FPeye エフピーアイ
ホーム プライバシー・ポリシー サイトマップ お問い合わせ ブックマーク
サービスのご案内 コンテンツのご案内 会社のご案内 入会のご案内 入会のお申込み



 
コード・銘柄名・証券会社・キーワードなどから関連記事が検索できます。
 
個別株シストレ〜トランプ式投資術
今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)
日経225先物マーケットプロファイル
データベース
レーティング一覧
過去のSQ値一覧


やぶのマーケットコメント
ディーリングコンパス
レーティング  [ レーティング基準 ]
ロングターム
裏街エレジー(割り切り系の銘柄や裏事情など)
ウィークリーレポート


エディターズROOM
レッスンページ
リンク集
FPeyeの歩き方
解約申請フォーム


 (無料会員様専用)
無料メルマガの設定が出来ます。

無料IDの取得はコチラから
※無料メルマガ配信開始!!
 
 (有料会員様専用)
株価の閲覧や有料会員様専用メルマガの設定が出来ます。
 
株式用語・経済用語検索 new
 
株用語のが検索できます。
 
上場企業一覧集

更新
自動更新 あり なし
お知らせ音 あり なし
※ COOKIEを有効にして下さい。



北浜の本社ビル1Fに証券カフェバー
Cafe FPeye がOPENしました。

北浜の証券カフェバー「Cafe FPeye(カフェ エフピーアイ)」
弊社代表取締役   藤ノ井俊樹 著
"実践的"投資研究家 盛岩外四 著
FXチャート自由自在
好評発売中!
ビンボー万歳!
むらやん(村上直樹):著
サガー・ジロー:イラスト

好評発売中!
弊社投資アドバイザー 泉 雅浩
コードワン投資研究所 緒方史法 著

でっかく儲かる! 資源株のすべて
好評発売中!
  弊社代表取締役 藤ノ井俊樹 著
個人投資家のための信用取引自由自在藤ノ井俊樹 著「個人投資家のための信用取引自由自在」
好評発売中!
無料銘柄相談 受付中!   無料銘柄相談
受付中!
  弊社代表 藤ノ井俊樹の「ロング・ショート戦略で自由自在 株式トレード必勝セミナー」
DVDがパンローリング社から発売になりました。
FPeye エフピーアイ 株情報のモバイルサイト モバイルサイト
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
 
「ストップ高」直撃ブログ
専業デイトレーダーむらやんのトレード日記。日々の取引履歴と資産残高を毎日公開している注目ブログです。
カブ知恵
雑誌等でおなじみの藤井英敏が、豊富な人脈を生かして「カブ知恵」だからこその新鮮な株式情報をお送りしています。まずは、カブ知恵HPへアクセス!!

今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)

表示件数
日付範囲 日 〜
タイトル   AND  OR 
本  文   AND  OR 
  

全部で 16件 の記事があります。(表示:1−16)


お題「消費がぐぬぬとか市場メモとか/フィッシャー副議長の講演は利上げしたいようだが決め手がないみたいな感じですかね」   2015/08/31(月)08:04:45  
  8月も終わりましたなあ。9月は変な連休があって仕事が押すんですよねえ。

○経済指標とか市場とかの雑談

・消費がぐぬぬ

[外部リンク] 2015年 08月 28日 17:41 JST 焦点:夏場も期待外れの消費回復、低所得層拡大に政府も危機感

『[東京 28日 ロイター] - 4─6月の落ち込みから反発が期待された7月の消費関連統計は、天候回復や所得増にもかかわらず、目立った回復が見られない結果となった。平均所得以下の世帯が6割を占めるなど、社会構造の変化の中で、必需品の値上がりが低所得層の財布を直撃しているためだ。政府内では低所得層の消費支援策の必要性を指摘する声が広がってきている。

 <「夏こそ回復」、いまだ見えず>

今年の夏こそ好条件がそろい、必ず消費は回復するーー誰もがそう予想していた7月の消費統計だが、相変わらず動きは鈍かった。昨年を上回る伸びとなった春闘賃上げ、ボーナス支給、バブル期以来の高水準となった求人倍率、公的年金支給額増、ガソリン価格下落、プレミアム付商品券など、所得環境をめぐるプラス材料には事欠かない。しかし、7月の実質消費支出は2カ月連続で前年比減少。耐久消費財の動きが鈍かった。7月小売業販売額も気温上昇の効果で夏商材が押し上げ、前月比で増加したが、やはり耐久消費財の動きが鈍い。』(上記URL先より、改行一部割愛して引用)


・・・・・・・・ということで先週末の指標は物価が強めに出てマイナス回避とかになっている一方で消費が事前予想よりも弱いという数字になっておりまして、そらまあ黒田総裁がNYでドヤドヤ言いながら宣伝している東大とか一橋の物価指数上昇やケチャップ上昇などに見られますように日常品(特に食品)の値上がりって昨年の消費増税の時よりも今年の方が凶悪化している(最近は値段が上がって量目が減るとかいうのまで登場してやがる)ように見える訳で、そらそうなりますとどこか削らないと厳しいわなという話になりますからねえとは思う次第。


でまあ消費が相変わらずの状況、というお話になっている中で日銀の金融政策的にどうなのよという話になりますと、まず第一に問題になるのは「日銀の示す回復メカニズムが回っているの?」というお話になる訳でして、日銀の最近の説明は所得の上昇が消費の拡大を促し、それにより生産の拡大に繋がり投資にもつながる、という循環メカニズムの説明をしている訳ですが、肝心の消費が出ない、しかもその原因が今程度の物価上昇である、という話になりますと、そもそも論として日銀の金融政策のベースにある「兎に角物価とインフレ期待を上げれば経済が好循環する」というリフレ派の皆さんが散々宣伝して前の日銀執行部を口汚く罵倒しておられた置物一派の皆様の主張が根本的な部分で誤りがありましたねという事でもありますなあと。

んでもってその置物リフレ理論が机上の空論というのもさることながら、日銀的に困るだろうなあと思うのは「では追加緩和」という話になった時に追加緩和がどう効くのかという話が難しいというのが日銀の政策運営的に厳しいでしょうなあと思われる点。つまり「追加緩和をやるのは分かったがそれがどのように効くのか」という説明が非常に難しくなっている所ではないかと思います。今更MB拡大ペースを更に上げてインフレ期待に働きかける(キリッ)とか言いましても、すでに開始して2年半掛けてMBをアホウのように拡大している中でインフレ期待ってどうなっていましたっけという話がそもそもある上に、大体からして日銀の言うようにインフレ期待が徐々に上昇しているというのであれば、置物リフレ理論に基づけばそれによって消費が促進されている筈ですが、肝心の消費は出ていませんがなという所で。

追加緩和で一段の円安に振って何か良い事あるのかと言うとこれまた円安コストプッシュしたら消費が一段と落ちるだけでしょうし、企業マージンだって苦しくなるでしょう。株を上げてもそらまあ暴落するよりは良いかもしれませんが、それが消費とか投資に回る効果って考えた場合に政策として実施しているコストから考えた費用対効果が無駄玉にも程があると思うのですけどねえ。

でもって金利に関しては長期金利をもう散々下げてこの状況な訳で、もう一段下げた時に設備投資などが出るのかと考えると????でもありますし、クレジットチャネルに関しては日本はすでに散々金融環境が緩和した状態になっていて今更何をするという状況な訳ですな。


とまあそう考えますと、まあ追加緩和するという話になれば長期国債買入拡大と買入年限の長期化のセットでお茶は濁せると思いますけれども、そのルートの説明というのは今回の消費を見ると益々難しくなりましたなあ大変ですなあと思うのでありました。


・短国買入は8000億円とな

[外部リンク] 8,000 2015年9月1日

[外部リンク] 15,827 8,001 0.004 0.005 93.9

ということで、短国買入は2500刻みではなくて8000億円のオファーとなりました。この調子で来月は8000億円ペースでの買入をすると途中増やさないとして4兆円の買入とかになるのかも知れんですけど4兆円だと資金需給的に多いような気もする。

まあ来月は変則連休があってカレンダー的には毎週金曜で9月渡しの短国買入を5本打てるのですけれども、18日のT+2が25日という事になりますので調整入れるのかねとかまあ微妙に良くわからんところはあるが、いずれにせよ買入のフローは落ちる筈です。

応札が少ない気がしますが、末残ニーズがまだ出てくる(別にT+1での買いが出来ない訳ではないので)為に残したとか、そもそも1YTBが入るだろうから札を無駄に入れて地合いを目に見えて悪くするのもシャクとか、その手の配慮はあったのかねとは思いますけど、末渡しで死ぬほど売れているのであればそれはそれで恐れ入りましたという所ではあります。


ちなみに、面倒なので引用しませんでしたが、金曜日には輪番も実施されまして、一般的には長期超長期の予想だった(大きい月末インデックス長期化(特に2.5.8.11は長期化幅が大きい)の時に超長期の輪番をぶつけると投資家イジメになるので避けるという観測だった)のですが、長期変国できやがりましてじゃあ何か市場に影響したかと言いますと、「金曜に無いのなら月曜にあるだけですがな」という事でそれに関しては超長期に影響せずという図になりましたが、地合いが悪い時って「このゾーンが輪番で入らずに失望」とか言って相場が動いたりして朝三暮四のエテ公もビックリな動きをするのですが、金曜の相場コメントを色々な方から聞いたら輪番の反応が皆上記の感じだったのでちょっとワロタです。



○フィッシャー副議長のジャクソンホール講演はやる気はありそうだが腰が定まっていないというか何というか

[外部リンク] Vice Chairman Stanley Fischer
At the Federal Reserve Bank of Kansas City Economic Symposium, Jackson Hole, Wyoming
August 29, 2015
U.S. Inflation Developments

はいはいジャクソンホールジャクソンホール(調布ではありません^^)。

『I will focus my remarks today on forces--domestic and international--that have been holding down inflation in the United States,1 and some of the consequences of recent--primarily international--developments.

ということで何でインフレが弱めで推移していますねんという説明と、金融政策運営に関する説明のパートに分かれます。


・インフレに関しては「現在効いている一時的ファクター」の影響の考察がありますが・・・・・・・・

『Although the economy has continued to recover and the labor market is approaching our maximum employment objective, inflation has been persistently below 2 percent. That has been especially true recently, as the drop in oil prices over the past year, on the order of about 60 percent, has led directly to lower inflation as it feeds through to lower prices of gasoline and other energy items.』

と、インフレの話になりますが原油(とエネ価格)のせい攻撃。

『As a result, 12-month changes in the overall personal consumption expenditure (PCE) price index have recently been only a little above zero (chart 1).』

チャートはPDFの後ろにもにあるから見てちょ。これでもいけますが。
[外部リンク] past year's energy price declines ought to be largely a one-off event (chart 2). That is, while futures markets suggest that the level of oil prices is expected to remain well below levels seen last summer, markets do not expect oil prices to fall further, so their influence in holding down inflation should be temporary. But measures of core inflation, which are intended to help us look through such transitory price movements, have also been relatively low (return to chart 1). The PCE index excluding food and energy is up 1.2 percent over the past year. The Dallas Fed's trimmed mean measure of the PCE price index is higher, at 1.6 percent, but still somewhat below our 2 percent objective. Moreover, these measures of core inflation have been persistently below 2 percent throughout the economic recovery.』

原油価格の下落は全体的に見ればワンオフイベントと言いつつ出ているチャート2がやや怪しげですが、それはともかくとして原油価格低下の影響がコア項目にも拡大しているとな。
[外部リンク] said, as with total inflation, core inflation can be somewhat variable, especially at frequencies higher than 12-month changes. Moreover, note that core inflation does not entirely "exclude" food and energy, because changes in energy prices affect firms' costs and so can pass into prices of non-energy items.』

原油価格などの影響がコアにパススルーする経路がありますよとあります。で、以下エネルギー価格の影響についての説明が少々続くのですが、結論は「時間が少々かかるが2%に行きます」というお話にはなっているのでした。

『Of course, ongoing economic slack is one reason core inflation has been low. Although the economy has made great progress, we started seven years ago from an unemployment rate of 10 percent, which guaranteed a lengthy period of high unemployment. Even so, with inflation expectations apparently stable, we would have expected the gradual reduction of slack to be associated with less downward price pressure.』

『All else equal, we might therefore have expected both headline and core inflation to be moving up more noticeably toward our 2 percent objective. Yet, we have seen no clear evidence of core inflation moving higher over the past few years. This fact helps drive home an important point: While much evidence points to at least some ongoing role for slack in helping to explain movements in inflation, this influence is typically estimated to be modest in magnitude, and can easily be masked by other factors.2 』

その理由は前半にあるように「経済のスラックが解消に向かっているのでいずれ上昇しますよ」という話で、経済のスラックがアホのようにあった時だってインフレ期待は安定していたので、スラックが徐々に解消していくなかで物価下落圧力が弱くなっていたという事実があるでよ、とまあ見通し自体がそんなに弱い訳ではないものの、トーンとしてそんなに進軍ラッパでもないというどっちつかずなトーンと見ましたがどうでしょうかね。


・ドル高の影響

『In the first instance, as already noted, core inflation can to some extent be influenced by oil prices. However, a larger effect comes from changes in the exchange value of the dollar, and the rise in the dollar over the past year is an important reason inflation has remained low (chart 4).』

ドル高キタコレ。

『A higher value of the dollar passes through to lower import prices, which hold down U.S. inflation both because imports make up part of final consumption, and because lower prices for imported components hold down business costs more generally. In addition, a rise in the dollar restrains the growth of aggregate demand and overall economic activity, and so has some effect on inflation through that more indirect channel.3 』

ドル高は需要や活動の抑制要因にもなるのでそっちでも効きますと。

『To get a sense of the timing and magnitude of these exchange rate effects, chart 5 shows dynamic simulations of a 10 percent real dollar appreciation, based on one of the models we maintain at the Federal Reserve.4 The estimated pass-through from import prices to consumer price inflation occurs relatively quickly, with effects becoming evident within a quarter and the bulk of the overall effect occurring within one year. By contrast, the portion of the dollar effects on inflation that work through the channel of overall economic activity occurs with considerable lags. In the model shown here, the appreciation has its largest effect on gross domestic product (GDP) growth in the second year after the shock.』

チャート5というのがあるが、10%ドル安の影響は短期的に価格ショック、中期的には需要の下押し効果とな。
[外部リンク] it is plausible to think that the rise in the dollar over the past year would restrain growth of real GDP through 2016 and perhaps into 2017 as well. The rise in the dollar since last summer, of about 17 percent in nominal terms, with its associated declines in non-oil import prices, could plausibly be holding down core inflation quite noticeably this year.』

なので影響は目先の物価下落と2016年辺りの実質GDPのマイナスに出る見込みとな。


・コモ価格の影響

『Commodity prices other than oil are also of relevance for inflation in the United States. Prices of metals and other industrial commodities, and agricultural products, are affected to a considerable extent by developments outside the United States, and the softness we've seen in these commodity prices, has in part reflected a slowing of demand from China and elsewhere. These prices likely have also been a factor in holding down inflation in the United States.』

はあそうですなという感じで。


・インフレ期待は安定して推移するでしょう(キリッ)とな

『The dynamics with which all these factors affect inflation depend crucially on the behavior of inflation expectations. One striking feature of the economic environment is that longer-term inflation expectations in the United States appear to have remained generally stable since the late 1990s (chart 6). The source of that stability is open to debate, but the fact that the Fed has kept inflation relatively low and stable for three decades must be an important part of the explanation.』

とはいえインフレ期待は安定して推移しています(キリッ)。

『Expectations that are not stable, but instead follow actual inflation up or down, would allow inflation to drift persistently. In the recent period, movements in inflation have tended to be transitory. For example, one might have expected the Great Recession to generate a downward wage-price spiral, but this did not occur. Thus, the stability of inflation expectations has prevented inflation from falling further below our objective than occurred, and it has enabled the Federal Open Market Committee to look through some upward inflation shocks without compromising price stability.5』

大恐慌のような賃金と物価の下落スパイラルなど起きない中でインフレ期待は今後も安定するでしょう。ということで、結局途中では微妙にぬえっぽい発言をしているのですが結論は物価は安定して2%を目指すという話。


・といいつつ一応ヘッジクローズが入っている

『We should however be cautious in our assessment that inflation expectations are remaining stable. One reason is that measures of inflation compensation in the market for Treasury securities have moved down somewhat since last summer (chart 7). But these movements can be hard to interpret, as at times they may reflect factors other than inflation expectations, such as changes in demand for the unparalleled liquidity of nominal Treasury securities.』

市場のインフレ期待の変化には注意はしてますよ、でも違う理由でBEI低下してねえか?だそうです。


・だんだん金融政策ネタになってくる

この後ステートメントの金融政策ガイダンス文言を出してきまして以下説明が始まる。

『Can the Committee be "reasonably confident that inflation will move back to its 2 percent objective over the medium term"? As I have discussed, given the apparent stability of inflation expectations, there is good reason to believe that inflation will move higher as the forces holding down inflation dissipate further.』

2%行くと信じるには「there is good reason」とな。

『While some effects of the rise in the dollar may be spread over time, some of the effects on inflation are likely already starting to fade. The same is true for last year's sharp fall in oil prices, though the further declines we have seen this summer have yet to fully show through to the consumer level.』

はいはい一時的一時的。

『And slack in the labor market has continued to diminish, so the downward pressure on inflation from that channel should be diminishing as well.』

スラックも改善しているので物価は上昇していきます(キリッ)とな。で、SEPの話までしていますがそこはパスして。

『Reflecting all these factors, the Committee has indicated in its post-meeting statements that it expects inflation to return to 2 percent. With regard to our degree of confidence in this expectation, we will need to consider all the available information and assess its implications for the economic outlook before coming to a judgment.』

でもまだこれからの指標をみて判断するとかどんだけチキンなんですかとは思う。


・some further improvementに何が必要なのか???

『In addition, the July announcement set a condition of requiring "some further improvement in the labor market." From May through July, non-farm payroll employment gains have averaged 235,000 per month. We now await the results of the August employment survey, which are due to be published on September 4.』

今週末の雇用統計を見たい、だそうですが・・・・・・・・・・・・・

『Of course, the FOMC's monetary policy decision is not a mechanical one, based purely on the set of numbers reported in the payroll survey and in our judgment on the degree of confidence members of the committee have about future inflation.』

でも他の指標も見ますとかもう政策反応関数が訳分からんというか、指標指標言い過ぎなんですよね。FRBの場合は「総合判断」を前面にだしているのだからあまり指標指標言い過ぎない方が良いと思うのですが、まあそれだけシナリオの確信度的に少々ビビッているんでしょうかねえとも思われてしまいますな。

なお特定指標に対する達成期間を前面に打ち出したどこぞの中央銀行がその特定指標や特定の期間をせっせと誤魔化しにかかっているのも対照的で実に味わいがあるというような話をしてはいけません(^^)。

『We are interested also in aspects of the labor market beyond the simple U-3 measure of unemployment, including for example the rates of unemployment of older workers and of those working part-time for economic reasons; we are interested also in the participation rate. And in the case of the inflation rate we look beyond the rate of increase of PCE prices and define the concept of the core rate of inflation.』

という話をしているのですが、結局の所「総合判断」が経済の基調などの判断というよりは「指標を全部みて総合的に分析」という形になっていて、それはビハインド・ザ・カーブというのですがと小一時間。


『While thinking of different aspects of unemployment, we are concerned mainly with trying to find the right measure of the difficulties caused to current and potential participants in the labor force by their unemployment. In the case of the core rate of inflation, we are mainly looking for a good indicator of future inflation, and for better indicators than we have at present.』

なおも指標の判断のお話っぽくなっていますな。



・海外経済の影響に言及する部分がありまして

『In making our monetary policy decisions, we are interested more in where the U.S. economy is heading than in knowing whence it has come. That is why we need to consider the overall state of the U.S. economy as well as the influence of foreign economies on the U.S. economy as we reach our judgment on whether and how to change monetary policy.』

海外経済の影響とな。

『That is why we follow economic developments in the rest of the world as well as the United States in reaching our interest rate decisions. At this moment, we are following developments in the Chinese economy and their actual and potential effects on other economies even more closely than usual.』

で、ここで中国経済の状況に従来よりも注視するという台詞が登場。


・正常化に慎重で云々の部分ですけど

『The Fed has, appropriately, responded to the weak economy and low inflation in recent years by taking a highly accommodative policy stance. By committing to foster the movement of inflation toward our 2 percent objective, we are enhancing the credibility of monetary policy and supporting the continued stability of inflation expectations. To do what monetary policy can do towards meeting our goals of maximum employment and price stability, and to ensure that these goals will continue to be met as we move ahead, we will most likely need to proceed cautiously in normalizing the stance of monetary policy.』

『For the purpose of meeting our goals, the entire path of interest rates matters more than the particular timing of the first increase.』

ということで、正常化に対して慎重に臨むというのがヘッドラインにあった気がしますが、この文脈から考えますと初回利上げを慎重に行うというのではなく、その後の利上げペースの話をしているように見えますので、ここのヘッドラインにつられるとヘッドライン詐欺に引っかかる可能性がありそうですので念のため。

つまり・・・・・・・

『With inflation low, we can probably remove accommodation at a gradual pace. Yet, because monetary policy influences real activity with a substantial lag, we should not wait until inflation is back to 2 percent to begin tightening. Should we judge at some point in time that the economy is threatening to overheat, we will have to move appropriately rapidly to deal with that threat. The same is true should the economy unexpectedly weaken.』

とその次にありますように、金融政策の効果にはラグがあるから2%に物価が達しなくても正常化は着手しますとゆうておりまして(別に今初めて出た話ではないので念のため)、初回利上げを慎重に行う、という話ではないという解釈をする方が正しいと思いますよ。



・海外への影響に言及するとな

最後の部分になります。

『Finally, while I have been talking today about some international influences on economic conditions in the United States, I am well aware that, when the Federal Reserve tightens policy, this affects other economies.』

だいたいモンロー主義ちっくな人がそろっている(という印象の)メリケン金融当局の皆様にはお珍しいがフィッシャーさんはイスラエル中銀総裁やってましたな。

『The Fed's statutory objectives are defined in terms of economic goals for the economy of the United States, but I believe that by meeting those objectives, and so maintaining a stable and strong macroeconomic environment at home, we will be best serving the global economy as well.6』

なお脚注にありますが以前もそんな話をしていたりしますな(汗)。

『6. For more discussion on this theme, see Stanley Fischer (2014), "The Federal Reserve and the Global Economy," speech delivered at the 2014 Annual Meetings of the International Monetary Fund and the World Bank Group, Washington, October 11.』
 


お題「スポ末市場の波乱は回避などのメモ/黒田総裁のNY講演は益々説明が「都合の良い部分を繋げる」攻撃に」   2015/08/28(金)08:00:24  
  なんじゃこりゃ。
[外部リンク] 16:03 JST

○スポ末短期市場雑談メモ

・月末のレポの大騒ぎは回避の模様で

昨日はスポ末ということで一番の注目は前月のレポ突如蒸発アゲインがあるでしょうかという話ではありましたが、まあ特段の騒ぎにはならなかったようで(GCレポ金利の水準そのものは低下したみたいですけど)、先月の大騒ぎは何の拍子で発生したんでございましょうかとは思いますが、今月は一応前月の経験から事前に構えていたのもありますが、先月ほどの大規模なシュリンクが起きなかった(とは言っても金利が下がっているのですからまあ取引縮小の動きは幾分かはあったんでしょと思いますが)とゆー話で、超過準備拡大の困難さでQQEの技術的限界とかの騒ぎにならなくて日銀もニッコリという所ですかそうですか。

まあしかし月末の度にGCレポ金利が下がるという事象が発生するとかいうマーケットというのも何なんでしょうかそれとは思ってしまう訳で、取引高だけ見て「新たな市場ガー」とドヤっておられる方も当局方面に多いのですけれども、まあ市場としての参加者の厚みとか多様性に欠けるものを後生大事にリファレンス市場みたいにしようとすると碌なことにならんとは思われますがね。


・3M短国はまたまたマイナスで最早忘れたが多分8週連続くらいのマイナスだわさ

[外部リンク] (4)募入最低価格における案分比率17.2349%
(5)募入平均価格100円00銭1厘4毛(募入平均利回り)(-0.0056%)

前週は足切が価格が低下(マイナスの拡大)してナンジャソラと思ったのですが、今回は順当(?)に足切価格が100円の一つ上になりましたが、そうは言ってもそこの案分は相変わらず薄めという状況でございまして、いやあの来月は短国買入が何処からどう見てもそんなにフロー入らない筈なのだが3Mをまだマイナスでやるかねとは思うのであります。

とは申しましても、6Mカレントは9割が日銀に入ってしまいまして、1年が先週の買入でどれだけ入ったのか(どうせ1.75兆円買入の殆どだと思うけど)分からんですが、これも早晩全部捌けるとなりますと3Mの順番が回ってこない訳でもないとかそういう事なんでしょうかねえとか若干は思いますが、それよりは9月が近くなってきましたので例によって例の如くで期末残高ニーズとしての「モノ」としての短国ニーズも出てくるだろうというはあるかも知れませんね。ただまあ直近では6Mと1Yのターゲットディール状態の短国買入になってしまっている状態で3Mの買入が前四半期や昨年の金利マイナス特攻局面などと比べて落ちてきているので、そこまで玉が逼迫するのかね(去年の9月みたいに)というのはちょっと違う気も。


まあそんなことで今日は短国買入で額がどのくらいで入るのか(そんなに買わなくて良いはずだが)というお話ではあるのですが、短国買入の基準利回りとなる売買参考統計値の6Mカレント(549回)のこの3日位の利回り推移の変化を他の銘柄の動向と比較して確認するなよ!絶対するなよ!!!



○これは中銀の胆力を問われる展開(という雑談)

ほほう。
[外部リンク] 01:58 JST

まあ米国債売りの方はただの為替平衡操作なのですけれども、株式買い支え再開(か?)というのが中々こう味わいが深いお話で、人民元のフロート化に向けた一歩です(キリッ)の為替ペッグの緩和をした時は金融市場の自由化に向けた動きが始まったかと思った訳ですが、株価が下落して上海総合指数で年初からの上昇を全部ふっ飛ばしてすっかりビビッてしまい株式買い支えキタコレというお話で、自由化をしたいのか統制ガチガチにしたいのかの腰が定まりませんなあという展開なので、短期的には結構なお話ですが中長期的に見て何なんだこれはとしか申し上げようがない。


でもって米国
[外部リンク] 00:04 JST

[外部リンク] 04:38 JST

米国もダドリーが微妙に腰の据わらない会見をしていたりということで、すっかりビビッてるよヘイヘイヘイ状態になっているように市場に取られても文句の言えない展開になっている訳でして、まあそうなって来ますと市場としては「なんだ下がったらプットが出るじゃん」という事で政策プットヒャッハーとなってまたまたリスクオンという名前のヒャッハー相場アゲインとなる訳でございまして、株は戻るわ原油は上がるわと中々の展開になっておりますようで。

でまあこうなると益々9月利上げの話がややこしくなる訳で、市場が落ち着いたから安心して9月利上げとか言い出しますと先日のビビリは何だったのかという話になりますし、とは言え経済で強いデータ(ゆうてGDPは昔のデータではありますが)がホイホイと出てくると9月利上げを先送りするのを合理的に説明するのが難しい(市場に振り回されたと正直に言った日には政策プットヒャッハー相場に火がついてしまうので益々先で苦労するだけ)ということで、判断どうしますねんというのはイエレンさんの胆力がどの程度あるのかというのにかかっている気がします、というか胆力の問われる展開ではありますな。

なお一番穏便に済むのは雇用統計などの数値が悪いので出てきて「回復ペースが鈍化しているので正常化の着手は急がなくて良い」という説明がスッキリと出来るパターンですが、ここから指標が強めに出ると利上げするにしてもしないにしても説明の時に整合性を問われると苦労しますな。


[外部リンク] 19:30 JST

『(ブルームバーグ):米カンザスシティー連銀のジョージ総裁は、市場でのボラティリティ(変動性)の高まりが米経済に影響を及ぼすかどうか判断するには時期尚早だと指摘した。また、連邦公開市場委員会(FOMC)はいずれの会合でも利上げ開始を決定することができるとの認識を示した。』(上記URLより)

ちなみにこんなのありますが、カンサスシティ連銀というのは伝統的に(?)タカ派総裁が連発するのが仕様でして、ジョージおばちゃんは前任よりはややマイルドではあるのですが、芸風としてタカ派となっておりますので、まあいつものタカ芸が出たという程度の反応しかしていないかと。



○貨幣博物館リニューアルオープンですよ!

[外部リンク] で、貨幣博物館のページはこちら。
[外部リンク] 2015年11月21日(土)貨幣博物館はリニューアルオープンします

お知らせはこちら(PDFです)
[外部リンク] まあ丁寧に説明するとそもそも論として「2年で達成」と豪語していた物価目標が全然達成できないまま2年半になろうとしている訳でして、そらまあボロがボロボロ出てくるというのは分かるのですが、従来の日銀というのはインチキ俊ちゃんであってもそういうのは誤魔化しには掛からない(俊ちゃんの政策の説明は目くらまし芸にも程がありましたが)というのが中央銀行としてのプライドだったと思うのですが、まあ黒田日銀になってからというもの、最初のうちは置物リフレ理論に関してもドヤ顔で説明していましたし、今にして思えば消費増税駆け込みで盛大に下駄を履いていた時に大勝利宣言しながら説明はしていたものの、その後は思うように行かないのを自分に都合の良い話を手を替え品を替え説明して都合の悪い話はスルーする、というスタンスになっておりまして、今も物価がこの有様で「インフレ目標の達成で全てが好循環になる」というリフレ理論とは何だったのかという状態になっているせいでまあ誤魔化す誤魔化すという所ですな。

ということで鑑賞。


・都合がよければ自分の成果で悪いのは消費増税のせいですかそうですか

冒頭からこれ。

『日本銀行が2%の「物価安定の目標」を掲げ、「量的・質的金融緩和」を導入してから2年あまりが経過しました。この2年間を振り返りますと、1年目の日本経済の改善は、成長率・物価上昇率の両面で、非常に impressiveなものでした。2013 年度は2%を超える実質成長となり、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比も、「量的・質的金融緩和」導入直前の-0.5%から、2014年4月には+1.5%まで高まりました(図表1)。


消費増税駆け込みとか増税前の各種財政を盛大にスルーしてQQEの成果に帰着させるという図々しさよ。

『一方、2年目にあたる 2014 年度のパフォーマンスについては、冴えないものであったことは否めません。4月の消費税率引き上げの影響は、事前の予想を上回るものでした。駆け込み需要の反動減に加え、実質所得減少を通じた影響もあって、個人消費は、自動車などの耐久消費財を中心に弱めの動きが続きました。』

下がったのは増税のせいで済ませていますが、物価が上昇して実質所得が減少して消費が落ちた分は無視して全部消費税のせいですかそうですか。

『原油価格の下落は、やや長い目でみれば経済活動に好影響を与えるものですが、短期的にはガソリン価格や電気代といったエネルギー価格の低下を通じて、物価を押し下げます。この結果、消費者物価の前年比上昇率は急速に低下し、本年入り後は0%程度で推移しています。』

と、ここでは物価の話だけで済ませているのがまた説明のインチキな所で、原油価格の下落で物価が下がってくる中で消費が戻ってこないという状況が生じているのはスルーしているというのが何とも。

まあ円安コストプッシュで物価を引き上げても所得の上昇がおいつかず、円安分の嵩上げも含めて企業収益を引き上げてもそれが個人所得に流れるルートが微妙で、円安の効果がトータルで所得の海外漏出になっているんだったら、円安頼みで物価を上げる過程で円安に振り過ぎたんじゃないですかねえとか色々と思うのですけれどもそういう検討は当然ながらこの講演にある訳はない。



・今の状況は一時的といういつもの説明と物は言いようの大本営発表

『こうした状況を眺めて、日本銀行の2%の「物価安定の目標」の実現可能性について懐疑的な声が少なからず聞かれています。デフレ脱却に向けた動きはストップしてしまったのでしょうか。決してそんなことはありません。』

ほうほう、つーかまだ脱却してないという認識なの?????

『何より強調したいのは、昨年来、物価上昇率の低下に働いた2つの要因──「消費税率引き上げ」と「原油価格の大幅下落」──の影響は、いずれも一時的なものだということです。確かに、成長率や物価上昇率といった表面上の数字は、こうした要因に大きく影響されて低下しましたが、その底流では、デフレ期にはみられなかった大きな変化が着実に進行しているのです。


ふーん。

『ここでは、まず、2つの事実を指摘しておきます。第1に、日本企業は、過去最高の収益をあげており、設備投資に積極的になっていることです。』

確かに短観とかその他でみられる「スタンス」は積極化しているので「積極的になっていること」というのは事実ですがすが実際の投資が言うほど出ていましたっけ????

『第2に、労働需給が逼迫し、過去の求人と求職の関係に照らして両者のミスマッチに起因した失業のみが残る水準と見做せる「完全雇用」が実現するもとで、賃金が約 20 年振りにはっきりと上昇していることです。』

確かに名目の賃金は上昇していますから「はっきり上昇」しているのはその通りですが、一方で名目が上がっても物価上昇に追いつかないと意味がないですし、日銀は今後2%の物価安定目標を達成すると言ってるんですから賃金もそれに追いつくような勢いで上昇してくれないとただの雇用所得者の生活水準実質切り下げになるのですけれどもねえ。

ということで、確かに指摘された事実は事実なのですが、その説明は無いだろというティンカーベルの粉を振りまくった説明になっている辺りに卓越した作文能力の高さを感じざるをません。


でまあこの後に、

『本日は、「量的・質的金融緩和」の2年間において日本経済に生じた変化をご説明したうえで、「量的・質的金融緩和」の理論と波及メカニズムについて改めて振り返ってみたいと思います。講演を聴き終える頃には、日本経済の先行きについて、私どもの見方を共有して頂けるものと思います。』

とあって、『2.日本経済の変貌』という小見出しがあるのですが大体スルーしておきますけど一応ちょっとだけ。

『企業収益は、先行きも高水準を維持する見込みです。短観の6月調査で企業の収益計画をみると、2014 年度の実績が上振れて着地するとともに、2015年度の見通しについても高水準を維持しています。このような良好な収益環境のもとで、企業は先行きに対して自信を強めつつあり、設備投資の回復が明確になってきました。特に、過度な円高が是正され、国内における投資を積極化する動きがみられることは、ここ数年間、海外投資を優先してきた日本企業にとって大きな変化といえます。』

・・・・・・って結局設備投資まだ「いよいよこれからです」状態ですなあと思いますが、まあ物は言いよう。


・メカニズムが本当にワークしているのかはこれからじゃないのと思うのに何という自信満々

さっきの小見出し後半の賃金と物価の話ですが。

『日本経済におけるもうひとつの大きな変化は、完全雇用状態が実現するもとで、約 20 年振りに賃金が上昇し、賃金上昇と物価上昇の好循環が生じていることです。この点は、デフレ脱却という観点からみて非常に重要なポイントですので、詳しくご説明したいと思います。』

物価は上がっていませんけどね。でまあ過去は長期に物価が上がらなかったからインフレ期待がどうのこうのといういつもの話をしているのでそこは割愛して最近の話の部分へ。

『まず、昨年の春闘において「ベースアップ」が約 20 年振りに復活しました。さらに、本年春の賃金交渉では、2年続けてベースアップが実現し、多くの企業で昨年を上回る伸びとなりました。また、ベースアップを行う企業の数が増えるとともに、業種や企業規模にも拡がりがみられています。』

『新年度の価格改定も、今年度に入って本格的に復活してきたようです。例えば、消費者物価指数(除く生鮮食品)を構成する品目のうち、上昇した品目数から下落した品目数を差し引いた指標をみると、本年度入り後上昇が顕著であり、2000 年代入り以降でもっとも高くなっています(図表4)。さらに、食品や日用品の価格を集計し、速報している東大日次物価指数やSRI一橋大学消費者購買価格指数をみると、4月以降、前年比ではっきりとしたプラスに転じており、直近までプラス幅の拡大傾向が続いています。』

しかしまあ日次物価指数関連って昨年途中から失速していた時は質問されてもスルーしていたのにいざ上昇を始めるとこの話ばっかりするとか説明の非対称性が何とも。

『昨年も、多くの企業が新年度の価格改定を試みたのですが、消費税率引き上げと時期が重なったため、その後の需要低迷を受けて、ほどなく撤回を余儀なくされました。今年の動きは、昨年とは対照的なものといえます。』

ということで今の動きは価格を上げても需要がついてきているので価格が維持できている、という説明になっているのですが、そもそも実質消費は足元までは弱い(7月移行の数値は一応期待されてますけど)ですし、大体からして「総合」の物価が弱いから日常品に対する需要が底割れしないで済んでいる可能性もありますし、そもそも論として日常品の価格上昇って需要云々ではなくて円安進行によるコストプッシュがラグを持って川下に波及していて、「下げるに下げられない」状態なのかもしれないという辺りを全部スルーしているようにしか見えない説明をしている時点で危ういなあと思います。ここから原油の影響が剥落してきて実際に総合の物価が上昇してきた所で真価が問われるんだと思うのですけどねえ。


・うまいことを言ったつもりだろうがこれはアカンヤツや

で、その次にこんなことを。

『ちなみに、ケチャップは、今年4月、25 年振りに値上げされました──日本銀行が買ったわけではありませんが。』

米国での講演なだけにケチャップベンをもじって上手い事言ったつもりなのでしょうなあとは思うのですが、一般ピープル的には「生活日常品の価格がまた上がった」というニュースを四半期の毎に定例で聞かされるのが仕様となっていて、実際問題として足元までの実質消費が弱いという中で生活品の価格上昇を捕まえてドヤ顔をするというのは、「国民経済の健全な発展に資する」という日銀法第二条の精神からしてどうなのかねという思いますがねえ。

もちろん消費も良くて実質賃金も盛大に伸びていて経済成長バンバンしているなかでの適度な物価上昇をドヤるのでしたらそれは結構なのですが、4-6のGDPはマイナス成長で直近の消費は弱いという中で「ケチャップの価格が上がりました(ドヤァ)」はねえだろ貴族の方は仰ることが違いますなあという所でございます。


・なお後半にQQEの話があるが・・・・・・・・

次に『3.量的・質的金融緩和のメカニズム』というのがあるのだがまあいつもの話だが、この結論は酷い。

『バーナンキ前FRB議長は「量的緩和の問題点は、現実には効果が認められるが、理論的には効果が説明できないことである」と語ったと伝えられます。量的緩和の効果は、その前提となる経済状況や金融構造によって異なると考えられますし、学会においても、まだ結論が得られているわけではありません。もっとも、日本に関する限り、「量的・質的金融緩和」は、理論的に効果を説明でき、現実にも効果を認めることができる政策であったと評価されると考えています。


この前もどこかでこんなことを言っていたが、そんな寝言はインフレ目標を達成してから言えよそうしたらこっちも土下座して平伏するわと思う訳で、目標全然達成しないでドンドン後ずれさせる中でドンドン正常化を困難にする勢いで資産規模を拡大して終わりも見えないのに何を言うとしか申し上げようがありません。


・・・・・・・・とまあ悪態モードになってしまいましたが、大口叩いて戦線散々拡大して最早引っ込みもつかない中でどういう風に大本営発表をするのか、と問われればまあこういう説明になるんでしょうなあと思いますし、逆に先行きに相当の自信があるなら「都合の良い所だけ繋げた説明」だけではない説明ができるんでしょうなあと思いますと、まあこういう講演にしかできませんなあとは思うのでそういう点での同情は禁じ得ないとは申し上げておきたいと存じますです、はい。
 


お題「今日はスポ末の短国入札/ダドリー先生も日和って参りましたなこりゃ」   2015/08/27(木)07:53:15  
  お、おぅ・・・・・・・・・・

[外部リンク] 2015年 08月 26日 10:36 JST
中国当局、インサイダー容疑などで証券会社従業員ら聴取

『[上海 26日 ロイター] - 中国当局は、株式取引に関する規則違反や情報改ざんの疑いで国内の証券会社などを捜査している。株価が急落するなか、市場の取り締まりを強化する取り組みの一環。

新華社が25日報じたところによると、警察当局は証券取引法違反の容疑で、中国の証券最大手、中信証券(CITICS) の従業員8人の取り調べを行っている。

中国証券監督管理委員会(CSRC)の従業員1人と元従業員1人も、インサイダー取引や公文書偽造などの疑いが持たれているほか、ジャーナリストらも証券・先物取引に関するうその情報をでっち上げ、流したとみられている。』(上記URLより)

いやまあ報道の通りなら別に普通の「公正な市場に向けての取り組み」ではあるのですが、タイミングがタイミングなだけにガチガチに統制するのか市場重視なのかで揺れている感の方を受けてしまうんですよねえ。あるいは諸葛孔明の罠とか。


○折角なので市場俺様備忘メモ

・昨日の株式市場は上海が微妙に怪しかったですけど

日本株は上昇でしたが途中まで値動きの飛び方はかなりのアレでしたな。
[外部リンク] 2015年 08月 26日 15:28 JST
東京株式市場・大引け=7日ぶり反発、日経平均は今年最大の上げ幅

香港は上昇も上海指数は上げたり下げたりやたらドタバタしてた感がありましたが結局マイナス引け。
[外部リンク] 2015年 08月 26日 16:59 JST
中国・香港株式市場・大引け=中国は5日続落、追加緩和で下げ幅は限定的

でまあ欧州下げて始まっていましたが、結局米国は戻っておりましたな。
[外部リンク] 2015年 08月 27日 05:18 JST
米国株式市場=急反発、9月米利上げ観測後退で安値拾いの買い


・国内債券はまあこんなもんですか

[外部リンク] 2015年 08月 26日 15:20 JST
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は小反発、長期金利0.375%に上昇

『長期国債先物は小反発。25日の米債安を受けて安寄りしたが、リスクオフへの警戒感が根強いことに加えて、日銀買い入れによる需給引き締まりが意識されて持ち直した。後場は日経平均株価が大幅に反発する場面でも底堅く推移した。現物債も小動き。相場の方向性が出にくかった。国内銀行勢からの益出しで中長期ゾーンが軟化。超長期ゾーンは横ばい圏で推移した。日銀オペの結果は残存25年超がしっかりだった。長期国債先物中心限月9月限の大引けは、前営業日比3銭高の147円97銭。10年最長期国債利回り(長期金利)は同0.5bp上昇の0.375%。』(上記URLより)

月曜は先物売買高が1.9兆円しか無くてぐぬぬと思いましたが、火曜水曜の先物出来高は3.1兆円に2.5兆円なのでさすがに売買がありますな状態にはなっているものの、日本相互証券の引けを見ますと殆ど引け変わらず(先物も3銭ですけど)とか方向性出ませんなあという所ではあります。

まあ今回に関してはスタートとなる水準が国内債券の場合はもとより金利が低い所にあったというのがあって、0.3%台のスタート地点から今更リスクオフヒャッハーで債券買い進めるというような絶対水準でもない(その前から消費とかも怪しいし海外も怪しいし大丈夫かね的なサムシングがあって金利低下というのもあったと思うので)というのがあったので、株が下がってもまあ反応しませんでしたね、という事にしておくと国内債券市場って先見性があって素晴らしい!ということになりますのでそういう後講釈にしておきませんかね債券の皆さん(^^)。

#実際問題としてはリスクオフにしてもちょっとペースが速すぎだったので債券買うよりもまずはポジションの圧縮が先に来るから債券買うとかそういう話にならなかったんでしょうけどね


・さて本日は2Yと3Mの入札とスポ末なのですが

2Yに関しては毎度毎度「今度はゼロ金利とかになるのか」と思わせながらも結局カツカツのプラス金利が足切になるという感じで推移しますけれども、まー今回もそんなもんじゃないですかねえ(てきとう)。

でもって3Mなのですが、先般出ておりましたように日銀の短国買入で打ち込まれているのって殆どが1Yと6Mのカレント(というか直近の銘柄とかどう見ても日銀買占め状態になっているのだが)となっていましたので3Mについては流通玉が持ちになっている筈。その上来月は資金需給的に短国買入のフローを減らせる筈となっていますので、それほどオペ狙いヒャッハーとやる訳には行かないと思うのですが、何せ先週の3M短国で落札金利のマイナスを深くしたというトンデモナイ事案が発生しておりましたので、今回の入札が100円まで届くような緩み方は難しいかもですよね。

おまけに申し上げますと、先月市場がビックリモードになったスポット月末が本日なのでございますが、今月に関しては先月の再来に関して参加者の皆様におかれましてもそれなりに警戒して準備はしているとは思いますので、まあそうなってもそこまで皆でウヒョー状態にはならないとは存じますが、何せGCレポ市場に急に玉が出てこなくなるリスクのある(しかも末初だけ)月末を控えるという事で、新発3M短国に関しては「国債というモノ」に対するニーズも通常運転よりは若干強めに意識されるのではないかと思われますので、まー新発3Mのニーズは強いでしょうなあ(ただしマイナス金利ではない所で)と存じます。


でもってどうなるのかは結局GC市場での存在感の大きい(GCでドカンと資金調達取引をしている)人たちが月末の所をどうするか次第でして、それはたぶんお家の事情的なアレがありますので、お家でも何でもないアタクシとしては「まあその人たち次第じゃないですかねえ」としか申し上げようがないのが残念な所ですが、市場も覚悟しているからどっちに転んでもまあそうだよねという話になるでしょう。



○ダドリー総裁も日和ってきましたな

ダドリー総裁の講演
[外部リンク] The Regional Economic Outlook
August 26, 2015
William C. Dudley, President and Chief Executive Officer
Remarks by William C. Dudley, President and Chief Executive Officer, New York, New York

・・・・・・と言いたいところなのですが、こちらはお題にありますように地域経済の話を延々としておりまして、最初から最後まで読んでみたものの残念ながら9月利上げ云々に関しては空振りという講演でして、発言の方はその後の会見で出たようですな(なおこの手の会見に関しては会見録のようなものは出てこないのが米国連銀の基本的な仕様のように見えます)。


ということでニュースから。

[外部リンク]
2015/8/27 0:59

『【ニューヨーク=山下晃】ニューヨーク連銀のダドリー総裁は26日、米連邦準備理事会(FRB)による9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げについて「数週間前よりも必然性が低下した」と述べた。足元の金融市場の混乱を受けての発言で、質疑応答で答えた。』(上記URLより)



[外部リンク] 04:17 JST

『(ブルームバーグ):ニューヨーク連銀のダドリー総裁は26日、世界的な株式市場混乱を理由に、9月に利上げを決定する論拠がやや弱くなってきたと述べた。ただ、短期的な動向に過剰反応しないことが肝要だと注意を促した。』(上記URLより、以下暫く同様)

会見録が出ないのが困りものなのですが、ニュースについては今回3か所から拾っておいて確認するつもりでネタにしますが、まあロイターのを見ても似たような感じですな。

・・・・・・・ということでダドリーも腰砕けキタコレなのですが、「短期的な動向に過剰反応しないことが肝要」とかどう見ても短期的な動向に過剰反応しているのはFRB当局者なんですけどねえ。


『同総裁はニューヨーク連銀で記者会見し、「現時点での私の考えでは、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で正常化のプロセス開始を決定する論拠は数週間前に比べやや弱くなっているようだ」と語った。一方、「米経済情勢に加え、国際・金融市場の動向に関する情報がもっと手に入るため、FOMC会合までに正常化への論拠が強まる可能性もある」と付け加えた。』

この調子でやっていたら初回利上げをいつまで経っても市場が織り込めないので、実施したら必ずサプライズになってしまうのですがががががが。

『ダドリー総裁はまた、「私はFOMCが年内に利上げできるようになることを強く望んでいる」と言明。利上げは「米経済の先行き見通しが良好で、われわれが連銀法の定める2大責務達成に向けた軌道の上を進んでいることを示すからだ」と述べた。』

ということで毎度申し上げておりますように「政策はフォワードルッキング」というのと「あらかじめ決め打ちをする訳ではなくてデータ次第」という説明の間にある矛盾部分が相変わらず強くなっていますなあという所で。

『ダドリー総裁は市場のボラティリティが米経済に及ぼし得る重要な経路の一つとして資産効果を挙げ、株式市場で損失が出れば米国民が支出を抑制する可能性があると語った。』

こちらではこういう報道ですが、ロイターの方がちょっと詳しいので後述。

『別の経路としてはインフレへの影響を指摘。「注目せざる得ないのは、米国に輸入する物価やサービス価格のこのような混乱が何を意味するかであり、インフレ見通しにどのように影響するかだ」と述べた。』(以上上記うルームバーグ記事より)

ドル高是正されたら物価にはプラスですが・・・・・・・・・

#QE4の質問まで引用すると全部引用になってしまって申し訳ないので引用パスしてますよん


[外部リンク] 2015年 08月 27日 04:30 JST
9月米利上げの切迫性、市場混乱で薄れた=NY連銀総裁

ロイター記事の方からも少々。

『総裁の発言は地域経済に関する講演時における自発的なもので、FRBからの意図的なメッセージとも受け止められる。総裁はFRB内でハト派で、イエレン議長に近いとされる。』(上記URLより、以下同様)

という解釈に関してはまあそうですなと思います。

『総裁は「国際情勢を受け、米経済成長への下振れリスクが幾分高まった」と分析。中国経済の減速や商品価格下落が新興国市場を圧迫して、世界成長が鈍化するほか、米国の財・サービス需要が後退する可能性が生じているとの認識を示した。』

しかしそれは急に始まった話ではないと思うのだが・・・・・・・・

『また市場のボラティリティーにより金融状況は引き締まり、信用スプレッドは拡大したと指摘。インフレ率は原油安やドル高で2%の目標を引き続き大きく下回っているとしたが、「われわれは一時的だと予想している」とした。』

いやですからそのボラを与えているのが利上げに対してフワフワしているFRBも十分に役を果たしているのですけれどもねえ。

『「短期的な市場動向に過剰反応しないことが重要だ。なぜなら一時の調整なのか、米経済成長やインフレ率の見通しに影響を与える持続的なものなのか、不確かだからだ」とし、米国民の消費意欲への足かせとなり得るのは「大幅かつ長期的な」株価下落だけと語った。』(以上上記ロイター記事より)

ということで、先ほどのブルームバーグの記事での書かれ方よりは足元の株価に一々反応しない的なニュアンスになっていまして、多分ダドリー総裁の発言のニュアンスに近いのはこちらの記事の方だと思うのですが(何せ会見内容についてNY連銀が何も出さないので良くわからん)、先ほどのブルームバーグニュースの記事もこれはこれで意味がある話で、要は「ダドリー発言の意図は兎も角として、市場としてはダドリーが足元の株価急落にビビったと解釈しやすい」というのがブルームバーグ記事のトーンに出ているという事だと思うのよね。


・・・・・・・でまあ何ですな、結局これですとダドリービビッてるよヘイヘイヘイ!という所ではございまして、米国債券市場ちゃんの方もすっかり9月利上げの期待を剥がしてしまったものと推察される訳ですが、これで雇用統計の数値とかが無茶苦茶強かったら物凄く香ばしい展開が待ち構えていそうでして、なんちゅうかもう大丈夫かよとしか申し上げようがない。

つーのはですね、これでまた強めの指標がホイホイ出てきてやっぱり9月に利上げしますとか言い出しますと、その間のコミュニケーションは何なんだという話になりますし、より将来の話を考えますと、正常化の過程において毎度毎度の利上げでいちいちこんな調子でやっていたら市場のボラが上がるだけという誰得な展開がさらに高まるという事になりますなあと思うのですよ。そういう意味ではここから強い指標が出てきてドテンしたFEDの方々が泡を吹くという展開の方が見物人的にはオモシロ展開なんですけどね、と不謹慎発言。


なお、折角なので講演の方も引用してみます。
[外部リンク] 『Recently, two themes have emerged from our community visits that warrant special attention.』

2つの課題とな。

『The first is in the arena of workforce development. Employers often have difficulty finding potential employees with the specific skills they need, and workers often lack the specific skills employers are looking for. Workforce development aims to bridge this gap. Good jobs increasingly require higher levels of skill and education, and a skilled workforce that is matched to the needs of employers is also necessary for an economy to grow and prosper. That is why I believe workforce development is so important for the long-term health of the economy.』

雇用状況が改善するなかで労働者のスキルとのミスマッチが生じて居るゆー話で、その改善への努力も進められていますよ的な話の後にもう一つの課題は・・・・・・・・・・

『Access to credit for small businesses is another important issue we've focused on in recent years. Our outreach group conducts a bi-annual poll of small businesses in our region to better understand their credit needs and access to credit. The results consistently show that gaining access to credit is one of the top growth challenges for small businesses. In my visits across the District, I have heard small business owners voice similar concerns. 』

小規模ビジネスに対するクレジットアクセスをより改善する必要がある、という話をしておりまして、前者のワークフォースの話は金融政策ではどうにもという話ですけれども、こちらに関しては金融政策あるいはミクロプルーデンス政策の部分で何らかの対処が不可能ではないという話になりますので、もしかしたら一応気にしておく必要はあるかもしれません(基本的には金融正常化方向の中なのでここにフォーカスした政策が打ち込まれるという話ではないと思いますが)。


最後の方ではNY連銀の管轄地域に関する景気の話をしていまして、まあ総じて景気が良いみたいですが一部ダメなのもある的な話にはなっていますな。

『These are just a few examples of the activities that reflect the Bank's commitment to the region. Let me turn now to the subject matter of today's briefing: the economic outlook for the regional economy.』

『There is a lot of good news to share. Many parts of the region have bounced back quite well from the Great Recession, and now have more jobs than before the downturn.』

景気が宜しいとな。

『New York City really stands out in this regard. While the Great Recession was the deepest and longest recession in modern history for the nation as a whole, New York City bucked that trend to a surprising degree, and did it with little help from Wall Street. As we will discuss later in the briefing, one of New York City's strongest sectors has been technology. In this recovery, employment in the city's tech sector has added nearly 50,000 jobs, many of which pay well. The growth of the so-called Silicon Alley has not only helped the city bounce back from the recession, but, I believe, is a key for the city moving forward. When I visited Brooklyn late last year, I saw firsthand how technology is spurring economic activity, directly and indirectly. For example, Etsy, the popular e-commerce website, which in many ways resembles a retail company, relies on technology to underpin its business model.』

こちとら米国の土地勘が無いので良くわからんですが(汗)。

『But it's not just New York City that is growing nicely. Employment levels on Long Island and in parts of upstate New York-most notably the Albany, Buffalo and Rochester metro areas-have also climbed and are at or near record highs. During my recent trip to upstate New York, I saw first-hand some of the positive developments in Rochester and Buffalo. After undergoing a prolonged period of economic transformation and reinvention, Rochester's economy is now more diverse and dynamic than ever before. Meanwhile, the growth in Buffalo was striking. The numbers show a dramatic uptick in construction employment, and the visual evidence of development was widespread. I was especially impressed with the downtown and waterfront areas, as well as the new SolarCity factory-all of which looked dramatically different than when I visited the area less than two years ago. Both of these places are well positioned for future success.』

NY以外にも好況が広がっているとな。

『On the other hand, the employment recovery has been slow to take hold in both Northern New Jersey and the Lower Hudson Valley, where jobs are still not back to their pre-recession peak despite employment growing steadily. For Northern New Jersey, this lag is due, in part, to a stall in the growth of jobs in professional and business services. But the education and health sectors continue to add jobs, and construction employment is seeing a rebound.』


と、雇用の回復が遅れている地域もあるという話ですが、業種によっての差があるようで。

『I also saw a number of bright spots on my visit to the area a few months ago. One was Jersey City, which is leveraging its proximity to New York City to attract residents and jobs. Another was Newark, where I saw signs of downtown development, including Teacher's Village, a mixed-use community of teachers with new schools, housing and retail businesses.』

こちらも威勢の良い話。


『But pockets of weakness remain. For example, in upstate New York, Binghamton has had no meaningful rebound in employment. Although the U.S. Virgin Islands and Puerto Rico remain in a deep economic slump, employment appears to have steadied in both places in recent months. However, Puerto Rico's weak economy coupled with a fiscal crisis means its economic outlook remains uncertain as it struggles to address its unique set of problems.』

最後の所はプエルトリコも入っていて問題ありというのもいるようですが、まあこの地域内経済の見立て部分は割と威勢の良い話になっていますが、威勢の良い話をして景気付けをするという面もありそうな気もします(^^)。
 


お題「当局の対応がぶれぶれに見えるのが懸念されますなという市場雑談/ECBクーレ理事インタビュー記事(ただし8/15)から」   2015/08/26(水)07:56:10  
  ほほう。
[外部リンク] 03時35分

○市場関連メモと関連雑談だが「米中当局のコミュニケーションの下手さ」がテーマではないかと

・国内株式市場ェ・・・・・・・・・・・

[外部リンク] 2015年 08月 25日 15:49 JST
〔マーケットアイ〕株式:日経平均・日足は「中陰線」、騰落レシオが67.21%に低下

『<14:03>  日経平均は不安定な値動き、短期筋による先物売買で
<12:45>  日経平均は上げ幅縮小、上値では戻り売りも
<11:40>  前場の日経平均は6日ぶり反発、日中値幅1000円超す乱高下
<11:27>  日経平均は上げ幅200円超、買い戻しが加速
<10:57>  日経平均はプラスに転じる、ドル/円上昇で買い戻し
<10:05>  日経平均は下げ幅縮小、メガバンクに押し目買いの動き
<09:20>  寄り付きの日経平均は大幅続落、2月17日以来の1万8000円割れ』

上記URL先の小見出しを並べただけでもあばばばばーなのですが、何せご案内の通りで日経平均ベースで780円位下がって始まって1000円位上昇して後場途中から大失速して結局盛大な逝ってこい(その間も先物の値段が動く動く)というお洒落な相場になっておりまして最早何が何だか。しかも先物は現物引け後に17700円水準とかに下がりやがるしもうねというあばばばばー状態。

しかもイブニングセッションになって今度は欧州株がやたら強いのにつれて(一応ドイツのIfoが強かった気がするが)盛大に先物が戻って来て、ついでに後述のように中国人民銀行様の泡吹き追加緩和が投下されて上昇ヒャッハーとなったまでは知っているのだが朝起きたら何でNY株下がっているのかと小一時間問い詰めたい。

まーしかし何ですな、押し目買いだか何だか知らんですが、昨日は下で寄った後に盛大に持ち上げた上に叩き落としですから上下共に怪我人が続出したのではないかと思いますと誠に遺憾の念を禁じ得ない訳でして、相場が底打ちしてくれたとしてもしょうもないしこりポジションが発生してややこしそうですな、ナムナム。


・なお債券市場は金利上昇したのだが

[外部リンク] 2015年 08月 25日 15:12 JST
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は反落、長期金利0.370%に上昇

『<15:08> 国債先物は反落、長期金利0.370%に上昇

長期国債先物は反落。24日の米国市場が大幅な株安となり、リスク回避から債券が買われる展開となったが、円債市場では高値警戒感から朝方から売りが先行した。40年債入札を控えていたことも影響したとみられている。後場は日経平均株価が自律反発する場面では戻り売りから一時は147円82銭と8月18日以来の低水準を付けたが、終盤は再び日経平均株価がマイナス圏に沈むと、短期筋からの買い戻しがみられた。

現物市場では総じて金利に上昇圧力がかかった。長期ゾーンは国債先物に連動する格好で、一時は0.380%と1週間ぶりの高水準を付けた。国内銀行勢の益出しを含めた売りが観測されていた。超長期ゾーンは年金勢などの売りで軟化。中期ゾーンもさえない。40年債入札結果は、想定の範囲内に収まった。最終投資家の一定のニーズを集めたとみられている。

長期国債先物中心限月9月限の大引けは、前営業日比15銭安の147円94銭。10年最長期国債利回り(長期金利)は同2.5bp上昇の0.370%。』(上記URLより)

まあ何ですな、高値警戒感とか書いていますが、それよりもあまりにも他市場が動くもんだから安全資産への逃避みたいなテーマで債券買うよりも、リスク量そのものの管理をどうする的な話になるでしょと思う訳でして、おまけに日本の債券市場様におかれましては日銀の馬鹿買入によって金利にマイナスのリスクプレミアム(というか日銀買占めストック効果)が働いている訳ですからして、ここから債券買ってリスク回避になるのかよというお話じゃないですかねえなどと思うのでした。まあそれ以前の問題として「リスク回避の動きで債券買い」などというのもストーリーだから皆で乗っている話で今日の今日いきなりアロケーションの大規模シフトとか余程の状況じゃない限り難しいがなとは思いますが。

まーここまで他市場にボラがある中で金利が一段低下するというのであれば、それは金融システムがアレとかいうような話で大規模なアロケーションのシフトという話でしょうが、べつにまあ今の所そこまでの話でも無いし、日本の場合は馬鹿買入で長期金利潰しているだけに、馬鹿買入の持続可能性みたいな話になると逆の話になる辺りがヤヤコシイですな。安定しているときの方が金利下がりやすい希ガス。


・でもって中国人民銀行の泡吹き追加緩和

[外部リンク] 00:13 JST

『(ブルームバーグ):1996年以降で最悪の株安と景気減速の悪化に歯止めを掛けるため、中国人民銀行(中央銀行)は伝統的手段を用いることを決め、昨年11月以後5回目となる利下げに踏み切った。中銀は市中銀行の預金準備率引き下げも発表した。人民銀は25日、1年物の貸出基準金利を0.25ポイント引き下げ4.6%にするとウェブサイトで発表。1年物の預金基準金利も0.25ポイント引き下げ1.75%に設定した。新金利は26日から適用する。金融機関の資金不足を解消するため、全ての銀行を対象として預金準備率も0.5ポイント引き下げる。』(上記URLより)

ということで昨日の夜という相変わらずのお時間に追加緩和なのですが、昨日は何せ上海市場様におかれましては総合指数が3500どころか3000を割る水準まで盛大に下がってしまい、年初来の上げを全部飛ばすとか中々お洒落な展開になっておりましたのでさてどうしますのと思ったら昨日の夜に追加緩和砲登場。

ちなみにPBOCのサイトでは例のQ&A方式の説明があることになっているのですが、なぜかアタクシが今朝英文版サイトを見に行ったらページがありませんのリンク先エラーになってしまうという謎プレイが入っているので説明が良くわかりませんのが残念な所。


・・・・・・・しかしまあ何ですな、週末に追加緩和みたいな話が得意技のPBOCが先週末なにもしないというプレイをかましてきたのであばばばばー的な話もありましたとのことですし、それならそれで一回株が投げ切らせるまで投げさせた方が良いと思いますし、中国当局もその辺腹を括って一旦不均衡の是正モードに入ったのかと思ったのですが、昨日の夜急に緩和を打ち込むというのは如何にも「上海総合が3000ポイントを割ったので泡吹いて追加緩和しました」感がヒジョーによく伝わってくる次第なのでありまして、先般の人民元切り下げなのかフロート化に向けた一歩なのか知りませんが(いやまあ両方でしょうが)、例の一連の措置の時にも一回ぶち上げた後の対応が後手後手に回るわコミュニケーションが下手だわという印象を受けたのですが、今回の追加緩和もその流れで「株式市場をいったん灰汁抜けさせる積りでいたのに想定外に下落したので慌てて対応しました」となっているようにしかアタクシには思えず、どうもねえと思うのでした。


・なお米国

[外部リンク] 05:40 JST

[外部リンク] 04:12 JST

お、おぅ・・・・・・・・・・・

こちらはこちらで特に米国債に関しては中短期がFOMC議事要旨からの一連の金利低下で金利が低下しまして、2年とか今朝は0.6%台に戻りましたが昨日とか0.57%とかで0.6%割れの水準まで逝くとかやっておりまして、せっかく利上げを織り込ませに逝ったはずなのに思いっきり剥落させてしまって、どう見てもコミュニケーションの失敗です本当にありがとうございましたという風情。

昨日ネタにしたコウモリ派のロックハート総裁(アトランタ)の講演での腰砕けっぷりがもう酷いとしか申し上げようがない(まあ市場の動きの方が凄くてあまりネタになっていなかったっぽいですけれども)次第で、8月10日には「間もなく利上げ」と言っておいて8月24日には「年内には利上げ」とかお前は日計りディーラーかと小一時間問い詰めたい訳ですが、こういう時に当局がぶれると市場がそれに対応して思いっきりぶれてしまいますし、大体からして説明の一貫性を欠くようになって来ますと「政策反応関数」がさっぱり分からなくなるので市場は益々足元の指標や地合いに振らされるようになってしまい、それを見た当局がまたビビッて反応するので以下ループとなる訳ですよね。

でまあその辺がおいおい大丈夫かとなっているというのも昨今のボラ拡大に寄与していると思われるところでして、一応世間的には胡散臭いのを全部「中国ガー」と言っておけば話としては済むのかもしれませんが、まーこれFEDのコミュニケーション失敗もマズーだなあとか昨日も申しあげておったところに今度は慌てた感じでの中国追加緩和とか来ていますので、政策当局の対応が良くない、というのがテーマというか不安増幅装置としてワークするという事になりますと、問題の根が深くなるのではないかと懸念されるところですな。


しかしまあ何ですな、すっかり「データディペンデント」が「足元の経済指標に一喜一憂する」という事を示すような感じになっているFRBの対応(というふうに市場に見られている)とは何と情けないとしか申し上げようがないのですが、これで次回の雇用統計が良い内容だったら9月利上げをしない理由というのも中々難しくなって大変香ばしい事になりそうなので楽しみにしております。



○先日クーレ理事のインタビューがあったのですけどね(ただし8/15の物件)

[外部リンク] Interview with Borsen-Zeitung

Interview of Benoit Coure, Member of the Executive Board of the ECB,
conducted by Mark Schrors of Borsen-Zeitung and published on 15 August 2015

Mr Coure, the last two bailout programmes have failed to get Greece back on its feet. What makes you think that this time everything will be different and this third programme will turn Greece into a “thriving economy”, to use the expression recently employed by Mario Draghi, President of the European Central Bank (ECB)?

ということで、記事の前半部分は当然ギリシャの話になるのですが、こちとらギリシャよりも金融政策の方が気になるのでそっちを見るという対岸の火事感丸出しのアタクシですので、インタビュー後半から。


・とりあえずデータディペンデントと言いながら足元に振り回される人は爪の垢を煎じて飲むべし

まーECBも暫く前のドタバタの時は大概にスットコドッコイな対応をしていたので、マイナス預金ファシリティにAPPとか訳の分からん政策を回しているのでお前が言うな感は無くはないがこれはワロタ。

『Let’s talk about monetary policy. Some economists are already speculating that the renewed drop in oil prices could ensure that the inflation rate, which was 0.2% in July, falls below 0% again. Longer-term inflation expectations have also fallen again slightly. Are you starting to get worried again?』

ということで足元の原油価格で物価が下がっていることと、長期期待インフレ率の低下について指摘がありますが。

『We do not wake up every morning and look at the economic indicators in order to decide whether to raise or lower interest rates or whether to stop or expand QE. We have a medium-term perspective.』

経済指標が出るたびに一々一喜一憂するわけではなく中期的な見通しを持って見ている(キリリッ)とな。

『We have oriented our monetary policy stance - with low and even negative interest rates and forward guidance, together with bond purchases - towards a long time horizon. Hence, we have said that those purchases can run until at least September 2016, or later if necessary. There was a good reason for this long-term focus, namely that the economic recovery is still weak and is only gradually strengthening.』

今の経済状況は見通しを変更して政策を変更するには至らんとな。


・金融政策に関しては金利云々の話よりもクレジットコンディションとかのファイナンシャルコンディションの話をする

まあここは結局の所金利で話をすると説明が苦しくなるからというのがあると思いますがね。


『So, at the moment you do not see any need to act?』

『Our monetary policy decisions are gradually finding their way into the provision of credit and the real economy, even if only slowly. We therefore want to keep a steady hand. We would only see ourselves forced to act if there was a fundamental change in the economic situation or the monetary stance was materially altered because of developments in the markets - for example, in the event of a sharp increase in long-term bond yields. So far, I am not worried by what I am seeing.』

『So, renewed worries about deflation are exaggerated?』

『There is nothing in the data that supports such an assessment.』

キリッ!って感じですが、まあこれは株式市場が世界的にあばばばばばーになる前の能書きですので、足元までの状況を受けてECBも泡吹きモードとかになってくるとそれはそれで中々味わいのある展開になるのですが、株が下がってユーロが上がったからと言って一々対応していたらタマが無くなるわ(そもそもECBはタマがないし)と思われますがさてどうのやら。



・米国が日和モードになった(と市場に思われる)前の説明なので更に味わいが深い問答

『In the United States, the first interest rate rise is on the horizon. Would this make the ECB’s job easier, for example because the euro would lose value against the US dollar, or more difficult because rising US bond yields have often pushed up their European counterparts in the past?』

『If the Federal Reserve comes to the conclusion that it can raise interest rates, that means that the US economy is strong. That would be good news for the global economy, and therefore also good news for the euro area. It will be crucial that global financial markets are resilient enough to deal with this change in monetary policy.』

為替の質問に対してこういう答えになっている訳ですが、今起きているのがその逆の動きになってしまっているというのが(別にクーレさんの見込み違いでもなんでもないのでクーレさんのせいではないが)何とも。

『And, are they resilient enough? Or should we be worried that the first US interest rate rise since June 2006 will cause chaos in the markets?』

『We have been living with very low interest rates for a very long time. The challenge is to ensure that market participants recognise that the future regime will be more like it normally was in the past - with higher interest rates. There is a risk that some have forgotten what that looks like. That also applies to us in Europe. It is extremely important that our unconventional monetary policy does not damage financial markets.』

>It is extremely important that our unconventional monetary policy does not damage financial markets.
>It is extremely important that our unconventional monetary policy does not damage financial markets.
>It is extremely important that our unconventional monetary policy does not damage financial markets.

イイハナシダナーという所ですが・・・・・・・・・・・・・


・非伝統的政策はあくまでもテンポラリーだし市場機能の毀損は避けるべきであるというイイハナシダナー

さっきのイイハナシダナーの次の問答。

『But that is exactly what many market participants are accusing central bankers of - especially the ECB. They are accusing them of overriding market mechanisms and ousting private investors.』

イイシツモンダナー

『It is clear to me that these unconventional measures have to be of a temporary nature.』

『If they became a permanent phenomenon, that would have much more significant implications for market structures and the profitability of financial intermediaries. Then I would be worried.』

(;∀;)円債市場が泣いた。

『But I am convinced that this regime will be temporary, and that is because our purchase programme is already bearing fruit.』

1年後には物価が2%に達すると言っている(安倍ちゃんのお墨付きも出たので来月の決定会合で見通し下げて展望レポートの見通しも10月には下げそうな気がしますが)のに出口の議論は時期尚早とか言っているどこかの中央銀行には爪の垢を(以下同文)。


・2%物価目標の水準の妥当性について

実際はこの後に中国の質問があって、経済の話と人民元の話があるのですけど、さすがにちょっと前の話になってしまった感があるので引用を割愛してこの点でも。まあ答えは当然お察しの内容なのですが、こういう質問が出るようになっていますわなあというのをネタとして、ということで質問の方でも見てちょ。

『To come back to the ECB: there is a global discussion about central banks’ mandates, for example whether financial stability should become an explicit target, and about inflation targets, i.e. whether 2% is still appropriate. Do you see a need for the ECB to rethink its operational framework?』

ほう。

『Here in the euro area, we are slowly fighting our way out of the crisis. Now is definitely not the right time to be having these discussions. We have fared well with our narrow mandate. We are mindful of financial stability considerations, but our primary mandate remains price stability. As regards the figure of 2%, there is not much point in thinking about this when inflation is at 0.2%. We should concentrate first of all on bringing inflation back towards 2%.』

まあ回答はお察しの通り。

『But that is precisely the point. Some people in Germany believe that price stability is not 2% inflation, but rather 0% inflation.』

おー。

『Price stability does not mean 0% inflation. When inflation is measured at 0%, the actual rate of inflation is less than 0%, as there is a tendency to overestimate the rate of inflation by underestimating the underlying adjustments in the quality of goods and services. And just think: if we reduce our inflation objective when inflation stands at 0.2%, how are we to prevent it from being raised the next time it stands at 3.5%? Our inflation objective has served us well, and the medium-term orientation gives us sufficient flexibility.』

とまあそういう所でございましたとさ。
 


お題「ロックハート講演を寝起きで/安倍ちゃん2%未達容認(ただし原油要因のみ)とな/短国買入ェ・・・・・・」   2015/08/25(火)08:05:04  
  これはしかしチャイナショック呼ばわりされていますけどありようはFEDが日和った(ように情報発信した)のが効いているだろと思いますし、モーサテは朝から「リスクオフのマネーが円に」とか言ってるけど為替は円高じゃなくてドル安じゃネーノ?????


○為替がキタコレのようですがロックハート総裁が能書きアゲイン

まずはニュース。
[外部リンク] 05:30 JST

ということなのでさっそくアトランタ連銀のページに逝ってみる。

[外部リンク] The Interplay of Public Pensions and the Broad Economy

Dennis Lockhart
President and Chief Executive Officer
Federal Reserve Bank of Atlanta

Public Pension Funding Forum Speech
Berkeley, California
August 24, 2015


・前回注目された8月10日の講演と今回の講演のサマリーを比較してみる

例によって手抜きですがサマリー部分を引用する。

『・Atlanta Fed President and CEO Dennis Lockhart, in an August 24, 2015, speech to the Public Pension Funding Forum in Berkeley, California, discusses ways that public pensions and the broad economy interact.

・Lockhart says that state and local government spending cuts can become a headwind in a downturn and subsequent recovery, and pension funding gaps can exacerbate this tendency. But he doesn't see the underfunding of public pension funds as a systemic risk.

・Lockhart believes the time to address funding gaps is before the next downturn arrives.』

この辺まではお席のかかっている年金ファンドフォーラムがどうのこうのに関するお話。

『・Lockhart says that since the recession ended, the U.S. economy has grown at an average annual rate of 2.1 percent. His baseline forecast is for moderate growth with continuing employment gains and a gradually rising rate of inflation.

・Consistent with the picture of moderate growth, Lockhart expects the normalization of monetary policy-that is, interest rates-to begin sometime this year, and to proceed gradually, in an environment of low rates for quite some time.』

というのが金融政策の話でして、サマリーの部分を見ますと別に中国の懸念とか書いていない訳ですが、ここで前回話題になった8月10日の講演を改めて確認しましょう。

[外部リンク] A Story of Economic Progress

Dennis Lockhart
President and Chief Executive Officer
Federal Reserve Bank of Atlanta

Atlanta Press Club Speech
Atlanta, Georgia
August 10, 2015

『・Atlanta Fed President and CEO Dennis Lockhart, in an August 10, 2015, speech to the Atlanta Press Club, discusses the economic progress achieved since the Great Recession and the anticipated FOMC decision to move the federal funds rate off zero.

・Lockhart says that from its peak of 10 percent, the rate of unemployment has fallen to 5.3 percent. However, the average rate of inflation over the six-plus years of recovery has been 1 1/2 percent. He expects to see convincing evidence emerge that inflation is rising to a safer level and approaching the FOMC's 2 percent target.

・Lockhart reiterates that the economy has made great gains and is approaching an acceptable normal, and policy should shortly acknowledge this reality. He is prepared to see mixed data, but he thinks the time to begin normalizing monetary conditions is close.

・Lockhart stresses that the path of interest-rate increases will likely be gradual and such a stance of policy will be appropriate for some time after liftoff.』

ということで、サマリー部分で比較するというのも手抜きにも程がありますが、前回は「he thinks the time to begin normalizing monetary conditions is close.」と纏められていたのですが、今回に関しては「the normalization of monetary policy-that is, interest rates-to begin sometime this year」と纏められていましたので、これは年内利上げが可能という基本シナリオを崩すことは無いけれども9月利上げに対してビビっているよという印象を与えそうな纏め方になっているのはまあそうでしょうなあと思うのです。

でまあこの講演ですが、字面を見る分には年内利上げの旗は降ろしていないので、それ自体で年内の利上げも無理とかFEDの悲観シナリオというのはさすがに極端な解釈だと思うのですが、前回の8/10の講演の中身部分と比較をすると「日和りやがったな」という感を受けるのがどう見てもコミュニケーションポリシーの自爆です本当にありがとうございましたという所です。以下サクサクと鑑賞しますね。


・経済アセスメントの話は

ということで
[外部リンク] 最後の小見出し『Economic growth and pension funding/investments』をざっと引用します。(その前の話も割とオモロイけど。

『I'll conclude by turning the lens in the other direction. I'll comment on how the macroeconomic growth environment can interact with pension funding.』

『I would think the macroeconomic outlook is of great interest to you as you set your investment objectives for the coming years, review your allocation, and decide how much risk you must accept.』

『Let me frame the topic in this way: it's about the alignment of assumptions about overall investment portfolio returns with realistic assumptions about macroeconomic momentum and trends. Not all investments in portfolios of public pension funds are correlated with broad economic outcomes, but I suspect many are. Forecast assumptions regarding GDP growth underpin, to an extent, forecasts of fixed-income portfolio returns and total returns of other asset classes.』

そのような能書きは良いからお前の見通しをはよ出せと思っていますとここからその話。

『My outlook for GDP growth (for the medium term, at least) cannot help but be influenced by recent economic history.』

というから足元の経済指標に影響されているのかというといきなり話が2010年以降になるというのも何ちゅうかこの総裁の説明の出し方のニュアンスが何とも。

『Since the recession ended in the summer of 2009, the domestic economy has grown at an average annual rate of 2.1 percent. Compared to other post-World War II recoveries, this is slow growth.』

つまりトレンドの成長力が弱いと。

『Over this period, the economy has faced a number of headwinds and shocks. We've pushed through several domestic fiscal showdowns?including one federal government shutdown-a tsunami, two major winter weather events, geopolitical tensions, and wide swings of global energy prices. These developments slowed activity, shook confidence, and bred cautious economic behavior on the part of American consumers and businesses. These spells of cautious behavior have contributed to a slow pace of recovery.』

とまあ前からの話がウダウダと続いていまして、やっとここで足元の話が出る。

『More recently, the Greek fiscal crisis was unsettling with its potential for a major financial event or worse. Currently, developments such as the appreciation of the dollar, the devaluation of the Chinese currency, and the further decline of oil prices are complicating factors in predicting the pace of growth.』

ということでギリシャ問題とドル高と中国の通貨切り下げと原油価格の一段の下落が先行きの成長パスを複雑にする要因である、という風に言っていまして、これがさっきのブルームバーグのヘッドラインになっておりますな、うんうん。


『Our baseline forecast at the Atlanta Fed is for moderate growth with continuing employment gains and a gradually rising rate of inflation.』

しかしベースラインシナリオは従来通りですな。

『The fundamentals underlying this outlook relate to consumer spending, business investment, and the related issues of wage and income growth. I'll comment on the current state of each of these.』

ということで経済の基調的な見通しは消費、企業投資、賃金と所得の成長に主に依存するという話をしておりまして・・・・・・・・・・・

『Over the past year, consumer spending has strengthened to a pace consistent with the solid, but unspectacular, pace of growth I just predicted. This spending has been supported by reasonably good aggregate income growth, but it is important to note that aggregate income expansion has come more from employment gains in the workforce than from gains in wage rates paid to workers.』

消費は強いけれども今後も強くなるには雇用と賃金の改善が必要と。

『Average wage growth has persisted at levels well below the prerecession pace, very likely in part due to subpar labor productivity growth over most of the recovery.』

平均賃金はリセッション前のレベルよりは伸びが弱いのだがこの回復過程において労働生産性の伸びが低い状態になっているのが多くの要因と思われるとな。

『Weakness in the pace of labor productivity gains has been associated with a relatively tepid pace of business investment. For example, during the past year, business spending on equipment has merely matched the lackluster growth of the overall economy.』

労働生産性の伸びが弱いのは企業の投資ペースが弱いことが要因としてあげられるとな。

『I am looking for some improvement in business investment spending other than energy-sector spending on wells and production infrastructure. The lower oil price has caused major cutbacks in that category of investment.』

原油価格の下落で食らっているエネルギーセクターの以外における企業の投資行動の改善を探しておりますとな。

『The fundamental factors underlying GDP growth are linked. Business investment supports productivity growth. Growth of productivity fuels wage growth. Wage growth fosters the acceleration of consumer activity. I'm expecting continuing improvement in all these elements of the growth outlook, but I'm not predicting sharp acceleration in the foreseeable future.』

ということで、今のファクターというのは相互に繋がって居るのですけれども、結論としては「I'm expecting continuing improvement in all these elements of the growth outlook」であって、ただしそれは当面の間は力強く成長することもないでしょうなあというお話ではないかと。


・利上げに関する説明は8/10のと比較してみましょう


『Consistent with this picture, I expect the normalization of monetary policy-that is, interest rates-to begin sometime this year.』

利上げは年内のどこかと来ましたが、あとで前回のと比較しますね。

『I expect normalization to proceed gradually, the implication being an environment of rather low rates for quite some time.』

これはいつもの話。

『Let me wrap up. I've had the following basic messages for you today.』

へえへえ。

『I don't see the underfunding of public pension funds as a systemic risk. Nor do I see state and local government fiscal stresses, to which pension underfunding can contribute, plausibly posing systemic-event risk individually or collectively. However, state and local government spending cuts can become a headwind in a downturn and subsequent recovery. Pension funding gaps can exacerbate this tendency. Failure to shore up the funding of public pensions when times are relatively good can compound stresses on state and local budgets when economic conditions become more challenging. For the sake of the overall economy, the time to address funding gaps is before the next downturn arrives.』

この前半のネタは華麗にスルーしましたが時間があれば読んでみたい(今日は3秒目を通してスルーした)。

『Finally, in setting your expectations for returns, you may wish to consider the outlook for growth over the medium term. My own outlook foresees moderate growth, but not a breakout to strongly accelerating growth.』

ということで、wrapの所では金融政策運営ネタを軽めにしていますな。


では8/10のと比較しましょう。

[外部リンク] 『For me, the cumulative evidence of the economy's healing, and the likelihood the economy is on a path to achieving the Fed's mandated objectives, makes me comfortable that the economy can handle a gradually rising interest-rate environment.』

『Fed Chair Janet Yellen has stated she expects conditions to jell, justifying a start to policy normalization sometime later this year. I agree. I think the point of liftoff is close.』

どう見ても進軍ラッパです本当にありがとうございました。

『As the Committee approaches what I consider a historic decision, I am not expecting the data signals to point uniformly in the same direction. I don't need this. I'm prepared to see mixed data. Data are inherently noisy month to month and quarter to quarter.』

『Given the progress made over the recovery and the overall recent tone of the economy, I for one do not intend to let the gyrating needle of monthly data be the decisive factor in decision making.』

つい2週間前には「すべてのデータがプラス方向でなければならないなどということは無い(キリッ)」「私は今後もミックスなデータが出るのは合点承知の助である(キリリッ)」「そもそもデータは月ごとあるいは四半期ごとにノイズが出るものである(キリリリリッ)」と素敵な発言をしておりました。


あと、最後のwrapの所でも・・・・・・・・

『Let me recap my main points. Much progress has been achieved since December 2008, when the Fed's policy rate reached zero, and mid-2009, when the recession ended. That progress has been accomplished with the support of extraordinary monetary policy.』

ここまではどうでもよい。

『Current and prospective economic conditions increasingly do not demand the most aggressive stance of policy. I think the time to begin normalizing monetary conditions is close.』

威勢が良いですなあ。

『Once underway, the process of raising interest rates to more normal, sustainable levels will likely be gradual. It has been a long story, sometimes frustratingly so, but one I am increasingly confident will have a happy ending.』

徐々に利上げして正常化が進んでハッピーエンドとまで大口叩いたおっちゃんなので、まあこの威勢の良い講演から比較すると腰砕けチックに見える訳でまあ大丈夫かというかコミュニケーションの失敗にも程があるという感じですな。



・どう見てもコミュニケーションの自爆ですな

ということで昨日も申しあげましたが、利上げするのに折角織り込ませに掛かっていたのに急にここで日和ったかのようなメッセージがFOMC議事要旨に続いてロックハート総裁の腰砕けという形で出てきまして、このまま9月の利上げをしないとなりますと、それまでの織り込ませは何だったのかという話になりますし、ペースは遅いけど盤石の経済シナリオという説明は何だったのかという話になりまして、実は説明が非常に難しくなりますし、大体からして足元の株価とか中国に振らされた格好になっているけど米国経済ってそこまで依存しているの?とか言うのもこれまた説明しにくいですし、年内利上げする位なら9月に上げちゃった方が説明しやすいし、灰汁抜けしねえかという気もだいぶするんだがさてどうなるやら。

ベースの経済物価見通しがあって、そのシナリオが進んでいく、というのであれば当然ながら1年位先の金融政策をどういう運営に持って行くか、というイメージが適合的にできる訳でして、それに対してある程度逆算して動くというのは(正しいかどうかはともかくとして)まあ普通に考えうる話なのですが、そこまでのショックが起きている訳でもない(いやまあ中国のアレはそこそこのアレでしょう、あとは人民元が本当にフロート通貨になると影響がありそうですが)のにいきなりポッキリとなってしまったように見えるのは「そもそもこいつらのシナリオ大丈夫か」状態になるリスクが大きいようにも思えます。

ということでコミュニケーションがここに来て複雑骨折していますが、昨日も申しあげましたようにちょっと「データ次第」を強調しすぎましたかねえとは思います。あとロックハート総裁はコウモリ派なので主流派の見解を代弁している可能性があるので微妙な立ち位置ですが、そうは言っても執行部主流派なのではないですし、FOMC議事要旨の書きっぷりって基本的に投票権のある人ない人とかのウェイトをつけないであくまでも主張する頭数だけで記載してくるので、そういう意味では発言の重みが軽い人も重い人も同じような「意見」として書かれているので、実際の論調に大体近いとはいえ、ニュアンス読み間違えるリスクは構造上あるんですよねえとは一応指摘しておきますです、はい。



○2%未達容認キタコレで陰謀脳成分が高い雑談

キターーーーーーーーーーーー(・∀・)ーーーーーーーーーーーー!!!

[外部リンク] 16:41 JST

『安倍首相は24日の参院予算委員会で、原油価格下落は消費者物価指数(CPI)に影響する一方、「同時に経済にはプラスの影響を及ぼす。その中において、目標達成が事実上難しくなっていることについては、われわれは日銀側の説明を理解している」と述べた。』(上記URLより)

キタコレ!!ということでして、そもそも2%2%やかましかったのは置物リフレ理論に影響された安倍ちゃんな訳でして、その安倍ちゃんが未達容認(ただし現状では特殊要因によるもので行かないという説明を容認しているだけですが)ということでこれはもう日銀ニッコリで今からせっせと「直ぐに2%には逝かないけれども出来るだけ早期に2%を達成するから足元のコアCPIが低くてもいいじゃないか、ああそういえばCPIにはこんなのもありましてこの計算だと+1%台前半で今も上昇傾向ですから2%みたいなもんですよウヘヘヘヘヘ」というイカサマ説明を持ってして政策が大勝利したことにする攻撃の準備に余念がないものと邪推する今日この頃という所ではあります。

まあそういう意味では日銀の説明が苦しくなるのって原油がさっくりと戻ってくる(ついでにその影響で物価が上がった時に消費が一段コケるとなお苦しい)というコースと、商品価格下落などは経済プラス(キリッ)とか言っているうちに実は国内経済がズブズブと沈んでくる(なおしらっと先月の毎勤統計が下方修正されていたように、所得環境がとても怪しげな中で消費が伸びるのかが甚だ疑問)という景気後退コースの場合の2点が主にある訳でして、今みたいに原油価格ガーとか言っているうちは割と粘れるんですよね。


ただまあ何ですな、今回は国会の質問で質問されたから答えたという面があるので(まさかそこで2年で2%達成していないからケシカランとは言えないから)、本当の本当に安倍ちゃんが2%諦めても問題ないと思っているかというと非常に良くわからんところではなるのですが、陰謀脳を逞しくしますと株価が上昇して経済も世界的にまあ確り目という事でニヨニヨしていた政府の皆様におかれましては、直近の中国やFRBのヒヨヒヨ状態などからあばばばばーとなる上に、国内の所得や消費が本当に大丈夫なのかというリスクなども考えると、そろそろアベノミクス大勝利宣言をして勝ち逃げしておかないと、いろいろなものが下を向いてきたときに「そもそもアベノミクスとは何だったのか」的な話になって一気に足元を掬われるリスクというのを意識してきたのではないかなどとも考えたりするのですが、まあただの陰謀脳ですので気にしないでください。



○市場メモですが短国買入の明細を見たらアレ

市場ネタと言えば昨日は株式市場では東1部売買代金4兆円の大商いの中、債券市場では先物の売買高が2万枚に届かないという大変にウゴカンチ会長な辺りに貫禄の安定というよりは不動の市場という風情で、ダイナミクスの無い事おびただしいですな。


それはそれとして毎度のこれ
[外部リンク] 今回は8/20の残高で比較対象が8/10の残高になりますので、8/10と8/14に行われた短国買入1.75兆円&1.5兆円が対象になります。

前回対比の増加銘柄一覧

549回債(2016/2/10):31822億円
550回債(2015/11/6):673億円

・・・・・( ゜д゜)
・・・・・(つд⊂)コ゛シコ゛シ
・・・・・(;゜д゜)

ということで、2回の短国買入ですがほぼ全部が6か月新発の549回債になっていることもさることながら、

[外部リンク] 第吉鷁然紛チ萋札 :2,756億円

という発行になっておりまして、要は発行額3.5兆円のうち3.2兆円を日銀が購入しているというナンジャソラな事態になっている(しかも入札から1週間ちょっとで)訳でして、こんなんだったらそもそも論として市場買入をする方がよっぽど市場を荒らすだけだから6Mと1Yの短国を日銀が全額引き受けてMBの残高調整に必要な場合に入札方式市中売却した方がまともに市場が機能するわヴォケとしか申し上げようがありませんな。

なお、先週金曜の引け(昨日付の)の売参でこの銘柄の引けはマイナス6.8bpとなっていましたが、昨日の引け(今日付けの)売参でこの銘柄の引けはマイナス4.2bpとマイナス金利幅が周囲の銘柄の動きと全然関係なく縮小しているのですが、発行量の9割くらいが日銀に買い占められた状態だと需給がさぞかし良い銘柄になるはずなのですが面白いですねえ(棒読み)といった風情ではあります。


#今朝はロックハートネタを寝起きで突っ込んだので市場大動きなのに微妙な雑談ネタですいません
 


お題「FOMC議事要旨を更に鑑賞してみる/短国買入は1.75兆円でしたか」   2015/08/24(月)08:13:01  
  連日のおはぎゃあございます。

[外部リンク] 07:01 JST

[外部リンク] 07:04 JST

[外部リンク] 05:44 JST

まあ何ですな、FOMC議事要旨そのものを単体でみた場合にそこまでハトに傾いている訳でもない(タカではないのは確かだが)のですが、足元での海外要因がある中でアレを出されてしまったら思いっきり市場がハトに傾いたという感じですな。

○FOMC議事要旨ネタの続きから

[外部リンク] Policy Action』の所でも議論が展開されているとな

インスタント読みしていた木曜の朝は流していたのですが、通常ここのコーナーって基本的に声明文に記載する文書に関する内容の話が多くて、結局の所声明文で示されている認識を繰り返しているコーナーではあるのですが、今回は微妙にその辺でのニュアンスが書いてあることに気が付くアタクシ(遅いって)。

『In their discussion of monetary policy for the period ahead, members judged that information received since the FOMC met in June indicated that economic activity had been expanding moderately in recent months. The labor market had also continued to improve, with solid job gains and declining unemployment. A range of labor market indicators, on balance, suggested that underutilization of labor resources had diminished since early this year.』

『Members generally viewed these developments, together with appropriate monetary policy accommodation, as supporting their expectations for moderate economic growth in the medium term and for further improvement in labor market conditions. They also continued to see the risks to the outlook for economic activity and the labor market as nearly balanced. Inflation had continued to run below the Committee's longer-run objective, but members expected it to rise gradually toward 2 percent over the medium term as the labor market improved further and the transitory effects of earlier declines in energy and import prices dissipated.』

最初のパラグラフ(途中で段落分けしてます)は声明文で示されている話ですのでスルーなのですが、次のパラグラフが前回までと違ったニュアンスの書き方になっているのですよ。。

『In assessing whether economic conditions had improved sufficiently to initiate a firming in the stance of monetary policy, the Committee noted that, on balance, a range of labor market indicators suggested that underutilization of labor resources had diminished further.』

このパラグラフの6月FOMC議事要旨の冒頭はこうなっています。

『With respect to its objective of maximum employment, the Committee judged that, on balance, a range of labor market indicators suggested that underutilization of labor resources had diminished somewhat over the intermeeting period. Most members saw room for additional progress in reducing labor market slack, while a couple of members indicated that they viewed the unemployment rate as very close or essentially identical to its mandate-consistent level.』(6月FOMC議事要旨より)

つーことでですね、6月FOMC議事要旨では「最大雇用に向けての判断としてはどうっすかねえ」って表現だった訳ですが、7月FOMC議事要旨では直球で「雇用市場が利上げ着手に向けた動きに入るのに十分などうか」という議論のお題になっている訳でして、こういうのを見ると9月利上げ無いぜヒャッハーとなるのは気持ちは分かるがやり過ぎのような気がします。

『Most members saw room for some additional progress in reducing labor market slack, although several viewed current labor market conditions as at or very close to those consistent with maximum employment.』

severalというのはどうも3名よりは多いけどそこまでは多くない(3名だとa fewで来る、severalはsomeよりは人数少なくて、manyだと多分過半数)のですが、利上げに十分という見解がある訳で。

『Many members thought that labor market underutilization would be largely eliminated in the near term if economic activity evolved as they expected. However, several were concerned that labor market conditions consistent with maximum employment could take longer to achieve, noting, for example, the lack of convincing signs of accelerating wages, which might be signaling that the natural rate of unemployment could currently be lower than they previously thought.』

過半数のメンバーは労働市場のスラックが近いうちにほぼ解消されるとの認識を示すが、severalは自然失業率が低下しており、賃金などの労働市場の指標がイマイチなのに示されるようにスラックは長く残るとの懸念を表明と見解が割れています。


『In considering the Committee's criteria with respect to inflation for beginning policy normalization, most members viewed the incoming data as reinforcing their earlier assessment that, although inflation continued to run below the Committee's objective, the downward pressure on inflation from the previous decreases in energy prices and the effects of past dollar appreciation would abate.』

次のパラグラフがインフレーションに関してですが、こちらも政策正常化着手に向けてどないですねんというお題での話になっているのが6月よりも表現的に踏み込んでいる(念のため申し上げると6月も正常化に関してどうのこうの的な見解も入っているのだが、今回は雇用と物価のアセスメントのなかで正面切って最初に「正常化」が出てきている)ので、そういう点で言えば7月FOMC議事要旨って6月議事要旨よりも正常化着手により踏み込んだ内容であるとは言えると思いますけどね。

『However, core inflation on a year-over-year basis also was still below 2 percent. Moreover, some members continued to see downside risks to inflation from the possibility of further dollar appreciation and declines in commodity prices. In addition, several members noted that higher rates of resource utilization appeared to have had only very limited effects to date on wages and prices, and underscored the uncertainty surrounding the inflation process as well as the role and dynamics of inflation expectations.』

でまあ物価はそう簡単に上がらないのではないかという反論の方は色々と出ていまして、「some members」は「continued to see downside risks to inflation」としてドル高とエネ価格を上げ、「several members」はもうちょっとそもそも論として経済のスラックの解消が進んでいるのに物価が上がらんという点についてこれは今後インフレが本当に上昇するんかいねという話やインフレ期待に関する話にもなるという事で、まあここの反論の方に分がありそうな気もせんでもない訳で、そうなるとそもそも利上げ着手大丈夫という話になってしまいますな。

ちょっと話がそれますが、この「データディペンデント」という説明ってコミュニケーション的に言えば諸刃の剣的な面があって、本来金融政策運営は足元の指標でいちいち反応するような話ではない訳でございまして、フォワードルッキングに対応する(と言いつつビハインドになるのだがそれは兎も角)という建付けになる筈。然るに「データ次第」と言ってしまうとフォワードルッキングどころかバックワードの指標でいちいち反応しないといけなくなりますし、市場の方は当然ながら経済指標出るたびに一喜一憂という話になりますので、これっていわゆるアラン・ブラインダーの言う「自分の尾を追う犬」という状態になってしまう訳ですな、というか正に今そういう動きががががが。

まー何で「データ次第」という話をしているかというと初回利上げ着手のタイミングを決め打ちする自信が無くて、そうは言っても前回の利上げを引っ張ったのが金融不均衡を招いてクレジットバブルを絶賛発生の巻をやらかしたので初回利上げは早めにやっておかないとマズーだろとか、糊代論的な発想とかがあって早めに利上げはしておきたい、という所で決め打ちが出来ないのでこんな感じでウダウダとしているのであって、利上げまでの距離が遠いうちはそれでも回るのですが、日程近くなってきたとなるとこんな感じになりますなってお話。

勿論理想を言えば「出口は市場が連れてってくれる」というのが美しいのですが、事前の織り込ませ無しという状態でそうなるまで待つとなると、恐らくその時には出口政策がビハインドになっている(市場は将来の情報を織り込む、と言われますけど、謙虚に考えて市場って何だかんだ言ってビハインド・ザ・カーブだと思うのよね)というふうに思いますけどね。

で、話を戻します。

『The Committee agreed to continue to monitor inflation developments closely, with almost all members indicating that they would need to see more evidence that economic growth was sufficiently strong and labor markets conditions had firmed enough for them to feel reasonably confident that inflation would return to the Committee's longer-run objective over the medium term.』

ということなので、今回は利上げ無しという事ですが、物価に関しての踏ん切りをつけるにはエネルギー価格がどうのこうのなのではなく、「economic growth was sufficiently strong and labor markets conditions had firmed」とありますので、これはつまり「基調が強いことが重要」という毎度おなじみの話をしている訳でして、原油価格ガーと言って将来の金融政策に対する思惑が市場で盛り上がるのはまあお気持ちは非常に良くわかるのですが、実際問題としてそれはちと違うようにも思えます。


で、次が結論部分。

『The Committee concluded that, although it had seen further progress, the economic conditions warranting an increase in the target range for the federal funds rate had not yet been met.』

そら現状維持なのですからそうなのであって、ではwarrantするまでの距離はどうなのよというのは意見が分かれているのはこの議事要旨を見ても把握できるのだが、実際問題として執行部はどのあたりで考えているのか、というのは中々難しい。この前のロックハート総裁みたいなコウモリ派の人たちが何か言うとそらまあ反応しますなと思います(コチャラコタとかただのネタ人間状態なのでどうでもよい、というか「実質(名目ではない・・・・・)中立金利」ってナンジャソラですわ)。

『Members generally agreed that additional information on the outlook would be necessary before deciding to implement an increase in the target range.』

まあこれはこれで考え方なのだが、こういう書き方だと9月FOMC時点では余程の織り込ませをしないと利上げが全部織り込まれないままで初回利上げに突入することになりまして、それはそれでどうなのかという風に思いますし、このまま「データ次第」という話になると特に雇用関連の指標を中心に(あとは多分小売と住宅と物価かなあ)いちいち「過去の物」であるはずの経済指標に対して市場が盛大に反応し、それに対してFED的にはどうしたもんかね的なことになりかねない(なるとは言っていない)訳で、本来フォワードルッキングに金融政策しないといけないのに「データディペンデント」を過度に強調するとバックワードに影響される金融政策になってしまう上に、市場の反応を気にし過ぎれば「自分の尾を追う犬」の一丁上がりという事になる訳ですな、うんうん。

『One member, however, indicated a readiness to take that step at this meeting but was willing to wait for additional data to confirm a judgment to raise the target range.』

1名は「今回上げても良いくらいだが様子を見たい」という謎見解を出していて、いやお前そういうならどうせ少数意見で否決されるんだから利上げ提案しておけよと思うのだが、議事要旨でこれだけハト扱いになってヒャッハーになるとは思っていなかった(そもそも中国の株安はこの時にあったけどその後の人民元切り下げからの一連のアレは無かったですからね)んでしょうな。


で、声明文に関して。

『In their discussion of language for the postmeeting statement, members agreed that the wording should reflect their assessment that economic conditions showed continued progress toward the Committee's objectives.』

当たり前。

『The Committee updated the statement to indicate that economic activity had been expanding moderately in recent months and that it had seen further improvement in labor market conditions over the intermeeting period, pointing specifically to solid job gains and declining unemployment. In addition, the Committee agreed to state that a range of labor market indicators suggested that underutilization of labor resources had diminished since early this year, acknowledging the cumulative progress that had been made in the labor market.』

労働市場に関しては「some」を入れたのが盛り上がりましたが、まあニュアンスとしてはやはり労働市場の全般に関する現状認識を強くしたのの流れで、先行きのエビデンスが必要、という認識に関してはより利上げに近くなってきたという所でしょうな。

『The Committee also modified the discussion of inflation developments slightly to recognize the more recent declines in energy prices while restating the expectation that inflation would rise gradually toward 2 percent over the medium term as the labor market improved further and the transitory effects of earlier declines in energy and import prices dissipated.』

物価に関しての先行き文言の中でエネルギー価格の一時的な低下が収まったら云々というのはさすがに無理があるのでそこは変更しましたと。

とまあそういう事で、普段は割とスルー気味(一応読むには読んでいるが)な『Committee Policy Action』の部分ですが、読んでいて「おやこれ前回と書き振りのニュアンスが違うな」と思いましたので敢えてネタにしてみましたが、やはりちょっと金融市場が「9月利上げもう無しだぜヒャッハー」のやり過ぎのような気がだいぶしないでも無いなあ、とまあそんな風に思うのでした。

なお今回の議事要旨では他にもネタがあるようなので、議事要旨ネタは明日も続くのだ(たぶん)。



○短国買入雑談

[外部リンク] 2015年8月25日
(めんどいので短国だけ)

ということで、1.75兆円という1年短国と6M短国の入札があった週だけ増額という毎度のプレイが出ましたが。

[外部リンク] 17,500 0.009 0.010 69.1
(めんどいので短国だけ)

ということで足切9糸甘で平均1毛甘になっていますので、3M短国に関しては木曜に入札のあった553回が入札が強かっただけに売買参考統計値がマイナス1.5bpになっていまして、他の3M銘柄は軒並みマイナス1bpよりはゼロに近いマイナスとなっていますので、通常の3Mを入れても投げレートだし新発553回を入れても入札の足切がマイナス0.59bpなので9糸甘で入れても投げ。

つーことになりますと、今回はどこからどう見ても1年新発と先月の1年新発(それぞれ売参がマイナス8.5bpとマイナス5.2bp)に6M新発と先月の6M新発(マイナス6.8bpとマイナス3.3bp)とかになるんでしょうし、カレント3Mって普通にモノは有る筈なのですが端から諦めて応札しない事によって地合いを維持しようということですかそうですか等と言い出すのはアタクシの心が濁っていますね。

なお、3Mゾーンで短国買入に入る可能性があるのは7月の2週に実施された馬鹿入札銘柄の544回債だったりしまして、こいつに関しては売参がマイナス3.4bpとなっていますが、この銘柄は確か新発で出た直後には売参がマイナス7.7bpとかいう素敵な金利になっていて、その日に堂々の短国買入実施があって謎の3毛1糸甘一本値落札になっておりましたなあとか思う訳ですが、この銘柄は直近見れる数字ですと27045億円でして発行が5.1兆円(5.09兆円)となっておりますのでまあそれだけの吸い上げが入って需給が大変に改善している筈なのですが何で入札直後よりも利回りが高く(マイナスが少なく)なっているんでちゅかねえ(棒読み)。

まーそれはそれとしまして、来月は資金需給的に短国買入のフローは相当落ちる筈ですし、大体からして発行量が減っているのに短国買入残高を先月の頭まで何で40兆円近辺を維持しとるねんという所もこれまたある訳で、もうちょっとフローが収まるはずなんですけどねえ。

更に話がワープしますが、短国と言えば来週になりますが今月末のGC市場はどうなるんでしょという所で、まー先月末の鵯越もビックリの不意打ち奇襲攻撃とは違いまして今回はあるかも知れないという意識はあるからそこまで大騒ぎにはならんとは思いますが、しかしまあ月末の度にレポ市場の流動性が低下する、となりますとそもそも論としてマーケットメークやってられるかよとかそういう話になって、規制の強化で市場の流動性が低下という話になるのだが、市場の流動性が低下する弊害というのは中々こう見えにくい(というか見えた際には時既にお寿司になっている)話で、一方で金融機関の資本が分厚くなって金融システムの健全性が高まったゾーというのは財務指標を見れば誰でもわかる話なので、そらまあパウエル理事じゃないですが「これはコストなのです(キリッ)」とか言うだろうなあと思うのでした。

なお、市場の流動性が低下するというのは思いっきり金融安定化に対する阻害要因であるものの、今申し上げたように具現化するときには大体起きた瞬間にとんでもないことになっているという一大テールリスクではあるのですが、これは指標とかその手のを見ても何ともな所が政策運営としてのお話として説得力が乏しいので恐らくは起きてみて初めて騒ぎになるし、その時に過去の金融規制の強化にバランスを欠いたのではないか的な話って出てこないと思うに1万ドラクマという所です。

まあそんなところで。
 


お題「短国とかその他の雑談系/コチャラコタ総裁の謎講演(中立金利が低下しているという話のようだが)」   2015/08/21(金)08:09:34  
  久々のおはぎゃあございます(-_-メ;

○市場雑談その他雑談

・3Mまたまたマイナス入札

[外部リンク] (4)募入最低価格における案分比率72.9308%
(5)募入平均価格100円00銭2厘2毛(募入平均利回り)(-0.0087%)

お、おぅ・・・・・・・・・・

いやーもう何なんでしょうねえという感じで、足元の東京レポレートの推移とか見ておりましてもレートは普通からちょっと高い程度の水準で動いていまして、短国買入にもカレント3Mはあまり入っていない筈なのですから、モノ自体は業者の持ちになっているとしか思えない状態ではあるのですけど、何と今回の入札では足切が前回前々回の3Mよりも強い結果になるという有様。

売買参考統計値
[外部リンク] 昨日話題になっておりましたのでご案内の通りだと思いますが。

[外部リンク]
2015/8/20 2:00日本経済新聞 電子版

『トヨタ自動車は部品メーカーを対象とした値下げの要請を1年ぶりに再開する。取引先の経営支援と景気回復の後押しを狙い、2014年度下期(14年10月〜15年3月)から一律で据え置いてきたが、一定の効果があったと判断した。16年3月期に過去最高となる2兆8000億円の連結営業利益を見込むなど業績は好調だが、競争激化に備えて一層のコスト削減をめざす。』(上記URL先より)

いやまあ色々と思う所が無いでもないが保身の為に自主規制ということですが(^^)まあ何ですな、官製春闘と揶揄されるような茲許の流れというのって、経済やら企業業績やら企業の考える先行きの見通しなどからして無理があるようなモノというのはそうそう続けられるものではないという事で宜しいのではないでしょうかと。

置物リフレ理論にありますような「物価を上げれば経済がうまく回る」とかいう話も、結局の所コストプッシュで物価を上げているだけで、しかもそのコストが輸入価格上昇という形で海外に漏出しているのであれば、フローベースでの国全体のパイって減る話なんですからそら「要請」攻めもいつまでも続けられるもんじゃないというかそもそも官の要請で経済を回すってどこの社会主義だよハラショーという所で。



・FEDのコミュニケーションがだいぶややこしくなってきたですな

[外部リンク] 05:27 JST

『カブレラ・キャピタル・マーケッツの国際トレーディングディレクター、ラリー・ペルッツィ氏は「現在は期待できる事柄より懸念材料の方がずっと多い」とし、「世界の成長をめぐる懸念があり、米公開市場委員会(FOMC)議事録を受けて政策金利についてやや不透明感が広がった。また原油が40ドルを割り込みそうな状況も影響している」と続けた。』(上記URL先より)

てな感じで、どうも昨日のFOMC議事要旨の反応が景気アチャー的な方向に出ている、というか足元で商品価格がアレだったり中国市場がアレだったりする中で背中を押した感があって中々こうぐぬぬという感じ。

いやね、9月利上げに関しては今回の議事要旨って「9月に上げるかどうかについての見解は結構派手に分かれている」というのはそうなんですけれども、別に方向性としてあげないという話が見解としてそれなりに出ているかというとそうではないのでして、問題は初回利上げに入るタイミングという所だと思うのですよね。

とは言いましても、外野でみているよりは思いのほか「まあそうは言っても9月利上げでしょうし、その程度には米国経済大丈夫なんでしょ」というのがコンセンサスだったのかねという風に昨日今日の動きを見て思うのでありまして(FF先物とかの金利見ていると利上げに対してタカを括っているような価格形成だったので正直そこまで織り込んでいるとは思わずでしたよ)、9月利上げが出来ない→そんなに経済がぱっとしないのか→おはぎゃあああああ、という展開になっている訳でして、これって今後のFRBの情報発信が益々難しくなって来るなあと思うのでした。

いやまあ一応「データディペンデント」とは言っているものの、そうは言いましてもここもとの流れって9月利上げをするのかしないのかという事に関してタカムードの物を出したと思ったらハトムードの物を出すみたいな形で市場の期待を微妙に上げ下げ(というか市場の期待が偏ってくると冷ましにくる)しておった訳で、これで9月に利上げしないでその後もノラリクラリでやっていく、となりますと米国市場の事ですからそのうち「どうなっとるんじゃゴルァアアアアア!!」となってボラ高まって暴れるの巻という事になるんじゃネーノ大丈夫かね、というのが気になるところなのですがどうでしょうかねえ。


○コチャラコタ総裁がかっ飛んでいる講演をしていたようなのでちょっと鑑賞

[外部リンク] Public Debt and the Long-Run Neutral Real Interest Rate

Narayana Kocherlakota | President
Federal Reserve Bank of Minneapolis
Bank of Korea Conference
Seoul, South Korea
August 19, 2015

色々と変わったネタを繰り出してくるのといきなりドテンするのがコチャラコタ総裁の仕様なのですが、中立金利というお題が最近お好きなようでその話をしている次第。


・ロンガーランの実質中立金利とな

『Thanks for the introduction and the invitation to be here today. It is a pleasure to be back in Seoul. My remarks today are divided into three parts.』

ということで。

『In the first part of the talk, I examine the behavior of the yields to Treasury Inflation-Protected Securities (that is, TIPS) and the yields to nominal Treasuries over the past decade. Using this evidence, I argue that, over that period of time, there has been a notable decline in the long-run neutral real interest rate.』

TIPS市場の推移をみると長期的な実質中立金利が顕著に低下している事が分かるとな。

『By the long-run neutral real interest rate, I mean the real interest rate that I expect to prevail when the economy is at maximum employment and inflation is at the central bank’s target.』

ちなみにその「長期的な実質中立金利」とはFRBのロンガーランの目標が達成されているときの実質金利水準、という意味だそうな。


・インプリケーションの説明をしているのが言ってることは分かるがナンジャソラという流れなのだ

『In the second part of my talk, I discuss two costs associated with the decline in the long-run neutral real interest rate.』

ということで、ロンガーランの中立実質金利水準とやらが下がるとどういうインプリケーションがあるのかということなのですが、そもそもそこの部分で「実質」が出てくるのがナンジャソラという感じで、そこは名目じゃないのかなあと思うんですが。

『The first cost is that there is an increased risk that monetary policymakers will be constrained by the lower bound on the nominal interest rate. The second cost is that there is an increased risk of financial instability.』

でまあこの2番目の部分がベンダーヘッドラインで出ていて、このおっさん急に金融不均衡ネタを持ち出して利上げを正当化するつもりなのかと一瞬びびりましたが、他のヘッドラインがどう見てもそういう話じゃないということで????だったので読む気になったというのが正直な所です(汗)。

いやまあいわゆる中立金利が下がってしまうと金融政策運営上名目金利がゼロに下げられないから金利政策の下方制約が高まるというのは分かりますが、後段の部分は言っている事は分かるがそこで持ち出すのかというのはちとよくわからん。


『Finally, I discuss how fiscal policy can be used to increase the long-run neutral real interest rate.』

さらにかっ飛び系なのがこの部分。財政政策でロンガーランの中立実質金利水準を引き上げるにはどうするのかという話なのですが・・・・・・・・・・・

『I consider a permanent increase in the market value of the public debt that is serviced by an increase in future taxes or a reduction in future transfers. This policy change increases the supply of assets available to investors. I argue that, in a wide class of plausible economic models, such an increase in supply would push downward on debt prices, and so upward on the long-run neutral real interest rate.』

いやちょっと待てその理屈はナンジャソラなのだが。

『When I put these three points together, I reach my main conclusion. The decline in the long-run neutral real interest rate increases the likelihood of financial instability and the likelihood that the economy will run into the lower bound on nominal interest rates.』

冒頭にまとめが入っているので中々結構。

『Fiscal policymakers can mitigate these risks by choosing to maintain higher levels of public debt than markets currently anticipate.』

だから何でロンガーランの中立金利水準を上げる為に公的債務を拡大するという結論になるんだよと思う訳で、それだったらジャパンのロンガーランの中立金利水準なんか無茶苦茶高いということになるのだがどう見ても違うだろと小一時間。

『I want to be clear at the outset that I am not saying that it is appropriate for fiscal policymakers to increase the long-run level of public debt.』

だからと言ってもっと長期的に公的債務を増やせと言っている訳ではないとな。

『I am simply pointing to two key benefits associated with such an increase.』

ワロタ。

『I will also point to other costs (and benefits) associated with increasing the level of public debt. Sorting through them is outside the scope of my remarks today, and really outside my purview as a monetary policymaker.』


とまあそういうかっ飛び系の講演なのであります。


・そもそも「Neutral Real Interest Rate」とは何ぞやと

『I begin with some context: What do I mean by the neutral real interest rate?』

そらそうよ。

『The neutral real interest rate refers to the real interest rate that would prevail if the economy were at maximum employment and inflation were at target. The neutral real interest rate is a latent-that is, unobservable-variable. But it is a critical variable for monetary policymakers. The goal of the Federal Open Market Committee (FOMC) is to achieve maximum employment and keep inflation at 2 percent over the longer run. Definitionally, the FOMC can achieve this goal only by ensuring that the market real interest rate is, in fact, equal to the neutral real interest rate over the longer run.』

『In contrast, if the market real interest rate is expected to be too high relative to the neutral real interest rate, then the FOMC is providing insufficient accommodation. In such a case, I would generally expect the inflation rate to run below target and employment to be below its maximal level.』

ということで、ロンガーランの目標が安定的に推移する為に整合的な実質金利水準という説明はさっきと変わらんのですが、金融緩和の度合いについても実質金利で比較みたいな話をしていまして、一方で(当たり前ですが)その数値は直接には観測できません(キリッ)とか言われましてもその概念をどうやって実用に使うのかと小一時間ではある。

『As I say, the neutral real interest rate is unobserved. However, there is valuable information about the expected neutral real interest rate in the behavior of observed real interest rates and inflation forecasts. I next turn to how best to use that information.』

ということで、どうも「長期債市場とTIPS市場の価格形成を見る事によって、市場の「期待中立実質金利」(ナンジャソラ)を観測できる」という話のようです。


・でまあ米国のロンガーランの実質中立金利が低下してきているという話

次のコーナーが『The Decline in the Long-Run Neutral Real Interest Rate』ですが・・・・・・

『My first point is that the long-run neutral real interest rate has declined over the past few years in the United States. We can see evidence of this decline in the recent behavior of the long-run market real interest rate.』

ほうほうそれでそれで。

『Consider the behavior of the 10 year-10 year forward yield on TIPS. This is a measure of what financial markets expect the annual real interest rate to average over the 10-year period that starts 10 years from the current date.』

ということで、どうもTIPSの10年先10年フォワードレートと、この後に出てくるのですが10年先10年フォワードのBEIの推移を見ているようですな(グラフは講演テキストの方にあります)。でまあそれが下がっていますよという話をしているのですが、ちょっと飛ばしてその考察部分を。

『Assuming that perceptions of future inflation mismeasurement have not changed over time, I see at least two possible reasons that market real interest rates could have declined.』

『The first is that the long-run neutral real interest rate has declined. The second is that investors expect looser monetary policy, conditional on an unchanged long-run neutral real interest rate.』

ロンガーランの中立金利が下がったことと、市場参加者がより緩和的な金融政策を期待していることから、ロンガーランの実質中立金利が下がったという事を言いたいようです。

『To disentangle these two possible explanations, it is helpful to look at the behavior of inflation forecasts implied by financial market data. This graph depicts the behavior of 10 year-10 year forward inflation breakevens imputed from TIPS. This is a measure of anticipated inflation over a 10-year period that begins 10 years from the current date.』

ということで、先ほど申し上げたBEIの件。

『The graph shows that anticipated average inflation has risen little over the past few years, and may well have fallen.』

というのはグラフを見ると分かりますが、計測期間が2004年からというのにどの程度の意味があるのかというのも気にはなるのですけどねえ。

『This suggests that the decline in the long-run market real interest rate is associated with investors expecting tighter monetary policy in the future, not looser policy.』

なんかかっ飛んだ話になっているのですが、フォワードのBEIが低下しているというのはどういう事かというと、投資家は将来の金融政策についてより緩和的ではなく、より引き締め的な政策を見ているがゆえに、フォワードのBEIが低下するのです。ってな説明をしていまして、いやまあ確かに理屈からしたらそうなのかも知れないが、それは他の条件が一定で変数が将来の金融政策について、という事だったらそうかも知れないけど、なんかさすがにこれは違うんじゃネーノというお話。

『I conclude that the long-run neutral real interest rate has also declined-and possibly by even more than the long-run real interest rate itself.』

ということで、ロンガーランの中立金利も下がっているのだが、ロンガーランの実質中立金利はより以上に下がっている、という説明をしておりまして、まあこの話の展開からしますとコチャラコタ総裁は金融正常化に関してもそうですし、それよりも将来の中立FF金利水準に関してもかなりのハト状態になっているんでしょうなあ、とは思うのですが、時間と量の関係上後半の部分は後日投下の所存です。まあ最初のまとめの部分で結果だけは説明されていますので、後日投下するのは上記でコチャラコタ総裁が示した結果の背景説明という形になりますが。
 


お題「FOMC議事要旨から少々だが市場が反応しすぎのような気もせんでもない」   2015/08/20(木)08:03:07  
  ほほう。
[外部リンク] 05:29 JST

○ということで寝起きでFOMC議事要旨なのだが

[外部リンク] Views on Current Conditions and the Economic Outlook』のケツの辺りから利上げタイミングの話を引用するとこうなる。

『During their discussion of economic conditions and monetary policy, participants mentioned a number of considerations associated with the timing and pace of policy normalization.』

という所から始まる部分な。

『Most judged that the conditions for policy firming had not yet been achieved, but they noted that conditions were approaching that point.』

と言っているのに9月利上げ期待(懸念?)後退というのは何ですねんと思いますが・・・・・・・

『Participants observed that the labor market had improved notably since early this year, but many saw scope for some further improvement.』

「some further improvement」って声明文にあって話題になった部分ですな。

『Many participants indicated that their outlook for sustained economic growth and further improvement in labor markets was key in supporting their expectation that inflation would move up to the Committee's 2 percent objective, and that they would be looking for evidence that the economic outlook was evolving as they anticipated.』

物価が2%に上昇するための確信を得る為には経済見通しおよび労働市場のさらなる改善がキーであって、もうちょっとエビデンスが欲しい、という話をしているのでまあそこを弱いとみようと思えば弱いとも言えますが、結局の所データディペンデントという話をしているのであって、決め打ちっぽい話を出さないようにしているというのはあるようにも見えます。


・物価の確信がそんなに簡単に持てるかよという早期利上げ反対の論点である

『However, some participants expressed the view that the incoming information had not yet provided grounds for reasonable confidence that inflation would move back to 2 percent over the medium term and that the inflation outlook thus might not soon meet one of the conditions established by the Committee for initiating a firming of policy.』

一方で複数(後を見るとそこそこいるようである)まだ2%の上昇に対する確信も持てる状況ではないので利上げに関して直ぐにその環境になるとも見ていない、というのがありまして、まあこの辺は9月利上げに対する反対論キタコレということで、こちらはハト的とも読めますなという感じではある。ただしこの後の方では結構利上げバリバリの見解も述べられているので両論併記ちっくではあるのですけど、利上げの環境に至っていないというのが最初に出ている点に加えて、物価2%上昇への確信度という意味での反対論となっているだけに、足元の商品市況の悪化などからやっぱり厳しいじゃんという連想を強くしたのかなあとかまあそんな感じで一応自分の中では整理しておきます。

『Several of these participants cited evidence that the response of inflation to the elimination of resource slack might be attenuated and expressed concern about risks of further downward pressure on inflation from international developments.』

でもって物価の先行きに懸念を示す向きの意見が続くのですが、労働市場のスラックが縮小しても物価に上昇圧力が掛かりにくくなっているという現状から、海外要因から来る物価押し下げ圧力が一段と強まることによってさらに物価が上がらないんじゃネーノという見解ですな。ちなみにここで「Several of these participants」って言ってるからさっきの「Some」は割と多めの複数だということですな、うんうん。

『Another concern related to the risk of premature policy tightening was the limited ability of monetary policy to offset downside shocks to inflation and economic activity when the federal funds rate was near its effective lower bound.』

恐らく今早期利上げを考えているっぽいイエレン議長中心とする執行部の理屈には(正面切っては表明していませんがまあ中銀の行動様式から考えますと)「糊代論」な発想があると思われるのですけれども、この糊代論に対してダメ出ししているような論点に読めたのでほほーと思ったのですがどうでしょうかね。


・一方でとっとと着手と言ってるのもあるので両論併記モードではあるのだが

次のパラグラフである。

『Some participants, however, emphasized that the economy had made significant progress over the past few years and viewed the economic conditions for beginning to increase the target range for the federal funds rate as having been met or were confident that they would be met shortly.』

ということで、別の「Some participants」は次回FOMC位での利上げ適切っぽい見解を示しているのでございましてですな。

『A few of these participants judged that the stance of monetary policy, including the extraordinarily low level of the federal funds rate and the current size of the Federal Reserve balance sheet, was very accommodative.』

『A couple of others thought that an appreciable delay in beginning the process of normalization might result in an undesirable increase in inflation or have adverse consequences for financial stability.』

つーことですので、2名+3名は少なくともさっきの「Some」に入っているようですが、今の政策が極めて緩和的だの、利上げ着手が遅れると金融不均衡を招くだのという見解キタコレであります。

『Some participants advised that progress toward the Committee's objectives should be viewed in light of the cumulative gains made to date without overemphasizing month-to-month changes in incoming data. It was also noted that a prompt start to normalization would likely convey the Committee's confidence in prospects for the economy.』

毎月の経済指標の変化を過度に重視しすぎることなく、経済の累積的な改善を考えるべきであるとか、早めの正常化着手はFOMCの経済見通しに対する信認を増すだのという見解が示されていて。こっちの方はやる気満々モードという感じです。

ただまあ前半の物価に関して自信がねえよ的な見解も結構いる訳で、そういう点からしてFOMCの見解がまだ割れている、というのはそうなのでしょうからして、そこを捕まえれば9月利上げ期待が後退、というのも分からんでもないのだが、そもそも9月利上げが米債市場でそこまで織り込んだ価格形成になっていたのかというとそれは????な気もするんでちと反応にほえーと思ったということですな。


というのが利上げタイミングに関する議論部分ではありますが、他の所から少々。


・利上げパスに関する部分

上記部分の次のパラグラフで、この項の最後のパラグラフになるのですが、そちらでは毎度の利上げパスに関するお話。

『In their discussion of the appropriate path for the federal funds rate and associated communications at and after the time of the first increase in the target range, participants expressed support for emphasizing that the course of policy would remain conditional on the Committee's assessment of economic developments and the outlook relative to its objectives. It was also noted that the Committee's communications around the time of the first rate increase should emphasize that the expected path for policy, not the initial increase, would be the most important determinant of financial conditions and should acknowledge that policy would continue to be accommodative to support progress toward the Committee's dual objectives.』

こちらではいつも通りの話をしています。

『While monetary policy adjustments ultimately would be data dependent, some participants expressed the view that, in light of their current outlook, it likely would be appropriate to adjust the federal funds rate gradually after the first increase to help ensure that the economy would be able to absorb higher interest rates and that inflation was moving toward the Committee's objective.』

つーことで、初回利上げのタイミングよりも将来的なパスとして正常化速度は慎重にというコミュニケーションをすべきという話を毎度の如くしているのですが、そうは言っても実際に利上げがいつですかという話は短期ゾーンのブレークイーブンとなる金利ポイントに思いっきり効いてくるのですから、そうは言っても市場はそのタイミングを気にするわなとは思うのでした。


・バランスシートの縮小に関して

議決の後に『Long-Run Monetary Policy Implementation Framework』というコーナーがあるのだが。

『At the conclusion of the meeting, the Chair noted that the staff would soon begin an extended effort to evaluate potential long-run monetary policy implementation frameworks.』

ほほう。

『In view of the likely time frames for normalization of the stance of monetary policy and the System's balance sheet, the Committee probably would not need to reach any final decisions regarding such a framework for several years.』

という位でして、基本的にゆっくり利上げするんだから当たり前と言えば当たり前ですが、利上げパスの方ばかり注目されているのですが実際問題として重いネタとしての「バランスシートの正常化」に関しては数年かかるプロセス(とっとと中立金利までの引き上げをするとかなら売却も選択肢に入るのでしょうが)ということだがそもそもどうするかという話はまだまだ決定をするような話ではないという認識はまあそうでしょうなあとは思うが、とは言っても放置プレーという訳にもいかんでしょうな。

『Moreover, the process of normalization will likely provide a great deal of information about money markets and the Federal Reserve's policy tools that will help inform the Committee's judgment about a long-run implementation framework. Nonetheless, because the analysis will likely address a wide range of topics, it seemed appropriate to begin now to organize and undertake the work.』

そらそうよという所ですが、バランスシートの正常化に関しては結構悩みが多いネタという認識をしているのは把握した。なおどこぞの中銀は早期に目標達成と言っているのに正常化プロセスについて何の考えも無いという表明をしている訳でイエレン議長の爪の垢を煎じて飲むべきだと思うの。

『Previous staff work on implementation frameworks was presented to the Committee in April 2008 and focused largely on alternative frameworks that could be used to target the federal funds rate. Those topics would be an important part of the current undertaking as well. However, in light of experience over recent years, policymakers agreed that a number of related issues warranted attention, including topics such as the effectiveness of alternative implementation frameworks in scenarios that could require a return to the zero lower bound, regulatory and other structural developments that could affect financial institutions and markets in ways that would affect monetary policy implementation, and the long-run structure of the Federal Reserve's assets and liabilities that best supports the System's macroeconomic objectives and financial stability.』

『In discussing the range of issues contemplated for study under this project, it was noted that the Policy Normalization Principles and Plans reflect the Committee's intention that, in the longer run, the Federal Reserve will hold no more securities than necessary to implement monetary policy efficiently and effectively and that the Federal Reserve will hold primarily Treasury securities.』

ということで、金利の正常化におけるバランスシートの影響という話もありますが、将来的にFEDの保有資産がどうなると金融市場や金融機関に対してどういう影響があるのかという点も研究課題ということのようですが、まあ最終形としては必要な量以上には長期資産のバランスを膨らませず、基本的には米国債のみとするというお話になっておりまして、こちらもそらそうよという話ではありますな。

『Policymakers agreed that it would be important to draw on the perspectives of staff across the Federal Reserve System and to consult widely with other central banks, academics, and other experts on markets, financial institutions, and monetary policy. The project was expected to run through the end of 2016. Policymakers will review progress and provide input as the work proceeds.』

で、バランスシート正常化に関する論点の研究はスタッフだけではなくて幅広い意見を聴取して来年の末まで研究するという位なので、そういう意味では(緩和が効きすぎて景気が過熱するというような事が無い限り)バランスシートの正常化着手には相当の時間を置くという積りでいるんでしょうなあというのは把握した。


・ところで中国リスクへの言及があったとかモーサテが言ってたが

『Participants' Views on Current Conditions and the Economic Outlook』というのは経済の状況と見通しという位ですからそういう話をしていて、全体観の後に項目別の話をしておりますが、そのコーナーの6パラグラフ目に海外経済の話がありますぞな。

『In their discussion of the foreign economic outlook, participants generally viewed the risks from the fiscal and financial problems in Greece as having diminished somewhat, although it was observed that Greece still faced many challenges and that Greek economic progress was likely to be limited over the near term.』

ギリシャリスクが減少したという議論は順当。

『While the recent Chinese stock market decline seemed to have had limited implications to date for the growth outlook in China, several participants noted that a material slowdown in Chinese economic activity could pose risks to the U.S. economic outlook.』

中国に関してですが、株価の急落に関してはまあそこまで気にせんでもよかろうというのも順当でして、中国経済の減速に関して米国経済へのリスクが増大という指摘は確かにあるのですが、それゆうとるの「several participants」なのであって、中国経済への懸念が示されているのでハト派的ってな講釈をモーサテ方面で垂れていた(東京の解説の人ではないです、為念)のはちとそこまで言うかとは思った。

『Some participants also discussed the risk that a possible divergence in interest rates in the United States and abroad might lead to further appreciation of the dollar, extending the downward pressure on commodity prices and the weakness in net exports.』

まあ海外要因に関する懸念の議論部分で注目するならこっちの「金融政策の方向性が違う事によるドル高の悪影響」ではないかと思うのですけどねえ。


とまあそんな感じでインスタント読みなので抜けがあるかも知れませんので念のため申し添えます、というか自分にヘッジを掛けているだけですかそうですか。



○その他少々雑談系で

・今日は3M入札

昨日はその前日の1年短国などを受けたんでしょうけれども「日銀トレード」に関する話題が幾つかのメディアに朝から掲載されていて誠に心温まるものを感じましたが、そんな中でさて本日は3M入札なのですが、またまたマイナス足切になるのかさすがに100円まで届くのかというのは注目、というかそもそも6週連続でマイナスとかやっている訳でして、もう何だかねという所でございますし、大体からしてそんな状況にした結果としてインフレ期待やら物価が上がるのかよと小一時間問い詰めたいのだが、何せマネタリーベース直線一気置物理論と上官が言うとおりに短国市場に対する残虐行為を行うのが現場の仕様のようですので困ったもんですな。


・FSR別冊がまたも出ております

今年度になってからはFSRの別冊がホイホイ出て来ますな。

[外部リンク] 全文はこちら
[外部リンク] 『ここ数年の地域金融機関の貸倒引当金比率は、長期時系列的にみてかなり低い水準にある。これは、基本的には景気回復等に伴って借り手企業の業績・財務が改善し、金融機関の資産内容が改善していること、近年の貸倒実績率が低下していることによるものである。』

ほほう。

『もっとも、引当は将来に備えて行うものであり、景気循環の影響を均してみていくとともに、過去の実績に反映されていない先行きの変化を適切に織り込んでいくことが望ましい。』

さいですな。

『今般、日本銀行が実施したアンケート調査によれば、2014年度決算において、地域銀行で約9割、信用金庫で約7割の先が、こうした観点から引当方法を工夫していることが確認された。具体的な内容をみると「算定期間数の拡大」により対応している先が多いほか、要管理先や破綻懸念先について、「DCF法」や「CF控除法」を導入(DCF法の適用額引下げを含む)している先が相応にみられる。特に、貸倒実績率が大きく低下した2011年度以降にこうした対応を講じた先が少なくない。』

ほー。

『地域金融機関においては、基礎的な収益で信用コストをカバーし得る余地が縮小してきている。加えて、足もと、地域の産業・企業の活力向上支援や自らの事業領域の拡充など、様々な面で取り組みを強化しており、こうした取り組みの過程では、今後、過去の実績には反映されていないリスク・コストが生じる可能性もある。以上を踏まえると、貸倒引当金の算定にあたっては、個々の金融機関が貸出資産内容や地域経済、借り手企業の状況等を踏まえながら、その適切性を継続して検証していく必要がある。』

そらそうなのだが、そもそも「基礎的な収益で信用コストをカバーし得る余地が縮小してきている」という状況を作っているのは2年程度で達成するとか言いながら2年半近くになっても達成どころかあの手この手で計測しても1%割れという数字ばかりが出てくる物価状況を示しているが為にアホウのように拡大を続けるわ金利先高観が盛り上がらないわとなっている御行の金融政策ウィングのトンチキさによるものが大きいと思うので、そういわれましてもご無体なという感想が最初に出てしまうのですがががががが(--:

という悪態は兎も角として、内容は多分興味深いものだと思う(超ななめ読みしかしていないのでスイマセン)のでご覧いただくと吉かと存じますがどうですかね。
 


お題「1年短国の金利がますますナメトンノカ状態などなど/パウエル理事講演から(その3)」   2015/08/19(水)08:06:52  
  今日の文春に出るネタのWeb速報が昨日出ていましたけれども・・・・・・・・
[外部リンク] 18:17 JST

『証券監督当局は14日、株価下支えを担当する中国証券金融がボラティリティ(変動性)が低下すれば株式の購入を減らすだろうと述べていた。』(上記URLより)

・・・・・・と言っておいて叩き売りをした連中を一網打尽という諸葛孔明の罠ではないかと思ってしまうアタクシは心が濁っていますかそうですか。



○毎度の市場関連の雑談ネタ

・1年短国入札ェ・・・・・・・・・・・

[外部リンク] (4)募入最低価格における案分比率55.9296%
(5)募入平均価格100円02銭6厘(募入平均利回り)(-0.0257%)

お、おぅ・・・・・・・・・・・・・

足切が100円2銭って確か初だったと思うのだが、2銭どころか2銭5厘とかもう何だかねという所でして、3M短国の金利は若干程度のマイナス水準で推移している筈だし、利付国債の残存1年ってまあ流通玉が全然ないから居場所難しいけど一応引けは0%とかにしているというのにこの銘柄だけ突出してマイナス金利で入札するわ売買参考統計値はマイナス6.2bpで早速4bp近く強くなっているわという毎度のプレイ。

[外部リンク] 『新発1年物国庫短期証券(TB)の入札結果で、最高落札利回りはマイナス0.0247%、平均落札利回りはマイナス0.0257%と1年物として過去最低となった。入札は日銀オペにらみの需要で強い結果となった。ユーロ円3カ月金利先物は小動き。』(上記URLより)

とまあそんな感じで、確かに短国の需給自体は確りしているから3Mも微かにマイナスというような展開になっていますが、レポGCや現先は毎度の状況ですし、若干のマイナスでは買いがあると思われますが1年でマイナス2bpとかどこに需要があるのかよと言えばもうそれは上記URL先記事の指摘通り。

なお、ネット版の方には掲載されていない(と思う、ブルームバーグのネット版は記事検索機能が異様に弱いので出ていても気が付かないニュースが多々ある)のですが、昨日の14:44分に配信された記事で『長めの短期国債は「日銀オペ銘柄」化が鮮明』という題名の記事がございまして、中々良い指摘をしておられたりしますので一読推奨。

つーことで短国買入で1年を買った方が後の運営楽だから1年短国の後には短国買入を増額するとか(6Mの時もそうだが)やっているのは、それはそれでMB目標達成の積み上げという意味では最適化された動きではあるのでしょうが、どこからどう見てもいわゆる日銀トレードを促進させているようにしか見えない動きになっておりまして、まー日銀も舐められたもんですなあというのが昨日の1年短国入札の結果でありますな。

まーもとはと言えば日銀のMB目標に無理があって、その無理が短国買入の拡大に繋がり、特に1年短国と6M短国に関してはいわゆる日銀トレードの目に余る横行によって、もはや市場買入した方が却って市場の価格形成をおかしくしてしまうという状態になっている訳で、市場の価格発見機能が大崩壊するならセカンダリー市場で買入やる必要ねえじゃんと思いますし、そういう状況になっても「上官の命令ですから」ってなノリで買入を行うだけの状態で市場との対話とか何なんでしょうねと思うのでした。


そういやまあ昨日は20年国債入札も妙に強くて明日(今日のことね)は超長期輪番だぜヒャッハーというような声なき声が板から漂っていたような気もしますが、きっと1年短国入札結果を見てトサカにきているアタクシが聴いた幻聴だと思うのでまあいいです。1年短国の結果と言いなんかまた日銀愚弄モードになってきている感はあるので、ここらで一発超長期輪番本日スキップ位の芸をかましてくれると面白い(けど輪番の場合は所詮朝三暮四モードなので同じですかね)のですが、まあ何の為に買入してるんだかさっぱりよく分からない日銀の買入は今日も続くということでよろしいんじゃないでしょうか。


・そんなタイミングでこれが出るというのが吉本新喜劇

[外部リンク] 日本銀行金融市場局

『日本銀行金融市場局は、国債市場の流動性に関する各種の指標を、今後、概ね四半期に一度程度の頻度で定期的に更新し、本ホームページに掲載することとしました。

掲載場所は、下記の通りです。

ホーム > 決済・市場 > 債券市場 > 国債市場の流動性指標 >

なお、各指標の定義等については、日本銀行ワーキングペーパーシリーズ2015年「国債市場の流動性:取引データによる検証」を参照下さい。』


さきほど申し上げた日銀舐められてますなあな結果が出た1年短国入札よりも多分後に出ていたように思えるのですが、短国市場の流動性どうなってますねんとか、20年入札が出た辺りのタイミングでこの指標掲載開始とは中々楽しいタイミングで打ち出してくるのですが、どうも日銀の「市場機能はありまぁす」メッセージというのはそれを出してくるタイミングが計ったかのように市場に対しては「このタイミングで出すとは喧嘩売っとるのかコ゛ルァ!」というタイミングな所が涙なしには見れない所であります。輪番も入札もやらなかった月曜日に出せばまだしも何で1年短国入札とかオッペケペーな結果になるのが分かっている日に「国債市場の流動性(キリッ)」というキーワードを投下するのよと。

そういや大昔(というほどの大昔でもないが)には10年(だったと思う)国債入札の前場引け1分後だかに「臨時金融政策決定会合の実施」というアナウンスをぶち込み、前場引けの時点で12時締め切りの入札に向けてヘッジをしている業者への虐殺プレイ(その時の臨時会合はやるなら緩和だからヘッジだけ踏まれる)を炸裂させたという事案がありましたが、どうもこう市場との対話というのが本人たち大真面目にやっているんでしょうがセンスにだいぶ問題があるんですよねえ・・・・・・・・・


なお出ているものはこちら。
[外部リンク] 図表1:出来高と取引サイズ (volume)
図表2:ビッド・アスク・スプレッド(tightness)
図表3:板の厚み(depth)
図表4:価格インパクト(resiliency)
<現物国債市場>
図表5:ディーラー間取引高(volume)
図表6:投資家等の売買動向(volume)
図表7:対顧客取引のビッド・アスク・スプレッド(tightness)
図表8:対顧客取引の提示レート間スプレッド(depth)
図表9:残存年限別の提示レート間スプレッド(depth)

図表10:GC-SCスプレッド
図表11:SCレポレート


ということですが、まあ無いよりはマシですけど先物の流動性じゃなくて足元問題なのは現物の流動性ではあるんですけどねえとは思うのでした。

しかし満を持して(かどうか知らんが)出すタイミングがオッペケペー入札の1年短国の日という所にもうちょっとその日程調整は何とかならなかったのかと小一時間問い詰めたい。



○パウエル理事の講演ネタ続き

[外部リンク] Governor Jerome H. Powell
At the The Brookings Institution, Washington, D.C.
August 3, 2015
Structure and Liquidity in Treasury Markets

昨日はパウエルさんの「規制強化で市場の流動性が低下とか言ってもそれは知らんがな」という市場参加者涙目のお告げのあったところまでネタにしましたが残りの続きを。


・マーケットメーカーの中で取引が完結した場合、という話だが微妙な話をしている気が

『Regulation is only one of the factors--and clearly not the dominant one--behind the evolution in market making.』

ほうほう。

『As we have seen, markets were undergoing dramatic change long before the financial crisis. Technological change has allowed new types of trading firms to act as market makers for a large and growing share of transactions, not just in equity and foreign exchange markets but also in Treasury markets.』

ということで電子プラットフォームでの取引は株式やFXだけではなく米国債市場にも拡大していますというお話。

『As traditional dealers have lost market share, one way they have sought to remain competitive is by attempting to internalize their customer trades--essentially trying to create their own markets by finding matches between their customers who are seeking to buy and sell.』

これUSTの市場の細かい話に詳しくないから誰か教えてジェネラルなのですが、顧客取引をマーケットメーカーのなかでインターナライズして自分の所が取引所っぽい状態にする、というのってワークするようにはとても思えないのですけれども。いやまあそれこそ昔もっと取引が活発だったころの円債のマーケットメーカーだと瞬間的に顧客の売買がぶつかるみたいなことはあったけど、取引プラットフォームの進化でどうのこうのというよりは色々な顧客層が居て、多様なニーズで売買が市場に入ってきてこその「顧客取引のインターナライズ」であって、それは電子プラットフォームを使っているからどうのこうのとはあまり関係ないと思う。

いやまあ勿論電子プラットフォームの方が便利だから客注がそっち経由で来るので電子プラットフォームが発達するとかそういうのはあるかも知れんが、それ自体は電話が電子プラットフォームに変わるだけで構造の変化ではなくて単なる道具のイノベーションに過ぎないと思う。

『Internalization allows these firms to capture more of the bid-ask spread, but it may also reduce liquidity in the public market. At the same time it does not eliminate the need for a public market, where price discovery mainly occurs, as dealers must place the orders that they cannot internalize into that market.』

マーケットメーカーの中で取引が完結してしまうと市場に取引が出てこないので価格が見えなくなるというデメリット、という話をしているのだがこの論点はちょっとずれている感があるし、そもそも論として取引がマーケットメーカーの中でインターナライズされる為には今申し上げたように様々な取引誘因によって市場にはいる人がいるという多様性が必要なのだが、一連の規制変化によって米国債券市場に入ってくる人の取引インセンティブが規制対応によって同じようになってくる、という傾向があるのではないかと思うに、やはりこの論点のセクションはちょっと認識が違うんじゃないかなあと思うのだが、実際のUSTやっている人のご感想を賜りたく存じますのでお願いしますお願いします。


『While the changes I've just discussed are unlikely to go away, I believe that markets will adapt to them over time. In the meantime, we have a responsibility to make sure that market and regulatory incentives appropriately encourage an evolution that will sustain market liquidity and functioning.』

ということで、市場の流動性とか機能の変化に関する規制要因に関しては今後も良く確認したいとのこと。


・高速取引発達の影響について

『In thinking about market incentives, one observer has noted that trading rules and structures have grown to matter crucially as trading speeds have increased--in her words, "At very fast speeds, only the [market] microstructure matters."8 Trading algorithms are, after all, simply a set of rules, and they will necessarily interact with and optimize against the rules of the trading platforms they operate on. If trading is at nanoseconds, there won't be a lot of "fundamental" news to trade on or much time to formulate views about the long-run value of an asset; instead, trading at these speeds can become a game played against order books and the market rules.』

高速取引が入ってくるとファンダメンタルズとかそういうのではなく市場の瞬間的な歪みを取るアルゴみたいなのが入ってくることになるので、そういうトレードは従来の取引をしている人との勝負になる傾向がある、ってな指摘をしていると思いまして、そらまあそうですなとは思うのですが米債市場で先物以外でそういうのってできないようには思えます。まあ先物の事なのかもしれんが。

『We can complain about certain trading practices in this new environment, but if the market is structured to incentivize those practices, then why should we be surprised if they occur?』

ほほう。

『The trading platforms in both the interdealer cash and futures markets are based on a central limit order book, in which quotes are executed based on price and the order they are posted. A central limit order book provides for continuous trading, but it also provides incentives to be the fastest.』

プラットフォームの発達で取引の高速化のインセンティブが働きますよと。

『A trader that is faster than the others in the market will be able to post and remove orders in reaction to changes in the order book before others can do so, earning profits by hitting out-of-date quotes and avoiding losses by making sure that the trader's own quotes are up to date.』

まあそういう事になるのですがこの次に中々良い指摘がある。


『Technology and greater competition have led to lower costs in many areas of our economy. At the same time, slower traders may be put at a disadvantage in this environment, which could cause them to withdraw from markets or seek other venues, thus fracturing liquidity.』

ここの指摘が秀逸でして、高速取引の発達によって低速(?)取引が高速取引の食い物になる、という状態になると、そら当然ですが低速取引の人が市場から退出しやすくなるので、市場の流動性や機能が低下することになるって話をしているのですよね。

まあだから高速プラットフォームはダメとかそこまで話は発展しないものの、市場の流動性を確保させるためには高速取引ばっかり奨励するとそれ以外の人たちが市場から退出してしまい、市場の流動性が落ちるという認識を示しているのが素敵でして、せっせと市場のポジションや売買インセンティブを同じ方向にそろえて市場機能を破壊して回っているのに「市場機能はありまぁす」とか言っているどこぞの中央銀行は爪の垢を煎じて飲むべきであると思います。

『 And one can certainly question how socially useful it is to build optic fiber or microwave networks just to trade at microseconds or nanoseconds rather than milliseconds. The cost of these technologies, among other factors, may also be driving greater concentration in markets, which could threaten their resilience.』

『The type of internalization now done by dealers is only really profitable if done on a large scale, and that too has led to greater market concentration.』

ということで・・・・・・・・

『A number of observers have suggested reforms for consideration. For example, some recent commentators propose frequent batch auctions as an alternative to the central limit order book, and argue that this would lead to greater market liquidity.9 Others have argued that current market structures may lead to greater volatility, and suggested possible alterations designed to improve the situation.10』

でまあ色々な見解が世の中にはあるみたいで、国債入札も一発ではなく小分けにするのが良いとか、今の市場構造はボラを高めているので構造を変えないといけないとか、色々と見解があるんですな、よー知らんけど。

『To be clear, I am not embracing any particular one of these ideas. Rather, I am suggesting that now is a good time for market participants and regulators to collectively consider whether current market structures can be improved for the benefit of all.』

まあ纏めは無難に。


・レポとかクリアリングに関してちょっとだけ触れている

『Questions about market structure also arise in the funding markets for Treasuries. As many have noted, there is a link between funding liquidity and market liquidity, and for Treasury markets the links to funding in the repo market are especially close.11』

ファンディングの流動性という意味ではレポ市場の変化の影響が大きいですと。

『Post crisis reforms have made the repo market safer but also raised the costs of repo transactions. Greater use of central clearing could potentially lower these costs by allowing participants to net more of their transactions. Authorities have emphasized a greater use of clearing for a wide range of products, and I believe there could be benefits to greater clearing in repo markets as well. There are several private proposals to accomplish that, and any solution will have to satisfy demanding regulatory requirements.』

レポ取引の改革でコストが上昇したが取引が安全になったのでそれでオッケーというのは金融規制改革と市場流動性の評価の部分と同じ話をしていまして、まあそうでしょうなあと思います。中央清算機関の利用でトランザクションコストが減る云々の件に関しては、理念的には仰せのとおりなのですが、機関が1個増えることによるコストをどのくらい吸収できる金利環境なのかというのとか、機関の有事対応能力とかにも依存するところがあるように思えます(ので今の日本で進めるとコストばっかり掛かる結果になりそうな悪寒)。

でまあ最後のまとめを引用しておきます。

『To wrap up, we need more clarity on the implications of structural changes in these critical markets for market liquidity and function. This is a good time to hold another public conference to discuss Treasury market structure. In fact, that is one of the recommendations in the October 15 report released last month.』

ほほう。

『The conference will take place this fall at the Federal Reserve Bank of New York, in cooperation with the Treasury Department, the Board of Governors, the Securities and Exchange Commission and the Commodity Futures Trading Commission. My hope and expectation is that it will bring market participants and regulators closer to an understanding of whether there are changes in trading and risk management practices, regulation and market structure that could make our Treasury markets even more liquid and more resilient.』

ということで小分けになってしまいましてすいませんでした。
 


お題「GDPで金融政策雑談/市場メモ関連/パウエル理事は金融安定化の為に市場流動性の低下は受け入れるべきとのお告げ」   2015/08/18(火)08:03:05  
  ほほう。
[外部リンク] 03:35 JST

前のフィッシャー総裁はやや芸人枠(?)でしたが今度はどうなるんでしょうかね。


○GDPェ・・・・・・・・・・・

ぐぬぬ。
[外部リンク] 10:31 JST

『(ブルームバーグ):今年4-6月期の実質国内総生産 (GDP)速報値は前期比年率で1.6%減と、3期ぶりのマイナス成長となった。個人消費と輸出の低迷が主因だが、ブルームバーグによる事前の予想は上回った。』(上記URL先より、以下同様)

つーことで皆様ご案内の通りで消費と輸出が弱くて投資もイマイチの中で住宅はまず良かったけど在庫増加と公共投資で支えて駅上がりは予想よりも良かったとはいえまー普通にこれあばばばばーという数字ですなあ。

『甘利明経済再生相はGDP発表後の談話で、成長率がマイナスになった要因として、「中国を中心としたアジア向けや、米国向けの輸出が減少したことに加えて、消費者マインドの持ち直しの動きが緩やかになる中で、天候不順の影響や4月からの軽自動車税の引き上げの影響もあり、個人消費が前期比マイナスになったなどが挙げられる」と述べた。』

ほうほう。

『甘利氏は会見で、消費者の間に「食料品の値上がりが大きいので、実質収入が減っているという肌感覚がある。肌感覚の物価上昇があるにせよ、賃上げがそれを凌駕(りょうが)するという期待が持てる経済にすることが重要だ」と語った。』

(;∀;)イイシテキタ゛ナー

とまあそういうことで、この調子ですと原油価格戻ってきてガソリンやら灯油やらの価格が上昇してしまったら7月に期待されている賃金(というか賞与)のプラス寄与も減殺されてしまうというお話になる訳で、そもそも2%物価上昇達成したら世の中バラ色のウハウハでという大宣伝をしていた置物リフレ理論におかれましてはどう見てもお前発想の順序が間違っていただろうというのを認めてそろそろ首からすみませんでしたと看板をサンドイッチマンの如く掲げて霞が関から日本橋まで行進して頂きたいと存じますが、未だに「消費増税ガー」で済ませているようでその往生際の悪さに呆れるしかございませんな。

つまりですな、別に2%の物価上昇を目指す、ということ自体は看板としてというか象徴としての目標として置くのは別に良いのでしょうけれども、そもそも論として2%物価上昇は「継続的な若干程度のインフレが起きるような経済状況を達成した結果」としての2%物価上昇ということであって、「物価の数字を上げれば他の問題も一気に解決」というような置物リフレ理論の皆様が説明していたのは原因と結果を取り違えたペテン議論であって、世の中そんなに単純な話じゃないですよねという事でしたな、というのが社会的実験を盛大にやった結果として見えてきましたよねというのが上記のあまりんさんの発言でも見えていると思うのですがねえ。

まあ何ですな、「目指すべき経済状況とは何ぞやというのを端的に示すものが2%の安定的な物価上昇が出来る社会」なので、そういう経済状況を達成する為に金融緩和でサポートしますよ、という話であって、そういう意味では別に「2%の物価上昇が安定的に達成できるような経済を目指す」という看板自体を下げる必要はないのですが、それを2年で実施するとか、為替を無理矢理円安に振ってコストプッシュで物価を上げる(なお円高是正の話は別に考慮が必要だが)とか、そういうのをしてもしょーがないという事じゃないですかねえとは思うのでありました。


ということで昨日も少々申し上げましたが、日銀の金融政策も徐々に八方塞がりというか手詰まりというかな詰んできているなあという状態になっておりますよねと思う次第。

いやまあ一応日銀執行部シナリオによりますと夏以降は所得の増加が消費の増加に繋がって内生的な物価上昇メカニズムと景気拡大メカニズムがワークするという話になっておりまして、原油価格が戻って来るにしたがって物価も相当程度上昇してくる、というのがそもそもナローパスなのだがより一層のナローパスになった感が強い。

でですね、よく「原油価格が低迷していて苦しい」という指摘をする人がいる(というか多い)のですけれども、確かに物価目標2年(すっかり無いものになっていますが)で達成というような話からするとこれはこれで困る話ではあるのですが、その点に過度にフォーカスするのは修業が足りないとしか申し上げようがなく、日銀ヲチャー道(そんなものは無い)の求道者(大嘘)として申し上げますと、原油価格云々はこの前の総裁定例会見でも出ていましたが、純粋に供給能力の拡大によるものであれば消費国である日本にとってはプラスしかない話であるということですから、まあその背景にグローバル経済の減速があるかというのを見る必要がありますね、という話になるのですよね。

でまあグローバル経済が予想以上に減速している、という背景が確認できればそれは勿論マズーな話なのですが、日銀執行部の現在のシナリオって輸出がドライバーになって景気が拡大するというのではなく、あくまでも「所得増加が消費の拡大に繋がって、それが設備投資にも好影響を与えるという形の内生的な前向きな循環メカニズム」をメインにおいている訳で、もちろんそこで輸出が足を引っ張ったらダメじゃんというのはありますが、原油価格下落=物価低迷=日銀追加緩和、という流れではなくて、今確認すべきは日銀シナリオが示す「所得から消費のメカニズム」が本当にワークしているのか、という話なのですよね。

ついでに申し上げると、そういう点で言えば原油価格って下手に上がりださない方が日銀的には物価目標の達成時期をまたまた後ずれさせる言い訳になるのでやりやすい(とは言えコアCPIが延々と1%割れ状態が続いているとそれはそれで段々苦しくなってくると思うが)ですし、極端に言えば海外が誰がどう見ても大コケしてくれた方が大手を振って追加金融政策を打ち込む事が出来て、しかも「海外ガー」と置物リフレ理論がそもそも立脚するところに問題があったというのを誤魔化す事ができるのである意味助かる(経済は助からんが)のではないか位の勢い。それよりも日銀が困るのはメカニズムそのものがワークしない場合で、そうなった場合は昨日も申しあげたように「追加金融緩和政策の手段自体は目くらましを含めないではない」のだが(良く考えたらツイストオペという手もあった)、「その追加措置がどのように効くのか」という波及ルートの説明が非常に苦しいので、そういう点で八方塞がりにも程があるわと思うのでした。

まあタチが悪いなと思うのは、この流れって何らかの外的ショックやら外的変化で起きているというよりは、生活物価が上昇して消費が弱くなる(ちなみにこういう時に身の回り体感の話をしてもしょうがないが、生活物価という意味では昨年の消費増税時のどさくさよりも直近の方が上昇がきつくなっている印象があるのだが)とかいう形で徐々に来ているのが「損切り」を遅らせる要因になりそうですし、今の日銀執行部は「正しい政策を実施しているのだから行くんです(キリッ)」という大変に素敵な聞く耳持たず理論となっておりますので、更に損切りを遅らせそうな感じがしますなあという所で。


○市場雑談メモ

・業態別当座預金残高

うむ。
[外部リンク] 末算ベースでの日銀当座預金残高全体は6月末対比ほぼ横ばい微増の230.1兆円となっています。ちなみに6月末残が3月末残対比で28.3兆円積みあがっていて四半期20兆円を大きく上振れているのは先日来申し上げている通りですけどね。

でもって全体ではツーペーなのですが、内訳をみると銀行業態が残高を落としていて外国銀行、信託銀行が残高を増やしているのがほほーという所です。地方銀行さんの落ちに関してはその前の6月末残高が四半期の国債償還要因で上に振れた分の調整だと思われます(その他さんもそうかなと思われ)が、あとちょっと気になるのはこれまで順調に当座預金残高を拡大していた都市銀行さんが5月以降末残を増やしていない事でして、単に偶然の産物ならばはあそうですかという所なのですが、地方銀行さんの場合は国債発行償還でぶれているので、そういう中で残高が一定している感があるのは少々アレということでメモを置いておきます。


・1年短国入札ですが・・・・・・

いやまあ1年短国と6M短国は最早別の世界になっていて、そもそもこれを市中公募して日銀がせっせと買入をするという作業そのものに何の意味があるのかと小一時間問い詰めたいところではあるのですが、どうせマイナス利回り突っ込んだところで入札してその後もセカンダリーでずっとマイナスの深いところをキープして今週金曜にまたまた短国買入1.75兆円とか実施して1.75兆円が全部1年新発になるんでしょ、という所までは読めた(も蜂の頭も誰でもそう思う)。

まあ問題は3Mの方でして、カレント近辺の3Mは日銀に全然入っていないと思われますし、だいたいからして来月は輪番要因を加味すると資金余剰月間になる筈で、短国買入ってそんなに頑張って入れなくても良いはずなのですが、3Mそのままいつまで持ちになっているのかなあとは疑問に思う所で、今週の3M新発はさすがに足切100円くらいにならんかねと思うのですがはてさてどうなるのやら。



○パウエル理事講演ネタの続きである(汗)

無駄に中途半端な所で終了した昨日の続き。

[外部リンク] Governor Jerome H. Powell
At the The Brookings Institution, Washington, D.C.
August 3, 2015
Structure and Liquidity in Treasury Markets


・電子プラットフォームの拡大に関して

昨日引用したのは米国国債市場における変化として、マーケットメーカーのリスクアペタイトの低下という話と、買いきりの投資家が増えたという話をしておりましたが、以下は物理的な取引インフラの話。

『Perhaps the most fundamental change in these markets is the move to electronic trading, which began in earnest about 15 years ago. It is hard to overstate the transformation in these markets.』

ふむ。

『Only two decades ago, the dealers who participated in primary Treasury auctions had to send representatives, in person, to the offices of the Federal Reserve Bank of New York to submit their bids on auction days. They dropped their paper bids into a box.』

昔の話を聞きますと入札書もって日銀に行ってというのがあったようですが、不肖このアタクシは若いので(嘘)小僧の時には既に日銀ネットで応札していましたが、運用部オペとか輪番とかは電話入札で紙を持ち込み(以下はいはいおじいちゃんとか言われそうなので割愛)。

『The secondary market was a bit more advanced. There were electronic systems for posting interdealer quotes in the cash market, and the Globex platform had been introduced for futures.』

うむ。

『Still, most interdealer trades were conducted over the phone and futures trading was primarily conducted in the open pit.』

昔の話を聞きますと東証の債券先物も黒電話で発注してとかの世界ですが不肖このアタクシは(以下割愛)。なおLIFFEのJGB先物はオープンピットでやってましたなあ、

『Today these markets are almost fully electronic. Interdealer trading in the cash Treasury market is conducted over electronic trading platforms.6 Thanks to advances in telecommunications and computing, the speed of trading has increased at least a million-fold.7』

でまあここまでは分かるのだが。

『Advances in computing and faster access to trading platforms have also allowed new types of firms and trading strategies to enter the market. Algorithmic and high-frequency trading firms deploy a wide and diverse range of strategies. In particular, the technologies and strategies that people associate with high frequency trading are also regularly employed by broker-dealers, hedge funds, and even individual investors. Compared with the speed of trading 20 years ago, anyone can trade at high frequencies today, and so, to me, this transformation is more about technology than any one particular type of firm.』

この辺の話って米債市場のど真ん中に居ないと良くわからんので論評はしにくいのだが、基本的に債券市場って先物とか先物オプションなら話は分かるのだが、そうじゃない通常のキャッシュボンドの取引においてそんなにHFTみたいなのってワークしないだろと思う次第。そもそも株式取引みたいに同一銘柄を取引所集中売買している訳でもないですし、為替取引みたいに理論上ロングもショートも基本的に制約が無い(資本制約の問題は置く)というものではなく、債券の場合はモノなだけにショートセールを制限なく可能なのかというとそうでもないですし、そんなにアルゴとかHFTとかが流行するもんなのかというのは?????という違和感があるのだが、実際にそういうのが流行してるんですかねえ。

でまあ話が微妙にそれますけれども、その手のフラッシュクラッシュみたいなのをしたくない、というのであれば、実はHTFにファミリアーじゃないトレーディングプラットフォームにする方が良いのであって、たとえばの話、大昔の日本の債券先物の値付け方法って昔の人力売買時代の取引を電子化したような「注意気配制度」というのがあったのですが、「世界標準ではない(キリッ)」とか言って1998年の秋口位(調べればわかるが瞬間に思い出せない)に世界標準的な高速値動きをするプラットフォームに変えたら、先物の値動きが激しくなりすぎて債券市場のヘッジ機能が低下して、その結果としてマーケットメーカーのリスクアペタイトが低下して金利が上昇して最後にいわゆる運用部ショックでとどめを刺されるの巻(なので運用部ショックと言われているが本当はあの暴落の元の原因はその前の東証先物売買システムの変更)となったというような事案もありまして、取引所が取引持って来て欲しいとしてHFTとかその手の取引を誘因した結果として起きている市場機能の低下というのがあるでしょ、という風に昔から主張しているのですがあまり賛同者がいなくてさびしいアタクシ。


すいません話がそれました。

『Given all these changes, we need to have a more nuanced discussion as to the state of the markets. Are there important market failures that are not likely to self-correct? If so, what are the causes, and what are the costs and benefits of potential market-led or regulatory responses?』

つーことで・・・・・・・・


・金融規制のコストとしての流動性低下は受け入れるべきであるし金融規制要因だけは無い筈だという主張

『Some observers point to post-crisis regulation as a key factor driving any decline or change in the nature of liquidity.』

とは言われるし多分そう。

『Although regulation had little to do with the events of October 15, I would agree that it may be one factor driving recent changes in market making.』

これはまあ運用部ショックの暴落って本当に運用部買入1000億円如きの停止によるものなのか、というような話と同じような話で、直接の原因ともっと本源的な背景というのがあって、この辺のパウエル理事の説明もまあ言いたいことも理屈も分かるし、以下でてくるけど金融安定化というのも重要ではあるのでそのトレードオフの関係でどっちを選ぶという話はあるのだが、ちょっと規制要因を過小評価している可能性はあるなあと思いますし、まあパウエル理事がそういう認識ということは規制要因に関する米国金融当局の考え方というのはお察しということになるのではないでしょうか。

『Requiring that banks hold much higher capital and liquidity and rely less on wholesale short-term debt has raised funding costs. Regulation has also raised the cost of funding inventories through repurchase agreement (repo markets). Thus, regulation may have made market making less attractive to banks.』

金融規制によって市場でのファンディングコストやレポ調達を相対的に厳しくしているのは事実とな。

『But these same regulations have also materially lowered banks' probabilities of default and the chances of another financial crisis like the last one, which severely constrained liquidity and did so much damage to our economy.』

でも規制によって金融危機の発生可能性を減らしましたよと。

『These regulations are new, and we should be willing to learn from experience, but their basic goals--to make the core of the financial system safer and reduce systemic risk--are appropriate, and we should be prepared to accept some increase in the cost of market making in order to meet those goals.』

キタコレという所ですが、そういうことなので流動性低下は受け入れるべきでそれに慣れろということなので、つまりは市場機能の低下はコストだが別のベネフィットがあるからそれを相対的に勘案したものだ、というお話でパウエル理事の面目躍如。

・・・・・・・・と申しますか、市場機能の低下と言えばどこぞの中銀では「市場機能はありまぁす」だの「金融緩和の副作用を示す理論や事実に基づく具体的な根拠はない」だの言いだす人たちがいるという事実に涙を禁じ得ないところであります。

でまあ続きを投下しようとしたらまたまた時間配分を間違えたので続きは明日なのですが、今日の所でのネタとしては「金融規制によって市場の流動性などが低下しているという見解もあるが、それは金融システム安定化のためのコストであると理解すべきである」という金融規制関連をお得意とするパウエル理事の説明でありまして、まあ米国がそういうスタンスでいますと、バーゼルやら何やらの規制に関連してもそういうスタンスが出てくるでしょうし、いずれ米国以外の市場にもこの手の「規制要因による取引コストの増大」とか「規制要因による市場流動性の低下」というのが出てきて、その結果として市場の厚みが薄くなってフラッシュクラッシュみたいなのは増えていくのかも知れませんなあと思うのでした。とはいえ所詮は市場価格で解決する問題であればフラッシュクラッシュしようとも金融機関の資本バッファーを厚くしたりレバレッジ規制掛けたりすれば問題ありませんよという話は理屈の上ではそうですけど、市場に棲息してそのおこぼれを頂戴している無力市場参加者と致しましてはぐぬぬ的なサムシングは感じないでもないですな、うんうん。
 


お題「各種市場系雑談/パウエル理事の先日行った米国市場の流動性の話が割と論点オモロイので鑑賞(その1)」   2015/08/17(月)08:08:42  
  戦後七十年談話で西洋諸国の植民地支配やら日露戦争が出てくるとは思わなかった。
[外部リンク] #なお今日も月曜の寝坊モードで講演ネタが途中までですいませんすいません


○各種雑談メモである

・短国買入である

[外部リンク]
国債買入(残存期間1年超3年以下)3,750 2015年8月18日
国債買入(残存期間3年超5年以下)4,250 2015年8月18日
国債買入(残存期間5年超10年以下)4,000 2015年8月18日

ということで短国買入は1.5兆円ということで順当に減りまして、結果は以下の通り。

[外部リンク] 0.003 0.004 52.9
国債買入(残存期間3年超5年以下)12,864 4,254 0.001 0.002 56.5
国債買入(残存期間5年超10年以下)14,728 4,002 0.002 0.004 34.1

てな訳で応札4.1兆円ほどとなっていまして、先週月曜の短国買入が1.75兆円の応札で42117億円の応札だったので新発3Mが5.1兆円出てきた中で1.6兆円ほどが応札に回ったというのが単純計算になる(単純すぎで雑にも程があるが)のですかそうですかという所ですな。

でもって7/31の短国買入ではその直前に入札やった3Mの548回が引けマイナス1.3bpに対して6糸甘一本値で入っていまして(先週書いた短国買入残高の話は慌てて書いていて内容が変でしたすいません)それは入札を平均マイナス0.44bp足切マイナス0.40bpで入れてマイナス0.7bpで落札して何が楽しいんだか分かりませんけれども、まあそんな短国買入をやっておりましたので、今回の短国買入でももしかすると3Mを入れた人もいるのかな、というのはちょっと注目しておきましょう(とか書いてますが20日の残高に跳ねてくるので今週金曜までちゃんと覚えていられるのか、笑)。

まあ足切6糸甘なので、3M新発551回の引けはマイナス0.3bpなのでプラスで日銀に売るはずもない(日銀にプラス利回りで売らなくても普通に国内投資家にプラスで売ればよいので)ですが、その前の3Mだと550回がマイナス0.6bp、548回がマイナス0.7bpでして、ゼロだのマイナス0.1bpとかで3Mの新発を日銀に売る動きってあるのかね(なお入札レベルから見たら投げになる)とか20日の残高を鑑賞したいのですが、10日の買入分も入っているので混じってしまって見難いかなとも思います。まあ1年とか6Mのカレントの引けがマイナス5.5bpだのマイナス8.1bpだのやっていますので基本的にそこらが入っていると思うのですけれども(その前の1年はマイナス1.5bpだけど6Mはマイナス3.3bp)。


でまあ短国に関しては今の所発行減額と6月に前倒しでMB積んだのがダブルで効いている形で入札が延々とマイナスになるという需給の良さを示しているものの、そうは言いましても現先とかレポ市場の方は(短国現先は時々モノが減るが)特にレポの金利って7月末のような妙な事案の時以外はそんなに下がらないですし、まーここからは年末に向けてMB目標に対して短国買入を落としても回る筈ですので需給の方は徐々に緩和するのかねえとは思うのですが、何せ中期の利付に関しても相変わらずの展開になっていて、以前は短国モノ無し→中短期の利付に買いが殺到というループでしたが、最近は中短期の特に短い所がどうにもならんとか、短い所を輪番および輪番に向けたオペ先のビットなどに向けて打ち込んでしまって残高無いとか、まあそういう流れから短国の金利が上がらない上がらないという状態になっておりまして、結局日銀の吸い上げが効くのは同じだったりするのでしたorzorz


・本日はGDPということで追加緩和に関する雑談(考えのたたき台的に)

まあGDPマイナスなのはさておきまして、ここに来て中国のアレとかから日銀追加緩和ネタがまたぞろ出てきているかなあという今日この頃ではあるのですが・・・・・・・・・

いやまあ追加緩和したければああそうですかという感じではあるのですが、追加緩和する場合の問題として(1)手段はどうするの、というのと(2)そもそもどうやって説明するの、というのがあると思うのですよ。

つまりですね、手段に関してはまあ皆様ご案内の通りで、MBに効果があるという話をしている以上はMBをある程度の規模で増やさないと追加緩和とは言えませんので10兆円ロットでMB拡大ペースを上げないといけないのですが、そうなると10兆円規模で買えるのは長期国債しかなくて、でもそれをすると輪番の限界が来るのが早くなるので自分で自分の首を絞める格好になりますわな。

ETFとかREITに関してはREITは5%ルールがあってそもそも論としてそろそろ限界に近くなっている筈でして、ETFに関してはせいぜい1兆とかそういう拡大は出来るかも知れませんが、こちらも量はそこまで積めないですし、大体からしてそんなに買ったら日銀の財務的にどうなのというのもさすがに問題になるでしょと思うんだがどうなっているのかねその辺(あまりMPM議事要旨見ていてもその話が無い、というかあまりそこをクローズアップすると地雷にも程があるのでスルーしている可能性が微粒子レベルで存在)。地方債とかそういう指摘する人居るのだが兆円単位で買えるものなのかということについてはお前ら業者間市場の板とかオファーシートとか見てから言えと小一時間。

とまあそんな感じで手段もまあだいぶ手詰まりなのですが、説明の方もだいぶ苦しくなっているなあと思うのですよね。

つまりですな、追加緩和をしたとして「期待インフレの低下を未然に防ぐ」というのを去年説明してた訳ですが、一応「期待インフレは維持されていて更に全体として上昇」という認識を延々と示しているのにその理由で緩和とはどういう事ですねんというのもありますし、それ以上に「波及ルート」の説明が難しいというか苦しいですよねという風に思うのだ。

前回の追加緩和は何だかんだと言っても円安に振って何とかしましょうということで実際に円安に振れましたけれども、今回もう一段円安に振ってどうなるのかというと、すでに前回円安に振った結果として株は上がったかも知らんですけど、輸出がバカスカ増える訳でもなく(円建換算の収益は増えるけど)、コストプッシュで食品とか上昇して消費の伸びが悪くなるという事案が発生している次第ですし、株高になって資産効果ガーとか言いましても別にそれで消費がバカスカ強くなるかと言えばお察しの状態な訳でして、為替をこれ以上の円安に振って物価が上がって前向き循環メカニズムという話にはならんというのが苦しい所。

良く良く考えてみれば昨年の追加緩和の時はTaperingの後に利上げが実は来年(2015年な)できないのではないか的な話が盛り上がったりしているような展開でしたが、今回は米国の金融政策がまあ普通に考えると利上げ方向であるのは動いていない、というのがありますから、そーゆー意味では米国が当分(1年とかのタームで)利上げ方向に行けないのでは、というような話にでもなって円高に振れない限りはちょっと追加緩和をやるのは良いけど無駄打ちになりそうな悪寒がしますがどうでしょうかねえ、とかまあそんな風に思うのでした。


・そういえばこんなのが

[外部リンク] こんなのがありますが、一番上の奴で『<小論文の課題>金融・経済に関する問題の中から、あなたが課題だと考える問題を取り上げ、その問題を取り上げる理由や論点を整理した上で、それに対して、あなたが適当と考える処方箋を述べてください。』というのがあるのですがオペレーションの限界と市場機能に対する悪影響についてとか書いて送りつけるなよ!絶対に送り付けるなよ!!!


○パウエル理事の先日(8/3)の講演が論点的に面白かったのでそのネタでも

と思っていたのに前半の雑談で時間をつぶしてしまい肝心の用意していたネタにたどり着けないとか
アタクシ間抜けにも程がある。

[外部リンク] Governor Jerome H. Powell
At the The Brookings Institution, Washington, D.C.
August 3, 2015
Structure and Liquidity in Treasury Markets

>Structure and Liquidity in Treasury Markets
>Structure and Liquidity in Treasury Markets
>Structure and Liquidity in Treasury Markets

(;∀;)イイテーマタ゛ナー

ということでこのネタを打ち込むつもりだったのに雑談ネタで時間を食ったアタクシなのでした。

・市場の構造変化と規制に関する影響における考察なのだ

まずは最初から。

『I'm very pleased to be here to discuss the current structure of the Treasury markets.1 My involvement with these markets dates back to the early 1990s, when I served as Under Secretary of the Treasury for Finance.』

ほほう。

『Some of you will recall the Salomon Brothers auction bidding scandal that broke in the summer of 1991.』

うひゃー懐かしい、というより1991年生まれってもう24歳ということに震えているアタクシ。

『That event required those of us with oversight responsibilities to do a thorough evaluation of the structure of the primary Treasury market, and ultimately to propose a series of reforms.2 As part of that process, we put together a public conference to consider further reforms to Treasury auction procedures, with the participation of regulators, academics, and the financial sector. Some of the ideas that came out of that conference eventually led to changes in the way primary auctions were conducted, changes that I believe were beneficial to the efficiency and integrity of the Treasury market.』

あの事件以来発行市場の改革してましたわな。

『The issues we are discussing today relate to the secondary market rather than to the auctions.』

で、今回のテーマは流通市場に関してとな。

『Although the Treasury market remains deep and resilient, there are nonetheless reasonable questions as to whether market functioning can be improved.』

ちなみにこちらではFEDの資産買入が市場の流動性を歪める的な考察は特段ない、というか持ちきりの投資家が増えたという中ではその話はあるけれども、オペレーションが歪めるという話はなく、まあそもそも論としてFEDの場合は日銀トレード的な話って特に顕在化して大騒ぎという感じではなかったような気がするけど、アタクシもUSTを円債程見てはいませんですからその辺は良くわからんです。それよりもこちらでは規制の影響と市場の設備的なイノベーションの話を主に行っていますので、どこぞの「市場機能はありまぁす」という人に向けてのイヤミたらたらという話には残念ながらならないのですけれども、論点は面白いので鑑賞しようかと(7ページ半しかないのでサクサク読めるし)。


・昨年10月15日の米国市場から話が始まる

[外部リンク] 06:50 JST

ってのがありましたが・・・・・・・・・・・

『The events of October 15 last year have been folded into the more general debate about market liquidity across a number of markets. I take the concerns about a decline in market liquidity seriously.』

10年が瞬間34毛強とか凄まじい動きのあった時でございましたな(って引けで戻っていたから寝てる間の出来事でこちらは何が何だか状態だったのですが)。

『Hard evidence on the level of liquidity in secondary Treasury markets is mixed, with some measures at or above pre-crisis levels and some suggesting a reduced ability to buy or sell large positions without material price effect--a reasonable definition of liquidity.3 It is also possible that liquidity may be more prone to disappearing at times of stress.』

で金融危機前と流動性が落ちているという話はありますが、特にストレスのかかった時にそれが顕著とな。

『On October 15, for example, market depth declined sharply, and we saw a sudden spike in prices that was without precedent for a period with little relevant news. Other events--such as the 2013 "taper tantrum," the "bund tantrum" last spring, and the sharp moves on March 18 in the euro-dollar exchange rate--all broadly show the same pattern: rapidly diminishing liquidity, and large price moves for a given quantum of news.4』

昨年の10月の米債だけではなく色々な事例を出しています。

『But the causes and implications of these events are unclear. Is this the new normal? We don't know. Current macroeconomic and market conditions are unprecedented in many respects. For now, what we have is a small number of broadly similar events that bear careful consideration.』

でまあその背景とかインプリケーションについて考察して行きましょう的なお話な訳で、話はUST市場の話になります。

『Most of these considerations apply across markets, but they are particularly important here because of the crucial role that Treasury securities play within the global financial system.』

特にUST市場にフォーカスしますがそれはUST市場が重要だからです、ということで以下は何で重要かという話なので軽く引用だけ。

『In addition to serving the financing needs of the U.S. government, Treasury markets are important for the conduct of monetary policy. Treasuries serve as high-quality liquid assets (HQLA) for a wide range of financial institutions, including dealers in the Treasury market, and as collateral in myriad transactions conducted bilaterally and through clearing houses and exchanges. Treasury securities are a global reserve asset, and Treasury markets are a key vehicle through which market participants manage their interest-rate risk. The integrity and continued liquidity of the Treasury markets affect nearly everyone.』

さいですな。


・マーケットメーカーが減っているのと持ちきりの投資家が増えているという構造の変化に関して

『Treasury markets have undergone important changes over the years. The footprints of the major dealers, who have long played the role of market makers, are in several respects smaller than they were in the pre-crisis period.』

まずは市場のマーケットメーカーの減少について。

『Dealers cite a number of reasons for this change, including reductions in their own risk appetite and the effects of post-crisis regulations.』

リスクアペタイトが減りましたと。

『At the same time, the Federal Reserve and foreign owners (about half of which are foreign central banks) have increased their ownership to over two-thirds of outstanding Treasuries (up from 61 percent in 2004).』

FEDを含む海外中銀の保有が増えたという話はこちらにある。

『Banks have also increased their holdings of Treasuries to meet HQLA requirements. These holdings are less likely to turn over in secondary market trading, as the owners largely follow buy and hold strategies.5』

規制の関係で流動性の高い資産を保有したい銀行の持ちきり保有が増えたと。

『Another change is the increased presence of asset managers, which now hold a bigger share of Treasuries as well. Mutual fund investors, who are accustomed to daily liquidity, now beneficially own a greater share of Treasuries.』

これはMMF規制に関連しての国債保有の拡大ですな。


・・・・・・ということで以下続く(この先は電子プラットフォームの拡大に関する話が多くなる)のですが、徐々に論点というかツッコミどころというかジジイのアタクシ的に思う事が出てくるので続きは明日(大汗)。
 


お題「人民元関連メモ/7月決定会合議事要旨を鑑賞(その2)/またまた3m短国足切は100円の2つ上足切」   2015/08/14(金)07:55:33  
  お、おぅ・・・・・・・・・
[外部リンク] ・会見登場なのですが

うむ
[外部リンク] 2015-08-13 12:57:19

・・・・・・・ええまあそういうことで中国文での会見要旨は早速アップされたのですが、

[外部リンク] 仕方がないのでロイターさんの記事から。

[外部リンク] | 2015年 08月 13日 18:45 JST

『[上海 13日 ロイター] - 中国人民銀行の易綱・副総裁は13日会見し、外為市場での「定期的な」介入はすでに中止したと述べる一方、極端な変動が見られた場合は人民元を「効果的に管理」する方針を示した。副総裁は、12日の市場で元買い介入を実施したのかとの質問に「人民銀行は定期的な介入からはすでに手を引いた」と発言。ただ、極端なショックや極端な為替変動が見られた場合は相場を「効果的に管理」すると述べた。ただ、人民銀行は、元安を食い止め、市場の動揺を収めるために動いているとみられる。市場筋によると、大手国有銀行は人民元買い・ドル売りを行っているもようで、人民元の対ドル相場は12日、取引終了間際に一時大幅に上昇した。』(上記URLより)

・・・・・・・ということで、昨日ネタにした12日の説明とか、そもそもの11日の説明とか、今回の説明とかを見ます(見ますと言ってもモノホンの説明は中国語なのでアタクシの語学力では読めませんので良くわからんが、流れて来るニュースヘッドラインを総合すると)と、(1)この先フロートにしようとしているのかペッグを維持しようとしているのかが分からん、(2)この先は兎も角目先に関して言えば管理フロートにしたいのは分かるが適正水準について確たるビューが本当にあるのかが謎、という印象がございます。

つまり、昨日の会見ですと「5%ほど切り下げたのでこれで無問題」ということになっているのですが、そうはいっても基本的に市場重視という話をしていますし、大体からして現時点では5%切り下げでオッケーとしてもその後の経済情勢の変化によっては適正水準が変化しうるでしょうし、そういう状況になった場合にどうするのというのは謎ですなあとしか思えん。


まあそれよりも今回の一連の動きを見て先行き不安しか感じないのは「コミュニケーションが一々後手に回っている」ということでありまして・・・・・・・・・・・

最初の11日のアナウンス
[外部リンク] Effective from 11 August 2015,the quotes of central parity that market makers report to the CFETS daily before market opens should refer to the closing rate of the inter-bank foreign exchange market on the previous day, in conjunction with demand and supply condition in the foreign exchange market and exchange rate movement of the major currencies.』

とあって、前日の終値の状況によって翌日のリファレンスレートを定める、という説明をしているにも関わらず、Q&Aの方では・・・・・・・・

[外部リンク] after the improvement of the quotation of the RMB central parity, the market makers may quote by reference to the closing rate of the previous day and, therefore, the accumulated gap between the central parity and the market rate received a one-time correction. 』

と説明して「a one-time correction」とか言ってしまったのに翌日にまたリファレンスレートをいじったというのがトンマな話で、確かにアナウンスの言うとおりで前日終値が元安方向に大きく乖離していたので、アナウンスにあるような仕切りの通りにリファレンスレートを下げました、というだけの話だったのですが、Q&Aの方で「one-time correction」と余計なことを言ったが為に水曜もあばばばばーとなるの巻という結果になった訳ですよねこれって。

んでもって水曜の英文の説明もそうですし、昨日のもニュースを見る限りではそうなのですが、「とりあえず市場の大きな変動が起きるのは困る」という中国人民銀行の心意気だけは分かるのですが、問題はその心意気に対して出てくる政策手段の打ち方と市場とのコミュニケーションがうんこ状態になっている事でございまして、大体からして不意打ち政策出してから説明するわ、その説明で余計なことを言うから継続手段実施したら更に市場が不意打ちと見なすわとか、(慣れてないから仕方ない面はあるにせよ)もうそのクオリティがスットコドッコイでして涙を禁じえません。


とまあそういう動きでございますので、一旦「ここで止める」発言で止まっているような感じになっている中国為替ですけれども、この間抜けな市場コミュニケーションを見ておりますと、恐らくは暫くするとまた何かトンチキなプレイが炸裂するのではないかと思われますので、あまり安心しない方が吉と思われますし、まーこの一連のドタバタを見ていると一事が万事という言葉がありますように、為替市場だけじゃなくて経済政策とかに関してもちゃんとコントロールできるのか大丈夫かよというイメージが強まるのは致し方ないという風に思うのですがどうでしょうかねえ。


○7月決定会合議事要旨ネタの続きです

[外部リンク] 毎度おなじみの『.金融経済情勢に関する委員会の検討の概要』から参ります。


・中国株式市場に関して

最初に『国際金融資本市場について、』ということでギリシャと中国の話があるのですが、まあギリシャの方はパスしまして中国の所を。

『中国の株価が短期間で急落したことについて、複数の委員は、株価が昨年後半の2倍以上に上昇するもとで、高値警戒感が拡がっていたことに加え、信用取引が巻き戻されたことなどがその背景であるとし、中国経済の減速が長引くリスクとは分けて考える必要があるとの見方を示した。』

まあそらそうですなという感じですが、では肝心の中国経済のリスク認識はどうでしょうというのは後程。


・海外経済に関して

『海外経済について、委員は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復しているとの認識を共有した。先行きについても、委員は、先進国を中心に、緩やかな回復が続くとの見方で一致した。 』

という見通しになっている(7月時点)のですが、では地域別にみるとどうかと。

『地域毎にみると、米国経済について、委員は、原油安やドル高などを背景に鉱工業部門で調整の動きもみられるが、家計支出に支えられて回復しているとの認識で一致した。』

ほほう。

『多くの委員は、1〜3月期は寒波の影響などで一時的に弱くなったものの、その後は良好な雇用・所得環境に支えられた個人消費の堅調さが維持されているとの見方を示した。ある委員は、自動車販売がこのところ高水準にある点をみても、米国の個人消費は堅調であるとの見方を示した。』

『この点、別の複数の委員は、小売販売が足もと弱含む動きもみられるため、今後の回復ペースを注意深く点検する必要があると述べた。米国経済の先行きについて、委員は、当面、鉱工業部門に調整圧力がかかるものの、堅調な家計支出を起点として民間需要を中心に成長が続くとの見方を共有した。』

米国は消費を中心のドライバーとして回復というのだがそれに対して賃金の伸びってそこまでロバストじゃないように見えますし、これでエネルギー価格戻った日には家計の購買力に悪影響とかになるかも知れませんけどねえとは思いますがまあこういう見通しのようです。

『欧州経済について、委員は、緩やかな回復を続けているとの認識で一致した。』

ほう。

『委員は、輸出がユーロ安などを背景に緩やかに増加しており、個人消費も労働市場の改善に伴う消費者心理の回復基調などに支えられて引き続き増加しているとの認識を共有した。ある委員は、物価面でも、消費者物価の前年比はこのところ小幅のプラスで推移しており、デフレへの警戒感は和らいでいることを指摘した。欧州経済の先行きについて、委員は、緩やかな回復を続けるとの見方で一致した。』

欧州って先行して強いドイツ様とラグのある周縁国とというのがあってヤヤコシイですな。総じて言えばここから大コケという感じではないんでしょうか(てきとう)。


でまあ問題の中国。

『中国経済について、委員は、総じて安定した成長を維持しているが、構造調整に伴う下押し圧力を背景に成長モメンタムは鈍化しているとの認識で一致した。』

ほほう。

『最近の株価下落が個人消費に与える影響について、多くの委員は、中国では家計の金融資産に占める株式の割合は大きくなく、その影響は限定的であるとの見方を示した。』

いやそれ昔の日本もそんな感じだった筈なのだが。

『別の複数の委員は、成長が鈍化するもとでの株価下落は、マインド面への影響も含めて不確実性が高く、注視していく必要があると述べた。』

たぶんこっちの方が妥当だと思います。

『先行きについて、委員は、当局が構造改革と景気下支え策に同時に取り組む中で、成長ペースを幾分切り下げながらも、概ね安定した成長経路を辿るとの見方を共有した。この点、複数の委員は、当局の対応は公共投資が中心となるため、成長率は維持できるとしても、貿易相手国の輸出を誘発する効果は従来ほど見込めない可能性があると述べた。 』

という所ですがまさかの通貨下げ攻撃で輸出振興に出るという荒業が出たのが何とも(まあ5%如きであれば恐らく誤差の範囲内なのでやるなら2割とか下げないと、とは思いますけどね)。


『新興国経済について、委員は、先進国経済の回復が波及する一方、中国での調整の影響や過剰設備・債務の重石、IT関連財の需要端境期の長期化などから、このところやや弱含んでいるとの見方を共有した。』

まあ新興国は期待できんでしょ。

『先行きの新興国経済について、委員は、当面、成長に勢いを欠き不確実性も高い状態が続くが、やや長い目でみれば、先進国の景気回復の波及や金融緩和などを背景とした内需の持ち直しから、成長率を徐々に高めていくとの見方を共有した。 』

ホンマカイナという感じで、海外回復という話をしているものの、その絵の内容を見ますとちょっと希望的観測成分が混入されていますなあと思うのでありました。



・国内経済に関して

まずは総括判断。

『わが国の景気について、委員は、家計・企業の両部門において、所得から支出への前向きな循環メカニズムがしっかりと作用し続ける中で、緩やかな回復を続けているとの認識を共有した。その点について、委員は、先般の支店長会議での各地からの報告でも、景気回復が地域的な拡がりを伴っていることが確認されたとの認識を共有した。景気の先行きについても、委員は、緩やかな回復を続けていくとの見方で一致した。 』

消費が伸びないわ(一時的要因とはいえ)実質賃金がマイナスだわという素敵な経済指標が打ち込まれたのはこのMPMのあとですが味わいがありますな。

で、出るということになっている輸出と設備について引用します。

『輸出について、委員は、振れを伴いつつも、持ち直しているとの認識で一致した。委員は、4〜5月の輸出の弱さは、寒波などの影響を受けた1〜3月期の米国経済の一時的な減速がラグを伴って影響しているほか、最近のアジア経済のもたつきも影響しているとの見方を共有した。』

あくまでも一時的という認識です。これがコケた場合にどういう申し開きをするのでしょうか。

『先行きの輸出について、委員は、海外経済の回復や既往の円安による下支え効果などを背景として、振れを伴いつつも、緩やかに増加していくとの認識で一致した。』

円安による下支え効果があるならとっくに出てませんかねえ。

『ある委員は、輸出は足もとの実績は弱めであるものの、4〜6月期の米国経済のリバウンドや、輸出受注PMIなど先行指標の改善をみる限り、トレンドの変化に繋がる可能性は小さいとの見方を示した。もっとも、複数の委員は、中国経済のさらなる減速が生じた場合の影響については注意が必要であると述べた。』

ということでさすがに中国リスクには複数の委員が言及しています。リスクが顕在化したらこれまたシナリオの書き換えを迫られる話ですな。


設備に関して。

『設備投資について、委員は、企業収益が改善する中で、緩やかな増加基調にあるとの認識を共有した。委員は、6月短観の 2015 年度の設備投資計画は、製造業大企業において、為替の円高修正の定着を眺めて国内投資を積極化する動きがみられるなど、企業の投資スタンスが一段としっかりしてきていることを示す内容であったとの見方で一致した。』

まあそうですね。

『先行きの設備投資についても、企業収益が改善傾向を辿る中で、緩やかな増加を続けるとの見方で一致した。何人かの委員は、堅調な機械受注の動きは、こうした見方を裏付けていると指摘した。』

うーむこの。

『この間、ある委員は、短観の売上高計画が前年比+1%程度にとどまっていることなどを踏まえると、足もと強めの設備投資計画は、需要拡大予想に基づくというよりも、更新投資や省力投資が中心である可能性があると述べた。 』

これはまた身も蓋もない指摘。


あと、前向き循環メカニズムの所得に関しても鑑賞。

『雇用・所得環境について、委員は、労働需給が着実な改善を続けるもとで、雇用者所得は緩やかに増加しており、先行きも、経済活動や企業業績の回復につれて、緩やかな増加を続けるとの見方で一致した。』

ほうほう。

『ある委員は、今年度のベースアップを含む新たな給与水準での賃金の支払いが6〜7月頃にかけて増えてくることや、夏のボーナスについても増加が見込まれることから、名目賃金の改善が一層明確になってくるとの見方を示した。』

6月実質所得ェ・・・・・・・・・

『一方、別の委員は、ベースアップは4月に妥結しており、消費へのアナウンスメント効果は既に顕在化しているとも考えられることや、ボーナスについても、高い伸びとなった昨年との対比では鈍化していることなどを指摘し、これらが家計支出を追加的に押し上げるかどうかは明らかでないと述べた。』

まあこの辺りは7-9の指標を見ながら判断していくしかないですよね。


・QQEの累積的な効果について:実質金利とインフレ期待に関する議論部分

そして本来なら展望レポートの中間レビュー部分を引用するものなのですが、あまり中間レビューの所が面白くなく(メカニズムの話ではなくて物価見通しの話になっているのでつまらん)アタクシ的に飛ばしても構わんという判断をして華麗にスルーして『.当面の金融政策運営に関する委員会の検討の概要 』に参ります。

『多くの委員は、「量的・質的金融緩和」の導入以降、名目金利が低位で安定的に推移するもとで、やや長い目でみた予想物価上昇率は全体として上昇しており、実質金利は低下しているとの認識を示したうえで、そのことが企業・家計の支出行動を支えていると述べた。』

ここは毎度の文言ですから別に良いのですが、良く良く考えてみますと確かに金利高いよりは「支え」はするというのは事実そうなんでしょうが、置物リフレ理論によりますと実質金利が低下すると消費や投資が「活発化する」と仰せだった訳でして、実質金利の低下が消費や投資のどこにどう効いているのか(株だけ上がったってそのあと波及しないでしょ一部にしか)と小一時間問い詰めたいところではあります。


で、次の見解が意味不明なのですが・・・・・・・・・・

『ある委員は、国民全般や経営者の心理面で、「物価安定の目標」に向けた金融政策運営に対する信頼性が向上しており、期待への働きかけは非常に重要な段階にあると述べた。』

??????????????∫dx

いやあのこれ最初アタクシ読んだときには「信頼性が低下しており」と思いっきり脳内変換して読んでしまいましたよという所でして、現状のどこがどう信頼性が向上しているのかと小一時間問い詰めたいのだが、現状認識大丈夫かおいこの政策委員。


『一方、複数の委員は、金融緩和が実質金利を押し下げる効果は逓減してきていると述べた。』

どう見ても妥当。

『このうち一人の委員は、名目金利の下げ余地が限られる中で、実質金利をさらに引き下げるには予想物価上昇率を引き上げるほかないが、金融政策のコミットメントのみでこれが実現できるかは不確実性が高く、効果と副作用を丁寧に検証していく必要があると述べた。』

(;∀;)イイハナシタ゛ナー

『これに対し別の委員は、不確実性が高いとしても、予想物価上昇率の上昇が金融政策なしに実現することはないとの見方を示した。 』

その理屈は理屈として受止めますが、では今の政策を継続することが妥当なのか、ということについての考察はしないんでしょうか??????????????



・物価動向の判断に関して

『金融政策を運営するうえでの物価動向の判断について、委員は、「物価安定の目標」は安定的に達成すべきものであり、金融政策運営に当たっては、物価の基調的な動きが重要であるとの認識を共有した。』

基調キタコレ。

『何人かの委員は、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比が0%程度で推移する一方で、消費者物価(除く生鮮食品・エネルギー)の伸びが高まっていることや、価格が上昇している品目の割合が増加していることなどから、物価の基調は改善しているとの見方を示した。』

コアコアとか上昇品目とか繰り出して基調改善キタコレですな。

『ある委員は、個人消費の底堅さにも支えられて、本年は、新年度入り後の企業の価格改定の動きに拡がりと持続性がみられていると指摘した。この委員は、本年夏場以降は、物価の基調が高まるもとで、エネルギー価格のマイナス寄与が剥落していくことにより、消費者物価(除く生鮮食品)はかなり速いピッチで上昇すると予想できると述べた。』

まあ消費がコケなければそうなるんでしょうけれどもさてどうなるやら。まあそれで上がっても1%近辺に留まりそうですが。

『別の複数の委員は、ユニット・レーバー・コストが安定的に上昇しているほか、物価の基調的な高まりが需要増加を伴っていることなどから、先行き物価上昇率は次第に高まっていくとの見方を示した。このうちの一人の委員は、家計についても実質賃金の緩やかな改善とともに、アンケート調査において「物価上昇は望ましい」との見方が幾分増えていることを指摘した。』

威勢が良いですな。

『一方、別のある委員は、円安の影響を受けやすい食料工業製品の上昇率の高まりは、公共料金の上昇率低下などで相殺されているほか、電気製品の価格も、過去の円安局面と比べて比較的落ち着いており、円安による物価の押し上げ効果が全体としてみれば低下していることを指摘した。 』

まあ物価が上がって消費がコケるという話をおっぱじめるとそもそもの2%目標の妥当性という話になるので、そこはスルーしているのか議事要旨の段階で丸めているのやら(^^)。

『これらの議論を受けて、委員は、予想物価上昇率について、やや長い目でみれば全体として上昇しているとの認識を共有した。ある委員は、このところの消費者物価上昇率の低下にもかかわらず、人々の中長期的な予想物価上昇率に目立ったマイナスの影響はみられないと述べた。そのうえで、多くの委員は、先行き、物価の基調を規定する需給ギャップは着実に改善し、予想物価上昇率も高まっていくことから、原油価格下落の影響が剥落するに伴って消費者物価は伸び率を高め、2016 年度前半頃に2%程度に達する可能性が高いとの見方を共有した。』

まあ3人ほど反対してますが、中心的な見方は相変わらずという事でした。最後の木内さん提案に対する誰か知らんが(想像はつく)政策委員の意味不明というか頭の悪そうな反対意見については昨日申し上げた通りでありますが、こちらの見通しの議論があまりインタラクティブっぽく見えないのもちょっと気になる次第ではございます。


○市場メモというか短国ェ・・・・・・・・・・・・・・

きのうの3M
[外部リンク] (4)募入最低価格における案分比率43.4472%
(5)募入平均価格100円00銭1厘3毛(募入平均利回り)(-0.0052%)

・・・・・・・・orzorz

ということで昨日の短国も足切が100円の2つ上の札の所となっておりまして、いやあのここの所日銀の短国買入で3Mカレントって7/9入札の銘柄以外は入っていないですし、短国買入の残高自体も足元で償還の影響でやや減ったのですけれども何でこんなに堅調なのよという所で、そらまあ需給が良いということなのでしょうが、その一方で現先とかレポとかの金利は相変わらず高めに推移しているという何が何やらのマーケットになっております。

ということでそんな状態なのに日銀の短国買入はどうせ今日も実施されるのですが、どの程度の応札が来て足切水準がどの程度になるのか、というのにも注目するのですが、そもそも何ぼオファーしてくるのやらという所で、今週は新発が3Mしか無くて1Yは来週の入札なので、来週の買入は多くなるけれども今週は減らすという感じになるんでしょうかねえ、よー知らんけど。

しかしここもとずーっとこんな感じでして、一時日銀買入と海外の買い(と期末の買い)が盛大にぶつかった時って本当の本当に玉無しでレポとかのレートも超下がったのですが、最近はこの前の月末のような怪奇現象は兎も角として、通常ベースでは流通市場がマイナス金利なのにレポ現先玉はあるみたいな流れなのがちょっと違いますな、うんうん。
 


お題「人民元のアレで声明らしいのが出ているので鑑賞/7月議事要旨で馬鹿議論発見/短国買入メモ」   2015/08/13(木)07:53:20  
  8月は動かないと思わせておきながら動くの法則ですなあ。

○人民元ヒャッハー

昨日はご案内の通りで10時13分くらいにPBCのリファレンスレートの公表タイムがあって、何と前日終値から1.6%ほど元安の水準でのレートが公表となって、確か前日は「1回の措置」って言ってなかったかというような事で大騒ぎの巻。

と申しましても、良く良く考えますと前日の公表文書(昨日ネタにした奴)でも「市場の終値を参考にしてリファレンスレートを決めますよ」とは言ってたので、そもそも論として一発限りの措置とは何ぞやという感じなのですが、その後PBCは中文で声明(というかFAQ形式の物)を出してきて、暫くして英文版が出てきました。

その間にヘッドラインも出ていたのですが、「継続的な元の下げは経済情勢を判断すると考えにくい」みたいなのありまして、でも「昨日申し上げたように前日の市場実勢からリファレンスレート決めたもんね」的なのがあったりとなっておりまして、何が何やらという感じなのですがまあ声明文(というかQ&A方式の説明)を見てみましょう。

[外部リンク] The PBC Spokesman Answered More Press Questions on the RMB Exchange Rate
2015-08-12 10:32:19

『1. Why does the central parity of RMB exchange rate against US dollar change nearly 1.6% on 12 August from that of 11 August?』

何で下げたんですかという説明。

『The central parity of RMB exchange rate against US dollar changed nearly 1.6% (in depreciation direction) on 12 August from that of 11 August. The main reason is that market makers make quotations based on the analysis of financial data of July newly released on 11 August and the announcement of improving central parity quotation of RMB exchange rate against US dollar on the same day.』

下げたのは昨日の人民元市場での価格が元安に振れてリファレンスレートからの乖離が大きくなったからです(キリッ)。

『Due to the existence of intra-day fluctuation in FX market, if the closing rate of previous day deviates significantly from the central parity of that day, the central parity of the following day will deviate from that of the previous day accordingly. The closing rate on 11 August was 6.3231 Yuan per US dollar, depreciating by 1.5% from the central parity on 11 August. This was the major reference for market makers to report quotation on 12 August.』

11日は当日のリファレンスレートから1.5%位元安になりましたからです(キリッ)。

『Other relevant factors include demand and supply condition in the foreign exchange market and exchange rate movement of major currencies. It is clear that under the managed floating exchange rate regime, the fluctuation of RMB central parity is normal, reflecting not only the enhancement of the market-orientation, but also the key role played by market demand and supply in the formation of exchange rate.』

為替市場の需給によって市場レートが調整される事に対応するというのは、マネージドフロート制度としてはRMBのリファレンスレートが動くのはノーマルですよとか何とか言っているようだが。

『After the announcement of improving quotation yesterday, it will take some time for the market makers to adjust quotation and trading practices, as well as explore and find the equilibrium price of the foreign exchange market.』

とか何とか言ってまして、「適切な均衡水準に達成するためには暫く時間を要するでしょう」という話をしているので、今後も動くという話をしているのがナンジャソラ。

『This may lead to potentially significant fluctuation of RMB central parity in the short run. After a short period of adaptation, the intra-day exchange rate movements and the resulting central parity fluctuation will converge to a reasonably stable zone.』

だそうなので、均衡水準になるまでは動くでしょとか能天気(かどうか知らんが)に説明しているのですが、そもそも論として為替の均衡水準言われましてもいろいろなファクターがある訳で、市場が動くことによってその均衡に影響を与えるという変化もあるんですからして、落とし所をどういう風に考えているのかというのと、そもそもそこで落とせるかどうか大丈夫かよという辺りが気になる所ではあるのですが。


『2. Will the central parity of RMB against US dollar converge to the equilibrium market rate?』

『As noted by several market observers, the improvement of central parity quotation helps reduce distortion and push central parity of RMB against US dollar towards the equilibrium market rate. Under the managed floating exchange rate regime, the market rate should fluctuate around the central parity, which serves as the benchmark exchange rate. The trading forces in the market will help correct divergence between the market rate and the central parity.』

という状況に足元なっていないのは現状が均衡水準じゃないから、という話をしたいようでこの次にこんなのが。

『Since the third quarter of 2014, China’s significant trade surplus and the appreciation of USD against other major currencies have affected the RMB exchange rate in different directions. Market makers’ expectation diverged, and market rate deviated from the central parity for an extended period.』

貿易収支の大黒字に加えてペッグしている通貨のUSドルが上昇したのでファンダメンタルからかい離した為替価格になっておりましたとのご認識。

『By improving quotation of market makers, we expect market demand and supply to play a bigger role in central parity formation. This should help prevent persistent divergence between central parity and market rate, enhancing the soundness of central parity as a benchmark.』

そのためリファレンス水準と市場レートの間に大きな乖離があってリファレンスとして遺憾だったので今回の改善をしましたよと市場追随の説明してるんだかファンダメンタル的に見た適正水準が頭にあってそこに誘導したい(たぶんそっちだが)という趣旨でこの話を持ってきているのかいまいち曖昧な説明。

『In the future, the RMB central parity will be formed, primarily by reference to the equilibrium market rate, and at the same time it will play a guiding role for the market rate.』

ということなので、将来的には管理フロートと言いつつ実質的にはフリーフロートに近い事を展望していますということのようで、前日はその辺がどうしたいのか曖昧な話しかなかった(というかその辺りは適当にぼやけていた)のですがまあそういうことみたいですね。


『3. Will RMB depreciate persistently in the future?』

でまあここの部分がヘッドラインニュースで出ていましたが。

『In view of both domestic and international economic and financial condition, currently there is no basis for persistently depreciation of RMB.』

いやあのジンバブエじゃないんだからpersistently depreciationはせんじゃろ。

『First, China registered a relatively rapid economic growth in the first half of 2015, facing complex and challenging environment both in China and abroad. China’s GDP grew by 7% during the six months ending 30 June 2015, which is considerably higher than most other major economies. The relatively large fluctuation of money supply and credit aggregates in July is temporary and tractable. China will continue to pursue prudent monetary policy. Recently, major economic indicators stabilized and showed good signs, which provides a favorable macroeconomic environment for a stable RMB.』

『Second, China has maintained a current account surplus for a long time. In the first seven months of 2015, the trade surplus of goods reached USD 305.2 billion. This is a fundamental factor in determining the supply and demand of foreign exchange, and is also an important foundation to support the RMB exchange rate. Third, in recently years, the RMB internationalization and opening up of domestic financial markets have accelerated. The international demand for RMB-denominated trade, investment and asset allocation is gradually increasing, which creates new momentum for stabilizing RMB exchange rate.』

『Fourth, the USD has been strengthening for some time due to the market expectation that FOMC will raise its policy rate this year, an event that is being absorbed by the market. We believe that the market will have a more rational judgment on exchange rate after the temporary shock of a rate hike.』

『Finally, China maintains abundant foreign exchange reserve, stable fiscal condition and a healthy financial system, which should help bolster a stable RMB exchange rate.』

「永遠に」RMBが切り下げになることはございませんぞなという説明をうだうだとしていますが、経済成長してますとか貿易黒字ですよとか、対米ドルでの関係で言えば米国が利上げしようとしているドル高のせいでもありますよとか、外貨準備ありますよとか、そんな話をしておりますが、そんなことはわかっとるわという説明でしかありませんで、結局この説明見ても「ところで何をどうしたいの」的な意図がイマイチこう分からんステートメントだったりしますので、まあ暫くは振り回されそうな悪寒がしますな。



○金融政策決定会合の議論の中に見るに耐えない低レベルの物が混入していて嘆かわしい件について

展望レポート中間レビューの会となる決定会合議事要旨なのですが・・・・・・・・・・・・・

[外部リンク] 』の最後の所になります。

でまあ最初に毎度の木内審議委員の反対提案部分の説明を読んでみましょう。こちらはいつもの話なんですけどね。

・木内さんの提案に説明がついているので鑑賞してみましょう

『一方、一人の委員は、需給ギャップがゼロ近傍まで改善する中、逓減している「量的・質的金融緩和」の追加的効果を副作用が既に上回っており、導入時の規模であっても、金融面での不均衡の蓄積など中長期的な経済の不安定化に繋がる懸念があると述べた。』

いつもの説明ですが、ここ2回ほど「理論や事実に基づく具体的な根拠はなく」という反対意見を述べている人がいるので今回は説明が入っています(というか要旨なので、恐らくは「根拠を出せ」とか反対の人が言ったから説明したんでしょうなあとは思う)。

『この委員は、現行の政策方針の長期化に伴い累積的に高まる副作用として、日本銀行の資産買入れが国債市場の流動性に与える影響や、金融緩和の正常化の過程で日本銀行の収益が減少し、自己資本の毀損や国民負担の増加にも繋がりうることなどを指摘し、早めに減額に着手することが適当であると述べた。』

まあ日本銀行の収益に関しては買入が大した額じゃないのならそこは別にという話なのでしょうが、物には程度というのがありまして、これだけの買入を行い、更にいつまで継続するのかが見えてこないという状況では、そらまあそういう意見が出てもおかしくは無い、というか、出口によって含み損益は兎も角として期間損失は確実に発生するのですから、それが財政負担としてドバドバ出るという話になると、金融政策と財政政策の役割論という話にもなってくることなので、副作用論としての説明としては説明はしやすい。

ただまあそれよりも問題なのは短国市場に示されるように、日銀の買入拡大が市場の価格発見機能を壊すことでして、短国の場合は日銀買入で金利が下がり過ぎたからと言ってどこかの投資家が手持ちの短国を打って成敗して市場価格の適正化が行われるかと言えば、残念ながらそもそも持ちきりの人が多い上に、持っている人だって3か月すれば保有銘柄が1回転しちゃうわけなので、成敗売りなどが出てこないという悲惨な状態になって今に至っている訳ですが、買入が累積してくると長期国債市場だって徐々にそういう事になる惧れ無しとは言えませんわな。

となりますと、そもそも日銀が国債購入するときに直接引受を(償還乗換と一時的資金繰りによるFB引受を除いて)行わないようにしているのっていうのは、「直接引き受けをすると市場による価格調整機能が効かなくなる為に、財政規律や財政への信認に対する市場の警告(炭鉱のカナリア的な奴)が届かなくなってしまう」というのを問題視している、という元々の理屈からすると、政策的に金利低下を促すというのもこれまた程度問題であって、短国のように市場が壊れてしまえば何のために市場買入をしているのか訳が分からん状態になってしまう訳で、同じことが中長期国債で起きたらどないしますねんというのはあると思います。


とまあアタクシの余計なのが長くなりましたが木内さん(と思われる人)の提案内容。


『そのうえで、この委員は、.泪優織蝓璽戞璽垢板拘国債保有残高の増加ペースを、段階的減額を視野に入れて、「量的・質的金融緩和」導入時を下回る水準まで減額すること、◆嵎価安定の目標」の達成期間を中長期へと見直すとともに、金融面での不均衡など中長期的なリスクにも十分配慮した柔軟な政策運営のもとで、早期に「量的・質的金融緩和」の終了や金利引き上げに向かうのではなく、資産買入れ策と実質的なゼロ金利政策をそれぞれ適切と考えられる時点まで継続するとの表現に変更すること、などを主張した。』

というのが木内さんの提案ですが、この提案の骨子としては「2年間で2%を達成」というような目標で極端な政策を実施するのは無理がある。だから中長期的に持続可能な政策を実施すべきであり、そのためには緩和「拡大」のペースを緩めていくべきで、その代わりに資産買入を無理のない範囲で継続しながらゼロ金利政策もより長期的に継続していきましょう。とまあそんな話ですよね。



とまあこの説明に対して今回も反対が同じように出ているのですが・・・・・・・・・・・・


・木内さんの提案内容を理解しようとしないで反論するメジャー殿堂級の馬鹿が政策委員会にいるんだが

『これに対し、何人かの委員は、消費者物価上昇率が0%程度で推移するなど2%の「物価安定の目標」に向けてなお途半ばである現時点での減額開始は、政策効果を大きく損なうとの見方を示した。』

まあ「期待に働きかける」という面もあるのだからこの反論は分かる(でも「減額開始」じゃなくて「増額ペースを下げる」だと思うけど)が、この後が酷い。

『複数の委員は、現状、金融面での不均衡や金融緩和の副作用を示す理論や事実に基づく具体的な根拠はないと述べた。』

>複数の委員は
>複数の委員は
>複数の委員は

ちょwwwwwwwwwwこの前まで「金融緩和の副作用を示す理論に基づく根拠はない(キリッ)」は1名だったのに(6月議事要旨をご覧ください)今回「複数」になっているんだが大丈夫か政策委員会。

『このうちある委員は、減額開始が金利の急上昇や実体経済の悪化を招くおそれがあるほか、金融政策の遂行に当たっては、日本銀行の収益よりも、物価安定の実現という政策目標を優先すべきであると付け加えた。』

この短いまとめに色々とツッコミをしたいのですが、そもそもマネタリーベースの量に意味があるという置物リフレ理論が正当なのであれば、木内さんの主張は「買入残高拡大ペースを落とす」と言っているだけであり、別にバランスシートを今減らすと言っている訳ではないので、何でそれによって実体経済の悪化が起きるのかの「理論や事実に基づく具体的な根拠」を出して頂きたいものです。

でまあ更に間抜けなのは「日本銀行の収益よりも〜」云々の所で、木内さんの論点は「金融政策と財政政策の役割分担の中で、国債買入といえどもその額が巨大になれば金融政策の矩を越えて財政政策に入ってしまうリスクが高まるが、中央銀行が結果として財政政策となるような行為を行って良いのか」という所に持って行っている(と思われる)のに対して、単なる庭先論的なロジックに卑小化して反論するとかもう何だかねと。

まーそれ以前の問題として、大体からして置物リフレ理論だかマッカラムルールだか知らんけど直線(または対数曲線)一気理論以上の国債買入してるのに物価がコアコアでも1%割れなんですけど「政策目標を優先」は良いんですけど手段間違ってませんかねと思いますがね。

でまあここまでは前座で、一番のアレはここ。

『また、この委員は、短期間での「物価安定の目標」の達成が難しいと主張しながら、金融緩和スタンスを後退させるのは矛盾しているとも述べた。』

・・・・・・・・・・・・orz

えーっとすいません、木内さんは「短期間で目標達成が難しいから、中長期的に持続可能な金融緩和政策を実施しろ」と主張しているのであって、それを捕まえて「金融緩和スタンスを後退させる」と言って反論するのって「この委員」さんは木内さんの提案を全く理解してないでしょと思いますし、そもそもそういうの理解しないで意見が飛び交う政策決定会合って何なんだよとしか申し上げようがない。

先般ちょっとネタにした(文字起こしがめんどいので中々続編がでませんが)福井総裁時代の2005年前半の金融政策決定会合議事録(何度も申しあげますが「出口を意識しながらの議論」という意味では現在に繋がる論点が数多く見られるので量は多いですが読書を推奨します)での議論内容は、各委員の見解には結構な差がありましたが、ちゃんとインタラクティブな議論になっていたように見えるのですが、この議事要旨を見ていると木内さんの提案に反対する「ある委員」(まあ大体想像はつきますが)が何を言っているのかとか薄々想像するに頭がクラクラしてまいりますなマッタクモウ。

というか誰だこの「ある委員」を審議委員にしたのはと小一時間問い詰めたい。


#なお他のネタも少々あるのですが本日は悪態だけで時間と量を費消してしまったのでここで勘弁ということで(汗)


○本日は短国入札なのでメモだけおいておく

日本銀行による国庫短期証券の銘柄別買入額
[外部リンク]
 


お題「PBOCのリリースをペタペタ貼っておきますね/市場雑談メモ/8月金融経済月報も見事に変更なしという日銀の強気」   2015/08/12(水)08:02:44  
  出口云々についての岩田師匠の発言(国会で聞かれて「なんもシミュレーションしていないわけではありませんよそら」みたいに答えた件)について「随分早い」みたいな振りをモーサテのおねいさんがしているのだが、2%来年前半に到達する積りでいる人たちが出口を何も考えていない方がおかしいだろ常識的に考えて・・・・・・・・・

と考えますと、目標到達の期限が接近してくる中で「出口は時期尚早」をいつまで言い続けるのかは先行きのてめえらの確信度が如何ほどの物かによって違ってくると考えますとそれはそれで味わいがあります。


○PBOCキタコレだが関連ページをペタペタ貼っておくだけの企画

昨日の話題はこれですな。
[外部リンク] The PBC Announcement on Improving Quotation of the Central Parity of RMB against US Dollar
2015-08-11 09:25:09

『For the purpose of enhancing the market-orientation and benchmark status of central parity, the PBC has decided to improve quotation of the central parity of RMB against US dollar. Effective from 11 August 2015,the quotes of central parity that market makers report to the CFETS daily before market opens should refer to the closing rate of the inter-bank foreign exchange market on the previous day, in conjunction with demand and supply condition in the foreign exchange market and exchange rate movement of the major currencies.』

PBOCのページはちょっと普段フォローしていないのでまあ貼り付けてみたという程度ですが・・・・・・

[外部リンク] The PBC Spokesman Answered Press Questions on Improving Quotation of the RMB Central Parity
2015-08-11 09:26:08

ということでQ&A(というかFAQ)がついているみたい。

『1.Why choosing the current time to improve quotation of the central parity of RMB against US dollar?』

何で今実施しましたねんと。

『Currently, the international economic and financial conditions are very complex. The U.S. economy is recovering and markets are expecting at least one interest rate hike by the FOMC this year. As such, the U.S. dollar is strengthening, while the Euro and Japanese Yen are weakening. Emerging market and commodities currencies are facing downward pressure, and we are seeing increasing volatilities in international capital flow.』

ほうほうそれでそれで?

『This complex situation is posing new challenges. As China is maintaining a relatively large trade surplus, RMB’s real effective exchange rate is relatively strong, which is not entirely consistent with market expectation. Therefore, it is a good time to improve quotation of the RMB central parity to make it more consistent with the needs of market development.』

最初の所でRMBが強くて貿易黒字が大きくなってという話をしていまして要は通貨下げて輸出ドライブという話ですから、そらまあ中国が輸出ドライブとなると競合国的にはぐぬぬとなりますな。

『Since the reform of the foreign exchange rate formation mechanism in 2005, the RMB central parity, which serves as the benchmark of China’s exchange rate, has played an important role in market expectation and stabilizing RMB exchange rate. Recently, however, the central parity of RMB has deviated from the market rate to a large extent and with a larger duration, which, to some extent, has undermined the market benchmark status and the authority of the central parity.』

『Currently, the foreign exchange market is developing in a sound manner, and market participants are increasingly strengthening their pricing and risk management capacities. The market expectation of RMB exchange rate is diverging, and the preconditions for improving quotation of the RMB central parity are becoming mature. Improving the market makers’ quotation will help enhance the market-orientation of RMB central parity, enlarging the operation room of market rate and enabling the exchange rate to play a key role in adjusting foreign exchange demand and supply.』

市場の動きに対してフォローした形での改革みたいな話をしてはいるものの、まあそれって言い訳でしょと思う訳で、別に本当のフロートにするというような話ではないのですが、つーてもこうやってどーんと下げると「次はいつ追加が出るの」的なお話になると思われ。


『2.Why did the central parity of RMB against US dollar of 11 August change by nearly 2% compared to that of 10 August?』

何ででしょうかねえ。

『We noticed that the central parity of RMB against US dollar of 11 August changed (in the depreciation direction) by nearly 2% compared to that of 10 August. The following two factors may be relevant.』

ほほう。

『First, after the improvement of the quotation of the RMB central parity, the market makers may quote by reference to the closing rate of the previous day and, therefore, the accumulated gap between the central parity and the market rate received a one-time correction. Second, a series of macro economic and financial data released recently made the market expectation diverge. Market makers paid more attention to the changes of market demand and supply. Compared with the closing rate of 6.2097 Yuan per dollar in the previous day, today’s central parity depreciated by about 200 bps. The market still needs some time to adapt. The PBC will monitor the market condition closely, stabilizing the market expectation and ensuring the improvement of the formation mechanism of the RMB central parity in an orderly manner.』

なおRMBの為替がどうのという話まではアタクシもあまり手が回っていないので詳しい人に聞いてちょというところですが、一応この説明を受けると「2%ほどRMBを下げてみましたが当面はこの水準で推移させるので宜しくお願いしますね、ああ市場がそこに慣れてくるまで少々お時間掛かるんですかねえ」的な説明で、今後一段の下げをするという話はしていませんけれども、まあ実際問題としてはそんなの考えてもよー言わんのでそこは一応こういう説明になっている、というだけの話で。

『3.RMB exchange rate reform: what’s next?』

という位ですから一応「為替市場改革」みたいなものの一環(キリッ)という建付けなんですよね。

『Next, the reform of RMB exchange rate formation mechanism will continue to be pushed forward with a market orientation. Market will play a bigger role in exchange rate determination to facilitate the balancing of international payments.』

でまあ(さっき引用したURL先にもありましたが)今回の為替市場改革に関しては、一応「前日の市場の終値を参照にして基準値を決めて、より市場の実勢を反映させた形で出しますよ」という話にはなっているので、別にこれでフロートになるとかそういう話ではないにせよ、一応先行きのRMB安への期待も出るんでしょ。

『Foreign exchange market development will be accelerated and foreign exchange products will be enriched. In addition, the PBC will push forward the opening-up of the foreign exchange market, extending FX trading hours, introducing qualified foreign institutions and promoting the formation of a single exchange rate in both on-shore and off-shore markets. Based on the developing condition of foreign exchange market and the macroeconomic and financial environment, the PBC will enhance the flexibility of RMB exchange rate in both directions and keep the exchange rate basically stable at an adaptive and equilibrium level, enabling the market rate to play its role, and improving the managed floating exchange rate regime based on market demand and supply.』

取引時間延長したりオフショア市場の改革をするとか、なんかまあ一応そういう話も入っているのですが、何せアタクシRMBの為替市場どうのこうのは不勉強にてメカニズムがイマイチわかっていない(というかそもそもここは経済指標からして官製大本営発表状態だからと思っていたりしますが、汗)ので詳しい人教えてジェネラルなのでした。

『Currently, under the complex international economic and financial condition, we are seeing increasingly large and volatile cross-border capital flow. As such, the PBC and SAFE will strengthen the examination of banks’ FX transactions according to relevant laws and regulations, adopt effective measures to fight money laundering, terrorist financing and tax evasion activities, and improve the monitoring of suspicious cross-border capital flow. The PBC and SAFE will severely punish illegal FX transactions, including underground banks, and maintain a compliant and orderly capital flow.』

内外の資本移動も増えているのでその辺りもより円滑にしますとかそんな話もしてるのね。


○市場雑談メモメモ

・月曜の短国買入

のオペ結果(輪番等の結果は割愛)
[外部リンク] 8/7残高と前週比増加額
CBPP3 EUR 106.6 billion +EUR 2.6 billion -
ABSPP EUR 10.6 billion +EUR 0.9 billion -
PSPP EUR 259.7 billion +EUR 10.8 billion -

7/31残高と前週比増加額
CBPP3 EUR 104.0 billion +EUR 2.3 billion -
ABSPP EUR 9.7 billion +EUR 0.3 billion -
PSPP EUR 248.9 billion +EUR 11.0 billion -

7/24残高と前週比増加額
CBPP3 EUR 101.7 billion +EUR 1.5 billion -
ABSPP EUR 9.5 billion +EUR 0.1 billion -
PSPP EUR 237.9 billion +EUR 10.3 billion -

ということで、「夏枯れに備えて前倒しで購入」とか言ってたの結局8月の週次で入り繰りをするだけで済ませようという感じになっているのがお洒落というか何というか。まあ当初は金利が馬鹿下げして「Majiで買えない5秒前」(若者は元ネタ知らんですかそうですか)って感じでしたから色々と気にしていたようですが、なんかとりあえず市場機能とかそういう話はともかくとして、追加緩和とかそういう思惑が飛んでしまって経済指標がまずますで、先行きの市場の見方が追加緩和から出口の方になると買入は割と回るというオソロシイ状態なのですが、欧州市場の需給の細かい話になるとちょっと土地勘がございませんのでその辺はちょっと論評を逃げておきます(大汗)。

ちなみに7月の推移はこちらでして、まあ基本的に直近だけペースが上がっているような気がします。

7/17残高と前週比増加額
CBPP3 EUR 100.2 billion +EUR 1.9 billion -
ABSPP EUR 9.4 billion +EUR 0.1 billion -
PSPP EUR 227.6 billion +EUR 11.2 billion -

7/10残高と前週比増加額
CBPP3 EUR 98.2 billion +EUR 2.2 billion
ABSPP EUR 9.3 billion +EUR 0.4 billion -
PSPP EUR 216.3 billion +EUR 11.7 billion

7/3残高と前週比増加額
CBPP3 EUR 96.1 billion +EUR 1.8 billion -EUR 0.3 billion
ABSPP EUR 8.9 billion +EUR 0.3 billion
PSPP EUR 204.7 billion +EUR 10.2 billion -EUR 0.6 billion

#マイナスは償還とかその手の要因です


○金融経済月報も全然経済の見方が変わっておりませんな

何というかもうね。

[外部リンク] 『わが国の景気は、緩やかな回復を続けている。』(今回)
『わが国の景気は、緩やかな回復を続けている。』(前回)

『海外経済は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復している。そうしたもとで、輸出や鉱工業生産は、振れを伴いつつも、持ち直している。設備投資は、企業収益が改善するなかで、緩やかな増加基調にある。雇用・所得環境の着実な改善を背景に、個人消費は底堅く推移しているほか、住宅投資も持ち直している。この間、公共投資は、高水準ながら緩やかな減少傾向に転じている。』(今回)

『海外経済は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復している。そうしたもとで、輸出や鉱工業生産は、振れを伴いつつも、持ち直している。企業収益が改善するなかで、業況感は総じて良好な水準で推移しており、設備投資は緩やかな増加基調にある。雇用・所得環境の着実な改善を背景に、個人消費は底堅く推移しているほか、住宅投資も持ち直しつつある。この間、公共投資は、高水準ながら緩やかな減少傾向に転じている。』(前回)

もうめんどいので単に並べただけですが、ついでに念のため申し上げると業況感云々は声明文の時と同じで短観絡みの文言が入るか入らないかという話で特段のインプリケーションはありません。


・先行きも同じかよ・・・・・・・・・・

でもって先行きに項目別の話があるのは月報になるのでそこをみる。

『先行きについても、景気は緩やかな回復を続けていくとみられる。』(今回)
『先行きについても、景気は緩やかな回復を続けていくとみられる。』(前回)

まあここは声明文通り。

『輸出は、振れを伴いつつも、海外経済の回復などを背景に緩やかに増加していくと考えられる。国内需要については、公共投資は、高めの水準を維持しつつも、緩やかな減少傾向を続けるとみられる。設備投資は、企業収益が改善傾向をたどるなかで、緩やかな増加を続けると予想される。』(今回)

『輸出は、振れを伴いつつも、海外経済の回復などを背景に緩やかに増加していくと考えられる。国内需要については、公共投資は、高めの水準を維持しつつも、緩やかな減少傾向を続けるとみられる。設備投資は、企業収益が改善傾向をたどるなかで、緩やかな増加を続けると予想される。』(前回)

全文一致ェ・・・・・・・・・・・

『個人消費は、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、引き続き底堅く推移するとみられる。住宅投資は、持ち直しを続けると予想される。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は、振れを伴いつつも、緩やかに増加していくと考えられる。』(今回)

『個人消費は、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、引き続き底堅く推移するとみられる。住宅投資は、持ち直していくと予想される。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は、振れを伴いつつも、緩やかに増加していくと考えられる。』(前回)

住宅投資の表現が持ち直しを「続ける」になっただけで全然変更が無いんですがこれは。

・・・・・・・・・てな訳ですので、そらまあ黒田総裁の会見が暖簾に腕押し糠に釘になるのも致し方ないというところなのですが、もうこの楽観日銀シナリオがコケる話になった時どうするんだという感じでして、特に先ほどのPBOC輸出ドライブキターとか大丈夫か日本の輸出というような話とかがねえなどと思ったり。たぶん供給要因(昨日はOPECの生産が過去数年間のピークになっているとか出てたですけど)で原油価格が下がる分には首の皮一枚繋がる話だし、堂々と物価後ずれの言い訳が出来るのですけれども、そんなことより経済見通しの方が。


・なおその後も全文一致です

リスク要因以下は全文一致なのだが一応貼っておきます。この辺りは改行位置まで完全一致なので貼っているうちにどっちがどっちだか分からなくなる(まあ入り繰りしても結果は同じなのですけれどもね!!!!!)というだまし絵状態。

『この間、リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州における債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。』(今回)
『この間、リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州における債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。 』(前回)

『物価の現状について、国内企業物価を3か月前比でみると、国際商品市況の動きを反映して、横ばい圏内の動きとなっている。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%程度となっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。』(今回)

『物価の現状について、国内企業物価を3か月前比でみると、国際商品市況の動きを反映して、横ばい圏内の動きとなっている。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%程度となっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。 』(前回)

『物価の先行きについてみると、国内企業物価は、国際商品市況の動きを反映して、当面、横ばい圏内で推移するとみられる。消費者物価の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられる。』(今回)

『物価の先行きについてみると、国内企業物価は、国際商品市況の動きを反映して、当面、横ばい圏内で推移するとみられる。消費者物価の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられる。』(前回)


ということで、まあ足元の状況とか全て一時的で基調判断に影響を与えるような話でもないし、ましてや先行き見通しに影響って何ですかそれ???というような状態であるということで、いいのかその認識でというのはありますが、まあ現状の日銀はそういう事だというのを確認する金融経済月報なのでありましたとさ。
 


お題「米国のFED高官発言ネタ/総裁会見から少々」   2015/08/11(火)08:09:07  
  うむ。

[外部リンク] 日本テレビ系(NNN) 8月9日(日)18時25分配信

[外部リンク] 毎日新聞 2015年08月10日 東京朝刊

[外部リンク] 不支持は46%
8月10日 19時01分

○フィッシャー副議長発言とか

・フィッシャー副議長のブルームバーグインタビュー

該当インタニュー記事はこちら。
[外部リンク] Fischer Says Temporary Inflation Factors Still a Fed Concern
August 10, 2015 - 9:00 PM KST Updated on August 11, 2015 ? 4:55 AM KST

『Federal Reserve Vice Chairman Stanley Fischer said low U.S. inflation, while probably restrained by temporary factors, remains a concern as the labor market nears a sweet spot.』

という解説ですが・・・・・・・・

『“A large part of the current inflation is temporary,” Fischer said in an interview Monday with Tom Keene on Bloomberg Television. After the effects of cheaper oil and other raw materials dissipate, “these things will stabilize at some point, so we’re not going to be as low as we are forever.”』

『Fischer’s remarks indicate that while he’s pleased with progress on employment, he may be waiting for signs inflation will start moving up toward the central bank’s target. The Federal Open Market Committee meets Sept. 16-17 for a gathering at which many investors and economists expect it will raise interest rates for the first time in almost 10 years.』

『“Employment has been rising pretty fast relative to previous performance, and yet inflation is very low,” he said. “And the concern about this situation is not to move before we see inflation, as well as employment, returning to more normal levels.”』

ということで、労働市場に関しては問題ないのだが物価がアガランチ会長なのを問題視、という話をしているようなのですが、この記事フィッシャーさんのコメント部分が少な目でブルームバーグの能書きと、最後には情報会社のアナリストのコメントまで出しているので、実際どの程度のニュアンスなのかが微妙ではありますが、要は「物価がマンデートに向けた上昇をするというのを確認したい」という話をしているっぽい。

あとフィッシャーさんの発現引用部分はこちら。

『“The problem is not with the part that’s unusual in the dual mandate, namely employment, that’s doing just fine,” Fischer, 71, said. “It’s with the inflation part.”』

つーことでまあここがポイントということなのでしょうが、足元の物価がテンポラリーであって今後堅調に推移していく、というのを確認したいから今は決め打ちできません、という話をしているのですけれども、一方で同日にコウモリ派のロックハート総裁が先日のWBSインタビュー記事の念押し講演をしていたりしますので、まあ利上げに関しては色々と観測気球を上げて様子を見ながら物価を確認しようってな話なんでしょうね。なお物価がバンバン上がらないと利上げ着手できないという訳でも無くて、いわゆる「基調の確りさを確認」したらという話になるとは思いますがね。


・ロックハート総裁講演

[外部リンク] A Story of Economic Progress

Dennis Lockhart
President and Chief Executive Officer
Federal Reserve Bank of Atlanta

Atlanta Press Club Speech
Atlanta, Georgia
August 10, 2015

本文を本当は読むところですけれども、めんどいので本日は最初のサマリーの所をば。

『・Atlanta Fed President and CEO Dennis Lockhart, in an August 10, 2015, speech to the Atlanta Press Club, discusses the economic progress achieved since the Great Recession and the anticipated FOMC decision to move the federal funds rate off zero.』

ということで・・・・・・・・

『・Lockhart says that from its peak of 10 percent, the rate of unemployment has fallen to 5.3 percent. However, the average rate of inflation over the six-plus years of recovery has been 1 1/2 percent. He expects to see convincing evidence emerge that inflation is rising to a safer level and approaching the FOMC's 2 percent target.』

まあ当然ではありますがフィッシャーさんと同じで「雇用に関してはよろしい」という話で、問題の物価に関しては物価2%については「He expects to see convincing evidence emerge」ということで「上昇するより確かなエビデンスが現れます(キリッ)」という辺りは微妙。

『・Lockhart reiterates that the economy has made great gains and is approaching an acceptable normal, and policy should shortly acknowledge this reality. He is prepared to see mixed data, but he thinks the time to begin normalizing monetary conditions is close.』

まーでも利上げしまっせー状態なのでフィッシャーさんのアレよりは利上げ前のめり感が強いというかどう見ても利上げ派です本当にカムサハムニダになっているけど、この辺ミックスして情報が出ているのは市場に対して様子見とかしてるんじゃネーノ的なサムシングを。

『・Lockhart stresses that the path of interest-rate increases will likely be gradual and such a stance of policy will be appropriate for some time after liftoff.』

でまあこれは例のFRBスタッフ見通しお漏らし騒動からもそうなのですが、基本的に「金利誘導の世界には戻すけれども長期金利が跳ねられても困るからそうならないように長期的にはハトちっくな情報発信を継続する」というスタンスが見えるなあ、とまあそういう感じの最近の通常運転ちゃあ通常運転なのでありましたとさという所で。


○黒田総裁記者会見は暖簾に腕押し糠に釘とな

[外部リンク] 『(問) 生産や輸出、個人消費が振るわない中、4〜6 月のGDPはマイナス成長になるとの見方が強まっています。先程、生産等の低迷は一時的とのご説明でしたが、中国経済の減速など、海外経済に不透明感が漂う中、景気の落ち込みが長期化するリスクがないのでしょうか。また、そういったことによって、物価への影響等は懸念されないのでしょうか。』

ということでですね、4-6の数値がイマイチなのもありますが、海外経済の見通しもちょっと怪しげなのではという状態な訳ですし、特殊要因があるみたいなのでまだ分からんとは言え先般出た6月の実質賃金はマイナスですしという状態な訳ですから、そもそも論として「日銀の言うメカニズムが変調を来していないのでしょうか、それに関する問題意識はありますか」という質問が飛んでくるのは自明なのですよね。

然るに、今回の総裁記者会見の説明ってまあ見事なまでに「我々の見通しが正しければこのように推移するので問題ありません(キリッ)」という「俺様の話を聞いておけば宜しいお前らの話なんぞ知らんがな」な塩対応の印象が強いのでして、まあその状況を鑑賞してみましょう。

『(答) 海外経済については、先程も申し上げた通り、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復していると考えています。米国経済は、家計支出に支えられて回復しており、最近出た 4〜6 月のGDPも成長軌道に復帰していることを示しています。またユーロ圏経済も、好調な輸出や堅調な個人消費に支えられて、緩やかな回復を続けています。この間、中国経済については、成長モメンタムが鈍化していることは確かであり、その他の新興国経済も、このところやや弱含んでいるわけですが、先進国経済が堅調な回復を続け、その好影響が新興国にも徐々に波及するとみられる中で、海外経済は緩やかな回復を続けると考えています。』

月報(後でネタにします)やら声明文やら展望レポートの現状認識ですなこれは。

『こうした海外経済の見通しのもとで、輸出と生産にみられるこのところの鈍い動きは、一時的なものと考えています。』

楽観キタコレ。

『先行き、輸出は、海外経済の回復あるいは既往の円安による下支え効果などを背景として、ある程度振れは伴いつつも、緩やかに増加していくと考えています。』

「ある程度振れは伴いつつも」とヘッジクローズを入れているので、少々伸び悩みになっても「これはある程度の振れです(キリッ)」と言い逃れは出来るのでしょうが、7-9に全然伸びないということになりますとそもそものシナリオの再構築を迫られるかもしれない(他が良くてここを華麗にスルーという荒業を使う余地はある)ですな。

『また、生産も、こうした輸出の増加、あるいは一部業種にみられる在庫調整の進捗に伴って、振れを伴いつつも、緩やかに増加していくとみています。6 月短観でも、企業の業況感が総じて良好な水準で推移していましたし、生産の予測指数が先行きの増加を示しているといったことも、こうした見方に沿うものではないかと思っています。』

という願望。

『従って、物価についても、エネルギー価格の下落の影響から 0%程度で当面推移すると思いますが、その影響がだんだんと減少していくにつれて、基調としての物価上昇が顕在化してきて、年度の後半から物価上昇率は次第に加速して、2%の「物価安定の目標」に向けて動いていくと思います。』

これ1%近辺までは上がるという衆目の見立てだと思うのですが、そこから加速するという絵が描きにくいと思われる次第で、これ上昇傾向頭打ちになってある程度安定しちゃったら2%をどうするのよという問題があるのですが、もしかしてホイホイ上昇して1%台に乗せた辺りで「このように加速しているから2%に向かいます(キリッ)」とか言い出して政策達成したことにするとかいうイカサマ攻撃が出るのでしょうかねえ。(さすがに無理矢理感があるので厳しいですかね)

『2%が達成される時期については、前から申し上げているように、原油価格の動向にも左右されますが、原油価格が緩やかに上昇していくという前提に立つと、来年度の前半頃には 2%程度に達する可能性が高いとみています。』

なお後の質疑で出るがすでにヘッジクローズが入っているのがお洒落。


・原油やら商品価格の下落に関して

途中を飛ばしてこの辺の質問に。

『(問) 物価に関連して、足許で原油価格の下げがかなり目立っています。この原因をどのように分析されていて、一時的とみているのか、あるいは長引くとみていらっしゃるのか、お考えをお聞かせ下さい。』

うむ。

『今の日銀の 2%の達成時期である 2016 年度前半頃というのは、緩やかな原油価格の上昇が前提だと思うのですが、この前提が多少崩れた場合には、2016 年度前半頃という時期が前後しても、それは致し方ないというか、問題ないと考えていらっしゃるのかどうか、お考えをお願いします。』

しらっと念押し。

『(答) 原油価格が昨年の夏以来大幅に下落し、このところ若干戻してきていたのですが、それがまたごく最近になって下落しています。原油価格の動向については、需要要因と供給要因の両方あり得るとは思います。新興国の成長のモメンタム──新興国は比較的エネルギー多消費型の経済なのですが──が若干弱まっているのではないか、という需要面の要因が影響している可能性があると同時に、他方で、ご承知のようにシェールオイルその他、色々な供給面の要因というものもあったのだろうと、IMFも含めて、多くのエコノミストが思っています。そのどちらがどのくらいのウエイトがあったのかというのは、IMF自体も若干見方を変えたりしていますので、かなり難しい判断になると思いますが、いずれにせよ両面あったということは事実だと思います。』

さすがに需要面での問題がある可能性については認めています。

『日本の場合は、100%原油を輸入していますので、特に供給面の要因から原油価格が下がってくるということであれば、全く問題ないというかプラスばかりなわけですが、新興国の成長のモメンタムの弱まりというようなことが 1 つの原因であるとすると、特にアジアの新興国は日本の輸出市場として非常に大きなものですので、そちらの影響も考えなければならないことにはなると思います。』

聞かれもしないのに日本への影響を説明していますが・・・・・・・・・・・

『ただ、これまでのところ、原油価格の下落は、日本経済にとっては、全体として、かなりのプラスだっただろうと思っています。』

これはまた酷いイカサマ説明でして、先行きの経済物価見通しの蓋然性について考えるためには、「これまで」どうだったのかという話ではなく、「今後はどうなのか」という話をすべきであって、需要要因によって原油価格が上がらんというのであれば、当然先ほど大丈夫大丈夫と言ってる輸出の見通しが外れるという話になる訳ですから、そういう考察はどうなのよという話が必要なのでしょうが、そこらに触れるとパンドラの箱状態になってしまうので地雷は避けて「今までかなりのプラス」という説明でスルーしていますな。

つーかそんな事よりも「かなりのプラス」であったはずの原油下落を受けても成長は加速しないし、物価はそのエネルギー抜きコアで見てもQQEから2年経過しているはずの直近で精々0.7%とか0.8%とかそういうレベルにしか達していないというのはどういう事なのでしょうかと小一時間問い詰めたい。

『次に、最近、原油価格がまた若干下がっているということを受けて、2016 年度前半頃という 2%程度に達する時期についての判断が変わるかということですが、何度も申し上げていますように、原油価格については、私どもが独自の見通しを立てているわけではなく、市場における先物価格等を参考にして、見通しの前提として置いているわけです。』

原油価格が変わったら見通しが変わるとな。

『従って、市場における先物価格等が変わっていけば、その前提は変わっていくことになると思いますが、今のところ、原油価格が現状程度の水準から緩やかに上昇していくという先物価格の状況を前提にして考えますと、2%の目標の達成時期というのは 2016 年度前半頃になるとみています。』

今のところ、と連呼しておりますように・・・・・・・・・・・

『ただ、今後、原油価格の動向、特に先物価格が変わってきますと、達成時期が若干前後することはあり得ると思います。』

早くも足元の原油価格動向に対してヘッジキター!!!!!

『金融政策の運営上重要なことは、物価の基調的な動きですので、原油価格の動きについても、それが予想物価上昇率等に影響して、物価の基調的な動きに影響するということになれば、それは政策の調整ということを検討することになると思います。今のところそういったことにはなっていませんので、引き続き原油価格の動向を注視し、物価の基調的な動きにどのような影響を与えるかを、よくみていくということに尽きると思います。』

で、その予想物価上昇率ってリアルタイムで正確な数値を把握するのは困難ときていますので、もうこれは何が何だか分かりませんねというお話です。


ところで折角ですのでここで岩田大副総裁様の就任記者会見での説明を改めて確認してみましょう。
[外部リンク] 『2 つ目は、そういう意味で、2 年くらいで責任をもって達成するとコミットしているわけですが、達成できなかった時に、「自分達のせいではない。他の要因によるものだ」と、あまり言い訳をしないということです。そういう立場に立っていないと、市場が、その金融政策を信用しないということになってしまいます。市場が金融政策を信用しない状況で、いくら金利を下げたり、量的緩和をしても、あまり効き目がないというのが私の立場です。 』(上記URL先の2013年3月21日会見の岩田副総裁発言より)

(;∀;)イイハナシタ゛ナー


・さらにこういう質問もありましたが

『(問) 2 点お伺いします。1 点目は物価ですが、基調としては非常にしっかり上がっているようには、お見受けするのですが、いわゆる普通のコアは、ここから先は若干のマイナスはあるかもしれないという覚悟でいた方がいいのか、あまりそこは心配しなくてよくなったのか、お伺いします。』

確認ですな。

『2 点目は商品市況です。CRB指数が 12 年振りの低い水準になっていて少し気味の悪さを感じるのですが、これは米国金融政策の出口によるリバランスとか、供給要因という割と明るい理屈なのか、それとも石油メジャーとかが設備投資を減らしておりまして、実体経済にとってもそれなりに悪い話なのか、現時点での見解をお願いします。』

需要要因によるものという質問の方が良いような気がしますがさておきまして。

『(答) 公表文でも申し上げている通り、当分の間は原油価格の下落の影響を受けて、コア指数の前年比は 0%程度で推移するとみていますので、その「程度」の中にはマイナスということもあるかもしれません。ただ、これは今のところ全く分かりません。』

ということでマイナスになっても知らんがなということで。

『2 点目ですが、原油のみならず、様々な鉱物資源などの商品市況が低いということは事実であり、その背景は原油の場合と同じように、今、需要の要因と供給の要因と両方考えてみる必要があるとは思います。需要要因としては、やはり大きいのは新興国、途上国などの成長が若干もたついているといったことであるとか、あるいは──中国経済の成長率は 7%で安定的に推移していますが──、中国経済自体の産業構造などが外需依存型から内需型に変わってきていますので、かつて程、原材料とか部品とかを大量に輸入するという体質でなくなってきている可能性もあります。』

『いずれにせよ、需要要因があると同時に、それぞれの商品、1 次産品について、供給要因もあろうかと思います。それから市場でよく言われていますのは、多くの商品についての価格がドル表示になっているわけですけれども、他通貨に対してドル高になると、ドル表示の商品価格が若干下がる傾向が従来からあるということで、そういう単なる表示上の話かもしれませんし、なかなか難しいとは思うのですが、基本的にはやはり需要側の要因と供給側の要因とが重なっているのであろうと思っています。』

まあ質問する方も微妙にずれているからこういう答えで煙に巻いている感はあるのですが、需要側によるものなのでしたらそもそも論として価格が戻らないし、需要が弱いのだったら輸出のシナリオも崩れるでしょという話は見事に避けて通りますな。

ちょっと前ですと「輸出が思ったほど伸びていませんが国内の前向き循環メカニズムが働いているので少々輸出がパッとしなくてもヘーキヘーキ」という説明を堂々としていたのですが、消費も微妙に伸びが怪しいし、実質賃金は特殊要因込みとはいえあの数字を出されているということで、まあなんちゅうか説明が苦しくなっているからこその暖簾に腕押し糠に釘な説明になっているのではないか、と思ってしまうんですけどどうでしょうかねえ。


・どっちもどっちの感はあるのだが

『(問) 本日の会見の中で、様々な方々から、エネルギー価格や商品価格についてのご質問が出ていて、それについてのお答えがエネルギー価格の最近の下落が示している世界経済全体に対するサインのようなものを少し軽く見過ぎておられるのではないかという気がしないでもないです。』

さよですな。

『前回の会見でもエネルギー価格の下落についてはご質問させて頂いていますけど、需給両面があるのは当然ですけれども、足許の動きについて言えば、明らかにこれは新興国の需要減退に伴うものだということは誰の目からみても明らかだと思います。』

公的機関でこういうレポートも出ていますが、という説明で攻めないと後で言われるように「あなたの意見でしたら会見場で話さないでチラシの裏にでも書いておけ」となってしまう(正直これ聞いていてアタクシは「貴方の意見開陳してもしょうがねえだろ」と思いましたよ)のですが。

『4〜6 月の日本のGDPについて、マイナス成長という見方が大勢になっていますけれども、この中身も、結局のところ、まあ消費も相当弱いのですけれども、春先のベアに失敗したのだと思うのですが、同時に外需の弱さも相当影響していると思います。』

ベアが余計。というかその部分も聞いてて違和感があったわ。

『そういう意味では、エネルギー価格の下落が示しているものは、日本経済そのものについても、相当弱い兆候であるとみるべきだと私は思います。けれども、今日の景況感については、そういったものを一切無視して現状維持しておられるということで、このこと自体が市場に対して日銀が楽観的過ぎるのではないかと誤ったサインを与える可能性が非常に高いと思います。』

「日銀が楽観的すぎるサイン」はすでにとっくの昔に出ている訳で、質問するなら「市場との見方に相当の差がある」という話と、それ以外に新興国とかの需要減退を懸念するようなレポート的なものを持ち出して説明して、「市場が必ずしも正しい訳ではないでしょうが、日銀との見方に乖離が相当大きくなっているのは如何なものか」というような聞き方をすれば良いのにと思う。つーかこれ聞いている記者さん毎度毎度というか最近特に質問が要領を得なさすぎなのでもうちょっとポイント絞ってくれ。


『(答) ご質問は非常に多岐にわたっていますので、1 つ 1 つお答えできないかもしれませんが、私どもは、常に客観的に経済の現状がどうなっているのか、先行きがどうなっていくのかということを議論し、その上で金融政策の決定を行っています。その結論は、この公表文で示していますし、議論の概要は、議事要旨で次回の金融政策決定会合での承認を得て、公表するという形になっていますので、それをご覧になって頂ければ分かると思います。』

とは言え(黒田さんが当該記者うぜえとか思っていそうな点を割り引いても)この説明は何ぼ何でも塩対応オブ塩対応で、公表文書読めやゴルァでは記者会見をやる意味が無いんですがそれは。

#まあ質問する方が「〜と思います」ばっかりだからというのはあるが

『なお、足許の原油価格の下落要因について、色々な議論があることは事実ですが、一方的に需要要因だけであるというように決めつけることもできないと思います。これは、先程申し上げたように、IMF調査局が原油価格の下落について、色々な考え方を示しています。』

記者がこれを出して質問する話なのに総裁に説明されとるwwwww

『確かに、初めは大半が供給要因であると言っていましたが、その後、需要要因もかなりあったと言っています。ただ、そうした中で、ここ数週間というか、何か月かの原油価格の下落について、IMFも含めて全て需要要因だというように言ってはいないと思います。従って、ご意見はご意見として伺いますが、それについて、私はそのように考えておりません。』

これもだいぶイカサマチックで過去の話ではなくて問題は今後に影響する話ですよね、と思ったら食い下がる。

『(問) 私がお伺いしたのは、この 2 週間ばかりのことなのですよ。』

まあこの論点はそうなのだがこの質問者は態度が悪い。

『(答) あなたのご意見を開陳されるのは結構ですが、私どもがどう考えているか、あるいは金融政策決定会合でどういう議論を行ったかということについては、公表文で出ている部分が基本的な金融政策の決定に至る経済の見方であり、議論の経緯は議事要旨でご覧になって頂きたいと言っているわけです。』

どう見てもブチ切れです本当にありがとうございましたという所ですが、まあ聞く方ももうちょっと何とかならんのかと思いますが、答える方も塩対応オブ塩対応になっていまして、これもうちょっと丁寧に論点を絞って質問したらもうちょっと別の答えになったかも知れませんなと思う所です。

というのはですね、今回の説明の流れって、質問者が最初に指摘しているように「足元の状況に関して一時的で済ませていて、特に声明文では懸念なども加わらずに見通しも変わらないけれども実は根本的なところでの変化を見逃している可能性は無いのか、全然懸念していないとかどういうことなの」という事に対して全くの無回答な訳ですよ。でまあ従来の黒田総裁の会見での説明って自信満々モードのときはそういうのに対して「ご指摘のような懸念もあるかもしれませんがこうこうなのでその懸念は大きな問題にはならないと思われます」って感じでドヤ顔を交えながら説明していたのに、今回の会見(最近概ねそうですし先日の中曽副総裁の金懇会見もそうでしたが)ではそういう説明をするよりも「執行部様の見通し通りにいくんだから問題ない」という感じで聞く耳持たずモードになっているような印象が強いのでして、ということは裏を返せば先行きに対してそこまで自信満々じゃないんでしょ雲掛かっているんでしょとかいう妄想を強くするこの会見なのでしたとゆーところです。


・なお物価の判断に関しては相当な曖昧化が進行しています

こんな質疑が。

『(問) 先程、もし原油価格の下落が物価の基調に影響をきたすようならば、政策の調整をするということをおっしゃいました。今後を考える上で、今これだけ原油価格が物価に下押し圧力を与えている状況であれば、物価指標を色々みていかれるとは思うのですが、日本でいうコアコアと、最近月報に載った生鮮食品とエネルギーを除いたものの 2 つというのは、基調を示している指標として、大きな 2 つだと思うのです。その 2 つがなかなか上がってこないとか、下がり出すというと、やはり物価の基調がおかしいということになり得るのでしょうか。』

そらまあ政策の判断する指標がドンドン曖昧になっていますからこういう質問も出ますがな。

『(答) それはある意味でそうだとも言えますし、その 2 つだけで判断しているわけではありませんので、そういう意味ではそうだとは言えないと思います。』

キタコレ。

『というのは、これまで申し上げているように、ターゲットは総合指数ですし、総合指数の先行きの動きをみる上で、従来、一番重要なものと考えられてきていて、しかも現在でも展望レポートの見通しで示しているのは生鮮食品を除く指数です。ただ、その上で、昨年の夏以降の大幅な原油価格の下落という事態を踏まえて、原油価格の見通しについて、市場の先物価格の動きを勘案した一定の前提を共通にして、政策委員の見通しを作っています。原油価格の動きも相当足許の物価に影響しているわけですから、物価の基調をみるときには、足許のコアだけでなく、原油価格の動向を、特にそれがどれほどコア指数なり総合指数を引き下げているかということをよく踏まえて、みていく必要があるということです。新しくお示しするようになった生鮮食品とエネルギー品目を除いた指数も、今言ったような考え方の中で 1 つの指標としてお示ししているということはその通りです。』

『ただ、何回も申し上げますが、特定の指標だけで先行きを判断することはできないわけでして、特に物価の基調を決定する需給ギャップであるとか、予想物価上昇率も引き続き重要ですし、賃金と物価というのは、基本的には賃金が上がる時には物価も上がる、物価が上がる時は賃金も上がるという関係にありますので、賃金の動向も重要な指標になります。従って、そういった各種の指標を総合的に勘案して物価の先行きの動向を判断するということになろうかと思っています。』

インフレターゲットの導入で恣意的な金融政策判断を排除してインフレ期待を安定化させるという昔の置物一派の主張は一体全体なんだったのかと小一時間問い詰めたい。


#ということで市場メモなどが時間切れですいませんすいません
 


お題「だいたい決定会合レビュー:景気認識に何の変更も無いどころか一部引き上げとはちょっと楽観過ぎませんかねえ」   2015/08/10(月)08:05:28  
  インバウンド消費でウハウハという話がすっかり定着していますが、昔々はジャパンの皆様が海外でお買いものツアーをせっせとしておりまして、どっちが国民目線で幸せな事なんでしょうかねえと思う今日この頃。

○決定会合レビュー:声明文が全然変わらないのが今回のポイントその1

まずは声明文である。

[外部リンク] まずは声明文現状判断。

『わが国の景気は、緩やかな回復を続けている。』(今回)
『わが国の景気は、緩やかな回復を続けている。』(前回)

総括判断が同じなのはわかる。

『海外経済は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復している。そうしたもとで、輸出や鉱工業生産は、振れを伴いつつも、持ち直している。』(今回)
『海外経済は、一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に回復している。そうしたもとで、輸出や鉱工業生産は、振れを伴いつつも、持ち直している。』(前回)

海外経済、輸出、生産ともに不変とな。

『設備投資は、企業収益が改善するなかで、緩やかな増加基調にある。』(今回)
『企業収益が改善するなかで、業況感は総じて良好な水準で推移しており、設備投資は緩やかな増加基調にある。』(前回)

設備投資に関する文言の変化ですが、前回は日銀短観が出た直後の会合になりますので、短観で示された業況感に関する説明が入っているので変化したように見えますが、判断は「緩やかな状況基調」「企業収益が改善」とありますので設備投資に関する判断に変更はありません。

『雇用・所得環境の着実な改善を背景に、個人消費は底堅く推移しているほか、住宅投資も持ち直している。この間、公共投資は、高水準ながら緩やかな減少傾向に転じている。』(今回)
『雇用・所得環境の着実な改善を背景に、個人消費は底堅く推移しているほか、住宅投資も持ち直しつつある。この間、公共投資は、高水準ながら緩やかな減少傾向に転じている。』(前回)

ということで今回現状判断が変更になったのは住宅投資の部分で、「持ちなおしつつある」→「持ち直している」に変わっておりまして、ここの部分が上方修正になっていますが、消費に関しては何ら判断を変えていないのがチャーミング。

『また、わが国の金融環境は、緩和した状態にある。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%程度となっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。』(今回)

『また、わが国の金融環境は、緩和した状態にある。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%程度となっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。』(前回)

金融環境の話や物価の話は前回比変わらずです。


・先行き見通し

『先行きのわが国経済については、緩やかな回復を続けていくとみられる。消費者物価の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられる。』(今回)

『先行きのわが国経済については、緩やかな回復を続けていくとみられる。消費者物価の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられる。』(前回)

そらまあ現状の見方がほぼ変わらないのですから先行き見通しは変わらんわなという話でございますが、金融経済月報でどういう記述があるのかは確認したいものであります。


・リスク要因、最終パラグラフ等

『リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州における債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。』(今回)
『リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州における債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。』(前回)

ここも変わらんですねえ。

『「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しており、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う(注2)。』(今回)

『「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しており、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う(注2)。』(前回)


ということで、この辺に関しては相変わらずですし、木内さんの提案およびその否決というのもまたまた同じという毎度の展開でありました。


・ということで声明文方面のネタとしては「足元の状況を見事にスルーしている」ことですよね

詳しくは今日やりますが総裁会見ネタのニュースでも。

[外部リンク] Business | 2015年 08月 7日 18:25 JST
物価目標達成時期、原油次第で後ずれ=黒田日銀総裁

ということで総裁会見では当たり前ですが「足元で2QのGDPがマイナスになったり、消費が弱かったり輸出の先行きにも中国経済などの怪しげな材料がありますけど如何お考えで?」という質問が割と打ち込まれていた(話半分くらいしか聞いてないけど)のですが、黒田総裁の答えが物の見事に暖簾に腕押し糠に釘状態でありまして、「お前らの話を聞く耳は持たん、偉大なる政策委員会様で出した見通しとその議論はここに書いてある通りだし議事要旨出すからそれを見れば分かるだろう」と言わんばかりの調子でお話をしている辺りが実に心を温かくするものでございます。

つまりですな、足元消費が微妙だったりしている点などのように「所得から支出への前向き循環メカニズム」とやらが本当にワークしているのか大丈夫か、とか、7月くらいから実質所得プラスの効果が出るとかいう話だが物価が見通し通りに上がったら結局どうなるんでしょうねえ、とかまあその手の指摘に関しては全て「足元の弱含みは一時的なので回復しますよ」という話で一点張りとなっておりますというのが今の状況。

ということはですな、足元の弱さに関してこれが一時的ではない。ということになりますと現在盛大に突っ張っているシナリオそのものがいきなり足元で瓦解する話になる訳でして、日銀執行部様におかれましてはどう申し開きをするのか、となりますと申し開きをするのか追加緩和をするのかという話になってしまいますな、うんうん。


とは言いましても、追加緩和するにしたってタマが無いですし、政策の全面的な差し替え(量のターゲットから金利に切り替えみたいなもの)をしようにも2%物価水準の到達時期を2016年度前半と言っているだけにこのタイミングで差し替えは無理がある(組み換えをするなら2016年度が見えてくる時期でしょうどう早くても)ので、どうしようもなくなるまでは強気の姿勢を崩さないでいて、最後の最後に予告なくいきなりポッキリ切れるというパターンが予想されるので、まー基本追加緩和無いでしょうし、10月展望レポートは楽勝で粘ってくるとは思いますが、一応「現実に押し込まれて日銀突如降参モード」というリスクは考えておく必要はあるでしょうね。


○決定会合レビューその2:決定会合日程キタコレ

重要法案審議によってこちらが出るのが遅くなりましたな。

[外部リンク] 2015 年 9 月〜12 月の金融政策決定会合等の日程
2016 年の金融政策決定会合等の日程


・会合日程をFOMCと比較

1 月 28 日(木)・29 日(金)
3 月 14 日(月)・15 日(火)
4 月 27 日(水)・28 日(木)
6 月 15 日(水)・16 日(木)
7 月 28 日(木)・29 日(金)
9 月 20 日(火)・21 日(水)
10 月 31 日(月)・11 月 1 日(火)
12 月 19 日(月)・20 日(火)

1・4・7・10が展望レポートシリーズですな。


それではFOMCの日程を見てみましょう。

[外部リンク] January 26-27
March 15-16*
April 26-27
June 14-15*
July 26-27
September 20-21*
November 1-2
December 13-14*

日程を単純に比較すると、1月、4月、7月と展望レポート出す回4回のうち3回がFOMCの後、10月はFOMCよりも前という形になっているので、表ローテでは追随率4打数3安打という形になっております。

でもって中間レビューに関しては6月、12月がFOMCの後、3月が前で9月は同日なので時差の関係上日本が先、となって裏ローテでは4打数2安打となって、まあ何でもかんでもFOMCの後というとコバンザメとかフリーランチとか悪態をつかれるところですので、(コバンザメ上等だと思うけど)裏ローテの方で少し格好をつけてトータルでは追随率8打数5安打と、何となく何でもかんでも追随しているように見せない、という辺りが見栄っ張りというか形式だけは整えに行くというアレな根性炸裂という所かと大変に微笑ましい。


まーそもそも論として、米国様の場合は上記日程表にアスタリスクがあるタイミングがSEPと総裁のプレコンが用意されている訳でして、そもそも論として表ローテ裏ローテ言いましても、こっちの表ローテと向こうの表ローテのタイミングがずれておりますので、そういう意味では後先をそこまで考える必要が無いのかもしれませんね!!!!!!!!



○市場雑談メモ

・今日は短国買入ですが

金曜はMPMがあったので輪番も短国買入も実施されずということで輪番も短国買入も本日実施。


・・・・・・という中で金曜は中々味わいのある記事が日経新聞朝刊の「ポジション」欄に。

[外部リンク] 2:00

『債券市場で「日銀トレード」と呼ばれる取引が息を吹き返している。証券会社などが金利の急上昇は起こりづらいとみて、財務省から積極的に国債を落札し、すぐに日銀に転売して値ざやを稼いでいる。』(上記URLより、全文は会員登録していないと読めませんよ)

てなことですから話は輪番の方がメインではあったのですが、金利の急上昇が起こりづらいので云々というのは短国買入いや何でもないですが、まあ日銀トレードとか言われて思いっきりこういう風に日経新聞様のようなメジャーな所に堂々書かれてしまうのって、まー日銀舐められてます罠というのもありますし、大体からして何の為にオペを実施しているのかとか、そういう風になるんだったらそもそもオペの運営方法を再考した方が良いんじゃないか、とかまあ色々とツッコミも出てきそうなお話ではあるなあと思うのでした。

でまあ今日の短国はどういうオファーしてきてどういう入札になって、結果はさてどうなるのでございましょうかねえ、というのは朝の10時10分から始まり、最後の検証は買入残高の公表で検証するの巻という所で。


・雇用統計でしたな

結果はこれでしたが
[外部リンク]
2015/08/08 00:09 JST


[外部リンク]
2015/08/08 06:54 JST


[外部リンク]
2015/08/08 06:51 JST

・・・・・・・どっちですねんという感じですが、2年の金利はちょっと上がったんですから、「やっぱりこの程度で推移するなら9月利上げあるで」なんですが「とはいっても別に景気が過熱してヒャッハーという訳ではないから長期債まで叩き売るに及ばす」ということですかそうですか。これだけ見ても何が何やらという感じですが。

しかしまあ何ですな、さっきの黒田総裁会見の中(なので今日ネタにしますが)で米国の利上げに関する質疑応答があったんですが、黒田総裁はその中で(さっきの記事中にもあります)「米国の利上げが遅すぎるリスクと早すぎるリスクについては早すぎるリスクが問題」というようなコメントをしていた訳なのですが、今回の米国って前回の正常化が「中立金利までの利上げをメジャードペースで実施出来るくらいに自信が持てた時点で事前予告をしてから正常化を行う」というアプローチをやった結果としてクレジットバブルというか住宅バブルというかサブプライムバブルを盛大に発生させて今に至る、という反省はさすがにあるように見える訳で(公式にそういう言い方は避けてるけど)、今のアプローチって「超緩和政策からの正常化が遅すぎること」に対しても結構なリスク認識をもっているからこその産物なんじゃネーノと思う訳で、黒田総裁の認識が一昔前で止まってないかという疑念が湧き起ったりするのでありましたとさ。


ということで諸般の事情(もへったくれも無くて単に朝起きるの遅くて調子が出なかっただけですが、涙)で本日は甚だ簡単で恐縮至極。
 

2017年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧

このサイトの内容は、情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資に関する最終決断は必ず読者ご自身で行ってください。掲載する内容については万全を期しておりますが、内容の完全性、信憑性を保証するものではなくこれらの情報によって生じた損害について当社は一切の責任を負いませんので予めご了承願います。


   
   
無料アクセスアップ:オートリンクネット リンクが自動で増殖オートリンクの登録はこちら ベベのデイトレード日記
デイトレーダーの日課
Copyright (c) 2004FPeye,Co. Ltd. All rights reserved.
画像及び文章の無断転載は固くお断りします。