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お題「2年と短国がインバート/決定会合議事要旨から」   2015/05/29(金)08:05:20  
  何じゃこりゃ
[外部リンク]
2015/05/28 06:44 JST

「タイミング良かったが実践に難点」とは斬新な言い訳すぎる・・・・・・・・

あと全然話は違いますが、ウィリアムス総裁って何か変なもんでも食っているのかと
いう位にカンカンのタカ状態になっているのですが背景がイマイチわからん。いやまあ
暫く前の講演とか読んだ(ネタにするの忘れた)のですが兎に角景気物価共に見通しが
強いのですけどね。

[外部リンク]
2015/05/28 20:59 JST


なお、先にお断りしますと、本日は師匠会見ネタは時間と量の関係上間に合わなかった(すいません)ので皆様お楽しみ(かどうか知らんが)の悪態芸は出ておりませんのであしからずご了承くださいませ。


○2Yと短国が盛大にインバートとな

まずは3M入札
[外部リンク] 99円99銭9厘0毛(募入最高利回り)(0.0040%)
(4)募入最低価格における案分比率 68.9119%
(5)募入平均価格 99円99銭9厘7毛(募入平均利回り)(0.0012%)

ということで、応札倍率とかの方は割愛しましたが、平均足切ともに前週の3Mと同じで、応札も13.3兆円程度と前週の3Mと同じという結果になりまして、月曜の短国買入が流れたからどうなるのかと一瞬思わせましたがまあ順当な結果。

でまあ6月の資金需給って日銀から見込み数値が出てくるのは月初になるのですが、大体想定されている資金需給からすると6月って輪番普通に実施すると短国買入を週に1兆とか実施したとしてもMBの積み上げが4-6の四半期で20兆円(80÷4)を盛大に超過することになってしまうので、こらまあ6月の短国買入はフローで大幅減額待ったなしという話になるから、3Mはもとより日銀トレードヒャッハーに入れにくい所なので頑張ってマイナスとか在庫にする必要ないです罠という話になったのでしょうな。セカンダリーでも特段買い進む動きにはなってなかったみたいだし。

ということで本日は短国買入が幾らで入ってくるのか注目なのですが、1兆でももしかしたら多いんじゃネーノ(5000億円で6Mと1Yの後だけ1兆とかでも十分すぎる筈)と思うのですけれども、そもそも何で4-5月に短国買入をあの勢いでやっていたのかが微妙なんですけれどもそれはというお話。

まあ7-9は資金需給的に不足が強いので、7-9にMBの積み上げを半期20兆円で行う場合、輪番での買入分で足りないところの帳尻を短国買入で入れると買入フローがしんどいので4-6に前倒しで積み上げておいて7-9に掛かる負担を軽くしようというのがあるのではないかとは思われますが。


2Y入札
[外部リンク] (1)応募額 8兆8,073億円
(2)募入決定額 2兆3,003億円
(3)募入最低価格 100円19銭5厘 (募入最高利回り) (0.002%)
(4)募入最低価格における案分比率 56.9884%
(5)募入平均価格 100円19銭6厘 (募入平均利回り) (0.001%)

申し訳程度のプラス金利キタコレとか思っておりましたら市場推計のいわゆる不明玉は1.2兆あって入札の半分だわ、その後中期から手前のゾーンが全般的に強くなるわで、新発の1つ手前の352回債の引けは-1.5bp(確か-2bpとかの出合もあったような気がするんだが)で1毛強とか、新発の引けも貫禄の-0.5bpとかになるわという有様。

でまあこれ何が凄いと申しまして、これまでのこのゾーンのマイナス金利化って基本的には短国の需給逼迫によって引っ張られるか、付利下げなどの思惑で引っ張られるかのどちらかだったのですけれども、直近では(それまでの短国ゾーンのマイナス金利1か月半攻撃というのがラグを置いて効いている可能性もありますけど)短国の金利はプラス化してきましたし、6月はまあ普通にプラスで推移(ただし6Mと1Yは知らん)の可能性が高いという状況だし、付利下げに関する思惑は当分無しという状況の中で、利付国債の需給で引っ張っている所でして、輪番オペがこれまたオペレーション的にだんだん厳しくなってくるという話なのかも知れませんぞ。

でまあ本日は来月の輪番予定表がでるわけですが、先月変えていないところを見ると足元の状況を見ても今月変えない、というか買入ペース維持と平均年限の関係上ここから下手にいじれないように見えますけど輪番が燃えたらそれはそれでややこしい話になるのでどうするんでしょうねというお話です。たぶん変更なしで市場は見ていると思いますけど。

ということで、6月は3Mと2年のインバートというお洒落な相場が延々と展開されるのでございましょうなあ要因はただの日銀買入の差による需給という事で・・・・・・・・・・・


○展望レポートの会の決定会合議事要旨である

ほいな
[外部リンク] 今月の声明文でも踏襲されていますが、4月1回目の会合で示されたリスク要因の欧州に関する文言が変更になっている件についてなんかヒントはないかと思って探したのですが・・・・・・・・・・・

執行部報告の部分から。

『欧州経済は、緩やかな回復を続けている。輸出は、外需の改善やユーロ安を背景に、緩やかに持ち直している。個人消費は、雇用者報酬の増加基調が続く中で、原油安や株高の効果もあって、このところ伸びを高めている。こうしたもとで、企業マインドは改善し、生産や設備投資にも持ち直しに向けた動きがみられている。物価面をみると、コアベースのインフレ率が緩やかな低下傾向を辿っているほか、総合ベースはエネルギー価格の下落を主因になおマイナスが続いている。』


政策委員会の討議部分から。

『欧州経済について、委員は、緩やかな回復を続けているとの認識で一致した。委員は、輸出がユーロ安などを背景に緩やかに持ち直しており、個人消費も原油安や株高の効果などから、このところ伸びを高めているとの認識を共有した。欧州経済の先行きについて、委員は、ユーロ安やECBによる金融緩和もあって、緩やかな回復を続けるとの見方で一致した。』

となっていて、展望レポートのリスク要因の所は、

『先行きの海外経済を巡るリスク要因として、委員は、米国経済の成長ペースやそれが国際金融資本市場に及ぼす影響、欧州における債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、新興国経済における持続的な成長に向けた構造調整の進捗度合い、資源価格下落の影響、地政学的リスクなどが挙げられるとの見方を共有した。』

とはあるのですが、何で低インフレの長期化という表現じゃなくなったのかがここを見てもさっぱり分からず謎のまま残るのでありました。


・委員会の経済認識に関して

でまあそれはともかくとして委員会の検討部分から。

『.金融経済情勢と展望レポートに関する委員会の検討の概要』の『1.経済情勢』の途中から。

『わが国の景気について、委員は、家計・企業の両部門において、所得から支出への前向きの循環メカニズムが作用し続けているもとで、緩やかな回復基調を続けているとの評価を共有した。』

「評価を共有した」というのが味わいがありまして、つまり回復基調という評価は概ね揃っているのでしょうが、前向きの循環メカニズムという部分でどうせ意見が一致していないのではないかと思う所で、そこを表現するのに「評価を共有した」となっているのでしょうな。

でまあ展望レポートでの見通しの中心になっている項目が輸出と投資と消費と消費を支える予定の雇用所得環境なのでその項目部分を鑑賞。

『輸出について、委員は、持ち直しているとの認識で一致した。委員は、年明け後は春節の影響で月々の振れが大きいが、均してみれば3四半期連続でのプラスとなっており、改善傾向が続いていると評価してよいとの見方を共有した。』

「評価してよいとの見方」とかこれまた微妙な言葉使いますなあ(ニヤニヤ)。

『先行きについても、海外経済の回復などを背景に、緩やかに増加していくとの見方で一致した。』

ここは一致とな。

『複数の委員は、中国向け輸出のモメンタムが幾分弱まっていることや企業が海外需要をやや慎重にみている点などには留意が必要であると指摘した。』

その後出た貿易収支の統計でも中国がアレという事を踏まえますと・・・・・・・・・・(^^)。


次は設備投資。

『設備投資について、委員は、企業収益が改善する中で、緩やかな増加基調にあるとの認識を共有した。委員は、先行きも、企業収益が改善傾向を辿る中で、緩やかな増加基調を続けるとの見方で一致した。ある委員は、設備投資の押し上げには、緩和的な金融環境や為替円安による国内投資の相対的な収益性向上といった支援材料も揃っている点を強調した。』

前半は良いが後半のある委員の指摘が違和感。


雇用所得。

『雇用・所得環境について、委員は、労働需給が着実な改善を続けるもとで、雇用者所得は緩やかに増加しており、先行きも緩やかな増加を続けるとの認識を共有した。』

うむ。

『多くの委員は、企業収益が好調に推移し、労働需給がタイト化する中で、今春の賃金改定交渉では、ベースアップを含め昨年を上回る回答を示す企業が増えていると指摘した。これらの委員は、賃金引き上げの動きは、大企業だけではなく、中小企業や非正規労働者にも拡がっているとの認識を示した。このうちある委員は、これらの動きを反映して、今後、賃金の増加テンポが幾分速まることが見込まれると述べた。』

あっそう。

『複数の委員は、エネルギー価格の下落も重なって、先行きは、「量的・質的金融緩和」の導入後初めて、実質賃金の持続的な増加が期待できるとの認識を示した。』

えーっと今程度の賃金上昇だと物価が上がると持続的な増加しないんですけどそれは。

『この間、一人の委員は、内需型企業を中心に人件費増加の負担感が重くなっている可能性があり、先行きの賃金上昇ペースはやや慎重にみておくべきであると述べた。』

ですなあ。


個人消費。

『個人消費について、委員は、一部で改善の動きに鈍さがみられるものの、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、全体としては底堅く推移しているとの認識を共有した。』

ほうほう。

『多くの委員は、消費者マインド関連指標について、雇用・所得環境の改善などを背景に、持ち直しを続けていると述べた。』

『何人かの委員は、雇用・所得環境の改善やマインド指標の持ち直しに比べて、個人消費の改善がやや力強さを欠いているとの見方を示した。このうち複数の委員は、その理由として、消費税率引き上げに伴う実質所得減少の影響が思った以上に大きかったことなどが考えられると述べた。』

となると物価が見通し通りに勢いよく上昇を再開しますと・・・・・・・・・・

『先行きの個人消費について、委員は、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、引き続き底堅く推移するとの見方で一致した。何人かの委員は、今春の賃金改定交渉で実現した賃上げによる実質賃金の改善は、マインド面のさらなる改善を通じて、個人消費をはっきりと後押ししていくことが期待されるとの見方を示した。この間、複数の委員は、年金生活者には賃金上昇の恩恵が及びにくいため、こうした層の消費動向に注意する必要があると述べた。』

しかし物価が上昇したらマインドって悪化しないかという気がしますがねえ。それから年金生活者に賃金上昇の恩恵が及びにくいとか今に始まった話じゃねえだろと。


・先行き見通しというか展望レポート

『2.経済・物価情勢の展望』 から。

『経済情勢の先行きの中心的な見通しについて、委員は、国内需要が堅調に推移するとともに、輸出も緩やかに増加していくと見込まれ、家計・企業の両部門において所得から支出への前向きの循環メカニズムが持続するとの認識で一致した。そのうえで、委員は、わが国経済は、2015 年度から2016 年度にかけて潜在成長率を上回る成長を続けるとの認識を共有した。』

とまあこの辺は展望レポートの基本的見解のお話。

『2015 年度から2016 年度の景気展開について、委員は、輸出は、海外経済が回復し、これまでの為替相場の動きも下支えに働くことから、緩やかに増加するとの見方で一致した。設備投資について、委員は、企業収益の改善や金融緩和効果が引き続き押し上げに作用する中、国内生産強化の動きなどもあって、しっかりと増加するとの認識を共有した。』

という見通しになっているのですがホンマカイナという疑問は尽きない。

『ある委員は、企業にとって賃金の上昇に対応して生産性を向上させる必要が高まる点も設備投資の増加に繋がるとの見解を示した。また、別の一人の委員は、これまで、企業は収益増加の一部を原油安や為替円安などによる一時的なものとみていたため、企業収益と設備投資の連関が弱かったが、今後は、企業収益の増加が安定的と認識されるようになり、企業収益と設備投資の連関は強まっていくのではないかとの意見を表明した。』

などと前からずーっと言われ続けているような気がするんだが。

『委員は、個人消費について、雇用・所得環境の着実な改善が続き、賃金が増加していくほか、2015 年度にはエネルギー価格下落による実質所得の押し上げ効果や駆け込み需要後の落ち込みからの回復も見込まれることから伸びを高めるとの見方を共有した。』

だから見通し通りに物価が推移した時の実質所得の押し下げ効果は?

『2017 年度にかけては、委員は、2回目の消費税率引き上げ前の駆け込み需要とその反動の影響を受けるとともに、設備投資の増加ペースが資本ストックの蓄積に伴って低下していく一方で、海外経済の成長などを背景に輸出が緩やかな増加を続けるとともに、緩和的な金融環境と成長期待の高まりなどを受けて国内民間需要は底堅く推移するとの見方を共有した。また、委員は、この間、潜在成長率は緩やかな上昇傾向を辿り、中長期的にみた成長ペースを押し上げていくとの認識で一致した。』

展望レポート基本的見解の通りなのでまあいいんですけどはあそうですかとしか申し上げようがない。


・物価見通しには3名反対

でまあ物価ですけどね。

『物価情勢の先行きを展望すると、多くの委員は、消費者物価の前年比は、(価の基調が着実に高まり、原油価格下落の影響が剥落するに伴って、「物価安定の目標」である2%に向けて上昇率を高めていく、2%程度に達する時期は、原油価格の動向によって左右されるが、現状程度の水準から緩やかに上昇していくとの前提にたてば、消費者物価の前年比に対するエネルギー価格下落の影響が概ねゼロとなる2016 年度前半頃になる、その後は、平均的にみて2%程度で推移する、との見方を共有した。』

これは展望レポートの見通しだが平均的に見て2%だったら目標達成なのですから出口政策考えないといけないのではないでしょうか。

白井さんと思われる反対意見。

『これに対して、一人の委員は、2016年度末に2%程度に近づき、2016 年度を中心とする期間に2%程度に達する可能性を排除しないとの見解を示した。』

ちなみに後の方で出てきますが、じゃあこの見通しを出した結果として白井さんは何か政策に関する提案をしているのかというとしていない訳で、見通しと政策アクションが全くあっていないので「だからアタクシが言ったでしょ」と言うだけ言って両建てをするという一番モノの役に立たない困った人をやっているだけの話。

佐藤さんと木内さん。

『別の複数の委員は、見通し期間中には2%程度に達しないとの認識を示した。このうち一人の委員は、2016 年度前半頃に2%程度を見通せるようになる可能性が高いと述べた。もう一人の委員は、消費者物価の前年比は、当面0%程度で推移した後、かなり緩やかに上昇率を高めていくとの見方を示した。』

佐藤さんはフォーキャストターゲットの話をしていまして、木内さんは中長期的に目指すという話をしていますが、この見解は政策アクションに掛かる部分で反映されてはいますのでいきなりワープして展望レポートの採決の部分に参ります。


白井さん。

『これに対し、白井委員からは、物価見通しについて、2%程度に達する時期の記述を「2016 年度前半頃」から「2016 年度を中心とする期間」に変更することを内容とする議案が提出され、採決に付された。』

いやだからそれは何なのという感じです。


佐藤さん。

『佐藤委員からは、(価見通しについて、「2%程度に達する時期は、原油価格の動向によって左右されるが、現状程度の水準から緩やかに上昇していくとの前提にたてば、2016 年度前半頃になると予想される。その後は、平均的にみて、2%程度で推移すると見込まれる」から「2%程度を見通せる時期は、原油価格の動向によって左右されるが、現状程度の水準から緩やかに上昇していくとの前提にたてば、2016 年度前半頃になると予想される」に変更すること、第1の柱の中心的な見通しについて、「2%程度の物価上昇率を実現し」から「2%程度の物価上昇率を目指し」に変更すること、を内容とする議案が提出され、採決に付された。』

これ字面を読むとえらくゴテゴテしているのですが、要するに「2年で2%」について、アクチュアルに数字を達成しに行く(というのが執行部が説明しているところ)のを重視するのではなく、フォーキャストターゲットとして「見通せるようになった状態となる」というのを重視するということで、より柔軟な枠組みにしましょうというお話だが、一応「早期達成」の旗を明確に下ろすことはしないという話ですな。

ただまあこの場合にフォーキャストターゲットと出口政策のタイミングの関係がどうなるのかについては詳しい説明が出ていないのでその辺どうなのでしょというのは知りたいところです。


木内さん。

『木内委員からは、〕汁枴価上昇率の見通しについて、「中長期的な予想物価上昇率も上昇傾向をたどり、「物価安定の目標」である2%程度に向けて次第に収斂していく」から「中長期的な予想物価上昇率は安定的に推移する」に変更すること、∧価見通しについて、「当面0%程度で推移するとみられるが、その後はかなり緩やかに上昇率を高めていくと考えられる」とすること、先行きの金融政策運営について、「日本銀行は、中長期的に2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、金融面からの後押しを粘り強く続けていく。今後とも、2つの「柱」による点検を踏まえた柔軟な政策運営のもとで、資産買入れ策と実質的なゼロ金利政策をそれぞれ適切と考えられる時点まで継続する」とすること、を内容とする議案が提出され、採決に付された。』

そもそも期待インフレが上がらないと言っている時点でだいぶ話が違うのですが、中長期的に目指すので期待インフレも中長期で上昇する方向という話で、これは時間軸がかなり長い話になりますので、やはり執行部の2年という期限を切ることのこだわりに真っ向対立でありますな。なお毎度の政策提案もありますけれどもそちらは引用割愛します。



・ということで予想物価上昇率の見通しについて

討議の方に戻ります。

『次に、中長期的な予想物価上昇率について、委員は、物価上昇率の低下にもかかわらず、やや長い目でみれば全体として上昇しており、こうした予想物価上昇率の動きは、2年連続でベースアップが実現する見込みにあるなど、実際の賃金・物価形成にも影響を及ぼしているとの見方を共有した。』

はあそうですか。

『一人の委員は、企業のビジネスモデルはコスト削減による低価格設定というデフレ型ビジネスモデルから、価格引き下げに頼らずに顧客満足度を高めるイノベーティブなビジネスモデルに転換しつつあると指摘した。』

とか言ってるが結局客単価上げないで実質値上げでコストプッシュを対応しているだけにしか見えませんがね。

『ある委員は、企業の賃金や価格設定行動が継続的な物価上昇を前提としたものに変化してきており、このことは、デフレマインドが払拭されつつある証左であるとの見解を述べた。』

だったら何で物価が上昇して消費増税したら消費が落ちたんでちゅかねえ。

『こうした議論を経て、多くの委員は、賃金の上昇を伴いながら、緩やかに物価上昇率が高まっていくメカニズムが作用し続けているとの見方を示した。』

つまりそうじゃないという見方もあると。

『先行きについて、大方の委員は、日本銀行が「量的・質的金融緩和」を推進し、実際の物価上昇率が高まっていくもとで、中長期的な予想物価上昇率も上昇傾向を辿り、「物価安定の目標」である2%程度に向けて次第に収斂していくとの認識を示した。もっとも、このうち一人の委員は、企業の価格転嫁力や中長期的な予想物価上昇率が一段と高まるにはそれなりに時間がかかるとみていると付け加えた。別のある委員は、中長期的な予想物価上昇率が、2%程度に向けて次第に収斂していくのは難しいとの見方を示した。』

最後のは木内さんなのは確定でその前は佐藤さんなのかな???


・次回消費増税のマイナスはそれほど大きくないという関係を述べている人が居ますよ!!!!!

上振れ下振れの話でえーと思ったのはここ。

『2017 年4月に予定されている消費税率引き上げの影響については、何人かの委員が、昨年4月以降の経験を踏まえると、消費の反動減や実質所得の減少が、想定以上に景気を下押しするリスクについては十分に注意する必要があるとの認識を示した。』

これはわかる。

『これに対し、ある委員は、経済の中心的な見通しを前提とすれば、2017 年4月の消費税率引き上げの前には、日本経済は安定的な成長軌道に乗っている可能性が高く、そうであれば、消費税率引き上げのマイナスの影響はそれほど大きくならないのではないかとの考えを述べた。』

ちょwwwwなんちゅう強気見通し。ここまで強気の見方が出来るのって置物師匠か黒田総裁しかいないと思うのですが・・・・・・・・・・



・金融政策運営に関する話だが「2年で2%」の部分はワロタ

『.当面の金融政策運営に関する委員会の検討の概要』ですけどね。

『何人かの委員は、2016 年度までの物価見通しの計数がやや下振れたことと、「2%の「物価安定の目標」を、2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現する」というコミットメントとの関係について見解を述べた。』

ほうほう。

『これらの委員は、日本銀行が2%の「物価安定の目標」の早期実現にコミットすることで、人々のデフレマインドを転換し、予想物価上昇率を引き上げることは、デフレ脱却という目的そのものであると同時に、「量的・質的金融緩和」の政策効果の起点であり、そのもとで、企業や家計の物価観は実際に大きく変化してきたとの認識を示した。』

マネタリーベース2倍2倍が起点じゃなかったのかよと思うのですが2年は起点だそうで、その割には終点が見えないのですが大丈夫でしょうか。

『このうち一人の委員は、デフレマインド転換のモメンタムを維持していくうえでは、「2年程度」というベンチマークが必要であると強調した。』

総裁か置物師匠だが置物の可能性が高いとみた。

『また、これらの委員は、実際の物価が国際商品市況などの様々な要因で変化し、「物価安定の目標」から乖離する期間が生じることは、各国の中央銀行でも当然のこととされていると指摘した。』

でた言い訳。

『そのうえで、これらの委員は、中心的な物価見通しは、「2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に」というコミットメントに沿った動きとなっているとの認識を示した。』

いやだからその見通しがドンドン後ろに倒れたら肝心のベンチマークへの信頼がなくなってマインドに悪影響だと思うのですけどねえ。

『この間、見通し期間中には物価上昇率は2 % 程度に達しないとの見方を示した複数の委員は、こうした議論とは異なる見解を唱えた。このうち一人の委員は、向こう2年程度を展望して2%の「物価安定の目標」実現のパスにあればよいとの認識を示した。もう一人の委員は、2%の「物価安定の目標」の実現は中長期的に目指していくべきであるとの考えを述べた。』

前者が佐藤さんのフォーキャストターゲットの考え、後者が木内さんの中長期的達成の考えですな。



・木内さんの提案に対する反対意見を最後に鑑賞しましょう

うーむ長くなりましたが最後に木内さんのいつもの提案の反対意見をば。

『これに対して、何人かの委員は、潜在成長力の水準にかかわらず、最終的に物価の安定を確保することは金融政策の役割であり、他の先進国の例をみても、多くの中央銀行が2%程度のインフレ目標の達成にコミットして金融政策運営を行っているという点を改めて強調した。』

潜在成長力と関係なく安定的な物価水準は2%で一義的に決まるという考え方も何だか違和感ありますが、そもそも木内さん2%の旗を降ろすと言ってないのに何でそういう反対論になるのやら。

『このうちある委員は、現状の需給ギャップの推定方法を前提とすれば、需給ギャップがゼロというのはデフレ期を含む過去の平均的な状態にあることを示しているだけなので、需給ギャップがゼロ近傍となっているから「量的・質的金融緩和」のペースを緩めるべきだという考え方には賛同できないと述べた。』

デフレ期を含む平均的な状態だから云々という部分が良くわからん。言いたい趣旨は分かるが。

『一人の委員は、現状、金融面での不均衡の蓄積を示す具体的な根拠は示されていないと述べた。』

ふーん。

『ある委員は、資産買入れの減額に関する現時点での情報発信は、タイミングや方法次第でせっかくの緩和効果を削ぐリスクもあり、細心の注意を払う必要があるとの見方を示した。』

それは「やり過ぎて足抜け出来なくなっている」という話だと思いますが。


・・・・・・・しかしまあ何ですな、毎度反対意見は出るのですが、今回は前回よりも反対意見の書き方が細かくなっているのが気になりましたですよ、うんうん。

#ということで師匠の会見ネタが後回しになってしまいましたすいません
 


お題「師匠の札幌金懇ネタをやっていたら他のネタが出来なくなるの巻(すいません)」   2015/05/28(木)08:05:24  
  何か為替オプションのコールとプットのどっちが「割高」かという講義がモーサテ方面で展開されているのだが、何と比べて割高なのかの説明がおかしいというか、それは単に「どっちサイドのボラティリティが高まっているのか」という観点での話であって割高割安関係ないだろ!と思うのでした。

なお、単に「オプションのコールサイドが買われているので先行きの上昇期待が高まっていますね」だけだと話が当たり前っぽいので割高割安という言葉を使って高度な分析をしているように(銃声)


○師匠の高座キター!!!!

[外部リンク] 札幌市金融経済懇談会における挨拶 ──
2015年5月27日

なお、折角の機会ですので本日は時々こちらから過去の説明も引用してみようと思います(^^)。
[外部リンク] 2013年3月21日(木)
午後6時から約1時間45分


・経済の話はどうでもよいので金融政策の話から参ります

経済に関しては何せ期待インフレの計測方法すらご存じなかった置物大師匠様に独自の知見がある訳もないので展望レポート棒読みとなっておりましてそちらはどうでもよいので割愛致しまして、金融政策の能書きを鑑賞しましょう。『3.金融政策運営とわが国の物価情勢』の『(2)早期実現へのコミットメント』辺りから鑑賞。

『実は、日本銀行はそれ以前にも、金融政策の歴史におけるフロントランナーとして、ゼロ金利政策や量的緩和の導入など、「非伝統的」とも形容される様々な金融緩和措置を講じてきました。これらはいずれも非常にパワフルな政策ツールであり得たにもかかわらず、結果として、デフレからの脱却を果たすほどの力を発揮するには至りませんでした。』

ほうほうそれでそれで?

『この理由についての分析は百家争鳴の感がありますが、私としては、「金融政策によってデフレは克服できる」という政策当局としての信念と、その実現に向けたコミットメントが十分でなかった、言い換えると、金融政策のレジーム転換が不十分だったために、家計・企業・金融機関など民間経済主体のマインドの転換が進まなかったことが大きな要因だと考えています。』

どう見てもただの根性論です本当にありがとうございました。

『こうした反省を踏まえ、2013年4月に「量的・質的金融緩和」を導入した際には、従来とは次元の異なる大規模な緩和措置を打ち出すとともに、目標の実現時期について、「2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に」ということを申し上げました。「できるだけ早期に」というスタンスだけでなく、我々がイメージしている「2年程度」という具体的な期間まで踏み込んで提示することで、物価安定目標の早期実現に向けたコミットメントを、これまでにない強い形で示したわけです。』

ところで達成していないのですけれども。

『後ほどご説明するように、日本銀行は現在、インフレ率が2%程度に達する時期が「2016年度前半頃」になると予想しており、これは従来の想定からは多?後ずれしています。しかし、物価の基調自体は、想定した政策効果の波及メカニズムが機能する形で着実に高まっており、現時点において、物価安定目標の早期実現に向けたコミットメントを変更する考えは全くありません。』

後ずれしている時点でコミットメント達成していないのですが、「このように見込み客の確度は上がったので来期に目標達成できますので今期の目標達成に向けたコミットメントを変更する考えは全くありません(キリッ)」って言った日には普通は営業会議で物凄い勢いで詰められて泡を吹くレベルなんですけどこれで済むのは何ででちゅかねえ。


・まあ今回の一番の笑い所はこの小見出し

でまあ上記の様な状態なのですが、それを受けて次の小見出しがもう出落ちにも程がある。

『(3)インフレ率が2%に達していない理由』
『(3)インフレ率が2%に達していない理由』
『(3)インフレ率が2%に達していない理由』

・・・・・( ゜д゜)
・・・・・(つд⊂)コ゛シコ゛シ
・・・・・(;゜д゜)

さて、ここで2013年3月21日の就任記者会見を確認しましょう。

『私は、2%のインフレを達成するため、あるいはデフレを脱却するためには、2 つの条件が必要だと思っています。1 つは、2%のインフレ目標を大体いつ頃までに責任をもって達成するのかということに日本銀行がコミットするということです。これにコミットすることが、非常に大事なことです。』(2013年3月21日の就任記者会見より、以下暫くこの続きです)

なるほど昨日もこの説明をしていますね!!!

『大体いつ頃までに達成するかということについては、主要国の中央銀行は、大体、「中期的」とか「ミディアムターム」という言葉で表現しています。その「ミディアムターム」というのが実際何年くらいなのか、色々な研究者が調べたところ、大体2 年くらいということになっています。平均すると2 年くらいでインフレターゲットの中に入っているので、そういう経験から言っているわけです。』

ぷぷぷ。

『2 つ目は、そういう意味で、2 年くらいで責任をもって達成するとコミットしているわけですが、達成できなかった時に、「自分達のせいではない。他の要因によるものだ」と、あまり言い訳をしないということです。』

ゲラゲラゲラ。

『そういう立場に立っていないと、市場が、その金融政策を信用しないということになってしまいます。』

(;∀;)イイハナシタ゛ナー

『市場が金融政策を信用しない状況で、いくら金利を下げたり、量的緩和をしても、あまり効き目がないというのが私の立場です。』(ここまで2013年3月21日の就任記者会見より)

・・・・・・・・なんなんですかねえ、これだけ大口叩いていたのにいきなり言い訳以外の何物でもない説明が小見出しと共に登場するとか、こういう事言ってて恥ずかしくないのかと思うのですが、学者先生ってのはやはりこう普通に仕事とかしたことが無いから社会的に何か欠落してるんですかねえと思ってしまいますので、まあこの置物にホイホイ喋らせると経済学者一般のレピュテーションに関わるような気がするんですが。



・物価が上昇しない理由に消費税を出すのはおかしいだろお前

とまあ小見出しだけでいきなりコーナーが出来てしまいましたがその内容。

『生鮮食品を除いた消費者物価の前年比(いわゆるコアインフレ率)の推移をみると、「量的・質的金融緩和」の導入直前に▲0.5%のボトムをつけた後、消費税率引き上げの直接的な影響を除くベースで、昨年4月の+1.5%までは順調な上昇傾向を辿りました。つまり、コアインフレ率を1年余りで2.0%ポイントも押し上げたわけで、この時期は「量的・質的金融緩和」の効果が物価面ではっきりと確認できました。』

円安コストプッシュと消費税前の駆け込み(以外にもXPパソコンサポート切れ要因とかエコ関連減税切れ要因とかあったと思うが)需要による価格設定の強気化という要因については触れないと。

『もっとも、2%の物価安定目標は、現時点ではまだ達成できていません。コアインフレ率は昨年4月をピークとして徐々に低下傾向を辿り、足許では0%程度となっています(図表7)。このようにインフレ率が低下した背景には、主に二つの大きな要因があると考えています。』

さあ言い訳が来ましたよ!!!!

・・・・・・ではあるのですが最初の小見出しでまた腰が砕けるのだ。

『‐暖饑芭┐琉き上げ』
『‐暖饑芭┐琉き上げ』
『‐暖饑芭┐琉き上げ』

・・・・・( ゜д゜)

えーっとすいません、それは織り込んで異次元緩和を決めた筈なんですけどと思いつつ内容を読む。

『一つ目の要因は、昨年4月に実施された消費税率引き上げによる、需要の下押しです。』

いきなり語るに落ちているのですが、消費増税で需要が下押ししているならその前の駆け込みがある訳で、駆け込みの分でかさ上げされた需要が一時的に物価を押し上げた部分について計算しないでそっちの方だけ「この時期は「量的・質的金融緩和」の効果が物価面ではっきりと確認できました。」(キリッ)とかお前それでも学者かというか、そんなの学者じゃなくても考えるだろこいつは馬鹿か。

『税率引き上げ前の駆け込み需要の反動が生じること自体は想定されていましたが、1997年4月に消費税率が3%から5%へと引き上げられた時と比べて、その影響の度合いはさほど大きくならないとみられていました。しかし実際に生じた影響は、大方の予想よりも大きく、かつ長引きました。』

ということは駆け込みも大きかったのですからQQEの効果を割り引いて考えないといけないのではないでしょうかどういう検証になっているのでしょう日銀スタッフの皆様はカカシか何かでいらっしゃるのでございましょうか。

『この要因は一概に言えませんが、低調な雇用環境が長く続いたことによる低所得者層の拡大や、高齢化の進展による年金生活者の増加も一因ではないかとみています。』

えーっとすいませんそんなのずーっと前から分かりきっている事なのですし、大体からして外部環境が1997年と全然違うのに単純分析だけしかしないで政策運営していたんですかアホですかと。

『もっとも、先ほどもお話ししたとおり、雇用・所得環境や企業収益の着実な改善が続く中、家計部門・企業部門ともに、所得から支出への前向きな循環メカニズムはしっかりと作用し続けており、消費税率の引き上げがもたらした需要の下押し圧力は収束しつつあります。』

とか言ってますが、そもそも論として消費増税だってコストプッシュ要因による価格上昇だって消費者が支出の際に負担増になるという点では結果として同じ話な訳で、だったら物価が再上昇した際に再び需要が減速しないという確証はどこにあるのか小一時間問い詰めたい。

まあだいたいからして物価に関しては中央銀行の政策で責任もってやるし2年で達成するという話をしていたのに消費税のせいで達成できないとか単に置物理論の破綻を消費税のせいにして責任なすりつけているだけの話であって、もともと消費増税を見込んで緩和の規模を決めていたのだから見込み違いを認めて追加緩和して、それでもだめならそもそもの置物理論の破綻を認めて執行部総退陣だろと思いますがねえ。

消費税のせいにする説明とか見苦しいにも程があるし説明になってないわヴォケという所で。


・はいはい原油のせい原油のせい

『原油価格の下落』というのが次の小見出しでまあ内容はお察しだがせっかくなので引用。

『足許のインフレ率が低下した二つ目の要因は、昨年の夏場以降に起こった原油価格の急速で大幅な下落です。』

ああそうですか。

『原油価格下落の影響については、どのくらいの期間を前提とするかによって見方が変わってくることに注意が必要です。すなわち、原油安によって様々な経済活動のコストが下がることは、実体経済に幅広くプラスの影響を与えますので、「長期的」にみれば、総需要の増加によって物価を押し上げる方向に作用します。しかし、そうした総需要の拡大効果が物価面に現れるまでの間、すなわち「短期的」にみれば、エネルギー価格下落の直接的な影響の方が強くなりますので、物価は一時的に押し下げられることになります。』

『今後の市況に左右される面はありますが、原油価格が現状程度の水準から先行き緩やかに上昇していくとの前提にたてば、今年度の後半以降、原油価格下落の「短期的」な影響は徐々に剥落していくとみています。』

この辺の屁理屈は聞き飽きた、というかこれだけかよ。

で、この後は『(4)物価の基調的な動き』という小見出しがあるのですが、これは毎度おなじみ展望レポートで示されている盛大な屁理屈なのでどうでもよくて、しかしまあ2年で2%行かなかった場合の説明責任をこれで取ってるつもりなのかよというか、今にして思えばいわゆる岩田-翁論争の時にこの置物を叩き潰さないで妙な裁定をして有耶無耶にしやがった植田和男先生の責任も重いわとか思う訳で是非ご見解を賜りたいものであります。


では講演テキストの引用の最後に就任記者会見からのお言葉でも入れておきましょう。

『先程申し上げた「中期的」とは、大体2 年ぐらいであり、2%は2 年ぐらいで達成しなければいけないということです。2 年経って、2%がまだ達成できない、2%近くになってもまだ達成できていない場合には、まず果たすべきは説明責任だと思います。ただ、その説明責任を自分で果たせないということ、単なる自分のミスジャッジだったということであれば、最高の責任の取り方は、やはり辞任だと思っています。まずは説明責任を果たせるかどうかが基本だと思います。』(2013年3月21日の就任記者会見より)



○なお置物金懇挨拶ではアドリブ発言が凄まじいのだがベンダーヘッドラインも相当意地悪(^^)

置物金懇ではスピーチの所にメディアも入っていたようで、このテキストに無いアドリブ発言がヘッドラインで報道されていて、そのヘッドラインが出た瞬間に椅子からずり落ちる人やら木彫りの熊になってしまわれた方など続出したのではないかと思われます。


・インフレ期待上昇はバブルで上げるんですねわかります

ということでまずはブルームバーグニュースから。

[外部リンク]
2015/05/27 16:22 JST

『(ブルームバーグ):日本銀行の岩田規久男副総裁は27日、札幌市内で講演し、皆が上がると思えば株は上がる、と述べた。』(上記URL先より、以下暫く同様)

『それに続いて講演録にはないアドリブで、「人間は不思議なもので、皆がデフレを予想すると結果的にデフレになる。予想が実現してしまうことを自己実現型の持続という。デフレとインフレにはそういう要素がある」と指摘。「一番分かりやすい例は、皆が明日、株が上がる、明後日、株が上がると予想して行動すると、今、株を買うので、明日でなく、今、株が上がる。それも自己実現型だ」と述べた。』

・・・・・(;゜д゜)

『その上で「要するに、皆が同じことを予想して同じ行動をすると、結果は予想した通りになる。そのことに注目しているのが今回の金融政策のレジーム転換のポイントだ」と語った。』(ここまで上記URL先より)

という事はつまり単に実体のないものに対してバブル的にインフレ期待を上げようという話のようですが、バブルは実態が伴わないと一昨年から昨年のコストプッシュに間接税増税での物価上昇が持続しなかったように持続性というのは無いんですけどアホですか????

というかですね、そんな単純な話なのでしたらそもそも論としてお前ら置物一派が日銀の政策についてデフレ政策だ何だと散々っぱら鉦や太鼓で宣伝しまくっていた行為そのものがデフレマインドを広める国賊的な行動であったという事になるんですけど大丈夫ですかおじいちゃん???

人がやっているときには散々批判してデフレマインドを広げておいて自分たちが実践すると結局翼賛して信じろとかアホか馬鹿かという話ですなマッタクモウ。


しかしまあ何ですな、メディアのヘッドラインの打ち方に悪意が感じられて実にワロタという所で、このブルームバーグのヘッドラインも一番笑える部分をヘッドラインにしているのですが、ロイターも相当意地悪なヘッドラインに作り上げていまして全く皆さんひどいですねえ(棒読み)という所で。


・久々の置物直線理論が今度はもっと凄い形で出てくるとはこれまたワロタ

[外部リンク] 05月 27日 12:16 JST

ヘッドライン見た瞬間に吹いたコーヒー返せと。

『[札幌 27日 ロイター] - 日銀の岩田規久男副総裁は27日札幌市内で講演し、一昨年4月にスタートした量的・質的緩和(QQE)1年目のペースで物価が上昇を続ければ、昨年7月にも2%の物価目標を達成できたと指摘。』(上記URL先より)

やべえこれはやべえ・・・・・・・・・

というか久々に置物直線理論炸裂という所でございまして、そら確かにその線引っ張れば達成できるのでしょうけれども、先ほど来申し上げておりますように、消費増税前の駆け込み需要が永遠に続いて為替の急激な円安が永遠に続くとかいう面白い事態が発生するという前提を元にした直線理論に何の意味があるのかと小一時間問い詰めるまでもないのですが大丈夫でしょうか師匠。

大体からして物価目標って一時的な需要とコストプッシュで2%達成しても意味が無くて、持続的に2%というか、景気が1サイクル循環的に回る中で平均的に2%近辺で安定推移するって概念じゃなかったでしたっけと小一時間ですからね。


・個別物価と一般物価は関係なかったのではないかと

[外部リンク] 05月 27日 16:24 JST

『[札幌 27日 ロイター] - 日銀の岩田規久男副総裁は27日午後札幌市内で講演し、日銀が金融政策運営で重視している予想インフレ率は、足元の物価に影響されやすいとの見解を示した。電気料金値下げで予想インフレ率が下がることはないが、「絶対ないとは言えない」として注視する姿勢を強調した。』(上記URLより)

・・・・・・・・・・・そのうち「昨年はイワシやサンマが豊漁だったためにインフレ期待の上昇が遅れているが、基調に変化はなく、2%達成が一時的に遅れているに過ぎないので達成時期は後ずれします」とか言い出すんじゃないかこのスットコドッコイ共はという感じがするのでありましたとさ。



まあ会見も色々と面白かったようなのでそれは明日なのですが、ついうっかり師匠スペシャルをしてしまいましたので肝心の「展望レポートの回の金融政策決定会合議事要旨」が後回しになるというバットプレイを演じておりまして誠に申し訳ありませんm(__)m

ああそれから今日は2年と3MTBの入札も注目でして、3Mに関しては連日の固定金利謎残高増加があって、GCとかの動き見てると多分マイナスにはならないような気がするし、そもそも6月の短国買入は相当フローで減る筈なのでそこまで日銀トレードヒャッハーとはならないと思いますが、2年に関しては需給がわけわからん。
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2015/05/27(水)08:06:23  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「短国買入・・・・/金融経済月報は事実上の物価見通し上げですな/総裁会見は潜在成長率と予想物価上昇率の質疑がオモロイ」   2015/05/26(火)08:03:45  
  スペイン統一地方選挙結果(スペイン語だけど図と字面でわかると思います)
[外部リンク] 22,500 2015年5月27日
国債買入(残存期間1年超3年以下) 3,750 2015年5月27日
国債買入(残存期間3年超5年以下) 3,750 2015年5月27日
国債買入(残存期間5年超10年以下) 4,000 2015年5月27日

輪番の方はどうでもよいのですが、短国買入に関しては直近で固定金利オペの残高が増えているので別に増額することも無いじゃんと思いつつも、まあ先週木曜の3Mがだぶついているようですし、1Y入札も先週月曜にあったので2500億円刻んで増やしてきたのかなあと思ったのですが・・・・・・・・・

オペ結果のうち短国買入だけ引用
[外部リンク] 26,581 22,502 -0.007 0.001 26.9

・・・・・・・・・orz

あちゃーとしか申し上げようがないこのクソ結果という所でして、2500億円増額するのですから少なくとも3.5兆円ほどは札があると思ったのですが2.6兆円しか札が無いのにわざわざ2500億円増額して買入を実施するとかヒアリングちゃんとやってるのかこのヘタクソとしか申し上げようがない訳でして、その2500億円ぽっちを増額した結果、またまた買入が流れるとか、昨年9月以降ずっとなのですが何でこうオペ先の足元見られて日銀トレードヒャッハーとなるようなオペの打ち方をするのかと小一時間な訳ですし、しかも何回同じようなことをすれば気が済むのかという学習能力のなさに涙が出る訳でございます。まー昨年10月の追加緩和の前までは短国買入に掛かる圧力も高かったのでやや同情の余地もないではないのですけどね。

とは言いましてもそもそもの話からすると昨年9月に期末要因も兼ねてマイナスになった短国市場が10月頭に期末要因が抜けて緩和するかと思ったところに日銀の買入加速によって短国市場を壊してしまし、その結果10月の追加緩和の時に短国買入にこれ以上負荷をかけられない(=オペの限界を露呈した)となった訳でして、まあ結局の所短国買入に関しての学習効果が全然働いていないというか学習してねえというかそもそも学習する気無いんでしょうなあという所で。別に昨日なんて札を2500億円増やす意味あったのかよと思いますし、増やさなければ足元見るような応札も減っていたと思われますけどね。

つーことでまあこの結果短国カレントマイナス金利ヒャッハーでレポGCも短国現先市場も玉なし芳一で金利絶賛大低下・・・・・・・・というとBBの引けはカレントで金利下がったけど引けは0.0bp(0.2bp強)だったりしますし、レポとか現先の状況を見ておりますと少々もにょる所もあって、そもそもこの2.6兆円という応札額がホンマカイナ(端から3M入らないだろうから札入れなくて応札減るという可能性は無いでもないがそれはちょっと???です)という気もするのだが、まあいずれにせよ2500億円余計に買おうとしてまたまた短国市場の板を無くしてしまうというプレイに出てしまう日銀のオペレーションって、強欲婆さんが大きなつづらを持ち帰って来るの図というか、腹が減っているので来年の種もみまで食ってしまうの図というか、何かこう人間としてその心理は良くわかるのですがいいからそこはグッと我慢できないのかねと思うのでありました。

まーそうは言っても次回の短国3Mの入札がマイナスじゃないと買えないというほどの事にはならないんじゃネーノとは思っています(ここで進捗させると6月の買入がバランス上更に減るから)けれども、まーた短国買入が流れやがったかということでメモメモなのです。


まあしかし何ですな、更にそもそもの話をすると、輪番のように事前にアナウンスする形式でやらないでの買入オペというのは、その買入規模が市場対比大きいという事になると明らかに無理があるというのがご教訓という感じで、しかも短国買入の場合は財政要因を主とする資金需給の帳尻に使っているという所に重大な問題があって、財政要因の季節的なブレが巨大なものを通常の共通担保オペのような形式ではなくて買入系のオペで調節するという行為そのものに無理がある訳ですよ。

ということで、マネタリーベース云々という文言があるのが宜しくない訳でして、すっかりマネタリーベース直線一気理論を放棄しておられる(のにその反省の弁が無いという厚顔無恥な)置物副総裁大先生もおっしゃるように、「長期国債の買入を積み上げていく」事に意味があるのであって、短期国債の買入でMB積み上げても効果は超限定的というのであれば、月次でMBの積み上げ帳尻プレイをするのを放棄すれば市場に無駄なフリクションを与えないと思うのですが、まあ元々のマネタリーベース直線一気理論だけは操作目標をMBにしているという時点で残っているのが問題なんですよねえ、ナムナム。


○金融経済月報:何気に物価の先行きが事実上上がっており益々追加緩和は遠のくの図ですな

[外部リンク] 『わが国の景気は、緩やかな回復基調を続けている。』(前回)

『海外経済は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復している。そうしたもとで、輸出は持ち直している。設備投資は、企業収益が改善するなかで、緩やかな増加基調にある。公共投資は、高水準ながら緩やかな減少傾向に転じている。』(今回)

『海外経済は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復している。そうしたもとで、輸出は持ち直している。設備投資は、企業収益が改善するなかで、緩やかな増加基調にある。公共投資は高水準で横ばい圏内の動きとなっている。』(前回)

公共投資を下げね。

『個人消費は、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、底堅く推移している。住宅投資は、下げ止まっており、持ち直しに向けた動きもみられている。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は持ち直している。』(今回)

『個人消費は、一部で改善の動きに鈍さがみられるものの、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、全体としては底堅く推移している。住宅投資は、駆け込み需要の反動減が続いてきたが、足もとでは下げ止まりつつある。以上の内外需要のもとで、在庫調整の進捗もあって、鉱工業生産は持ち直している。企業の業況感は、総じて良好な水準で推移している。』(前回)

消費が結構な上げ、住宅投資もやや上げ、業況感云々は短観直後の時に出るものなので今回は割愛されています。


・先行き見通しの需要項目別展開・・・・・・・は現状判断ほどの強い変化はない

『先行きについても、景気は緩やかな回復を続けていくとみられる。』(今回)
『先行きについても、景気は緩やかな回復基調を続けていくとみられる。』(前回)

こちらは声明文通りの基調抜け。

『輸出は、海外経済の回復などを背景に、緩やかに増加していくと考えられる。国内需要については、公共投資は、高めの水準を維持しつつも、緩やかな減少傾向を続けるとみられる。設備投資は、企業収益が改善傾向をたどるなかで、緩やかな増加基調を続けると予想される。』(今回)

『輸出は、海外経済の回復などを背景に、緩やかに増加していくと考えられる。国内需要については、公共投資は、高めの水準を維持しつつも、緩やかな減少傾向に転じていくとみられる。設備投資は、企業収益が改善傾向をたどるなかで、緩やかな増加基調を続けると予想される。』(前回)

公共投資の所が「減少傾向を続ける」となっていますが、まあこれは現状判断の所を下げたのに併せて表現が変わっている訳でして、現状判断自体は前回の見通し通りに推移しているという意味においてはまあこんなもんでしょう。


『個人消費は、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、引き続き底堅く推移するとみられる。住宅投資は、持ち直していくと予想される。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は、緩やかに増加していくと考えられる。』(今回)
『個人消費は、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、引き続き底堅く推移するとみられる。住宅投資は、次第に底堅さを取り戻していくと予想される。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は、緩やかに増加していくと考えられる。』(前回)

住宅投資について「次第に底堅さを取り戻していく」と上方修正しているのですが、個人消費に関しては現状判断は強くなったけれども先行き判断をより強い表現にするほどまでは自信満々という訳でもないという事ですねわかります(^^)。


・リスク要因

『この間、リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州における債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。』(今回)
『この間、リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州における債務問題の展開や低インフレ長期化のリスク、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。』(前回)

ところでなんでこの「低インフレ長期化のリスク」というのが「景気・物価のモメンタム」という謎表現になったのやら。まあ「低インフレ長期化のリスク」とか言ってるとブーメランが突き刺さるからあまり言いたくない(追加緩和をする気もないようですし)という事なのかも知れませんけどね。


・物価に関してはしらっと現状判断事実上引き上げ

『物価の現状について、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみると、国内企業物価は、国際商品市況の動きを反映して、3か月前比で下げ止まっている。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%程度となっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。』(今回)

『物価の現状について、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみると、国内企業物価は、これまでの国際商品市況の大幅な下落を反映して、3か月前比で下落している。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%程度となっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。』(前回)

声明文では記述しないことになっている国内企業物価に関してはしらっと今回「3か月前比で下げ止まっている」となっておりまして、国内企業物価が消費者物価に先行性があるという話になっているはずなので何気にここは現状判断を上げています。


『物価の先行きについて、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみると、国内企業物価は、国際商品市況の動きを反映して、当面緩やかに上昇していくとみられる。消費者物価の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられる。』(今回)

『物価の先行きについて、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみると、国内企業物価は、国際商品市況の動きを反映して、当面下落幅を縮小していくとみられる。消費者物価の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられる。』(前回)

先行きに関しても遂に国内企業物価は「下落幅を縮小」→「緩やかに上昇」となっていまして、ここの判断を見ますと目先のCPIがもたついていても先行きに関しては「年度後半からもうバンバン上昇してウマーですよウェーハッハッハ」という見通しの確信度が更に上がっているというお話になりますので、どう見ても追加緩和はありません本当にカムサハムニダという所であります。

#金融環境以下の部分は現象面の計数以外での定性判断には変化が無いので割愛します


○総裁記者会見である

[外部リンク] 『(問) 国内景気認識を少し詳しく伺います。前回会合の後、1〜3月期の GDPが発表され、実質成長率が+0.6%と市場予測を上回る水準であり、今回の声明では、個人消費や住宅投資の表現振りを前向きな方向に修正されています。1〜3月期のGDPの数字の評価を含めて、この個人消費や住宅投資、内需のあたりを、総裁はどのようにとらえていらっしゃるのでしょうか。また、今回文言を変更したことが、今後の金融政策のシナリオに変化を及ぼすものなのか、お考えをお聞かせ下さい。』

ちなみに今回の質疑応答なのですが、総裁の説明が全般的にクソ長いという最近の傾向が継続されていまして、想定問答の朗読タイムを長くすることによって話が誤魔化されるという効用もあるのですが、そもそも論として今回の会見はこの質問の後GDPのコンポーネントに関する質問が延々と続くという意味のない質疑が続いておりまして、記者連中時間の無駄だからそんな質問するなよと思うのでした。

いやね、これが麿だと色々と有意義な説明してくれる可能性もあるのですが、経済のコンポーネントに関する計数的な質問したって黒田さんがそんなのに細かく興味持って自分の言葉で細かい話をしてくれるわけはない(なお俊ちゃんの場合は興味はあるけれども口八丁手八丁で誤魔化されると思う)のですから想定問答の朗読会が展開されるの火を見るより明らかじゃんとか思うのですけどね。

ということでまあこの幹事社質問に対する回答を引用しておけば以下4ページ分ほどは読む必要なし。

『(答) ご案内の通り、1〜3月期の実質GDPは、前期比年率+2.4%となりました。需要項目別にみると、個人消費が、3四半期連続のプラスとなり底堅さを増しているとみられるほか、住宅投資についても、4四半期ぶりのプラスに転じました。また、輸出は、持ち直しの動きが続いており、設備投資も増加しました。このようなGDPの内容は、雇用・所得環境の着実な改善が続き、企業収益も改善する中で、家計部門・企業部門ともに、所得から支出への前向きな循環メカニズムがしっかりと作用し続けていることを示していると思います。』

所得から支出への前向きな循環メカニズムとはどこのパラレルワールドなのでしょうかと思いますがまあ日銀がそう思っているということで。

『すなわち、わが国の景気が緩やかな回復を続けているという見方に沿ったものであると思っています。GDP統計は、四半期毎にしか出ませんし、全体をアグリゲートした統計ですが、他方で、経済全体の動きを総括して示す意味では極めて重要な統計であり、従来からの経済についての見方が確認されたということだと思います。』

シナリオ通りのアピールキタコレ。

『そうした中で、ご指摘のように、消費が底堅さを増している、住宅投資が回復してきていること等を踏まえて、景気判断を若干前進させたということです。』

だそうです。何でここで上げるかねえと思いますが自信満々と言いたいらしい。

『今後とも、毎月毎月の様々な統計、さらには短観や支店長会議における議論、その他の様々なデータを十分に踏まえて、経済・物価動向についてフォローしていきたいと思っています。』

はあそうですか。

『私どもの考えていた線に沿って経済・物価が動いていますので、当面、金融政策について何か特別に変わったことになるとは思っていません。先程申し上げた通り、「量的・質的金融緩和」を継続すること、また、金融政策決定会合毎に上下双方向のリスク要因を点検して、必要があれば調整を行うということにも、全く変わりありません。』

ということで追加緩和無いという話だがそらまあさっき引用した金融経済月報でしらっと物価の部分を事実上判断引き上げているんですから自信満々度が高まっているという事でしょうな。


・潜在成長率に関しての質疑がありましてこれが微妙にアレ

いきなり9ページ目までワープするのですが。

『(問) 潜在成長率に関してお伺いします。先日のIMFのWorld Economic Outlookは、世界経済の成長率は、今年の1月とはそれほど変わっていませんが、表面上は変わっていなくても、その後のレポートでは、先進国も新興国も潜在成長率がなかなか上がらないということが指摘されています。日銀としても、数年前から、展望レポートでは、見通し期間の終盤にかけて潜在成長率が──現状だとまだ0%から0.5%と言われていると思いますが──上がっていくということを何回も言われています。』

「何回も言われています」という中に「結局上がっていないですよね」という嫌味が含まれています。

『潜在成長率は、基本的に資本と労働の供給と生産性の伸びで決まり、先日の展望レポートでも、物価上昇と賃金上昇の好循環メカニズムが強まるとありました。潜在成長率が上がっていく道筋というかパスについては、労働人口が減っていくと設備投資は必要なのでしょうが、企業収益がいいとは言いつつ、先行きの需要がなければ投資もしないと思います。その辺も絡めて、日本の潜在成長率を上げていくことに関して、どういうふうにみていらっしゃるかお伺いします。』

どうせなら「以前からずっと潜在成長率が上がる上がる言って全然上がらないですよね」とか「潜在成長率が上がらない中で、中長期的な目標として掲げるのは理解できますが、物価上昇率2%を短期間で安定的に達成する事は可能なのでしょうか」とか質問すると面白いのかも知れませんが、論点が拡散するので潜在成長一本に絞っていますね!!!!!

『(答) 私どものスタッフの見方では、潜在成長率はリーマンショック前までは1%強程度にありましたが、リーマンショック後に低下し、足許では0%台半ばに落ちてきているわけです。その主たる理由は、いわゆる生産性というかTotal Factor Productivityの上昇率が大きく下がったということではなくて、まず資本の寄与が、リーマンショック前はプラスだったのが、その後設備投資が大きく落ち込んだためにマイナスになっていたこと、それから労働力の寄与は、マイナスがだんだん大きくなってきていたことだと思います。』

ほほう。

『ただ、資本の寄与は、これから設備投資が行われていきますので、プラスになっていくと思いますし、労働力の寄与も、近年女性の就業率が大幅に上がってきていますので、プラスになるかどうかは分かりませんが、少なくとも大きなマイナスにはならない、ゼロ近傍になっていくということになれば、潜在成長率はそれほど時間がかからずに1%台に戻る可能性は高いと思います。』

>潜在成長率はそれほど時間がかからずに1%台に戻る可能性は高いと思います
>潜在成長率はそれほど時間がかからずに1%台に戻る可能性は高いと思います
>潜在成長率はそれほど時間がかからずに1%台に戻る可能性は高いと思います

・・・・・( ゜д゜)
・・・・・(つд⊂)コ゛シコ゛シ
・・・・・(;゜д゜)

えーっとすいません、潜在成長率ってそんなにホイホイ動くものじゃないと思うのですが・・・・・・・・・・・

『ただ、2%にするというのは──中期的な潜在成長率を2%にするというのは政府の成長戦略の重要な目標ですが──、これはそう簡単なことではないと思います。他方で、不可能ということでもないだろうと思っています。』

何で1%にはホイホイ戻るのに2%はすぐに戻らないのでしょうかよくわかりません><

・・・・・というかそれ物価も同じことなのではないでしょうかねえ(ゲス顔)

『政府は、成長戦略、色々な規制緩和であるとか、構造改革であるとか、その他各種の努力によって、潜在成長率を全体として2%に持っていくということを目標として考えておられます。これは容易であるとは思いませんが、不可能であるということでもなくて、しっかりした成長戦略を着実に実施していけば、2%に達することは十分期待できるだろうと思っています。』

要するにただの大和魂ですね分かります。

『なお、諸外国、特に米国あるいは英国などは、リーマンショック前の中長期的な潜在成長率はかなり高かったわけです。英国の場合は大きく落ちてきているとか、米国の場合も落ちて、それがまだ元になかなか戻りにくい状況にあるとか、そういったことを踏まえて色々なことを言っておられるわけですが、日本の場合は、リーマンショック前に既に1%台まで落ちていまして、その後の落ち方が欧米のように大きく落ちているということではなくて、先程言ったような状況ですので、若干事情は違うのかなと思っています。』

ということは普通粘着した状態にある訳だからそんな簡単に上がらないようにしか思えませんが。



・もう一つの今回のオモシロ問答はインフレ期待に関してである

なお質問がクソ長いのですがしょうがないので質問から引用。

『(問) 先程もお話に出ていましたが、「『量的・質的金融緩和』:2年間の効果の検証」が話題になっています。一番の反応は、この中で、日銀の「量的・質的金融緩和」の一番の柱、大きな旗になっているマネタリーベースについて一言も触れられていない、日銀は、結局、マネタリーベースでは何とも効果を挙げることはできないとして、実質金利を取り上げざるを得なかったのではないかと。』

ということでマネタリーベース直線一気理論の質問ならそれでも良かったと思いますが。

『政策委員会の中には、就任前に、マネタリーベースをいくら増やしたらどれだけ物価が上昇する等と言われていた副総裁もいらっしゃるわけですが、今となってはもう、マネタリーベースという言葉すらもこの検証の中に出て来ない、あまり物価を上げる効果はなかったのではないか、というのがまず大きな反応でした。』

クソワロタが質問の筋は別なのでマクラは余計な気がする。まあイヤミ言いたかったんでしょうけど。

『私は、少し違う観点から質問させて頂きます。』

ほうほうそれでそれで?

『実質金利が1%くらい下がったことによって物価が0.6%動くであろうと思っていたところ、株価とか為替が望外に動いたので、それを勘案すれば1%ぐらい動くであろうというのが、この検証の中身の筋だと思いますが、期待インフレについては――これもその大きな柱だと思いますが――、この2年間で0.5%上がったと書かれています。ただ、総裁は、常々、2%まで引き上げることが目標である、2%の「物価安定の目標」を安定的、持続的に達成するためには、やはり2%のインフレ期待がないといけないと言われていますが、2年間で実は0.5%でした。』

ふむ。

『結局、この検証は、2年間で「量的・質的金融緩和」は足りなかったのではないか、力が及ばなかったのではないかということを認めているという理解でよいのでしょうか。これがまず第1点の質問です。』

これは挑発。

『また、あと1年ほどで2%に達して、それからできるだけ早い時期に安定軌道に乗せていくのが日銀の目標だと思いますが、この足りなかった量的緩和をこのまま1年やそこら続けていくだけで、足許で0.5%の期待インフレ率がこれから2%に到達するのかどうかも、民間のエコノミストをはじめ市場関係者が大いに疑問に思っているところです。2年間でこれだけしか効果がなかったものをこのまま続けていくだけで、2%という期待インフレ率に達するのかどうか、よく分からないというのが多くの人の感想だと思うので、どうやってそこに持っていくのか、教えて下さい。』

これまた更に挑発、というか同じ質問で、QQEがインフレ期待にどのように定量的に効いたのかと考えると今の実績じゃあ足りないよね、という質問ですので、「単純にQQEの量とインフレ期待が1対1で対応する訳ではなくて、インフレ期待のシフトアップが起きるところではある種の不連続な変化が生じえる」みたいな説明をした方が良いのですが、現実問題としてこの質問者が指摘するように何となく量的にリニアな説明をペーパーとして出してしまったのでこういうツッコミも来ます罠という所で。

つーか話が脱線しますが、あの検証ペーパー出したタイミングが「MPMやって展望レポート基本的見解を出した翌日」というのが喧嘩売っとるのか的なタイミング(全然その意図はなかったと思いますし展望レポートの背景説明に織り込んだのだから同時に出したと言いたいのでしょうが)でして、あれを定例記者会見の翌日に出されると、定例会見が炎上しないためにわざと翌日に出したと思われてしまう(あの日の会見でもメカニズムとか効果の質問があって、後付で見たら企画のペーパー見れば質問しなくても良かった質疑があった次第)のでして、もうちょっとそこのロジは考えた方がよかったんじゃないですかねえ、とは思う(4月1回目のMPMの後に出しておくとか)。

でまあ話戻って総裁の答えですがね。

『(答) まず1点目ですが、「量的・質的金融緩和」の波及メカニズムに関する考え方は、導入当初から変わっていません。』

「マネタリーベース2倍」と思いっきり説明していましたがマネタリーベースの効果is何処?

『「量的・質的金融緩和」は、2%をできるだけ早期に実現するという明確なコミットメントをしたうえで、それを裏打ちする、量と質の両面で次元の異なる金融緩和を行う政策です。量の面では、金融市場調節の操作目標を従来の金利からマネタリーベースという量に変更し、これを大幅に増加させることとした上で、その供給のために、長期国債などの資産買入れを大幅に増やしています。また、質の面では、買入れ国債の平均残存期間を延長し、ETFやJ-REITの買入れ額を増加させています。』

ここはもうどうでもよい。

『「量的・質的金融緩和」では、こうした量と質の両面の大幅な緩和によって、長めの期間も含めてイールドカーブ全体にわたって名目金利に下押し圧力をかけ、それと同時に、デフレマインドを転換して人々の予想物価上昇率を引き上げることで、名目金利から予想物価上昇率を差し引いた実質金利を引き下げています。こうしたことによって、民間需要を刺激して経済の好転をもたらして需給ギャップを改善させ、そして実際の物価を押し上げていき、実際の物価が上昇すると予想物価上昇率もさらに上昇していくといった一連のプロセスを波及メカニズムとして想定しており、基本的にそうした「量的・質的金融緩和」のメカニズムは働いてきたと思っています。』

実質金利が下がった以降がダウトですがまあここまではどうでもよい。

『予想物価上昇率についても、様々な計測の仕方がありますので一概に言えませんが、現時点で1%台の半ばあるいは1%台の前半といったような数字が様々な形で出ています。』

・・・・・( ゜д゜)
・・・・・(つд⊂)コ゛シコ゛シ
・・・・・(;゜д゜)

えーっとすいませんそんな数字言って大丈夫なんでしょうか、というか1%台半ばだったらもうほとんど達成に近いのですけれども、ニュースヘッドラインに出なかったせいか特段ここに関する市場の反応が無かったと思うのですけど、あたしゃこれ聞いて席から落ちそうになったのですけど。

『おそらく、1.5%とか1%台前半へと予想物価上昇率が引き上がった分の全部が「量的・質的金融緩和」によって引き上げられたということではないと思いますが、予想物価上昇率の引き上げにも貢献していることは間違いないと思います。足許で潜在成長率をかなり上回る成長が続いており、さらに今年、来年と続き、需給ギャップが縮小して、いずれプラスになっていくと思います。そして予想物価上昇率も長い目で見れば上昇しており、特に、昨年の夏以降の原油価格の大幅な下落によって、足許の消費者物価上昇率がだんだん下がり現在0%程度になっているにもかかわらず、予想物価上昇率は低下していません。』

『こうした需給ギャップの動きと予想物価上昇率の動きから、私どもは2016年度前半頃には2%程度の物価上昇率に達するであろうとみています。』

そら予想物価上昇率がそんなに現時点で高いならそういう見通しになるわな。

『先程申し上げた通り、2016年度全体で+2.0%、2017年度全体で+1.9%といった消費者物価の上昇率を見込んでいます。そうした状況のもとでは当然ですが、予想物価上昇率も、2%に向けて収斂していくであろうと考えています。』

えーという感じですが、実際問題として昨年発生した事象は現実の物価が上昇する中で実質消費が手控えられて来ていたというお話であって、内生的な物価上昇メカニズムとは大きく異なる事態だったと思うのですが、何でこう自信満々なのかと不思議としか申し上げようがありませんが、まあ今回はこのインフレ期待の部分と先ほどの潜在成長率に関する質疑応答が面白問答だったのでそこだけは良かったですね。


しかし今回はダメ質問が散見されたので晒し上げしようかと思ったが馬鹿馬鹿しくなったので割愛します(--;
 


お題「2年と短国のインバートとかの雑談/決定会合声明文は現状判断を展望レポートから早速引き上げとな!!」   2015/05/25(月)08:05:44  
  金曜にネタにしたドラギのおっちゃんの講演ネタですが、「financial dominance」をうっかり財政従属とか申し上げましたが、金融市場に対する従属(正常化をしようとしても緩和をやり過ぎてしまって正常化即悪影響みたいになって正常化が遅れるとかそういう話ではないでしょうか)というのが正しいと思われますので訂正いたします(汗)。

○本日は短国買入とかですが

・固定金利オペ謎の残高増加が続く&今日は短国買入

金曜のオペ結果
[外部リンク] 7,210 7,210

ということですが、5/26の落ち分の固定金利オペの期落ちは3860億円でして、今回もまた増額ロールになっておりまして、ここもと微妙に謎ながら固定金利オペが連発で増額ロールされていまして、今月固定金利オペが落ちたら落ちた分だけ短国買入に皺寄せが来るわと思っていたのですがあにはからんやで推移しておりまして誠に結構なのだが謎は謎。

まあこの辺は個別のオペ先さんの懐具合(担保繰りとか商品在庫繰りとか)によるものだと思うので何とも言えないのですが、これで6月は6月で貸出増加支援貸出が実行されますからこちらも(全体の担保繰りはその分厳しくなるのですが)短国買入的には買入の減る要因キタコレという所です。

しかしまあ何ですな、短国3Mもカレント部分のBB引けは0.2bp(新発WIの引けは0.5bpとかになっているがWIは全然あてにならないので無視)となっておりまして、これは普通に今日は短国買入の玉がある訳ですが、本来入るべき本命の1年カレントちゃんの引けは普通にマイナス1.5bpとかになっておりまして、こちらは平均落札がマイナス0.79bpだったのでこちらが堂々の落札という事になって3Mカレントは入らないという事になる筈なのですが、そこで急に「あるだけ買うオペ」を実施されるとまた日銀トレード万歳状態になってヒャッハーとなってしまいますので油断も隙もありませんな。


・ところで2年がマイナス継続なのですが

ここもと2年の金利がマイナス推移している時間が長くて、なぜか超長期と連動しているような局面もあって一時プラス圏に浮上したと思ったのですが、先週もちゃっかりマイナス推移で金曜の引けもカレントでマイナス1bpとかの水準ですのでここに来て明らかに3Mとインバート。

以前は「短国マイナス」→「1年以内の利付国債」→「そんなことも言ってられないのでより長い中短期利付国債」という形でのヒャッハー相場になっていて、短国の需給が緩むと中短期の需給も緩むという図もあったのですが、ここに来ての2年とかのマイナス金利状態ってえのは明らかにこのゾーン独自の需給要因によるものでして、そうなりますと短国の金利がプラスに浮く(普通に考えると四半期末の買い要因が巨大でない限りにおいて6月は末近辺以外は短国の需給はそんなにタイトにならない筈)中で2年マイナスでインバート状態継続という事になりそうな悪寒。

となりますと毎度おなじみの思惑としては来月の輪番で3年以下を削ってどこかを増やすのではないか疑惑はあるのですが、そもそも論として買入そのものの総額の問題があって、3年以下の輪番を減らしても総額のバッファーが無いので他の年限の買入を増やすしかなくて、仮に減らすなら1回500億円は減らすことになるとその分振る先が無いという残念な事になりますので、まあ今月も普通に枠の変更なしで進むしかないのではないかと存じますがこればっかりは末の引け後にならないと分からないのでよー知らんけどなという事で。



○しかし相変わらず付利下げの話多いですけど「それによって何をどうしたいの」かが分からん

という雑談な訳ですが、相変わらず「追加緩和で付利下げ」という話が多い訳ですが、そもそも論として付利もクソも現状で2年はマイナスだし5年は新発以外10bp割っているという状態な訳でございまして、付利を下げて何をしたいのかという事について付利下げ連呼している何とかストの皆様はどうお考えなのか小一時間問い詰めたい訳ですよ。

つまりですね、金融政策の効果としての日銀の説明自体がまあインチキ臭いにはインチキ臭いですけれども、それはともかくとしましても効果としてのルートが「実質金利」のルートであって、最近はすっかり転向された師匠の説明においても「MBを短期国債などで出すのではなくて長期国債を買う事に意味がある」というお話になっている訳ですからして、そういう文脈で考えれば短期ゾーンの金利をこれ以上下に掘るよりも、別の方法が無いのかねという風に思うのですよ。


でまあMBに関してもすっかり転向者となられた置物師匠も仰せのように、短期のオペでMB積み上げをするのではなくて、長期国債を大量購入することに意味があるというお話をしており、そういう建付けになっているのがこの前の日銀企画のペーパーだったりしますので、資産買入をやりにくくする(ECBは今の所マイナス金利との組み合わせでもワークしているではないかと言われているがそもそも連中は開始してから2か月そこらの話で、日銀は既に2年継続した上に物価見通しからしたら最低でもあと1年近く続ける破目になりそうなので全然比較にならない)付利下げをして短期の所を数ベーシス深堀りするだけの意味があるのかよとしか申し上げようがありません。

ちなみに、金利フレームに転向するのでしたら敗北宣言とならないようなインパクトが必要で、そのインパクトはマイナス金利とかではなくて、アタクシが最近勝手に妄想しているのは「無制限買入」というキーワードでして、では何を無制限買入するかと言うと、たとえばの話「残存5年までの中長期国債は出来上がり金利0.10%の水準で無制限に購入するのでいつでも日銀にお持込下さい(キリッ)」というような感じにしておけば、5年の国債金利が(政策が継続されると思われる限りにおいて、なので時間軸と組み合わせると効果を出しそう)0.10%から1ミリも上昇しなくなるのでそらまあその先の金利にも効くでしょうと思いますし、「国債無制限購入」で「金利ペッグ」ですから異次元買入並みのインパクトはあると思うのですけどね。単に利下げとかだと「政策の限界」とか「政策の枠組みが失敗」みたいな話にならんかねと思います。

なお、5年0.10%だとただの現状追認だったりするし、短期の金利が上がるのではないかという説はだいぶありますので(^^)、あくまでも単なる妄想ですからね妄想。

#まあもうちょっと色々と考えてはみます


○決定会合レビュー:景気の基調判断を早くも引き上げとはこらまた強気ですな

[外部リンク] 前回は展望レポートの回でしたので基本的にはその前の4/8の会合声明文と比較します。

・ということで出落ちみたいなもんですが基調判断

『わが国の景気は、緩やかな回復を続けている。』(今回)
『わが国の景気は、緩やかな回復基調を続けている。』(4/8)

ということで「基調」が抜けて上方修正なのですが、これ何が凄いって展望レポートの基本的見解では、

『わが国の景気は、緩やかな回復基調を続けている。』(4月展望レポート基本的見解より)

となっておりまして、何と展望レポートを出したばっかりだというのに基調判断が強くなっているということでして、これですとまあ理屈からすると益々追加緩和は遠くなっているとしか申し上げようがありませんな。


・現状判断:重要部分の判断が盛大に上昇

『海外経済は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復している。そうしたもとで、輸出は持ち直している。設備投資は、企業収益が改善するなかで、緩やかな増加基調にある。公共投資は、高水準ながら緩やかな減少傾向に転じている。』(今回)

『海外経済は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復している。そうしたもとで、輸出は持ち直している。設備投資は、企業収益が改善するなかで、緩やかな増加基調にある。公共投資は高水準で横ばい圏内の動きとなっている。』(4/8)

海外経済、輸出、設備投資は横ばいで公共投資はやや判断引き下げ。


『個人消費は、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、底堅く推移している。住宅投資は、下げ止まっており、持ち直しに向けた動きもみられている。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は持ち直している。』(今回)

『個人消費は、一部で改善の動きに鈍さがみられるものの、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、全体としては底堅く推移している。住宅投資は、駆け込み需要の反動減が続いてきたが、足もとでは下げ止まりつつある。以上の内外需要のもとで、在庫調整の進捗もあって、鉱工業生産は持ち直している。企業の業況感は、総じて良好な水準で推移している。』(4/8)

個人消費がゴテゴテしたヘッジクローズを全部削除するという威勢の良い状態になっていまして、住宅投資も「下げ止まり持ち直しの動き」なのでこれまた判断前進。


『この間、わが国の金融環境は、緩和した状態にある。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみて、0%程度となっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。』(今回)

『この間、わが国の金融環境は、緩和した状態にある。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみて、0%程度となっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。』(4/8)

金融環境と物価の話は同じです。

・・・・・・ということで今回えーと思ったのは個人消費の所を盛大に上方修正していることでして、えーっとそうなんでしたっけとじっと手を見るアタクシなのでしたorz


・先行き見通し:順当にこちらも「基調」を外しています

『先行きのわが国経済については、緩やかな回復を続けていくとみられる。消費者物価の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられる。』(今回)
『先行きのわが国経済については、緩やかな回復基調を続けていくとみられる。消費者物価の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられる。』(4/8)

ということで先行きも「基調」が外れていますがまあこれは現状判断上げたのですから順当ですが、

『先行きを展望すると、国内需要が堅調に推移するとともに、輸出も緩やかに増加していくと見込まれ、家計、企業の両部門において所得から支出への前向きの循環メカニズムが持続すると考えられる。』(4月展望レポート基本的見解)

てな訳ですから、今回の判断いきなり上方修正攻撃は展望レポートでの見方の通り上手く行ってますよほら凄いでしょうだから物価が一時的にゼロ近傍とか小さい事は気にしないのよ!!!という決意を改めて示したものだ、と思えば不思議ではありませんが、それってなんか「やりたい事が先にあるから景気判断が後からついてくる」という形になっていないのかという風に思ってしまうのはアタクシの心が濁っているからですね!!!!!


・リスク要因に謎の変更があったのだが良く見たら展望レポートで出ていた件

『リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州における債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。』(今回)

『リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州における債務問題の展開や低インフレ長期化のリスク、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。』(4/8)

なんじゃこの欧州の表現変化はと思ったのですが、実はこれ展望レポートの所で直っていまして、

『先行きの海外経済を巡るリスク要因としては、米国経済の成長ペースやそれが国際金融資本市場に及ぼす影響、欧州における債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、新興国経済における持続的な成長に向けた構造調整の進展度合い、資源価格下落の影響、地政学的リスクなどが挙げられる。』(4月展望レポート基本的見解)

となっていて、要は4月展望レポートの時点でしらっと変わっているのですが、背景説明部分では

『ただし、先行きの海外経済については、以下のような上下双方のリスク要因が存在する。(途中割愛)一方で、欧州経済については、ギリシャ情勢を含む債務問題の帰趨や景気・物価のモメンタムに注意を要するほか、(以下割愛)』(4月展望レポート背景説明)

となっていて、基本的には下振れリスクなんでしょうが、表現だけで言えば下振れだけではなくて上振れの時にも使える万能表現に変更している辺りが、先行きについても強めで見たいというのと、ついでに言えば国内の物価がゼロ近傍になっている中なので欧州の低インフレ云々の所をあまり書きたくないというのも分かりますという事で。


・いつものところはいつもの通り

『「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しており、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う(注2)。』(今回)

『「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しており、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う(注2)。』(4/8)

で、反対の木内さんに関しましては今回もMB拡大ペース45兆円(長期国債も同じ)、2%目標は中長期的に目指す云々という提案も出たという所です。


・ちなみに会見は近来稀にみるしょうも無い会見でした

会見録は今日出ますが、まー今回の会見はしょうもない質疑応答の連発でして、質問する方の質問も全然ツッコミが足りないし、答える方は暖簾に腕押し状態で一方的に日銀公式ロジックを話すだけという流れで実にこうつまらん内容ではありました。

一か所だけほほーと思ったのは、現在の予想物価上昇率に関して「1%台前半から半ば程度」という説明を黒田さんがしたところでして、それどこからその数字が出てきたのかというのが非常に気になる上に、なんかずいぶん高い数字だしてるな大丈夫かという所でして、ここだけは失言のような気がするのですがテキスト見てから改めてネタにしたいと思います。


#今朝は諸般の事情によりこの程度で勘弁、週末の黒田講演は何だかなーとしか申し上げようがないです
 


お題「3M短国6週ぶりにプラス金利とな/引き続きECB関連ネタ(小ネタですかね)である」   2015/05/22(金)08:04:36  
  本気で期待している人とか居ないと思っているのですが茲許の円為替と日本株の動きが今日期待だとすると寂しいのですがねえ。

○3M入札プラス金利キタコレ

[外部リンク] 99円99銭9厘0毛(募入最高利回り)(0.0040%)
(4)募入最低価格における案分比率 57.9216%
(5)募入平均価格 99円99銭9厘7毛(募入平均利回り)(0.0012%)

ということで6週間ぶりに入札の平均がプラスになったわけですが、何せ3M短国というのは13週間物で発行される訳ですから、6週間ぶりというのはターンオーバー的に言えば半分近くの間マイナス金利で推移していたという事になりますので、モノとしての国債だからマイナス金利でも構わんという人とか、マイナスファンディングだからマイナス金利でも構わんという人ではない限りにおいてポジションの満期構成が盛大に歪む事になる訳で、しかもそれが個別参加者における資金繰り要因とかによるのではなくて市場要因であるからして、そうなりますと市場の全員のポジションが同じように歪なところが出来ている、とまあそんな事になってしまいますので金利がプラスになったのは結構ですが、まー色々と困るわなと。

つーかですな、こういう市場要因で参加者のポジションが強制的に一律になってしまうような事案って、これはモノが短国であるからまだしもなのですが、規制要因なども含めまして何らかの強制力を持って(短国の場合は日銀が買入をしてマイナス金利をキープしたのだからこれまた強制の一種だわな)参加者のポジションが揃うというのは将来の市場不安定化を内包するリスク要因になるのですから、今の日銀の短国買入の「MB進捗調整先にありきで短国市場の需給要因知らんがな」状態というのは短国市場の市場機能(とっくに無いが)とか市場の安定性(流動性がなくなっているので安定してるのかどうかも分からんが)とか、そういう点において宜しくないんですけどねえとは思うのですが、「次回会合まで年間80兆円ペースのMB拡大」というディレクティブをもう少し柔軟に解釈して短国買入をもうちょっとフローベースで平準化できないもんですかねえと。

なお、6月は資金需給的に余剰月の予定で、MBの進捗も順調な筈なので短国買入のフローが思いっきり減って四半期末要因の買いを全部吸収してくれるからテクニカル的には四半期末の所で買入が減ると四半期末の担保繰りとかも含めて助かる話ではあるのですが、それにしてもさすがにその前に5週間マイナス金利とかやられますと、残りの8週間でポジションを構築しないといけなくなってしまいますからもうちょっと極端じゃない動きになってほしいのですけど。


なお固定金利オペ
[外部リンク] 2,840 2,840

昨日は25日エンド分のロールで、一昨日は22日エンド分のロールがありましたが、何とこの2本とも増額ロール(ネタにしなかったけど一昨日のは3600億円→7256億円と倍額ロールとなるという珍事発生していますた)となっていまして、まー固定金利オペも共通担保使うから担保繰りという点では短国需給に影響しますけれども、ただまあMB目標的にはこちらのオペが増えると短国買入を減らすことに繋がるので、足元の固定金利オペ残高拡大はほほーという所ではありまする。


つーことでまあ月曜に急に短国買入で大増額とか入れてくるとまた雰囲気が一変すると思うので油断も隙もないのですけれども、順当に6月に向けて短国買入のフローが落ちる、というのであれば、6月の末初取引の所以外では短国3Mはプラスがキープされそうではあるのですが、ではそれで国債の金利の方がどうなるかと言うと、2年の辺りが輪番拡大と発行減額とこれまでの輪番累積効果と海外とかの買いだか何だか知らんですけど無暗矢鱈と堅調でマイナス金利状態になっているのでそっちに影響してくれるのかどうかは知らんがなという所です。


○ECB関連ネタはまだ続く

・ECB定例理事会議事要旨の読みどころはこの辺ではないかと思うという雑談メモ

[外部リンク] Account of the monetary policy meeting
of the Governing Council of the European Central Bank,
held in Frankfurt am Main on Tuesday and Wednesday, 14-15 April 2015

こいつなんですけど、『1. Review of financial, economic and monetary developments and policy options 』というパートがあって、その後に『2. Governing Council’s discussion and monetary policy decisions』というのがあるのですが、内容に重複が多い上に説明が妙にくどくて読みにくくて(慣れてないせいもあるが)、わざと読みにくく作っているんじゃないか疑惑が出るレベル(と、自分の英語力の無さを人のせいにするアタクシ)。

でですね、4月15日の所ですから買入開始してから1か月という所ですし、ドイツ様の金利が絶賛低下していて昨今のようにボカスカ金利が上昇してあばばばばーとなっている前の超幸せの時期ですから、こういう時期の議事要旨というのは実は後から見るのには非常に面白い素材であります。つまり、この時点では市場の動きについてどう評価していたのか、というのを見ておくと、先日来金利が上昇して泡を吹いていたと思われるECB高官が、債券市場のどの辺を見て泡を吹いていたか(金利水準なのか市場のボラなのか、クーレ理事の講演だと表面上はボラだけど本音は別かもしれないですからね)というのが逆算的に読み取れるのではないかと思います。

そうなりますと、今後に関しましても、そもそも今やっているソブリンQEっぽいAPPとマイナス金利の組み合わせという量をやりたいのか金利をやりたいのかについて矛盾も孕んでいる政策をどう収拾していくのかというのも想像できるというものであります。

・・・・・・・・・などと偉そうなことを申し上げましたが、この議事要旨はまだ寝起きでインスタント速読をするような経験値が無いもので要するにまだ読んでいないことの言い訳をしたというメモなのでありました(汗)。


・今更状態の先週木曜ドラギ講演の「金融政策の副次効果」部分

すいませんすいません。

[外部リンク] The ECB’s recent monetary policy measures: Effectiveness and challenges
Camdessus lecture by Mario Draghi, President of the ECB,
IMF, Washington, DC, 14 May 2015

だいぶ間が空いてしまいましたから再掲しますと、一連の非伝統的金融政策(マイナス金利→TLTROとABS買入→PSPPなどのAPP)に関しては(1)金利を下げて政策を効かせ、その中で貸出などの実体経済へのチャネルの機能を注目した、(2)低インフレの長期化によるインフレ期待の低下、というのがあって、海外経済などの弱さによる対応で利下げ→銀行貸し出し金利の引き下げと貸出条件緩和の為にTLTROやABS買入実施→「原油価格下落だけではなく基調としての需要が弱まっていることから」物価の低迷が長期化しそうなのでPSPPなどを実施、となっているという話で、単純に量が効果があるというよりは「金利」であって、その「金利ルートがきちんと機能するための整備」という話をしているのが特徴的ではありましたな。

・副作用に注意論キタコレ

『3. Collateral consequences of monetary policy』というのがネタにしなかった続きだがこれも中々。

『A prolonged period of accommodative monetary policy can, however, come with side effects. And the fact that our policy has so far proven effective should not blind us to them.』

あのドラギのおっちゃんですらこのように「長期的な緩和政策は副作用もありますし、我々が現在実施している政策が(この講演の前の方でああだこうだと言っている)これまでの所は効果的であるからと言って副作用に対して無視してよいものではない」と仰せな訳で、2年間経過して当初想定していた政策ルートは全て効いています(キリッ)とだけ言って副作用のふの字も出てこないどこぞの中央銀行がどれだけ傲慢なのかというのが非常に良くわかりますね。

『This is not a question of trade-offs. We cannot shy away from implementing a policy that ensures price stability on account of potential collateral effects. Nor can we extend the medium-term to horizons that compromise our objective. Yet at the same time we need to understand and manage those collateral effects - and in pursuing our mandate we should attempt, to the extent possible, to minimise them.』

『Where this is not possible, we have a duty to raise awareness so that mitigating or corrective action can be taken by other relevant authorities.』

つーことで副作用を最小化するように行動する必要があるとかどこぞの中央銀行に爪の垢を煎じて飲ませてやりたいですなあ。

『So in this context, I would like to address specifically two concerns that have arisen about the possible collateral effects of our actions. These are the consequences for allocation and distribution.』

「allocation」と「distribution」の点からの副作用という話ですが、後半の「distribution」の方はどちらかというと一般的な批判に対応みたいな感じで、前半の指摘がほうほうという感じです。

『In terms of allocation, a key concern at the present time is that very loose financing conditions could result in a misallocation of resources, which would ultimately undermine financial stability.』

緩和的な環境が資源の不適切な配分(misallocation)をもたらして金融不均衡につながるという金融緩和ヒャッハーバブルの懸念ですな。

『In particular, it has been suggested that a prolonged low rate environment can lead to excessive financial risk-taking, delayed balance sheet repair and, ultimately, a form of financial dominance as the pressure on the central bank to delay a normalisation of monetary policy increases.』

バブル懸念よりもこっちの方がほほうなのですが、過大なリスクテイクによってバランスシートの修復が遅れる話に加えて金融正常化が遅れれば遅れるほど財政従属(financial dominance)の問題が生じるので宜しくないという話をしていまして、どこぞの中央銀行に爪の(以下同文)。

『I can of course see the logic to these arguments: a long period of very low interest rates is potentially conducive to imbalances. But it is important to underline two points.』

ほうほうそれでそれで??

『First, one has to analyse carefully the balance of effects between monetary policy and financial stability. For example, in a debt overhang environment it is not clear that accommodative monetary policy is inimical to balance sheet repair. In many countries low interest rates have in fact helped stabilise debt dynamics via reduced interest rate burdens, and thereby facilitated balance sheet adjustment.』

この副作用とのバランスに関しては考慮が必要で、そもそも過重な債務があるときには金利を下げて債務負担を減らすというのも重要ですから、その点と上記の点を衡量しないとねという話。

『The interest spending-to-GDP ratio of euro area governments has declined on average by 0.4 p.p. of GDP between 2012 and 2014. Similarly, the debt burden of households and firms has fallen and reduced bank funding costs have contributed positively to retained earnings, which accelerates the deleveraging of bank balance sheets. All this makes it easier for monetary policy to normalise over the medium-term.』

利子負担が軽くなることによってバランスシートの改善が加速すれば中期的には金融政策の正常化を早めることができますよ、という話をしている訳でして、この講演って「QEを完遂する」という部分ばかりやたらクローズアップされて報道されたから「金融緩和をじゃんじゃんやるスタンスヒャッハー」ってなっていますけど、こういう話もしていまして、本来的には正常化をしたい訳で、正常化への道を早めたいからとにかく緩和を色々と頑張っています、という話が根底にある訳でして、正常化に向けた意識の欠片も見せてくれないどこぞの中央銀行に(以下同文)。

『Second, our monetary policy decisions have not been taken in a vacuum - they have been taken in the context of a broader policy framework that helps mitigate some financial stability concerns.』

真空でおこなれた訳ではないとかなんのこっちゃと思いましたが、要は金融安定化に関してはプルーデンス政策をかつてよりも厳しく実施しているという点を主張していまして、そういう意味からすると副作用論の話は確かにしているのですが、一方で金融不安定化に関しては規制監督の方で対応するのが基本ですという文脈になっているので、別にバリバリのBISビューを持ち出している訳ではないから、スタイン元理事的なタカ文脈にはなりようがない、というのもこれまた事実だと思いますので、まーこの辺はバランスを良く取っているんじゃないのでしょうかと思うのですけどね。

『For instance, our recent measures were launched against the backdrop of the Comprehensive Assessment of bank balance sheets, which included an asset quality review of unprecedented depth and breadth. Our monetary policy has therefore been associated with both de-risking and de-leveraging of bank balance sheets, not the opposite. [3] Moreover, we are now operating in a new regulatory and supervisory environment, including the creation of a European banking supervisor in the SSM, which has been specifically designed to reduce capture and temper pro-cyclicality. And remember it is banks that historically have been at the centre of the most serious financial crises.』

規制などでプロシクリカルな問題が起きないようにしているとかそういう話をしていますが、最後の所にもあるように銀行のバランスシート問題に関してはしつこく言及していて欧州金融機関というか銀行の財務に関してはいろいろと言われますなあという所で。

『While we are monitoring developments closely, at the moment there is little indication that generalised financial imbalances are emerging. As a matter of fact, the two most important indicators of growing financial imbalances - real estate prices and credit growth - show only tentative signs of turning upwards.』

で、ここでキタコレではありますが、今の所特段の兆候はない(at the moment there is little indication)ものの、金融不均衡が出てくる所として「不動産」と「クレジット市場」を挙げていまして、日銀の金融システムレポートでもそうですけれども、不動産に関しては全世界的に注目度アップ中(バブル懸念な意味で)というのがトレンドとなっていますな。ただしドラギのおっちゃんの認識では、不動産もクレジット市場も今の所は「only tentative signs of turning upwards」であるという話ではありますけどね。

『What this underlines is that following a major financial crisis accommodative monetary policy does not necessarily blur a prudent assessment of risk. On the contrary, it can help produce a more regular pricing of risk, which may have become too high and adverse to productive risk-taking.』

『In sum, while a period of low interest rates will inevitably result in some local misallocation of resources, it does not follow that it has to threaten overall financial stability. This hinges crucially on monetary policy being embedded in a complementary set of supervisory and regulatory policies that create incentives for balance sheet adjustment and responsible financial behaviour.』

ということで、金融緩和によるミスアロケーションそのものというよりも、それらの動きによる金融不安定につながるようなリスクの認識をどう行うのかというのが重要なのでありますという話なので、まあBISビュー的な結論ではないですな。


『Another concern, which has accompanied the fall of interest rates to their effective lower bound and the introduction of unconventional measures, is the distributional consequences of monetary policy. In particular, there have been concerns that very low rates for a prolonged period might penalise savers to the benefit of debtors; or that rising asset prices as a consequence of our purchases might benefit the wealthy disproportionately and thereby increase inequality.』

ということで、後半はdistributionalな副作用という話なのですが、こちらに関しては上記に見られますように、「低金利で年金生活者の収入ガー」的な話に対するお答えなのでまあ一般的な話に終始しています。その中でちょっとだけ面白かったのは最後の所で、

『That being said, we have to be mindful that too prolonged a period of very low real rates can have undesirable consequences in the context of ageing societies, where many households save not just to smooth consumption over the cycle, but to smooth consumption over their lifetime. For pensioners, and for those saving ahead of retirement, low interest rates may not be an inducement to bring consumption forward. They may on the contrary become an inducement to save more, to compensate for a slower rate of accumulation of pension assets.』

ということで、高齢化社会においては低金利の長期化によって、貯金主体の資産をもつ主体が増えるのと、年金資産の増加ペースが遅れてしまうので、消費への悪影響や、将来不安の拡大による現役世代の貯蓄拡大インセンティブを与えることについては注意しないといけない、というのがおもろかったです。

ということで結局1週間遅れですいませんすいません。
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2015/05/21(木)08:06:49  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「ドラギのおっちゃんネタを片付ける前にクーレ専務理事がネタ投下なので予定を変更してお送りします」   2015/05/20(水)08:05:39  
  いやーんネタの成敗が一歩ずつ遅れているわよ〜orzorz

○先にクーレ専務理事のネタなのですが「市場のボラに配慮」した発言がボラを拡大とかもうね

[外部リンク]
2015/05/20 02:01 JST

ということで昨日はクーレ専務理事の発言ヘッドラインでユーロは急落するわ債券は買われるわ株は買われるわなのですがね・・・・・・・・・・・・


・その前にまず報道されたクーレ発言の背景がある

ECB週次の買入に関してはこんな便利なページがありましてね。

[外部リンク] Weekly financial statements
Publication dates 2015
The weekly financial statements of the Eurosystem are published on a Tuesday, and they relate to the preceding Friday.

つーことで、こちらの週次バージョンを見ますと・・・・・・・
[外部リンク] Consolidated financial statement of the Eurosystem as at 15 May 2015

Covered bond purchase programme 3       EUR 80.8 billion +EUR 2.8 billion
Asset-backed securities purchase programme  EUR 6.1 billion +EUR 0.3 billion
Public sector purchase programme       EUR 122.5 billion +EUR 13.7 billion

てな感じで推移しているのですが、PSPPを見ますと5/8までの週が +EUR 13.6 billionとなっていて、5/1までの週が +EUR 10.0 billionとなっていますので、今月になって買入ペースが加速しているんですよね。

でまあそこでクーレさんの講演に関して市場が思いっきり反応したヘッドライン部分なんですけどね。

[外部リンク] How binding is the zero lower bound?

Speech by Benoit Coure, Member of the Executive Board of the ECB, at the conference “Removing the zero lower bound on interest rates”, organised by Imperial College Business School / Brevan Howard Centre for Financial Analysis, CEPR and the Swiss National Bank,

London, 18 May 2015

でまあこの講演の中で記事として思いっきり取り上げられていたのが小見出しの『The lower bound and non-standard measures』の最後(小見出し『Other options for dealing with the lower bound』の直上)になるんですけどね。


・どう見ても朝三暮四です本当にありがとうございました

『Against this background, we are also aware of seasonal patterns in fixed-income market activity with the traditional holiday period from mid-July to August characterised by notably lower market liquidity. The Eurosystem is taking this into account in the implementation of its expanded asset purchase programme by moderately frontloading its purchase activity in May and June, which will allow us to maintain our monthly average of ユーロ60 billion, while having to buy less in the holiday period.』

という部分が英文ニュースだと引用されていて、そこでヒャッハーと反応しているのですが、これは単に7-8月に市場の板が薄くなるから同じ買入ペースでやっていると板の薄い中で債券市場を大きく動かすことになるのを避けるために前倒しで買って、板の薄い時期は買入ペースを遅くするという話をしているのに過ぎないと思う訳で、どう見ても朝三暮四の故事そのまんまでお前らエテ公の集まりかと小一時間問い詰めたいところですが今日の輪番はどのゾーンと言ってああだこうだやっている円債野郎に言われたくはないですかそうですか。

『If need be, the frontloading may be complemented by some backloading in September when market liquidity is expected to improve again.』

でまあ板の薄い時期に買入を減らした分が多すぎて5-6月の買入増やした分でも足りなくなるた場合には9月になって市場の板が厚くなったら埋め合わせするかもしれませんよという話をしている訳で、これは7月中旬から8月にかけて買入ペースを結構落とすという宣言をしているのと同じですが、トータルは別に変わらない(4月単月ではPSPPとCBPP3とABSPPでちょうど600億ユーロ程度の買入をしていたので均すとそのペースでの買入)という話であり・・・・・・・・・・・

『The slightly higher purchase volume that market analysts may observe in the coming weeks is therefore unrelated to the recent episode of market volatility.』

ということで、足元(5月に入ってから)行った買入ペースの若干の増加は別に足元の市場のボラ上昇(つまり金利の上昇)を受けたものではありませんよ金利上昇のお助けオペではありませんよ。と言っているようにしか見えないのですが何でこういう反応をしたのかというとニュースベンダー見ると今引用した中で「If need be」以降がブッチされているからではないかと愚考。


・足元までの欧州国債金利の反転上昇は「市場の悲観的な経済物価情勢の見方が修正されたから」と説明してますが

でですね、更にこの部分のひとつ前のパラグラフを読みますと・・・・・・・・・・・

『As you know, this combination of measures has created strong price effects in certain asset markets, going beyond what many observers initially anticipated. German yields, for example, were briefly negative out to around the 8-year maturity point and were below the deposit rate until almost the 4-year maturity.』

これ前の話を読まないと少々アレではありますが、「this combination of measures」というのはマイナス預金金利と資産買入という最近実施しているECBの政策のお話でして、その効果がこのように出ましたウェーッハッハッハという話。

『We have always stressed, however, that the objective of our programme is to influence prices but not to impair price discovery.』

しかし我々は「価格に影響を与える」ことはこのプログラムの目的ではあるが「価格発見機能を損なう」ことは目的としていない、という説明をしております。話はちょっと脱線するけどこの点はやはり中央銀行だなあと思う所でして、どう見ても介入上等というスタンスの黒田さんとは違いますなあと思います。

『For this reason I do not see the recent reversal in the price of Bunds and other sovereign bonds as a cause for concern, insofar as it reflects a market correction, recreates two-way risk in the market and reflects the fact that, as our programme takes effect, some of the more pessimistic assumptions of future growth and inflation trends are being revised. It is the rapidity of the reversal that worries me more. After several similar episodes, it is yet another incident of extreme volatility in global capital markets showing signs of reduced liquidity. [6]』

ということで、最近のドイツ国債やらその他国債の金利上昇については別に懸念すべき問題ではなく、それよりもむしろ市場のより悲観的な経済物価見通しが修正された結果としての市場推移であると考えている、という話をしておりまして、足元の金利上昇上等上等という話をしているのに何でこれがQEの強化を示唆という解釈になるのか小一時間どころではなく問い詰めたいのですが、要するに下がりまくった金利がドカーンと上がって怪我人が出たから何か金利低下ネタに縋りたいという市場心理の表れなんじゃネーカと思いますけどにゃあ。

でまあそれよりも懸念しているのは戻りの速度が速い事で、グローバル資本市場においてエクストリームなボラティリティの拡大は市場の流動性が低下していることを示唆している、というエピソードが良く見られます(ので欧州債券市場のボラが上昇しているという事は市場の流動性が下がっているからではないかという懸念をしている)という話をしていますな。

でもってさっきの部分になる訳で、だからこそ市場の流動性低下に配慮して市場の薄くなる夏休みシーズンに買入を減らす代わりに足元の買入を増やしているのですよというお話をしている訳よ。


・・・・・・つーことでですね、「足元の市場の動きが急激なのは流動性の低下を意味しているので懸念している」とかお前が馬鹿買いしていて何を言う的なツッコミどころではありまして、まあ本音として金利の急上昇は困ったなあというのがあって、だから債券買っても良しみたいな解釈もできるとは思いますけれども、いちおうこの文脈を真面目に読みますとQEの強化を示唆とかそういう話にはどう見てもならんと思う(いやまあ最初からちゃんとネタにしないといけないのですが手抜きですいません)のですがねえ。

しかしまあ何ですな、市場の流動性低下を懸念とか市場の過度なボラティリティに配慮とか説明している講演が欧州債券市場とユーロ為替市場に盛大なボラティリティを与えるとか実にこう間抜けな話でありまして、市場との対話とか考えすぎて結果として自分の行動が更に市場にボラティリティ燃料を投下する格好になるとか、アラン・ブラインダー元FRB副議長の言う「自分の尾を追う犬」状態になっているのが実に香ばしい展開ではありますが、どこぞの極東の中央銀行も大概ではある(というよりも急速な劣化が嘆かわしい)のですが、このECBっつーのは更に輪を掛けてトンマなプレイを炸裂させている(大体からしてマイナス金利は当初QEやらないで効果だすための物だったのにマイナス金利残してQEとかもうねという感じですし)なあという所ではあります。


・せっかくなので「ゼロ金利制約を突き抜けるための政策オプション」部分も鑑賞

次の小見出しが『Other options for dealing with the lower bound』である。

『The fact that non-standard measures can help to overcome the lower bound constraint does not mean that there might not be other, even more effective ways to deal with it. 』

『In this context two types of policy have been put forward: those that take the existence of the effective lower bound as a given and seek to improve the traction of monetary policy in that environment; and those which aim to remove the lower bound constraint altogether.』

ゼロ金利制約の下における金融緩和オプションとは、という話で「remove the lower bound constraint」をするためのオプションという話。

『As regards the first type, several options have been proposed in the literature, but most are unfortunately not very appealing to policy-makers. For instance, Blanchard and Ball, among others, suggest increasing the inflation objective, for example from 2% to 4%. [7] This option, however, would impose permanent costs on the economy in terms of the inefficient allocation of resources associated with a higher inflation rate.』

実質金利を下げるには名目のインフレ目標を引き上げればよいではないかという議論があるが、それは社会厚生的に如何なものかという話で政策担当者にはアピールせん罠とのお告げ。

『Another important casualty would be the credibility of the ECB, given that economic agents would entertain the possibility of further changes in the objective in response to future shocks. All in all, raising the inflation target is “too blunt an instrument” for achieving the desired objective of stabilising the economy in a low interest rate environment.』

さらに言えばいずれ目標をまた通常に戻さないといけないのだが、それは政策遂行に対するクレディビリティにも悪影響でしょうという時間的不適合性の問題があり、やはりインフレ目標上振れさせるというのはちと無理があると。

『Additional proposals are even more far-reaching. They involve the use of “active” fiscal policy to create inflation, or to increase policy interest rates to coordinate expectations on the desired equilibrium of inflation of below but close to 2%. [8] But neither proposal is practical given our context in the euro area.
Our forward guidance is based on the notion that we do not intend to raise rates for an extended period of time. And explicit monetary-fiscal policy coordination is neither possible within our institutional framework of 19 different national fiscal policies, nor is it desirable given our independence from fiscal authorities.』

財政政策と金融政策をリンクさせてという話もあるのか〜と思いました。

『Moreover, the aggregate stance is broadly neutral today, and if its allocation across countries can be questioned, it would not be desirable for it to become much more active given the high legacy debt and the requirements of our fiscal rules.』

まあユーロ圏はそもそも財政統合どころか財政ルールすらアレな状況ですからね。

『As regards the second type of policy - those aimed at removing the effective lower bound on short-term rates - perhaps the most prominent proposal is to either to tax currency holding a la Gesell or abolish it altogether, and hence to remove the arbitrage between bonds and cash. [9]』

現金への課税とな。

『One can indeed imagine several advantages associated with such a policy, on top of pushing the lower bound further into negative territory. For example, tax on cash can act like a tax on illegal activities and would foster greater transparency. In addition, we could economise on the costs of storage and use of currency, which are not insignificant. 』

『There are important reasons, however, why it is difficult for policy-makers to give this option serious consideration. They have mainly to do with psychological and operational factors.』

話としてはアリエールではある(つーかまあマイナス預金ファシリティ金利やってますからねえ)心理的な面とか実務上の問題がありますなあと。

『The use of cash with a zero guaranteed nominal rate of return and a non-negative nominal interest rate on deposits is deeply ingrained in the psyche of economic agents. Savers already perceive a negative nominal interest rate on deposits as an unfair wealth tax and extending it to cash would deepen this perception and affect even more vulnerable members of our society. Beyond looking for a different bank which might offer slightly better conditions, depositors would have no other option than to keep hold of their savings, unless there were to be rapid shift in attitudes towards saving in more risky types of assets such as equities. In addition, this would raise serious financial inclusion issues as not all people today can use computers or operate smartphones.』

うーんこのというかそういう話になるのかねとは思うが、現金課税するとリスク資産への過度な投資が進むのも問題だけどそういう資産購入できない人は名目資産が減るのを指くわえて眺めていないといけないし、電子機器使ってホイホイと資金の移動とかするスキルが無かったりPC使ってなかったりする人もいますしとか、まあそんな話をしているようで、現金課税というのも理屈としてはあり得ても無理でしょというお話のようで。

『In short, while I can very well envisage a world without cash, I view it as the outcome of changing technologies and social perceptions, not of policy prescriptions.』

現金の無い世界になったら現金課税というのもあり得るかもしれないけどそれって技術と社会の問題なのでねえと。


・最後の所とか見ると全然ハト派講演に読めないのだがアタクシの読み方間違っていますかね

『Besides, I do not believe that it would be desirable to remove the zero lower bound in the euro area at the current juncture. I say this for three reasons.』

さらに言えば今の状況でゼロ金利制約を取り除く(上記のような施策のことですかね)のが望ましいとは思わないとキタコレで3つの理由が出ている。


『First, removing the lower bound would not solve all problems related to monetary policy.』

ゼロ金利制約をぶち破ることが金融政策の諸問題を全て解決するわけではないとか言ってますが。

『The experience of the global financial crisis taught us that the type of shocks which can drive policy interest rates to the lower bound are also shocks which produce severe impairments to the monetary policy transmission mechanism. Suppose, for example, that the interbank market freezes and prevents a smooth transmission of the policy interest rate throughout the banking sector and financial markets at large. In this case, any cut in the policy rate may be almost completely ineffective in terms of influencing the macroeconomy and prices.』

金融危機後の市場に見られたように、市場機能が壊れて「severe impairments to the monetary policy transmission mechanism」が発生すると金融政策の有効性が損なわれるのであって、金融政策のトランスミッションメカニズムが効くような状態にしておくのが重要と。

『Given the persistent signs of fragmentation in some euro area financial markets, it is therefore not clear that the ability to lower key ECB rates deep into negative territory would by itself help ensure a faster return to growth in the euro area.』

fragmentationキタコレでして、ユーロ圏の金融市場の幾つかでfragmentationがある中で、ECBがこれ以上預金ファシリティー金利のマイナスを拡大させることそれ自体がユーロ圏のより早い回復をもたらすかどうかは不確実ではないかと言ってるようにしか読めませんがこれ。

『On the contrary, this could have an impact on the business model of banks and insurance companies, and impair their capacity to perform financial intermediation and support monetary policy transmission.』

それよりもマイナス金利は銀行や保険会社のビジネスモデルに(マイナスの)インパクトを与え、彼らの金融仲介機能に対してマイナスに働くがゆえに、金融政策のトランスミッションメカニズムに対して悪影響を与えるでしょうとは(;∀;)イイハナシタ゛ナーではあるが、だったらマイナス金利にするなよヴォケと言う所で何というマッチポンプ。

『And where fragmentation is now receding, our non-standard measures have in any event pushed real rates well below the long-term growth rate, creating sufficiently strong price incentives to invest.』

で足元でfragmentationが緩和されてきているので効果はいよいよこれからですという事らしい。


『Second, we are mindful of the risks of persistently low interest rates to financial stability. [10]』

これネタにするのが後回しになっているけどドラギのおっちゃんが木曜に講演で話をしたのの最後の方にもある。

『It is accepted today that real rates will remain below the long-term growth rate for as long as is necessary in order for investment to recover. Throughout this period, private agents may be tempted to borrow to purchase assets of which the supply is limited or inflexible, such as real estate. [11]』

不動産価格に特に金融不均衡が表れやすいとかこの話もドラギのおっちゃんしていた筈なのですが、この件は日本のFSRでも指摘されていますしまあアレですな。

『We are prepared to use our micro- and macro-prudential instruments to face the risks of bubbles and excessive leverage, but if the lower bound were effectively abolished, those risks would increase and may lead to macroeconomic instability along this dynamically inefficient path.』

プルーデンス政策での対処はしますがそうはいっても長期的な低金利政策によってバブルが発生するリスクを考える必要がありますよねという話をしている訳ですが。


『Third, we have to reflect on why we have reached the lower bound in the euro area in the first place.』

ほうほうそれでそれで?

『An important issue here is the possibility that the natural real rate may have fallen very low or even gone negative; this could occur for various reasons such as low productivity or a slowdown in population growth, both of which are relevant for the euro area.』

そもそも何でゼロ金利制約になったかと言えばそれは均衡金利水準が低下していることにあり、それは生産性の低下とか人口増加の鈍化みたいなのがユーロ圏ではありますよねと。

『A protracted period of deleveraging in the euro area, similar to the one which occurred in Japan in the 1990s, could also have pushed the natural real rate down, even into negative territory, and potentially for a long time. [12] This is related to the so-called “secular stagnation” hypothesis. [13]』

で、ユーロ圏でのレバレッジ縮小の長期化というのは90年代のジャパン(要はどっちも資産バブル崩壊によるバランスシート縮小ですな)にも似ていますが、こいつらは均衡金利水準を下げたりマイナスにしたりする訳で、この現象を「secular stagnation」とか言います罠と。

『This scenario may also be consistent with a gloomier view of recent bond market developments than the one I have provided above.』

ということでこの講演ネタ最後の方だけを使っているので「I have provided above」の部分割愛していますが、最近の債券市場の価格が示す経済物価見通しはワシがさっき言ったビューよりも暗いですけどこれは「secular stagnation」の考えに沿ったものですぞなと。

『Real forward interest rates indeed suggest that the expected short-term real interest rate about ten years ahead is around -1%, while expected euro area GDP growth for the period six to ten years ahead stands at 1.4% (according to the Consensus Forecast). If forward markets were correct, then the fall in long-term yields would not due to a generalised reduction in the market price of risk, and thus a flattening of term and risk premia induced by our extended asset purchase programme. It would be rather a reflection of a generalised fall in real interest rates, signifying bleaker prospects for euro area growth.』

『For monetary policy to remain “neutral” in such an environment, a lastingly low or negative actual real rate would be needed.』

とまあ市場の織り込んでいる経済シナリオが悲観シナリオであるという話をしまして・・・・・・・・

『It is in response to this that some are proposing to remove the effective lower bound. But my question is, why not instead focus on raising the natural real rate? Why not introduce structural reforms that will raise investment demand?』

で、均衡金利水準を引き上げるんだったら成長力を引き上げればいいじゃないかにんげんだものという話で・・・・・・

『This would be unambiguously positive for employment and productivity growth and, as I have discussed elsewhere, could have positive effects even over a relatively short time horizon. The answer could in principle be to do both, but we know that in reality political capital is often scarce, and my suspicion is that taxing deposits would use up much of the political capital that could be better spent on structural reforms.』

ということで話が終わる訳で、預金課税してどうのこうのとかにポリティカルキャピタルを使う位だったら構造改革にポリティカルキャピタル使って成長力を引き上げる方が重要だろという話をしておりますし、その話は別に今に始まったわけではなく前から申しておりますが何か?ということで、前半は飛ばし読みしかしていないからアレなのですが、少なくともこの結論部分を読んでいると「ジャンジャン追加緩和しますよ」という話には読めないと思うのですが何であんな反応になっているのでしょうかねえ・・・・・・・・・・
 


お題「黒田総裁の講演ネタ続き:見通しと政策スタンスという辺りの説明は将来に問題起こしそうなのですが」   2015/05/19(火)08:09:24  
  ほほう。
[外部リンク]
2015/05/18 12:00 JST

『(ブルームバーグ):池尾和人慶応大教授は2年で2%の物価目標を掲げた日銀の量的・質的金融緩和について「金融政策には限界がある」とし、量的緩和をしてもゼロ金利政策を上回る追加的な効果は期待できず、「手詰まり感が出てきている」との認識を示した。 』

『その上で、「実体経済の変動は財政政策によって引き起こされていた。日銀が国債を大量に買うことで金利を低位安定にし、ピュアに財政政策の効果が出てくる環境を用意した」と指摘。「安倍政権の発足当時に景気が良くなったのが金融政策のおかげで、景気が悪くなったのは消費税のせいというのはご都合主義だ」と批判した。 』

『金融政策の在り方については「望ましい経済環境が達成されるまでゼロ金利政策を続けると時間軸でコミットすれば良い。1-2割増の超過準備があれば維持できる。それでは不十分ということになるが、それが金融政策の限界だ」と、ゼロ金利政策への回帰を主張した。 』(以上上記URLより)


○業態別当座預金(メモ)

[外部リンク] 読売国際経済懇話会における講演 ──
日本銀行総裁 黒田 東彦
2015年5月15日

『以上のような金融・経済・物価の動きは、定性的に言えば、「実質金利の低下」「株高・円安」「企業収益の改善」「労働市場のタイト化」「雇用者所得の増加」「消費者物価の上昇」と、いずれも「量的・質的金融緩和」で想定したメカニズムに概ね沿ったものでした。』

というような自画自賛満載なのに物価が何で上昇していないんですかねえという講演の残り部分。

『もっとも、現在は、エネルギー価格下落の影響によって消費者物価の前年比は0%程度まで伸び率が縮小しています。2%の「物価安定の目標」を安定的に実現するためには、予想物価上昇率がさらに上昇する中で、現実の消費者物価も高まっていく必要があります。』

という話なのですが、展望レポートでの見通し(ここでもこの先に言及されます)だと安定的実現は2016年度に入ると達成という絵になっているのは何なんでしょとしか申し上げようがない。

『先ほど述べた通り、予想物価上昇率は、昨年10 月の「量的・質的金融緩和」拡大の効果もあって、原油価格の下落にもかかわらず、やや長い目でみれば全体として上昇しています。引き続き、現実の消費者物価上昇率が低下している中でも、予想物価上昇率の上昇傾向が続くかどうか、確認していく必要があると考えています。』

図表2のインフレ期待の部分を見ると足元でじりじり低下しているようにしか見えませんが。

『そこで以下では、経済・物価の先行きについてお話しします。』

ということで・・・・・・・・・・


・輸出と設備と消費が全部強いという見通しですががががが

『わが国経済の先行きを展望すると、企業・家計の両部門において所得から支出への前向きの循環メカニズムが働いている中で、原油安という好環境も加わっていますので、回復基調が持続すると考えられます。』

足元の話はともかく、先行きは原油が徐々に上昇するという見通しになっているので原油安をサポートというのは話に無理がないでしょうかねえ。

『まず、輸出についてみると、海外経済が先進国を中心に回復するもとで、これまでの為替相場の動きも下支えに働くことから、緩やかに増加すると見込まれます。』

出る出る詐欺状態だった輸出が最近やっと上向きになってきたので最近はすっかり見通しの中で輸出の所を強調するようになりました。

『国内需要に目を転じると、設備投資は、企業収益の改善や金融緩和効果が引き続き押し上げに作用する中、国内生産強化の動きなどもあって、しっかりと増加するとみられます。』

この国内生産強化の話だが、そんなに言うほど一般化されている話かよと思いますし、設備投資に関しては出る出る詐欺状態なのは相変わらずなのでは?

『個人消費については、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響が収束しつつあり、このところ消費者マインドが改善してきていることも踏まえると、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、先行き伸びを高めていくと予想されます。』

その消費者マインドって物価が下がったことではないか疑惑がありますし、物価が上がったらあの程度のベアだと実質賃金あっという間にマイナス転するんですけどねえ。


・・・・・・で、この後が計数の話になりますので、要するに輸出が出て設備が出て消費も出るというのが見通しになっているのですが、先日来申し上げておりますようにこれ一つ一つのコンポーネント的にはシナリオの中で一番強く振れたらそうかもしれませんね的な見通しなのですが、結局の所すべての需要項目について最大の強気シナリオを見ているので、それを全部合わせると無茶苦茶ナローパスな見通しになるという形になっている訳ですが、まるで大本営発表の見通しみたいで実に味わいがある。

でまあ結果は展望レポートの通りだが一応引用しておく。

『以上を踏まえ、この先3年間の日本経済を展望すると、2015 年度から2016年度にかけては、潜在成長率を上回る成長を続けるとみています。そのもとで需給ギャップはプラスに転じ、その後プラス幅を拡大していくと考えられます。具体的に展望レポートにおける政策委員の成長率見通しの中央値で申し上げると、2015 年度は+2.0%、2016 年度は+1.5%になるとの見通しです(図表6)。その後、2017 年度にかけては、同年4月に予定されている消費税率引き上げ前の駆け込み需要とその反動の影響を受けるとともに、景気の循環的な動きを反映して、潜在成長率を幾分下回る程度に減速しますが、プラス成長を維持すると考えています。政策委員の見通しの中央値で申し上げると、2017 年度は+0.2%になるとの見通しです。』


・物価見通しですがそう言い切ったら目標達成じゃないでしょうかねえ(ゲス顔)

『次に、物価の展望についてお話しします。先行きも、需給ギャップの改善と予想物価上昇率の上昇が続くと予想されますので、物価の基調は着実に高まっていくと考えています。また、エネルギー価格下落の下押し圧力は次第に剥落していく性質のものです。したがって、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、当面は0%程度で推移するとみられますが、エネルギー価格下落の寄与が縮小に転じる今年度後半には上昇率を高め、2%に向かっていくと考えられます。』

さてどうなんでしょうね。

『消費者物価の前年比が2%程度に達する時期は、原油価格の動向によって左右されますが、現状程度の水準から緩やかに上昇していくとの前提にたてば、エネルギー価格下落の寄与が概ねゼロとなる2016 年度前半頃になると予想されます。』

そしてですね、

『その後については、消費者物価は月々様々な要因によって変動しますが、平均的にみて2%程度で推移すると見込まれます。』

ちょwwwwww

えーっとすいませんそれですと物価安定の目標思いっきり達成していることになるのですが。

・・・・・ということでですね、2年で2%達成というタイムコミットメントみたいなのが入っている点の弊害が思いっきりその2年が接近して発生している訳でして、タイムコミットメントのような話をしている以上上記のような威勢の良い話をしておかないと「追加緩和が必要ではないか」という批判にも耐えられないですし、そもそも論として「必要な措置は全部打った」という最初の大見得に対する批判も出てくる訳でして、威勢の良い話をするという事になるんでしょうが、これって明らかにコミュニケーションを訳分からなくしている元凶です罠と思います。

だって「平均的に見て2%で推移」というのであれば2016年度前半には物価目標達成している訳で、金融政策の効果のタイムラグを考えると当然その前に出口政策を検討しないと物価が望ましくないオーバーシュートをすることになるのですが、展望レポートで前提にしている金融政策運営というのは現在の政策金利水準が見通し期間中(つまり2017年度中まで)継続という事になっているのでして、どう見ても話がおかしい。

逆に言うと「平均的に見て2%程度で推移」というのがQQEの継続が前提なのであれば、そもそもQQEという超強力な金融緩和のサポートによってしか2%を維持できないという時点で物価安定目標の設定がおかしくないですかと思いますし、もっと言えばこれだけの超強力な金融緩和を2%の物価水準に到達してから1年間継続しても物価が安定的に推移するというのであれば、実は金融緩和に物価を押し上げる力が無いんでしょうかと言いたくなる訳です。

数字の話はまあ展望レポートの数字をだしているだけなので割愛しまして。


・金融政策の実際の実施スタンスが「time-dependent」なのか「state-contingent」なのかが訳分からん件について

次の『4.金融政策運営』から。

『以上のように、「量的・質的金融緩和」は所期の効果をしっかりと発揮しています。また、先行きも経済・物価情勢の好転は続き、消費者物価の前年比は、2016 年度の前半頃に「物価安定の目標」である2%程度に達する見通しです。金融政策の面では、従来通り、2%の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続していく方針です。』

でまあここは日銀のペテンな所なのですが、「QQEを継続する」とは言っているものの、その規模についての説明はどこにもないので、QQEの枠組みの中で買入ペースを落とすとか、極端に言えば緩和度合いを緩める(資産規模の縮小をする)とかでも「依然として緩和効果が」とか言う事は可能という建付けになっている筈で(前者はともかく後者の場合はさすがに出口政策とは言わないでQQEの範囲内での調整と言い切れるか難しいですが)、市場の方としては普通に今後も年間80兆円ペースの長期国債買入とその他諸々の買入が継続するというのが前提で展望レポートの見通しが出来ていると思っていますから、ここの辺りの認識のズレもまたコミュニケーション的に訳の分からん所なんですよね。

つーことでですね、そもそも見通しで「安定的に推移」とまで言っているのに出口論になると「時期尚早」というのがおかしい訳で、ここがこの政策の建付けを訳分からなくしている所でしょうなと思います。まあこの点は当初は先の話だったので有耶無耶のまま進めましたけれども。


『この点に関して、2%程度に達する時期が「2016 年度前半頃」に後ずれしたことと、「2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に」というコミットメントとの関係はどうなっているのかとの声も聞かれます。』

まあこの言い訳はこの前の会見と同様に「スタンスはスタンス、見通しは見通し」でありますが・・・・・・・・

『私どもの考え方を申し上げますと、日本銀行が2%の「物価安定の目標」の早期実現にコミットすることで人々のデフレマインドを転換し、予想物価上昇率を引き上げることは、デフレ脱却という目的そのものであると同時に、「量的・質的金融緩和」の政策効果の起点となるものです。すなわち、日本銀行が「2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に」という期限を示し、「そのために必要なことは何でもやる」と明確にコミットしたことで、企業や家計の物価観が大きく変化してきたのです。』

『もちろん、実際の物価は様々な要因で変化します。昨年夏以降、物価上昇率が低下しているのは、諸外国と同様、主として原油価格の下落によるものです。昨年夏以降の原油価格の下落は、半年程度の間に約6割にも達する非常に大きなものでした。こうした大幅な原油価格の変化など国際商品市況の影響で、実際の物価が「物価安定の目標」から乖離する期間が生じることは、各国の中央銀行においても、いわば当然のこととされています。』

ということで、政策スタンスとしての気合は気合だが実際には気合通りに逝かない場合もあるからテペヘロという説明になっています。

『実際、消費者物価(総合)の前年比は、米国、英国、ユーロエリアなどにおいて、ゼロないし小幅のマイナスとなっており、2%に戻るのは2〜3年先と予想されています。』

米国の場合は除くエネルギーは比較的確りですが日本のコアコアはあまり強くないと思いますが(ゲス顔)。それにユーロ圏の場合は物価の基調「も」弱いから追加緩和をしているのであって、ユーロエリアと比較するんだったら追加緩和を実施しないと話がおかしいと思いますが。

『本日ご説明したように、わが国の物価の基調は着実に改善しており、原油価格下落の影響が剥落するに伴って、消費者物価の前年比は2%の「物価安定の目標」に向けて上昇率を高めていくとみています。こうした動きは、「2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に」というコミットメントに沿った動きとなっていると判断しています。もとより、物価の基調が変化し、2%の実現のために必要となれば、躊躇なく調整を行う方針です。』

そもそも日銀の言う「物価の基調」というのが需給ギャップに期待インフレとなっているので恣意的に変化しうるものですよねというのは毎度突っ込んでおります通り。

でですね、この「2年で」を掲げ続ける意味というのが最早まったく分からないとしか申し上げようがないところでして、スタンスとしての気合で「2年」と期限を区切るというお気持ちは分かるのですが、実際問題として肝心の2年は超過してしまった訳でして、その達成期間については「2年程度を念頭に出来るだけ早期に」→「2015年度を中心とする期間」→「2016年度前半頃」(ちなみに「頃」とあるので更に後ずれ可能)とドンドン後ズレする結果になっている訳で、そうやって結果が出ない状態で気合だ気合だと連呼しましても、それは政策達成に対する日銀の信認を徐々に削っていく結果になるとしか見えません。

しかもですね、昨年10月の場合は物価が下がる中で追加緩和をしたから「time-dependent」であるという強いメッセージが出ましたが、その後に関しては見通しだけズルズル後ずれさせる中で気合だ気合だ基調だ基調だという空手形にしか見えない動きになっている訳でして、「time-dependent」であるという期待はドンドン低下していませんかねえそれはという状況な訳ですよ。

いやね、今の日銀の説明だと「物価の基調は以前よりも強くなっているのだから、足元の原油安に過度に対応して無理にアクチュアルの物価を上げようという金融政策を実施するのは却ってイクナイ」という話になっている訳で、過度に足元の物価にstickした金融政策を実施している訳ではない、という話になっていて、その方がスタンスとして普通(物価の基調が本当に強いのかよというツッコミ所は大いにあるが)だと思う訳ですが、それであれば過度に「time-dependent」ではない、というのが実際の政策でして、気合とかスタンスとかはともかくとして実際にやっているのは「state-contingent」でしょと思う訳ですよ。

でまあ期間を切る→やっぱり行かないで言い訳をする、というのだって限界というのがあって、これをもう1回か2回やるようだったら最早信認も蜂の頭も無い訳でございまして、そうなるのを避けるには「出来るだけ早期に」という形で期限を区切らないけれども気合だけは満々ですよ頑張りますよやりますよ、という風に説明を持って行った方が日銀の将来のクレディビリティが落ちるリスクが軽減されるんじゃネーノとは思うのですが、なぜかこの「2年で」を下げないというのがもう自爆特攻しているようにしか思えない訳で、日銀の将来の為に惜しむという所ではあります。


・最後の所から少々

『本日は、「量的・質的金融緩和」導入後の2年間を振り返りながら、経済・物価情勢と金融政策運営についてお話ししてまいりました。最後に、私自身の感想を付け加えさせて頂き、講演を終えたいと思います。』

『経済政策では、思った通りのこと、想定外のこと、いろいろと起こります。』

えーっとすいません、QQE導入時に「必要な政策は全部打った」と堂々と説明していたのは何なんでしょ。

『「量的・質的金融緩和」導入からの2年を振り返ってみても、いくつかの「思い通り」や「想定外」がありました。1年目の2013 年度は、経済が好転し、物価上昇率も着実に高まる中で、多くのことは「思い通り」か「予想以上」でしたが、輸出の伸び悩みは予想を下回る動きと言えました。過度な円高の中で進んでいた企業の海外移転の影響は予想以上に大きく、輸出が好転したのはようやく最近のことです。』

企業の海外移転の影響だけなんでちゅかねえ。

『2年目の2014 年度は、個人消費の動きが予想よりも弱かったと言えます。これには、消費税率引き上げの影響がやや長引いたことや夏場の天候不順などが影響しました。消費者にとっては当然のことながら消費税込みの物価が意識されますので、それには賃金の上昇は追い付かず、個人消費を下押したと考えられます。このこと自体は消費者が負担する税である以上予想されたことですが、その影響がやや大きかったということです。』

賃金上昇の前にコストプッシュの物価上昇も来ましたからねえ。ああそれから2%に物価が上昇したらまた実質賃金マイナスだしそこに2017年の消費増税が来るんですけど大丈夫ですかねえ。

『そして、最大の「想定外」は、半年で6割にも及ぶ原油価格の下落です。この結果、現実の消費者物価上昇率は+1.5%から0%程度まで低下しました。このことは、「量的・質的金融緩和」のメカニズム、とりわけ、予想物価上昇率の形成にリスクをもたらし、日本銀行は「量的・質的金融緩和」の拡大を決断しました。』

はいはい原油価格原油価格。また時間が無くて(すいません)続きが出来ない木曜のドラギ総裁講演ですと欧州の場合は「物価の基調も弱い」という話をしていましたが日本の場合はひたすら原油のせいですね。

『もっとも、こうした「想定外」にもかかわらず、「量的・質的金融緩和」のメカニズムはしっかりと働き続けています。この2年間で、政府の様々な施策と合わせて、デフレ下で凍りついていた人々のマインドセットは明らかに変化しました。このまま経済の好転が続き、デフレ脱却が実現すれば、経済政策によるレジームシフトを実現した稀有な成功例になるのではないかと思います。』

スタグフレーションになってきてるような気がしますがまあいいです。

『私は、いくつかの「想定外」より、むしろ、大きな構図が「思い通り」であることに、確かな手ごたえを感じています。日本銀行としては、2%の「物価安定の目標」の早期実現に向け、引き続き「量的・質的金融緩和」を着実に推進してまいります。ご清聴ありがとうございました。』

つーことでまあ基本的に想定通りの連呼でして、何ちゅうかまさかドラギのおっちゃんの方が謙虚な説明に見えるようになるとは日銀も変わりましたなあ(ただし悪い方に)という感想なのですが、肝心のドラギのおっちゃんの講演ネタの続きをやる時間が(こっちのネタに粘着しすぎで)なくなってしまいましたすいません。
 


お題「短国買入2兆円とな/ブルームバーグでまた憶測釣り報道だが内容の劣化が甚だしい/黒田講演はイヤミ付きつつ鑑賞の素材」   2015/05/18(月)08:03:13  
  http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150517-00000052-mai-soci
<大阪都構想>橋下市長、敗北の弁…住民投票で否決
毎日新聞 5月17日(日)23時42分配信

なんか単なる引退するする詐欺のような気がしますが、まあタレント活動に戻って好き勝手言う姿が今から目に浮かびます。しかしまあ今までやってたことに対する検証もして頂きたいところではありますわ。

○短国買入は増額せずとな

[外部リンク] 20,000 2015年5月19日
国債買入(残存期間1年超3年以下) 3,750 2015年5月19日
国債買入(残存期間3年超5年以下) 3,750 2015年5月19日
国債買入(残存期間10年超25年以下) 2,400 2015年5月19日
国債買入(残存期間25年超) 1,400 2015年5月19日
国債補完供給(国債売現先)・即日(午前オファー分)(注3) 8,000 2015年5月15日 2015年5月18日
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 15,000 2015年5月19日 2015年8月28日

ということで短国買入は2兆円で実施となりまして、6Mの後だから2.5兆円に増額しやがるのかと思っていたのですが、さすがに5週連続で3M短国がマイナス金利になる(前回は足切は100円に届きましたが案分は27%)という結果になった訳で、何ぼ何でも異常事態という所ですし、大体からしてこの間って期末でもないし海外がそこまで買っているかというと(ニーズ自体は強めではあるけど)そこまでマイナス金利を維持するような需給状況かと考えますと、どう見ても日銀買入期待の仮需要でかさ上げされてるだろこの金利という所でしたので、今回のように「増額間違いなし」的な所で軽く外してくるというのはまあ緊張を与えるのには結構なお話。

つーかここで2兆円ペースで行くなら何で5月1日の短国買入で2.25兆円のオファーをするのかと小一時間問い詰めたい訳で、ここで2兆円だったら買入沢山クルーという話にもならなかったと思うのですが、こうやってマイナス金利が5回連続とかいうような事態になって減額というのを見ると結局はたくさん買いたいんですよねという風にみられるのがどうにもこうにも。

ということで落札結果。

[外部リンク] 35,589 20,001 0.002 0.002 95.1
国債買入(残存期間1年超3年以下) 12,216 3,756 0.004 0.005 61.5
国債買入(残存期間3年超5年以下) 14,916 3,753 -0.011 -0.009 23.1
国債買入(残存期間10年超25年以下) 5,519 2,401 -0.043 -0.035 68.9
国債買入(残存期間25年超) 3,066 1,400 -0.038 -0.028 70.0
国債補完供給(国債売現先)・即日(午前オファー分)(注4) 28 28 -0.400 -0.400
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式>(5月19日スタート分) 11,251 11,251

ということで短国買入は+0.2bp/+0.2bpという落札結果ですので、これだと木曜に入札した3M新発を入れると+0.2bpなので投げですし、その前の週の3Mカレントを入れても+0.0bpになるのでこれまた投げになる(しかもその間のファンディングコストもある)という形で、その前の3Mだと利食いになるのでしょうが、最近は2週間熟成させてから3Mを日銀オペに突っ込むのが流行なのですかね。

今月の短国買入ですが、今週末はMPM2日目がありますので買入オファーは普通に考えると月曜になりますけど、どうせ今日入札の1Y入札が打ち込まれるんじゃネーノと思いますし、6月は短国の償還も少ないですし国債償還要因で財政は払い超になります(はず)ですので短国買入のペースが落ちる筈ですから需給もう少し何とかならんのかねとは思いますが。

なお、固定金利オペに関しては今回シグナルオペの成れの果てのロールだったのですが、13630億円の満期分に対してロール分が11251億円となりましたの2400億円ほどの減額となりましたが、まあさすがに極端な減少ということにはなっていないようで何より。


ちなみにどうでも良いですが悪態。

[外部リンク] 『本会合は、本年2月に開始した「債券市場サーベイ」を有益に活用し、債券市場参加者とよりきめ細かな対話を行う観点から、比較的少人数のグループに分けて開催することとしています。』

日程はどうでもよいのですが、そもそも債券市場サーベイというのがオペ先に対して実施しているということですので『「債券市場サーベイ」を有益に活用し』という時点でスタンスはお察しという所が何ともであります。

つーかね、そもそもこれ麿の時代にやるのならまあ話は分かるのですが、黒田総裁って本質的に市場介入をするのは当然というスタンスであるのは従来からの言動で見え見えでありまして、それなら最初から「市場機能への配慮がどうのこうの」とかおためごかしなことは言わないで「市場に対して中央銀行が積極的に介入して資源配分を変えることによって政策効果をだすのですから市場から見たら歪みが出るというような意見が出るのは致し方ない」と明言してくれた方がまだマシというものですが、どこぞの副総裁とかは「市場機能はありまぁす!」とか言い出すし、FSRでも思いっきり「市場機能に問題はない(キリッ)」とか出すというスタンスの時点で市場舐めてるだろとは思うのでして、まあ何やっても無駄じゃないですかねえ今の総裁の金融市場に対するスタンスを前提にすると、とは思うのでありました。



○ブルームバーグの釣りヘッドラインが更に劣化が禿しい件について

金曜の引け後にまたこれ。
[外部リンク]
2015/05/15 18:25 JST

またこの「関係筋」かよと思う訳で、こういうのにリンクをつけると見た目注目記事になっておそらくブルームバーグの社内評価的には良い記事という扱いになるのですが、どう見ても劣化の度合いがドンドン酷くなって見るも無残な出来になっている訳ですけど、まあ良く考えたらこういうクソ記事の評価が高まることによってブルームバーグ記事の信頼が更に下がったらメディアとして駆逐されるので災い転じて福となりませんかねえ位の悪態を申し上げたくなる状態ですわホントに。

『(ブルームバーグ):日本銀行は当面追加緩和は必要ないとの姿勢を維持しつつも、追加緩和が必要な際には、日銀当座預金の超過準備にかかる0.1%の付利の引き下げや撤廃を含め、あらゆる手段を排除しない方針であることが複数の関係者への取材で明らかになった。』(上記URLより)

ということで複数の関係者とやらに取材しているのですが、単なる何とかストに対するコメントを集めているだけですし、もう何だかね(ちなみにそこのコメントについてどうのこうの的な話はしようと思ったけど自主規制)という感じでございまして、単にヘッドライン詐欺狙いの記事ですし、出すタイミングが金曜の引け後とか板の薄いところで出しているとか何の狙いがあるんでちゅかねえ(銃声)という所ではございますな。猛省を促したい。

#そら手段は全て検討対象ですよ、やるかやらないかについての可能性が問題でしょ


○黒田総裁講演がまた行われていましたが「実質長期金利の低下は利下げ10回分」とかキャッチー狙いも段々劣化ですなあ

[外部リンク] 読売国際経済懇話会における講演 ──
日本銀行総裁 黒田 東彦
2015年5月15日

『前回、本席でお話しさせて頂いたのは、一昨年の4月、「量的・質的金融緩和」を導入した直後でした。それから2年が経ちましたが、「量的・質的金融緩和」を進めていくもとで、わが国の経済・物価情勢は大きく改善しています。昨年夏以降の原油価格の大幅な下落の影響などから、消費者物価の前年比上昇率は低下し、最近では0%程度となっていますが、後ほど詳しくご説明するように、物価の基調は着実に改善しています。』

物価は2年での目標を達成できなかった上に0%だけれども基調は改善しているとは毎度の言い訳。

『本日は、まず、この2年間の経済・物価の動きを振り返り、「量的・質的金融緩和」がどのような効果を発揮してきたかご説明したいと思います。そのうえで、経済・物価の先行きと金融政策運営について、先日公表した展望レポートにも触れながら、お話しします。』


で、ここにありますように

[外部リンク] 読売国際経済懇話会における講演 ──
日本銀行総裁 黒田 東彦
2013年4月12日

というのが2年前に実施されていますので、ここの図表を比較すると味わいがあったりします。

でまあ更に申し上げますと

[外部リンク] ―「第一の矢」の考え方―
京都商工会議所における講演
日本銀行副総裁 岩田 規久男
2013年8月28日

辺りと比較するとなおヨロシ。では講演に戻ります。


・政策のトランスミッションメカニズムの説明部分にスタンスとしての傲慢さを感じますな

『2年前「量的・質的金融緩和」を導入した際、日本銀行は、主として次のような波及メカニズムを想定しました(図表1)。すなわち、第1に2%の「物価安定の目標」に対する強く明確なコミットメントとこれを裏打ちする大規模な金融緩和によって予想物価上昇率を引き上げる、第2に巨額の国債買入れによってイールドカーブ全体に下押し圧力を加える、第3にこの2つによって実質金利を引き下げる、これが政策効果波及の起点です。』

でまあこの図表1というのは図表貼り付けスキルがないからつけられませんが、PDFの12枚目にありますように「大規模な長期国債買入れ」と「2%の「物価安定の目標」への強く明確なコミットメント」があって実質金利が低下すると経済がアプリオリに良くなって、その結果物価上昇率が上昇するので内生的なサイクルが働くような絵になっています。

2年前の黒田講演ではこんなこと書いてありました。図表というかフリップの最後の部分になりますけどね。

『「量的・質的金融緩和」の効果
長めの金利や資産価格のプレミアムへの働きかけ
リスク資産運用や貸出を増やすポートフォリオリバランス効果
市場経済主体期待の抜本的転換』(2013年4月12日総裁講演より)


師匠に関しては上記の講演の図表6(PDFの22枚目)で『2%インフレ目標コミットメント』と『マネタリーヘ゛ース増加』によって全てが効果出てくるという話をしておりまして、前の説明と微妙に違うじゃねえかと思うのに、なぜか「2年前「量的・質的金融緩和」を導入した際、日本銀行は、主として次のような波及メカニズムを想定しました(キリッ)」と言い出すのが何ともアレ。

金曜に速読でネタにしましたドラギ総裁のIMFでの講演でもそうですが、普通の中央銀行というのは「非伝統的手段というのは政策に関する経験がすくない領域の政策だから、その効果や副作用に関しても考え通りに進まない場合もある」という発言をする筈(ちなみにドラギ講演の内容は速読じゃなくて精読したらかなり面白いので今日は間に合わないのですいませんが明日にでもネタ投下の所存ですが一読推奨)なのですが、最初の説明とちと違う話をしているのに平気で「最初からこう考えていましたので考えた通りに機能しています(キリッ)」と言い出すのは謙虚さの欠片もない傲慢な発想にも程があると思いますがどうでしょうかねえ。



・実質金利が下がった話が微妙にアレな件

でまあ毎度の説明部分は割愛しまして実際に効果がありましたという話。

『実際の成果はどうだったでしょうか。まず、「量的・質的金融緩和」のメカニズムの起点である実質金利の低下について見ていきたいと思います。』

で??

『長期金利は、「量的・質的金融緩和」以前に既に歴史的な低水準にありましたが、日本銀行の大量の国債買入れによって、さらに低下しました。10 年債利回りで言えば、▲0.3%ポイント程度の低下です。』

途中で上昇したけどな!

『この間、予想物価上昇率は上昇しています。皆様の実感としても、「物価がどの程度上がると思うか」と聞かれて、2年前と今では違う答えになるのではないでしょうか。「デフレ」という言葉も「デフレ脱却」という文脈以外ではあまり聞かれなくなりました。』

いやあの「デフレ脱却がまだ」という話は何度も聞かれますけどしかも貴殿のお好きなリフレ派の皆様から。

『企業の価格や賃金設定行動も変化しており、10 数年来途絶えていたベースアップが、昨年、今年と2年続けて実現しました。こうした事実がある以上、予想物価上昇率が上昇したこと自体は、疑いようがありません。』

そら円安コストプッシュに消費増税がありましたからねえ。問題はそれが実際に経済が持続的に強くなるためのパスに繋がっているかという話じゃないですか?????????

『ただ、これを数値で示そうと思うと、人々の頭の中のデータであるだけに、なかなかひとつの値には決まりません。家計や企業やエコノミストなど様々な主体へのアンケートや、市場で取引される物価連動国債から計算する値などからは、かなり幅を持った数字が出てきます。』

ほう。

『とりあえず、数値での回答が得られるエコノミストや市場参加者の中長期の予想物価上昇率は+0.5%ポイント程度上昇しています。これらを使うのであれば、実質金利の低下幅は、先ほどの名目長期金利の低下幅と合計して、▲1%ポイント弱程度となります(図表2)。』

おいこら。ちなみに図表2を見ますと脚注に『2. 予想物価上昇率はQUICK調査の値。QUICK調査は、2013/9月調査から、消費税率引き上げの影響を含む計数を回答するよう質問項目に明記。』とありまして、それ以前の数値については消費税込みなのか抜きなのかが回答者によって違うという物体なのでそもそもデータの連続性としてどうなのかというものでして、それをそのまま使う(しかも起点が消費増税の話がまだ全然なかった2012年1月から)というのがインチキ臭くて大変に結構でございます(棒読み)。


・利下げ10回分ネタはこちら

でまあそんなことで実質長期金利を1%ほど下げたという話(企画局の先日のレビューでもまあそんな感じのが出ていましたけど)をしているのですが、その結果が例の利下げ10回分。

『なお、欧米の研究などによれば、経済・物価に対して長期金利の低下は短期金利の低下の数倍の政策効果を持つとされています。また、「量的・質的金融緩和」がイールドカーブ全体を下押ししている効果について実証分析を行ったところ、同じ効果を短期金利の引き下げのみで得ようとすれば、2%程度の引き下げが必要になるという結果が出ました。』

うーんこれは・・・・・・・・

えーっとですね、
[外部リンク] 企画局

だと『計測の結果、(1)「量的・質的金融緩和」は、実質金利を▲1%ポイント弱押し下げた、』という説明がありまして、これって企画局が出しているペーパーですからこっちを元に説明する分にはそうですなという話になるのですけれども、政策金利2%押し下げ云々というのは、

[外部リンク] 今久保圭、小島治樹、中島上智(日本銀行)
Research LAB No.15-J-3, 2015年5月1日

の中の最後の所に『均衡イールドカーブ・モデルを用いた試算によると、こうした量的・質的金融緩和の効果は、短期金利コントロール(イールドカーブのスティープ化)のもとで翌日物金利を190bps程度引き下げた場合の効果に相当する規模となっている。』ってある話の引用になっていて、いやあのすいません日銀レビュー関連っていうのはどこかの部局名で出しているもの以外には『本稿の内容と意見は筆者ら個人に属するものであり、日本銀行の公式見解を示すものではありません。』ってありますので、これだと総裁がペーパーのヘッジクローズを否定しているような話になってしまいますので、説明するのにこの話をしない方がよかったんじゃないでしょうかねえと思うのですが(というような試算もあります、程度にしておけばよかったのではないかと思う)。

『こうした分析は、各国の状況や様々な前提にも依存しますので、十分幅を持ってみる必要はありますが、伝統的な短期金利誘導による金利政策が通常は1回0.25%ずつ行われることを踏まえると、「量的・質的金融緩和」は、10 回近くの利下げを同時に行ったのと同等の政策効果を持っているとも言えると思います。』

なお別に25ずつ下げるのがスタンダードな訳ではありませんが10回というのを強調したかったんですね下手な落語だなあ。

つーかそれだったらMBに焦点を当てるのではなくて最初から長期金利ターゲット(という下品な)政策を実施していた方が早かったんじゃないですかねえというかもっと市場にストレスをかけないで長期金利を下げる方法はあるんじゃないですかねえと思うのですがそれは。

『この間、「量的・質的金融緩和」の導入に、金融市場は比較的早く反応し、株価は大きく上昇し、為替市場では円高の修正が起こりました。また、貸出も緩やかに増加方向に動き、現在は中小企業向けを含めて、2%台後半の伸び率になっています。これらは、実質金利の低下による金融環境をさらに緩和的なものとしました。』

ということで結局資産価格ルートかよ!という所ですな。


・結果の説明に日銀文学キタコレ!!!

でまあ『「量的・質的金融緩和」のもとでの経済・物価の動き』という小見出しに行く。

『こうした「量的・質的金融緩和」の緩和効果のもとで、企業・家計の両部門で所得から支出へという前向きな循環メカニズムが働き、経済は大きく好転しました。』

前向きな循環メカニズムが働いているのに何で消費や設備投資が伸びないんでしょうかねえ。

『まず、企業部門をみると、収益は、過去最高の水準まで改善しており、設備投資も緩やかな増加基調にあります(図表3)。この間、わが国の輸出は円高が修正された割には伸び悩んできましたが、昨年7〜9月期以降は3四半期連続で増加するなど、ようやく持ち直しが明確になってきました(図表4)。』

図表3を見ると資本財総供給は2005年の水準に届きませんし、図表4で出ているの実質輸出ですから為替調整による数量部分はどうなっているでちゅかねえ的なアレを感じる。

家計の部分はパスして物価の部分。

『こうした経済の好転を受けて、物価の基調も着実に高まってきました。失業率の低下にみられるように労働や設備の需給は引き締まってきており、需給ギャップは、既に過去の平均であるゼロ%程度まで改善しています。先ほど述べた通り、予想物価上昇率も上昇しています。この結果、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、「量的・質的金融緩和」導入前は▲0.5%程度でしたが、昨年4月には、消費税率引き上げの直接的な影響を除くベースで、+1.5%まで改善しました。』

>昨年4月には、消費税率引き上げの直接的な影響を除くベースで、+1.5%まで改善しました。
>昨年4月には、消費税率引き上げの直接的な影響を除くベースで、+1.5%まで改善しました。
>昨年4月には、消費税率引き上げの直接的な影響を除くベースで、+1.5%まで改善しました。

直近のゼロ近傍の話をしないで昨年4月の話をする辺りが日銀クオリティ。

『その後、消費税率引き上げ後の需要面の弱めの動きや、昨年夏場以降、原油価格が大幅に下落したことを背景に、消費者物価の伸び率が鈍化しました。』

>消費者物価の伸び率が鈍化しました
>消費者物価の伸び率が鈍化しました
>消費者物価の伸び率が鈍化しました

ゼロとは言わないところがもう日銀文学っぽくて素敵です!


・そんなに効果があるのに何で実際の物価は行かないんでちゅかねえ

でまあその後追加緩和をしましたという話の続きですがね。

『その後の予想物価上昇率の動きをみると、マーケット指標や各種アンケート調査などは、原油価格の下落にもかかわらず、下落していません。また、今年の春闘では、多くの企業で昨年を上回るベースアップを含めた賃上げが実現する見込みです。』

2%物価上昇したら実施賃金マイナスになるレベル程度のベアだけどな!!!

『企業の価格設定行動をみても、付加価値を高めつつ販売価格を引き上げる動きが拡がりつつあります。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば全体として上昇していると判断できます。』

『以上のような金融・経済・物価の動きは、定性的に言えば、「実質金利の低下」「株高・円安」「企業収益の改善」「労働市場のタイト化」「雇用者所得の増加」「消費者物価の上昇」と、いずれも「量的・質的金融緩和」で想定したメカニズムに概ね沿ったものでした。』

概ね沿っているのに何で実際の物価は(以下同文)ですが定量の話も一応していて・・・・・・・・

『この点、定量的にみるとどうでしょうか。この2年間──正確には四半期のデータが揃っている昨年末までですが──実際に生じた変化は、実体経済の面では、需給ギャップでみて+2%ポイント、金額にして約10 兆円の改善、物価の面では、消費者物価前年比が+1.0%ポイントの上昇です。一方、先ほど述べた▲1%弱の実質金利の低下の影響を、マクロ計量モデルでシミュレーションしますと、株価や為替相場の変化をどの程度「量的・質的金融緩和」によるものと考えるかによって幅が生じますが、需給ギャップが+1〜+3%ポイントの改善、消費者物価前年比は+0.6〜+1.0%ポイントの上昇との試算が得られます。このように「量的・質的金融緩和」の効果について、モデルによる試算と実際の経済・物価の変化は、概ね同じ大きさとなっています。』

ということで実質金利が下がったから需給ギャップが改善したという話になっていますが。

『もちろん、この2年間には、「量的・質的金融緩和」以外にも、大規模な公共投資など政府の様々な政策、消費税率の引き上げ、株価や為替相場、原油価格の変動など、多くのことが起こり、経済や物価に上下双方向の影響を及ぼしました。しかし、全体としてみれば、実際の経済・物価は、定量的に見ても、概ね「量的・質的金融緩和」が想定したメカニズムに沿った動きになっていると評価できると思います。』

だったら何故この物価水準なんだかねえ。


という感じの講演でまあイヤミたらたらで鑑賞する素材なのですが、時間配分をミスって(というかそれなら土日あるんだから下書きしておけよお前というツッコミはお受けいたしますすいませんすいません)今日は途中ですがこの辺で。ドラギのおっちゃんネタと合わせて明日に続きをば(大汗)。
 


お題「短国入札ェ・・・・・・・/ドラギのおっちゃんが2014年以降の政策効果について講演」   2015/05/15(金)08:04:01  
  こんなニュースの出た直後に・・・・・・・
[外部リンク] 解禁へ
5月11日 4時04分

[外部リンク] 9人逮捕
5月13日 16時52分

何という様式美。

○5打席連続マイナス入札キタコレとか雑談

うむ。
[外部リンク] 100円00銭0厘0毛(募入最高利回り)(0.0000%)
(4)募入最低価格における案分比率 27.1817%
(5)募入平均価格 100円00銭0厘6毛(募入平均利回り)(-0.0024%)

ということで5週連続のマイナス入札ではありますが、足切100円じゃんとか思ってみていたものの、結局その後は平均落札価格水準での推移になって、引けではまた100円の水準になっていましたようで、引値とか売買参考統計値は0.000%になっておりますな。

しかしまあこれでプラスの利回りになった短国入札って4月の第1週の3M入札と2Mだけという展開で、延々と1か月以上にわたってカレントの短国金利がマイナスで推移するという展開(昨日もゼロ%までは行ったがプラスにはなっていない)でして、こうなってくるとさすがに短国を運用とか担保繰りとかで使っている人からすると色々と大変な状態になっているのではないかと。


でまあそういう中で本日は日銀の毎度の短国買入が実施されるのですが、今回の短国買入は6M入札後の買入になりますので買入オファー額が増えるのではないかという予想になっておりまして、そうすると2.5兆円ほど買入が実施ではないかというような下馬評になっているかと思われますが、まあその通りに推移となりますと相変わらずの日銀トレードヒャッハーも続きまして、起きている現象って投資家を排除して日銀トレードやっている業者と日銀との間で玉が動いているだけという状態な訳ですが、そうやって投資家を排除した短国市場にすることによって一体全体何の意味があるのかと小一時間。

いやまあお話の上からは「短国を買えないのならポートフォリオリバランスすれば良いじゃないか」という事なのでしょうが、世の中そう簡単に話が行くわけではなくて、各種の規制問題もありますし、そもそもの資金の性格をそうホイホイと逸脱した投資だってできませんですから、そう簡単なものでもない訳で、市場から投資家を完全に排除するような動きをするというのは色々と弊害があると思うのですけどねえという所で。

まあ短国買入に関してはオファー額もそうですが、落札結果のレートがどうなるのか、応札総額が幾らになるのかという辺りも注意して確認したいものです。

ちなみに直近発行銘柄の売買参考統計値ですが、3Mものでは532回:0.0bp、530回:-0.2bp、529回:-1.8bp、528回:-1.9bpで、6M531回は-1.6bp、先月の1Y526回は-2.2bpとなっていますので、落札結果が引け甘だと昨日の新発は入れにくいでしょうなあという所ですな。



○ドラギのおっちゃんが金融政策の効果云々の話とな

[外部リンク] The ECB’s recent monetary policy measures: Effectiveness and challenges
Camdessus lecture by Mario Draghi, President of the ECB,
IMF, Washington, DC, 14 May 2015

『Over the past year the ECB has taken a series of major monetary policy measures, culminating in our decision in January this year to expand our asset purchases towards public sector securities. While the aim of these measures is> 『The macroeconomic situation worsened unexpectedly over the summer as the underlying impetus that we saw earlier in the year faded (Chart 5, rhs). This removed an important force behind the reflation scenario we had expected. The sharp fall-off in oil prices that began in late summer then added further disinflationary pressures, feeding also into core inflation (Chart 5, lhs). The result was that, by January 2015, the euro area was experiencing negative headline inflation rates and a generalised decline in measures of actual and expected inflation. And while the medium-term orientation of our monetary policy strategy allows us to “look through” such price developments if they are temporary in nature, there were two reasons why we feared this would not be the case.』

物価見通しと経済見通しが急速に悪化して、特に物価が急速に悪化してマイナスまで見える状態になったので、物価の一時的低下がインフレ期待を下げたりするリスクが顕在化したと。

『First, while the fluctuations in inflation in the second half of the year were clearly being driven by supply factors, there were strong signs that the trend was being driven by weak aggregate demand. This was visible both at the macro level in a still wide output gap and a declining rate of core inflation; and at the micro level in subdued negotiated wages and low pricing power among firms.』

『In other words, we were not facing merely a downward shock to prices, but also a downward shock to inflation dynamics - a sustained adverse development.』

ということで、ドラギのおっちゃんの説明はここがどこぞの日銀と比べてクリアカットになっていまして、ドラギの説明ですと昨年の物価低下の背景には「単に供給サイドのショックによるものだけではなく、需要の弱さに起因するものがあった」という認識を示していますので、そうなりますと追加緩和のロジックって非常に分かりやすくなるわけですが、一方でどこぞのジャパンの中央銀行は「見通し通りに推移しているけれども物価が下がってインフレ期待に悪影響」という説明で追加緩和をしたので、コミュニケーションが混乱して今でも混乱したまま推移しているというお話。日本に関しても10月の追加緩和は「想定よりも駆け込みの反動が長引いているのでインフレ期待を下げないために追加緩和」というのを前面に出せば良かったんじゃないですかねえ今更の後知恵ですけど。


『Second, because of this weak underlying trend in inflation, there was a higher risk that the oil price fall could feed into second round effects.』

原油価格の下落がいわゆる2次的効果を発揮して幅広い物価の低下を引き起こすリスクにも言及してます。

『Indeed, several factors suggested that the situation was more worrying than past episodes of oil-induced disinflation, particularly the most recent case in 2009 following the collapse of Lehman brothers. Our analysis showed that the persistence of low inflation across a range of statistical metrics was higher than in 2009. Inflation expectations had also become, at all horizons, less well anchored to our objective and more sensitive to that low realised inflation, whereas in 2009 they hardly moved at all. And measures of core inflation had become less sticky, implying a higher risk that this low realised and expected inflation would become entrenched in wage setting behaviour (Chart 6).』

これは過去の2次的効果の例についての話な。

『Also relevant was the fact that this loosening of inflation expectations occurred while policy rates were already at the effective lower bound. At the lower bound a fall in inflation expectations implies a rise in real interest rates, so this development risked generating a contractionary effect that would offset, at least in part, the benefits of the fall in oil prices. Moreover, given high debt levels in parts of the euro area, this would be amplified if second round effects set in and real debt burdens increased, as borrowers tend to have higher propensities to consume and invest than lenders.』

そして今回については原油価格下落の2次的効果の懸念の話と、欧州周縁国の債務問題に関する影響についても懸念していたというお話をしているのがほほーという感じ。


・資産買入政策の目的と効果

『It was in this context that we moved into the third contingency by engaging into outright asset purchases. This began in September 2014 with our announcement that we would purchase asset-backed securities and covered bonds. And it was then scaled up in January 2015 with the addition of public sector securities to our purchase programme. These asset purchases work in two main ways.』

ということで9月にABS買入、1月にPSPPを投入しましたよと。

『First, they have a signalling effect, which contributes to re-anchoring inflation expectations more in line with our medium-term objective.』

政策効果としてのルートの1つは「シグナル効果」とな。

『This has been instrumental in reversing the rise in real interest rates that we observed at the start of this year. The euro area spot 5-year real interest rate had increased by around 60 basis points between September 2014 and January 2015; it then fell by 85 basis points between mid-January and April.』

シグナル効果によってインフレ期待のリアンカーも行われ、その結果5年物でみた実質金利が9月から1月までに60bp、その後のPSPPで4月までに更に85bp低下したとな。

『The signal that liquidity will keep expanding is also supporting a flattening of the term structure, thus further reducing real rates out along yield curve.』

流動性が拡大するというシグナル効果によってイールドカーブがフラット化したと。

『In addition, as this contributed to the diverging paths of monetary policy across jurisdictions, it also put downward pressure on the exchange rate.』

しかもこれによってユーロ安の効果があったとな。

『Second, even though we purchase only a comparatively narrow range of high-quality securities, our purchases have a direct and indirect effect across the whole financial system, through a portfolio balance effect.』

政策効果のもう一つのルートはECBの国債などの購入によってポートフォリオリバランス効果が起きたという話になっています。まあそこは基本的に眉唾なのですけど。

『They not only alter the price of risk-free securities, which forms the basis for the pricing of all financial instruments. They also generate scarcity in the market in which we buy, which encourages investors to shift holdings into other asset classes - e.g. from sovereign to corporate bonds, from debt to equity, and across jurisdictions, reflected in a falling of the exchange rate (Chart 7).』

一応『Chart 7: Portfolio rebalancing effects』にそれらしい図があるよ。

『In combination, a lower cost of debt finance, a lower cost of equity and a lower exchange rate all contribute to making investment projects profitable that were previously deemed unattractive.』

で、ファイナンスのコストや為替レートの押し下げは投資収益性のサポートになるので投資が伸びるという効果が
あるという話なのですが、それって確かに仰せのとおりではあるのですが、逆に言えば低金利政策が長期化した場合に採算性の低い投資が積みあがって資源の配分が非効率になって中長期的な経済の成長力を下げる効果があるような気もしますがね。


・2014年からの政策の総合評価はまあ当然自画自賛ですが微妙なヘッジが入っている気がしますよ

『As a result of the comprehensive easing cycle from June 2014 to January 2015, both the inflation and growth outlook have improved considerably and consumer confidence is now on the rise (Chart 8).』

『Chart 8: Macro and inflation landscape in early 2015』を見ると物価の下げは止まって上昇見通しになってきたわ成長の下げも止まって先行きの見通しは更に上向きだわもうウハウハですよ奥様!という図表があります。

『And this may indeed have come as a surprise to some observers: one of the key objections to our programme was that it would be ineffective in a low interest rate environment and/or following a balance sheet recession.』

効果は限定的とか言っていた連中も驚いた事でしょうこの効果は(キリッ)ということでただでなくさえドヤ顔なドラギのおっちゃんがここで盛大にドヤ顔になっているのが目に浮かびますね!!!!!!

『An important reason why this objection has proven questionable, in my view, is that it concentrated exclusively on the interest rate channel of transmission. What we can see, however, is that the other transmission channels of large-scale asset purchases are meaningful.』

金利のチャネルだけしか考えないと確かに効きがどうなのかという見解があるが、大規模資産買入(わざわざPSPPとかじゃなくてFED用語のlarge-scale asset purchasesを使うのがチャーミング、なお講演しているのはワシントンのIMFです)の起こすトランスミッションチャネルが効いているのですよ!!!!

・・・・・・・という説明をしていて、ちょっと前までの所で金利の話ばっかりしてねえかと思うのですが、ドラギ大先生の事ですから足元でドイツ国債の金利が上昇していることもありますので、あまり「金利」を連呼すると、「金利が上昇しているのに大丈夫か」と逆ねじ食らわされる可能性をきちんと意識してこの「金利だけではありません(キリッ)」というのを入れているというこのヘッジ文言恐るべし。

『The portfolio balance effect is still powerful in a bank-based economy and when interest rates are low or even negative - indeed, it is perhaps even more powerful in this environment as investors are displaced into more risky asset classes, such as equity.』

銀行ベースの経済でも金利をマイナスにしてしまえばポートフォリオリバランスチャネルが効くんですという話ですが正直それはどうなのという疑問は湧き起る。

『And when there is high uncertainty, signalling effects can become commensurately stronger if well-timed and clearly communicated.』

シグナル効果も十分にコミュニケーションしていると効くんです!だそうな。

『While we have already seen a substantial effect of our measures on asset prices and economic confidence, what ultimately matters is that we see an equivalent effect on investment, consumption and inflation. To that effect, we will implement in full our purchase programme as announced and, in any case, until we see a sustained adjustment in the path of inflation. After almost 7 years of a debilitating sequence of crises, firms and households are very hesitant to take on economic risk. For this reason quite some time is needed before we can declare success, and our monetary policy stimulus will stay in place as long as needed for its objective to be fully achieved on a truly sustained basis.』

でまあベンダーニュースになっていたのはここの部分ですね。このように政策が効いてきましたがより効果を出して経済を望ましい状態にするには今の政策を継続しますということで。


で、この講演その後にリスクマネジメント的な話があるのですが時間の都合上今日は割愛します。
 


お題「佐藤審議委員講演はレポ市場の整備に関するお話で金融政策ネタではないがマニアネタ」   2015/05/14(木)08:00:11  
  http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL13HFH_T10C15A5000000/
4月街角景気、現状判断指数が5カ月連続改善
基調判断は維持
2015/5/13 14:54

『内閣府は「景気に前向きな見方が増える半面、物価上昇などを背景に消費の慎重さへの指摘も根強い」と指摘。街角景気の基調判断は、3月と同じ「緩やかな回復基調が続いている」に据え置いた。』(上記URLより)

>物価上昇などを背景に消費の慎重さへの指摘も根強い
>物価上昇などを背景に消費の慎重さへの指摘も根強い
>物価上昇などを背景に消費の慎重さへの指摘も根強い

この調子では物価が上がった日には消費が落ちるとしか見えませんな。

ちなみにモーサテ様での朝刊紹介コーナーでは威勢の良い部分だけを連呼する中でこちらの記事はきっちり指摘あるじゃんと思ったら書いているの本紙じゃなくてNQNですかそうですか。

○本日は3M入札であります

ええまあ市場メモ書こうと思っていたのですが下の話で時間を全部使ってしまったのでアレということで、備忘で3Mの入札ありますがまたマイナスですかプラスになりませんかねえとい話と、なんか知らんけど米債また金利上昇していますね何なんですかというメモだけ置いて本日のネタは佐藤審議委員講演ですがネタがマニアックなので3行読んで面白くないと思う方は全部読むのは時間の無駄と思いますので念のため申し添えます。



○佐藤審議委員の講演は金融政策的には特段の話ではないがトピックとしてはマニア向け

[外部リンク] レポ市場改革の取り組みを中心に ──
(FIAジャパン金融市場会議2015における講演の邦訳)

めんどいので日本語版をネタにします(汗)。

・お話自体は金融政策とは関係ないです

『わが国のレポ市場は、国債の先物市場がそうであるように、国債の発行・流通市場に対して流動性を供給し、円滑なマーケットメイクと価格形成に貢献するという非常に重要な機能を果たしている。その意味で、国債の先物市場とレポ市場はいわば車の「両輪」の関係にあり、レポ市場の発展は、国債市場の流動性向上を通じて、先物市場のさらなる発展にも繋がると考えられる。そうした金融市場間における相乗効果を期待しつつ、レポ市場を巡る国際的な議論の動向や市場の発展に向けた市場関係者の取り組みについて、日本銀行の考え方や役割なども交えながらお話したいと思う。』

という話ですので、金融政策とは関係ない短期金融市場とか債券市場とかの市場整備の話になっております。本件に関しては何で今この時期に推進をするのか意味が分かりかねる国債決済T+1化に向けた取り組みに対して、国債決済T+1を実施するにはレポ市場において現状の取引手法ですと事務が回らないのが明白(そもそも今の時点でも債券ディーラーの事務が繁忙)であって、この点を回すためにはトライパーティーレポのような形で業務の効率化を業界全体ではからないと無理ですから、そもそも論としてT+1実施の前提にレポ市場改革があるという話。

なお、確かに取引未決済リスクの削減とかの為にはT+2よりもT+1取引の方が良いに決まっているのですが、そのリスクというのは参加者が個別にコントロール可能なものであって、そこの削減に伴って発生する膨大なシステム投資や事務的な人的含めたインフラ整備のコスト、(取引に慣熟するまでの)事務リスクの高まりといったコストとの勘案でみた場合に、今のように短期市場金利がゼロ近傍になっていて、かつ日銀による大規模資産購入で債券現物市場の流動性が大きく低下しているときに、そのようなストレスのかかることをするというのはどう見てもダメだろと言うのは昔から申し上げている通りです。この件って大昔からある「取引のDVP化」から始まる一連の流れではあるのですが、国債決済期間の短縮化の為にレポ市場改革という流れになっているのもどうなのかというか、そもそも市場環境が変わっているのに当初の計画を碌に見直さないで突き進もうというのがどうなのかと思うのですがその辺のそもそも論はこの辺にしておいて先に逝きます。


・残高自体はまあそうなのですが短期市場の実質的な主力”運用”商品は別だと思うの

『さて、皆さんご承知のとおり、レポ取引は、資金と証券を一定期間交換する取引であり、多くの主要な金融市場において、資金や証券の運用・調達を行うための重要な取引手段となっている。わが国のレポ市場の残高をみると、2008年のリーマン・ショックの後一旦減少したが、足もとにかけては一段と増加しており、短期金融市場の約半分を占める中核的な存在にまで成長している(図表1、2)。』

何せQQEの前から預金金融機関は基本的に全てがローンポジション状態になっている上に、足元ではQQEの拡大により各行とも超過準備をこれ以上積めるのか、という状態になっていて、無担保コール取引自体は勿論あるのですけれども、そらまあ恒常的にマネーポジションの銀行というのが(一時的にマネーになっているとか、超過準備積み上げのご協力的なマネーという話は別)原則として居ませんがな、という状況において、無担保コール取引自体がそもそも指標性に欠けるし、その市場自体も重要性が落ちているのはその通り。

でまあ現状マネーポジション的になっているのはどこかと言えばそらもう国債大量発行を背景にして取扱高が大きくなっている国債のマーケットメーカーという事になりまして、在庫ファイナンス分は(資本勘定とかCP発行などの無担保調達もありますが)在庫の国債使って有担保調達になりますし、日々在庫は動くのでトランザクションも多いですしということで、まあ残高が大きいのはその通り。

おっちゃんが小僧の頃は都市銀行などが恒常的にマネーポジションでコール市場などで恒常的に資金を取っていて、しかもそのブレを毎日調節しないといけないので必然的にコールへの依存度が高くなり、そういう調達サイドの事情がある一方で農林系とか地域金融機関が恒常的にローンポジションとなっていましたが、調達サイドのニーズがそこにあるから運用サイドも必然的にそちらに向かうという構造で、ターム物に関しては短期国債市場では発行残高が不足していたので常に公定歩合よりも大幅に低い金利で取引されていて運用商品としての妙味がなくて、銀行発行のCDが大きかったとかそういう時代ではありましたな。

然るに、現状では短期金融市場の恒常的なマネーポジションってそういう意味では国債ディーラーが一番大きくて、そちらのニーズとしては当然レポ調達という話になるから図表の2にあるように資金調達サイドのニーズがそこにあるという話。

でまあそらそうなのですが、良く良く考えてみると短期市場で昔から比較して爆発的に調達を拡大しているのは政府もそうなのでありまして、短国市場の残高がこれだけあって、3か月物国庫短期証券が毎週5.4兆円ペース(今の所)で発行されている、という事になるとそらまあ運用サイドはそっちに逝ってしまいます罠という話で、レポ取引自体の残高が大きいのはその通りなのですが、では取引の参加者の広がりとか深みという点で特に資金取引サイドがどうなんでしょうというのは毎度ながら微妙ですなと思うのよね。

『このレポ市場について、わが国では、「市場改革」ともいえる取り組みが、国際的な議論も踏まえつつ、市場関係者の間で進められている。今、「市場改革」と申し上げたが、私なりにこの「改革」でポイントとなる視点を整理すると、「透明性」、「安定性」、「効率性」、「グローバル化」の4 つになると思っている。』

ということで先に進む。


・FSBのレポ改革

『レポ取引については、リーマン・ショックを契機とするグローバル金融危機の経験も踏まえ、G20 のイニシアティブのもと、FSB(金融安定理事会)などの国際的なフォーラムにおいて、その「透明性」や「安定性」を一段と高めるために、さまざまな改革に向けた議論が行われており、日本銀行のスタッフもこうした議論に参画してきている(図表3、4)。』

『こうした議論の背景には、主として米国において流動性の低い証券化商品を対象とするレポ取引が大きく増加し、いわゆる「シャドーバンキング」としてレバレッジの拡大や過大なリスクテイクが生じていたことが、金融危機をより深刻なものにしたのではないか、との問題意識がある。』

後の方で説明がありますが、そもそも日本のレポ取引というのは国債発行額の拡大と共にショートセールのカバー取引と在庫ファイナンスの為に拡大した市場であって、流動性の低い金融商品のファイナンスによってレバレッジを高める取引として使われている訳ではないので、FSBの問題意識を日本にそのまま持ち帰りされても迷惑以外の何物でもないので、FSBにおける議論においては関係各位の奮闘に期待します。

『FSB の議論では、こうした「行き過ぎ」を防ぐためには、まず、金融当局がグローバルなレポ取引の動向を適切にモニターする必要があるとされた。また、適切なヘアカットを導入することでレポ取引のリスク管理をより強化していくことも求めている。つまり、グローバルな金融安定上のリスクに対応するため、プルーデンス政策の観点から、レポ取引の「透明性」と「安定性」を更に高めて行くことが国際的に合意された。』

なお後にありますが国債はヘアカット義務がありませんので中曽副総裁でも安心です(違)。


『(「透明性」の向上に向けた改革<データ収集体制の構築>)』

『FSB は、レポ取引の担保となる証券などの詳細なデータを収集し、レポ取引によるレバレッジの積み上がりのほか、満期ミスマッチの状況、特定の市場参加者へのリスクの集中度合いといった金融安定上のリスクを把握することを狙いとして、レポ取引に関するデータの収集体制を各国およびグローバルの2 段階で整備していく方針を示している。現在、FSB 内の専門家グループにおいて具体的な検討が進められており、日本銀行もメンバーとして議論に参加している。』

しかし在庫ファイナンスとショートセールの在庫確保という観点からするとファンディングがオーバーナイトになってSC借入がタームになるのですが、それを捕まえて「期間ミスマッチが拡大しているのでご指導」とか飛んできたら困るので「国債市場が巨大だから自然に起きている現象」というのと「レバレッジの積み上がりによって起きている現象」というのは良く良く考えて規制をかけていただきたいものです。

『昨年11 月には、データ収集の項目等の詳細を示した市中協議文書が公表され、この市中協議の結果を踏まえて、本年末までに最終的なデータ収集の枠組みが取り纏められる予定である。』

それは良いのですが、いちいち取引データ出せという話になったら只で無くさえ事務面が煩雑な今のレポ取引に対して「単なる余裕資金運用の一環」としてしか考えていない恒常的な資金の出し手が面倒を避けてGCレポ運用から手を引くようなことが起きないようにお願いしたいものです。そらまあ調達サイドは調達できないと困るから当然こういうのは頑張るでしょうけどね。


『今後を展望すると、本年末にかけて、グローバルレベルでのデータ収集に関する議論が深まるもとで、わが国においても、各国レベルでのデータ収集をどのように行っていくか、といった議論が徐々に本格化していくと思う。その際、円滑なデータ収集を行うためには、当然のことながら、システム対応など市場参加者の負担や取引実務にも十分な配慮が必要である。』

と思ったらちゃんと言及している所を見ると相当言われてますな(^^)。

『そのうえで申し上げると、政策当局の間では、今回のデータ収集プロジェクトは、レポ市場、さらに言えば、銀行システムの外側にあるシャドーバンキングの「透明性」を高める効果的な手段であり、金融安定上のリスクを抑制していく上で、とても重要な政策対応であると広く認識されている。』

言いたいことは分かるが米国だけでやってくれとしか申し上げようがない。

『従って、今回のデータ収集プロジェクトにしっかりと対応することは、わが国金融市場に対する国際的な信認を確保し、グローバルな金融市場間の競争力を高めるだけでなく、グローバルな金融安定への貢献といった観点からも大切なことだと思っている。日本銀行としても、レポ取引のデータ収集体制の円滑な構築に向けて、内外の関係者と協力しながら、引き続き積極的に貢献していく考えである。』

そもそも米国様が無茶な取引をしてチョンボをしたのに対して、そういう事を全然していない他国がそのチョンボの後始末に巻き込まれて、無茶をしてないのにわざわざ手間暇かけて(もとより実施していない)無茶取引をしていませんというのを疎明しないと国際的な信認を確保できないというのが話の筋として何だかなあという感じでして、それよりも「まずこれらの取引を行っている米国に対して厳しい開示を求める」という話を他国と組んでやった方がよろしいんじゃないでしょうかとか言うと米国ではドットフランクでという話になるんですかね。


『(「安定性」の向上に向けた改革<適切なリスク管理の実施>)』

『レポ取引における「ヘアカット」とは、担保となる証券の価格変動リスクを反映した「掛け目」をかけたうえで資金のやり取りを行うことで、取引の安全性を高めるリスク管理の仕組みである。金融危機の際には、レポ取引の担保となっていた証券化商品の価格が急落し、そのヘアカットが急激に引き上げられた結果、証券化商品の価格下落や流動性の低下がスパイラル的に加速し、レポ取引の「安定性」が著しく低下したとの指摘がある。』

それはそうだが日本はそもそも国債レポばっかりなのですけど。

『こうした経験を踏まえて、FSB では、各国当局に対し、中央清算機関(CCP)で清算されない全てのレポ取引について、「ヘアカット」に関連した2 つの政策対応を求めている。』

つーことだがそもそもCCPで取引飛んだ時にちゃんとCCPが補填してくれないのであればCCP清算とそれ以外を分ける意味がないのだがその辺はどうなっているのでしたっけ。

『まず、一つ目が、レポ取引のヘアカットに下限値を設定する「最低ヘアカット規制」である(図表5)。景気が良い時には、市場参加者がレポ取引の担保となる証券の価格変動リスクを過小評価し、過度に低いヘアカットを設定する傾向が指摘されている。この規制の狙いは、レポ取引を行う際に、過度に低いヘアカットを適用するインセンティブを抑制することで、好況時の行き過ぎたレバレッジの拡大や、不況時の急激なデレバレッジ、いわゆる「プロシクリカリティ」(景気循環性)を防ぐことにある。』

まあ趣旨は分かる。

『なお、現在の政策提言では、国債を対象とするレポ取引は「最低ヘアカット規制」の対象外とされている。これは、国債の価格動向は景気循環的でない傾向がみられることや、国債のヘアカットは多くの取引でゼロ、あるいはゼロに近いためとされている。この点、わが国のレポ取引は、証券化商品を担保とするレポ取引のウエイトが相応にある米国などとは異なり、その殆どが国債を対象としており、ヘアカットを行わないものが大部分を占めている(図表6、7)。このため、「最低ヘアカット規制」が、わが国のレポ市場に与える影響は、現時点で、全体としてそれほど大きくならないのではないかとみている。』

ということで、順当な話がやっと出てきたわけですが、そこまでの話が米国市場において発生した問題を軸に展開されていて、日本の事情に関する話をここに持ってきているのって、講演の相手が外国の方を念頭に置いている(もともと英語だし)からそれでも良いのかもしれませんが、こうやって邦訳テキストに落とされると文章構成的に先に「なんか日本市場と関係ない話をしていますが」という印象を与えてしまいますので構成上宜しくないのではと思うのですが何とかならないのですかねえ・・・・・・・・・・・・

『さきほど申し上げた通り、わが国のレポ取引は、その殆どが国債を対象としており、ヘアカットを行わないものが大部分である。もっとも、十分な信用力と流動性を備えた国債であっても、金融商品である以上、価格変動のリスクがあることは否定できない。』

『このため、ヘアカットのメソドロジー基準のあり方も含め、レポ取引の安定性を確保していくうえで、どのようなリスク管理が望ましいのか、市場参加者間で議論を深めながら、共通の認識を作り上げていくことが大切だと思う。』

そらまあそうなのですが、図表5の最低ヘアカット基準って担保の残存期間と種別の概念があるのですが、レポ取引そのものの期間の概念がないのが変でして、今の日本のレポ市場みたいにT+1スタートの翌日物取引が主体とかになっているときに、3か月ものとかの取引と同様のヘアカットを適用するのが適切なのかどうかとか(マージンコールの問題もありますが)、その辺の概念って無いのかねとは突っ込みたくなるのでありました。

『この点、FSB では、法域間の規制裁定を抑制する観点から、最低ヘアカット規制の実施状況を定期的にモニタリングする枠組みを導入する予定である。このモニタリングの結果によっては、将来的に、現在国債を対象とする取引をグローバルな規制対象から除外している最低ヘアカット規制の「適用対象」や「最低ヘアカット水準」の見直しを検討する可能性があるとしている。』

日本国債格下げでどうのこうのという話がありましたな。ドメ取引における自国国債担保取引にヘアカット掛けるというのは何だかなあという感じはしますが(価格変動リスクという観点でかけるのなら取引期間やマージンコール適用の有無も勘案して欲しい)。

『日本銀行としては、2017 年末までの導入が予定されている最低ヘアカット規制が、グローバルなレポ市場の流動性などに「意図せざる影響」を与えることがないかどうかにも留意しつつ、今後とも、最低ヘアカット規制の枠組みの検討に関する国際的な議論に積極的に参加していく必要があると思っている。』

自国ソブリンに関しては除外の方向でお願いします。ECBに関しては「財政統合していないからお前らはソブリンじゃない」という事で(^^)。


・国債決済期間短縮化の話は毎度のお話ですがレポ市場と絡めて

次が『3.「効率性」の向上に向けた改革(国債取引の決済期間短縮化)』のコーナーキタコレ。

『以上申し上げたレポ取引に関する国際的な議論と並行して、国内では、国債取引(アウトライト取引)の約定から決済までの期間を2 日(T+2)から1 日(T+1)に短くする取り組みが進められている。』

進めさせられ(銃声)。

『国債決済期間の短縮化は、リーマン・ショック後の国債市場におけるフェイル急増の経験を踏まえた取り組みであり、未決済残高の圧縮を通じて決済リスクの削減を実現するものである。』

それは分かるがカウンターパーティーリスクを厳格に管理すればそんなのは削減できるのであって、しかも各種金融規制により金融市場参加者の資本バッファーが強靭化された中でこの未決済リスク削減を急ぐ必要があるのかというのが甚だ疑問で、市場環境の変化に対応しないで当初決めたからそのまま続けるというのはどこぞのマネタリーベース目標政策のようで実にジャパン的であります。

『しかし、金融市場インフラの整備の観点からみると、国債決済期間の短縮化は、わが国のレポ市場に大きな変革をもたらし得る重要な取り組みであることに気付く。』

つーかT+1するのに今のままだと事務が回らんという話。

『国債のT+1 決済を実現するためには、国債のアウトライト取引等の結果として生じる資金や債券の過不足の調整に用いられるGC レポ取引について、T+0 決済(即日決済)を実現することが大前提となる。そのためには、レポ取引にかかる事務処理の一段の効率化を進める必要がある。これが3 つ目のキーワードである「効率性」の向上である。これを実現するため、わが国では、GC レポ取引に係る「銘柄後決め方式」の導入、そして、そのための担保管理サービスを行うインフラの整備が予定されている。』

『レポ取引における「銘柄後決め方式」と「担保管理インフラ」の導入、つまり、レポ市場における効率化の一層の進展は、わが国の短期金融市場に大きな変革をもたらす可能性がある。なぜならば、それが大規模な即日資金市場の創設を意味するからである。』

・・・・・・・だと良いのですが、そもそもこれらのインフラ整備に金がかかる上に、担保管理サービスに対してもフィーを払わないといけない訳でして、そのフィーが少なくともコール媒介手数料などの現状のコール取引に関するコストと同等かそれ以下じゃないと資金運用サイドの積極参加が見込めないと思うのですがそれは。

つーかですね、このレポT+0の話って国債決済T+1の方から話が先に来ているので、そらまあそうなったら国債のマーケットメーカーは対応するために色々と動くのが必然なので、資金調達市場としてはT+0レポ市場ってのが出来るのですけれども、運用サイドのニーズは特段斟酌して話が進んでいる訳でもないので、運用サイドとしては参加するだけの運用面での有利性が必要で、このウルトラハイパー超低金利の中でシステム対応の投資が必要でフィーが安いのかどうかとかレートが有利なのかどうかとかが分からない上に事務面でどうなるか分からない取引に参加するのかよと言いますと、先ほども申しあげましたように偉大なる3か月もの国庫短期証券市場があり、保振で超便利になったCP市場があり、事務周りがあっという間のSTPで回る短資約確システムに乗るコールローン取引がありとなっているのがどうも。

まあそうは言いましても決済がたくさんある銀行業態もシステム対応はしないといけない口でしょうから、銀行業態と国債ディーラーの所で取引は回るでしょうし、残高も当然ながら積みあがるとは思うのですが、ロット的にそれほどではないにせよ安定的な余資放出主体が参加しやすいような取引になる事によって取引の厚みが出ると思いますのでその辺は宜しくお願いしますというか、日銀のこの手の講演とかを聞いて(見て)おりますと、資金調達サイドの事情については良く把握しているようですが、運用サイドの話になると途端に疎くなる傾向が見られるのでして、まあそちらへの考慮もして頂きたいものです。


・レポ市場の将来の展望に関して

『かなりざっくりとした見積もりだが、現在T+1 決済で行われている翌日物GCレポがT+0 決済に単純に全て移行すると想定すると、その市場規模は20〜30 兆円に達することが予想される(図表8)。一方で、例えば、翌日物の無担保コール市場(短資経由)の残高は、現在2〜3 兆円程度である。つまり、わが国のT+0決済のGC レポ市場は、将来的に、コール市場の規模を大きく上回り、東京短期金融市場において最も大きな翌日物の即日資金市場となる可能性がある。』

そもそも銀行業態が全部ローンポジションの中では翌日物コールというのはマージナルな取引にならざるを得ないのですが、レポ市場に関しても資金調達プレーヤーが「証券会社」に偏ってしまうので、それはそれで残高は大きいにしても本当に指標性のある取引なのかというのは微妙な気がします。まあ将来にわたって無担保コールを政策金利にするというのもどうかと思いますが。

#一番指標性が高いのは今や3か月もの国庫短期証券利回りだと思いますけど

『冒頭に申し上げたとおり、わが国のレポ市場の残高は大きく伸びているが、金融危機以降の資金市場の動きを振り返ってみると、無担保の資金取引が世界的に縮小している一方で、有担保の資金取引は相対的に活発である。これには、金融危機後のインターバンク取引における信用リスクに対する意識の高まりや、無担保の短期資金取引の増加をディスカレッジする金融規制の導入といった、構造的な要因が影響しているように思う。』

まあそれはそうですが、金融緩和によって恒常的なマネーポジションが縮小しているというのもあるような気がします。

『こうした大きな流れを踏まえると、T+0 決済のレポ市場という即日資金市場が創設されることは、既存のコール市場における資金取引への影響のみならず、中央銀行が行う金融調節オペレーションにとって重要な市場である短期金融市場全体に構造変化をもたらす可能性があると思う。』

つまりレポ金利を誘導目標にしたりレポ市場向けオペをすることを正常化後の展望として考えていると。

『この点、現在のコール市場とGC レポ市場の参加者を比べると、資金調達面でのプレゼンスは、前者は「銀行」や「短資会社」が高い一方、後者は「証券会社」が高くなっている(図表9)。』

さっきも申しあげたが何故この話を先に持ってこない・・・・・・・・・・

『また、将来を展望すると、即日決済のレポ市場が発展することによって、即日資金市場の厚みや参加者の多様性が増し、短期金融市場全体の活性化に繋がる可能性もある。』

まあどうなんでしょうね。将来にわたって銀行全部がローンポジションであるという訳でもないでしょうからそうなった時にはまた変わるのでしょうね。


・新現先の話はマニアすぎるので割愛します

『4.「グローバル化」に向けた改革(レポ取引の新現先取引への移行)』という所で新現先方式への移行という話があるのですがこちらは時間の関係もあってスルーしておきます。

ただ、このグローバル化に関する話では日本国内の破綻法制との整合性というのをどう担保するのかも重要で、一括精算条項とか入れても保全命令との関係って実際に誰か勇者が裁判起こしたら本当に大丈夫なのかという法律的整合性がどうなっているのかとか、その辺がどうもよくわからん(アタクシの不勉強で本当はちゃんと破綻法制の改正が行われているのだったらすいませんとしか申し上げようがないのですが)次第なので誰か詳しい人教えてジェネラルという所です。
 


お題「6M入札は毎度の結果&10年入札などなど/展望レポートの物価上昇メカニズムはどう見ても楽観にすぎる件」   2015/05/13(水)08:07:29  
  昨日は台風で今朝は地震とな。

○市場メモ関連

・6M入札ェ・・・・・・・・・

[外部リンク] 100円00銭3厘(募入最高利回り)(-0.0060%)
(4)募入最低価格における案分比率 66.2644%
(5)募入平均価格 100円00銭3厘(募入平均利回り)(-0.0060%)

100円の一つ上どころか3つ上の所で切られてほぼ一本値(ほぼ、というのは市場推計の落札分布からすると3厘満額応札以上に落札したことになっている人がいるようなので)という結果になりまして、100円の一つ上で切れてその後ワッショイとか言ったのよりも強い結果でしたすいませんすいません。

つーてもマイナス利回りなのは同じでして、6Mって昨年の11月に行われた入札の時が丁度10月のQQE拡大を受けて短国オペへの負担を軽くしようという話だったので短国オペが抑制されるという期待から一旦金利がプラス化した時(その後日銀が無慈悲買入を実施して短国市場への負担を軽減とは何だったのかという事になり、いわゆる日銀トレードも活発化しだしたのはさんざん悪態を申し上げた通りです)でしたので、まあそれ以来延々と6M短国はマイナス推移という事でして、3Mの金利がプラスになった3月でもマイナスだったので結果そのものはシャーナイナイ。

ちなみにBB引けも売買参考統計値もマイナス1.6bpになっていますので、入札水準から1bp強い所になっていまして、まー100円の一つ上で切れて引けがマイナス1bpとかテキトーに書いたのもそれほど外していないな等と謎の言い訳をしながら売参を見ますと、直近入札の3Mカレントの引けは530回がマイナス0.5bpですけどその前2銘柄の3Mカレントの引けがマイナス1.9bpになっているので、金曜に向けてもうちょっと6M強くならんとカレントが残っているんだったら買入でどっちが入るか分からんですなという気もするのだがもう玉が無いですかね。

まあ6Mは日銀オペ専銘柄になっていると申してもおかしくない状態なので勝手にやってればという感じですが、3M入札のマイナス金利状態が続くっつーのがもう何だかねという所で、この6Mはオペに打ち込まれ銘柄として今週の3Mがどうなるかですけど、まー3つ上で切ってくる位には業者のポジションにも余裕があるんでしょうから今週も厳しくて、6月になって短国買入のフローが落ちるのが見えているだけにその手前辺りでどうにかなるかならないかという話っすかねえ(呆然)。

#どうせ今週は3Mの翌日の短国買入が6M買いたいニーズで増額だろうと予想されるので入札も強くなりやすいし


・なお米国では短国をニーズに合わせて増発しています

余談ですがね。

[外部リンク] Quarterly Refunding Statement of Acting Assistant Secretary for Financial Markets Seth B. Carpenter
5/6/2015 Page Content

でまあこちらなのですが、短国の所を見るとこのような記述が。

『Bills Supply』

『The supply of bills outstanding as a percentage of the total Treasury portfolio is at a multi-decade low of approximately 11 percent. Demand for Treasury bills is high and is expected to grow even more significant. Therefore, Treasury believes that it is prudent to increase the level of Treasury bills outstanding, at least somewhat, within the total amount of securities issued for authorized purposes.』

(;∀;)イイハナシタ゛ナー

『This increase in issuance will help achieve our objective of lowest cost of funding over time and will enhance market functioning and liquidity. Furthermore, this increase in Treasury bill supply should not be interpreted as changing Treasury’s debt issuance strategy of extending the weighted average maturity of the debt.』

ということで米国財務省様におかれましては市場におけるT-Bill(日本でいう短国)のニーズが高まっており、今後もそのニーズが高まっていること、その一方で発行のうち短国の残高シェアが下がっていることを鑑み短国の発行を増額することが適切と判断したというお話で、これにより市場機能と流動性を高めるという実にイイハナシダナーという動きが行われている訳ですな、うんうん。

背景としてはLCR規制の問題とかMMF規制の変化とかの問題があって短国へのニーズが従来以上に高まっているのに発行年限長期化しちゃっているし財政締めているから短国の発行が追い付いていなくて、その結果米国でも短国の金利が下の方に突っかけに逝っているという状態があるっつーことですが、そこでどこぞの国のようにやれマイナス金利だの金利低下は政策効果(キリッ)だのという話をするのではなく、発行当局が短国の発行を拡大するというのは実にイイハナシダナーとしか。

いやまあECBとか日本と違って金融政策が出口モードだからだろうというツッコミはあろうかと思いますけれども、QE2とか開始したころにはFRBってなんちゅうぶっきらぼうなオペレーションをしやがるなあとか思っていましたが、今となっては3極の中で米国の金融政策および国債発行当局が一番市場機能への配慮がある(ECBの買入は市場への流動性云々という触れ込みはあるがそもそも預金ファシリティをマイナスにしている時点で短期金融市場への配慮がマイナス無限大で、債券市場と短期金融市場は根っこでリンクしているのだから結局ダメなのは同じ)という事になっているのがオソロシスという所ですな。

まあこの増発やってもまだ足りない感は強いみたいですけど「長期化するという方針は変わらないですけれども、市場のニーズが高まっているのでそれはそれとして短国の増発をしますよ」というその姿勢が大変にイイハナシダナーでありまして、規制などの動向も踏まえて自分の庭先だけではなく総合的に判断しているというのが良いですな。


・10年国債入札&欧米金利

[外部リンク] 6. 価格競争入札について
(1)応募額 4兆9,186億円
(2)募入決定額 2兆1,945億円
(3)募入最低価格 99円57銭 (募入最高利回り)(0.445%)
(4)募入最低価格における案分比率 32.3968%  
(5)募入平均価格 99円67銭 (募入平均利回り)(0.434%)

欧米金利謎の上昇を受けて前日まで楽勝という感じだった雰囲気が一転して急にうーむという感じにはなっていましたが、前場から10年甘くしてしかも前場引けにかけて0.430%→0.435%→0.440%と勢いよく叩いて来ましたので、これは入札直前に甘くして安く見せておいて前場引けよりも強く入札して戻すパターンですなとか思ってみていたら足切は前場引けよりも5糸甘くして来るわ応札倍率は低いわという中々残念な状態になっておりまして、何度か戻るかと思う動きもあったものの結局14時過ぎ位から失速してヘロヘロの巻となってしまいましたな。引けではちょっと戻ったけど落札結果水準は回復せずにナムナム。前場引けのバランスから見ると先物の方が叩かれた格好で引けている(前場引けに10年を勢いよく叩いたというのはあるのですが)ので10年の買いなのか先物の叩き料理があったんでしょうけどね。


なお前場引けに掛けてちょうどこのヘッドラインが出ていたのですが。
[外部リンク] 05月 12日 12:30 JST

これは参議院財政金融委員会での民主党大塚耕平委員に対する答弁で、文脈としては大塚さんが「超過準備に付利して膨大な金利を銀行に支払っているがそれだけ払って然るべき効果が出ているのか、効果が小さいなら止めるべきでは」という質問をしたのに対しての答弁という事のようですが、債券市場的にはこの件は別に織り込み済み(大体からしてその後に実施された6M短国入札が上記の結果ですし)だとは思うのですけれども、ここもと追加緩和否定チックな自民党からの発言もありましたし、この辺って心理的に効くんですかねえ良くわかりません。


ところで欧州とかの金利。

[外部リンク]
2015/05/12 17:06 JST

[外部リンク]
2015/05/13 06:43 JST

ということで欧州時間では途中まで盛大にドイツ債売られてあばばばばーとなっていたものの、いったんPSPP実施前の金利水準まで上昇したので止まって、それを見て米国長期債の金利上昇も一服というお話のようですが、まあジャパンの例を考えてみますと2013年は黒田バズーカ期待でドンドン下がった日本の長期金利がバズーカ打って盛大に下がって0.315%まで瞬間やったあと上昇して0.6%近辺で一旦うろうろした後に、黒田総裁が長期金利の上昇について「実質金利の低下が重要」と名目金利の上昇をスルーする発言をしたのが一段安のきっかけになりまして(なおGUがその時期に期間限定で打ち込んだきゃりーぱみゅぱみゅさんがマーライオンになるファッションモンスターのCMが影響していたというギャグは今でも唱えますがががが)一段の金利上昇という2段下げ(価格的に)をやらかしておりますので、そう考えますと本当に止まったのかはワカランチ会長。

まーこれがPSPP盛大に進んで今のジャパンのように「そもそも投資家に売るものが無い」という素敵な状態になってしまえば話は別なのですが、「預金ファシリティがマイナスなのでキャッシュ保有にコストがかかる」という状態の中では将来のキャリーを飛ばして売るにしても金利が下がり過ぎると却って売るに売れないという状態になっていたと思いますので、そーゆー意味ではどちらに転ぶのか良くわからん。PSPP始まってからの上げ局面で「投資家の踏み」的なのもあったと思いますし、元々の時点で投資家には売るものが無くて今でもあまりないのかもしれないし、その辺の需給次第じゃないですかと適当なことをほざいてまとめにならない纏めをしておく。


○展望レポート全文ネタ続き(すいません)

[外部リンク] 『以上を踏まえ、消費税率引き上げの直接的な影響を除いて物価情勢を展望すると、国内企業物価は、2015年度は原油価格下落の影響から横ばい圏内の動きとなるものの、2016年度以降は、海外経済や製品需給の改善、国際商品市況の上昇を背景に、緩やかな上昇を続けると予想される。』

『消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、当面、エネルギー関連の下押し効果とそれ以外の品目の改善効果が相殺し、0%程度で推移すると予想される。もっとも、2015年度下期以降は、エネルギー関連のマイナス寄与が減衰する中で、需給ギャップの改善と中長期的な予想物価上昇率の高まりの影響が続くことや、そうしたもとで既往の円安などによるコスト上昇の転嫁が再び進んでいくことから、全体として上昇率を高め、2016年度前半頃には2%程度に達する可能性が高い。』

『その後は、平均的にみて、2%程度で推移すると考えられる。2016年度までの消費者物価の見通しを1月の中間評価時点と比較すると、やや下振れている。』

ということですが、昨日も散々申し上げましたようにそもそも円安のコスト転嫁がスムーズに進むのかとか、進んだとしてそれが消費を抑制する結果になって景気のモメンタムを下げて結局のところ物価の上昇を抑制するんじゃないのかとか、まあ見通しそのものが楽観過ぎのような気がしますがね。


でもってフィリップス曲線での整理。

『以上の物価見通しをマクロ的な需給バランスとの関係(いわゆるフィリップス曲線)で整理すると(前掲図表15(2)、45)、2015年度の消費者物価は、直前に円安が急速に進行した2013年度の動きと同様に川下へのコスト転嫁が進捗することや、中長期的な予想物価上昇率が高まることから、需給ギャップの改善ペースをはっきり上回るかたちで上昇率を高めると予想される。』

2013年度はその結果として消費がコケてしまって実際問題として原油以外のコアコアだって弱くなったと思うのですけど何故今回は大丈夫と言い切れるのか小一時間問い詰めたいが、「2年連続ベアに見られるように所得面にも変化があり、ここまでの物価上昇という実績で物価観に変化が生じているから今回は大丈夫です(キリッ)」という屁理屈で返されるという位の想定問答はアタクシのような浅学菲才でも作れます。

『2016年度は、円安の効果が徐々に剥落する一方、中長期的な予想物価上昇率の上昇が続くため、需給ギャップの改善をやや上回るペースでプラス幅が緩やかに拡大し、2017年度は、消費者物価の前年比は2%程度の状態を続けると考えられる。』

それは良いのだがこれまた昨日申し上げたようにだったら何で見通しの期間中の金融政策が実質ゼロ金利なのか小一時間問い詰めたいし、実質ゼロ金利政策でQQE状態なままな前提じゃないと2%に行かないのであれば、そもそも論としてそれは「安定的に2%」というのには不適当ではないかと思うのですが(中立的な金融政策の元で安定的に2%じゃないと物価安定の目標達成とは言わないでしょ)。

『このように、中心的な見通しでは、消費者物価の前年比は、需給ギャップの改善に比較的明確に反応していくとともに、フィリップス曲線自体も中長期的な予想物価上昇率の高まりを反映して、次第にシフトアップしていくと想定している。』

はあそうですか(棒読み)。


その背景の説明が続くのでさらに鑑賞。

『こうした動きの背後には、日本銀行の「物価安定の目標」の実現に対する強いコミットメントに加え、以下に指摘するような家計の消費行動や企業の価格設定行動の変化も、複合的に作用していくことがあると考えられる。』

ほうほう。

『第1に、家計についてみると、長期にわたって続いてきた低価格志向はなお残存しつつも、全体として和らぎつつあり、購入単価の上昇にみられるように、高齢者や女性労働者を中心に、これまでよりも地理的利便性や高付加価値商品を好む傾向が徐々に強まっているように窺われる(図表46(1))。』

高齢者は賃金上昇のメリットが及びにくいという話があった気がするんだが。つーかそれ上流の話でボリュームゾーンの所がそうならないとマズーなんだしボリュームゾーン的には生活品とかを見てると足元で「単価が上がった分購入を抑制して総額は同じ」的な感じになっているように見えるのだが。

『第2に、小売業や各種サービス業の価格支配力(マークアップ率)が、やや長い目でみた業界再編などを背景に、幾分高まっている可能性が考えられる22。』

『第3に、そうしたもとで、小売・サービス業の価格設定についても、従来の安値輸入品を梃子とした低価格戦略から、付加価値を高めつつ販売価格を引き上げる戦略に切り替える動きがみられる。』

単にコストプッシュで仕方ないので言い訳に付加価値を見せているだけのような気もするんですがね。

『これらの点とも関連して、為替相場の動きを含めた投入コストの変化を川下の販売価格に転嫁する動きは、以前の局面に比べて、よりはっきりとみられるようになってきている(前掲図表44(2))。』

多分転嫁は進むと思うのだが、それによって物価が上昇しても名目の量が出なくなったら生産とかが出なくなるので前向きの循環メカニズムが頓挫すると思うのだが。

『この間、物価と名目賃金の関係を確認しておくと、消費者物価と時間当たり賃金との間には、長い目でみれば概ね同時に変動するといった安定的な関係が確認される(図表47)。』

なおこの図表47ですが本当に安定してるのかよとか、そもそも安定してるの物価が下がってからではないかとかいう気はだいぶするし、なんで時間当たり賃金というのも気になるのだが。

『上記の見通しでは、先行き、賃金交渉において物価面の動きが考慮されることなどを通じて、賃金上昇と物価上昇の好循環が次第に明確となる姿を想定している。すなわち、時間当たり賃金が、労働需給の引き締まりや予想物価上昇率の高まりを反映して緩やかに上昇していく中で、消費者物価も徐々に上昇率を高めていくと考えられる。こうした見通しを実現していくうえで重要な鍵となるのは、景気回復の持続性や成長力強化の拡がりとともに、ベアをはじめとする賃金引き上げの動きであると考えられる。』

はて。

『すなわち、ベアが伸びを高めることなどにより賃金の持続的な上昇が実感されるに伴って、消費者の物価上昇への抵抗感が和らぐとともに、そうしたもとで、企業も、賃金コストの上昇を販売価格に転嫁できることを前提に行動するなど、賃金上昇と物価上昇の好循環が形成されていくと考えられる。』

ベアもそうなのだが賃金の持続的な上昇の実感っていうのはもうちょっと別の問題があって、将来に渡る予見可能性というのが無いと厳しいから雇用の安定感とか成長期待とかそっちが無い中で賃金と物価の内生的な上昇プロセスというのは難しいのではないかと思いますけどねえ。

という所でありました。なおBOX1と2も面白い(2はこの前の企画局謹製ペーパーの話)のですがパスということで。
 


お題「短国買入ネタ/追加緩和とかその関連の雑談メモ/展望レポート鑑賞会の続き」   2015/05/12(火)08:03:22  
  米国がしらっと13毛甘とかになっているようですが。

○短国買入とかのメモを置いておきますね

[外部リンク] 20,000 2015年5月13日
国債買入(残存期間1年超3年以下) 3,750 2015年5月13日
国債買入(残存期間3年超5年以下) 3,750 2015年5月13日
国債買入(残存期間10年超25年以下) 2,400 2015年5月13日
国債買入(残存期間25年超) 1,400 2015年5月13日
国債補完供給(国債売現先)・即日(午前オファー分)(注3) 12,039 2015年5月11日 2015年5月12日
国債補完供給(国債売現先)・即日(午後オファー分)(注4) 16,000 2015年5月11日 2015年5月12日

ということで昨日は短国買入が2兆円のオファーとなりまして、さすがに4打席連続3M短国マイナスを受けてちったあ気を使ったのかどうか知りませんけれども、何はともあれ落札結果を見ないと何とも。

[外部リンク] 36,045 20,002 0.001 0.002 99.7
国債買入(残存期間1年超3年以下) 9,501 3,765 -0.004 -0.002 73.5
国債買入(残存期間3年超5年以下) 10,360 3,755 -0.008 -0.005 41.7
国債買入(残存期間10年超25年以下) 5,040 2,403 -0.030 -0.024 10.8
国債買入(残存期間25年超) 5,222 1,404 -0.017 -0.014 33.3
国債補完供給(国債売現先)・即日(午前オファー分)(注4) 117 117 -0.400 -0.400
国債補完供給(国債売現先)・即日(午後オファー分)(注5) 27 27 -0.400 -0.400

ということで応札が3.6兆円でして、前回の短国買入が2.25兆円の買入予定に対して4兆円の応札だったので、そういう意味ではオファー玉から見たらバランスはそんなもんだから単に札読みから自動的に計算しているのかも知れませんが、前回の短国買入では盛大に流れてしまいましたのでエライコッチャ感が強かったですけれども、今回は平均2糸甘の足切1糸甘と普通の落札結果になりましてまずは一安心。

つーかですね、そもそも論として今月ってそこまで短国買入を積み上げる必要あるのかよという感じでして、今年の1-3パターンを踏襲して1月は積み上げるにしても2月は残高維持程度に止めておけよとか思うのですが、今の流れだと償還以上に買入をすることになり、ただでなくさえ3Mが月に1.2兆円発行減額になっているのに、そこに残高の積み上げするとか市場にストレスをわざと掛けに逝っているとしか見えないですし、大体からして今月も残高盛大に積み上げてしまいますと今度は6月の短国買入が殆ど実施されないというような流れになってしまいますので、需給のブレが大きくなりすぎるんですがそれは。

何だかんだと言いましても短期金融市場の中で一番の残高があって一番安定的に運用ができるのが短国でして、その中で毎週発行と償還がある3Mは一番便利な商品なのですけど、日銀短国買入がフローで思いっきりぶれるので市場の需給関係も思いっきりぶれるという結果になっていますな。

でまあその結果短国の需給がぶれる→短期金利がぶれるという事になる訳ですが、この前企画局が出したレポートみたら実質金利ガーの話はあるけどMB目標の数字の細かいところに特段の意味が無くて、要は「気合を示すためのもの」という事のようでして、そうなのであれば月々の国債発行償還要因を含む財政要因のブレに対して事細かにMBの進捗をチューニングした結果短国市場の需給を日銀要因で無駄に振らせる方が政策効果的には宜しくないのではないかと存じますので、政策委員会の皆様におかれましてもちったあそういう点に留意した議論をしていただきたいものだと思うのでありました。

てな訳で本日は6MTBの入札がある訳でして、まあこの状況下で入札やってもどうせ金曜のオペ狙いヒャッハーという事で入札は100円の1つ上で切ってセカンダリーでワッショイワッショイとマイナス1bpとかになって売参がマイナス1bpとかになるんでしょまあご随意にどうぞという感じですし、まーた6M1Y買いたい攻撃で金曜の短国買入が増額されるんでしょとか衆目の一致するところなので、投資家を排除して勝手にやっているという図になるんでしょうなあと呆れて眺めるの巻となりそうで。

つーかまあ6Mと1Yの後には買入が増額されるというのが市場の皆さんの確信状態になっている時点で市場の価格形成が日銀の足元を見た状態になっている訳でして、そういう市場にしてしまっている時点で金融不均衡の種をせっせと撒いている状態でもあるんですけどねえ・・・・・・・・・・・


あと、話は違いますが昨日は超長期前半の輪番が強かったのですが、今回は輪番強い結果が出たのに後場寄りは下がってその後も下がる(そのあと後場途中から謎の先物急上昇をしていましたが)という展開になっておりまして、引けてみたら結局先物から10年が一番強くて超長期とか置いて行かれているんですがという結果で、輪番とリンクしてないじゃんとか思う1日でありました。


○追加緩和とか政策の枠組みとかいう外野からのお話が2題ほど雑談

・自民党も追加緩和不要とな

[外部リンク] 05月 11日 10:31 JST

『[東京 11日 ロイター] - 自民党の稲田朋美政調会長は、ロイターのインタビューに応じ、足元コアCPIはゼロ近辺からマイナス圏に陥る可能性が指摘されるが、現時点で「追加緩和は必要ない」と述べた。2%物価目標の達成時期の後ずれは「許容の範囲」とも語り、デフレ脱却に向けて順調に歩みを進めていると評価した。』(上記URLより、以下同様)

えーっと何の権限でそういう話になるんだという感じですが、ヤマモトコーゾー先生が追加緩和を盛大に吹いた挙句に国内債券市場以外の人たちのうちの一部が真に受けてポジション作った結果あの有様となっていたという事例もありましたので最早どこから話が飛んできてもおかしくないという所ですな。

『一方で、追加緩和を行った場合に懸念される円安の加速に関しては「円安は、大企業やグローバル企業には有益だが、円安が加速することによる中小企業や地方に対する弊害はある。資材高騰など、マイナス面を指摘する声が地方では大きい。十分配慮していかなければならない」と指摘。「これ以上の円安には、きちんと目を向けていかなければならない」と警戒した。』(上記URLより)

ということで、統一地方選挙が終わったらその話をしないのかも知れないんじゃネーノとか思っておりましたが、普通に円安加速のコストプッシュイクナイという話になっておりまして、既に最近マズーと思ったのかあまり言わなくなりましたが、「コストプッシュでもなんでもいいから実際の物価が上昇したらアダプティブに期待インフレが上昇するんです(キリッ)」という日銀の理屈に対してダメだしを食らっているのが実に心温まるものを感じます。つーかまあ追加緩和を実施して円安に振った結果がそうなったのですけどね。

『物価目標達成時期は後ずれしているが、日経平均株価は安倍政権下で8000円程度から2万円台まで上昇し、47都道府県すべてにおいて有効求人倍率は1前後に上昇。稲田氏はさらに、日本経済が好転するとのマインドの変化などをあげ、「デフレからの脱却は順調に進んでいる」と述べた。』

・・・・・・・デフレとは物価のことなんですけれどもそれは。

まあいずれにせよこれ以上円安に振るなとか言ってますが、円高になったらなったで泡吹き状態になると思いますのでその時は追い込まれ追加緩和あるでとは思いますがね。


・早川さんマイナス金利は長期的に続けられる政策じゃないんですけど

[外部リンク]
2015/05/11 06:00 JST

相変わらずのケチョンケチョンですが。

『早川氏は「物価がゼロ近辺に戻った理由としてはともかく、2%に行かなかった理由に原油価格を挙げるのは無理がある。エネルギーを除くコアコア消費者物価も0.5%以下にとどまっており、ほとんど理由にならない」と言う。黒田総裁はコアコアにも原油下落の影響がそれなりに出ていると述べたが、「コアコアに対する原油の影響は極めて小さい。円安の影響の方がはるかに大きい」と反論する。』(上記URLより、以下同様)  

『そして、「結局、2年で2%達成の約束はどうなったのか。16年度前半だから3年以上かかる。普通に考えればできなかったということだが、黒田総裁は所期の効果を上げているとひたすら言い続けるだけで、『できなかったけど、できた』みたいな答えになっている」と言う。』

ケチョンケチョンワロタという所ですが。

『3つ目は、マネタリーベース(日銀券、日銀当座預金、貨幣)を目標にしたことだ。「私自身は今すぐ追加緩和すべきだとは全く思ってないが、欧州や中国情勢などを考えると何が起こるか分からないので、常に緩和手段を持ってなければならない。ところが、マネタリーベースを目標としている結果、もはや有効なカードがなくなっている」と言う。 』

という話をしてMB目標という建付けを変えろという話をしているのですが・・・・・・・・

『逆に言えば、マネタリーベース目標さえ捨てれば、「追加緩和の手段はいくらでもある。ETF1兆円でも追加緩和だし、地方債や社債でもいい。貸出支援基金の枠を増やすという手もある。現在0.1%の付利の引き下げはマネタリーベース目標をやっている限りできないが、これをゼロ、あるいはマイナスにするという選択肢もある」としている。 』

という話をしている辺りが惜しいところでして、マイナス金利政策の実施というのは「短期的に」ショックを与える政策として使うのであればまあ有りかも知れませんが、実社会との関係で言えば一般向けの預金金利を名目でマイナス金利にすることが出来ない以上、政策金利のマイナスと実体経済におけるゼロ金利制約の間に生じる差分というのは金融システムに対する負担になってしまいます。となりますとその負担を長期化させるというのは単に金融システムに対して無駄な負荷をかけるだけの話で合って、システム全体の健全性という意味でも問題の大きい政策であるとしか申し上げようがありません。

いやね、短期的なショック政策としてマイナス金利にしてショックを利用して短期間で脱却しましょうという話をして、その文脈でマイナス金利政策の実施というような話をするのでしたら分かるのですが、早川さんのこの説明って「2年での達成を取り下げて中長期的に政策を続けよう」という話なのですから、中長期的にマイナス金利政策というのは話として筋が悪いとしか思えないのですけれども、どうも最近はECBのせいかマイナス金利と言うとモダンで格好の良い話をしているように見えて頭が良いけど金利市場現場から遠い所にいる人ほどそういう話をしたがりますなと思ったので愚感想を申し上げてみましたとさ。


・なおケチョンケチョンという意味ではこちらの方がはるかに面白いですよん

[外部リンク] 明子 :ニュース編集部長 2015年05月02日

こちらはまあURLだけ置いておきますのでご案内の方も多いとは存じますがご覧になっていない方はどうぞ。



○展望レポート全文ネタの続きである

先週のやっつけ引用大会の続きです(汗)。

[外部リンク] 11ページ目からが背景説明でして、先週木曜にネタにしたときは個別項目の方を先にやってしまいましたが、最初の経済メカニズムの話をまずは引用しましょう。

『1.2014年度後半の経済・物価情勢』というレビューの部分からで『(経済動向)』をば。

『2014年度後半の日本経済を振り返ると(図表1)、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響が和らぐ中で、輸出の増加も後押しとなり、企業の生産活動は持ち直しに転じた。そうしたもとで、わが国経済は、原油安や為替円安、株高といった外部環境の改善にも支えられ、前向きの所得形成の力を維持しながら、緩やかな回復基調を続けた。』

外部環境の改善にも支えられ、とな。

『やや詳しくみると、海外経済は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復を続けた(図表2(1)(2))。主要国・地域別にみると、米国経済は、家計部門の堅調さが企業部門に波及するもとで、しっかりとした回復を続けた。欧州経済も、昨年夏場にかけてみられた前向きなモメンタムの鈍化には歯止めがかかり、基調として緩やかな回復経路をたどった。中国経済は、総じて安定成長を維持したが、製造業部門における過剰設備問題や不動産市場の調整が下押し圧力となり、成長モメンタムが鈍化した状態が継続した。中国以外の新興国・資源国経済についても、一部の国における資源価格下落に伴う負の影響もあって、全体として勢いを欠く状態を続けた。』

まあこの辺はヨロシ。

『こうしたもとで、年度前半に弱めの動きとなっていた輸出は、世界的なIT関連需要の堅調さと為替円安の効果にも支えられて、米国向けやNIEs向けを中心に、持ち直しが明確となった(図表2(3)(4)、3)。この間、公共投資は、2013年度補正予算などの押し上げ効果が残る中で、高水準で横ばい圏内の動きを続けた(図表4(1))。』

輸出キタコレ!!!!

『企業部門についてみると、駆け込み需要の反動減に端を発した耐久消費財や建設財の在庫調整が進捗するもとで、輸出の増加も後押しとなり、夏場まで弱めの動きとなっていた生産活動は持ち直しに転じた(図表5)。企業収益は、製造業を中心に増益傾向を続け、一部に慎重な動きがみられていた企業マインドについても、持ち直しの動きがみられるなど、総じて良好な水準を維持した(図表6、7)。そうしたもとで、設備投資は、建設関連がやや勢いに欠けたものの、全体としては緩やかな増加基調をたどった(図表8)。』

生産も持ち直しとな。設備は出る出る詐欺なんですけどね。

『家計部門についてみると、ひと頃やや緩慢になっていた労働需給の改善が再び明確となり、冬季賞与もしっかりと増加するなど、雇用・所得環境は着実な改善を続けた(図表9、10)。この間、個人消費における駆け込み需要の反動減については、長引いていた乗用車や家電などの耐久財を含め、徐々に和らいだ(図表11(1)(2)、12)。そのもとで、個人消費は、実質所得減?や消費者マインド慎重化の影響などから一部では改善ペースに鈍さがみられたが、全体としては底堅さを維持した。』

実質所得の減少から改善ペースに鈍さがみられたら物価がまた上昇したらダメじゃん。

『消費者マインドも、年度末にかけてはガソリン価格下落の効果や賃上げに対する期待もあって、持ち直しの動きを示した(図表11(3)(4))。住宅投資も、駆け込み需要の反動減が続いていたが、年明け後は下げ止まりに向かった(前掲図表4(2))。』

ガソリン価格が下落してマインド改善したならガソリン戻ったらダメじゃん。

『以上のような景気展開のもとで、労働と設備の稼働状況を捉えるマクロ的な需給ギャップは、年度前半には消費税率引き上げの影響からマイナス幅が幾分拡大したが、年度後半にかけてはゼロ近傍まで改善した(図表13)。』

つーことでレビューですからあまり景気づけ的な話は出来ないのでしょうが、それにしても各コンポーネントの話についてはまあそうかなと思って読んでいても、それを全部足すとなんか知らんが妙に強い話になっているというのが今回の展望レポートの特徴かなと思うのですが。


でまあ先行きの所に飛びまして『3.2015年度〜2017年度の経済・物価の見通し』の『(経済・物価見通し)』に。

『先行きの日本経済を展望するにあたって、まず、2013年4月の「量的・質的金融緩和」導入後の2年間の経済・物価情勢を振り返る(図表28)。「量的・質的金融緩和」は、2%の「物価安定の目標」の実現に向けた強く明確なコミットメントを通じて予想物価上昇率を引き上げるとともに、巨額の長期国債買入れによってイールドカーブ全体にわたって名目金利に下押し圧力を加え、実質金利の低下をもたらした。同時に、行き過ぎた為替円高の是正や株価の上昇も生じ、期待成長率の改善を伴いつつ実体経済面における前向きのモメンタムが働き始めた。』

は???

『そうしたもとで、日本経済は、消費税率引き上げの影響を受けつつも、緩やかな回復基調を続け、労働や設備といった生産要素の稼働状況は改善傾向をたどった。所得形成面でも、企業収益や雇用者所得は着実な改善を続け、このことは家計や企業の前向きな支出活動を後押しした。また、賃金・物価といった価格面では、労働市場を中心とした需給の改善などを背景に、基調的な動きは、それ以前の緩やかな下落傾向から緩やかな上昇傾向へと変化した。』

ふーん(棒読み)。

『先行きについても、2015〜2016年度は、緩和的な金融環境が維持されるもとで、原油安等の押し上げ効果も加わって15、潜在成長率を上回る成長が続く見通しである。2017年度については、景気が循環的には減速方向に向かい、2017年4月の消費税率再引き上げも押し下げに働くことから16、成長率は前年度からはっきりと鈍化するが、基調的な底堅さを維持すると考えられる。そうしたもとで、物価の基調は、需給ギャップが改善する中、中長期的な予想物価上昇率の高まりにも後押しされて着実に高まるとみられ、消費者物価の前年比(消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベース)は、原油価格下落の影響が剥落するに伴って、「物価安定の目標」である2%に向けて上昇率を高めていくと考えられる。2%程度に達する時期は、原油価格の動向によって左右されるが、現状程度の水準から緩やかに上昇していくとの前提にたてば、2016年度前半頃になると予想される。その後は、平均的にみて、2%程度で推移すると予想される。』

この辺は基本的見解と同じです。

『先行きの経済情勢について仔細にみると、2015年度は、内外需がバランスよく増加し、潜在成長率をはっきりと上回る成長となる見通しである。この結果、需給ギャップははっきりとしたプラスに転じ、景気は緩やかな拡大基調をたどると見込まれる。需要項目別には、公共投資は緩やかな減少傾向に転じるものの、輸出は、海外経済の回復と既往の円安の効果に支えられて、緩やかな増加を続けると予想される。個人消費は、ベースアップ(以下、ベア)の高まりやエネルギー価格下落などを反映した実質可処分所得の増加に加え、前年度の落ち込みからの反動もあって、しっかりと増加するとみられる。設備投資も、緩和的な金融環境に加え、原油安に伴う企業収益の明確な改善にも支えられて、高めの伸びとなると見込まれる。』

ということで、先日コンポーネントの細かいところを引用しましたが、説明一つ一つはまあ強く出ればそうなるかもしれませんね的な説明なのですが、結局の所各コンポーネントの説明が全部想定の中で一番強気の話で纏めているので、全部足し合わせると謎の強気見通しになる、という事なのでしょうな。

『2016年度については、資本ストックの蓄積に伴い、設備投資が循環的に景気を押し上げる力は減衰していくとみられる。』

2015年度にそんなに設備投資が出ることになるのか・・・・・・・・・・

『もっとも、海外経済の回復と既往の円安の効果に支えられて、輸出が引き続き緩やかに増加するうえ、金融緩和効果や成長期待の高まりが国内民間需要を支え続けると考えられる。さらに、下期には消費税率引き上げ前の駆け込み需要が再び発生するため、前年度から減速しつつも潜在成長率をはっきり上回る成長が続くと予想される。』

まあ良く考えたら2016年度前半に2%到達してたら金融緩和の縮小という話になるのですが、なぜか展望レポートでの置きは基本的見解部分の2ページ脚注にあるように『具体的には、短期金利について、市場は、見通し期間を通じて、実質的にゼロ金利が継続することを織り込んでいる。』という事ですのでこういう記述になるのですが、冷静に考えたら金融緩和効果についても2016年度後半からは減衰してこないとおかしい。

『2017年度については、資本ストックの蓄積に伴い設備投資への減速圧力が高まる中で、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減や実質所得の減?効果が発生するため、成長率は前年度から大きく鈍化すると見込まれる。ただし、海外経済の成長率の緩やかな上昇を背景に輸出の増加が続くほか、国内民間需要は、金融緩和効果に加え、成長期待の高まりやオリンピック関連投資による下支え効果もあって、基調的な底堅さを維持すると考えられる。このため、成長率は潜在成長率を幾分下回るものの小幅のプラスを維持し、需給ギャップはプラスで推移すると見込まれる。』

すいません2016年度はまだわかるのですが2017年度にも金融緩和効果という話を経済の下支え要因に置いておくのはさすがにおかしいのではないでしょうかねえ。

『以上の景気見通しを年度ベースの実質GDP成長率で示すと、2015年度は2%程度、2016年度は1%台半ば、2017年度は0%台前半と想定される。2016年度までの見通しを1月の中間評価時点と比較すると、概ね不変である。』

あっそう。


・物価に関する記述に微妙な味わいが

でまあ物価の方の話ですが、最初の『1.2014年度後半の経済・物価情勢』の『(物価動向)』というレビューを見ると味わいがある。

『物価面について、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみると、国内企業物価の前年比は、国際商品市況の大幅な下落を反映して、昨年11月以降マイナスに転じ、その後もマイナス幅は拡大傾向をたどった(図表14(1)(2))。企業向けサービス価格(除く国際運輸)の前年比は、国内需要のもたつきの影響を一部に受けつつも、企業収益の改善が続く中で、0%台後半のプラスで推移した(図表14(2))。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は(図表15(1))、原油価格下落の影響からエネルギー関連品目の寄与がマイナスに転じたほか、エネルギー以外の品目も、個人消費のもたつきに伴うコスト転嫁の一服などを背景に、プラス幅を幾分縮小させたことから(図表15(2))、全体でも伸び率は縮小し、年度末にかけては0%程度となった。』

>エネルギー以外の品目も、個人消費のもたつきに伴うコスト転嫁の一服などを背景に、プラス幅を幾分縮小させたことから
>エネルギー以外の品目も、個人消費のもたつきに伴うコスト転嫁の一服などを背景に、プラス幅を幾分縮小させたことから
>エネルギー以外の品目も、個人消費のもたつきに伴うコスト転嫁の一服などを背景に、プラス幅を幾分縮小させたことから

しらっとこういう記述があるのが中々の滋味がありますな。

『除く食料・エネルギーの前年比については(図表16(1))、昨春以降プラス幅が縮小したものの、縮小幅は除く生鮮食品の前年比に比べ小幅にとどまった。この間、基調的な動きを捉える指標の一つである刈込平均値をみると(図表16(1))13、プラス幅は緩やかな縮小傾向にあったが、年度末にかけてはわずかに改善した。また、消費者物価(除く生鮮食品)を構成する各品目の前年比について、上昇品目の割合から下落品目の割合を差し引いた指標をみても(図表16(2))、昨春以降横ばい圏内の動きを続けてきたが、年度末にかけては幾分改善した。』

ふむ。

『この間、GDPデフレーターの前年比は、内需デフレーターのプラス寄与が幾分縮小する一方で、外需デフレーターの寄与がプラスに転じたことから、全体では+2%程度で横ばい圏内の動きとなった(前掲図表14(3))14。』

ということで、まあ先行き見通しに関してはご案内の内容ですのでそこはスルーしまして、個別コンポーネントの物価部分の話で本文29ページの『(物価変動を取り巻く環境)』から。

『先行きの物価情勢を展望するにあたり、物価上昇率を規定する主な要因について点検する。』

『第1に、マクロ的な需給ギャップは、振れを伴いつつも緩やかな改善傾向にあり、足もとは若干のマイナスとなっているが、先行きは、成長率の高まりに伴ってはっきりと改善していくと予想される。仔細にみると、2015年度前半には、過去の長期平均並みを示すゼロを超えてプラスに転じ、その後も景気拡大に伴う生産要素の稼働状況の高まりを反映して、プラス幅は拡大していくと予想される。2016年度にかけては、成長率の減速と潜在成長率の高まりから改善ペースが次第に鈍化し、2017年度には、消費再増税の影響もあって横ばい圏内の動きとなっていくが、水準としては引き続きプラスで推移し、物価への上昇圧力が働き続ける姿を想定している。』

とまあ需給ギャップの先行き推計に関しても経済見通しと同じになりますが個別コンポーネントを強く強くで評価してますな、うんうん。

『第2に、中長期的な予想物価上昇率については、マーケットの指標や各種アンケート調査などを踏まえると、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。原油価格が大幅に下落してきた中にあって、エコノミスト、債券市場参加者、家計、企業に対するアンケート調査でみた中長期的な予想物価上昇率は、総じて維持されている(図表42、43)。』

市場の方は維持されているけどそれはそもそもの絶対水準が低いからですし、家計の方はそもそも昔から高めの水準で粘着したままなのですが。

『市場参加者の予想物価上昇率を、固定利付国債と物価連動国債の利回り較差から求められるブレーク・イーブン・インフレ率でみると、昨年末にかけてグローバルに低下していたが、原油価格が下げ止まる中で再び上昇に転じている。』

原油が戻って戻っているんだったら追加緩和関係ないじゃん。

『こうしたやや長い目でみた予想物価上昇率の高まりは、企業の価格設定行動や労使間の賃金交渉、家計の消費行動などに変化をもたらしているとみられる。』

えーっとすいません確か市場の予想物価上昇率はクソで実際には家計や中小企業の予想物価上昇率の方が正しいとかいうレポート昨年の春にだしてたはずなのですが、今回は市場の方が改善しているから変化が出ているとか中々こう説明が自由自在ですな。

『先行きについても、日本銀行が「量的・質的金融緩和」を推進し、実際の物価上昇率が高まっていくもとで、中長期的な予想物価上昇率も上昇傾向をたどり、「物価安定の目標」である2%程度に向けて次第に収斂していくと考えられる。』

まあやはり一番鉛筆なめなめ成分が高いところなので説明にも鉛筆を舐めた感じがしますね。

『第3に、輸入物価について、原油価格(ドバイ)は1バレル55ドルを出発点に、見通し期間の終盤にかけて70ドル台前半に緩やかに上昇していくと想定している。そうした前提のもと、当面は、国際商品市況の下落の影響が為替円安の効果を上回るため、輸入物価は前年比で下落を続けるが、2015年度後半には下落幅が縮小すると予想される(図表44(1))。このため、消費者物価に対する波及ラグが短いエネルギー関連の寄与度については、当面マイナス幅を拡大した後、2015年度後半にはマイナス幅縮小に転じ、2016年度前半には概ねゼロになると考えられる。一方、それ以外の品目を通じた消費者物価へのパススルーについては、消費の基調的な底堅さが維持されるもとで、既往の為替円安によるコスト高を転嫁する動きが徐々に進むため、2015年度の消費者物価の押し上げ要因として作用し続けると考えられる(図表44(2))。』

さっきのレビューでパススルーがイマイチ進んでいないという話があったと思いますが、この先ではちゃんとパススルーが行くという根拠はどちらに?????

という事で、この先はフィリップス曲線とか使ったメカニズムの話になるのですが、アタクシの時間配分と労力配分の失敗により時間が無くなってしまったので続きは明日で勘弁してくださいすいませんすいません。
 


お題「3M短国が4週連続でマイナス金利であばばばばー/4月1回目決定会合議事要旨は展望レポートと微妙に整合性がががが」   2015/05/11(月)08:06:11  
  まーた週末に政策変更か。
[外部リンク]
2015/05/10 19:59 JST

成長率と政策金利の整合性が取れない気がするのですけどねえ(棒読み)。


○市場雑談というか短国があばばばばー

世の中的には物国入札の話と行くところですが短国入札ネタで参ります。
[外部リンク] 100円00銭0厘5毛(募入最高利回り)(-0.0020%)
(4)募入最低価格における案分比率 98.7622%
(5)募入平均価格 100円00銭0厘9毛(募入平均利回り)(-0.0036%)

・・・・・・ということでまたまたマイナス金利の入札になってしまいまして、これで遂に3M入札で4打席連続のマイナス入札になるということでアイヤーとしか申し上げようがない展開。

でまあ何ですな、昨年の場合だと9月に金利がマイナスになった時は日銀の買入効果に加えて期末の買いとかでモノ無し芳一状態だったので現先とかレポとかの金利も下がっていたりしましたり、10月の場合は期末終わったのに無慈悲買入の実施でやはり金利が下がったのですけれども、その辺りから日銀トレードとか言われる動きが徐々に目だって来たというような展開になっておりましたな。

でまあ足元はどうなっていますのやらという所ですが、連休前に実施された短国買入では2.25兆円の買入予定に対して4兆円の応札があったのですが、落札結果が盛大に流れるという中々セクシーな結果になっていたというのも効いていると思うのですけれども、まーあの結果見せられると新発の入札であまり馬鹿みたいに突っ込まない限りにおいて買入でそこそこ強いところ入れられるじゃんという安心感が出ますのでそらもう在庫持ちやすくなりますなっつー所でして、本来だったら1日の短国買入を見ると玉がある筈なのでそんなに入札強くしなくても良いだろという話になる筈なのですが、そうならない辺りが日銀買入効果恐るべしという所ですかそうですか。

現先とかレポとかがモノ無しという訳でもないので玉自体はあると思うのですが、日銀の短国買入が4月からハイペースで飛ばしていまして、前回のオペも2.25兆円オファーと「5月は9兆円は買いますよウヘヘヘヘ」と言わんばかりのオファーをしてくるというプレイでして、市場的にマイナス入札が連続している中で今月は日銀保有分の償還以上に購入してきますよ宣言とか全くもって市場機能とか丸無視という最近の調節クオリティですし、これがまた1日の短国買入の結果から逆算すると今日も札は普通にあるでしょうから買入オファーは2兆円超で打ち込んでくるのでしょうなあとか思うと頭痛を禁じ得ませんが、何せ企画局様がQQEの効果を金利引き下げで話をしているだけに(安定的に金利を下げるのであれば市場を不安定化させない方が良いので今のやり方が必ずしも的を射ているとは思えないのだがそういうのは債券市場の中の人にしか理解され難いところなのよね)まあ市場への配慮とかしないんでしょと思いますけどね。

しかしまあ先ほども申しあげましたが、現先とかレポとかまで玉が無いというのとも違いますし、昨年11月から12月のようにCPの金利が一部高格付けの所でバカスカ下がってしまうというような現象も発生していないのに4週間連続で3M短国入札がマイナスでその間カレント3Mが全然プラス金利になる気配無しというのは実にこう整合性の取れない謎市場ではありますな。

ちなみに金曜に「今月の短国買入は11日の後は各週金曜」と申し上げましたが、良く良く考えたら22日はMPM2日目ですので22日ではなくて25日に実施でしたね(大汗)。



○4月1回目の金融政策決定会合議事要旨を鑑賞

ふむ
[外部リンク] 海外景気の話はめんどいので割愛しまして

『わが国の景気について、委員は、家計・企業の両部門において、所得から支出への前向きな循環メカニズムがしっかりと作用し続ける中で、緩やかな回復基調を続けているとの認識を共有した。景気の先行きについても、委員は、緩やかな回復基調を続けていくとの見方で一致した。』

はあそうですか。

『輸出について、委員は、持ち直しているとの認識で一致した。委員は、年明け後は春節の影響で月々の振れが大きく、2月の実質輸出は1月の反動減からやや弱めとなったものの、均してみれば改善傾向が続いているとの見方を共有した。先行きについても、海外経済の回復などを背景に、緩やかに増加していくとの見方で一致した。何人かの委員は、3月短観をみると海外での製商品需給判断DIが幾分悪化しており、企業は海外需要を慎重にみていると指摘した。』

ということで輸出については展望レポート基本的見解での見通しがやたら強気になっていましたが、この時には何人かの委員が先行きに関して必ずしも楽観していないという記述でして、この認識と展望レポート基本的見解で示す強気との差分はどこにあるのよという感じがします。

でもって展望レポート基本的見解でもう一つ強い見通しが示されている設備投資。

『設備投資について、委員は、企業収益が改善する中で、緩やかな増加基調にあるとの認識を共有した。先行きも、企業収益が改善傾向を辿る中で、緩やかな増加基調を続けるとの見方で一致した。』

ほうほうそれでそれで?

『3月短観について、委員は、企業の業況感は、総じて良好な水準で推移しているとの認識を共有した。何人かの委員は、業況判断DIが小幅ながら2期連続で改善しており、リーマン・ショック前の景気拡大期のピークに近い水準にあると指摘した。』

その状況でこの設備投資ねえ・・・・・・・

『何人かの委員は、2015 年度の事業計画をみると、増収増益が続くもとでしっかりとした設備投資計画となっており、企業の前向きな姿勢が維持されているとの見方を示した。ある委員は、非製造業の業況判断DIをみると、不動産や小売を中心に大企業・中小企業ともに改善していると指摘した。』

いやですからそういう状況なので設備投資が出る筈という話をして2年ほど経っている気がしますが。

『この間、何人かの委員は、過去最高水準にある企業収益に比べれば、企業のマインドや支出姿勢はなお慎重であるとの見方を示した。その背景として、一人の委員は、企業が先行きの内外需要になお慎重な見方を崩していないとの認識を述べた。』

ですよねえ。

『複数の委員は、現在の好調な企業収益には、円安に伴い海外における利益が円換算で押し上げられている面もあり、企業はその持続性を見極めている可能性があると指摘した。これらの委員は、為替相場が安定的に推移し、それが企業の中長期的な経営計画に反映されていけば、国内設備投資の積極化などに繋がっていくとの見方を示した。』

何となく言いたいことは分かるのですが、海外の利益が円安定着で円ベースで増えた状態で維持されるとして、それが国内の設備投資に繋がるという話になるのかは希望的観測なのではないかという気がするのですけどね。海外での設備投資になるとかになりそうな気がしますし、まあ国内の投資ではなくて収益の分配という形でのメリットにはなるのかも知れませんが、だからと言って国内設備に回る気はあまりしないのですけどね。


次が雇用。

『雇用・所得環境について、委員は、労働需給が着実な改善を続けるもとで、雇用者所得は緩やかに増加しており、先行きも緩やかな増加を続けるとの認識を共有した。』

まあここはベアでウハウハという話が出てくるのは見る前から想像がつきます。

『多くの委員は、企業収益が好調に推移し、労働需給がタイト化する中で、今春の賃金改定交渉では、ベースアップを含め昨年を上回る回答を示す企業が増えているとの見方を述べた。これらの委員は、賃金引き上げの動きは、大企業だけではなく、中小企業や非正規労働者にも拡がっているとの認識を示した。』

ほうほうそうですか。

『このうちの一人の委員は、「生活意識に関するアンケート調査」をみると、収入について、1年前に比べて「増えた」と回答した世帯や、1年後は「増える」と答えた世帯が増加していると指摘した。ある委員は、このところ人手確保の観点から企業は正社員化を進めており、今後は非正規雇用へのシフトによる平均賃金の下押し圧力が次第に和らぎ、賃金の緩やかな上昇傾向が定着するとの見方を示した。』

とまあそういうことで雇用の所は威勢の良い話が続く。次は消費。

『個人消費について、委員は、一部で改善の動きに鈍さがみられるものの、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、全体としては底堅く推移しているとの認識を共有した。』

全体としてはですかそうですか。

『多くの委員は、消費者マインド関連指標について、雇用・所得環境の改善などを背景に、持ち直しの動きがみられていると述べた。』

うむ。

『何人かの委員は、雇用・所得環境の改善やマインド指標の持ち直しに比べて、個人消費関連指標の改善がやや遅れているとの見方を示した。一人の委員は、3月短観の小売業の業況判断DIをみると、訪日外国人向けの販売増による面もあるが、明確な改善傾向がみられるとの認識を示した。』

ふーん。

『先行きの個人消費について、委員は、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、引き続き底堅く推移するとの見方で一致した。何人かの委員は、昨年4月以降、消費税率引き上げに伴う実質所得減少などの影響がみられたが、それが一巡した今後は、所得面の改善が支出増加にはっきりと繋がってくると述べた。一人の委員は、今回の賃上げは消費性向の高い若年層に手厚く行われたとの指摘があり、その効果にも期待しているとの見方を示した。この間、複数の委員は、年金生活者には賃金上昇の恩恵が及びにくいため、こうした層の消費動向に注意する必要があると述べた。』

ということでまあ消費が出るという部分は展望レポート基本的見解の方でも結構どどーんと出ていましたけれども、実際にどうなのかというのは微妙に思えます。それから一人の委員が指摘している「今回の賃上げは消費性向の高い若年層に手厚く行われたとの指摘があり、その効果にも期待しているとの見方を示した。」という話ですが、あまり期待しない方が良いんじゃないのと思ったりする訳で、若年層の消費が伸びないのはそういう問題じゃなくて将来における賃金見通しとか雇用見通しに対する安心感の方が重要なので、単発的にベアが出たからと言ってそう簡単にホイホイ消費が増えるとも思えませんけどねえ。逆に年金生活者の場合は消費行動の方で期待される向き(要は年金の中でも相対的に金持っている方)は資産価格上昇の恩恵受けてるんじゃネーノという気がするので指摘的に何か逆のような気がするんだけどなあ。

住宅投資に関してはまあどうでもよいが引用だけ。

『住宅投資について、委員は、駆け込み需要の反動減が続いてきたが、足もとでは下げ止まりつつあり、先行き、次第に底堅さを取り戻していくとの見方で一致した。』

次は生産。

『鉱工業生産について、委員は、内外需要の緩やかな増加に加え、在庫調整の進捗もあって、持ち直しているとの認識を共有した。多くの委員は、年明け後は春節の影響で月々の振れが大きいが、均してみれば改善傾向が続いているとの見方を示した。先行きについて、委員は、緩やかに増加していくとの認識で一致した。』

ふむ。

『複数の委員は、企業からの聞き取り調査などを踏まえると、素材関連における在庫調整や輸送機械における在庫調整からの回復の一巡から、生産は当面横ばい圏内の動きにとどまるとの見方を示した。』

ということであまり強くないが展望レポートでも生産はあまりドライバーとしての位置づけになっていなかったのでまあこんなもんでしょ。

『物価面について、委員は、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみて、0%程度となっており、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移する可能性が高いとの見方で一致した。何人かの委員は、エネルギー価格などの動向次第では、小幅のマイナスになる可能性があると述べた。』

とりあえずこの前のCPIは無事でよかったですね(棒読み)。


・金融面の動向部分でちょっと吹いたのが一か所

『2.金融面の動向』である。

『わが国の金融環境について、委員は、緩和した状態にあるとの認識で一致した。委員は、マネタリーベースは日本銀行による資産買入れの進捗を反映して大幅に増加しており、企業の資金調達コストは低水準で推移しているとの見方を共有した。』

5月1日に出てきた企画局のペーパーにはマネタリーベースのマの字も無かったけどな!!!!!!!

『委員は、企業からみた金融機関の貸出態度は改善傾向を続けているほか、CP・社債市場では良好な発行環境が続いており、企業の資金繰りは良好であるとの認識で一致した。』

短観などを受けての話ですな。

『委員は、資金需要は緩やかに増加しており、銀行貸出残高は中小企業向けも含めて緩やかに増加しているとの見方を共有した。』

MBをあれだけ出してこの程度かよとか言ってはいけません。

『ある委員は、全体として緩和効果がしみ通った金融環境になっていると述べた。』

>緩和効果がしみ通った金融環境
>緩和効果がしみ通った金融環境
>緩和効果がしみ通った金融環境

・・・・・(;゜д゜)


・2年たったので政策の効果に関するレビューっぽい議論があったようです

続きまして『.当面の金融政策運営に関する委員会の検討の概要』である。

『多くの委員は、導入から約2年が経過した「量的・質的金融緩和」について、所期の効果を発揮しているとの認識を共有した。』

まあ所期の効果を発揮してたら目標を達成している筈なんですけどね!!!!!!!!!!!

『これらの委員は、需給ギャップや中長期的な予想物価上昇率に規定される物価の基調は、今後も改善傾向を辿るとの見方を共有した。』

ちなみにここにあるように「多くの委員」は認識を共有しているけど共有していない委員もいるようですな。

『多くの委員は、「量的・質的金融緩和」の導入以降、名目金利が低位で安定的に推移する一方、やや長い目でみた予想物価上昇率は全体として上昇しており、実質金利は低下していると述べたうえで、そのことが企業・家計の支出行動を支えているとの認識を示した。』

低位で安定的にっていうのは導入以降とは違う気がするが。

『何人かの委員は、株価など資産価格の上昇や過度な円高水準の修正が生じたと指摘した。ある委員は、企業収益が過去最高水準まで増加しているほか、失業率低下など雇用環境の改善を背景に雇用者所得も増加していると述べた。別の一人の委員は、デフレ的なマインドセットを転換させる効果があったとの見方を示した。』

どうも2年経過したので一応レビューっぽい議論があったのではないかと思わせる下りでして・・・・・・・・・

『これに対し、ある委員は、実質金利がマイナスまで低下したもとでも、消費や設備投資が明確に加速するほどの効果はみられなかったと述べた。』

(;∀;)イイシテキタ゛ナー

『昨年10 月末の「量的・質的金融緩和」拡大の効果について、何人かの委員は、原油価格の大幅下落を背景に実際の物価上昇率が低下するもとでも、予想物価上昇率は維持されており、賃金や価格設定などへの二次的な影響は生じていないと指摘した。』

出たなインチキ説明、というか今更昨年10月の追加緩和の話がこういう形で記載されているという事はやはり政策の効果に関する見解に差があって2年たったのでレビューみたいな話をした時点で色々と論議があったものと思われます。

『一人の委員は、銀行貸出の伸びが高まっているほか、最近では金融機関による成長分野や外貨建て金融資産への投資が増加するなど、ポートフォリオ・リバランス効果が次第に拡がってきていると述べた。』

?????????????


・国債買入に関する話は何故か財政の方の話になってしまっている

『大量の国債買入れが国債市場に及ぼす影響について、複数の委員は、最近の国債市場では流動性プレミアムが相応に意識され、名目金利が下がりにくくなっていると指摘した。』

キタコレ!と思ったらこの先が財政の信認ガーの話になっているのは何故??

『何人かの委員は、金利の安定を確保するためには、財政運営に対する信認が維持されることも重要であり、政府が財政健全化に向けた取り組みを着実に進めていくことを期待しているとの認識を示した。複数の委員は、日本銀行の国債買入れにより金利の低位安定が保たれるとの期待が過度に強まることなどを背景に、財政健全化に向けた政府の取り組み姿勢が後退するリスクには引き続き注意が必要であると述べた。何人かの委員は、仮に政府の財政健全化へのコミットメントが薄れたと市場が判断すれば、国債に対する信認低下から長期金利が上昇し、結果的に日本銀行の政策効果を減殺する可能性があると指摘した。』

いやおまいらそんなことより国債買入の持続可能性とか、市場流動性を下げ過ぎて却って市場を不安定化させる事になっている件とかの話をしろよと思うのだが。



・インフレ期待に関する話と物価見通しに関する話

『金融政策を運営するうえでの物価動向の判断について、委員は、「物価安定の目標」は安定的に達成すべきものであり、金融政策運営に当たっては、物価の基調的な動きが重要であるとの認識を共有した。』

そらまあそうです。

『多くの委員は、3月短観における企業の物価見通しをみると、原油価格が下落するもとでも、先行き物価上昇率が高まるという予想が維持されているとの見方を示した。』

維持されているもクソもあれ最初の数値から延々と粘着したままじゃねえかと小一時間。

『複数の委員は、非製造業・大企業では、仕入価格判断DIの「上昇」超幅が縮小する一方で販売価格判断DIの「上昇」超幅が拡大しており、価格転嫁を巡る環境に改善がみられるとの認識を述べた。』

まあその差分は仕入れの上昇の方が圧倒的に多いけどな(なおアンケートバイアスがあるのは事実)。

『このうちの一人の委員は、仕入価格が上昇しても最終段階での価格転嫁が難しいというこれまでの企業の声と比べると、こうした改善の動きは今後の物価動向を見通すうえで大きな変化だといえると付け加えた。』

まあそうかも知れんが日常品だと価格上げた傍から数量減らしたりして販売単価を下げないようにしているっぽいが。

『何人かの委員は、「生活意識に関するアンケート調査」をみると、家計も引き続き物価上昇を予想していると指摘した。』

えーっとすいません、その数値ってQQE実施のだいぶ前からずーっと粘着しているんですけど。

『何人かの委員は、ベースアップも含めた今年の賃金改定交渉の結果は、賃金の増加を伴いながら物価上昇率が徐々に高まっていくという好循環のメカニズムが作動し始めていることを示しているとの認識を示した。ある委員は、やや勢いを欠いているとはいえ2年連続でベースアップが実現する見通しとなったことは、基本給は上がらないという固定観念を変え、前向きの予想形成を促す重要な契機になると述べた。これらの議論を受けて、委員は、予想物価上昇率は、やや長い目でみれば全体として上昇しているとの認識を共有した。』

ふーん。

『そのうえで、多くの委員は、先行き、物価の基調を規定する需給ギャップは着実に改善し、予想物価上昇率も高まっていくことから、原油価格下落の影響が剥落するに伴って消費者物価は伸び率を高め、2015年度を中心とする期間に2 % 程度に達する可能性が高いとの見方を共有した。』

えーっとすいません、その3週間後に見通しが何故変わるのでしょうか????????????????????

『一方、ある委員は、需要の弱さを背景に耐久財や衣料品の価格上昇率が低下していることなどを踏まえると、この先、消費者物価(除く食料・エネルギー)の前年比上昇率の拡大はかなり緩やかなものにとどまると述べた。』

ですなあ。

『この間、需給ギャップについて、複数の委員は、推計手法の違いによって乖離が生じ得るため、各手法の特徴を踏まえながら総合的に点検していくことが重要であるとの見方を示した。』


・木内さんの提案に関しては骨子の確認&反対の説明に味わいがある

この後が金融政策をこうしますという話ですがそこはご案内の通りの話なのでさておきまして木内さんの提案の所から。

『一方、一人の委員は、需給ギャップがゼロ近傍まで改善する中、逓減している「量的・質的金融緩和」の追加的効果を副作用が既に上回っているため、導入時の規模であってもこれをなお継続することは、金融面での不均衡の蓄積など中長期的な経済の不安定化に繋がる懸念があるとの見方を示した。』

>追加的効果を副作用が既に上回っているため
>追加的効果を副作用が既に上回っているため
>追加的効果を副作用が既に上回っているため

これはまた大きく出ましたな!

『そのうえで、この委員は、ゞ睛算埔貭汗瓩よび資産買入れ方針については、マネタリーベースと長期国債保有残高の増加ペースを、段階的減額を視野に入れて、「量的・質的金融緩和」導入時を下回る水準まで減額するほか、買入れ国債の平均残存期間およびETF、J-REITの買入れペースを導入時と同様にすること、∪莵圓の金融政策運営については、「物価安定の目標」の達成期間を中長期へと見直すとともに、金融面での不均衡など中長期的なリスクにも十分配慮した柔軟な政策運営のもとで、早期に「量的・質的金融緩和」の終了や金利引き上げに向かうのではなく、資産買入れ策と実質的なゼロ金利政策をそれぞれ適切と考えられる時点まで継続するとの表現に変更することを主張した。』

ということで、木内さんの提案の骨子は「2%は中長期的に目指す」「そのためには金融緩和は長期的に持続可能なものにする」というお話でして、買入の規模も長期的に持続可能なように徐々に縮小はするけれども政策そのものは長期化する、というお話。


でまあ反対意見。

『これに対し、何人かの委員は、2%の「物価安定の目標」に向けてなお途半ばである現時点での減額開始は、政策効果を減殺する可能性が高いとの見方を示した。』

まあ政策枠組みを大きく変えてという話だが買入減らすといったんは長期金利とかが跳ねるでしょうからそういう反対が起きるのはまあそうかなと思いますが、この後の反対見解に実にこう深い味わいを感じます。

『複数の委員は、日本経済がようやくデフレ脱却への道筋がみえてきたという段階であることを踏まえると、現時点ではデフレに戻るリスクを避けることを最優先すべきであると指摘した。このうちの一人の委員は、現状、金融面での不均衡の蓄積を示す具体的な根拠はないと付け加えた。ある委員は、資産買入れの減額に関する情報発信は、タイミングや方法次第でせっかくの緩和効果を削ぐリスクもあり、細心の注意を払う必要があると述べた。』

そもそも論としてこれだけ馬鹿買入を実施しても物価が思うように上がっていないのですから馬鹿買入そのものに意味があったのかよという気がする訳で、他のやり方でもっと効率良く実施するという発想は無いのかと思ってしまいますが、無謀でもなんでも一度始めてしまうとその開始したことを拡大再生産するのを得意技とするというジャパンクオリティ恐るべしというのがここの纏めによく現れていてナイスではありますな。満州の防衛を確保するために華北分離工作して華北を確保するために日華事変とかどこまでも拡大再生産状態になるというような事案がありましたなとか思うと実に頭が痛くなるものを感じるのでありました。


#ということでほぼ引用状態になってしまいましたすいませんすいません
 

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