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お題「末初レポレートが日銀無慈悲短国買入で大幅低下/総裁の講演内容が最近劣化していないかと気になるのだが」   2015/06/30(火)08:04:51  
  この手の「確率50%」ほどイイカゲン臭の表現もありませんな。

[外部リンク] 06月 30日 04:39 JST


○そんなギリシャはスルーして東京レポレートェ・・・・・・・・・・

久々のこいつ
[外部リンク] そちらの『公表データ』って所に

東京レポ・レート(2015年6月29日) エクセルファイル (Excel:27KB)
東京レポ・レート(一覧) エクセルファイル (Excel:138KB)

とありますが、まあどちらでもよい(上のが直近1日分で下のが過去データ)ので開けて見ますと、昨日の翌日物取引T+1スタートものの金利が何とびっくり-0.085%となっておりまして、短国市場が玉無し芳一時代になって、末初の短国現先の玉が思いっきり物無し状態になってしまった影響からGCレポレートにも四半期末にマイナスに突っかけるという現象が発生していますが、マイナス8.5bpというのは色々なものを超越して天上界に旅立ってしまったようなレートになっております。

#いやまあ前日の時点でS/Nの気配がアレだったのでそこそこのマイナスの数字になるとは思っていましたがアイヤーという感じですな

四半期期末(なので月末でもある)ということで、決算開示的なお家の事情というのがあって、国債とか有価証券とかの保有残高を稼ぎたいというニーズは世の中にあり、一方でこの金利の状況でそんなに買ってられませんがなという状況の下では、どうしても短国中心に期末残高の調整でニーズが出てくる訳でして、そういうお家の事情に則った買いまたは買現先のニーズでございますからそらもう特に現先なんて食らっても1日分だけですからマイナス金利だろうと突撃してくるお家の事情隊の皆様がいると普通の運用やっている投資家はマイナス金利確定のものをむざむざ買いに行くわけにも参りませんので押し出されてしまうの図となる訳ですな。

とは言いましても、GCレポでしたらそこまで盛大にマイナスに突っ込むかというとこれまた微妙で、上記の東京レポレート一覧で過去のを見ていただければ分かりますが、マイナスに突っ込むと言っても今回のような冥界レートにまではならないというのが仕様(なお短国現先は平気で冥界に突っ込む)だったのですが、今回は日銀の短国買入が四半期末日に受渡をするという無慈悲クラウディングアウトプレイ(輪番もそうですが)が登場したのでこんな有様になってしまいましたという事で、日銀から積極的にクラウドアウト(以下いつもの悪態なので割愛)。


まあそんな事より次回の金融政策決定会合では6月のマネタリーベース残高の進捗が誤差で説明できない上振れを示している件について「ステルス追加緩和ではないか」という質問を会見で誰か飛ばして下さいお願いしますお願いします(なお想定問答は「あくまでもこれは調整上の誤差範囲内で年間80兆円ペースは変わりません」だと思います・・・・・・・)。



○総裁がBISで講演をしているのだが言っている事が益々ファンタジーの世界に旅立たれている件について

小見出しが長いですかそうですか。

[外部リンク] ―理論と実践―
BIS(国際決済銀行)年次総会のパネルディスカッションにおける冒頭発言の邦訳
日本銀行総裁 黒田 東彦 2015年6月28日

ということでめんどいので邦訳の方を見てしまうのですが、全編においてツッコミどころががががが。


・消費増税前の影響とかは無視して効果を騙るとな

『日本銀行は、2013年4月に「量的・質的金融緩和」を導入しました。その後の2年余りの経験を経てひとまずわかったこととして、私たち中央銀行が自らの使命の達成に強く明確にコミットし、適切な非伝統的政策手段を用いれば、ゼロ金利制約は克服できるということが挙げられるかと思います。』

そういうのは政策の目標を達成してゼロ金利制約の軛を逃れたところで堂々と宣言するものであり、出口政策どころか目標達成のメドがドンドン後ずれしているような状況なのに「ゼロ金利制約は克服」とか何を寝言を言っているのでしょうか。

『例えば日本では、「量的・質的金融緩和」導入以降に、完全失業率は0.8%ポイント低下し、消費者物価指数の前年比は1%ポイントほど上昇しています。』

消費者物価指数に関しては消費増税の駆け込み需要などの影響で上がった分というのがあった筈で、その後原油ガーという言い訳はあるにせよ下がって今0.1%なのに「前年比は1%ポイントほど上昇」というのは単に緒戦の消費税神風補正付きの戦果であって、今の状況を話さないでこういう表現をするのは詐欺じゃないですかねえ。

なお、後の方でその手の言い訳は出ているのですが最初の時点ではこういう話をしているのが二枚舌っぽくてそれもまた素敵です。

『他の中央銀行も同様に、非伝統的金融政策によって需要を刺激することに成功しています。』

だそうなのですが、経済が恒常的に供給不足の時って金利とか貸出の枠みたいなので供給力の創出のコントロールをしやすいと思うのだが、経済にスラックがある中で金融政策で有効需要って恒常的に刺激できるもんなの???という気は昔からしているのですが、何せ不肖このアタクシ無学なもんでその辺の理屈構成が良くわからん。


・「効果はありまぁす」と割烹着を着て登場するわアプローチの説明が自爆だわ

で、次。

『非伝統的金融政策の効果については、学界には引き続き懐疑的な見方も残っているようですが、少なくとも中央銀行の間では、現実に政策効果があったという共通理解が醸成されています。』

お、おぅ・・・・・・・・・・

『バーナンキ前FRB議長が「量的緩和の問題点は、現実には効果が認められるのだけれども、理論的には効果が説明できないことである」と語ったことは良く知られていますが、まさに言い得て妙だと思います。』

で?

『こうした状況を踏まえますと、非伝統的金融政策について残されている謎は、効果があるかどうかではなく、なぜ効果があるのか、だと言えます。』

何ですかこのおぼちゃん状態は・・・・・・・・・・・・・・

でまあ別に「アプリオリに効果がありまぁす」を1兆歩譲ってスルーするにしましても、「なぜ効果があるのかが謎」とか言うのはQQEに関して言えば非常に危なっかしい話でありまして、こらまた盛大な自爆モードですなあと思うのですよ。

つまりですね、この前もMPMでどこかの阿呆が「副作用の理論的根拠なし」とか脳味噌が溶解しているような発言をしていたようですが、本来的に言えば伝統非伝統を問わず何らかの効果のある政策というのにはその裏側に副作用というのがあって、全体を勘案した場合に効果>副作用だから政策を実施する、という話な訳ですよ。

然るに、「非伝統的金融政策について残されている謎は、効果があるかどうかではなく、なぜ効果があるのか、だと言えます。」というのはQQE導入時のコンセプトを考えると自爆ブーメランにも程がある認識でございまして、当時は「必要な措置は全て投入した(キリッ)」とか言って逐次投入を全否定してスタートした政策でしたが、今回の黒田さんの発言を踏まえると2年前に行った逐次投入をしないというコンセプトそのものが間違えだったという話になってしまうんじゃないですかねえ。

つまりですよ、非伝統的金融政策は実践の知見が少ないから、現実に何故効果があるのかが謎、というのは恐らく正しいと思うのですが、そういう政策であれば当然ながら政策の副作用についてもどのような出方をするのかというのが謎な訳で、そういう形でどういう結果になってくるのか皆目見当のつかない政策を実施するのであれば、「走りながら考える」という形で政策を遂行していかないと、副作用が思わぬ大きさになっているのに気が付かないとか、そもそも政策効果に対して投下している政策が(方向性などが間違っているために)効率の非常に悪いことをしているのではないか、などというような点に気が付かないままで政策を継続するという事になりませんですかねってことですよ。


まあ「期待に働きかける」政策だから自信満々の姿勢を崩したくない、という理屈も分からんではないのですけれども、そもそもこれだけのマネタリーベースを投下したり長期国債を買ったりする必要が本当にあるのか、もっと効率よく政策を投下する事はできなかったのか、などというような点検が全くないままで当初のマネタリーベース直線一気理論や実質金利を下げれば何でも宜しい理論やらで打ち込んだ政策の拡大再生産だけを継続している訳で、そんな中で自分らの政策について「非伝統的金融政策について残されている謎は、効果があるかどうかではなく、なぜ効果があるのか、だと言えます。」とか無責任にも程がありませんかねえという事ですよ。MPM議事要旨見たって政策の有効性に関してとかもっと効率よくやる方法無いのかとかまともに点検しているようには見えないし。

『そこで、以下では、この論点に対して、理論的観点と実践的観点の両面から焦点を当ててみたいと思います。』

悪態が長くなりましたがでは個別論点。


・タームプレミアムの説明は時間的整合性の論点をスルーしていますなあ

『第1に、タームプレミアムについてお話しします。』

さいですか。

『中央銀行による大規模な資産買入れがタームプレミアムを縮小させるかどうかは、「市場分断(preferred habitat)仮説1」が成り立つかどうかと密接に関係します2。有力な学者の中には、「中央銀行によるマーケット・オペレーションを通じた資金供給・吸収は、将来の金融政策に関する期待を変えられない限り、余り効果がない3」として、タームプレミアムを縮小させる効果を否定する方もいます。恐らく、バーナンキ前議長が「量的緩和は、理論的には効果が説明できない」と語った際には、こうした議論が念頭にあったのだろうと思います。』

えーっとですね、まあ欧州のあの状態でもそうですし、日本のQQEの最初の時もそうなのですが、最初の買入で金利が低下して資産市場が強くなったところで、「政策が効いているから出口についても何となく意識されますなあ」となると結局の所ボラが上がってしまうのでタームプレミアムが縮小するかというとそこは微妙なのではないでしょうかねえ。

つまり政策の時間的整合性の問題に帰着される訳で、日本の場合は物価が2%で安定するという日銀の目標および見通しが行くと市場の人たちが全然思っていないから長期金利が低位安定(というか低位不安定)するのであって、日銀の経済物価見通し通りだったら2016年度から2017年度に掛けては年平均で2%近辺で物価が推移するという事になるのだから今の金利の訳はないのですがそれは。

『しかし、中央銀行の間では、長期債を大規模に買入れて需給に影響を与えることを通じて、タームプレミアムを実際に縮小させることができるという理解が、次第に広がってきています4。加えて、これまでの経験により──ジェームス・トービン教授の「資産市場の一般均衡分析」が示唆する通り──長期金利の低下がポートフォリオ・リバランスを通じて、株や民間債務といった他の金融資産の価格に影響を及ぼす、ということも分かってきています5。最近、エコノミストの間では、タームプレミアムの縮小という量的緩和の波及経路を明示的に取り込めるよう、この「市場分断」のメカニズムを自らのマクロ経済モデルの中に組み入れる動きも出てきています6。』

どう見ても????が百万個くらい飛び交う話であって、それ単に現時点を切り取ってそういう風に見えているというだけの話であって、日本だけじゃなくて他の主要国だって成長期待の低下で物価が上がりにくくなっているという認識が強いからゴルディロックスっぽくなっている訳で、金融政策の効果で物価が早期に上がって非伝統的政策も長く続かないという認識になったらその限りじゃないだろうと小一時間。



・フォワードガイダンスの説明もかなり雑で大丈夫かよおいおいという感じです

『第2に、非伝統的金融政策の大事な要素の一つであるフォワード・ガイダンスについて、触れておきたいと思います。』

はあそうですか。

『フォワード・ガイダンスが効果的であることは、理論的にも実践的にも広く支持されています。理論的には、フォワード・ガイダンスは、中央銀行の政策反応関数を明らかにすることによって、先行きの政策金利のパスに関する民間予測を収斂させ、それによって金融市場のボラティリティを小さくすることができると考えられています。』

えーっとすいません、政策反応関数を明らかにして先行きの政策金利パスの予測が収斂しちゃったらその政策反応関数に直結する何らかのもの(普通は特定の経済指標だと思うが)に変化が起きたらその時点で収斂している政策金利パスの予想が不連続に遷移するから金融市場のボラティリティって中期的に見たら将来に大きく不安定化するリスクを高めるのですが、おっちゃんトレーダーじゃなくて政策担当者だと思うのですけれどももしかして超目先の事しか考えてないの???????????

『実際に、フォワード・ガイダンスは、政策目標に対する強いコミットメントとともに、様々な国・地域における様々な政策の枠組みの中で用いられており、その効果が認められています。』

米国は出口政策に向けてガイダンスを徐々に形骸化していって廃止しましたがその間にいわゆるバーナンキショックのようなものが起きた訳ですし、しかもそれは出口着手がだいぶ具体化する1年以上前の話であることを考えると、フォワードガイダンスの効果よりも、ガイダンス政策は出口政策における障害になる為にそこでの期待のコントロールを難しくするという性格を持つ「行きはよいよい帰りは怖い」の典型的なモノなんじゃないですかねえ。



・量の効果とか長期国債買入と財政ファイナンスの説明だがMB直線一気理論は無視ですかそうですか

『第3に、量的緩和の「量」の側面について取り上げたいと思います。』

置物MB直線一気理論キターーーーー!!!!

『果たして、中央銀行のバランスシートの大きさ自体には、意味があるのでしょうか?また、もし意味があるのだとしたら、なぜ意味があるのでしょうか?』

ほうほう。

『この点、経済理論家の中には、量的緩和は「通貨創造による政府財政のファイナンス(monetary financing of the government budget)」の観点から有効なのである、と論ずる方もいます。』

宮尾先生が講演でこの理論に関する話をしてアタクシの血圧を急上昇させたという事案がございましたな。

『しかし、これに関しては、先ほどご紹介したバーナンキ前議長の言葉とは正反対のこと、即ち、「理論的には効果が認められるが、実際にそうすることはできない」と言わざるを得ません。財政のファイナンスを行うということは、中央銀行の信認を崩壊させ、潜在的にリスク・プレミアムを(引き下げるのではなく)引き上げるリスクを冒す行為と考えられています。』

ここはこの講演にしては珍しく同意(^^)。

『また、最近の米国および英国における経験からは、非伝統的金融政策は、本格的な財政再建に取り組んでいるもとでも効果を持つことが示されています。』

>非伝統的金融政策は、本格的な財政再建に取り組んでいるもとでも効果を持つことが示されています
>非伝統的金融政策は、本格的な財政再建に取り組んでいるもとでも効果を持つことが示されています
>非伝統的金融政策は、本格的な財政再建に取り組んでいるもとでも効果を持つことが示されています

・・・・・・・・・・・・えーっとあのそのすいません日本(銃声)

『日本の場合、2013年1月に公表した政府との共同声明において、日本銀行が2%の物価安定の目標を追求すること、そして、政府は公的債務の長期的な持続可能性を確保することにコミットすることが明記されています。従って、「量的・質的金融緩和」に関して言えば、財政の拡大を容易にするといった意図は、もとより全くありません。』

金融政策に関して言えば「コミットメントを裏付ける大規模な金融緩和政策」を実施していますが、財政政策に関して「コミットメントを裏付ける政策」を(内務省検閲)。


『このように、財政のファイナンスは全く我々の念頭にはありませんが、それとは別の理由で、中央銀行のバランスシートの大きさは重要だと考えています。』

というころで・・・・・・・・

『インフレは究極的には貨幣的な現象である、ということは広く認識されていますので、巨額の通貨供給を行うことは、中央銀行のデフレ克服に向けたコミットメントを表す強いシグナルとなることでしょう。』

久々にフリードマンキタコレと思ったのですが、「コミットメントを表す強いシグナル」とか言っていまして、置物マネタリーベース直線一気理論はすっかり無かったことになっていますがイエーイ置物先生見てる〜って感じでして置物副総裁の所感をお伺いしたい。

『こうした意味で、過去に例のない規模でのマネタリーベースの拡大は、「量的・質的金融緩和」において、重要な役割を担っています。』

ただのコミットメントを表す強いシグナルというので年間80兆円も拡大する必要あるのかよ・・・・・・・・・・


・期待キタコレだがただの宗教状態ですな

『第4に、そして最後に、非伝統的金融政策の波及チャネルとして、私がとても重要だと考えている期待のチャネルについてお話ししたいと思います。』

信じる者は粉を振り掛けると空中浮遊するんですねわかります。

『これは、私がたった今お話しした「『量』が持つシグナル効果」と重なる部分があります7。問題となり得るのは、期待のチャネルについては、理論的な基礎が十分に確立されていないことです。』

そら貴方様がピーターパンとか言う位じゃあねえ。

『標準的な理論では、単に、合理的な期待形成が自ずと成り立つことが想定されていますが、では、企業や家計の期待形成のあり方に変化をもたらすものが何なのか、という点については、多くの場合、何も語られていません。しかし、私は、\策目標に対する強いコミットメント、¬棲里念豐咾靴疹霾麋信、そしてコミットメントを実現するための断固たる行動、この三者が一体となれば、民間の各経済主体のインフレ期待、ひいてはその行動に対して、大きな影響を与えることができると確信しています。』

確信するのは良いのですが期待インフレも2%で安定していませんし、そもそもお約束だった2年での達成もできていませんのでとてもその通りに行っているとは思えませんけどねえ。

『この期待のチャネルは、長期間にわたってしっかりと根付いてしまったデフレ・マインドを払拭しなければならない日本において、特に重要なのです。』

それは分かったが結局何がどうなっているのかの説明が無いというのは説明すると墓穴を掘るからだというのは理解致しますが言及碌にしないというのは不誠実じゃないですかねえ。


・最後の所もまあ何だかなあと

『さて、本日の話を終える前に、ケネディ、ジョンソン両大統領のもとで経済顧問を務めたウォルター・ヘラー氏の言葉をご紹介したいと思います。「エコノミストとは、現実に何か効果のあるものをみつけると、それが理論的にも当てはまるかどうかを考えてしまうものである。」もしもこの言葉が真実であるならば、非伝統的金融政策に残された謎についても、今後、理論的な理解が一層深まることが期待できるものと考えています。』

経済現象は再現性が無いから仕方ない面はあるのですが、それによって作られた「理論」が前提条件が違ったら全然通用しないような脆弱な「理論」だと邪魔にも程があるんですよね。マネタリーベース直線一気理論とかマッカラムルールとかまさにそんな感じですけれども。なお国債買うと債務消滅のジンバブエ理論は理論以前の問題ですけどね。

『同時に、中央銀行の実務家としては、それで満足している訳にはいきません。例えば、日本銀行について言えば、原油価格下落の一時的な影響が一因とは言え、物価上昇率は依然として目標には遠く及んでいません。物価上昇率は、2016年度前半頃には2%程度に達する可能性が高いとみていますが、こうしたシナリオに対するリスクは看過できません。』

2年で達成しなかったことに関する言い訳はしないで2年というのを徐々にフェードアウトしているように見えますが「じゃあ時間を特に区切らないで達成するんですね」と聞くとそれは違うとかいう話を始めるというのが日銀執行部の謎な所ではあります。

『地政学的要因を含め、世界経済にかかる不確実性が非常に高い中にあっては、特にそうです。そのように申し上げた上で、改めて、2%の物価安定の目標の実現に向けた我々のコミットメントは、決して揺るがないということを強調しておきたいと思います。こうした断固たる姿勢を保つことにより、我々は必ず目標を達成できるものと確信しています。』

ということでただの気合の話で締めていますが、その中でしらっと「地政学的要因を含め、世界経済にかかる不確実性が非常に高い」と仰せなのは、次に2016年度前半の2%というのを後ズレさせるための布石か何かを打っているのでしょうかという疑惑も湧き上がるのでありましたとさ。


ということで結局講演殆ど引用してしまいましたが、政策に関して効果の話ばかりで副作用の話が無いとか、2年で達成のコミットメント未達に関する説明は全然ないとかいうのもアレですし、全般的に益々話が雑になっている感がありまして、最近のMPM議事要旨に垣間見られる議論レベルの劣化と共に何かこう大丈夫かおいおいというのを感じる総裁講演なのでありましたとさ。
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2015/06/29(月)08:10:05  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「短国ェ・・・・・/CPI改定ネタが早くも浮上とな/T+1化ですかそうですか」   2015/06/26(金)08:06:18  
  昨日の(日本時間での)夕方から夜にかけてのギリシャ関連のヘッドラインがいちいちころころ変わるのでワロタというかこりゃ振り回されたらタマランチ会長だわと思うのでありました。

○市場雑談メモと言ってもだいたい短国とちょっと2年新発

[外部リンク] 100円00銭0厘0毛(募入最高利回り)(0.0000%)
(4)募入最低価格における案分比率 62.7037%
(5)募入平均価格 100円00銭0厘3毛(募入平均利回り)(-0.0012%)

・・・・・・・・・・・・・orz

ということで昨日はマイナス金利のニーズはどうせ限定的とか申し上げていましたが、物の見事に100円足切になってしまいましてアイヤーという所ですな。まあその後ワッショイ的に金利が下がると地獄篇なのですがそういう事にはなっていなかくてゼロ金利近辺の推移だったみたいなので、まあ昨年の9月から11月とかのようなあばばばばーなほどではないにせよ、まあ金利が上がらない上がらない。

その一方で・・・・・・・

[外部リンク]

1. 入札予定日 平成27年7月2日
2. 発行予定日 平成27年7月6日
3. 償還予定日 平成27年10月5日
4. 発行予定額 額面金額で5.1兆円程度

こちもアイヤー(いやま来るかもという観測はありましたが)という所で、短国玉無芳一でヒーコラ言っている中で7月は短国買入増額とか来そうな中で発行減るのかよおいおいという所で、これもまた来月短国需給が締まるし3Mも短国買入に入るのでは的な発想になって更に3Mがサガランチ会長になるという奴なのですが、まあお互い言い分はあるのは理解していますが、現在のような超異例の政策を実施する中で中短期と短国の発行減額される傍から日銀は馬鹿買いをしている訳で、そら市場の干上がりが加速するわと思う次第で、もうちょっとこう連携できないものかとは思うのですが、まーそうはならないのは理解しております。

なお発行が減った分資金需給的に財政の揚げ超が減るので実際問題としてはツーペーっちゃあツーペーなのですが、やはり入札の額が減るとその分だけ落札が強くなりやすくなりますから実際の需給云々はともかくとして入札時の瞬間的な需給が締まる方向になる要因ではあるなあとゆーところで。


・2年入札

うむ。
[外部リンク] 6. 価格競争入札について
(1)応募額 8兆5,876億円
(2)募入決定額 2兆3,127億円
(3)募入最低価格 100円19銭5厘 (募入最高利回り) (0.002%)
(4)募入最低価格における案分比率 70.2250%
(5)募入平均価格 100円19銭7厘 (募入平均利回り) (0.001%)

2年のカレント既発は相変わらずちょっとプラスになってもすかさず買われたりするのか中々ゼロ近辺から抜けないのですが、新発に関しては何せ発行日が7月15日になりますので、ここで買ってもキャッシュ潰しや担保ニーズに対応できないという残念な商品でもあったりするので、新発の入札の所では存外プラスになったりする。

というか応札8.6兆円って少なくねえかとか思っていたら・・・・・・・・・

[外部リンク] 06月 25日 15:12 JST

『[東京 25日 ロイター] -<15:10> 国債先物が反落で引け、長期金利は一時1週ぶり0.480%

国債先物中心限月9月限は前日比10銭安の146円75銭と反落して引けた。ギリシャ債務協議の行方に一進一退の展開。朝方は米債高の流れを引き継いで買いが先行したが、午後に入ると、「最悪のシナリオであるギリシャのデフォルトが回避されるのではないかという期待感」(国内金融機関)が浮上すると、一時146円60銭と6月17日の水準まで売られた。現物市場は軟調。中長期ゾーンに銀行勢などの売りが出た。10年最長期国債利回り(長期金利)は一時同2.5bp高い0.480%と6月17日以来約1週ぶりの水準に上昇後、午後3時現在0.470%で推移。』(上記URL先より)

ということなのですが、ギリシャ云々とか実弾の売りとかもそうかもしれんのだが、昨日の日中値動き的には2年国債入札の結果が出て上が重くなって先物コケ気味になった感もあったりするのですが(あくまでも主観です)どうなんでしょうかね。

ちなみに、
[外部リンク]

ということで第業鷁然覆里かわり無しという結果でした。



○CPI基準改定に向けた動きキターーーーーーーー(・∀・)ーーーーーーーーー!!!!!

第一報はブルームバーグで確か昨日の引け近辺に登場していましたがヘッドライン見た瞬間に吹いた。

[外部リンク]
2015/06/25 21:14 JST

>日銀が総務省に見直し要請
>日銀が総務省に見直し要請
>日銀が総務省に見直し要請

・・・・・( ゜д゜)
・・・・・(つд⊂)コ゛シコ゛シ
・・・・・(;゜д゜)

いやーブルームバーグさん超キャッチーなヘッドライン打つんだからもう!とゆー所なのですが、記事を拝読。

『(ブルームバーグ):日本銀行の前田栄治調査統計局長は、消費者物価指数の2割を占める家賃について、老朽化による品質の劣化を調整すれば、CPI全体を最大0.2ポイント押し上げる可能性があるとの見解を示した。来年予定されるCPIの基準改定を機に、パソコンなどに用いている品質調整の導入に向けて議論を行うよう要請した。』 (上記URL先より、以下同様)

さ あ 盛 り 上 が っ て ま い り ま し た !!!!!

『前田局長は25日、内閣府で開かれた統計委員会で、「日本では高齢化・人口減少によって住宅ストックの老朽化が進んでいる」と指摘。「こうした環境下において、現時点では家賃について、住宅が時間を経るごとに劣化するという品質変化を考慮していないため、指数に下方バイアスが発生している」と語った。』

ほほう。

『その上で、日銀が公表している企業向けサービス価格指数の事務所賃貸と同程度の品質劣化が生じていると仮定すると、家賃は「消費者物価(CPI)全体を0.1ポイント以上、場合によっては0.2ポイント」押し上げるとの試算を示した。前田局長は統計委員会のメンバーで、個人的な意見と断った上で述べた。』

キタコレ!!!

・・・・・・・まあこの帰属家賃の問題に関しては石田審議委員が以前より「帰属家賃除く総合物価指数の方が消費者の実際の支出に近いのだから国民厚生的に考えたらもっと重視するというのも手(意訳)」的な指摘をしていましたように、確かにこの話って前からあるのはその通り。

ではあるのですが、「CPIの基準改定時に指数が上がる方向での計測見直しを『日銀が要請』した」と来ればそれは当然のことながらかのマリー・アントワネットも仰るように(大嘘)「目標が達成できないならば物差しを変えれば良いじゃないか」という新手の荒業が炸裂しやがったという発想が出て来るのは全く不思議ではない訳で、そういえば黒田総裁は折に触れて「2%目標達成の為に必要な事は何でもやる(キリッ)」と仰せでしたが、まさか金融政策ではなくて物価統計の方をいじって目標達成とか、まあ債券市場や短期市場の中の人たちがギャグで言う事はありましたが、まさか現実に出てくるとは思わなかったぜヒャッハー!!!!

ええもちろんアタクシといたしましては「統計に働きかける」という新手の金融政策を開始した訳ではなく、あくまでもピュアに物価測定をより実態にあった精緻化をして行こう、という中でこういう話が持ち上がったものであり、その一環としての動きであり、そのような邪な話ではないと思っておりますけれどもね!!!!!!!!!!!!!


さらに上記記事より。

『総務省は来年8月、5年に1度のCPIの基準年改定を予定しており、近く意見募集を行う。日銀は来年度前半に生鮮食品を除くコアCPI 前年比が物価目標である2%に到達するとしている。総務省が家賃の品質調整を導入すれば、CPI全体を押し上げることになるため、量的・質的金融緩和の出口論にも影響を与える可能性がある。』

でもってまあアレですな。やはりこの17年4月に消費増税が控えている訳で、そんな中で現在の日銀の中心的見通しですと上記記事の指摘のように16年度前半に物価2%到達という話をしているのですが、現在の民間エコノミストの中心的な見方は16年度に入って1%前後にはなるけど2%は無理だろという話になっている筈でして、まあそうなった場合に今度2%到達時期についての見通しを「基調」で粘って再度の手形ジャンプというのは消費増税の所に入って来るので最早訳分からなくなるし、ワンタイムエフェクトがかかると安定的に達成とかの判定が困難になるし、とかなんとか考えると、やはり今設定されている「2016年度前半に2%到達」という見通しをもう一回先送りというのは難しいと思われるのですよね。

そこでCPIの改定で帰属家賃が下がるのを止めて0.2%くらい上昇して、ついでに家電とかのヘドニックが掛かり過ぎじゃネーノとかそんなのでちょいちょいいじるとどうしたことでしょう!1.0%近辺だと思っていた物価が1.5%近くまで上がっているではないですか!!目標達成ですよ素晴らしいですね!!!!と必殺奥義炸裂でQQEってどうなるの????というような思惑まで出てきても不思議はないので1万ドラクマと言ったところではありますな。


・・・・・とは言いましてもですね、そもそも論として基準改定の時に品目バスケットが変わってとかそういう理由なら実際の消費バスケットを反映した変更だから分かるのですが、帰属家賃の品質調整をいじってCPIが上昇したから出口云々というのは本来話の筋がおかしい訳でして、2013年に目標として掲げたCPI2%というのは「その時の」CPI2%なのだから、帰属家賃の品質調整をいじって上昇した分は目標を当然上にあげるべきではないかとか、過去に遡及して帰属家賃を再計算して今までのCPIを見たら実はデフレデフレ言ってたのが間違いだったのではないかとか、そっちの方にも話が波及することになりますし、0.1%程度の変化ならともかくとして、それなりに有意な動きがあった場合には「過去ベースのCPIで考えたらそもそも白川総裁時代の「とりあえず1%を目指す」という目標設定の方が正しかったのではないか、QQEでのアジェンダセッティングが間違っていたのではないか」というようなオモシロ展開にもなってくるようなお話でございまして、CPIの基準改定で金融政策が変わるというのはそもそも論として本末転倒にも程がある話なので、本当はこういうのが金融政策に影響するという考えっておかしいんですよね。

で、本来は国民厚生的に望ましい物価の安定を目指すという話で金融政策をやるものであるからして、物価に関しても総合的に色々と勘案して安定的な物価水準とか安定的に推移とは何ぞや、という事を考えながら運営するものだから、それこそ除く帰属家賃の総合CPIとかも考えながら物価情勢の点検を行う、というのが正しい建付けだと思う(で帰属家賃除くならそもそもそこを変えても影響なしでしょ)ので、基準年改定によって金融政策ガーという話が出てくること自体がおかしいというのは今申し上げた通り。とは言いましても何せ今のQQEの建付けというのはやたらめったら「CPI2%」というその数字を重視していて、しかも達成への期限を明記した形で、昨年10月の追加緩和に見られたようにリジッドに近い特定指標ターゲット政策であるというような見せ方をしている(日銀にその意図が無くてもどう見ても世間はそういう見方をしているでしょと思うのだが間違ってないですよね?)のですから、そらまあCPI改定で数字が動くという話になると金融政策にも変化がというような思惑が浮上しても仕方ないところですわ、マッタクモウ。

まーこういう話で基準改定で金融政策ガー的な話になる前に、「本来金融政策で目指すべき物価の安定とは何ぞや」というようなそもそも論が先に盛り上がって欲しかったなあとは思うのですが、本件「要請」記事によって不毛な方向に話が盛り上がってしまうと何だかなあとゆー所ではございます。


しかしまあ何ですな、

『前田局長は家賃について「時間の経過につれて品質が低下する分、仮に表面の価格が横ばいでも、品質調整後の物価指数は上昇ととらえるべきだろう」と述べた。「仮に品質調整が実施されれば、家賃は指数を押し上げることになるが、こうした品目でも品質調整に取り組むこと自体がCPI全体の精度を向上させるために大切ではないか」と語った。』

ということなのですが、おじちゃん頭悪いから良くわからないのですが、家賃の品質調整という話であれば、昨今の都心部では鉄道の整備(複々線化とか)やら相互乗り入れの拡大やら新線の建設やらで鉄道の輸送力の拡大やら利便性の向上が進んでいたり、道路の整備が進んだり、人口集積に伴う商店などの充実とか、そういうような事が起きている訳でして、そーゆーのってヘドニックをゴリゴリ掛けると実は東京近辺は実質的に家賃が低下していましたとかそういう話になったりせんのかとか、帰属家賃の品質調整って色々とヤヤコシイ話になるような気がせんでもないのだが・・・・・・・・・

つーかまあその手の特殊要因が色々とある統計から物価安定を判断する際には特定の指標にコミットするのではなくて云々とか結局さっきも申し上げた「物価の安定をどう定義するのか」という話になって、そうなると「グローバルスタンダードだから2%(キリッ)」というのは何だったのかとかみたいな中々深遠な話になってきそうで今後の展開が楽しみになってまいりましたというこの傍観者丸出しコメントでスイマセンスイマセン。

ま、しかしそもそもこの話って上記の記事での記述にありますように、基準改定に伴うパブコメを近日募集の筈ですので、その辺りから徐々に「基準改定でどういう感じになるのか」的な話が盛り上がって来る(徐々に最近本職の方の仮置き分析は出ているけど)という所だったと思うのですが、「日銀が総務省に要請」というこのキャッチーにも程がある記事が出て思いっきり妙な方向に盛り上がりそうでして、何でこんなの記事になっちゃうのかなあとは思うのでありました。

なお、「また要請か!(以下の部分は内務省検閲により削除されました)。




○そういえばうっかりしていましたが国債決済T+1ですかそうですか

昨日の日経朝刊に思いっきり出ていましたな(汗)。

[外部リンク] こちらの報告書等の最初の所に

・国債の決済期間T+1化の実施目標時期等について(2015年6月)
[外部リンク] 国債取引の決済期間の短縮化に伴う国債店頭取引精算業務に係る制度要綱(日本証券クリアリング機構) 
[外部リンク] 『本協会「証券受渡・決済制度改革懇談会」の下部機関である「国債の決済期間の短縮化に関する検討ワーキング・グループ」(以下「本WG」という。)では、「国債取引の決済期間の短縮(T+1)化に向けたグランドデザイン」(以下「グランドデザイン」という。)における方針1を踏まえ、市場参加者へのヒアリングや調査(別添1)を通じてT+1化に係る市場関係者の開発スケジュールの把握に努めて参りました。』

開発スケジュールの把握とかもう最初から(銃声)。

『この度、本WG では、上記調査等を踏まえ、T+1化の実施目標時期を定めると共に、実施に向けた主要マイルストーン(別添2)を取りまとめました。具体的には、市場関係者は所要のシステム開発を2017 年夏頃までに終え、同年秋口からの総合運転試験等を十分に行った上で、2018 年度上期2のT+1化を目標とすることを合意いたしました。』

いやー2018年度上期ですかそうですかー。まあこの時に日銀のバランスシートが縮小に向かっていて国債の流動性も復活して、金利も復活していることを願うしかありませんが、うっかりこの時期に出口みたいなのとぶつかると今の建付けのままだったら大変なことになると思いますよ。SLFの常設ファシリティ化と日銀保有銘柄のスイッチングオークションの制度導入を早くしてください。

『また、別添2に記載のとおり、このスケジュールに沿って準備が行われるための課題・留意点についても、調査結果等を踏まえ整理しています3。市場参加者におかれては当実施目標時期及び主要マイルストーンを念頭に、引き続き国債決済期間短縮(T+1)化、及び新現先取引への円滑な移行をはかるべく、業務・システム面の対応を進めていただくようお願いいたします。』

『今後、本協会及び本WGにおいては、引き続き関係当局・関係機関、市場関係者と協力し、円滑なT+1への移行及び新現先への一元化に向けて、必要な周知・啓発活動、市場慣行の整備等を推進していく予定です。』

で、日経の記事だと決済期間短縮で未決済残高の積み上がりが減るからリーマンショックのようなときに市場の混乱が小さくなるという話が出ていましたが、そらまあ未決済残高の積みあがり(しかもあの時は新発5年入札の翌日だかに飛びやがったからもうねという所)で市場混乱というのはその通りなのですが、それってCCPを導入しても抑制できるはずの話であって、別にT+1化をしなければ出来ないというたぐいのものではないし、大体からしてTBTFの金融機関に対する資本チャージとか流動性確保のレギュレーション改定とかでそっちのリスクって減ってねえかとか、まあT+1をやりたいのは分かるのですけれども、何かこう色々なものを詰め込みすぎ(新現先とかトライパーティーレポとかCCPとかT+1とか)で話の難易度を無駄に上げている感はあるんですよねえこの件って。

まあ何はともあれ、T+1やって決済リスクが削減されても事務リスクが高まったり債券市場の流動性が低下したら何のためにやったのかという話になりますので、事務リスクの方は新現先とか銘柄後決めGCとかトライパーティーレポとかそういう話でしょうが、債券市場の流動性に関しては日銀がT+1化推進する中で金融政策の方でせっせと流動性を殺しに来ているのですから、そっちは制度手当はやくやれやという事を再度申し上げておきますです、はい。
 


お題「3M入札です(メモ)/5月決定会合議事要旨は政策云々よりも議論レベルの劣化が懸念される件について」   2015/06/25(木)08:05:22  
  ギリシャ先生の次回作にご期待ください!!!!
[外部リンク]
2015/06/24 21:37 JST

○今日は3M入札

ということで気が付けばスポットが29日なのでスポ末前日となりまして、6月末と言えば今年も半分過ぎてしまいましたが(涙)、今日は3M短国入札。

・・・・・・でまあこの3Mなのですが、相変わらず利付の方も含めて短い所の需給が強めで推移はしているけれども日銀以外でマイナス金利を特攻してくる人がバカスカというほどの状態でもない、という微妙な状況でございますので、そうなりますとマイナスで切れるようなところまで強くはならないけれども、かと言って3月末みたいにプラス方向で流れるような事もなくという結果になるんでしょうな、よー知らんけどな。

でもって3月末の場合はそんなことで期末になって日銀買入を減らした効果とその半期前の9月で散々な目にあっていた学習効果で前倒しで積む→最後の最後で需要が飽和するというコンボになりましたが、まあ今回は事前に6月は日銀短国買入減るから大丈夫だろうというイメージが強かったのが影響して前倒しの動きがあまり強くないので最後の最後まで需要が堅調という感じですかそうですか。まあ買入が思いのほか多かったのも影響してるかもですが。

まあこうなりますと6末自体はそう極端な波乱にはならないと思う(ちなみに短国買入については明日打つと四半期末受渡になるので札が全然入らない事が想定されますし、大体からして期末の所で短国をアウトライトでお吸い上げとか嫌がらせにも程があるプレイなので、過去の例からすると29日月曜か30日火曜に買入を入れてくるんじゃないですかねえ)のですが、7月になりますと日銀保有短国の償還も多いわ財政の揚げも多いわとなるので、3月と違い発射台がゼロ金利状態で始まる短国市場とか中々痺れそうな悪寒。

ちなみに、4月の3発目の3Mから3M短国5打席連続マイナス金利という悪魔の事態が発生しておりましたので、この時期に償還が来る銘柄って流通玉がろくすっぽ無いので、入札でマイナスでその後も流通玉碌にない状態だと償還再投資ニーズも無いという珍事態になっているので、それらの需給関係がどう出てくるのかという点について、今回は特に5週連続マイナスかつ流通玉も出てこないというのは初めてですので、なんかどうなるのか想像しにくかったりしますです。



○5月金融政策決定会合議事要旨は議論の内容が劣化している点が嘆かわしい件

ということで・・・・・・・・・
[外部リンク] 『欧州での金利上昇に関連して、何人かの委員は、ドイツでの金利急騰が国際的に波及したことを指摘し、裁定の働き方などの市場メカニズムや実体経済への影響について分析しておく必要があると述べた。』

と、この部分ですけれども、これは欧州の話による影響についてというよりも実は米国の今後の利上げの話とか、日本の将来にあるはずの(というか無いと困る)QQEの終了における世界的な金融市場への影響と、そのフィードバックについて考えるという話をしているのでしたらほほうという所ではあるのですがね。

『この間、何人かの委員は、政府の資金繰りの状況などギリシャ情勢には引き続き注意が必要であると述べた。』

具現化していますな。


『海外経済について、委員は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復しているとの認識を共有した。先行きについても、委員は、先進国を中心に、緩やかな回復が続くとの見方で一致した。』

ということで地域別の展開が以下にあるのですが、米国は1-3については一時的で済むでしょうという話で、欧州は緩やかな回復、中国は当局の下支えで何とか大丈夫、新興国は当面厳しいけどそのうち何とかなるでしょう的な話ですが、引用すると長くなるんで割愛します。


・国内経済に関して

以下国内経済に関する部分になります。

『わが国の景気について、委員は、家計・企業の両部門において、所得から支出への前向きな循環メカニズムがしっかりと作用し続ける中で、緩やかな回復を続けているとの認識を共有した。』

最近は実質賃金プラスで前向き循環メカニズムの話に関して益々鼻息が荒くなっている感が。

『また、ある委員は公共投資が緩やかな減少傾向に転じている中でも経済成長が続いていることは、前向きな循環メカニズムがしっかりと作用している証拠だと述べた。』

何かまあ威勢の良い話をしたいのは分かるのだが、この理屈ってなんか無理矢理なのではないかという気がするんだが・・・・・・・・・

『景気の先行きについても、委員は、緩やかな回復を続けていくとの見方で一致した。』

まあこれは声明文通り。以下需要項目別に。


・輸出と設備投資だが一部ちょっと意味がアレな見解が

『輸出について、委員は、持ち直しているとの認識で一致した。先行きについても、海外経済の回復などを背景に、緩やかに増加していくとの見方で一致した。』

ただ惜しい事に6月月報で輸出に関しては先行き見通しが微妙に弱くなっていますね。

『先行きの輸出に関連して、何人かの委員は、中国など、いくつかの国・地域で先行きの景気拡大テンポが緩やかにとどまる可能性があるため、わが国の輸出の増加ペースも緩やかなものにとどまるとみられると述べた。このうち複数の委員が、特に中国経済の減速やその波及懸念をリスク要因として指摘した。一人の委員は、アジア域内での貿易が低調になっていることが、わが国の輸出に与える影響について注意していく必要があるとの見方を示した。』

まあこの辺り何人かの委員の方々が指摘しているリスクがやや現れている、というか毎度の
輸出出る出る詐欺状態という事でしょう。

『一方、別の一人の委員は、契約通貨ベースの輸出物価指数の低下傾向が深まっていることを指摘し、わが国の輸出競争力が強まっているとみられると述べた。』

・・・・・・・・・なんかイマイチ良くわからんのですが、契約通貨ベースの輸出物価が低下傾向だったら別に輸出競争力が強まっている訳ではなくて単に価格勝負しているだけの話だし、円安効果で価格勝負しているならいわゆるJカーブ効果が出てくるはずなのに出ていないのですからこの指摘はナンジャソラ感があるのだが、どういう意味なのがアタクシ頭悪くてワカランチ会長なので誰か教えてジェネラル!!


設備投資はここもと出る出る詐欺からやっと・・・・・という状況ですが。

『設備投資について、委員は、企業収益が改善する中で、緩やかな増加基調にあるとの認識を共有した。先行きも、企業収益が改善傾向を辿る中で、緩やかな増加基調を続けるとの見方で一致した。』

うむ。

『複数の委員は、企業マインドが改善し続けていることや、積極的な設備投資計画が示されていることに言及し、先行きは、緩やかに増加していくとの見方を示した。』

まあこれは良いとして。

『このうちの一人の委員は、円安の定着による製造業の国内回帰も、先行き、設備投資を支えていくと述べた。』

それってそんなに出るもんなのか??????国内需要が景気回復で戻るから国内生産が上がって設備が出るというのなら分かるけど。

『一方で、設備投資の回復ペースが依然として緩やかであり、力強さを欠く背景として、複数の委員が、原油安による実質所得の増加効果が期待したほどみられないことを指摘した。』

ですなあ。


・そして雇用の所で頭がクラクラする記述があるのだ

次が雇用。

『雇用・所得環境について、委員は、労働需給は着実な改善を続けており、雇用者所得も緩やかに増加しているとの認識を共有した。先行きの雇用者所得についても、経済活動や企業業績の回復につれて、緩やかな増加を続けるとの見方で一致した。』

とまあここまでは良いのですよ。

『一人の委員は、製造業と比べ、非製造業では賃金が上がり難いとの認識を示したうえで、非製造業における生産性の向上が、今後の賃金・物価上昇のために重要であると述べた。』

生産性が向上しないで賃金が上昇したら企業から見たら単にコスト拡大収益減少要因ですもんね。

『何人かの委員は、生産性の向上の重要性は認めつつも、仮に生産性の向上が全ての業種で生じなくとも、労働市場における人手不足は業種や地域、職種を超えて波及するものであり、賃金上昇が拡がっていくことが期待できるとの見方を示した。このうち一人の委員は、人手不足によって、非正規雇用の時給も上昇していくことが期待できると述べた。』

・・・・・・・・・(-_-;

えーっとすいません、その理屈って生産性が向上していない企業においては単なるコストアップになるだけの話で、それは企業の収益圧迫になる話ですからして、一時的に賃金上昇を行ったとしても、それは持続可能な話ではないですし、逆にどうやってそういう状況で持続的に賃金が上昇するのかという点について納得の行く説明を頂きたい訳ですよ。

ということで、これどう見ても最初の「一人の委員」の見解の方が当然だと思うのですが、無理筋理屈で賃金が持続的に上昇するという絵を描こうとしている人たちが「何人かの委員」になっているというこの人数関係に非常に嘆かわしいものを感じるわけでございます。

では何でこんな無理筋理屈で賃金が持続的に上がるという絵を平気でかけるかと言えばご案内の通りで、賃金が上昇して物価が上昇する内生的なメカニズムが働くというシナリオで説明しているからそういう話になるのですな・・・・・・と考えますと、賃金上昇と物価上昇の内生的な物価上昇メカニズムという話も企業の生産性とか労働コストという面から考えた場合になんか無理筋なロジックなんじゃネーノとか思ったりするのでありました。


・消費、住宅投資、生産の指摘はまあ普通

『個人消費について、委員は、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、底堅く推移しているとの認識を共有した。多くの委員は、消費者マインドの改善が明確になっていることや、百貨店売上高や家電販売額が増加を続けていること、また、1〜3月のGDP統計において個人消費が3四半期連続のプラス成長となったことを指摘し、底堅さを増しているとの見方を示した。』

『先行きの個人消費について、委員は、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、引き続き底堅く推移するとの見方で一致した。』

はいはい実質賃金実質賃金。

『複数の委員は、足もと、耐久財や日用品の販売が力強さを欠いている背景として、物価上昇に対する抵抗感や低価格指向の消費者行動が残存していることが影響している可能性について言及した。』

ですなあ。

『住宅投資について、委員は、下げ止まっており、持ち直しに向けた動きもみられているとの認識を共有した。先行きは、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、緩和的な金融環境にも支えられて、持ち直していくとの見方で一致した。』

これまた実質賃金とな。

『鉱工業生産について、委員は、内外需要の緩やかな増加を反映して、持ち直しているとの認識を共有した。先行きについても、委員は、内外需要を反映して、緩やかに増加していくとの見方で一致した。何人かの委員は、生産の回復が緩やかである背景として、在庫調整圧力が残っているとの見方を示した。一方、別の複数の委員は在庫に関連して、1〜3月期のGDP統計において在庫投資のプラス寄与が大きかったことは認めつつも、在庫を除く最終需要はしっかりと増加しているとの見方を示した。』

なるほど。


・実質金利の低下が効果だそうですがツッコミが入っているのがワロタ

続きまして『.当面の金融政策運営に関する委員会の検討の概要』である。

『多くの委員は、「量的・質的金融緩和」について、所期の効果を発揮しているとの認識を共有した。これらの委員は、需給ギャップや中長期的な予想物価上昇率に規定される物価の基調は、今後も改善傾向を辿るとの見方を共有した。』

はいはい基調基調。

『多くの委員は、「量的・質的金融緩和」の導入以降、名目金利が低位で安定的に推移する一方、やや長い目でみた予想物価上昇率は全体として上昇しており、実質金利は低下しているとの認識を示したうえで、そのことが企業・家計の支出行動を支えているとの見方を示した。』

実質金利が支出行動を支えるという理屈は未だにしっくりきませんなあ、と思ったら・・・・・・・・

『過去2年間における「量的・質的金融緩和」政策の効果について、何人かの委員は、2%の「物価安定の目標」に対する強く明確なコミットメントと、それを裏打ちする量と質の両面で次元の異なる金融緩和を行うという政策の効果を定量的に点検し、情報発信を行っていくことの重要性を強調した。』

(;∀;)イイハナシタ゛ナー

『より最近に限ってみれば、何人かの委員は、長らく低金利が続くもとで、実質金利の低下の限界的な効果は逓減してきている可能性があり、この点は、データの蓄積とともに分析を深めていく必要があると述べた。』

これは少なくとも佐藤さんと木内さんが指摘してそうですが、4月展望レポートが出た直後に企画局謹製のペーパーが出ていましたが、それ出して半月程度の時点でこのような「定量的分析が必要」という指摘が出ている辺りに深い味わいを感じるところです。


・物価の話が楽観杉というかさっきまでの雇用所得改善で拡大という話との整合性はと聞きたくなる件

『金融政策を運営するうえでの物価動向の判断について、委員は、「物価安定の目標」は安定的に達成すべきものであり、金融政策運営に当たっては、物価の基調的な動きが重要であるとの認識を共有した。』

ということでもしや佐藤審議委員がこの前指摘していたローリングターゲットとかフォーキャストターゲットみたいな話が出るかと期待しましたが・・・・・・・・・・

『何人かの委員は、原油価格の下落に伴い消費者物価上昇率が低下するもとでも、先行き物価上昇率が高まるという予想が維持されていると指摘した。』

どうもインフレ期待の話になってしまいましたが、上記の件はそれどの辺の数字を出すのかで全然違いますな。

『また、何人かの委員は、速報性の高い物価関連指標をみると、4月入り後、日用品や食料品などで価格改定の動きが広がっていることに言及した。この点に関連して、複数の委員は、こうした動きは、企業サイドで従来のデフレ型ビジネスや低価格戦略が見直され、付加価値を高めつつ販売価格を引き上げるビジネスへの転換が進んでいることの表れであるとの見方を示した。このうちの一人の委員は、先行き、所得が名目・実質ともに改善していくことが見込まれるため、家計の物価観が変化し、物価上昇を容認する前向きな姿勢が生じていくことが期待できると述べた。』

最初の日用品の価格改定はコストプッシュの話でまあそれは分かるのですが、それ以下の部分ってホンマカイナというかそんなに広がりのある話かよというのが続いていて、徐々に???感が強くなる話になり、最後は「物価上昇を容認する前向きな姿勢が生じていくことが期待」っていやあのそれはさすがに現状では無理筋じゃネーノ、というのが自然な流れで出てくるというのが議事要旨の作文クオリティの高さを感じますが、まあなんちゅうか楽観にも程がある物価見通しのような気がする。

大体からして雇用所得状況が改善して消費が住宅投資がという話をしているのに、物価の話になると物価が上がっても無問題というのは整合性大丈夫かと思うのだが、どう見てもこの書き方はそのような超楽観というかご都合チックな物価見通しが反映されている人たちがかなーりおいでになるという事なのではないかと思いますとやっぱり2年(というか2016年度前半)で2%行かないという話になったらどうするんでしょと。

『一方、何人かの委員は、4月の東京都の消費者物価指数の前年比が低めとなったことに注目し、東京都区部での物価の弱めの動きが、全国にどのような影響を持つか留意していく必要があるとの見方を示した。』

という反論もあるようですな。

『これらの議論を受けて、委員は、予想物価上昇率は、やや長い目でみれば全体として上昇しているとの認識を共有した。そのうえで、多くの委員は、先行き、物価の基調を規定する需給ギャップは着実に改善し、予想物価上昇率も高まっていくことから、原油価格下落の影響が剥落するに伴って消費者物価は伸び率を高め、2016 年度前半頃に2%程度に達する可能性が高いとの見方を共有した。』

あっそう。

『一方、一人の委員は、今年度の所定内賃金の上昇率が、0%台半ば程度にとどまると見込まれるほか、成長率についても展望レポートの中心的見通しよりも弱めに予想していると述べたうえで、この先、消費者物価の前年比上昇率が今年度後半に顕著に上昇するとのシナリオは描き難いとの見方を示した。』

まあ今年度後半に顕著に物価が上昇、という日銀見通しが正しいかどうかというのが見えてくるのが今年の年末から年初にかけて、と考えますと、来年から展望レポートが年4回になり、一発目が1月の金融政策決定会合である、というのはまあ即ち次の金融政策に関する何らかの動きというのは1月のMPMが一つの焦点になって来るのでしょうなあと思うのでした。今年10月と来年4月というのもアリエールなポイントですがその辺の考えは次の展望レポート中間レビューを見ながら頭を整理したいなあとは思います。


・いつもの木内さんの反対提案である

でまあ現状維持という話が出て、毎度の木内さんの反対提案の話が出てくるので、暫くスルーしていたので木内さんの提案趣旨から入りましょう。

『一方、一人の委員は、需給ギャップがゼロ近傍まで改善する中、逓減している「量的・質的金融緩和」の追加的効果を副作用が既に上回っており、導入時の規模であっても、金融面での不均衡の蓄積など中長期的な経済の不安定化に繋がる懸念があると述べた。』

資産買入による追加効果が逓減している中で副作用が高まるという趣旨での指摘です。毎度のことですが念のため確認。

『そのうえで、この委員は、ゞ睛算埔貭汗瓩よび資産買入れ方針について、マネタリーベースと長期国債保有残高の増加ペースを、段階的減額を視野に入れて、「量的・質的金融緩和」導入時を下回る水準まで減額すること、∪莵圓の金融政策運営について、「物価安定の目標」の達成期間を中長期へと見直すとともに、金融面での不均衡など中長期的なリスクにも十分配慮した柔軟な政策運営のもとで、早期に「量的・質的金融緩和」の終了や金利引き上げに向かうのではなく、資産買入れ策と実質的なゼロ金利政策をそれぞれ適切と考えられる時点まで継続するとの表現に変更すること、などを主張した。』

具体的提案はご案内の通りで45兆円ペースの拡大な。


・今回の決定会合議事要旨の白眉というか最大のエンターテイメントというかゴミクズ議論は最後に登場!!!

・・・・・・とまあこれはとりあえずマクラとして置いたのですがこの次の意見が目を疑う内容。

『これに対して、ある委員は、現状、金融面での不均衡や金融緩和の副作用を示す理論や事実に基づく具体的な根拠はないと述べた。』

>金融面での不均衡や金融緩和の副作用を示す理論や事実に基づく具体的な根拠はない
>金融面での不均衡や金融緩和の副作用を示す理論や事実に基づく具体的な根拠はない
>金融面での不均衡や金融緩和の副作用を示す理論や事実に基づく具体的な根拠はない

・・・・・(;゜д゜)
・・・・・(;゜д゜)
・・・・・(;゜д゜)

えーっとすいません、効果と副作用を比較衡量して効果の方が上回っており、今後も当面はその状況が続くから問題ない、というのなら話としては正統派なのですが、副作用を示す「理論に基づく具体的な根拠はない」とはどういう事でしょうか?????????????????

ここで先般佐藤審議委員が山梨金懇で行った挨拶のテキストから引用してみましょう。
[外部リンク] 時々アタクシホームラン級の馬鹿発言などと申し上げたりしますが、10ウン年日銀関連の文書を見ておりましてここまで壮絶な馬鹿発言を見たのは初めてでして、これはホームラン級を通り越して殿堂入り間違いなしというレベルで、もしかして貴殿におかれましては脳が溶解して鼻水耳垂れになっているのではないかとご心配申し上げたくなりますが、さて誰がこの発言したのかとか考えますと、だいたい2名ほどのお顔が頭に浮かんでくるのですが・・・・・・・・・・・・


いやしかしですよ、こんなレベルの発言するのが政策委員会に居るという状況でこの政策の大風呂敷畳むという一番大事なことって無事に出来るのかとか考えますと、何らかの形で大爆発するという悲観シナリオが頭にチラチラしてきてひじょーに暗い気持ちになるのですがねえ・・・・・・・・・

つーことでまあ最後のここがあまりにも強烈過ぎて他の所が霞みますが、良く良く見ますと途中の議論の中でも微妙にそれ変だろ(特に生産性と賃金上昇の辺りとか)というのが散見される訳でして、政策委員会そのものが大丈夫かという懸念もあったりしますな、うんうん。
 


お題「ECB買入ペースは帳尻程度しか戻らず/中曽さん挨拶をネタに雑談/日銀謹製債券市場参加者会合とな」   2015/06/24(水)08:06:04  
  パウエル理事が2回利上げの話をするとな。

[外部リンク]
2015/06/24 05:04 JST

『(ブルームバーグ):パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)理事は米労働市場の改善と賃金上昇の兆候が見られるようになったことを踏まえ、米国の景気が十分に回復して9月に初回利上げを決定できる確率はだいたい半々だと述べた。 』(上記URLより)

9月が半々だとすると年内2回の可能性は25%ですね(違)。


○ECB買入はペース戻ったが前倒し感がまだないですな

先週の買入
[外部リンク] CBPP3 EUR 92.1 billion +EUR 2.2 billion
ABSPP EUR 8.3 billion +EUR 0.1 billion
PSPP EUR 182.3 billion +EUR 11.9 billion

6/12残高と前週比増加額

CBPP3 EUR 89.9 billion +EUR 2.6 billion
ABSPP EUR 8.2 billion +EUR 0.7 billion
PSPP EUR 170.2 billion +EUR 10.6 billion

6/5残高と前週比増加額

CBPP3 EUR 87.3 billion +EUR 2.2 billion
ABSPP EUR 7.5 billion +EUR 0.3 billion
PSPP EUR 159.6 billion +EUR 12.9 billion

5/29残高と前週比増加額

CBPP3 EUR 85.1 billion +EUR 2.3 billion
ABSPP EUR 7.2 billion +EUR 1.0 billion
PSPP EUR 146.7 billion +EUR 12.4 billion

とまあ折角なので先週水曜に書いておいたのを再掲しつつ確認しますと、今月は6/5の週が全体で154億でややペースが速め(1か月600億で月4週間少々あるのだから150だとやや速い)だったのですが、6/12の週が139億で、先週は144億となっているので、600億に向けて普通に帳尻をしている感じですが、この微妙なテンポの違いって何なんでしょとか深く悩むのは日銀の細かいオペに慣れ過ぎているせいでして、まあこの程度のブレは普通普通と思う方が正しいのではないかと思います。特に政策意図はなさそう。

でもってこれ先週も申しあげましたが、本来クーレ理事の言う「夏枯れ前に早めに買入」というのが正しければどこからどう見ても今頃から買入増やさないと7月後半あたりから欧州の皆様はホイホイとバカンスにお出かけしてしまうのに間に合わないと思うのですが、この調子だと買入前倒しとかやらなさそうですな。

クーレ理事のサービス発言(?)の公表のやり方が問題含みだった、というのもあるとは思いますけれども、そのようなややこしい話でも無くて、アタクシ勝手に思いまするに、最近の一連のドラギ総裁によるボラ放置プレイにありますように、下手に市場に配慮したような動きをすると却ってボラとクレクレを高めるだけの結果になるし、勢いがついているときは結局それで止めるというのは難しいという事も見えてきた、ということではないかと思うのですよね。

従いまして、基本的に買入そのものは非常にこう淡々と実施していくというFED方式(FEDの場合はECBよりも細かく買入の年限別ウェイトとか出しているのでFED方式というのも変だが)でECBはやっていくという感じになるんじゃネーノとは予想されるところで、はてさて来年9月までこのオペ持つのかというのは知らんですが、日本の例と一緒で一回金利馬鹿低下やったあとの上昇後なので暫く持つんじゃネーノ(根拠なし)とは思いますが。


○中曽副総裁挨拶である

[外部リンク] 『わが国経済は、企業、家計の両部門において所得から支出への前向きの循環メカニズムが作用するもとで、緩やかな回復を続けています。企業部門では、収益が過去最高水準まで増加していることなどを背景に、前向きな投資スタンスが維持されています。また、家計部門では、雇用・所得環境の改善が続き、マインド面の改善も明確になる中、個人消費が底堅く推移しており、住宅投資も持ち直しつつあります。先行きについても、わが国経済は、緩やかな回復を続けていくとみています。』

はあそうですか。

『物価面をみると、生鮮食品を除く消費者物価の前年比は、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみて、エネルギー価格下落の影響から、0%程度となっています。もっとも、物価の基調は着実に改善しています。すなわち、需給ギャップは概ね過去平均並みの0%程度まで改善し、予想物価上昇率も、やや長い目でみれば、全体として上昇しています。』

安定の基調攻撃。

『先行きについては、消費者物価の前年比は、当面0%程度で推移するとみられますが、物価の基調が引き続き着実に高まり、原油価格下落の影響が剥落するに伴って、「物価安定の目標」である2%に向けて上昇率を高めていくと考えられます。2%程度に達する時期は、原油価格が現状程度の水準から緩やかに上昇していくとの前提にたてば、2016年度前半頃になると予想されます。』

何かこう淡々と説明していて1年後ずれしている事とか2年で2%という触れ込みが何処かに飛んでしまっている事とかすっかり無かったような話になっていますな。

『日本銀行は、一昨年4月に導入し、昨年10月に拡大した「量的・質的金融緩和」を着実に進めています。「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しており、日本銀行としては、今後とも、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続していきます。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、2%の「物価安定の目標」を実現するために必要になれば、躊躇なく調整を行う方針です。』

ということで、まあこの部分は思いっきりテンプレでして黒田総裁もこういう話をしているのですが、では「2年」の方はどうなったのか、という話に関しては前回の黒田総裁の定例記者会見では別件の質疑の方が多かったのでこの点についてツッコミが無かった(前回の展望レポートの時点で勝負があったという感じではあるのですが)ので「2年」に関してどう考えているのかというのが微妙なのですよね。

でまあこの「2年」に拘らないで佐藤審議委員の提唱する「ローリングターゲット」「フォーキャストターゲット」という考え方に則って「出来るだけ早期に」だけ生かすという話に持って行く積りが執行部にあるのか無いのか次第でここから先の金融政策の方向性が「追加緩和待ったなし」なのか「時間軸強化で緩和政策の長期化が可能な施策(=バランスシートの拡大を緩やかにするまたは止める)に以降」するのかと思いっきり分岐してしまいます罠。

ただ現状では黒田総裁の発言やら講演やらを総合すると(ただし直近は2年に関する拘りへの質疑が無かったので良くわからん)「達成時期について明示的な期限を設定する」という事自体に意味があるという建付けになっているようですので、そうなりますと基調で誤魔化すにしても次の言い訳が無くなってしまう中でやっぱり2%行かないじゃんという話になった時点で立ち往生(というか追加緩和待ったなしか降参かだが降参しないでしょ)という事になるのでして、「明示的な期限を設定することが政策の根幹」という主張をいつの間にかフェードアウトしていくという大技をかまして来ると大変に面白い事になりますので、定例記者会見では記者の皆様におかれましては誰でも結構でございますので必ず「2年で達成という期限を区切ることについて質問です」とか、「審議委員の中では期限を明示的に区切ることについて反対の見解もあるようですが如何でしょうか」とか、「2%の達成時期がドンドン後ずれしていますが、明示的な期限を設定すると却って信認を損ねませんか」とかネチネチと質問して頂きたいものだとお願いした所ではあります。そこで何か話のトーンが変わるとそらもう債券市場面白相場発生待ったなしだと思うのですけどね!!!!!

でまあ本日は5月会合議事要旨が出るわけですが、直前の展望レポートで見事に(?)またまた2%到達時期の先送りに成功した点を受けて物価目標達成に関する考え方とかの議論が出ていると面白いのですけどどうなんでしょうかね。まあ今後に関しては追加緩和か見直しか(2%に行くとは到底思えないので綺麗な形での出口は無いでしょ。あったらビビるが)という話に関しては執行部がボロボロの焼け野原になるまで進軍を止めないのか、改心してひよるのか(あるいはタオルが飛んでくるのか)次第ですなあということで。

#話がいつの間にかだいぶ脱線しましたな



・地域金融機関の再編問題


『金融システム面の話題』という小見出しから。

『次に、金融システム面の話題について、お話しします。金融機関の貸出は、企業向けを中心に緩やかな増加を続けており、貸出が増加する業種や地域にも徐々に広がりが出てきています。信用金庫の貸出も、全体として緩やかに伸びを高めています。景気が緩やかな回復を続ける中、信用金庫の皆様が、資金需要の広がりに丁寧に対応してこられてきたことの反映だと思っています。』

てなことはどうでも良い。

『また、信用金庫業界では、本年度から新たな長期経営計画をスタートされ、中小企業や地域に対する支援力を強化する取り組みを、一段と積極的に進めておられます。この一環として、業界内において、起業・創業や事業承継に関する情報やノウハウの共有を図っていくため、体制の整備を進めているとお伺いしており、大変心強く感じています。』

とまあここまではともかくとしてその先。

『人口減少と高齢化は、信用金庫の経営に大きな課題を投げかけるものです。特に地方圏では、人口動態が企業活動や資金需要の強い下押し要因となっています。しかし、「地域の企業や家計の経済活動に、金融サービスを通じて貢献していく」という地域金融の本質が変わる訳ではありません。地域社会の活力を高めるために、信用金庫が果たせる役割は大きいと考えています。』

『地域の企業は、地域資源の活用や、域外・海外の需要の開拓、高齢化のもとで必要とされる財やサービスの提供などを通じて成長できます。そうした企業の育成・支援は、地域にコミットし、地域を知り尽くしている地域金融機関が真価を発揮できる仕事です。また、高齢化とともに変化する家計の金融ニーズにきめ細かく応えていくことも、地域に立脚する金融機関の重要な役割です。』

『協同組織金融機関としての特徴を発揮しながら、社会の変化に対応して金融サービスの付加価値を高めていくことは、チャレンジングな課題ですが、信用金庫の皆様が、明確な戦略を持って、この難しい課題に対応していかれることを強く期待しています。日本銀行としても、皆様の取り組みを様々な形で支援させて頂きたいと考えています。』

非常にソフトな言い回しにはなっていますが、地方圏における今後の金融機関経営環境の悪化は更に進みますので経営を何とかしましょうというFSRで散々書かれている話がここでもキターという感じでありまして、ここ数年のプルーデンス政策においてはこの「地域金融機関の経営安定化に向けて」というのが引き続きの重い話であるというのは把握した。


○債券市場参加者会合とな

[外部リンク] 2015年6月22日 日本銀行金融市場局
「債券市場参加者会合」第1回議事要旨

ということでこの前告知されていた奴が先日実施されていたようですが。

『1.開催要領

(日時)バイサイドグループ(21 先) 6 月11 日(木)18 時〜19 時30 分
銀行等グループ(22 先) 6 月12 日(金)16 時〜17 時30 分
証券等グループ(25 先) 6 月12 日(金)18 時〜19 時30 分

(場所)日本銀行本店

(参加者)「債券市場サーベイ」や「市場参加者との意見交換会」等に参加する金融機関の実務担当者(本行出席者)金融市場局長、総務課長1、市場調節課長、市場分析グループ長2、市場整備グループ長』

要するに拡大オペ懇みたいな感じですが、結局20人とか集める上に同じ業態ばかり集めるとかまあ普通に考えて忌憚の無い意見交換が出来るのかというとまあ棒読み系になるんじゃネーノとか思う次第な訳ですが、ここで意見交換の最初の部分を見てみましょう。

『債券市場サーベイ
・債券市場の機能度は、サーベイ結果が示しているとおり、大分安定してきた印象を持っている。
・サーベイ結果をみると、債券市場の機能度は改善しているが、投資家の肌感覚としては、機能度は引き続き低いという印象がある。
・債券市場の機能度判断の水準が低い背景には、低金利の中でそもそも取引を諦めている市場参加者が多いといった、流動性指標に表れにくい要素があるのではないか。』

・・・・・・・・いや普通に機能度益々下がっているだろうとしか申し上げようがない訳で、ちょっと売買があるとカーブが動くし輪番とか入札のスケジュールに向けてイールドカーブが動くし。金利水準が上がったのでちょっと売買が入るようになった分だけ違っているけれども日中の価格形成は益々酷い事になっているようにしか見えないのだが。

以下も何かこうシャンシャンっぽい要旨になっておりまして、そらまあ「市場から機能が大きく低下して問題だから今の政策の有り方を何とかしろという話が圧倒的」とはオトナの事情で書きにくいという面もあるでしょうし、そもそもオペ先集めている訳で日銀オペに参加することによってメリット受けている先を集めたら余程オペで困ったことにならない限りオペ減らせという事にはならん罠とか、まあ実際に忌憚の無い意見交換というのであればこういうセレモニー的にしない方が良いのではないかとか色々と。

とまあ悪態はつくものの、そもそも論から言えば日銀のオペレーションって短期金融市場の資金需給調節によって短期金融市場のスムージングを行って翌日物金利をターゲット水準近辺に着地させるというのを長年やってきた訳で、債券市場がどうのこうのとか知らんがなという時代が非常に長かったのですから(前回の量的緩和の時は短国買入で積んでいたから短国市場は気にする必要があったが輪番は特にオペレーション上の問題はなかった)、国債発行して市場消化しないといけないから債券市場について色々と理解しないとマズーという発行当局とは債券市場に対する知見について業務上の必要性が全然違いますので、まあこういうのやろうというだけでもマシちゃあマシなのかも知れませんけど。何せ今はQQEによって国債(と短国)を市場のキャパいっぱいいっぱいまで買う(どころかキャパ以上買っているのではないかと思われるのですがそれは)ようになり、しかも政策継続する中で輪番オペなり短国買入なりが爆発してしまって政策が続けられなくなる、などという事態を事務方が引き起こす訳には逝かないとなりましたので、まあ慌ててこういうのを始める破目になったという点については事務方に同情申し上げておきます、と一応悪態のフォローをする優しいこのアタクシなのでした。

しかしまあ何ですな、

『金融市場の動向・オペ運営』の所の意見は幾つかオモロイ。

『・金融政策の変更がない中で、日本銀行が国債買入れオペのオファー額を変更することは、市場のボラティリティを大きくする要因となっているのではないか。』

まあ分かる。最初の設計時点で2倍2倍というしょうもないのをするために7年とか平均買入年限を設定したのが話をややこしくしている。

『・国債買入れオペのオファー日程・ゾーン・金額を予め公表することを検討して欲しい。』

今の買入方式だと難しいのではないでしょうかねえ。買入基準利回りを買入当日に決定するFED方式をしないといかんでしょうけどそれはマンパワー的にも市場慣行的にも難しいと思う。

『・足もとでは、国債取引の執行に大きな問題は感じないものの、国債補完供給制度の更なる要件の見直しなど、ボラティリティの上昇した局面でも、流動性を確保できる方策を検討しておくことは有益ではないか。』

どうせなら「国債市場流動性供給オペ」とか銘打って日銀保有銘柄のスイッチングオークションもできるようにすれば市場の流動性は格段に上昇するんじゃないですかねえ(それはそれで問題が起きるけど)。

まあそれは兎も角として、SLFについては今後T+1化するとかいう話で出口を迎える中で、国債市場の流動性が落ちる中でもっと「積極的に活用されるべき常設ファシリティ」となるべきじゃないですかねえと思うのですよ。ただまあというのは過去からここに至るまでの日銀のSLF内容の改定の内容を見ると「常設ファシリティ的にしたくない」というのはプンプン漂ってきますが。

『・ 物価連動国債の発行額増加を踏まえ、日本銀行の国債買入れオペによる買入れの増額を検討して欲しい。』

いやまあ仰りたい趣旨は分かるのですがそれは・・・・・・・

通常の国債の場合は財務省による国債発行計画の中に市場のニーズの他に発行当局のニーズとして発行年限を長期化したいというのがあるから、それによって平均発行年限が変わってきた中で日銀の国債買入も市場の平均辺りに持って行く方がマーケットニュートラルではないか、みたいな理屈は成立すると思うのですが、物価連動国債の場合はそもそも「投資家のニーズが高まったから発行額を増加した」ものなのですから、発行が増えたからオペを増やしてくれというのは(気持ちは分かるが)クレクレにも程があるのですがとかなり爆笑の発作を起こしてしまいましたです。いやはや。


#おおFOMC会見ネタが積み残っている上に5月会合議事要旨が・・・・・・・・・
 


お題「金融経済月報では輸出と生産の先行き見通しに警戒文言/総裁会見はまあしょうもないのだが一応鑑賞/短国雑談」   2015/06/23(火)08:08:06  
  必殺奥義「忍法問題先送りの術」がまたも登場の悪寒・・・・・・・

[外部リンク]
2015/06/23 05:14 JST

合意を楽観しただけで合意しただけではないと。

[外部リンク] 06月 22日 17:28 JST

『[アテネ 22日 ロイター] - 銀行筋によると、欧州中央銀行(ECB)はギリシャの銀行に対する緊急流動性支援(ELA)枠を引き上げた。引き上げ額は不明。引き上げは過去6日間で3度目。同筋によると、ECB理事会は必要な場合、いつでも電話会議を開く方針という。』(上記URL先より)

そらまあECBとしては合意するする詐欺状態の中ですと自らその状況を叩き壊すわけには行かないですからねえ・・・・・・・・・


○金融経済月報では生産と輸出の見通しに微妙な文言が

[外部リンク] 『わが国の景気は、緩やかな回復を続けている。』(前回)

から始まる部分は基本的に声明文の鏡に反映されていますので昨日ネタにした声明文の比較と同じになります。

『海外経済は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復している。そうしたもとで、輸出は持ち直している。設備投資は、企業収益が改善するなかで、緩やかな増加基調にある。雇用・所得環境の着実な改善を背景に、個人消費は底堅く推移しているほか、住宅投資も持ち直しつつある。この間、公共投資は、高水準ながら緩やかな減少傾向に転じている。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は持ち直している。』(今回)

『海外経済は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復している。そうしたもとで、輸出は持ち直している。設備投資は、企業収益が改善するなかで、緩やかな増加基調にある。公共投資は、高水準ながら緩やかな減少傾向に転じている。個人消費は、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、底堅く推移している。住宅投資は、下げ止まっており、持ち直しに向けた動きもみられている。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は持ち直している。』(前回)

でまあこちらについては昨日申し上げたように住宅の所が上昇しているだけです。


・先行きの需要項目別判断に微妙なのが

『先行きについても、景気は緩やかな回復を続けていくとみられる。』(今回)
『先行きについても、景気は緩やかな回復を続けていくとみられる。』(前回)

ここまでは声明文に出ております。

『輸出は、振れを伴いつつも、海外経済の回復などを背景に緩やかに増加していくと考えられる。』(今回)
『輸出は、海外経済の回復などを背景に、緩やかに増加していくと考えられる。』(前回)

ということで、今回輸出の見通しに「振れを伴いつつも」というヘッジクローズが入りまして、普通に緩やかに増加していくという予想を下方修正する気が無いのであればこのようなヘッジクローズは入れないのが通例ですので、実は輸出の見通しが若干下がっているという事なんですがそれは。

『国内需要については、公共投資は、高めの水準を維持しつつも、緩やかな減少傾向を続けるとみられる。設備投資は、企業収益が改善傾向をたどるなかで、緩やかな増加基調を続けると予想される。個人消費は、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、引き続き底堅く推移するとみられる。住宅投資は、持ち直していくと予想される。』(今回)

『国内需要については、公共投資は、高めの水準を維持しつつも、緩やかな減少傾向を続けるとみられる。設備投資は、企業収益が改善傾向をたどるなかで、緩やかな増加基調を続けると予想される。個人消費は、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、引き続き底堅く推移するとみられる。住宅投資は、持ち直していくと予想される。』(前回)

ということでこちらの見通しは文言一致。

『以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は、振れを伴いつつも、緩やかに増加していくと考えられる。』(今回)
『以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は、緩やかに増加していくと考えられる。』(前回)

しかしながら生産に関しては先ほどの輸出と同様に「振れを伴いつつ」というのが入っていまして、これはヘッジクローズが来ましたということで、こちらは本文の方を見ますとこんな感じの記述がございます。

『財別にみると(図表7(2))、自動車関連は、足もとでは短期的な振れの影響が出ているが、均してみれば昨年後半以降、横ばい圏内の動きを続けている。情報関連は、スマートフォン向けの部品を中心に、為替相場動向の影響にも支えられて、10〜12 月まで5四半期連続で増加したあと、足もとでは一旦減少となっている。資本財・部品は、米国の設備投資の回復や世界的なIT関連需要の堅調さを背景に緩やかな増加傾向にあったが、足もとでは資源関連の建設機械などに弱めの動きがみられる。化学製品や鉄鋼等の中間財については、昨年秋以降、為替相場動向の影響にも下支えされて、緩やかな増加傾向にあるが、足もとでは弱めの動きもみられる。』(今回、本文より)

ということで、足元で弱めの動きがみられるというのが連発していまして、威勢の良い大本営発表も仔細に見ると実はちょっと懸念している部分もあるようです。

『先行きの海外経済は、先進国を中心に、緩やかな回復が続くとみられる。また、上記のような為替相場の動きも、旅行などのサービス分野を含めて、輸出の下支えに作用し続けると予想される。主要地域別にみると、米国経済については、家計部門を中心に回復が続くと予想される。欧州経済は、緩やかな回復基調を続けると予想されるが、ギリシャ情勢を含む債務問題の帰趨やロシア経済の減速の影響などに引き続き注意が必要である。中国経済については、政策当局が構造調整の推進と景気下支えの双方に配慮するもとで総じて安定的に推移するが、成長率の緩やかな減速傾向は続くと予想される。中国以外の新興国・資源国経済についてみると、基本的には先進国の景気回復の好影響が次第に及んでいくとみられるが、資源価格の弱さや地政学リスクの影響などから、成長に勢いを欠く状態が長引く可能性もある。』(今回、本文より)

ということで、先行きに関しても良く良く読みますとこのように米国についてはモウマンタイとしても、その他の地域に関しては伸びが弱い可能性を指摘していまして、声明文やら金融経済月報の概要だけを見ていますと威勢の良い進軍ラッパばかりなのですが月報必ずしもそうではない、というのもこのようにあったりするので月報読みというのも面白いんですよね。なくなるのが残念。


・リスク要因については同じです

『この間、リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州における債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。』(今回)
『この間、リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州における債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。』(前回)

声明文と同様。


・物価に関しては現象面ではありますが企業物価が上昇して日銀ニッコリの展開ですな

『物価の現状について、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみると、国内企業物価は、国際商品市況の動きを反映して、3か月前比で緩やかに上昇している。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%程度となっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。』(今回)

『物価の現状について、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみると、国内企業物価は、国際商品市況の動きを反映して、3か月前比で下げ止まっている。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%程度となっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。』(前回)

国内企業物価が上昇になってきてまして日銀的にはニッコリ。

『物価の先行きについてみると、国内企業物価は、国際商品市況の動きを反映して、当面緩やかな上昇を続けるとみられる。消費者物価の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられる。』(今回)

『物価の先行きについて、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみると、国内企業物価は、国際商品市況の動きを反映して、当面緩やかに上昇していくとみられる。消費者物価の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられる。』(前回)

見通しは同じです。消費増税の直接的な影響が前年同月比ベースの統計上でなくなるので今回から文言割愛されているのは変わっていますがそれはまあどうでもよい。


・金融環境にも変化はないですが割愛します

『わが国の金融環境は、緩和した状態にある。』(今回)
『わが国の金融環境は、緩和した状態にある。』(前回)

以下の部分は特段の政策インプリケーションを示す変化もないので割愛します。



○総裁記者会見だが長い割に質疑応答が下らん

[外部リンク] 『(問) 今おっしゃった後段の運営の見直しについてお聞きします。グローバル・スタンダードとのことですが、これまでのやり方に具体的に何か問題があったのか、例えば、議論の形骸化が起こっていたとか、マーケットの誤解を招くことがあったとか、あるいは職員の負担の問題なのか、具体的な不都合として、どういうものがあったのかお伺いします。併せて、日銀の独立性というのは、政策決定の透明性や説明責任と裏腹なものだと思いますが、今回、会合を減らして、総裁の会見の回数も減ることで、そういったものが脅かされることはないのかどうか、ご認識をお伺いします。』

これは直球(^^)。

『(答) 先程申し上げました通り、今回の運営の見直しは、金融政策に関する審議と情報発信の一層の充実を図るために実施するものです。』

ほうほう。

『まず第1に、展望レポートを年4回公表するということ、(以下延々と直前に説明したばかりの新施策の内容についての朗読が始まるので割愛)』

ということで、理由の説明の前に延々と今しがた説明したばかりで文書も出ている件についてうだらうだらと説明をしている辺りが牛の涎的な説明なのですが、相手もちゃんと理解している分かりきった話を延々蒸し返して説明するのは基本的に時間を稼いでいる間に論点を誤魔化そうという時の基本テクニックなので・・・・・・・・・

『先程申し上げたように、四半期毎に、経済・物価見通しを公表した上で、その中間の会合を含めて、金融政策を決定する会合を年8回開催して、会合終了後は速やかに情報発信を行うという枠組みは、近年、主要中央銀行で主流になってきているものです。』

全然質問に答えていませんね。

『この見直しによって、年8回の決定会合のもとで、金融経済情勢の変化に対応しながら、経済・物価見通しをベースに充実した議論が行われると考えています。主要中央銀行において、年8回、金融政策決定会合を実施するのが、一種のグローバル・スタンダードとなってきているのも、こうした認識が前提となっていると思います。』

グローバルスタンダード以外に説明できないのかよ!!!!

『金融政策決定会合の回数とその内容については、適切な回数というのが一番望ましいと思います。回数が多ければ多いほどいいというわけでもないし、少なければ少ないほどいい、というわけでもありません。』

と思ったらちょっと説得的な話が出てきましたね!!

『適切な経済情報に基づいて、委員の方々が経済見通しを議論し、またこれを公表するということを踏まえて、金融政策についての掘り下げた議論・決定を行うということかと思います。これまで何か重大な問題があったということではないと思いますけれども、今申し上げたような改善をすることによって、より情報発信が積極化し、金融政策に関する審議も一層深まったものになると考えています。従って、説明責任という意味では、一層高度なものになると考えています。』

・・・・・・・・仰っている事の意味がさっぱり分かりません。

『なお、先程も申し上げましたが、金融経済情勢が急激に変化した場合には、これまでと同様に、臨時の金融政策決定会合を開催して機動的に対応するということになると思います。これは諸外国の場合も同じです。』

最後の一言が余計です。何で貴方がたは説明の際に一々「グローバルスタンダード(キリッ)」を入れるんですかねえ。


でまあ後の方でもう少しましマシな質疑応答が。

『(問) 決定会合の運営の見直しについて伺います。そもそも、平成10年に施行された新日銀法と施行令は、日銀の政策の透明性、もちろん独立性もですが、情報公開の徹底を図るという狙いがあったはずと思います。施行令に原則月2回、決定会合を開くとあるのは、まさに情報公開の徹底という趣旨に沿ったものだと思います。14回からいきなり8回、特に総裁会見の回数が8回になってしまうことは日銀の情報公開の姿勢が後退したと捉えられるのではないかと思うのですが、この点について総裁はどうお考えでしょうか。』

で、こっちの答えの方が遥かにましなのですよ。

『(答) 私どもは、そのようには考えていません。ご指摘のように、現行の日銀法は1998年に施行され、その際、一定期間毎の定例日に開催することが適当との考えのもとで、ブンデスバンク等当時の海外中央銀行の例を参考にしながら、開催頻度が定められたと理解しています。そのもとで、当初は年20回程度の頻度で金融政策決定会合を開催しました。もっとも、年20回程度となると、2〜3週間程度で1回になりますが、基本的には2〜3週間程度で金融経済情勢に大きな変化が生じることは少ないですし、金融経済情勢の変化に適切に対応するとともに、毎回の会合を実質的な意思決定を伴う充実したものとする等の観点から、頻度をだんだんと減少させて、近年では年14回となっています。この間も、金融経済情勢が大きく変化した場合には、臨時会合を開催して機動的に対応してきました。』

ということで、月に2回も実施するとなるとその間に殆ど変化がないのにMPMって話でそれもどうかって事でして、いやまあそれはリーズナブルな説明なのでして何でこっちの話を先にしないのかと小一時間。

『この点、ご指摘の日銀法施行令、政令では、月に2回開催することを「常例としなければならない」と定められていますが、これは訓示的な規定であるため、こうした運営が問題だったとは考えていません。また、その趣旨についても、透明性あるいはアカウンタビリティ等の面で、むしろ充実してきたと思っています。』

別に14回が施行令的にケシカランという質問はしていないのでこの答えは余計ではないかと思いますが、まあ先ほどのナンジャソラな答えと言い、こちらでの説明と言い、黒田さんこの辺の説明が云々の所にそんなに興味ないんだろうなあと思わせてくれる塩対応な説明ではありますなという感じを受けましたがどうでしょうかね。


・為替云々の質疑も一応引用

まあつまらんので一つだけ。

『(問) 先日国会で実質実効レートについて、「さらに円安になることはありそうにない」と発言されて、マーケットがかなり大きく動く場面がありましたが、その真意について今一度お聞きしたいと思います。また、その発言をなさった時に、「どんどん円安が進めば経済にプラスになるわけでもない」という趣旨のこともおっしゃっていたと思います。円安が日本経済に与える影響、働きかけるメカニズムのようなものが、過度な円高の修正局面と足許の局面とで、何か変化してきているのか。その辺りについてお伺いできればと思います。』

『(答) 先日の国会質疑では、実質実効為替レートについて質問がありました。それに対して私からは、実質実効為替レートは、確かに1980年代半ばと同程度の水準になっているとの事実を申し上げました。このところの名目為替レートの水準や先行きについて何か申し上げたものではなく、そういった趣旨は、国会答弁でも明確にしたところです。』

どう見ても誤認を誘発する説明でそもそも実質実効などという話を国会問答みたいなところですべきではないように思えます。

『為替レートが円安に振れた場合の影響については、経済のセクターや企業規模、その他の色々な状況によってプラスの影響を受ける部分と、マイナスの影響を受ける部分と色々あるわけですが、何よりも重要なことは、為替レートが、経済のファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが望ましいということであり、そうであれば、経済に全体として悪い影響を及ぼすことはない、そうした考え方に変わりはありません。』

「為替は経済のファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが望ましい」というのは例の国会答弁と同時に流れていた金懇会見での佐藤審議委員のコメントそのままでありまして(^^)、黒田さんも最初からこう言っておけば良いだけの話。

『現状の為替の水準や、これがどちらに向くか、あるいは円安に向いた時の効果等について、具体的に申し上げることは差し控えたいと思いますが、基本的に為替レートについては従来から申し上げている通りです。実質実効為替レートの議論はこれまであまり出たことがなかったのですが、国会でご質問がありましたのでお答えしました。』

だからそういうの答えるの注意しろというのと、そもそも為替は日銀の所轄じゃないのだからコメントを避けるという手もあるだろうと思うのだが、本人が元財務官だけにドヤ顔で喋りたくなるんでしょうな。

『ご承知のように、実質実効為替レートというのは2国間の名目為替レートの動きと、多国間の貿易関係、さらには物価上昇率の差を勘案した非常に複雑な概念であり、複雑な計算に基づく数字でありますので、その解釈は必ずしも容易でありませんし、何よりも、これによって名目為替レートの今後の動きを占うことはできないと思います。』

だったら何で不規則発言したのかねえと思います。まあ以下為替の質疑が延々と続いて、延々と上記のような説明が続くという不毛にも程があっておまえら毛生え薬でも塗っておけと言いたくなる会見が続くのですが為替の話は割愛。


・消費について

『(問) 消費について、総裁の考えをお聞きしたいと思います。消費については、日銀では、底堅く推移しているとしています。私が取材していると、実際に数字も指標もそれなりに出ているというところもあるのですが、ただ現場の関係者を含めて、消費関連の業者、業界の方に聞くと、方向感としては、確かに数字は出ているけれども、決してこれが上昇基調にのっていくというような状況ではない、非常に安定はしていない、というようなことを話している方が多いと思います。総裁は、この消費の現状をどう捉えていらっしゃるのでしょうか。そしてやはり数字ではないところの話も色々聞いていらっしゃると思いますが、今後の見通し含めて考えを教えて下さい。』

モメンタムとして本当に強いのかよという正統派ツッコミですが説明を鑑賞しましょう。

『(答) 消費はGDPの中で1番大きな項目ですし、消費行動を決定しているのは、極めて数の多い日本の家計ですので、その動向を知るのは極めて重要であると同時に、そう簡単なことではないと思いますが、いくつかの指標をみる限り、消費は、やはり底堅く推移していると言っていいと思います。』

ふむ。

『第1に、先日出たGDPの2次速報をみても、消費は3四半期連続で前期比プラスになっていました。それから、各種の販売統計をみると、ややばらつきはあるのですが、百貨店の売上高などを中心に増加傾向が続いていると思います。3つ目には、消費者態度指数とか、消費者のマインドについての色々なアンケート調査等があります。これらも昨年の秋にかけて悪化していたわけですが、昨年の暮れ頃から、かなりはっきりと改善してきています。高い水準にあるものの、足許ではやや足踏みというか、どんどん改善していくという感じには、まだなっていないというところもあります。ただ、消費者マインドも、先程申し上げたように、昨年の暮れ以降かなり改善したということは言えると思います。』

マインドの説明が長いですな。

『4番目には、最も重要な要素として、家計にとって重要な雇用・所得環境が引き続き着実に改善しています。有効求人倍率もさらに上昇しましたし、失業率もさらに低下したという中で、今年の春闘が昨年を上回るベースアップになってきていることもあります。名目賃金も上昇し、実質賃金も、消費税引き上げの影響が4月にはまだ少し残っていますけれども、5月には完全になくなりますので、はっきりしたプラスになっていくと思います。何よりも雇用と賃金と両方合わせた雇用者所得という面、家計の所得という面では、かなり順調に伸びているということがあります。春闘のベースアップの影響が具体的に出てくるのは、6月頃からだと思いますが、いずれにせよ雇用・所得環境が着実に改善していっており、今後も改善していく見通しであるということは、やはり家計の消費を支えるもっとも大きな要素ではないでしょうか。』

賃金の話を強調しているのだが、実質賃金の話をするのは墓穴議論であって、物価が見通し通りにホイホイ上昇したらまた実質賃金マイナス転してマインドとか実際の消費とか落ちるんじゃネーノという話になるので実質賃金を強調するのはお勧めできない。というかあまり実質の話をしていないのはその辺り理解しているからでしょうが(^^)。

しかしまあ何ですな、いったん生活防衛的になった家計って所得が上がったからよーしパパ消費しちゃうぞーという風に本当になるんかいなと思う訳で、そのまま貯蓄コースになるんじゃないかという気もするのであって、その辺って高度成長脳とかバブル脳とかのジジイとそういうの知らん若い衆とではマインドセットが違うような気もしたりしなかったり。

『先程申し上げた幾つかの指標、さらには雇用・所得環境の改善ということからいって、足許の消費は底堅いし、今後も消費は回復していく、伸びていくというようにみています。』

ということで、主にマインド面と雇用所得の面で底堅い、とまあそういう見立てになっていますね。


・設備と輸出について

『(問) 2点お伺いします。1点目は、法人企業統計などをみると、設備投資が、非製造業を中心に非常に盛り上がっています。非製造業が景気の牽引役になり得る可能性をどうご覧になっているのか、お伺いします。2点目は、逆の話ですが、輸出が非常に弱くなっており、中国の輸入などをみますと、今後、日本で輸出の調子が悪くなって、景気全体も下押しをされるようなリスクはないのか、ご所見をお願いします。』

ということで・・・・・・・・・

『(答) 足許、特に5月の実質輸出がかなり弱かったことは、一時的な要因もかなり含まれているようですので、もう少しみないといけないと思いますが、その上で、輸出がどのように動くかということは、十分注視して参りたいと思います。IMFその他の見方でも、それから私どもの見方でも、世界経済は緩やかに回復していくというのが、ベースライン・シナリオだと思いますので、そういうことを踏まえると、輸出は、振れを伴いつつも、やはり緩やかに増加していくということであろうと思っています。』

ということで先ほどネタにした金融経済月報にもありました内容がこちらで示されていまして、輸出に関してはコケるリスクをそれなりに見ているという事でしょうな、うんうん。

『そうしたもとで、非製造業と製造業の設備投資ですが、確かに、非製造業の設備投資が伸びてきているということは、内需主導の経済成長と平仄があっているとは思うのですが、他方で製造業の方も設備投資計画をみると、かなり強いものになっていますので、非製造業の設備投資は伸びるけれども、製造業の設備投資は伸びない、と決めつけることはできないのではないかと思っています。』

いや別に質問者は製造業の設備投資が伸びないと質問した訳ではないのですがという所で、なんかこう為替の質疑が影響しているのか知らんですけれども、質問に対して聞かれもしないことについてツッコミというか非難を食らったと思って斜め上の返答をしているというのがさっきもありましたが、なんちゅうか今回の質疑ではそういうのが見受けられるのが気になる点ではありました。なんか気にしている事でもあるのかなあとか警戒モードが強くなっているのかなあとかそんな感じです。



○市場雑談メモ

といってもいつもの短国買入。

[外部リンク] 10,000 2015年6月24日
国債買入(残存期間5年超10年以下) 4,000 2015年6月24日
国債買入(残存期間10年超25年以下) 2,400 2015年6月24日
国債買入(残存期間25年超) 1,400 2015年6月24日
国債補完供給(国債売現先)・即日(午前オファー分)(注3) 8,000 2015年6月22日 2015年6月23日
国債補完供給(国債売現先)・即日(午後オファー分)(注4) 24,253 2015年6月22日 2015年6月23日

補完供給の乱れうちワロタという所ですが、それはそれとして短国買入はまあ1兆で来るなあと思ったら1兆。


落札結果
[外部リンク] 17,811 10,000 0.011 0.012
国債買入(残存期間5年超10年以下) 12,141 4,010 0.002 0.003 41.3
国債買入(残存期間10年超25年以下) 8,761 2,404 -0.002 0.000 83.8
国債買入(残存期間25年超) 3,172 1,403 -0.033 -0.022 94.3
国債補完供給(国債売現先)・即日(午前オファー分)(注4) 115 115 -0.400 -0.400
国債補完供給(国債売現先)・即日(午後オファー分)(注5) 631 631 -0.400 -0.400

ということで、短国買入の結果は1.2甘/1.1甘なので水準そのものは3Mとか入らないようなレートでして、1年カレントの539回の売参がマイナス4.4bp、6Mカレントの537回の売参がマイナス2.1bpですので、どうみてもこれは539回を一発で入れてきた(なお537入れても入札水準からすれば利食いは利食い)という所ですが、応札の方が相変わらずの少な目でして、3Mは端から応札していないのか、それとも他に買うものが無いから3Mカレントに実需投資家の買いがあって投資家に嵌って出てこないのかが謎ですが、まあ昨年9月のように本当にモノがない的な感じではなさそうではありますので、この結果を受けて3Mカレントが極端にマイナスヒャッハーとかになった訳ではないと思います(どこかのベンダーでマイナス0.1bpとか言ってたような気がする)。

でまあ来週は四半期末(良く考えたら今年も半分終わりじゃないですかorz)な訳ですが、木曜に3Mの新発があって、過去の例からすると四半期末当日に受け渡しが来る短国買入とかどう見ても札が入らないからパスして来週の月曜か火曜辺りに短国買入という段取りになる(どうせならやらないで需給を少しゆるめたほうが良いのにとは思うが)のでしょうなとゆー所ですが、相変わらずの流れで6Mと1YのTBは別世界で3Mはゼロ近辺で延々と推移というしょうもない相場になるのでしょうかねえという所で。


○時間がないので積み残したネタがががが

その1
[外部リンク] [PDF 5,548KB]

・・・・・・・・・まあ微妙に悪態があるのだが時間が足りないので後日(--;

その2
[外部リンク] 日本銀行副総裁 中曽 宏
2015年6月19日

というのが積み残しですすいませんすいません。
 


お題「決定会合プレビュー」   2015/06/22(月)08:03:47  
  モーサテにもっとも見たくないゲストが登場したので瞬時に局を変更(したので何の話があったかは知らず)。

話はワープしますがこれ「自民党が」やるとか講和条約の第11条との関係どう対外説明するのよ・・・・・・
[外部リンク] 「東京裁判」や憲法の制定過程を検証へ
6月22日 4時33分


○決定会合レビュー:経済物価情勢に関しては無風

[外部リンク] 『わが国の景気は、緩やかな回復を続けている。』(今回)
『わが国の景気は、緩やかな回復を続けている。』(前回)

へえへえそうだっか。

『海外経済は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復している。そうしたもとで、輸出は持ち直している。設備投資は、企業収益が改善するなかで、緩やかな増加基調にある。』(今回)

『海外経済は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復している。そうしたもとで、輸出は持ち直している。設備投資は、企業収益が改善するなかで、緩やかな増加基調にある。』(前回)

ここまで全文一致。

『雇用・所得環境の着実な改善を背景に、個人消費は底堅く推移しているほか、住宅投資も持ち直しつつある。この間、公共投資は、高水準ながら緩やかな減少傾向に転じている。』(今回)

『公共投資は、高水準ながら緩やかな減少傾向に転じている。個人消費は、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、底堅く推移している。住宅投資は、下げ止まっており、持ち直しに向けた動きもみられている。』(前回)

ということで住宅投資が持ち直しつつあるに上方修正されていますがホンマカイナ。

『以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は持ち直している。』(今回)
『以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は持ち直している。』(前回)

てな訳で今回は生産、消費、外需などの大物項目は全文一致ですのでまあ無風。

『また、わが国の金融環境は、緩和した状態にある。』(今回)
『この間、わが国の金融環境は、緩和した状態にある。』(前回)

この間がまたに化けているのはさっきの所でこの間を使ったから重複回避の為です。

『物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみて、0%程度となっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。』(今回)

『物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみて、0%程度となっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。』(前回)

現象に関する話が同じなのはまあそうですなという所で、相変わらず予想物価上昇率が全体として上昇しているということなのだが、その上昇というのは何時が起点なのかと小一時間問い詰めたい訳で、バックワードルッキングでの物価上昇期待の形成に悪影響があって追加緩和をした、という事象がある以上、その「全体として」の部分は少なくとも直前3か月程度でみた場合にどのように解釈しているのか、というような話が無いと、予想物価上昇率が2%でアンカーされるまでの距離感が全くつかめないのですがそれは。


・先行き見通しはこれまた全文一致

『先行きのわが国経済については、緩やかな回復を続けていくとみられる。消費者物価の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられる。』(今回)
『先行きのわが国経済については、緩やかな回復を続けていくとみられる。消費者物価の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられる。』(前回)

毎度の全文一致で当面0%程度で推移しても最早無問題状態になっているのだが、この「当面」というのは数か月オーダーの表現である、と2014年1月の声明文(展望レポート中間評価とセット)の時に説明していた筈なのですが、既に3月の声明文から「当面」が続いている訳で、この「当面ゼロ%程度」が7月8月になっても続くという事になりますと見通しが更に後ずれという事になりますがそれで2年で2%はどうなるのでしょうか。


・リスク要因と毎度のまとめも全文一致

『リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州における債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。』(今回)
『リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州における債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。』(前回)

『「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しており、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う(注2)。』(今回)

『「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しており、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う(注2)。』(前回)

まあ所期の効果を発揮しているんだったら「2年で2%を達成するのに十分な措置(キリッ)」というのは何だったのかと小一時間問い詰めたい訳ですが、それは兎も角としましてこのほぼ全文一致で涼しい顔が出来る、というのは「2年で2%」を肝心の2年経った時点で堂々先送りをすることができたというのが大きく、いやまあその前にも1回先送りしているのですが、やはり2年が接近する時にやいのやいの言われていた訳で、そーゆー意味からすると完全に「2年が無かったことになる」ためには2年を通過した所で堂々の先送り宣言をしたからこそという所で、今回の会見でも為替の質問はたくさんあれども2%達成時期に関する質問や師匠の進退問題など聞く人が碌にいないというようになったように、喉元過ぎれば熱さを忘れるというもののようですので、ここはヒネクレモノのアタクシとしては「2年で達成」に関して折に触れてイヤミを申し上げたいというモノです。


・反対も木内さんだけですな

先般の金懇挨拶ですといずれ金融政策枠組みに関して何かを投下することが期待される佐藤さんですが、今回も普通に賛成のようで。

『(注1)賛成:黒田委員、岩田委員、中曽委員、森本委員、白井委員、石田委員、佐藤委員、原田委員。反対:木内委員。なお、木内委員より、マネタリーベースおよび長期国債保有残高が、年間約45 兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節および資産買入れを行うなどの議案が提出され、反対多数で否決された。』(今回)

『(注2)木内委員より、2%の「物価安定の目標」の実現は中長期的に目指すとしたうえで、2つの「柱」に基づく柔軟な政策運営のもとで、資産買入れ策と実質的なゼロ金利政策をそれぞれ適切と考えられる時点まで継続するとの議案が提出され、反対多数で否決された(賛成:木内委員、反対:黒田委員、岩田委員、中曽委員、森本委員、白井委員、石田委員、佐藤委員、原田委員)。』(今回)

これもまた前回と同じなので前回分の引用は割愛します。森本審議員は今回で終了ですな。



○MPMの回数削減は方向性として結構な話だが微妙にもにょるというかツッコミというか

声明文の後にこれが出て、どうせ声明文変化ないだろと思ったら案の定声明文は上記のとおりだった訳ですが、ここでMPMの回数削減が出るとはこれはまた。

[外部リンク] ・施策としては何ら文句はないが理由説明のセンスが最悪なのですがこれは

『本日、日本銀行は、政策委員会・金融政策決定会合において、金融政策に関する審議と情報発信を一層充実する観点から、金融政策決定会合の運営を、以下のとおり見直すことを決定した(全員一致)。関連政令の改正を条件に、2016年1月から実施する。』

どうせ今ならOISとかにも影響しないでしょうから速攻実施でもええんやで。

『これらの見直しによって、政策決定の基礎となる経済・物価見通しを、より高い頻度でより詳しく示すとともに、会合後速やかに会合における主な意見を公表することとする。』

回数が減ってより高い頻度とはどういう事やというのと、主な意見を公表というのは後に出てくるが、まあここまではイイハナシダナーな件なのですが・・・・・・・・・・


『このように、〇揚彰毎に、経済・物価見通しを公表した上で、△修涼羇屬硫餽腓魎泙瓩董金融政策を決定する会合を年8回開催し、2餽臀了後は速やかに情報発信を行うという枠組みは、近年、主要中央銀行で主流となってきているものである。』

・・・・・・・・・・orzorzorz

えーっとですね、方向性は別に出されている話で悪くないというか改善方向なので誠に結構なお話ではあるのですが、この「グローバルスタンダード(キリッ)」というのは置物マネタリーベース理論に始まり、黒田日銀における「2年で2%」の根拠説明などでも、エビデンスに基づいた実証的科学的な説明を放棄する為に使われている代物になっている上に、肝心のグローバルスタンダード(キリッ)の「2年で達成」が出来なくなったら「原油価格低下で物価が伸びないのはグローバルスタンダード(キリッ)」と今度は達成できないときの言い訳にまでグローバルスタンダードを出してくるという有様という現状を踏まえますと、もうちょっとモノの言い方というのは無かったのかというお話ですよ。

それからグローバルスタンダード(キリッ)と言えば国債決済T+1への短縮の話にしても、決済リスクの削減と比べて事務コストの拡大が間尺に合うのかとか、現状の国債市場の流動性の低さ(それも金融政策による国債大量購入が原因)の中で結果として国債市場の流動性にストレスを掛ける事になる証券決済期間の短縮化をこの時点で強硬する必要があるのか、というような疑問に対してもそういえばグローバルスタンダード(キリッ)で済ませようというのが濃厚に漂ってくるように、なんちゅうかこう説明放棄をして押し切りたい時に出てくるのが「グローバルスタンダード(キリッ)」って奴なんじゃネーノという感じですな。

でまあ本件に関しては合理的な説明が他にやろうと思えばできる筈で、ついでに海外とのタイミングがあうとそれはそれで便利とか、まあそういう説明にでもしてくれば良いのに、「隣の太郎ちゃんの所がファミコン買っているんだからボクにも買ってよね〜ね〜」というような風情を醸し出す文書になっているのが今回の公表文を見てズッコケ三銃士状態になるところですな。しかもこの文言の辺りが文書1ページ目の中央部分にドドーンと来ているので悪目立ちしてしまうのが更に印象を悪くするので、出来上がった時の文書構成をもう少し考えた方がよかったと思う。



・「主要な意見」の書き方如何で決まると思われる

ということで内容ですが。

『(1)「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)の年4回化

「経済・物価情勢の展望」(以下、「展望レポート」)の公表を従来の年2回から年4回に増やし、1月、4月、7月、10月の金融政策決定会合(以下、「決定会合」)終了後、直ちに公表する。』

金融経済月報が出てこなくなる訳で、従来月次で出ていた月例経済報告とタイミングがずれる事になって比較検討ができなくなるなあというのはあるのですが、まあそもそも月例経済報告と金融経済月報では判断のタイムスパンや判断変更の基準が違うので単純に横に並べられても・・・・・というのはあるにはあると思いますが、良く月例と金融経済月報を横で並べて比較するというのはあった(アタクシはそこまで手を回せるほどの本職ではないので月例はせいぜい斜め読みでしたけど、大汗)ので、その点ではありゃーというのもあるかもです。


『(2)政策委員全員の経済・物価見通し及びリスク評価の公表

展望レポートにおける政策委員の経済・物価見通しについて、従来の政策委員の大勢見通しに加えて、全ての政策委員について各委員の見通しとリスク評価を公表する1(別添の公表例を参照)。』

脚注1は『1 これに伴い、現在公表している政策委員の見通し分布チャートの作成は取り止める。』です。

でまあこちらは図表がありますが要するにドットチャートにするという事ですかそうですか。


『(3)「主な意見」の公表

決定会合における「主な意見」を作成し、決定会合終了後1週間を目途に公表する2。』

脚注2は『2 決定会合の「議事要旨」は、従来と同様、次回決定会合で政策委員会の承認を受けた後に公表する。』

となっていまして、議事要旨に関しては政策委員会・金融政策決定会合での議決事項であると日銀法に規定されているので、これは動かしようがなくて、そうなると決定会合の議事要旨が出るのが更に遅くなるのでコミュニケーション上問題になるのは明らかなのでこれが出ると。

でまあこの「主な意見」の所でどの程度まで踏み込むのかが悩ましいですな、と申しますのはあまり踏み込み過ぎて議事要旨と同じようなモノが出てくるとそれは脱法状態になってしまうから、読む方としては出来るだけ詳しいのを見たいのですが・・・・・・・・・・・

そしてここの「1週間」というのはミニッツが出てくるのが無暗矢鱈と早いBOE(ただし論点がやたら端折られているので何が何だかよくわからなくて、継続して読まないと流れが分からない・・・・・で思い出したが最近ネタにしていませんなすいませんすいません)もビックリの速さになるのですが、期間の速さは素敵ではあるのですけれども、内容がペラペラですとそれはそれで困るというか、コミュニケーションの後退にならんかというのもあるので、まあここの内容に期待です。


『(4)金融政策決定会合の開催頻度の見直し

展望レポートを議論・公表する会合を年4回開催し、その間に経済・物価情勢の変化などを議論する会合を開催することで、金融政策決定会合を年8回開催する(従来は年14回程度)345。』

脚注は以下の通り。

『3 既に公表済の2015年7月から12月までの決定会合等の日程は変更しない。2016年1月以降の決定会合の日程は後日公表する。』

『4 金融経済月報の作成・公表は取り止め、年4回公表される展望レポートに集約する。』

『5 米国連邦準備制度、欧州中央銀行においても、決定会合の開催頻度は年8回となっている。また、イングランド銀行も、年8回に変更する方針を明らかにしている。』

5番が余計なのですがそれは・・・・・・・・・・・・・・・

ということで、月報が無くなって展望レポート4回になるのですが、ロジとか手間的に言えば月報減って集約する方がやりやすいでしょうし、MPMが14回から

なお、MPMが14回(最初は20回とかあった)の根拠はこちらです。

[外部リンク] (平成九年十二月二十五日政令第三百八十五号)

『(政策委員会の招集)

第九条  政策委員会の議長(議長に事故があるときは、法第十六条第五項 に規定する議長の職務を代理する者。以下この条において同じ。)は、法第十五条第一項 各号に掲げる事項(以下この条において「金融調節事項」という。)を議事とする会議を、一月に二回、相当な間隔をおいて招集することを常例としなければならない。』

ということで、これ以上減らすのは明らかにアレというのと、政策委員会の日程に関してはここにあるように政令対応なので、日銀法改正をしなくてもヨロシという事ですが、まあ回数減らすとはどういう事やと政治方面から言われたら困るのと、下手にツッコミを受けても嫌だから錦の御旗の「グローバルスタンダード(キリッ)」なんでしょうけれども、やはりこう説明面倒くさいから錦の御旗を持ち出すというのも如何なものかという感は拭えませんですなあとは思います。

なお、サラリーマン的に申し上げますとこの手の「反論しにくい錦の御旗攻撃」というのは実にこう便利な(以下自主規制^^)。



・ところで何でこのタイミング?????

という質問は会見でもあったと思いますが、まあ「2年で2%」の足かせが無くなった上に、物価目標達成時期は盛大に後ずれさせるわ、物価だけがホイホイ上昇しても困るという認識が広がるわと、目先直ぐに物価が上がらなくてもいちゃもんつけられない上に、物価が上昇しだすかどうかの判定時期まで時間がある(これが秋以降になると物価が上がらないとなった場合に見通しがどうなのとかまた炎上しだす)というのがあったのでしょうなあと。

まー裏を返して言えば政策課題が無いのでここぞとばかりに長年の懸案を出してきたという所でして、つまりこれは次回展望レポート中間評価では当然の如く何もなく無風で通過することが(天変地異の無い限り)確定的という事を示していると思います。


しかしまあ何ですな、執行部様の見通しに沿って経済物価情勢が進展すると2016年度前半になると物価が2%に到達している筈でして、そうなりますとQQEの出口政策をどうするのか、という時期になる筈でありますので、そんな大事な時期に入って経済物価情勢を点検して政策判断を行う金融政策決定会合の回数が減るとはこれはまた大丈夫なんでしょうか寧ろ回数増やした方が良いんじゃないですかねえ(盛大に棒読み)。

・・・・・・・・・という気はするのですが(しません)、これはまあつまり執行部の皆様におかれましては「来年になって出口政策で必死に何度も会合をやらなければいけない事態」と「物価目標が全然達成できなくて決定会合の度に言い訳をしなけばいけない事態」というのの発生可能性を天秤にかけた場合に後者の方が可能性が高い場合の事を考えて今回入れられる時に会合減少攻撃を入れたという事ですね!!!!!!!!!!!


まあしかしこれで毎回の会合の度に追加緩和がどうのこうのというネタが飛ばなくなって、年4回に集約されるとなりますと振り回されなくて結構ですが、悪態ネタが無くなるので寂しい気もしますな(ゲス顔)。


まータイミングとしては真面目に考えるとさっき申し上げたように単に「とりあえず政策課題の空白期間なのでここを先途とぶち込んだ」という事なのだと思いますがね。内容そのものは「主な意見」の所次第ですが方向性として回数が年8回程度に減るのは結構なことで。必要なら臨時会合やればよいのですから(それで臨時会合だらけになったらそれはそれで困るけど^^)。
 


お題「3M入札がほぼ100円とな/イエレン議長会見の冒頭メッセージは見事なまでに安定感のある内容」   2015/06/19(金)08:04:51  
  うーむ。
[外部リンク] 11:06 【共同通信】

『安倍晋三首相は18日の衆院予算委員会で、憲法解釈の変更により集団的自衛権の行使を認めた昨年7月の閣議決定について「国際情勢に目をつぶり、従来の解釈に固執するのは政治家としての責任放棄だ」と述べ、必要性を強く訴えた。』(上記URL先より)

えーっと、「情勢が変わったから法解釈をこのように変えて運用します」ってのを為政者の都合でホイホイ実施されたら法が安定運用されないわけで、それはちょっと近代国家的にアレなのではという気が。解釈じゃなくて正面切って憲法改正の発議とセットにした方が変なスタックの仕方をしなかったのではなかろうかと。いやもちろん他の点でスタックはしますけど、手続き論でスタックするよりは本質論でスタックした方が意味があるでしょ。

などという柄にもない愚感想は兎も角としまして今日は注目されないMPM2日目ですよ!!!

○市場雑談メモ

・3M入札ェ・・・・・・・・・・・・・・・

アイヤー!
[外部リンク] 99円99銭9厘5毛 (募入最高利回り)(0.0019%)
(4)募入最低価格における案分比率 1.3559%
(5)募入平均価格 100円00銭0厘0毛(募入平均利回り)(0.0000%)

・・・・・(゜д゜)

こっち見んなと言われそうですが^^;前回に引き続きまして3M短国のレートが低下しやがりまして、足切りはプラスでしたが案分は極薄で、実質的には100円一本値という結果になっておりまして、6月末に向けて需給が強い状態が続くの巻となっておりまして誠に遺憾の極みという所です。まあこれオーバーパーの札が中心になりだしたらまたもマイナス街道という事になりましてそらどういう事じゃというか4月〜5月の再来になるんですがそれはという話でまたかよ勘弁というお話ではありますな、うんうん。

まー何だかんだ言って短国買入が思いのほか減らなかったのと、利付の短い所がとにかく全くと言っていいほどマイナス街道、と思ったら昨日のBB引けで2年カレントの辺りが謎の1毛甘になっていて引値でプラス金利とかしばらくぶりに見た気がしますが、まあこの前も2年カレントプラスになったと思ったらあっさり実需最終投資家的な買いが入って砂漠に水を撒いたかのような吸収のされ方だったと思いますのでもうねという所で。


でまあ次回の短国買入は月曜になる(今日はMPM2日目なのでやらない)のですが、どうせまた1年新発買いたいから1兆円とかオファーして6月のMB積み上げを無駄に上方シフトさせて積み上げることになると思うのですが、まあ恐らくは7月の財政上げが例年以上に大きくいとかそんな背景があるんじゃネーノ的な話だとは思うのですが、それにしてもちょっと勢いが宜しいですから、今日の会見で誰か「MBの積み上げペースが加速していますがこれはステルス追加緩和と理解して宜しいでしょうか」って聞いてくださいお願いしますお願いします。

毎度申し上げておりますように、足元の短国需給が強いのは短国がどうのこうのというよりは利付の方が中短期の輪番やり過ぎで短いところの利付が日銀に盛大に吸い上げられていて、運用もさることながら担保とかその辺の需要にも影響という所でしょうし、大体からしてMB積み上げが進むのは良いけどその反対側にある超過準備だってバランスシート制約というものがあるのですから、そうそう無限に積むわけにも逝かない訳ですから、中短期の需給カラカラ状態が短国買入のフローをこれだけ下げているのに短国3Mの金利がアガランチ会長どころか低下してきている、というのに反映されていると考えますと、今の調子で中短期の輪番やっていたら早晩中短期の輪番が爆発(凄まじいマイナス金利での買入とかスーパー札割れとか)するんじゃないのという悪寒がだいぶするので、この際買入年限の変な縛り止めて発行が後ろにシフトしているんだから買入も後ろにシフトする方が「買入をマーケットニュートラルに行う」とか最初の7年程度について言い訳していた筈なので、その元々の理屈にも整合的なのではないかと。

#とは言っても年限は余計なことにMPMで決まっているのでMPMで決定来ないと無理なのだが


・関連雑談である

でまあ置物師匠も仰せのように「短期国債の買入では実質的にキャッシュ同士の交換であって、買入する資産がキャッシュ的な所から遠くなればそれだけ効果が出やすくなる」という話は昔も言っていた話なのですから、そう考えると「マネタリーベース」ではなくて政策の枠組みを「資産買入」にした方が色々とオペレーションが回りやすくなると思うのですが、QQEの最初の時点でMB直線一気理論の話になっているのがもう話をややこしくしている訳で、APPによるバランスシートの資産サイドによって市場に影響を与える、という形にして資産買入をメインにした建付けに変えられないもんですかねと思いますが。

つまり、バランスシートの負債サイドからみたら超過準備をこれ以上誰が積むの的な問題が非常にヤヤコシイのですけれども、「資産買入」に焦点を当てるのであれば、そもそもキャッシュ代替部分の短国やら短期ゾーンの国債とか買う意味は乏しくて、長期の買入を継続しながらしらっと短期の資産を落とす(自然減で)形にすればオペはもうちょっと持つような気がしますが、これはMBが増えないのでMB直線一気理論との整合性が取れないという残念な事態が。

というか、そもそもマッカラムルールだか何だか知らんけど、当初この程度でみたいな話をしていた額を莫大に上回るMB拡大をしているのに物価はろくすっぽ上昇しないのですから、この時点でマネタリーベース直線一気置物理論に間違いがあったとしか申し上げようがないのですが、丸腰の兵隊を100人送って戦況が改善しないなら丸腰の兵隊を1000人送ればよいじゃないか的なトンチキ理論で兵力が全部無くなって滅亡するまで置物理論の間違いを訂正しないというのが見え見えなだけに全く期待ができませんな。



○イエレン議長のプレコン冒頭あいさつネタである

今朝になったらQ&A付きにアップグレードされていたがさすがにそれを読むのは無理なので週末読む。
[外部リンク] Transcript of Chair Yellen’s FOMC Press Conference Opening Statement
June 17, 2015

ということで冒頭ネタで勘弁っつーことですが、安定感があるとお題で書きましたが、なんちゅうかこう安定感があり過ぎて全くぶれていないので面白くないという気もせんでもない(^^)。


・一発目に「初回の利上げをしても金融政策は十分に緩和的」というのを強調するの巻

最初の所は「今回こういう決定をしました」という話だ。

『CHAIR YELLEN. Good afternoon. Today the Federal Open Market Committee reaffirmed the current 0 to 1/4 percent target range for the federal funds rate. Since the Committee last met in April, the pace of job gains has picked up and labor market conditions have improved somewhat further. Inflation has continued to run below our longer-run objective, but some of the downward pressure on inflation resulting from earlier sharp declines in energy prices is abating. The Committee continues to judge that the first increase in the federal funds rate will be appropriate when it has seen further improvement in the labor market and is reasonably confident that inflation will move back to its 2 percent objective over the medium term.』

この辺は声明文に書いてあることですな。

『At our meeting that ended today, the Committee concluded that these conditions have not yet been achieved. It remains the case that the Committee will determine the timing of the initial increase in the federal funds rate on a meeting-by-meeting basis, depending on its assessment of incoming economic information and its implications for the economic outlook. Let me emphasize that the importance of the initial increase should not be overstated: The stance of monetary policy will likely remain highly accommodative for quite some time after the initial increase in the federal funds rate in order to support continued progress toward our objectives of maximum employment and 2 percent inflation.』

つーことで、「今回は利上げしませんという判断になりましたよ」「今後も会合毎に検討しますよ」という話をしつつ「初回利上げの時期をおまいら重要視しすぎで、それよりも重要なのは利上げを実施しても金融政策は十分に緩和的なのであって引き締めではないことだ」と強調強調。

『I will come back to today’s policy decision in a few moments, but first I would like to review recent economic developments and the outlook.』

ということで次になる。


・景気認識に関しては1Qについてとりあえずは一時的という判断を示すも・・・・・・・・

『The U.S. economy hit a soft patch earlier this year; real gross domestic product (GDP) looks to have changed little in the first quarter. Growth in household spending slowed, business fixed investment edged down, and net exports were a substantial drag on growth. Part of this weakness was likely the result of transitory factors. Despite the soft first quarter, the fundamentals underlying household spending appear favorable and consumer sentiment remains solid. Looking ahead, the Committee still expects a moderate pace of GDP growth, with continuing job gains and lower energy prices supporting household spending.』

概ね声明文での認識と同様です。「the fundamentals underlying household spending appear favorable and consumer sentiment remains solid.」という辺りも強い認識ですが、まあ先般泥縄でネタにした4月のFOMC議事要旨ではこの1Qについて「基調は強いのだが実際問題として1Qの弱さが一時的なものなのかを確認したい」というトーンで議論されていたことを考えますと、今回は1Qの弱さについて一時的という認定をしたという意味において、まあ利上げに向けて普通に前進しているという評価になるのですが、じゃあ本当に一時的と確定したかというと、これが後のほうで出てきますがまだ留保中という事のようで、まあそこを捉えてみればハトと解釈できなくもないけど・・・・・・・・・・

『The labor market data so far this year have shown further progress toward our objective of maximum employment, although at a slower pace than late last year. Over the past three months, job gains have averaged about 210,000 per month, down from an average pace of 280,000 per month over the second half of last year, but still well above the pace consistent with trend labor force growth.』

ということで次が労働市場に関して。

『Although the unemployment rate, at 5.5 percent in May, was unchanged from the latest reading available at the time of our April meeting, the labor force participation rate edged up. A broader measure of unemployment that includes individuals who want and are available to work but have not actively searched recently and people who are working part time but would rather work full time has continued to improve.』

と、ここまでは威勢の良い話。

『But it seems likely that some cyclical weakness in the labor market remains: The participation rate remains below most estimates of its underlying trend, involuntary part-time employment remains elevated, and wage growth remains relatively subdued.』

こちらは威勢の良くない話。

『So, although progress clearly has been achieved, room for further improvement remains.』

なので一層の改善余地がありますという話はしておりますが、そらまあ「マンデート達成ヒャッハー」とか言い出すと出口だあばばばばーになってしまいますから、ドヤ顔状態になるのは利上げの時じゃないですかねえとは思う。


・物価に関して

『Inflation has continued to run below our longer-run objective, in part reflecting lower energy prices.』

それは言われんでもわかっとる。

『Declines in import prices have also restrained inflation.』

ドル高の影響とは言ってないがどう見てもドル高の影響です本当にありがとうございました。

『However, energy prices appear to have stabilized recently. My colleagues and I continue to expect that as the effects of these transitory factors dissipate and as the labor market improves further, inflation will move gradually back toward our 2 percent objective over the medium term.』

ここらの認識は4月FOMC議事要旨と同じで、原油安もドル高も永遠には続かないからいずれ影響が剥落するでしょというようなのが基本トーンです。

『Market-based measures of inflation compensation remain low, though they have risen some from their levels earlier this year, and survey-based measures of longer-term inflation expectations have remained stable. The Committee will continue to monitor inflation developments carefully.』

市場のインフレ予想に関しても若干改善というような認識が示されているのが割とお洒落。


・金融政策運営に関して

その次がSEPの経済物価見通し話だがそこはパス(SEPに表示されている事実の説明だけだから)して金融政策の話。

『Returning to monetary policy, as I noted, the Committee reaffirmed its view that the current 0 to 1/4 percent target range for the federal funds rate remains appropriate. As we said in our statement, the decision to raise the target range will depend on our assessment of realized and expected progress toward our objectives of maximum employment and 2 percent inflation. We continue to base that assessment on a wide range of information, including measures of labor market conditions, indicators of inflation pressures and inflation expectations, and readings on financial and international developments.』

『And we continue to anticipate that it will be appropriate to raise the target range for the federal funds rate when the Committee has seen further improvement in the labor market and is reasonably confident that inflation will move back to its 2 percent objective over the medium term.』

とは言いましても最初の所では別に変った話をするでもなく声明文通りだしいつも通りの原則論。

『On both of these fronts, as I noted, we have seen some progress.』

でまあここでさらっと「(物価および雇用の)双方のサイドにおいて、先ほど申し上げましたように幾分かの進展がありました」とかちゃっかり言っていますので、声明文の現状部分を上向きにしているものの先行き見通しが変わらんのだから特段のインプリケーションが無い、という訳ではなくて、今示している見通し通りという認識であれば利上げに向けて進展という意味になるんですよね。まあ先刻ご承知だとは思いますけど念のため。

『Even so, the Committee judged that economic conditions do not yet warrant an increase in the federal funds rate. While the Committee views the disappointing economic performance in the first quarter as largely transitory, my colleagues and I would like to see more decisive evidence that a moderate pace of economic growth will be sustained, so that conditions in the labor market will continue to improve and inflation will move back to 2 percent.』

ということで、今回利上げしなかった理由が「1Qの弱さが一時的であり経済拡大の基調に変化が無いことをもうちょっと確認したい」という事になっていまして、先ほどの経済アセスメントの部分で申し上げたネタがこちらに登場してくるわけですよ。

でまあここをどう見るかという話でして、経済のデータって実は弱いだろそんなに上がらんわ、と思っているのなら利上げ時期について後ろに倒れたという評価をすることも可能は可能だと思いますから、そのあたり解釈には幅が出てくるんだろうなあとは思うのよね。


・利上げ後の金利パスについてのお話

『Once we begin to remove policy accommodation, we continue to expect that-as we say in our statement-“even after employment and inflation are near mandate-consistent levels, economic conditions may, for some time, warrant keeping the target federal funds rate below levels the Committee views as normal in the longer run.” In other words, although policy will be data dependent, economic conditions are currently anticipated to evolve in a manner that will warrant only gradual increases in the target federal funds rate.』

ここらも毎回強調している話で利上げしても中立金利にドシドシ上げていく訳ではないですよという件。

『Compared with the projections made in March, most FOMC participants lowered somewhat their paths for the federal funds rate, consistent with the revisions made to the projections for GDP growth and the unemployment rate.』

でもってSEPの金融政策見通しの話で、まあ見ての通りではありますが「lowered somewhat their paths for the federal funds rate」と説明をしています。

『The median projection for the federal funds rate continues to point to a first increase later this year, with the rate rising to about 1-3/4 percent in late 2016 and 2-3/4 percent in late 2017. In 2016 and 2017, the median path is about 1/4 percentage point below that projected in March. The median projected rate in 2017 remains below the 3-3/4 percent or so projected by most FOMC participants as the longer-run value of the federal funds rate even though the central tendency of the unemployment rate by that time is slightly below its estimated longer-run value and the central tendency for inflation is close to our 2 percent objective.』

数字的な話は皆様ご案内の通りでみれば分かりますな。

『Participants provided a number of explanations for the federal funds rate running below its normal longer-run level at that time. These included, in particular, the residual effects of the financial crisis, which are likely to continue to constrain spending and credit availability for some time.』

でまあここで示されている「物価と失業率の数値がノーマルになっても中立金利に上がっていない理由」についても毎度同じ話をしておりまして、金融危機の後遺症によって消費やクレジットアベイラビリティに束縛が掛かるからといういつもの話で特段の変わった話もないですし、まあ政策金利パスという話ではありますから海外経済ガー的な話ではなくてあくまでも構造ちっくな問題によって利上げパスがゆっくりになるというような話になるのもまあ順当。

『I would like to emphasize that the forecasts of the appropriate path of the federal funds rate are conditional on participants’ individual projections of the most likely outcomes for economic growth, employment, inflation, and other factors.』

『But our actual policy decisions over time will depend on evolving economic conditions. Accordingly, if the expansion proves to be more vigorous than currently anticipated and inflation moves higher than expected, then the appropriate path would likely follow a steeper and higher trajectory; conversely, if conditions were to prove weaker, then the appropriate trajectory would be lower and less steep.』

段々ここ辺りの説明もテンプレ状態になってきて安定のクオリティとなっております。出ているドットは個別参加者の個別の経済見通し依存だから同じ経済シナリオじゃないよ(だから幅があるよ)とか、政策はデータディペンデントで行うから利上げ時期だってデータしだいで早くも遅くもなるよとか最早テンプレ。

『Finally, the Committee will continue its policy of reinvesting proceeds from maturing Treasury securities and principal payments from agency debt and mortgage-backed securities. The Committee’s sizable holdings of longer-term securities should help maintain accommodative financial conditions and promote further progress toward our objectives.』

最後にAPPに関してで、償還再投資については継続するという事で、APPによる資産規模そのものが緩和的な効果を与えている(からバランスシート維持もこれは緩和的な政策である)という毎度の話を最後に入れています。


『Thank you. I’ll be happy to take your questions.』

以下は週末に読む(汗)。

#うーむ引用増量ですな
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2015/06/18(木)08:05:44  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「国会ネタ&ECBネタである」   2015/06/17(水)08:05:27  
  お、おう・・・・・・・・
[外部リンク] 22:55 【共同通信】

確かこの夏は霞ヶ関方面は似非サマータイムだか何だかで早朝出勤しろという話だったと思うのですがその状況で夏の間中国会やっていたら・・・・・・・・・・・・・(--;


○国会答弁で色々と

[外部リンク] 参議院財政金融委員会における概要説明

昨日は毎度おなじみの国会半期報告があったのですが、そちらで色々とお話ががががが。

・黒田総裁の為替レート云々

[外部リンク]
2015/06/16 13:08 JST

もうちょっとこの記事の題名何とかならんのかと思うのですがそれはともかくとして。

『(ブルームバーグ):日本銀行の黒田東彦総裁は16日、為替相場を動かした10日の発言について国会で聞かれ、「このところの名目為替レートについての評価や予測として申し上げたわけではない」と述べるとともに、実質実効為替レートは「金融政策に非常に深い意味はない」と語った。こうした発言を受けてドル円相場は円が値下がりしている。』(上記URL先より、以下同様)

ということで国会で問い詰められて説明しているのですが・・・・・・・・・

『黒田総裁は参院財政金融委員会で、10日の発言について「あくまで理論的な説明をした」とした上で、「2国間の名目為替レートの水準や動きについて、先行きを占ったり、評価するものではない」と発言。「名目ベースでの円安を望んでないとか、円安にならないだろうと申し上げたわけではない」と述べた。 』

という説明なのですが、ブルームバーグニュースはその先がイヤミでワロタ。

『黒田総裁は10日の衆院財務金融委員会で、「実質実効為替レートでみると円安になっているのは事実」と指摘。実質実効レートでは「ここからさらに円安はありそうにない」などと述べた。これを受けて、それまで124円台半ばで推移していた円相場は直後に一時122円台まで円高が進んだ。』

参議院インターネット中継だと質疑の過去ログも一定期間は見れる筈なのですが、何かこう説明しているのですが何が何やらという感じでの話をしている感はありまして、結局何を言いたかったのかとゆーと「先日の発言は円安けん制ではありません」ということだったのではないかというのだけは把握できましたが・・・・・・・・・

『黒田総裁はまた、無所属クラブの中西健治氏の実質実効為替レートの評価について聞かれ、「実質実効レートが最初に開発されたのは国際通貨基金(IMF)で、私はその当時IMFに勤務していたので、それをめぐる議論やその論文等を読んだことがある」と述べた。』

『その上で、「その後40年くらい経って、これから何かを読み取るのは非常に難しいものであり、金融政策にはすぐには役に立たない。非常に迂遠(うえん)なものだ。為替の動きを占う面でも、直接的に含意がはっきりしているものではない」と指摘。』

『「この理論を開発した人を私はたまたま知っているので、全く無意味だ、一顧だにするな、と言われると、そこまで言う必要はないと思うが、金融政策にこれが非常に深い意味や縁はないということには全く同意見だ」と語った。』

しかしまあ何ですな、これ説明すれば説明するほどドツボに嵌るというか、わけがわからなくなって来るので、単純に「具体的な為替レートには言及しない」「経済のファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが望ましい」という説明を一貫して行えばよいだけだと思うのですけどねえ。

ということで実質実効為替レートの話はやっちまいましたなというだけの話でしたという所で、まー10日は前原さんの質問に答えようとして、自分の得意分野だという認識があるから余計な話をして口を滑らせた、というだけの話だったという評価でよろしいんじゃないですかね。もちろん背景として円安誘導ばっかりしてケシカランとか、そもそも円安コストプッシュで物価あげても誰得じゃネーノというような批判が外交方面や政治方面から飛んできているのはあるんでしょうが。


・それより色々とやばかったのは師匠なのですが・・・・・・・・・・・・

とまあそれはそれで良いのですが、昨日の参院財金での質疑ではニュースネタにあまりなっていない、と言うかニュースネタにするのもヤバいというのが置物大師匠の答弁。

民主党・新緑風会の風間委員(だったと記憶しているが間違っていたらすいません)からの質問が置物大師匠に飛ばされまして、質問の趣旨は日銀が剰余金を多めに留保したこの前の決算から始まり、「緩和政策によって大量に買入を行った資産について出口政策などで多額の損失が出た場合に通貨の信認という意味で大丈夫なのかという点について置物副総裁の認識如何」という話だったのですけれども、質問されたことと全然違う説明をおっぱじめたり、答弁の途中で「ところで何の質問でしたっけ」とか言い出したりで、まあそんなに国会マニアじゃないから委員会質疑を熱心に見る訳ではないアタクシなのですが、いちいち速記が止められてしまうという凄まじい展開になっておりまして、マジで大丈夫かという感じでしたので、中継録画見るなら最初の方が実はオヌヌメだったりします。

でまあその答弁の中で財政ファイナンス云々に関してかなりやばそうな言い間違えをして質問した民主党の方がびっくりして大塚耕平さんが立ち上がって理事席に行って議事止めるというこれまた珍現象が発生しておりまして、いやあの置物師匠大丈夫かという所でございましたですよ。

詳しくは会議録が出たらという所ですが、速記が何度も止まっているので様子を見るなら会議録よりも録画映像を見た方が良いかもしれません。


○ECBのAPPは相変わらず別に加速していない件についてなどECB関連+ドラギ総裁講演の続きでギリシャネタ

・6月第2週の買入はペースが若干落ちているのですが

[外部リンク] Weekly financial statements

こちらから週次のデータを見れるのですが。

6/12残高と前週比増加額
[外部リンク] CBPP3 EUR 89.9 billion +EUR 2.6 billion
ABSPP EUR 8.2 billion +EUR 0.7 billion
PSPP EUR 170.2 billion +EUR 10.6 billion


6/5残高と前週比増加額
[外部リンク] CBPP3 EUR 87.3 billion +EUR 2.2 billion
ABSPP EUR 7.5 billion +EUR 0.3 billion
PSPP EUR 159.6 billion +EUR 12.9 billion


5/29残高と前週比増加額
[外部リンク] CBPP3 EUR 85.1 billion +EUR 2.3 billion
ABSPP EUR 7.2 billion +EUR 1.0 billion
PSPP EUR 146.7 billion +EUR 12.4 billion

・・・・・・・・とまあそういう風になっていまして、先般のクーレ理事の「夏枯れ時期に向けて前倒しで買入を加速して夏枯れ時期は買入を抑えるかもしれません」という説明は一体全体なんだったのかと小一時間問い詰めたい訳ですが、先般来のドラギ総裁による市場放置プレイ発言に見られますように、ECBとしては下手に市場にサービスをすると却って市場のクレクレを促してボラを無駄に高めるだけの結果になるという認識になったのかなあとは思うのですが、あともう一つあるとしますと、例のクーレ理事の前倒し発言に関してはリリースの仕方に問題があって公平な情報発信という点でかなーり問題になるネタだったので、不公平な情報発信と取られても仕方ないような内容の情報発信に沿った動きをするとその点を突かれてまた問題になってしまうから、買入の前倒しができなくなってしまったというのはあるかなあとか想像というか妄想を逞しくする次第です。

なおペースが若干落ちているようには見えますが、そもそも月間で60bilの買入をすれば良いので、第1週が15.4で若干オーバーだった所で第2週が13.9の買入ですから進捗としては特段問題はないようには見えますが、直近まで大体12.5程度で推移していたのが10.6なのでちと気になるちゃあ気になる程度の話で、来週出てくる今週の数字も落ちてくると???となりますが、まあそこは挽回してくるんでしょ。



・まあそれよりもギリシャな訳で

しかしまあ何ですな、足元ではギリシャが交渉なのかヤケクソなのか知らんけど矢でも鉄砲でも持って来い状態になっているように外野からは見える

まあ何というかヤケクソになった債務者というのはオソロシイもので、矢でも鉄砲でも持ってこいと
開き直られると本当に矢でも鉄砲でも持ってくる訳にも逝かないので結構困る訳ですな。

[外部リンク]
2015/06/17 00:36 JST


ということで昨日は時間の都合上スルーしましてあまり追加する予定もなかったのですが気が変わったのでドラギ講演ネタの続きである。

[外部リンク] Hearing at the European Parliament’s Economic and Monetary Affairs Committee
Introductory statement by Mario Draghi, President of the ECB,
Brussels, 15 June 2015

『The current situation in Greece』という小見出しから参ります。

『Finally, let me say a few words on the situation in Greece and the ECB’s role.』

ということで・・・・・・・

『As is the case for any member country of the euro area, the ECB, in the context of the euro system, fulfils its mandate as central bank toward Greece. Furthermore, the SSM Regulation you adopted together with the Council in 2013 made the ECB the supervisor of the Greek banking system through direct and indirect supervision. And in the two-pack, Parliament and Council have asked the Commission to liaise with the ECB when negotiating the conditionality attached to the adjustment programmes and when reviewing their implementation.』

つーことで、2013年の金払えません攻撃の時の話が出てくる(そういう枠組みなので当然ですが)という話であって、結局の所はEUがギリシャに求めるconditionalityを満たすようにして頂きたいとかそういう話になる訳なのですが。

『When it comes to monetary policy and supervisory action, the ECB will continue to take its decisions in full independence and in accordance with our legal framework. This rules-based approach is what is required from us. This is what we have been following and will continue to follow.』

でまあECBの判断はルールベースに則って独立して行うという話ですけれども、前回の時にはお助けするのかどうかという話に関して結局ECBは(形式はともかくとして)そこそこ踏み込まざるを得なかったりしていましたのでここからは中々難しいものがありますわな。

『In this context, the Eurosystem has provided support to allow Greek banks to continue financing the economy. Currently, the central bank liquidity extended to Greek banks amounts to around EUR 118 billion, more than double the amount at end 2014.』

ギリシャへの銀行システムに対する流動性供与額はすでに昨年末の倍以上になっていてその額1180億ユーロとな。

『The current liquidity support represents around 66% of Greece’s GDP, the highest level as a share of GDP of any euro area country.』

流動性サポートが既にギリシャのGDP対比で66%に達しているとな。。

『Last week, the Governing Council decided not to object to a further increase in the ELA ceiling, by EUR 2.3 billion to EUR to 83 billion.』

うむ。

『Liquidity will continue to be extended as long as Greek banks are solvent and have sufficient collateral.』

というのがニュースヘッドラインに出ていましたのでそらバジョットルールのまんまやろとか書いた訳ですけれども、良く良く考えてみると「Greek banks are solvent and have sufficient collateral」という状況なのかどうかってそのcollateralは何ですねんとかsolventである状態なのかという査定の問題とかあるので、ECBとしてもダラダラ流動性を出し続ける(と取りあえず目先は持ってしまう)のか、てきとうな所で「こいつらsolventじゃないし持ってるのはcollateralとして使えんわヴォケ」という風に潰しに掛かるのかとかに関してECBもどうするのやらという話になりますなこれは。

でまあ常識的に考えると交渉は遅滞に次ぐ遅滞ではあるのですが、そうは言いましても一応決裂していないだけに、まさかECBが自らギリシャを潰しに掛かる訳にも逝かないでしょうから、そうなると銀行システムへの流動性供与が回るので何となく金が回って誤魔化しが続き、その間に財政を改善する気もなさそうという状況なのでダラダラと出血が続く、というかつてどこかの国で良く見られた不良債権問題先送りプレイのような光景が見られそうな悪寒がががががが。

『However, in a situation where the Greek government does not have market access, this liquidity can not be used to circumvent the prohibition of monetary financing, as laid out in Art. 123 of the Treaty on the Functioning of the European Union.』

でもってギリシャの政府がマーケットアクセスの無い中ですが金融システムに突っ込んだECBの流動性で財政ファイナンスをするのはダメですよという話をしているのですが、この辺って結局資金繰り問題になるから露骨な財政ファイナンスは出来ないにしても、流動性が回る中で資金繰りだけは何となく回るのではないかという気もするのだが。

『This, together with supervisory considerations, explains why there is a ceiling on the Greek T-bills held by the Greek banking sector.』

そこら辺の抜け道を塞ぐためにギリシャ政府が発行する短期国債について銀行システムが保有できる額を制限して、裏口財政ファイナンスにならないようにという話をしているのですかそうですか。

『For the Governing Council to reconsider the T-Bills ceiling, there should be a credible perspective for a successful conclusion of the current review and subsequent implementation which would imply the disbursement of programme funds by euro area Member States. This would also significantly improve the outlook for future market access by the Greek government.』

『It should be absolutely clear that the decision on whether to conclude the review of the current programme and disburse further financial support to Greece lies entirely with the Eurogroup, so ultimately with euro area Member States. Hence this is a political decision that will have to be taken by elected policymakers, not by central bankers.』

でもってこの短国のシーリングの見直しをするとかの判断についてはユーログループによる追加的な金融サポートが必要で、そっちの方は政治的判断になりますからECBが丸腰でやるのはマズーですよという話で、結局の所はギリシャの資金繰り持たせるかどうかという話はECBが最終的な判断をするのは勘弁ってのはそらまあそうでしょうなあと思う。

『In the meantime, we will continue to provide our advice on the adjustment programmes. It is within this context, that we need a strong and comprehensive agreement with Greece, and we need this very soon. By strong and comprehensive I mean an agreement that produces growth, that has social fairness, but that is also fiscally sustainable, ensures competitiveness, and addresses the remaining sources of financial instability. I can assure you that the ECB is doing all it can to facilitate a successful outcome.』

ということでギリシャとの合意をしてほしいし、その合意にはギリシャの財政運営に関して持続可能で、ギリシャ経済が競争力を持てるような財政的構造的な内容を含むものであって頂きたいし、とっとと合意して欲しい、と結局のところ踏み込んだ表現でとっとと合意しやがれという話をしているのでした。

『Such a strong and credible agreement with Greece is needed, not only in the interest of Greece, but also of the euro area as a whole. While all actors will now need to go the extra mile, the ball lies squarely in the camp of the Greek government to take the necessary steps.』

ということで全ての関係者はもう一歩踏み出す必要があるが、必要なステップを踏み出すためのボールはギリシャ政府にあります、ということで、最後はギリシャ政府に対応を求めるという踏み込んだ見解表明をしないといけませんわなというのが結論のようですな、うんうん。


○業態別当座預金残高(メモ)

[外部リンク]
 


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2015/06/16(火)08:06:08  
  http://ameblo.jp/fpeye  


サーバートラブルでご迷惑をおかけします   2015/06/15(月)08:08:41  
  http://ameblo.jp/fpeye  


お題「市場メモメモ/クーレ理事のインタビュー記事ななめ読み/佐藤審議委員会見である」   2015/06/12(金)08:06:07  
  ○市場雑談メモとか

・3M短国金利がアガランチ会長

昨日の新発3M
[外部リンク] 99円99銭9厘5毛 (募入最高利回り)(0.0020%)
(4)募入最低価格における案分比率 36.8423%
(5)募入平均価格 99円99銭9厘9毛 (募入平均利回り)(0.0004%)

ということで前回入札が99.9997/99.9995の95.5%案分だったので何と前回よりも強い結果になっていまして、その間に6Mの入札があった筈なのですがこの強さはという所でして、やはり5回連続での3Mマイナス金利という流れが効いていて、四半期末に向けたニーズが強そうに見える事とか、利付国債の短いゾーンが相変わらずマイナスのままで推移していて他に買えるものがない人の中で短国と利付国債が同じ国債扱いの方だったらまあこの際ヤケクソで仕方ないとか、その他諸々のニーズがあるんでしょうなあと思いますが、そもそもMB目標を大幅に上振れするような短国買入をしている日銀という大投資家がいるのがアレなのですけれどもね。

まー一方でGCや現先レートの方は高止まりしているので、実際問題として玉が全部無くなってという状態になっている訳でもない筈なのですが、まあとにかく需給バランスが中々変わらない状況でして、長い所があばばばばーというのに何ですねんこれはという所ですな。


・債券市場ェ・・・・・・・・・・・

海外戻ったから今日は戻るんでしょうが。

[外部リンク] 06月 11日 15:12 JST

『[東京 11日 ロイター] -

<15:10> 国債先物が大幅続落、長期金利一時9カ月ぶり0.545%

国債先物中心限月9月限は前日比41銭安の145円95銭と大幅続落して引けた。前日の海外市場で、米独国債利回りが上昇したことを受けて売りが先行。外部環境が悪化する中で、朝方は20年債入札を警戒した売りが出て、下げ幅を広げた。入札結果発表直後はいったん買い戻しが入ったが、応札倍率の低さが意識されると再び売り込まれ、一時145円72銭と14年11月13日以来、約7カ月ぶりの水準に下落。引けにかけて安値圏での推移が続いた。現物市場では、入札に絡んだ持ち高調整やヘッジ(損失回避)を目的にした売りが出て軟調。10年最長期国債利回り(長期金利)は一時同5bp高い0.545%と、日銀追加緩和前にあたる14年9月22日以来、約9カ月ぶりの水準に上昇した。』(上記URL先より)

ということで、昨日もまたまた先物とか10年とかの叩き料理が展開されまして10年が追加緩和前の水準というのが実に心温まる数値でありまして、「実質金利の低下で金融緩和の効果(キリッ)」という説明をしている執行部見てる〜イェーイ!!というとても素敵な状態になっておりまして、期待インフレは上がらないわ物価は上がらないわ金利はヨコだわで何のために国債買入をしているのかと小一時間問い詰めたいのですが、恐らく債券安が株安に波及でもしない限りニヨニヨしたままで推移するでしょ黒田総裁はと勝手に妄想しております。

ま、昨晩欧州が更にクルーと思ったら毎度のクーレ先生の発言が報じられた辺り(なおその前にバイトマンとかいうジャガイモおじさんがボラは別に高くないとかギリシャはもうすぐあばばばばーとか碌でもない話をしていたが、またバイトマンか!という事で華麗にスルーされていたように見える)から戻っていましたのでまあとりあえず週末ですし戻るの巻となるんでしょうけどね。


○クーレ理事のインタビューの超ななめ読み

ヘッドラインになっていたのはこいつ
[外部リンク] Interview with La Croix

Interview with Benoit Coure, Member of the Executive Board of the ECB,
conducted by Marie Dancer, La Croix, 10 June 2015

でヘッドラインになっていたのは『2. FINANCIAL MARKETS, LIQUIDITY AND BUBBLES』の所な。

『Is the excess liquidity that has been injected into the markets - notably by the ECB - not paving the way for a bubble and the next crisis? Are the markets not high on liquidity?』

超過準備でバブルがーな質問だが答えはお察しの通りの想定問答。

『The ECB has pursued its policy of monetary easing - rock-bottom interest rates and purchases of securities in the markets - in order to return to growth and inflation below, but close to, 2% in the euro area, in line with our mandate. We know that this policy has some side effects.』

どこぞのピーターパン&置物師匠と違いまして、ちゃんと「this policy has some side effects」と言っているのは中央銀行家というか政策当局者として当然の発言ですな。

『It is true that there is a lot of liquidity in circulation. We are not currently concerned about financial bubbles in the euro area. Financial assets are not over-valued at present; I am thinking of stock markets in particular. But we remain very vigilant in this regard, particularly since rates will remain low for an extended period of time.』

想定通りの「現状の資産価格にバブル的な価格形成は見られませんが今後も市場を注視します」というお答えでこれはこう答えるしか無かろう。

『Does this mean that the economists who are sounding the alarm are correct?』

そう聞くか。

『Such warnings are useful. We must learn the lessons of the financial crisis, which we have scarcely emerged from, and ensure that the growth model in the euro area is different from that which led to the crisis - based on uncontrolled debt, risky (and even unlawful) behaviour by some banks and non-productive investment (e.g. investment in the Spanish and Irish property markets).』

『To that end, we now have new instruments. The financial sector is much better regulated - thanks, first of all, to the banking union, which allows banking supervision to be independent of political pressures, strict and harmonised. The banks are also better capitalised, and we have new “macro-prudential” instruments aimed at preventing bubbles and financial instability, which we should not hesitate to use.』

『The ECB is also involved in discussions regarding financial regulation at the global level, where we are arguing that the non-bank sector - “shadow banking” - should be supervised just as rigorously as the banks.』

ということでバブル問答に関しては警戒は勿論しているけれどもそれに対して金利操作をプリエンティブに割り当ててどうのこうのという話にするという事にはならん模様。

でまあそこまでは昨日のヘッドラインと関係ないのですが次の問答がヘッドラインに。

『You are not worried that an abrupt reversal in the markets could quickly break through all of these firewalls?』

(・∀・)キタコレ!

『Admittedly, there has been some short-term volatility in the markets [ed.: yo-yoing rates]. That is inevitable, not so much because of the monetary easing pursued by the ECB, but because of uncertainties in the global economy, which went through a soft patch in the first quarter of this year. The financial markets need to adapt to the fact that we now have very different monetary policies in the United States and the euro area and a new regulatory environment. That is causing a lot of uncertainty and will entail a period of adjustment.』

この後に例のヘッドラインになるのが出てくるのですが、前半だけ見ると「いやー年前半はウチの追加緩和に加えてグローバルにソフトパッチ懸念があって金利が下がって、今はそのリバーサルですからねえはっはっは」という文言にしか読めないのですがその次に決め台詞が出るのだ。

『The ECB does not intend to counter that volatility in the short term, which would effectively give market participants a free insurance policy.』

ここまではまだ出てこない、というかここで切られたらもっと梯子外しのあばばばばーなのだが。

『However, we will not allow excessive fluctuations in financial markets to threaten the achievement of our objective, which is to ensure price stability in the medium term.』

キター!!!という所で、この部分がヘッドラインに出て、この前のオペ前倒し云々発言の印象も強く残っているのでさすがクーレはん債券市場へのお助け宣言キタコレとなる訳です。

しかし・・・・・・・・・

『The best contribution that we can make is to be clear about the future direction of monetary policy. For this reason, we have been clear about the fact that purchases of securities will continue until September 2016 at least, and longer if necessary.』

じゃあ何をするかというと別に新しい話をするとは一言も言ってませんし、そもそも論としてさっきの決め台詞(?)の手前の所で「別にうちら短期的な市場のボラティリティに一々対応せんのだが」という話をしている訳で、どうもこれクーレ理事の発言を「ECBからお助けが出る」と過大評価しているように思えるのですが。

つーかですな、この前の前倒し云々だってあれただの朝三暮四の世界だし、ついでに言えばその後別に買入のペースが加速している訳でもないわけで、ブンズ市場がゲロゲロマーライオンになる中、何かに縋りたいという思いがクーレ理事の発言を(市場担当理事なだけに)ハトというか市場お助けとして過大に見るようになってるんじゃネーノという悪寒がだいぶするんだが・・・・・・・・・・・

なお続きの質疑。

『Does the ECB still have room for manoeuvre, or has it now used all of the tools at its disposal?』

で??

『The reason that rates are at zero and purchases of securities are being carried out is because we want to kick-start the European economy and raise inflation towards 2%. This is a temporary strategy aimed at responding to the very specific situation that we saw in 2014, when inflation rates deviated from our target on a lasting basis and flirted with deflation.』

『Were we to abandon that policy today, we would plunge the euro area into an undesirable situation where both growth and inflation were weak in the long term. Some people refer to that as the “world of 1%” - i.e. 1% growth and 1% inflation. There is, of course, no question of us doing that.』

1%の世界ではなく2%の世界にしようとしているのだが現状がそれに程遠いから今のような派手な緩和をしているのですよという話で。

『But monetary policy cannot do everything. In order to avoid the “secular stagnation” that certain economists fear, monetary policy must be supplemented by (i) responsible fiscal policies that use available room for manoeuvre in countries where it exists but prevent debt from exploding in countries where debt levels are high and (ii) an economic environment that allows firms to invest and create jobs and fosters employability.』

とは言いましてもいわゆるsecular stagnationを避けるためには金融政策だけではなく、構造改革が必要でという毎度の話をしておりまして、この先はギリシャこけたらどうなるネタとQEは通貨戦争ですかというネタになっておりますがこの辺で引用終了します。


○佐藤審議委員会見である

[外部リンク] 2 点あります。為替ですが、午前中の国会で、黒田総裁が、これ以上のドル高になる必要はないとおっしゃっていますが、昨今のドル高円安をどうご覧になっているかということと、これ以上のドル高円安は物価目標達成という意味で望ましいのか、それとも経済状況、マクロにみて急速過ぎるということで望ましくないのかご所見をお願いします。(後半割愛)』

ということで実はあのオモシロヘッドライン出る前から国会での答弁は正直おかしかった。午前のはあまり大々的にヘッドラインになっていなかったし英文になっていたのか記憶が怪しいレベルなのですが。

『(答) まず、円安について、為替相場の水準やスピード、あるいは日々の動きなどについて、私の立場から具体的にコメントすることは差し控えたいと思います。その上で、あくまで一般論として申し上げますと、円安は輸出の増加やグローバルに展開している企業の収益改善のほか、株価の上昇といったプラス効果を持つと思います。その一方で、輸入コストの上昇や、その価格転嫁を通じて、中小企業や非製造業の収益や家計の実質所得に対する押し下げ圧力として作用するといった面もあると思います。このように円安の影響は、経済主体によって様々に異なり得るということであって、いずれにしても為替相場は、経済や金融のファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが望ましいと思います。今後とも、為替相場の動きを含めた金融資本市場の動向については、それが実体経済やあるいは国際金融資本市場に及ぼす影響も含め、引き続き注意深くみていきたいと思います。(後半割愛)』

後の方ではこんなのも。

『(問) 先程黒田総裁が国会で、実質実効レートについて、円安になっているのは事実だとおっしゃったうえで、ここからさらに円安はありそうにないということをおっしゃっています。こういう見方は、政策委員会の中でも共有されているのでしょうか。』

『(答) この通り出張中ということもあり、現在の衆議院での質疑について逐一内容を熟知しているわけではありませんので、直接的なコメントは差し控えたいと思いますが、足許の為替レートの動きについては、私の解釈は、ごく一般的な解釈だと思いますけれども、先行きの日米の金利差拡大を織り込む動きであろうということです。』

うむ。

『すなわち、先般の雇用統計をきっかけにして、マーケットではFEDの出口戦略、すなわち利上げのタイミングが若干前倒しになるのではないかという見方が俄かに強まってきていると理解しておりますけれども、足許の円安の動きはそういったFEDの金融政策に対する期待と整合的な形で動いているということです。さらに円安があるのか、ないのかということは、私どもの立場で申し上げることではありませんし、特にそういった予想ができるわけでもありませんが、現在の動きはそういったFEDの金融政策を先取りする動きであると理解しています。』

全く持って順当な回答でして、黒田総裁が国会でなんであんな話をおっぱじめたのかについては、まあ単になまじ得意だと思っている分野の話なのでドヤ顔で余計な話を初めてしまったという所だとあたしゃ思っていますが、一昨日の終わりから昨日にかけては色々と面白い解釈が出ていてワロタのだが、一番コケたのは「米国経済の為にドル高阻止」というので、日本の中央銀行総裁が何で日本経済の前に米国経済の事を考えて動くんだよお前はアホかと感心することしきりでした。


・さらっと言っているが単なる一般論なのかテーパー示唆なのか

質問が長いのだが丁寧に聞くとこうなるかもね。

『(問) 挨拶要旨の9 ページで、「物価安定の目標」の達成状況と政策継続の是非というのは、「量的・質的金融緩和」拡大後の政策効果や巨額の国債買い入れの持続可能性、及びさまざまな副作用も念頭に置きたい、とおっしゃっています。政策効果と持続可能性、副作用について、色々ご指摘されていますが、ざっくり理解すると、特に追加緩和以降、効果が減っている一方で、副作用は大きくなっているとして、持続可能性についてもその困難度が増している、という理解でいいかと思うのですが、仮に、2%の物価目標の実現前に、こうした副作用が効果を上回ったり、持続可能性に大きな困難度が増した場合には、2%の物価目標達成前にも、佐藤委員ご自身は、このQQEの縮小、テーパリングといったようなことをご提案されるつもりがあるのかどうか。もし、そういうご提案をした場合には、2%の物価目標というのは、一段と難しくなるのか、あるいはテーパリングしたとしても、その物価目標の実現というのは可能なのかどうか、ということをお聞かせ下さい。』

『(答) 2%の「物価安定の目標」の実現前に、仮に、こういった政策効果が逓減したり、あるいは持続可能性の問題が生じたり、副作用が大きくなればということで、これも、あくまでも仮定のご質問になりますので、なかなか直接的にお答えすることは難しいと思いますが、私どもは、この「量的・質的金融緩和」の継続にあたり、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、というフォワード・ガイダンスを提示しているわけであり、今後の政策の継続にあたっては、このフォワード・ガイダンスに照らして、あくまでも毎回の決定会合で判断していくべきものと考えております。』

まあ実際には後の質疑で具体的事例に関する質疑が入っているのですが(^^)。

『そういう意味では、毎回の決定会合で、この「量的・質的金融緩和」を継続することが当然の帰結であるといった予断を持つことなく、政策効果あるいは持続可能性を検証しながら、今後の政策の継続について判断していきたいと考えています。』

>「量的・質的金融緩和」を継続することが当然の帰結であるといった予断を持つことなく
>「量的・質的金融緩和」を継続することが当然の帰結であるといった予断を持つことなく
>「量的・質的金融緩和」を継続することが当然の帰結であるといった予断を持つことなく

特にヘッドラインになっていませんでしたしサラッと流されていますがこれは!!!



・ローリングターゲットの概念について

たしか今回初めて講演で出てきたローリングターゲットですけれども。

『(問) 講演の中で言われていたローリング・ターゲットのことですが、佐藤委員はボードと比べて弱い物価の見通しを持たれていて、2%の物価安定の理解がちょっと異なるかと思うのですが、ここで言われている、ローリング・ターゲットというのは、実際に2%にいってなくても2%が見通せるような状況が常に、2 年程度の先行きをみて、見通せれば十分ということでよいのか。それと、4 月30 日の展望レポートでも、見通し期間にその2%に達するという可能性が低いとみられている、現状の物価の情勢には佐藤委員は満足されてない、というようにも理解できるのですが、その辺をどう思うのかお伺いしたいと思います。』

まあ質問されます罠。

『(答) ローリング・ターゲットという考え方については、挨拶要旨の中でも触れていますが、私どもでは、先行き2 年程度の期間を念頭において、できるだけ早期に2%の「物価安定の目標」の実現をするというコミットメントを出しており、これが私どもの達成目標になると思いますが、この点について私は、2 年程度の期間というものを固定的に考えるのではなく、先行き2 年程度のタイムスパンを常に念頭に置きながら考えていく、ということだと解釈しています。実際のところ、主要国の中央銀行の物価目標の考え方も、概ねそういった概念に近いものではないかと考えております。』

キター!!!!!!!!!!!!

ということで「期限を切るのが期待形成に重要」と思いっきり「2年」の所を重視するピーターパン置物理論に真っ向斬りかかりキタコレという話ですが、どうみてもローリングターゲットの考えの方が普通だし自然ですなそいつは、というと「期待がアンカーされている国と一緒にやっていては期待の押し上げができない」という執行部理論の反撃もあったりするのですよね。


『それから、私としては、先行き2 年程度のタイムスパンの中で、物価の動きが2%の安定的な実現を見通せるようなパスにあるということであれば、それはそれで政策効果として、あるいは政策目的として、所期の目的は果たしたことになるのではないかと考えています。』

ほう!!

『すなわち、先行き2 年程度を見越して、あくまでもフォーキャスト・ターゲティング的な考え方で、見通しとして2%ということが射程圏内にあるという状況であれば、それはそれで政策の所期の効果、目的というのは果たせるのではないかということです。』

つまり、先般の展望レポートですと現状では2年程度では2%達成しないというのが佐藤さんの見立てになっていて、2016年度になって2年程度での2%が見通せるという見立てになっていますから、この場合は2016年度になって2年程度で2%が見通しとして安定的に出せるという事になったら目出度くQQEからの出口模索という話になりますな、うんうん。



・買入の持続可能性に関して

『(問) 先程もちょっと出ましたが、国債買い入れの持続可能性について、もう少し詳しいイメージを伺えればと思います。講演の中では、限界に達する時期を、現時点で見通すことは難しいということはおっしゃられていますが、とはいえ、例えば今の金利水準がある程度継続した場合に、どの辺の時期が想定されるのか。今、例えば展望レポートで17 年度までの見通しを出しているわけですが、その期間内はどうなのか、そのあたりの時期のイメージを伺いたいのと、実際、限界に達するというのは、どういう現象が現れたとき、限界に達したと判断されるのか、その辺についてもう少し詳しいイメージがありましたらお伺いしたいと思います。』

ということで・・・・・・・・・

『(答) 国債買い入れの持続可能性についてですが、果たして、どの時点まで今の大規模な国債買い入れを継続することが可能かどうかという問題意識は常に持っています。ただ、果たして、そういったクリティカルポイントがどこにあるのか、という点については、挨拶要旨の中でも触れたとおり、例えばその時々の金利水準、あるいはその時々の海外金利の水準、あるいは他の資産価格、例えば株価、そういった色々な要素が絡んでくると思いますので、様々な要素の中で複合的に決まってくるものだと思います。』

確かにそうですな。

『そういう点で、現時点で、何か確からしい見通しを持っているというわけではありません。ただ、そういったクリティカルポイントが、この買い入れを長く続けていく中では、やはりどこかででてくる可能性があるということです。それは、金融機関が国債の保有額を、例えば担保需要等から、これ以上減らせないところまで減らしていくということであり、それが果たしてどこにあるのか、ということは繰り返しになりますけれども、現時点ではなかなか見通すことは難しいです。ただ、言えることは、そういった国債市場における国債の供給曲線がどこかの時点で垂直になるところがあるのではないかと考えています。』

まあそうでしょうな。

『それから、その限界点に達したときに果たしてどうなるのか、ということですが、具体的なイメージとして、例えば私どもの国債の買い入れオペにおいてオペの未達が起きるといったことをイメージしています。』

具体的イメージキタコレ。

『ただ、未達が単発で起きるということであれば、その後のオペレーションで挽回すればいいわけであり、それは特に問題はないかと思います。状況としては、そういった未達が仮に起こるとして、それが連続的に発生し、年間80 兆円のマネタリーベースの増加目標の達成が難しくなる、そういった状況を念頭に置いています。』

そらそうよ。

『ただ、今申し上げたことはあくまでも仮定の話でして、繰り返しになりますが、いつそれが起こるのかということは、なかなか今の段階で見通すことは難しいということです。』

ですな。


・ 量が買えないなら金利を下げればよいじゃないという考えに対しては・・・・・・・

『(問) 今の質問に関連するのかもしれませんが、佐藤委員が講演の中で、国債買い入れの量と金利の間にリニアな関係が成立しにくくなっているとご指摘されています。それであれば、国債買い入れから、金融政策のターゲットを金利に変える、例えば、付利の引き下げのような金融政策に変えるという方法は現時点で可能だとみていらっしゃるのでしょうか。』

『(答) 私どもの政策というのは、もちろんそういった量の拡大によって、金利に影響を及ぼすというものでありますが、その際に、名目金利と実質金利を分けて考える必要があるかと思います。』

ほう。

『挨拶要旨の中でも触れましたように、この名目金利に関しては、既に、10 年金利で0.5%前後ということで、非常に低い水準にあります。そういう点では、私どもはこれから買い入れの残高を累積的に増やしていくということになるわけでありますが、その結果としてリニアにこれまでと同じような経験則で、同じようなペースで名目金利が下がり続けるかどうかというと、金利の非負制約ということもありますので、なかなかそう簡単にはいかないであろうと、リニアな関係というのも成立しにくくなるであろうということです。』

まあ現実にそうなっていますわな。

『ただその一方で、私どもは、もう1 つの政策の柱として、大規模な買い入れを続けるということにより、中央銀行としての決意、あるいは市場に対して明確なコミットメントを示すことで、市場の予想インフレ率に働きかけることを目指しているわけです。』

とは言え、MBで期待に働きかけるという大きな建付けがある中でそれを簡単に捨てることが出来るのかという話ですな。

『もちろん、その予想インフレ率に働きかけるということを中央銀行の大胆な決意によってのみできるかどうかというと、それはそれでまた色々議論のあるところかと思います。』

さりげなく砲撃(^^)。

『市場の予想インフレ率というのは、中央銀行のスタンスだけではなく、例えば、全般的な経済情勢、あるいは資産価格、その他諸々の要因によっても規定されると思いますし、実際そちらの方の要素の方が大きいかもしれません。』

なお砲撃(^^)。

『ただ、例えば私どもの政策がそういったかたちで資産価格に影響を及ぼすことで、それが最終的にやや長めの予想インフレ率に影響を及ぼすことができるのであれば、仮に名目金利がリニアになかなか下がりにくくなるとしても、実質金利に働きかけるということは可能かもしれません。そういう意味では、政策の限界があるということを申し上げているわけではありません。ただ、実際のところ名目金利がかなりゼロに近づいてきているということでありますので、挨拶要旨の中でも触れたように、政策の難度が高まっているということは事実であろうと思います。』

うむ。

『それから、付利に関してのご質問がありましたけれども、基本的には、0.1%の当座預金への付利ということ、これはマネタリーベースを円滑に積み上げるために必須のツールであると私としては理解しております。』

(;∀;)イイハナシタ゛ナー

『すなわち、現行の年間80 兆円のマネタリーベースの増加目標、これを達成する上では、0.1%の付利、これが重要な役割を演じているわけであり、ある意味、一体不可分のものであると思います。そういう意味では、付利を動かすという考え方とマネタリーベース目標、これは本来相容れないものであり、そういう点では、私どもとしては、現時点ではそういったことは念頭に置いていません。』

なお、ちょうど国会で黒田総裁も付利の話を答弁しているタイミングだったので、総裁発言と見事にシンクロしているのが中々面白かったです(^^)。

まあ何だ、未だに付利下げあるでといっている何とかストの理屈は短期市場の実態全然把握してないだろとしか申し上げようがないのだが、まあおまいらその席どいてこっちに寄越せやという感じですな。


・「期待」に関する質疑

『(問) 予想インフレを通じて実質金利を引き下げるというこのチャネルは、QQEの他のチャネルと併せて重要なものとして日銀として説明してきたと思うのですが、この予想インフレに与える影響というのを佐藤委員ご自身は講演でも、なかなか支出でみると明確な改善がみられないという主旨で述べられていると思うのですが、その評価を佐藤委員ご自身どう考えられているのか。』

『また、設備投資について、やはり国内に回帰するかどうかというのが大事であるという点を述べられており、その兆候はみられるということですが、円安以外のファクターも大事だと思うのですが、例えば需要のあるところに生産拠点を作るという動きもあると思いますし、そういうことも踏まえて設備投資の今後の先行きについてもう少し敷衍して頂ければと思います。』

質問は2つですな。

『(答) 中長期的な予想インフレ率に関しては、毎回のステートメントの中でも述べていますように、やや長い目でみれば全体として上昇しているとみられるということです。この点について、私どもとしては、例えば毎月の消費者物価指数の前年比のアップアンドダウンに一喜一憂するということではなく、あるいは日々のBEIの動きといったものを逐一フォローしていくということではなく、QQE開始以降のやや長い目でみて人々の物価感がどう変化してきたかということに着目しているわけです。』

>BEIの動きといったものを逐一フォローしていくということではなく

まーた置物師匠に砲撃していますね(・∀・)

『そういう点では予想インフレ率は全体として上昇しているのではないかということです。もう少し具体的に申し上げますと、例えばQQE実施以前と足許との、人々の、例えば家計あるいは企業の物価観を考えてみますと、かつてデフレの下で、消費者は極端に安い財あるいはサービスを追い求めるなど、極端な安値志向であったということであり、企業もそういった極端な安値での供給ということに努力してきたわけであります。ただ、足許、消費者のそういった志向というのは、やや変化してきているということであり、極端な安値志向というのも、もちろん残っているわけですが、その一方でそれなりの質を伴ったものに対しては若干高い対価を支払ってもいいと、そういったスタンスに微妙に変化しつつあるのではないかということです。』

物価上昇の中で賃金に関してはアグリゲートすれば上がっているかも知れないけれども、実際問題としては全体の水準が同じように底上げされているという訳ではない中ですから、この「安値志向と品質志向」の話って、こちらに関してもアグリゲートして出てくる現象はそうかもしれないけれども、実際問題としては賃金などが上がっている人とそうでない人(とか資産効果でどうのこうのな人ですかねえ)の間での2極化が進んでいて、それが「安値志向が残る中でも品質志向」となっているのではないかとまあそんな風に小市民のアタクシ的には思ったりもするのですけれどもね。

『企業側としても、これまでの単にコストを削減するという努力だけではなくて、それなりのクオリティのものをそれなりのコストを掛けて供給していくといったスタンスに変わってきています。すなわち、これは企業の価格設定戦略、これが若干変化してきているということだと思います。こういったことは、やや長い目というか、かなり長い目でみたときの人々の予想物価上昇率の変化ということを象徴的に示しているのではないかと思います。こうしたことは月々の経済指標の変化からは簡単には読み取れないものです。』

まあ上げて売れるのがあるならそっちにも逝く罠。

『もう1 つ重要なことは、賃金の設定行動の変化です。これは、昨年からの春闘の動きにもみられますように、デフレの下では長らくベースアップという概念すら忘れ去られていたわけですが、ベースアップという概念が政治の強い後押しというかリーダーシップもあり、昨年ようやく、久しぶりに実現したということです。かつ今年に関しては、昨年からの流れを引き継いで、そういったベースアップ、これは賃上げ率としては昨年以上の成果というのが出つつあるということだと思います。こうした労使交渉、労使の賃金交渉において、物価上昇を賃金上昇率に織り込むという考え方、これはデフレの世界では長らく忘れ去られていたわけであり、そういった概念が賃金の交渉過程で織り込まれるようになった、あるいは戻ってきたということ、これ自体が長い目でみたときの人々の予想物価上昇率の変化ということを象徴的に示しているのだろうと思います。』

とのことですが、そもそも論としてある程度の右肩上がり賃金というのが想定できるような期待が形成されないような状態だとベアがどうのこうの言われても単なる物価上昇対比の生活保障給としての認識になるんじゃネーノと思う訳で、ある程度の右肩上がりの賃金カーブへの期待というのは実は労働者にとってはインフレ期待と成長期待をビルトインするものではないかという説を考えていまして、そこから見たら今の状況って前よりはマシかもしれないけれども本質的には何も変わっていないような気がします。

『そういう点で、私としては予想物価上昇率の変化を引き続き着目していきたいと思いますし、私どもの究極の目標としては、単に消費者物価の前年比上昇率が2%をつけるということではなく、挨拶要旨でも触れたように、人々、すなわち企業も家計もあるいは賃金交渉においても、ある程度の、具体的に言いますと個々の経済主体が2%程度の物価上昇を前提としてそれぞれ行動するような世界にもっていく、すなわち、中長期的な予想物価上昇率を2%程度にリアンカリングしていくということが究極の目的であると理解しています。』

問題はそれを実行する手段な訳で、マネタリーベース直線一気理論で物価だけコストプッシュで上げても所詮は消費がおちるだけという話なのでやはり「期限を切る」というのが良くないと思うの。

以下設備投資の話。

『それから設備投資に関してですが、企業は既に海外での設備投資を相当積極的にやっているわけであり、伸び率としては前年比2 桁の伸び率をコンスタントに維持しています。』

景気の良いお話ですわおくさま。

『その一方で、国内の設備投資はどうかといいますと、リーマンショック以降長らく低迷していましたが、このところ、ようやく少し持ち直していますが、それでも前年比でみると1 桁台の前半に止まっています。』

アイヤー!!

『そういう点では国内とそれから海外の設備投資のバランス、これをどう見直していくかということ、これは企業の生産戦略というか立地戦略に深く関わってくる問題ですので、今後とも注視していきたいと思いますが、1 つの重要な決定要素としては、挨拶でも申し述べましたように、為替、しかもそれは短期的な為替の見通しではなく、かなり中長期的な為替の見通しが影響してくるであろうということです。』

うむ。

『すなわち、企業として先行き例えば5 年、10 年を見通して、2 年前までのような大幅な円高の再燃はないだろうと見越すのであれば、企業の立地戦略というのは必然的に変わってくる、あるいは生産戦略は必然的に変わってくる。すなわち、国内の生産のウエイトを高める方向になっていくのではないかということで、為替は1 つの重要な要素だろうと考えています。』

まったくその意識は無いと思うのですが黒田総裁の国会答弁に盛大に斬りかかっております。

『ただ、為替以外にも、ご指摘のように、幾つかの重要な要素があることはもちろんでして、例えば労働資源、これは国内では不足しつつあると言われているわけですし、それから税制の問題、生産拠点を国内に置くか海外に置くかということで税金が変わってくるということになると、これも企業の意思決定に大きく影響してくるでしょうということであります。そういう点では企業としては、最適な立地戦略を常に考え続けているわけで、税制等の重要な要素はありますけれども、その中の1 つとして私は為替レートということを例示したとご理解して頂ければと思います。』

まあ結局の所消費地に近い所で作れるものならそれが一番リーズナブルという話だとすれば、国内の需要が盛り上がらないといけない訳で、それってコストプッシュのインフレでは残念ですが達成できない、という意味で「物価を上げれば今までのデフレ時代の逆回転が起こって全てがうまく回りだす」という置物師匠一派の置物リフレ理論がナイーブにも程がある議論だったという話になる訳ですが、困ったことにその置物と置物の亜種のジンバブエ理論の人が政策委員会に鎮座ましますという時点でおおもう・・・・・・
 


お題「黒田総裁ェ・・・・・・・/その黒田発言に話題を持って行かれた佐藤審議委員講演は見どころが多いのですよね」   2015/06/11(木)08:04:36  
  アイヤー!
[外部リンク]
2015/06/11 01:52 JST

○黒田総裁の国会答弁があばばばばー

俺様メモなので皆様ご案内のニュースですがこいつを。

[外部リンク] (2)
2015/06/10 15:21 JST

昨日は半期報告だったのですが、午前の時点でも微妙にアレな発言をしているなあとか思ったのですが、あちゃーとなったのは午後の部での答弁(なお場所は衆院財務金融委員会)でして、ヘッドラインで言いますと反応したのはこの辺りだと思われます。引用はブルームバーグからですが他のベンダーも同様に出していて、さすがに今回は一部切り取り系のヘッドラインではなくて普通のヘッドラインになっていました(国会の委員会質疑は秘密会じゃなければ基本的にインターネット生中継されるから恣意的なヘッドラインは出てこないのが普通)。

BFW 06/10 13:12 *日銀総裁:実質実効為替レートでみると円安になっているのは事実
BFW 06/10 13:14 *日銀総裁:ここからさらに円安はありそうにない-実行為替レートで

でまあこれが出て為替が124.50辺りから4円割れて3円後半とかになったのですが、日本語ヘッドライン出て振れて英語ヘッドライン出てまた振れるみたいな動きになっていたのですが・・・・・・・・・

BFW 06/10 13:48 *日銀総裁:永久的な量的・質的緩和は考えていない
BFW 06/10 13:52 *日銀総裁:付利金利の引き下げは検討していない
BFW 06/10 14:00 *日銀総裁:日銀券ルール一時的停止、量的・質的緩和終了時点で復活

(以上ブルームバーグニュースヘッドラインより、当然ですが関連ヘッドラインの一部です)

まあこちらの方は当然の発言ではありまして、そらまあ永久にQQEするのだったらそもそもQQEの効果が無いちゅう話ですから当たり前ですし、付利金利に関してはMB積み上げを建付けにしているので難しく(MB理論から離れれば別だが今更変えられないでしょ)という所。

いわゆる銀行券ルールに関しては色々と言われますが、実際問題として一番重要なのは調節技術上の問題(短期市場金利の誘導政策を実施する際に長期での資金供給をし過ぎると短期で吸収しながら調節しないといけないので難しい&逆鞘発生の恐れがある)だったりするのですけれども、「QQE終了時点で日銀券ルール復活」はちょっと口が滑り過ぎで、それを額面通り受け止めると「QQE終了時点では日銀保有国債の残高は市中売却によって減らす予定ですが何か?」と言っているように見えてしまう(実際問題としてそのような乱暴なことは難しいけど)ので、それはマズイだろという発言だったりしますが、まあこれ単体で市場が反応した訳ではなくて、上記のようなヘッドラインが五月雨式に出てきて、さらに海外勢が目を覚ました順に為替市場に登場して反応という図だったのかなという感じではありました。


でですね、ついこの前タカ&トシ先生が同じように実効為替レートで歴史的円安という話をしていたり、もうちょっと前にはジンバブエ審議委員が円安はいいところまで来ている的な話をしていたりという一連の発言がありーの、本当か飛ばしか良くわからんオバマさんの為替がらみ発言報道を巡る一連のドタバタがあったばかりでしたので、そらまあ普段「為替水準については言及しない(キリッ)」と言ってた黒田さんがこのオモシロ発言をすれば、「これは何かあったのでは」となって盛大に反応するわこりゃという所でしょうな。


全般的な雰囲気としては一段の円安誘導をしても誰得という感じはしますし、G7だかに行ってきたばかりでその時も何か言われたりはしてるだろうなあという想像はありますので、そういうベースがある中でつい言ってしまった的なお話なのでしょうが、そもそも日銀の経済物奄ナみた個人消費の回復ペースはかなり緩やかなものにとどまろう。』

ということで雇用所得環境は弱気ではないものの、ではそれが消費に直結するのかというとそこは慎重ですな。


『民間設備投資については、資本財出荷・総供給といった月次指標の持ち直しや短観等にみる企業の設備投資計画の堅調さの割にGDPベースの設備投資の動きはこれまで鈍かった。もっとも、海外での設備投資はこのところ一貫して2桁増となっており、連結ベースでみた企業の設備投資意欲は以前から旺盛である(図表9)。』

ということで設備投資ですけど・・・・・・・・・

『問題は企業が設備投資をさらに増やすかどうかではなく、国内で設備投資をするかどうかである。』

確かに。

『この点、これまで非製造業中心であった設備投資だが、自動車産業では昨年頃から本格化した生産設備の海外移管の流れが一部に残っているものの、ここ2年間の円安方向への動きを映じ、製造業の一部で国内生産増強の動きがようやくみられるようになってきた。』

『やや長い目でみて、企業の立地戦略の変化に広がりが生じ、設備投資の国内増強の流れが強まるかどうかは、企業の中長期的な為替見通しにも依存しよう。』

ですなあ。

『すなわち、過去2年間の円安方向への流れが持続的と判断すれば企業は国内生産設備の増強を進める一方、円高再燃を警戒する企業は足許の為替情勢でも立地戦略を容易に見直さないであろう。その点、内閣府の「企業行動に関するアンケート調査」にみる企業の1年後の予想円レートが119.5 円と3年連続で円安方向に振れている点は好材料といえる(図表10)。』

黒田さんの円安牽制と取られたオモシロ発言対比でこれを見ると実に素敵。

『もっとも、企業にとり設備投資の決定には、先行き5〜10 年といった長期の予想が重要であることからすると、先行き国内生産設備増強の流れが広がりを見せるかどうかは予断を許さない。』

ここでしらっと止まっていますが、国内需要の持続的拡大への期待というのも重要なのではないかと思うのですが、そこは敢えて触れていないのかしら。


・物価についての話は更にイイハナシダナーが

次が『(4)物価面の動向』である。

『エネルギー価格下落を受け、消費者物価(生鮮食品を除く)の前年比上昇率はこのところゼロ%程度となっている。先行きもエネルギー価格下落の影響が残ることから当面ゼロ%程度で推移するとみられる(図表11)。このように消費者物価は現状勢いを欠くが、エネルギー価格下落による物価下落は実質所得の押し上げ要因であり、私としては日本経済にむしろ好材料と受け止めている。』

ですなあ。

『重要なのは月々の消費者物価の前年比上昇率の振れでなく、全般的な経済情勢を反映する物価の基調であり、基調自体はしっかりと維持されていると考える。』

と、執行部の連発する「基調」を佐藤さんも使っているのですが、なんか佐藤さんがこういう言い方で「基調はしっかりと維持」と言われると執行部が連発する「基調」から漂うインチキな香りが1ミリも漂ってこないのはアタクシの気のせいですかそうですか。

で、次が無慈悲な砲撃第一弾。

『過去2年間の円安・エネルギー価格上昇等による物価上昇のもとでは、実質賃金の伸び悩みから、家計の物価上昇に対する否定的な反応が各種ソフトデータに見られ、消費増税の影響もあり実際に個人消費は伸び悩んだ(図表12)。このことは単に物価が上がるよりは、経済情勢が改善するなかで、賃金・所得とバランス良く物価が上昇する姿が望ましいと人々が考えていることの証左であろう。「物価安定の目標」の本来の意味もそうしたものと私は考える。』

物価が上がれは全て上手く行って皆ハッピーという置物リフレ理論に無慈悲な砲撃キタコレ。


でまあインフレ期待の話になりますがちょっと途中を飛ばしましてこの辺から。

『私としては、人々の中長期的な予想物価上昇率の決定要因として、先に挙げた過去の物価上昇率の実績とともに、全般的な経済動向や資産価格動向、及び賃金改定の状況等を踏まえたフォワードルッキングな予想形成も重要と考える。また、これらを踏まえれば、エネルギー価格下落による物価上昇率低下により人々の中長期的な予想物価上昇率が悪影響を受ける可能性は低いのではないかと楽観的にみている。』

なるほどです。次が物価指標そのものに関する論点。

『ところで、物価の計測方法に関する最近の学界の研究成果は、消費者物価をどう定義するかという古くて新しい問題に様々な示唆を与えてくれる。』

ということでこの先ちと長いが引用する。

『例えば、一橋大学の阿部修人教授が開発した「SRI 一橋大学消費者購買単価指数」は企業が頻繁に投入する新商品の価格設定を物価指数の算定に取り入れる試みである3。阿部教授によれば、平均的な小売店では、46-47%の商品は前年の同じ週には販売されておらず、現実には商品入れ替え率が非常に高いという(図表14)。また、こうした新商品の中には以前の商品と実質的にほとんど変わらないものがあり、企業は実質的な価格調整手段として商品入れ替えを頻繁に行っている可能性があるという。』

『一般的な消費者物価指数が、商品価格の変化を計算するにあたって、2時点間で価格情報がある商品に限定されるのに対し、「SRI 一橋大学消費者購買単価指数」は上述の新商品投入の重要性を定量化するものである。』

この前一橋物価指数のニュースが出ていた時の説明だとナンジャソラという感じでついニュースに脊髄反射して悪態つきましたが、要は「日常品の品目更新は実際には極端に早いのだから物価統計でもその品目更新を反映すべきではないか」という話だったのねというのをやっと把握しました、って勉強不足ですいません。

『結論的には、最近では、新商品の投入効果が物価に与える影響等から、例えばスーパーマーケットの「SRI 一橋大学消費者購買単価指数」は総務省の消費者物価指数や継続商品に限定した価格指数より伸び率が高く、前年比+1〜1.5%程度で推移しているという(図表15)。こうした研究成果は、POSコードのある商品に計測対象が限定されるなどカバレッジの問題等から、総務省の消費者物価指数と単純比較できないが、新商品投入による企業の価格設定行動と物価への影響、ひいては家計の実感する物価と物価統計との乖離について、有益な示唆があるように思われる。』

と、この話もここで止めていますが、以前より石田審議委員が指摘する「帰属家賃除くコアCPI」への注目の話と話の筋は同じ方向で、そもそもCPI2%と言うけれどもそのCPIは政策担当者が目指すべき社会厚生の測定に対して本当に適切に計測されているのかというお話にもつながりますが、それをゴリゴリ言い出すとまた別の話で一席できてしまうのでここで止めたんでしょうね。


・「ローリングターゲット」という概念

さてメインイベント(?)の金融政策に関してです。『3.当面の金融政策運営』から。

『(1)「物価安定の目標」の考え方と政策運営のあり方』というのがまず来ますよ!!!

『日本銀行は消費者物価の前年比上昇率2%の「物価安定の目標」を「2年程度の期間を念頭に置いてできるだけ早期に実現する」ため、約2年前に「量的・質的金融緩和」を導入した。直近の消費者物価の前年比上昇率はエネルギー価格下落のため0%程度となり、また「展望レポート」の中心的な見通しにおいて「物価安定の目標」の達成時期は2016 年度前半頃に後ずれしている(図表16)。もっとも、前述のように、経済の好循環メカニズムのもとで、物価の基調はしっかりと維持されているとの見方から、政策委員会として現時点で政策対応の必要性はないと判断している。』

でまあここから先がメインイベント。

『私としては、特定の物価目標水準を特定の期限を区切って達成するコミットメントはそもそも他の主要国が採用する金融政策運営のあり方とは馴染まないため、「2年程度の期間」はあくまで「念頭に置く」努力目標であり、「できるだけ早期に」の部分に実質的な意味があると考えている。』

執行部にマッコウクジラで無慈悲な砲撃キタコレ!!!!!というかグローバルスタンダード(キリッ)と言ってる総裁副総裁を火の海に投げ込んでいますね!!!!

『すなわち、私の理解では、「物価安定の目標」は先行き2年程度の期間を念頭に置いたローリング・ターゲットであり、これは主要国が採用するインフレ目標の考え方に概ね沿うものである。』

ローリングターゲットという言葉は佐藤さんの講演の中で初めて出てきましたかね。これは分かりやすいコンセプト。

『こうした理解に立てば、達成時期の後ずれは本質的な問題でなかろう。企業や家計も輸入物価上昇によるコスト高への懸念や実質賃金への影響等から、単なる物価上昇には概して拒否反応があることは先ほども触れた。』

確かに仰せのとおり。

『一方、政策の継続にあたっては、「量的・質的金融緩和」が大規模な資産買入れによる実質金利やリスクプレミアムの押し下げ、及び強いコミットメントにより人々の予想形成に訴えかける一種のショック療法であることを念頭に置く必要があると考える。』

ということで・・・・・・・・・・・

『無論、日本銀行は「物価安定の目標」を安定的に実現するのに必要な時点まで「量的・質的金融緩和」を継続するとのフォワード・ガイダンスを示しており、政策の継続はこのガイダンスに沿って判断される。したがって、2年が経過したから現状の政策の枠組みを機械的に見直すべきとは思わない。』

何気に木内さんにも斬りかかっているようにも見えるが(^^)。

『もっとも、私の理解では「物価安定の目標」はフォーキャスト・ターゲティングの枠組みで、上下に幅のある柔軟な概念である。また「物価安定の目標」の安定的な実現とは、消費者物価指数の前年比上昇率が単純に実績として2%をつけることではなく、人々の中長期的な予想物価上昇率が2%程度にリアンカリングされる、すなわち家計や企業が2%程度の物価上昇を前提とした消費や投資行動に移行する見通しとなることである。』

非常に納得がいくし無理筋成分が無いですな。

『こうした「物価安定の目標」の達成状況と政策継続の是非については、毎回の金融政策決定会合で政策委員会が「判断」していくが、私としては、以下に述べる「量的・質的金融緩和」拡大後の政策効果や巨額の国債買い入れの持続可能性、及びさまざまな副作用も念頭に置きたい。』

キタコレ!!!!!!


・政策効果の話がイイハナシダナー

『(2)「量的・質的金融緩和」拡大後の政策効果』で先ほどのECBネタの続きが出てくる。

『「量的・質的金融緩和」の継続にあたり点検すべき第一のポイントはその政策効果である(図表17)。昨年10 月末の「量的・質的金融緩和」の拡大後、10 年国債金利は一旦低下して0.2%を割り込んだ後、足許は「量的・質的金融緩和」拡大前の水準に概ね戻っている。この間、市場の経済・物価見通しはむしろ下方修正されており、予想物価上昇率の一段の上昇を説得的に示す材料は乏しい。』

追加緩和の効果があったという執行部に無慈悲な砲撃(^^)。

『「量的・質的金融緩和」が想定する効果の波及メカニズムの一つは巨額の国債買い入れによりイールドカーブ全体に下押し圧力を加えることであり、昨年10 月末の「量的・質的金融緩和」拡大はそうしたメカニズムを強めるものと理解していた。現実には買い入れ規模増大の割に流動性プレミアムの上昇等から名目金利の下押し効果は逓減し、政策の難度が高まっているように私には見受けられる。』

イイハナシダナー

『長期金利が低下しにくくなった背景として、第一に、そもそも金利水準が低く、国債買い入れの量と金利の間にリニアな関係が成立しにくくなっているとみられること、』

直線一気理論ェ・・・・・・・・・

『第二に、極端な低金利下では最終投資家の需要がみられなくなる傾向があること、第三に、流動性低下や海外金利の影響によるボラティリティ拡大でディーラーのリスク許容度が低下していること、が考えられる。』

ちょうど昨日債券市場サーベイの5月版が出ていたのですが・・・・・・・・
[外部リンク] 『また第二の点は、最終投資家の先行きの買い入れ目線次第という面がある。例えば、この7月からの生命保険会社の一部保険商品の予定利率引き下げは先行きの投資家行動に影響する可能性がある(図表18)。第三の点は、市況次第でディーラーのリスク許容度は変化しよう。』

『以上を念頭に、日本銀行の買い入れ進捗が金利形成に及ぼす影響はもとより、投資家・ディーラーの動向を注視し、今後の政策効果の出方をしっかりとモニタリングしていきたい。』

宜しくお願い致しますm(__)m


・持続可能性への指摘キタコレ

『(3)巨額の資産買い入れの持続可能性』から。

『「量的・質的金融緩和」の継続にあたり点検すべき第二のポイントは、巨額の国債買い入れの持続可能性である(図表19)。』

キタコレ!!!!!!

『現状、日本銀行は年間約80兆円のペースで中長期国債の保有を増加することにコミットしている。グロスでは政府の市中発行額の約9割に相当する年間約110〜120 兆円のペースである。仮に、最終投資家が満期償還を迎えるごとに国債保有を減少させる、すなわち再投資を行わなければ、日本銀行による巨額の国債買い入れは持続可能にみえる。しかし、現実には担保需要等から一定の国債保有への需要は存在する。』

さいですな。

『例えば、「量的・質的金融緩和」実施当初、国債保有額を削減してきた大手行の国債保有額はこのところ安定し、地域金融機関の保有額も安定的に推移している。このように最終投資家による満期償還分の再投資への一定の需要がみられるなかで日本銀行が現状の巨額の買い入れを継続し、最終投資家が国債保有をこれ以上減らせない限界まで保有残高を削減すると、買い入れの持続可能性が問題となろう。』

イイハナシダナー

『そうした限界点がどこにあるかはその時点の金利水準等にもよるため、現時点で見通すことは難しいが、政策の継続にあたっては、オペレーションのフィージビリティへの配慮も重要である。』

いやもうこれは茶々入れる必要のない論点です。


・副作用の指摘までキタコレですよ!!!

最後に(実際は財政の話と山梨県経済の話があるのですがネタとして引用するのは最後ですので)『(4)副作用の点検』であります。

『「量的・質的金融緩和」の継続にあたり点検すべき第三のポイントは、巨額の買い入れの副作用である。』

(・∀・)!!!

『もとより政策効果と副作用は表裏一体で、副作用のない政策に効果は期待できない。もっとも、異例の政策を続けていくなかでは、効果と副作用を比較し、副作用が政策継続の限界的な効果を上回らないかどうかのチェックは欠かせない。』

置物やジンバブエは佐藤さんの爪の垢を煎じて百万回飲むべし。

『その点、本行の国債保有割合が高まることによる市場機能への影響については、やや長い目でみて出口を円滑に出るにあたっては市場機能の回復が重要なポイントと思われるだけに、2 月に調査が実施された「債券市場サーベイ」の結果については幾分憂慮している(図表20)。』

でまあ先ほど引用しましたが金利が上昇して市場機能が若干回復、という結果になっていましたので、とりあえず金利を馬鹿下げするのが良くないというのは判明したと思いますが、ただまあ日本のこの数か月における金利上昇は特に欧州の直近金利上昇と比較したら思いっきりオーダリーであって、きゃりーがマーライオンになった2013年のようなマーライオン相場になった場合には金利上昇即市場機能回復、では無かったりすると思われますので、今回の債券市場サーベイ結果についてもそのあたりは留意して査収されたいと思うのです。

『また、超低金利の継続による金融機関経営への影響のほか、広義の決済システムの安定性についても引き続き問題意識を持ってみている。』

マイナス金利が続いた場合の問題点指摘ですな、うんうん。


とまあそういう事で、黒田総裁のオモシロ国会答弁で全て持って行かれてしまったという佐藤審議委員の金懇挨拶がこのまま持って行かれたままでは勿体ないので絶賛引用大会をさせていただきましたとさ、という所ですが、途中やや端折った部分もあるので全文鑑賞を推奨しておきますです、はい。
 


お題「ドイツ金利ェ・・・・・・・・/調節年報は輪番オペの影響分析がオモロイ」   2015/06/10(水)08:03:39  
  責任の所在が不明確・・・・・だと???
[外部リンク] 「責任の所在不明確が問題」
6月9日 12時11分

『また、下村文部科学大臣は、東京都の舛添知事が、国立競技場の改築費の一部を都に負担してもらいたいという国の要請に反発していることに関連して、東京都に負担を求める根拠となる法律の整備を検討する考えを示しました。』(上記URL先より)

お、おう・・・・・・・・・


○市場メモメモ

・ドイツ金利ェ・・・・・・・・・・・

アイヤー!!
[外部リンク] 06月 10日 04:03 JST

『[ロンドン 9日 ロイター] - 9日のユーロ圏金融・債券市場では、成長、インフレ見通しの改善を背景に、独連邦債に対する売りが再び強まった。独10年債利回りDE10YT=TWEBは0.87%まで低下する場面もあったが、その後は8ベーシスポイント(bp)上昇の0.97%。先週つけた年初来の高水準となる0.998%に迫った。「利回りは今後1%を試す展開になる」(DZ銀行のストラテジスト、ダニエル・レンツ氏)とみられている。』(上記URL先より、以下同様)

ふむふむ。

『ニューバーガー・バーマンのグローバル債券マネジングディレクター、ジョン・ジョンソン氏は「成長、インフレ見通しの改善があらためて意識されており、利回りは上昇方向で調整される必要がある」と指摘。独10年債利回りは「1%─1.5%のレンジが経済の実勢や適正水準に近い」と語った。』

ということですが、2003年の円債絶賛暴落との比較という話が良く出てくるわけですが、まああの時はその前に永久デフレみたいな感じの話があって、そもそも金融機関の不良債権問題があばばばばーで株価がどひゃーだった訳ですが、そこからりそな銀行の救済があって株が戻りだして暫くした所からの金利上昇の図という形でしたな。

でもってあの時は第一弾が超長期62回の入札からの相場崩壊が主に超長期中心にカーブの後ろが盛大に売られる形で推移して、長期超長期が売られた相場だったのですがいやーどこまでやるんだとか思う辺りでさすがに買いが入っていったん反発。でまあ問題はその次の金利上昇で、当初は本当にこのまま戻るのかいなとか思っていた株価が思いの他確りで、物価は全然アガランチ会長でしたが株価が上がって何かこう雰囲気が良くなってきて政策当局からの発言もウッキウキ状態になって来た訳ですよ。でまあそんな流れから今度は「良く良く考えたら近い将来量的緩和終わるかもしれないから備えないといけないんちゃうのかね」という感じになって中期がコケだしたというか、中期がコケ出してから相場の自己実現状態になったというのが正しいのかもしれませんが、5年どころかCPIマイナスのままなのに2年までコケ出すというブレークイーブンもへったくれもあったもんじゃない状態になった訳です。

とまあジジイの昔話で長広舌をふるいましたが、よーするに今のドイツ国債様ってそうは言ってもQEは2016年9月まで実施するという話がありますからよもや金融政策の変更はないだろというのが前提にあるのではないかと推測します(こちとらドイツ国債のマーケットメイクしてる訳ではないから推測するしかごじゃりません)が、問題はマンデート直結のCPIが改善して当局者がウッキウキになってしまう辺りでございますな。

これもう政策当局者の仕様なので仕方ないと思うのですが、追加緩和みたいな施策を打ち込んで資産市場が上がったりする位ならともかく、経済指標まで良くなってくるともうウッキウキになってしまい、金利上昇を「良い金利上昇」と思ってしまうという事例は福井の俊ちゃんですらそうでしたし(なお俊ちゃんの場合でもその前の金利低下の時に「国債市場は別にバブルじゃないもんね〜(ニッコリ)」という趣旨の話をして更に国債市場が強気化するという事例もありました)、QQEローンチ直後の黒田さんも株高進行でニヨニヨして円金利上昇は経済の見通しが強くなったためですし下げるのは実質金利だよウヘヘヘヘとか言い出してきゃりーぱみゅぱみゅマーライオン相場になった次第でしたな。

ということですのでまあ金利上昇が株式市場を直撃するとか為替市場を直撃するとかいうような事態(というかそういう言い方をされる事態、というのが正しいように思える)が起きると金融政策当局の皆様の尻に火か点いてウッキウキから目が覚めるのですが、どこまでECBの皆様がニヨニヨしているかというのと、その間にうっかりCPIが改善しちゃったりすると更にニヨニヨしてくるというのが中々こうアレという話なんでしょうな。

つまりですよ、ECBのQE(なおバランスシートのサイズを目標にしている訳ではないので、APPとマイナス金利の組み合わせ、という方が適切)って2016年9月末まで継続という事になってはいるのですけれども、実はマンデートが早期に達成できるというのであれば別に2016年9月まで継続することは無いという建付けになっている(冒頭ステートメント読んでちょ)のであって、まあさすがにそこがぶれると不味いので「QEは完遂する」というコメントが毎度入っているのですが、かつての量的緩和時代における日銀のように解除条件に対して「足元の物価指標に対して紐つけをしたコミットメント」を取っている訳ではない(2003年の暴落の時には結局はそのコミットメント文言をより明確化することになった)ので、「いや待てこの調子なら2%達成が早期に逝くのではないか」とかになりだすともう大変ですよ先生とゆー話になる訳ですな、うんうん。

てな訳でまあ中短期が盛大にコケるような金融政策への思惑を伴うか伴わないかでマーライオンの度合いも変わってくるでしょうなあ、という当たり前の結論になるのですが何となく2003年の対比するのに記憶(とメモ等)を辿ってダラダラと書いてみましたが、そんな事より2003年の債券あばばばばー相場から干支が一回転している事の方に打ち震えるアタクシなのでありました。


・米国金利ですが

[外部リンク] 06月 10日 05:30 JST

『9日の米金融・債券市場は、期間が長めの国債利回りが7カ月ぶりの水準に上昇。今週は大規模な国債入札が実施されることから、売り圧力が高まっている。RBSセキュリティーズの米債ストラテジスト、エド・アトキンス氏は「週内に加速する国債入札がこの日の焦点となった」と述べた。トレーダーの間からは、欧州市場で独連邦債の売りが再燃したことも、米債利回り上昇につながったとの声が聞かれた。』(上記URL先より)

まあ何ですな、来週のFOMCは現状維持でしょうからその後の会見に注目という事になるんでしょうけれども、米国の場合はそうは言いましても年内利上げはコンセンサスで、その後の利上げパスもまあゆっくりでしょさすがに、という話なのですから、そーゆー意味で言えば話の前提がコケるのって「ゆっくり利上げパス」という市場の想定する前提が崩れるときですから、まあそこまでの指標改善というのはハードル高いんじゃないのとは思うのですが良くわからん。

どうせ年内利上げするなら9月にサクッと上げて「もちろん今後もデータ次第だけど、少なくとも1四半期は今回の利上げの影響を見極めていく余裕がありますし、状況によってはもう少しその先の利上げを待つ余裕があるんじゃないですかねえウヘヘヘヘヘ」というメッセージをどどーんと出した方が相場が落ち着くように思えるんですけどねえ。


・なお日本は流動性供給入札でヒャッハー

とりあえず置いておく。
[外部リンク] 06月 9日 15:24 JST

『<15:20> 国債先物が大幅反発、長期金利は一時1週ぶり0.445%

国債先物中心限月6月限は前日比36銭高の147円31銭と大幅反発して引けた。前日の米債高を受けて買い先行後は、限月交代に絡む持ち高調整で小動きのまま午前の取引を終えた。午後に入ると、堅調な流動性供給入札結果を織り込む形で上げ幅を拡大。現物長期・超長期ゾーンに国内勢とみられる買いが観測されたほか、日経平均が大幅安となったことを受けて、上値を試す展開となった。現物市場では、10年最長期国債利回り(長期金利)が一時同4.5bp低い0.445%、20年超長期国債利回りは一時同6bp低い1.215%、30年超長期国債利回りは一時同5.5bp低い1.480%とそれぞれ6月2日以来1週ぶりの水準に低下した。』(上記URL先より)

・・・・・・・・・・・・・まあ10年0.5%でいったん止まったように見えたからという事なのでしょうがもうね。


○調節年報は途中の辺りは相変わらずなのだが輪番オペの影響分析が中々良くできていますよ

先週のネタですすいませんすいません。
[外部リンク] 『2014年度において、日本銀行は、前年度に続き、「量的・質的金融緩和」のもと、長期国債の多額の買入れなど、広範な資産の買入れを通じてマネタリーベースの残高を大きく拡大させるという、極めて強力な金融緩和を進めた。』

うむ。

『すなわち、日本銀行は2014年10月までの間、2013年4月に導入した「量的・質的金融緩和」のもとでの金融市場調節方針に従って、長期国債や国庫短期証券、CP等、社債等、ETF、J-REITといった広範な資産の買入れを通じて、マネタリーベースが年間約60〜70兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を進めた。』

そして・・・・・・・・

『さらに、日本銀行は、2014年10月31日の金融政策決定会合においては、「量的・質的金融緩和」の拡大を決定した。すなわち、マネタリーベースの増加ペースを、それまでの年間約60〜70兆円から約80兆円に拡大するとともに、長期国債の買入れペースについても、日本銀行の保有残高の増加額を、それまでの年間約50兆円から約80兆円に拡大した。また、長期国債買入れの平均残存期間も、従来の7年程度から、7年〜10年程度へと長期化した。さらに、ETFおよびJ-REITの買入れについても、日本銀行の保有残高がそれぞれ年間約3兆円、約900億と、それまでの3倍のペースで増加するよう買入れを行っていくこととした。その後、日本銀行は、この新たな金融市場調節方針に沿って、一段と高いペースでの資産の買入れを進めてきた。』

3倍攻撃とかナツカシス。

『このような金融市場調節の結果、2014年末のマネタリーベースは275.9兆円と、前年末に比べ74.0兆円の増加をみた。さらに、その後もマネタリーベースを着実に増加させる調節を行ったことから、2015年3月末のマネタリーベースは295.9兆円と、前年3月末に比べ76.0兆円の増加となった。また、日本銀行の保有する長期国債の残高は2014年末で201.8兆円と、前年末に比べ60.2兆円増加し、2015年3月末には220.1兆円と、前年3月末に比べ66.0兆円の増加となった。』

ということでディレクティブがそうなっているのだからこう説明するしか無いのですが、企画局どころか置物師匠までもがすっかり連呼しなくなっている「マネタリーベース」をここまでの間都合6回も連呼している訳でございまして、指揮官がトツゲキーと命令を出して実行部隊である市場局の調節担当部署がマネタリーベースに向けて突撃を果敢に実施しているというのに、指揮官の方がすっかりマネタリーベース直線一気理論から「ティンカーベルのこの粉を信じれば空も飛べる」というピーターパン理論でお伽の国の世界に旅立たれてしまいまして、金融市場に突撃した実行部隊の梯子が外されているというこの現状に対して現場部隊が「マネタリーベース」を連呼している、というように読むと(いやまあそんな訳ではないでしょうが)実にこう世の無常というのを感じて調節部隊を初めとする金融市場局の皆様に対して落涙を禁じ得ませんな。


・当座預金は今後誰が持つのか

というような雑談はともかくとして以下は本文から参りますが、まずは本文の見出し『2.2014年度中の日本銀行の金融市場調節運営の概要』の所で、実際の買入がどうなった云々は事実の記載なのでまあ流すのですが、日銀の当座預金残高の業態別推移の辺りから。

『負債サイドをみると、日銀当座預金残高は、「量的・質的金融緩和」のもとでの各種の資産買入れなどを通じた資金供給の増加を反映し、2014 年末には178.1 兆円と、概ね見通しどおりの増加となり、2015 年3月末には201.6 兆円に達し、前年との対比では72.9 兆円の増加となった(図表2-2)。日銀当座預金残高を業態別にみると、全ての業態で増加がみられたが、とりわけ「都市銀行」および「その他準備預金制度適用先」の増加幅が大きくなった(図表2-3)。』

ということでその後が『BOX1 主要中央銀行の金融政策とバランスシートの比較』という話になっていて、日銀バランスシートの負債サイドの話はさらっと流している形なのですが、冷静に考えればこれからもバランスシートを拡大しないといけないとなった場合に、負債サイドである一方の発行銀行券がそんなに劇的に増えるものではないのですから、実際に一番問題になるのは「当座預金(大体の場合超過準備)を誰が持つのか」という話であって、預金金融機関がどこまで当座預金の拡大をできるのか、というのが問題になる筈なのですが、そちらの話は触れないのか触れたくないのかスルー気味なのは気になります。


・短国市場の説明とマイナス金利関連のコラム

でまあ話は思いっきりワープして市場概況に関する部分で『(2) 国庫短期証券市場』に参ります。

『国庫短期証券の利回りは、日本銀行が「量的・質的金融緩和」のもとで多額の国庫短期証券を買い入れ、国庫短期証券の市中流通残高が減?傾向を辿る中、2014年度前半は緩やかな低下傾向を辿った(図表3-2)。その後、国庫短期証券の利回りは、期末に向けた国庫短期証券の需要の高まりなどを背景に、2014年9月に初めてマイナスとなり、その後もマイナス圏で推移することが多くなった。』

まあおまえの所が無慈悲に買うからな。

『2015年入り後は、日本銀行の買入国庫短期証券の残高が概ね横ばいで推移するもとで、国庫短期証券の利回りはゼロ近傍で推移した。』

>国庫短期証券の利回りはゼロ近傍で推移した。
>国庫短期証券の利回りはゼロ近傍で推移した。
>国庫短期証券の利回りはゼロ近傍で推移した。

・・・・・・・・・(--;

特に資金運用サイドからすると名目ゼロ金利制約というのが非常に大きな問題になる訳で、金利が正なのか正じゃないのか(またはゼロが閾値のケースもあると思うが)というのはそこで投資家需要に不連続な断面が生じるという意味で非常に重要なポイントなのですが、その不連続性について全く顧慮しないような表現をしているという辺りがもうアレな訳でございまして、金融市場局様におかれましては「市場との対話」を熱心にしておられるという触れ込みになっている筈なのに、この市場における需給の不連続部分がまるで存在しないような文章で市場概況の説明を済ませるところが甚だ遺憾ですな。

いやね、こういうポイントになるような特異点っていうのは市場動向的にはきわめて重要な所になるのですから、そういうのを軽くスルーするような表現を使うというのが市場の中の人的にだいたいカチンと来させるところになる訳でして、まあ中曽さんの昨年11月の講演とかでも散々悪態つきましたけど、オペやってる方からすると細かい話かも知れないけれども参加者的には結構な重要ポイントみたいなところでこういう表現をされてしまうと「結局日銀って市場を分かってないよね」という失望に繋がってしまう訳で、市場との対話もへったくれもあったもんじゃないですよと思うのでここの説明文の表現については猛省を促したい。


では何故「ゼロ近傍」で流したかというと以下にエクスキューズがある。

『民間金融機関には担保などとして国庫短期証券を保有するニーズがあることに加え、海外投資家や投資信託など非付利先では、国庫短期証券の利回りが付利金利水準を下回っても、なお資金運用手段として国庫短期証券を保有するニーズが存在する。この中で、投資信託は、金利がマイナスになった段階では、国庫短期証券による運用を一旦控える動きがみられたが、一部の海外投資家は国庫短期証券による運用を続ける傾向が顕著であった。』

国内投資家を排除して海外投資家には購入機会を与るとはどこの国の中央銀行なのでしょうか。

『これは、2014年度中、ドル資金の調達にプレミアムが観察される局面が多くなる中、とりわけドル資金を潤沢に有する海外投資家は、ドル資金を為替スワップ市場等で円資金に交換することでマイナス金利での円資金調達が可能となるケースが多く、このことを勘案すれば、国庫短期証券の利回りが小幅マイナスであっても、なお収益性が確保されたためと考えられる。』

マイナス金利は海外のせいで文句言うならベーシススワップ市場に言えよワシら知らんがな、と言いたいのは把握した。

なお、追い打ちをかけるようにその直後に『BOX3 海外投資家の投資動向とマイナス金利』というのがある。

『2013 年3月末から2014 年12 月末までの国庫短期証券の業態別保有比率の変化をみると、日本銀行が国庫短期証券の買入れ残高を積み上げる中、銀行等の保有残高が大きく減?した一方、海外投資家の保有残高は概ね横ばいで推移した(BOX 図表3-1)。海外投資家の国庫短期証券の保有は、外国中央銀行などによる外貨準備の運用によるものが中心とみられ、外貨準備ポートフォリオの通貨構成の分散というニーズから、国庫短期証券に対し、金利水準に非感応的な一定の需要があることを示唆している。』

というのが分かっているなら何故恒常的にマイナス金利になるまで短国を買わないと回らないようなMB拡大の枠組みを当初作ったのか(現実問題として追加緩和の時にMB内訳を変えていなかったら今頃大変なことになっていた)と小一時間問い詰めたい。

『また、一部の海外投資家は、外貨資金をもとに円資金を調達して国庫短期証券を購入しているが、為替スワップ市場における円資金の調達コストである「ドル投円転コスト」は、国庫短期証券の利回りがマイナス圏で推移した2014 年後半において、国庫短期証券の利回りを大きく下回る水準で推移していた(BOX 図表3-2)。このため、ドル資金を有する海外投資家は、マイナスの円資金調達コストまで勘案すれば、国庫短期証券による運用でなお収益性が確保できたとみられる。』

『国庫短期証券の利回りが低下するにつれて、国庫短期証券に投資していた投資家の一部は、相対的に高い利回りを求めて、投資先を残存期間が短い利付国債にシフトさせた。こうした中、海外投資家は、低位の円転コストを背景に、利回りがマイナスとなった利付国債にも投資を続けたとみられ、このような海外投資家の行動は、残存期間が短い利付国債の金利を押し下げる要因の一つとなった。』

ということで2年の金利がマイナスからなかなか戻らないのは海外のせいですとでも言いたそうな勢いですな。


・国債市場の説明はサラサラで流動性の話は後の方で

その次が『(3) 国債市場』ですけど。

『長期金利(10 年新発債流通利回り)は、日本銀行による長期国債買入れが需給面から金利下押し圧力となり続けるもとで、低下傾向を辿った。特に、2014 年10 月末の「量的・質的金融緩和」の拡大を受けて日本銀行の長期国債買入れが一段と増加するとともに、原油価格の大幅な下落などを受けて欧米長期金利が低下傾向を辿る中、長期金利は、とりわけ2014 年秋以降は一段と低下傾向が顕著となり、2015 年1月には既往最低水準となる0.1%台(日中ベース)まで一旦低下した(図表3-3、3-4)。その後は、原油価格の下げ止まりや米国長期金利の反発、本邦長期金利の低下に対する警戒感などを背景に、長期金利は幾分上昇し、0.2〜0.4%台のレンジで推移した。』

以下超長期と中期の市況概況があって、まあこちらは調節年報だからそこまで細かく書かないというのはあるけど、単にサラサラ書いてあるだけでして・・・・・・・・

『この間、長期国債先物価格のインプライド・ボラティリティは、2014 年度中は低めの水準で推移したが、上述のような長期金利の低下後の反発などの動きを反映し、1月中旬以降、上昇する場面がみられた(図表3-5)。』

ということで、その次のコラムが『BOX4 民間主体の国債保有構造の変化』ですので、ここではサラサラと流しています。


・調節の影響という話のコラムは良くできてますのでご覧あれ

『4.金融市場調節手段の運営状況』以下の所にあるコラムはこれまでの悪態を覆すオモロイ出来なのでこれは読むべし。本文25ページ(ファイルの26枚目)以降になります。

『BOX5 長期国債買入れオペにおける落札利回りと市場流通利回りの関係』

『ここでは、日本銀行の長期国債買入れオペにおける全ての買入れ銘柄の情報(利回りや落札額)を用いて、「オペでの落札利回りと流通市場における利回り(=市場流通利回り)の差2」を算出し、落札利回りについて分析する。なお、市場流通利回りとしては、オペ応札締切り直前(≒前場引値)において流通市場で売り手が呈示しているオファーと買い手が呈示しているビッドの仲値を用いる。』

ということで、まあこの分析は日銀にしちゃあ頑張っている分析。

『2013年4月の「量的・質的金融緩和」導入直後は、超長期ゾーンを中心に、その時々の市場流通利回りと比べて高い利回りで買い入れるケースが多かった。これは、市場金利のボラティリティが大きくなっていた中で、リスク削減の観点から金融機関による債券売却ニーズが高まり、市場での価格に比べて相対的に安値であっても、日本銀行のオペを通じて早期に国債を売却したいとのニーズが強まったことが背景であると考えられる。』

要するにオペで外すのが目的。

『もっとも、その後は、「当面の長期国債買入れの運営について」を、買入れ頻度を増す一方で、1回当たりの買入れ額を引き下げる形に見直したことや、長期金利のボラティリティ低下などを受けて、いずれのゾーンでも、「オペでの落札利回りと市場流通利回りの差」は0bps近傍となっており、日本銀行の長期国債買入れは、ほぼ市場流通利回り並みの落札金利で行われていた姿となっている。』

と書いてありますが結論部分にしらっと意味深表現があって中々よろしいのです(後程)。

『その後、2014年10月末に「量的・質的金融緩和」が拡大され、この中で国債買入れの平均残存期間も延長されたことを受け、とりわけ超長期ゾーンの国債買入れ額が大幅に増加することとなった。この中で、日本銀行が超長期国債を市場流通利回りよりもやや低い利回りで買い入れるケースが目立った。これは、超長期国債についてはもともと長期安定的な投資家のウエイトが高く、日本銀行のオペを通じて超長期国債を早急に売却したいといった先は多くなかったためと考えられる。 一方、短中期ゾーンでは、このゾーンの金利水準がマイナスとなり、債券投資スタンスを消極化させる先がみられていた中、日本銀行がこのゾーンの長期国債を、市場流通利回りよりも幾分高めの利回りで買い入れるケースがみられた。』

(・∀・)ほほう。

『その後、日本銀行による長期国債の買入れが進捗していくもとで、「オペでの落札利回りと市場流通利回りの差」は、いずれのゾーンでも「量的・質的金融緩和」導入以降の平均的なレンジ内に概ね復した。なお、2015年3月末にかけては、年度末を控えて積極的な債券売買を控える先が多くなっていた中、日本銀行が長期国債を市場流通利回りよりも低い利回りで買い入れるケースが、再びみられるようになった。』

ということで・・・・・・・・

『日本銀行の巨額の長期国債買入れは、長めの金利に下方圧力をかけ続けていると考えられるが、具体的には、)莢鵑稜稙れオペにおいて日本銀行が市場流通利回りと比べて低い利回りで購入することで、その時々で金利を押し下げる形と、日本銀行の長期国債買入れによる国債需給引き締めの効果が、個々のオペの実施に先立って国債の流通利回りに織り込まれる(したがって、毎回のオペでは、既に低下済みの市場流通利回りと同程度の利回りで国債を買い入れることになる)形があると考えられる。』

>個々のオペの実施に先立って国債の流通利回りに織り込まれる
>個々のオペの実施に先立って国債の流通利回りに織り込まれる
>個々のオペの実施に先立って国債の流通利回りに織り込まれる

・・・・・・・・・・(;∀;)イイシテキタ゛ナー

『上記分析では、日本銀行は市場流通利回りとほぼ同程度の利回りで国債を買い入れている場面が多いことが分かるが、こうした場面でも、△侶舛廼睛に低下圧力が加わっているといえる。』

と、さらっと書いていますがここのコラムは中々よろしい(・∀・)


その次の『BOX6 長期国債買入れオペ後の流通市場の動き』もご覧くだされ。

『日本銀行の長期国債買入れオペは、オペの結果を公表した直後の国債流通市場における利回り形成にどのような影響を与えているのだろうか。ここでは、BOX5で試算した「オペでの落札利回りと市場流通利回りの差」を用いて、この値とオペ実施の前後における債券利回り変化3の関係について、長期ゾーン(残存期間「5年超10年以下」)を例に検証する。』

これは!!!!

『まず、「量的・質的金融緩和」の導入直後は、オペ後に相場が大きく変動していたが、「オペでの落札利回りと市場流通利回りの差」とオペ前後の利回り変化の間に明確な関係性はみられない。一方、その後は、オペ後の相場の変化は小さくなるとともに、日本銀行が買入れオペにおいて市場流通利回りよりも低く(高く)購入すると、流通市場で債券がやや買われ(売られ)、利回りが低下(上昇)していることが窺える。この関係は、「量的・質的金融緩和」の拡大後も概ね維持されている。』

ふむふむ。

『2013年4月の「量的・質的金融緩和」の導入当初は、日本銀行による多額の長期国債買入れが市場に及ぼす影響の不確実性が強く意識された結果、日本銀行の長期国債買入れオペ直後に国債流通利回りの変動が大きくなっていたものと考えられる。その後、日本銀行の長期国債買入れオペ直後の流通利回りの変動が小幅になった背景としては、々餾椎稙れオペの経験が積み重なったことに加え、日本銀行が、買入れ頻度を高めつつ1回当たりの買入れ額を小さくする方向での運営方針の見直しを行ったこと(2013年4月18日、5月30日公表)や毎月初回のオファー額を明示するようになったこと(2014年10月31日公表分以降)もあり、日本銀行の長期国債買入れが国債流通市場に及ぼす影響について、市場参加者の見方が収斂してきたことが考えられる。』

まあそうですな。

『また、「日本銀行が買入れオペにおいて市場流通利回りよりも低く(高く)購入すると、その後、流通市場で債券がやや買われ(売られ)、利回りが低下(上昇)する」という関係が窺われるようになった背景としては、上述したように、日本銀行の長期国債買入れが市場に及ぼす影響についての見方が収斂するにつれて、オペの結果が流通市場における国債需給の状況をよりストレートに反映するようになり、これが市場にとっての追加的な情報と受け止められ、その後の国債流通利回りの形成に影響を及ぼしている可能性を指摘できる。』

(;∀;)イイシテキタ゛ナー

・・・・・・・つーことでこの調節年報は唯一最大の読みどころはこの二つのコラムでして、これだけ気合を入れた分析が出来るのにどうして(内務省検閲により削除されました)。


なお、このオモシロ分析以降はまあ事実の説明で、最後の『6.市場参加者との対話強化に向けた取り組み』はマジでどうでもよいので以下はパスします。
 

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