FPeye エフピーアイ
ホーム プライバシー・ポリシー サイトマップ お問い合わせ ブックマーク
サービスのご案内 コンテンツのご案内 会社のご案内 入会のご案内 入会のお申込み



 
コード・銘柄名・証券会社・キーワードなどから関連記事が検索できます。
 
アーリーバード(今朝の材料)
個別株シストレ〜トランプ式投資術
今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)
日経225先物マーケットプロファイル
データベース
レーティング一覧
過去のSQ値一覧


やぶのマーケットコメント
ディーリングコンパス
レーティング  [ レーティング基準 ]
ロングターム
裏街エレジー(割り切り系の銘柄や裏事情など)
ウィークリーレポート


エディターズROOM
レッスンページ
リンク集
FPeyeの歩き方
解約申請フォーム


 (無料会員様専用)
無料メルマガの設定が出来ます。

無料IDの取得はコチラから
※無料メルマガ配信開始!!
 
 (有料会員様専用)
株価の閲覧や有料会員様専用メルマガの設定が出来ます。
 
株式用語・経済用語検索 new
 
株用語のが検索できます。
 
上場企業一覧集

更新
自動更新 あり なし
お知らせ音 あり なし
※ COOKIEを有効にして下さい。



北浜の本社ビル1Fに証券カフェバー
Cafe FPeye がOPENしました。

北浜の証券カフェバー「Cafe FPeye(カフェ エフピーアイ)」
弊社代表取締役   藤ノ井俊樹 著
"実践的"投資研究家 盛岩外四 著
FXチャート自由自在
好評発売中!
ビンボー万歳!
むらやん(村上直樹):著
サガー・ジロー:イラスト

好評発売中!
弊社投資アドバイザー 泉 雅浩
コードワン投資研究所 緒方史法 著

でっかく儲かる! 資源株のすべて
好評発売中!
  弊社代表取締役 藤ノ井俊樹 著
個人投資家のための信用取引自由自在藤ノ井俊樹 著「個人投資家のための信用取引自由自在」
好評発売中!
無料銘柄相談 受付中!   無料銘柄相談
受付中!
  弊社代表 藤ノ井俊樹の「ロング・ショート戦略で自由自在 株式トレード必勝セミナー」
DVDがパンローリング社から発売になりました。
FPeye エフピーアイ 株情報のモバイルサイト モバイルサイト
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
 
「ストップ高」直撃ブログ
専業デイトレーダーむらやんのトレード日記。日々の取引履歴と資産残高を毎日公開している注目ブログです。
カブ知恵
雑誌等でおなじみの藤井英敏が、豊富な人脈を生かして「カブ知恵」だからこその新鮮な株式情報をお送りしています。まずは、カブ知恵HPへアクセス!!

今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)

表示件数
日付範囲 日 〜
タイトル   AND  OR 
本  文   AND  OR 
  

全部で 14件 の記事があります。(表示:1−14)


お題「市場もメディアも政策の読みようがないという感じで/最適物価目標水準に関するペーパー紹介が出てましたよ」   2016/07/29(金)08:05:12  
  ほほー。
[外部リンク] ヘリコプターマネーってなに?
7月28日 16時50分

ちなみに「手詰まり感漂う日銀の金融政策」というお題で思いっきりこの話を今朝の公共放送ニュース(6時台前半の「ここに注目」コーナー)でやっていまして、ヘリマネはアカンという説明になっていて、中々味わいが深い状態になっています(なおニュースヘッドラインおよびニュースの方に日銀ネタは無いという状態です)。


○決戦は金曜日っつーことですがメディアも悩むMPMという感じですな

歳がばれますかそうですか(^^)。

ロイター
[外部リンク] Business | 2016年 07月 29日 03:03 JST
日銀追加緩和検討へ、経済対策と相乗効果期待も=関係筋

『[東京 29日 ロイター] - 日銀は29日まで開く金融政策決定会合で、追加の金融緩和について検討しているもようだ。複数の関係筋が明らかにした。物価の上昇基調に弱さがみられるなか、政府が打ち出す経済対策と歩調を合わせることで金融政策の効果も高められるとの判断がある。資産買い入れ拡大を軸に、様々な可能性を議論しているとみられる。』(上記URL先より)

ということでロイターもよーしパパ観測記事書いちゃうぞーという感じですが、あまり腰が入っていない観測記事になっている辺りがもう訳分からんという事でしょうな。

でもって日経
[外部リンク] 日銀、追加緩和29日に議論 経済対策と連携視野
2016/7/29 2:00日本経済新聞 電子版

『日銀は29日、2日目となる金融政策決定会合で追加金融緩和を議論する。世界経済の減速などで物価上昇率がマイナス圏に沈み、目標とする物価2%上昇の達成が危うくなってきたためだ。大規模な経済対策を打ち出す政府と協調し、デフレ脱却へ強い姿勢を示すべきだとの声が高まっている。追加緩和に踏み切る場合、今年2月に導入したばかりのマイナス金利政策を深掘りできるかが最大の焦点だ。』(上記URL先より)

CPIがマイナス圏に沈んでいるのは世界経済の減速じゃなくてエネルギー価格と為替ジャマイカ(その原因が世界経済の減速ってことなのかね)と思うのですが、水曜の威勢の良いリードだった観測記事に比べて威勢が落ちているような気がせんでもない(日経本紙が手元に無いので記事全部の内容が良く分からん)という感じですし、債券市場的にはどちらかと言えば「打ち止めにならないのは利下げの方」という感じ(なお本当にそうなのかと言えば確かに利下げも色々とマズーな面もありますけど)なので何かちと微妙に妙な感じはしますがそれは兎も角として・・・・・・・・・・・

[外部リンク] アベノミクス第3幕は 財政・金融に手詰まり感
証券部 関口慶太
2016/7/29 2:00日本経済新聞 電子版

『日銀金融政策決定会合の結果が29日、判明する。市場では追加金融緩和や政府の大型経済対策に対する期待感が強いが、28日の日経平均株価は一時214円安。海外投資家は、むしろ安易な政策発動が国の競争力をそぐリスクを懸念し始めた。』(上記URL先より)

とか、

[外部リンク] 日銀会合、市場は現状維持予想か 債券急反落
2016/7/28 18:46日本経済新聞 電子版
NQNスペシャル

『日銀金融政策決定会合の結果発表を明日29日に控え、日銀は現状維持を決めるのではないかとの声が日銀ウオッチャーの間でじわりと強まっている。27日に安倍晋三首相が経済対策の事業規模を28兆円以上にすると表明するなど対策費用が巨額に上ることが判明。同じタイミングで日銀が大規模な追加金融緩和に踏み込めば財政ファイナンス(財政赤字の補てん)に手を貸したとの批判を受けかねないといった見方が浮上している。』(上記URL先より)

こちらはNQNなんで日経本紙とは微妙に違うのですが、まあこんな感じで微妙にヘッジを入れていたりして、何ともこのワケワカラン状態になっているのが味わい深い所ではあります。


ちなみにブルームバーグは
[外部リンク] 日銀会合注目点:追加緩和はあるか、手段は-政府経済対策との協調は
日高正裕、藤岡徹
2016年7月29日 00:00 JST

『日本銀行は29日の金融政策決定会合で政策運営方針を決定する。1月末のマイナス金利導入以来、半年ぶりの追加緩和に踏み切るかどうか、その場合はどのような手段を打ち出すかが焦点だ。』(上記URL先より)

となっていて、決め打ちは避けていますな

・・・・・・・まーしかし何ですな、昨日も悪態申し上げましたが、サプライズ狙いで政策を打ち込む攻撃をした挙句に、政策が何やるか分からんという状態になっていますし、何をしでかすか分からんという思いが市場の皆さんにある結果として、まーありとあらゆる妄想が行われてしまいますので、もはや少々のネタでは「思ったよりつまらん施策じゃのう」となりそうな勢いなのがオソロシスですな。

なお昨日も申しあげましたが、べき論で言えば最もやるべきなのは短期決戦を前提にした政策がどう見てもズルズルと長期戦に持ち込まれるという日中戦争もビックリという状態になっているのを立て直すべく政策の枠組みそのものを見直す事ですが、残念ながら政府サイドからタオルが飛んで来ません(どころかもっとやれと言わんばかりの状態なのがもうね)ので、出来そうな範囲内でのべき論は現状維持で何とか粘ることだとは思いますけど、まー何かやらされて微妙にその出来が悪くて逆効果になって日銀火達磨でお陀仏さんというのが一番面白い(面白くは無いが)のでそういう展開に1ジンバブエドル(つまり全く分からんと言いたいのですががががが)。



○市場雑談メモ

・2年国債のテールが6銭とな

[外部リンク] 6.価格競争入札について

(1)応募額 8兆4,673億円
(2)募入決定額 2兆1,459億円
(3)募入最低価格 100円87銭0厘(募入最高利回り)(-0.332%)
(4)募入最低価格における案分比率 29.0642%
(5)募入平均価格 100円93銭0厘(募入平均利回り)(-0.361%)

2年債でテール6銭とか中々目を疑うような結果になっておりますが、前日に日経の力強い緩和観測記事が出た後に50年債ネタが出たりして「やっぱり利下げですよ利下げ」という感じになって中短期のレートが突撃してしまった反動というか、そらまあ利下げヘッジみたいなニーズとかあるのはその通りとしても、そういうニーズだけで2兆以上を一度に捌けないという事で、必要な分だけは札を入れるにしても余計なのは要らんとなった挙句にこの結果というのが何とも。

・短国はまあ穏当というか

[外部リンク] (3)募入最低価格 100円06銭8厘5毛(募入最高利回り)(-0.2745%)
(4)募入最低価格における案分比率 51.0172%
(5)募入平均価格 100円07銭3厘2毛(募入平均利回り)(-0.2933%)

今月は月の前半に短国盛り上がってしまいましたが、実需の方がイマイチ付いて行かずに途中からコケ気味になっておりまして、結局のところ▲30bpから先には中々進んでくれないという感じになっています(3Mの話ね)。そらまあ3Mだったら利下げヘッジったってヘッジにならんですから海外の買いが付いてくれないとまあ仕方なしという感じですがBB引けはちゃっかり▲30.2とかになっていますので、まあ一時の大コケ状態からは戻っているんでしょうな。


・しかしまあカーブもよー動く訳で

[外部リンク] Markets | 2016年 07月 28日 15:11 JST
〔マーケットアイ〕金利:国債先物が反落で引け、長期金利は-0.275%に上昇

『[東京 28日 ロイター] -

<15:07> 国債先物が反落で引け、長期金利は-0.275%に上昇

国債先物中心限月9月限は前日比20銭安の153円80銭と反落して引けた。日銀金融政策決定会合の結果公表を29日に控えて持ち高調整を目的にした売りが先行した。午後に発表された2年債入札結果で、平均落札価格と最低落札価格の開き(テール)が6銭と1998年12月入札(1999年1月債)以来、約18年ぶりの高水準を記録。低調な内容と受け止められると、一時153円65銭と下げ幅を拡大した。

現物市場は中長期ゾーンを中心に軟調。低調な入札結果に加えて、過剰に追加緩和を織り込んでいたことから、一部参加者から売りが出た。10年最長期国債利回り(長期金利)は同2.5bp高いマイナス0.275%に上昇。』(上記URL先より)

ってこれだとカーブの事が書いてありませんが(汗)、水曜はブルスティープ(つーか手前と先物がアホほど強くて後ろがダメダメ)で昨日はツイストフラットとか毎日何をやっているのかという感じで、ポジションが軽いというよりは誰もリスク取りたくないという感じで、金融政策の予見可能性が皆無で、追加するかしないかもそうですけど、もっとその前の話としまして、そもそも今の政策で何をやることによって物価目標に対してどういう作用をするのか、という政策の波及メカニズムや、その政策の効果、デメリットに関する考察や説明が全然ないのですから、市場の方も「こういう事をやりたいからこういう政策を打ち込んでくるでしょう」というのがさっぱり読めないという状況になっている訳ですよね。

まだマイナス金利やる前ですと、マネタリーベースを拡大する際に長期国債の買入ペースを上げたり長期国債の買入年限を長期化したりすると効果が出るという説明になっていたので、追加緩和=長期国債買入ペースの拡大(とおまけにETFとかの拡大)となっていたのですけれども、「3次元緩和」とか言い出した結果として、その3次元のどの次元がどういう効果を出すのかというのが全く訳分からなくなってしまっているので手段が何出てくるのか分からんという状態の上に政策反応関数がワケワカランのですから、そらまあMPM前にポジションあまり取れませんよねとなるのは当然。

・・・・・・とまた例によって気が付けば悪態になっているのですが、金利市場方面ではこういう感じで色々なものが盛大に崩壊を迎えそうな感じになっていて、金利市場のおこぼれで辛うじてメシを食っております無力参加者のアタクシなどは全く持って困りますなあということで。


○適切な物価目標水準とな

日銀リサーチラボが投下されておりまして、

[外部リンク] ライフサイクル経済における最適インフレ率
小田剛正(日本銀行)Research LAB No.16-J-3 2016年7月28日

元ネタは
[外部リンク] Optimal Inflation Rate in a Life-Cycle Economy
Takemasa Oda
Discussion Paper No. 2016-E-5

でして、これ出ているのは把握していたのですが、何せ英文なので読むのを後回しにしていたら著者からの日本語での要旨説明が出るという親切設計。


ということで日本語のリサーチラボの方から引用します(汗)。まずは『要旨』から。

『現在、主要先進国の金融政策運営における目標インフレ率は2%程度である。これに対して、理論的な立場から、長期的に最適なインフレ率はマイナスまたは0%であるといった主張がなされてきた。例えば、貨幣を取り入れた多くの理論モデルでは、貨幣保有の限界効用(機会費用である名目金利に一致)をゼロにする金融政策――いわゆる「フリードマン・ルール」――が最適であるとされ、実質金利がプラスならばデフレ的な金融政策が望ましいという結論が導かれる。』

なるほど。

『こうした事実は、最適インフレ率を巡る理論と実践の間の溝の一つとして知られている。この問題に対して、Oda(2016)は、ライフサイクルに起因する家計の異質性を考慮した新古典派成長モデルを用いて、(1)従来の理論モデルとは対照的に、フリードマン・ルールの最適性が成立せず、マイルドなインフレが望ましいこと、(2)ゼロ金利制約が存在するもとでは、デフレの厚生損失が甚大になりうることを示している。』

というのが先ほどのディスカッションペーパーのお話でありまして、最初の部分と結論を引用するという手抜きマン状態で恐縮ですが引用大会。

『現在、主要先進国が「物価の安定」を使命として金融政策を運営する際に掲げている目標インフレ率は2%程度である。その主な理由としては、(1)物価指数の計測誤差(上方バイアス)の存在、(2)物価下落と景気悪化という悪循環への備え(のりしろ)など、政策運営上の実践的な観点が挙げられる。このほか、欧米諸国では金融危機前までインフレ率が長期的に2%台で安定的に推移してきた事実を踏まえて、(3)家計や企業が物価の安定と考える状態(国民の物価観)との整合性を意識する見方もある(例えば、日本銀行(2013))。』

『一方、標準的な経済学においては、理論的な立場から、長期的に最適なインフレ率はマイナスまたは0%であるといった主張がなされてきた。この点について、マネタリストの重鎮Friedman(1969)は、取引手段としての貨幣の鋳造費用が無視できるほど小さい場合、貨幣保有の限界効用がゼロとなるように名目金利をゼロにするような金融政策――いわゆる「フリードマン・ルール」――が最適であると主張した。この主張は、実質金利が長期的にプラスの値をとるならば、マイナスのインフレ率(デフレ)が望ましいことを意味する。実務家にとってはにわかに受け入れがたい主張であるが、貨幣を明示的に取り入れた多くの理論分析で、フリードマン・ルールが最適であるという結論が導かれてきた(Chari, Christiano, and Kehoe(1996))。』

「実務家にとってはにわかに受け入れがたい主張であるが」と入れているのがお洒落。

『例えば、新古典派成長モデルにおいては、インフレが家計の消費活動や労働供給に関する意思決定を歪めることが指摘されている(例えば、Cooley and Hansen(1989))。インフレは、貨幣の実質価値を目減りさせるため、その保有者(債権者)である家計から発行者(債務者)である中央銀行、ひいては政府へ資源を移転させることになる(貨幣保有に対するインフレ税)。仮に政府がそうして得た資源(インフレ税収)を家計に還元(再移転)するとしても、家計は、貨幣の実質価値の減少を通じて割高となった労働供給・消費から、割安となった余暇へ行動をシフトさせるため、産出量が減少する。』

なるほど。

『このように、インフレが消費と余暇との間の選択を通じて産出量に及ぼす影響は「インフレ税による歪み」と呼ばれ、経済厚生を悪化させる。むしろ、デフレ的なフリードマン・ルールが最適となる。』

なおこの辺りの説明に関してはこの後にあるのですが、その辺の引用をしていると全部引用とかいう意味不明の状態になるのでパスしますぞな。

『また、金融政策の分析において現在広く用いられているニューケインジアン・モデルでは、価格変更に伴う経済的な摩擦の存在が考慮される。例えば、自社の製品価格を変更できる企業と変更できない企業が混在する場合、インフレは、それらの企業間に相対価格の変動を引き起こし、資源配分に歪みを生じさせる。そうしたインフレのコストを最小化するには、0%のインフレ率が最適となる。』

『こうした近年までの広範な研究成果を踏まえて、Schmitt-Grohe and Uribe(2010)は、長期的に最適なインフレ率の水準を0%程度と結論付けている。このように、最適インフレ率を巡る理論と実践の間には、深い溝が存在していた。』

ということで『Oda(2016)の分析上の特徴点』となりましてディスカッションペーパーの解説コーナーになります。

『このようにインフレ税による歪みのマイナスの影響が支配的とみる見方がある一方で、インフレが産出量に対してプラスの影響を及ぼしうるという先行研究も蓄積されてきた。なかでも、「トービン効果(Tobin(1965))」と「再分配効果(例えば、Ireland(2005))」は有力な学説であり、プラスのインフレ率が産出量ひいては経済厚生を高める可能性を示唆している。』

ということで、以下トービン効果と再分配効果に焦点を当てて分析を行いましたという話があるのですがそこは全部端折って結論部分に飛びます。

『以上の結果をまとめると、インフレ税収の還元方法に依存して異なりうるものの、マイルドなインフレが経済厚生上望ましい。もっとも、仔細にみると、(ア)と(イ)のどちらのケースにおいても、インフレ率が0〜2%程度と緩やかなプラスの範囲に収まる限り、経済厚生費用の値に大きな違いがみられるわけではない(図6)。』

『現実の世界でプラスのインフレ率を維持することが特に重視されるのは、自然利子率が低くゼロ金利制約が無視できないような低金利環境下においてである。この点、名目金利が0%になったままデフレが進行すると、家計は進んで貨幣を保有するようになるため、実物投資が大きく阻害される――トービン効果がマイナス方向に強く働く。その結果、産出量が大幅に落ち込み、経済厚生損失が甚大になる。すなわち、ゼロ金利制約が存在するもとでは、インフレとデフレの間には、経済厚生上、著しい非対称性が存在する。』

という結論になっております。しかしそんなに「著しい非対称性」という程なのかというのも何ちゅうかこう微妙な感じもする訳ですが、こちとら浅学菲才にも程があるので良く分からん(多分理念的にはそうなのだがそもそもの物価計測という問題の方になるような希ガス)ですが、それよりも「インフレ率が0〜2%程度と緩やかなプラスの範囲に収まる限り、経済厚生費用の値に大きな違いがみられるわけではない。」となっているのがほほーという感じですな。

『現実の経済が低成長・低金利を続ける中で、追加的に負のショックが発生する可能性を踏まえると、こうしたデフレの好ましくない影響を回避するという観点からも、プラスのインフレ率が望ましくなる。』

『本稿では、インフレの長期的な影響を先行研究に則して俯瞰したうえで、最適インフレ率に関するOda(2016)の研究成果を紹介した。しかし、Oda(2016)の分析は、家計の異質性として世代間の違いを考慮しているものの、世代内の違いまでは考慮していないことに留意が必要である。また、Oda(2016)では、ニューケインジアン・モデルで指摘されているインフレのコストは分析の対象外としていることからも、インフレの定量的な影響については幅を持ってみる必要がある。こうした側面も考慮して分析を深め、より頑健な定量的評価に繋げることは将来の研究課題である。』

ということで、定量的な部分については研究の余地ありという話ですが、2%が望ましい数値なのかというとその辺りが微妙な結論になっているのが味わいがありますなというお話で。

まあ勿論研究している方としてはピュアにやっているとは思うのですが、先般の公共料金の分析とかも含めて、最近日銀から出ているリサーチ関連のネタが微妙な所を突いてきている感もありまして、別に深読みする必要はないのでしょうが、思わず深読みをしたくなる所であります。

#英文の方も頑張って読んでみたいとは思うのですがさてどうなるやら(大汗)
 


お題「態勢を立て直したFOMC/一方でこちらは色々とグダグダですな」   2016/07/28(木)08:07:07  
  いやーもう日本の方は飛ばし報道合戦ですなあ(呆)。

○FOMC声明文:6月の盛大な腰砕けの立て直しですな

[外部リンク] ・第1パラグラフ:労働市場の改善をやたらアピール

『Information received since the Federal Open Market Committee met in June indicates that the labor market strengthened and that economic activity has been expanding at a moderate rate.』(今回)

『Information received since the Federal Open Market Committee met in April indicates that the pace of improvement in the labor market has slowed while growth in economic activity appears to have picked up.』(前回)

労働市場の現状判断を思いっきり上げております。というか先月盛大に下げていたということではありますが、まあ冒頭の所で「ああ態勢立て直してきましたねえ」という感じではありますが、まー今回態勢を立て直しに来るというのも大体世の中の想定範囲内かなあと思って市場の反応見たらそんなに動いていないのでまあこんなもんでしょ。というかそもそも単月の指標でバッタンバッタン態勢がブレるというのが良くないとは思う。

あと、経済活動について「has been expanding at a moderate rate」(今回)と「appears to have picked up」(前回)ってどっちがどうですねんと言いたくなりますが。

『Job gains were strong in June following weak growth in May. On balance, payrolls and other labor market indicators point to some increase in labor utilization in recent months.』(今回)

『Although the unemployment rate has declined, job gains have diminished.』(前回)

今回は次にありますけれども、住宅セクターの判断文言を削ってでも(ここの文章が長くなったので分量を調整したんジャマイカと思うのだが)労働市場の改善をここぞとばかりにアピールしているのですが、だったら前回あんなに腰砕けるなと小一時間問い詰めたい。

『Household spending has been growing strongly but business fixed investment has been soft.』(今回)

『Growth in household spending has strengthened. Since the beginning of the year, the housing sector has continued to improve and the drag from net exports appears to have lessened, but business fixed investment has been soft.』(前回)

でもって今回は住宅セクターの文言が何故か無くなっているのも謎なのですが、出来上がりの全体の文章量を調整するために削ったのか他に何らかの意図があるのかは良く分からん。あと、「the drag from net exports appears to have lessened」も外れていまして、こちらはまあ前回が減ったと言っているのでこちらを外したのは改善しているという意味合いだとは思うのですけどどうでしょうかね。

それから家計消費の表現が引き上げ、企業の固定資産投資については相変わらず弱めという評価で変わらずとなっておりますの。

『Inflation has continued to run below the Committee's 2 percent longer-run objective, partly reflecting earlier declines in energy prices and in prices of non-energy imports. Market-based measures of inflation compensation remain low; most survey-based measures of longer-term inflation expectations are little changed, on balance, in recent months.』(今回)

『Inflation has continued to run below the Committee's 2 percent longer-run objective, partly reflecting earlier declines in energy prices and in prices of non-energy imports. Market-based measures of inflation compensation declined; most survey-based measures of longer-term inflation expectations are little changed, on balance, in recent months.』(前回)

インフレに関する表現は前回と同じ、というか最近毎度同じですのう。


・第2パラグラフ:ブリクジットによる短期的なリスクは消えたとな

『Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability. The Committee currently expects that, with gradual adjustments in the stance of monetary policy, economic activity will expand at a moderate pace and labor market indicators will strengthen.』(今回)

『Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability. The Committee currently expects that, with gradual adjustments in the stance of monetary policy, economic activity will expand at a moderate pace and labor market indicators will strengthen.』(前回)

緩やかな金融政策スタンスの調整によってマンデートに向かって経済が進展するでしょうとかいう先行き見通しに関する文言は全文一致ですな。


『Inflation is expected to remain low in the near term, in part because of earlier declines in energy prices, but to rise to 2 percent over the medium term as the transitory effects of past declines in energy and import prices dissipate and the labor market strengthens further.』(今回)

『Inflation is expected to remain low in the near term, in part because of earlier declines in energy prices, but to rise to 2 percent over the medium term as the transitory effects of past declines in energy and import prices dissipate and the labor market strengthens further.』(前回)

物価に関しても全文一致。


『Near-term risks to the economic outlook have diminished.』(今回)

でまあ今回の第2パラグラフで新たに挿入された文言がこいつでして、「Near-term」のリスクってんですからこれ要はブリクジットの短期的な影響については問題なしというお話でしょうな。

『The Committee continues to closely monitor inflation indicators and global economic and financial developments.』(今回)

『The Committee continues to closely monitor inflation indicators and global economic and financial developments.』(前回)

って文言は同じでして、まー今回に関しては「経済の判断について前回盛大に腰が砕けたのを立て直し」という感じで、4月声明文の所までは戻したという感じ(そもそも4月声明文はそんなに威勢よく無かったのにその後の情報発信がやたら強かったので)でしょうかねえ。まあミニッツ見ないと何とも言えませんけれども。

・第3〜第5パラグラフは全文一致

全文一致だから今回分をべた貼りするだけで手抜きします。アタクシが目検で確認したら全文一致していると判断したのですが、間違っていたらゴメンやで。

3パラ(今回の政策決定について)。

『Against this backdrop, the Committee decided to maintain the target range for the federal funds rate at 1/4 to 1/2 percent. The stance of monetary policy remains accommodative, thereby supporting further improvement in labor market conditions and a return to 2 percent inflation.』(今回)

4パラ(今後の政策スタンスについて)。

『In determining the timing and size of future adjustments to the target range for the federal funds rate, the Committee will assess realized and expected economic conditions relative to its objectives of maximum employment and 2 percent inflation. This assessment will take into account a wide range of information, including measures of labor market conditions, indicators of inflation pressures and inflation expectations, and readings on financial and international developments. In light of the current shortfall of inflation from 2 percent, the Committee will carefully monitor actual and expected progress toward its inflation goal. The Committee expects that economic conditions will evolve in a manner that will warrant only gradual increases in the federal funds rate; the federal funds rate is likely to remain, for some time, below levels that are expected to prevail in the longer run. However, the actual path of the federal funds rate will depend on the economic outlook as informed by incoming data.』(今回)

相変わらず長いな。

5パラ(バランスシートについて)。

『The Committee is maintaining its existing policy of reinvesting principal payments from its holdings of agency debt and agency mortgage-backed securities in agency mortgage-backed securities and of rolling over maturing Treasury securities at auction, and it anticipates doing so until normalization of the level of the federal funds rate is well under way. This policy, by keeping the Committee's holdings of longer-term securities at sizable levels, should help maintain accommodative financial conditions.』(今回)


・第6パラグラフ:カンサスシティ連銀ジョージ総裁の利上げ提案復活

『Voting for the FOMC monetary policy action were: Janet L. Yellen, Chair; William C. Dudley, Vice Chairman; Lael Brainard; James Bullard; Stanley Fischer; Loretta J. Mester; Jerome H. Powell; Eric Rosengren; and Daniel K. Tarullo.』(今回)

『Voting for the FOMC monetary policy action were: Janet L. Yellen, Chair; William C. Dudley, Vice Chairman; Lael Brainard; James Bullard; Stanley Fischer; Esther L. George; Loretta J. Mester; Jerome H. Powell; Eric Rosengren; and Daniel K. Tarullo.』(前回)

前回は全員一致でしたが今回は・・・・・・・・・

『Voting against the action was Esther L. George, who preferred at this meeting to raise the target range for the federal funds rate to 1/2 to 3/4 percent.』(今回)

ということでジョージ総裁の利上げ提案復活ということで、まー今回は前回砕けた腰を入れ直したという感じですが、じゃあ次の利上げがとっとと来るかというと今後の情報発信次第という感じなんでしょうけど、5月からちょっと前までの盛大なブレっぷりはちょっと酷かったというか、足元の状況にブレ過ぎにも程があって。「data-dependent」というのも程々にとは思う次第で、そういう意味では昨日途中までネタにしましたが、最近のドラギのおっちゃんの方がオトボケモードになっていていい感じになって来ている感がありますなという所です。

なお、最後に「Implementation Note issued July 27, 2016」というのがある(前回もある)のですが、こちらは

[外部リンク] Decisions Regarding Monetary Policy Implementation

[外部リンク] Temporary Open Market Operations

ということで、ディレクティブ文言の紹介と、スポット的に行うオペの実施予定に関してです。


○報道合戦とかもう何だかという感じで・・・・・・・・・・・・(ある意味MPMプレビュー雑談)

昨日は朝方ネタにしましたように、日経新聞が先週の報道とはトーンを変えて

[外部リンク] 日銀内に追加緩和論 政府との連携を重視
2016/7/27 2:00日本経済新聞 電子版

という微妙な表現(自信満々で抜くんだったらそもそもブラックアウト開始の火曜日朝刊で書きますし、その場合は「日銀、追加緩和へ」というリードになる筈で、この微妙な腰の引け方が何ともアレ)で追加緩和煽りにキター!というのが出て前場の債券市場はブルフラットという感じになっていたのですが・・・・・・・・・

[外部リンク] 日本政府、50年債の発行を検討=関係筋

というのが昼休み時間に出て、しかもその中に何故か知らんが「ヘリマネ」というキャッチーな文言が入っているわで、後場の債券市場は超長期が盛大にコケるという展開。

為替の方ではそのヘリマネネタに飛びついたのもあるんですけど、その前にFNNが「経済対策の事業規模が27兆円で午後の講演で安倍首相が公表へ」というのを打った為に株とか為替とかが飛んでいたというのもありましてもうグダグダ。

毎度の如くロイターより。
[外部リンク] 『<15:19> 国債先物は過去最高値更新、中期ゾーンが追加緩和策を織り込む

長期国債先物は大幅続伸。日銀が7月28─29日の金融政策決定会合で追加緩和に踏み切るとの観測が強まったことで、中心限月9月限は一気に154円に乗せ過去最高値を更新した。日本政府が50年債の発行を検討しているとの一部報道が出たことで、後場寄り付きに乱高下する場面があった。

現物債では超長期ゾーンが荒い動きになった。午前の取引では追加緩和策への思惑から超長期債利回りに強い低下圧力がかかった。午後の取引では50年債発行の報道などが影響して、売買が交錯した。中期ゾーンは日銀の追加緩和を織り込む格好となり、2年債、5年債利回りともに過去最低を更新した。海外勢を巻き込んだ需要が強まったとの見方が出ていた。日銀は市場の予想通り、国債買い入れオペを実施、強めの結果となった。安倍晋三首相が、政府の経済対策の事業費を28兆円超、財政措置は13兆円とすることを明らかにしたとの報道が出たが、相場への影響は限られた。』(上記URL先より)

ということで、50年債発行ってあんた40年債の市場育成が始まったばかりで流動性がまだ他の年限に比べて低いんだからまずは40年債の流動性を上げてからの話だろという時点で飛ばし記事にも程がある上に、50年債を発行して市場も育成されていないのにいきなり輪番対象にするとかもあり得ないですし、それに加えて年限長いの発行して輪番になったらヘリコプターマネーになるとかいう趣旨も意味不明で、これは朝の日経観測記事に対抗して「よーしパパも飛ばし記事でホームランだ!」とホームラン合戦を開始しているんでしょうなあという風情ですが、ホームラン合戦は明治神宮野球場辺りでやって頂きたい訳で、もう何だかねという感じです。


しかしまあこういう報道ホームラン合戦(元はと言えばブルームバーグが毎回のように「関係者」の飛ばし記事を飛ばすのが始まりですが)というか観測報道の量的緩和というか(なおこういう量的緩和をやると信用緩和よろしくクレディビリティも緩和されると思うんだが大丈夫かお前ら)というのに一々市場の方も振り回される、という展開になっておりまして、そらまあ市場が振り回されるんだから飛ばし記事の飛ばし甲斐もあるでしょうなあと思う次第ですけれども、まー酷い状態になっておりますが、日銀色々と追い込まれ状態になってきたという感じですな。


ということで、今回って追加緩和何かやるのかやらないのかさっぱりワカランチ会長にも程がありますが、やったらやったでどうせ次回会合に向けてまた「おかわりクレクレ」で追い込みが掛かってくるでしょうし(だって追加緩和したって別に物価上昇が加速するわけじゃないもん、円を大暴落でもさせるような政策でもやらない限り)、まあやらない方がべき論としては妥当と思いますが、その「やらない」というのも市場の反応ヤバいよヤバいよと恫喝されている状態でまあ中々胆力がいるでしょうなあという感じではあります(恫喝にめげなかったらちょっとは評価しますが)。


しかしまあ何ですな、そもそも論として黒田日銀がサプライズ狙い政策ばかりやって市場を驚かす事によって市場を動かそうというスタンスでやっている(とは日銀は言わないけれども世間的にどう見てもそうじゃろ)ので、「今の政策は何が出るか分からん」となってしまっている上に、政策反応関数も訳分からん状態になっている(日銀は政策反応関数は変わっていないとしか説明していないが、そもそも日銀の物価という政策反応関数に関する見通し説明もメカニズムも全然妥当性を感じない)からという事で、まーサプライズ狙いで市場を散々もてあそんだツケがここに来て一気に出てきたという所ではないでしょうかね。

つーことで今回はやってもやらなくても碌な事にならなさそうな状況という感じですが、今までのツケが回ってきただけの話なのでざまあwwwww以外の感慨が起きない訳で、黒田さん貴方の持っている魔弾は最後の一弾だから貴方の思う通りには飛んでくれないよとでも申し上げておこうかなというところではあります。

とまあ取り留めもない悪態になってしまいましたが、何か色々と変なことになってしまいましたな(涙)。

あとそれから
[外部リンク] 経済対策、事業規模28兆円 現金給付1万5000円に
2016/7/27 23:30日本経済新聞 電子版

こちらに関しても為替とか株式市場とかの反応を受けて出てくる数字が変わってきているような感じがしてどうもねえ・・・・・・・・・・
 


お題「またもプレビュー雑談追加/ドラギ総裁会見は今回はそんなに威勢が良くない(と思うのだが)」   2016/07/27(水)08:05:33  
  ほほう。
[外部リンク] 英ナットウエスト銀、企業の預金金利をマイナスへ 同国で初めて
2016/7/26 23:16日本経済新聞 電子版

まあ「検討」というだけのようですけどね。

○ブラックアウト期間になりまして日経キタコレでプレビュー雑談継続

ブラックアウトは昨日からですが、今日はこんなの(と言っても手元に日経本紙が無いから全文読めないけど。

[外部リンク] 日銀内に追加緩和論 政府との連携を重視
2016/7/27 2:00日本経済新聞 電子版

『日銀内で追加金融緩和論が浮上してきた。英国の欧州連合(EU)離脱決定で世界経済の先行き不透明感が高まり、目標に置く物価2%上昇の達成が危うくなってきたためだ。20兆円を超える経済対策を打ち出す政府と足並みをそろえ、景気や物価を下支えすべきだとの声が広がりつつある。日銀は28〜29日に9人の政策委員による金融政策決定会合を開く。日銀内で複数の追加緩和案をまとめ、正副総裁らが検討作業に入った。』(上記URL先より)

ということでこのネット版ヘッドラインとリードだけ見ているとキタコレな記事のように見えますが、アタクシは日銀のチェックには余念がないものの日経新聞のチェックはザルにも程がありますので(家で読んでる新聞別だもんね)まあ記事の内容に関しては皆様の方がお詳しいかと。

先週土曜日が
[外部リンク] 日銀、追加緩和に迷い 物価の弱さどう読む
28・29日に金融政策決定会合
2016/7/23付日本経済新聞 朝刊

だったので、先週土曜の段階からは進んでいるという感じですし、まあ今回に関しては黒田さんが週末にG20行ってきて帰ってきてからスクラッチでスタートって感じでしょうから、月曜火曜の情勢を受けて今朝こういう感じで打ち込んできたということですから自爆特攻コースになるんですかねえ。ただまあ日経も方向のイメージはあるけど決定したような自信満々モードでもないような気がします(記事全部読めばわかりますかそうですか)。


ちなみにロイターの報道はこちら
[外部リンク] Business | 2016年 07月 26日 20:04 JST
焦点:日銀、追加緩和の是非議論へ シナリオ維持に自信の声も

『[東京 26日 ロイター] - 日銀は28、29日に開く金融政策決定会合で、足元の物価の基調の下振れや不安定な金融市場の動向を踏まえ、追加金融緩和の必要性を議論する見通し。現時点では、政府による大規模な経済対策も反映し、先行きの物価が目標とする2%に向かって上昇率を高めていくシナリオは維持できるとの声が多い。ただ、世界経済にはリスク要因も多く、日銀は追加緩和の是非を慎重に検討していくとみられる。』(上記URL先より)

となっていて(時間が微妙に違いますけれども)ロイターの方は日経と比較した場合に(ネットで公開されている分だけを見た感じでは)追加緩和に関してやや引いた感じになっておりますな。


しかしまあ何ですな、

[外部リンク] 最低賃金、消費喚起へ最大の24円上げ 低所得者に1万円
政府・与党、経済対策の概要固める
2016/7/27 2:00日本経済新聞 電子版

『政府・与党は来月2日にもまとめる経済対策の概要を固めた。厚生労働省の中央最低賃金審議会の小委員会は26日、2016年度の最低賃金の目安を全国平均で過去最大となる時給24円引き上げ、822円にすると決めた。対策は低所得者に一律1万円以上の現金を支払う方針も示し、個人消費の喚起をめざす。日銀内には政府と足並みをそろえた追加緩和論が浮上してきた。』(上記URL先より)

ということで、経済対策とセットでやるならもっと内容を詰めてからやれば良いのにと思う(のでやるなら9月で十分)のですけれども、まだこう全体的にふわっとした状態の中でそんなに急いで出さないといけないと慌てる理由が分からんぞなという気はします。

つまり、この経済対策だって火曜日に「真水6兆円!!」と出ていたのですが、良く良く見ると(ただし来年の本予算を含めて6兆円)とかいう但し書きがあって、「何だよやっぱりハリボテ対策じゃねえかよ」という話になって昨日の株式市場と為替市場はションボリーヌというか緩和ワッショイのいったん手じまいというかな反応をしていましたけれども、こういうの中途半端な所で出す必要ってあまり無いし、空振りのリスクが高まるから良くないと思うのですよね。

でもって別に今月末に慌ててやる必要があるのかと考えた場合に、経済対策を急ぐ理由って恐らく政権サイドの方で謎の「危機モード」を感じているのでしょうかねえとか思ってしまう位のお話でありまして、経済は今の所巡航運転していると思う中でそんなに急いで来るというこの微妙なズレ感も気になる所ではありますな。


つーことで補正で出てくる真水が2兆から3兆弱とかいう見通しになっている中で日銀が追加緩和をやってサポート(現実問題としてはここからの追加緩和はデメリットの方が大きいとしか思えないので実は足を引っ張るんじゃネーノ的な疑惑はありますが)する、という図を考えているのかも知れませんが、その程度の真水(しかし赤国出さないのに低所得者へのばら撒きとか金はどこにあるの)でしかない経済対策な上に、今回の経済対策って財投融資出してどうのこうの的な時間の掛かるお話が中心(だから真水が少ない)になる訳で、短期的に金融政策で吹かす(本当に吹かせるのかという点は措く)よりは、「経済対策は今後数年に渡って行われる息の長い大型対策になりますので、金融政策も中長期的な取り組みで継続していきます」とか何とか言って政策を見直した方が良くて、元々短期決戦で組んでいる政策を更に拡大して爆発炎上を速める自爆ボンバー特攻をしてどうするんだよヴォケという気はしますけどね。



[外部リンク] Business | 2016年 07月 26日 12:24 JST
PB黒字化の財政目標堅持、歳出改革加速の必要=安倍首相

[外部リンク] Business | 2016年 07月 26日 13:49 JST
低金利活かした財投活用と同時に財政健全化を堅持=経済対策で麻生財務相

とまあこんな感じでの話が昨日は続きまして、ヘリマネはどこかに飛んで行った感がさすがに強くなった(というかそもそも人の国だからと言ってフリードマン型のヘリマネキターとかポジション作るのが日本を馬鹿にしとるわと思いますが)ので株とか為替が反応していたように見えます(債券は強かったのですが強いのが先物とかなので微妙な反応)。

まーこの件に関しても、「低金利活かした財投活用」と言っている側から

[外部リンク] 財務相「物価目標実現へ最大限の努力期待」 日銀決定会合
2016/7/26 19:40

ってのがあって、えーっとすいません日銀の物価目標実現になったら今のような金利環境って全然違う物になってしまうので、低金利活かした財投活用をそれなりに真面目にやるのであれば、前提として物価目標達成時期がやや遅い方が良いのであって、何ちゅうかこう今回の経済対策ってやっつけ感が漂いまして、もう少しこういう所の整合性を練って、キチンとしたものを出して「これによってこうです」みたいなのを見たいんですよね〜。まるで日銀の最近(マイナス金利政策前後以降)みたいな感じで、ヤケクソで何かやってみるものの前後の整合性is何?という状態になりつつあるような悪寒がするのですよね。


ただまあ何ですな、「物価目標実現へ最大限の(日銀の)努力期待」とかいうようなのもいつもの発言ちゃあいつもの発言ではあるのですが、決定会合前だし、展望レポートでどう鉛筆を舐めるのか知りませんが、普通に予想をしていくと物価見通しを大きく下げないと行けないというタイミングでこの発言(同じような趣旨の発言は安倍ちゃんとかからも出ていたと思う)が出てくるのもまー焦げ臭い感じではありますなあという所です。


しかし経済対策が張りぼてな上に、従来型のお話がメインになっているという政策に付き合ってなけなしのタマを打ちこむというのは残弾考えると実に戦術的にはマズーな感じがする訳で、これ今打ち込んだ後に次の弾が無くてどうするんだと思いますし、限界の無い政策とか言って小出しにすると完全に逐次投入モードになりますな。でもってサプライズ狙いで何か突拍子も無い追加対策でもやるんでしょうかとは思いますが、マイナス金利をやってみたら全然斜め上の展開になってしまっているように、「試したことのない政策」を「サプライズ狙い」で打ち込むとか、ヤケクソの自爆ボンバーマン以外の何者でもないので、そういうのだけは止めて頂きたいと斯様考える次第です。

・・・・・・・・・と考えるとうまい事言って今回は追加手段の検討指示みたいなことにしてお茶を濁しておくのが吉で、張りぼて経済対策の効果が張りぼてなだけにイマイチという事になった時に、金融政策だけ特攻して限界が露呈して爆発炎上となるので、出来るだけ追加緩和の打ち込みは引っ張るべきなんですよね。



○ドラギのおっちゃんの会見ネタを少々

[外部リンク] Introductory statement to the press conference (with Q&A)
Mario Draghi, President of the ECB,
Vitor Constancio, Vice-President of the ECB,
Frankfurt am Main, 21 July 2016

この前のおっちゃんの会見ですが、今回は見事なまでに慎重な受け答えをしているのがオモロイ。

・国債買入ルールの緩和とか他の資産の買入について

例えば最初の質疑ですが。

『Question: Brexit has revived concerns that you will run out of bonds to buy for the quantitative easing programme. Did the Governing Council consider today whether to relax the rules, or was there any discussion of whether to relax the rules for government bond purchases, including potentially moving from the capital key rule? And would the Governing Council consider buying either equities or bank debt under QE?』

国債買入ルールとか資産の買入とか、買入がきつくなってませんかという質問に対して。

『Draghi: As I said before, we discussed the general economic conditions and we concluded that we didn't have yet information to take decisions, and we decided, as I said, that over the coming months when we have more information, including new staff projections, we'll be in a better position to reassess the underlying macroeconomic conditions. No attention was really given to discuss specific instruments at this point in time.』

何を仰るウサギさんという感じで盛大に無回答ですなこりゃ。


・銀行への公的資金注入とかについて

次の質疑なんですけどね。

『Question: The IMF in its recent update of the World Economic Outlook singled out Italian and Portuguese banks as one of the risks for the outlook. Is that a view that you share? Is it one of the risks that you're taking into account in your considerations?』

『And do you think that some degree of public support for banks in the eurozone is acceptable or indeed desirable?』

おうイタポルの銀行がリスクとかIMFがゆうちょるんじゃが大丈夫なんかのーとの質問に対しては、

『Draghi: As I just said in the introductory statement, monetary policy is certainly supportive of economic activity and is focused on maintaining price stability. But also other policy measures are needed in order to reap the full benefits of our monetary policy, and one of them is to address the non-performing loans and more generally non-performing exposures in the euro area.』

緩和政策で経済活動をサポートしていますが、他の施策(構造改革)も重要で、その中に不良債権処理に関するものもあります!と質問の筋を逸らす。

『So that is a very important reform, and we certainly consider it important. I wouldn't say we consider it a risk, as you said, but certainly it has to be addressed. It's a complex problem. We may actually come back on it later on.』

『On the other question, we have in place the rules. We have in place rules of state aid, we have the BRRD, and as I said several times, these rules contain all the flexibility to cope with exceptional circumstances. The power and the responsibility in activating these rules and in complying with these rules lies with the Commission.』

これ(多分今朝間に合わないと思うので申し上げますと)後の方でも話があって、不良債権の処理に関して、共通のルールの元で不良債権の市場(のようなもの)が出来て、(ファイヤーセールでない)適切な価格での取引が行われるようになることを期待している、というようなお話をしていて、ECB的には不良債権処理について中長期的な収益で何とかしていくという話だけではなくて、直接処理みたいな手法をどう作っていくかということは課題として考えているというお話(ワークするのかどうかは別にして)ではございますなというお話。

・・・・・・・でまあそれはそれで良いのですが、質問にある周縁国の銀行不良債権問題に関する質問という個別具体的な話を一般的な話に摩り替えて説明しておりまして、今回はオトボケモードになっているなあという感じ。


・インフレ期待はアンカーされています(キリッ)とな

次も中々。

『Question: I believe you have the Survey of Professional Forecasters available, and I was wondering whether that was conducted after Brexit, and what that shows, whether that had an impact on the growth and inflation forecasts.』

『And you've said repeatedly that you need more data and you need more time to assess the exact impact, but it seems to be generally that most observers expect it to be a question of when and how much you might act. Do you think that people who assume that are running ahead a little bit? Is there a fair chance that you've actually done enough?』

後半の方は「もっとデータが出れば」と言い続けて何もしないとはどういう事やオラオラと攻めているのですが、この後半に関する答えも中々アレです。

『Draghi: On the first point, frankly, I can't remember whether the forecast was done before or after.』

まあここはご愛嬌。

『What I know is that on inflation outlook, Brexit didn't seem to have any major impact at this point in time. Since we're speaking about inflation expectations, it's worthwhile pointing out that we have an increasing divergence between the SPF expectations and the market-based expectations. The SPF expectations basically remained the same: 0.3% this year, 1.2% next year, 1.5% in 2018, and 1.8% is the medium/long-term expectation of the SPF. So pretty anchored.』

あらそうですか。

『On the other hand we have the market-based inflation expectations, which in the days immediately after Brexit fell significantly. One immediate explanation was that there are technical factors that caused such a decline, namely that the impact on nominal bond yields was bigger than the impact on the linkers, and that reinforced this effect. On the other hand, even when the market sentiment recovered, we haven't really witnessed a similar recovery of the market-based inflation expectations. So again, we can't say much about this at this stage. We need a little more time to assess what is the state of the market-based inflation expectations.』

ということで、この前ネタにしました前々回の議事要旨での執行部説明の物価先行きのなかでやたら懸念していたのは「セカンドラウンドエフェクト」でして、物価が低迷する中で期待いふんれが下がってくるかどうか(という意味ではジャパンの場合は物価の落ち着きと共に短い所からセカンドラウンドエフェクトちっくになっているので追加緩和待ったなしという理屈は成り立つのですが、余談だけど)という点を注目していた観があるので、まあここの説明が丁寧になるのはそうなのかなとは思います。

ただまあここでの説明ですと、インフレ期待に関しては勿論今後も注意するのでしょうが、足元で特段の問題が生じている訳ではない(あったら追加緩和しているでしょうけれども)という認識を示していましてほっほーという感じです。


・データを見極めながらやるやる詐欺ですかそうですか

でもってさっきの質問の後半部分のおっちゃんの回答。

『On your second question, I just simply reiterate what I said before: I said that over the coming months, when we have more information, including new staff projections, we will be in a better position to reassess the underlying macroeconomic conditions and likely paths and so on.』

そらそうなのだがじゃあいつまでリアセスメントするんじゃという事に関しては・・・・・・・・・・

『But there is one last sentence that I want to stress in response to your question: if warranted, to achieve its objective, the Governing Council will act by using all instruments available within its mandate. So I would stress readiness, willingness, ability to do so.』

これをどういうニュアンスで捉えるのかって解釈が分かれそうで、普段からドラギのおっちゃんのあの天性のドヤ顔分析でもしながら会見のビデオを見た方が良いのかもしれませんが、今回のこのあまりお答えしないというかサービスフレーズの少ないここまでの説明トーンからすると、最後に(棒読み)と付けた方が良い気がしますがどうなんでしょうかねえ。

#と、中途半端ですがまた時間の関係で続きはFOMCと日銀ネタ以外の時に
 


お題「まあコミュニケーションをグダグダにした報いでしょうなあという悪態/ドルプレミアムに関する日銀レビュー」   2016/07/26(火)08:05:54  
  ほうほう。
[外部リンク] 企業年金債務、最大の91兆円 積み立て不足26兆円
上場3600社の15年度末
2016/7/26 2:01日本経済新聞 電子版

[外部リンク] 年金債務 低金利続き、増加傾向に
2016/7/26 2:44日本経済新聞 電子版

『▼年金債務 将来の年金や退職金の支払いに向け、企業が現時点で準備しておくべき金額のことを指す。正式には「退職給付債務」と呼ぶ。算出には複利計算の逆の手続きを踏む。複利運用なら利息が利息を生む形で、現在持っている資金が将来に向けて増加していく。これに対し、将来の支払額を年金債務に換算するには、一定の利率で割り算をしていく。この利率が割引率で、長期国債の利回りなどを参考に決める。』(上記URL先より)

という中ですがマイナス金利を更に深堀致しますとさてどうなるんでしょうかねえ・・・・・・・・・・


○何とかストの皆様の予想は8割が緩和実施とのことですが・・・・・・・・・・・・

[外部リンク] 過去最高の8割が追加緩和予想、問われる本気度-日銀サーベイ
2016年7月25日 06:00 JST 更新日時 2016年7月25日 15:28 JST

『・7月予想は41人中32人と圧倒的多数-手段トップはETF買い増し
・緩和なければ市場失望、円高進行との見方-追加緩和の効果に疑問も』(上記URL先より、以下同様)

ということでブルームバーグのサーベイですが、まあ元々41人にも質問しているけど、ちょっとそのお方に聞くこたあねえんじゃネーノというお方も散見される(誰とは言わない)のでこのサーベイも何かとにかく頭数揃えてみました感はあるのですが。

『日本銀行が今週開く金融政策決定会合で追加緩和に踏み切るとの見方が、異次元緩和導入以降の過去最高に達したことがブルームバーグのエコノミスト調査で分かった。2%の物価目標の早期達成のためには何でもやるとしてきた日銀の本気度合いが問われており、緩和がなければ円高が進むとの見方が多い。』

とまあそういう話なのですけれども、経済の状況を鑑みますと、昨日ご紹介したレポートをいきなり使うというのも何ですが、ただまあ状況って別に危機モードとかそういうのじゃなくて、巡航速度で推移しているけれども、この先に関しては景気サイクル的に落ちていく可能性が強く、でも落ちたとしてもリセッション入りするような落ち方でもないでしょ、という位の状況であると認識しているのですが、たぶん普通の人はそういう見通しになっていると思うの。

となりますと、ここで財政をバカスカ打つ(と言っても真水少なくて財政投融資主体なのでそれは財政バカスカで需要サイドを押し上げるというのとは違う感なので張りぼて感高し)と、いうことですから、経済だけで見た場合にそんなに無理して追加緩和に付き合う必要は無かったりすると思われます。

じゃあ何で追加緩和をするかと言えば上記記事にもあるように「物価が行かない」というのが理由になる訳でして、為替の影響がしばらく続く上に各種サーベイの短い期間のインフレ期待や基調的な物価が頭下げてコンニチワ状態になっておりますので、物価がアガランチ会長ということでディスインフレ均衡になっていた時期に戻ってしまうリスクに対応してプリエンティブに対応しますっつー話ですし、大体からしてもとより日銀の物価見通しが無駄に高かった訳ですから、どこかで現実との齟齬を埋めに行かなくなっている状態で、物価見通しも下げ待ったなしという状態でもありますので、まあ追加緩和というのは良く分かる理屈。

『エコノミスト41人を対象に15-22日に実施した調査で、日銀が28、29日の会合で追加緩和を行うとの予想が32人(78%)と圧倒的多数を占めた。 直前予想としては4月会合前(56%)を抜いて、量的・質的金融緩和が導入された2013年4月3日会合(100%=対象13人)以降、最も高くなった。』



・・・・・・・・とまあそういう状態になっておりますが、市場の中の人たちの実際のポジションってどうよと考えると、人の懐具合だからよー知らんですけれども、売買アクティビティ見ますに「何が実施されるか訳分からんし、大体からしてやるかやらないかも訳分からんのでポジションは結果が出てから考えましょ」という風になっているものとみられますので、このサーベイ結果と債券市場のポジション状態が全然リンクしていないというのがお洒落としか申し上げようがない。

これはつまりどういう事かと申しますと、日銀が提示している政策の枠組みに対しまして、市場(市場以外もそうでしょうけれども)がその枠組み自体が訳分からねえと申しているという状態な訳で、しかもそれが感極まってきているというのが今の状況なのでしょうなという事です。

即ち、「2年で2%」に関しては、
[外部リンク] 『現在、政府が経済対策の策定を進めておられることは承知しております。日本銀行といたしましては、今度の金融政策決定会合におきまして、展望レポートを取りまとめる予定です。その際、経済・物価見通しの作成に当たっては、経済対策の効果についても、当日までに利用可能な情報に基づいて織り込むことになると思っています。金融政策運営につきましては、そうした経済・物価見通しを踏まえて、2%の「物価安定の目標」をできるだけ早期に達成するという観点から、議論が行われて、適切に判断していくことになろうと思っています。』(7月24日G20後の総裁会見より)

とまあ直近でもこのように「出来るだけ早期に実施」とやっている訳ですが、そもそも何をどうすると2%が早期に達成できるか、という説明というので今まで日銀の理屈として聞いてきたのって・・・・・・・・・・

・MB拡大によってインフレ期待を引き上げる事によってフィリップスカーブを上方シフトさせる
・緩和的な金融政策(実質金利の低下)によって増加する需要によって需給ギャップがプラスになる
・緩和的な金融政策が円安要因になるのでアクチュアルの物価が上昇することによってバックワードルッキング的なインフレ期待も引きあがる

とか何とかだったと思うのですが、そもそも論としてMB拡大したからと言ってそれに対して有意にインフレ期待が上がったようには全く思えませんし、実質金利の低下で需要が拡大というのも眉唾にも程がある状態ですし、アクチュアルの物価が上昇してバックワードルッキング的にインフレ期待が上がったのはそらまあ効果があったような気もしますが、それによって実質所得が下がって消費に悪影響となってしまった結果、やっぱりその物価上昇は持続的ではないですよね、となった次第でありますので、どこをどう整理しても「日銀が何をどうすることによって安定的に2%の物価上昇となる状態という目標」が達成できるのか意味プーという状態な訳ですよね。

となりますと、まあ今回の追加緩和するしない、やるなら手段は何でしょう、という話で全然コンセンサスが出来ない(何とかストの7月緩和だって何もなければ9月緩和にシフトするだけだしそもそも市場のポジションが追加緩和シフトになっていない筈なので)という状態になっているのが何を意味するかと言えば、「日銀の政策反応関数」と「現行政策がどのように効果を上げるかの波及メカニズム」に対して市場(だけではなくメディアとかも)が全く日銀の説明を理解できていない事にありまして、それは理解できないワシらが悪いのではなく、説明がコロコロ変わってその時々で目先の政策運営と言い訳に都合の良い理屈を繰り出してくるから、話の整合性が全然とれておらず、その結果政策反応関数が訳分からんとなっているという累積した問題が噴出してきたってー事でしょ。

でもって政策実行に関しても黒田さんって為替市場へのサプライズを一番意識しているんでしょうなあという風に見える訳で、だからこそ「サプライズで衝撃」というのを出そうとして追加緩和を2回打ち込んでいる訳ですが、あまりにもサプライズをやり過ぎた為に今度はこちらの面での政策反応関数も訳分からなくなってしまった次第で、今度は為替市場や株式市場から「何もないとここまで戻った分以上に下がるぞ〜」と恫喝を食らう次第(なお債券は何だかわからんのでポジションを軽くして「やらない方が良いんだけどまあやりたければどうぞ」状態の筈)でして、「期待に働きかける」政策を実施していましたが、まあこの「期待に働きかける」を「サプライズで市場を動かす」と勘違いして運営した結果として、そのツケが回ってきましたなと考えますと、まあ以前もネタにしましたが「魔弾の射手の最終場面」が近づいてきたんじゃないですかねえというお話(申すまでもありませんが、黒田日銀はマックスではなくてカスパールな訳ですが)

まあべき論で言えばそもそも今の手段だって本当に効いているのかどうか分からん状態だし、副作用の方はマイナス拡大すれば明らかという状態なんですから、追加緩和をする前に今の政策が本当はどういう効き方をしているのか(=金利が下がったから効果とか喜んでいる場合ではない)、というのを虚心坦懐に分析して、その結果として、2%目標達成の為に何が必要なのか、ということ(本来的にはそもそも2%を達成したら世の中本当に良く成るのかというのもあるけど)を検討した結果として3方向なら3方向で追加緩和をすれば良いと思うのですが、今現在追加緩和に対して債券とか円金利の人って「矢でも鉄砲でも持ってきやがれコノヤロー」状態で待ち構えている訳で、どこからどう見ても不健全な状態になっておりますぞな。普通に考えれば「こういう政策をするからこういう効果が出るでしょう」的な考えで色々な予想が動いて価格形成されるというのに今の有様ってのは明らかに「日銀の言う政策反応関数も理解不能だし、政策効果の波及メカニズムも全然信用されていない」という状態な訳ですわな。

ですからべき論では今の政策を粘って続けながら長期的に維持可能な政策枠組みに変更すべきとは思いますけれども、まあこのような惨状の中で大和特攻なのかオリンピック作戦なのか知りませんが、早速3方向緩和して政策が爆発炎上してリフレ派ともども地獄の業火に焼き尽くされた方が焼け跡からマシな物が出てくるかもしれませんねとか碌な事を思いつかないこのアタクシ。まあ黒田総裁以下が勝手に爆発炎上するだけならどうでも良いのですが、爆発炎上の時に市場が炎上とかで済めば良いですが実体経済まで燃えてしまうと大迷惑にも程がある訳で、置物リフレ一派を退場させるには随分高いコストだなおいという感じではありまする。


○これは興味深いレポートですな(ドル調達に関して)

[外部リンク] グローバルな為替スワップ市場の動向について

『要旨』

『為替スワップ市場におけるドル資金調達プレミアム――円やユーロを担保に為替スワップでドルを調達する際にドルLIBORに上乗せされる幅――は、2014年初頭から、グローバルに拡大している。この背景としては、(1)米国と他の先進国との金融政策の方向性の違いを背景としたドル資金需要の強まり、(2)金融規制を受けたグローバル金融機関の取引スタンスの変化(マーケットメイク活動等の抑制、対価として求めるプレミアムの拡大)、(3)資源価格・新興国通貨下落を受けた外貨準備等のドルの出し手のドル資金供給の慎重化、が指摘できる。先行きについては、先進国の金融政策運営や今後導入が予定されている金融規制の影響に加え、こうした市場構造の変化を受けて新たなドルの出し手の参入が進展するのか、が注目される。』

ということで、こちらは市場局による市場分析になっていますが、外貨スワップも含め、本邦金融機関のドル調達に関しては金融機構局でも外貨調達全般トータルとして分析していまして、ドル調達プレミアムの発生が顕著で定着モードですよというのが示されていたりします。

ということで本文はこちら
[外部リンク] グローバルな為替スワップ市場の動向について

まあこの手の市場分断チックな値動きって基本的には規制によってアベイラビリティに制約が掛かるというのが有る訳でして、この手のアベイラビリティ制約ってその市場の中の人だと熟知しているのですが、他市場の人だとイマイチ良く分かっていなくて、いきなりアベイラビリティ無視して特攻して爆発炎上するというのが、別にこの為替だけではなく色々な市場で起こる問題でございまして、時に心温まる光景として爆発炎上を眺める次第ではあります。

ということで本文の結論部分をば引用致しますとですな・・・・・・・・・

本文6ページの『おわりに 』から

『本稿では、最近のドル資金調達プレミアム拡大の背景を整理した。具体的には、ドル資金需要面の要因としては、\菴聞餞屬龍睛酸策の方向感の違いを背景に、日本や欧州などでドル資金需要が高まったことが挙げられる。また、ドル資金供給面の要因としては、金融規制改革への対応を背景にグローバル金融機関によるマーケットメイク活動・裁定取引が抑制されていること、3芦濬猗などのドル資金運用姿勢が消極化した可能性が指摘できる。本行の「金融システムレポート」では、こうした外貨調達環境の変化や邦銀の外貨運用・調達構造を踏まえ、邦銀の外貨資金流動性リスク管理面の課題を整理している8。』

これは鏡でもある通りで、FSRの話は先程アタクシも申しあげたとおり。

『本稿の考察を踏まえると、グローバルなドル資金調達プレミアムの先行きを考えていく上では、当面、以下のような点がポイントになる。』

ほうほう。

『第 1 に、先進国の金融政策を巡る思惑などがドル資金需要に与える影響については、引き続き注視していく必要がある。金融市場や企業のグローバル化が進展しているもとで、本稿で指摘したような‥蟷餡箸為替スワップを利用して相対的に魅力がある通貨建ての資産に投資したり、▲哀蹇璽丱覺覿箸各国の社債スプレッド等を見比べながら調達手法の最適化を模索したりする動きは、今後も継続していくと考えられる。こうした中、例えば先進国間の金融政策の方向性の違いがより強く意識されるようなことがあれば、こうした投資家やグローバル企業の為替スワップ市場におけるドル資金需要が一段と強まる可能性もある9。』

うむ。

『第 2 は、金融規制等を受けたグローバル金融機関等の取引スタンスの先行きである。金融規制改革は、やや長い目でみれば、金融機関や金融システムの安定性の向上を通じて、ストレス時にマーケットメイク機能が急激に低下するリスクを抑制するといった側面で、市場の流動性・機能度にとってプラスに寄与していくと考えられる。』

ということになっていますが・・・・・・・・・・・・・

『その一方で、本稿でみたように、金融規制改革は平時におけるマーケットメイクのコストを高める可能性があるほか、様々な規制が段階的に適用されていく中にあっては、金融機関や市場が規制の影響を消化する過程で、一時的に流動性が低下するリスクもある。』

仰せの通り。

『具体的に為替スワップ市場を巡る金融規制の先行きをみると、.譽丱譽奪姑耄┐ G-SIB 向け上乗せ規制の最終化や、米国における外国銀行に対する規制の適用などを受けて、レバレッジ比率規制の影響が強まる可能性があるほか、安定調達比率規制(NSFR)の詳細の決定を受けて、それに向けた金融機関の対応が進むことが想定される。また、J胴 MMF 改革を受けて MMF からグローバル金融機関への CP/CD など無担保でのドル資金供給が細れば10、(1)金融機関が投融資の原資を CP/CD から為替スワップに移したり、(2)CP/CD で調達したドルを為替スワップ市場で放出する取引を縮小したりする動きが強まるリスクもある。』

この辺りの影響はかなり大きいでしょうな。なおマイナス金利のため日本ではMMFいや何でもないです。

なお脚注10にありますが、

『10 米国 MMF は、金融危機時に元本割れのリスクが意識され、解約増加に伴う流動性リスクが顕在化した。これを踏まえ、機関投資家向けに販売され、民間短期債務を主たる投資商品とするMMF(「プライム MMF」)について、ヾ霆牴然覆鮖価連動とする、一定の条件下で解約制限を設ける、ことを主たる内容とする改革が 2016 年 10 月から適用される予定となっている。政府債等を投資対象とするガバメント MMF は規制の対象外となることから、プライム MMF から先行きガバメント MMF に資金がシフトする可能性を指摘する声も聞かれている。』

ということで既にプライムMMFからのシフトに向けた影響そのものは出ている筈。

『こうした点を踏まえると、金融規制に適応した新たな均衡への「移行過程」における市場の機能度、流動性には今後も注視していく必要がある11。


ですなあ。

『第 3 は、市場の構造変化を前提に、ドル資金放出主体の多様化や、ドル調達主体の調達手法の多角化が進むのか、という点である。資源価格や新興国をめぐる資金フローの先行き不透明感が依然として高いことを踏まえれば、外貨準備等が安定的なドル資金の出し手として期待できるか、現時点では不確実性が大きい。他方で、グローバルにみてドル資金の運用ニーズは潜在的には大きいと考えられ、こうした新たなドルの出し手が、ドル資金調達プレミアムの拡大を受けて、為替スワップ市場に参入してくるか否かも、
注目点と思われる。』

ということで途中を全部飛ばして纏めだけ引用しましたが違和感は無くて分かりやすい内容になっているのではないかと思います。
 


お題「緩和手段のプロコンを整理(つーか今更全部コンだがそれはさておき)/GDP推計に関する興味深い日銀ペーパー」   2016/07/25(月)08:08:26  
  広島の黒田は200勝(日米通算)達成しましたが、散々大口叩いた本石町の黒田の目標達成はまだでしょうかねえ(勝ち星は減らないが物価は下がるという言い訳は却下)。

○決定会合プレビュー雑談と申しますか

[外部リンク] 日銀総裁、「必要なら追加緩和」 財政政策と協調重視
2016/7/24付

『【成都=上杉素直】日銀の黒田東彦総裁は23日、訪問先の中国・成都で記者団に「物価・経済のリスク要因を点検して物価安定目標を早期に実現するために必要ならば、追加的な金融緩和措置を講じる」と語った。「中央銀行が金融を緩和している状況下で政府が財政政策を活用すれば、景気に対する効果は大きくなる」と財政政策との協調を重視する姿勢を示した。』(上記URL先より、以下同様)

てな訳でG20から総裁が帰って来まして週末のMPMに向けてさてどうしますか、というのが全てだったりするのがMPMの予想も減ったくれもないというこの事実。

『黒田総裁はG20開幕前に記者団の質問に応じ、「2%の物価目標を実現し安定的に維持できるようになるまで、現在のマイナス金利付き量的質的金融緩和を継続する」と表明。日銀は28〜29日に金融政策決定会合を開く。』

ということなのですが、マイナス金利政策実施以降期待物価上昇率に関してはBEIについては消費増税ファクターがあるからさておくとしても、消費者アンケートとか短観とかの物価見通しも下がっているという事実を考えると、マイナス金利政策を続けるというのは達成に対して逆方向に作用していませんかねえ、というかそういう検討を全くしておらず、「ぼくのかんがえたさいきょうのきんゆうせいさく」を突き進んでいるので処置なし。

『政府の財政を中央銀行の金融政策で賄うヘリコプターマネー政策については「政府が発行する国債を直接引き受けたり、財政政策と金融政策を一体として運用したりするということであれば、日本を含む先進国では歴史的な教訓から禁じられている」と否定的な姿勢を示した。』

ヘリマネは話をする人によって使っている意味が違っているから困る。


とまあそういうのが出ていましたが、「2年を念頭に出来るだけ早期に達成」という話をしている以上、毎度毎度達成見通し時期が先送り(どう見たって今回も見通し時期が先送り)となるのでしたら追加金融緩和待ったなし、ということですが、何せ手段が残り少ないですし、大体からしてマイナス金利政策そのものが期待に対してプラスに働きかけていない可能性もあって、追加やったから早期に物価が上がる訳でもないので、まあ読めんわなとしか申し上げようがない。

一応手段について考えてみますと・・・・・・・・

マイナス金利深堀り:いやまあ可能ではあるのですが、あまりやって行くと貸出金利をマイナスにしろとかいう話になって、預金金利をマイナスにしないと死んじゃうって話になった場合に、銀行だって批判されたくないから「日銀がマイナス金利政策やっているから預金金利もマイナス」という話を始めるとマイナス金利政策が政治的に持つのかという話にも。なお、そもそも現時点のままでも長期化すると金融機関の収益力が厳しいのは言うまでもありません。

なお、メリットとしては「形の上では銀行券保有コスト見合いの金利水準」が限界金利水準なので、1回やってもまだ下げ余地がある(なお上に申し上げたように実際は無理)ように見えるので、緩和政策の限界論に対抗するのには良い


国債買入拡大:まあ体感的には今でもかなり限界なのですが、年間100兆円ペースとかには増やせるかもしれませんが、増やしたら輪番札割れ続出モードとかイールドカーブが深海魚モードになっていくというお話で政策持つのかよ(そんなに追加国債でないし)

なお、メリットとしては今更あんまりないのですが、政策の建付けが「MBの拡大が金融緩和」なので拡大ペースの増加というのは建付け上一番正統的(?)な追加緩和。


ETFとかREITとか:いやまあ買入出来るのですが、MBをドカンと拡大するのが出来ないですし、ただでなくさえ満期償還という出口が無い政策をこれ以上続けてて良いの??感が


その他としては、何故か貸出支援基金のマイナス化というのを言う人が多いのですけれども、それはどう見ても金融機関に対する嫌がらせにしかならない政策で、貸出金利を下げろとかマイナスにしろという話が噴出して、貸出支援基金のマイナス金利のメリットを盛大に吹き飛ばすレベルのマイナスになってしまいますがな。大体からして世間的には「銀行は碌に預金金利もつけないで貸出金利は取ってやがって大儲けしてケシカラン」って事になっているんですから、貸出支援基金のマイナス化ってどー見ても無い。

それからあと見るのは「量的ターゲットの柔軟化」というのですけれども、MBの拡大を実施することによって政策効果を出す、という建付けになっていて、しかも足元では「アベノミクスを再起動する」とか言っている訳ですから、MB拡大ペースを落とす可能性がある柔軟化(なお書き修正も含めて)というのは「緩和の縮小」という事になるのでこれは無い(政策を全面的に修正してごめんなさいをするなら別だけど)。

政府保証債とか地方債とか財投機関債を買入対象に加える、というのはまあ話としてはあるのでしょうけれども、それによって買入額がどんだけ増えますねんというと、何せ年間80兆だの下手に増やしたら100兆だのと言っている中でそこまで物凄い効果があるの???感isあるのに加えまして、そもそもこのマイナス金利騒動のドタバタの発端はどこにあったかと言いますと、昨年12月に打ち込んだ「補完措置」なのでありまして、あの債券市場の中の人が2回読まないと分からないような措置によって「政策の限界が来ている」という認識を世間様に広める結果になった(ので意地になってマイナス金利が投下された)訳なのでして、あまり小手先感の強い施策ってやらない(やって逆効果になったのが記憶に新しいので)と思うのですけどねえ。


・・・・・・・・えーっと、大体そんなもんですかね。何か抜けがあったらご指摘カモン。


ちなみに、今月は(というか今月も、ですけど)国債買入の年限別内訳というイベントが月末の引け後にありまして、ご案内のようにMPMの後にこれが出るという大変に素敵なタイミングになっております。

でもってですね、国債買入ペースを拡大する場合はまあそれに沿って出てくるのでそれはそれで問題の起きる余地はあまりない(想定買入平均年限を極端に動かせば別だけど)のですが、政策の現状維持なり政策金利の引き下げだけを行ったりした場合には、国債買入の年限別内訳を前月対比で弄ると思いっきり意図せざる事態になるリスクがあって楽しみなのですよね〜。

つまりですな、たとえば現状維持(毎度申し上げておりますがミーは現状維持で追加緩和するする詐欺で問題ないと思いますが)をしたとして、その時にここもと毎月調整している超長期輪番の調整を今月も実施する、となりますと「買入の限界を日銀が意識」とか「テーパリングや柔軟化への布石」という話になる(これ利下げだけでも同じことになるように思える、というか利下げだけでの超長期輪番減額の方が危ないか)リスクがあって、いやまあ別に意図してやっているのなら別に良いのですけれども、意図しないで政策インプリケーションを出すとか言うのが一番トンチキなお話なので、まあそういうトンチキ展開もまた面白しという所で僕言いましたからね。


ところでこんなのが出ていましたが。
[外部リンク] 物価上昇率2%目標「2年にこだわらず」
日銀内で浮上
2016/7/23付日本経済新聞 朝刊

『日銀内で「2年程度で2%」の物価上昇率を達成するとする目標について、将来的には柔軟な運用を検討すべきだとの声が出てきた。日銀の物価安定に向けた強い決意を示す象徴だったが、最近では会合のたびに緩和観測が強まり、相場が荒れる原因にもなっている。「2年」にはこだわらずに持久戦を視野に入れるべきだとの考え方だ。』(上記URL先より)

以下会員向けページなのでアレですが、「出来るだけ早期に」というのは残すとして、そもそも2年で達成するとは政府との握りには存在していなかった訳でして、


[外部リンク] デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のための政府・日本銀行の政策連携について(共同声明)


『日本銀行は、上記の物価安定の目標の下、金融緩和を推進し、これをできるだけ早期に実現することを目指す。その際、日本銀行は、金融政策の効果波及には相応の時間を要することを踏まえ、金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検し、経済の持続的な成長を確保する観点から、問題が生じていないかどうかを確認していく。


という握りになっているはずなのに、勝手に2年と言い出すわ、「金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検し、経済の持続的な成長を確保する観点から、問題が生じていないかどうかを確認していく。」という作業に関してはFSRとか見るとどう見ても今の政策を長期化したり拡大したら金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因の拡大に繋がるだろと思うのに全然点検をしているように見えない(展望レポートではおためごかしのように書いているが、声明文では既に「上下のリスク要因を点検する」という文言が無くなっている)という事で、そもそも論として政府との共同声明どおりにやっているの???というのがある訳で。

まーそうは申しましても今更野党審議委員の主張に乗るのもシャクでしょうから、「2年」を誤魔化す方向で現実的な落とし所を考えるということでしょうが、考えている間に今の政策が物理的にしんどくなるとか、金融機関経営に一段の悪影響とかそっちの問題もあるので時間はあまりないと思いますがね。


そういやどうでも良い余談ですが、先日どこの誰とは言いませんが「日本は経済政策の無料実験場ではない」というお題のレポートを見た記憶があるのですが、書いているお方がそもそも置物一派の集いであるところのデフレ脱却議連だのに堂々参加していた訳で、置物リフレ派の主張に正しさのようなものを与えていて、その結果が今のヘリマネ議論だよとか思いますに、何を今更正義の主張みたいなこと言ってるんだよ置物一派とつるんでいた件の自己批判無しかよと思ったので付け加えておきます。


○これは中々興味深いレポート(なお量が多いのでほんのちょっとだけご紹介です)

先週は公共料金に関するレポートが出ていましたが、同日にこういうのも出ていましたのですよ。

[外部リンク] 税務データを用いた分配側GDPの試算

まずは上記URL先の『要旨』から。

『我が国の経済の実態を把握するうえで最も重要な統計であるGDP統計を、税務データを用いて分配側から推計するとどうなるのだろうか。現行GDP統計では、「GDPにおける三面等価の原則」に従い、分配側GDPは、支出側、生産側GDPに等しくなるように、営業余剰・混合所得を調整している。本稿では、米国の例も参考にしながら、税務データ等を利用し、営業余剰・混合所得の直接推計を試みる。また、その際、現行GDP統計では毎月勤労統計、労働力統計等から推計している雇用者報酬についても、税務データから推計した。』

ということで・・・・・・・・・・・・

『得られた結果からは、支出側、生産側GDPと、本稿で試算された分配側GDPとは大きなかい離がみられた。』

ほほう。

『こうしたかい離がなぜ生じているのかについてはさらに詳細な分析が必要であり、本稿で試みた直接推計の手法についてもなお改善の余地があろうが、ここでの試算値は、日本経済をみるうえで、ひとつの視座を与えるものと思われる。』

ということで、鏡の方だと何がどう違うのかとか、乖離が生じた結果としてどうなっているのかというのは触れていませんので本文はこちら。

[外部リンク] 日本銀行ワーキングペーパーシリーズNo.16-J-9 2016年 7月
税務データを用いた分配側GDPの試算

でまあ表紙や目次を含めて全部で95枚組というものですので全部ネタにできない(というか統計処理のところとかアタクシ専門じゃないから分からんぞな、涙)のですけれども、

『6.分配側GDPの試算結果、現行GDPとの比較』の『6-2 試算結果と現行GDPとの比較 』

ということで、29ページ以降の第6章が試算結果になりますので、まあそちらを見るのが吉ということでその辺から参ります。

30ページの『6-2 試算結果と現行GDPとの比較』から。

『以上の方法で試算された分配側GDPを現行の分配側GDPと比較すると(図表 20)、試算値は、現行値と比べ総じて上振れている。』

図表20も見てちょ。

『これは、試算値における雇用者報酬が現行GDPのそれと比べて上振れていることが主に寄与している。さらに時系列の動きを詳細にみると、分配側GDPの試算値と現行値のかい離は、1994 年度にはほぼゼロとなっているが、その後次第に拡大し、1999年度には 14 兆円台となり、その後は上下変動を示しつつ、2006、2007 年度には16 兆円前後にまで拡大した。このかい離は、リーマン・ショック後の 2009 年度には、一時的に解消したが、その後は再び拡大に転じ、直近の 2014 年度は、約27 兆円と過去最大となっている。このように、各内訳項目を独立に推計し、それを積み上げることで算出された分配側GDPの試算値は、ほぼ一貫して現行の分配側GDPよりも大きくなっている。』

『現行の分配側GDPの合計値は、分配側の構成項目の積み上げでなく、生産側GDPの推計値をそのまま利用しているため、ここでの比較は、独立に推計した分配側GDPの試算値と現行の生産側GDPとを比較していることと同じである。すなわち、本稿で試算された分配側GDPは、現行の生産側GDPと比較して大きくなっていることが分かる。』

でまあ図表を見ますと分配側GDP推計を行うと現在の推計値のGDP実額が490兆円なのに対して519兆円で出てくるということです。

『一方、我が国GDPにおいては、別途、需要項目別に推計された支出側GDPをGDPの本系列の値として採用している。生産側GDPと支出側GDPには一定のかい離(統計上の不突合)が存在するが、そのかい離は大きくない。そのため、本稿で試算した分配側GDPと支出側GDPとのかい離をみると、試算された分配側GDPと現行の生産側・分配側GDPとのかい離とほぼ似た水準・動きとなる(図表 21)。すなわち、分配側GDPの試算値と現行の支出側GDPとのかい離をみると、1994 年度にはほぼゼロとなっているが、1999 年度に約 13 兆円となり、2006、2007 年度には 14〜15 兆円まで拡大した。直近のデータである 2014 年度はかい離幅が 29.5 兆円と上記と同様に過去最大となった43。すなわち、生産側GDPと同様に、現行の支出側GDPと比較して、本稿で独立に推計された分配側GDPは大きくなっている。』

でもって、その要因が図表20、21にありますように雇用者所得の部分でして、よく「家計調査が統計としてアカン」という話を聞く訳ですが、その話と整合的な結果になっているのが興味深い。


『以上のとおり、現行の生産側GDPや支出側GDP、言い換えると名目GDPの公表値と比較して、本稿で試算された分配側GDPはほぼ一貫して大きい値となっており、そのかい離幅は、直近のデータである 2014 年度では 27〜29.5兆円と名目GDPの約 6%に達している。』

『続いて、本稿で試算された分配側の名目GDPを現行のGDPデフレーターを便宜的にそのまま使って実質化を試みた。このようにして試算された実質GDPは、2013 年度に現行値と同様にリーマン・ショック前のピークを上回った後、試算値についてはさらに拡大し、2014 年度には同ピークの水準を明確に上回るかたちとなる(図表 22(1))。』

ということで図表22を見ますとですな・・・・・・・・・・

『実質GDPの成長率をみると、2014 年度の実質成長率は、プラス成長(+2.4%)と、現行GDPにおけるマイナス成長(▲1.0%<年次確報時>)と比べて、大きく上振れており、かなり違った動きとなっている(図表 22(2))。2004 年度以降の試算値の実質成長率の平均値を算出すると、+1.2%と現行(+0.6%)対比 0.6%ポイント高くなる。』

ということになっていまして、この要因は何ですねんという話の部分は割愛(雇用者所得が家計調査で捕捉できていない部分がある可能性や、消費増税の影響があった場合にその影響を推計する部分が悪さをしている可能性などが指摘されています)しますが、

『以上の試算結果については、本稿で試算した分配側GDPについて一定の誤差が生じ得ることを考慮すると、幅を持ってみる必要がある48。しかし、そうした留保をつけても、本稿において、税務データを用いて各内訳項目からの積み上げによって直接試算された分配側GDPは、我が国経済をみるうえでの、ひとつの視座を与えていると言えるのではないだろうか。』

と、微妙にぼかして説明しているのは大人の対応という感じですが、税務データから出してきている方が全件調査に近くなると考えますと、このペーパーで示されるように、実は日本経済の直近でのGDPってもうちょっと上にある(というか今統計として出ているGDPが過小推計というか)だとしますと、経済って別に危機モードでもなんでもなくて、そういう中で危機モード対応のような財政金融政策をこれからやって行きましょう(金融政策はやるのか知らんがそもそもやっているのが十分に危機モードだわな)というのって「経済を無駄に吹かし過ぎる」結果に陥ってしまい、不均衡とか過剰の積みあがりを生んでしまうのであって、それよりもモデレートな政策で対応した方が良いのではないでしょうか、というインプリケーションになるように思えまして、しらっと出ていますが結構政策的な意味合いは重要なのかも知れない、と思いましてご紹介するの巻でした。
 


お題「ECBは様子見タイムですかな/ヘッドライン合戦がアホラシスなのだが/その他少々」   2016/07/22(金)08:03:17  
  何だかんだと言いながらもう来週で7月も終わりますのう・・・・・・・・・・orzorz

○ECBからちょっとだけ

[外部リンク] Monetary policy decisions
21 July 2016

『At today’s meeting the Governing Council of the ECB decided that the interest rate on the main refinancing operations and the interest rates on the marginal lending facility and the deposit facility will remain unchanged at 0.00%, 0.25% and -0.40% respectively. The Governing Council continues to expect the key ECB interest rates to remain at present or lower levels for an extended period of time, and well past the horizon of the net asset purchases.』

『Regarding non-standard monetary policy measures, the Governing Council confirms that the monthly asset purchases of ユーロ80 billion are intended to run until the end of March 2017, or beyond, if necessary, and in any case until it sees a sustained adjustment in the path of inflation consistent with its inflation aim.』

ということで政策は現状維持。


会見はこちらですが、例によって冒頭のステートメント読むだけで手一杯なのでQAは週末に。
[外部リンク] Introductory statement to the press conference (with Q&A)

Mario Draghi, President of the ECB,
Vitor Constancio, Vice-President of the ECB,
Frankfurt am Main, 21 July 2016

おっちゃんの落語はこちら
[外部リンク] なお無茶苦茶どうでもよいのですが、いつの間にこんなコーナーが出来ているの???
[外部リンク] ということでIntroductory statementから。

『Based on our regular economic and monetary analyses, we decided to keep the key ECB interest rates unchanged. We continue to expect them to remain at present or lower levels for an extended period of time, and well past the horizon of our net asset purchases. Regarding non-standard monetary policy measures, we confirm that the monthly asset purchases of ユーロ80 billion are intended to run until the end of March 2017, or beyond, if necessary, and in any case until the Governing Council sees a sustained adjustment in the path of inflation consistent with its inflation aim.』

まあ要するに現状維持ですよと。

『Today we discussed developments since our last monetary policy meeting in early June.』

ほうほうそれでそれで?

『Following the UK referendum on EU membership, our assessment is that euro area financial markets have weathered the spike in uncertainty and volatility with encouraging resilience.』

ブリクジットの影響について、ユーロ圏の金融市場に大きな不確実性とボラティリティを与えたといいつつも、 with encouraging resilienceってんですから、金融市場や金融環境の根本的な部分はレジリアントであるのでエンカレッジングですよと。つまり・・・・・・・・・・

『The announced readiness of central banks to provide liquidity, if needed, and our accommodative monetary policy measures, as well as a robust regulatory and supervisory framework, have all helped to keep market stress contained. Financing conditions remain highly supportive, which contributes to a strengthening in credit creation. They continue to support our baseline scenario of an ongoing economic recovery and an increase in inflation rates.』

金融緩和効果と金融改革の効果によって、金融市場参加者の頑健さ、潤沢な流動性は維持されており、これらが金融環境を緩和的な状態に維持し、金融市場のストレスは限定的なものになっており、経済のベースラインシナリオは維持されていますと。

『At the same time, given prevailing uncertainties, the Governing Council will continue to monitor economic and financial market developments very closely and to safeguard the pass-through of its accommodative monetary policy to the real economy.』

『Over the coming months, when we have more information, including new staff projections, we will be in a better position to reassess the underlying macroeconomic conditions, the most likely paths of inflation and growth, and the distribution of risks around those paths.』

『If warranted to achieve its objective, the Governing Council will act by using all the instruments available within its mandate.』

とまあそういうことで「今後の影響を見るのにもう少し時間が掛かる」という建付けになっていまして、「影響を見た結果必要ならば必要な措置を何でも取ります」という威勢の良い話はしていますが、まあ最初からの流れを見るとどちらかと言えば「ブリクジットショックの与える金融面への影響は金融緩和政策とこれまでの金融機関への資本強化などによる金融機関経営基盤の強化によって相当の部分を吸収できています」という説明になっていて、まあ見極めがーという話はブリクジットが今後実体経済に対してどのような影響を与えるか、という中長期の話になっているように見える訳でございまして、そうなると何か次に追加緩和だヒャッハーというような感じとは読みにくい気がする(なお質疑応答でドラギのおっちゃんが調子の良い話をしている可能性があるのですがそっちは読んで居ないのであくまでもこちらの冒頭ステートメントでのお話ですよ、という点ご勘弁下さい)のでした。

『Let me now explain our assessment in greater detail, starting with the economic analysis.』

へいへい。

『Euro area real GDP increased by 0.6%, quarter on quarter, in the first quarter of 2016, after 0.4% in the last quarter of 2015. Growth continues to be supported by domestic demand, while export growth has remained modest. Incoming data point to ongoing growth in the second quarter of 2016, though at a lower rate than in the first quarter. Looking ahead, we continue to expect the economic recovery to proceed at a moderate pace.』

『Domestic demand remains supported by the pass-through of our monetary policy measures to the real economy. Favourable financing conditions and improvements in corporate profitability continue to promote a recovery in investment. Sustained employment gains, which are also benefiting from past structural reforms, and still relatively low oil prices provide additional support for households’ real disposable income and thus for private consumption.』

基本的に内需主導で確り目の経済という話になっていますな。しかしまあECB毎度言っているのですけれども、「till relatively low oil prices provide additional support for households’ real disposable income and thus for private consumption」ってのがあって、それだったら物価が上がったら腰砕けるやんといつも思うのですけどねえ。

『In addition, the fiscal stance in the euro area is expected to be mildly expansionary in 2016 and to turn broadly neutral in 2017 and 2018.』

財政サポートキタコレ!

『At the same time, headwinds to the economic recovery in the euro area include the outcome of the UK referendum and other geopolitical uncertainties, subdued growth prospects in emerging markets, the necessary balance sheet adjustments in a number of sectors and a sluggish pace of implementation of structural reforms. Against this background, the risks to the euro area growth outlook remain tilted to the downside.』

経済の向かい風はレファレンダムとかEM経済の成長が弱いとか、ユーロ圏での構造調整の遅れだとかがあって、こやつらの問題点があるからリスクはダウンサイド、というのもまあ毎回のお話です。

『According to Eurostat, euro area annual HICP inflation in June 2016 was 0.1%, up from -0.1% in May, mainly reflecting higher energy and services price inflation. Looking ahead, on the basis of current futures prices for oil, inflation rates are likely to remain very low in the next few months before starting to pick up later in 2016, in large part owing to base effects in the annual rate of change of energy prices.』

『Supported by our monetary policy measures and the expected economic recovery, inflation rates should increase further in 2017 and 2018.』

この辺は物価の話ですが、結論部分って「will」じゃなくて「should」なんですかそうですか。

以下マネタリーアナリシスの話があって、毎度の「金融政策以外の政策をやるべし」という部分がありますが割愛します。まあこの辺りまでを見る限りにおいては別に追加緩和を急ぐという感じではないように見えますし、とりあえずブリクジットで金融市場があばばばばーでという話は一旦落ち着いた感なので、今後ブリクジットの実体経済に対する影響がどの程度の下押し要因になって、その部分を金融政策でサポートするのかどうか、というようなテーマになってくるので、早急な追加緩和というよりは時間軸がまた長くなる系のお話になるような方向性じゃないかと見えますがどうでしょうかね。



○しょうもない報道大会で為替とかフラフラ

[外部リンク] 日銀内に広がる持続可能性への懸念、量的・質的金融緩和-関係者
日高正裕、藤岡徹
2016年7月21日 16:39 JST 更新日時 2016年7月21日 18:24 JST

・・・・・・・・・ということでこの時間は18時とかですが、実際は16時半とか位に出ていましたが、リンク先の記事を見ると分かりますように、毎度のただの観測記事なのですが、英文ヘッドラインを見ますと、

16:39*SOME AT BOJ ARE SAID TO SEE NEED TO WEIGH POLICY MORE CAREFULLY
16:39*AT BOJ, CONCERNS ARE SAID TO BROADEN OVER POLICY SUSTAINABILITY

とかあって、毎度のヘッドラインクオリティではあるのですが、さすがに釣りヘッドライン批判も意識しているのか、

16:39*NONE OF PEOPLE FAMILIAR COMMEMTED ON KURODA'S VIEWS

などと火消しネタも打ち込んでありまして、MPM1週間前とかになってくるといつも出てくるという季節の御挨拶みたいなものですなあと思いつつも、もうちょっと気合入れて打つんだったらブラックアウト入ってから打った方がお洒落なんだけどなあとは思うのですが。


[外部リンク] 黒田日銀総裁、ヘリコプターマネー不要と6月に発言-BBCラジオ
ジェームズ・メーガ、藤岡徹
2016年7月21日 22:42 JST

でまあこいつにつきましては。BBCラジオがインタビューを報道したとかいうヘッドラインと共に打ち込みが入っていまして、「ヘリコプターマネー、必要性も可能性も無い」というのが日本文と英文が5時半ちょい過ぎに出ていまして、こっちを受けて為替が盛大に円高に振れて105円台に突っ込んでいましたが、

[外部リンク] Business | 2016年 07月 22日 01:28 JST
ヘリコプターマネー、黒田日銀総裁が可能性排除=英BBC

『BBCの広報担当者はこの日、黒田総裁のインタビューは6月中旬に実施されたことを明らかにした。』(上記URLさきより)

とありましたように、実際は6月中旬のインタビューだったという話が出たのですが、ネット版の最終更新済みの記事ですと最初の記事でも6月のインタビューとありますが、当たり前の如く見ている方としては最初はまず「ヘリマネ全否定」のヘッドラインが出てきて、何でBBC4なんだよと思いつつも為替飛んでるなーとか思ったら(何故か)WSJが「あのインタビューは6月中旬に実施されたものでしょ」というヘッドラインを打ち込んできて、それをロイターがリファーしたので、急速に「ああ6月の話だったら今は心変わりしてるかも知れん罠」とでも思ったのか円高に押し込んだ為替が戻るとかもう何をやっているんだという感じで、あまりと言えばあまりの展開だったので記録として残しておこうかと。


お前ら自分の記事で相場動けば何しても良いとか思ってるんジャマイカと小一時間問い詰めたくなるお話でして、こいつら全員の毛根が死滅しますようにと短冊に書いて星に祈りでも捧げてこようかと思ってしまう次第なのですが、もう何だかねという所で実に見苦しいですな。



○まあ盛り上がっているんだから良いのかもしれんが・・・・・・・・・・・・

昨日の朝の時点でこのヘッドラインがヤフーのトップとかにあったのですがネタにするの忘れておりましたすいませんすいません。

[外部リンク] <経済対策>事業規模20兆円超で調整 景気下支え
毎日新聞 7月21日(木)3時0分配信

『政府が新たにまとめる経済対策の事業規模を20兆円超で調整していることが20日、分かった。当初は10兆円超の見込みだったが、倍増させる。追加の財政支出は3兆円超(国・地方の合計)として、残りは財政投融資や民間事業を積み増してかさ上げする。事業規模を膨らませ、景気下支えに本腰を入れる姿勢を示す狙いがあるとみられる。』

『事業規模20兆円超の内訳は、国・地方の追加の財政支出が3兆円超▽国が低利で民間事業に長期融資などを行う財政投融資が最大6兆円程度▽国の補助を受けて民間企業が行う事業が6兆円程度▽財政投融資とは別に政府系金融機関が手がける融資が5兆円程度--となる見込み。』(以上上記URL先より)

20兆円ヒャッハーって真水3兆じゃあ元々の期待が真水3兆じゃなくて5兆とかじゃなかったでしたっけと思うのですが、何か知らんが盛り上がっているので良いのでしょうか。まあこの辺の影響とヘリマネの影と超長期輪番減額期待(懸念)があるみたいで超長期ヘロヘロでブリクジット前の水準まで戻ってるやんという感じ(手前は戻ってませんよ)なのですが。


でまあ何ですな、ハリボテでもなんでも市場が好感して盛り上がっている分にははあそうですかという感じではあるのですが、ジジイのアタクシとしては昔はもっとこの手の経済対策がでると「真水がこの程度でしかもこういう使い方だとただのハリボテじゃん」とかなって相場が1日も持たないとか良くあった記憶があるのですが、今回は何か物凄く素直(?)に反応しているのが面白いなあとか思った次第。

それと気になるっちゃあ気になるのは、そんなに経済が危機でもなんでもなくて、まあただのマドルスルー程度でしょとか思うこの状況下(と思うのですがどうっすか??)なのに、わざわざハリボテ使って経済対策を大きくふくらまさないと行けない、と思っていて、実は変に政府サイドが焦っているのではないかという懸念が無くは無いことで、アベノミクス再始動だから威勢よくとかいう単純な話ならまあただの杞憂なんですが、「このくらい規模をふくらまさないとマズイ」とゆー現状認識で処方箋出していると、風邪の患者に重症患者向けの投薬するようなお話になりゃしませんかという悪寒もするわけで、そうなると「政府からの追加緩和要求モード」とかになってくるという今回それは無いのではと思っていた展開も考えられるなあとか思うのでした。

まあG20から帰ってきて黒田さんがハッスルして追加緩和とか盛り上がるのか、海外中銀も様子見モードで危機モードじゃないのだから別に慌てる事ないじゃんと落ち着くのかが見ものではございますが、そんな見もので金融政策判断が決まりそうな状況というのも甚だ遺憾の極みというか、何の為に委員会制やってるんだよこのスットコドッコイという感isあります。


○FSBキタコレ

[外部リンク] 金融安定理事会による報告書「主要な金利指標の改革」の公表について
2016年7月20日
日本銀行

『金融安定理事会(FSB)は、7月19日、「主要な金利指標の改革」(原題:Reforming Major Interest Rate Benchmarks)と題する報告書を公表しました。

詳細につきましては、以下をご覧ください。』

ということで、国内では「リスク・フリー・レートに関する勉強会」というのがあって、直近は今後の検討についてというのが出ていましたが、一覧はこちら。

[外部リンク] リスク・フリー・レートに関する勉強会
公表資料


まあそもそもFSBが言うリスクフリーレートを市場のボリュームのあるトレードレートにしましょうというのはライボー問題を受けてという話で、スワップとかの取引の参照金利となるものについて、マニピュレーションが行われないようにしないとイカンですよね、という話の趣旨は理解できるのですけれども、それを一定の市場レートに決めてしまうというのも中々難しい問題で、市場の構造って長期にわたって常に同じな訳ではないので、指標となる市場金利だって5年や10年のタームで見た場合にボリュームゾーンに変化が起こりますから、結局のところ長期的な頑健性を考えた場合に、ライボーの時とは違ったマニピュレーションリスクが発生する懸念というか多分そういう事起きるだろうなあ的なイメージがある、というのはこのネタの時に毎回申し上げておりますとおりです。

という悪態は兎も角として、

[外部リンク] Reforming Major Interest Rate Benchmarks
Progress report on implementation of July 2014 FSB recommendations
21 July 2016

こちらなんですが、各国の検討状況(日本のもありまして、上記勉強会の公表資料に沿った話が書いてある)が記載されているので、まあ表面的なことしか分からないと言えばそれまでではありますが、一応各国の短期金融市場でどういうのが取引のボリュームゾーンでリスクフリーレートに近いものなのかというのが何となく出ているようなので、追々読んでみようかとは思います。
 


お題「短国がちと弱めとな/公共料金に関する日銀レビューシリーズ/6月のECB議事要旨からちょっとだけメモ」   2016/07/21(木)07:47:40  
  ほほー。
[外部リンク] 日銀の追加緩和に否定的=三村日商会頭
時事通信 7月20日(水)21時0分配信

『日本商工会議所の三村明夫会頭は20日の記者会見で、日銀の金融政策について「金融緩和が今の経済を活性化するとは思えない」と述べ、28、29日の金融政策決定会合で追加緩和に踏み切ることに否定的な見解を示した。その理由に関し、三村会頭は「金融は十分緩和されており、マーケットにはお金が潤沢に流れている。金融緩和の効果は少ないのではないか」と述べた。』(上記URL先より)

これは「追加緩和の効果が少ない」というのを黒田総裁が聞くと意地になって追加金融緩和に突撃するという黒田クオリティを刺激するスキームですね(違)。


○市場メモメモ

・短国が微妙に弱いけど中長期は強いとな

火曜日の短国買入が3.5兆円と多めだったこともあって、GCレートは低下しておった訳なのですけれども、昨日は短国の引けが微妙に甘くなっておりまして、特に1年新発に関しては▲35bpレベルの引値とかになっていまして先週金曜の入札後の強さはどちらにという感じですが、まあその前の3m入札も平均と足切の間位の引値からスタートしていたので、短国そのものは重いんでしょうなあという感じ。

まー何せ金利水準そのものが▲20だの▲30だのという水準で、マイナス政策金利の向こうに有る上にキャピタルゲインも期待できるものでもなく、短国なのでまーショートする人もいないからカバーニーズで余計に強くなるという話でも無しとなると、日銀以外の海外実需がちょっと弱まると短国が失速するのねという感じで。

でまあそんな中で3Mの入札が実施されるので、どういう結果になるのかは少々興味を持って待っております。まー国内の短期資金の純粋運用という意味ではマイナス金利政策の政策金利よりも浅いマイナス金利にならないとまずは話にならない(本当はプラス金利と言いたいが)ので流れたって結局国内投資家がホイホイと短国を消化するという事にはならないでしょうけれどもね!!!!!


一方で昨日も超長期がイマイチさんの中で先物とか5年とか10年とか堅調でして、まーあまり能動的にMPMに向けてポジション構築しているというような感じでも無さそうには思えますけれども、何でしょうかねえというような展開なので忘れないようにメモっておきます。



○公共料金の話はピュアに言えば仰せの通りだがタイミング的に泣き言にしか読めないのが残念

[外部リンク] わが国の公共料金の特徴
〜制度面における欧米との比較を中心に〜

ということでこちらが要旨なのですが、

『近年、消費者物価の基調が着実に高まる中で、わが国の公共料金の多くの品目で横ばい圏内の動きが続いており、公共料金が持続的に上昇を続けている欧米の動きとは異なっている。』

どさくさに紛れて「消費者物価の基調が着実に高まる中で」とありますがネタは公共料金がアガランチ会長であるという一消費者的には誠にアリガタヤなお話について。

『この原因の一つとして、公共料金を巡る制度面での違いが指摘できる。欧米は1980年代以降、財政再建などを目的に、(1)民営化や公営企業のガバナンス強化を通じて公営事業の経営規律を高めたほか、(2)独立規制委員会を設置し、価格設定をはじめ経営における政府からの独立性を強化した。この結果、労働費用や投資費用などに見合った価格設定が行われるようになった。一方、わが国では、政府が直接価格決定に関与する度合いが大きく、多くの公営企業などに補助金が投入されており、これが公共料金の動向に影響している可能性がある。』

ということで本文はこちら
[外部リンク] ・欧米比較とな

本文の『はじめに』から

『わが国の公共料金は長らく横ばい圏内で推移しており、公共料金が持続的に上昇を続けている欧米の動きとは異なっている(図表 1)。その背景として、わが国では、長年にわたって物価水準全般が横ばい圏内で推移してきたことが指摘できる。もっとも、近年、消費者物価の基調が着実に高まるなかにあっても、公共料金の多くの品目で横ばい圏内の動きが続いている。水道光熱費や教育・医療といった公共サービスが経済活動全体に占めるウエイトは、いずれの国においても相応に大きく、公共料金の動きが消費者物価指数(CPI)に及ぼすインパクトも大きい(図表 2)。』

でまあ図表2によりますと日本の公共サービス(電気ガス水道交通医療教育とその関連)はCPIに対して1万分の1,712とのこと。

『こうした点を踏まえ、本稿では、主に制度面における欧米との比較を通じて、わが国の公共料金の特徴を検討する。以下では、欧米における公共料金設定の枠組みとその背後にある考え方を整理し、わが国の公共料金の決定過程との違いを検討する。』

ということで以下分析があるのですが、まあ要するに先ほどの要旨にあるように「欧米の場合は独立採算ですので」というお話で欧米の結論部分を引用。

『(公営事業改革とその効果)

公営事業の民営化や公営企業のガバナンス強化が公共料金の上昇・下落のどちらに作用するかについて、必ずしも評価が定まっているわけではない。たとえば、フランスの電話料金は、民営化により経営効率の改善が促された結果、低下したとの指摘がある7。一方、ドイツの水道料金は、民営化によって企業の収益追求姿勢が強まったことから上昇したが、イタリアの水道料金は民営化後もあまり変化しなかったとの指摘がある8。民営化やガバナンス強化が公共料金に及ぼす影響は、事業の性質、改革前の収支状況、改革後の競争環境など種々の要因に左右され、ケースバイケースという面が強い。』

『ただし、公営事業の民営化と独立規制委員会の設置がセットとなったケースでは、公共料金が引き上げられやすい点が指摘されている。既存の研究結果によると、独立規制委員会が設置された後の10 年間で、平均的に、‥典ぁΕス・水道などの公共料金が年率+0.5%ポイント程度引き上げられるほか、∪瀏投資の水準が+9%程度増加するとの結果が得られる9。独立規制委員会の設置は、経営における政治介入を防ぎ、コストや品質に配慮した価格設定や必要な設備投資を実施することに主眼が置かれている。これらの研究は委員会設置の所期の効果が発揮されたことを示すものとして解釈できる10。』

『以上を踏まえると、欧米の公営事業を巡る一連の改革は、健全経営の持続に必要な価格改定を促し、ひいては財政規律の維持・向上につながっている点で一定の成果を収めているといえる。もっとも、価格決定における独立性の強化が、公共料金の大幅な値上げを生み、消費者などから強い反発を招いている点も別の側面として指摘できる。実際、民営化後の値上げがあまりにも大きいとして、欧州の一部の事業で再公営化が実施されている11。』

そらそうよ。

『このように、欧米では、公共サービスの対価を巡って、政府・企業・家計の間でバランスをいかに図るべきか、今なお模索が続いているといえる。』

とまあそんな話で、日本に関しては、

『欧米と比べて、わが国では、政府による公共料金設定への影響力が比較的強いといえる。たとえば、わが国の公共料金は幅広い分野で「完全規制価格」となっているほか、「完全規制価格」が CPIに占めるウエイトも、欧州主要国と比べて高い部類に入る(図表 7、8)。さらに、わが国の「一部規制価格(認可料金)」においても、その承認機関は中央省庁であり、欧米のような独立規制委員会はない。』

『わが国公共料金の決定プロセスは、欧米の独立規制委員会を介したプロセスと比較して、多数の関係者との調整を要する(図表 9)。こうした価格決定プロセスは、多方面からの幅広い意見を取り込みながら民主的に価格改定を行えるメリットがある一方、事業運営に必要な価格改定を迅速に行えないデメリットもあると考えられる12。』

となっておりまして、この価格改定を欧米並みに行うとどうなるかという話が少し後の方にありましてですな、

『公営企業などには原則的に独立採算が求められているが、現実には、多くの事業体で、低料金の設定と収益に対する補助金の注入が常態化しているとの指摘がある14。一例として、CPI の公共料金に関わる公営企業では、総じて料金収入が営業コストを下回り続けている(図表 10)15。この結果、これら公営企業への収益に対する補助金がコンスタントに発生しており、設備投資目的の補助金が政府の財政状況の厳しさを反映して減少していることとは対照的となっている(図表11)。』

『仮に、収益に対する補助金がない場合に生じる営業赤字を 2020 年度にかけて解消するために必要な料金水準を計算すると、CPI 公共料金は毎年1.5%上昇する必要があるとの結果が得られる(図表 12)。これは、近年の上昇率(2010 年度から 2014年度の平均上昇率:+0.9%)の 1.5 倍程度の伸びにあたる。この試算は、2011 年度を起点として2020 年度に営業費用に見合った料金収入を達成すると仮定した場合の必要な料金の伸び率を算出したものである16。この際、販売数量の価格弾力性はゼロ(価格の変化によっても販売数量は変わらない)と仮定している。ここでの価格は、一種の「平均費用価格形成」の考え方に依拠していると解釈できる。』

・・・・・・・・・これはこれはという所で、欧米並みに公共料金がバンバン上がったらインフレ目標達成に効くんです!!!というお話になっているのが(書いている方がピュアに書いているにしても)誠に香ばしい雰囲気を醸し出す次第でございまして、公共料金上昇ってそれ民間的には単なるコストプッシュ要因になって物価が上がっても経済にどうよという気がする次第で、公共料金引き上げをする背景に財政補助を廃止するという前提ですから、それは「見た目の物価が上がって財政は締まる」というお話ですよねトータルとしたらという風情がががが。

『この試算は、収支均衡を値上げのみに頼った極端な試算であり、実際には、事業の効率化をはじめ収益性向上にはさまざまな方策がありうることは言うまでもない。また、すでに述べたとおり、現行の料金水準が妥当なものかどうかは、サービスの対価をだれがどのように負担するかを巡る国民的な合意や選択に依存し、公営事業の収益性のみが値上げや値下げの基準となるものではない。もっとも、先の欧米での事例でも触れたとおり、過度な料金の抑制は、財政負担の拡大につながるばかりでなく、設備投資の抑制をもたらし、サービスの品質の低下を招くなどのデメリットもある。わが国においても一部の社会インフラで老朽化が進んでいるとの指摘もあり、サービスの品質も含め公共料金設定で配慮すべき点は多い。』

ということで・・・・・・・・・・・・・


・結論はその通りだがそれは今に始まった話では無かろう

最後の『おわりに』から。

『本稿では、わが国公共料金の動きの特徴について、主に制度面における欧米との違いをもとに考察した。近年、わが国では、消費者物価の基調が着実に高まるなかにあっても、公共料金の多くの品目で横ばい圏内の動きが続いている。』

『その制度面での理由としては、収益に対する補助金投入が常態化し、営業費用や投資の減価償却費が、料金に十分に反映されていない可能性が挙げられる。これに対し、欧米では、独立の規制委員会が、費用構造などを踏まえつつ、公共料金の価格設定を行っている。』

というとアレなのですが公共料金関連に対して財政支出が行われていて、その結果としてコストが下がっているという便益もありますよね、という話は上記の部分にありますように「サービスの対価をだれがどのように負担するかを巡る国民的な合意や選択に依存」する話であるのは留保付。

『このように、欧米とわが国では、公共料金にかかる制度面にはさまざまな違いがある。これらを踏まえると、今後、わが国経済がデフレを脱却し、全体的な物価水準が持続的に上昇していくような状況になった場合でも、公共料金のなかには引き続き横ばい圏内の動きがみられる可能性もある。消費者物価の動きを考える際には、物価を巡る環境変化が公共料金にどのように反映されていくのかについても注意する必要がある。』

という大変に文学的な結論になっておりますが(^^)、意地悪く読みますと「公共関連料金が上がらない部分は物価目標達成を計測する部分から勘弁していただけませんかねえ」というお話になっているというこの味わいという所。

とは言いましても、そもそも帰属家賃問題と公共料金問題って日本の物価の中で全然動かんという構造的な特色がある上にウェイトもそこそこ大きいというお話って今に始まった話ではなくて、昔々からその話を言われていた訳でして、こういうのを出すなら2%物価目標を出す前に言えとしか申し上げようがない訳で、お前らそういうのも全部考慮した上で「グローバルスタンダード(キリッ)」って言って物価目標導入してそれを謎の2年程度での達成とか大口叩いてたんだろうと小一時間問い詰めたい訳でして、今更このタイミングでこういうのを出されましても折角の真面目な分析も泣き言にしか読めないのが実に残念な所であります。

まあ何ですな、何せ置物大師匠様におかれましては「個別の物価と一般物価を混同するのがケシカラン(キリッ)」と堂々と仰せだった訳でして、こういう個別物価の話はともかくとして一般物価に関してはマネタリーベースの拡大によって目標達成するという有りがたいお話をガツンとして頂きたいものです(ちなみに8月4日木曜日に横浜で神奈川県金融経済懇談会という置物亭の落語会が実施される予定ですな)。


○ECB前なので今更6月ECBネタ(と思ったのだがメモ程度で勘弁)

[外部リンク] Account of the monetary policy meeting of the Governing Council of the European Central Bank

held in Vienna on Wednesday and Thursday, 1-2 June 2016

ということで、ブリクジットとか米国の腰砕け前の議事要旨で、しかもECB議事要旨ってアホのように長い(その分丁寧は丁寧なのだが重複部分が多くてクドい)のでちょっとだけネタにしようかと。


・執行部からの金融政策の考え方(ただしブリクジットと米国腰砕け前)について

『1. Review of financial, economic and monetary developments and policy options』の『Monetary policy considerations and policy options』を鑑賞すると中々味わいが。

『Summing up, Mr Praet recalled that the June 2016 Eurosystem staff projections were broadly in line with the March ECB staff projections. They confirmed the moderate, but steady, recovery that had been embedded therein and that the additional March policy package had been instrumental in avoiding a severe deterioration in financial conditions after the turbulences around the end of 2015 and in supporting the economic recovery.』

ということで、経済に関してはモデレートな回復をより確認するという状況で、金融緩和政策の実施も昨年末以降の金融市場混乱の悪影響を排除するのに効果があった、という認識ですの。

『At the same time, the June Eurosystem staff projections confirmed the persistence of weak underlying price pressures. The outlook for HICP inflation had been revised up slightly for 2016, on the back of higher oil prices, but was unchanged for 2017 and 2018. Staff also saw HICP excluding food and energy somewhat lower over the projection horizon. The protracted period of very low inflation thus remained a matter of continued concern.』

一方で物価に関しては「The protracted period of very low inflation thus remained a matter of continued concern.」とありまして、この前の部分で詳しい説明コーナーがあるのをめんどいので割愛しておりますが、とにかく「アクチュアルな物価が全然アガランチ会長となっているのが困ったもんだ」という点に問題意識が集約されている感isあるという所なのですよ。

『Looking ahead, some upside potential, beyond what was already embedded in the staff projections, could be expected from the implementation of the new series of TLTROs and the corporate sector purchase programme (CSPP). In particular, TLTRO II could further ease the borrowing costs of the private sector and provide an additional impulse to credit creation. Overall, it would tilt the balance of risks surrounding the staff baseline projections to a more balanced configuration than was the case for the March exercise.』

この時点では6月から実際に始まった社債買入とTLTRO2の前ですからこれらの政策効果が出ると更にアップサイドも期待できるでとウホウホモードの面もあったりする。

『Cross-checking the outcome of the economic analysis with the signals coming from the monetary analysis confirmed the need to preserve an appropriate degree of monetary accommodation in order to secure a return of inflation rates towards levels below, but close to, 2% without undue delay.』

マネタリーアナリシスって伝統的にやっているけど意味あるんですかねえ・・・・・・・・・

『Against this background, it was key to continue focusing on the full implementation of the measures decided.』

『As regards communication, it was important for the Governing Council to reiterate its forward guidance on the future path of its policy rates and on its monthly asset purchases, with the same formulations that had been used earlier in March and April 2016.』

とまあこの辺の「政策を継続しますよ政策の実施をフルに行いますよ」は良いとして、

『It also needed to be stressed that additional stimulus, beyond the impetus already taken into account, was expected from the monetary policy measures still to be implemented, which would contribute to rebalancing further the risks to the outlook for growth and inflation.』

『Likewise, it needed to be reiterated that it was crucial to ensure that the very low inflation environment did not become entrenched in second-round effects on wage and price setting.』

『Accordingly, the Governing Council would state again that it would closely monitor the evolution of the outlook for price stability and, if warranted to achieve its objective, act by using all the instruments available within its mandate.』

とまあそういうことで、ブリクジットと米国腰砕けが入る前のお話というのを割り引いて読みますと、これから先の追加施策への期待を入れながら「物価が低迷することによって2次的な悪影響を懸念」ということで、バックワードルッキングでインフレ期待が下がることによって、インフレ率低下状態が自己実現的に進みだすのを大きく懸念、というお話をしております。

でもってここのコーナーには無いので引用していませんが、前半部分では当然ながらブリクジットのリスクについての話をしているのと、米国の利上げ姿勢については「米国経済がそれだけ強いということなので誠に結構なお話で、マインドの改善にもつながっている」という評価を下していましたので、この2点が思いっきりズッコケ大先生になった訳ですけれども、それ以外の部分って実はそんなに大懸念モードという訳でもなく、それよりも「物価低迷の2時的な悪影響」の方に懸念を強めているという感じになっている訳で、そうなりますと追加緩和のカードを切るにしてもブリクジットにしろ米国にしろまだ見極めの時間のようにも思えますし、物価低迷の2時的影響に関しての対応と言ってもその辺りも何か追加やれば効くのかというのが微妙(とは言えそんな事いったらあばばばばーなので言わないでしょうけど)ですので、カードってそうホイホイ切るもんかなあとは思ったりもします(と言って死亡フラグを立ててみる)。

『Finally, it was appropriate that the Governing Council should continue to stress that, in order to reap the full benefit from its monetary policy measures, other policy areas had to contribute much more decisively, both at the national and at the European levels.』

とこの項を締めていまして、金融政策の効果をフルに発揮する為には金融政策以外の分野での政策も重要である、というお話をしていまして、そらまあそうよという感じではありますが毎度これを言うのが海外の中央銀行でどこぞの国では「金融政策だけで2%を2年で達成するのがグローバルスタンダード(キリッ)」ですからねえ・・・・・・・・・・・・
 


お題「短国買入3.5兆円とか業態別当座預金とか/ロックハート総裁はブリクジットの影響を見極める時間が必要とのスタンス」   2016/07/20(水)07:48:16  
  ふーん。
[外部リンク] 自民 有志議員 新たな経済対策への提言を提出
7月19日 20時41分

こういうのではなくて単純に戻し税とかってのはダメなんですかねえ。

○オペとか業態別当座預金残高とか

・短国買入3.5兆円と多めでしたが応札はもっと多かったとな

[外部リンク] 国庫短期証券買入 57,990 35,002 0.031 0.043 55.7

例によって短国買入の結果のみ引用しますが、昨日の短国買入は3兆円で来るかと思っていたら3.5兆円のオファーとなりました。でまあ直近の1年短国は別として、3Mの方は入札時に珍しく(というか本当は珍しいとかいうのが変なのですが)入札の平均価格と最低価格の間で引値となるなど、入札で盛り上がらない感じになっておりました。というような状況ですので、応札がどうなるのやらと思ったら上記のような結果と相成りました。

・・・・・・・・応札5.8兆とはこれはこれはという感じで、買入利回りも売買参考統計値から3甘だの4甘だのという数値ですので、とりあえず1年短国は(入札が▲35とかで引けが▲50だから)楽勝でウハウハオペでしたけれども、この水準ですと3Mを入れに行くと投げレートチックになってしまいますので中々残念無念。まあGCのレートも買入3.5兆の前の段階では高めの水準になっていましたので、それなりに短国の在庫が重いんでしょうかねえという所ではあります。

まー国内に関しては在庫無いと商売にならない(基本的に短国ってショートしてもレポコスト高いし、日銀にドバドバ入ってしまうから引っ張ると買戻しそのものが物理的に難しくなるし、3Mとか期間短いから値動き小さいのでそれだけ手間暇掛けてもキャピタルゲインが間尺に合わない)ので債券ディーラーが在庫のニーズがありますが、金利水準が当座預金マイナスチャージレベルを超越して低いので国内最終投資家のニーズが無い(担保と残高調整以外で)と来てますので、海外と日銀という事になって、今月は日銀保有短国の償還が多いので買入も多いからという事で、四半期の余波もあって6月末辺りからは強く推移していましたが、これまた冷静に考えると「日銀の保有残高が大きい」→「市中が持っていない」→「市中の償還再投資ニーズが少ない」という事から在庫が溜まって行く中で思いの外海外の買いが伸びなかったということでしょうかね、よー知らんけど。

まあ今に始まった話ではないですが、特に短期の方は一つ一つの市場のパーツではなるほどという値動き(あんまり動かないのもあるけど)をしているのですが、全体的に整合性があるかというと謎で、GCが重そうで短国も重そうにしている一方で先週末近辺ではドル円ベーシスがスコーンと円金利低下モードになっていたりとか、結局需給状況がどうなっているのかというのはそこに張り付いていないと分からんという感じでして、益々修行が必要だなあと改めて思いながら短国買入の結果を眺めるのでありました。


・業態別当座預金残高はマイナス金利適用残高が個人的なイメージよりちと多かった希ガス

ということで。
[外部リンク] からZIPで落とせば良いのですけれども(例によってエクセルファイルなのでエクセル貼り付けスキルの無いアタクシは数字をテケトーにペタペタ貼るだけ)。

その1:マイナス金利残高はまあこんなもんかも知れませんね

5月:212,002億円
6月:204,550億円
7月:256,880億円

ということでマイナス金利適用残高は25.7兆円水準まで拡大しておりまして、その一方で個別業態で見た場合にはプラス金利適用やマクロ加算適用部分を使い切っていない人がいる、というのは先月の同じ時期にもお話しましたが、

プラス金利未使用部分(めいんどいので以下億円を書くの割愛)
2月:20,089
3月:12,607
4月:17,429
5月:20,860
6月:25,840

ゼロ金利未使用部分
2月:166,314
3月:122,941
4月:72,563
5月:61,790
6月:94,890

となっていて、マクロ加算部分の未使用部分が何気に増えているので、直近3か月で見れば

4月:89,992
5月:82,650
6月:120,730

となっておりまして、今回はマクロ加算の未使用部分が4兆円増えました。

6月積み期間はマクロ加算の掛け目が変わって2.5%→7.5%になったのでマクロ加算が増えた部分とか貸出支援基金の増加分とか、MRFでの預かり分が増える(昨年平残という上限に掛かるまではMRFの分って預かり残高の実績値がそのままマクロ加算適用なのでここの数値も可変)とかがあったと思われまして、ゼロ金利適用残高の枠自体は160,710億円増えていまして(基礎残高の5%だけだと11兆円程度の筈なのでそれより多いですな)、マクロ加算適用の残高そのものは127,610億円増えています。

でもって当座預金残高は180,390億円増えていますので、マイナス金利適用が5兆円少々増えてマイナス適用が25兆円になりました、というのが結論になるのですが、この残高自体は今後どの程度偏在部分が直されるのか、それとも放置プレイになるのかというのは人様の懐具合なのでイマイチ良く分からん。

まあマクロ加算の枠が余っている人がその枠を使うのかどうかってのはどちらでも良いという所でしょうが、マイナス金利適用の刑になっている資金というのはマイナスチャージを食らうならそれよりマシな金利で突撃という話になるのですが、何せ直近では国債の金利が残存10年だろうが情け容赦なくマイナス金利よりも低いと来ているので短期のキャッシュつぶしという意味では買えませんわな(他の理由なら行けるでしょうが)、となりますと、そらまあ一般債とかにも行くでしょうなあと思いますが、何せ非国債ってそんなにホイホイとロットが捌けるものでもないですし、海外に行ったらまあ別の潰し方できますけど、この場合だって結局カウンターパートに円資金が入るので、その金は何かの買いに化けますが、そこでベーシススワップとか入ると円金利のコストが変わって来るので国債買えたりするみたいな感じですか。

とまあそんな感じでマイナス金利適用の残高が今後どういう推移をしてどういう投資(というよりはマイナス回避の買いなので投資とは言い難い面が多々あるけど)に動くか、というか短期の所で動く最終資金って要はこの部分ですよねということで動向に注目(どうやって注目するのかは謎だが、笑)。


その2:都銀のトン(ちょっと違うけど)残高調整

例によって例のごとくですが、都市銀行がマイナス金利適用を回避しつつゼロ金利残高を存分に使うけれどもコールは碌に使わないという心意気に今回も感動した!!!!

4月平残
個別行のゼロ金利残高合計:215,730億円
ご利用額:207,870億円
余らせている分:7,860億円

5月平残
個別行のゼロ金利残高合計:216,430億円
ご利用額:213,150億円
余らせている分:3,280億円

6月平残
個別行のゼロ金利残高合計:274,510億円
ご利用額:257,280億円
余らせている分:17,230億円

でもって6月コール市場残高は
[外部リンク] となっていて平残ベースで、

出し手(左が有担保、右が無担保)
都銀等* 0 435

取り手
都銀等* 0 2,601

という数値になっておりまして、引き続ききっちり残高調整をしている(当然ながらマイナス金利適用はゼロでして、むしろ5月の10億円とは何だったのか(もしかしてマイナスチャージになった場合の事務面についてテストでもしたのでしょうか^^)という位のこの調整ということで、資金需給に応じて色々と調整をしているように見えますが、でもコールには出て来ないんですねわかります。


その3:今回も補完当座預金非適用先の残高はちょっと拡大

エクセル右のシートが『(参考)付利の対象となる当座預金残高(当月16日〜翌月15日の平均残高、適用金利別)』で、左のシートが『業態別の日銀当座預金残高(2016年6月)』となっているな訳ですが、この6月平残のグランドトータルにあたる部分の差異は補完当座預金非適用先の残高になりますが、


2月:40,512億円
3月:53,841億円
4月:65,970億円
5月:73,100億円
6月:78,700億円

となっていまして、今回も微妙に拡大していて8兆円の水準まで拡大してきていますな。だから何と言われますと困るのですが(大汗)。


○アトランタ連銀ロックハート総裁の講演のマクラがお茶目だったので(いやまあ一応中身も)簡単にご紹介

[外部リンク] Letting the Waters Clear

Dennis Lockhart
President and Chief Executive Officer
Federal Reserve Bank of Atlanta

Eight Annual Rocky Mountain Economic Summit
Victor, Idaho

July 14, 2016

とまあそういうことで先週木曜の講演でしたが、最初にサマリーがあるので大体それで内容が分かるというのがアトランタ連銀の親切仕様(^^)。

『・Atlanta Fed President and CEO Dennis Lockhart, in a July 14, 2016, speech to the Eighth Annual Rocky Mountain Economic Summit in Victor, Idaho, gives his economic outlook.』

ということですが、

『・Lockhart says Brexit has clouded the economic waters and sees little choice but to exercise patience and let the picture clarify.』

「Brexit has clouded the economic waters」とは何ですねんというネタは講演のマクラを見ると分かるので後程という感じですが、「exercise patience and let the picture clarify」ってなお話でして、要するにロックハート総裁的には先行きの不透明感を強めましたという認識。

『・Because of the disappointing May employment report and Brexit, Lockhart was comfortable with the FOMC’s June decision to keep policy on hold.』

最初「利上げも支持」かと思わせるのですが、結論は「Lockhart was comfortable with the FOMC’s June decision to keep policy on hold.」となっていて、これはまあ読む方としては「えーっとそうしますともしかして雇用統計がうんこだったので緩和的なイメージもあったのかよ」とか思ってしまう訳ですが、まあそこまでではなくても、利上げをホイホイ実施するという感じのスタンスではないような纏め方になっておりますね。

『・Lockhart expects continuing growth at around 2 percent per annum, and inflation to move closer to the FOMC’s target rate of around 2 percent.』

という見通しですけれども・・・・・・・・・・・・・・

『・Lockhart says the consequences of Brexit may play out over a number of years, and associated uncertainty could become an economic headwind.』

新たな向かい風が増えましたってんですから利上げはより慎重にとなる訳で。

『・Lockhart reemphasized that policy is data-dependent. He is comfortable with a cautious and patient approach to policy in the near term.』

そういうことですな。でもって小見出しですけれども、『Outlook before Brexit』『Current economic performance』『Brexit』『Thinking about uncertainty』となりまして、まあこの辺りを確認しておくのも吉なのですが、甚だ遺憾な事に時間が無いという毎度の言い訳が炸裂致しまして(すいませんすいませんすいません)、本日はこの小見出しの外側にあります冒頭のお茶目なマクラを鑑賞してみませう(^^)。

『I have visited this part of Idaho several times, but for purposes other than talking about the economy and monetary policy.』

経済ヒアリング以外の目的とは????

『The Snake River runs through this area. I’ve floated all three gorgeous sections of the south fork of the Snake testing my fly-fishing skills against the wily trout that inhabit the river.』

フライフィッシングとな!!!

『I am no expert fly-fisher, but I've had good instructors and read a bunch of books on the sport.』

これはお茶目。

『Before ever throwing a line, a fly-fisher has to read the water. Reading the water involves identifying areas where the fish are most likely to be holding on that particular day. Considerations include the speed and depth of the flowing water, soft spots in the flow made by rocks, trees, and eddies, and places where aquatic insects are emerging.』

ということで、講演のお題にあった「Letting the Waters Clear」というのと最初のまとめにあった「Brexit has clouded the economic waters」という伏線が回収されました。

『Fly-fishers are always looking for signs of rising fish. This tells you they are feeding on the surface of the water. A hatch of emerging insects is a feast for fish and usually makes for good fishing if you can "match the hatch" with your artificial fly.』

『Sometimes it happens that you have a fishing outing planned for a day just after a storm has passed through. Bad luck. Storms can make the water cloudy and force the fish down to lower depths. In such circumstances there’s little activity on the surface, and the fishing may not be so good. A dry fly-fisher just has to exercise a little patience until the waters clear. I've found, in any event, that a bad day on the river is better than a good day at the office.』

ということで、嵐の後に魚釣りに行ってもそらアカンタレブーなのでそらもう川にお出かけするのは我慢してオフィスで過ごした方がよろしいでしょ、というこの分かりやすいマクラがお茶目。

『This may be a tortured metaphor, I admit, for current conditions Fed policymakers are facing.』

もはや言われんでもわかっとるわというこのマクラ。

『Brexit amounts to a storm that has clouded the economic waters. For the very near term, I see little choice but to exercise some patience and let the picture clarify.』

つーことですので、問題はそれが晴れたらどうなるのという話とかですが、纏めの方にありますようにこの影響自体は何年も引っ張るとの認識で、あとはその問題の度合いをどう判断するかとかそういう話になって来るようですが、結局のところ見極めには少々お時間を要しますってことですから、ロックハート総裁的には9月とかにウホウホ利上げ論議とかそういう発想はなさそうな感じっすね。

『I will expand on this theme in my remarks today. Here's what I plan to cover today: The bison in the room is obviously Brexit and what it means for the U.S. economy. Whether fully deserved or not, Brexit is being treated as a seminal event evoking a before-and-after comparison of perspectives on the economic outlook. So first, I’ll walk you through my outlook before the momentous referendum of June 23. I’ll follow that with my after perspective, that is, my outlook in light of the uncertainty brought on by Brexit. I’ll also add some comments on how I think about uncertainty as a factor influencing economic performance.』

というお話の内容は時間の関係で(まあサマリーもありますので)明日以降ネタにできたらします(大汗)。
 


お題「1年短国がしらっと引けで金利急低下/FSR別冊で金融機関決算の分析来ました!」   2016/07/19(火)08:09:04  
  ほほー
[外部リンク] ソフトバンク:半導体の英ARMを3.3兆円で買収-同社最大規模
2016年7月18日 15:40 JST 更新日時 2016年7月18日 17:20 JST

ところで今日もモーサテがヘリマネで盛り上がっている(血圧がマジで上がりそうなので途中で番組切り替えたので詳しくは見てない)のだが煽る時点でアホかという感じすわ。

○市場雑談系(と金曜の訂正)

・1年短国(なので短国買入は今日でした)の引けがヒャッハー

金曜に短国買入とか申し上げましたが、金曜は1年短国入札があったので短国買入は今日でございました(超大汗)。すいませんです。

ということで1年短国。

[外部リンク] (3)募入最低価格 100円33銭0厘(募入最高利回り)(-0.3289%)
(4)募入最低価格における案分比率 58.8039%
(5)募入平均価格 100円36銭0厘(募入平均利回り)(-0.3587%)

ということで落札は普通だったのですが、BB引けとか売買参考統計値とかは▲50bpとかぶっ飛んでしまいまして、まあ今月は短国買入が多い(多分6Mと1Yの直後は3兆)のでこの新発はそれこそ全部入る勢い(というか発行2.5兆円だから全部入れても余る)ということですがそれにしても来ましたなという感じでして、ちなみに金曜はご案内のように債券は甘くて2年カレントも2.5毛甘(と言っても▲33.5bpの引けなのですからまあ金利水準は大概に低いのですが)で、超長期とか4.5毛甘とか債券市場が弱くなっていて、GCレートも微妙に高い状態でしたが(なおドル円ベーシスは円投サイドの金利下がっていましたけど)全く無関係の金利推移ワロタというかワロエナイというか。

まあ本日の短国買入の場合はここもと買入の方で入れていなかった3Mも入るレベルになるのかも知れませんが、それにしても入札後に引値が10bp以上低い方に飛ぶのは久々ですな。


・CP買入は毎度のレート

[外部リンク] CP等買入 8,853 3,483 -0.001 -0.001 54.3

CP買入のみ引用していますが、これ相変わらずの金利水準でして、この金利水準も別の意味で訳分からんという感じでこの買入も何のためにやっているのか訳分からん状態になっておりますが、まあしつこくメモだけは置いておく。


○金融システムレポート別冊で金融機関決算に関して

[外部リンク] まずは要旨から。

『2015年度の銀行・信用金庫決算の特徴は、次の3点である。

第一に、当期純利益は、大手行、地域銀行、信用金庫のいずれの業態とも、高水準を維持した。内訳をみると、資金利益や非資金利益が減少する一方、有価証券の含み益の実現(内外債券、ETF、株式投信、政策保有株式の売却等)や制度要因(預金保険料率の引き下げ等)が収益の押し上げに寄与した。

第二に、基礎的収益力を示すコア業務純益は、いずれの業態とも減益となった。こうした背景には、(1)国内貸出利鞘の縮小、(2)投資信託など金融商品販売手数料の減少、(3)外貨調達コストの上昇等を受けた、大手行を中心とした国際業務部門の減益等が挙げられる。

第三に、金融機関の財務の健全性は維持されている。信用コストは、大手行では海外資源関連を中心に幾分増加したが、なお低水準となったほか、地域銀行では引き続き減少した。また、自己資本は、内部留保の蓄積から、大手行を中心に増加した。』(上記「要旨」より)

ということで、まあ要旨の方を見ると「基礎的収益力が下がっているのか〜」程度の感想になるのですが、本文を良く良く見ますと中々こうあばばばばーになっているというのが味わいの深い作りになっています。ということで、金曜日にはこのFSR別冊に関してニュースヘッドラインも出ていましたが、この鏡を受けまして「利益は高水準」「財務の健全性は維持」というような感じになっていました。まあベンダーヘッドライン段階であまりこうくらーい話が出ないように工夫するという辺りが実にこう大人の配慮というのを感じるのでありました。

ということで以下本文の方から引用していこうと思います。

・下期の収益が悪化とな

本文5ページの『2.時系列でみた利益水準』から参りますと・・・・・・・・・・・・

『2015 年度の当期純利益について、1983 年度以降の時系列でみると、大手行では 5 番目、地域銀行では過去最高益、信用金庫では 4 番目と、各業態ともに高水準の利益を維持した2。』

ほほう。

『この間、金融機関の基礎的収益力を示すコア業務純益の推移をみると、大手行では、国内資金利益の減少継続に加え、業容拡大を続けてきた国際業務部門の資金利益も減少したこと等から、2015 年度は 4 年ぶりの減益となった。また、地域銀行と信用金庫では減益傾向が続いた。なお、銀行について上期・下期別にみると、2015 年度上期は堅調に推移した後、下期に悪化した形となった。』

下期に悪化とな!という所ですが、マイナス金利になったから云々というよりは株が下がったり海外の信用コストが上がったりという辺りのようですけれども、まー株が下がったのもマイナス金利で下がった面があるようにも見える(なお日銀執行部の理論によれば「マイナス金利政策を実施しなかったらもっと株が下がっていたし為替は円高になっていた」という反証不可能なことになっているので致し方なし)のですけど、まあ特に6ページの『図表-2-3 コア業務純益』を見ますと時系列的にコア業務純益が減少傾向を続けているのがビジュアル的に分かりやすくて真夏を涼しく過ごすのに最適であります(--;


・大手行がマイナス金利導入で市場調達を落とすも・・・・・・・・・

本文7ページの『3.バランスシートの状況』は順当ですがこれまた味わいが。

『2015 年度中のバランスシートの動きをみると、大手行では、資産サイドで、国債や株式を中心に有価証券が減少する一方、現金・預け金(日銀当預等)と国際業務部門の貸出金等が増加した。負債サイドでは、日銀借入金や市場性調達(レポ)が減少する一方、預金が増加した。』

『下期についてみると、上期との比較では、資産サイドで、国際業務部門の貸出増加ペースが鈍化する一方で、国債以外の有価証券(外国証券等)が増加した。負債サイドでは、国内業務部門の預金の伸びが高まった。』

だそうですので、ポートフォリオリバランスヒャッハーという言い方をするんでしょうなあ。

『地域銀行では、貸出金が増加した一方、有価証券は国債を中心に減少した。ただし、有価証券は、下期だけをみれば、国債以外の有価証券(投資信託や外国証券等)が増加した。』

『信用金庫では、貸出金、有価証券ともに小幅増加した。』

ということで、マイナス金利で困ったニャーという状況が良く伝わるお話ではありまする。


・本業中の本業の資金収益に関してはマイナス金利政策で一段と状況が厳しくなっていますの

本文9ページ以降になりますが『. 2015 年度の銀行決算』の所が何ともで、まずは『1.基礎的収益力の状況』から。

『(1)資金利益』

『大手行の資金利益は、国内業務部門の減益が続いたほか、国際業務部門が 4年ぶりの減益となり、全体でも 3 年ぶりの減益となった。国内業務部門では貸出利鞘の縮小が続いたほか、有価証券利鞘が下期に悪化(投信解約益の減少等)したことが影響した。』

『国際業務部門は、上期に小幅減益に転じた後、下期に減益幅が拡大した。資金調達コストの上昇等から、貸出・有価証券の双方で利鞘が悪化したことが影響した。』

国内貸出利鞘の縮小は『図表-1-1 資金利益』を見ますと中々悲しくなりますが、国際業務部門の方では「資金調達コストの上昇等」とかしらっと記載されていまして、どう見てもマイナス金利導入で円投コストの悪化が効いています本当にありがとうございましたという風情。でもって「等」というのは資源関連を中心にした信用コストの悪化(と後の方で記載されている)ですが、まあ基本的に信用コストの悪化の方が要因でないという感じですので、とりあえず海外で捕まってマズー的ないつか来た道的な話は今のところはまだ大丈夫という事だとは思います。とは言いましても、資金利ザヤが減少するという話になってくると、元より資金調達コスト以前の段階から貸出金利が下がって利ザヤが縮小傾向という話を以前のFSRで指摘されていましたので、将来的な信用コストの増加に繋がるようなネタが撒かれている悪寒(つーかまあ金融機構局もその辺は最近気にしているのでしょうけれども)。

『一方、地域銀行の資金利益は、貸出利鞘の縮小の影響が貸出残高の増加効果を上回る状況が続いているものの、有価証券利鞘の改善(投信解約益や株式受取配当の増加等)が寄与し、減少幅は幾分縮小した。』

ということで、改善要因の方って基本的に一過性のお話で、悪化方向の話ってガチのトレンドの話なので、まあ良くは無いですなという所です。

本文11ページに『BOX1 大手行の海外資金利益の動向』というのがありまして、先程申し上げたように海外業務の動向に関しては特設コーナーもあったりします。

『近年、大手行では国際業務部門が収益の成長ドライバーとなってきたが、2015年度は、同部門の資金利益が4 年ぶりに減益となった(為替円高による円換算上の影響はあるものの、ドルベースでみても減益となった)。減益要因としては、.疋訥潅プレミアムの上昇・高止まりや米国短期金利の引き上げ等を背景とした利鞘縮小、一部行における有価証券投資スタンスの変更に加え、B濬仍長(円ベース)の増加ペースの鈍化、の 3 点が指摘できる。』

という事で、しらっと,力辰ある訳でして、マイナス金利政策で〕廾って更にダメじゃん状態になっているのですが、こういう現状を見てもまだ「3方向で追加緩和」とか言い出す(そもそも「金融機関の為に政策をやっているのではない(キリリッ)」と言いながら金融政策のトランスミッションメカニズムはどうなっておりますねんと思いますけど)のでしょうか、というと別に気にしていないんでしょうけど執行部は。


でもって次の『(2)貸出利鞘等』の辺りも中々で、本文12ページの『図表-1-3 貸出利鞘』の図表を見ても悲しいのですが説明は同じなので飛ばして、貸出金利が下がっているという話の所もうーむと唸る次第で『 貸出利率別の貸出残高』ですけれども。

『貸出利率別の貸出残高(円貨・国内店)の推移をみると、1%を下回る水準での貸出の増加が続いている。特に、2015 年度は 0.25%を下回る水準での貸出が大幅に増加し、この傾向は年度後半(2016 年 1〜3 月)に強まっている。「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入を受けて、TIBOR 等の市場金利に連動するスプレッド貸出の貸出金利が低下しているほか、住宅ローンの借換え等が増加している。また、政府機関等向け貸出を積み増す動きの影響もみられている。』

「特に、2015 年度は 0.25%を下回る水準での貸出が大幅に増加し、この傾向は年度後半(2016 年 1〜3 月)に強まっている。」という辺りはマイナス金利政策の金融機関収益に与える悪影響を示している次第で、このマイナス金利政策が長期化するとなるとあばばばばーであるというのが如実に示されています。

『 貸出収益の変化における貸出残高・利鞘要因』というのも悲しくて、

『過去 1 年間の国内貸出収益(粗利益=貸出残高×貸出利鞘)の変化を個別金融機関毎にみると、多くの先が、貸出残高を増加させているにも関わらず減益となっており(貸出前年比はプラスであるが、下記図表の 45 度線の下に位置する先が多く)、利鞘縮小の影響が大きい状況が続いている。』

「貸出残高を増加させているにも関わらず減益」ェ・・・・・・・・・・・


・有価証券利益は横ばいですがリスクは増やしていますなあ

本文15ページの『(3)有価証券利鞘等』である。

『有価証券利鞘は、大手行で 3 年連続の拡大、地域銀行で 2 年ぶりの拡大となった。大手行、地域銀行ともに、株式関係の収益増加(ETF の受取り配当の増加、投信の解約益等)が寄与した。ただし、大手行、地域銀行ともに、多額の保有投信の解約益(評価益の実現)が資金利益として計上されており、この要因を除いてみると、有価証券利鞘は概ね横ばいで推移した。』

ふむ。

『ウエイトの高い国債の利回り低下が続く中、国債のデュレーション長期化のほか、外国証券や投資信託等の保有残高の積み上げ等により、有価証券利鞘の低下が抑制される形となっている。』

ということで、国債のデュレーションに関しては記述が無いのですが、全体の構成の変化に関しては本文16ページに『図表-1-9 保有有価証券の商品別利回りと残高(末残)』というのがありまして、外国証券増えてますなあという感じです(特に大手行)。

でもって次に『2.有価証券関係損益・評価損益』と有価証券関係の説明が続きますが、

『(1)有価証券関係損益

有価証券関係損益のうち、株式関係損益は、大手行、地域銀行ともに、ETFの利益確定売りや政策保有株式の削減等から売却益が増加し、前年から益超幅が拡大した。この間、大手行では、一部先で株式減損が発生した。債券関係損益については、大手行では、金利動向等を踏まえた機動的な売買が行われた結果、益超幅は前年を上回った。地域銀行では、再投資の困難化を懸念した売却の手控えもあって、益超幅は前年から幾分縮小した。』

「金利動向等を踏まえた機動的な売買」とな!

『(2)有価証券評価損益

2016 年 3 月末時点のその他有価証券の評価損益をみると、大手行、地域銀行ともに、1 年前と比較すると益超幅が縮小した。ただし、時系列的にみると、なお高水準となっている。株式・債券別にみると、株価下落を主因に株式評価益は縮小した一方で、債券は、急速な金利低下に伴い国債の評価益が大きく増加した。』


・経費の改善も預金保険料率引き下げなんですよねえ

本文23ページの『3.経費』から。

『経費は、大手行では、全体として 5 年ぶりの減少に転じた。これは、国内業務部門で預金保険料率の引き下げを主因に減少したほか、業容拡大が続いてきた国際業務部門も、為替円高に伴う円換算値の目減りもあって増加が一服したことによるものである。地域銀行では、預金保険料率の引き下げが大きく寄与する形で、大幅な減少となった。』

ということで経費に関しては『図表-3-1 経費の寄与度分解』の図表に示される寄与度分解を見ると、地域銀行では思いっきり預金保険勝率の引き下げばっかり、大手行では人件費の引き下げも寄与しているものの、物件費とほぼツーペー(若干人件費の引き下げの方が寄与しているように見える)という感じで、経費に関してはそんなに改善しちょらんというお話で先行き色々とアレですの。


・大手行の信用コストってもう下がりきっているんですよねー

本文24ページの『4.信用コストと不良債権』である。

『(1)信用コスト

信用コストは、大手行では、下期における国内の一部大口先や海外の資源関連与信先に対する個別貸倒引当金の増加から、3 年ぶりの繰入超となったものの、時系列的にみると低水準となっている。地域銀行では、引き続き繰入超となっており、その水準は、時系列で確認できる期間において最低となった。』

ということですが、信用コストに関しては前回とか前々回のFSRの辺りから大手行に関しては信用コストの改善がこれ以上行かないだろという指摘があって、今回は大手行で信用コストが繰り入れ超となっている次第でありまして、執行部理論で良く出てくる「QQEで金融機関の信用コストも改善」という話も限界的な所に来ているというお話になるので、これから先マイナス金利を深堀しようものなら資金収益の悪化の方がより効いてくるというお話になるんでしょ、という所ですな。

まあ不良債権に関しては次の『(2)不良債権』にありますように、

『不良債権比率は、大手行、地域銀行ともに、引き続き緩やかに低下し、時系列で確認できる範囲で最低水準を更新した。ただし、大手行では、同比率が 1.0%という低水準まで低下してきた中で、改善ペースは鈍化してきている。この間、海外向け貸出の不良債権比率について、大手行のうち 3 メガフィナンシャル・グループ傘下銀行の動向をみると、資源関連を中心に不良債権額が増加したため、上昇に転じている。』

てな話なのですけど、信用コストの改善による収益の増加はそろそろ終了という辺りも先行きアレという感じではあります。まあ不良債権比率が低いのは結構な話ではありますが。

以下引き当てとか自己資本比率の話とかは飛ばします。


・地域金融機関の基礎的収益に関して

本文31ページ以降の『.2015 年度の信用金庫決算』では基本的に地域銀行と同じ話をしていまして(図表を見ると残念感が更に漂いますが)、その辺の引用は飛ばしますが、本文34ページの『BOX4 地域金融機関の基礎的収益力の推移がアレ。

『地域銀行、信用金庫の当期純利益は、歴史的にみて高水準を続けているが、これには、信用コストの減少と有価証券関連収益の増加が大きく寄与しており、本文中で示したとおり、基礎的収益力を示すコア業務純益については、低下傾向に歯止めがかかっていない。』

『個別金融機関のコア業務純益の推移を分布で表すと、その中央値は低下傾向にあり、2015 年度には、2005 年度と比べ、地域銀行で 6 割、信用金庫で 5 割の水準まで低下している。中には、1〜3 割程度の水準にまで落ち込んでいる先もみられる。』

とあって『図表 B4-2 コア業務純益の過去 10 年間の分布の推移』を見るとちょっと冷や汗が出る。

『こうした中、コア業務純益の中心的な構成要素である預貸金収益と役務取引等利益(以下、「預貸金収益等」)の水準をみると、経費を下回る先数の割合が年々上昇しており、足もとでは、地域銀行で 5 割弱、信用金庫で8 割弱となっている。また、預貸金収益等の経費に対する比率(預貸金収益等÷経費)は、いずれの業態も低位先の割合が年々高まっている。


お、おぅ・・・・・・・・・・

『直近 10 年間のコア業務純益の変化要因を、預貸金収益等が経費を上回る先と下回る先とで比較すると、両者とも経費の寄与は小さく、貸出金利息の減少幅の違いが大きいことが確認できる。


とありまして、「2年で達成」とか言いながら実施した挙句に追加緩和はするわマイナス金利は突っ込むわという事をしてさらに状況が厳しくなっているというのがこのBOX4にありまして、誠に遺憾に存じますっつーところではございます。

#サラッとネタにする積りが結局全部ダラダラとネタにしてしまいましたすいませんすいません
 


お題「短国入札が久々にコケるとな/ヘッドライン詐欺感のあるヘリマネネタで引け際に債券安とな」   2016/07/15(金)07:47:53  
  都知事選は中々面白いのですけれども惜しい事に(以下の部分は選挙公示期間中のため削除されています^^)。

○相場雑談ネタですが先に短国入札

長い方の話はヘリマネネタ悪態コーナーがあるので後程ということで、そのどさくさにしらっと3M短国入札がオモロイ結果に。

[外部リンク] (3)募入最低価格 100円06銭2厘5毛(募入最高利回り)(-0.2533%)
(4)募入最低価格における案分比率 9.2500%
(5)募入平均価格 100円07銭3厘1毛(募入平均利回り)(-0.2962%)

これまでは割と順調に金利がじりじりと低下していた短国なのですが、今回の3Mは久々にテール流れておりまして、しかもこれは平均が強い方になって格好として流れた、というのと違いまして、マジモンで平均が実勢近辺(前回の3Mカレントが▲31くらいで前々回の3Mカレントが▲28くらいなので)となっていまして、足切の方が4毛位流れるという結果。

金利水準が▲20だの▲30だのとかやっているから数字小さく見えますが、この辺りで4bpって結構動きましたねえという感じでして、しかも甘い方に流れるというのは久々に見た(強い方で切られて踏み踏みマンというのは3月4月に散々見せられましたな)次第。

まあ金利水準が政策金利とかそういうものを超越している素敵な状態になっておりますので、短国そのものはこの水準でファンディングできるドル投ベースの投資家と成行買いする日銀以外では限界的なニーズしかない上に、レポレートの方は何気に▲10よりも高い水準でうだうだしている時間が多くて(今日の短国買入で捌けるからまた変わると思うけど)、そらまあこのファンディング逆鞘でポジションをそんなに抱えてられませんがなというのはあるのでしょうが、短国買入の水準が今月は多い筈なので値持ちするとか思ってちと調子に乗ってしまったという所なのでしょうか。まあ金融機関の決算対応ニーズとか7月だから普通はありませんですもんねえ。


あと固定金利オペですが、

[外部リンク] 共通担保資金供給(全店)<固定金利方式>(7月19日スタート分) 4,040 4,040

こちらは2wで回っているのですが前回対比で残高が増えている(2830→4040)のですけれども、別途2wで回っているのがあって、先週ロールされた分は(4130→2690)となっていたのでおあいこちゃあおあいこなのであまり深く考えないのが良いのか良く分からんけどちょっと気になったのでメモ置いときますね。


○ヘリマネ関連の雑談というか何というか

・東京15時引け際にヘッドラインで為替と債券が反応

[外部リンク] Markets | 2016年 07月 14日 15:19 JST
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続落、終盤にリスク志向強まり短期筋の売り

『[東京 14日 ロイター] -

<15:17> 国債先物は続落、終盤にリスク志向強まり短期筋の売り

長期国債先物は続落。前日の海外市場で、原油安・米債高となったことを受けて、朝方は買いが先行し、一時153円71銭に上昇した。その後は前営業日近辺でもみ合う場面が多かったが、終盤にリスク志向が強まると短期筋からの売り圧力が強まった。』(上記URL先より)

他社のベンダーのヘッドラインに反応していたのが見え見えな展開だっただけに、ロイターさん的にはこういう解説を書きたくなるというのが実に微笑ましいのですが、まあご案内の通りヘッドラインはこのニュース。

*BERNANKE FLOATED JAPAN PERPETUAL BONDS IDEA TO ABE ADVISER 14:42

って感じでバーナンキ氏が永久国債発行に言及したってのがあってジンバブエキターとまでは言わないでしょうが、ヘリコプターマネーで財政爆発とかそういうネタが大好きな為替の人と、金利水準はそうは言ってもアホほど低いのですよねえという債券の人が反応した感じで、まあ為替が真っ先に反応していたんですが。何せ引け近くの時間にこういうの打ち込むもんだから反応は大きくなりますわなという所なのですが・・・・・・・・・・・・・

[外部リンク] 永久国債の発行にバーナンキ氏が言及-本田悦朗氏の4月訪米時に
2016年7月14日 15:51 JST

まあこのヘッドラインでも反応(このネット版の記事だと時間が3時過ぎですが、実際には日本語のヘッドライン(上記の)も引け前に出ていました)していたのですが記事が後から内容が出てくる訳で、これを見ますとですなあ・・・・・・・・・・・・・・

『本田氏は4月1日にワシントンでバーナンキ氏と1時間ほど会談。その中でバーナンキ氏は、日本経済が再びデフレに戻るリスクを指摘。デフレ克服の最も強力な手段として比喩的に「ヘリコプターマネー」に言及し、政府が市場性のない永久国債を発行、これを日銀が直接全額引き受ける手法を挙げた。バーナンキ氏は、選択肢の一つとして述べたもので、今すぐ日銀がやるべきだとは言わなかったという。』(上記URL先より、以下同様)

・・・・・・・・・全然具体的じゃない。

『本田氏自身は、日銀の国債買い取りによる財政資金の供給は「広い意味でのヘリコプターマネー」だと認識していたものの、バーナンキ氏の考えを聞いて安倍首相に会ってもらいたいと要請したという。現在は駐スイス大使の本田氏が13日、電話インタビューに応じて明らかにした。』

ということで13日のインタビューの内容を刺激的なヘッドラインだけ14日の大引け直前のタイミングに流してくるというブルームバーグニュースってどう見てもこれマーケットを動かそうとしてニュースヘッドラインを打ってるだろうとしか申し上げようがない訳で、暫く前の何とかショックもそうですけれども、ちょっと最近悪質過ぎにも程があるのですけどねえ。


・まあそれはそれとしてパーペチュアル出す意味あるのかね

「政府が市場性のない永久国債を発行、これを日銀が直接全額引き受ける手法」ってのが出ていますので一応それに関して少々。

市場性があってもなくても結局これをやると政府債務が増える訳で、政府債務が増えた分をどうするのかというその先によって話が変わってくる訳ですよね。単純な言い方をすれば永久国債を中銀の所で発行銀行券に化けさせているようなもんで、シニョリッジ分が永久国債の利子に化けて、中央銀行の資産負債バランスが一気に短期化する形になるような状態。

従いまして、これって永久国債発行で発生した政府債務見合いの入りをどういう風に処理していくかによって話が変わってくる訳で、それが既存の債務償還に回ったら単に負債の構成だけが変わるだけの話ですが、まあその分を「ナンバーワンになるためにハイハイジャンジャン飲んでジャンジャン持ってきてー」と盛大に消費して将来的にも返済しねえよバーカとやっていればそらもうどこかでジンバブエなインフレになるのでそらデフレ脱却にもっとも強力だわというだけのお話でしょという所。

でもってそのインフレはインフレ目標があるから大丈夫とか言っているのが置物理論というよりももはや泥棒みたいな理論になっていますがリフレ派の皆さんのご説明だったりしますが、そもそもリカーディアン的な命題をぶち抜けるような信認の喪失によってインフレを起こそうというデフレ脱却政策において、インフレ目標があるから大丈夫とかいう時点でおつむが大丈夫なのかと思いますし、実際問題として、高進したインフレを抑制しようとしたら貨幣部分を回収または不胎化しないといけない訳で、その際って日銀の持っている永久国債を政府に償還させて回収(そうなると政府は国債を償却しないといけなくなるから民間から徴税なりなんなりで吸い上げないといけない)させるか、高率の利回りで民間から資金吸収オペを行わなければならず、いずれにせよその時点で莫大な損失が発生する、ということで、足元のデフレ脱却というために将来の高インフレか大きな統合政府上の財政引き締めを起こすリスクを大きく抱える(逆にそういうリスクを発生させないような施策ならやっても効かない可能性が高そう)という事になりまして、将来に対する責任のある政策とは言えませんなとまあそういうお話。

そらまあバーナンキなんぞはよその国の話だから経済大国が財政インフレ起こして一気に崩壊とか研究課題が新しく一つ発生してウマーなお話かも知れませんが、実験台の上で生体解剖される事になってしまうこっちにとってはふざけるなこのハゲとしか申し上げようがないお話で、こういうハゲは可及的速やかに地獄の底片道クルーズツアーに旅立って頂きたいものだと斯様申し上げたくなる所ではございますな。マッタクモウ。


・・・・・・・というかですね、そもそも今政府がパーペチュアルを発行しないといけないような状態でも何でもないのに何でパーペチュアル発行しますねんとか思いますし、そんな面倒な事するくらいなら何故減税をしないと思うのですけれども、どうもお金を出す方ばっかり熱心なのは(内務省検閲)。

ついでに脱線しますと、こういう金利状況なので100年債でもなんでも出せば良いじゃないのというお話ってのも良くあるのですが、そらまあ足元スポットで50年債でも100年債でも買う人いてもおかしくない(金利が妥当なら)のですが、こういうのって一度出したら継続的に発行して発行市場も流通市場も育成していって、国債の安定的な発行と消化をしないと、これもまた将来の国債発行に支障をきたす可能性がある訳でして、今相場がこうだからこういうのが発行できるとかそういう目先の話で何年債発行とかいうのもさっきの話とは程度が違いますがやっぱり将来に対する無責任な態度だと思う訳でして、まだ40年債発行してそんなに経っていないのに足もとの金利が低いからというだけの理由でホイホイ長いのを出していくのっていうのは将来的な安定消化の見通しというのが必要なんじゃないですかねえと思うのでした。全然関係ないですけど。


・これは実に仰る通り

[外部リンク] usiness | 2016年 07月 14日 19:05 JST
マイナス金利の効果はまだない、十分な政策検証を=全銀協会長

『[東京 14日 ロイター] - 全国銀行協会の国部毅会長(三井住友銀行頭取)は14日の会見で、日銀による追加緩和について、「マイナス金利政策導入の効果はまだ現れていない」としたうえで、「まずは政策の効果を検証していただくのが先決」と述べた。』(上記URL先より、以下同様)

『市場では、日銀が今月28、29日に開く金融政策決定会合でマイナス金利の拡大を含む追加緩和への思惑も根強く残る。国部会長はマイナス金利幅拡大の是非については直接の言及は避けたものの、日銀に対して慎重な姿勢を求めた。』

ってだいぶ直接言及していますがな(^^)。

『また、20年国債の利回りが一時、マイナス圏に沈むなど長期金利が低下していることについて、「長期にわたり低金利が継続するというマーケットのメッセージ」とし、「デフレからの完全脱却に向けたマインドのリセットにとって好ましい状況とは言えない」と述べた。』

この件に関しては日銀というか黒田総裁が「金利の低下が政策効果」を連呼して、金利が下がるのが良い事みたいな話を散々していたので、世の中の方から「いやそのりくつはおかしい」という反論がだいぶ出てきて、ついには全銀協会長からも指摘が来るようになっている訳ですが、日銀執行部の皆様はこれでも「そもそも我々の政策は金利の低下によって効果を出すものなので金利低下は良いことだ」と強弁できるんでしょうかねえ(ニヤニヤ)。

『日銀が国債を直接購入して財政資金を提供する、いわゆるヘリコプターマネーについては「財政規律が失われるリスクがあるので好ましい政策ではない」と述べた。』

つーかまあヘリマネって「財政規律とか知らんがな、政府様からおまえらへの支払いは全部国債で行うから宜しく」って政策な訳ですから、ヘリマネやったらそら財政規律は無いですぞなと思いますが、そもそもこのヘリマネというキャッチーなネーミングのせいで人によって言ってる事が違うのが話を更にややこしくしていますな。この前もどこそのレポートで「ヘリコプターマネー政策で財政への信認を担保するには」みたいなのを見かけて「いやそのりくつはおかしい」と思ったのだが。

・・・・・・・・という訳でヘリマネネタが盛り上がって(というよりは一部のフカシと一部の煽りのような気がする訳で煽るメディアは可及的速やかに滅亡して欲しいものですが)おりますが、結局「要は財政の所をどうコントロールするか」という話に帰着しだしているようでして、元々「マネタリーベースを出すことによって金融政策だけでデフレ脱却する」と言っていた置物リフレ一派の皆さんの高尚な世界標準理論はどこに逝ったのかという点についての検証もお願いしたいところではあります。


・厭債害債さんが追加でヘリマネネタ投下とな

[外部リンク] 日銀の永久債引き受けについて

ヘリマネネタ関連渾身の(かどうか知らんが)連投となっているのでご覧くらはい。

#あ、BOE現状維持ネタを忘れた・・・・・・・・・・orzorz
 


お題「ヘリマネレポートが急に乱立状態ですな/展望レポート物価見通しにマシマシ登場とな」   2016/07/14(木)08:00:09  
  あらーウツケン降りちゃったのか。何か強引に下ろされた感があってちとかわいそうな感じなんですけどねえ。
[外部リンク] <都知事選>宇都宮氏、立候補取りやめ表明「苦渋の決断」
毎日新聞 7月13日(水)20時3分配信

まー誰になってもやらかしが発生して任期途中で再選挙しなけりゃいけなくなるという悪寒がするのですけどねえ・・・・・・・・・・・・


○おまいらネタが無いからってヘリマネヘリマネとか何なの????

ということで厭債害債さんが憤慨しておられるようです。

[外部リンク] 筋が悪すぎ

仰せの趣旨に同意でございまして、何だよこのヘリマネの盛り上がりというのが昨日の印象で、何か知らんがヘリマネをネタにした何とかストレポートがバカバカと出てきておりまして、最初のうち少し真面目に読んでいたのですが、幾つかを読み進めるうちに「あんまり分かっていないけれども流行語になっているようなので乗るしかないこのビックウェーブ」というような感じで内容がゴミなものが多数でちゃんと問題点を丁寧に指摘しているのが少数、という相変わらずのクオリティーを感じて血圧も極めて上昇するという1日を過ごす事ができました。

まあヘリマネ自体が言葉がフワフワ飛んでいる感じもしますが、要は財政支出を中銀マネーでファイナンスしますよという財政法5条をブチ破る話で、そもそも論として何でそういうのを禁じているのでしょうという点を掘り下げないで株が上がるから円安だからヒャッハーとか言ってるアホウは自分のポジションが儲かったり商売が儲かったりしても、肝心の国の方がジンバブエ状態になったら何の意味もないんですがと小一時間問い詰めたい訳で、まあこういうネタでキャッチーな話に耳触りの良いコメントをしているっていうのはまがい物の何とかストを発見する馬鹿発見装置としてはワークするのですが、困るのはメディアがウンコでまがい物コメントをホイホイとリファーしてくることで、おかげさまでレポートを見ながら血圧が上がるのにベンダーのヘッドラインを見て更に血圧を引き上げる、という展開になっておりまして、昨日はとにかくヘリマネビックウェーブ状態になっていて大変にトサカにくる1日でございましたが、どうせ今日もトサカに来るのでしょうなあと(--;


えーっとですな、「1回だけヘリマネ」とかそんな器用な事が出来るのであれば、何も苦労はしないですし、「ヘリマネで高インフレになったら引締めをすれば止まる」とかいうのもヘリマネで発生する高インフレってその時点で信認の喪失なんだから止まるかヴォケみたいな初歩的ないちゃもんは何度も申しあげておりますので(なおヘリマネネタでにわか参加の何とかストの間ではこの点すら指摘できないというのも存在する所がヘリマネネタの馬鹿発見器機能の高さを示しております)すけど、もうちょっと別の観点から。

中銀ファイナンスで財政を出すってのは要はやぶれかぶれの最後の手段というレベルの話であって、じゃあ現在の状況がそこまでやぶれかぶれの最後の状態になっているのかという点から考えますと、そんな状況じゃないでしょとしか申し上げようがない訳ですし、大体からしてそんな破れかぶれの事をしないといけないのだったらアベノミクスそのものが全然ワークしていなかったという事を認めているだけの話でしょとなる訳で、そんなのやるかよと思うのですよ。

でもって昨日も申しあげましたが、ヘリマネレベルの話になると実施するのに政治資源を投下しないといけない訳で、選挙で超大勝して何を出しても大丈夫というような事になって居るなら兎も角、別にそういう訳でもない状況で、戦後レジームの変更を一番の政治イシューにしているはずの安倍ちゃんがこんな所で政治資源を浪費したらダメでしょと(そらもちろん今の状態が破れかぶれの事をしないといけない状態だと認識しているなら話は別かもしれんが)というお話。

ということで、別に状況が破れかぶれでもないのにこういう話を煽ってくるのって何だかなあとしか思えませんけれども、一部方面ではこのネタで盛り上がってしまっているようで、いやだからそういうので盛り上げてボラ上げて相場持ちあげるってのをやると、結局そういうのやらないって時になったら今度はまたボラ伴って失望とかの連発になる訳で、一々こういうネタで相場持ち上げようとするのって筋が悪いのでいい加減何とかしないとマズイと思うのですけどねえ。

なお菅さん
[外部リンク] Business | 2016年 07月 13日 11:49 JST
ヘリコプターマネーを検討している事実はない=菅官房長官

『[東京 13日 ロイター] - 菅義偉官房長官は13日午前の会見で、日銀が国債を買い切って財政資金を提供する「ヘリコプターマネー」政策を政府が検討している事実はないと述べた。』(上記URL先より)

まあ検討していますとか言ったら大変なことになるという認識がきっちりと菅さんの所にはあるのが誠に安定感があります。


バーナンキ会談は浜田先生と浅川財務官が同席していたと報道されていましたが浜田さん。

[外部リンク] 浜田内閣官房参与:財政と金融を一緒に打ち出せばいい-経済対策
2016年7月13日 14:43 JST 更新日時 2016年7月13日 17:31 JST

『浜田氏はブルームバーグの電話インタビューで、投資家心理が現在損なわれている中で、「一回、財政政策と金融政策を一緒出すこと」は「効くと思う」と述べ、特にファンダメンタルズ以上に売られている日本株には効果があるとの認識を示した。』

『浜田氏は、財政政策と金融政策は独立して打ち出せばいいと指摘。同時に行うことを「非常に広い意味でヘリコプターマネーだと言えば、そういうことが両方とも必要な時には起こる」と述べた。』

『その上で、ヘリコプターマネー政策は「インフレに対する歯止めがなくなり、歴史的にみれば非常に大きな賭けだ」と指摘。日銀の政策は日銀が決めることであり、いつもヘリコプターマネーに結び付ければ「インフレになる危険を絶えず抱えることになる」と語った。』(以上上記URL先より)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・元々浜田先生はヘリマネ反対しているので趣旨としてはヘリマネやったら歯止めが効かなくなるから現実的な解じゃない、という話をしていると思うのですが、しかしこの記事文書(ちなみにこれ途中を割愛しないで一連の部分を引用しています)を見るとどっちを言いたいのか分からんがなという書き方になっておりまして結局どっちですねんというのは気になる所ですな。


○展望レポート鉛筆なめなめキタコレ(か?)

[外部リンク] Business | 2016年 07月 13日 16:52 JST
日銀、経済対策効果を7月展望リポートに反映 物価大幅下振れ回避へ

『[東京 13日 ロイター] - 日銀は29日に公表する先行きの経済・物価見通しを示した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」に、政府が策定中の経済対策を可能な限り反映する。複数の関係筋が明らかにした。安倍晋三首相による経済対策の月内とりまとめ指示を受け、その経済効果を含めた判断を下す方向になった。対策の規模は10兆円を超えるとみられ、円高進行などで懸念された経済・物価見通しの大幅な下振れは、回避される可能性が大きい。』(上記URL先より)

普通は経済対策の内容を見てから見通しを引き上げれば良いだけの話で、展望レポートが出るのは月末とは言え、当然ながらその前にブツは作る訳ですから、その時点で経済対策の規模とかその手の物が分かるとは到底思えないのに「経済対策効果を反映」とは大本営発表キタコレでございます。

これがどういう事を意味するかと申しますと、このままの前提で先行き見通しを出すと黒田総裁の在任期間中(2018年度の頭ですなあ)までに2%達成という絵が描きにくいというのが明白となってきたので、戦局の悪化をそのまま公表するのではなく、我が軍は大和魂があるのでそれを加味すれば何ら問題は無いとか大本営作戦参謀の皆様が鉛筆をなめなめさせる必要が生じている、ということなのでしょうなあウヒョヒョヒョヒョ。

『日銀では、首相指示(引用者注:これは首相が日銀に指示したのではなくて、首相の経済対策策定指示のことです、途中から引用すると紛らわしいので為念で入れていきます)を受け、29日に公表する展望リポートにおける経済・物価見通しに対策効果を可能な限り反映させる方向で検討に入った。』

はいはいデコレーションデコレーション。

『4月以降の円高で物価は0.1-0.2ポイント下押しされるが、原油価格の上昇(ドバイ産で4月時点バレル35ドル、足元43ドル)、消費増税延期(17年度の成長率を0.7ポイント押し上げ)などは物価押し上げ要因だ。』

増税延期って中長期的にみたら中立じゃネーノ???

『経済対策の効果をどの程度織り込むのかによって、円高・株安による物価下押し要因を相殺できる可能性もあるとみている。現段階では、対策の詳細や規模などが明らかになっていないものの、月内とりまとめに向け、具体的な内容が判明次第、過去の対策なども参考にして効果を試算する。』

どう見ても2018年4月の数値から逆算して効果を算定するのでしょうが、先程も申しあげたように、本来は今回の時点で経済対策は入れないで数値を出して、次回のレポートの時に経済対策を入れて数値を出せばよい筈なのですが、今回その数字を出すと腰が砕けるような数値が出て来るから粉飾じゃなかった数字のトッピングマシマシをするということですね分かります。

『4月末に公表した前回の展望リポートでは、16年度と17年度の消費者物価(生鮮食品除く、コアCPI)について、それぞれ前年比0.5%上昇、同1.7%上昇(消費増税の影響除く)の見通しを示し、目標とする物価2%の到達時期を2017年度中とした。その後、英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けた投資家のリスク回避によって、ドル/円JPY=EBSが一時100円割れとなるなど急速に円高が進行。インフレ期待も低迷する中で、7月末に示す展望リポートでは、物価見通しの大幅下方修正と2%達成時期の先送りは避けられないとの見方が市場で指摘されていた。』

ということで、どうせ18年度の数字はいじってこないのでしょうが、17年度中に達成というのを思いっきり下げると黒田さんの任期に間に合わず、結局2年で達成と大口叩いて何も達成できずに退任ですかそうですかというのは黒田さんのプライドが許さんのでしょうな。

とは言いましても、そんなプライドよりも「2%」の看板を残して中長期的にマイルドインフレを定着させようという政策運営を中長期的に実施してくれれば良いという話に転換して頂きたいのですけれども、まあこうやって日銀の大本営参謀サイドは引き続き置物リフレ神州不滅状態で早期達成に突っ込んで行こうというはた迷惑なファイティングポーズを継続するのではというお話(まあこのニュースがただのフカシだったら以上の雑談全部無駄になるのですが、汗)でございますので、「経済対策を織り込んで数字を盛るから今回は追加緩和無し」と考えるのも早計というものであります。

つまりですね、この物価見通し数字のトッピングマシマシ鉛筆なめなめというのは、2%早期達成という絵が描けないと日銀としては立場が無い(まあ今の枠組みではそうなのだが)という事を意味しますので、この際に追加緩和を突撃して(なおアタクシはなけなしの弾なので今打つ必要は無しと考えます)2%早期達成の絵をサポートする(つまり経済対策と追加金融緩和効果を織り込んだ数字を出す、という形にして更にトッピング全部大盛りにするわけですな)というケースもアリエールでございますので、ここで経済対策の数字を見通しに織り込むから追加緩和を行わない、とだけ決め打ちするのはあまり宜しくないかと存じます。


○ところでこの辺のアンケート調査などは中々面白いですよ

この前
[外部リンク] 金融リテラシー調査2016年調査結果

をネタにしましたが、ここのページって面白いアンケートが色々とあって、読んでいるだけで中々勉強(?)になるというか何というかなのでリンクをペタペタ貼っておきますので一読推奨。

なお夏休みシーズンになるとどうせネタ切れになるのでその時に夏休みネタ切れ企画コーナーで投下するかもしれません(^^)。

#決定会合議事録(議事要旨ではない)ネタも夏休みに絶好のネタなのですが、あれはタイプ打ちを自分でしないといけないという苦行が待ち構えていて中々面倒


[外部リンク] 当委員会が実施した調査・アンケートおよびそれに関係する情報

の中ではリテラシー調査がメインコンテンツ(?)のようですが、下の方にある

[外部リンク] 子どものくらしとお金に関する調査

というのが中々面白いですよ。『【図表 19】おこづかいが不足したときの対応(中学生・高校生)』の辺りとか見てて笑ってしまいました(^^)。

と思えば、
[外部リンク] には

・貯蓄や運用、借入の指針に
・金融商品なんでも百科
・実践!金融商品の選び方
・やさしいデリバティブ
・金融用語解説

とかでオプションの説明まであったりとか、(ちなみにこの中に「5分で読めるマイナス金利」とはしらっと別の話が入っている『くらしと”マイナス金利”── 素朴な疑問にお答えします』がございますけれども)中々面白いです。つーかかなりの盛りだくさんでアタクシも全部読み込めていないのですが、面白そうなのは夏休みの時にでも追々ご紹介して行こうかと思います。なおそんなことを言っていると夏休みの板の無い中でイベントが発生して相場大暴れというのは良くある話なのですが、そうやって大暴れしてくれても円債は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・orzorzorz
 


お題「生活意識アンケート/経済対策指示ということで決定会合プレビュー雑談もどき   2016/07/13(水)08:05:27  
  えーっと・・・・・・・・・
[外部リンク] Business | 2016年 07月 12日 16:51 JST
バーナンキ氏、日銀には緩和手段がまだあると指摘=菅官房長官

って逆さ絵おじさんは何をしに来たんだ結局のところ???????

○生活意識アンケートだが今回は前回との比較で違和感が

[外部リンク] なお

『・ 調 査 実 施 期 間 :2016年5月12日(木)〜6月7日(火) 』とありますので、ブリクジットだの何だのというのは全然織り込まれていない状況になっております。


・景況感ェ・・・・・・・・・・

『1-1-1. 景況感 』の所ですが

『景況感のうち、現在(1年前対比)については、「良くなった」との回答が減少し、「悪くなった」との回答が増加したことから、景況感D.I.は悪化した。』

うむ。

『先行き(1年後)については、「良くなる」との回答が減少したものの、「悪くなる」との回答も減少したことから、景況感D.I.は横ばいとなった。』

うーんこのという感じで、3月調査の時に「悪くなる」がドドーンと増えていて、今回は改善しているのですが、一方で足元の方は「悪くなった」が増えているというこの組み合わせってイマイチこう良く分からん、という感じで、今回の結果って前回の結果との連続性が全般的に無くて、前回結果が外れ値なのか今回結果が外れ値なのか(前回の結果を飛ばしてみるとそんなに今回のは違和感がない)とか思ってしまうのですけれども実際問題としてどうなんだろと??????感がぬぐえないのでした。

『金利水準についての見方は、「金利が低すぎる」との回答が減少したことから、金利水準D.I.はマイナス幅が縮小した。』

となっていまして、いや市場金利は一段下がっていますがとか思いましたが、まあそもそも市場金利がどうのこうの関係ないでしょうから単にマイナス金利に目が慣れただけとも言えるのですが、何となく以下の回答傾向を見ていても思うのですが、これ単純に「株価が下がる」→「何となく悪化した気がする」→「金利が低すぎるとか思わなくなる人が増える」というような傾向なんじゃネーノという妄想を述べてみたくなる所でもありますな、よー知らんけど。


・暮らし向きの辺りも謎が

『1-2. 暮らし向き、消費意識 』の辺りですけど。

『現在の暮らし向き(1年前対比)については、「ゆとりが出てきた」との回答が減少し、「ゆとりがなくなってきた」との回答が増加したことから、暮らし向きD.I.は悪化した。』

というのはふーんと思うのですがその一方で、

『収入の増減については、実績(1年前対比)は、「増えた」との回答が減少し、「減った」との回答が増加したことから、現在の収入D.I.はマイナス幅が拡大した。先行き(1年後)は、「減る」との回答が減少したことから、1年後の収入D.I.はマイナス幅が縮小した。』

さっきの景況感と同じで、足元は悪化しているけど先行きは改善していて(と言っても水準そのものはDIマイナスですけれども、元々この統計って景気が強くても弱くてもDIの絶対水準はマイナスで出てくるので水準そのものはあまりあてにならないと思う)、いや普通先行きの見通しが改善していたら足元って少々現実が悪化していてもマインドって悪化しないもんだと思うので、どうもこう全般的に今回の数値の出方が謎。

『支出の増減については、実績(1年前対比)は、「減った」との回答が減少し、「増えた」との回答が増加したことから、現在の支出D.I.はプラス幅が拡大した。1年後の支出D.I.については、「減らす」との回答が減少したことから、マイナス幅が縮小した。』

となっているのですが、さっきの収入のDIと総合すると何でそうなるのという感じもするし、そもそも消費ってそこまで強かったっけと考えると今回の回答って従来の生活意識アンケートと違って妙に回答の整合性が無い気がするので不思議感が漂うのです。


・つーことなので物価の所も次回と合わせて見ないと何とも言えん気がする

『1-3. 物価に対する実感』の辺りから。

『現在の物価(注1)に対する実感(1年前対比)は、『上がった』(注2)との回答が増加した。

また、1年前に比べ、物価は何%程度変化したかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+4.9%(前回:+4.7%)、中央値は+3.0%(前回:+3.0%)となった。 』

比較用図表の方を見れば(貼り付けないのでURL先参考にしてちょ)分かるのですが、前回は上がった系の回答がどどーんと減ったのですが、今回は上がった系の回答が復活しておりまして、その一方で物価統計の方はご案内の通りですし、基調的な物価を判断する系の統計も今回調査期間の方が悪いはずなのですが、DIの方は整合性が無い結果になっていますな。まあ前々回と今回を比較すれば物価統計が弱含みというのと整合的な線になるので、先ほど申し上げたように前回アンケートの結果がやや極端な内容だったのではないかという気もしますけれども。

従って、

『1年後の物価(注1)については、『上がる』(注2)との回答が減少した。また、1年後の物価は現在と比べ何%程度変化すると思うかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+3.8%(前回:+4.3%)、中央値は+2.0%(前回:+3.0%)となった。 』

てな数値になっていて、足元のインフレ期待が下がっていますよ大変ですねえというネタにはなるのですけれども、ここまで申し上げたようにどうも前回と比較して違和感のある内容なので、この数値についても足もとのインフレ期待下がっているぜ追加緩和待ったなしという気もあまりしなかったりするのだ。

『5年後の物価(注1)については、『上がる』(注2)との回答が増加した。

また、これから5年間で物価は現在と比べ毎年、平均何%程度変化すると思うかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+3.7%(前回:+3.6%)、中央値は+2.0%(前回:+2.0%)となった。』

ということで、中長期的なインフレ期待は安定していますよ!!!と日銀ニッコリの展開ではあるのですが、まあそういう事で次回とかも見ないと何ともですな。

でまあ????だったのは、

『1年前と比べて物価が『上がった』(注1)と答えた人(7割台前半)に、その感想を聞くと、8割台前半の人が「どちらかと言えば、困ったことだ」と回答した。

また、1年前に比べて物価が『下がった』(注2)と答えた人(2.8%)に、その感想を聞くと、「どちらかと言えば好ましいことだ」との回答が3割台後半、「どちらかと言えば、困ったことだ」との回答が約4割となった。』

という答えになっていて、まあ物価が「下がった」と答えた人のサンプルが少ない(有効回答が2263人でその2.8%ですから60件少々のサンプルしかない訳で)ので当てにならない面は多々あるのですが、前回は「どちらかと言えばこまったことだ」が激減していて今回はまた一気に戻るという回答になっていて、これ単に株価とか為替水準とかを受けて回答しているだけなんとチャウのかという気がだいぶするのでした。


・日銀の認知度関連も参考程度に見ておく感じですが悲しい味わいも

『1-6. 日本銀行に関する認知度、信頼度等 』の辺りですけれどもね。

『日本銀行が「物価の安定」を目的としていることについては、「知っている」との回答が3割台前半となった(図表15(1))。』

これあんまり変わっていません。

『日本銀行が、消費者物価の前年比上昇率2%の「物価安定の目標」を掲げていることについては、「知っている」との回答が2割台半ばとなった(図表15(2))。』

こちらはマイナス金利政策投下記念で前回3月も調査を実施しているのですが、前回よりも「見聞きしたことが無い」が増えているのですがどういう事ですかこれは??????

『また、量・質・金利の3つの手段を駆使する金融緩和(「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」)を行っていることについては、「知っている」との回答が4割台前半となった(図表15(3))。』

となっていて、こちらもまた3月調査がある訳ですが、こちらは認知度が威勢よく上がっていまして、そらまあマイナス金利連呼されているから認知度上がるわと思うのですが、2%の方が認知度減りますねんという感じであります。まあそもそも「何の為にマイナス金利やっているのか」というのに対して「物価」ではなくて「為替市場が」とか「株式市場が」とか思われているということだとすれば話としては整合性がだいぶ取れるのですけど、それはあまりにも悲しい・・・・・・・・・・・・・・

『日本銀行が、「金融システムの安定」を図ることを目的としていることについては、「知っている」との回答が約3割となった(図表16)。』

この回答はあまり変わらん。


『日本銀行の外部に対する説明への評価について尋ねたところ、『わかりにくい』(注)と回答した人の割合は5割台後半となった(図表18(1))。また、『わかりにくい』と回答した人にその理由を尋ねたところ、「金融や経済の仕組み自体がわかりにくい」との回答が最も多く、次いで「日本銀行について基本的知識がない」、「日本銀行の説明や言葉が専門的で難しい」といった回答が多かった(図表18(2))。』

こちらは12月調査以来の調査になります。まあ分かりにくいが多いのは毎度なので仕方ないとしまして、その数値に著変が無いというのが実に残念としか申し上げようがありません。つまり、あの鳴り物入りで投下して今でもトップページに堂々リンクを貼っている「5分で読めるマイナス金利」という日銀渾身の作品があるというのに「わかりにくい」がほぼ12月調査とカワランチ会長というこの事実に対して落涙の念を禁じ得ない訳で、掲載していても一般ピープルの方々に分かりにくいというのであれば、どうせ金融機関の皆様に絶賛大不評でもあることですしそろそろ無かったことにして黒歴史として封印したら如何でしょうか(満面の笑みと共にご提案)。


『日本銀行への信頼度を尋ねたところ、『信頼している』(注1)と回答した人の割合は約4割となり、『信頼していない』(注2)と回答した人の割合は約1割となった(図表19(1))。

『信頼している』との回答の理由としては、「日本銀行の活動が物価や金融システムの安定に役立っていると思うから」との回答が最も多く、次いで「中立の立場で政策が行われていると思うから」との回答が多かった(図表19(2))。

一方、『信頼していない』との回答の理由としては、「中立の立場で政策が行われていると思わないから」、「日本銀行の活動が物価や金融システムの安定に役立っていると思わないから」、「日本銀行の活動について分かりやすい広報や意見聴取の努力が不足していると思うから」との回答が多かった(図表19(3))。』

しらっと「信頼している」が減少傾向にありまして、まだレコードロー(俊ちゃんのアレの時じゃなかったでしたっけ)には届きませんが、徐々に下がっているというのも何とも残念な味わいを示しています(長期時系列の推移はURL先に図表があるので見てちょ)。

ただまあ今回は最初の景況感とかの辺りの回答が前回対比で見た場合に微妙に整合性が取れていない感があって、ちょっと謎な面があるのであまりゴリゴリは突っ込まない方が吉かも知れません。


○財政出動キタコレですがこれだと7月緩和じゃなくてやるにしてももうちょっと先なんチャウの??というネタで一発雑談

[外部リンク] Business | 2016年 07月 12日 18:17 JST
安倍首相が経済対策の月内取りまとめ指示、国債発行も検討

『[東京 12日 ロイター] - 安倍晋三首相は12日、1億総活躍プランの加速化やリニア中央新幹線の計画前倒しなどを盛り込んだ総合的な経済対策を7月中にまとめるよう、石原伸晃経済再生担当相に指示した。』(上記URL先より、以下同様)

ということでキタコレではあるのですけれども・・・・・・・・・・・

『財源として、低金利環境を活用した財政投融資を示したほか、公共事業などに使途を限った建設国債の追加発行を検討する。2020年度の基礎的財政収支(プライマリー・バランス)の黒字化目標は堅持すると表明した。』

という話になっていて、「建設国債の追加発行」とか「プライマリー・バランスの黒字化目標は堅持」とかいう話をしているという時点で何ちゅうかこう腰を抜かすような対策って出るのかいなと眉に唾をつけながら今後の推移を見ていくという感じのような気がだいぶするんですけどね。

『インフラ整備には、北海道新幹線の札幌延伸や北陸新幹線の大阪延伸など整備新幹線も含まれる。中国人旅行者などが利用する大型クルーズ船の着岸を可能とする港湾整備や、農産物の海外輸出を促進する加工施設を空港や港湾の近くに整備することも検討する。』

とかあって、具体策になると何か急にしょぼいのも気になりますし、整備新幹線とかリニアとか時間の長い話もあって、これって「複数年度の対策という形にして総事業費を大きく見せるマジック」を炸裂させるの巻になりそうな悪寒isだいぶするのですけれども、何か凄く期待されているようなので、水をぶっかけるのも野暮というモノですからまあ何だかなあという感想を述べるだけにしておきますか(って水ぶっかけてますけど^^)。


一応担当大臣のコメント記事も貼っておきませう。

[外部リンク] Business | 2016年 07月 12日 11:35 JST
デフレの脱出速度引き上げが経済対策に重要=石原経済再生相

『[東京 12日 ロイター] - 石原伸晃経済再生相は12日午前の閣議後会見で、同日安倍晋三首相から正式に策定の指示が予定されている経済対策について、「英国の欧州連合(EU)離脱による影響が新興国などに波及するリスクが高まっており、日本経済全体にマイナスが波及しないよう、総合的で大胆な経済対策を作り上げるのが必要」と説明。「デフレの脱出速度を引き上げていくことが経済対策には重要」と指摘した。』(上記URL先より)

という話なのですが、出ている話がどちらかというと時間のかかる話で、そんなにブリクジットから新興国への波及で日本への影響ガーというのであれば、インフラ整備とかやってる場合じゃなくて個人所得税の定率減税でもやった方が手っ取り早いんじゃネーノという気もしますが、先般の安倍ちゃんの会見でもあった「デフレの脱出速度」という単語が出ていて、うーんこの内閣「デフレ脱却宣言」を出す気はないのかと不安に思ってしまうのですが、これだけ散々強調しておくことによって宣言を出した時に「凄いでしょ」とする前振りなのかもしれませんのでよくわからんです。つーかそれ以前に石原大先生様におかれましては東京都連の盛大なダメっぷりの方を何とかして頂きたいと思いますが民進の東京都連が馬鹿の5乗という感じで輪を掛けてグダグダなので問題ございませんですかそうですか。


しかしまあ何ですな、こういう感じで経済対策自体が8月から9月にかけて出てきて、補正予算が通るのが9月から10月という感じになるというスケジュールになりますと、日銀がなけなしの残り玉を打ち込んで追加緩和をしますっていうのを今月に打ち込んでしまって良いのでしょうかという感がだいぶ高まってくる訳でございまして、どうせ出すなら補正予算のスケジュールに合わせて一体感だして打ち込む形にした方が吉なんじゃネーノとしか思えん。勿論小出しにして逐次投入するタマがあるのなら矢継ぎ早に毎回打ったって良いのですけれども、何せ打ち込むタマが一発しか残っていないという状況だと今回の追加緩和ってただの弾切れになるだけではないかと愚考するのでありまする。

そもそも昨年12月の補完措置以降の動きって基本が「追い込まれて何か実施」という流れになっているのですが、麿時代もそうですが、結局のところ金融政策が「追い込まれて何か実施」というのは、金融危機などのような純粋な金融マターで中銀の流動性供与や信用供与が直接効くような場合は思いっきり効きますけれども、市場に追い込まれるような形で実施してもそれだけで簡単に勢いを止める事はできない(どころかマイナス金利で盛大に銀行株が下がって逆の目が出たりしたのですがそれはご愛嬌ということで)というのが、盛大な馬鹿緩和をやっていても同じだった、という事をこの半年少々のドタバタを見て思う訳でして、最後のなけなしの弾はやはりこう「押し上げ介入」的な時に出来るものならばやりたいでしょうと思うのではないかと愚考する次第でして(とは言え円高株安アタック受けたらしんどいでしょう・・・・・・・)、今回うっかり追加緩和が滑ってしまうとまさに崖から飛び降りるというか突き落とされる感じになってしまいますので、まあ経済対策の期待があって何となく持ちそうならば粘って経済対策と一緒に打ち込む(本当は打ち込む必要もない気はせんでもなくて、経済対策と同時に金融政策の枠組みを中長期型に変更した方がより良いと思うのだがそれはさておき)という事で押し上げちっくにするという作戦を考えないかなーとか妄想てみるのでした。


更に話が余談モードになってきますが。
[外部リンク] 門間前日銀理事:バズーカ第3弾の余地なし、国債買い入れ減額へ

『11日のインタビューで門間氏は、「どの経済学の教科書を見ても、実質金利が高いより低い方が必ず経済にプラスになると書いてあるが、現実はもう少し複雑かもしれないので、本当に教科書通りに効果が出てくるかどうか見極めていく必要がある」と指摘。明確な効果が出ていないのにどんどんマイナス金利を深掘りしていくことは「慎重に考えた方がよい」と語った。』(上記URL先より、以下同様)

ちなみに引用していませんがインタビューしているのは例の人のようで記事のクレジットが例の人になっているので、記事の見出しがやたら刺激的になっているというのは例の人の仕様であることはほぼ疑いのないせんではなかろうかと。

『保有残高が年80兆円増えるペースで行っている長期国債の買い入れは「永遠には続けられないのは当たり前だ」と指摘。日銀も最近は国債市場の機能や流動性にもう少し注意を払う必要があると情報発信しており、限界に「だんだん近づいているという認識は日銀も持っている」と語った。その中で100兆円、120兆円とペースを上げるのは「不可能ではないが、非常に難しい」と指摘し、「バズーカ砲第3弾は基本的にできないだろう」と述べた。』

『むしろ、どこかの時点でペースを少し落としていく方向で考えるのが「常識的な将来の見通し」と言明。ペースを多少落としてもバランスシートは拡大し続けるので、引き続き緩和方向に行くという大きなフレームワーク自体は変わらないことを「しっかり説明していけば、引き締めになるとか為替相場の円高に作用するとか、そういう誤解を招く可能性は排除できる」と語った。』

某白井さんの場合は中の人の時の投票行動などと退任後の発言が全然違ってお前は中の時に何故そういう行動をとらんと小一時間問い詰めたい訳ですが、理事の場合は中の人のときにどういう話をしていたのかとか外には中々分からないので何なのですが、この辺りの話って結局シャッチョーさんがこういう認識を頭の片隅にでも持っているのと居ないのとでは全然話が違ってくるので、実際にシャッチョさんの頭の中でこういう認識があるかどうかというのが超重要な点。

まあシャッチョさんが全然認識していなければあまり意味の無い正論という感じになるのが残念無念という感じでしょうか。認識していなさそうな香りが濃厚なのですけど・・・・・・・・・・・・
 


お題「柄にもなく選挙結果受けて金融政策どうなりますねんという与太雑談/FOMC議事要旨ネタの追加」   2016/07/12(火)08:06:22  
  自民都連も大概だけど民進都連のセンスって絶望的すぎるのだが、東京都連ってのは頭のネジが外れてないとやってはいけない縛りでもあるのでしょうかねえ。

[外部リンク] 古賀氏、都知事選に前向き 民進都連が出馬要請
2016年7月11日 20時25分

と思ったら今度はこうなったようですがもう何なのこのドタバタ。
[外部リンク] 都知事選 民進党執行部 鳥越俊太郎氏の擁立方針固める
7月12日 6時00分


全然関係ないですが、モーサテで出てたどこぞの海外の運用の人が「アベノミクス再始動には円安誘導で株価2万円」とかほざいていたが、そもそもそんな円安誘導が政治的に可能なのかという点もさることながら、円安誘導してコストプッシュで物価を上げた結果日本経済の前向き循環が止まってしまったという残念な事実がある訳で、円安誘導でアベノミクス再起動とかずいぶんおめでてーなと思ったのですが2回もその発言放映しているモーサテのセンスが何とも残念。



○柄にもなく選挙結果雑感

・与党大勝でアベノミクス再起動期待とな????

・・・・・・・というような後講釈で昨日はヒャッハーとやっていた(ただしゴーストタウンになっている債券市場を除く)ようなのですが、「改憲勢力2/3」の報道で何か目くらましをされているようですが、本職も本職の自民党山本一太先生のブログではこのような指摘をしています。

山本一太議員のブログ
[外部リンク] 与党は改選議席の過半数を獲得、自民党も議席増、焦点の3分の2も達成!〜それでも何と苦々しい勝利
2016-07-11 07:31:11

一太さんの指摘なだけにまあそうですなと思う訳で、自民党としても1人区でいい勝負になっていた所をボロボロ落としたり、民進が意外に堅調で復調気配を強めている(その前が悲惨だったと言えばそれまでですが)だったりという流れで、出てきた議席数をそのまま大勝利と考えている訳ではないという所ではないでしょうか。

ただまあそうなりますと、「大勝だからアベノミスク再始動ヒャッハー」というのではなくて、安倍ちゃん念願の憲法改正などの戦後レジームどうのこうのをするため、という事を考えた場合に経済政策で変にポリティカルキャピタルをロスする事は出来なくなっていると思う、というそっちの面から考えてみたいんですよね。

つまりですよ。早速ヘリコプターマネーがどうのこうのとかいう話まで出てきて期待を煽っている向きはあるのですけれども、単なる財政支出で通常に毛が生えた程度の話なら別に問題は無いでしょうが、一部の論者がいうような日銀引き受け的な話になって来ると、(良い悪いは別にして)日本って財政均衡信仰が一般に強いという世の中になっておりますので、そういう中で財政赤字をバンバン出すぞー!みたいなことをする、というそれ自体がポリティカルキャピタルを消費する話なので、そういうような規模になるまでの経済対策って本当に出るのかな????というイメージis有ると思うのです。

まあそう考えますと、財政は出るのでしょうけれども、成長戦略に関してでも現実問題としてポリティカルキャピタルを消費するような改革を本当にやってくれるのでしょうかねえとか色々と??????な面がございまして、とにかくこちとら「新3本の矢」が出た時にやっとこれで成長戦略に現実的に取り組んで馬鹿金融政策の手綱が緩む(金融緩和政策の見直しキタコレ)と期待したのに全然何も始まらない新3本の矢という実績がありますので、目先に財政が出るのでヒャッハーというのだけは分かりますが、成長力強化になる施策がマジに出てくるのかという点については散々期待させておいて何もなしというのが続いているだけに何とも・・・・・・・・・・・・


・財政でデフレ脱却??????

しかしまあ何ですな、

[外部リンク] 首相、12日に経済対策指示 新規国債の追加発行検討
2016/7/11 11:16 (2016/7/11 14:05更新)日本経済新聞 電子版

『安倍晋三首相(自民党総裁)は第24回参院選での与党勝利を受け、12日の閣僚懇談会で経済対策の策定指示を出す。融資などを含めた事業規模は10兆円超の大型とし、補正予算案の裏付けとなる財源には4年ぶりとなる新規国債の追加発行を検討する。働き方改革の構造改革も盛り込み、総合対策とする。首相の経済政策「アベノミクス」が再始動する。』(上記URL先より)

[外部リンク] 首相、脱デフレへ10兆円超す対策 年金受給は納付10年で
2016/7/12 1:20日本経済新聞 電子版

『安倍晋三首相は11日、参院選を受けて自民党本部で記者会見し、デフレ脱却に向け「内需を下支えできる総合的かつ大胆な経済対策を実施したい」と表明した。年金の受給資格を得るのに必要な保険料の納付期間を、来年度から短縮する意向を示した。現在の25年から10年に縮める。融資などを含め事業規模10兆円を超える大型対策で自らの経済政策「アベノミクス」を進める。』(上記URL先より)


ということで事業規模10兆円とかならとっくの昔に市場が織り込んでいたようにも思える割には盛大に株価指数が上がっていてナンジャソラという感じではありますが、それはともかくとして相変わらず「デフレ脱却に向け」という話をしているのが頭の痛い所で、さらに今回はデフレ脱却と財政の話を絡めだしているのが話をさらにややこしくしそうな悪寒がします。


・・・・・・・・・・と申しますのはですな、そもそも論として「2年で2%達成」という金融政策が無理に無理を重ねてあちこちに問題を発生させている訳で、今までの理屈からすれば足元の状況って円高だわ基調的な物価を計測するための指標は減少に転じているし、各種経済指標はダメダメだしという状態の中、7月追加緩和待ったなし(というか4月にやれよという位の話でしょ)ではあるのですが、追加やっても多分副作用の方が多いとしか思えん状態の中で追加緩和どうやりますねんというのがある訳ですよ。

でもってこのどうしようもなくグダグダになっている金融緩和政策(端的に言ってしまえば昨年12月の補完措置を行って以来やることなすこと全部裏目に出ており、結果的にはこの間何もしなければよかったとしか思えない)なのですが、政府サイドの方から「日銀はデフレ脱却を達成した!!感動した!!!!」ということで「日銀良くやったモード」に話を持って行って、あとは2%の物価目標を「中長期的に」達成して下さいね〜という形で日銀に花を持たせないと、そのうち金融政策が爆発炎上して足を引っ張られると思うのですけどねえ・・・・・・・・・・・・・・・

でも、早速今般安倍ちゃんが「デフレ脱却に向け」みたいな話をしておりまして、いやあのそう言われてしまいますと「日銀はデフレ脱却に成功した。2%はこれから追々達成に向けて頑張って頂きたい」という馬鹿緩和政策の撤収スキームが作れなくなってしまうので、これは頭が痛いと思ってしまった次第。何で「デフレ脱却した」という話をしようとしないのかが非常に意味不明でして、ここの所を安倍ちゃんたちがどう考えているのかが全く分からんです。

まーマネタリーベースで2%達成と同様に、今回も財政支出したら2%を簡単に達成するというような置物理論の亜流に引っ掛かっているのかも知れませんが、そうは言っても金融政策は余程やり過ぎになって今みたいに一般の金融取引とかに波及しないと話題にならないですけれども、財政に関しては先程も申しあげたように、日本では(それが良いか悪いかは別にして)財政バンバン出しちゃいまーす借金バンバン増やしちゃいまーすっていうのには結構な世論的な抵抗があるので、財政支出で2%という遂に頭に来たかという理論で財政拡大を特攻しだすとあっという間にそっちの方で限界が来そうですし、そうなったら肝心の戦後レジームの転換というあべちゃんの目標に割くポリティカルキャピタルが無くなってしまいますから、せめて「デフレ脱却したことにする」という逃げ道位作っておけば良いと思うのですが、どうも置物理論もそうですが、全然逃げ道作らないで特攻する傾向にあるのが懸念される所ではあります。


異論はたくさんあるしツッコミどころも多いと存じますがまあそんな所で。


○さらにFOMC6月議事要旨の続きを少々

[外部リンク] この前はインスタント部分だけですのであとは補足的に。


・各地区連銀からのアネクドートな景況感データについて

『Participants' Views on Current Conditions and the Economic Outlook』の途中から。

『Participants summarized survey readings and anecdotal reports on business conditions in their Districts.』

ほうほう。

『Those indicators were mixed regarding the pace of economic activity within the manufacturing sector. Some of the weakness in manufacturing activity was linked to the effects of earlier declines in oil prices on firms in the energy sector and to previous increases in the exchange value of the dollar, which had adversely affected exporters. But manufacturing activity was judged to have stabilized in a couple of Districts, and contacts there were optimistic about further improvement in the months ahead. It was noted that the recent increase in crude oil prices had improved the outlook for the energy sector. However, a couple of participants observed that financial strains caused by previous declines in energy prices had continued for firms or financial institutions in their Districts, and such difficulties were seen as likely to persist absent further increases in energy prices.』

『Regarding the service sector, a few participants commented that activity and hiring continued to expand in their Districts. The near-term outlook for farm income remained weak despite recent increases in the futures prices of some agricultural commodities.』

製造業での景況感はエネルギー価格の影響が関連企業にきている件と、輸出企業におけるドル高の影響がファクターとして思いっきりあって、今後もエネルギー価格動向次第の面があるそうな。サービスセクターでは一部では経済活動や雇用が強いとな。


・引き続き企業マインドに関して

『Available indicators suggested that the softness in business fixed investment since late last year persisted early in the second quarter. While weakness in the drilling and mining sector was attributable to the earlier declines in oil prices, participants identified a variety of potential causes of the broader weakness in investment spending, including a slowdown in corporate profits, concern about prospects for economic growth, heightened uncertainty regarding the future course of domestic regulatory and fiscal policies, and a persistent reluctance on the part of firms to undertake new projects in the wake of the financial crisis.』

ということで、企業マインドの動向に関しては現状でも色々なファクターでコケ気味な上に先行きにも色々な不確実性が起きていますという認識で割と慎重。

『Some participants mentioned that the sluggishness in business investment could portend a broader economic slowdown. A couple of participants also noted that elevated inventory levels could be a drag on economic growth in the near term. However, participants also cited factors that could lead to a pickup in business spending, including the recent turnaround in energy prices and the greater optimism on the part of firms indicated by surveys of businesses and anecdotal reports in some Districts.』

先行きに関しても企業の投資があまり伸びないんじゃないのという指摘がありまして、先行きに関しては行けるでしょという話をしていますが、良く見ますとエネルギー価格が上がったり、いくつかの地区で見られる景況感の良さなどが根拠になっていて結構先行きの明るい見通しっつーのも怪しげ。


・5月雇用統計データで結構意見が割れている件

『The employment report for May showed considerably weaker growth in payrolls than had been expected, and gains in previous months were revised down. Although the unemployment rate fell in May, a drop in labor force participation accounted for the decline.』

ということで5月雇用統計についてのぎろんだがこれが喧々諤々状態。

『Participants discussed a range of interpretations of these data. Many participants observed that, because of transitory factors, such as statistical noise and the effects of a strike in the telecommunications industry, the reported rate of payroll job growth likely understated its underlying pace; however, many participants thought that the underlying pace had slowed some from that of previous months.』

一時的要因による動きではあっても、それは本当にそれだけなのかというお話が始まる。

『Some noted that other indicators did not corroborate a material weakening of labor market conditions. These indicators included a number of regional surveys of labor market conditions, relatively low levels of initial claims for unemployment insurance, surveys of business hiring plans, and positive views of labor market conditions in recent consumer surveys.』

『In addition, a few participants commented that the movements in labor force participation in recent months were, on balance, consistent with its secular downtrend.』

他の指標が顕著に悪くなっている訳でもないから一時的という見解。

『In contrast, some noted that the lower rate of payroll gains could instead be indicative of a broader slowdown in growth of economic activity that was also evidenced by other downbeat labor market indicators, such as a decline in the diffusion indexes of industry payrolls, an increase in the number of workers reporting that they were working part time for economic reasons, or the recent sharp drop in labor force participation.』

反対にペイロールが落ちているのは労働市場全般の落ち込みの兆候であるという指摘で、これは宜しくないという見解をしているのもある、という事でこの辺りに関しては明らかにFOMC内部の議論が割れているようですな。

『Finally, a few participants suggested that the weak employment growth may instead reflect supply constraints associated with a general tightening of labor market conditions. These participants saw the rising trend in wages, business reports of reduced worker availability, and high rate of job openings as supporting this interpretation. Others thought it unlikely that such constraints would have become evident so abruptly.』

雇用データが弱いのは労働市場がタイトニングするなかで生産サイドの供給制約によって弱いデータが出たというお話をする方もいるのかという感じで、まあ色々な解釈があるという状況ですので、労働市場に関しては今回野データだけではなく何回か確認しないと、という話になるんでしょうから、どんなに早くても次回は9月(まあ無理だろうけど)という話になるんじゃないですかねえといった所で。

でもってその次のパラグラフで5月データに関しての総括。

『Almost all participants judged that the surprisingly weak May employment report increased their uncertainty about the outlook for the labor market.』

そらそうよ。

『Even so, many remarked that they were reluctant to change their outlook materially based on one economic data release. Participants generally expected to see a resumption of monthly gains in payroll employment that would be sufficient to promote continued strengthening of the labor market.』

『However, some noted that with labor market conditions at or near those consistent with maximum employment, it would be reasonable to anticipate that gains in payroll employment would soon moderate from the pace seen over the past few years.』

とはいえ1回のデータで見通しを変えるほどの事ではないということで、今後のデータ改善を見ましょうという話をしているのですが、現状がほぼ完全雇用という認識を示している人たちは、そもそも完全雇用状態にあるので、雇用者数の伸び自体だって従来の不完全雇用状態と違ってそんなにガシガシ伸びないのがふつうなんじゃネーノという指摘もしていますな、うんうん。
 


お題「選挙後の月曜ですので(?)大体雑談(市場雑談とヒマネタ)」   2016/07/11(月)07:49:43  
  大門先生はセーフのようですね。また財金でのツッコミをお願いいたします。
[外部リンク] トップ > 開票 > 比例代表の開票 共産

○中短期の金利が引き続き低下とな

[外部リンク] Markets | 2016年 07月 8日 15:18 JST
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は史上最高値更新、2年債利回り-0.365%と過去最低

『東京 8日 ロイター] -
<15:16> 国債先物は史上最高値更新、2年債利回り-0.365%と過去最低

長期国債先物は続伸。前日の海外市場が原油安や米株安の展開となりリスクオフへの警戒感がくすぶっていることを受けて、安全資産とされる日本国債に買いが優勢となった。日経平均株価が軟調地合いにあったことも買いを誘った。国債先物は一時153円81銭と史上最高値を更新。終盤は、米雇用統計の発表を控えているため上値が重くなった。現物債は中長期ゾーンが強含む一方で、日銀オペ結果が甘かったこともあり超長期ゾーンは弱含みとなった。JPモルガン証券・チーフ債券ストラテジストの山脇貴史氏は「フラットナーのアンワインドが出て、イールドカーブがスティープ化している感じを受ける。10年ゾーンはショートカバーが入り、急に値が飛ぶことで利回りに強い低下圧力がかかったと受け止めている」との見方を示した。中期ゾーンは2年債利回りがマイナス0.365%と過去最低を更新。日銀の追加緩和への思惑もあり堅調に推移した。』(上記URL先より)

つーことでまあ雇用透明云々関係ないでしょとは思いますが、先週は超長期が瞬間マイナスをやったあとは超長期の金利は反転上昇モードになる中で中短期が強い強いという展開が継続していまして、上記ロイター記事のように2年は▲36bpだわ5年は▲37bpだわとなっております。まあ金曜については輪番の1-3が強くて他の年限(3-5と超長期2本とも)じゃやや弱めだったので、それもあってか2年とかあばばばばーとなっていましてもう今月の利下げを思いっきり織り込んでいる水準という感じです。まー何でこんなに強いのよという所ではあるのですが、1-3の輪番増額とか変な事するから2年の金利は低下してよしみたいな変なイメージを与えてしまった感isあると思うのですがね。


一方の短国ですが、
[外部リンク] 国庫短期証券買入 59,425 30,000 0.019 0.026 79.2

というオペ結果になっていまして、

売買参考統計値
[外部リンク] の8日付の奴を見ますと、カレント6Mの618が▲43.8で3M619が▲31.2でして、落札水準が618が▲39.39/▲37.22なので十分にワークしていますが、619は▲32.34/▲30.32となっていて、短国買入が+2.6/+1.7になっているので3Mは全然ワークしていないという結果になりますから、まあ6Mでドカドカと札が入ったという事になりますかね。久々に結果出たら(20日の残高を見るヨロシ)確認してみましょう。

一方で東京レポレート
[外部リンク] を見ますとトモネのレートって8日の所で前日の▲7.7→▲5.3と金利が上昇していまして、まあこれ自体は順当(発行日要因)なのですが、短国買入の札の入り方で3兆円捌けたとは言え、どの程度重くなっているのかは本日のTKRRのレートで一応はニュアンスは出ますかねという所ではあります。

まあ一頃は短国がすっかりヒャッハー市場になっていたのですが、最近はすっかり円貨資金の普通の運用という意味で見た場合に短国って対象にならないですがなという水準(これがマイナス一桁とか精々▲10とかなら話が分かるが、何せ▲30越えとかになるともう彼岸で成仏金利としか申し上げようがない)ございまして、モノとしての国債が必要な人以外の投資家が買えない、というのもありますし、そうは言いましても既存の短国に関しては以前マイナス金利を突っ込まれる前とか、突っ込まれた後でもマイナス金利への投資信託などへのコスト転嫁が始まる前(コールがゼロ近辺の小幅マイナスだった時)とかですと、期間が短いものとかだととりあえず玉が無かった訳でもないみたいな状態だったので、既存の投資家の持ちというのもあったりしたようなのですが、マイナス金利本格化してその辺も一巡しちゃうし、MRF以外の日々決算系の公社債投信は償還しちゃう(償還済みと償還決定済みでMRF以外は全部だったような気がする)しとかで安定した購入主体も絶滅危惧種になってしまいましたし、とか何とか国内投資家が綺麗に排除されて推移しているので、値がポンポン飛んでヒャッハーヒャッハーという感じでもないんですかねえ、良く分からんけど。

ちなみに本日付(つまり昨日の引け)の売参を見ますと、618が▲39.2、619が▲31.3となっておりまして、いやあの何と申しますか短国買入が終わった途端に引値が4毛甘くなるとかそれはちょっとというアレな展開はまーたやってやがるわという所でございまして、まー先週今週は短国買入が3兆円で入るでしょうと想定されるのですが、それにしてもちょっとという感じは致しますですな、はい。


なお、地味に短国買入前後での怪しげなゲフンゲフンというのはありますが、そうは言ってもかつてのヒャッハーヒャッハーとはならないのは、2年とか5年とかの中期の方が戦場としては燃えている感じになっておりまして、短国はやや蚊帳の外ちっくになっているという事なんですかね、よー知らんけど。


○選挙結果雑談

[外部リンク] World | 2016年 07月 11日 01:43 JST
与党ら改憲勢力が3分の2超獲得、首相は大胆な経済対策表明

だそうでまあ事前の情勢動向通りという感じでしたが、「アベノミクス推進(キリッ)」は分かりましたが金融政策がどうなるかというお話。

まー憲法改正論議始めると自民党の元々出している草案が微妙にアレなだけに話がややこしくなるんじゃネーノ(ならなかったらそれはそれでビビる)と思われますのでその前に経済浮揚でヒャッハーというのをやろうというお話になるでしょう。

でもってまあそこで気になるのは金融政策との絡みがどうなるかというお話で、財政出しますよという所で金融政策としては国債せっせと買っておきなさいというのだけは話の筋としては読めるのですが、「2年で2%」とか「マイナス金利」ってのはこのまま継続拡大して行くという事になるのかどうかがよーわからん。

買入のペースをこれ以上上げると(別に金利が下がる分には問題ないじゃん、とか言われると話が終わってしまうので困りますが・・・・・・・・・・・・)ただでなくさえ最近壊れっぷりが絶賛加速している債券市場が益々あばばばばーになってきて、金利が無くなるどころかマイナスにドンドン特攻して行って、それはとりあえず目先のポート的にはキャピタルウマーかも知れないけれども、中長期的な運営という事を考えた時に期待リターンマイナスかよという話とか、まあ色々と弊害が顕在化してくるんだと思うのですよね。

一方でマイナス金利の深堀りって言いましてもこれがまた(佐藤審議委員の提唱するようにテーパリングしながらなら有りうるが)今の買入ペースのままあるいはこれを拡大して一段のマイナス金利深堀りって預金金利のゼロ制約がある中で金融システムに思いっきり費用負担を強いるお話になりまして、これまた足元の一時的現象なら兎も角、そうじゃないならサステイナブルではないお話。

とまあそういうことで、経済成長戦略をじっくりやりましょうという話をする中で、追加的な金融緩和を(2年で達成とかの枠組みの変更を伴わないで)実施するとなると、金融政策経由でどこかが爆発炎上してしまうリスクが高まっている訳ですし、かつてはそういう話を債券市場の中の人がしてもあまり相手にされていませんでした(そもそも債券何とかストの人でも結構政策は持つと言ってた人が多かった)が、さすがに最近は債券の人たちもアカンと思ってますでしょうし、債券以外の方々も大分この爆発炎上リスクを意識するようになっておりますな。

とまあ色々考えると本当は今の金融政策の死期を早める追加緩和を7月に実施というのは悪手以外の何者でもないのですが、何せ「2年で達成」とか言ってる中では直近の景気ウォッチャーもそうですし、基調的な物価の指標もそうですし、全部総崩れという状態になっていて、「2年で2%」という置物リフレポンコツ理屈からしますと何らかの措置が必要となっているというのが誠に遺憾の極みという所ですな。


○ちと前のネタですがこんなんありまして割とオモロイのでご紹介

[外部リンク] 金融リテラシー調査2016年調査結果

『調査時期 平成28年2月29日(月)〜 3月17日(木)
調査対象 全国の18〜79歳の個人25,000人
調査方式 インターネットモニター調査』

ということで、ネットでの調査で25000人とか結構な規模でやっているのですが、この結果が

調査結果の一括ファイル(PDF 1,929KB)
[外部リンク] とあって、最後(27枚目)の方に実際に出された『金融リテラシー・クイズ 』と『6.調査票(単純集計データ)』などがありますので一読推奨。


でもって色々と読むと味わいがありますが、

・損失回避傾向(30ページ〜)

『(図表74)損失回避傾向
(図表75)株式・投信・外貨預金等に投資する人や投資しない人の特徴

10 万円を投資すると、半々の確率で2万円の値上がり益か、1万円の値下がり損のいずれかが発生するとします。あなたなら、どうしますか。』

という問題に対してですな、

『リスク性資産(株式・投資信託・外貨預金等)のいずれにも投資しない人が6割を占めている。期待収益率が+5%(※)の投資に対しても8割の人が投資しないと回答している。

※半々の確率で元本の2割の利益または1割の損失のいずれかが発生。

投資していない人は、投資している人に比べて正誤問題の正答率が全体として低く、損失回避傾向が強い。』

ということで、期待リターンが5%であっても投資しないという回答の方が多いというこの現実を見ますと、どこからどう見ても「マイナス金利政策」ってのは投資を委縮させる方向に効いているとしか申し上げようがない訳で、この調査マイナス金利の前にやって欲しかったですなあ。

#というかマイナス金利政策にふさわしい質問だからマイナス金利という事でここぞとばかりに質問したのかも知れませんが



・海外との比較(16ページ〜)

『3-2. 海外調査との比較』が泣ける。

『3-2-1. 米国調査との比較

わが国と共通の正誤問題について比較すると、わが国の正答率は米国を10%下回っている。設問別、性別、年齢層別、年収別のどの区分でも、米国を下回っている。

行動特性面をみると、米国対比、お金を借り過ぎと感じている人が少なく、緊急時の金銭的備えのある人が多い。

※海外との比較に当たっては、金融商品や金融サービス、税制、教育制度等の面で事情が異なるため、幅を持ってみる必要がある。』

『3-2-2. OECD調査との比較

わが国と共通の正誤問題について比較すると、わが国の正答率は、ドイツや英国を7〜9%下回っている。望ましい行動を選択した回答者の割合は、ドイツや英国を7〜17%下回っている。商品購入時に資金的余裕を確認する人やお金の運用や管理に注意している人の割合が低い。

望ましい考え方を選択した回答者の割合は、英国より2%高いが、ドイツより12%低い。』

とまあそんな感じになっていまして、何ちゅうかこう「期待に働きかける金融政策」みたいなのをやってもおそらくその金融政策やる皆様の考えがきちんと伝わるのか、という話になると、それこそ「マネタリーベースを増やすと期待インフレが上がる」みたいなのって諸外国対比でもワークし難いんチャウのというようなお話で。


・セグメント別分析(18ページ〜)

『3-3. セグメント別分析』という奴なんですけどね。

『学生および若年社会人の正答率は相対的に低い。また、金融商品購入時に他の金融機関や商品と比較するという望ましい金融行動をとる人の割合(※)も低い。

一方、金融教育を受けた人は、正答率も望ましい金融行動をとる人の割合も高い。

※資金運用、借入れ、生保加入時に他の金融機関や商品と比較した人の割合

―― 米国調査との共通問題のうち、複利に関する問題の正答率を比較すると、日本の18〜24歳の学生の正答率は米国の高校生を下回っている。高齢者は、正答率は高いものの、金融商品購入時に他の金融機関や商品と比較するという望ましい金融行動をとる人の割合は必ずしも高くない。70代は、金融知識に関する自己評価は高いが、正答率は60代よりも低い。60歳以上の人の中には、住宅ローンを返済し続けている人が相応にいる。』

>70代は、金融知識に関する自己評価は高いが、正答率は60代よりも低い。
>70代は、金融知識に関する自己評価は高いが、正答率は60代よりも低い。
>70代は、金融知識に関する自己評価は高いが、正答率は60代よりも低い。

これはニュースで紹介された時に吹いたのでネタにしたと思いますが再掲しておきます。

『老後への準備状況についてみると、50代でも、老後の生活費に関する必要額の認識が5割、資金計画の策定が4割、資金の確保が3割、公的年金の受取金額の認識が4割となっている。

住宅購入への対応状況についてみると、40代では、住宅費に関する必要額の認識が6割、資金計画の策定が4割、資金の確保が2割となっている。

子供の教育費への対応状況についてみると、30代では、教育費に関する必要額の認識が6割、資金計画の策定が5割、資金の確保が3割となっている。


となっていまして、住宅購入とか子供の教育とかはそうは言いましても選択肢というのもあるでしょうけれども、老後の生活費の認識とか年金受取額の認識とかこの比率かよとか見ますと、何か将来碌な事にならなさそうな悪寒しかしないのですが・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・とか何とか、中々面白いアンケートですので選挙ネタも宜しいですがこちらも眺めると色々と面白いですよ〜、と月曜のヒマネタモードでございました。
 

2017年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧

このサイトの内容は、情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資に関する最終決断は必ず読者ご自身で行ってください。掲載する内容については万全を期しておりますが、内容の完全性、信憑性を保証するものではなくこれらの情報によって生じた損害について当社は一切の責任を負いませんので予めご了承願います。


   
   
無料アクセスアップ:オートリンクネット リンクが自動で増殖オートリンクの登録はこちら ベベのデイトレード日記
デイトレーダーの日課
Copyright (c) 2004FPeye,Co. Ltd. All rights reserved.
画像及び文章の無断転載は固くお断りします。