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お題「MPM待ちでただの雑談コーナーになってしまったorz」   2016/01/29(金)08:03:39  
  あまりん・・・・・・・
[外部リンク] 甘利大臣 現金受け取り認め閣僚辞任を表明
1月28日 19時08分

説明の会見なのかと思ったらいきなり辞任とは。


○さてMPMですが

[外部リンク] 日銀、追加緩和を議論へ 「脱デフレ」遅れに危機感
金融政策決定会合
2016/1/29 2:00日本経済新聞 電子版

『日銀は29日の金融政策決定会合で追加的な金融緩和の是非を議論する。原油価格の急落や中国経済の減速で先行きの不透明感が強まっているため、景気や物価に及ぼすリスクを見極める。日銀内には目標とする物価2%上昇の達成が難しくなるなら、より大胆な緩和策を決めるべきだとの意見がある。副作用も考慮し、確かな効果が得られるのか慎重に検討する。』(上記URL先より)

今回に関してはガチでどうなるのか読みにくい会合でして、日経新聞のこちらの記事でも思いっきり両建て状態の書き方ですな(全文読んでないけど)。たぶん「まあ今回はやらないと思うけどやる可能性が無い訳ではない」というのが大体コンセンサス(そのコンセンサスは何じゃといわれそうですが)なのではないかと愚考。

インフレ期待とか足元のインフレ動向とかを考えれば今までのロジックだと追加緩和実施、という話になるのですが、日銀の最近の説明は日銀コアもそうなんですけれども、上昇品目が多いという点や、物価指数の最頻値などのド安定して動かなかった部分が若干改善の傾向を見せている点など、物価の基調の改善という形での物価判断を行っているので、その説明の延長だと今の政策を継続して行けば良いという話になりそうな感じ。

追加緩和をするのは良いのですが、今のペースの買入をさらに増やすと日銀買入の額が市中発行を大きく上回ることになるので、元々今のバランスでも大概にしんどい中でもう一段需給をおかしくする訳ですから、長期国債買入拡大するのはいいけれども、拡大すると国債買入の限界が早く来るからやり難い、というのもこれまた問題。


今の政策の技術的な限界点を露呈させる前に「勝ち逃げ」が出来れば全く問題は無いのですけれども、今回物価見通しを下げることになるという位ですから「勝ち逃げ」の出来るタイミングが技術的な限界を露呈する(今でも大概言われていますが限界というのは10年国債マイナス位派手なことにってからでしょ)前に来るとは中々思えません。

その代わりに「物価目標達成時期(2%はそのまま)の柔軟化(中長期でもローリングターゲットでも良いが)」をすることによってQQEのバージョンアップと称して長期間維持可能な金融緩和体制への組み換えを行う、というのが爆発しない「転進」の図なのですが、これも一種の「勝ち逃げ」形式にしないとQQE政策の敗北とか失敗とか言われて政権の経済政策そのものへの評価にもつながってしまいますから、柔軟化するにしても「勝ち逃げ」が出来る時じゃないと厳しくて、今のように市場が追い込みに行くような状態での「転進」はまあ無理でしょ(やったら凄いけど)と思います。

本来そのタイミングって昨年「新三本の矢」が出てきた所で株価も好調だし景気もまあ悪くはなさそうだし、という中で「中長期的に成長戦略に取り組んで金融政策はこの間緩和的な金融政策でサポートを行う」という中長期的な視点を持ち出すというのが出し所だったと思うのですが、何かそういう話にならないで目先の対応に追われているうちに年初からのアレという流れになってしまったのは残念無念。

まー次に見直し出来るのは参院選後(本来ならとっととやるべきだと思うが)とかなのでしょうが、肝心の黒田総裁がそういう枠組み変更に乗って来るのかもこれまた微妙でして、「2%早期達成と言われたのだから2%早期達成やるんじゃゴルァ」という風情でドンドン突き進むし、年末年初のあの威勢のよい発言から見ますと「常識的に政策を爆発させる前に収拾しないと」というよりも「政策が爆発しても突き進む」という誰得おじさんとなっていると推測する方が順当っぽいのがオソロシスですな。


しかしまあ何ですな、追加緩和するとそらまあファーストアクションは金利低下でしょうし、国債の需給がひっ迫するからそちらからも金利低下要因なんでしょうけれども、皆様ご案内の通りで国債買入ペースをここから引き上げると政策の限界を手前に引き寄せる効果が思いっきりありますので、その点からして政策が続けられなくなるという見方を呼んで板スカスカ(需給が日銀で更に締められるから)の中でボラだけ凶悪に高まるというような展開なのかもしれませんね。

それからIOER下げの話って(毎回ネタには浮上しますが今回は割と多めに)言及されるのですけれども、IOER下げるとなると国債買入の量をこなすのに必要な金利低下が一段と大きくなる(国債売ってIOER受取となるインセンティブが下がるのだからより高いお値段じゃないと国債を日銀に売らない)ので、これまたMB拡大政策の限界を手前に持って行く効果があって、別に計算している訳ではないですけれども、10兆円の買入拡大よりもIOER下げる方が政策の限界を速めることになるでしょうねと思います(MB目標を放棄してしらっと短国買入を止めれば政策の持ちが長くなりそうだが)。

もちろんMB政策から金利政策に変更するという形でIOER下げに掛かる手はありますけれども、それは「転進」シナリオとなりますので「勝ち逃げ」が出来ない状況の中では無理でしょうな。


とまあそんな感じで整理になっていない整理をしておりますが、今回は「普通に考えると追加緩和して得られるメリットがあまりないのに追加緩和しますかねえ」というイメージではおります。なお株と為替があばばばばーとなった時は追い込まれ追加緩和でしょうけど。


○1月末のレポ金利が低下したり昨日の短国が強くなった件

・レポ金利

[外部リンク] 東京レポ・レート

東京レポレートのT/Nを見ますと今週に入ってレポレートが低下していまして、これは先週金曜の短国買入が強いところまで入っていて、短国の需給が改善していることも一因だったと思うのですが、月末月初に掛かる昨日公表のT/Nレートは5bpレベルに低下。

末初に関しては最初何だか良く分からないのですがやたら低めの金利でスタートしていて、下がった金利を見て調達サイドが調達してきて最終的にはまあ穏当な所に落ち着いたんでしょうなあという所だと思います。


・3M短国ェ・・・・・・・・・・・・・・

[外部リンク] (3)募入最低価格 100円00銭7厘5毛 (募入最高利回り)(-0.0300%)
(4)募入最低価格における案分比率 80.0082%
(5)募入平均価格 100円00銭8厘9毛(募入平均利回り )(-0.0356%)

前回の入札は平均が▲2.12bpで足切が▲1.80bpとマイナス金利が縮小したのですが、先週金曜の短国買入2.5兆円(額自体は順当でしたが)が思いっきり効いてしまって今回はマイナス金利がドテン拡大しましてその前が▲2.76bp/▲2.20bpでしたので、せっかく先週の入札でマイナスが縮小したというのにそれ以上にマイナスが拡大するという甚だ遺憾にも程がある入札結果。

海外の買いと担保需要とか残高積み上げ需要とかの買いがある中で日銀の買いがちょっと多めに推移するとさっくりと金利が下がってしまうという状態でして、マイナス金利がすっかり定着していて国内投資家を排除して日銀買入が回っているのは誠に結構ですなあ(棒読み)とは存じますが、そうやって短国をマイナスにキープしていることによってどういうメカニズムで物価安定目標が達成できるパスが得られるのか小一時間問い詰めたいですわな。

なお、今回に関しては海外方面でIOER下げネタが(海外は基本IOER下げネタが大好き)根強くありまして、IOER下げ狙いの宝くじトレードが入っていて強くなっている可能性もあるので、そこは今日の決定会合を通過してみないと分かりませんが、仮にそうだとしますと付利下げ思惑がちょっと出ると短期方面の金利は今後もビビットにマイナス反応するんでしょうなあとは思います。

ただ、IOER下がった時に日銀の短国買入が今の規模である保証はどこにもないので、金利が浮いてくる可能性(MB目標から金利目標になるのなら長期国債のTaperingはインパクトがでかいけれども短国買入ならあっさり味で減らせるし、短国を浮かすとイールドカーブの手前が浮きやすくなるので国債買入が長持ちするという効果もありそうな気がする)もあるのではとは思うので、既にマイナスに突っ込んでしまっているゾーンというのは「追加緩和」が本当の本当に金利低下に作用するのかという事を考えると実は怪しいんじゃないですかと思います。プラス圏の金利は下がるというのは分かるのですけれども。


・うむ

[外部リンク] 「市場調節に関する懇談会」の開催について
日本銀行金融市場局は、「市場調節に関する懇談会」(2016 年第 1 回目)を以下の要領で開催します。

ということで毎度のオペ先懇談会が実施されるようですが、オペレーションの持続をどうしたらいけますかねえという話は技術的な修正で何とかなる部分はあるのですが、そもそもの買入が圧倒的なのであまり小手先でどうのこうの出来るレベルではないと思うの。5年近くまでマイナスとかいう金利をやっている中では。

でですね、まあそういう話もやっているのではと思うのですけれども、オペレーション円滑化のための技術的な施策をどうしましょうというような話をするのであれば、どちらかと言うと「出口政策において市場に発生しそうな問題にどう対処するのか」という視点で技術的な修正をする(勿論それを出すときには出口に備えたとか口に出す必要はないですけど)というのが吉かと。

・・・・・・・・・という意味では、債券市場の流動性確保させるためには業者のショートセールをやりやすくするのが一番でして、FLSの使い勝手をだいぶ改善しているというものの、そもそも論として日銀御自らが市場にスクイーズを掛けている状態になっている訳で、出口において日銀がアホほど国債を持っていることによってマーケットメーカーのショートセールがやりにくくなって、その結果マーケットがコケだすとショートの買い戻しをする人が居ないので売りがどこかの銘柄に出たらもうダダ売られですよ先生ということになってしまう訳ですよ。

ちなみに暴論ちっくになりますけれども、国債市場流動性供給オペとか何とか言って日銀がスイッチングオークションとかできると流動性格段の向上ですわよ奥様とは思うのですが、まー中々難しそうではありますな(^^)。

#今朝は雑談少々という感じで誠に恐縮至極
 


お題「FOMCは3月利上げの旗は降ろしていないけどハト成分を結構入れていると思ったのだが・・・・・・・・・・」   2016/01/28(木)08:06:35  
  声明文は割と配慮入ってると思ったのですがダウって下がってしまうのか・・・・・・・・・・・

#モーサテでのコメントは「ハト成分が思ったよりも足りない」から株下げでしたが、公共放送の海外市場一行コメントでは「声明文で景気に慎重な見方を示したので株価が下がりました」でした


○声明文比較である

[外部リンク] ・第1パラグラフ:現状認識は労働市場だけ上げて他は色々と下げ

『Information received since the Federal Open Market Committee met in December suggests that labor market conditions improved further even as economic growth slowed late last year.』(今回)

『Information received since the Federal Open Market Committee met in October suggests that economic activity has been expanding at a moderate pace.』(前回)

景気の現状判断についてですが、景気に関しては「economic growth slowed late last year」としているのですが、その文章を入れるのに主文が「labor market conditions improved further」となっている辺りが確かにこれは3月利上げについて状況が落ち着けばやる気なんでしょうなあという印象を与えるので、そこのニュアンスを受けてダウとか下がったという事なのでしょうかねえ。

とは言いましても、そもそも論としてこの前の9月に一旦利上げ期待が市場から剥がれた後に地ならしをするのが大変だった、という事を考えますと、3月利上げの旗自体をここで降ろすという選択肢は無かった筈(3月までの間にFOMCが入っていれば別だったかも知れない)と思うので、これはこれでこんなもんじゃないですかねえと思ったのですが・・・・・・・・・・・・・・

『Household spending and business fixed investment have been increasing at moderate rates in recent months, and the housing sector has improved further; however, net exports have been soft and inventory investment slowed.』(今回)

『Household spending and business fixed investment have been increasing at solid rates in recent months, and the housing sector has improved further; however, net exports have been soft.』(前回)

家計消費と企業の固定資産投資の増加ペースについての表現が弱まり、今回は在庫投資に対する表現(しかも減速しているという見方)が入っているのでこの辺は(住宅セクターの認識は同じですが)慎重化していますな。

『A range of recent labor market indicators, including strong job gains, points to some additional decline in underutilization of labor resources.』(今回)

『A range of recent labor market indicators, including ongoing job gains and declining unemployment, shows further improvement and confirms that underutilization of labor resources has diminished appreciably since early this year.』(前回)

労働市場に関しては「ongoing job gains」→「strong job gains」と表現が強くなりまして、しかも「some additional decline in underutilization of labor resources」ということで労働市場のスラックが一段と改善(って改善改善言い続けているがいつ無くなるのかと突っ込みたくなるという話はあるのですがそれはさておき)ということで、労働市場に関しては冒頭の所でもそうでしたが、改善傾向継続という認識を示していまして、労働市場に関してだけはやたら強い。


『Inflation has continued to run below the Committee's 2 percent longer-run objective, partly reflecting declines in energy prices and in prices of non-energy imports. Market-based measures of inflation compensation declined further; survey-based measures of longer-term inflation expectations are little changed, on balance, in recent months.』(今回)

『Inflation has continued to run below the Committee's 2 percent longer-run objective, partly reflecting declines in energy prices and in prices of non-energy imports. Market-based measures of inflation compensation remain low; some survey-based measures of longer-term inflation expectations have edged down.』(前回)

物価とインフレ期待に関する文言ですが、実際の物価に関しての表現は相変わらず「今は低いがこの一部はエネルギーとか輸入価格の減少によるもの」という内容。インフレ期待に関してはマーケットベースの期待インフレ率は更に低下したとしていますが、サーベイベースの方については殆ど変わらんという表現になっているので、インフレ期待の部分って(モーサテでの評価しかまだ見て(聞いて)ませんけれども)ここはそんなに下がっていないと思います。

ただし、今回はいわゆる「デュアルマンデートの理解」みたいな文書の定例見直しが行われていまして、その中で物価が低迷することについての懸念をぶち込んでいまして、そっちまで含めると物価の低迷によるインフレ期待の低下を懸念しているんだろうなあというのは伝わってくるので後ほど。


・第2パラグラフ:先行きに関してはさすがに海外と金融市場への懸念を入れてきました

『Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability. The Committee currently expects that, with gradual adjustments in the stance of monetary policy, economic activity will expand at a moderate pace and labor market indicators will continue to strengthen.』(今回)

『Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability. The Committee currently expects that, with gradual adjustments in the stance of monetary policy, economic activity will continue to expand at a moderate pace and labor market indicators will continue to strengthen.』(前回)

先行きの全体的な部分ですが、先行きが「economic activity will continue to expand」→「economic activity will expand」としているので、まあ気持ちちょっと威勢が弱くなっているかなとは思いますが、ちゃんと「with gradual adjustments in the stance of monetary policy」は残していて(残さなかったら大騒ぎになるから順当ですが)こういう辺りに3月利上げを排除しないというメッセージはきっちり入れていますな。

『Inflation is expected to remain low in the near term, in part because of the further declines in energy prices, but to rise to 2 percent over the medium term as the transitory effects of declines in energy and import prices dissipate and the labor market strengthens further. The Committee is closely monitoring global economic and financial developments and is assessing their implications for the labor market and inflation, and for the balance of risks to the outlook.』(今回)

『Overall, taking into account domestic and international developments, the Committee sees the risks to the outlook for both economic activity and the labor market as balanced. Inflation is expected to rise to 2 percent over the medium term as the transitory effects of declines in energy and import prices dissipate and the labor market strengthens further. The Committee continues to monitor inflation developments closely.』(前回)

微妙に文章順が変わっているので比較するのにまとめて引用してしまって若干見にくいのですが、物価の先行き文言に関してはより長めのタームの文言は同じなのですが、手前の部分に「近いタームではインフレは低い状態が継続するとみられる」と入れて来まして、手前の物価に関しては下げ。リスク認識に関してはバランスしているけどインフレの状況を注視する、という表現から「The Committee is closely monitoring global economic and financial developments and is assessing their implications for the labor market and inflation, and for the balance of risks to the outlook.」となっているので、海外経済と金融市場動向に対する影響を見ると入れているのでここはさすがに慎重化したとは思いますが、リスクバランスに関しては今回バランスなのか下なのかは書かないでスルーという辺りは芸が細かいと申しますか確かに3月利上げの旗を降ろしたと思われないような配慮が入っているわと思います。

というのはですね、例の昨年9月の声明文第2パラグラフですけれども、

『Recent global economic and financial developments may restrain economic activity somewhat and are likely to put further downward pressure on inflation in the near term.』(昨年9月の声明文から)

という形で懸念を示していたので、今回の表現ってそれと比べると随分抑制的な書き方にしていまして、昨年9月の声明文と会見を受けて正常化着手見通しが思いっきり剥落してしまって(市場の反応は結果から見るしかないので仕方なかったちゃあ仕方なかったのですが)その後の地ならしに苦労したという経緯を踏まえて今回は海外リスクと金融市場動向に関する言及文言をやや抑制気味にしたんでしょうなあとは思います。つまり3月利上げを排除しないと市場に取って貰いたかったんでしょうね。よー知らんけど。



・第3パラグラフ以降は基本的に同じ

『Given the economic outlook, the Committee decided to maintain the target range for the federal funds rate at 1/4 to 1/2 percent. The stance of monetary policy remains accommodative, thereby supporting further improvement in labor market conditions and a return to 2 percent inflation.』(今回)

『The Committee judges that there has been considerable improvement in labor market conditions this year, and it is reasonably confident that inflation will rise, over the medium term, to its 2 percent objective. Given the economic outlook, and recognizing the time it takes for policy actions to affect future economic outcomes, the Committee decided to raise the target range for the federal funds rate to 1/4 to 1/2 percent. The stance of monetary policy remains accommodative after this increase, thereby supporting further improvement in labor market conditions and a return to 2 percent inflation.』(前回)

前回は初回利上げだったのでそれを決定した理由についての文言があって、今回はそこが無くなっている点での違いがありますが、今回の「The stance of monetary policy」以降の文言については前回と変更がありません。

なお、第4、第5パラグラフは前回と全文一致の筈(人力確認ですので間違ってたらすいません)なので、今回の声明文文言のみ引用しますね。

『In determining the timing and size of future adjustments to the target range for the federal funds rate, the Committee will assess realized and expected economic conditions relative to its objectives of maximum employment and 2 percent inflation. This assessment will take into account a wide range of information, including measures of labor market conditions, indicators of inflation pressures and inflation expectations, and readings on financial and international developments. In light of the current shortfall of inflation from 2 percent, the Committee will carefully monitor actual and expected progress toward its inflation goal. The Committee expects that economic conditions will evolve in a manner that will warrant only gradual increases in the federal funds rate; the federal funds rate is likely to remain, for some time, below levels that are expected to prevail in the longer run. However, the actual path of the federal funds rate will depend on the economic outlook as informed by incoming data.』(今回)

第4パラグラフは先行きの金利調整ペースは今後のデータによる見通しの変化次第ですよという話をしていて、足元の物価低迷に対するインフレ期待への影響も注視しますという文言も前回と同じです。

『The Committee is maintaining its existing policy of reinvesting principal payments from its holdings of agency debt and agency mortgage-backed securities in agency mortgage-backed securities and of rolling over maturing Treasury securities at auction, and it anticipates doing so until normalization of the level of the federal funds rate is well under way. This policy, by keeping the Committee's holdings of longer-term securities at sizable levels, should help maintain accommodative financial conditions.』(今回)

第5パラグラフはバランスシートの話で、償還再投資に関するスタンス文言についても変化がありません(変化があったら大騒ぎなので順当ですけどね)。

なお票決は全員一致です。

『Voting for the FOMC monetary policy action were: Janet L. Yellen, Chair; William C. Dudley, Vice Chairman; Lael Brainard; James Bullard; Stanley Fischer; Esther L. George; Loretta J. Mester; Jerome H. Powell; Eric Rosengren; and Daniel K. Tarullo.』(今回)


○デュアルマンデートの理解(考え方)に関する表現変更でブラード総裁にドテンが入ったような気が

今回は1月会合なのでこれがありましたですな(汗)。

[外部リンク] 『As part of its annual organizational meeting actions, the Federal Open Market Committee reaffirmed its "Statement on Longer-Run Goals and Monetary Policy Strategy," with a revision to clarify that it views its inflation objective as symmetric, and with an updated reference to participants' estimates of the longer-run normal unemployment rate in the most recent Summary of Economic Projections (December 2015).』

つーことで「デュアルマンデートの理解」というべきか「デュアルマンデートの考え方」というべきかの文章の見直しがありましてですね。

『In October 2014, in preparation for the annual reaffirmation, the Committee discussed the potential benefits of amending the statement to clarify that its inflation objective is symmetric. As indicated in the minutes of that meeting, there was general agreement on the symmetry of the objective. Following further Committee discussion regarding the most appropriate way to express this clarification, the statement has been amended to indicate that the "Committee would be concerned if inflation were running persistently above or below" its 2 percent objective. All but one participant supported the amended statement.』

で今回の変更点に関してはちと長くなるので先にこのリリース文の引用をしてからにします。

『The Committee first adopted the statement at its January 2012 meeting and has reaffirmed it, with appropriate revisions, at its annual organizational meetings each January.』

ですな。

『Voting for the statement were: Janet L. Yellen, Chair; William C. Dudley, Vice Chairman; Lael Brainard; Stanley Fischer; Esther L. George; Loretta J. Mester; Jerome H. Powell; Eric Rosengren; and Daniel K. Tarullo. Voting against was James Bullard, who agreed the Committee's inflation goal is symmetric, but believed the amended language is not sufficiently focused on expected future deviations of inflation from the goal.』

この変更に関して「物価が低迷する期間が長引く点についての懸念が弱い」と反対したのがブラード総裁でして、この前まで正常化ヒャッハーとか言ってたのにまーたドテンしたのかなという感じですな。まあこの人は基本的に物価重視なので、物価低迷が長期化しそうなのでドテンしているという事なので一貫してるちゃあ一貫していますが、この前までは「物価の弱さは一時的」という話だったのに華麗にひっくり返してきたなあという感じですけど。


[外部リンク] これ引用していると結構な量になる(実質的にはA4実質2枚組)ので変更ポイントのみ引用します。

『The Committee would be concerned if inflation were running persistently above or below this objective.』(今回)

これが今回新たに入った文言(さきほどの所でも出ていましたが)で、ブラード総裁が表現が弱いと反対した部分。

『Communicating this symmetric inflation goal clearly to the public helps keep longer-term inflation expectations firmly anchored, thereby fostering price stability and moderate long-term interest rates and enhancing the Committee’s ability to promote maximum employment in the face of significant economic disturbances.』(今回)

『Communicating this inflation goal clearly to the public helps keep longer-term inflation expectations firmly anchored, thereby fostering price stability and moderate long-term interest rates and enhancing the Committee’s ability to promote maximum employment in the face of significant economic disturbances.』(前回)

つーことで、今回は「symmetric inflation goal」と従来の「inflation goal」を変更していまして、ここのニュアンスは一昨年の10月議事要旨を見るという話になるので話が長くなりそうですが、要するに「インフレ目標からの上ブレもケシカランが下ブレも同様にケシカラン」というニュアンスを込めている(ちなみに一昨年10月議事要旨の最後の所に「Longer-Run Goals and Monetary Policy Strategy」というのがあってそんな議論があるのですが引用すると長くなりそうなのでパス)次第で、こちらに関しても「継続的に物価が下振れる状況は宜しくない」という論点を前面に出してきた、という意味では足元の物価低迷に関しての問題意識が強まっていますよ、というメッセージを出しているので、今回のアメンドは足元の物価状況に対するメッセージにはなっていると思いますので、そういう点ではハト的(ただしこれ物価が上がってくるとタカにも効くもろ刃の剣ではあります)ではないかと思いますがどうでしょうかね。


#本日はFOMCネタだけで勘弁
 


お題「明日からがイベント大会ですので今日はドラギ会見その他でも」   2016/01/27(水)08:05:13  
  何ちゅうかあがったり下がったりあわただしいですの。

○その前にちょっと雑談

・日銀役員給与の上げが足りませんな

うむ。
[外部リンク] 日本銀行の役員給与の改訂について
2016年1月26日 日本銀行

『日本銀行は、「日本銀行における役員の給与等の支給の基準」(別紙参照)に基づき、各役員の役員手当の引上げ(役員俸給は据え置き)により、平成27年度の年収を26年度対比0.4%引き上げることとしました。この結果、役員の給与は、以下のとおりとなります。』

ベースアップで経済の好循環を!という話をしているのに0.4%では足りないじゃないですかと思ったのですが、一般職員じゃなくて役員ですし、そもそも2年で達成するというものを2年で達成していないのだから増えないということですねわかります。


・渡辺先生ェ・・・・・・・・・・・・

[外部リンク] 黒田日銀は賃金目標にくら替えを、「天と地ほど違う」-渡辺東大院教授
2016/01/26 15:42 JST

「賃金上げを目指します!」というのはそらまあ世間受けは良いと思うのですが、中央銀行がどうやって賃金を上げるのかという具体的手段が無い(物価との相関性があるからという話だがそもそも現在の置物リフレ政策という極端な政策でも原油安一発で撃沈しているという状況(個人的にはどこかで突如爆発して誰得物価上昇になるのではないかとは思うのですけど)なのに、そこから賃金にどう波及させられるのかと言う事で、ちと話に無理が無いですかねえと。

まあ出すならフォワードガイダンスとして出すとか、物価安定目標達成時の経済の姿として賃金もこのくらい上がっているというような話を出すとかいう事であって、賃金「目標」というのはお話としては面白い(正直これは飲み会での与太話では良く出る)のですが、大真面目に出すとなると統制経済キターという話になりませんかね。

物価目標達成の目安に賃金上昇みたいな所得の上昇も確認、というのなら良いですが、それって結局「総合判断」の範疇に入るので最早何が何だか。


・浜田先生ェ・・・・・・・・・・・

[外部リンク] 浜田宏一氏「金融緩和を止めてはならない」
止めてしまえば元の木阿弥になってしまう
2016年01月26日

えーっとですな、金融緩和をいきなり止めろとは多分誰も言ってなくて、今の爆発的な勢いの国債買入MB拡大やっていても追加の買入で得られる効果よりも副作用の方が大きいし、物理的にも長期間に渡って継続できる政策じゃないから、もうちょっと見直して中長期的に継続できる穏当なレベルの緩和政策に切り替えて、物価目標の達成のタイムホライズンももう少し長くして、その間にトレンドグロースを上げる政策を実施していけばという話をしていると思うのですが・・・・・・・・・・・・・・

と思ったら、

『だが金融緩和によってこれ以上需要だけを増やそうとしても、日本経済をさらによくするのは難しい。また欧州危機や「チャイナショック」などもあり、金融緩和をしてもアベノミクスの初期のように劇的な成果を上げるのは難しくなっている。今は日本経済の構造改革を進め、供給力を増やすように持っていくことが大事だ。』(上記URL先より)

ということで何だ中長期的に取り組もうという話だから木内さんみたいな話じゃんと思うのですが・・・・・・・

上記インタビュー記事の2ページ目
[外部リンク] 『私がこうして構造改革の話をすると、かねてから金融緩和を重視した経済政策に異論を唱えている人々は「浜田教授はだいぶ大人になってきたようだ」と喜び、一方で金融緩和論者は「弱気になったのか」と怒り出す人もいるようだ。』(上記URL先より、以下同様)

元々は物価目標達成したらこういう構造問題も解決する的なご説明だったような気がするのですが。

『だが、私が言いたいのは、「金融緩和はこれからも必要」ということだ。もし、今金融緩和をやめてしまったら、日本経済は再び需要不足に陥り、失業が増えてしまう。これでは日銀がせっかく緩和をしたにもかかわらず、途中でやめてしまった時代に逆戻り。元の木阿弥になってしまう。』

えーっとですから別に金融緩和を「止めろ」とか言ってる人は余程極端な話をする人以外ではいないと思う訳で、今の政策を継続するよりも枠組みを考え直したらという話をしているのですけれども・・・・・・・・・・

『現在は残念だが、まだ労働者の賃金が上昇しているとは言えない状態だ。これは本当に労働力がひっ迫していないか、あるいは正規労働者と非正規労働者の二重構造問題などが考えられる。だから積極的に賃金を上げ、生産性の低い企業に退出を促すのが官邸の考え方。私は、賃金を先にあげてしまうと企業のコスト増となりかねないため、一時的に実質賃金が下がっても先に物価を上げて企業の有利にしておくほうが雇用が継続し、需要も増えると考えるが、そこはいろいろな意見がある。』

円安コストプッシュで物価を上げて実質賃金下がると労賃のところでは実質費用下がるかもしれないけど、コスト要因での物価上昇がトータルで企業に本当に有利なのかは微妙な気がしますがそれはさておき。

『日銀が買う国債が不足する「札割れ」の状況などは技術的な問題で、日銀が打つ手がないわけではなく、いろいろな手段がある。たとえば外債を買ってもいい。』

ここからの金融緩和で日本経済をさらに良くするのは難しいのでしたら緩和の手段云々をそんなに気にする必要は無いような気がするのですが・・・・・・・・・・・・・

[外部リンク] 『もちろん、「外債購入は為替操作などにあたる」といった指摘もあり、国際金融畑でならした黒田総裁がそうした政策に踏み切るかどうかはわからない。また、各市場の厚みの問題などもあり、どんな市場で働きかけても、副作用が増えることは覚悟しなければならないのも事実だ。』(上記URL先より)

・・・・・・・・・・・打つ手がない訳ではないとのことですが具体策が結局提示されていないのに打つ手がないと言われましてもいやあのそれは困るのですけれども。

とまあさらっと拝読しましたが、2%物価目標の早期達成は容易で、物価目標を達成したらいろいろな問題も一気に解決に向かうという話はすっかりフェードアウトしておられまして、「2年を念頭にできるだけ早期に2%達成」とやっているのが日銀ばかりなりという状況になってすっかり梯子を外された状態になっているというのは把握しましたが、その梯子外された日銀によってすっかり焼け野原になっている債券市場の片隅で棲息している不肖このアタクシとしては落涙せざるを得ませんな。


とまあ雑談でした。


○ドラギ総裁会見である

[外部リンク] Introductory statement to the press conference (with Q&A)

Mario Draghi, President of the ECB,
Vitor Constancio, Vice-President of the ECB,
Frankfurt am Main, 21 January 2016

・手段が残っているのか系のツッコミが第一弾

『Question: You said in your opening statement that you could possibly reconsider the monetary policy stance as soon as March. What measures do you still have left, and what do you think they can do if these downside risks do materialise?(後半割愛)』

『Draghi: I will ask Mr Constancio to answer the second question. Keep in mind, however, that we are not the resolution authority in this. I think that's an important point to keep in mind. As far as your first question is concerned, let me just recall my speech in New York, which was actually quoted during our discussion today, saying that, first of all, we have the power, the willingness and the determination to act. There are no limits to how far we are willing to deploy our instruments within our mandate to achieve our objective of a rate of inflation which is below but close to 2%.』

2%達成に向けた手段もその能力もあります(キリッ)。

『So there shouldn't be any doubt about that, and we have plenty of instruments, as you know. We didn't want to discuss today the specifics of the instruments, but rather to determine and assess the stance that we may have to take in March. Here I'll read again these quite important words: "It will therefore be necessary to review and possibly reconsider our monetary policy stance at our next meeting in early March, when the new projections will become available."'』

ということで結局「手段は幾らでもあります」「やりますできます」と言い張るしかないのはその通りではあるのですが・・・・・・・


・手段はありますできますは分かったが実際出来ていないじゃないかゴルァ!!!!

『Question: You commented at the meeting last month that the monetary policy stance was adequate; now six weeks later you're saying that you want to review it again. What does that say? Is there a sense that that harms the credibility of the ECB, that you have to act again so swiftly?』

金融政策スタンスが適正である(キリッ)と6週間前に言ったのにもう見直しとかクレディビリティー的におまえ大丈夫かという当然のツッコミ。

『And my second question is, after these multiple stimulus programmes - QE and deposit rate and so on - inflation is still almost zero; you think it's going to fall below zero. Is there a sense that central banks don't have as much control over inflation as they used to?』

そもそもマイナス金利にQEを実施しているのに物価が上がらんというのは中銀の物価に与える力が下がっていることを意味しているのではないかというこれまた当然のツッコミ。

勿論「仰せの通りです」とは口が裂けても言えませんけれどもドラギ総裁の答えを鑑賞。

『Draghi: First let me say that our monetary policy measures that we've undertaken since mid-2014 have been quite effective.』

ほうほう。

『If you look at the pass-through of our measures to the lending rates - the borrowing and lending rates, the financing costs, the improvement in all financial conditions, and how these improvements are now being translated into real economic improvements, I think the pass-through has been quite significant if not spectacular.』

貸出金利とかクレジットアベイラビリティを効果として出しているのはいつもと同じなのですが、その先に波及する力が弱いという点や、そもそも論としてここまでの金融政策をやらないとその効果は出なかったのかというか、最初から銀行貸出やクレジットに焦点を置いた政策を実施すればよかったんじゃないのという論点については華麗にスルーする(しかないのは現実問題として仕方ないが)のが仕様。

『The measures we decided in December were entirely appropriate and have been effective, but they were entirely appropriate based on the circumstances that were prevailing at that time.』

12月の政策も全く適正で効果的ですという話なのだが、でも今の状況では見直し待ったなしという説明なのもアレで、要は12月の緩和だと足りなかったという話をするしか無いようにも思えますが、今回の見直しに至る要因が外部要因によるものであったとすると、追加金融緩和によってどういう効果を期待しているのかという話をロジカルに組み立てるのは結構ムツカシイと思います。

というかですな、ECBに関しても金融政策の波及メカニズムによって物価に効くというパスを描くのに苦労している訳でして、特に先進国揃って物価が上がりにくくなっている中ですから説明するのが難しくなっていて、そういう中で追加緩和をホイホイ出していくと(小出しが可能な政策ならば良いのですが)途中で限界に達してしまうようなリスクが出てくる訳で、メカニズムの説明とか(日本もそうですが)ECBも相当苦しくなっているなあという感じです。

そう考えるとデュアルマンデートのFRBが物価の方は華麗に「中期的に行く」で済ませて雇用の所で出口着手(したらここへきて暗雲モードですが)というのはデュアルマンデートであったからこその説明でしたなあと思うのでした。

『The circumstances were basically - we look at several variables, but certainly we've looked, as I think I've said in the last press conference, at the exchange rate in effective terms; we looked at the price of oil; we looked at the growth prospects of emerging market economies. Since then, these circumstances have changed. Just think about it: the price of oil has fallen by 40% since the cut-off date of the last projections. The same thing we can say about the exchange rate in effective terms. And you can observe the situation of the markets, both financial and commodity markets, and the geopolitical developments since then.』

この前から6週間しか経っていませんがじゃあこの間に何があったので見直しという話になったのか、という説明をしておりまして、為替だの原油価格だのEM経済への懸念が拡大だのという状況の大きな変化がありました、という説明になっております。

『Those measures, by the way, in December, were quite significant. If one goes back, our extension of the APP and the decision to reinvest is going to add ユーロ680 billion to the liquidity, and it's an amount - I don't think people have reflected enough - it's an amount that's about two-thirds of the original size of the programme.』

『So now these conditions have worsened, and I think, to respond to your question, the credibility of the ECB would be harmed if we were not ready to review and possibly reconsider our monetary policy stance when we have full information. As I said before, the Governing Council reiterates that it has the power, the willingness, the determination to act, and the fact that there are no limits to our action, within our mandate, of course. Let me also add one other thing that's maybe relevant in view of the impression: the Governing Council was unanimous in being committed to this line of communication.』

12月の政策はもし状況がこうなっていなかったら極めて強力だったので問題無しという説明をするのはそらまあ12月の政策を正当化する為に必要なのですが、それを言い出すと原油が戻ってEMが落ち着いて来たら3月は何もやらないのかという話になる訳で、何ちゅうか目先凌いでいるのですが後になるとツケが回ってくるフニャ子フニャ夫先生みたいな感じですな。

本来「政策決定の会合の度に政策が適正かどうかを見直す」というのは当たり前の話なので、「3月になって新しいデータがそろって見通しがリバイスされたら政策の規模を見直す」ってのもこれまた当たり前の話なのですけれども、それを追加緩和予告ホームラン的に見せてしまうっつーのも緩和効果先食いでどうなのよとは思いますが、まあ今回はドラギ総裁のお蔭で助かったぜヒャッハーという向きは多いと思うのであまりグチャグチャ言いたくはないですし、まあこういう手法が新しいコミュニケーションのやり方として正しいのかも知れないのですけれども、ど〜もこう「市場に振り回される中央銀行」ってのは金融市場のボラを高めて金融不均衡を拡大するんじゃないのかなあ的な疑問もあって、どういうコミュニケーションが良いのかというべき論になると考えがまとまらないですな。


でもって中銀が物価に働きかける力に関しての話。

『There was another question, about the power of central banks to control inflation. I think that's a very important question.』

さいですな。

『It's pretty clear that we are adapting our instruments to the changing conditions, and the conditions change because some global factors are at play, and we are doing whatever is necessary to comply with our mandate, and we are not surrendering in front of these global factors, actions. So we will confirm our determination to continue to comply with our mandate, which is to reach a level of inflation that is below but close to 2%, even - and actually even more so - in the face of adverse developments.』

まーこの程度しか答えようがないのでしょうが、金融政策が物価に働きかけるトランスミッションメカニズムに関してはさすがにどこの中銀も色々と苦悩していると思う。どこぞの黒田総裁は知らんけど。



・何をどうするかは全然まとまっていないんだろうなあというのが伝わる質疑

いきなりケツの方の質問にワープしますが、手段はあるというのは分かったが具体的に何かネタは無いのかという質問。

『Question: You have said that there are no limits within your mandate to what you can do. I would like to ask you, if you could clarify a bit how this extends the potential scope of your action. Would this mean that you could extend purchases into classes of assets that are completely out of your scope, such as equities or something else? Does it mean that you could lower rates, not just the deposit rate but also the main rate?(後半割愛)』

で答えですけど。

『Draghi: The first question is really, we never addressed that. We've designed our programme according to certain parameters; so far our programme is proceeding smoothly. If there were constraints of any kind, as I said, we'll have technical work making sure that we can use all the instruments up to their full availability.』

というお答えになっていまして、何の手段についても触れないというのは要するに内部で何をするのかという話に関してコンセンサスどころかメジャーな見解もまだまとまっていないんでしょうなあ、というのは把握した。


・前回は予告ホームランだったけど今回は違うのではないかという質問には華麗にスルー

『Question: In October last year the statement said that the Governing Council would re-examine the monetary policy stance at the next meeting, and that was seen as a strong signal for further action, at the December meeting, and indeed that was the case. The statement today is slightly different: it says it will therefore be necessary to review and possibly reconsider the stance. Is there any difference between these two sentences when it comes to substance and commitment?』

なるほど!と思ったのですが、2つ目の質問を入れたがために・・・・・・・・・・・

『The second question is on inflation expectations: how worried are you about the recent drop in inflation expectations, for example the five-year/five-year, in parallel to the oil price? Especially given the fact that in December you emphasised that the correlation between the ECB's inflation expectation measures and the recent oil price has decreased or just disappeared.』

まあこれはこれでポイントなのですが、ドラギ総裁はこっちの質問に答えて華麗にスルー。

『Draghi: Answering to your second question, first of all let me say that we use a variety of inflation expectation indicators, not only the five-year/five-year. But certainly all inflation expectation measures, whether it's five-year, one-year, whatever, they have declined. They have declined, and I would say, more worryingly, their correlation with current inflation has increased, and therefore their correlation with the oil price has also increased. That's why, as I was saying before, second-round effects are especially important.』

インフレ期待はいろいろなものを見ますし、一番重要なのは物価の低下や短期のインフレ期待の低下が2次的効果を与えて中長期のインフレ期待をアンカーさせなくなること、というのは仰せのとおり。

『And as I said before, the Governing Council has the power - and this answers your first question - the power, the willingness and the determination to act. And there are no limits to how far we are willing to deploy our instruments within our mandate to achieve this objective. And this is what I said in the New York speech after the last press conference.』

ということで、10月のステートメントとちょっとニュアンスが違いますよね、という部分に関しては華麗にスルーしているので、まあ追加緩和するかどうかに関してのコンセンサスも中々取れていないとかそういう状況なのかなあとは推測されますが、とはいえこれだけやっておいて3月手ぶらという訳にもいかないでしょうから、見通しの下げと何かの小出しが出るんでしょ、とは思ったりしますけどね。
 


お題「今週の会合は結局市場次第ですかねえ/ドラギ総裁講演は2つの言いたいことがあったように見える」   2016/01/26(火)08:02:56  
  あっという間に1月が終わってしまいそうなんだがちょっとテンポが速くないか。

○昨日の時点では「追加緩和無いんじゃないの」の方が多かったと思われますが

[外部リンク] 日銀:直前まで市場見極めぎりぎりの判断、今週の決定会合-関係者
2016/01/26 00:01 JST

謎の関係者キターと思ったら今回は金融政策にコメントする人たちを集めた記事で、別に中でどういう話をしている的な取材ネタというよりも、日銀の行動様式に詳しい人たちのコメントによって日銀の行動を読むという内容ですな。

『(ブルームバーグ):日本銀行が28、29両日に開く金融政策決定会合は、2%物価目標の早期達成のために追加緩和が必要かどうか、直前まで市場動向等を見極めつつ、ぎりぎりの判断となる見込みだ。複数の関係者への取材で分かった。

複数の関係者によると、日銀内には、原油価格の下落もあり物価見通しの下方修正が不可避となる中、春闘の賃上げも2%物価目標の早期達成には不十分という悲観的な見方も出ている。一方で、春闘は始まったばかりなのに加え、市場の混乱が実体経済に影響を及ぼしているわけではないため、情勢を見極めるには時間的余裕があるとの見方もあり、意見が交錯している。』(上記URL先より)

木曜の時点ではこらもう追加緩和待ったなしだろうというイメージの方が強かったと思うのですが、その夜からのドラギ上げによって円高株安がちょっとこれはマズーという状況から大いに戻り、月曜も相場が落ち着いていた事もあって、月曜になりますと追加緩和に絡むレポートは思いのほか追加緩和無しという感じで、債券方面では現在追加緩和で盛り上がるような感じではないように見受けられます。他市場ではまだ期待が高いように思えるのですが。

まあしかし株が上がると急速に1月の追加緩和期待(予想)が後退して来るというのも何だかなあと思いますが、FOMC結果以降によってまたまたリスクオフとかになると日銀もさてどうしましょ的な話になるんでしょう。先週木曜位のあばばばばー状態になってしまった場合って「追加緩和をやらなければ失望で株安円高進行」、「追加緩和をやってもそもそも直に効くかどうか怪しくて、結局数日しか持たなくてやっぱり株安円高進行」という感じに追い詰めれられている訳で、そんな中でどうするのか、と言えば冷静に考えたら持ち球が少ないのだからカードは切らずに温存するものだと思われますが、「やらなくてダメよりやってダメの方がエクスキューズが出来る」という「言い訳の為に行う小規模戦闘で兵を無駄にする」みたいな動きを選んでしまう流れになってしまう、というのが末期症状を示していますなあとは思います。

いずれにせよ直前の金融市場動向次第な所がありそう(それも何だよという感じではありますが)ですので、ギリギリまで良く分からん(メインは現状維持)ですから、まあそんな状況下で2%物価目標を中長期で達成とかMB目標の放棄みたいなロジック再構築的な事はできないでしょうね。



○ドラギ総裁のスピーチはインフレ期待のアンカーについて言及なのだが意地悪に読めば黒田化の香り

会見ネタの前に後から出てきたネタに飛びつくの巻。

[外部リンク] How domestic economic strength can prevail over global weakness
Keynote speech by Mario Draghi, President of the ECB, at the Deutsche Borse Group New Year’s reception 2016, Eschborn, 25 January 2016

・ユーロ圏経済は中は強いけど外に懸念でキーは「コンフィデンス」ですってよ

『The euro area has started the New Year facing two opposing forces: a strengthening domestic economy and a weakening global one.』

『At home, the recovery is proceeding, with consumption as the main driver. That is being supported by our accommodative monetary policy, falling energy prices and a neutral fiscal policy. Employment is rising, up by over 2 million people compared with the trough in 2013.』

『But in the world economy there is more uncertainty. Developments in China and other emerging markets have led to a slowdown in global demand and financial market uncertainty. Forecasts for global growth are being cut.』

域内の景気は財政支出、金融緩和、エネルギー価格下落によって鼓舞されている消費によって強いですよという話で、一方で海外がリスクである、という説明になっております。

『The key question for policymakers in the euro area in 2016 will be which of these forces gains the upper hand. Our number one challenge, as a union, is to make sure that domestic strength prevails over global weakness.

Our ability to influence the world economy is limited. But we can affect what happens in the euro area. We can take the measures necessary to strengthen our economies and make them more resilient to global shocks. For that, all policymakers need to play their part.』

海外に直接金融政策で影響与える訳にも行かないけど、金融政策で海外の影響をオフセットしていかないといけませんなと。

『The key element is confidence. Confidence in growth, confidence in stability, and confidence in the future of the euro area. Only by building confidence can we turn the ongoing cyclical recovery into a robust, structural recovery.』

・・・・・・・・・・・・うーむ。

いやね、この後の所で物価が低迷するとインフレ期待が下がることが懸念される的な話をしていて、インフレ期待のアンカーを確りするのが重要、という話の中でconfidenceって言っているのでしたらそれはそうですねという話なのですが、何かこう大きく出ていませんかという所でして、これはまさか「期待に働きかける」という政策をおっぱじめたどこぞの中央銀行総裁の生霊が憑依しているのではないかという気もする訳でして、これがきちんとconfidenceが上がってくれれば良いのですが、上りが弱くなってくると「飛ばないと思った瞬間に墜落してしまう」という期待ピーターパン理論が飛び出してしまう方向になだれ込んでくるのではないかという不安がががががが。


・物価が弱くてインフレ期待のアンカーが下にぶれるのは避けたいというのは分かった

次の小見出しが『The role of the ECB』である。これまた途中からで、最初の「That decision」は12月に追加緩和を行ったことを指します。

『That decision was taken because of new downside risks which threatened the outlook for price stability. Those risks were largely linked to external factors, and ones which might not be temporary . With inflation already low for some time, we saw a danger that a continued period of low inflation - even if oil-driven - might destabilise inflation expectations and become persistent.』

仮に原油要因の一時的な現象であったとしても、それらによって物価が長期間下押しした状態が続くとインフレ期待が引き下がってしまうという説明で、イェーイ黒田総裁聞いてるーという感じでございますな。

『That risk was heightened by the fact that “core” inflation, which strips out energy and food, was also low. Core inflation is not our objective, but it tends to lead headline inflation over the medium-term.』

うむ。

『All this called for a monetary policy response. And we chose to respond by recalibrating the APP because we have ample evidence that it works.』

ということですので、まあECBの方が政策反応関数は分かりやすい。問題は反対勢力があって実際に政策がどこに落とされるのかが読みにくいのと、ECBもそうなのだが徐々に政策の限界が出てくる(今は問題ないが)ことでしょうかね。

でもって政策金利のゼロ制約でも金融政策の効果が出たという話(貸出金利が下がった)をしたあとに、おまけ的に「物価が下がるのは家計に良い事では」に対する説明が入っています。

『Some may wonder why we go to such lengths to meet our price stability objective. Isn’t it good for people if inflation is low and things are cheaper?』

そらそうよ。

『Certainly, in the short run, a fall in inflation helps consumers. But if inflation stays too low for too long it actually harms them. And that’s particularly the case in a post-debt crisis environment like the one we face in the euro area today.』

うむ。

『For example, if euro area inflation were to undershoot our baseline by just 1 percentage point each year for the next five years, it would increase the private debt ratio by around 6 percentage points. That might not sound like a big figure. But, over five years, it’s equivalent to ユーロ700 billion in extra debt for firms and households at a time when we should be aiming to reduce debt.』

デッドオーバーハングの時の物価低迷は債務の実質負担を更に高めるのでイクナイという話をしています。

『More fundamentally, meeting our objective is about credibility. If a central bank sets an objective, it can’t just move the goalposts when it misses it. Confidence comes from every party fulfilling its mandate. And that’s what the ECB will do, as the Treaty demands of us.』

最後にまたcredibilityが出てきていて、2%物価目標があるのに低インフレを放置するのはイクナイという結論だが、それはそもそも目標のセッティングがおかしいのではないかという質問に対する答えになっていない気もします。


・金融政策の役割の話をするが「他の政策が重要」を強調するのは毎度ではありますがさすがドラギ総裁

でもってこのスピーチは次のパートが『Questions about the ECB’s policy』という小見出しで、その次のパートが『The role of other policymakers』なのですよ。でもってどう見ても後者の方がドラギ総裁の話したかった事みたいなのでひとパートまる飛ばしして後半に。

『Still, we’ve always said that monetary policy alone cannot be the solution. To give confidence a solid foundation, we have to help a cyclical recovery turn into a structural recovery. That depends on other policymakers in the euro area playing their part.』

金融政策でデフレ脱却して2%インフレ達成したら何もかも上手く回りだすという置物リフレ金融政策万能論がベースに残っている黒田リフレ違うのはドラギさん毎度毎度これを強調している(けれどもドラギさんの場合舌先三寸芸の方が印象強いのでこの手の主張が金融市場的にはスルーされる傾向がありますな)んですよね。

『There are four key areas where decisive action could build confidence in 2016.』

ほう(ダジャレではない)。

『The first is fiscal policy. For a strong recovery, we need fiscal policy to work with, and not against, monetary policy. And after much hard work, we now have a broadly neutral fiscal stance in the euro area. But many countries still need further structural adjustment to boost confidence in their public finances. So the challenge is how to do that with as little damage to growth as possible.』

『The key to growth-friendly consolidation is the composition of adjustment: on the expenditure side, cutting government consumption rather than investment; and on the revenue side, shifting and possibly reducing the tax burden rather than raising it. But what also matters, of course, is that we lift the growth potential of our economies to help grow out of debt.』

財政への信認上げたりグロースフレンドリーな政策をしたりしながら財政改革をするというのは中々ややこしい話ですな。財政については支出サイドの見直しの話ですな。

『That brings me to the second area where we need action: structural reforms.』

でもって構造改革でグロースポテンシャルを上げましょうという話。

『Structural reforms are essential to boost employment, especially in countries that are absorbing large numbers of refugees. They’re essential to kick-start a recovery in private investment. And they’re essential to lift productivity, so that our shrinking workforces can support our ageing societies.』

『Every country of course has its own challenges. But if I had to pick out one cross-cutting reform agenda item for 2016, it would be this: making it easier to do business in the euro area. That’s not necessarily about deregulation, but rather taking practical steps to improve the business environment, such as speeding up judicial procedures, or reducing the time and costs for setting up a business. Such reforms would have a direct positive effect on investment, but unlike some other measures, they would have little negative impact on inflation or employment in the short run.』

構造改革規制改革などに関して一般論ではありますが色々と個別領域について発言しているのね。

『A third area is dealing with the high levels of public and private debt which are casting a shadow over the recovery.』

3番目の取り組むべき課題はデッドオーバーハングの話。

『Part of the solution is to have well-designed corporate insolvency regimes that can separate viable from non-viable borrowers and facilitate the valuation of assets to be sold off. But it’s also key for confidence that the bank resolution process is absolutely clear.』

デッドオーバーハングを解消するための一つの方策として、不良債権の分離、売却などの促進が出来るようにすることがあり、更に銀行の清算プロセスをクリアーにすることも重要だと。

『In particular, we need to make sure that the new bail-in rules are applied evenly across countries and with the minimum scope for national discretions. We also still don’t have agreement on a backstop for the Single Resolution Fund. And a European deposit insurance scheme would signal progress in completing banking union.』

でまあそういう流れで銀行同盟による金融機関のベイルインルールなどの統一が必要ですよというお話。

『That brings me to the final area for action: completing our monetary union. The Five Presidents’ Report has laid out a long-term vision for Economic and Monetary Union (EMU) and a sequence of steps towards it. Now we need to realise the short-term steps that will lend credibility to that long-term vision - first and foremost, by finishing all three pillars of banking union.』

『Removing the fragility of EMU, by making progress with both the short-term steps and the long-term vision, would bring about a vital boost to confidence in Europe.』

という流れの最後に来るのがマネタリーユニオンの完成ですよ、ということで、中央銀行総裁というよりはEUの政策をどうしましょう的な話をしておりまして、今回の講演では金融政策絡みでは「物価が低いのが継続するのはたとえそれが一時的要因であっても一時的が長期化するならやっぱり放置すべきではない」という話をしておりますが、最後の所の政策に関する話は「ECBがちゃんとやっているんだからEUや各国もきちんと動けやゴルァァァァァァァァ!!!!!」と主張している話であって、これはドラギさんイイハナシダナー(皮肉な意味ではない)だと思ったのでした。
 


お題「短国買入は3Mカレントも入ったかね/BISの債券市場流動性に関するペーパーが出たようで」   2016/01/25(月)08:08:11  
  基地だけの争点ではちょっと難しいんでしょうな。知事選とは違いますの。
[外部リンク] 沖縄 宜野湾市長選 現職の佐喜真氏が再選
1月25日 5時00分

#今月マイナス金利とか寝言がモーサテ方面から流れているのだがここまで超過準備積み上げた状態でいきなり超過準備マイナス適用すると実務的にどういう問題が起きるのかという考察は無い様ですなあ


○短国買入流れましたななど

・短国買入

[外部リンク] 国庫短期証券買入 25,000 2016年1月26日
国債買入(残存期間1年超3年以下) 4,000 2016年1月26日
国債買入(残存期間3年超5年以下) 4,200 2016年1月26日
国債買入(残存期間10年超25年以下) 2,600 2016年1月26日
国債買入(残存期間25年超) 1,800 2016年1月26日
国債補完供給(国債売現先)・即日(午前オファー分)(注3) 8,000 2016年1月22日 2016年1月25日

ということで短国買入はまあ順当な2.5兆円でしたが結果。

[外部リンク] 国庫短期証券買入 34,758 25,002 -0.004 0.028 83.9
国債買入(残存期間1年超3年以下) 9,666 4,001 -0.006 0.000 78.2
国債買入(残存期間3年超5年以下) 11,593 4,205 0.002 0.003 68.6
国債買入(残存期間10年超25年以下) 6,729 2,607 0.000 0.002 10.1
国債買入(残存期間25年超) 4,315 1,801 -0.015 -0.009 100.0
国債補完供給(国債売現先)・即日(午前オファー分)(注4) 25 25 -0.400 -0.400

平均の2.8甘は兎も角として、足切が4糸強まではいってしまいましたので、582回とか584回とかの3Mカレント銘柄の売参が▲2bp少々という数値になっていましたので、これらの銘柄を入れた人も入ってニッコリという結果になりました。

15日の買入は1.5兆に対して3.9兆の応札があって、この後1年短国が2.5兆円実施されているので、単純に考えたら短国買入専用機だけでもっと応札があっても良さそうなもんですが、短国買入専用機を持って短国買入オリャーという人があまり居ないとなると、応札限度の問題もあって短国買入専用機を入れる人も限定的だったので今回は専用機だけで札が集まらなかったということになるんでしょうな。今回の買入結果については月末の銘柄別残高を見るとモロに何が入ったかが分かるので、それを確認したいとは思うのですが、何せこの結果が出てくる間に今週の3M入札がありますので、今回の買入で3Mがどのくらい入ったのかは入れた人しか分からんので想像しつつ需給を考えないといけませんとは言え、まあこの足切ですと3Mも入っている筈なので今週の3M短国入札は(先週の3M短国がマイナス金利縮小しましたけれども)惜しくもマイナス金利拡大の方向っぽいですな、ナムナム。

まー次回の短国買入時点でも短国買入専用機は残っているような気がしますが、いずれにしても暫くは需給は確りのまま(爆発はしないと思うが)という所ですか、よー知らんけど。


・いやまあ威勢よく上がりましたな

[外部リンク] News | 2016年 01月 22日 15:45 JST
〔マーケットアイ〕株式:日経平均・日足は「大陽線」、5日線を上回る

別に付け加えることもないのですが、ドラギ総裁の予告ホームラン相変わらず効きますなあとは思うのですが、3月になって出すにしても何を出すんだという気がするんですが、それよりも日銀追加緩和で株式市場支え期待という事でしょうかねえ、よー知らんけど。

でもってこうやって戻ってしまうと益々話が複雑になってくる所で、市場が落ち着いているのなら別にここで追加緩和をやる必要はない(そもそも今の枠組みで追加緩和をしようにもタマが1回しか無いですし(10兆で行くならもう1回あるかも)、今現在の段階で枠組み変更とか余程見せ方を考えないと敗戦にしか見えないので枠組み変更は無理がある)という話になってしまいますから、本来なら現状政策の継続が普通の発想。

とは言いましても足元の落ち着きは何らかの追加緩和を織り込んでしまっている可能性が大有りなので現行政策の継続だと株安円高になってそれ見た事かという話になり兼ねないですからさてどうするんでしょうかねえ。まー金曜の始まる前までの感じだと「追加やっても持たないけどやらないと株が下がるの見え見えだからエクスキューズで緩和をしないといけないというヤケクソ状態に追い込まれつつありますなあ」というところでしたが、金曜に盛大に戻ってくれましたからねえ。


○ということで引き続き緩和関連与太メモ

[外部リンク] 日銀総裁 必要であれば追加緩和も
1月24日 6時32分

『スイスで開かれていた世界経済フォーラムの年次総会、「ダボス会議」に出席した日銀の黒田総裁は23日、現地で記者団の取材に応じ、ことしに入ってからの市場の動きは注視している、としたうえで、目標としている物価目標の達成に向けて「必要であればちゅうちょなく追加緩和だろうと何だろうと金融政策を調整する用意がある」と述べました。』(上記URL先より)

会見テキストとか講演テキストとかで出てくるときって「必要であれば躊躇なく金融政策を調整」とは言ってますが、「追加緩和」という言い方はあまりしていなかったように記憶しているのですが、追加緩和という文言キタコレですな。

・・・・・・・・とは言いましても、「金融市場の動揺がインフレ期待の低下や実体経済への悪影響を与える蓋然性が極めて高い」という理屈を繰り出せるのでなければ、ここで追加緩和するのってロジック的にはかなり無理がある(春闘に向けてマインド鼓舞するから追加緩和というネタはあるかも知れんがそれをやるならどんなに遅くとも昨年末にやらないと意味がなくて今更理由に使えないし、さくらレポートだって別に悪くは無いし名古屋なんぞは判断引き上げをしていますし・・・・・・・・)とは思えます。

#これで適当に逐次投入してガス抜きができるのなら逐次投入なのでしょうが

でもってまあ思ったのは、結局の所米国様の所が利上げ正常化一時凍結みたいな話になってくれれば日銀別になにもしなくても行けるんじゃネーノという話で(もはやロジカルでもなんでもないが)、今回のFOMC声明文で金融市場の動向についての懸念みたいなのを昨年9月のように打ちこんで頂ければ3月利上げ無し→金融市場ニッコリ→株高ドル安資源価格下落一服という図になるんですかねえとは思うのですが、問題のFOMCちゃんが今回日和声明文を出してしまうと3月利上げが絶対的に困難になってしまうという問題を抱えていて(1月やったら3月までFOMCが無いから)ここでいきなり旗を降ろすような動きに出るのかと言うとそこも微妙っつーか旗下ろしたくないんじゃネーノと思われる所です。

とまあ直前まで色々な要素があるのですが、全て金融市場マターの要素で、本来は金融政策は足元の金融市場動向云々ではなくて、経済物価動向をフォワードルッキングで運営するものなので、どうもこうドラギ先生が相変わらずドラギマジック扱いされていますが、あのおっちゃんが毎度足元の金融市場に振り回されるっちゅうか、金融市場の動きを何とか自分でコントロールさせよう(単に時間を稼いでいるだけのようにも思えますが)としているのが話をややこしくしているんじゃないかなあなどとも思うのでありました。



○バーゼル関連で興味深いペーパーが

BISグローバル金融システム委員会報告書「債券市場の流動性」の公表について
[外部リンク] 『BISグローバル金融システム委員会(Committee on the Global Financial System )は、1月21日(現地時間)、以下の報告書を公表しました。

Fixed income market liquidity
(債券市場の流動性)

報告書の要旨部分(日本銀行仮訳 [PDF 211KB])
プレス・リリースおよび報告書(原文<国際決済銀行ウェブサイトにリンク>)』

ということでBISサイトの該当ページはこちら(英文)
[外部リンク] でまあこっちをネタにして話をすると格好が良いのですが、惜しくも読み込めている訳が無いので(大汗)、とりあえず報告書の要旨部分の仮訳で勘弁してつかあさい。

[外部リンク] グローバル金融システム委員会報告書
「債券市場の流動性」
要旨(日本銀行仮訳)


つーてもこちらも6枚組だったりしまして結構あるのですが、まあお話自体は別に日本にフォーカスしている話ではないので主に海外ネタというのもありますが、日本の課題でしょうなあと思われるのがちょこちょこありますな。

『1.流動性の供給減少と需要増加 』の所ではこの辺りがそうですよねという感じで。

『ベンチマーク債券市場においても市場が脆弱化?

国債市場、特にベンチマーク銘柄の取引市場では、市場の様々な指標からみると、(通常時の)流動性に変化は殆どないように見える。しかしながら、こうした市場においても、(ストレス時に)流動性が急低下しやすくなっていることを示唆する兆候が幾つかみられる。こうした市場の脆弱性の原因を特定することは難しいが(下記参照)、最近の市場でのストレス事例は、一部の市場では、アルゴリズム取引の台頭が流動性に影響しているかもしれないことを示唆している。』

『流動性の二極化が継続

国債のオフザラン銘柄や社債等のその他の市場については――そもそも厚みに欠けている多くの市場を中心に――更に流動性が低下する二極化の兆候がみられている。これらの市場では、既存のディーラーのマーケット・メイク能力低下が、彼らが提供してきたサービスを代替する存在が限られていることから、流動性へより大きく影響したとみられる。


でもって・・・・・・・・・・・・・

『価格ではなく、主に量を通じて調整

こうしたトレンドは、潜在的には取引コストの上昇要因となるものであり、最終的には発行市場における資金調達コストを引き上げる可能性があることを意味している。しかしながら、これまでのところ価格(コスト)ベースの指標――ビッド・アスク・スプレッドや流動性プレミアム――が大幅に変化する兆しはみられない。多くの市場参加者は、この理由のひとつとして、新たな状況への調整が主に価格より量を通じてなされていることを指摘している。例えば、多くのディーラーが大きなポジションを保有することに対して消極的となっており、大規模な取引の執行には、より複雑かつ時間がかかるようになっていると聞かれる。このほかの理由として、以下の幾つかの要因が相互に絡み合い市場流動性に影響を与えていることが挙げられる。』

ということで以下で規制要因、技術革新要因、金融政策(による市場抑圧)要因を指摘していますが、この「価格ではなく量で調整」という事象については、それが行き着いた結果として起きた事例としていわゆる「運用部ショック」があると思うの。

運用部ショックって運用部国債買入停止がトリガーになったから運用部ショックとか言われていますけれども、あれって元をただせば東証のシステム変更(その前の年の10月だか11月だか)によって当時殆どのヘッジ取引が集中していた債券先物市場の価格が無茶苦茶飛びやすくなって、債券市場のヘッジツールがワークしにくくなり、その結果として大口取引に対してマーケットメーカーが取引リミットを設けるようになって(ヘッジしようとすると値が盛大に飛ぶんだから仕方ない)、大口の「量」が捌けなくなったという事が背景にあって、別に運用部買入のどうのこうのが本当に悪かったのかというとあくまでもきっかけだっただけの話なんですよね。

つーことで、実は量で調整するという市場流動性って、APPによって市場流動性を吸収することによって金融政策効果を出そうとしている政策を戻すときに物凄い勢いでリスクになるので、この「量で調整」が行き過ぎると出口政策そのものが出来なくなるというオソロシスな事態を呼び起こす訳で、市場流動性なんぞ潰しても金利が戻れば戻るだろとか政策当局って割と安易に考えている節がだいぶあるので懸念されるポイントではありますな。


でもって『3.新たな状態への移行 』という章を見る。

『マーケット・メイカーの耐性強化

マーケット・メイカーによるリスクテイクは、市場の厚みを増すことを通じて、市場流動性を拡大させうる。同時に、マーケット・メイカーによるリスクテイクは、それが適切な資本や頑健性のあるリスク管理手法による裏付けがなければ、彼ら自身の耐性を損ないうる。マーケット・メイカーの耐性維持にはコストがかかるが、金融危機前に彼らが提示していた取引価格には、こうしたコストが反映されていなかったことが示唆されている。割安な流動性サービスが提供されていたのは、主要金融機関に対する公的セクターからの暗黙の支援に対する期待によるものであった。こうした状況で、主要マーケット・メイカーは流動性急低下の連鎖が生じうる源泉となっていた。』

『危機後の規制改革はこうした脆弱性に対して、銀行の市場、カウンターパーティおよび資金調達リスクに対する耐性を高めることで対応することを目的としている。市場が安定期にある場合はこうしたリスク(脆弱性)と市場流動性との関係は薄く見えるかもしれないが、仮にこうしたリスクが顕在化することがあれば、それは市場に極めて重要な影響を与えうる。』

・・・・・・・・・・・・まあ言いたいことも分からんではないのだが、そもそもマーケットメークのリスクを下げるには市場流動性が無いといけないので、マーケットメーカーの資本が弱いのが原因というような話をされるのもちと違和感が。本文の方を真面目に読んでいないので端折られている感はあるけれども、この論法だとマーケットメーカーに対する資本賦課を上げれば流動性が上がるような話になりそうだが、そもそも論としてそうなった場合にはマーケットメーカーをやるインセンティブが下がるので流動性下がって、流動性が下がると更にリスク取り難くなるというような方が現場労働者的な感想になるんだが。

という疑問に対しての説明はある。

『耐性のあるマーケット・メイカーと耐性のある流動性―トレードオフ?

規制によってもたらされたマーケット・メイカーの耐性強化は、市場仲介コストを上昇させている。このことによって、金融仲介機関の耐性強化と、市場流動性の耐性強化との間にトレードオフがある、との誤った印象が生じているかもしれない。』

ほうほう誤っているとな。

『現在と金融危機前の流動性コストをそのまま比較することは、市場機能の変化が進展していることを無視しており、ミスリーディングである。中期的にみれば、金融仲介機関の耐性強化によって、市場がストレス下にあってもより上手くリスクを吸収することが可能となり、市場が混乱するリスクを低下させることができるはずである。


そ、そうなのか?????

『また、技術進歩や、それに伴い現在進んでいる変化(新たなプラットフォームへの流動性の集中やオーダーマッチングの効率性向上等)も、ディーラーによる即時サービスのコスト上昇による影響を和らげる一助となるはずである。


オーダーマッチングとかの話はその通りだと思うのですが、それによる効率化でポジションリスクを取らなくても済むようになる問題と、何かあった時にマーケットメーカーがリスクを取って流動性バッファーになれるという問題は話の次元が違うように思える。


『新しい市場環境への政策対応

市場参加者による移行が進んでいる中で、関連するリスクを注視していくことは、政策当局にとって引き続き課題である。また、流動性供給やその頑健性の変化は、金融政策の波及経路や中銀オペレーションの有効性にも深く関係しうる。こうした観点からは、流動性の状況を仔細に確認していくとともに、新しい流動性供給主体や取引プラットフォームが市場参加者間のリスク配分に与える影響についても評価していく必要性がある。政策当局は、電子取引の普及から流動性の高い市場で重要性を高めているアルゴリズム取引の影響を更に分析するとともに、ストレス時への対応策としての市場慣行の有効性について評価を行う必要があるかもしれない(サーキットブレイカーの長短所等)。


まあ最後の話に関しては一般的にそうですねという話ですが一応まとめっぽいので引用しておきました。



でもってもう一本

[外部リンク] BIS市場委員会報告書「債券市場における電子取引」の公表について

というのがあって、BISとは別件ですが金融取引技術絡みで

[外部リンク] ITを活用した金融の高度化の推進に向けたワークショップ(第1回「求められる金融ITの変革」)を開催

というのがありまして、後者の方は市場取引とかではなくて金融取引(与信とかも含めて)における金融関連でのIT技術活用という話も金融の今後という意味では重い話だったりするのですが、時間と頭の整理の都合上パスという事で勘弁。
 


お題「ドラギ先生予告ホームランですがどう見てもクレクレ自家中毒/日経に追加緩和のやや観測記事とな、など」   2016/01/22(金)08:01:41  
  1か月持たずに次のクレクレに餌を捲くとな。

○ドラギ先生またまた予告ホームラン攻撃ですよ

ご案内の通りですが、12月に追加緩和を行った舌の根も乾かぬうちにクレクレに対応するドラギのおっちゃんの巻となりまして、緩和クレクレ中毒にホイホイとプレゼントしていますとどう見てもヤク中コースでその後酷い事が起きそうですな欧州も。

おっちゃんの落語はこちら
[外部リンク] Introductory statement to the press conference
Mario Draghi, President of the ECB,
Vitor Constancio, Vice-President of the ECB,
Frankfurt am Main, 21 January 2016

『Ladies and gentlemen, first of all let me wish you a Happy New Year. The Vice-President and I are very pleased to welcome you to our press conference. We will now report on the outcome of today’s meeting of the Governing Council, which was also attended by the Commission Vice-President, Mr Dombrovskis.』

ということで落語開幕。

『Based on our regular economic and monetary analyses, and after the recalibration of our monetary policy measures last month, we decided to keep the key ECB interest rates unchanged and we expect them to remain at present or lower levels for an extended period of time.』

「we expect them to remain at present or lower levels」という辺りから怪しげな香り。

『Regarding our non-standard monetary policy measures, the asset purchases are proceeding smoothly and continue to have a favourable impact on the cost and availability of credit for firms and households.』

だったら何で予告ホームランする(この後ですが)必要があるんでしょうかねえという感じですが、「政策は効いている」「でも緩和を追加するかもしれない」ってその時点で「それは効いていないということではないでしょうか」と小一時間のお話です罠。

『Taking stock of the evidence available at the beginning of 2016, it is clear that the monetary policy measures that we have adopted since mid-2014 are working. As a result, developments in the real economy, credit provision and financing conditions have improved and have strengthened the euro area’s resilience to recent global economic shocks.』

2014年以降の政策効果でクレジットや金融の環境は改善して、最近のグローバルなショックに対してユーロ圏の経済は頑健さを増しているんですってよ。

『The decisions taken in early December to extend our monthly net asset purchases of ユーロ60 billion to at least the end of March 2017, and to reinvest the principal payments on maturing securities for as long as necessary, were fully appropriate. They will result in a significant addition of liquidity to the banking system and will strengthen our forward guidance on interest rates.』

12月の決定は更にこれに追加するものですよと。

『Yet, as we start the new year, downside risks have increased again amid heightened uncertainty about emerging market economies’ growth prospects, volatility in financial and commodity markets, and geopolitical risks.』

新興国経済の成長見通しの不確実性が拡大して、金融市場とコモディティ市場のボラティリティと地政学リスクによってダウンサイドリスクが年初から高まったそうです。

『In this environment, euro area inflation dynamics also continue to be weaker than expected.』

そういう環境下でインフレーションダイナミクスは想定よりも弱くなったという事ですが、それで弱くなるということは元々の金融緩和が効いているという宣伝が過大宣伝なのではないかと小一時間問い詰めたいし、確かに原油やコモが下がっているから物価の伸びは強くないけど、別に腰折れするとかリセッション入りするとかいうような経済ファンダメンタルズじゃねえだろと思うのですけどねえ。

『It will therefore be necessary to review and possibly reconsider our monetary policy stance at our next meeting in early March, when the new staff macroeconomic projections become available which will also cover the year 2018. In the meantime, work will be carried out to ensure that all the technical conditions are in place to make the full range of policy options available for implementation, if needed.』

ということで最後に予告ホームランな訳ですが、まー単にクレクレ患者に餌をやるという事でしょうから理屈も蜂の頭も無いと言ってしまえばそれまでですが、12月に追加緩和したばっかりでその効果も見ないうちに追加緩和の示唆ってもうロジック崩壊だわ逐次投入だわで、そらまあ目先市場は喜びますけれども、更にクレクレ患者の禁断症状が悪化してクレクレ薬が切れた時の大暴れぶりが更に凶暴さを増すだけじゃないですかねえとしか申し上げようがない。

『Let me now explain our assessment in greater detail, starting with the economic analysis.』

というのも読んでみる。

『Euro area real GDP growth was confirmed at 0.3%, quarter on quarter, in the third quarter of 2015, supported mainly by private consumption, while being dampened by a negative contribution from net exports. The most recent survey indicators, available up to December, point to ongoing real GDP growth momentum in the fourth quarter of last year. Looking ahead, we expect the economic recovery to proceed. Domestic demand should be further supported by our monetary policy measures and their favourable impact on financial conditions, as well as by the earlier progress made with fiscal consolidation and structural reforms. Moreover, the renewed fall in oil prices should provide additional support for households’ real disposable income and corporate profitability and, therefore, for private consumption and investment. In addition, the fiscal stance in the euro area is becoming slightly expansionary, reflecting in particular measures in support of refugees.』

経済の現状認識と見通しなのですがどう見てもどう見ても普通に緩やかな回復という話をしているようにしか読めないのですけど・・・・・・・・・・・・・

『However, the economic recovery in the euro area continues to be dampened by subdued growth prospects in emerging markets, volatile financial markets, the necessary balance sheet adjustments in a number of sectors and the sluggish pace of implementation of structural reforms.』

バランスシート調整と構造改革の遅れというのは昔から説明している話で、エマージングの見通しだの金融市場のボラだのが経済の先行き見通しに悪影響というお話をしているのだが、そもそもクレクレに一々反応している中央銀行の行動が市場に一段のボラを供給していないかと突っ込みたいですな(^^)。

『The risks to the euro area growth outlook remain on the downside and relate in particular to the heightened uncertainties regarding developments in the global economy, as well as to broader geopolitical risks. These risks have the potential to weigh on global growth and foreign demand for euro area exports and on confidence more widely.』

でまあリスクがダウンサイドでこれらのリスクが外需を悪化させてユーロ圏の輸出やユーロ圏のコンフィデンスにマイナスに働く可能性がありますよというお話をしているのですが、それで追加緩和をして海外リスクは収まるのかと小一時間問い詰めたい訳で、これ追加緩和の予告ホームランするのは勝手にどうぞとは思いますが、ロジック的にハチャメチャ感が強くて、だからこそ3月のスタッフによるマクロ見通しを見ながら判断するという形式を整えてロジックを作ろうとするのでしょうけれども、少なくとも今時点で追加緩和を議案に掛けたら反対多数になるんじゃないの位のロジック崩壊振りではありますな。


『Euro area annual HICP inflation was 0.2% in December 2015, compared with 0.1% in November. The December outcome was lower than expected, mainly reflecting the renewed sharp decline in oil prices, as well as lower food price and services price inflation.』

物価に関しては原油価格と食料品価格とサービス価格が想定よりも弱くて想定よりも弱かったとな。

『 On the basis of current oil futures prices, which are well below the level observed a few weeks ago, the expected path of annual HICP inflation in 2016 is now significantly lower compared with the outlook in early December.』

significantly lowerキタコレ!

『Inflation rates are currently expected to remain at very low or negative levels in the coming months and to pick up only later in 2016. Thereafter, supported by our monetary policy measures and the expected economic recovery, inflation rates should continue to recover, but risks of second-round effects should be monitored closely. A more comprehensive picture of the impact of oil prices and other external and domestic factors on the outlook for HICP inflation will become available in the March 2016 ECB staff macroeconomic projections, which will also cover the year 2018.』

でもって物価の見通しとしては当面弱くて下手したらマイナスという状況の後で徐々に上がるという話になっているものの、これに関しては3月により精査したスタッフの経済物価見通しを出して、この見通しでは2018年もカバーするのでそれを確認して行きます。という話で、さきほどと同様ですが、追加化緩和ロジックを3月には作るという事ですな。

以下はマネタリーの話と毎度の構造改革必要という話なので割愛。


でまあ何ですな、結局またも「予告ホームランで時間稼ぎと追加緩和効果の先食いをする」という栄養ドリンク剤飲んで頑張る的な未来から力を前借りするスキームを採っていまして、クレクレ患者への緩和薬の投下で市場はジャンキーまっしぐらですが、ECB(というかドラギのおっちゃんというか)も未来から力を前借して足りなくなったら更に未来から力を前借するという事で、こちらもこちらで薬物常習患者状態になっている上に、12月に緩和実施して1月に予告ホームランとか、どう見てもその禁断症状の出方が早くなってきておりまして、廃人まっしぐらとしか見えませんけど大丈夫ですかねえ。


○日経朝刊キタコレ

と言っても紙ではなくてモーサテと日経ネットで知るのですが。

[外部リンク] 日銀に追加緩和論
原油安、物価目標に黄信号 市場動向見極め 28日から決定会合
2016/1/22付日本経済新聞 朝刊

『日銀内で追加緩和論が浮上してきた。原油価格の下落で2%の物価上昇目標の達成が難しくなっているうえ、円高・株安の加速で景気が下押しされるリスクがあるためだ。ただ、日銀だけが動いても世界的な市場の動揺は鎮まらないとの意見もある。市場動向をにらみながら、28日から2日間の日程で開く金融政策決定会合で慎重に議論する。』(上記URL先より)

さ あ 盛 り 上 が っ て ま い り ま し た ! ! ! !

黒田さんが自分で威勢の良い事言いまくって掛け金上げ過ぎた挙句に引っ込みがつかなくなるわ、特に株式市場に追い込まれてQQE2が無かったことになりそうな水準に接近(今日はシカゴ見るとまずは戻るんでそうはならんのでしょうけど)するわという事で、昨日も申しあげたように追加緩和をしなければ年末年始来の大口は何だったのかという話になりますし、追加緩和をしたらしたで今の枠組みだと打ち止め感が強まってしまうので、やってもやらなくてもマズーな未来が目に浮かんできますが、記事にある「日銀だけが動いても」という部分はドラギのおっちゃんがジャンキー予告ホームランをしてくれたので「日銀だけ」にならないですね!!!!!!!!!!!

でまあ追加緩和のメニューがどうのこうのという話は昨日妄想して結局ネタがねえなあと思います。もちろん枠組みを全部変えるのなら幾らでもネタがあるのですが、そういう「転進」はイカサマでも「勝った勝った」と宣伝ができる時でないとただの敗戦と理解されるのが仕様であって、金融市場がここまで追い込みにかかっている中で「デフレ脱却したからQQEは大勝利で次の戦線は金利ターゲットで時間軸ですよ皆さん!」と言っても負け犬の遠吠えあるいは曳かれ者の小唄にしか聞こえないので、よーできんでしょと思われ、結果としては「これにて残弾無し」と思われてしまう追加緩和しかできないので、まあやらずに済ませられるのならやりたくは無いのでしょうけれどもね。

なお、追加緩和期待で先に株や為替が戻ってしまうと大手を振って現状維持にされると思いますので、今日や月曜の動き次第な面は結構あるんじゃないですかねえ。足元の金融市場のどうこうで追加緩和するしないの思惑が振り回される金融政策というのも如何な物かとは思いますけど。


○市場雑談メモ

・3M短国の金利が上昇しましたよ!!!!!!!(ただしマイナスのまま)

超長期入札の話をしないで短国入札の話をする毎度の仕様ですいませんすいません。
[外部リンク] (3)募入最低価格 100円00銭4厘5毛(募入最高利回り)(-0.0180%)
(4)募入最低価格における案分比率 30.8888%
(5)募入平均価格 100円00銭5厘3毛(募入平均利回り)(-0.0212%)

ということで前回の3Mが▲0.0276%/▲0.0220%だったので足切が▲1bp台後半まで戻って参りました!

ここもと短い所の利付国債の方が玉が出たのか何だかでマイナス幅を縮小してきているのはマーケットメーカーの在庫がやや重くなっていることの反映でもあって、その結果として日銀短国買入に中々入らない(6Mと1Yが先に入ってそこで入る玉が無くなると3Mに順番が回ってくるというのが最近の仕様)3Mは海外でホイホイと売れるとか、期末決算調整関連のお家の事情買いでバンバン捌けるとか、期末跨ぎ現先やGCでマイナス金利ウマーというのでもない限りはファンディング負担の割に売買益稼ぎにくいでしょうから、徐々にマイナス幅を縮小するのではないか(キリッ)とか言いたくなるのがこの落札結果ではあるのですが、まあそうは言っても日銀の無慈悲短国買入がありますし、国内勢の外貨ファンディングの裏側での短国ニーズは相変わらずですので、その辺の需給関係次第なんですよね〜。

でまあ今日は短国買入デーですが、1Yの後ですから2.5兆とかやってくるんでしょ(後は財政要因の見通し次第ですかねえ)とゆーところで。本当はもっと短国買入を減らして短国を恒常的にプラス圏に持って行けば中短期の国債金利も浮いてくるから輪番の持続性が高まるのですけれども、何せMB目標を置いてしまっている以上短国買入の水準をそうホイホイ落とせないですし、財務省は財務省で短国発行減額傾向ですので、短国受難はまだまだ続くということで。
 


お題「益々追い込まれて参りました/という中のんびりダドリー講演続き(汗)」   2016/01/21(木)08:03:51  
  お、おはぎゃあございます・・・・・・・・・・・・・・・

○市場メモメモ

・株安債券高の中短い所に売りとな

うむ。
[外部リンク] News | 2016年 01月 20日 15:11 JST
〔マーケットアイ〕金利:国債先物が小反発で引け、長期金利0.215%に小幅上昇

『[東京 20日 ロイター] -

<15:08> 国債先物が小反発で引け、長期金利0.215%に小幅上昇

国債先物中心限月3月限は前日比3銭高の149円59銭と小反発して引けた。前日の米債安を受けて、朝方は売りが先行。21日の20年債入札を前にした調整圧力も上値を重くした。一方で日銀買い入れなどを背景にした好需給が相場を下支え。日経平均が下げ幅を拡大した午後は、海外勢の買いを巻き込んで強含んだ。現物市場は株安を受けて超長期ゾーンを中心に底堅く推移し、イールドカーブフラット化。市場では、リスクオフの強まりで安全資産とされる国債を選好する流れが続いており、20年債入札は、業者のショートカバー需要も加わって、無難に通過するとの見方も出ている。10年最長期国債利回り(長期金利)は同0.5bp高い0.215%。』(上記URL先より)

ということで最後は若干強いという結果でしたので記になるとサラサラ流されているのですが、昨日は2年とかの短い国債のゾーンや超長期に一旦売りが出たような風情がありまして、超長期ちゃんの方は持ち直したのですが、短い所の方はコケたままの巻となって終了。

まー元々マーケットメーカーの所に玉が全然ない中でちょろっと買いが来るとマイナス金利が拡大、という感じで2年債の新発以外ってマイナス5bpだのマイナス6bpだのという引値を付けていたのですが、玉が出たと思しき途端に3毛とか甘くなってしまうという日銀による国債吸い上げが行き着いて市場がカラカラになった後にどういう事になるのでしょうかという質問に対する一つのヒントのような展開になっておりましたな。

とは申しましてもマイナス金利はマイナス金利なので別に市場の価格形成がまともに戻ったというような話でも何でもないのですけれども、リスク資産がドカドカ下がる中で短期ゾーンに玉が出るというのは益出しとかキャッシュ化みたいな連想になるのでほほーという感じですが、実際に何で売ったのよというのは売った本人じゃないと分からないから何とも言えませんな。

というような状況の中で本日は3M入札を迎える訳ですが、日銀短国買入は今月のフローは多めで推移という見込みだと思われまして、金曜の買入がどうせ2.5兆円とかになると思われますが、最近は3M短国が日銀買入では入らないような価格形成になっていて(書けませんでしたが月曜の1年短国もマイナス水準で入札して更にドマイナスで引けるという展開)、これらの6Mと1Yの短国買入専用機の在庫水準が日銀買入予定額対比で減っていないと3Mの番にならんという形ですので、まあその辺の在庫水準次第かなと。来週はMPMが金曜にあるので短国買入は2月1日に実施と思われるので今週の短国買入に打ち込める自信があれば別ですがそうじゃないとこの3Mを入札後オリャオリャとやる訳にも行かんでしょうなと存じます。

でもってリスクオフで短い所にニーズだぜヒャッハーの逆の展開になったのが昨日という事ですので、そんな中の3M短国だと今日はちょっと重いのかも知れませんし、やっぱりリスクオフで避難先の短期国債にニーズだぜと来るのかもしれませんし、その辺どっちに転ぶのかは昨日玉を出したと思しき方々が益出しなのかキャッシュ化なのかによってイメージ違ってきますよねという当たり前のメモだけ置いておきます。


・業態別当座預金残高

[外部リンク] 12月積み期間(12/16-1/15)ですが、平残ベースで大きく増えているのは都市銀行とその他準備預金制度適用先というのはまあそうでしょうなあと思いましたが、信託銀行が若干減っているのがちょっと興味があったのと、末残と平残の乖離を見るとへーと思ったのは、都市銀行については11月は平残対比で末残が上に振れているのですが12月は末残が11月末残よりも抑えられている一方で平残の方は11月、12月と順調に拡大しているという形になっていまして、ちと面白かったです。


○ヤケクソ追加緩和に追い込まれそうな市場の追い込みですが・・・・・・・・・・

あちゃー
[外部リンク] ダウ平均400ドル安、原油急落で金融市場が混乱-ドルは一時115円台
2016/01/21 02:38 JS

まあ結局250ドルほど下がっておられる訳ですが(何故か敬語)、来週金曜がMPM2日目でございまして、展望レポートもありますよというタイミングでございますので、そこから逆算しますと今日明日と月曜辺りの市場動向というのがアチャーとなっていると日銀としても中々苦しい展開となってまいりましたという所です。まあ勝手に妄想しますと為替は概ね115円というのが企業が想定するラインの下限という所でしょうし、日経ベースで16000円割ってくるとQQE2を実施する直前の水準ということになり、QQE2やったけど株は結局上がりませんでしたよねという話になって見苦しい、という辺りになった場合に、日銀は追加緩和をしないのなら何でしないのかという説明をしろとゴリゴリ詰められる展開でございますわな。

しかしまあ12月補完措置実施→緩和政策の限界論が俄かに人口に膾炙する→否定する為に総裁が年末年始にトーンアップして2%達成のために必要な措置を何でもするとか強調する→円高株安の中で何もしないと「さっきの何でもするというのはウソだったのか」となってしまうので説明が苦しくなる、という見事な負の流れになっている訳ですので、これはもう黒田さん意地になってヤケクソの追加緩和というリスク(さすがにメインにする気は起きんが^^)で、しかもこの市場動向のタイミングというのが何とも味わいがありますな。

・・・・・・・・・・とは申しましてもヤケクソ追加緩和するにしても実は何をするのかというのが難しくて、今のMB直線一気理論&実質金利低下で投資や消費が出ますよ理論を使いますと、結局の所MB拡大ペースを最低10兆円規模で拡大しないといけない&長期国債の買入ペースを拡大しないといけない、となるのですが、先般の補完措置で今の政策枠組みにおけるタマの残弾が尽きつつある、というのが世間に知れ渡ってしまった以上、10兆なり20兆なり長期国債買入を拡大してもこれでタマがほぼなくなったという認識になって、株とか為替とかの反応も一旦好感してもそんなに持続しないのではないかという悪寒が。でもって債券だけは実弾が増えるのだから更に焼け野原になるんですけどね!!!!!!

でまあどうせ株が下がっているのだからETF購入拡大というのは話としてはありそうなのですが、株が下がって国民負担というような批判にどこまで耐えられるのかという話って株が下がる中だと実は結構ナーバスになる問題の筈で、まあこうなったらヤケクソで拡大するのかも知れませんが、あまりにも露骨で品が無いのをどの程度出来るのかというのはうーむという感じがします。


まー緩和政策の出尽くし感を無くすためには本当は政策パッケージを入れ替えて、何ぼでも追加が打てるような枠組みにしないといけなくて、今のように短期決戦前提で作ったのにずるずる長期化しつつあるとかいうどこかの戦争のような状態になっている中で追加やっても残弾ナシ状態を見透かされるだけですし、現実問題として国債買入ペース20兆拡大とかしたら政策爆発のタイミングを大幅に手前に寄せるだけなので、作戦的には今回ヤケクソ追加緩和を実施するというのは(政策パッケージの入れ替えを伴わない限り)ただの無駄タマなのですが、どうせダメなら最後の無駄タマまで全部打ち尽くして全部燃えてしまえというヤケクソ状態になれば後先考えずに今の枠組みのままで追加緩和して天佑神助を待つという可能性ががががが。

なお、枠組み変えて何かする、というのは何ぼ何でも理論武装するのに時間が無いでしょうし(以前から実は考えていた、というのなら別ですけど)、大体からしてただの敗北宣言と取られる可能性を考えるとこの時期で枠組み変える訳にも行かんでしょうな。やるなら7月以降でしょ。

まー今の枠組みだと国債10兆か20兆拡大でしょうな(ETFは謎)。でまあ拡大する間に年限も長期化されるとかそんな感じで。ちなみに政策持たせたければ短期の金利を上げておいた方が良いので、本当は国債20兆円増やしてMBは10兆しか増やさないでツイストやった方がオペレーショナル的にはベター(国債のカーブが寝てあばばばばーですが)な気がしますけどたぶんアピール的に訳分からんから買入拡大した分はMB増える形にするでしょうけれどもね。


○という中のほほんと(?)ダドリー講演ネタ続き(技術編)

昨日の続きです。
[外部リンク] The U.S. Economic Outlook and Implications for Monetary Policy
January 15, 2016
William C. Dudley, President and Chief Executive Officer
Remarks at the Economic Leadership Forum, Somerset, New Jersey

・超過準備の実質不胎化がワークしているので・・・・・・・

『I would like to turn now to the issue of how the initial step in normalization is going.』

というパラグラフから。

『The U.S. bond market response to lift-off has been very mild. There has been no bond market “taper tantrum” such as what occurred in 2013 when Chairman Bernanke discussed the possibility of tapering Federal Reserve asset purchases. Normalization is also going very well in the sense that, even with an extraordinarily large balance sheet, the tools we have developed to raise the federal funds rate (and other money market rates) have so far worked well. The federal funds rate is trading close to the middle of the new target range of 25 to 50 basis points and other money market rates have moved up in tandem.』

利上げによる市場へのショックも無く(あれだけ織り込ませたのだから当たり前だが・・・・・)、利上げ後の市場実効金利についてもONRRPとIOERの間で推移しており金利コントロールも出来ていますという評価をしています。

でまあこの後超過準備が昔より多いのでRRPとかを使うことにしたんですよねというような説明をしていまして、そこはそこで実務的な意味では良い説明になっているので興味のある方はお読みくだされと思いますが、まあご存じの方はご存じな話なのでその辺はパスしまして、その先の所でこういう話をしています。

『As I noted earlier, the tools are working as anticipated. Not only is the federal funds rate trading close to the middle of the new 25 to 50 basis point target range, but the entire complex of money market rates, such as LIBOR deposits and GCF repo, has also risen as well. Moreover, apart from a temporary spike in usage around year end, which was expected, the usage of the overnight, fixed rate reverse repo facility has fallen back to levels similar to what we saw during the testing phase. In recent days, usage has averaged less than $100 billion per day. Thus, the facility has been absorbing only a small fraction of the $2.4 trillion of excess reserves in the banking system.』

とまあ市場金利がちゃんと着地していて超過準備の実質不胎化がワークしていて、RRPの期末(年末)利用などによる変な動きも特になくという事で、短期市場金利コントロールがワークしているという認識になっています。この結果として・・・・・・・・・・・

『This demonstrates that to firm interest rates, we don’t necessarily have to drain reserves or shrink the size of our balance sheet.』

という評価になっておりまして、バランスシートの縮小をそんなに急ぐ必要はない、という話をしています。


・FOMCの正常化パス見通しと市場の見通しの差に関して

『So what’s on the docket for monetary policy in 2016? The answer is that it depends on how the incoming data weighs on the outlook, and how changes in the outlook influence our views on the appropriate setting for monetary policy. What I can say is that our expectation at the December FOMC meeting was for further interest rate hikes in 2016 and beyond. Participants anticipated that the federal funds rate would likely continue on a gradual upward path. Over the longer term, FOMC participants expected that the federal funds rate would eventually reach 3 to 4 percent as inflation rose back to our 2 percent objective and the headwinds from the financial crisis that had been restraining economic activity fully dissipated.』

正常化のペースは「見通しがどうなるか」次第だという話とかゴールはSEPの通りに最終的には3-4%の辺りですよという話は前段でもお話がありました。

『Even though this path is shallow relative to previous tightening cycles, the median federal funds rate path of FOMC participants in the December Summary of Economic Projections (SEP) is well above the path implied by the federal funds futures market.』

で、SEPで示している正常化見通しと市場の見通しが違う件についてという話が。

『Should this be a concern? Does this imply that there is a significant risk of an abrupt future spike in short- and long-term interest rates as market rates realign to levels more consistent with the median FOMC participants’ projections?』

『I don’t think so for several reasons.』

ほほう。

『First, the SEP projections are modal forecasts-that is, what the participants believe is most likely to happen-whereas those embodied in market prices are a mean-that is, an average across all possible outcomes. One might reasonably expect these modal forecasts to be above the mean when inflation is low and the economic outlook is uncertain.』

『Second, the median federal funds rate forecasts for primary dealers and for buyside participants surveyed just prior to the December FOMC meeting differed only marginally from the December SEP median projections of FOMC participants. This reinforces my judgment that the difference between means and modes is the main factor for the gap between the federal funds futures market and the SEP paths.』

『Third, the differences between the interest rates implied by futures markets and the SEP have been quite small at shorter-term time horizons, such as the end of 2016, and grow much larger as the time horizon lengthens. I think this is noteworthy because the confidence one has at longer horizons should be much lower than at shorter horizons.』

何ちゅうか別に大きな問題ではないという理由がうーむという感じなのですが・・・・・・

『Because I do not know what the federal funds rate target range will be at the end of 2017 or 2018 with any confidence, I am not very concerned if others have a different modal forecast. Projections will adjust as incoming information changes the economic outlook. I would expect convergence over time of the SEP and market expectations as new information informs the outlook.』

ということで結局の所経済物価の見方はFOMCと市場の見方が徐々に収斂していくでしょうという話に持って行っていますが、正常化路線というある面でプリセットコースを始めると、見通しベースの政策運営というのが「やりたい政策に合わせた見通し策定」になりそうんで、本当にギャップが埋まるのかいなという疑問はだいぶ残る。


・償還再投資の停止について

『Let me close with some observations about my current thinking concerning our reinvestment of maturing Treasury securities and paydowns in our agency MBS holdings.』

キタコレ。

『As we noted in the December FOMC statement, we anticipate that we will continue reinvestment “until normalization of the federal funds rate is well underway.” I think this policy makes sense not only because the decision to end reinvestment will represent a further tightening of monetary policy, but also because it is difficult to assess ahead of time the impact of such a decision on financial market conditions given the lack of historical experience.』

再投資を止めるのは当然ながら金融環境のタイト化に繋がるのと、市場へのメッセージとしての引締めにもなるでしょうなあと。

『I also believe that continuing reinvestment until the federal funds rate reaches a higher level makes sense. We want to ensure that we have the ability to respond to adverse shocks by easing monetary policy by lowering the policy rate. Having more “dry powder” in the form of higher short-term interest rates seems more desirable than less dry powder and a smaller balance sheet.』

糊代論キタコレということで、基本的には(恐らく市場短期金利がコントロールされている限りにおいて)短期金利が上がっていた方がショックに対応する糊代があって結構なので、バランスシート縮小よりも政策金利を上げる方を優先するというスタンスのようです。

『Now the words “well underway” in the FOMC statement are vagueーwhat does that mean in terms of the level of the federal funds rate? Reiterating the disclaimer that I am speaking for myself, my view is that we should not set a numerical tripwire for ending reinvestment. If the economy were growing very quickly and the risks of an early return to the zero lower bound for the federal funds rate were deemed to be low, then I could see ending reinvestment at a relatively low federal funds rate. In contrast, if the economy lacked forward momentum and the risks of a return to the zero lower bound were judged to be considerably higher, I would want to continue reinvestment until the federal funds rate was higher. Consistent with the general principles I mentioned before, the evolution of the overall monetary policy stance-both interest rate decisions and balance sheet developments-should be data dependent.』

償還再投資を止めるタイミングとして言ってる「until normalization of the federal funds rate is well underway」についてはまあ曖昧な概念なのは認めていて、これは状況次第というようなファジーな説明になっていますが、ここまでの話からすると利上げの方を優先して償還再投資停止はまだ見ていないのでこういう説明になっているという感じではないかと。

『In my view, good monetary policy-making requires ongoing assessment and judgment, not the adherence to mechanical rules. I know market participants desire certainty, but in the uncertain world in which we live, that desire is not consistent with the policy that would best achieve our objectives. We will strive to communicate as clearly as we can so you can think along with us and alter your expectations just as we do in response to incoming information.』

と纏めていますが、まあ本当にピュアな見通しでやるのかとか、コミュニケーション大丈夫かという辺りはちょっと気になる所です。
 


お題「春闘期待薄でさてどうなるといういつもの雑談続き/ダドリー講演の正常化着手正当化理屈に屁理屈成分があるように見えます」   2016/01/20(水)07:58:48  
  続きネタばっかりですいませんすいません。

○春闘期待薄でBBGお得意の関係者ネタ登場

既に散々報道されていますが
[外部リンク] 賃上げ、市場動揺が逆風 春季交渉が事実上スタート
2016/1/20 1:11日本経済新聞 電子版

『2016年の春季労使交渉が19日、事実上スタートした。経団連は同日発表した交渉の指針で15年を上回る「年収ベースでの賃上げ」を検討するよう企業に求めたが、昨年とは異なり、基本給を一律に底上げするベースアップ(ベア)には慎重姿勢をにじませた。年明けから円高・株安が進み企業業績の先行きに不透明感が増したことも賃上げの逆風になっている。』(上記URL先より)

ということで正式に経団連の指針が出ておりますが、まーどこからどう見ても2%物価目標に向けて力強く賃金が上昇するような状態ではなくて、この前まで春闘春闘言いまくっていた日銀涙目ということでブルームバーグの毎度おなじみの「関係者」ソースでの日銀政策記事登場となりますな。

[外部リンク] 日銀:春闘に失望感強める、物価見通し再度の下方修正を検討-関係者
2016/01/19 19:03 JST

『(ブルームバーグ):2016年の春闘に対する失望感が日本銀行の中で強まっていることが複数の関係者への取材で明らかになった。黒田東彦総裁が強い関心を寄せている春闘が期待外れの結果に終わる公算が大きい中、来週にも追加緩和が行われる可能性が出てきている。』(上記URL先より、以下同様)

ということで関係者と言ってもどういう関係者だか分からない記事キタコレではありますけれども、まー賃金と春闘の所を強調しすぎたらいきなりこうなってしまいましたぞなという事で日銀残念無念。

『「高水準の企業収益と労働需給のひっ迫からすると、賃金上昇はやや鈍い」と黒田総裁は国会で15日答弁した。関係者によると、こうした懸念は日銀内で共有されつつある。賃金交渉が不発に終われば2%物価目標の実現に不可欠な期待インフレ率の上昇にも黄信号がともる。日銀は29日に公表する新たな展望リポートで、物価見通しをさらに下方修正し、2%の達成時期を再度先延ばしすることを検討している。』

ということでさらっと書かれていますが、これ問題なのは「何のせいで見通しを下げるのか」という部分なんですよね。すなわち、単にエネルギー価格要因でヘッドラインや日本版コアの物価がアガランチ会長なのが元々の置きよりも長くなったので下方修正、というのであれば、それ単体では政策変更にかかわるものではない(ヘッドラインの物価低迷がインフレ期待の低下をもたらすリスクがある、という話はここでは措く)のですが、春闘がイマイチさんで期待インフレの上昇が遅れそうだから見通しの下げ、というのであればそれは由々しき問題でありまして、日銀の標榜する「2年程度を念頭に出来るだけ早期に」に背馳しますし、「期待に働きかける金融政策」的にも働きかけが足りないというお話になりますから、これどういう理屈で話が展開されるかによっても全然話が違ってくると思いますけどね。


でまあ国会では引き続き黒田さんが躊躇なく対応と吠えている訳ですが。
[外部リンク] Business | 2016年 01月 19日 14:35 JST
物価2%実現に必要なら何でもやる、手段も十分ある=日銀総裁

『[東京 19日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は19日午後の参院予算委員会で、日銀が掲げる2%の物価安定目標の実現に必要ならば何でもやるとし、政策手段も十分にあると強調した。大久保勉委員(民主)の質問に答えた。日銀は2013年4月に導入した現行の量的・質的金融緩和政策(QQE)の下で、大規模な国債買い入れを進めており、QQEの限界を指摘する声も出ている。これに対して黒田総裁は「2%の物価安定目標を実現するために必要であればできることは何でもやる」と目標達成にあらためて決意を示すとともに、「そのために必要な政策手段は十分に有している」と限界論を否定した。』(上記URL先より)

ということですが、問題は追加緩和するとしても「メカニズム」的にその追加緩和の何がどうなって2%物価達成時期を早める効果があるのか、という説明が全くできない状態になっている事と、現在の金融緩和の枠組みが「緩和継続を現状維持」と言っても実は緩和をバンバン拡大しているので物理的な限界(バーナンキの背理法よろしく財政インフレになる出口または限界発生という意味な)がそう遠くなく起きるということですが、もうここまで来たら変に今の国債馬鹿買入を続けて全員が息出来なくなる前に追加緩和を特攻して盛大に焼け野原になって頂けると、今なら燃やされる前に家財持って一時防空壕に逃げる位の体力が円債市場の皆さんあると思うのですが、今の状況を1年も継続して「やっぱり燃やします」とか来られるとその時は足腰も立たなくなっていてそのまま日銀空襲で焼かれてしまうのでは無いかと懸念されるので、どうせ焼け野原にするなら早い方が良いのですけど、と最早ヤケクソの暴論を申し上げておきましょう。

本来ならばアベノミクス第2弾によって中長期的な成長力強化の政策が実施されて、それに合わせて金融緩和も中長期的に粘り強く実施して政府の成長力強化のサポートを行うというように政策フレームを中長期でも持つ金融政策にするのが筋だったと思うのですが、政府サイドは選挙モードの目先ネタばかりですし、一方で日銀は12月の補完措置によって「今の枠組みはだいぶ限界がありそうだけどもとりあえず延命装置つけとくわ」と公表した挙句に追加緩和に対するトーンアップをして、「中長期的に金融緩和を行う」という政策転換をよりやり難くなるような話の持って行き方をしていまして、中長期的な取り組みで成長力強化でトレンドグロースが上がるような政策なので構造改革的なシバキも入るから緩和的な金融環境で中長期的にサポートするという姿に急速に持って行き難くしてしまいましたな。これ12月の補完措置をこんなに大々的にプレゼンしないでしらっと技術的な話として出せば「今の枠組みをさらに継続しようとして時間稼ぎに来た」という印象を与える事もなかったのですけどねえ・・・・・・・・・・・・

まー黒田総裁のこのやる気満々ぶりは戦況が悪化してヤケクソになって本土決戦とか言い出している状態以外の何者でもないですが、政策が爆発した時の後始末が大変なことになるので爆発する前に回避、となるよりも後は野となれ山となれとなって黒田日銀のメンツの為だけに大爆発して一面の焼け野原にするという政策担当者として無責任にも程があるプレイに出ても何らおかしくないという風情ですので、後はどこからか「止め」が入るかどうかだけの問題じゃないですかねえ。


○NY連銀ダドリー総裁講演ネタ続き(政策編)

月曜の続きです。
[外部リンク] The U.S. Economic Outlook and Implications for Monetary Policy
January 15, 2016
William C. Dudley, President and Chief Executive Officer
Remarks at the Economic Leadership Forum, Somerset, New Jersey


後半の金融政策パートです。

『Turning now to U.S. monetary policy, why did I favor raising the federal funds rate target last month? Basically, my assessment was that our conditions for lift-off had been met. Recall, these two conditions were: 1) further improvement in the labor market that we anticipated would be sustained in 2016, and 2) greater confidence that inflation would begin to move back towards our 2 percent inflation objective over the medium term.』

12月利上げの理由に関してはまあ良いとしまして。

『The timing of policy normalization involves a balancing of risks. I don’t disagree with our critics that there were risks from lifting off in December versus waiting a little longer. First, the economy might turn out to be more fragile than we anticipate, or economic shocks could push the economy off-course relative to our expectations. In other words, our economic projections might be too optimistic. Second, the first tightening move might itself provoke another taper tantrum characterized by higher bond yields and tighter financial market conditions that could be sufficiently strong to impede the economic recovery.』

正常化開始をしたことによって起きる懸念として、実は経済がもうちょっと弱かったらどうなの、というのと、そもそも正常化をすることによって金融環境のタイトニングを呼んでそれが経済に悪影響を与える点を軽視してないか、というのがあると思いますが・・・・・・・

『My judgment was that these risks were manageable.』

マネージできるそうな。

『First, downside forecast errors are certainly possible, but the U.S. economy appears to be on sufficiently sound footing to withstand downside shocks better than was the case a few years ago. Second, I felt that the likelihood of a substantial tightening in financial market conditions due to lift-off was relatively low, in part, because the rate hike was widely anticipated. Market conditions had adjusted quite smoothly-except for some strains observed in the high-yield debt market-as market participants placed higher odds of tightening in the weeks preceding the December FOMC meeting.』

勿論見通しから下振れるということはありうる話だが、経済の基調は数年前よりも強くなっているので少々の下振れによってダメになるという事も無いし、金融環境に関しては一部のハイイールド債などを除けばとっくの昔に利上げを織り込んで推移しているし、実際に利上げしても急速なタイト化は起きていませんよ。という説明になっているのですが、前者は兎も角後者に関してはそもそもFOMCの考える利上げペースと市場の考える利上げペースが全然違うから金融環境がタイトニングしていないだけなのではないかという疑問が大いにある。

『This reinforced that conclusion. A large market reaction would have been a surprise given that this was one of the most anticipated monetary policy events in history. Also, the policy action needs to be viewed in context. While this decision was the first upward adjustment to short-term rates in nearly 10 years, the actual move was smal-?only 25 basis points-which, by itself, should have only a very mild impact on the overall trajectory of the economy. As we noted in the FOMC statement and as Chair Yellen pointed out in her December press conference, even after this rate hike, the stance of monetary policy remains accommodative.』

結論としては利上げしても別に金融環境が顕著にタイト化していないですし今でも緩和的な金融環境ですよという話なので割と強気というか自分の正常化路線正当化モードに入っているなあという感じです。


この次が更に威勢が良い。

『Moreover, it is important to recognize that there are also significant risks from waiting longer to lift off. Upside forecast errors are also certainly possible.』

見通しよりも経済物価が上振れるリスクも同じように可能性があるではないかとかおいおいおいという感じ。

『For example, while the pace of growth has generally been weaker than expected in recent years, the pace of labor market improvement has generally been stronger. By waiting, we would increase the risk that we would need to raise rates more aggressively in the future. This could unduly threaten the economic expansion.』

確かに成長率見通しは予想よりも弱い状況が続いたが労働市場の改善は予想よりも強く推移しており、その点からしても正常化を遅らせることによって将来急速な正常化をしないといけなくなるリスクを高めて、それは経済に宜しくない、とは確かにそれはそうなのですが大きく出たなという感じです。

『In balancing these risks, relatively “early and slow” seems like a better strategy than “late and fast”-especially when one is uncertain both about the degree of accommodation being provided by monetary policy and the level of unemployment consistent with our price stability mandate. Because monetary policy works with a lag, policy normalization needs to begin before the economy reaches its employment and inflation objectives. That is, if we are to get to a neutral monetary policy setting before inflation materially overshoots our 2 percent objective, then we need to get started. Once underway, the pace of policy tightening can be calibrated to how the economy and financial market conditions are responding.』

つーことでどうも前回の利上げサイクルは(当時はメジャードペースという言い方でしたが)“late and fast”ということに認定されいるようなので、経済がよほど上に振れない限りFOMCの今の見通しである「年間100bp利上げ」というのが基本になる(そもそも中立水準まで上げられないのではないかとか、次回の時点で上げ損なうのではないかというのはさておき)のでしょうな。


で、何でそんなに正常化路線ヒャッハーとなっているのかという一端は次のパラグラフで何となく把握した。

『A particular risk of late and fast is that the unemployment rate could significantly undershoot the level consistent with price stability. If this occurred, then inflation would likely rise above our objective. At that point, history shows it is very difficult to push the unemployment rate back up just a little bit in order to contain inflation pressures. Looking at the post-war period, whenever the unemployment rate has increased by more than 0.3 to 0.4 percentage points, the economy has always ended up in a full-blown recession with the unemployment rate rising by at least 1.9 percentage points. This is an outcome to avoid, especially given that in an economic downturn the last to be hired are often the first to be fired. The goal is the maximum sustainable level of employment-in other words, the most job opportunities for the most people over the long run.』

ということで、どうも懸念しているのは「このまま正常化プロセスを遅らせると労働市場のタイト化が一層進む」→「いずれかの時点でインフレ圧力がスパークする&経済が必要以上に強くなる(その結果反動が来たら困る)」という事のようでして、そうなりますと今後の正常化ペースっていうのは確かに物価とインフレ期待も重要ではあるでしょうが、正常化を遅らせることのリスクマネジメントというFOMC(執行部)の考えからするとやはり引き続き労働市場の指標というのも重要で、それは賃金だけではなくてやはり雇用者とか雇用の質とかの面での市場タイト化が継続するのかしないのか、それとも労働市場が緩和してくるのか、という部分もネタとしては重要ということなのではないでしょうかねえと読みましたけれどもどうでしょうか。

『Some of you may be wondering whether the risk of a recession isn’t already quite high? And, if so, doesn’t this imply a need for special care in adjusting monetary policy? After all, the current economic expansion is more than six years old-a bit long in the tooth by post-war standards.』

経済サイクル的に回復がここまで長いということは、ここからサイクル的に下降局面に入るリスクが高くてその中での正常化路線というのはリセッション突入へのリスクを高めるのではないかという指摘にお答えしましょうと来ました。

『Even so, recession risk did not play a major factor in my thinking.』

強気だな。そらまあ正常化着手した直後ですから当たり前ですが。

『Economic expansions don’t simply die of old age. They primarily end either because monetary policy is kept too loose for too long, thereby necessitating a subsequent sharp tightening in monetary policy to prevent a significant inflation overshoot, or because some large adverse shock hits the economy that the central bank cannot easily offset.』

『Mitigating the first risk of being forced to choke off the expansion argues for getting started with policy normalization now rather than holding off. With respect to the second risk of unanticipated shocks, this is obviously very difficult for the central bank to insulate the economy from. Making sure the financial system is robust and resilient is probably the most important thing the central bank can do in this respect.』

うーん何か物は言い様という感じですが、経済回復期間が長いからそろそろ終わるという訳ではないというのはそらまあ単純にそうは言えないでしょうというのかも知れませんけれども、景気回復局面が終わる可能性として後者の金融政策で簡単にオフセットできない大きな負のショック発生でコケるというのは良いとして、前者の「緩和を無駄に長期化してその後急速に正常化するから景気回復サイクルがコケる」というのはさすがにちょっと我田引水の香りが漂ってくるなあと思います。でもって金融ショックに関してはレジリアントな金融システムが重要というその方面に話を持って行くかという感じですが、まあ言いたいことは分からんでもないですが、前者のリスクマネジメントの為にも早めでゆっくりの正常化路線を正当化というのはセントラルバンカーとしてそういう形にしたいという心情はこれまた理解できるのですがこういう理屈を振り回すとちょっと唸ってしまう。


ということで、この金融政策概略編のパートですが、直近の正常化着手を否定する訳には行かないというバイアスが掛かっているにしても、正常化路線を正当化する理屈に屁理屈感が漂っていまして、この屁理屈が後になって自重自縛状態になってしまうのか、単に足元の方便だけで言っているのかは今後の1月FOMCでの情報発信(と言っても声明文が出て後日議事要旨が出るだけの話ですが)をさらに確認した方が良いのかも知れません。ただここのパートをそのまま額面通りに取ると正常化路線への意欲を屁理屈を投下しながら見せるというプレイに出ているなあとは思うのです。


『I would like to turn now to the issue of how the initial step in normalization is going.』

ということで以下技術論の話になるのですが例によって時間と量の関係で明日回し(出し惜しみしている訳ではなくて単なる段取り不足ですすいませんすいません)でありますorzorz
 


お題「さくらレポートで今回は賃金ネタ登場ですよ/バーゼルのリリースをメモしておく」   2016/01/19(火)07:51:48  
  軽減税率って言っても別に減税する訳では無いのに赤字拡大とはこれ如何に?
[外部リンク] 基礎的財政収支 6兆5000億円に赤字拡大
1月19日 5時33分

○さくらレポート関連

・総裁挨拶が3か月前と一言一句変わらんですな

[外部リンク] 『(1)わが国の景気は、輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみられるものの、緩やかな回復を続けている。先行きについても、緩やかな回復を続けていくとみられる。

(2)物価面をみると、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%程度となっている。先行きについても、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられる。

(3)わが国の金融システムは、安定性を維持している。そうしたもとで、金融環境は、緩和した状態にある。

(4)「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しており、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う。』(今回)


『(1)わが国の景気は、輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみられるものの、緩やかな回復を続けている。先行きについても、緩やかな回復を続けていくとみられる。

(2)物価面をみると、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%程度となっている。先行きについても、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられる。

(3)わが国の金融システムは、安定性を維持している。そうしたもとで、金融環境は、緩和した状態にある。

(4)「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しており、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う。』(前回)

・・・・・・・・とわざわざ並べるまでもなく一言一句変化なしとなっておりますが、所期の効果を発揮しているという割には全然2%に到達する気配がない物価認識が続いている訳でして、2016年度後半に2%に物価が到達するという認識を示している筈なのに対して何がどう所期の効果なのかと小一時間問い詰めたい所であります。

とはいえまあ特に今回何かを変えようにも変えられない、という状況でもあるので余計な発言変化を示すようなのをリリースできないというのもありますけどね。


・地域経済報告は今回もあまり色は出ていませんな

さくらレポートと言えば2014年の追加緩和の時には物凄い強い内容が出てきたのに直後の10月末に追加緩和を実施ということで、何じゃそらというのがありまして、今回は下手をしたらヤケのヤンパチで特攻追加緩和をしても不思議ではないような年末年始来の総裁講演等があった中でのさくらレポートですので、さてどうなるかと見た訳ですが・・・・・・・

[外部リンク] 前回はこちら
[外部リンク] 概要の『I. 地域からみた景気情勢』から少々。

『各地の景気情勢を前回(15年10月)と比較すると、近畿から、回復テンポが緩やかになっているとして判断を引き下げる報告があった一方で、東海からは、生産の緩やかな増加などを踏まえて判断を引き上げる報告があった。また、残り7地域では、景気の改善度合いに関する判断に変化はないとしている。』

『各地域からの報告をみると、8地域で、「緩やかに回復している」、「回復を続けている」等、東海で、「緩やかに拡大している」としている。この背景としては、輸出や生産面に新興国経済の減速に伴う影響などがみられるものの、国内需要は、設備投資が緩やかな増加基調にあり、個人消費も雇用・所得環境の着実な改善を背景に底堅く推移していることなどが挙げられている。』

ということになっていまして、設備投資と消費と生産の部分だけ比較してみましょう。

『設備投資は、3地域(北海道、北陸、東海)から、「一段と増加している」、「大幅に増加している」等、5地域(関東甲信越、近畿、中国、四国、九州・沖縄)から、「緩やかに増加している」、「増加している」との報告があったほか、東北から、「堅調に推移している」との報告があった。この間、企業の業況感については、北海道、東海から、「改善している」等、7地域(東北、北陸、関東甲信越、近畿、中国、四国、九州・沖縄)から、「一部にやや慎重な動きもみられるが、総じて良好な水準を維持している」等の報告があった。』(今回)

『設備投資は、3地域(北海道、北陸、東海)から、「一段と増加している」、「大幅に増加している」等、5地域(関東甲信越、近畿、中国、四国、九州・沖縄)から、「緩やかに増加している」、「増加している」との報告があったほか、東北から、「堅調に推移している」との報告があった。この間、企業の業況感については、「幾分悪化している」との報告があった一方、「改善している」、「総じて良好な水準で推移している」等の報告があった。』(前回)

設備投資に関しての判断は横ばい、業況感は(短観がそうですから当然ですが)横ばいやや弱めとなっていますな。でもってこれ仔細に見ようとしますと、概要の先の方にコンポーネントごとの各地域コメントがあって、良く良くそこを見ましてもコメントは前回対比横ばいとなっています。


『個人消費は、雇用・所得環境が着実な改善を続けていること等を背景に、北海道から、「回復している」、4地域(北陸、東海、四国、九州・沖縄)から、「緩やかに持ち直している」、「持ち直している」等の報告があったほか、4地域(東北、関東甲信越、近畿、中国)から、「底堅く推移している」、「全体としては堅調に推移している」との報告があった。』(今回)

『個人消費は、雇用・所得環境が着実な改善を続けていること等を背景に、北海道から、「回復している」、4地域(北陸、東海、四国、九州・沖縄)から、「緩やかに持ち直している」、「持ち直している」等の報告があったほか、4地域(東北、関東甲信越、近畿、中国)から、「底堅く推移している」、「全体としては堅調に推移している」との報告があった。』(前回)

こちらもまた前回と全文一致なので、実は前回も前々回と全文一致しておりますけど、こちらの各地域ごとのコメントを見ますと東海で前回の『雇用・所得環境が着実に改善する中で、持ち直している』から前半部分がカットされていて(ただこれは実質上げなのか下げなのかが微妙)となっていたり、四国で『気温が高めに推移したことから一時的に弱めの動きがみられているが、基調的には緩やかに持ち直している』と前半にヘッジクロースが入るなどの差はあります。


続いて生産。

『生産(鉱工業生産)は、新興国経済の減速に伴う影響などから、5地域(東北、関東甲信越、近畿、中国、九州・沖縄)から、「弱含んでいる」、「横ばい圏内の動きが続いている」等の報告があった。この間、4地域(北海道、北陸、東海、四国)から、「緩やかに持ち直している」、「高水準で推移している」、「緩やかに増加している」等の報告があった。』(今回)

『生産(鉱工業生産)は、新興国経済の減速に伴う影響などから、5地域(東北、関東甲信越、東海、中国、九州・沖縄)から、「このところ横ばい圏内の動きとなっている」等の報告があった。この間、4地域(北海道、北陸、近畿、四国)から、「緩やかに持ち直している」、「高水準で推移している」、「増加している」との報告があった。』(前回)

しらっとこれ弱含みとか入ってるし、増加の所も緩やかにとか入っていまして、これまた地域別のを見ますと、

北海道:堅調な海外需要を背景に、増加している→増勢が緩やかになっている
東北:横ばい圏内の動きとなっている→弱含んでいる
北陸:高水準で推移している→高水準で推移している

関東甲信越:新興国経済の減速に伴う影響に加え、在庫調整の動きもあって、このところ横ばい圏内の動きとなっている→新興国経済の減速に伴う影響に加え、在庫調整の動きもあって、横ばい圏内の動きが続いている

東海:新興国経済の減速の影響などから、このところ横ばい圏内の動きとなっている→緩やかに増加している

近畿:増加傾向が続いているが、伸びはやや鈍化している。この間、在庫は横ばい圏内の動きとなっている→このところ横ばい圏内の動きとなっている。この間、在庫はやや高めの水準となっている

中国:全体として横ばい圏内の動きとなっている→全体として横ばい圏内の動きとなっている四国:緩やかに持ち直している→緩やかに持ち直している

九州・沖縄:海外向けは新興国経済の減速の影響などからやや弱含んでいる一方、国内向けの減産が緩和しつつあり、全体として横ばい圏内の動きとなっている→海外向けは新興国経済の減速の影響などから半導体関連を中心にやや弱い動きが続いている一方、国内向けは持ち直してきており、全体として横ばい圏内の動きとなっている

となっていまして、北海道、東北、近畿が下がっていて東海が上がっているという結果になっています。


・・・・・・つーことで今回ほぼ横ばいで出てきていて、2016年度後半に向けて鋭角ターンで回復して物価もホイホイ上がるという見通しに対してもうちょっと威勢の良いのが出てくるかもしれないとは思ったのですが、別に威勢の良いものでもなく悪いものでもなく(生産は微妙だが)という結果でしたな。


○展望レポート地域の視点で賃金キター!!!

引き続き展望レポートネタですが今回の『II.地域の視点』のお題は『各地域における企業の雇用・賃金設定スタンス』であります。

『1.企業の雇用・賃金設定スタンスの総括評価』

『各地域における企業の雇用面の状況をみると、人手不足感が一段と高まる中で、企業規模や業種を問わず、多くの先で積極的な採用活動を展開しているが、依然として必要な人材の確保が難しいとの声が数多く聞かれている。』

賃金を上げれば必要な人材が確保できると思うのですが。

『こうした状況のもとで、賃金設定面では、正規社員に対して、人材確保の観点に加え、最近の収益の改善や同業他社の動向等を踏まえ、近年、都市部の企業を中心に、定昇や賞与増額を実施する先が増加している。さらに、ベースアップ等により給与水準を引き上げる動きも着実に広がっており、来年度に向けて、昨春の伸び率を上回る引き上げの方針を示す先がみられる。』

>来年度に向けて、昨春の伸び率を上回る引き上げの方針を示す先がみられる
>来年度に向けて、昨春の伸び率を上回る引き上げの方針を示す先がみられる
>来年度に向けて、昨春の伸び率を上回る引き上げの方針を示す先がみられる

お、おぅ・・・・・・・・・・・・

『また、派遣・パート等の非正規社員に対しても、人材の確保や最低賃金への対応を図るべく、時給を引き上げる先が広範に見受けられる。そうした一方で、地方の中小企業を中心に、給与の増額に慎重な先も依然として相応にみられており、その中にはベースアップによる給与水準の引き上げは難しいとする先が少なくない。』

そらそうよ。


続いて『2.企業の雇用スタンスと人材確保の現状』である。

『雇用面では、製造業で、新興国経済の減速に伴う影響を受け、非正規社員を削減する動きなどがごく一部に生じているが、多くの先では、業容の拡大や人手不足の解消等を図る目的で、積極的な採用スタンスを継続している。しかしながら、必要とする人材は、一部の企業を除けば確保が難しい状況が続いており、特に労働力人口の減少が著しい地方圏では人手不足が深刻化している。』

賃金を上げれば(略)

『足もとの状況を雇用形態別にみると、正規社員については、多くの先で今春入社予定の新卒者の採用数を増やす方針を打ち出す中で、内定者の確保が計画未達となっている先が少なくないうえ、即戦力と位置付ける中途採用も、企業が求める人材の獲得は困難との声が聞かれている。さらに、非正規社員についても、多くの企業で採用に注力しているが、必要な人員の手当てが進んでいない状況が続いている。』

ふーん。

『また、業種別には、小売、飲食・宿泊、医療・介護、運輸等で不足感の更なる強まりを指摘する声が多く、一部には新規出店の抑制や営業時間の短縮など事業運営面で支障が生じている先がみられる。』

不足しているなら賃金を上げれば良いと思うのですが(しつこい)、賃金をあまり上げずに何とか確保しましょうとか、業務負担に対して賃金設定が低いから人が集まらないとかそういう話ではないでせうか。

『こうした状況に対応すべく、多くの先では、人材の確保や所要人員の削減に向けて、様々な施策に引き続き粘り強く取り組んでいる。』

とまあここまでが前振りというかバックグラウンド。


『3.企業の賃金設定スタンス』というのが次にありまして・・・・・・・・・・・・・

『(1)企業の賃金設定スタンスの現状と背景

以上の労働需給環境のもとでの企業の賃金設定スタンスをうかがうと、業種や企業規模、職種を問わず、都市部の企業を中心に、何らかの方法で給与の増額を図る動きに広がりがみられている。そうした一方で、地方の中小企業を中心に、給与の増額に慎重な姿勢を堅持している先も依然として相応にみられており、その中には、ベースアップなど定例給与の改定による給与水準の引き上げは難しいとする先が少なくない。』

うむ。

『このようなスタンスについて、まず、正規社員への対応をみると、定例給与の水準を規定するベースアップに関しては、今春の方針は、労使交渉が本格化していない現時点では、未だ固まっていない先が大半ではあるが、そうした中で、収益の改善を見込む企業を中心に、昨春の伸び率を上回る引き上げを示唆する先もみられる。』

「収益の改善を見込む企業を中心に、昨春の伸び率を上回る引き上げを示唆する先もみられる」って何か一部の例を出して威勢の良い話をしようとしてないかと思うのですが。

『こうした姿勢を示す理由としては、収益の改善に加え、(イ)人材の獲得・繋留、(ロ)政府等からの要請、(ハ)同業他社の賃上げ実施への対応等も指摘されており、企業が必要に迫られる形で実施している面も見受けられる。また、賞与に関しては、夏季は支給率を前年よりも引き上げる先が多くみられたほか、冬季も支給額を前年実績に上乗せするとした先が大企業を中心に少なくない。』

その割には毎勤がアレなのだが毎勤はサンプルが良くないという事でしたっけ。

『さらに、新興企業や中小企業では、ベースアップの考え方を採り入れていない先が多く、近年の収益改善を受け、賞与等の一時金で従業員に利益を還元する動きも相応にみられている。』

ものは言い様ですな。それだと恒常所得の増加期待にならないから前向きな循環にちゃんと乗るのかが怪しいですけど。

『この間、非正規社員に対しても、小売や飲食・宿泊など多くの業種で時給を引き上げる動きが続いている。これは、(イ)非正規社員も、正規社員同様に人手不足が深刻化する中で、人材の確保に向けて処遇改善の必要性が高まっていること、(ロ)最低賃金の引き上げへの対応が求められていること、が主たる要因となっている。また、こうした賃金面での対応に加え、福利厚生の充実や非正規社員の正規社員化等により人材の確保を図る動きもみられる。』

ほっほー。

とはいえ相変わらずですが、
[外部リンク] 春闘を前に経営側 ベアにこだわらない賃上げを
1月19日 4時08分

こんな話になっている訳で、では何でそうですねんという話が以下続く。

『(2)定例給与の引き上げに慎重な姿勢となる理由』(上記URLとは関係なくさくらレポート概要の続きです)

キタコレ。

『このように給与増額の動きは広がっているが、地方の中小企業を中心に、賞与の増額や非正規社員の時給引き上げにはある程度前向きに対応するとしても、定例給与の改定による正規社員の給与水準の引き上げに対して、慎重なスタンスを取る先が依然として少なくない。その要因としては、先行きに対する漠然とした不安を挙げる先が多く、同業他社の動きを見極めたいとする先も相応に見受けられる。さらに、こうした要因に加え、定例給与の引き上げに慎重な姿勢を崩さない根本的な要因として、主に以下の点も指摘されている。』

うむ。

『イ.低い期待成長率

中長期的な国内市場の縮小が想定される中で、事業の安定的な成長が展望し難い環境のもとでは、固定費の増加に繋がる形での給与水準の引き上げには慎重にならざるを得ないとの声が多く聞かれている。』

正直これが一番大きいんじゃないですかねえ。となると政府の役割という話になりますし、大体からして日銀は散々超絶緩和政策を実施している訳で、この超絶緩和がもっと効くためには期待成長率が上がるような政策を政府がきちんとしないと、超絶緩和の効果が金融市場の中だけでグルグル回るということになり、結果として国債市場がナパーム弾で焼かれているだけという何の意味があるのか分からん状態になっている訳でして、威勢の良い大本営チックな賃金上昇はありまぁす!じゃなくてこちらをもっと前面に出して頂きたいものです。

『ロ.現状の収益動向に対する厳しい認識

近年の収益改善は、為替差益等の一時的な要因や海外部門の寄与が大きく、国内事業自体は楽観視できない状況が続いているため、現状の利益水準を前提に国内の従業員の給与水準を引き上げることは難しいとの指摘が聞かれる。このほか、中小企業を中心に、収益は改善傾向ながら、利益水準が依然として低い状況では賃上げは困難との声も聞かれている。』

前段とも繋がりますし、結局それは消費マインドとかにもつながる訳ですが、恒常所得の増加期待というのが無ければ企業だって投資もしないし個人消費だってよーし入社したから36回ローンで新車買うぞーとはならんわなと思います。

『ハ.事業強化に向けた対応を優先

収益の改善を踏まえ、競争力の強化に向け、従業員の賃上げよりも、これまで抑制してきた設備の更新投資や新規投資、新規事業の立ち上げ、M&A等を優先しているとの声が聞かれている。』

それはもしや省力化の設備投資とかではないかというのと、新規事業立ち上げするなら人は要らんのかという????なサムシングを感じる説明ではある。

ということで、どうせなら順番を変えてこの部分をもっと前面に出して欲しかった気がする。政府に喧嘩売るっぽいから厳しいのかも知らんが。


最後に『4.先行きの展望と課題』

『多くの企業では、先行きも現状の積極的な雇用スタンスを継続する方針にあるため、当面、労働需給が逼迫した状況は解消されない可能性が高い。それにも拘らず、来年度の給与増額に向けた企業の動きは、現時点では勢いを増す状況とはなっていない。』

最初の所では威勢の良さそうな話になっていたのに結局最後の方ではこのようにちゃんとした認識になっているのがチャーミングというか大人の事情というかで味わいが深い。

『こうした中で、持続的に賃上げが実施されていくためには、(イ)生産性の向上や新技術・商品の開発等により、企業が自らの成長力を高めていくこと、(ロ)企業間の取引価格の適正化や消費者のデフレマインドの払拭等を通じ、企業が人件費等コスト増加分の製商品・サービス価格への転嫁を進め、収益体質の強化を図ること、(ハ)給与水準の引き上げと各種制度が整合的となるよう手当てされていくこと、などが必要との指摘が聞かれる。』

何か微妙な結論になっていますが、お前らがんばれという話をするよりは成長力の強化じゃないですかねえとは思いますけど、まー成長力強化の必要性を説明しているのは良かったと思います。なお全文の方だと色々と興味深い記述があると思うのですが、そこまで詳しく読んでる時間がミーのショパンの事情により無かったのでパス致します。


○バーゼルのトレーディングリスク規制キタコレ

[外部リンク] バーゼル銀行監督委員会による最終規則文書「マーケット・リスクの最低所要自己資本」の公表について

『バーゼル銀行監督委員会は、1月14日、「マーケット・リスクの最低所要自己資本」(原題:Minimum capital requirements for market risk)と題する最終規則文書を公表しました。詳細につきましては、以下をご覧ください。』

ということでプレスリリースの仮訳はこちら。
[外部リンク] 『バーゼル銀行監督委員会(以下、バーゼル委)は、本日、上位機関である中央銀行総裁・銀行監督当局長官グループ(GHOS)が合意したとおりマーケット・リスクの最低所要自己資本の改定を公表しました。マーケット・リスクの枠組みの改定は、国際金融危機を受けたバーゼル委の国際規制基準を改革する取り組みの主要な要素です。』

『2007 年から 2008 年にかけての深刻な市場ストレス環境は、トレーディング業務から生じるリスクに対する資本賦課の枠組みの脆弱性を露呈させました。バーゼル委は、2009 年に、最も急を要する課題に対応するべく、バーゼル兇離沺璽吋奪函Ε螢好の枠組みに対する一連の改定を発表しました。トレーディング勘定の抜本的な見直しもまた、それらの改定が対応していなかった複数の枠組み上の課題に取り組むべく開始されました。』

ということで、説明部分はパスしまして結論部分ですが。

『バーゼル委は、銀行から提供されたデータを使用し、本改定が 2015 年 6 月末に完全実施されたと仮定した影響度分析を実施しました。現行の枠組みでは、マーケット・リスク・アセットがリスク・アセット全体に占める割合は約 6%であるのに対して、改定後の枠組みではその割合は10%未満となります。改定後のマーケット・リスクの総所要自己資本は、現行の枠組みと比較して、中央値では 22%(加重平均では 40%)増加すると見込まれます。』

マーケットリスクに対する所要自己資本がそれだけ増加ですかそうですかorz

『なお、これらの推計値は、バーゼル委が 2015 年 12 月に承認したカリブレーションの見直しを考慮しています。本改定は、2019 年 1 月 1 日に発効します。バーゼル委は、実施期間を通じて、自己資本比率規制の枠組みにおける全般的なカリブレーションの一貫性を確保するべく、本改定の自己資本への影響のモニタリングを継続する予定です。』

だそうな。なお詳しい英文資料もあるがこれまた全然読めていないので誰か本職の方が解説してくれると思いますのでそれを見つつ勉強しておかないと(謎の使命感)。


#時間が無くなって続きをやると言ってたダドリー講演ができなくなったorzorz
 


お題「市場雑談メモ/総裁の追加緩和関連発言/ダドリー講演は正常化路線の継続意欲を強めに示す」   2016/01/18(月)08:05:27  
  ○市場メモ雑談

・短国買入1.5兆円でまたまた1Yと6Mカレントの落札ですな

金曜のオペオファー
[外部リンク] 国庫短期証券買入 15,000 2016年1月19日
国債補完供給(国債売現先)・即日(午前オファー分)(注3) 3,242 2016年1月15日 2016年1月18日
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式> 15,000 2016年1月19日 2016年4月28日

ということでオファーが1.5兆円でしたので、これは今週金曜が2.5兆円で今月の買入が合計で6.5兆円ということですな(来週の買入は翌週月曜送りになるから)、うんうん。

オペ結果
[外部リンク] 国庫短期証券買入 38,994 15,000 0.031 0.039 10.6
国債補完供給(国債売現先)・即日 (午前オファー分)0 0
共通担保資金供給(全店)<固定金利方式>(1月19日スタート分)6,193 6,193

ということで3.9甘/3.1甘ですので例によって3Mを入れるレベルではなく(このレベルで日銀に売るくらいなら世の中に出せば問題なく捌ける)応札そのものは3.9兆円とかありましたので一応物は試しに3Mも札は入っているとは思いますが。

あとそれから固定金利オペは3393億円の落ちに対して何故か6193億円と増額で入っているのですけれども、22日にも昔のシグナルオペの成れの果てがあってこちらが9101億円の落ちがあるのでこちらがどの程度ロールされるのかにもよりますな。


・為替ェ・・・・・・・・・・・・

金曜の夜に何かあばばばばーとなっていたようで
[外部リンク] Business | 2016年 01月 16日 08:59 JST
円急騰し一時116円半ば、原油安・弱い米指標受け=NY市場

『[ニューヨーク 15日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場は、ドルが対円で約5カ月ぶり、対ユーロで2週間半ぶりの安値をつけた。原油安のほか、弱い米指標を受けてリスク回避姿勢が強まり、ドルの重しとなった。原油、株式相場の急落や、弱い経済指標に伴い、米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースが一段と鈍化する恐れがある。これは、ドルを圧迫する材料とされる。』(上記URL先より)

つーことで金曜引け後に原油が下がるわドルは下がるわとかやっておりましたが、結局117円割れもやらかすという次第でNY株は残念な状態ですし、この調子ですと1月決定会合(は月末)までに日銀盛大に追い込まれるの巻になってきているのがマズーではありますな。


○国会で黒田総裁追加緩和否定チックな発言とな

金曜の参議院予算委員会ですが、音出さないで中継を見るともなしに見ていたので表情だけ見てましたけれどもちょっと黒田さん機嫌が麗しくないように思えましたが・・・・・・・・・・・

[外部リンク] Business | 2016年 01月 15日 14:16 JST
現時点で追加緩和考えない、賃金上昇やや鈍い=黒田日銀総裁

『[東京 15日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は15日午後の参院予算委員会に出席し「現時点で追加緩和の考えない」が「物価の基調に変化があればちゅうちょなく政策を調整する用意がある」との従来見解を繰り返した。同時に「史上最高の企業収益とひっ迫した労働需給の割には賃金上昇はやや鈍い」との懸念を示した。民主党の石橋通宏委員への答弁。』(上記URL先より)

この前ロイターの記事引用した時にもありましたが、最近ロイターが妙に「従来見解を繰り返した」と一々説明を入れているのが妙な感じでして、いやまあ確かに実際に聞いてないからどういう文脈とニュアンスで説明しているのかは良く分からんのでロイターのいう事の方が正しいのかもしれませんけれども、総裁発言の中でテキストが出ている部分を見ますと12月の補完措置以降の黒田さんの発言って一段トーンアップしたと読む方が自然だと思うのですよね。

そういう中で今回「現時点で追加緩和の考えない」と来たのは(機嫌が悪そうだっただけに)売り言葉に買い言葉で出てしまったのかもしれませんが、従来のトーンアップ路線とちと違う感じです。まあ記事にもありますように、その後「躊躇なく調整」というのを入れていますので、多分「言っちまった」という奴で躊躇なく調整を後から入れたという感じに思えるのですよね。

と申しますのは、黒田さんって(その是非は別として)基本的に説明を単純化するようなアプローチをこれまで採っていて、どこぞの麿大先生のようにきっちり両方の説明をするから情報ベンダーが片方の部分だけで慌ててヘッドラインを打って何が何やら分からなくなるというようなアプローチを採らないというイメージ(イメージで語っていますので念のため)な訳でして、こういう形での両論併記モードは珍しいだけに、追加緩和に関して(1)本当に相変わらず目標行くと思っているから別に知らんがなという意味で追加とかしなくてもヘーキヘーキと思っているのか、(2)12月の補完措置以降緩和の限界とか言われたのでトーンアップしてみたものの、今度は追加期待が高まってきそうになって、これでは追加やるにしてもやらないにしてもあまり良い結果にならない可能性があるので一旦火消をしたのか、どっちなのか良く分からないのですが、まあ一旦追加緩和否定的なのが出て為替が何となく反応(なお国内債券は何ら反応せず)しましたが、その後の海外原油と米国指標のせいということになってしまいましたのでうっかり忘れそうになりますのでメモということで。


○浜田先生がまたも梯子を外しているようで

何ちゅうかもうインタビューするのもねえと思いながらもこうやってネタにして注目記事扱いにすると結局注目記事欲しさのベンダーがインタビューを敢行するという誰得連鎖が回るのでしたorzorz

[外部リンク] Business | 2016年 01月 15日 19:26 JST
インタビュー:雇用は良好、1月の日銀追加緩和は不要=浜田参与

『[東京 15日 ロイター] - 安倍晋三首相の経済ブレーンで内閣官房参与を務める浜田宏一・米イエール大名誉教授は15日、ロイターとのインタビューに応じ、中国経済の先行き懸念などを背景に金融市場が不安定化しているが、今月28、29日に日銀が開く金融政策決定会合での追加緩和は必要ないとの認識を示した。雇用環境が引き続き良好なことなどを理由に挙げた。』(上記URL先より、以下同様)

ということで追加緩和は不要らしいですなあ(棒読み)。

『原油価格の下落が続く中、消費者物価(生鮮食品除く、コアCPI)見通しの下方修正や、2016年度後半と見込んでいる物価2%の到達がさらに後ずれする可能性が高まっている。浜田氏は、原油輸入国である日本にとって、原油安は「グッドニュース」と指摘。日銀が物価目標を設定した当時は「大幅な原油安はまったく予想できなかった。原油の影響を含んだ2%のインフレ目標を達成することは、理にかなっていないのではないか」と述べ、日銀が試算している生鮮食品とエネルギーを除いた消費者物価(日銀版コアコアCPI)が2%に向かっている限り「(コアCPIによる)2%の達成にこだわる必要はない」と強調した。』

ということですが、そもそも除く生鮮エネルギーがここから先2%に向けて上がっていくのかという話の方が怪しい気がするのですが、いずれにせよ黒田日銀の方では「早期に達成」という話をしている訳でして、一方で政治サイドの方が物価目標2%の達成時期とかに対して随分と曖昧になってきたという感じ(ちなみにこの記事小見出しの方では『<原油安はグッドニュース、2%達成時期こだわる必要ない>』とあって、記事内を見ると達成「時期」というよりはコアCPIでなくても何らかの形で2%に向かっていれば良い的な話になっているので、どっちが正確なのか良く分からん)でございますな。

まー冷静に考えればインフレターゲットの枠組みの中で中長期の物価見通しが2%近辺でアンカーされている(ということになっている)他の主要国では暫くデフレという環境にはなっていないですが、その一方で物価が上がっていても経済循環の中で経済が下向きになる(まあ最近の場合は経済循環だけではなくてバブル崩壊の後始末もありますが)のは普通に存在する訳で、日本の場合リフレ派の諸先生方が「デフレ脱却してインフレにすれば全て問題解決」的な宣伝を盛大に行ったことのツケがそろそろ回って来ましたよねという所なので、そういう文脈からしますとあまり物価目標の所をギチギチ詰めていかない方が利口というのはその通りなのですが、しかしリフレ政策導入させる前に散々宣伝していた話はどこに逝ったのかと小一時間問い詰めたい所ではあります。


○NY連銀ダドリー総裁の直近の講演が割と丁寧にまとまっている件について(なお正常化路線志向が強めですよ)

ということで金曜にはこんなのがありました。
[外部リンク] The U.S. Economic Outlook and Implications for Monetary Policy
January 15, 2016
William C. Dudley, President and Chief Executive Officer
Remarks at the Economic Leadership Forum, Somerset, New Jersey


『In my remarks, I will discuss the U.S. economic outlook and the implications for U.S. monetary policy. I will focus primarily on last month’s Federal Open Market Committee (FOMC) “lift-off” decision-the first increase in the federal funds rate target range in nearly 10 years. I’ll explain what motivated my vote to begin to normalize U.S. monetary policy. I’ll also offer a preliminary assessment of how things are going so far-both with respect to how the U.S. bond market reacted to lift-off and how well our new tools are working as we begin to push up short-term interest rates. Both issues are pertinent, as money market rates have spent a very long time close to zero and we have never attempted to tighten monetary policy with such a large balance sheet and high level of excess reserves. To summarize my conclusions: Generally so far, so good on both fronts.』

ということで経済と金融政策、実際に行った利上げ後の市場の評価などを行うという割と包括的な話をしております。

『Looking ahead, I’ll talk about what comes next. No surprises here-it depends on the data. As noted in the December FOMC statement, we expect that the normalization of monetary policy will be quite gradual. But, there is no commitment here. The flow of the data?broadly defined-will drive our actions as it influences our assessment of the economic outlook and our view of the stance of monetary policy best suited to achieve our dual mandate objectives of maximum sustainable employment and price stability. As always, what I have to say reflects my own views and not necessarily those of the FOMC or the Federal Reserve System.1』

つー感じで話が始まっておりまして、上記の説明に見られますように今回のダドリーさんの講演は説明が妙に丁寧な感じでして、その結果分量もいつもよりはちと多い印象(印象論で実際に確認していない)があります。


・経済に関しては普通に強めの見方

『In terms of the economic outlook, the situation does not appear to have changed much since the last FOMC meeting.』

と、経済に関しては「12月FOMC以降見通しを変化させるような状況は無い」と来ています。

『Some recent activity indicators have been on the softer side, pointing to a relatively weak fourth quarter for real GDP growth. But this needs to be weighed against the strength evident in the U.S. labor market.』

ということで足元4Q弱めですが労働市場が強い事も考えましょうと来ておりまして。

『I continue to expect that the economy will expand at a pace slightly above its long-term trend in 2016. In other words, I anticipate sufficient economic strength to push the unemployment rate down a bit further and to more fully utilize the nation’s labor resources.』

てな訳で2016年は完全雇用に向けた十分な経済の強さを維持すると見通し強めですな。


・物価に関しては「基調は強い」的な説明をしておりますな

『Turning to inflation, we continue to fall short of our 2 percent objective for the personal consumption expenditure (PCE) deflator. But I take it as a positive sign that the core PCE inflation rate-that is, excluding food and energy-has been quite stable despite the downward pressure being exerted by lower energy prices on the prices of non-energy goods and services, as well as the drop in non-energy import prices from a firmer dollar.』

物価についてですが、PCEコア物価がエネルギー価格の弱さやドル高にもかかわらずに「excluding food and energy-has been quite stable」という指摘をしていまして、物価が弱いという説明ではなくて、基調を見ると強いじゃないですかとどこぞの中央銀行のような話をしております。


・米国経済についてもう少し詳しく

『Going into more detail, U.S. economic activity has areas of both strength and weakness.』

ということで。

『On the stronger side of the ledger, domestic demand is doing reasonably well. In particular, consumption and housing activity continue to expand at a moderate pace. Consumer spending has been supported by solid real disposable income growth, which has been underpinned, in turn, by sturdy job gains and falling energy prices. Residential investment has been slowly increasing for several years and that trend seems likely to continue in 2016. Housing starts are still well below the rate consistent with the nation’s population growth rate, and the fundamentals of housing demand remain positive. Rising employment is likely to boost the household formation rate and low mortgage interest rates should keep housing relatively affordable, despite the ongoing recovery in home prices.』

国内需要の強さの中では消費と住宅市場の強さが強調されています。消費の強さの中で可処分所得の強さを示していましてその中にエネルギー価格の弱さがあるのはチャーミング。

『Last month’s passage of a fiscal 2016 budget package should also provide support to economic activity. Not only does this budget package reduce uncertainty about the budgetary outlook, but its extension of a number of tax breaks and easing of the caps on domestic and military spending means that fiscal policy in 2016 will likely turn somewhat stimulative.』

財政も景気のを引っ張らなくなっていると。


『On the weaker side, the collapse in energy prices continues to pull down domestic investment in oil and gas drilling projects. Although this adjustment is now well-advanced, I suspect that there remains a further leg down given the sector’s diminished cash flows and the reduced access to credit. In addition, manufacturing remains very soft-hurt by the drop in energy-related investment, an ongoing inventory adjustment and the loss of competitiveness caused by the persistent strength of the U.S. dollar. Even the one bright spot in manufacturing over the past year-the auto sector-seems to be close to a cyclical peak. Thus, I suspect manufacturing will continue to be soft in 2016.』

弱い方では資源価格低迷から関連の設備投資などが落ちるとか、ドル高の製造業に与える悪影響とか。

『Overseas developments, especially with respect to the emerging market economies, pose a risk to the U.S. economic outlook-potentially exerting greater restraint on the demand for U.S. exports and contributing to greater turbulence in global financial markets.』

エマージング経済もリスクですよと。

『Putting these positives and negatives together, the most likely outlook seems to be more of what we have experienced in this expansion-an economy that grows at slightly above a 2 percent annual rate this year.』

でもって纏めは2%少々の成長になるでしょうというのですから結局強めの見通しですな。


・物価に関しては「インフレ期待低下の可能性」を懸念とな

『The inflation outlook also has not changed much. Inflation remains well below the Federal Reserve’s 2 percent objective. In my assessment, this is due mainly to weaker energy prices and the impact of a stronger dollar on non-energy import prices. However, the fact that core measures of inflation are considerably higher than the headline readings, and have been quite stable in recent months, suggests to me that we are likely to see inflation rise once energy prices stop falling and the dollar stops appreciating-clearly neither trend can persist indefinitely. Of course, this assumes that the U.S. economy grows sufficiently rapidly so that pressure on available labor and capital resources continues to increase.』

てな訳で物価に関しての見通しは特段の変化がないですし、先ほど出てきたように米国型コア物価指数は極めて安定しているというのを持ち出してきて、原油安やドル高の影響が一巡すると物価はあがりますよというお話をしていますな。

『With respect to the risks to the inflation outlook, the most concerning is the possibility that inflation expectations become unanchored to the downside.』

インフレ期待低下の可能性を懸念、という話なのですよね。

『This would be problematic were it to occur because inflation expectations are an important driver of actual inflation. If inflation expectations become unanchored to the downside, it would become much more difficult to push inflation back up to the central bank’s objective. Japan’s difficult experience indicates the importance of avoiding such an outcome.』

何か日本が引き合いに出されていますが、インフレ期待がアンカーされなくなる(今回は下がる方)となりますと宜しくないという話をしております。

『For this reason, we closely monitor inflation expectations. Inflation measured by the PCE deflator has been running below the FOMC’s objective since May 2012. A concern is whether these persistent underruns in inflation may be beginning to weigh on inflation expectations. Some surveys of inflation expectations have softened recently. For example, the University of Michigan measure of median long-term household inflation expectations-that is, expected inflation at a five-to ten-year horizon-is currently at 2.6 percent. This is near the very bottom end of its range over the past two decades.』

実際のインフレが低い状態が長期化する中でインフレ期待が下がることを懸念という話ですが、ではそのインフレ期待ってどの辺を見てますかということで、出ているのはサーベイベースの話で、ミシガン大学指数が最近やや弱含みの点をまずは指摘しています。

『The New York Fed’s Survey of Consumer Expectations also shows softness. The median of 3-year inflation expectations has declined over the past year, falling by 22 basis points to 2.8 percent. While the magnitude of this decline is small, I think it is noteworthy because the current reading is below where we have been during the survey history. Up until July 2014, the median largely stayed in the range from 3.2 to 3.4 percent, and from July 2014 to July 2015 it remained near 3 percent.』

次にニューヨーク連銀のサーベイということで、消費者期待のサーベイを出してきておりまして、こちらの数値もやや弱くなり、これまでの中では最も低い水準になっていますという指摘。

『While it has a short history, I put more weight on the New York Fed’s survey because its methodology should be more robust in accurately assessing consumer inflation expectations.』

でもってここのNY連銀サーベイは消費者のインフレ期待を推測するのに適切だそうです。

『Compared to the more widely followed University of Michigan survey, for example, the New York Fed survey has several advantages. The sample size is larger, most of the people that are interviewed are the same each month, and the inflation expectations question is posed differently to focus the respondent’s attention on inflation rather than on prices. We believe that all these factors lead to a more reliable estimate of inflation expectations.』

サーベイの内容がミシガン大学指数よりも良いそうな。


『Obviously, I didn’t think the degree of weakness we have seen in our survey measure of inflation expectations was of sufficient concern to defer the start of monetary policy normalization.』

とまあここまで前振りが入るのですが、結局の所サーベイベースでの足元のインフレ期待の弱さは正常化政策を遅らせるほどの懸念ではないという話がズバッと入っていまして結局の所正常化路線には変化がなさそうな説明になるのよね。

『And, as long as the economy continues to grow at an above-trend pace, I expect the increase in resource utilization will be sufficient to push both inflation and inflation expectations higher over time. That said, should the economy unexpectedly weaken, then this fall in inflation expectations would become more concerning.』

ということで、インフレ期待が弱くなることがよりconcerningになるのは経済がunexpectedly weakenとなった時ですよという話をしているので、ダドリーの説明ってこの前立て続けに出た地区連銀総裁のコメントと比較してヘッジの入り方が強くないというか、要するに強気モードですなあという感じです。


『Assuming, as I anticipate, that inflation does move back towards our 2 percent target, I am often asked how tolerant would I be of an overshoot? In other words, is the 2 percent inflation target a ceiling or not? I don’t think of the 2 percent objective as a ceiling.』

2%を越えることを容認しないのかという質問に対して。

『I would be equally intolerant of misses relative to 2 percent in both directions, above or below, with my intolerance growing the further we deviated from our 2 percent objective. We will almost certainly never be precisely at our 2 percent objective for any length of time given all the forces-many of which are not under our control-that influence actual inflation outcomes over a business cycle.』

『Thus, with a neutral monetary policy, my goal would be to spend about the same amount of time slightly above as slightly below our 2 percent objective.』

物価2%については上方へのブレは容認しますが、それは2%割れの数値がどの程度容認できるのかというのと同じレベルの話ですよという事のようです。


・実はこの先が金融政策ネタになるのですが雪なのでこの辺で(^^)

この先が『Turning now to U.S. monetary policy, why did I favor raising the federal funds rate target last month?』から金融政策ネタになるのですが、時間と量の関係上明日に続きとしますが、基本的に現在の正常化路線を推進しますぜヒャッハーという話をしています。また最後の方ではバランスシートの話もしていまして、FEDの保有資産残高の削減はどこからするのかという点については、とりあえず今すぐ実施するようなレベルの話ではないものの、利上げを確実に実施できるようになると割とあっさり味で削減に着手する可能性もあるかなあという所です、詳しくは明日ということで。
 


お題「10年金利最低更新とか/何か刺激的なペーパーがでているのだが/ブラード総裁さすがに少々ヘッジ入るの巻ですな」   2016/01/15(金)08:05:42  
  米株も下がったり上がったりあわただしいですの。

○例によって市場メモ雑談

・10年金利が更新したのでメモを置いておく

[外部リンク] News | 2016年 01月 14日 15:25 JST
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は反落、長期金利0.230%に上昇

『<15:20> 国債先物は反落、長期金利0.230%に上昇

長期国債先物は反落。前日の海外市場でリスクオフの流れが強まったことで買いが先行した。東京市場でも日経平均株価が大幅安となったことも、買いを誘った。海外勢とみられる需要から後場中盤には、3月限は一時149円66銭まで水準を切り上げ、過去最高値を更新した。終盤には日経平均株価が下落幅を縮小すると、高値警戒感もあり売りが優勢になった。

現物債は乱高下した。超長期・長期ゾーンともに国債先物への連動性を強めて、変動率が高まった。20年債・30年債利回りは、昨年1月22日以来の水準に低下する場面があったが、終盤には益出しを含めた売り出て、金利は反転上昇した。中期ゾーンもさえない。』(上記URL先より)

という説明になっていますが、まあ後場に平均株価とかがホイホイ下がる中で10年0.195%マークしたと思ったらちょっと後に0.190%を付けましたなあとかやったらその後ホイホイと下がりだした次第で、引値ベースで言えば20年4.5甘で30年5.5甘で10年2甘ですからそらもう先物への連動性とかじゃなくて超長期に玉が出たんでしょという事で良いんでしょうね、でまあ最高値更新した所でドカンと売りたい人というのが世の中には必ずいまして、先物は既に高値更新していましたけど10年の高値は1年ぶりの更新ですからまあそういう事でしょうな、よー知らんけど。

で本日は米国が金利上がって株上がって戻って来ているのでいきなり今日にもう一回オリャオリャと10年最高値更新というのをやるちゅう訳にも行かないのでしょうけれども、金利反転するネタとして最高値付けて売りが出たからというのも何となくパッとしないようには思えるのですがどうでしょうかね(なお投資は自己責任で^^)。


・3M短国は毎度の如くマイナスで6Mがしらっと金利一段低下とな

[外部リンク] (3)募入最低価格 100円00銭5厘5毛(募入最高利回り)(-0.0220%)
(4)募入最低価格における案分比率 16.5171%
(5)募入平均価格 100円00銭6厘9毛(募入平均利回り)(-0.0276%)

ということで先週の3Mが▲0.0214%/▲0.0162%でしたので、火曜日の短国買入2.5兆円がしっかり効いて金利水準は低下の巻という結果なのはまあそんなもんでしょという感じですが、新発は延々とマイナス金利で何とかなりそうなのって四半期末を通過した後に四半期末の残高調整で持っていた人が外しに来たとみられるような物が出てきたと思しき時というのが中々残念な展開ではあります。

3M新発引値の方は▲0.024%になっていたので平均と足切の間でして、3Mについては短国買入だぜヒャッハーというよりは淡々とマイナス金利のこのくらいの水準での買いに対応する利回りで推移という感じとなっているようで、ある意味落ち着いているちゃあ落ち着いているのですが、延々とマイナスというのも何だかねえという所で。

でもってさっきのロイター記事の続きですけどね。
[外部リンク] News | 2016年 01月 14日 15:25 JST
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は反落、長期金利0.230%に上昇

『短期市場では、無担保コール翌日物は0.075%を中心に取引された。主な取り手は地銀、信託、証券、大手行などで、取引レンジは0.07─0.076付近。レポ(現金担保付債券貸借取引)GCT+1レートは0.094%に上昇。共通担保資金供給オペは札割れ。新発3カ月物国庫短期証券(TB)の入札結果で、最高落札利回りはマイナス0.0220%と前回(マイナス0.0162%)からマイナス幅を拡大した。償還が4月と、年度末越えになるため、一定のニーズがみられた。業者間で6カ月物TB利回りはマイナス0.170%と過去最低を付けた。オペ見合いの需要などが観測されていた。ユーロ円3カ月金利先物は閑散小動き。』(上記URL先より)

ということでしらっと6M短国がマイナスを拡大しておりまして、売買参考統計値(もBB引けも)を拝読いたしますと▲0.159%とか中々お洒落な水準になっていまして、前日の売買参考統計値が▲0.152%でしたのちゃっかりレートを下げておりますが本日は金曜日という事でお察しってお話ではあります。


○これはまたお洒落なペーパーが

[外部リンク] インフレ予想と金融政策
2016年1月14日
中園善行*
*横浜市立大学国際マネジメント研究科

本文はこちらですが英文である
[外部リンク] でもって英文の本文の方は勘弁ということでHTMLの方にある「要旨」を拝読すると中々お洒落。

『要旨

本稿は、日本のインフレ予想に関するサーベイデータを用いて、インフレ予想が経済主体間でばらつく現象とその背景について分析した上で、インフレ予想のばらつきが金融政策に与える含意を考察し、以下の三点を明らかにした。』

ほほう。

『第一に、インフレ予想の横断面(クロス・セクション)のばらつきは、情報の硬直性によって説明可能であった。第二に、長期のインフレ予想は中央銀行と民間経済主体の間で不一致が生じていた。2013年1月に2%の物価安定の目標が設定されて以降、家計による短中期のインフレ予想は2%に向けて徐々に近づく一方、長期のインフレ予想は2%に収れんしておらず、むしろ予想のばらつきの程度は拡大していた。』

>長期のインフレ予想は2%に収れんしておらず、むしろ予想のばらつきの程度は拡大していた
>長期のインフレ予想は2%に収れんしておらず、むしろ予想のばらつきの程度は拡大していた
>長期のインフレ予想は2%に収れんしておらず、むしろ予想のばらつきの程度は拡大していた

ほほー。

『第三に、経済主体の金融政策に対する見方は、2013年4月に導入された質的・量的金融緩和の前後で劇的には変化していなかった。』

ほっほー。

『この結果は、政策レジームの変化の度合いが、日本経済を慢性的なデフレーションから脱却させるほどには大きくなかった可能性を示唆している。』

!!!!

ということで、さきほど引用した時に著者名も引用しました(普段はそこまで引用してませんが)のですが、これを書いた方の名前が中の人だと更に腰を抜かすのですが、横浜国大の先生が著者でして、『本稿は、2015年11月26日に開かれた、東京大学金融教育研究センター・日本銀行調査統計局第6回共催コンファレンス「物価変動とその中での経済主体の行動変化」で報告された論文を改訂したものである。』という事ですので、日銀が絡んでいない訳でもないのですが、外部論文のご紹介というお話ではありますな。

とは言いましてもいきなり「長期のインフレ予想は2%に収れんしておらず、むしろ予想のばらつきの程度は拡大していた」とか要旨に出てしまうというのが何とも味わいがありまして、しかも結論が「この結果は、政策レジームの変化の度合いが、日本経済を慢性的なデフレーションから脱却させるほどには大きくなかった可能性を示唆している。」というのがどひゃーという内容(なお英文の本文はまだ読んでません・・・・)のようですな。

中の人が書いていたらこれは何という謀反とか思ってしまうのですが、いずれにせよ結論部分が中々刺激的で、これは「今の政策はレジーム変化がまだ足りないからもっと拡大しろ」という意味なのか「今の政策のやり方ではレジーム変化する手段としてあまりワークしないのだからやり方を再考しろ」という意味なのか、見ようによって正反対の政策インプリケーションを出せるというもろ刃の剣にも程があります(って書いた人がその辺どう考えているorいないのかは要旨だけみても分からん)し、このタイミングでこのペーパーが飛び出してくるというのも何というか色々と深読みしようとすると何ぼでも深読みできるという人心を惑わすお話ではあります。


ちなみに日銀の中の人によるものですと例えばこんなのがあります。
[外部リンク] 家計のインフレ予想:期間構造と金融政策のアンカー効果

『家計のインフレ予想の安定化は、中央銀行が物価の安定を達成するための政策の一つであり、それ故に、中央銀行には、インフレ予想の動態に関する深い理解が必要とされる。鎌田他(2015) [PDF 902KB]は、家計を対象としたアンケート調査を分析し、インフレ予想は予想期間の長短によって振る舞いが異なることを示した。短期のインフレ予想が現実のインフレ率の影響を受けやすいのに対し、長期のインフレ予想は安定的で、現実の物価動向に左右されにくい。こうした結果は、わが国のインフレ予想が長い目で見て何らかの水準にアンカーされていることを示している。ただし、長期予想は動かないわけではなく、金融政策によって変化し得る。2013年に日本銀行が導入した物価安定目標と量的・質的金融緩和は、両者が相まって、インフレ予想の水準を引き上げ、その安定に寄与した可能性が高い。』(上記URL先より)

ということですし、日銀の説明的にもインフレ期待は全体として徐々に上昇しているということになっている訳でして、先程の中園先生のペーパーだと思いっきり日銀見解に真っ向勝負となっているのという事ですな、うんうん。


○黒田総裁の発言が引き続きヒートアップしているのだが

昨日もこんなの出てましたな。
[外部リンク] Business | 2016年 01月 14日 12:50 JST
金融市場、やや騒がしい=黒田日銀総裁

題名の方はどうでも良いのですが。

『[東京 14日 ロイター] - 日本銀行の黒田東彦総裁は14日、都内で開かれた第二地銀協会賀詞交歓会であいさつし、年初来「金融市場がやや騒がしくなっているが注視する」と述べた。その上で、金融政策運営をめぐり「2%の物価目標達成のためには何でもやる」と従来見解を繰り返した。』(上記URL先より)

ということで、こちらですと従来見解を繰り返したとサラッと流していますが、ベンダーに出ていたヘッドラインの印象とか、ここもと黒田総裁が賀詞交歓会的なイベントに出席して話をしているのが流れてくるのを見ると、12月の補完措置が結果的に微妙な結果を招いた以降、特に今月になって黒田総裁の発言がヒートアップというかエキサイトという感じを強めておりますな。

「期待に働きかける政策」という今となっては最早謎政策の世界になりつつあるモノを実施しているだけに、「現在の緩和政策の限界」と言われるのが政策効果を減殺するというお気持ちは分かるのですが、ヒートアップすればするほど市場が追加緩和を催促して追い込んで行くという流れになって、これ益々自分で自分の首を締めに行っているように見える訳でございまして、どうもリズムが悪くなって来ているようにしか見えないので正直心配になって来ましたですよ。

相場でも負けリズムになると一々動くたびに全部逆に行くというのがあると存じますが(存じますもへったくれもなくてお前もそうだろと言われると仰せの通りですがそこは華麗にスルーして下さいお願いします^^)、どうもここに来てドテンしてテンコシャンコになるの巻という風情を醸し出しているのが実にアレなのですが、何せ今の枠組みで追加緩和をすると出尽くし感が出る上に、そもそもMB拡大ペースを上げて長期国債買入ペースを拡大したとしても金利が無くなっても別にそれで設備投資が出たり消費が出たりする訳でもなく、増してや物価が上昇する訳でもなさそうという状態なのに神州不滅とか言って追加緩和特攻してどうするんでしょうねとは思いますが、このヒートアップ振りを見ているとヤケクソになって何をしでかすか分からんですな、ナムナム。


○ブラード総裁はヘッドラインのインフレ云々よりもインフレ期待の方を懸念しているっぽいですが

[外部リンク] Business | 2016年 01月 15日 02:22 JST
インフレ期待低下続けば金利見通し再考=米セントルイス連銀総裁

てな記事があったのですが、モーサテだと「4回の利上げが適切かもしれないとコメントしていた」となっていてどっちだよと思うのですがセントルイス連銀のサイトにはプレゼン資料とサマリーがでているのでした。

プレゼン資料
[外部リンク] Oil Prices, Inflation and U.S. Monetary Policy

サマリー
[外部リンク] St. Louis Fed's Bullard Discusses Oil Prices and Inflation

プレゼン資料の方はPPTでのスライドでまあそちらを順を追ってみれば大体の所は分かると思いますし、そんなにややこしい話をしえちる訳ではないのでプレゼンの方を見るのをお勧めしますが、引用しにくいのでサマリーの方から少々なので、以下サマリーの方から引用します。

『MEMPHIS, Tenn. - Federal Reserve Bank of St. Louis President James Bullard discussed “Oil Prices, Inflation and U.S. Monetary Policy” at the Economic Club of Memphis on Thursday.』

ということで。

『“The recent movements in crude oil prices are very substantial in historical context,” he said. Oil prices have declined to around $30 per barrel this week from more than $105 per barrel during the summer of 2014, likely due in part to increased supplies from new oil extraction methods that became economically feasible during the 2008-2014 price regime.』

『Oil price movements are an important component of headline inflation, and the declines in crude oil prices since mid-2014 have contributed to very low year-over-year headline inflation in the U.S., Bullard said. He added that once oil prices stabilize, headline inflation should return to the Federal Open Market Committee’s inflation target of 2 percent, although it might take longer than previously thought.』

『“Headline inflation will return to target once oil prices stabilize, but recent further declines in global oil prices are calling into question when such a stabilization may occur,” he said.』

『Bullard also discussed the possibility that inflation expectations are being influenced by the declining oil prices. “Inflation expectations in the U.S. may be falling. If so, this would put downward pressure on inflation,” he said.』

つーことでして、プレゼンの方ではああだこうだと話をしているのですが、ブラード総裁の基本認識としては原油価格が今後落ち着けば(ちなみに40ドル前後で置いている)ヘッドラインのインフレは2017年に向けてCPIベースで2%台前半に落ち着くという見通しになっています。

その一方で、インフレ期待が弱くなる点を懸念していて、一つの数値としてはBEIが原油価格への連動性が高く推移している点を挙げつつ、BEIの癖についても言及しつつも最終的には「インフレ期待が弱含む可能性については懸念」というお話になっておりまして、さすがの強気のブラード総裁もちとヘッジを入れ出しているなあという感じです。

『Overall, however, Bullard suggested that relatively low oil prices remain a net positive for the U.S. economy. “For the macroeconomy as a whole, the relatively low crude oil prices the U.S. is enjoying today are likely a bullish factor,” he said, citing as an example the acceleration in real personal consumption expenditures growth from mid-2014 to mid-2015.』

ということで原油価格下落は米国経済全体にプラスという話も最後に入れていて、基本的には引き続き
強気継続という感じではあるのですが、まあ一部ヘッジが入りだしたという事ですな。

なお、ブラード総裁は元々金融政策の目標としての物価を見る際にはコアが有効ではない可能性というのにも
言及している人でして、以前こんなの書いていました

[外部リンク] Measuring Inflation: The Core Is Rotten
An earlier version of this article was delivered as a speech to the Money Marketeers of New York
University, New York, New York, May 18, 2011.*
Federal Reserve Bank of St. Louis Review, July/August 2011, 93(4), pp. 223-33.

ので、論理的整合性という意味では原油の影響についての説明がちと苦しい感じではあるのですけどね。
 


お題「5年カレント1bpだったり社債買入がマイナス金利になったり/ローゼングレン総裁ちょっとビビッてますな/その他少々」   2016/01/14(木)07:53:46  
  昨日ホッとさせておいてまたおはぎゃあございますというこの意地の悪い展開。

○外為特会埋蔵金とはこれまた無理筋な話を

[外部リンク] 軽減税率の財源、外為特会の活用案が浮上
政府、益税解消までつなぎ
2016/1/14 1:00日本経済新聞 電子版

『政府内で2017年4月の消費増税時に導入する軽減税率の財源に、外国為替資金特別会計の積立金を活用する案が浮上している。円安・ドル高でドル建て資産の採算が好転し、20兆円程度の積立金ができたため。インボイス(税額票)の導入で事業者の手元に残る「益税」が解消するまでのつなぎ措置と位置づけるが、ドル建て資産の売却が円高・ドル安につながる可能性もある。』(上記URL先より)

・・・・・(゜д゜)
・・・・・(゜д゜)
・・・・・(゜д゜)

例によって記事の全文が読めない(有料会員か本紙なら読めます)のでどうやってこの「積立金」を財源化するのかさっぱり分からないのですが、外為特会の「含み益」を会計上付け替えるだけだと将来円高になった時に死ぬだけの「未来から力を前借りする」という毎度おなじみのやり方なので国債発行と変わらんですし、実現させようとすると円高方向への為替介入を実施することになるんですけど大丈夫ですかねえ。

いやですね、これ円安にしても賃上げに繋がらないようだったら円安に振っても意味が無いし賃上げしないなら円高に振るぞオンドリャーとばかりにランボー怒りの特会売却というのでしたら(利食いにもなるし)それはそれで素敵な構想かもしれませんけど、それにしても特別会計のドルを売却して含み益確定するとか本格的に言い出すだけで円高に振れるんじゃないかと思いますので、これはまた日銀の足を盛大に引っ張る、というか「2年を念頭に(3年になってますが)できるだけ早期に2%達成」というのが絶望的に無理になるので、日銀は2%は兎も角政策の期間について見直しを行って、それに沿った政策運営(=今のように長期的継続が不可能な政策からの転換)をしないといけないという話になると思うのですけどねえ。

でもって単にこれが会計上の付け替えの外為特会埋蔵金とかいうしょうも無い話だとしますと、一事が万事でそのうち国会議事堂売却してリースバックして目先に出た益を財源にするとか言い出すんじゃないかとヒヤヒヤしてしまいますが記事のリードを見ますとマジ売りする方向なんでしょうねえさすがに。


○市場関連雑談メモ

・例によって着々と金利が低下していますなあ

何と申しますか・・・・・・・・・・・
[外部リンク] News | 2016年 01月 13日 15:20 JST
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続伸、5年債利回り昨年1月26日以来の0.01%に低下

『<15:15> 国債先物は続伸、5年債利回り昨年1月26日以来の0.01%に低下』

お、おぅ・・・・・・・・・

『長期国債先物は続伸。円高一服、日経平均株価の大幅な反発にも調整を入れず、短期筋が買い進んだ。波乱要素のあった物価連動国債の入札を無難に通過したことが買い安心感を誘った。好需給をあらためて確認できたとの声が聞かれた。中心限月3月限は149円54銭まで上昇し、過去最高値を更新した。現物債はしっかり。国債先物に連動する格好で強含みで推移した。物価連動国債入札後に海外勢を巻き込んだニーズがみられたため、長期ゾーンを中心に利回りに低下圧力がかかった。超長期ゾーンは、20年債利回りは昨年1月22日以来の0.910%、30年債利回りも昨年1月22日以来の1.180%にそれぞれ低下した。中期ゾーンも強く、5年債利回りは昨年1月26日以来の0.010%を付けた。』(上記URLより)

先物も確かに強いのだが現物は現物で長めの所強くて先物に引っ張られてという表現はちと違うような気がしますが、5年1bpキタコレという事ですし、残存4年(20年3月償還)まで引値マイナスになるということで(涙)昨年1月パターンになってまいりました。

・・・・・・・・・と言いたいところなのですが、昨年1月の場合は思いっきり追加緩和期待があって、しかも付利下げするんじゃないかという懸念が思いっきりあったというのが今回と全然違う所でして、まあ追加緩和催促チックにはなっていますけれども、現実問題として「今の枠組みで追加緩和するにしても国債買入は次にやったら打ち止めだし買入の限界を手前に引き寄せるだけ」という認識ですので、うっかりすると追加緩和した方が金利反転するんじゃないか(勿論最初の反応は金利低下ですし現実に日銀のバキューム買いが更にパワーアップするのだから物理的には金利下がるんですがその後の話ね)と(アタクシが勝手に)思うような環境の中で淡々と金利が低下していてあまりヒャッハー感が感じられない所。

しかしまあこれ5年金利マイナスとかチーペスト金利マイナスとかになったらどうするんじゃとは思うのですが、日銀が買い入れるからドンドン強くしていって日銀に打ち込むぜヒャッハーとかやっているのが長期化したらそもそも国債市場の投資家が離散して正常化しようとしても受止めるバッファーが無くなるんじゃネーノとしか思えないですな。そらまあ1か月や2か月マイナスだから即座にそうなる話ではないですが。

あと気になるのですが、現状でも超過準備に対しては10bpお支払いしている訳で、日銀の国債買入が現時点でも逆鞘になっているのって引値ベースでみた場合に24年3月償還まで延びていまして、この調子で買入をホイホイ継続して行くと正常化どころか政策継続するだけで日銀の財務がドンドン悪化していかねえか大丈夫か状態になる次第で、長期国債買入でMB拡大という政策のプロコンもうちょっと真面目に考えた方が良いんじゃないですかねえと思うのですけど、昨日の黒田総裁の講演テキストを見ますと、焼け野原になっても物価目標達成という話をしているようにしか見えません次第で、圧倒的な敵軍を前に神州不滅とか言ってヤケクソになっていそうで真面目にプロコン考えるとかそういう現実を直視する気がなさそうに見えるのが恐ろしい所ではありますな。


・社債買入がマイナス金利だと・・・・・・・・・・・・・・・・・・

昨日のオペ結果である
[外部リンク] 社債等買入 1,168 987 -0.030 0.063

・・・・・( ゜д゜)
・・・・・(つд⊂)コ゛シコ゛シ
・・・・・(;゜д゜)

平均金利の6.3bpはさておき、足切レートがマイナス3bpになっておりまして、国債買入での出来上がりマイナスは毎度の話ではあるのですが、社債買入のマイナスというのはさすがに初めて見た気がする(昨年1月に平均2.8bp足切ゼロ金利というのがあった)。

ええまあベースの国債金利がこの有様ですからスプレッドという意味ではそらまあ別にマイナスというのもアリエールなのかもしれませんけれども、国債じゃなくて「社債」を「マイナス金利で日銀が購入」というのには何とも言えない違和感を感じる次第で、ゼロ利回りの所で札を切るという発想は無かったんですねえ。いや金利という意味ではそらまあ下がっていけばマイナスになるんですけどやっぱりちょっと違う気がするんだよなあ・・・・・・・・・・・・・・


・そういえば本日は3M入札

最近の短国引値推移を拝見しますと「期内ものはゼロ%に向けてジリジリと匍匐前進ちっくに金利上昇」で「期末跨ぎは安定のマイナス金利」というパターンになっておりまして、まあこの前の年末年始騒動で皆さん懲りたという価格形成になっております。まあこの前の年末に関しては(その前の9月時点での想定だと)短国買入が12月に激減するからそこで金利がプラス水準に戻るだろうという感じで構えていたから11月からの凶悪な金利低下であばばばばーとなった面も強いですし。

ということでどうせ期末跨ぎは貫禄のマイナスで期内物に関しては期末跨ぎの残高を確保した人の中で期内物イラネという人は見合い外してくる可能性があってそっちは日銀オペに入らない銘柄なら重いけど、短国の絶対量が足りないので金利がちょっと調整すれば普通に捌けるでしょというありがちな想定しかできませんな、うんうん。


○地区連銀総裁発言ということですが・・・・・・・・

・ローゼングレン総裁

[外部リンク] ボストン連銀総裁:利上げの道筋に下振れリスク-成長・物価見通しで
2016/01/14 01:37 JST

ということでテキストはこちら。
[外部リンク] Early Observations on Gradual Monetary Policy Normalization
by Eric S. Rosengren, President & Chief Executive Officer
Greater Boston Chamber's Government Affairs Forum
Boston, Massachusetts
January 13, 2016

というかこちらはサマリーでして、本チャンのテキストは上記URL先にリンクがありますが、
[外部リンク] であります。

でもって本チャンのテキストの方では冒頭でまとめっぽい事を話していまして、

『Also, since I will be covering a lot of ground and some key charts, data, and nuances of the financial system, I would like to preview my “punch line,” so to speak:

・The economy has reached an important milestone: the central bank raised short-term rates last month, reflecting the significant progress the U.S. economy has made over the course of the last year.

・In terms of the monetary policy actions taken by the Federal Reserve in midDecember, the initial monetary policy tightening was rather uneventful. The effective federal funds rate has largely traded within the new target range. Other short-term rates in the marketplace have moved up as expected, and long-term rates were little changed.

・The future path of the federal funds rate will depend on incoming economic data, most importantly on how that incoming data affects policymakers’ outlook for the economy for the next year or two. I hope the economy continues to improve, so that further normalization is appropriate. It is important, however, to carefully manage risks to the economy, including those emanating from abroad.』

という話でとりあえず「見通しが変わらないようなら利上げペースはグラデュアルだけどやるよ」になっているのですが、サマリーの方には・・・・・・・・

『Rosengren noted the good news on employment, with 292,000 jobs added in December, and an average of 284,000 jobs added per month over the past quarter. However, other news around the start of the year has been less positive, including weak stock markets in much of the world, weak oil and commodity prices, and falling estimates for fourth-quarter real GDP growth in the United States.』

と年初来の動きに警戒感を出していまして、

『“While monetary policy should not overreact to short-term, temporary fluctuations in financial markets, policy makers should take seriously the potential downside risks to their economic forecasts,” he said.』

金融政策はテンポラリーな動きに一々大きく反応すべきではないものの、政策担当者として経済の見通しに対する潜在的なダウンサイドリスクを考慮すべき、と警戒モード。

『Rosengren observed that improvements in the economy “provided the conditions necessary for the Federal Reserve to finally begin removing some of the extraordinary monetary policy accommodation that was the necessary, appropriate, and effective response to the financial crisis, recession, and painfully slow recovery.” The first step in this gradual process was December’s increase in the federal funds rate - the first since the Great Recession. He added that the response to the increase was quite uneventful.』

てなことは言ってまして、12月利上げとか今後の正常化路線について否定している訳ではないのですけれども、(フルテキスト読んでないので何ですがサマリーを見る限り)ちょっとビビリ入ってますかねえという感じですにゃ。


・エバンス総裁と思ったら先週の話と同じでした

[外部リンク] Business | 2016年 01月 14日 04:58 JST
米利上げ、年内4回は多過ぎ=シカゴ連銀総裁

またエバンスかと思ってシカゴ連銀のページに行ったのですが。
[外部リンク] Connecting the Dots on Monetary Policy
Presented at the Corridor Business Journal in Cedar Rapids, IA.
Last Updated: 01/13/16
(URL長いので途中まででリンクしていますがちゃんと飛ぶはず)


ということで、この前のが
[外部リンク] Connecting the Dots on Monetary Policy
Presented at the Wisconsin Bankers Association in Madison, WI.
Last Updated: 01/07/16

でして、ざっと眺めただけなのですが(というかこの前のとかネタにしないとイカンのだが、汗)ドットチャートに対してエバンスさんがアプロプリエイトであると認めた利上げペースの線の引き方とかが同じなので多分同じ話をしています。

てかまあハト派のエバンス総裁も正常化路線そのものがケシカランとか言うようなコチャラコタパターンでは無いちゅうことではありますが、まー足元はこの市場展開でございますからFEDは利上げできないぜヒャッハーという動きの方が優勢でしょと思いますし、1月はどうせ何もなしで問題は3月なので、3月に向けてということではまだまだ時間はある話かなとは思います。


○その他雑談

・無責任かつ暢気で結構なご身分なことで

[外部リンク] 伊藤教授:中国ショック発の円高「まだ大丈夫」、テーパリングは次期総裁
2016/01/13 14:07 JST

『過去に日銀副総裁候補に浮上したことのある伊藤教授は、原油安による物価上昇の遅れや17年4月の消費増税を考慮すると、黒田総裁は「たぶん任期中にテーパリングをやらないのではないか」と指摘。「18年3月まではテーパリングの議論すら必要ないという感じで行けるかもしれない」と言い、「次の総裁は大変だ」と述べた。』(上記URL先より)

中身を一々突っ込む気力も湧かないのですが、年金運用にご執心だと思ったらすっかり転進して金融政策の話をああだこうだと無責任かつ暢気に展開のようですが、次期総裁でテーパリングとかあと2年この政策が持つという計算がもはや意味不明にも程がある。

大体からして「18年3月まではテーパリングの議論すら必要ないという感じで行けるかもしれない」ってそれは「出来るだけ早期に達成する」というコミットメントに対して違反しているにも程がある訳で、「行けるかもしれない」とか何ポジティブな言い方をするんだと小一時間問い詰めたいですな。


・ブルームバーグ記事のチャートでワロタ

と思ってネット版のBloombergで探したのだが上手くヒット出来なかったのですが、昨日の18時34分に配信されていた「New BOJ Transparency May Expose Board Dissent」って記事(記者の解説記事っぽい)に政策委員の立ち位置のチャートがあって、横軸が「DOVISH」と「HAWKISH」なのはいいとして、縦軸の方の下が「FINANCIAL STABILITY」とあってほうほうと思ったら上の方が「2% OR BUST」とあってちょっとウケてしまったのでメモしておきますね!!
 


お題「春闘が怪しい中でも黒田総裁益々意地になっているように見えますが/短国買入とか輪番雑談/バーゼル関係メモ」   2016/01/13(水)08:03:10  
  はいはい原油のせい原油のせい
[外部リンク] NY原油市場 一時30ドル割り込む
1月13日 4時15分

ということにしておいて粘れるもんでしょうかねえ・・・・・・・・・・

○春闘春闘言い過ぎた結果が早くも出ている一方で総裁は益々意地になっているように見えますが

・既に春闘が暗雲で「物価の基調」攻撃にどう見ても無理が起きているのですが

昨日ご紹介しましたように今週の頭には
[外部リンク] トヨタ労組 ベア要求月額3000円 去年の半分に
1月11日 20時44分

というのがありましたが、昨日はこんなのも。
[外部リンク] Business | 2016年 01月 5日 19:01 JST
会員企業に年収ベースで昨年を上回る賃上げ求める=経団連会長

『榊原会長は、春の労使交渉に向けて「今年1月中旬に出す経営労働政策委員会報告の中で、各社の収益に見合った積極的な対応を求める」と説明。「収益が拡大した企業には、設備投資、研究開発投資、雇用の拡大と併せて、2015年を上回る年収ベースの賃金引き上げについて前向きに踏み込んだ検討を求めたい」と語った。』(上記URL先より、以下同様)

「収益が拡大した企業には」という時点でもうねという所ですが、「年収ベース」とはそれはつまり・・・・・・・・・・

『ただ、ベアについては「今年は特に言及せず、各社の判断に委ねたい」(榊原会長)とし、「ベア、定期昇給、手当、賞与を含めた年収ベースで底上げをしていただきたい」(同)と強調した。』

ということでどう見ても臨給で対応です本当にありがとうございました。

てな感じで早速2%達成に見合うような定例賃金の上昇が見込めそうもない展開となっておりますが、そらまあ(生活物価はさておき)物価がそんなに上がっていないのに賃金ホイホイ上げてどうするんだよという理屈を言われますとグウの音も出ませんので、結局のところは「バックワードルッキングで期待形成」とかすっかりその点を黙ってしまっている以前出した理屈が見事にワークしだしているという素敵な展開。

日銀にとって(皮肉な意味で)都合が良いのは原油価格が展望レポートの前提から下に大きく逸脱していることでして、展望レポートでの前提価格ってだいたい1〜2週間前程度の市場価格とフォワードを見ながら作っている(ような数字が出ている)ので、この調子で推移すれば原油価格が下がったから物価2%到達時期を後ろにずらすけれども他の条件は変わらないですよという事で問題の先送りをする攻撃が可能ではありますな。


とは言いましても原油ガーは所詮ワンオフの話であって、肝心の「物価の基調」の方で言えば先般来黒田総裁が中心に日銀主流派は春闘春闘言い過ぎている訳で、春闘が今のこの状況から見て満足いく結果になるようには到底思えない中で、どう申し開きをするのかがさっぱり分からん次第。まあ春闘は1月会合では知らんがなで通すとしても4月の展望レポートではどう言い逃れをするのか今から楽しみですな。

2年で2%を原油のせいにして物価の基調にすり替えたものの、基調を構成する要素として強調した賃金上昇に力強さが見られない、となりますとまさに漫画のドラえもん(ドラめもんではない)に登場する「あやうし!ライオン仮面」状態という風情ですが、何故かライオン仮面のwikipedeiaが無駄に詳しいので知らない方の為にURL置いておきますね(^^)。
[外部リンク] 2年間で達成の方は光線銃で攻撃食らったものの原油価格を使って「物価の基調攻撃」と場面を変えて誤魔化しましたが、3年経過するときには肝心の物価の基調攻撃が春闘で火あぶりを食らっているというような風情でして「わははは、オシシ仮面!もはや、のがれることはできんぞ」状態になっているように見えますが、泉の尽きぬ如く屁理屈が湧いて出てくる優秀なる日銀様でございますので次はどんなオカメ仮面を出してくるのかが楽しみです(棒読み)。

昨日ご紹介した生活意識アンケートでは物価低下が結構な事という人が急増していますし、本日入札の物国BEI(そういえば師匠BEIの話を全然しなくなりましたねえ)ですがカレントの昨日のBB引値ベースで60切ってるし、どこまで引っ張るのかという話ではあるのですが、そもそも短期勝負で始めた政策でデザインされていますし、これだけ極端な買入をやってこの程度の効果しか出ていないというのは政策のプロコンの計算を間違っていませんですかねえという辺りも真剣に検討して頂きたいものだと思います。まあ今回の決定会合は特に見解の割れる議決ものは無い(木内さんの提案を除く)とは思う(ヤケのヤンパチで追加緩和を実施する場合は別ですし可能性は無いとも思わんので念のため)ので、政策のプロコンに関する議論と「主な意見」を拝読したいものだと存じます。


・黒田総裁何か意地というかヤケクソになってないか

こんなんありました。短いので簡単に。
[外部リンク] ゼロ金利制約の克服:日本の経験


でまあ簡単に参りますが最初からアレ。

『本セッションのテーマは「ゼロ金利制約を超えて:金融政策へのレッスンは何か」ということです。このトピックを語るうえでは、私はおそらく世界中で最も資格のある人間の一人ではないかと思います。というのも、私は、10 年以上にわたりゼロ金利制約と格闘し続けてきた日本銀行を率いているからです。本日は、我々の経験と、我々の金融政策運営がどのように変化を遂げてきたのかという点についてご説明したいと思います。』

「ゼロ金利制約の克服」って確かに政策手段的には克服しているけど黒田さんが打ち出した物価目標達成に程遠い状態で出口が全然見えないのに何が克服だと小一時間問い詰めたい訳でして、確かに以前の福井総裁時代にはいったんゼロ金利制約を克服する場面がありました(リーマンショックであえなくおじゃんになりましたけど)けどその時代の日銀を散々批判してませんでしたっけあんさんとしか申し上げような無い。

・・・・・・などと血圧を上げても健康に悪いだけなので今の政策の説明部分を鑑賞。

『日本経済はなぜ「流動性の罠」から抜け出せずにいたのでしょうか。事後的に考えてみると、2000 年代の日本経済では、インフレ期待の低下と潜在成長率の低下が同時進行していました。名目金利が低下し、ひとたびゼロ制約に直面すると、インフレ期待の上昇が生じない限り、実質金利は低下しません。一方、いわゆる「ヴィクセル的」観点によれば、潜在成長率の低下は、「自然利子率」の低下を招きます。これら2つの事象が同時に生じたことにより、日本銀行は、実質金利を自然利子率よりも大幅に低い水準に誘導することができませんでした。このことは、日本銀行が、金融政策の最も重要な経路を失ってしまったことを意味します。


だったら置物リフレ理論のように金融政策が強力なので大丈夫という理屈で金融緩和をするのはちと変ではないでしょうかと思いますがそこは気にせず予想される次の所に。

『この状況を本格的に打開するため、日本銀行は、私が総裁として着任した直後の 2013 年4月に、「量的・質的金融緩和」(QQE)を導入しました。QQEがそれまでの試みと異なるのは、それがインフレ期待に直接的に働きかけるものであるという点です。』

期待に働きかける結果としての春闘ェ・・・・・・・・・・

『具体的には、QQEは2つの柱で成り立っています。一つ目は、2%の物価安定の目標を実現することへの強く明確なコミットメントです。二つ目は、コミットメントを裏打ちするための、前例のない規模での資産購入です。』

問題はこの「コミットメントを裏打ちするための資産購入」が実際のコミットメントにどう効いているのかという経路が3年近くたってもさっぱり分からず、今や「始めてしまった以上やめると失敗を認めたことになるのでやめられない」という典型的なアレ組織状態になっている事であって、そろそろオペレーションの限界も近くなってきましたので、「今の政策で当初考えていた政策経路のどこがどう効果あって足りなかったのは何か」というのをきちんと総括して頂きたいものです。

『このうち、前者は日本に特有の要素です。後者は、グローバル金融危機後に主要先進国の中央銀行が採用した非伝統的金融政策の間で、多かれ少なかれ共通する要素ですが、その規模自体はまさに前例のないものです。実際、マネタリーベースの名目GDPに対する比率は、米国や英国では 20%〜30%程度である一方、現在の日本では 60%を超えています。』

それで何故物価が上がってこないのかというのも中々の謎ではあるのですが。

『QQEを導入してから2年半以上が経過しました。QQEは、所期の効果を発揮しています。物価の基調は着実に改善しています。』

????

『例えば、生鮮食品とエネルギーを除いたCPI上昇率は、26 か月連続してプラスとなっており、これは1990年代後半以降初めてのことです。その最新の値は、11 月に 1.2%となっています。こうした改善傾向は、非常に良好な雇用環境によって支えられています。失業率は3%近傍まで低下し、わが国の完全雇用状態に相当すると考えられる水準まで低下しています。賃金も緩やかに上昇しています。』

円安効果はスルーですかそうですか。

『この点に関連して、デフレの時期には長いこと生じなかった、ベースアップの慣行が、労使間の年次賃金交渉の中で復活したということは、強調に値すると思います。こうした環境のもとで、小売業者によるマークアップ確保の動きが、消費者に受容されるようになってきています。』

という講演原稿が出来てドヤ顔(かどうか知らんが)で講演している直前に労働側はベア要求を昨年より下げるわ、経営側はベースアップをしないで年収ベースで済まそうとする(しかも増益企業のみ)わという素敵な話が出ている上に日銀謹製の消費者意識アンケートの結果も素敵だわというのが最早笑ってしまうしかありません。

『もっとも、日本銀行による2%の物価安定の目標達成に向けた取り組みは、依然として途半ばにあります。日本経済のデフレ状態は 15 年続きましたので、人々の間に染み付いたデフレマインドを転換することは、もちろん簡単ではありません。しかし、誰かが断固たる決意を持って行動しなければなりません。問題が物価である以上、その役割を果たすのは中央銀行です。』

ということで「問題が物価である以上」と言い出しているのが黒田さん意地になってませんかという感じでございまして、経済の力の結果として物価に出てくるので、経済にサポーティブな政策を継続して行けば物価が上昇する、というような白日銀ドクトリンに対して全面的に宣戦布告をしているのがこの「問題は物価である以上」という部分なのが中々お洒落というものです。

つーかまあ白日銀ドクトリンというよりは、最近すっかり梯子を外しまくっている置物リフレ一派の皆様やら、物価だけ上がれば良いというものではないとか言い出している政治方面に対してのメッセージでもあるようで、「物価が上昇すれば全てが上手く回りだしてハッピーハッピー」という当初の置物リフレ理論の原点を黒田さんが強硬に主張する姿に黒田さんのドグマ強すぎぃ!と思ってしまう訳ですが。

まあしかし何ですな、先般の生活意識アンケートとかもそうですけど、置物リフレ一派の皆さんは自分の理屈をプロモーションする際に「デフレ脱却イコール皆さんの生活が良くなる」とか「物価上昇イコール色々な問題が解消される」というように、デフレ脱却や物価目標に対する過大な幻想を振りまきすぎましたなあと思う訳で、夢が現実になってみた時に軌道修正すれば良いのに黒田さんがあの調子というのが何とも困った話ではありまして、ここまで言うなら本来1月に追加緩和しないと話がおかしいでしょという位の勢いで説明していて次の政策決定は何かをするにしても現状維持にしても説明どうするんだよと思うのでした。


○市場雑談である

・短国買入2.5兆円など

昨日のオペオファー
[外部リンク] 国庫短期証券買入 25,000 2016年1月14日
国債買入(残存期間1年以下) 700 2016年1月14日
国債買入(残存期間1年超3年以下) 4,000 2016年1月14日
国債買入(残存期間3年超5年以下) 4,200 2016年1月14日
米ドル資金供給 2016年1月14日 2016年1月22日 0.850
国債補完供給(国債売現先)・即日(午後オファー分)(注3) 4,000 2016年1月12日 2016年1月13日

ということで先週は月間の短国買入5〜6兆円とか申し上げましたが、これはどう見ても6兆〜7兆円コースになりそうですなすいませんすいません。まあこの前の予想の際には月内MBをトンで計算すると5兆円少々の買入で行けるという計算をしていました(今月は28日と29日に輪番が打てない筈なので受渡ベースの輪番買入額が多くなるはず)のですが、別にトンで回す必要もなくて、期末が接近するとまたまた短国のニーズが高まるとか、そもそも12月の後半に短国買入が少なかったので玉が残っているというのもあって2.5兆円のオファーを入れてくるの巻。

結果はこちら
[外部リンク] 国庫短期証券買入 55,495 25,000 0.024 0.028 74.8
米ドル資金供給(1月14日スタート分) 0 0
国債買入(残存期間1年以下) 3,271 701 0.038 0.100 33.8
国債買入(残存期間1年超3年以下)11,438 4,001 0.015 0.015 60.3
国債買入(残存期間3年超5年以下)13,755 4,208 0.001 0.002 39.6
国債補完供給(国債売現先)・即日(午後オファー分)(注4)14 14 -0.400 -0.400

6Mと3Mの新発が出た直後だし、GCレートや現先レートが高止まっていたから札があるだろうなあとは思ったら札が5.5兆円と久々の盛況(?)で落札結果を見ると3Mのカレントは入れると赤字にも程があるので6Mと1Yしか入らないという毎度おなじみの結果になりました。まあこのオペ2.5兆円攻撃を受けてまたGCとか現先とかレート低下する訳で、3Mは在庫に残れども「在庫があれば日銀は買う」というのが例によって例のごとく明確になった以上海外にマイナス金利で売れるから別に問題なく現水準が維持されるでしょうなあという国内投資家置いてけぼりの展開はこれからも続きそうですなナムナム。

今週は木曜に3Mの入札があって1Yの入札は来週月曜になりますので、今週は短国買入2兆か1.5兆円に減らしてくる(で来週は2.5兆円)とは思いますが、まあ短国買入自体は「買える時にある程度買っておかないとマズーなことになる」というのがこの前の年末越え金利低下ヒャッハー事態の時に明らかになった(さすがに金利がド低下して玉無し芳一になってしまうと日銀も買入をたくさん入れるわけにはいかないから)ので、年度末越えの残高調整をしなければいけないお家の事情的な国内の皆様と同様に日銀もある程度の残高を作れる時には作りに行こうとするでしょうなあとか思うと、それはただの民業圧迫ですぞなと思ったりするのでした(日銀の理屈としてはそういう金がポートフォリオリバランスして欲しいという事でしょうけど)。

それから別件ですが、輪番1年以内の平均落札が10毛甘とかになっていて一瞬何のことかと思ったのですけれども、冷静に考えたら償還銘柄の打ち込みですなという事でこの落札結果そのものに何か深い意味がある訳ではございません。というか翌日に償還が来るような銘柄をわざわざ買入をして何の意味があるのかと小一時間問い詰めたい訳で、1年以内の輪番とか政策的にやる意味ないだろ(MBも超短期間しか稼げないし)と思う結果でございました。

#良しまだ中期輪番は大丈夫だな


○バーゼル関係でこんなの出てました。

[外部リンク] 中央銀行総裁・銀行監督当局長官グループによるプレス・リリース
「マーケット・リスク規制の枠組の改定及びバーゼル委員会の作業計画を承認」の公表について

金融庁・日銀による仮訳はこちら
[外部リンク] 中央銀行総裁・銀行監督当局長官グループが、マーケット・リスク規制の枠組の改定及びバーゼル委員会の作業計画を承認

『バーゼル銀行監督委員会(以下「バーゼル委」)の上位機関である中央銀行総裁・銀行監督当局長官グループ(以下「GHOS」)は、1月 10 日にバーゼルで開催された会合において、マーケット・リスクに係る新たな規制枠組を承認した。マーケット・リスクに関する基準の抜本的な見直しは、バーゼル靴硫革パッケージにおける主要な要素の一つである。』

『2019 年に適用が開始される新たな規制枠組における主な改善点は、以下のものを含む。

・ 銀行勘定とトレーディング勘定の境界の見直しにより、規制裁定の余地を縮小。
・ 内部モデル方式の見直しにより、より整合的かつ包括的にリスクを捕捉。
・ 内部モデルの承認プロセスを改善したほか、ヘッジ及びポートフォリオ分散効果をより保守的な形で認識。
・ 標準的方式の見直しにより、内部モデル方式の信頼できるフォールバック及びフロアとして機能させ、かつ銀行及び地域間でのマーケット・リスクの報告の整合性及び比較可能性の向上を促進。』

という話の他に、

『また、GHOSは、バーゼル委が、リスク・アセットの計測における過度なばらつきの問題を解消するための作業を 2016 年末までに完了させることについて合意した。この作業計画は、以下の主要な要素を含む。

・ 特定のリスクに係る内部モデル手法の廃止(オペレーショナル・リスクにおける先進的計測手法の廃止等)についての市中協議
・ 信用リスクに係る内部モデルの利用について、特にフロアの使用を通じた追加的な制約についての市中協議 』

まあ何と申しますか、結局は一律的な規制(しかも各国市場の事情を斟酌しない)方向になるんじゃねえのかという悪寒がだいぶするお話ではありますが詳しく研究している時間が中々ないので(大汗)あまり余計な事は申し上げない。

『さらに、GHOSは、レバレッジ比率の最終的なデザインと水準調整について議論した。GHOSメンバーは、レバレッジ比率について、Tier1資本による自己資本の定義に基づき、最低水準を3%とすべきことについて合意するとともに、グローバルなシステム上重要な銀行に対する追加的な要件についても議論を行った。GHOSは、2018 年1月1日までにレバレッジ比率を第1の柱として実施するために十分な時間を確保すべく、2016 年中に水準調整を最終化する予定である。』

ティア1に対してレバレッジ比率のフロアが3%ですかそうですか。
 


お題「6M入札/生活意識アンケート/決定会合「主な意見」来ました」   2016/01/12(火)08:06:06  
  ほうほう。
[外部リンク] トヨタ労組 ベア要求月額3000円 去年の半分に
1月11日 20時44分

『ことしの春闘で、トヨタ自動車の労働組合は、グループ全体で賃金の底上げを図るためとして、ベースアップの要求額を去年の半分にとどめ月額3000円とする方針を固めました。』(上記URL先より)

2%の物価目標達成はどうなるんでしょうかねえというのもありますが、しらっと「グループ全体で賃金の底上げを図るため」というフレーズが入っている方が気になりますな。それはつまり去年は・・・・・・・・・・・


○6M入札は相変わらず引値が強い

[外部リンク] (3)募入最低価格 100円02銭1厘(募入最高利回り)(-0.0425%)
(4)募入最低価格における案分比率 26.7418%
(5)募入平均価格 100円03銭0厘(募入平均利回り)(-0.0608%)

相変わらずの強い入札ではあるのですが、セカンダリーの方が毎度遥か彼方に行っているだけに入札を見ても特に驚かなくなっているのが慣れというのはオソロシイという所ではあります。

でもって引値ですが。
[外部リンク] 売買参考統計値/格付マトリクス ダウンロード

こちらから本日付(つまり金曜の引け)の売買参考統計値をダウンロードしてみますと、この新発6M581回債の単利が▲0.152%と入札レベルから10bpほど強くするという何が何だか分からない引値になっております。でもまあ最近出ている6Mと1Y銘柄は大体似たような引けになっていて、先月の6Mカレント銘柄って580回で575回債の単利が▲0.147%、先月の1Yカレント577回債は▲0.150%と日銀買入対象銘柄で日銀がまだ買入をそんなにしていない6Mと1Yのカレントと前回発行債の引けが盛大に堅調という状態になっておりますな。

ちなみに3Mの引けは580回債、579回債がそれぞれ▲0.027%、▲0.029%となっておりまして、今日は短国買入が打ち込まれるのと思われるのですが、3Mの方は入札レベルからそんなに大きな変化はない引値になっておりますので、まあどの銘柄が入るかはお察しという所でして、先月は買入が少なかったので6Mや1Yの前月債の残りがまだある筈なので3Mを入れる余地は無いという事でしょうが、3Mはオペに入らない割には全然金利が上がる気配もないというのが何ともであります。

まあいずれにせよ何なんだこの引け値はという感じではありますけどね。


○俺の物価上昇目標がこんなに支持されな筈がない・・・・・・・・ですかねえ

小見出しが最近ラノベみたいになっているわと思って意識してみたもののいざ考えて書くとイマイチですなあ(汗)。

[外部リンク] 「生活意識に関するアンケート調査」(第64回)の結果
―― 2015年12月調査 ――

『1.要旨』の方からヒョコヒョコ引用しますが、グラフに関しては上記URL先を見てちょ。


・景況感とかは概ね横ばいですが「良い」系の答えが減っています

『1-1. 景況感等 』の所ですけどね。

『景況感のうち、現在(1年前対比)については、「悪くなった」との回答が減少したものの、「良くなった」との回答も減少したことから、景況感D.I.は悪化した。先行き(1年後)については、「良くなる」との回答が減少したことから、景況感D.I.は悪化した。なお、現在の景気水準については、「良い」、「どちらかと言えば、良い」との回答の合計が減少した。』

ということで、全体見るとそんなに極端に動いている訳ではないのですが、「良い」系の回答がジリジリ減っている感がします。


・雇用関連の回答は強いです

ただ『1-2. 暮らし向き、消費意識 』を見ますと、

『現在の暮らし向き(1年前対比)については、「ゆとりがなくなってきた」との回答が減少したことから、暮らし向きD.I.は改善した。』

とあったりして、次の質問では

『収入の増減については、実績(1年前対比)は、「増えた」との回答の減少幅よりも、「減った」との回答の減少幅の方が大きかったことから、現在の収入D.I.はマイナス幅を縮小した。先行き(1年後)は、「増える」との回答が増加し、「減る」との回答が減少したことから、1年後の収入D.I.はマイナス幅を縮小した。』

とありますので、家計という意味では賃金の上昇が効いているようでして・・・・・・・・・・

『収入の増減については、実績(1年前対比)は、「増えた」との回答の減少幅よりも、「減った」との回答の減少幅の方が大きかったことから、現在の収入D.I.はマイナス幅を縮小した。先行き(1年後)は、「増える」との回答が増加し、「減る」との回答が減少したことから、1年後の収入D.I.はマイナス幅を縮小した。』

とか、

『1年後を見た勤労者(注)の勤め先での雇用・処遇の不安については、「あまり感じない」との回答が増加し、「かなり感じる」との回答が減少したことから、雇用環境D.I.は改善した。』

というのがありまして、雇用関連の結果が総じて良いので消費関連の結果も良い、という日銀歓喜の結果になっているのですよね。


・物価の見方に関しては残念なのが沢山あったりする訳ですが

本日のメインイベント『1-3. 物価に対する実感 』である。

『現在の物価(注1)に対する実感(1年前対比)は、『上がった』(注2)との回答が減少した。また、1年前に比べ、物価は何%程度変化したかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+5.5%(前回:+5.8%)、中央値は+4.3%(前回:+5.0%)となった。』

『1年後の物価については、『上がる』(注)との回答が減少した。また、1年後の物価は現在と比べ何%程度変化すると思うかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+4.3%(前回:+4.7%)、中央値は+3.0%(前回:+3.0%)となった。 』

短い期間での物価についての数値が実績、先行き期待ともに若干低下ですが見通し中央値は変わらないので大丈夫、ということにしておくのでしょう。

『5年後の物価(注1)については、『上がる』(注2)との回答が減少した。また、これから5年間で物価は現在と比べ毎年、平均何%程度変化すると思うかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+3.6%(前回:+3.9%)、中央値は+2.0%(前回:+2.0%)となった。』

5年後の物価期待もこれまた若干低下ですが、見通し中央値が+2.0%で変わらないので、「インフレ期待はアンカーされている(キリッ)」と言えばヨロシという感じですな。


でもって本日のメインイベントはこの次。『1-3-4. 物価上昇・下落についての感想』である。

『1年前と比べて物価が『上がった』(注1)と答えた人(8割弱)に、その感想を聞くと、8割台前半の人が「どちらかと言えば、困ったことだ」と回答した。』

まあこれはさておきまして・・・・・・・・

『また、1年前に比べて物価が『下がった』(注2)と答えた人(2.0%)に、その感想を聞くと、「どちらかと言えば好ましいことだ」との回答が5割台前半、「どちらかと言えば、困ったことだ」との回答が3割台半ばとなった。』

・・・・・・・・・・・(-_-)

こちらはURL先の図表12(PDFの12枚目になります)を見ていただくと中々驚異の内容になっておりまして、2015年6月調査の時にはこの「物価が下がったけどそれは望ましいのか困ったのか」という質問に対しては「どちらかと言えば好ましいことだ」が16.7%、「どちらとも言えない」が26.7%、「どちらかと言えば困ったことだ」が53.3%だったのですが、今回は「どちらかと言えば困ったことだ」が前回に引き続き上昇をして52.4%となり、半年前の「物価下落は困ったこと」という認識が過半数という状態はどこに行ったのかと小一時間であります。


でまあこの部分を日銀がどう評価するのか、というのは非常に興味深い所でして、表向きはその前にある物価期待の中央値が変わらないという状態を見て「物価予想は維持されている」という話をして知らんぷりをするんでしょうが、実際問題として直近引用部分は日銀としてはショックな内容になっていると思うのですよね。

つまり、そもそも2%物価上昇目標を設定してそれを早期に達成しようという政策を実施しているのですけれども、物価が下落したと考えている人たち限定とはいえ、物価下落の方が望ましいという答えが出て来るようになる、というのは「期待に働きかける政策」がそもそもワークしてませんがなという話になる訳ですし、「所得から支出への前向き循環メカニズム」もワークしていないという話になりますので、これは日銀何かしろという外部環境からの攻勢が益々激しくなりそうですな。

なお、日銀の方は恐らく上記のアンケート結果に対しては「賃金上昇が確り確認されるようになったら物価上昇を許容するようになるので今は過渡期」とか何とか言うのでしょうが、まーそれにしても日銀マズーにも程があるわという結果でした。


○主な意見キタコレ!!!

[外部リンク] 金融政策決定会合における主な意見
(2015 年 12 月 17、18 日開催分)

ということで・・・・・・・・・・・・

『1 「金融政策決定会合における主な意見」は、ヽ得策委員および政府出席者が、金融政策決定会合で表明した意見について、発言者自身で一定の文字数以内に要約し、議長である総裁に提出する、議長はこれを自身の責任において項目ごとに編集する、というプロセスで作成したものである。』

とありますが、300文字以内という話が前回の決定会合後の会見でも説明がありましたが、出来上がりの文字数からしたら特段誰かの意見を削除しているというような事もなく、文体を見ますと何となくバラバラっぽいので、そういう意味でもこれは日銀執行部によって大幅な添削が行われているようなこともないかと思います。まあてにをはとか文章の止め方とかは同じなのでそこは直している感じがしますけど。


となりますと、今回の「主な意見」ですけれども、基本的に全員の見解が載っているということになりまして、しかも金懇での講演と同様に各審議委員が素で出している文章を概ね使っているという事でございますの、従来読んでいた「議事要旨」と比べると違いますなあという所です。

つまりどういう事かと申しますと、議事要旨って決定会合に出席している事務方が地の文章を作っていて、それに対する意見を各委員が了解したうえで承認を決定会合(次回の)で行うという段取りになっていますので、どうしても書き方が執行部ベースになってしまう訳ですよな。でまあそれはそれで書いている執行部の屁理屈を理解するのには非常に分かりやすくて結構なのですが、少数反対意見が何を言っているのかとか、執行部よりの人が実際にどういうロジックを持ち出しているのか、というのがあまり伝わっていなかったので、そういう意味では今回の主な意見は面白いですなという所です。


ということで軽く鑑賞。

・経済情勢

まずは(経済情勢)のパートですが、まあ公式見解が並ぶ中でしらっと。

『・所得から支出への循環に力強さはみられない。』

とあるのがワロタです。次が『(金融)』ですが、

『・ドル調達コストの上昇が、日本の金融機関の海外投融資での過度のリスクテイク傾向を助長する可能性に留意したい。』

というのはふーんという所ですが、今回は政策決定があったので皆さんそっちの方が重要(展望レポートでやっているというのもあるでしょうが)とばかりにここの部分はサラサラと流れています。

・物価に関して

次は(物価)のパート。

『・物価の基調は改善を続けており、今後も改善を続けると見込まれる。』

というのはさておきまして、

『・雇用環境が改善する中でも、日本企業は労働コスト全体を抑える姿勢を堅持しており、これが先行きの物価にも相応の抑制効果を与えると考える。』

というのはまあそうですねという所ですが、

『・賃金が上がらないのは、企業が、積極的に賃金を上げて正規労働者を集めようとしていないからである。しかし、非正規は賃金を上げて集めようとしており、実際に上がっている。物価は、正規よりも非正規の賃金との相関が高く、需給の引き締まりで非正規の賃金が上がれば、正規の賃金の伸びが鈍くても、物価は上がっていく。』

・・・・・・・・・・・この意見が訳分からないんですけど何ですかこれ???


・ということでメインイベントは金融政策決定に関して

『.金融政策運営に関する意見』

『・ 経済・物価見通しの下振れリスクが増大しているわけではないため、金融市場調節方針については、現状維持が適当である。』

ほうほう。

『・現状、外需の不確実性が残るもとで着実に作用しつつある経済の好循環を推進する正念場にあり、現在の金融政策は継続すべきである。』

正念場と言えば黒田総裁??

『・今回の諸措置は追加緩和ではないが、資産買入れを一層円滑に進めることを可能とすることで、先行き、「量的・質的金融緩和」をしっかりと継続し、また必要と判断した場合には迅速に調整を行えるようにするものである。』

とまあここまでは執行部っぽい見解ですが。

『・今般の補完措置の導入については、経済の好循環を後押しする効果が期待できるほか、円滑な政策遂行に資することから賛成である。』


経済の好循環を後押しする効果とは?????

『・「量的・質的金融緩和」を推進するために、より円滑な金利低下を促す措置や設備・人材投資に積極的な企業をサポートする措置などをこのタイミングで導入することが適当である。』

より円滑な金利低下もクソも金利低下しまくっているのですが、それから今回のETFですけれども言いたい事は分からんでもないがやはり中央銀行の矩を越えていると思う。

『・国債市場の動向や金融機関の保有資産の状況などを踏まえ、より円滑にイールドカーブ全体の金利低下を促していくことが適当である。』

そもそもこれだけ下がっている金利を更に下げる意味があるの???

『・「量的・質的金融緩和」のもとで企業や家計のデフレマインドは転換してきており、設備・人材投資に積極的に取り組んでいる企業も多いが、そうした動きがさらに広がっていくことが期待される。』

ヤケクソの理屈ですな。

『・J-REIT買入れの 「5% 」の基準を維持すると、事実上、J-REITのテーパリングが始まることになり、「量的・質的金融緩和」の政策効果を損なうことになる。』

『・現在は、テーパリング等、金融緩和の後退との印象を与える決定は適切ではなく、日本銀行が目標達成のための手段を有し、かつそれを実施する意思があることを示すことを最優先すべきである。』

と言ってますが、そもそもそんな事が起こり得るのは買入実施および追加緩和を実施した時に分かりきっている話であって、「政策効果を損なう(キリッ)」じゃなくて、そもそもの制度設計が「2年で達成」のつもりだったのにそれが失敗した、つまり短期決戦のつもりが長期戦になっているのに、戦術自体は短期決戦のままでやっていて、それを変えないことの正当化をしているだけではないか、という反省をしないのかよと小一時間問い詰めたい。


んでもって後半の方に反対意見が。

『・国債買入れは新たな発行計画のもとでも現行の7〜10 年程度という柔軟な指示のもとで運営可能で平均残存期間の長期化をプレイアップするのは有害である。』

プレイアップってまさにそうですね。今回は妙なプレイアップで墓穴を掘ったとしか思えない。


・「量的・質的金融緩和」導入当初よりイールドカーブ全体に働きかける上で超長期ゾーンも同様に扱うことに違和感がある。』

ほほう。ここは個別委員の方がどこかの金懇で説明して頂きたいですな。

『・国債買入れ平均残存期間の長期化は、買入れの安定性をむしろ低下させる、日本銀行の国債管理政策への事実上の関与を強める、金融政策の正常化に要する時間を長期化させる、等の問題を生むため望ましくない。』

イイシテキダナー

『・「量的・質的金融緩和」をより長い期間継続することになる可能性が出てきている。』

で切れているので何ですが、要は長い期間持つ政策にしろということですかね。

『・市場流動性などの問題は、事前に屈曲点がどこにあるか分からない。中央銀行は保守的、慎重な対応が必要である。』

仰る通り!

『・ETF買入れは金融政策として既に大規模に行っており銀行保有株式の売却というプルーデンス政策補完のための増額は必要ない。』

『・J-REIT買入れは銘柄別上限枠5%の下で導入した臨時異例の措置で所期の呼び水効果は十分発揮されている。個別の証券への資金配分への関与もより強まるので増枠に反対する。』

『・民間企業活動に対する中立性、健全な価格形成、日本銀行の財務の健全性への影響などの観点から、ETFおよびJ-REITの保有残高の増加ペースを現行方針と比べて減額するのが望ましい。』

まあここは見解が割れそうな所ですけれども、中央銀行としての矩を踏み越えている状態である、という認識の元でこれらの政策について考えるべきであり、一度矩を越えたら引き返すこと自体がマイナスみたいな主張をしている前半の方での見解というのも雑に過ぎると思いますのでこういう指摘が3名ほどから出ているというのは中々。たぶん上から順に佐藤さん石田さん木内さんとみたがどうでしょうかね(^^)。

『・今回の補完措置によりかえって「量的・質的金融緩和」の限界が意識され、市場との対話が難しくなることを懸念する。


(;∀;)イイシテキタ゛ナー

というかその通りになっていますけれどもね!!!!!!!

つーことで初回なのでこんなもんでしょう。今後はこの見解と議事要旨の間の差分を読むのも面白いと思いますが、どうせ議事要旨書く方もその部分は意識してくるでしょうなあと。
 

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