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今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)

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お題「石田審議委員金懇は執行部へのイヤミ成分強し/市場雑談等/国会でコミュニケーションを詰められるの巻(メモ)」   2015/02/27(金)08:03:52  
  うむ。
[外部リンク] 更新日時: 2015/02/26 11:18 JST

『浜田氏は日銀が物価目標の指標を変えれば、市場参加者が金融政策を予想しやすくなり、日銀と市場とのコミュニケーションがスムーズになるとみている。』(上記URL先より)

コアコアにしてもかつての携帯料金がらみのCPIショックのような事例がありまして、コアコアにしたから必ずしも政策を予想しやすくなるというもんでもない(エネルギー価格が大きく動かない状況なら変わらんでしょ)ですし、コアコアにしてしまうと消費コンポーネントに対するカバー率が更に低下してしまい、国民厚生のための物差しとして使う物価指標として適切かという問題があると思います。という指数のテクニカルな問題もさることながら、「デフレ均衡状態になっているインフレ期待を新たに2%均衡状態にアンカーさせ直す」という「インフレ期待に直接働きかける政策」を実施しているという建付けからしますと、期間内の達成が困難だから達成目標の時期を遅らせる、という事をしますと「期待に直接働きかける」の部分を大きく毀損することになると思いますので、そもそものQQEの建付けを否定することになると思うのですけどねえ。

#まあ同時に置物のクビを飛ばせば整合性は取れるのですけど


○石田審議委員の金懇は最後に思いっきり皮肉というか爆弾投下というか(^^)

[外部リンク] 神奈川県金融経済懇談会における挨拶要旨 ──

経済物価見通しのところまでは基本的に展望レポートに則した話をしておりますのでその辺りはスルーしましてその後の『(3)景気・物価面での注目点』から。

・原油価格下落の背景と影響についての辛口指摘

『仝玉価格下落の影響』という小見出しが最初である。

『まず1点目は原油価格下落の影響です。原油価格の推移をみると、足もとは?し戻していますが、昨年6月頃のピーク水準からは大幅に下落した状態にあります(図表10)。この間の大幅下落の背景については、米国のシェール・オイルの生産などが増加するもとでの産油国における減産合意の見送りといった供給要因のほか、新興国や欧州の景気減速による需要減など、様々な要因が指摘されていますが、それらが複合的に影響してきたと考えられます。』

うむ。

『原油価格の下落がわが国経済に与える影響については、種々言われているとおり、景気面では、企業収益の改善や家計の実質購買力の上昇を通じて全体としてプラスの効果をもたらすとともに、物価面では、エネルギー価格の下落により短期的には下押し圧力がかかるものの、やや長い目でみれば、需給ギャップの改善を通じて押し上げ要因になる、ということだと思います。つまり、時間の経過とともに、景気・物価の両面でプラスの効果が出てくるというのが基本シナリオだと思いますが、その一方で、個別には留意すべき点もあるとみています。』

留意すべき点とな。

『先ほど、IMFの世界経済見通しが調査回ごとに下方修正されている点に触れましたが、そのこと自体は、世界的な回復トレンドの中にも脆弱な部分が存在しているとみられます。そうした状況のもとで、原油価格の下落により、世界の資本投資支出の4割程度を占めると言われるエネルギー・資源セクターの資本投資支出に調整圧力がかかってくるとみられ、わが国が競争力を有する資本財の受注・生産・輸出に下押し圧力が働く可能性もある点は、注意してみていく必要があると考えています。』

キタコレ!!ということで執行部のバラ色シナリオに対してピリリと辛口の指摘ですな。


・実質賃金に関してもチクチク執行部にイヤミかも

次が『⊆村祖其發瞭宛』である。

『2点目は実質賃金の動向です。今年度入り後の実質賃金の動向をみると、消費税率の引き上げの影響を含む消費者物価の伸び率が大幅に上昇していることもあって、前年比マイナスで推移しています(図表11)。』

実質賃金キタコレ。

『この間、消費については、駆け込み需要の反動からの戻りがやや弱い状態が続いてきましたが、これには天候不順の影響に加えて、実質賃金の下落が大きく影響していることは否定できないと考えています。』

>実質賃金の下落が大きく影響していることは否定できないと考えています

(;∀;)イイシテキタ゛ナー

『このため、来年度以降、個人消費の持ち直しが明確になり、緩やかながらも増加基調を維持していくためには、名目賃金がしっかりと上昇し、物価上昇率を加味した実質賃金のベースでプラスになっていくことが必要と考えています。』

つーことで実質賃金の下落という中には消費税の影響もありますけれども、「物価上昇率を加味した実質賃金のベースで」としらっと指摘しており、物価だけ無理やりコストプッシュで引き上げても意味がないんじゃと「とにかく物価を上げないといかん」というQQEの執行部理論に対してイヤミがチクチクでもありますな、うんうん。

『この点、足もとの日本経済をみると、企業収益は、為替円安の恩恵を受ける輸出関連企業と逆風にさらされる内需関連企業で業績にやや違いがみられるものの、全体としては増益傾向が続いています。また、雇用情勢が引き続きタイトな状況にあることや物価の状況なども踏まえると、ベースアップやボーナスなどのかたちで賃金が上昇していく環境は整ってきています。家計所得を巡っては、来年度から適用される年金のマクロ経済スライド等の影響にも留意する必要がありますが、今春の賃金交渉において、実質賃金の上昇に繋がるような賃金改善が実現できれば、来年度以降の家計部門における前向きな循環をサポートする大きな原動力になるとみています。』

ということでまあここは順当な指摘。


・輸出の話は概ね執行部と平仄があっていますが一層の円安を求めなさそうな説明にニヤリ

『M⊇估宛』についてですが、まあそもそも執行部の方が「輸出出る出る詐欺」モードをさすがにマイルドにしてきていますから概ねここは執行部の話に近いようには見えますが・・・・・・

『3点目は、輸出動向です。「量的・質的金融緩和」の導入以降、為替相場は大幅に円安方向に変化してきましたが、その間、実質輸出については、伸び悩みが続いてきました。Jカーブ効果がなかなか現れてこなかったことについては、新興国経済のもたつきなどの循環要因のほか、製造業における海外生産移管の拡大といった構造要因など様々な要因が指摘されてきました。そうしたなかで、円安環境にあっても輸出が以前のような景気の力強い牽引役となることはなかなか難しくなっています。』

うむ。

『もっとも、足もとの状況をみると、実質輸出ははっきりと増加に転じています(前掲図表7)。また、一部には国内生産回帰や輸入代替を進める動きがみられるなど、先行きの国内事業の拡大方針を示す企業も増えてきています。円安環境のもとで経済の好循環を生み出す動きは着実にみられ始めており、為替相場が安定していけば、今後もそうした動きは徐々に強まっていくものとみています。生産・輸出動向の先行きを見通すうえでは、こうした企業行動の変化にも注目していく必要があると考えています。』

>為替相場が安定していけば
>為替相場が安定していけば
>為替相場が安定していけば

・・・・・・・・・(^^)。

つまり「強引に円安に持っていくのではなく、為替水準をこの辺で安定させた方がよろしいのではないでしょうか」という事を暗に表明しているのではとも読み取れる説明でありまして、これまた実に味わいが深い講演テキストになっておりますな、うんうん。


・金融政策に関して:物価指標に関して

『4.今後の金融政策運営について』の『(1)原油価格の下落と金融政策運営』に飛びます。

『次に、今後の金融政策運営について、2点お話したいと思います。まず1点目は、原油価格の下落と金融政策運営の関係です。』

『1月の展望レポートの中間評価では、消費者物価の見通しが2015 年度にかけて下方修正されましたが、その主因である原油価格の下落は、やや長い目でみれば、景気刺激効果を通じて物価に対する基調的な押し上げ要因になります。家計や企業の中長期的な予想物価上昇率は、各種サーベイをみる限り安定的に推移しているなかで(図表16)、今後、消費者物価が2%程度に向けて再び上昇していく道筋がみえているのであれば、政策運営上、特に問題になることはないと考えています。』

そもそも10月緩和に反対していますしこういう説明になるのは当然。

『また、物価動向の把握という観点からは、原油価格の大幅な変動により、消費者物価の基調的な動きが見極めにくくなっている状況にあります。消費者物価の基調的な動きについては、生鮮食品を除く総合指数を中心に様々な指標を点検しながら総合的に評価することが基本ですが、足もとの状況に鑑みると、当面は、エネルギー価格の寄与度を踏まえつつ、評価していくことが適当と考えられます(図表17)。今回、日本銀行が2016 年度までの物価見通しに当たって、エネルギー価格の寄与度の試算を公表したのは、こうした考え方によるものと言えます。』

まあここは良いとしまして。

『この点、食料・エネルギーを除いた物価指数、いわゆるコアコア指数を中心にみていくという考え方がありますが、私自身としては、わが国は家計支出に占める食料費の割合は米国などと比べても大きく、また、昨年来、生活必需品の値上がりが消費者マインドを圧迫してきたことを考えると、物価の基調的な動きを捉える際に、食料品を含めた指数をみていくことも大切だと考えています。』

消費バスケットを考えた場合、本来は総合をみるのが筋でしょという話で、これはきわめて重要な論点ですし、石田審議委員の指摘が妥当と考えます。

『また、その際、擬制的な支出であり、実質賃金算出の際にも控除される「持ち家の帰属家賃」も除いた指数も重視しています。「持ち家の帰属家賃」は長期にわたり下落基調を続けていますが、今後もそうしたトレンドが続く場合、特に財・サービスの価格が上昇率を高めていく局面では、物価全体に対する大きな下押し要因になると考えられます。その場合、家計の実感との乖離、あるいは賃金上昇率との関係という点から、諸々の問題が生じる可能性があるとみています(前掲図表17 の<参考>)。』

以前より石田さんが指摘している論点ですが今回も登場していますね。



・そして最後(金懇は最後にご当地経済の話をするので本当の最後ではないが)にこの金懇講演の白眉が!!!

『(2)「量的・質的金融緩和」の継続』という所ですけどね。

『2点目は、「量的・質的金融緩和」の継続についてです。「量的・質的金融緩和」を導入してから、今年4月で丸2年となります。これまで、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続するとしています。また、その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行うこととしています。』

さよですな。

『物価見通しについて、現状、2015 年度は原油価格の大幅下落により1.0%にとどまりますが、2016 年度は2.2%となっています(前掲図表9)。今後、経済・物価情勢が想定どおり展開していけば、時間の経過とともに2%の「物価安定の目標」の実現が近づいてくるということになります。』

ふむふむ。

『現時点で出口に関する議論は時期尚早ですが、そうした見通しのもとで先行き物価が上昇スピードを増していけば、現在力いっぱい踏み込んでいる「量的・質的金融緩和」のアクセルを徐々に緩めていくことも、いずれ必要になってくるものと考えています。』

早期に達成する!と言いながら早期に達成するなら必要になるはずの出口政策の話になると時期尚早と言い出す執行部に対するイヤミですね!!!!

『その観点からも、今後4月、10 月の展望レポートの作成、7月、1月の各々の中間評価において、足もとの景気動向や物価の基調的な動きをしっかりと把握・判断し、先行きについて見極めていくことが一段と重要になってくると考えています。』

そしてこの次に盛大な爆弾投下が来ますよ。

『なお、先行きの金融政策運営方針で示している「必要な調整」については、経済・金融面での不均衡が生じた場合など、より長期的な視点から、物価安定のもとでの持続的な経済成長の実現が損なわれるリスクが大きくなった場合に対応して行うものであり、2%の「物価安定の目標」の達成の時期やそのペースに対応して行うものではないと、私は理解しています。』

>2%の「物価安定の目標」の達成の時期やそのペースに対応して行うものではないと、私は理解しています
>2%の「物価安定の目標」の達成の時期やそのペースに対応して行うものではないと、私は理解しています
>2%の「物価安定の目標」の達成の時期やそのペースに対応して行うものではないと、私は理解しています
>2%の「物価安定の目標」の達成の時期やそのペースに対応して行うものではないと、私は理解しています
>2%の「物価安定の目標」の達成の時期やそのペースに対応して行うものではないと、私は理解しています

これはまた石田さん見事な砲撃で参りました。


会見の方も素敵だったようですので会見テキストを楽しみに待ちたいと思いますが、しかしまあこういう審議委員の中にジンバブエ理論の先生が投下される訳で、どういう議論が展開されるのか、それともそもそも会話が成立しないのか、という辺り決定会合をライブで見たいのですがそれは叶わぬ願いですな(--;



○市場雑談メモ

・相変わらず落ち着かない債券市場ちゃんで

[外部リンク] 02月 26日 15:36 JST

『<15:20> 国債先物は前日比変わらず、長期金利は一時0.350%に上昇

国債先物中心限月3月限は前日比変わらずの147円85銭で取引を終えた。前日の米債高や良好な需給環境を受けて買いが先行。午後の取引開始直後には一時148円ちょうどまで買い進まれ、2月3日以来の水準に上昇した。その後は、戻りピッチの速さや株価上昇が警戒され、上値で利益確定売りに押された。現物市場は、朝方から長期・超長期ゾーンを中心にしっかりと推移していたが、午後に入ると、来週の10年債、30年債と続く国債入札が意識され、急速に上値を重くした。10年最長期国債利回り(長期金利)は一時同1bp低い0.325%と2月3日以来の水準に低下したが、午後に入ると反転し、一時0.350%に上昇した。』(上記URLより)

ということで昨日の超長期は前場はワッショイとブルフラットしていたのに午後1時過ぎくらいから急に大失速して終わってみたら7年10年は引けで20年は2甘で30年は4.5甘というスティープ祭りになるとか、まあ昨日も途中から先物の位置がそんなに変わらないのに超長期が短時間でホイホイ強くなったり調子に乗ってますかねという状況だったのでナンジャラホイとか見ていたらカウンターパンチとか何とも落ち着きがない展開が続きますな、というメモだけ置いておくのでした。


・3M短国は平均マイナスも引けはプラスとな

[外部リンク] 99円99銭9厘5毛(募入最高利回り)(0.0020%)
(4)募入最低価格における案分比率 3.7495%
(5)募入平均価格 100円00銭0厘6毛(募入平均利回り) (-0.0024%)

ということで足切はプラス利回り(ただし極薄案分)だったのですが、平均が100円どころか100円0厘6毛ということで、100.0005どころか100.0010にも札が結構入っているのかよと中々こう?????な結果だったのですが、海外勢の買いでも期待したのかよというにせよマイナス金利での買いはマージナルな人と日銀短国買入で、決算要因での買いはもしかしたら足元の債券市場の動きからしたら減っている可能性があるし、日銀の買入はご案内のように減る可能性が高い中で、そこまで上を入れる必要あるのかとあたしゃ思いながら結果を見たのですけれどもね。

・・・・・・と思ったら案の定というかなんというかで結局セカンダリーではマイナス金利では玉が捌けずの巻となったようで終わってみればプラス金利になってBBの引けは0.6bpとテールより甘くなっておりまして何やってるんだという入札になったのでした。

なおご参考に毎度のロイターさん。
[外部リンク] 02月 26日 15:05 JST

『財務省が実施した新発3カ月物国庫短期証券の入札結果で、最高落札利回りは0.0020%と前回(0.0060%)に比べて低下した。落札利回りは前回に比べて低下したが、3月の日銀買い入れに不透明感がある中、マイナス水準での応札に慎重姿勢が示され、事前予想に比べて弱めの入札結果となった。新発3カ月物は、入札結果発表後の業者間取引で、プラス0.005%付近で出合いを付けたもよう。』(上記URL先より)

そんな予想だったのかと???ですがまあそういう事のようですな。いずれにせよマイナス金利をホイホイ買い進むような市場環境ではないという事が確認できた3M短国入札結果でした。なお2年入札は平均2.7bpに対して第業鷁然覆ボウズなので、BB引けは2.5bpなのですがまあ勢いがあるという感じではないんじゃねーのという所で。


○国債決済T+1化関連で少々気になる別の論点についての雑談

[外部リンク] #なお毎度申し上げておりますように、QQE政策が終了して金利水準や国債流通市場の状況が平常に戻ったら別にやっても良いんじゃないですかねえというお話

この資料の『(参考1) 国債決済短縮(T+1)化のイメージ』と『(参考2) 銘柄後決め方式GCレポ取引のスキーム』を見ていてだいぶ気になったのは、T+1でアウトライトSCがT+1になる問題もさることながら、GCがT+0になることに関してで、GCがT+0になった時点でのスキーム図を見ておりますと、これってJSCC使うのが前提になっていますけれどその費用負担とか事務体制構築(関連システム投資も含めて)についていけない規模の投資家はGC市場から振り落とされる格好になると思うのですよね。

でまあ日証協はそんなものは振り落としてしまえという発想なのでしょうけれども、そうなってしまいますと、国債流通市場における在庫ファイナンスを担うGCレポ市場の参加者が債券ディーラーと大手機関投資家(というか多分大手銀行)だけという話になってしまい、「市場の規模は大きいけれども参加者の多様性が確保されていない市場」というものになってしまう惧れがある訳で、その結果としてどういうことが起きるかというと、市場の構造的にショック耐性に弱い市場が出来上がることになりませんかねと思うんですよね。

まあそうなるのかどうかは知らんですけれども、仮にアタクシの懸念(杞憂であれば良いのですが)が顕在化した場合って決済リスクの削減で市場の安全確保みたいな話に逆行する皮肉な結果も待っている(そもそも論として今の市場状況でSC取引にストレスを与える国債決済期間の短縮化それ自体の問題も思いっきり有る訳ですが)ような気がする訳ですが、この手の市場ストレスだの参加者の多様化喪失によるショック耐性だのという話というのは定量的な評価が難しい一方で未決済残高の圧縮のようなものは定量評価が一発で計算できるので、直接的に見えるリスクを削減しようとして見えにくいテールリスクを拡大する、というような結果にならないように、推進するにしても慎重に進めていただきたいものだと思うのでありました。




○大門先生キター!(後日用メモ)

昨日は参議院財政金融委員会で恒例の日銀半期報告。
[外部リンク] 参議院財政金融委員会における概要説明
日本銀行総裁 黒田 東彦 2015年2月26日

でまあ質疑やっていて幾つか面白かったのですけれども、実際にちょっと聞いたのをヘッドラインと比較してみると例によって例のごとくベンダーのヘッドライン詐欺っぽいのが散見されますので注意した方が良いかもしれません。

そんなヘッドラインの中で市場の中の方々の腰が抜けたと思われるのは「2016年度末には2%達成」という説明で、おいおいQQEの「2倍」の最後の落ちは「達成期間が実は2倍に延長」かよと思いましたが、一応「2016年度末にはどう見ても達成しておりますが何か?」という意味の発言だったようですけれども、2015年度に達成しますよもしかしたら2016年度にはみ出すかもしれませんという話が更に後ろに倒れやがってどうなっているんだこのウソツキという白けた空気が漂ったで有ろう事は申すまでもありません。

でまあこちらに逝くと審議中継が見れます(アドビのフラッシュプレーヤーの最新版がインスコされている事と、WinだとOSはVista以上が必要のようです)ので、昨日の財政金融委員会の毎度おなじみ大門先生の質疑を見るとこれがまた素敵だと思いますので、いずれ会議録が出たらネタにする所存ですが先にメモを置いておきますね。

[外部リンク] 大門委員の質問は金融政策のコミュニケーション論だったのですが、そこのツッコミどころが昨年の追加緩和に関する話というのが見事すぎるツッコミどころでして、詳しくは会議録が出てからネタにしますが、質問だけでそのまま金融政策のコミュニケーションに関する論点整理になるようなお話でした。

でまあだいたいどんな質問をしていたかというと、昨年10月の追加緩和に関しての説明で、追加緩和を実施する直前に国会で黒田総裁や岩田副総裁が委員会答弁をしていた時の内容が「経済物価情勢は順調に推移しており物価は2015年度を中心とする期間に目標に達する可能性が高いと判断しています」という説明になっていたのに、その直後にサプライズ緩和をしたのはどういう事だ、何をしに国会にきているんだ、という所から攻めてきて、最終的には「サプライズ狙いの金融政策を続けると市場は更に大きなサプライズを求めるようになりキリがないし、一番重要なことを伝えたいという時に市場に伝わらなくなるという問題がある」ってな話になりまして、最後の方はもう黒田総裁反論不能状態で言われるがまま状態になっておりましたな。

んでまあその時に10月の追加緩和は「サプライズを狙ったものではない」と黒田総裁思いっきり言ってしまいましたのはほほーという感じでしたし、あとまあこの点はそういう流れになるのかどうかは微妙ではありますが、国会発言と直後に行われた政策行動の整合性を問われる、という事になりますと、「2年で2%」の期限がやってくる4月以降になりますと岩田副総裁の就任時の見解聴取との整合性についてゴリゴリと来るという変化も想定されますなという所ですな。
 


お題「遅ればせながら金融経済月報比較/市場雑談とか原田大先生関連雑談とかの雑談で」   2015/02/26(木)08:03:18  
  朝日新聞の「金融政策私の視点」連載の内容がここ2回急にゴミとなり盛大に劣化しているのだが、折角のコーナーが台無しになるからもうちょっと聞く相手を考えろやと朝日新聞の為に惜しむ。
[外部リンク] ○市場雑談メモ

・5年が0.1%割れとか何か妙に堅調な件について(メモ)

久々にロイターのこちらから。
[外部リンク] 02月 25日 15:19 JST

『<15:10> 国債先物が大幅続伸で引け、長期金利は3週ぶり0.335%に低下

国債先物中心限月3月限は前日比35銭高の147円85銭と大幅続伸で引けた。前日の海外市場で、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言がハト派的な内容と受け止められ、米債が買われた流れを引き継いで買いが先行した。日銀の買い入れに加えて、年限長期化に絡んだ買いで、需給引き締まりを意識。午後に入ると先物が一段高の展開となった。3月限は一時147円88銭と2月3日以来、約3週ぶりの高値を付けた。現物市場は長期・超長期ゾーンが堅調。現物受渡ベースの月内最終売買日を迎え、年金勢などからの年限長期化目的の買いを、カレント債を中心に観測。10年最長期国債利回り(長期金利)は同3.5bp低い0.335%と2月6日以来約3週ぶり、20年超長期国債利回りは同4bp低い1.140%と2月9日以来約2週ぶりの水準にそれぞれ低下した。』

ということで超長期輪番が強くてブルフラットヒャッハーとなっていたのですけれども、それはそれといたしまして地味に???だったのは中短期で、2年は1.5bpまで低下するわ(引けは2bp)5年は堂々の10bp割れで9bpの引けになるわとなりまして、まあ2年の方は短いところに買いがあってその関連で強いのかなとは思うのですが、5年の10bp割れをそんなに買い進むものなのかという点は何かよくわからんですな。

どこからどう考えても追加緩和をする雰囲気がなくなってしまっているという状況になっているのに昨年末以来の相場が復活するというのもなんだかなあという感じですが、早期2%達成の断念→低金利政策の時間軸政策へのシフトというイメージで中期買うのは分からんでもないけど、それにしても付利金利割れを買い進む必要はない(量的拡大の追及よりも低金利時間軸にシフトするなら短期市場金利がそこまで盛大に下がらなくても良いはずなのでベース金利のイメージに違和感がある)のですけどねえと思いつつ?????な中で2年国債入札を迎えるのでありました。


・短国関連雑談

今日は3M入札ですが、なんか知らんけど足元で前回の短国買入謎の増額が効いたのか前週の新発3Mの514回債が昨日の引けでは-0.9bpとこちらも堅調になっておりまして、これまた何でしょうかねという所ではあるのですが、そうは言いましても5.7兆円の入札をマイナス金利でやってしまって投資家が買えないようになりますとさすがに短国買入だけでは玉がなくなりませんので、プラス金利で入札した方が話が丸く収まりそうな気はしますけどね。

あとまあ足元での債券市場の堅調さが期末に向けた残高積み上げの動きに起因するものであれば、その分だけ期末帳尻ニーズからの短国ニーズも減りますので、そんなこんなでそこまで期末に盛り上がるかねとは思いますけれどもまあ油断はできないので。


ところで短国買入残高ですが。

[外部リンク] 『わが国の景気は、緩やかな回復基調を続けている。』(今回)
『わが国の景気は、基調的に緩やかな回復を続けており、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動などの影響も全体として和らいでいる。』(前回)

という上方修正をしておりまして・・・・・・・・・

『海外経済は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復している。そうしたもとで、輸出は持ち直している。設備投資は、企業収益が改善するなかで、緩やかな増加基調にある。公共投資は高水準で横ばい圏内の動きとなっている。』(今回)

『海外経済は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復している。そうしたもとで、輸出は持ち直しの動きがみられている。設備投資は、企業収益が改善するなかで、緩やかな増加基調にある。公共投資は高水準で横ばい圏内の動きとなっている。』(前回)

輸出が引き上げというのも声明文通りですね。

『個人消費は、一部で改善の動きに鈍さがみられるものの、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、全体としては底堅く推移している。』(今回)
『個人消費は、雇用・所得環境が着実に改善するもとで、基調的に底堅く推移しており、駆け込み需要の反動の影響は全体として和らいでいる。』(前回)

ここなんですけれども、個人消費の表現が微妙に変化していて、たぶんこれは微妙ながらも下向き修正ですなという話を声明文比較の時にしましたが、これ良く良く見ると雇用所得の部分が「着実に改善するもとで」だったのが「着実な改善を背景に」と改善の所の表現がスッキリ系になっていまして、しらっと表現が強くなっているのですね、というのを声明文比較の時に不覚にも見落としておりました(大汗)。

『住宅投資は、駆け込み需要の反動減が続いてきたが、足もとでは下げ止まりつつある。以上の内外需要のもとで、在庫調整の進捗もあって、鉱工業生産は持ち直している。』(今回)
『住宅投資は、駆け込み需要の反動減が続いてきたが、足もとでは下げ止まりつつある。以上の内外需要のもとで、在庫調整の進捗もあって、鉱工業生産は下げ止まっている。』(前回)

ということで生産の引き上げ、というのも声明文で示されている通りです。


・先行き見通しは消費と生産が引き上げ

『先行きについても、景気は緩やかな回復基調を続けていくとみられる。』(今回)
『先行きのわが国経済は、緩やかな回復基調を続け、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動などの影響も収束していくとみられる。』(前回)

ということで消費税云々の所が消えて更にスッキリ系になったのは声明文の通り。

『輸出は、海外経済の回復などを背景に、緩やかに増加していくと考えられる。国内需要については、公共投資は、高めの水準を維持しつつも、緩やかな減少傾向に転じていくとみられる。設備投資は、企業収益が改善傾向をたどるなかで、緩やかな増加基調を続けると予想される。』(今回)

『輸出は、海外経済の回復などを背景に、緩やかに増加していくと考えられる。国内需要については、公共投資は、当面、高水準で横ばい圏内の動きを続けたあと、緩やかな減少傾向に転じていくとみられる。設備投資は、企業収益が改善傾向をたどるなかで、緩やかな増加基調を続けると予想される。』(前回)

先行き見通しの個別項目は声明文にはありませんので今回初比較になりますが、輸出は判断不変、公共投資は若干下(ただし水準そのものは高い)、設備投資は不変ですな。

『個人消費は、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、引き続き底堅く推移するとみられる。住宅投資は、次第に底堅さを取り戻していくと予想される。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は、緩やかに増加していくと考えられる。』(今回)

『個人消費は、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、引き続き底堅く推移し、駆け込み需要の反動の影響も次第に収束していくとみられる。住宅投資は、次第に底堅さを取り戻していくと予想される。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は、緩やかな増加に復していくと考えられる。』(前回)

個人消費の部分で駆け込み云々が抜けておりますが、それ以外の表現は同じで判断不変ですけれども、まあこれは表現がスッキリ系ですなという所です。住宅投資も判断不変で、生産は表現を強めていますが、これはまあ現状判断の引き上げとリンクしていますね。


・リスク要因は毎度同じ

『この間、リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州における債務問題の展開や低インフレ長期化のリスク、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。』(今回)
『この間、リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州における債務問題の展開や低インフレ長期化のリスク、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。』(前回)

これはまあ判で押したように毎回同じですな。


・物価に関しても判断不変とな

まあここは声明文通りですけどね。

『物価の現状について、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみると、国内企業物価は、国際商品市況の大幅な下落を反映して、3か月前比で下落している。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%台半ばとなっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。』(今回)

『物価の現状について、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみると、国内企業物価は、国際商品市況の大幅な下落を反映して、3か月前比で下落している。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%台後半となっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。』(前回)

事実関係としての数値については変化がありますが、予想物価上昇率の部分は毎度毎度の「やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる」となっておりましていやはやとしか申し上げようがございませんがががが。

『物価の先行きについて、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみると、国内企業物価は、国際商品市況の動きを反映して、当面下落を続けるとみられる。消費者物価の前年比は、エネルギー価格の下落を反映して、当面プラス幅を縮小するとみられる。』(今回)

『物価の先行きについて、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみると、国内企業物価は、国際商品市況の動きを反映して、当面下落を続けるとみられる。消費者物価の前年比は、エネルギー価格の下落を反映して、当面プラス幅を縮小するとみられる。』(前回)

先行き判断も不変ですが、物価の水準が下がっているのに「当面下落を続ける」と表現しているので、もう思いっきり足元の物価マイナス化進行も知らんがなという展開になっているというのが実にこう味わいが深いというものです。


なお、この先は金融環境ですが毎度の『わが国の金融環境は、緩和した状態にある。』からいつもの表現になっているので割愛します。



○デフレよりもハイパーインフレがマシとはこりゃ恐れ入りました

[外部リンク]
2015/2/25 10:37

・・・・・・参議院では民主党の大久保先生の反対見解表明を受けて当初の賛成予定から反対に替わった議員さんなども出たよう(某議員のツイッターによると)ですが、まあ順当に原田大先生の審議委員就任が内定したようで何よりです(吐血)。

でまあその大先生ですが、ちょっと前にはこんな主張もしておられたようで。

[外部リンク] 原田 泰 (早稲田大学政治経済学部教授・東京財団上席研究員)

・・・・・・・なんか頭がクラクラするような説明でツッコミどころ満載なのですが、何が凄いって「デフレよりもハイパーインフレの方がマシ」との事でして、ああそうですか上流階級であらされます所の原田大先生様は中産階級がハイパーインフレで死滅して上流階級の肥やしになるべきだという事ですかさすがですなあと感心する事しきりでございますが、ハイパーインフレの害よりデフレの害の方が大きいというご高説まさしくジンバブエ理論でございますなという所で、就任記者会見以降で続々とツッコミどころがあって楽しそうですなあ(棒読み)というかこのウェッジでの大先生の投下している記事がこれ以外も色々と中々こう何と申しますかだったりしますな。

いやまあ同じリフレ派にしたってもう少し普通の話する人居なかったのかねとは思いますし、資産と負債の関係も分からないで日銀が国債買うと統合政府の債務が消滅とか言い出すのがそもそも大学の教授になれるという世の中が分からんぞなという所ではあるのですが、奇しくも某置物大先生が「日銀に入って理解が深まった」などとおめーの勉強の為に貴重な国費を使ってるのかよヴォケというような事案のパート2がこれから展開される事になるのでしょうなあと思うと俺にも勉強させろと申し上げたくなりますな(白目)。

#ということで雑談大会状態で恐縮至極
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2015/02/25(水)08:04:24  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「安倍ちゃんブレーン方面から2年2%の梯子を外す動きが/1月会合議事要旨時点でどう見ても追加緩和無し」   2015/02/24(火)08:03:42  
  今週分の日経ヴェリタスですけど最終面だかこの1つ前だかにある記者座談会形式の「放電塔」コーナーが色々と剛球を投げ込んでいるようなのでオヌヌメ。

#そういや今日は議運でジンバブエ先生だったような気がしましたが農相辞任でずれるちゃうの?

○黒田総裁が登った梯子が盛大に外されそうな件

昨日は本田先生や浜田先生から以下のような情報発信が。

[外部リンク] 2015/02/23 11:52 JST

『(ブルームバーグ):安倍晋三首相の政策ブレーン、本田悦朗内閣府参与は足元の円が「心地の良い」水準になっており、経済の状況を踏まえると日本銀行が追加緩和する必要はないとの見方を示した。』(上記URLより)

物価の状況を踏まえると2年で2%目標が達成できなくなりそうなのですがそれは気にしなくてよろしい、となりますとそもそもリフレ派諸氏の提唱されておりましたインフレ目標とは何ぞやという話になると思うのですが、すっかりその辺は無かったことになって経済状況が良いので無問題という話になっておりますが、それって世界標準の政策であるところのインフレ目標政策を導入しないで常に恣意的な判断を加えている日銀ケシカランと批判していた時代の政策判断基準とどこがどう違うのか小一時間。


[外部リンク] 02月 23日 18:29 JST

『原油安は外生要因であり、かつ日本経済に恩恵をもたらすと指摘。目標水準を1%近くに引き下げたり、達成期限を現行の2年程度から3年程度に延長しても日銀への信認が損なわれることはないとし、目標を再検討すべきと語った。』(上記URLより)

・・・・・・えーっとどこの白川総裁ですかという風情で、いやまあ現実的に考えれば先生の仰せの通りではあるのですが目標って簡単にホイホイ変えてしまうと目標に対する信頼性が下がってしまうのではないかと存じますので、目標を再検討って中々そう簡単な話でもないと思うのですけれどもねえ。というか1%とかに下げたら円高に思いっきり振れそうな悪寒が。


いやまあ最近すっかり「2年」がフレキシブルになって「2015年度を中心とする期間」とかになっている時点で色々と先送りする気満々ですねという雰囲気はプンプンと漂っていたのですけれども、「中心とする期間」に先送りしたのですから秋口前位まではその流れで有耶無耶のうちに目標達成期間が延びた状態でのらりくらりと躱していくのかと思っていたのですが、今年4月の「2年で2%」の当初設定していた期限が到来するところで目標の解釈を変更する動きが早速キタコレというのが少々意外感があって、そんなに早い時期にこういう話がドンドコと持ちあがるとはねえと思う次第。

ただまあ実際問題としては4月の時点でそんなに慌てる必要あるのかという気もしますし、そうは言っても当初大口叩いたのだから大風呂敷はどうなったとゴリゴリ突っ込まれるのも具合が悪いという事なのかも知れずでして、今年の10月から遅くとも12月の所でそれなりに落とし前をつけに逝くからその時点で色々とコンフリクトが起こるでしょうとかノンビリ考えていたのがそうも言ってられないとなるとやや意外感はあるところですが、まあ今の所何が何やらワカランチ会長な状況ではあります。

ま、一つ確実に言えそうなのは、目先の所で追加緩和をしろというような雰囲気にはなっていないという話(これからネタにしますが1月決定会合議事要旨がこれまた追加緩和無し無しモード全開になっている)ですなというお話ですな。

ただし黒田総裁としては昨日も国会でこのように言及していましてね、

[外部リンク] 02月 23日 16:28 JST

なんちゅうか2年で2%の置物ドクトリンに基づきまして盛大に屋根に上って置物踊りを始めたものの、ふと気が付けばリフレ派の皆様が梯子を盛大に外しているという風情に大変味わいの深いものを感じる今日この頃ですが、黒田さんってQQE導入後の長期金利上昇ではビビらずに「逐次投入はしない(キリッ)」でしたし、昨年10月は2年で2%が相当ヤバくなって追加緩和を果敢に突撃した(消費税の後押しとか色々と言われていて決め打ちできませんがまあ公式見解に敬意を表するとそうなる)とか、実は「2年で2%」に対して最も忠実(最近はさすがに2年を誤魔化しにかかってはいるものの)でして、梯子を外された黒田総裁ブチ切れて果敢に特攻という変化も考えられない訳でもないですので黒田さんがどう出るかは楽しみ(?)ですな。


・・・・・そういや置物ドクトリンと言えばこんなのがありましてね。

[外部リンク] 1〜27号

こちらの25号(2012年4月)にこんなのがあります。
[外部リンク] 『以上のような認識を踏まえ、展望レポートの中間評価についての議論が行われた。』

つーことで。

『委員は、このところ原油価格が大幅に変動しており、消費者物価の見通しは、先行きの原油価格の想定によって大きく影響を受けることを踏まえると、今回の中間評価では、前提となる原油価格を委員間で揃えることが適当であるとの認識で一致した。具体的には、最近の原油価格の推移や市場における先物価格などを参考に、原油価格(ドバイ)が1バレル55 ドルを出発点として、見通し期間の終盤にかけて70 ドル程度に緩やかに上昇していくと想定した。また、大方の委員は、その場合におけるエネルギー価格の寄与度の試算を公表することが有用であるとしたうえで、消費者物価指数(除く生鮮食品)前年比におけるエネルギー価格の寄与度は、2015 年度で- 0.7〜- 0.8%ポイント程度、2016 年度で+ 0.1〜+ 0.2%ポイント程度になるとの認識を共有した。』

原油価格の置きを入れた話ですな。

『ある委員は、消費者物価(除く生鮮食品)からエネルギー価格の寄与度を差し引いた数値が、物価見通しのベンチマークと誤解されないよう、丁寧に説明していく必要があると述べた。』

ほうほう。まあそこまで気にしていないとは思いますけどね。

『こうした原油価格を前提に、経済情勢の先行きの中心的な見通しについて、委員は、昨年10 月の展望レポートでの見通しと比較して、2014 年度は下振れているとの認識で一致し、その主な要因として、年度前半の個人消費が弱めの動きとなったことを挙げた。』

14年度の成長見通し下げで要因は年前半の個人消費が弱いって要するに消費税の影響を読み間違えたという話でしょうが、物価上昇による実質所得減少の悪影響もあるんじゃないですかねえ。

『一方、委員は、2015 年度、2016 年度については、原油価格の下落、為替円安、政府の経済対策の効果、消費税率引き上げの延期などから上振れており、潜在成長率を明確に上回る成長になるとの見方を共有した。』

2015年度、2016年度は潜在成長率を明確に上振れる成長へと「上方修正」しているとはこれはこれは。

『また、物価情勢の先行きの中心的な見通しについて、委員は、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、原油価格の大幅下落の影響から、昨年10 月の展望レポートでの見通しと比較して、2015 年度にかけて下振れているとの認識で一致した。』

というころで物価の先行き見通しキタコレですが・・・・・・

『もっとも、多くの委員は、需給ギャップや中長期的な予想物価上昇率に規定される物価の基調的な動きに変化は生じておらず、着実に高まっていくとの見方を示した。』

「基調的」攻撃はすでに始まっております!!!

『これらの委員は、原油価格下落の影響は前年比でみるといずれ剥落することを指摘したうえで、その影響が剥落するに伴って消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は伸び率を高めることになると述べた。』

基調が強いのでこうなります。

『「物価安定の目標」である2%程度に達する時期について、多くの委員は、原油価格が現状程度の水準から先行き緩やかに上昇していくとの前提に立てば、2015 年度を中心とする期間に達する可能性が高いとの見方を示した。これらの委員は、先行きの原油価格については不確実性が高く、原油価格の動向次第では、その時期は多少前後する可能性があると付け加えた。さらに、これらの委員は、2016 年度については、10 月の展望レポートでの見通しから概ね変化していないと述べた。』

・・・・・・・すでに2年で2%という話は前提にも出てこないというのが実にチャーミングな上に、原油価格が弱かったら更に後ろ倒しになるのも平然と容認している訳で、そもそも論としてこの時点で物価の動向を受けた形での追加緩和の可能性がほぼ皆無という状態になっているのがわかるというものでありまする。

『これに対し、一人の委員は、円安にもかかわらず消費者物価(除く食料・エネルギー)の前年比プラス幅が足もとゼロ%台前半にとどまっていることを踏まえると、先行き2%を持続的に実現することは難しいとの認識を示したうえで、2016 年度までの成長率および物価は政策委員の中央値を大きく下回るとの見通しを示した。』

あちゃー。

『別の一人の委員は、原油価格の下落、中長期的な予想物価上昇率の上昇モメンタムの弱まりなどから、2016 年度までの見通し期間を通じて物価見通しは下振れており、消費者物価(除く生鮮食品)は見通し期間中に2%に近づくにとどまるとの見方を示した。』

ありゃー。

『さらに別の一人の委員は、先行きの物価は委員の中央値よりも低いとみており、2015 年度を中心とする期間に2%に達するのは難しいとの見方を示した。』

ナムナム。

・・・・・・ということで3名の見通しはそもそも展望レポートの見通し期間に2%の物価目標達成は展望れきませんという話になっているのですが、その割にはこの3名から追加緩和などの提案が出ていないのは何ででしょ、というのが今回の議事要旨では示されていない(なおこのうち1名は多分木内さんで、木内さんだけは政策提案をしているのですが)のがこの議事要旨の不親切なところですなと存じます。

まあこの2名に関して追加緩和とかの提案が出ない理由としては「そもそも短期間で目標をリジッドに達成しようというのが無茶なのであって、基調がしっかりしていれば少々目標達成が遅れても問題はないし、そこを無理するのは良くない」という話だとは思います。

#そう考えるとここの3名は木内、佐藤、石田の各氏ですかね


・金融政策決定に関する物価に関する議論部分から

続いて『.当面の金融政策運営に関する委員会の検討の概要』から。

『多くの委員は、「量的・質的金融緩和」は、昨年10 月末の金融政策決定会合で拡大を決定した後も、引き続き所期の効果を発揮しているとの判断を共有した。多くの委員は、10 月末の決定は、デフレマインドの転換が遅延するリスクに未然に対応したものであるが、その後、原油価格が一段と低下し、消費者物価指数の前年比伸び率が低下しているにもかかわらず、中長期的な予想物価上昇率はしっかりと維持されていると指摘した。』

鉛筆なめ要素が強い中長期的な予想物価上昇率が維持されているので云々ということで、では10月に追加の判断をした時とこの1月の時とどこがどう違ってきているのかという事について具体的に示した上で中期的な予想物価上昇率ガーという話をして頂きたいのですが、このままだと結局のところはやりたい施策に合わせて中長期の予想物価上昇率を自由自在に持ち出してくるという流れになりそうですな。


『金融政策を運営するうえでの物価動向の判断について、委員は、「物価安定の目標」は安定的に達成すべきものであり、金融政策運営に当たっては、物価の基調的な動きが重要であるとの認識で一致した。』

・・・・・・・・お、おう。

まあ何ですな、この基調的な動きが重要というのは全く持ってその通りではあるのですが、一方で日銀っていままで「バックワードルッキング的に形成されるインフレ期待」というのも重視していて、10月の追加緩和でもその部分を注目して政策対応したはずなのに、このMPMでは完全に「基調」の方に逃げてしまっているという形(だからこそ2月決定会合後の総裁会見が物価に関する質疑でひたすら「基調」で逃げる形になっていたわけですよ)でして、屁理屈の出し入れ自由自在というものです。

『そのうえで、委員は、 嵎価安定の目標」は消費者物価の総合指数で定義している、展望レポートにおける見通しでは、基調的な物価の動きを比較的よく表す「消費者物価指数(除く生鮮食品)」を用いている、今回は原油価格が大幅に変動していることを踏まえ、消費者物価におけるエネルギー価格の寄与度を示すことが適切であるとの考え方を共有した。』

というのはまあともかくとして。

『また、多くの委員は、物価の基調の判断に当たっては、様々な物価指標を点検することが重要であり、需給ギャップや中長期的な予想物価上昇率、さらには背後にある経済の動きとも併せて総合的に評価していくとの考え方に変わりはないと述べた。』

置物BEI万能論is何処という所ですな(ニヤニヤ)。

『さらに、これらの委員は、予想物価上昇率の動向を点検する際には、ブレーク・イーブン・インフレ率など市場の指標やエコノミスト、企業、家計などへのサーベイ調査の結果だけでなく、企業や家計の物価観やそのもとでの行動の変化、例えば価格設定行動や賃金交渉などを評価することが重要であると指摘した。』

賃金交渉キタコレですが、このあたりの白黒が付いた結果として物価に対する影響が指標として見えて来るのが夏以降という話になりますので本来はその時点が正念場になるのですが、先ほどネタにしましたように、そもそも政府サイドの方が2年で2%に対して腰が砕けている辺りが今後どう金融政策運営に影響してくるかですね。

『このところの予想物価上昇率の動向について、多くの委員は、原油価格が一段と下落し、物価上昇率が低下する中でも、デフレマインドの転換は着実に進んでいるとの認識を示した。』

ということで鉛筆成分の高い予想物価上昇率に関する認識が出てくるのだ。

『複数の委員は、今春の賃金交渉に向けて連合では2%以上のベースアップを要求する方針を決定したほか、経営者側も賃上げに前向きな姿勢を示していることなどを指摘し、企業や家計のデフレマインドの転換は着実に進んでいると述べた。』

うむ。

『また、何人かの委員は、中長期的な予想物価上昇率は、市場指標では低下する動きもみられるが、家計や企業、エコノミストなどのサーベイ調査では、総じて維持されていることを指摘した。この点に関し、このうち一人の委員は、中小企業を対象とするサーベイは、経営者自身の見方をもとに回答される場合が多いため、個々の企業の見方をより反映していると付け加えた。』

ほうほうそうですか(棒)。

『この間、ある委員は、今春の賃金交渉で賃上げが実現したとしても、それが経済・物価情勢に大きな影響を与えるとまでは期待すべきでないと述べた。』

これは冷や水キタコレですな(ニヤニヤ)。


更に話は続いて今度は「原油価格下落と金融政策の関係」というのがありますよ。

『原油価格下落と金融政策運営の関係について、委員は、仝玉価格の下落は、やや長い目でみれば、経済活動に好影響を与え、物価の押し上げに寄与するものであり、また、前年比のマイナス効果(いわゆるベース効果)はいずれ剥落する、∧価に対する短期的なマイナス効果が、予想物価上昇率の変化を通じて物価の基調に影響を与えるのでなければ、ベース効果の剥落に伴って物価上昇率は高まっていく、6睛酸策運営上は、予想物価上昇率や需給ギャップなどに規定される物価の基調に変化がないかを見極めながら政策判断を行う、との考え方を共有した。』

それは分かったが10月との整合性は????と言うと次にこんな指摘が。

『この点に関し、複数の委員は、昨年10 月の「量的・質的金融緩和」の拡大は、原油価格下落そのものに対応したものではなく、原油価格の下落等に伴う物価上昇率の低下が予想物価上昇率に及ぼす影響、すなわちデフレマインドの転換を遅らせるリスクを懸念して行ったものであるという点を、より丁寧に説明していく必要があると述べた。』

まあ理屈は理解したが、ではそう判断するに至った根拠となる経済指標や経済情勢に関する認識などがどうなっているのかというのを説明して、その説明が合理的だと思えるような内容なのかという点について小一時間問い詰めたい。

でまあそういうことで、

『以上の議論を踏まえ、次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針について、大方の委員は、「マネタリーベースが、年間約80 兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う」という現在の方針を継続することが適当であるとの見方を示した。』

以上、物価および予想インフレ率の部分に絞ってネタにしてみた訳ですが、まあこのロジック展開を見るとどう見ても追加緩和にはならない、という事になると思う訳ですがいかがでしょうかね。


#花粉症キタコレで本日はこの辺で勘弁してちょ
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします    2015/02/23(月)08:03:56  
   
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サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2015/02/20(金)08:06:01  
    
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お題「森本審議委員会見&佐藤審議委員講演である」   2015/02/12(木)08:08:44  
  中央銀行が国債を買うと政府の債務が消滅するという責任ある金融政策のプロ中のプロであるらしい原田大先生の珍理論を今こそギリシャ問題の解決に活用するしかありませんね(白目)。

○森本審議委員会見である

[外部リンク] 『まず1点目ですが、足許の千葉県の景気情勢については、全体としては緩やかに回復しているとのことでした。企業活動の面では、行政の支援もあって、設備投資の動きがみられ、それに伴う資金需要もみられるとの指摘も聞かれました。また、雇用・所得面ですが、有効求人倍率が改善傾向にあるほか、冬季の賞与も前年を上回ったということでした。』

ここは景気の見方云々ではなくて、行政支援で設備投資の動きという部分がほほーと思ったりしました。

『2点目は、ただ、こうした前向きな動きが企業全般に波及しているわけではなく、地域経済を支える中小企業を中心に、依然として景気の回復を実感できない先がまだ多いということでした。』

ということで・・・・・・・

『具体的には、為替円安に伴う原材料価格の上昇により、販売価格への転嫁が難しい内需型の中小企業を中心に収益が圧迫されているとの指摘が聞かれたところです。』

円安デメリット指摘キタコレ。

『この間、今春の賃上げ交渉に向けた動きについては、企業側の方々からは、中小企業を中心に一律のベアは難しいという声も聞かれたところです。』

あいやーという所ですな、3点目もあるけど割愛しますです。


・物価は基調で判断という話は当然として師匠にイヤミキタコレ

物価に関する質問に対しての答えを途中から。

『(答)(冒頭割愛)そういう中で、物価の見通しについて大変重要なことは、今おっしゃったように基調だと思っています。この基調を規定する要因としては、以前より申し上げている通り、需給ギャップと予想物価上昇率がどうなっていくかということが大変重要だと思っています。そういう意味では、需給ギャップについては、足許長期的な平均であるゼロ近傍になっていますし、これから原油価格の低下等も経済に好影響で効いてきますので、そういう意味で潜在成長率を上回る成長を期待し、見込んでいるところです。そういう中で、需給ギャップも改善していくものとみています。』

需給ギャップについてはそういう話ですがさてインフレ予想はと言いますと・・・・・・

『それから予想物価上昇率ですが、これはどういうデータでみていくのか、本当に難しいわけです。』

置物副総裁に対する悪態ですねわかります。

『我々としては、企業、家計、それから市場、こういうところの色々なデータを総合して、判定していきたいと思っています。家計については消費動向調査とか、生活意識アンケート調査、企業については短観もあります。それからエコノミストについてはESPフォーキャスト等、色々出ていますし、市場としてはBEIがあります。』

うむ。

『そういう中で、今、BEIについては、世界的にもこの原油価格の影響のもとで、足許若干低下している状況は事実だと思います。ただ、そのほかの色々なデータをみますと、やや長い目でみると先行き上昇していくという傾向は維持されているのではないかと思っているところです。』

そもそも追加緩和に反対する立場をとっているから基調的な予想インフレについてそんなに弱い話はしませんな。

『また、賃金の動向をみても、連合で2%のベアを要求しているとか、賃上げについて前向きな動きがありますが、こういった点、また企業の価格設定行動についても変わってきていますので、そういった色々な意味で、予想物価上昇率についても先行き上がっていく状況が確認されるのではないかと思っています。』

賃金に関しては相当期待しているみたいで、この後ネタにしますが佐藤審議委員が英国で講演をしていて、そこでも思いっきり賃金上昇に対する期待が入っています。


・今追加緩和しろと言われたらやはり反対ですとな

『(問) 2点お伺いします。1点目は、追加緩和について反対されていて、その理由を公の場で言及されたのは今回が初めてだと思いますが、もし当時追加緩和の議論がなくて、足許のこの経済状況で、今初めて追加緩和の議論が金融政策決定会合で出ていたら、今でも反対していたか、それとも今ならば賛成していたか、お聞かせ下さい。(後半割愛)』

これは(^^)。

『(答) 1点目に関しては、昨年10月時点では、私自身色々議論した中で、反対票を投じたわけですが、このときの反対理由については皆さん議事要旨の中でお読みになっていると思います。私自身もこれは同じような考え方でして、当時、原油価格の下落により、先行きの物価見通しのリスクが大きくなっていたことは認識していました。ただし、そういう中で「量的・質的金融緩和」については、累積的に効果が出てきますので、所期の効果を発揮し、経済・物価の前向きの循環メカニズムは維持されているとみていました。また、原油価格の下落についても、短期的には物価の下振れ要因となりますが、やや長い目でみて経済・物価に好影響を与えると考えていました。』

正論である。

『こうした状況のもとで、拡大措置による効果はある程度限定的ではないかという一方、市場機能の低下リスクとか、実質財政ファイナンスとの見方をされるリスクが高まる可能性があるなど、副作用への懸念が大きいと考え、反対したわけです。』

ですな。

『期待される効果として、金利については、先行きも一段と低下すると見込まれるわけですが、既に歴史的な低水準にありましたし、実質金利も大幅マイナスになっていました。また、買入れの効果も先程申し上げましたが、これからも累積的に高まっていくほか、期待への働きかけという面では、導入当初に比べ、効果はかなり限定的ではないかと考えていました。』

仰せのとおり。

『こういうもとで、私としてはこれまでの方針を継続することが適当で、特にその段階での拡大措置は必要ないと考えていました。』

うむ。

『そのときはそういうことですが、今の原油とか経済の状況の中で、追加緩和の議論が出てきた場合はどうかというと、仮の質問なので非常に答え難いのですが、今申し上げましたような状況をみますと、原油価格については当時から一段と下落していますが、それ以外の状況については、私としてはそんなに大きく基調としては変わっていないと考えています。原油価格の下落により、短期的には物価は一段と下振れになると思いますが、基調は私自身は変わっていないのではないかと判断しています。それから、原油価格の下落についても、日本はご承知の通り原油輸入国ですから、交易条件が非常に改善されるわけです。そういう意味で、景気についても好条件になるというのが先程申し上げたようなことだと思います。』

なるほど。

『そういう意味では、仮にあの時ではなくて、今提案されたらということについては、多分色々条件を比較してみると、判断についてはあまり変わらなかったのではないかと思います。厳密に申し上げれば、当時やらなければデフレマインドの転換が遅れるのではないか、その為の予防的な措置と言っていますが、それがどういう形で働いたかについては検証が難しい面があります。私としてはあまり基調の動きとして大きく変わっていないのではないかと思っています。』

>それ(追加緩和)がどういう形で(期待インフレに)働いたかについては検証が難しい面があります
>それ(追加緩和)がどういう形で(期待インフレに)働いたかについては検証が難しい面があります
>それ(追加緩和)がどういう形で(期待インフレに)働いたかについては検証が難しい面があります
>それ(追加緩和)がどういう形で(期待インフレに)働いたかについては検証が難しい面があります
>それ(追加緩和)がどういう形で(期待インフレに)働いたかについては検証が難しい面があります

(;∀;)イイハナシタ゛ナー
(;∀;)イイハナシタ゛ナー
(;∀;)イイハナシタ゛ナー

しらっとこの前の追加緩和について「それがどういう形で働いたかについては検証が難しい面があります」と砲撃を行っているのが実にすばらしいとしか申し上げようがありません。この会見で一番強烈な所ですな。



・円安デメリットに関して

『(問) 2つお聞きします。1つは、挨拶要旨の6ページ〜7ページにかけて「消費者マインドについては、足許小幅の改善はみられますが、慎重さが残る点はやや気掛かりです。急速な円安もあり」と、以下一部を省きますが、「家計には負担感がより強く意識されているとみられ、今後の動向を注視したい」と述べています。この円安が消費マインドをやや慎重にさせているのではないかと推測できるようなご発言ですが、昨年10月の追加緩和によって10円内外の大幅な円安がもたらされたと多くの人がみているわけですが、10月の追加緩和は、結果としてはこういった消費者マインドを悪化させる要因になったのではないかとお考えなのかどうか、それがまず第1点です。(後半割愛)』

これはワロタという質問ですな。

『(答) まず、1点目の昨年10月時点で、追加緩和により結果として円安方向に振れたということで、それが消費者マインドに影響したとみているのかどうかについて、為替水準そのものについては様々な要因によって左右されますので、水準についてはコメントを控えたいと思いますが、いずれにしても一般論として、ご承知の通り、円安については、輸出企業にとっては輸出の増加ということで好影響がありますし、グローバルに展開する企業は企業収益という面でもプラスです。また、資産効果という面でもプラスであろうかと思っています。』

とまあここまでは良いとしまして。

『一方では、いわゆる内需型の非製造業ですとか、規模の小さい中小企業にとっては、輸入価格の上昇、これをどう価格転嫁するかといった面でなかなかつらい面があり、そういう企業にとっては影響があるでしょう。また、家計にとっては、やはり実質購買力という面で食料品等に影響があるのは事実だと思います。一般的にはこういう影響はあろうかと思います。』

『そういうことで、我々としても、為替の動向については、しっかり見守っていきたいと思っています。景気ウォッチャー調査とか、消費者態度指数、こういうところに円安が直接的に影響しているのかどうかという点については、なかなか定量的にチェックするのは難しいのですが、ただし、先程申し上げた通り、家計の実質購買力に影響を与えているのは事実なので、そういう意味では、影響がないことはないと思っています。そういう意味で、影響も少しあったのではないかと私としては考えています。(以下割愛)』

「家計の実質購買力に影響を与えているのは事実」キタコレという所ですな。


・市場機能に関しては残念ながら踏み込み不足だが別の含意もありますね

先ほどの質疑の後半。

『(問)(前半割愛)もう1つの質問は、やはり10月の追加緩和についてですが、先程反対された理由として、副作用やコストとして市場機能の低下リスクや実質的な財政ファイナンスとみなされるリスクを高めてしまうのではないかと挙げられました。今、昨年10月の追加緩和から3か月、4か月経とうとしていますが、実際にこういった副作用やコストは出てきているとお考えなのかをお答え頂きたいと思います。』

こちらの答えはやや踏み込み不足かなとは思いますが、答えの流れを見ると大本営の参謀の皆さんが偉い人にどういう戦況説明をしているのかは何となく伝わる気がするので鑑賞。

『(答)(前半割愛)次に、副作用で市場機能低下リスクと実質財政ファイナンスとみられるリスクを代表例として挙げているわけですが、今、それがどうなのか、というご質問です。この市場機能の低下について、これも皆さんもご承知の通り、まず国債市場の流動性低下リスクについてですが、これが特に今、何か重要な問題が起きているとは思っていません。』

重要な問題が起きるとは思っていません、で締められると「特段問題なし」というニュアンスでヘッドラインを打たれてしまうので何だかなあとは思うのですけど。

『ただ、市場の流動性が極端に低下した場合は、何らかのショックをきっかけに金利が非連続的に変動する可能性が高まるので、それが顕現化した場合は、市場の不安定化を通じて実体経済とか、金融システムに悪影響が及ぶことにつながりかねないわけです。また、金利の低下に伴い資産運用が困難化するリスク、あるいは金融機関の収益が低下すること等を通じて、金融仲介機能に与える影響も懸念されるということもあります。』

うむ。

『いずれにしても国債の需給に影響を与えることでイールドカーブ全体を引き下げ、金利低下を促すことを狙った政策ですので、私どもが「量的・質的金融緩和」を導入した当初から市場に影響を与えることは十分認識していたところです。』

そらまあそうですな。

『そうしたことで、導入当初の公表文でも色々明記しているように、買入れを進めるに当たっては、市場参加者との間で、市場調節ですとか市場取引全般に関して密接な対話を行ってきました。また、オペ運営も柔軟化していますし、国債補完供給制度の実施条件を緩和するといった対応を行ってきています。』

まあそういう事になっているのだが補完供給制度をジャンジャン使えるようなものではなくてどちらかと言えばスティグマ付という状態になっているのは変わらないと思いますけどね。

『これからも新たに実施する債券市場サーベイを活用するとか、債券市場参加者会合を定期的に開催していくとか、そういうことで対話をより密にしたいと思っています。まずサーベイで市場をより詳細に分析、点検して、対話もより深めていきたいと思っています。』

まあどう見てもただのアリバイにしかならないと思いますけどね。

『そうしたもとで、国債市場の流動性について、特に取引量も含めて、流動性が極端に低下している状態とは思っていません。それから、金融仲介機能ですとか、資金運用の問題についても、何か大きな問題が起こっているとはみていません。』

・・・・・・・・・えーっとまあそらいきなり凄まじい問題が噴出するような状態とはアタクシも思いませんけれども、こういう形で纏められると「ああ状況が伝わってませんなあ」というのが見えてきて、それはそれで含意のある話だなと思います。

つーかですね、この前も蒸し返しましたけどリーマンショックの後にカウンターパーティーリスク(に伴う取引執行リスク)を意識した動きが強烈になって利下げしたのにGCレポレートが上昇してCP金利に波及して大概に悲惨な状態が続いたのですが、その間の日銀の腰の重さったら全くもう何なんだよという所でございましたが、森本さんの示す認識を見ますと「ああ昔も今も変わってないなあ」というお話でして、インターバンクのところだけは日銀ちゃんと認識しているのですが、そこから先のオープン市場とかさらには債券市場とかに関しての認識能力が相変わらず低水準だなあ(MOFの理財と比べると正直月とスッポンレベル)と思いますし、この調子で出口政策できるかよ(そういやうっかりネタにするのを忘れていたので明日から投下しますがFEDの出口政策へのテストをエライ細かくやっているのよね)と思いますよ。

『いずれにしても、私も本日の懇談会の中で申し上げたように、こういったリスクの顕現化を止める、あるいは最小化する努力は、我々としては、全力でやらないといけないと思っていますので、今、そういったことで、市場の分析ですとか、対話をより密にしていきたいと努力をしている段階です。』

市場との対話と言っている時点でまあ中々ねと。対話じゃなくてまずは聞くことなんですけどね。


○佐藤審議委員が講演をしておりますな

[外部リンク] 例によって面倒なので邦訳の方をネタにします。本文は3ページ少々なのでサラサラと。

『日本経済は、家計部門・企業部門とも所得から支出への前向きな循環メカニズムがしっかりと作用し、基調的に緩やかな回復を続けており、先行きも緩やかな回復基調が続くとみられる。前月の中間評価における政策委員見通しの中央値は、原油価格下落や政府の経済対策の効果等もあり、2015、2016年度とも成長率が10月と比べて上方修正となっている。』

ほほう。

『一方、物価面をみると、最近の原油価格低下を受け、日本も含め、主要国のインフレ率は軒並み低下傾向にある。こうしたなか、主要国の中央銀行はインフレ率の低下が人々の中長期的な予想物価上昇率に影響し、それがインフレ率の一段の低下をもたらすフィードバックループに陥るのではないかという問題意識を共通に抱えている。日本銀行が昨年10月に「量的・質的金融緩和」を拡大したのもそうした理由からであった。』

とは言え・・・・・・

『私は「量的・質的金融緩和」の拡大に反対票を投じたので、この場でこの政策を語る人間として適切でないかもしれない。』

ワロタ。

『しかし、デフレ脱却に向けた日本銀行の揺るぎない決意は私も共有している。ここでは、第一に「量的・質的金融緩和」の効果について、第二に日本銀行の掲げる「物価安定の目標」について、第三に、「量的・質的金融緩和」を最終的に成功に導くに当たり、財政健全化努力の重要性について、私の考えを述べたいと思う。』

ということで説明が始まるのだ。


・QQE拡大で債券市場の機能低下に関して言及しているのが順当ではあるがイイハナシダナー

『第一に、「量的・質的金融緩和」の効果は資産買入れの進捗とともに累積的に強まっている。』

債券市場に対する効果が副作用状態になっています、という点についてこの後に指摘があるのが佐藤さんらしいところです。

『日本銀行は、年間約80兆円に相当するペースで長期国債保有残高が増加するよう国債の買入れを行っている。年間約80兆円という額は、政府の新規財源債の発行額を大幅に上回るが、これは最終投資家の国債保有残高の減少を意味する。もっとも、日本の機関投資家は、国際的な金融規制に対応するなか、国内において貸出など他の投資機会が不足していることもあり国債への選好が強い。』

ということで・・・・・・・

『このため、日本銀行による大規模な買入れが続くなかで、その金利形成面への影響は「量的・質的金融緩和」拡大以降一段と顕著になっている。』

(・∀・)キタコレ!

『実際、イールドカーブは中期ゾーンが一時マイナス化したほか、超長期ゾーンも大幅に低下するなどフラット化が更に進んでいる。一方、このところ、金利のボラティリティの高まりがみられる。私としては、こうした金利形成が、政策効果として、様々な資産価格や投資家の資産配分に及ぼす影響を注視している。一方で、広義の決済システムを含めた金融システムの安定性や市場機能などに影響をもたらさないかどうか、副作用も注視している。』

(;∀;)イイハナシタ゛ナー

『日本銀行が現状、グロスベースでみた市中発行額の約9割の国債を買い入れていることから、やや長い目でみて、「量的・質的金融緩和」が出口を迎える際には、市場の価格発見機能の円滑な回復が課題となろう。』

まあしかし先ほどの森本さんの会見で示されておりますように大本営参謀の上げてくる市場の認識がアレという時点で課題は解決しないまま出口に突入することになるんでしょうなあと思うのでございました(出口が無いというツッコミは置く)。


・物価安定目標に関する説明はいつもの佐藤節であるが執行部に砲撃

『第二に、「物価安定の目標」の達成状況の評価について、私は、特定の物価指標に着目するのではなく、賃金を含む幅広い物価指標を丹念に点検していくなかで、企業や家計など人々の行動様式がある程度の物価上昇を前提としたものに変化していくかどうかが重要と考える。』

それこそが期待インフレのシフトを見るという事ですな。

『もとより人々の中長期的な予想物価上昇率を計測する決め手がない以上、長期にわたり欧米対比で低位にあった人々の中長期的な予想物価上昇率が上方にシフトしつつあるかどうかは、幅広い経済主体の行動様式などから定性的に判断していくほかはない。』

「人々の中長期的な予想物価上昇率を計測する決め手がない以上」「定性的に判断していくほかはない」とは全く同意なのですが置物直線一気BEI理論を盛大に棄却しているのが実に素敵(^^)。

『その点、デフレ下で顕著であった家計の極端な低価格志向はかつてほどではなくなり、企業の価格設定行動にも前向きな変化がみられる。何よりも重要なのは、デフレ下で大方忘れ去られていた物価上昇率に応じた基本給の改訂という賃金決定の基本的なメカニズムが労使交渉の場で復活しつつあることである。基本給は上がらないものという人々のデフレ下の固定観念に風穴があけば、人々の中長期的な予想物価上昇率に好影響が及ぶ可能性がある。』

なお極私的アネクドートでは最近価格設定が徐々に弱気化しているようにも思える(たぶん高額品のようなものは高いのでしょうからコモディティ化した商品との2極化なんでしょうけど)し、賃金に関しても別にこう全体が上昇するような感じにはなっていないと思うので、マクロ的に見るよりも実際はそこまで行ってないようにも思えるのですけどね。

まあいずれにせよ賃金が重要ですよという話をしておりますが、その次に賃金だけではなくて設備投資上昇(とそれに伴う生産性の向上)の重要性を指摘しています。

『加えて、私としては、「物価安定の目標」実現には、幅広い主体の構造改革努力を通じた生産性上昇とそれによる潜在成長力向上も必要と考える。そうしたもとで緩やかな物価上昇が生じ、生産性に見合う賃金の改善が持続的に進むことで人々はデフレ脱却の恩恵を享受できるようになるであろう。生産性上昇の鍵を握るのは設備投資であり、最近の労働市場の逼迫などが企業行動の変化の呼び水となることを期待している。』

ということで。


・そらまあこれだけやっているのですから財政再建もちゃんとやってほしい訳で

『第三に、「量的・質的金融緩和」を最終的に成功に導くうえで、財政運営への信認確保は重要である。この点、2013年1月の共同声明では、「政府は、持続可能な財政構造を確立するための取組を着実に推進する」とされている。2015年度の予算案をみても、政府は財政健全化の努力を続けているものと理解している。』

消費増税は先送りするわ、おまけにジンバブエも裸足で逃げ出す珍理論を唱える人を次期審議委員候補としてノミネートしていますけれどもね!!!!!!

『日本銀行による国債買入れは金融政策目的であり、財政ファイナンスではない。』

あーかコーナー!早稲田大学政治経済学部所属!ジンーバブエーーー(略)

『そうした日本銀行の説明が説得力を持ち得るのは政府の財政健全化努力があるからである。仮にそうした努力に市場が疑念を持てば、リスクプレミアムの拡大から「量的・質的金融緩和」の効果が損なわれる可能性がある。』

ジンバブエ理論によりますとそういう事は起きないそうですが是非政策決定会合でその辺の議論を行っていただきたいものです、って佐藤さんが頭痛を起こすだけですかそうですか(--;

『リスクプレミアムが一旦拡大すればその制御は困難である。日本銀行の大規模買入れにより、国債市場でリスクプレミアムが拡大する余地は乏しいとの意見が一部の市場参加者から聞かれるが、リスクプレミアム拡大の可能性は国債市場に限られる訳ではなかろう。』

さらっと言っているけどこの「リスクプレミアム拡大の可能性は国債市場に限られる訳ではなかろう」というのは仰る通りでございます。

『政府の財政健全化に向けた取り組みは、やや長い目で見て、「物価安定の目標」を安定的に実現し「量的・質的金融緩和」からの出口を探る際にも、同様に重要になってくると思われる。今後も、持続可能な財政構造の確立に向けた取り組みが着実に進められることを期待している。』


・最後に改めてQQEの説明をしている中に執行部砲撃成分も

『「量的・質的金融緩和」は名目金利を国債買入れにより抑えつつ、人々の中長期的な予想物価上昇率の引き上げを図ることで実質金利を押し下げるという難度の高い政策である。』

置物先生によればMBを拡大すると自動的にインフレ予想が高まってその時に長期国債を大量に購入しているからフィッシャー効果を相殺して結果として実質金利が下がれるという実にこう簡単な政策っぽい説明になっているのに対してこの説明は良いイヤミですな。

『これまでのところ、資産市場をはじめ、家計や企業の行動様式に前向きな変化が生じるなど「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しているとみている。日本銀行としては、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に維持するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続することとしている。また、その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行っていくこととしている。』

まあこれは良いとしまして。

『私としては、先に述べたように、人々の行動様式がある程度の物価上昇を前提としたものに変化していくかどうかが、その際の判断の基準になると考えている。』

ということで、「人々の行動様式を見て定性的に判断」というあたりがポイントになっていますね。

#つーことで講演会見ネタだけになってしまいましたです、なお今日は3M入札で明日は5年入札が色々と味わいがありそうですな
 


お題「市場は落ち着きませんなあ/森本審議委員講演は最後の方に来ると味わいが」   2015/02/10(火)08:04:31  
  水曜日が休みだと疲れがたまらなくてヨロシですな。

○例によって市場俺様メモ

・短国買入応札増加とな

短国買入はまあ順当に2.5兆円のオファーでしたがその結果はこちら。

[外部リンク] 62,955 25,001 0.001 0.005 32.6
(短国買入分だけ引用しました)

ということで2.5兆円のオファーに対して6.3兆円の応札となりまして、前回の短国買入(1/30オファー分)が2.5兆円オファーに対して4.1兆円の応札でして、単純に計算すると4.1兆円から2.5兆円吸い上げとなったところなので先週の入札によって応札玉が4.7兆円増えた格好になっておりますな、うんうん。この間に3Mと6Mの新発債の入札がありましたので、入札そのものは5.7兆円+3.5兆円入っております。

ちなみに同じような雑な計算をすると、1/30の週って前週対比で応札玉が3000億円ほど減った計算になっておりまして、この時は3Mの入札が1本ありまして5.7兆円の供給があったのですが、短国買入への応札玉は増えていないという格好。

今回の短国買入の場合は直近の3Mは100円案分4割とかなのでそこそこ投資家に入っていると思う(1/30の週の3M入札は3週間ぶりに100円案分になったので同様に投資家に入っている分があるはず)のですが、結局6M新発をマイナス水準で足切にしてしまっている結果としてこの分が投資家にろくすっぽ嵌らずに浮いている状態だったので応札がどどーんと増えたという事と思料されまして、相変わらずの短国買入クオリティは平常運転であるというお話。

しかしまあ何ですな、別に普通に投資家が参加できる利回り水準で推移させれば応札がどどーんと増えることもないと思うのですが、プライマリーで投資家を排除してオペの応札が増えて今日も買入が出来たよやったねパパ明日はホームランだ(古くて若人は知らんか)とか最早何のために短国買入やっているのかよくわからんので、面倒だから短国についてはMB維持に必要な残高になるような買入を発行額プロラタで逆算してその分だけ入札時に市中公募減額して普通に入札してその分平均落札価格で日銀引受してくれればいわゆる一つのオペ狙いトレードの人以外皆さんハッピーになると思うのですけどねえ、って毎度申し上げてますが改めて。


・長い方はまた超長期が弱いとな&金曜戻った中短期は行ってこい

でまあ昨日の債券市場でございますが、雇用統計ヒャッハーで結局金曜の上げは何だったのかという展開になって、朝から全般弱めで推移しておりましたが、超長期20年がまたまた親の仇のように売り込むの巻で軟調推移。まあ単純に超長期が主戦場状態になっているので、要は先物やら10年やらの値動きよりも相場全体の動きという意味では超長期ですよという話ではあるのですが、しかしまあ毎日ボラが高い事よという所で。

何気にチャーミングだったのが中短期で、まあ5年とか最初から重めに推移していたからそんなもんちゃあそんなもんなのかも知れませんが、金曜日には6M短国の入札が強い結果になった辺りで強めになっていた2年とかもあっさり味で金曜の戻りをお返しする辺りが何とも。短国買入の結果がレートはともかく応札が盛大に増えていた辺りが影響しているかどうかは知らんですけど、まあそういうことにしておくとお話としては面白いところではありますな。

まーいずれにせよ中々落ち着かない相場ちゃんではありますが、一つには1月追加緩和(特に最後の方に出てきた付利下げネタ)の思惑でヘッジポジションみたいなのが積みあがってしまったことと、それに加えて1月展望レポート中間レビューでの総裁の説明やロジック展開が10月追加緩和での動きと全然違うじゃないかという話になってしまい、それまでが「遅くとも4月の展望レポートまでには追加緩和待ったなし」だったのがいきなり「4月の追加緩和の可能性はなくなったし下手したら10月展望レポートまで判断を引っ張るつもり」となった上に、政府の方が急に追加緩和不要的なトークをしてくるので、それまでが追加緩和待ったなしという状態だったのが急に金融政策に対する見方が変わったからという話っすな。

しかしまあ何ですな、たかがこの程度(というのかどうかは人によって見方違いますけど)の思惑の揺らぎでこの相場変動ということですので、より真面目な話としてたとえば「QQEの2年で達成の看板が長期化される(=その結果買入残高拡大ペースをスローにしてQQEの長期化ができるようにする)」とか「とりあえずデフレ脱却宣言をして大勝利モードにして勝ち逃げモードになる」とか、あんまり期待できないけど「原油があっさり戻って物価がホイホイ上昇する」とか、まあその手の本当の本当に現在のQQEのフレームワークの見直しという話になった場合に債券市場がどういう反応をするのかというのを考えますと大変に素敵な事しか思い浮かびませんな、ナムナム。

でまあその一方でそういう市場云々に関しては思いっきり無責任な素人としか思えないような「国債発行残高が1000兆円あるのだからもっと国債は買える」的なお方が審議委員に就任するというような流れ(まだ確定じゃないけどまあ就任するでしょ)になっているというのがこれまたお洒落としか申し上げようがない訳で(まあ素人の前にジンバブエ理論の方が凄いのだがそれはさておき)、何ちゅうかこう「家に帰るまでが遠足」な金融政策について帰宅が出来ないのではないかという気がだいぶしますな。


・・・・・・なお、念のため追加しますと、実際問題として「経済が好転して物価が本当の本当に安定的に物価目標達成が見えてくる」というような状態でしたら出口政策ってまあそうは言っても何とかなるように思えるのですが、それよりも問題は「ダラダラとQQEを継続した結果として目標達成の前に出口政策を強いられる状態」だとは思いますが、そうは言いましても米国様でもtaperingトークで金利上がって瞬間景気に悪影響出ていましたので、判断というのも難しいのですけどね(=taperingトークで金利が上がった結果景気が腰折れするのであればそもそもトークの判断が早すぎたという事になりますが、米国の場合は結局そのトーク入れる判断が早すぎたという事ではなかった(ただし遅すぎだったのかはまだ分からない)という話ですからね)。


○森本審議委員講演は最後の部分に味わいが

[外部リンク] 千葉県金融経済懇談会における挨拶要旨 ──

再任などという罰ゲームはあり得ないと思うので多分最後の金懇になるんでしょうかね。森本さんは最初の金懇会見でやや不用意な言葉尻をヘッドラインにして森本ショックとか言われてしまってその後発言が超慎重になってしまったのが残念な上に、その後は出身母体が震災でアレという事になってその点でも発言に気を使っていたように見える(実際どうかは知らんけど)のが外野的にはちと残念なところではありましたな。

でまあたぶん最後の金懇なのでやや長めに引用しましたが見どころは大体最後のところに集中しております。


・経済見通しについては概ね執行部見解通り:海外について

ということですので概ねその辺は流しますけど海外経済について。

『こうしたもとで、海外経済は、新興国経済の回復にばらつきはみられますが、先進国を中心に全体として緩やかに回復しています。先行きについても、先進国が堅調な景気回復を続け、その好影響が新興国にも徐々に波及する中で、緩やかに成長率を高めていく姿を見込んでいます。1月に公表されたIMFによる世界経済の成長率見通しは、昨年10月時点の見通しから下方修正されましたが、2014年実績である+3.3%から、2015年+3.5%、2016年+3.7%と、緩やかに高まっていく見通しは維持されています。』

まあこの辺の海外見通しに関しては政府も日銀もだいたいこんな話をしておりますので特段変わった話ではありません。

『主要国・地域別にみると、米国経済については、良好な雇用環境に加えて、大幅なガソリン価格の低下もあり、個人消費は堅調に推移しています。また家計部門の好影響が企業にも波及し、企業活動のモメンタムは確りとしており、景気の前向きな循環が維持されるもとで、しっかりとした回復を続けるとみられます。』

米国は強め。

『欧州経済については、債務問題に伴う調整圧力が残り、低インフレが長期化するリスクやウクライナ・ロシア情勢が実体経済やマインド面に与える影響に注視していく必要がありますが、個人消費の底堅さなどに支えられ、ごく緩やかながらも回復を続けると考えられます。なお、低インフレが継続するリスクに対し、ECB(欧州中央銀行)は、1月下旬に各国の国債等を買入れ、市場に大量の資金供給を行う資産買入れの拡大1を3月から開始することを公表しており、今後の景気や物価への効果の波及を見極めていきたいと思います。』

欧州は底抜け脱線ゲームにはならないでしょうという見通し。

『中国経済については、投資や生産面に減速感がみられるほか、不動産市場の調整が長引く可能性や、政府が構造調整を優先する姿勢にあることから内需減速にも留意が必要です。もっとも、新常態(ニューノーマル)への移行を見据え、金融面を含めて時宜に応じた政府の景気対策が導入されてきており、先行きは成長ペースをやや鈍化させながらも7%程度の安定成長が続くとみています。その他の新興国・資源国経済については、国・地域によるばらつきはありますが、先進国の景気回復の波及と、緩和的な金融環境を受けた内需の持ち直しから、成長率を緩やかに高めていくと見込んでいます。但し、新興国市場を取り巻く金融資本市場の動向次第では、成長に勢いを欠く展開が続く可能性もあります。』

ということで金融資本市場の動向次第では云々という最後の部分がほほうという所で、要は米国の金融正常化サイクルの中で新興国経済の成長が弱いままで推移する可能性がありますよという認識ですな。

ただまあ直近では世界経済の成長ドライバーが大体米国になっておりますので、新興国があばばばばーでも成長鈍化程度ならそこまでの悪影響はないでしょとかいう話になるのでしょうかね。

『今後、米欧経済の回復ペース、FRB(米連邦準備制度理事会)やECBの政策対応と波及効果、ウクライナ・中東情勢等の地政学リスクなど、先行きのリスク要素は多岐に亘っており、幅広い視点から十分な目配りが必要と考えています。』

とまあここまでが海外。


・経済見通しについては概ね執行部見解通り:国内について

これまた概ね執行部通りですけど途中から引用しますね。

『需要項目別にみると、個人消費は、雇用・所得環境が引き続き改善する中で、家計支出も持ち直しつつあり、基調的に底堅く推移しています。また、設備投資は、高水準の企業収益もあり、企業の前向きの設備投資スタンスが維持されるもとで、緩やかな増加基調にあるほか、輸出は、資本財等の米国向けやNIEs向けを中心に全体として持ち直しています。こうした内外需要のもとで、在庫調整が進捗しており、鉱工業生産は下げ止まっています。以上から、景気の前向きの循環メカニズムは、企業収益や労働需給の着実な改善を伴いながら、しっかりと働き続けていると考えています。』

ほうほうそうですか。

『先行きを展望すると、消費税率引き上げに伴う影響は全体として和らいでおり、雇用・所得環境の改善が続くもとで国内需要が底堅さを維持するとみられるほか、海外経済の回復や円安による下支え効果などを背景に、輸出も緩やかに増加していくと見込まれます。』

ほうほう。

『さらに、原油価格下落による経済への好影響も期待されます。』

キタコレ。

『わが国経済は、家計部門、企業部門ともに所得から支出への前向きの循環メカニズムは持続していくと考えられ、基調的には潜在成長率を上回る成長を続けるとみています。具体的な数値で申し上げると、日本銀行が1月に発表した展望レポート・中間評価における政策委員見通しの中央値は、昨年10月時点と比較し、2014年度の成長率は-0.5%と下振れる一方、15年度は+2.1%、16年度は+1.6%と共に上振れています。』

ということでこの辺は大本営発表通りですな。


・物価に関してもこれまた執行部通り

ですのでちょっとだけ引用します。

『当面の間、足許の円安による物価上昇圧力がある一方で、原油価格の大幅下落による下押し影響が大きいことから、消費者物価の前年比プラス幅はさらに縮小するとみられます。もっとも、原油価格の下落は、交易条件の改善を通じて、やや長い目でみれば経済活動へ好影響を与え、物価を押し上げる方向に寄与していくと考えています。先行きの物価は、当面の間、前年比プラス幅を縮小するとみられますが、その後は景気の前向きな循環メカニズムが持続し、物価上昇期待が維持されるもとで、原油安の経済活動への好影響を通じたマクロ的な需給バランス改善が見込まれるほか、原油価格の下落については前年比でみた影響はいずれ剥落する性質のものであり、次第にその上昇率を高めていくとみています。この結果、見通し期間の中盤頃、すなわち2015年度を中心とする期間に、「物価安定の目標」である2%程度に達する可能性が高いとみています。』

という見通しになっておりますな。


・森本さんの論点コーナーである

とまあこのあたりまでが前座で、次が(経済・物価見通しを巡る主な論点)というコーナー。

『以下では、先ほど申し上げた経済・物価見通しが実現していくに当たって私自身が注目しているポイントを、お話ししたいと思います。』

ほほう。で、小見出しが以下の通り。

『イ.雇用・所得環境と家計の支出動向』
『ロ.輸出動向』
『ハ.設備投資動向』
『ニ.物価動向』


・雇用所得に関してはやはり賃上げへの期待が大きい

雇用所得に関しての途中から。

『こうした労働需給の引き締まりは、賃金にも影響しており、名目賃金は、昨年春のベースアップの実施に伴う所定内給与の増加や、賞与や一時金を含む特別給与の増加を背景に改善しています。以上のような雇用・賃金動向を反映して、雇用者所得は緩やかに増加しています。』

『先行きについては、基調として潜在成長率を上回る成長が見込まれるもとで、労働需給の引き締まり傾向は強まり、所定内給与を中心に賃金に上昇圧力がかかっていくとみています。昨年12月に政労使間で今春の賃上げに向けた合意文書が取り纏められるなど、今春の賃上げに向けた動きが拡がりをみせています。』

ということで賃上げに期待で、その結果として家計支出の先行き見通しは・・・・・・・

『先行きは、一時的な下押し要因が剥落するもとで、雇用・所得環境の改善が続き、団塊の世代を中心とする高齢者の旺盛な消費意欲もあって、ごく緩やかながらも増加基調を続けるとみています。もっとも、消費者マインドについては、足許小幅の改善はみられますが、慎重さが残る点はやや気懸かりです。急速な円安もあり、生活に密着する食料品等の値上げが目立つほか、消費税率引き上げに伴う実質所得低下もあり、家計には負担感がより強く意識されているとみられ、今後の動向を注視したいと思います。』

見通しは強いのですが留保付となっていますな。なお極私的なアネクドートで言えば最近は生鮮系じゃない食品などで従来よりも値下げ品が増えているように思えまして、そういうあたりの消費の基調は弱まってきているのではないか(実質所得が下がってもお財布の状況を見てそれに気が付くまでラグがあるのが普通だと思うの)って気はだいぶしますけどね。


・輸出について

輸出である。

『先行きは、海外経済が先進国を中心に全体として緩やかに回復する見通しにあることや、円安による下支え効果などを背景に、緩やかに増加していくとみています。』

『なお、これまでの輸出の弱さの背景には、わが国製造業の海外生産移管の拡大といった構造的な要因が相応に影響していたと考えられます。こうした要因は、短期的に解消するものではなく、先行きも相応に輸出の下押し要因として残るとみられますが、円高修正を背景に海外生産比率の上昇ペースが鈍化することなどを通じて、輸出を下押しする程度は和らいでいくとみています。最近では、生産拠点の国内回帰を検討する動きも一部にみられ始めており、今後、輸出面も含めて国内経済へのプラス寄与も期待されます。』

国内回帰が進んでウハウハですよ的な説明にはなっていないですな、もうちょっと控えめ。

『一方で、ガソリン価格の低下で北米向けの大型車は好調なものの、優位性のある低燃費車の輸出に影響を及ぼす可能性等もあり、今後の動向を注視したいと思います。』

ほほうという所で、執行部見解を踏まえつつもやや慎重ですかね。


・設備投資について

『次に、設備投資動向についてお話しします。持続的な経済成長を実現していく上では、企業収益の改善や需要の増加が、前向きな投資に繋がっていくことが重要です。足許は、企業の前向きの投資スタンスが維持される中、機械投資の一致指標である資本財総供給が持ち直しています。先行きも機械受注が緩やかながら回復傾向にあるほか、建築着工床面積も増加に転ずるなど、緩やかな増加基調を辿るとみています。』

ということですが・・・・・・・・

『こうした設備投資を支える背景としては、以下の点が挙げられます。第一に、潜在需要が大きいと窺われることです。これまでの長期間に亘る投資抑制によって設備老朽化が進んでおり、維持・更新投資などの潜在需要が顕在化しやすい状況にあると考えられます。』

ヴィンテージが高まっての話。

『第二に、円高修正が進む中、海外生産を加速するペースが鈍化しているとみられる点です。企業の設備投資計画では、今年度から国内投資のウェイトを高める計画となっています。』

国内回帰で戻るぜヒャッハーという表現でないのがチャーミング。

『第三に、政府の競争力・成長力強化に向けた前向きな取り組みなどもあって、企業の中長期的な成長期待が緩やかに高まり、国内本社を研究開発やマザー工場の拠点として再構築しつつ、戦略分野では能力増強投資に踏み切る動きがみられる点です。』

そ、そうなのか・・・・・・・・・・・・?????

『さらに、非製造業を中心に人手不足感が強まるもとで、省力化投資を進める動きも今後の設備投資の下支えになるとみられます。』

これも前から出ている話ですな。まあ基本的に控えめな説明&政府のなんちゃら部分は希望的観測というところですね。


・物価に関して

まあそんなに変わった話はないのですが、インフレ予想に関する部分の後半くらいから引用します。

『この点、金融市場のデータから得られるブレーク・イーブン・インフレ率は、世界的な低下の中で幾分低下していますが、家計・企業などのサーベイ調査でみた中長期的な予想物価上昇率は総じて維持されています。さらに、企業の価格設定行動についても、従来の低価格戦略を見直し、付加価値を高めながら販売価格を引き上げる行動は続くもと、今春の賃上げ交渉に向けて、連合では2%以上のベースアップを要求する方針を示しているほか、政労使による賃上げに向けた前向きの合意がみられるなど、企業や家計の物価観に変化がみられています。以上を踏まえ、予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみています。』

ということですが、その価格設定行動に関しては本当にそうなのかというと2極化みたいな感じになっている気がしますし、あとはもう賃上げに期待の話がここでも出るということで、結局のところこの賃金がきちんと上昇するのか、その結果個人消費がどうなるのかというあたりを見極める期間までは金融政策の次の判断は行われません、という事になるんでしょう。


・金融政策に関しては置き土産メッセージ的なモノが(^^)

で、金融政策に関してですが、後半部分の『(2)今後の金融政策運営上の留意点』に味わいが。

『昨年10月末の金融政策決定会合における「量的・質的金融緩和」の拡大については、政策委員会メンバーの間で慎重な見方もあり意見が分かれましたが、議決の結果、その実施が決定されました。慎重な見方を示した委員の考え方は、「先行きの物価見通しに対するリスクは大きくなっているとの見方は共有しつつも、経済や物価の基本的な前向きのメカニズムは維持されており、原油価格の下落もやや長い目でみて経済や物価に好影響を与えるとみられる」ことや、「金利は既に歴史的な低水準にある等、大規模緩和の導入時に比べ、期待される効果は限定的なものに止まる一方、それを上回るコストや副作用が懸念される」ということが中心でした。』

ふむ。

『コストや副作用として、市場機能の低下リスクや実質的な財政ファイナンスとみなされるリスク等を挙げています。』

イイシテキダナー。

『私自身は反対票を投じた立場ですが、政策委員会として機関決定した以上、これを早期に変更することは中央銀行の信認を損ないますので、決定された政策を適切に実行し、早期の物価安定目標の実現に繋げていくことが重要と考えています。』

まあここは判断に悩むところですがその考えもありだと思います。

『但し、政策遂行に当たっては、そのリスクの顕現化を防ぎあるいは最小限に止めるよう努力すべきと考えており、今後、以下の点に十分な留意が必要です。』

(;∀;)イイシテキタ゛ナー

『第一に、市場機能の低下リスクへの対応です。この点、市場参加者との対話を一層強化しつつ、金融市場の動向や日本銀行の資産買入れが市場に及ぼす影響等について多面的な分析やモニタリングを通じ、丹念に点検していくこととしています。また、市場と適切なコミュニケーションを図りながら、市場の状況に応じ、柔軟なオペ運営を行っていくことが肝要だと考えており、引き続き適切に対応していきます。』

まあそれがきちんとできていない(別に今に始まったわけではなくてリーマンショックの時の対応も大概だった)のが日銀クオリティなんですけどね!!!!!!

『さらに、金融仲介機能への影響にも留意が必要です。金利が低水準となる中、金融面の不均衡が蓄積される動きがないかについても、しっかりと点検を行っていくことが重要です。』

マイナス金利は政策効果(キリッ)とか言われますと不均衡が蓄積すると思いますけどね。

『第二に、財政健全化への信認の維持です。金融緩和政策を円滑に遂行する上では、財政健全化に向けた取り組みが不可欠です。昨秋の10%への消費税率引き上げの延期決定以降、日本国債の格下げが行われ、本邦金融機関の格下げにも波及しています。現時点ではその影響は限定的とみていますが、今後、政府の財政健全化へのコミットが薄れたと判断された場合には、金融緩和の効果が減殺されることに繋がる可能性があります。また、量的・質的金融緩和の出口を円滑に迎えるためにも、財政健全化への信認が確りと維持されていることが重要です。夏頃に新たな財政健全化に向けた計画が策定されることになっていますが、引き続き財政健全化に向けた政府の努力を期待したいと思います。』

まあこれはその通り。

『また、原油価格の下落が続くもとで、月々の消費者物価指数の動きに注目が集まる傾向がみられますが、今後の金融政策運営において物価動向を判断する際には、需給ギャップや予想物価上昇率、賃金などの動向を点検しながら物価の基調を捉えていくことが重要と考えています。』

(;∀;)イイシテキタ゛ナー・・・・・というか執行部に対するイヤミですねわかります。

『物価指標については、消費者物価の総合指数は勿論、生鮮食品を除くベース(コア指数)や食料およびエネルギーを除くベース(コアコア指数)、さらには刈込平均値等も含めて、総合的に点検することが重要です。いずれにしても、物価指標を点検する際には、様々な物価指数の点検を行い、その背後にある実体経済の動きと併せて、総合的な判断を行うことが適当と考えています。』

これ極めて当たり前の話で、置物リフレ理論のように物価目標達成すれば景気が良くなるはずだからハッピーハッピーみたいな話ではなくて、金融政策判断にあたっては森本さんが言うように「実体経済の動き」が重要なのでありまして、過度に物価にフォーカスするリジッドなインフレーションターゲット政策とか2周回遅れ位の話だろと思うのですが、今の執行部って(足元でややロジックを立て直した感じですけれども)2年で2%ばっかり状態が置物理論によって継続しておりましたというのに対して森本さんの方が思いっきり正論の置き土産というのが実にこう何と申しますかという所ですにゃ。

なおこの後に貸出支援基金の説明などがありますがパスします。

#多分最終回になると思ったので今日はちょっと引用を多めにしてみました
 

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