FPeye エフピーアイ
ホーム プライバシー・ポリシー サイトマップ お問い合わせ ブックマーク
サービスのご案内 コンテンツのご案内 会社のご案内 入会のご案内 入会のお申込み



 
コード・銘柄名・証券会社・キーワードなどから関連記事が検索できます。
 
個別株シストレ〜トランプ式投資術
今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)
日経225先物マーケットプロファイル
データベース
レーティング一覧
過去のSQ値一覧


やぶのマーケットコメント
ディーリングコンパス
レーティング  [ レーティング基準 ]
ロングターム
裏街エレジー(割り切り系の銘柄や裏事情など)
ウィークリーレポート


エディターズROOM
レッスンページ
リンク集
FPeyeの歩き方
解約申請フォーム


 (無料会員様専用)
無料メルマガの設定が出来ます。

無料IDの取得はコチラから
※無料メルマガ配信開始!!
 
 (有料会員様専用)
株価の閲覧や有料会員様専用メルマガの設定が出来ます。
 
株式用語・経済用語検索 new
 
株用語のが検索できます。
 
上場企業一覧集

更新
自動更新 あり なし
お知らせ音 あり なし
※ COOKIEを有効にして下さい。



北浜の本社ビル1Fに証券カフェバー
Cafe FPeye がOPENしました。

北浜の証券カフェバー「Cafe FPeye(カフェ エフピーアイ)」
弊社代表取締役   藤ノ井俊樹 著
"実践的"投資研究家 盛岩外四 著
FXチャート自由自在
好評発売中!
ビンボー万歳!
むらやん(村上直樹):著
サガー・ジロー:イラスト

好評発売中!
弊社投資アドバイザー 泉 雅浩
コードワン投資研究所 緒方史法 著

でっかく儲かる! 資源株のすべて
好評発売中!
  弊社代表取締役 藤ノ井俊樹 著
個人投資家のための信用取引自由自在藤ノ井俊樹 著「個人投資家のための信用取引自由自在」
好評発売中!
無料銘柄相談 受付中!   無料銘柄相談
受付中!
  弊社代表 藤ノ井俊樹の「ロング・ショート戦略で自由自在 株式トレード必勝セミナー」
DVDがパンローリング社から発売になりました。
FPeye エフピーアイ 株情報のモバイルサイト モバイルサイト
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
 
「ストップ高」直撃ブログ
専業デイトレーダーむらやんのトレード日記。日々の取引履歴と資産残高を毎日公開している注目ブログです。
カブ知恵
雑誌等でおなじみの藤井英敏が、豊富な人脈を生かして「カブ知恵」だからこその新鮮な株式情報をお送りしています。まずは、カブ知恵HPへアクセス!!

今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)

表示件数
日付範囲 日 〜
タイトル   AND  OR 
本  文   AND  OR 
  

全部で 15件 の記事があります。(表示:1−15)


今朝のどらめもん サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2014/07/31(木)08:03:12  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「石田審議委員講演は(予想通りだが)物価目標に対する論点を再び提示」   2014/07/30(水)07:55:13  
  ということでろくに他のネタも無い(先物の昨日の値幅ェ・・・・・)ので石田審議委員の講演を詳しく読んでみるのですが、昨日の相場が相場なので皆様におかれましても石田審議委員の講演を熟読されたのではないかと存じます(白目)。

山口県での金懇である。
[外部リンク] 年にかけて成長率が高まっていく姿は変わっていません(図表5)。日本銀行としても、先行きの世界経済については、中国が成長率を僅かに切り下げながらも安定成長を続けるなかで、先進国の堅調な景気回復が新興国にも徐々に波及していくことなどから、緩やかに成長率を高めていくとみています。』

てなことで中国の経済についてはやや日銀は以前に比べると安心感を持っているんじゃないですかね。


・国内景気

『景気の現状については、「消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動がみられているが、基調的には緩やかな回復を続けている」と判断しています。』

とまあ海外に続いて国内景気に関する説明も基本的に執行部ペースの話。

『4月以降の個人消費の動向をみると、駆け込み需要の反動がみられていますが、企業などでは概ね事前の想定内との受け止め方が多く、マインド面でも、このところ弱めの動きとなっていた消費者態度指数は2か月連続で改善しています。もっとも、住宅着工や自動車販売の一部で調整がやや長引く懸念があることや、実質賃金の減少が消費全体にじわじわと影響してくる可能性もあることから、これからも各種指標を引き続き注視していく必要があると考えています(図表6)。』

ということで一応慎重な話も入れています。ここから個別項目になりますが、設備投資の話は執行部ペースですなと思う。

『設備投資については、機械投資の一部指標に1〜3月の大幅増の反動がみられていますが、今月初に発表された短観の設備投資計画はしっかりとしており、企業の前向きな姿勢は維持されています。基調としては緩やかな増加を続けているとみています。』

はあそうですかという風情ですが、これは執行部の説明をちょっと丁寧に行っていまして、つまりハードデータに怪しいのはあるけどマインド系は強いのですよという毎度の執行部の微妙な話に沿っていますが、こうやって丁寧に説明されると大本営発表のテイストがより判りやすくなるので誠に味わいが深いものがあります。

まあ何ですな、物価推移という面で言えば予想インフレ率の上昇でフィリップスカーブガーの日銀気合理論が効を奏しているように今の所見えている(ホンマカイナというのはあるがそれはさておき)ので、同様に「マインドが良くなっているから少々のハードデータの変調はヘーキヘーキ」という感じで経済の見方も気合理論になっているのではないかと疑問がふつふつと沸いてくる今日この頃ではあります。

輸出については慎重派です。

『この間、輸出については、引き続き横ばい圏内の動きとなっており、依然として勢いに欠ける状態が続いています(図表7)。背景としては、第1四半期の米国の成長率がマイナスとなったことや、わが国経済と結び付きが強いASEANなどの新興国経済のもたつきが大きく影響していますが、現地調達の拡大を伴う海外生産移管の進展などの構造的な要因も効いている可能性が高いとみています。』

ということで背景の説明部分では執行部的な語順の逆になっていまして(執行部は基本的にシクリカルな要因です(キリッ)という締めになっている)慎重派ですなという所です。

とはいえ結論に関しては基本的に大勢見解通りになっています。

『来月に発表予定の4〜6月の成長率は、駆け込み需要の反動の影響などから相応のマイナスになるとみていますが、景気の前向きな循環メカニズムは雇用・所得環境の明確な改善を伴いながらしっかりと作用し続けており、わが国の経済は、基調的には緩やかな回復を続けているとみています。』


・物価の現状説明が(ここでは)恐ろしくあっさり味

でまあ物価の話ですけどこれがまた超あっさり。

『物価面では、生鮮食品を除く消費者物価、いわゆるコア指数の前年比は、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみて、直近6月は+1.3%となりました(図表8)。このところ、エネルギー関連の押し上げ効果の減衰と、それ以外の品目の改善効果が概ね相殺されるかたちで、1%台前半で推移しています。』

ちなみに物価に関する話は後の方でもっと出てきます。


・先行きの話は基本的に展望レポート通り

ということで先行きも・・・・・・

『わが国経済の先行きについては、国内需要が堅調さを維持するなかで、輸出も緩やかに増加していくと見込まれ、生産・所得・支出の好循環は持続すると考えられます。このため、緩やかな回復基調を続け、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響も次第に和らいでいくとみられます。また、消費者物価の前年比は、暫くの間、1%台前半で推移したあと、本年度後半から再び上昇傾向をたどるとみています。』

で、以下の部分は展望レポートの数値の説明になっています。

とまあここまでは前振りでしてこの先が色々と面白い訳で。


○まずは先行きの注目点に注目である

・個人消費の動向、と言いつつ物価の論点キタコレ!!

『(3)当面の注目点』という部分から。

『当面の経済・物価情勢をみていくうえで、私自身としては、次のような点に注目しています。』

私自身キタコレ!

『まず1点目は、個人消費の動向です。』

ほいな。

『これまで景気を牽引してきた個人消費が、駆け込み需要の反動の影響を乗り越えて、7〜9月以降に想定どおり再び持ち直し軌道に乗っていくか、当面の大きな注目点になると考えています。』

ですなあ。

『家計の実際の消費支出に対応し、賃金などの実質化に使用される物価指標である「持家の帰属家賃を除く総合」指数の動きをみると、足もと6月の伸び率は+4.4%とコア指数よりも1%以上高い水準にあり、それが最近の実質賃金の大幅減少につながっています。』

「帰属家賃を除く総合」キターーーーーー(・∀・)ーーーーーーー!!!!!

ということで、実質賃金が大幅減少しているということですが、アタクシ思いますに先般出ていた日経あんどテレ東の調査で出ておりましたように、今般のどさくさに紛れて実質可処分所得にも打撃が来ている世代の内閣支持率の低下とか見ると実質賃金に加えて実質可処分所得の問題も更にあるような。

『また、このところの推移をみると、昨年11 月の時点で1.9%に達したあと、直近6月までの間、消費税率引き上げの直接的な影響を除くベースでみて、2%近傍の水準で推移しています(図表10)。』

「帰属家賃を除く総合が2%」キターーーーーー(・∀・)ーーーーーーー!!!!!

ということで、この話は石田審議委員におかれましては2月の埼玉での金懇でも示していまして、今回は図表10というのが示されていまして、これがまた味わいがあります。

つまりですね、今回の図表に書いてあるのは『家計が直面する物価』という素敵な小見出しになった上に、コアと帰属家賃を除く総合の二つが出ていまして、かつこの帰属家賃を除く総合が思いっきり目立つような表記になっていまして、「このように家計ベースで見たら既に2%の物価上昇になっているんです」というのがひじょーに良く判るようなプレゼンになっているのですな。ついでに言えばコアの押し下げ要因として帰属家賃が機能しているというのも分かりやすい図になっています。

しかもこの2%なんですが、足元では綺麗に安定的に2%になってきているというのがまたお洒落でありまして、家計ベースで見たら2%の安定物価上昇になりつつあるという図ですにゃ。

ちなみに前回埼玉での金懇では『様々な消費者物価指数』という小見出しになっていて、総合だのコアだの刈込平均だのというようなものの中に帰属家賃を除く総合の話をしていまして、帰属家賃除く総合が2%に達したという図にはなっているのですが、それほど目立っていない上に、ちょうど達しました的な感じになっているので、今回の図表の方が盛大にインパクトある感じになっております。

なお埼玉での金懇の講演テキスト及び図表はこちらでして、今申し上げた物価に関する図表はPDFファイルの31ページ目になる(図表18)となっています。
[外部リンク] 「持家の帰属家賃」とは、実際には家賃の受払いを伴わない自己所有住宅(持ち家住宅)についても、通常の借家や借間と同様のサービスが生産され、消費されるものと仮定して、それを一般市場価格で評価した概念的なもの。国際比較を行う際などで、持ち家率の違いにより住居費が異なる点を補うために大変有効な考え方ですが、実際に家賃の支払いを行うものではなく、家計にとって現実の支出ではありません。』

>家計にとって現実の支出ではありません
>家計にとって現実の支出ではありません
>家計にとって現実の支出ではありません

(;∀;)イイシテキタ゛ナー

・・・・・・・ということで消費の先行きに関しては労働需給というか賃金が重要という話が以下続きます。

『このような状況下で、個人消費が底堅く推移していくためには、先行きの所得に対する改善期待が高まることが何よりも重要と考えられます。足もとでは夏季賞与の増加などが下支えすることを期待していますが、先行きは、労働需給の動向がポイントになると思います。』

ふむ。

『労働需給関連指標をみると、完全失業率は3%台半ばまで低下しているほか、有効求人倍率も1倍を超えて改善傾向が続いています(図表11)。このまま労働需給の引き締まり傾向が続けば、ジョブ・セキュリティ面での安心感と賃金への上昇期待を通じて消費の下支えにつながっていくと考えられるほか、中長期的には、省力化投資など人手不足のもとでの生産性向上に向けた取り組みを通じ、成長力の強化につながっていくと考えられます。今後、生産性の向上を伴う賃金上昇が実現していくことが期待されるところです。また、労働需給の指標は、企業の先行きに対するコンフィデンスを表す有力な指標でもあり、そうした点からも求人の動向など毎月の変化を注視していきたいと考えています。』

まあここの所はホンマカイナという感じもする訳で、所定内給与ってそんなに上がってないでしょとか思いますし、今上がっているのって非正規の所とかで、そらまあアグリゲートしたら世帯収入とか上昇しているという話だけど、別にそんなにベアが大盤振る舞いされている訳でもなく、単に円安ボーナスを一時金で還元している程度の話だとしたら賃金の継続的な上昇期待とかジョブセキュリティのコンフィデンス強化とかになるのかねという疑問は相当あるように感じるのですけどねえ。


・そのほかは企業の価格設定行動と輸出動向

次が企業の価格設定行動についての話。

『2点目は、企業の価格設定行動です。6月短観では、販売価格判断DIの改善が確認され、特に中小・非製造業では1991 年以来の「上昇」超となるなど、既往のコスト高を転嫁する動きは着実に拡がってきています。また、仕入価格判断DIをみても、引き続き大幅な「上昇」超水準にあり、まだまだパイプラインの中には相応の値上げ圧力が存在しているとみられます(図表12)。』

つまりコストプッシュですねわかります。

『今後、それが販売価格の引き上げとして顕現化してくるかどうかは、景気動向次第の面があります。駆け込み需要の反動の影響を乗り越えて、企業の価格設定行動が一段と積極化していくのか、注目してみていきたいと考えています。』

ただまあ何ちゅうか企業の行動にしても例えば全然Jカーブ効果が出てこないとかいうような価格設定行動(これは輸出の話だが)を見ていると、今回はとりあえず消費税増税のどさくさと政府の作り上げた雰囲気で目先価格引き上げてみました的な場当たり的な感じもするので、継続的に価格設定行動が積極化するのかよという気はするのですが、つーかそれならもっとベアが(白目)。


でもって輸出。

『3点目は、輸出の動向です(前掲図表7)。世界経済が先進国を中心に回復していくなかで、輸出を取り巻く環境は先行き次第に改善していきますが、その一方で、海外生産移管などの構造的要因は引き続き抑制方向に作用していくと考えられます。』

ふむ。

『また、既往の為替相場の下落の効果が輸出数量の拡大にどこまで及ぶのか、不確実な面もあります。』

効果が出るならとっくの昔に出ていると思います。数量じゃなくて円安ボーナスをそのままボーナスにしてるでしょ。

『中長期的には、国内で新たな高付加価値品の開発・供給が進み、それらが輸出を牽引していくことを期待していますが、当面は海外経済の回復等に伴い緩やかな増加に転じていくか、注目しているところです。』

とのことで。


○物価安定目標に関しての論点キタコレ!!

『.日本銀行の金融政策』の所ですが、QQEがどうのこうのの話は盛大にスルーしまして・・・・・・・・

『3.「物価安定の目標」について』の所から参りますね。

『こうした政策のもと、日本銀行としては、2%の「物価安定の目標」の実現に向けた道筋をたどっているとみていますが、最近、“「物価安定の目標」の実現”や、“安定的に持続する”と判断する際の基準や考え方について聞かれることがあります。折角の機会ですので、これらの点に関して、私自身がどのように考えているかについて、若干の説明をさせていただきます。』

いよっ!!待ってました!!!

『「物価安定の目標」において対象としている物価は、昨年1月の目標導入時の発表にもあるように、「消費者物価の前年比上昇率」としています。』

これ未だにコアと勘違いしている人がいるようですが「総合指数のトレンド」なのですよ。

『この消費者物価については、国民の実感に即した、家計が消費する財・サービスを包括的にカバーした指標として、総合指数がまず重要であることは言うまでもありません。』

>国民の実感に即した、家計が消費する財・サービスを包括的にカバーした指標
>国民の実感に即した、家計が消費する財・サービスを包括的にカバーした指標
>国民の実感に即した、家計が消費する財・サービスを包括的にカバーした指標
>国民の実感に即した、家計が消費する財・サービスを包括的にカバーした指標
>国民の実感に即した、家計が消費する財・サービスを包括的にカバーした指標

・・・・・・・・・・・・・(;∀;)イイハナシタ゛ナー

『一方で、総合指数には、生鮮食品など一時的に大きく振れる品目が含まれているため、それだけをみていたのでは、本来捉えるべき基調的な動きを見誤る可能性があります。この点、生鮮食品を除く総合指数、いわゆるコア指数は、総合指数のトレンドを捉えるうえで最も有用な指数とされています。』

ということで・・・・・・・

『日本銀行としても、先行きの金融政策運営の考え方などを整理した展望レポートにおいて、物価見通しとしてコア指数の前年比上昇率の見通しを使用しているところです。』

てな話ですので、基本的に日銀が展望レポートで「コア」の見通しを出しているのは、コアの数字を当てに行っているのではなく、「総合指数のトレンドとしてのコア」を意味しているのですなという事で。

『消費者物価の基調的な変動を表す指標としては、このほかにも「食料およびエネルギーを除く総合」や「10%刈込平均値」などがあります。これらの指数は、いずれも一部品目を除外することにより、消費者物価全体の基調的な変動を捉えようとしたものですが、その一方で、家計が一定割合消費している品目を除外するため、家計の消費構造を包括的に反映した物価指標という位置付けから乖離してしまうという側面があります。』

なるほど。

『例えば、わが国は家計の消費支出に占める食料費の割合は他国と比べて大きいため、「食料およびエネルギーを除く総合」指数のカバレッジは、米国の77%に対し、わが国はそれより10 ポイント弱低い68%まで低下します。』

コアdis(というとオーバーだが)キタコレ!!

『また、実体経済への影響という観点からは、先ほど紹介したように、家計の消費支出に対応し、賃金などの実質化に使用される「持家の帰属家賃を除く総合」指数の動きをみていくことも必要と言えます。』

さあ盛り上がって参りました!!!!!!

『このように、一つ一つの物価指数は、消費者物価全体の基調的な動きや実体経済への影響を捉えるうえで必ずしも完全なものとは言えません。このため、例えばコア指数のみをもって、“「物価安定の目標」の実現”を判断することは適当ではないことをご理解いただけると思います。』

キタコレ!!!!

『「物価安定の目標」の実現について、私は、あくまで消費者物価全体の基調的な変化を、総合指数やコア指数をはじめとする様々な物価関連指標で捉え、総合的に判断されるべきものであると考えています。』

いやこの考えって非常に重要な論点だと思うのですが、何故か総裁副総裁辺りからの説明ではそういう話が全然出てこないですなあという所で、MPMの議事要旨でもチラリズムでは記述があるもののあまりこの話が出てきてませんで、少なくとも従来からの講演などでの趣旨を見ると石田さんと佐藤さんはこの主張を盛大にしている筈なのですがとは思う所です。

『“安定的に持続”しているかどうかの判断に当たっても、基本的には同じです。そうした状態を判断する何らかの定量的基準や特定の指標がある訳ではありません。様々な物価関連指標の動きを精査し、経済・物価情勢の現状および先行きを十分検討・吟味して、総合的に判断していくべきものであると考えています。』

というのも仰せのとおりだとは思うのですが、まあ良く良く考えてみますとそもそも置物の方の副総裁であらされる所の木久扇師匠におかれましては、日銀の政策判断について「総合的な判断」というのが「恣意的な判断の錦の御旗に使われている」という趣旨の批判をして、そのあたりについての(置物言わせると)恣意的な判断を排除する為に明示的なインフレ目標政策を導入しろみたいな主張を繰り返しておられた訳で、その点を鑑みますと置物大先生的におかれましては、そのような「総合的な判断」の導入を支持するというのは、日銀副総裁になる前の主張が単なる机上の空論であったという事を身を持って示すという素敵な事に繋がりまして、置物先生のの置物理論は学者としてナンダッタンダという話になるので、そう簡単に「総合判断」の方向に舵は切れないんですよねと思うのであります。

勿論置物師匠の首を差し出せばスキームを変えるのは容易なのですが、そうなるとそもそも論として第一の柱あるいは「私の金融政策」とはナンダッタンダという話になり兼ねないですから話は難しいですし、置物云々をさておくにしても、目先「2年で2%」を思いっきりぶち上げてしまった手前、ここの段階で「いや2%と言っても色々の見方があって総合判断」というのは「ターゲット達成に対する意志の揺らぎ」という取り方をされ兼ねないという反対の方が(現実問題はさておき)惜しくも理屈の上では分があるので、まあやはりそう簡単に「総合判断」方向には舵が切れないというのが残念な所。

ま、毎度申し上げておりますように、振り上げた拳あるいは広げ過ぎた風呂敷をどう畳んで行く(あるいは行かないで馬鹿買いを継続する)のかという話がこれから来年に向けての金融政策の焦点(って何かしょうもない焦点のような気もせんでもないが仕方ない)とも言えたり言えなかったりという事ですな。

#いやまあ総合とかコアが消費税除くで2%ヒット(なので4%ですか)というのを年内(または来年の頭)にとっととやって貰えればそのような事で悩むことも無いのですけど・・・・・・・・・・・・・

ということで石田審議委員講演の鑑賞会でありましたとさ。
 


今朝のどらめもん サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2014/07/29(火)08:08:01  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「オペが色々微妙な結果/白井審議委員の謎講演を謎に鑑賞」   2014/07/28(月)08:08:29  
  賃金が伸びなくて物価が上がらないので緩和継続というのはまあそうかなと思いますし、それに対してそれでまたまた資産市場のどこかでウヒョーについては「規制と監督で(キリッ)」なので金融政策での対処は、ってのは何度も来た道のような気がしますけどねえ。

○例によってオペ関連雑談メモ

金曜のオペオファー
[外部リンク] 4,000 2014年7月30日
国庫短期証券買入 30,000 2014年7月29日
国債補完供給(国債売現先)・即日(午前オファー分)(注3) 2,000 2014年7月25日 2014年7月28日
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 10,000 2014年7月29日 2014年11月7日

ということで短国買入は想定通りの3兆円のオファーですな。

オペ結果
[外部リンク] 71,504 30,001 0.004 0.005 80.1
国債補完供給(国債売現先)・即日(午前オファー分)(注4) 49 49 -0.400 -0.400
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式>(7月29日スタート分) 10,060 10,060
CP等買入 8,205 3,876 0.088 0.091 75.4

まず短国買入ですが、これが結構滑って5糸甘平均4糸甘足切りとなっているので、前日の新発3Mとかその前の3Mとか前週の1Yとか入れると悉く投げレートになるという水準になっておりまして、あららという感じ。応札7兆とかありましたのでここ2回ほど3か月の短国入札が若干滑っている中で在庫が少し重くなってますかねえという所で、まー金利水準的な意味でのニーズという点では有担保コール取引と比較してどうよ的な水準ではありますので、後は実質成行買いニーズでどこまで支えますかという話になりますが、まあとりあえず海外のニーズが止まると期末でも無いので日銀の盛大な買いだけで支えるのが厳しいかという所かなとは思います。

つーかですな、6月末の展開はGCレポとか現先とかのレートも下がってCPのレートも下がるというように全般のレートが下がって推移していましたが、今月はその辺の需給は別に短国だけ日銀の買い狙いで値持ちさせていた感じでしたので、金曜とその前の週の短国買入だけで捌けなかったという感じですな。ちなみに6月については期末の買いがあったのはまあ想定通りですけれども、海外絡みでの買いがややあったのがやや想定買いで、それに加えて更に想定外だったのが日銀の短国買入ペースで、6月は資金需給的に短国買入が減る筈だと思っていた人が多い(つーかワタクシもその予想)中で短国を盛大に購入してきた(良く良く見ると6月末時点で短国買入残高が年末のMB目標にあと一息位の所まで持ってきているという想定外なプレイ)ので想定外プレイで金利を下に持って逝かれてアチャーという動きに拍車が掛かったという感じだと思います。一方今月ですが、月初一瞬需給緩みましたがその後海外の買いらしき動きで需給が締まって暫くヒャッハー状態になっておりましたが、日銀の買入に関しては無慈悲な3兆円攻撃が基本的に想定されていたので、海外らしきフローが止まるとその他の動きが想定内なのでとりあえず落ち着いたという感じですかねえ、良く判らんけど。

つーことで、まあ何にせよ想定外攻撃が来ると思わぬ変動が起きる訳でして、海外とかはシャーナイナイにしましても日銀が想定外攻撃をすると市場に無駄な動きを与えて怪我人を増やしますので、オペに関しては予見可能性の高いスキームでお願いしたい物です(年内は今更変更できないでしょうけれども)。


あと、固定金利オペの方が少々アレでして、今回はシグナルオペのロールなのですが、折り返し元のオペ残高が7893億円なのに、10060億円でのロールになりまして何と2100億円程の増額ロールとなっています。0.10%の3か月程度の固定金利に今更何でそんなにニーズがあるのかが経済合理的にイマイチ意味が判らん(GCレポなどで見合いの調達がしにくい資産などの紐付けファンディングとしての意味は分かるが)という所でして、何でここで残高増えるの??という不思議ちゃんな所ではあります。まあ固定オペの残高が増えると短国買入に掛かる負担が減るので、オペレーショナル的に日銀が楽ですし、短国買入の帳尻フロー部分は短国市場の瞬間的な需給には影響するので(中期的に見た場合には共通担保の担保繰りの影響が短国の需給に影響してくる)そっちからの市場への影響もという所ですな。

なおCP買入に関しては足元CP金利が微妙に高めで推移(GCとかが高いから)してて、あとは日銀買入枠の問題とかその辺になってくるので何とも。


○白井審議委員のオモシロ講演を鑑賞する(ただし政策的なインプリケーション無し)

本当は英文でのレポートですが、邦訳版で本文が24ページもあるという講演を英文で読む気が起きないのは当然ですな。

[外部リンク] Asset-Liability Management Conferenceでの基調講演の邦訳
(7月23日、於、シンガポール)

[外部リンク] against the wind」であってその時点で流動性危機が生じている状況ではない)のですな。

『こうした施策は、引き続き中央銀行に短期金利を誘導する手段を残すため、物価の安定や持続的な経済成長等の目標への影響を限定的に留めつつ実施できると考えられています。この考えは、最近の米国において活発に議論されており、とくにこれらの金利はFRBが出口戦略で超過準備を抱えている中で徐々に引き上げることで市場金利を正常化していく手段として語られることが多いようです。しかし、同時にこれらの金利を使って超過準備を長く維持できれば、過剰な投融資によるバブルを抑制する政策手段となりうるとの観点からも議論されるようになっています。』

もはや何を仰っているのかわからないのですが、さきほどまでツッコんでおりましたように、どうも白井大先生様におおかれましては色々な状況の論点を全部まとめて混同して説明しているようでございまして、「超過準備を長く維持できれば・・・・バブルを抑制する政策手段」との観点とのことですが、もしかするとそれは貴女の想像上の議論なのではないでしょうかと小一時間問い詰めたいところではございます。


・そもそも自分の政策の説明でもツッコミ所がある件について

本文5ページの『(A)資産買入れ』って所から。

『日本銀行は予め設定した年間の資産保有残高の増額ペースをもとに買入れを進めています(現時点では2014年末までの増額を明確にしています)。』

えーっとですね、そらまあ政策自体は続くとは思うのですが、現在の政策の建付けはあくまでも「次回決定会合までの間は」年間70兆円ペースでMBを拡大するようなMB目標運営をする、という形になっていて、別に2014年末までの買入を確約している訳ではなく、目標がその前に達成されるとか、第二の柱での点検で問題が生じる場合などは途中で終了する可能性があるのですよね。

でまあ本文5ページから6ページに掛けての『(B)フォーワードガイダンス』も微妙でして、

『一方、日本銀行ではフォーワードガイダンスを「QQE全体」に適用しており、政策金利に適用している訳ではありません。金融政策の操作目標は無担保コール翌日物レートからマネタリーベースへと変更しているからです。そこで、マネタリーベースの増額ペースが決まれば、おおよそ国債等の買入れ額も決まるので、マネタリーベースと資産買入れ額はある種の「不可分」の関係として扱われています。』

いやその内訳で長期国債の長いのを沢山買うというのがQQEの異次元アピールでしょ。

『その上で、フォーワードガイダンスによって、将来にわたってマネタリーベースの増額と資産買入れを維持するとのメッセージを市場・国民に発信しています。』

まあそれをフォワードガイダンスと言いたければまあ良いですけど、単にマンデート達成までの期間継続するというのは別にまあガイダンスでも内容な気が。


・ECBマイナス金利の解説で肝心な所が抜けている件

同じく金融政策の説明の本文7ページ『(E)準備預金へのマイナス金利適用』という所でECBのマイナス金利と他国のプラスの解説部分も妙。

『中央銀行がこのようにプラスの金利を支払っている理由はいくつかありますが、ひとつにはマイナスの金利だと銀行間市場が縮小して金融機関がいざ必要なときに市場から即座に資金調達することが難しくなる可能性にあります。』

ぽかーん。いやあのスタンディングファシリティがあってスティグマ無しに利用できれば別にそれ自体はシステム的な問題にならないと思いますがまあ良いとしまして。

『また、これに関連していますが、付利金利があると銀行間市場の金利に下限が生まれますので、プラスの金利を維持すれば市場金利の変動は小さくなると考えられます。』

??????????????????最近のジャパンの短期市場の金利の動きをご観察頂きたいのですが。

『これにより、中央銀行は市場金利を大きく変動させることなく銀行間市場に十分な流動性を円滑に供給し、バランスシートを拡大する量的緩和政策をし易くなるという利点があります。』

さらに何を言っているのか判りません、というか付利金利をプラスで維持しているのは「超過準備保有のインセンティブを与えることによって」中央銀行のバランスシート拡大をしやすくなることであって、白井さんの言う説明は超意味不明なんですけどねえ。

『その一方で、マイナス金利で期待される効果として、為替相場の減価や金融機関の貸出金利の低下等を期待する見方があります。この点、例えば、デンマークでは大量の資金流入に直面した際に、ERM IIの下で対ユーロの固定相場を維持するために、中央銀行のCDファシリティにマイナス金利を適用(2012年7月〜2014年4月)しました。その結果、自国通貨を減価方向に戻して、固定相場が維持される効果が得られています。他方、貸出金利は殆ど下がらず、貸出額はむしろ低下しています。』

なんか小国の話とECBの話がごっちゃになっていますなという所で、デンマークの場合はそもそも通貨をユーロにペッグしているから固定為替維持する為に金利でアクロバットな事をしないといけない場面が生じるという話でしょうと思いますし、マイナス金利に関しては「貸出金利の低下」よりは「貸出に回させる(という説明も妙だが)」という話でしょと思う(マイナス金利適用は金融機関に対するペナルティでもあるので、ペナルティ部分のコストを顧客に転嫁する可能性だってあるんだし)のですけれどもねえ。

でまあ何ですな、白井さん「ワタシの勉強の成果」の説明をしたいのは判るのですが、枠組みの話の説明が怪しい点も勘弁してやるとしましても、オペレーショナルな部分に関する説明が上記のようにハチャメチャというか無理解モードな訳でして、まあ確かにオペレーションの部分って実務を触っていないとワカランチンな部分が多々あるので間違える部分もあろうかと存じます(それにしては何年も審議委員やっててこの理解かよというのはありますが)けれども、白井さんに審議委員として求められている能力はオペの細かい話では無くて、もっとこうマクロな話とかを求められて審議委員になっている筈なのでして、そっちの話じゃなくてオペの話(しかも盛大に間違え)をするとか、思いっきりこうやっている事の方向性がおかしいというかゼークトの言う(自粛)な働き者みたいなアレ感を感じてしまうのですけどねえ。



・最早だんだん何だか判らないのですがここの説明もよく判らん

本文9ページの小見出し『中央銀行によるマクロプルーデンス政策への関心の高まり』という所ですが。

『こうした物価の安定と金融の安定のトレードオフから示唆されることは、中央銀行に十分な政策手段を付与しないまま金融政策に複数の目的を当てることには潜在的な問題をはらみ得るということです。そこで、金融不均衡が高まっている際に、中央銀行が採り得る「最初の防衛線」として考えられるのがマクロプルーデンス政策手段の活用です。』

ティンバーゲンルールの話をしたいのかも知れないが、「十分な政策手段を付与しないまま金融政策に複数の目的を当てる」というのと、金融不均衡が高まっている時に最初の防衛線でマクプルを利用するというのは別の次元の話ではないかと思われますが、その後は「ねえねえこんなに知ってるのよ」という話なので引用を割愛します(--;



・本文11ページから先の部分が盛大に意味不明な点について

シンガポーでの講演だけにアジアの金融政策の話をしているのですが、その話をしている本文11ページ以降の部分がこれまた盛大に意味不明な作りになっています。

『3.アジア・太平洋地域における金融政策運営の変化』というお題の部分ですけど、ここの本文が全面的に違和感ありまくりな内容ですが、どうも色々とおかしい話をしているのですが、もはやツッコミにも疲れてきますので誰か細かくツッコんでちょという所です。

『次に、アジア太平洋地域に話題を移します。1997-98年に東アジア経済危機が発生して以来、多くの中央銀行はドル固定相場制から移行し、それに合わせて金融政策の枠組みも変化しており、金融政策運営については域内である程度の収斂が見られています。ここで5つの共通点を指摘いたしますと、(1)物価安定の重視、(2)先進国・地域よりも柔軟なインフレーション・ターゲティングの運営、(3)より柔軟な為替相場の容認、(4)資本流入局面での低金利政策、(5)金融安定の維持を目的としたマクロプルーデンス政策の積極活用、を挙げることができます。以下、それぞれご説明いたします。』

ということで以下延々とダラダラとした説明が7ページほど展開され、その後今後のアジアの金融政策の展望という話をしているのですが、どうも成熟経済(=先進国)の金融政策の話をそのまま成長経済の金融政策の話に当て嵌めて説明しているっぽくて、いやあの経済の置かれている状況が全然違うのに何で成熟経済における金融政策運営に関する話をアジア成長国の金融政策運営に敷衍するんだよというところではあります。

そもそもインフレターゲット云々という前に新興国の場合は為替がペッグなりフロートペッグなりなっていたりするので、通貨政策が金融政策に直結する話ですし、あと成長経済において重要なのは資本フローの管理というか調節であって、成熟経済みたいに資本フローが自由という訳ではなく、資本フローの管理もまた経済政策のキモという経済なので、インフレターゲットが柔軟云々とか意味判らんわという感じなのですな。しかしどこをどう突っ込んで良い物かよく判らんので大滝秀治風に「お前の言ってることはわからん!」と申し上げて終了する事とします。

#生産性皆無のネタでどうもすいませんでした
 


お題「海外講演ネタはスルーして中曽さんのネタの続きです」   2014/07/25(金)08:04:18  
  何でそうまとめて講演ネタを投下するのよという所なのですが、暑い→寝苦しい→寝坊というコンボが炸裂しましたので講演ネタはちょっと(滝汗)。

○しつこく短国とかオペのメモ

#殆ど俺様メモ化していますが

・3か月短国入札

[外部リンク] 99円99銭2厘5毛(募入最高利回り) (0.0300%)
(4)募入最低価格における案分比率 44.5123%
(5)募入平均価格 99円99銭3厘4毛 (募入平均利回り)(0.0264%)

てな結果ですが、前場の引けの気配よりは甘めの所で決まっているのですが、そもそも論としてGCはまあ置くとしても短国現先よりも盛大に低いところでの水準という絶対水準の方がどうなのよという感じで、3bp割れのまんまですなあとか思っていたら引けでは2.9bpとか3bpとかになっていて、今日の短国買入の基準利回りになる売買参考統計値の単利平均は2.9bpになっておりますので引け甘で入れると普通に投げになりそうで、相対的に1年新発が入りやすくなって日銀ニッコリと思いましたが1年新発の売参も1.5bpだったりするのでそんなに変わらないですけど、まあアベレージからの距離で言えば3M新発の方が不利ですかねえ(とか雑な事を言っているが実際は1年新発をホールドしているとこの間の在庫ファイナンスでのネガティブキャリーでコストが悪化しているので本当はそことの対比が必要ですので念の為申し添えます)。まあいずれにせよ昨日の入札およびその後のセカンダリーがパッとしていませんので、短国買入を普通に3兆オファーしてきてもヒャッハーとかならないので安心してオペを打ち込めますね(棒読み)。


・固定金利オペはまた微妙に減るのです

昨日のオペ結果
[外部リンク] 13,000 4,012 -0.009 -0.008 58.9
国債買入(残存期間10年超25年以下) 2,658 1,001 -0.010 -0.008 30.2
国債買入(残存期間25年超) 1,312 300 -0.019 -0.013 20.0
国債補完供給(国債売現先)・即日(午前オファー分)(注4) 42 42 -0.400 -0.400
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式>(7月28日スタート分) 4,000 4,000

輪番が強くて債券市場がウヒョーとなっていたような気がしますがその辺は華麗にスルーするのがドラめもんクオリティでして、相変わらず注目する人が少ない短期オペの方に目が行くわけですけれども、昨日のオペは4000億円の落札になって、折り返し元が6010億円なので2010億円の減額となりまして、まあなんとなくそんなもんかなと思う結果で、一応この位の減りだと2.5兆円の短国買入でも帳尻は合うと思いますけれども、余裕をもつなら3兆円ですかねえとか。

いやまあ別にこれはオペやっている所が良いとか悪いとかいう話じゃないのですが、先般来申し上げておりますように今のディレクティブの建付けってMBが「年間この位増えるようなペース」で増やせと言われ、かつ国債50兆円で〜とか細々と書いてあって最後の帳尻が短期オペになっているという作りになっているのですが、財政要因での資金需給の振れが大きい(昔よりは純粋な財政要因の振れが減っているのですが国債発行額が増えていますからねえ)ので帳尻合わせるのが大変になりますので、本当は半年とか1年で見て帳尻合わせれば良いじゃんとは思うのですが・・・・・・・・

良く良く考えてみますと、あくまでも現在の金融政策でのディレクティブは「次回決定会合までの金融政策運営方針」として「MB年間70兆円のペース」となっているので、そうなるとある程度のブレは仕方ないにしても、やはり次回決定会合までの間にMBを減らすというのはディレクテブ的にどうなのよという話になるんでしょうなあと思う訳です。でまあ先般も申し上げているようにトン調節しているならオペが帳尻モードになるのは当然なのですが、単にMB残高がどうのこうので帳尻オペ状態になるのってどうよという気がする訳ですよ。だってMB残高がどうのこうのってそらまあ当初は木久扇師匠の直線置物理論が作動していたかも知れませんが、基本的に「購入している資産の残高が効果を発揮して名目金利を抑えることによって予想インフレ上昇によって実質金利を下げる」という話を今はしている訳でして、そうなるとMBが幾らというよりも普通に「資産買入」(ここでフローにするのかストックにするのかは微妙だが)をディレクティブにして、その結果MBが増えていくというような運営にした方が、「資産買入とインフレ予想の引き上げで実質金利の引き下げ」という政策の効果(が本当に効いてるのかどうかは知らんが)というロジックにも合致しますし、変な帳尻フローによって短期市場の需給(具体的には短国の需給)が無茶苦茶に振らされる(今や1年以内のゾーンとかGCとかの方がイールドボラティリティだけでみたらドタバタと動いていますぞな)のが軽減されますし、帳尻オペ実施する方だって大変なのですからオペレーショナルにも楽だと思うのですよね。

ということで、まあ年末までは残高目途を出してしまっているので致し方ないにせよ、来年になったところではMBの目標ではなくて月々の資産買入残高またはフロー(まあ残高効果というのは理屈としては判るのですが、市場的に言えば目先のフロー効果の方が金利形成に影響大きいのと、残高でやると四半期の国債償還が大きいので残高での帳尻を合わせるとフローのデコボコが起きるのでフローベースの資産買入について出した方がやりやすいと思うのだが)を示す方が良いんじゃないですかねえ進捗がどうのこうのとか言われないし、とは思うのですけどね。


○中曽副総裁講演ネタの続きです:金融システムとかマクプルとかの部分

この後ネタにする総裁会見でも講演に関しての質疑は実はこっちの方が多かったですな。

[外部リンク] 『以下、金融システムの「安定性」と「機能度」の2つの面から、現状と課題を挙げておきたいと思います。』

てな話ですが、現状評価に関しては・・・・・・・・

『まず、金融システムの「安定性」に関しては、現状、大きな問題はないとみています。わが国の金融機関は、全体として充実した資本基盤を有しており、国内の金融・経済面である程度大きなショックがあったとしても、信用仲介機能が大きく損傷を受ける可能性は低いとみています。』

で、今後については、

『ただ、グローバルにみると、先般の国際金融危機の経験を経て、国際的な金融市場や金融システムにおいてリスクが顕在化し、そのショックが広く伝播することへの備えが求められています。こうした中、金融機関に対しては、より高い基準での健全性と経営管理が求められていく方向にあります。バーゼル靴鬚呂犬瓩箸垢觜餾欟睛撒制や各国独自の規制が順次実施に移されつつあるほか、国際的に活動する金融機関に、もう一段の資本の積み増しを求めることにつながりうる議論も進められています。』

てな話をしていて、もうちょっと続くのですがまあ普通の話をしています。

『次に、金融システムの「機能度」について触れたいと思います。』

ほほう。

『経済・物価情勢が改善に向かうもとで、企業の資金需要も、業種・地域の拡がりを伴いつつ徐々に高まってきており、金融機関はこれに積極的に対応していこうとしています。この面では、金融システムは、景気の回復を促す方向に着実に機能していると判断しています。同時に、金融システムは、人口減少や高齢化といった中長期的な課題に対する企業や地域経済の取り組みを後押しするというより大きな機能も担っていくことが期待されていると思います。』

ということで、以下企業金融に関する話になるのですが、それは白日銀時代から投入している企業支援だの成長基盤強化だのという話になりまして、まあこちらも通常の話ちゃあ通常の話。

『また、金融システムの機能に関連して、「決済サービスの高度化」についても触れたいと思います。』

ほほう。

『日本経済が持続的な成長を遂げていく上では、決済ニーズの多様化や金融のグローバル化に応じた決済サービスの高度化を図ることも重要です。新しい「成長戦略」では、日銀ネットの稼動時間が延長されることを活用した金融機関・企業等における資金・証券決済の高度化が挙げられています。』

まあ高度化は結構なのですが、国債決済T+1は労力の割にメリットが無いと思うのだが。

『日本銀行が構築を進めている新しい日銀ネットの稼動時間については、その機能を最大限有効に活用して頂くことを通じて、金融市場の活性化や金融サービスの高度化等に寄与していく観点から、2016 年2月より、当面の稼動終了時間を21 時まで延長することとしました。延長される時間帯は、日本銀行本店と日銀ネットの取引のある金融機関がそれぞれの経営判断により任意に利用するものです。』

でちょっと途中を飛ばしてこの項の最後の所。

『具体的な検討は銀行界や産業界において進められるものと思いますが、日本銀行としても政府と連携しつつ、こうした検討の後押しを行って参りたいと考えております。』

・・・・・・・ふーん「民間の検討の後押し」ねえ(棒読み)。



○中曽副総裁記者会見である

[外部リンク] 2点伺います。(前半割愛)もう1点ですが、消費税率引き上げ後の国内景気について、駆け込み需要と反動は想定内であるという話を何度かされていますが、その後の持ち直しについては、投資や消費の指標をみると直ぐにV字回復となっていない指標も出ているように思いますが、夏以降の持ち直しについて想定よりよくないといった声がないのかどうか、これまで副総裁に集まっているデータを含めてどのように見られているかお伺いします。』

で、その答えですが・・・・・・・・・・

『(答)(前半割愛)2点目について、細かい点を申し上げるのはここでは控えたいと思いますが、経済、物価の先行きについては、7月の中間評価でも議論した4月の展望レポートで示した見通しと比較すると、実質GDP成長率、消費者物価ともに、概ね見通しに沿って推移すると見込んでいます。従って、見通しは変わっていないということです。すなわち、わが国経済は、基調的には潜在成長率を上回る成長を続けていくと考えています。』

細けぇこたあいいんだよ!!ということですねわかります。

『物価面では、消費者物価の前年比でみると、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでしばらくの間1%台前半で推移した後、本年度後半から再び上昇傾向を辿って、2014年度から2016年度の見通しの期間の中盤頃に2%程度に達する可能性が高いとみています。従って、繰り返しになりますが、設備投資、輸出も含めて、基本的な見通しは、中間評価においては、4月の展望レポートで示した見通しに沿っているということです。』

この答え方が(キリッ)なのか(棒読み)なのか判りかねるので是非テキストの方に(キリッ)とか入れて頂きたいのですが(大嘘)、まあ当然内心が棒読みであってもキリッと答えているんでしょうなあという所です。


・金融システム云々の質疑

『(問) 本日の懇談会の挨拶では、金融システムについて言及されていました。国によって事情が異なるというお話がありましたが、日本でのマクロプルーデンスや金融規制で進むべき方向性というものがあれば、どういったものかお伺いしたいと思います。加えて、先般、金融庁と日本銀行で連絡会が設置されましたが、この意義について改めて副総裁からお話を伺えればと思います。』

先ほどの景気に対する質問に対する答えのあっさりスルー振りと比較してこの答えを読むとまずその時点での味わいがあるというものです。

『(答) 最初の点は、金融システムや金融規制に関する議論の文脈であったかと思いますが、日本銀行としては、リーマン・ショック後の国際金融市場の危機を踏まえると、システミックリスクを防いで金融システムの安定性を高めるという考え方については、非常に重要であると認識しています。この観点からいくつかの論点、例えばGLACとか銀行勘定の金利リスクといった個別の論点がありますが、いずれにしても今申し上げた基本的な考え方が背景になっている以上、これらについては必要だと思っています。』

『そのうえで、規制を実際に設計する場合は、各国の法制度、例えばGLACであればその定義や必要額、――これは各国の法制度によって大きく異なるものでもありますし――、具体的な規制の設計にあたっては、こうした点を念頭に置くべきであると申し上げたところです。つまり金融機関の活動が過度に阻害されることのないようにする必要があり、そのためには日本でのこれまでの様々な経緯、特に銀行危機等の経緯を踏まえて出来上がってきたような制度、例えば預金保険制度は1つの事例だと思いますが、そういうことを念頭に置く必要があるのではないかと思います。』

『いずれにしても、金融規制というのは、中央銀行の立場にとっても、金融システムの安定性ということももちろんですが、金融システムは金融政策の主要なトランスミッションチャネルなので、当然金融政策運営という観点からみても、重要な論点であります。こうした論点を踏まえたうえで、例えば規制の在り方を議論するFSBであるとかバーゼル委員会といった国際会議においては、日本銀行の立場をしっかりと議論し積極的に取り組んで参りたいといったことを申し上げたつもりです。』

まあ答えている内容自体は左様でございますねという所なのですが、何というこの説明の詳しさというところでありまして、先ほどの景気に関する質問のスルー振りとの対比が大変に素敵ですね。

『次に、連絡会議については、日本銀行と金融庁との間では、従来から、金融市場あるいは金融システムを巡る諸情勢について意見交換を行って連携を図っているところですが、今般、これをより強化する観点から、両組織の幹部からなる連絡会議を設けることにしました。これによって、マクロプルーデンスの分野で金融庁と日本銀行の間の連携が更に充実していくと思っています。』

たぶん質問者はマクプル云々よりも最近のFSRとかでも出てきている「地域金融機関の経営に関する課題」絡みのネタを質問したかったのではないかと思うのですが、そこは色々とややこしい話になりそうなので華麗にスルーですねわかります。

『強化という意味については、マクロプルーデンスに関する様々な問題があるわけですが、各レベルで重層的に、そして幅広い観点から、幅広い論点について議論できるようにすること、を念頭に置いています。また、これまで金融庁との相互の信頼関係に基づく意見交換を行ってきたところですが、将来双方に人事異動があったとしても、引き続き相互の信頼関係に基づく意見交換ができる仕組みを整えておくということも必要だと考えた次第です。6月25日に第1回の会合を開催しましたが、金融市場とか金融システム全体のリスク状況に関して、幅広い観点から、議論を行うことができたと思います。今後も、マクロプルーデンスに関する諸情勢、対応について意見交換をして、認識の共有を図ることによって、それぞれの政策、業務の遂行に役立てていきたいと思っています。』

まあ非常にこう手堅い答弁ですな。


・出口政策がどうのこうの

『(問) 2点伺います。1点目は、先般の講演で、日銀は出口の手段を十分に持っていると指摘されていました。同時に、議論は時期尚早とも発言されていましたが、日銀では年度後半に再び物価が2%に向かって再浮上するとのシナリオを描いておられると思います。想定通りに、物価が年度後半に再浮上した場合、その時点では出口について議論する局面になるのかお考えをお聞かせ下さい。(以下割愛)』

『(答) まず出口戦略については、現在は、2%の物価安定の目標をできるだけ早期に実現できるよう、資産を積み上げている最中にあり、出口戦略を議論するにはなお時期尚早と考えており、その考えは変わっていません。』

これまあ異次元政策だからというのもあるかも知れませんし、長期金利が跳ねられても困るというのもあるかも知れませんが、過去の福井の俊ちゃん時代の地均し大会を考えますと、やはり先行きにかなりの自信が出てくるとそれなりに話が出てくると思われますので、そういう点ではまだ(黒田さんは普通に自信満々っぽいが)確信度高くないんでしょ物価見通しだって徐々に後ずれしているし(ニヤニヤ)。

『また、「量的・質的金融緩和政策」の出口に向けた対応とか、あるいはその後の政策運営の在り方については、その時々の経済、物価の情勢や市場の状況に応じて、当然これは、変わっていくものでありますし、早い段階から具体的なイメージをもって議論を進めることについては適当でないと考えています。』

ふつうは「こうならばこう」という話をするんじゃないのかねとは思いますが、まあ中で議論するのと平場で表に出すのは別の話ですからね!

『そのうえでということになりますが、日本銀行は2006年3月に当時の量的緩和から出口を経験しているという意味で、おそらく先進国の中では、いわゆる非伝統的金融政策からの出口に関する実経験を持っている唯一の中央銀行であると思っています。』

まあそらそうだが前回とは全く違うのでほぼ参考にならんと思うのだが・・・・・・・・

『むろん、2006年3月当時の同じ戦略が「量的・質的金融緩和政策」からの出口で使えるというわけではありません。なぜならば、今回は、日本銀行のバランスシートの規模が格段に大きいですし、日本銀行が保有する資産の残存期間も長いからです。』

まあ当然。

『ただ、市場調節に関しては技術的に色々あります。当座預金の付利とか、日本銀行は、売出手形とか、売り現先――これは米国のリバースレポに相当するものですが――こうした流動性吸収手段を既に有しています。これらの吸収手段は、預金取扱金融機関だけではなくて、証券会社などのノンバンクも日本銀行の場合は既に対象としていますので、実効性がある、つまりオペレーショナルであることは確認されているわけです。もちろん、これらの手段をどういう順番で、どのように組み合わせるか、といった出口に向けた対応については、その時々の経済、物価情勢に依存するものであって、いずれにしても現時点で言及することは市場との対話という面で、かえって混乱を招きかねませんので、これは時期尚早だと思っています。』

ということで手段はありますというのは分かりますが、銀行券ルールとの整合性の話とか、本当に金利を上げられるのかとか、今現在先食い状態になっているシニョリッジは金利引上げ局面になると期間損益の赤字という形で先食いが顕在化するリスクがあるけどどう評価しますねんとか、まあそういう話を聞きたいところですな。とは言え考えているのと表に出すのは別ですから(勘違いして騒ぐお馬鹿さんがいますからねえ)仕方ないのかもしれません。


・マクロプルーデンスのBISビューに関連して

この質疑はオモロイ。

『(問) 先日、BISの年次報告書で中央銀行の金融緩和がリスク・アペタイトを高めているとの指摘がありましたが、現状認識としてグローバルに金融面の不均衡が蓄積されつつあるのかという点について、ご見解をお聞かせください。また、一般論として、金融面の不均衡が高まった場合には、金融政策が解決すべきか、マクロプルーデンス政策が解決すべきか、という議論がありますが、中曽副総裁のご見解をお伺いしたいと思います。』

『(答) まず、金融不均衡の問題ですが――これはBISのアニュアルレポートにも言及されている論点と認識していますが――、一般論として申し上げると、長引く金融緩和が、市場の過大なリスクテイクを通じて、将来の金融不均衡につながる可能性があること自体については、その通りであると思います。もっとも、日本に関して言えば、ご案内の通り、日本銀行は金融政策を判断する際に、経済、物価の中心的な見通しに加えて、長期的な視点を踏まえたリスクについても点検しています。このうち、金融不均衡が蓄積するリスクについては――金融システムレポート、あるいは展望レポートで点検している通りですが――現時点で資産市場や金融機関行動において、期待の過度な強気化を示す動きは観察されていないと思っています。』

ということで現在の日本には金融不均衡的には問題が無いそうです。

『私どもの金融政策運営上の最大の課題は、人々のデフレ期待を払拭して、2%の物価安定目標を実現することでありますので、日本銀行としては、引き続き2%の物価安定目標の実現を目指して、これを安定的に持続するのに必要な時点まで、「量的・質的金融緩和政策」を続けていくという方針です。』

で、マクプルの話。

『金融不均衡に対するマクロプルーデンス政策と金融政策の役割分担については、色々な議論が行われている最中です。論点として、マクロプルーデンス政策が先なのか、金融政策がその後なのか、といった論点があります。こうした議論というのは、私自身、議論の余地が随分あると思っていますが、金融政策が果たしうる役割はあると思っています。どちらが先か後かという問題は別にして、金融政策が果たしうる役割は、私はあると思っています。』

まあ微妙な説明ですが、この辺は白日銀的というか何というかな所かなあとは思います。スタイン理事みたいなバリバリなのは(そらまあ副総裁だから思っていても出せない面はあるでしょうが)言って居ませんでひじょーにマイルドに言っていますが、イエレンあたりが「そらまあプルーデンス政策でも無理なら金融政策でという手もありますけどねえ(渋々)」というような説明をしているのとはちと違うニュアンスを感じましたがどうでしょうかね。

ただ、だからと言って目先の出口論における政策インプリケーションがあるかと言うと、まあ今の所は無さそうで、今回のQQEの出口に関してはあくまでも物価がどうのこうのとかの話になって、マクプルでどうのこうのとは成らないんじゃネーノとは思います。
 


お題「例によって市場雑談ネタ/中曽副総裁講演は当然ながら展望レポートに沿った説明ですな」   2014/07/24(木)08:03:40  
  ○市場関連雑談というか計数関連雑談というか

・レポレートは高めとな

東京レポレート
[外部リンク] 2,000 2014年7月23日 2014年7月24日
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 15,000 2014年7月25日 2014年11月5日

オペ結果
[外部リンク] 52 52 -0.400 -0.404
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式>(7月25日スタート分) 10,140 10,140

てな訳でシグナルオペのロールのロールが行われたのですが折り返し元の残高が11820億円ありましたので、1700億円程の減額ロールでまあ微減という所です。微減だと今週末の短国買入が幾らで来るのか微妙かなあと思って物は試しに計算する訳ですが・・・・・・・・

固定金利オペ(シグナルだけではなく普通の固定も含め)の残高なのですが、6月末現在で11兆8759億円となっていまして、今回のオペロールで落ちた分を加味して計算すると現在の固定金利オペ残高が10兆4441億円になると思うので今月の固定金利オペの落ちがここまでで1兆4318億円。

今月の資金需給については(本当はここまでの走りと残りの日程から考えるともうちょっと精緻に計算できると思うのですが手抜きバージョンで)月初に出ていた日銀の資金需給見込みを参考にすると、16兆5500億円の資金不足ですので、固定金利オペの落ちをこれに加えた額がマネタリーベースを維持するために必要になるので、積み上げないといけない買入が17兆9818億円になりますな。

このうち輪番オペでの買入が奇数月なのでオファーベースだと6兆2900億円なのですが、前月の輪番で月末跨ぎの分が6300億円あって、今月の輪番で月末跨ぎをどれだけやるのかという入り繰りの問題があってこれがまた微妙になるのですけど、物凄く雑に考えて月末跨ぎ部分をツーペーとして長期国債で6.3兆円積んだと考えると残りが11兆6818億円(今月月末跨ぎをしないと11兆円まで減るわな)で、ここまでの短国買入が9.5兆円(だんだん面倒になって端数を無視する^^)ですな。

とまあ足し算(つーか引き算)していくと一応今週の短国買入は2.5兆円でも行けそうにはみえるのですけれども、今月は4月に短期の需給がやや緩んでいた時期に行われた固定金利オペのロールがあと2回ありまして、これが6000億円とか7900億円とかのオペになっているので、足元までのロールの状況を見ると2回分で3000〜4000億円位ロールで落ちてくる可能性がありますから、まあ3兆円買った方がMB積み上げ的に安心なのと、先週の短国買入の落札レートからすると新発1年TBがそんなに買えて居なかったような可能性もあるので、それも考えるとやはり金曜は3兆円の買入という事でしょうな。


・例によって国債銘柄別残高(メモ)

毎度おなじみのこちらですが
[外部リンク] 静岡県金融経済懇談会における挨拶 ──


・米国の方だが潜在成長率低下ネタをdisるとは味わいが

最初は経済に関する話でして、『(海外経済の現状と先行き)』というのが最初にあってその中で米国の部分でこんな記述が。

『地域別にみますと、米国経済は、1〜3月期のGDP成長率は寒波の影響もありマイナスとなりましたが、春以降、多くの経済指標がリバウンドしており、民間需要を中心とする回復基調が鮮明になっています。先行きについては、緊縮財政による景気下押し圧力が弱まり緩和的な金融環境が維持されるもと、景気回復のテンポは徐々に増していくと考えています。』

とまあここまでは普通ですけどこの先に味わいが。

『なお、最近、米国の潜在成長率がやや低下したのではないかとの見方、いわゆる「長期停滞論(secular stagnation view)」が、一部で聞かれていますが、現時点ではそうした見方を裏付ける確たる証拠はありません。実際、FRBや民間エコノミストの中長期成長率見通しが足もと明確に下方修正された様子はありません(図表2)。』

わざわざこういうのを打ち込んでいる所にやや唐突感がありまして、ここのところって何か米国の潜在成長率ネタを出して暗に「日本の潜在成長率が低い」ネタに対して「いやそれはちがいます日本の潜在成長率は高まりますよ」という話をしたいのではないかという風に勝手読みをすると中々味わいがあります。

つまりですな、まあ毎度言われていて、この前ブルームバーグか何かで観測記事だか解説記事だか判らんのが出ていたような気がしますが、日本の潜在成長率が高まらない中で物価を経済の実力から比較して高いところまで強引に上げてみてもそれはサステイナブルではないし、フリクションの方が大きいんじゃネーノ的な批判がある訳で、んでもってそういう批判を意識して米国ネタを出してきたのではないかなどと思ったのですけど考えすぎですかそうですか(^^)。


・でまあ海外の全般ですが

この後も説明が続きますがめんどうなので全面的に端折って最後の所だけ。

『以上、海外経済について総括すると、中国が僅かに成長率を切り下げながらも安定成長を続ける中で、やや長い目でみれば、先進国の景気回復が新興国にも次第に波及していくとみています。』

やや長い目でみればっていうのがはあそうですか(棒読み)という風情ですな。


・日本経済ですが消費税の反動減に関しては強気継続

その次が『(日本経済の現状と先行き)』である。

『次に、日本経済の動向についてです。わが国の景気は消費税率引き上げに伴う駆け込み需要とその反動の影響を受けつつも、基調的には潜在成長率を上回るペースで成長を続けています。家計部門をみると、個人消費には消費税率引き上げ後の反動減が現れていますが、これまでのところ反動減の規模は概ね消費税率引き上げ前に想定していたとおりであり、雇用・所得環境の改善が進むもとで底堅く推移しています。』

ということで。

『この点、日本銀行が7日に公表した地域経済報告、いわゆる「さくらレポート」でも、各地で消費税率引き上げの影響の報告がありましたが、ここ静岡県を含め全地域で基調的には回復傾向が続いているとの判断を維持しました。』

あのやたら強気だったさくらレポートを出すあたりがもう強気って感じですよね。

『企業部門についても、収益の改善などを背景に設備投資の増加が明確になってきています。先般公表した6月短観では、これまで出遅れ気味であった製造業においても先行きの設備投資計画に前向きな動きがみられています。』

この辺りがまた実に味わいが深い訳でして、先般の総裁定例記者会見でもそうなのですが、ハードデータの一部(機械受注とか)に弱いのがホイホイと出ているのですが、何故かその話をスルーしてマインド系の強い指標をホイホイと出してきて「ほら強いでしょ」と説明してくるというああ言えばこう言う状態になっていた訳ですが、こちらでもまあそんな説明になっているのが実に深い味わいを感じさせてくれる訳ですな、うんうん。


・輸出に関する考察

『このように内需は堅調ですが、輸出は、現状横ばい圏内の動きにとどまっています。輸出の伸び悩みの背景としては、先ほどご説明したような新興国を中心とした海外経済のもたつきが、大きな要因として指摘できます。さらに春先頃までは、米国の寒波の影響や、消費税率引き上げ前に国内向け出荷が優先されたことが、一時的な下押し要因として作用していました。』

この消費税率引き上げ前に云々っていうのは国内の主に自動車関連でバックオーダーがアホほどあってもう大変という状態だったというのを反映しているようなのですが、で自動車ってその後輸出が急速に戻ったんでしたっけとかいう気がするんですけどねえ。

『もっとも、これらの要因を勘案しても、過去の経験則に照らしてみると、海外景気の回復のペースや為替水準との対比でみて、日本の輸出の動きが鈍いことも事実です。この点について以下3点ほど、指摘したいと思います。』

ほうほう。

『第一の論点は、リーマンショック以降、グローバルな貿易パターンが変化しており、これが、わが国の輸出にマイナスに作用しているのではないかという点です。』

ふむ。

『リーマンショック直後の先進諸国の貿易の下落率をみると、日本は金融システムへのダメージが比較的軽微であったにもかかわらず、輸出が最も大きく低下した国のひとつでした。この理由として、金融危機による世界需要の落ち込みは、投資財や耐久消費財などの高付加価値製品において顕著であったことが指摘されています。』

『皆様ご承知の通り、性能の高い高付加価値品は日本の製造業の得意分野です。このため、高付加価値品を中心とした世界的な最終需要の落ち込みは、他国対比、日本の実体経済、とりわけ製造業にとって大きなダメージとなりました。このところの日本の輸出の伸び悩みについても、同様の議論があてはまるのではないかと考えています。』

ほうほう。

『すなわち、今般の景気回復局面では世界的に設備投資の回復の遅れが目立っており、これが高付加価値品を得意とするわが国の輸出に大きく影響しているということです。もっとも、最近の機械受注統計をみると外需は増加傾向にあります。今後、世界的な投資需要が回復傾向に転じていけば、わが国の輸出にも好影響が期待できます。』

とのことですが先ほど世界経済について「長い目で見れば」新興国に波及という話で、アジア向けって中々伸びないような気もしますががががが。

『第二に、日本企業の国際的な競争力が低下しているとの見方があります。』

ふむ。

『この見方については、「国際競争力」という概念自体がやや曖昧なこともあり、議論が分かれるところです。』

最初から棄却する気が満々ですな(^^)。

『わが国の輸出の品目別内訳をみると、もともと日本企業が強みとしてきた情報関連財や資本財・部品において不振が続いてきたことは事実です。新興国の台頭などにより、こうした市場の競争環境は厳しくなっていますが、高付加価値品を中心に日本企業が競争力を維持している分野も少なくありません。実際、ごく最近になっては高付加価値製品の部品などを中心に、情報関連財の輸出に持ち直し傾向が窺われるとの声もあり、この点は明るい材料と言えます。』

また高付加価値品ですかそうですか。でも高付加価値品が強いです(キリッ)とか言っても先ほどの説明でもありますように高付加価値品頼りだと世界経済が絶好調だとウハウハかも知らんが世界経済が落ちた時に真っ先にコケるという景気変動の煽りをモロに食らう構造になっているとも言えませんかねえ。


『第三の論点として、製造業を中心とする生産拠点の海外移管の影響が考えられます。』

ふむ。

『過度な円高が続いていた時期に、海外シフトが進んだことは事実であり、構造的な変化が生じていることは否定できません。もっとも、意思決定から実際の拠点移管までにかかるタイムラグを考えれば、既往の円高の修正は、この先の海外移管のペースを抑制すると考えられます。』

海外移管のペースが抑制されるとは言ってるものの日本に戻ってくるとは言っていませんね(^^)。

でまあこれらを勘案すると戻るという話が結論でそこは展望レポートと同じ話ですけれども、この辺りの説明を聞いているとホンマカイナ的な部分がありますなあとは思えます。


・物価に関してですがこれがまた説明が色々とアレなのは総裁会見などと同じですな

次が『(物価の動向と日本銀行の金融政策運営)』。

『次に物価面の動きについてお話ししたいと思います。生鮮食品を除く消費者物価の前年比は、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみて、4月、5月は、それぞれ+1.5%、+1.4%となりました。消費税率引き上げ後も緩やかな物価上昇基調は維持されています。』

まあこれは良いとしまして。

『最近は、毎月の消費者物価指数の数字に注目が集まりがちですが、「物価安定の目標」の達成のために、より重要なことは物価の基調的な上昇メカニズムが維持されているかどうかです。』

おお!これは素晴らしい話!と思うのですがその次で力が抜けるんですよねえ。

『物価の基調的な動きは経済全体の需給バランスと予想物価上昇率という2つの要素に依存します。』

いやだからその需給バランスの計測部分と予想物価上昇率の計測部分って不確実な推計に基づくものでしょうと思うのですが、一応能書きを確認いたしましょう、って展望レポート通りですけど。

『まず、第一の要素である需給バランスについては、失業率や有効求人倍率がリーマンショック前の水準にまで回復しているほか、設備の稼働率も上昇しています。足もと、需給ギャップは過去の長期平均並みであるゼロを超え、プラスに達しているとみられます(図表5)。今後は、潜在成長率を上回る成長が続く中で、基調的な物価上昇率を押し上げる方向に働くとみています。』

ということで雇用と稼働率の話をしていまして、まあこちらの話をするのが都合ヨロシのでこういう話になるのは判るのですが・・・・・・・・・

『第二の要素である「予想物価上昇率」というのは耳慣れない言葉かもしれませんが、人々が先行き、どの程度物価が上昇すると見込んでいるかという予想を意味するものです。わが国では、15 年近くデフレが継続したことにより、「物価は上がらない」との予想が定着してしまいました。この状態から脱して、2%の物価安定目標を持続的に実現していくということは、企業や個人が2%程度の物価上昇が続くことを予想しながら経済活動を行うようになるということを意味します。この点、今春はベアを実施した企業が増加したほか、これまで低価格を基本戦略にしてきた企業でも、従来以上に品質を重視しコストを反映した価格設定に切り替えるなど、企業行動には変化の兆しがみられます。また、個人や企業、エコノミストなどを対象としたアンケート調査や、金融市場関連のデータからも、予想物価上昇率は全体として上昇しているとみられます(図表6)。』

とまあ威勢の良い話になっていますが、そもそも企業が強めの価格設定行動を維持する為には需要が持続的に伸びないとどこかで価格設定行動が元に戻ってしまうでしょうし、そういう観点からするとハードデータの話もして頂きたいのですが、そのハードデータネタを華麗にスルーしてくる辺りが段々こう最近説明が苦しくなったなあという印象を与える(あたくしだけの印象かも知れんが)次第で。

#ここまで引用しているように一々細々と説明するから先行きの説明する際に色々と突かれる場所が出来てしまうというのもあるのですけど、とは思うのですけどね


・実質金利が低下すると民間需要が刺激されるそうで

QQEのメカニズムの説明が何とも。

『昨年4月に導入した「量的・質的金融緩和」は、明確なコミットメントと大規模な資産買入によって、需給ギャップの改善と予想物価上昇率の上昇を促し、基調的な物価上昇率を引き上げることを意図した政策です。この政策は所期の効果を発揮しています。すなわち、長期金利が日本銀行の国債買い入れもあって安定的に推移している一方、予想物価上昇率は全体として上昇しています。したがって、名目長期金利から予想物価上昇率を差し引いた値である実質金利は低下しており、民間需要を刺激しています。この結果、需給ギャップは改善し、実際の消費者物価も上昇しています。』

という説明になっているのですが何か循環論法になっていねえかという気が。つーか実質金利が高いと借入コストとか資本コストとかが高まるので投資意欲が落ちるのは判るのですが、需要の無いところで投資意欲って金利が下がったから上がるもんなのかというのも単純ではなさそうな気もするんですけどどうなんでしょうかねえ。


・まあ展望レポートの通りですが物価目標達成時期の表現が段々分かりやすくなっていますな(^^)

でその次。

『先行きもこうしたメカニズムが働くもとで、実際の物価上昇率と予想物価上昇率は上昇して行くと考えられます。先ほど申し上げた通り2015 年度を中心とする期間に2%程度の物価上昇率を実現し、その後次第に、これを安定的に持続する成長経路へと移行していく可能性が高いと考えています。』

ということで、4月の展望レポートでは「見通し期間の中盤頃に」という表現になっていましたが、今回の中曽副総裁の説明では「2015年度を中心とする期間に」となっていましす。

ちなみに直近の黒田総裁の会見での説明では『2014年度から16年度までの見通し期間の中盤頃に、2%程度に達する可能性が高いとみています。』という説明になっていて、2015年度というのを明確には言ってません。まあ日銀的には展望レポートで説明している内容を改めて繰り返したという事に過ぎないのかもしれませんが、最初のうち微妙に曖昧にしていたこの2%ヒットの時期についての説明が段々明確になってきているという意味では味わいがありますな。

でまあその味わいはヨロシのですが、そうなりますとQQE導入時の「2年で2%」というのは何処に逝かれたのでしょうかと小一時間置物先生を問い詰めたい訳ですな。

何せ置物先生におかれましては(と何故か中曽さんの講演なのにここから砲撃先が置物に変わる^^)適切な金融政策を実施したら2年で2%のインフレターゲット達成するのにそれを実施しない日銀はアホウでヘッポコで白川総裁は国賊位の勢いで大口を散々叩いた挙句に日銀副総裁になられた訳で(中曽さんじゃないですよ)、しかも就任当初には「2年で達成しなかったら最善の責任の取り方は辞任である」とかいう趣旨のお話をしていた訳ですよね。

然るにこの中曽さんの説明によりますとそもそも2%ヒットするのが2015年度を中心とする期間ですので、普通にその中心を考えても2015年10月近辺になりますから「2年」に対して「半年も」後ずれしている訳で、置物師匠の直線理論的に言って25%も誤差が出たらそれは誤差とは言わないのではないでしょうかと思いますし、下手して2015年度の後ろになろうものなら2年じゃなくて3年になるのですが置物師匠の責任問題をはよせえやと存じます次第。まあ責任ったって就任中の報酬全部返納して頂いてサンドイッチマンの如く白川さんゴメンナサイ私の理論はイイカゲンでしたとか書いたプラカードを首から下げて紅白のだんだらの服で霞が関から大手町経由で日本橋まで練り歩いて頂く位で勘弁とかそういうかんじですか、判りません><

ということで、まあ展望レポート出た時からそうなのではありますが、今回は「2015年度を中心とする期間」という説明にして有耶無耶のうちに物価安定目標の達成時期を後ずれさせているのに追加緩和のつの字も無いわ置物先生の責任論への言及は無いわどうなってますねん(いやまあそんなの当然の如く言及しないのは分かっていますが^^)と小一時間問い詰めたくなるところではございますなという所です。

まーそもそも2年で2%とか短期的にやるものかとか、物価見るのに単純にCPIだけで良いのかとか、そもそも経済が堅調に推移するかの方が大事じゃないかとか、そういう論点は色々とあるので、別に単純に2年で2%ヒットしないといけないとは思わない(そういう点では石田さんとか佐藤さんの見解が非常に示唆に富んでいると思うけど)ですけれども、少なくとも前の執行部を人非人であるかの如く批判というか言いがかりをして大口叩いた方におかれましては、この辺り有耶無耶のうちに誤魔化すのではなく何らかの落とし前をつけて頂きたいと存じます次第ではございます。


・悪態ついてたら肝心の今回の講演での独自部分をネタにする時間ががががが

ということですいませんすいません。まあ実際はネタとしてはオモロイですが特段目先の金融政策に対するインプリケーションは無いと思うので明日に続きます(汗)。
 


お題「超虫干しネタで恐縮ですがウィリアムスSF連銀総裁講演:まあ基本は緩和継続ですな」   2014/07/23(水)08:02:24  
  ほほう産経がこういう話をするのか。
[外部リンク] 21:51 (1/2ページ)

○ウィリアムスSF連銀総裁は雇用重視+住宅市場に注目&物価は懸念せず&マネタリーの効果の話はスルーとな

SF連銀は来年のFOMC投票権があります(他はシカゴ、リッチモンド、アトランタ)のですが、イエレン議長が副議長になる前はSF連銀総裁であったことからお察しのようにSF連銀って基本的に現執行部ヨイショの系統でして、SF連銀のペーパーとかも今の政策効果に関するペーパーとかが中々味わいのある我田引水ちっくなものとかが散見されまして(幾つかありますが過去一番話題になったのは「国債これだけ買入を行ったので雇用がこれだけ増えました」という桶屋理論を出したペーパーですかねえ)、どこかの中央銀行のレビューシリーズ(銃声)。

ということでちと前のネタですいませんがウィリアムス総裁の講演から。
[外部リンク] Accommodative Monetary Policy: Savior or Saboteur?
Presentation to the Utah and Montana Bankers Association Sun Valley, Idaho
By John C. Williams, President and CEO, Federal Reserve Bank of San Francisco
For delivery on June 30, 2014

何でこうURLが長いのよと毎度思うのですが、リンクは途中までの所で貼っておきます(画像の体裁がおかしくなるから)ね。

なお今更6月末の講演を何故ネタにするとかいうツッコミはしないようにお願いします(汗)。

・経済についてはまず現状までの回復を強調する

『Economic outlook』って所から。

『First, the economic outlook. In a nutshell, the U.S. economy is looking a lot better these days. There have been some glitches; most notably, gross domestic product (GDP) shrank in the first quarter. However, the evidence points to transitory factors being the main culprit there, such as the terrible weather that afflicted large portions of the country. With that behind us, I expect a rebound to moderate growth in the second quarter and for the rest of this year.』

ということで1Qの落ち込みは一時的な天候要因などによるもので今後は回復軌道に乗るとな。

『Looking past the first-quarter drop, I expect real GDP growth to run above 3 percent for the remainder of the year. That’s in no way blisteringly fast, but it is enough to keep the labor market moving in the right direction.』

てな訳で、この先の方でも説明しているのですが、基本的に年後半から年率3%成長のペースになって、2015〜2016年もそのペースでの回復という予想になっています。


・一方で雇用に関しては改善を評価しつつ自然失業率までの低下が欲しいとな

『Indeed, despite the bad news on GDP in the first quarter, the employment data have been outright encouraging. Nationally, we’ve added an average of about 200,000 jobs per month, pushing the total number of jobs back above its pre-recession peak.』

雇用は強めで推移していますが・・・・・・・・・・

『This is an important milestone, and I’m optimistic about the outlook-but I should stress that the labor force has grown quite a bit since the recession started; we would need to surpass pre-recession numbers to get back to a normal labor market. A labor market working at full speed has reached what economists refer to as the “natural rate” of unemployment-that’s the lowest rate we can reasonably expect in a well-functioning, healthy economy.』

完全失業率に下がるまで盛大な緩和政策を続けていたら金融政策の効果のラグを考えるとどう見ても金融緩和やり過ぎにならないかという点については物価の話の所で一応説明はある。

『Obviously, that number will never be zero-in a dynamic, ever-changing economy like ours, people will get laid off and quit jobs, and new people will enter the workforce. I put the natural rate at around 5-1/4 percent. So with the current unemployment rate at 6.3 percent, there’s still a way to go before we’re at full employment.』

完全失業率を5.25%で見ているような。


・回復に関して住宅市場を注目とな

ちょっと飛びまして今後の回復に関するファクターにバランスシート調整を挙げていまして、そのバランスシート調整の中では住宅市場を挙げています。

『A key contributor to the improving economy is strengthening balance sheets, both for households and the banking sector.』

ほうほうそれでそれで?

『As house prices have climbed over the past few years, the number of borrowers underwater has come way down. Combined with the increase in jobs, that means fewer mortgages are going into foreclosure.』

住宅価格上昇で担保価格が愛の水中花状態になっている物件も減ったし雇用が改善したから支払い不能であばばばばーの債務者も減りましたとな。

『Banking conditions more generally continue to improve.1 Banks in our District are better capitalized and more liquid, earnings have risen, and loans are growing.』

銀行の財務も改善と。

『I know that there are concerns about narrow interest rate margins and the impact of the eventual rise in interest rates, particularly among community bankers. There’s no doubt that narrow interest margins have held down banks’ earnings, but as banking conditions and the overall economy continue to strengthen, I see earnings recovering as well.2 Now, some banks, looking to increase income, have added to their holdings of longer-term assets. This increases their interest-rate risk, which remains a focus area for our bank supervisors.』

でまあここで銀行のスプレッドがナローになっているので金利がイベンチュアルに上昇した時に銀行の財務状況に悪影響を与えるのではないかという懸念に対してお答えしますとの事ですが、説明としては「状況が改善して収益状況が良くなっているのだからヘーキヘーキ」という話にしかなっていないと思いますが、最後に一応金融機関の金利リスク拡大の認識は一応しているという話をしていますな。


・先行きの見通しの纏め

『Let me wrap this all into a forecast for the next few years. I see real GDP growth averaging a bit above 3 percent in 2015 and 2016, which should be enough to generate relatively strong job growth. I expect the unemployment rate to gradually decline, hitting about 6 percent at the end of this year, falling below 5-1/2 percent by the end of next year, and reaching my estimate of the natural rate by the first half of 2016.』

ということで、2016年前半に自然失業率近くの水準まで失業率が改善するという見通しです。だから利上げをどうする的な話はスルーしていますが。


・インフレに関する言及が超あっさりワロタ

で、この経済に関する部分の最後の最後にやっと物価に関する話が出てきます。

『I’ll also say a few words about inflation.』

a few wordsとな。

『Those of us born before the 1970s reflexively worry about high inflation, but the problem for the past few years has actually been inflation that’s persistently low.』

昔と違って今は低インフレが懸念であるキタコレ。

『The inflation rate the Fed follows most closely-the personal consumption expenditures price index-has been running at about 1-3/4 percent over the past year. This is below the Federal Open Market Committee’s preferred 2 percent longer-run goal.』

ふむふく。

『This isn’t all that surprising in light of the fact that the economy is still running below capacity and wage growth has remained modest. As the economy moves closer to full employment, I expect inflation to edge up gradually towards 2 percent.』

でまあその要因としては経済に余剰生産力があることと、賃金の上昇が緩やかであることなので、経済が完全雇用に向かっていけば徐々に物価も2%に向かって上昇するでしょう、とまあこれだけの説明になっていまして、完全雇用に向けて金融政策吹かし続けたらインフレがスパークしませんか的な話はありませんな。


・金融政策への懸念にお答えするそうですがマネタリーベース直線理論の皆様聞いてますか〜というのがワロタ

次が『Addressing some common concerns』なのですが、そこの説明が中々ワロエルというか異次元政策と称して(自分らは称していませんでしたっけ)マネタリーベース直線理論を提唱(最初のうちだけ)していたどこぞの中央銀行の皆さん聞いていますか〜という内容で味わいがあります。

『I said I’d like to address some of the issues I hear, most of which have to do with concerns about, and criticisms of, the Fed’s actions over the past six years or so.』

『As a brief refresher, the Fed’s monetary policy stance has been very accommodative since the economy fell into recession in the wake of the global financial crisis. We lowered the federal funds rate to near zero back in December 2008, we’ve been pretty explicit about where we think those rates are headed, and we’ve engaged in several large-scale asset-purchase programs, commonly known as quantitative easing, or QE.』

というのは前振りでして・・・・・・・・

『We often say, when describing these measures, that extraordinary economic times call for extraordinary economic measures. And that’s true. But I don’t want to give the impression that “extraordinary” means “radical” or “unprecedented.”』

異例の緩和は実施しているが、ラディカルだったり前例のないというような印象を与えることは好まないとな。

『Some of the unease around the Fed’s policies probably stems from that misunderstanding.』

FEDの金融政策が大き過ぎる的な不安が起きるのは誤解からであるとな。

『But these policies weren’t dreamed up on the fly. They’re different, and they’re unconventional, but they’re not outside the natural realm of central bank theory or practice.』

非伝統的ではあるが従来の規範に沿ったものであると。

『In normal times, the Fed buys and sells securities in order to keep the federal funds rate at its target level. This, in turn, affects other interest rates-such as those on car loans, mortgages, and bonds-which affects other financial conditions and, ultimately, the spending decisions of households and businesses. With short-term interest rates close to zero, however, the Fed shifted the emphasis to buying longer-term assets, in order to bring down longer-term interest rates. So what we have is still essentially standard monetary policy, adjusted to reflect the reality that short-term interest rates are near zero.』

置物副総裁先生聞いてますかぁ〜という感じでございまして実にこう味わいがありますが、FEDの資産買入は名目ゼロ金利制約における伝統的な短期金利操作の代替として長期金利に働き掛ける為に実施しているものであるという事でして、当座預金残高を80兆円にすると予想インフレ率が2%に上昇する(なお当座預金残高は現在153兆円ですけど)という定量的な理論は一ミリも存在していない訳で、米国のような政策を実施して云々という説明は一体なんだったのかという話ではあります。

まあこれはSF連銀もアレでして、かつては先ほども申し上げたように「これだけの資産買入が雇用にこれだけの効果があった」とか平気でレポートだしておいて、ここにくると(出口政策においてバランスシートを維持するという際にかつての買入効果的な説明を適当に都合よくすり替える必要があるからですけど)金利の話だけしてくるとかインチキにも程があるのですけどね。


・緩和のやり過ぎよりも早すぎる正常化を懸念とな

次の懸念にお答えする小見出しが『Enough is enough?』です。

『Although there’s general consensus that the measures we took in the immediate wake of the crisis were necessary, critics of the Fed’s policies believe that we’ve been too accommodative since then, and that after 2010, we should’ve stepped back and let the economy move on its own. I often hear that the economy’s recovering, so why is the Fed still intervening? Or, in other words: “enough is enough.”』

ということでその次に・・・・・・

『Ending accommodative policy prematurely would have been a major mistake. 』

というのがあって、あとはまあQE3までの経緯の話をしていますがその辺はスルーしまして、

『When you break a leg, you don’t just snap the pieces back into place; you leave the cast on until the bone heals. Otherwise, you risk doing even greater damage. And in this case, the economy wasn’t ready to walk on its own. Not doing anything, or not doing enough, would just have led to more pain and the need to take even stronger measures down the road.』

要するに経済にまだ問題(バランスシート調整とか労働市場の長期失業などの問題)があるから緩和解除を急ぐ必要はないという話。

『I was recently in Japan, which offers a real-life example. They shied away from sufficiently aggressive policy and the Japanese economy remained mired in deflationary stagnation for 20 years. Only now are they starting to put more forceful policies into place, and, happily, they’re working-but those policies are much more forceful than they would’ve been had they been instituted 15 or 20 years ago. In keeping with the patient analogy, you can keep the cast on for a few weeks and let it heal, or you can go without and require extensive surgery later. So if we take the longer view, the Fed’s actions are in line with people who prefer a light policy touch: we’re essentially doing less now to avoid having to do more later.』

ということで日本の話だすかねという所ですが、まあ言ってる事は分からんでもないがファイナンシャルインスタビリティーとかインフレスパークとか起きたらどないすんねんとは少々思うのだがその辺の話は華麗にスルーですの。


・緩和的な金融政策はゾンビ企業の延命や財政問題の先送りをサポートしているのではないかという批判について

次の批判にお答えの小見出しは『Is accommodative policy an “enabler”?』である。

『The second concern I hear is that the Fed’s policies are papering over holes in the economy, falsely propping up failing businesses, and, for lack of a better term, enabling congressional and White House inaction. The argument is that, by keeping the economy on an even keel, we’re allowing businesses that would otherwise fail to limp along and Washington to put off making difficult decisions.』

そういやジャパンでは最近そういう指摘無くなりましたなあと思いますが、本件に関してはまあ当然の如く「緩和的な政策によってのサポートが重要」というような当たり前の説明をしているのでめんどいから引用はしませんが、最後にわざわざこう言っているのが味わいがあります。

『The “enabling” argument is largely driven by an underlying concern that the Fed has somehow lost its independence, or that it’s becoming too active a player in the economy.』

ニヤニヤ。

『But nothing could be further from the truth.』

ほほう。

『We hold our independence as sacrosanct, because it’s necessary for us to make the best policy decisions we can. If we step out of our assigned role, we could endanger that independence, and that would fundamentally alter our ability to do our jobs.』

sacrosanctってなんじゃらほいと思って英和辞典引いたら手元のデイリーコンサイスによると神聖不可侵のとかそういう単語だそうで微苦笑を禁じ得ません。


・バランスシートのマネジメントが出来るのかという点

次の疑問にお答えが『Can the Fed manage monetary policy with such a large balance sheet?』でして・・・・・

『The third concern I hear, and it’s one of the most frequently voiced, is that the size of the Fed’s balance sheet poses inflationary and other risks as we seek to normalize the stance of monetary policy. I’m very cognizant of this issue, as is everyone at the Fed, and it’s one we take seriously.』

ただまあそのマネージについては次の「ツールがあるか」という質問のお答えの方になっている感じでして、説明は主にコミュニケーションになっています。つまり・・・・・・・

『We’re also going to be very clear in our communications when we eventually bring rates back to normal. Making that communication work won’t necessarily be easy, as the taper tantrum reminded us last year.』

どうも昨年のTaperingトークでの金利急上昇が盛大なトラウマになっているっぽいですな。

『But we’ve put a lot of thought and effort into ensuring that, once it’s appropriate to normalize the stance of monetary policy, we can raise interest rates as needed, communicate our intentions to the markets, manage the balance sheet over time, and bring us back to full employment without undue inflationary pressures. So I understand the concerns, but we are aware of them, we’re planning for them, and we’ve got the tools to manage them.』

てな話をしていまして、要は出口のコミュニケーションで金利を跳ねさせないという事のようです、出来るかどうか知らんけどな。


・ツールはあるのかという点はどう見てもただの気合です

『Has the Fed run out of tools?』についてですが、まあこれは「つーるはあります!」と言うしかないですけど。

『The fourth fear people express is that the Fed has run out of firepower. This is one I really want to be clear on, because the biggest mistake a central bank can make is to throw up its hands and say it can’t get the job done.』

ほほう。

『The economists Christina and David Romer wrote a must-read paper showing that this kind of policy apostasy has historically been catastrophic-from the Great Depression to the inflation of the 1970s, any time a central bank decided its policies couldn’t hold up in a fight led to disaster.9 The most obvious example they cited was during the Great Depression, when Fed policymakers lost confidence that aggressive monetary policy would work. Some thought that monetary policy was already so accommodative that it couldn’t do any more than it already had. Others thought the source of the crisis was the irresponsibility and excess leading up to the stock market crash, which they didn’t think monetary policy could address. Either way, their inaction contributed to the depth and length of the Great Depression.10』

中央銀行がコントロールできないと思われたらおしマイケルなのでそうなってはイカンという話で、それは判るのだが以下の説明を読んでも本当に大丈夫なのかは判らんぞなという所で。

『Likewise, the Romers noted that the Fed failed to intervene sufficiently to combat inflation during much of the 1970s-again, in part because policymakers didn’t think that monetary policy could address spiraling inflation. Because they didn’t act, inflation took years and a deep recession to get under control.11』

まあ問題になるのはツール云々よりも出口の判断タイミングであって、それが早いと問題だけども遅すぎたら結局何をやっても一旦はインフレがスパークするなりバブルが爆発するなりの問題が生じるでしょうと思うのですけどね。

『I see the historical precedent as strong support for the Fed’s actions over the past seven years, and as a cautionary tale for the future. Adam Smith wrote that all money is a matter of belief, and in this case, the same goes for policy. It’s crucial to understand both the power and limits of the tools at your disposal. Not believing in their strength is effectively relinquishing responsibility; and once you relinquish responsibility, you’ve failed in your mandate.』

ということで結局「大丈夫だから大丈夫で、大丈夫と思われなくなったら大変」という話だけしているようにしか見えないのですが・・・・・・・・・(--;


・金融政策に関して

最後の最後の所で『Implications for current monetary policy』という小見出しが。

『I am aware that not everyone is a fan of the Fed or of accommodative policy.』

ここまでの説明もそうですし、ここを見ても判りますように基本的にウィリアムス総裁はやはり話の中心的なトーンの背景には「緩和政策は重要」というのがあると思いますし、経済の見通しも強いとは言え労働市場の完全雇用とか住宅市場動向とかバランスシート調整とかの話をしていて、まあ基本は緩和継続派です罠というところですの。

『I’m not deaf to criticism, and reasonable people disagree on policy all the time. But the bottom line is, it has worked. And the asterisk is that it’s not permanent. We won’t raise interest rates for some time, which is the real marker of tightening policy.』

とは言え永遠に金利を上げる訳ではないという話をしているのはまあ当然ですが、一応この辺でバランスは取った格好になっていますね。

『However, we’ve already considerably reduced the pace of our asset purchases, which will likely end this year. We’re moving towards normalization, and as the economy continues to improve, we’ll take off the cast; when it’s able to move on its own, we’ll take away the walking stick.』

ただし何時とは言っていない。

『The events of the past several years demanded strong policy action, and we were right to take it. But it doesn’t reflect a fundamental shift in our goals or strategy.』

という事ですが、まあこの話の流れを見ると判りますように、ウィリアムス総裁のロジックの弱点は物価が想定外の上昇を示した場合にありまして、基本的にはスラックがあるから物価上昇しないという話になっているのですが、実際はそうじゃありませんでしたとか、潜在成長率が下がって物価が上昇しやすくなっていましたとかいうような状態だった場合にはいきなりタカ転換する可能性もあるなあと、まあそんな事を思うのでありました。

#てな訳で趣味の虫干しネタでどうもすいませんすいません
 


お題「オペ雑談/6月決定会合議事要旨:見通しは強いのですが子細に見ると微妙な部分も」   2014/07/22(火)08:02:15  
  そういやこれですが。
[外部リンク] 時事通信 7月17日(木)16時46分配信

間違いでも一度与えたら取消にならないとの事ですが各種資格試験ですと事後でも普通に取消となるのですけどねえ。つーかそもそも何故通ったのかの責任問題はよ。


○オペ関連メモ:シグナルは減額で短国買入は少々甘いとな

金曜のオペオファー自体は順当
[外部リンク] 30,000 2014年7月23日
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 15,000 2014年7月23日 2014年10月31日

落札結果
[外部リンク] 74,710 30,003 0.002 0.003 40.7
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式>(7月23日スタート分) 9,730 9,730

ということでオペですが、まず短国買入については3兆円のオファーですが普通にこれは予想通りのオペオファーなので順当。落札結果の方ですが上記のように今回は引け対比甘の結果になっておりまして、引値から勘案するとこの結果だと3Mの既発で手持ちの分と、前日の新発のうちコストがまあ良い分があればそちらが主に打ち込まれたように見えます(1年新発入れると引けが0.016%なので甘で入れると入札レベルから見るとやられ、3M新発入れると引けが0.019%だが入札は平均が0.0206%で足切りが0.0263%なので2糸甘とかならまあ何とか)ので1年新発どの位入ったか知らんですが日銀涙目の展開のような気がしますがどうでしょうかねえ(ニヤニヤ)。

・・・・・・と考えますと、どうしても1年物を買いたい日銀様におかれましては(次に申し上げるシグナルオペロールの件もありますので)今週の短国買入も3兆円でオファーしてきて何の不思議もない(たぶん市場の予想は2.5兆か3兆だと思う)次第ですなあと思うのですが、年末越えの短国を買いたいので年末越えの新発短国入札週の短国買入を増額する位ならもう面倒だから6Mと1Yの出た翌日に短国買入すれば3M新発の影響が無いから思ったように年末越えの残高稼げるんじゃないですか(ゲス顔)という所ではございます。つーかね、年末越えの短国を買いたいからという理由で年末越えの短国入札週の買入を増やすと、結局その週の3か月短国の方にも影響が来てしまうので、全く持って誰得な展開だと思うのですけど。

しかしまあ何ですな、これ年末越えの残高稼ぎという意味では10月発行分からは3Mも年末越えになるのですが、年末越えの数字を早めに作りに行って最後になると数字が出来たから短国買入イラネとかやりますと昨年末の二の舞になります上に、その時点で今のMB目標政策の枠組みが終了していれば良いのですが、まあ普通に考えるとそういう訳にも行かずでしょうし、相変わらず月々のMB残高について維持しようとゆーよーな運営が続きますと、変な買入ラッシュで償還の山を作るとその後の帳尻の所でまーた短国買入に変な皺が寄るので、この帳尻感溢れる短国買入(オペ運営の枠組み上短国買入が帳尻になるので仕方がないのだが)はどうなんでしょうねえと思うのでした。


シグナルオペの方ですが、9730億円でのロールになりましたが、この折り返し元になるオペは12680億円ですので3000億円ほど落ちていまして、まあ歩留まり的にはこんなもんちゃあこんな所ですけれども、順当に残高が落ちて(ロール分がこれから落ちるのを勘案すると11兆円割れが確定)おりまして、この分も短国買入の帳尻3兆円攻撃来ますなあという感じがする所です。

以上メモでした。


○6月決定会合議事要旨から:委員会の経済情勢に関する部分を少々鑑賞

[外部リンク] 『最近の世界的な長期金利の低下について、何人かの委員は、緩和的な金融政策の長期化観測などが背景にあるとみられるが、市場参加者が中長期的な成長率見通しの下振れを意識している可能性も考えられると指摘した。』

何人かの委員が成長率見通し下振れの可能性指摘とな。

『複数の委員は、グローバルな長期金利の低下が、投資家のリスクテイク姿勢に与える影響について留意する必要があると述べた。』

一応第二の柱っぽいコメントがあるとなというのもへーと思いました。


・国内景気の部分についての主要項目点検部分に味わいがあるのだ

海外経済の所はスルーしまして国内景気の部分を。

『わが国の景気について、委員は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動がみられているが、生産から所得、支出へという前向きの循環メカニズムが働き続ける中で、基調的には緩やかな回復を続けているとの見方を共有した。景気の先行きについて、委員は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響を受けつつも、基調的には緩やかな回復を続けていくとの見方で一致した。』

とまあそういう基本的な部分はそうですか(棒読み)という所ですが需要項目別の話に味わいが。

まずは輸出。

『輸出について、委員は、横ばい圏内の動きになっているが、先行き海外経済の回復などを背景に、緩やかに増加していくとの見方で一致した。』

というのは良いとしまして。

『委員は、輸出が勢いを欠く背景について議論を行った。』

つーことで輸出に関してはオオカミ少年状態でいつまで経っても伸びに勢いが欠ける状態ですからにゃあ。

『複数の委員は、わが国企業の競争力低下や海外への生産拠点の移管などの構造的な要因が思った以上に影響している可能性を指摘した。』

キタコレ!

『何人かの委員は、基本的には、わが国経済との結び付きが強いASEANなどの新興国経済のもたつきの影響が大きいことを強調した。この点に加え、複数の委員は、駆け込み需要への対応に伴う国内出荷優先の動きなどの一時的要因が、年度初の段階では減衰しつつもなお下押ししていることも影響しているとの見方を示した。海外への生産拠点の移管について、何人かの委員は、既往の為替円安を踏まえると、今後さらに加速するとは考え難く、実際、今年度の企業の設備投資計画は国内投資の比重を高める予定であるとの調査結果もみられていると指摘した。』

ということで「いやそうではありません」という話がその後ここぞとばかりに出ているのですが、まあこれって多分文章のニュアンスから見ると「構造要因が効いて実は輸出ってそんなに伸びないのとちゃいますか」というツッコミの方がそこそこ声が大きい(ただし執行部系ではない)という事で、そこそこ見解に関しての幅はあるのではないかと想像されるのですがどうでしょうか。

と申しますのは、構造要因が云々という人が少数派でほぼスルー状態だったら構造要因についての指摘部分って文章構成上最後の方におまけのような形で付くというのが毎度のパターンだと思われまして、今回の書き方はそういう書き方では無さそうなので。


・設備投資に関してですが・・・・・・・・・

『設備投資について、委員は、企業収益が改善する中で、緩やかに増加しており、先行きも、緩やかな増加基調を辿るとの見方を共有した。』

へえへえ。

『委員は、1〜3月の法人企業統計で製造業大企業の設備投資が8四半期振りにプラスに転じたことについて、これまで出遅れていた製造業部門に動きがみられ始めているとの認識を共有した。』

ほうほう。

『複数の委員は、輸出が勢いを取り戻していない中で、ペント・アップ需要や省力化投資が設備投資を牽引しており、この点、今回の景気回復は、輸出が設備投資を誘発するこれまでのパターンとは異なる姿となる可能性があるとの見方を示した。』

まあ何ですな、これ従来の輸出→生産→設備投資という形がそもそも輸出が伸びないので描けないという状況で設備が出るとなるとヴィンテージの更新とか省力化とかいう話になると思う(まあヴィンテージに関してはそら出る罠とは思いますが)のですよね。でまあこの絵を用意しておくと輸出が伸びなくても設備が出ますという見通しを堂々と出せるというお話だと思うのですよ。

でもね、ヴィンテージの更新と省力化で設備が出るというのはそらまあ出るかも知れませんけど、それで出る設備って所詮はワンタイムエフェクトでしょと思う訳でして、それで出た設備投資っていうのはその先の生産や販売の拡大には直接つながる話じゃないですから、そらまあ出ないよりは出た方が良いのですが別に先行きの持続的な前向きメカニズムにはならんじゃろと思うのですよね。

『一人の委員は、企業は、これまで蓄積してきた内部留保をどのように有効活用するかを市場に示す必要が強まっており、そうしたもとで、設備投資への取り組みが一層前向きになることが期待されると述べた。』

なんか仰っている事が良くわかりませんが設備投資しなくても単に株主還元すれば良いだけの事では???


・消費の説明はまあ一部微妙な話が

続いて所得の話があるのですが、まあこれは順当なのでパスしてその後の消費。

『個人消費について、委員は、このところ駆け込み需要の反動がみられているが、基調的には、雇用・所得環境が改善するもとで底堅く推移しているとの見方を共有した。』

ふむ。

『委員は、各種の統計や企業からの聞き取り調査などを踏まえると、駆け込み需要の反動減の大きさは概ね事前想定の範囲内との見方が多く聞かれており、5月以降は持ち直しの動きもみられているとの認識で一致した。もっとも、駆け込み需要の反動の大きさについて、何人かの委員は、今後公表されるデータでさらに確認していく必要があると述べた。』

この時のMPMは6月12、13日の実施でして、実際問題としては消費関連についての数字はこの後悪化している物が出てきているので、7月の展望レポート中間レビューの時にどういう評価になっているのかは見たいですな。

『この間、多くの委員が、旅行や外食などのサービス消費が底堅く推移しており、消費者マインドも持ち直してきていることを指摘した。』

ふむ。で先行きですけど。

『先行きの個人消費について、委員は、駆け込み需要の反動の影響を受けつつも、基調的には、雇用・所得環境の改善などに支えられて、底堅く推移するとの見方で一致した。』

ほうほうそれでそれで?

『そのうえで、多くの委員は、駆け込みとその反動といった短期的な振れに加えて、消費税率引き上げに伴う実質所得の減少が、やや長い目でみて消費に与える影響について注視していく必要があるとの認識を示した。このうちの一人の委員は、今後、雇用者所得の前年比プラス幅はさらに拡大すると考えられることから、消費税率引き上げに伴う実質所得の減少分を相応に埋め合わせるとの見方を示した。』

まあ何ですな、ここの部分ってやっぱり微妙な所でして、実質所得もさることながら実質可処分所得という意味では今回の各種変更に伴いまして、子育て世代の中所得層とか思いっきり実質可処分所得が落ちていまして、そういう影響ってどうなのよという風には思うのよね。まあマクロ的な話になると消費を引っ張っていて、消費税増税の反動があまり無いとかいう話になっているのが旅行とかに示されるように高齢者層とかの消費が落ちなければあまり大きな影響はないのかもしれませんけど、社会の士気の部分で影響出るんじゃネーノとかその辺は気になるのだが。

ちなみに6月中旬以降の一部消費関連指標の落ちこみですが、家計を精密に管理していない限り、まあ普通の人々が実質可処分所得が落ちている事に気がついてくるのってタイムラグがあると考えられますので、その実質可処分所得の低下がラグを持って効いてきた説をあたしゃ唱えているのですけれどもどうでしょうかね。


・物価に関して

『物価面について、委員は、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみて、+1%台前半となっており、先行きも、暫くの間、+1%台前半で推移するとの見方を共有した。』

『委員は、全国の4月の消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、消費税率引き上げの影響を除いたベースでみて+1.5%と3月から幾分上昇率を高めており、消費税率引き上げ以降も、物価の基調に変化はないことが確認されたとの認識を共有した。そのうえで、委員は、全国の4月の消費者物価(除く生鮮食品)の前年比はやや強めであり、東京の5月のプラス幅が縮小していることや、この先エネルギー関連の押し上げ効果が減衰することなどを踏まえると、今後は、プラス幅が幾分縮小する局面を伴いつつ、暫くの間、+1%台前半で推移するとの見方で一致した。』

ということでまあ強い話をしていますな。

『ある委員は、先行き幾つかの財・サービスで価格低下が見込まれるとの指摘に対して、個々の財・サービスの価格の変化は、相対価格の変化を表すものであり、中期的な物価動向を考える上では、需給ギャップや予想インフレ率といった、マクロ的な物価決定要因に注目すべきであると述べた。』

マクロ的な物価決定要因というのは判るのですが、需給ギャップと予想インフレ率って前者は事後的にしか判らないし推計に幅がありますし、後者はそもそも推計の方法自体が良く判らんというふわっとした概念で、これだと何を言っているのか良く判らんとしか申し上げようがない。

まあこの部分ですが、前段の前置きを勘案するとこの人は「基調的な物価動向が重要であって、細かい品目の上げ下げの話の手前の部分での説明をするのは適切ではない」という事を言おうとしている(先の方で似た話があるのでそう思った)のかなあとは思うのですがちょっとポカーンという感じでございました。まあ議事要旨になると盛大に端折っている場合がありますからね。

あと少しだけ成長力に関する話があったりするのですが、まあはあそうですかとしか申し上げようが無い指摘があるだけなのでスルーします。


・物価に関する情報発信に関して

『.当面の金融政策運営に関する委員会の検討の概要』ですけど、決定事項とかその辺はまあどうでも良いのですがここはほほーという所で。

『多くの委員は、こうした金融政策運営の考え方をしっかりと情報発信していくことの重要性を改めて指摘した。また、この点に関連して、何人かの委員は、各月の消費者物価の前年比は、エネルギー価格の前年の動きなどの影響を受けて変動するので、経済・物価の基調的な動きを総合的に判断して、これを丁寧に説明していく必要があると述べた。』

ということで、先ほどの部分をそういう風に解釈したのはここを勘案しての話ですが、毎度申し上げておりますように、どうもコアCPI(精々それ以外にコアコアCPI)の説明で総裁会見とか講演とかの話って終始していますし、物価に関する話も「1%」が無駄にフレームアップされてしまうように妙に目先の話ばかりが話題になって、本来問題にすべき「2%安定的に達成」という目標達成へのパスの話が微妙にスルー気味(いやまあ説明はあるのだがそもそも説明が願望成分だし)になっておりまして、その辺の情報発信というかコミュニケーションはどうなっていますねんとか思いますけど、そもそも「物価安定目標」に関する概念が微妙に曖昧(実際の数字をヒットさせるのかフォーキャストなのか、物価の数値はピンポイントの指標を見るのか総合的に判断するのかとか)のまま走っているからこういう事になっている、というのはあると思いますけどねえ。


ということで連休明けの為(え?)今朝はこんな所で勘弁。
 


お題「短国入札とか固定金利オペ結果を受けまして今日はオペ雑談とかそんな感じです」   2014/07/18(金)07:56:28  
  何ということ。
[外部リンク] 旅客機消息絶ち墜落 撃墜か
7月18日 4時14分

大韓航空機撃墜事件を真っ先に思い出すと言うと年齢がバレますなと思ったのですが確認したら31年前の出来事だったのか(遠い目)。

ところで某モーサテで米国人は住宅に対する考えが違うから住宅をリフォームして価値を下げないので中古住宅が流通する云々とか解説している何とかストがいるのだが、そもそも日本は地震国だし高温多湿だし木造建築多いし主要都市は先の大戦で丸焼けになった所多いしという話がある筈で住宅に対する考えが〜という意識高い系の要因で済ませる話ではないと思うのだが。


○毎度の市場ネタ

・3M入札は先週のアレをもう少しマイルド(?)に

[外部リンク] 99円99銭3厘5毛 (募入最高利回り) (0.0263%)
(4)募入最低価格における案分比率 98.5333%
(5)募入平均価格 99円99銭4厘9毛 (募入平均利回り) (0.0206%)

ということで今回の短国入札も流れましたが先週の盛大な流れ方よりはマイルドという結果でしたが、入札前の動きも先週よりはマイルドとなっていまして(^^)、前場はまたまた気配を強くしていって2bpビット位から最終的には1bp前半のオファービットという気配で前場を終了させるという展開。さすがにゼロは入札前につかなくてホッと一息という所。

でまあ落札結果は上記のとおりでアベレージで2bp乗せとなっていて足切りは2.6bpとなっていまして前場の気配からまた流れるの巻となりまして2週連続で同じ(今回の方がマイルドですが)動きになるとかワロタという結果ではあるのですが、先週の3M新発は入札前がアレでしたが落札結果自体は平均は兎も角足切りが3bpに届いておりましたので、足切り的に言えば先週の入札より強い(というか先週の入札の後に結局2bp台に押し戻されたので目線が定まったというのが正しいのでしょうが)結果になっておりまして、着実に無慈悲な日銀の買入が効いているという事ですなorzorz

でまあこうやって2回連続で入札前の気配強い→入札が流れてまあそこそこ普通の所まで行く、というのが発生すると次回かその次あたりになると楽勝気分で普通の気配から普通の入札をやろうという流れになるのが市場ちゃんの仕様なのですが、その時が一番危ない訳でございまして、また闇討ち攻撃で入札を上で切るパワープレイが炸裂する恐れがあるので注意注意という所でございます(^^)。


・固定金利オペは微妙に残高を落としています

昨日のオペ結果
[外部リンク] 12,203 4,010 -0.004 -0.003 48.6
国債買入(残存期間10年超25年以下) 3,990 1,009 -0.003 -0.002 97.0
国債買入(残存期間25年超) 1,515 302 -0.015 -0.012 5.2
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式>(7月22日スタート分) 3,991 3,991

今回の固定金利オペの折り返し元は実は2本の足があって、その2本を合わせて6151億円となっていまして、良く良く考えたら前回のオファー額を継承するならオファー1.6兆円という手も無くは無いのですが、まあ落ちが6151億円しか無いのに1.6兆もオファーしてもシャーナイナイだから普通に8000億円でオファー打って来たんでしょうかね。

んでもって今回は2000億円ちょいロールで残高落ちておりまして、まあこの金利の状況ですし、貸出増加支援オペもありますしという事で固定金利オペのニーズが伸びるという事も無いでしょうからこちらの残高落ちる→短国買入に負担という流れは続くのでしょうが、固定金利オペの歩留まりが短国買入必要残高にモロに効いてきますから段々気になってくるところではありまする。


・一方で東京レポレートはと言いますと・・・・・・・・

東京レポレートである。
[外部リンク] 短国の投資家の引き合いが物凄く多くてプライマリー段階で売れ売れで瞬間蒸発!というような市場の地合いの場合って基本的に入札も強くなりますが、発行日時点で売れ売れなので短国の在庫も軽くなっていてGCレポとか現先レートとかは上がりにくくなるとかそういう展開になる訳でございまして、一方で足元でこの現象とは何ぞやと考えますと、市場の需給に対する超巨大要因がオペになってしまっている(オペの場合は金曜にオファーが入るので発行日当日の受渡しにはならんので発行日は受渡しベースで在庫のまま)という事を示す訳でございまして、ここが年度末要因などによる買いで強くなっていた時と話が違う所だと思うのよね(6月末は現先やレポの金利も盛大に低下した)。

まあつまり日銀無慈悲な買入で短期市場が火の海といういつものフレーズを言いたいだけですが(--)。


・そういえば短国買入の残高ですけれども・・・・・・・・・・

先日は日銀の旬報の方から数字を拾って話をしておりまして、まあそれはそれで日銀のバランスシート残高という意味では合っているのですが、短国買入という意味になりますと若干違ってくるというのを華麗にスルーした書き方になっていたので再度。

6月30日の営業毎旬報告
[外部リンク] 45,281,968,924』
ですな。

6月30日現在の日銀短国買入銘柄別残高
[外部リンク]

なお、昨年度の償還乗換と比較しますと
[外部リンク]

昨年度の償還乗換が11.7兆円でして、今年度は6000億円落ちますが、落ちた分というのは日銀のバランスと政府預金が相殺される形になるので、MB的に言えば中立になるのですが、政府預金の残高がそこで純減になるのか、その分の穴埋めに国債等が充当されるのかで話が違ってきて、償還乗換分の償還が財政揚げ要因に化けると市中の資金需給的には資金不足要因になるので、MB積み上げ上は短国買入をせっせと実施しないといけないという計算になりますが、まあ6000億円ですし、さっきの引用した部分からすると差分が11兆3000億円となっていて、ここから償還乗換要因でバランスシートから落ちるのは2000億円になりますからまあ誤差範囲内なのでネグってもよさそうですな、うんうん。


○短期オペ関連雑考の思考メモという雑談ですが

ということでまあ今月に入りまして短国レートがホイホイ暴れるようになっておりますが、まあ良く良く考えますとMB積み上げにおいて当座預金残高の推移を見ると大体分かりますように、前月末対比での当座預金残高をあまり落とさないようにして、できれば積むようにしながらという運営をしているように見えますよね。

でまあそれ自体はディレクティブの方で『マネタリーベースが、年間約60〜70兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う。』と書いてあるので、あまり前月対比で減らすのは宜しくないとか、そもそもMBの数値自体が毎月(というか毎日ですが)公表されていますので、その額が減ると「緩和の後退」だの「日銀版テーパリング」だの言いだしそうな人たちが沢山いるのでMBを前月比で明確に落とすのはマズーという事なんだと思います。

という事情は事情で分かるのですが、一方で日本の場合は財政要因の振れがタダでなくさえ大きくなっていて、四半期とか半期で見た場合の入り繰り(中長期国債の発行が毎月なのに償還が四半期とか、年金の定時払いが偶数月のみとか)が大きいので、その入り繰り部分を短国買入で調節するという謎プレイが結果的に炸裂せざるを得なくなっておりまして、短国流通市場の需給を必要以上にぶらせる結果となってしまっていますな。

#通常のトン調節をしている分には別に問題ないし、大体からしてその辺の短期的な需給を均すのは買切ではなくて通常の共担オペのような方式になるから、そちらはレギュラーな話

まあ年内までのディレクティブについては今更動かす訳にも行かないから当面はこの調子になってしまうのは致し方ないにしましても、12月以降の調節運営に関しましては(2%付いていたら話は全然別なのですがそれはさておき^^)やはりオペレーション運営上の事を考えますと、マネタリーベースでの運営を行うにしても、ストックベースの残高での運営するなら「月ごと」の数値ではなくて四半期とか半期ベースでの数値を気にするようにするとか、そもそもストックの話はしないでフローの長期国債買入額をベースにするのが良いんじゃないかと愚考する次第。

例えば「長期国債買入を月間7兆円のペースで実施で他の残高は維持(短国については40兆円の
買入残高をベースで維持されても厳しいので減らした方が本当は良いのですが)」とやって、特に先の数値目処とかを出さない方がオペレーション上はだいぶ運営が楽になりますし、一々償還から逆算して買入額を計算してとかややこしい事を考えなくて良いですし・・・・と思う次第で、QQEの時はまあエイヤーで実施したから仕方ない部分はあるにせよ、オペレーションのフィージビリティーを碌すっぽ検討しないでヤケクソで打ち込んだQQE政策のオペレーショナルな問題が噴出してきたという所ではないかと思いまする。

なお、短国金利がマイナスに突っ込んでも良いじゃないか市場だもの、という意見もあろうかとは存じますが、それこそ先週の短国入札でも示されましたように、名目ゼロ金利の所には色々な観点からの「越えられない壁」というものがありまして、そこの壁をぶち破りますとその瞬間から制度的な問題とかその辺りに波及してくる可能性が(直ぐに問題が起きるとは言ってないので念の為)ありまして、その手の影響って意外に問題になる可能性もありますので、まあもうちょっと短期オペへの負担についてはフィージブルな対応をして運営して頂きたい物ではあると思うのであります。

今決まっている部分について変更するのは難しい、というか変に変更すると間違ったメッセージを与える可能性があるので現状のまま突っ走るしかないのですが、年末以降もどうせ何らかの形でそれなりの規模の資産買入が維持される(目標行きませんゴメンナサイだと継続どころか更に拡大かも知れず・・・・・)訳ですし、その際に今のパターンのオープンエンドは如何にも無茶というか長短オペのバランスがおかしいので、別に今直ぐにどうこうという訳ではありませんが、年末まで放置プレイという事の無いように願いたいものであります。


#金融経済月報ネタがスルーになってしまいましたすいませんすいません

#しかもネタが完全にマニア向け雑談になってしまって普通の長期債主戦場の方にもポカーンですよねすいませんすいません
 


お題「市場雑談で1年短国入札ェ・・・・・・・・/総裁会見から少々」   2014/07/17(木)08:00:24  
  お暑うございますが短期市場はお寒うございましてですなあ・・・・・・

○毎度の市場雑談メモ

・1年TB入札ェ・・・・・・・・・・

昨日の1年TB入札ですが、朝イチの時点でゼロ%オファーの3bpビットとかもはや何が何だかワカランチ会長の状況下でありましたがその結果。

[外部リンク] 99円98銭5厘 (募入最高利回り)(0.0150%)
(4)募入最低価格における案分比率 89.6209%
(5)募入平均価格 99円98銭5厘 (募入平均利回り)(0.0150%)

・・・・・・・・・おーのーという所ですが、今回もまたまた強いところで切れてしまった入札で、落札結果出た後にまたまたショートカバーでゼロ%の出合いとかやっておりまして、更におーのーという展開。市場推計の落札分布によりますといわゆる不明玉が発行額2.5兆のうち2.3兆とかになっていまして、そらショートカバーしないといけない人が出るわなという展開。なお本日の当銘柄の引けは1.6bpとなっておりましたようで。

しかしまあ何ですな、これって前週の6Mと同じような展開で、派手に強い所で落札をしたとしても足元では日銀が短国買入を更に派手派手に実施していますし、しかも日銀の短国買入の打ち方が露骨に年末越え残高を稼ごうという動きになって居ます(だから先週は無慈悲に3兆円オファーとかしてる訳で)ので、少々強い所で落札してもその週の短国買入の額がでかくなることが期待されるので日銀に打ち込み出来るでしょというオペディール状態になっているのが誠に遺憾の極みという所ですな。

でまあそのオペ関連の動き(年末越え銘柄の入札が上で切れるのも含め)でその度に一々市場が荒れてイールドがその度にすっ飛ぶとか実に迷惑この上ないので、この際ヤケクソで年末までの1年と6M入札は全額日銀引受してくれよと言いたくなってしまいます(ちなみに1年が2.5兆で6Mが3.5兆なので例えば6か月間それをやると年末に短国残高を50兆円程度になると考えた場合その予算(?)を7割ほど充当できるのですが^^)にゃあ・・・・・ってもちろん本気で言ってるのではなくギャグですので念の為お間違えの無いように(^^)。

なお次のネタに重なりますが、固定金利オペの残高も微妙にではありますが落ちていまして、昨日はその共通担保オペ結果を見てとりあえず明日の短国買入3兆は確定で、へたしたら来週の短国買入も超無慈悲に3兆の惧れがアリエールという懸念も浮上という所だと思うのですがどうですかね。

そして本日は3Mの入札があるのですがもう何だか知らんわ(ヤケクソ)。


・シグナルオペのロール来ました

昨日のオペオファー
[外部リンク] 4,000 2014年7月22日
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 20,000 2014年7月18日 2014年10月28日

ということで2兆円とかでオファーが入るのは昔のシグナルオペのロールがこの前3カ月物で打ち込まれておりまして、その足が来たのでロールが来ましたという展開です。


オペ結果
[外部リンク] 11,711 11,711
CP等買入 9,563 3,335 0.090 0.092 53.5

18日に足が来るオペの折り返し前の額は15180億円でして、今回は3500億円程残高が落ちている格好になっており、その分は日銀のバランスシートが落ち、当座預金残高が落ちる要因になりますので、その分を埋めに行こうとすると必然的に短国買入で埋め合わせをしないといけないという事になります。

一方で短国市場がご案内の通りのあばばばばーな状況になっておりまして、更に短国市場にストレス掛けてどうするねんという所なのですが、もうちょっと先でネタにしますが一昨日の総裁会見で短国市場の質問も出ていましたが「一時的な現象(キリッ)」「金利低下は政策効果の現れ(キリッ)」と市場機能論とか副作用論とか知らんがなという大変に素敵な説明になっておりますので、短国市場への皺寄せは今日も逝くという所ですなナムナム。

まあこの位は落ちるだろうという感じだったと思いますのでサプライズという事でも無いのですけれども一応メモメモ。今月はあと2回シグナルオペの足があって、あと8月1日にも足があるので、オファーベースではシグナルのロールが3本となる筈です。


・業態別当座預金残高

[外部リンク] まあ当然の質問ですな。最初の幹事社質問から。

『(問) 消費税増税の景気に対する影響についてお伺いします。先月の会見で総裁は、夏場以降に成長経路に復帰するという見通しについて「確度が高い」と指摘されました。その後に発表された経済指標の一部では、5月の機械受注や家計調査の消費支出など、市場の予測をかなり下回る結果も出ています。この点、景気の見方に変わりはないのかお伺いします。』

という質問なのですが・・・・・・・・・・

『(答) 消費税率引き上げに伴い、消費の駆け込みがあり反動減があったことはその通りですが、品目やサービスによってその程度に差はあるものの、概ね事前の想定の範囲内となっています。先行きについては、税率引き上げによる実質所得押し下げの影響を含めて、引き続き注意深く点検していく必要があると思いますが、雇用・所得環境の改善が続いていることを踏まえると、個人消費は基本的に底堅く推移していくとみています。』

ほうほうそれでそれで?

『企業部門については、先日公表した6月短観の結果をみますと、業況感は、駆け込み需要の反動減がみられる中で、前回より低下しましたが、前回時点の先行きの見通しは上回っており、総じて良好な水準で推移しています。2014年度の事業計画をみても、全体として、売上や収益の見通しが上方修正されるもとで、設備投資をしっかりと増加させていく計画になっており、企業の前向きな姿勢は維持されていると思います。また、全産業・全規模ベースでみて、先行きにかけて、設備判断DIは「不足」超に転じていくとみられていますし、雇用人員の不足感は強まる傾向にあるなど、生産要素の稼働状況は着実に高まってきています。』

ということで質問した人の指摘する想定よりも弱かった経済指標の話をしないで、短観という威勢の良い内容となっている経済指標(というかサーベイ)の話をしている辺りがイカサマ成分入っています。

『以上を踏まえると、ご指摘のように品目やサービスによって程度の差はあるとはいえ、駆け込み需要の反動減の影響は次第に和らいでいき、緩やかな回復基調が続いていくものと判断しています。』

「以上を踏まえると」って都合の良い指標の話を持ち出して以上を踏まえられましても困るのですが、今回の会見での説明トーンって基本的にこんな調子で、悪い指標に関してツッコまれても微妙に話の筋を逸らせて都合の良い部分の説明を熱心に行うという雰囲気が高まってきているような印象を持った次第なのですがどうっすかねえ。


・諸葛孔明の罠なのか単に勢いで言ったのか・・・・・・・・

そのちょっと先なので会見始まって割と早めの時間の質疑になりますが、例の1%割らない発言はこちらです。

『(問) 今回、増税の反動が一番大きいとされる4〜6月を終えて最初の点検だったわけですが、民間との物価の見通しの差が大きいと思います。夏場に消費者物価の前年比が1%を割るという民間の見通しについてどう見ていますか。また、いったん伸びを縮めた物価が年度後半に再び伸び率を高めていくのか、例えば10月の展望レポートの頃には物価の再加速の絵は描けているのかどうか、そのあたりの見立てをお願い致します。』

で、その答え。

『(答) 物価の見通しについては、当面1%台の前半で推移するだろうということ、その後、年度の後半にかけて、次第に伸びが加速して2015年度を中心とする時期に2%に達する可能性が高いこと、こういった見方は全く変わっていません。また、本日公表した展望レポートの中間評価でも、消費者物価の今年度、来年度、再来年度の上昇率の見通しは変わっていません。今年度については、むしろレンジの下限が少し上がっており、私どもが従来からみている物価の見通しは変えていませんし、変える必要はないと思っています。』

まあ物価の所は今回の展望レポートの見通しでレンジの下限が切り上がっているのですからそういう自信満々モードになるんでしょうなあとは思います。

『その上で、1%台を割るような可能性はないと思っています。』

キター!!

『これは、エネルギー価格上昇の影響が減衰していく一方で、先程来申し上げているように、労働その他の需給がタイト化して国内の需給要因で上がっていき、当面、これら両方が打ち消し合っていきます。その後、エネルギー価格がそれ以上さらに落ちていくことはなくなるので、内需の強さと、より中長期的には、物価上昇期待が次第に上昇していくこともあり、次第に来年度を中心とする期間に2%に達する可能性が高いとみているわけです。』

という事なのですが、現実問題としてではその再加速する時期はどうなのか、1月から声明文で同じ説明を繰り返しているが本当に再加速の絵は描けているのか、その蓋然性はどうなのか、というような質問も記者の方はしているのですが、黒田総裁の答えの「1%割らない(キリッ)」があまりにもキャッチーであった為にこの後の質疑も「2%への再加速へのパス」ではなく「1%割るのか、割ったらどうするのか」という方面に力が入ってしまうという結果になっております。

でまあここの部分なのですが、経済同友会での講演で示した物価上昇率の一時的鈍化見通しでの表現であった1%近傍という部分は別に目先の鈍化について弱気化している事を示した訳ではありませんという事を強調したかったので強い表現をした、とまあ素直に考えるとそうなるのですけれども、勢いで言ったにしてもちょっと表現が強いんじゃネーノ(せめて1%割る可能性は低いとか、1%割れになってもそれは一時的で直ぐに戻るとか、その程度の話をするもんじゃないですかねえ)という気がしますので、更に妄想をたくましくしますと「1%割らない」というキャッチーな表現をする事によって、先行きの物価上昇再加速パスについての注目を外してやろうという諸葛孔明の罠なのではないかと思ってしまうアタクシは陰謀脳ですかそうですか。


・東大物価指数ネタとな

この質問はちょっと微妙だなと思ったのですが。

『(問) 最近、東大物価指数や、一橋大学と民間調査会社がスーパーやコンビニなどのPOSデータを使って幅広く物価の動きを把握しようという動きが出ていると思います。こういったデータをみると、もちろん調査品目がCPIとは違うとは思いますが、ゼロであったりマイナスであったりと、人々の生活実感により近い品目の価格があまり上がっていない現状もあります。ガソリン等の価格が上がる一方で、そういうことが起きており、ある意味でバランスを欠いたような物価の上昇が起こっているように思うのですが、総裁はどう受け止めておられますか。』

これは質問の筋が悪いなあと思うところで、生活実感に近い物価が上がらないんだったら国民生活の面からは別に悪い話じゃないという事になるでしょと思う訳で、質問するなら「生活に直結する物価が上昇していないという事は日銀の言う需給ギャップの改善による物価上昇が需要サイドから起きている訳ではない事を示すのではないか」と聞くべきだと思います。

『あるいは、世の中の幅広い財が値上がりしていくことが、ある意味で美しい理想的な物価の上昇なのか。総裁はこれから幅広い品目までそれが拡がっていくとお考えなのか、改めてお聞かせ下さい。』

というよりも質問するなら「物価と成長の関係はどうなっているのでしょうか、成長が伸びなくても物価が上がれば良いのでしょうか」と聞く方が良いと思うのだが。


『(答) 私も、東大の日次物価指数等は非常に興味深い研究だと思いますけれども、ご案内のように、消費者物価指数の作り方と、こういった日次物価指数等の作り方とはだいぶ違っています。もともと色々な理由から、各国で政府が発表している消費者物価指数は、実態よりやや高めに出る傾向があると言われておりますので、そういうことも勘案して、ほとんどの国の中央銀行は2%の物価安定目標を掲げて金融政策を行っているわけです。』

まあそうですな。

『東大の日次物価指数等とギャップがあること自体は、指数の作り方の違いやカバレッジの違いで、前から言われていたことで、特に新しいことではないと思います。』

とあっさり却下致しましてその後の物価上昇のバランスに関する説明。

『そうした中で、除く生鮮食品の消費者物価指数だけではなく、食料品とエネルギー関係品目を全て除いたいわゆるコアコア指数をみても上昇しております。実は、2008年のような国際的なエネルギー価格や食料品価格の高騰を反映して消費者物価が上がった時のコアコア指数は、非常に低かったわけです。それに対して、今のコアコア指数はそれよりもかなり高いところにいっていますし、色々な指数を見てもかなり幅広く物価上昇が起こってきています。』

という説明なのですが、ここは毎度思うのですが、黒田総裁の説明ってコアとコアコアの話しかしないのですが、石田審議委員とか佐藤審議委員の最近の金懇での講演では、より具体的な各種指標について話をしておりまして、物価をより幅広い観点から見ていく必要があるのではないかという情報発信をしていますが、どうも執行部サイドから出てくる情報発信ってコアとコアコアの話しかしない傾向にあるのはどうなのか(大体からしてそもそも物価安定目標で示している消費者物価って総合なんですけれども・・・・・・・)と思うのですよねえ。

『そういう意味では、よりバランスのとれた形で物価上昇が起こってきていますし、今後ともそれはさらに拡がりを強めていくだろうと思います。そう申し上げるのは、輸入品の特定の品目だけではなく、労働市場が非常にタイトになり賃金も上がってきているためです。』

つコストプッシュ

『労働力はあらゆる産業において――もちろん労働集約度は違いますが――、製造業でも非製造業でも必要な投入要素ですので、その値段が上がってきていることは、製品・サービス価格の上昇を支えるものになり得ると思います。』

需要が伸びなければただの企業コスト上昇になるのではないでしょうかと突っ込んではいけません。

『従って、私は、今の物価上昇は拡がりを持っていますし、今後ともさらに拡がりを持って、2%の「物価安定の目標」に向けて収斂していくだろうと思っています。』

ということで総裁の自信満々は判るのですが、ではその再加速のパスと時期は何時ですかという話が相変わらず無いのがチャーミング。


・そらこういう質問出るわな

『(問) 物価についてお尋ねします。先程総裁は、「夏に物価が下がったとしても、1%を割ることはないだろう」という見通しを示されました。もし、1%を下回ったとしたら日銀の想定とは違うということになって、必要な調整を行うことになるのかどうか、お伺いします。』

まあ答えも想像の通りですが。

『(答) 先程申し上げたように、1%を割ることはないと私どもは思っています。4月の生鮮食品を除く物価上昇率も1.5%と若干上振れしましたように、月々の変動はありますので、それよりも趨勢としてどのように動いているかよくみていく必要があると思っていますが、いずれにしても、1%を割る可能性はないと思っています。』

まさにキリッという感じですが、これ1%割れをやったらどういう言い訳をするのかが楽しみ、というか特定品目の一時的な影響で、瞬間的に割った水準が問題なのではなく、重要なのは物価上昇のパスに乗っているかという点であって、そのメカニズムは崩れていないと判断するので特段の追加金融措置は必要ないと判断します(キリッ)って事になるんでしょうね(白目)。


・金利がどうのこうのの質疑

『(問) 2点お伺いします。「物価安定の目標」に向けて順調に推移しているというお話だったと思いますが、一方で、債券市場では、いまだに長期金利が0.5%台で、むしろ日銀の見方とマーケット関係者の見方で、少しずつギャップが拡がっているようにみえます。この点についてはどうお考えでしょうか。』

ニヤニヤ。

『2点目は、先程の質問とも絡みますが、日本の債券市場は大変商いが乏しい状態が続いていると言われており、つい先日も短期国債で久しぶりのマイナス金利が業者間市場で成立したと言われています。これについて、一部には「量的・質的金融緩和」の影響で流動性の低下、あるいはボラティリティの低下が起こっていて、将来にリスクを溜め込んでいるのではないかという見方がありますが、この点について如何お考えでしょうか。』

これ質問の筋が微妙に悪くて、将来的なリスク云々ではなくてマイナス金利が定常化すると短期金融市場の市場機能に悪影響をもたらす可能性があるのではないかという市場機能論に持ち込んだ方が良いと思いますし、前段の質問と後段の質問の繋がりが悪くて、これですと最初の長期金利の質問で示した金利の低下が「市場と日銀の認識ギャップ」によるものなのか、「QQEでの流動性低下」によるものなのかが判らなくなってしまいますがなという風に思いますので、同時に質問しない方が良かったと思う。

でその答え。

『(答) 予想物価上昇率については、ご承知のように、短観で企業の予想物価上昇率を聞いたところでは、マーケットやエコノミストの予想物価上昇率よりもやや高めで、しかも、後になるほど、上昇率はだんだん高まっています。一方、債券市場の物価上昇見通しは、確かに私どもの見方よりもやや慎重というか、低めの見通しを持っているようです。』

どさくさに紛れてこの前総裁が言っていた「市場の見方が間違えている」攻撃を埋め込んでいるのが実にチャーミングです(--;

『ただ、それを勘案しても、0.5%強の長期金利はやや低めであることは事実です。これは、日本銀行が年間50兆円に相当する国債を短期から長期まで含めて買い入れるという形で、タームプレミアムを潰していますので、その効果が出ているのではないかと思います。』

ということで、これまあ文脈を読めば分かりますように、「市場の予想物価上昇パスに加えて、QQEで国債大量購入をする事によるタームプレミアムの引き下げによって現在の金利が形成されているのではないでしょうか」という話をしているのであって、現在の金利水準が高いとも低いとも言っている訳ではなく、単に成分分析のような事をしているだけなんですよね。まあ当然「やや低め」がヘッドラインになっていましたけど。

『インフレ予想の違いが残っていることは事実ですが、それだけで現在の長期金利の低位安定を説明するのも如何かと思います。色々な要素が絡んでいます。さらに言えば、外国の金利の低位安定、米国の場合は昨夏頃に比べて長期金利が若干下がりましたが、そういったことの影響もあるのかもしれません。』

海外の金利だって下がっていますよね、という事で、結局日銀と市場の見方に差がある点についての評価はしていないのですが、まあ先ほど引用した部分にありますように、良く良く読みますと冒頭で「市場の期待インフレは間違いでどうせそのうち泣きながら引き上げてくるわ」という説明をしておりまして、すなわち市場とのギャップなんぞどうせ市場が間違っているのだから知らんがなという豪気な説明になっている、というのが結論だと思います。

つーことで金利水準がどうのこうのという所が注目されていますが、この質疑部分について言えば「市場はどうせ間違っていますから(キリッ)」という部分を白目剥いて読むほうが重要なのではないかと思います。

で、短国の話。

『また、国債市場、特に短国市場で金利が低下し、一部でマイナス金利の取引が行われた背景に、日本銀行が「量的・質的金融緩和」を進めているもとで、金利が全般として低下していることがあることは事実だと思います。また、ボラティリティも下がっていることも影響していると思います。ただ、このことが何か特別に大きな問題を生じたとは思っていません。』

問題無い発言キタコレなのですが、これ質問する方がもうちょっと市場機能についてフォーカスして質問しないと「金利低下はQQEの効果なので問題視する方がおかしい」という土俵に話を持って行かれると思います。

『そもそも先程申し上げたように、「量的・質的金融緩和」のもとで、短期から長期までイールドカーブ全体の金利低下を促しており、短期金利もかなり低水準であり、その中で、一部の証券会社がショートカバーのために、現物の確保を優先した事情もあったと聞いています。今のような状況でずっとマイナス金利が続くとも思っていませんが、いずれにせよ、金融緩和の効果が着実に浸透しているかどうかという点が重要ですので、その観点から今後ともよく見ていきたいと思っています。』

という答えにされてしまってますが、本来はQQEによる買入拡大が市場のキャパシティの限界に近づいていることが一時的なショートカバーにせよ短国市場におけるゼロ金利やマイナス金利などの取引が頻発化しつつある所に示されているのですから、市場の価格形成を必要以上にゆがめる(タームプレミアムを下げに行っているのだからある程度歪むのは当然だしそうしているのだが)事にならないかとか、そういう論点からの答えをお伺いしたいものです。

ただまあ今回の答えがこの調子ですと、金融市場局様におかれましては短国市場があばばばばーとなろうとも無慈悲な短国買入を続けるという事になるでしょうなあ、ナムナムナム。

#需給ギャッププラス攻撃の金融経済月報は時間と量の関係で明日ですすいませんすいません
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2014/07/16(水)07:56:47  
  http://ameblo.jp/fpeye  


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2014/07/15(火)08:07:06  
  http://ameblo.jp/fpeye  


サーバートラブルでご迷惑をおかけします    2014/07/14(月)08:01:13  
  http://ameblo.jp/fpeye  


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2014/07/11(金)08:00:18  
  http://ameblo.jp/fpeye  


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2014/07/10(木)08:07:34  
  http://ameblo.jp/fpeye  

2017年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧

このサイトの内容は、情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資に関する最終決断は必ず読者ご自身で行ってください。掲載する内容については万全を期しておりますが、内容の完全性、信憑性を保証するものではなくこれらの情報によって生じた損害について当社は一切の責任を負いませんので予めご了承願います。


   
   
無料アクセスアップ:オートリンクネット リンクが自動で増殖オートリンクの登録はこちら ベベのデイトレード日記
デイトレーダーの日課
Copyright (c) 2004FPeye,Co. Ltd. All rights reserved.
画像及び文章の無断転載は固くお断りします。