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お題「決定会合レビュー、と言っても今回は展望レポートの鑑賞ですわな」   2020/10/30(金)08:00:49  
  GoTo何とかって何ちゅうかかんちゅうか
[外部リンク] 13:56配信

USJなんてどうせ放っておいても客来るだろうに税金で大企業優遇かよって感じですが、

[外部リンク] 23:30配信

GoTo何とかが良く分からんのでアレなんですが、何でこうガバガバな設計で制度作るんでしょうねえ。馬鹿なのかそれともわざと穴を作って(以下銃声の為聴取不能)。

などという昨今ではございますが(何の関係もない)本日はMPMレビューで。


・・・・・ああそれからECBですが、

[外部リンク] policy decisions
29 October 2020

[外部リンク] STATEMENT
PRESS CONFERENCE
Christine Lagarde, President of the ECB,
Luis de Guindos, Vice-President of the ECB
Frankfurt am Main, 29 October 2020

とありますが、ステートメントの頭がクッソ長くなっており、ここで足元の情勢変化がコメットさんならぬコビット19さんがやってきて魔法のバトンを振り回してくださっているので(なおワイのコメットさんは大場久美子さんです)12月には何か考えないとアカンで、というのがあるのですがとりあえず今回は動きなしだったので、土日か遅くとも月曜(何か文化の日にスペシャル更新した方が良さそうな気がしてきました)にはこっちのネタも。


〇一応声明文の方だが前回と全く同じ

[外部リンク] 年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、上限を設けず必要な金額の長期国債の買入れを行う。その際、金利は、経済・物価情勢等に応じて上下にある程度変動しうるものとする1。』(今回)

『(2)資産買入れ方針(全員一致)

長期国債以外の資産の買入れについては、以下のとおりとする。

ETFおよびJ-REITについて、当面は、それぞれ年間約12兆円、年間約1,800億円に相当する残高増加ペースを上限に、積極的な買入れを行う2。

CP等、社債等については、それぞれ約2兆円、約3兆円の残高を維持する。これに加え、2021 年3月末までの間、それぞれ 7.5 兆円の残高を上限に、追加の買入れを行う。』(今回)

ガイダンス文言も同じ。

『日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続する。マネタリーベースについては、消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、拡大方針を継続する。

引き続き、/祁織灰蹈並弍資金繰り支援特別プログラム、国債買入れやドルオペなどによる円貨および外貨の上限を設けない潤沢な供給、ETFおよびJ-REITの積極的な買入れにより、企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持に努めていく。

当面、新型コロナウイルス感染症の影響を注視し、必要があれば、躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる。政策金利については、現在の長短金利の水準、または、それを下回る水準で推移することを想定している(注2)。』(今回)

はいはい変化なし変化なしという感じですが、まあ今回はさすがにコロナオペの延長とかそういうのは打って来ませんでしたが、そもそもが10月末時点で3月末エンドの時限的措置の延長を決めるのは時期尚早にも程があるし、展望レポートで下方修正していないのですから、まあここでやるのも変な話、ということで12月か1月のMPMでって事になるんでしょうね。

しかしまあ何ですな、某どこぞのベンダーで「コロナオペは金融機関にとって今や主要な運用手段なので急に無くなると大変」とかいうコメントしていた人がいたような気がしますが、いやあの一応制度の建付けの趣旨としては別に金融機関に運用手段を与えるとかではないのでありまして(あくまでも中小企業等の企業金融のサポートを行う趣旨の措置ですわな)、あんまりそういう身も蓋もない話を平場で正面切って堂々とするもんじゃないと思うんですけどねえ。だいたいからしてコロナオペ無くなって期落ちになったら見合いの当座預金減るし、10bp付利分無くなってもどうせマクロ加算の掛け目は調整入るんだし、とは思いますけどにゃあ。

なお、片岡さんの反対理由が全く同じで、長短金利の引き下げが望ましいのでしたらどのように下げるのか、という提案をして欲しいとは思うのですが、まあ出したら出したで円債村方面に「なんでその数字になるんでちゅかねえ」とツッコミを入れようと手ぐすね引いて待っている悪い人がいるとの観測もありますので出さないんでしょどうせ、とか何とか。

つーか片岡さん、この際量で勝負に切り替えちゃえばもうちょっと綺麗な提案(提案が綺麗でも2%の早期達成はしないのが残念だが)が出来るんとチャウかとは思うんですけどちょっと変えてみませんか、と悪魔の囁きをして聞こえるのかどうかは知らん。



〇展望レポート基本的見解もゆうとること自体に大きな変化は無いのだがロジックが複雑骨折してねえかと

[外部リンク] 』です。これは9月声明文と比較するのが望ましい。

『わが国の景気は、内外における新型コロナウイルス感染症の影響から引き続き厳しい状態にあるが、経済活動が再開するもとで、持ち直している。』(今回)

『わが国の景気は、内外における新型コロナウイルス感染症の影響から引き続き厳しい状態にあるが、経済活動が徐々に再開するもとで、持ち直しつつある。』(9月声明文)

『わが国の景気は、経済活動は徐々に再開しているが、内外で新型コロナウイルス感染症の影響が引き続きみられるもとで、きわめて厳しい状態にある。』(7月展望)

最後のフレーズが現状の総括判断の部分になりますが、こちらは7月から上方修正なのは当たり前ですが、9月からも上方修正になっていますね。では個別需給項目に関して。


『海外経済は、大きく落ち込んだ状態から、持ち直している。そうしたもとで、輸出や鉱工業生産は増加している。』(今回)

『海外経済は、大きく落ち込んだ状態から、持ち直しつつある。そうしたもとで、輸出や鉱工業生産は持ち直しに転じている。』(9月声明文)

『海外経済は、持ち直しに向かう動きもみられるが、感染症の世界的な大流行の影響により、大きく落ち込んだ状態にある。そうしたもとで、輸出や鉱工業生産は大幅に減少している。』(7月展望)

海外経済、輸出と生産の判断がご覧のようにホイホイと引き上げられています。

『一方、企業収益の悪化を背景に、設備投資は減少傾向にある。』(今回)
『一方、企業収益や業況感は悪化しており、設備投資は減少傾向にある。』(9月声明文)
『企業収益や業況感は悪化しており、設備投資は横ばい圏内の動きとなっている。』(7月展望)

そういやこれ9月声明文って9月短観出る前なのに業況感の文言があったのね。ちなみに業況感に関しての今回の判断は先の方にありまして、そこでは、

『この間、企業の業況感は、大幅に悪化したあと、幾分改善している。』(今回)

ってなっていまして、企業収益の判断は横ばい、業況感は引き上げ、設備投資は横ばいになっていまして、いやあの9月短観の設備投資計画は???って感じがして釈然としないのですけれどもまあそういう判断になっています。(なお設備投資に関しては9月に判断を引き下げています)

『雇用・所得環境をみると、感染症の影響が続くなかで、弱い動きがみられている。個人消費は、飲食・宿泊等のサービス消費は依然として低水準となっているが、全体として徐々に持ち直している。住宅投資は緩やかに減少している。公共投資は緩やかな増加を続けている。』(今回)

『雇用・所得環境をみると、感染症の影響が続くなかで、弱い動きがみられている。個人消費は、飲食・宿泊等のサービス消費は依然として低水準となっているが、全体として徐々に持ち直している。住宅投資は緩やかに減少している。この間、公共投資は緩やかな増加を続けている。』(9月声明文)

『感染症の影響が続くなかで、雇用・所得環境には弱い動きがみられている。個人消費は飲食・宿泊等のサービスを中心に大幅に減少してきたが、足もとでは、持ち直しの動きがみられる。住宅投資は緩やかに減少している。この間、公共投資は緩やかに増加している。』(7月展望)

雇用所得環境、個人消費、住宅投資、公共投資ともに9月声明文からの変化なし。7月展望対比では個人消費が上がっています。


次は金融環境。

『わが国の金融環境は、全体として緩和した状態にあるが、企業の資金繰りに厳しさがみられるなど、企業金融面で緩和度合いが低下した状態となっている。』(今回)

『わが国の金融環境は、全体として緩和した状態にあるが、企業の資金繰りに厳しさがみられるなど、企業金融面で緩和度合いが低下した状態となっている。』(9月声明文)

『わが国の金融環境は、全体として緩和した状態にあるが、企業の資金繰りは悪化しているなど、企業金融面で緩和度合いが低下した状態となっている。』(7月展望)

これまた9月対比横這い、7月対比引き上げになっています。


『物価面では、消費者物価(除く生鮮食品、以下同じ)の前年比は、感染症や既往の原油価格下落、Go Toトラベル事業の影響などにより、小幅のマイナスとなっている。予想物価上昇率は、弱含んでいる。』(今回)

『物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、既往の原油価格下落の影響などにより、0%程度となっている。予想物価上昇率は、弱含んでいる。』(9月声明文)

『物価面では、消費者物価(除く生鮮食品、以下同じ)の前年比は、原油価格の下落の影響などにより、0%程度となっている。予想物価上昇率は、弱含んでいる。』(7月展望)

物価の現状認識部分に関しては今回Go Toキャンペーンを入れてきたのはまあ順当としまして、今回「感染症」が入りました。実際には後の方でお出ししますが、7月展望、9月声明文共に先行き物価見通しの中で物価押し下げ要因に「感染症」ファクターを入れていましたので、そういう意味ではメインシナリオの範囲内、という事になろうかと思いますが、そうは言いましても、これって要は感染症も既に半年とかになってきて、さすがに物価の方に効いてきていますよ、という状況になっているっつー話なので、コロナが更にここから秋冬のターンになった時にさてどうするのか、今の所リスク要因にしか入れてませんが、物価がアガランチとなった場合、どうやって理屈の整合性取るのかは楽しみにしています(どういう嗜好だワイ)。


・先行き見通しの「ペントアップ需要」というのは諦めた模様www

『2.わが国の経済・物価の中心的な見通し』に参りましてまずは『(1)経済の中心的な見通し 』

『先行きのわが国経済は、経済活動が再開し、新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に和らいでいくもとで、緩和的な金融環境や政府の経済対策の効果にも支えられて、改善基調を辿るとみられる。』(今回)

『先行きのわが国経済は、経済活動が再開していくもとで、ペントアップ需要(抑制されていた需要)の顕在化に加え、緩和的な金融環境や政府の経済対策の効果にも支えられて、改善基調を辿るとみられる。』(9月声明文)

『先行きのわが国経済は、経済活動が再開していくもとで、ペントアップ需要(抑制されていた需要)の顕在化に加え、緩和的な金融環境や政府の経済対策の効果にも支えられて、本年後半から徐々に改善していくとみられる。』(7月展望)

改善基調をたどると見られるっていう最後のキメ文句は9月対比同じ(7月対比引き上げ)なのですが、今回しれっと「ペントアップ需要の顕在化」という文言が抜けておりまして、これは展望レポートの以下の部分でも同様に全部消されてしまい、どうもペントアップ需要などというものはやっぱり無かったんや!!!と言う事になっておられるようで、そらそうよとしか申し上げようがない。なおコロ助の影響ですけれども、ここでは影響が徐々に和らぐとあるんですが、この後に出てくる見通しの前提部分を見ますと収束するまで結構時間が掛かるという(そらそうだ、ではあるんですが)見通しになっているのよねこれがまた。


『もっとも、感染症への警戒感が残るなかで、そのペースは緩やかなものにとどまると考えられる。その後、世界的に感染症の影響が収束していけば、海外経済が着実な成長経路に復していくもとで、わが国経済はさらに改善を続けると予想される。』(今回)

『もっとも、世界的に新型コロナウイルス感染症の影響が残るなかで、そのペースは緩やかなものにとどまると考えられる。その後、世界的に感染症の影響が収束すれば、海外経済が着実な成長経路に復していくもとで、わが国経済はさらに改善を続けると予想される。』(9月声明文)

『もっとも、世界的に新型コロナウイルス感染症の影響が残るなかで、そのペースは緩やかなものにとどまると考えられる。その後、世界的に感染症の影響が収束すれば、海外経済が着実な成長経路に復していくもとで、わが国経済はさらに改善を続けると予想される。』(7月展望)

ここの説明がまた微妙になっていまして、従来は「コロ助の影響が残る間は回復ペースが遅い」だったのですが、実はこの直後にあります前提の所で今回「感染症の影響が収束していくのは見通し期間の終盤にかけて」となっていて、それって2022年度の前半位に掛けて、って事になる筈なので、「影響が残る間は」のままだと回復ペースが遅いまま軽く1年半くらいはやっている、とかそういう話になってしまうので、そうではなくて「警戒感が残る中で」という言い方をしています。

・・・・・・・でですね、いずれにしましても今回の見通しって、「コロナの警戒感があるうちはペースは緩い」、「”世界的に”コロナさんの影響が収束すると海外経済が着実な成長に戻って国内経済の改善も更に進む」って見通しなんですよね。そこでちょっと順序がアレですがいきなり全員の見通しの方を拝見しますと・・・・・・・・・・


・展望レポートの中心的な見通しのシナリオに対して委員が出している経済物価見通しのパスが整合しない気がする

6ページと7ページが毎度おなじみの委員による経済物価見通しの集計表になります。左が成長率で右が消費者物価ですな。

2020 年度 -5.6 〜 -5.3<-5.5>  -0.7 〜 -0.5<-0.6>
2021 年度 +3.0 〜+3.8<+3.6>  +0.2 〜+0.6<+0.4>
2022 年度 +1.5 〜+1.8<+1.6>  +0.4 〜+0.7<+0.7>

もともと20年度の落ち込みと反動というゲタの部分があってちょっと成長率の方が読みにくいのですけれども、物価見通しちゃんの方を見ると上記のようになっていまして、GoToの分が本文4ページの脚注によると20年度と21年度で±0.2%の試算になっているから、それを控除すると物価の見通しって、20年度-0.4→21年度+0.2→22年度+0.7ってことになるのよ。

でもね、この次に出てくる前提条件によると、コビットさんの影響が「概ね収束するのが見通し期間の終盤にかけて」になっていて、そこから海外がドライバーになって一段と強くなる、みたいなシナリオを組んでいるんだったら、22年度の結果が同じとしても、21年度ってもう少し弱い数字になるんじゃないのかなあと思うのですよ。この見通しだと寧ろ21年度から回復が着実に進んでいくような感じの見通しになってるように見える訳で、いやまあこれは個別プロットのアグリゲートですからってのはあるんだけど、それにしても基本シナリオのパスとちょっと違くね??っていうアグリゲートが出てくること自体が何だかなあと思うし、その辺ちょっと整合性取ってよ(政策委員の皆さんがここの文言をそのままどスルーで通しているのがちょっとアレと言う事ね)、と思うのでした。


・まあそれ以前の問題として中心的な見通しの前提が初日にして崩れていて大草原不可避な件についてwwwwwwwwww

んじゃ本文に戻ります。さっきの続き。この辺からは9月声明文でカバーしていない部分の話になるので声明文比較は偶にしか出てきませんよ。

『この中心的な見通しでは、先行き、感染対策と経済活動の両立に向けた取り組みが進展するもとで、広範な公衆衛生上の措置が再び導入されるような感染症の大規模な再拡大はないこと、』(今回)

『今回の見通しにおいては、先行き、大規模な感染症の第2波が生じないことを前提としつつも、世界的に感染症が収束するまでは、企業や家計の自主的な感染防止への取り組みが、経済活動を抑制する力として、徐々に和らぎながらも、作用し続けると想定している2。』(7月展望)

>広範な公衆衛生上の措置が再び導入されるような感染症の大規模な再拡大はないこと

えーっと、欧州で物凄い勢いで感染再拡大が起きて広範な公衆衛生上の措置が再び導入されているんですけれども、いきなり初日にして前提が崩壊していないのでしょうかwwwwwwwwww

まあ当たり前のように会見でも質問が飛んでいたっぽい(ヘッドラインしか見てないからアレだが今日会見要旨出るから見る)のですが、その質問に対しては「今回の欧州の措置は前回のような本当の全面停止じゃなくて経済活動にも配慮している」「そもそも欧州なのでジャパンの経済にあたえる影響が雑魚キャラだからヘーキヘーキ」というような趣旨(雑魚キャラとは言ってない筈です為念)での説明をしておりました。

しかしながら、見通しに関しては当然海外経済の復活というのも大きなファクターになっている筈で、海外がズッコケ三銃士になっていく中でこの前提条件の文章ってのは結構な間抜け感を漂わせているのではなかろうかと存じます(個人の感想です)。

たぶんですね、「第2波」の定義に関しては前回展望の時にも質問飛んでいました筈ですが、まあ単に「第2波」って言ってしまうとロックダウンとか伴わないで感染拡大中でも第2波呼ばわりされるとややこしい、ということで「広範な公衆衛生上の措置」という風に言い換えたんだと思うのですが、いやあのこの展望作っている中で、欧州の拡大ってジャンジャン進んでいて、確かに状況が大きく進んだのこの1週間程度かもしれんけど、1か月くらい前からアカンヤロという感じが徐々に拡大してたんだから、もうちょっとここの文言は練る余地は無かったのかと小一時間問い詰めたい。

ということで出オチのような前提条件ですがそれはさておき続きに参ります。

『また、見通し期間の終盤にかけて感染症の影響が概ね収束していくこと、を想定している。』(今回)

この部分は先ほどから申し上げているように今回新設。ただまあこういう前提だと何か回復が下駄分を除くと直線っぽい回復に見える委員のプロットアグリゲートちゃんと何か整合しないんジャマイカ、というのは先ほど来申し上げている通りです。


『さらに、わが国において、感染症の影響が収束するまでの間、企業や家計の中長期的な成長期待が大きく低下せず、金融システムの安定性が維持されるもとで金融仲介機能が円滑に発揮される、と考えている。』(今回)

『この間、政府の経済対策や緩和的な金融環境などによって、事業の継続や雇用の維持が支えられるとともに、わが国の企業や家計の中長期的な成長期待は大きく低下しないとみられる。』(7月展望)

まあこの辺はあっそう、で流す。


・個別需要項目の見通し

個別需要項目の見通しに関しては今回の方が前回よりも細々書いているというのもありまして、ちょっと比較しにくいんですが。

まずは海外経済とか輸出とか。

『こうしたもとでの見通しを、やや詳しくみると、まず、先行きの海外経済は、積極的なマクロ経済政策にも支えられて、改善を続けるが、感染症への警戒感が残るなかでは、そのペースは緩やかなものにとどまるとみられる。その後、見通し期間の終盤にかけては、感染症の影響が概ね収束していくもとで、世界的に製造業の生産活動の回復が続くほか、対面型サービス消費なども次第に回復することから、改善が続くと予想される。』(今回)

『こうした想定のもとで、先行きの海外経済は、感染症の影響が和らいでいくのに伴い、積極的なマクロ経済政策にも支えられて、大きく落ち込んだ状態から回復していくが、そのペースは緩やかなものにとどまるとみられる。』(7月展望)

さすがに欧米のアレを見ると「感染症の影響が和らいでいくのに伴い」という文言は修正するわな、とは思いましたがロックダウンまでぶっこまれるとは思ってなかったのかなあ日銀ちゃんは。


『わが国の輸出は、財については、当面、自動車関連を中心に増加するが、その後は、世界的に感染症の影響が和らぐにつれて、資本財なども含め、幅広く増加していくとみられる。サービス輸出であるインバウンド消費については、入国制限がかかり続ける間、落ち込んだ状態が続くとみられるが、その後は、入国制限が徐々に緩和されていくのに伴い、回復していくと予想される。』(今回)

『わが国の輸出は、海外経済の回復に伴い、徐々に増加していくとみられるが、当面、抑制された動きが続くと考えられる。インバウンド消費については、入国に制限がかかり続ける間、落ち込んだ状態が続くとみられる。』(7月展望)

輸出のところ、現実に自動車が強めに推移しているのを受けて、しれっと自動車を絡めながら引き上げておりますな、インバウンドはどうしようもないので判断維持なのは順当。

『個人消費は、政府の経済対策などにも支えられて、持ち直しを続けるとみられるが、感染症への警戒感が続くもとでは、対面型サービス消費を中心にそのペースはかなり緩やかなものにとどまると予想される。その後は、新しい生活様式への適応が進み、感染症の影響が和らぐもとで、雇用者所得の改善にも支えられて、増加基調が次第に明確になっていくと考えられる。』(今回)

『国内需要は、感染症の影響が和らいでいくのに伴い、水準を回復していくと考えられるが、感染症の影響が残る間は、低い水準にとどまるとみられる。すなわち、個人消費などの家計支出は、経済活動の再開に伴い、ペントアップ需要の顕在化に加え、政府の経済対策や緩和的な金融環境も支えとなり、大きく落ち込んだ状態から持ち直していくとみられる。ただし、人々の感染症に対する警戒感が続くもとでは、抑制的な状態が続くと考えられる。』(7月展望)

次は内需の個人部門ですが、例によって感染症に関しては「影響が残る」のは結構後ろの期間まで、という見通しが前提についたせいか、総てこの辺の文言が「感染症への警戒感」に代わっていますな。あとこちらもさっきのペントアップ需要はしらっと削除されました。

『雇用・所得環境については、政府の経済対策や緩和的な金融環境などが雇用を下支えするものの、企業収益の悪化や労働需給の緩和を背景に、当面、下押し圧力がかかるとみられる。その後は、内外需要の回復に伴い、雇用・所得環境も改善基調に転じていくと考えている。』(今回)

雇用所得の部分は前回は他の項目というか何というかの中に混じってしまっているので引用しにくいのですが、比較引用するとこんな感じかな。

『この間、政府の経済対策や緩和的な金融環境などによって、事業の継続や雇用の維持が支えられるとともに、わが国の企業や家計の中長期的な成長期待は大きく低下しないとみられる。そうしたことから、その後、グローバルに感染症の影響が収束すれば、海外経済の成長を背景に輸出は増加を続け、家計や企業の支出は、再び、安定した増加基調に復していくと考えられる。』(7月展望)

まあここはふーんという感じですがちょっと後で補足します。

『設備投資は、感染症の影響を強く受ける業種を中心に、当面、減少傾向が続くとみられる。もっとも、緩和的な金融環境が維持されるもとで、グローバル金融危機時のような大規模な調整には至らず、感染症の影響が和らぐなかで、企業収益の改善に伴い、緩やかな増加基調に復していくとみられる。この間、公共投資は、災害復旧・復興関連工事や国土強靱化関連工事の進捗を反映して着実に増加したあと、高めの水準で推移すると予想している。』(今回)

『設備投資などの企業支出は、輸出や消費の大幅な減少の影響を強く受ける業種を中心に減少したあと、感染症の影響が和らぐもとで持ち直していくとみられる。』(7月展望)

設備投資に関しては何せ9月に見通し下げているので、目先下がるけど後では上がる、というのを強調するためにちょっと長くなっていますな。ちなみにここの雇用と設備投資の部分は7月展望の文章では語順が入り繰っています。


・・・・・・でですな、それは良いんですけどこれ今回のを通しで見ると何ちゅうかかんちゅうかでして、

『個人消費は、政府の経済対策などにも支えられて、持ち直しを続けるとみられるが、感染症への警戒感が続くもとでは、対面型サービス消費を中心にそのペースはかなり緩やかなものにとどまると予想される。その後は、新しい生活様式への適応が進み、感染症の影響が和らぐもとで、雇用者所得の改善にも支えられて、増加基調が次第に明確になっていくと考えられる。雇用・所得環境については、政府の経済対策や緩和的な金融環境などが雇用を下支えするものの、企業収益の悪化や労働需給の緩和を背景に、当面、下押し圧力がかかるとみられる。その後は、内外需要の回復に伴い、雇用・所得環境も改善基調に転じていくと考えている。』(再掲:今回)

ってあるんですが、前半では「感染症の影響が和らぐもとで、雇用者所得の改善にも支えられて」ってなっていて、後半では「その後は、内外需要の回復に伴い、雇用・所得環境も改善基調に転じていくと考えている」ってなっているのですが、これ雇用者所得が回復するドライバーが良く分からんのですよね。だって後半の方で需要が回復するって話してるけど、それって雇用者所得の改善に支えられて回復するんでしょうが、その所得改善ってのはどこから降って来るんだよっていう循環論法している気がするんですけどねえ。しかも外需という意味では欧州があばばばばーになっていますよねって感じ。

あと気になるのは、しらっとこの部分に「新しい生活様式への適応が進み」ってのがあるのですが、この展望レポートの説明って基本的に構造変化みたいなのを織り込んでない(リスク要因で指摘がある)のですけど、循環的に回復するというのがベースラインシナリオにあるんでしたら、あんまりこういう構造変化みたいな文言をメインシナリオに入れておくのも変じゃないの???と思いました。


・物価の見通しは基本的に言っていることは同じ

『(2)物価の中心的な見通し 』

『消費者物価の前年比は、当面、感染症や既往の原油価格下落、Go Toトラベル事業2の影響などを受けて、マイナスで推移するとみられる。感染症の影響から、経済活動の水準が低い状態が続くもとで、景気感応的な財やサービスの価格が下押しされるほか、既往の原油価格下落も、エネルギー価格を通じて消費者物価を押し下げると考えられる。そうしたもとで、中長期的な予想物価上昇率も、引き続き弱含むと考えられる。』(今回)

『消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、当面、感染症や既往の原油価格下落などの影響を受けて、マイナスで推移するとみられる。』(9月声明文)

『消費者物価の前年比は、当面、感染症や既往の原油価格下落などの影響を受けて、マイナスで推移するとみられる。感染症の影響から、経済活動の水準が低い状態が続くもとで、景気感応的な財やサービスの価格が下押しされるほか、ひと頃に比べて大きく下落した原油価格が、エネルギー価格を通じて消費者物価を押し下げると考えられる。そうしたもとで、中長期的な予想物価上昇率も、引き続き弱含むと考えられる。』(7月展望)

さっきの物価の現状の所で話しておりました「感染症」ファクターの件はこちらにあります通りということでござる。まあここら辺の見通しは変わらんわな。

『その後、経済の改善に伴い、物価への下押し圧力は次第に減衰していくと予想される。加えて、原油価格下落の影響なども剥落していくとみられる。そうしたもとで、消費者物価の前年比は、プラスに転じていき、徐々に上昇率を高めていくと考えられる。中長期的な予想物価上昇率も、再び高まっていくと考えられる。』(今回)

『その後、経済の改善に伴い物価への下押し圧力は次第に減衰していくことや、原油価格下落の影響が剥落していくことから、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、プラスに転じていき、徐々に上昇率を高めていくと考えられる。』(9月声明文)

『その後、経済の改善に伴い、物価への下押し圧力は次第に減衰していくと予想される。加えて、エネルギー価格下落の影響も剥落していくとみられる。そうしたもとで、消費者物価の前年比は、プラスに転じていき、徐々に上昇率を高めていくと考えられる。中長期的な予想物価上昇率も、再び高まっていくと考えられる。』(7月展望)

どうやってインフレ期待が高まるかのパスがさっぱり分かりませんが、説明するとドツボに嵌るだけなので説明しないという潔い(往生際が悪い)態度ですなあっはっは。


・ちょっと飛ばしてリスク面の物価の部分でクソワロタのがあるのが本日の白眉

でもってこの後、『(3)金融環境 』と来まして『3.経済・物価のリスク要因 』のパートに入るのですが、金融環境とリスク要因の経済の方は前回と大して変わっていないのであんまりおもろいところないので別途付記的にあとでやるということで、『(1)経済のリスク要因 』もぶっ飛ばします。

今回読んでて噴いたのは『(2)物価のリスク要因』でしてね。

『このほか、物価固有のリスク要因としては、第1に、感染症の影響が、経済活動の需要・供給両面に及ぶもとでの、企業の価格設定行動の不確実性がある。』(今回)
『このほか、物価固有のリスク要因としては、第1に、感染症の影響が、経済活動の需要・供給両面に及ぶもとでの、企業の価格設定行動の不確実性がある。』(7月展望)

の部分なのですが、

『経済活動の抑制に伴う需要の減少は、景気感応的な財やサービスの価格に下押し圧力を加えると考えられる。一方で、需要減少の一因が感染症への警戒感であることなどから、現時点では、値下げにより需要喚起を図る行動は広範化していない。また、感染防止のための客数制限のように、供給面からの制約も生じている。こうしたもとで、今後、企業がどのような価格設定行動を取るか、さらに、それがマクロ的に物価にどのような影響を及ぼすか、不確実性が大きい。』(今回)

ちなみに前回は、

『経済活動の抑制に伴う需要の減少は、景気感応的な財やサービスの価格に下押し圧力を加えると考えられる。一方で、感染防止のための客数制限のように、供給面からの制約も生じる場合に、企業がどのような価格設定行動を取るかという点には不確実性がある。また、こうした状況がマクロ的にみて物価にどのような影響を及ぼすかも不透明である。』(7月展望)

ってありまして、今回付け加えられた文言が「一方で、需要減少の一因が感染症への警戒感であることなどから、現時点では、値下げにより需要喚起を図る行動は広範化していない。」となっておりましてここで盛大に噴いたんですけどね。

・・・・・だってさ、GoToキャンペーンって商店街イベントの奴以外って思いっきり「値下げにより需要喚起を図る行動」な訳で、政府が音頭取って「値下げにより需要喚起を図る行動」を行っている上に、昨日あたりのニュースだと強盗トラベルちゃんが延長になりそうとかそういう話も出ている訳ですよ。いやキャンペーンが一過性の物だったら確かに広範化していないしただの一発芸扱いでも良いんですけど、1年とか続く場合、特定セクターだけの値下げだとか言っても、特に選択的需要みたいなものだと、この特定セクターに当たっていない所が対抗して値下げとかしないとアカンくなるリスクとか無いの?と思うし、こういうキャンペーン大々的にやりますと、将来もこんなのが出る的期待でインフレ期待が下がるのではないか、とか色々と妄想が発生するんですよ(個人の妄想です)。

ということで、この追加文言、今回わざわざ入れる意味があったのかというのが物凄く不思議でございまして、いやまあ多分ですが足元の物価の弱さは特殊要因による瞬間芸、というのを強調するためと、企業の価格設定行動が下がっている、すなわちデフレマインドになっている訳ではない、というのを強調するためだろうというのは理解できないこともないのですが、思いっきり政府が特定セクター対象とは言え「値下げにより需要喚起を図る行動」を目玉施策にしている中で、日銀が堂々と「現時点では、値下げにより需要喚起を図る行動は広範化していない。」とぶっこんできたのには雉も鳴かずば撃たれまいとかナントカ蛇に怖じずとか、そんな諺を思い出してしまいましたとさ、という所で本日は勘弁して頂きとう存じます。
 


お題「MPMのタイミングでこれが出るとな/メスター総裁のストラテジーレビュー説明」   2020/10/29(木)08:14:14  
  ほうほうそうですか。
[外部リンク] 午前
米国株式市場=ダウ943ドル安、コロナ再拡大や米大統領選に警戒感

『ニューヨーク 28日 ロイター] - 米国株式市場は急落し、主要3指数は軒並み3%超安で終了した。世界的な新型コロナウイルス感染再拡大を巡る懸念や、間近に迫る米大統領選への警戒感が圧迫した。ダウ工業株30種は943ドル安と、7月終盤以来の安値で引けた。』(上記URL先より)

あんまりおはぎゃー感が無いのは勿論アタクシが鈍感というのはあるんですが、何せほぼ1か月くらい上げも下げもコロナ再拡大と米国追加予算と大統領選挙ばっかりで新ネタ感が無いし、隙あらば米国財政拡大ヒャッハー相場をやっているからではないか、と勝手に寝ぼけまなこで納得しているワイがいる。

〇まあ無風の筈なんだがMPMプレビュー雑感、といいつつ予定利率引き下げネタメモ

弊害の顕在化キタコレ!!!
[外部リンク] 19年ぶり引き下げへ 第一生命
2020年10月29日 5時20分

国営放送ちゃんMPMのニュースはしないけどこのニュースは(当たり前だが)がっつりと行っていますな。日経の方は途中までしか無料で見れんので背景説明がどうなっているのかは知らん(リードの所には「世界的な金利低下」の言及があったけど)けど、国営放送はちゃんと良い点を指摘しとるな。

『生命保険大手の「第一生命」は、新型コロナウイルスの感染拡大で世界各国が金利を引き下げたため企業から預かっている年金資金の運用が難しくなったとして、来年10月から運用する際の利率を19年ぶりに引き下げる方針を固めました。企業によっては従業員の年金の受け取り額を引き下げる対応などが必要になる可能性もあります。』(上記URL先より、以下同様)

従業員の皆様にも悪影響がある、というのをちゃんと入れている(日経も入れてたけど)のが当然ながらイイシテキダナー。

『生命保険会社は企業から年金資金を預かって運用していますが、「第一生命」は、顧客の企業に約束している運用の利率「予定利率」を来年10月に今の1.25%から1ポイント下げて0.25%にする方針です。引き下げは、19年ぶりだということです。』

ほうほう。ちょっと途中を飛ばしまして引用すると、

『第一生命と契約している企業はおよそ3000社にのぼり、企業の中には今後、掛け金を積み増したり、従業員の年金の受け取り額を引き下げたりする対応などを迫られるところも出てくるものとみられます。』

悪影響キタコレ。

『引き下げの背景には、日銀のマイナス金利政策が長期化しているうえ、新型コロナウイルスの感染拡大で各国の中央銀行が金融緩和に踏み切って金利を引き下げたため、運用が難しくなっていることがあります。』

よしよし、マイナス金利政策が長期化しているって入ってるな、MPMのタイミングで出てくるので今日の会見で質問が飛ぶのは必至。


・・・・・・でですね、いやまあどうせ日銀のことですから「経済を支えることが重要」とか言うんでしょうけれども、本来はそこで次の質問者が「2%の物価安定目標をできるだけ早期に達成するためにマイナス金利政策を導入した筈なのに、物価安定目標の早期達成はコロナ要因が無かった時でも全く進まず、このように政策の長期化の弊害が出てきている、という状況になっていることを踏まえると、経済を支えるためにマイナス金利政策が必要不可欠なのか、ゼロ金利政策でも経済は支えられるのではないか、ということを改めて検討すべきではないでしょうか」とか質問するとちったあ見直すんですけどね日銀記者クラブ。

まあいずれにしましても全てコロナのせいで誤魔化す、という強引な言い逃れをどこまで引っ張るのか、というのも(今日明日には無理ですが)注目していきたいのですが、今日の会見とか別にライブで聞くほどのもんでもない(ただし何か政策いじれば聞いた方が良いかも知れませんけど)のですが、まあ今日の感じを後で確認してみて(既に聞く気が無い宣言^^)おきたいとは思うのですが、まさかとは思うのですがこの調子で任期中全部言い逃れして、政策のレビューとか死んでもしない(まあしたら死んじゃうんだけど)、というライオン仮面状態で推移するんじゃねえかこの日銀は、などといやーな予感がしますな。


しかしまあ何ですな、当初はそれでも(結局ただの机上の空論で出来ない話ではあったものの)2%までの物価上昇を目指すためには現状のフィリップスカーブを前提にすると大きな需給ギャップのプラスが必要になるので、安定的に2%物価目標を達成するには期待インフレを引き上げてフィリップスカーブを上方シフトする、とかまあ一応理屈はあったのですが、最近は物価が行かない言い訳は熱心にしますけれども、何によって物価安定目標を達成するか、という方のプロセスの話や、そのプロセスを達成するための手段の話がまるっきり聞かれなくなって、おまけに物価目標達成時期も展望レポートの期間中に全然届かないのに平気な顔をしているので、まあコロナのせいですコロナ対策はワシが育てました以外の話をちょっとしてみろやとは思うが、ロジック崩壊なんてもんじゃないから何も言わない(言うとボロしか出ないから)でしょ、とは思います。

一方で(その前から行っていた、という理由はあるにせよ)コロナの中でも、ストラテジックレビューとかしながら「コロナはコロナと致しまして中長期的な政策運営の枠組みや政策反応関数なども考えていかないといけませんね」という事をうやっている米欧に対して日銀ちゃん目先の話だけで誤魔化し過ぎって感じではありますので、まあ今回はその誤魔化しっぷりをとくと拝見しようと思います。

なお、展望レポートに関しては物価の方でテクニカルな下方修正(GoToの影響)はするでしょうけれども、どうせ「コロナの動向次第で不確実性は高く、リスクは下方にシフトしている」と言いながら見通しそのものは変えない(変えたとしてもGDP見通しでコンマ1とかコンマ2位の上方修正)でしょうな。物価安定目標が達成するメカニズムもどうせいつものインチキメカニズムでしょうし。

#この調子であと2年半も居座られるのかと思うと頭がクラクラします


〇ブレイナード理事の政策枠組み説明が踏み込み過ぎていたのでメスター総裁の講演で中和してみます

[外部リンク] Federal Reserve’s New Monetary Policy Strategy
10.21.20 Loretta J. Mester
6th Annual Monetary and Financial Policy Conference, Money Macro and Finance Society, London, UK (via videoconference)


・経済のスラックに対する物価の感応度が下がっている事に対してインフレ期待を持ち出すのは後でロジックの骨折を起こしそう

『Revised Statement on Long-Run Goals and Monetary Policy Strategy』って小見出しから始まる(その前はただのマクラ)ですが、最初のパラグラフは先般来検討していましたが今回チェンジしました、ってだけの話をしているので飛ばしてその次から。

『The framework review was undertaken in light of changes in the economic environment that have emerged since the FOMC’s first strategy statement was published in 2012.』

最初に作ったのが2012年(ついこの前のような気でいるのが年寄りの証拠)だったのですが経済環境の変化を受けて変えました、って話ですね。まあこういうの見ますと「2013年のQQE以降に構造変化があった」とかいうインチキ説明をしていた櫻井さんのあのロジックというのは、政策レビューをするんじゃねえのと思わせてくれるものは無くはないのですがさてどうなるやら、と話が逸れましたが続き。

『One change with important implications for monetary policy is the decline in the U.S. and other advanced economies in the general level of interest rates consistent with sustainable growth and price stability.』

でもって構造変化のインプリケーションということでいつもの説明ですね、1つが自然利子率の低下。

『This decline reflects several factors, including the aging of the population, changes in risk preferences, and slower productivity growth. It means that the level of the federal funds rate, the policy rate in the U.S., consistent with maximum employment and price stability is now lower than it has been in the past. This means that during economic downturns, it is now more likely that the fed funds rate will be constrained by its effective lower bound, and the FOMC will have less policy space to support the economy using its traditional policy tool.』

『This constraint, being understood by households, businesses, and financial markets, imparts a downward bias to inflation and inflation expectations, and so increases the downside risks to achieving our policy goals.』

それによって政策金利の引き下げ余地が減りますので云々という話でまあこっちはいつもの奴。次がややオモロイ。

『Another change in the economic environment with implications for monetary policy pertains to inflation dynamics.』

金融政策とインフレーションダイナミクスへの関係も変化したそうですよ。

『Resource slack in the labor market and in product markets has become less correlated with actual inflation than in the past, and inflation expectations now play a larger role in determining inflation outcomes. 』

経済のスラックに対する物価の感応度が以前に比べて小さくなり、インフレーションのアウトカムに対して重要になってきているのはインフレ期待ですよ、という説明。

『This means it is even more important that inflation expectations remain well anchored at levels consistent with our longer-run inflation goal. If expectations move below these levels, then it is more likely that inflation will run below our goal, which would then result in even less policy space in a low-interest-rate environment.』

よってインフレ期待をアンカーすることが重要である、という説明になっていまして、なんか最近FED高官この言い方をするようになっているなあ、とは思うのですが、ご案内の通り、そもそも論としてインフレ期待ってのもフワフワした概念でして、インフレ期待がこうだから物価のアウトカムにこのように影響する、とかいうのって理屈の上では話の整合性が取りやすいんですけど、そもそも論としてインフレ期待が何%ってのが本当に存在するのかという話がある訳でして、それって実は成長期待であってインフレ期待は代理変数みたいなもんじゃないのか???っていうような感じでゴリゴリと詰めていくと、なんかよー分からんのよ正直言って、ってアタクシがお馬鹿さんなだけのような気もしますが、どうもこの「インフレ期待」ってのが何なの??というのはある。

つまりですね、じゃあそのインフレ期待があるから企業の価格設定行動(最終的にはそこでしょ、と思うんだが)にどう結びつくのか、というようなインフレ期待と言われるものが物価に対してどういう影響与えるのって話が何ともフワフワしているし、各経済主体がこの程度の物価上昇を想定して行動するからインフレ期待値がこれ、ってのはそれは行動のベースにインフレ期待が本当にあってそうなっているのか、単に後付けの話なんじゃないの??とかまあ色々と考えていると頭がウニになってしまうんですよねー。

物価のアウトカム見ながら「インフレ期待がこの辺なんですね」みたいな話をするのも循環論法みたいだし、まあこのインフレ期待がどうのこうのっていうのは、話としては美しいのですが、物価決定のメカニズムを考える際に本当にそういうのあるのけ????というのが正直良く分からん、とか言うとニューケインジアンモデルが成り立たないんでしたっけ良く知りません。

・・・・・と迷路に入ってしまいましたがその次。

『These changes in the economic environment warranted asking ourselves whether there were revisions to our monetary policy strategy that would make it more effective in promoting our policy goals. The review led us to conclude that the answer was yes. And we made changes to our approach to both the inflation goal and the employment goal, which are summarized in our revised strategy statement.』

ということで、どうもここに来て「インフレ期待をアンカーする」って話を前面に出してくるFED高官がチラホラと出てきているなと思いますし、でもそれってご案内の通りで日本が盛大に空振りした政策なんですけど、それをマジでやろうとしているのか、それとも単にフワフワした概念を使っておくと政策やる時に色々とインチキ説明が可能なので、ただの方便として言っているのか、という辺りが今の所まだ判断つかんなあ、とか思うのでありました。

この「インフレ期待をアンカー」ってのは日銀がそうですけど、下手な使い方すると自分の首を絞める話になりかねないからまあ用法は適切に、というか多分中銀って金融引き締めで投資行動を強力に抑制することが出来るから、高いインフレ期待を下げる方はある程度可能であっても、金融緩和で出てくる投資行動って他の条件に変化が無ければ将来の投資予定を前倒しさせる効果しかない(ので長期化すると効果が逓減する)ので、低いインフレ期待を持ち上げる効果というのは、最初のうちはいけるけど長期化すると効果が逓減するんじゃなかろうか、という非対称性があるんじゃネーノかとは思うんですけどさてどうなんでしょうかね。


・物価のゴールに何か変化があった訳ではないが政策は以前より緩和的になるとは

『Revised Strategy Statement: Inflation Goal』のところはこの2パラでまとめています。

『Regarding our approach to inflation, the first thing I want to note is something that did not change. The FOMC has reaffirmed the explicit inflation target first announced in 2012, namely, that a longer-run inflation rate of 2 percent is most consistent with our statutory mandate. But our strategy statement is now more explicit about how we will go about achieving this inflation goal. In particular, after periods in which inflation has been running persistently below 2 percent, we will likely aim to have inflation run moderately above 2 percent for some time. Doing so will help anchor inflation expectations, a main determinant of actual inflation, at levels consistent with 2 percent inflation.』

『This new language is a stronger statement than we have made in the past as we have struggled to effectively convey that the longer-run goal of 2 percent should not be interpreted as a ceiling. In the past, many of us on the FOMC have indicated that we would be comfortable with inflation running above 2 percent for a time after it has run low for some time - a type of opportunistic reinflation. But now we are going to be deliberate rather than opportunistic. As the revised strategy indicates, after inflation has been running persistently below 2 percent, not only will we tolerate serendipitous shocks that move inflation above 2 percent, but we will likely set policy with the intention of moving inflation moderately above 2 percent for some time. The implication is that monetary policy will be somewhat more accommodative than in the past when inflation has been running persistently low in order to reach our longer-run inflation goal.』

ミーのパソコン画面右下の時計表示を見て急に慌てた訳ではございますが(あちゃー)、まあここでオモロイなと思うのは物価目標に関する説明の最初にある「the first thing I want to note is something that did not change」ってのと、「 monetary policy will be somewhat more accommodative than in the past」ってところで、いや変わってないなら何で緩和的なのよ、とは思ったのですが、「2%を上回っても今回の場合に関してはマイルドな上昇を容認する」と言っているので、これ結局「今回はこうです」ってのがストラテジーの所に思いっきり出ているのが若干コンフュージングなんだろうなあ、とか思った所です。

ただまあ2%になったから急に出口に行くわけではないですよ、という説明はメスターもしているので(その意味でエバンスは正直者というか場合分け全部を想定するからああいう説明になってしまう)、とりあえず目標は同じだけど、ストラテジックに今回の場合は今までの定義よりも緩和的になりました、ってのを言ってるんですな、とは思いました。


・雇用は強い方が良いけど政策反応関数は物価だよ

『Revised Strategy Statement: Employment Goal』

ブレイナードがやたら踏み込んでいたのは完全雇用になるまで緩和とかいってたので、どっちかというと雇用の方が気になるんですが。

『Regarding our employment goal, I view the changes we made in the strategy statement as an acknowledgment of the uncertainty around assessments of the level of maximum employment and a clarification to our approach to achieving this goal. This is consistent with something I have advocated for some time: that policy communications should acknowledge uncertainty.2 In the recent expansion, we saw that employment growth could be stronger and the unemployment rate lower without generating inflation than one would have thought possible based on past decades of experience. Over the expansion, it took time to learn about these structural changes in the economy, and as the FOMC learned, its assessments of the longer-run unemployment rate came down significantly over time. Unfortunately, this time-to-learn, combined with the previous strategy statement’s references to “deviations” of employment from maximum employment, has been misinterpreted by some as suggesting that the FOMC, at times, takes deliberate policy action to bring employment down independently of our inflation goal. This is not the case. The benefits of a strong labor market in fostering economic inclusion are clear.』

『Changes in the economy underscore the difficulties in using the Phillips curve model to forecast inflation or to assess maximum employment in real time. The revised strategy statement clarifies that in the absence of inflationary pressures or risks to financial stability, strong employment is not a concern and monetary policy will not react to it. This approach is consistent with the recent behavior of the FOMC. Estimates of simple monetary policy rules by the Cleveland Fed staff indicate that FOMC participants put less weight on the unemployment rate in determining the appropriate policy path in the last two years of the most recent economic expansion than they did earlier in the expansion.3』

まーた手抜きで2パラしかなかったので一気に引用しちゃいましたが、雇用に関しての説明で前半のパラのほうでは、雇用に関する例のdeviations→shortfallの話をしていて、労働市場が強くなっても物価上昇圧力に直ぐには繋がらないという経済構造の変化を踏まえて、だったら労働市場が多少過熱しても良いし、その方が皆さんハッピーになるんだから、労働市場の過熱に関してはあんまり気にしないで、スラックある状況の方では緩和的なスタンスを取りましょう、という話をしております。

ただまあここでハトバリバリの方との違いが2パラ目に出てくるのですが、フィリップスカーブがどうのこうのの話はさておき、きっちりと(ストラテジーの声明文にもあるんですけど)「The revised strategy statement clarifies that in the absence of inflationary pressures or risks to financial stability, strong employment is not a concern and monetary policy will not react to it.」と説明していることですな。

つまり(最近あんまり見なくなったけど)「雇用重視に舵を切った」というような事ではなくて、むしろインフレの方にかなりフォーカスした政策(さっきの所でも経済のスラックよりもインフレ期待って言ってましたように)になっていて、雇用は政策反応関数としてはあんまり気にしない、ただし雇用のショートフォールよりも完全雇用あるいはそれよりも若干タイトでも歓迎、という話をしているんですよね。なのでまあこれはほぼ平均見解に近そう。

でもって時間がアレなのでまあ以下省略しますが、メスターさんの説明では最後に『Another Area for Further Work: Financial Stability and Monetary Policy』という小見出しがありまして、ファイナンシャルスタビリティマターキタコレという感じですが、まあどうせまたどこかでこの話出てくるでしょうから後日また出た時に成敗します。

#時間の配分をへくって引用が途中から細かく出来なくてサーセン
 


お題「基調的な物価からプレビュー雑談/なんかすごい分析が投下されていますの」   2020/10/28(水)08:02:22  
  あらそうですか。
[外部リンク] 13:46配信
日本テレビ系(NNN)

短期的な施策とかいうのがちょっと初期に上手く行ったように見えると(実際に上手く行ったとは言ってない)直ぐ調子に乗って出口政策を忘れた挙句に気が付いたら抜き差しならない泥沼の長期戦になる、ってのは満州事変以来の(その前に震災手形ってのもあるけど)ジャパンの伝統芸ですけど、これは出口政策に対する評価が出来ないという習性だから治らんのかねえ。


・・・・ところでFSRのネタですが、あれはネタにするときにFSR本文をコピペしようとすると(アタクシが使っているアップローダーが20年前の代物とかで古いのが悪いんだけど)外字の関係で文字化け祭りになってしまうので、下準備としまして夜なべ(か休日なべ)して外字修正したテキストを用意しないとアカンタレなので、まとまった時間がある時に何とかとは思っているものの時間が中々アレですいませんすいません。まあどうせ政策が急に何か変わる訳でもないから慌てる必要はない(フラグにはならないはず)。


〇基調的な物価ちゃんを見ながら展望レポートプレビュー雑談を少々

いつもの月次計数確認でしゅ。
[外部リンク] 0.4 0.0 0.2
Mar-19 0.5 0.2 0.2
Apr-19 0.7 0.2 0.3
May-19 0.7 0.2 0.3
Jun-19 0.6 0.2 0.3
Jul-19 0.6 0.2 0.3
Aug-19 0.4 0.0 0.2
Sep-19 0.3 0.0 0.2
Oct-19 0.3 0.0 0.3
Nov-19 0.2 0.0 0.3
Dec-19 0.3 0.0 0.2
Jan-20 0.3 0.0 0.3
Feb-20 0.2 0.0 0.3
Mar-20 0.1 0.0 0.2
Apr-20 -0.1 0.0 0.3
May-20 0.0 0.1 0.3
Jun-20 0.1 0.1 0.3
Jul-20 0.0 0.1 0.1
Aug-20 0.0 0.1 0.1
Sep-20 -0.1 0.1 0.2

ちなみに図表のPDFの方には脚注があるのですが、『(注)1. 消費者物価指数は、消費税率引き上げ・教育無償化政策、Go To トラベルの影響を除く(2020/4月以降は、高等教育無償化等の影響も除いた日本銀行調査統計局の試算値)。』とあるので、GoToトラベル分は除外しているようなのですね。

・・・・・ちなみにGoToトラベル便乗でしらっと通常価格引き上げたりしてなかったっけ、という気もするけどまあ気にしないことにして拝見しますと、刈込平均はまたマイ転ですけれども、0.1まで来やがってこれはアカンとか申しあげていた最頻値が土俵上徳俵でのこったのこった!という感じでございましてこれは朗報。

上昇品目と下落品目はこちらでこっちも持ち直してるじゃんやったね!!!!

左から
上昇品目比率(%)
下落品目比率(%)
上昇品目比率-下落品目比率(%ポイント)

です。

Jan-19 54.9 37.1 17.8
Feb-19 54.1 37.9 16.3
Mar-19 55.6 35.6 20.1
Apr-19 58.5 33.3 25.2
May-19 58.7 33.5 25.2
Jun-19 59.5 32.5 27.0
Jul-19 59.8 32.7 27.2
Aug-19 59.5 33.1 26.4
Sep-19 59.1 33.1 26.0
Oct-19 59.5 38.8 20.7
Nov-19 62.1 36.1 26.0
Dec-19 60.2 38.0 22.2
Jan-20 61.8 36.5 25.2
Feb-20 60.0 38.4 21.6
Mar-20 57.9 40.5 17.4
Apr-20 58.3 39.2 19.1
May-20 59.1 38.6 20.5
Jun-20 59.7 38.0 21.6
Jul-20 54.9 42.4 12.4
Aug-20 53.7 43.6 10.1
Sep-20 56.0 41.3 14.7

やったね!などと申しておりますが、そもそも論として最近の日銀は全部コロナのせいにして誤魔化すのを芸風としておりますが、敢えて2019年の頭から時系列を出しておりますように、そもそも論としてコロナとかまるで関係なく2019年の基調的物価って明らかにトレンドが下がっていた訳でして、その間にモメンタムは維持されている(キリッ)と言い張って粘っていて、コロナ無くても昨年の終わりあたりには「これ1月の展望は誤魔化すとしても4月の展望レポート辺りになったら追加緩和しない(できないから)理由をどう誤魔化して引っ張るんだろう」という話をしておった、というのが記憶の彼方にございます。

つまりですね、今の日銀のインチキもとい願望的物価見通しによりますと、コロナが片付くと前向きの循環が徐々に復活して、それがラグを置いて需給ギャップのプラスからの物価上昇につながるっぽい話をしているうのですが、そもそも需給ギャップのプラス推移が復活しても、コロナ以前に物価の勢いが失速してるんですから物価が2%に向けて上がるとか考える方が無理矢理な屁理屈というものでありますが、今のところはコロナで全部目くらましができるのでスルーしとる訳ですよ日銀執行部ちゃんは(個人の偏見です)。

でまあそんなのは別に場末でアタクシが管を巻くまでもなくどうせ日銀ちゃんの方でもコロナで誤魔化して時間稼ぎしているだけ、ってのは認識していると思いますので(認識してなくてマジで物価が上がると思ってたら誇大妄想にも程がある)、別に今回やるとも思いませんけれども、コロナが概ね片付いた事になる、すなわち一番遅くても4月の展望レポート(東京五輪が中止になったら更に後ろに引っ張れる)の時点では、アフターコロナの見通しをたてなければ行けなくて、その時点で堂々と以前と同じ屁理屈を展開するのは少々無理があろうかと思われますので、物価が上がりにくいので2年で2%的な話をどう修正していくか(だいぶなし崩しにはしていますが「早期達成は諦めたのですね」という質問をされると否定しか出来ない仕様になっているので)、というのを楽しみにしております。

まあ先日の櫻井さんの金懇挨拶では「コロナ前の数年間の構造変化」だの「QQE導入からの7年間での構造変化」だの、実は大昔から指摘されているものをさも最近始まったかのように説明する、という櫻井さん話をしていていくら何でも恥ずかしくないのかね(別の説としてはわざとインチキ説明をした、というのもご披露しましたが)、というのがありましたが、この辺りを言い訳にしながら、「QQEの狙いは効果を発揮したのですが如何せん大きな構造変化が起きてしまったので物価安定目標の早期達成が出来ていません。よってこの構造変化を踏まえた物価目標達成に向けた考え方の整理が必要です」と置物リフレ政策の「物価は貨幣的現象」という根本的なトンチンカンをスルーしたまま、まあ次の誤魔化しロジックが登場するんじゃないですかねえ、と思う訳ですよ。もしかしたら今回いきなり出てくるかも知れませんけど、恐らくコロナで言い訳出来るうちはコロナで引っ張るっしょ。

・・・・・てな辺りしか正直今回の展望レポートは期待していないですし、時限的施策を無駄に引っ張って抜き差しならなくなるのをまたやらかすっていうか一度モルヒネ打つと止める決断力が皆無なのは(政府もそうですが)日銀のお家芸になっているのでそっちは多大なる怒りを込めながらも諦観しておりますわ、はあ。


〇この分析凄いんですが・・・・・・・・・・・

何か力作が先日ぶっこまれていました。
[外部リンク] VIX 指数のみならず、幅広い指標を点検することが重要であると考えられる。』

ほうほうそうですか(さっきのまとめにもありました、というかほぼ重複なんですけど)。

『今後の課題としては、データの蓄積・クレンジングの精度向上が挙げられるほか、分析対象を他通貨ペア・他のプロダクトに拡張することや他地域を含めることでヘッジファンドなどの投資行動の分析等が可能と考えられる。』

「他地域を含めることでヘッジファンドなどの投資行動の分析等が可能と考えられる」っての分析して何をするんじゃというのがありまして、

『金融市場のモニタリングやシステミックリスクの把握にとって、こうした店頭デリバティブ取引の分析の蓄積やデータの透明性向上は重要な役割を担っている。』

てな話になっているのですが、まあモニタリングは分かるのですが、システミックリスクの把握って後付けでは分かるかもしれないけど、ここの数値が何か出たからシステミックリスクが把握できる、というのは何か違う気がするんですよね。オプションって原資産が先にあってこそのオプションな訳でして、特にシステミックリスクがどうのこうのっていうのは、オプションの市場価格が別に何かを事前に示してくれるっていう風には市場現場職人的にはどうもしっくりこなくて、見るならそれこそベアリングショックの時みたいに、特定の参加者が無茶苦茶建玉抱えている(ベアリングが一手に日経平均先物オプション売ってあばばばばーでしたなあ何もかも皆懐かしい)とか、価格以外の所を見た方がシステミックリスクの把握には役立つと思うの。

つまり、システミックリスクってのは、市場価格云々よりも参加主体のポジションの偏りとかファンディングなどの方面から出てくる話で、市場価格が予兆を示すものはリスクではあっても「システミックリスク」まで行く話じゃないと思うのよね。皆が予想してるんですから・・・・・・

ということで。いやまあ色々とオモロイとは思うんですが、ちょっとこうビックデータ的なものが最近流行していて、経済の把握にもビックデータとかそういうのはもちろん良く分かるんですが、この手のオプションをメインにした分析ってのは、まあ後付けで市場の変化をレビューするのには色々と有益な示唆が出るとは思うのだが、この数字がどうだからどう、というような予兆管理に使うのは多分的を外していると思うのですよね。そういえば最近毎度の如く金融政策決定会合の議事要旨で米国株式市場のオプションのSKEWインデックス(何とCBOEだかCMEだかで上場しているんですよねそのインデックスの先物)の話が出ていて、物凄い勢いで違和感を覚えてネタに連続でした覚えがあるのですが、なんか日銀の中では流行しているんですかねえ、とは思いましたが、そんなに思いっきり重要視するのも如何なものか、とは思いました。

#このネタは色々と書いたり消したりしてたら時間が無くなってしまいました、というか結構消したりしたのですよ


〇時間が無いので予告編

一応この辺のネタでもと思っているのを備忘代わりにURL貼っておく。

メスター総裁の講演
[外部リンク] Federal Reserve’s New Monetary Policy Strategy
10.21.20 Loretta J. Mester
6th Annual Monetary and Financial Policy Conference, Money Macro and Finance Society, London, UK (via videoconference)

昨日ネタにしたブレイナード理事の講演は、まあご本人が色々と野心満々っぽい感じでFEDの公式見解対比で踏み込みまくった話をしているので、ちょっとメスターさんでも読んで中和しようとしていたのですが時間の関係上明日にでも(大汗)。

ECBパネッタ理事の講演
[外部リンク] digital euro for the digital era
Introductory statement by Fabio Panetta, Member of the Executive Board of the ECB, at the ECON Committee of the European Parliament

CBDCに関してはどうしてそんなに頑張るのという気もするんですが、まあ何だかんだ一番目立っているのがECB(何せ特設サイトまである)だし、パネッタがスポークスマンっぽいので確認はしておかないと、と思っているがどうせ急ぐ案件でもないので何だかんだと後回しの巻(汗)。

ちなみに特設サイトはこちらです。
[外部リンク] digital euro
 


お題「ブレイナード理事の金融政策話は相変わらずハトに踏み込む/生活意識アンケート」   2020/10/27(火)08:13:46  
  うーんこの。
[外部リンク] 13時07分

立憲って民主党の時からの「内輪ウケするけど周囲の人間がドン引きする」という言動がすぐに表にホイホイ出てくるっていう致命的な体質があって、貴様ら国民政党になる気あんのか政治はお前らのサークル活動じゃねえんだよという所ではありますな。


〇まずは昨日の続きで勘弁(ブレイナード講演)

[外部リンク] 21, 2020
Achieving a Broad-Based and Inclusive Recovery
Governor Lael Brainard
At the "Post-COVID-Policy Challenges for the Global Economy" Society of Professional Economists Annual Online Conference (via webcast)

昨日時間切れだった金融政策のパートを確認します。

・金融政策に関しては相変わらずFOMCステートメントよりも踏み込んでおります(ハト派に)

『Monetary Policy』って所から。

『Finally, let me turn to how the new Statement on Longer-Run Goals and Monetary Policy Strategy will help monetary policy achieve its goals.』

ロンガーランゴールのステートメントが物価目標達成にどう寄与するのか、という話がおっぱじまる。

『The new statement on goals and strategy seeks to align monetary policy with key longer-run changes in the economy.12 The combination of a low neutral interest rate, underlying trend inflation below 2 percent, and the low responsiveness of inflation to resource slack embodied in a flat Phillips curve reduces the amount we can cut rates to buffer the economy, weakens inflation expectations, and could lead to worse employment and inflation outcomes over time.』

『Consequently, it is important to strengthen our ability to achieve our employment and inflation goals by committing to a path of policy and lowering borrowing costs along the yield curve.』

そもそもこのステートメントの背景には自然利子率の低下や・・・・といういつもの構造変化の話をしていますが、その結果として重要なのは「ワシらの政策を効果的にするには、政策パスについてコミットして、イールドカーブ全体の金利を引き下げることが大事で、その能力を強化すべきである」と来ています。

どうすると能力が強化するんじゃいという所ですが次のパラグラフ。

『The new statement on goals and strategy makes several key changes that should significantly improve the way the Committee conducts monetary policy. It eliminates the previous reference to a numerical estimate of the longer-run normal unemployment rate and instead defines the statutory maximum level of employment as a broad-based and inclusive goal.』

ほうほうこれは面白い。従来は推計自然失業率を数値で入れていたが、その記述を削除して完全雇用についての定性的な定義に切り替えたというのが今回の変更のキーだ、という説明。なお、この部分に関しては、

[外部リンク] to changes in the Statement on Longer-Run Goals and Monetary Policy Strategy

の項番3をご覧ください。

では話を続けます。

『It commits that the Committee will aim to eliminate shortfalls of employment from its maximum level, rather than the previous reference to deviations, which could be in either direction. By eliminating the rationale for removing accommodation preemptively when the unemployment rate nears estimates of the natural rate in anticipation of high inflation that is unlikely to materialize, the new framework will avoid an unwarranted loss of opportunity for many Americans.』

『The broad-based and inclusive definition of maximum employment calls for a more comprehensive assessment of areas of slack in the labor market, such as the disparities in employment outcomes I discussed earlier.』

相変わらず踏み込むなあと思いますが、これによって自然失業率に近づいたから緩和縮小、というようあプレマチュアーな行動をとらなくなり、それよりもインクルーシブな完全雇用の定義を定性的に達成することを重視することになり、それにより一部の人ではなくて多くのアメリカンズに最大雇用の恩恵を享受できるようにするのだ、だということでやや踏み込み気味。

次のパラです。

『To address the downward bias associated with the proximity of the policy rate to its lower bound, the new statement on goals and strategy adopts a flexible inflation averaging targeting (FAIT) strategy that seeks to achieve inflation that averages 2 percent over time.』

ここからフレキシブルアベレージインフレーションターゲットの話。

『Under an inflation averaging strategy, appropriate monetary policy will aim to achieve inflation moderately above 2 percent for a time to compensate for shortfalls during a period when it has been running persistently below 2 percent.』

アベレージなので下回ってた期間が長い場合はそれの埋め合わせ戦略(for a time to compensate for shortfalls)をするよ、と言ってるけどまあ時間的不整合の問題は起きるでしょうな、物価が上がってきたら。さらに次。

『The forward guidance adopted by the Federal Open Market Committee (FOMC) in September gives concrete expression to the new strategy outlined in the new statement of goals and strategy. The forward guidance sets out outcome-based criteria that it expects to be achieved before the Committee lifts the policy rate from the lower bound. The labor market must reach "levels consistent with the Committee's assessments of maximum employment." Inflation would need to rise to 2 percent, and, in addition, the Committee would need to assess that inflation is on track to moderately exceed 2 percent for some time.

The new FAIT framework is implemented not only through these outcome-based conditions for the liftoff of the policy rate, but also through the commitment that monetary policy will remain accommodative after liftoff for some time in order to achieve "inflation moderately above 2 percent for some time so that inflation averages 2 percent over time," consistent with longer-term inflation expectations anchored at 2 percent.

This implies there likely will be a period after liftoff when the policy rate remains below neutral to support the inflation makeup strategy and maximum employment. Research indicates that an important precondition for forward guidance to be effective is that the public understands and believes the policymakers' commitment to making it happen.13 It will be important for the Committee to communicate clearly about our intentions and stay the course resolutely.』

パラフラフを内容的に3分割してみましたが、最初がロンガーラン何とかでこうしますよという話ですが、2つ目3つ目のところではその際の金融政策という話をしていまして、最大雇用を定性的に達成するまで緩和継続(んなことしたら金融政策のタイムラグ的にやり過ぎにならんか、と思うのだがそれはさておき)だの、プレマチュアーな利上げはしないだのぶっこんでおりまして、3つ目に関しては思いっきり(さっきも言ってたけど)メイクアップストラテジーを前面に出していて、ゆうとることはフレキシブルというよりはほぼ厳格な意味でのアベレージターゲットというかプライスレベルターゲットというブランシャールもニッコリという政策の話しているので、これが財務長官になると割と当たりがキツくなる可能性がありますな、一難去って(去るかどうか未定だけど)また一難って感じですし、どう見てもこっちの方が曲者。

さて次に参ります。

『How will we know if the new FAIT strategy is working? In addition to carefully monitoring labor market and inflation outcomes, it will be important to monitor a variety of indicators to see evidence that longer-term inflation expectations are moving sustainably to 2 percent. Inflation expectations are difficult to measure directly, so I generally consult a set of indicators to provide a more complete picture than any one measure on its own. Changes in expectations reported in surveys provide one important source of information. For instance, median 5- and 10-year PCE inflation expectations from the Survey of Professional Forecasters both dropped considerably in the second quarter and stand at 1.7 percent and 1.85 percent, respectively, for the third quarter, which are the second lowest, and lowest, readings, respectively, in each series. The median 5-to-10-year measure from the University of Michigan Surveys of Consumers moved down in October to 2.4 percent, toward the lower end of its range in recent years, which is almost 1/2 percentage point below its range before 2014.』

インフレ期待の測定の話をしているんですが、ブレイナードさんここではフォーキャスターサーベイによる5年後10年後のインフレ期待と、ミシガン大学のコンセンサスサーベイによる5年後5年のインフレ期待というのを持ち出しています。何かこの辺は屁理屈の香りがする。

『In addition to survey data that are available at a monthly or quarterly frequency, we monitor market-based measures of inflation expectations that are available daily. To use market-based measures of inflation compensation based on Treasury Inflation-Protected Securities (TIPS) or inflation swaps, the signal on inflation expectations must be separated from liquidity and term premiums through model-based methods.14 After making those adjustments, TIPS-based 5- and 10-year inflation expectations were 1.41 percent and 1.66 percent, respectively, on the final day of the third quarter, up from the lows experienced in March but well below their historical average.』

続いて物価連動国債市場価格からインプライされるBEIの話をしています。まあこの話をしながら「いずれも下がっておりますがな」という話をしているんですけどね。

『Finally, it is useful to consult measures of underlying trend inflation.15 A variety of estimates using time-series models suggest that underlying trend inflation may have moved down by as much as 1/2 percentage point over the past decade.16』

モデルを使った基調的なインフレの計測について話をしとる。


『It is difficult to anticipate how long it will take to achieve the conditions set out in the forward guidance. The September Summary of Economic Projections shows that most participants do not currently anticipate that the policy rate will depart from its lower bound by the end of 2023. When it does lift off, the policy rate could be expected to change only gradually, reflecting the commitment to remain accommodative until inflation has moderately exceeded 2 percent for some time. Of course, the pace of the recovery will dictate the actual path of monetary policy, as implied by the conditional outcome-based forward guidance adopted in September.

Indeed, a key benefit of outcome-based forward guidance is that it conveys the Committee's monetary policy reaction function in a manner that is transparent and responsive to changes in economic conditions.17』

フォワードガイダンスで設定している条件にいつ到達するか、というのは現状ではSEPの政策金利見通しで示しているように2023年末までは少なくとも到達しない、と見ているけれども、これに関してはフォワードガイダンスがアウトカムベースなので、アウトカムそのものが変われば変わることもあるかもしれませんね、だそうな。

『In conjunction with the forward guidance on the policy rate, the commitment to continue asset purchases at least at the current pace over coming months is also helping to achieve our goals by keeping borrowing costs low for households and businesses along the yield curve. As noted in the September FOMC minutes, in the months ahead, we will have the opportunity to deliberate and to clarify how the asset purchase program could best work in combination with forward guidance to support achievement of maximum employment and 2 percent average inflation.』

こちらは資産買入(APP)の継続をどの位やるのかという話と、APPの効果はイールドカーブ全体に作用していますよという宣伝。

『While the strong bounceback in activity from the initial devastation of COVID-19 was heartening, the recovery thus far has been highly uneven, and the path ahead is highly uncertain. By pledging to provide accommodation until shortfalls from maximum employment have been eliminated and average inflation of 2 percent has been achieved, the new forward guidance will ensure that the recovery reaches those who have been disproportionately affected, leading to a broad-based and strong recovery.

Continued asset purchases will help achieve these outcomes by keeping borrowing costs low for households and businesses along the yield curve. This strong support from monetary policy-if combined with additional targeted fiscal support-can turn a K-shaped recovery into a broad-based and inclusive recovery that delivers better outcomes overall.』

最後はこうやってまとめていますが、前半では財政出せ出せといっていますが、ここでは金融政策でこのように効果が期待できまっせという話をしていますな。アベレージインフレーションターゲットに基づく金利のガイダンスで金利を低位に安定させてプレマチュアーな引き締めも無いと認識させ、APPでイールドカーブを下げることによって企業などの借入コストを軽減する、だそうな。

でもってそれに財政サポートが加われば、K字型回復ではなくてブロードベースの回復になりますよ、という話をしていますが、たぶんこれ(この前もそうでしたが)FOMCコンセンサスよりはかなりハト派に寄っている説明になっておりますのでその辺はご留意頂いてこのお方が財務長官になったらさてどうなるのか楽しみですな。

#とか言いながらFED議長にもってこられたりして


〇櫻井審議委員の金懇にかまけていて生活意識アンケートネタを忘れていたので証文の出し遅れの巻

すいませんすいません。というか金懇日程は相手様の都合合わせるロジが大変だから仕方ないのは分かるんですけど、話題が分散しちゃうから重要な物件(FSR)とかともう少しずらしてくれると本当は助かるんですよね。

[外部リンク] 旨』の『1-1. 景況感等』、『1-1-1. 景況感』を見ると、

『景況感のうち、現在(1年前対比)については、「悪くなった」との回答が増加したことから、景況感D.I.は悪化した。先行き(1年後)については、「良くなる」との回答が減少したものの、「悪くなる」との回答も減少したことから、景況感D.I.は改善した。』

『なお、現在の景気水準については、「悪い」、「どちらかと言えば、悪い」との回答の合計が増加した。』

ということで、現状の景況感が悪化して先行きの景況感が改善しているから良いじゃん、という気もするのですけれども、本文2ページ(PDFでも2枚目)の内訳の図表を見ますと、設問の『<1年後を現在と比べると>』の回答を見ると、確かに[悪くなる]ってのも減っているんですけど、これ6月調査という調査期間が『2020年5月8日〜6月3日』とかいうトンネルの中にどっぷり漬かっていた時の調査との比較でみると、[良くなる]も結構減っていて、ただまあ悪くなるよりも減り幅が小さいからアグリゲートすると改善のDIになる、というような結果なんですよね。

つまりですね、これ確かに「先行きの悪化」を見ている人は徐々に減っている(と言っても4割いるが)のですけれども、あの5月時点で見ていた先行き改善予想の人たちが8月9月になった時点で改善から横ばいに下がっている人が出ているって結果になっているのもちょっと残念な事じゃないのかな、って思うの。まあ問題は先行きが横ばい予想だと消費者意識がどうなるのか、ってのがイマイチ良く分かっていない(自分も大概に変人なので自分基準で消費行動を考えると絶対に外す自信があるので、笑)のですが、良くなる予想と変わらんのなら問題ないけどそうじゃないとなると中々。まー足元ではGoTo何とかでかさ上げ消費があるんでしょうけど・・・・・・・・

まあゆうて現在の景気水準(図表の方は3ページ目になります)の方をみると「悪い」系の人が増えているので、まあやっぱりマインドってその一部のばらまきキャンペーン以外ではどうなのよとかそういう所なのでしょうかねえ、良く分からんです。


・おもろかったのは今回の判断理由

『1-1-2. 景況判断の根拠』って所になりますが、

『景況判断の根拠については、「自分や家族の収入の状況から」との回答が最も多く、次いで「マスコミ報道を通じて」、「商店街、繁華街などの混み具合をみて」といった回答が多かった。』

だけですと淡々としているのですが、(図表2)景況判断の根拠(2つまでの複数回答)〔Q2〕ってのを見ますとこれが面白い。つまりですね、回答の中で『自分や家族の収入の状況から』ってのが3月調査では圧倒的だったのですが、ここに来てそれがだいぶ減って来ていて、一方で『マスコミ報道を通じて』、『商店街、繁華街などの混み具合をみて』、『勤め先や自分の店の経営状況から』って辺りは堅調推移、特にマスコミ報道の所が増えたなあという感じになっています。

へーって感じなのですが、肝心のマスコミ報道ちゃんの方をアタクシ全然フォローしていない(物理)というかなりの変態なので、ほーそうなんすかねーとしか申し上げようがないのですが、こちらはワイドショーなどご覧の方々のご見解をお伺いしたい。


・景況感は悪いが暮らし向き指数は改善とな

ちょっと飛ばして『1-2. 暮らし向き、消費意識』に入りまして『1-2-1. 現在の暮らし向き』を見ると、

『現在の暮らし向き(1年前対比)については、「ゆとりが出てきた」との回答が増加し、「ゆとりがなくなってきた」との回答が減少したことから、暮らし向きD.I.は改善した。』

まあこれは回答バイアスが掛かっているので絶対水準自体は気にしなくて良いと思うのですが(こういうアンケートに無記名と分かっていても[ゆとりが出てきた]って選択肢に〇をつけるの気が引けますよね)、まあ今回は「ゆとりがなくなってきた」が足元で目に見える感じで減少しているから、景況感はアレだが暮らし向きは底打ちの香りとかそういう話ですかいな。


・収入は下げ止まり、支出はまだ弱いっぽい

次の項目『1-2-2. 収入・支出』を見て割と軽く目を回したアタクシ。

『収入については、実績(1年前対比)は、「増えた」との回答が増加したことから、現在の収入D.I.はマイナス幅が縮小した。先行き(1年後)については、「減る」との回答が減少したことから、1年後の収入D.I.はマイナス幅が縮小した。』

マジか・・・・・・・・・・・・(じっと手を見る)

『支出については、実績(1年前対比)は、「増えた」との回答が増加したものの、「減った」との回答も増加したことから、現在の支出D.I.はプラス幅が縮小した。先行き(1年後)は、「増やす」との回答が減少したものの、「減らす」との回答も減少したことから、1年後の支出D.I.はマイナス幅が縮小した。』

なおこちらは『(図表5)収 入〔Q7、8〕』の『<収入D.I.の推移>』と、『(図表6)支 出〔Q9、11(1)〕』の『<支出D.I.の推移>』を合わせて見ると面白くて、アタクシの目視ベースでは収入、支出ともに今般のコロナ云々で下がっているのですが、収入は下げ止まり、支出はまだ絶賛低下中、みたいな感じに仕上がっています(現状判断ベース)。

ちなみにどうでもいいんですけど、収入DIの推移を見ますと、実はコロナのもうちょっと前にピークアウトしているんですよねこの収入DIって。まあ防衛的になりますよねそりゃ。


・支出項目の図表が泣ける

『1年前と比べて、支出を増やしたものについては、「食料品」との回答が最も多く、次いで「家電」、「日用品(洗剤、雑貨等)」が多かった。』

ということで『(図表7)1年前と比べて支出(金額)を増やしたもの(3つまでの複数回答)〔Q21(1)〕』があって、ちと紛らわしいのですがこれは半年前、1年前の数字との比較なので色々と悲しい結果になっているのが良く分かります。なお、もっと悲しいのは、

『1年前と比べて、支出を減らしたものについては、「外食」との回答が最も多く、次いで「旅行」、「衣服、履物類」が多かった。』

からの『(図表8)1年前と比べて支出(金額)を減らしたもの(3 つまでの複数回答)〔Q22(1)〕 』ですな、合掌。


・新型コロナの影響とな

今回初登場のコーナーです。『1-2-3. 新型コロナウイルス感染症の影響』キタコレということで。

『新型コロナウイルス感染症が日本で流行し始めた2020年3月以降の半年間の収入については、「特に変わりはない」との回答が最も多く、次いで「勤務日数や勤務時間が減り、給与収入が減った」、「勤め先や自分の経営する事業所の業況が悪化し、収入(ボーナス・賞与を含む)が減った」といった回答が多かった。』

『(図表11)2020年3月以降の半年間の収入と現在の状況〔Q23、Q23-a〕』を見ますと特に変わりはない人が57.2%ですが給与が減ったというのと賞与が減ったというのがそれぞれ、23.0%、19.4%とかだったりするので合計すると42.4%なのね。

『また、「自ら仕事や事業をやめたこと(自主的な退職・廃業)により、収入が減った」または「解雇や雇止め、業況の悪化等による倒産・廃業(不本意な失業・倒産・廃業)で、収入が減った」と答えた人に、現在の状況を尋ねたところ、「求職活動をしている」との回答が最も多く、次いで、「再就職した」、「新型コロナウイルス感染症が収束するまで、一時的に求職活動を停止している」といった回答が多かった。』

うーんこの。

『新型コロナウイルス感染症が日本で流行し始めた2020年3月以降の半年間の支出については、「半年前までに比べて外出回数が減ったため、1か月あたりの支出(趣味・娯楽・交際費、教育費を含む)が減った」との回答が最も多く、次いで「特に変わりはない」、「半年前までに比べて収入が減ったため、1か月あたりの支出(趣味・娯楽・交際費、教育費を含む)が減った」といった回答が多かった。』

この割合、上記の3つの順に53.5%、27.6%、21.6%であります。


次がコロナによるニューノーマルについて聞いてみた、って感じですかね。

『新型コロナウイルス感染症が日本で流行し始めた2020年3月より前と比べて、娯楽・レジャーの外出はどう変わったかを尋ねたところ、「減った」と回答した人の割合は8割台後半となった。』

そらそうよという感じですが、それよりも次の質問が興味深い。

『また、「減った」と回答した人に、今後の娯楽・レジャーの外出予定について尋ねたところ、「徐々に以前(注)の程度まで戻す」と回答した人の割合は約4割となり、「減らす」と回答した人の割合は3割台半ばとなった。』

ウィズコロナでなんちゃらかんちゃらという話ですな。

『2020年3月より前と比べて、在宅時間を楽しむための支出はどう変わったかを尋ねたところ、「変わらない」と回答した人の割合は5割台後半となり、「増えた」と回答した人の割合は3割台前半となった。』

在宅時間は勤務中ですよ!!!何を楽しむんですか!!!!!!(棒読み)

『また、今後の在宅時間を楽しむための支出については、「変えない」と回答した人の割合が7割台半ばとなった。』

まあそうだよね、とさすがに思います。コロナ関連特設コーナーはここまでですが面白かった。


・雇用環境DIが改善しとるんだが

いつもの『1-2-4. 雇用環境』に戻りますと、

『1年後を見た勤労者(注)の勤め先での雇用・処遇の不安については、「あまり感じない」との回答が増加し、「かなり感じる」との回答が減少したことから、雇用環境D.I.は改善した。(注)勤労者:会社員・公務員(会社役員を含む)およびパート・アルバイトなど。』

確かに(図表15)1年後を見た勤め先での雇用・処遇についての不安(勤労者) 〔Q20<うち勤労者>〕を見ると改善しとる・・・・・・・・・・・


・バックワードの物価観は上昇しているのだが先行きのインフレ期待はイマイチさんすなあ

『1-3. 物価に対する実感』に参りまして、『1-3-1. 現在の物価』ですが、

『現在の物価(注1、2)に対する実感(1年前対比)は、『上がった』(注3)と回答した人の割合が6割台半ばとなった。

1年前に比べ、物価は何%程度変化したかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+5.1%(前回:+4.8%)、中央値は+3.0%(前回:+3.0%)となった。

(注1)「あなたが購入する物やサービスの価格全体」と定義。
(注2)消費税率引上げの影響を除くベース。
(注3)『上がった』は「かなり上がった」と「少し上がった」の合計。』

短い期間での体感インフレ率が上昇していますよ先生!!!!!!と思って次の『1-3-2. 1年後の物価』に行くといきなりズッコケ三銃士になるのだ。

『1年後の物価については、『上がる』(注)と回答した人の割合が6割台前半となった。

1年後の物価は現在と比べ何%程度変化すると思うかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+4.0%(前回:+4.3%)、中央値は+2.0%(前回:+3.0%)となった。』

6月調査で上がった分が中央値ベースでは全部吐き出しですが、平均値ベースはまだそこまで落ちていないからヘーキヘーキ(白目)。

『1-3-3. 5年後の物価』に行きますと、

『5年後の物価については、『上がる』(注)と回答した人の割合が7割台半ばとなった。

これから5年間で物価は現在と比べ毎年、平均何%程度変化すると思うかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+4.1%(前回:+4.0%)、中央値は+2.0%(前回:+2.0%)となった。』

うーんこの。まあ一応上がっているから良しということですかね、と思いましたが、そもそも論として日銀ちゃんは2%物価目標の早期達成を華麗に断念しているのでどうでもいいんでしたっけ??????????

ちなみに更にどうでも良いですが、『1-6. 日本銀行の金融政策に関する認知度』ってのがケツの方になります本文22ページにありますが(なお最後の質問)、

『日本銀行が、消費者物価の前年比上昇率2%の「物価安定の目標」を掲げていることについては、「知っている」との回答が1割台後半となった。

積極的な金融緩和を行っていることについては、「知っている」との回答が2割台半ばとなった。

「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を行っていることについては、「知っている」との回答が1割台半ばとなった。』


図表22〜24を見ていただくと分かりますけどこれ、6月調査ではさすがにちょっと増えていたりしていたんですが、まーた下がってますなというのは良いとして、ウケてしまうのが「2%物価目標云々の質問に対する回答」でして、綺麗にじり安シーザー状態になっておりまして、オーバーシュート型コミットメントでマネタリーベースの拡大方針を2%を安定的に超えるまで実施することはインフレ期待に働きかける意味で重要な政策である(キリリッ)とは何のことかと小一時間問い詰めたい所ではございますの。
 


お題「ブレイナード財務じゃなかったFRB理事は財政とっととバンバン出せと割と威勢良くぶち込んでますな」   2020/10/26(月)08:06:06  
  パワーワードが並びすぎ・・・・・・・・
[外部リンク] コロナ後に凶悪犯罪増加 10分間に1人が殺される状況
2020年10月25日 10時40分

〇次期財務長官の呼び声も高いブレイナード理事の講演でも拝読しましょう

[外部リンク] Speak: Remarks by Federal Open Market Committee Participants

を見ますとあちこちでFEDの高官発言はあるのですが、実に怪しからんことに文字起こしの無い物件ばっかり並んでいる(動画を見ないと行けなくて文字起こしが無いとかアタクシにはちょっとハードルががががが)次第でございまして、じゃあ紙に落ちてる直近のってどれよと思ったらメスターとブレイナードの講演があるのでブレイナードさんの方から成敗してみる、というだけの話なんですけどね(汗)。

ブレイナード理事ご尊顔と経歴。
[外部リンク] Brainard

『Prior to her appointment to the Board, Dr. Brainard served as Under Secretary of the U.S. Department of the Treasury from 2010 to 2013 and counselor to the Secretary of the Treasury in 2009. During this time, she was the U.S. representative to the G-20 Finance Deputies and G-7 Deputies and was a member of the Financial Stability Board. She received the Alexander Hamilton Award for her service.』

ということでヒラリーとマブダチとかでしたっけブレイナードさん。

[外部リンク] 21, 2020
Achieving a Broad-Based and Inclusive Recovery
Governor Lael Brainard
At the "Post-COVID?Policy Challenges for the Global Economy" Society of Professional Economists Annual Online Conference (via webcast)


・インクルーシブとか来るの最近のFEDの仕様ですがブレイナードさんが言うと財務長官を意識してるっぽく見えますな

ご覧の通りで先週水曜の案件で恐縮ですがこんなのがありまして、もう題名からして思いっきり「Achieving a Broad-Based and Inclusive Recovery」ということで政治っぽいですけれども、そもそもパウエル議長になってからやたらと「すべてのアメリカンに経済の恩恵を」というような話をするようになった、というのがありますし、コロナの影響を大きく受けているのが主に社会的なマイノリティである、というような話を最初の頃からずーっとパウエル以下皆さんがしていまして、最近急にジャパンでもSDGsとか言うようになりましたが、この「インクルーシブ」が出てきている辺りが最近のFEDの仕様ではありますがブレイナードが言うと味わいが深いですのう。

前置き部分でこんなことも言ってますからね〜。

『The U.S. economy saw a strong initial bounceback from the depths of the COVID-19 (coronavirus disease 2019) crisis, aided by significant targeted support. The recovery remains highly uncertain and highly uneven-with certain sectors and groups experiencing substantial hardship. These disparities risk holding back the recovery. The Federal Reserve is committed to providing sustained accommodation to achieve a broad-based recovery. Further targeted fiscal support will be needed alongside accommodative monetary policy to turn this K-shaped recovery into a broad-based and inclusive recovery.』

例によって例の如く「These disparities」ということでコロナで食らっているセクターと回復しているセクターがいて、そこに大きな差が起きているのはイクナイ、という話をしております。でもってまあ引き続きブレイナードですら、「Further targeted fiscal support will be needed alongside accommodative monetary policy」という訳でございまして、あくまでも「targeted fiscal support」の方をメインに置いて必要な政策を説明しているという訳でして、いや真面目な話米欧って中銀は基本的に「うちらの出来ることは緩和的な金融環境を維持してコロナで食らっている方向けの政府による政策の実行を側面支援するんです〜」位にしている(実際には実行部隊だったり社債買入したりしているけど)のでありまして、いやまあ日本の場合は政府の無策(または無能な働き者としての施策)部分を誤魔化さんがために政治方面から日銀への当たりが隙あらば強くなるので、何か日銀が無駄にアピールをしないといけない、という点では同情の余地が無いわけではないのですが、結局そうやってアピールするもんだから無駄に期待値が上がるのであって、できもしないことをあまり偉そうに言わない、というのも重要な事だと思うの。

まあそんな話は兎も角「K-shaped recovery」ってナンジャソラと言う事でそちらの小見出しが次にある。


・K字回復とな

『K-Shaped Recovery?』って小見出しになります。

『Targeted interventions, along with adaptations in the behavior of households and businesses, have enabled economic activity to recover. All told, after an unprecedented contraction in the first half of the year, U.S. gross domestic product appears likely to have reversed more than one-half of that decline in the third quarter.』

米国経済は年前半の落ち込みを概ね半分はこの7-9月期で回復したそうな。

『But within the overall improvement, some groups and sectors continue to see depressed employment, income, and revenues. Sustained disparities can hold back the recovery and lead to worse overall outcomes.』

でも一部のグループやセクターは寧ろ悪化しているところもあるで。
『Over the past month, the Federal Reserve Board has held three meetings with community groups, mission-oriented lenders, and representatives of frontline workers to hear about these disparities and their implications for the recovery.』

最近1か月ほど、ワイらはそういうグループとのミーティングを3回実施しました。

『Overall, total consumer expenditures in the United States have recovered about three-fourths of their spring decline through August. Interest-sensitive sectors such as residential real estate and autos have rebounded strongly-a welcome reminder of the power of monetary accommodation, especially when coupled with necessary fiscal support. Consumer spending on goods posted robust gains over the summer, and August levels exceeded those in January.』

全体の消費支出は春先の落ち込みを4分の3まで回復しているし、8月の財の消費は1月の数字を上回っていまして、特に金利に敏感な部門に関しては金融緩和の効果で非常に強い回復を示した。と来まして、

『In sharp contrast, however, consumer spending on services through August has recovered only about 60 percent of its spring decline and remains well below pre-COVID-19 levels.』

サービスの回復は60%程度にとどまる(って75と60ってそこまで違うか?という気もするんだが、まあ15%違うから大きいですと言われるとそうですか・・・・・)ので対照的ですよと。

『At the aggregate level, indicators of business investment, including shipments of capital goods, have been stronger than anticipated and point to a solid increase in equipment and investment spending in the third quarter. In contrast, investment on nonresidential structures remains depressed. Activity in some sectors remains substantially below pre-COVID-19 levels. For instance, airline passenger traffic is still 60 percent below its pre-pandemic level, contributing to the decline in aircraft orders this year, and hotel revenue per available room is only half the level of a year earlier.』

企業部門に関しても業種とかによって差が大きいよ、という話をしていますな(同じような話なので手抜きで流してます)。


・中小企業金融環境のタイトさに関する話が延々と続いているのが味わいがある

『Our actions have helped promote the flow of credit to households and businesses. Borrowing costs are low along the yield curve, and liquidity is abundant. Amid historically low corporate bond yields, gross issuance of both investment- and speculative-grade corporate bonds was strong in the third quarter.』

金融緩和は借入コストを削減して、企業や家計へのクレジットフローを作るのに寄与したと。

『In contrast to the favorable financing conditions for large businesses with access to capital markets, financing conditions for small businesses remain tight, with lower lending activity and signs of deteriorating loan performance.』

資本市場にアクセスできる大企業の金融環境は良い状態なのですが、スモールビジネスの借入環境は依然としてタイトで、貸出行動も弱いし、不良債権発生の兆候も見られます。

『Small businesses tend to be concentrated in sectors that entail high direct contact, operate with relatively tight cash buffers, and rely on bank credit rather market-based finance. In the most recent Census Bureau Small Business Pulse Survey from early October, more than 30 percent of small businesses report having one month or less of cash on hand.』

数字とか並んでいるのはすっ飛ばしますが(手抜き)要はスモールビジネスの金融環境は苦しいと。

『The most recent Federal Reserve Small Business Lending Survey indicates that the Paycheck Protection Program (PPP) provided a critical lifeline for small and medium-sized businesses, but also that credit availability has otherwise tightened.』

スモールビジネスレンディングサーベイによりますと、PPPプログラムはクリティカルなライフラインとして機能しておりますが、クレジットアベイラビリティ自体はPPP部分を除けばタイト化してまっせと。

『Driven primarily by PPP-related loans, originations of new small business commercial and industrial loans in the second quarter of 2020 were more than nine times the size of originations in either the first quarter of 2020 or the second quarter of 2019.2』

『However, 44 percent of respondents, on net, indicate loan standards tightened over the second quarter. About 43 percent of respondents, on net, reported a deterioration in the credit quality of small business applicants-the largest decline since the inception of the survey and only the second time in which respondents of all bank sizes, on net, reported a decline.』

PPP関連の貸出は物凄い勢いで伸びているそうなのですが、サーベイによると貸出基準は2Qでタイト化してきており、おまけに中小企業向け貸し出しのクレジットクオリティが悪化しているという事のようで。

『Minority small businesses have been particularly hard hit. According to recent research, between February and April, the economy saw a 41 percent decline in Black business owners and a 32 percent decline in Latinx business owners, compared with a 22 percent overall decline.3』

更にここがまたパウエルのFEDっぽいのですが、黒人とかラテン系とかのビジネスオーナーが退場している割合が平均よりも高い、というのを出していまして、マイノリティーがハードヒットしているぜといういつもの話。

・・・・・・・とこの辺までが企業金融に関する話なのですが、こういうの見ますとジャパンの場合って何だかんだとバンバンと中小企業信用保証とかぶっこまれている訳ですけれども、米国は相変わらず米国らしく(?)大企業がホイホイと緩和の果実をチューとする中で、思いっきり振り落としをされている中小企業っていう図になっているんですね、とか思いつつも、ゆうてアタクシも別に金貸し現場にいる訳ではないので、じゃあこのブレイナードが言うような米国の状況と日本の状況ってどう違うんだろうなあ、というのは興味がある所ではございまする。

で、この部分、以下労働市場の話をやって物価の話は申し訳程度にあって、労働市場でも例によってマイノリティが苦労している的な話があるのですが、その辺はパスしますが、K型回復ってのは要するに2極化と言いたいんですかね、というのは分かった。


・追加財政出せやゴルァという話をしている

次の小見出しが『Support for a Broad-Based and Inclusive Recovery』である。

『Recent research indicates that the Coronavirus Aid, Relief, and Economic Security (CARES) Act played a significant role in supporting aggregate demand in the spring and summer. Enhanced unemployment benefits offset the lost income of many lower-wage and services workers, in some cases at greater-than-wage-replacement rates. Household spending stepped up in mid-April, coinciding with the first disbursement of stimulus payments to households and a ramp-up in the payout of unemployment benefits, and showed the most pronounced increases in the states that received more benefits.10』

CARESActは経済の需要回復に寄与したし、低所得者や今回のコロナの影響が大きかった人に対して効果を出したと。

『The Survey of Consumer Finances indicates that cash-constrained households make up a significant fraction of the population. With unemployment and reduced hours likely to persist, many of these households are unlikely to be able to sustain recent levels of consumption without additional fiscal support as well as extended loan forbearance and eviction moratoriums. The financial security of displaced workers will depend importantly on whether unemployment benefits will be extended or supplemented-and if this will occur before any remaining savings accrued from the CARES Act funding run out.11』

でもってこちらでも「コロナの影響で家計のキャッシュフローが苦しくなった人というのは特定のカテゴリーに集中している」という説明になって、そんなことですからCARES Actでのターゲットを絞ったサポート施策が効いた、という話をしています。

『Analogous questions arise with regard to the many hard-hit small businesses that were sustained early in the crisis by PPP loans, whose finances are becoming increasingly strained as revenue shortfalls persist. Similarly, the state and local governments that were able to weather tax-and-fee revenue shortfalls early in the crisis are likely to find it more difficult to sustain employment and spending levels the longer the pandemic persists in the absence of further fiscal support.』

企業に関してのPPPの効用の話は先ほどもありましたが、歳入が落ち込んでいる地方政府に対するお助け策も効果を発揮している、という話をしております。

『Continued targeted support to replace lost incomes will be an important factor in determining the strength of the recovery.』

でもって前の部分でもそのような話になっておりますが、継続的な財政サポートが重要、という話をしておりまして、要はとっとと追加財政出せやゴルァという話になっている次第ですが、次期財務長官候補(ただしバイデン政権の場合)もこう言う次第ですので、オールブルーとかになって来ると拡大版ターゲット型財政とか出るっしょこれ、というお話でもありまする。

『Apart from the course of the virus itself, the most significant downside risk to my outlook would be the failure of additional fiscal support to materialize.』

キタコレ!!!!そして更に・・・・・・・・・・

『Too little support would lead to a slower and weaker recovery. Premature withdrawal of fiscal support would risk allowing recessionary dynamics to become entrenched, holding back employment and spending, increasing scarring from extended unemployment spells, leading more businesses to shutter, and ultimately harming productive capacity.』

Too little supportもPremature withdrawal of fiscal supportもアカンとか財政出す気満々発言頂きました。

『The recovery will be broader based, stronger, and faster if monetary policy and fiscal policy both provide continued support to the economy. While monetary policy has helped keep credit available and borrowing costs low, fiscal policy has replaced lost incomes among households experiencing layoffs and businesses and states and localities suffering temporary drops in revenue.』

金融緩和の継続も重要、というのを入れていますが、まあやはり財政政策が主役も主役、という話が続いて、次が金融政策の話になりますが、そんなにトンチキな話が飛び出している感じはしないので、というより単に時間が無いだけですが(おいこら)、本日の所は最後の章の『Monetary Policy』はパス(明日やるかも知れません)します。ちなみに「FAIT strategy」とかいうけったいな略語をぶち込んできてまして、「a flexible inflation averaging targeting」の略語のようですが、なんかしっくりこねえなあ、と思ったりしましたですわよ。


#月曜につきこんなので勘弁
 


お題「櫻井審議委員会見では現行措置の下手な長期化のリスクも言っている気がせんでもない/その他メモメモ」   2020/10/23(金)08:06:43  
  おー来ましたか。
[外部リンク] 午前
米司法委が最高裁人事を可決、民主はボイコット 本会議で承認へ


〇櫻井審議委員会見を見ると挨拶の謎理論について別の意図があった可能性があったらオモロイのだが

[外部リンク] 2020年10月21日(水)
午後2時30分から約30分(福井市・東京間オンライン開催)

イマイチ良く分かっていないのですが、質問する方は福井ということは、東京からわざわざ出張して福井から質問する人とかいるのかしらH高さんとかだと。

・どう見ても日銀は自信満々でコロナオペを延長しそうな件について

『(問) 本日の懇談会の中で、コロナの影響は、福井県の製造業に関して、多分中心だったと思いますが、もう少し詳しくコロナと経済について、どのような意見が交わされたのでしょうか。それから、日銀として、どのように福井県が今後コロナと闘っていけば良いか、ご見解をお聞かせください。』

『(答) 本日の懇談会での製造業の話は、全体として先ほどお話しした通り(引用者追記:全体として厳しいですとかそういう話)ですが、例えば製造業の中でも、海外展開をしていたり、あるいはグローバルに競争力を持っていたりする産業、具体的には眼鏡については、コロナ禍のもとで国際的な展示会が開けず、ビジネスチャンスがなかなか出てこない中で、今後は少しずつ良くなってくるだろうが、当面は苦しい状況が続くといったお話がありました。』

ほう。

『それから、製造業以外ですと、サービス業を中心に福井の場合は大変苦しく、その回復も鈍いというようなお話がありました。まだまだ稼働率が低いということのようです。その点は、全国と同じですが、これからGоTоキャンペーン等が色々と出てきており、それに対する期待はあるとのことでした。』

うーんこの。でもってこの答えの最後がコロナオペ延長待ったなしという話。

『それから、日本銀行に対しては、しっかりと今後もやってくださいということと、特に現在の措置の延長について、どのように考えているか、というお話がありました。これは当然のことながら、状況をみながら考えていくということだろうと思っています。3 月以降の措置により、資金繰りは、基本的に今のところ特に大きな問題はなく、一服しているといったことを、出席者の皆様が異口同音に仰っていました。 』

まあ何ちゅうか本当に日銀の措置で資金繰りが改善するのかってえとそうじゃなくて保証協会とかの方じゃろとは思いますがそれはさておきましても、まあこの調子ですと日銀が嬉々として延長するのはまあ見え見え。

・・・・・・・なのはまあ分かるんですけど、その前に出てきたGоTоキャンペーンへの期待も含めて、結局いろんなもんが全部財政のお注射チューでなんとか息をついてます、って話になっているのは何ちゅうかという所で、いやシバキアゲもイクナイとは思うのですが、それにしても需要も資金繰りも全部財政から注射漬けで、注射ドンドン延長して下さいって状況になっている、というのを見るとそれはそれで上げ底経済っぽくて、お注射延長している間に上げ底だか竹馬だか経済のまま推移してると、今度は次に何かあった時に打つ手がなくなりゃせんですかとか、上げ底で目先凌いでもそれをそのまま続けると震災手形一直線じゃねえのか、とか何とかありまして、程よい匙加減というものが必要なのではないかと。

既にGоTо何とかだって新手のがまだ出てくるとか、既存の物件も延長するだとかいう話がポンポン出てて、こりゃそのうちヨーイチ先生辺りがまた「国債を日銀に買わせると債務がチャラになる」というそれはただのジンバブエ理論なんですが、というのを持ち出してなんぼでも財源があるとか言い出してややこしい事になりそうですので、日銀様におかれましては、既にそんなことは想定していると思うのですが、ジンバブエ理論が来た時の対策は考えておかないとアカンのではないでしょうかねえ。言われたとおりにやって悲惨なことになっても言われたんだから仕方ないで済むんだったら独立性も何も要らんのでね!!!!!!


・金融システム云々を連呼していたがもしかしてこれは・・・・・・・・・・・・

その次の質疑。

『(問) 午前の講演では、実体経済と金融システムの双方をしっかり点検して必要な対応を迅速に準備しておくことが重要という発言をされました。このうち金融システムについて、先ほど、大きな問題は今のところないというご認識を示されましたが、今回のコロナの影響を受けて、櫻井審議委員は、金融システムの安定に対する警戒感について、ここは一段レベルが上がったとお考えなのでしょうか。また、金融システム面で必要な迅速な対応として、具体的にどのようなことをイメージされているか、現時点でのお考えをお願いします。 』

ふむ。

『(答) まず一点目について、現在は、先ほど申し上げた通り、金融システムに大きな問題があるというわけではないと思います。警戒感はどうかということですが、3 月以降、一連の金融緩和措置により資金繰りを中心に大規模な緩和をしてきたわけで、これ自体は成果があったと評価して良いと私も考えています。問題は、その成功したということが、新たな問題を提起してきていると考えます。』

成功したので新たな問題とな??????と色めきだって先を読むのだが。

『というのは、これだけ大きくなった中で、今後経済の回復が順調に進めば、あまり大きな問題になることはないとは思いますが、回復が微妙に遅れてくるとか、――特にコロナの感染状況は、かなり強弱を伴うようなので、一様に回復していくということはなかなか考えにくいということを踏まえますと――若干回復に時間がかかる可能性があると思います。その可能性が高まってくると、これまでの成功してきた効果が、逆に問題を提起するような可能性も出てくるのではないかと思います。』

こ、これわ・・・・・・・・・・

『当然返済の時期がやってくるわけであり、景気の回復が遅れれば、信用リスクの問題にもつながりやすくなるので、そのときにはかなり警戒をしなければいけないのではないかと思います。従って、現在警戒すべきということではないですが、将来の問題が提起されているだろうと私は考えています。 』

えーっと、物凄くオブラートに包みまくった言い方をしているのですが、これって要するに「資金繰り支援をしたは良いけど、その支援によって不良債権の山が更に大きくなってしまうリスク」って事を言っているように読めるんですよ。

・・・・・となりますと、昨日散々ノリノリで悪態を申し上げておりましたあの挨拶テキストなんですが、実は会見のほうでは櫻井さんしらっと上記のように「資金繰り支援を猫も杓子も実施してたら、無用な追い貸しで傷を深める結果になりませんか」ということを仰せになっておりまして、これこそが櫻井さんですわという話を埋め込んできている訳ですよ。

そう考えますと、まさかあの「日本の構造変化はコロナ前の数年で起きたから物価が上がりにくくなった」とか「QQEよりもずっと前から起きている構造変化を7年間の教訓と言い張っている件」とかについては、これは櫻井さんの高度な技で、本当は麿の話が合っていて、それに対して全否定から入った黒田日銀は構造変化とかそういうものを何も理解していませんでしたね、と執行部に対してぶっこむべきところ、まあそうは言いましてもそれを露骨に行ってしまうのは色々な面で台無しになってしまう、という点も考慮して敢えて武蔵坊弁慶モードになったのではないか、という可能性がバーナンキの毛髪程度は存在するのではないかとも愚考される訳ですな。

即ち、あえて麿時代の論点がここ数年で出てきたかのような説明によって、「これは黒田緩和以降に起きた構造変化が物価目標達成を阻害していた」という執行部忖度をしているように見せかけつつも、その説明をガバガバにしておくことによってツッコミを受ければ、要は黒田緩和は日本経済に平成以降徐々に起きてきた構造変化を知ろうともしないで無知蒙昧理論をぶっこんできました、というのを自分のガバガバ説明が弁慶仁王立ち状態になることによって分かりやすく示そうとした訳ですな。そこまで考えてたらそらもう昨日の悪態とか櫻井さんニッコリとかいう事になるのですが・・・・・・・

あとは質問の最後の方にあった奴の答えな。

『二点目の迅速な対応を具体的にどのように行うかということは、まだまだ先の話ではありますが、現在の段階で色々な工夫あるいは研究を地道に積み重ねておく必要があるだろうというのが基本的な見方です。』

「色々な工夫」を地道に積み重ねておく必要ってナンジャラホイという感じですが、もしかしたらこれは預金金融機関向けのマイナス金利適用回避策であるところの「新型コロナオペマクロ加算2倍2倍&プラス金利キャンペーン」の事を意味しているんでしょうかねえ。「研究」ってのは何だか最早分からんけど、更にマイナス金利政策の形骸化を狙った小技でも考えているんですかねえ、と何となく思いました。


・展望レポートはまあ普通につまらんものになりそうですな

よってFSRということですがまだまだ全然読み込みが足りんですサーセン。

『(問) 次回会合の展望レポートの見通しについて、ご所見をお伺いしたいと思います。消費の方がまだ、伸び悩んでいるというか、戻りが鈍いと思うのですけれども、前回の見通しから下方修正があり得るのか、その辺りについてご見解をお聞かせください。』

短観で出てきた設備投資計画の下方修正に関してどう評価するのかをアタクシは見てみたいんですが。

『(答) 展望レポートに関しては、7 月から現在にかけての実体経済あるいは金融上の展開があったわけですから、それを踏まえた形で修正すべきことはするということだと思います。ただ、実際 7 月の時点で、もう既にほぼ底打ちに近いような状態になっており、ただハードデータがあまりないということだったと理解していました。その後、ハードデータが出てきたほか、短観、それから支店長会議もあったということで、これらを踏まえて今回考えるということだろうと思います。』

ほほう。

『ただ、それほど大きな変化があるかというと、今は、回復には転じていることははっきりとしていますが、まだ全体としてそのペースは緩やかだということも大体の認識だろうと思います。その意味では、そこまで大きな変化がないと私は考えています。』

金懇挨拶の部分もそうですし、この部分見てても設備投資計画の下方修正に関しては華麗にスルーモードになっていまして、7月辺りだとやたらと設備投資計画が底堅いので先行きの底割れは無いって感じの説明になっていて、設備投資の先行き堅調見通しによって粘っていたのですが、この辺の説明から鑑みるに、今度は消費とかの底打ちをネタにして景気の底割れは回避、という説明に切り替えていって、設備投資に関しては新しい働き方や生活様式とか、人員代替の設備投資だとかが中期的に見込めるという方面で理屈を組んできて、足元に関しての話はスルーするんだろうな、というのは何となく読めた感じがします。

『(問) それは、景気・物価両面においてという意味でしょうか。 』

『(答) そうです。物価の方も少し弱めの動きが現に出ていますし、景気の方は経済活動が再開され、回復の動きが進んでいるということです。一方で、そこには紆余曲折があり、感染症の状況にも強弱がありますから、それによって、やはり回復ペースが多少緩やかになっていると思います。 』

まあそう来るわな。


・コロナオペの延長に関する質疑がまた来ましたが延長するんでしょうが微妙なニュアンスも

『(問) 朝方の挨拶文の中で、今後、倒産とか雇用を引き続き優先課題としてみていく必要があると仰っていたかと思います。来週決定会合もありますが、目先必要な追加の政策対応ですとか、あるいは見直すべき点があるとお考えなのでしょうか。また、これはまだ少し先ですけれども、来年 3 月にいわゆるコロナオペの期限が迫っているかと思います。総裁はかねて、ぎりぎりまで待たずに判断する必要があると仰っていましたけれども、櫻井審議委員からみて、いつ、どういったタイミングで考えていくべきものなのか、ご所見をお伺いします。』

うーん。

『(答) まず現在の状況との関係で政策をどう考えるかということだと思いますが、現在の状況は、ほぼ第 2 四半期に底打ちし、経済活動が再開され、持ち直しが進んできていることが確認できているということは大きいと思います。』

ほう。

『その点、経済再開から持ち直しへのパスにおいて、何が効いたかというと、何といっても金融緩和と財政政策が支えてきて、かなり大きな効果を持ったのだろうと考えています。』

ほとんど財政政策じゃねえのか、と思うのだが「金融緩和と」と先に入れてくる辺りがマジで言ってるのか、それとも単に執行部のワシが育てたキャンペーンに乗っかっているだけなのかが良く分からん。

『その点、現時点では、もう少しそこを見守ってもいいと考えています。特に何か支障が起きているわけでもないですし、大胆なことをこれからやっても、需要が出てくるのか。需要が出ても稼働率が上がらない状態となっていますので、今のところは、既存の政策効果を冷静に見守るというのが今の段階ではないかと私は考えます。』

しらっと「大胆なことをこれからやっても、需要が出てくるのか。」とか仰せなのがチャーミングで、これは金融政策的に何かぶっこんでも需要が出る訳ではないので既存政策のおかわり以上のものはでませんよ、って言ってるって事ですかねえ。あるいは財政の事で言ってるんだったら猶の事チャーミングなんですが。

『それから、先行きについては、やはり時間の経過とともに、実体経済、あるいは金融の状況も変わっていく可能性もあります。問題は、その変わり方をしっかりと確認し、暫く慎重にウォッチするということだと思います。その点、大きな変化が出てくるとか、あるいはトレンドが変わる可能性が出てくれば、新たな判断をするということになると考えています。』

ってアタクシの読み方にバイアスが掛かっているとは思うのですが、こういわれると「回復が確認できたらコロナ対策臨時措置は撤廃撤廃」と言っているように見えてきます。まあ真意どうなのかは分からん。


さらに質問。

『(問) コロナオペについて、福井のお話の中でも結構資金需要に対するニーズが高いというようなお話もありまして、実際に、本日公表された主要銀行貸出動向アンケート調査をみても、中小企業を中心にそういった資金需要は相変わらず強い状況が続いています。コロナオペの延長といった前々からの強めの姿勢を更に明確化する必要性があるかどうかについて、どうお考えでしょうか。』

なんつうかさ、金利の上げ下げとかの話だったら「姿勢を示す」ってのの意味もなくはないと思うのですけれども、企業向け融資の促進とか言う話って中央銀行が期待を示したって屁の突っ張りになるかならないか、という話であって、やっぱり信用保証付与のような実弾とか、自己資本規制の緩和措置とか与信分類基準の緩和措置みたいな実体的なものあっての話だと思うので、こういうので姿勢を明確化、とかいうのはあまり筋の宜しくない論点だと思うんですがどうでしょうかねえ。

『(答) コロナオペについては、福井の皆様からも異口同音にご意見を頂きましたし、また大変評価して頂いたと考えています。本日のお話ですと、福井の場合も、潜在的な資金繰りに対する需要はありますが、今の段階では一服状態というようなお話でした。』

つまりクレクレと。

『従って暫くは若干様子をみる、それから経済回復の状況でも当然資金繰りは変わってくるので、そこもみながら対応するということでしょう。』

これはしらっと状況が改善したら止めるよ、と言っているので割と真面目に話をしている。ただし、

『ただ、何人かの方々からは、必要なときには継続してほしいということで、是非よろしくお願いしますということでした。その点では、私どもも全く同様であり、やはり状況をみながら、必要性があれば、当然迅速に行動しなければいけないだろうと思います。ただ、現時点では落ち着いていますので、慎重にウォッチしていく、丹念に点検していくということで良いと考えています。』

今のところはどうせ継続なんでしょうが、この措置が震災手形モードにならないように気にしているっぽいのは何となく感じました(個人の感想です)。

飛んで最後の質疑。

『(問) 先ほどお話のあったところを重ねてお聞きしたいと思ったのですけども、これまで効果を発揮していたオペレーション、特別プログラムのことだと思うのですが、これが逆に問題を提起することも考えなければいけないというところがあったと思うのですけれども、これは、コロナオペ等が効果を発揮してきたけれども、返済のタイミングを迎えるにあたって、システム上のリスクになりかねないということなのでしょうか。』

『だとしたら、コロナオペを延長するだけではなくて、別のことを金融政策としても考えないといけないというご趣旨なのか、それとは別の次元の話で、金融政策を離れたところも含めて対応が必要になるということなのでしょうか。』

これは良い質問。

『(答) この点は、まずは短期的には、すなわち足許では、何といっても、倒産を防いで雇用を守らなければいけません。従って、資金繰りが非常に重要だということです。その点、少なくとも短期的には、政策は所期の効果を上げていると考えています。そこで回復が順調に進めば、当然企業収益も上がってきますし、売り上げも当然伸びてくるので問題がないのですが、問題は、想定通りに回復が進まない場合です。その場合、やはり問題になる可能性は出てくるだろうと思います。そこはまだ時間がかかると思いますので、この点はしっかりとウォッチしていかなければいけないと思います。問題が出てきたときには、やはり、それなりの対応は考えなければいけませんが、どのような対応ができるかという点については今後の検討課題であり、研究が必要だと思います。』

という答えで、まあさっきのと同じような言い方しかしていませんので、つまりは「短期的に資金繰りをつけるのは良いけれども引き所を間違えると大変な事になる」という趣旨の話だ、って言ってるのかなあと思ったです、はい。


〇FSRキタコレ

みんな大好き(かどうか知らんが)FSR。
[外部リンク] 2020年10月23日
返済期日 2021年4月23日

貸付予定総額 27,560億円
(参考)貸出残高(注) 477,580億円

これしかしよく考えてみると47.7兆円も10bp付利があるって計算な訳で、いやまあマクロ加算の掛け目いじればマクロ的な話は済むんですけれども、オペに入れられる先にとってはマイナス金利政策解除みたいなもんになっていまして、マイナス金利政策とは何なのか、という根源的な問いをしたくなる今日この頃。

・社債オペ(火曜日のオペですすいません)

社債等買入(残存期間3年超5年以下) 3,124 2,001 0.103 0.127 61.6

まーた金利水準が下がっている訳ですが、この調子ですと次回辺り足切り1桁ベーシス行くんですかねえ・・・・・・・


#唐突に脈絡ありませんが円債村ツイッターランドの皆様にはいつも勉強させて頂きまして感謝しておりますと申し上げますです
 


お題「櫻井審議委員金懇挨拶にネチネチツッコミ/ECBリッスンズイベントキタコレ(メモだけ)」   2020/10/22(木)08:08:31  
  これは斬新すぎる理論www
[外部リンク] 05時30分(最終更新 10月21日 05時31分)

『愛知県の弥富市議会が、市民オンブズマン活動をしている男性議員に対し、「地方議会は地方行政の一翼を担っている。議員がオンブズマン活動を行うことは本来の趣旨に合致しない」とし、議員辞職勧告を賛成多数で決議した。』(上記URL先より)

>地方議会は地方行政の一翼を担っている
>地方議会は地方行政の一翼を担っている
>地方議会は地方行政の一翼を担っている

行政を牽制するのは議会の機能なのは義務教育で勉強すると思うんですけれども、とりあえず賛成多数の議員の皆さんは木曽川に飛び込んで反省してこい(木曽川が迷惑しますかそうですか)。


〇政策示唆部分は予想通りの「コロナ措置延長あり利下げ無し」でしたが説明部分がみてらんない件について

10時半のリリースを正座待機していたんですよ正座待機(嘘)。そしたら出てきた物件がこれでちょっと斜め読みしただけで落涙を禁じ得ない物件なんですよちょっと酷くないですか???って何がどう酷いのかは以下読んでみましょうという企画ですにゃ。

[外部リンク] すなわち緩和的な金融環境を維持し続けることを約束している現行の金融政策方針は、重要な役割を果たしていると思います。』

そもそもそれを理解している企業経営者や一般ピープルがどれだけいるのかと小一時間問い詰めたいのですが、ここで既に債券村ツイッターランドの方で話題になっていまして、慌ててアタクシも確認したのですが、なんとこの櫻井さんの金懇テキスト本文には、「物価安定の目標」という言葉はあれども「2%」の文言が無いという恐ろしい事実(F5でテキスト検索すれば一発でわかります)がありまして、2%の文言も言わないで何が予想物価上昇率のアンカーかと言う話ですがこの点はまた後程。


・物価はもう上がらんと開き直るの巻ですが・・・・・・・・・・

でもって次の章が『3.物価の現状と先行き』でして、最初の小見出し『足もとの物価動向とその背景』ではもう完全に物価が上がらんと開き直っておられます。

『次に、わが国の物価動向をみていきます。足もとの物価は、経済活動の制限に起因する総需要の急激な低下に加え、世界的なエネルギー需要の低下に伴う需給緩和見通しからエネルギー価格が大幅に低下したこともあって、下押し圧力がかなり強くなっています(図表7)。需給ギャップも足もとマイナスに転じており、物価上昇へ向けたモメンタムは失われた状況です。一方で、物価の大幅な下落が持続するような状況にはなっていません。今回のように、いわば不可避的な経済活動の制限に起因する需要の落ち込みに際して、企業は「販売価格を引き下げても需要の拡大が見込めず、費用をカバーできなくなる」と考えるため、物価下落圧力の加速が抑制されていることが考えられます。もちろん、マイナスの需給ギャップのもとでは物価上昇圧力も無いことから、当面物価は弱めの動きを続けると予想されます。』

しかしまあ何ですな、ここでのコロナの説明が「いわば不可避的な経済活動の制限に起因する需要の落ち込み」とか如何にも一時的要因っぽい言い方だったり、コロナオペ継続を示唆するような部分では影響が長引くと言ってみたり、何か屁理屈自由自在なのは勝手にして頂いてよろしいのですが、もうちょっとこう整合性というのものをですなあ・・・・・

などと言っているうちに次の小見出し『物価の先行き』になるのですが・・・・・・・・

『先行き、物価上昇率がプラスに転じるためには、経済の回復が着実に進展し、需給ギャップがプラスに戻ることが必要です。もっとも、早期に物価上昇率がプラスの状態に戻れたとしても、当分の間は物価上昇率が一段と加速することは難しいかもしれません。改めて今回の感染症の拡大以前の状況を振り返ると、完全雇用に近い低い失業率のもとで、プラスの需給ギャップも持続していたにも関わらず、物価上昇率は加速しませんでした。こうした動きはわが国固有のものではなく、強弱の違いはあるものの、主要先進国では概ね共通して物価上昇率が鈍化してきています(図表8)。この「なぜ物価上昇率が加速しなくなってきたのか」という点は、改めて真摯に検討すべき課題だと思います。』

という怪しげなマクラからの説明がもう色々な点でツッコミどころ満載です。これHTML版だと一連の文章の流れになるのですが、PDF版だとちょうどここでページの切れ目(本文5ページのケツ)になるので、ワクワクテカテカしながら(アタクシ読むときはPDFの方が読みやすいのでPDF版から読みだすんです)次のページに行ってみますと、そこには驚愕の屁理屈が門前市を為すの有様になっておりました。


・日本で物価が上がりにくい構造要因は「コロナ前の数年間で見られ始めた」という凄い説明が来ました

ということでPDF版だと本文6ページの頭から始まりますがこの説明は酷い。

『わが国で物価上昇率が鈍い理由としては、過去のデフレの経験から消費者に根深いデフレマインドが定着し、賃金上昇圧力を十分に販売価格に転嫁できないことがよく指摘されます。』

まあこれは良いとして次が凄い。

『加えて、コロナ前までの数年間でみられ始めた経済構造の変化が物価変動メカニズムを複雑化させている側面も考えられます。』

>コロナ前までの数年間でみられ始めた経済構造の変化
>コロナ前までの数年間でみられ始めた経済構造の変化
>コロナ前までの数年間でみられ始めた経済構造の変化

えーっとすいません、なんですかこの「コロナ前までの数年間」って?????????

・・・・・ということで以下の「経済構造の変化」なのですが、この後出てきますけどどこからどう見てもその変化は黒田日銀発足のずっと前から起きている変化でして、それこそ麿が口を酸っぱくして指摘していたような話を並べているんですよ。

でもってですね、何でそれが急に「コロナ前までの数年間でみられ始めた経済構造の変化」ということになっているのか、と言いますとこんなのはちょっと考えればわかりますよね。

つまりですな、もともと麿日銀が言っていたことが正しかったのだけれども、麿日銀をケチョンケチョンに貶めて麿を石持て追い出した黒田日銀&置物理論なので、それを認めないために「コロナ前までの数年間で構造変化が起きたので物価目標が早期達成できなくなったのであって、黒田日銀置物理論は間違っていなかった」という言い訳をしているんですよね。遂に自分たちの正当化のためにここまで堕ちたか日銀よという所ですが、まあそもそも櫻井さんは執行部の鉄砲玉でありますからして・・・・・・以下皆まで言わなくても分かりますよね!!!!!!!!!

ということでその見苦しい言い訳を拝見しましょう。

『具体的には、(1)グローバルなサプライチェーンの確立による財価格の世界的な低位安定化、(2)グローバル化への対応の結果としての国内経済のサービス産業化、(3)こうした結果としてのサービス業の賃金に対する物価の感応度の高まり、(4)人手不足に対応した企業の省力化投資の増加と労働生産性の向上、(5)賃金上昇圧力を生産性向上で吸収し、販売価格に転嫁しない企業行動、など、様々な変化が考えられます。』

えーっとすいません、これらの要因は麿が散々っぱら指摘していた話で、置物教団は「物価は貨幣的現象」というマントラを唱えてこのような構造要因について語ることを非としていましたよね。

でまあ何を今さら言うのよというのもあるのですが、図々しくもこの事象が「コロナ前までの数年間でみられ始めた経済構造の変化」である、とか言い出しているのがもう卑怯というか人間の屑というかお前ら人間としての尊厳どこに置いてきたんだという話ではあります。

『これらの構造変化は、わが国固有のものではなく、概ね主要先進国に共通した現象であり、雇用機会を拡大させてきた一方で、賃金と物価の上昇を総じて抑制する方向に作用したと思われます。』

と、世界的にそうだったからうちだけのせいじゃない、とか言っている訳ですが、だったら「コロナ前までの数年間でみられ始めた経済構造の変化」とか見苦しい事を言って7年前の置物教団黒田理論を正当化しようとするんじゃなくて、せめて「日本で先行して起きていましたが今や先進国共通の現象となっています」とか言えよとは思うのですが、それを認めるのは要は麿が正しかったのを認めることになるから黒ちゃんとしては耐え難い恥辱なんでしょうというのは良く分かるのですが、お前の体面とか面目玉とか知ったことかよ今すぐそこの豆腐の角に頭ぶつけて以下自粛って所ではございますし、その為に変な小理屈捏ねるとか見苦しいにも程があるわという所ですな。

更に申し上げますと、その前の櫻井さんの説明ですと『コロナ前にみられた「所得から支出への好循環」』なるものがあったと言う事になっているのに、いざ物価が上がらん言い訳をしだすと急に『賃金と物価の上昇を総じて抑制する』とか言い出して、さっき言ってた好循環とは何なのかと小一時間問い詰めたいというか、屁理屈捏ねまわし過ぎて話の整合性が取れなくなっているんですけど勘弁して下さい。

『もっとも、先ほど述べた通り、このように実際の物価上昇が鈍くても、「予想」物価上昇率をある程度のプラスに維持しておくことが、民間部門の前向きな支出行動を確保する観点から重要であることは言うまでもありません。』

ただまあここでちょっとだけ櫻井さんがお茶目なのは「予想物価上昇率を2%にアンカーする」とは言わないで、「ある程度のプラスに維持しておく」と言っている(さっきもそう言ってましたよね)所だし、この講演テキストに先ほども申し上げましたように2%の文言が無いことで、もしかしてこの自己正当化(と言っても置物緩和の初期には櫻井さん居なかったんですけどね)の屁理屈作って(作らされて?)て悲しくなったから「2%」をあえてぶっこんでいないということだったりするとかなり面白いのですが、さてどうなんでしょうかね。

『こうした構造変化による物価への影響については、今後、より詳細に分析する必要があると考えています。わが国の経済構造および物価変動メカニズムの変化については、後ほど改めて述べたいと思います。』

ということでまた出てきますので後程。


・金融政策の話はどうでも良いのでほぼパスだが鉛筆のポンチ絵が無い事だけ確認しておく

次の章が『4.金融政策』だがはっきり言ってどうでも良いのでパスする。なお・・・・・・・・

『次に、日本銀行の金融政策運営についてお話しします。感染症拡大に伴う金融市場の不安定な動きや、経済活動の制限を受けた企業の売上減に起因する企業金融面の逼迫懸念を受けて、日本銀行では、3月以降、各種の金融緩和強化策を講じてきました。その内容は、次の「3つの柱」に整理できます(図表9)。』

図表9に関してはHTML版だと見れないので、これはPDF版を見に行って頂きたいのですが、今回もまた「3本の鉛筆」あるいは「三匹の子豚の家」のポンチ絵は披露されておりませんで、なんちゅうかあの味わいの深い(深くないけど)ポンチ絵が金懇などで見れないのは実に残念無念という所でございます(棒読み)。


・最後の所が色々と凄くてどこからどこまでマジで話をしているのかと言いたくなる位の支離滅裂文章で全俺が泣いた

事実上最後の章(最後ご当地経済の話になる)となります第5章ですが、話のパーツパーツは合っているのだが、背景とか因果関係とか色々なものが支離滅裂過ぎて、どこからどこまでがマジなのかギャグなのかがさっぱり分からんという凄い物件が登場していて、ついこの前まで割と正論っぽいはなしをしていた櫻井さんがどうしてこうなった、ともしかすると最後の可能性もある(来年3月で任期切れ)櫻井さんの金懇がこんな形でグランドフィナーレを迎えるのはあまりにも悲しいのであと1回金懇やって下さい何でしたらただの講演会でも良いです、と悲しくなりました。

ではなぜ悲しいのかというのを順を追って読んでまいりましょう。『5.今後の経済回復・構造変化と金融政策の役割』という章になります。最初のマクラはどうでもいいので飛ばして『わが国における経済構造の変化と金融政策――過去7年間の経験』という小見出しから。

『わが国経済は、財政政策と金融緩和政策のポリシーミックスのもとで、2013〜2019年にかけて緩やかなプラス成長を実現しました。これに伴い、わが国の経済構造も徐々に変化してきました1。すなわち、まずわが国のマクロ経済政策を受けて(1)金融市場が安定化し、わが国経済において(2)所得から支出への前向きな循環が確立し、グローバル化の進展も相まって(3)海外投資が拡大し、(4)物価変動メカニズムにも新たな変化が出始めた、と整理できます。』

ちょwwwwおまwwwwwww

まあ(1)は勘弁してやりますが、そもそも(2)の前向きな循環って確立してねえだろというのはさっきも申し上げましたけれども、その先が凄くて『(3)海外投資が拡大し、(4)物価変動メカニズムにも新たな変化が出始めた、』ってお前ナメトンノカという説明。

だいたいからして、QQEやって物価目標達成しようとしていたのに、何でQQEのせいで「(4)物価変動メカニズムにも新たな変化が出始めた」って話になるんだよだったらQQEが成功したせいで物価が上がりにくくなったとかそういう話になるんですけど最早何を言っているのかが分からん、というのがこの章の出だしという所でして、読んでるアタクシもう椅子から転げ落ちそうになりましたよマッタクモウ。


でもってですね、この(1)からの説明も色々とおかしいんですよ、今引用した直後から説明が始まるんですけど・・・・・・、

・世界的に金利差が縮小したのは日本のポリシーミックス関係ないんですけどねえ

『まず、(1)の金融市場の安定化については、2013年以降の大規模な金融政策と財政政策のポリシーミックスのもとで市場が概ね安定化し、特に2016年後半以降、短期的な変動は伴いつつも金融・為替市場は安定的な動きを続けています。これは、感染症の影響が残る現在でも変わりません。』

はあ。

『この背景には、主要各国がそれぞれ自国経済の安定化の観点から実施している金融緩和政策の方向性や規模感に大きな差がなくなってきており、主要国の金利差が縮小するなど、通貨間で大きな調整圧力が生じなくなっているほか、長期的な名目為替レート調整圧力に影響を与える、主要国間のインフレ率の格差が縮小していることなどが寄与していることが考えられます2(図表11)。』

おいこらちょっと待て。それ日本のポリシーミックス全然関係ないだろう。日本が物価2%達成して他国に追いついたから政策が一致したってんんだったらそらポリシーミックスの効果だけどそうじゃないのに何でそれがポリシーミックスの効果になるんだよ爺さん大丈夫か???


・前向き循環はまあ水掛け論になるんでしょうが

『次に(2)の前向きな循環の確立です。わが国における粘り強い金融緩和政策の継続によって、雇用は持続的に改善し、完全雇用に近づきました。』

そもそも何で金融緩和の効果で雇用が改善したのかという説明が無いのでダウト。人口動態要因とかの話を完無視して上手く行ったのは自分の手柄、上手く行かなかったのは構造要因とか馬鹿にしてるだろジジイ。

『こうしたなか、政府の成長戦略も背景に、女性や高齢者の新たな労働市場への参加が増え、雇用者所得も堅調に増加し、個人消費も底堅く推移するようになってきました。さらに、企業が緩やかな成長期待を背景に、「人手不足が今後も続く」との見通しを強めたことで、ITやAI技術の発展も相まって、省力化投資を中心とする国内設備投資も持続的な拡大へと転じました。このように、わが国経済は、緩やかなプラス成長の持続を軸として、所得から支出への好循環が可能になったといえます。』

個人消費が「底堅く推移」如きで何で「所得から支出への好循環」と評価できるのか良く分かりませんね。まあこれよりも次の話が凄すぎて俺様を笑い死にさせる気かと思ったんですけど・・・・・・・・・・


・為替市場が安定化すると海外投資が活発になるという珍理論にしたって珍理論過ぎる珍理論

次が凄いのよ。海外投資の所でちなみにPDFだと本文9ページのケツの方から始まる。

『(3)の海外投資については、過去20〜30年間に亘って拡大し続けています。』

「過去7年間の経験」って小見出しでいきなりこれで爆笑(まあその前の海外投資ってので爆笑しているけど)。

『これは、わが国の国際収支構造の変化によく表れています。すなわち、2000年代以降、貿易収支はネットでほぼ均衡するようになった一方、経常収支は大幅な黒字を続けており、その大半を海外投資収益が占めるようになりました(図表12)。こうした趨勢は、感染拡大によって経済活動が大幅に縮小している現時点においても、変わらず維持されています。』

過去7年チャウやんと思うのですがこの次が笑い死にできる。

『海外投資が活発化した背景には、国内投資対比で海外投資の期待収益率が高いことに加え、為替変動によって企業財務が悪化するリスクが小さくなったことも要因として挙げられます。』

・・・・・・・・・・・・・・・・・(゜д゜)

ちょっと待ておい。そもそも企業が海外投資始めたのは円高で国内で製造するコストが相対的に高くなって(加えて中国の開放政策とかの追い風もあって)、アジア新興国などで生産する方がコスト安いとか、対米自動車摩擦とかで現地生産するようになるとか、そういう要因だろうがと。

しかしながらこの章の最初にありますように、何故か櫻井さんの理屈によりますと、「まずわが国のマクロ経済政策を受けて(1)金融市場が安定化し、わが国経済において(2)所得から支出への前向きな循環が確立し、グローバル化の進展も相まって(3)海外投資が拡大し、(4)物価変動メカニズムにも新たな変化が出始めた、と整理できます。」とかいう話になっていまして、もう話が全然違うわという次第。

だいたいからして、まあそこはしらっと櫻井さんの中でも「国内投資対比で海外投資の期待収益率が高い」って言ってますが、最近の場合は国内に事業の成長期待が無くて、海外に事業の成長期待があるから海外進出とか投資とかが活発になっているだけでしょという話でしょ。

ということは、そもそも論としてさっきありました「(3)海外投資が拡大し」ってのを政策の成功の如く説明しているのもインチキにも程があって、マクロ政策が功を奏して国内の成長期待が高まって、実際に国内経済が力強く成長して来れば、むしろ海外投資の国内回帰が起きて然るべきなのでありまして、海外投資が拡大した、というのを政策の成功の如く説明しているのはちょっとおじいちゃん満州の話ならさっきしたでしょお薬の時間ですよレベルの世界に突入しているとしか申し上げようがない(個人の感想です)。

『海外投資の増加により、わが国では名目GNI(国民総所得)が名目GDP(国内総生産)を上回る状態が定着し、その差は名目GDPの3〜4%にも達しています。わが国経済は、海外投資立国に近いとも評価できます。』

国内の経済が成長しないから海外に投資しているのに威張られても困る。

『既にグローバルなサプライチェーンが確立するもとで、日本企業の多くは、各国経済の中期的な期待成長率や労働・資本コストの違い、技術流出防止の観点などを慎重に考慮しつつ、国内外の投資を一体で判断するようになってきています。』

だから何なのか?????????と思うのですが、これ最後の方に物凄い理屈が待ち構えているので乞うご期待。


・段々何を言っているのか訳が分からなくなりますが更に話は続く

『最後に(4)の物価変動メカニズムの変化です。グローバル化の進展によって、他の先進国経済と同様、わが国の国内経済のサービス産業化をもたらし、これが物価変動メカニズムにも影響を与えるようになりました。』

グローバル化と黒田緩和に何の因果関係があるのか小一時間問い詰めたい。

『すなわち、製造業におけるグローバルなサプライチェーンの確立によって、主要先進国の財価格は共通して低位安定化するようになってきました。結果として、インフレ率は、相対的に労働集約的で、国内の労働需給ギャップによる影響を受けやすい、サービス価格の上昇率によって決定される要素が大きくなってきているように思われます。』

それ少なくとも日本では過去7年に始まった話じゃないんですけど・・・・・・・・・・・・

『こうした中で、先ほど述べた通り人手不足のもとで省力化投資が進んだことで人件費の上昇圧力を労働生産性の向上でカバーすることが可能となり、結果として賃金上昇圧力を吸収してしまい、消費者物価の上昇を抑制するようになっている面は否定できません。』

って言ってるんだがそもそもジャパンの労働生産性(これもまあ用語としてミスリードな用語だけど)って相対的に下がっているんじゃなかったでしたっけ????????????????


・この構造変化は何と黒田緩和による企業の前向きな行動によるものという凄まじい結論が出ているのよ

でもってこのコーナーのまとめが凄くて・・・・・・・・

『これら4つの構造変化を俯瞰すると、そのかなりの部分が、粘り強い金融緩和政策がマクロの金融環境を整えたことで、企業の前向きな投資行動を促したことから生じている、とも整理できます。』

いやマジでお前何言ってるの??????????????????????

だいたい今並べた要因って最近の金融政策要因と関係ない所で起きてる話じゃんという所ですし、特に海外投資のところなんて自分で「過去20〜30年間に亘って拡大し続けています」って言ってるのに、何で「そのかなりの部分が、粘り強い金融緩和政策がマクロの金融環境を整えたことで、企業の前向きな投資行動を促したことから生じている、とも整理できます」とかになるんだよ・・・・・・・・・・・・

『金融政策はあくまで金融市場や金融機関を経由した間接的な効果をもたらすものであり、財政政策や成長戦略のように資源配分の変化を通じて直接的に経済構造を変化させる効果はありません。しかしながら、金融政策がこうした構造変化を間接的に支えたという経験は、感染症収束後の金融政策運営を考える上でも重要な示唆を持つと考えられます。』

という無茶苦茶な結論になってこのコーナーの話が終了していて、最初これ読んでいて笑い死にそうになって、その後プリントアウトした紙に朱入れしてたら手が返り血で真っ赤になったかと思ったわ(比喩表現)。



・金融政策のインプリケーション部分ですが「やりたいこと」は分かるのだが「やるべきこと」の考察が無い

とまあもしかしたら最後かも知れない櫻井さんの金懇でいきなり怪電波満載の物件が登場するとか、せっかく昨日あんなに良い意味で期待を裏切ったとか褒めて損したわという所ですが、最後に一応現世利益の金融政策のインプリケーションを見てみましょう。

『感染症からの回復期の課題と今後の構造変化』という小見出し(ちなみにPDFだと本文11ページの頭から)です。

『これら一連の構造変化が生じてきていた中で、わが国を含むグローバル経済は感染症の拡大に直面しました。感染拡大当初の最優先課題は、急激な業績悪化に直面する企業に対する資金繰り支援や、資金のアベイラビリティを確保することを通じて、企業倒産や失業を可能な限り防ぐことでした。こうした認識を踏まえ、順次金融緩和強化措置を導入してきました。政府による諸措置や民間金融機関の取り組みとも相俟って、現在のところ企業倒産や失業は限定的なものに止まっています。』

というのが最初にあるのだがこれは後でブーメランというか何というかな風情を出すのですよこれがまたww

『今後の金融政策の方向性を考えるうえで、「経済回復にどの程度の時間を要するか」、そして「回復にかかる期間が想定以上に長期化した場合のリスクや課題は何か」について考えておくことは重要です。仮に感染収束までの期間が想定よりも長くなると、売上が立たない企業の財務状況が時間の経過とともに深刻さを増し、いずれは債務返済が不能となり、企業倒産の増加、雇用の悪化が進み、わが国経済の供給力、すなわち潜在成長力が低下することが想定されます。また、企業の信用リスクの顕在化により不良債権が増加すれば、企業を支える金融機関の経営体力が毀損し、金融システム自体の機能低下に繋がるおそれも考えられます。金融システムのリスクが懸念される状況に陥ると、実体経済への下押し圧力が強まる可能性も否定できません。』

って言ってるんですが、だったらさっき説明した「急激な業績悪化に直面する企業に対する資金繰り支援や、資金のアベイラビリティを確保することを通じて、企業倒産や失業を可能な限り防ぐこと」ってのも、下手打ってしまうと「仮に感染収束までの期間が想定よりも長くなると〜企業の信用リスクの顕在化により不良債権が増加すれば〜」って時の傷を深めませんですかねえ、というお話ですよね。

・・・・・・いやもちろんこの辺の匙加減が難しいというのは分かるのですが、最初の方に出ていた国内経済の部分での話でさっき「これはコロナオペ継続ですわ」と申し上げた部分にありますように、日銀執行部方面として「やりたいこと」は先ほど申し上げたように、

「今後、当面は感染拡大の抑制と経済活動拡大の両立を模索することとなりますが、経済活動の回復までにはある程度の時間を要することを考慮すると、企業に対する資金繰りを確保し、企業倒産および失業を防ぐための取組みを粘り強く続ける必要があります。(再掲)」

となっているので明らかですよね。でもって今のパートでは金融機関の体力が云々という話をしているのは、そこから出てくるのって「金融機関の体力を更に削ぐ可能性のあるマイナス金利深堀りは実施したくない」という意味で「やりたいこと」というのは普通に伝わるメッセージなんですよね。

で、日銀の「やりたいこと」(先行きの金融政策運営的に)はコロナオペ継続をしますよという話で、社債CP買入に関しては、延長するのは延長するんでしょうけれども、総枠に関しては増やさないで臨時買入拡大実施期間の延長(CPは増やさないで延長作戦行けますが社債って走りどうでしたっけ、とちゃんと確認していないのがここであだになるwwww)という位になるかいな、社債買入のペースを期間延長でしらっと落としたら悪い中でも少しは結構な方向ですけどね。

・・・・・・でまあそういうことで「やりたいこと」の方はそれでいいとしまして、それよりも政策論的にかなり矛盾というかダブルバインドというような論点を思いっきり説明しているのがこのコーナーでして、今の再掲すると、

「仮に感染収束までの期間が想定よりも長くなると、売上が立たない企業の財務状況が時間の経過とともに深刻さを増し、いずれは債務返済が不能となり、企業倒産の増加、雇用の悪化が進み、わが国経済の供給力、すなわち潜在成長力が低下することが想定されます。(再掲)」

ってお話をしている訳ですよね。これってどういう事かと言えば、その前の再掲の所にありましたように、現状でやっている施策ってのは「企業に対する資金繰りを確保し、企業倒産および失業を防ぐための取組みを粘り強く続ける」って事ですけれども、これって本来ソルベントなんだけど偶々コロナショックで(ノ∀`)アチャーとなっている企業に対しての資金繰り確保をしてお父さんを抑止する、というのであれば、逆に言いますと企業支援策に関してもダラダラと長期化させるのはマクロ的にどうなのか、という論点に繋がる訳ですよね。

だって、企業支援することによって事業の継続性が怪しくてもとりあえず一息ついてしまって、でもって冷静に考えてみるとやっぱり事業の継続性はダメじゃんとかいう事になりますと、実はその一息つけたことによって却って借入などが増えてしまっていて、より問題が大きくなるじゃん、という話になってしまいますと、何のための企業支援策だったのかという話になりますよね。しかもジャパンの場合はちょっと種類は違いますが天変地異系のショックとして発生した関東大震災の後で「震災手形」制度をぶっこんでしまったら、却って問題の長期化と拡大が起きてしまい、昭和金融危機の一因を作ってしまいました、っていう大変に教訓になる事例がある訳ですよね。

そう考えますと、上記の再掲部分2か所って同じ講演の中で企業支援の在り方についてのコンフリクトについて鮮明に示している訳ですが、方や目先の話で方やもうちょっと先の話、となると当然ながら政治方面は目先の話にしか飛びつかない訳で、そういう時に日銀はその専門性をもって独立しているのですから、このコンフリクトについてどのようにすべきか、というのを示す(具体策が示せなくてもコンフリクトの存在をきちんと示す)のが仕事であって、ただただ日銀もやってますアピールでダラダラコロナオペ延長するだけの措置してりゃ良いってもんじゃないと思いますがねえ。

・・・・なお話が逸れますが、そもそも論として例えば米国だとメインストリートレンディングプログラムにしろ、その他諸々にしろ、基本的にはバジョット・ルールを念頭においた制度設計をしているので、そういう意味では無駄に長期化をしないで済む設計になっているように見えるんですが、日本の支援云々って日銀の措置にしたって、CPと3年以内の社債は思いっきりマイナス利回りで購入しているし、3年超5年以内の社債の買入利回りだってドンドン低下してクレジットスプレッドとは何ぞやという水準に突っ込んできているように、猫も杓子も救済しますモードになってしまっていて、そらまあ急性症状の激発を緩和するのはまあ分かるのですが、激変緩和の応急措置と、その後の問題長期化時の措置ってのは切り分けて考えていかないとアカンのよね、と思うのです(個人の感想です)

ただ、日本の場合は震災手形にしろ、高橋是清大臣の国債引き受け(「一時の便法」という言い方だった筈)にしろ、急性症状の緩和のために打つ施策をそのままダラダラと継続してしまって、その引き時を間違えてしまったが為に強力な薬のシャブ中になってしまって、最終的に悲惨なことになる、というのが仕様になっているところがありまして、しかも今の日銀って財政と金融の協調の名のもとに(まあその前のアベノミクスの名のもとに、ですかね)ただの翼賛機関状態なんでねえ(溜息)。

ま、いずれにせよ今再掲として並べた所に思いっきり足元の問題と中期的な問題におけるコンフリクトが示されているという中、どういう事を考えていくのか、というのはちゃんと示せよと思いますし、まあこれを言うだけまだマシとも言えるのは言えますな、などとアタクシの愚意見長くなってすいません。

『現時点では、金融機関は充分な自己資本を確保しており、金融システム不安の懸念が大きいわけではありませんが、実体経済、金融システム双方の状況を確りと点検しつつ、必要な対応を迅速に行えるよう準備しておくことが重要です。』

何でしょうかねその必要な対応って、マイナス金利とYCCとCP社債買入のおかわり撤廃じゃないですかねえ、とは思いますが。


・コロナが回復したら経済の頑健化を高めるそうですが謎の話が展開されますのでまあほぼ無視でヨロシ

さて、さっきの小見出しって『感染症からの回復期の課題と今後の構造変化』って言ってますが、よく考えたら延々と回復しない場合の件についてのツッコミをしていましたので(笑)、回復期の課題とやらを見てみますが、正直尤もらしい文言が並んでいるが何も言っていないに等しい文章なので割愛したい位だが一応引用しておいてやる。

『金融システムの安定を維持しつつ、感染症収束後に経済が順調に回復すれば、わが国の中長期的な課題解決に向けた前向きな取り組みを本格化させることで、経済の頑健性を高めることが可能になってきます。その際、(1)「コロナ以前のグローバル化の趨勢は復活するか、あるいは何らかの構造変化がみられるのか」、そして(2)「わが国経済が、新たなグローバル経済に充分に対応するための構造変化を実現することは可能か」の2点を考えておくことが重要です。』

で?

『まず(1)ですが、一部地域の生産停止によるサプライチェーン全体の機能不全を避ける観点から、サプライチェーンの複線化などを企図した立地の再編は確実に進むと思われます。また、米中間の貿易問題をはじめとする対立が深刻化すれば、立地の再編に向けた動きが強まる可能性も考えられます。一方で、コスト面を考慮すれば、グローバルなサプライチェーン自体が失われることは考えにくいと思われます。そうなると、感染症収束が進むとともに、再び以前のグローバル化の趨勢に回帰していくと考えられます。』

だからなんなの?

『加えて、感染拡大時の経験を踏まえて新たな経済構造の変化が生じる可能性も考えられます。例えば、わが国においても在宅勤務が恒常化する可能性が出るなど様々な分野でITの活用が進むことや、AIの導入が一層進むことなどが予想されます。先進国における経済のサービス業化の趨勢が今後も続くと考えられるほか、人口動態からも人手不足は続くと考えられ、ITやAIの積極的な取り込みにより、労働生産性を向上させることが、従来以上にわが国経済の重要課題になると考えます。』

はあそうですか以外の感想が無いし金融政策関係ないですし、金懇で話すならだから企業はどうあるべきみたいな話をしないと聞いている方にリーチしないと思うんですが。



・金融政策の役割が広がるんですってよ奥様!!!!!

実質最後(本当の最後にはご当地経済ネタがある)の小見出し『拡がる金融政策の役割と課題』の話になります。

最初が、

『最後に、感染症収束後に見込まれる経済構造の変化も踏まえて、今後の金融政策の課題について、考えたいと思います。』

とのことですが、構造変化云々の前に最初の課題は「急性症状緩和のために突っ込んだモルヒネを抜くときにどうするのでしょうか」って話(まあモルヒネ突っ込んでいるの政府だけど、補助薬としてCP社債ETF等の買入拡大していますよね)の気がしますがそれはさておき。

『まず、当面の金融政策上の課題は、感染拡大の抑制と経済回復の両立を模索する状況にあるわが国経済を、金融面から支えることです。具体的には、現在の金融政策の枠組みのもとで大規模な金融緩和を続け、金融市場の安定性を維持しつつ、企業の資金繰りを支え、企業倒産や失業を抑えることが優先課題です。その際、機動的なマクロ経済政策対応や、市場の安定性確保の観点から、政府、そして主要中央銀行との協力体制を堅持することが必要です。』

それ役割広がってないんですけどねえ。むしろ主役は財政って話になっていませんかね、などと思いますが、それはそれとして現世利益的には「今のコロナ対策と称しているものを継続します」という宣言に等しい。

『次に、金融政策を実施していくうえで、中長期的な課題のひとつは、金融システムの安定性を確保することです。』

というのが次に来ていますが、これはさっき散々アタクシが悪態をついた部分と同じ話をしております。即ち、

『経済回復に想定以上の時間を要する場合、企業倒産の増加によって、金融機関の経営体力が毀損し、金融システム上のリスクに繋がる可能性も考えられます。企業の経済活動を資金面から支える重要なインフラである金融機関が充分な金融仲介機能を発揮できなくなると、実体経済の下押し圧力となり、それが続けば、わが国経済の潜在成長力が弱まることもあり得ます。』

ってのさっきの繰り返しなので二重に悪態ぶっこむのはカシュカリ総裁の毛髪程度には不毛なので悪態は割愛します。でもってその次の、

『ITやAIの活用による勤務形態の変化など、地方経済活性化へのプラスのインパクトなども期待できることを考えると、』

ってのが恐ろしく謎。いやITやAIの活用云々ってのはさっきありました構造変化がどうのこうのという話になるのは分かるんですが、何でそれが地方経済活性化へのプラスのインパクトになるのかが分からん。分からんので悪態の付きようもなく先に進むと、

『金融システムの中長期における安定性を確りと維持し、金融機関が新たな構造変化の促進においてその役割と機能を発揮することが重要です。適切な金融仲介機能の発揮のため、日本銀行としても、必要な対応を行っていきます。』

というまとめになっていまして、まあ単純に読めばさすがにマイナス金利の深掘りとか、イールドカーブの押し下げみたいなのは行わない、という事を言っているんでしょうし、じゃあマイナス金利撤回しろやヴォケという所ではあるのですが、その点については本編で示された「置物教団は正しい」という見苦しい説明にありますように、間違いを認めたら死ぬ病の重症症状を呈していますので、まあ撤回はせんじゃろ、というのは容易に想定されるところではあります。

・・・・・・とまあそんな感じでした。この後は『6.おわりに ―― 福井県経済について ――』なので割愛します。

#夜なべして書いたのを朝になって見直してだいぶペン(キーボード)を入れてしまったので、途中で変に話が飛んでいたりしてたらゴメンです。一応読み直してはいるんですけど。



〇ECBのストラテジックレビューイベント登場ですがまとまった物件が出ていないのでメモだけ

ECBの今朝(10/22)のトップを見ると

[外部リンク] review
ECB Listens event on 21 October 2020

President Christine Lagarde and Chief Economist Philip R. Lane hosted the first ECB Listens event on 21 October 2020. During the virtual event, they engaged with civil society organisations as part of our ongoing strategy review.

> Watch the event
> Have your say via the ECB Listens Portal

てな感じでトップに昨日のイベントの御宣伝が鎮座ましましておられるのですが・・・・・・・

Watch the eventの方を見ますとようつべのECBポータルチャンネルに飛びまして(ちなみにアタクシはチャンネル登録しとるw)昨日行われたイベントの放送が見れる(もともとライブでやってた)のですが、ラガルド総裁とレーン専務理事が登場して、お話したり質問に答えたりみたいな話をしているっぽいのですが、何せこれ再生時間2時間とかいう長丁場なのですいませんちょっと見てません。

テキスト出してよ、と当初思ってたのですが、2時間ものじゃあそう簡単に出てこないですよね。でもECBのことだからいずれ出してくれるかな、というのは楽しみにしています。

ECB Listens Portalちゃんの方を見ますと、

[外部リンク] Listens Portal

『Let us know what you think we should take into consideration as we review our monetary policy strategy. Please share your views by the end of October 2020. The form is available in euro area languages.』

available in euro area languagesって書いてますが英語も大丈夫です(^^)。この画面の「Go」ってなっているところをクリックすると登録画面になって、名前とメールアドレス送るとたぶんフォームに行くためのメールが届くんじゃないかとおもうのですが、そこまでは試していません。

FAQみたいなのもあって、
[外部リンク] Listens Portal: topics and questions


全体的なご紹介ページはこちらみたいです。関連スピーチへのリンクなども含めてこっちが多分本チャンページ。
[外部リンク] review


ぼちぼちと成敗していく所存
 


お題「リッチモンド連銀バーキン総裁がコロナ一段落後の物価上昇圧力の可能性に言及(ただしそれで利上げをする訳ではない)とな」   2020/10/21(水)08:08:46  
  さて、
[外部リンク] 午後UPDATED
米大統領、大規模コロナ追加対策を支持 2.2兆ドル超受け入れ

『[ワシントン 20日 ロイター] - トランプ米大統領は20日、米政権と民主党指導部が協議している追加の新型コロナウイルス経済対策を巡り、民主党が求めている2.2兆ドル規模以上の法案を受け入れるとし、共和党の上院議員が反対する中、大規模かつ包括的な追加経済対策を支持する考えを示した。』

『FOXニュースとのインタビューで「民主党よりも大きな対策の実施を望む」と指摘。ムニューシン財務長官と民主党のペロシ下院議長が超党派の合意に達すれば、「全ての共和党員が私に同意するわけではないが、賛同するだろう」とし、共和党のマコネル上院院内総務からの支持が得られるとした。』(上記URL先より)

とは言っても議会共和党の指導部が首を縦に振らないと(一部が反対くらいならぶっこんでしまうのでしょうけれども)話が進まない気もしますが、そら(大統領選挙が劣勢と言われているから)そう(状況を何か動かした方が逆転の目が高まる)よという所なんでしょうかね。民主党的にはバイデンを通して青一色にしてから堂々と通した方が美味しかったんじゃネーノ、とか素人が勝手に見ていますがさあどうなるのやら。

まあダウちゃんとかが2%とか3%とか上がっている訳でないのですから、まだ懐疑的とかそんな感じなんですかね、最近は雨株見てても良く分からんで、正直言って市場全体の経済の先行き見通し、というかリスクセンチメント見るのについにWTI原油先物がどっち行ってるのかをチェックするアタクシがいる(かなり雑)。


〇リッチモンド連銀バーキン総裁がCFOサーベイというのをネタにして講演(ちと前のネタ)

リッチモンド連銀のバーキン総裁が先週講演してたんですけどね、
[外部リンク] Ahead? Learning From The CFO Survey
Tom Barkin
Oct. 15, 2020
Tom Barkin
President, Federal Reserve Bank of Richmond
Economic Club of New York

NYエコノミッククラブでの講演なのですけど、『Highlights:』ってことで最初にまとめがありまする。

『・Firms are currently navigating extraordinary uncertainty. The decisions they make about hiring, spending and investment will have implications for GDP growth, employment and inflation.』

『・Business sentiment surveys like The CFO Survey help us understand those decisions.』

『・The latest survey shows that CFOs are feeling slightly more optimistic than they were last quarter, although they remain concerned about demand and revenue. Firms also remain cautious about investing.』

『・The survey also suggests that employment will lag spending. Many firms have streamlined their operations in response to the pandemic, and others report that they are concerned about the “availability and quality of labor” despite high unemployment.』

『・CFOs also raised their expectations for wage and price increases in 2021, potentially due to supply chain challenges. If demand were to resurge, we could see pressure on near-term pricing.』

とありますように、CFOサーベイを見ますとこうなっています、ってご紹介をしながらの話なのですが、先行きに関して慎重なんだか強気なんだか良く分からんまとめになっていて中身を読むしかないという感じになっていますな、うんうん。


・FOMCの中では異色の経歴ですよという話という暇ネタですが

最初の方(2番目のパラグラフ)でこんな事を仰せになっています。

『My experience is different than most of those colleagues. Before coming to the Fed nearly three years ago, I was the chief financial officer (CFO) of a $10 billion institution.』

[外部リンク] Committee Tom Barkin
President and Chief Executive Officer

にありますように、このおっちゃん、直前のキャリアはマッキンゼーのCFOという事で、まあそんなのもあって今回のお題になったというのはあるんでしょうな。


・CFOサーベイのご紹介

でもってその続き。

『As I consider the path of the economy, I go back to that experience a lot and try to put myself in the shoes of a firm navigating what has been, and still is, extraordinary uncertainty - around the virus, around fiscal policy and around politics.』

結局はウィルス感染次第なのですが、財政政策の先行きに関しても「extraordinary uncertainty」というのが基本の認識となっています。まあ当たり前ちゃあ当たり前ですが。

『Earlier this spring, in the immediate wake of the shutdown, I of course would have been thoughtful on hiring and spending. But now, in the midst of developing a budget for next year, how aggressive or conservative would I be on hiring? Or spending? Or capital investments? Would I be pushing to implement a normal January price increase? Would I be stocking the shelves for a strong holiday rebound or trimming inventories to be prudent? Would I be shifting my supply chain out of certain countries? How firms answer these questions has implications for GDP growth, employment and the pace of inflation.』

でまあこのコロナちゃんとシャットダウンの影響がどうなるかってのを常々考えておりますが、と来て次のパラグラフ。

『But I wear a different hat now.』

シャットダウンが始まった時とは違う帽子をかぶっているとのことですがバーキン総裁はズラではなさそうに見えます(違)。

『To understand how and what firms are deciding, I’ve been helped greatly by my continual outreach in our district, which spans from Maryland to the Carolinas, and by keeping an eye on business sentiment surveys, particularly the Richmond and Atlanta Fed’s partnership with Duke University’s Fuqua School of Business on The CFO Survey.』

でもって今回のネタになっているサーベイですが、デューク大学が実施してリッチモンドとアトランタの連銀が協賛(?)しているCFOサーベイの話になりますが、まあそれ以外でもリッチモンド連銀のアネクドータルな調査なども含めて考えますと、という話をする模様。

『This quarterly survey has tracked business sentiment for nearly 25 years, surveying CFOs and financial decision-makers across firms of all sizes and in all major industries. It gathers their views on the health of their own firms and of the overall economy. It delves into their expectations for hiring, spending, investment and pricing in real time, which is particularly important given the pace of change during the current economic crisis. 』

これはそのCFOサーベイの中身。


・インプリケーションなんだが物価上昇圧力に言及しているのが気に掛かる

という訳で『』の小見出しになる。『Current Results From The CFO Survey』という小見出し。

『We released the results of the latest survey last week. What did it tell us about prospects for the economy?』

後でリンク貼っておきます。まあこういうの単発で見てもしゃーないから面白そうだったら継続してみても良いのかもしれませんが中々そこまで手が回るのは米国担当エコノミストとかじゃないと(汗)。

『First, CFOs’ expectations are brightening, albeit gradually. Looking at the headline Optimism Index, CFOs are slightly more optimistic about the U.S. economy and their own company’s prospects since our last survey in July. At that time, they estimated GDP growth over the next four quarters would be just 0.6 percent. They anticipate 2.2 percent now. Their expectations for their own revenue growth in 2021 have grown from 7.2 percent to 8.7 percent.』

実はこの人の講演ネタがニュースになった時って普通に先行きに慎重、というような感じのヘッドラインになっていた(例えば[外部リンク] are still worried about demand and revenue but a little less so than in the last quarter. In the open text question that asked about firms’ most pressing concerns, the share that cited flagging demand and declining sales revenue was notably lower. Of course, “slightly more optimistic about revenue returning” doesn’t necessarily mean that revenue growth will be quick. Only about 20 percent of firms that responded anticipated being at pre-COVID-19 levels of revenue any time before the middle of 2021.』

このことが「回復も早い」という事を意味するのではない、と次のパラグラフで水をぶっかけているにはぶっかけているので、別にカンカンの強気とかそういう話でも何でもないのは確かではありますけど。

『This matches what I hear in conversations every week with business executives. In sectors that have largely reopened, executives tell me they have found a way to operate safely. And with the personal saving rate still elevated - at 26 percent in the second quarter and 14.1 percent in August, compared to the pre-crisis level of around 8.3 percent - executives see significant consumer spending potential that could bolster demand.』

この辺りの結果は自分が企業ヒアリングしているのとも整合的だそうな。ただし企業も家計もまだ安全運転モードで、特に家計の貯蓄率が急増しているのは消費を抑制しますね、だそうです。

『Second, we heard that firms still remain cautious about investing. More than 50 percent of firms reported a decreased willingness to spend compared to pre-COVID-19. Only about one-third of CFOs had plans to invest in structures over the next six months. And while more than 60 percent were planning to invest in equipment, most reported investing for maintenance.』

2番目のインプリケーションは「企業は投資に依然として慎重」ということで、過半数の投資は既存のメンテに留まっているよ、だそうな。

『Those who are not investing primarily cited the uncertainty of the economy and a need to preserve cash. This sense of caution is natural given the breadth of potential paths for the virus, for the government response and consequently, for the economy. This uncertainty effectively increases discount rates.』

でもって投資しない人はキャッシュをリザーブしていますという話。

『Third, CFOs believe employment is likely to lag spending. In July, they expected a 4.2 percent increase in 2021 employment. That has dropped to 2.2 percent despite their increased optimism on revenue. Most businesses, even those less affected by the virus, tell me they have taken the opportunity to streamline their operations. A number of sectors, such as food services, are still operating at less than full capacity. And you’ve seen recently a number of sizable layoff announcements from airlines, theme park operators and even a major insurer.』

3番目は雇用に関しては消費の戻りに対してラグをもって拡大するおという動きがみられる、ということで雇用計画の下方修正の話があります。

『At the same time, hiring is a challenge. Despite the fact that unemployment remains quite elevated at 7.9 percent, there was a large increase in the share of survey respondents citing the “availability and quality of labor” as a pressing concern. This mirrors what I hear in my interviews, particularly in sectors like manufacturing, technology and healthcare. Many of the people who lost their jobs don’t yet have the skills to find employment in a different field. And, at a time when many schools, child care centers and elder care facilities are closed or struggling, we are seeing drops in labor force participation, particularly for prime-age women.』

よって雇用に関してはまだまだ回復するのに時間が掛かるでしょうというお話ですな。

『Finally, the CFOs in the survey see price pressure as increasingly tangible. Their expectations for 2021 wage increases have escalated from 4.4 percent to 5.4 percent, and their expected price increases rose from 2.9 percent to 4.3 percent. I don’t take a lot of signal from the numbers themselves, but the directionality does support my view that supply chain challenges amidst all this uncertainty could put pressure on certain prices.』

ところが最後の所で物価とお賃金の話になって、価格設定とお賃金の上昇については上昇圧力が掛かってきているというお話になっているように読めるのだ。

『We saw that with food over the summer and with lumber more recently. When I go to big-box retailers, the shelves look a bit bare. If demand were to resurge, say because of a successful vaccine, while supply chains are still stretched, we could see pressure on near-term pricing.』

でもって食品とかに関しても上昇圧力が掛かっているので、コロナのお薬とかが出てきて需要が戻ってきて、一方でサプライチェーンのイマイチ状態が続くと、近いタームでの物価はホイホイ上がるかもね、というお話。


・・・・・・ということで、企業の先行き見通しが確りになってきて、うっかりすると物価は上がるかも知れず、とは言いましても先行き不透明感が強いので投資とか雇用拡大はラグがあるでしょう、ということで、別に威勢の良い話をしている訳ではないのですが、かといって弱い話をしている訳でもないんじゃネーノという感じがしましたけれどもどうでしょうかね。

そういや最近はブラード先生が物価上昇圧力がどうのこうのとか言ってたような気がする(らしきテキストを捜索中なのですが)のですが、もしかしてその辺はちょっと気になっているのかな???とか思うのでした。


・物価上昇圧力に言及した返す刀でオーバーシュート容認の話をして中和とな

次のパラグラフに参ります。ここから政策の話。

『Speaking of pricing, the FOMC recently announced changes to its 2012 statement on Longer-Run Goals and Monetary Policy Strategy. We’ve said that in order to anchor inflation expectations at 2 percent, the Committee seeks to achieve inflation that averages 2 percent over time. As you know, it has modestly lagged that target for some time. In his speech announcing the changes, Chair Powell called this flexible average inflation targeting - the flexibility coming from the lack of a specific formula.2』

『In addition, the Committee said that it will respond to shortfalls of employment from its maximum level; the previous version referenced deviations of employment. In other words, under the new framework, a low level of unemployment alone would not lead to preemptive increases in interest rates.』

『 Finally, the Committee made explicit that meeting our mandate requires a stable financial system.』

最後の意味は正直良く分からんが、その前の部分ってのは直前に物価上昇圧力の話をしたのですが、そこで先般のロンガーランうんたらの変更について触れていて、物価が多少上振れるの容認だし、完全雇用と見るまでは引き締めしたりしませんよ、って話をしております、うーんこのという感じですが、まあ要は緩和は続けておきましょうという話ではありますわな。

『The net of all this is a message that the Fed will aim to keep rates low until we see moderate overshoots of inflation or the development of financial stability risks. Our statement last month reinforced that message, which was supported by our projections in which the median respondent didn’t have a rate increase through 2023. We also continue to engage in significant bond purchases that provide additional accommodation.』

とか申しあげたら直後でこのようにドットチャートの金利見通しに言及しております。

『I remain hopeful that we can put this virus and the related uncertainty behind us. If we can, there is untapped consumption that could give the economy a real lift. My hope then is that reduced uncertainty could get CFOs off the sidelines and propel the virtuous cycle of hiring and investment that moves the economy forward. In the interim, the Fed continues to do what it can to provide support.』

最後はご挨拶。

・・・・・・ということでですね、まあ基本的には緩和継続ですよって話をしているんですが、本当にそうなるかどうかは兎も角としまして、コロナ問題が一段落すると存外物価上昇圧力が掛かって来る、というついこの前までフィリップスカーブが死んで(というかフラット化して)雇用が強くても物価がアガランチ会長、というのと思いっきり違う世界が出てくる(雇用がイマイチなのに物価がホイホイ上がる)可能性が出てきて、そうなるとそもそもこのロンガーランなんちゃらを作る上での前提と話が違ってくる、ということでちょっとその辺の理屈を今のうちに整理しておかないと、物価上昇に過度にフォーカスされると困る、とか思っているのかなあ、とは思いましたが、如何せんアタクシは米国の物価上昇圧力とかが実際どうよとか言われても分からんもんで・・・・・・・


というネタでした。CFOサーベイはこちら。
[外部リンク] Fragmentation: Updates on ongoing work)を公表しました。

詳細につきましては、以下をご覧ください。』

『なお、2019年6月に金融安定理事会が公表した市場分断に係る報告書につきましては、以下をご覧ください。』

てな訳で元々のが『「市場分断に係る報告書」(原文 [PDF] <金融安定理事会ウェブサイトにリンク>)(2019年6月4日公表)』って物件なのですが、

元物件(FSBの原文のみ)
[外部リンク] Report on Market Fragmentation
4 June 2019

今回のアップデートの仮訳
[外部リンク] 「市場分断:継続作業のアップデート」
エグゼクティブ・サマリー(仮訳)

『2019 年 6 月に金融安定理事会(FSB)が公表した市場分断に係る報告書において、FSB が基準設定主体と協働して対処すべき市場の分断として 4 つの領域が特定された。

この報告書は各領域に関する作業の進捗報告を行うもの。』

ということなのですが、

『1. 依拠

証券監督者国際機構(IOSCO)は 2020 年 6 月に、意図せざる、規制によって生じる証券市場とデリバティブ市場における市場分断のリスクを当局が緩和する上で有益な報告書「依拠のプロセスに関する好事例」を公表した。』

というのがあるのだが、そもそも問題意識の所在がイマイチ良く分からなくて、市場分断が生じると何が問題なのか、という所が良く分からん。原文の方の読み込みが足りんと言われてしまうとぐうの音も出ないのですけれども、いや確かに市場が分断されて非効率になっているのが社会厚生的にイクナイとか、そういう話は分からんでもないのですが、市場が全部どスルーとかになって、レバレッジをガツンと使える市場(例えばVIXみたいなオプションのオプションみたいな市場とか)がほかの全市場に無茶苦茶影響を与えることになる、ってのも何だかなあと思う訳で、何でもかんでも地続きなのが良いのか、というとちょっとアタクシの現場叩き上げ労務者の感覚は「何かが違くねえか」という違和感を覚えるんですが、FSBウォッチャーの方に御解説をお願いしたいんですけど、そもそもFSBウォッチャーとか超一部には物凄く需要がありそうですけどニーズのある人が物凄く少なそう・・・・・・・・・・
 


お題「LIBOR移行のロードマップがFSBから来とるがな/ラガルド総裁インタビューでは既存施策のおかわりは示唆するが利下げは無さそうに見えます」   2020/10/20(火)08:02:10  
  しかしこの裁判はオモロすぎる。
[外部リンク] 13:07配信
最終更新:10/19(月) 13:42 中国新聞デジタル

『供述調書によると、業者は、陣営が車上運動員に違法報酬を払ったとされる疑惑が報道された直後の昨年11月3日、克行被告に東京都内の議員宿舎に呼び出され「外部に流出させたらまずいものを消したい」と頼まれた。業者は近くの家電量販店で、復元できない状態に消去できる市販ソフトを購入。克行被告がそのソフトを使い、議員宿舎にあるパソコンのデータを消した。』(上記URL先より、以下同様)

何故ドリル優子先生にご相談しなかったのかと小一時間問い詰めたいwww

『その後、克行被告は削除を求めるデータを手書きしたメモを業者に渡し、業者が克行被告の議員会館の事務所と広島市内にある自宅のパソコンのデータを削除。業者によると、克行被告は焦り、困っている様子だったという。業者は同12月にも、広島市内にある両被告の後援会事務所のパソコンのデータを公設秘書が同席する中で削除したという。』

しかしまあここまで刺されてしまうのが何というかもう人徳としか申し上げようがない。更にこっちの方がもっとオモロイのだが記事の最後にこんなのが。

『また、この業者は参院選当時、克行被告の指示を受け、架空の人物を名乗り、案里被告と争っていた自民党現職の溝手顕正氏を批判するブログを作成。投稿内容も克行被告から具体的な指示があったという。』

ちょwwww現役の法務大臣がネット中傷デマブログの作成を指示して内容も指示とかwwwww


〇LIBOR移行関連でやるべきロードマップとか出されていますの

まあ何ですな、この辺の話は既に実際にやっている関係者の方々におかれましてはお前に言われんでも分かっとるわという話だとは思うのですが、まあ後日自分で確認したくなった時の為にメモっておくの巻でござるよ。

[外部リンク] Transition Roadmap for LIBOR)を公表しました。

本ロードマップは、2021年末までにLIBOR(ロンドン銀行間取引金利)を参照したエクスポージャーをグローバルに削減させるためにとるべきステップを示したものであり、幾つかの法域(米国、英国および日本を含む)における検討を踏まえて策定されています。

詳細につきましては、以下をご覧ください。』

てな訳で見に行ってみた。
[外部リンク] Transition Roadmap for LIBOR

まあちょっと箇条書きを細かくした程度の話が書いてあるのですが、本文2ページ目、PDFの4枚目に『Global Transition Roadmap for LIBOR』ってのがあって何をせえというのが書いてあるのでメモ代わりに引用しておきます。

ロードマップは左に日程があって、そこの時期までにこれやっとけやという話が右に箇条書きという感じになっていまして、最初のが『Firms should already have at a minimum (and if not, should promptly):』とか今出来てないとアカンで〜というのがある。なお訳はアタクシがやっつけでやっているので内容無担保無保証一応ベストエフォートはしているがまあドメドメ爺さんなので勘弁。

『・ Identified and assessed all existing LIBOR exposures, including an understanding of:』

全部のLIBORベースの今あるエクスポージャーを把握した上でこの辺を理解しろとな。

『・ Which LIBOR settings they have a continuing reliance on after end-2021, by currency and tenor.』

2021年末以降に残る取引を確認しろ。

『・ What fallback arrangements those contracts currently have in place.』

LIBORが無くなった時の代替指標に関する契約があるかどうか確認しろ。

『・ Identified other dependencies on LIBOR outside of its use in financial contracts - for example, use in financial modelling, discounting and performance metrics, accounting practices, infrastructure, or non-financial contracts (e.g. in late-payment clauses).』

金融取引以外、例えばリスク管理とかプライスモデルとか会計とかLIBORで使っている所を確認しろ。

『・ Agreed a project plan, including specific timelines and resources to address or remove any LIBOR reliance identified, to transition in advance of the end of 2021 including clear governance arrangements.』

それらの移行に関して日程をちゃんと設定した移行プランを用意しろ。

『・ Understood industry or regulator recommended best practices in relevant jurisdictions, including timelines for intermediate steps in transition ahead of end-2021, and built these into their plans.』

2021年末に向けた移行に対する各法域におけるベストプラクティスを理解して移行の計画せよ。

『・ Assessed what changes may be needed to supporting systems and processes in order to enable use of alternative reference rates in new and existing contracts, including through fallbacks. This may include, for example, treasury management systems and accounting processes.』

既存及び新規の契約において新しい参照金利とフォールバック条項を使うことができるようにシステムや業務プロセスに対してどのような変更が必要なのかを確認しろ。取引だけじゃなくて会計とかマネジメントにおけるシステムも含め。

『・ Those who currently provide clients with this infrastructure should have developed alternative solutions/offerings to ensure continuity of provision.』

LIBOR移行で影響を受けるシステムなどの提供を行っている顧客に対して、代替的なソリューションや、継続的サポートを提供できるように用意せよ。

『・ Those who currently provide clients with products that reference LIBOR should have begun to implement a plan for communicating with end-users of LIBOR referencing products maturing beyond end-2021 to ensure they are aware of the transition and the steps being taken to support moving those products to alternative rates.』

2021年末以降に取引や残高の残るプロダクトや取引を顧客(ここの顧客はリテールを念頭に置いていると見られます)と行っている場合、そのユーザーに対して、2021年末のLIBOR移行と、新たな指標金利への移行に対するサポートに関しての説明などを実施する計画を開始しているべき(わざわざshould have begun to implement a planって言ってるんだからとっととやれと言いたいんでしょ)。

だそうな。まあ日銀のサイトで最初に説明があった通り、現状の日米欧などでの取り組み状況を反映して作っているのだと思いますし、アタクシこれについて実際に手を動かしたりはほぼしないの巻なので(汗)、具体的な部分に疎くて申し訳ないのですが、なんかこういぬおをFSBからぶっこまれてくると進捗状況調査とかが飛んできそうな気がしますな。


『By the effective date of the ISDA Fallbacks Protocol2』ってのが次にある。

そこの脚注にISDAとFSBへのリンクがあって、うっかりFSB見に行ったら結局ISDAの方を見に行けばよかったというだけの話でしたので、ISDAの方を見ますと、

[外部リンク] Board Statement on the IBOR Fallbacks Supplement and Protocol
October 9, 2020

『ISDA today published a statement from its Board of Directors on the forthcoming launch of the IBOR Fallbacks Supplement and IBOR Fallbacks Protocol.』(ここは直上URL先のISDAサイトから引用)

ってな話ですが、実際にこのISDAのフォールバック条項が適用になるのは、こちらの本文を斜め読みしたところ、最後のパラグラフにこんなのがある。

『“As a result of the work described above, ISDA will launch the IBOR Fallbacks Supplement to the 2006 ISDA Definitions and the ISDA 2020 IBOR Fallbacks Protocol on October 23, 2020. The supplement and the amendments made by the protocol will take effect on January 25, 2021. On this date, all new derivatives contracts that incorporate the 2006 ISDA Definitions and reference one of the covered IBORs will contain the new fallbacks. Derivatives contracts existing as of this date will incorporate the new fallbacks if both counterparties have adhered to the protocol or otherwise bilaterally agreed to include the new fallbacks in their contracts. The protocol will remain open for adherence after this effective date.”』(ここは直上URL先のISDAサイトから引用)

つーことで、新しいプロトコルは来年の1月25日から適用になるそうな。ということでそこまでにやって置く事とは。

『・ Adhere to the ISDA protocol, subject to individual firms’ usual governance procedures and negotiations with counterparties as necessary. Adherence to the protocol is strongly encouraged and where the protocol is not used, other appropriate arrangements will need to be considered to mitigate risks.』

ISDAベースの取引をしている顧客に対して新しいプロトコルを適用する交渉をしてこい、交渉が上手く行かなかったら(フォールバック条項も含めた)ほかの適切な手段によって今後発生しうるリスクを軽減しておけ。

『・ Providers of cleared and exchange-traded products linked to LIBOR should also ensure that these incorporate equivalent fallback provisions as appropriate.』

LIBORレートにリンクしたETF等の商品のプロバイダーはISDAの新たなフォールバック条項に準じたフォールバック条項を適切に導入しろ。

次に『By the end of 2020, at a minimum:』とかいう項目があって、

『・ Lenders should be in a position to offer non-LIBOR linked loan products to their customers. This could be done either in terms of giving borrowers a choice in terms of the reference rate underlying their loans, or through working with borrowers to include language for conversion by end-2021 for any new, or refinanced, LIBOR referencing loans, for example if systems are not currently ready. 』

LIBORベースではない貸出が提供できるように準備をしておけ。これは2021年末以降にも残高がある借り手に対して新しい指標金利ベースでの借り入れを行うか、その他の指標金利による借入を行うかのチョイスを提供するってこと。

次のページに、『By mid-2021, firms should』ってのと、『By end-2021, firms should』ってのがあって、最後のはまあそらそうよという感じで、その前のはレガシープロダクトの件とか、代替指標導入における経済的な影響とかの試算とかそっちの話っぽいですがまあ目先の話じゃないので割愛します興味のある方は読んでちょ。

なお、仮訳はあたくしがやっつけ&誰かに見てもらった訳でもなく堂々と披露するという恥ずかしげの無いプレイによりますので、しつこく申し上げますがインチキ訳に関しては無担保無保証です、と書いていたらさすがに恥ずかしくなってきたが折角ネタにしたからそのまま投下の所存。


〇ラガルド総裁のルモンド紙インタビューとな

FEDのフレームワーク話も面白いのですが、とりあえず失業率と物価指数がある程度改善してくるまでは動かん、というのが見え見えですけれども、欧州は何せコロナが更にあばばばばーとなっております上に、そもそもマイナス金利やっている所でもあるので、そっちが政策で何か打って来るのか、という方が現世利益的には今はオモロイのではないかと(個人の感想です)。

ということでECB。

[外部リンク] risks losing momentum
The recovery since the summer has been uneven, uncertain and incomplete, President Christine Lagarde tells Le Monde. But the options in our monetary policy toolbox have not been exhausted. She also discusses the EU’s recovery plan and the broader impact of the crisis in Europe.

ということでインタビュー内容はこちら。
[外部リンク] with Christine Lagarde, President of the ECB, conducted by Marie Charrel and Eric Albert and published on 19 October 2020
19 October 2020

・パンデミック再拡大時の政策対応は既存のおかわりしかなさそうですの

最初の方は再度のロックダウンですねえ大変ですねえ全然一時的じゃないですねえというような質疑で、答えの方もそらそうよという感じの話ですが、ネタの都合上その先から参ります。

本当はQがゴシックでAが普通字体なのですが一々フォントを変えるのめんどいので勘弁な。

『In response to the slowdown in activity, the ECB launched asset purchases amounting to more than ユーロ1.5 trillion, which is unprecedented. If the crisis gets worse, what more will it be able to do?』

さてその答えですが、

『The options in our toolbox have not been exhausted.』

と最初に来ていますが、まあ大体こういう時には既にツールが無いという話になっている時に言うもんだ、という位は最早皆さんすっかり慣れてきたかと存じます、ナムナムナム。

『If more has to be done, we will do more. On taking up my position, I was told that there was nothing left for me to do, that everything had been done. But that was clearly not the case! We have found ways to stabilise the markets and support the euro area economy.』

威勢は良いが具体策なしとな。まあ既存施策のおかわり以外(すなわちマイナス深堀)はなさそうですな、うんうん。

『Thanks to the action we took between March and June, we estimate that growth will be 1.3 percentage points higher overall, and inflation 0.8 percentage points higher. According to the ECB’s assessment, we have saved one million jobs in the euro area. So we have acted, and our action has been effective.』

3月から6月の政策が効果を発揮してこのように効果を出したので行けるで〜というのは、つまり既存施策のおかわり君をするという話っすな。


・PEPPの効果を質問されてTLTROの効果で返すとは中々チャーミング

次がPEPPの質問。

『The pandemic emergency purchase programme, or PEPP for short, which was launched in March, has effectively calmed the markets. But does it actually support the real economy?』

PEPPは市場安定効果があったのは確かだが実体経済に効いたのかよ?とはこれまた厳しい。そのお答え。

『The PEPP has a dual objective:』

dual objectiveとな。

『first, to stabilise the markets, and this objective has been fulfilled;』

それは認める。

『next, to help bring inflation back to its pre-pandemic path, while keeping interest rates low and ensuring that these low rates are passed on to the real economy, which has worked.』

ちょwww「to help bring inflation back to its pre-pandemic path」ってナンジャソラという感じですが。

『Our market actions, in tandem with our programme of long-term loans to the real economy - the well-known targeted longer-term refinancing operations (TLTROs) - have enabled lending to continue at very low rates. Lending rates for households and firms are around 1.4% to 1.5%. In the euro area, the volume of lending has increased by 7% for firms and 3% for households.』

PEPPの話からいきなりTLTROの効果の話になっているというこの誤魔化しっぷりにワロタ。


・ところでリーマンショック後の緩和政策が結局延々と続いていますが・・・・・というイイシツモンダナー

『Central banks have been taking action for the past ten years and still need to do more. Why is their action becoming less and less effective?』

Central banksと複数形なのもお洒落。

『After the crisis of 2008, fiscal policy was not forthcoming. Central banks were working very much in isolation. This was particularly true in the euro area.』

リーマンショック以降、財政はあんまりサポートせず、というのは特に欧州でそうでしたが(ってその時あんさんIMFやん、と思いますがそこはスルーしまして)、金融政策単体で頑張っておりました。

『But we are now in a different paradigm. Fiscal support is playing its part and is working hand in hand with monetary support. This is unprecedented and will be effective.』

今は財政がどばーっとサポートしていますから違いまっせ、だそうです。この論点もっと突っ込んで欲しかったのですが、この先はユーロ圏の7500億ユーロ復興プラン話の方に進んでしまっておりまして、金融政策の限界という話になってこないのがルモンド惜しい、という感じです。

なお、その先の財政ネタに関しては「今のプランで足りるの」とか「財政の持続性に対する懸念が出てこないの」とかそっち方面の話になっていまして、あんまり(ワシらジャパンの金融政策運営に影響を与える的な)現世利益的の話しにはなっていないな、と思いましたが斜め読みなので読み落としてたらゴメン。


・じゃあ現状はどういう認識なのか、というのが最初の質疑にありますが

てな訳でネタの重要性(アタクシの興味)に鑑みて後回しにした現状認識についての最初の質疑ですが、

『With the pandemic getting worse, many countries are introducing new restrictions. Against this backdrop, what are your fears for the European economy?』

ちなみに最初の質問がこれね。

『The second wave of the pandemic in Europe, notably in France, and the resulting new restrictions are adding to the uncertainty and weighing on the recovery. Since the rebound we saw over the summer, the recovery has been uneven, uncertain and incomplete and now risks losing momentum. We will keep a close watch on indicators throughout the autumn. Our central scenario foresees euro area GDP declining by an average of 8% in 2020 and assumes partial and localised containment measures. If the situation deteriorates, our projections, which we will revise in December, will obviously be gloomier.』

最後に「If the situation deteriorates, our projections, which we will revise in December, will obviously be gloomier.」ってありますし、そもそもECBのサイトの方で堂々と「Recovery risks losing momentum」ってのがトップにサムネと共にある訳で、これはもう下方修正必至という情勢になっている、ということでありまする。

『Back in March, some people were hoping that the pandemic would be a short-lived shock. That is not the case. What long-term scars might this crisis leave behind?』

次の質問はこの問題長期化するよねどうなのよみたいな質問じゃな。

『Job losses are the most serious. They pose a risk for the social fabric, household income, demand and growth. Governments in the euro area need to be extremely mindful of this. We think it’s essential that the fiscal safety nets that governments put in place during this crisis are not withdrawn too soon.』

雇用のロスが一番深刻、ということで、これが色々と悪影響を与えるので、この危機の間は雇用に関する財政的なセーフティーネットを張っておくのがエッセンシャルだ、という認識を示していまして、その次がさっき引用した流れになります。

・・・・・・ということで、まあ要するに今の施策のおかわりはします、という話だが、どう見てもこれは金利を動かすという話にはならんはずだ、と勝手に自分でまとめてよしよしマイナス深堀は無いな、と勝手に納得しましたが、一人よがりの可能性はある点平にご容赦あれ。

ということで本日はこの辺で勘弁。
 


お題「若田部副総裁が政府との共同声明を持ち出すとな/CBDCに関する決済機構局長インタビュー記事より」   2020/10/19(月)08:05:14  
  色々とアレですな相変わらず。
[外部リンク] ミシガン州知事を「刑務所に入れろ」と発言
2020年10月18日 11時48分

なお月曜なので(??)ロイターさんから日銀要人発言ネタ2本で勘弁でござるよ。

〇政府との共同声明の話に言及する若田部副総裁の微妙な記事を見て改めて共同声明を見る企画

ヘッドラインだけみていると何の変哲もない物件でオモンナイワという感じですが、実は滋味がある若田部さんの記事。インタビューなのかセミナーみたいなので喋ったのかが良く分からん書き方になっていますが。

[外部リンク] 午前

題名の方は正直どうでもよくて中身が微妙だったりするので・・・・・・・・・・

『[東京 16日 ロイター] - 日銀の若田部昌澄副総裁は16日、日銀は景気刺激や円高のインフレへの悪影響の軽減に向けて金融政策を一段と緩和する必要があると判断した場合、拡張可能なツールやプログラムを多数保有していると述べた。』(上記URL先より、以下同様)

あるのかよ???という感じなのですが、どうも以下の部分を見ていると微妙に微妙な雰囲気が無い訳でもない。

『日銀が為替レートを直接目標にすることはないが、為替の動きは日本経済に「極めて重要な」要素で、注意深く見ていると指摘。「インフレのダイナミクスが為替動向によってさらに侵食されたり、弱められると判断すれば、政策的措置を取ることを考えるべきだ」とセミナーで語った。』

と、ここでいきなり為替が出てくるのがナンジャソラ感はあって、いやそれよりおまいらの「モメンタム」は需給ギャップと期待インフレだろうと思いますし、大体からして日本円の対ドル(だけ見てればよい訳ではないのは承知していますがま、こと日銀の金融政策ネタになるとドル円の話しか無いので)相場って最近生体反応あるんかいなという状況ですがな。

・・・・・しかしまあドル円に関してはここもと1年とかじゃ効かないスパンで「構造的に見たら円高だろ」と言われながらも何時まで経っても動かんという相場で、正直エネルギーが溜まっているのかもわからんという不思議ちゃんな相場なのですが、とりあえず何か円高にぶっ飛んでしまうリスクを考えている、というのは把握した。

しかしここはワロタ。

『積極的な金融緩和を提唱する若田部氏は、「金融政策の運営にあたっては革新的である必要がある」と発言。』

ジャスミン茶噴いたwwwwどこが革新的やねん、麿の時にやってたのをひたすら増やしただけじゃねえかよ。まあマイナス金利は革新的だがあれECBとかが先にやっとるし、三層構造だってSNBが先にやっとるからな。

『超緩和的な金融政策を長期にわたり維持できることが、これまでの経験で示されていると述べた。』

というのも酷くて、いやお前らのマネタリーベース直線一気置物理論が正しければ5年くらい前には物価目標2%を達成しているんだよアホじゃねえかという風情でございまして、金融政策で物価目標が達成できるし他のせいにするのは良くないってんだから「超緩和的な金融政策を長期にわたり維持できる」って事になっている時点でお前らの敗北なの、分かって言ってたらインチキですし分かっていなければただの(自主規制により伏字)。

とまあいつものような置物一派クオリティでございますが、怪しげなのはその次。

『ただ、中央銀行に流動性供給はできても、実際の消費はできないと指摘。日銀と政府が2013年に合意した共同声明は、各国の中央銀行と政府の間の「適切な分業」のあり方を考える上で興味深く有益な示唆があるとし、「新型コロナウイルス危機に対処し、適切な分業を確実にするには、2013年の共同声明のような取り決めを各国中央銀行と政府が合意することが必要になるかもしれない」と述べた。』

最近金融政策決定会合主な意見に出でくる(ので議事要旨にも出る)「ウィズコロナの金融政策」とかいう何の意味があるのか良く分からんというか、とりあえずバズワード使って置けばいいだろうという安易なキャッチフレーズが毎回出てくるのですが、案の定火元はこのお方でしたという所です。

何か最初のフレーズと次のフレーズが繋がっていないのですが、日銀と政府との共同声明ってそもそも7年も前なので若い衆だとその時点で金利市場デビューとかしていなかったりするという時代は遠くなってしまうのですが、まあ知ってる人でもうっかりするのはこの共同声明、実は麿の最後の作品となりますので(麿復活したら熱いので最後の作品じゃなくなって欲しいんだがまあ無理っしょ)、実は何気に麿イズムが埋伏、もへったくれも無くて顕在化していたりするんですよこれが。


ということでここで突如共同文書を引っ張り出す。

[外部リンク] 名簿

になっていて、閣僚集めてるだけじゃんという気がするんですけど、まあ下に会議ぶら下げるのに内閣の下に直接ぶら下げると色々な意味で都合が悪いとかそういう事なんでしょうかねえ。なんか謎の会議が幾つかありますな(良く分かっていない)。


さて、まあそういう訳でよく見るとこの共同声明の政府の役割って成長力強化というかまあ要は潜在成長率を上げましょう的なサムシングな面が大きいし、おまけにわざわざ分かち書きしてサステイナブルな財政という話をしている時点で、なんかちょっと今の状況と違くね?という感じですが、実はこの共同声明、出た時には勿論「麿頑張ってるじゃん」という言われ方を一部で(アタクシも)していたのですが、日銀の項目って割とこう麿なんですよこれが、と申しますのは・・・・・・・・・・

『2.日本銀行は、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することを理念として金融政策を運営するとともに、金融システムの安定確保を図る責務を負っている。その際、物価は短期的には様々な要因から影響を受けることを踏まえ、持続可能な物価の安定の実現を目指している。』

一段落目ではしらっと「持続可能な」とぶっこんでおりまして、何が何でも2%みたいな話になっていないのですが、更に二段落目が曲者。

『日本銀行は、今後、日本経済の競争力と成長力の強化に向けた幅広い主体の取組の進展に伴い持続可能な物価の安定と整合的な物価上昇率が高まっていくと認識している。この認識に立って、日本銀行は、物価安定の目標を消費者物価の前年比上昇率で2%とする。』

>この認識に立って
>この認識に立って
>この認識に立って

この部分が思いっきり曲者でして、この認識とは何ぞやと言ってしまえば、それは前文にある「今後、日本経済の競争力と成長力の強化に向けた幅広い主体の取組の進展に伴い持続可能な物価の安定と整合的な物価上昇率が高まっていく」という「認識」なのであって、この共同声明における諸葛孔明じゃなかった麿の罠というのは、あくまでも2%の物価目標というのは「この認識」を前提としていることな訳でして、ではその認識とはとなると今申し上げました事になる訳です。

・・・・・・ということはですよ、そもそも論として「日本経済の競争力と成長力の強化」が進まん事には「持続可能な物価の安定と整合的な物価上昇率」というのが「高まって」いかない、という文章になっております訳でございまして、つまりは「2%の物価安定の目標というのは作ったけど、それって日本経済の成長力が強化されるのが前提ですからね」というお話をしている訳ですよ麿の置き土産は。

その一方で潜在成長率ってこの7年全然アガランチ会長でありまして、競争力がどうのこうのという話は最早すっかり製造業でも完成品の所ではスルーモードになる(個人の感想です)有様と大草原不可避な状態になっておられる次第なのでありまして、果たしてそのような状況で2%の物価安定目標を何でもいいから達成汁!というのが適切なのか、ということになりますと、こちらの共同声明によると、物凄い勢いで????マークが飛び交う、とまあそのようになる筈なんですよね。

然るに、黒ちゃんになってそこら辺を華麗に無かったことにして、「2%は世界標準(キリッ)なので何が何でも2%達成」とかいう話になってしまった訳でございます(なおこの声明も良く読まないと「将来の成長力強化が前提で2%が適切」とは読みにくい形にしているし、当面1%みたいなのを外したのは話は簡単で、そうしないと直ぐに為替市場が反応する、という極めて身も蓋もない理由によるものですな)が、この声明文の趣旨を反映するのであれば、2%は短期的な目標ではなく(ただし短期的に日本経済の成長力が劇的に高まるようであれば話は別だが)看板としては掲げるけれども、あくまでも経済の実力を高めながら目指していく中長期の目標になるんですよね〜。

・・・・・ということなのですが、「早期に実現」というのも良く問題になりますが、これは次の段落がこのような記述になっているからなのですよ。つまり第三段落は、

『日本銀行は、上記の物価安定の目標の下、金融緩和を推進し、これをできるだけ早期に実現することを目指す。その際、日本銀行は、金融政策の効果波及には相応の時間を要することを踏まえ、金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検し、経済の持続的な成長を確保する観点から、問題が生じていないかどうかを確認していく。』

となっています。後半の方は2つの柱による点検作業の話ですが、第二段落の書き方だと中長期目標にならざるを得ない筈なのですが、第三段落で「できるだけ早期に」というのを入れているのがそもそもの矛盾であって、だったら政府の方も成長力強化を「できるだけ早期に」行えという話になるのですが、ご案内の通りで成長力強化が遅々として進まん中で日銀だけ出来るだけ早期に実現とか出来る訳ないじゃんという所ではあるのですけれども、まあこの辺の文言に無理がある(何で無理があるのかと言えばそらもう政治マターであわわわわ)から黒ちゃんになって「何が何でも達成」とか「2年で2%行かなかったら副総裁を辞任する」というような威勢の良い話になった、という事でもありますね。

などと既にご案内の方には「そんなのはとっくの昔に分かっとるわ」という感じでおじいちゃんの昔話をしておる訳ですが、若田部さんはこの記事の最後の部分(まで引用すると全文引用になってしまうのでさすがに恐縮して引用しませんが)では副作用だのイールドカーブの形状だのというような話をしていますし、その上本人どこまで把握して話をしているのかが謎(単に政府は財政出せ!!という話をしたいだけで言及している、という残念な可能性も大いにあるのでねえ)なのですが、共同声明の話を持ち出してきますと、これ実は麿謹製の物件だったりしますので、今申し上げたような麿の罠(罠ってもんでもないが)が張り巡らされている訳でして、この共同声明に言及するというのは、実はそういう事やぞ、というのを分かってて言ってるのかわかってないで言ってるのかは兎も角としましても、まあ色々と味わいがある話ですので改めて復習してみようぞという企画になったのでありました。

#ま、真意の程は良く分からんですけど


〇某大先生のブルームバーグインタビューの日にこんなのがあったのか(決済機構局長インタビュー記事)

こんなのがあったのね(すいません見落としてました)。

[外部リンク] 午後
中銀デジタル通貨、発行・保有額の制限も選択肢=日銀決済機構局長

『[東京 15日 ロイター] - 日銀の神山一成決済機構局長は15日、ロイターのインタビューで、中央銀行デジタル通貨(CBDC)を発行する場合には民間銀行の現金預金からのシフトを抑制するために発行額や保有額に上限を設けることも選択肢の1つだと述べた。金利のある預金とCBDCの間で資金シフトが生じることは、金融システムの安定上問題だとしてCBDCへの付利に関する議論に言及する一方、「金融政策のためにCBDCの付利を利用するという考え方ではない」と指摘。「CBDCに関する検討はあくまで決済システムをより良いものにするためで、金融政策に使うためではない」と強調した。』(上記URL先より、以下同様)

ということでCBDCにマイナス付利でどうのこうのという東京大学の大先生にガッツリ砲撃しているのが素敵。ちょっと先の方では思いっきり、

『神山局長は「金融政策のためにCBDCの付利を利用するという考え方ではない」と述べた。取り組み方針で銀行券とCBDCの併存を明記したことに触れ「銀行券がある以上、CBDCの金利をどんどん下げることで、マイナス金利の深掘りに役立つとは思わない」とした。』

とあってイイハナシダナーという感じでございますが、まあそらそうよという所ではあります。

・・・・・などと書きながら画面の右下を見ると時間があばばばばーになっている事に気が付いたので以下簡単にこのインタビューに触れてみますが。

『CBDCの検討に当たり、神山局長は「民間の取り組みや金融仲介機能に悪影響を与えないことが重要」と指摘。銀行預金よりCBDCの利便性が高くなると銀行預金が大きく減少してしまい、銀行の信用創造が抑制される可能性があるため「CBDCの発行額・保有額に制限を設けるなどして、CBDCへの資金シフトを抑制することは可能だ」と述べ、CBDCの発行額や保有額に上限を設けることも「選択肢の一つであり、これから考える。利便性とのトレードオフがあり、慎重に検討していきたい」とした。』

ということで、あんまり露骨な言い方はしていませんが、ちゃんと「銀行の信用創造が抑制される可能性がある」というのも触れてるじゃんという感じで中々結構なのですが、ただまあその前の信用収縮のリスクについてもうちょっとガッツリ説明しないと分からんのとちゃいますかねえ(最後の所で記事URLだけぶっこむおじいちゃんのご意見とかを見るに)。

『また、「民間預金には金利がつくのにCBDCにはつかないとなった場合、金利が上がると民間預金に資金がシフトする。逆に民間金利が下がったときにCBDCに資金がシフトする、といった状況は金融システムの安定という観点から問題がある」と指摘。「CBDCに付利をして、それを変動させた方が良いという議論がある」と述べた。』

と、ここも微妙に話をずらしておりますが、そもそも昨今の主要国における問題点として「自然利子率の低下」という大いなる問題がある訳で、そういう世の中ですとそもそも論として金利水準が低いんですから、普通に民間預金からのシフトが起きて信用収縮おきるじゃろ常識的に考えて、というのは言わないんですねわかります。


でもってまあ時間もアレなのでこの辺にしておきますが、とりあえずロイターさんど本命の方でインタビューしている中でブルームバーグは渡辺先生のインタビューですかそうですかという所で、ブルームバーグさんには一段の奮起を願いたい所ではありますな。

あとこれはもうおじいちゃんそろそろ引っ込んだら如何ですかとしか言いようのない色々なスットコドッコイインタビューで突っ込む気力も湧かない、という程ではありませんが時間も無いのでURLだけ。

[外部リンク]
 


お題「いつもの先生からいつもの調子のアレが出たので本日もCBDC話で勘弁(自分ではいったん整理終了)」   2020/10/16(金)08:02:48  
  これは・・・・・・・・
[外部リンク] 18:08配信

記事中に『西村大臣は「最近では会食に伴う感染拡大が広がっている」との認識を示し』ってあるくらいですから、明らかに飛沫が飛ぶリスクが高い時間帯であるのが分かっている食事中に首掛け扇風機回したら更に遠方に飛沫をばらまくことになりますがががががが。

いやー、民主党政権時代の「ガソリンプール」(9年前の話なので知らない方はレッツ検索)を思い出しますが、ガソプーは別に実行した訳ではない(そもそも危険物関連の法令的に出来ないだろ)のですが、扇風機西村大臣は嬉々として実行しておられるというのが一段とアレだし、そもそも西村さんってコロナ対策の最高責任者で司令塔だった筈なんですけどその方にしてこの認識とは・・・・・・・・・

#これはきっとイソジン吉村に対抗するギャグなんですよね!!!!!!!


〇中央銀行デジタル通貨雑談はなおも続く(ネタが投下されたのでシャーナイナイ)

・CBDCで現金課税してデフレ脱却とかガバガバ過ぎて見てらんないのだが東大教授が言うとですなあ

テラアホスwwwww
[外部リンク] 10:30 JST

統計の話をしている分には大変に御優秀でいらっしゃるのですが、金融政策の話をするととんでもないトンチキ話を連発する渡辺先生クオリティですが、日銀におかれましてもこのトンチキ政策論が一々「日銀出身の」と枕詞を付けられてしまう点に関しては製造物責任というのをちったあ感じて頂くなり、日銀出身って言うなとお伝えするなりした方が宜しいんではないか、とまあ思う所ですが(個人の感想です)以下上記URL先の記事から。

『渡辺氏は13日のインタビューで、日銀が大規模な金融緩和を長く続けてもデフレ脱却が実現しないのは「銀行券の金利がゼロというところに制度的な制約がある」と指摘。CBDCを導入して現金自体にマイナス金利を適用すれば「早く使わなければいけないと思うので需要の刺激ができ、デフレも解決できる」と主張した。』(上記URL先より、以下同様)

ちょwwwwwwww現金課税キタコレwwwwwww

そもそも論として低金利政策ってのは借入金利負担を下げることによって、投資の採算ポイントを引き下げて、それによって新規(でも追加でも良いけど)投資を促す、という「需要の前借り」を行って居る、という風にアタクシは東大教授様ほどの知能は持ち合わせておりませんが、そのように理解しておるんですけど。

でもって金利バカスカ下げてゼロに近い所に持って行って、とうの昔に民間の買入金利なんてのもそれこそ同じようにゼロ金利やっている欧米なんかよりも基本的には物凄く低い水準(じゃなかったら本邦から海外クレジット投資とか出んわな)になっておりましても需要が喚起できないから現金マイナスチャージして需要の刺激を行うって、まあ端的に言ってあたおかレベルの話だし、さらにそもそも論なんだが、現金課税って要するに民間部門に対する強烈な課税してるのと同じ話で、それやって本当に先食い需要が発生するのかという所まで謎オブ謎だし、現金が価値の保存手段として不適切となったら、それはどこかの閾値みたいなのがあって、閾値越えると現金で決済しなくなって金だか米ドルだか何だかわかりませんが、なんか別の物が決済に使われるだけの話ジャン、とか思う訳ですよ。

まあ百歩譲って渡辺大先生の仰せのように現金課税して表面上物価が上がったからと言って、それは本来の国民厚生上望ましい経済成長の結果として発生している物価上昇なのかという問題があるわけでして、アジェンダのセッティングの時点で手段と目的を取り違えている、という学者大先生っぽくて涙がちょちょ切れてしまいますな。

『渡辺氏は、中国がデジタル人民元の発行に向けて既に実証実験に入っている中で「日本もぼやぼやしていられない」とした上で、新型コロナウイルスの感染拡大で「現金の使用を嫌がる人も増えてきている。まさにデジタル通貨導入のチャンスだ」と語った。』

なにその火事場泥棒みたいな発想。以前も東日本大震災の時にこの機会に国債引き受けを日銀にやらせろとか言ってた火事場泥棒な方々(リフレ派っていうんですけど)がいましたけど、「まさにデジタル通貨導入のチャンスだ」とか火事場泥棒精神を正直に口にする辺りがもう正直者過ぎて涙がちょちょきれます。

というかですね、隣の家が何かやっているのでウチもウチもって思想と、手段と目的を混同して現金課税をしたいって構想が悪魔合体したような理屈オッスオッスという所ではあるのですが、昨日とその前にネタにしましたように、そもそも論としてCBDCをぶっこむとなると、一番の論点って(昨日引用したECBパネッタ理事の説明にありますように)準通貨であるところの銀行預金とのコンフリクト(特に今のようにクッソ低い金利の時なら特に)が発生する訳で、そこを何も考えないで導入したら、アンダーグランドなお金とか匿名で秘匿しておきたいお金とか、そういうのを除けば預金通貨から中央銀行電子通貨への大々的なシフトが発生してしまい、預金通貨がぶっこ抜かれてしまった金融機関はバランスシートの反対側を減らさないとバランスしないのですから、結果としては信用収縮とか資産市場の急激なシュリンクが発生する、という事になるとしか思えないんですよねえ。

つーことで、そもそもCBDCぶっこむぶっこまないという話になりますと、現金課税だヒャッホーイとか直ぐに経済学者脳の方々が反応するようなのですが、どうもこう経済学者の方々というのは信用創造だの金融仲介機能だのというような政策波及プロセスをただのブラックボックスか何かかと思っておられるみたいで(個人の物凄い偏見です)、インプットとアウトプットだけ見てるんじゃねえかこのスットコドッコイという感じでして、いやだからCBDCってそのブラックボックス(じゃないけど)の中身が変化する可能性を秘めた(というか多分変化してしまう)物体なので、そっちの方をまずは考えてから話をしろよと思いますし、さらにアレなのは東京大学経済学部教授とかいう素晴らしい肩書をお持ちになっておりますと、そらもう世間としてはへへーって平伏してご説拝聴しちゃうから、CBDCでデフレが脱却できるんならさっさと導入しる!!!とか政治が判断しちゃったりするのがオソロシスな訳ですよ。いやマジでW教授(ここで急にイニシャルになるw)におかれましては、お立場というものを弁えまして、専門外でトンチキ発言しかできないような分野で一々いっちょ噛みしに来るのマジで止めてくれませんかねえ、と思うのですが、まあ学者ってそういうもんだったりするからなあ・・・・・・・・・(嘆息)。

いやまあ経済統計の話とかで素晴らしい研究と業績を上げておられるんですからそこに籠って頂ければと思う次第でして、金融政策話をおっぱじめるとアレで東大教授ならワイはイェール大学名誉教授が務まるわとか思ってしまうのはねえ。これが東京大学じゃなくて豊島園銭湯大学(あくまでも比喩表現で豊島園にも銭湯にも遺恨がある訳でないので念のため)とかだったら別に放置プレイなんですけどね。


・CBDCと預金通貨のコンフリクトの後に来るものとしましては・・・・・(妄想編)

さてまあそんなことでCBDCぶっこんだときに預金からのシフトが大々的に起きたらどないすんでしょうかねえ、という話の続きなんですが、まあ制度の作り方によっては、というかCBDCをほんの少しだけしか発行しないし発行限度設ける、とかだったらシフトの起きようが無いのかもしれませんけれども・・・・・・・・・・・・・・ということで人様と雑談しながら頭の中をここんところ整理していたので整理したものを整理しないで(おい)放出してみる。

えーっとまずですね、CBDC発行しますでも限定的にしか出しません(そういえば申し忘れましたがここでのCBDC話は現金通貨と相互補完的な所謂リテールCBDCを想定しています)、ということになりますと、そもそも論としてそのCBDCに何の意味があるんだよという話になる訳でして、だったら今まで通りに民間銀行に預金通貨を担わせておけば良いじゃんという話だし、なんとかペイみたいなので何の問題がありますねん、という話にしか思えんのよ。

ということなので現在の銀行券と同様に、中央銀行当座預金から現払い要請があれば発行する、というような話になりますと、例えば一般人が銀行預金からCBDCへの乗換について制限をしても、銀行券という抜け道からホイホイとCBDCに乗り換えられてしまいます、と思いますので、受動的に発行するということになると、どうしても預金通貨の大幅なシュリンクは不可避だし、それって短期的には物凄い勢いの信用収縮につながりますわ。


・・・・・・とは言いましても、銀行預金がCBDCに対して競争的であれば銀行預金は維持されるかもしれないのですが、その時ってそれこそプレミアム付きの何とかクーポンICカードみたいな話が必要になる、すなわち金融機関のファンディングコストを盛大に上げることになる訳ですよ特に今のような実質ゼロ金利政策の時は。これがダブルデジットに近い政策金利水準の状況ですと、現金保有による機会損失がでかいという認識から預金通貨へのシフトも起き得る(けど昭和後期から平成初期の時期でも現金保有の機会損失がそこまでドライバーになり得ていたかというとそこは多分怪しい)のでしょう。てなわけで先般ネタにした

[外部リンク] 年 10 月
(日本銀行仮訳)

によりますと・・・・・・・

本文1ページ、PDFだと2枚目の下の方から次のページの部分です。

『CBDC の金融安定上の含意は、慎重に検討される必要がある。主に2つの懸念が存在する。第1に、金融危機時においては、CBDC の存在がより大規模で急速な銀行からの逃避をもたらしうるという懸念であり、第2に、より平時においては、リテール預金から CBDC への資金流入(「金融仲介機能の低下」)により、銀行がより高価で不安定な資金調達源に依存する可能性があるという懸念である。』(この部分上記URL先より、以下同様)

って話の「第2に」から先の部分の話でございまして、「金融仲介機能の低下」とオブラートに包んではいますが、これって預金通貨が準通貨扱いから滑り落ちて、その過程において信用収縮が起こり得ますよ、という割ととんでもない話のことですし、「銀行がより高価で不安定な資金調達源に依存する可能性」ってのは、預金通貨が機能しなくなって、銀行の信用創造ってのがワークしにくくなる、となるとそら銀行が今のノンバンクみたいになるわな、という話でございますがな、ってことですよね。

『こうしたリスクは、人々に安全な中央銀行マネーを利用可能にすること(CBDC の主目的)に内在するものであり、CBDC が新たな構造問題をもたらしうるとはいえ、現金の存在によって既にみられるものである。CBDC を発行する際には事前に、中央銀行は十分な情報を得たうえで、リスクが特定され管理可能であるという判断を行う必要がある。これには、CBDC の経済および機能上の設計に組み込まれた保護策と、より広範な金融システム上の政策を適切に組み合わせることが必要になる可能性がある。意図していることは、交換可能性および相互運用性などを通じたものを含め、公的なマネーと頑健性のある民間マネーとの共存が維持されることである。本グループは、この分野に関して更なる作業を計画している。』

という説明をしていますが、それは現金だから色々なコストやリスクがあるのでシフトが起きないというだけの話であって、CBDCにしたら預金通貨と変わらんので、よほど普段使えないようにするとかじゃないとシフト起きるの不可避だと思うんですが、どういう工夫があるのか、というのは見せて頂きたい、てかECBのCBDCご意見目安箱にヘタクソな英作文をしてぶっこんでみるのが良いのかな????


・・・・・・・さてその先のはなしになるんですが、まあ預金通貨からCBDCへのシフトに際して変な信用収縮とかに関しても各種措置でスムーズに移管できたとしましても、信用創造のところどうするのよ、というのがこれまた気になるところでして、要するに銀行がノンバンク状態になってしまいますと、信用創造をすることのできる主体って最早中央銀行しかオランガナという話になってしまう訳で、中央銀行が直接民間企業やら住宅ローンやらやる訳にも行かないから、今後は民間金融機関に融資(代わり金は日銀当座に入って来る訳ですからそこからCBDCに振り替えてしまえば貸出原資発生)という事になるんでしょうけれども、そうなった場合って、民間金融機関の貸出が大規模に燃えてしまった場合、民間金融機関のあばばばばーがそのまま中央銀行までどストレートに波及してくる、ということで、CBDCの世界になって銀行による信用創造が無くなる(または超限界的になる)という世の中になった場合って、金融システム不安がそのまま通貨に直撃して、金融危機が通貨危機まで行ってしまう、というかなり面白い(面白くないけど)未来も想像できるんですよ。



まあそんなことをゴリゴリと考えると「そもそも何で預金が通貨の如く扱えるんでしたっけ?」という地雷に達するんだろうなあ、と昨日の話の続きで重複成分が多かったような気もします(なにせ現在脳内でこのネタを回すと色々と妄想ファンタジーになるもんで、汗)が、まあCBDCの最大のキモってその辺りの金融システム論なんですね、というのはほぼ確信できたここもとのCBDC祭りでした。

#ということで完全に趣味の雑談になりまして誠に恐縮でございました
 


お題「中銀デジタル通貨の話題が頻出中なので門前の小僧が乗っかってみる企画」   2020/10/15(木)08:05:44  
  アイヤー!
[外部リンク] 新型コロナで非常事態宣言 パリなどで夜間外出禁止へ
2020年10月15日 5時35分


〇中銀デジタル通貨ネタ頻出なのですが・・・・・・・

このビックウェーブ(??)はネタにするしか無いですな、ということで。

・リモートG7後の会見でも聞かれているのか

[外部リンク] 共同記者会見における総裁発言要旨

『【問】先ほど、中央銀行デジタル通貨について言及がありましたけれども、今、中央銀行デジタル通貨というと、デジタル人民元などが先行しているかと思うのですけれども、そういったことを特に念頭に置いたものではないでしょうか。』

ってこれだけ出されるとナンジャラホイですが、会見要旨まだ出てないですけどその前に麻生さんの質疑があったんでしょうな。

『【答】CBDCそのものについては、BISが取り纏め、いくつかの中央銀行が加わった研究グループで、報告書を提出しました。それに合わせて日本銀行も、CBDCに対する日本銀行のスタンスを示すという意味で、「取り組み方針」を公表しました。』

というのがこの前ネタにした奴。

『日本銀行では、現時点でCBDCを発行する計画はないのですけれども、今後の様々な環境変化に的確に対応できるよう、実証実験の実施を含めて、しっかり準備していくことが重要と考えています。』

発行するときの問題点については下の方でネタにします。

『こうした認識のもと、日本銀行では、従来よりもいわば一段ギアを上げて検討を進めており、先ほど申し上げたように、日本銀行を含む主要中銀の研究グループがCBDCに関する報告書を公表したことに合わせて、CBDCに関する自らの「取り組み方針」を公表したところです。』

さっき聞いた。

『今回のG7のステートメントでは、先ほど麻生副総理が言われたように、特に中央銀行のCBDCとして必要な 3 つの重要なポイントを、はっきりと示しました。』

ん????

[外部リンク] か国財務大臣・中央銀行総裁会議声明(仮訳)
(2020 年 10 月 14 日)

[外部リンク] G7 財務大臣・中央銀行総裁声明(仮訳)
(2020 年 10 月 13 日)

グローバルステーブルコイン(フェイスブックのリブラ構想みたいなやつ)の話はあるのですが中銀デジタル通貨には確かに言及があるんだがそういう話になっていない気がする。まあ別にどうでも良いちゃあ良いのですが、どんな話になっていたのでしょうかしら。

『G7だけでなく他の国も、CBDCを発行しようという国があるとすれば、やはり同じように、透明性、法の支配、そして健全な経済ガバナンス、というものを備えた形で発行する必要があり、そうでないと、国際金融システムにも影響が出かねないですし、問題を生ずるという点を注意喚起したものと理解しています。』

というお話なのですが、そもそも論として「透明性、法の支配、ガバナンス」がガバガバなものが金融システム上の通貨として通用するのかという問題があって、そういうのは町内会の共通商品券みたいなトークンに過ぎんじゃろ、とは思うのですけれども、そうは言いましてもそら金ファミリー証券でもビットコインでも結構な勢いでアレになる訳ですから、入り口でガチガチやっていかんとね、というのは分かります。ただまあ何と申しますか・・・・・・・・・


・でまた日経が微妙な記事を書いているようですが

[外部リンク] 5:00

『中国への懸念を強くにじませる発言が相次いだ背景には、デジタル人民元が実用化に近づいているとの認識がある。』(上記URL先日本経済新聞ネット記事先より引用、以下同様)

ほうほう。と言っても人民元の場合は既に(アタクシは大陸中国には足を踏み入れたことが無いので知らんけど人様から聞きますと)そもそもデジタル化というか何とかペイの決済ばっかりということのようですので、まあね、とは思いますが、じゃあそれが実用化したらどうなるのか、という話ですけど・・・・・・・・

『広東省深セン(引用者注:外字なのでカタカナに直しました)市では12日、市内在住の中国人5万人が参加するデジタル人民元の大規模な実証実験が始まった。1人200元(約3100円)ずつ配り、スーパーや飲食店など約3400の実店舗での買い物に使えるようにした。実用化に向けた課題を調べつつ、2022年の北京冬季五輪までに発行する計画だ。』

200元ぽっち配って実用化の課題とかバッカジャネーノという感じでして、それ単に深セン市共通お買物券の電子化プロジェクトとどこが違うんだがさっぱり分からんっすけど、まあどうせ日経の伝え方も雑だと思う(個人の偏見です)のでこの辺の詳しい資料(英語じゃないと読めないから多分無理なんだがw)を探してみるかという気はする(探すとは言ってない)。

『日米欧はデジタル人民元が中国国内での利用にとどまらず、貿易決済などを通じて世界的に普及し、存在感を高めることを警戒している。相対的に基軸通貨のドルの地位が低下すれば、米国が敵対国にドル取引を禁じるといった金融制裁の効力も弱まりかねない。』

ないないない。だってデジタル人民元ってどこからどう見たって最後の最後は中国共産党政府様の管理下にある訳で、人民共和国政府の威光の届く範囲内であればそらもうハハーッってなもんで通用しても、何かあったらあっさりと押さえられてしまうような状態の物件だ、と認識する方、というのはあくまでも仮定の存在であっていや勿論小生は共産党政府様とあろうお方がそのようなことはしませんよと思いますが(超ウルトラ棒読み)、まあそういう方が居ますと残念ながら国際通貨としてはちょっと、ということで、ローカルなものに留まる分にはまあ勝手にどうぞってなもんですわな。

それに「米国が敵対国にドル取引を禁じるといった金融制裁の効力も弱まりかねない」ってのも間の抜けた論点で、それ一発目は効くかも知れませんが、米国がそれを乱発したら、それこそ国際決済がドル離れを起こすだけの話で、大国相手にぶっこむとか、地域全体にぶっこむとか、そういう事をやっていると長期的にはそれによってドルの流通に対する不安が発生して自分から勝手に基軸通貨から落ちるとかいうオモシロ事案になってしまうんじゃないの???と思う訳ですよ。何だかなあって感じ。

でまあ深セン市共通デジタルお買物券3100円とかはマジでどうでも良いのですが、先般のBISおよび主要中銀によるデジタル通貨のアレに関しましては、まあだいたい碌でも無い案件は欧州からの法則通りにECBがノリノリ(に見える)スタンスを見せているので、確認しとかねばと思っていたら案の定でパネッタ専務理事がデジタルユーロの件についてお話をしていたのでありました。ということで以下パネッタさんのお話から。


〇ECBパネッタ理事の指摘(デジタルユーロというかCBDCに関する論点をちょっとだけ整理)

ちなみにもしかするとアタクシも過去ログでCDBCとか書いたことあるかもしれませんで、この略称マジで覚えにくいんですが、「セントラルバンクのCB」とか「バンクのB」というのを頭に浮かべるように練習しますとすんなり「CBDC」と書いたり言ったりできるようになる、というライフハックを発明(じゃないし他の人も考えそうですが一応アタクシが自分で作った覚え方です、笑)したので是非ご活用ください。

今(今朝の時点で)ECBのサイトに行くとこれからネタにするデジタルユーロ発言リンクがトップにあります。
[外部リンク] digital euro for the digital era
Introductory statement by Fabio Panetta, Member of the Executive Board of the ECB, at the ECON Committee of the European Parliament

Introductory statementってあるから、これは先般ネタにしたBISその他の共同文書に関連した件を欧州議会の経済委員会に報告する際のステートメント、という作りのようです。


・最初の方は謎に通貨の歴史だかの話をしているのでどうでも良いのですがモンゴルの話があったから引用するわ

『In the provision of money by the sovereign, Europe can boast of a primacy dating back to ancient Greece[2] and the Roman era.[3] 』

どっから話を始めてるんだよという所ですが、古代ギリシャの通貨に関しては日銀にこんなスタッフペーパーがありますのよ(本文は下記リンク先にリンクがあるからそこから飛んでください)。
[外部リンク] search for sound money continued in the “dark” years of the High Middle Ages, despite the resumption of bartering; in the eighth century the monetary reform of Charlemagne spread out in many European countries.[4]』

と「健全な通貨制度」に関する歴史の話が来まして、

『The evolution of money over the centuries and across different regions has reflected changes in economic life, in technology, and in societal beliefs and behaviours. When Marco Polo visited China in the 13th century, he was shocked to discover paper money, which we now know had already been used there for centuries. He called its creator a perfect “alchemist”.[5]』

東方見聞録に記載されている割と有名な(筈の)エピソードキタコレ。

『Today, digitalisation is spreading to all areas of our life, including the way we pay. So I do not expect anyone to find the idea of a digital currency as astonishing as Marco Polo found the idea of paper money.』

ということでここで話がすっ飛んでデジタル時代のデジタル通貨、というお題の部分になるのでした。でもって今はペーパーマネーのユーロを流通させています云々みたいな話が続いてますがその辺を飛ばしまして、

『Should the need arise, we want to be ready to introduce a digital euro: a form of central bank money that would complement cash, not replace it.』

ニーズが出たら導入可能でっせ、とは大きく出たなコノヤローと思いましたが、とりあえずデジタルユーロを紙幣からリプレースするのではなくて、補完的な立場としてぶっこむことは可能、とかゆうとります。

『Together, these two types of money would be accessible to all, offering greater choice and easier access to ways of paying.』

って話をしていますが、技術的にぶっこむのが可能、という話と、それを社会的に導入した場合に起きるプロコンについてちゃんと確認して、特に大きな問題になりそうなものを潰しておく、というのは全くの別の次元の話でして、この人たち新技術(政策手段にしてもその雰囲気があるが)だぜヒャッハーみたいな話になると、急に大きく出てプロコンの話をしないという辺りはリア充陽キャの悪い癖(個人の偏見です)。

『After publishing our report on a digital euro on 2 October, we are now in a phase of listening and experimentation. Our exchange today is a key step in this phase and marks the launch of the ECB’s public consultation.[6] I will come back to this consultation in a moment. But first I will outline the characteristics of a digital euro, as well as the advantages and the challenges it could present. I will also discuss some scenarios that could require the ECB to issue a digital euro.』

確かにECBのサイトには

12 October 2020 PUBLIC CONSULTATION
Digital euro: have your say!

Like the euro we already use every day, the design of a digital euro should meet the needs of a broad range of users. That’s why we want to hear the views of the public and of all interested stakeholders on the benefits and challenges of issuing a digital euro and on its possible design.

ってあって、
[外部リンク] is a digital euro?』って所に入る。

『We already have an array of choices when it comes to retail payments: central bank money in the form of cash, commercial bank money - for example, digital bank deposits - and non-bank digital money (such as payment cards). What we do not have is a digital currency that is issued by the central bank and that we can use for all our daily transactions, including in e-commerce.』

ということで、いきなり最初の所に凄い埋伏地雷を埋め込んでいるのですが、決済に使われるものって今は「銀行券」「銀行預金」「プリペイドカードみたいな金融機関じゃない発行体によるもの」とある訳でして、今はデジタルな中央銀行マネーですね、という話をしております。

つまりですよ、これ何が埋伏地雷かと言いますと、まあ後の方でも出ているのは出ているんですけれども、要するに「銀行預金」という準通貨がありますけれども、デジタル中央銀行券が出てしまうと、この銀行預金という準通貨ともろにバッティングしてしまうんですよね。そうなるとどういうことが起き得るのでしょう、とアタクシも無い頭を何日間か捻っておった訳ですがとりあえず思ったものを後程。

『A digital euro would fill this gap: it would be an electronic form of central bank money accessible to all citizens and firms - in other words, a digital equivalent of euro banknotes. It would provide costless access to a simple, risk-free and trusted digital means of payment, accepted throughout the euro area. In the digital era, it would preserve the public good that the euro provides to European citizens.』

良い事づくめの話をしているようですが、CBDCが大々的に流通する、ということになりますと、準通貨であるところの銀行預金が以下同文な上に、ここでパネッタさんが言っているように、CBDCが「costless access to a simple, risk-free and trusted digital means of payment」だったりすると、いままで普通に準通貨扱いで皆が使っていた銀行預金とは何ぞや、という深淵なる課題が出ると思うの。

『Compared with existing means of digital payments, a digital euro would provide added value in several ways.』

と更に宣伝しているのだがエエンカイナ?この辺は流しますけど。

『First of all, it could be used for payments anywhere, by anyone and at any time - just like cash in the physical world.』

『Second, it would bring simplicity: a digital euro should be designed to be easy to understand, easy to use and easy to transfer. Regardless of its features or the technology it would be based on, people from all groups in society should be able to use it in their daily lives. This is because making a payment is about more than just exchanging money for goods and services: it is a form of social interaction made possible by money, which has been described as “the most universal and most efficient system of mutual trust ever devised”[7].』

『Finally, a digital euro would increase privacy in digital payments thanks to the involvement of the central bank, which - unlike private suppliers of payment services - has no commercial interests related to consumer data. Ensuring privacy is an essential element of modern democracies and part of our European values. Payments must also respect people’s right to privacy in the digital era, and the design of a digital euro would have to respect this principle. This is a core aspect we will look at - indeed, we have already started exploring possible ways of enhancing privacy.[8]』

3番目の「a digital euro would increase privacy in digital payments」はさすがにこのウソツキがと思ってしまいますが、ってのはこれ結局の所資金の移動が全部中央銀行にガラス張りになってしまう訳ですから、それこそジャパンでも政治家先生とかでデジタル通貨って言ってる皆様政治資金の出入り全部捕捉されますけど大丈夫ですかとか言いたくなったりしますが、まあそこを正面切って発言しないのが中銀クオリティ。

『At the same time, payments in a digital euro - just like any form of payment - would have to respect the rules on countering money laundering, the financing of terrorism and tax evasion. This would enable public authorities to combat any illegal activity more effectively.』

とは言ってもアンチマネロンとか犯罪収益移転防止、というような前向きな話としては触れておく話でもありますので、まあそれはさすがに入れてますね。

『To summarise, the digital euro would still be a euro, only in digital form.』

見た目はそうだが実は単純な話ではない、と思うのだが。

『It would both shape and promote the digitalisation of payments, while reducing the associated risks. This would in turn support the ongoing digitalisation and modernisation of the European economy.[9]』

てな話をしていますが、次の『Why might we need a digital euro?』という小見出しをすっ飛ばしまして、『How could a digital euro be introduced? Legal considerations and possible challenges』に行きます。


・準通貨を駆逐してしまうリスクについてはサラッと触れていますが多分実務的には一番のアレ

『A digital euro would raise legal, technological and policy questions that we need to address.』

さてその問題とは?ということなのですが、新規の取り組みだけに最初からネガネガ発言をしない、という辺りは洋の東西を問わず特攻精神というのはあるんだなあとか思ったり思わなかったりします。

『Let me start with the legal basis. Today, only euro banknotes and coins are legal tender under EU primary law. This means they can be used to pay anywhere in the euro area.[12] Therefore, a key issue discussed in the report is the importance for a digital euro to have legal tender status. Indeed, central bank money is a public good. Euro banknotes fulfil the core function of providing people with risk-free central bank money. It is crucial to ensure that, as a form of public money, a digital euro enjoys universal reach and acceptance, as the legal tender status provides.』

法律的な立ち位置の他に、アクセスフリーであり、デジタルデバイドなどのような問題を起こさないようにすること、という話ですな。

『The introduction of a digital euro also raises technical challenges. Some are related to information technology and cyber risks, which will need to be managed effectively. Others are related to design choices. In this respect, we can leverage the experience gained in past projects that have put us at the frontier of payments.[13]』

サイバーリスクなどの技術的な問題において実際にやって行くうちに困難が発生するかも知れません、とはまあ当たり前の話と言ってしまえばそれまで、でもってこの説明ではサラッと流していますが、今回の白眉はこの次。

『Finally, the design of a digital euro would have to be consistent with key policy objectives.』

さて何でしょう?

『In particular, its design should address the possibility that investors could rapidly move significant amounts of bank deposits into a digital euro, with potential adverse effects on the banking sector and financial stability.』

ということでここ。つまりデジタル通貨ってモロに準通貨である銀行預金とバッティングしますし、安全性とか考えたらどんな銀行だってちゃんとした国のCBDCには敵わない(ジンバブエとかだったら別よ、という意味)訳でして、そらアタクシだって「銀行預金下ろしてデジタル日本円に乗り換えるわ」となってしまいますと、これが起きると何が起きるかと言えば預金流出な訳でして、預金流出しますとバランスシートの反対サイドを減らさんとアカンのですが、それは何を意味するかというのは申すまでもありません、というか書いてるうちにアレがアレになってきたので皆まで言わんわwwww

『We are exploring design strategies to address this and other challenges, and we will assess them in depth. For instance, we could set the necessary incentives through the remuneration of digital euro holdings, to make sure the digital euro is an attractive means of payment, not a form of investment.[14]』

ということなのですが、現在だって銀行券の発行は受動的に行われているのに、CBDCだけ上限設定とかになったら、極端な話価値の保存手段としてCBDCにプレミアム付く(甕に入れて保存するよりコストが安けりゃプレミアムを払う人がいてもおかしくない、と勝手に妄想が広がっているファンタジー世界に半分頭が入っております点ご容赦下さいませ)とかになったら熱いわ、とか色々とファンタジー脳になり過ぎると生業に差し支えるので(大嘘)まあこの話はまたボチボチ頭ひねってぶっこんでみます。

なお、このステートメントは以下、『What next? Exploring design options, consulting the public and working together』と今後のスケジュールとか今進行中の取り組みの話をして、最後にまとめになっておりまする。

という所で本日はまた現世利益無関係のほぼ趣味の話で誠に申し訳ございません。

#短国だけはダイナミックに動くのですが何せ長期債のカレントいつみても同じ利回りだとついこの手の話に走ってしまう・・・・・
 


お題「内閣官房参与にヨーイチ先生とな/いろいろなリサーチその他が日銀から出ているのでまとめてネタにする」   2020/10/14(水)08:07:31  
  これが大体第一報みたいで最終的には追加予算になりましたが。
[外部リンク] 12時16分

ちょwwwwwwおまwwwwwwwww

ということでもはや笑ってしまうしかないのですが、いやーまさかハマコー大先生内閣参与の方がマシだったとか思う時代がこんな一瞬で来るとは、という感じでございますな。

まあネタにするのもアホクサイので最近は産経電波浴とかしてませんでしたけれども、筋悪理論のデパート(外為特会埋蔵金とか、バランスシートとか言いながら換価不能の物を資産扱いして借金少ないとか言い出したりとか)の如く筋悪理論を次々と繰り出すヨーイチ大先生が大登場とか、ハマコー大先生も大概でしたけれども、まさかここでヨーイチ先生とはちょっともうねという感じですが、まあよくよく考えてみれば筋悪と言ってしまえばふるさと(以下自主規制)。

ということでここからの財政出動は日銀が国債を購入すれば債務がチャラになるので何の問題もないというムガベ大統領も草葉の陰でニッコリされる理論が登場して楽しい事になるんですねわかります。でもって功績を称えられたヨーイチ先生次は本田悦郎先生の跡目を相続してスイス大使になられまして、でもってスイスと言えば(以下爆発音の為に聴取不能)。


しっかしまあ何ですな、こっちの某人事の方も・・・・・・・
[外部リンク] 18時43分

まだまだ突っ張るようなのですが、最初の「反対する人は左遷」発言の時点でヤベーかなとは思いましたが、ブラフでも何でもなくてガチの強権スタンスで行きますと、それって一旦つまずいた時に軌道修正するどころかドンドン意地になって驀進してしまうという風情でございまして、この調子ですと躓く→誰も指摘しない→問題が大きくなる→誰も指摘しないので更に問題が大きくなる→気が付けば突っ張るしかなくなる→超新星大爆発、というオモシロ展開が待ち受けているに100豊島園と言った所でございますな。

・・・・・・いやマジで何で首班指名の後にさっさと臨時会招集して冒頭解散しなかったのよという感じでして、当初の勢いのままで巡行運転してれば良いものを、無駄な所で張り切る働き者をやっちまいましたなあという感じではありまする。

まあ昨日出てた某人事の方はこの案件面白ネタになるまで時間が多少掛かるかもしれませんし、そもそも内閣参与が何を言っても関係ないっつー説もだいぶあるのですけれども、延々と引っ張っております某人事とかこの調子で無駄に全ツッパしてどないすんねんと思うのでありまする。

とは言いましてもたぶんガースー総理、政権発足直後だというのに既に周りの皆さんが全部太鼓持ちで甘い言葉で進言はすれども誰も苦言は呈さない、という政権初期なのに何故か末期症状になっておるのではないか、と危惧するところではございまして、もしその悪い想像が当たっているとなりますと、これは間違いを直せずに色々なものを巻き込んで大爆発炎上の目もあるで、とかそんな頭の体操した方が良いのかも、と思うようになってしまいましたとさ(というのがフラグになってくれればよいのですが・・・・)。

それから人事案件ちゃいますがこれもあるんですよねえ。
[外部リンク] > 河井夫妻買収事件公判

公判の進行と共に中国新聞社(本社広島)更にノリノリで謎の充実っぷりwww



〇金融機関(ただし日銀当座預金取引先)のテレワーク状況に関してまとめたFSR別冊という変わり種登場

[外部リンク] アンケート調査結果から ―
2020年10月13日
日本銀行金融機構局

まあこちらの要旨の方はあんまり毒にも薬にもならない表現になっていますが、

『要旨』

『新型コロナウイルスの感染拡大を受け、感染拡大を防止する観点から政府よりテレワーク等の推進が呼びかけられ、これに伴い在宅勤務の利用は急速に拡がっている。』

はい。

『日本銀行は、今般、当座預金取引先金融機関等のうち239先を対象に、新型コロナウイルスの感染拡大前後における在宅勤務の実施状況やシステム・セキュリティ面の対策・課題等について調査するため、アンケートを実施した。』

ほうほう。

『アンケート結果をみると、今回の感染拡大を受けて、金融機関においても在宅勤務の導入が大きく進展したことが確認された。また、システム面では、在宅勤務用の会社貸与端末の追加調達やシステムの能力増強など、様々な対策が実施されていたほか、今後も在宅勤務関連のシステム能力増強を図る先が少なからずみられた。』

『一方、セキュリティ面では、会社貸与端末のセキュリティ対策は概ね適切に実施されていたが、在宅勤務での利用が
認められた私用端末のセキュリティ対策に改善の余地がみられたほか、Web会議サービスの利用に当たって、
運用ルールの策定など体制整備が必要な点がみられた。』

とあっさり味でしか書いていないのですが、本文を見ると割とオモロイので後程。

『在宅勤務の活用が今後も進んでいくと考えられる中、金融機関業務を安定的に運営していくためには、こうした動きに合わせてセキュリティ対策も適切に行う必要がある。日本銀行としては、金融機関が在宅勤務環境の整備やシステム・セキュリティ面の取り組みを進めていくうえで、本アンケート結果が活用されることを期待するとともに、考査・モニタリング、各種セミナー等を通じて、そうした取り組みを後押ししていく方針である。』

よくよく考えてみればCBDCもそうですが、下手に2%物価目標の達成がどうのこうのとか、物価の話をカットした講演等をぶっこんだらツッコミが来たのでシャーネーナーと物価目標の話をまた入れだすとか、そういうようなカシュカリ総裁の毛髪並みの不毛な事をやっているよりは、こういう業務継続関連の話をしていた方が少なくとも変なツッコミを受ける話ではないですかそうですか。

まあこの時に明らかにトンチキな事をしている場合はまあドウドウってやるのはエエかも知れませんけど、だいたい当局様の仕様として、気が付くと金融機関のテレワーク対応に対して箸の上げ下げまで文句を言い出してご指導をする、というのが毎度の当局クオリティ(個人の盛大な偏見です)という抜きがたい意識があるアタクシなので、「考査・モニタリング、各種セミナー等を通じて、そうした取り組みを後押ししていく方針である。」ってのも程々にしていただかないと、とは思いました。

本文はこちら。
[外部リンク] エコノミック・サプライズ指数(Economic Surprise Index:ES)』って小見出しの所ですが、

『Scotti (2016)は、エコノミストによる経済指標の事前予測値と実績値の乖離、すなわち予測誤差を用いて、ES 指数を構築した。使用するデータは、米国では、GDP、鉱工業生産、雇用者数、小売業売上高、ISM 製造業指数、個人所得の6変数、日本では、GDP、鉱工業生産、失業率、小売業売上高、短観の業況判断 DI の5変数である。エコノミストの予測値は、Bloomberg で公表されている各エコノミストの予測値(経済指標公表直前の値)の中央値を使用する。』

でもって本文16ページ(PDF18枚目)に『3-5.結果のまとめ 』ってのがあって、ESに関しては、

『また、ES 指数が自然災害など極めて突発的な国内発のイベントにのみ反応し、景気変動への説明力が低い。このことは、指数の作成に国内関連の指標しか使用していないことが原因となっている可能性がある。 』

ってあるのですが、これはもしかして国内のエコノミストの予測値が正確無比なので基本的に極めて突発的な時以外にサプライズにならなくて、その結果経済不確実性と関連しない、とかそういうことなのでしょうか???何か読み方は良く分からなかったのですが(ってその状態でネタにするなと怒られそうですが)、なんかとりあえず興味本位的には物凄く面白かったので・・・・・・・・・・・

まあサプライズと言えば金融政策いや何でもありません。


〇せっかくテキストマイニングするならついでに・・・・・・・・・・・

さらにこんなのも。

[外部リンク] におけるディスクロージャーの内容や規制変更の効果に関する有用な知見を得られたことは本稿の貢献である。特に、本稿のテキスト・マイニングの手法を用いた統計的な分析により、業種や売上高によって MD&A のディスクロージャーの充実度が異なることや、2018 年の章立て変更によって特定の業種において MD&A のディスクロージャー内容が向上していることが明らかになった。本稿により、本稿で用いたテキスト分析の手法が、この分野における実証研究にとって有用であることが示された。』

だそうですが、どうやって分析するのか、という辺りが本文4ページ(PDFの6枚目)の『2 分析手法』にありまして、その先のデータ分析の結果の辺りに来ますと計算式と図表だらけで死ねる(アタクシの場合)のですが、概念的なところはまあ何となくわからんでもない感じで書いていただいているので、なるほどねえと思いながら読み進めることは一応できる(思ったとは言ったが理解したとは言っていない)かなとは。


・・・・・・でまあアタクシの事だからオチが何なのかはお察しの通りなのですが、有報のテキスト分析するんでしたらば、展望レポートのテキスト分析とかを行っていただいて、実証分析をして頂きたく存じますし、その場合に「経営者が自主的に将来見通しを開示する媒体として、MD&Aが一定の役割を果たしていることを示している。」みたいな分析結果が出るのかどうか、というのが非常に興味深いので、レッツ分析!ということでよろしくお願い申し上げたく存じますです、はい。


というこの物件と別件ですが、先般英文版の方でこんなのが出てました。

[外部リンク] Impact of COVID-19 on US Consumer Spending: Quantitative Analysis Using High-Frequency State-Level Data
October 8, 2020

全文はこちら、って日銀レビューシリーズも英語版ってあるのか
[外部リンク] Impact of COVID-19 on US Consumer Spending:
Quantitative Analysis Using High-Frequency State-Level Data

実はこの物件、日本語版の方が先に出ていまして、
[外部リンク] 古代銭貨に関する理化学的研究――「皇朝十二銭」の鉛同位体比分析および金属組成分析――

(2002年の物件です)


〇CP買入社債買入っていつまでおかわり措置継続する積りですかねえ

昨日のCP買入
[外部リンク] 9,384 5,999 -0.038 -0.021 35.8

もはや▲3.8bp足切りとかを見ても普通のレート位に思ってしまう程度にはパンチドランカーのアタクシがいるのですが、これ民間債務をマイナス利回りで購入しているんですから、ゴリゴリ言ってしまえば特定企業に補助金だしているようなもんになってしまいますよね(だからさすがの日銀もプライマリーで買うとは言い出さない)とか思う次第ですが、ベースレートがマイナスだから市場金利並だったらエエヤンとか、まあマイナス金利というのは色々と謎の論点を投下してくれますな。

ちょっと前ですが先週火曜の社債買入1-3年
[外部リンク] 5,739 3,001 -0.045 -0.039 76.2

引き続きこちらは対象期間のJGB利回りよりよりも低いのは買わない攻撃をしておりますが、それでもまあマイナス。というか完全にマイナスレート慣れしてしまって別に驚かないのが我ながら悲しいのですが、しかしまあGoToキャンペーンじゃないですけど、これもダラダラとおかわり措置を続けてしまうというのは、資源の適正配分とか、マーケットの価格発見機能の喪失とか、いろんなものをシャブ漬けにしてまで実施するものなのか、というのをちったあ真面目に考えて欲しいのですが、総ての措置が「一度始めると出口政策が無い」という有様でして、大体からして4月末に「9月末まで」と言って導入した措置を5月の20日だか何だかに半年延長する上に背景説明もないとか(しかも後から見えたのは単に「新型コロナオペパート2に足を合わせる」だけにしか見えない説明だけであった)、とにかくこういうレートに関してもちゃんと「リスクプレミアムはいくらになっているでしょうか」とか上記のような優秀な分析を沢山やっているんですから、分析してみてくださいなお願いしますお願いします、と謎の八つ当たりのアタクシ。


という所で引用大会でしたが今朝はこの辺で勘弁。
 


お題「LIBOR移行ネタはだんだんネタの放出頻度上昇してますね/その他色々と雑談メモで恐縮です」   2020/10/13(火)07:57:22  
  ん????
[外部リンク] 午前
日銀、追加緩和の用意も コロナ対応でなお手段=黒田総裁

『[東京 12日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は12日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による経済的打撃を緩和する手段が尽きたわけではないとし、追加的な金融緩和措置を講じる用意があることを強調した。』(上記URL先より、以下同様)

「国際金融協会(IIF)主催のオンラインセミナー」だそうですが、そういやそういうイベントに出るのとかいうのあったなと思ったが、さすがに始業時間前にも程があるので英文版も日本語版にもアップされていないのでロイターちゃんの記事を見るしかないな、と思ったが・・・・・・・・・

『その上で、「日銀は政策ツールを使い果たしたわけではなく、(新型コロナ感染症による打撃に)対抗するための多くの政策ツールを持っている。実施すべき措置を検討する上で、われわれは柔軟かつ革新的だ」と語った。』

ちょwwwww

えーっと、まさかとは思いますが「臨時措置」の延長をするのが追加緩和とか言うのでしょうか。

毎度のようにネチネチとこれを言うの多分債券村狭し(おい)と言えどもアタクシしかいないと変態仮面を自負しておりますがまた申し上げますと、5月22日に新型コロナオペパート2(元々のパート1と合体して新型コロナオペとなりましたが)の導入と共に、4月MPMでぶっこんだ社債買入等の臨時措置について期限を延長していましたけれども(声明文の2.資産買入れ方針の項番2にある期限がしらっと延長になっていた)、この時は追加緩和じゃないという建付けになっていたと存じますが、いつから追加緩和扱いになったんでしょうか。

[外部リンク] IBORフォールバック・プロトコルへの広範かつ適時の批准を推奨」の公表について
2020年10月12日
日本銀行

『金融安定理事会(FSB)は、10月9日、「ISDA IBORフォールバック・プロトコルへの広範かつ適時の批准を推奨」(原題:FSB encourages broad and timely adherence to the ISDA IBOR Fallbacks Protocol)と題するプレス・リリースを公表しました。』

ほう。

『本プレス・リリースは、国際スワップ・デリバティブズ協会(ISDA)がIBOR(銀行間取引金利)参照デリバティブ契約に関するIBORフォールバック・プロトコル(以下、「プロトコル」)を導入するため、10月9日にプロトコルおよびIBORフォールバック・サプルメントの公表に向けて声明を発出したことを、FSBが歓迎するものです。市場参加者は、このプロトコルに批准(adhere)することにより、ISDA準拠のデリバティブに係るLIBOR移行プロセスを円滑に進めることができるようになります。』

ほうほうほう。

『詳細につきましては、以下をご覧ください。』

とあってFSBのプレスリリースに日銀ちゃんの仮訳がついているので安直に仮訳付を読む。

[外部リンク] 年 10 月 9 日
金融安定理事会は、ISDA IBOR フォールバック・プロトコルへの広範かつ適時の批准を推奨

おーのー文字びっちりでPDF2枚もあるがな。

『金融安定理事会(FSB)は、国際スワップ・デリバティブズ協会(ISDA)による、IBOR(銀行間取引金利)参照デリバティブ契約に関する IBOR フォールバック・プロトコル(以下、「プロトコル」)および IBOR フォールバック・サプルメント(以下、「サプルメント」)の今後の開始に向けた本日の声明を歓迎する。』

『FSB は、影響を受けるすべての金融機関および非金融企業による、プロトコルの広範かつ早期の批准を強く推奨する。プロトコルの広範かつ早期の批准は、LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)の全通貨におけるデリバティブの移行の主要な原動力になり、2021 年末までの金利指標の移行における重要な一歩となる。』

『LIBOR からの移行は G20 の優先課題であり、グローバルな金融システムを強化するための不可欠な作業である。FSB は、すべての法域における企業が、適切な場合には IBORs への依存を低減し、とりわけ 2021 年末までに LIBOR への残された依存を取り除くために、取組みを継続すべきとの考えを改めて表明する。』

何でLIBORを廃止すると金融システムが強化されるのかさっぱり意味がワカランチ会長なのでございますが、なんかもう推進する方もすっかりヒャッハーモードになっているのは把握した。

『この一環として、市場参加者は、IBOR や他の金利指標が恒久的に公表停止となった場合に適用されるフォールバックの取決めを理解し、こうした場合に生じ得る深刻な市場の混乱を防ぐ上で、これらの取決めに十分な頑健性を確保することが推奨される。』

『プロトコルと ISDA のフォールバックに関する文言は、大半のデリバティブ契約にフォールバック条項を導入し、フォールバック条項が発動された際、IBOR エクスポージャーをリスク・フリー・レート(RFR)に連動するものに置き換えるための、即座に利用可能な手段を提供する。』

ということで以下続くんですが、アタクシも別にこれ詳しい訳で無いのでその辺は専門家のお方に聞くしかない(のもアレだから勉強はしてますけどね)のですが、ISDAのフォールバックぶっこんでおくとISDAベースの契約していればLIBOR移行の際に交渉上手く行かなくて移行できませんでしたとかそういうのがセーフになるとかそういうアリガタヤな話になるのでしょうか??何か国内の法規的にそれダメそうな感じがするんですけどねえ、などとそういうのが気になる。

つーかですね、そもそも論としてLIBOR無くなりますって話の中で、当然ながらLIBORベースでの契約とかがあった場合、新指標とのトランジションどうするのの所で利害はどうしてもぶつかるので、キメはキメ、で押し通せるのかというとこれまたムツカシヤな中(だからこそ大きな関係者で銀行じゃない人達がわんさかワーキングに呼ばれているんでしょうけれども)、最終的に移行できない部分に関してどうするのか、という話については早急に何かヘッジしておかないと、移行間に合わない中でそのまま宙に浮いてしまうとあばばばばーにも程がある訳だし、そこをがっちり担保するにはやはり法令なり政令なりの手当てをしておいた方が安全じゃネーノと思うのだが、さてどうなることやら・・・・・・・・・


以下積み残しネタを拾って回る企画(すいませんすいません)。


〇マクロ加算比率はコロナオペの2倍2倍でジャンジャン下がるの巻

[外部リンク] 年 10 月積み期間:20.5%

これにより、日本銀行当座預金のうち、マイナス金利が適用される政策金利残高(金融機関間で裁定取引が行われたと仮定した金額)は、5兆円程度となる見込みです。』

まあ先般もまたオペによるマクロ加算ボーナスが拡大しているので、基礎残高に掛ける掛け目が下がるのは致し方なしという所ではあるのですが、それにしましても、

2020 年6月積み期間:28.5%
2020 年7月積み期間:31.5%
2020 年8月積み期間:29.0%
2020 年9月積み期間:24.0%
2020 年 10 月積み期間:20.5%

ってな訳で、コロナオペ利用絶賛大促進対象先絶賛大拡大が功を奏してマクロ加算の掛け目が7月以降は減少する一方でしかもまあここ2か月の落ちっぷりたるやもう何でしょうという感じなのですが、完全裁定後のマイナス金利適用残高5兆円は変わらんという話ではあるのですが、コロナオペ等でマクロ加算ボーナスをバンバン散布した結果こういう形になっているということでありまして、えーっとすいませんマイナス金利政策が重要な効果を発揮しているんだったら別にコロナオペでのマクロ加算ボーナスとか要るのかよという説isある訳でして、まあマイナス金利政策自体の不毛さというのが良く分かりますなあと思いました、といつもの悪態。

しかしまあ何ですな、3か月でマクロ加算の掛け目10%も削られてしまいますと、もともと基礎残高持っていない人は掛け目ちょっと動いても誤差ですが、基礎残高が大きくて、かつコロナオペとかにあんまり入れるものが無かったりすると思いっきり皺寄せ食らう話になって、まあ人様の懐具合の話だからよー分からんですけれども、そんなお方がいらっしゃいました日にはご愁傷様以外の言葉が思いつきませんですわ、ナムナムナム。



〇BEIねえ・・・・・・・・・・

ちょっと前にこんなのが出てました。

[外部リンク] 平田 渉
2020 年 9 月

まあ何と申しますかですね、そう申し上げてしまうと見も蓋も無いのかも知れませんけれども、基本的に機関投資家ってインフレリスク部分は、その機関投資家に資金を預金なり保険商品なりみたいな形で預けている方の所が取っているものなので、そもそも論としてプロパーでそんなにCPIの変動をリスクヘッジせにゃあならんという事っていうのは、ポートの中のスパイスとして一部多様化の一環で入れるのはまあ有るとは思うのですが、別に株式でもそれこそ不動産でも、インフレ対応するアセットクラスって他にもあるんですよね。

もちろん債券だけにしか投資(融資も含む)しないで、インフレリスクヘッジしろと言われたら物価連動国債と言う事になるんでしょうけれども、普通は他のアセットクラスでヘッジした方が効率良いんじゃネーノ(物国はBEIの分だけ固定利付債より目先の利回り悪いし)と思うのよ。

てな訳でして、まあBEIで市場のインフレ期待を分析するって分析としては物凄く面白いというのは良く分かるのですけれども、うーんこのという感じでございまして、それよりも普通に固定利付債のイールドカーブの主成分分析だか何だか良く言葉が分かっていませんが、カーブ形成の中で(たぶんカーブのスナップショットを取るよりも期中の変化に着目した方が良いような気がするけどアタクシはそういう知能は無いので良く分からん)市場の期待インフレの推移を見ていくみたいな方が、そっちの方が参加者の厚みも市場の厚みもあるだけに、より良いものがとれるんじゃないかなあと思うのですがどうっすかね。

まあこれはこれでお話としてはオモロイのだが、何せそういうことで物価連動国債市場自体参加者の厚みというかバラエティがイマイチさんだと思うので、それよりはいろんな方が参加している方が分析対象になるんじゃないかな。と思いましたが、よくよく考えてみれば今はYCCやっているんですから固定利付債のイールドカーブ分析をやっても日銀買入要因ばっかりになってしまう、という悲しいことに気が付いたのでまあただの雑談でございました。


#BEIと言えば置物師匠ですかそうですかwww


〇本当はマクラな話なんだがあまりのグダグダ振りに記念メモを残しておくのも良いかと(学術会議のアレ)

これまた雑談ついでなんですけどね。

何でこんなどうでもいい案件でグダグダと政治資源を消耗するのでしょうか。
[外部リンク]
 


お題「CBDCネタ登場登場!!!!(目先の話では一切ございませんが)」   2020/10/12(月)08:07:45  
  何で急に今日のニュースになっているんだ????
[外部リンク] 3年9か月ぶり 新型コロナ影響か
2020年10月12日 4時20分

『日本経済は全体の「需要」が「供給力」を下回り、3年9か月ぶりに需要不足の状態になっているという推計を日銀がまとめました。専門家は「新型コロナウイルスの影響を受けて物価が下がる傾向にあることを示している」と指摘しています。』(上記URL先より)

内閣府版の話ならまだ分かるのですが、日銀版って出たのが・・・・・・・・・・

[外部リンク] 5日 データ [XLSX 33KB]
2020年10月 5日 図表 [PDF 99KB]

・・・・・・・・なぜ1週間経過してからニュースになるのやら。と言ってるアタクシもネタの消化が追いつかないのだから人の事は言えない(いやその論点はおかしい)。

これ出た直後じゃなくて忘れた頃に突如国営ニュースのネタとして出てきた、というのには何らかのアレを感じるのですが気にしすぎですかねえ・・・・・・・・・


〇中銀デジタル通貨ネタキタコレ

金曜はこんなのがぶっこまれておりましたぞな。

[外部リンク] 年 10 月

出している人のお名前は最初のページにありますように、

カナダ銀行
欧州中央銀行
日本銀行
スウェーデン・リクスバンク
スイス国民銀行
イングランド銀行
連邦準備制度理事会
国際決済銀行

だそうですにゃ。さっと斜め読みしてみる。

『背景』という小見出しだからバックグラウンドって奴ですな。

『2020 年 1 月、本グループは、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の分析を共有し発展させるため、総裁達からの指示を受けて発足した。』

ほほう。

『マネーに対する信認の保全、物価の安定、強靭な決済インフラの確保は、中央銀行が公共の厚生を支えるための中核的な手法に含まれる。中央銀行は、公共政策上の目的を遂行する潜在的な手段として、これまでも CBDC への関心を深めてきた。さらに、足許の金融、技術、社会の広範な変化に加え、足許のコロナ危機の発生により、CBDC に関する研究や実証実験にかかる推進力は高まっている。』

ほーん(いつもニコニコ現金払いなので実感が無いアタクシ)。

『本報告書は、幅広い主体が利用可能な「一般利用型CBDC」(中央銀行の直接的な負債として、その国の通貨建てで提供される電子的な決済手段)に焦点をあてる。』

直後に出てきますが、ホールセール型CBDCってのもあって、そいつの場合って中央銀行当座預金が既に電子化されている訳ですから、まあそこまで極端な変化があるかというとそれはそれという話になりますので、問題は現金代替となる方の中銀デジタル通貨、なんですよね。

『金融機関に利用が限られる「ホールセール型 CBDC」も中央銀行が積極的に検証を行っている分野であるが、その機会や課題、リスクは異なる。本報告書は、仮に一般利用型 CBDC を発行する場合の、その活用方法、課題、機会について整理する。本報告書は、整理を行うものであり、本グループに参加している中央銀行が、積極的に発行を検討していることを意味しない。』

断りを入れているのがお洒落。というか特にFEDとかCBDCに移行するメリットに対して失うものが大杉のような気がするんですよね。

続きまして調子にのって『主要メッセージ』を引用。

『CBDC の発行および設計は、各法域が、安全な決済手段の提供を通じ、CBDC がいかに公共政策上の目的を支えられるかを評価したうえで決定すべきである。』

どこかの国ではまーた手段を目的化してデジタル化だのなんだのとか言っている政府がありますが、そもそも何のために導入するのか、という事をちゃんと踏まえないで「新しい技術だから入れる」先にありき(頭が中途半端に良くて座学ばっかりしているとそういう事になりがち)でぶっこまないようにして頂きたいものです。

『安定に関する中央銀行に共通のマンデートは、あらゆる CBDC によって、中央銀行の現在の機能が、既存のマンデートの中で進化することを示す。活用方法、既存の金融・経済構造および法的枠組みは多様であり、これにより、CBDC の設計も多様である。特に、金融政策は、国内の文脈に基づいた国内の決定事項である。CBDC の金融政策に対する含意は本報告書の焦点ではないが、中央銀行の継続的な研究分野である。』

つまり一律的なものが出来るとかそういうことには成らんと(技術上はどうせ同じになるにせよ)。

『本グループでは、上記の点を踏まえ、検討の指針となり、公共政策上の目的を支える、CBDC にかかる基本的な原則と特性を示した(図表1)。』

ケツの方に図表という名前になっていますが、ただの箇条書きになっているだけの部分がありますので貼ろうと思えば貼れそうですがちょっと無駄に多くなりそうなのでパス。

『この合意を前提にすると、中央銀行間には、今後の国際的な協調、知見の共有、実証実験について多くの共通の関心が存在する。基本原則は、あらゆる法域において、CBDC を進める検討を行う際には、一定の要件を満たす必要があることを強調している。具体的には、CBDC の発行が、物価や金融システムの安定を損なわないこと、イノベーションや効率性を促進しつつ、既存の他の形態のマネーと共存し、補完しうることである。』

CBDCがおっぱじまった場合、民間銀行の信用創造っつーか貸出によって発生するマネー(つまり銀行の書記のペンによって発生する預金のことですな)とのコンフリクトが起きるのかどうかとか、たぶんその辺は基本中の基本でとっくの昔に解決している論点だと思うのですが、そういうそもそも論の所から良く分かっておりませんアタクシ(一応積読本があって読んでいるのですが)。

『これらの要件を堅確に満たし、本グループが示す特性を備える CBDC は、中央銀行が公共政策上の目的を遂行するための重要な手段となる可能性がある。』

ほうほう。

『各法域の状況に立脚し、リスクが十分に克服されれば、CBDC は決済の強靭性、効率性、包摂性、イノベーションの更なる促進に資する。現金使用の低下やデジタライゼーションが進展する法域では、CBDC はまた、中央銀行マネーへのアクセスを維持し、その利便性を高める重要な役割を果たしうる。利便性と利用可能性を備えた CBDC は、民間マネーの安全性が低い場合には、その代替としての役割も果たすことができる。さらに、本作業に関与した全ての中央銀行は、現金を提供し、アクセスを維持し続けることを約束する。』

というのは良いんだが、この直後にありますように、上記の論点を敷衍してしまうとそもそも預金金融機関の存在意義とは何ぞやということになってしまって、預金金融機関の信用創造とのコンフリクトが起きると思う訳でして、以下その記載がある。

『CBDC の金融安定上の含意は、慎重に検討される必要がある。主に2つの懸念が存在する。』

キタコレ。

『第1に、金融危機時においては、CBDC の存在がより大規模で急速な銀行からの逃避をもたらしうるという懸念であり、』

そらそうよ。

『第2に、より平時においては、リテール預金から CBDC への資金流入(「金融仲介機能の低下」)により、銀行がより高価で不安定な資金調達源に依存する可能性があるという懸念である。』

普通に考えてCBDCが現金同等物なのに対して銀行預金は銀行の債務なんだから、生活資金以外は全部CBDCにぶっこみに行くんじゃないですかねえ、そらまあ金利5%とか付くなら話は別でしょうが、とまあそういう話ですな。

『こうしたリスクは、人々に安全な中央銀行マネーを利用可能にすること(CBDC の主目的)に内在するものであり、CBDC が新たな構造問題をもたらしうるとはいえ、現金の存在によって既にみられるものである。』

おいwwwwwちょっと待てwwwwww現金は滅失リスクと盗難リスクがあって、そのリスクに関わる見える費用(輸送保管コスト)と見えない費用があるから現金に代替されないだけだろう何ちゅう雑な話しとるねん。

『CBDC を発行する際には事前に、中央銀行は十分な情報を得たうえで、リスクが特定され管理可能であるという判断を行う必要がある。これには、CBDC の経済および機能上の設計に組み込まれた保護策と、より広範な金融システム上の政策を適切に組み合わせることが必要になる可能性がある。』

何のこっちゃ?

『意図していることは、交換可能性および相互運用性などを通じたものを含め、公的なマネーと頑健性のある民間マネーとの共存が維持されることである。本グループは、この分野に関して更なる作業を計画している。』

まあいつもニコニコ現金その場限りおじさんの偏見かも知れんけど、基本的に安全なCBDC出来たら価値の保管手段は全部そっちにぶっこむわ(と威勢よく言うほど保管する価値持ってないだろってやかましいわwww)と思います(個人のかなり偏った見解です)。

『CBDC の発行は、クロスボーダーの含意を有する。国際協調により、各国 CBDC 間の移転における意図せざる障壁を予め回避できる可能性がある。G20 のクロスボーダー送金の改善に関するロードマップには、CBDC の設計に国際的な側面を勘案する作業も含まれる。本グループに関与した中央銀行および国際決済銀行は、こうした協調において積極的な役割を担う。』

クロスボーダーと言えばコルレス銀行リスト見ながらこの先だと送金が早く着く筈とかやっていた時代が懐かしいのですが、この辺りは死ぬほど変わっているんでしょうなあ。

『更なる検討を行うためには、実務的な政策分析や実証実験へのコミットメントを継続的に深めていく動きが必要となる。こうした動きは既に始まっているが、(決済やマネーに関連する)技術のイノベーションのスピードを踏まえれば、協調的に実証実験を進めていくことの優先度は更に高まる。』

民間で勝手に自前の決済サービスでクロスボーダー決済されちゃったりすると捕捉できなくなるとか、そっちの話を懸念しているんでしょうかねえ、なんてことは思ったり思わなかったり。以下話が延々と続きましてオモロイのですけれども(ただしアタクシは素人なので正直良く分からないで読んでいる可能性が高い)、まあ見てつかあさい。

こちらは要約版でして、本チャンはこれ。

[外部リンク] bank digital currencies: foundational principles and core features

今回は共同プロジェクトなだけに多分各国中銀同時発表なんでしょうね。でもって各国語訳も同時発表なのかな(他国のサイトは見ていない)。


・日銀の取り組みについての公表もあるのだがCBDCと金融機関の信用創造の関係が良く分からんかった

[外部リンク] Bank Digital Currency:以下「CBDC」)に対する社会のニーズが急激に高まる可能性もある。日本銀行では、現時点でCBDCを発行する計画はないが、決済システム全体の安定性と効率性を確保する観点から、今後の様々な環境変化に的確に対応できるよう、しっかり準備しておくことが重要であると考えている。こうした認識のもと、今般、個人や企業を含む幅広い主体の利用を想定した「一般利用型CBDC」について、日本銀行の取り組み方針を示すこととした。』

てな訳で、

『1.CBDCを導入する場合に期待される機能と役割』

『CBDCには、「ホールセール型CBDC」と「一般利用型CBDC」の2つの形態があるが、わが国において一般利用型CBDCを導入する場合に期待される機能や役割としては、以下のようなものが考えられる。』

まあ威勢の良い話は別にどうでもよいのですけどね。

『(1)現金と並ぶ決済手段の導入

当面、現金の流通が大きく減少する可能性は高くないが、仮に将来、そうした状況が生じ、一方で民間のデジタルマネーが現金の持つ機能を十分に代替できない場合には、現金と並ぶ決済手段として、一般利用型CBDCを提供することが考えられる。なお、現金に対する需要がある限り、日本銀行は、現金の供給についても責任をもって続けていく。』

って事だが普通に考えたらCBDCに盛大にシフトすると思うんだが、特に価値の保存手段として有用(除くアンダーグラウンド系)すぎだろ中銀電子マネー。

『(2)民間決済サービスのサポート

現金の流通が減少する事態が生じない場合においても、決済システム全体の安定性・効率性を高める観点から必要であれば、民間決済サービスをサポートするためにCBDCを発行することが適切となる可能性がある。』

?????

『(3)デジタル社会にふさわしい決済システムの構築

これらに加え、より広い観点から、日本銀行がCBDCを発行したうえで、民間事業者の創意工夫により様々なサービスを上乗せして提供することなどが、デジタル社会にふさわしい安定的・効率的な決済システムの構築に繋がる可能性も考えられる。』

そういう手段と目的が混同したような言い方は好きじゃないんだよなあ(個人の感想です)。


でもって次の部分ですが、『2.CBDCが具備すべき基本的な特性』ってなっている中でしらっと重要なことが書いてあるように思えました。

『一般利用型CBDCを発行する場合、中央銀行と民間部門による決済システムの二層構造を維持することが適当である。すなわち「間接型」の発行形態が基本となる。

間接型の発行形態のもとで、一般利用型CBDCを発行する場合には、機能面やシステム面で、以下のような基本的特性を具備する必要があると考えられる。』

ということで、これ本文の方に図表があるのですけど、日銀の想定している図ですと、日銀はCBDCは発行するけれども、一般リテールは日銀に直接口座を設けるのではなくて、金融機関に口座を持って、その口座でCBDCを利用する、って話になっているのですな。

でもって以下の部分でイマイチそこの解説が無いのでさっぱり良く分からんのですが、この場合金融機関の債務としての預貯金とCBDC口座ってのは別物になるという事だと思うのですが、そうなりますと従来は銀行が金を貸しますと、銀行の貸出金と銀行の預金が両建てで発生して、銀行から金を借りた債務者はその預金を何かのお支払いに使って決済の利用に供していた(使うから借りるのですからね)、とまあそういう事になっていまして、まさしくそれが信用創造の世界で、実はこれによってマネーが創出されていたりしたのですが、銀行が貸出金で作れるのはあくまでも自行負債であってCBDCではない筈なので(できたら理屈がおかしい)、さてそうなった場合どうなるの、というのがさっき申し上げた信用創造とのコンフリクトの話になると思うんですよ。

その辺はどういう整理になっているのでしょうか、というのが常々疑問でして、いやそうはならないといってしまえばそれまでなんですが、アタクシのようにいつもニコニコ現金払いでその場で決済のファイナリティーが着くのが大好きというウルトラコンサバ人間としては、銀行から金借りてもCBDCにならないとは怪しからん(仕方ないのですが)!ムキーッ!!とか言いそうな悪寒。

#そういや労働基準法だかに「給与の現金払いの原則」があって、銀行預金口座への振り込み払いはあくまでも例外というのがあったと思うのだが、CBDCになった時に預金口座振り込み払いで良いのか、CBDC払いになるのではないか、とか色々と考えると思考の樹海に入り込んでしまいますな

ということで、その先はめんどいから小見出しだけ引用しますが、

2.CBDCが具備すべき基本的な特性
(1)ユニバーサルアクセス
(2)セキュリティ
(3)強靭性
(4)即時決済性
(5)相互運用性

3.考慮すべきポイント
(1)物価の安定や金融システムの安定との関係
(2)イノベーションの促進
(3)プライバシーの確保と利用者情報の取扱い
(4)クロスボーダー決済との関係

4.今後の取り組み方針
(1)実証実験
(2)制度設計面の検討
(3)内外関係者との連携

ってありまして、その後に更に本文みたいな感じで延々とあります。今アタクシがウダウダ申し上げた金融機関の信用創造とのコンフリクトに関しては、恐らくここの中では、『3.考慮すべきポイント』の『(1)物価の安定や金融システムの安定との関係』の所に、

『(1)物価の安定や金融システムの安定との関係

CBDCを導入する場合には、金融政策の有効性や金融システムの安定性の観点から、CBDCの機能要件や経済的な設計(発行額・保有額の制限や付利の有無等)については慎重な考慮が必要である。』

というのがあって、民間預金が大々的にCBDCにシフトするとか、金融機関の信用創造自体が阻害される(貸出で入って来るのは銀行負債としての預金じゃなくてCBDCだろ常識的に考えて、とか言う事になると、そもそも信用創造自体が出来ない(その分金融機関はCBDCを調達しないといけなくなるので、銀行がノンバンク化する)ということになるので)とかいうのをどう避けるのか、という話はこの辺でしているのかしら、とは思います。


こちらですが本文は、
[外部リンク]
 

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