。

『ただ、中長期的な成長力を高めていくという観点からは、どうしても3 つのことが重要だと思います。まず、第1 が、企業における前向きな投資を促すということであり、第2 には、女性や高齢者などの労働参加を高めることや高度な外国人材を活用することを通じて、労働の供給力を高めていくということです。そして第3 には、規制あるいは制度改革を通じて、生産性自体を向上させていくということで、これらの3 つの取り組みが非常に重要であろうと思っています。』

潜在成長率の推計がおかしいのではないかという質問に対して思いっきり違う話に持ち込んでおりますが、困った質問の時に何時の間にか質問の趣旨と違う話に持ち込んでしまうのは常套手段。

『日本銀行としては、先程申し上げたように、「量的・質的金融緩和」を推進して、企業における前向きな投資を促す努力もしていますし、また、様々な形でリスクテイクをしてイノベーションをしていくということも、側面から応援をしているということです。』

ということでイカサマ説明クオリティの鑑賞でした。


○総裁会見の続きですが債券市場の流動性低下に関しては最後が市場雑談ネタになるのでした

今回もその質問があったのですが毎度のお答えでしたな。質問は割愛。

『(答) 前にも申し上げた通り、国債市場の流動性が非常に低下して、国債の取引がスムーズに行われていないとか、価格付けが適切に行われていないといったことは無いと思っています。ただ、大量の国債の買い入れを行っていますので、常に市場の関係者と意見の交換をし、一番適切な形で、金融緩和が経済全体に波及していくように努めています。』

はあそうですか(棒読み)。

『金利が低いこと自体は、色々な要因があると思いますけれども、1 つの大きな要因は、もちろん日本銀行が大量の国債を毎月購入し、保有残高を着々と増やしていることにあると思います。これは「量的・質的金融緩和」の目的自体がイールドカーブ全体を、短期金利だけでなくて、長期金利まで含めて、低位に安定させることによって、経済の回復、ひいては「物価安定の目標」の達成に繋げようということであり、これ自体は別におかしいことではないと思います。』

まあそうですが。

『将来に亘って金利がどういう経路を辿るかは、日本銀行の国債買い入れのみならず、市場関係者のインフレ期待、物価上昇期待がどのように変わっていくか、あるいは海外の長期金利の動向にも影響されるかもしれません。様々な要因によって影響されますので、今の時点で具体的に将来の姿を申し上げるわけにもいきませんし、あまり具体的に申し上げますと、金利についてフォワードガイダンスを出している様にも見られかねませんので、具体的には申し上げません。しかし、今の時点で何か国債市場が問題を孕んでいるとか、金利が低いことが如何か、といったようなことは全く考えておりません。』

はあそうですか(棒読み)という所でまあこの調子が続くんでしょ。で、国債買入に関してはこんな質問も。

『(問)(冒頭割愛)2 点目は、昨年5 月30 日に日銀は「当面の長期国債買入れの運営について」というペーパーで、1 回あたりの長期国債買入れのオファー金額の目安を公表されています。その資料では、残存期間5 年超10 年以下の長期国債は1回あたり4,500〜6,000 億円程度、10 年超については1 回あたり2,000〜3,000億円程度とありますが、ここ2、3 か月はずっと記載の数字を下回って買入れがされています。この数字について、改めて変更されたり、ペーパーを出されたりすることはしないのでしょうか。理由とか背景とかお伺いできるようであればお願いします。(以下割愛)』

『(答)(冒頭割愛)2 点目については、買入れの方針は金融政策決定会合で決めており、ご指摘のペーパーはあくまでも、それを受けた事務方の運営の指針ということです。常に市場の関係者とは、意見交換をしながら金融政策が一番適切な形で効果を発揮できるように運営していますが、先程申し上げたように金融政策決定会合で決める買入れ方針は全く変化していません。(以下割愛)』

という説明でまあ誤魔化されてしまっているのが残念無念という所なのですが、要するにMPMで決められている「残高増加が年間50兆円程度」「買入銘柄の平均残存期間が7年程度」という方針に対して、金融市場局が出している紙との間にコンフリクトが発生する可能性がある訳で、そのコンフリクトが発生した場合にどういう扱いになるのか、という点と、そもそもコンフリクトが発生したと認識する閾値のようなものがあるのか、という点が市場の一番困っている所なんですよね。

でまあここの説明にあるように「コンフリクトがあった場合はMPMが優先なのは当然」という事ではありますので、金融市場局が出した「紙」の通りに実施する訳ではないのですが、そもそも論としてMPMの指針のアローアンスがワカランチ会長という事ですし、実際問題として今や入札と輪番とインデックス長期化対応位しか債券市場のネタが無い中で、輪番どうなるのな話は超超超超注目されている訳ですからして、そろそろ例の「紙」も含めてちょっと見直した方がエエンチャイマスカとは思います。

ただまあその場合ですけど、市場との対話とか言ってヒアリングかけまくるよりは、ある日突如何の予告も無く出す方が良いんじゃネーノとは思う訳で、前回紙を出した時はどちらかと言えばきゃりーぱみゅぱみゅがマーライオン相場だった時の気休め効果とかそういう世界のものだったので、数字に関するインパクトが無茶苦茶あったかと言うと全体感として見ていたように思えるのですが、今回は市場のネタが輪番しか無いというような状態で、細かい数字の上げ下げだけでも何かインパクトありそうなので、やるならある時突然やらないとその前に無駄に思惑ばっかり出るでしょうなあという風には思うのですがどうですかね。

というのはですね、
[外部リンク]
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2014/05/22(木)08:09:13  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「寝起きで斜め読みの積りが意外にネタとして料理できたのでダドリー総裁講演をば」   2014/05/21(水)08:08:45  
  ほほう。
[外部リンク] (1)
更新日時: 2014/05/20 18:06 JST

『5月20日(ブルームバーグ):自民党が検討している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の組織機構改革案の概要が分かった。GPIFを独立行政法人から日本銀行のような固有の根拠法のある法人に変更し、6-7人の理事からなる合議制の理事会が意思決定する仕組みとする。政府と新組織が協定を締結し、最低収益目標を決めることも検討している。』(上記URLより)

「政府と新組織が協定を締結し、最低収益目標を決めることも検討している」との事でございますが、肝心の政府様におかれましてはプライマリーバランス目標の達成に関してどのようになっておられるのでしょうかと小一時間問い詰めたい。

えーっとですね、本当は今日は先日のブラード総裁の講演で「あれこの人インフレ目標一本足打法だった筈なのに何でまたロンガーランの失業率とのデビエーションがどうのこうのとか言い出しているんだ」というのがあったのでネタにする予定だったのですけれども、ダドリー総裁講演があって市場が反応したという事になっているので寝起きで超斜め読みをして引用してるうちに何となくネタにまとまってしまったので予定を変更してダドリー講演になるのでした(大汗)。


○寝起きでダドリー総裁講演ですが株式市場が反応する程のタカ派ではないと思うのだが

インフレタカ派発言が出たので株式市場がおはぎゃーとなったと聞いたので寝起きで確認。
[外部リンク] The Economic Outlook and Implications for Monetary Policy
May 20, 2014
William C. Dudley, President and Chief Executive Officer
Remarks before the New York Association for Business Economics, New York City

・・・・・・・・と思ったのですが、さすがにこれはちと寝起きで読むにはアタクシの語学力がががががでおじゃりますが、そんなにインフレタカ派なのか??という気もせんでもない(ただし超斜め読みの印象なので違ったらゴミンナサイ)、つーかインフレタカ派発言で反応という割には米債10年とか堅調じゃねえかと思うのでしゅが。

・最初の所を見ると「経済の見立ては同じ」のようだが

『Thank you for inviting me to speak here today. It always is a special pleasure to address my fellow economists. In my remarks today, I am going to focus on the economic outlook and the implications of that outlook for monetary policy.』

で頑張って斜め読みしてみたが長くてさすがにきちんと読みこめていないので簡単にそれらしき所を当たってみますが詳しくはまた後日読んでみる。

『My views on the economy have not changed much since last fall. Although economic growth stalled in the first quarter, some slowing was expected and unseasonably harsh winter weather appears to have done the rest. The fundamental supports for a strengthening economy remain in place, and recent data seem to confirm that forecast. On the price front, I expect inflation to drift higher over the remainder of the year as the effects of some temporary factors that have been holding inflation down dissipate and the labor market continues to tighten.』

まあ物価の基調に対して懸念していないという意味では市場の見方よりも物価に対して強いとも言えますが、FOMCの中心的なビューとそんなに差の無い話を展開しているように見えますけど何でインフレタカ派発言という扱いになって反応するんじゃろ(ちなみにプロッサー総裁も本日はインフレタカ派発言をしていましたが、プロッサー先生は貫録のタカ派芸人なのでそういう発言が出るのはお約束の芸風なのだが)と思うのですけど。

『If my forecast is correct, as growth strengthens and inflation drifts higher, the focus will turn to monetary policy. In particular, what will be the timing of lift-off? And when lift-off occurs, how quickly will the Federal Open Market Committee (FOMC) raise rates and to what level?』

まあこの辺の話が「先行きの正常化プロセスありき」という印象を与えるとは思うのですが、そもそもTaperingを着実に行っている時点で正常化の話をしない方が政策論的に変であって、正常化しないのだったら何でTaperしますねんという事になるのですから、普通にこういう発言になると思うのだが。

『Also, with an exceptionally large balance sheet there will be considerable attention on the methods that the FOMC will likely use in order to exert control over the level of short-term rates. I can’t tell you yet how we will do it, but I am fully confident that we have the necessary tools to control the level of short-term rates and the credit creation process, and I will share with you some of my own thoughts on the subject.』

出口政策のツールはあります(キリッ)という話までしているのでタカ派的な印象を与えるんですかねえ。

『As always, what I have to say here today reflects my own views and not necessarily those of the FOMC or the Federal Reserve System.』

ということで経済見通し⇒物価見通しと来た後に「労働市場のスラックの推計に関する論点」に関してさらっと触れていて、その後に金融政策の話で利上げ着手に関する話をしています。

で、その後辺りから話が更に面白くなりまして、長期的な中立金利に関する論点として、今後の長期的な中立金利はヒストリカルなレベルよりも低くなるのではないかという話をしているのがオモロイ所でして、んでもってその後は正常化プロセスにおけるバランスシートのマネジメントという話になっていまして、技術論スキーな市場現場労務者としてはオモロスという話が延々と続くという展開になっています。

斜め読みをしますとそんな感じだと思われまして、従いまして誠に遺憾なことにネタにするにはこれは読み込みをした方が良さそうな気がするのと、結構論点が多岐あんど重要ポイントという感じですのでネタにするのに準備が必要かもです、と言いつつ一応気になった所だけネタに。


・物価云々の所ですが中心的なビューだと思う

その前に経済の話をしていて、しかも各需要項目の話なんぞもあってそっちもネタにした方が良さそうな気もするのですが、これがまた結構長いので盛大にスルー(ちなみにここから年末に向けて3%成長になります足元の弱さは一時的ですというのが基本的な話)しまして、物価の話の部分ですが、これを見ると普通に普通の話をしているように思えるのだが何でそう反応するんじゃろ。

『With respect to the outlook for prices, I think that inflation will drift upwards over the next year, getting closer to the FOMC’s 2 percent objective for the personal consumption expenditure (PCE) deflator.』

別に2%を抜けるような話をしていない(してたら大変だが)のですけどねえ。

『Some of the factors holding down inflation-such as the cut in Medicare reimbursement rates last April-were one-offs and are now dropping out of the year-over-year figures. In some other areas, such as owners’ equivalent rent, price pressures look likely to firm somewhat.』

でまあ今低いのはメディケアとかの影響があって下がっているのでして、今後は徐々に上昇圧力が強まるでしょうというのもこれまたFOMCの中心的見方だと思いますが。

『That said, I see little prospect of inflation climbing sharply over the next year or two.』

と言っていますのでどこがどうインフレタカ派なのかが判らん。

『There still are considerable margins of excess capacity available in the economy-especially in the labor market-that should moderate price pressures. Most notably, the trend of labor compensation is running at only about a 2 percent annualized pace. This is far below the roughly 3-1/2 percent pace that would be consistent with trend productivity growth of 1 to 1-1/2 percent and the FOMC’s 2 percent inflation objective.』

という見通しになっていまして、しかも物価に関する見通し部分って基本的にこの部分しか無い(この後労働市場のスラックに関する論点についての話になるので、まあそこは物価見通しに影響するマターではあるのだが)のでして、単にFOMCの中心的なビューを述べているように見えますがそれでタカ派というのも何ですかねえという感じです。


・インフレとインフレ目標に関してもごく普通の話

まあそんなのもありまして一応引用。

『Before I turn to the implications of the economic outlook for monetary policy, let me leave you with a final thought on inflation and our inflation objective.』

ほほう。

『I think there is some confusion as to whether the FOMC’s 2 percent inflation objective is a ceiling or not.』

なるほど。

『My own view is that 2 percent is definitely not a ceiling.』

そらそうよという事で、2%物価目標は別にシーリングな訳ではないとはその通りでっしゃろ。

『Once we reach 2 percent, I would expect that we would spend as much time slightly above 2 percent as below it, recognizing that we will hardly ever be exactly at 2 percent because of the inherent volatility in prices. If inflation were to drift above 2 percent, all else equal, then we would tend to resist such a rise. But, if inflation were slightly above 2 percent even as unemployment remained far above levels consistent with maximum employment, then the unemployment consideration would dominate because we would be further from the unemployment objective than we are from the inflation objective. This should not surprise anyone. This is what our “balanced approach”
implies.』

ということで、まあこれも特段変わった話をしている訳ではないですが、アクチュアルの物価が2%から ちょっと上昇したから引締めという物ではなく、あくまでも先行きの見通しがどうかという話が重要で、安定的に推移する中で若干上回るというのと、急速に上昇して抜けたというのでは話が違いますがなという説明をしていて、でもって先ほどの見通し部分というのを勘案するとこれでインフレタカ派という評価になるのは正直ワケワカランと思うのだがアタクシの英語力が無いせいの可能性はありますので念の為申し添えます(--)。


・金融政策に関して

『Given my outlook for above-trend growth and inflation gradually drifting higher, the inevitable question is what this means for the monetary policy outlook.』

キタコレ。

『Over the near-term, if circumstances evolve relatively close to my forecast, I would continue to favor gradually reducing the pace of asset purchases by staying on the same glide path of a $10 billion reduction in the monthly purchase pace following each FOMC meeting.』

Taperingに関してはそらそうじゃろ。

『Assuming asset purchases end sometime this fall, the focus will shift to the timing of lift-off, the pace of tightening once lift-off occurs and where short-term rates are ultimately headed over the longer-term.』

キタコレ。

『The issue of how the Fed will manage its balance sheet will also be relevant, as well as how monetary policy will be conducted during a period when the amount of excess reserves in the banking system is unusually large. I will give you some of my early thinking on each of these issues in the remainder of my remarks.』

でまあ実はこの正常化プロセスの中でのバランスシートコントロールあんど金利コントロールという話を最後の方、というか後半の部分使って結構真面目に延々と説明しておりまして、まあこの出口政策技術論の話が延々と展開される、というのがもしかしたらタカ派の印象を与えているのかもしれません。

『Turning first to the timing of lift-off, how the outlook evolves matters. We currently anticipate that a considerable period of time will elapse between the end of asset purchases and lift-off, but precisely how long is difficult to say given the inherent uncertainties surrounding the outlook. If the economy is stronger than expected, causing the excess slack in the labor market to be absorbed sooner and inflation to rise more quickly than forecasted, then lift-off is likely to be pulled forward in time. If, instead, economic growth disappoints, inflation stays unusually low and the labor market continues to exhibit evidence of considerable excess slack, then lift-off will likely be pushed back in time.1』

とまあ利上げ開始時期に関してはごくごく普通の話をしている上に、特定時期の言及も避けている感じでございます。んでもってこちらの脚注1ですけどね。

『1 It is worth noting that the views of market participants as expressed in the Eurodollar futures market and those of FOMC participants as expressed in the March Summary of Economic Projections seem consistent with one another and indicate an anticipated lift-off sometime near the middle of next year.』

という事で、ユーロドル先物市場におけるマーケットの利上げ織り込み時期と、3月FOMCで示されたSEPにおけるFOMCメンバー(投票権無い人含む)の政策金利見通しが、共に来年の半ばごろの利上げ開始を示しているのはノートすべきことである、という風に脚注を置いている訳でして、別にダドリー総裁はタカ派的な見解を示した訳ではなく、セントラルビューを示しているだけだと思いますけどねえ。


・長期的な金利の均衡点は従来よりも下がっているキタコレ!

で、次に利上げ後の話をしているのが中々興味深い。

『With respect to the trajectory of rates after lift-off, this also is highly dependent on how the economy evolves.』

そらそうよ。

『My current thinking is that the pace of tightening will probably be relatively slow.』

と、利上げ後の引き締め軌道は相対的に遅くなるでしょうという話です罠。

『This depends, however, in large part, not only on the economy’s performance, but also on how financial conditions respond to tightening.』

経済のパフォーマンスだけではなく、金融引き締めにおけるファイナンシャルコンディションの変化にも応じて引き締めの速度を調整するとな。

『After all, monetary policy works through financial conditions to affect aggregate demand and supply. If the response of financial conditions to tightening is very mild-say similar to how the bond and equity markets have responded to the tapering of asset purchases since last December-this might encourage a somewhat faster pace.』

何ですかねえ、ここに市場が反応したんですかねえ。

『In contrast, if bond yields were to move sharply higher, as was the case last spring, then a more cautious approach might be warranted.』

ただまあこういう話もしている訳でして、要は正常化プロセスの中で金利が無駄に急騰して「意図せざる金融環境の引き締まり」が起きると困るという話をしている訳ですし、前段の部分はそらまあ警戒されるかもしれませんけど、景気サイクルと中立金利(とFEDが考えている水準)まで引き上げるために掛かる時間を考えると、市場があまり反応しないのであれば金利はそれなりのペースで上げた方が良い(中立金利に戻す前に景気が循環的に降下したら正常化プロセスが頓挫するリスクがあるのと、その時に緩和が必要だった場合に糊代が足りなくなるから)と思うので、政策技術論的には特に不思議な話ではないと思いますけどね。

更にこの後に中立金利に対する論点の話があるので、そういう意味では先ほどの部分を(株式)市場が過大に反応したという感じもしますし、逆にこの程度の話でタカ派キタコレとなるのは、明らかにその前に何度か展開されたイエレン議長の情報発信が無駄にハト派に寄り過ぎていた為に期待の逆回転が起きたとも言える訳で、イエレン議長大丈夫かと益々思うのでありますががががが。


・経済の中立水準が下がっていて中立金利が下がっているのではないかという件について

で、その次がそういう話。

『In terms of the level of rates over the longer-term, I would expect them to be lower than historical averages for three reasons.』

中立的な金利水準の低下キタコレ!!!!だから債券市場は10年金利下がっていたのですなと言ってしまえば要は債券市場の反応の方が正解ですなという話になるんだが。

『First, economic headwinds seem likely to persist for several more years. While the wealth loss following the financial crisis has largely been reversed, the Great Recession has scarred households and businesses--this is likely to lead to greater precautionary saving and less investment for a long time. Also, as noted earlier, headwinds in the housing area seem likely to dissipate only slowly.』

ということで経済の向かい風が依然として数年間以上に渡って続くというのが最初の理由。

『Second, slower growth of the labor force due to the aging of the population and moderate productivity growth imply a lower potential real GDP growth rate as compared to the 1990s and 2000s.』

高齢化と生産性の上昇が緩やかに留まっていることによって、レーバーフォースの伸びが弱い事は、90年代や2000年代と比較した場合の潜在的な実質GDPの低下を示しているとな。

『Because the level of real equilibrium interest rates appears to be positively related to potential real GDP growth, this slower trend implies lower real equilibrium interest rates even after all the current headwinds fully dissipate.』

ということでヘッドウインドが無くても構造的に潜在成長率が下がっている可能性キタコレ。

『Third, changes in bank regulation may also imply a somewhat lower long-term equilibrium rate.』

これもまた興味深い論点を示していますなという所で、銀行規制強化は長期均衡金利水準を若干引き下げる要因になるとな。

『Consider that, all else equal, higher capital requirements for banks imply somewhat wider intermediation margins. While higher capital requirements are essential in order to make the financial system more robust, this is likely to push down the long-term equilibrium federal funds rate somewhat.』

ということで、資本規制が強化されると金融の頑健性は高まるけれども、賦課資本が高まってレバレッジが効かせ難くなったらそら均衡金利水準は低下しますわという話をしておりまして、まあ逆に言えば金融規制強化で潜在成長力が落ちるのは合点承知の助という風に説明しているという事でもありまして、しらっと話をしていますが何気に重要な論点に触れていますな、という所です。

『Putting all these factors together, I expect that the level of the federal funds rate consistent with 2 percent PCE inflation over the long run is likely to be well below the 4-1/4 percent average level that has applied historically when inflation was around 2 percent. Precisely how much lower is difficult to say at this point in time.』

ということで、2%物価上昇目標に対する中立的な金利水準は過去の平均的な水準である4-1/4%よりも低いと思われるが、どんだけ低いかについては今の所判断しにくいので勘弁という説明をしていまして、これは中々な話をしてますな、うんうん。

『The fact that the equilibrium real federal funds rate is likely to be lower for a long time underscores the need for caution in applying the benchmark Taylor Rule as a guide to the appropriate stance of monetary policy.』

テイラー涙目ということですか、わかりません(><;

『As typically applied, the Taylor Rule assumes an equilibrium real rate of interest of 2 percent. This seems much too high in the current economic environment in which headwinds persist, and somewhat too high even when these headwinds fully dissipate.』

テイラールールで計算される適正政策金利はそもそも計測的に高杉晋作ということですな。

ということで、まあ確かに話として正常化を前提にしている話でして、最近のイエレン議長のハト派丸出し講演と比較すると極めて中立的な話をしているので市場がちとビックリしたのかも知れませんが、ここの長期中立金利の話なども含めて読みますと別にタカ派丸出しの話ではなく、それよりは中長期的に見た場合のFF金利の位置を修正するような話をしている訳でして、タカ派でガックリという反応を米国の株式市場方面から出ているというのが、先ほども申し上げましたようにイエレン議長のコミュニケーションポリシーの失敗というかタカ派の火消しをしたら火消しをやり過ぎましたねという評価になるんじゃないかなあと思いました。

で、この後は出口政策技術論になりまして、市場現場労務者的には面白いネタではあるのですが時間と量と読み込み能力の関係上スルーします(後日ネタにするかもしれません)すいませんすいません。
 


お題「各種雑談メモ/アトランタ連銀ロックハート総裁講演は米国政策の新興国への影響に言及とな」   2014/05/20(火)08:11:08  
  ふーん「期待」ですかあ・・・・・・・

[外部リンク] 米軍高官が強い期待
5月20日 5時12分

『そのうえで、「将来的にはNATOの同盟国と同じような共同作戦を展開することも、われわれは考えるべきだ」と述べ、海上自衛隊の活動がイギリスやフランスなどヨーロッパの同盟国の軍隊と同じレベルに拡大されるのが望ましいという認識を示しました。』(上記URLより)

記事の表題にこっちの発言を使わないんですかそうですか(棒読み)。


○こうウゴカンチ会長ですと市場メモもですなあ(だが各種メモ)

まあ10年の位置は似たようなもんの中一応超長期とかのカーブは微妙に動くのですけれども、動くゆうても時々ヒョイと動いてそうじゃない時は動かんとか、実にこう微妙な動きしかしないので困ったもんだ(ってまあボラが急騰して馬鹿動きされても困るとか言い出すのですけれども^^)と存じますが。

・オペ関連メモ

昨日のオペオファー
[外部リンク] 4,000 2014年5月22日
国庫短期証券買入 25,000 2014年5月21日
国債買入(残存期間1年以下) 1,100 2014年5月21日
国債買入(残存期間5年超10年以下) 4,000 2014年5月21日

短国買入また2.5兆円かよという所ですがオペ結果。
[外部リンク] 54,736 25,007 0.000 0.000 95.1
国債買入(残存期間1年以下) 6,298 1,102 0.010 0.010 63.4
国債買入(残存期間5年超10年以下) 18,853 4,008 0.003 0.003 53.3
CP等買入 7,732 3,781 0.085 0.088 8.9

短国買入のレートは引けでしたけれども、2.5兆円日銀様お買い上げの余波でGCレートはきっちり低下という事で、結局短国発行日の所で上昇して日銀買入の所で低下するという毎度のパターンになっていて、変化率だけ見ればGCレートが金利の中で一番良く動いている(ただしただの官製需給)というお洒落な展開になっておりますの。

あと、CP買入に関しては前回が平均8.7bp足切り8.5bpだったので気持ち金利上昇しましたけれどもこちらは直近の短国レートの低下は関係なしという展開でして、そらまあ発行レートの方が横ばいですのでそらそうよという感じですかな。


・早川前理事のQQE評価とな(惜しくもメモ)

こんなのがあったのに今更気が付くのでした(汗)。

[外部リンク] (1)
更新日時: 2014/05/07 16:27 JST

何じゃこのヘッドラインはと思ったらやはりブルームバーグニュースが発言の中の部分で一番センセーショナルな所を切り取ってヘッドラインに仕立て上げるというイカサマクオリティが炸裂した結果ああいうヘッドラインになっただけというのが最初の早川さんのコラムを読むと判るかと存じますが、折角インタビューをしてもああいうヘッドライン打たれるとメディアに出て見解を述べる意味というのが無くなってしまうのではないかと存じますので、このようなイカサマヘッドラインしか打たないようなメディアに対しては真の意味で有識者だと思われる方におかれましてはインタビューなどをお受けにならない方がよろしいのではないかと存じますがねえ。

でまあネタにしようかと思ったのですが、富士通総研様におかれましてはコラムなどを盛大にネット上に公開している割にはコンテンツ利用条件の中に引用に関する項目が入って居ないので引用して良いのか良くないのか判らんという状態なので惜しくもメモとして置いておくだけなのでした。
[外部リンク] まあ今回の決定会合で何かある訳はありませんのでそれはそれでプレビューもへったくれも無いのですけれども、今回は決定会合後の総裁会見でこんなツッコミがあった場合にどういう答えが帰ってくるのかなあという辺りを期待したいなあと思います。

でまあツッコミ希望なのは先日の黒田総裁の講演で示されていた「供給力の天井」の話でして、この話って突き詰めると「そもそもそういう状況の中で2%の物価上昇を短期的に目指すのは国民厚生上適切なのか」とか「供給制約があって潜在成長力が低下している経済において2%の物価上昇目標の水準をサステイナブルに達成できるのか(経済が下向きになった途端に物価の低下圧力が強くなるのでは)」とかいう話になって来ますし、そもそも潜在成長率が0%台半ば近辺辺りにあって、将来的にそれが徐々に引きあがって行くという展望レポートの根本部分が正しいのかよという話になるのですな。

あとツッコミ希望なのは先行き物価が上昇していくパスがどうなのかという話で、需給ギャップで押していくと先ほどの潜在成長率低下の話になりますし、為替ルートの話はまあ最近はしないようになっていますから、はてさてどうなんでしょと思われる次第ですな。

なお、まだツッコミをするのは早いと思うのですが、そもそも論として「2年で2%の物価上昇目標」というのの落とし前という意味では、物価上昇目標達成とはどういう状態を指すのか、というのが不明確でして、一応「フィリップスカーブで見た場合にY切片が2%」とか「景気循環の中で平均的に2%で推移」というような話はありますけれども、これらの説明だと超事後的にしか判らないのでありまして、通常の金利政策をやっているなら別にまあそれでも良いのですが、超越QQEを実施しているのですから、そういう事後的な指標を見て達成したのが確認できた時には(QQEが物価に大きな効果を与えているならば)恐らく緩和政策のやり過ぎで手の施しようがなくなっていると思われますので、物価上昇目標達成とは何ですねんという点をどう整理すれば良いのかという説明もそろそろ総裁会見で示して欲しい物ですな(なお今質問したら「総合的に判断」としか言わないと思います)。



○アトランタ連銀ロックハート総裁講演で「米国の金融政策が新興国に影響」話とな

ちなみにロックハート総裁は来年の投票メンバーですな。

[外部リンク] The Global Economy, the U.S. Economy, and the Federal Reserve’s Monetary Policy
Dennis Lockhart
President and Chief Executive Officer
Federal Reserve Bank of Atlanta
Dubai, United Arab Emirates
May 11, 2014

こちらを見ると判りますように、講演自体がUAEのドバイで行われているというのもあるせいでサービスが入っているとは思うのですが、「FEDの金融政策が海外経済、特に新興市場に影響を与える」という話を正面切って説明するのってFEDらしからぬなあと思ったりしたのでネタにする次第。

まあここもと(昨晩ウィリアムスさんがインタビューみたいなのに出てたらしいが)講演記録で出てくるのがイエレンさんの議会証言を別にするとラッカー・フィッシャー・プロッサーという大体読まなくても何の話をするのかが読めてしまう人(だからと言って読んでいるのをさぼっていると肝心な事を読み落とす可能性があるのだが)だったので読んだのですけどね。


・最初にまとめがあるのでまとめを読む

『Key points』ってのがありまして。

『In Dubai on May 11, 2014, Atlanta Fed President Dennis Lockhart shares his views on the state of and outlook for the global and U.S. economies. 』

ほうほうそれでそれで?

『Lockhart notes that the global economy has been gradually recovering with moderate rates of growth and low inflation, but also with significant resource slack in advanced economies.』

ということで、先進国経済には「significant resource slack」という認識を示していまして、成長はモデレートでインフレは低いという説明ですけれども・・・・・・・

『Lockhart’s U.S. forecast calls for growth accelerating to an annualized rate of around 3 percent. He will be watching for a stronger rate of industrial production growth, improved demand for capital goods, and a step-up in consumer spending.』

ロックハート総裁は米経済については3%成長に向けたパスを見ていて、SEPで示されているレンジの中では多分上限に近い方の予想をしています。

『Lockhart expects the Fed’s asset purchase program to be completely phased out by later this year, and says economic conditions will justify beginning to raise interest rates in the latter half of 2015.』

2015年後半から利上げ着手、ということでして、一番早いと7月で普通に考えると9月なんじゃネーノという感じではあります。つーか今の「0-0.25%」というレンジを「0.25%」にするのが初回になるとすると7月から毎回メジャードペースで25bpずつ上げると年末1%になるのか。まあ技術的というか景気サイクル的に25bpづつチンタラと利上げするのが適切なのかはかなり謎だが。

『Lockhart believes that changes in U.S. financial conditions affect interest rates and asset prices in other countries through various channels, but feels that overall emerging market vulnerability to external causes is considerably lower than it has been in the past. 』

でまあ今回の講演でほほうと思ったのがここの下りでして、米国の金融政策が他国に対して色々な経路で影響を及ぼす、という話を正面切ってしているのは割と珍しいなあと思うのでして、基本的にFEDはモンロー主義ちっくな話をして、問い詰められるとそらまあ影響ありますけどねえみたいな感じでお話をする、という流れがFEDの仕様なんですよね。

ただまあ「エマージングマーケットの外的要因に対する脆弱性は以前よりもかなり弱くなっている」という話をしていますし、この「海外への影響」という話はしているものの、だからどうするという話は特段していないので、まあそういう意味ではこの講演がUAEで実施されているのでサービスフレーズを入れたという事なのかもしれません。とりあえず今回はこの部分を引用します。

『Lockhart notes risks to his outlook in terms of U.S. economic growth momentum, geopolitical events, and financial instability, but is not overly concerned that markets or institutions pose broad systemic risks at this time. 』

リスクに関しては上記のとおりですが、ほほうと思うのはリスクの中で(小さいと言う認識は示していますが)「financial instability」が入っている所でして、スタイン理事の影響恐るべしということでよろしいでしょうかわかりません(><;


・米国の金融政策運営は資本流出入で新興国などに影響を与えるとな

ということで後半の『Effects of U.S. monetary policy worldwide』から。

『The world watches U.S. monetary policy closely, and global capital flows are influenced by expectations of Federal Reserve policy. Recent turbulence in certain emerging markets led to substantial controversy over the effect of U.S. policy on the rest of the world.』

こう直球で米国金融政策の与える海外資本市場への影響を示すのはFEDには割とレア(^^)。

『Questions were raised about the wisdom and timing of the Fed’s decision to start withdrawing the extraordinary support provided by quantitative easing and the decision to do so seemingly without regard to the effect on other countries.』

ですです。

『I’ll give you my perspective as one U.S. policymaker.』

ほうほうそれでそれで?

『Changes in U.S. financial conditions do affect interest rates and asset prices in other countries through various channels.』

ほー。

『U.S. central-bank policy influences capital flows and their effects, in turn, on the foreign exchange rate, equity markets and debt markets, both external and domestic.』

『As a result, some emerging economies may face pressures when U.S. monetary accommodation is reduced. They may have to make policy and business adjustments. This was the situation earlier this year, but since then conditions in most affected countries have stabilized or at least calmed.』

Taperingトークから一連の動きは新興国の資本市場や経済金融政策などにも影響を与えたとな。

『Stepping back, my sense is that overall emerging market vulnerability to external causes is considerably lower than it has been in the past. Many emerging-market policymakers responded to the financial crises in Asia and Latin America in the late 1990s and early 2000s by moving to flexible currencies, building official reserves, and cutting their dependence on foreign currency borrowing.』

ということで話はここから「ただし過去(のアジアやラテンアメリカの通貨危機)と比較して新興国の経済や政府の対応は進んでいるので外的要因(つまり米国金融政策)の影響による脆弱性は極めて小さくなっている」という方向に進んでおりますのが微妙な所です。

これがどこぞの麿先生に掛かりますと、金融政策運営に関しては海外への影響からのフィードバックループを無視すべきではない、という話に展開されるのですが、ロックハート総裁はここで米国金融政策運営に関するインプリケーションの方向には持って行っていないのが微妙で、結局サービスフレーズだったのか、それとも一応気にしているのかというのが少々謎な部分ではあります。

『The Fed has tried to be transparent about the direction of its monetary policy. In my view, we have communicated clearly our intention to wind down asset purchases and eventually begin to raise rates as the U.S. recovery advances and our policy objectives look more attainable.』

つまり利上げするとかいう場合にはクリアなコミュニケーションをしましょうとは言ってますが、フィードバックループがどうのこうの的な話にはなっていないので、でもそんなの関係ねえと言っているのかなあという感じもしますがそもそも(見ればお判りになりますが)講演自体が要点だけという感じなので行間が読めず良く判らん。

『These contingencies should have been clear even before last summer when the subject of phasing out the asset purchase program was broached in a Fed press conference.』

ほほう。じゃあ今度はもっと透明にということですかよく判らんけど。

『I believe it is in the world’s interest that the U.S. economy strengthens and that the Federal Reserve pursues policies appropriate for, and supportive of, improving conditions. Also, with my expectation that the United States will experience better economic growth over the medium term, I believe the outlook for emerging economies is also improved.』

最後は「米国様が繁栄すれば世界も繁栄するんじゃ判ったかゴルァ」というメリケンクオリティ。


・リスクに関してはファイナンシャルスタビリティーの話とな

『Risks』から。

『I have presented a rather upbeat outlook for the U.S. economy. I have to acknowledge some risks to my outlook. Risks can express themselves in a number of ways, but at present I see the risks falling under three headings.』

リスクは3つとな。

『First, as I said, it may be a while before we know if the intrinsic growth momentum of the U.S. economy is indeed as strong as I’m projecting.』

これは引用を割愛した前半にあるのですが、ロックハート総裁は米国経済の先行きは割と強気なのですけど、ただ目先数か月は本当に強いトレンドラインに乗れるのか見極めが必要で、もしかしたら3か月程度は見極めが必要になるかもとの説明をしていますのでその点です。

『Second, there is the risk of financial instability.』

ほっほー。

『In a highly integrated global financial system, events almost anywhere can have an impact on financial stability in the United States, here in the Middle East, and elsewhere.』

ふむ。

『To take a U.S.-centric view, given how long a low-interest-rate environment has been in place, it’s wise to keep a close watch on asset markets for signs of “irrational exuberance,” a phrase coined by former Fed Chairman Alan Greenspan.』

根拠なき熱狂キタコレ!ではありますが・・・・・・・・

『I can assure you Fed policymakers are monitoring developments carefully. As one policymaker, I am not overly concerned that markets or institutions pose broad systemic risks at this time.』

まあこの点に関して現状ではさほど問題視はしていないようで、そこはスタイン理事などとは違いますな、うんうん。

『The third area of concern is geopolitical in nature.』

でまあ3つ目の地政学リスクですが・・・・・・・・

『Tensions between Russia and the West over Ukraine have an economic dimension, both in the interplay between the parties and the potential for destabilization of markets and economies. Even in the absence of significant direct exposure (which is the case for the United States), I think there is risk that heightened conflict could produce volatility in global financial and commodity markets that, if prolonged, could spill over to the U.S. and global economies. The recent lessening of tensions is a welcome development.』

ということで、米国はロシアやウクライナ向けのエクスポージャーは大きくないけれども、ひとたび地政学リスクが火を噴くと何らかの形で影響が降ってくる可能性があって、想定よりも大きい可能性がありますよとこちらは警戒していますな。

といった所で。
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2014/05/19(月)08:06:55  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「短期市場雑談メモ/総裁講演は特に最後のパートが色々な意味で(;∀;)イイハナシタ゛ナー」   2014/05/16(金)08:10:41  
  「この1年で国内銀行の現預金が大幅に増えているのは待機資金となっているから」という解説をしている人がいるのだが数値を見ると日銀当座預金が増えている現象をもって国内銀行の現預金が増えていると言っているようで、そうだったら「貸出に回す待機資金」でも何でも無いのですが>モーサテ解説

○市場雑談メモ

・3M短国入札ェ・・・・・・・・

[外部リンク] 99円99銭0厘0毛 (募入最高利回り)(0.0401%)
(4)募入最低価格における案分比率 8.1556%
(5)募入平均価格 99円99銭0厘8毛 (募入平均利回り)(0.0369%)

ということで(書いてませんでしたが)今週入ってから短国のレートとかGCのレートとかが低下していまして、先週は6M入札が強くて3Mと逆イールドキタコレとか言ってましたが、今週に入って何か知らんが順調に気配が強くなって来まして水曜の時点で4bpビットとかゆー状況になっていて(さすがにそこでは少し玉が出たっぽいが)入札も案の定4割れ(足切りは4に乗っているのですが按分薄いっすからねえ)水準という素敵な展開になっておりまして、今週から短国買入2兆ペースに下げましたが、やはり日銀の買入の上げ下げが効きますなあ(4月は3月期末ニーズの裏が出ている分もあると思うけど)という所で誠にこうアレであります。


・一方で固定金利オペは割とロールされるの巻

昨日の3M固定金利オペ結果
[外部リンク] 2,370 2,370

ということなのですが、今回のオペは2月前に実施したオペの期落ちのロールでして、1290億円のロールが2370億円と増額ロールでして、水曜は1年オペの期落ち分がロールされたいたのですけれども、20012億円の期落ちに対して12095億円と6割のロールで若干4月よりは歩留まりが悪かったものの、こちらもまあロールが入っているという感じです。つーか3Mの固定オペのロールが最近は2000〜3000億円で入ってくるようになっているので、6月落ち分だと増額の方が多くなるんじゃネーノとか、もっとバカスカ落ちると思われていた固定金利オペが割とロールされてますなあという印象で、短国は強くて金利下がっているんだったらこっちのロールが減っても良いのではネーノかとか言う単純な話でも無いようでこの辺のメカニズムが良く判らん。まあALM的なサムシングとか、GCレポ市場でのファンディングに向かない商品在庫の底溜まり部分とかそっち方面の要因なんでしょうが。


○総裁講演は最後のパートが色々と味わい深いと思います

モノホンの講演はこちら
[外部リンク] Toward Overcoming Deflation
Speech at the Annual Tokyo Conference Hosted by
the Center on Japanese Economy and Business (CJEB),
Columbia Business School

だがめんどくさいのでこっちをよむ
[外部リンク] コロンビア大学ビジネススクール日本経済経営研究所
東京コンファレンスにおける講演の邦訳

・いつもの話の部分は華麗にいつもの話であるが要は夏場以降が焦点ですな

総裁講演で追加緩和に関する期待みたいな話をしていた連中は思うのは勝手なのですがそれを堂々言いながら何とかストだとか名乗ったりするなよと思う次第でありまして、可及的速やに西(自粛)辺りにでも旅立たれるべきではないかと存じますが。

『2.「量的・質的金融緩和」の効果と経済・物価情勢の展望』という所は展望レポートのまんまの説明ですのでまあパスしましてその先から参ります。

『3. 経済の先行きを巡る論点』って所から。

『こうした経済・物価見通しに関してポイントとなる論点を、実体経済に関して2つ、物価に関して2つ、お話ししたいと思います。』

ほうほう。

『(消費税率引き上げの影響と国内民間需要の持続性)』

キタコレ。

『実体経済については、第一に、──おそらく皆さんの当面の関心事項の一つであろうと思いますが──消費税率引き上げの影響についてです。消費税率引き上げに伴う駆け込み需要は、3月末にかけて、相応の規模で確認されました(図表3)。1997 年4月に税率が引き上げられた前回の局面では、その後、景気後退に陥ったことから、その再現を懸念する向きもあります。ただ、当時の経済情勢を改めて振り返ってみると、駆け込みとその反動の後、7〜9月に一度は回復の兆しをみせていました。その後、夏に発生したアジア通貨危機や11 月に起きた日本の大手金融機関の破たんの影響から、景気後退に向かったということです。』

ですなあ。

『現状は、当時と異なり、新興国の負のショックへの耐性は高まっていますし、日本の金融システムは、安定した状態にあります。また、今回は、企業の業況感などにみられる景気のモメンタムや、失業率などからみた雇用環境がしっかりしており、このことは、雇用者所得やその見通し、すなわち恒常所得に好影響を与え、個人消費の底堅さを支えると考えられます。企業からのヒアリングによれば、駆け込みの反動は、今のところ概ね想定の範囲内のようです。』

なるほど。

『以上から、この4〜6月の成長率ははっきりと落ち込むものの、その後、反動減の影響は減衰していき、夏場以降は、潜在成長率を上回る成長経路に復するとみています。』

夏場以降ですかそうですかと思いますが、消費とかの部分に関しては概ね同意できるかなあともあたしゃ思いますけど。


『(輸出の回復)』

ニヤニヤ。

『次に輸出です。過度な円高水準の修正にもかかわらず、輸出が伸び悩んでいることから、日本企業の国際競争力の低下を論じる論調もみられます(図表4)。輸出の伸び悩みには、日本企業の海外生産移管の加速などの構造的要因が相応に影響していると思いますが、基本的にはASEANなど日本と関係の深い新興国経済のもたつきなど、循環的な要因の影響が大きいと考えています。』

ということで、まあ一方で展望レポートの背景説明の中では結構この辺のストラクチュアルな話を指摘していたように思えますので、ここの部分に関してはやや楽観モードが入っている感じがします。

『それに加えて、特にこの第1四半期は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要を受けて国内向け供給を優先してきたことや米国の寒波などの一時的要因も、輸出を抑制したと考えられます。』

ホンマカイナ。

『したがって、一時的な要因が剥落するもとで、海外経済の成長率が高まっていけば、輸出は緩やかながらも増加に転じていくとみています。また、構造的な要因の一つである海外生産移管についても、意思決定から移管にかかるタイムラグを考えれば、既往の円高修正はこの先の海外生産移管のペースを抑制すると考えられます。したがって、この面でも、輸出を支える方向に働くとみています。』

という話をしていますが、輸出に関してはそんなに楽観できるんかいなと思いますが。


・物価に関する論点とな

『4. 物価の先行きを巡る論点』ですけどね。

『以上のように、日本経済は、潜在成長率を上回る成長を続ける可能性が高いと考えています。ただ、成長率に関して言えば、輸出の回復が後ずれしているため、13 年度、14 年度は、これまで見ていたよりも幾分下振れています。にもかかわらず、消費者物価は、13 年度は見通しどおり着地し、先行きの見通しも不変です。』

つまり潜在成長率が・・・・という話にはならないで、説明はこうなります。

『これは、第一に、労働需給の引き締まりを中心に需給ギャップが想定通り着実に改善していること、第二に、中長期的なインフレ予想の高まりが実際の賃金・物価形成に影響を与え始めているとみられること、によるものです。以下、この2点についてお話します。』

まあ説明はいつも通りなのですが一応整理の為に引用。

『まず、需給ギャップについてです。今回の回復局面は、国内需要が牽引し、特に非製造業の業況が好転しています。これらは雇用誘発効果が大きいため、労働需給は、引き締まり傾向が強まっています。例えば、失業率は構造的失業率に近付いていますし(図表5)、有効求人倍率はリーマンショック前のピーク水準に達しています。我々の短観でみた企業の雇用判断も、不足感が高まっています。』

『こうした労働需給の引き締まりは、賃金にも影響し始めています。今春の賃金改定交渉では、賞与の引き上げのほかに、ベースアップを実施する企業が大幅に増えました。』

というのが雇用のスラック解消の話。

『さらに、非製造業を中心に設備の不足感も強まってきています。需給ギャップの推計値は幅を持ってみる必要がありますが、こうした労働や設備の稼働状況を踏まえると、過去の長期平均並みであるゼロ%近傍にまで改善しているとみています(図表6)。』

設備稼働状況から見たスラックも解消との話。

『先行きも潜在成長率を上回る成長を続ける中で、労働需給の引き締まりはさらに強まっていく可能性が高く、賃金や需給ギャップの面からの物価上昇圧力は、着実に強まっていくと考えられます。このことが持つインプリケーションについては、本日の最後に触れたいと思います。』

ほうほう。で次が予想インフレの話。

『次に、中長期的なインフレ予想は、様々なアンケートや市場の指標からみて、全体として上昇しているとみられます(図表7)。』

で、実際の物価上昇に応じてアダプティブあるいはバックワードルッキング的にインフレ予想が上昇するという良い物価上昇とか悪い物価上昇などという事は無く上昇する物価が良い物価だという攻撃キタコレという話が。

『冒頭申し上げたように、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は4か月連続で+1.3%になっています。これは1997 年の消費税率の引き上げや2008年頃の国際商品市況高の時期を除けば1993 年以来のことです。企業や家計がそのような物価上昇を実際に経験するもとで、インフレ予想を適合的に変化させる動きも加わって、中長期的な予想物価上昇率は上昇傾向を辿り、「物価安定の目標」である2%程度に向けて次第に収斂していくと考えています。』

つーか今回の説明だと最早日銀の金融政策云々の話では無くてアダプティブな物価上昇が予想インフレ率の改善をもたらすの一本足打法化してねーか・・・・・・・

『こうした動きは、実際の賃金・物価形成にも影響を及ぼし始めています。さきほど述べたとおりベースアップを行う企業が増えましたし、従来は低価格戦略を最優先にしてきた企業の中にも、最近では付加価値を高めつつ販売価格を引き上げる戦略に切り替える企業がみられてきました。消費税率引き上げ分を価格に転嫁できるかという意味で注目された4月の消費者物価指数について、全国に先行して公表された東京の指数では、価格転嫁は進んでいるようにうかがわれます。』

ほーれほれ来てるじゃないかという事ですねわかります。


・フィリップスカーブの説明はキタコレ&出している図表のセットに味わいが

『(フィリップス曲線)』という小見出しなんですけどね。

『こうした物価上昇メカニズムを、需給ギャップと物価の関係性をみたフィリップス曲線で整理してみます(図表8)。リアルタイムにフィリップス曲線の形状や位置の変化を確認することは困難ですが、最近1年の動きを示す赤い丸は、過去18 年間のフィリップス曲線の上方に位置しています。』

ということでフィリップスカーブの上方シフトの話を今回思いっきり説明に加えていまして、展望レポートでも図表とかは出しているので、フィリップスカーブの上方シフトの可能性みたいな示唆は入れているのですが、そうは言いましてもこういう表現で露骨にフィリップスカーブの上方シフトという話を突っ込んでくるとは自信満々の進軍ラッパにも程があるわ。

『先程述べたような、様々なインフレ予想指標の上昇や、賃金・価格設定行動の変化も併せて考えると、需給ギャップ改善による物価押し上げと、インフレ予想の上昇によるフィリップス曲線の上方シフトの2つの動きが起きていることが推測されます。今後もこれらの動きが続き、2%の「物価安定の目標」の実現に向かって進んでいくと考えています。』

潜在成長率が想定よりも低くて、その間にフィリップスカーブのスティープ化が進んでいるだけの可能性もあるんですけどねえとは思いますが何という勝利宣言。

・・・・・・・・・という所なのですが、ここで図表ちゃんの方を見ると(貼りつけるスキルが無いから上記URL先から見て下さい)ちょっと「ほえ?」と思うのでして、つまり展望レポートや金融経済月報ではこのフィリップスカーブの表を出す時には「コアCPI」と「コアコアCPI」の図表を出すのですけれども、直近のプロットを引っ張ると何とY切片が2%近くになってしまう図ができあがる「コアCPI」の図表を今回出していないというのが実にこう味わいがある訳ですな。

でまあこれはどういう事ですねんと考えますと、Y切片が2%になる図を出すのはさすがに図々しいと思っているのか、それともフィリップスカーブ上方シフトの話をしてY切片が2%の図を出すのは刺激的で超強気メッセージに取られても困るので配慮したという所なのか、まあその両方なのかもしれませんけど、この図表の出し方にはちと笑ってしまいましたです。


・成長力強化の重要性を主張する最後のパートが色々と味わいの深い部分で今回の白眉です

最後の『5. 金融政策運営と日本経済の成長力』という所が今回の見所でありまする。

『お話ししてきたように、「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しています。したがって、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続していくことが重要であると考えています。そのうえで、何らかのリスク要因によって見通しに変化が生じ、「物価安定の目標」を実現するために必要になれば、躊躇なく調整を行います。』

『ここで強調したいのは、我々の2%の「物価安定の目標」への強いコミットメントです。我々の見通しどおりに日本経済が2%の目標に向かっていくのであれば、「量的・質的金融緩和」を着実に推進しますし、そうでないのであれば、2%を実現するように調整を行う、ということです。』

というのはいつもの話ですがこの先が・・・・・・・・

『最後に、本日のテーマに沿って、日本経済の成長力について一言申し上げて講演を終えたいと思います。』

ほうほう。

『日本銀行の「量的・質的金融緩和」は、長年にわたるデフレ均衡から抜け出し、2%程度の物価上昇率を前提として人々が行動する経済を実現させようとするものです。この15 年間、日本経済で起きていたのは、製品価格の下落が企業の売上げの減少につながり、それが、賃金の抑制、消費の低迷を通じて、再び価格の下落をもたらすという悪循環でした。このようなデフレ経済を前提にした場合には、個々の企業や個人にとっては、「現状維持」や「現金選好」といった行動が合理的になり、「挑戦」はリスクの割には報われませんでした。我々が目指すのは、こうした「協調の失敗」を打破し、アニマルスピリッツを復活させることです。そして、このことは、成長期待や成長力を高めるための、ひとつの重要なピースです。』

でまあこれは良いとしまして。

『ただ、もうひとつ重要なピースがあります。先程述べたように、労働需給の引き締まりなど経済のスラックが縮小している状況を考えると、日本経済が中長期的に成長するためには供給力を強化することが重要だということもはっきりとしてきました。』

ほほう。

『趨勢的な人口減少と高齢化や、デフレのもとでの資本ストックの蓄積鈍化などによって、日本経済の供給力の伸びは低下してきました。それでも、この間は需要も弱かったため、「人手不足」や「供給制約」といった形で表面化することはありませんでした。ところが、この1 年ほどの間に、大規模な金融緩和、財政支出、民間活動の活性化によって、需要が高まると、水面下に隠れていた供給力の問題が姿を現しました。』

な、なんだってー!!!!!

いやまあこの先の話を(後で引用しますよん)見ると成長力強化をしましょうねという話のマクラではあるのですけれども、これって要は「成長の天井」論の話であって、先般ネタにした4月1回目の金融政策決定会合で指摘されていた「供給限界によって起こった物価上昇はサステイナブルではないのでは」という話に繋がってくる話ですし、そもそも論として供給力の伸びが低下してきたという認識だとすると、それは日本経済の潜在成長力が低下しているという話になる訳でして、展望レポートで中心的に示されている経済物価見通しの前提が崩れるんじゃないでしょうかと思うのですけど何という藪蛇論。

でまあこの部分というのは構造問題になる話で、その解決というのは金融政策でどうにかなるという代物ではないですから、成長の天井に達した経済の中で大して成長しないのに物価だけは順調に上昇して、低成長の中で堂々の2%物価達成してしまって「物価2%目標が達成したら色々な問題が解決に向かってバラ色ですよ」という話をしていた木久扇師匠にこんな筈じゃなかったという非難が飛んでくるんですねわかります。

などと思ってしまう訳で、成長の天井云々の話をこんなに早く持ち出してくるとは思わなかったので、今回の講演での超ビックラな部分のその1はアタクシ的にはこのパートです。


なお、この先に関しては要するに成長力を強化しろという話になっていますが、こちらではまたそれはその通りではあるのだが中々のシバキ話があるのが味わいがあるのですよね、以下引用。


『私は、供給力の問題が表面化した今が、日本経済が抱える中長期的な課題を解決していく好機だと思います。』

ほほう。

『規制・制度改革によって生産性を向上させること、女性・高齢者などを中心に労働参加を高めるほか高度な外国人材の活用を図ること、財政と社会保障制度の持続性を確立することなど、課題そのものは、以前から国民の間で共有されてきました。ただ、人々は、これらを十分理解しながらも、これまで実行へのモメンタムがつきませんでした。』

ふむ。

『人手が余っていて雇用の確保が問題のときに、労働参加を高める施策に賛同を得るのは困難です。いずれ人口減少で問題になるとしても、「今やらなくても」となりがちでした。現在、一部の業種で明らかになってきている深刻な人手不足には、高水準の公共工事や駆け込みの影響など一時的な現象も含まれていますので、そのすべてを中長期的な課題に結びつけることは不適当かもしれません。ただ、趨勢的な人口減少と高齢化のもとで、近い将来、労働供給が様々な形で問題になりうることは疑いがありません。だとすれば、具体的な「人手不足」という現象を推進力にして、成長力の問題を広く議論し、解決を模索していくべきだと思います。そして実際に、政府は、幅広い分野にわたって成長戦略の方針を示し、実行を加速しようと取り組んでいます。』

お、おう・・・・・・・・

まあ仰せご尤もではあるのですが、つまりこれは一種のシバキアゲでして、実はデフレ均衡状態というのはそらまあ経済物価情勢的に活力が弱いという大問題はあるのですが、それはそれとして構造問題的な話をすると実はある種のぬるま湯状態でもあったという話だったという事なのかも知れず、もちろん構造問題に関してはぬるま湯につかっていても最終的には放置していると死亡確定となるので、それなら一度ぬるま湯から出して寒風に当てて成長力強化のための改革を推進させないといかんということですかそうですかというお話に読めます罠。

でまあ寒風にあたった事で実は死亡確定を速めるという間抜けプレイな結果になるのかも知れませんし、寒風にあたって危機バネが働いて成長力強化のための改革が進むのかもしれませんし、それがどうなるのかは神の味噌汁としか申し上げようがございませんが、さらっと話をしながらデフレ均衡からの脱却によって別途起こり得る部分を指摘する辺りが何ともお洒落な所です。

まあ何ですな、これを「健全な淘汰が起きる」という言い方をしてしまえば普通に前向きにビューテホーな話になるのですが、今申し上げましたようにデフレ均衡から脱却した結果として成長力強化への取り組みを加速させないと却って問題の爆発を速めただけに終わるかもしれないからもっと政府は危機感を持てというメッセージとして読んで欲しかったんだろうなあとか勝手に想像するに、中々黒田総裁はイイハナシダナーなネタを打ち込んでいる(皮肉でも何でも無く(;∀;)イイハナシタ゛ナーだということですよん)ようにも思える
のですがどうでしょうかねえ。

『これが、私のスピーチテーマである「デフレからの脱却」と、コンファレンス全体のテーマである「日本経済の復活」をつなぐ、最後の、そして、最も重要なピースになると信じています。ご清聴ありがとうございました。』

ということで締めはイイハナシダナーなのだが成長の天井論を推し進めていくとさて金融政策として目指す物価の安定とはとかそっちに延焼する可能性があるという意味では中々の地雷臭も漂うこの最終パートは色々と味わいが深いなあと思うのでありました。


ということでスタイン理事講演の最終部分ネタをやってる時間が無くなってしまいましたすいませんすいませんすいません(単に段取りが悪いだけなのですが)。面白いので週末にお読みになられても良いのではと思いますよん。
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2014/05/15(木)08:18:46  
  http://ameblo.jp/fpeye  


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2014/05/14(水)08:10:44  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「各種雑談メモ/展望レポート背景説明の説明は進軍ラッパだけでも無い件ファイナル/ドラギ俊彦鑑賞会(ただの予告編)」   2014/05/12(月)08:08:14  
  さあ7月21日まで休日祝日はありませんよ!!

○各種メモを少々

・6M入札は平均4bp割れとな

[外部リンク] 99円98銭0厘 (募入最高利回り) (0.0403%)
(4)募入最低価格における案分比率 15.7349%
(5)募入平均価格 99円98銭1厘 (募入平均利回り) (0.0383%)

6MTBは期間が中途半端な上に発行が3.5兆円とやや少なめなのもありまして、需給関係が偏る場合がありますが、直近ではこの辺の流通玉がスッカラカンだったようでして、でまあ流通玉がスッカラカンになる背景には当然ながら投資家の買いがあるという事で、入札前から4bp台の気配だった訳ですが、更に入札で強くなるの巻となっております。

まあ冷静に考えればこの前までは短国買入減額の影響で3Mとかの需給がやや緩んだ訳ですが、MB目標達成のためには結局買入が続く訳でございまして、そうなりますと短国市場では吸い上げ祭りは続く(6月の4年まで可能な貸出増加支援オペがどの位応札来るのかが注目ですけど)のですし、そこそこ長い所はそらまあニーズはあるだろうなあという所ですかそうですか。

なお、今の所確定しているのは年末までのMB目標でありまして、それ以降に関しては市場の何とかストの皆様の殆どが目標行かないです無理です緩和継続です(アタクシが認識している目標達成じゃあと言ってるのは2名だったかな)と申しておりますが、実際問題として本当の本当にどうなるのかはワカランチ会長ですから、実はあまり盛大にロングの運用をマネーマーケット的にして良いのでしょうかというのは微妙に謎な部分が無い訳では無い(けどレート形成は別に後ろが立っている訳でもなく2年は付利より下ですけどね)ので、6Mだと11月足だから丁度良いのかも知れませんね、などという事は特に考えている訳ではないと思うのだが後付で変な屁理屈を立てようとすると6Mのニーズが妙に強い事にはそういうコジツケも可能だったりします(^^)。


・決算剰余金の法定準備金積み立てを増やすとな

これまたコジツケ可能ネタ。
[外部リンク] >財務の健全性確保の観点から
>財務の健全性確保の観点から
>財務の健全性確保の観点から

ほうほう。

まあ足元で国債馬鹿買入によってグロスの総資産ベースが拡大しているから準備金を拡大しましたとか、ETFやJ-REITという償還来ないリスク性資産の買入が拡大しているから準備金を拡大しましたとか、まあそういうのが表面的な話になると思うのですけれども、QQE正常化にあたっていずれかの時点で短期金利をいじらないと行けなくなり、その際に莫大に保有する国債の購入時利回りと短期金利の差分から発生する期間損益が赤くなってしまいますから正常化を見越した対策ですねわかります、とまあコジツケが可能ですなうんうん。まーこの手の話ってえのは何ぼでもコジツケ可能になりますのでご注意ありたしという所ですけどにゃ。


・日銀理事交代

[外部リンク]

何かこうじわじわ来るキャッチコピーですなこりゃ。


○展望レポートネタの続きである:背景説明の方を読んでいると基本的見解にある進軍ラッパだけでは無いという件

引っ張ってしまいましてすいませんすいません。

[外部リンク] まずは貿易収支。

『貿易収支をみると(図表31(1))、2011年度に1979年度以来の赤字となったあと、2013年度まで赤字幅の拡大傾向が続いている。その影響から、経常収支の黒字幅も縮小している。』

さて・・・・・・・

『名目貿易収支の悪化について要因分解を行うと(前掲図表30(2))、2013年度は、外貨建て取引比率の違いを反映して為替円安の価格への影響が輸出面よりも輸入面で大きく働いたことから、輸出入価格要因がマイナス寄与を拡大させたほか、実質輸出入要因(純輸出)のマイナス寄与も拡大気味となった。この実質要因の弱さについては、海外経済が新興国のもたつきなどから過去の平均的な成長率対比で伸び悩む一方、国内需要はかなり強めに推移するという、内外成長率格差が基本的な背景にある(図表30(3))。加えて、前述のような、構造的・一時的両面における輸出の増えにくさと輸入の増えやすさも、実質収支の悪化に影響したと考えられる。』

となりますと・・・・・・・・

『先行きについては、基調的にみて、国内需要の伸び率は幾分減速方向となる一方、海外経済の成長率は高まっていくため、内外成長率格差による収支悪化圧力は弱まるほか、駆け込み需要に伴う収支悪化要因も剥落するため、貿易収支の赤字幅は縮小していくと考えられる。』

という事ですが、金曜に引用したように可能性として構造要因(海外シフトと輸出の一部セクターでの競争力低下)によって輸出が伸びない可能性があり、貿易収支の赤字幅が縮小しないかもしれませんよね。

『また、所得収支についても、直接投資などによる海外資産の蓄積に伴い、黒字幅が拡大していくと考えられる。このため、経常収支の黒字幅は、緩やかながら再び拡大していく可能性が高い17。』

で、ISバランス。

『概念的に経常収支と表裏の関係にある国内の貯蓄投資バランスについて考えると(図表31(2))、見通し期間においては、民間部門の貯蓄超過幅は緩やかに縮小する一方、一般政府の赤字幅は、消費税率引き上げに伴う税収の増加もあって、それを幾分上回るペースで縮小すると見込まれる。このため、国内全体では、貯蓄超過幅は緩やかに拡大するとみられる。』

ということのようですが、一般政府の赤字って本当に縮小してくれるんですかねえ・・・・・・


・企業収益、設備投資

その次が企業収益と設備投資。

『企業収益は、改善を続けている(前掲図表8(1))。先行きについても、国内需要が堅調に推移することに加えて、輸出の緩やかな増加や為替相場の動きにも支えられて、改善傾向を続けると予想される。ただし、見通し期間の後半には、賃金の上昇などを通じ家計への分配がより進むため、企業収益の伸び率は徐々に鈍化していくと考えられる。』

ちなみに企業収益の伸び率は徐々に鈍化するのですが、この後に出てくる所得環境の話を見ると何故かそっちではこの鈍化する企業収益の伸びの影響がスルーされている辺りが大人の事情という風情を漂わせているのですが、4月1回目の議事要旨でも指摘している委員がいましたな。

『この間、為替円安の企業収益を通じた経済全体への影響という観点から、この1年余りの日本経済の動きを振り返ってみると、円安による円換算後の輸出入価格の変化は、製造業の収益を押し上げる一方、非製造業の収益を押し下げるという部門による違いを伴いつつ、経済全体では交易条件を幾分悪化させる方向に作用してきた(図表32(1))。』

円安の影響ネタキタコレ。

『しかし、為替円安は、製造業のウエイトが高い上場企業の株価上昇を通じて、個人消費などの国内需要にもプラスの影響を及ぼした。そうしたもとで、非製造業においては、従来からみられていた高齢者の消費の活発化や公共投資の増加といったポジティブな動きが続いたこともあって、為替円安による交易条件の悪化の影響は限定的にとどまり、非製造業部門の業況感や利益率はむしろ改善した(図表32(2))。また、製造業についても、為替円高の修正を受けて、業況感や利益率は大きく改善し、これが企業の前向きな動きを後押しした。』

ということで、円安の影響は交易条件の悪化よりもそれ以外で効果という話ですが、どさくさに紛れて為替市場と関係ない公共投資の話を加えていたりしてますし、円安効果でここから一段の株高や企業収益の改善が期待できるかという話はかなり怪しい部分がありそうで、そういう辺りを勘案するとここから先の円安ってどうなのよという話をしているようにも思えますな。

『設備投資については、企業収益が改善を続ける中で、持ち直しが明確になっている。製造業においては、回復の初期段階であるため、老朽化した設備の維持・更新投資や、情報化投資や研究開発投資といった戦略投資が中心になっているとみられる18。非製造業においても、物流システムの革新や堅調に推移するシニア層の消費の取り込みなどを企図して、能力増強を含め、前向きな投資に踏み切る動きがみられている。』

でもまあシニア層の消費活発化というのはサステイナブルな話でも無い(いやまあ構造的に将来不安が無くなるというのならともかく)と思うのですが、そうなると消費税増税後の動向を見てからという話になりそうな気がするんだが今後は。

『先行きについては、見通し期間を通じて、緩やかな増加基調をたどると考えられる(図表33)。すなわち、当面は、循環的な回復力が大きい中で、収益の改善傾向や稼働率の上昇などに伴って、設備投資は緩やかに増加していくとみられる。その後、資本ストックが充足されるに伴い循環的な押し上げ効果は次第に減衰していくが、成長期待の高まりや、それに伴う金融緩和効果の強まり、さらには各種企業向け減税の効果もあって、緩やかな増加基調が維持されると予想される。こうした設備投資を支える諸要因について確認すると、以下のとおりである。』

ということで・・・・・・・・


・先行きの設備投資に関する要因について

『第1に、「量的・質的金融緩和」の効果は、見通し期間中、設備投資を後押ししていくと考えられる。』

というのはいつも通りの実質金利ガーの話なので割愛。

『第2に、設備投資は、リーマン・ショックや震災後の落ち込みから漸く回復過程に入った段階で水準はなお低めであるため、経済活動の水準がさらに高まり、企業収益の改善傾向が続けば、循環的にペント・アップ需要が顕在化しやすいと考えられる。』

これも毎度話をしているネタですけれども・・・・・・・・・

『実際、「設備投資は、一定の成長期待のもとで、生産活動に必要とされる資本ストックを実現するよう行われる」との前提のもと、資本ストック循環の観点から設備投資の伸び率を評価すると、対資本ストックでみた設備投資比率は、企業の期待成長率から予想される水準を大きく下回って推移してきた。このため、当面の期待成長率がゼロ%台半ばにとどまるとしても、設備投資の増加余地はなお大きいとみられる(前掲図表33(1))。』

という話をしておりますが、これに関しては毎回の展望レポートやら金融経済月報やらで、こういう見通しを出している割には全然伸びてこないという実にこう残念な話が続いておりますわな。

『設備投資の対名目GDP比率やキャッシュ・フロー比率をみても(図表35(1)(2))、長期的にみれば低めの水準にある。このところ、改善の遅れていた製造業も含め設備の稼働率が上昇しているうえ、企業の設備過剰感も全体として解消されつつある点も踏まえると(後掲図表48(5)(6))、設備投資の循環的な回復力はよりはっきりしてきていると考えられる。』

という話でして、これってまあ読んでいましてそうだろうなあとはアタクシも思うのですが、その割には実績としての設備投資が待てど暮らせど戻ってこない訳で、ナンナンデショと思うのですけど。


『第3に、政府の規制・制度改革や企業の事業再構築など、競争力・成長力強化に向けた前向きな取り組みなどもあって、企業の中長期的な成長期待は緩やかに高まっていくと考えられる。』

まあ全然進んでいないけどな!!!!!以下書いてあるけど、金曜にもこの第三の矢の部分があったけど、もっと日銀はこの点を散々アピールした方がさすがに良いと思うのです。


・雇用所得環境、家計支出行動の辺りは微妙な見通し説明が続く

『雇用・所得環境をみると、労働需給面では、労働需要を誘発しやすい国内需要がしっかりした動きを続けるもとで、弱めとなっていた製造業を含めて労働需要が増加しているため、全体でも着実な改善が続いている(前掲図表11)。労働投入量(雇用者数×総労働時間)も、雇用者数の伸びを主因に、緩やかな増加が続いている(図表36(1))。』

これはその通り。

『このところの労働需給の引き締まり傾向には、もともと高齢化が労働供給の下押しに作用しやすいことも大きく影響しており、必要な労働力は、失業者の減少のほか、女性や高齢者の労働参加の高まりで確保されている(図表36(2))。こうして新たに活用される労働力は、これまでのところ、パートなどの短時間労働が中心となっており、結果として総労働時間や後述する一人当たりの平均賃金を押し下げやすい状況となっている。もっとも、短時間労働であっても、労働参加の高まりは、所得増加等を通じた需要面への影響も含めて、経済成長の押し上げにつながっていると考えられる(後掲図表38(2)(3))。』

ちなみに基本的見解の所で女性や高齢者云々という話があったのはこの辺りを踏まえた話で、まあ平均所得よりも雇用者総所得がというのは経済成長としてのパイという観点から重要なんだよというのは仰せのとおり。

『労働需給の引き締まりは、賃金にも影響し始めており、労働者全体の時間当たり名目賃金は、振れを伴いつつ緩やかな上昇に転じている(図表37 (3))。一人当たりでみた賃金については、短時間労働者の増加が下押し要因となっている中でも、全体としてみれば、所定外給与や特別給与の増加に支えられて、概ね下げ止まっている(図表37(1)(2))。』

非正規が上げで正規はせいぜいヨコだということですねわかります。

『また、今春の賃金改定交渉では、賞与の引き上げのほか、ベースアップもある程度実現する方向で労使間の議論が進められている(図表37 (4))。』

で、先行きは????

『先行きについても、わが国経済が潜在成長率を上回る成長を続ける中で、企業が正社員を含め採用意欲を高めていることもあって(図表36(3))、労働需給の引き締まり傾向は強まっていく可能性が高く、失業率は構造的失業率並みの水準に向けてさらに低下していくと予想される(前掲図表11(3))20。そうしたもとで、賃金にも、はっきりとした上昇圧力がかかっていく可能性が高い。』

と、こちらでは需給面での説明をしていますが、肝心の原資であります所の企業収益に関しては先ほどの説明部分で収益の伸びが鈍化するという話をしておりまして、そう考えますとあくまでもこの辺のメカニズムが全体としてワークするには「潜在成長率を上回る成長を続ける」というような成長シナリオがベースになっていまして、それって本来的な意味での物価安定目標であります所の需給ギャップがゼロになっている場合での物価上昇率が2%というのの達成って無理なんでネーノという気がしますな。

『賃金の基調的な動きを労働者全体の時間当たり賃金でみると、まず、失業率との関係(賃金版フィリップス曲線)については、非正規雇用の急速な拡大などを背景に弱めとなっていた2000年代央の動きとは異なり、労働需給の引き締まりの影響がよりはっきり現れていくと考えられる(前掲図表37 (3))。』

企業から見たらただのコストプッシュ・・・・・・・・・

『さらには、今後、消費者物価の上昇がより明確になる中で、物価動向がベースアップなどの動きに反映され、賃金全体の上昇につながると想定している(後掲図表46(3))』

昭和時代だったらそうかも知れんが、現状の労使関係とかインフレ期待に関する部分とか考えた場合に、ベースアップの動きには物価動向ではなくてあくまでも企業収益からという話になるんじゃネーノという風にしか思えず、この辺り微妙にロジックが怪しげではありますなという所です。以下ちょっとあるけど割愛。


家計の支出行動ですけどね。

『個人消費は、消費税率引き上げの影響による振れを伴いつつも、基調的には、雇用・所得環境が改善するもとで底堅く推移している。この点、勤労世帯の所得をみると、世帯主収入が賞与を含めて増加しているだけでなく、労働需給の改善などを反映して世帯における有業人員割合が上昇し、その結果、世帯主の配偶者や他の世帯構成員の収入も増加している。このため、世帯単位での所得の増加が、個人消費を支える要因となっていると考えられる(図表38(2)(3))。』

図表38の辺りを見ると2012年の方が増加しているような気もするがまあ良いとしまして。

『先行きの個人消費については、最近までのデータで消費税率引き上げ前の駆け込み需要が相応の規模で確認されている点を踏まえると(図表39)、一旦はその反動からはっきりと減少することが見込まれる。ただし、その後は再び持ち直し、全体としてごく緩やかながらも増加基調が維持されると予想される。』

ほう。

『こうした見通しの背後にあるメカニズムとして、第1に、高齢者の消費が、需要側(団塊世代の高い消費意欲)と供給側(企業による高齢者需要の掘り起こし)両方の要因から、持続的に消費全体を下支えしていくことが考えられる(図表38(5))。』

これサステイナブルなのか????

『第2に、前述のとおり、雇用者所得の改善が次第にはっきりしていくことが、勤労者世帯を中心に消費を後押ししていくと考えられる。ただし、名目可処分所得の伸びは、税や社会保障の負担増加もあって緩やかなものにとどまるうえ(図表38(1))、消費税率引き上げなどが実質所得を抑制する方向に働くと予想される。』

可処分所得名目で伸びるのか????

『こうしたもとで、マクロの消費性向については、高齢化が進むこともあって、高水準を維持する可能性が高い(図表38(4))。』

ということですが、インフレ期待が変わる上に社会保障改革はどうせ実施しないといけないのですから、高齢者の消費性向に関しても変わるような気がせんでもない。


・物価に関する部分は幾つかネタがございまして・・・・・・・・・・

引用大会で長くなって恐縮ですが今回の各項目については後々自分でも見たいので延々と引用しているという所でありまする(大汗)あと少しお付き合いくらはい。

『先行きの物価情勢を展望するにあたり、物価上昇率を規定する主な要因について点検する。』

ほうほうそれでそれで?

『第1に、マクロ的な需給バランスは、緩やかな改善を続け、足もと需給はほぼ均衡している(図表40(1))。ここ数四半期の動きをみると、需給ギャップの推計値の改善ペースは、実質GDPの動きとの対比でみて速めとなっているが、この点については、今回の景気回復が雇用を誘発しやすい内需中心で実現してきており、そのもとで短期的には、労働需給のタイト化に結びつきやすかったことが影響していると考えられる22。』

そもそも需給ギャップに関しては、ここの脚注22にありますように・・・・・・・

『22 ここでの需給ギャップは、GDPそのものから推計しているのではなく、投入される生産要素(労働・資本)の動きから直接求めている(需給ギャップについて詳しくはBOXを参照)。このところの需給ギャップの改善には、労働と資本の双方が寄与しているが、労働面では、ギャップの寄与が既にプラスに転じているなど、改善がとりわけ目立っている。』

でまあBOXの方は詳しく見てちょ(さすがに引用大会にも程があるのでスルーする)という話ですけれども、本文の方で内需中心での回復で労働需給がタイト化しやすいという話をしている事を勘案すると、需給ギャップの推計そのものが従来の製造業中心の景気回復サイクルの時と違うんじゃないのですかというツッコミが無い訳では無い。

というかそもそもそういう感じで推計誤差のある需給ギャップやら潜在成長率やらの話を思いっ切りベースに持ってきて見通しを出すというのもどうなのかという気が盛大にするのですけどね。

『先行きのマクロ的な需給バランスは、消費税率引き上げによる振れを伴いつつも、潜在成長率を上回る成長が続くという景気展開を反映して、2014年度下期には需要超過基調が定着し、見通し期間の終盤にかけて、緩やかに需要超過幅を拡大していくと予想される。』

で、第2はインフレ期待の話でこれはいつも通りですが、基本的見解にあったように「実際に物価が上昇する形でのフィードバックサイクルも働いてきている可能性」みたいな威勢の良い話が加わっているのがキタコレですが引用割愛。

そして第3は輸入物価ですが、こちらに関しては一旦エネルギー価格の影響の裏が出て、その先は世界経済の拡大に伴い緩やかに上昇というこちらは穏当な話をしています。

で、フィリップスカーブに関する話ですけれども、途中を飛ばしましてその辺の話だけ。

『こうした物価見通しをマクロ的な需給バランスとの関係(いわゆるフィリップス曲線)で整理すると(図表44、45(1))、消費者物価の前年比は、需給バランスの改善に比較的明確に反応していくことに加え、中長期的な予想インフレ率の高まりに沿うかたちでのフィリップス曲線のシフトアップも伴いながら、次第に高まっていく姿を念頭に置いている。』

『このように、今回の局面では、フィリップス曲線を押し下げるような要因がみられないもとで、需給に対する物価の感応度や短期を含めた予想インフレ率が、高まりつつあるかたちで観察されていると考えられる。』

ということで、基本的には足元でフィリップスカーブのスティープ化か進み、今後はシフトアップもしますよという見通しになっています。まあホンマカイナという気はしますが。

#ということで延々と引用大会ですいませんでした



○ドラギ俊彦総裁の会見鑑賞会・・・・・・をしようと思ったのですがががががが

[外部リンク] Introductory statement to the press conference (with Q&A)
Mario Draghi, President of the ECB,
Brussels, 8 May 2014

ということで今回は「次回理事会での追加緩和を盛大に示唆」というドラギ俊彦総裁の会見ははてさてどうなんでしょというのを確認したのですが、今回のドラギ俊彦先生の会見では追加緩和とか為替市場に関する質問が当然ながらバシバシ出てくるのですが、微妙に答えになっていない答えを連発するという大変にアレな会見となっております。

で、その会見ネタをやる積りだったのですが、時間と労力の配分を間違えた為に展望レポートネタで時間と労力が無くなってしまうという実にこう残念な展開となってすいませんすいません。

まー一応極めて簡単にまとめてしまいますと、とりあえず「何かやる」みたい話はしているものの、実際に何をするのかという話に関してはまあ答えない答えない、というかどうせ何も決まってないんだろうなあという感じですし、為替市場に関してユーロ高が進行するのは困るというのだけは判るのですが、じゃあユーロ高に対して何か実施するのかという話も当然ながらスルーという所ですな。

これやるやる詐欺で引っ張るにも限界ありますし、ユーロ高の是正に直接何をするとか言われましても金利下げたら次のタマ無くなってしまいますから厳しいですし、量的緩和政策で量を稼ぐのは預金ファシリティーが既にゼロ金利の中厳しいです(大体からして国債の購入がEU条約的に微妙だし)し、もうこうなったら欧州周縁国に着火した方がユーロ高是正に効くんじゃないですかねえ(ゲス顔)。

という話は明日のネタとなりますゴミンナサイゴミンナサイ。
 

2017年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧

このサイトの内容は、情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資に関する最終決断は必ず読者ご自身で行ってください。掲載する内容については万全を期しておりますが、内容の完全性、信憑性を保証するものではなくこれらの情報によって生じた損害について当社は一切の責任を負いませんので予めご了承願います。


   
   
無料アクセスアップ:オートリンクネット リンクが自動で増殖オートリンクの登録はこちら ベベのデイトレード日記
デイトレーダーの日課
Copyright (c) 2004FPeye,Co. Ltd. All rights reserved.
画像及び文章の無断転載は固くお断りします。