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お題「決定会合プレビュー雑談/FSRの「BOX」を鑑賞するの巻」   2015/10/30(金)08:02:35  
  5中全会の目玉政策はこれですかそうですか。
[外部リンク] International | 2015年 10月 29日 23:35 JST
中国、今後5年は中高速の成長目指す 「一人っ子政策」廃止へ

まあ何ですな、一人っ子政策廃止しても経済が成熟してくると勝手にそうなってしまいますという例も有る訳でございまして。


○決定会合プレビュー雑談

[外部リンク]
2015/10/30 2:00

『日銀は30日、金融政策決定会合を開く。半年に一度の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」をとりまとめ、物価見通しを下方修正する。物価上昇率2%という政策目標の達成時期も現在の「2016年度前半ごろ」から先送りする。金融政策運営については、景気と物価の先行きを点検しながら、追加緩和の必要性を慎重に見極める。』(上記URLより)


[外部リンク] Business | 2015年 10月 29日 14:56 JST
焦点:日銀、QQE維持の公算 物価目標達成時期の先送り検討へ

『[東京 29日 ロイター] - 日銀は30日に開く金融政策決定会合で、現行の量的、質的金融緩和(QQE)政策の維持を決める公算が大きい。ただ、原油価格の下落や新興国を中心とする海外経済の減速で、2%の物価目標は2016年度前半から遅れ、達成時期の先送りが議論される可能性が高い。』(上記URLより)


ということで直前の報道を拝見しますと「展望レポートで手前の物価や成長の見通し、2%到達時期の見通しが下がる」「追加緩和の可能性はあるけどあんまりなさそう」というような感じになっているかと思われます。でまあ今回の追加緩和以外の話で言いますと、何とかストの皆様の所ではこの先の政策について「追加緩和無し」と「追加緩和有り」の見方を変更している人がここに来て現れていたりとかで、見方というか考え方が微妙に揺らいでいるようですな。

まー何でこんだけ色々な見解が出るかと考えますと、第一にそもそも日銀の行動反応関数が何が何だか分からなくなっていることで、前回の追加緩和がそれまでの説明を覆して打ち込まれた上に、その時に理由になった「原油価格の低下によるインフレ期待や物価の基調への悪影響」が更に懸念されそうな今年の頭辺りでは動かずを決め、その後2%達成時期は延びるのに「基調」を持ち出して動かず。しかもその「基調」を説明するのに持ち出してくる指標がコロコロ変わる、とまあそういう状態になっていて予想しろと言われましても、どこに力点を置くのかで論建てが全然変わってくるぞなというお話。


でもって第二にはオペの限界という話で、FSRでは(まだネタにしていないけど)市場の流動性は保たれています(キリッ)という話なのですが、市場そのものが息をしていない状態で碌に売買する人居ないし、輪番と入札しかネタが無いというか、そもそも入札で流れてもどうせ明日輪番だからとその後コケないし、入札が無駄に強くてもどうせ明日輪番だからとそのまま値持ちするしとか、もう何だかねという状態になっている訳ですが、来年は今の枠組みのままでも月間10兆円ほどのフローでの買入を実施しないといけないという状態なのにこれ以上追加できるんですかと考えますとフローの買入が来年のどこかで爆発するリスクも真剣に考えた方が宜しいですし、大体からしてバーゼル靴離譽丱譽奪元制が今年からお試し期間開始している中で、ここからMBを80兆円拡大するためには超過準備が80兆円増えないといけないのですが、そんな量の超過準備誰が持つんでしょと考えるとそっちで爆発する方が現実的かも知れませんが、いずれにせよこの先1年は続けられても2年は持たない枠組みになっているのではないでしょうか。


ここに外野の事情なども加わるのですが、「オペレーションが向こう1年から2年位のタームで完全に限界を迎える」という中で、2%物価到達までの時間が従来以上に掛かる可能性というのを意識した場合には、「コアCPIが2%を見に行く前にオペレーション的に政策が回らなくなる」という最悪の状況が発生するリスクを念頭に置かないといけないでしょと思うのですよね。

つまりですな、今回の展望レポートで衆目が一致するのが「2%到達時期見通しがまた後ろに倒れる」という事だと思いますが、2%到達時期見通しが後ろに倒れるという事なのであれば、今申し上げた「物価がいかないのにオペ大爆発」という一億玉砕ポツダム宣言シナリオという最悪シナリオの可能性が更に高まるという事になるのですから、尚更の事追加金融緩和とかもっての外という話になる(今の政策建付けだとMB拡大ペースを引き上げることが追加金融緩和なので)訳で、政策の維持可能性という観点から考えると追加緩和は無いでしょとなる筈です。


ちなみに余談ちっくになりますが、そもそも前回の追加緩和の時は2%物価到達時期見通しっていうのは変化していなくて、「追加緩和効果によって2%物価到達へ力を加えることになるので物価2%到達時期は変更しませんが何か」という話になっていましたし、大体からして追加緩和を実施するのに2%物価到達の見通し時期が後ろにずれるのであればお前は何の為に追加緩和をしているのかと小一時間な訳で、金融緩和効果で物価を行かせますというのを主眼にしている以上、追加緩和するなら物価見通しは不変(=従来シナリオのオンラインとする為に追加緩和をするのだから)であるべきで、「追加緩和しますが物価達成時期は遅れます」じゃあ最初から敗北宣言をしているようなもんなので、間違って追加緩和した場合は当然2016年度前半に2%というのは変えないのが今の政策の建付け上妥当な態度だと思いますがどうでしょうかね。


てな話はさておきまして、アタクシはご案内の通りで、どう計算しても2年は続けられない(運が良ければ1年位は続くかもしれないけど)この政策の建付けの性格上、2%達成で目標達成に視野的な話ができないのであれば、政府との共同文書の基本的な骨子に立ち戻って黒田日銀になって勝手に置物理論に拠って加えられた「2年で達成」という縛りと、その縛りによって突っ込んだマネタリーベース置物一気理論を棄却して、より長い期間粘り強く緩和政策が可能な枠組みに転換しないと無理でしょと申し上げている訳ですな、うんうん。

なので追加緩和があるとすれば(これも先日申し上げましたが)政府方面がすっかり2年どころか2%達成の方まで興味が無くなっている(ような情報発信が続く)という梯子外し状況にトサカに来てヤケクソになって無理心中追加緩和を打ち込んでくるという可能性と、来年の早い時期(下手したら年末)に政府のデフレ脱却宣言的な威勢の良い勝利宣言が出るときにしらっと長期的な政策枠組みに政策を転換するので最後に景気づけに追加緩和をしてもオペが爆発する前に撤退ができるという所まで見据えた追加緩和、という位しか思い浮かばないのですけどねえ、という所ではあります。

最近の債券市場の惨状振りを見ていると来年4月ごろ追加緩和とかのんびりした話の前にオペの弊害の方がもっと顕在化する(とまだ良いのですが市場がそのまま死んでしまうのが一番恐ろしい)んじゃネーノ位の事も気になるというものでございまする。


○市場雑談メモ

・タカ派チックなFOMCでも先物プラスとな!!!

昨日の債券市場はFOMC様を受けて金利上昇した上に鉱工業生産が予想よりも強いという日銀ニッコリの指標まで出たのでて長い所とか弱くて超長期2甘だの何だのやっていたはずなのですが、輪番が普通に入って普通の結果で結局サガランチ会長になったと思ったら引け前になってナンジャソラという感じで相場がホイホイと強くなって債券先物は何と前日比プラスの引け。

結局FOMCの12月利上げ示唆とは何だったのかというプライスアクションになってBB引けは30年近辺以外全ゾーン引け変わらずで、5年は相変わらず3.5bpだわ2年は相変わらず0.0bpだわ10年は29bpだわとなっておりまして、追加緩和期待にしても何じゃそら状態でありますな。

なんかこうなってくると追加緩和無しになっても追加緩和無し→債券下落→追加緩和無しで売られたところを買おうとしていた人が千客万来→まさかのドテン上昇とかになって、後付講釈として追加緩和無しで株や為替が動いたのを受けて債券買いとかいう解説になるんじゃないか位のオソロシスなものを感じるのでありました。


・3M短国だが100円足切が遠いですなあ・・・・・・・・・・

うむ
[外部リンク]
(4)募入最低価格における案分比率 15.9838%
(5)募入平均価格 100円00銭1厘0毛(募入平均利回り)(-0.0037%)

今回は足切が前回よりも5毛安くなりましたが相変わらずのマイナス金利入札での決着となっておりまして、どんだけマイナス街道続きますねんという感じですが、6Mと1Yがオペ専用機になっていて3Mがあまり入らない筈なのですが、そうは言いましても中々ゼロ金利に近づいてこないというのは、まあこれだけマイナス続いている中ですから皆さんすっかりスッカラカンになってしまってニーズが常にあるとか、規制絡みのドルファンディングの影響による担保ニーズとかがやはり根強いということなのでしょうかねえ、良く分からんけど。


○FSRでは今回の注目ネタがBOXにまとめられていて分かりやすいので鑑賞鑑賞

FSR全文から
[外部リンク] 海外M&A 関連貸出と与信管理
BOX2 賃家業向け貸出と与信管理
BOX3 与信ポートフォリオの変化と信用リスク分析の高度化
BOX4 地域金融機関の有価証券ポートフォリオのリスク分析
BOX5 不動産市場の状況について
BOX6 金融マクロ計量モデルの改良

というのがあって、まあこの辺を注意していますよいうメッセージ性がありますのでメッセージを鑑賞しようじゃないかという企画である(^^)。

なお、図表がいっぱいあるので内容を見ようと思ったら上記URL先を見に行ってちょ。


・海外関連貸出を調子に乗ってやっているようだが与信管理ちゃんとしろですかそうですか

『BOX1 海外M&A 関連貸出と与信管理』を鑑賞。

『日本企業によるM&A が活発化するもとで(前掲図表IV-1-8)、海外M&A 関連貸出は、大手行の貸出増加を支える主な要因の1 つとなっている。海外M&A案件は、買収に伴う非金利収益(M&A アドバイザリー手数料や幹事行引受手数料等)が大きいほか、買収後の取引機会の増加も見込まれる。こうしたなか、大手行では、海外M&A 案件に積極的に取り組んでおり、グループ証券会社との連携強化等を進めてきている。』

『以下では、主にコーポレート・ローンを念頭に、海外M&A 貸出における信用リスク管理上留意すべき点を挙げる。』

ということで・・・・・・・・・・

『第一に、比較的短期間で審査を行う必要がある点である。競合が激しい海外M&A 案件では、企業から案件を持ち込まれてから1〜2 か月程度で必要なデューディリジェンス(due diligence)を行い、少数行で大口のブリッジローン実行にかかる与信判断を行うことが求められることが多い。ブリッジローン実行後は、いずれかのタイミングで、社債やシンジケート・ローン等によるリファイナンスが行われるのが一般的である。ブリッジローン実行段階では、こうした債務の切り替え等の実現可能性も含めて、適切に審査を行う必要がある。』

『第二に、海外事業のリスク特性の複雑さである。海外事業については、商慣習や法制等の違いを踏まえての審査が必要となる。また、所在国の経済情勢や為替水準の影響も考慮する必要がある。』

『第三に、買収企業にとって規模が大きい海外M&A 案件は、企業の将来性に多大な影響を及ぼす可能性も考えられる。実際、2014 年以降の日本企業による海外M&A 案件をみると、大口案件を含め、取引額(買収価額+被買収企業の純負債)が被買収企業の期間収益の20 倍を超える取引の比重が高まっており、一部では過熱感が指摘されている(図表B1-1)。また、買収に際して計上した「のれん」が買収企業の純資産対比でかなり大きい案件もみられる。』

第一と第二はまあ一般論ですが第三の最後の辺りからメッセージが。

『大手行は、相対的にリスクが大きいと見込まれる案件等を中心に、通常の財務分析に加え、海外拠点や現地コンサルティング会社等を通じた実態把握、買収先企業の経営陣との面談等を行っている。また、買収企業の財務の健全性を担保するために、国内企業向けシンジケート・ローン等に比して保守的なコベナンツ条項を課すケースもみられる。』

と言いつつ・・・・・・・・・

『今のところ、海外M&A 関連貸出における大口の信用コストの計上はみられていないが、潜在的な影響の大きさに鑑み、海外M&A 関連貸出に取り組むに際しては、ヽこ飴業のリスク評価態勢の検証・整備、為替や海外経済動向等を織り込んだストレス・テストの充実、M&A 実施後の買収企業のモニタリング態勢の充実等を進めておくことが必要である。』

ということで拡大するのは良いけどザルになるなよというメッセージが来ておりますな。


・アパートローンェ・・・・・・・・・・・・

『BOX2 貸家業向け貸出と与信管理』というのがもうね。

『近年、地域金融機関を中心に、個人や個人設立の資産管理会社等に対する賃貸不動産向け貸出(以下「貸家業向け貸出」)が増加している。これは、土地所有者、富裕層の資産運用や節税ニーズ等の高まりを受けて、各地域で貸家着工が増加していることを反映している(図表B2-1、図表B2-2)。』

さいですな。

『一方、貸家に対する需要をみると、わが国の総人口は減少に転じているが、々睥隹修簇婪Р修鯒愀覆箸靴臣運叛ぢ咾料加などに伴って世帯数がなお増加していること、都市部や市街地への移住等の社会移動があることから、需要も相応に増加しているとの指摘がみられる。』

ほほう。

『実際、足もとの貸家着工は、空室率の低い都道府県ほど高い伸び率となっているほか、世帯数の増加との間に強い相関関係がみられる(図表B2-3、図表B2-4)。』

それは分かったがそっちは供給の話なのではないか??

『もっとも、貸家業向け貸出は、対象物件の経済的耐用年数が長く、融資期間が10 年以上、中には20 年を超えるものも少なくない。この点、やや長い目で貸家を巡る需給環境をみると、貸家着工と将来の世帯数予測との相関は必ずしも高いものではない。』

そもそも節税ニーズで建ったものに本当に需要予測が存在しているのでしょうかねえ。

『ここでの分析は都道府県単位の粗いものに過ぎないが、現実の融資実行に際しては、個々の物件の所在地における貸家需給やその見通しを踏まえて判断していく必要がある。』

ということですが、先ほどアタクシがツッコミを入れた辺りはおそらく書いている日銀でも先刻ご承知の助で、以下の説明を見ると「お前ら担保有るからってホイホイ出すんじゃねえ」というメッセージを非常に丁寧な口調で説明しているようにしか見えないのは気のせいですかそうですか。


『貸家業向け貸出の与信管理では、融資期間の長さなど事業特性を踏まえた入口審査と中間管理の両方が重要である。』

事業特性とな。

『まず、入口審査では事業主や施工業者等が策定した収支計画の妥当性の検証を行った上で、家賃以外の収入や担保保全の適切性を確認する。収支計画の検証に当たっては、対象物件の立地、周辺の家賃設定・空室状況等を確認すること、先行きの家賃収入(入居率×家賃水準)や貸出金利に一定のストレスを負荷しつつ、修繕費見込み等も勘案した収支シミュレーションを実施することが有効である。この点、考査等では、ストレスの妥当性が検証されていない、対象期間が短い等の課題がみられる。』

基本は収益返済らしいのですが、節税マンションの場合を念頭において「家賃以外の収入」という文言が入っているのがチャーミング。

『貸出実行後は、一定の頻度で空室率や収支の計画と実績を比較し、乖離がある場合はその事由を分析した上で、事業主に対する収支改善支援、入口審査基準の調整等、所要の対応を講じていくことが必要となる。また、所在地別、築年数別、債務者属性別の延滞率やデフォルト率など、データの整備を図るとともに、ポートフォリオ・ベースで分析・管理を行っていくことも有用である。』

不動産って特殊性が強いからポートフォリオベースの分析ってあんまり馴染まないような気もするのだが、個別データを集めてできるだけ一般化した分析もしろと言いたいのは分かります。

『現状、与信費用が増加している訳ではないが、融資期間を通じた中間管理が求められる。』

ということでこれは要するに今後与信費用が増加するリスクがあるんじゃネーノというメッセージですな。


・不動産市場に関して

『BOX5 不動産市場の状況について』も鑑賞。

『今回の金融活動指標では、「不動産業実物投資の対GDP 比率」が趨勢からの乖離幅を広げ、引き続き「赤」となった。ここでは、最近の不動産市場の状況を、取引・価格動向や、金融面の動向など、幅広い観点から点検する73。』

うむ。

『不動産の取引金額は、高水準で推移しているが、2007 年頃の水準には至っていない(図表B5-1)。物件タイプ別にみると、引き続きオフィスの取引が活発である。主体別では、足もとは、J-REIT が再び取引シェアを拡大している74(図表B5-2)。海外投資家は、リーマン・ショック前の投資物件の処分の動きと、新規の物件取得の動きが併存するもとで、ネット買越額は概ねゼロ近傍となっている(図表B5-3)。』

取引金額としては全体として見た場合にまだ過熱している訳でもないがREITの買いが目立つと。


『不動産価格は、全国的に下げ止まりつつある。地価の対GDP 比率は、過去からのトレンド並みの水準で推移しているほか、個別地点ごとにみた商業地価(鑑定価格)の上昇率の分布には、過去の2 度の不動産ブーム期にみられたような上方への広がりは、観察されていない(図表B5-4、図表B5-5)。東京23 区の商業用不動産の取引価格分布をみても同様である(図表B5-6)。』

不動産価格に過熱の状況も無いとな。

『J-REIT のイールド・スプレッドも、縮小する動きはみられない(図表B5-7)。もっとも、オフィスビルの空室率が低下している東京都心部では、賃料の本格回復に先行する形で、投資家の購入スタンスの前傾化を映じた高額物件取引も散見され、投資家の期待利回りが過去最低水準を更新する地域もみられている(図表B5-8、図表B5-9)。なお、地方圏においてはこうした動きは一部にとどまっている。』

つまり都心部の局地的な現象が起きているだけよ。


『金融面の動向をみると、J-REIT では高水準の資金調達が続いているが、レバレッジの高まりはみられない(図表B5-10)。』

ほうほうそうですか。

『銀行の不動産ファンド向け投融資を形態別にみると、大手行が貸出を幾分増加させているほか、地域銀行のエクイティ投資が増加している(図表B5-11)。J-REIT 以外の上場不動産業者(主に大企業)も資金調達を増加させているが、不動産ブーム期にあった2007 年頃と比べると低水準にとどまっているほか、借入は限定的である(図表B5-12)。「不動産業実物投資の対GDP 比率」の投資主体は、概ねこの上場不動産業者(主に大企業)に該当しているとみられるが、投資は今のところ、手元資金や資本調達によってファイナンスされている部分が大きいとみられる。』

ここまでは問題なしという説明。

『一方で、中小不動産業者(うち低信用先)における有利子負債残高(前年比)の分布は、不動産業のデフォルト率が急速に高まる直前の2000 年代半ばほど顕著ではないものの、足もと、上方への広がりがより明確になりつつある(図表B5-13、図表B5-14)。』

ここでちょっと指摘が入っています。

『以上みてきたように、多くの指標は、リーマン・ショック前の不動産ブームの頃を下回っており、不動産市場全体としては過熱の状況にはないと考えられる。ただし、不動産業大企業の実物投資の増加に加えて、J-REIT・海外投資家の物件取得が活発化しており、東京都心等では高額物件取引もみられている。また、銀行の不動産関連投融資も積極化しつつある他、中小の低信用先の資金調達では借入れが増加する兆しも窺われている。これらを踏まえると、不動産市場の状況については、引き続き注意深く見守っていく必要がある。』

ということで、まあこういうので「問題があります」とかレポートをドドーンと出すわけには行かないというのは大人の事情として良く分かるので、まあこの辺のニュアンスでお察しという話なので前回の纏め部分を出してみますね。

『以上みてきたように、最近の不動産市場では、景気の回復等に伴って、取引や金融活動が徐々に活発になってきている。不動産価格については、現状、過去の不動産ブーム期にみられた過熱感は、全体として窺われないが、オフィス物件を中心に取引金額が高めの水準にあること、海外投資家など投資家の不動産投資スタンスが積極化してきており、J-REIT 価格が上昇していること、不動産向け貸出が徐々に伸びを高めており、低信用先の資金調達も増加傾向にあることなどを踏まえると、先行きの不動産市場の動向については、注視していく必要があると考えられる。』
(2015年4月のFSR全文のBOX5から)

・・・・・・・・まあニュアンスとしては半年前の記述よりも若干警戒感は出ているようにも見えますね。
 


お題「FOMCは年内利上げに向けた態勢立て直しを行った、ということで良いと思うのだが」   2015/10/29(木)08:04:53  
  結果を何も見ないで声明文を読んで「ドル高株安債券安」を予想したら株は下がった後に上がったとはこらまた株式市場強いですな。

なんかモーサテの解説で2004年の利上げ開始局面との比較をやっていて利上げすんなと言わんばかりの話をしているのだが、そもそも2004年の正常化局面って正常化着手が遅れてクレジットバブルが発生したという結果的には正常化着手が遅れたという評価になっていると思うのですがその話を完全スルーして比較するとか何だかねえ。

ということでFOMC声明文である。

[外部リンク] received since the Federal Open Market Committee met in September suggests that economic activity has been expanding at a moderate pace.』(今回)

『Information received since the Federal Open Market Committee met in July suggests that economic activity is expanding at a moderate pace.』(前回)

総括判断は変わらん。次が消費支出と投資。

『Household spending and business fixed investment have been increasing at solid rates in recent months, and the housing sector has improved further; however, net exports have been soft.』(今回)

『Household spending and business fixed investment have been increasing moderately, and the housing sector has improved further; however, net exports have been soft.』(前回)

輸出の判断はソフトで据え置き、家計と企業の消費や投資については判断引き上げで拡大が確りとしたペースになっているという認識キタコレ。


次は労働市場。

『The pace of job gains slowed and the unemployment rate held steady. Nonetheless, labor market indicators, on balance, show that underutilization of labor resources has diminished since early this year. 』(今回)

『The labor market continued to improve, with solid job gains and declining unemployment. On balance, labor market indicators show that underutilization of labor resources has diminished since early this year. 』(前回)

労働市場に関しては改善ペースに関する文言が弱くなっているのですが、しかしながら労働市場の数値は労働資源の未稼働部分は無くなってきていることを示す、というのは同じにしていますが、その中に「on balance」とかあるのがチャーミング。


次は物価です。

『Inflation has continued to run below the Committee's longer-run objective, partly reflecting declines in energy prices and in prices of non-energy imports. Market-based measures of inflation compensation moved slightly lower; survey-based measures of longer-term inflation expectations have remained stable.』(今回)

『Inflation has continued to run below the Committee's longer-run objective, partly reflecting declines in energy prices and in prices of non-energy imports. Market-based measures of inflation compensation moved lower; survey-based measures of longer-term inflation expectations have remained stable.』(前回)

ほぼ同じですが、マーケットベースのBEIが前回「moved lower」でしたが今回は「moved slightly lower」なので少し改善といえば改善ですがあまり変わらんですな。


○第2パラグラフ:注目の第2文が削除キタコレ!!!

『Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability. 』(今回)
『Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability. 』(前回)

というのは毎回同じなのですが・・・・・・・・・・・・・・

『The Committee expects that, with appropriate policy accommodation, economic activity will expand at a moderate pace, with labor market indicators continuing to move toward levels the Committee judges consistent with its dual mandate.』(今回)

『Recent global economic and financial developments may restrain economic activity somewhat and are likely to put further downward pressure on inflation in the near term. Nonetheless, the Committee expects that, with appropriate policy accommodation, economic activity will expand at a moderate pace, with labor market indicators continuing to move toward levels the Committee judges consistent with its dual mandate.』(前回)

ということでキタコレでございまして、前回急に打ち込んだ上記引用部分の前半、つまり第2パラグラフ第2文に打ち込まれた「最近のグローバルな経済や金融市場動向は経済活動を幾分か抑制するかもしれず、近いタームでのさらなるインフレ下方圧力になると思える」というハト満開の上に、外部要因を言い訳にして下方リスクじゃあ手が打てないじゃん的なものを出してきたのがバッサリと抜けたの巻と相成りました。

ここの文言をどう取り扱うか、というのが議事でどのように論議されていたのかを是非みたい所ではございますが、とにかく9月の段階では唐突にこの文章が打ち込まれて来まして、FEDの政策反応関数がさっぱり訳が分からなくなった上に、海外要因などを大きく懸念とは従来のFRBにしてはお珍しい事で、となってこれはどう見てもカオスです年内利上げどころではないですよというイメージになったのですが、やはりこの文言は明らかに政策反応関数を訳分からなくするものだったので外したという風に思いますが、もしかしたら単に海外(新興国)が落ち着いたから(?)削除したのかも知れず、やはり議事要旨での表現を確認したい所です。

まあそれ以前の問題として議事要旨は利上げタイミングに関する議論の方が更に興味深いですけどね!

『The Committee continues to see the risks to the outlook for economic activity and the labor market as nearly balanced but is monitoring global economic and financial developments.』(今回)

『The Committee continues to see the risks to the outlook for economic activity and the labor market as nearly balanced but is monitoring developments abroad. 』(前回)

前回の第2文に打ち込まれていた海外経済と海外金融市場に関するああだこうだの話は今回のここの部分に入り、リスクはバランスしているけれども「monitoring developments abroad」をしますよという状態から、「monitoring global economic and financial developments」とあるので、そういう意味では前回の第2パラの第2文を継承しているには継承しています。

ただし、前回の第2パラではこの海外経済と金融市場については「インフレに対する幾分かの下方リスクとなりうる」と下振れリスクという話が独立した状態でしたが、今回はリスクはバランスしているという表現の中に混ぜ込まれた形になっているので、まあ海外ガーの話をフェードアウトさせて、自分たちの所で何ともできない状況に振り回されることは無いでしょという判断にでもなったのか、単に海外の見通しが改善したのかは知りませんが、これで海外に振り回されるような形ではなくて、いつもの米国クオリティで「海外?知らんがな」という感じで政策判断を打ち込んで頂きたいものですな、

『Inflation is anticipated to remain near its recent low level in the near term but the Committee expects inflation to rise gradually toward 2 percent over the medium term as the labor market improves further and the transitory effects of declines in energy and import prices dissipate. The Committee continues to monitor inflation developments closely.』(今回)

『Inflation is anticipated to remain near its recent low level in the near term but the Committee expects inflation to rise gradually toward 2 percent over the medium term as the labor market improves further and the transitory effects of declines in energy and import prices dissipate. The Committee continues to monitor inflation developments closely.』(前回)

物価に関する文言は全文一致ですな。


・第3パラグラフ:予告ホームランキタコレ・・・・・・なのかどうかはワカランチ会長

『To support continued progress toward maximum employment and price stability, the Committee today reaffirmed its view that the current 0 to 1/4 percent target range for the federal funds rate remains appropriate. 』(今回)

『To support continued progress toward maximum employment and price stability, the Committee today reaffirmed its view that the current 0 to 1/4 percent target range for the federal funds rate remains appropriate.』(前回)

政策は現状維持ですから同文ですな。

『In determining whether it will be appropriate to raise the target range at its next meeting, the Committee will assess progress--both realized and expected--toward its objectives of maximum employment and 2 percent inflation.』(今回)

『In determining how long to maintain this target range, the Committee will assess progress--both realized and expected--toward its objectives of maximum employment and 2 percent inflation.』(前回)

キターーー(・∀・)ーーーー!!!!!!!

ということで、3パラは政策金利に関する話なのですが、従来の文言は「どの程度の期間現在のターゲットレートを維持するのが適正化ということを判断するのに〜」という書き方だったのですが、今回の文言は石直球で「次回のFOMCで利上げを実施するのが適切かどうかを判断するのに〜」となりまして、これは予告ホームラン的な文言キタコレではあるのですが、とは言いましても・・・・・・・・・・・・・


『This assessment will take into account a wide range of information, including measures of labor market conditions, indicators of inflation pressures and inflation expectations, and readings on financial and international developments. The Committee anticipates that it will be appropriate to raise the target range for the federal funds rate when it has seen some further improvement in the labor market and is reasonably confident that inflation will move back to its 2 percent objective over the medium term. 』(今回)

『This assessment will take into account a wide range of information, including measures of labor market conditions, indicators of inflation pressures and inflation expectations, and readings on financial and international developments. The Committee anticipates that it will be appropriate to raise the target range for the federal funds rate when it has seen some further improvement in the labor market and is reasonably confident that inflation will move back to its 2 percent objective over the medium term.』(前回)

ではその判断はどのようにして行いますか、という説明部分の文言、特に反応関数の部分になります労働市場の「some further improvement in the labor market」と物価の「reasonably confident that inflation will move back to its 2 percent」という表現には変化が無いという作り方にしていまして、「12月の利上げは有るかも知れませんけれどもあくまでもその時点での経済物価見通しによりますから別に決め打ちしてませんよー」と言わんばかりのヘッジの入り方となっていますな。


・第4パラグラフ以降は全文一致です

『The Committee is maintaining its existing policy of reinvesting principal payments from its holdings of agency debt and agency mortgage-backed securities in agency mortgage-backed securities and of rolling over maturing Treasury securities at auction. This policy, by keeping the Committee's holdings of longer-term securities at sizable levels, should help maintain accommodative financial conditions. 』(今回)

『The Committee is maintaining its existing policy of reinvesting principal payments from its holdings of agency debt and agency mortgage-backed securities in agency mortgage-backed securities and of rolling over maturing Treasury securities at auction. This policy, by keeping the Committee's holdings of longer-term securities at sizable levels, should help maintain accommodative financial conditions. 』(前回)

買入の残高が維持されているからどうのこうのとかいう話は今回もいつも通り。

『When the Committee decides to begin to remove policy accommodation, it will take a balanced approach consistent with its longer-run goals of maximum employment and inflation of 2 percent. The Committee currently anticipates that, even after employment and inflation are near mandate-consistent levels, economic conditions may, for some time, warrant keeping the target federal funds rate below levels the Committee views as normal in the longer run.』(今回)

『When the Committee decides to begin to remove policy accommodation, it will take a balanced approach consistent with its longer-run goals of maximum employment and inflation of 2 percent. The Committee currently anticipates that, even after employment and inflation are near mandate-consistent levels, economic conditions may, for some time, warrant keeping the target federal funds rate below levels the Committee views as normal in the longer run.』(前回)

利上げ着手後の利上げペースは緩やかなものになりますというのもいつも通り。


最終パラグラフでもラッカー怒りの利上げ提案が前回と同じですよ。

『Voting for the FOMC monetary policy action were: Janet L. Yellen, Chair; William C. Dudley, Vice Chairman; Lael Brainard; Charles L. Evans; Stanley Fischer; Dennis P. Lockhart; Jerome H. Powell; Daniel K. Tarullo; and John C. Williams. Voting against the action was Jeffrey M. Lacker, who preferred to raise the target range for the federal funds rate by 25 basis points at this meeting. 』(今回)

『Voting for the FOMC monetary policy action were: Janet L. Yellen, Chair; William C. Dudley, Vice Chairman; Lael Brainard; Charles L. Evans; Stanley Fischer; Dennis P. Lockhart; Jerome H. Powell; Daniel K. Tarullo; and John C. Williams. Voting against the action was Jeffrey M. Lacker, who preferred to raise the target range for the federal funds rate by 25 basis points at this meeting.』(前回)

ということでこの辺は同じです。


つーことで今回のFOMCですけれども、前回の声明文で海外ガーとか物価ガーとかあれこれと9月見送りになる説明をし過ぎてしまい、却ってコミュニケーション障害が発生してしまったという格好になっていましたが、今回は12月の利上げについて今後どう見ていくという話をしており、しかもその話の部分で余計なものをごちゃごちゃつけないで従来通りの物価見通しと雇用の状況という話に持ってきたので、態勢は立て直せたようにも思えますな。

というかですね、前回の逆さ絵おじさんのTaperingについても地均ししておいて散々年内着手といってたのに何だかんだとウダウダズルズルと着手が遅れて、結局年末になってやっと打ち込めたという実績があるだけに(しかも打ち込んだときは理由が微妙で、やるんだからやるんだよ的な感じになっていた)、まあここまで頑張ったんだったら12月に上げに来る意思だけは強いというのが示されたのではないでしょうか、という事で。



○市場雑談その他

・10年30bp割るわ5年4bpだわで本日は3M入札

[外部リンク] 長期国債先物は続伸。27日の米債高を材料視した買いが先行。FRBの早期利上げ観測が後退していることに加え、日銀の追加緩和観測がくすぶる状況で、海外勢を巻き込んだ短期筋のニーズが強まった。現物債は堅調。長期ゾーンは先物に連動性を強めたほか、超長期ゾーンは日銀オペで同ゾーンの結果がしっかりだったことが材料視された。中期ゾーンも国内銀行勢の需要が観測されており、5年債利回りは1月29日以来の低水準となる0.040%を付けた。』(上記URLより、以下同様)

なんちゅうかこの売り向かう動きも無く無抵抗で金利が下がっている感じがするこの盛り上がりに欠ける中での金利低下更新、というのはお祭り感もヒャッハー感も昂揚感もなく、どちらかと言いますと絶望とか書こうと思ったが目から水が出てきた。

『長期国債先物中心限月12月限の大引けは、前営業日比8銭高の148円61銭。一時は148円63銭と1月20日以来の高水準を付けた。10年最長期国債利回り(長期金利)は同0.5bp低い0.295%と4月28日以来半年ぶりに0.3%を割り込んだ。』

ということで誠にアレな展開で2年カレントも0bp出合いとかみたいで、スポ末のレポ市場とかはレートは下がったものの7月みたいな大荒れという訳ではなくて、まあコストの所で解決するレベルのお話だったようですが、バランスシート調整とか、それに絡む為替ファンディングの辺りとかは毎度の仕様でございますので、特に12月末を迎えていく中では怪しげな展開が待っているのでしょうなあと思うのでした。

でまあそんな中で本日は3M入札ですが、当然ながら年末を越えられる短国なのでニーズあるでしょと思いますが、そうは言いましてもオペに入っているのは多分6Mが多くて次に1Yとかだと思われますので、3Mの在庫自体はあるように見えるのですが、でもちょっとマイナス辺りで妙に安定してしまっているのはナンナンデショという所ではあります。

一応付利下げ警戒とかあるのかも知れんですけど、それは枠組みの変更を伴う話だから直ぐに打ち込める政策じゃないと思うのですよね〜。


・またブルームバーグの微妙なインタビュー記事大会

昨日は時間の順にこんなんでました。

[外部リンク] 10月28日(水)10時6分配信

・・・・・・・・・・・なんか記事見ても一般的な話をしているだけのように見えるのですが妙にキャッチーなヘッドラインに仕立て上げるのがブルームバーグクオリティ。最初ヘッドライン見た時には柴山氏の「僕言いましたよね」スキームかと思ったけどそうでもなさそうですね。

[外部リンク] 10月28日(水)11時0分配信

でまあ1時間後にこれを出すとかいうことで、ブルームバーグは何をしたくてこういうヘッドラインの乱れ打ちをしているのかという感じではあるのですが、それ以前に良く良く考えてみるとブルームバーグのこの手の記事って出てくるのが政権ブレーンだか関係者、という事にはなっているけど実際問題としてはやや微妙なメンバーのお話は多いし、観測記事になると「事情に詳しい関係者」ということで話が出てくるのですが良く良く見たらそのメンバーは単に証券会社の何とかストではないかと小一時間問い詰めたいようなケースがあったり(というかそもそもあそこの日銀サーベイについてもメンバーの数集めようとして石やらドテカボチャやらが混在しているとしか思えんのだが)という事で、何ちゅうかインタビュー記事をホイホイ出すその心意気は壮としたいのですが、微妙なヘッドラインをバカスカ流されてもねえとは思うのですよねえという事で。
 


お題「追加緩和ネタが朝日から出てましたがちと盛り上がり不足/FSRの概要部分から」   2015/10/28(水)08:06:23  
  さて今晩はFOMCですな。

○決定会合プレビュー雑談というか何というか

・朝日新聞がこんなの出してましたな

[外部リンク] 例によって全文は読めないのですが、上記URL先にはこのような説明が。

『日本銀行は30日の金融政策決定会合で、追加の金融緩和を議論する。日銀内で浮上しているのは、追加緩和で企業心理を改善させ、賃上げを促す構想。新興国経済の減速で国内景気の先行きに不透明感が出て、物価の上昇要因となる賃金の伸びが鈍る懸念があるためだ。ただ、追加緩和を不要とみる会合の委員もいて、結論はなお流動的だ。』(上記URL先より、以下同様)

>追加緩和で企業心理を改善させ、賃上げを促す構想

・・・・・・・・・・?????

『そこで、日銀が目標とする前年比2%の物価上昇を貫徹するとの決意を追加緩和で示せば、企業が「日銀の言うとおり物価が上がる」と信じ、賃上げに動くのではないか、というのが追加緩和構想の狙い。』

そもそも2年で達成と大見得を切ってしかも超越マネタリーベース拡大を実施している上に昨年追加緩和をしているのに達成時期は更に後ずれするという状態なのに、何で「日銀の言うとおりに物価が上がる」という話になるのか分からんし、そもそも物価が上がるから賃上げをするのではなくて、賃上げ自体は企業が粗利をどこに振るのかという話になるのですからして、自分の所の成長期待が高まらないのに賃金をホイホイあげられるのかと小一時間ではございますな。

まー賃上げが課題なのはわかるのですが、賃上げの為に円安に振ってコストプッシュで物価を上げようとかいうのも何だかなあという感じでして、それよりも賃金改定時期の前に政府がデフレ脱却宣言した方が話が早いでしょと思いますけどねえ。


・残り少ないカードとな

今朝の日経らしいですが
[外部リンク]
2015/10/28 2:00日本経済新聞 電子版

『日銀は30日開く金融政策決定会合で経済・物価見通しを下方修正し、物価上昇率2%という政策目標の達成時期を従来の「2016年度前半ごろ」から先送りする。景気と物価を支えるため、追加金融緩和に踏み切るかが最大の焦点となる。日銀は残り少ない緩和カードで最大の効果を得られるように、慎重に緩和の必要性とタイミングを見極める。』(上記URL先より)

「残り少ない緩和カード」と来ましたかそうですかという所で、以前のように2%早期達成できないならドンドン追加緩和みたいな話はすっかり影を潜めていまして、安倍ちゃん取り巻き方面からの追加緩和牽制情報発信もそうですけれども、追加緩和おかわりクレクレな話からの転換というか、置物理論の2年で2%と心中する気はないというトーンが益々高まっているという風に思えるわけなのですが・・・・・・・・・・・・・


・今週追加緩和の見通しやや減少とな

ブルームバーグから
[外部リンク]
2015/10/27 15:25 JST

『(ブルームバーグ):日本銀行が30日開く金融政策決定会合で、追加緩和に踏み切るかどうか市場の予想はほぼ拮抗(きっこう)する中で、追加緩和なしが若干優勢だ。』(上記URL先より、以下同様)

ほほー。

『ブルームバーグが21日から26日にかけてエコノミスト36人を対象に行った調査で、16人(44.4%)が30日会合で追加緩和を予想した。前回調査における30日会合の緩和予想(36人中15人=41.7%)は上回ったものの、10月6、7日会合を合わせた緩和予想は17人(47.2%)だったので、ここからは後退した格好。追加緩和観測は1カ月前と比べるとやや盛り上がりに欠けている。』

そらそうよ。

『日銀は30日、経済・物価情勢の展望(展望リポート)で2017年度までの成長率と生鮮食品を除くコア消費者物価(CPI)の見通しを公表する。いずれも下方修正は必至で、「16年度前半ごろ」としていた2%達成時期も先送りする公算が大きい。もっとも、足元でエネルギーを除く物価の上昇が進んでいることに加え、政治的な圧力も高まってないことから、市場の見方も分かれている。』

ということですが、確かに従来の「2年で2%」路線を重視するのであれば追加緩和10月でも時既にお寿司位の話ではあるのですが、そもそも論として「2年で2%」のセッティング自体が無理があったし、それだけ単独で早期達成をさせようとしても却って経済にマイナスということも見えてきた中で、従来の短期決戦前提の政策枠組みとオペレーションの枠組みで良いのか、という話を考えたらどうなのよ、というのがアタクシしつこく申し上げておりますネタなのですが、まー確かにそれを言い出すと「日銀の説明を前提にしない話を予想にする」という事になるのでよー言いませんわなという事になるとは思うのですけど、枠組み変更という話がボチボチ位しか出てこないのも何でじゃろとは思う今日この頃ではございます、はい。

いずれにせよ昨年の追加緩和以降(特にコアCPIの上昇が落ちだしてから)って政策ロジックについては当初との整合性がグダグダになっていますし、大体からして物価に対するアセスメントとかでも1年前くらいは知らんがなと言っていた東大日次物価指数を急に持ち上げたりとかいうのに始まって、綺麗に言えば「ロジックの整合性よりも結果を出すのが重要」という事になるのですけれども、まあ傍から見ておりますと「やりたいことが先にあってそれに対してロジックをその場のご都合で組み立てて取りあえず何とか説明をする」というプレイになっておりますので、もとより政策ロジックの継続性を考えながら政策の予想をするのは不可能、というかそれで考えると間違いの元という状況になっておりますので、枠組みが今のままの内はあまりロジカルに政策を予想しても無駄うちになるでしょうなとは思うのでした。


○FSRキタコレ

つーことでFSR

[外部リンク] 前回分はこちら
[外部リンク] 『要旨:金融システムの総合評価』から。

『わが国の金融システムは、安定性を維持している。金融仲介活動は、より円滑に行われるようになっている。』(今回)
『わが国の金融システムは、安定性を維持している。金融仲介活動は、より円滑に行われるようになっている。』(前回)

全文一致ですな。

『金融システムの機能度』から。

『金融機関は、国内外の貸出において、リスクを取る方向での業務運営を引き続き指向している。国内では、大企業のM&A向けや内外事業展開等に伴う資金需要へ積極的に対応しているほか、成長性や業績回復を見込んだ下位格付け先への貸出や企業再生関連の貸出等への取り組みにも広がりがみられる。こうしたもとで、国内貸出は企業向けが牽引する形で緩やかな増加を続けており、企業規模、業種、地域のいずれの面でもさらに広がりが出てきている。』(今回)

『金融機関は、引き続き、国内外で貸出を積極化している。国内では、リスクを取る方向での業務運営を指向し、成長事業の育成・事業再生への取り組みを強めている。こうしたもとで、金融機関の国内貸出は、企業向けを中心に緩やかな増加を続けており、企業規模、業種、地域のいずれの面でも徐々に広がりが出てきている。』(前回)

ということで国内に関しては貸出などが拡大している話になっていますので、金融緩和効果とか成長基盤だの貸出増加支援だのの効果も出ているというネタになりますな。


『海外でも、本邦企業のグローバル展開を支え、成長力の高い海外諸国の金融ニーズを取り込んでいく観点から、融資に積極的に取り組んでいる。非日系企業を中心とした取引先拡大等を企図して、貸出債権を買い取る動きもみられている。こうしたもとで、海外貸出は高めの伸びを続けているが、このところのアジア経済減速を受けて伸び率は幾分鈍化している。』(今回)

『海外においても、本邦企業のグローバル展開を支え、成長力の高いアジアなど海外諸国の金融ニーズを取り込んでいく観点から融資に積極的に取り組んでおり、海外貸出は高い伸びを続けている。』(前回)

アジアがコケ気味なので表現が変わっているのがチャーミングですが、海外も引き続き拡大という話になっておりますな。

『有価証券投資では、高水準の円債残高を維持しつつ、投資信託等による運用を一層積み増すなど、リスク・テイクを徐々に強めていく姿勢を継続している。生命保険会社・年金などの主要機関投資家でも、リスク性資産への投資を増やす動きが続いている。』(今回)

『有価証券投資では、高水準の円債残高を維持しつつ、外債、投資信託など運用の多様化を図り、リスク・テイクを徐々に強めていく姿勢を継続している。この間、国内長期債投資を中心としてきた主要機関投資家でも、リスク性資産への投資ウエイトを高める動きがみられている。』(前回)

とはいえここの内訳に関しては(これまでもそうですが)ポートの状況に関しては主体によって異なるという話は本文で展開されております。たぶんその辺までネタにしている時間が無いのですけれども(汗)。

『金融資本市場を通じる金融仲介は、エクイティ・ファイナンスが引き続き高水準であるほか、CP・社債の発行環境も良好である。こうしたもとで、企業・家計の資金調達環境は、より緩和的となっている。この間、家計の金融資産運用は、預金中心の構図に大きな変化はないが、投資信託等への純流入が続くなど、リスク性資産の比重が高まってきている。』(今回)

『金融資本市場を通じる金融仲介は、エクイティ・ファイナンスが引き続き高水準で推移するなど、良好な発行環境が維持されている。こうしたもとで、企業・家計の資金調達環境は、より緩和的になっている。一方、家計の金融資産運用は、預金中心の構図に大きな変化はないが、このところ投資信託等への純流入が続くなど、リスク性資産の比重が徐々に高まっている。』(前回)

CPや社債の発行環境は良好というのが書いてあるのですが、これ本文見れば分かるのですが肝心の発行の方って特に伸びていないのですけど、そこは「銀行の貸出姿勢が積極的である」ということで話を丸く収めておりますが、わざわざCP社債の話を入れるのねとふーんと思いましたです(発行がバシバシ増えているなら入れる意味も分かるのですが残高伸びていないのに何で?という意味)。


『金融システムの安定性』はまあ不安定とか出たらマズーではありますのでお察しですけど。

『以上の金融仲介活動において、過熱を示す動きや過度な期待の強気化といった金融面の不均衡はみられていない。』(今回)
『以上のような金融仲介活動において、過熱を示す動きや過度な期待の強気化といった金融面の不均衡はみられていない。』(前回)

そらまあ見られますと言い出すと第2の柱が登場しますから。

『不動産市場は地域差を伴いつつ徐々に取引が活発になっているが、全体としては過熱の状況にはないと考えられる。金融機関は、全体としてみると、充実した財務基盤を有している。自己資本比率は規制水準を十分に上回っている。』(今回)

『金融機関は、全体としてみると、充実した財務基盤を有している。自己資本比率は規制水準を十分に上回っている。』(前回)

でまあここで不動産市場がという話が出ていて、昨日申し上げましたように最後のBOXの所でも貸家向けの貸出と与信管理の話と、不動産市況の話がありますし、こうやって紹介ページの所というある意味新聞1面みたいなところに確りと不動産の話を載せているのは一応のメッセージと受け止めて置けば吉かと。


『金融機関の負っているリスクは、前回レポート時から概ね横ばいとなった一方、自己資本は内部留保の蓄積等から増加した。こうしたもとで、金融機関のマクロ的なリスクと財務基盤の適切なバランスは引き続き確保されており、金融システムは相応に強いストレス耐性を有している。』(今回)

『金融機関の負っているリスクは、前回レポート時に比べて信用リスク量の減少等からやや減少し、自己資本は利益の蓄積等から充実が進んだ。こうしたもとで、金融機関のマクロ的なリスクと財務基盤の適切なバランスは確保されており、金融システムは相応に強いストレス耐性を有している。ただし、経済・金融のショックの背景、程度、速さなどによっては、金融システムの安定性に影響が及ぶ可能性がある点には留意が必要である。』(前回)

ここの説明が妙にあっさりになっていますが、こちらに関しては別に留意をしなくなった訳ではなくて、今回のFSRの位置づけを年度の中間レビューみたいな形にしていて、リスクアセスメントの所は前回との変化を中心にしている事から、前回と同様の話となる部分は概要の所で軽めになっているという建付けになっているからだと解釈しましたがそういう事で宜しいのでしょうかね。

『資金流動性に関しては、金融機関は、円資金について十分な流動性を有している。外貨資金は引き続き市場性調達の比重が高い調達構造となっているが、銀行の安定調達基盤の拡充に向けた取り組みに進捗がみられた。一定期間調達が困難化しても資金不足をカバーできる外貨流動性を確保している。』(今回)

『また、資金流動性についてみると、金融機関は、円資金について十分な資金流動性を有している。外貨資金は市場性調達の比重が高い調達構造となっているが、一定期間調達が困難化しても資金不足をカバーできる流動性を確保している。』(前回)

前回との違いはボルカールールなどの各種規制がより強化というか規制の本格的な実施が始まったものが有る点で、それへの対応が進んでいるという事なのでしょうが、そうは言いましても国内の短国市場やらに外貨ファンディング絡みの影響が出たりするケースもあったりするように見えますので規制効果オソロシス。

『この間、アジアなど新興国経済の減速に対する懸念が強まるもとで、夏場以降、国際金融資本市場のボラティリティが高まった。わが国においても、株価が下落するなど海外市場の影響が及んだが、金融機関の財務基盤や金融システムの安定性への影響は、今のところ限定的なものに止まっている。』(今回)

『この間、資源価格が大幅に下落し、国際金融資本市場では幅広くボラティリティが高まった。ボラティリティの上昇は、ある程度本邦市場にも及んでいる。』(前回)

まあここは4月からはだいぶ変わりましたからね。


・最後の部分がちと書き方が違う

でもって最後が『マクロ・プルーデンスの視点からみた課題』である。

『将来にわたって金融システムの安定を維持していくには、引き続き、金融機関のマクロ的なリスクと財務基盤の適切なバランスを確保していくとともに、先々の脆弱性に繋がっていく可能性がある金融システムの構造的な変化に対しても、着実に対応していく必要がある。

金融機関のマクロ的なリスクは、内外貸出や有価証券投資でリスクを取る方向の業務運営を進めるもとにあっても、総じて抑制されている。もっとも、これは、近年における安定的な金融環境の継続(信用コストの低位安定、市場ボラティリティの低さ)による面が大きく、この間、信用、市場、資金流動性など各種のエクスポージャーは増加を続けている。金融機関は、引き続き、積極的にリスク・テイクを進めている分野におけるリスク対応力の強化を図っていく必要がある。とくに、海外業務では資産の拡大に対応した外貨の安定調達基盤の拡充や与信管理の充実が、市場運用ではリスクの横断的、多面的な把握と管理が重要と考えられる。また、大手金融機関のシステミックな重要性の高まり、地域金融機関の基礎的な収益力の低下といった構造的な課題は、前回のレポートから変わっていない。

日本銀行は、金融システムの安定確保に向けて、モニタリング・考査等を通じてこれらの課題に対応していく。』(今回)


前回は『将来にわたる金融安定の確保に向けて』というお題なのですな。

『わが国の金融システムは安定性を維持しているが、将来にわたってこれを維持していくには、引き続き、マクロ的な視点からみて、金融機関のリスクと財務基盤の適切なバランスを確保していくとともに、先々の脆弱性に繋がっていく可能性があるリスクの構造的な変化に対しても、着実に対応していく必要がある。

マクロ的なリスクの蓄積の観点から注目しておくべき点としては、(1)金融機関の国際業務、海外エクスポージャーの拡大、(2)金融機関の資産負債管理における市場運用の重要性、マーケット・エクスポージャーの高まりが挙げられる。リスクの構造的な変化の観点から注目しておくべき点としては、(3)大手金融機関のシステミックな重要性の高まり、(4)国内預貸業務(とくに地域金融)における収益性の低下が挙げられる。また、(5)家計の資産選択行動の変化や、(6)国際金融規制の実施に伴う金融システムへの影響を注視していく必要がある。

以上の点を踏まえて、個々の金融機関が対応していくべき経営面の課題としては、(1)リスク・テイクを積極的に進める分野、とくに海外業務と市場運用におけるリスク対応力の強化、(2)大手金融機関におけるシステミックな重要性への対応、(3)地域金融機関における基礎的収益力低下への対応が挙げられる。

日本銀行は、引き続き、金融システムにおけるマクロ的なリスクの蓄積状況や構造変化に関する実態把握と分析、ストレス耐性の検証等を行っていく。そのうえで、リスクの所在や課題を提示しつつ、幅広い関係者との間で認識の共有や協議を行っていくとともに、所要の対応を講じていく。金融機関との間では、量的・質的金融緩和による緩和的環境を活用した前向きな金融仲介活動を幅広くフォローしていくとともに、上述の諸課題に対応していく観点から、(1)国際業務、(2)ALM・市場運用、(3)大手金融機関のシステミックなリスク特性と経営管理、(4)地域金融機関の収益力、(5)産業力強化・企業活力向上に向けた取り組み、(6)金融機関・証券会社等のマーケット業務と金融商品販売業務の動向、に関する実態把握を強化し、意見交換を行っていく。』(前回)

前回はこの『将来にわたる金融安定の確保に向けて』の所での金融機関のリスクアセスメントとか金融機関に内在するリスクに関するアセスメントとかの所にやたら力が入っていた感じで、概要の方でもそんな感じの書き振りになっているのですが、今回は中間評価という事もあるのか「マクロプルーデンス」という書き方で割とあっさり味の概要につくってあるのですが、その一方でBOXの方で纏められているのは「与信管理」「ポートフォリオ分析」「不動産市場」というお話になっていますので、今回はリスク管理手法と与信管理の中で一部分野に関する注目を入れているという感じになるんでしょうかね、よくわからんけど。


・ストレステストシナリオのお手本を投下とな

本文の最初の所ですけれども、『(今回の特徴)』というのがありまして。

『今回のレポートにおける編集・分析面の特徴は、次の5 点である。’度半ばの中間的なレビューと位置づけ、江呂離螢好分析や讃呂龍睛三堕蠅妨けた課題に関する部分を中心に、年度初(前回レポート)からの変化を中心とした記述にした。』

『△海譴泙琶離していた金融機関の円・外貨金利リスク、株式リスクを「市場リスク」として統合した。金融機関の有価証券投資において運用の多様化が進み、各種のリスクを横断的にみていく必要性が高まっていることに対応したものである。6睛撒ヾ悗積極的にリスク・テイクを進めている分野(M&A 関連貸出、貸家業向け貸出、有価証券投資等)についてBOX を設け、リスク管理上の留意点を提示した。』

ということで金融システムレポートだから当然ちゃあ当然なのですがリスク管理の話が今回は力入っていますし、そのリスク管理も統合的にやりなさい的なお話になっておりますな。

『ぅ泪ロ・ストレス・テストのモデルやシナリオ設定方法等を拡充するとともに、個々の金融機関が行うストレス・テストの参考に資するよう、方法論やデータの開示を拡充した。シナリオ設定の考え方に関する「別冊」を公表するほか、テストに関する主要データを日本銀行ホームページからダウンロード可能とした。』

[外部リンク] でもってこちらの概要ページから表計算ソフトにデータを落とせるというモノになっております。とりあえずアタクシも落としては見ましたがそのまま放置プレイだったりしますが。

『ゥ▲献経済の減速、夏場以降の市場ボラティリティの高まりを踏まえ、江呂離螢好分析や詐呂離泪ロ・ストレス・テストにおいて、金融機関への影響や留意点についての説明を加えた。』

という話はありますが、不動産の所はここで書くとやや刺激的なのかスルーしているようで。ただBOXで説明があったりするのでそちらも気にはしている(だいたい日本の場合バブルキタコレは不動産ですから)という事でしょうな。


・それは良いのですが元々FSRって金融市場レポートと統合した筈なのですが・・・・・・・・・

とまあそういう感じで別冊がホイホイと出たりする益々充実のFSRなのですが、甚だ寂しいのは金融システムレポートって金融市場レポートと統合して出すようになった(2011年10月号から)のですけれども、金融市場レポートの方が扱いとしてドンドン影が薄くなっているように見える訳でございまして(書いてある話分量等はまあ同じちゃあ同じなのですが)そらまあQQEで金利市場の流動性を叩き潰す(というかそもそも長期金利に直接働きかける政策を実施しているのだからそうなるのは当然)ようになっているのでその辺をゴリゴリ分析すると日銀が悪いよ日銀がとなって不都合にも程があるというような大人の事情は理解するのですが、すっかりプルーデンス物になってしまいましたなあという所ではあります。

ちなみに市場の流動性指標に関してはオファービットスプレッドが縮小しているとかいう指摘はあって、だからこそ流動性は維持(キリッ)みたいな話がありますが、ちょっとした売買が入るといきなり無抵抗状態でイールドカーブが動くという今の市場動向を見るに、スプレッドが縮小したというよりは単に投資家の方が大玉を振り回せなくなっているだけという気がするんですけどねというネタだけ申し上げておきますです、はい。

#本文ネタについては追々投下するものがあったら投下します(汗)
 


お題「ドラギ会見ネタの続きです」   2015/10/27(火)10:25:23  
  やはり追加緩和不要とな
[外部リンク] | 2015年 10月 26日 17:12 JST

30日の日銀会合、労働市場タイトな中で静観あり得る=浜田内閣参与

『[東京 26日 ロイター] - 安倍晋三首相の経済ブレーンで内閣官房参与を務める
浜田宏一・米イエール大名誉教授は26日、ロイターとのインタビューに応じ、市場で追加金融緩和観測が広がっている30日の日銀金融政策決定会合では、雇用情勢の改善が続く中で日銀が追加緩和を見送る可能性があるとの見解を示した。』(上記URL先より)

>雇用情勢の改善が続く中で日銀が追加緩和を見送る

・・・・・・・・・・物価安定目標いや何でもないです。

○ドラギ総裁会見ネタの続きです(汗)

[外部リンク] statement to the press conference (with Q&A)
Mario Draghi, President of the ECB,
Vitor Constancio, Vice-President of the ECB,
Malta, 22 October 2015

Q&Aの続きである。

・マイナス金利拡大はワークするのか&買入は続けられるのかという質問

こんなのありました。

『Question: First of all I would like to ask you a question on what you said on the deposit rate, that it could be lowered further. Could you explain a bit more the reasoning behind these discussions, how it could work? And also you had said that the rates were effectively at the lower bound, so how would this measure up? How would you explain this move to the market?』
以前はローワーバウンドに到達したと言ってたのだが一段のマイナス拡大でどうワークするのかと。

『And a second question is, if you were to expand QE, do you feel there might be risks that you run into scarcity, that you might have to extend the pool of purchasable assets?』
APPを拡大した場合に物無し芳一になるリスクがあると思うのだがどうなのでしょうかと。

『Draghi: On the first question, we touched lower bound but, also in this, my answer is linked to the previous question.』

前の質問はネタにしていませんすいません。

『When we are at practically zero nominal rates, the real rates are being driven by the expectation of inflation. So lower expectations of inflation imply higher real rates - and this is an answer to Brian Blackstone before, that's why we fight negative expectations of inflation. Whenever expectations of inflation become more and more negative, we have higher and higher real rates. That's one of the reasons why we consider other nonstandard monetary policy measures, one of which is the negative rate on the deposit facility. So there we've decided a year ago that that would be the lower bound, then we've seen the experience of other countries and now we are thinking about that.』

ということでインフレ期待が下がると名目金利に変化が無くても実質金利が上昇してしまうので云々という話をしておりまして、それだと預金ファシリティを更にマイナス化するよりもAPPをした方が良いのではないか(本当にそうかという話はさておきまして、FEDのQE2にしても日本のQQEにしても、国債を中心とする大規模LSAPの実施によってインフレ期待に作用(QE2の場合はインフレ期待の低下リスクを防ぐでしたし、QQEの場合はLSAP等のパッケージに達成時期のコミットメント(最近空文化していますが)によってインフレ期待をシフトアップさせようとしたわけでして)となりますので、インフレ期待系の話をするならAPP拡大という話になるんですよね従来の各国中銀のロジックからしますと。

『I should say, we've not taken any decision about that. It was an open discussion on all the monetary policies. We've discussed some other monetary policy instruments besides this one.』

ということで預金マイナス拡大に関する質問では最後にマイナス拡大を必ずやる訳ではなくて他の色々なツールもありますしという話をしておりますな。

『On the scarcity, I've been asked this question many times. We haven't seen yet this scarcity. Let me say that also the fact that the ECB, the Eurosystem now is a constant source of demand on the markets, this is helping market makers to show their bid prices and this by itself increases liquidity. Also we're not chasing bonds that we know are less available, so that's another thing. And let's not forget that the ECB is also lending bonds to the market makers and the market participants, so it's also increasing liquidity.』

買入の物無し芳一になって云々ということは今の所ないし、市場の流動性もあります(キリッ)という話をしているのですが、その後半の言い訳が「ECBが常に市場の買い手なので市場のビットサイドを安定的に供給するソースになっている」とか「ECBは保有している債券をレポ貸出している」とかいうのはお前は何を言ってるんだという話であって、一方的に機械的に買う人間がいたらその買いが市場のキャパを越えた時点で市場の流動性とかまともな価格形成とかがおかしくなってくるのは明らかなのですし、レポ市場に物が出るからと言っても結局ECBが購入した物は売却されないのですから、ECBの保有分を当てにしてSC調達してもいつまで経っても買い戻しが出来ないのですからショートメイクがし難いのは変わらんですよね。

そらまあ中央銀行の立場としては「我々の買入によって市場の流動性が無くなって大変なことになっております」とか言い出したら「じゃあ買入止めろや」となりますので言えない、というお立場は理解するのでございますが、何もワケワカメな屁理屈を立てて大丈夫とか言う必要はないと思うのですよねえ。

『But as I've said many times, we stand ready to adjust the design of our asset purchase programme according to the needs and when and if needed.』

とまあそんな説明をしていまして、昨日紹介したようにリスクガーという話をしている中では「商品市場価格」「新興国経済」「ユーロ高」「インフレ期待の低下リスク」という話をしているのですが、最初の2つがどう見ても外部要因ですので、金融政策でどないかするのはユーロ高とインフレ期待の低下という話になると思うのですが、このどっちをネタにするのかによって打ってくる政策が微妙に異なる(マイナス金利の拡大ってマインドの悪化を招く可能性がありますから)ので、まー今回やるやる詐欺をかましておいて12月の頭の次回会合まで時間を稼ぎつつ、どっちの方にウェイト置いて追加金融政策を実施するのか、というのを決めようってな話なのではないかと愚考するのでありました。


・新興国経済の波及ルートに関して

これはまあオーソドックスな質疑。

『Question: You stressed that emerging market developments are a worry for the Governing Council in terms of the growth outlook. How would you judge if China slowed down to 4.5% not 6.9%, and how big of a threat is that for the inflation outlook - not for the growth outlook? And how big a threat for the inflation outlook is the resilient exchange rate of the euro? That's the first question.(後半の構造改革の質問は割愛します、というかそっちに答えていない)』

『Draghi: The first question is quite important. There are two ways to respond. One is to look at different channels of propagation of what happens in China towards the euro area. And then there is a different way. Let me first explore this way. First of all, we look at all these channels, namely the direct trade channel or indirect trade. On the direct trade channel, the conclusion is the exposure of the euro area to the Chinese economy is not very significant. After all, the exports of the euro area to China are 6% of the total. However, there are some countries where such a figure is higher and reaches almost 10%, in the case of Germany. Still, I'd say this is not exceptional.』

とまずは貿易を通じた(直接貿易と中国経済減速で影響受ける他国との貿易と)ルートで、欧州特にドイツとかはその影響がやや大きめと。

『The second is so-called indirect channels, where you have also to account for the changes in oil prices and commodity prices that a higher recession in China would imply.』

中国経済減速懸念→商品価格低迷→物価アガランチ会長→マズーということかね。

『The third channel is the financial channel and again we do not see a very significant exposure of the euro area towards China.』

中国関連の与信エクスポージャーなどの問題があるがこれはまあそんなに大きなもんではないと。

『But then there is another channel, which is the confidence channel. We think that so far what happens to the growth in China hasn't affected confidence in the rest of the world and more specifically in the euro area. At the latest meetings in Lima, the IMF confirmed the growth projections for this year as far as China is concerned, which are above 6%. So your perspective is not something that is on the screens now. Of course, any very large surprise in a very large economy might have the potential to affect confidence worldwide, and then we would have to see in which way and how to cope with that.』


中国経済減速懸念が世界経済の先行きに関するコンフィデンスにマズーな影響を与えるチャネルです、ということでまあ質疑自体は概ねオーソドックスなのですが、割と丁寧に説明している感じでして、中国経済に関しては最初の貿易の所にもありますように問題認識は強そうですな。

・為替に関する例の質疑

『Question: I also tried to ask about the channel, how strong is the channel of the exchange rate for the inflation projections, medium-term projections?』

これはまた直球ストレートズバッとキタコレ。

『Draghi: Regardless of what happens in China. Of course, one of the downsides I mentioned before, one of the downside risks to our inflation projections comes from the exchange rate.』

ほうほうそれでそれで??

『As I've said before, the nominal effective exchange rate has been appreciating over the last few months - four, five months - to a somewhat significant level. But let me restate: the exchange rate is not a policy target for the ECB. It's never been; it's not now. However, it's significant, as I've just said, for price stability and for growth.』
為替市場は我々のターゲットではないですと繰り返したい!とか言っているのですが、どこからどう見てもダチョウ倶楽部メソッドにしか見えませんがこれはwwwww


・今回緩和を提案した人がいたという話

『(質問前半割愛)And the second question, could you tell us if there was a discussion today for acting today? You said that a new rate cut was discussed today: I'd be interested to know if you could elaborate a bit more on the argument raised for postponing an action to the next meeting.』

『(回答前半割愛)Second, I would say there were a few members of the Governing Council who hinted at the possibility of acting today, but I wouldn't say it was a prevailing theme of our discussion today.』

まあこちらは文字通りですな。その提案内容は良く分からんのだが一応議事要旨らしきもの(あれはしかし読みにくくてかなわん、慣れのせいもあるけど)が出るのでなんか書かれているのかな。


・構造改革が進まないと金融緩和やってても効きが悪いのでは系の質問

他でも質問有ったのですがこっちの質疑の方が短いので引用するという手抜きプレイ。

『Question: Allow me to touch again on the issue of structural reforms. Unfortunately, not all countries take it as seriously to act in this manner like the country we're in at the moment. Would you go so far to say that if structural reforms are not taken more seriously and more stridently by the relevant governments, QE won't be able to fulfil its total amount, will not be able to be so successful as you would like it to be?』
『And if this is so, my second question, does it make any sense then to adjust QE or
even to expand it?』

ということで構造改革が必要という話を逆手にとっての質問だったりする。

『Draghi: No, I never said that QE would not yield its benefits if there were no structural reforms. I would say that structural reforms will transform what is a cyclical recovery produced, amongst other factors, by our monetary policy into a structural recovery later on. It's quite apparent that the monetary policy measures that we've been undertaking over the last year and a half, two years, especially, but even before, have significantly improved the financial markets, the credit markets and the money markets. And now it's time we see these improvements being translated into a recovery which is resilient, especially in its domestic component.』

そらまあ構造改革が無いと効かない、とは言わないのでクレジット市場への効果だの循環的回復のサポートだのという効果の話をすることになりますし、ここで最後に「especially in its domestic component」という話をしているように、金融政策はそういう効果がありますという話には持っていっております。

『So no doubts whatsoever about the effectiveness of our monetary policy, regardless of whether structural reforms have been implemented or not. Let me also add that we shouldn't have a too negative picture of how structural reforms have been implemented, because there has been some progress in several of our countries about that. It's not that countries didn't do anything. So more can be done, there's room for improvement, but quite a few reforms have been undertaken in several of our euro area countries.』

まあこういう風に言うしかないですが、構造改革の進展有無にかかわらず金融政策は金融政策で実施する、という言い方になっていますが、でも構造改革が進む必要がありまして的なこのややこしい話をしないといけない、というのは特にECBのようにカウンターパートの政府サイドがあちこちにあるとなりますと大変なのかも知れませんが、ジャパンのように思いっきり構造改革放置プレイで金融政策ばっかり負担が来るの巻(最近風向きが変わってきたかもですけれども)とかいうのもありますし、低成長下における金融政策の有効性とかをゴリゴリと突っ込まれると政府の問題とかに話が進展するので非常にこうややこしい説明になるわなとは思うのでした。


・そもそもQEが効いてないんじゃねという意地悪質問

『Question: Is there concern in the Governing Council that the asset purchase programme could be insufficient to create conditions that support growth and avoid the threat of deflation?』

中々のイヤミ。

『Draghi: Our judgement today is that the monetary stance that has been designed with the monetary policy measures announced in January, with the credit-easing measures announced in the course of 2014, is essential for producing recovery in output and convergence of inflation towards the objective of being below but close to 2% over the medium term. These objectives are predicated on the full implementation of this monetary policy. That's the current assessment. However, if we were to see that the technical assumptions underlying these projections have worsened, or the downside risks are increasing and further on materialising, we may well change the size, the composition, the design of all our monetary policy instruments as needed.』

まあこれもこう答えるしかないのかも知れませんが、これまでの政策は効果を発揮しており、今の所の見通しだと今の政策を予定通りに全部実施したら物価は中期的に2%に到達します(キリッ)。でも必要な時には必要な調整をするのでそれを毎回点検します、という回答になりますぞな。

ただまあこれ1回延長くらいならまだ誤魔化せるのですが、どこぞの中央銀行のように延長に次ぐ延長を
しておりますと「そもそもお前らの政策は政策の量が足りないのではなくて施策のやり方に問題があるのではないか」というツッコミが徐々に飛んでくる訳でございまして(^^)、まあ今回はこの程度で済んでいるという感じですが、12月追加緩和を実施した途端に「そもそもこれまでの効きが大したことなかったのに追加して意味があるのか」とか言われ出すんでしょうなあ(だから国内ではこのように効いているという話を既にしているのですけど)とゆーところで。

つーことで総合すると「まあ12月には期間の延長だけではなくて何かやらんといかんでしょうな」という感じなのでしょうが、何をやるのかに関してはちょっと微妙で、為替に効かせたいというのが一番のメインなんでしょうな。でまあその間にリスクオンモードになって商品とかが上昇したりドル高にでもなってくれればウマーという事も考えている(と言って12月空振りは無いでしょうが)のかなあとは思ったりするのでした。



○FSRが出たと思ったら早速別冊が(予告メモ)

まあ別冊自体はFSRの中に「これについては間もなく出る別冊を参照しやがれ」というのがあったので
すかさず出る予定だったと思われますが。

[外部リンク] 海外M&A 関連貸出と与信管理
BOX2 賃家業向け貸出と与信管理
BOX3 与信ポートフォリオの変化と信用リスク分析の高度化
BOX4 地域金融機関の有価証券ポートフォリオのリスク分析
BOX5 不動産市場の状況について
BOX6 金融マクロ計量モデルの改良

というのが纏まっていて、しかも不動産融資ネタが2つに増えているぞなという辺りがございますので、最初から読んでいくとふむふむと流してしまいそうな場合は本文95ページから最初に読むと面白いのではないかと存じます(アタクシの超主観ですが)、はい。
 


お題「ジャパンは政府方面から追加緩和の羽交い絞めとな/ECBドラギ会見から」   2015/10/26(月)08:04:42  
  あらま
[外部リンク] 14:20 JST

『【東京】安倍晋三首相の経済顧問を務める本田悦朗内閣官房参与(明治学院大客員教授)は、停滞する日本経済の再生のためにも、最大5兆円規模の追加的な財政出動策を打ち出す必要があるとしたが、日銀が新たな措置を講じなければならない状況にはないとの見方を示した。本田氏は、民間消費を迅速に引き上げるため、低所得・無収入家庭に属する2200万人に最大5万円の現金を給付する措置を補正予算に盛り込むべきだと提案した。』(上記URL先より)

金曜はWSJの他に共同通信でもこのネタが投下されて、共同がヘッドラインを出した時(夕方だったかな)に為替市場が反応しておりましたが、リフレ派方面からは今回は完全に「財政ガー」という話になっておりまして、置物MB直線一気理論を用いれば金融政策だけで物価目標が達成できてその結果全てが上手く行くという話はすっかり無かったことになっているのですが、まあ置物一派の逃げっぷりが凄いと申しますか、おまいら元々2%目標どころか3%目標の方が良いとか言ってただろうがと小一時間問い詰めたいですな。

しかしまあ何ですな、ドラギのおっちゃんのインチキ攻撃(この先でネタにします)に加えまして中国様の利下げまで来ましてすっかり為替市場やら株式市場の方が日銀的にはウマーな方向になっておりますので、これは追加緩和を打たなくても無問題という感じになってきておりまして(というかもう一発円安になる方が物価には良いけど景気に良いのか微妙ですし)、益々様子見モードという所でしょうな。


その前にはこんなのありましたな。

[外部リンク] 10月23日(金)12時34分配信

『物価が上がらない原因は「カネがないのではなく、需要がない」ためだとも説明。「黒田日銀総裁もそこを考え、需要が出るためには、たとえば、企業の内部留保が賃金などに回ることによって働いている人の可処分所得が増え、消費が増えることを期待していると思う。(金融政策と需要増の)両方が相まっていくことだ」と述べ、「今すぐ日銀の金融緩和だけで本来の目的にはなかなかいきにくい状況にある」と語った。』

『2%の物価目標の妥当性に関して「オープンエンドで進んできたその方向は間違っていない。2%目標を今この場で変えることは考えていない」と述べ、枠組みの変更は必要ないとの認識を示した。』(上記URL先より)

物価は貨幣的現象なので中央銀行の金融政策単独で達成可能という話に砲撃を盛大に加えていますが、もともと麻生さんはこういう主張をしているのでいつも通りではあるのですけれども、まーこういう流れになったのはコストプッシュのような形で物価だけ上げても意味がないどころか実質所得の低下を通じてマズーであり、本来期待していた企業収益からのトリクルダウンの方がワークしにくい、ということで、段々選挙モードになってきて政権全体としてもそういう流れになってきたというお話なんでしょうね(軽減税率とかの話もそうでしょうし)。

でもって2%物価目標の妥当性云々の所ですが、「オープンエンドは正しい」という事でして、枠組み変える必要はないとは言っていますが、2年で達成するために派手な政策を実施するのが正しいのかという話をしていない(ここで報道されている限りは)のでありまして、そういう意味では「2%の物価上昇が安定的に推移するのに整合的な強い経済を作るまで緩和政策を続ける」というような形での政策枠組みの変更は別に否定していない(たぶんその時には「政策の枠組み自体に変化がある訳ではなくて手段が違っているだけ」と強弁する)ので、まあ色々と含みのあるお話ですなあと思うのでした。ただ麻生さんの発言がそのまま安倍ちゃんと完全一致する訳でもなさそうなので微妙ですけどね。


とまあそういう訳で、今回に関しては政権サイドの方から物凄い勢いで「いいから余計な事すんな」とばかりに追加緩和けん制発言がバカスカ出ていますし、置物リフレ一派の皆さんもここに来て口裏があっているかの如くの牽制モードになっておりまして、黒田さんを皆で羽交い絞めにしているの巻ということで、常識的に考えると益々追加緩和をしない方向にしか思えないのですが、政権とも示し合わせてサプライズ演出をするためのプロレスで実はサプライズ追加緩和という荒業は考えられないことも無いですが、前回の追加緩和の時は置物一派の皆さんは追加緩和追加緩和言ってましたので、さすがにそれは無いかなと。

でまあ周囲からこれだけ羽交い絞めになる中で黒田さんがランボー怒りの追加緩和とかやったら最早爆笑するしか無いのですが、まあその点だけはちょっと気になるけど普通に考えてそれは無かろうという感じではないかと。


○市場関連メモ

・短国買入また1.5兆円かよ

[外部リンク] 15,000 2015年10月27日

[外部リンク] 28,570 15,001 0.003 0.009 71.9

札は2.8兆円あるということで余っているので1.5兆円の打ち込みという事なのかも知れませんけれども、札が余っているようだとすかさず買入が多めになるとそれは所謂日銀トレードにお墨付きを与えるという効果にもなるんですけどねえ。

あと可能性としては
[外部リンク] Introductory statement to the press conference (with Q&A)
Mario Draghi, President of the ECB,
Vitor Constancio, Vice-President of the ECB,
Malta, 22 October 2015


・金融政策の成果は「クレジットコンディション」

最初のステートメントについては金曜には経済の所までネタにしましたのでその続き。

『Turning to the monetary analysis, recent data confirm solid growth in broad money (M3), notwithstanding a decline in the annual growth rate of M3 to 4.8% in August 2015 from 5.3% in July. Annual growth in M3 continues to be mainly supported by its most liquid components, with the narrow monetary aggregate M1 growing at an annual rate of 11.4% in August, after 12.2% in July.』

まあこれは良いとして次。

『Loan dynamics continued to improve.』

ということでローンの状況が改善というのを前面に出しています。今に始まった話ではなくて最近ECBの高官から政策効果というとこの話が出るのが仕様ではありますが。

『The annual rate of change of loans to non-financial corporations (adjusted for loan sales and securitisation) increased to 0.4% in August, up from 0.3% in July, pursuing its gradual recovery since the beginning of 2014.』

『Despite these improvements, developments in loans to enterprises continue to reflect the lagged relationship with the business cycle, credit risk, credit supply factors, and the ongoing adjustment of financial and non-financial sector balance sheets.』

『The annual growth rate of loans to households (adjusted for loan sales and securitisation) increased to 1.0% in August 2015, compared with 0.9% in July.』

改善しているけれども各種要因によって伸びは抑制されていますが・・・・・・・・・・

『The euro area bank lending survey for the third quarter of 2015 confirms the increase in demand for bank loans, supported by the general level of interest rates, financing needs for investment purposes and housing market prospects. In addition, credit standards eased further on loans to enterprises, notably due to increasing competitive pressures in retail banking, while tightening somewhat on loans to households for house purchase. Overall, the monetary policy measures we have put in place since June 2014 provide clear support for improvements both in borrowing conditions for firms and households and in credit flows across the euro area.』

ということで銀行の貸出態度が改善とかローン金利の低下とかクレジットスタンダードが緩和とかそういう効果が出ていて、企業や家計のクレジットフローに貢献しているというお話。

でまあ説明の方はこの後クロスチェックがあって最後に構造改革の重要性という話をしておりますので一応最後の所だけ引用しておく。

『Monetary policy is focused on maintaining price stability over the medium term and its accommodative stance supports economic activity. However, in order to reap the full benefits from our monetary policy measures, other policy areas must contribute decisively. Given continued high structural unemployment and low potential output growth in the euro area, the ongoing cyclical recovery should be supported by effective structural policies.』

『In particular, actions to improve the business environment, including the provision of an adequate public infrastructure, are vital to increase productive investment, boost job creation and raise productivity. The swift and effective implementation of structural reforms, in an environment of accommodative monetary policy, will not only lead to higher sustainable economic growth in the euro area but will also raise expectations of permanently higher incomes and accelerate the benefits of reforms, thereby making the euro area more resilient to global shocks. Fiscal policies should support the economic recovery, while remaining in compliance with the EU’s fiscal rules. Full and consistent implementation of the Stability and Growth Pact is crucial for confidence in our fiscal framework. At the same time, all countries should strive for a growth-friendly composition of fiscal policies.』

まあここは毎度の話なのですが、金融緩和でやる気を見せているようなプレゼンをしているので一応ねという所で。

以下質疑応答から。

・ノボトニーさんの金融政策の限界論に関して

冒頭の質問がこれ。

『Question: If I could ask you to develop the last point that you made. Governor Nowotny last week said that monetary policy may be coming up to its limits and perhaps it was up to fiscal policy to loosen a little bit to provide a bit of accommodation. Could you share your thoughts on this and perhaps even touch on the Italian budget?(後半割愛)』

財政出してくれないと金融緩和が限界にという事についての見解如何とな。

『Draghi: On the first issue, I'm really commenting only on monetary policy, and as we said in the last part of the introductory statement, monetary policy shouldn't be the only game in town, but this can be viewed in a variety of ways, one of which is the way in which our colleague actually explored in examining the situation, but there are other ways. Like, for example, as we've said several times, the structural reforms are essential. Monetary policy is focused on maintaining price stability over the medium term, and its accommodative monetary stance supports economic activity. However, in order to reap the full benefits of our monetary policy measures, other policy areas must contribute decisively.』

物価安定のために金融政策を実施します経済政策はまた別でみたいな分かったような分からんような話をして質問の趣旨を煙に巻いています。

『So here we stress the high structural unemployment and the low potential output growth in the euro area as the main situations which we have to address. The ongoing cyclical recovery should be supported by effective structural policies. But there may be other points of view on this. The point is that monetary policy can support and is actually supporting a cyclical economic recovery. We have to address also the structural components of this recovery, so that we can actually move from a cyclical recovery to a structural recovery. Let's not forget that even before the financial crisis, unemployment has been traditionally very high in the euro area and many of the structural weaknesses have been there before.』

問題としては高い構造的な失業と低い潜在的な生産の伸びで、そこに対して我々は対処しないといけないが、金融政策としては景気の循環的な回復をサポートするものです、という事で、ノボトニーさんの指摘する限界論に関してはスルーしていますな、うんうん。


・12月追加緩和のトリガーは?

さっきの質問の後半。

『(質問の前半割愛)And if I could ask a second question that's regarding December, I'm curious, what will be the triggers? What specific measures will you be looking at in December to make your decision whether to adjust the programme?』

『(回答の前半割愛)On your second question, as you might have seen in the introductory statement, there was a very rich discussion about all monetary policy instruments that might be used if warranted. No specific choice has obviously been made yet. So there was a thorough assessment of the situation, which I'll elaborate further following your questions, and the conclusion was that we are ready to act if needed; we will examine all incoming information and we are open to a whole menu of monetary policy instruments.』

色々な議論がありましたという事で、後の質疑でもいろいろ出てきますが今回追加緩和という見解もあったようですな。

『To this extent, the Governing Council has tasked the relevant committees to work on different monetary policy instruments that could potentially be used, to examine the pros and cons of different instruments. In other words, if one had to summarise what was the attitude or the stance of the Governing Council discussion today, one would say it was not "wait and see", but it was "work and assess".』

"wait and see"ではなく"work and assess"である(キリッ)ということでやる気満々っぽく見せていますが、まあ冷静に考えたら会合毎に施策の状況を点検するって言ってるんだから本来は常に"work and assess"なのですが、こうやってキャッチーな言い方をすることによって雰囲気盛り上げるのは得意ですなドラギ大先生。


・経済のリスクというよりインフレ対応的な説明

『Question: Just following on from your previous answer, would it be possible for you to elaborate a little on the discussion today about the options that you still think are available to beef up the monetary policy response? And you've said in the past that rates, particularly the deposit rate, are now at the zero bound. Is that a statement you'd still stand by, or are rate cuts another potential option available to the Council?』

議論の一端を教えてちょ&預金ファシリティ引き下げについてですな。

『Draghi: Let me just report to you on the general lines of our discussion today. First of all, we examined the prospects for a firming up of our recovery and we concluded that the recovery is continuing, and is projected to continue at the same pace it had in the second quarter of this year. But we have to distinguish two components: the domestic part of this recovery and the external part.』

域内に関しては回復が継続しているが海外ガーと。

『The domestic part has shown resilience, mostly driven by consumption, and the drivers of this recovery are the lower oil prices, our monetary policy and, to some extent, the fact that many countries have achieved some progress in fiscal consolidation. So the headwinds coming from fiscal policy would be lower than in the past.』

域内は良いそうで。

『To see how important our monetary policy is, consider that real disposable income and consumption have grown at the same pace, which implies the growth rate of savings has been flat. And this is so because interest rates are so low. So we often complain about interest rates being low for savings, but there is also a positive side to that.』

金利の低い話について実質可処分所得の伸びと消費の伸びがパラレルで拡大するような状態なら貯蓄がフラットで推移しますが、金利が低い点についてはメリットもあるという話があるとか説明していまして、まーECBのマイナス金利というのは(マイナス金利じゃなくて単なる低金利なのかもしれないけど)それなりに批判があるんだなあというのはこの説明を読んでいて思うのでした。

『On the other hand, we have an external demand which has shown weakness mainly for the challenges that emerging market economies are now experiencing, and more particularly China.』』

ということで中国および新興国のリスクという事ですが、これって外生要因の話で金融政策で何を対処しますねんという話になりますけど・・・・・・・・・・・

『On the inflation rate side, the picture is in a sense less sanguine.』

ということでインフレに関する説明の方が前面に出る感じです。

『We see that headline inflation will stay low for a protracted period of time, although as I just said in the introductory statement, we expect some pick-up, due mostly to base effects and possibly projections of higher oil prices. Having said that, the core inflation is basically stable at 0.9%.』

物価が低い状態が続いていますとな。

『When we look at the expectations of inflation, which of course is a very relevant variable for our monetary policy decisions, we see that since our last meeting survey-based short-term inflation expectations have declined, but medium to long-term inflation expectations, after some decline following our last meeting, have recovered and are basically unchanged since then. And we see that the latter development is both for market-based inflation expectations and survey-based inflation expectations.』

近いタームのインフレ期待が下がっていますと。

『However, we see some downside risk as far as this picture is concerned. And the downside risks come from a continuing high output gap, from the possible further fall in oil prices, from the fact that the nominal effective exchange rate has appreciated in the last three or four months, if I'm not mistaken, by almost 6%, and, finally, from the fact that we continue to observe a high degree of correlation between headline inflation and medium-term inflation expectations, which means a high degree of correlation between oil prices and inflation expectations.』

でまあ見通しは今後徐々に物価上昇ですが、物価に関してのダウンサイドがありますということで、これでもかと説明するなかで思いっきりユーロ高の影響の話を数字まで出して説明しているのがこれまたですし、インフレ期待の低下リスクという話もしております。

まあだから追加緩和というのは分かるのですが、ただまあインフレ期待がどうのこうの的な話になると、昨年から実施している政策がそもそも効果が少ないから今に至るなんじゃネーノというツッコミが飛ぶとどうこたえるのかというか、そもそも政策をどのような波及ルートでどこに効かせるのか、という論点になった場合に結構追加緩和そのものは説明が難しかったりします。

なお単純に「見直しをした結果2017年9月までこの政策を継続するのが妥当と判断しましたこれも追加緩和ですよ(キリリッ)」という説明をして市場がズッコケモードになるというオモシロ展開も想定されない訳ではないですが、ドラギのやるやる詐欺は結局最後に追い詰められて何かやらない訳に行かないという事になるので、まー只の期間延長で許してもらえることにはならんでしょうなあとは思います。

『This is a risk because it could lead to a de-anchoring of inflation expectations. We are not saying that these risks are materialising, but they are present and as I observed in the course of the last meeting these risks have gone up, and we want to be vigilant, as people used to say in the old times.』

てな訳で、インフレ期待のアンカーが外れ(て下に行く)可能性についてのリスク認識というお話になっていまして、まあこういう風に言っておかないと「海外ガー」だけの説明だと「じゃあ追加緩和をして何に効かせるの」という話になってしまいますが、今申し上げた通り「ここまでの政策を実施しているのにインフレ期待低下リスクがあるというのだったら追加やって何の意味あるの」という話をされても意外に説明に困りそう。

でもって最終的にはこのインフレの説明の最初にあるように、「実際の物価が弱い」というのが原因という話になって、そこの理由で色々とある中で金融政策でモロに効かすことができるのが「為替市場」ということですので為替という話になる(金曜に引用したロイター記事の為替言及部分の発言はもうちょっと先に出てきます)のでしょうな。理屈で考えますと。

『On the other hand, we see that credit markets are improving, and we can expand on that in the coming questions. So the overall assessment, as I said, is not wait and see, but it's work and assess, so the Governing Council is there, ready to act if the convergence of our inflation path to 2% in the medium term is pushed back.』

クレジットに関しては効果が出ているという話はさっきもありましたな。まああくまでも「リスクがある」「これから点検をする」という話で、金曜は「予告ホームランキタコレ」と思ったのですが、冷静に読み直すと別に追加緩和決め打ちではないのですが、そうは言いましてもわざわざ市場が動くような言い方をして緩和効果の先食いをしている訳で、最終的には何かしないと話が済まないというのはドラギの過去の実績からしてそうでしょうなあという事ですからね。

『On the interest rate on the deposit facility, I said before - I don't know whether it was the last meeting or the meeting before that when I was asked whether it was discussed, I had said it was not discussed. This time it was discussed. Further lowering of the deposit facility rate was indeed discussed, and it's one of the instruments of monetary policy that I referred to when I said all instruments have been discussed.』

預金ファシリティ金利の引き下げについては、従来議論をしなかったが今回は議論をしましたとな。

#以下続くのですが時間の関係で最初の2つの質疑だけ(つーても印刷かけると紙2枚分)ですいませんすいません
 


お題「寝起きでECBネタ/置物リフレ派の転進例を今日も鑑賞」   2015/10/23(金)08:04:39  
  ほほう。
[外部リンク]
2015/10/23 0:54日本経済新聞 電子版

『モノやサービスの一部に価格上昇の波が広がっている。消費者物価指数の伸び率を支出額に応じた品目割合でみると、約4分の1が前年同月より2%以上、上昇している。品目の数でも上昇が下落を上回る。』(上記URL先より、以下同様)

これは新手の2%達成に向けた説明ですかと思ったら・・・・・・・・・・・・

『原油安が物価全体を下押しする一方、パンやセーターなど生活実感に近い物価が上がる形だ。景気の足踏み状況が長引く恐れが出る中、日銀の金融政策の運営も難しくなっている。』
(以下の記事は会員ページになります)

あれ???物価が上昇するのが目標なのに日経新聞まで悪い話扱いにするの??????


○ECBドラギ総裁の予告ホームランじゃなかった予告追加緩和キタコレ

[外部リンク] Introductory statement to the press conference
Mario Draghi, President of the ECB,
Vitor Constancio, Vice-President of the ECB,
Malta, 22 October 2015

ちなみに前回のも適当に比較します。
[外部リンク] 『Based on our regular economic and monetary analyses, and in line with our forward guidance, the Governing Council decided to keep the key ECB interest rates unchanged. As regards non-standard monetary policy measures, the asset purchases are proceeding smoothly and continue to have a favourable impact on the cost and availability of credit for firms and households.』(今回)

『Based on our regular economic and monetary analysis, and in line with our forward guidance, the Governing Council decided to keep the key ECB interest rates unchanged.』(前回)

『Our asset purchase programme continues to proceed smoothly. Regarding non-standard monetary policy measures, following the announced review of the public sector purchase programme’s issue share limit after the first six months of purchases, the Governing Council decided to increase the issue share limit from the initial limit of 25% to 33%, subject to a case-by-case verification that this would not create a situation whereby the Eurosystem would have blocking minority power, in which case the issue share limit would remain at 25%.』(前回)

前回はAPPの銘柄別買入上限を引き上げたという決定があったのでパラグラフが分かれていますけれども、今回に関しても引き続き「買入はスムーズに進んでいます」というのを入れながら説明していろまして、また資産買入に関しては「a favourable impact on the cost and availability of credit for firms and households」と非金融機関や家計に対するクレジット環境の緩和という文脈での評価を行っています。まあこの評価そのものはここもと折に触れて言及しているのでそれ自体は従来路線ではあります。


『The Governing Council has been closely monitoring incoming information since our meeting in early September. While euro area domestic demand remains resilient, concerns over growth prospects in emerging markets and possible repercussions for the economy from developments in financial and commodity markets continue to signal downside risks to the outlook for growth and inflation.』(今回)

新興国経済の先行き見通しと金融市場およびコモディティ市場の経済に与える悪影響が成長と物価にダウンサイドリスクを与えているとキタコレな説明。

『Most notably, the strength and persistence of the factors that are currently slowing the return of inflation to levels below, but close to, 2% in the medium term require thorough analysis.』(今回)

中期的に2%近辺への物価目標に到達できるかに関しても最近の動向を見るとさらなる分析が必要ですということで中期的に物価は行きまぁすという説明ではない訳ですので・・・・・・・・・・

『In this context, the degree of monetary policy accommodation will need to be re-examined at our December monetary policy meeting, when the new Eurosystem staff macroeconomic projections will be available.』(今回)

キターーーーーーー(・∀・)ーーーーーーー!!!!!!

『The Governing Council is willing and able to act by using all the instruments available within its mandate if warranted in order to maintain an appropriate degree of monetary accommodation. In particular, the Governing Council recalls that the asset purchase programme provides sufficient flexibility in terms of adjusting its size, composition and duration. In the meantime, we will continue to fully implement the monthly asset purchases of ユーロ60 billion. These purchases are intended to run until the end of September 2016, or beyond, if necessary, and, in any case, until we see a sustained adjustment in the path of inflation that is consistent with our aim of achieving inflation rates below, but close to, 2% over the medium term.』

ということでどこからどう見てもユーロスタッフの経済見通しが出てくる次回12月会合で何か追加緩和を実施しますという説明になっておりまして、どう見ても予告ホームランです本当にありがとうございましたという風情で、毎度のやるやる詐欺というかやるやる攻撃なのですが、しかしこういう口先介入しますと緩和効果を先食いすることになりますし、大体からして色々な緩和パッケージを突っ込んでも結局物価が上がっていないのであれば、そもそも緩和政策の設計のどこかに問題があるのではないかという考察をした方が良いのではないかとも思うのですが、とりあえず突っ込んだ政策を拡張するという話になるのは洋の東西を問わず共通現象ですな。

なお、冒頭コメントの所では資産買入に関しての拡大を示唆しているような説明ですけれども、(まだ出ていないので週末に読みますけど)会見Q&Aでは預金ファシリティ金利の引き下げの議論も行いましたという事になっているようですな。

買入の期間に関してはそもそもが「必要があれば期間を変更」となっているので見通しが下がれば本来は自動的に延長になるのですが、そこは既に「2016年9月まで」と言っているので、そこの期間を延長する(たぶん1年じゃないの)事によって追加緩和をしたように見せかける事が出来るという便利な設計になっておりますので、まあ最低でも期間の延長はするのでしょう。オペがどこまで持つのか知らんけど。

・・・・・・・・・ちょっと余談になりますけれども、「オープンエンドで買入を拡大」という政策デザインをすると上記のような「延長したから追加緩和」という見せ方が出来ないという中々残念な事になりますので、実は長期的に粘っていく政策の時には「追加緩和の余地(というか正確に言えば追加緩和をしているように見せかける出し方のオプション)」的にオープンエンドというのは1枚カードを捨てることになってしまいますので、オープンエンド政策(キリッ)と言っている時は実は短期決戦で勝てると思っている時に使うべきなんでしょうね、ああそういえば日銀も元々は2年で達成するでしたな(軽やかに微笑みながら)。

でまあこの調子だと段々長期戦になってきそうなのですが、おじちゃん良く分からないのですけれども預金ファシリティのマイナスを拡大して政策を長期化するって技術的に問題があるようにしか思えないのですが大丈夫なんですかねえ。

ちなみに前回のこの辺りですけれども、

『Underlying our monetary policy assessment was a review of recent data, new staff macroeconomic projections and an interim evaluation of recent market fluctuations. The information available indicates a continued though somewhat weaker economic recovery and a slower increase in inflation rates compared with earlier expectations. More recently, renewed downside risks have emerged to the outlook for growth and inflation. However, owing to sharp fluctuations in financial and commodity markets, the Governing Council judged it premature to conclude on whether these developments could have a lasting impact on the outlook for prices and on the achievement of a sustainable path of inflation towards our medium-term aim, or whether they should be considered to be mainly transitory.』(前回)

とありまして、現在(9月時点)で起きている足元の弱さに関して一時的なものなのか否かについて点検をしていかないといけませんって話をしていますので、普通に話の流れとして今回の説明は「点検の結果これはアカンヤツの可能性が高まっているので12月のスタッフ見通しの時点で再度点検してその結果政策の調整をします」という文脈になっておりまして、そらもうどこからどう見ても追加緩和予告ホームランですがなという所ですな。


以下の経済に関する部分は今回のステートメントからの引用で参ります(前回との比較はパス)。

『Let me now explain our assessment of the available information in greater detail, starting with the economic analysis. Euro area real GDP increased by 0.4%, quarter on quarter, in the second quarter of 2015, following a rise of 0.5% in the previous quarter. The outcome for the second quarter reflected positive contributions from both domestic demand and net exports. The most recent survey indicators point to a broadly similar pace of real GDP growth in the third quarter of the year. Overall, we expect the economic recovery to continue, albeit dampened, in particular, by weaker than expected foreign demand.』

『Domestic demand should be further supported by our monetary policy measures and their favourable impact on financial conditions, as well as by the progress made with fiscal consolidation and structural reforms.』

てな訳で国内というより海外という話をしているのですが、会見の方を読まないと良く分からん面があるのですが、主に海外要因ということになると追加緩和するのは良いけどその政策波及ルートとかどういう説明するんだろというのは疑問が少々。

『Moreover, the decline in oil prices should provide support for households’ real disposable income and corporate profitability and, therefore, private consumption and investment. However, the recovery in domestic demand in the euro area continues to be hampered by the necessary balance sheet adjustments in a number of sectors and the sluggish pace of implementation of structural reforms.』

まあこの辺は毎度の説明。

『The risks to the euro area growth outlook remain on the downside, reflecting in particular the heightened uncertainties regarding developments in emerging market economies, which have the potential to further weigh on global growth and foreign demand for euro area exports.』

新興国がリスクということで、その中で世界経済および欧州の輸出に対してのウェイトが上がっていますのでという話をしていますね。

『Increased uncertainty has recently manifested itself in financial market developments, which may have negative repercussions for euro area domestic demand.』

金融市場の状況も欧州の需要に悪影響のリスクがあるという話で、リスク要因の説明を読みましても「それは分かったが追加緩和でそのどこに対して作用させたいのか」というのが微妙に謎としか申し上げようがないのですが、質疑応答の所では為替市場ルートという話が結構あからさまになっているようですな。

『According to Eurostat, euro area annual HICP inflation was -0.1% in September 2015, down from 0.1% in August. Compared with the previous month, this mainly reflects a further decline in energy price inflation.』

はいはいマイナスマイナスでエネルギーのせいとな。

『On the basis of the information available and current oil futures prices, annual HICP inflation rates will remain very low in the near term. Annual HICP inflation is expected to rise at the turn of the year, also on account of base effects associated with the fall in oil prices in late 2014. Inflation rates are foreseen to pick up further during 2016 and 2017, supported by the expected economic recovery, the pass-through of past declines in the euro exchange rate and the assumption of somewhat higher oil prices in the years ahead as currently reflected in oil futures markets.』

今の所は物価見通しは2017年に向けて上昇していくという話になっています。

『However, there are risks stemming from the economic outlook and from financial and commodity market developments which could further slow down the gradual increase in inflation rates towards levels closer to 2%. These risks are being closely monitored by the Governing Council.』

ということで、物価目標達成時期がより遅くなるリスクが経済見通しおよび金融市場やコモディティ市場の動きに見られますのでこれらのリスクを慎重に点検します、という話になっています。

とこの辺で勘弁。


・ちなみに会見では・・・・・・・(詳しくは読んでから)

[外部リンク] Business | 2015年 10月 23日 00:25 JST
ECB理事会後のドラギ総裁の発言要旨

『<為替相場>

為替相場は、ECBの政策目標でない。これまでも、現時点でもだ。

しかし、(為替相場は)物価安定や成長に重要だ。

為替相場は、インフレ見通しが下振れるリスクの1つだ。名目実効為替レートは過去4、5カ月間ほど、幾分顕著な水準に上昇している。ただ、繰り返し強調しておく。為替相場はECBの政策目標でない。これまでも、今もだ。ただ、物価安定や成長に大きな意味を持つ。』(上記URL先より、以下同様)

ということのようですので、為替ルートで何とかしたいという話なのかねとは思うのですが。


『<中銀預金金利の一段の引き下げについて>

これまではこの件について討議しなかったと言ってきたが、今回は討議した。私はすべての手段が検討されたと言ったが、(中銀預金金利の引き下げは)このなかに含まれる金融政策手段の1つである。』

『<資産買い入れプログラム>

資産買い入れは順調に進んでおり、企業や家計の信用コスト・機会へプラスの効果をもたらし続けている。』

『<マイナスの中銀預金金利>

インフレ期待のマイナス幅が拡大すればするほど、実質金利が上昇する。この現象も、マイナスの中銀預金金利など、他の非標準的な金融政策手段を検討する1つの理由だ。1年ほど前、下限金利を(マイナスにすると)決めた。現在見直している。まだ何も決定していない。あらゆる金融政策について、率直な議論を行った。この(マイナスの中銀預金金利)ほかの一部金融政策手段も話し合った。』

などとあって、質疑のテキストを読んでみたいとは思うのですが、ヘッドラインだけ見ていると為替をやりたいのだけは分かるのですが、金利をやりたいのかAPPをやりたいのかが謎としか申し上げようがないのでこれは読んでみたらわかるかと存じます。


○その他メモ少々

・3M入札

[外部リンク]
(4)募入最低価格における案分比率 58.6469%
(5)募入平均価格 100円00銭1厘2毛 (募入平均利回り)(-0.0044%)

前回は平均が1厘5毛なので平均は下がったのですが、足切の1厘ちょうどは同じなのですけれども前回の9割案分から6割案分に案分比率が下がっていまして、一瞬前回比少し弱くなったかとも思ったのですが、どちらかと言えば目線が揃ってきた感があって、しかもその揃った目線が100円に近付かないたあどういう事やという感じではあります。

まあ本日の短国買入はどうせ1兆円となって、カレント3Mはそのまま浮く状態になると思われる(6Mと1Yで札は十分あるでしょ)次第ですが、GCレートはそこそこの水準で推移する割に短国の目線が全然サガランチ会長なのは、マイナス入札が続きすぎて粘着してきやがったなあということでしょうかねえ、よー知らんけど。


・なんじゃこの提言は

毎度おなじみのコーゾー先生ですが。

[外部リンク]
2015/10/22 16:12 JST

『(ブルームバーグ):自民党の山本幸三衆院議員は22日、年金受給者や低所得者などへの最大2兆5000億円の現金給付を2015年度補正予算に盛り込むことを求める文書を公表した。村井英樹衆院議員とともに所属している岸田派有志の提言としてまとめ、安倍晋三首相らに最終的に提出する考えだ。 』(上記URL先より、以下同様)

金融緩和一本槍の山本先生もすっかり2%物価目標でどうのこうのの話を引っ込めているようで結局置物リフレ一派の皆さんは肝心の置物教祖様を日銀に置き去りにしてすっかり梯子を外しているという状態で置物先生に同情したくなる位の勢いですな、1ミリも同情しないけど。

『17年4月からの消費税率の10%への引き上げ延期は、アベノミクスの失敗とみなされる恐れがあるため難しいと山本氏は予想した。このため、消費税上げをスムーズに乗り越えるためには、機動的に予算措置を講じ短期的に景気浮揚させることも重要であると2兆5000億円給付の狙いを説明した。 』

何が何だか分からないのですが、消費増税のせいでアベノミクスが失速したので再浮揚させないといけないと言いながら消費増税の延期はアベノミクス失敗と見なされるので難しいって政権の体面の為には良くない政策を実施するのも止む無しと言っているのと同じなんですけど貴殿はそれでも責任ある政治家なのかと小一時間問い詰めたい訳で、庭先だけ綺麗にすれば良いというような話はだいぶ呆れますな。

『現在の経済状況について山本氏は、14年4月からの消費増税の影響もあり、企業収益の改善が所得分配を通じて「消費が増加するという流れを作りきれていない」と指摘した。好循環の阻害要因を政策的に取り除くため、補正予算では大胆かつ分かりやすい所得再分配を実施すべきである、との考えを示した。』

と言ったって恒久的措置にするならまだ話は分かるのですが・・・・・・・・・

『年金受給者4000万人に1人当たり3万円で1兆2000億円、低所得者1000万世帯に各4万円で4000億円、児童手当の拡充として1800万人の児童1人当たり5万円で9000億円を配分することを山本議員らは求めている。このうち年金受給者と低所得者は一部重なるため、実際の所要財源は小さくなる見通しも示している。財源としては15年度税収の上振れ分や14年度の剰余金、外為特会などを挙げた。』

と言っている位なのですから補正一発だけの措置であって、そんな一発だけの配分によって消費増税のマイナスが山本先生のいうようにQQEの効果を全部打ち消すくらいの超強力な効果があるのに対抗できるとは思えませんけどねえ。

という雑談ではあるのですが、置物リフレ派の皆さんが最近すっかり蜘蛛の子を散らす勢いで撤収するなかで完全に日銀だけ放り出されているというこの状況に世の無常というものを感じる今日この頃ではございます。
 


お題「金融政策イベント待ちですのでまあ小ネタである」   2015/10/22(木)07:54:42  
  ほうほうこれはこれは。
[外部リンク] 10:30 JST

○パウエル理事の米国国債市場の流動性に関する講演は8月の講演と大体同じ

こんなんありましたが。
[外部リンク] Governor Jerome H. Powell
At the Federal Reserve Bank of New York, New York, New York (via prerecorded video)
October 20, 2015
The Evolving Structure of U.S. Treasury Markets

こちらのネタについては

[外部リンク] Governor Jerome H. Powell
At the The Brookings Institution, Washington, D.C.
August 3, 2015
Structure and Liquidity in Treasury Markets

というのがあって夏枯れの中でネタにしたのですが、概ねこちらで話をしている事から特段進展はしていないように見受けられますが一応メモ程度に。

途中の辺りから。

『My discussions with market participants and regulatory colleagues suggest a range of opinions about Treasury market liquidity. While most market participants perceive some reduction in liquidity, views on the severity of the situation seem to be more mixed. Some measures such as trade size and market depth have declined, and investors today have to employ increasingly sophisticated strategies to execute larger trades at a good price. Some other measures show no decline in overall market liquidity. However, we need to consider not just the average level of liquidity under normal trading conditions, but also the risk that liquidity may be more prone to disappearing at times when it is most needed, as it seemed to do on October 15.』

ということで米国国債市場の流動性が急に蒸発するリスクに関して、その背景となる市場の構造に変化が生じているという話をしていまして例に出しているのが昨年10月に瞬間34毛甘とかやらかした市場の価格ワープだったりするのは前と同じです。

『This concern is an important one. Because U.S. Treasury securities reflect the full faith and credit of our government, they are rightly considered risk-free. But the value of any security, even a U.S. Treasury, will reflect not just its inherent credit risk but also investors' faith in the markets where it is traded. We need investors to have full faith in the structure and functioning of Treasury markets themselves. Treasury markets need to be as safe as the securities that trade on them. Episodes such as October 15, in which Treasury prices fluctuated wildly with no obvious reason, threaten to erode investor confidence. The growing list of similar events in equity and other markets underscores this concern.』

『Confidence in Treasury markets helps to support demand for Treasury securities and keep our government's financing costs low. Households and firms and even foreign governments hold Treasury securities as a key form of savings in no small part because of their trust in their safety and liquidity.』

とまあそういう感じで「米国債券市場がセーフヘイブンと見なされるのにその市場の流動性がブローアップしたらマズーだろ的なお話をしているのですが、まあそういいながら銀行のトレーディング勘定をゴリゴリ規制するとか、そっちの方で色々とリスクを取れないようにしている一方取引が高速化して自動化したら、そらまあ何かのストレス時にボラが爆発するのは当たり前だと思う訳で、前回の時も思ったのですが、パウエル理事のこのテーマの話って言いたい理屈は分かるしまあそうでしょうなとは思うのですが、FSBとかボルカールールとかその辺からやって来ましたな規制絡みとの整合性という意味では相性の悪い話なんですよね。


上記の所から少しとんだところですけど。

『I would point to four important trends that have been driving the changing structure of these markets: first, advances in computerized trading and high-speed communications and the entry of new players using these technologies; second, the intensified prudential regulation and supervision of the systemically important banks that are the largest dealers; third, the banks' own re-evaluation of risk in the wake of the financial crisis; and fourth, the increasing importance of mutual funds and other asset managers.』

市場構造の変化ということで示している4点は同じで、規制の変更によってそもそもマーケットメーカーがリスクを取りにくくなっている点を構造としておりますが・・・・・・・

『While markets will always continue to evolve, there is no reason to think these trends will suddenly reverse. In all likelihood, they are here to stay.』

ということで。

『Although post-crisis regulatory changes have likely increased the costs of market making, markets were already undergoing dramatic changes well before the crisis. High-frequency and algorithmic trading firms already accounted for a large and growing share of transactions in the interdealer market, altering the speed and nature of market making.』

『As traditional dealers have lost market share, they have sought to remain competitive by internalizing a greater share of their customer trades, finding matches between their own customers and keeping those trades off the public interdealer markets. But internalization does not eliminate the need for a public market, which is where price discovery mainly occurs. Dealers need to place the orders that they cannot internalize onto that market, and at times of market stress such as on October 15, they will likely need to put most of their orders onto the public market.』

顧客取引を自社プラットフォーム内でマッチさせる的な話って言うのは簡単なのですがそもそも取引主体が各社結構ばらばらに動いてくれないと難しい話でして、それはまあ今の金融規制の流れが皆さん自分の考えで色々な方向でリスク取ってくださいね的なものを難しくする物である(上に金融政策の自由度が少ない)中では絵に描いた餅的な悪寒がしますがね。

『The current structure of the trading platforms in both the cash and futures markets is based on a central limit order book, which provides for continuous trading but also provides strong incentives to be the fastest. There may be adaptations of this market structure that could give greater emphasis to liquidity provision rather than a never-ending competition for more speed.』

『Some of the panelists we'll hear from tomorrow argue that it may be possible to do so, for example by considering frequent batch auctions as an alternative to the central limit order book, or by placing minimum time limits on orders. Ideas such as these make me wonder whether it might collectively be possible to come to a compromise in which more trading is done directly on the public market, if at the same time the public market rules were adjusted to emphasize greater liquidity provision, and particularly more stable liquidity provision, over speed. Perhaps public-private forums such as this conference can help in achieving that type of cooperative approach. I look forward to hearing views on these ideas tomorrow.』

このネタも8月講演で出ていたのですが、市場の取引のHFT化に合わせての変化ということでたとえば入札のクオータリーファンディングではない発行方法とか、まあその手の変化もという話なのですが、トレード現場にいた者としての実感を申し上げますとHFT化してそれに対応した取引プラットフォームになったらフラッシュクラッシュが起こるのはある意味必然であって、昔々その昔の日本の債券先物における注意気配制度みたいに、HFTがワークしにくくなる方がフラッシュクラッシュしなくなりますし、価格推移が安定化する(と申しましても当時は金利があったしトレードも活発だったから値動きは普通にバカスカありましたが)ので取引が集中しやすくなって参加者の相場観が多様化しやすくなるとか、まあそういう風には思うのですけれども、それって理屈としてはあまり通り難い話なのでまあ無理でございましょうなあと思います。なんちゅうかその手の提言だか研究成果だかが出るんですね。

『Treasury repo markets have also been undergoing structural changes. This is a good time to look at potential changes to the clearance and settlement infrastructure in these markets, as we will discuss tomorrow afternoon. We should take this opportunity to ask whether current market structures are well-suited to the new environment, or whether we should be aiming for a substantially different approach in the longer run. There is a tight link between funding liquidity in repo markets and market liquidity in cash and futures markets, so a healthy, liquid repo market is essential to the overall health of the market.』

USレポ市場と決済に関する改革についての言及も8月の指摘通り。

『However, regulatory changes have made repo activity more expensive.4 There are currently a number of private proposals to expand the use of central clearing for repo markets that could help to reduce those costs. Since the crisis, reforms have supported greater use of clearing for a wide range of products, and I believe that greater clearing in Treasury repo markets could be beneficial.』

でまあこれらの改革は取引のコストを引き上げているというのは引き続き認めているけれども、金融の安定化によってそれ以上のメリットがあります(キリッ)という話をしているので、結局のところ同じ話になっていたりしまして、だったらそもそも論としてフラッシュクラッシュの発生とかを懸念するなよとは思うのですが。

『The conference will conclude tomorrow with a discussion of regulatory requirements in Treasury markets. Many point to post-crisis regulation as a key factor driving any recent decline in liquidity.』

規制によって市場の流動性が低下しているという指摘(あるいは苦情)は多いようで。

『Although regulation seems to have had little to do with the events of October 15, I would agree that it is one factor driving recent changes in market making. The same regulations have also greatly strengthened the major banks and made another financial crisis far less likely. In my view, we should be prepared to accept some increase in the cost of market making in order to improve our overall financial stability.』

でも結局結論は同じで、金融安定化の為にやむなしという結論になっていまして・・・・・・・・・・

『That said, these regulations are new, and we should be willing to learn from experience. Regulatory requirements for Treasury markets may need to change over time to reflect a rapidly evolving market environment.』

市場の流動性に関しては新しい規制に慣れてきたらお前ら何とかしろ的な結論になっているのが結構な無責任感も漂うのですが、この手の規制ネタって大体振れ幅が無駄に大きいので、やはり金融機関の安全性とか資本充実とかリスクテイクするな的な話と、市場の流動性のバランスという面においては(市場の流動性、というのがはっきり言って計測不能な話(現場感覚の世界)だし、リスクが顕在化するときというのは突如顕在化するものなので)、どう見てもそら計測可能な金融機関の安定性とか頑健性の話の方に今後も走っていきそうだなあというか、そもそもFSBの話も大概に金融機関シバク方向ですもんねえと思うのでした。

#ということでネタにしたのですが8月投下したのと大きな変化は無かったようですいません(大汗)


○社債取引情報が出るとな

[外部リンク] 『本協会では、社債の店頭取引における実際の取引価格を公表する「社債の取引情報の報告・発表制度」を設け、以下に発表しています。』

社債市場活性化のなんちゃらで進んでいた話の一環でして。

[外部リンク] 詳細版はこちら
[外部リンク] 平成27年10月20日


詳細版の方から引用しておきます。

『<本制度の趣旨>

これまで、日本では、社債の店頭取引における実際の取引価格を公表する制度はなく、取引当事者以外の第三者が取引価格を把握することは困難でした。

社債の店頭取引の価格情報としては、日本証券業協会(以下「本協会」といいます。)が発表する売買参考統計値のほか、情報ベンダー又はその他の機関が発表している価格等がありますが、これらは気配等に基づき算出又は評価した価格であり、実際の取引価格ではありません。このため、本協会では、平成 24 年7月 30 日に公表された「社債市場の活性化に関する懇談会」の報告書「社債市場の活性化に向けた取組み」において、社債の流通市場の活性化のため、本協会が社債の取引情報の発表を行うことが提言されたことを受け、「社債の価格情報インフラの整備等に関するワーキング・グループ」において検討を行い、日本で初めての取組みとして、社債の取引情報を発表する制度を設け、平成 27 年 11 月2日より開始することとしました。 』

とまあそういうことですが、

『(1) 発表対象の社債の取引

次のゝ擇哭△領省の要件(以下「発表基準」といいます。)を満たした社債の取引のうち、1取引の取引数量が額面1億円以上の取引です。なお、次のゝ擇哭△痢嵬段然壁奸弋擇咫嵌行体格付」とは、いずれも信用格付業者(金商法第2条第 36 項に定義する信用格付業者)から取得した格付(非依頼格付を除く)をいいます。

当該社債の銘柄格付がAA格相当以上であること
当該社債の銘柄格付を二以上取得していること、又は、当該社債の発行体格付を二以上取得していること 』

とありまして、さっきのこちらのページ
[外部リンク] 発表対象銘柄一覧/発表停止銘柄/発表中止銘柄等
次月分(xls,170kb)

というのがありまして、銘柄一覧見ますと上記の発表対象の社債の取引の条件にあるAA格相当以上というのは最高格付けがAA-以上で2社以上からの格付けを取得している発行体の銘柄という事のようですし、発表においては、

『(5) 発表停止の取扱い

更新判定日において発表基準「AA格相当以上」を満たしている社債であっても、その後のクレジットイベント等の発生により当該社債の利回りが急上昇し、マーケットにおいて実質的には明らかにAA格相当と取り扱われていない社債については、社債の取引情報の発表を停止することが適当であり、外形的には発表基準を満たす社債であっても、次の 嵌表停止基準」に該当する場合、又は、◆嵜柔舛亡陲鼎発表停止」により発表停止の決定を行った場合には、発表停止基準に該当した日又は申請に基づく発表停止の決定を行った日の翌営業日から当該社債の取引情報の発表を停止します。』

『新たに発表対象銘柄となる社債(更新判定日において新たに発表基準を満たした社債)については、予定していた発表月の第一営業日からの取引情報の発表を停止します。なお、発表停止となった社債については、本協会ウェブサイトにおいて発表することとしています。』

とありますので、まあこの公表によってクレジットイベント発生時の妙な売り煽りを助長する的な事が起きないような工夫がしてあるのはWGが色々と考えて作りましたなあという所ではございます。

実際に公表が始まってまた微妙に影響が出るとは思うので11月以降については注目ですな。


○追加緩和ネタの外野ネタから少々

・これはどういう意味なのやら

[外部リンク] Business | 2015年 10月 21日 13:26 JST
GDP600兆円に向け旧「3本の矢」を一層強化=安倍首相

『[東京 21日 ロイター] - 安倍晋三首相は21日、官邸で開いた政府与党連絡会議で、名目国内総生産(GDP)600兆円の達成に向け、アベノミクスの旧「3本の矢」を一層強化する考えを示した。その上で、少子高齢化という構造的課題に真正面から立ち向かい、「1億総活躍社会」を実現すると強調した。』(上記URL先より)

うむむ。

新三本の矢って要するに構造改革やりますよ成長戦略やりますよという話をしているので、まあその中身が兎も角として方向性としてやっと空振りだった以前の三本の矢の三本目を打ち込んできましたぜヒャッハーという事になったと理解しているのですが、ここに来て旧3本の矢とか言い出すのは何なんでしょというところではあります。

まあ財政出すとかの文脈で話をしているような気もするのですが、これを言い出すとまた元の金融政策一本足打法に戻るのかよとか思われるので如何な物かという感じはします。まーそういう話ではないとは思うのですけれども、債券市場はスルーしていましたけど他の市場はこれに反応して追加緩和ヒャッハーみたいな動きをしたような形跡もあるようですので・・・・・・・・・・・・


・訳の分からん理屈で久々に電波浴

[外部リンク] 11:38 JST

何が凄いと言いましても、自分たちのマネタリーベース直線一気理論がワークしていないことを全部消費増税のせいにしていることでして・・・・・・・・・・・・

『高橋氏は、14年4月の消費増税の影響は軽微だと発言していた黒田総裁は予測を間違ったと述べ、「消費増税をしなかったら物価は既に2%に達していたのではないか」とみる。消費増税が実施されるのであれば、「中央銀行としてはその影響をもう少しきちんと予測しないといけなかった」と述べ、「このまま何もしなかったら16年度前半の2%達成も無理だろう」という。』(上記URLより、以下同様)

『消費増税が実施されれば、いくらマネタリーベースを増やしても物価目標2%を18年4月までの黒田総裁の任期中に実現するのは無理だと述べた。消費増税の影響を短期間で補うだけの力は金融政策にはなく、「増税が実施されれば黒田総裁はお手上げだろう」と語った。』

金融政策がへっぽこだからデフレ脱却できなくて、適切な金融政策を実施すれば早期にデフレ脱却できて2年程度で2%物価目標達成できるという理論は何だったのでしょうかねえと思いますし、そんなに消費増税が強力なんだったら消費税を撤廃したら物価はどのくらい上昇するのかぜひご教授賜りたいものです。

『高橋氏は追加緩和の具体的な手段としては、「マネタリーベースの量が予想インフレ率に影響を及ぼすので、マネタリーベース目標を増やせばよい。10兆〜20兆円増やせばよい。買うものは何でも良いが、最後は出口を考えないといけないので、一番大きな市場である国債が無難だ」と指摘。』

ほほう。

『その上で、「マネタリーベースを増やすと、少なくとも過去のデータから見ると半年くらいのラグで予想インフレ率が上がる。予想インフレ率が上がると実質金利は下がるので、その分だけ設備投資の有効需要が増えて消費も増える。為替が円安になることで需要創出効果も出る。それで需給ギャップが縮まり、結果的に物価が上がっていくというプロセスだ」と言う。』

でも消費税の影響が大きいって何だよその理論という所ですが、この半年のラグってやたら主張するのですがどこか別の所で見た事あるなあとか思っていたら、読んだのにまだ読書室に登場していなかったような気がする「歴代日本銀行総裁論(吉野俊彦、補論鈴木淑夫・2014年講談社学術文庫)」の補論部分にあるのに気が付いたのでご報告しておきます。

つまりですね、1974年の森永総裁時代に1973年の大インフレ(狂乱物価)が起きた原因を当時の調査局などに分析させた結果として、『.泪諭璽好肇奪の増加率と約六ヶ月後の国内物価の上昇率とのあいだに高い相関関係が認められること』(「歴代日本銀行総裁論(吉野俊彦、補論鈴木淑夫・2014年講談社学術文庫)462ページより引用)というのがあるのですけれども以下自主規制。

『マネタリーベースと物価の関係について高橋氏は「やりながらでないと分からないところがちょっとある。アクセルを踏んだ時、どのくらいエネルギーとリンクするのかは非常に難しい。ただしアクセルを踏めば、ある程度エネルギーが上がっていくことは間違いない。どのくらいのスピードになるかは、スピードを見ながらアクセルを調整するとしか言いようがない」と説明している。』

えーっとすいませんそれ踏み過ぎて暴走したらどうするんでしょうかと思いますし、「分からん」じゃあ政策にならないですし、だったらQQE導入当初に「必要なものは全部打った、逐次投入はしない」と言っていた日銀を猛烈に批判しないといけない筈なのですが大丈夫ですかというか、要するにマネタリーベース直線一気理論がその計算通りに全然行ってないことの言い訳にしか見えませんで、往生際が悪いと申しますかぬ(自主規制)という慣用句が宜しいのか存じませんが、まあ理屈が思いっきりワークしていないのを全然認めないとは知的誠実さis何処とは思うのでございました。

ということで「消費増税ガー」というのであれば、消費税率引き下げあるいは撤廃で物価目標は達成出来ますって主張しないと話の筋が通らんと思うのですけどねえという電波浴なのでした。

#時間が無くなったので昨日の金融コンファランスネタの続きとか短国入札ネタが(汗)
 


お題「黒田総裁のちょっと前のインタビューとか早川さんのインタビューとか/国際コンファランスの議事要旨から少々」   2015/10/21(水)07:56:13  
  メディアでは煽りモードなのですがそんなに追加緩和期待ガーという感じなのですかねえというのはやや謎な気もするのですが。

#まあ皆があまり信じなくなると騙し討ちの効果が出ますけどね!!!

○こんな記事出てましたようで(黒田総裁のインタビュー?記事@CNBC)

[外部リンク] Kuroda hints October stimulus is unlikely
Geoff Cutmore | Nyshka Chandran
Sunday, 11 Oct 2015 | 10:50 PM ET

ということで先週頭の記事なのでちと古いのですけれども。

『In an interview on the sidelines of an International Monetary Fund meeting (IMF) in Peru, Kuroda told CNBC that Japan's inflation rate was in line with the central bank's expectations.』(上記URL先より、以下同様)

ということなのでインタビューみたいですけど。

『"If necessary, we can further ease our monetary policy but at this moment the inflation dynamics is as we anticipated. So, at this stage we just continue QE, but if necessary we can adjust."』

物価の基調は予想通りに推移しているそうです。でまあちょっと飛ばしまして先の方に。

『Kuroda, however, continued to be a cheerleader despite rising evidence of a weaker economy, insisting that current policy was paving the way for strengthening underlying inflation.』

微妙にCNBCの悪態を感じる。

『"If you look at it [headline inflation] carefully, energy items may be declining by about 1 percent or reducing the CPI rate by 1 percent, but non-energy items are raising CPI by about 1 percent, so they are cancelling out," he told CNBC .』

はいはい原油のせい原油のせい。

『"Unless oil prices decline further, the negative impact from oil will eventually dissipate, fade out, disappear and then 1 percent inflation is quite likely to come and because of the reduced output gap, and tight labor market conditions, I think we can approach 2 percent inflation sometime next year."』

しらっと「sometime next year」になっているのがチャーミングでして、2016年度前半だったのではないかと小一時間なのですが、まあ年度と言われても説明しにくいからこういう言い方で表現したという事で一応従来と同じ話をしていると整理しておきましょう(棒)。

あと黒田総裁のコメント部分(この記事は””で括られている部分が幾つかあるのですが、黒田さんのコメントじゃないどこぞの何とかストとかのコメントがあって紛らわしいので注意)は最後の所にございます。

『Commodity prices are a double-edged sword for Japan. The nation is one of the world's biggest oil importers so it benefits from cheaper prices but at the same time, its exports suffer because lower oil prices hurt emerging Asian nations dependent on commodity exports. Those emerging markets buy more than 50 percent of Japan's exports.』

ここはCNBCのコメントでして、微妙にさっきのもそうですが悪態成分が入っていまして「黒田総裁は原油が戻ればというけどそれ経済にマズーじゃないのですかねえ」としているのですが・・・・・・・・・・

『On oil, Kuroda refuted speculation that a price recovery would hurt Japan, saying it would instead reflect a stronger global economy.』

ということで、そこは問題ない(原油価格上昇=世界経済の拡大なので)的な話をした模様。

『He also ruled out taking a page from the European Central Bank's book, saying he wasn't considering using negative interest rates on bank deposits as a way of stimulating the economy.』

マイナス金利否定キタコレ!!

『"We don't think it's necessary. The ECB certainly introduced negative interest rates but after that, they embarked on QE and we have been implementing a large-scale asset purchase program for more than two years, so I don't think it's necessary to make interest rates negative."』

ここの黒田さんの説明は確かにそうですよねという所で、そもそもECBの場合はマイナス金利の方が先にあって、あれをやった時には「ああLSAP政策方向じゃないのね」と思われたのですが、なぜかそのあとLSAP政策を打ち込んでくるという謎プレイをしておりまして、単にマイナス金利やっても思うように効かなかったからつぎはぎで突っ込んできた感が強いのですが、まあ他の話についてが適当に誤魔化すことも多いのですが、マイナス金利とかの付利をいじってくる政策に対しては妙に威勢よく否定してくる黒田日銀という所ですな。

テクニカルな論点からすればQE政策でMB拡大政策をする場合には、超過準備を積み上げやすくしないとそもそもAPPに対する売却インセンティブが下がってしまうので、そのためには超過準備に一定のメリットを与えないといけない、という話ですから付利はいじれないという事なので、皆さんがそれを強く認識しているのでしょうねえとは一応額面通りに取るとそうなります。これだけ否定するから騙し討ちあるでという意見も別に否定はしませんが、ただそれよりもMB拡大政策とのフリクションという技術的な問題の方が大きいのでやらんとは思いますけどね。

ただまあ何ですな、利息払って集めている超過準備って日銀が売出手形なりのような形で資金吸収しているのと経済的にどこが違うのか(要求払性の違いとかはあるけど)と考えますと、そもそもそのMBの意味は何なんですかという話をしたくなりますがそのようなことを言ってはいけません(^^)。


○早川さんの毎度の悪態来ました

[外部リンク] (1)
2015/10/19 11:31 JST

『(ブルームバーグ):元日本銀行理事の早川英男氏は、30日開かれる金融政策決定会合について、追加緩和の手段が限られる中で、「ここは取りあえずいったん様子を見るというのが、いかにも日銀が考えそうなことだ」と語る。一方で、会合前日に発表される「9月の鉱工業生産が悪かったら、方針は1日で変えられる。日銀はそこで背骨を砕かれる可能性もある」と語った。』(上記URL先より、以下同様)

まあそういう風に言われるだろうなという事で、前回の定例記者会見で黒田総裁が前代未聞の「生産統計が弱いかもしれませんが製造業はGDPの20%ですからそれを過大に評価する必要はありません(キリッ)」という耳というか目を疑う説明をしたんだとは思います。

つまりですね、

『日銀は2001年3月19日、量的緩和を導入した。その1回前の2月28日の会合で、当時ターゲットだった無担保コール翌日物金利を0.25%から0.15%に引き下げたが、引き金になったのが当日発表された鉱工業生産だった。当時、調査統計局長として決定会合に出席した早川氏が「ショッキング」と形容したほど大きな打撃だったことが、10年後に公表された議事録で明らかになっている。』

『早川氏は当時を振り返り、「もともとITバブル崩壊で米国経済が悪くなっていたので、どこかでショックが来るかもとは思っていたが、予測指数と全く違う数字が出てきたのでびっくりした。これは無理だと。あんな数字が出れば、ここは何もしないでよいという話にはならない」と語る。』

『さらに、「既に公表されていた貿易統計が悪くてやばいなと思っていたが、思った以上に生産が悪かった。今回もまずは貿易統計、そして生産だ。貿易統計に基づく生産の予想も外れることもある。生産が悪かったら金融政策は1日で変えられる。9月の生産、それに10月の予測指数の改定が出て、これで日銀は背骨を砕かれる可能性もある」としている。』

というように、従来日銀は生産統計の所はハードデータとして重視して情勢判断をしているので、早川さんの説明のように過去でもこういう話がありました的な説明をしていまして、当然ながら足元生産が怪しげな状態で推移しているのですから、戻りが見られないどころか悪化コースとかになった時にどういう説明をするんだよという事だと思うので、まあ生産統計注視という話なんでしょうな。

ただですな、そこで浅ましく粘るのが黒田日銀クオリティだと思う訳でして、おそらく早川さんの指摘するリスクシナリオになっても知らんがなというか下記の早川さん指摘のメインシナリオのままで突っ張って来るのではないかと愚考します。

『早川氏は「15年度の成長率と物価は大きく下げざるを得ないだろう。成長率は1%前後、物価は0.5%はさすがにもう難しい。一方で、0.2%だとあまりに悲惨なので、0.3〜0.4%くらいは行くのではないか」とみる。』

鉛筆を舐めるんですね分かります。

『16年度については「成長率はあまり変えないのではないか。物価はちょっと下げるくらいで1.6〜1.7%程度か。見通しが下がった要因は原油であり、原油を除けば全く想定通りというストーリーではないか。そういうストーリーを組むことに無理はない。16年度前半の2%はさすがに無理なので、16年度中には、とか何とか言うのではないか」という。』

先程の黒田総裁の記事でもまあそんな感じっぽいですよね。

『その上で、「今回どうしても追加緩和をしなければならないほど日銀のロジックが崩壊しているかというと、そこまでは行っていない。確かに成長率は下がったが、それは極端な話、日銀のせいではない、物価の下方修正はもっぱら原油のせい、2%達成のタイミングの後ずれもしょせん原油のせいだと言い張ることができる」と語る。』

ですので、生産がもう相当ダメなのが出てくればという話で、今の感じの平常運転だとおとぼけで現状を継続となるんでしょうというのが早川さんの見立てで、ブルームバーグは毎度のようにヘッドラインが詐欺気味なので困りますが、早川さんの予想のメインは現状維持、ただ日銀の心が折れるとすれば生産、という指摘をしているという話ですし、まあ一応日銀見物に余念のないこのアタクシも生産ダメだとどうするんでしょと思います。そういわれるのがマズーだから総裁がこの前のオモシロ発言をしたと思うのですが。

『民間エコノミストの間では、円安による食料品の値上がりであり、円安効果がはげ落ちると止まるとの見方もある。早川氏は「円安効果がかなりあるのは事実だが、一方で賃金が効いているのも事実だ。今の勢いで上がっていけば、16年度前半は苦しくても16年度のどこかで2%に近づくというストーリーを書けなくはない」と語る。』

早川さん割と「賃金上がるから物価は上がるはず」派ではあるのです。

『ただし、「心配なのはコアの賃金だ。企業は史上最高の収益をため込んでいるし、足元のCPIがゼロ近辺に低迷しているだけに、労組もベア要求には及び腰だ。昨年のベアが0.4%、今年は1%くらいほしかったが0.6%で着地した。来年は最低1%は行ってほしい。仮に来春のベアが今年を下回るようなことになれば、2%物価目標の実現は長期戦、消耗戦にならざるを得なくなる」という。』

どう見ても長期戦です本当にありがとうございました。

『早川氏は「昨年の経験から、ここで追加緩和を行って一段の円安になったからといって、ベアが上がるわけではない。』

まあそうですな。

『量的・質的緩和は短期決戦が前提だったが、どこかの時点で長期戦、消耗戦を前提にしたスキームに変えていかないといけないだろう。』

アタクシが追加緩和よりも(実際は敗戦処理だが)「転進」をどうするか考えないとマズーでしょと思うのはまさにここでして、長期的に継続できる政策フレームに組み替える(その時に長期間継続のコミットを出す必要は出るでしょうなあ)ことをしないと政策の設計上限界が来てしまいますし、転進するにしたって戦況が丸見えになっているのですから、何でもいいから大勝利的な取り繕いができるタイミングで何とかしないと。

『少なくとも、マネタリーベースを増やしたらデフレマインドが払しょくされるという問題ではないことは十分証明済みだ」としている。』

最後に置物リフレ理論に砲撃を怠らないのが早川クオリティ(^^)。


○先般の国際コンファランスの議事要旨が出ていましたが・・・・・・・・・

例のピーターパン発言が開会挨拶で炸裂したやつですが。

[外部リンク] 年国際コンファランスの模様―

以下の引用部分は上記PDF資料からとなります。まあ面白いので読んでちょ。

・最初にちゃんとピーターパンの話を書いているのですからこれは大真面目ということですね

『開会挨拶において、黒田は、中央銀行が現在直面している様々な課題を提示したうえで、ピーターパンの物語の一節「飛べるかどうかを疑った瞬間に永遠に飛べなくなってしまう(The moment you doubt whether you can fly, you cease forever to be able to do it)」を引用することで、そのような課題解決に向けた前向きな姿勢と確信の重要性を強調した。』

という事なのであれは中央銀行は強気スタンスであるべきだという大真面目な話のようですが、さっきのCNBCインタビューでもチアリーダーとか言われているから伝わっているのですかねえ(ニヤニヤ)。


・置物MB直線一気理論が全然採用されていない件について

3ページ目からが『3. 政策パネル討論』という所なのですが・・・・・・・・・・・・

『伊藤による座長のもと、チェケッティ、グッドフレンド、メノン、中曽、パパデモスの 5 名のパネリストによる政策パネル討論が行われた。冒頭、伊藤が、黒田の開会挨拶に沿って、“鹽租的金融政策の効果と波及経路、⇒汁枴価上昇率、先進国の間における金融政策の方向性の相違がもたらす国際的な波及、つ拘停滞、の 4 つのトピックを提示した。各パネリストは、これら 4 つのトピックのうちのいくかに関するプレゼンテーションを行った。その後、コンファランス参加者を交えた一般討論が行われた。』

ということで、

『チェケッティは、「非伝統的金融政策:伝播(transmission)と波及(spillovers)」と題してプレゼンテーションを行った。まず、金融政策の伝播に関して、‥蟷颯灰好箸猟祺次↓株や不動産、その他資産の価格上昇、H鷆睛史/佑箍鳩廚僚禹饂困料加、ざ箙圓了駛椶簑濬佛塾呂硫善、セ饂魂然覆離椒薀謄リティの低下、自国通貨への減価圧力、といった金融緩和が実体経済に伝播する経路について議論した。』

『これらの経路の多くは、家計や企業のバランスシートに影響を与えるほか、いくつかは必然的に国際的な波及を引き起こすと指摘した。次に、金融政策手段には、伝統的な政策手段である短期金利だけでなく、フォワード・ガイダンスや量的緩和(QE)、資産買入れといった非伝統的な政策手段があることを示しつつ、金融政策手段について議論した。そのうえで、金融環境を変える際に、両者は同様の伝播経路を持つことから、非伝統的金融政策とされる政策には、伝統的金融政策と特段異なる点はないと主張した。』

どうもマネタリーベース直線一気でインフレ期待がどうのこうのみたいなお話ではないようで。

『グッドフレンドは、「米国の経済情勢と中央銀行政策に関する見方」と題するプレゼンテーションを行った。まず、米国経済に関する最新の見通しを紹介した。その中で、労働参加率について、米国で労働市場への参加意欲がそがれている可能性について懸念を示した。次に、中央銀行政策に関する見方に話題を移し、中央銀行政策の分類、その波及経路および財政政策的特徴に着目して議論を進めた。』

『ここで、中央銀行政策は 4 つのタイプに分類できると紹介し、第 1 のタイプは純粋な金融政策であると述べた。これは、銀行の準備預金を調節し、インターバンク金利に関する予想が長めの金利に及ぼす影響を通じて、経済活動に影響を与える。第2 のタイプは信用政策である。これは、信用スプレッドを低下させ、信用リスクを納税者に移転する。第 3 のタイプは付利政策であり、文字どおり準備預金への利払いである。第 4 のタイプは QE 政策(グッドフレンドの言葉によれば、債券市場キャリー・トレード政策)であり、ポートフォリオ・リバランス・チャンネルや信用チャンネルを通じて作用する。これらの政策手段は、中央銀行ではいずれも単に金融政策と呼ばれているが、仕組み、波及、金融的な費用と便益、中央銀行や納税者へのリスク、金融財政当局間の財政移転への含意、といった様々な面で、著しく異なると強調した。』

ちなみにこの人の中での1の説明が(これだけ読むと)間違ってませんですかという気がするのでありまして、金利政策における政策関数は短期市場金利(良くあるケースは銀行間取引翌日物金利)であって、準備預金調節は短期市場金利を政策目標水準に着地させるために実施するものなので、ここでのグッドフレンド氏の説明だと因果関係を逆にしていないかという希ガス。


・中曽さんはブラードなどが言う「複数均衡論」に乗っているとの由

次のプレゼンターの部分を飛ばしまして中曽さんの所。

『中曽は、「日本の失われた 20 年と QQE による脱却」と題してプレゼンテーションを行った。その中で、長期停滞に関する日本の経験と、日本銀行の量的・質的金融緩和(quantitative and qualitative monetary easing: QQE)による日本経済のデフレ均衡からの脱却について中間評価を行った。』

ほう。

『日本の失われた 20 年に関して、1990年代以降の長引く景気低迷は、米国の長期停滞論に関する最近の議論と同様に、デレバレッジや金融仲介の機能不全、人口動態といった複合要素に起因すると述べた。しかしながら、もうひとつ非常に重要な要因としてデフレがあった点を強調した。』

ほー。

『そして、日本経済は、失われた 20 年の後半の局面において、デフレ均衡に陥っていたとする仮説を支持したいと述べた。』

キタコレ。

『すなわち、1990 年代の日本の銀行危機後に生じたデフレが予想物価上昇率を引き下げ、長い時間をかけてデフレ期待が自己実現した。これに対し、日本銀行は、デフレを完全に終わらせるため、2013 年4月に QQE を導入したと説明した。QQE によるデフレ均衡からの脱却についての中間評価としては、QQE は、名目金利の引下げと予想物価上昇率の押上げを通じ実質金利を引き下げることにより、需給ギャップと物価上昇率を押し上げたと述べ、所期の効果を発揮していると指摘した。最後に、QQE によるデフレ均衡からの脱却メカニズムに対する理解を促すものとして進化論的ゲーム論(evolutionary game theory)から得られた着想を紹介し、プレゼンテーションを締め括った3 。』

まあ所期の効果は2年で2%なんですけどね!!!!!


・こういう所でもこんな間違いが平気で出てくるのか・・・・・・・・・・・

でまあその先の中身も興味深い論点が出ているのですが、ECBの政策を説明しているパパデモスさん(ギリシャ中銀)の討論部分での説明がアレなので引用。本文7ぺージになるのですが。

『門間一夫(日本銀行)や植田和男(東京大学)によるマイナス金利についての質問に対して、グッドフレンドは、マイナス金利政策がユーロ圏の国々でのみ機能している事実は、ユーロ圏がそれほど深刻な状況にあることの証左であると述べた。』

まあそれよりもLSAPやる前だから入れられたという事だと思いますけどね。

『また、欧州では、マネー・マーケット・ミューチュアル・ファンド(MMF)が、米国と比べて発達していない点にも言及した。』

これは分かる。

『パパデモスは、ECB による預金ファシリティへのマイナス金利は、主に銀行の資産を準備預金から貸出へ向かわせることを企図していることから、信用緩和政策、特に、長期資金供給オペにとって補完的かつ支援的な役割を果たしていると述べた。』

お、おぅ・・・・・・・・・・・・・・

えーっとですね、そもそも市中銀行の準備預金と貸出の所には直接的な関係は無いのでして、貸出そのものは当該銀行の中で(貸出債権)/(預金負債)の記帳が発生するだけの問題であって、そこに準備預金は介在しませんので「準備預金から貸出に向かわせる」という時点でお前大丈夫かという所なのですが、そういやECBの高官発言でこの手のがあって仰天した覚えがあるのですが、こういう認識が背景にあるのかよと頭がクラクラするのでありました。

という所で時間と量の関係上本日はこの辺で勘弁。
 


お題「さくらレポート関連/中原伸之さんも梯子外しとな/その他メモ」   2015/10/20(火)07:58:45  
  http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151019/k10010274511000.html
携帯料金の負担軽減策
きょうから有識者会議
10月19日 5時26分

有識者会議とかわざわざ開くほどの話なのかねとは思いますが、物価2%目標の達成で色々な事がめでたしめでたしとなるという置物理論とは何だったのかと小一時間問い詰めたい。


○支店長会議総裁挨拶を一応確認

[外部リンク] 『(1)わが国の景気は、輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみられるものの、緩やかな回復を続けている。先行きについても、緩やかな回復を続けていくとみられる。』(今回)
『(1)わが国の景気は、緩やかな回復を続けている。先行きについても、緩やかな回復を続けていくとみられる。』(7月)

ということでまあここの部分って基本的に直近のMPM声明文から特にはみ出るようなのは出てこないので新味は特に無いですな。でもって以下の部分ですが、7月挨拶の時はちょうどギリシャの選挙とかあったのでそれに関する言及があって、そこの部分が今回削除されているという流れで後は全文一致になります。

しかしですな、

『(2)物価面をみると、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%程度となっている。先行きについても、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられる。』(今回)
『(2)物価面をみると、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%程度となっている。先行きについても、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられる。』(7月)

というのを毎度の如く繰り返しているのですが、この「当面0%程度で推移」というのが3か月経っても変わらんという状況と「2016年度前半に物価2%達成」というのを組み合わせますと、それは「物価の動向が見通し通りに行っていない」という話になる筈なのですが、何故か物価の基調攻撃で見通し通りという理屈になるところがオソロシス。


○さくらレポートの現状認識に特に下方修正は無いとな

さくらレポートである。
[外部リンク] でまあ概要の方からで『I. 地域からみた景気情勢』から。

『各地の景気情勢を前回(15年7月)と比較すると、全ての地域で景気の改善度合いに関する判断に変化はないとしている。』

ほほー。

『各地域からの報告をみると、輸出や生産面に新興国経済の減速に伴う影響などがみられるものの、国内需要は、設備投資が緩やかな増加基調にあり、個人消費も雇用・所得環境の着実な改善を背景に底堅く推移していることなどから、全ての地域で、「緩やかに回復している」、「回復している」等としている。』

設備投資は「増加」なのではなくて「増加基調」なのですかそうですかという話ですが、この部分前回7月の判断と比較するとこうなります。

『各地の景気情勢を前回(15年4月)と比較すると、8地域(東北、北陸、関東甲信越、東海、近畿、中国、四国、九州・沖縄)で、景気の改善度合いに関する判断に変化はないとしているほか、北海道からは、生産の増加などを踏まえて判断を引き上げる報告があった。』(7月)

『各地域からの報告をみると、内外需要の緩やかな増加を反映して生産が持ち直している中で、雇用・所得環境が着実な改善を続けていること等を背景に、全ての地域で、「緩やかに回復している」、「回復している」等としている。』(7月)

ということで、この後の項目別展開で出てくるのですが、生産の方が下がったのはさておきましても、今回の判断で思いっきり出ている「設備投資」の判断なんですが7月時点での判断と比較するとやや強気度合いが減っておりまして、今回の所で殊更設備投資を出してくるという辺りに大本営発表いや何でもないです。


ということで全地域の矢印は横向きになっているのですが、コメントは変化しているのがありますな。

関東甲信越:「緩やかな回復を続けている」→「輸出・生産面に新興国経済の減速に伴う影響などがみられるものの、緩やかな回復を続けている」

東海:「着実に回復を続けている」→「輸出や生産に新興国経済の減速の影響などがみられるものの、設備投資が大幅に増加し、住宅投資・個人消費が持ち直していることから、着実に回復を続けている」

近畿:「回復している」→「輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみられるものの、回復している」

ということで、関東甲信越と近畿ってこれ横向きなのかよという気もする訳ですが、更にややこしいのは東海の判断でして、やたら説明が長くなっているのは何ですかという所ではありまする。


・需要項目別判断

『公共投資は、近畿から、「増加している」との報告があったほか、3地域(東北、関東甲信越、四国)から、「高水準ながら横ばい圏内の動きとなっている」等の報告があった。一方、5地域(北海道、北陸、東海、中国、九州・沖縄)からは、「高水準ながらも、減少傾向にある」、「緩やかに減少している」等の報告があった。』(今回)

『公共投資は、東北、関東甲信越から、「緩やかに増加している」、「足もと増加している」との報告があったほか、近畿、四国から、「高水準で横ばい圏内の動きとなっている」等の報告があった。一方、5地域(北海道、北陸、東海、中国、九州・沖縄)からは、「高水準で推移しているものの、減少している」等の報告があった。』(7月)

近畿が引き上げ、東北と関東甲信越が引き下げ。


『設備投資は、3地域(北海道、北陸、東海)から、「一段と増加している」、「大幅に増加している」等、5地域(関東甲信越、近畿、中国、四国、九州・沖縄)から、「緩やかに増加している」、「増加している」との報告があったほか、東北から、「堅調に推移している」との報告があった。この間、企業の業況感については、「幾分悪化している」との報告があった一方、「改善している」、「総じて良好な水準で推移している」等の報告があった。』(今回)

『設備投資は、3地域(北海道、北陸、東海)から、「一段と増加している」、「大幅に増加している」、3地域(東北、関東甲信越、近畿)から、「緩やかに増加している」、「増加している」との報告があったほか、3地域(中国、四国、九州・沖縄)から、「底堅く推移している」、「持ち直している」等の報告があった。この間、企業の業況感については、「改善している」、「総じて良好な水準が維持されている」等の報告があった。』(7月)

えーっと、設備投資なんですけれども確かに全体としての判断は増加傾向が続いているのですが、これって7月の時の判断よりも悪化しているのではないかと思う(中国、四国、九州沖縄が下がっている)のですが、前回の総括判断の所では「生産が出てきました!!」という説明だったのにそこがコケると早速設備投資の話を出してくる辺りが何とも味わいがあるというものです。


『個人消費は、雇用・所得環境が着実な改善を続けていること等を背景に、北海道から、「回復している」、4地域(北陸、東海、四国、九州・沖縄)から、「緩やかに持ち直している」、「持ち直している」等の報告があったほか、4地域(東北、関東甲信越、近畿、中国)から、「底堅く推移している」、「全体としては堅調に推移している」との報告があった。』(今回)

『個人消費は、雇用・所得環境が着実な改善を続けていること等を背景に、北海道から、「回復している」、4地域(北陸、東海、四国、九州・沖縄)から、「緩やかに持ち直している」、「持ち直している」等の報告があったほか、4地域(東北、関東甲信越、近畿、中国)から、「底堅く推移している」、「全体としては堅調に推移している」との報告があった。』(7月)

個人消費は見事に全文一致なのですがホンマカイナという気もせんでもない。

『住宅投資は、東北から、「持家を中心に増加している」との報告があったほか、7地域(北海道、北陸、関東甲信越、東海、中国、四国、九州・沖縄)から、「持ち直している」、「持ち直しつつある」等の報告があった。また、近畿から、「下げ止まっている」との報告があった。』(今回)

『住宅投資は、近畿から、「全体として弱めの動きとなっている」との報告があった一方、3地域(北海道、中国、九州・沖縄)から、「下げ止まっている」等、3地域(北陸、関東甲信越、東海)から、「持ち直しつつある」との報告があった。この間、東北、四国から、「高水準で推移している」、「底堅く推移している」との報告があった。』(7月)

住宅投資は上がっています。


『生産(鉱工業生産)は、新興国経済の減速に伴う影響などから、5地域(東北、関東甲信越、東海、中国、九州・沖縄)から、「このところ横ばい圏内の動きとなっている」等の報告があった。この間、4地域(北海道、北陸、近畿、四国)から、「緩やかに持ち直している」、「高水準で推移している」、「増加している」との報告があった。』(今回)

『生産(鉱工業生産)は、内外需要の緩やかな増加を背景に、4地域(北海道、北陸、東海、近畿)から、「高水準で推移している」、「増加している」等、3地域(関東甲信越、四国、九州・沖縄)から、「緩やかに持ち直している」、「持ち直している」等の報告があった。この間、東北、中国から、「横ばい圏内の動きとなっている」等の報告があった。』(7月)

こちらは先に横ばい圏の話をしているのですが、まあそうは言いましても横ばいという話で減少とか弱含みという話ではないので「新興国の影響は一時的だぜヒャッハー」という話なんでしょ。

『主な業種別の動きをみると、輸送機械は、「横ばい圏内の動きとなっている」等の報告があった。また、はん用・生産用・業務用機械、電子部品・デバイス、電気機械は、「緩やかに増加している」等の報告があった一方、「弱めの動きとなっている」との報告があった。この間、化学は、「高水準で推移している」等の報告があった一方、鉄鋼は、「減産を継続している」等の報告があった。』(今回)

『主な業種別の動きをみると、電子部品・デバイス、電気機械は、「高めの操業を続けている」、「緩やかに増加している」等、化学は、「増加している」等の報告があった。一方、鉄鋼は、「操業度を引き下げている」等の報告があった。この間、はん用・生産用・業務用機械は、「減少している」等の報告があった一方、「増加している」等の報告もみられたほか、輸送機械も、「減産の動きが続いている」等の報告があった一方、「全体として高操業となっている」等の動きがみられるなど、区々の動きとなっている。』(7月)

前回の総括判断では「生産が持ち直し」となっていて、今回は「輸出や生産に新興国経済減速の影響」なのですが、個別の書きっぷりを見ると生産に関して前回対比そんなに判断を下げている感じでもないというのがさっきの設備投資の判断の前回対比と並べてみると中々ヤヤコシイですな。まあ水準感ということなのでしょうけれども。

『雇用・所得動向は、多くの地域から、「改善している」等の報告があった。雇用情勢については、多くの地域から、「労働需給は着実な改善を続けている」等の報告があった。雇用者所得についても、多くの地域から、「着実に改善している」、「緩やかに増加している」等の報告があった。』(今回)

『雇用・所得動向は、多くの地域から、「改善している」等の報告があった。雇用情勢については、多くの地域から、「労働需給は着実な改善を続けている」等の報告があった。雇用者所得についても、多くの地域から、「着実に持ち直している」、「緩やかに増加している」等の報告があった。』(7月)

大体強気なのは同じなのですが、雇用者所得の所で「持ち直し」というのと「改善」というのが表現として変化しているのですが、たぶん「改善」の方が判断文言としては強いと思われまする。


・地域の視点関連

毎度の『II.地域の視点』ですけれども、今回のお題は『各地域における少子高齢化・人口減少を踏まえた企業の戦略・対応状況』となっています。

『1.全体感

わが国は少子高齢化・人口減少に直面しており、先行き一段と進展していく見通しにある。こうした環境下で、各地域の企業においては、現状では人口増加が続いている都市圏を含め、業種や規模を問わず、少子高齢化・人口減少の進展への対応に取り組む動きが着実に広がっている。』

うむ。

『すなわち、多くの先で、国内市場が中長期的に縮小する想定のもとで、既存事業の競争力向上を図ったり、成長分野や海外等で新たな需要を獲得することにより、引き続き業容の維持・拡大を目指す動きがみられている。』

ということで先の方とか本文にもうちょっと詳しい話があるのですが、業務縮小や撤退という話ではないですという説明になっていて、ほほーそうなのですかと思いつつも、そもそもそういう所はひっそりと廃業していくような気もせんでもないのだが。

『また、既に顕在化している人手不足への対応として、シニア層・女性の活用や処遇改善等による人手の確保、省人化投資等を通じた所要人員の圧縮を進める先が数多くみられる。』

処遇改善等による人手の確保という話だがうーんこのというサムシングも。

『2.少子高齢化・人口減少に対する企業の受け止め方

少子高齢化・人口減少の進展に対する企業の受け止め方をみると、需要面に関しては、一部にはシニア層などの需要増加を期待する声が聞かれるものの、人口減少が先行して進んでいる地方圏の内需依存型企業を中心に、先行き国内需要の減少は避けられないと危惧する先が多い。』

そらそうですな。

『また、供給体制面に関しては、最近の国内景気の緩やかな回復もあって、既に人手の確保が困難となっている企業が少なくない状況を受け、多くの先から、更なる人手不足の深刻化が今後の事業展開の制約要因になることを懸念する声が聞かれており、地方圏を中心に実際に事業縮小や廃業に追い込まれる先もみられている。』

なるほど。

『このように多くの先がマイナス面の影響を指摘する中でも、需要の変化に応じて新たな分野での取り組みを強化する契機になり得ると捉える先が少なからずみられる。こうした先を含め、少子高齢化・人口減少への対応は、多くの先で重要な経営課題と位置付けられている。』

でまあ以下具体的な話というのがあるのですが割愛して結論部分を。

『4.先行きの展望

以上のように、多くの先では、国内需要が中長期的に減少していくことを想定しつつも、新たな需要の獲得等による業容の維持・拡大を図っている。一方で、人手不足の解消に関して、企業単独での対応には限界があるとする先がみられており、自治体や金融機関等に更なる支援を求める声も聞かれている。今後、このような面での支援機能の充実が図られるとともに、現在取り組んでいる需要の変化への対応や供給体制面での施策の成果を上げる企業が着実に増加し、地域の活性化に繋がっていくことが期待される。』

まあ暗い話にする訳にもいかんという所なのでしょうが、人手不足なら処遇をもっと上げればいいじゃないと単純に行かないというのもあるんじゃないですかね。


ちなみに最近のお題ですけれども、

『各地域における少子高齢化・人口減少を踏まえた企業の戦略・対応状況』(今回)
『各地域における消費関連企業の最近の販売動向と事業戦略』(7月)
『各地域における製造業の生産動向・生産体制』(4月)
『各地域における中小企業の現状と活力ある企業の特徴』(1月)

となっていて、何気に今回はネタが威勢良くないように見えるのですが・・・・・・・・・・・・


○中原伸之さんまで梯子を外しに来るとは・・・・・・・・・・・

ほほう。
[外部リンク] 10:34 JST

『(ブルームバーグ):元日本銀行審議委員の中原伸之氏は、昨年10月の追加緩和は黒田東彦総裁が消費税の10%への引き上げを計画通りやるべきだというシグナルだったが、今は送るべきシグナルはないと述べ、30日の金融政策決定会合は現状維持で十分だとの考えを示した。』(上記URL先より、以下同様)

ほほう。

『中原氏は16日、ブルームバーグのインタビューで、「世界中が低気圧に覆われている。価格低下圧力がものすごく消耗戦が起こっている。世界的にこの10年間、実質賃金がずっと下がっている」と指摘。価格競争は今後ますます激化し、「イノベーションをやってもすぐに技術を盗まれる。これが世界の天気図だ。これはしばらく続く」と述べた。2%の物価目標を掲げる日銀はこうした天気図の変化に伴い「別のことを考えなくてはならない」と語った。』

何ちゅうか色々とツッコミどころがありまして、そもそも価格低下圧力があるのに「実質賃金」がずっと下がるとはどういう事なのか良く分からんというのもあるのですが、もっとアレなのは「世界中が低気圧に覆われている」という話が「世界的にこの10年間」起きていて、その結果として「こうした天気図の変化に伴い別の事を考えなくてはならない」というのなら元々「2年半前」に打ち込んだ2%物価目標が実際にやるべきことと整合性が取れていなかったという話になるのですが・・・・・・・・・・・

でまあそれは兎も角として、ついに中原伸之さんまで「2%物価目標」について梯子を外しに掛かるというか、置物リフレ理論から続々と沈没船からの逃走が始まるとは実に感慨深いものがあります。

『30日の金融政策決定会合については「日銀の金融政策は現状維持で十分だ。今の天気図がどのようになるか、もう少し様子を見なければならない。』

ここ10年間続いている話が1か月や2か月で変わるものなのですかねえ。

『私はもともとマネタリーベースを600兆円まで拡大していいと言って来たが、今はやる必要はない。為替が落ち着いているので、特にやる必要はない」という。』

ここで昨年9月の中原さんの主張を確認してみましょう。
[外部リンク] Business | 2014年 09月 17日 18:19 JST
株価上昇には金融緩和、500兆円目指せ=中原・元日銀審議委員

なんか数字が違うような気がするのですが、まあそもそもそのMBどうやって達成するのかという話でして、具体的な施策を伴わないでMB倍増とか言われましてもそれは政策論としてあり得ないのですけど、まあ今回のインタビューのあとの方でも「為替」の話がありまして、よーは為替が円高に振れたら対策やれやという話なのは趣旨として分かりました。

でまあ一方で以前のように円安に振れ的な話って本当に出てこなくなりましたねえという事で、ちょっと為替が円高に振れると追加緩和ガーという話が出てくるのですが、為替が落ち着いて株価がサガランチ会長となって来るとややその辺の話が落ち着いてくる、という辺りに見事なクレクレの香りを感じますが、まあ騙し討ち緩和して円安に振る必然性が無い以上は騙し討ち緩和をすることも無いのではと思いますし、「円高に振れたら緩和登場」的な認識を強く持たせておけば為替に黒田プットが働く的なことになるので、逆に追加緩和カードを切らなくても済むような気がしますから、まあ今の状況で引っ張れるだけ引っ張るということになるんじゃないでしょうかねえ、よー知らんけど。


○米国が何が何だか分からんですが(メモだけ)

[外部リンク] Business | 2015年 10月 20日 04:56 JST
近い将来利上げ開始、米景気に勢い=サンフランシスコ連銀総裁

『[サンフランシスコ 19日 ロイター] - 米サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁は19日、海外から強い逆風が吹きインフレを抑えるものの、米景気には勢いがあり、米連邦準備理事会(FRB)は「近い将来」利上げを始めるべきとの認識を示した。』(上記URL先より)


[外部リンク] News | 2015年 10月 19日 18:35 JST
UPDATE 1-米利上げ検討は時期尚早、状況変わった─NY連銀総裁=伊紙

『[ミラノ 19日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀のダドリー総裁は世界経済への懸念などを理由に、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを検討するのは時期尚早との見解を明らかにした。15日のワシントンでの発言を伊コリエレ・エコノミア紙が19日伝えた。』(上記URL先より)

・・・・・・・・ということで何が何だか良く分からんのですが、とりあえずコミュニケーションが無茶苦茶混迷を極めていて、これはもう立て直しに相当の努力を要するとしか思えませんですし、この調子で正常化着手どうするんだよとしか思えないです。まあ急におりゃあああと正常化するかも知れないけど、米国の正常化が遅れると為替経由ジャパンのクレクレ相場行きともなりかねませんので誠にアレ。


○なお短国買入メモ

短国買入のみ引用
[外部リンク]
 


お題「市場雑談/総裁挨拶はいつも通りですがさて・・・・・・/メスター総裁は潜在成長の低下を指摘しながら利上げは無問題とな」   2015/10/19(月)08:03:35  
  金曜日に申し上げた違和感の答えがこちらにありました。
[外部リンク] はあそうですか。
[外部リンク] (4)募入最低価格における案分比率 27.6323%
(5)募入平均価格 100円04銭2厘(募入平均利回り)(-0.0418%)

ということで足切は遂にマイナス3.5bp水準まで金利低下しておりまして、これが1年短国の入札での最低金利(というかマイナスの深い金利)更新になるのですが、それ以前の問題として1年短国とか6M短国とかって入札のあとアホのように強くなってマイナス8bpとかそういう訳のわからん引値になるのが仕様なので、入札の水準のこの程度があまり気にならないという状況に。

でもって売買参考統計値を鑑賞。

[外部リンク] 末残の方を見ますと都市銀行って5月に89.5兆円に積み上がっていたのですが、そのあと6月からは90兆円手前の所で末残は増えない(なお平残は増えている)ような動きになっていたのですが、9月末の所では前月比5兆円の末算拡大になっていまして、久々に増えてるじゃんとゆー所ですが、しかしまあ良く良く考えると日銀買入とか海外要因とかもあると思うのですが、短国需給が結構逼迫する中で誰かが殊更にバランス圧縮に来たわけでもなかったという事ですかオソロシスと申しますか、まあそもそも国債償還要因あるにせよ前月比11兆円も末残で当座預金が増えればそら現物債の需給が締まるわなあとも思うのでした。


○まあ未だにT+1をやろうというのが分からんですけど進捗状況が出ていますな

[外部リンク] 議事要旨
[外部リンク] 『国債の決済期間T+1化(以下「T+1化」という。)の実施目標時期が 2018年度上期で合意され、2017 年秋口からは、T+1化移行時に円滑に事務を行えるようするための総合運転試験(以下「RT」という。)の実施が想定されている。』(上記議事要旨より)

2%水準への物価上昇見込時期が元々の「QQE導入から2年間(キリッ)」から「2015年度中」に有耶無耶になったと思ったら「2016年度前半」と先送りをされている訳ですが、これが今回の展望レポートで更に先送りされそうな勢いになっているという今日この頃な訳ですが、そもそも論として今の政策が続かないにしても、何らかの形で超スーパー緩和政策は継続しているのでして、正常化路線で利上げを行うにせよ、バランスシートの縮小とかその辺の話って米国の例から見ても物価目標達成とか言い出した時期よりも更に後になる、という事になると思いますので、そうなりますと2018年度上期って日銀の出口政策に絡んで国債市場にストレスが掛かっている時期になりゃあしませんかねえというかなりそうな悪寒。

まあそうなったら後寄せするというのも検討されるとは思うのですが、いずれにせよ毎度申し上げていますが、超異例の政策からの出口をしないといけない前に決済にストレスをわざわざ自分から掛けに行く必然性って何なのと小一時間という所ではありますし、マネタリーポリシーの方とこの手のプルーデンス絡みの制度設計の方がお互いに自分の庭先掃除だけしていると変な所にゴミが残って甚だ遺憾なことになりゃあしませんかと思うのですよねえ。


○総裁の挨拶は例によって例の如くいつも通りですが

全国信用組合大会における挨拶
[外部リンク] 『このところの金融経済情勢をみますと、金融市場では、夏場以降の中国株価の下落などを背景に、グローバルに振れの大きな展開となりました。また、海外経済については、中国を始めとする新興国経済が減速しています。もっとも、先進国経済は堅調に推移しており、世界経済全体としては、緩やかな成長が続いています。』

はあそうですか。

『わが国経済については、輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみられるものの、企業・家計の両部門において所得から支出への前向きの循環メカニズムが働くもとで、緩やかな回復を続けています。』

>所得から支出への前向きの循環メカニズムが働くもとで

ふーん。

『企業部門については、今月初めに公表した短観をみますと、製造業の一部にやや慎重な動きもみられますが、業況感は総じて良好な水準が維持されています。また、史上最高水準の企業収益が予想されるもとで、設備投資計画が上方修正されるなど、積極的な設備投資スタンスが維持されています。』

短観が良くて日銀歓喜という所ですが、設備投資に関しては出る出る詐欺ではないか疑惑がががががが。

『家計部門でも、労働需給の引き締まり傾向が続き、雇用・所得環境が着実に改善するもとで、家計支出は底堅く推移しています。個人消費は、各種の統計で7〜8月は4〜6月対比で増加しており、天候不順の影響などによるひと頃の弱さから脱しつつあります。』

実質賃金の伸びが弱いという話は華麗にスルーですねわかります。

『先行き、輸出は、当面横ばい圏内の動きを続けた後、新興国経済が減速した状態から脱していくにつれて、緩やかに増加していくとみられます。』

9月議事要旨での議論ですと新興国経済の減速からの脱出には少々時間がかかるとのことですが。

『また、国内の企業部門・家計部門については、今申し上げたように、前向きの循環メカニズムがしっかりと働いており、内需は増加基調を辿ると考えられます。このため、わが国の景気は緩やかな回復を続けていくとみています。』

・・・・・・・・・・・

『物価情勢をみますと、生鮮食品を除く消費者物価の前年比は、0%程度となっています。昨年度後半以降、上昇率が低下している背景には、エネルギー価格の大幅な下落があります。もっとも、エネルギー価格の影響を除いたベースでみますと、生鮮食品およびエネルギーを除く消費者物価の前年比は1%を上回る水準まで上昇するなど、物価の基調は着実に改善しています。先行き、物価の基調が着実に高まり、エネルギー価格下落の影響が剥落するに伴い、「物価安定の目標」である2%に向けて上昇率を高めていくと考えられます。』

この「1%」を超えているというのが説明的にはキモでして、1%超えた状況でないと「デフレではない」と言い難い(上方バイアスと糊代の関係上)ので、この1%を上回るを連呼するのは(最近の仕様ですけれども)ややきな臭い訳ですよ。

『金融政策運営については、「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しており、日本銀行は、今後も2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続していきます。その際、これまでも申し上げているとおり、経済・物価情勢については上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行っていく方針です。』

といういつもの話で締めているのですが、最近の金融政策決定会合などで示されている内容から特段変化がない(まあ有ってもビックリですが)という強気一辺倒な訳で、これをまともに読めば10月展望レポートでは「エネルギー価格の影響ガー」と言って物価2%到達時期の先送りが実施されるものの、基調は改善しているので何ら問題はありません(キリッ)となって政策変更ナンデスカソレという話になるというのが妥当なのですが、何せ昨年の前科があるので誰も信用していないという事で。


○クリーブランド連銀のメスター総裁のロンガーラン成長に関する講演(の最後の所から)

[外部リンク] Economic Growth
10.15.15 Loretta J. Mester
New York University Stern Center for Global Economy and Business, New York, NY

お題が『Long-Run Economic Growth』ということで、長期的な成長力に関するお話をしていまして、
途中の小見出しが、

『Some Data: Output Growth, Potential Growth, Productivity Growth』
『Determinants of Long-Run Economic Growth』
『Human Capital』
『New Technologies』
『Economic Policy』

と来ていまして、まあ小見出しを見てお察しという所ですが、最初のデータに関する所ではまあ想定通りだと思いますが米国の生産性とか潜在成長率が低下しているという話をしていて、でもってその要因に関してああでもないこうでもないという話をしております。

でもって金融政策に関してが最後の小見出しの『Monetary Policy』。

『The astute listener will notice that I haven’t talked about monetary policy. That’s because for the most part monetary policy cannot affect the long-run growth rate of the economy. However, it can contribute to the economy’s ability to reach that potential by promoting price stability. Price stability allows markets to work more effectively at allocating resources; it allows households and businesses to focus on productive activities rather than on ways to protect the purchasing power of their money and to make long-term plans and commitments without having to deal with uncertainty about the value of their money.』

長期的な成長力に関して金融政策が貢献できることは少ないが、物価の安定を通じて経済の安定化を図ることが出来る、という事で・・・・・・・・・

『While monetary policy cannot affect the economy’s long-run growth rate, it does need to consider it. The economy’s long-run equilibrium real rate of interest, that is, the level of the policy rate that is consistent with stable prices and maximum employment in the long run, is determined by the long-run rate of the growth of consumption and, therefore, output.』

でもってここに来るまでに話をしている(引用していませんが、汗)長期的な成長に絡めての話になるのですけれども、「金融政策は長期的な成長や生産によって決められる均衡金利水準を考慮すべきである」ということでキタコレでありまする。

『A reassessment of the economy’s longer-run equilibrium rate may tell us something about the neutral fed funds rate toward which monetary policy normalization is headed over the longer run, but we need to be cautious about its implications for short-run policy.』

ほう。

『First, as we’ve discussed, estimates of productivity growth and long-run growth are imprecise and subject to revision. This means there is considerable uncertainty around the neutral fed funds rate as well. And research has shown that over-reliance on mismeasured objects such as output gaps, unemployment gaps, or equilibrium real rates can lead to poor policy decisions that induce undesirable fluctuations in the economy.』

生産性の増加やロンガーランの成長の推計は必ずしも正確には出来ない、という話をしていますな。

『Second, if the neutral fed funds rate is lower than we’ve thought it to be, then that might suggest that the current funds rate is less accommodative than we thought. But, all else equal, it also means that there is less of a gap between current growth and potential growth, so a less accommodative stance would be appropriate. Of course, all else might not be equal; a reassessment of long-run growth might also be met by changes in current spending, which would need to be taken into account.』

今の推計値が上下共に違う可能性があるので考慮しないといけない、という話なので一応ニュートラルには説明していますけれども、その前の所で成長とか生産とかがトレンドとして減速しているという話をしているのですよね。

『Finally, the implications of any reassessment of the long-run growth rate for current policy need to be put into context both in terms of the size of the reassessment and the difference between the current policy rate and the long-run neutral rate.』

ほう。

『I recently revised down my assessment of the longer-run nominal fed funds rate to 3.5 percent from 3.75 percent, consistent with my revision of longer-run output growth.』

ということでメスター総裁はロンガーランの中立FF金利について3.75%から3.5%に下げています、とここまではそんなに威勢の良い話ではないのですが、正常化の話になると急に威勢が良くなるという謎の仕様になっているのがメスタークオリティ。

『Of course, given the error bands around long-run estimates, I admit this is not a statistically significant change. The revision means I expect the neutral fed funds rate to be somewhat lower than it’s been in earlier periods. However, the current funds rate is still well below that rate.』

中立金利に対してはいずれにせよ今の金利はとても低いです(キリッ)。

『Based on my current assessment of the outlook and the risks around the outlook, I believe the economy can handle an increase in the fed funds rate and that it is appropriate for monetary policy to take a step back from the emergency measure of zero interest rates. A small increase in interest rates from zero is not tight monetary policy.』

少々の利上げは金融引き締めを意味しないので今の緊急避難的なゼロ金利政策からのステップバックが適切であると考える(キリリッ)。

『Indeed, I anticipate that beyond liftoff, economic developments will likely mean it will be appropriate for monetary policy to remain very accommodative for some time to come, supporting continued expansion and providing some insurance against downside risks, with rates expected to move up only gradually to more normal levels and with the decisions about that path dependent on incoming information on the economy’s performance and risks to that performance.』

一方でダウンサイドリスクには対応する為に金融政策は緩和的であるべきなので、利上げパスはゆっくりとということですが・・・・・・・・・・・・・・

『Given the outlook, delaying the start of liftoff for too long risks having to move rates up more aggressively later on, but I see benefits of our being able to take the gradual path.』

正常化着手が遅れると正常化政策の実施において金利を急速に上げないといけなくなるのでそれはイカン、と早期利上げだけどゆっくりやるべき、という話をしている訳ですな。

『One benefit of the gradual approach is precisely what we have been discussing today: it will allow us to recalibrate policy over time as some of the uncertainties surrounding the underlying economy in the post-crisis world, like the longer-run economic growth rate, are resolved.』

そのゆっくりとした利上げで緩和的環境が長くなるので成長力を戻す施策にも寄与、という事なのですけれども、先般のFOMC議事要旨やらFRB理事のハト講演にもありますように、実際問題としてはゆっくり利上げというのを実施するとその間延々と金融市場が「利上げモード」になるので、金融環境は政策金利水準よりも引き締まってしまう、というのが既にTaperingトークから以降の金融市場環境を捕まえて「金融環境の引き締まり」を指摘するハト派FRB理事の指摘にいみじくも現れているように思える訳で、実際にはこのアプローチはあまりワークしない(ポンポン上げて打ち止め感を出した方が良い)ような気がしますがどうでしょうかね。なんかこの辺でチョンボやりそうな悪寒。

ちなみにメスターさんは直近ではこんな話もしています。

[外部リンク] Top News | 2015年 10月 17日 12:20 JST
米利上げ先送り、景気リスク高まる=クリーブランド連銀総裁

『[ワシントン 16日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は16日、連邦準備理事会(FRB)が利上げを先送りすればするほど、国内景気へのリスクが高まるとの認識を示した。』(上記URLより)
 


お題「ダドリー講演は足元の金融政策には言及していませんが鑑賞」   2015/10/16(金)07:58:05  
  うーんこの。
[外部リンク] ELEANOR WARNOCK AND SARAH KROUSE 2015 年 10 月 15 日 09:56 JST

『安倍晋三首相は、国内企業に設備投資を促進させる方法について、世界最大の資産運用会社である米ブラックロックに助言を求める。』(上記URL先より)

・・・・・・・・この湧き上がる違和感is何????


○ダドリー総裁講演はルールベースの金融政策運営の問題点を指摘だが・・・・・・・・

基本的にはそういう話をしているのですが、まあそこに仮託して今の金融政策運営に関する話をしている、と思えばそう読めないことも無い(やや強引だが)というお話ではあって、テイラールールの問題点というか限界点の話をする中で3つネタを挙げているのですが、1つがタカ風味で2つがハト風味と思われますがどうでしょうかね。

[外部リンク] Panel Remarks at the Brookings Institution
October 15, 2015
William C. Dudley, President and Chief Executive Officer
Remarks at The Fed at a crossroads: Where to go next?, Brookings Institution, Washington, D.C.

・テイラールール系のルールベース政策の問題点その1:フォワードルッキングではない

講演の真ん中あたりから参ります。

『As I see it, the Taylor Rule has several significant shortcomings that can be detrimental to the attainment of the Federal Reserve’s mandated objectives. These shortcomings are not just theoretical; they have been very relevant to monetary policy in recent years.』

理論的に不足という意味ではないのだが政策運営においては不足があるとな。

『First, the Taylor Rule is not forward-looking. Its policy prescription is based on the current size of the output gap and the deviation of current inflation from the Fed’s objective, not on how these variables are likely to evolve in the future.』

テイラールールはこれまでの経済指標からあるべき金利水準を計測するという仕組みになっており、フォワードルッキングになっていないというお話で、仰せの通りという話ではあります。

・・・・・・ただまあここの辺りで味わいがあるのは、(別に米国の話ではないですが)日本におきまして置物一派の皆様が日銀批判をするときに「インフレターゲットを設定して政策運営の恣意性を排除することが重要」という趣旨の話をよくしていた訳でして(最近はすっかり言わなくなっていますけれどもね)、そういや以前も置物リフレ一派の方がテイラー教授を呼んで講演会やったら全然白川日銀批判をしなくてアチャーという事例がありましたが、まあ置物理論ってそんなもんなんでございますなあと読みますと中々味わいがあります。

『So, in a rapidly changing environment, the Taylor Rule and other similar prescriptive rules will wind up being “behind the curve.” For example, in the fall of 2008, Taylor Rule prescriptions were well above the level of rates that was appropriate given the sharp and persistent deterioration in the economic outlook and the sharp tightening in financial conditions that occurred during that period.』

状況が急速に変わるときにはテイラールールはビハインド・ザ・カーブになるという話をしておりまして、まあこれ自体は普通の話をしているのですけれども、一応ここの部分に関しては「フォワードルッキングな政策運営」という話をしているので、正常化着手に関する考えという意味では従来通りややタカ(というほどでもないが)感というかブレイナードなどのハトとはちょっとニュアンス違いますよねという辺りですな。

『Of course, many economists at that time recognized that such prescriptions would have been inappropriate and suggested various ad hoc modifications to the prescriptions-in fact, John himself suggested that modifications to his rule were appropriate at that time.』

『Nonetheless, there was no consensus about the “right” modification to the rules at that time, in part, because the circumstances were unprecedented and the outlook so uncertain. If the FOMC had been required to justify to Congress deviations from a reference rule at that time, I believe that this would have slowed down how we responded to the crisis and would have resulted in a monetary policy that was not sufficiently accommodative. The consequence could have been a longer financial crisis and a deeper recession.』

テイラールールその他の修正版というのも色々と出ていますが、現状では実用的なものではないとな。


・テイラールール系のルールベース政策の問題点その2:均衡中立金利水準は変化しうる

『Second, the Taylor Rule, as typically used, assumes that a 2 percent real short-term interest rate is consistent with a neutral monetary policy. However, a large literature concludes that the equilibrium real short-term rate is very unlikely to be constant, with its value affected by many factors, including the pace of technological change, fiscal policy and the evolution of financial conditions.』

テイラールール系の問題点の第2点目としてあげているのは、そもそも均衡実質金利水準が一定ではない可能性を無視している点であるとのことで。

『Sometimes it can be much higher than 2 percent. Presumably, this was the case during the late 1990s as rapid technological change lifted productivity growth. Sometimes it can be well below 2 percent. For example, when credit availability dried up during the financial crisis in late 2008, this drove down the equilibrium real rate far below 2 percent.』

『More recently, the slow growth rate of the economy and the low rate of inflation are evidence that the equilibrium real short-term rate today is well below the 2 percent rate assumed in the Taylor Rule.』

ということでこちらの話はハト的な話になっておりまして、現在の均衡実質金利水準は2%よりも低い水準にあると想定されますという事で・・・・・・・・・・・

『If 2 percent really was consistent with a neutral monetary policy, then the very low real rates of recent years-buttressed by our large-scale asset purchases-should have been extraordinarily accommodative. As a result, we should have grown much faster than the 2-1/2 percent pace evident over the past couple of years and seen an inflation rate much higher than what we experienced. This conclusion is supported by a number of more formal models. For example, the Laubach-Williams model currently estimates that the equilibrium real short-term rate is around zero percent.』

というお話ですので、つまり金利水準に関しては今の均衡金利水準はテイラールールで想定する水準よりも低い位置にある筈ということで、それは即ちFOMCの参加者が想定している中立金利水準までの利上げを直ぐにしないという話に繋がる、とまあ基本的にはSEPなどで示されている政策金利パスの妥当性を主張する話をテイラールールネタに仮託して話をしているとも読めますな。


・テイラールール系のルールベース政策の問題点その3:ファクターはもっと多い筈

『Third, the Taylor Rule -and more broadly, any prescriptive rule for the systematic quantitative adjustment of the policy rate to changes in intermediate policy inputs such as real GDP or inflation-is incomplete because it does not fully account for factors that are crucial to how monetary policy impulses are transmitted to the real economy.』

テイラールールなどの機械的ルールは金融政策が実体経済に与える波及経路というファクターについての説明が不完全である(キリッ)と言われましてもまあそれは困るような気もするがそういう事のようで。

『Monetary policy affects economic activity through its impact on financial conditions-including the level of equity prices, bond yields, the foreign exchange value of the dollar and credit conditions. If the relationship between the federal funds rate and other indicators of financial conditions were stable, then one could just focus on the level of short-term rates.』

『But, because financial conditions vary considerably relative to short-term rates, as we have seen in the financial crisis and its aftermath, one needs to consider developments in financial conditions more broadly in setting monetary policy. 』

『In fact, at times, when short-term rates have been pinned at the zero lower bound, the Federal Reserve has taken actions that eased financial conditions without changing short-term interest rates. Such actions have included forward guidance that the FOMC was likely to keep short-term rates low for a long time and large-scale asset purchases that led to lower bond term premia.』

ゼロ金利制約においては短期金利水準はどうしようもないので、タームプレミアムを下げる政策を採ったり、ガイダンス政策によってフォワードの金利に影響を与えてみたりというような政策でファイナンシャルコンディションを緩和しました、という話を後半でしているのですが、前半の部分ではファイナンシャルコンディションに影響を与えるファクターという事で株価とか為替とかクレジットコンディションとかその他諸々、という話をしておりまして、これってまあブレイナードが指摘している「ファイナンシャルコンディションが足元でタイトニングしているので利上げを急ぐべきではない」的な話に地続きな部分があって、ファイナンシャルコンディションガーという話をしだすと、実はFRBって自分たちでここ2年間ほど延々と「正常化するぞ正常化するぞ」トーク(と実際にTapering)を行っている訳で、そらあーた2年間も延々と正常化トークをしたらファイナンシャルコンディションがタイトになってくるわというお話でもあるので、この論点をフォーカスすると実は正常化がやり難くなるというトラップな論点。


・金融政策の反応関数の説明が重要という話をしているのだが・・・・・・・・・・

『Now, as I said at the start, just because I don’t want to follow a rule mechanically does not mean that I favor the polar opposite-that is, a fully discretionary monetary policy in which market participants, households and businesses cannot anticipate how monetary policy is likely to evolve as economic and financial market conditions and the economic outlook change.』

『If households and businesses do not have a good notion of how the Federal Reserve will respond to changing economic and financial market conditions, then this would loosen the linkage between short-term rates and financial conditions. This would also likely lead to greater uncertainty about the outlook and higher risk premia, and it would make it more difficult for policymakers to attain their objectives.』

との仰せですが、そのFEDの政策反応関数がさっぱり分からなくなっているのが足元の状況ではないかと小一時間問い詰めたい。


『Instead, what I favor is a careful elucidation of those factors that influence the economic outlook and how monetary policy is likely to respond to changes in the outlook. This includes fiscal policy, productivity growth, the international outlook and financial conditions, as well as how much employment and inflation deviate from the Fed’s objectives.』

って並べているがそれだと結局どのファクターが利くのか分からん。

『By conducting policy in a transparent way and communicating what is important in determining the central bank’s reaction function, I think policymakers can strike the best balance between a monetary policy that fully incorporates the complexity of the world as it is, while, at the same time, retaining considerable clarity about how the FOMC is likely to respond to changing circumstances. A formal policy rule such as the Taylor Rule misses this balance by going too far in one direction. 』

てな訳で単純なルールベースではなくて多くのファクターを加味して政策判断をするのだが、その判断についての透明性と説明を、というお話をしているのですが、肝心のFRBが何を見ているのかがさっぱり分からんのですよねえ。

『What is important for attaining the Federal Reserve’s mandated objectives is not that monetary policy is described in terms of a formal prescriptive rule, but rather that the FOMC’s intentions and strategy are well understood by the public.』

だからその「intentions and strategy」が分からんのや。

『This argues for clear communication through the FOMC meeting statements and minutes, the FOMC’s statement concerning its longer-term goals and monetary policy strategy, the Chair’s FOMC press conferences and testimonies before Congress, and speeches by the Chair and other FOMC participants.』

『But it also is important that the strategy be the “right” reaction function. This means a policy approach that responds appropriately to important factors beyond the two parameters of the Taylor Rule-the output gap estimate and the rate of inflation.』

お、おぅ・・・・・・・・・

としか申し上げようがないのですが、このダドリー講演見てますとどうも「一生懸命に政策反応関数について皆が説明しようとして益々訳が分からなくなっている」という大変に素敵な状態にFRBそのものが陥ってしまっているという事なのではないかと思う次第で、こりゃ当分バタバタするなあとは思うのでありました。


・ちょっと余談ですが

まあしかし何ですな、この「コミュニケーションやろうと思って却って混乱」というのは、そもそも論として正常化を何の観点でやろうとしているのかのコンセンサスが取れていないというのと、あとはやはり「地均しの時間を掛けすぎ」という技術上の問題があるという所なんでしょうな。

基本的には正常化やるならやるで、ある程度「ここまでは金利を上げる」というのについて腹を括って正常化で金利上げるならバンバンバンと一気に上げていったん打ち止め感を出す、という形にしないと、いつまで経っても金利先高観測だけ延々と続く訳ですからそら金融環境が徐々にタイトになるでしょうし、それを2年もやってたら軽めのサイクルで景気1回転しちゃいますがなという所で、まーこれまでの正常化トークのツケが回ってきた感がありますぞな。

ということで、どうせやるなら短期金利1%か1.5%位まで上げれるという見込みが付く(だから長期的中立まで上げない)所から1回のFOMCで50bpとかのペースで2発か3発利上げしていったん打ち止めとかにすれば、金融環境がそこまでタイト化しないようにも思える訳で、確かに「データ次第で様子を見ながら慎重に利上げするが着手は早めに」というのは話としては美しいのですけれども、それによって利上げ観測が延々と続いた場合の金融環境のタイト化の方が実際にバシバシ機械的に利上げするよりもキツイというのが今回のFRB正常化プロセスで示されているような気がします(あくまでも気がするだけですが)。

でまあさきほどのダドリー総裁の話だと均衡実質中立金利が低い可能性があるってんですから、実はもっと早めに短期金利を1%程度まで上げておいていったん打ち止めとかにした方が良かったのではないか(均衡金利が低いのならロンガーランの数値まで上げる必要ないのだから)という風にも思えますが、実際問題としてやったらどうなっているのかは追試のやりようがないのでワカランチ会長ではありますのでこれも机上の空論かも知れませんな。

とは言えロンガーランの中立金利まで上げられるとなってからちんたらメジャードペースで利上げしたらクレジットバブルになっていましたテペヘロという過去の悪事例もあるので、じゃあどうすべきかというのはやってみないと分からんという事なのでしょうが難しいですな、と結局結論の何もない余談を余計につけてどう見てもただの余談ですすいませんすいません。



○市場メモというか短国入札メモ

うむ。
[外部リンク] 100円00銭1厘0毛(募入最高利回り)(-0.0037%)
(4)募入最低価格における案分比率 92.3488%
(5)募入平均価格 100円00銭1厘5毛 (募入平均利回り)(-0.0055%)

前回の3Mが平均2厘8毛で足切が1厘5毛だったので100円に向けて匍匐前進という結果ですが、まあ今週に関しては今日1年の入札があって、月曜の短国買入がどこからどう見ても1年短国がせっせと打ち込まれるデーになりますので、年末の残高ガーとか年末のドル円ベーシスガーという話が暫く前ほど大騒ぎになっていないとなると、そらまあリアル資金というかマイナスファンディングじゃない資金の見合いで買える水準の所までは向かっていくでしょという所ですな。

まーこんな感じになって行ってもどうせ今日の1年は強い所で入札して終値まで強くなりましてという毎度のパターンになる(流れそうとかいう話になってちゃっかり上で切られる悶絶モードとかになる悪寒がしていますが)のでそちらは別世界でありますが、短国買入で捌けないとなるとマイナスで買うのはマイナスファンディングの人と、どうしてもモノとしての短国が必要な人という事になるので、日銀がスケベ心を出して短国もっと買おうとかやらかしてこない限りは期末のあばばばばーモードは一服という感じになるんでしょうかねえ、とか言ってると油断も隙もないのが短国クオリティではありますが。

しかしこの辺はやや落ち着いてきましたが5年とかまた強かったりして(昨日はちょっと弱かったみたいですが)中期は相変わらずですのう。
 


お題「市場関連メモと計数関連/短期市場サーベイ出てました/盛大に出遅れましたがブレイナード講演から少々」   2015/10/15(木)07:58:20  
  米国10年2%割れですかそうですか
[外部リンク] Business | 2015年 10月 14日 23:24 JST
米9月卸売物価指数、8カ月ぶりの大きな低下 年内利上げに疑問符


しかしまあ何ですな、「日銀の緩和は全通貨ベースの実効レートでそんなに円安効果が無い」と解説しているのに、その前には「為替市場の動きを受けて追加緩和期待が高まる」という説明をしている訳ですが、そもそも効かないのであれば何で緩和をするのかと小一時間問い詰めたいのですが>モーサテ


○市場メモ雑談と計数関連雑談

・またまた金利低下しておりますが

[外部リンク] News | 2015年 10月 14日 15:14 JST
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続伸、長期金利0.305%に低下

『<15:10> 国債先物は続伸、長期金利0.305%に低下

長期国債先物は続伸。5年債入札を前にしたヘッジで上値を重くする場面もあったが、日経平均株価が下げ幅を広げると、短期筋の買いが優勢になった。中心限月12月限は一時148円44銭と10月5日以来の高水準に上昇した。現物債は中長期ゾーンの利回りに低下圧力がかかった。5年債入札が無難な結果に収まったことで、国内銀行勢などからの需要が強まったとの観測がみられた。前日の相場で利回りに強い低下圧力がかかっていた超長期ゾーンはさえない。

長期国債先物中心限月12月限の大引けは、前営業日比8銭高の148円40銭。10年最長期国債利回り(長期金利)は同1bp低下の0.305%と4月28日以来の低水準を付けた。』(上記URL先より)

とまあそういうことですが、株価が下がったからどうのこうのというよりはここに来て益々FEDの利上げ観測後退チックな展開になっている方が効いているんじゃネーノという感じではあるのですが、しらっと5年がまたまた5.5bp水準まで強くなっている辺りなどもチャーミングだったりしますな。

付利下げに関しては全力で総裁会見で否定されましたし、アタクシ思いまするに何かやるならそれなりに「大きな政策パッケージ」として見せに来る黒田日銀が付利を5bp如き下げて追加緩和です(キリッ)というような細かいことをやるとも思えない訳で(まあ超過準備を思いっきり(マイナス50bpとか)チャージでもする位の派手な事でもやるなら別ですが実現性皆無)、中期の金利また5bp接近とか何ですねんとは思いますが、何せ昨年騙し討ち緩和をしただけに総裁が全力で否定しても騙し討ちがあるのではないかと思われますから致し方なしという所でしょうかねえ。

総裁の発言が額面通りに受け止められない、というのは普通にコミュニケーション政策の失敗でありますし、要はサプライズ狙いの政策というのは規模とかでサプライズするならワークするにしても、タイミングでサプライズを狙うというのはその結果が騙し討ちになってしまうと一度は効くけどそれ以降のコミュニケーションに問題が生じる訳ですが、逆に考えますと追加緩和に消極発言をしても勝手に市場が期待して緩和効果が出るのであればとりあえず出口方向じゃないときであればタダで緩和効果が出せますな(違うか)。

まあ5年入札とかそんなにビックリするような強い入札じゃなかったと思うのですけれども、地合いが強めになると「まあどうせ明日輪番で吸い上げられるから買っておいて日銀に打ち込んでヒャッハー」という発想になって相場が妙に値持ちしてしまうという傾向がますます高まっているようには見えまして、日銀買入による市場の流動性低下とかは価格形成行動の方に随分と出ているような気がするんですけどねえ・・・・・・・・・・・・


・本日は3M入札でござる

さっきの
[外部リンク] 『短期市場では、無担保コール翌日物は0.075─0.077%を中心に取引された。主な取り手は地銀、信託、証券などで、大手行は0.075%付近で調達した。レポ(現金担保付債券貸借取引)GCT+1レートは0.082%に上昇。3カ月物の国庫短期証券は弱含み。ユーロ円3カ月金利先物は閑散小動き。6日物の米ドル資金供給オペに応札はみられなかった。』(上記URL先より)

期末期初の所では短国落札金利が最低を更新するという中々あじゃぱーな展開になっておった訳でございますが、GCレポレートの方は持ち直して来ておりまして、先週の3M入札も微妙に流れた感もあったのでさてどうなりますやらという所ですな。今週は明日1Yの入札がある関係上短国買入が月曜に回るのですが、1Y入札後なのでどうせ1.5兆円の買入で来ると思いますが、どこからどう見ても明日の1Yが短国買入専用機としてワークするのでこちらの3Mは浮いてくると思うのですが、如何せんマイナス街道の期間が長いので結局100円超の水準で決着でしょうなあとは思います(ヤケクソ)。


ちなみに短国買入残高ですけれども。
[外部リンク] 今回公表分は10月2日の短国買入(1兆円)分が反映されていますが、買入銘柄に関しては10/1に最低落札金利更新をした3Mカレントの561回が3444億円で、毎度の1Yカレントの558回が4527億円で、残りが9月最終週に入札のあった3M560回の1186億円となっていて(あと12/10償還の6Mの成れの果てという謎銘柄が845億円あります)、だいたい入札激強銘柄が叩き込まれるというのは毎度のお話。

月次の償還額を見ると今月は5.95兆円(13日償還済みを含む)で9日に1.5兆円買入をして今月あと1.5兆円と1兆円の買入となるんでしょうなあとは思いますが、来月の償還が5.18兆円で、12月の償還が4.22兆円となっていて、12月償還はもう少し増えるかもしれませんが、12月の償還ペースが少ないので基本的にはここから年末に向けて短国買入ペースは伸びない筈なので、短国の需給は改善してくれる筈なのですが、一方でそもそも9月末に短国需給が逼迫する背景にドルファンディング絡みのベーシススワップ金利絶賛低下モードとかあったりしてましたので、海外が期末になる12月跨ぎの所は金融規制絡みもあって益々ドルファンディングがアレという懸念があるのでまあどうなることやらという所ではありますなと妄想中です。


・たまには長期国債保有残高を確認

[外部リンク] 『概要』

『短期金融市場の取引残高は増加し、特に資金調達残高は、08年の調査開始以来最高となった。』

ほほう。

『この背景として、資金調達サイドをみると、日本銀行の補完当座預金制度のもとでの超過準備の付利金利(0.1%)をメルクマールとする裁定取引の増加や、円転コストの低下を受けた外貨保有主体による円転の増加が要因として挙げられる。』

ということなのですが、「日本銀行の補完当座預金制度のもとでの超過準備の付利金利(0.1%)をメルクマールとする裁定取引の増加」としらっと書いてありますが、要するに超過準備水準が拡大される中で裁定取引という名前で調達(コールだのレポだの)と超過準備の両建てが拡大しているというお話ですわな。

つーことは現状の超過準備水準を維持していく中では既に「マネタリーベースが拡大する中で、金融機関などが投資として保有する国債を売却する(ことによってポートフォリオリバランスが進む)」というだけではなく、ただの両建てによってMB拡大が進んでおりますぞなというお話でもありますので、それってそもそも金融政策として何の意味がありますねんと突っ込みを入れたいステージということで、そうやって拡大しているMBを更に拡大して実体経済に何の意味をもたらしますねんと小一時間問い詰めたい所ですな。

まあその件をさておくとしましても、バーゼル規制のレバレッジ規制のお試し期間が今年から始まっている訳でして、こちらはリスクウェイト調整を掛けない総資産対比のレバレッジを規制する代物でありますから、そもそも上記の裁定取引がいつまでも出来るわけでもない訳で、先ほどネタにした国債買入フローの方もそうなのですが、「超過準備を誰が持つのか」という点でもMB拡大がどこまでできますねんというお話になると思うのですけどねえ。

『他方、資金運用サイドをみると、株価上昇を受けて増加した余剰資金を投資信託等の主体が短期金融市場で運用したほか、海外貸付や外貨資産投資を企図した円投取引が増加した。こうした中、国庫短期証券の利回りが概ねゼロ近傍で推移したことを背景に、運用利回りの確保を企図して、コール市場(無担保コール市場および有担保コール市場)において運用を増加する動きもみられている。』

>国庫短期証券の利回りが概ねゼロ近傍で推移した
>国庫短期証券の利回りが概ねゼロ近傍で推移した
>国庫短期証券の利回りが概ねゼロ近傍で推移した

どうみてもマイナス水準なのですが何でこういう所で大本営発表するかね。

『この間、短期金融市場の機能度については、利回りの低下等を背景に、全体の2割程度の先が「低下した」と回答したものの、全体の7割程度の先は「概ね変わらない」と回答した。』

全体で、と言えばそら短国のアウトライト以外は概ね変わらないという答えになるのでしょうが、リスクフリー資産であるところの短国アウトライト市場が壊滅しているのって問題のレベルが非常に大きいのですけどねえ。

『これらの点を踏まえると、わが国の短期金融市場の機能は全体として維持されていると考えられるが、日本銀行としては、今後とも短期金融市場の動向を、日々のモニタリング活動や本サーベイ、市場参加者との対話などを通じて、適切にフォローしていく考えである。』

そらまあ「機能が維持されていません」とか言い出すと金融政策の副作用ガーという話になるというのは分かるのだが、もうちょっと物の言い方というのは無いのかと小一時間ではあります。




○出遅れましたが話題のブレイナード理事の講演

どうもすいませんすいません。
[外部リンク] Governor Lael Brainard
At the "North America's Place in a Changing World Economy," 57th National Association for Business Economics Annual Meeting, Washington, D.C.
October 12, 2015
Economic Outlook and Monetary Policy

『Policy Considerations』以降から少々。

『There is a risk that the intensification of international cross currents could weigh more heavily on U.S. demand directly, or that the anticipation of a sharper divergence in U.S. policy could impose restraint through additional tightening of financial conditions.』

これは先行き警戒というか、これ言い出したらそもそも他の主要国が正常化着手に向かわない状態だと正常化着手ができないという話になりゃしませんかねえ。

『For these reasons, I view the risks to the economic outlook as tilted to the downside. The downside risks make a strong case for continuing to carefully nurture the U.S. recovery--and argue against prematurely taking away the support that has been so critical to its vitality.』

ダウンサイドリスク3つとな。

『First, casual empiricism would suggest that we are experiencing a period of unusually low rates not only in the United States but also at the global level. Ten-year sovereign bond yields in G-7 economies excluding Japan currently range from just above 1/2 percent to just above 2 percent--well below the average range of 4 1/2 to 5 percent in the decade before the financial crisis.』

『This observation receives substantial support from a number of rigorous empirical papers over the past year that have estimated the longer-run equilibrium federal funds rate to be lower now than previously. The projection of a relatively low neutral rate over the next few years also receives some weight in the September 2015 Summary of Economic Projections. Most FOMC participants lowered their estimate of the appropriate target level for the federal funds rate in the long run, and a majority of participants now forecast a level no higher than 3.62 percent--down from 4.12 percent in September 2012.』

金融危機以降中立金利が下がっているお話ですな。

『A lower equilibrium funds rate implies a higher probability of policy being constrained by a lower bound for nominal interest rates.』

中立金利が低下しているのでゼロ金利制約がより厳しくなっているということで、要は実質金利が想定よりも低い可能性があるので利上げは慎重にという話でしょうな。

『Second, the ability of policymakers to react to unexpected shocks using conventional tools remains highly asymmetric in the neighborhood of an effective lower bound. From the perspective of risk management, in today's circumstances, we have considerably greater latitude to adjust the path of policy in response to inflation that exceeds current forecasts than we have to provide additional accommodation in response to additional adverse shocks.』

なんか似たような論点なのだが、現状でもゼロ金利制約が厳しいということで、何かあった時の対応として引締めは簡単だけども緩和は難しいので、引締めを急がなくても宜しいがなという説明ですな。

『Consider two possible scenarios. First, many observers have suggested that the economy will soon begin to strain available resources without some monetary tightening. Because monetary policy acts with a lag, in this scenario, high rates of resource utilization may lead to a large buildup of inflationary pressures, a rise in inflation expectations and persistent inflation in excess of our 2 percent target.』

『However, we have well-tested tools to address such a situation and plenty of policy room in which to use them. Moreover, the persistently deflationary international environment, the gradual pace of increases in U.S. resource utilization, the estimated small effect of resource utilization on inflation, the likely low level of neutral interest rates, and the persistence of inflation below our 2 percent target suggests this risk remains modest. Financial markets appear to agree, as five-year inflation compensation is well below 2 percent.』

その中で金融市場でのBEIの話が出てくるというのもこれまたお洒落でして、先ほどの金融市場も含めて「市場の動向を注目」ということでして、悪口を言えば自分の尾を追う犬になりそうな悪寒も。

『Now, take the alternative risk: that the underlying momentum of the domestic economy is not strong enough to resist the deflationary pull of the international environment. A further step-down in global demand growth and a further strengthening in the dollar could increase the already sizable negative effect of the global environment on U.S. demand, pushing U.S. growth back to, or below, potential. Progress toward full employment and 2 percent inflation would stall or reverse. With limited ability to ease policy, it would be more difficult to move the economy back on track.』

更に海外経済の影響のリスクを懸念していて、追加緩和の対応余地が少ないので正常化は慎重にというお話になっておりますな。逆の糊代論という発想はないようで。

『Indeed, many central banks in advanced economies have tightened policy since the financial crisis, prompted by improving domestic activity. In these cases, the tightening was reversed as the outlook evolved. Given the current uncertainty, we should put some weight on the risk of following this pattern. Indeed, market participants put the probability of returning to the zero lower bound within two years of liftoff at 20 percent.』

危機後の早すぎる正常化着手が結局元に戻ったという事例が過去にもありましたという話はまあ分かるのですけれども、ここでまた「市場が想定する利上げ時期」がどうのこうのという話をしていて、どうもこの先生今後も市場に振り回されまくりそうな悪寒。

『To be fair, the past few years have demonstrated the capacity and will of central banks in many jurisdictions to deploy unconventional monetary policy tools, including quantitative and credit easing, forward guidance, and negative rates. That said, resorting to such tools is not without costs and uncertainties.』

一応非伝統的政策のコストにも言及していますが・・・・・・・・・・

『We should not take the continued strength of domestic demand growth for granted. Although the outlook for domestic demand is good, global forces are weighing on net exports and inflation, and the risks from abroad appear tilted to the downside. Our economy has made good progress toward full employment, but sluggish wage growth suggests there is some room to go, and inflation has remained persistently below our target.』

結局「経済にはまだ改善が必要」ということで賃金動向と物価の話をしていまして・・・・・・・・・

『With equilibrium real interest rates likely to remain low for some time and policy options that are more limited if conditions deteriorate than if they accelerate, risk-management considerations counsel a stance of waiting to see if the risks to the outlook diminish.』

実質均衡金利は当面低い水準にあり、追加緩和の余地が限られている中ではリスクマネジメント的に正常化は遅らせるべき、という結論になっていてまあハトなのですけれども、金融不均衡でまたまたバブルが発生的な言及がほぼ無い(ちょっとだけさっきありましたが)上に、市場の動向に過剰に反応している感がございまして、うーんこのという感じではあります。


まあ「経済を吹かしてから正常化は迅速に」という戦法もあって、緩和を引っ張っておいて正常化着手の際にはそれこそFOMC1回で50bp利上げして1年で2%まで金利上げてしまうというような方が良いのかも知れないのですが、前回それやって深刻なクレジットバブルを作りましたよねというのがFRBにはあると思います(イエレンとか当事者ですし)ので、これはこれで理屈は分かるのですが実際にFRBがこのパターンで行くのかというのは微妙ちゃあ微妙ではあるとは思います。

ただまあ理事が続々とこうなっているというのと、議事要旨でも実際の物価水準がどうのこうのという話が続いていましたし、(ネタにする時間が無いのですが)直近のフィッシャー副議長の講演というかスピーチでも海外経済の影響がどうのこうのという話をしておりまして、まあ今までのFRBですと「海外情勢とか知らんがなステイツ様はステイツ様の経済状況見て金融政策するんじゃヴォケ」という感じだったのですが、イエレン議長のキャラなのか単に米国経済が海外に引っ張られやすくなったという事なのかは知らんですけれども、海外ガーの話が多いなあとは思うのでありましたということで。
 


お題「9月決定会合議事要旨を細々と鑑賞してみましたが微妙な焦げ臭さがががが」   2015/10/14(水)08:06:17  
  早速の出オチとか伝統芸能の世界ですな。
[外部リンク] 取手市
10月13日 22時16分


○9月決定会合議事要旨を鑑賞

うむ。
[外部リンク] 』の海外経済の最初は例によって例の如く、

『海外経済について、委員は、新興国が減速しているが、先進国を中心とした緩やかな成長が続いているとの認識を共有した。先行きについても、委員は、基調として先進国を中心に、緩やかな成長が続くとの見方で一致した。 』

となっていますが、では中国と新興国に関してはどうなのかという事で後半から参ります。

『中国経済について、委員は、総じて安定した成長を維持しているが、製造業部門を中心に幾分減速しているとの認識で一致した。そのうえで、多くの委員は、景気の減速に対して当局は既に金融・財政面での対応を行っており、また今後の政策対応余地も比較的大きいとの見方で一致した。』

ふむふむ。

『この間、何人かの委員は、地方政府の財政問題や資本流出の懸念など、景気対策が効果を発揮していくうえでの懸念材料を指摘した。このうち一人の委員は、中国の金融当局の政策対応について、分かりやすい情報発信がなされることが期待されると述べた。』

先般の泡吹き対応が何ともですけど。

『また、複数の委員は、不動産市場の持ち直しや、とりわけ大都市圏の住宅価格が反転していることなどを指摘したうえで、中国経済についてこのところ過度に悲観論が拡がっている面もあるとの見方を示した。』

まあこの辺はどうなんでしょうね。

『先行きについて、委員は、製造業部門を中心に幾分減速しつつも、当局が景気下支え策に積極的に取り組むもとで、概ね安定した成長経路を辿るとの見方を共有した。そのうえで、委員は、中国経済の減速が世界経済に与える影響については、引き続き注視していく必要があるとの認識で一致した。』

ただ安定した成長経路ではドライバーにはならないですよねとは思いますが、続いて新興国。

『新興国経済について、委員は、このところ減速しているとの見方を共有した。何人かの委員は、その背景として中国経済の減速と資源価格下落の影響を指摘した。このうち一人の委員は、いくつかの新興国において、資本流出を伴うかたちで通貨安・株安が生じている点には注意が必要であると述べた。』

さいですな。

『先行きの新興国経済について、委員は、当面、減速した状態が続くが、やや長い目でみれば、先進国の景気回復の波及や金融・財政面からの景気刺激策などによる内需の持ち直しから、成長率が徐々に高まっていくとの見方を共有した。』

やや長い目でみればというのは色々と便利(?)な言葉で、何せ予想物価上昇率も「やや長い目でみれば全体として上昇」ですからね!!!!!


・前向きの循環メカニズムがワークしているといつまで言い続けられるのやら

『以上のような海外の金融経済情勢を踏まえて、わが国の経済情勢に関する議論が行われた。』

ということで国内経済になりますが、

『わが国の景気について、委員は、輸出と生産は、新興国経済の減速の影響などから、このところ横ばい圏内の動きとなっているが、国内需要の面では、前向きな投資スタンスが維持されているほか、個人消費が底堅く推移しているなど、家計・企業の両部門において、所得から支出への前向きな循環メカニズムがしっかりと作用し続けており、緩やかな回復を続けているとの認識を共有した。』

『景気の先行きについて、委員は、所得から支出への好循環が続くもとで、緩やかな回復を続けていくとの見方で一致した。』

なんちゅうか「輸出と生産は伸びないけれども前向き循環メカニズム」って何じゃそらという感じですが、所得から支出へのメカニズムがワークしても生産伸びないのにサステイナブルにメカニズムがワークするもんなのかいなという気はだいぶする。

以下項目別展開ですけれども色々と謎な話があって非常にアレ。


・輸出は新興国が回復して回復ということのようですが

『輸出について、委員は、新興国経済の減速の影響などから、このところ横ばい圏内の動きとなっているとの認識で一致した。委員は、その背景として、中国をはじめとして新興国・資源国経済が減速する中で、世界的に貿易・生産活動が停滞していることや、IT関連需要の弱さが挙げられるとの認識を共有した。』

ふむ。

『一人の委員は、最近の輸出の減少が一時的要因によるものであれば、反動増がみられるはずだが、これまでのところ、そのような動きは小さいと述べた。』

イイシテキダナー。

『先行きの輸出について、大方の委員は、当面横ばい圏内の動きを続けるとみられるが、その後は、新興国経済が減速した状態から脱していくにつれて、緩やかに増加していくとの見方で一致した。そのうえで、多くの委員が、中国を含む新興国経済の減速が長引いた場合のわが国の輸出や国内景気への影響については注意が必要であると指摘した。』

これしらっと書いてますけど、そもそも「新興国経済が減速した状態から脱していくにつれて」って言ってますが、その新興国経済は先程の部分で『当面、減速した状態が続くが、やや長い目でみれば』回復するでしょうという見込みになっておりますので、それって要するに「当分ダメです」というお話なのではないかと存じます。

ただまあここれキチンと予防線が張ってありまして、先ほどの部分にありますように「所得と支出」だけで循環メカニズムが回るという(ホンマカイナという)理屈になっていますので、輸出が伸びないであろうという事に関しては知らんがなという風にとぼけるのが可能(日銀的な屁理屈の上では、という意味で実際の経済がどうなのかというのは別問題)という事になるのがアレです。


・設備投資に関する議論の記述に大本営発表的なテクニックを感じる件

その次が企業部門です。

『企業収益について、多くの委員は、円安や原油安の効果もあって新興国経済の減速にもかかわらず改善を続けており、過去最高水準まで増加していると述べた。』

まあこれは良いとして、

『設備投資について、委員は、企業収益が明確な改善を続ける中で、緩やかな増加基調にあるとの見方で一致した。』

出る出る詐欺っぽいのですがまあそれはともかくとして。

『ある委員は、法人企業景気予測調査をみると、景況感は前回調査時の見通し対比悪化しているものの、2015 年度の設備投資は製造業で大きく増加する計画が維持されているうえ、製造業・中小企業の設備投資の理由の第1位として「生産能力拡大」が挙げられていることを指摘し、前向きな動きとして注目していると述べた。別の一人の委員は、仕入価格を反映する企業物価がこのところ低下していることもあって、中小企業を含め企業収益は幅広く増加しており、企業が支出を拡大するための環境は整っていると述べた。』

ほー。

『一方、多くの委員が、新興国の減速を受けた輸出の弱めの動きなどが、好調な収益環境にもかかわらず、設備投資を下押しするリスクがあるとの見方を示した。』

あれ????

・・・・・・・・・・・えーっとですね、この部分の記述なんですけど、サラッと読んでいると前半の威勢の良い話がああだこうだと書いてあるので先行きが明るいという話に読んでしまいそうなのですが、良く良く見ますと「ある委員」と「別の一人の委員」が威勢の良い話をしている部分を先に丁寧に記述していまして、良く良く見ると「多くの委員」は下押しリスクを指摘していまして、しかもそっちの方が優勢な見解になっているのに、文章作成テクニックによりまして設備投資の先行きに関して明るい話の方が印象的になる、という風になっているのが実にこうお洒落というか大本営テイストというかになっていまして、戦況が悪化してくると大本営発表に磨きが掛かる的な香りを感じてしまったのは気のせいでしょうか。


・雇用所得環境に関して

『雇用・所得環境について、委員は、労働需給が着実な改善を続けるもとで、雇用者所得は緩やかに増加しており、先行きも、経済活動や企業業績の回復につれて、緩やかな増加を続けるとの見方で一致した。』

ほうほう。

『何人かの委員は、名目賃金は、毎月勤労統計のサンプル替えの影響で基調が読みにくくなっているが、ベースアップの効果から、所定内給与は緩やかに上昇率が高まっているなど、改善傾向にあるとの見方を示した。』

『夏季賞与に関連して、ある委員は、7月の毎月勤労統計の特別給与が低い伸びにとどまった一方、同月の家計調査報告の実質収入の前年比は高い伸びを示しており、毎月勤労統計のサンプル替えの影響などを勘案すると、夏季賞与は相応に上昇したとみるのが実態に近いのではないかと述べた。』

だそうなのですがそれならもっと消費が強くならないのかねとは思う。

『また、雇用者所得について、複数の委員が、家計調査報告の勤労者世帯の収入をみると、前年比でしっかりと増加を続けていると述べた。さらに、これらの委員は、同調査において、このところ配偶者の収入が高い伸びを示していることを指摘したうえで、配偶者の労働参加が進むことを通じて家計の所得が高まっているとの見方を示した。』

というと美しいのですが、それは生活費の上昇に所得の上昇が追い付かないので配偶者が労働参加を進めないとマズーという事を示しているだけなのかも知れませんぜ。

『また、別の一人の委員は、所得環境という点では、4〜6月に実質GDPが前期比マイナスとなる中でも、実質GNIは堅調に増加しており、マクロでみた所得形成のモメンタムは着実に強まっていると述べた。』

ほえ?

『実質賃金について、複数の委員は、今年は昨年と違って消費税率の引き上げがなく、原油価格は昨年と比べて低下していることから、実質賃金も持続的なかたちで前年比プラスで推移していくとの見方を示した。』

来年度前半には物価が2%になるのになぜ持続的に前年比プラスで推移できるのか小一時間問い詰めたい。


・消費について

『個人消費について、委員は、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、底堅く推移しているとの認識を共有した。』

『多くの委員は、このところ天候不順の影響などにより一部でもたつきがみられていたが、消費者マインドが改善傾向にあるほか、雇用・所得環境も着実に改善を続けていることから、全体としては底堅さを維持しているとの見方を共有した。』

『この点、ある委員は、家計調査報告で勤労者世帯の実質消費支出をみると、天候要因の影響を受けた6月以外は前年比プラスで堅調に推移していると指摘した。』

もっと伸びないと前向き循環メカニズムで2%目標達成にならんように思えますがまあそれは兎も角。

『先行きの個人消費について、委員は、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、引き続き底堅く推移するとの見方で一致した。最近の株価下落の影響に関して、ある委員は、消費に与える悪影響は限定的なものにとどまるとの見方を示した。』

まあ別に株が上がったからと言って全体的な消費が底上げされた訳ではない(高額品とかは別ですが)のですから逆も然りでしょう。

『別の一人の委員は、消費者マインドが改善しているものの、その水準は高くないとの認識を示したうえで、先行き実質所得が高まっていくとの期待が十分強いとは言えないため、今後の消費回復ペースも緩慢なものとなるとの見方を示した。』

激しく同意。


・生産も「新興国が戻ると戻る」だそうで

次の住宅の部分はパスしまして生産ですが、これもまた輸出と同様で・・・・・・・・

『鉱工業生産について、委員は、新興国経済の減速に加え、在庫調整の動きもあって、このところ横ばい圏内の動きとなっているとの認識で一致した。委員は、企業の生産活動は、内外需要の緩やかな増加を背景に持ち直してきたが、新興国経済の減速の影響や世界的なIT関連需要の弱さに加え、軽乗用車の在庫調整が長引いていることもあって、このところ横ばい圏内の動きとなっているとの見方を共有した。』

輸出の所と同じ話に加えて軽乗用車の在庫調整の話がありますな。

『先行きの生産について、委員は、当面横ばい圏内の動きを続けるとみられるが、その後は、新興国経済が減速した状態から脱し、在庫調整が進捗するにつれて、緩やかに増加していくとの見方で一致した。』

お、おぅ・・・・・・・・・・

『一人の委員は、新興国・資源国の情勢等から下方リスクに留意する必要はあるが、収益環境が良好であることや資源価格の下落が、外需の悪化に対する日本経済の耐性をもたらしており、マインド面での悪化もみられないことから、先行きは踊り場を脱して緩やかな回復に復していくとの見方を示した。』

ということで、どうも見通しにある「前向き循環メカニズム」からは輸出と生産をスルーしても回るという割と斬新な話を9月の時点で既に示していまして、だからこそ先般ご紹介しましたように、先日の金融政策決定会合後の黒田総裁会見で「ご承知のようにGDPに占める鉱工業生産の影響、シェアは多分2割ぐらいだと思います。(略)鉱工業生産は重要ではありますが、それが大半を決めるという状況ではないと思います。」という斬新な説明が飛び出すという事になったわけでして、まあそういう屁理屈が展開されていたのだろうなあと想像はついていたものの、9月議事要旨で確認できたというものでありまする。


・金融政策論議の部分だが物価の話はまあいつも通りに「基調」攻め

『.当面の金融政策運営に関する委員会の検討の概要』から。

『以上のような金融経済情勢についての認識を踏まえ、委員は、当面の金融政策運営に関する議論を行った。』

てな訳で。

『多くの委員は、「量的・質的金融緩和」について、所期の効果を発揮しているとの認識を共有した。』

本当に発揮していたら今頃2%達成とかいうのは措きまして。

『これらの委員は、需給ギャップや中長期的な予想物価上昇率に規定される物価の基調は、今後も改善傾向を辿るとの見方で一致した。多くの委員は、「量的・質的金融緩和」の導入以降、名目金利が低位で安定的に推移するもとで、やや長い目でみた予想物価上昇率は全体として上昇しており、実質金利は低下しているとの認識を示したうえで、そのことが企業・家計の支出行動を支えていると述べた。』

元々の置物理論だと実質金利が低下すると「需要が喚起される」でしたが最近は(別に今回だけではなくて前からこう書いてますので念のため)支出行動を「支える」になっておりますよね。

『委員は、新興国の減速に伴い、このところ輸出や生産が横ばい圏内の動きとなっているものの、「量的・質的金融緩和」のもと、国内需要の堅調さは引き続き維持されているとの認識を共有した。』

って国内だけでサステイナブルに回りきれるのかというのはどうなんでしょうかねえ。


『金融政策を運営するうえでの物価動向の判断について、委員は、「物価安定の目標」は安定的に達成すべきものであり、金融政策運営に当たっては、物価の基調的な動きが重要であるとの認識を共有した。』

基調キタコレ。

『多くの委員が、7月の消費者物価(除く生鮮食品・エネルギー)の前年比がプラス幅を拡大したことや、消費者物価(除く生鮮食品)の上昇品目比率から下落品目比率を差し引いた指標が一段と上昇していることなどを指摘し、物価の基調は改善を続けているとの見方を示した。』

ということで色々なものを見て判断、というのはその通りではありますが、どうもこう自分たちの政策決定に対して都合の良いものを殊更に取り出している感がありますが、つまりはこういう色々な数値を出してきて「基調は〜」という方向で物価は堅調というストーリーを作ろうとしているというのは把握した。

『このうち何人かの委員は、今後、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、一時的にマイナスになる可能性に言及したうえで、そうした動きは原油価格下落の影響がラグを持って続いているためであり、物価の基調が変化したことを示すものではないとの見方を示した。』

マイナス転しても基調に変化なしだそうです。去年は原油下がって急に実際の物価動向によって予想物価上昇率の低下懸念がとか言ってたのにね〜。



・賃金の部分で焦げ臭い表現が・・・・・・・・・・・・

『委員は、2%の「物価安定の目標」の実現に当たっては、賃金の上昇を伴いつつ、緩やかに物価上昇率が高まっていくことが重要であるとの認識を共有した。』

>緩やかに物価上昇率が高まっていくことが重要
>緩やかに物価上昇率が高まっていくことが重要
>緩やかに物価上昇率が高まっていくことが重要
>緩やかに物価上昇率が高まっていくことが重要
>緩やかに物価上昇率が高まっていくことが重要

ここが怪しいのですが、前回8月の議事要旨ではこの部分が・・・・・・・・・

『何人かの委員は、「量的・質的金融緩和」のもとで、2%の「物価安定の目標」を実現するに当たっては、雇用・賃金の増加を伴いながら、物価上昇率が高まっていく、という状態を作り出していくことが大切であり、このところの賃金・物価動向をみると、そうしたメカニズムが働き始めているとの認識を示した。』(8月の決定会合議事要旨より)

となっていて、今回「緩やかに」物価上昇率が高まっていくことが重要となっていまして、えーっとすいません緩やかに上昇していくのが重要だというのと2016年度前半には2%に到達というのとの整合性はどうなっているのかと小一時間問い詰めたいのだが、これはどうも「2%目標」についてそもそも2年で達成はとっくの昔に空文化していますが、この直後に出てくるアベノミクス第2弾において金融緩和で2%早期達成が最前線から一歩引いている(別になくなったわけではないが)のと合わせて考えると何となく焦げ臭いものを感じるのは考えすぎでしょうかねえ。

『この点、多くの委員は、企業収益が過去最高水準となっていることを踏まえると、名目賃金の上昇ペースは緩やかなものにとどまっているとの見方を示した。これらの委員は、「量的・質的金融緩和」を着実に推進していくことによって、企業が賃上げを実施しやすい環境を維持・促進していくことが必要であるほか、政労使会議など、賃上げに向けた企業努力を促すような働きかけや施策も重要であるとの見方を示した。 』

賃上げしろと日銀まで仰せですが、ちなみにこんなのありました。

[外部リンク] ・予想物価上昇率ではブーメランが投擲されていますな

『予想物価上昇率について、委員は、やや長い目でみれば全体として上昇しているとの見方で一致した。』

まあいつもの話。

『複数の委員は、2年連続でベースアップが実現し、今年度は価格改定の動きに拡がりと持続性がみられることを指摘したうえで、予想物価上昇率については、市場の指標やサーベイ調査だけでなく、こうした企業の価格設定スタンスなどをみていくことも重要であると述べた。』

という話を9月には行っているのですが、短観でこれが盛大なブーメラン投擲になっているのがワロタとしか申し上げようがない。ちなみに10月の総裁会見では・・・・・・・

『(答) ご指摘のように、短観で企業の販売価格の見通し、あるいは仕入価格の見通しも若干下がっていることは事実です。仕入価格の見通しの方がやや下がっており、その背景には石油その他輸入原材料の価格が低下していることが影響しているようにも思われます。販売価格の下がり方よりも仕入価格の下がり方が大きいので、企業収益はさらにそこから増えることになってくるわけです。(以下割愛)』(10月決定会合後の総裁会見より)

となっておりますがね!!!!

『別のある委員は、市場関連の予想物価上昇率指標が低下している点について、原油価格の動きとともに欧米の類似の指標と連動している面が大きいとの見方を示した。』

ワロタ。

『こうした議論を踏まえ、多くの委員は、先行き、物価の基調を規定する需給ギャップは着実に改善し、予想物価上昇率も高まっていくことから、原油価格下落の影響が剥落するに伴って消費者物価は伸び率を高め、2016 年度前半頃に2%程度に達する可能性が高いが、原油価格の動向によって多少前後する可能性があるとの見方を共有した。』

お、おぅ・・・・・・・・・


・木内さんの提案と反対意見なのですが・・・・・・・・・・

『一方、一人の委員は、「量的・質的金融緩和」の効果は、実質金利の低下が一巡する中で限界的に逓減しており、国債市場の流動性に与える影響などの副作用が既に効果を上回っていると述べた。また、タームプレミアムを押し下げる効果が低下している可能性や、市場が資産買入れの限界を意識することで、その効果がさらに減殺されている可能性もあると指摘した。』

提案内容はご案内の通りなので割愛しますが前月の説明は以下の通り。

『一方、一人の委員は、「量的・質的金融緩和」の効果は逓減しており、導入時の規模であっても、その追加的効果を副作用が既に上回っていると述べた。この委員は、副作用として、金融面での不均衡の蓄積や国債市場の流動性に与える影響に加えて、金融緩和の正常化の過程で日本銀行の収益が減少し、自己資本の毀損や国民負担の増加にも繋がりうることを指摘した。』(8月議事要旨より)

比較してみると味わいがありますが、ではかみついている2名の見解はと言いますと・・・・・・・・・

『これに対して、ある委員は、中国経済が減速しており、その影響が懸念されるもとで、金融緩和の程度を縮小することは適当ではないとの見方を示した。』

木内さんの提案も緩和拡大であって拡大ペースが減るだけなんですけどねえと思いますし、何で「中国経済が減速しており」で反対になるのかが良く分からん。

『別の一人の委員は、「量的・質的金融緩和」はタームプレミアムの押し下げ以外にも、予想物価上昇率への働きかけなど、複数の経路を想定した政策であり、政策効果は幅広い観点から分析していく必要があると述べた。』

じゃあ何がどう効いているのか分析してください。


・・・・・・・とまあ毎度の噛みつきなのですが、最初の頃に比べてここのトーンが落ちているのが印象的でありまして、何せ当初は「副作用は理論的にも現象面でも観測されない(キリッ)」とかカミツキガメ状態になっていたのに、ここに来て随分大人しくなっている辺りもこれはもしかして政策委員会のトーンが置物リフレ理論に対して相当距離を置いてきているという焦げ臭さがあるのか(あたくしのべき論的願望がはいっているような気がするので念のため申し添えます)もしれないとちょっとこの辺を読んでウキウキしているアタクシがいるのでありました。

ちなみに前回前々回はこういう噛みつきになっておりました。

『これに対して、複数の委員は、金融政策の遂行に当たっては、日本銀行の財務の健全性に配慮しつつも、物価安定の実現という政策目標を最優先すべきであるとの見方を示した。そのうえで、委員は、「量的・質的金融緩和」のもとでは、従来より収益の振幅が大きくなると見込まれることを踏まえ、日本銀行の財務の健全性を確保する観点から、平成 25 年度および 26 年度決算では、財務大臣の認可を受けて、剰余金について、法定の5%を超える金額を準備金として積み立てていることを確認した。また、ある委員は、正常化の過程での国民負担を論じるのならば、金融緩和の過程での日本銀行の収益の増加や景気回復の利益についても考えるべきだと述べた。』(8月議事要旨より)

『これに対し、何人かの委員は、消費者物価上昇率が0%程度で推移するなど2%の「物価安定の目標」に向けてなお途半ばである現時点での減額開始は、政策効果を大きく損なうとの見方を示した。複数の委員は、現状、金融面での不均衡や金融緩和の副作用を示す理論や事実に基づく具体的な根拠はないと述べた。このうちある委員は、減額開始が金利の急上昇や実体経済の悪化を招くおそれがあるほか、金融政策の遂行に当たっては、日本銀行の収益よりも、物価安定の実現という政策目標を優先すべきであると付け加えた。また、この委員は、短期間での「物価安定の目標」の達成が難しいと主張しながら、金融緩和スタンスを後退させるのは矛盾しているとも述べた。』(7月議事要旨より)

・・・・・・・なんかこう段々威勢が悪くなっているように見えるのですがこれはどういうインプリケーションがあるのやらという事で、まあ勝手読みすると置物リフレ理論の退場近し(理論は退場するけど置物が退場するとは思いませんがね)なのかも知れませんよ、というのは少々読み過ぎであることはご承知おき頂きたいとしつこいですけど申し添えます。
#いかん議事要旨ネタだけで時間切れorz
 


お題「市場メモ/金融経済月報/SEP関連メモ」   2015/10/13(火)08:14:35  
  新日銀ネット第2段階分の稼働は予定通り本日から実施です。
[外部リンク] 2015年10月11日 日本銀行 新日銀ネット第2段階開発分の稼動開始について


[外部リンク] (4)募入最低価格における案分比率 24.5617%
(5)募入平均価格 100円00銭2厘8毛(募入平均利回り)(-0.0105%)

前週はマイナス1.88bp平均足切マイナス1.10bpとなりまして、bpで書くとイマイチ比較がしにくいのですが、お値段的には足切が3厘0毛で平均が5厘1毛なのですから前週から見ますとだいぶ穏当な入札になっております。

この間のTKRRですけど
[外部リンク] 2015/9/28 0.074
2015/9/29 -0.068
2015/9/30 0.049
2015/10/1 0.070
2015/10/2 0.092
2015/10/5 0.072
2015/10/6 0.059
2015/10/7 0.063
2015/10/8 0.049
2015/10/9 0.101

ということでT/Nの数字をダラダラと並べてみましたが、ドマイナスの数字になっているのは末初取引分ですが、末初取引の後の余波が一巡したかなと思いきや月曜からのGCは徐々に弱くなってきて、6M入札もご案内のように期初から最低金利更新とかやっておったのですが、3Mと6M発行日スタートとなる所では0.101%に金利が上昇の巻となりまして、そこに来るまでにGCレートが上がりそうで上がらないという感じになっていた(8日のT/Nに関してはもしかしたら新日銀ネット絡みで13日の足を避けたのかも知れませんが)のであの金利水準でそんなにポコポコ売れるもんなのかいなと少々????ではあったのですが、火曜の6Mはつよつよでしたけれども3Mはマイナス幅縮小という事で穏当穏当。

金曜の短国買入(短国買入のみ)
[外部リンク] 結果(短国買入のみ)
[外部リンク] 『わが国の景気は、輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみられるものの、緩やかな回復を続けている。』(前回)

ということで全文一致。

『海外経済は、新興国が減速しているが、先進国を中心とした緩やかな成長が続いている。輸出や鉱工業生産は、新興国経済の減速の影響などから、このところ横ばい圏内の動きとなっている。』(今回)

『海外経済は、新興国が減速しているが、先進国を中心とした緩やかな成長が続いている。輸出や鉱工業生産は、新興国経済の減速の影響などから、このところ横ばい圏内の動きとなっている。』(前回)

はあそうですか。

『一方、国内需要の面では、設備投資は、企業収益が明確な改善を続けるなかで、緩やかな増加基調にある。また、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、個人消費は底堅く推移しているほか、住宅投資も持ち直している。公共投資は、高水準ながら緩やかな減少傾向に転じている。この間、企業の業況感は、一部にやや慎重な動きもみられるが、総じて良好な水準を維持している。』(今回)

『一方、国内需要の面では、設備投資は、企業収益が明確な改善を続けるなかで、緩やかな増加基調にある。また、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、個人消費は底堅く推移しているほか、住宅投資も持ち直している。この間、公共投資は、高水準ながら緩やかな減少傾向に転じている。』(前回)

ということで現状認識に関しては声明文で示されている通りで、短観に関する部分が書かれている(大企業製造業の現状判断DIが下がったので「一部にやや慎重な動き」という表現になっている)だけの変化ですね。


・先行き見通しですが

『先行きについても、景気は緩やかな回復を続けていくとみられる。』(前回)
『先行きについても、景気は緩やかな回復を続けていくとみられる。』(今回)

ここまでは声明文にありますな。

『輸出は、当面横ばい圏内の動きを続けるとみられるが、その後は、新興国経済が減速した状態から脱していくにつれて、緩やかに増加していくと考えられる。』(前回)

『輸出は、当面横ばい圏内の動きを続けるとみられるが、その後は、新興国経済が減速した状態から脱していくにつれて、緩やかに増加していくと考えられる。』(今回)

見通しは同じとな。

『国内需要については、公共投資は、高めの水準を維持しつつも、緩やかな減少傾向を続けるとみられる。設備投資は、企業収益が明確な改善傾向をたどるなかで、緩やかな増加を続けると予想される。』(今回)

『国内需要については、公共投資は、高めの水準を維持しつつも、緩やかな減少傾向を続けるとみられる。設備投資は、企業収益が明確な改善傾向をたどるなかで、緩やかな増加を続けると予想される。』(前回)

ここも同じ。

『個人消費は、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、引き続き底堅く推移するとみられる。住宅投資は、持ち直しを続けると予想される。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は、当面横ばい圏内の動きを続けるとみられるが、その後は、緩やかに増加していくと考えられる。』(今回)

『個人消費は、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、引き続き底堅く推移するとみられる。住宅投資は、持ち直しを続けると予想される。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は、当面横ばい圏内の動きを続けるとみられるが、その後は、緩やかに増加していくと考えられる。』(前回)

・・・・・・・・・ということで先行きの見通しも全然下げていないというこの大本営発表モードはナンナンデスカというオソロシイ内容。

#リスク要因の比較はめんどいので割愛します


でもって内容の部分で少々ツッコミを入れたいのですが、図表に関しては貼り付けをするスキルがございませんので図表なんちゃらという部分はすいませんが日銀のページを参照にしてちょ。


・生産の部分の説明が何とも

本文10ページになるのですけどね。

『鉱工業生産は、新興国経済の減速に加え、在庫調整の動きもあって、このところ横ばい圏内の動きとなっている(図表 20)。企業の生産活動は、昨年末以降持ち直してきたが、新興国経済の減速の影響や、世界的なIT関連需要の弱さに加え、軽乗用車の在庫調整が長引いていることもあって、このところ横ばい圏内の動きとなっている。』

とありまして、図表20というのがPDFの43枚めにあるのですが、これ目盛をあまり細かくして出していないから分かりにくいのですが、直近盛大に落ち込んでいるような図にしか見えないのに堂々の「横ばい圏内」となっている所が実にアレ。なお先行き急上昇しているように見えるのは予測指数を反映しているからであることは言うまでもありません。

まあ落ち込んでいるにしてもゼロ近傍なら「横ばい圏内」とか言えるのかもしれませんが、マイナスに盛大に突っ込んでいる中で横ばい圏内とはこれいかにという感じですけど、先行き見通しは以下の通りになります。

『先行きの鉱工業生産は、当面横ばい圏内の動きを続けるとみられるが、その後は、新興国経済が減速した状態から脱し、在庫調整が進捗するにつれて、緩やかに増加していくと考えられる。企業からの聞き取り調査などを踏まえると、7〜9月の鉱工業生産は、前期比で小幅のマイナスも含め横ばい圏内で推移すると見込まれる。』

うーんこの。業種別の見通しはご参考までに。

『業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械は、中国向けの金属工作機械や産業用ロボットを中心に減少すると予想される。輸送機械は、北米向けが堅調に推移する一方、国内向けは軽乗用車の在庫調整の影響などから、減少すると予想される。鉄鋼も、アジア需給の悪化や軽乗用車の販売不振に伴う在庫調整の動きから、ペースを鈍化させつつも減産が続くとみられる。電子部品・デバイスは、中国のスマートフォン関連需要の伸び悩みを主因に減少すると見込まれる。』

『一方、化学は、化粧品などの日用品が訪日外国人向けを中心に堅調に推移するもとで、石油化学関連のプラント定期修理の終了の影響もあって、しっかりとした増加に転じる見込みである。10〜12 月については、海外需要の動向を巡って不確実性は高いが、生産は再び増加に転じるとの感触である。』

『業種別にみると、輸送機械は、海外需要が北米向けを中心に堅調に推移するもとで、生産拠点の国内回帰の動きや国内向けの新車投入効果もあって、増加すると予想される。電子部品・デバイスも、新型スマートフォン向けの部品を中心に、増産に転じると予想される。化学は日用品などを中心に増産が続き、鉄鋼も自動車関連を中心に8四半期振りの増加に転じる見通しにある。一方、はん用・生産用・業務用機械については、海外向けの半導体製造装置や金属工作機械が弱めに推移するもとで、国内向けの土木建設機械において排ガス規制強化前の作り込みの反動減が予想されることから、全体として減少すると考えられる。 』

だそうです。


・物価に関しては大勝利宣言の布石が着々と打たれています

物価に関しては色々とああでもないこうでもないと説明していますが。

『消費者物価(除く生鮮食品、以下同じ)の前年比は、0%程度となっている(図表 30(1))。8月の前年比をみると、除く生鮮食品は-0.1%と前月(0.0%)から伸び率がわずかに低下し、2013 年4月以来のマイナスとなっている。一方、除く食料・エネルギーは+0.8%と、前月(+0.6%)から小幅にプラス幅を拡大している。基調的な変動を捉えるひとつの方法として、刈込平均値をみると(図表 31(1))、このところ振れを伴いつつ0%台半ばで推移している。』

『除く生鮮食品・エネルギーの前年比をみると(図表 31(2))、1〜2月をボトムに再び伸びが高まってきており、8月は+1.1%と、昨年2月の直近ピーク(+0.9%)を上回っている。』

>昨年2月の直近ピーク(+0.9%)を上回っている
>昨年2月の直近ピーク(+0.9%)を上回っている
>昨年2月の直近ピーク(+0.9%)を上回っている

昨年の2月と言いますと消費増税直前の駆け込みでヒャッハー気味になっていた時期で、この時期には日銀大勝利宣言モードのときでして、その時を上回っているという文言をしらっと入れている辺りがなんとも怪しげ。


『この間、消費者物価を構成する各品目の前年比について、上昇品目数の割合から下落品目数の割合を差し引いた指標をみると(図表 31(3))、4月以降、はっきりと上昇しており、足もとでは直近ピーク(2008 年10月)を明確に上回る水準で推移している。 』

>足もとでは直近ピーク(2008年10月)を明確に上回る水準で推移している
>足もとでは直近ピーク(2008年10月)を明確に上回る水準で推移している
>足もとでは直近ピーク(2008年10月)を明確に上回る水準で推移している

2008年と言えば円安原油高で物価が跳ねた時(まあその後海外金融危機で死亡しましたが)という訳でございまして、これまた味のある表現が打ち込まれております。


ちなみに項目別展開。

『最近の消費者物価の前年比をみると、財(除く農水畜産物)は、石油製品を除いてみれば、このところ着実な改善を続けている。』

「石油製品を除いてみれば」だそうです。

『内訳をみると、食料工業製品は、個人消費が持ち直すなかで、4月以降、為替相場の動きによるコスト高の転嫁を背景に、幅広い品目で値上げの動きがみられることから、プラス幅の拡大傾向が続いている。』

強気の価格設定で値上げとはさすがに書いていない辺りはお洒落。

『耐久消費財は、2月をボトムに伸びが高まっており、6月以降は、テレビや白物家電の値上げにも支えられて、プラス幅がはっきりと拡大している。その他財についても、5月以降、生活関連財等の値上げの動きなどから、プラス幅を拡大している。』

『一方、石油製品は、原油価格の動きを反映して、昨年 11 月以降、振れを伴いつつも、下落幅の拡大傾向を続けている。この間、被服は、振れを均せば、小幅のプラスで推移している。 』

うむ。

『一般サービスは、昨年6月以降0%程度で推移していたが、このところ伸びを高めている。』

ほほう。

『仔細にみると、外食が、4月以降、原材料高や賃金上昇を背景とした値上げが幅広くみられていることから、プラス幅をはっきりと拡大している。他のサービスも、このところ緩やかにプラス幅を拡大している。』

コストプッシュ・・・・・・・・・・まあ賃金上昇が消費増につながっていれば前向き循環ですけどね。

『内訳をみると、携帯電話通信料は、6月以降、昨年同時期の新料金導入による押し下げ効果が減衰し、8月には完全に剥落した。宿泊料は、堅調な訪日外国人需要を背景に、振れを伴いつつも、しっかりとしたプラスを続けている。また、家事関連サービスの一部には、人件費上昇を背景とした値上げの動きがみられている。もっとも、医療・福祉関連サービスや教育関連サービスには、そうした動きは窺われないほか、外国パック旅行は、このところ弱めの動きが続いている。この間、ウエイトの大きい家賃は、小幅の下落が続いており、年度替わりの4月以降も基調に変化はみられていない。 』

家賃に関してはさておきまして、結局の所コストプッシュの価格転嫁が出来る所は転嫁しているけれども、そうじゃない所は価格転嫁できなくてキツイという状態になっているのではないかと。

『公共料金については、4月以降、伸び率のはっきりとした低下が続いており、8月は前月から下落幅が一段と拡大している。これは、4月以降、制度変更に伴う保育所保育料の下落などが下押しに作用するもとで、燃料費調整制度に伴う電気代・ガス代の押し下げ寄与がはっきりと拡大していることによる。』

まあこれはよろし。

『国内の需給環境について、9月短観をみると(図表 32)、製商品・サービス需給判断DIは、大企業と中小企業の間で若干のばらつきがみられるものの、総じてみれば、昨年初にかけて改善したあと、横ばい圏内の動きとなっている。生産・営業用設備判断DIと雇用人員判断DIの加重平均である短観加重平均DIは、6月に新卒採用の影響もあってわずかに悪化したが、9月は再び「不足」超幅を拡大しており、先行きも同様の傾向が続くと見込まれている。この間、販売価格判断DIについては、景気回復を背景に既往のコスト高を転嫁する動きが続くもとで、非製造業を中心に緩やかな改善傾向を続けていたが、足もとでは商品市況の下落の影響からやや弱含んでいる。 』

短観は需給ギャップの改善傾向だそうで。

『この間、予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる(図表 33)。 』

でまあこの図表33の所なのですが、毎度毎度予想物価上昇率についてはこの一言で済ませているのですけれども、この図表33を見てますと、『(1)家計の予想物価上昇率』ではきっちり下向き、『(2)エコノミストの予想物価上昇率』は『2〜6年度先の予想物価上昇率(ESPフォーキャスト)』は横ばいですがより長期の『6〜10年先の予想物価上昇率(コンセンサス・フォーキャスト)』は下向き、『(3)市場参加者の予想物価上昇率』は盛大に下を向いており、『 <物価連動国債のBEI>』では短い物国のBEIだけ上がっていますが、これは期近マジックによるものなので参考になりません。

・・・・・・・・・ということで、添付されている図表33の何処をどう見るのと「予想物価上昇率は全体として上昇」となるのかさすがにこれは理解に苦しむとしか申し上げようがないのですが、もうちょっと明快な説明を求めたいですし、説明できる別のデータがあるならそれをちゃんと出して頂きたいものですな。


○SEPネタ(メモ)

[外部リンク] Minutes of the Federal Open Market Committee

SEPバージョン(PDFの場合は議事要旨の後ろについているがHTMLバージョンの場合は別URLになる)がございましてですね・・・・・・・・・・・・・・・

『The Outlook for Economic Activity』

『Participants generally projected that, conditional on their individual assumptions about appropriate monetary policy, real gross domestic product (GDP) would grow from 2015 through 2017 at a pace slightly above their estimates of its longer-run normal rate, and that real GDP growth would then slow in 2018 to a rate at or near their individual estimates of the longer-run rate. Participants pointed to a number of factors that they expected would contribute to moderate real output growth over the next few years, including improving labor market conditions, strengthened household and business balance sheets, the boost to consumer spending from low energy prices, diminishing restraint from fiscal policy, and still-accommodative monetary policy.』

『Compared with their Summary of Economic Projections (SEP) contributions in June, all participants revised up their projections of real GDP growth for 2015, reflecting stronger-than-anticipated growth over the first half of the year. Most participants revised down their projections of real GDP growth in 2016 and 2017. Several participants cited slower projected productivity growth as a reason for their downward revisions. The median value of participants' current projections for real GDP growth was 2.1 percent in 2015, 2.3 percent in 2016, 2.2 percent in 2017, and 2.0 percent in 2018. Although about half of the participants marked down their projections of real GDP growth in the longer run, the median remained at 2.0 percent.』

これ図表があって、前回の見通し分布が破線、今回のが棒グラフで示されていて、説明読むよりもそっちをみた方が一発で分かるのですが(汗)手前の見通しが上がって後ろがさがっているのですよねGDPは。なおリスク認識はダウンサイドが若干上昇。

『Most participants projected that the unemployment rate would decline a bit further over the remainder of 2015 and be at or below their individual judgments of its longer-run normal level from 2016 through 2018. The median of participants' forecasts for the unemployment rate in the fourth quarter of each year was 5.0 percent in 2015 and 4.8 percent from 2016 through 2018. Compared with the June SEP, participants' projected paths for the unemployment rate generally shifted down somewhat through 2017. Many participants noted that recent data pointing to faster-than-expected improvement in labor market conditions were an important factor underlying the downward revisions to their unemployment rate forecasts. All but a few participants revised down their estimates of the longer-run normal rate of unemployment; as a result, the median estimate edged down to 4.9 percent. Several participants noted that still-subdued wage and price inflation despite the stronger-than-expected momentum in the labor market suggested a lower level of the longer-run normal rate of unemployment than they had thought previously. A few also mentioned research indicating that demographic groups with lower average unemployment rates have accounted for an increasing fraction of the labor force.』

失業率の見通し自体が下がっているのはウマーなのですが、ロンガーランの失業率も下がっているのはこれはこれで微妙。(完全失業率が低いとなったら改善までの距離が長くなるので)また、リスク認識的には失業率アップサイドが若干増えています。

『The Outlook for Inflation』

『Compared with the June SEP, almost all participants marked down their projections for PCE inflation this year, noting that inflation had been running below their earlier projections and that further declines in energy prices and import prices were putting additional temporary downward pressure on PCE inflation. Nearly all participants saw PCE inflation picking up in 2016 and rising further in 2017, and almost all saw inflation at or close to the Committee's 2 percent longer-run objective in 2018.』

『Some participants also marked down their projections for core PCE inflation from 2015 through 2017, although almost all still expected core inflation to rise gradually over the projection period and to reach a level at or near 2 percent in 2018. The median values of projections for PCE inflation were 0.4 percent in 2015, 1.7 percent in 2016, 1.9 percent in 2017, and 2.0 percent in 2018, and the median values for core PCE inflation were 1.4 percent in 2015, 1.7 percent in 2016, 1.9 percent in 2017, and 2.0 percent in 2018.』

『Factors cited by participants as likely to contribute to a rise of inflation toward 2 percent included stable longer-term inflation expectations, tighter resource utilization, a pickup in wage growth, the waning effects of declines in energy prices and appreciation of the dollar, and still-accommodative monetary policy.』

『Figures 3.C and 3.D provide information on the distribution of participants' views about the outlook for inflation. The range of participants' projections for PCE inflation in 2015 widened slightly compared with June, reflecting in part differences in participants' assessments of the effects of the declines in energy and import prices on the outlook for inflation. The dispersion for PCE inflation for 2016 and 2017 was about unchanged. Similarly, the ranges for core PCE inflation widened slightly in 2015 and were unchanged for 2016 and 2017. The distributions for both inflation measures in 2017 and 2018 were notably more concentrated near the Committee's 2 percent longer-run objective than those for 2015 and 2016.』

ということで超手抜きメモで引用だけしているのですが、物価に関してはこれまた図表を見ると分かりやすいのですが、見通しも下がっていますし、リスク認識に関しては前の2つよりも物価に関してのダウンサイドリスクが割と分かりやすく増えていまして、従来はバランスだったのですが、今回リスクに関してはPCEインフレ、コアPCEインフレの双方とも「リスクは概ねバランス」から「リスクはダウンサイド」の方が優勢になるという結果になっておりまして、要は「物価のダウンサイドリスクへの意識が高まった」というのが今回の利上げ見送りの一番の要因というのが(これだけを見てロジカルに考えればそうなる、という意味で)分かるというものです。

ちなみに「先行きの不透明感」に関するグラフもある(図表4の辺りになります、数値の見通しは図表3です)のですが、不透明感に関してはそれほどの変化は無くて、このSEPのみを額面通りに受け止めると、先行きの不確実性がどうのこうのよりも物価に関するリスクの方が問題として大きく認識されている、という事になるようですがまあ実際は総合的なサムシングとかそういう話なんでしょうけど念のためメモを置いてみました。
 

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