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お題「だいたいイエレン議長講演ネタの続きと一部雑談」   2016/08/31(水)08:03:28  
  最初いつもの冒頭マクラのつもりだったのがついうっかり血圧が上昇して次の小見出しに化けてしまいましたのでこちらでも置いておきますね。

[外部リンク] 「証券会社勤務はやばいやつ」=所管閣僚の麻生氏が放言
(2016/08/30-16:06)

・・・・・・・・・・・アチャー。


○賃金上昇をという話だがだったら金融政策は最初からいらんかったんや!!!ではないのかね

ふむふむ。
[外部リンク] 山本地方創生相:デフレ脱却へ2%以上の賃金上昇を-インタビュー
2016年8月29日 10:00 JST

『山本氏は日本銀行が目指す2%の物価安定目標の達成には「賃金がきちんと2%以上、上がるという状況が確保されていないと難しい」と指摘。』(上記URL先より)


ところで・・・・・・・・
[外部リンク] Business | 2013年 04月 3日 15:54 JST
インタビュー:2%達成にはマネタリーベース拡大を=自民・山本氏

『「抜本的にマネタリーベースを増やす施策を打ち出してもらわなければならない」と指摘。「早く160兆円、170兆円にもっていけば、半年後くらいには、ブレークイーブン・インフレ率は2%に達する」とした。』(上記URL先より)


ついでに・・・・・・・・
[外部リンク] 浜田宏一・内閣官房参与 核心インタビュー
「アベノミクスがもたらす金融政策の大転換インフレ目標と日銀法改正で日本経済を取り戻す」
【第15回】 2013年1月20日

『よく「名目賃金が上がらないとダメ」と言われますが、名目賃金はむしろ上がらないほうがいい。名目賃金が上がると企業収益が増えず、雇用が増えなくなるからです。それだとインフレ政策の意味がなくなってしまい、むしろこれ以上物価が上昇しないよう、止める必要が出て来る。こうしたことは、あまり理解されていないように思います。』(上記URL先より)


それではもんだいです。各発言が整合的になるような理論と、実際にその理論通りに結果が出るのかについて300字以内で論考してください(10点)。


・・・・・てかね、置物MB直線一気理論に関しましては、そらまあ実際にやったの始めてみたいなもんですから「やってみて思ったほどの効果が出てなくて当初大口叩いた通りに行きませんでしたねえ」となって「総括検証」をするのは何せやった事のない施策だからそういう事だってあるかも知れないのですけど、もともとの人たちが「実際の政策を行いながら徐々に考えてやっていく」としながら行っている政策を捕まえて「金融政策だけで可能」「いつも他のせいにして結果を出していない」って大口叩いて石持て追い出した後に座っている人たちなのですから、自分たちが行っていた口汚い日銀への誹謗と同じものを受けるべきなんじゃないですかねえとしか思えん訳ですけど。

と、マクラのつもりがこの有様ですが、今回の総括検証に関しても「効果があった」という話のオンパレードになるのは間違いを認めると死んじゃう病に罹患されている皆様なのでそう出てくると思うのですが、何をどう言いつくろっても結局のところ「2年を念頭に出来るだけ早期に」と大口叩いて2年よりも早い位の勢いで達成する筈の物価安定目標が全然達成できていないという事実を踏まえた「効果」の分析をして頂きたいものであります。


○イエレン議長講演ネタの続き

昨日台風のため(かどうかはさておき)途中だったので続きをば。

[外部リンク] Chair Janet L. Yellen
At "Designing Resilient Monetary Policy Frameworks for the Future,"
a symposium sponsored by the Federal Reserve Bank of Kansas City, Jackson Hole, Wyoming
August 26, 2016
The Federal Reserve's Monetary Policy Toolkit: Past, Present, and Future


・フォワードガイダンスと資産買入が効くという話をしながらも副作用にも言及

昨日ネタにしたところまでの続きになりまして、ネタにした部分までのお話は「中立金利が低下しているという試算が多い」→「今般の正常化の後の短期金利水準は過去の平均的な水準より低い」→「それって次に景気後退が起きた時に容易にゼロ金利制約に引っ掛かるのではないか」というお話が続いていて、それに対して対応可能という話をしている所まででした。でもってその具体的な説明の所から参ります。

『Figure 2 in your handout illustrates this point. It shows simulated paths for interest rates, the unemployment rate, and inflation under three different monetary policy responses--the aggressive rule in the absence of the zero lower bound constraint, the constrained aggressive rule, and the constrained aggressive rule combined with $2 trillion in asset purchases and guidance that the federal funds rate will depart from the rule by staying lower for longer.21』

『As the red dashed line shows, the federal funds rate would fall far below zero if policy were unconstrained, thereby causing long-term interest rates to fall sharply.i But despite the lower bound, asset purchases and forward guidance can push long-term interest rates even lower on average than in the unconstrained case (especially when adjusted for inflation) by reducing term premiums and increasing the downward pressure on the expected average value of future short-term interest rates. Thus, the use of such tools could result in even better outcomes for unemployment and inflation on average.』

でもって図表2ってのが
[外部リンク] なんですけれども、政策金利を名目ゼロから下にできないという状況においては、フォワードガイダンス政策とAPPによって金利水準全体への押し下げ効果を出すことによって、図表のように効果が出て来ますよウヘヘヘヘというお話をしておりまして、ホンマカイナ感はだいぶ漂う怪しげな話になっておりますが、これはまあ「今のツールキットが効くんじゃ」という話をすることによって、別の政策論議みたいなのに釘を差しているという事もあるのかなあとか思ったりしましたよ。

『Of course, this analysis could be too optimistic.』

そらそうだ。

『For one, the FRB/US simulations may overstate the effectiveness of forward guidance and asset purchases, particularly in an environment where long-term interest rates are also likely to be unusually low.22 In addition, policymakers could have less ability to cut short-term interest rates in the future than the simulations assume. By some calculations, the real neutral rate is currently close to zero, and it could remain at this low level if we were to continue to see slow productivity growth and high global saving.23 If so, then the average level of the nominal federal funds rate down the road might turn out to be only 2 percent, implying that asset purchases and forward guidance might have to be pushed to extremes to compensate.24』

つーことで、リセッションの影響に加えて、生産性などの低下による構造的な問題が加わっている中で、一部の試算では現在の中立金利がゼロで、将来においても2%程度にしかならん、というような計算もあったりしまして、そういうような状況下で景気後退時にゼロ金利制約に対応した適正なガイダンスと資産買入を行う事になった場合には、きわめてエクストリームな買入を実施しないと行けなくなる可能性もあります。という問題提起に加えまして・・・・・・・・・・


『Moreover, relying too heavily on these nontraditional tools could have unintended consequences. For example, if future policymakers responded to a severe recession by announcing their intention to keep the federal funds rate near zero for a very long time after the economy had substantially recovered and followed through on that guidance, then they might inadvertently encourage excessive risk-taking and so undermine financial stability.』

(;∀;)イイハナシタ゛ナー

さらなる問題として、これらの非伝統的政策に過大に依存することによって期待していない結果を生む、と非伝統的政策の副作用にも言及しているのが、副作用の話を何もしないでマイナス金利政策の自画自賛のオンパレードを行うという置物師匠の生霊が乗り移ったのではないかという黒田総裁の講演と比較致しますと何という普通の話をしているのでしょう!!!!!つーかまあ黒田総裁の方がおかしくて、あんな話をジャクソンホールでさせて恥ずかしくないのかね日銀スタッフの皆さんと申し上げておきますけど。

でまあそういう悪態は兎も角として、思いっきり「if future policymakers responded to a severe recession by announcing their intention to keep the federal funds rate near zero for a very long time after the economy had substantially recovered and followed through on that guidance, then they might inadvertently encourage excessive risk-taking and so undermine financial stability」とか日本にイヤミを言っているつもりはなくて、普通の話をしている&低金利政策の長期化を織り込みまくっている市場に対するイヤミを言っているだけだと思うのですが、日銀に対してもいい感じで砲撃成分があるなあと思うのでした。


・フォワードガイダンス政策の有効性を過信しているようなイメージはややある

『Finally, the simulation analysis certainly overstates the FOMC's current ability to respond to a recession, given that there is little scope to cut the federal funds rate at the moment. But that does not mean that the Federal Reserve would be unable to provide appreciable accommodation should the ongoing expansion falter in the near term.』

現時点で経済がコケた時にはどうなるのという話ですが。

『In addition to taking the federal funds rate back down to nearly zero, the FOMC could resume asset purchases and announce its intention to keep the federal funds rate at this level until conditions had improved markedly--although with long-term interest rates already quite low, the net stimulus that would result might be somewhat reduced.』

従来の政策を復活させればヨロシという話をしていてこれは従来の説明通り。

『Despite these caveats, I expect that forward guidance and asset purchases will remain important components of the Fed's policy toolkit.』

フォワードガイダンスが今後も重要なツールキットになるでしょうとの話だが、ただまあアタクシ思いますに、前回のガイダンスってのは1回目が期限付き、2回目は「労働市場の著しい改善」という定性的な文言となっていましたが、この2回目の定性的な文言が成功したのって初回で「オープンエンド」を強調したというのもあって、じゃあ次回に同じことやったらどうなるのか、という点についてですが、前回の場合は導入当初はそれこそ結構長い期間の緩和という期待になったのですが、割とあっさり味でテーパリングトークになってきた、という実績になりましたので、次回に同じようなガイダンス文言を使った時に「前回のことからすると実はこのガイダンス文言ってそんなに強力なコミットメントではないのでは」みたいなイメージが出来てしまっている可能性もある話。

つまりですな、本来的にはガイダンス政策で「余計に」政策を効かせに行こうとするのであれば、「本来政策として見た場合に止めるべき時点以上まで緩和政策を継続することをコミットする」というのが一番効くのですが、結局のところFEDもそれをやっている訳ではない以上、このガイダンス政策って市場の先行き経済物価見通しに効き方が依存するところがあるというふうに思うのですよ。でもってまあ市場の人間がそういうのもなんですけど、所詮市場のプライスアクションってバックワードルッキングな所が多々あって、本当におまいらフォワードルッキングで動いているのかと小一時間問い詰めたくなるような所があるとあたしゃ思ってまして(違うというのでたらすいません)、そういう点で言えばガイダンス文言使った政策ってどこかの閾値に達すると時間軸が急速に短期化してしまうという欠点があって、そこを無理に引っ張ろうとすると今度は異時点間のなんちゃらみたいな問題が拡大してくると思うので、ガイダンスを有効なツールと言っているイエレンさんって1回上手く行ったように見える結果を過大評価している節があるような気がしますし、FEDも同じ認識だとちょっとそこは将来の罠かもしれないなあとか思うのでありました。

『In addition, it is critical that the Federal Reserve and other supervisory agencies continue to do all they can to ensure a strong and resilient financial system.』

ほう。

『That said, these tools are not a panacea, and future policymakers could find that they are not adequate to deal with deep and prolonged economic downturns. For these reasons, policymakers and society more broadly may want to explore additional options for helping to foster a strong economy.』

金融政策だけではなくてそもそも経済の構造をレジリアントにしないといけませんよねと。


・他の政策ツールを導入する場合は・・・・・・・・・・・

『On the monetary policy side, future policymakers might choose to consider some additional tools that have been employed by other central banks, though adding them to our toolkit would require a very careful weighing of costs and benefits and, in some cases, could require legislation.』

欧州でやっているからと言って副作用をよく検討しないで勢いでマイナス金利を突っ込んだ日銀に対する嫌味で言っている・・・・・・・わけではありませんかそうですかw

『For example, future policymakers may wish to explore the possibility of purchasing a broader range of assets. Beyond that, some observers have suggested raising the FOMC's 2 percent inflation objective or implementing policy through alternative monetary policy frameworks, such as price-level or nominal GDP targeting.』

より幅広い資産を買えとか、2%の物価目標ではなくてプライスレベルターゲットにしろ(この話についてはかつてブランシャールが言及した時に当時副議長のイエレンさんが「お話としてはあり得るがそんなことをしたら前年比のインフレが安定しなくなって、結果としてインフレ期待が不安定化するから机上の空論」と思いっきりdisっていたのですけどね)とか、名目GDP目標にしろとかいう議論もありますが・・・・・・・・

『I should stress, however, that the FOMC is not actively considering these additional tools and policy frameworks, although they are important subjects for research.』

お勉強の課題としてはどうぞどうぞだけど別にワシら考えとらんのじゃがのうというあっさり味の否定となっております。

あと、イエレンの子飼い(かどうか知らんが)みたいなSF連銀のウィリアムス総裁がインフレ目標の引き上げみたいなのをアイデアの一つに並べていたとかいうのがあった気がしますが(まだ詳細見てない)、このネタも「時間軸の強化」というメリットに対して「インフレ期待の不安定化」に加えて「物価目標の達成を遠くすることによる中央銀行に対する信認の低下」というデメリットの方が大きいように思えます。

名目GDP目標もそもそも中央銀行が直接操作できる所から遠すぎる訳で、これまた「時間軸の強化」のメリットに対して「中銀の信認低下のデメリット」の方が大きいと思います(そういや日本では「中央銀行による賃金上昇ターゲット」とかもはやお前それは中央銀行の仕事じゃないだろというのを堂々提唱する学者がいて頭がクラクラする。トレンドインフレを見る上で賃金上昇動向が重要なのでその数値を参照しながら金融政策の調整を行う、というのなら話は分かるが目標にするのは馬鹿としか言いようがない)。


・金融政策を超えて

『Beyond monetary policy, fiscal policy has traditionally played an important role in dealing with severe economic downturns.』

そらそうよ。

『A wide range of possible fiscal policy tools and approaches could enhance the cyclical stability of the economy.25 For example, steps could be taken to increase the effectiveness of the automatic stabilizers, and some economists have proposed that greater fiscal support could be usefully provided to state and local governments during recessions.』

『As always, it would be important to ensure that any fiscal policy changes did not compromise long-run fiscal sustainability.』

ということで金融政策だけではなく財政や構造政策が重要という当たり前っちゃあ当たり前だしこの点も通常から話をしているから新しい話ではないけど、まあ打ち込んできたのは結構なお話。

『Finally, and most ambitiously, as a society we should explore ways to raise productivity growth. Stronger productivity growth would tend to raise the average level of interest rates and therefore would provide the Federal Reserve with greater scope to ease monetary policy in the event of a recession. But more importantly, stronger productivity growth would enhance Americans' living standards. Though outside the narrow field of monetary policy, many possibilities in this arena are worth considering, including improving our educational system and investing more in worker training; promoting capital investment and research spending, both private and public; and looking for ways to reduce regulatory burdens while protecting important economic, financial, and social goals.』

でもって最後にとしてそもそも経済の成長力を高めていくことが大事ということで、まあ金融政策は万能薬ではない、という話は以前よりしていましたが、金融政策に過度に依存していたように見えるステージの時よりも、こういう所への言及もちゃんと扱われるようになったように思えます。


・最後のまとめは普通

最後の『Conclusion』をとりあえず引用。

『Although fiscal policies and structural reforms can play an important role in strengthening the U.S. economy, my primary message today is that I expect monetary policy will continue to play a vital part in promoting a stable and healthy economy.』

でも金融政策が重要とかお洒落というかそらまあ場所がジャクソンホールですからね。

『New policy tools, which helped the Federal Reserve respond to the financial crisis and Great Recession, are likely to remain useful in dealing with future downturns. Additional tools may be needed and will be the subject of research and debate. But even if average interest rates remain lower than in the past, I believe that monetary policy will, under most conditions, be able to respond effectively.』

ちなみに途中すっ飛ばした非伝統的政策ツールキットの説明はまあ一応整理っちゃあ整理にはなっているような気もするという感じです。


○その他少々メモ

・布野審議委員金懇だぜヒャッハー!!!!

[外部リンク] 今後の講演・挨拶等の予定

日程 講演者等 講演内容等
2016年 8月31日 布野審議委員 新潟県金融経済懇談会における挨拶


ということで正座して待機です。


・10月に早速ドル特則のおかわりですよ

[外部リンク] 成長基盤強化支援資金供給(米ドル特則・第17期)にかかる
新規貸付の追加実施スケジュール

って先週出てたので今更ですが、日銀最近の各種施策が悉く評判の悪い中で唯一どこからも文句の飛んでこない成長基盤ドル特則強化ですよ!!!!!!

なお7日オファーです。


・CPIェ・・・・・・・・・・・

これも先週のネタですが、
[外部リンク] 総合(除く生鮮食品・エネルギー): 6月0.7→7月0.5
刈込平均値: 6月0.2→7月0.1
上昇品目比率-下落品目比率: 6月34.2→7月29.6

ってどうみてもアカンやつやという感じで、総括検証とか言ってああでもないこうでもない検討しているうちに戦局が一段と悪化しているというのが実にあばばばばーですな
 


お題「台風も来てますので(?)イエレン議長のジャクソンホール講演の鑑賞である」   2016/08/30(火)08:07:41  
  台風ですので今朝は簡単に(いいわけですが何か)ジャクソンホールネタの続きで
イエレン議長講演ダイジェスト。


○ということでイエレン議長講演@ジャクソンホール

[外部リンク] Chair Janet L. Yellen
At "Designing Resilient Monetary Policy Frameworks for the Future,"
a symposium sponsored by the Federal Reserve Bank of Kansas City, Jackson Hole, Wyoming
August 26, 2016
The Federal Reserve's Monetary Policy Toolkit: Past, Present, and Future

・いきなり最初に「今の米国はマンデートほぼ達成状態」攻撃

冒頭でとりあえずパンチを入れて置くという事ですかそうですか。

『The Global Financial Crisis and Great Recession posed daunting new challenges for central banks around the world and spurred innovations in the design, implementation, and communication of monetary policy.』

というのが今回のお題。

『With the U.S. economy now nearing the Federal Reserve's statutory goals of maximum employment and price stability, this conference provides a timely opportunity to consider how the lessons we learned are likely to influence the conduct of monetary policy in the future.』

どさくさに紛れて「With the U.S. economy now nearing the Federal Reserve's statutory goals of maximum employment and price stability,」とかしらっと出ていますな。でもって目先の政策の話については後の方で。


・以下お題の説明ですが名指しされてないけど黒田総裁涙目系の内容になっていると思う

『The theme of the conference, "Designing Resilient Monetary Policy Frameworks for the Future," encompasses many aspects of monetary policy, from the nitty-gritty details of implementing policy in financial markets to broader questions about how policy affects the economy. Within the operational realm, key choices include the selection of policy instruments, the specific markets in which the central bank participates, and the size and structure of the central bank's balance sheet.』

昨日ネタにした黒田総裁の講演だと『そうした低インフレ・低金利下では、名目金利にゼロという下限制約があるため、中央銀行には政策金利を引き下げる余地がごく僅かしかありません。言い換えると、金融政策――厳密には伝統的ないし標準的な金融政策――の頑健性は著しく損なわれることになります。』(黒田総裁の8/28ジャクソンホール講演邦訳より)という説明になっているのですが、その頑健性を確保する為に名目金利ゼロ制約をぶち抜きましたよ(ドヤァ)という話をしていた訳ですな黒田さん。

でもって一方のイエレンさんですけれども、ここから先の方でツールキットの話が色々と行っていますけれども、将来の事も踏まえて説明する中では「色々なツールキットを用いる事、そもそもの金融政策スタンスをフォワードルッキングで行う事」によって名目ゼロ金利制約があっても有効な緩和的な金融環境を作ることが出来る、という説明になっているのですよね。


『These topics are of great importance to the Federal Reserve. As noted in the minutes of last month's Federal Open Market Committee (FOMC) meeting, we are studying many issues related to policy implementation, research which ultimately will inform the FOMC's views on how to most effectively conduct monetary policy in the years ahead.』

『I expect that the work discussed at this conference will make valuable contributions to the understanding of many of these important issues.』

この部分先日ネタにしました。

『My focus today will be the policy tools that are needed to ensure that we have a resilient monetary policy framework. In particular, I will focus on whether our existing tools are adequate to respond to future economic downturns.』

我々が出口政策で持っているツールはリジリアントな金融政策のフレームワークを持っている事に繋がりますという景気の良い話。

『As I will argue, one lesson from the crisis is that our pre-crisis toolkit was inadequate to address the range of economic circumstances that we faced. Looking ahead, we will likely need to retain many of the monetary policy tools that were developed to promote recovery from the crisis. In addition, policymakers inside and outside the Fed may wish at some point to consider additional options to secure a strong and resilient economy. But before I turn to these longer-run issues, I would like to offer a few remarks on the near-term outlook for the U.S. economy and the potential implications for monetary policy.』

つーことで、政策ツールキットの進化とこれからの政策ツールキットの話をするのですが、その前に現在の米国経済についての話なので、直接金利政策に影響しそうなのはこの部分。


・経済に関してだが「利上げが適切」と言った後のヘッジ入りまくりという両建て姐さんキタコレ状態

つーことで小見出し『Current Economic Situation and Outlook』に入ります。

『U.S. economic activity continues to expand, led by solid growth in household spending. But business investment remains soft and subdued foreign demand and the appreciation of the dollar since mid-2014 continue to restrain exports. While economic growth has not been rapid, it has been sufficient to generate further improvement in the labor market. Smoothing through the monthly ups and downs, job gains averaged 190,000 per month over the past three months.』

『Although the unemployment rate has remained fairly steady this year, near 5 percent, broader measures of labor utilization have improved. Inflation has continued to run below the FOMC's objective of 2 percent, reflecting in part the transitory effects of earlier declines in energy and import prices.』

だいたい声明文にあるような説明になっていますので、まあこの辺はヨロシ。

『Looking ahead, the FOMC expects moderate growth in real gross domestic product (GDP), additional strengthening in the labor market, and inflation rising to 2 percent over the next few years. Based on this economic outlook, the FOMC continues to anticipate that gradual increases in the federal funds rate will be appropriate over time to achieve and sustain employment and inflation near our statutory objectives.』

先行きに関してもこちら声明文通りの話ではありますが堅調な見通し。

『Indeed, in light of the continued solid performance of the labor market and our outlook for economic activity and inflation, I believe the case for an increase in the federal funds rate has strengthened in recent months.』

利上げは「in recent months」キタコレという事で、利上げ発言は先程のと合わせ技でこちらにありますということですし、「recent months」っつー位ですと確かにそらまあ9月も意識しているという読み方も出来ると思うのですが・・・・・・・・・・・・・・


・威勢の良い利上げ見通しの後の説明がヘッジ満載で物凄く腰が砕けているように見えます

『Of course, our decisions always depend on the degree to which incoming data continues to confirm the Committee's outlook.』

とさきほどの次に来るのですが、その次のパラグラフがですな。

『And, as ever, the economic outlook is uncertain, and so monetary policy is not on a preset course.』

政策はプリセットコースではない、というのは声明文などでも出ている事ではありますが、

『Our ability to predict how the federal funds rate will evolve over time is quite limited because monetary policy will need to respond to whatever disturbances may buffet the economy. In addition, the level of short-term interest rates consistent with the dual mandate varies over time in response to shifts in underlying economic conditions that are often evident only in hindsight.』

はいはいヘッジヘッジという感じで、これでもかとばかりに「事前決め打ちしてこのようにするという動きが出来ません」と言っているのですが・・・・・・・・・・・・

『For these reasons, the range of reasonably likely outcomes for the federal funds rate is quite wide--a point illustrated by figure 1 in your handout.』

その図表1ってのが(HTMLだとリンクがあるよ)
[外部リンク] なんですけど、みればお分かりのようにSEPの金利見通しのメディアンの他に両端の変態仮面の皆さんの見通しまでをレンジに含めてファンチャートにしているから、もはや予想になっていないようなレンジが示されていまして、それをもって「the range of reasonably likely outcomes for the federal funds rate is quite wide」とか言われましてもお前は何を言ってるんだという感じ。

『The line in the center is the median path for the federal funds rate based on the FOMC's Summary of Economic Projections in June.1 The shaded region, which is based on the historical accuracy of private and government forecasters, shows a 70 percent probability that the federal funds rate will be between 0 and 3-1/4 percent at the end of next year and between 0 and 4-1/2 percent at the end of 2018.2』

『The reason for the wide range is that the economy is frequently buffeted by shocks and thus rarely evolves as predicted. When shocks occur and the economic outlook changes, monetary policy needs to adjust. What we do know, however, is that we want a policy toolkit that will allow us to respond to a wide range of possible conditions.』

とまあそういうことで、ショックが起きたら対応しないといけないとか、状況が変われば政策も変わるとか、data-dependentと言えばそらそうなのかも知れませんが、金融市場であればそらまあドカドカ動きますが、経済に関して言えばそう足元の細かい所の振れでああでもないこうでもないというような話ではなくて、目先の数字だけではなくて中期的なトレンドがどうなっているという話するんじゃないのと思う訳で、一方でイエレンさんのこの説明がやたら無駄にヘッジが多いというのは、先行きの経済状況に自信がもてないのか、金融市場などの方に過度に反応しているのかのどちらか(または合わせ技)であって、一応利上げとはいう物の、腰は据わっていなくて自信が全然ないんでしょうなあという風に読みましたけれどもどうでしょうかね。


・将来の政策ツールの話だが自然利子率低下とかの話になる

実際はここから政策ツールキットの進歩と、その効用についての話が金融危機前の状況から金融危機対応から先の色々な金融政策(金利政策ではない金融政策)についての説明がありまして、まあ本当はここを整理の為に確認しておくのが吉ではあると思うのですが、時間と量の関係上8ページほどワープしまして『Where Do We Go from Here?』という小見出し(PDFだと本文10ページ目)まで飛びます。

『What does the future hold for the Fed's toolkit?』

つーことで今後の金融政策で使うお道具のことね。

『For starters, our ability to use interest on reserves is likely to play a key role for years to come. In part, this reflects the outlook for our balance sheet over the next few years. As the FOMC has noted in its recent statements, at some point after the process of raising the federal funds rate is well under way, we will cease or phase out reinvesting repayments of principal from our securities holdings. Once we stop reinvestment, it should take several years for our asset holdings--and the bank reserves used to finance them--to passively decline to a more normal level.』

出口といってもバランスシートは抱えたままで、今後償還再投資を止めたとしてもバランスシート規模は高水準で維持されているので、当面はIOERを使って短期金利コントロールを使いますと。


『But even after the volume of reserves falls substantially, IOER will still be important as a contingency tool, because we may need to purchase assets during future recessions to supplement conventional interest rate reductions.14』

ということで、出口の話ではなくて今後起きうるリセッションなどの際への対応、という話をここから延々と行っておりまして、いやまあ確かにそういう観点も分かるのですが、いきなりそっちに来るかというややビックリ感があるお話。でまあそういう時もIOERは有効な補助ツールなんですって。

『Forecasts now show the federal funds rate settling at about 3 percent in the longer run.15 In contrast, the federal funds rate averaged more than 7 percent between 1965 and 2000. Thus, we expect to have less scope for interest rate cuts than we have had historically.』

ここではフォーキャスターの数字とは言っていますが、「中立金利が3%」というのをだしていますな。直近のSEPだと3.0-3.25位がロンガーランのFF金利になっていますので、まあそんな数字でぶち込んできたんでしょ。SEPではなくてフォーキャスターで出しているのがヘッジ入りという感じで微苦笑。

でまあ中立金利が下がったので、何かあった時の金利引き下げ余地が下がりましたよ、という指摘に対しての説明が以下延々と続くの巻となっています。


つーことはですよ、本来こういう時の将来のツールキットがどうのこうのって話って、巨大なバランスシートを抱え込みながら金融市場への歪みを大きくすることなく、インフレも高進させることもなく、無事にモデレートな物価上昇と安定に向かえるでしょうか、という方向でのリスク対応ツールの話をするのかと思わせておいて、中立金利の話などのような、今流行の金融政策議論に対応したお話をしているのですが、その金融政策の方向ってのが「次に景気がコケた時に打つ手はあるのか」というテーマになっていますので、なんかこう威勢の良さが無いというか、出口政策の話をしていると思ったら急に将来の緩和余地の話になるのかよ!という感じで、何が何やらであります。

まあ今回のジャクソンホールではFOMCの中心的見解である年1回は利上げでしょうというお告げは出しておくけれども、それから先に関する決め打ちするほどの自信はまるでない事でもある上に、この前散々地均ししたら雇用統計一発で一気に腰砕けという事案があり、あの二の舞をもう一度やったらさすがのFEDも信認問題とかになると思いますので、まあ慎重になったってえ事ではないかと思われます。

『In part, current expectations for a low future federal funds rate reflect the FOMC's success in stabilizing inflation at around 2 percent--a rate much lower than rates that prevailed during the 1970s and 1980s. Another key factor is the marked decline over the past decade, both here and abroad, in the long-run neutral real rate of interest--that is, the inflation-adjusted short-term interest rate consistent with keeping output at its potential on average over time.16』

ロングランの政策金利水準が低下した理由としては、そもそもインフレ高進しないような安定化が進んだから水準が下がったというのがあり、それに加えて「long-run neutral real rate of interes」が下がっていますという自然利子率低下ネタキタコレである。

『Several developments could have contributed to this apparent decline, including slower growth in the working-age populations of many countries, smaller productivity gains in the advanced economies, a decreased propensity to spend in the wake of the financial crises around the world since the late 1990s, and perhaps a paucity of attractive capital projects worldwide.17』

自然利子率の低下にはいろいろな構造変化が要因としてありますよ、と言ってますな。

『Although these factors may help explain why bond yields have fallen to such low levels here and abroad, our understanding of the forces driving long-run trends in interest rates is nevertheless limited, and thus all predictions in this area are highly uncertain.18』

ほうほうそうですか。


・自然利子率の下がった状態での金融緩和余地について

という観点でのお話が以下延々と続くという仕様になっていまして、出口後の政策ツールキットの話をするだろ常識的に考えて、とは思うのですが、そうではないという辺りには、そもそも他の主要国は緩和拡大の話になっているので、まあこっちも将来の緩和余地の話をした方が話が合うだろうというのもあるでしょうが、イエレンさんがそれ以前の問題としてウホウホ利上げ姐さんになっていないということも大いにあるのではなかろうかと。

『Would an average federal funds rate of about 3 percent impair the Fed's ability to fight recessions?』

ちなみに出口政策とかやっている中で出口の後のリセッションの時にどうなるのという話をするというこの先の先にも程があるイエレン姐さんに対して「出来るだけ早期に目標を達成する」と大口をたたいているのに、出来るだけ早期に目標を達成した時に行うべき出口政策の話は時期尚早とか言い出すどこぞの中央銀行の総裁はもしかして思考能力に何らかの問題があるのではないかと言いたくなりますよねえ。

という悪態はともかく。

『Based on the FOMC's behavior in past recessions, one might think that such a low interest rate could substantially impair policy effectiveness. As shown in the first column of the table in the handout, during the past nine recessions, the FOMC cut the federal funds rate by amounts ranging from about 3 percentage points to more than 10 percentage points.』

過去の利下げ局面での利下げ幅のテーブルはこちら
[外部リンク] 『On average, the FOMC reduced rates by about 5-1/2 percentage points, which seems to suggest that the FOMC would face a shortfall of about 2-1/2 percentage points for dealing with an average-sized recession.』

過去はもっと下げて対応したのだから3%しか引き下げ余地が無いとダメじゃんという指摘もありますと。

『But this simple comparison exaggerates the limitations on policy created by the zero lower bound. As shown in the second column, the federal funds rate at the start of the past seven recessions was appreciably above the level consistent with the economy operating at potential in the longer run. In most cases, this tighter-than-normal stance of policy before the recession appears to have reflected some combination of initially higher-than-normal labor utilization and elevated inflation pressures. As a result, a large portion of the rate cuts that subsequently occurred during these recessions represented the undoing of the earlier tight stance of monetary policy.』

この部分はまあ味わいがあって、リセッション前のピークにおける物価水準と、レーバーユーティライゼーションを見ると、利下げ幅が大きいように見えますが、その前の時点で経済の過熱に対応して金融政策スタンスが引締め的に転じていた状態になっていて、そこがスタート時点だから大きな緩和を行ったように見えるのであるというお話。

『Of course, this situation could occur again in the future. But if it did, the federal funds rate at the onset of the recession would be well above its normal level, and the FOMC would be able to cut short-term interest rates by substantially more than 3 percentage points.』

ですからリセッションの前って基本的に過熱しているのでその時は中立金利よりは上にあるでしょうだから3%しか引き下げ余地が無いというものでもないですよというお話ですな。


『A recent paper takes a different approach to assessing the FOMC's ability to respond to future recessions by using simulations of the FRB/US model.19 This analysis begins by asking how the economy would respond to a set of highly adverse shocks if policymakers followed a fairly aggressive policy rule, hypothetically assuming that they can cut the federal funds rate without limit.20』

『It then imposes the zero lower bound and asks whether some combination of forward guidance and asset purchases would be sufficient to generate economic conditions at least as good as those that occur under the hypothetical unconstrained policy.』

『In general, the study concludes that, even if the average level of the federal funds rate in the future is only 3 percent, these new tools should be sufficient unless the recession were to be unusually severe and persistent.』

ということで、3%しか金利引き下げ余地がないということであっても、資産買入政策やフォワードガイダンス政策などによってゼロ金利制約化における金融環境を一段と緩和することが可能であり、仮にそのリセッションがシビアで長期化するようであってもヘーキヘーキ、というお話になっております。

・・・・・・・・・・って良く見たらそれってマイナス金利政策をやっているECBと日銀に華麗な砲撃を加えているように見えるんですが、この講演まだ先がありまして、「マイナス金利政策は不要」というような露骨な表現はさすがにしていませんけれども、マイナス金利政策をツールキットのリストに加えないままで名目ゼロ金利制約における緩和政策ツールはこの前の時に行ったものを駆使すればヘーキヘーキという話をしておりまして、中々良いイヤミになっているなあというのが続きになります(時間の都合で勘弁)。
 


お題「黒田総裁のジャクソンホール講演はマイナス金利を撤回したくないというのは把握した」   2016/08/29(月)08:03:50  
  http://jp.reuters.com/article/ny-forex-idJPKCN1112GG
Business | 2016年 08月 27日 08:00 JST
ドル102円に迫る、FRB正副議長発言で年内利上げ観測高まる=NY外為

フィッシャー副議長が吠えるというのが何ともですが、ここでどうせみなさんが注目するのはイエレンネタなのですが、そこれ黒田総裁ネタが来るという攻撃では参りますが別に手抜きをしている訳ではありません(言い訳)。

○ジャクソンホールの黒田総裁講演(ただしめんどいので日本語の方で)

英文本チャンはこちら
[外部リンク] Re-anchoring Inflation Expectations via "Quantitative and Qualitative Monetary Easing with a Negative Interest Rate"
Remarks at the Economic Policy Symposium Held by the Federal Reserve Bank of Kansas City

ですが手抜きでこちら。
[外部リンク] 「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」による予想物価上昇率のリアンカリング

リアンカリングもへったくれもそもそもリアンカリングできていないのに何を言うのでしょうという出落ち感満載なのですが、まあ鑑賞してみましょう。


・最初から微妙に怪しいキーワードみたいなのが入っていますなあ

でまあ最初の所から。

『過去 20 年間以上、日本経済は、様々な困難を経験してきました。すなわち、長きにわたるデフレーション、潜在成長力の低下、幾度かの金融危機、また、急速な高齢化とこれに伴う労働人口の減少に起因する構造問題などです。これらの困難な経験を踏まえ、金融政策の頑健性(resilience)ということを考えるにあたり、観察されているある事象を強調しておきたいと思います。』

ほうほうそれでそれで?

『それは、長期的にみると低インフレと低金利は共存する傾向があるということです。』

・・・・・(゜д゜)

『そうした低インフレ・低金利下では、名目金利にゼロという下限制約があるため、中央銀行には政策金利を引き下げる余地がごく僅かしかありません。言い換えると、金融政策――厳密には伝統的ないし標準的な金融政策――の頑健性は著しく損なわれることになります。』

だからと言って短期決戦型金融政策の現行政策を行う事の正当化ができる訳ではない訳で、それ以外に昔から散々非伝統的政策を実施しているのですが、話がこういう風に飛ぶのが屁理屈感満載。

『2013 年3月に私が総裁に就任した後、日本銀行は、マイルドではありますがしつこいデフレを克服するため、速やかに「量的・質的金融緩和」を導入しました。「量的・質的金融緩和」はそれまでの金融政策手段の限界を超える2つの要素からなっています。』

>それまでの金融政策手段の限界を超える

ってのが黒田総裁の自画自賛ポイントだろうという所で、今までの政策を見直して長期的に持つような金融緩和政策を実施する、という風にしないとどこからどう見ても物価目標達成の前に(つーかそもそも日本の計測方法で2%が適正なのかという話もあるし、行くのかよというのもあるけどそれはさておき)政策の方が爆発炎上するので、より柔軟にしながら長期的な政策継続をしないといけないというのが現状の筈なんですよ(もちろん今の日銀が馬鹿あるいは気が触れていれば神風特攻の3方向追加緩和をして爆発を早期化する可能性がありますが)。

でも、明示的ではなくても中長期的に持続可能な政策にして、政府との共同文書で書かれているような話(あの文書では2年というのは無かった訳でMB2倍で2年で2%とか言い出したのは黒田日銀)のラインまで戻って行く、となりますと「それはどう見ても麿時代に戻る話で結局麿が正しかったんじゃないか」という話になってしまい、それは黒田さんとしては耐え難いことなんでしょうなあ、というのが伝わってくるこの「限界を超える」というフレーズであると把握しましたがどうでしょうかねえ。

となりますとですよ、まあ黒田総裁になって限界を超えたのってマイナス金利な訳で、それは確かに限界を超えましたがそのもたらした物は物価面では今のところマイナスの成果しか出て居ないんですがという所で、それは普通副作用の方が大きい政策という評価になると思うのですけれども、こうやって「限界を超えた」というのをキーワードにする以上、マイナス金利をやってみたら副作用の方が大きかったですゴメンナサイと撤回する気は1ミリも無いでしょうなあと思うのでした。

とは言いましてもこの「限界を超える」はQQEの方になりますので以下続く。

『第一に、日本銀行が2%の「物価安定の目標」を出来るだけ早期に実現するという強く明確なコミットメントを示し、これを裏打ちする大規模な金融緩和を行うことで、人々のデフレマインドを抜本的に転換し、予想物価上昇率を引き上げることです。第二に、巨額の国債買入れと極めて大規模なマネタリーベースの供給によって、イールドカーブ全体に低下圧力を加えることです(図表1)。これら2つの要素が相俟って実質金利を押し下げることで、強力な緩和効果が発揮されてきました。』

効果が発揮されてきた実績が無くて追加緩和していますがね!!!

『2014 年 10 月には、「量的・質的金融緩和」は、「量」と「質」の両面で拡大されました。その後、2016 年1月には、「量」と「質」に続く3つ目の次元である「(マイナス)金利」が付加され、「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」として拡張されました。「量的・質的金融緩和」は、3つの次元での政策手段――量、質、金利――をフル活用することが可能な柔軟かつ強力な政策的枠組みへと進化しました。』

>柔軟かつ強力な政策的枠組み

というのが何やら怪しげな表現で、えーっとすいません確かこの前まで「3方向で追加緩和を投下」というような感じの話しかしていなかったと思うのですが、ここに「柔軟」というのが入っているのはこれはこれで怪しい訳ですよ。

『こうした経緯を踏まえ、本日は、金融政策の頑健性をどのように確保すればよいかというテーマを考えるにあたり、鍵となる2つの課題に焦点を絞ってお話ししたいと思います。』

と纏めているのだが、そもそも論として金融政策の頑健性を確保するっていう話なのだが、金融政策は本来国民厚生を高める為に実施するものであって、その手段が金融政策なのですから、頑健性を確保する為にどうすれば良いのかという事を考えるというのは手段と目的がおかしくなっていませんかというか単なる自己実現的な話になっていませんかねえと突っ込みたくなる次第でありますが、まー「マイナス金利付きQQE」というもの自体が「金融政策手段の限界が起きないようにするための金融政策手段」という色彩が濃厚であって、マイナス金利を導入した結果どういう効果と副作用があって、資産買入政策の継続にどのような影響を与えるのか、という事を深く考えて実施したように到底思えない政策の投入の仕方であって、昨年12月の補完措置導入以降言われ出した「金融政策手段の限界」という見方に対してブチ切れて導入した政策手段の為の政策でありました(とワシは理解している)ので、そこでこの「金融政策の頑健性」というお題を持ち出すというのが、もうマイナス金利政策の正当化屁理屈にしか見えないのですよねー。

でまあこういう「手段の為の手段」みたいな話を平然と持ち出している辺りは今やっている総括検証が屁のような結果になるのではないかという懸念を呼び起こすのであって、確かこの前の総裁定例会見では「虚心坦懐」とか言ってた筈なのだが、どう見ても開き直り屁理屈だろこの頑健性ってのはと思うのでありましたorzorz


・恣意的なデータの出し方に総括検証への懸念しか起きないのですが

まあ『2.インフレ予想のリアンカリング(Re-anchoring)』という小見出しがもうねという感じですが、『(原油価格とインフレ予想)』という小見出しに参ります。

『多くの方がよくご承知の通り、2014 年の夏頃から原油価格が大幅に下落しました。インフレの予測という観点からは、原油価格の下落は通常、一時的な動きとみなされるものです(図表2)。』

ということで図表2があるのだが、図表2を見ますと、

『(注)各調査時点における回答者の予想平均値。日本の値はコンセンサス・フォーキャスト。各年1、4、7、10月(ただし、2014/4月以前は4、10月)。米国の値はSurvey of Professional Forecasters(四半期調査)。』

となっていまして、展望レポートの方ですと普段は[外部リンク] まあ何ですな、こういう恣意的なデータの出し方をしてくるというのは「今度出る総括検証の時には結論先にありきでデータを恣意的に出してきます」って宣言しているように見える訳で、これまた総括検証に対する期待度を下げるというか不安度を上げる講演テキストですなあと思う訳ですよ。

『原油の先物市場をみても、翌年以降、さらに下落が見込まれていたという訳ではありませんでした。したがって、米国における Survey of Professional Forecasters の6年先から 10 年先のインフレ予測値が極めて安定的に推移していることからもわかるように、米国では長期的なインフレ予想には変化はみられませんでした。対照的に日本では、不可解なことに、長期的なインフレ予想に弱めの動きが観察されています。長期的なインフレ予想を測るためのデータの違いなど、技術的に異なる点はありますが、そうした点を考慮しても、このところの日本の長期的なインフレ予想に弱めの動きがみられることについて、その一部が 2014 年以降の原油価格の下落に起因するとの見方を否定することは難しいように思われます。』

「その一部」と言って言い逃れができるようになっているのだが、原油だけではなくてそもそも実質所得の低下による消費の低迷とか、その後の円高による物価押し下げによる要因とか、そういう話を華麗にスルーですかそうですかという所ですが、まあそれ以前の問題として、ついこの前まで声明文では『予想物価上昇率は、やや長い目でみれば全体として上昇していると見られる』ってなっていませんでしたっけ。


でもってこの結論が凄いというか何というか。

『程度はともかくとして、消費者物価指数(総合)の前年比上昇率が原油価格の下落の影響を受け低下したことは、多くの先進国で共通して観察された事象でした。しかし、基調的な物価上昇率について日米を対比してみると、その回復ペースには、はっきりとした差がみられました。米国のエネルギーを除く消費者物価上昇率は速やかに2%へ復したのに対し、日本の消費者物価(除く生鮮食品・エネルギー)の前年比上昇率はプラスを保ちつつも2%をかなり下回っており、相対的に低い水準となっています。こうした違いを踏まえると、日本のインフレ動学は米国対比、原油価格の大きな変動を含む外的なショックに対する頑健性が低い(less resilient)と捉えるのが妥当です。』

えーっとすいません、そもそも2%でアンカーされていないのですから頑健性もへったくれもなくて、それは円安と消費税増税による外的ショックで上がったものが元に戻っただけではないか、という結論にはならないんですかああそうしますとQQEが無駄だったって話になるからそういう分析にはならないんですか。

つーことで、前年比の円安進行と消費税増税による影響(その前の財政とか駆け込み需要とかの影響も含めて)による影響は全部QQEの効果にして、下がった方は原油のせいという検証結果が発生するというのは把握しました。それじゃあ虚心坦懐でも何でもないんですけどねえ。

『既に触れたように、原油価格の変動は、通常一時的と受け止められることから、長期的なインフレ予想に対して持続的な影響を与えるものではないと考えられます。まさにこうした通常のケースが米国では成り立っていると考えられます。通例とは違う日本のケースを理解するためには、何らかの別の要因を考慮する必要があります。日米のインフレ動学の違いについて、1つの解釈として、米国では長期的なインフレ予想が2%近傍にしっかりとアンカーされているのに対し、日本ではなお十分にアンカーされていないという見方ができます。日本では、実際のインフレ率に対する原油価格の下落の影響が予想インフレ率の弱めの動きを通じて増幅されてしまったと考えられます。』

>なお十分にアンカーされていない

でまあリアンカリングという話になるのだが、それはつまりQQEで最初に考えていたインフレ期待の引き上げというのが失敗していて、仕方がないから実質金利を下げるためにマイナス金利を突っ込んでいくという手段に入って行ったという事なのでないでしょうかねえ。

『このようなインフレ予想と実際のインフレ率の間の相互作用についての解釈は、現時点では、今後しっかりとした実証分析によって検証されるべき仮説という位置づけです。』

しっかりとした実証分析が出て来なさそうなのは把握した。

『そのうえで敢えて言えば、データからは、そうした解釈を支持する兆候がいくつか確認できます。米国の6年先から 10 年先のインフレ予想が前年比2%程度で安定的に推移しているのに対し、同様の日本の指標は安定しておらず、振れが大きいことが特徴です。』

そもそコンセンサスフォーキャストとかのようなどマイナーな数値で議論をおっぱじてめている時点で論外。一方で日銀の消費者意識アンケートの5年後の物価見通しとかを使って「消費者の中長期のインフレ期待は比較的安定している」とかいう話もどこかでしてませんでしたっけ(とっさに出て来ないので引用できないのがシャクだが)という次第でありまして、そもそも「インフレ予想」自体がふわっとしたものなので、それを特定指標を使って日米比較をする時点で恣意的なものになってしまうんですよね。だってさっきも申しあげましたけど、声明文では毎回『予想物価上昇率は、やや長い目でみれば全体として上昇していると見られる』って言っていたのに、ここで急に『日本の指標は安定しておらず、振れが大きいことが特徴です。』とかお前舐めてんのとしか思えん。

『より重要なポイントとして、「量的・質的金融緩和」が開始された 2013 年以降は幾分高まりがみられているものの、長い目でみれば 1990 年代以降、日本の長期的なインフレ予想は、2%より低いままであったという事実があります。こうした観察事実と整合的で、実証的な検証に値する仮説として、2014 年時点で日本経済はリアンカリングの途半ばであったため、インフレ動学が負のショックに対して脆弱だったということになるでしょう。』

とか何とか言ってるが、単にその前の「正のショック」政策ではインフレ予想のリアンカリングが出来なかっただけという事だったのではないでしょうかねえ。


・でまあインフレ予想のリアンカーがどうのこうのの話になる

『(インフレ動学の学習プロセスについての理解)』というお前3年もやって何を今更という小見出しで、そういうのは最初に検討してからやるもんじゃないのかねえもしかして単に何の根拠もなくて置物理論で政策実施したんですかと申し上げたくなる小見出しになるがそれはさておき。

『ここまで述べたように、長期的なインフレ予想の動きが日米両国間で異なっていることを踏まえると、「人々はどのようにインフレ予想を形成しているのか」という、より深い問題に至ります。』

でまあ適合的な期待形成がどうのこうのとあるがうざいので飛ばしてその次。

『日本の 1990 年代の経験を振り返ると、消費者物価上昇率がゼロ%近傍ないしは、しばしばマイナスとなる期間が続くという状況のもと、長期的なインフレ予想は、振れをともないつつ下方トレンドを辿っていました(図表3)。』

とあるのだが、その長期的なインフレ予想は例のマイナー指標の時点でうんこ。

『インフレ予想の不安定化は、数度の金融危機を含む日本経済に対する負のショックを増幅させ、デフレ脱却のための様々な政策的な取り組み――ゼロ金利政策や量的緩和――の効果を減殺してきたと考えられます。』

とあるのだが、単に低い所で安定していただけの話ではないかとも思われますがねえ。何かこう結論の為に一番使いやすいデータを持ってきただけに見える。

『日本の経験に照らして明らかなように、長期的なインフレ予想を目標水準近傍にアンカーすることは、頑健な金融政策の枠組みを確立するための前提条件です。』

・・・・・(゜д゜)

頑健な金融政策の枠組みを確立する為に2%目標達成するって話がおかしいだろという最初の所に戻るのだが、日本銀行の政策のために経済があるんじゃないんですけど日銀ってそんなに偉いんでしたっけ??????

『こうした考え方を踏まえ、日本銀行は2%の「物価安定の目標」の実現にコミットしたうえで、現在、「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を推進しています。インフレ予想を「物価安定の目標」である2%に向けて押し上げていくこと、そして、そこにアンカーすることが、この政策の眼目のひとつとなっています。』

ではどうやってやるのでしょうかねえ?????


・マイナス金利政策の波及効果とな

『3.マイナス金利政策の波及経路(トランスミッション・チャネル)』という小見出しに参ります。

『(マイナス金利政策:実際にはどのように機能するのか)』というこれまた出落ち感満載の小見出しがががががが。最初の部分は飛ばしてその効果とやら。

『この新しい政策は、金融機関の限界的な資金調達コストを引き下げ、これによって、銀行間短期金融市場における取引はマイナス金利で行われるようになりました。』

って言ってるけどコール市場でのマイナス金利は「マイナスチャージを回避するための資金放出」に対して「日銀当座預金適用金利がゼロ金利の枠が余っている人が鞘取りをしている」だけのものであって、別に金融機関の限界的な資金調達コストの引き下げには寄与していませんけど。

『日本の国債市場をはじめ様々な金融市場は、「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入に対し、顕著に反応しました。とりわけ、長期・超長期の国債金利は、大幅に低下しました(図表4)。これを受けて、長期の資金調達金利が低下したことで、企業の長期資金需要や家計の住宅ローン資金需要が刺激されました。』

その結果設備投資って出ていましたっけ???????

『このように、「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」は幅広い借り入れ主体に恩恵を与えています。その中でも、新しい動きが目立っているのが社債の発行市場です。企業による満期の長い社債の発行、たとえば 20 年満期といった超長期債などの発行が顕著に増加しています。』

その結果設備投資って出ていましたっけ???????


でまあその次の部分がマイナス金利に対する黒田さんの強いこだわりを示していますな。

『既に複数の中央銀行によってマイナス金利政策が効果的に実施されていることから明らかなように、名目金利のゼロ下限制約というものは、実務上は、もはや動かしがたい制約条件という訳ではなくなっています。マイナス金利は、金融機関間の競争と短期金融市場における裁定行動を通じて、新たな金融取引に波及しています。』

ということで、「マイナス金利は限界を打破した」と言いたいんでしょう。こら辞任でもしない限り黒田さんマイナス金利撤回せんわ。

『もちろん、ゼロ制約が取り除かれたからといって、中央銀行が幾らでも望み通りのマイナスの水準に金利を引き下げられることを意味している訳ではありません。ゼロ制約とは別の制約――この制約水準は、現金の保有コストと密接な関係を持つものです――が存在すると考えるのが自然です。ただし、現在の日本のマイナス金利水準である-0.1%は、そうした新たな下限制約からは、まだかなりの距離があると考えています。そのような留保点を考慮したうえでも、やはり、マイナス金利政策という新しい実践的な政策手段を取り入れたことによって、中央銀行は様々な負のショックへの対応において、より大きな自由度を獲得したということができます。』

という自画自賛モードのすさまじさから、マイナス金利政策の撤回を考えていないというのも兎も角として、マイナス金利政策の副作用について何も考えていないような説明をしているのがこのオッサン大丈夫かという説明なんですけど。


・量の話はすっかり無かったことになる説明

次の『(「量的・質的金融緩和」へのマイナス金利付加によるインパクト)』でも金利一本槍の説明になっていてこの辺はまた怪しい部分がある。

『日本における「量的・質的金融緩和」の経験は、インフレ予想の高まりによって実質金利が大幅に低下したことを示しています。』

最初の時点でおかしい。さっきインフレ予想下がったって言ってなかったか????

『一方、名目の国債金利については、マイナス金利政策の導入までは、さほど大きく低下はしなかったという見方もできます。これは、3年前に「量的・質的金融緩和」が開始された時点で既に名目金利はかなり低い水準にあったということも影響しています。では、なぜ、「量的・質的金融緩和」にマイナス金利を付加しただけで、イールドカーブ全体にわたって目立って大きな反応が生じたのでしょうか。』

でまあ金利が下がった効果(と言っているがただの事象だろ何のために金利下げてるんだというツッコミはパスする)の話なのだが。

『「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入によって、民間金融機関が中央銀行に保有する当座預金の限界的な付利金利が、+10bps から-10bps に 20bps 引き下げられました。その結果としてのより長い期間の金利への波及効果は、欧州諸国の経験に照らしても、かなり大きなものとなりました。ここで自然に生じる疑問は、何が「乗数(multipliers)」の違いを生むのか、ということです。ここでいう「乗数」とは、当座預金金利の1単位当たりの変化に対する長めの金利の変化幅を意味しています。』

この辺からきな臭い説明になる。

『この問いに対して、現時点ではまだ答えはありません。仮想的には、乗数はもっと小さいケースもあり得るほか、マイナスになることも考えられます。実際、マイナス金利政策の導入に伴い、長期的なインフレ予想が高まることを反映して、長めの金利が上昇すれば、乗数はマイナスとなります。』

フィッシャー効果な。

『しかし、乗数がマイナスになるという事態は、日本の場合でも多くの欧州諸国のマイナス金利政策の事例においても発生しませんでした。逆に各国で共通に観察された事象は、イールドカーブのブル・フラット化です。理論的には、長めの金利のタームプレミアムの低下ないし先行きの金融政策に対する見方の下振れが、そうしたブル・フラット化が起きる要因と考えられます。』

と言っているが、そもそも欧州ではインフレ期待が2%近辺でアンカーされているという事になっているのだし、インフレ期待を引き上げることを直接の目標にして政策を追加している訳でもなかったのだから、日本と比較することが説明として怪しいにも程がある。

『両者とも広範にみられたブル・フラット化を説明できることは事実ですが、仮にゼロ制約があるもとでの将来の金融政策スタンスについて着目すると、現実を上手く説明できる解釈が考えられます。すなわち、市場参加者は中央銀行の強い緩和的スタンスが長期化すると予想し、その結果、潜在金利は実際に観察された金利よりもかなり低くなっていたという状況を考えてみます。マイナス金利政策の採用は、名目金利のゼロ制約を取り払うことになるため、ゼロ制約の影響を受けない場合に成立するであろう「真の金利」が示現することになります。このような場合であれば、潜在金利と実際の金利との乖離が大きいほどマイナス金利政策の導入時の効果は大きくなります。これは実質的には、様々な期間の名目金利が、どの程度ゼロ制約によって強く制約されているか、その度合いにマイナス金利政策導入のインパクトが影響されるということを意味しています。』

盛大に胡散臭い説明になっていますが、この説明の中で全く存在しないのが「量の効果」であって、元々の小見出しでは「量的・質的金融緩和」へのマイナス金利付加によるインパクト」となっていましたが、マイナス金利に対する説明ばっかりになっていて、量の効果についてすっかりスルーとなっている訳でして、この講演って黒田総裁のマイナス金利政策に対するこだわりについて延々と紹介するとともに、量の効果をすっかりスルーしている、という事ですから、まあ総括検証の結果神風特攻にならないのであれば、金利政策の方に移行しつつ、量の方はもうちょっと長持ちさせるような方法を考えて徐々に量の話から撤収するという事になるんでしょうなあというのは把握しました。


・最後のはまあどうでも良いが引用しておく

『4.おわりに』である。

『中央銀行によるインフレ目標に対する強いコミットメントが企業や家計のインフレ予想の形成に影響を与えることは、コンセンサスになっています。したがって、コミットメントそのものが、頑健な金融政策の枠組みを確立するうえで、重要な構成要素であることに変わりありません。』

まあコミットしても結局成果が上がらなかったらコミットの信認が低下するんだがな。

『先行きも日本銀行は、毎回の決定会合で、経済活動と物価に対するリスクを点検し、「物価安定の目標」の実現のために必要と判断した場合には、躊躇なく、「量」・「質」・「金利」の3つの次元で、追加的な緩和措置を講じていく方針です。』

持続できるんだったらな。

『「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」は非常に強力な枠組みです。そして、言うまでもなく、「量」・「質」・「金利」のいずれについても、追加緩和の余地は十分にあります。この枠組みをどう使って、2%の「物価安定の目標」を早期に実現するか、しっかりと検討し、実践していきます。』

まあ今から量を柔軟化しますとかマイナス金利を撤回しますとか言えない(マイナス金利は撤回しないと事実上この講演で言ってるけど)ですからこうなるんですが、こういうの何も言わないで黙っていれば良いのにと思うのですけど、まあ黒田さんが意地になって総括検証がゴミみたいな結果になってしまうような事の無いように願いたいです。

ということで黒田さんの講演ネタで終わってしまった(大汗)。
 


お題「ジャクソンホール待ちネタでジョージ総裁とカプラン総裁発言ニュースに関連して両人のネタをサルベージ」   2016/08/26(金)07:59:07  
  はいはいジャクソンホールジャクソンホール。

○カプランさんとジョージさんが利上げ発言とな

・ジョージ総裁の利上げ発言は仕様なので

[外部リンク] Fed Officials Push Hike Case Before Yellen in Jackson Hole
August 25, 2016 - 8:30 PM KST Updated on August 26, 2016 ? 1:59 AM KST

(しばらくするとインタビューが大音声で始まるのでご注意ください)

でまあそこの最初に

Kansas City Fed’s George says ‘it’s time to move’ again
Dallas Fed’s Kaplan says case for increase is strenghtening

とありまして、カプランさんの記事もあるのですがそれはさておき。

『“Where it will look at the September meeting, we will have to wait and see if anything changes,” George said. “I don’t think that we are going to need to have high interest rates. I don’t think we need to cool off the economy by any means,” she said. “But I do think that it would be appropriate to begin the process of continuing that normalization.”』(上記URLさきより)

ジョージ総裁の場合は前回のFOMCでも利上げを主張していまして、まあこういう話をするのは仕様ではあるのですけれども、じゃあなんで利上げをするのかという話ですが、このインタビューは12分もあって正座して聴いているほど朝暇じゃないので殆どBGMにしていただけなので聞き間違いしてたらゴメンやでなのですが、「見通し通りに進行しているのに何で調整せんのじゃ」という感じの話をしているように聞こえたのですが、それは先般のFOMCでの反対理由を見ているからかもしれません。

[外部リンク] 『Ms. George dissented because she believed that a 25 basis point increase in the target range for the federal funds rate was appropriate at this meeting. Information available since the June FOMC meeting showed solid employment growth, economic growth near its trend, and inflation outcomes aligning with the Committee's objective. Domestic financial conditions had eased since the U.K. referendum. She believed that monetary policy should respond to these developments by gradually removing accommodation, consistent with the prescriptions of several frameworks for assessing the appropriate stance of monetary policy. She believed that by waiting longer to adjust the policy stance and deviating from the appropriate path to policy normalization, the Committee risked eroding the credibility of its policy communications.』

理由が「Committee risked eroding the credibility of its policy communications」であって、低金利によって金融不均衡がとかそういう話をしている訳ではないですし、耳で聞き流したベースなので正直聞き間違っていたらゴメンやでなのですが、ジョージ総裁は中立金利的な概念に関してはそら中立金利は昔ほど高くは無いでしょうというような話(とは言え3%台後半だったような気がするが別の講演などを確認しておく)でして、あくまでも先行き見通しに伴う利上げ主張なので、構造的に正常化しろと言っていたかつてのスタイン理事みたいなタイプとは違います。

ということはどういう事かと申しますと、前々回のFOMCであっさり利上げ提案を引っ込めたと思ったのに前回のFOMCでは利上げ提案が復活する、という形で足元のデータによって振らされる事になる人ということであって、かつてのスタイン理事のようにBISビューに近いスタンスで今の禿しいアコモデーティブなスタンスがケシカランという話をされますと足元の少々の経済指標のブレではぶれないのですけれども、ジョージ総裁の場合は何だかんだ言って足元指標が急にコケるとコケそうなので、タカ派扱いですが構造的タカ派ではないというお話ではあります。



・カプラン総裁の利上げ論

[外部リンク] Business | 2016年 08月 26日 01:49 JST
米利上げ、さほど遠くない将来に可能=ダラス連銀総裁

『[25日 ロイター] - カプラン米ダラス地区連銀総裁は25日、連邦準備理事会(FRB)は、さほど遠くない将来に利上げできるとの認識を示した。CNBCテレビとのインタビューで述べた。総裁は、利上げへの論拠が強まりつつあるとした上で「われわれがそれほど遠くない将来に新たな一歩を踏み出すことができる状況に近づいていると考えるべきだ」とし、こうした動きは経済の継続的な進展に拠ると語った。』(上記URL先より)

ってありますが、カプラン総裁の場合は先般こういうのをやっていましてですな。

[外部リンク] Speeches by President Robert S. Kaplan
Key Secular Trends and Implications for Monetary Policy
Remarks before the Official Monetary and Financial Institutions Forum Beijing August 2, 2016

ネタがあるとか言っておきながら総括検証大会の方で気を取られているうちにすっかりスルーしていた案件。

本当は前半の『The Broader Context』というのを先にネタにして、そもそもカプランさんがどういう世界認識(?)を元に話をしているのか、というのを確認してから先を読んだ方が分かりやすいのですけれども、そこはこの不肖アヘアヘ手抜き読みオジサンのアタクシが読むので結論部分をまず確認に行くのでありました。


小見出しの『Implications for Monetary Policy』から。

『I am closely monitoring how slowing growth, high levels of overcapacity and high levels of debt to GDP in major economies outside the U.S. might be impacting economic conditions in the U.S.』

この辺の話は今申し上げましたように、小見出し『The Broader Context』の所で全体感を示していたりするので、ここでいう話は構造的な部分ということでご理解頂きたい。

『I am also closely tracking how these issues might be affecting the slope of the U.S. Treasury yield curve as well as measures of tightness in financial conditions.』

ほほー。

『In light of these challenges, I have been suggesting that removal of accommodation should be done in a gradual and patient manner, based on a realistic assessment of progress toward achieving the Federal Reserve’s dual-mandate objectives regarding full employment and price stability. I am also very cognizant that, from a risk-management point of view, our monetary policies have an asymmetrical impact at or near the zero lower bound.』

という話をしているので、経済構造的な面から言うと金利をそう一気にドカドカ上げる訳にも行かないって経済構造になっているのだから、ゼロ金利制約問題なども考えてリスクバランスを考えて利上げを実施していくという話になりますな、とまあ経済構造の全体感を示した後の金融政策インプリケーションは別にタカではない。

『Current Challenges of Monetary Policy』というのが次にあってだな。

『As you know, the target range for the federal funds rate stands at 25 to 50 basis points. The Federal Reserve raised the range by 25 basis points in December 2015 after seven years at the zero lower bound.』

ほうほうそれで?

『Prolonged low rates, several rounds of quantitative easing and other extraordinary Fed policy actions came in response to the severe financial crisis and economic recession of 2008 and 2009.』

キタコレ!!!!!という感じですが、まあカプランさんの場合就任以来この話をしていまして、スタイン理事ほど強硬な方ではなさそうですが、BISビューちっくな論点を持ち出して政策の正常化を求めていくスタンス、というのは元が経済物価情勢と関係ない部分から始まっているので、雇用統計がコケたから利上げ提案を出したりひっこめたりとかいう風にならない面があり、投票権持ちになって正常化促進サイドに回ると結構強硬になる可能性も存在しますな。

『It is worth noting that the last time short-term interest rates in the United States were this low was during the middle and late 1930s as the U.S. economy struggled to emerge from the Great Depression. In addition, government bond yields in Germany and Japan are actually negative, even at maturities over five years.[14] Real government bond yields-returns after inflation-are at or below zero across a wide swath of countries, including the United States. This situation has been accentuated in the aftermath of Brexit.』

とは言いましても大恐慌の後の低金利は長期化していましたし、ドイツや日本の金利なんぞはマイナスになっていますしという事で、ヒャッハーBISビューだぜ低金利は消毒だ〜!という事でもないので、スタインさんのような感じではないと思う。


その次が『The Neutral Rate』という所ですが流し気味にいきますね。

『As central bankers, we aim for monetary policy to be accommodative when the economy is operating below full employment and trend inflation is below target. We typically begin to remove accommodation as we move closer to achieving those dual goals. When our full-employment and price-stability goals are in conflict, the FOMC makes an assessment of the “balance of risks” to the two objectives.』

ほぼここはマクラみたいなもん。

『While there are disagreements about how much slack remains in the labor market and about how best to gauge trend inflation, policy debates focus more fundamentally on how to gauge the appropriate level of tightness or accommodation in monetary policy. This, in turn, depends on judgments about the “neutral rate”-the rate that signifies the dividing line between an accommodative and a restrictive monetary policy.』

最近FEDが得意とする中立金利議論だが、これは話をするのに使いやすいから使いたくなるのだが、あまりにも便利なために便利使いしてしまう結果、コミュニケーションの整合性が取れなくなって最終的にあばばばばーとなる諸刃の剣なので、確信犯(つまりインチキコミュニケーション)で使う以外にはお勧めできない。

『This debate is complicated by the fact that the neutral rate is “unobserved”-that is, we have to infer this rate based on observations of financial and economic data.』

だからインチキに使えるんですけどね。

『Economists and other forecasters have lowered their estimates of the longer-run neutral rate over the past several years. Yields on Treasury Inflation Protected Securities (TIPS) have also signaled a decline in the longer-run neutral real rate.[15]』

『A major driver of the decline in the neutral rate is a decrease in estimates of future growth. Longer-run estimates of future GDP growth have been declining across most advanced economies. This growth slowdown has been mostly due to demographics, but weaker productivity growth also contributes significantly to this decline.』

でもって中立金利が下がっているよそれは構造的な経済の変化に寄る点も多いよってのは色々な人が論じているネタと同じなので一々訳しません。

『Another likely reason for the decline in the neutral rate is the emergence of the U.S. as chief supplier of safe assets to the world.』

ここはちょっと面白い、というか昨日ネタにしたブラードのオッサンもちょっと言及していたような気がするのだが、世界的に安全資産が不足しているというビューというか指摘ですな。

『In an increasingly interconnected world, the search for safety and return occurs globally-meaning that low rates in one country can quickly impact interest rates in other countries. Robert Hall of Stanford University and the Hoover Institution argues that the representation of risk-averse foreign investors in U.S. financial markets has increased and that this trend has contributed to downward pressure on the neutral real rate.[16]』

しかしそういう需給で決まる話が中立金利に影響するもんなのかねえ。

『My colleague John Williams, president of the San Francisco Fed, along with Thomas Laubach, on the staff of the Federal Reserve Board of Governors, has estimated that, as of the end of the first quarter of 2016, the longer-run real neutral rate was approximately 0.2 percent.』

SF連銀もそんなの出していましたな。

『Evan Koenig and Alan Armen at the Dallas Fed estimate of the shorter-run real neutral rate was negative 1 percent as of the end of the second quarter of 2016. By this measure, the Fed was only modestly accommodative last quarter.』

ということで低い中立金利の数値がホイホイと。

『While there are different approaches to measuring the neutral rate, it is clear that there has been a significant decline in estimates of the neutral rate over the past several years.』

でまあ結論は中立金利水準がここ数年で大きく低下しましたよと。

『I am strongly persuaded by arguments that aging demographics in advanced economies, slower productivity growth and the continued emergence of the U.S. as a source of safe assets have all contributed to the decline in the neutral rate. I also believe that high levels of debt to GDP in advanced economies and higher levels of political polarization have, at a minimum, limited the capacity of these countries to implement fiscal policy and structural reforms that could have stimulated higher rates of growth. This situation has, in turn, caused the neutral rate to be lower than it would be otherwise.』

という話をしているので、自然利子率というか中立金利というかの水準は下がっていますよ、という話を思いっきり行っている訳ですから、まーここを重視して読めばカプラン流だと利上げしてもそのターミナルレートって低いことになるからハト、という読み方も出来る訳です。さっきの金融不均衡ネタとかの言及もあるからそう単純でもないのだが。


最後の『The Role of Monetary Policy』を見る。

『In light of the decline in the neutral rate, using monetary policy to help manage the economy has become more challenging.』

ほうほうそれでそれで?

『Monetary policy has a key role to play in economic policy. However, at or near the zero lower bound, it may be less effective than other tools of economic policy. Monetary policy is not designed, by itself, to address the key structural issues we face today stemming from demographic changes, lower rates of productivity growth and high levels of debt to GDP as well as dislocations created by globalization and increasing rates of economic disruption.』

金融政策は構造問題などには対処できませんし、ゼロ金利制約に引っ掛かると効果が減殺されると。

『For the past eight years, advanced economies have relied heavily on monetary policy and much less on fiscal policy or structural reforms. However, at this stage, if we are going to generate higher sustainable rates of GDP growth and address key secular issues, there needs to be policy action beyond monetary policy. This action could take a variety of forms.』

『In the U.S., given that aging of the population is expected to continue to create headwinds for future economic growth, more could be done to examine policies that would ensure an inflow of workers to strengthen and grow the U.S. workforce. Appropriate immigration policy is a key element of this effort.』

ということで金融政策では無い方面に話が飛翔して逝くの巻。

『Public investments that upgrade aging infrastructure could help to bolster sluggish demand in the near term while boosting productivity in the long run. Given the sizable private pools of capital that exist today, some meaningful portion of this investment could come from public/private partnerships, with substantial capital coming from the private sector.』

『More broadly, tax reform and regulatory policies that create incentives for growth and investment could ultimately improve growth rates. Improved growth expectations could help counter the forces holding down the neutral real interest rate, giving monetary policy makers greater scope for action without resorting to unconventional tools.』

どうみても飛翔体です本当にありがとうございました。

『Historically during economic downturns, fiscal policy has often been used to assist monetary policy. However, due to high levels of debt to GDP as well as political polarization, governments have had difficulty coming to consensus on such action.』

「財政政策が金融政策をアシストする」というこの表現はどこぞの国に対するイヤミだったりすると面白いのだが。

『These are some examples of policy actions that could be considered. There are certainly other examples, including comprehensive regulatory review at the national, state and local levels, as well efforts to implement more comprehensive trade policy. Policy makers would need to address which of these might make sense to pursue. Whichever choices these leaders prefer, my point is that some of these actions will be necessary to address the challenges we currently face.』

とまあそういうことで、最後の所はひたすら構造改革とかの重要性を説く、というカプラン総裁前からそういう感じの話をする人なのですが、この時も(場所が北京だったこともあるのかも知れませんが)構造改革の重要性という話で、金融政策でヒャッハーという感じではないのがお洒落ですな。
 


お題「ブラード総裁がドットプロットで一人とんでもない低金利見通しを出している理由を鑑賞する企画」   2016/08/25(木)07:57:05  
  ジャクソンホール待ちとか言ってる今日この頃の相場および後付講釈ですが、結局ジャクソンホールで新ネタが出なかったら(銃声)。

などと申しておりますが輪番と入札の結果で動いているけど達観するとここもと落ち着いているという名のもとで結局そんなに動いてないのでこういう時には米国ネタでも。

○政策金利のドットプロットが横ばいの変態仮面のロジックも確認しようかと

つーことで傍から見ると一々目立つのが好きなブラード先生は最近ドットプロットでとんでもない数字を上げているのですが、その背景について最近何回か説明をしているので直近の奴でも鑑賞しようかと。

[外部リンク] (URLが長い・・・・・・・)
St. Louis Fed's Bullard Discusses New Approach to Monetary Policy Normalization

プレゼン資料はこちら
[外部リンク] 基本的には最初のサマリーの方から引用します。

『ST. LOUIS - Federal Reserve Bank of St. Louis President James Bullard discussed “Normalization: A New Approach” on Wednesday during the Wealth and Asset Management Research Conference at the Olin Business School at Washington University in St. Louis. In particular, he explained how the St. Louis Fed’s approach to near-term U.S. macroeconomic and monetary policy projections recently changed, and how the St. Louis Fed came to adopt this new narrative.1』

でまあ脚注1に

『1 For more discussion of the St. Louis Fed’s new approach, see Bullard’s webpage at www.stlouisfed.org/from-the-president/key-policy-papers.』

ってありまして、上記の先に行きますと過去の色々なオモシロ(本人は大真面目でしょうが)ネタが出ていまして、先駆的なのか単に足元の流れに引っ張られて極端なネタを投下しているから時々大当たりしてるだけなのかは良く分からんオッチャンではありますが、まあFEDの場合はたくさん人がいるから一人くらいこういうユニークな視点をバカスカ出すのも良いのかなと。ただ、ブラードのオッチャンの場合、ユニークなお話するのは良いのですが、あっという間にドテンしてしまうという困った傾向もこれありでして、じゃあ何でドテンするかというと今回の説明見てても最後の方に「ああこういうスタンスなら外部環境変わるといきなりドテンするわな」というのが伝わると思います(と駄文を最後まで読ませようとするこの仄めかしスキームwww)。


『Bullard explained that the new approach delivers a simple forecast of U.S. macroeconomic outcomes over the next two and a half years. He said that the St. Louis Fed’s forecast is for real gross domestic product (GDP) growth of 2 percent, an unemployment rate of 4.7 percent and a Dallas Fed trimmed-mean personal consumption expenditures (PCE) inflation rate of 2 percent. The target federal funds rate (i.e., the policy rate) is projected to be 0.63 percent over the forecast horizon.』

ドットプロットで0.5-0.75の所に延々と票(?)を入れているのはこういう事でして・・・・・・・・・


・低成長のレジームにシフトしたとかいう説明のようで

『Overview of the Two Narratives』つー小見出しに参ります。

『In developing a new approach, Bullard said, the St. Louis Fed wanted to replace certainty about where the economy is headed with a manageable expression of the uncertainty surrounding medium- and longer-term outcomes.』

ほうほうそれでそれで?

『He said the St. Louis Fed’s previous narrative assumed that the economy is converging to a unique, long-run steady state and that values for key macroeconomic variables are essentially tending toward an average of their past values.』

今まで想定していたストーリーというのが要するに今のFOMC的な標準ストーリーです。

『With inflation and unemployment gaps near zero, he noted, business cycle dynamics appear to be over. Therefore, the implication under the old narrative is that “the policy rate would likely rise over the forecast horizon to be consistent with its steady-state value.”』

『However, Bullard explained, “In the new narrative, the concept of a single, long-run steady state is abandoned. Instead, there is a set of possible ‘regimes’ that the economy may visit.” He added that regimes are generally viewed as persistent and that switches between regimes, while possible, are not forecastable.』

でもってその「今後徐々に回復が進んで完全雇用と物価安定に向かって行って金利も中立金利に向けて引き上げていきます」というのに対して、ブラード先生的には「そうはならないレジームが違ってきたんです」という話をしております訳で。

『He said that the current regime appears to be characterized by slow growth, low real rates of return on safe assets and no recession.』

新たなレジームというのは「低成長」「安全資産の実質金利が低水準となる」「リセッションが発生しない
という事に示されるそうな。

『In terms of monetary policy, which is regime-dependent, the implication is that “the policy rate will likely remain essentially flat over the forecast horizon to remain consistent with the current regime.”』

で、その結果として金融政策は「レジームディペンデント」になるので、政策金利は今の(ブラード総裁が言う方の)レジームが見通し期間中に継続するから、金利水準は横ばいでヨロシということです。ってなお話になるそうな。

でもってプレゼン資料の方だと9枚目から12枚目(資料のページではなくて表紙を含めた枚数で何枚目としております。PDFファイルベースね)がこの部分の話になるのだが、9枚目の所に、『Nature of the new narrative』というのがあって、そこを見ますと、

『・In the new narrative, the concept of a single, long-run steady state is abandoned. Instead, there is a set of possible “regimes” that the economy may visit.

・ J.D. Hamilton, “A New Approach to the Economic Analysis of Nonstationary Time Series and the Business Cycle,” Econometrica, March 1989, 57(2), 357-384.

・ C.-J. Kim and C.R. Nelson, State-Space Models with Regime Switching, MIT Press, 1999.

The “regime” language comes from this and subsequent nonlinear econometrics literature on this topic.』(プレゼン資料9枚目のスライドから)

となっていて、その次のページの中では

『・Regimes are viewed as persistent, and switches between regimes are viewed as not forecastable.

・Optimal monetary policy is regime-dependent.』(プレゼン資料10枚目のスライドから)

とあって、レジーム自体は経済の前提みたいな話で、一種の複数均衡みたいな感じのイメージだと思ったのですが、どうもこの複数均衡の遷移が起きるとレジームがノンリニアに変化する、という話をしているようなのよ。

ついでにスライドの11枚目には結果として向こう2年半程度はどうなるのかというのがある。

『A simple forecast over the next two and a half years:

・ Real GDP growth 2 percent
・ Unemployment 4.7 percent
・ Trimmed-mean PCE inflation 2 percent
・ Policy rate 63 basis points』(プレゼン資料11枚目のスライドから)

つまりロンガーランのノーマル水準にあるのに政策金利水準は0.63%という見通しで、ナンジャソラという感じですが、そこには下の方に『Risks associated with this projected policy rate are likely to the upside.』とあってそらそうよというか何というかな訳ですがその辺のツッコミは後で。


・どうも複数均衡論もどきのようなイメージで「経済のレジームが変わった」といっているようです

次の小見出しが『The Previous Narrative and the End of Its Usefulness』とまた大きく出る。

『Bullard said that during the past several years, the St. Louis Fed’s typical medium-term forecast under the old narrative was for output to grow at an above-trend pace, for unemployment to decline, for inflation (net of commodity-price effects) to overshoot 2 percent, and for policy rate increases to be consistent with the unique steady state. Under this old narrative, the extremely low policy rate was seen as stimulating, which is what was driving inflation above target, output growth above trend and a decline in unemployment.』

old narrativeとか言ってますがまあこちらがFEDの中心的な見解。

『He noted that from the second half of 2013 to the first half of 2015, output growth and unemployment data supported the previous narrative. However, inflation did not overshoot 2 percent during that period.』

昨年前半まではこの考えがワークしましたが・・・・・・・・・

『Now, Bullard explained, output growth has arguably slowed to a rate below a 2 percent trend, unemployment may not fall much below its current values, and trimmed-mean PCE inflation is close to 2 percent but not rising rapidly.』

『“If there are no major shocks to the economy, this situation could be sustained over a forecasting horizon of two and a half years,” he said. “These facts suggest that it may be time to quit using the old narrative.”』

まあ言いたい理屈も分からんではないのですが、これは実際の政策運営として「使える」議論なのかというツッコミは後程まとめて。


・目先の動きに過度に反応してないか??というのとそもそも政策実務に使いにくいだろうというブラード理論ではある

最後の小見出しが『The New Narrative Based on Regimes』ですが、そこの文章よりもスライドショーの箇条書きの方が分かりやすいのでそっちを先に。

『An unsatisfactory aspect of the old narrative:

・ The policymaker is completely certain that the economy is converging to a long-run steady state, which is itself an average of past outcomes.

・ How to fix this?

The new narrative: We want a manageable expression of the uncertainty surrounding medium- and longer-term outcomes.

・ One way to do this is to abandon the idea of a long-run steady state and instead think in terms of regimes that the economy may visit.

・ What are these regimes?』(プレゼン資料21枚目のスライドから)

でまあサマリーの方ではその続きもありまして、

『In describing the new narrative, Bullard discussed three important fundamental factors that determine the nature of the regimes that the economy may visit: productivity growth, which can be high or low; the real interest rate on short-term government debt, which can also be high or low; and the state of the business cycle, which can be expansion or recession. “The ‘regime’ can refer to any of these states or to the combination of all three,” he explained.』

とか何とか言っているのですが、どうも「経済の状況によってこのレジーム(というか複数均衡的な均衡点というか)が変化しうるものである」というお話をしているようなのですよ。

『Bullard said that while recession is a risk, “we have no reason to forecast a recession given the current state of the U.S. economy.” Therefore, this is viewed as a “no-recession regime.” Regarding labor productivity growth, he noted that it has been low on average at least since 2011.』

『Hence, this is viewed as a “low-productivity-growth regime.” Turning to the real rate of return on short-term government debt, Bullard noted that it has been exceptionally low by recent historical standards. This is viewed as a “low-real-rate regime.”』

従って今のレジームは「生産性の向上や実質金利が低いままで推移するものの、リセッションなども起きません」ってレジームだという話なのだが、このおじさん昔複数均衡論の話をしている時に([外部リンク] zero nominal interest rates:」となってた)均衡物価はゼロ近傍という話をしていたのに、何故か今回主張する均衡点では物価は2%だわ雇用は完全雇用だわという事になっていまして、その背景が何かという説明がクリアカットではないので、単体で読んでいると話の筋はそれなりに通っているのだが、過去の複数均衡論との整合性が良く分からん。

『“We think of low real rates of return on government paper (safe assets) as reflecting an unusually high liquidity premium on government debt,” he said. While not all real returns in the economy are unusually low, he noted that the real returns on safe assets are the ones that are most closely linked to monetary policy.』

安全資産の実質金利が低い点に関しては「国債の価格にプレミアムがついている事に見られますように、」って話をしているように見受けられますが、経済の状態に関してもそうなのですが、なんか他の要因で短期的に均衡しているように見えている状態なのを均衡状態と誤認しているのではないかという気もするし、確かにそらまあブラード先生がここまで述べているように、過去の平均的な水準に落ち着くという考え方そのものがおかしくて、経済の最適な均衡水準そのものは変化しうるし、ノンリニアに変化しうるというのもそれはそれで言ってる事は分かるちゃあ分かるので中々こう難しいですの。

『He acknowledged that there are some risks associated with the projected policy rate, including the fact that these fundamental factors could switch into new regimes. Overall, he said that the risks are likely to the upside.』

『Bullard concluded, “If a regime switch does occur, the policy rate path would have to change appropriately-it remains data-dependent.”』

って纏めていまして、プレゼン資料だと37枚目の『Conclusion』って所ですけど。

『The projected policy rate path is the main difference in the new approach.

・ For other variables, the St. Louis Fed’s forecast under the new approach is similar to private-sector forecasts.

Old narrative:

・ Relatively steep policy rate path, dictated by convergence to the single, long-run steady state.

New narrative:
・ Flat policy rate path, conditional on the current regime.
・ If a regime switch does occur, the policy rate path would have to change appropriately-it remains data-dependent.』(プレゼン資料37枚目のスライドから)

って纏まっているのですが、いやまあこの説明は説明で話としてはこういうのもあるなとは思うのですけれども、これを現実問題としての金融政策などの政策運営に落とし込むという事になると、「レジームが変わりました!!!」とか言いながらドテンしまくることになる訳で、現にこの引用部分を見ると「また経済のレジームが変わったら従来型のアプローチになります」って話で、いやまあそういう考え方もアリは有りかもしれんが、それやりだすと政策のボラが上がり過ぎて(ノンリニアに変わるのですから)少々無理があろうかと思われますって所かと。まあ少数意見で面白説明している分にはこういうのも面白いですし、長期的な観点では経済は最終的に単一均衡点に収束するみたいなモデルだけで回しているとブラードのいう程では無いにせよ、レジームの変化というか、均衡点の変化を見落としてしまう、というのはそらまあそうだろうなとも思いますけど・・・・・・・・

とまあそういうジャクソンホール待ちタイムなのでたまには面白おじさんの主張でも確認しようという企画でした。
 


お題「相場も様子見なのでアタクシも様子見雑談(ただの言い訳)」   2016/08/24(水)08:02:52  
  ジャクソンホール待ちってどうせジャクソンホールで画期的な新ネタは出て来ないじゃろ様子見の言い訳じゃろ、とフラグを立ててみるw

○総裁講演で何も出ないのは仕様ですな

[外部リンク] 情報技術と金融 -中央銀行の視点―
── 第1回FinTechフォーラムにおける挨拶 ──

というのがありましたが、そもそもアタクシなんぞも「次は5日のきさらぎ会」と思っていて朝から某モーサテで注目材料に総裁講演とか言われてああそういえばそんなのありましたな、と思ったという位のアレでございましたが、まーこのネタで総括検証の話をするのはさすがにちょっとズレが大きすぎるのでねーわという所だと思います。

つーかですね、
[外部リンク] 講演・記者会見

の所に予定があって、次は布野さんの金懇がありますけれども布野さんがいきなりなんか突撃講演をするというタイプではないと思いますが、会見で今の政策の効果と副作用に関してどう思っているのかとかを丁寧に質問してくれる人がいると面白いかもしれないとは思ったりします。総括検証について質問してもそらもう答えはしないのは確実なので、総括検証について質問という形にしないで今の政策の副作用について聞くというのが宜しいのかなあとか思ったりします。

でもって5日の黒田総裁と8日の中曽さんの辺りが怪しい訳ですが、まー変に決め打ちみたいなのは出しにくいかなあと思ったりもします。というのは今回の総括検証って毒にも薬にもならない結果が出て結局今の政策がズルズル続いてオペレーショナルに回らなくなって来るのが先か副作用が顕在化するのが先か(それとも同時か)という間に物価の2%は到底達成せず、となってしまう可能性はありますが、当然ながらそういう将来が見え見えという状況なのでさてどうしたもんかという話を総括検証という名の元で実施する訳ですから、最後のバンザイアタックをするのか塹壕掘って長期戦するのかは兎も角として、何らかの戦術転換(本当は戦略がおかしいのでそれを抜本的に転換して欲しいのだがそういう建付けになっていないので塹壕戦モードにする位しかできないと思う)をはかるという事になるはずなんですよね(やらなかったら間抜け)。

となりますと、現状の政策委員会の中では明らかに塹壕戦モードに反対しそうなのが最低1名(ジンバブエ先生ともしかしたら置物だけど置物は先日の横浜金懇から類推するに存外柔軟対応してきそうにも見える)で、今の政策でも反対しているのに最後の全軍特攻とか絶対反対しそうなのが2名(言うまでもなし)となっている訳で、総括検証して直ぐに特攻なり塹壕戦なりになるのかは謎ですけれども、少なくとも特攻準備なのか塹壕堀りなのかは何ぼ何でも読めるじゃろという話になってくるとなりますと、そう簡単にコンセンサスにも至らんじゃろと思われまして、まーあと2週間の時点でも方向性出しにくいと思いますし、ましてや執行部から何か出すというのは、その時点ですべてが決まっていて動かない、という確信が無い限りはコミュニケーション上の齟齬を生み出すリスクしか無い話なので、変な話は極力避けてくると思いますけどどうでしょうかね。

とは言いましても、きさらぎ会だけは金融経済情勢の話をしないといけないので、総括検証の内容はしなくても、結局金融政策の効果とかの話を避けて通るのも難しいでしょうからさてどうなるのやらという所です。この前の置物金懇では随分と置物先生がらしからぬ抑制的な話をしていましたが、産経の方では総括検証の方向性は見せてないけど毎度の黒田節は出ていて(まあいきなり引っ込めるわけにもいかないですけどね)中々難しいだろうなあと思いますよ。徹底的に過去の話をするという手もありますけれども、結局そこの中に政策のアセスメントが含まれるのが辛いですな。


でまあ今朝のモーサテでは「昨日の挨拶では市場の注目する金融政策への言及がありませんでした」とか、そういや昨日のモーサテでも他市場の人が「総裁講演に注目」とか言ってましたが、そもそも昨日はそういうの出ないだろと思っていたので華麗にスルーしていたのですが、まー確かに普段から見てないとお題とか関係なく金融政策の話を期待しちゃいますよね。


○市場世間話

・様子見なのでとりあえず需給で動くんですかねえ良く分からん

ほいな。

[外部リンク] Markets | 2016年 08月 23日 15:12 JST
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は大幅反発、長期金利-0.090%に低下

『<15:08> 国債先物は大幅反発、長期金利-0.090%に低下

長期国債先物は大幅反発。前日の米債相場が上昇したことを受けて買いが先行した。20年債入札を好調に通過すると、上昇幅を一気に拡大させた。現物債は総じてしっかり。入札後に国債先物が上昇幅を拡大させると、10年債利回りに強い低下圧力がかかり、超長期ゾーンも20年債中心にしっかり。生保、年金勢の需要が観測されていた。中期ゾーンも強含みで推移した。日銀の黒田東彦総裁が第1回Fintechフォーラムであいさつしたが、相場への影響は見られなかった。長期国債先物中心限月9月限の大引けは、前営業日比25銭高の151円56銭。10年最長期国債利回り(長期金利)が前営業日比1.5bp低下のマイナス0.090%。一時は8月16日以来となるマイナス0.100%に低下した。』(上記URL先より)

とまあそういうことで、昨日は超長期入札が市場予想より強く、と言ってもオファーサイドで切れた位の感じだったような気もせんでもないのですが、テールが短かったのでまあ想定よりも強めの札で切れた感があったという展開。でもってこの前の30年みたいに入札堅調だけど強くなったのが他の年限で30年新発は完全に置いて行かれながらの堅調相場とかいうような訳分からん展開にはならずに後ろの方が確りという入札結果強い時の順当相場という展開になっていてほほーという感じですな。

つーてまあ何らかの方向性があるというよりは「入札があるからとりあえず甘くしておこう」とか「これだけ甘くなると誰か買うでしょうかねえ」とか「輪番スケジュールガー」とかそういう需給ネタで動いているような感じで、総括検証で何が飛び出すのか良く分からんという中で日銀も(当たり前だが)余計な事は言わないし、7月の時みたいに「どっちにしても追加緩和で3方向なのか利下げだけなのか分からんけどクルデー」みたいなのではないので、そらまあ方向感でんわなと思います。まあ需給でフラフラって所ではないですかねえとフラグを立ててみる。


・国債市場の流動性指標

[外部リンク] 国債市場の流動性指標

・・・・・・・・まあ多くの指標が盛大に流動性低下を示しているのは把握した。

ということで毎度の奴なんですが、まあこういう数字を見るのは見るので否定は致しませんけれども、市場の流動性がどうのこうのっていうのはこの手の数字に出る話だけではなくて、たとえば先般のETF買入拡大以降株式市場の話題がとにかく「日銀は入ったのか」だけで日中上がったり下がったりする、というような形で、市場の流動性というだけではなく、市場参加者の行動パターンや思考様式がどうなっていっているのか、というような市場の数値やサーベイデータだけでは分からない定性的な部分というのが物凄く重要だと思うのですよ。

でもって、しつこく申し上げますとこういう数値分析するのはそれはそれでやらないよりはマシなのですけれども、この手のデータ分析物ってやりだすと割と幾らでも精緻化できるもので、その精緻化をせっせとやりだすと分析している人たちが「数値に表れない現場職人の肌感覚」みたいなのを無視する(だいたい現場叩き上げじゃなくて頭がとっても良い方々はそういうのはスルーする傾向にありますし、アタクシのような無学叩き上げはこの手のデータ分析を軽視する人も多そう(アタクシだけだったりしたらスイマセン)なので話が噛み合わない面があるのは重々承知していますが)ようになってしまうんだよなあという辺りが少々気に掛かる所ではあると思うのです。

そこで輪番に話が飛ぶのがアタクシの仕様なのですが、3月末の市場がぶっ飛んでいる時の輪番調整はまあ話として分かるし、その調整を戻した4月末位まではまだ分からんでもないのですが、それ以降の毎月輪番微調整とか頭の良い人たちがやりそうなプレイで、現場職人感覚としては一々変な調整をするんじゃねえと思うのですが、分析に力を入れすぎて現場を理解しようという方がおろそかになっては困るなあとか思いながら流動性低下の指標をつらつらと眺めるのでありました。


でもってこの前ちょっと申し上げたかと思いますが、現在総括検証を行っている中ですので、今月末の翌月輪番予定額の公表時に前月から額をいじると100%「総括検証の結果金融政策がこういう方向になるという示唆を日銀が行った」という解釈をして、せっかく今日銀的には余計なノイズを出さないような形で進行している(外野は物凄く騒いでいますが置物金懇会見があれだけ抑制的だったのですからね)ので、オペのテクニカルな変更とかで無駄な波乱を巻き起こす事だけは「絶対に」避けて頂きたいと月末1週間前なので再度声を大にして(ってテキストに書いているだけだから声を大にもへったくれも無いが)申し上げておきたいと存じますです、はい。

#最近の市場局とか調節って無邪気にテクニカル調整をしてくるという懸念があるんですよねえ


○そういえばすっかり放置していたがT+1ネタ

既に1か月前のネタですが(大汗)、展望レポートだの総括検証だのですっかりスルーしていた件。

[外部リンク] 国債の決済期間短縮化(T+1化)に向けて

『要旨

わが国で進められてきた国債の決済期間短縮化に向けた取組みが、最終フェーズに差し掛かっている。足もと、市場参加者や市場インフラ等の幅広い主体が連携し、2018年度上期の実施を目標に、アウトライト取引の決済期間を現在の2営業日(T+2)から1営業日(T+1)に短縮する取組みが進められているほか、アウトライト取引と密接に関係するレポ取引についても、決済期間短縮化のための新たな取引手法(銘柄後決め方式GCレポ取引)の導入等に向けた作業が進められている。こうした取組みは、国債の未決済残高の削減等を通じて、決済リスクの削減や、わが国金融市場の効率性・利便性・国際競争力の向上に繋がっていくことが期待される。』

ということで、本文はこちら
[外部リンク] 国債の決済期間短縮化(T+1 化)に向けて


こちらは特段新しい話がある訳ではなく、従来の話について進捗状況を整理した中間報告みたいなペーパーではあるので、ついうっかりネタにするのを放置プレイになっていた訳ですが・・・・・・・・・・


えーっとですね、まあ毎度申し上げておりますように、別に今でもその気になれば国債取引ってT+0でもT+1でも可能(そうじゃなかったら国債補完供給オペとか出来ない)であって、何も皆が揃ってアウトライトT+1の在庫ファイナンスとインベントリー整理がT+1以下(在庫ファイナンスは基本T+0)にならんでも良かろうとは思いますし、この話をやっていた当初に言われていた「未決済残高の積みあがりを抑止」というのは別の方向で金融機関経営の安定化が図られ、更に集中清算機関の利用促進と集中清算による決済高圧縮が行われるようになっている中で当初考えていた効果がさほどでもなくなり、その一方で決済期間を短くすることによる事務コストの増大、事務リスクの増大と、スーパー低金利環境における決済やカストディ業務の収益力の低下というのが発生している上に、実施時期が2018年上期(本文にあるけど実際は5月)という金融政策で何かあってもおかしくない時期に開始とか、もう何ちゅうかとしか申し上げようが無いというのは毎度の悪態の通りですので繰り返しません(繰り返しているけど)。

まーこの「何か良く分からんけど一旦方向性が出ると止まって考えるという行為が出来ない」というのは別にジャパンだけではなくて、それこそバーゼルとかも見ててそういう感がだいぶする訳で、日本の金融政策を見習って(?)どこかで「総括検証」をして改めて考えて見ようとかいう動きでもやってくれとは思うのですが、中々そうならないんですよねー。

まあ何ですな、どこぞの国での「総括検証」ってのは大口叩いて導入した政策におかわりまでしたらおかわりの評判は悪いは叩いた大口は全然結果出て来ないわ(途中まで出たということなので効果があったという検証結果になるんでしょうけどね!!!)というように、成否というのが見えてしまうので総括検証という事になってくるんでしょうが、それこそバーゼルの「金融安定化」もそうですし、特に本件のように「決済」に掛かる話って、物理的に絶対に無理な話(要物契約のブツを瞬間移動装置で移動させてアゲンストペイメントをするとか)でもない限り、精緻にやろうと思えば無限に人的およびシステムのリソースを割けば何ぼでも精緻に出来る訳で、それこそ内国為替決済を1円まで即時決済するとか、債券決済を全てT+0即時決済するとか、そこに参加者全員がSTP参加するとか、手間と金を惜しまなければ幾らでもできてしまうし、「コストとリソースの事を考えなければ」決済の所って精緻化をすることは常に前向きな話で正論以外の何物でもない、というのが一種タチが悪い話だと思うのですよ。つまりこういう話って「そこまでリソース掛けて精緻化することに何の意味があるんですか」以外の反対ってし難くて、しかも精緻化の正論っぷりが無双(その上バーゼルにしても日銀にしても民間企業じゃないからコストの話を持ち出しても反論として弱いのよ)なので反論の根拠がどう見ても弱く、一度方向性が出来るとそう簡単に止まらないというこの無間地獄。

ということで、何ちゅうかこれもう少し短期金利が正常化して、日銀の国債買入による市場の流動性枯渇状態がある程度何とかなる(どうせ正常化の際に国債の売却も無いでしょうから流動性は低いままで正常化になるんでしょうねえ)所まで引っ張ってなんか問題あるのかとは思うのですが、どうにかならないもんですかねえというグチでした。


#なお全然本件と関係ないですが、日銀新着情報の上記ネタの近所に

[外部リンク] ライフサイクル経済における最適インフレ率

というのがあって、これなんじゃろと思いながらちょっとネタにしましたが、7月末からのアレが一段落して改めて鑑賞したら話としては中々面白いと思ったのでちょうど近い所のネタをだしたついでに再掲しておきますね
 


お題「だいたい7月FOMC議事要旨鑑賞会」   2016/08/23(火)07:49:46  
  朝のニュースが通常モードに戻って夏休み気分も一新というものですな。って夏休み取ってないから関係ないですけどwwww


○黒田総裁産経インタビューネタの補足(というか書き忘れた件)

そういえば昨日うっかり忘れておりましたが、例の産経新聞の総裁インタビューを受けまして物凄い勢いでバイアスの入ったヘッドラインを打っている所があったというこの事実ですがどこがバイアスを掛けたのかは言うまでもなし。

[外部リンク] 日銀総裁:追加的緩和の可能性十分ある、総括的検証踏まえ-産経
呉太淳、油井望奈美
2016年8月20日 11:47 JST 更新日時 2016年8月20日 12:30 JST

ちなみに昨日の再掲になりますが、実際にインタビューやった産経の解説記事では

[外部リンク] 2016.8.20 01:00
【日銀総裁単独インタビュー】
黒田日銀の金融政策は「模範例」か「失敗例」か…「総括的な検証」が試金石

[外部リンク] 2016.8.20 01:00
【日銀総裁単独インタビュー】
伸び悩む物価 「検証踏まえ追加緩和も」 任期中に「2%」届くか

[外部リンク] 2016.8.20 01:00
【日銀総裁単独インタビュー】
マイナス金利「さらに引き下げ余地ある」 国債購入の柔軟化に含み

ってあって、説明が両建てになっているのですが、そこで一部を切り取ってバイアス掛けるとかエエカゲンにせえよと思いますけれども、国内債券市場としてはそらまあ産経の元記事当たりに行くからブルームバーグの釣りヘッドラインには釣られんわなという所ではありますし、ブルームバーグそのものが(以下悪態につき割愛されました)。

ただまあ何と申しますかですな、総括検証をやっている時期ですので元々予定されている物件以外でこの手の情報発信が出てくると市場が疑心暗鬼モードになっている中で片言隻句に飛びついてワケワカラン反応をしだすリスクがあるので、まあ余計なノイズは出さない方向でお願いしたいものであります。いやもちろん方向性決まっていて地均ししたいってんだったらそれはそれでも良いのですが、地均ししたものの結局その通りにならなかったとかいう事になると目も当てられない事態になるので。

そういう意味ではまあ今回はそこまで反応していなかったように見えるけど自分からしたのか言わされたのかは兎も角として、正調黒田節っぽい話をしていたのはもにょる所でして、正調黒田節ペースのままで行って問題ないのだったらそもそも総括検証を何でするのよという疑問になってしまいますので、そこは先日の置物大師匠における横浜金懇での会見位に抑制的な話をしておいた方がどういう方向になるにせよ次の手を打ちやすいのではないかと思うのですよねーということで。

#いやまあノイズが出るとネタに事欠かないのでウマーちゃあウマーですけれども、まあそれでコミュニケーショングダグダになって色々なものがマズーになるほうが良くないですから


○7月FOMC議事要旨ネタである

[外部リンク] スタッフ報告の部分もほほーという感じではあるのですが、参加者の議論の所を見ますとそのスタッフ報告を受けた議論になっている(ので議論の背景を確認したければ前半のスタッフ報告の部分を熟読すべしという事になります、為念)のでまあ飛ばして、例によって例のごとく『Participants' Views on Current Conditions and the Economic Outlook』から参ります。ちなみに分量的に言えばスタッフ報告の方が量多いんですけどね。


・最初は声明文で示されている全体感のお話

『In their discussion of the economic situation and the outlook, meeting participants agreed that the information received over the intermeeting period indicated that the labor market had strengthened and that economic activity had been expanding at a moderate rate. Job gains were strong in June following weak growth in May. On balance, payrolls and other labor market indicators pointed to some increase in labor utilization in recent months. Household spending had been growing strongly, but business fixed investment had been soft. Inflation had continued to run below the Committee's 2 percent longer-run objective, partly reflecting earlier declines in energy prices and in prices of non-energy imports. Market-based measures of inflation compensation remained low; most survey-based measures of longer-run inflation expectations were little changed, on balance, in recent months. Domestic and global asset prices were volatile early in the intermeeting period following the vote by the United Kingdom to leave the EU, but they subsequently recovered their earlier declines, and, on net, U.S. financial conditions eased over the intermeeting period.』

最初の所はうだうだと書いてありますが、これは声明文の最初の部分で示される認識と同じで、しかも(先ほど申し上げましたように引用してませんが)スタッフ報告の部分でまさにこういう説明をしていまして、その内容を文章で盛大にまとめるとこうなりますという感じです。確認したい方はスタッフ報告部分を読んでちょ。

『Participants generally indicated that their economic forecasts had changed little over the intermeeting period. They continued to anticipate that, with gradual adjustments in the stance of monetary policy, economic activity would expand at a moderate pace and labor market indicators would strengthen.』

見通しに大きな変化は無しと。適切な金融緩和の調整によって云々というのも声明文に毎度記載されるネタですな。

『Inflation was expected to remain low in the near term, in part because of earlier declines in energy prices, but to rise to 2 percent over the medium term as the transitory effects of past declines in energy and import prices dissipated and the labor market strengthened further.』

物価に関しても同様で従来の話からの変化は(全般としては)無いという事になっていますな。

『Participants viewed the near-term risks to the U.S. economic outlook as having diminished. However, some noted that the Brexit vote had created uncertainty about the medium- to longer-run outlook for foreign economies that could affect economic and financial conditions in the United States. Participants generally agreed that the Committee should continue to closely monitor inflation indicators and global economic and financial developments.』

近いタームでのリスクも消えましたというこの辺りも声明文に盛り込まれている内容です。つーか大体ここのパートの最初の2パラは毎度こんな感じで声明文に反映された内容になっている、というか声明文のステートメントを使っているというかです。


・個別需要項目では最初の消費、住宅は鼻息荒くフンガー状態

つーことで以下が個別需要項目でまず消費。

『Growth in consumer spending was estimated to have rebounded in the second quarter from the slow pace in the first quarter, as monthly gains in retail sales were strong through June.』

消費は2Qになって拡大しています。小売が強いですねえと。

『Sales of new motor vehicles remained at a high level, on average, in the second quarter, although sales appeared to be supported by substantial incentives for consumers and by business fleet purchases. With the second-quarter pickup in spending, real PCE appeared to have risen over the first half of the year at a rate consistent with the positive trends in fundamental determinants of household spending.』

うむ。

『Participants cited a number of factors that had likely been supporting household spending, including solid real income growth, gains in house and equity values, low gasoline prices, and favorable levels of consumer confidence.』

まあ物価が強くなくて実質所得が強いというのは微妙なネタではありますが、住宅や株価の上昇による個人のバランスシート改善とか、コンフィデンスの強さなども指摘されていると。


次が住宅投資。

『Residential investment posted a strong increase in the first quarter of the year, but data on starts of new single-family homes indicated that outlays likely edged down in the second quarter. Data on permit issuance through June suggested that new-home building activity might rise only slowly in the near term. However, participants commented on a number of factors suggesting that the housing sector was likely to continue to improve, albeit gradually: Rising sales of existing homes, responses to the July SLOOS pointing to stronger demand for residential mortgage loans, and the steady increase in house prices were seen as evidence of rising demand.』

これまで強くて、先行き若干弱めの部分も見られるけれども基調として改善が続くでしょうと。あとそれからSLOOSってのはシニアローンオフィサーサーベイの事です。

『In addition, credit conditions remained favorable: Mortgage rates had fallen further, and the SLOOS reported easier terms for loans eligible for purchase by the GSEs. Moreover, several participants noted positive reports on residential construction activity from business contacts in their Districts, with a few suggesting that shortages of lots and skilled labor, rather than low demand, might be contributing to the recent slowing.』

威勢の良い話が続いていまして、先ほどの所にあった住宅着工とか許可が先行き弱含みになっているのは、そもそも需要が無いのではなくて、建設に関する熟練工が不足しているからというアネクドータルな報告もありますよというお話だそうで威勢の良いことこの上ない。


・企業関連についてはパッとしない話が続く

次が企業の固定資産投資。

『Business fixed investment appeared to have declined further during the second quarter, with broad-based weakness in equipment and another steep drop in drilling and mining structures.』

資源価格があばばばばーで関連企業の設備投資が一段と落ちている上に、幅広い分野で設備購入意欲が弱いと。

『Participants noted that the recent rise in energy prices had spurred an uptick in drilling activity, suggesting that if energy prices firm over time as expected, the drag on investment from declining energy-sector activity should diminish.』

資源価格戻ってきたからよーしパパ設備投資復活させちゃうぞーってなるのでしょうかねえ。

『In addition, it was pointed out that the upward trend in investment in intellectual property products was a positive in the outlook for investment. Several participants commented on favorable reports from their business contacts on commercial construction.』

IT系とか消費関連系の投資は堅調らしい。

『Based on conversations with their contacts, participants discussed a number of factors that may have been contributing to businesses' cautious approach to investment spending, including concern about the likelihood of an extended period of slow economic growth, both in the United States and abroad; narrowing profit margins; and uncertainty about prospects for government policies.』

先行きの企業投資スタンスに関しては内外経済の見通しだのマージンの縮小だの米国大統領選挙の帰結だの色々とマインドが盛り上がらない要因があるということで、設備投資に関しての先行き認識は厳しめ。


さらに企業環境に関して。

『In their discussion of business conditions in their Districts, many participants reported that their contacts anticipated that the U.K. referendum would have little effect on their businesses.』

ブリクジットに関しては影響は小さいのですが・・・・・・・・

『Activity in the manufacturing sector continued to be mixed: Several participants indicated that manufacturing in their Districts was still quite weak, while several others reported that their Banks' June surveys showed that manufacturing activity had picked up or stabilized.』

製造業は強弱まちまち。

『The available surveys indicated that service-sector activity continued to expand. However, economic activity continued to be depressed in areas affected by the downturn in the energy sector and falling agricultural commodity prices, although several participants noted that the recent firming in crude oil prices had led to a modest increase in drilling activity. Businesses in the energy industry were reported to be highly leveraged, and additional restructurings and bankruptcies were seen as likely. Farm loans continued to increase, and banks had seen some rise in delinquencies on such credits.』

サービスセクターはサーベイ見ると強い、という話をしているのですがそれは1文だけで、その後延々とエネルギー価格と農産物価格の下落の影響を受けているエネルギーセクターと農業に対して厳しい見方を示していますのでこちらもあまり威勢は良くない。


・ということで労働市場キタコレでここの認識は全体として強いものの意見は分かれている

『The labor market report for June appeared to confirm participants' earlier assessments that the small gain in payroll employment in May likely had substantially understated its underlying pace. The sharp rebound in payroll employment gains put the average monthly increase in jobs over the three months ending in June at about 150,000.』

先般の雇用統計でホッと一息ですの。

『Although this pace was noticeably slower than the average rate during 2015 and the first quarter of 2016, many participants viewed it as consistent with continued strengthening in labor market conditions and with a further gradual decline in the unemployment rate. The unemployment rate rose in June after having declined in May, but the labor force participation rate ticked up, the rate of involuntary part-time employment more than reversed its increase in May, and the broader U-6 measure of labor underutilization continued to move down.』

NFPのペースは落ちているけれども全体としては堅調な回復を続けているという認識。

『Some participants noted that recent signs of a moderate step-up in wage increases provided further evidence of improving labor market conditions.』

数名は賃金上昇についても指摘しています。まあこの人たちが利上げ早期に的な人たちでしょうな。

『Although most participants judged that labor market conditions were at or approaching those consistent with maximum employment, their views on the implications for progress on the Committee's policy objectives varied. Some of them believed that a convergence to a more moderate, sustainable pace of job gains would soon be necessary to prevent an unwanted increase in inflationary pressures.

「at or approaching those consistent with maximum employment」って言ってるのが「most」と来ましたということでここに関してはまあ強い。そのうちの数名は労働市場のタイト化によるインフレ圧力への可能性まで言及となという感じです。

『Other participants continued to judge that labor utilization remained below that consistent with the Committee's maximum-employment objective. These participants noted that progress in reducing slack in the labor market had slowed, citing relatively little change, on net, since the beginning of the year in the unemployment rate, the number of persons working part time for economic reasons, the employment-to-population ratio, labor force participation, or rates of job openings and quits.』

一方でまだ労働市場はマンデートには近くないでしょ、という人もいまして、その主張にも文章が割かれていますので、多数意見では強い話になっていますが反対意見も相応にあるという感じでしょうか。


・物価に関して

『Available information on inflation suggested that the change in headline PCE prices for the 12 months ending in June continued to run well below the Committee's longer-run objective and that the 12-month change in core PCE prices likely remained near its May level of 1.6 percent. On a 12-month-change basis, core PCE inflation had risen from 1.3 percent a year earlier, but it continued to be held down by the pass-through of earlier declines in energy prices and by soft prices of imports.』

これは現象のお話。

『Core PCE inflation over the first half of 2016 was expected to have been close to an annual rate of 2 percent, but it was noted that some of the increase likely reflected transitory effects that would be in part reversed during the second half of the year.』

本年後半上昇するけどそれは一時的押し下げ要因の剥落によるもの。

『Longer-run inflation expectations, as reported in the Michigan survey, were little changed in June and early July. The reading from the Federal Reserve Bank of New York's Survey of Consumer Expectations for inflation three years ahead moved up further in June, returning to near its level of a year earlier. Most market-based measures of longer-run inflation compensation remained low.』

インフレ期待は市場の方が相変わらず弱くてサーベイはあまり変化なし。


・金融安定化の話では不動産貸出への懸念を表明する人が

『Participants also discussed recent developments in financial markets and issues related to financial stability.』

ということでfinancial stabilityの話があるが、最初はバブル云々の話ではなくて、ブリクジットなどの影響による金融不安定化の話なのでまあどうでも良い話になっているのでそこは飛ばして次のパラグラフに行きます。

『In the discussion of developments related to financial stability, it was noted that while the capital and liquidity positions of U.S. banks remained strong, European banks, particularly Italian banks, were under pressure--as evidenced by the sharp declines in their equity prices--from a weaker economic outlook for that region, thin interest margins, and concerns about the quality of their loan portfolios.』

ということで欧州銀行の問題を指摘していますがその先では・・・・・・・・・

『In U.S. markets, overall financial vulnerabilities were judged to remain moderate, as nonfinancial debt had continued to increase roughly in line with nominal GDP and valuation pressures were not widespread. However, during the discussion, several participants commented on a few developments, including potential overvaluation in the market for CRE, the elevated level of equity values relative to expected earnings, and the incentives for investors to reach for yield in an environment of continued low interest rates.』

低金利継続によって利回り追求の動きが不動産貸出の増加ペース拡大に繋がったりしてませんかねえと数名(several)が指摘とな。

『Regarding CRE, it was noted that the recent SLOOS reported that a significant fraction of banks tightened lending standards in the first and second quarters of the year and that overvaluation did not appear to be widespread across markets. It was also pointed out that investors potentially were becoming more comfortable locking in current yields in an environment in which low interest rates were expected to persist, rather than engaging in the type of speculative behavior that could pose financial stability concerns.』

今のところマクプル的に懸念となるような金融不均衡を発生させている利回り追求の動きには至っていないというのが結論にはなっています(不動産関連の融資態度も緩くなっている訳ではない)が、指摘されているとゆー点は要チェックということでありまする。



・経済先行きリスクでは海外の所に分量が割かれている印象

『Participants discussed the implications of recent economic and financial developments for the economic outlook and the risks attending the outlook. They indicated that their forecasts for economic growth, the labor market, and inflation had changed little over the intermeeting period.』

見通しに著変なしですがリスクの話で最初がブリクジット。

『Regarding the near-term outlook, participants generally agreed that the prompt recovery in financial markets following the Brexit vote and the pickup in job gains in June had alleviated two key uncertainties about the outlook that they had faced at the June meeting.』

『Brexit now appeared likely to have little effect on the U.S. economic outlook in the near term. Moreover, the employment report for June, along with other recent information that suggested that real GDP rose at a moderate rate in the second quarter, provided some reassurance that a sharp slowdown in employment and economic activity was not under way. Participants judged that the incoming information, on the whole, had lowered the downside risks to the near-term economic outlook. Most participants anticipated that economic growth would move up to a rate somewhat above its longer-run trend during the second half of 2016 and that the labor market would strengthen further.』

ブリクジットの短期的リスクは下がりましたよと。

『However, several noted that while the outlook for consumer spending remained positive, continued weakness in business investment and the possibility of slower improvement in the housing sector posed some downside risks to their forecasts.』

企業センチメントや住宅セクターに関しては依然としてリスクでしょという指摘が入って、その後また
ブリクジットの話。

『Although the near-term risks to the outlook associated with Brexit had diminished over the intermeeting period, participants generally agreed that they should continue to closely monitor economic and financial developments abroad. As a consequence of Brexit, economic growth in the United Kingdom and, to a lesser extent, in the euro area would likely be slower than previously anticipated. Moreover, the exit process was expected to entail an extended period of negotiations that, in the view of most participants, had the potential to increase the political and economic uncertainties in that region; several also saw the possibility that complications during the exit process could result in spells of elevated volatility in global financial markets. Some participants noted that the weak capital positions and high levels of nonperforming loans at some European banks could also weigh on economic growth in the region.』

目先は兎も角中長期的に離脱プロセスにおいてリスクじゃろうし、欧州全体にもその影響があるよねというお話が結構な分量で指摘。

『In addition to the situation in Europe, some participants continued to see a number of other downside risks to the medium-term economic and financial outlook from abroad, including weakness in the global economy more broadly, uncertainty about the outlook for China's foreign exchange policy, and the implications of China's run-up in debt to support its economy.』

海外に関してはブリクジット以外にもあるし、特に中国経済と中国の為替政策がリスクでしょとの指摘。

『A few others noted uncertainty about the strength of domestic economic activity going forward. However, some other participants indicated that they did not view the uncertainties attending the outlook to be unusually elevated and continued to see the risks to their economic forecasts as balanced.』

国内に関しては意見は両方あるようですが、このあっさり味という感じでして、海外の話をこれでもかと打ち込んでいるのが目立ちますのでまあそういう認識なんでしょ。


・雇用と物価の見通しはまちまち

『In discussing the outlook for the labor market, most participants viewed some further strengthening in labor market indicators as consistent with achieving the Committee's maximum-employment objective. With inflation still below the Committee's longer-run objective and likely to continue to respond only slowly to somewhat tighter labor markets, most also saw relatively low risk that a further gradual strengthening of the labor market would generate an unwanted increase in inflationary pressures.』

この辺の指摘はさっきと同じ。

『Nevertheless, a few participants continued to caution about the risks to the inflation outlook from overshooting the natural rate of unemployment. Some indicated that a step-down in monthly job gains seemed appropriate as labor market conditions approached those consistent with the Committee's maximum-employment objective and that a more moderate pace of hiring could still be consistent with further increases in labor utilization.』

『However, several others were concerned that if labor market slack diminished more slowly than they had previously anticipated, progress on the Committee's maximum-employment and inflation objectives could be delayed.』

そもそも労働市場のスラックがどの程度あるのか(=マンデートにどの程度まで達成しているのか)という辺りは強いとみている人が多いには多いのでしょうが、見解が分かれていますというのをさっきだけではなくてここでも打ち込んでおりまして、見解の幅があることを示そうとしているのではないかと。

でもって物価。

『Regarding the outlook for inflation, incoming information appeared to be broadly in line with most participants' earlier expectations that inflation would gradually rise to 2 percent over the medium term.』

『Most noted that the firming in various indicators of core inflation over the past year, together with signs that the direct and indirect effects of earlier declines in energy prices and prices of non-oil imports had begun to fade, provided support for their forecasts.』

まあこのあたりは良いとして。

『Several added that recent indications of a pickup in wage increases were evidence of the effect of tightening resource utilization. However, other participants expressed greater uncertainty about the trajectory of inflation. They saw little evidence that inflation was responding much to higher levels of resource utilization and suggested that the natural rate of unemployment, and the responsiveness of inflation to labor market conditions, may be lower than most current estimates.』

賃金上昇で物価圧力という人と、いやいやそんなことは無いじゃろという見解が割れていて、まあこの辺りは賃金動向と物価動向に注目ということになるんじゃないでしょうかねえ。この辺の見解の割れ方を見ますと、雇用統計の労働者数がどうのこうのよりもこの先は賃金により注目した方が吉な気がする。

『Several viewed the risks to their inflation forecasts as weighted to the downside, particularly in light of the still-low level of measures of longer-run inflation expectations and inflation compensation and the likelihood that disinflationary pressures from abroad would persist.』

物価見通しのダウンサイドを指摘する人もということで、まあこの前のビックリ雇用統計でいきなりそっちに注目集まりましたが、やはり本命は物価動向と、物価を押し上げそうな賃金動向という所になるのでしょうな、とは思いましたがどうでしょう。

次のパラグラフは色々と意見の分かれる利上げタイミングに関する部分で、インスタント読みの際にネタにしましたので割愛します。


#ということで大引用大会で恐縮至極にも程があります
 


お題「色々な人が色々と発言しているようで」   2016/08/22(月)08:08:31  
  台風がまた来るとは知らなんだにつきちょっと簡略版の悪寒。

○黒田総裁産経新聞インタビュー

産経新聞ってやたらPV稼ぎの為に記事を分割するのですが、今回はまた盛大に分割をしていてアホかと言いたくなるのですよね。

インタビュー本チャン(全6ページ)
[外部リンク] 2016.8.20 01:00
【日銀総裁単独インタビュー】
「総括的検証」の公表「会合声明文と同時に」 “サプライズ演出”見直す可能性


解説記事その1(全2ページ)
[外部リンク] 2016.8.20 01:00
【日銀総裁単独インタビュー】
黒田日銀の金融政策は「模範例」か「失敗例」か…「総括的な検証」が試金石


解説記事その2(全2ページ)
[外部リンク] 2016.8.20 01:00
【日銀総裁単独インタビュー】
伸び悩む物価 「検証踏まえ追加緩和も」 任期中に「2%」届くか

解説記事その3(全2ページ)
[外部リンク] 2016.8.20 01:00
【日銀総裁単独インタビュー】
マイナス金利「さらに引き下げ余地ある」 国債購入の柔軟化に含み

でまあ全部読んでも良いのですが、量がバカスカある割にはああでもないこうでもないと色々な方向での話をしておりまして、全体として全然纏まっていないという不思議な作品に仕上がっておりますが、まあ産経ですからそんなもんでしょうという所ではございます。ちなみに超どうでも良いのですが産経だけはネット版で有料記事というのが基本無いというのが仕様になっておりますが、ネットを自社主張の宣伝材料として使う、と割り切っているのであれば産経のやり方っていわゆるネット世論作るのに一定以上の効果を出していると思う次第で他の新聞社ももう少し考えた方が良いのではと思うんですけどね。という話は兎も角として。


インタビュー記事から少々。

3ページから
[外部リンク] 『「2%目標は一種のグローバルスタンダード(国際標準)なので、変えるという話は全くない。2%をできるだけ早期に達成すること自体は、総裁就任前の平成25年1月に政策委員会で決定し、政府との共同声明(アコード)にも盛り込んでいる。その上で、量的・質的金融緩和を25年4月に導入する際、『2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現する』と言ってきた。すでに3年以上たっているので、(2年では)実現されていないということ。現時点では、29年度中に2%程度に達する可能性は高いが、最近の国際的な状況などで不確実性が高まっている」』(上記URL先より、以下同様)

ぷぷぷ。

『--総括的な検証の結果、9月の会合で、金融政策を変更する可能性は

「総括的な検証を踏まえ、その時点の経済・金融情勢を議論し、必要な場合には躊(ちゅう)躇(ちょ)なく追加的な緩和措置を講じる可能性は十分ある」』

躊躇なくキタコレ。つーかこの「とにかく追加緩和」というのを総括検証で止めるようにしないと、何ぼ総括検証を行っても「物価が上がらないままで政策の追加おかわりを際限なく要求されて、政策はオペレーショナルに回らなくなる/金融市場に重篤な悪影響を与える」という結果になると思うのですが。

『--マイナス金利を強化(深掘り)する可能性は

「欧州のいくつかの中央銀行が早くから導入し、マイナス金利の程度も日銀より大きい。技術的な意味では、マイナス金利をさらに引き下げる余地があるということは間違いないと思う。マイナス金利については、金融機関の収益に影響が出て、金融仲介機能を十分果たせなくなるという議論があるが、住宅ローン金利や企業への貸出金利が下がって、住宅投資のはっきりした増加につながっている。国際金融市場の動揺で、企業の業況判断はやや慎重化しているが、設備投資計画は非常にしっかりしている。マイナス金利の限界にはまだ到達しておらず、むしろ所期の効果を発揮している。ただ、金融機関の収益や仲介機能への影響については、常によく見る必要がある」』

ということで3ページ目の所のをまずは引用しましたが、置物副総裁ですら先般の金懇で「きめ細かく」とか「状況に応じて」とか物凄い勢いで慎重な物言いをしていたというのに、この総裁相変わらずのトーンで変わっていないというのが台無し感を高めている感is有るという所で、まー為替円高になるのが困るからあまりトーンダウンも出来ないというのは分かるのですけれども、これだと総括検証で何もしませんっぽい言い方の部分が目についてしまうんですよねえ。


6ページ目
[外部リンク] 『--金融庁は、3メガバンクの今年度決算について「マイナス金利で3千億円程度の減収要因になる」と試算し、日銀に懸念を伝えたようだ

「マイナス金利付き量的・質的金融緩和で、イールドカーブ(国債の利回り曲線)全体が低下し、貸出金利は下がっている。ただ、過去3年をみると、金融機関は利ざやの縮小にもかかわらず、非常に高い収益をあげている。倒産件数が減って信用コストが減り、国債を売ればキャピタルゲイン(売買益)も得られる。昨年度、地方銀行全体では史上最高の収益をあげている。ただ、これからの状況を考えると、収益に対してどのような影響が出るか注視する必要がある」』(上記URL先より)

さっきのもそうですけれども、金融機関の影響に関しては最後に「影響については注視」と言っているので、必ずしも従来の強気一辺倒ではないようには見えるのですが、結局言ってる事が「銀行は過去最高の収益をこの前上げたのだから無問題」とか「マイナス金利はまだ深堀できる」とかそのtれの話を(質問されているからというのはあるけれども)見事に進軍ラッパを吹いている訳で、どこからどう見ても今から進軍したらあっという間に全滅モードになるんですが、特攻して全滅するのが日銀だけだったら勝手に自滅でもなんでもして頂きたいのですけれども、巻き込まれるのは日本国家なのですからまさに何とかに刃物という風情ですな。


・・・・・とは申しましても、解説記事全部読んで(大した話ではないので4本あるが読むのは一瞬で終わる)みた感じでの印象となりますと、産経のまとめ方が「追加緩和だぜ一辺倒でも必ずしも無さそう」という風になっているように見えましたので、この総裁インタビューを文字にするといつもの黒田節が出ているものの、トーンが徹頭徹尾黒田節だったのかというのはちと微妙な所もあるのかもしれませんね。


○フィッシャー副議長登場

[外部リンク] Vice Chairman Stanley Fischer
At the "Program on the World Economy" a conference sponsored by The Aspen Institute, Aspen, Colorado
August 21, 2016
Remarks on the U.S. Economy

短いので寝起きでも行けるばい。

『The Fed's dual mandate aims for maximum sustainable employment and an inflation rate of 2 percent, as measured by the price index for personal consumption expenditures (PCE). Employment has increased impressively over the past six years since its low point in early 2010, and the unemployment rate has hovered near 5 percent since August of last year, close to most estimates of the full-employment rate of unemployment.』

「close to most estimates of the full-employment rate of unemployment」とな。

『The economy has done less well in reaching the 2 percent inflation rate. Although total PCE inflation was less than 1 percent over the 12 months ending in June, core PCE inflation, at 1.6 percent, is within hailing distance of 2 percent--and the core consumer price index inflation rate is currently above 2 percent.1』

物価に関しても威勢の良い数字を出していますが次のパラグラフ。

『So we are close to our targets.』

とパラグラフの一発目からキタコレ!

『Not only that, the behavior of employment has been remarkably resilient. During the past two years we have been concerned at various stages by the possible negative effects on the U.S. economy of the Greek debt crisis, by the 20 percent appreciation of the trade-weighted dollar, by the Chinese growth slowdown and accompanying exchange rate uncertainties, by the financial market turbulence during the first six weeks of this year, by the dismaying pothole in job growth this May, and by Brexit--among other shocks.』

『Yet, even amid these shocks, the labor market continued to improve: Employment has continued to increase, and the unemployment rate is currently close to most estimates of the natural rate.』

ということですから雇用は完全雇用をほぼ達成という認識で、物価に関してはエネルギー要因について触れていて、エネルギー価格の下げ自体は家計には良いというのも加えていますがその辺はパスしてちょっと先に行って自然利子率に関して。

『And there have been other issues of concern to those particularly interested in monetary and macroeconomic policy, though probably of less explicit concern to the public: The decline in estimates of r*--the neutral interest rate that neither boosts nor slows the economy--which is related to the fear that we are facing a prolonged period of secular stagnation; the associated concerns that (a) the short-term interest rate will be constrained by its effective lower bound a greater percentage of time in the future than in the past, and (b) that the U.S. economy could find itself having to contend at some point with negative interest rates--something that the Fed has no plans to introduce; the fear that very low interest rates present a threat to financial stability; and concerns that low rates of real wage growth are increasing inequality in the distribution of income.』

自然利子率の低下によって政策運営上面倒(ゼロ金利制約と緩和長期化による金融不安定化)といういつもの話ですな。

『Primarily, I believe it is a remarkable, and perhaps underappreciated, achievement that the economy has returned to near-full employment in a relatively short time after the Great Recession, given the historical experience following a financial crisis.2』

という話の次がこれで、経済に関しては「ほぼ完全雇用」とこらまた強い認識。

『To be sure, it was a slow and difficult time for many, in part because growth in real gross domestic product (GDP) has been slow by historical standards. As can be seen in table 1, part of the slower output growth was due to smaller increases in aggregate hours worked, primarily reflecting demographic factors such as the aging of the baby-boom generation. But, as shown in table 2, there was also a major decline in the rate of productivity growth--to which I will return shortly.』

テーブルはこちらにあります
[外部リンク] ということで、今般のリセッションからの回復期において生産性の方が伸びていないという話をしておりますが、これに関してもそのうち戻って来るでしょうという認識を示していまして、各コンポーネントに関する説明が色々とありまして、本来はこの説明部分の妥当性とか、将来本当にこうなるかの後付検証とかをするべきものではあるのですが、長くなるのとインスタント読みなのでその辺は華麗にスルーして結論の部分に飛びます。


『Are we doomed to slow productivity growth for the foreseeable future? We don't know.10 On the encouraging side, the technological frontier appears to be advancing rapidly in some sectors, and there are hints that the firm start-up rate is improving.11 On the more discouraging side, investment continues to disappoint--and so the current capital stock is smaller and embodies fewer frontier technologies than might otherwise be the case--and the productivity slowdown is a global phenomenon, suggesting that it may not be easily or quickly remedied.』

ということで結論としては分からんという事ではあるのですが、割愛した全体のトーンを見るとそんなに悲観的ではないと思います(が読み間違いかもしれないのでご確認してちょ)。

でもって最後の所。

『Let me conclude by mentioning briefly one aspect of the low interest rate and low productivity growth problems--the fact that the Fed has been close to being "the only game in town," as Mohamed El-Erian and others have described it.12 At least one part of the solution can be found in the observation that overall macroeconomic policy does not have to be confined solely to monetary policy.』

うむ。

『In particular, monetary policy is not well equipped to address long-term issues like the slowdown in productivity growth. Rather, the key to boosting productivity growth, and the long-run potential of the economy, is more likely to be found in effective fiscal and regulatory policies.13』

生産性向上だの潜在成長率の引き上げだのには金融政策よりも財政や規制などの政府の政策が重要と。

『While there is disagreement about what the most effective policies would be, some combination of improved public infrastructure, better education, more encouragement for private investment, and more-effective regulation all likely have a role to play in promoting faster growth of productivity and living standards--and also in reducing the probability that the economy and particularly the central bank will in the future have to contend more than is necessary with the zero lower bound.』

とまあそういう話になっていて、金融政策運営に直接言及している感じではないのですが、その前の部分で示されている雇用の強さ(というか完全雇用という認識)とか、潜在成長の引き上げなどが金融政策のやることとはちと違いますがな、という辺りを見ると低金利引っ張る系ではないなあという感じです。


○ウィリアムスェ・・・・・・・・・・・・・

まーた発言しとる。

[外部リンク] Presentation to the Anchorage Economic Development Corporation
Anchorage, Alaska
By John C. Williams, President and CEO, Federal Reserve Bank of San Francisco?
For delivery on August 18, 2016

小見出しが
A broad economy
Employment
Inflation
The outlook
Everyone’s favorite topic: Rate hikes
New normal
Conclusion

とありまして、もうこの「Everyone’s favorite topic: Rate hikes」という時点で釣り師の風格が漂っていますな。

ということで軽くつられて置きます。

『Now is when I come around to the subject of interest rates. In the context of a strong domestic economy with good momentum, it makes sense to get back to a pace of gradual rate increases, preferably sooner rather than later. I have a few reasons for saying that.』

ということでむしろ早期利上げなんですって。

『First, Milton Friedman famously taught us that monetary policy has long and variable lags.3 Research shows it takes at least a year or two for it to have its full effect.4 So the decisions we make today must take aim at where we’re going, not where we are. I liken it to a car: When you’re nearing the intersection, you ease off the gas so you can be ready to stop. You don’t wait until you get right in front of the red light; that would force you to slam on the brakes, and might propel you into the middle of the intersection. Likewise, if we wait until we see the whites of inflation’s eyes, we don’t just risk having to slam on the monetary policy brakes, we risk having to throw the economy into reverse to undo the damage of overshooting the mark. And that creates its own risks of a hard landing or even a recession.』

えーっとまあごしゃごしゃ言ってますが「金融政策は効くのに時間が掛かるからプリエンティブに対応すべし」です。

『Second, experience shows that an economy that runs too hot for too long can generate imbalances, ultimately leading to either excessive inflation or an economic correction and recession. In the 1960s and 1970s, it was runaway inflation. In the late 1990s, the expansion became increasingly fueled by euphoria over the “new economy,” the dot-com bubble, and massive overinvestment in tech-related industries. And in the first half of the 2000s, irrational exuberance over housing sent prices spiraling far beyond fundamentals and led to massive overbuilding. If we wait too long to remove monetary accommodation, we hazard allowing these imbalances to grow, at great cost to our economy.』

えーっとまあごしゃごしゃ言ってますが「緩和的な金融政策の長期化で発生した不均衡はインフレの爆発かバブルの発生と崩壊に繋がります」です。

『Finally, an earlier start to raising rates would allow a smoother, more gradual process of normalization. This gives us space to fine-tune our responses to any surprise changes in economic conditions. If we wait too long, the need to play catch-up wouldn’t leave much room for maneuver. Not to mention, it could roil financial markets and slow the economy in unintended ways.』

早期着手によって正常化をゆっくりできるという説明。

『Monetary policy has absolutely played a crucial role in getting us back on track.5 We’ve achieved our mandate of full employment and we’re heading towards 2 percent inflation. But, it’s important to recognize what monetary policy can and can’t do-not to mention what it should and shouldn’t. The job of monetary policy is to get the economy to full strength with maximum employment and steady 2 percent inflation, using the tools available to us. As I said earlier, that’s a relatively limited kit and is restricted largely to money in the system and the rates at which it is lent. How the economy develops and performs in the long run depends on a host of other factors that are outside our purview and ability to influence.』

『What comes next is addressing long-run trends in productivity and the quality of the labor force, and those are determined by the investments we make in technology and education, by tax policies and long-term fiscal decisions.6 That’s what’s going to shape the economy over the next decade, and that conversation extends far beyond the Federal Open Market Committee meeting room.』

生産性が低くて中々経済がブーストしない件のような話って金融政策だけでどうにかする問題ではありませんよねというお話になっていまして、台風来るから以下の引用パスしますが、その次の小見出しが「New normal」でして、今後経済が安定してFEDの目標値に近い所で推移するならば、もうちょっと低めのNFPとか実質成長とかになるんでしょ、というのが少し言及されています。

#ということで色々な人の発言ネタやったらFOMC議事要旨ネタががががが
 


お題「株式市場も円債状態になりつつあるようで/本田先生もマイナス深堀に消極的とな/米国連銀高官発言メモ」   2016/08/19(金)07:58:40  
  出たな▲0.5ゲーム差>パ・リーグ

○市場雑談メモ

・ETF効果で株式市場も円債への道ですかそうですか

うむ。
[外部リンク] 日本株反落、100円割れ円高定着を警戒-終盤に先物主導で一段安

『18日の東京株式相場は反落。1ドル=100円を割り込む円高が定着すれば、企業業績が下振れるとの警戒が強まった。日本銀行による上場投資信託(ETF)買いの有無を見極めたいとの姿勢も売買に影響を与え、午後終盤にかけ先物主導で下げ足を速めた。』(上記URL先より)

・・・・・・・ベンダーのコメントこんな感じに最終的にはまとまっているのですが、場中のコメントだと「日銀のETF買いがどうも今日は無いみたいなので終盤にかけて失速の勢いが強まった」というような感じになっておりまして、先般の買入ペース拡大決定以降、株式市場の方でもすっかり「今日のETF買いガー」という話になっているようで実に香ばしい、というか連日「日銀のオペがどうのこうの」とか分析(?)に勤しむ姿を謎扱いされていました債券市場の気持ちがお分かりになりましたでしょうかという感じですな(--:

年間で買う量決まっているんだから今日のETF買いがあるかどうかとか最終的に年を均してみれば同じ話であって、これぞまさに朝三暮四の世界でお前らは狙公のエテ公かと小一時間問い詰めたい、っていうのはもとより円債市場でのお話だと思っておりましたけれども、買入ペース倍増で遂に株式市場もエテ公化してきたかと思いますと実に感慨に堪えないものがございますが、そうやって金融資本市場を壊して回った先には何が起こるんでしょうかとか考えると頭がクラクラしてくるものであります。


・3M短国入札&5年入札

3M
[外部リンク] (3)募入最低価格 100円05銭3厘0毛(募入最高利回り)(-0.2124%)
(4)募入最低価格における案分比率 66.5619%
(5)募入平均価格 100円05銭8厘4毛(募入平均利回り)(-0.2341%)

ということで、前週の3Mが▲22.24/▲18.44と足切が▲20を切って流れたのでほほーという感じ(その後は戻っていましたが)でしたが、今回は▲20bp台ということでまあそんなもんですかそうですかというところ。政策金利がどうのこうののネタがとりあえず今のところは様子見モードだし(円高が爆発的に進んで臨時会合で追加緩和とかにでも追い込まれない限りは)9月21日まで何もない訳ですし、大体からしてそこでいきなり何かが出るかどうかも分からんですし、四半期末でもないですしとなりますとまあ落ち着いて推移して頂きたいものであります。

5Y
[外部リンク] 6.価格競争入札について

(1)応募額 7兆7,800億円
(2)募入決定額 2兆1,780億円
(3)募入最低価格 101円28銭(募入最高利回り)(-0.163%)
(4)募入最低価格における案分比率 91.8863%
(5)募入平均価格 101円29銭(募入平均利回り)(-0.165%)

事前予想よりも強めの結果になっていたのですが、5年新発の所で入替でもあったのか、それとも本田スイス大使発言でも効いたのか先物とかは伸びないというか終盤にかけてコケるという展開ではありましたが、まあ相対的に5年強めでしたから普通という事で。


○ということで本田スイス大使のWSJ会見ネタ

[外部リンク] 日銀、来月「大胆な」行動とる可能性=本田前参与

『【東京】日本銀行は来月、「大胆な」行動をとる可能性が高い。前内閣官房参与の本田悦朗駐スイス大使はウォール・ストリート・ジャーナルの単独インタビューでこのような見通しを示し、9月20・21日の金融政策決定会合で予定している政策の総括的な検証において、今後、金融緩和を縮小する道筋をつけるとの観測を否定した。

 本田氏は「どのように検証するにしても、既に答えはある。これまでの金融緩和は不十分であった、ということだ」』(先は会員記事になりますので上記URL先からの引用はここまでどす)

しかし良く考えたら「スイス大使発言」がネタになるとかナンジャソラにも程があるのですが、まあそこはさておきまして(あんまり置きたくないが)、「どのように検証するにしても、既に答えはある」ってそれは検証とは言わないのですけれども大丈夫ですかと思いますし、「これまでの金融緩和が不十分だからもっとやれ」とか言いましても、そもそもやっている施策の効果よりも副作用が大きいのであれば「不十分だからもっとやる」という事をすると益々事態が悪化するんですがとツッコミを入れたくなりますな。

ただまあそういう話をするのは本田センセイの仕様なのでそこは平常運転で華麗にスルーとなるのですが、上記URL先の所だと読めないのですけれども、上記記事の中で追加緩和の手法について「マイナス金利の拡大は金融システムの健全性の観点から望ましくない」とかいう本田センセイ何か変なもんでも食ったのかというようならしからぬ発言をしている、との内容が伝わりますと(手段としてはマイナス金利の深堀ではなくMB拡大ペースの引き上げ)そっちの方がほほーという感じになったかと思います(他のベンダーもリファーしたのですが、ネット版のロイターとかブルームバーグでは探し方が悪かったのか惜しくも見つからなかったです、すいません)。

だって本田センセイまでがそんならしからぬ発言するとか、それはどう見てもマイナス金利に対する悪評キャンペーン(つーかマイナス金利に碌な事がないのでキャンペーン云々よりも事実だと思うのだが)がここまで広がっているというのがちょっとした驚きでして、ついこの前までだったら「3方向で更に緩和すべき」という話を真っ先にしそうな人が「金融システムの健全化」とか言い出すとそれはもう椅子から転げ落ちるわと存じます次第。

まあ5年入札の日の後場にそんな記事出すなよという気がせんでもないですが、じゃあ本田発言が効いたのかと言われると、確かに先物の上が重くなったというか失速しましたけど、5年確りだし(本田さんの処方箋通りだったらフラットしてもよい)超長期(の20年)はパッとしませんですし、金先若干の強含みで、まああまりまともに反応したとは思えませんけれども、「あの」本田さんまでがマイナス金利の深堀に消極的(否定的という程ではないと思うのだが)というのが何ともなのですが、マイナス深堀できなくて、買入拡大ってそらまあ出来るんですが政策の物理的限界を手前に寄せるだけなので碌な事にならない未来があるという中で総括検証どういう落とし前のつけ方をするんでしょうかねえとも思うのでした。

なお、マイナス金利という点では昨日はベンダーに「S&Pが欧州のマイナス金利は効果があるが日本のマイナス金利の効果が乏しいというコメントした」みたいなヘッドラインが放流されていましたが、ネット版ではそれらしいものが見当たらないので残念ながらネタにするに至らんのですが、最近のSPって日本のソブリン格付け関連でオトナの対応と申しますか以下自主規制な感が漂う中でそういうコメントですかそうですかというのもありまして、なんかマイナス金利深堀に対してエライ言われ様になっているのが興味深い傾向ではあります。

ただし、黒田総裁のことですから、周囲からマイナス金利深堀ケシカランと羽交い絞めにされてしまいますとランボー怒りのマイナス金利深堀とかやりかねないキャラクターなのがオソロシスなところでして、あまりにも周囲がマイナス金利の弊害弊害言い出すと駄々っ子のように暴れるリスクがあるので要注意という気がします。


○米国連銀高官発言メモ


・ウィリアムスェ・・・・・・・・・・・

[外部リンク] SF連銀総裁:早期利上げを支持-待ち過ぎはバブル招くと警告
2016年8月19日 05:08 JST 更新日時 2016年8月19日 06:51 JST

『米サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は18日、米経済には早期の利上げを正当化する十分な強さがあり、あまりにも長く待てば成長を阻害する高いインフレ率や資産バブルを招く恐れがあると警告した。ウィリアムズ総裁はアラスカ州アンカレジで講演し、「国内経済が力強く、勢いもあることから、できれば割合早い時期に緩やかな利上げペースへと戻ることが理にかなう」と述べ、「より早期の利上げ開始が一段と円滑で緩やかな正常化プロセスを可能にするだろう」と指摘した。』(上記URL先より、以下同様)

・・・・・・・・お、おぅ。

何か先日このおじさん「インフレ目標数値の引き上げ」みたいな話をして低金利政策長期化の話をしていたというような話をしていたと報道されていた気がするんだが、どうもこの人どっちなのかイマイチつかみにくい所がありますの。

『ウィリアムズ総裁は15日発表の小論文で、より長期的な観点から金融・財政政策の在り方の見直しを促していた。』

ってのがそれで、物件はこいつなのだがまだ精読できていない(汗)
[外部リンク] Monetary Policy in a Low R-star World
BY JOHN C. WILLIAMS

中長期的な話と足元の話は別ということなのか講演テキストの方も当然ながら読めていない(何せSF連銀のページってリニューアルしてから物凄い勢いで必要なものを探すのが面倒になっていて、寝起きでインスタント読みしようにも探す時間すらないのが困りもの)ので、何とも申し上げようがないのですが、まーFEDの高官の皆様が夏休みモードから次回FOMCモードになってきたということで、せっせと講演その他を拾って確認するのは割と楽しいので精々確認しておこうと思います。


・ダドリー総裁っつーか副議長

ほほう。
[外部リンク] Business | 2016年 08月 19日 04:18 JST
中間層の雇用拡大は明るい材料、米経済に自信=NY連銀総裁

『[ニューヨーク 18日 ロイター] - 米ニューヨーク(NY)連銀のダドリー総裁は18日、最近の力強い雇用の伸びと中間所得層の雇用回復が米労働市場の2つの明るい材料との認識を示した。米経済全般に対して自信を深めている様子をあらためてうかがわせた。総裁は記者団に対し「雇用停滞の懸念が出ていたが、過去2カ月に雇用が大きく伸びたことで不安が軽減された」と指摘。この統計は「労働市場の状況が引き続き改善しているとの私の見方を後押しする」と述べた。』

『また労働市場の「空洞化」に関するNY連銀の最新の分析に触れ、中間層の雇用増ペースがしばらくぶりに高・低所得層の雇用の伸びを上回っていると指摘。教師や機械工といった雇用が近年減少し、所得格差を助長していたトレンドに「潮目の変化が見られる」とした。その上で「これは経済にとり重要だ。なぜなら継続すれば、これまで苦境に立たされていた労働者やその家族に一段の機会を提供するためだ」と述べた。』(以上上記URL先より)

ということで基本的なトーンは昨日ネタにしたFOXビジネスでのインタビューでのコメントと同じような感じ(切り口は全然違うけど)のようですが、まあダドリーがイエレン議長の意向を反映しているのかというとこれまた微妙な感じもする所で、どちらかと言えばイエレンさん個人がFOMCの中心ビューよりもハト派というかビビリ入っている感じもするので、ダドリーがこういうから利上げキタコレという話でもないし、まあ話もあまり目先の話ではない(そもそもFOXのもそうでした)な気もします。

でもってそのスピーチはこちら。
[外部リンク] Remarks at the New York Fed’s Economic Press Briefing on the Regional Economy
August 18, 2016
William C. Dudley, President and Chief Executive Officer
Remarks at the Economic Press Briefing on the Regional Economy, Federal Reserve Bank of New York, New York City

小見出しが

Job Growth in the Region
Update on Puerto Rico
Middle-Wage Jobs Returning

となっているので、多分最後の所を最初に読めばインスタント読みできるということで簡単に。

『Let me conclude by returning to the theme of the labor market. Job growth is essential to the vitality of an expansion, but the types of jobs being created are also important.』

労働の成長も大事だが質も大事だと。

『While the labor market has continued to add jobs at a solid pace, many remain concerned about a lack of job opportunities for the middle class. Indeed, growth of middle-wage jobs has been lackluster for the past few decades, with gains occurring disproportionately in higher-wage and lower-wage sectors. This long-term hollowing out of jobs in the middle of the wage distribution has helped fuel rising wage inequality, and has contributed to a growing sense for some that they are being left behind in the current economic expansion.』

『At a previous press briefing, we showed that many middle-wage jobs disappeared during the Great Recession with very few of these jobs returning during the early stages of the recovery. This made it especially difficult for many workers who lost their jobs to rejoin the economy.』

さっきの記事で纏められていましたが、この回復期では高所得者の所は回復しているけれども、相対的に中所得者の所の回復がパッとしませんでそういう意味で質の向上がイマイチさんだったという説明ですの。

『Today, our economists will show that the tide has begun to turn.』

でもってこの潮目が変わりだしているのではないかと。

『For the first time in quite a while, gains in middle-wage jobs actually outnumber gains in higher- and lower-wage jobs nationwide. These middle-wage jobs include teachers, construction workers, mechanics, administrative support personnel and truck drivers, just to name a few. I believe this is an important development in the economy, because, if it were to continue, it would create more opportunities for workers and their families who have been struggling up to now.』

なるほど。

『Middle-wage jobs are also being created in our region, though such gains have been more evident in some places than others. I will now ask Jaison Abel to provide more details about job growth in our region.』

ということでNY連銀管内における労働市場の動向というのにも触れていますが、中間賃金層の所得が伸び出していることは良い事ですと大変にイイハナシダナーなお話ではあるのはその通りだと思います。


・ブラード総裁

[外部リンク] Normalization: A New Approach

要旨はこちら
[外部リンク] St. Louis Fed's Bullard Discusses New Approach to Monetary Policy Normalization

資料(プレゼンのスライドショー)はこちら(PDF注意)
[外部リンク] ・・・・・・・でまあこちらまで残念ながら手が回らないのですが、何せこちらのセンセイはドットチャートで「向こう2年で1回しか利上げしないもんね」という変態仮面にも程があるプロットを打ち込んできた面白オジサンですので、まあ大体読むまでもなくハト派全開の話をしているだろうなあとは思うのですけれども、どういう理屈を展開しているか、というのはブラードさん毎度毎度その内容の妥当性は兎も角として、話の理屈だけは見事につけてくるのが仕様となっているので、読み物としては面白いということで、この辺りに関しまして週末の宿題という事にしておきます(キリッ)。


#あとECBのミニッツに関しては相変わらずまだ慣れていないのでインスタント読みが出来ないのでこれまた宿題orz
 


お題「FOMC議事要旨ネタおよびその他少々」   2016/08/18(木)08:07:08  
  FOMC議事要旨と思ったら珍しくインスタント用の論点が1パラになっているとな。

○ということで議事要旨インスタント読みだが利上げタイミングの意見は超バラバラ

[外部リンク] Minutes of the Federal Open Market Committee

・利上げに関する見解はタカハトバラバラにも程があるが論点が色々と面白い件について

毎度の如く『Committee Policy Action』のひとつ前のパラグラフを見ると、政策決定に関する部分はそこのパラグラフに集約されている感じですが、これがもう意見バラバラで中々面白い(なお長い)。

『Against the backdrop of their views of the economic outlook, participants discussed the conditions that could warrant taking another step in removing monetary policy accommodation.』

これはまたそのまんまな書き出し(^^)。

『With inflation continuing to run below the Committee's 2 percent objective, many judged that it was appropriate to wait for additional information that would allow them to evaluate the underlying momentum in economic activity and the labor market and whether inflation was continuing to rise gradually to 2 percent as expected.』

さあ利上げするのです!今すぐ!という変態仮面の人が2名いますが、まあ多くの人は2%物価上昇への確信が得られる為にデータの確認が必要と来ていますが、almostとかじゃなくてmanyなのね。

『Several suggested that the Committee would likely have ample time to react if inflation rose more quickly than they currently anticipated, and they preferred to defer another increase in the federal funds rate until they were more confident that inflation was moving closer to 2 percent on a sustained basis. In addition, although near-term downside risks to the outlook had diminished over the intermeeting period, some participants stressed that the Committee needed to consider the constraints on the conduct of monetary policy associated with proximity to the effective lower bound on short-term interest rates. These participants concluded that the Committee should wait to take another step in removing accommodation until the data on economic activity provided a greater level of confidence that economic growth was strong enough to withstand a possible downward shock to demand.』

数名(Several)の参加者から出ている利上げはそんなに急がなくて良かろうというお話で、この人たちは物価の上昇が想定よりも強い場合であっても利上げは慎重にという見解でして、そのベースになる話は引締めの方は余地があるけど緩和の方には余地が少ないから下方に備えるべきとか、従来よりももっと確信度上がってからの方が良いのではというような理由。

『However, some other participants viewed recent economic developments as indicating that labor market conditions were at or close to those consistent with maximum employment and expected that the recent progress in reaching the Committee's inflation objective would continue, even with further steps to gradually remove monetary policy accommodation. Given their economic outlook, they judged that another increase in the federal funds rate was or would soon be warranted, with a couple of them advocating an increase at this meeting.』

他の数名(some other)の参加者は労働市場が完全雇用に達していることから、緩やかな利上げを行っても問題無しとの見解で、利上げ開始時期は向こう2回程度のFOMCで利上げが適切になりますという見解。

『A few participants pointed out that various benchmarks for assessing the appropriate stance of monetary policy supported taking another step in removing policy accommodation. A few also emphasized the risk to the economic expansion that would be associated with allowing labor market conditions to tighten to an extent that could lead to an unwanted buildup of inflation pressures and thus eventually require a rapid increase in the federal funds rate.』

数名(少ない方の数名でA few)の参加者はもうちょっとタカ的な見解を表明しているようで、労働市場がタイト化すると(賃金上がって)望ましくないインフレ圧力が掛かり、将来にインフレ防止の為により強力な利上げステップを行う必要が出てくるので、利上げペースについてもグラデュアルのままで良いのかという指摘をしていますな。

『In addition, several expressed concern that an extended period of low interest rates risked intensifying incentives for investors to reach for yield and could lead to the misallocation of capital and mispricing of risk, with possible adverse consequences for financial stability.』

BISビューチックな懸念キタコレでして、数名(several)の参加者は緩和政策の長期化によって利回り追求の動きが高まることにより、資産市場におけるミスアロケーションが生じ、金融安定化に対する阻害要因になることを懸念した、と来ていますが、そういう方々的には日本とか英国とかの金融緩和ヒャッハーでスピルオーバーして米国にきているのも苦々しいという話になるんだろうなあとか、昨日のダドリーさんのFOXビジネスでのインタビューを思い出すのでした。


でまあこの前提になる議論の部分はインスタント読みの為に割愛(すいません)でありますがその辺は後日またネタにします。あと、最初の所に『Long-Run Monetary Policy Implementation Framework』という小見出しの所があって、金融政策の枠組み、と言いましても金利誘導をどうやって行うとかその辺の話をしているようなのですが、技術論の好きな方には面白いかもしれませんのでちょっとだけ。


・政策枠組みに関して

ということで最初の『Long-Run Monetary Policy Implementation Framework』から少々。

『The staff provided several briefings that reviewed progress on a long-term effort begun in July 2015 to evaluate potential long-run frameworks for monetary policy implementation.』

ほほう。

『The briefings highlighted some foundational considerations that are relevant for such an evaluation. The staff described the recent experience of several central banks of advanced foreign economies (AFEs) in implementing monetary policy, noting that they use a wide variety of frameworks to control short-term interest rates and that their approaches have evolved over time.』

ということで、フレームワークと言っても技術的な面での大枠をどう組むのかというお話です。

『For example, foreign central banks vary in their choice of the interest rate used to communicate monetary policy; in their approach to the provision of reserve balances; and in their use of policies, such as large-scale asset purchases, various funding programs, and negative interest rates, to supplement more traditional means of policy implementation.』

うむ。

『The staff also described the Federal Reserve's experience in implementing monetary policy during the recent financial crisis. Before the financial crisis, traditional implementation tools--relatively small-sized open market operations and discount window lending--were adequate for interest rate control even during periods of stress. But the evidence from the period of the crisis and its aftermath suggested that the Federal Reserve's pre-crisis framework did not enable close control over the federal funds rate when liquidity programs were expanded significantly and subsequently was unable to generate sufficiently accommodative financial conditions to support economic recovery without the use of new policy tools.』

平時だったら最低限の公開市場操作とディスカウントウィンドウで短期金利の誘導が出来た(っていう程FEDってFFを精密コントロールしていた訳ではないが、そこが需給によってボコボコと動くからと言ってイールドカーブ形成に悪影響を与えていた訳ではないので、まあこの認識は妥当っちゃあ妥当)のだが、危機後は色々な手段を投下しないと金利コントロールが難しくなりましたねという確認。

『Finally, the staff noted that various aspects of U.S. money markets, which determine short-term interest rates and are important for transmitting monetary policy, have changed since the financial crisis. The differences include changes the Federal Reserve has made to its policy tools and balance sheet, changes in market participants' business practices, and the regulatory changes made around the globe to strengthen the financial system.』

まあ仰る通り。

『Taken together, these factors may, for example, raise the long-run demand for safe assets, including reserve balances, and they should help make U.S. money markets more stable than they were before and during the financial crisis.』

つーことで次のパラグラフ。

『In the discussion that followed the staff presentations, policymakers agreed that decisions regarding an appropriate long-run implementation framework would not be necessary for some time. Furthermore, their judgments regarding a future framework would benefit from accruing additional experience with recently developed policy tools, such as the payment of interest on reserves, and accumulating more information about some important considerations that are still evolving, including financial regulations and market participants' responses to them.』

『One key consideration discussed by policymakers was the appropriate amount of flexibility that an implementation framework might have--for example, the extent to which a framework could readily enable interest rate control under a wide range of economic and financial circumstances.』

ということですので、フレームワークと言っても技術面の話で、金利誘導を円滑に行うにはどういう政策ツールを使って行けば良いのじゃろ、という点って環境も変わったし規制も変わった中で以前と同じって訳にも行きませんですよね、というお話。

でもってこの先が微妙に別の論点が加わる。

『With neutral interest rates potentially remaining quite low, policymakers also observed that, in order to promote the Federal Reserve's policy objectives, the framework should have the capacity to supplement conventional policy accommodation with other measures when short-term nominal interest rates are near zero.』

ゼロ金利制約があって中立金利が低下しているという現状の中では伝統的金利誘導以外の補助ツールも使わないとですなというお話。

『Policymakers emphasized that the relationship between the monetary policy implementation framework and financial stability considerations would require careful attention.』

でもってこの論点がイイハナシダナーというかどこぞのジャパンの中銀にこの観点がさっぱり無いのですけどねえというのが「the relationship between the monetary policy implementation framework and financial stability considerations would require careful attention.」というお話であり、最近各国中銀ではこの指摘がちょこちょこ出てくるなあと思う次第で、日本の総括検証でもゼヒ考えていただきたい。

『Importantly, the policy implementation framework would need to be consistent with recent changes in regulation designed to enhance the stability of the financial system. Also, because episodes of financial stress can arise with little warning, policymakers noted the advantage of being operationally ready for such situations; however, they also recognized that such operational readiness could entail some costs. Participants observed that various choices associated with policy implementation frameworks--such as the selection of counterparties or types of collateral to accept, and the overall size and composition of the Federal Reserve's balance sheet--may both be influenced by, and themselves influence, incentives and activity in financial markets. Moreover, they indicated that the implications of the implementation framework for the efficiency of the financial system needed to be taken into account.』

まあ特定の論点がクローズアップされているという感じでもないので、一般的な論点ということでしょうが、金融政策の枠組みで市場に対するインセンティブも変わるとか、環境が違えば枠組みも変わるべきとかどこかの中銀のような乱暴な話をしていないのは好感が持てますな。

『Meeting participants commented on several other considerations that they saw as being relevant for evaluating possible implementation frameworks. Other major central banks have successfully employed a range of policy rates, including both administered rates and market rates, suggesting that either type of rate can be effective in communicating and implementing policy.』

『However, the factors affecting market rates, as well as the relationships between the policy interest rate and other short-term interest rates, would need to be well understood in deciding on a particular policy rate.』

どこの国の事じゃ?????

『The potential benefits of improving the functioning of certain policy tools were noted; for example, approaches to reducing the perceived stigma associated with borrowing at the discount window, particularly in periods of financial strain, would need further careful consideration.』

それはその通りなのですがでしたらドルスワップももっと使わせてくんなまし、というのは無理か。

『In addition, it was noted that the dollar is a principal reserve currency and that monetary transmission in the United States occurs through funding markets that are quite globally connected.』

他国の事なんぞ知るかというスタンスだったFEDとは思えん記述がありますな。最近そんな感じになっているのでこれが初出な訳ではないですけど。

『At the conclusion of the discussion, the Chair asked the staff to continue its work and noted that policymakers would review further analysis at a future meeting.』

ということでこの話はまだ続くようです。論点を色々出したところという感じで各論点についてこれから議論していくんでしょうな。



○市場雑談等

・日替わりでツイストェ・・・・・・・・・・・・

[外部リンク] Markets | 2016年 08月 17日 15:10 JST
〔マーケットアイ〕金利:国債先物が反落で引け、長期金利は-0.080%に上昇

『<15:06> 国債先物が反落で引け、長期金利は-0.080%に上昇

国債先物中心限月9月限は前日比18銭安の151円33銭と反落して引けた。前日の海外市場で、米連邦準備理事会(FRB)高官の発言をきっかけに年内米利上げ観測が再燃。米債が下落したことを受けて売りが先行した。18日の5年債入札を警戒した売りも出た。いったん下げ渋る場面もあったが、日銀が実施した国債買い入れ結果が需給の緩みを映す内容になると、午後取引開始直後から水準を切り下げた。現物市場は中長期ゾーンを中心に軟調。10年最長期国債利回り(長期金利)は同2bp高いマイナス0.080%に上昇した。』(上記URL先より)

ということですが、昨日は輪番の超長期25年超以外がパッとしない結果で相場が弱含みというのは良いのですが、30年とか後場確りしだして30年カレントのちょっと手前の所でツイストになってしまうというフラットニング相場と相成りまして、これで今週に入って3打席連続でカーブがツイストする上にフラットとスティープが日替わりで発生するというシーソーかよというバタバタ振りなのですが、まー参加者の方が閑古鳥大合唱状態なのか、単に皆さん様子見なのか知りませんけれども、要は市場の厚みが全然なくて流動性も無いという状態でカーブが個別需給で動くという感じになっているんでしょうかね、よー知らんけど。

でまあこんな感じになってしまうとポジション構築もクローズも大変になるので皆さん益々参加しなくなって流動性が益々落ちるという素敵な状態になってしまいますし、9月のMPMでの総括見直しが有る訳で、これに対して何がどう出るかという件についてはポツダム宣言受諾から最後の決戦追加緩和菊水作戦まで見解がバラバラなので、変にポジション持ってポジションが総括されちゃったら目も当てられませんという理由もありますのでそら手を出しにくい罠ということでしょうが、ニュースフローとかで毎日ヘコヘコとあまり方向感なく動くんでしょうかね。


・1年短国が▲20bp台とな!!!

昨日は地味に1Y短国入札
[外部リンク] (3)募入最低価格 100円24銭1厘(募入最高利回り)(-0.2410%)
(4)募入最低価格における案分比率 83.5740%
(5)募入平均価格 100円24銭8厘(募入平均利回り)(-0.2480%)

先月の1年短国が平均▲35.87bp足切▲32.89bpという結果でしたが、今月に関してはとりあえず9月の総括検証待ち状態なのと、マイナス金利の不評キャンペーンが何か結構一般紙とかでもホイホイ出るような攻勢が続いている(昨日だか一昨日だかヤフーのトップにも出てた気がするんですが)という状況なので、とりあえずヘッジで買う的な仮需もなさそうですし、担保繰りという点で言うと(しまった!7月末の日銀受入れ担保ネタを投下するの忘れてた!!!)住宅ローン債権活用の新担保が(担保価値ベースで)3兆円位出てくるとかございまして、元々こんな金利水準だと物として必要な人とファンディングコストのマイナスの大きい人と、政策とか言いながら馬鹿成行買いをする人しかいませんので、需給が緩和されるわな(つーても政策金利よりも15bpも低いのですが)という感じでて、日本相互証券の引けも▲32.5bpとかになっているので、セカンダリーで売れているとかそういう話でもないでしょうな。


ということで投下するのを忘れていたので
[外部リンク] 日本銀行が受入れている担保1の残高
(2016年7月29日現在)

一番下に

『住宅ローン債権信託受益権 56,102 33,661』

とありまして、3兆円少々担保繰りが良くなっていまして、担保繰りで無理繰り買わないといけない国債がその分減るという(単純にそういう話でもないけどまあ単純化しまして)結構なお話。


・厭債害債さんのエントリー投下来ました

いつもながら整理されて分かりやすいご指摘に敬服。まあお読みあれ、と人のふんどしモード。
[外部リンク] きしみはじめたアベノミクス
 


お題「日銀当座預金残高ネタ/連日ツイストが逆方向とかナンジャソラ/米国連銀高官ネタが夏休み明けですかそうですか」   2016/08/17(水)07:41:52  
  南関東の通勤時間帯台風直撃被弾にはならなかったようですの。

○毎度お馴染みの日銀当座預金残高ネタ

つーことでこちらです。毎度のようにエクセルで計算させたものをヘコヘコ貼って行きますので、数値表記が全部エクセルのをテキスト形式にしたものというこの手抜き(別に手を抜いている訳でもないが)。


・マイナス金利適用残高の推移とマクロ加算残高の未利用分(以下単位は基本的に億円)

各積み期間におけるマイナス金利適用残高の平残は以下の通り。

2月:223,034
3月:297,238
4月:212,002
5月:204,428
6月:256,880
7月:208,090

ということで、7月の平残に関しては前月差で▲27,640億円となっているのですが、マイナス金利適用残高は▲48,790億円となっていて、当預平残の落ちよりも頑張ってマイナス金利適用部分を減らしましたねという所です。まあ6月に関してはマクロ加算部分の掛け目の変更などがありましたので、一時的に偏在が拡大したというのもありますので、それがこなれてきたというのもあるでしょうな。

でもって今月マイナス金利適用残高が4.9兆円落ちていますが、そのうち業態別で見ますと、「その他準備預金適用先」が▲23,230億円、「信託銀行」が▲19,530億円落としていまして、あと額的には大きくは無いのですが、「地方銀行」が▲2,720億円落としてマイナス金利適用残高を1,780億円にしているのですが、この額は2月の制度適用以来の既往ボトムになっていまして、残高の進捗管理の動きが広がってきているんだろうなと勝手に想像してみましたけれども実際問題としてはどうなんでしょうかね。

なお、相変わらず「都市銀行」のマイナス金利適用残高はゼロのままで推移しています^^;


でもってマイナス金利非適用残高の消化振りですけれども、

プラス金利適用残高のうち使い切れていない分

2月:20,089
3月:12,607
4月:17,429
5月:20,854
6月:25,840
7月:20,230

となっていて、どうも2兆円程度は使い切れない分が残るようで、これはフリクショナルな部分なのか何だか分からんですが、どうも残るようですの。

ゼロ金利適用残高のうち使い切れていない分

2月:166,314
3月:122,941
4月:72,563
5月:61,804
6月:94,890
7月:90,310

となっていて、そらまあ先程のマイナス適用減らした業態が業態なだけに当たり前ですけれども、別にゼロ金利適用残高の部分とかの偏在調整を進めた結果としてマイナス適用が減ったという訳でも無くて、使わない分自体は似たような感じで推移しているようにも見えたりするところ。

当預平残自体は全体で▲27,640億円落ちていて、未利用部分が1兆円程度減っているのに加えて、後で申し上げますが補完当座預金制度不適用先の残高が4600億円ほど増えている一方でマイナス適用残高が4.9兆円落ちているので、差分が残るのがどうも気持ち悪いのですが(マクロ加算部分がぶれる筈(マクロ加算範囲内におけるMRFの現金残高差分と貸出支援関連の増減差分)なので差分の5000億円ほどってそこになるのかなとか思う(MRFの場合昨年の投信純財産の平残を上限に金銭信託残高分だけがマクロ加算になるので、MRFの金銭信託が減ればマクロ加算残高は自動的に減るし、増えた場合は(前年平残を上回る平残にならない限り)その分マクロ加算残高が自動的に増えるのだ)のですが良く分からん。

まあそんな訳で、マイナスチャージによる疑似的な進捗操作もどきというのは日銀の狙い(?)通りにワークしている感はあるのですが、そうは言いましても別に資金過不足があって進捗操作がワークしている訳でもないというのが残念な所ではありますの。



・都市銀行はゼロ金利適用の所で余らせる進捗操作を継続

直近3か月で確認。

5月平残
個別行のゼロ金利残高合計:216,430億円
ご利用額:213,150億円
余らせている分:3,280億円

6月平残
個別行のゼロ金利残高合計:274,510億円
ご利用額:257,280億円
余らせている分:17,230億円

7月平残
個別行のゼロ金利残高合計:277,060億円
ご利用額:265,450億円
余らせている分:11,610億円

ということで相変わらずの推移をしておりまして、

7月コール市場残高
[外部リンク] 6月コール市場残高
[外部リンク] でして、コール市場残高の平残ベース(念を押すまでも無い話ですが、コール市場残高の平残は歴月ベースで当座預金残高に関しては積み期間ベースなので実際は半月の足ズレがあるのですが計数これで取るしかないから勘弁)で見ますと、

となっていて平残ベースで、

出し手(左が有担保、右が無担保)

6月都銀等* 0 435
7月都銀等* 0 158

取り手
6月都銀等* 0 2,601
7月都銀等* 0 6,043

となっています。なお、最近は積み最終とかになるとややコールがタイトになったりするみたいですので、もしかして最後の所でゼロ金利適用部分の余り部分を見ながら着地の所でちょっと取ったりしているとか、税揚げとかの時にもタイトになるようなので、残高を抑制的に推移させるために資金不足とかの時に帳尻が入るようになっているのかねとか思ったりするのだがその辺の話はもっと詳しい人が居る筈なので教えてジェネラル。


・補完当座預金制度非適用先の残高がジリジリと増えている件について

先月も同じ話をしましたが、業態別当座預金残高をDLした場合に出てくるエクセルシートの2つのシートのうち、左側のシートの所にある「合計」(普通にエクセルに落とすと7月分の場合N28〜N40のセルの数値)と、右側のシートの所にある「補完当座預金制度適用先合計」の「当座預金残高」が合致しませんが、この差分がじりじりと拡大しております。

2月:40,512億円
3月:53,841億円
4月:65,970億円
5月:73,100億円
6月:78,700億円
7月:83,310億円

ということで、7月積み期間でも平残ベースで4610億円増え得て8.3兆円の水準まで拡大しておりまして、ここの残高ってあまり派手に上振れしてしまうと、マクロ加算の尻抜けみたいになってしまうのでホイホイと増えるのもどうなのかなという気がせんでもない(まあその分マクロ加算掛け目を調整すれば良いという議論はあるが、掛け目調整は基本的にマクロ加算の偏在を促す事になるのでちょっとという感はある)。

とまあそんな感じで。


○市場雑談

・ツイストフラットの翌日にツイストスティープとな

[外部リンク] Markets | 2016年 08月 16日 15:14 JST
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は反発、長期金利-0.095%に低下

『<15:12> 国債先物は反発、長期金利-0.095%に低下

長期国債先物は反発。前日の米債安を受けて安寄りしたが、海外市場のリスクオンの流れにもかかわらず、日経平均株価が円高の進行で軟化したことを材料視した短期筋からの買いで強含んだ。現物債は高安まちまち。超長期ゾーンの利回りには上昇圧力がかかった。午前の取引から流動性供給入札を意識した調整が入ったことに加え、入札が弱めの結果になったことが影響した。国債先物への連動性を強めた中長期ゾーンは小じっかり。』(上記URL先より)

ということですが、月曜には金融庁がマイナス金利に懸念という記事が投下されたことから中期がヘロヘロになって超長期は強いというツイストフラットしたのですが、昨日は何が何だか分からん(というか流動性供給入札が弱めだった以外にネタがあるのか)のですが、先物中心に中長期が強くてこちらの方が前日比強となって、超長期の方が前日比甘になるという事で、(別にロイターさんにいちゃもんつける積りでもないのですが)昨日のロイターでの相場後講釈記事だと5年入札に向けてポジション調整の動きがーとか言っていたのは何だったのかと小一時間問い詰めたい展開。

・・・・・・・・まあ要するに特に皆さんが積極的に参加していない中で誰かがヒョイと入替売買するとカーブがその方向に思いっきり逝ってしまうとかそういう事ですか良く分かりません。

なお、このロイター市場記事ですが、その次にこんなのがあってワロタ。

『ロイターは16日、日銀が検討を進めているマイナス金利付き量的・質的金融緩和政策(QQE)の総括的な検証では、急速に進行している利回り曲線平たん化の功罪が議論のポイントの1つになりそうだと報じた。マクロ政策の専門家からは、平たん化の進行や長期化が継続した場合、金融仲介機能に支障が出るとの懸念も浮上。一部では、金利ターゲットへの転換などのオプションも提示されているという。マーケットの注目度の高い内容だが、ダイレクトに相場に影響を与えるまでに至らなかった。』(上記URL先より)

>マーケットの注目度の高い内容だが、ダイレクトに相場に影響を与えるまでに至らなかった

・・・・・・・・・くやしいのうくやしいのう

ちなみに当該記事は
[外部リンク] Business | 2016年 08月 16日 17:33 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
アングル:日銀検証、利回り曲線平坦化の功罪議論か

なんですが、まあちょっとこうイールドカーブの話を狙い過ぎという感じでして、総括検証の結果ってまあ勿論イールドカーブがどうなるというのもあるのですが、その結果がどうのこうのという結論から話を持って行く話はもう色々と出ている所ですし、検証ってそもそも論として「政策がどう効いているのか」とか「波及メカニズムどうなっているのか」とかを政策のパーツごとに検証していくという話がメインになる筈で、イールドカーブってのは本来結果に過ぎないのですが、「イールドカーブ全体に働きかける」ってのをやっているから話がややこしくなる話になっている訳ですな。

ですからイールドカーブがどうのこうのという話も勿論あるのですが、筋論として結果であるカーブ形状に関してどうのこうのというのは検討の中では最初に行うど真ん中の話の次ではなかろうかと思う訳で、日経の記事に対してロイターの記事が反応しなくてくやしいのうwwくやしいのうwwというのは、日経の場合は「マイナス金利がこのように効能よりも副作用が大きい」という検証のストレートな筋での指摘を示したのと、金融庁ガーというのが効いた(つーて本当にどこまで効いているのかは知らんが)一方で、(上記URL先記事見れば分かりますが)まあ記事そのものは「・・・・・・と外野の皆さんが評価している」という内容ですので、そらまあねえという所でくやしいのうくやしいのう。



・CP買入ってこれ何のために継続しているのかさっぱり分からんのだが

昨日のCP買入
[外部リンク] CP等買入 7,374 3,489 -0.001 0.000 59.8

もう何ちゅうかずーっとこのレートになっていまして、とんでもないドマイナス金利になった時も如何な物かと思いましたが、このちょっとだけマイナスで基本は100円ってのが判で押したように続いているのっていうのも何だかなあという感じですな。



○米国が夏休みから戻って来ました(のかどうか知らんが)

米国ネタを放置しているうちにSF連銀のペーパーで要するに緩和の期間を長くするのを正当化する(のだがそれはどうかという気がする論点でもある)物件が出て話題になっていたようなのですが不覚にもまだ読んでいないのでそのネタは後で。

でもって今朝はダドリー発言とロックハート講演ネタがありましたので寝起きで全部読めないから簡単に(汗)。


・ダドリー発言

(長いので画面デザイン上リンクを途中まででしか貼っていませんがきちんと飛ぶようにしているはずです)
[外部リンク] NY Fed President Dudley: Sept. Rate Hike Possible, Economy Accelerating
Published August 16, 2016 The Fed FOXBusiness

ということでFOXニュースでのダドリー総裁発言で、動画の方で発言の方は追える(というかブラウザーのデフォだと勝手に音が出だすのではないかと思うのでご注意)のでとりあえず怪しいヒアリングをしながら記事の方を拝読。(全部で5分ほどです)

『The U.S. economy is getting stronger. That’s one reason why William Dudley, president of the New York Federal Reserve, says policymakers can raise rates in the near future.』(上記URL先より、以下同様)

『“We are edging closer towards the point in time when it will be appropriate to raise rates further,” said Dudley during an exclusive interview with Peter Barnes on the FOX Business Network. When asked whether a September rate hike was on the table Dudley said, “Yeah, I think it is possible”.』

Peter BarnesさんはいつもFOMC後の記者会見で質問している人ですな。でもってこの部分ですけれども、

『Dudley highlighted the improving trends he is seeing in the economy including a “tightening” job market. U.S. employers added 255,000 jobs in July, a major improvement following May’s data, which showed just 11,000 new jobs were created. He also noted inflation is moving closer to where the Fed wants it to be: [We] “seem to be on trajectory for 2% inflation.”』

というような話をしていて、9月に利上げするのはさすがに超順調に進めばという事であって、基本的には「年内には利上げ可能」というような話をしていて、でももっと順調なのを確認できたら別に待つ必要はないぞな、という感じでこの「9月も可能」という話をした(というかさせられたというか)な感じだと思いましたがどうでしょうかね(まあ聴いてちょ)。


でもってですね、このインタビューの後半部分ですが、

『Dudley’s comments coincide with U.S. stocks climbing to fresh records. The S&P 500, the broadest measure of U.S. equities, has advanced 4% this year, along with record low U.S. Treasuries prices. The yield on the 10-Year, which trades inversely to bond prices, has drifted to 1.57%.』

『When asked if he was concerned about financial bubbles brewing he said, “I don’t see anything now that is particularly disturbing, I would argue the one area which looks a little bit stretched to me is the bond market.”』

『Dudley noted the massive quantitative easing efforts coming from the Bank of Japan, the European Central Bank and the Bank of England as factors driving up the price of U.S. bonds.』

ってのがございまして、資産バブルに対して懸念は無いのか?というお題に対するお話が後半の方にありまして、米国の長期金利水準についての言及(ワシらの経済物価見通しに対して長期金利の水準って低いですよねえとか言ってるように聞こえましたが確認してくらはい)があったりしていまして、その流れで他の海外中銀が超緩和をするからサーチフォーイールドのスピルオーバーによる影響が出ているがなというようなコメントがしらっと打ち込まれていた方にもほほーと思いましたよ。



・ロックハート講演

こちらは講演でして、
[外部リンク] Gauging Current Economic Momentum

Dennis Lockhart
President and Chief Executive Officer
Federal Reserve Bank of Atlanta

Rotary Club of Knoxville
Knoxville, Tennessee
August 16, 2016

つーことでアトランタ連銀の場合は便利なサマリーがあるのでサマリーから。

『Atlanta Fed President and CEO Dennis Lockhart, in an August 16, 2016, speech to the Rotary Club of Knoxville, Tennessee, discusses the national economy's underlying momentum and his economic outlook.』

これは前置き。

『Lockhart points to real final sales, a subset of GDP, for a more consistent picture of economic momentum than GDP. Real final sales rose at an annualized rate of 2.4 percent in the second quarter.』

『Lockhart is holding to an outlook of moderate growth through 2017. His baseline forecast calls for achievement of the Fed's core monetary policy objectives-full employment and price stability-over the next year and a half.』

このお方も特にベースラインのシナリオを変えていないということですな。

『Lockhart assumes continuing healthy consumer activity and a modest acceleration in business investment.』

ふむ。

『Lockhart will be watching the incoming data closely for confirmation that his outlook remains valid.』

と、自信満々という程でもなさそうですが、超手抜きで講演の頭とケツだけ引用します。

『In late July, the Bureau of Economic Analysis released its first estimate of second-quarter growth of gross domestic product (GDP). Growth in the quarter was estimated at 1.2 percent annualized. The number was below our expectations at the Federal Reserve Bank of Atlanta and below the predictions of many others. The report has been treated as a downer. I gave an interview on August 2 and got the question, "What do you make of the dismal GDP report?" It's not surprising a GDP report so much below expectations evoked strong reactions.』

先般のGDPに対する反応の話ですな。

『When the history of the post-recession economic expansion is written, it will be described as a long period of relatively slow growth. Through mid-2015, GDP growth averaged a little over 2 percent. Over the last year, GDP growth has averaged just 1.2 percent. Over the first half of 2016, GDP growth has averaged just 1.0 percent at an annual rate. At face value, it might appear that economic momentum is decelerating.』

回復のペースが遅いのはリセッション後の回復という状態が続いているので仕様ですと。

『At these low numbers, an apparent decelerating pace of growth would not seem compatible with policymakers' thinking about raising interest rates. Yet I, as one Fed policymaker, am not prepared to rule out at least one rate hike before year's end.』

という数字が出ると利上げしないという人も出てきますが、あたしゃ年内利上げは排除しませんよという説明。


・・・・・・でもって経済物価情勢に関する話がこの先続くのですがそれをやっていると時間ががががなのと(当然ながら寝起きインスタント読みしているので)精読できていないのでいきなり最後に大ワープ(汗)。

『So, to sum up, I caution against overreacting to the second-quarter headline growth number.』

ちなみにそのひとつ前のパラグラフで自分で『Certainly, there are risks to this hopeful scenario. 』って言っているのでやや強気であるという認識(つーかまあこの講演では強い話をしている)の下で話をしているのですけど、まあそれはそれとしてGDPに対する市場の反応が過剰ではないかとの指摘キタコレである。

『Early indications of third-quarter GDP growth suggest a rebound. I don't believe momentum has stalled. I remain confident about prospects in the second half of 2016 and 2017. I will be watching the incoming data closely for confirmation that the outlook I've presented here today remains valid.』

ということで強気の見方。

『I'm not locked in to any policy position at this stage, but if my confidence in the economy proves to be justified, I think at least one increase of the policy rate could be appropriate later this year.』

と結論していまして、そら経済強めで見てればそうなるわなとは思いますが、こんな記事もありましたな。

[外部リンク] Business | 2016年 08月 17日 04:43 JST
米利上げ年内2回の可能性、9月排除せず=アトランタ連銀総裁

『[ノックスビル(米テネシー州) 16日 ロイター] - アトランタ地区連銀のロックハート総裁は16日、堅調な米経済を受け、連邦準備理事会(FRB)は年内に2回利上げを行う可能性があり、9月実施も排除しない考えを示した。総裁は講演後、記者団に「9月の可能性を排除しない」と語った。雇用が伸び続け、インフレ加速を示す「健全な」兆候もみられるとして、9月の利上げを恐らく正当化するとの認識を示した。』(上記URL先より)

・・・・・・ということで威勢が良いなおいという感じでもあったようですな。
 


お題「金融庁ネタで反応しましたのう/BOEの追加緩和ロジックを見物の巻」   2016/08/16(火)08:00:02  
  モーサテまで休みなのに何で働くのかと絶望したら時間差で始まった・・・・・・

#「モーサテ夏の基礎講座」というのを「夏の基礎代謝」と空目してしまったorz

○市場雑談など

・金融庁ネタのインパクトは債券市場だけにはありましたな

昨日リンクするの忘れたのが1個ありましたので再掲すると、

[外部リンク] 「マイナス金利で3000億円減益」 金融庁、日銀に懸念伝達
3メガ銀を調査
2016/8/13付日本経済新聞 朝刊

『金融庁は日銀のマイナス金利政策が、3メガ銀行グループの2017年3月期決算で少なくとも3000億円程度の減益要因になるとの調査結果をまとめた。同庁は収益悪化が銀行の貸し付け余力の低下につながるとみて、日銀に懸念を伝えた。調査結果は日銀が9月に予定するマイナス金利政策の「総括的な検証」の材料になる見通しだ。』(上記URL先より)

というのが土曜にあって、日曜にはその続きの記事という

[外部リンク] マイナス金利 効果道半ば
導入半年、物価上昇の兆し見えず
2016/8/14付日本経済新聞 朝刊

と連発攻勢があった訳ですが、先週の相場で30年入札の日(火曜)に何故か30年以外が強くなって20-30がツイストとか訳分からん相場になる→翌日の後場終盤に30年だか40年だかが急に強くなってブルフラット→12日は何が何だか分からんけど中期弱くて超長期強くてツイスト、と来ていたのですが、昨日はこの「マイナス金利はケシカランと金融庁方面からの砲撃キター!」という報道が効いたのか中期がもう一発甘くなって5年の引けが▲16.5bpまで金利上昇(つーても政策金利よりも低いのですが)で2日で3毛甘くなっている一方で超長期は30年の所が1毛強とかなっていまして、30年ちょっと手前の所でツイストするという展開。

ロイターから
[外部リンク] Markets | 2016年 08月 15日 15:16 JST
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続落、長期金利-0.085%に上昇

『<15:12> 国債先物は続落、長期金利-0.085%に上昇

長期国債先物は続落。前週末の海外市場で、さえない米指標を手掛かりにした米債高を受けて高寄りした。しかし、買いが続かずに軟化し、一時151円26銭まで水準を下げた。マイナス金利の深掘りに慎重な見方が浮上するなど、日銀の金融政策に不透明感が増す中、18日の5年債入札への警戒感が広がり、先物や中期ゾーンに売りが膨らんだ。ただ、後場の中盤以降に短期筋からの買い戻しが入り、下落幅を縮小する展開になった。現物債は高安まちまち。長期ゾーンは先物に連動性を強め、中期ゾーンは5年債入札に絡む持ち高調整が主流になった。一方で、20年債はさえない展開となったが、30年債、40年債利回りには強めの低下圧力がかかった。9日の30年債入札を無難に通過したことで、あすの流動性供給入札に対する強気な見方が出ていた。』(上記URL先より)

先週の時点では5年入札はまあ何とでもなるでしょうから問題はその次の20年とか言ってたのに月曜から木曜の入札に絡む持ち高調整とかこのドテン振りに落涙を禁じえませんが所詮その程度の流動性ということですかそうですか。

まーそもそも論として7月MPMで追加緩和待ったなししかも買入は限界近いからマイナス金利もう一発深堀しか無かとよという感じで盛り上がってしまった時に中短期の金利が盛大に下がった上にヘリマネだの40年増発だのの何だかんだで超長期の長い方が弱かった反作用とか色々とあるのでしょうが、「マイナス金利ケシカラン」からマイナス金利の深堀が厳しくなったという認識なので中期がコケる(そもそも追加の利下げが無いのに2年なら兎も角5年を政策金利よりも盛大に低い金利にする意味は無い罠)のは分かるのですが、何も30年前日比金利低下せんでも良かろうにとは思う(だって買入増額だって大変なんですから)のですけどねえ。

しかも味わいがあるのは、このマイナス金利ケシカラン記事に対して別に株式市場も為替市場も反応しているようにはさっぱり見えない所でして、まーそれって先々週からの金利上昇の時もその時は別に何も反応していなかった(後から急に後付で円金利の上昇がネタにされていたが、円金利が上がっている時に為替でそういうコメントをしながら動いているという図では無かったように見える、実際の為替市場の人じゃないから違ってたらゴメンだけど)のと同じっちゃあ同じなのですが、それにしても債券市場が総括検証にナーバスになっているのか、他市場が全然気にしていなさ過ぎなのか良く分からんですが、反応度合いが全然違ってワロタという感じです。


まー何ですな、そもそも金融庁がプルーデンス政策的なアプローチで考えた場合っていうのは、日銀の金融機構局の金融システムレポート(のプルーデンスウィング部分)と同じような認識になる筈だし、そういう認識は金融庁と日銀のプルーデンスウィングで共有している筈でございますので、そういう文脈から考えればこういう指摘が飛んでくるのも順当っちゃあ順当。

[外部リンク] 金融システムレポート(2016年4月号)

でまあFSRについては上記のURL先にリンクがありますが、こちらのレポートに関しては以前ネタに致しましたが、上記の鏡の所だけ見ているとふーんと流してしまいますが、良く良くPDFの方を見ますとマイナス金利政策が長期間継続した場合の金融機関収益に与える悪影響や、そもそも論として金融機関の基礎的収益についても全体として見た場合と、個別金融機関の分散を見た場合とではまた話が違ってくるんですよねえとかを始めとして、今の政策(マイナス金利QQE)の弊害について頑張って指摘しているので、読んでいないお方で夏休みモードの方はこの機会に熟読するのをお勧めしておきます。総括検証でそこまで突っ込むのかは別ですが、政策検証の論点になりうる話(第二の柱系のお話を中心に)への示唆が色々とあると思うの。

とは言いましても、同じ日銀内なだけに自分のシャチョーに向かって「お前の政策はケシカラン」と言うのも内々ならともかく、外部に向かってそこまで言う訳には参りませんので、そういう時は金融庁の出番という所でもあるのでしょうが、まー総括検証を機に色々と出てきますなあという感じでしょうか。

しかしまあ昨日も申しあげましたが、そもそも資産買入がもって精々あと1年位(追加拡大の思惑があればもっと短命)でマイナス金利も深堀できないけれども、まさかポツダム宣言受諾して黒田体制崩壊でもするなら別(というかそういう決断したら絶賛するわ)ですけれどもそういう訳にも行かない、となりますと、総括検証するのは良いけれども結局その後どうするのかという答えが出せない(資産買入とマイナス金利の両方をおかわりするのは無理で、片方を撤収しながらもう片方はちょっとは拡大するしか現実的にはやりようがないと思う)ので答えは先送りとかになると、総括検証したは良いけれどもその先の政策に関する見方がさっぱり分からず、その上シャチョーが例の強気音頭で追加緩和の盆踊りをされますと益々コミュニケーションが無茶苦茶になるという非常に嫌な予感もしますが、まーあと1か月以上ある話なので、今後もこんな感じのネタで債券市場だけナーバスに動くんでしょうなあという所です。


・基準改定の日銀コアに対する影響とな

うむ。
[外部リンク] 消費者物価指数の基準改定が総合(除く生鮮食品・エネルギー)に与える影響

2016/   1月 2月 3月 4月 5月 6月
2015年基準 0.9 1.0 0.9 0.8 0.7 0.7
2010年基準 1.1 1.1 1.1 0.9 0.8 0.8

・・・・・・・・・・おう今年に入って殆ど日銀コア1%割れという結果になっとるやんどこがどう物価の基調が2%に向かって上がっていくんだよという結果で実に心温まるものがございますな。


○BOEネタの続きである:フレキシブルターゲットとか政策波及メカニズムに対する配慮とか

[外部リンク] Monetary Policy Summary and minutes of the Monetary
Policy Committee meeting ending on 3 August 2016

本日も最初のサマリーの方から参ります。昨日は追加金融緩和政策の個別の政策が何を狙っているのかという部分を引用しまして、順序が逆になりますが本日はそのサマリーの中で「そもそも何で追加緩和をしましたの」という説明を見物ということで。

ということなので『Monetary Policy Summary, August 2016』の最初から。

『The Bank of England’s Monetary Policy Committee (MPC) sets monetary policy to meet the 2% inflation target, and in a way that helps to sustain growth and employment. At its meeting ending 3 August 2016, the MPC voted for a package of measures designed to provide additional support to growth and to achieve a sustainable return of inflation to the target.』

ここで「to achieve a sustainable return of inflation to the target」とあるのですが、この先の方で特にポンド安の影響によって物価については2%のターゲットを上回る状況が先行きしばらく続くという見通しがありまして、では何で追加緩和しますねんというロジックが説明されています。

『This package comprises: a 25 basis point cut in Bank Rate to 0.25%; a new Term Funding Scheme to reinforce the pass-through of the cut in Bank Rate; the purchase of up to £10 billion ofv UK corporate bonds; and an expansion of the asset purchase scheme for UK government bonds of £60 billion, taking the total stock of these asset purchases to £435 billion. The last three elements will be financed by the issuance of central bank reserves.』

これは実際に投下した施策についてですな。

『Following the United Kingdom’s vote to leave the European Union, the exchange rate has fallen and the outlook for growth in the short to medium term has weakened markedly.』

ブリクジットの影響がポンド安と中期の経済見通しの大きな下げと。

『The fall in sterling is likely to push up on CPI inflation in the near term, hastening its return to the 2% target and probably causing it to rise above the target in the latter part of the MPC’s forecast period, before the exchange rate effect dissipates thereafter.』

物価は2%に達する時期が早くなるとな。

『In the real economy, although the weaker medium-term outlook for activity largely reflects a downward revision to the economy’s supply capacity, near-term weakness in demand is likely to open up a margin of spare capacity, including an eventual rise in unemployment. Consistent with this, recent surveys of business activity, confidence and optimism suggest that the United Kingdom is likely to see little growth in GDP in the second half of this year. 』

経済見通しは下がるのですが、ブリクジットの影響で需要が下がって経済のスラック(英国ではmargin of spare capacityというのが仕様)が拡大して失業が増えるがなという見通し。

『These developments present a trade-off for the MPC between delivering inflation at the target and stabilising activity around potential. The MPC’s remit requires it to explain how it has balanced that trade-off.』

つーことでインフレ目標とのトレードオフの話が出ていまして、そらもうBOEの場合はターゲットをしょっちゅう逸脱しているので今更ではありますが、フレキシブルターゲットの話をしている訳ですな。

『Given the extent of the likely weakness in demand relative to supply, the MPC judges it appropriate to provide additional stimulus to the economy, thereby reducing the amount of spare capacity at the cost of a temporary period of above-target inflation.』

まー日本の場合と違って物価が上方向にぶれるのに対して緩和が適切という話をする(って昔もこの理屈ではありましたが)ので話はし易いというのはありますが、日本の場合黒田日銀になってから「物価目標を達成すれば全て上手く行く」という謎の置物リフレ理論(なお置物理論で必要なMB出しても物価が行かない事に対してリフレの無敵理論に拠れば緩和が足りないって言えば良いんですから安易な議論にも程がありますなあリフレ派の皆さんは)によっていますので、こういうバランス論にはならん、というか円安に強引に振って誰得物価上昇にして結局消費がコケてしまって期待インフレもコケているのに、消費税のせいとアダプティブな期待形成という結論になっている時点で見立てに問題があると思うのだが、と話がそれてしまいましたが話を戻しまして続き。

『Not only will such action help to eliminate the degree of spare capacity over time, but because a persistent shortfall in aggregate demand would pull down on inflation in the medium term, it should also ensure that inflation does not fall back below the target beyond the forecast horizon. Thus, in tolerating a temporary period of above-target inflation, the Committee expects the eventual return of inflation to the target to be more sustainable.』

まあ理屈としてはそうなりますなという感じで、スラックの解消をしておかないとサステイナブルな物価安定に繋がらんというロジックですな。

『The MPC’s choice of instruments is based on a consideration of their likely impact on the real economy and inflation. The MPC has examined closely the interaction between monetary policy and the financial sector, both with regard to ensuring the effective transmission of monetary policy to households and businesses, and with consideration for the financial stability consequences of its policy actions.』

というここのパラグラフ(この次から昨日引用した部分の政策手段の説明部分に移る)が当然の話をしているのですがワロタという所でして、「金融政策と金融セクターの相互作用についての考察を行っている」だの、「金融政策が家計や企業に影響を与えるための波及経路を確保するための考察を行っている」だの、「金融政策が結果として金融の安定化をもたらすための考察を行っている」だのという説明がきっちりと入っていまして、そらまあ当然ちゃあ当然の態度ではあるのですが、何かこうヤケクソで3次元緩和に後先考えずに特攻した結果総括検証とか言い出している極東の島国の中銀に対する巧まざるイヤミになっているのが実に香ばしい展開というものです。

#閑散相場なので駄文も閑散で勘弁ということで(というのはただの言い訳でこの先やりだすと時間が足りないから切りの良い所で終わらせただけなのですがががが)
 


お題「財政発散はイクナイネタが急に出ていますな/BOEの色々突っ込んだ緩和政策ネタを見物」   2016/08/15(月)08:14:26  
  どうも世の中お盆休みらしくて通勤電車が空いていて結構。

○各種雑談メモ

・CPI改定が珍しく碌に変わらんとな

[外部リンク] 2015年基準による遡及結果について

出来上がりの数字が珍しい事に今回は碌に変わっていないという内容になっておりまして、下がらないように鉛筆いや何でもないですという所ですが、

『2.新旧基準で寄与度※3に差がある主な品目(2016年6月 全国)』というのを見ると思いっきりウェイトが下がっているのが「テレビ」で万分の97から万分の15まで盛大に下がっているのはウケました。


・この攻勢(?)は何なのでしょうかねえ

金曜のマクラで東京新聞(中日新聞)が
[外部リンク] 朝刊

というのを掲載していますなあというのを申し上げましたが、昨日の日経朝刊では、
[外部リンク]
日本国債(5)インタビュー
2016/8/14 3:30日本経済新聞 電子版

ってのが出ていまして、時期的に終戦の日の頃というのはあるのでしょうが、ここに来て急に攻勢をかけるかのように「財政発散させると最後は預金封鎖新円切り替えで一般人の生活が破壊されますよ」という一般ピープル向け(ちなみに東京(中日)新聞の預金封鎖ネタも日曜の日経と同様に1面ネタでした)の情宣が行われるの巻となっておりますな。

まー何ですよ、ヘリマネヘリマネとか極端なことまで言いだしてくるアレな方々(というかそもそも金融政策だけで物価目標行くと言っていた筈のリフレ派の方々が財政とセットのヘリマネを言い出すのは従来の主張との整合性is何??という感じだが)があまりにもギャーギャー言い出すから反作用も起きるというもので、まあそういう流れなんでしょうかねえという所で。


・金融庁がマイナス金利に批判的とな

同じく昨日の日経ですけど。
[外部リンク] 効果道半ば
導入半年、物価上昇の兆し見えず
2016/8/14付日本経済新聞 朝刊

これまた日経本紙ネタでネット版だと会員記事になってしまいますので肝心の記事引用は致しませんが、その中で思いっきり「銀行や金融庁は」と金融庁が日銀のサイドではなくて思いっきり銀行サイドと並べられているのがお洒落でして、そちらには「マイナス金利政策はデフレ政策」というコメントが入っている(ちなみに日曜の日経3面です)というこの報道は何でしょかという所ではあります。

いやまあマイナス金利って低金利が長期化した挙句に元々貸出金利競争が激しくて貸金の利ザヤが少ないという日本の特殊事情を鑑みると、マイナス金利による貸出金利引き下げという貸出を利用した金融政策の波及メカニズムって効きにくいですし、では為替に効かせに行っているのかというと、その考えはあると思いますけれども現状正面切ってそういう話も出来ないし、大体からして為替が円安になってコストプッシュで誰得物価上昇になっても、適合的な期待インフレの形成には役立つかも知れないけれども、その前に誰得物価上昇によって消費がコケてしまい、需要がコケてしまうので景気がコケるという事態を既に1回やっているというこの事実。

・・・・・・・とまあそういう事で、マイナス金利とQQEというのはやはり相性悪いし、そもそもQQEで考えていた話が当初マネタリーの話と中銀バランスシートの資産サイドを使った話だったのに、急に実質金利の低下ガーという話をした結果として「金利を下げるならマイナス金利」というのに安易に乗っかった結果がこれですよという訳ですから、まーやっちまいましたなと思いますが、この間に世の中のMMFとかが華麗に繰上償還されてしまったりして、覆水盆に帰らずとはまさにこのことという感じではありますな。


しかしまあ何ですな、マイナス金利がマズーというのもあるのですが、その一方で足もとで問題になるのって資産買入の継続可能性の方もある訳でして、まー実際にやってみないと分からんという面は多々ありますが、直感的に今のペースの買入って持って1年とかそういう世界で、もしかして将来の買入縮小とかを市場が見るようになってくれば輪番に応札するインセンティブが出てきてもう少し持つのかも知れませんが、少なくとも総括検証でそういう方向性でも出ない限りは買入そのものがそんなに長持ちしない(次は追加とか言われたら尚更)と思うので、マイナス金利撤回して買入を強化というような施策も打ちにくいというのもありますな。

何せ総括検証云々ってこの駄文の下の方(昨日ヘコヘコ作って今日一緒にアップしたもの)にありますように、物価2%上昇というのに相当な時間が掛かりそう(何せ上げなければいけない筈のインフレ期待が足元下がってきているのというオソロシイ事実と先行き見通しがある訳でござんすから)という事から、今の金融緩和政策を適当に看板の塗り替えをしてでもより中期長期的に持たせないと行けなくなった、っていう現状認識があるんでしょと思われますので、マイナス金利政策も中長期で続けるもんじゃないのはその通りですが、喫緊の課題は資産買入をどこまで持たせられるかという事のような気がします(ETFも買入増やしたら早速株式市場の価格形成が変になっているようですし)。



○BOEの「3次元緩和」見物コーナー

というのを本日のネタにする予定だったのですが、寝坊はするわ昨日の日経ネタが何か面白いわと来ていますので今日はイントロですいません。

3次元緩和の図
[外部リンク] Rate cut and other new measures: what do they mean?
04 August 2016

『?On Thursday 4 August, we announced new measures designed to support growth and achieve
our 2% inflation target.

This included reducing Bank Rate (the interest we charge when we lend to commercial banks) from 0.5% to 0.25%.

The package was voted on by our Monetary Policy Committee, which meets monthly to set monetary
policy including the Bank Rate.』

というのは良いとして、

『The image below summarises the changes that we’ve introduced. You can read about them in more detail
in our latest Inflation Report.』

とあって、下に謎の水道の図
[外部リンク] Policy Summary and minutes of the Monetary
Policy Committee meeting ending on 3 August 2016

でまあミニッツの方はまた後ということで、サマリーの方から水道の謎の図に合わせた説明部分があるのでその辺から少々。

・利下げとTFSは貸出金利の引き下げの為とな

第5パラグラフ(1ページ目の終わり辺り)から。

『The cut in Bank Rate will lower borrowing costs for households and businesses. However, as interest rates are close to zero, it is likely to be difficult for some banks and building societies to reduce deposit rates much further, which in turn might limit their ability to cut their lending rates.』

『In order to mitigate this, the MPC is launching a Term Funding Scheme (TFS) that will provide funding for banks at interest rates close to Bank Rate. This monetary policy action should help reinforce the transmission of the reduction in Bank Rate to the real economy to ensure that households and firms benefit from the MPC’s actions. In addition, the TFS provides participants with a cost effective source of funding to support additional lending to the real economy, providing insurance against the risk that conditions tighten in bank funding markets.』

ということで、利下げは企業や家計の借入金利を引き下げるためで、一方で預金金利がこれ以上さげにくい銀行やビルディングソサエティもあるでしょうから、貸出の伸びに対応してTFSによってファンディングをつけてあげましょうという話。

でまあこれって話の筋としては分かるのですが、それをやると貸出金利の引き下げ要求が高まるだけの話になって、結局銀行しんどいですよね、というのは日本の経験の気もしますが、英国の場合はまだ金利プラスだし預貸利ザヤは日本よりも大きいでしょうから、その辺からのアプローチもありなのかもしれませんけど、あまり長期的にサステイナブルとは言い難い気がします。

・資産買入に関しては社債買入の効果がでかいと踏んでいる

第6パラグラフ(2ページ目)から。
『The expansion of the Bank of England’s asset purchase programme for UK government bonds will impart monetary stimulus by lowering the yields on securities that are used to determine the cost of borrowing for households and businesses. It is also likely to trigger portfolio rebalancing into riskier assets by current holders of government bonds, further enhancing the supply of credit to the broader economy.』

国債買入についてはどこぞの国のようなMB直線一気理論では勿論無くて、金利全般の引き下げと(非常に怪しいのだが)ポートフォリオリバランスだとなっていますが、利下げとTFSは全員一致でしたが国債買入拡大が一番反対が多くて実は6-3での決定なのが味わいが深いです。
でもって次のパラグラフ。

『Purchases of corporate bonds could provide somewhat more stimulus than the same amount of gilt purchases. In particular, given that corporate bonds are higher-yielding instruments than government bonds, investors selling corporate debt to the Bank could be more likely to invest the money received in other corporate assets than those selling gilts. In addition, by increasing demand in secondary markets, purchases by the Bank could reduce liquidity premia; and such purchases could stimulate issuance in sterling corporate bond markets.』

ということで、社債買入の方に期待をしているという感じの説明になっていまして、社債買入によって社債の金利低下、社債打った金融機関のポートフォリオリバランス、社債発行の活発化と金利の低下を期待となっていて、名目としては「purchases by the Bank could reduce liquidity premia」とリスクプレミアムの圧縮という話をしていますな。

・しかし最初から追加を示唆したらそら買入札割れとか起きるわなと

でまあそれはそれで良いとして一つ飛ばして第9パラグラフ(最後から3つ目)を見ますと・・・・・・・

『This package contains a number of mutually reinforcing elements, all of which have scope
for further action.』

黒田スキームキタコレ!

『The MPC can act further along each of the dimensions of the package by lowering Bank Rate, by expanding the TFS to reinforce further the monetary transmission mechanism, and by expanding the scale or variety of asset purchases.』
「each of the dimensions of the package」とかクソワロタ。

『If the incoming data prove broadly consistent with the August Inflation Report forecast, a majority of members expect to support a further cut in Bank Rate to its effective lower bound at one of the MPC’s forthcoming meetings during the course of the year. The MPC currently judges this bound to be close to, but a little above, zero.』

でまあミニッツの方に詳しくあるのですが、実際は(たぶん0.10%までの)利下げの可能性を思いっきり議論していたという事になっていて、経済が見通し通りだったら年内にその水準まで下げるのが妥当でしょうという話になっている、というナンジャソラという話になっておりまして、そらそうなったら買入の札入らないわという話だし、だったら何で途中で止めたんじゃという話でもあったりするのですが、その辺の詳しいネタはまた続きで。
 


お題「展望レポート基本的見解逐語比較シリーズ(虫干しネタ)」   2016/08/14(日)08:10:28  
  結局原稿は日曜に作りましたがまとめて更新しているので月曜の朝と変わらん。

[外部リンク] 年度末まではマイナス寄与が残ると試算される。この前提のもとでは、消費者物価の前年比が、「物価安定の目標」である2%程度に達する時期は、中心的な見通しとしては 2017 年度中になるとみられるが、先行きの海外経済に関する不透明感などから不確実性が大きい。その後は、平均的にみて、2%程度で推移すると見込まれる。』(今回)

『この間、原油価格が現状程度の水準から緩やかに上昇していくとの前提にたてば、エネルギー価格の寄与度は、現在の-1%強から次第に剥落していくが、2017年度の初めまではマイナス寄与が残ると試算される。この前提のもとでは、消費者物価の前年比が、「物価安定の目標」である2%程度に達する時期は、2017 年度中になると予想される8。その後は、平均的にみて、2%程度で推移すると見込まれる。』(前回)

原油価格の前提は今回が45ドル→50ドルに向けて上昇、前回が35ドル→40ドル台後半という図になっているので、原油価格のマイナス寄与の継続期間を短くしています。その結果・・・・・

『今回の物価見通しを従来の見通しと比べると、成長率が上振れる一方、為替円高や中長期的な予想物価上昇率の改善が後ずれしていることなどにより、2016 年度について下振れているが、2017 年度、2018 年度については概ね不変である。』(今回)

『2017 年度までの見通しを従来の見通しと比べると、成長率の下振れや賃金上昇率の下振れなどにより、2016 年度について下振れている。』(前回)

ということですが、先ほどの所にあるように「先行きの海外経済に関する不透明感などから不確実性が大きい」ってのを入れている訳ですな。


・背景説明:需給ギャップは経済対策で盛るとな

『こうした見通しの背景として、物価上昇率を規定する主たる要因について点検すると、第1に、労働や設備の稼働状況を表すマクロ的な需給バランスは、新興国経済の減速を背景に製造業の設備稼働率の改善が遅れる一方、労働需給の引き締まりは続いており、全体として横這い圏内の動きとなっている7。』(今回)

『こうした見通しの背景として、物価上昇率を規定する主たる要因について点検すると、第1に、労働や設備の稼働状況を表すマクロ的な需給バランスは、新興国経済の減速を背景に製造業の設備稼働率の改善が遅れる一方、労働需給の引き締まりは続いており、全体として横這い圏内の動きとなっている9。』(前回)

同じとな。

『先行きは、経済対策の効果もあって、失業率が低下するなど、労働需給の引き締まりは続き、そうしたもとで、パート時給をはじめとする賃金への上昇圧力は強まっていくとみられる。設備の稼働率も、輸出・生産が持ち直していくに伴い、再び上昇していくと考えられる。このため、マクロ的な需給バランスは、本年度末にかけてプラスに転じていくと見込まれる。すなわち、需給面からみた賃金と物価の上昇圧力は、着実に強まっていくと予想される。』(今回)

『先行きは、失業率が緩やかに低下するなど、労働需給の引き締まりは続き、そうしたもとで、パート時給をはじめとする賃金への上昇圧力は強まっていくとみられる。設備の稼働率も、輸出・生産が持ち直していくに伴い、再び上昇していくと考えられる。このため、マクロ的な需給バランスは、本年度後半以降、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要による振れを伴いつつも、緩やかにプラス幅を拡大していくと見込まれる。すなわち、需給面からみた賃金と物価の上昇圧力は、着実に強まっていくと予想される。』(前回)

経済対策で盛っているのですが、需給ギャップがプラスになる時期は遅れているんですよね。


・背景説明:予想物価上昇率に関する部分が・・・・・・・・・

『第2に、中長期的な予想物価上昇率については、やや長い目でみれば全体として上昇しているとみられるが、このところ弱含んでいる。とくに、予想物価上昇率に関するマーケット関連指標やアンケート調査結果は、低下している。その背景としては、実際の消費者物価が1年以上にわたって前年比0%程度で推移したため、その影響を受ける形で、予想物価上昇率が低下したものと考えられる(予想物価上昇率に関する「適合的な形成メカニズム」)。また、このところの個人消費の弱めの動きを背景に、新年度入り後の価格改定においては、食料工業製品や耐久消費財など「財」を中心に改定を見送る動きがみられる。
』(今回)


『第2に、中長期的な予想物価上昇率については、やや長い目でみれば全体として上昇しているとみられるが、このところ弱含んでいる。すなわち、予想物価上昇率に関するマーケット関連指標やアンケート調査結果は、このところ弱含んでいる。一方、企業は、昨年度以降、エネルギー価格の下落から総合ベースの消費者物価上昇率が低迷するなかにあっても、前向きな価格設定スタンスを維持しており、消費者も、雇用・所得環境の改善などを受けて、価格改定を受容しているとみられる。こうしたもとで、生鮮食品とエネルギーを除く消費者物価の前年比は、30 か月連続でプラスを続けており、最近では1%を上回る水準で推移している。この間、今年の労使間の賃金交渉においては、3年連続でベースアップが実現する見込みにあるものの、総合ベースの物価上昇率の低迷などを背景に、改定率は、大企業を中心に昨年を幾分下回った模様である。もっとも、賞与などによる収益の還元が行われているほか、労働需給の引き締まりを背景に、中小企業においても賃上げの動きが拡がっている。こうしたことを踏まえると、企業収益から雇用者所得への波及は維持されており、賃金の上昇を伴いつつ、物価上昇率が緩やかに高まっていくというメカニズムは着実に作用していると考えられる。ただし、企業収益が過去最高水準で推移しており、失業率が3%台前半まで低下していることとの対比でみると、これまでのところ賃金の改善の程度が鈍く、労働分配率も低下傾向を続けている点には留意する必要がある。
』(前回)

こうやって前回と比較すると前回の方が往生際が悪いという気もしますが(^^)、「とくに、予想物価上昇率に関するマーケット関連指標やアンケート調査結果は、低下している」という所から始まって、「適合的な期待インフレのい形成メカニズム」への言及(だったら何でETFの買入拡大をすると効くのか意味不明にも程がありますが)が来て、「価格改定においては、食料工業製品や耐久消費財など「財」を中心に改定を見送る動きがみられる」と来ていまして、前回の展望レポートで色々と往生際が悪かった部分が全部引導を渡されているようにしか見えませんが、何故かメカニズムは維持されているというこの謎(--;


ということでその往生際の悪さが先行きの方に含まれているのです。

『先行きについては、前述の見通しに基づけば、個人消費の持ち直しに伴って、企業の価格設定スタンスは再び積極化していくとみられる。賃金設定スタンスについても、今春の賃金改定交渉においては、伸び率は昨年を下回ったものの、3年連続でベースアップが実現したほか、中小企業にも賃上げの動きが拡がっている。さらに、労働需給の影響を強く受ける傾向のある非正規労働者の賃金は、はっきりと上昇している。こうした点を踏まえると、企業収益から雇用者所得への波及は維持されており、賃金の上昇を伴いながら、物価上昇率が緩やかに高まっていくというメカニズムは、引き続き作用していると考えられる。』(今回)

結局前回の所で現状認識として往生際が悪かったところが結局先行き見通しに入る(そらまあ入らないとメカニズムが維持できませんからね)という結局往生際が悪いというこの図。

『また、今後、エネルギー価格による下押しの剥落もあって、実際の物価上昇率は高まっていくと予想される。以上を踏まえると、中長期的な予想物価上昇率は、日本銀行が2%の「物価安定の目標」の実現を目指して「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を推進するもとで上昇傾向をたどり、2%程度に向けて次第に収斂していくとみられる。』(今回)

『先行きについては、日本銀行が「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を推進し、実際の物価上昇率が高まっていくもとで、中長期的な予想物価上昇率も上昇傾向をたどり、「物価安定の目標」である2%程度に向けて次第に収斂していくとみられる。こうしたもとで、企業の価格・賃金設定スタンスは積極化していくと考えられる。』(前回)

もうさ、「また、今後、エネルギー価格による下押しの剥落もあって、実際の物価上昇率は高まっていくと予想される」とまで言う位なら強引に円安に振るとか原油買うとか誰得物価上昇を無理繰りやったら如何でしょうかと言いたくなりますが、そもそも物価上昇は国民生活の厚生を向上させるための手段であって目的ではないので、原油先物とか買うとかそういう狂気の沙汰はしないという理性だけは残っていて、まあ如何ともし難いので総括検証に至ったという話なのは評価したいが、しかしこの見通しは中々苦しい。


・背景説明:輸入物価は為替と商品価格次第の話なのでまあこんなもん

『第3に、輸入物価についてみると、原油価格をはじめとする国際商品市況の既往の下落は、当面、輸入物価を通じた消費者物価の下押し圧力となるが、その影響は減衰していく。この間、為替が輸入物価を通じて消費者物価にもたらす影響については、最近の円高もあって、価格上昇圧力を抑制する方向に作用すると考えられる。』(今回)

『第3に、輸入物価についてみると、原油価格をはじめとする国際商品市況の低迷が、輸入物価を通じた消費者物価の下押し圧力となる。この間、既往の為替円安による直接的な消費者物価の押し上げ効果は、次第に減衰していくとみられるが、マクロ的な需給バランスの改善や予想物価上昇率の上昇を通じた間接的な消費者物価の押し上げ効果は、より持続的なものと考えられる。
』(前回)

まあここはこんなもん。



・上振れ、下振れ要因

つーことでこの物価の説明が苦しい話はさておきまして。『3.上振れ要因・下振れ要因』の『(1)経済情勢』に参ります。

『上記の中心的な経済の見通しに対する上振れ、下振れ要因としては、第1に、海外経済の動向に関する不確実性がある。英国のEU離脱問題を巡る不透明感が国際金融資本市場や世界経済に及ぼす影響には注意が必要である。また、中国をはじめとする新興国や資源国についても、先行き不透明感が強い。さらに、米国経済の動向やそのもとでの金融政策運営が国際金融資本市場に及ぼす影響、金融セクターを含む欧州債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、地政学的リスクなどもリスク要因として挙げられる。こうした海外経済や国際金融資本市場の動向については、わが国の輸出入を通じた直接的な影響に加え、企業や家計のコンフィデンスに影響を与え、設備投資や消費などの支出行動に抑制的に作用する可能性に注意する必要がある。』(今回)

『上記の中心的な経済の見通しに対する上振れ、下振れ要因としては、第1に、海外経済の動向に関する不確実性がある。中国をはじめとする新興国や資源国については、資源価格低迷の影響もあって、不透明感が強い。そうしたもとで国際金融資本市場は不安定な動きが続いており、企業コンフィデンスなどに影響を及ぼす可能性については引き続き留意する必要がある。また、米国経済の動向やそのもとでの金融政策運営が国際金融資本市場に及ぼす影響、欧州における債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、地政学的リスクなどもリスク要因として挙げられる。』(前回)

ブリクジットの話があるのは今回のお約束なのでまあ良いとしまして、米国の金融政策がどうのこうのというのが入っていたり、欧州債務問題の金融セクターに対する影響とか、色々と海外の話を盛り込んだうえで、最終的に「設備投資や消費などの支出行動に抑制的に作用する可能性」と入れていて、いやそんなに効くのかよとは思うのですが、まあここが今回のメインなのでそういう扱いになるわなという感じで。
『第2に、企業や家計の中長期的な成長期待は、規制・制度改革の今後の展開や企業部門におけるイノベーション、家計部門を取り巻く雇用・所得環境などによって、上下双方向に変化する可能性がある。この点、企業が高水準の収益に伴う潤沢なキャッシュフローをより効率的に設備・人材投資などに活用していくことが期待される。』(今回)
『第3に、財政の中長期的な持続可能性に対する信認が低下するような場合には、人々の将来不安の強まりや
経済実態から乖離した長期金利の上昇などを通じて、経済の下振れにつながる惧れがある。一方、財政再建の
道筋に対する信認が高まり、人々の将来不安が軽減されれば、経済が上振れる可能性もある。
』(今回)

という第2、第3に関しては前回の第2に消費増税の駆け込みと反動が入っているので4つになっているのですが、こちらは同じになっていますので前回分の引用は割愛します。


・物価の所は説明がこちらも苦しい

経済の方では海外のリスクがたくさんありますよ、という有る意味順当(今回それを理由に追加をしているのですから)な内容ですが物価の方は先程の所と同様にこちらも苦しい

『それ以外に物価の上振れ、下振れをもたらす要因としては、第1に、企業や家計の中長期的な予想物価上昇率の動向が挙げられる。中心的な見通しでは、先行き個人消費の持ち直しが明確になるにつれて、企業の価格設定スタンスも再び積極化し、労働需給の改善に伴う賃金の上昇が続くことと相俟って、中長期的な予想物価上昇率が「物価安定の目標」である2%程度に向けて次第に収斂していく姿を想定している。しかしながら、既往のエネルギー価格下落の影響から、総合ベースでみた消費者物価の伸びが当面低位で推移することが、「適合的な形成メカニズム」を通じて予想物価上昇率の伸びをどの程度抑制するかという点や、海外経済を中心とした景気の先行きに関する不透明感が、企業の価格・賃金設定スタンスにどのような影響を与えるかという点を巡っては、不確実性がある。
』(今回)

『それ以外に物価の上振れ、下振れをもたらす要因としては、第1に、企業や家計の中長期的な予想物価上昇率の動向が挙げられる。中心的な見通しでは、賃金の上昇を伴いながら実際の物価上昇率が高まっていくなかで、人々の予想物価上昇率も一段と上昇し、「物価安定の目標」である2%程度に向けて次第に収斂していく姿を想定しているが、エネルギー価格の低迷により、総合ベースでみた消費者物価の前年比が高まりにくい状況が長引くもとで、賃金や予想物価の上昇ペースにどのように影響していくか不確実性がある。この点では、企業の本年度における価格改定が、賃金の動向も受けた消費者の値上げに対するスタンスも踏まえつつ、どのように進んでいくかが重要である。』(前回)

こうやって比較するとどう見ても前回の下振れ懸念が顕在化しているようにしか見えませんですし、今後どうやったらこのメカニズムが復活するのやらとしか思えないので、まあ説明は相当苦しいですわな。

『第2に、マクロ的な需給バランス、とくに労働需給の動向がある。中心的な見通しでは、近年の高齢者や女性による労働参加の高まりや最近みられているパート労働の正規雇用化が労働供給を下支えしていくことを前提としているが、この点を巡っては上下双方向の不確実性がある。』(今回)

『第3に、物価上昇率のマクロ的な需給バランスに対する感応度が挙げられる。とくに、公共料金や一部のサービス価格、家賃などは依然鈍い動きを続けており、先行きも消費者物価の上昇率の高まりを抑制する要因となる可能性がある。』(今回)

『第4に、原油価格といった国際商品市況や為替相場の変動などに伴う輸入物価の動向や、その国内価格への波及の状況によっても、上振れ・下振れ双方の可能性がある。』(今回)

というのは今回も同じです。


・金融政策運営に関しては

つーことで2つの柱の点検まで来ました。

『まず、第1の柱、すなわち中心的な見通しについて点検すると、わが国経済は、2017 年度中に2%程度の物価上昇率を実現し、その後次第に、これを安定的に持続する成長経路へと移行していく可能性が高いと判断される。』(今回)

『まず、第1の柱、すなわち中心的な見通しについて点検すると、わが国経済は、2017 年度中に2%程度の物価上昇率を実現し、その後次第に、これを安定的に持続する成長経路へと移行していく可能性が高いと判断される。』(前回)

ワロタとしか申し上げようがないですな。

『次に、第2の柱、すなわち金融政策運営の観点から重視すべきリスクについて点検すると、中心的な経済の見通しについては、海外経済の動向を中心に下振れリスクが大きい。物価の中心的な見通しについては、先行きの海外経済に関する不透明感や、そのもとでの中長期的な予想物価上昇率の動向などを巡って不確実性は大きく、下振れリスクが大きい。』(今回)

『次に、第2の柱、すなわち金融政策運営の観点から重視すべきリスクについて点検すると、中心的な経済の見通しについては、海外経済の動向を中心に下振れリスクが大きい。物価の中心的な見通しについては、中長期的な予想物価上昇率の動向などを巡って不確実性は大きく、下振れリスクが大きい。』(前回)

海外のせいにしていますが既に予想物価上昇率の動向があばばばばーにしか見えませんが大本営発表なので仕方ありません。


『より長期的な視点から金融面の不均衡について点検すると、現時点では、資産市場や金融機関行動において過度な期待の強気化を示す動きは観察されていないほか、低金利に伴う金融機関収益の下押しによって金融仲介が停滞方向に向かうリスクについても、金融機関が充実した資本基盤を備え、前向きなリスクテイクを継続していく力を有していることから、大きくないと判断している。もっとも、政府債務残高が累増するなかで、金融機関の国債保有残高は、全体として減少傾向が続いているが、なお高水準である点には留意する必要がある。』(今回)

『より長期的な視点から金融面の不均衡について点検すると、現時点では、資産市場や金融機関行動において過度な期待の強気化を示す動きは観察されていないほか、低金利に伴う金融機関収益の下押しによって金融仲介が停滞方向に向かうリスクについても、金融機関が充実した資本基盤を備え、前向きなリスクテイクを継続していく力を有していることから、大きくないと判断している11。もっとも、政府債務残高が累増するなかで、金融機関の国債保有残高は、全体として減少傾向が続いているが、なお高水準である点には留意する必要がある。』(前回)

はあそうですかという感じですが何故か全文一致。

『金融政策運営については、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を継続する。今後とも、経済・物価のリスク要因を点検し、「物価安定の目標」の実現のために必要な場合には、「量」・「質」・「金利」の3つの次元で、追加的な金融緩和措置を講じる。』(今回)

『金融政策運営については、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を継続する。今後とも、経済・物価のリスク要因を点検し、「物価安定の目標」の実現のために必要な場合には、「量」・「質」・「金利」の3つの次元で、追加的な金融緩和措置を講じる。』(前回)

ということですが総括検証するんですよね、ということでまあ今回の展望レポート(2週間も引っ張ってスイマセン)はどう見ても物価メカニズムの所の説明が苦しいなんてもんじゃないから、そらまあ総括検証せざるを得ませんな、って話になるんしょう。

#引用大会でどうもすいません
 


お題「遅れていた30年が急に復活とな/展望レポート基本的見解の逐語確認シリーズ」   2016/08/12(金)13:12:51  
  ほうほう。
[外部リンク] 朝刊


○市場世間話

8月のこんな所に祝日を入れるからもうねという感じですがw

[外部リンク] | 2016年 08月 10日 15:20 JST
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続伸、長期金利-0.105%に低下

『<15:16> 国債先物は続伸、長期金利-0.105%に低下

長期国債先物は続伸。前日の海外市場で、英中銀が9日に実施した国債買い入れで未達となり、
グローバルに金利低下圧力がかかったことを受けて買いが先行。日銀が中期・超長期を対象に国債買い入れを通告したこともサポート要因となった。後場は日銀オペの結果を確認後に海外勢の需要を巻き込んで上昇幅を広げた。』(上記URL先より、以下同様)

後講釈も何か良く分からん事になっていますが、前場は引き続き30年以降がやたら甘いという前日の動きを継承した展開で、後場途中から突如強くなって終わってみれば先物17銭高で10年2毛5糸強の20年以降4毛5糸強の引け(40年何か6強とかやってた気もするが)というブルフラットに。

『現物債は、超長期ゾーンを中心に利回りに低下圧力がかかった。日銀オペで残存10年超25年以下の結果が強めだったことで買い安心感が広がり、年金勢などからの需要が強まったとみられている。中長期ゾーンもしっかり。長期国債先物中心限月9月限の大引けは、前営業日比17銭高の151円70銭。10年最長期国債利回り(長期金利)が前営業日比2bp低下のマイナス0.105%。』

輪番直後に強くなった訳ではないので、まあ何ちゅうかこの前からの流れで「ヤバいと言われていた30年入札が特に流れもしなかった」→「30年は買わないけれども長期とか20年とかまでなら買う人が登場」→「30年だけ置いて行かれているのを見てそろそろ買っても良いんじゃないのとなって買い入る」という流れのような気がするのですが、それにしてもちょっと投資家買いらしきものが入るといきなりどどーんと動くというこの流動性ナッシング相場あばばばばーという所ではあります。

まーそうは言いましても7月の追加緩和期待(懸念?)でのロング上で捕まっている人もいるでしょうし、下を調子に乗って叩いて捕まった人がどのくらい居るのかは分からんけど、買いたいけど買えなくてあばばばばーとかやっていた人がこの下げの間でそんなに買っている感じでもない(直近は買いがあったんでしょうけど戻りも早いですからねえ)ですし、一旦一方への方向性というのは一段落したのかも知れませんが、ワケワカラン動きをするか全然動かないかという感じになるんでしょうな。
#なお本日は動かない模様ですが誰かが急に何かやったらその通りに動く、というかポジション組むのにコストハチャメチャ掛かりそうな

『短期金融市場では、無担保コール翌日物はマイナス0.015%─マイナス0.06%付近で取引された。15日に準備預金の積み最終日を控えて一部から資金調達意欲がしっかりと示されているが、取引レートは前日同様に幅広い。レポ(現金担保付債券貸借取引)GCT+1レートはマイナス0.086%とマイナス幅を拡大。TIBOR(東京銀行間取引金利)3月物は0.058%と横ばい。共通担保資金供給オペは札割れ。6日物の米ドル資金供給オペは応札がなかった。新発3カ月物国庫短期証券(TB)の入札結果で平均落札利回りはマイナス0.2224%となり、前回からマイナス幅をやや拡大した。業者間取引で6カ月物TBは弱含み。ユーロ円3カ月金利先物は小動き。』

ということで短期ですが、最近はマクロ加算の所で帳尻を合わせようという積み進捗操作が起きていて、まあ現状だと「積み進捗気味に推移させて後で減らして調整」するよりは「積み進捗を若干程度遅らせておいて後から増やして調整」の方が(全体としては金が余っていてマイナス金利適用の人がいるのだから)操作しやすいでしょうからそらそうよという感じで、コールだけは何となくそういう感じでの価格が付くと言えばつくのだがこれを市場機能というのかは謎で、コールがベースになって他の金利体系がついているというのならそらもちろん市場機能なのですが、今となってはコールレートが幾らだから短国のレートが幾らだとか、CPのレートが幾らだとか、別に関係ない状態になっている(1ミリも関係ないとは言わないけれども)のであって、そういうのは市場機能があるとは言わないと思うのね。単なるインターバンクの帳尻調整だけで閉じている世界であって、別にそのレート形成が市場全体の足元の事実上のリスクフルーレートとなって他のレート形成に影響を与える訳ではない訳ですからね。

ちなみに短国の方は最近イマイチさんな中で、ここもと2年とか5年がちゃっかり復活して2年がまたまた▲20bpよりも低くなってたりしていますな。



○おう夏休み(ワシは夏休みではない)ですから夏休み用読み物じゃ

と言いましても大体こんなのしか出さないですし、以前も紹介したかもしれませんけれども重複を辞さずに夏休み用読み物をご紹介。

[外部リンク] 2006年

ってあるけど1998年以降のが読めるのでとりあえず全部読んでいると夏休みが終わること請け合い。でまあ毎度思うのですが、これ画像ファイルなのでネタにするときに文字起こししないといけなくて読みながら文字起こしになるから楽しいのですが3ページも打っているとさすがに手が疲れるわ目がショボショボするわなのだが議事録書籍にして刊行してくれませんかねえ。


[外部リンク] 年度予算の早期執行や近日中に取りまとめられる予定の経済対策の効果などから増加に転じるとみられる。見通し期間の中盤以降は、オリンピック関連投資の本格化もあって、高めの水準を維持すると想定している。』(今回)

『第3に、公共投資は、緩やかな減少傾向にあるが、先行きは、2016 年度予算の早期執行の影響などから徐々に下げ止まり、見通し期間の中盤以降は、オリンピック関連投資の本格化もあって、横ばい圏内の動きになると想定している。』(前回)
公共投資で盛るしかありませんので致し方なしですが盛大に強くなっていますね。


『第4に、政府による規制・制度改革などの成長戦略の推進や、そのもとでの女性や高齢者による労働参加の高まり、企業による生産性向上に向けた取り組みと内外需要の掘り起こしなどが続くとともに、デフレからの脱却が着実に進んでいくにつれて、企業や家計の中長期的な成長期待は、緩やかに高まっていくと想定している。』(今回)

『第4に、政府による規制・制度改革などの成長戦略の推進や、そのもとでの女性や高齢者による労働参加の高まり、企業による生産性向上に向けた取り組みと内外需要の掘り起こしなどが続くとともに、デフレからの脱却が着実に進んでいくにつれて、企業や家計の中長期的な成長期待は、緩やかに高まっていくと想定している。』(前回)

こちらは毎度同じですな。


・年度展開を確認

まずは今年度見通し。

『以上を前提に、見通し期間の景気展開をやや詳しく述べると、2016 年度については、輸出は、暫く鈍さが残るとみられるが、その後は、海外経済が減速した状態から脱していくにつれて、緩やかな増加に向かうと考えられる。』(今回)

『以上を前提に、見通し期間の景気展開をやや詳しく述べると、2016 年度については、輸出は、当面鈍さが残るとみられるが、その後は、新興国経済が減速した状態から脱していくことから、緩やかな増加に向かうと考えられる。』(前回)

輸出の先行きは下がっています。

『また、企業収益は、前年度に比べて減益となるものの、非製造業を中心に高水準で推移するとみられる。そのもとで、設備投資は、金融緩和に伴う実質金利の一段の低下効果もあって、増加基調を続けると考えられる。』(今回)

『また、企業収益は、非製造業を中心に増益基調を続け、過去最高水準で推移するとみられる。そのもとで、設備投資は、金融緩和に伴う実質金利の一段の低下効果もあって、増加基調を続けると考えられる。』(前回)

企業収益に関して下がっていますが、実質金利が下がって本当に設備出るんでしたっけという感じはしますが、ここの見通しは相変わらずでございます。

『個人消費は、株価下落に伴う負の資産効果もあってこのところ弱めの動きがみられるが、雇用・所得環境の着実な改善が続くことなどから、緩やかに増加すると予想される。

この間、公共投資も、2016 年度予算の早期執行や近日中に取りまとめられる予定の経済対策の押し上げ効果などから、緩やかな増加に転じると考えられる。こうした内外需要のもとで、成長率は、潜在成長率を上回ると予想される。』(今回)

『個人消費も、労働需給の引き締まりが続くなど雇用・所得環境が着実に改善していくことや、エネルギー価格下落による実質所得の押し上げ効果が働くことなどから、緩やかに増加すると予想される。また、年度後半にかけては、2017 年4月に予定される消費税率引き上げ前の駆け込み需要が国内民間需要を押し上げると見込まれる7。こうした内外需要のもとで、成長率は、潜在成長率を上回ると予想される。』(前回)

ここで株価下落で負の資産効果というのが入っているのがETF買入という結果からの逆算的な香りがしますがそれは兎も角として、今回の説明って「労働需給の引き締まりが続くなど」ってのが抜けているのは字数の関係なのか、それとも完全雇用状態になってきたという事なのか。あと「エネ価格が下がって実質所得がウマー」というのも抜けていて、エネ価格のマイナス寄与自体は今年度も続くという計算に成って居る筈なのにこれまた字数の問題なのか他の意図があるのかという感じでちと微妙。消費増税の駆け込みが抜けたのは当然。


2017年度以降は以下の通り。

『2017 年度から 2018 年度にかけては、輸出は、海外経済の成長率の高まりを背景に緩やかな増加を続けると考えられる。内需面では、設備投資は、緩和的な金融環境や成長期待の高まり、オリンピック関連需要の本格化などを受けて緩やかな増加基調を維持すると予想される。個人消費も、雇用者所得の改善を背景に、緩やかな増加を続けると予想される。この間、公共投資は、近日中に取りまとめられる予定の経済対策による押し上げ効果などから 2017 年度にかけて増加し、その後は、経済対策の効果は減衰するものの、オリンピック関連需要もあって、高めの水準で推移すると考えられる。こうしたもとで、成長率は、潜在成長率を上回ると予想される。

この間、潜在成長率については、見通し期間を通じて緩やかな上昇傾向をたどり、中長期的にみた成長ペースを押し上げていくと考えられる。』(今回)

『2017 年度については、家計支出は駆け込み需要の反動の影響を受けるものの、輸出が、海外経済の成長などを背景に緩やかな増加を続けるとともに、設備投資も、緩和的な金融環境や成長期待の高まり、オリンピック関連需要の本格化などを受けて緩やかな増加基調を維持すると予想される。こうしたもとで、成長率は、潜在成長率を下回るものの、若干のプラスを維持すると予想される。

2018 年度については、輸出が緩やかに増加するとともに、国内民間需要も、駆け込み需要の反動の影響が剥落することもあって、増加すると考えられることから、成長率は、再び潜在成長率を上回ると予想される。』(前回)

つーことで、輸出に関しては緩やかな増加を続ける「と考えられる」とか微妙なヘッジが入っていて、雇用者所得の改善という文言が入ってみたり(従来の見通しでは消費の所で消費増税の駆け込みと反動のファクターが大きいから所得の改善云々はスルーしたんだと思います)の変化はありますが、一番の変化は公共投資の所ということですかそうですか。


ということでして、まあ確かに成長率見通しが上がってはいるのですが、鏡やら出来上がりの見落とし数値やらで示されているほどに威勢が良いものでもなくて、公共投資の上乗せ部分一本足打法(しかも文章的に見た場合そこまで威勢が良いという話でもない)という形になっていまして、基本的にこの展望レポートって「見通し数値」→「基本的見解の冒頭(概要)部分」→「基本的見解」→「背景説明を含む全文」という形で大本営発表成分が抜けてくるというのが仕様になっていまして、この大本営発表成分については成分が強い時と強くないときが当然のごとくあるのですが、まあ大本営成分が強まればそれだけ願望レポート化あるいはただのプロパガンダチラシ化するというものであります。

でもって次が物価でして、そこの予想物価上昇率に関する記述の所がオモロイのですが、別に出し惜しみしている訳ではなく単純に時間の段取りが悪いだけという理由(お前昨日休みなのに何やっていたんだと言われるとぐうの音も出ない)で以下土日(たぶん日曜日だが時間は不定なので月曜日に見てちょ)にダラダラと続きを投下します。
 


お題「30年入札で止まったと言っても30年は甘いとか/BOE   2016/08/10(水)08:20:04  
  明日が祝日だという認識が今月になるまで無かった・・・・・・・・・・・・orz

○30年国債入札まずまず→30年以外が強いとな

[外部リンク] Markets | 2016年 08月 9日 15:10 JST
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は大幅反発、長期金利-0.085%に低下

昨日は米金利が上がったからなのか30年国債入札大丈夫かということなのか知らんですけれども下がってスタートして、先物151円割れたり10年カレントが▲3bp水準まで叩かれるとか、おーこれは夢の10年プラス金利復活(というよりはマイナス金利が悪夢なのだが悪夢も長引くと訳分からなくなる)まであと3毛じゃあああああとか思っていたらさすがに切り返し。

ということで前場引けでは先物は戻って16銭上がって30年は前日比1甘〜1.5甘位で入札を迎えた訳ですが、結果出る前から後場寄りで更に上昇して先物30銭高レベルになり、落札結果もまず順調。

・・・・・・とまあここまでは良いのですが、その後30年のセカンダリーがイマイチなのか先物とかジリジリ下がってきて、「入札前にこりゃ大丈夫となって入札で突っ込んだら結局いらない子になってしまい却って無駄なポジションが発生」というパターンかよと思っていたら結局後場途中から先物とか中長期がソイヤソイヤと強くなって終了の図。

『<15:08> 国債先物は大幅反発、長期金利-0.085%に低下

長期国債先物は大幅反発。朝方は30年債入札に備えた調整圧力で売りが先行し、一時150円90銭と8月2日以来1週ぶりの水準に下落した。前場終盤にかけて順調に入札を通過すると見た市場参加者の買い戻しから急反発した。後場に入り、入札を無難にこなすと、国債先物は上昇幅を一気に拡大し151円59銭まで買い進まれた。

現物債も入札結果発表後に地合いが大きく変わった。入札を前にした午前の取引では、超長期債利回りは約4カ月ぶりの水準に上昇していたが、入札を無難にこなすと年金勢や生保など投資家の押し目買いから利回りは低下基調になった。長期金利も一時マイナス0.030%まで上昇する場面があったが、国債先物が強含むと利回りに強い低下圧力がかかった。中長期ゾーンには国内銀行勢主体の需要が入ったとの観測が出ていた。』(上記URL先より)

という後講釈になっているのですが、現実問題としては20年が1.5毛強の0.305%で引けていて、30年が1甘の0.425%で引けている(5年10年は3毛強で先物は35銭高なので7年最強)という図になっておりまして、超長期が弱いどころか20年30年がツイストスティープしとるやないですかナンジャコラという展開で、そらまあ後付で適当な講釈をしようと思えば、「30年入札がそこそこの結果で終了した」→「ということはそろそろ月末からの下げ相場も一旦止まり所になってきましたね」→「じゃあとりあえず買えるところを買いますか」となって、ゼロ近辺に戻ってきた10年(結局また▲8.5bpになっちゃいましたが)とかこの前まで利下げを盛大に織り込んでいたのが剥がれて▲10bp台まで戻ってきた(ので利下げヘッジでは買い易くなった)5年とかに買いが入ったけど30年は別に買いが来なくてあばばばばー、とまあ見てきたかのような後講釈は可能ですけれども、なんちゅうかワケワカランですな。30年入札堅調でも売れていなかったら(入札分何か別のゾーンでヘッジしたらヘッジだけ見事に食らうという泣ける展開)それは落ち着いたというのか???という感じではあるのですががががが。

まあこれで来週火曜日に超長期の流動性供給入札がありますが、大物入札は18日の5年と23日の20年まで若干間がありますので、だから落ち着くでしょうという事ではあるのですが、30年入札やって30年だけ置いてかれて相場反発というのもうーむという感じですな。まーヘリマネだの40年増発だのの余波と言ってしまえば言えないこともないけど・・・・・・


○BOEが色々と盛り上がっているようなので夏休みの課題にしよう

なおアタクシに夏休みは無いので結局土日祝日の課題になる模様orzorz

ということで・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[外部リンク] Investing | 2016年 08月 10日 02:40 JST
英中銀国債買い入れ、2日目は不調 初の未達

『[ロンドン 9日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)が量的緩和(QE)策の一環として9日実施した償還期限が15年を超える国債の買い入れで、買い入れ額は11億1800万ポンドと、予定の11億7000万ポンドに満たなかった。』(上記URL先より)

(;∀;)イイハナシタ゛ナー

『買い入れ額が予定に届かなかったのは中銀が国債買い入れを開始した2009年以来初めて。これを受け、英20年債 利回りは1.201%、英30年債 利回りは1.362%と、ともに過去最低水準を更新した。5年債と10年債の利回りも過去最低を更新している。中銀は4日、国債買い入れ枠をこれまでの3750億ポンドから4350億ポンドに拡大することを決定し、拡大分の600億ポンドの買い入れを8日に開始。8日に実施した11億7000万ポンドの3─7年債に対しては約4倍の引き合いがあるなど、買い入れ再開の滑り出しは好調だった。中銀はこの日の買い入れが5200万ポンドの未達となったことについて、10日に対応策を発表するとしている。』

とまあそんな感じで大変に香ばしい展開になっておりますし、

[外部リンク] Business | 2016年 08月 10日 00:50 JST
ポンド/ドルが1カ月ぶり安値、英中銀政策委員の緩和拡大発言で

『[ロンドン 9日 ロイター] - 9日のロンドン外為市場は、英ポンドが対ドルで、7月11日以来約1カ月ぶりの安値をつける場面があった。英中銀金融政策委員会のマカファーティー委員が、景気悪化が深刻化すれば、量的緩和の拡大が必要になるとの見方を表明、ポンドの重しとなっている。』(上記URL先より)

とまあ追加緩和実施以降もBOEの高官がどうみてもポンド安狙いだろという動きをああでもないこうでもないとやっていたりと、BOEの方が色々と焦げてきた感がありまして、ジャパンの方ばかり見ていないでこれは英国の方も色々と面白い事になると思いますので夏休みの課題、と言いつつ夏休みじゃないのですが(笑)。


○えー2週間も経過して何を今更ですが展望レポート基本的見解をじっくりと比較する企画(その1)

どうせ1回で終わらないので(その1)とかになるが、成敗するのに手間暇かかるから続きは休み中にやりますが(休業日にアップした場合は翌日の朝の駄文のケツにつけるので無駄に長くなります)、いつもだと直ぐにやる企画が諸般の事情で遅延して恐縮至極。

[外部リンク] ・まずは鏡から

最初の基本的見解概要である。

『わが国の景気は、新興国経済の減速の影響などから輸出・生産面に鈍さがみられるものの、基調としては緩やかな回復を続けている。』(今回)
『わが国の景気は、新興国経済の減速の影響などから輸出・生産面に鈍さがみられるものの、基調としては緩やかな回復を続けている。』(前回)

という現状認識の総括判断は同じですが。

『先行きを展望すると、暫くの間、輸出・生産面に鈍さが残り、景気回復ペースの鈍化した状態が続くとみられる。その後は、家計・企業の両部門において所得から支出への前向きの循環メカニズムが持続するもとで、国内需要が増加基調をたどるとともに、輸出も、海外経済が減速した状態から脱していくにつれて、緩やかな増加に向かうことから、わが国経済は、基調として緩やかに拡大していくと考えられる。』(今回)

『2018 年度までを展望すると、当面、輸出・生産面に鈍さが残るとみられるが、家計・企業の両部門において所得から支出への前向きの循環メカニズムが持続するもとで、国内需要が増加基調をたどるとともに、輸出も、新興国経済が減速した状態から脱していくことなどを背景に、緩やかに増加するとみられる。このため、わが国経済は、基調として緩やかに拡大していくと考えられる。』(前回)

先行きがボコスコ下がっていまして、最初の鈍さが残る期間が「当面」→「暫くの間」で期間が長くなり、「続くとみられる」ともしていますな。でもって海外経済に関しても従来は「新興国の減速が回復」という見込みだったのが、「海外経済の減速が回復」ということになっていて、何気にここも弱くなっている上に、輸出に関しても「緩やかに増加するとみられる」→「緩やかな増加に向かう」という表現で、微妙にここも自信無しという総括判断。

・・・・・・・つまりですな、結論部分では「成長率見通し上方修正、物価見通しは相変わらずの強気のまま」となっているのですが、この景気判断を見ると何でそうなるの???という話な訳で、つまりは政府の経済対策で思いっきり下駄を履かせているというお話で、それってあーたサステイナブルな話じゃないのではないでしょうかと思うのですけどね。恐らく執行部のお絵かきとしては「財政政策で持ち上がった需要が民需にバトンタッチされる」という話になると思うのですが、過去それがワークしてた時期ってあんまり無かった筈で、何で今回そういう話になるのかと小一時間問い詰めたい訳で。

でもって物価。

『消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面小幅のマイナスないし0%程度で推移するとみられるが、物価の基調は着実に高まり、2%に向けて上昇率を高めていくと考えられる。この間、原油価格が現状程度の水準から緩やかに上昇していくとの前提にたてば、エネルギー価格の寄与度は、現在の-1%強から剥落していくが、2016年度末まではマイナス寄与が残ると試算される2。この前提のもとでは、消費者物価の前年比が、「物価安定の目標」3である2%程度に達する時期は、中心的な見通しとしては 2017 年度中になるとみられるが、先行きの海外経済に関する不透明感などから不確実性が大きい。その後は、平均的にみて、2%程度で推移すると見込まれる。』(今回)

『消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられるが、物価の基調は着実に高まり、2%に向けて上昇率を高めていくと考えられる。この間、原油価格が現状程度の水準から緩やかに上昇していくとの前提にたてば、エネルギー価格の寄与度は、現在の-1%強から次第に剥落していくが、2017 年度の初めまではマイナス寄与が残ると試算される2。この前提のもとでは、消費者物価の前年比が、「物価安定の目標」3である2%程度に達する時期は、2017 年度中になると予想される4。その後は、平均的にみて、2%程度で推移すると見込まれる。』(前回)

足もとの数値が下がっているので「小幅のマイナス」が入っていますが、エネルギー価格の寄与に関しては原油価格が上がっているので若干前倒しで影響消滅となりますが、それ以外には見通しに変更なし、となっているのですが、今回は「先行きの海外経済に関する不透明感などから不確実性が大きい。」というのを入れていて、だから追加緩和という話をしているのですが・・・・・・・・


従来との比較。

『従来の見通しと比べると、成長率については、財政面での景気刺激策の効果もあって、見通し期間の前半を中心に上振れている。なお、2017 年4月に予定されていた消費増税の延期に伴い、駆け込み需要とその反動減は均される。物価見通しについては、こうした成長率の上振れの一方、為替円高や中長期的な予想物価上昇率の改善が後ずれしていることなどにより、2016 年度について下振れているが、2017 年度、2018 年度については概ね不変である。』(今回)

『2017 年度までの見通しを従来の見通しと比べると、成長率については、海外経済の減速に伴う輸出の下振れなどの影響から、幾分下振れている。物価見通しは、成長率の下振れや賃金上昇率の下振れなどにより、2016 年度について下振れている。』(前回)

>予想物価上昇率の改善が後ずれしていることなどにより
>予想物価上昇率の改善が後ずれしていることなどにより
>予想物価上昇率の改善が後ずれしていることなどにより

えーっと声明文とかでは毎度毎度「予想物価上昇率は全体として改善している」というような説明をしていて、しかもそれ3年以上そういう話をしている訳ですがどうなっているのでしょうか、というのもありますし、これ基本的見解の本文に入りますと明らかに「予想物価上昇率は短い期間の物では下がっている」という認識を示している訳でして、ここの「改善が後ずれ」という表現がもう既に大本営発表成分が高くて大変に香ばしいものを感じる訳ですが、「低下している」とかにした日には3次元追加緩和とかしなければいけなくなってしまうのでそこは誤魔化すというのは大人の対応ということですね!!!!!!!!!!!!


最後のもワロタ。

『金融政策運営については、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を継続する。今後とも、経済・物価のリスク要因を点検し、「物価安定の目標」の実現のために必要な場合には、「量」・「質」・「金利」の3つの次元で、追加的な金融緩和措置を講じる。』(今回)

『金融政策運営については、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を継続する。今後とも、経済・物価のリスク要因を点検し、「物価安定の目標」の実現のために必要な場合には、「量」・「質」・「金利」の3つの次元で、追加的な金融緩和措置を講じる。』(前回)

これ自体は全文一致なのですが、でも「総括的な検証」を行うんですよねということで苦笑を禁じ得ない訳でございますが、そういえば昨日の7月会合「主な意見」ではどこぞのジンバブエ大先生が「副作用という考えを持つのは間違い」というのって、そもそも論として金融政策運営の基本を分かっていないのですから、こういう人は政策委員として不適格だから放逐した方が良いと思うの。


・全体感について

最初の『1.わが国の経済・物価の現状』という本文の冒頭部分で本日は時間切れの所存(すいません)。これは6月声明文との比較もしないといけないので
[外部リンク] から(項番2)も比較します。

『わが国の景気は、新興国経済の減速の影響などから輸出・生産面に鈍さがみられるものの、基調としては緩やかな回復を続けている。』(今回)
『わが国の景気は、新興国経済の減速の影響などから輸出・生産面に鈍さがみられるものの、基調としては緩やかな回復を続けている。』(6月声明文)
『わが国の景気は、新興国経済の減速の影響などから輸出・生産面に鈍さがみられるものの、基調としては緩やかな回復を続けている。』(前回)

ほっほーという感じですな。

『海外経済は、緩やかな成長が続いているが、新興国を中心に幾分減速している。そうしたもとで、輸出は横ばい圏内の動きとなっている。』(今回)
『海外経済は、緩やかな成長が続いているが、新興国を中心に幾分減速している。そうしたもとで、輸出は持ち直しが一服している。』(6月声明文)
『海外経済は、緩やかな成長が続いているが、新興国を中心に幾分減速している。そうしたもとで、輸出は、足もとでは持ち直しが一服している。』(前回)

段々パッとしなくなっています。

『国内需要の面では、設備投資は、企業収益が高水準で推移するなかで、緩やかな増加基調にある。個人消費は、一部に弱めの動きもみられるが、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、底堅く推移している。住宅投資は再び持ち直しており、公共投資は下げ止まっている。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は、地震による影響もあって、横ばい圏内の動きを続けている。企業の業況感は、総じて良好な水準を維持しているが、このところ慎重化している。』(今回)

『国内需要の面では、設備投資は、企業収益が高水準で推移するなかで、緩やかな増加基調にある。個人消費は、一部に弱めの動きもみられるが、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、底堅く推移している。住宅投資は再び持ち直しており、公共投資は減少ペースが鈍化している。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は、地震による影響もあって、横ばい圏内の動きを続けている。』(6月声明文)

『国内需要の面では、設備投資は、企業収益が高水準で推移するなかで、緩やかな増加基調にある。個人消費は、一部に弱めの動きもみられるが、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、底堅く推移している。一方、住宅投資はこのところ持ち直しが一服しており、公共投資も高水準ながら緩やかな減少傾向にある。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は、横ばい圏内の動きを続けているが、足もとでは、地震による影響もみられる。企業の業況感は、総じて良好な水準を維持しているが、新興国経済の減速の影響などから慎重化している。』(前回)

内需の方は住宅が4月より持ち直し方向にしていて、今回は6月声明文よりも公共投資を持ち直し方向にしています。

『わが国の金融環境は、きわめて緩和した状態にある。』(今回)
『わが国の金融環境は、きわめて緩和した状態にある。』(6月声明文)
『わが国の金融環境は、きわめて緩和した状態にある。』(前回)

ってのはいつも通り。

『物価面では、消費者物価(除く生鮮食品、以下同じ)の前年比は、小幅のマイナスとなっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば全体として上昇しているとみられるが、このところ弱含んでいる。』(今回)
『物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%程度となっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば全体として上昇しているとみられるが、このところ弱含んでいる。』(6月声明文)
『物価面では、消費者物価(除く生鮮食品、以下同じ)の前年比は、0%程度となっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば全体として上昇しているとみられるが、このところ弱含んでいる。』(前回)

ということで同じなのだが、この「このところ弱含み」っての3月の声明文にも入っている(その前は11月声明文以降に「このところ弱めの指標もみられているが」ってのがある)訳で、弱めの指標も見られるがもう3四半期継続して、ほぼ2四半期に渡って「このところ弱含み」となっているのに「やや長い目でみれば全体として上昇」って
幾ら大本営発表でも、さすがにそれはポツダム宣言受諾レベルではないかと小一時間ですな。

#ということで完全に冒頭だけになってしまいました、以下は平日にやっているとオワランチなので休みにまとめて投下の所存
 

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