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お題「オペ雑談/虫干しネタですいませんが5月決定会合議事要旨から少々」   2014/06/30(月)08:14:01  
  さて今年も半分終わってしまいましたなorz

○オペ関連メモ

・輪番4本キタコレ

金曜のオペオファー

[外部リンク] 15,000 2014年7月1日
国債買入(残存期間1年超3年以下) 3,000 2014年7月1日
国債買入(残存期間3年超5年以下) 2,000 2014年7月1日
国債買入(残存期間10年超25年以下) 1,000 2014年7月1日
国債買入(残存期間25年超) 300 2014年7月1日

短国の話は後ほどしますが、今回は長期国債買入が中期と超長期でのオファーとなりまして、本数的には4本ということで従来3本までの実施だったのでほほうという所ですな。一応3区分まではオファーする事があり得て、今回の打ち方は2区分ただしどちらも区分の細分化ありという形なので本数的には多目となっておりますが、まあ事務的に回ればこういう打ち方も有りという事なんでしょうね。

でまあ輪番超長期区分分けによる影響が暫く前にあった市場ちゃんの方は全般的に金利低下モードになっておりましてその辺りの影響は一時的な物に留まった感じになっているのは良かったですね(棒読み)という所ではあるのですが、まあ金利低下の背景が先行きの米国の金利見通しの低下とかなのですからそれってまあ本来2年で2%の目標達成だぜヒャッハーという話とは逆の方向だったりしますけどね。


・短国買入1兆5000億円とな

でまあ金曜のオペですが、短国買入も上記のように1.5兆円オファーされまして、平均2bp台前半、足切りも2bp台後半で3bpに届かないという事で、それって有担保コールレート(無担保ではない)比べてどうなのよ的な水準で木曜の入札が終わった訳でございますが、全く情け容赦無しで1.5兆円のオファーキタコレであります。

オペ結果(めんどいので短国だけ)
[外部リンク] 38,798 15,005 -0.001 0.000 50.5

ということで2bp台の新発ともなるとさすがにそこそこ在庫もあったようで、応札が3.8兆円入ったのですが、まあ落札結果は平均が引けで足切りが強になっていまして、前日の強い入札をそのまま追認するような格好になって来ました。でまあ7月入ってからの短国買入のペース(今回のも受渡しベースでは7月ですが)がこの調子で続きますと短国のセカンダリーの位置が下がりますと有担保コールの金利とかに影響して来て全般的に金利に影響してきますなというのと、コールの金利が下がってくると市場機能に影響してきますんですけどねえという所で、MB拡大に関して長期国債の比重を上げないと厳しいんじゃないですかねえ(というか少なくとも2016年にこのMB拡大を続けるような事になった場合「国債50兆円、MB70兆円」という組み合わせは短期市場的に無理)と思われますが、さて7月はどうなるんでしょうかねえ。


○すっかり忘れていたのですが思い出して5月会合議事要旨

どんだけ忘れてましたねんという話で申し訳ございませんが。

[外部リンク] まずは『.金融経済情勢に関する委員会の検討の概要』から。

『国際金融資本市場について、委員は、新興国も含め全体としては落ち着いているとの見方を共有した。そのうえで、委員は、ウクライナ情勢などを背景に神経質な動きもみられており、地政学リスクには引き続き注意が必要であるとの認識で一致した。最近の欧米での長期金利の低下について、何人かの委員は、緩和的な金融政策の長期化観測などが背景にあるとみられるが、市場参加者が中長期的な成長率見通しの下振れを意識している可能性も考えられるため、今後の長期金利の動向とその背景について、注意深くみていく必要があるとの認識を示した。』

ということで、まあ基本的に急にどうのこうのという話ではないのですが、「中長期的な成長率見通しの下振れを意識」というのを指摘していますな。

『海外経済について、委員は、新興国の一部になお緩慢さを残しているが、先進国を中心に回復しつつあるとの見方で一致した。先行きについても、委員は、先進国を中心に、緩やかに回復していくとの認識を共有した。』

ということで、基本的に海外に関しては特段弱いという話ではなく(5月声明文での海外経済認識は横ばいで6月声明文で上がっています)、地域別内訳に関しても特段大きなネタは無いのですが、欧州の所ではこんなのがあってほうほうという感じです。

『ユーロエリア経済について、委員は、1〜3月の実質GDP成長率が4四半期連続のプラスになるなど、緩やかに回復しているとの認識を共有した。先行きについて、委員は、マインドの改善などに支えられて内需の回復が続き、輸出も改善すると見込まれるため、緩やかな回復を続けるとの認識で一致した。何人かの委員は、周縁国を中心にディスインフレ傾向が続いている中での金融政策運営に注目していると述べた。』

周縁国のディスインフレ傾向とな。


・国内景気については今回のレビューが6月にどういうレビューに繋がっているかを確認したいですな

国内景気に関しては5月会合時点の認識よりは6月、7月にどういう認識になっていくのかというのを見て行きたい所で、それによって金融政策の先行きの話、つまり出口攻撃とかそっちの方に向かえるのかという点に示唆を与えると思うので、そういう意味で5月会合での認識を確認しておこうという所ですな。

『わが国の景気について、委員は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動がみられているが、生産から所得、支出へという前向きの循環メカニズムが働き続ける中で、基調的には緩やかな回復を続けているとの見方を共有した。』

ということでまずは全般的な部分。

『何人かの委員は、1〜3月の実質GDP(1次速報値)成長率は前期比年率+5.9%と、個人消費の駆け込み需要や設備投資でのソフトウェア更新に伴うパソコン需要など、一時的な需要増加を勘案しても、高めの伸びになったとの認識を示した。景気の先行きについて、委員は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響を受けつつも、基調的には緩やかな回復を続けていくとの見方で一致した。』

とまあそれは良いとして。

『輸出について、委員は、ASEANなど一部新興国向けに弱さが残る中で、横ばい圏内の動きになっているとの認識を共有した。先行きについて、委員は、海外経済の回復などを背景に、緩やかに増加していくとの見方で一致した。』

という事になっているのですがさて・・・・・・・・

『ある委員は、情報関連分野で高付加価値部品の受注に増加の動きがみられており、今後の輸出増加に期待ができるとの認識を示した。何人かの委員は、米国の寒波の影響や駆け込み需要への対応に伴う国内出荷優先の動きなどの一時的な下押し要因が解消した後、輸出が増加してくるかに注目していると述べた。』

でまあその米国が伸びていないような気がするので、さてその辺に関してどのような認識を示しているのかという辺りは今後の議事要旨で確認したいですな。

『複数の委員は、タイの政情不安が、わが国からの輸出に悪影響を与えることがないか、注視していきたいとの見方を示した。』

まあこちらは一時的なものにとどまって落ち着いて良かったですな。

『設備投資について、委員は、企業収益が改善する中で、緩やかに増加しており、先行きも、緩やかな増加基調を辿るとの見方を共有した。委員は、1〜3月のGDPベースの設備投資が前期比+ 4.9%と高い伸びとなったほか、機械受注も1〜3月まで4四半期連続増加し、先行きも小幅増加見通しであることを踏まえると、ソフトウェア更新に伴うパソコン需要など一時的な需要増加を勘案しても、設備投資は緩やかな増加基調にあると判断できるとの認識で一致した。ある委員は、労働市場のタイト化を背景に、今後は労働力を代替するための設備投資の増加も期待できると述べた。』

と、こちらは強気。

『雇用・所得環境について、委員は、労働需給は着実な改善を続けており、雇用者所得も緩やかに持ち直しているとの認識を共有した。』

でまあこちらも強気なのですけどね。

『ある委員は、これまで上昇傾向にあったパート比率に頭打ち感が出てきているが、これは人材確保のためにパートや非正規社員を正規社員化する動きを反映している可能性があり、労働需給タイト化の一つの表れであるとの認識を示した。』

労働需給タイト化とな。

『今春の賃金改定交渉について、何人かの委員は、労働需給のタイト化や企業業績の改善を背景に、ベースアップも含めた賃金上昇の動きが中小企業や非正規雇用にも拡がってきていると指摘した。』

ほほうベースアップも含めた賃金上昇の動きですかそうですか。実際にその数値出てくるの大手企業だとこれからですな。

『ある委員は、実際に賃金決定の際、予想物価上昇率の高まりが考慮されるようになってきていると述べた。』

ほうほうそうですか(棒)。

『先行きの雇用者所得について、委員は、経済活動や企業業績の回復につれて、持ち直しがさらに明確になっていくとの見方で一致した。何人かの委員は、先行き継続的に賃金が上昇していくか、来年度のベアも含め、注視していく必要があるとの認識を示した。』

という事で。


で、個人消費ですけど。

『個人消費について、委員は、このところ駆け込み需要の反動がみられているが、基調的には、雇用・所得環境が改善するもとで底堅く推移しているとの見方を共有した。委員は、4月の全国百貨店売上高、新車登録台数といったデータや企業からのヒアリング情報などを踏まえると、駆け込み需要の反動の影響は想定の範囲内との見方が多いとの認識で一致した。ある委員は、駆け込み需要の反動の大きさについて、今後公表されるデータでさらに確認していく必要があると述べた。』

つーことでまあ消費に関しては消費増税の影響は想定の範囲内という話。

『先行きの個人消費について、委員は、駆け込み需要の反動の影響を受けつつも、基調的には、雇用・所得環境の改善などに支えられて、底堅く推移するとの見方で一致した。』

まあ所得と消費の見通しは強いですよね。

『複数の委員は、景気ウォッチャー調査の先行き判断の大幅な改善は、消費税率引き上げの影響が一時的であることを示唆しているとの見方を示した。』

キタコレ。

『何人かの委員は、駆け込みとその反動といった短期的な振れに加えて、消費税率引き上げに伴う実質所得の減少が消費に与える影響について、やや長い目で注視していく必要があるとの認識を示した。このうちのある委員は、足もとでは名目所得の上昇がみられていることから、喫緊のリスク要因としての懸念は低減したと付け加えた。別の一人の委員は、消費者態度指数の悪化や実質雇用者報酬の伸び悩みを指摘したうえで、先行き個人消費の増勢が弱まる可能性があるとの見方を示した。』

ということで、より長期的な面については見解が分かれているという感じですが、所得に関して言えば雇用者全体でみた総額ベースが上がっているプラスの影響と、実際問題として消費増税をカバーするだけの上昇にはなっていないし、非正規の拡大で上がっている部分ってマージナルな部分であって、コアの部分で実質がマイナスとなっている場合の影響がこれから出てくる可能性とか考えますとどうなんでしょうかねえという話で、さてどっちに出るんでしょうかね。

他の需要項目の話は割愛します。続いて物価ですけど。


・サイレントデフレ脱却モードの声明文だが議論の方はあっさりとな

この回の声明文では最後のパラグラフの所でQQEについて『所期の効果を発揮』というのが入ったのと『デフレからの脱却へと導く』というのが削除されたのが話題になっていましたが、所期の効果云々は後ほど出てきますが、では物価に関する議論の部分はどうかというとこれがまたあっさり味。

『物価面について、委員は、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、+1%台前半となっており、先行きも、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみて、暫くの間、+1%台前半で推移するとの見方を共有した。複数の委員は、1〜3月のGDPデフレーターが前年同期比0.0%と、下げ止まってきたことを指摘した。』

デフレーターが下げ止まった話はありますが、デフレ云々の文言を削除するという辺りに関しては(この先もそうですが)特段の話がある訳でもなく、何かこうサイレント脱却宣言そのままでサイレントなままにさらっと認識が強くなったという感じですね。

『複数の委員は、新たな付加価値を付けて販売価格を引き上げるという動きがみられ始めており、企業の価格設定行動が変わり始めている可能性があるとの見方を示した。』

とまあ物価に関する部分はこれだけでして何というあっさりという所ですが、この次に供給力の天井論が来ております。


・供給力の天井論について

次に供給力の天井論に関する話があるので引用。

『委員は、「量的・質的金融緩和」などのもとで需要が増加した結果、人手不足など供給面の問題が顕現化してきたとの認識を共有した。多くの委員は、中長期的な観点から成長力を高める様々な取り組みが重要であるとの見方を示した。』

ということで、成長力強化が重要というネタです。

『この点に関し、これらの委員は、「量的・質的金融緩和」によってデフレマインドを早期に払拭することは、潜在成長率を高めていく上でも重要であるとの見解を述べた。すなわち、ある委員は、デフレマインドを転換することによって、企業が積極的な投資や生産性上昇に取り組みやすい環境を作り出すことは、潜在成長率の引き上げにも寄与すると考えられるとの見方を示した。』

こういうマインドで気合でという話が出るのは白日銀とは違いますなという感じがします。

『複数の委員は、長期失業者が存在したり、設備投資やイノベーションが停滞している場合、これを解消することによって潜在成長率を高める余地があり、金融政策は緩和的な金融環境を維持することによって、これを後押しすることができるとの認識を示した。』

まあ成長力強化の話も諸刃の剣で、この話を推し進めるとじゃあ金融政策は何の効果があるのかという話になってしまうので、さっそくこういう話も入ってくるのがお洒落。

『ある委員は、実際、非製造業を中心に、設備投資は堅調であり、幅広い業種で様々な需要の掘り起こしが進んできていることなどを踏まえると、収益力や生産性は上昇してきているとの見方を示した。』

ほう。

『別のある委員は、労働需給のタイト化によって賃金上昇圧力が高まってくると、低い賃金コストを前提に安価な商品を提供するビジネスモデルは成立しなくなると述べたうえで、企業が付加価値の高いビジネスモデルへの転換を図れれば、潜在成長率の引き上げにも繋がるとの認識を示した。』

どこぞの外食チェーンですねわかります。


・金融政策に関する話が超あっさり味な件について

『.当面の金融政策運営に関する委員会の検討の概要』というコーナーが毎回あるのですが・・・・・・・

『金融政策運営の考え方について、大方の委員は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する、その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行うとの認識を共有した。』

『委員は、「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しており、現在の方針のもとで、「量的・質的金融緩和」をしっかりと推進していくことが適当であるとの認識を示した。』

で、従来だと他に何かコメントがあったりするのですが、今回はこの「所期の効果」キタコレというのが非常にこうさらっと出ているだけでして、まあそのあっさりな部分はあっさりなだけに益々自信の表れという所で、「静かな勝利宣言」という所でしょうか。

なお木内委員の反対論は毎度の通り。

『一方、一人の委員は、「物価安定の目標」を2年程度で達成するのが難しいとみられる中で、「量的・質的金融緩和」が長期間継続される、あるいは極端な追加措置が実施されるという観測が市場で高まれば、金融面での不均衡累積など中長期的な経済の不安定化に繋がる懸念があるため、継続期間を2年程度に限定し、その後柔軟に見直すとの表現に変更することが適当であると述べた。』

ということでこのあっさり味さが却って大勝利宣言という感じがしますな。

『「量的・質的金融緩和」の効果について、委員は、効果は引き続きしっかりと働いており、企業や家計の支出活動を支える金融環境の緩和度合いは、着実に強まっているとの認識を共有した。長めの金利への働きかけについて、委員は、わが国の長期金利は、日本銀行による巨額の国債買入れが行われるもとで、低位安定しているとの見方で一致した。委員は、名目金利が安定的に推移するもとで、予想物価上昇率の高まりを背景に、実質金利は低下しているとの認識を共有した。』

でまあこの効果に関しても超あっさり味にも程がありますという事で、今回は金融政策運営に関する部分で特段の議論らしきのが無いという所で、まあこの前の回が展望レポートの会合で、そこではああだこうだという話がありまして、まあ前回議論しているから同じ話を2か月連続でせんでもエエジャロというのはあるとは思いますが、実際問題として「2年で2%」の手形の期日は着実に迫ってくるので、物価目標に関する論点整理というのはどこかで行わないといかんと思うのですけどどうなるんでしょうかねえという所で。


#虫干しネタでどうもすいません
 


お題「短期市場雑談メモ/企画局謹製の「長国買入でポートフォリオリバランスかも」レビューを鑑賞」   2014/06/27(金)08:04:22  
  http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140626/k10015522561000.html
石原新党
党名は「次世代の党」に
6月26日 14時40分

次世代とは何のギャグかと思ったのですが、もしかして現世の(自粛)。

○市場雑談メモ

・短国入札ェ・・・・・・・・・・・

昨日の3か月TB入札結果は順当にあばばばばー
[外部リンク] 99円99銭3厘5毛 (募入最高利回り) (0.0260%)
(4)募入最低価格における案分比率 37.2161%
(5)募入平均価格 99円99銭3厘9毛 (募入平均利回り) (0.0244%)

ということで3bpに足切りが届くかねえどころか足切りすら3bpを盛大に割り込むという誠にアレな結果となっておりまして、平均は2.5bpも割るという玉がスッカラカンであるという話でまあそれは分かってはおりましたがこの水準に突っ込むかという所で。

まあ今月に関しては資金需給から考えるとそんなに日銀が短国買ってこないでしょそれに貸出増加支援オペの実施もありますしおすしなどと思われていたので、月初直後から順調に短国の買入が進捗し、その結果短国の需給が締まって行った上に、たぶんECBの預金マイナス攻撃も需給に効いていると思われる節があるのですが、まあそんなこんなで金利が若干緩むかと思われた中で徐々に金利が低下するという逆方向になってしまってはや一か月という展開になりますと、まあそろそろ買いを控えているのも厳しいとなって来たでしょうし、更に今回の短国は発行日が月末なので月末&四半期末残高の帳尻ニーズもありますからニーズがキタコレとなったんですかねえ、よー知らんけど。

ただまあTKRRとか見るとレートやや戻ったりしていまして、まあ今月は途中からずーっとそうなのですが、GCレポレートと対比して短国のレートが思いっきり低いという市場分断状態が継続していまして、とにかく短国の需給が突出して逼迫というのがスポ末まで続くのでありました。


・固定金利オペ関連

昨日のオペ結果
[外部リンク] 1,590 1,590

ということで来月はシグナルオペのエンドをロールした3か月くらいのオペの足が3本到来するのと、まあそれ以外でも4月は割と通常の3Mオペのロールが増額で進捗したりしておりましたので、固定金利オペが7兆円弱のエンド(うちシグナルオペを引っ張ったのが3本合わせて4兆円弱)となっていまして、これがどの程度ロールされるのかによって短国買入のフローがどの位になるのかというのに影響してくる(と思われるのだが今月のように市場が想定する以上に日銀がMBの積み上げを進捗させに行くと想定の前提が崩れる)わけですな。

でもって昨日のオペ結果は1590億円の応札あんど落札なのですが、この折り返しの元になっているオペは3月期末に実施されたオペで3月期末と言えば短期市場が玉無しヒャッハーとなっていた時ですのでニーズが皆無に近くて990億円しか無かったので、これでも増額ロールとなっておりますし、TKRRとか見てると先ほども申し上げましたように短国需給はヒャッハー状態になっていますがそれがレポまで波及してレポもヒャッハーという程でも無い(まあ金利は当然引っ張られて水準としては下がりましたが、3末のようにゼロだマイナスだという話ではない)ので、オペが落ちまくってアヒャーとなるかどうか今後の推移を確認したい所ではありまする。


○ちょっと前のネタですがポートフォリオリバランスに関連して

日銀レビューである
[外部リンク] 日本銀行の国債買入れに伴うポートフォリオ・リバランス:資金循環統計を用いた事実整理

本文はこちら
[外部リンク] 『要旨

2013年4月の量的・質的金融緩和導入以降、日本銀行による国債買入れが大きく増加する中、日本銀行以外の主体は、全体として国債投資を減少させ、貸出のほか、株式・投信や社債への投資フローを増加させている。こうしたポートフォリオ・リバランスの程度には主体間で違いがあり、国内銀行と海外部門でリバランスが見られる一方、生・損保や企業年金基金、公的年金には、現時点までのところ、こうした傾向は観察されない。』

でまあこの辺りの部分に関してはFSRというのがあるのだがそれは後ほど。

『国内銀行による貸出の増加には、銀行のバランスシートの状況や銀行が直面する資金需要といった金融経済状況の変化に加え、日本銀行が買い入れた国債の残存年限の長期化も影響している可能性がある。』(以上要旨(htmlの方)より)

ということで、ナンジャソラという所ですが、本文の方でその説明があったりする。


・国債買入のポートフォリオリバランス発生経路なのだが・・・・・・・・

ということで以下日銀レビュー本文の方からになるのですが、まずは本文2ページ目の『ポートフォリオ・リバランスの発生経路』の所から。

『今次局面におけるポートフォリオ・リバランスは、主に以下の2 つの経路で発生しているものと考えられる。』

ほうほうそれでそれで?

『第1 に、日本銀行の国債買入れに伴い、長期国債金利が低水準となり、さらなる低下余地が小さくなったため、国債価格が先行き上昇するという期待(キャピタルゲインが得られるという期待)が小さくなった。この結果、金融機関や投資家は、国債への投資を減らし、相対的に高いリターンの見込まれる他の資産への投資を増やしたと考えられる。』

えーっとですな、ディーラーじゃないんですからキャピタルゲイン期待できないから債券買わないという投資家の動きというのはそら大昔のポートディール(よく考えたら凄い言葉が昔はありましたなあ普通に皆で言ってたけど)の世界なので、そういうのはマージナルな部分では存在するにせよ、普通の投資誘因ではないと思います。

『また、期間収益を得ることを目的に、満期保有を念頭に国債を保有する主体も、長期国債金利が十分に低い水準まで低下した結果、国債に投資する誘因が小さくなり、他の資産への投資を増やしたと考えられる。』

まあこの「リスク対比の期間収益が合わなくなったからシャープレシオ的に行けそうな所に逝く」という行動が起きるという方が自然なので、ここの説明は順序を逆にした方が説得力があると思います、つーかたぶん前者の説明はシロウトにはなるほどと思われるかも知れんが、実際の金融機関の投資行動インセンティブを考えた場合にはメインの話ではないので、これを最初に出すとその瞬間にプロの皆様からするとこれはシロウトを煙に巻いているだろという読まれ方をされそうなのでお勧めしない。

『第 2 に、1 つ目の経路によって国債保有を減らした主体の国債保有にかかる金利リスク量が減少した。この結果、追加的なリスクをとる余力が生まれ、他の資産への投資が促された。金利リスクとは、金利上昇時に国債保有からキャピタル・ロスを被るリスクのことであり、この経路は、上記1 つ目の経路を補強するように働く。』

いや普通アセットアロケーション考えた場合って金利リスク量が減った分についてよーしパパ金利リスク減った分株を買っちゃうぞーとはならんと思う訳で、戦略的に金利リスクを減らして他に振り替えるというのなら兎も角、日銀の買入に応じて落ちた金利リスク量というのはアロケーション変更という話では無いのですからそのまま金利リスクの再構築に回るだけだと思うのですけど。

もちろん戦略的に金利リスク量を落とす時に日銀の買入があるので金利リスクの削減方向での操作をやりやすいとかそういう意味での日銀買入の効果はあるかも知れんけど。

つーかですな、そもそもこの手のポートフォリオリバランスについては前回の量的緩和時代にも思いっきり期待されていた効果だったのですが、実際問題としてその効果ってありましたっけという話になると、まあ無いとは言わないけれども誤差の範囲内とかそういう世界じゃね?という話だったと思いますので、今次QQEの場合に何で効いたかという話を読みたいのですが、日銀レビューの方ではその辺りはスルーされていたりするというのが実にこう巧妙というか何というかで味わいが深いものでありまする。

まあそもそも論として長期国債買入による金利押し下げ効果がどの程度あるのかという話もこれまた難しい所で、まあ多分押し下げ効果そのものはあるというのはその通りだと思いますが、実際問題としては市場の方が相変わらず2年で2%とか無理無理無理というのがメインシナリオになっており、何とかストの皆様におかれましては(だいぶ転んできた人もいますが)2年で2%無理だから追加緩和ですよという話をしていたりするという要因もあるでしょうからどうなんでしょというのもありますし、そもそも貸出や株式などの投資に回るというのは日銀の国債買入の直接的な効果というよりは金融緩和政策全般の効果ではないかという気もしますがその辺はさすがに後の方に出てきます。


・まあやはり国債買入でポートフォリオリバランスという直接的な話には無理があるような希ガス

でまあその次に『主体別にみたポートフォリオ・リバランス』というのがありますが。

『もっとも、全ての主体についてポートフォリオ・リバランスが確認される訳ではない。国内銀行と海外部門(非居住者)は、日本銀行の国債保有シェアが国債買入れによって拡大した時期に、国債保有シェアが低下する傾向がみられる(図表3)。一方、生・損保や企業年金基金には、現時点までのところ、国債保有シェアを低下させる傾向はみられない。』

そらそうよ。

『この理由の1 つとして、生・損保や企業年金基金は、支払いが先行き長期にわたるという債務構造を持つため、資産と債務のデュレーション・マッチングを目的として、資産側に長期国債を保有しておく誘因が強いことが挙げられる。なお、公的年金と中小企業金融機関等(ゆうちょ銀行を含む)は、2000 年代の終わり頃から継続的に国債保有を減らしている。このうち、公的年金の国債保有の減少については、年金支給のための資産の取り崩しなど、日本銀行の国債買入れとは直接関係のない要因によるものであると考えられるため、以下の分析では捨象している。また、中小企業金融機関等の国債保有の減少についても、ゆうちょ銀行における預金残高減少に伴う資産減少などを反映したものであり、日本銀行の国債買入れとの関係は強くないと考えられる。』

ということで、日銀の国債買入の拡大で国債保有が減りました(これは誰かが減らさないといけないから減るという話)という主体はオペ先がオペに応じましたよという話であって、少なくとも日銀の国債買入がアセットアロケーションに影響しているという話ではないでしょという話になるような気がだいぶするのだが気のせいでしょうかねえ。もし世間全体のアセットアロケーションに影響するようなポートフォリオリバランスが起きると言うのであれば、生損保や企業年金基金などのアロケーションが変わるという現象が必要な気がするのだが。

『次に、国債保有を減らした国内銀行と海外部門が、代わりにどの資産への投資を増やしたのかを確認する。まず、国内銀行についてみると、量的・質的金融緩和が導入された2013 年以降、日銀当座預金が増加するにとどまらず、貸出を増加させている(図表4)。一方、海外部門は、日本の株式・投信のほか、社債への投資を増加させている(図表5)2。』

という図がありまして、まあ個別金融機関の資産構成という意味ではこういう話になるのかもしれませんが、一方で資金需給という面で言えば日銀当座預金の増減は中央銀行(および政府部門)の対民間部分との資金収支尻であって、日銀当座預金の増減に関係なく貸出の増減は起きうる話になるので、資産構成の話と資金需給の話を混同してしまいそうな感じがしますな。書いてる本人もあれれとなって泡吹き状態になったりしてますがががが。

でまあちょっと飛ばしてその次に『銀行貸出増加の背景』という小見出しがある。

『国内銀行による貸出の増加には、銀行のバランスシートの状況や銀行が直面する資金需要といった金融経済状況の変化に加え、日本銀行が買い入れた国債の残存年限の長期化も影響している可能性がある。』

大きく出ましたな。で、日銀の買入年限長期化で金利が下がると貸出の誘因が増えるとかいう能書き部分は割愛しましてその次。

『もちろん、銀行貸出の増加には、企業の資金需要の高まりなど、金利リスク量以外の要因が作用している可能性がある。そこで、量的・質的金融緩和導入後に国債保有を大きく減らしている都銀等に注目し、貸出を被説明変数とし、国債保有にかかる金利リスク量のほか、貸出に影響すると予想される他の変数(預貸金利鞘、企業の資金需要を表すD.I.、銀行の不良債権比率)を説明変数とする回帰分析を行った3。』

お得意の回帰分析キタコレという所ですが、

『3 分析の詳細は、次の論文を参照。齋藤雅士・法眼吉彦「日本銀行の国債買入れに伴うポートフォリオ・リバランス:銀行貸出と証券投資フローのデータを用いた実証分析」BOJ Reports &Research Papers、2014 年6 月.なお、都銀等は、都銀5 行、三菱UFJ 信託銀行、みずほ信託銀行、三井住友信託銀行、新生銀行、あおぞら銀行の計10 行。』

とありますように、日銀のページ見てると判りますが、同時発表でもうちょっと詳細なレポートが出ていますので回帰分析の内容とかはそっちを見るのが吉。

『分析の結果、資金需要の高まりは貸出を増加させる方向に、預貸金利鞘の縮小と不良債権比率の上昇はそれぞれ貸出を減少させる方向に働く傾向があること、そして、これらの効果を勘案しても、国債保有にかかる金利リスク量の減少は貸出を増やす方向に働く傾向があることが確認された。』

ほほう。

『また、回帰分析の結果をもとに、量的・質的金融緩和導入前後の銀行貸出を要因分解すると、預貸金利鞘の縮小が継続的に銀行貸出を下押しするもとで、日本銀行が買い入れる国債の年限長期化に伴う金利リスク量の低下は、銀行貸出の押し上げに寄与していると考えられる(図表7)4。』

ほうほうそうですか、という所ですが、ここで脚注4というのがありまして・・・・・・・・・

『4 ここでは、国内銀行の国債保有にかかる金利リスク量の変化が銀行貸出に影響するという因果関係を想定しているが、実際には、これとは逆の因果関係も存在する可能性がある。この点については、脚注3 に示した論文を参照。』

ということで、同時発表のペーパーの方でも説明があったりするようですが、回帰分析の結果でドヤッとするだけではなく、前提とする因果関係がそもそもどうなのよという点について脚注とは言え触れている辺りに良心を感じる次第ですが、単にツッコミが来るのが明白だから書いたのかも知れず(^^)。


・国債買入効果の宣伝コーナーではあるが一応留保も入れている訳で

でまあもうちょっと分析した部分はスルーしまして最後の所で『おわりに』という小見出しの所。

『2013 年4 月の量的・質的金融緩和導入以降、日本銀行による残存年限の長い国債の買入れが大きく増加する中、主に国内銀行と海外部門において、国債保有が減少し、銀行貸出のほか、株式・投信や社債への投資フローが増加している。』

ということですが・・・・・・・・・

『なお、本稿の分析は、国債買入れを起点としたポートフォリオ・リバランスを捉えることを目的としているが、分析結果の一部が、それ以外の要因によるリバランスを捉えている可能性は否定できない。』

えーっと一部ですかそうですか(棒)。

『例えば、予想物価上昇率や為替減価期待の高まり、景気見通しの改善による株価上昇期待の高まり等も、国債から他の資産へのリバランスを促す可能性がある。こうした期待の変化は、中央銀行の国債買入れによって生じることも考えられるが、中央銀行の目標とする物価上昇率の引き上げ等、国債買入れ以外の要因によっても生じ得ることには留意が必要である。』

ということで、さすがに国債買入の効果が直接的に出たのでポートフォリオリバランスとまで言い切る程は図々しくないようですが、まあ逆に言えばこの手の実証分析に関しても前提とする因果関係とかの置きについて良く良く見ないと適宜都合の良いようなリードをされてしまうという常識的な結論に落ち着くのでありました(^^)。


・なおFSRでの分析も折角ですのでURLだけつけておきます

[外部リンク]
 


お題「国債決済期間短縮化の進捗状況ネタというマニアネタ/イエレン議長会見ネタ少々/その他少々」   2014/06/26(木)08:09:02  
  ギリシャはサッカーで見せたその計画的にも程がある戦略眼と戦術眼をなぜ政府債務問題に生かさないのでしょうか、というツッコミをした市場関係者は昨日何人いたでしょうか(^^)。

○国債決済T+1の進捗状況とな

進捗状況の報告とな。
[外部リンク] 証券決済リスク削減に向けた市場関係者の取組の進捗状況について

ということで、詳しくはそこにあるリンク先にありまして、まあ国内債券の人的には国債決済T+1の話が気になるので日証協のページに行きますが。

[外部リンク] 平成26年6月24日

んでもってそちらの中の上から2番目のリンクの『国債取引の決済リスク削減に関する工程表(平成26年6月24日)』というのが状況の報告みたいになっている(最初のは単に「こういうのを出しました」という表紙みたいなもん)ので、まあそちらをご覧になるのがヨロシアル。

[外部リンク]
国債取引の決済リスク削減に関する工程表

でまあ項目の中で最初に出てくる項番1『1.国債取引の決済期間の短縮化』の直近の所はこうなっております。

『 日証協WGが調査・分析等を依頼した外部コンサルティング・ファームは、幅広い市場関係者へのヒアリング及びアンケート調査を行い、平成26 年3月、コンサルティング報告書を取りまとめた。

WGでは、引き続き、コンサルティング報告書も踏まえ、アウトライトT+1化(GCレポT+0化)の実現に向けた取引手法及び担保管理インフラ機能の導入等の論点を中心に議論を行っており、平成26 年6月に、その実現に向けた課題の整理及び解決策をグランドデザイン(暫定版)として取りまとめる予定。これを踏まえ、同暫定版を周知するとともに、平成26 年9月を目標に、同確定版を取りまとめることとしている。

上記グランドデザインを踏まえ、市場参加者、インフラ提供機関等は、平成29 年以降の速やかなアウトライトT+1化の実現に向けて、システム整備や市場慣行の見直しに取り組む。』
(以上上記工程表の2ページ目より引用)

ということでまあそういう具合との事ですが、時々このネタになりますと申し上げておりますように、まあその「決済リスク削減」という趣旨は理解しますし、そらまあ削減できるリスクは削減した方が良いに決まっておりますが、ただまあ現状でアウトライトT+1、GCレポT+0というのはさすがにどうか(まあ実現するの2017年以降という話にはなっているけど)という話でございまして、ちょっと頭を整理する為に論点を整理してみるというごくごく一部のマニア向けネタになって恐縮至極。

現実問題としてアウトライトT+2とT+1の間にはかなり大きな事務面でのギャップが発生するというのはレポ取引がT+0になってしまうことで、そらまあ業者としてはベースの部分はT+0になる前にGCでもSCでも手当はすると思いますが、当日発生した売買に関する部分の調整はどうしてもT+0になだれ込まざるを得ず、そうなると事務的な負担と事務リスク(例えばセールスが伝票回し遅れてとかてコンファメーションが遅延したとか、売買のフロントシステムへの入力が遅れてポジションの把握が遅延するとかその手の話が起こす影響を処理しなければいけないケツの時間が物凄く短くなるとかそういう話ね)が従来のアウトライトT+2と比較するとかなり厳しくなる訳で、T+3をT+2にした時とは話のレベルが相当違う(のでまあ慎重にやっているという事なんでしょうが)のですな。

でまあ今一般的に行われている現担レポ方式だとT+0で事務を回すの事務量的に無理とか、レポのT+0での貸債とか出来るかよとか、まあその辺の話に関しては取引慣行の変更(新現先方式への全面移行)とかトライパーティーレポ方式への移行というような対策はあるのですが、ここで思いっきりネックになるのが「それに掛かるコストどうすんの」という残念な話でして、ご案内の通り短期資金取引の金利が雀の涙にもならない状態になっている中で、そらまあ業者は商品有価証券の手当てと在庫ファイナンスをしないといけないからなったらなったで対処するんでしょうが、投資家サイドとしてはそれだけのコスト掛けるメリットはどこにありますねんとかそういう話になるでしょうと思う訳で、決済短くなる分在庫ポジションや資金ポジションの把握をよりリアルタイムに近くしないと言う話になったり、取引のSTP化(これは債券決済ではそれなりに進んでいる筈だが短期資金取引の場合は取引によって別途になっている)でもシステム改修のコスト掛かるでしょうし、レポ取引の取引手法が変わればそれ用のシステム対応が必要(なのかどうかは少々良く判らん所があるが)かも知れませんし、そもそも論としてトライパーティーレポやるのは良いけど、そこに出すフィーがどこをどう叩いても出てこないという状態な訳で、まあ色々とその銭の問題がある訳ですよ。つーか事務リスク高まる分人も配置しないといけないからその人件費もありますし。

でまあそのゼニの問題は短期金利が0.5%位まで上がってくれればほぼ問題なく解決する筈なのですけれども(だから別に正常化が全部完了しなくてもいけると思う)、当然ながらこの手の改修は準備段階において対応の為のシステムコストが掛かる部分がある訳ですからして、準備に1年半とか2年とか掛かる事を考えるとやっぱりしんどいので早く2%に物価上昇して下さいよろしくお願い申し上げますという話になる訳ですな。

んでもって更にそもそも論に突っ込みますと、そもそもそれだけのコストと事務負担の拡大をして国債決済をT+1にするメリットって何ですねんという所で、国債の決済リスクって言いましても国債なんですから基本的には取引再構築コストの部分であって(これが非国債だとカウンターが飛ぶのと証券そのものが飛ぶのとという問題があるのですが、国債だったら証券そのものは飛ばないのだから最終的にはそれを持って日銀に駆け込めばマージナルレンディングファシリティーがあるのですから資金繰りそのものは何とかなるでしょ)、それが膨大に積み上がったからと言ってシステミックリスクに繋がるような話じゃないでしょと思う訳ですし、市場参加者の方でカウンターパーティーリスクの管理をしているでしょうし、まあその辺りに関してはバーゼルとかIOSCOとかその辺の規制も強化されている訳ですから、別に米国に合わせなくてもエエヤンとは思うのですけどね。

あと、決済リスク削減以外のメリットとしては、国債決済の期間を短縮することによって資金化が容易になるので円の国際化に資するという話もあるのですが、現実問題としては国債決済は全てT+2でやっている訳ではなくて、必要であればT+1でもT+0でも相対でやろうと思えば出来ない事はない(さすがにT+0は事務回す手間が重いけど)ので、それよりも日銀ネットでの担保差入回収とかそっちの方をよりスピーディーにやれる方に持っていった方が(というか今それもやっている最中の筈だが)良さそうな気もしますし、決済期間短縮したら国際化が進むんだったら欧州市場の国債とかどうですねんと思う訳で、まあそのメリットという考えも判らんことは無いですけれども、それと事務リスク拡大のプロコン分析ってどうなんでしょと思うのだが、何せ事務リスク拡大という話って実際に回してみないと判らないという面があるせいかどうしても計測が難しくて、なかなかこう現場の感覚としてどうのこうのと言っても通じにくい所ではあるなあと思うのでありまする。

で、これまた以前にも申し上げましたが、足元では日銀のQQEによる国債馬鹿買入による玉吸い上げによって国債の流動玉が激減し、その結果セカンダリー売買の流動性が(特にオフザランになると)落ちているという状況な訳で、一方で日銀におかれましては補完供給貸付は5営業日までしか連続して同じ銘柄を同じ先には出さないなどと大変にケチ臭い話をして、国債売買の流動性なんぞ知らんがなというスタンス(大体からしてセカンダリー市場とかをちゃんと理解してるならこの前の騙し討ち輪番変更とかやらんだろと思う)でございまして、そういう状況下においてアウトライトがT+1になるとレポがT+0になる訳で、レポ市場に掛かるストレスはそらまあ決済のケツが短くなる分だけどうしても高くなってしまうので、QQEの出口の時に国債流通市場にストレスをより強く掛けた状態で迎えるという事になった場合に不測の事態が起きませんかねえというのも気になる所でして、まあ要するにQQEが終わって国債の馬鹿買いも終わって短期金利が0.5%に上昇して、となった所でその手の取り組みを加速させれば良いように思えるのですがどうでしょうかねえとゆー所ではございます。

というこの前も話をしましたのでだいぶ繰り返しになっておりますが、またちょっと頭を整理してみたのでごく一部の方向けのマニアネタを投下すると同時に、一応円債やっている方に無縁の話でも無いと思いますので意識のどこかに置いてちょという意味で投下したのでありました。

#頭の整理をしてもまた起きてから頭の整理をしたりしながら書くと時間がかかるなあと思ったのですが、それにしてはお前全然整理できていないのではないかというツッコミをしてはいけません


○さて短国入札ですがががが

えーっと本日は3MTBの入札があるのですが、昨日の日本相互証券さんの短国の引値を見ますと償還が近くて使いにくい銘柄(オペにも入らん)は別ですが、あとはまあ見事に0.03%だの0.03%割れだのという素敵なレートが並んでおりまして、日銀の短国買入の対象になっているゾーンは軒並み3bp割れの引値という大変に素敵な状態になっております。

でもってそんな感じで短国市場の玉がカラカラ帝となっておられる中で月末発行日の3か月TBが出るという事ですが、3bp割れかよと落涙を禁じ得ない状態になっているのですが、ご案内の通り7月は共通担保オペの落ちがあるのと資金需給上放置しておくとMBが落ちやすくなる筈ですので、MB維持するなら短国買入が続くとなるともうエライコッチャでございますがなという話ですが、ディレクティブに忠実に運営すると短国市場の玉が無くなってマイナス金利になっても知った事かですし、短期金融市場の機能がおかしくなっても知った事かという話でございましょうから(金利の馬鹿低下は兎も角市場機能がおかしくなったら金融政策運営上ゆゆ式だと思うのだが)このしょうもない金利水準VS先行きの短国需給見通し(って言ったって単なるオペ読みですが)の対決はどうなるでしょうという所ですな、ナムナム。


○マクロプルーデンスか金融機関経営問題かその心は?

昨日はこんなんでてますが。
[外部リンク] 2014年6月25日 金融庁 日本銀行
「金融庁・日本銀行連絡会」の開催について

『金融庁と日本銀行は、本日、金融システム・金融市場を巡る諸情勢について意見交換を行うため、金融庁長官と日本銀行副総裁を含むメンバーからなる「金融庁・日本銀行連絡会」を開催しました。今後も、連携強化を図っていく観点から、連絡会を半年に一回程度の頻度で開催していく予定です。』

ほほう。

『(主な参加者)
・金融庁 畑中長官 ほか
・日本銀行 中曽副総裁 ほか

(開催頻度)
・半年に一回程度。必要に応じ随時開催。

(目的)
・最近の金融システム・金融市場の諸情勢に関する意見交換』

金融システム云々と言えば日銀からはFSRというのが出ておりまして、暫く前に出た奴をちょっとだけ以前ネタにしましたが、まあ今回ですと地域金融機関の経営課題というか、基礎的な収益力の弱い金融機関と強い金融機関の差が拡大傾向にあるみたいなレビューの部分がヒジョーにこう気になった訳ですけれども、まあ直近ではその手の話がネタになり、将来はまたどうなるかというのはそれこそFSRで問題意識の一端を垣間見せてくれるんでしょうかねえなどと思いつつ、何でまたこの時期に急に出てきたという感じ(そらまあ金融システムの監督という面では被る所が多いから現場レベルでの協力関係とかはあるでしょうから全くない所から急に始まった訳ではないでしょうけれども)ではありますなという所で。

つーかまあこういう話はもう一人いるはずの木彫りの置物状態の人にはどだい無理なのは判りきっておりますけれども、しかし対外の部分でも役立たずで内部管理とか更に役立たず(内管どころか自分の管理出来てるんかいなという世界でしょ)とか随分とお高い置物でございますなあとふとこのメンバーを見て思うのでありまして、黒田さんも大概お忙しいですけど中曽さんは更にまた負担が掛かってますなあと同情の念を禁じ得ません。



○などと書いているうちに時間がアレなのだがイエレン会見ネタの続きをちょっとだけ(大汗)

[外部リンク] 『BINYAMIN APPELBAUM. Binya Appelbaum, New York Times. You’ve spoken about the sense that the recession has done permanent damage to the economic output and you’ve reduced gradually over time your forecast of long-term growth. I am curious to know to what extent you think stronger monetary and/or fiscal policy could reverse those trends. Are we stuck with slower growth? Is there something that you can do about it? If so, what? If not, why?』

リセッションの影響で成長力が下がっている(ので低金利はより長くなり得る)というオープニングコメントがありました(なお先日もご紹介したようにその件は前回も指摘している)が、それに対して「成長力が下がっていて成長がスローならもっと強力な政策を実施すればよいじゃないか」というツッコミとは中々オモロイ。

『CHAIR YELLEN. Well, I think part of the reason that we are seeing slower growth in potential output may reflect the fact that capital investment has been very weak during the downturn in the long recovery that we’re experiencing. So, a diminished contribution from capital formation to growth does make a negative contribution to growth. And as the economy picks up, I certainly would hope to see that contribution restored. So, I think that’s one of the factors that’s been operative.』

ポテンシャルなアウトプットが落ちている事が資本財投資を弱くしており、それが回復ペースを遅くしているという要因の一部になっているという話をして、ただまあその点は今後回復していくでしょうという話をしておりますな。

ただまあそれってそれこそ日本の「3つの過剰」の調整局面と同じ話が起きているのであれば、より構造的な問題でありシクリカルな回復でカバーできるのかねという話でもあったりするので、そらまあ連銀の中ではその辺も考えているとは思うのですが、会見の場所ではこの辺の説明が実にこうカメレオンというかレインボーマン(ウーマン)という所で、低金利継続のガイダンスの所では構造的な話をしつつ、実際の経済成長力に関する話の場合は構造ではなく循環の話をしてくる辺りがお洒落ですな。

『Of course, we’ve had unusually long duration unemployment. A very large fraction of those unemployed have been unemployed for more than six months. And there is the fear that those individuals find it harder to gain employment, that their attachment to the labor force may diminish over time and the networks of contacts that are-they have that are helpful in gaining employment can begin to erode over time. We could see what’s known as hysteresis, where individuals, because they haven’t had jobs for a long time, find themselves permanently outside the labor force.』

てな感じでレーバーフォースの話を始めると急に構造の話が出てきて、長期失業者などが多くなっているのでどうのこうのみたいな話になってくるのよね。まあ話の筋は通っているから別にいちゃもんつける話ではないのだが、ただまあ構造の話と循環の話を自分の説明に合わせて都合の良い使い回しをしているようには思えるのでありまする。

『My hope would be that as-and my expectation is that as the economy recovers, we will see some repair of that, that many of those individuals who were long-term unemployed or those who are now counted as out of the labor force would take jobs if the economy is stronger and would be drawn back in again, but it is conceivable that there is some permanent damage there to them, to their own well-being, their family’s well-being, and the economy’s potential.』

ということで、経済の成長力が高まってその辺の問題が解決できるように希望しますという話をして、結局質問の筋は微妙に外したままというこちらでもイエレンクオリティを発揮しているなあという感じでして、じゃあ金融政策はその点に対してどうするのよという肝心の質問の筋は微妙に外してお答えをするのですな。

ということで時間の都合上今日は1つの質疑応答しかネタにしなかったのですが、どうもこう逆さ絵先生と違って質問の筋を微妙に外して答えをするのがイエレンクオリティのように見えまして、途中までですがこの前FEDのサイトにある録画映像を見たのですが、記者の皆様が微妙に「むむ?その答えは質問と違くないか??」というような表情をしているように見えたのはアタクシの目の錯覚でしょうかと思いつつ、この調子でやっていると運営が苦しくなった所で記者のツッコミが無慈悲になりそうな予感もするのでありまして、じゃあ運営が苦しくなるのはどういう時かというと、物価がちゃっかり上昇してくる場合と、金融市場がバブルヒャッハーとなる場合だと思いますが、後者はまあ判りにくくて前者は分かりやすいので、やはり前者なんでしょうなあと思うのでありました。
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2014/06/25(水)08:10:51  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「本日は予定を変更して黒田総裁講演ネタをお送りします(汗)」   2014/06/24(火)08:05:25  
  先週のニュースというか元ネタはもっと前だったみたいですが。
[外部リンク] 06月 20日 11:20 JST

○総裁講演があったので後入先出でそちらのネタから:微妙なヘッジはあるけれども物価メカニズムは大勝利宣言ですよ

昨日はこんなんありました。
[外部リンク] 経済同友会会員懇談会における講演 ――

・物価が夏に向けて1%に近づくの所で若干盛り上がっておりますが

ヘッドラインで出て先行きの見通しが弱めになっているよキタコレ!とこれまで日銀の見通しに負けまくっております何とかストの皆様ニッコリという感じで、ちょっと盛り上がって日銀物価見通しを弱気化かと色めき立つ向きもあったようですが、当該箇所は『(物価情勢)』の所になりますので引用。講演本文4ページ(PDFファイルの5枚目)

『先行きについては、需給ギャップの改善など基調的な物価上昇圧力が強まっていく一方、エネルギーを中心とした輸入物価の押し上げ効果が減衰していくことから、暫くの間、1%台前半で推移すると予想しています。特に、これから夏場に向けては、前年比プラス幅が一旦1%近傍まで縮小するとみられます。』

ということでキタコレとなる訳ですが、実際問題としてこの講演の全体的なトーンを確認しますと物価目標に向けてフィリップスカーブの上方シフトに関して思いっきり言及していますし、従来通りの「これまでは順調に推移しています」という話もありますし、物価の先行きに関してもここの引用部分以降はいつも通りの話をしております。

つーかですな、そもそも一旦足踏みするという話は日銀も以前から示していまして、今回は「1%近傍まで縮小」という具体的数値が前面に出たのが従来と違う点なのでおーと思わせてくれる部分でメディアもここをヘッドラインにする訳ですが、まあこれは単にちょっと先の物価数値に関して言及(日銀は何せ日本で一番物価に関するデータとか集めていますから、積み上げ方式で近いタームの物価の見通しは正確に出ていると思いますよ)しているという話であって、逆にいいますと「これから若干物価の伸びが鈍化しても追加緩和とかにはならないですよ」という話をしている事でもありまして、ここの部分だけ見て日銀弱気化ヒャッハーと喜ぶ(?)のは残念ながらポイントを外していると思われます。

でまあこの1%云々の先ですけどね。

『その後は、基調的な物価上昇圧力が引き続き強まっていく中で、本年度後半から再び上昇傾向をたどり、2014 年度から16 年度までの見通し期間の中盤頃、すなわち15 年度を中心とする期間に、「物価安定の目標」である2%程度に達する可能性が高いと考えています。さらにその先は、中長期的なインフレ予想が2%程度に向けて収斂していくもとで、需給ギャップのプラス幅が拡大することから、強含んで推移するとみています(前掲図表1)。このように、日本経済は、2%程度の物価上昇率を実現し、その後、これを安定的に持続する成長経路へと移行していく可能性が高いと考えています。』

となっていまして、どう見てもいつも通りです本当にありがとうございましたという所ですな。


・話を戻して経済に関する話

まず冒頭でこういう話をしていますが、まあいつも通りの説明を三題話にしているという感じですな。

『昨年4月、日本銀行は、2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に2%の「物価安定の目標」を実現するため、「量的・質的金融緩和」を導入しました。それから1年余り、この政策は所期の効果を発揮しており、日本経済は2%の目標実現に向けた道筋を順調にたどっています。ただし、なお途半ばであり、今後も、「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続していく方針です。』

所期の効果を発揮、順調に辿っている、なお道半ば、物価安定目標の安定持続までQQE継続、と来ていますが、まあ基本的にこの話しかしませんなあというぶれなささに関してはイエレンおばちゃんあたりは見習った方が良いのではないかと思う次第ですが、ただまあデータディペンデントという政策スタンスを強調するFEDの場合は仕方ない(という割にはイエレンおばちゃんの場合は経済が弱い時にタカ派的な話をして、強めの時にハト派的な話をする(ってまだ2打数しか打席に立っていませんが)のが不思議ちゃんではあるのですが)かなあとも思います。


でまあ経済に関してですが、こんな説明をしています。本文1ページ目の『(経済情勢)』から。

『先行きについても、国内需要が堅調さを維持し、輸出も緩やかながら増加していくと見込まれることから、生産・所得・支出の好循環は持続すると考えています。したがって、この先3年程度を見通して、わが国経済は、2回の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要とその反動の影響を受けつつも、基調的には潜在成長率を上回る成長を続けると予想しています(図表1)。2』

まあ冷静に考えたら「潜在成長率を上回る成長を続ける」のであったら安定していないような気がしますがそれは兎も角。

『こうした見通しが実現するにあたっては、第一に、海外経済の回復を背景に輸出が増加に転じていくこと、第二に、これまで景気を牽引してきた国内需要の堅調さが持続すること、の2点がポイントとなります。これらの点について、詳しくお話します。』

ということでその2点の説明だが、前者についてはまあご案内の通りですし、後者については基本強いのですが微妙にヘッジも入っていまして、一方で本当に日銀の言うように物価が強いのであれば、実は佐藤審議委員などが指摘する潜在成長力の低下による需給ギャップの縮小要因によって物価が上振れやすくなっているだけなのではないかという可能性もアリエールな訳ですが、何せそこは物価がマンデートですからという所でヘーキヘーキ、というか本来は政策担当者としてはヘーキではない筈なのだが、何せ政府との共同文書ですからねえという所で。

で輸出。

『まず、輸出についてみますと、過度な円高水準の修正にもかかわらず、このところ横這い圏内の動きとなるなど、伸び悩んでいます(図表2)。こうした動きには、製造業を中心に海外生産が拡大していることなど構造的な要因も影響しているとみられますが、基本的には、ASEANをはじめとする新興国経済のもたつきなど循環的な要因の影響が大きいと考えています。』

ということで、海外が強くなると外需復活輸出拡大ヒャッハーという理屈が繰り返される訳でございますが、実際問題として米国経済は1Qは落ちましたが基調的に暫く強い状態になっていた筈で、その間に日本の対米輸出ってそんなに伸びてましたっけとか考えると、循環的に外需が戻っても輸出ってそんなに伸びないんとチャイマスカという気もせんではなく、構造要因って結構あるんじゃネーノとも思うのだが。

『また、消費税率引き上げ前の駆け込み需要への対応から国内向け出荷を優先する動きや、米国の寒波といった、一時的な要因も輸出を下押ししたとみられます。』

森本審議委員の講演(そういや会見をまだネタにしていません)ではここの消費税率引き上げ駆け込み需要云々の言及は避けられていましたし、大体からして駆け込み需要対応での要因が有意に大きいのであれば直近の貿易統計で輸出に現れるだろとか思うので、この話はしらっと言及しないで無かった事にするのかと思っていたのでここの言及はほーという所です。

『したがって、先行きについては、こうした一時的な要因が剥落するとともに、新興国も含めた海外経済の成長率が徐々に高まっていく中で、緩やかながらも増加に転じていくと予想しています。』

まあホンマカイナという感じですが、以下の地域別展開についてはパス。


内需ですけれども基本的には強いのですが・・・・・・・・・・・

『個人消費については、消費税率引き上げの影響をどうみるかがポイントです。この点については、駆け込み需要の反動という短期的な影響と、税率引き上げによる実質所得の押し下げという徐々に現れてくる影響とに分けて考える必要があります。』

ということで、実質所得の低下に関する言及は前からもありましたが、今回は一応そこの現状認識について言及しているのがほほうという感じです。

その前に駆け込みの反動部分ですがこれは予想通りにヘーキヘーキという話。

『このうち、駆け込み需要の反動について、これまでに出た経済指標などで確認すると、自動車など駆け込み需要が大きかった耐久財を中心に、反動減がはっきりと現れています。もっとも、企業からは、「反動の大きさは概ね想定の範囲内であり、消費の基調的な底堅さは維持されている」との声が多く聞かれており、現時点では、反動の影響は夏場から減衰していくとみておいて良いと思います。』

でまあ実質所得の低下に関しては「徐々に現れてくる影響」というだけにさすがにヘッジ入りという感じになっています。

『一方、実質所得の押し下げを通じた影響については、雇用・所得環境の改善によってどの程度緩和できるかがカギとなります。この点、労働需給の着実な改善が続くもとで、雇用者所得は今後も緩やかに持ち直していくとみており、個人消費の底堅さは維持されると考えています。いずれにしても、消費税率引き上げの影響については、もう少し時間をかけて点検していく必要があると思います。』


・物価上昇のメカニズム:一段の円安が無くても行きますという毎度のロジックを鑑賞

でまあ物価の方に戻りまして本文5ページの『3.2%の「物価安定の目標」への道筋』を鑑賞。

『ところで、今ほど申し上げた物価の見通しは、市場参加者やエコノミストの平均的な見方に比べて、かなり強めの数字となっています。』

ワロタ。

『そこで以下では、2%に向けた物価上昇のメカニズムについて、日本銀行の考え方をもう少し掘り下げてご説明したいと思います。』

市場のウマシカ連中におかれましては耳の穴かっぽじって良く聞きやがれこのボケナス共がということですねわかります。

『予めまとめますと、第一に、需給ギャップが着実に改善していくこと、第二に、中長期的な予想物価上昇率が高まり、それが実際の賃金・物価形成に影響を与えていくこと、この2つの理由から、先行きさらに物価上昇圧力が高まっていくとみています。』

ということでまあいつもの説明が始まるのですが、『(需給ギャップの面からの物価上昇圧力)』という所と『(予想物価上昇率の面からの物価上昇圧力)』は毎度会見などでも示している説明になっておりまして、まあそこも引用しても良いのですがそちらはパスしましてその先のフィリップスカーブの話が中々味わいがあるのでそちらへ飛びます。

本文6ページに『(フィリップス曲線の上方シフト)』という小見出しがありましてですな。

『以上のことを、やや専門的になりますが、「フィリップス曲線」という概念を用いて整理してみたいと思います(図表9)。』

ということで図表9というのがPDFファイルの17枚目(最後から2枚目)の下段にありまして、この図表を磔刑にするスキルがアタクシにないので講演テキストの方を皆様ご覧いただければと思うのですが、この図表にある赤文字で示された矢印を見て吹いたコーヒー返せと小一時間(^^)。

『フィリップス曲線は、需給ギャップと物価上昇率の関係を示したもので、「景気が良く、労働市場や財・サービス市場で需給が引き締まれば、物価は上がる」というメカニズムを表しています。ここでは、縦軸が物価上昇率、横軸が需給ギャップを示しており、景気が良くなって需給ギャップが右方向に進めば、物価上昇率が高まって上方向に進むという、「右肩上がり」の姿が想定されています。』

さてそれで・・・・・・・

『なお、物価上昇率については、円安の影響を受けやすい食料品とエネルギーを除いたベースの消費者物価を使っています。』

ということでコアコアを使っているのがこれまたお洒落でして、展望レポートやら金融経済月報でもこのフィリップス曲線の図表があるのですけれども、そちらではコア使ったのとコアコア使ったのがありまして、コアで直近の4四半期程度の数字を取って線を引くとY切片が2%というお洒落な事になっているのでその図を使うのはあまりにも話が無理矢理というのもあるでしょうし、あと重要なのはここで総裁が説明しているように「円安の影響を受けやすい食料品とエネルギーを除いたベース」という点でありますな。

つまりこれは、一段の円安が無いと物価が上がらんわという市場何とかストの皆様に対抗して、「円安の影響を受けにくい物価でみた場合でもフィリップスカーブが上方シフトしていますが何か?」という話をぶちかまそうという事を示しているのでありまして、何と申しますかこのコアコア物価を使ったフィリップスカーブ上方シフトの説明って軽く流しながら読んでいると妙に怪しげな説得力だけはあるというのがオソロシスなのでその説明を鑑賞しましょう。

『そこでまず、「量的・質的金融緩和」を導入する前の状況を振り返ります。緑の線は1990 年代前半までのデータに基づくフィリップス曲線、青い線は1990 年代後半以降のデータに基づくフィリップス曲線を示していますが、両者を見比べると、デフレが長らく続く間に、下方にシフトしたことが分かります。この結果、例えば需給ギャップがゼロの時、すなわち、景気が普通の状態の時でも物価上昇率が0%程度という経済・物価の関係が出来上がってしまいました。こうした世界では、企業や家計の間には「物価は下がる、あるいは、上がらない」という意識が定着していました。』

『「量的・質的金融緩和」は、こうした企業や家計のデフレ・マインドを抜本的に転換し、予想物価上昇率を2%に向けて引き上げることを狙っています。このことをフィリップス曲線に即して言えば、緑の線より若干上方までシフトさせ、需給ギャップがゼロ、すなわち、景気が「普通の状態」の時に物価上昇率が2%になるような経済・物価の関係を作り出そうとしているということです。』

ということは実は需給ギャッププラスの経済状態で2%になっても目標達成じゃないとか、この事後的にしか判らないフィリップス曲線の話というのも説明には便利な概念なのですが、政策運営と絡めてこの曲線を出すと話がややこしくなると思うんですけどね。


で、直近の状況についての『(最近1年の動き)』の所が今回の鑑賞ポイントである。

『では、こうした狙いに照らして、現状はどこまで進んでいるのでしょうか。そこで、「量的・質的金融緩和」導入後の変化を確認します。図表の赤い丸は最近1年の動きを示していますが、2つの特徴がみて取れます。』

ほうほうそれでそれで?

『1つ目は、「量的・質的金融緩和」のもとで潜在成長率を上回る景気の回復が続いているため、需給ギャップが改善し、右方向に動いてきていることです。これにより、物価には上昇圧力が加わっています。』

まあそれはヨロシとしまして・・・・・・・

『2つ目は、赤い丸が青い線で示したデフレ期のフィリップス曲線よりも上方に位置していることです。これは、需給ギャップの改善だけでは説明できないほどの物価上昇がみられていることを意味します。』

キタコレ!!

『その理由としては、いくつかの要因が考えられます。ひとつには、先ほど申し上げたとおり、ここでは食料品とエネルギーを除いていますが、これら以外の品目に対しても円安の影響は一部働いていると思われます。』

「一部」ですかそうですか。

『また、青いフィリップス曲線の時期、とりわけ2000 年代の中盤には、雇用の非正規化の進展や新興国からの安値輸入品の流入など、賃金・物価を押し下げる要因が強く働いていましたが、現在は、これらがさらに強まる局面ではないことも影響していると考えられます。』

これは展望レポートの脚注部分で説明されています(確認したい人は展望レポートを見てちょ)。

『さらに、「量的・質的金融緩和」のもとで、人々の予想物価上昇率が上昇し、フィリップス曲線の上方へのシフトが始まっているとみられます。このことは、先ほど述べたとおり、様々なアンケートや市場の指標でみた予想物価上昇率の動向や最近の賃金・価格形成の特徴からも裏付けられます。』

キター!!!

『これらの要因の影響を厳密に区分することは困難です。ただ、昨年4月に「量的・質的金融緩和」を導入した時点で多くの人々が予想していたよりも、かなり高い物価上昇率が実現したことは事実であり、少なくとも、この1年の経済と物価の関係は従来想定されていたものと違っていると言うことはできると思います。私どもは、端的にこれを「量的・質的金融緩和」が所期の効果を発揮しているため、と考えています』

どう見ても大勝利宣言です本当にありがとうございました。

『すなわち、現在までの物価の動きは、日本銀行が昨年4月に公表した物価見通しに概ね沿ったものであり、私どもにとっては予想外の物価上昇が起きているわけではありません。』

えーっと成長率の方が従来の見通し対比で下振れているのですが、そこは華麗にスルーする所が物価目標マンデートクオリティの恐るべき所でもあります。

『ここまでは、「量的・質的金融緩和」を導入した際に思い描いていたメカニズムに沿って、消費者物価上昇率が上昇し、1%台前半に達したということです。』

と、大勝利の大見得で成駒屋もビックリ(違)。

『今後もこのメカニズムが働き続けることで、目標である2%に向かっていくと考えています。もっとも、「量的・質的金融緩和」の目的は、2%に一時的に達することではなく、これを安定的に持続することです。そのためには、予想物価上昇率を2%に向けて収斂させ、ここで定着させること──「錨を下ろす」という意味で、アンカーすると言います──が必要になります。噛み砕いて言えば、人々が2%の物価上昇率を当たり前のものとして経済活動を行う世界を実現するということです。ここに向けては、現実の物価上昇率と予想物価上昇率をさらに引き上げていくことが必要であり、その意味で「途半ば」であると申し上げたわけです。』

はあそうですか。

『したがって、今後も、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続していきます。そのうえで、何らかのリスク要因によって見通しに変化が生じ、「物価安定の目標」を実現するために必要になれば、躊躇なく調整を行う方針です。』

でもその大勝利宣言の見通しで下振れというのも無さそうですけどね。


・そして成長力が強化されなくても物価目標達成との話も

ということで物価に関する所だけでは妙に大勝利宣言が出るという所(そらまあ輸出とかあの状況ですから)なのですが、その後に成長力強化に関する話がありましていつもの話をしているのですがそこは全面的にスルーしますので最後の所から少々。

『最後に、成長力強化と金融政策運営の関係について、一言申し上げたいと思います。成長力強化の取り組みは極めて重要ですが、中長期的な課題です。それが実を結び、実際に潜在成長率が引き上げられるまでにはある程度の時間を要します。その際、潜在成長率が順調に高まっていくことが望ましいことは言うまでもありませんが、仮に潜在成長率が上昇しないからといって、金融政策運営上、「物価安定の目標」の達成が困難になるということはありません。』

ということで、この辺が一部の審議委員の方々の主張している(と思われる)趣旨と違ってくる部分になりますけれども、経済の実力に沿った安定的な物価水準というのは、経済の実力によって変わり得るものなのか、それとも潜在的な成長力などに関係なく一定のものとして捉えられるものなのか、という話に関する部分になってくる話ですが、現在の日銀執行部のスタンスというか黒日銀スタンスとしては後者の一定2%であるという話になっています、というか白日銀の時には「まず経済の実力から言って1%程度をめざし、その後経済の実力が上がってくれば2%を目指していけば良い」という話をしていたので、前者のロジックを大々的に打ち出すと少なくとも置物副総裁辺りのクビはすっ飛んでもおかしくないので中々そうは言いにくいでしょうなあとは思いますけど。

『「量的・質的金融緩和」を着実に推進することで、先ほど申し上げたメカニズムに沿って、すなわち、需給ギャップの改善と予想物価上昇率の上昇を通じて、2%は達成できると考えています。また、潜在成長率がどうであれ、日本銀行の「物価の安定」についての使命は変わりません。日本銀行は、自らの責任において、できるだけ早期に2%の「物価安定の目標」を実現するよう、金融政策運営を行います。』

ということでありますが、そこまで堂々と言い切って大丈夫かねという気もせんでもないが、恐らく日和るにしてもまだこの時期では時期尚早にも程があるということでしょうなあ。

#ということですっかり他のネタが累積債務なのですが本日は総裁講演鑑賞会となってしまいました


・おまけで信用金庫協会でのあいさつ

なお、先週は全国信用金庫協会でこんな挨拶をしていましたが・・・・・・・・・
[外部リンク] 『もっとも、貸出利ざやの縮小にはなお歯止めがかかっておらず、安定した収益基盤の確保という面では、課題が残されています。こうした課題への対応は、もとより容易ではありませんが、金融機関においては、やはり、各地域の経済やそこで活動する企業の活力を高めていくことが重要であると考えています。』

経済の実力対比でイールドカーブ全体を押し下げる政策を実施したり、貸出に対して低利ファンディングをつけて金利ダンピングをしろと言わんばかりの政策を実施しているその口がいうかという気がするのは気のせいですかそうですか。
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2014/06/23(月)08:04:51  
   
[外部リンク]
 


お題「輪番に関するネタの続き(市場の反応のメモ含む)/森本審議委員講演から」   2014/06/20(金)08:04:27  
  何でこうネタが来る時にはまとめてやってくるざんしょ・・・・・

○輪番変更でイールドカーブのロンガーエンドが火の海とな

[外部リンク] 2014/06/19 15:36 JST

ということで昨日の債券市場ですが、前日の輪番買入内訳の突如の変更攻撃によりまして前日から超長期の後ろが弱かったのですが、当然ながらその流れを引き継ぎまして超長期の30年、40年(たぶん25年超なのでしょうけれども)がヘロヘロだった訳ですが、前場は途中で30年1.7%(3甘)の所で一旦止まったかなあとも思わせてくれたのですが、後場中盤以降一段安という感じの2段下げモードという展開になって日本相互証券さんの引けは30年カレントが5.5甘の1.715%で40年カレントが6甘の1.800%となりまして、一方で引けベースで言いますと10年カレントが0.5強の0.585%でして、BB引値ベースで見ると10年30年が6毛、10年40年が6.5毛のスティープでして、20年が1.5甘だったので20年30年の所で4.5毛スティープという事で、輪番オペの運営変更ネタでイールドカーブのロンガーエンドに無慈悲な攻撃が行われて火の海になるの巻。

まあやっちまいましたなあというのは一昨日に紙が出た所で予想されてはいたものの、昨日の相場的には一旦節目(30年カレントの1.7%という絶対水準)で止まった感を見せつつ2段下げしてくれたので残念感が更に漂うという所で、しかも原因が輪番に関する不意打ちにも程がある変更という事で、ポジションで逆を食らった皆様におかれましては誠にお気の毒としか申し上げようのない展開であります。

これがまあ経済指標の結果とか、金融政策決定会合の結果とか、そういう要因での動きで食らったのであればまあ世の中そういう事もありますがなという感じでしょうけれども、妙ちくりんなタイミングあんどついこの前に変更したばっかりの輪番買入内訳変更とか誰も読めんわこんなのというプレイによって食らってしまうというのはまあ食らった人としては納得いかんわという所でしょう。

でまあ昨日も申し上げたような気がしますがしつこく申し上げますと、この調子で突如の「機動的見直し」攻撃が飛んできますと、只でなくさえ流動性が下がっていて業者としてクオートしにくい状況になっているのに、日銀将軍様の無慈悲な攻撃が突如飛んできてイールドカーブの特定ゾーンが焼き払われてしまって火の海になるというような話になりますと、業者的には店頭での引き合いに対してレートをクオートしにくくなるにも程があるという事になる訳でして、そうなりますと国債の流通市場への悪影響も必至ですし、ひいては国債の円滑消化にも悪影響を与えるでしょと思うのですが、今日のPD懇で誰か指摘する向きが出るのではないかとワクテカしているアタクシなのでありました。

なお、昨日は偶々こんな案件があって更に市場の皆様の神経を逆撫でする辺りが何とも見事なタイミング過ぎて落涙を禁じ得ません。

[外部リンク] 14:20
〔日経QUICKニュース(NQN)〕

『日銀の大量の国債買い入れ影響については「(昨年4月の)量的・質的金融緩和の導入当初から問題意識を持って対応してきている。市場参加者との密接な対話を行いながら進めている」と説明した。』(上記URLより)

[外部リンク] BRIEF-市場と密接な対話しながら国債買い入れている=黒田日銀総裁
2014年 06月 19日 14:10 JST

『日銀の黒田東彦総裁は19日午後、参院財政金融委員会に出席し、国債買い入れについて、市場と密接な対話をしながら行っており、今後も点検し、市場参加者と対話を続けたいと述べた。』(上記URLより)

・・・・・・・・まあ元は同じネタなのですが、市場と密接な対話をした結果が輪番運営の不意打ち変更かよという辺りが市場の中の皆様のトサカを盛大に刺激する訳でございまして、もしかしてこのような頻繁(といっても3週間で2回目が出てきたという話ですが)な変更を打ち込んでくるのが「市場との対話」というご認識をシャチョー様が持ってらっしゃるという事になりますと、そういう動きも時と場合によっては「日銀が能動的に債券市場を焼き払いに行っているだけ」という場合もありますがなというのが今回のケースな訳でございまして、昨年5月6月の場合と今回とでは状況が全然違うのでありまして、昨年輪番の運営方法をこまめにいじって上手く行ったから今回も上手く行くとは限らんというのが相場様のオソロシスな所でありまして、そういう定性的な部分というのは頭のよろしい方におかれましてはイマイチ気が付いて下さらないのかも知れませんが、ちったあ気がついて頂きたいという所でありますな。

つーことでですな、市場における日銀買入のシェアがフローにしてもストックにしても巨大になっているという状況を鑑みますと、まあ市場職人という訳でも無さそうな皆様が変にジャッジメンタルに介入しようとするのは無理があるというか、今回のように結果として日銀がイールドカーブを能動的に焼きに行く(しかもそれがボードの決定などとは関係ないオペ技術的な部分でというのがミソ)事になってしまうような話になるというのは避けた方が無難であって、より機械的というかシステマティックに長期国債の買入を運営した方が宜しいのではないか、という昨日の結論を繰り返すのでありました。

結局の所、市場としては不確実性というのがボラを高める要因になる訳で、そらまあ不確実性が全部無くなったら商売あがったりだからそれは困るのですが(^^)、経済予測とか政策動向予測とかそういうのと全く関係ない部分で想定の出来ない不確実性が恣意的な形で炸裂するのが一番困るのであって、だったら最初から読める形でシステマティックに輪番運営した方が良かろうと思いますし、大体からして正常化のせの字も出てこない状況でこの有様ですと、QQEからの正常化を行う際に債券市場に何の燃料を投下しだすねん日銀はというヒジョーにオソロシスなものを感じさせてくれますので勘弁して頂きたい所であります。

・・・・・・・でまあ一番起きて欲しくないのは今回の輪番変更に関して「市場との対話を行って機動的に変更しています(キリッ)」とか「国債市場はこのように健全に値動きをしており流動性が極端に低下した状況というような質問を国会でされたような状態では無いです(キリッ)」とか謎の形でシャチョーを始めとした偉い人に認識されてしまう事でありまして、そういうような事になりますとそれこそ出口政策での債券市場がどうなるのかというのが非常に危惧されますな、という事になるので一応声を出してみましたという所でございまする。

#なお昨日の金融ファクシミリ新聞さんの朝刊では早速「金融緩和の縮小にらむ」とかいう題字が載っておりまして、まあ当然そういうヘッドライン出るわなと思ったりするのでありました


○森本審議委員講演は基本的に執行部見解ベースと見られます

秋田での金懇です
[外部リンク] 『以下では、先ほど申し上げた経済・物価見通しが実現していくに当たって私自身が注目しているポイントを、内需、外需、物価の順にお話ししたいと思います。』

ということでまずは内需ですが、最初の小見出しは『(家計支出動向と雇用・所得環境)』。

『まず、家計支出動向とこれを支える雇用・所得環境についてお話しします。家計支出に関連しては、消費税率引き上げの影響を見極めていくことが重要ですが、個人消費は、雇用・所得環境が改善するもとで、基調的な底堅さが維持されており、反動減の影響は夏場以降減衰していくと考えています。4月入り後の消費動向については、自動車など駆け込み需要が大きかった耐久財を中心に、反動減がはっきりと現れていますが、これまでのところ、企業からは、「反動減の大きさは概ね想定の範囲内であり、消費の基調的な底堅さは維持されている」との声が多く聞かれています。』

以下アネクドータルな話と景気ウォッチャーのデータの話になりますが割愛。

『このように、個人消費や住宅投資が底堅さを維持していくうえでは、雇用・所得環境の持続的な改善が鍵になります。労働需給をみると、完全失業率は3.6%にまで低下、有効求人倍率は1.08倍に上昇しており、いずれもリーマン・ショック前の最も良好な水準並みとなっています。また、3月短観の雇用人員判断DIは、非製造業で1992年12月以来の大幅な不足超となり、製造業でも不足超に転じるなど、労働需給は引き締まり傾向が強まっています。』

ふむ。

『企業側では、建設業や小売業などの人手不足感の強い業種を中心に労働条件の見直しを通じて人材確保を図る動きも広がっており、女性や高齢者の労働参加も高まっています。こうして新たに活用される労働力は、これまでのところ、パートなどの短時間労働が中心ではありますが、所得増加などを通じた需要面への影響のほか、中長期的な成長力の押し上げにもつながっていくと考えられます。』

という説明も何かそういえば執行部方面から出ていたような気もせんでもないですが、しかし実はこの後の方での説明にあるのですが、先行きの物価動向に関する説明をする中で森本さんは需給ギャップの説明をしていまして、そちらでは供給力の天井に達している可能性があって需給ギャップは盛大に改善みたいな説明をしていまして、経済の持続性という意味での成長力の押し上げの話をこちらでは行っていて、物価見通しの方では需給ギャップの改善の話を行っているというのが何といいますか「いいとこどり」な説明にも程があるような気がするのは気のせいですかそうですか。

『こうした労働需給の引き締まりは、賃金にも影響し始めており、労働者全体の時間当たり名目賃金は、振れを伴いつつ緩やかな上昇に転じています。今春のこれまでの賃金改定交渉では、連合集計で、中小企業を含めた全体で0%台半ばのベースアップ、全体では2.1%程度の賃上げが実現する方向となり、各種調査からは夏季賞与の増加も見込まれています。先行きについても、わが国経済が潜在成長率を上回る成長を続ける中で、企業が正社員を含め採用意欲を高めていることもあって、労働需給の引き締まり傾向は強まっていく可能性が高いとみられますので、失業率は、過剰労働力が解消した状態である構造的失業率並みの水準に向けてさらに低下していくと予想しています。そうしたもとで、賃金そして物価には、上昇圧力がかかっていく可能性が高いと考えています。』

という説明になっていまして、まあ基本的には強い見通しという執行部見解を踏襲した形ですな。

で、次が『(設備投資動向)』になっているのですが、こちらもまあ強い話なのですが、先行き見通しに関する所ではこんな話が。

『こうした設備投資を支える要因としては、第一に、投資採算の改善があります。実体経済の改善に伴い資本収益率が上昇していくと同時に、予想物価上昇率の高まりなどを反映して実質金利が低下していくため、金融緩和の投資刺激効果は強まっていくとみられます。』

実質金利が低下すると企業がよーしパパ設備投資しちゃうぞーとなるのかねというのは極めて????な気がするんですけどねえ。

『第二には、潜在需要が大きいことが挙げられます。設備投資は、4四半期連続で増加したとは言え、リーマン・ショックや震災後の落ち込みからようやく回復過程に入った段階ですので、経済活動の水準が高まることで、維持更新投資などの潜在需要が顕在化しやすい状況にあると考えられます。』

逆に何でここまで潜在需要が顕在化しない件について考察するのが先のような気がするんだが。

『第三に、政府の規制・制度改革や企業の事業再構築など、競争力・成長力強化に向けた前向きな取り組みなどもあって、企業の中長期的な成長期待が高まっていくことも、設備投資を下支えするとみられます。』

ほうほう中長期的な成長期待が高まるとな(棒)。という事で設備投資に関しても見通しは強いのだがホンマカイナという感じもする部分があったり無かったりですが、次の『(輸出動向)』に来ると更にこう微妙な所がががががが。

『次に、輸出動向についてお話しします。輸出は、わが国経済との結びつきが強いASEANなどの新興国経済のもたつきや、米国の寒波の影響など一時的な下押し要因もあって、横ばい圏内の動きとなっていますが、このところの輸出の弱さの背景には、わが国製造業の海外生産移管の拡大といった構造的な要因も相応に影響している可能性が高いと考えられます。』

となっていまして、はあそうですかという所ではあるのですが、ここでちょっとお洒落なのは従来輸出について一時的な下押し要因として日銀執行部が挙げていた「消費税増税前の駆け込み需要対応の為に輸出ではなく国内向け生産を優先したための落ちこみの可能性」という点についての言及がすっぽりと抜けている事でして、これはまあ何ですねんというと、現実問題として貿易統計的に駆け込み需要要因が剥落している筈の時期に入っても別に輸出が伸びている訳では無くて、つまり従来の可能性は所詮可能性程度(全くない訳ではないでしょうが有意に輸出の全体を押し下げるような効果があった訳ではないという話)の話だったという所ですな、うんうん。

『先行きは、先進国を中心に海外経済が全体として緩やかに回復するにつれて、緩やかながらも増加に転じていくと想定しています。なお、海外経済の動向次第では、輸出が上下双方向に変動する可能性がありますので、今後とも、新興国経済の先行きや、欧州債務問題の今後の展開、米国経済の動向等を注視していく必要があります。』

ということで、まあこちらに関してはさすがにあまり威勢の良い話をしにくいというのも執行部見解と同じような感じですな。


・物価の先行き動向に関する論点では若干慎重な説明も入るのだ

次が『(物価と予想物価上昇率の動向)』であります。まず物価の現状に関する話がありまして、そちらはスルーしまして予想物価上昇率やフィリップスカーブ的な話の部分を。

『そうしたもとで、需給バランスに対する物価の感応度や短期を含めた予想物価上昇率も高まりつつあるとみられます。』

ふむ。

『3月短観から調査をはじめた企業の物価見通しでは、大企業と中小企業で差はありますが、全産業全規模でみて1年後が1%台半ば、3年後、5年後のいずれについてもややこれを上回る形となっており、先行きの物価上昇率が高まっていくとみているように窺えます。』

「窺えます」という微妙な表現を使っているのはさすがに気を使っているなあとは思いますが、しかしこの短観データって公表されたのまだ1回分なのですからして、あまりこのネタを持ち出さない方が吉のような気がするんですけどねえ。

『足もとでは非製造業を中心に労働需給が逼迫しつつありますので、今後は、企業や家計も含めて予想物価上昇率の上昇に弾みがつきやすい環境になってきています。ただ、実際の物価上昇率が中長期的な予想物価上昇率に影響を与えていくという側面もありますので、夏場にかけて、仮に既往の円安効果の剥落や反動減による需給緩和の影響で消費者物価上昇の勢いが鈍るような場合に、予想物価上昇率がどのような影響を受けるのか、夏場以降の景気が再び緩やかに回復していく過程も含めて、引き続き注視していく必要があります。』

ということで、この辺に関してはバックワードルッキングで予想物価上昇率も高まるぜ円安要らずで持続的な物価上昇だぜヒャッハーという執行部的な説明だけではなく、いやいや上昇止まったら期待も変化するかも知れませんぜという注釈を加えているのが味わいがありますな。


・成長力引上げ云々の話で供給の天井論が出ているのですが・・・・・・・・・・・

でその続き。

『このように、先行きの日本経済は、企業収益が改善し、雇用・賃金や設備投資の増加などを伴いながら実体経済がバランスよく持続的に改善していくもとで、物価上昇率も次第に高まっていく姿を見込んでいます。』

ほうほうそうですか(棒)。

『このところ、わが国のマクロ的な需給ギャップは、国内需要が底堅く推移する一方で、少子高齢化が潜在的な労働供給を減少させる方向に作用していることなどを背景に、過去の長期平均並みであるゼロ近傍となるなど、供給面の問題が顕現化してきました。したがって、中長期的に日本経済の成長率を底上げし、持続的な経済成長を実現していくうえでは、供給力を強化していくことが重要な課題となっています。そのためには、女性や高齢者の活躍推進による労働力の確保や、企業の前向きな投資の促進、さらには規制・制度改革を含めて生産性向上にしっかり取り組み潜在成長力を高めるとともに、そうした供給力の向上に呼応する需要を創造し続けていくことが不可欠です。』

ということで、需給ギャップの改善という話と共に供給面の問題が顕現化してきたという認識を示しているのですが、その面において物価が上昇傾向にあるという事は、それって潜在成長力が強化されたら物価の上昇力落ちるんじゃないですかという話でもあったりして、基本的な見通しの部分での置きに変化が生じませんかねえというのはありますし、では潜在成長力が強化されなかったらどうかというと、その場合での物価上昇のサステイナビリティーの問題とか、そもそもそんな状況で物価上昇して誰得なのかとか、そういう論点になりますよねというのは先般の佐藤審議委員の講演で示されている話の受け売りになるので割愛しますけれども、話を通していくとここの「成長力強化」の部分で全体の話の整合性が微妙に変になるというのが現状での日銀ロジックの微妙な所なのではないか、とまあそんな事を思いつつ森本さんの講演を鑑賞するのでありましたとさ。

なお、この先は金融政策運営に関する説明ですが、特段変わった話をしている訳でも無いのでスルーします。


○今後のネタ関連(俺様備忘録)

ということでネタが盛大に投下されているので一応ネタの整理を。

・国債買入でポートフォリオリバランスはどうなったというネタ

[外部リンク] 資金循環統計が出たと思ったらポートフォリオリバランスに関する考察で日銀レビューシリーズとWPが出るという攻撃が(なお本文は上記URL先にリンクがあります)出ておりまして、中々面白そうだがネタにするにはさすがに週末真面目に読まないと(汗)。


・5月会合議事要旨

[外部リンク] The Conquest of Japanese Deflation: Interim Report(英語のみ)
ギリシャ政府主催シンポジウムにおける発言要旨
日本銀行副総裁 中曽 宏
2014年6月19日

ということで昨晩このような物が打ち込まれているようで。


でまあ後はイエレン会見の質疑応答とか、今後の輪番とか短国買入とかの試算もしないととか、何かもうネタが目白押しですな。
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2014/06/19(木)08:08:36  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「市場メモ/雇用・所得に関する日銀レビューから少々/カーニー総裁の講演から(続き)」   2014/06/18(水)08:08:05  
  良く良く見たら中々お洒落ですな。
[外部リンク] 新成長戦略で「日本経済が一変」
6月16日 18時11分

『「日本人の創造性を解き放って付加価値を高めていくには、残業代という概念がないような時間で働く人々が成果を上げて、上がった成果について評価をしていくことが大切だ」』

『「大切な年金をお預かりして運用しており、損になることをするわけがない。経済が成長しているなかで、同じように国債を中心に運用しているのであれば、むしろ年金受給者や年金を納めている方々に対して不誠実な運用で、先を読んだ運用をするのは当然だ」』(以上上記URLより)

・・・・・・・・・・・・ほうほうそうですか(棒)。

○市場メモ雑談

・業態別当座預金残高

[外部リンク] 信託の超過準備が増えているのが要因がよく判らんですけれども、銀行業界とは割と逆の動きをするのが中々興味深いですなという所ですな。でまあ証券に関してはそらまあ所要準備が無くて商品有価証券を持っている業態ですし、運用として日銀当座預金を持つというのは利回り付くにしたってまあ利回り低いですし、ROE的に言えばバランスシートの無駄使いになってしまいますから、やはり資産買入拡大、つまり当座預金積み上げには銀行業態がせっせと超過準備を積んでくれないと厳しいですねという当たり前の結論を確認するのでありました。


・短国ェ・・・・・・・・・・

今日は1年短国の入札で明日は3か月短国の入札なのですが、足元では短国の玉が逼迫しているのに日銀が何考えてるのか知らんが短国買入をせっせと継続して下さる(今月は四半期償還と年金定時払いがぶつかる月なので財政は盛大に払い超になるからMBは放置しても積み上がる)ので短国のセカンダリーのレートとか現先のレートが盛大にヒャッハーとなっているようで誠に遺憾なのですけれどもさてどうなるのやら。

つーかですね、良く良く考えますと1年TBの償還って当たり前ですけど来年の6月足な訳でして、QQEでのMB積み上げヒャッハーというのが確約されておりますのはあくまでも今年の年末でごじゃりまして、別にその後同じペースでMB積み上げの実施するかどうか判らんですし、長期国債の買入ペースをフローベースでそこそこ確保するという話になった時に短期オペの帳尻的にこのペースで短国買入が継続しやがるかというとこれは一度くそまじめに計算しないといけないテーマだったりするので(まあそもそも論として実際に政策がどうなるのかは不確定要素が多すぎて何がどうなるのか想像するのもヤヤコシヤだが)、はてさて短期と言っても持ちきり前提で考えた場合にどうなのというのは微妙ちゃあ微妙。ま、足元ではどうせ日銀バキュームカーが吸い上げにやってくるので日銀に放り込んでしまえば良いのでもちきり前提とかややこしい事を考えなければ無問題ですけどね。


○日銀から幾つかペーパーが出ているのでメモ

・雇用・所得に関する日銀レビューですよ!!!

[外部リンク] 本文はこちら。
[外部リンク] 『今次景気回復局面での雇用環境の特徴点として、(1)雇用誘発力の高い内需主導で回復が進むなか、雇用の改善が非製造業部門で目立っていること、(2)需給双方の要因から、女性や高齢者を中心とした労働参加が活発化していること、が挙げられる。新たに活用される労働力は、これまでのところ、平均賃金が相対的に低い非正規雇用・短時間労働が中心となっており、その結果、単純に労働者一人当たりの平均賃金をみると弱めとなっているが、労働者一人ひとりが直面する賃金は上昇しているほか、労働参加の拡大効果も含めて雇用者数の増加がマクロの雇用者所得の増加につながっている。』

ほう。

『より長い目でみると、わが国経済が持続的に成長していく上では、(1)特定の雇用形態に偏らない高齢者や女性の一段の労働参加が促進されるか、(2)賃金の上昇が生産性向上を伴いつつ継続していくか、といった点が重要なポイントとなる。』(以上上記HTML先の方から)

ということですが、更に本文の6ページ以降で『先行きの雇用・所得環境を見通す上でのポイント 〜結びにかえて〜』というまとめがありますので引用を。

『最後に、先行きの雇用・所得環境を見通す上でのポイントと、やや長い目でみた日本経済へのインプリケーションを考えてみたい。』(上記PDF本文の6ページから、以下同様)

『1つ目のポイントは、製造業部門における労働需要の動向である。部門別の雇用者数の伸び率を改めて確認すると、本稿で強調した非製造業の雇用環境の改善のほか、足もとでは製造業でもマイナス幅が縮小傾向にある(前掲図表4)。また、先行きの雇用スタンスを窺うと、非製造業だけでなく、製造業も、雇用者数の伸び率を高める方針を示している(図表17)。』

ということで製造業の雇用がポイントとな。

『海外生産移管が進む製造業において、正社員を含め国内の採用計画が積極化している背景には、)楴匍’修筝Φ羈発の強化を中心に、海外との棲み分けを意識しながら国内の活動充実も図ることや、◆崔腸瑤寮ぢ紂廚梁狄Δ進むなかで現場の技術継承を進めることが、強く意識されるようになっていることがあると考えられる。こうした製造業の雇用スタンス積極化の動きが持続していくことで、マクロ全体ではバランスのとれた雇用者数の増加が期待できる。』

マクロ的なバランスという話もあるのですが、実はこの後に賃金の先行きに関する話があって、そこで説明されていますが労働生産性が相対的に高い製造業の雇用が伸びないと実質賃金が上がらんという話に繋がったりしますので。

『2点目は、労働参加を巡る今後の進展である。とりわけ女性の労働参加については、上述したようにこれまでのところ、家事・育児との両立や家計補助といったインセンティブから行われてきた面も強く、それが労働需要増加への初期対応としての企業側のニーズにも合致して、非正規雇用・短時間労働が中心となってきた。もっとも、やや長い目でみると、高齢化の一層の進展や、潜在的な労働供給余力の低下が、雇用者数の伸びに対して下押し圧力となっていく可能性が高く、この点、政府の成長戦略においても具体的な取り組み方針が示されているように8、女性の労働参加をより広い形態で一段と高めていくことは極めて重要な観点である。』

ふむ。

『実際、女性の労働力率を年齢階層別にみると(前掲図表10)、日本においては、結婚・出産期に一旦労働市場から退出する傾向―いわゆる「M字カーブ」―が、徐々に解消されつつあるものの、他国対比でなおはっきりと確認できるなど、女性のさらなる労働参加の余地はなお少なくないといえる9。現在の景気回復を契機として、出産・子育て等を理由とした離職の減少や、指導的地位に占める女性の割合増加など、特定の労働形態に偏ることのない、歪みのない労働参入が促されることが期待される。』

まあそうですなとは思いますがそうなると人口の話はどうなるという気はせんでも無いがそこの話をしている訳ではないので華麗にスルーという事でしょうな、うんうん。

で、実質賃金の話ですが労働生産性との関係という話が出てくるのがさっきの論点と被るのだ。

『最後に、より長期でみた先行きの賃金、特に物価変動分の影響を除いた実質賃金の動向を見通す上では、労働生産性との関係も、大きなポイントとなる。』

ということで。

『実質賃金と労働生産性の間には、理論的に一定の関係があることが知られている10。過去、非製造業の実質賃金の動きは、製造業対比で上昇テンポが緩やかであったが、これは、基本的には、両部門の労働生産性の違いを映じたものと考えられる(図表18)。』

ふむ。

『もっとも、近年は、シニア消費の掘り起こしや物流部門の改善といった企業の取り組みが奏功しつつあるなど、循環的な要因を除いても非製造業部門の生産性が向上に向かう兆しもみられる11。こうした動きが持続性を持つならば、長い目でみて、生産性の向上を伴った非製造業の賃金上昇が期待できると考えられる。』

ということで引用ばっかで恐縮ですが簡単にネタにしてみました。


・金融高度化がどうのこうの系

[外部リンク] 『金融高度化センターでは、5月29日、30日および6月5日、6日に日本銀行本店で、取引先金融機関を対象に、「金融機関の経営管理の高度化―理論と実践」と題するセミナーを開催しました。セミナーの内容は以下のとおりです。』

ということで資料が毎度のように付いているのですが、今回は何となく従来比資料が多い上に、基本的なお勉強資料まであって中々の充実ぶりで、充実しているので全然読めていない(ちょっとだけチラ見したけど)という残念なアタクシ。




○カーニー総裁講演ネタ続き

FOMCネタとかBOE議事要旨ネタとかが出てくるので泡を吹きながら続きを。

[外部リンク] Speech given by Mark Carney, Governor of the Bank of England
At the Lord Mayor’s Banquet for Bankers and Merchants of the City of London at the Mansion House, London
12 June 2014

・経済のバランスに関する説明の冒頭にぶちかましががががが

イントロの次の小見出しは『Macroeconomic balance』であります。

『The UK economy is currently unbalanced internally and externally.』

ということで始まる部分でぶちかましが来るのでした。以下引用。

『Internally, there is wasteful spare capacity - an output gap - concentrated in the labour market. The Monetary Policy Committee (MPC) currently estimates this gap to be around 1-1.5% of GDP, though we caution against false precision as there are wide confidence bands around this central view.』

ということで、労働市場中心に経済の余剰生産力がありますという事で、生産ギャップが1%台前半程度ある(本文では1.5の所は1/2という表示になっていますが作業環境の文字コードの関係で改変しました)との認識です。

『The MPC’s current guidance makes clear that we will set monetary policy to meet the inflation target while using up that spare capacity. This has implications for the timing, pace and degree of Bank Rate increases.』

でまあこのギャップが大きいうちは低金利政策継続という話は前からしていますが・・・・・・

『There’s already great speculation about the exact timing of the first rate hike and this decision is becoming more balanced.』

ふむ。

『It could happen sooner than markets currently expect.』

キタコレということで、ここが「利上げは市場の皆様が考えているよりも早くなるかもしれませんなああっはっは」というぶちかましの部分です。

でまあそうぶちかまして置きまして、その後はフォロー文言が入ります。

『But to be clear, the MPC has no pre-set course. The ultimate decision will be data-driven. At this point it is safest to conclude, as the MPC has, that there remains scope for spare capacity to be used up before policy is tightened and that a host of labour market, capacity utilisation and pricing indicators should be watched closely to determine how that slack is evolving.』

つーことで、とは言いましたものの別に決め打ちしている訳では無くて、今後のデータを見ながら利上げに関しては慎重に見て行きますよ特に労働市場のスラックを確認しながらという話をしてフォローする、とまあそういう構成になっています。


・ぶちかましの後にはフォローで利上げのペースは遅いですそっちが重要ですお前ら市場金利馬鹿上げするなよという話

でまあ少し飛ばしましてさらにフォローの説明部分があります。つまり利上げ以降のペースの話ですな。

『The MPC has rightly stressed that the timing of the first Bank Rate increase is less important than the path thereafter - that is, the degree and pace of increases after they start.』

最初の利上げのタイミングより重要なのはその先のパスですという話をしていまして、まあつまりこの辺の話ってそれこそ(論点となるポイントは違いますが)FEDの高官が話しているような正常化パスに関する説明と同様でして、まあ要するに先行き決め打ちするほどの自信もないからお前らそんなに先走って市場金利を上げて景気冷やすなよ冷やすなよ絶対冷やすなよ!!という話をしている訳ですな。

『In particular, we expect that eventual increases in Bank Rate will be gradual and limited. That is because the economy will face the ongoing challenges of public and private balance sheet repair, a 10% appreciation of sterling over the past year or so, and muted growth in our main export markets. In addition, in the medium term, higher capital, liquidity and other prudential requirements can be expected to lead to higher spreads between borrowing rates and risk-free rates than before the crisis.』

『Moreover, a highly indebted private sector is particularly sensitive to interest rates.4』

『Caution over the path of rate increases once they begin is also needed because we start at a point from which interest rates cannot easily be reduced. The effects of an excessive or an excessively rapid tightening of monetary policy could prove damaging and difficult to undo.』

『Perhaps for these reasons, financial markets expect Bank Rate to rise to only 2-1/4% over the next three years and, on that basis, the MPC expects the economy to move towards internal balance - almost closing the output gap - in the same period.』

てなわけで、今次回復局面は従来とは違ってホイホイと利上げできませんという理由(バランスシート調整が続いているとかポンドが上昇しているとか民間セクターの負債が大きいので利上げの影響がキツイとか)を並べている訳でございまして、だったら別に利上げそのものを待てば良いじゃんとか思うのですが、そうはイカのキ(規制)というのはその後の理由によるものでしょうなという話。


・で肝心の経済のバランスとはということでイントロでも出ていた話が出る

ちょっと飛びまして経済のバランス云々という話。

『The UK’s current account deficit is at a record level. The perennial trade deficit has been reinforced by the fact that the UK is growing much faster than its main trading partners. More recently the sharp fall in the returns we earn on our investments abroad has led to a negative 3% swing in our net investment income.』

経常収支やら貿易収支が赤いですよという話ですな。

『This is not an immediate cause for alarm. As the world and particularly Europe recovers, demand for our products and returns on our investments should increase. More competitiveness gains from the past depreciation may yet be realised, and in any event, unlike for much of Montagu Norman’s time, our exchange rate will remain flexible.』

イントロでも述べられていた昔(第2次大戦前)の金本位離脱とかの時代との比較の話が出ていますが、収支が赤いのは大陸欧州のリセッションや金融危機要因もありますし、そもそも為替が固定じゃないですしという話で、これが直ぐに問題になるという訳ではないとな。

『Nonetheless, sustained borrowing from abroad to consume at home is hardly a recipe for a balanced and sustainable expansion. Borrowing to invest, improve productivity, competitiveness and incomes is. 』

『Amidst much commentary about an unbalanced recovery, it should not be forgotten that business investment has accounted for more than a quarter of GDP growth over the past six months. The MPC’s forecasts rely on continued rapid growth of business investment over the next few years, leading to a revival in productivity and real wages, which in turn will allow consumption to grow without an unsustainable decline in household savings.』

『Creating the right conditions for investment is thus essential. In a world of corporate caution this will likely require interest rates consistent with our guidance.』

で、この辺は貯蓄とか投資とか海外からの投資とかのバランスの話をしていまして、直近の英国では海外からの資本流入で投資をしている形になっていて、更に足元では企業の投資がトレンドラインを上回って推移すること6か月とかになっていて、バランス的にあまりサステイナブルでは無いというのをリスク認識していますな。

『The Bank is well aware that such a monetary stance could encourage other risks to develop.』

で、リスクの所の最後でキタコレなのが以下に出てくる「金融市場の脆弱性拡大」と「住宅市場のバブル」という話になります。

『For instance, there is evidence of growing vulnerabilities in financial markets. Across asset classes, implied volatilities are well below their long-term averages. Spreads in high yield and peripheral bond markets have collapsed. And covenant-light loans are the new normal. While the banking system is much more robust to spikes in volatility, end investors may not have fully absorbed the extent to which financial reforms will distribute shocks across the financial system.』

でまあこちらが金融市場の脆弱性拡大という話で、ハイイールド債市場のスプレッドが急縮小(collapsedとはこらまた強い言い方ですな)しているとか、コベナンツの緩いローンが非常に増えている(new normalともこらまた強調ががががが)とか、要するに低金利継続長期化の見通しでサーチフォーイールドでクレジットバブルがキタコレという話。

『This may be a case of still waters running deep - often the most dangerous time on the river.』

まだこれは水面下の動きではあるが危険な兆候でもあるとな。

『That is why an essential counterpart to our monetary stance is macroprudential vigilance and activism. Nowhere is the need for that more acute than in the housing market.』

で、更に注意しないといけないのは住宅市場である(キリッ)と来て次の小見出しが『Balance in Housing』となるのですが、時間の配分を間違えてこの先は後日また投下致します。

で、しかもその次の小見出しが肝心の金融政策に関する話があるのですがががががということで先走って勝手にまとめておきますと、まあ要するにここのパートでの説明にありますように、基本的に「最初の利上げはお早めに」というのはサーチフォーイールドに対する対処というか、ゴルディロックスヒャッハー相場が株とかに行ってる分にはまあ大問題にはならんけど、クレジットバブルになると死亡確定になるからそこは何とかしたい、ってえのがあって、一方でバランスシート調整が完全に終わった訳でも無いですし、経済の潜在的な成長力が落ちているかもしれないという認識も(たぶん)ある中ではそうホイホイと利上げ加速する訳にも行かないよね、とまあそういう考えが基本的にあるんでしょうというお話がベースにあるのだと理解しましたがどうでしょうかねえ。

・・・・・と考えますと、段階としてはちと違いますが米国も結局似たような話になるんじゃネーノという気もしますが、英国と米国ではまた物価の強さが違ったりしますので一概に括るのは乱暴な話なのでその点は念の為。
 


お題「CPオペでヒャッハー/金融経済月報とか総裁記者会見とか」   2014/06/17(火)08:02:55  
  ふーん。
[外部リンク] 更新日時: 2014/06/16 18:58 JST

まあ皆様も盛大にツッコんでおられますが、年金資金が株式投資を拡大すると成長するという理屈がおじちゃん頭悪いのでさっぱりワカランチ会長で、何と申しますか「物価を上げれば景気が良くなって全てハッピーで雇用も分配の問題も解決して世の中が変わります!!!」という1次関数直線番長のセンセイ方の超越理論を彷彿させる気がするのは気のせいですね(--;

#ところでニュースの映像でうっかり見てしまったのですが、内閣人事局の看板の字は誰が書いたんだよという大変に素敵な出来栄えになっていて頭がクラクラして参りますが書道なのに絵画になるアタクシも人の事は言えません(^^)


○CPオペでアチャーとか

昨日のオペオファー
[外部リンク] 4,500 2014年6月19日
国庫短期証券買入 10,000 2014年6月18日
国債買入(残存期間1年超3年以下) 3,000 2014年6月20日
国債買入(残存期間3年超5年以下) 2,000 2014年6月20日
国債買入(残存期間5年超10年以下) 4,000 2014年6月20日

オペ結果
[外部リンク] 23,410 10,003 -0.001 -0.001 80.7
国債買入(残存期間1年超3年以下) 12,745 3,004 0.003 0.003 59.0
国債買入(残存期間3年超5年以下) 7,890 2,005 0.002 0.003 12.1
国債買入(残存期間5年超10年以下) 14,742 4,004 -0.006 -0.005 47.2
CP等買入 4,434 4,014 0.001 0.080

>CP等買入 4,434 4,014 0.001 0.080
>CP等買入 4,434 4,014 0.001 0.080
>CP等買入 4,434 4,014 0.001 0.080

・・・・・( ゜д゜)
・・・・・(つд⊂)コ゛シコ゛シ
・・・・・(;゜д゜)

えーっとあのその全取レートの0.001%って利回り較差・・・・・ではなくて出来上がりの利回りでございまして、札割れの巻という事になっておりましてアチャーとしか申し上げようがない結果に。

昨日のCP買入は事前にも応札する物がねえという状況ではあった(ちなみに金ファクさんが朝刊でその件を話題にしていましたぞ)のですが、札割れ(割れたのに切られた400億円が謎なのだがマイナス応札でもして切られたのか銘柄の限度に引っかかったのかは切られた当人とオペ担当部署しか判らんぞな)するわ(ちなみにQQE以降は初のようです)足切りは全取0.1bpになるわという大変にあじゃぱーな結果に。

最近は企業さんの調達も社債シフトになっていて、元からのCP発行常連の皆様(金融系)は残っているのですが、全体としての発行も特段の盛り上がりはないですし、結果としてCP市場の発行の業態とかも偏ってきているという形になっておりますので、日銀のCP買入に入れる玉が枯渇しているという状況にある中で、CP買入は残高維持の為にホイホイと買入が続くので今回のような結果になっている訳ですが、一方で発行が偏っている関係もあって日銀のCP買入の枠が一杯になっている状況というのも良くある話で、その場合はレートが日銀買入とは無縁のレートになるという感じですので、まあ端的に言って日銀のCP買入が市場を歪めてるだろという感じなんですけどねえ。

つーかもうとっくの昔に企業に対する金融環境が盛大に緩和された状態という認識を示し続けている(後で金融経済月報ネタに出てくるかもしれんが^^)というのにCP買入とか継続する意味あるんかいなという気も盛大にする訳で、そもそもCPや社債の買入はリーマンショック後の短期金融市場やクレジット市場における金融の引き締まりに対応するために実施したものですし、まあ社債はそれでも3年まで買うから企業金融緩和的な意味合いでは政策的な意味があると思いますが、CPとか短期金融市場もクレジット市場も超緩和状態になっている中ではMB積み上げ以外の意味があるのかよと思うのですけどねえ。

とは言いましても、これは金融政策決定会合のディレクティブにどどーんと書いてあるという建付けになっておりますので、アホラシカという状況になっているとしても継続せざるを得ないのが残念無念な所ではありますな。


あと、短国買入が1兆円にやっと減額になったのですが、減額しても買入結果がご覧のとおりで前日比利回り較差マイナスで決定されていまして、何かよく判らんけどやたら玉が枯渇してスッカラカンになっているという状況(一方でGCレートはそれほど派手に下がっていないので、明らかに短国の需給が突出して良いという状態)なのにまだ買うかね(下手にスキップすると保有銘柄の償還構成に変な歪みが出るのでスキップしたくないというのも判りますが)という所ではありまして、まあ短期市場におかれましては日銀の各種買入オペが市場の需給関係を盛大におかしくして回っているという大変に素敵というかMB積み上げを政策目標としているのでそらまあしょうがないのですが、一体全体何のために市場機能をグチャグチャにしてまでMBを積むのよという理論について置物副総裁の明確な説明を賜りたい物であります。


○金融経済月報の表現が声明文の表現と語順的な意味などで微妙に違うのが気になった件

金融経済月報である。
[外部リンク] 何っすかねえ、今回の月報に関しては前回比較的には特段これというのは無いのですが、なんか声明文と微妙に語順的な話とかで違うのがあるという方が気になったのですけど・・・・・・・

・現状認識:基本的に声明文と同じです

『わが国の景気は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動がみられているが、基調的には緩やかな回復を続けている。』(今回)
『わが国の景気は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動がみられているが、基調的には緩やかな回復を続けている。』(前回)

ここは同じ。

『海外経済は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復している。輸出は、このところ横ばい圏内の動きとなっている。』(今回)
『海外経済は、一部になお緩慢さを残しているが、先進国を中心に回復しつつある。輸出は、このところ横ばい圏内の動きとなっている。』(前回)

これ昨日ネタにした声明文比較の所でチェックが抜けていましたけど(すいません)緩慢さを「残しているが」→「残しつつも」に加えて、先進国を中心に「回復しつつある」→「回復している」となっていますので、やっぱり海外経済についてはきっちり上方修正になっていますな。

『設備投資は、企業収益が改善するなかで、緩やかに増加している。公共投資は高水準で横ばい圏内の動きとなっている。個人消費や住宅投資は、このところ駆け込み需要の反動がみられているが、基調的には、雇用・所得環境が改善するもとで底堅く推移している。鉱工業生産は、駆け込み需要の反動の影響を受けつつも、基調としては緩やかな増加を続けている。』(今回)

『設備投資は、企業収益が改善するなかで、緩やかに増加している。公共投資は高水準で横ばい圏内の動きとなっている。個人消費や住宅投資は、このところ駆け込み需要の反動がみられているが、基調的には、雇用・所得環境が改善するもとで底堅く推移している。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は緩やかな増加基調をたどっている。』(前回)

ということで生産以外の項目は前回と同じ、生産の判断を駆け込み需要の反動という一時的な要因とされるものを理由としてはいますが判断下げは下げという事で。


・先行き見通し:現状判断で海外経済を上げているのに何故か同じとは

『先行きのわが国経済は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響を受けつつも、基調的には緩やかな回復を続けていくとみられる。』(今回)
『先行きのわが国経済は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響を受けつつも、基調的には緩やかな回復を続けていくとみられる。』(前回)

というのは声明文と同じくで前回同様です。声明文では載っていない需要項目別の話ですけど。

『輸出は、海外経済の回復などを背景に、緩やかに増加していくと考えられる。』(今回)
『輸出は、海外経済の回復などを背景に、緩やかに増加していくと考えられる。』(前回)

同じなんですねえという所ですが、海外経済の現状認識は上がっているのに輸出の方は見通しが変わらずに「緩やかに増加」となっているのは何とも残念な所で。

『国内需要については、公共投資は、高水準で横ばい圏内の動きを続けるとみられる。設備投資は、企業収益が改善傾向を続けるなかで、緩やかな増加基調をたどると予想される。個人消費や住宅投資は、駆け込み需要の反動の影響を受けつつも、基調的には、雇用・所得環境の改善などに支えられて、底堅く推移するとみられる。こうしたもとで、鉱工業生産は緩やかな増加基調をたどると考えられる。』(今回)

『国内需要については、公共投資は、高水準で横ばい圏内の動きを続けるとみられる。設備投資は、企業収益が改善傾向を続けるなかで、緩やかな増加基調をたどると予想される。個人消費や住宅投資は、駆け込み需要の反動の影響を受けつつも、基調的には、雇用・所得環境の改善などに支えられて、底堅く推移するとみられる。こうしたもとで、鉱工業生産は緩やかな増加基調をたどると考えられる。』(前回)

ということで国内需要に関しての先行き見通しにも変化はなく、生産に関しては声明文および月報で示されている「駆け込み需要の反動」という現状認識の変化に対して先行きの見通しは不変ですが、まあ基本的に駆け込み需要の反動なので織り込み済みというのと、駆け込み需要の反動なので一過性という事で、こちらが変わっていないのはまあ話としては分かります。


・リスク要因も声明文と同じ

『この間、リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州債務問題の今後の展開、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。』(今回)
『この間、リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州債務問題の今後の展開、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。』(前回)

まあ順当。


・物価に関する部分:声明文よりもこちらの表現の方が分かりやすいように見えるのだが

『物価の現状について、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみると、国内企業物価は、3か月前比で緩やかに上昇している。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、1%台前半となっている。予想物価上昇率は、全体として上昇しているとみられる。』(今回)

『物価の現状について、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみると、国内企業物価は、国際商品市況や為替相場の動きなどを背景に、3か月前比で横ばい圏内の動きとなっている。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、1%台前半となっている。予想物価上昇率は、全体として上昇しているとみられる。』(前回)

今回は国内企業物価の現状判断が上昇となっていますが、前月の先行き見通しが次に出て来ますけど、前月時点では企業物価の見通しが横ばいでして、実はここの現状認識は前回の見通しを「外した」格好での上方修正になっていて日銀もニンマリですね。

『物価の先行きについて、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみると、国内企業物価は、当面、緩やかな上昇を続けるとみられる。消費者物価の前年比は、暫くの間、1%台前半で推移するとみられる。』(今回)
『物価の先行きについて、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみると、国内企業物価は、当面、横ばい圏内の動きを続けるとみられる。消費者物価の前年比は、暫くの間、1%台前半で推移するとみられる。』(前回)

ということで今回は国内企業物価の見通しを上方修正していますので、物価目標という面で見れば若干ではありますが強気化への道という所ではあります。

でまあそれはそれとして、声明文ですと「消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみると」という文言が現状認識では今回から入り、先行き見通しでは今回から外れるというややこしいことをしていまして、こちらでは普通にこの文言が両方に入っているというのは一体全体何ですねんというのが気になる、というかこっちの方が分かりやすいのですがががががと思うのですがどうなんでしょ。


・金融環境では企業の資金需要に関する部分が

『わが国の金融環境は、緩和した状態にある。』以下の所は基本的に事実関係を淡々と記述しているので特段の意志は無いのですけどね。

『資金需要面をみると、運転資金や企業買収関連を中心に、緩やかに増加している。以上のような環境のもとで、企業の資金調達動向をみると、銀行貸出残高の前年比は、2%台半ばのプラスとなっている。CP・社債の発行残高は、概ね前年並みとなっている。』(今回)

『資金需要面をみると、運転資金や企業買収関連を中心に、緩やかに増加している。以上のような環境のもとで、企業の資金調達動向をみると、銀行貸出残高の前年比は、2%台前半のプラスとなっている。CP・社債の発行残高の前年比は、マイナスとなっている。』(前回)

ということで、まあ事実関係の話ではあるのですが、貸出の増加ペースが上がっている事と、市場調達の残高が減少から前年並みに戻っているという企業の資金需要が高まっている結果というのを示しているのがほっほーという感じですな。


○総裁会見である

[外部リンク] 消費増税の影響についてお尋ねします。増税から2 か月が経って、ハードデータも出てきています。総裁からは、冒頭、駆け込み需要の反動減は想定通りだとの話がありましたが、具体的に、どういうデータをもって判断されているかをお伺いします。』

うむ。

『もう1 点は、今年4 月の展望レポートでは、夏場にかけて消費増税の影響は減衰していって、7〜9 月から需要は戻るという見通しだと思います。そういう日本銀行の見通しについて、消費増税を乗り越えて達成される確度というのは、5 月の決定会合の時よりも高まっていると言えるのでしょうか。言葉を変えれば、4 月の消費増税に伴う景気の下押し圧力というのは、乗り越える目途がついたとご判断されているのかどうかを教えて下さい。』

ということで、まあ質疑応答の基本という所で、先方のロジックに乗ってそこをウリウリウリと突くというのは一つのやり方。つーかクレクレ質疑とか見てて見苦しいですから、こういう質疑で攻めて(まあ軽めですけど)頂きたい。

『(答) 相互に関連したご質問だと思います。まず1 点目については、既に色々な形で経済指標も出ていますし、企業からの発言も色々あるようですが、4 月に入ってからの消費動向全体では、自動車等駆け込み需要が大きかった耐久消費財を中心に、反動減がはっきりと現れています。ただ、企業からは、反動減の大きさは概ね想定の範囲内である、消費の基調的な底堅さは維持されているという声が多いようです。こうした見方は、景気ウォッチャー調査等においても2、3 か月先の先行き判断DIがはっきりと改善していることにも表れているように思います。』

ウォッチャー調査とアネクドータルな話ですかそうですか。

『以上のことを踏まえると、4〜6 月の成長率は、反動の影響からマイナスに一旦落ち込むと予想していますが、ベア実施を決めた企業が増えて、夏のボーナスもはっきりと増加する見込みにあることなど、雇用・所得環境の明確な改善が続くと見込まれていることから、個人消費の基調的な底堅さは維持されて、夏場以降、駆け込み需要の反動減の影響も減衰していくのではないか、とみています。そうしたもとで、潜在成長率を上回る成長経路に、わが国経済は復していくだろうとみています。』

まあ良く考えたら潜在成長率を上回る成長経路によって経済が推移して物価が目標達成してもそれってサステイナブルじゃない(理念的には需給ギャップがゼロの状態でその水準にいないとサステイナブルとは言わん)んですけどね。

『2 点目の夏場以降の回復の確度について、私どもは夏場以降、駆け込み需要の反動減の影響は減衰し、潜在成長率を上回る成長経路に次第に復していくとみており、そういう意味では確実だと思っています。しかし、色々なリスク要因もあり得るので、今後とも各種の経済統計をよく詳細にフォローするとともに、ヒアリング情報も含めて利用可能な情報をできる限り活用して、丹念に点検していく必要があると思っています。先程申し上げた通り、夏場以降反動減の影響が減衰していき、次第に潜在成長率を上回る成長経路に復帰する確度が高いと思っています。』

しかしこうやってみると(いやまあ聴いても思うのだが)潜在成長率を上回る成長で云々ってのをやたら強調しますが、これはつまり「外需に頼らなくてもシナリオが達成できます」(キリッ)という事を言いたいからそういう話になるという事で、つまりは月報などで出している見通しは兎も角として外需はちと厳しいだろうという本音が見え隠れする部分でもあるという事ですな、うんうん。


・資産買入を継続するか云々の質疑

ヘッドラインになっていたので一応引用。

『(問) 2 点伺います。1 点目は、今後の資産買入れについてです。日銀は2015年以降の資産買入れの見通しを公表していませんが、総裁は、現在の政策はオープンエンドとおっしゃっています。そうであれば、今後も、物価が日銀の見通しに沿って推移する場合、目標が達成されるまでの間は、2015 年の1 月以降も、今の資産買入れを続けていくという理解でよろしいのでしょうか。(以下割愛)』

と質問されたら・・・・・・・・

『(答) 昨年4 月4 日に「量的・質的金融緩和」を導入した際の公表文でも、毎回の金融政策決定会合後の公表文でも示している通り、「量的・質的金融緩和」は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで継続すると言っています。カレンダーで何月まで等と決まっているのではなく、その意味でオープンエンドであり、あくまでも2%の「物価安定の目標」の実現、そしてそれを安定的に持続するために必要な時点まで続けるということに変わりはありません。2015 年になったら、2%にも達していないのに、あるいは安定的に持続するような状況になっていないのに、「量的・質的金融緩和」をやめるというようなことはありません。(以下割愛)』

という答えをするのはまあ当たり前田のクラッカーな訳で、この質疑を捕まえてQQE継続発言の如くヘッドライン詐欺を打ち込んだ共同通信様におかれましては(以下の表現は自主規制されました)。


・潜在成長率に関する質問だがこれは質問が惜しい

『(問) 潜在成長率に関連してお伺いします。足許、設備投資が増えており、経済の供給力の向上にも貢献してくるかと思います。その中で、最近、総裁、副総裁も含めてですが、政府の成長戦略への期待とか、成長力、供給力の向上が必要だというお話が増えているかと思います。こういったことについて、市場では、潜在成長率が上がらないと物価が上がらないと日銀が考え始めているのではないか、という、うがった見方をする人もいるのですが、そういったことに関して、総裁はどうお考えでしょうか。』

えーっとですね、そうじゃなくて潜在成長率が上がらない状態の中では物価が上昇しても安定しないのではないかという話であって、足元の「成長は下振れているのに物価が上昇」というのがまさにその証拠ではないか、というのが展望レポートの前後から盛大にツッコミが飛んだりしている事なので、残念ながらこれは質問が失敗としか申し上げようがない。

『(答) それは、うがった見方というか、間違った見方だと私は思います。私どもは、潜在成長率が下がると物価安定目標が達成できないとは考えておりません。あくまでも「量的・質的金融緩和」を着実に推進することによって2%の「物価安定の目標」は達成できるとみています。ただ一方で、物価は2%の上昇を達成するけれども、実質成長率は非常に低いままということは好ましくなく、予想以上のスピードで労働需給がタイトになり、GDPギャップが縮小してきていますので、中長期的にみて成長率を高めていくための政府・民間の努力は、極めて重要であると思っています。(以下めんどうなので割愛)』

ということですが、問題は潜在成長率が低い中で本当に2%の物価安定目標がサステイナブルに達成できるのか、それをするにはどうしたら良いのかという話と、潜在成長率が低くて供給制約によって物価が上昇している場合の物価上昇は本質的にサステイナブルではないという話(というかまあアタクシの駄文よりもこの前ネタにした佐藤審議委員の講演を見た方が良いと思うが^^)なので、この質疑は質問する方は的を外していますし、答える方はすっかり煙巻きモードになっているのが惜しいですな。


・白井審議委員を質問者と回答者で盛大にdisるとな!!!

この質疑はクソワロタ。

『(問) 先日、白井審議委員が講演と記者会見を行われました。日銀の中心的な見通しとしては、消費者物価指数が2015 年度を中心とする期間に2%に達する可能性が高いとなっていますが、白井委員は、それからほぼ1 年くらい遅れるというご自身の見通しを示されました。その上で、追加緩和は必要ないのかという質問に対し、ご自身の見通しから後ずれする、あるいは下振れるようなことがあれば必要かもしれない、裏を返せば、ご自身の見通し――中心的見通しに比べ1 年遅い見通し――が実現するのであれば追加緩和は必要ないのではないか、ということを示唆されました。』

何という分かりやすい説明(^^)。つまり白井さんは「2年で行かなくったっていいなじゃいか2%だもの」という理論ですが、と説明しまして・・・・・・・・・・

『黒田総裁あるいは政策委員会の中心的な考え方としては、2015 年度を中心とする期間から1 年も遅れるようなことになれば、追加緩和が必要だとお考えになるかどうか、お聞かせ下さい。』

どう見ても答えは一つです本当にカムサハムニダ。つーか「1年”も”」って中々素敵。

『(答) 昨年4 月4 日の導入時に申し上げた通り、私どもの意図としては、2%の「物価安定の目標」を、2 年程度の期間を念頭に置いてできるだけ早期に達成するために、必要にして十分な金融緩和を導入したわけです。その後、着実に2%への物価上昇の道筋を辿っているとみており、このところ、政策委員見通しの数字も、成長率については若干振れがありましたが、物価上昇率の中央値は変わっていません。』

ニヤニヤ。

『すなわち、先日の展望レポートにある通り、2014 年度から2016 年度までの見通し期間の中盤頃、ですから2015 年度を中心とした時期に、「物価安定の目標」である2%に達する可能性が高いとみています。幅はありますが、政策委員の大勢はこのような見方であると言ってよいと思います。』

大勢ねえというツッコミはここではスルーしておく。

『こうした見通しと違った、上振れでも下振れでも上下双方向のリスクが出てくれば、当然、躊躇なく政策についての調整を行うことも申し上げている通りであり、』

珍しく読点で切りますが(^^)、2年で2%達成という話をしているのですから当然にも程がある。

『この点についても、政策委員の考え方は大方、一致していると思っています。』

ワロタというかイイハナシダナーというかで、質問者と回答者が一致団結して(かどうか知らんが)白井審議委員disとはこれはまた実に心の温まる光景ですなあという所で。


#時間切れでカーニー総裁の講演ネタががががががが(すいません)
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2014/06/16(月)08:03:39  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「決定会合前なので(ってあまり関係ないが)各種雑談&昨日の訂正だったりします」   2014/06/13(金)08:04:07  
  13日の金曜日に金融政策決定会合ですかそうですか(--;

○輪番関連ネタおよび昨日の訂正(すいませんすいません)

・1年以下の輪番は2日にもオファーがありました&その他訂正など(大汗)

まずは昨日の駄文を伏して訂正(汗)。

えーっとですね、1年以下輪番が2000億円に増額になった話をした時に、今月の1回目の如き話を申し上げた訳ですけれども、6月2日に1年以内輪番を1100億円オファーしていたのを勘違いして忘れておりまして、そうなりますとオファーベースでは今月は何と(通常の利付だけで言えば)買入が前月よりも多いオファーになりそうというオソロシスな話になるのですが、昨日申し上げましたように一昨日の輪番の1年以内に関しては償還銘柄の当期利払口閉鎖直前になる受渡になるので、償還銘柄を打ち込みやすい(償還銘柄は償還直前になるとGCとかで使えなくなるのでファンディングのつけられない純粋な運用になってしまい、業者などからすると使い勝手が宜しくない)ので思いっきり打ち込みに行くインセンティブが生じる(しかも輪番は基準価格からの利回り較差競争入札になるので償還まで数日とかになるとレートを大甘にしてもヘーキヘーキとなる)訳で)のですが、そこまで狙って2000億円を打ち込んだのかは謎。

まあいずれにせよ今月の流れとしては長めに推移している買入平均残存年限の調整をしたという所だとは思うのですが、1-3/3-5の買入のバランスを1-3に重めに振り直すとか、1年以下の買入額を増やすとかいうのはただの帳尻オペではあっても印象としては白日銀時代の短い所の買入重視みたいに見える訳でして、まあそんな細けぇこたあ他の市場の皆様は見てないから良いようなものの、何やってるんだかという印象は拭えない所ではありまする。

あと訂正なのですが、昨日10日までの日銀保有銘柄旬報が出てきたので色々と計算していて気が付いたのですが、今年12月末までに償還の来る日銀保有銘柄の計算で(除く物国変国)10年267回債までの計算をしていた積りだったのですが266回債までを足し合わせた数字で計算してしまいまして(大汗)、この銘柄そこそこ保有があるので再計算(ただしめんどいので昨日書いた月末旬報ベースの数字での計算の再計算)してみました。

5月末の日銀保有国債残高:164.9兆円
昨年12月末の同残高:141.6兆円
年内に償還の来る銘柄の額面残高:14.4兆円(昨日の計算は13.9兆円)
(相変わらず物国変国の償還分をスルーしています)

ということで計算し直しますと、12月末までの償還分を差し引くと買入残高の増加は9.0兆円となりまして、目標50兆円に対してあと41.0兆円ほど積まないといけないという形になりますが、これを7で割ると5.9兆円という月割りになって、昨日の計算よりも0.1兆円ほどずれてきます(なお全部端数を四捨五入しています)のですいませんすいませんなのですが、そうは言いましてもまあ昨日申し上げていたような話の趣旨には実はあまり影響しないのでした。

つまりですね、現在の残存1年以内を除いたベースで考えた場合の買入が月に6.2兆円程度あるので、やっぱり50兆円に対して足が出る感じになるのは同じでして、いやまあ長期国債の残高の方で足が出る分短期の買入が減った方が馬鹿みたいに需給が逼迫しやすくなっている短国市場の惨状から考えると結構な話ではあるのですけれども、只でなくさえ財政ファイナンスガーとかいう話になりやすい中で目標を上振れて買う件について日銀的にどう考えているんでしょうねえというのは気になります。

大体からして少々の上振れはヘーキヘーキという話だったらそもそも論として買入平均年限が8年超える(あるいは超えそうになる)となると細々と買入の微調整を繰り返す事もねえだろという気はする次第で、いやあどうするんでしょうねえと思いますし、さらにそもそも論として考えた場合、本当の本当に日銀の目標達成という話になるのでしたら、フィッシャー効果様によりまして名目長期金利の上昇圧力は先に逝く程高くなるのですからして、50兆円残高目標に対する買入余力を後の方に残しておいた方が良いのではないかとも思うのですけれどもね。つまり、後になって目標達成の認識が高まっている中で買入残高調整の帳尻とか言っていきなり月の買入ペースを下げられると予想外の市場アクションを招くと思うということですな、うんうん。


・ところで6月10日の買入残高明細

[外部リンク] 5年106:3101
2年336:2636
40年7:1759
10年285:1732
10年323:1672
10年332:1355
5年105:1209
5年117:1171

長い所はカレント近辺ばっかりで、短い所に関しては投資家の売りが出て来そうな所(実勢の利回りが付利金利近辺の5年既発債と新発出た後暫く経過して用済みになった2年既発債)に銘柄が集中していて中々心が温まりますな。まあ保有残高見ると更にワロエルのだがそれはまた別の機会にというか皆さん計算してますよね。

なお、1年以内の1100億円のうち、12月末までに償還が来る銘柄の買入残高が886億円(残りは来年償還の銘柄)となっていまして、これらの部分に関しては年末買入残高の積み上げには寄与しない部分になりますな、うんうん。


・3M短国入札結果である

[外部リンク] 99円99銭0厘0毛 (募入最高利回り) (0.0396%)
(4)募入最低価格における案分比率 39.5526%
(5)募入平均価格 99円99銭0厘6毛 (募入平均利回り) (0.0372%)

ということでまあ予想通りの4割れ入札となっておりまして、まあ短期市場金余りなのは今に始まった事ではないのですけれども、短国の需給はその中でも突出して良いように見える次第でして、短国のレートが低いとCPやレポ現先のレートなどにも影響しそうなもんですが、CPレートは意外にサガランチ会長ですしレポ現先はまあ先週頭からホイホイ低下しましたけれども昨日とかはまた上昇していまして、一方で短国の需給は妙に建長寺というのはこれはまあ単純に短国をアウトライトで買う人がどこかにいるのでしょう(って当たり前過ぎる推論ですが)というのと、その人がCPとかレポ現先とかではなくて短国アウトライトの選好性が高いというようなお家の事情がある人なのかねえとか、まあその程度の想像は付くのですけれどもどうなんでしょうかねえという所で良くワカランチ会長です(つまり結論は無い)。


・ところで超過準備マイナススタートですかそうですか

[外部リンク]
更新日時: 2014/06/12 20:21 JST

『 6月12日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)への市中銀行からの預金にマイナス金利が適用されたことを受け、同中銀への翌日物預金は2011年以来の低水準 となった。』(上記URLより)

ミーはまだECBの各種計数を確認して無いので記事引用だけ備忘で置いておきます。



○久々のブラックアウト期間中の飛ばしネタキタコレ(まあ市場はスルーしていましたが)

折角ブルームバーグニュースが渾身(かどうか知らんが)の飛ばし記事(かどうか知らんが)を飛ばしているというのに市場が盛大に無反応ではいはいワロスワロス。

[外部リンク] (1)
更新日時: 2014/06/12 15:47 JST

『6月12日(ブルームバーグ):日本銀行が現在行っている量的・質的金融緩和に関して、2%の物価目標が安定的に持続すると判断して出口政策を開始して以降も、長期金利の急騰を避けるため、引き続き大量の長期国債買い入れを続けることを検討していることが関係者への取材で明らかになった。』(上記URLより、以下同様)

まさかとは思いますがこの「関係者」とはあなたの想像上の存在に過ぎないのではないでしょうか、という林先生メソッド(「まさかとは思いますが」で検索するアルよろしだが予備校の林先生ではありません)はさて置きまして、関係者言いましても色々といますし、大体からしてこれいつ話をしたのかも書いていないという時点でまあアレ。

『関係者によると、出口政策の選択肢の1つとして、長期国債の買い入れ額を一気に削減してバランスシートを縮小させるのではなく、米連邦準備制度理事会(FRB)と同様、量的・質的緩和の出口以降も拡大したバランスシートを当分の間維持し、場合によっては、短期金利の引き上げを先行させることもあり得るという。』

ということですが、こんなのその時の状況次第としか言いようがない訳で、置物副総裁の当座預金残高直線理論が正しければインフレ期待の引き上げがトマランチ会長になるのですからそんな悠長な話をしている訳にも行かないですし、そうじゃなくて不胎化してしまえば長期国債残高なんぞヘーキヘーキ(ただし日銀の期間損益が毀損するので財政によってお注射チューが必要になるかもという話はあるが)というのであればそらまあ不胎化するでしょうしという話。

でも、この「関係者」が完全にスルーしている話として、銀行券ルールって「一時停止」しているに過ぎず、しかもQQE実施時に一時停止している訳で、財政ファイナンスガーと言われるのを避ける為の歯止めとか何とか言っている(まあそれよりも銀行券ルールって単なる調節技術上の問題だと思うのだが)件との整合性についての話を出さない時点で優は付けられませんな、うんうん。

『継続する買い入れ額の目安としては、日銀が保有する長期国債のうち、償還が到来した分の再投資を行いバランスシートを維持する案が有力となっているが、再投資分を上回る規模の買い入れを続ける可能性も排除していないという。』

だから銀行券ルールとの問題はどうするのと思いますし、再投資を上回る規模の買入を実施となると置物副総裁当座預金直線一気理論からしたらそれはインフレ期待がアンカーされなくなるんじゃなかったでしたっけという話ですが、それ以前の問題として「それはそもそも出口でじゃねえだろ」という某識者のツッコミが的確過ぎてワロタです。

まあこんなのその時の状況次第ということですし、長期金利の急騰を云々という話ですけれども、一方でここの所日銀の政策委員の皆様が折に触れて言及しているように、そもそも日銀がバカスカ国債を購入する中で財政がノーズロゆるふん状態で褌外しっぱなしとなって全裸中年男となってしまった日には、政府と日銀の共同文書が反故紙になる訳ですからして、そらまあ大規模買入がどうのこうのとか中々言ってられませんよねという話になるんでして、単なる「長期金利上昇を抑制」というだけの論点で大規模買入の維持に期待するというのはちょっと期待のし過ぎになる可能性があると思います。

つーかね、黒田総裁って市場に対してそこまでヘイコラするタイプじゃないのは昨年の5月以来の展開を見れば大概に気が付くべきであって、おそらく「早すぎる出口への思惑で市場金利が先走って上昇して景気(または株価や為替市場)に盛大な悪影響を与える」というような事態ではない限り平然とスルーしてくると思いますし、米国の住宅市場ほど日本の住宅市場って長期金利の動きにビビットに反応するとも思えないので、米国のようにテーパリングトークで長期金利が急上昇して住宅市場が大失速してあじゃぱーなので火消しに奔走というような姿は読みにくいと思うのですよね。

だいたいからして長期金利に対してセンシティブだったらこの前出した金融市場局謹製の輪番絡みの「紙」だって端から「程度」を適用して提示しているレンジの下限を下回る買入を実施するとかしないと思う訳で、あれはまあ色々な所に気を使ったからああいう数字の紙になった訳でして、色々な所に気を使うという事はつまり長期金利なんぞは自分の庭が盛大に燃えない限り別に知らんがなというのが本音であるという事を盛大に示しているという事である、としか思えないんですけどねえアタクシには。

ということで、何だか当初の記事と全然関係ないネタに走っていますが、まあ久々に金融政策ネタでブラックアウト期間中という日銀がコメント不可能なタイミングでの謎の「関係者」発言ソースという記事が出てきたのでついでに雑談にして、市場が反応どころか知り合いからの質問も無かったような残念な反応で誠に心が温まる事態でもあったので可哀想にも程があるのでサルベージして差し上げたという所でございまする。
 


お題「輪番の1年以下謎の増額で輪番雑談/調節年報でまたポートフォリオリバランスと資産買入と当座預金の説明ですね」   2014/06/12(木)08:14:43  
  ほほう。
[外部リンク] 『経団連の榊原定征会長は9日の記者会見で、法人税の実効税率引き下げの財源について、「今まで税金を払っていない欠損(赤字)法人が減り、納税する会社が増えている。ある意味で恒久性のある財源だ」と主張し、企業業績の回復に伴う法人税収の増加分を充てるべきだとの考えを示した。』(上記URLより)

では景気が悪化して税収が減った場合には法人税を増税するという事になるのですな。不肖このアタクシは確か高校の政経の授業でビルトインスタビライザーという言葉を勉強した気がするのですがどういう事でしょうよくわかりません><;

#ここもと引用大会で増量企画が多かったので本日はあっさり雑談で勘弁

○市場雑談メモ

・輪番オペの1年以下を増額とな

昨日の輪番オファー
[外部リンク] 1,000 2014年6月17日
国債買入(残存期間1年以下) 2,000 2014年6月13日
国債買入(残存期間5年超10年以下) 4,000 2014年6月13日

社債買入は事前アナウンス付なのでまあ良いのですが、昨日の数字でほえ?となったのは1年以下の輪番が2000億円で打ち込まれている事でありまする。

この前金融市場局が出した紙によりますと1年以下の輪番に関しては1回の買入額が1100億円〜2000億円というレンジになって(従来は1100億円としていた)おりまして、今回何故か謎のレンジ上限攻撃を実施した訳で、何でそういう事わざわざしますねんという事で、まあどうでもいいちゃあどうでも良いのですが雑談ネタとしてはオモロイので勝手に外野から愚考。

まずは「買入平均残存をここで思いっきり調整しよう」という点が普通に想像される訳でして、特にこのタイミングで輪番を打ち込むと6月20日償還銘柄が盛大に打ち込まれる可能性がある(落札結果は平均6糸甘の足切り3糸甘だったので償還物はそこそこ打ち込まれたんと違いますかねえ。まあ20日現在の日銀保有国債旬報見て10日の残高との差分を取れば今回の2000億円オファーのうち(落札は2003億ね)どれだけが償還銘柄だったのかが判りますので再来週確認してみたいですが)ので、長期国債買入の平均残存7年近辺という数字への帳尻に絶好の調整玉にも程があるという大変に素敵な展開になりますし、まあ償還銘柄ではなくてもいずれにせよ1年以内の所が打ち込まれますので、ここの買入を増やすと買入平均年限の調整が楽になるでしょうなあというのはあります。

でまあこの前から中期の買入で2500/2500だったのが3000/2000になっていたりするので、この辺とも合わせると買入平均残存年限の調整を相当意識しているなあというのと、ついでに平均残存年限がだいぶ調整されてきたから長い所の買入に影響が無くて良かったですねと考えたくなるのですが、もう一つの問題点として「ところで買入残高の方はどうなりますねん」という話もあって、1年以下とは言え買入オファー額増やすのどうなのという気もせんでもない。

と申しますのは、5月30日時点での買入銘柄残高と5月末の日銀旬報、12月末の旬報を見て長期国債買入残高の推移と今後の必要買入額を計算するとこんな感じになると思うのですよね(一応検算したけれども内容は無保証なので皆さん確認したければ自力で計算してちょ)。

5月末の日銀保有国債残高:164.9兆円
昨年12月末の同残高:141.6兆円
年内に償還の来る銘柄の額面残高:13.9兆円
(ちなみに手抜きで物国は計算していない、2年323回まで、5年87回まで、10年267回まで、20年27回までの額面残高を合計したつもり)

となりまして、年間50兆円の残高増加という目標に対して5月末までの増分は23.3兆円なのですけれども、13.9兆円の償還分があるから実質的な増分は9.4兆円になりまして、残り7か月で40.6兆円の長期国債残高増加が必要、という計算になります。

で、こいつを7で割るとどう見ても5.8兆円にしかなりませんで、今のペースでの買入だと1年超のところで物国変国を除いても月の買入フローが7.15兆円になっていますので、帳尻をどう合わせるのでしょうかという話になっている訳で、これに1年以内の買入で年末越え銘柄が入ってくるとその分も加算されますし、物国変国だって合計で6200億円の買入が行われますので、この調子ですとどう見ても残高増加が50兆円では済まなくなるはず。

でまあ単純に計算しても3兆円近く足が出てしまう(と思うのだが間違ってるかもしれないから検算して下さいませ)のですが、そこはいざとなったらディレクティブにあるのは「約50兆円」なので3兆円如き「約」の範囲内なのでヘーキヘーキと開き直れば今のペースでも無問題なのですが、たぶん日銀文学的には「約」と「程度」ではアローワンスが違う筈で、四捨五入して50兆円だから大丈夫だぜヒャッハーとなるのかは謎な面もあって誰か記者会見で質問して欲しいもんだという所です。

ということでして、買入平均残存調整するのは良いのですが、短い所の買入を増やす方向での調整をした場合に、全部償還銘柄が打ち込まれて年内に落ちてしまえば残高の悩みにはつながらないのですけれども、年末越えが沢山入るとそれはそれで残高の問題というのが発生する訳ですが、そうなって来ますと例の「紙」の運用における必殺技が一つありまして、例の紙では1回の買入金額に「程度」という必殺文言が入っているのですけれども、良く良く見ますと買入オファーの回数に関しても「程度」という文言が入っているというのが諸葛孔明の罠でありまして、別に買入の回数を1回いじっても「程度」の範囲内に収まるという究極必殺技があるにはある(まあやったらまた日銀か!となると思いますのでお勧めしません)ので、はてさてどうなんでしょという所ではあります。

まあ他に考えられるのは、実は今月の1年以内の買入は6月20日償還銘柄打ち込み大会を促進する為に償還銘柄の振決当期利払口閉鎖直前の受渡日になる辺りに1回で全部打ち込んでくるという作戦を取って、残高問題も平均残存問題も帳尻合わせだヒャッハーという事かも知れませんなあとか、まあそんな事を思うのですが、実際にどうなるのかは今月の後半の輪番オファーや買入銘柄の状況を見ながらという所ですな。


・・・・・・・・などとまあ色々と雑談ネタは尽き無いのですけれども、しかしながら長期国債買入とか言いながら短国買入よりも足の短い銘柄が入ってくるような買入(になっているかどうかは蓋を開けてみないと判らないですけれども)を実施する事に何の政策的意味があるのか(ただの資金需給の足ずれ調整にしかなってないだろという話)という気もするので、1年未満の輪番のオファー額を増やすという行為そのものが何ちゅうかQQEの本筋から考えるとどうなのかねえという気はしますけどね。



・短国ェ・・・・・・・・・・・

昨日の2M短国入札
[外部リンク] 99円99銭4厘0毛 (募入最高利回り)(0.0421%)
(4)募入最低価格における案分比率 8.4580%
(5)募入平均価格 99円99銭4厘8毛 (募入平均利回り)(0.0365%)

足は微妙に流れているのですが、そもそもの平均4割れが強いですなあという水準でして、この銘柄基本的に短国買入に入らないので、ニーズがある時と無い時の差が結構ある物件でして、まあ今回は短国が全般スッカラカン(なのでGCも低いのだが一方でCPのレートは特段サガランチ会長だったりするという若干の謎展開が続いている)という事で、短国ニーズが強いですねというのが反映されてそもそも入札前からきっちりビット入っていたので強いなあという感じではありましたからやはり強かったですねという所で。

でまあ本日は3MTBの入札になるんですけれども、3Mが玉無芳一の所に来ての入札という事で(なのになぜか短国買入は月曜も1.5兆円でしたが)いやはやという所ですがどうせ堅調なんでしょう(白目)。



○調節年報から少々ですが本日は本当に少々(汗)

出たのは先週ですが佐藤さんの講演とかECBとかで遅くなりましたな。

[外部リンク] 2013年度の金融市場調節

[外部リンク] 資産買入れと日銀当座預金残高の増減』を引用。


・毎回この説明を入れているというのは実に味わいがあるという話だが今回はポートフォリオリバランスの話も

『BOX2 資産買入れと日銀当座預金残高の増減』から引用しますが本当は図表があって図表を貼り付けると更に分かりやすいのですがそれは上記URLから見てちょという事で。

『日本銀行が資産買入れ、例えば長期国債買入れを行うと、取引相手の民間金融機関のバランスシート上、バランスシートの規模は変わらないが、資産サイドで国債が減少する一方、日銀当座預金が増加するという構成の変化が生じる。一方、日本銀行のバランスシート上は、資産サイドで国債が増加し、負債サイドで日銀当座預金が増加する(図表5)。』

さよですな。

『このとき、日本銀行の長期国債買入れの進捗により、国債利回りに低下圧力がかかるため、日本銀行に国債を売却した金融機関が、当該売却資金の再投資を検討する際、ポートフォリオ全体としての収益性を維持するために、リスク性資産への投資や貸出等を積極化することが期待される(ポートフォリオ・リバランス効果)。』

という説明でして、「再投資」という観点から説明しております。まあ当たり前ですけど。

『なお、ある金融機関がポートフォリオを変化させるために株式投資や貸出を積極化した場合でも、株式の購入代金や貸出金はいずれかの金融機関に預金として流入することとなり、その預金を受け入れた金融機関の日銀当座預金残高が増加する。』

その通りですな。

『言い換えれば、民間部門内での取引により個々の金融機関の日銀当座預金残高は変化するが、その増減は相殺されるため、全体の日銀当座預金残高が増減することはない。全体の日銀当座預金残高は、あくまでも日本銀行の資金供給(資産買入れ等)によって決定される。すなわち、ポートフォリオ・リバランス効果は、全体の日銀当座預金が株式投資や貸出に振り替わるという形で現れるのではなく、民間金融機関のバランスシートの構成を変化させるとともに、その投資行動に影響を与えることを通じて、発揮されると言える。』

ということで、まあ読者の皆様におかれましては耳タコだと思うのですが、調節年報出る度にこの話が毎度のように説明されていまして、どんだけ「超過準備から貸出に回らないのはケシカランので日銀は何とかしろ」みたいな話を日銀は打ち込まれているのかと想像すると落涙を禁じ得ない次第ではありますけれども、何せECBの超過準備マイナス金利チャージ攻撃の翌朝に経済クオリティ番組であらされる所の某テレひがしの番組様が堂々と「超過準備を貸出に回すことを期待しての措置うんぬん」とか言い出す次第でありますので、調節年報出る度にこの話を書かないといけないとは実にこう残念な話ではあります。

・・・・・・・しかしまあ何ですな、この説明は技術的には全く持って仰せのとおりの話なのではあるのですが、良く良く考えてみますと、ポートフォリオリバランスが発生するのは「民間金融機関の投資行動に影響を与えることを通じて発揮される」という話なのですから、それだったら長期国債の買入などという二階から目薬な話をするのではなく、もっと直接的に民間金融機関のバランスシート構成に影響を与えるような制度インセンティブを与えれば良いだけ(資産のリスクウェイトをいじるとか)のような気がするんですけどねえ(すっとぼけ)という所であって、期せずして金融政策によるポートフォリオリバランス効果の発生という政策波及効果の限界の説明にもなっているのが実に味わいが深いと思うのでありました。

#いやまあ書いている方はそういう意図はないと思いますけど

なお、今回の調節年報はQQE導入の影響から「この辺をこう変化させました」系の話が例年よりも多くなっている(当たり前だが)こともあり、何か淡々と事実関係を記述しているというようなあっさり味なテイストを感じるのですが、前年度との詳細比較とかしていないので単なる印象かもしれません。まあBOXと書いてあるコラムは割と面白いので他を飛ばしてBOXだけ拾い読みでも良いかもしれません。

#ということで続きはやるかもしれませんしやらないかもしれません
 


お題「黒田総裁講演ネタ&佐藤審議員記者会見ネタである」   2014/06/11(水)08:03:22  
  先週月曜のお告げなんですけどね。
[外部リンク] 2014年06月02日 ストラテジーブレティン 第121号
なぜ米国長期金利の急低下が株高ドル高要因なのか

経済のスラックが拡大する話がいつの間にか「余剰資金が拡大」という金融相場の話になっているという謎にも程がある理論が展開されていて???だったのですが、実は米国長期金利に対するお告げだったのかもしれませんな。お告げは難しい・・・・・・・・・・

○なんかあんまり実践と理論になっていない『非伝統的金融政策の実践と理論』(総裁講演ネタ)

[外部リンク] 非伝統的金融政策の実践と理論 国際経済学会の第17回世界大会における黒田総裁講演の邦訳

[外部リンク] Practice and Theory of Unconventional Monetary Policy
Speech at the 17th World Congress Hosted by the International Economic Association (IEA) Held in Jordan

ということで例によって例の如く手抜きで邦訳の方を拝読するのですが、本チャンの英文を真面目に読んでないので論評しにくい所ではあるのですが、最近の総裁講演の中では今回はまた随分と雑なクオリティで出して来たなあという感じは否めないですな。


・ちなみに別に新しい話は無い(のでサラサラと参ります)

まあ本文8ページでゼロ金利政策(最初の)以降の推移と変化についての説明があるのですけれども、過去の政策の批判と現在の政策の自画自賛というのはまあ通常クオリティではありまして、過去の政策が不足だった云々という話をしているのがまあいつもよりも多いなあという感じであります。

でまあそれはそれで良いのですけれども、今回は過去の経緯の説明が盛大に雑な上に、過去との対比で現在の政策ってどうよという話をすると、結局の所「従来よりも規模が派手です」というのと「従来よりも気合があります」という話をしているだけ(まあ実際問題としてそうなのだが)でありまして、「このような政策を実施すると定性的および定量的にはどのような面に効果があって、その結果このような効果が出ました」という話が全然ない(そらまあ気合なのだから当たり前だが)のですな。

でまあそうなりますと、結局の所QQE政策って何がどういう経路で効いて、その定量的な部分はどうだったのかという話のレビューが全然進んでいないという話(まあ全部出せと言われても困るというのは判るが)でありまして、それって今回は今の所上手い所行ってますけど、将来似たような事をしたいとか、まあ現在ECBがおっぱじめていますがデフレリスク回避の為に他の国が非伝統的金融政策で対処しようという時に何をどうすれば良いのかという知見が得られないという誠に残念無念な話になると思うのですよね。

ただまあ結局の所QQEの本質がただの気合とタイミングが良かっただけという話だったり、そもそも論としての金融政策の波及に掛かる時間からすると実は白川総裁時代の緩和策の効果がQQE以降に出ただけじゃネーノとか、そういうツッコミも飛ばせそうな「実践と理論」のような気がします。

でまあその辺に関してはさすがに説明に無理というか気合オンリーだけという認識はあるのか、最後の所で黒田総裁の私見という事で説明している部分で「期待に働きかける経路はまだよく理解されていない」という話はしているので自覚はあるんでしょうなあとは思いますがね。

つーことで、まあ今回の講演が読んでいて(特に大昔からの金融政策推移と市場の推移を眺めている人的に)何かこうパッとしないなあというのは恐らく「過去との対比」をしているからでして、過去ともうちょっと子細に比較しちゃうと過去もQQEでやっていた事を色々とやっていたと思うのですよねえ、ということで簡単にツッコミ。


・結局の所理論が「期待へ働きかける」なのですが・・・・・・

『(初期の非伝統的金融政策の理論)』って所ですけどね。

『こうした日本経済の状況も踏まえ、1998年に、クルーグマン教授は非伝統的金融政策に関する理論モデルを構築し、流動性のわなへの処方箋を提示しました1。具体的には、当時の日本経済がゼロ金利のもとでも需要不足にあることを指摘したうえで、デフレを克服するためには、金融政策によって、マネーサプライを大幅に増加させ、インフレ予想を高めることにより実質金利を十分にマイナスにする以外方法はないと主張しました。クルーグマン教授による理論は、その後の非伝統的金融政策の手法を先取りしたものであったと理解しています。もっとも、マネーサプライは中央銀行が直接的に操作することは実務の観点から困難なことや、金融政策が期待形成に働きかけるメカニズムについて十分な確信が得られなかったことなどもあり、日本銀行がこの理論をそのまま実践に移すことはありませんでした。』

ということで、その後の方の『(ゼロ金利政策・量的緩和政策に関する理論)』という部分ではこんな話をしていますけどね。

『日本銀行が「ゼロ金利政策」や「量的緩和政策」を実施していた時期の金融政策理論をみると、2003年にウッドフォード教授と当時IMFのエコノミストであったエガートソン氏は、クルーグマン教授の理論を発展させ、デフレとゼロ金利制約のもとでも有効な施策を理論的に導きました2。そこで最も重要なことは「民間主体の期待形成に働きかけること(expectation management)」であり、そのためには将来の金融政策を十分緩和的にするというコミットメントが不可欠である点を強調しています。この際、単に量的緩和の目標額を拡大したり、買い入れる資産を多様化したりするだけで効果をあげることはできないと指摘しています。コミットメントが効果を発揮するためには歴史依存性が必要であり、そのためには物価水準目標(price level targeting)を設定し、それが実現するまで「ゼロ金利政策」を継続することにコミットすべきであると提言しています。』

では前回の量的緩和政策の実施にあたってどういう話をしてましたかねという事なのですが・・・・・・・

[外部リンク] 『新しい金融市場調節方式
・市場メカニズムに配慮しつつゼロ金利政策の有する金融緩和効果を実現
・過度の金利変動はロンバート型貸出制度により抑制』

『強力な時間軸効果
・消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率が安定的にゼロ%以上となるまで継続
・デフレ予想の是正に貢献
・イールドカーブ全体の低下』

『調節手段の強化と明確な歯止めの設定
・円滑な資金供給のために必要な場合には長期国債オペを増額
・銀行券発行残高を上限とし金融政策の信認を確保』

という話をしていて、実際問題として2001年の量的緩和政策においても「期待に働きかける」という事を提唱している訳でして、そういう文脈で考えると過去の比較において何がどう違うのかという面は色々と怪しくなってくるのですよ。

・・・・・・と申しますのは、過去の金融政策の説明の部分でこういう話をしているんですけどね。

『こうした経済情勢に対応するため、日本銀行は2001年3月に、操作目標を日本銀行当座預金残高とする「量的緩和政策」を導入しました。同時に、量的緩和政策を「消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率が安定的にゼロ%以上となるまで」継続するというフォワードガイダンスを示しました。』

『この時期の「量的緩和政策」には、2つの特徴があります。第1の特徴は、中央銀行のバランスシートの負債項目である当座預金残高、すなわち準備(reserve)を政策目標としたことです。その際、準備の供給は主として短期オペレーションの拡充によって行っており、現在、先進国中央銀行が行っているような大規模な長期国債の買入れは実施しませんでした。その意味で、純粋なreserve targetingと言うこともできます。』

でまあその後の説明は引用割愛しますが、流動性供給は金融システム不安などに対処するのに効果があったという評価になっています。なお、長期国債の買入拡大をしなくなったのは福井総裁になってからで、当初速水総裁が量的緩和政策を実施した時には先ほど引用したように長期国債の買入拡大を実施しているんですけどねえというツッコミは行わない事にしておく。

『「量的緩和政策」の第2の特徴は、フォワードガイダンスが消費者物価指数の前年比の実績値に紐付いていることです。前年のゼロ金利政策解除の経緯から、「日本銀行にはデフレバイアスがある」という認識が生じるもとで、こうした認識を解消するため、あえて裁量余地の乏しいフォワードガイダンスを設定したということです。実際、「量的緩和政策」は、「ゼロ金利政策」よりもイールドカーブをフラット化させており、この点では大きな効果を発揮しました。』

という説明をしていまして、イールドカーブに対する評価の話をしているのですが、まあ正直言ってこの市場アクションに対する説明が盛大に雑だろというのが1つと、もう一つは先ほど引用したように2001年の量的緩和政策導入時においても「期待への働きかけ」というのは提唱している訳でして、その部分を盛大にスルーしているのが説明が雑というか、これは先で自画自賛する為に過去の政策における狙いの部分をわざとスルーしてるだろこのインチキ説明というツッコミをしたくなる訳でございますな。

ちなみに、量的緩和政策なんですけど、定量的なイールドカーブ推移のデータが手元に無いから当時の記憶で書いちゃうのがアタクシの根拠レスな所ではあるのですが(超大汗)、量的緩和政策を導入した時って導入した翌日(翌営業日)は盛大にイールドカーブがブルフラットしたのですが、その後はイールドカーブって基本的にスティープしていって、じゃあその後何でイールドカーブフラットして20年0.8%とかになりましたねんと申しますと、それは量的緩和政策の効果でも何でも無くて、単なる金融システム不安(というか銀行の経営不安)ネタとそれに伴う株価下落だったでしょと思う訳ですし、そもそもゼロ金利と量的緩和では実施した期間が違うのですがというのもあって、この辺の説明が雑にも程があるだろという所です。


・過去との比較でこれが足りない云々の話はたぶん後で自分の足を引っ張ると思う

でまあ過去との比較で今般の政策ガーみたいな説明部分に戻るということで先ほど引用していたウッドフォードとエガートソンの話の続きに戻りますけどね。

『以上の金融政策理論の変遷をみたうえで、日本銀行の過去の政策を振り返ってみると、私は2つの要素が足りなかったのではないかと考えています。』

まあこの辺は前から説明してますけどね。

『過去の政策に足りなかった第1の要素は、物価安定への強いコミットメントです。』

以下気合が足りないという話が続くが一応引用。

『ゼロ金利政策のフォワードガイダンスは、「デフレ懸念の払拭が展望できるような情勢となるまで」という定性的なものでした。また、量的緩和政策のフォワードガイダンスは、「消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率が安定的にゼロ%以上となるまで」と、設定した閾値はゼロ%と低いものでした。しかも、実際の解除の判断は、その時点における経済・物価情勢を踏まえて議論を尽くした結果であったとはいえ、結果的にみれば早めの解除になってしまったと言えます。このことは、日本銀行が「デフレファイター」としての信認を十分に得られなかった原因になっていると思います。』

『その後の「中長期的な物価安定の目途」についても、設定された数値は1%と低いものでした。このように物価安定へのコミットメントが弱かった結果、期待への働きかけが十分ではなく、民間主体に根付いたデフレマインドを払拭することはできませんでした。』

という事なのですが、この話を敷衍してしまうと「成長と物価のバランス」という問題にぶち当たってしまった場合に物価安定目標数値の柔軟性を持った対応というようなオプションを自分から盛大に否定する事に繋がりますので、途中までの話はともかく「目途」の所までdisる必要は無かったんじゃないのと思いますし、これを強調すると引っ込みが付かなくなるリスクが出てくると思うのですけどねえ。

大体からして「目途」だって1%は「とりあえず中間的に目指すもの」であって将来はその1%を引き上げるでしょうという話をしていた訳で、そこに関して殊更に1%を強調しまくったのはどこぞの置物副総裁の在りし日の姿だったりで、足引っ張ってたのは日銀批判の人たちじゃなかったのと嫌味の一つも申し上げたくなりますけどね。


『過去の政策に足りなかった第2の要素は、イールドカーブ全体への押し下げ圧力です。フォワードガイダンスや残存年限3年までの長期国債買入れによって、イールドカーブをある程度フラット化させることには成功しましたが、長い期間を含めたイールドカーブ全体を押し下げるには十分ではありませんでした。』

まあおまいのQQEも金利盛大に引き上げたし、その後の金利低下は単に2年で2%達成を市場が信じてないからでしょと思いますがねえ。

『グローバル金融危機後に実施されたFRBとイングランド銀行による長期国債の大量買入れは、その後の研究で効果的であることが実証されており、中央銀行の実践が理論の発展に先行した例であると理解しています。』

という話なのですが、まあこの手の「実証」は色々と手前味噌分析が可能なんですけどねえ。


・トラスミッションメカニズムの説明が無いのと「出るまでが政策」の話は一応触れています

QQEの説明の所はまあ最後だけ引用しますけど。

『このように、「量的・質的金融緩和」は、インフレ予想を引き上げることで実質金利の低下を促し実体経済を刺激するという、クルーグマン教授およびウッドフォード教授やエガートソン氏による理論に共通するメカニズムを実践したものです。』

ということで(キリッ)という話ですが、ではそもそも論としてQQEが何でインフレ予想を引き上げたかという肝心の部分についての説明が無い件については一応「私見」コーナーがあるのですけどね。

『もっとも、非伝統的金融政策の効果や波及メカニズムについては未だに解明されていない点が残っています。』

『その要因の一つは、現在実施中の非伝統的金融政策から脱し、全体を評価しうる段階に達した中央銀行が未だない、という実践的な経験が我々に欠如しているためかもしれません。』

さらりと言ってますけど、実はこの問題が重篤でして、しかも日銀の場合が一番重いと思うのは、先ほど自画自賛コーナーで話をしていた「イールドカーブ全体の強力な押し下げ」の点です罠と思うのですよね。

つまり、正常化を実施する事になった場合には当然ながらこの効果の部分が逆方向に思いっきり作用することになるのですが、米国や欧州の場合は(実際にどうなのかという話はさて置くとしても)インフレ期待がアンカーされている(ということになっている)状況下での非伝統的政策であり、その正常化であるからしまして、インフレ期待がシフトする分の名目長期金利への影響(フィッシャー効果でしたっけ)というのはさほど大きくないのですが、日本の場合はそもそも論としてインフレ期待をシフトアップさせようという事ですから、それに成功した場合にはインフレ期待がシフトアップした分のフィッシャー効果が炸裂する訳で、他人事のように言ってるバヤイではないと思うのですけどねえ。

『また、非伝統的金融政策に関する見方が分かれている要因のもう一つは、「期待」が大きな役割を果たしているにもかかわらず、その理論的な発展が遅れているためかもしれません。』

「かもしれません」じゃねえよ。

『インフレ予想がアンカーされていることの重要性は広く共有されており、多くの中央銀行は、インフレ予想がしっかりとアンカーされている(well-anchored)ことを、金融政策を評価する1つとしています。もっとも、一旦インフレ予想が低下した場合、インフレ予想をどのように目標へ修正させるのかという理論は、これまでのところ確立されていないと思います。特に、ゼロ金利制約のもとでどのようにインフレ予想を引き上げるのかという点について、実務的に実現可能な政策手段まで含めた理論は不十分であり、今後のさらなる発展が期待されるところです。この点では、我々の「量的・質的金融緩和」の経験は、重要な材料を提供していると思います。』

ということで、まあ要するに単なる気合ですという話をしているのと自画自賛の余り過去の説明が雑にも程がありますなあという感じで、ちょっと今回の講演は出来がイマイチのように思えるのですが、これは過去との比較というのをおっぱじめるとどうしてもこうなってしまうので、講演のアジェンダセッティングが宜しくないという事かなあとは思うのでありました(今の話と未来の話だけをする分には良いんですけどねえ)。



○遅ればせながら佐藤審議委員会見

遅くなりましてすいませんすいません。

[外部リンク] 2 点お伺いします。まず、午前中の懇談会で、委員は、「いわゆるポートフォリオ・リバランスの進展や中長期的な予想物価上昇率の上昇といった『量的・質的金融緩和』の波及メカニズムが実施当初に期待されたほどには今のところ明瞭に観察されているわけではない」とお話されています。そうであるならば、政策の調整や追加的な金融緩和が必要という考え方もあるかと思いますが、その辺りをどのようにお考えなのか、それが必要でないということであれば、どうしてなのか教えて下さい。(後半割愛、というか後で)』

まあそこの説明は講演でもしていますし、クレクレになるのの意味がさっぱりワカランチ会長なのですが、佐藤さんの説明が整理されているので答えを引用しますね。

『(答) 第1 点の、ポートフォリオ・リバランス効果が当初期待されたほど明瞭に観察されないということについて、若干敷衍します。「量的・質的金融緩和」の波及メカニズムとしては、主に3 点を想定していまして、1 点目は「期待の抜本的な転換」、2 点目は「実質金利の低下」、3 点目は「ポートフォリオ・リバランス」ということです。』

うむ。

『「期待の抜本的な転換」、あるいは、「実質金利の低下」ということに関しては、概ね当初に目指していたことが実現しているのかなと思います。』

ほほう。

『その一方で、ポートフォリオ・リバランスに関しては、これは業態によって色々違いはありますが、例えば、生損保あるいは年金、投資信託といったところが、対外資産、リスク資産を大幅に増やすような動きに出ているかというと、現状では、諸般の金融規制等もあって、なかなか当初期待したほどには進んでいないということは事実かと思います。』

ですなあ。

『しかしながら、私は、このポートフォリオ・リバランスの動きを、全面的に否定している訳ではありません。例えば、限界的な動きではありますが、金融機関、特に銀行では、貸出は着実に増えつつありますし、その伸び率も着実に拡大していると思います。若干なりともリスクを取る動き、よりリスクの高い分野に資産を振り向けるという動きも出つつあると理解しています。そういう意味では、期待水準未満ではありますが、ポートフォリオ・リバランスはゆっくりと着実に進展していると思います。』

なるほどです。なおクレクレという愚問に対しては以下のような説明ですな。

『そういう中で、政策の調整が必要かどうかという点ですが、本日の懇談会挨拶の中でも触れましたように、「量的・質的金融緩和」は、当初描いていたパスをこれまでのところ順調に辿ってきており、所期の効果を発揮しつつあると思います。』

ちゃんとテキスト読めやゴルァというのを丁寧に言うとこうなります(^^)。

『そういう点では、これまでも声明文で、政策の調整に関しては、「上下双方向のリスク要因を点検し」と申し上げていますが、その上下双方向のリスク要因が顕在化したという状況ではないと思いますので、現時点では政策の調整が特に必要な状況には至っていないのではないかと判断しています。(以下割愛というか次に)』

そらそうよ。


・フォーキャストターゲットに関して

先ほど引用した質問の続きになります。

『(問)(前半割愛)2 点目は、同じく午前中の懇談会で「『安定的に持続するために必要な時点』の部分は、私の理解では、見通しベースで判断するということである」とお話しされている点についてです。先般、委員は、「見通し期間の中盤頃に2%程度を見通せるようになる」というふうに日銀の見通しを変更することを求められたと思います。懇談会での挨拶要旨をみると、見通し期間の中盤である2015年度に必ずしも2%程度に達しなくても、そうなる見通しであるならば、「必要な時点」の要件を満たして、出口、あるいは終了に向かうことも考えられるというように読めますが、その点はどのようにお考えですか。すなわち、2015 年度に2%程度に達していなくても、出口に向かう、終了に向かうということがあるべきなのかどうか、その点をお伺いしたいと思います。』

でその答えな。

『(答)(前半割愛)2 点目のご質問の、消費者物価の前年比2%が安定的に持続するかということを見通しベースで判断するという点ですが、この「見通しベースで判断する」というのは、フォーキャスト・ターゲッティングということで、要は「見通し期間の中盤に見通せるようになる」という修文議案を提案したのは、私自身の物価の見通しがそういう状況であることを示している訳です。』

ほほう。

『2%に達しなくても出口に向かうかどうかというところは、基本的には、見通しベースで判断するというところが全てだと思います。』

つまり見通しが有ればヨロシという話。

『2%という物価の概念も、本日の懇談会での挨拶で触れましたように、基本的に「物価安定の目標」というのは、消費者物価の総合であってコアではない訳ですが、それによって私は総合だけで判断すると申し上げている訳ではありません。基本的には消費者物価の総合、除く生鮮食品、除く食料・エネルギーのいわゆるコアコアと言われているもの、あるいはより広い包括的な概念、例えば賃金といったものを含めて、幅広い物価指標を丹念に点検していくことが必要です。そういう中で、2%を安定的に達成することが見通せるかどうかが重要だということです。』

ということで、単にコアCPIが2%に達するか否かという単純な話ではないという事を指摘しています。


・物価上昇の背景に関連して

『(問) 2 点お願いします。前の質問と関連しますが、本日の懇談会挨拶の中の「幅広い指標を丹念にみていく」というところで、帰属家賃を除く指数も取り上げられています。そのベースだと、4 月は4%を超えていますが、ここから先、物価目標の達成が思いのほか早まる可能性はないのでしょうか。また、その時には、どういう順番でどう対応することが委員としてはベストとお考えなのか、今の時点でお話しできる範囲でお願いします。(後半割愛)』

質問は微妙なのですが(今回の質疑は割とそんな感じ)答えの方が面白いというか論点整理されているので答えを鑑賞。

『(答) 1 点目のご質問ですが、幅広い指標をみていくということについて、帰属家賃を除く消費者物価総合指数の上昇率が、4 月は4%を超えているという指摘がありました。4 月は、ご案内のとおり消費税率引き上げの影響を含んでいますので、これを除くと2%に達しているかどうか、微妙な状況だと思います。』

なお帰属家賃除く消費者物価指数の話は石田審議委員も以前行っています。

『また、物価上昇が思いのほか加速する可能性がないかという点ですが、私どもの展望レポートでは、本年1 月の中間評価の時点と比べると、GDP は政策委員の中心的な見通しから下方修正となる一方、物価に関しては、2013 年度の実績が、わずか3 か月前の見通しと比べても上方修正になっています。そういう意味では、やや思いのほか、物価が上昇しているということが言えるかと思います。』

ということで供給の天井に関する話になります。

『物価上昇の背景については、私以外のボードメンバーからも、これまで幾つか説明があったかと思います。私も、本日の懇談会挨拶の中で触れていますが、人手不足ということで、労働力の供給が限られてくる中で、日本経済が思いのほか早く供給の天井にぶつかりつつある、そういう可能性があるかと思います。』

キタコレ。

『供給制約に直面した経済がどういう経路を辿るかというと、供給制約の結果として賃金が上昇し、これは企業にとってみると減益要因になるため、やや長い目でみれば設備投資、あるいは株価に影響が及んでくるということですから、基本的には、そうした人手不足による賃金上昇を背景とした物価上昇は、持続的ではない訳です。私どもが当初思い描いていた望ましい物価上昇の姿ともやや異なると思います。』

(;∀;)イイシテキタ゛ナー

『そういう点では、より望ましいのは、生産性の向上に見合った賃金の上昇であり、それとバランス良く物価が上がっていく姿です。生産性の向上の鍵を握るのは、やはり設備投資だと思いますので、企業が設備投資を行い、このところ低下気味と思われる潜在成長率を引き上げていくことで、生産性を引き上げ、そういった努力の上に賃金が上がっていくことで、それとバランス良く物価が上がっていく、そういう姿が望ましいのではないかと思います。』

ということですな。


・財政制約による「マネタリストのある不快な算術」に関連して

この質問は答えにくかろう。

『(問) 今の質問の関連でお伺いしますが、本日の挨拶の中で、出口戦略に関して、「現時点では頭の体操程度」として、「財政の持続性への配慮が金融政策を左右することはあってはならない」、「『量的・質的金融緩和』を最終的に成功に導くうえで、政府の中長期的な財政健全化へのコミットメントが重要な役割を果たす」と言われている部分については、逆に言うと、政府が財政健全化をきちんと進めなければ、日銀は出口に出られないということとイコールなのかと思うのですが、そうであるなら、健全化に向けたコミットメントのイメージがどういうものなのかということをもう少し伺いたいと思います。また、それが例えば、消費税率を10%に上げれば十分なのか、さらにそれ以上に上げる必要があるのか、あるいは歳入だけでなく歳出の改革も必要なのか、その辺りのもう少し具体的なイメージをお聞かせ下さい。』

これは良い質問過ぎて微妙な答えしかできませんわなと思ったら案の定答えは微妙な言い方になっております(^^)。

『(答) 政府の中長期的な財政健全化へのコミットメントが非常に重要であるということについてですが、これは政府が現在そうしたコミットメントをしていないということではなく、既に政府としてプライマリーバランスの赤字を2015 年度までに半減するということを国際公約として打ち出しています。そういう意味では、政府のコミットメントというのは既に厳然としてある訳ですし、そのコミットメントに沿うかたちでこの4 月に消費税率が引き上げられ、さらに来年10 月に消費税率が10%に引き上げられようとしているということです。そういう点では、コミットメントは既に厳然としてあるということだと思います。』

(・∀・)ニヤニヤ

『それから、財政健全化を進めないと出口に出られないのではないかとのご指摘がありましたが、そういう観点からは、政府の財政健全化の努力というのは、今しっかりとなされているというふうに認識しています。』

つまり放漫財政ボヨヨンボヨヨンだと出口で死ねるという事ですねわかります(^^)。
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2014/06/10(火)08:07:14  
  http://ameblo.jp/fpeye  

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