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お題「FSRというかFMRから引用大会」   2017/10/31(火)07:57:56  
  引き続きですか。
[外部リンク] / 05:05 /
米金融・債券市場=利回り低下、次期FRB議長にパウエル氏指名の公算との報道で

なお円債。
[外部リンク] / 15:19 /
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は小幅続伸、長期金利変わらず0.065%

FOMCと日銀待ちなのでFSRでも鑑賞の続きをば。

○FSRだけど旧FMRの辺りを確認の巻

[外部リンク] 』は昔の金融市場レポート(FMR)部分になります。段々こっちの方は寂しい感じになっているのですけれどもまあ確認をば。

『本章では、主として 2017 年度上期中の動きを中心に、国内外の金融市場の動向を確認し、金融市場からみたリスクの所在について点検する。』

・まずは海外市場だが・・・・・・・・・・・

へえへえそうですか。まずは『1.国際金融市場』です。

『国際金融市場では、北朝鮮情勢など地政学リスクに関する懸念を抱えつつも、世界経済の緩やかな成長と堅調な企業業績が続くなか、ボラティリティは歴史的な低水準を維持している。FRB が利上げを進めるもとでも、新興国市場の動きを含め国際資本フローに大きな変調はみられていない。先進国の長期金利が低位で推移するもとで、株式・社債などのリスク性資産の価格はグローバルに水準を切り上げていった(図表-1-1)。もっとも、低ボラティリティ環境の継続は、投資家による一層のリスクテイクを促す可能性もあり、これが先々の市場の不安定化要因になることがないか注視していく必要がある。』

ということで、『低金利と低ボラティリティ』の方ですが、

『米国では、本年入り後 FRB が3月と6月に利上げを行ったが、インフレ期待が落ち着いていることなどから、長期金利は横ばい圏内で推移した(図表-1-2)。』

インフレ期待は常にアンカーされているというのが彼らの定義なので、これはインフレ期待が落ち着いているのではなくて、先々の物価上昇予測が弱いのと、市場の見る長期的な均衡金利水準が低下しており、FRBメンバーの示す長期的な均衡FFレートについても低下傾向を示唆する発言などがみられることであって、「インフレ期待が落ち着いている」で纏めるのは雑です。

『欧州では、政治情勢の不透明感から長期金利(対独スプレッド)が一時上昇する動きもみられたが、4月のフランスの国政選挙後は総じて落ち着いている(図表-1-3)。また、6月下旬以降、ECB による金融緩和縮小を巡る思惑等から長期金利に上昇圧力がかかる局面もみられたが、均してみればレンジ圏内の動きで推移した。』

はい。

『先進国の長期金利が低位で推移するもとで、世界経済は緩やかな成長を続けている。また、企業業績が堅調であるほか、インフレ期待が落ちついていることもあって、先行きの経済見通しの不確実性は抑制された状態が続いている。』

長期金利が低位で推移するのとインフレ期待が落ち着いているのは同義反復なのと、先行き経済の不確実性は景気そのものよりも地政学的リスクを含めた政治動向なので説明が雑。

『こうしたもと、各種資産価格のボラティリティは歴史的な低水準を維持している(図表-1-1)。北朝鮮情勢など地政学リスクの高まりから、インプライド・ボラティリティが一時的に大幅に上昇する局面もみられたが、ヒストリカル・ボラティリティは低下傾向を続けており、現下の国際金融市場は安定しているようにみえる(図表-1-4、-1-5)。』

用語を使いたいのは分かりますが、IVは市場の期待、HVはプライスアクションの結果なので、後者のHV云々というのは「実際にはリスクは高まらずに市場の値動きが限定的だった」という説明をしないとこれではオプションに強くない人が見たら何のこっちゃとなる。


・・・・・とか何とか申し上げているうちに次の『リスク性資産の価格上昇』である。

『低金利と低ボラティリティの継続は、グローバル投資家のリスクテイクを後押しし、リスク性資産の価格は上昇基調を辿った。』

はい。

『株価は、米国では最高値圏、欧州では高値圏で推移し、バリュエーション指標(PER)をみても過去の平均をはっきりと上回る水準となった(図表-1-6)。クレジット市場においても、低格付け先を含めて投資家の資金流入が進み、社債スプレッドは低水準で安定的に推移した(図表-1-7)。特に、格付けが低い社債ほど、社債スプレッドが大きく低下する傾向がみられ、これには絶対利回りを重視する投資家の旺盛な投資需要が背景にある(図表-1-8)。』

『新興国市場では、昨年末にかけての米国の長期金利上昇を受けて、資本が流出する動きもみられたが、本年入り後は新興国経済が全体として回復を続けるなか、資本の流出超が続いている(図表-1-9)。株価はアジアを中心に大きめに上昇しており、社債スプレッドも低水準で推移している(図表-1-10)。』

ということですので・・・・・・・・・・・・


・市場のマクロプルーデンス的観点からのリスクに関する話が微妙にこうツッコミどころが多い

次の小見出しが『リスクのリプライシングと資金フロー巻き戻しの可能性 』である。

『このように、2017 年度上期のリスク性資産価格は総じて上昇したが、投資家のリスク認識に緩みが生じている可能性も考えられる。』

ほうほう。

『例えば、米国では、オートローン(自動車購入者向け貸出)を裏付資産とした資産担保証券(オート ABS)市場において、ローン延滞率が上昇するなかでも、対国債スプレッドが低下している(図表-1-11)。』

『また、株式オプション市場をみると、先行き1か月程度の予想変動率を示すインプライド・ボラティリティが低位で推移している一方、株価が大幅に下落するリスクの相対的な大きさ(将来株価の分布の歪み)を捉えた指標は上昇傾向を辿っている(図表-1-5)1。』

本文4ページの中で図表-1-5というのがあって、『図表-1-5 米国株価のインプライド・ボラティリティと歪み(SKEW)指標』ってグラフがあるのですが、いやすいませんアタクシが頭が悪くて無知蒙昧なだけだったらゴメンヤデなのですが、この図表ってVIXとSKEWとかいうのが出ているのですが、VIXはまだしもSKEWとか言われましてもどうやって計算しているのかの定義(いやVIXも定義入れた方が良いと思うのだが)なくて『2.SKEW は CBOE 算出。』とか言われてもワケワカラン。

というかですね、

『株価が急落するテールリスクが相応に意識されながらも、株価の上昇が続くと、株式投資による超過収益の拡大が自己実現化し、それがまた新たな投資家を呼び込むという循環を生み出していく傾向がある。そうした過程では、投資家のリスク認識も緩みやすいと考えられる。』

って言ってるんですが、このSKEWという数値がホイホイ上がっていてその定義が良く分からんからアレなのですが、上記の説明だと「株価が急落するテールリスクが相応に意識され」ている状態なのが市場のプライシング(たぶんオプションか何かなのでしょうかねえ)に反映されている、ということですが、本当の本当にリスク意識が緩むのは「This time is different」とか言っている時であって、テールリスクが相応に意識されているのにリスク認識も緩みやすいという結論になるのは語義矛盾も甚だしいので、ここは何を言いたいのかが分からんのでもう少し丁寧に書いて頂きたいのだが、どうせ本題のFSRとの分量調整上端折ったんでしょうとは思いますけどちょっとそれにしてもアカン。

『こうした点を踏まえると、先行きについては、グローバルな資金フローや資産価格に巻き戻しの動きが生じ、それが国際金融市場全体に影響を与えることがないか注視していく必要がある。』

というのは分かる。

『低ボラティリティ環境が長期にわたって継続すると、レバレッジの拡大やヘッジを伴わない金融活動の活発化など、過度なリスクテイクにつながり、先々の金融市場を不安定化させる可能性も考えられる。』

FMR部分の記述を見ていてアチャーと思った部分って既にいくつか申し上げましたが、ここの記述があーあーあーあーという感じなのでまたも悪態。

えーっとですね、「レバレッジの拡大」というのは過度なリスクテイクに他ならないですし、レバレッジの巻き戻しによって資産価格の逆回転に拍車が掛かるという加速装置になるのは全く仰せのとおりですが、「ヘッジを伴わない金融活動の活発化」が過度なリスクテイクに繋がる、という表現が「ああ頭の良い座学の人が言う話だわ」と思ってしまう訳ですよ。

つまりですね、本当の本当にリスクを落としたければそのものズバリの反対売買を実施してポジションを減らすのが正しいあり方であって、相関がありそうなもので蓋をしたように見えても状況の変化によって蓋になっていない場合もありますし、大体からして市場が壊れてしまうような時はヘッジでアンコになっているポジションが収拾つかなくなるとか良くある話で、ヘッジをしたと思って安心する行為の方が非常時には宜しくないのですけれども、まあそういうのはその手の碌でもない時にたまたま現場に居合わせてないと中々分からんじゃろうなと思いますし、まあそういう座学的な「ヘッジはできていますか」みたいなサムシングから起きる悲劇が15年(内務省検閲により削除)。

まあそういう風に言うとあまり賛同されないのですけれども、確かに見た目のリスク量自体は堂々裸ロングの方が大きいのですが、リスク管理という意味では「リスクの所在と量を把握しておく」というのも大事だと思う訳で、色々と相関だの何だのを取った結果リスク量が見た目少なくてもそのポジションがやたらめったら複雑になっている場合というのは、この手のシステミックリスクを管理するという観点で見た場合、本当にリスクが抑制されているのかというのはまた別(多分見えない所に変なリスクがあって顕在化しなければラッキーという状態ですし、顕在化するとあばばばばーのゲロゲロマーライオンになってしまうし、リスクと認識してない所からだから悲劇が起きる)だったりすると思うのよね。

という訳でやたらうだうだと噛みついてしまいましたが、この部分特に気になったのでまあそんなことで続きに参ります。

『また、高配当・低ボラティリティファンドへの資金フローをみると、これまで、長期間にわたって流入超が目立つ姿となっていた(図表-1-12)。こうしたファンドへの資金流出入は、企業収益等のファンダメンタルズだけでなく、その時々の市場金利やボラティリティの動きに影響されるため、市場動向次第で資金フローが大きく変動する可能性がある。』

まあ言いたいことは分かるのだが、もう一段踏み込んで頂くと、低リスク型という形でヘッジを入れながら高配当みたいな投資も相関がおかしくなると色々と弊害がみたいな話を入れた方が良いかもしれません。結局この手のものって「リスクが少ないと思って資金を突っ込んでいる」ものなので、相関などが崩れてリスクが大きくなった場合に「そんな筈じゃなかった」ということで大変な事になるというのが、マクロプルーデンス的に見た場合の留意点だと思うの。たぶん上記の部分ってそういう事を言っているんじゃないかなとは思うのですが、一方でさっき噛みつきましたように、「ヘッジを伴わない取引」をリスクが大きい(そらヘッジしてない分市場価格変動に対する感応度は高いのだが)とか言っている辺りと比較してみるとうーんこのという感じも否めない。

つまりですね、市場から来るプルーデンス的なリスクっていうのは、もちろんユーフォリアから発生するのはその通りなのですが、崩壊を加速させるのって過度なレバレッジによるポジションの急速なオフセットですけれども、「ヘッジしているので低リスク」みたいな取引から相関が崩れて隠れたリスクが顕在化でこんなはずじゃなかった的な物も効くと思うので、何でもかんでもヘッジをしておけばリスクが減るという物でもないという認識もして頂きたいなあと(いやまあ分かっているのかも知れませんけど)思う所なのでありました。


『さらに、資金フローの変動について注視すべき点の一つとして、国際金融市場における ETFのプレゼンスの拡大が挙げられる。』

ほう。

『ETF は広範な投資家が低コストでパッシブ運用できる受け皿として、国際金融危機後、運用残高が急拡大している(図表-1-13)。こうしたファンドは、個別銘柄でなくインデックス構成銘柄全体を売買するため、個別銘柄間の連動性を高める方向に作用する、との指摘がある。』

『足もと、米国株式市場においては、PER 等のバリュエーション指標が過去の水準と比較して割高となってきており、市場参加者の警戒感も高まっている(図表-1-6)。今後、特定のセクターの株価下落などをきっかけに、全面的な資産価格の巻き戻しの動きにつながることがないか、注視していく必要がある。』

別にETF買わなくても結局株式なら株式にアセットアロケーションが来るのであれば同じような気もしますし、個別銘柄間の連動性を高めるというのはそうかも知れないので、イマイチそこは良く分からんのですが、そういう風に海外のETF市場について注視していく必要があるという御認識であれば、その前に自分の所でやっているETF買入に関して何らかの認識を示した方が良いのではないか(って出来ないのは分かって言ってますので念のため)と存じますが如何でしょうかねえ(ニヤニヤ)。


・なお国内の方があっさり味だがとりあえずここは悪態でしょというのが後に来ます

次が『2.国内金融市場』で本文8ページから。


『国内金融市場では、長短金利操作付き量的・質的?融緩和のもとで、短期金利、長期金利とも、概ね安定的に推移している。株価は緩やかに上昇し、社債スプレッドは低い水準での推移を続けている。』

へいへい。

てな訳で最初が『短期金融市場』である。

『短期金利は、翌日物、ターム物とも、総じてマイナス圏で推移している。無担保コールレート(O/N)や GC レポレート(T/N)は概ね-0%台前半で推移しており、ターム物レートも全体としてみればゼロ%近辺ないしマイナス圏での推移を続けている(図表-2-1)。』

そらそうよ。

『やや仔細にみると、国庫短期証券利回りは、振れを伴いつつもマイナス幅を緩やかに縮小させた。これは、‘本銀行国庫短期証券の買入残高を徐々に減少させたことに加え、為替スワップ市場においてドルの出し手(円の取り手)である海外投資家が、ドル調達プレミアムが低下する局面でドル放出を減少させたことから、円の受け入れも減少し、結果として円の安全資産需要が低下したことが影響している(図表-2-1)。』

△呂修亮,棒睫世あるけれども、この書き方は表現として違和感があって、確かに海外の円調達で言えば上記のとおりなのですが、背景がその次にあるものなので、最初の時点で「以下のような状況の変化によって為替スワップ市場でのドル放出が減ったから」というのを入れないと、上記の表現だけだと海外投資家が主体的にドル放出を削減したように読めてしまうし、ワシらは分かるけどメディアとかが勘違いしてここだけ切り取るとお前は何を言ってるんだとなってしまうのでちょっとどうなのよと思う。

『なお、本年入り後、為替スワップ市場におけるドル調達プレミアムが縮小している背景には、本邦金融機関において外債投資を抑制する先が増え、ドル調達のニーズが低下していることなどが影響している。』

こっちを先に書くべき。

『もっとも、FRB の利上げによりドル LIBOR が上昇するもとで、ドル調達コスト自体は引き続き高水準で推移している(図表-2-2、-2-3)。』


でもって次が『長期金利とイールドカーブ』です。

『国債イールドカーブの形状をみると、長短金利操作付き量的・質的金融緩和のもとで、現行の金融市場調節方針(短期政策金利:-0.1%、10 年物国債利回り:ゼロ%程度)と整合的な形となっている。短めのタームでは-0%台前半での動きとなるなか、10 年物は概ねゼロ%近傍のプラスの領域で、また 20 年物は概ねゼロ%台後半で、それぞれ安定的に推移している(図表-2-4、-2-5)2。』

一瞬ビックリするので20年ものの表現は何とかならんのか(苦笑)。

というのは良いとして次ですよ次。

『国債市場の流動性・機能度』

『国債市場の流動性については、悪化・改善双方の動きがみられる3。』

>国債市場の流動性については、悪化・改善双方の動きがみられる
>国債市場の流動性については、悪化・改善双方の動きがみられる
>国債市場の流動性については、悪化・改善双方の動きがみられる

債券市場関係者に喧嘩売ってるの??

『取引高をみると、長国先物や現物国債のディーラー間取引が減少傾向を辿ったあと、振れを伴いつつも低水準で推移しているほか、現物国債の対顧客取引は減少傾向が続いている(図表-2-6)。』

『一方、ビッド・アスク・スプレッドは、値幅が小さくなるなかで、縮小方向の動きとなっており、市場の厚さや弾力性の指標にも、改善方向の動きを示唆するものがみられている(図表-2-7、-2-8)。』

それは流動性改善ではなくて単にプライスアクションが無いからなのですが。

『この間、債券市場サーベイによれば、国債市場の機能度の低さを指摘する市場参加者は引き続き多くなっている(図表-2-9)。国債市場の流動性については、引き続き多面的な観点から点検していくことが必要と考えられる。』

と思っているなら「改善の動きがみられる」じゃなくて、せめて「数値としては改善しているように見えるものもあるが、市場変動率の低下による可能性もあり流動性が改善したか否かについては更に検討する必要がある」とでもしておかないと、この前の黒田総裁の定例記者会見での市場関係者揃って激怒(というかそもそも会見聞くの時間の無駄だから聞かないという人も多かったりして)の発言が誘発されるのであって、こんなのどこからどう見ても流動性が高まっている訳ではないのに、データだけでそういうのをしらっと入れてしまう辺りがアヘアヘ座学マンとしか申し上げようがないですな、というお話なのでした。

最後が『為替市場とクレジット・株式市場』。


『為替相場をみると、ユーロ/円レートは、欧州政治情勢を巡る不透明感の後退や、ECB による金融緩和縮小を巡る思惑から、円安ユーロ高方向の動きとなった(図表-2-10)。一方、ドル/円レートは横ばい圏内で推移した。リスク・リバーサルをみると、米国の政治情勢を巡る不確実性が意識されるもとで、円高・ドル安に対する警戒感は足もとで幾分弱まっているように窺われる(図表-2-11)。』

『こうしたもとで、本邦株価は緩やかに上昇し、日経平均株価は 2015 年央以来の 2 万円台を回復した(図表-2-12)。足もとのドル/円レートの水準が 2015 年央比べ円高であるにもかかわらず、株価が上昇しているのは、本邦企業の収益?の改善を市場参加者がポジティブに評価していることが背景にあると考えられる。日本株の PER が安定して推移していることを踏まえると、企業収益の改善期待に見合うかたちで株価が上昇していると評価できる(図表-1-6)。社債スプレッドも、全体として低水準で安定的に推移している(図表-2-13)。』

だったらその辺の資産買入に関してはどうするとか言うのが無い、というか藪蛇になるから分析をしないのは大人の事情として分かりますが、海外のリスク性資産についてリスク意識のゆるみがリスクとか言っているのに日銀様がせっせと買入を行っている日本の株式やクレジット市場に対する分析がエライあっさり味ですなあ(棒読み)。

『この間、REIT 指数は、長期金利の低下局面で指数が上昇するなど、概ね長期金利と連動するかたちで推移していたが、4 月以降はそれまで買い越しの動きを継続していた投資信託(毎月分配型)が売り越しに転じたこともあって弱めに推移した(図表-2-14、-2-15)。』

・・・・・・・・いや何でもないです。


ということで本日は引用大会でした。
 


お題「決定会合プレビュー雑談/ECBドラギ会見から少々」   2017/10/30(月)07:59:42  
  あーあーあーあー。
[外部リンク] / 11:53
自民、野党質問の時間削減提案へ

モリカケ云々ってクローニーキャピタリズムを連想させるのではないかという話の前に国会審議に対する姿勢とか(それまでのも含めて)もまた支持を下げる要因になっていると思うのだが、「国会で質問されなければ支持が下がらん」という発想丸出しでこういうのが出てくるというのが何とも・・・・・・・・・


○決定会合プレビュー雑談

明日は金融政策決定会合2日目で展望レポートが出る訳ですが、何せ展望レポートよりも金融システムレポートの方が読み物として面白い、というような状態な時点でお察しという状況になっておりますけれども(などと悪態をついておりますが、もしここでFSRよりも見どころのある展望レポートが出てきたら光速の勢いで土下座をしないといけませんけど)、まー今回の見どころと言いましてもねえ・・・・・・・・


・片岡さんの追加緩和提案は既に勝負あり

前回反対はしたけど提案は無いという反対でデビュー戦から反対票を投下した片岡審議委員ですけれども、先日ネタにしました櫻井審議委員の金懇で思いっきり追加緩和を否定されていましたので、提案が出たとしても別にそれに賛同する人もいない上に、どういうロジック出してくるかによりますけれども、現状のロジックを覆すだけのようなものは出て来ない(足りないからもっとやれ、であればロジックは覆らない)のは明確ですな。

でまあ追加緩和提案にジンバブエ先生が尻馬に乗って賛成するかも知れませんけれども、ジンバブエ先生の場合は従来の主張をなぜ覆すのかという説明をいずれ金懇か何かですると思いますので、ただでなくさえ読んでいて怪電波発生装置として詳細に読んでいると頭痛、血圧上昇、目の霞み、疲れ目、動悸、息切れなどの諸症状が発生する素晴らしい金懇挨拶テキストが一段と素敵な物に仕上がってくれるのではないかと、そちらも楽しみです。なお、従来通り執行部提案に賛成、ということになればそれはそれで一貫した姿勢ということです(ジンバブエ大先生様は議事要旨とか主な意見とか見ているとどうも今の政策のロジックと違う変な理解をしている可能性があるのでどう転ぶかマジで分からん)けれども、その場合はもう「リフレ派内ゲバキターーーーー(・∀・)ーーーーーー!!」と格好のネタになるでしょうなという感じです。

まーあとは片岡さんがどの程度フィージブルな追加緩和提案をしてくるかでございまして、幾らなんでも就任から3か月引っ張っているので、それでド素人丸出しのフィージビリティ皆無の提案をしてくるとは思えませんけれども、これがまたアレな物を出してくれる場合はお笑い政策委員会ぶりが益々発揮されることになるでしょう。




・物価到達時期の遅れに関しての言い訳がどう出るか

今回なのですが、海外経済も概ね上方修正されるんじゃないかという勢いで来ておりますし、国内経済もそうコケる感じもしない、ということでして、まー基本的には成長率見通しは上方修正してきてもおかしくない、というか数字の方は兎も角として、アセスメントの方は上方修正してくると思うのですよね。

でもって物価の方ですけれども、こちらは相変わらずの状況が続いている訳でございまして、今回は一応達成時期について粘ると思いますが、数値に関しては徐々に手前の物価水準の確報が出ているだけに、今出ている見通しの2017年度が+0.5〜+1.3で中央値+1.1、2018年度が+0.8〜+1.6で中央値が+1.5っての少なくとも2017年度前半は終わってしまいまして、その間の数値がこの有様の中で2017年度の数字を+1%台で出す(なお展望レポートで示される数値は年度末の数字ではなく年度平均の数字です)というのはここから相当に物価がホイホイ上がらないと厳しいと思いますし、現状で除くエネのコアコアがまだ0.5%にも全然届かんという状態になっている訳ですからそらもう下げないとイカンでしょう。

・・・・・・ということでして、まあ2019年度という看板の方は残すのかも知れませんが、そんなこんなで「成長率見通しの方は若干ながらも順調に上振れするなかで物価見通しの方は先行きは兎も角として足元はちょいちょい下方修正される、すなわち物価上昇の勢いが中々出て来ない」という状態な訳ですよ今年に入ってから。

日銀の物価がこれから上がる理屈については、「需給ギャップがプラスの領域に入ってきてこれからも更に拡大、特に労働需給が引き締まっているので賃金もあがる、そうすると実際の物価が上がってバックワードルッキング的にインフレ期待も上がるから2%に向けて上昇のモメンタムがついてくる」というお話になっている訳ですが、その中で需給ギャップの方は割と順調にホイホイと改善しているので見込み通りとなっている訳ですな。然るに、肝心の物価が上がらないという状況になっていますので、これまででしたらば「インフレ期待の引き上げが中々進んでいない」という話をしてまして、そのインフレ期待を引き上げるにはどういう風にしましょうかという話が多かったのですが、最近意外に重要だなと思ったのはこの前の櫻井腹話術人形大先生の金懇でして・・・・・・・・・

『賃金・物価の改善が遅れている理由として、いくつかの点を指摘しました。改めて整理すると、労働供給の増加や企業の生産性向上に向けた取り組みといった経済の供給面の拡大が主な要因の一つだと考えています。この点は、今後の経済・物価情勢を考える上で特に重要だと思いますので、以下、少し詳しくお話しさせて頂きます。』

『改めて申し上げるまでもないことですが、こうした供給面の拡大は経済の長期的な成長力を高めます。人口が減少傾向にあるわが国にとって、成長力の強化は大変重要な課題です。成長力の低下は、財政の持続性にかかる懸念や、企業や家計の将来不安を通じた支出の抑制姿勢等にも繋がります。この点、足もとの動きは、短期的に賃金・物価を下押すとしても、経済全体としてみれば間違いなくプラスだと思います。直近の 6 四半期連続のプラス成長も、循環的な要因だけではなく、こうした構造的な変化に下支えされている面があると思います。』

『日本銀行としても、とにかく物価が上昇すれば良いと考えているわけではありません。経済の好循環が続き国民生活が豊かになるもとで、物価の安定が実現することが大事だと思います。2013 年に政府と共同で公表した声明でも、「デフレからの早期脱却と物価安定の下での持続的な経済成長の実現」を目標に掲げています。足もとの動きはこうした目標に則したものと評価しています。』(以上10月18日の櫻井審議委員による函館での金懇挨拶テキストより引用)

という風になっていまして、物価目標の早期達成を無理をしてでもやるつもりは無いというのを明確にしている(以前は「何が何でも早期達成」だった訳ですから隔世の感があります)のもさることながら、何が凄いってこの金懇挨拶を見れば分かりますように、「物価の改善が遅れているのは、供給面の拡大という長期的に日本経済のために大いにプラスになることをやっているためであるので何ら問題ないどころか寧ろ望ましい話である」という理屈を繰り出して、物価目標達成時期が遅れている事に関してポジティブな話までおっぱじめていることですな。

とまあそういうことで、従来だと物価目標達成見通しが遅れていく要因を「適合的期待形成の面が非常に強くて中々インフレ期待が上がってくれない」という風に評価していたので、この場合ですととにかく何か期待を上げるようにしていかないといけませんねえ、という結論になってくれるのですけれども、こうやって平然と「物価上昇の勢いが足元で弱いのは実は日本経済の成長力を高める動きによるもの」と開き直ってしまいますと、もはや追加緩和とかそういう話ではなくなる訳で、では緩和を縮小するかというとこれまた難しくて、「現在の緩和政策を継続することによって成長力を高めていく取組が進む中でデフレなどに向かわないようにしていく必要がある」という話になる、というのが中々難しい所です。まあしかし残念それは皆さんが口を極めて罵っていた白川ドクトリンだというお話でもあるのですが。


・YCCの年限が短縮化されるのでは的なお話とかについては・・・・・・・・

てなわけでございまして、何だか良く分かりませんけれどもYCCの年限が10年じゃなくて5年になるとか、マイナス金利政策をどないかするとか、その手のネタも願望とともにあったりなかったりするらしいのですが(ワシはよー知らん)、上で申し上げた理屈を日銀が駆使したとしても、残念ながら「追加緩和をする必要はない」ということにはなっても「緩和政策を縮小しよう」ということにするのはこれまたハードルのある話でして、もう一つ理屈を捏ね繰り回す必要があります。

でもってアタクシが思いつく理屈って2通りのアプローチがあって、一つ目が政策のプロコン(というか副作用論)なのですが、まあこちらの方は自己否定になるので中々簡単に副作用があるから緩和の調整を行いますということにはならんと思うのですな。でもってもう一つのアプローチは、

『このため、短期金利ほど精緻にコントロールできる訳ではありませんが、この先も、2%の「物価安定の目標」の実現のために、最も適切なイールドカーブの形成を促していくことは十分可能だと考えています。そのうえで、スムーズな金利形成を実現するためには、市場参加者とのきめ細かなコミュニケーションが必要であることも強調しておきたいと思います。』(10月18日に行われた中曽副総裁のNY連銀セミナーでの講演邦訳より)

と先日中曽副総裁が仰せになった通りで、「最も適切なイールドカーブ」に変化が生じる場合という結構な直球ネタになってしましますが、そっちのケースですが、日銀から主体的にそれをポロっと出してくるというのも難しくて、直近想像されるイベントの中で一番可能性がある(あくまでも可能性でやると決め打ちは全然出来ないけど)のは「政府によるデフレ脱却宣言」ではないかと思うのですがどうでしょうかね。

つまり「政府が正式にデフレ脱却宣言を行うほど経済物価情勢は好転しました」「好転した経済物価情勢の中で金融緩和を極端に大規模に行う必要もないのでちょっと調整しましたよ」「ああでも物価目標2%達成には成長力の強化などが必要で、その間のサポートとしての金融緩和政策はこれからも相当の期間必要です」という形でしたらワンチャンあるでとは思う(ワンチャンあるでなので本当にやるかはまた別問題)のですな、うんうん。

ということで、そういうのが出てきた時には何らかの変更というのはあるかもしれないですけれども、特にそういう動きの無い中で日銀が突如今の枠組みを動かしてくる、というのは中々出来ないと思いますので、お話としてはあったとしても実際の可能性という意味では難しいんじゃないですかね。しかも年限を変更するというのは総括検証でやった結果YCCが適切、とした趣旨を外しに行くことになりかねないので結構なハードルがあると思います。

とは言いましても、日銀の理屈捏ね捏ねマシーン(別名企画局)はアタクシのような凡下には思いもつかないような素敵な理屈を構築できるのでそこは侮ってはおりませんけど。



○ECBネタを少々

[外部リンク] Draghi, President of the ECB,
Vitor Constancio, Vice-President of the ECB,
Frankfurt am Main, 26 October 2017

・オープンエンドを何故強調するのかが良く分からん件について

中盤の方の質疑から「open-ended programme」というのを強調するのが見られまして、何か違和感があるのですよね。

質問の方から引用しますね。

『In the past you have always stressed when you were buying ユーロ80 billion or ユーロ60 billion that there will be no abrupt end to the purchases in order to avoid cliff effects. Now, given the new amount of ユーロ30 billion, is that still valid? So will there be in any case a phasing out of the purchases? Or from that level would it possible to stop them immediately from one month to the other?』

『You've also stressed the sequencing between net purchases and interest rate hikes. Is there also such a sequencing between interest rate hikes and balance sheet reduction? For example the Fed in the US had always argued that it would only start reducing its balance sheets once the interest rate normalisation was well underway. Is that a pattern you would also follow?』

質問の後半の方は資産買入規模を落としてきたのですが今後の利上げについての構想はあるのかという話で、引用パスしております前の方の質問でも資産買入プログラムの期間と利上げの関係はどうなっているのかというのがあって、それ自体には直接関係が無い(買入やりながら利上げもあり得るとは言ってないけど理屈上はそういうことになる話)という説明をしております。

でもって前半に関しては「資産拡大のペースは急に落とさんと去年は言ってたけどそれは今でも同じということでよいのですか期限来たら買入拡大停止しませんか」ということでござんすな。

『Draghi: Well, the answer to the second question is, we really - no, we haven't discussed it at all.』

この利上げに関する質問は他にも何回か出ていまして、毎度このように「全く利上げの議論はしておりませんが何か」という答えになっています。

『To the first question, I said before that the decision today is for an open-ended programme.』

そのちょっと前の質疑でこう答えています。オープンエンドだったら額を「何月まで幾ら」で切らないだろうこのウソツキと思うのですが。

『I may add certainly it's not going to stop suddenly. It's not going to stop suddenly, it's never been our view that things should stop suddenly.』

何だよこの強調。

『But it's open-ended and the large majority of the Governing Council expressed its preference for keeping it open-ended. This is because basically, for a variety of reasons.』

何でここまでオープンエンドを強調するのかと言えば、要するにテーパータントラムみたいなのが起きると困るということでそれを異常に恐れているとしか思えん。

『One of course is to reaffirm a steadfast commitment of the Governing Council to pursue the price stability objective. But also it's due to the fact that there is still a large amount of uncertainty and therefore prudence has inspired many governors to opt for this possibility. So basically, that's what we decided. That's right. Sorry, you…』

『Constancio: No, I am saying that the second question; we do have a sequence which is defined and reaffirmed today so…』

『Draghi: No, but the question here was the sequence about net asset purchases is defined today. The new sequence you are pointing out was actually the same question I have received before. There isn't any sequence between the balance sheet - the stock and the interest rates. No, we have not discussed that.』

ということで2番目の質問の答えにもどってしまいましたが、やたらとオープンエンドを強調するのはナンナンデショというか言い過ぎじゃないですかねえという気がする。


・償還再投資の説明もやたら緩和姿勢を強調するけどストックビューに関しては怪しげですな

冒頭ステートメントの中でも、

『Third, the Eurosystem will reinvest the principal payments from maturing securities purchased under the APP for an extended period of time after the end of its net asset purchases, and in any case for as long as necessary. This will contribute both to favourable liquidity conditions and to an appropriate monetary policy stance.』

『And fourth, we also decided to continue to conduct the main refinancing operations and three-month longer-term refinancing operations as fixed rate tender procedures with full allotment for as long as necessary, and at least until the end of the last reserve maintenance period of 2019.』

と、今回は「as long as necessary」というガイダンス何だかガイダンスじゃないんだかよくわからんas long as necessaryが連発されたのですが、そちらに関しても質問が。

『On the new guidance that you provide on reinvestment that they will continue for an extended period of time and for as long as necessary, could you explain a bit more of what you mean with as long as necessary? How this guidance interacts with the one on rates, is there a sequence? Are they for the same period of time, more or less?(後半の質問割愛)』

『Draghi: Now, the guidance on reinvestment is not related to rates. The sequence stays what it is, namely this - the interest rates will stay and they remain at their present - are expected to remain at their present levels for an extended period of time and well past the horizon of our net asset purchases.』

金利のガイダンスと資産買入のガイダンスは微妙に別だとな。

『However as we moved forward not only this year but also in a previous years, the amounts that we've purchased, the stock has become more and more important. This year as we continue asset purchases, it will keep on increasing. So the commitment that the Eurosystem has taken today is that it will reinvest the principal payments for maturing securities purchased under the APP for an extended period of time after the end of its net asset purchases and in any case, as long as necessary. So there isn't any specific link with interest rates. There is no link here.』

ただし、ここの説明の中で微妙なのは資産買入について「ストック効果は買入が増えるのだから効果がドンドン出てくる」という話をしておりまして、思いっきり買入のストックビューを強調していることでして、実際問題として超過準備を不胎化しながら利上げを行う(というよりは預金ファシリティが昔からあってコリドアなのは正常なころから完備されている)中においてストックがどのくらい効いてくるのかとかはっきり言って良く分からんと言いますか、たぶん余程の事が無いかぎり実はストック効果なんかよりも普通に市場の金利観で決まると思うのよね金利って。

でもまあこうやって今後ジャンジャンストック効果が効いてきますぜウシシシシというのは、緩和姿勢強調でテーパータントラム懸念というのもあるでしょうが、一方でインチキ説明をしているという感じでもあって、今回のハト姿勢ってそらまあドラギがタカという事は無いと思いますけれども、一方でハト協調しているように見えるのをそのままナイーブに信用するのもどうなのかなと思います。

『Now, of course as I said I want to stress the importance of reinvestment. I'll never forget that in December 2015 in one of my press - usual periodic press conference like this, we announced a series of measures. We also said, 'Look, we are going to reinvest this.' Basically, there was no reaction, not at all.』

再投資について重要である!と仰せで。

『Not only that but it was actually considered to be totally marginal and in fact there were many sort of wrong estimates of what these potential reinvestments might be. Now, since then we bought a lot of bonds. So this stock now is sizeable and has become an important component of our - as we say here, this continued monetary support is provided by the additional net asset purchases by three elements. The sizeable stock of acquired assets and the forthcoming reinvestments, so the stock and the reinvestments, and by our forward guidance on interest rates. So the three elements interact, act together.』

金利と買入フローに加えてストックが重要という話を強調しているのは、緩和モードの強調という事ではあるものの、インチキ説明の布石だったりする可能性も無くは無い。


・テーパリングではないの部分はウケた

最後の質疑から。

『Back in December you announced the reduction of the QE, but you insisted it shouldn't be called tapering. After this new recalibration can we assume that the ECB is now tapering, with that word?(後半割愛)』

『Draghi: So the answer to the first question is no. As a matter of fact, there was also another thing that's not discussed. We discussed whether it was proper having open-ended or closed end. As I said a few members would rather have a closed end date or an announcement or some signal that we would go towards that. But then the large majority of the Council preferred to have it open-ended.』

『But there was another thing we didn't discuss: tapering. I don't think this word had been pronounced, if I am not mistaken. In any event it was not discussed and so this is not tapering; it's just a downsize. As I said before, it's consistent with our feedback rule which had been - we've been using all throughout.(後半割愛)』

・・・・・・・オープンエンドのプログラムをダウンサイズ下だけでテーパリングではありませんとか屁理屈にも程があって笑うしかありませんな。


#いつもよりアップが遅くなりましてリロードのお手間を掛けさせまして恐縮です
 


お題「ECBネタとFSRネタの続きと」   2017/10/27(金)08:01:34  
  実に見苦しい
[外部リンク] / 10:12 /
物価目標の未達成、批判されすぎている=浜田・内閣官房参与

白川日銀を政策のみならず白川さんの人格を否定するような勢いで口汚く罵倒していた方々がいざ自分たちが理論通りどころか理論以上のMB拡大を実施しているのに碌すっぽ理論通りに行かない、というのに対して今更「批判されすぎている」とか学者以前に人間として恥を知るべきであるし、こういうのが経済学者としてのさばっているという経済学業界全体へのレピュテーションに関わるし、イェール大学のレピュテーションにも悪影響じゃネーノと思いますけどねえ。

大体からして全部良くなった理由を金融政策にしたいようだが、米国経済やら海外経済の拡大とか、雇用で言えば労働力人口動態の要因とかもあるし、金融政策が物価とインフレ期待にに理論通りに効いていないのに効いた、というのはどういう事かちゃんと説明して頂きたいものでありますが、まあそんな説明できないでしょうな。


・・・・・・・などと朝からトサカに来て血圧を上げている訳ですがまずはECB。

○まあ大体コンセンサス程度のテーパリングですな

[外部リンク] Draghi, President of the ECB,
Vitor Constancio, Vice-President of the ECB,
Frankfurt am Main, 26 October 2017

『First, the key ECB interest rates were kept unchanged and we continue to expect them to remain at their present levels for an extended period of time, and well past the horizon of our net asset purchases.』

そら金利は動かさんわ。

『Second, as regards non-standard monetary policy measures, we will continue to make purchases under the asset purchase programme (APP) at the current monthly pace of ユーロ60 billion until the end of December 2017. From January 2018 our net asset purchases are intended to continue at a monthly pace of ユーロ30 billion until the end of September 2018, or beyond, if necessary, and in any case until the Governing Council sees a sustained adjustment in the path of inflation consistent with its inflation aim. If the outlook becomes less favourable, or if financial conditions become inconsistent with further progress towards a sustained adjustment in the path of inflation, we stand ready to increase the APP in terms of size and/or duration.』

ということで、来年は資産買入のペースを半減させて9月末まで月300億ユーロの買入を実施します。なお経済物価情勢が悪化して物価目標見通し達成に悪影響がでるようなときには買入の額や買入債券の長期化も検討します。

『Third, the Eurosystem will reinvest the principal payments from maturing securities purchased under the APP for an extended period of time after the end of its net asset purchases, and in any case for as long as necessary. This will contribute both to favourable liquidity conditions and to an appropriate monetary policy stance.』

APPでの保有債券の償還分については再投資を行います。

『And fourth, we also decided to continue to conduct the main refinancing operations and three-month longer-term refinancing operations as fixed rate tender procedures with full allotment for as long as necessary, and at least until the end of the last reserve maintenance period of 2019.』

MROにおける3か月ものとロンガータームの定例オペに関しては、2019年の準備預金積み期間終了までは固定金利、フルアロットメント形式で行います(固定金利の全額募入保証をしているだけで金利は保証していませんけどね)。

『Today’s monetary policy decisions were taken to preserve the very favourable financing conditions that are still needed for a sustained return of inflation rates towards levels that are below, but close to, 2%.』

まあこれはいつもの話。

『The recalibration of our asset purchases reflects growing confidence in the gradual convergence of inflation rates towards our inflation aim, on account of the increasingly robust and broad-based economic expansion, an uptick in measures of underlying inflation and the continued effective pass-through of our policy measures to the financing conditions of the real economy.』

ここがワロタという感じですが、今回の決定を「recalibration」とか言いまして、どう見ても正常化に向けた動きの続きなのですが、再測定とか再計算とかそういう単語を使っているのがドラギ節という所でしょうな。なお緩和ペースを落としているのですから当たり前ですがその後に続く景気物価認識は「increasingly robust and broad-based economic expansion」であり、「an uptick in measures of underlying inflation」であって、政策効果の波及についても「continued effective pass-through」とゆうとります。

『At the same time, domestic price pressures are still muted overall and the economic outlook and the path of inflation remain conditional on continued support from monetary policy. Therefore, an ample degree of monetary stimulus remains necessary for underlying inflation pressures to continue to build up and support headline inflation developments over the medium term.』

でもってそうは言いましても全体の物価上昇圧力は依然として強くないので金融緩和でサポートする必要がありますという話をしています。

『This continued monetary support is provided by the additional net asset purchases, by the sizeable stock of acquired assets and the forthcoming reinvestments, and by our forward guidance on interest rates.』

同じ文脈ですな。でここから先は経済物価情勢の概説になるのですが本日はパスしまして会見ネタと一緒に投下しようかと思います。


でですね、まあ今回は大体順当という感じの話で、会見の細かいの見ていないからまだあまり決め打ちする気は無いのですが、市場の反応として「急速な正常化路線が打ち出されなくて安心」というのはまあ分かるのですけれども、じゃあ「ハト派的だから債券買いじゃヒャッハー」という話をするのはさすがに如何な物かと思うの(別にタカ派だと言ってる訳ではない)。

何故かと申しますと、このおじさん昨年APPの規模を縮小するときに何を言ったかと言えば、「800×6よりも600×9の方が買入の総額が大きいので引き続き大規模緩和」とか狙公の所のエテ公も怒り出すインチキ説明をしていた訳ですから、まあこのおじさんの慎重姿勢というのは慎重であっても別にここから一転して緩和に戻すとかいう話でも無いのであって、あくまでも既定路線通りに緩和政策の正常化に向けた動きを続けて行く中で、その予想されるペースとの間でバリュエーション考えて行くというようなのが筋じゃないでしょうかねえとかそんな風に思ったりするのであります。別にバシバシ正常化していくという事でもないでしょうが、あまりハトだと大喜びするようなもんでもないという感じではないかと(個人の感想です^^)。


○再びFSRネタである

[外部リンク] 化の進展とデジタル親和的な世代の増加は、顧客来店頻度の低下をもたらし、店舗の意義を大きく低下させる可能性もある。』

まあゆうて法人取引の場合は実店舗でやることあると思うんだがその辺は最近の銀行営業事情にそこまで詳しい訳ではないのでよくわからんから誰か講義しやがり下さいませ宜しくお願い申し上げます。。

『金融機関間の競争が過度に厳しい状況が続けば、金融機関経営が不安定化するリスクがある40。具体的には、金融機関が過度なリスクテイクを取ったり、あるいは、競争による収益減少から損失吸収力が低下するメカニズムが考えられる。』

脚注にもありますが前回のFSRでその辺の話があります。

『実際、株式市場から抽出した地域銀行に関する予想デフォルト確率をみると41、銀行が直面する競争環境指標(マークアップ)と長期的に連動していることが確認できる(図表-3-15)。』


ちなみにマークアップに関する説明は前回のFSR(4月号)の『BOX3 地域金融機関の競争激化とその背景』(本文71ページ)にあります。
[外部リンク] 年 1月)を受けて一時的に急上昇するなどの動きがみられたが、足もとは再び低下している。』

>日本銀行のマイナス金利導入決定を受けて一時的に急上昇
>日本銀行のマイナス金利導入決定を受けて一時的に急上昇
>日本銀行のマイナス金利導入決定を受けて一時的に急上昇

(;∀;)イイシテキタ゛ナー

『一方、中長期の予想デフォルト確率は、量的・質的金融緩和やマイナス金利の導入前から緩やかな上昇基調を続けており、これは地域銀行のマークアップの低下と重なっている。』

『前回のレポート(2017 年 4月号 BOX3)で指摘したとおり、地域銀行のマークアップの低下には、金融緩和だけでなく、人口減少や競合店舗数の増加も大きく影響しており、こうした構造的な収益の下押し圧力の存在も地域銀行の予想デフォルト確率の上昇となって表れていると考えられる。 』

つまり、QQEマイナス金利だけではなくてそもそもマークアップ要因、すなわち過当競争における構造要因というのもありますよ、という説明でもあるのですが、まあこれだけ出されたらその構造要因を作ったのは誰じゃというツッコミをしたくなる所ですけれども、昨日ネタにした通りで、今回のFSRではこの構造が出来る歴史的な背景についても言及しておりまして、単純に今の状態だけを切り取って金融機関の努力が足りないのが全てダメみたいな過去の金融行政やらマクロ政策の事を知らんぷりモードとは違うのがよろしい訳ですな。


ということで纏めに入ってきます。

『ここで留意したいのは、ゞ睛撒ヾ愆屬龍チ莊祺修旅渋づ要因である企業数や人口の減少は、一部のエリアで発生した個別ショック(idiosyncratic shock)ではなく、全国共通にみられるショック(common shock)であること(図表-3-6、-3-14)、』

全くで。

『多くの地域金融機関の収益源が資金利益に偏っているため、非資金利益を含む多様な収益源がある場合に比べ、銀行は貸出金利の競争に走りやすい――つまり、資金利益の減少という共通エクスポージャー(common exposure)を抱えている――ことである。』

つまり・・・・・・・・

『後者の△療世砲弔い討蓮金融緩和も相応に影響しているが、』

と一応注釈は入っている。まあ金融緩和で困るというのもそうなんですが、それよりも「金融緩和しても全然資金需要が盛り上がらないしインフレ期待も盛り上がらないから金利が全然上がってくれない」のが困るのでありまして、金融緩和は何の為にやっているのかと言えば本来金融緩和して将来緩和しないで問題ない状態にするためなのに、緩和政策が安定的に維持できているから成功みたいな話になるのはおかしい訳ですな。

『わが国の地域金融機関は、(米欧に比べ)貸出取引に付随する非金利サービスの提供が限定的であるため、貸出取引の差別化の度合いが低く、金利面での競争に走りがちである。地域金融機関が共通かつ慢性的なストレスに直面し続けるもとで、収益源の多様化や需要対比での資源投入の適正化が行われないまま、競争激化が続く場合、中長期的には多くの金融機関の損失吸収力が同時に損なわれるというかたちで、システミックリスクが形成されかねない。実際、地域金融機関間の競争激化が進むなか、株式市場から抽出されるシステミックリスク指標が緩やかに上昇していることが確認できる(BOX3)。』

ここの辺りも後日ネタにするかもしれません。

ということでまとめ。

『絃呂鉢江呂納┐靴燭箸り、現状、金融機関は充実した資本基盤を備えているため、株式市場が示唆する地域銀行の予想デフォルト確率やシステミックリスク指標の上昇は、金融システムの安定性に対する短期的な脅威を示唆するものではない。』

『しかし、こうした市場のシグナルは、人口や企業数の減少による需要密度の低下と金融機関の競争環境を巡る金融システムの構造問題に警鐘を鳴らしているとも解釈できる。』

なるほど。

『民間非金融部門における企業間の競争は、産業の効率性に影響を与えるが、金融部門における銀行間の競争は、金融システムの効率性だけではなく、システミックリスクにも影響を及ぼす点に留意する必要がある。』

おー。

『わが国の金融システムにおいて、金融システムの効率性と安定性の双方を将来にわたって維持していくためには、適正な競争環境のもとで、金融機関が収益性を改善させていくことが重要である。その実現には、まずは、金融機関が金融仲介サービスの差別化を図るなど、それぞれ自らの強みを活かした取り組みを進めていく必要がある。経営方針を策定するうえでは、ー益源の多様化を図る、△茲蠅め細かい採算管理を実施し、他金融機関との競争も踏まえた効率的な店舗配置や提供するサービスの見直しを行う、6般害善を進め、設備と従業員の適正配置によって、労働生産性を向上させていくことが重要である。また、ざ睛撒ヾ愆屬旅臺察ε合や連携も、収益性改善の選択肢の一つになろう。日本銀行としても、そうした金融機関の動きをサポートし、マクロプルーデンスの視点から競争環境の変化が金融システムに及ぼす影響について引き続き注視していきたい。』

ということでまとまっていて、まあ最後は普通の事しか言えないから仕方ないのですが普通の感じになっているのですが、ただ今回のFSRでしらっとまたぶち込んでいるのが、上記引用部分にある「それぞれ自らの強みを活かした取り組みを進めていく」という所でして、「ぼくのかんがえたさいきょうのきんゆうきかんけいえい」を全ての金融機関でやるのではなくて、各行色々な方法で工夫して、その結果顧客からの支持を受けるところは伸びるし、支持を受けない所は沈んで行って吸収されるなりなんなり、という形になるし、その時に個別行の経営状態が悪化することが即座に金融システムのシステミックリスクに繋がるような事は既に制度として回避できるようにしているのだから、無茶な事はしちゃいけませんけれども、各行個別に色々と考えてやっていってちょ、というニュアンスが伝わる文言だなあと思ったのでした。

まあとりあえずはそんなところで。
 


お題「本日もFSRネタで」   2017/10/26(木)08:00:36  
  ゲラゲラゲラ。
[外部リンク] 16:54)

救いようがありませんが、まあ辞任要求をするような輩はエダノンのところに間違ってその後入っても碌なことしないから断固お断りとしないといかんのでしょうな。とにかく仲間を後ろから刺す体質が酷過ぎですねえ。

でもって厭債害債さんがエントリーを^^;
[外部リンク] 』の出来が中々よろしいと思うので昨日の続きである(下準備済み^^)。

昨日ご紹介した『2.金融機関の収益構造──低い非資金利益比率── 』というお話の最後を再掲しますけれども、

『一方、わが国では、傘下に複数の関連会社を抱える大手金融グループでは、商業銀行業務以外の手数料も比較的多くみられるが、地域金融機関においては、為替業務と投信・保険販売業務の2 つで過半を占める。なかでも、高いウエイトを占める投資信託の販売手数料は、市況の影響を受けやすいため、安定的な収益源とはなっておらず、これまでのところ地域金融機関収益の変動を高める要因の一つになっている。』

って一節があって、それに対しましてアタクシが「そもそも論として日本の戦後における金融行政というのは「長短分離」「銀行証券分離」「商銀と信託銀行分離」というような形で細かく分離した形ですみわけを行った上に、規制金利体制下で一定の預貸利鞘を確保できる体制にはあったものの、その見返りとして過当競争の防止の為に強力な出店規制や、業態によっては営業エリアの規制とかもあった訳でして」という風に申し上げましたが、この次の『3.金融機関の競争環境』という所にアタクシの申し上げたそもそも論についての言及があるのが中々。

ということで『3.金融機関の競争環境』から参ります。本文60ページ。

『前節では、本邦金融機関の 1 店舗当たりの業務粗利益が米欧に比べ低く、かつ、その内訳において、金利環境に左右される資金利益だけではなく、非資金利益も低いことを指摘した(図表-2-4)。この事実は、本邦金融機関の低収益性には、低金利が継続している要因だけではなく、他の何らかの構造要因が影響している可能性を示唆している。具体的には、金融機関間の競争の激化が長きにわたって続いていることが、その主因と考えられる。』

まあ要するにオーバーバンキングなのですが、次の小見出しが『金融機関数と店舗数の国際比較』。

『産業の競争環境の強弱を計測する代表的な指数であるハーフィンダール指数を、先進国の銀行業に適用して計算してみると(図表-3-1)33、日本は、オーバーバンキングの事例国としてしばしば指摘されるドイツのほか、米国に比べても寡占度が高くなっている。これだけをみれば、日本の銀行業の競争環境は、国際的にみて厳しいようには窺われない34。』

この辺は本文の図表も参照あれ。

『もっとも、ハーフィンダール指数は、金融機関の供給側の情報(金融機関数と各金融機関の規模)のみに基づいていることに注意が必要である。実際の競争環境は需要動向にも左右され、例えば、人口や企業数が減り市場規模が縮小すれば、金融機関数に変化がなくとも、各金融機関は収益維持のために縮小したパイ(需要)を奪い合い、競争が強まる。また、競争の現場となるのは、金融サービスを実際に提供する営業店であり、競争環境を評価するうえでは、金融機関数だけではなく、店舗数も勘案する必要がある。』

しれっと「市場規模が縮小すれば、金融機関数に変化がなくとも、各金融機関は収益維持のために縮小したパイ(需要)を奪い合い、競争が強まる」ということでマクロ要因もあるという話を入れています。

『そこで、市場規模を規定する人口と金融機関の店舗数の関係について国際比較を行うと(図表-3-2)、日本は、人口当たりの銀行の店舗数は比較的少ないが、銀行代理業を営む郵便局数まで含めると、オーバーバンキングとされるドイツとほぼ同水準となる。また、可住地面積当たりの金融機関店舗数をみると、日本は突出して多くなっている(図表-3-3)。もちろん、これには日本の人口密度の高さも影響しているが、狭い国土に銀行店舗が密集すれば、預金者や企業にとって店舗の選択肢が増えるため、それだけ店舗間の競争も激しくなりやすいと考えられる。』

「銀行代理業を営む郵便局数まで含めると、オーバーバンキングとされるドイツとほぼ同水準となる。」とはこれまた味わいのあるお言葉ですが、この後の部分は事実をさらっと述べているのではあるのですが、行間から伝わってくるものがありまして・・・・・・・

『特に、預金吸収の面では、日本の金融機関は、戦前から近年に至るまで、郵便貯金も含めて、互いに激しい預金獲得競争を繰り広げてきた。金利が規制されていた頃は十分な預貸スプレッドがあったことから、民間金融機関にとっては、店舗を増やし預金をできるだけ多く集めることは、利益拡大に直結する合理的な行動であったといえる。』

昨日も申しあげましたようにガチガチの規制産業だったのですが、何でこうなったかという背景は戦後経済の構造によって金融業をこのようにしておくのが合理的だったとか、その前の戦前における金融恐慌の要因の一つとなった金融機関の過当競争や野放図な業務拡大を制御する方が望ましいと考えられた、とかそういう話になりますな。

つまりですな、この辺りの話って微妙に表面をさらっと撫でているという感じではあるのですけれども、ちゃんと歴史的経緯に言及しているのが今回のFSRの良くできている所だとアタクシは思うのですけれども、現在の状況だけ切り取ってケシカランから是正しろ、とか言いましても、元はと言えば過去の歴史的経緯があって、その歴史的経緯の中には思いっきり行政が関与している部分もあり、そういう過去の状況を踏まえて現在がある訳ですから、いきなり過去の事を知らんふりして「これだからケシカラン」という分析だけされましても「お前が言うな」という話になる訳でございまして、その点からしますと、今回のFSRではこの最後の部分で「現状はそうなのだがこういう現状に至るマクロ的、政策的な背景があるので、個別金融機関のミクロ問題に落としてシバキ上げれば良いという問題ではない」という認識が行間から伝わってくる(従来のFSRでもややそんなニュアンスが無かった訳ではないですが今回は割と分かりやすくなった)のが良いなと思うのですよ。

『このため、郵便貯金との競合という環境もあって、民間金融機関が預金関連手数料を徴求するという戦略はとり難かったと考えられる。金利自由化や低金利環境を背景に預貸スプレッドが縮少した後も、金融機関間の厳しい競争環境が続き、自行のみが手数料をとれば預金が他行や郵便局に流出する可能性が強く意識され続けたことから、預金関連手数料を課すことを前提としないビジネスモデルが金融機関に定着していったと考えられる。』

ということで、前の部分の方(引用していませんが)では何度も「非金利収益が碌に無いですな」という分析が散々行われていますが、最後のこの部分を読みますと、「だからケシカランのでシバキ上げる」という話ではなくて「ここに至る経緯には不可避な部分もあった」という事を行間で示していると思うのよ。

『このように、非資金利益が少なく、金融機関の収益が資金利益に大きく依存する状況においては、人口や企業数の減少は、金融機関の貸出競争に拍車をかける要因として作用し、これが資金利益を下押しする構造を産み出していたとみられる35。』

つーことででね、まあ昨日も書いたのの繰り返しになるかも知れませんが、それまでガチガチの規制産業でしかも業際範囲を細かく指定して細かいすみわけを行っていた所に、金融自由化をぶち込んで来たのですが、まあ当時は外圧だの何だのあったからそういう風になるのも不可避だったのかも知れませんが、ガチガチの規制産業からの自由化というのを急にやり過ぎてしまい、その結果として弱肉強食モードになる中で金融機関が収益求めて特攻したら不動産大バブルになってしまって崩壊が来て絶賛不良債権の山が発生。でも自由化は進んだけれども護送船団というか大手行は潰さない的な方は残ってしまっていたので、不良債権の抜本処理に時間がかかり過ぎてマクロ的に低金利環境を20年以上も続ける破目になる、とかそういうざっくりとした流れのある中で、今の状態だけ切り取って地域金融機関ケシカランとか言われましてもそれはやはり釈然としませんわなあというお話なんじゃないのかと思うの。

あと、現状の低金利環境で利鞘が縮小して云々って話はFSRでも毎度出ていまして、それはそれで仰せのとおりではあるのですが、こちらもそもそも論を蒸し返しますと、異次元緩和がちゃんと効果を発揮して安定的に2%の物価上昇が示現するような経済の状況になっていれば、そらもう資金需要だって復活しているでしょうし、だいたいからして金利の方がもっと高くなっているから資金利ザヤって絶賛大改善している筈で、「低金利環境で収益力の低下が懸念される」というのは事実であっても、そういう状況を改善するのは残念ながら個別行のミクロの話ではなくて、マクロ経済運営の進め方が当を得ていればそうなる話なのであって、個別行の努力でどうのこうのという部分とは違うと思うんですよね。

ただまあこういうようなツッコミが出来るような感じの書き方に作っている、という辺りにしつこいですが今回のFSRの出来が良い所があると思いますので(行間を読み過ぎなのかも知れないけど、まあ一応こちらも日銀の出すこの手の物を読み続けて10ウン年とかですから^^)、このあたりは味わって読むのがよろしいかと思います。


さて、次の小見出しの『金融機関店舗の地域間のばらつき』ですが、

『以上の分析が示すように、本邦金融機関の従業員数や店舗数は、需要対比で過剰(オーバーキャパシティ)になっている可能性がある(図表-2-1、-3-2)。わが国では、バブル崩壊後 2000 年代半ばにかけて金融機関の統廃合が進むなか、店舗数や従業員数が削減されてきたにもかかわらず(図表-3-4)、オーバーキャパシティが解消されていない背景には、金融取引需要を規定する人口や企業数が減少を続けていることが大きく影響していると考えられる。』

ということでここから先はまた現状認識。

『例えば、2000 年代入り後、企業の廃業率は開業率を一貫して上回っており、企業総数はこの 10 年間で 1〜2 割程度減少していたとみられる(図表-3-5)36。人口減少による潜在成長率や期待成長率の低下、高齢化による後継者不足などがその背景にあるとみられる。』

うむ。

『こうしたなか、地方圏では、金融機関が不採算店舗を閉鎖する動きがみられるほか、都市圏においても金融機関の統合再編により店舗を削減する動きがみられる(図表-3-6)37。もっとも、過去 10 年間、企業数が国内のほぼ全域で減少しているのに対し、金融機関の店舗数をみると、依然として横ばいとなっている地域が多くみられるほか、首都圏や県庁所在地などの都市圏では、むしろ店舗数が増加している地域もみられる38。』

それはまあ都市部への人口流入というのに合わせているんでしょうな。本文63ページ以降の脚注とか図表が非常に面白いのでじっくり見ると宜しいかと思います。

『銀行業を含むサービス業では、一般に営業店でのサービスの対面供給を基本とするため、市場の地理的範囲が限られる――この点は財の供給市場を海外にまで展開可能な製造業とは異なる――。このため、店舗の立地エリアの人口密度や企業密度が、サービス関連企業の収益性を大きく左右する。』

さいですな。

『需要密度の低いエリア内の店舗では、取引が少なく収益をあげにくいが、逆に需要密度の高いエリアに立地すれば収益をあげることができる――いわゆる「密度の経済性」が作用する――。金融機関の店舗数が地方圏で減少し、都市圏で増加しているのも、基本的には、密度の経済性が背景にあると考えられる(図表-3-7)。すなわち、金融機関は、相対的に企業密度の高い都市圏(特に人口が増加している都市圏)に店舗を集積させる傾向がある(BOX1)。』

ということで人口動態の問題isあるという話ですが話はさらに続く。

『もっとも、店舗密度と需要密度(人口密度、企業密度)の関係について、全国の市区町村単位で評価すると、地域間で相応のばらつきがみられ、需要に比べ店舗数が過剰なエリアもみられる(図表-3-8)。こうしたエリアは、具体的には、〜蠡佚に需要密度が低く、企業数や人口の減少テンポに店舗数の減少ペースが追いついていない地方圏のほか、∩蠡佚に需要密度が高く、金融機関の店舗が増加・集中している都市圏に大別される。』

ほほう。

『密度の経済性を前提とした店舗配置は、個々の金融機関にとって合理的な戦略だが、多くの金融機関が同じ戦略をとれば、都市圏でも店舗が過剰(オーバーキャパシティ)になり得る。』

そらそうよ。

『金融機関間で競争が過度に激化する結果、新規店舗の収益が計画を下回ることとなったり、既存店舗の収益が減少するという、「合成の誤謬」が発生し得ることに注意が必要である。このため、各金融機関においては、地方圏だけではなく、需要密度が相対的に高い都市圏の店舗の収益性についても適切に評価し、経営戦略を策定していく必要がある。』

まあそう言いましても自分が引いても他行が喜ぶだけの話ですから「需要密度が相対的に高い都市圏の店舗の収益性についても適切に評価し、経営戦略を策定していく必要がある」とか言われましてもという感じでしょうな。


次の小見出しが『企業とのリレーションシップの変化』です。

『企業数が減少するなかでの金融機関店舗間の競争激化は、金融機関と企業の取引関係に明確な影響を及ぼし始めている。』

ほー。

『各店舗の顧客企業に関して、自店舗を含め何先の金融機関と取引を行っているか、その平均値の分布をみると、この 10 年間で全体として増加していることが確認できる(図表-3-9)。また、データが利用可能な 1996 年からみても、一貫して、企業の取引金融機関数の平均値は増加傾向を辿っている(図表-3-10)。』

『これは、金融機関の各店舗が、営業エリア内の企業数が減少するなかで、新たな取引機会を求めて法人営業を強化してきた結果、企業の取引金融機関数が増えたと考えられる。企業にとっては、取引金融機関数を増やすことによって、より有利な貸出条件を引き出すことができるようになったとも考えられる。』

アタクシ恥ずかしながら金貸しの手先をやっていたのは前世期なのであまりこの辺りの背景について手触り感は無いのですが、上記のような過当競争の問題もあるのでしょうが、寧ろ金融危機時および不良債権処理の加速を金融機関が求められていた時期に、貸出姿勢を従来では考えられないような厳しさにしてしまい、企業側の方がヘッジの為に取引金融機関を拡大したという面もあるんじゃないのかな、と思ったりするのですけどどうでしょうかねえ。

『取引金融機関数の増加は、特に、店舗の過剰感の強いエリアで起きている(図表-3-11)。』

ということですので、競争という面は思いっきりあるのでしょうが。

『平均的にみれば、企業の取引金融機関数は 2〜3 先だが、金融機関の店舗がより集積している都市圏を中心に、取引?融機関が 5 先以上の企業も増えてきている(図表-3-12)39。ただし、企業の取引金融機関数の変化は企業規模によって異なる。中小・零細企業において、取引金融機関数が増加しているのに対して、大企業では、取引金融機関数が減少している(図表-3-13)。』

中小企業が増えたのはさっき申し上げた面があるような希ガス。

『大企業との取引に関しては、地域銀行がシンジケート・ローンへの参加などを通して取引開拓を行う一方、大手行は手数料を含む総合取引推進のためにメイン化を進めている。中小・零細企業との取引に関しては、地域?融機関がミドルリスク貸出を通じた地元企業との取引関係の強化に努めている。地域銀行は信用金庫をメインバンクとする零細企業との取引にも近年進出する一方、信用金庫も地域銀行をメインバンクとする中小企業との取引を増やしており、互いの競合が強まっていると考えられる。』

ということで・・・・・

『銀行間の競争激化を受けた中小・零細企業における取引金融機関数の増加が、今後、企業と銀行間のリレーションシップにどのような影響を及ぼすかは、注目すべきポイントである。例えば、企業が銀行借入を行う際に、これまでの取引履歴や企業支援力にかかわらず、複数の取引金融機関の中から貸出金利の一番低い金融機関を選択することが常態化すれば、企業とメインバンクの間の取引関係が弱まり、中長期的には金融機関の情報生産活動の停滞を通して資金配分の効率性が低下する可能性も考えられる。』

まあここはさっき申し上げた経緯のファクターも考えた方が良い気がする。

『金融機関側が担保・保証に過度に依存した与信取引を行っているとなおさらそうなり易い。』

ここの意味はわからん。寧ろ担保や保証はそんなにホイホイ移動できないんだが。

『現時点において、企業と銀行のリレーションシップがそうした希薄な状況にあるとまではみられないが、この先、銀行間の競争激化が金融仲介機能にどういった影響を与えるかは重要な注目点と考えられる。』

ということで最後の『金融機関間の競争激化とシステミックリスク』の部分があって、その前の現状認識(飛ばしている所)もあるのですが、惜しくも時間が無くなってしまうま(時間配分が・・・・・)なので本日はこれで勘弁。
 


お題「金融システムレポートから」   2017/10/25(水)07:58:12  
  これはクソウケルwwwww
[外部リンク] きょう両院議員懇 小池氏の責任問う声 難しい対応も
10月25日 5時09分

『希望の党は衆議院選挙を受けて、25日、党の両院議員懇談会を開いて今後の党運営などをめぐって意見を交わすことにしていますが、民進党出身者の中には小池代表の責任を問う声もあり、今後、難しい対応が求められることも予想されます。』(上記URL先より)

そりゃまあ出発当初は東京の小選挙区に全部カカシを立てても当選するんじゃないかという勢いだったのが長島さん以外全敗ですから希望の船が絶望だったとか公認の為に党に払ったお金返して位の話になる気持ちは分からんでもないですが、民主党→民進党の最もダメだったのはこの内ゲバ体質で、何か不利な話があると直ぐに党首批判や分派傾向が出るというのが余りにも酷いから愛想突かされていったんでしょ、という反省が何もないまま民進党のダメな方を全部引き継いでいる感じですな。

然るにガッキー総裁時代の自民党は分派行動やら党首批判みたいなのはあまりなく、と言っても維新と安倍ちゃんが一時期くっつきそうだったというのとか、総裁選でガッキーを後ろから刺したのはノビテルだったりするというようなのはありましたけれども、内ゲバ体質というのは無かったのか、あっても表に出なかったのかは知りませんが、まあそこが強みでしたなと思う訳で、その点では民主→民進のダメな方を希望の方が引き取ったようで政界廃棄物集積所としてはワークしましたな。

という柄にもない前置きとは全然関係なく本日もFSRであります。

#なお諸般の事情で本日はあまり量の無い状態になりますが以下その理由を申し上げますので勘弁してつかあさい


○FSRは色々と読みどころがあるのですが本日は諸般の事情で簡単になってしまうのだ(涙)

[外部リンク] 』というお題、本文で言うと54ページからの話が面白いのですよ。

まずは前置きから。

『絃呂鉢江呂燃稜Г靴燭箸り、現状において、金融機関は充実した資本基盤を備えており、当期収益力が下押しされるもとでも、リスクテイクを継続していく?を有している。貸出の積極化などによる金融機関のポートフォリオ・リバランスは、経済情勢の改善に寄与してきており31、これが企業や家計のより前向きな経済活動へと結びついていけば、金融機関の収益力の回復にもつながっていくと考えられる。』

まあこの辺のツッコミは上記の章の所で。

『もっとも、預貸利鞘の縮少傾向が続くなかで、金融機関が収益維持の観点から過度なリスクテイクに向かうことになれば、金融面での不均衡が蓄積し、金融システムの安定性が損なわれる可能性があることに留意が必要である。一方で、収益力の低迷が続き、損失吸収力の低下した金融機関が増えれば、金融仲介機能が低下し、実体経済に悪影響を及ぼす可能性もある。したがって、金融機関の収益力の低下に伴う潜在的な脆弱性としては、マクロ的なリスク蓄積や資産価格等への影響が行き過ぎる過熱方向のリスクと、収益の減少に歯止めがかからず金融仲介が停滞方向に向かうリスクの両面をみていく必要がある。』

『本章では、こうした問題意識のもと、金融機関の足もとの収益状況を確認したうえで、収益構造の国際比較や激化する金融機関間の競争環境の視点から、金融システムの潜在的な脆弱性について評価する。』

ということではじまりはじまりなのですけれども、本当は足元の収益状況の話をしてから収益構造の国際比較以降の話を読んだ方が良いとは思いますけれども、それをやっていると人力テキスト修正が全然間に合わないので今日の所は中盤の所からで勘弁してもらいます。


本文56ページの『2.金融機関の収益構造──低い非資金利益比率──』から。

『金融機関の収益低下は、日本だけではなく、低金利環境が続く先進国において概ね共通にみられる現象である。しかし、そうしたなかでも、本邦金融機関の収益性は国際的にみて低さが目立つ。特に地域金融機関においては、米欧の同規模の金融機関に比べ従業員数が多く(図表-2-1)、1人当たりの業務粗利益も低い(図表-2-2)32。また、投入生産要素当たりの収益性という観点から、1 店舗当たりの業務粗利益をみても低くなっている(図表-2-3)。こうした収益性の低さには、低金利環境の長期化による資金利益の減少に加え、非資金利益の低さも影響している(図表-2-4)。 』

まあ前から言われていることで、その先(57ページ)に比較表があるのが泣けます。

『2000 年代以降、本邦金融機関は収益源の多様化を企図して手数料ビジネスの拡充に取り組んできているが、それでもなお、非資金利益が業務粗利益に占める割合(非資金利益比率)は国際的にみて総じて低い(図表-2-5)。規模別にみると、大手金融グループは、平均値でみると米欧大手並みの水準を確保しているが、地域金融機関の非資金利益比率は概ね 10%前後の水準に止まっており、同規模の米欧金融機関に比べて低くなっている。』

同規模同士で比較しても劣後している、という問題なのですがその要因は・・・・・・・・・・

『米欧金融機関においては、非資金利益は、サービス内容や顧客属性に応じて手数料をきめ細かく設定・変更することなどを通じて、重要な収益源となっている。例えば、欧州では、デビットカードやクレジットカードの発行・利用料、富裕層向けのソリューション・サービスの手数料を収益源として確保しているほか、インターネットバンキングの普及につれて、書面による残高報告などのサービスを順次有料化している。また、米国では、企業のアウトソース・ニーズを捉えた企業向けの資金管理サービスが、有料サービスとして確立している。』

『一方、わが国では、口座維持・管理にかかるサービスなど、相応にコストのかかる金融サービスを無料で提供している例が少なくない。 』

さいですな。


『こうした内外における金融関連サービスの手数料設定スタンスの違いは、家計消費支出の構成比にも明確に表れている。』

ここが興味深いのですよ。

『各国の消費者物価指数(CPI)の品目構成比をみると、日本の金融サービスのウエイトは米欧比著しく低い(図表-2-6)。』

銀行はもうけ過ぎだのステレオタイプで言われますのでぜひこの辺を日銀が大々的に宣伝して頂きますとマイナス金利で悪化している金融機関との関係も改善するのではないでしょうか(マジで)。

『さらに、米欧諸国の金融サービス価格が年率約 2%のペースで上昇しているのとは対照的に、日本の金融サービス価格は、長期にわたって横ばい圏内で推移している(図表-2-7)。これらの点は、家計からの手数料収入が、米欧の金融機関にとって安定的な収益源になっているのに対して、本邦金融機関ではそうした収益源を欠くことを意味している。 』

まあ2%上昇しないのは物価があがらないのだからシャーナイですけれどもそれ以前の問題という事ですな。


とまあここまで来てじゃあ背景に何でこういう差になるのか、という話が以下あるのですよ。

『非資金利益のうち役務取引等収益の内訳をみると、収益源の多様性という点でも違いがみられる(図表-2-8)。欧州では、ユニバーサル・バンキングが定着していることもあって、手数料の収入源は多様である。』

ユニバーサルバンキングですと??

『米国でも、「その他」様々な手数料収入が過半を占める。』

ほうほう。

『一方、わが国では、傘下に複数の関連会社を抱える大手金融グループでは、商業銀行業務以外の手数料も比較的多くみられるが、地域金融機関においては、為替業務と投信・保険販売業務の2 つで過半を占める。なかでも、高いウエイトを占める投資信託の販売手数料は、市況の影響を受けやすいため、安定的な収益源とはなっておらず、これまでのところ地域金融機関収益の変動を高める要因の一つになっている。』

ちょっと待て。

『先行きを展望すると、人口減少により伝統的な預貸業務に対するニーズが伸び悩むと予想されるなか、国内で資金利益を持続的に拡大させていくことは必ずしも容易ではない。このため、金融機関が収益源を多様化させ安定的な収益構造を確?していく観点からは、それぞれがサービスの差別化を図りつつ、自らの強みを活かした取り組みを進めていくことが重要である。その際、わが国の金融機関は米欧に比べ従業員数が多いという事実も踏まえ(図表-2-1)、業務改革により効率的な人員配置を同時に進め、労働生産性の向上を図っていくことも重要になろう。』

とこの部分の最後は一般的なまとめになっているのですが、さっきちょっと待てと言ったあたりに一つ構造要因のポイントがあると思うのですよ。

つまりですね、大手金融グループはグループとして事実上のユニバーサルバンキングを展開しているから、非資金収益が比較的多様化している、という話なのですが、そもそも論として日本の戦後における金融行政というのは「長短分離」「銀行証券分離」「商銀と信託銀行分離」というような形で細かく分離した形ですみわけを行った上に、規制金利体制下で一定の預貸利鞘を確保できる体制にはあったものの、その見返りとして過当競争の防止の為に強力な出店規制や、業態によっては営業エリアの規制とかもあった訳でして、その手のガチガチの規制を自由化する段階(1980年代以降)においてバブル発生と崩壊(1980年代後半)が起きて、それまでの大規制産業があっという間にレッセフェールみたいになるわ、その間に金利は一気に低金利時代になるわとか、要するにこの問題って現在でみれば地域金融機関を中心に構造問題で(現に構造問題ではあるが)、まるで収益源の多様化を図らん地域金融機関がケシカランみたいな話なのですが、そもそも論からすればこれって金融自由化を行う中での匙加減と、マクロ経済の問題に起因していて、金融機関の工夫が足りないで済まされる話じゃないと思うのですよね。

・・・・・・・という点について、実は次の『3.金融機関の競争環境 』という所で今回のFSRでは説明しているのが中々良い所で、個別金融機関に努力せいというだけではなく、問題の元について改めて考えるという姿勢が中々よろしいとおもうのですが、時間の関係で以下明日に続くのでした。
 


お題「FSRである(なお今日は紹介ページのみ)」   2017/10/24(火)07:56:18  
  ○FSRは今回も金融機関(特に地域金融機関)の課題についてだがそれはお前の執行部に言えとも思う

もはや引かれ者の小唄しか出て来ない展望レポートを見ているよりも金融システムレポートを見ていた方が面白いという事実isある。今回も力作が楽しめそうですよ。

[外部リンク]
 


お題「台風シフトの為に各種雑談で勘弁してちょ」   2017/10/23(月)07:58:23  
  本日は台風シフトの為に簡略バージョンでお送りします。

○選挙雑感

開票当初だとそこまで行くかという感じでしたが希望と維新のコケかたが来てましたな。

[外部リンク] 02時03分

『第48回衆院選は22日に投票、即日開票された。自民、公明両党は307議席以上となり、自民党が追加公認した無所属候補3人と合わせて定数465の3分の2(310)を確保した。安倍政権の継続が決定。自民党は国会運営を主導できる絶対安定多数(261)に単独で達し、大勝した。希望の党は不振で、公示前の57議席前後に届かない見通し。立憲民主党は50議席を固め、公示前の16議席から3倍以上に躍進した。共産党、日本維新の会は低調だ。』(上記URL先より)


[外部リンク] 01時43分

『22日の衆院選で自民、公明両党、希望の党、日本維新の会の改憲勢力は国会発議に必要な衆院3分の2の310議席を維持し、衆院の7割に当たる326議席に達した。直近の民意を得たことで、数の上で発議は現実味を帯びる。安倍晋三首相は同日夜、多数派形成に意欲を示した。ただ改憲項目を巡って各党の意見は異なっており、今後の議論には曲折が予想される。』(上記URL先より)

[外部リンク] 02時47分

『立憲民主党は公示前の16議席から大きく議席を伸ばし、野党第1党に躍進した。安全保障関連法を前提とした憲法9条改正反対や経済政策の転換を求め安倍政権に攻勢を強める構えだ。枝野幸男代表は22日のラジオ番組で、民進系無所属議員らを念頭に「政策が一致する方とは、いろいろな形で協力、連携することはある」と述べた。同じく新党の希望の党に失速感がある中、政権批判票の受け皿として野党のリーダー格の存在感を示した格好。今後、岡田克也元民進党代表ら民進系の無所属議員との統一会派結成などを模索し、政権と対抗する勢力との連携を図っていく意向だ。』(上記URL先より)

[外部リンク] ONLINE)
ホーム>選挙>衆議院選挙(衆院選)

・・・・・・・・まあ別にアタクシ専門家でもなんでもないので簡単に思うのだが、今回って東京の小選挙区と大阪の小選挙区を見ますと希望と維新が思いっきりダメダメで、まー希望の党と維新という中途半端な立ち位置の党が勝手に転んだという中で与党が拾った面はあると思うのです。

でもって内部がグダグダだった民進党が頭数減らしたとは言えしっかりとした形になった立憲民主に化けてしかも野党第一党になった訳ですし、公明党が小選挙区でまさかの取りこぼしをしてみたり、民進党無所属議員がそれほど大物でもないのにちゃっかり当選している人が出てみたり、かなり際どい小選挙区もありましたし、とまあ考えますと、今回の総選挙って与党選挙の獲得議席では見た目大勝かも知れんが与党もあまり楽観できないと思うのですが。

でまあ小池新党と維新というこの人たちはいったい何をしに国会にというのが勢力を落として立憲民主が登場というのはまあグダグダにも程があった野党に芯が入ったように見えますので、これが一過性の物になってまた合併したと思ったら内部で足の引っ張り合いというような事にならないように願いたいもので。

まーしかし池新党が名乗りを上げないままであったとしても、民進党があのグダグダ状態のままで選挙でまともに機能するとは思えなかった(野党統一候補構想が難しかったでしょう前原代表だと)ので、そういう点ではおい小池さんの特攻がまさかの自爆大特攻で、そこに前原一派が一緒になって特攻部員として散華(前原さん当選してますから前原さんは散華していない)されるとかゆーのは不幸中の幸いというところでしょうかねえ。

しかし当初は東京下手したら小選挙区小池新党席巻かという感じだったのが、若狭大先生比例復活もならずの惨敗とかプギャーm9(^Д^)だわ。

まあ今回は総じてアタクシがイカンじゃろと思っている方が落選したり没落したりしておりますのでメシウマ選挙ではありました。


・・・・・・でですね、ここからの問題なのですが、与党で290くらいに収まって立憲民主が野党第1党という風になると与党も緊張感持って国会運営するので、政権運営においても緊張感が出て、経済政策とかをせっせとやってくれる、という期待をしていたのですが、こういう議席数になってしまいますと、安倍ちゃんが思いっきり勘違いして調子に乗って憲法改正ヒャッハーとか聞く耳持たず説明せずのオンパレードになって内閣の支持は失っていく、という流れになってさらにグダグダというシナリオの方が気になる(というか多分そうなると思う)ので、選挙後の安倍内閣支持率がどのように進んでいくのか、というのを見て行きたいと思います。

まあ株はご祝儀で上がるのでしょうが、債券の方はあまり買いで反応するようなネタでもなさそうに思えますからにゃあ。

消費税云々とか教育云々の前にいきなり憲法改正の話になって、確か解散の理由は「国難突破」で少子化対策と北朝鮮で、消費増税の使途を変更というのが最初に言われていた話ですが、いきなりそのソリューションが「憲法改正」になりそうな気が思いっきりします。

あと、モリカケについては「我々のこれまでの説明が国民の皆様にご理解頂けたので国会でのこれ以上の説明は差し控えたい(キリッ)」となって華麗にスルーの方向で1杯のかけ蕎麦。



○そんなの見なくても会見要旨をきっちり読み込めば良いのだが

[外部リンク] / 15:54 / 16時間前更新
焦点:世界初、AIで日銀総裁の表情解析 政策予想に応用も

『今回の研究では、会見中の黒田総裁の感情スコアの総合計に占める各感情スコアの割合を算出し、結果を解析。全体的には「中立」の感情が大部分を占めたが、日銀が金融政策変更を発表した会合の1つ前と直後の記者会見で、「怒り」、「嫌悪」、「悲しみ」の感情スコアに特徴的な変化が確認できたと言う。』

『解析対象となった期間中(2015年10月─17年1月)、主な金融政策変更は2回。昨年1月のマイナス金利政策、そして同年9月のいわゆるイールドカーブ・コントロール(YCC)政策の導入だ。』

『このうち、それぞれその1回前の決定会合終了後に行われた記者会見では、「怒り」と「嫌悪」の感情スコアが顕著に上昇した。』(以上上記URL先より)

・・・・・・・てなわけでナンジャコラという感じですが、そもそも解析して政策予想がバシバシとできるんだったらこんな平場で発表しないで自分たちで政策変更にベットしたポジションを張って黙って儲けていれば盛大にマネタイズが可能な訳でして、そうじゃなくてこういう形で発表するという時点で「当社のテクノロジーは最先端んんんん!!!」とか宣伝するためのこけおどしにしか見えないですし、大体からして表情の作り方なんて人によって全然違うのでもありますから(麿を見よ)表情の判断と政策の判断を紐つけている間に総裁の任期が終わるじゃろと思いますが。


でですな、そんなもん読まなくても日銀ちゃんから「会見要旨」が出ているわけでございまして、こちらの要旨を見ますと質疑応答がどういう風になっているか、つまり上記にあるような「表情」なのではなくて、質疑応答の中で出てくるロジックがどうなっているのか、という方を見た方が面白いと思うのですよね。

この前もちょっとお話しましたが、今般サイトを引っ越ししたので、いまちょうど週1で過去ログを1か月分づつ整理していて、昨日は2015年11月という後から見ると面白い時期の駄文を整理したのですな(面白い理由は12月に補完措置、1月にマイナス金利をぶっこんで来た)。

この時期って10月末の展望レポートで物価達成を6か月先送りしているのに追加緩和を実施しないで「何でやらないのか」という点での説明がグダグダな中で「除くエネで見た場合に基調的な物価が強い」と言い張って、日銀版コアコア物価を出してみたり(11月に最初に公表した)したらそこから頭打ちになってみたり、その時期の先行き見通しに関しては「賃金上昇で物価があがります」の一本足打法だったりしていて、まあ今思い出しながらその時期の日銀ロジックを見ていると、明らかにロジックが大幅に破たんしている状態になっていたのですね。

でまあそのロジックが破たんした状態のまま金融政策の限界とか言われてブチ切れて補完措置にマイナス金利だったのですが、この時ってちょうど10月に「新三本の矢」とか出ていた時だったのですが、その新三本の矢に乗って金融政策をフロントランナーから降ろせば良かったのに2%達成の方は降ろさないで来たらこの有様、という事になってしまった訳ですな、うんうん。

でまあ先週ご紹介した櫻井腹話術人形の説明だと、やっと「今物価上昇圧力が弱いのは成長力強化の取り組みが進んでいるからなのでこれは良い傾向」という開き直りというか、「新三本の矢で成長力を強化する間に効果が出てくるまで時間が掛かるから金融政策はその間に緩和的な金融環境を提供して成長力強化のサポートを行う」という本来2年前にそういう形になっていれば良かったんじゃないのか、という姿になりつつある(ように見えるのですが希望的観測ですかねえ)と思いますし、補完措置とマイナス金利で2年間を無駄にしたとも言えそうです(が失敗して完膚無きまでに負けないと反省して総括検証はしませんからねえ)。とか何とか考えているアタクシなのでした。



○このペーパーは面白そうだが台風シフトなので備忘だけ

[外部リンク] Factor Productivity, TFP)成長率の伸び悩みが影響している。日本において、TFP成長率が伸び悩んでいる原因として、第一に、資本や労働といった経営資源あるいは研究開発によって蓄積された技術やアイデアを効率的に活用できていないこと、第二に、そうした経営資源が企業間で効率的に再配分されていないことが指摘できる。

日本の生産性を中長期的に高めていくためには、経済社会環境の変化や新しい技術の出現に合わせて組織としての仕事の進め方を柔軟に変えていくとともに、金融資本市場や労働市場の効率性を高めることで資本や労働といった経営資源の再配分を促すことが望ましい。』

ということで要旨がありまして、本文はこちら。

[外部リンク]
 


お題「櫻井さん金懇ネタ&中曽さんのNY講演ネタ」   2017/10/22(日)12:45:54  
  厭債害債さんが追撃の砲火。
[外部リンク] 投資家が注視 かじ取り難しく
2017/10/20付日本経済新聞 朝刊

『神戸製鋼所のデータ改ざん問題が日銀に飛び火している。日銀は19日、社債を買い入れる政策で神鋼の社債を買い取ったもよう。財務面の不安が強まった企業の社債を買い取り対象にするかどうかで投資家の関心が高まっていた。(総合1面参照)』(上記URL先より、肝心の記事は有料記事なのであとは今朝の日経本紙か有料会員の方だけ読んでちょ)

ということですが、ロイターでも記事がありましたのでそちらも。

[外部リンク] / 21:08 /
焦点:日銀社債オペ、神鋼債買入の見方広がる 投資家救済の声も

『[東京 19日 ロイター] - 日銀が19日に実施した社債買い入れオペで、データ改ざん問題に揺れる神戸製鋼所(5406.T)の既発債が買い入れられたとの見方が市場で広がっている。不正発覚後に同社の社債価格が下落。評価損を抱える投資家にとって、日銀オペは格好の「売り場」となり、今回の社債オペが事実上の救済策になったとの声も聞かれる。』(上記URL先より)

というリードですが、記事の中の方はまあ何と申しますかという感じですが、
昨日の社債買入オペ結果は、

[外部リンク] 2,347 1,001 0.016 0.155 43.3

つーことで足切が1.6bpというのはまあそんなもんかいなというレートになっていますが、平均15.5bpというのはまー高い金利ですので、一部高い利回りで放り込んだ人がいますなあというようなお話になります(上記ロイターさんの記事の中でも説明があります)。CP買入と社債買入に関しては応札および落札利回りが絶対水準の利回りをそのまま使うという物になっていまして、国債買入のような前日時価(とおぼしきもの)からの利回り(または価格)較差競争入札という形にはなっていないので、その時点での流通利回り水準が高い銘柄が対象に入る(かミスって高いレートを入れるかする)と足切と平均の乖離が出る事がある訳ですな。

でまあ後の話は以下内務省検閲ということにしておきますが、「過剰に乗っているリスクプレミアムの圧縮を図ることによって金融緩和効果を出す」という建付けになっているこれらの資産(CPと社債とETF)買入に関しては、市場の状況を鑑みてその政策目的は既に達成されているんじゃないのかねという点検はして頂きたいものだと思うのでした。


○櫻井審議委員講演続きと会見から

まずは金懇挨拶続き

[外部リンク] 函館市金融経済懇談会における挨拶要旨 ──


・金懇挨拶続き:金融政策ですが達成時期に関しては開き直りコースが見えてきましたな

『(今後の金融政策運営)』の所から参ります。

『現状、物価の動きは弱めで、目標の 2%からはかなりの距離があります。この点は真摯に受け止める必要があると思います。』

真摯に受け止めるんだったら某副総裁は謝罪と反省の弁を自書でノートに1万回記入したものを早急に公表した上で潔く辞任して二度と表舞台に出て来ないようにされることを推奨いたしますが。

『もっとも先ほどお話ししたように、景気はしっかりと改善しており、物価上昇に向けたプロセスは着実に進展しています。また、今後経済が長期的な成長力を強め、物価にかかる人々の見方が変化する下では、景気に中立的と考えられる実質金利の水準(自然利子率)が高まるとともに、現実の実質金利が低下することで、金融緩和の効果は一段と強まることが期待されます。こうした点を踏まえると、当面は、現行の枠組みの下で強力な金融緩和をしっかりと推進していくことが肝要と思われます。』

こういうのを引かれ者の小唄と言います。

『なお最近は、景気が改善していることもあって、2%の目標が高過ぎるとの指摘も聞かれるようになりました。しかしながら、2%の目標は国内外の事情を広く勘案して設定されたものであり、容易に変更すべきではないと考えます。』

とか言ってまして、この部分ってはいはい藁人形藁人形とか思ったのですが、よくよく考えてみますと「景気が改善していることもあって」というのは置物リフレ一派の皆さんがエクスキューズに使う時にもそういう話をしていて「景気が改善して雇用が改善しているのだから良い」とかいう2%物価目標真理教からしたら敗戦思想で人民裁判で吊るされるべきな物価目標達成に対してあるまじき発言がある訳ですから、そういう方面にも期せずして砲撃になっているという気もします。

なお2%が何でという話はまあ毎度の事なので引用割愛ですが、この説明を見れば分かるように(引用めんどいので飛ばした部分でもあるのですが)時間が掛かるというのが強調されていますので、まあ早期達成とか完全に諦めているしやる気も無しという事ですので、ぜひ次の決定会合での会見では「2013年4月の発言との整合性」を記者全員で集中砲撃して頂きたい(てか展望レポートの方がネタが無いでしょ)ものです。


・さらに成長力強化にページを割くの巻で成長力強化の為に物価上昇が遅れるという話キタコレです

その次が『5.経済の供給面の拡大について』という小見出しで、これがまるまる3ページ分(講演テキストは11ページあるので4分の1以上ですし、冒頭と最後の部分があるからもっとシェアがある)という長い量を使って説明しています。

『賃金・物価の改善が遅れている理由として、いくつかの点を指摘しました。改めて整理すると、労働供給の増加や企業の生産性向上に向けた取り組みといった経済の供給面の拡大が主な要因の一つだと考えています。この点は、今後の経済・物価情勢を考える上で特に重要だと思いますので、以下、少し詳しくお話しさせて頂きます。』

てな訳で以下話が延々と続くのですが、今回の櫻井さんの金懇挨拶では上記のように「賃金・物価の改善が遅れている理由として、いくつかの点を指摘しました。改めて整理すると、労働供給の増加や企業の生産性向上に向けた取り組みといった経済の供給面の拡大が主な要因の一つだと考えています。」というのを思いっきり明示的に言いだしたなあ(なお櫻井さんは執行部の腹話術人形なので櫻井さんの金懇挨拶は執行部見解を執行部だと表だって言いにくい部分も含めて行っている、と解釈すべきなのでそういう意味から読むと味わいもあります)という所です。

いやまあ従来からもそういうニュアンスで例えば「賃金を上げる代わりに効率化投資をしていたりするのは賃金上昇の遅れにはなるけれども長い目で見た場合に我が国の産業の生産性が高まる話なので悪いことではない」とかいう説明はしていますが、正面切ってこうド直球で投げてきたのは初見のような気がします(違ってたらすいません)。

でもってこれは何を意味するかと言いますと、「成長力強化という中長期的に日本の経済の為に必要不可欠な施策が今まさに行われている中なのだから、それは良い意味で物価が上がり難い状況であり、そういう状況であれば物価目標達成時期が遅れるのは別に問題視すべきではない、さらに言えばそういう良い意味での物価が上がりにくい状況から金融政策で無理に物価を上げようとするのは好ましくない」という理屈を持って執行部が堂々と開き直ってきたという事を意味するのではないか、とまあ斯様に思う訳ですよ(個人の感想です^^)。

そうなりますと、まあ黒田さんやら置物師匠やらは今更後に引けないのでこのままだとしても、金融政策運営の方向性としては早期2%達成から中長期的な目標に変わっているという事になりますし、まあ上の首が変わったらしらっとそういう方向になるでしょうし、櫻井さんがこういうのですから少なくとも櫻井さん以降の審議委員は一部を除いてそういう話をするようになるんでしょうなあとかまあそんな事を思ったりするのです(個人の感想です)。
何故ならば、上記の話の先の方(途中は労働供給とか生産性改善の話がある)に結論として、

『改めて申し上げるまでもないことですが、こうした供給面の拡大は経済の長期的な成長力を高めます。人口が減少傾向にあるわが国にとって、成長力の強化は大変重要な課題です。成長力の低下は、財政の持続性にかかる懸念や、企業や家計の将来不安を通じた支出の抑制姿勢等にも繋がります。この点、足もとの動きは、短期的に賃金・物価を下押すとしても、経済全体としてみれば間違いなくプラスだと思います。直近の 6 四半期連続のプラス成長も、循環的な要因だけではなく、こうした構造的な変化に下支えされている面があると思います。』
ときまして。

『日本銀行としても、とにかく物価が上昇すれば良いと考えているわけではありません。経済の好循環が続き国民生活が豊かになるもとで、物価の安定が実現することが大事だと思います。2013 年に政府と共同で公表した声明でも、「デフレからの早期脱却と物価安定の下での持続的な経済成長の実現」を目標に掲げています。足もとの動きはこうした目標に則したものと評価しています。』

そこには「2%目標を早期に達成」という趣旨の文言があった筈なのですが、そちらはすっかり骨抜きというか「精神の問題」という事にするんでしょうなあ。

でもってその後も話がありますがパスして最後の方に、

『以上の点を踏まえると、現状は経済の前向きな構造変化に伴う調整過程と捉えることもできると思います。足もとの賃金・物価の上昇率が低いことだけをもって、過度に否定的にみるべきではないでしょう。』

いやその物価を目標にして物価が上がれば皆ハッピーという置物リフレ理論で政策やった筈ですので、別にまあこの理屈は理屈で良いんだが、だったら置物一派を人民裁判で吊るしてからこの理屈を出して頂きたい。

『個人的には、需要・供給の両面がバランスよく成長しつつあり、賃金・物価も将来の上昇に向けた歩みを着実に進めていることから、むしろとても良い状態にあると感じています。その点、重要なことは今の流れを止めないことだと思います。そのためには、日本銀行は現行の枠組みの下で、引き続き強力な金融緩和を推進していくことが重要だと考えています。同時に、政府や企業による構造改革など成長力強化に向けた様々な取り組みが続くことを期待しています。』

まあ「正常化路線」は無理だけれども「緩和の調整」位ならやるかもという事でしょうかね。


・会見から

はいはい会見会見。
[外部リンク] 午前の挨拶の中で、足許の供給力の改善が短期的には物価を下押しするが、中長期的には、労働供給やビジネスプロセスの見直しの限界、成長力の高まりなどにより物価に上昇圧力がかかるというご趣旨の説明をされていたと思います。そうした物価の上昇は、いつ頃明確化するとお考えなのかお聞かせください。また、関連して、一部の政策委員は、供給の余力が残っている中では、更なる追加緩和により需要を刺激し、物価上昇圧力を強めるべきとの見解を示されています。こうした主張に対する櫻井委員のご見解をお伺いします。』

これは綺麗な質問の仕方。

『(答) まず最初のご質問について、需給ギャップは 3 四半期連続プラスということで、やや需要が強いですが、経済全体としてみれば比較的良くバランスが取れていると思います。需要が伸びてきた中で、供給力がかなりついてきているとの印象を受けています。金融経済懇談会でも申し上げましたが、労働力率の上昇や、様々な生産性向上に関する取り組みが供給力の増加につながっています。供給力の増加なので、現在は、物価に対してむしろ上昇を抑制する要因として効いているのではないかとみています。』

ポジティブに話をしつつ物価上昇圧力を抑制する方向になっているという説明をして物価が上がらない言い訳をポジティブな方向に言い換えるという高度な技が使われておりまして、これは即ち「インフレ期待や成長期待が上がっていないから物価や賃金が上がらないのではないか」というツッコミをすっとぼけるという高度な話のすり替えを行っている訳でして、展望レポートで示される屁理屈が楽しみになって参りました。
『いつ頃物価や賃金を押し上げる方向に作用し始めるか、時期をはっきりと予測することは非常に難しいと思います。ただ、その時期がだんだんとある程度近くなってきているのではないかと感じています。』

もはやマネタリーベース置物理論の片鱗も無い。

『例えば、労働力率について、高齢化が進む下でどこかで上限に達すると考えております。時期的にも、そんなに長くかかるものではないのではないかとみています。この前提条件として、ある程度、今の 6 四半期連続のプラス成長のようなものに支えられていないと、その時期も早まらないだろうと思います。そのような時期が早く来ることを願っています。』


でもって後半の追加緩和質問ですが、

『追加緩和が必要かについて、物価上昇は遅れていますが、私は、需給ギャップがプラスに転じて、そのプラス幅がリーマンショック以降では一番高い水準にあることも踏まえると、現在の状況を維持することが非常に重要だと思います。』

ほう。

『現在の量的緩和政策が始まってほぼ 4 年半になりますが、これまで最長のプラス成長は 2 四半期連続でした。2 四半期連続でプラスになってはまたマイナスになっての連続だったのです。これが初めて今回 6 四半期連続というところまできました。物価目標を早く達成したいということで何か新しい政策をとるということになると、場合によってはかなり無理をしなければならないということにもなりかねませんので、むしろ、現在の金融緩和を続けて、政策の効果をじっくりと待つことでよいのかなと考えています。』

この部分は昨日引用したロイターニュースの題名にもなっていましたし、ベンダーヘッドラインで一斉に出ていましたね。


ついでに別の質問でもう一度聞かれているのでその答えもメモメモ。

『(問) 2 つお伺いします。1 つ目ですが、現在の「イールドカーブ・コントロール」の金融緩和効果は、不十分であるという意見が政策委員の中から出ていますが、仮にそうした観点から提案があった場合に、櫻井委員はどのような対応を採られるお考えなのかお伺いします。(後半割愛)』

『(答) まず、1 点目につきましては、私は今のところ現在の政策で十分だろうと考えています。ご承知の通り「イールドカーブ・コントロール」の下では金利に重点が置かれていますので、量は従属変数になっていると思います。現実に買入れ額も減ってきていますが、重要なことは、金利をきちんとコントロールできているかであり、その効果が十分かどうかです。特に、物価が上がるに連れて、実質金利は下がることになりますから、効果がどんどん強くなってくるわけです。そうした点も踏まえると、私は現在の枠組みで十分だろうと考えています。(後半割愛)』

ということでリフレ派内ゲバキタコレという事で実に楽しみですが精々共倒れになって頂きたいものだと思います。

あと、ETFの質疑も2本ほどありまして、まあこれはこれで重要な論点ではあるのですが、今更引っ込みがつかなくなっているので現時点でゴリゴリ詰めても中々身のある話にはならないですなあというのが印象です。


○中曽副総裁講演とな

[外部リンク] Monetary Policy: The Bank of Japan's Experience
Speech at the Central Banking Seminar Hosted by the Federal Reserve Bank of New York
(New York, October 18)

でまあ週末時間があればモノホンの講演の方も読まないとと思いつつ、本日は日本語訳の方で勘弁して頂きたく。


・なんかフェアウェルスピーチみたいなんですが・・・・・・・・・・

順序が最大に逆だが最後の『6.おわりに』を読むとですな・・・・・・・

『そろそろ時間がなくなってきました。長年にわたって金融危機への対処とデフレの克服に力を注いできた経験を踏まえ、本日は、皆さまに、優れた「実務家」になることの重要性を強調して、私の話を終わりたいと思います。』

ほほう実務家ですか。
『この 10 年、中央銀行は様々な困難に直面し、金融政策の枠組みもダイナミックに変化してきました。厳しい挑戦の繰り返しでしたが、大規模な資産買入れにせよ、マイナス金利にせよ、前例のない新たな政策に踏み出す決め手になったのは、金融調節をはじめとする実務面のフィージビリティや、市場参加者との協力関係がきちんと確保されているかどうか、ということでした。


どう見てもマイナス金利導入はいやなんでもないです。

『セントラルバンカーとして最先端の理論を学び、分析能力を高める努力を尽くすことは当然です。しかし、それだけでは、現実に直面する問題に機動的に対処することはできません。政策に責任を持つ者は、理論的な裏付けが十分でないことをもって、目の前の課題から逃れることは許されないのです。』

置物に対する文句ですかそうですか。

『セントラルバンカーは、中央銀行の責務を踏まえ、強い使命感を持って任務に当たることが求められます。その任務を実現するためには、政策の効果とコストを意識しながら、ベストのタイミングで様々な決定を行い、同時に説明責任を果たしていかなくてはなりません。そのためには、常日頃から、実務家として判断能力を磨き、市場参加者の声に耳を傾ける努力が大切です。』

聞いてたらあのタイミングでマイナス金利やるかというツッコミはありますが、まあ自己反省の弁であると思って読むとまた味わいが違います。

『最後になりました。本日は「非伝統的金融政策」について、やや詳しくお話してきましたが、「伝統的」か「非伝統的」かは、相対的なものであり、また、おそらく事後的に評価されるべき性質のものです。そもそも、何が「伝統」かを説明できるほど、現代の金融政策は十分な歴史を蓄積していません。この 10 年の経験を、金融政策の進化の過程でどのように位置づけ、今後、どこに向かっていくのかを決めるのは、次世代を担う皆さまの仕事です。』

>次世代を担う皆さまの仕事です
>次世代を担う皆さまの仕事です
>次世代を担う皆さまの仕事です

・・・・・・・・・・(・ω・)

『中央銀行コミュニティは、共通の価値観や文化が存在する特殊な場です。それゆえ、「一度セントラルバンカーになったら、常にセントラルバンカーである」といわれることもあります。約 40 年に及ぶ私の中央銀行での経験を振り返ると、セントラルバンカーになったことを後悔する瞬間は一度たりともありませんでした。皆さまにとって、セントラルバンカー同士の連携と信頼関係は、何物にも代え難い大きな財産となります。今回のセミナーのように、同世代の同僚が直接顔を合わせ、ネットワークを広げていく機会を、是非大切にしてください。皆さまを中央銀行コミュニティに歓迎するとともに、中央銀行におけるこれからの生活が、引き続き、興味深くエキサイティングなものになることを願い、私のスピーチを終えたいと思います。』

今回は過去の話から今までの金融政策運営というネタな上にこのまとめでうーんこのという感じですな。


・YCCの説明が割とアレ

というのを読みましたが二つほど小見出し戻って『4.金融政策のさらなる進化:長短金利操作付き量的・質的金融緩和』の部分の後半から。

『実際、この1年間、イールドカーブ・コントロールの具体的な運用を含め、多くの方からご質問を頂きました。そこで本日は、この場を利用して、しばしば頂く主なご質問にお答えしたいと思います。』

ほほう。

『第1の問いは、日本銀行の現在の操作目標は、「量」なのか「金利」なのかという点です。先ほど述べたように、現在の政策は、2%の「物価安定の目標」に向けたモメンタムを維持するために最も適切なイールドカーブの形成を促すことを目指していますので、その意味で、答えは「金利」です。国債買入れ額を操作目標として固定する方法では、最適なイールドカーブを形成することはできません。』

ということで2点制御な筈なのですがこの説明だと均衡イールドカーブの話になっていますな。

『同じ金額の買入れであっても、金利をどの程度押し下げるかは、その時々の経済・物価情勢や国債市場の状況によって異なるからです。これに対し、「イールドカーブ・コントロール」のもとでは、長短金利の操作方針を実現するために必要な量の国債を、柔軟かつ効果的に買入れることが可能となります。その結果として、国債買入れ額は内生的に決まることになります。なお、仮に将来、買入対象となる国債が品薄となれば、他の状況を一定とした場合、一単位の国債買入れによる金利押し下げ効果はより大きくなるはずです。つまり、より少額の国債買入れによって、同じ金利水準を実現できることになります。このように、イールドカーブ・コントロールは、経済・物価・金融情勢に応じて最適な金利水準を実現できる、柔軟で持続性の高いスキームです。』

という説明。


『第2の問いは、操作目標は金利であるとして、そもそも長期金利のコントロールは実務的に可能なのかという点です。この1年間の実績をみれば明らかですが、答えは「可能」です(図表8)。』

実際問題としては金融政策の先行きに対する市場の見方が変われば大きく変動するので、この1年で出来たから将来できるとは限らないのですが、まあ実施している方はこういう大口をたたきたくなるのは分かる。

『マネタリーベースの価格ともいえる短期金利については、中央銀行が独占的な価格決定力を有しているのに対し、長期金利は、短期金利の先行きに対する市場参加者の見方や様々なリスク・プレミアムによって決定されます。』

ここはちょっと変で、短期市場金利はMBの価格ではなく資金需給に対する無制限の介入権があるから価格決定力がある訳で、現に政策変更を行った際に前後でMBを大きく変化させなくても短期市場金利は変動するので「マネタリーベースの価格ともいえる短期金利」というのは中央銀行コミュニティでは使われそうな言い方だが現場実務労働者的には非常に違和感が強い。

『このため、伝統的には、「中央銀行は、短期金利の操作はできるが、長期金利の操作はできない」という見方が一般的でした。しかしながら、先ほど述べたように、各国の中央銀行は、ゼロ金利制約を乗り越えるために、より長い金利に働きかける努力を続けてきました。イールドカーブ・コントロールは、働きかける対象となる金利の長さや、コントロールの緻密さにおいて、その最たるものといえます。』

今のところ市場の先行き見通しが変わらないから出来ているだけだと思うのであまり大口を叩きすぎない方が良いと思います。

『確かに、長期金利を含めた金利の操作はチャレンジングな試みではあります。しかしながら、日本銀行は、国債市場において相当の市場プレゼンスを有していますし、過去数年にわたって大規模な国債買入れの経験を積み上げてきています。日本銀行は、イールドカーブ全般にわたって、様々な期間別の国債買入れを行ってきたほか、特定の金利水準で無制限に国債を買い入れる「指値オペ」という強力な補完的ツールも備えています。このため、短期金利ほど精緻にコントロールできる訳ではありませんが、この先も、2%の「物価安定の目標」の実現のために、最も適切なイールドカーブの形成を促していくことは十分可能だと考えています。そのうえで、スムーズな金利形成を実現するためには、市場参加者とのきめ細かなコミュニケーションが必要であることも強調しておきたいと思います。この点を含め、私はフロント部署のオペレーション運営能力に全幅の信頼を置いています。』

ここでも「最も適切なイールドカーブの形成を促していく」と言っているがじっさいにそうなのだったらいいから均衡イールドカーブの形状を出せやゴルァとこちらは言いたくなるのであまり言わない方が良いと思うのだが・・・・・・・・・・

『第3の問いは、長期金利の水準をコントロールすることが可能だとして、「望ましいイールドカーブ」の姿をどのように判断するのか、という点です。』

ということで、思いっきり均衡イールドカーブの話になってしまっているのですよ大丈夫かなあ。

『伝統的な金融政策においては、望ましい短期金利の水準を判断するための様々なベンチマークが考案されてきました。テイラー・ルールは、その中でも最も有名な基準の一つでしょう。しかし、日本銀行の場合、単一の短期金利ではなく、イールドカーブ全体に適用される新たな判断基準を構築しなければなりません。そうした取り組みの一環として、日本銀行では、均衡金利の概念を拡張して「均衡イールドカーブ」を計測し、過去の緩和局面と比較するなど、様々な角度から理論的・実証的な分析を進めています。なお研究途上の課題も少なくありませんが、こうした分析の成果も活用しながら、先行き、経済・物価・金融情勢を踏まえつつ、必要であればイールドカーブの形状についても調整を行っていく方針です。』

おおじゃあ今すぐこのカーブ出せや、となるのでこの話は藪蛇になる予感がします。

#本日はこんなところで勘弁
 


お題「櫻井さんの函館金懇は展望レポート前に執行部見解を確認する良い機会ですな」   2017/10/19(木)09:11:53  
  基調的インフレ率が実際のインフレに先行するって言葉の
定義として何かおかしくないですか??>モーサテ(というかNY連銀)

#それは単なる先行指数というのものではないかと

内部留保がどうのこうのというニュースに何か感想を書こうかと
おもったら厭債害債さんのエントリーがありましたので(^^)。
[外部リンク] 函館市金融経済懇談会における挨拶要旨 ──

櫻井さんはリフレ大先生ということで入ったのかと思えば非常に穏当に執行部見解の腹話術人形となっておられまして、いやまあもしかしたら中の人になってから「進化して」そうなったのかも知れませんが、その割には当初よりやんちゃな発言も見られないということである意味不思議ちゃんなお方ではあります。

・景気認識に関して

まあ景気認識に関して別に櫻井さんのオリジナル見解を聞きたい、という訳ではなくて、前回展望レポートから3か月経過してまもなく次の展望レポートが出てくるので、そのタイミングで執行部見解を聞くことができる、という意味で引用してみます。

てな訳で『2.内外経済の現状と先行き』をちょっと見てみませう。最初は飛ばして海外の地域別展開から。

『地域別にみると、米国や欧州はしっかりとした回復を続けています。世界の貿易活動の回復に連れて輸出が緩やかに増加しています。雇用・所得環境の改善を背景に個人消費が増加基調にあるほか、企業収益が改善する下で設備投資の持ち直しの動きも続いています。米国では、大型ハリケーンの影響で景気が一時的に下押しされる可能性が高いですが、過去の経験等も踏まえると、復興需要にも支えられて回復のモメンタムは維持されると思われます。欧州では、主要国の選挙等を通過し不透明感が後退する下で、このところ循環的な回復力が一段と強まっています。』

まあ今日カタランネタがありますが、欧州も含めて欧米経済は堅調に推移していますし、思ったより強いという感じなのでこれは順当。

『新興国では、中国は総じて安定した成長を続けています。既往の金融引き締めの効果もあって民間の固定資産投資は増勢が鈍化していますが、機動的な財政運営の下で公共投資は高い伸びを続けています。輸出も基調として持ち直しているほか、個人消費は良好な雇用・所得環境を背景に底堅く推移しています。NIEs・ASEAN では、輸出が増加基調にある下で、企業・家計のマインド改善や各国の景気刺激策の効果などから内需も底堅く推移しています。資源国は、既往の資源価格の底入れもあって、このところ回復傾向が鮮明になっています。』

まあ順当。

『先行きの海外経済は、全体として緩やかな成長を続けるとみています。先進国の着実な成長に加え、その好影響の波及や各国の政策効果によって、新興国の回復もしっかりとしたものになっていくでしょう。IMF が今月発表した世界経済見通しでは、世界経済の成長率は前回見通し(7 月時点)から上方修正され、2017 年に+3.6%、2018 年に+3.7%と伸び率を高めていく姿が予想されています。』

とまあそういう海外状況な訳ですが、こんなに調子が良いという状態の中でジャパンの物価が上昇基調にならなかったら自然に皆得みたいな良い形での物価上昇って当分ならないんじゃない(その後に上昇するのは誰得な不連続な上昇になってシフトアップするような形)かと思ってしまいますなこらまた。

『もちろん、こうした見通しには不確実性が伴います。米国では、税制改革などの経済政策運営を巡る不透明感が引き続き強いように思います。FRB による金融政策正常化の進展が見込まれる下で、米国の金利上昇等が国際資金フローに及ぼす影響にも注意が必要です。昨年来、いくつかの新興国で大規模な資金流入がみられていることから、反動が生じた際には影響が大きくなる恐れがあります。また、北朝鮮情勢をはじめとする地政学的リスクが高まっているほか、英国の EU 離脱交渉の展開とその影響なども先行きのリスク要因です。』

『より長い目でみると、近年の保護主義的な動きにも引き続き注意が必要だと思います。貿易と直接投資によるサプライチェーンの構築が、過去、長期に亘り世界経済の成長をけん引してきました。今後、保護主義的な動きが強まり、貿易や直接投資が制限されて既存のサプライチェーンの再構築を迫られることになると、世界経済は大きな混乱を来し、またその主要な推進力を失うことになるでしょう。これらの不確実性に留意しつつ、引き続き、海外経済の動向をしっかりと点検していきたいと思います。』

一応リスクの話をしているのだが、まあそんなにリスクバランスを下に見るような感じではない言い方になっています。海外経済に関しては普通に考えると今回の展望レポートでは上方修正するか上振れの可能性を強く認識するかという事になると思いますがどうでしょうかね。


でもって次が『(国内経済の現状)』です。

『次に、国内経済の動向です。わが国の景気は緩やかに拡大しています(図表2)。海外経済の緩やかな成長に伴い、輸出が増加基調を続けています。政府の大型経済対策の執行が進捗し、金融政策と財政政策の相乗効果も強まっています。』

「金融政策と財政政策の相乗効果も強まっています」ってのが謎なのだが。

『企業部門、家計部門の双方で所得から支出への前向きな循環が強まっており、外需主導から内需の回復を伴うより自律的な経済成長へと移行しつつあります。』

ここはホンマカイナという感じがだいぶするのだが。

『都市部から地方へ、大企業から中小企業へと景気改善の裾野が拡がっており、経済の頑健性は一層強まっていると感じています。』

そうなの??

『成長率は、2006 年以来となる 6 四半期連続のプラスとなりました。この間、平均して年率+1.7%と、0%台後半とみられる潜在成長率をはっきりと上回る高めの伸びが続いたことで、資本や労働の稼働率を示すマクロの需給ギャップははっきりと改善しています。人々のマインド面にも着実にプラスの影響をもたらしていると思います。』

とまあ威勢の良い話。企業部門と家計部門の説明があるのですがその辺は飛ばしまして結論を。

『以上のように、全体としてみると、景気が着実に改善する中で賃金の改善が遅れています。背景として、安定性を重視する日本の雇用慣行の影響が指摘されています。企業は、不況時の調整が容易でない正社員の賃金引き上げに慎重で、労働組合も、長期的な雇用の安定性を優先して高い賃上げ率を要求しない傾向があるようです。』

ということになっているのですが、本当にそうなのかいなというのは個人的にはやや疑問があって、この辺りに関しては労働政策に携わっている人たちの見解をお伺いした方が良いのかなとか思ったりもするのです。

『また、近年、女性や高齢者の活躍促進を企図した政府の取り組みもあって、労働供給が増えてきたことも、賃金の上昇圧力を緩和する一因となっているように思います(図表 9)。特に現状は、女性や高齢者は賃金が低い傾向にあることから、結果的に人手不足に直面する企業に安価な労働力の調達機会を提供してきた面もあると思います。』

さっきそのように申し上げたのは、続きの部分で上記のような整理になっていることで、確かにまあマクロ的に言うとそういう事なのかも知れないのですが、そもそも論として労働供給が増えた背景って政府の取組云々ではなくて、世帯所得が低下したとか、世帯の将来収入に対する不安感が高まったことから、従来働く必要性を感じなかった人たちが働くようになって労働供給が増加したというような要因って考えられないのですかねえと思ってしまい、まあ読んでいてここの部分にちょっと違和感を感じたので、その前の部分も実はもう少し留保して考えないといけないのではないか、と思ったりしているのです。

もちろん、櫻井さん(つまり執行部というか日銀の中心的見解)としては「面もあると思います」としているので、政府の働き方改革で労働供給が増えたと一面的に整理している訳ではないですし、恐らくこの部分というのはこの先の説明の中で、生産性向上の為の改革を行う間には短期的に物価の下押し圧力が掛かる場合もある、という話があって、そこのマクラというか伏線を張っている面もあるので殊更に入れられたという文章構成上の都合なのかも知れませんが・・・・・・・・


でもって次の『(国内経済の先行き)』です。

『先行きも、海外経済の成長や、金融緩和政策と景気刺激的な財政政策の相乗効果を軸に、わが国の景気は緩やかな拡大を続けるとみています。』

ということなんだが消費税増税が待っている中で家計が防衛的になってこないかという気もするんですけどねえ。

『企業部門では、世界の貿易活動の回復が続くもとで、輸出が増加基調を維持すると思われます。企業収益は、内外需要の増加に伴い増益傾向を辿るでしょう。設備投資は、企業収益の改善や緩和的な金融環境に支えられて緩やかな増加を続けると見込まれます。』

収益改善しても先行きの売り上げ拡大が見込めないと設備投資って増えないと思うのですがそれは。

『家計部門では、労働需要の拡大に伴い賃金の上昇圧力が一段と強まるでしょう。個人消費は、雇用・所得環境の改善に加え、引き続き耐久財の買い替え需要も見込まれることから、緩やかな増加傾向を辿ると見込まれます。』

本当に強まるのかね??

『こうした下で、潜在成長率を上回る高めの成長が続くことから、需給ギャップもプラス幅が一段と拡大していくものと思われます。』

まあとりあえずそういう見通しのようです。


・物価に関しては「2年を念頭に2%」は無かった事になっているのが味わい深い

まあアレです。櫻井さん就任以降は1回ETFの買入増額をやって金融緩和の強化をしながら総括検証を行う、という事案がありましたが、基本的にQQE導入および追加緩和にマイナス金利政策の辺りまでは決定に絡んでいませんので、無かった事にするというオトボケ作戦はまあやってやれない。


とは言いましても・・・・・・・・・・

『なお、本日公表した「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)で示した通り、海外経済・国際金融市場を巡る不透明感などを背景に、物価見通しに関する不確実性が高まっている。こうした状況を踏まえ、2%の「物価安定の目標」をできるだけ早期に実現する観点から、次回の金融政策決定会合において、「量的・質的金融緩和」・「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」のもとでの経済・物価動向や政策効果について総括的な検証を行うこととし、議長はその準備を執行部に指示した。』(2016年7月29日決定会合声明文より)

ということになっていますので、現在は「2%の物価安定の目標を出来るだけ早期に実現する」という仕切りは生きている筈ですし、もっと前をたどれば、2013年1月22日の「デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のための政府・日本銀行の政策連携について(共同声明)」において、

『日本銀行は、上記の物価安定の目標の下、金融緩和を推進し、これをできるだけ早期に実現することを目指す。』(2013年1月22日政府・日本銀行の共同声明文書より)

とあるので、本当は「早期に実現」というのをオトボケするのはアカンタレなんですよね。ただまあ同じ共同文書の上記部分の続きに、

『その際、日本銀行は、金融政策の効果波及には相応の時間を要することを踏まえ、金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検し、経済の持続的な成長を確保する観点から、問題が生じていないかどうかを確認していく。』(2013年1月22日政府・日本銀行の共同声明文書より)

ということで、「金融政策の効果波及には相応の時間を要することを踏まえ」という一文があるので、「早期に実現することを目指す(早期に実現するとは言っていない)」という形での解釈論によって達成時期の柔軟化を図るしか道はない(共同声明を書き換えるとか廃棄するのはハードル高い)のでしょうな、と思ったりします。


すいません前置きが長くなりました。

『続いて、足もとの課題である物価情勢についてお話しします。生鮮食品を除いた消費者物価の前年比は、+0.7%まで上昇しています(図表 10)。昨年春以降の原油価格の持ち直しを背景に、エネルギー価格が物価の押し上げに寄与しています。もっとも、エネルギー価格の影響も除いた消費者物価の前年比は+0.2%と、依然として弱めの動きが続いています。』

都合の良い方を強調。

『賃金が緩やかながら上昇する下で、企業にとっては労働コストが増加しています。しかし多くの企業は、コストの増加をそのまま販売価格に転嫁せず、様々な工夫により生産性を高めることで吸収しています。例えば、深夜営業の廃止や時間帯指定の配達サービスの縮小といった過剰サービスや非効率なビジネス・プロセスの見直し、事務職による現場部署の応援などの既存の人材の有効活用、セルフレジや物流施設の無人化、インターネットでの予約処理の導入などの省力化・効率化投資等の取り組みがみられています。』

この話は毎度そういう説明ですが、単に企業がこれまでの累積収益を取り崩して対応している
面についてはどうなんでしょうかね。

『企業は、販売価格への転嫁に慎重な理由として、顧客離れが生じることへの警戒感を挙げています。企業が置かれている厳しい競争環境を踏まえると当然のことのようにも思われますが、以下に挙げる要因によりこうした警戒感が一層強められている面もあると思います。』

ほうほう。

『第一に、過去、数十年にわたり物価上昇率がごく低位で安定していたことから、消費者が物価の上昇に慣れていない、あるいは企業がそうした消費者の反応を見越して値上げに慎重な姿勢を強めているように思われます。』

最近開き直ってるなあと思うのはこの説明でして、それって「強力なコミットメントとそれを裏付けする強力な金融緩和によってインフレ期待の引き上げを図って実質金利を低下させる」というQQE導入時の目論見が完全に失敗しているという事を意味する筈なのですが、まあそこは総括検証で検証したじゃないですかやだなーって説明するのでしょうが、完全にこの部分は負けを認めているのに負けたと言わない開き直りというか往生際の悪さというか。

『第二に、スマートフォンの普及や E コマースの拡大等の影響が考えられます。消費者は、手元で広範な価格情報を容易に比較・参照し、必要に応じて遠方からでも商品やサービスを購入できるようになりました。』


『こうした変化は、消費者の利便性を高めると同時に価格感応度を強め、結果的に企業間の価格競争を助長してきた面があると感じています。』

という話はミクロ的にはそうですなとしか申し上げようがない(賃金にも言えるネタ)のですけれども、置物リフレ理論によればマクロ的な物価というのは金融政策によるマネタリーの変化によって動くものであって、個別の物価が下がるから全体の物価が下がる、というような理論を述べるのは無知蒙昧の極み位の勢いで説明をしていた訳でして、置物リフレ理論is何処としか申し上げようが無いのですが、まあこうやって過去の話は無かった事にするというのはスピーカーを微妙に変えることによって(これが師匠だともうちょっと総ツッコミになってしまうが櫻井さんならセーフ、というのはあるでしょう)誤魔化していくという日銀の中の人たちの巧みなインチキとなっていますな。


・物価の上昇時期についてはもはや盛大にオトボケになってくるのでしょう

でもって『(物価の先行き)』ですが、

『もっとも、こうした状況がいつまでも続くとは考えていません。ビジネス・プロセスの見直しや社内人材の有効活用等には自ずと限界があります。企業が値上げに慎重であっても、次第に労働コストを吸収することが難しくなっていくでしょう。そうした状況では、同じ競争環境にある他社も同様に限界を感じている可能性が高いと思われます。そのため、今後は個社の値上げとともに競合他社が追随する動きが増えてくると思います。現実に値上げの動きが広がれば、消費者も物価の上昇をある程度当然のこととして受け止めるようになると思います。そうなると、企業にとっては更なる値上げの余地が拡がります。雇用者も、物価の上昇分を賃金に反映するよう求めることになるでしょう。こうした循環的なメカニズムの下では、物価上昇率は 2%の目標に向けて次第に上昇基調を強めていくと考えられます。』

その前に景気が循環的に下に向いたらどうするんだというツッコミはあえて行わない。

『そうした状況がいつ訪れるか、正確に予測することは困難です。』

まあこの辺りの話は既に執行部系からは何回か出ていますが、この辺りはだいぶ開き直った感が強いです。

『しかし、既に運輸業界や外食産業等の一部では労働コストの上昇を理由に値上げに踏み切る動きがみられています。先行き値上げを検討している企業が増えているといった報道も多く聞かれるようになりました。業界により状況は大きく異なるでしょうが、全体として値上げに向けた機運は高まりつつあるように思います。』

『また、最近は、値上げを表明した企業で株価が大きく上昇するなど、世の中の受け止め方も少しずつではありますが変化しているように感じます。首尾よく値上げできた企業の事例等を眺め、値上げにより必ずしも顧客が離れることはないとの見方が増えているということだと思います。消費者も、人手不足に関する報道等が増える中で、企業の置かれた状況に徐々に理解を示し始めているのかもしれません。』

株価が上がっても客離れしたらダメなんですがそれはというか、代替性の低いものだったり、同業他社が追随しなかったらどうなのよとかいうのはありまして株が上がっているから評価されているというのは金融屋の発想にも程がある。

『以上纏めると、足もとの物価の動きは弱めですが、景気の改善に伴い労働需給が一段と引き締まるに連れて、いずれ物価上昇に向けた循環的なメカニズムが働くものと考えられます。既に、その兆候もみられ始めており、物価上昇に向けたプロセスは着実に進展しているものと評価しています。』

とまあここまで読んだところで展望レポートなんですが、この調子だと「経済見通しは上振れ、物価達成見通しは不変」とかで出してくるんじゃないかという感じではありまして、それでいいのか早期達成はという所ですが、まあそこはオトボケなんでしょう。


・金融政策以降の話を読む時間がががががが

とか珍しくも櫻井さんの金懇挨拶を仔細に読んでしまったら『4.金融政策』と『5.経済の供給面の拡大について』という部分に届かないというアチャーな事になっておりまして、続きは会見ネタと共に明日にしたいと思います(すいません)が、会見に関してはこんなベンダー記事が。

[外部リンク] / 16:21
追加緩和は過剰、ETF買入見直し「まだ早い」=桜井日銀委員

『一部の政策委員から総需要を刺激するために追加緩和が必要との主張も出ているが、桜井委員は「物価目標達成を早めるために、新たな政策をとれば無理をすることになりかねない。過剰なことをやる必要はない」と否定的な考えを示した』(上記URL先より)

となっていまして、思いっきり「金融政策の効果波及には相応の時間を要することを踏まえ、金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検し、経済の持続的な成長を確保する観点から、問題が生じていないかどうかを確認していく。」というのが登場しているのが味わい深い訳でして、リフレ派内ゲバキタコレと高みの見物のワイという所ですな。
 


お題「アトランタ連銀ボスティック総裁のバランスシート正常化に関する講演から少々」   2017/10/18(水)09:05:42  
  これはお前が言うな大賞候補ですわ。
[外部リンク] / 19:27
先進国当局、金融バブルに対し真剣に取り組むべき=ECB副総裁

『[フランクフルト 17日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)の
コンスタンシオ副総裁は17日、先進国の金融当局は金融バブルに対して「一段と真剣に」取り組むべきであり、そうしなければ金融危機に直面する恐れがあるとの見解を示した。』(上記URL先より)

とりあえず▲40bpとかいう馬鹿政策今すぐ止めてから物を言え。

なお話は別ですがカタラン。
[外部リンク] / 00:40
独立宣言は撤回せず カタルーニャ州、中央政府の要求拒否


○おう来週から材料あるんだから動いてくれよという市場備忘メモ

・一応20年の入札もあったのですが・・・・・・・・・

うむ。
[外部リンク] / 15:14 /
〔マーケットアイ〕金利:国債先物が小反落で引け、長期金利0.065%に小幅上昇

『<15:10> 国債先物が小反落で引け、長期金利0.065%に小幅上昇
  
国債先物中心限月12月限は前日比3銭安の150円35銭と小反落で引けた。前日の海外市場で、米連邦準備理事会(FRB)の次期議長人事を巡る思惑から米債が下落した流れを引き継いで売りが先行した。午後に入ると、20年債入札結果が無難な内容となり、あらためて需給の底堅さを意識されたことで下値で買い戻しが入り、下げ渋った。現物市場は、入札を無難にこなしたことで買い安心感が広がった超長期ゾーンが底堅く推移。一方で中長期ゾーンは先物安に連動して朝から上値の重い展開が続いた。10年最長期国債利回り(長期金利)は同0.5bp高い0.065%に小幅上昇。』(上記URL先より)

先物安に連動してというか中期長期が朝からイマイチな一方で新発超長期が貫禄の不動だったという感じだった気もしますが、入札のあったゾーンがウゴカンチ会長で他のゾーンがちょっとだけ動いてみるとか中々残念感の溢れる相場になっておりますが、あまりにも動かないので輪番の減額でもして動かしてくれとか言いたくなりますが(ただの愚痴^^)、YCCという意味では見事なまでに動かなくなっているのはこれはこれで正しいあり方になっているので、金融市場局もニッコリという展開で、よほど海外金利からの金利上昇圧力がやってこないと(というか日本の物価が1%超えにでもならない限り他に金利が上がる強力なネタが無いんだが)日銀動かない方が市場が安定して、しかも何と申しますか市場の安定って普通はその後大きく動くマグマが溜まるとか言うのですが、あくまでも市場の片隅におります無力参加者であるところのアタクシ個人の感想になりますが、マグマが溜まるのではなくて円債村から離村して、外債やら株式やらという所に出かけて帰ってこないというような図になって廃村になるんじゃネーノ的な感じもするのがあばばばばーという事で。


○ボスティック総裁(アトランタ)のバランスシートに関する講演ネタ(続き)

円債がこの有様なのでネタは海外へ(ちなみに今日は櫻井さんの函館金懇がある)。

[外部リンク] Normalization in the United States

Raphael Bostic
President and Chief Executive Officer
Federal Reserve Bank of Atlanta

Unconventional Monetary Policy: Lessons Learned Conference
International Finance Centre
Hong Kong
October 12, 2017

・経済の認識に関しては盛大に強いのだが物価については注目度を高めに置いている感じはする

最初の小見出しが『Why now? Current state of the U.S. economy』なのですが、経済の認識は基本的に強いのですけれども、物価に関するところが足元の物価にウェイトを置いている(すなわち「基調的に強いのですから無問題」的な話をしないという事です)感がありますな。
この小見出しの最初の部分で、

『So why is the Fed embarking on balance-sheet normalization now? The short answer is that the U.S. economy appears to be on solid footing, and there are several signs that this performance is likely to continue. This year, the U.S. economy is expanding at roughly a 2 percent pace.』

と来ていましてそのあと、

『Moreover, household incomes continue to rise, reflecting ongoing improvement in the labor market. These trends should provide support for increased consumer spending.』

雇用の良さを反映して家計は強い。

『Over the past few years, business investment in the United States has been tepid, partly reflecting a decline in the energy and mining sectors. However, investment growth has picked up over the past few quarters, and I expect it to continue to expand at a pace more consistent with a typical expansion.』

企業も強い。

『Exports have also rebounded over the past few quarters, which should help boost the U.S. factory sector. This improvement reflects a stronger global growth profile and a slight depreciation in the dollar this year.』

最近は海外経済の好調と若干ドルが弱くなったのを受けて輸出もリバウンド、てな感じできまして、ハリケーンの影響については3Qの成長を1%以上下げたものの、その後は戻るでしょう(引用はパスします)ああそれから四半期展開するとこの影響が攪乱要因ですけど基調に変化なし、と来ているのですが、労働市場に関して・・・・

『Notwithstanding the weak, hurricane-affected September jobs figure, the underlying strength in the labor market has been somewhat of an upside surprise.』

ということで労働市場に関してはupside surpriseとかゆうとりまして、その辺までは威勢が良いのです
けれども、最後の方に来て急に威勢が悪くなるのは・・・・・・

『Now, it is true that there are few signs that wage growth in the United States is accelerating.』

賃金の伸びの兆候がが見られんと来ましてその先の方では、

『Retail price pressures, like wage growth, appear to be muted.』

となった挙句に、

『The year-over-year growth rate in the Fed's preferred index of inflation-the personal consumption expenditures, or PCE, price index-was at 1.4 percent in August. This is noticeably lower than the inflation rate we had entering into the year, which was near the FOMC's 2 percent longer-run target. Importantly, the weak inflation numbers are not just in the headline statistics. We have also witnessed a slowing in some measures of underlying inflation, such as the core PCE and the Dallas Fed's trimmed-mean PCE measure.』

と来ていまして、1.4%の物価上昇率が年初の辺りからみると「noticeably lower」とかゆうとる上に、ヘッドラインだけではなく基調的な物価も上昇がスローになっている、と来ていまして、物価に関する言及の方はまーぱっとしませんな、という感じでいきなり威勢が悪くなるというのが味わいがあります。



・でまあバランスシートの話なのだが微妙にこの先生説明が微妙にアレな気がする

次の小見出しが『Expected effects of unwinding the Fed's balance sheet』ということでバランスシート
縮小の影響についての予測ってな話になりますが。

『Recent work by Board of Governors staff estimates that, overall, the three major asset-purchase programs resulted in something on the order of a 100-basis-point decline in the 10-year Treasury yield. This result is primarily attributed to the Fed's acting as a consistent buyer of longer-dated securities, which removed some of the risk to private buyers of these securities and hence reduced the interest rate required by market participants to hold them. Other estimates of the effects of the Fed's asset-purchase programs are in the ballpark of the Board staff estimates.』

URL先の方ですと「Recent work」って所にリンクがあってそこを踏みに行きますと、
[外部リンク] NotesThe Effect of the Federal Reserve’s Securities Holdings on Longer-term Interest RatesBrian Bonis, Jane Ihrig, Min Wei1

というのがあるのですが、QE1〜3で10年金利は100bpの金利押し下げ効果があったという分析になっていますな、という解説になっています。まあこの分析は似たような推計結果を前からよく言われていたのではあそうですかってな感じですが、「買入によって市場の長期債の需給を締めてタームプレミアムを下げる」という説明って一見すると尤もらしいのですけれども、テーパータントラム以降の長期金利の状況を見ると、そういう需給ベースの話よりも、やはり先行きの金融政策とか、金利正常化のターミナルレートとか、名目中立金利水準に対する思惑とかによって発生するタームプレミアムの方が断然大きいんじゃないのかなあと思うのですけれどもどうなんでしょうかねえ。

それに、需給でどうのこうの言うのでしたらば、何も中央銀行が財政ファイナンスとか言われるリスクを取りに行く必要があるのかと言えば、国債発行サイドが国債発行年限を短期化すれば長期債の需給が逼迫するのでタームプレミアムが下がるとかいう話になるので、別に中央銀行が頑張る必要はないという事でもあるようには思えます(って上記のリンク先あまりまともに読んでないので趣旨を外している可能性があるのですが、ボスティック総裁の説明だけ字面を読むと何かそんな印象が)。

『As we embark on balance-sheet reductions, there is a natural question: Will these effects be felt in reverse? That is, will the reduction of reinvestments increase 10-year yields and tighten financial conditions as we proceed with winding down the balance sheet?』

でもってそれを削減するとどういうことになるのか?という話ですが・・・・・・

『While much is uncertain about this unprecedented policy unwinding, there are good reasons to think that the effects of a gradual and predictable ramping down of the balance sheet will be smaller than the effects measured as the balance sheet expanded.』

バランスシートの拡大の時よりも縮小の項かは相対的に小さくなるのではないかとの手前味噌感漂うお告げ。

『First, it is plausible to think that the effects of large-scale asset-purchase programs are more powerful in times of instability and significant market disruption. Reductions in risk during times of heightened sensitivity to risk should induce stronger market reactions than during times when risks are considered largely manageable or low.』

市場が混乱したり不安定な時の買入の方が効果がより高い(けど今は市場が混乱も不安定も無い)から、という話ですがそれは信用緩和を主にしたQE1の時の話ではないかという気がする。

『Second, the size of the maximum monthly reductions will be quite low. To start, the balance sheet will be reduced by no more than $10 billion per month. Even at the maximum planned rate of at most $50 billion per month, the monthly reductions will be less than the pace of accruals during the earlier asset-purchase programs. Thus, the exit will be less dramatic than the entry.』

入るときよりも出る時の方がペースが小さいので影響が小さいという説明だがそれはまあ言いたいことは分からんでもないが累積的な効果はシンメトリックにならんか。

『Third, as the economy has grown, the housing market has stabilized, the stock of outstanding Treasury debt has expanded, and the footprint of the Fed's asset holdings relative to the market has declined. In that sense, some reduction of policy accommodation associated with previous balance-sheet actions has already happened, and hence some fraction of the ultimate market effect has already occurred.』

経済が拡大して住宅市場が活性化したのでMBS市場規模が大きくなったり、米国債発行残高が増えていたりするので、市場の拡大によってFRBのシェアが下がっているとかいう微妙な理屈が。

『Finally, the FOMC communicated its decision to begin reducing the stock of assets held by the Fed, and the contours of its approach, well in advance.』

事前に散々アナウンスしたコミュニケーションの勝利、ということなのですが・・・・・・・・・・

『The series of slowly increasing caps on the size of the balance-sheet reductions that the FOMC has outlined will help ensure that markets can predict the flow of riskless assets that will be available to the private sector. As a consequence, much of the impact of these reductions is likely already built into market interest rates.』

『Our recent experience in this regard supports this view. The announcement of the start of the program, in the September 2017 FOMC statement, had almost no effect on the 10-year Treasury yield. But even compared to the beginning of that deliberation process, some six months ago, the 10-year yield is little changed.』

とまあ事前のコミュニケーションの成果でバランスシート縮小決定前後の米国長期金利に影響は無かったぜとの説明になっているのですが、それよりもSEPで示されたロンガーランのFFレートの水準が低下した方が盛大に効いていると思われる所でして、わかっててそういう説明しているのか素で行っているのかが良く分からん所ではあるのですが(ただまあそこを強弁するインセンティブはボスティック総裁に無いように思えるので素で言っているような気が)、ちょっとコミュニケーションの所については理解が怪しい感じがしますな。

『I believe this outcome reflects the effectiveness of the FOMC's advance communication regarding the coming balance-sheet policy. And in my view, these communications were a great success.』

そんな認識なのでコミュニケーションポリシーの大勝利と来ています。

でもってコミュニケーションについてはしつこく説明していまして、

『The FOMC reported initial discussions in its March meeting minutes and issued an addendum to the normalization plans at the end of its June meeting. This document outlined the details of the caps and an implementation timeline.』

『The FOMC reported initial discussions in its March meeting minutes and issued an addendum to the normalization plans at the end of its June meeting. This document outlined the details of the caps and an implementation timeline.』

『Finally, FOMC members' public testimony and speeches seemed to focus market participants on the likelihood of a September decision, and this indeed is what happened. As I mentioned, all this preparation was, in my view, key to minimizing any undesirable market volatility. We did not experience a reprise of the so-called "taper tantrum" of 2013.』

『In terms of lessons learned, in my view, the different market responses to the two attempts of our central bank to begin a normalization of the balance sheet?one extreme market volatility and the other virtually no response in real time?highlights the importance of clear communication. While such clarity of purpose and goals is always of value, it is especially so when in the realm of unconventional policy, where there are few guideposts to help shape the expectations
of market participants.』

つーことでこの前のテーパータントラムと比較して事前のコミュニケーションがどうのこうのという話をしているのですが、そもそもテーパータントラムに関しては必要あれば緩和の方向から正常化の方向という方向転換だった訳ですからそら金利動きましたわという事ではありますし、今回はその点で金利が動かなくて結構という話をしているのですが、金利が上がらなかったり下がったりという要因ってそれ以外の中立金利がどうのこうのの話が効いているんだし、だいたいからして正常化しようという事をしている中で金融環境が一層緩和的になるのってそれ本当に良い事なのかというとそれはおかしくねえかという感じもする所であって、ここまでコミュニケーションの大勝利というのは現状認識として如何なものかなと思うのでした。


・以下は簡単に流します

その次に『Longer-run questions』という小見出しがあるのですが、これは最終的にバランスシートの規模がどのくらいになるのかという話で、金融規制強化の影響でリザーブの予備的需要が以前よりも高まっているとみられるので少し多いんじゃないのという話はあるけど、まあこれはやってみないと分からんという結論。

最後の『Conclusion』ですが、

『There are many other items on the list of pros and cons for choosing either the precrisis framework of scarce reserves and active funds rate management, or something more like the current situation, with abundant reserves and interest on excess reserves as the main tool for implementing policy. I have not attempted to do justice to them here, and I have not yet made up my mind on the question of what the normalized size of the balance sheet should be.』

『My point is only to acknowledge that answering this question is the next major step in the process of normalizing monetary policy. Of course, the Federal Reserve System has been actively engaging in this discussion. You can find reports on a few of these discussions in the minutes of the November 2016 FOMC meeting and in the presentation materials from a conference on normalizing central bank balance sheets that the New York Fed hosted this past July.』

ってことでバランスシートの最終形に関する考察がこれからは重要だそうな。正直その水準ってオペレーション技術的な問題に帰着すると思うのであんまり重要じゃない気がするのですが・・・・・・・・

『We have the luxury of continuing to be deliberate about seeking answers about the new normal. But I have noted that I view communications about the FOMC's plans as key to the success of full exit from the extraordinary policy interventions of the financial crisis and Great Recession. I look forward to actively engaging with my colleagues in both formulating answers to our outstanding issues and playing my part in communicating our thinking and decisions to the public.』

てな訳で講演終わるのですが、コミュニケーションの大勝利的な話に傾斜し過ぎな気はします。


○ルールベースの金融政策に関する講演がありまして(予告編)

時間がないので予告編ですが(涙)。

ちょうどまあこんなのありますが。
[外部リンク] / 04:58 / 2時間前更新
米金融・債券市場=2年債利回り約9年ぶり高水準、次期FRB議長タカ派的との観測で

『 前日、トランプ米大統領が次期連邦準備理事会(FRB)議長の候補の1人として、タカ派とされるスタンフォード大学のジョン・テイラー教授に好感を持ったと報じられたことで、短期債利回りの上昇が加速。』(上記URL先より)

テイラー先生といえばテイラールールで、そういやリフレ万歳講演をしてもらおうとリフレ系の方々が日本に読んだらまるで逆の話をしだしてワロタという事案があった記憶がございますが、ルールベースの金融政策云々というのでちょうどこんなのが先日ありましてですな、

[外部リンク] Monetary Policy: Rules, Benchmarks, Guidelines, and Discretion
By Eric S. Rosengren
October 13, 2017

というネタがあるのですが、時間がないので後日ということで勘弁。
 


お題「米国のコミュニケーションが物価に偏り過ぎな気がするというメモ/ボスティック総裁講演(その1)」   2017/10/17(火)07:57:21  
  ここもと2年前のログを整理したりしていますけれども、2年前と言いますとこの後金融政策の限界とか言われる中で12月に補完措置、1月にマイナス金利導入というヤケクソに打って出て結果はご案内の通りという状態だった訳ですが、そういう後の事態を知っている状態で過去ログを見直すのも面白いものだということが分かりました。

てな訳ですから、皆様におかれましても相場ノートみたいなの付けていると思いますけれども(つけてない人はつけましょう)、数年前のを読み直すと面白いんじゃネーノとかそんな事を思うのです。

ところで、本日はセ・リーグCSで横浜と阪神の試合ですが、2年前と言えば前の中畑監督の退任というのがありましてですなあ・・・・・・・

[外部リンク] アンケート(2017年4月)調査結果 ―

本文はこちら

[外部リンク] アンケート(2017 年 4 月)調査結果 -

要旨ですが、

『金融機関が、IT の進歩に対応し、付加価値の高いサービスを創出していくうえでは、外部などからの攻撃に対する情報の安全管理およびコンピュータシステム・通信ネットワークの安全性や信頼性の確保、すなわちサイバーセキュリティの確保が不可欠である。

日本銀行は、今般、当座預金取引先金融機関等のうち 411 先を対象に、サイバー攻撃の脅威や自社の対策状況などの現状に対する認識、経営資源の割り当てスタンス、実際のリスク管理状況などについて調査するため、アンケートを実施した。この結果、多くの先では、サイバー脅威の認識が深まっており、それに応じて、役員レベルのサイバーセキュリティの責任者を設置し、対策費用も増加させるなど、体制整備に向けた取り組みが進んでいることが確認された。また、技術面でも、脆弱性対策やマルウェア攻撃対策、DDoS 攻撃対策などが相応に進んでいることが確認された。もっとも、個社別にみると、対応状況にはかなりのばらつきがみられた。

金融機関のサイバーセキュリティ体制については、全ての先に一律の水準が求められるものではない。もっとも、サイバー脅威の高まりを踏まえれば、各金融機関が、対策の強化に不断に取り組みを進めていくことが重要である。日本銀行としては、金融機関が自らのサイバーセキュリティに関する体制面や技術面での取り組みを進めていくうえで、本アンケート結果が活用されることを期待するとともに、金融機関とサイバーセキュリティに関する議論をさらに深めていく方針である。』

ということで金融政策(金利の上げ下げとかの意味での)とは直接関係は無いですが、読み物としてはまずます(人による)と思いますのでメモという事で。




○円債ェ・・・・・・・・・・

[外部リンク] / 15:10 /
〔マーケットアイ〕金利:国債先物が小反発で引け、長期金利は横ばい0.060%

『 <15:05> 国債先物が小反発で引け、長期金利は横ばい0.060%

国債先物中心限月12月限は前営業日比1銭高の150円38銭と小反発して引けた。前週末の米債高の流れを引き継いで短期筋からの買いが先行した。 日経平均株価が堅調に推移したことに加えて、中期と長期を対象にした日銀の国債買い入れ結果で応札額を上回り、需給の緩みが意識されたことを受けて、上げ幅を縮めた。追随した売りは見られなかったが、17日に20年債入札を控えて様子見ムードが広がった。現物市場は持ち高調整主体の動きで閑散。10年最長期国債利回り(長期金利)は同変わらずの0.060%。』(上記URL先より)

前月末近くのところで金利が一旦上がった後はまーこれがまたウゴカンチ会長で、10年とか元より動かないところもそうですが20年とかも0.60%には届かないけどじゃあ金利が下がるかっつーと米債がヒャッハーと金利が下がってもアチャーと金利が上がっても0.5%台後半の後半くらいの辺りで動かん(おかげで2毛動くと急騰急落だと勘違いする位に動体視力が落ちてしまいました^^)というこの状況。

何せ市場後講釈で「20年入札を迎えて様子見」っていや20年入札なんだから入札の前準備とか先回りの売り買いとかないのかよと言いますとこれがまた無いんだなあという状態でして、円債市場の地蔵ぶりが最近さらにひどい事になっていますな(20年で0.5%〜0.6%のレンジに嵌って早3か月とかになっているこの見事な展開)。

まー足元では半期の期初な所に来て、ECBとFRBは今後の動きに関して次のMPCで何らかの予告みたいなのを打ってくるかも知れないというのがあるし、日本では総選挙もあるし、その後は展望レポートもあるし、ということで、これからネタが出てくるというのに期初早々から動くこともあんめえという投資家スタンスというのはそらそうよという所ではあるのですが、債券先物の売買高でみるよりも何かこう動かんなあという感じで思うのですけれども実際の所どうなんでしょうかねえ。

というだけで別にオチがある訳ではないのですが、しかしまあこういう相場になってしまいますと、一応キャリーがぱみゅぱみゅなので投資家何とかならんことも無いのですが、そうは申しましても世の中には償還というのがありますし、だいたい償還まで持ってられているような物だったらまともに再投資しても再投資利回りが下がってあばばばばーですし、証券ディーラーは客が動かないから商売にならんとは言いましても、もっと機械的に国債をせっせとその時の成行で買ってくれる鴨もとい日銀というのがいるので、入札と輪番で商売というのは可能ではありますが、それってバランスシートをある程度使えないとやりにくい業務でして、バランスシート使うにしてもその辺のバランスシートコストにうるさい人とかだとそーゆープレイをするのも中々大変でしょうし、ということでまーYCCというのもコマッタモンダという状況はまだまだ続くという所で、せめてECBとFRBが正常化やる気を見せてジャパンの金利に少しくらい影響を及ぼしてもらいたいもんですなというグチをメモしておくと後で見直した時に味わいが出るかな〜などと思うのでありました。


○一番期待できそうな米国ちゃんですけど

まあ何ですな。
[外部リンク] / 14:35
米FRB、来年は3─4回の利上げがおそらく適切=ボストン地区連銀総裁

『[ボストン 16日 ロイター] - 米ボストン地区連銀のローゼングレン総裁は、連邦準備理事会(FRB)はおそらく12月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げする必要があり、その後、米国の失業率が引き続き低下し、インフレ率が上昇すれば、来年は3─4回の利上げがおそらく適切との認識を示した。』(上記URL先より)

まー米株がホイホイと上昇する中ですと利上げがしやすいと言いますか、足元世界景気に関しては多分強い状況ですし、基本的にリスクは上振れくらいの勢いになっているという状況でありまして、そんな中だから資産価格が上がるのは順当ちゃあ順当なのですが、それに加えて「緩和縮小には時間が相当かかるんじゃネーノ」というのも株価とかを支えているでしょうなという状況。でもってそういう状況って株式バブルとか起きやすくなる訳ですからして、そっちの警戒というのもあって(FOMC議事要旨だと必ず資産価格上昇で金融不均衡の議論が出てくる)12月利上げとかになっていると思うの。

そうは言いましても米国の場合「正常化ペースが遅れる」って話で利上げしても長期金利があんまりアガランチ会長になっておる訳でして、このやり方だと利上げしている意味があるのかよ(長期金利があんまり上がらんと緩和効果は変わらんし実質に直すと却って緩和が強まっているかもしれん)という感じも受ける訳ですな。

つーことで、FOMCの正常化路線なのですが、コミュニケーションとして「物価」の話を言い過ぎなのと、「中立金利の低下」を強調し過ぎな面があるんじゃないかなと思う所でして、今何のために金利を上げようとしているのかという点をもうちょっと突っ込んで説明した方がよろしいんじゃないかと思うのです。つまり、仮に金融不均衡警戒なら金融不均衡警戒でもう少し強いトーンで言えば金利の先高観が出てきてイールドカーブも立ってくるので金融緩和効果を下げることができますし、もし糊代論で利上げをしたいと思っているならば、今のようにフラットニングしながら金利が上がっている状況ですと、糊代作るつもりが糊代になっていない(長期金利の低下余地が変わらないのであれば糊代が出来ているのは短期だけなので糊代不足)と思えますが、何せSEPでターミナルレート下げてしまっているように、何かこう利上げしたいというのは分かるのですが、ではどういうバックグラウンドで利上げするのか、というのをもう少し明確化しないとと思うのですが、おそらくFRB的にもその辺の整理が出来ていないんだろうなあと思うのでした。

と言ってるアタクシもこれ頭の中で思いついているのを文章にはきだしてみましたが、イマイチこう上手く整理できていない感じがする(のをそのまま出すなよと言われそうですけどこれでも止まりながら書いたんですよ許してつかあさい)次第ですけれども、まー米国の金融政策に関しては正常化路線でやっているのは分かるのですが、その意図するところが却って分かりにくくなっているなあというのが最近の印象で、もうちょっと整理した方が良いと思うのと、物価にフォーカス当てすぎ(幾ら市場予想よりも弱いと言っても0.1%の予想からの下振れで4毛長期金利動くとか市場が反応し過ぎと思う)なのを何とかするのが最初だと思いますけどね。


○アトランタ連銀ボスティック総裁のバランスシート縮小に関するお話を拝読

ここもとFEDの皆様がああでもないこうでもないと講演をするので読まないといけないものだらけとなっているのですが中々追いつけておりません(超大汗)。

[外部リンク] Normalization in the United States

Raphael Bostic
President and Chief Executive Officer
Federal Reserve Bank of Atlanta

Unconventional Monetary Policy: Lessons Learned Conference
International Finance Centre
Hong Kong
October 12, 2017

非伝統的政策に関するコンファランスみたいですな。

アトランタ連銀の総裁講演は最初に箇条書きで要点がありまして便利。

『Atlanta Fed President and CEO Raphael Bostic speaks October 12 on Federal Reserve balance-sheet normalization at the Unconventional Monetary Policy: Lessons Learned Conference in Hong Kong.』

ほうほうそれでそれで???

『Explaining why the Fed is embarking on balance-sheet normalization now, Bostic says the U.S. economy appears to be on solid footing.』

米国経済の成長は力強い足取りなのでバランスシートの正常化に着手しました。

『He believes the Fed's asset-purchase programs during the financial crisis and in the early phases of the recovery had meaningful macroeconomic effects.』

金融危機時および回復初期におけるFEDの資産買入は意味のあるマクロ経済への効果を示した、という説明だが微妙にこの人の説明もアレな部分がある。

『Bostic says there are good reasons to think that the effects of a gradual and predictable ramping down of the balance sheet will be smaller than the effects measured as the balance sheet expanded.』

拡大の時の効果よりも縮小の時の悪影響の方が少ない、という謎理論にも程がある説明なのですけれども、まあ手前味噌感のある謎理論になっています。

『Bostic believes the FOMC's advance communication regarding the size of coming balance-sheet reductions was a great success, as much of their impact is likely already built into market interest rates.』

資産縮小に関するコミュニケーションはgreat successって言ってるけど、金利の安定的な推移は別のコミュニケーション要因によるものだと思うので、一般化できる話ではないと思う。

『Bostic has not yet made up his mind on the question of what the normalized size of the balance sheet should be.』

そらそうよ。

『Bostic says communications about the FOMC's plans are key to the success of full exit from the extraordinary policy interventions of the financial crisis and Great Recession.』

コミュニケーション上手く行っている、という話を強調しているのですが、そもそも論として正常化しようとしているのだから、ある程度金利が上がらないと正常化の意味がない訳で、テーパータントラムで長期金利がスパイクしたのがトラウマになっているのは分かるのですけれども、長期金利が上がらないで資産市場のユーフォリアが続くという状況って結局のところグリーンスパン議長時代の正常化(が遅れて住宅バブル発生)と同じ轍を踏むんじゃネーノという気もだいぶするので、その辺に関してFRBのメンバーが何を考えているのかというのを知りたいなあとは思うのです。


・・・・・・・・とか何とか言っているうちに本文をネタにする時間が微妙に苦しくなったので続きは明日(すいません)。
 


お題「短期市場サーベイが来ましたな/ポーゼン発言で頭クラクラとか」   2017/10/16(月)08:02:22  
  ほほう。
[外部リンク] 22時19分(最終更新 10月16日 00時26分)

という同じ毎日調査ですが、
[外部リンク] 02時35分(最終更新 10月16日 02時35分)

というのは何かこれ選挙以降に議席数と支持率の乖離が別の意味で変な波乱になるような気がしてきました。


○これはひどい(ポーゼン氏の日本金融政策に関する発言)

本石町日記さんなどがご指摘ですがせっかくなのでアタクシもメモに。

[外部リンク] / 14:23
インタビュー:日銀追加緩和は不要、目標未達悪くない=ポーゼン氏

『[ワシントン/東京 15日 ロイター] - 米ピーターソン国際経済研究所のアダム・ポーゼン所長は15日までにロイターのインタビューに応じ、日銀の追加金融緩和は不要との見方を示した。物価安定目標2%に届かない現状について「悪い結果とは思わない」との認識も示した。』(上記URL先より)

[外部リンク]
A・ポーゼン ピーターソン国際経済研究所所長/O・ブランシャール 
ピーターソン国際経済研究所シニア・フェロー
2015/12/15付日本経済新聞 朝刊

『日本はインフレを必要としている。日銀が量的・質的金融緩和により0.5%程度のインフレを達成したが、それ以上のインフレが必要だ。』(上記URL先より)

おまえナメトンノカとしか申し上げようがないのですが、まあこういう輩でもBOEのMPCメンバーだったりするのですが、所詮他人事ですからまあ無責任にも程がある訳で、こういうの「以前の発言との整合性」とかどうなっているんだよと小一時間問い詰めたい訳で、そういう意味では一応反省の弁を述べるバーナンキ逆さ絵おじさんの方がまだ知的には誠実なのですな、ベンなだけに(違)。

まーだいたいこのオッサンは偉そうに他国の事に言及するのですが、わずか2年でこの盛大な変節っぷりでして、まあこういうオッサンのいう事を真に受けて金融政策だの経済政策だのをどうにかしましょう的な話をするのってのが碌なもんじゃない訳ですので、一々海外から学者先生呼んできて消費税がどうのだの財政がどうのだのというような事はするだけ無駄だし害しかないちゅう事でしょうし、まーそもそも学者に金融政策やらせてもどこかの誰かさんのように「進化した」とか言い出してお前はいったい今まで何をやっていたんだ(そもそも置物理論が学者と言えるようなレベルの話をしていたのか、という話はあるが)という例もあるように、まーアカンやろというのがここ数年で段々馬脚が表れてきましたなという悪態なのでございました。


○短期金融市場サーベイ公表

[外部リンク] 年: 61%→2017 年: 17%)したものの、引き続き「改善した」との回答割合(2017 年:9%)を上回った。』

当たり前です。

『取引残高が拡大を続けている国債レポ取引についても、「改善した」の回答割合(7%)を「低下した」の回答割合(20%)が上回った。この背景としては、市場に流通している国債の量や銘柄種類の減少を指摘する声が聞かれている。』

つーかですね、取引高が多ければ市場が機能しているか、というとそら取引が少ないよりは機能しているとは言えるかも知れませんが、それよりも市場機能と言った時に恐らく市場の中の人が考えるのって、取引参加者のバラエティが豊富で、バイカイしようとした場合にカウンターがちゃんといるような多様性が市場の中に存在することだと思う(などと申し上げましたが不肖このアタクシも市場での年代的には棺桶に片足突っ込むどころではないジジイですので、今みたいな市場しか知らんという方とはギャップがあるでしょうな)ので、そら(取引残高が拡大しているからと言って)そう(市場機能が改善しているとは限らない)よと思います。

まー「この背景としては、市場に流通している国債の量や銘柄種類の減少を指摘する声が聞かれている」ってのにはちょっと味わいがあって、その事象ってのは誰がどう見ても長期国債馬鹿買入の結果として発生しているので、「長期国債の野放図な買入を漫然と継続すると市場機能は低下します」ってのを遠まわしに表現しているのですが、遠まわし過ぎて市場の中の人には理解できても政策委員会の中の人たちには理解できないのではないかと懸念。

てな訳で(データ集の前の)最後に『【BOX】国債の決済期間短縮化(T+1 化)に向けた取り組み状況』というのがあるので確認。

『2018 年5月より実施予定の国債の決済期間短縮化(T+1 化)に向けた取り組み状況を先数ベースでみると、既存のシステム・体制等で対応可能とする先やシステム開発・調達に着手している先の割合が、前年に比べて各々増加した。』

まあ何ですな、アウトライトT+1って別に今でもやろうと思えば物理的には可能なので、対応可能(ただしやるとは言っていない)というのは居るでしょうなあと思われる所で、T+1を通常対応にするためのシステム体制構築となるとそれはまあ面倒な事になるでしょうなあとは思います。

このT+1ですけれども、まー特に日本の場合はゼロ金利だのみたいな期間が超長い間続いていて、短期決済回りってどこから見てもコストセンターみたいな状態が長くなっているので、この手の制度対応という大義名分でも無いとシステム対応する予算やら人員やらの確保も出来ない(と言ってもこの対応で人員増やしたという話はトンと聞きませんけれどもorzorz)という悲しい話でもあるので、まあドサクサに紛れて短期資金繰り決済回りのシステム対応の改善を図るというのはあると思いますけど。

『また、T+1 化に合わせて採用が推奨されている新現先取引への移行状況について、取引残高ベースでみると、「既に新現先取引のための体制(事務・システム)を構築済み」との回答が前年に比べて増加しており、新現先取引への対応が一段と進んでいる。他方で、レポ取引の頻度の少ない先のなかには、新現先取引への移行になお慎重な姿勢を示す先もみられた。』

「取引残高ベースでみると」ってのに盛大に味わいがありまして、それはつまり大手銀行さん辺りの対応がどうのこうのという所では対応されてくるものの、取引先の広がりというのが全然起きていないという事なんでしょうなあというのは分かる。

でですね、特に資金繰りのような最終的には命綱な取引に関して言いますと、市場の参加者に種類的な広がりがある事が市場機能の安定とか、危機における対応可能性という観点とかから重要なのであって、幾らバカスカ取引が行われてその残高がコール市場の何倍とか威張っていましても、参加者が大手銀行と証券ディーラーばっかりの市場(あとはレポ信託と証金・短資ですかね)というのは市場ストレス時における脆弱性が大きいと思う訳でして、アウトライトT+1についても同じ事が言えるのですけれども、「対応できる人だけ参加すれば良い」というのはそらまあ市場作るに際してそういう考え方も分かるのですが、参加者の幅を広げる為に何をしたら良いのか、という辺りの配慮が不足していて、今後も参加者の幅が広がりをみせる感じがしないというのは市場デザイン的に如何な物かなとは思うのでありました。

『さらに、銘柄後決め GC レポ取引に対応した新しい基本契約書の利用状況をみると、2018 年5月の T+1 化開始時期までに新しい基本契約書を利用して契約締結するとの意向を示す先が大宗を占めており、T+1 化に向けた体制整備の着実な進展が窺われる。』


って言ってるけど多分銘柄後決めってそんなに質的には広がらないと思う。



○こんなんありました

今(月曜の朝)だとトップページの新着情報の最初の所なのでトップページからリンクがありますが。

『10/13(金) (論文)金融研究所DPS:2017年国際コンファランスの模様』

ってのがあって、

[外部リンク]

に飛ぶのですが、最初の所に

2017-J-14/経済 「金融政策:教訓と課題」2017年国際コンファランスの模様 2017-10-13

ってのがあって、アドビのアイコンをポチっとなとすると

[外部リンク] Paper No. 2017-J-14

というのが出てきます。

でもって目次だけ見ますと、

1. はじめに
2. 開会挨拶
3. 前川講演:Some Reflections on Japanese Monetary Policy(日本の金融政策に関する一考察)
4. 基調講演:Rethinking the Power of Forward Guidance―Lessons from Japan―(フォワード・ガイダンスの有効性の再検討―日本からの教訓―)
5. 論文報告セッション
(1) Japanese and U.S. Inflation Dynamics in the 21st Century(21 世紀の日本と米国のインフレ動学について)
(2) Monetary Policy According to Heterogeneous Agent New Keynesian (HANK) Models(家計の異質性を考慮したニューケインジアン・モデルによる金融政策)
(3) Some Evidence on Secular Drivers of U.S. Safe Real Interest Rates(米国実質金利の長期的な変動要因)
(4) Market Concentration and Sectoral Inflation under Imperfect Common Knowledge(不完全共有知識下における産業レベルのインフレ動学の特徴)
6.政策パネル討論
(1) パネリストによるプレゼンテーション
(2) 一般質疑

となっていまして、前川講演に関しては先日来チマチマ引用しております(今朝は時間がないので勘弁)逆さ絵講演で、基調講演はこの前ちょろっとだけネタにした奴ですが、ここに出ている質疑含めたサマリーもはあそうですかと思いつつも鑑賞したのですがこれまた時間が無いので、そのうちネタにするかもしれませんししないかもしれません(大汗)。
 


お題「色々と紙が出ているのでその辺りでも」   2017/10/13(金)08:02:44  
  なるほど。
[外部リンク] Brotherか
2017年10月 日本銀行FinTechセンター 河合祐子

ということでFinTechセンターのセンター長の河合さんがCEATEC JAPAN 2017という所で講演を行ったのの講演要旨ではなくスライドが唐突に出てくる中々珍しいパターンというか講演要旨が無くてスライドだけがドーンっていうのは初めてに近い気がするんですが、まあ突如登場の巻(ちなみに海外の地区連銀総裁だとセントルイスとかよくやりますが、講演の方は要旨というよりはアブストラクト程度になっていて、あとはスライドショーでお察しというパターンもありますので、そこまで異例の話ではないのですが、日銀はそういうのやってきたことが無い筈なのでちとこれはビックリ)。

原稿が無いので中身はスライド見て想像する訳ですが、主に大陸中国の事例を紹介しながらフィンテック発達するとこういう事も起こりますというお話と、日本での現状などの比較というのがありまして、不肖このアタクシは現金の匿名性スキーなアヘアヘ現金決済マンなのですが、まあこの辺のテクノロジーってその手前の段階が全然ないような無人の野みたいな状態だった所だと上記資料にある大陸中国の事例のようないきなり最新バージョンに飛ぶことが出来るのですが、幸か不幸か日本の場合はそれ以前のバージョンの方で極めて堅牢かつ安定的なシステム(社会的な慣習とかを含めたシステム)が出来上がってしまいましたので、そこからワープするにはどうするとワープするのか、というお話になるんでしょうかね。

とまあそれは兎も角として、上記のスライドショーは面白いと思いますのでお暇な時に一読推奨。

ちなみにフィンテックに関しましてはこのような特設コーナーもあります。
[外部リンク] 9 月には、欧州全域をカバーする証券決済プラットフォーム T2Sへの各国証券決済システムの移行が、概ね完了した。また、欧州中央銀行は、欧州の決済インフラの一段の高度化に向けた中期イニシアチブ“Vision 2020”を公表しているほか、2018 年 11 月より、リテール決済のサポートに特化した中央銀行資金決済システムを 1 年 365 日、1 日 24 時間稼動させ、欧州全域をカバーする即時リテール送金を後押ししていく方針を決定した。』

ということで、欧州の決済と言えばもう前世期には欧州ソブリン(てかだいたいイタリア)のグローバル円債とか結構取引されていましたけど(いや今でも外債普通にやりますが)、一昔前は決済するとフェイルは当たり前だし利金着金が遅延するのも良くある話(償還元本だけ着金して終期利金が翌日に着金した時は腰が砕けた事があります)というかなりしょぼい決済インフラだった(インフラのせいなのか欧州人の事務処理能力のせいかわかりませんが)ですし、アタクシは良く知りませんが昔の海外駐在帰りの人に聞くと預金口座の残高がリアルタイムで分かるとかいうような洒落た機能は存在しなかったとか、色々と凄まじい話を聞いておった訳ですな。

然るに、そういうど貧弱な所から上記のレポートにありますように、ここ10年位だったと思いますが急速にこの辺りの決済回りとかリテール決済回りとかが発達してきて、気がつけばかなり進んできました、というお話になっております。


でまあこういう話になると決済に少々興味があって、小僧の頃にバックオフィスで決済事務に従事しながら登録済証が今どこにあるのか月末にトレースして回るとか(何の事だかわからない人は1997年以前に資金証券部門に居た人に聞いてちょ)やっておりました程度のアタクシが色々と知ったかで話をするのも何なので決済詳しい人に伏して教えを乞いたいものでありますが、今回の上記レポートで債券市場の中の人として確認しておいた方が良さそうなのは、上記レポート本文の2ページ目(PDFでも2枚目)にあります、

『欧州証券決済インフラの整備と T2S』

というところ(今回メインの説明になっている部分でございます)になろうかと思いますので、まあこの辺りを読むのがよろしいかと存じますが、アタクシも一読しただけでドヤ顔で説明できるほど勉強している訳では全くもってございませんので、もしかして勉強した結果ドヤ顔で説明できる位の知識でもつけばドヤ顔で説明するかも知れませんが道のりは遠そうです(トホホ)。


○FSBのリファレンスレート云々キタコレ

[外部リンク] major interest rate benchmarks - Progress report on implementation of July 2014 FSB recommendations)を公表しました。詳細につきましては、以下をご覧ください。』

てな訳で、

プレスリリース(英語です)
[外部リンク] publishes progress report on implementation of IBOR reforms


本文(英語です)
[外部リンク] major interest rate benchmarks
Progress report on implementation of July 2014 FSB recommendations

プレスリリースの方から

『The Financial Stability Board (FSB) today published a progress report on implementation of the FSB’s 2014 recommendations to reform major interest rate benchmarks such as key interbank offered rates (IBORs).』

ちなみにこの2014年のリコメンデーションとかいうのはこちら
[外部リンク] Major Interest Rate Benchmarks
22 July 2014

『The 2014 recommendations included measures to strengthen benchmarks and other potential reference rates based on interbank markets, as well as developing alternative nearly risk-free benchmark rates (RFRs). The recommendations were made following examples of attempted market manipulation and false reporting of global reference rates, together with the post-crisis decline in liquidity in interbank unsecured funding markets.』

『The progress report concludes that IBOR administrators have continued to take important steps to implement the FSB’s recommendations, including steps to adjust methodologies used to calculate benchmark rates. However, in the case of some IBORs, such as LIBOR and EURIBOR, underlying reference transactions in some currency-tenor combinations are scarce and submissions therefore necessarily remain based on a mixture of factors including transactions and judgement by submitters. Regulators have taken a number of steps to address these issues, including developing powers to require mandatory contributions to benchmarks, but it remains challenging to ensure the integrity and robustness of benchmarks and it is uncertain whether submitting banks will continue to make submissions over the medium to long-term.』

てな訳で「integrity and robustness of benchmarks」というのですが、一方でFSBの求めるものとしてそれがトレーダブルレートで実際のトレードレートに依拠していないとイカンというのがあって、先般も申しあげたように市場慣行なんぞは10年のスパンで見た全然違っているという事は多々ある訳で、市場の実勢に沿う形、かつ連続性をできるだけ損なわないようにしながら短期のリファレンスレートを定期的に見直していく形を作った方が建設的だと思うのですが、そうなるとISDAが困っちゃうとかそういう事なんですかねえとは思うけど、ISDAだってクレジットイベントの判定の時に微妙な柔軟性(ギリシャのリストラクチャリングが何故かセーフだったとか)を発揮するんだし、リスクフリーレートに関しても柔軟にやっていけば良いのではないかと思うのですけど、今後この扱いってどうするんでしょうかねえ。

途中飛ばして、

『The official sector has also actively engaged with the International Swaps and Derivatives Association (ISDA) to tackle the risks associated with permanent discontinuation of widely used IBORs. ISDA has established a series of working groups and is drafting fall-back arrangements for new derivatives contracts and a future protocol to amend existing contracts.』

LIBOR廃止になったら「これを使いますので読み替えて下さい」ってISDAがやるんでしょうな。

『The official sector places great importance on all industry stakeholders, on both the buy and sell side, entering into such protocols. It is also important that work on contract robustness is extended to other non-derivative markets where contracts reference IBORs such as mortgages, loans, floating rate notes and futures contracts.』

『The FSB will publish another progress report in 2018.』

前回は2016年7月に進捗状況が公表されていまして、
[外部リンク]
 


お題「寝起きでFOMC議事要旨ネタ」   2017/10/12(木)07:56:58  
  ほお。
[外部リンク] 22:28配信

『22日投開票の衆院選について、朝日新聞社は10、11の両日、4万人以上の有権者を対象に電話調査を実施し、全国の取材網の情報も加えて選挙戦序盤の情勢を探った。現時点では、(1)自民党は単独過半数(233議席)を大きく上回りそうで、小選挙区・比例区とも堅調(2)希望の党は伸びておらず、代表の小池百合子都知事のおひざ元の東京でも苦戦(3)立憲民主党は公示前勢力(15議席)の倍増もうかがう勢い――などの情勢になっていることが分かった。』(上記URL先より)

大チャンスを自分で潰した人が居るように思えますな。調子に乗り過ぎでしたな。


○寝起きでFOMC議事要旨である

[外部リンク] Views on Current Conditions and the Economic Outlook』のケツの方から読んでいくという手抜きモードなのですが、今日は頑張って(?)労働市場の所から最後まで読んでみる。

・賃金がアガランチ会長な件について

9パラグラフ目からになります。

『Labor market conditions strengthened further in recent months. The increases in nonfarm payroll employment in July and August remained well above the pace likely to be sustainable in the longer run. Although the unemployment rate was little changed from March to August, it remained below participants' estimates of its longer-run normal level.』

『Other indicators suggested that labor market conditions had continued to tighten over recent quarters. The labor force participation rate had been moving sideways despite factors, such as demographic changes, that were contributing to a declining longer-run trend. In addition, the number of individuals working part time for economic reasons, as a share of household employment, had moved lower. The job openings rate, the quits rate, households' assessments of job availability, and the labor market conditions index prepared by the Federal Reserve Bank of Kansas City had returned to pre-recession levels.』

と、労働市場の現状については威勢の良い話が続きます。

『However, some participants still saw room for further increases in labor utilization, with a couple of them noting that the employment-to-population ratio and the participation rate for prime-age workers had not fully recovered to pre-recession levels.』

数名(some)の参加者はそうは言いましてもまだ改善の余地があるとの指摘で、まあこの現状の所は流して読んで良い種類だと思いますがその次が賃金動向に関する議論。

『Against the backdrop of the continued strengthening in labor market conditions, participants discussed recent wage developments.』

てな訳で10パラグラフ目は賃金のお話。

『Increases in most aggregate measures of hourly wages and labor compensation remained subdued, and several participants commented that the absence of broad-based upward wage pressures suggested that the sustainable rate of unemployment might be lower than they currently estimated.』

複数(several)の参加者は賃金上昇圧力が弱いのは自然失業率が下がっているからでねえの?と指摘。

『Other factors that may have been contributing to the subdued pace of wage increases reported in the national data included low productivity growth, changes in the composition of the workforce, and competitive pressure on employers to hold down their costs.』

その他としては全要素生産性の伸びが弱いとか労働人口の年齢構成の変化とか企業のコスト削減へのプレッシャーが強いとか。

『However, reports from business contacts in several Districts indicated that employers in labor markets in which demand was high or in which workers in some occupations were in short supply were raising wages noticeably to compete for workers and limit turnover. It was noted that the expected increase in demand for skilled construction workers for reconstruction in hurricane-affected areas would likely exacerbate existing shortages.』

とは言いましても地区連銀からのアネクドータルな報告によれば企業が必要とするスキルに合致するような労働者の確保は賃金を盛大に上げないと困難になっていますという話のようで。

『Most participants expected wage increases to pick up over time as the labor market strengthened further; a couple of participants cautioned that a broader acceleration in wages may already have begun, consistent with already-tight labor market conditions.』

殆どの参加者は賃金上昇はこれから来ますなという指摘ですが、2名は既にこれは広範な賃金上昇圧力が始まっているぜよ、という指摘になっています。


・インフレに関して

11パラ目以降が物価の話。

『Based on the available data, PCE price inflation over the 12 months ending in August was estimated to be about 1-1/2 percent, remaining below the Committee's longer-run objective.』

四捨五入すれば2じゃないかと言いたくなるがそうはならないFOMC。

『In their review of the recent data and the outlook for inflation, participants discussed a number of factors that could be contributing to the low readings on consumer prices this year and weighed the extent to which those factors might be transitory or could prove more persistent.』

色々な要因について一時的なのか長く引っ張りそうなのかを点検と。

『Many participants continued to believe that the cyclical pressures associated with a tightening labor market or an economy operating above its potential were likely to show through to higher inflation over the medium term. In addition, many judged that at least part of the softening in inflation this year was the result of idiosyncratic or one-time factors, and, thus, their effects were likely to fade over time.』

多くの(Many)参加者は賃金上昇圧力からの物価上昇圧力は今後も継続し、足元での物価上昇ペースの鈍化に関しては特殊要因あるいは一時的な要因であり、これは時間の経過とともに影響が無くなっていくでしょう、ということなので(当たり前だが)声明文で示された通りが中心的な見解。

『However, other developments, such as the effects of earlier changes to government health-care programs that had been holding down health-care costs, might continue to do so for some time.』

一方でヘルスケア関連の物価への影響はもうしばらく続くじゃろということだがもうちょっと前は一時的って言ってなかったっけ???

『Some participants discussed the possibility that secular trends, such as the influence of technological innovations on competition and business pricing, also might have been muting inflationary pressures and could be intensifying. It was noted that other advanced economies were also experiencing low inflation, which might suggest that common global factors could be contributing to persistence of below-target inflation in the United States and abroad.』

より構造的な話の議論がありまして、テクノロジーの進化によって競争が激しくなったり企業の価格設定が厳しくなったり(価格比較サイトみたいなイメージですかね)で物価上昇圧力が弱まるという話。それから多くの他の先進国でも物価が中々アガランチ会長となっているということからして、グローバルに共通する要因があるということですなという指摘もあります。

#だったら主要国揃ってインフレ目標下げればいいのにとは思うがその話は措く

『Several participants commented on the importance of longer-run inflation expectations to the outlook for a return of inflation to 2 percent. A number of indicators of inflation expectations, including survey statistics and estimates derived from financial market data, were generally viewed as indicating that longer-run inflation expectations remained reasonably stable, although a few participants saw some of these measures as low or slipping.』

インフレ期待に関する指摘も入って来ておりまして、概ねインフレ期待はアンカーされているものの、一部のインフレ期待に関する指標が低かったり下落傾向にあることを指摘(というか懸念でしょうな)する参加者も複数名(a few)いるとのことで、労働市場の方に比べると当然ですがこっちの方が慎重に見ている人もいまっせというのが伝わる書き方になっているように見えます。


でもって第12パラグラフは、「で、低インフレが続いているけどどうよ」という話。

『Participants raised a number of important considerations about the implications of persistently low inflation for the path of the federal funds rate over the medium run.』

ということで。

『Several expressed concern that the persistence of low rates of inflation might imply that the underlying trend was running below 2 percent, risking a decline in inflation expectations. If so, the appropriate policy path should take into account the need to bolster inflation expectations in order to ensure that inflation returned to 2 percent and to prevent erosion in the credibility of the Committee's objective. It was also noted that the persistence of low inflation might result in the federal funds rate staying uncomfortably close to its effective lower bound.』

数名(Several)は物価が低い状態が続くとインフレ期待が低下するリスクが生じるので、そのリスクに対応するためにも金利はあまりホイホイ上げずに低い水準に保つべきではないでしょうかという指摘をしているのが一発目に出て来るのでした。

『However, a few others pointed out the need to consider the lags in the response of inflation to tightening resource utilization and, thus, increasing upside risks to inflation as the labor market tightened further.』

という一方で複数名(a few)は経済の稼働状況(要はスラック解消)から物価の波及ラグの事を考えれば、ここから一段と労働市場がタイト化すると物価上昇リスクの方が高まるのではないか、とマッコウクジラで逆の見解があってこの二つを並立させて掲載していますな。

でもって第13パラグラフ。

『On balance, participants continued to forecast that PCE price inflation would stabilize around the Committee's 2 percent objective over the medium term.』

両端の見解を出しておいて結論これかよという感じですがまあ続きがある。

『However, several noted that in preparing their projections for this meeting, they had taken on board the likelihood that convergence to the Committee's symmetric 2 percent inflation objective might take somewhat longer than they anticipated earlier.』

数名(several)は今回のSEP作るにあたって2%物価到達の見込み時期を遅らせましたというのを指摘したそうな。

『Participants generally agreed it would be important to monitor inflation developments closely. Several of them noted that interpreting the next few inflation reports would likely be complicated by the temporary run-up in energy costs and in the prices of other items affected by storm-related disruptions and rebuilding.』

物価動向に関しては今後も注意深く見ていく、というのは当然として、今しばらくは各種特殊要因やハリケーンの影響なども出ますなとの指摘。


・金融不均衡について

第14パラ。

『In financial markets, longer-term interest rates and the foreign exchange value of the dollar declined over the intermeeting period, and equity prices increased. It was noted that U.S. financial conditions recently appeared to be responding as much or more to economic and financial news from abroad as to domestic developments.』

ドル安と株高で金融環境が緩和されましたと。

『Many participants viewed accommodative financial conditions, which had prevailed even as the Committee raised the federal funds rate, as likely to provide support for the economic expansion. However, a couple of those participants expressed concern that the persistence of highly accommodative financial conditions could, over time, pose risks to financial stability. In contrast, a few participants cautioned that these financial market conditions might not deliver much impetus to aggregate demand if they instead reflected a more pessimistic assessment of prospects for longer-run economic growth and, accordingly, a view that the longer-run neutral rate of interest in the United States would remain low.』

つーことで2名が緩和的な金融環境の継続が金融不均衡という話をしているのですが、一方で株高とはは景気の見通しが良いからだし、中立金利が低いのだったら別にこれはこれで問題なかろうという指摘もあってやや楽観気味なテイストも。


・という訳で金融政策

第15パラ。

『In their discussion of monetary policy, all participants agreed that the economy had evolved broadly as they had anticipated at the time of the June meeting and that the incoming data had not materially altered the medium-term economic outlook. Consistent with those assessments, participants saw it as appropriate, at this meeting, to announce implementation of the plan for reducing the Federal Reserve's securities holdings that the Committee released in June.』

中期的な見通しに変化が無いので今回バランスシート縮小着手を決定。

『Many underscored that the reduction in securities holdings would be gradual and that financial market participants appeared to have a clear understanding of the Committee's planned approach for a gradual normalization of the size of the Federal Reserve's balance sheet. Consequently, participants generally expected that any reaction in financial markets to the start of balance sheet normalization would likely be limited.』

まあこれだけアナウンスしたし額も少しずつだから初期の影響は少ないでしょうと。


でもって次のパラグラフが金利の話。

『With the medium-term outlook little changed, inflation below 2 percent, and the neutral rate of interest estimated to be quite low, all participants thought it would be appropriate for the Committee to maintain the current target range for the federal funds rate at this meeting, and nearly all supported again indicating in the postmeeting statement that a gradual approach to increasing the federal funds rate will likely be warranted.』

見落としに変化はなく、中立金利水準も低いですから今回は利上げは見送るけど、先々の利上げは行いますよというステートメントも入れましょう、って話なのですが・・・・・・・・・・

『Nevertheless, many participants expressed concern that the low inflation readings this year might reflect not only transitory factors, but also the influence of developments that could prove more persistent, and it was noted that some patience in removing policy accommodation while assessing trends in inflation was warranted.』

多くの(many)参加者は物価の足元の弱さが本当に一時的なのか確認したいからトレンドを見るためにも利上げについてはsome patienceが必要と。

『A few of these participants thought that no further increases in the federal funds rate were called for in the near term or that the upward trajectory of the federal funds rate might appropriately be quite shallow.』

『Some other participants, however, were more worried about upside risks to inflation arising from a labor market that had already reached full employment and was projected to tighten further. Their concerns were heightened by the apparent easing in financial conditions that had developed since the Committee's policy normalization process was initiated in December 2015. These participants cautioned that an unduly slow pace in removing policy accommodation could result in an overshoot of the Committee's inflation objective in the medium term that would likely be costly to reverse or could lead to an intensification of financial stability risks or to other imbalances that might prove difficult to unwind.』

一方で利上げすんなよというのと、いやきちんと利上げした方が良い、というのが分かれていて、さっきの金融不均衡話の所とは逆に、こちらでは金融不均衡の記述の方にウェイトが掛かってます。


ということで今後の利上げに関して最後のパラグラフになりますが。

『Consistent with the expectation that a gradual rise in the federal funds rate would be appropriate, many participants thought that another increase in the target range later this year was likely to be warranted if the medium-term outlook remained broadly unchanged.』

サムペイシャンスとか言う割には結局多くの(many)参加者は次回利上げを年末位という事にしているのね。

『Several others noted that, in light of the uncertainty around their outlook for inflation, their decision on whether to take such a policy action would depend importantly on whether the economic data in coming months increased their confidence that inflation was moving up toward the Committee's objective. A few participants thought that additional increases in the federal funds rate should be deferred until incoming information confirmed that the low readings on inflation this year were not likely to persist and that inflation was clearly on a path toward the Committee's symmetric 2 percent objective over the medium term.』

いやいやいやそんなに急ぐことは無いでしょう、と言っている数名(Several)の意見を今度は思いっきり記載して何かバランスを取っている感はありますな。

『All agreed that they would closely monitor and assess incoming data before making any further adjustment to the federal funds rate.』

まあこれは当たり前です。ということで本日はFOMCネタだけで勘弁。
 


お題「さくらレポート関連/結局米国のQE2は発射台が高かったから効いたという話なのでは?」   2017/10/11(水)07:56:26  
  ほほう。
[外部リンク] 3時26分

『スペインからの一方的な独立を宣言する構えを見せていた北東部カタルーニャ州のプチデモン州首相は、今月1日に行われた住民投票の結果、カタルーニャがスペインから独立する権利を得たと強調したうえで、スペイン政府との交渉を視野に今後数週間、独立を延期すると発表しました。』(上記URL先より)


あと話は全然飛びますが。
[外部リンク] 700 2017年10月12日
国債買入(残存期間1年超3年以下) 2,800 2017年10月12日
国債買入(残存期間3年超5年以下) 3,000 2017年10月12日
国債買入(物価連動債) 250 2017年10月12日

つーことで1年以下の輪番が700億円に減額(というか前増額したのが戻ったという感じですが)となりましたが、正直ここは買入の残高として意味あるものではないのですが、償還銘柄を償還まで持っていると100円になるので、大昔みたいに登録国債の元利金取扱手数料込み売買というのがワークしていれば別なのですが、そうじゃない状況下において償還銘柄を償還まで持ち切る意味って殆ど無いので、日銀様が拾ってくれると助かりますなという意味では意義はあるのですが、でもそれって何のためにやっているの感がありますけれども、中長期国債全銘柄を対象にするという事になるとどうしても償還銘柄の扱いが問題になってしまいますので、まあ仕方ない面はややありますな。本来的には残存1年以下の国債は輪番から外してしまえば良い(そもそも輪番=長期の資金供給オペなので1年以下の短期資金供給に結果としてなる買入をする必要は無い、と整理すればヨロシ)と思います(ただしそれをすると償還銘柄の投げ場が一つなくなる)。

というオペですので減額されてもあまり影響はなく推移という所ではございますな。


○支店長会議関連

・総裁挨拶は特にどうということもなく

[外部リンク] 年以降の政策、その中でも特に日本銀行の政策は、顕著な効果があったようにみえる。コールレートを下げる余地がほとんどなかったにもかかわらず、安倍首相の就任以来、日本銀行は株式市場や長期金利、為替レートにみられるように、金融環境を大幅に緩和させた 16。すなわち、経済成長率は上向き、2013 年初めの平均で+1.1%となっている。これはおそらく潜在成長率を上回っており、労働市場にみられる改善と整合的である。名目 GDP は縮小が続いていたが、過去 4 年間で平均+2.1%成長し、財政の持続可能性改善にも寄与している。そして重要なこととして、2016 年にゼロ近傍まで低下したことは心配ではあるが、2013〜15 年の消費者物価指数(コアコアベース、消費税率変更の影響は除く)の上昇率が+0.5〜+0.7%となったように、長期にわたるデフレ終息の兆しもみえてきている。Hausman and Wieland [2014]によるアベノミクスと日本銀行の金融政策の当初の評価は、費用対効果が高いというものであったが、3 年経ってもその評価は維持されていると思われる。』

ということですが、これ「2016 年にゼロ近傍まで低下したことは心配ではあるが」って簡単にスルーしているけれども、消費増税前の財政ドライブとか久々の消費増税に伴う駆け込み需要とその便乗とか、米国の金融緩和サイクルの終了と米国経済の拡大とか、そういう外部要因というか神風部分をどう見ても過小評価してるだろうとしか思えないんですよね(まあ「Hausman and Wieland」とか読んでないからどの程度その辺が加味されているのか知らんけど高評価している時点でまあお察しでしょう)。

『それにもかかわらず、日本銀行が掲げている 2%のインフレ目標はいまだ達成されておらず、目標達成時期も幾度となく先送りされていることは残念である。では、いったい何が理由であろうか。』

はあ。

『部外者である私の目からは、日本経済の特性や、過去の金融政策の遺産が相互に影響し合い、日本銀行のインフレ目標の早期到達を阻害しているようにみえる。』

ヘリコプター・ベンでケチャップでも何でも買えばインフレ目標達成するって話をしていただろうがいい加減にしろこのハゲ。

『重要なことは、日本の均衡実質金利は極度に低く、おそらくマイナスになっていると思われる。均衡実質金利は、エコノミストの間では r*やヴィクセルの利子率として知られており、総需要と潜在産出量を一致させる水準の実質金利である。言い換えると、均衡金利は金融政策の「中立」なスタンスを定義する金利ということになる。』

実質均衡金利が低いから政策が効かないという話はケチャップの話の時に出ていなかったと思いますが髭を剃って詫びろ。

ということで以下実質均衡金利が低いという話をしているのですがめんどいので途中をパスしまして、

『均衡実質金利 r*が低いことは、インフレ率が低いこととあわせ、金融政策が経済を浮揚させることを難しくしている。もちろん、そうした状況のもとで中央銀行が無力だといっているわけではない。』

あっそう。

『一般論として、実効下限制約に直面していても、金融政策は、次の 2 つの補完的な方法のうちいずれかを用いることで、総需要や雇用、物価上昇を喚起できる。』

補完的な方法かよ。

『まず、(例えば、長期金利を低下させる、通貨を減価させる、あるいは株価を上昇させるなどにより)金融環境を緩和させ、直接的に総需要を刺激することである。次に、国民のインフレ予想を引き上げることで、実質金利を押し下げるとともに、将来の成長期待を引き上げることである。』

インフレ予想が引き上がって実質金利が下がるのは分かるが何で成長期待が引き上がるの??

『合理的期待を仮定する標準的なモデルでは、この 2つの方法は、ちょうど 1 枚のコインの裏表のような関係にある。特に、実効下限制約のもとでは、金融政策はインフレ予想に影響を与えることを通じてしか金融環境を緩和することができない。しかしながら、実務的な側面からは、この 2 つのアプローチは、行動の面で明確に異なる、あるいは、金融環境の変化に対して少なくとも大衆は一様に反応するわけではなく、また、インフレ率や成長率について異なる予想を有している可能性を念頭においておくことが重要である。』

てそもそも合理的な期待形成がワークしとらんというのが示された訳なのでして、「金融環境の変化に対して少なくとも大衆は一様に反応するわけではなく、また、インフレ率や成長率について異なる予想を有している可能性を念頭においておくことが重要である。」って重要も糞も自明だろお前は何を言ってるんだと無学のアタクシは思うのでした。

『いずれにせよ、日本における金融政策の波及経路は、両者ともに限界に近付いているように思われる。』

・・・・・・・・・・・(--)

『第 1 に、今日の日本においては、短期金利だけでなく、超長期金利も実効下限制約またはその近辺にあり、ある種「超流動性の罠(super liquidity trap)」とでもいうべき状況にある。』

『対照的に、米国の短期金利は 2008 年から 2015 年までほぼゼロであったが、この間、長期金利は明確なプラス圏内で推移し、10 年物国債金利は一度も 1.5%を割り込むことはなかった。』

『FRB は、短期金利引下げの余地を有していなかったにもかかわらず、フォワード・ガイダンス(長期間短期金利を低位に維持するとの約束)と量的緩和(ターム・プレミアムの縮小)によって、より長期の金利に低下圧力をかけ、金融緩和策をとることができた。』

ということでここはしれっと流しているけれども、米国の場合はスタートの時の名目金利水準が高かったので金融政策が上手く行ったように見えるけれども。QE2(QE1は信用緩和なのであれは別)以降の金融政策が効いたのって単に発射台があったからであって、同じことを発射台の低い国がやっても効きが足りませんって話なんでしょう。

『同様に、これまで申し上げてきたとおり、日本銀行も近年、イールド・カーブの短期ゾーンを誘導する余地はほぼなかったにもかかわらず、金融環境を大幅に緩和することができた。もっとも、現在、金利の期間構造全体が事実上ゼロとなる中(そして日本銀行が金融システムの安定のため大幅なマイナス金利には明らかに後ろ向きであると思われる中)、金融環境の大幅な追加緩和の余地は、非伝統的手段を使ったとしても限定的であろう。』

『代わりに、これまでお話ししてきたように、例えば将来のある時点においてインフレ率が上昇し始めたとしても金利を低く抑え続ける約束をすることによって、将来のインフレ率が上昇するとの期待を生み出すことができるならば、日本銀行は実質金利を引き下げ、景気を刺激することができるであろう。』

ということで以下の話が始まるのですが、そもそも日銀は「MB拡大」だけはコミットしているけれども「金利を低く抑え続ける」ことにはコミットしておらずというのは元より申し上げている通りでして、以下の話って何だかな〜という感じになるのですが、まあ追々続きをやって参ります。
 


お題「短国買入1兆円/生活意識アンケートがパッとしない/その他雑談系」   2017/10/10(火)08:54:13  
  ところでこれは味わい深い。
[外部リンク] 11時26分

○オペのメモ位しか円債市場ネタが無いわけだが

[外部リンク] 10,000 2017年10月11日
国債買入(残存期間5年超10年以下) 4,100 2017年10月11日
国債買入(残存期間10年超25年以下) 2,000 2017年10月11日
国債買入(残存期間25年超) 1,000 2017年10月11日

短国買入は1兆円で来ましたので、このペースだと7500×3+10000×2で42500の買入になって、57200億円の償還なので残高は1.5兆円落ちる計算になりますな。まあ短国の金利水準をどこに置くのが良いのかというのも割と難しい話で、いやまあ本来的に言えば長期国債でこれだけの買入やっているんですから短国買入は要らないというのが筋ではあるのですが、長期国債買入だけだとMBの進捗がぶれるからそこを気にするかどうかというのが一つ、後は短国の金利が浮いてきた場合に短いJGBの金利に影響するかもしれないのでその辺の兼ね合いが微妙、現状ではコールレートって▲10bpよりは全然金利高い所にいますし、GCレポレートの方がコールよりも低くてどちらかと言えば▲10に近い所にあるのですけれども、そうは言いましても▲10に張り付いている訳ではなく、ということなので、恐らく短国買入のストック効果が出なくなるような水準になってくると短国の利回りはGCレポ並みになってくると思う(当初はマイナス一桁になった所で買いがドバーっと来るかなと思っていたのですが、この前の短国相場見てるとそこまで買いが伸びてこないみたいなので)ので、そうなるとYCCのカーブ形成更に苦しくなるかなという問題もあって中々難しいですの。

とはいえ短国買入はオペレーション的にはいらない子なのと、量的目標になった時に数字を稼ぐバッファーとして使えるから今のうちにせっせと削減するしかありませんな。

あと長期国債の方ですが、とりあえず足元の相場の位置だと減額というのはやりにくい感じではあると思いますがステルステーパーの立場からはドンドン減らして行く方が市場もニッコリという事ですので、さてどうやって減らすかという所でしょうな。


○中曽副総裁の絵心ですかね

金曜日にネタにした中曽副総裁の講演ですが、
[外部リンク] OIS 取引などの参照金利となっていることなどに鑑み、利用上、特にご留意頂きたい点について整理しているものであり、日本銀行が公表する他の統計の利用に伴う免責事項等に対し影響を及ぼすものではありません。』

というのが入っておりまして、リスクフリーレートとして無担保コールレートを使って行きましょうという話の一環という事になっておりますな、うんうん。


○生活意識アンケート

[外部リンク] 2017年9月調査 ――

・謎の景況感だが格差拡大なのかこれ?

まずは『1-1-1. 景況感』から。

『景況感のうち、現在(1年前対比)については、「良くなった」との回答が増加し、「悪くなった」との回答が減少したことから、景況感D.I.は改善した。先行き(1年後)については、「悪くなる」との回答が増加したことから、景況感D.I.は悪化した。

なお、現在の景気水準については、「良い」、「どちらかと言えば、良い」との回答の合計が若干増加し、「悪い」、「どちらかと言えば、悪い」との回答の合計が減少した。』

先行きの方がワケワカラン(前回はちゃんと改善していた)が、まあ足元「悪い」が減っているんですから宜しいのではないかと。


でもって『1-2-1. 現在の暮らし向き』に行きますと、

『現在の暮らし向き(1年前対比)については、「ゆとりが出てきた」との回答が増加したことから、暮らし向きD.I.は改善した。』

とはなっているのですが、微妙に「ゆとりがなくなってきた」というのも増えていまして、(「ゆとりが出てきた」よりも増え方が小さいのでネットするとゆとりが出ていることになるのだが)これはいわゆるひとつの格差拡大って奴ですか???

『1-2-2. 収入・支出』でも、

『収入については、実績(1年前対比)は、「増えた」との回答が増加したものの、「減った」との回答も増加したことから、現在の収入D.I.はマイナス幅が拡大した。先行き(1年後)については、「増える」との回答が増加し、「減る」との回答が減少したことから、1年後の収入D.I.はマイナス幅が縮小した。』

となっていて格差拡大感isある。なお支出は、

『支出については、実績(1年前対比)は、「増えた」との回答が増加し、「減った」との回答が減少したことから、現在の支出D.I.はプラス幅が拡大した。先行き(1年後)は、「増やす」との回答が増加したことから、1年後の支出D.I.はマイナス幅が縮小した。』

となっていますがこの拡大がサステイナブルなのかどうかは怪しいもんですな。


・雇用はよろしいようで

『1-2-3. 雇用環境』ですが、

『1年後を見た勤労者(注)の勤め先での雇用・処遇の不安については、「あまり感じない」との回答が増加し、「かなり感じる」との回答が減少したことから、雇用環境D.I.は改善した。


まあ素敵。


・物価観や成長期待ががががががが

てな訳で『1-3. 物価に対する実感』の『1-3-1. 現在の物価』に参ります。

『現在の物価(注1)に対する実感(1年前対比)は、『上がった』(注2)との回答が減少した。

1年前に比べ、物価は何%程度変化したかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+4.2%(前回:+4.3%)、中央値は+2.5%(前回:+3.0%)となった。

(注1)「あなたが購入する物やサービスの価格全体」と定義。
(注2)『上がった』は「かなり上がった」と「少し上がった」の合計。


短いタームの物価観が下がっていますが、適合的期待形成の観点からマズーなんじゃないでしょうか????????


『1-3-2. 1年後の物価』と『1-3-3. 5年後の物価』は更に泣ける。

『1年後の物価については、『上がる』(注)との回答が減少した。

1年後の物価は現在と比べ何%程度変化すると思うかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+3.8%(前回:+3.9%)、中央値は+2.0%(前回:+2.0%)となった。

(注)『上がる』は「かなり上がる」と「少し上がる」の合計。


『5年後の物価(注1)については、『上がる』(注2)との回答が減少した。

これから5年間で物価は現在と比べ毎年、平均何%程度変化すると思うかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+3.7%(前回:+3.8%)、中央値は+2.0%(前回:+2.0%)となった。

(注1)消費税率引上げの影響を除くベース。
(注2)『上がる』は「かなり上がる」と「少し上がる」の合計。』


という微妙に残念な数字が出ていますが、その先の『1-5. 日本経済の成長力』を見ますと・・・・・

『日本経済の成長力については、「より高い成長が見込める」との回答が若干減少し、「より低い成長しか見込めない」との回答が増加したことから、経済成長力D.I.はマイナス幅が拡大した。』

お、おぅ・・・・・・・・・・・

でもって金融政策に関しても、『1-6. 日本銀行の金融政策に関する認知度』を見ますと、

『日本銀行が、消費者物価の前年比上昇率2%の「物価安定の目標」を掲げていることについては、「知っている」との回答が2割台後半となった。

積極的な金融緩和を行っていることについては、「知っている」との回答が2割台後半となった。

「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を行っていることについては、「知っている」との回答が1割台後半となった。』

って解説ですが、時系列比較のグラフを見ますと、直近では「知っている」系の回答が減っておりますし、2%物価目標に関しては「知っている」系の回答が徐々に減っているという大変に素敵な状態になっておりますので、気合が足りないよ気合が、などと言ってヤケクソで追加金融緩和をされても困るのですが、まあイカンですなという感じです。



○サイトお引越しのお知らせ&関連雑談

最初の所にもしつこく書いておりますが、長年使っておりましたKDDIのレンタルサーバー(ホームページ公開代理サービスとか言ってた)が利用者減少ということで廃止になってしまいまして、今般引っ越しをしたのですな(と言っても元の所も残っていますが10月末でサーバーが廃止になるのでアドレスが無くなってしまう筈)。でもってその先についてはトップページが
[外部リンク]
 

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