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お題「オープニングリマークを読んでみたがテーパーについては意見が割れてるんでしょうなと思った」   2021/07/30(金)08:14:54  
  味わいのあるニュースである
[外部リンク] 2021/7/29 16:54(最終更新 7/29 18:14) 485文字

何が味わいがあるかと申しますと記事の冒頭。

『複数の米国とオーストラリアの報道機関によると、東京オリンピックのため来日している米国の棒高跳び選手が新型コロナウイルスの定期検査で陽性と判定された。この選手と濃厚接触した可能性がある選手を含め、豪五輪選手団陸上競技メンバー63人全員が宿泊先の自室で自己隔離に入った。』(上記URL先より)

>複数の米国とオーストラリアの報道機関によると
>複数の米国とオーストラリアの報道機関によると
>複数の米国とオーストラリアの報道機関によると

国内の報道では日本の赫々たる大戦果の話しばっかりで、戦況は海外の報道を確認しないと分からんとかまるで(以下の部分は内務省検閲により削除されました)。

〇FOMCパウエル会見ですがオープニングリマークをまずは読んでみる

[外部リンク] of Chair Powell’s Press Conference
July 28, 2021

なお、オープニングリマークを全部前回と比較してたら死んじゃうのでそこまではしませんが、今回は前回とのニュアンスの違いをアタクシがここはポイントと思うところについては軽めに比較しようかと思います。

ということで前回はこちら
[外部リンク] POWELL. Good afternoon. At the Federal Reserve, we are strongly committed to achieving the monetary policy goals that Congress has given us: maximum employment and price stability.』

でもって今回の決定について話をしますが変更が無いから淡々と説明。

『Today the Federal Open Market Committee kept interest rates near zero and maintained our asset purchases. These measures, along with our strong guidance on interest rates and on our balance sheet, will ensure that monetary policy will continue to support to the economy until the recovery is complete.』

というのはまあ前座みたいなもんで(政策変更があればここの部分から話がおっぱじまりますけど)ここから経済物価情勢の説明が始まります。

『Progress in vaccinations and unprecedented fiscal policy actions are also providing strong support to the recovery. Indicators of economic activity and employment have continued to strengthen, and real GDP this year appears to be on track to post its fastest rate of increase in decades.』

『Much of this rapid growth reflects the continued bounceback in activity from depressed levels.』

ってな辺りは(一々引用しませんが)6月会見で示しているのと同じですので、全体観としてはワクチン接種が進んだ分だけ状況改善って程度で、別に見通しを変化させるような話ではないですな。

『The sectors most adversely affected by the pandemic have shown improvement but have not fully recovered. Household spending is rising at an especially rapid pace, boosted by the ongoing reopening of the economy and ongoing policy support. The housing sector remains very strong, and business investment is increasing at a solid pace. In some industries, near-term supply constraints are restraining activity. These constraints are particularly acute in the motor vehicle industry, where the worldwide shortage of semiconductors has sharply curtailed production so far this year.』

でもってこの部分ですが、「The sectors most adversely affected by the pandemic」に対するアセスメントは声明文で示されていたのと同様に前回の判断を引き上げています。家計消費や企業投資、一部産業における供給制約要因に関する記述は前回と同様です。


・労働市場に関する記述が「マンデートまでは距離がある」としながらも前進しているのは目につきますね

次が労働市場の記述ですが、ここは雰囲気ちと変わったように見えるので前回のも引用しながら見るということで。

『As with overall economic activity, conditions in the labor market have continued to improve. 』(今回)
『As with overall economic activity, conditions in the labor market have continued to improve, although the pace of improvement has been uneven.』(前回)

今回オープニングリマークを読んでて、最初に「あれ?」と思ったのがこの冒頭部分で、前回よりもこれ強くねえかと思って慌てて前回のを見てみたらやっぱそうじゃん、となって新企画「オープニングリマークを前回比較する」というのになった(と言っても良く考えたらECBのイントロダクトリーステートメントは前回比較してたのだから別にこれやるのアリ企画なんですが大体3ページから4ページびっちりあるものを逐語比較とかしてたらオワランチ会長になるわ)のですが、まあ今回は気になったから比較するって感じで、必ずしも毎回これやるもんじゃないですけど、時は今、テーパーが下知るかもしれませんねとか言う時期なので、まあ恐らくこの時期限定企画です(^^)。

と脱線しましたが、今申し上げた通りで労働市場というもう一つのマンデートの方についても判断を引き上げ(余計なヘッジクローズが抜けた)となっています。そらまあテーパーの可否点検を開始しましたって言ってるんだから前回よりも判断強くなっていないとロジックとしておかしいから当たり前といってしまうと見も蓋も無いのですが。

『Demand for labor is very strong, and employment rose 850,000 in June, with the leisure and hospitality sector continuing to post notable gains.』(今回)
『Employment rose 419,000 per month, on average, in April and May, with the leisure and hospitality sector continuing to post notable gains.』(前回)

数字の方はさて置きまして、最も食らっていたセクターの戻り、という話はここで伏線が回収されています。

『Nonetheless, the labor market has a ways to go.』(今回)
『Employment in this sector and the economy as a whole remains well below pre-pandemic levels.』(前回)

その次の表現もほほーんと思って読みましたが、前回は「経済全体はまだまだパンデミックの前の水準を回復しておりませんがな」という言い方をしていたのが、今回は「労働市場は改善の途上にあるにすぎません」というような言い方になっていて、労働市場が改善しまくってるぜヒャッハーとは言わない(言ったら即テーパリングだし利上げの話になっちゃうからそこはギリギリまで粘ると思う)のは当然なのですが、あまり説明じみたことは言わないでフワッと定性的に「まだ途上です(キリッ)」と言って置くってのは、労働市場の評価とかに関して、FEDの中でも見解にやや大きめの幅があって、テーパリング着手や利上げパスに関しても意見のレンジがあり、9月なり11月なりにテーパーリング着手の予告ホームラン(ちなみにワイは公表時期9月だろうと11月だろうと実際にやるのは年末前か正月から、と踏んでおりましてそれより手前に寄る感じはしていないが今この瞬間の個人の感想ですので念のため)についての決め打ちが出来ないから、そういうのに予断を与えにくいようにあまり定量的な話(6月に示した「経済の水準はパンデミック前を回復していない」みたいな文言)をしてないんだと思いましたがどうでしょうかね。


『The unemployment rate in June was 5.9 percent, and this figure understates the shortfall in employment, particularly as participation in the labor market has not moved up from the low rates that have prevailed for most of the past year. Factors related to the pandemic, such as caregiving needs, ongoing fears of the virus, and unemployment insurance payments, appear to be weighing on employment growth. These factors should wane in coming months, leading to strong gains in employment.』(今回)

『The unemployment rate remained elevated in May at 5.8 percent, and this figure understates the shortfall in employment, particularly as participation in the labor market has not moved up from the low rates that have prevailed for most of the past year. Factors related to the pandemic, such as caregiving needs, ongoing fears of the virus, and unemployment insurance payments, appear to be weighing on employment growth. These factors should wane in coming months against a backdrop of rising vaccinations, leading to more rapid gains in employment.(ここから先はSEPの見通しの話になるので以下割愛)』(前回)

続きの部分、前後比較がしやすいので並べてみますが、オープニングリマークって最近はこんな感じで、特に経済物価情勢の説明部分に関しては声明文の詳細版みたいな感じのつくりでやっていくのが定着しまして、書きっぷりも比較しやすくなっておりますな。

でまあ今後の部分が前回はワクチン接種が進んで今後はmore rapid gains in employmentって言ってたのが今回はワクチン云々の話しはしないで、leading to strong gains in employmentとなっていて、前回の方が威勢の良い感じではあるのですが、ただこれ6月の場合SEPがあって、見通し期間がSEP入りの場合と無い場合で微妙に違うのと、水準に関するこのパラグラフ冒頭での評価は明らかに今回の方があがっているので、「ワクチンでヒャッハーなのはオントラック、今後はワクチン云々よりも実際の活動をみていきたい」ってステージですよってのを示したのかなーとか漠然と思いました(思いっきり個人の感想です)。ですから、声明文などでの説明では相変わらず「ワクチンとそれが影響する公衆衛生上の社会的措置の問題があるから不確実」になっているものの、ワクチンの普及具合がどうのこうのというよりも、実際の経済リオープニング以降の経済活動の方(ワクチン活動の方ではなく、という意味)を見るのであって、ワクチン普及度合いガーみたいなのは言うには言うけど最早ワクワクチンチンなのは所与である、という所なんでしょうねメリケン様は(個人の感想です)。


・いつもの「オールアメリカンに回復の恩恵を」は同じです。

では次参ります。

『The economic downturn has not fallen equally on all Americans, and those least able to shoulder the burden have been hardest hit. In particular, despite progress, joblessness continues to fall disproportionately on lower-wage workers in the service sector and on African Americans and Hispanics.』

社会的に立場弱めのマイノリティな方々にパンデミックがハードヒットしていますよネタは前回同様です。


・物価に関して基本的に言ってることは変わらんがより「リバウンドの中の供給制約」を主体にしてる観あり

では調子に乗ってもう一方のマンデートであります所の物価に関してのパラグラフも(長くないので)前後比較をしてみましょう。こちらは前回がSEPだった為に数字的な説明が前回の方が多くて、その分比較がさっきの労働市場よりもしにくいのですが。

『Inflation has increased notably and will likely remain elevated in coming months before moderating. 』(今回)
『Inflation has increased notably in recent months. The 12-month change in PCE prices was 3.6 percent in April and will likely remain elevated in coming months before moderating. 』(前回)

前回も今回もですが「そのうち物価はモデレートするんですがそれまでの向こう数カ月に渡って物価が引きあがった状態が続くでしょう」という表現はそのままになっています。そのままの状態で1か月経過したんでちゅけどねえって風情ですが。

『As the economy continues to reopen and spending rebounds, we are seeing upward pressure on prices, particularly because supply bottlenecks in some sectors have limited how quickly production can respond in the near term. These bottleneck effects have been larger than anticipated, but as these transitory supply effects abate, inflation is expected to drop back toward our longer-run goal. Very low readings from early in the pandemic as well as the pass-through of past increases in oil prices to consumer energy prices also contribute to the increase, although these base effects and energy effects are receding.』(今回)

『Part of the increase reflects the very low readings from early in the pandemic falling out of the calculation as well as the pass-through of past increases in oil prices to, to consumer energy prices. Beyond these effects, we are also seeing upward pressure on prices from the rebound in spending as the economy continues to reopen, particularly as supply bottlenecks have limited how quickly production in some sectors can respond in the near term. These bottleneck effects have been larger than anticipated, and FOMC participants have revised up their projections for, for inflation notably for this year. As these transitory supply effects abate, inflation is expected to drop back toward our longer-run goal, and the median inflation projection falls from 3.4 percent this year to 2.1 percent next year and 2.2 percent in 2023』(前回)

物価に対しての説明内容については前回と言ってることは同じなのですが、ただ語順が変わっていて、前回は「この上昇の一部にはベース効果とか原油価格上昇のパススルーとかがありますが、同時に経済のリオープンに伴う物価上昇圧力もおざいます」って言い方だったのが、今回は思いっきり最初に「経済のリオープンと消費のリバウンドによって物価上昇圧力が掛かっておりますが」ってな感じで、テクニカルな話よりもメインストリームな話(ただし今回最初に述べている物価上昇圧力は需要ドリブンなだけではなく供給制約が効いている(のでそれが解消すると圧力はモデレートになる)って言ってますけど)にはなっていますな、とは思いました。


・経済物価の先行き見通しの不透明性に関する説明ですが基本的には同じです

ということでクッソ真面目に前回と並べて読みだすとオワランチ会長になる、というご教訓を得たところで(え?)次のパラに参ります。先行きパスは不透明だから決め打ちしませんよ、って話なのですが、言ってること自体は前回と今回は一緒、ただし今回の方が表現をスッキリとシンプルにしています、ここまで全般的にそうなのですけれども、今回は前回ゴテゴテついてたヘッジクローズみたいなのが減っている感じがしまして、経済物価情勢に関してオントラックだし先行きの自信は従来よりも高まっている、ということなんじゃないでしょうかね。

まあ鑑賞用に次のパラを3分割して前回と並べてみます。書いてあることは同じですが表現のゴテゴテがなくなっているのが分かると思います。まあ見るだけでコメントは無いのですが(手抜き)。

『The process of reopening the economy is unprecedented, as was the shutdown at the onset of the pandemic. As the reopening continues, bottlenecks, hiring difficulties, and other constraints could continue to limit how quickly supply can adjust, raising the possibility that inflation could turn out to be higher and more persistent than we expect.』(今回)

『The process of reopening the economy is unprecedented, as was the shutdown at the onset of the pandemic. As the reopening continues, shifts in demand can be large and rapid, and bottlenecks, hiring difficulties, and other constraints could continue to limit how quickly supply can adjust, raising the possibility that inflation could turn out to be higher and more persistent than we expect. 』(前回)

若干のスッキリ感が。


『Our new framework for monetary policy emphasizes the importance of having well-anchored inflation expectations, both to foster price stability and to enhance our ability to promote our broad-based and inclusive maximum-employment goal. Indicators of longer-term inflation expectations appear broadly consistent with our longer-run inflation goal of 2 percent.』(今回)

『Our new framework for monetary policy emphasizes the importance of having well-anchored inflation expectations, both to foster price stability and to enhance our ability to promote our broad-based and inclusive maximum-employment goal. Indicators of longer-term inflation expectations have generally reversed the declines seen earlier in the pandemic and have moved into a range that appears broadly consistent with our longer-run inflation goal of 2 percent.』(前回)

インフレ期待の部分は前回初めて「マンデート水準を回復した」と評価を変更したからここの文言が長くなったという要因もあります。まあそう考えるとここは前回と同じですね。


『If we saw signs that the path of inflation or longer-term inflation expectations were moving materially and persistently beyond levels consistent with our goal, we’d be prepared to adjust the stance of policy.』(今回)
『If we saw signs that the path of inflation or longer-term inflation expectations were moving materially and persistently beyond levels consistent with our goal, we’d be prepared to adjust the stance of monetary policy』(前回)

何で今回monetary policyからpolicyになったのか良く分からんですが、仮定法過去を使って表現する長期インフレのアンカーが壊れたら適切な行動をする文言はそこ以外全文一致ですね。


・デルタ株には警戒

そらまあ言う罠。以下は前回と一々比較せんでも良いと思うので今回の分の引用になります。

『The effects of the pandemic on the economy have continued to diminish, but risks to the economic outlook remain. Progress on vaccinations has limited the spread of COVID-19. However, the pace of vaccinations has slowed, and the “delta” strain of the virus is spreading quickly in some areas. Continued progress on vaccinations would support a return to more normal economic conditions.』

デルタ株が蔓延して元の木阿弥リスクについてはさすがに言及。


・政策ガイダンス絡みですが金利政策ガイダンスは当面地蔵なのでまあどうでもよい

どうでもよいが折角なので引用だけする。特にどうということはない。

『The Fed’s policy actions have been guided by our mandate to promote maximum employment and stable prices for the American people, along with our responsibilities to promote the stability of the financial system. As the Committee reiterated in today’s policy statement, with inflation having run persistently below 2 percent, we will aim to achieve inflation moderately above 2 percent for some time so that inflation averages 2 percent over time and longer-term inflation expectations remain well anchored at 2 percent. We expect to maintain an accommodative stance of monetary policy until these employment and inflation outcomes are achieved.』

『With regard to interest rates, we continue to expect that it will be appropriate to maintain the current 0 to 1/4 percent target range for the federal funds rate until labor market conditions have reached levels consistent with the Committee’s assessment of maximum employment and inflation has risen to 2 percent and is on track to moderately exceed 2 percent for some time.』


・でもってAPPですがこれは色々な意見の差があって全然決め打ちできない状態とみた

『In addition, we are continuing to increase our holdings of Treasury securities by at least $80 billion per month and of agency MBS by at least $40 billion per month until substantial further progress has been made toward our maximum-employment and price-stability goals. Our asset purchases have been a critical tool. They helped preserve financial stability and market functioning early in the pandemic and since then have helped foster accommodative financial conditions to support to the economy.』

今回の決定事項は現状維持なのでここまでは特に問題はない、問題は次。

『At our meeting that concluded earlier today, the Committee continued to discuss the progress made toward our goals since the Committee adopted its asset purchase guidance last December.』

点検作業キタコレ!

『We also reviewed some considerations around how our asset purchases might be adjusted, including their pace and composition, once economic conditions warrant a change.』

ほうほう。調整が正当化されるようになった時のAPPの修正方法に関するsome considerationsということで、including their pace and compositionの話もした、というのをしらっと入れています。

『Participants expect that the economy will continue to move toward our standard of “substantial further progress.” In coming meetings the Committee will again assess the economy’s progress toward our goals, and the timing of any change in the pace of our asset purchases will depend on the incoming data. As we have said, we will provide advance notice before making any changes to our purchases.』

で、その修正方法の話はさっきの一言で終わってて、条件を満たしているかどうかの検討の方になりますが、will depend on the incoming dataとのことで、でまあ継続審議になりました、となっているのですが、先ほども申し上げた「意見の差が大きくて決め打ちできない状態じゃねーの」ってアタクシの感想はここの書き方見て思った訳でして、もうちょっとこう先行きの構想がピシッとしていれば、今回もう少し何か先の事を想像させるような事を書くと思うのですが、何ちゅうかこの何も決まってない的な雰囲気が行間から漂うフワフワ表現を見ますと、まだ全然纏まり切れてないから、今後の経済指標を見ながら決め打ちできるくらいのデータが来たら、って感じなんでしょうかねえ、と思いましたがアタクシが思っているだけなので外れたらゴメンチャイですが投資は自己責任でお願いしますワシャシランガナ。


・レポファシリティの常設化について

最後は昔で言うシステムレポの常設化(PD対象なのがシステムオペでPD以外も参加するのがカスタマーオペでしたっけ、もう昔過ぎて覚えてないけど)の話しです。

『On a final note, we announced the establishment of two standing repo facilities, a domestic one for primary dealers and additional banks, and another for foreign and international monetary authorities. These facilities will serve as backstops in money markets to support the effective implementation of monetary policy and smooth market functioning.』


・結語はいつもの話です

『To conclude, we understand that our actions affect communities, families, and businesses across the country. Everything we do is in service to our public mission. We at the Fed will do everything we can to support the economy for as long as it takes to complete the recovery.

Thank you. I look forward to your questions.』

ということで今朝はここで勘弁してちょ。
 


お題「FOMCである」   2021/07/29(木)08:10:24  
  我らが百合子様らしくない(ある意味百合子しぐさなのだが)ですなこりゃ。
[外部リンク] 12時49分

『「特に1人暮らしの方々などは、自宅も、ある種、病床のような形でやっていただくことが、病床の確保にもつながるし、その方の健康の維持にもつながる」とした。』(上記URL先より、以下同様)

訪問看護がつくんでしょうか??まさかとは思いますが一人で死ねということでございましょうか??百合子様の入院はOKだが下民は家で死ねとでも仰せで???

『「逆にワクチンを受けていないけれど、重症、中等症になる若い世代が増えている」と指摘。「若い方々の行動パターンが、鍵を握っている。自分がよければではなくて、結果として人にうつすと、医療体制が逼迫ひっぱくする。去年の夏も、年末も、お正月も、ゴールデンウィークもなく、ずーっと頑張っている医療従事者のことも考えていただきたい」と協力を訴えた。』

だったら若い人にワクチン予約の機会を与えて差し上げれば宜しいのではないでしょうか????百合子様の五輪開会式出席はOKだが若者は家で静かにしてろとでも仰せで?????


・・・・・・などと呆れている場合ではなくFOMCである。


〇FOMC:コロナモードは同じだが経済認識は若干上方修正&テーパリング可否の検討開始宣言

ではありますが、まあこれは順当な感じじゃないですかね(例によって市場のアクションみとらん)。

今回
[外部リンク] Federal Reserve is committed to using its full range of tools to support the U.S. economy in this challenging time, thereby promoting its maximum employment and price stability goals.』(今回)
『The Federal Reserve is committed to using its full range of tools to support the U.S. economy in this challenging time, thereby promoting its maximum employment and price stability goals.』(前回)

パンでみっくからこの方入っている1パラは継続しています。まあこれは利上げ着手まで残すのかもしれませんね。


・第2パラグラフ:現状認識を引き上げ&COVID-19の文字列が消える

『With progress on vaccinations and strong policy support, indicators of economic activity and employment have continued to strengthen.』(今回)
『Progress on vaccinations has reduced the spread of COVID-19 in the United States. Amid this progress and strong policy support, indicators of economic activity and employment have strengthened.』(前回)

全体的な判断の部分は、経済活動や雇用の指標は「have strengthened」→「have continued to strengthen」なので、基本的な部分は前回判断をそのまま横に引っ張っている、という感じになっていますが、見ればお分かりのように文章がスッキリ味になっておりまして、これは洋の東西を問わずに中銀文学の特徴ですけど、ゴテゴテと装飾がついている時よりもついていない時の方が判断に自信ニキ、ということを意味します。おまけに今回はコロ助の感染拡大(the spread of COVID-19)という文言がしれーっと消えておりますので、つまりはデルタ株がどうのこうのの話があるような気がせんでもないがFEDちゃんとしては、コロ助で経済がスッテンコロ助ナリ、のリスクは減っているじゃろうよ、という判断を示しているということなので、実質的には上方修正みたいなもん(公式には横ばい扱いだと思いますけど)。

さらに・・・・・・・・

『The sectors most adversely affected by the pandemic have shown improvement but have not fully recovered.』(今回)
『The sectors most adversely affected by the pandemic remain weak but have shown improvement.』(前回)

特にコロ助が直撃したセクターに関する評価が今までの「依然として弱い」文言が削除されまして「改善を示している、ただしフル回復ではない」とエライ格上げになっておりまする。

『Inflation has risen, largely reflecting transitory factors. Overall financial conditions remain accommodative, in part reflecting policy measures to support the economy and the flow of credit to U.S. households and businesses.』(今回)
『Inflation has risen, largely reflecting transitory factors. Overall financial conditions remain accommodative, in part reflecting policy measures to support the economy and the flow of credit to U.S. households and businesses.』(前回)

物価の評価と金融環境の評価は前回と同じなので、物価上昇は一時的要因によるもの、という認識は崩していません。まあここを崩すと利上げトークになってしまいますから、テーパリングがある程度無事に進行するまでは、言い訳の効かない物価上昇でも起きない限りは今のままでクソ粘りするしかないでしょうFEDちゃんは。


・第3パラグラフ:先行きの見通しは引き続き感染症次第だがそのウェイトが引き下がっているの巻

『The path of the economy continues to depend on the course of the virus. Progress on vaccinations will likely continue to reduce the effects of the public health crisis on the economy, but risks to the economic outlook remain.』(今回)
『The path of the economy will depend significantly on the course of the virus. Progress on vaccinations will likely continue to reduce the effects of the public health crisis on the economy, but risks to the economic outlook remain.』(前回)

ワクチンの進展が公衆衛生上の措置を緩和することによってコロ助の経済への影響は減っていくと思うけどリスクは残ってますね、という基本的な先行き見通し(これを見通しと言うのかというのはさておき)は同じなのですが、今回はそのコロ助次第という前文の表記から「significantly」が削除されまして、経済の先行きにおけるコロ助の影響度合いに関するウェイトが気持ち下がったって感じですね。


・第4パラグラフ:金利の部分は全文一致ですがAPPに関してはテーパー可否の議論を開始しましたよ宣言キタコレ

前半は全文一致だからベタっとそこまで貼ってしまいますね。

『The Committee seeks to achieve maximum employment and inflation at the rate of 2 percent over the longer run.』(今回)
『The Committee seeks to achieve maximum employment and inflation at the rate of 2 percent over the longer run.』(前回)

の後からまずは金利の話しですが、ガイダンス文言を含めた金利政策の部分の文言は全文一致です。

『With inflation having run persistently below this longer-run goal, the Committee will aim to achieve inflation moderately above 2 percent for some time so that inflation averages 2 percent over time and longer?term inflation expectations remain well anchored at 2 percent. The Committee expects to maintain an accommodative stance of monetary policy until these outcomes are achieved. The Committee decided to keep the target range for the federal funds rate at 0 to 1/4 percent and expects it will be appropriate to maintain this target range until labor market conditions have reached levels consistent with the Committee's assessments of maximum employment and inflation has risen to 2 percent and is on track to moderately exceed 2 percent for some time.』(今回)

『With inflation having run persistently below this longer-run goal, the Committee will aim to achieve inflation moderately above 2 percent for some time so that inflation averages 2 percent over time and longer?term inflation expectations remain well anchored at 2 percent. The Committee expects to maintain an accommodative stance of monetary policy until these outcomes are achieved. The Committee decided to keep the target range for the federal funds rate at 0 to 1/4 percent and expects it will be appropriate to maintain this target range until labor market conditions have reached levels consistent with the Committee's assessments of maximum employment and inflation has risen to 2 percent and is on track to moderately exceed 2 percent for some time.』(前回)

ここまで全文一致、当然ですが政策金利は据え置き。この次がAPPの話。


『Last December, the Committee indicated that it would continue to increase its holdings of Treasury securities by at least $80 billion per month and of agency mortgage-backed securities by at least $40 billion per month until substantial further progress has been made toward its maximum employment and price stability goals.』

『Since then, the economy has made progress toward these goals, and the Committee will continue to assess progress in coming meetings.』(今回)

ということで、今回はここの部分が思いっきり前回と変わりまして、「経済がマンデート達成のゴールに向けて進展をしてきているので、今後数回のFOMCで、この進展状況を見極める(その結果テーパリング着手の決定を行う)」という表現になっています。前回はこちらです。

『In addition, the Federal Reserve will continue to increase its holdings of Treasury securities by at least $80 billion per month and of agency mortgage-backed securities by at least $40 billion per month until substantial further progress has been made toward the Committee's maximum employment and price stability goals.』(前回)

「in coming meetings」なので9月決め打ちではない(そもそも決め打ちできるくらいなら別にテーパーのタイムスケジュール出したって良い訳ですよね)ということにはなっていますが、まあ順当に考えればジャク穴でその手の話をだして9月のFOMCでテーパーのスケジュール出すとか、まあ遅くてもその次の11月頭って感じですね。コロ助大爆発で地獄の黙示録とかにならない限りは。

『These asset purchases help foster smooth market functioning and accommodative financial conditions, thereby supporting the flow of credit to households and businesses.』(今回)
『These asset purchases help foster smooth market functioning and accommodative financial conditions, thereby supporting the flow of credit to households and businesses.』(前回)

APPの効用について述べた文言は同じです。


・第5パラグラフ:総合的に判断して適切な時には適切な政策調整を行います文言は全文一致

『In assessing the appropriate stance of monetary policy, the Committee will continue to monitor the implications of incoming information for the economic outlook. The Committee would be prepared to adjust the stance of monetary policy as appropriate if risks emerge that could impede the attainment of the Committee's goals. The Committee's assessments will take into account a wide range of information, including readings on public health, labor market conditions, inflation pressures and inflation expectations, and financial and international developments.』(今回)

『In assessing the appropriate stance of monetary policy, the Committee will continue to monitor the implications of incoming information for the economic outlook. The Committee would be prepared to adjust the stance of monetary policy as appropriate if risks emerge that could impede the attainment of the Committee's goals. The Committee's assessments will take into account a wide range of information, including readings on public health, labor market conditions, inflation pressures and inflation expectations, and financial and international developments.』(前回)

足もとではこの部分はお経状態なので華麗にスルー。


・第6パラグラフ:今回も全会一致の賛成

『Voting for the monetary policy action were Jerome H. Powell, Chair; John C. Williams, Vice Chair; Thomas I. Barkin; Raphael W. Bostic; Michelle W. Bowman; Lael Brainard; Richard H. Clarida; Mary C. Daly; Charles L. Evans; Randal K. Quarles; and Christopher J. Waller.』(今回)

『Voting for the monetary policy action were Jerome H. Powell, Chair; John C. Williams, Vice Chair; Thomas I. Barkin; Raphael W. Bostic; Michelle W. Bowman; Lael Brainard; Richard H. Clarida; Mary C. Daly; Charles L. Evans; Randal K. Quarles; and Christopher J. Waller.』(前回)

ということで、現状、先行きともに総括判断文言に変化は無いのですが、現状判断の内容はそこそこ強くなっていて、その状況を踏まえて「進展した」という判断の元、じゃあテーパリングを正当化するほどの進展をしているのか、ということで検討中、ときておりますので、まあ普通に強い認識を示しているんじゃないでしょうかね。



〇所要準備の付利を常設化&レポ(資金供給の方の)常設ファシリティを設置

PDFで出すと声明文の次に勝手についてきますが、HTMLの場合は画面下の『Implementation Note issued July 28, 2021』ってのをポチっとなとしないといけない奴です。

[外部リンク] 28, 2021
Implementation Note issued July 28, 2021

前回はこちら
[外部リンク] Regarding Monetary Policy Implementation

The Federal Reserve has made the following decisions to implement the monetary policy stance announced by the Federal Open Market Committee in its statement on July 28, 2021:』(今回)

とあって最初の1ポツ目。前回はIOERの金利引き上げを実施したので文言が長いのですけど。

『・The Board of Governors of the Federal Reserve System voted unanimously to establish the interest rate paid on reserve balances at 0.15 percent, effective July 29, 2021.1』(今回)

『・The Board of Governors of the Federal Reserve System voted unanimously to set the interest rate paid on required and excess reserve balances at 0.15 percent, effective June 17, 2021. Setting the interest rate paid on required and excess reserve balances 15 basis points above the bottom of the target range for the federal funds rate is intended to foster trading in the federal funds market at rates well within the Federal Open Market Committee's target range and to support the smooth functioning of short-term funding markets.』(前回)

今回:the interest rate paid on reserve balances
前回:the interest rate paid on required and excess reserve balances

と表現が変更になっています。今回の方の脚注1に説明があって、

『1. As announced on June 2, 2021, the Federal Reserve Board approved a final rule, effective July 29, amending Regulation D to eliminate references to an interest on required reserves (IORR) rate and to an interest on excess reserves (IOER) rate and replace them with a single interest on reserve balances (IORB) rate. Therefore, the Board voted on one rate, the IORB rate, at this meeting and will continue to do so going forward.』(今回)

とあって、どうも6月2日に出てたのはその話だったのか(スルーしてたわ)という風情ですが、所要準備に対しても付利する、というか要するにFEDの当座預金残高全部に付利しまっせという話ですね。


それから、『"Effective July 29, 2021, the Federal Open Market Committee directs the Desk to:』から始まるNY連銀へのディレクティブですが、ここの4ポツ目が変化していまして、

『・Conduct overnight repurchase agreement operations with a minimum bid rate of 0.25 percent and with an aggregate operation limit of $500 billion; the aggregate operation limit can be temporarily increased at the discretion of the Chair.』(今回)

『・Conduct repurchase agreement operations to support effective policy implementation and the smooth functioning of short-term U.S. dollar funding markets.』(前回)

ナンジャラホイと思ったらトップページではこんなのが出てました。

[外部リンク] Release
July 28, 2021
Statement Regarding Repurchase Agreement Arrangements
For release at 2:00 p.m. EDT

For release at 2:00 p.m. EDTなので声明文と同じですな。

『The Federal Open Market Committee on Wednesday announced the establishment of two standing repurchase agreement (repo) facilities-a domestic standing repo facility (SRF) and a repo facility for foreign and international monetary authorities (FIMA repo facility).』

国内向けの常設レポファシリティと海外金融当局向け常設レポファシリティを作ったそうな。でまあこれややこしいのですが、資金吸収オペの形でぶっこんでいるのは「overnight reverse repurchase agreement operations」でONRRPと言ってるもの。こちらはリバースレポじゃなくてレポオペですので資金供給サイドになります。

『These facilities will serve as backstops in money markets to support the effective implementation of monetary policy and smooth market functioning.』

市場金利を極端に上昇させないための常設ファシリティになりますな(資金供給だから)。今までは市場動向に応じて適宜打ってたお助け資金供給の常設化で市場金利の予期せぬ跳ね上がりを緩和しますって話です(と思う)。

『Under the SRF, the Federal Reserve will conduct daily overnight repo operations against Treasury securities, agency debt securities, and agency mortgage-backed securities, with a maximum operation size of $500 billion. The minimum bid rate for repos under the facility will be set initially at 25 basis points, somewhat above the general level of overnight interest rates. Counterparties for this facility will include primary dealers and will be expanded over time to include additional depository institutions.』

『Under the FIMA repo facility, the Federal Reserve will enter into overnight repurchase agreements as needed with foreign official institutions against their holdings of Treasury securities maintained in custody at the Federal Reserve Bank of New York. The rate for this facility will be set initially at 25 basis points with a per counterparty limit of $60 billion. By creating a temporary source of dollar liquidity for FIMA account holders, the facility can help address pressures in global dollar funding markets that could otherwise affect financial market conditions in the United States.』

SRFはUSTかエージェンシーモーゲージ債券かエージェンシーモーゲージ債券担保証券が適格担保で、対象になるのはプライマリーディーラーが当初で、今後様子を見て米国預金金融機関にも拡大するかもしれませんねとかいう話。FIMAうんたらの方はNY連銀にカストディ口座を持っている海外の金融当局が対象のようですな。


〇ということでオープニングリマークは時間がないので明日にでも(サーセン)
 


お題「黒ちゃんが気候変動問題への対処の説明会をしてたようだが理屈をもうちょっと練って欲しいと思う」   2021/07/28(水)08:07:47  
  https://nordot.app/792684443922792448
首相、コロナ感染拡大での五輪中止を否定
2021/7/27 18:24 (JST)7/27 18:38 (JST)updated
コピーライト 一般社団法人共同通信社

そら今更ここで中止にする訳には行かんじゃろ。というのはわかるのだが・・・・・・・・・

『菅首相は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて東京五輪の中止可能性があるかと問われ、人の流れが減っているとして中止可能性を否定した。』(上記URL先より)

>人の流れが減っているとして
>人の流れが減っているとして
>人の流れが減っているとして

[外部リンク] 東京都から各地への移動 前週比20%以上増
07月26日 17時23分

そもそも「人の流れが減っているのに感染拡大」だったら「人流を減らす」って対策が的外れだという事になると思うんだが、言い訳するにしてもちったあまともな説明ロジックを使って頂きたいもので。


〇雨宮さんの金懇がエライ気合抜けだと思ったら真打ちの説明会がありましたが・・・・・・

何かヘッドラインが出てるなー、あれ国会ってなんか閉会中審議でもやってたっけー??とか思いっきり勘違いしておりましたが、日本記者クラブで黒ちゃんが講演して気候変動ネタの話を説明しておりました。

なんせこちとら6月会合の議事要旨での気候変動ネタの部分もそうですが、今回公表された日銀ちゃんの
[外部リンク] 日本記者クラブにおける講演 ――
日本銀行総裁 黒田 東彦

まあ何ですな、先般のMPM後の会見がご案内の通りほぼほぼ気候オペに関する質疑で埋め尽くされてしまい、よくよく展望レポート見たら経済のリスク認識のバランスは上方修正してるわ、経済の見通しに関しても数字上は横ばっていてもその中の説明は強くなっているわ、とどうも展望レポートで日銀が上方修正する度にコロナ感染拡大事案が発生しているかのようなフラグ建築になっている件は全然ツッコミが飛ばない、という意味でこの気候オペ関連は黒ちゃん残りの任期逃げ切り態勢に入るには絶好のデコイになってるな、などと意地の悪い見方しかしておりませんが、はてさてどういう説明なんじゃろ。


・気候変動問題は負の外部性があるから政府部門で対応しないと行けない、という理屈はわかるけど

『2.気候変動問題の「外部性」』という章から参ります。

『気候変動問題は、将来にわたって社会・経済に広範な影響を及ぼしうるグローバルな課題です。個々の企業や家計が経済活動を行う際に、温室効果ガスがもたらす影響が十分には考慮されない結果、社会的にみて過大な量の温室効果ガスが排出されます。こうした状態が続けば、地球規模で気温が上昇し、大規模自然災害の頻度が更に高まるなど、結果として社会・経済に大きな負のコストが生じることになります。これは、経済学における「負の外部性」の典型的な例です。』

ということで、のっけから「負の外部性」問題だから政府部門の対処が必要である、というお話をしておりまして、それはそれで良く分かるんだが、だったら気候変動オペを「成長基盤強化貸出の後継」と位置づけたのは何だったのかと小一時間問い詰めたい。

負の外部性に対処するためには市場に自由にやらせるだけでは足りないので、政府部門が介入して何らかの規制なりインセンティブなりを導入します、そのための一助として今回日銀としては気候変動対応における民間の取り組みにインセンティブをもたらすべく、金融機関の貸出にバックファイナンスを行います、というのであれば(この金余り状態で金融機関にバックファイナンスを行う事がインセンティブとしての効能があるか否か、という重大な問題点があるんですけど)話としては筋が通っていますわな。

然るに、今回気候変動対応オペ(仮称)をぶっこむにあたって「成長基盤強化貸出の後継」としたのは、何だったんだという話で、そら記者会見で某A新聞のHさんが「これは日銀による政策金融の第一歩なのではないか」って突っ込んでいつものように黒ちゃんが物凄く不機嫌に(個人の感想です)回答しておりましたが、そら「成長力強化に資するオペ」の後釜という位置づけで気象変動オペを位置づけてしまえば、じゃあデジタルトランスフォーメーションはどうなんだとか、グリーン以外のESGはどうなんだとか、そういうツッコミが飛んでくるの当たり前じゃん、とまあオペ出たその日にそこまで頭整理できるほどこっちは準備できてるわけじゃないですから、記者の方々も突っ込むの難しいでしょうなと思いますが、アタクシもこの「負の外部性」だから政府部門の出番、という話自体は「ほーん」と思いながら流してましたが、よくよく考えてみたら「負の外部性」の話と「成長基盤強化貸出」の基本コンセプト全然違うじゃん、と今更ながらに思うのでした。

なんですかねえ、麿総裁だったらもうちょっとこういうのをロジカルに整理してくれてたと思うんですが、金融政策手段は昭和の温泉旅館となり下がってしまった(主に補完措置導入以降の)黒田日銀ちゃんからしますと、まあ何でも良くて、成長基盤強化貸出も止めるに止められなくて、ノーズロで延長延長していたので、ちょうどいいやってんで「後継」にしたんでしょうが、そもそも基本コンセプトが全然違うオペを「後継」に位置付けたのってのがさすが温泉旅館黒田ですなと言う感じで、気候変動対応オペは別館離れの間特別室離宮、とかそんな感じですかねえって風情でありますな、ナムナム。


で「負の外部性」だからどうのこうのという説明が続くがそこはすっ飛ばして次のパラグラフに行きます。

『気候変動問題の解決に向けた政策対応の面では、国会・政府が重要な役割を果たします。』

問題が負の外部性だからそうなりますね。

『現在、世界の多くの国では、温室効果ガスの削減目標を設定したうえで、規制の見直し、あるいは排出権取引や炭素税などの「カーボンプライシング」活用を通じて、企業や家計の意思決定に、明示的に気候変動のコストを反映させ、社会的にみて望ましい温室効果ガス排出量に誘導する試みが検討・施行されています。』

問題が負の外部性だから市場に任せるのではなくて介入が必要、ということですわな。

『わが国でも、政府は、2050 年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにし、カーボンニュートラルの実現を目指すことを宣言したほか、グリーン成長戦略において、カーボンプライシングを含めて、脱炭素を軸として成長に資する政策を推進することを表明しています。』

はい。

『このように、企業・家計の自発的な取り組みや政府の施策によって、元来あまり意識されていなかった気候変動問題がもたらす「外部性」が、今日では、少しずつではありますが、幅広い主体の意思決定に反映されるようになり、いわば「内部化」されてきているように思われます。こうした動きをいかに強めていくかが気候変動問題にとっての鍵となります。』

つまりは負の外部性に対して政府部門が国際的に(長くなるから飛ばしちゃった部分に「国内だけの問題ではなく地球規模の問題でもあります」って感じの説明があります、為念)協力して介入することによって、民間の行動を変化させましょう、っていう話で仰せ物凄く御尤もなのですが、先ほども申し上げましたように、だったら何で「成長基盤強化貸出の後継」(以下同じ悪態なので割愛します)。


・負の外部性問題に対して市場中立性とはいかなる判じ物??

次に『3.海外での取り組み』というのがあって、これはこれでお話としては整理されていて事例紹介として良い物件なのですが本日はすっ飛ばすことにしまして、『4.中央銀行の責務と市場中立性』という小見出しに入ります。ここから最後までが長いのでさっきまでのは前提条件というかバックグラウンドの説明というか、まあそういう感じです。


『日本銀行は、これまでも、中央銀行の立場から、こうした国際的な議論への参画や金融機関との対話を積極的に進めてきたほか、行内組織である「気候連携ハブ」の立ち上げなど気候変動に関する体制の強化を図ってきました。』

へーそんなのあるんだ。

『先ほど述べたように、最近では、内外の関係者による気候変動に関する取り組みが更に積極化しています。こうした情勢変化を踏まえて、日本銀行としても、気候変動に対する取り組みを進めるため、今般、「気候変動に関する日本銀行の取り組み方針について」を公表し、各種の施策を実施していくこととしました。以下では、こうした施策を実施するうえで論点となる、「中央銀行の責務」との関わりと、「市場中立性」の問題について説明をしたあと、各種の施策について、お話ししたいと思います。』

なのですが、たぶん施策の方は時間が間に合わないと思うし、そもそもその前に日銀ちゃんが出した紙もありますし、どうせ今すぐどうのこうのという話でもないですから後日回しにするとして、この章の部分を拝読で勘弁してつかあさい。

『(気候変動への対応と中央銀行の責務)』って小見出しですが、

『気候変動は、中長期的にみて、経済・物価・金融情勢に極めて大きな影響を及ぼしうる要因です。したがって、物価の安定と金融システムの安定を責務とする中央銀行の立場から、民間における気候変動への対応を支援していくことは、長い目でみたマクロ経済の安定に資するものと考えています。』

というのが基本的な理屈ですね。以下この小見出し内には『具体的に気候変動がもたらす影響を考えてみましょう。』から始まってああでもないこうでもないと説明がありますがお前に言われんでもわかっとるわという話なので割愛して次。

次が『(気候変動への対応と市場中立性)』という判じ物のような小見出しになります。

『次に、気候変動への対応と市場中立性について考えてみたいと思います。これは、とりわけ、金融政策における施策を考えるうえでは重要な論点となります。』

との仰せですが、最初の所で堂々と「負の外部性問題に対処」って言ってるんだから、その時点で市場中立性の論点は飛んでしまうのではなかろうか、とかいう素朴な疑問を持ちながら読む訳ですが、屁理屈をこねさせれば日本最大最強の頭脳集団(褒めてますよ!)の日本銀行様、どういう理屈で話をするのかは鑑賞に値します。


『まず、市場中立性の基本的な考え方について述べたいと思います。中央銀行の活動は、様々な面で、社会・経済に影響を及ぼします。その際、中央銀行は、マクロ経済全体に働きかける一方、できるかぎりミクロの資源配分には介入しないことが基本となります。』

はい。

『もっとも、伝統的な金融政策であれ、非伝統的な金融政策であれ、中央銀行が様々な金融資産を購入し資金供給をする場合には、マクロ的な金利水準の変動に加えて、個々の金融商品の相対価格にも影響を与えることになります。』

ということではありますが、アタクシ無学なのでよー知らんのですが、例えば短期国債の買入であれば現金と現金の交換、国債もまた然り、みたいな説明をされてしまう場合もありまして、金融資産といっても自国政府の発行する国債を買うのと、なんとか商事の金ファミリー証券みたいなものを買う所の間には大差あるんですが、その辺の話を突っ込みだすと、個別企業の発行した債務を直接購入している、という物凄い勢いでミクロ資源配分に介入しているという現状は何でしたっけとツッコまれるので深掘りをしないのが素敵ですね。

『したがって、中央銀行の政策の影響を考える場合、市場中立性については、ある程度、幅をもって捉えておく必要があると思います。』

日銀の場合は今でも既に幅がありすぎぃ!って感じですけどね。

『また、気候変動問題に焦点をあてると、温室効果ガスによる「負の外部性」を考慮せずに、民間の投融資が決定されていた場合、現存する投融資を完全に同列に扱うことが、資源配分に対して真に中立なのかという問題があります。』

ん?????

『仮に、温室効果ガスの「負の外部性」を考慮して民間の投融資が行われたならば実現するであろうポートフォリオが存在すると考えますと、これに応じて中央銀行が資産買入れや資金供給を行う方が、社会的には望ましいということになるかもしれません。』

何か怪しい理屈じゃな。負の外部性を考慮して民間の投融資が行われるようにする、というのが政府が負の外部性に対処するという事だとは思うのですが、それが実現する前に中央銀行がやるのってどうなんでしょ。勿論中央銀行も広義の政府部門ですから、政府部門が負の外部性に対応するために介入を行う、という意味合いで施策をぶっこむというのは(民主政府による意思決定プロセスの正統性という問題点を全部無視してしまえば)別に政府だろうと日銀だろうと同じ、と言ってしまえばそれまでなのですが、それはやはり「負の外部性に対処するためにミクロ資源配分に介入する」という話なんじゃないんですかねえ。

『先にも述べたように、現在、社会全体が、気候変動への対応を積極化することで「負の外部性」への対処を進めています。今後もそうしたトレンドが続くと予想される中で、そうした社会全体の方向性をサポートすることは、ある程度幅をもった市場中立性という枠の中で捉えることができると考えています。無論、その際には、中央銀行ができるだけ個別具体的な資源配分に入り込まない工夫が必要です。』

・・・・・・・・何ちゅうかこの苦しい理屈。この部分では説明がないですが、中央銀行がミクロの個別資源配分に介入しない、という原則論を考えれば、そんなのは国際的なディシプリンが確立されてからでエエヤン、政府にやらせろよ、などと突っ込みたくなるのですが、先般ネタにした雨宮さんの講演では「これからも取組みの内容は変わっていくかもしれないので待っているといつまでもできない」みたいな話をしているのですが、だったら堂々と「気候変動対応のために中央銀行が(民主的な意思決定プロセスなんぞシランガナという気概を持って)ミクロの資源配分にジャンジャン介入して負の外部性に立ち向かうぞ!エイエイエイオー!!」って言って頂きたい(なおそんなことを言うと「中央銀行が勝手に決めて良いのか」と非難轟轟兇覆襪鵑任垢)ところではありますが、まあECBが変な物でも食ったのか暇なのかEUの枠組み自体が意思決定のプロセス問題でEU官僚の独走を許してしまうガバナンスになっているのか、その辺は良く分からんですが、ECBが謎にぶっ飛ばしているので、まあ他の中銀としても屁理屈の付け方が難しい(FEDみたいにシランガナ精神で口では言うけどアクション的にはスルーってのが利口な気がするけど)ところではありますな。



・走りながら考えて不具合があったら調整するという素晴らしい精神をなぜマイナス金利政策に生かさないのでしょうか

ということで日銀の施策の部分を全部飛ばして最後の所で今申し上げた「中銀がぶっかますのは待っていると手遅れになるから理論」を出しております。『6.おわりに』から参ります。

『気候変動が、経済・物価・金融システムにもたらす影響は、不確実性が高く、時間の経過に伴って大きく変化する可能性があります。』

ほうほう。

『そうした中にあって、現在、国際会議や各国で議論されているタクソノミーについては、様々な考え方があり、特定の基準に収斂するかどうかは不確実であり、また、時間がかかるとみられます。特定の企業活動や経済活動が脱炭素に与える影響や、それが様々な金融商品の価格形成にどのように反映されるべきかについての考え方も、現時点では発展途上です。』

ほうほうほう。

『しかし、特定の基準や考え方が確立するのを待っていては、気候変動という地球規模の喫緊の課題への対応が遅れてしまいます。』

だからぶっこむそうです。

『気候変動への対応に向けては、まずは重要であると考えられる施策を開始し、変更が必要であればその時に修正していく、learning by doing という姿勢で臨むことが肝要ではないでしょうか。』

>learning by doing という姿勢で臨むことが肝要
>learning by doing という姿勢で臨むことが肝要
>learning by doing という姿勢で臨むことが肝要

(;∀;)イイハナシタ゛ナー

・・・・・・・・えーっとすいません、そういえば日本における予想物価上昇率の形成メカニズムについても実は不確実だったというのが何回か日銀様から出ているのですが、何故かそっちの場合は当初考えていた置物フローチャート(または風が吹けば桶屋が儲かる理論)に則って実行した政策が効果があって正しい、という話になるのは何故なんでしょうかねえ。マイナス金利政策だってあれどこからどう見てもバランスシート拡大路線が行き詰って(そもそも4年も5年も続けるつもりじゃなかったのだから当たり前の帰結なんですが)ぶっこんだヤケクソ政策の筈なんですが、コンナジャズジャナカッタってあっというまに総括検証したのに、施策自体は引っ込めませんでしたよね〜、と思いまするに、この人たちの言う「learning by doing という姿勢で臨む」とか嘘八百にしか見えないんですけどね〜。

などという悪態はさておきまして、

『日本銀行としては、今後も、気候変動に関する情勢変化を適切に把握するとともに、国際的な議論への積極的な参画も含め、内外関係者と密接に情報交換を行ったうえで、各種の施策について、不断に検討を重ね、対応していく方針です。ご清聴ありがとうございました。』

だそうなのですが、ぶっこんだ施策が大コケしても意地になって変更しないで後で色々面倒な事を起こす方に100エコバックと言ったところですな、はっはっは。
 


お題「基調的な物価は少し良くなったが水準が駄目じゃろ/雨宮副総裁金懇ですがとってもあっさり味」   2021/07/27(火)08:05:44  
  ワロリッシュwwwwwww
[外部リンク] 16:19配信

んなもんお前らが招致合戦の時にちょっと取材すれば分かるやんバカジャネーノ。だいたい8月開催とかお前らの国のメディア様の都合でこうなったんじゃろ、という所であって、こんなの今から言い出すの負け犬のオーボエにしか聞こえんわw

だいたいからして今の時点で猛暑とかガチの猛暑にまだ全然達してねえだろ東京は・・・・・・・

#まあこれで地の利でメダルラッシュとかフェアプレーとは何ぞやという別の論点はあるけどな

・・・・・今から10月に延期すれば五輪直後に総選挙が出来るじゃないですか、やったー(棒読み)。


〇基調的な物価が上がってるよ!やったね!!と思ったけどやっぱりこれではちょっと

毎度のこれ
[外部リンク] -0.1 0.1 0.1
Dec-20 -0.3 0.0 0.1
Jan-21 -0.3 0.0 0.1
Feb-21 -0.2 0.1 0.1
Mar-21 0.0 0.1 0.1
Apr-21 -0.1 0.1 0.1
May-21 0.0 0.1 0.1
Jun-21 0.1 0.1 0.1

図表を見た時の印象と違うじゃんと思ってエクセルの中身を見ると、刈込平均の値って、

Apr-21 -0.106394455
May-21 -0.041707584
Jun-21 0.102433714

なるほど何かググっと上がったように見えたのは四捨五入の関係で5月の数字は実はマイナスだったのねという感じですし、大体からして0.1ぽっちなので一瞬グラフを見ておーと思ったのですが、まあ何だかねとゆー数字でありました、というか他国が2%超えになっているのをテンポラリーだと一生懸命説明している中で日本だけこの有様っていうのはどこからどう見てもマネタリーベース置物直線一気理論の敗北に加え、ここしばらく(主にコロナ前)に黒ちゃんが一生懸命言い訳をしていた「日本だけではなく世界的な現象として物価が上がらないんです!」という話はどうなったのかというか、気象変動オペの質問とかしてねえでこっちの質問しやがれという感じですな。

品目点数の方が更にアレでして、こちらは左から順に上昇品目、低下品目、差分ですけど、

Dec-19 60.2 38.0 22.2
Jan-20 61.8 36.5 25.2
Feb-20 60.0 38.4 21.6
Mar-20 57.9 40.5 17.4
Apr-20 58.3 39.2 19.1
May-20 59.1 38.6 20.5
Jun-20 59.7 38.0 21.6
Jul-20 54.9 42.4 12.4
Aug-20 53.7 43.6 10.1
Sep-20 56.0 41.3 14.7
Oct-20 54.9 36.5 18.4
Nov-20 51.2 40.2 11.1
Dec-20 48.0 43.6 4.4
Jan-21 51.2 40.7 10.5
Feb-21 52.4 39.8 12.6
Mar-21 52.2 40.2 12.0
Apr-21 51.8 40.5 11.3
May-21 52.0 40.7 11.3
Jun-21 51.6 40.9 10.7

どう見ても低空飛行です本当にありがとうございました、と思うのですが、2%物価目標の達成時期とかもはやどうでもよいですし、むしろ黒ちゃん在任中にそういう話になって今の政策の出口を模索する方が面倒だから逃げ切りしか狙ってねえだろ、という残念な状態になっているので、まあこの数字が出ても下手したら黒ちゃんたちは「海外と違って政策スタンスがどうのこうの言われなくて楽でいいですなあガッハッハ」位言ってそうな勢い(個人の妄想です)ですわな、ナムナム。



〇気候変動の取り組みを熱心に説明するのかと思ったのですが薄味仕立てになっています(雨宮副総裁新潟金懇)

HTML版があるので引用はそちらから。
[外部リンク] Toトラベルの物価指数への影響などにより、▲マイナス1%まで下落しました。もっとも、様々な一時的要因を除いたベースでは小幅のプラスを維持しており、経済の落ち込みに比べると、物価は底堅く推移してきました。今回の局面では、需要喚起を図る値下げの動きが拡がっていないことが、物価の底堅さに繋がっています。人々は感染症への警戒感からサービス消費を抑制しているため、値下げをしても客足は戻りません。また、様々な感染対策によるコスト増加も、値下げを行いにくくしています。』

『その後、今年の春以降は、携帯電話通信料が大きく押し下げに効いている中でも、消費者物価の前年比は、0%程度となっています。エネルギー価格の上昇に加え、一時的要因を除いた実力の物価も小幅のプラスで推移しています。世界的に物価は、感染症の影響で下押しされていた状況から、経済活動が再開するもとで上昇率を高めていますが、わが国の物価も、昨年来の下落局面を脱し、上昇に転じつつあります。』

っていう程上がっていないのですが。

『消費者物価は、目先、前年比0%程度で推移した後、経済の改善が続くもとで、企業の価格設定スタンスも積極化し、上昇率が徐々に高まるとみています(前掲図表4)。』

何故積極化するのかの理由がない。

『「展望レポート」の政策委員の物価上昇率見通しの中央値は、2021年度が+0.6%、2022年度が+0.9%、2023年度が+1.0%となっています。もっとも、わが国では、物価が上がりにくいことを前提とした考え方や慣行の転換に時間がかかってきました。感染症というショックからの回復局面で、企業の価格設定スタンスがどのように変化するか不確実性は大きく、注視する必要があります。』

・・・・・・・・と話はこれで終わり。2%の文字はどこに?って感じですが、次の金融政策運営の説明の所には一応ありますけど、もう物価見通しで2%云々を言わなくなって久しいので今更これで驚くとかそういう事はありませんけど、まあこのあっさり味説明っていうのがもうとりあえず余計なことをしないって感じの話になっているし、大体からしてそもそもQQEってのは「予想物価上昇率に直接的に影響を与える」っていう話、格好良く言えばフィリップス曲線を上方シフトさせて、フィリップス曲線のY切片を2%(QQEぶっこんだ頃だと0%台後半くらいでしたっけ、忘れたけど)に持って行く、という話を思いっきりしていたのは真夏の世の夢かなんかだったんでしょうかねえ・・・・・・・・・・・


・政策の話も「コロナ対応」の話がメイン

まあ言い方は悪いですが、コロ助対応のお蔭で2年は時間が止まってしまい、「2%物価目標の早期達成」がすっ飛んでしまいましたので、黒ちゃんの在任中は逃げ切り狙いになってしまいましたな、って感じがするテキストです。

『ここからは、日本銀行の金融政策運営についてお話します(図表6)。』

『日本銀行では、感染症の影響への対応として、昨年3月以降、(1)新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム、(2)国債買入れやドルオペなどによる円貨および外貨の潤沢かつ弾力的な供給、(3)ETF、J-REITの買入れの「3つの柱」による強力な金融緩和措置により、企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持に努めています。こうした対応は、政府の施策や金融機関の取り組みと相俟って、効果を発揮しています。』

『もっとも、企業等の資金繰りには、なお厳しさがみられています。感染症の影響の収束には暫く時間を要し、資金繰りにストレスのかかる状況は続くと見込まれます。そこで、先月の決定会合では、「特別プログラム」の期限を来年3月まで半年間延長することとしました。日本銀行では、今後とも、現在の金融緩和措置をしっかりと実施していく考えです。また、当面、感染症の影響を注視し、必要があれば、躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる方針です。』

よくよく考えてみますと、コロナオペは平然と延長しているのに、経済物価見通しの方はコロナ収束でどうのこうのって話をドンドン打ち出してきているってのも何だかなーって感じで、だったらコロナオペの規模を縮小するなり、何かしろよって思いますけどね。

『このように、当面、金融政策面では、感染症の影響への対応が重要ですが、次に、やや長い目でみた政策運営スタンスについてご説明します。』

まあこれも今に始まった訳では無いのですけど、2%物価目標は政府との共同声明の中で「できるだけ早期に達成」となっているのは生きている訳でして、そういう状態だというのにコロナを隠れ蓑にして物価目標達成の話がすっかり「やや長い目」になっているのは何とも素敵な話ですな。

『先程申し上げたように、先行き、物価上昇率は徐々に高まるとみていますが、2%の「物価安定の目標」の実現には時間がかかると予想されます。足もと米国などでは物価上昇率がはっきりと高まっていますが、わが国では、物価上昇が鈍い状況にあります。この点を踏まえると、日本銀行としては、「物価安定の目標」の実現に向けて、強力な金融緩和を粘り強く続けていく必要があると考えています。』

「この点を踏まえたら」日本は金融緩和が足りないのか、他に何か特殊要因があるのか、って話のような気がするんですが・・・・・・・


・ある意味意外だったのは「気候変動対応」の説明が超あっさり味だったこと

金融政策運営のパートは何とあれで終わりと言うシンプル設計になっているのですが、最後にあった気候変動対応の部分、もうちょっとこう熱量あるものが出て来る(例えばこの前のLIBORネタの時のような感じの熱さが行間からほとばしる、みたいなサムシング)訳でもなくあっさり味だったのは多少意外ではありました。

とは申しましても、まああの骨子見るとそこまでこのオペで残高積み上げてやろうって感じでもなかったので、もしかしてECBに釣られて勢いよく拳を振り上げたものの、その落としどころに困ってしれっとテヘペロ状態になりながらソロリと下ろしつつあるのかな、とか何とか思ったり思わなかったり。

『4.気候変動問題に関する日本銀行の対応』ってのが政策関連の最終章(最後はご当地経済ネタ)です。

『金融政策に関する話題の最後に、気候変動問題への対応についてご説明します(図表7)。この問題は、将来にわたって社会・経済に広範な影響を及ぼすグローバルな課題です。その解決には各経済主体の取り組みが不可欠であり、企業や金融機関では、この問題に長期に亘り対応する必要性が強く意識されています。そのうえで、わが国を含め主要国は、脱炭素の目標を掲げて政策対応を進めています。気候関連政策は、基本的には国会・政府の役割ですが、この問題は中央銀行の使命である「物価の安定」や「金融システムの安定」にも関係します。』

『すなわち、気候変動問題は、中長期的に、経済・物価・金融情勢にきわめて大きな影響を及ぼしうるものです。そうした中、各国の中央銀行は、各々の使命のもとで必要な対応を進めています。日本銀行も、中央銀行の立場から気候変動に関する取り組みを進めるため、先週、包括的な取り組み方針を公表しました。その内容は、金融政策、金融システム、調査研究、国際金融など多岐に亘ります。』

はい。

『そのうち金融政策面での対応としては、民間金融機関の気候変動問題への取り組みを支援するための新たな資金供給制度を導入することとしました(図表8)。その際、特定の産業や個別の企業への資源配分に関して、具体的な介入をできるだけ避けることに配慮しました。気候変動問題の解決に向けた政策対応としては、温室効果ガスの排出規制や新技術開発への補助金などが考えられますが、こうした個別の資源配分への直接的な介入を伴う政策は、国会・政府が行うべきものです。一方で、中央銀行の金融政策は、経済全体に働きかけることが基本であり、個別の資源配分への具体的な関与は極力避けることが適当です。』

「国会・政府の役割」というのが出るのが2度目ですね。

『こうした考え方から、新たな資金供給制度では、金融機関自らが判断する気候変動対応投融資に対して、日本銀行がバックファイナンスするというアプローチを採ることにしました。そのうえで、資金供給を希望する金融機関に対し、気候変動対応に資する取り組みについて一定の開示を求めることで、規律が働くことを期待する仕組みとしています。』

『今回の日本銀行のアプローチには、外部環境が流動的なもとで、柔軟な対応が可能であるというメリットもあります。』

要するに何をどうするか決まってない、ということですが物は言いようにも程がある。

『何が気候変動対応に資するとみなされるかの基準や分類、いわゆるタクソノミーを巡る議論は、現在も内外で続いており、今後、変化する可能性もあります。こうした議論の収束を待っていては、対応が遅れてしまいます。この点、今回のアプローチは、情勢変化に対する十分な柔軟性を備えており、逸早く重要な課題に取り組むことが可能です。』

途中でスライムのように政策の形が変わり得る、というのを綺麗に表現するとこうなりますね!!

『日本銀行では、資金供給に当たっての各種条件も骨子素案として示しました。貸付利率をゼロ%としたうえで、実施期限は2030年度までとし、長期に亘って金融機関の気候変動問題への取り組みを支援します。今後、金融機関等との意見交換を通じてさらに詳細を検討し、年内を目途に資金供給を開始する予定です。気候変動対応は、企業や金融機関にとっても避けることができない経営課題になりつつあります。』

『日本銀行の今回の施策は、先程申し上げたように、個別の資源配分への関与を極力避けつつ、柔軟性を確保した世界初の試みとも言えることをご紹介しつつ、これが、気候変動問題に対する民間部門の取り組みを一段と後押しすることを期待しています。』

ということで思いの外あっさり味でしたが、この間に「個別資源配分への関与を避ける」という部分と、「基本的には国会政府の役割」というのを何回か言っているのがチャーミングでして、いやそれ当たり前ちゃあ当たり前なのですが、当初6月にぶち上げた時には何か個別資源配分に介入するんかいな、という感じだったのあれ何だったのって所ですし、個別資源介入云々言うなら社債やCPの買入(以下いつもの悪態のため割愛されました)。


ということで思いの外あっさり味でして、うーん何だこの気候変動オペに対する熱量の変化は???という感じはするのでありました、いやーよくわからん。
 


お題「大した内容の無い6月議事要旨、と言いながらネチネチ突っ込んでみました」2/2   2021/07/26(月)08:05:49  
  ・政府支出の所は前回と基本同じ

『この間、公共投資は、災害復旧・復興関連工事や国土強靱化関連工事などの進捗を反映して着実に増加したあと、高めの水準で推移すると見込まれる。政府消費は、医療費の持ち直しのほか、検査・ワクチン接種体制や医療提供体制の整備などを反映して、本年度にはっきりと増加するが、その後は、水準を切り下げると予想される。』(今回)

『この間、公共投資は、災害復旧・復興関連工事や国土強靱化関連工事などの進捗を反映して着実に増加したあと、高めの水準で推移すると見込まれる。政府消費は、医療提供体制や検査・ワクチン接種体制の整備などを反映して、本年度にはっきりと増加するが、その後は、水準を切り下げると予想される。』(4月展望)

書いていることは多分前回の延長線上だと思うのですが、「医療費の持ち直し」ってナンジャラホイ。いやまあ言わんとしているニュアンスは分かるんだが。


・物価の見通しは余計なゴテゴテが減った分自信を深めている感じに見えます

『(2)物価の中心的な見通し』に参ります、ここは6月声明文との比較部分が入ります。

『消費者物価の前年比は、目先、0%程度で推移すると予想される2。携帯電話通信料の引き下げが下押し要因として、また、エネルギー価格の上昇が押し上げ要因として作用すると見込まれるが、これらの一時的な要因を除いたベースの消費者物価の前年比は、小幅のプラスで底堅く推移すると考えられる。』(今回)

『消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、目先、0%程度で推移すると予想される。その後、経済の改善が続くことや、エネルギー価格の上昇、携帯電話通信料の引き下げの影響剥落などから、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、徐々に上昇率を高めていくと考えられる。』(6月声明文)

『消費者物価の前年比は、当面、感染症や携帯電話通信料の引き下げの影響などを受けて、小幅のマイナスで推移するとみられる2。もっとも、携帯電話通信料の引き下げは一時的な下押し要因であり、これを除けば、消費者物価の前年比は、底堅く推移すると考えられる。』(4月展望)

声明文だけ「徐々に上昇率を高めていく」なのですが、展望レポートは「アンダーコロナ」と「アフターコロナ」を分けていますので、後で出てきますが、展望レポートでも「アフターコロナ」は「徐々に上昇率を高めていく」になっています。


『感染症のもとでの需要の弱さが影響するものの、需要減少の一因が感染症への警戒感であることや、感染対策に伴うコスト増などから、企業が値下げにより需要喚起を図る行動は、今後も広範化しないと予想される。』(今回)

『感染症のもとでの需要の弱さが影響するものの、需要減少の一因が感染症への警戒感であることや、感染対策に伴う供給制約やコスト増などから、企業が値下げにより需要喚起を図る行動は、今後も広範化しないと予想される。』(4月展望)

供給制約の文言が外れましたな。

『その後、経済の改善が続くもとで、当面のエネルギー価格上昇の影響に加えて、携帯電話通信料の引き下げの影響剥落などもあって、消費者物価の前年比は、徐々に上昇率を高めていくと予想される。現在横ばい圏内で推移している中長期的な予想物価上昇率も、感染症の影響が収束に向かい、企業の価格設定スタンスが徐々に積極化していくもとで、再び高まっていくと考えられる。』(今回)

『また、昨年秋以降の原油価格の持ち直しを背景に、エネルギー価格の前年比はプラスに転じるとみられる。そうしたもとで、中長期的な予想物価上昇率は、横ばい圏内で推移すると考えられる。その後、経済の改善が続くことや、携帯電話通信料の引き下げの影響が剥落することなどから、消費者物価の前年比は、プラスに転じ、徐々に上昇率を高めていくと予想される。中長期的な予想物価上昇率も、再び高まっていくと考えられる。』(4月展望)

ここまで引用したストーリーって全体的に4月よりも表現がスッキリしていまして、これは4月の出した見通しに対する自信を深めている、と言う事を示しています。マジかいなと思いますがまあそういう事のようですな。


・金融環境は政策先にありきで話が書かれているので(個人の偏見です)お察しの全文一致

次が『(3)金融環境』だがここは分析が先にあるのではなく政策が先にあるので(超偏見)、6月に新コロオペを延長した手前何も変更しないのが仕様です、と思ったら案の定であった。

『日本銀行は、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を推進している。加えて、昨年3月以降は、感染症の影響への対応として、企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持に向けて、各種の強力な金融緩和措置を実施している。政府も企業等の資金繰りを支援するための各種の施策を講じている。民間金融機関は積極的に金融仲介機能を果たしている。そうしたもとで、企業の資金繰りには厳しさがみられるが、銀行借入やCP・社債発行といった外部資金の調達環境は、緩和的な状態が維持されている。先行きも、日本銀行による強力な金融緩和の継続や政府の措置、民間金融機関の取り組みから、緩和的な金融環境が維持され、金融面から実体経済への下押し圧力が強まることは回避されると考えている3。』(今回)

『日本銀行は、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を推進している。加えて、昨年3月以降は、感染症の影響への対応として、企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持に向けて、各種の強力な金融緩和措置を実施している3。政府も企業等の資金繰りを支援するための各種の施策を講じている。民間金融機関は積極的に金融仲介機能を果たしている。そうしたもとで、企業の資金繰りには厳しさがみられるが、銀行借入やCP・社債発行といった外部資金の調達環境は、緩和的な状態が維持されている。先行きも、日本銀行による強力な金融緩和の継続や政府の措置、民間金融機関の取り組みから、緩和的な金融環境が維持され、金融面から実体経済への下押し圧力が強まることは回避されると考えている4。』(4月展望)

よく考えてみたら輪番減らしておいて何が「日本銀行による強力な金融緩和の継続」なんでしょうかね。



・リスク要因が何気に上振れ物件をぶっこんでいるのでここも上方修正

『3.経済・物価のリスク要因』の『(1)経済のリスク要因』に参ります。

『上記の中心的な経済の見通しについて、感染症の影響が収束するまでの間は、特に以下の3つのリスク要因(上振れないし下振れの可能性)に注意が必要である。』

というのか始まるリスク要因に参ります。

『第1に、新型コロナウイルス感染症による内外経済への影響である。感染症の帰趨や、それが内外経済に与える影響については、不確実性が大きい。わが国経済については、変異株を含む感染症の拡大によって下押し圧力が強まるリスクがある。その一方で、ワクチンの普及が加速し、サービス消費のペントアップ需要が早めに顕在化することなどにより、経済活動が想定以上に活発化する可能性も考えられる。』(今回)

『第1に、新型コロナウイルス感染症による内外経済への影響である。感染症の帰趨や、それが内外経済に与える影響については、不確実性が大きい。中心的な見通しでは、感染症の影響は、ワクチンの普及などによって収束していくと想定しているが、その普及のペースや効果には不確実性があり、その結果、経済活動への下押し圧力が強まるリスクがある。』(4月展望)

前回はコロ助はマイナス要因の下振れの話だったのですが、今回はしらっとワクチンが加速すると上振れというのをこのご時世にぶっこんで来るというのが中々いい根性をしていて素敵ですな。

『海外経済の回復ペースについても、各国・地域のワクチンの普及状況や変異株を含む感染症の動向次第で変化し得る。また、感染症の影響による落ち込みから世界経済が回復するなかで、国際商品市況が上昇しているが、国際商品市況の動向やそれがわが国経済に及ぼす影響についても注意が必要である。』(今回)

『また、国・地域ごとにワクチンの普及ペースが異なるもとで、グローバルな経済活動にどのような影響が生じるかについても不確実性がある。一方で、感染症の影響への対応などの観点から実施される、先進国を中心とした経済対策が、内外経済の回復ペースを想定以上に高める可能性もある。』(4月展望)

この辺りも「不確実性」だったのが「変化し得る」とか基本的に上方リスク含みなんですよねー。


・気w候w変w動wwwwwwwwwww

『第2に、企業や家計の中長期的な成長期待である。感染症による経済への大きな下押しというショックによって、企業や家計の中長期的な成長期待が低下する場合には、感染症の影響の収束後も企業や家計の支出意欲が高まりにくくなるリスクがある。』(今回)

『第2に、企業や家計の中長期的な成長期待である。感染症による経済への大きな下押しというショックによって、企業や家計の中長期的な成長期待が低下する場合には、感染症の影響の収束後も企業や家計の支出意欲が高まりにくくなるリスクがある。』(4月展望)

ここまでは同じなんだが・・・・・・・・・

『一方、感染予防のための情報通信技術の活用や新たな需要に対応した投資、さらには気候変動問題への対応等が、イノベーションの促進を含め、経済活動にプラスの影響を及ぼせば、中長期的な成長期待を高める可能性もある。政府によるポストコロナに向けた経済構造の転換のための施策や緩和的な金融環境は、こうした動きを後押しすると考えられる。』(今回)

『一方、今回の問題を契機に、感染予防のための情報通信技術の活用や新たな需要に対応した投資等が、イノベーションの促進を含め、経済活動にプラスの影響を及ぼせば、中長期的な成長期待を高める可能性もある。政府によるポストコロナに向けた経済構造の転換のための施策や緩和的な金融環境は、こうした動きを後押しすると考えられる。』(4月展望)


>気候変動問題への対応等が、イノベーションの促進を含め、経済活動にプラスの影響を及ぼせば、

ちょwwwwwおまwwwwwww何ちゅう我田引水


・金融システムの話は全文一致

『第3に、金融システムの状況である。感染症の影響は金融面にも及んでいるが、日本銀行や政府は、企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持のために、積極的な対応を講じている。また、金融機関は資本・流動性の両面で相応に強いストレス耐性を備えている。こうしたもとで、金融システムは全体として安定性を維持しており、金融仲介機能は円滑に発揮されている5。ただし、感染症の影響が想定以上に大きくなった場合には、実体経済の悪化が金融システムの安定性に影響を及ぼし、それが実体経済へのさらなる下押し圧力として作用するリスクがある。現時点で、こうしたリスクは大きくないと判断しているが、先行きの動向を注視していく必要がある。 』(今回)

『第3に、金融システムの状況である。感染症の影響は金融面にも及んでいるが、日本銀行や政府は、企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持のために、積極的な対応を講じている。また、金融機関は資本・流動性の両面で相応に強いストレス耐性を備えている。こうしたもとで、金融システムは全体として安定性を維持しており、金融仲介機能は円滑に発揮されている5。ただし、感染症の影響が想定以上に大きくなった場合には、実体経済の悪化が金融システムの安定性に影響を及ぼし、それが実体経済へのさらなる下押し圧力として作用するリスクがある。現時点で、こうしたリスクは大きくないと判断しているが、先行きの動向を注視していく必要がある。 』(4月展望)


・企業の価格設定スタンスが強気化していく可能性を見てやがりますな

『(2)物価のリスク要因 』の『以上の経済のリスク要因が顕在化した場合には、物価にも相応の影響が及ぶと考えられる。このほか、物価固有のリスク要因としては、以下の2つに注意が必要である。』からの部分です。

『第1に、感染症の影響を含めた、企業の価格設定行動の不確実性である。中心的な見通しにおいては、前述のとおり、企業が値下げにより需要喚起を図る行動は今後も広範化せず、感染症の影響が収束していくもとで、企業の価格設定スタンスは徐々に積極化していくと考えている。もっとも、わが国の予想物価上昇率に関する複雑で粘着的な適合的期待形成のメカニズムの強さなどを踏まえると、先行きの企業の価格設定行動には不確実性がある。』(今回)

『第1に、感染症の影響を受けるもとでの、企業の価格設定行動の不確実性である。中心的な見通しにおいては、前述のとおり、企業が値下げにより需要喚起を図る行動は、今後も広範化しないと考えているが、その点も含め、企業の価格設定行動には不確実性がある。』(4月展望)

「感染症の影響を受けるもとでの」→「感染症の影響を含めた」って所で妖しさが漂う訳ですが、今回「感染症の影響が収束していくもとで、企業の価格設定スタンスは徐々に積極化していくと考えている。」ってのを思いっきり入れてやがりまして、どう見てもこの辺りのリスク認識見ると上方修正以外の何物でもありませんな今回の展望レポート。


『第2に、今後の為替相場、国際商品市況、輸入物価の動向およびその国内価格への影響は、上振れ・下振れ双方の要因となる。これらの点については、コスト上昇の価格転嫁の状況を含めて、引き続き注意してみていく必要がある。』(今回)

『第2に、今後の為替相場、国際商品市況、輸入物価の動向およびその国内価格への影響は、上振れ・下振れ双方の要因となる。これらの点については、引き続き注意してみていく必要がある。』(4月展望)

商品価格動向に関してもしれっと「コスト上昇の価格転嫁の状況を含めて」とか物価の上がる方になる文言を加えていますな。ナンジャソラ。


・第1の柱の内訳文言までしれっと強気化してやがりますな

最後の『4.金融政策運営 』に参ります。『以上の経済・物価情勢について、「物価安定の目標」のもとで、2つの「柱」による点検を行い、先行きの金融政策運営の考え方を整理する6。』の次からね。

『まず、第1の柱、すなわち中心的な見通しについて点検すると、消費者物価の前年比は、時間はかかるものの、先行き、「物価安定の目標」に向けて徐々に上昇率を高めていくと考えられる。』(今回)

『まず、第1の柱、すなわち中心的な見通しについて点検すると、消費者物価の前年比は、時間はかかるものの、先行き、「物価安定の目標」に向けて徐々に上昇率を高めていくと考えられる。』(4月展望)

このはいはい大本営大本営は良いとして、次でもまたしらっと・・・・・・・・・

『すなわち、経済の改善が続くもとで、物価上昇圧力は次第に高まっていき、また、中長期的な予想物価上昇率も再び高まっていくと考えられることから、物価は徐々に上昇していくとみられる。』(今回)

『当面は、感染症のもとでの需要の弱さが影響するほか、中長期的な予想物価上昇率は横ばい圏内で推移すると考えられる。その後、経済の改善が続くもとで、物価上昇圧力は次第に高まっていき、物価は徐々に上昇していくとみられる。また、中長期的な予想物価上昇率も、再び高まっていくと考えられる。』(4月展望)

感染症の下でのうんたらかんたらというのを削除しておられます。そらまあやや長めの見通しを出すんですから良いちゃあ良いのですが、こういうのを日銀が出すからコロリンピックが開幕するんじゃフラグ建てるなや、とは思いました。


・第二の柱でもしれっとコロ助退治に自信ニキ

『次に、第2の柱、すなわち金融政策運営の観点から重視すべきリスクについて点検する。先行きの経済・物価の見通しは、感染症の帰趨や、それが内外経済に与える影響によって変わり得るため、不透明感が強い。また、今回の見通しでは、感染症の影響が収束するまでの間、企業や家計の中長期的な成長期待が大きく低下せず、金融システムの安定性が維持されるもとで金融仲介機能が円滑に発揮されると考えているが、これらの点には大きな不確実性がある。』(今回)

『次に、第2の柱、すなわち金融政策運営の観点から重視すべきリスクについて点検する。先行きの経済・物価の見通しは、感染症の帰趨や、それが内外経済に与える影響によって変わり得るため、不透明感が強い。また、今回の見通しでは、感染症の影響は、先行き徐々に和らぎ、見通し期間の中盤に概ね収束していくと想定していることに加えて、感染症の影響が収束するまでの間、企業や家計の中長期的な成長期待が大きく低下せず、金融システムの安定性が維持されるもとで金融仲介機能が円滑に発揮されると考えているが、これらの点には大きな不確実性がある。』(4月展望)

コロ助退治に関する文言がより自信ニキになってシンプルになっています。でもってこの先は全文一致なのでございますが、クッソ長いのでぶつ切りしますね。


『リスクバランスは、経済の見通しについては、感染症の影響を中心に、当面は下振れリスクの方が大きいが、見通し期間の中盤以降は概ね上下にバランスしている。物価の見通しについては、下振れリスクの方が大きい。』(今回)

『リスクバランスは、経済の見通しについては、感染症の影響を中心に、当面は下振れリスクの方が大きいが、見通し期間の中盤以降は概ね上下にバランスしている。物価の見通しについては、下振れリスクの方が大きい。』(4月展望)

ここは同じ。


『金融面の不均衡について、現状をみると、経済規模との対比でみたマクロ的な与信量が過去のトレンドを大きく上回って拡大している。ただし、これは、感染症の影響による企業等の運転資金需要の高まりに金融機関が応えた結果であり、金融活動の過熱感を表すものではないと考えられる。』(今回)

『金融面の不均衡について、現状をみると、経済規模との対比でみたマクロ的な与信量が過去のトレンドを大きく上回って拡大している。ただし、これは、感染症の影響による企業等の運転資金需要の高まりに金融機関が応えた結果であり、金融活動の過熱感を表すものではないと考えられる。』(4月展望)

ここも同じ。


『そのうえで、より長期的な視点から点検すると、低金利の長期化や人口減少、企業部門の貯蓄超過といった従来からの環境に加え、今般の感染症の影響もあって、金融機関収益の下押しが長期化すると、金融仲介が停滞方向に向かうリスクがある。』(今回)

『そのうえで、より長期的な視点から点検すると、低金利の長期化や人口減少、企業部門の貯蓄超過といった従来からの環境に加え、今般の感染症の影響もあって、金融機関収益の下押しが長期化すると、金融仲介が停滞方向に向かうリスクがある。』(4月展望)

ここも同じですね。


『一方、こうした環境のもとでは、利回り追求行動などに起因して、金融システム面の脆弱性が高まる可能性もある。現時点では、金融機関が充実した資本基盤を備えていることなどから、これらのリスクは大きくないと判断しているが、先行きの動向を注視していく必要がある。』(今回)

『一方、こうした環境のもとでは、利回り追求行動などに起因して、金融システム面の脆弱性が高まる可能性もある。現時点では、金融機関が充実した資本基盤を備えていることなどから、これらのリスクは大きくないと判断しているが、先行きの動向を注視していく必要がある。』(4月展望)

ということで途中からは全部一緒でした。最後ガイダンス文言も同じですので割愛します。

#結局夜になってしまいましたサーセン

でまあ今回は気象うんたらかんたらのデコイ放出をしているどさくさに紛れて盛大に上方修正をしている、しかもこのご時世の中に、という物件だったのですが、何せ総裁記者会見でもすっかり皆さんデコイの方に誘導されてしまっていまして、この「表面の数字だけ下げたけどどう見ても盛大な上方修正」というのが注目されない、という日銀してやったりというy感じがしますね!!!!
 


お題「大した内容の無い6月議事要旨、と言いながらネチネチ突っ込んでみました」1/2   2021/07/26(月)08:05:27  
  連休1日目にはやる気を出して駄文の更新をしましたが、そこで力尽きてしまい連休が開けてしまいましたナムナム。

ところでこれ、どういう調査をしたらこういう結果になるのかさっぱりわからんのだが日経新聞単にこの見出し書きたくて恣意的な集計をしたん??

[外部リンク] 1:30 [有料会員限定]

『日本経済新聞が新宿などの個人飲食店500店を調べたところ5割超の店舗が時短営業していなかった。』(上記URL先より)

新宿の個人飲食店って時点でサンプリングに恣意を感じますけどね〜。


ということで本来は連休中に成敗するつもりでしたが諸般の事情によりやってる場合では無かったのでECBと日銀の連続攻撃を成敗しながら今週のFOMCになだれ込む所存。


〇相変わらず大した内容の無い議事要旨なのですが

まあ何ですな、この議事要旨ってのも以前は色々と面白くて、その後黒ちゃん体制になりだんだん面白くなくなってきたのですが、木内VSジンバブエさん、のような歌丸楽太郎罵倒合戦みたいなのが始まり、罵倒合戦やジンバブエ先生の怪電波伴うジンバブエ節とか、そういう見どころがあったのですが、今やまるっきり見どころが無いという内容になっておりまして、この議事要旨、基本的には事務方が作成されると思うのですけれども、何っていうんですかねー、事務方も何か「つまんねー話しかしてねえなー」って感じで受け止めてるんだろうなーっていう風に思うの、特に近年のMPMの議事要旨見てると。

曰く言い難くてアタクシも言語化しにくいのですが、同じMPM議事要旨でも、なんかこう記事要旨書いている人達がワクワクしながら書くとか、こういう議論をしていたのを伝えられるだけ伝えたい、みたいな意欲と言うかパッションというかウキウキ感というか、一昔前までの議事要旨には行間にそういうものがあったんですよ(個人の感想ではありますが)。ジンバブエ節だって、「こんな飛んでもない話をしている馬鹿がいるんですよ見てください」っていうパッションを感じました(思いっきり個人の感想です)けど、最近の議事要旨には事務方の何らかの思いみたいなのが行間にでてこないんだよなー、などと超主観的な感想ではあるのですが、そういう風に思います。

これは勿論悪いのは事務方なのではなく、何の役にも立たないゴクツブシの皆さんが乾燥ヘチマ状態となって鎮座しているだけで、置物教徒だからという理由で政策委員になっている置物一派(先日の誰かさんの金懇は酷かったですよね)の皆様がアレではまあ鈴木さんとか中村さんとか本当はちゃんとした議論が出来ると思うのですが、そらアホラシとなってしまうのかも知れませんが、特に大手銀行出身の政策委員って石田さん、野田さんと武力の高い武将が続いていたので、そこはもう少し武力を出してほしいなとは思ったり思わなかったり。

[外部リンク] 』の最初が『1.経済情勢』で、この経済情勢ですが、海外情勢→国内情勢の順番(ちなみに(最近さぼってますが)BOEの議事要旨ではこの順番になっていて、FEDは国内が主、日銀はBOEの手法でやったのかな、とか考えたり考えなかったり)なのですが、その前に「国際金融市場」の話が入るのですが、これが相変わらず毎回「ソーホワット?」な記述なんですよねー、これ何とかならんの???

『国際金融市場について、委員は、ワクチン接種の進展に伴う世界経済の回復期待から、総じてみれば市場センチメントは改善傾向が続いているとの見方を共有した。』

ってのはまあ良いんですけど、ここ毎回誰かさんがこういったってのが入るんですけど、

『そうした中で、一人の委員は、感染症の影響が早期に収束した場合の市場の過熱リスクや、マクロ的に脆弱な一部新興国からの資本流出リスクなどには警戒が必要であると指摘した。』

こういう並べ方をされると、前者と後者は連続した話として言ってるのか、全く別の独立した事象として言ってるのかが分からんので、文章を切るか、意味のある接続詞で文章を繋いでくれないと、よくわからんし、そもそも「感染症の影響が早期に収束した場合の」が前段だけに掛かっているのか、後段にも掛かっているのかが、「や」で繋げられるとどっちとも取れてしまうのですけど・・・・・・

『別のある委員は、米国の債券市場において、低格付け商品のスプレッドが歴史的な低水準にあることは気がかりであると述べた。』

これもまあ結論はそうなのは分かるんですが、説明が端折り過ぎで、せめて「経済と企業業績の急速な回復を背景にしているとは言え」くらいの言葉を入れて差し上げないと、なんか日経新聞読んで急に下々に向かって言い出す偉い人みたいにしか読めなくて、可哀想にも程があるのでもうちょっとこう何とかして欲しいとは思います。

というかですね、それ以前の問題として国内金融市場よりも特に金利様におかれましては完全に海外市場様を見ながら動く(ただし海外が動いても動かない場合も多々あるけど)という状況下におきまして、国際金融市場の話がこの程度で終わってしまうってちょっと何なんでしょうねと思ってしまう所ではあるのですが、ここの部分って議論をしてませんよね、って書き方になっております所を見ると、事務方の説明を聞いてふんふんと頷いておしマイケルって感じなのかよとトサカに来るわけですな。

でまあそういう議論未満だから事務方もやる気が出なくてこんな書き方になってしまう、という風に勝手に行間を読んで妄想を逞しくするアタクシは変態ですねすいませんすいません。


・国内経済の先行き見通しなんですが前提がナイーブなのではないかと思うんですけどねえ

では国内景気の話。先行き判断の所を見ますと何ですかこの楽観は。まあ7月展望で4月の見方を出来上がりの成長率見通しだけ下げたけど内容は実質上方修正しているだけの事はあります。

『景気の先行きについて、委員は、当面の経済活動の水準は、対面型サービス部門を中心に、新型コロナウイルス感染症の拡大前に比べて低めで推移するものの、感染症の影響が徐々に和らいでいくもとで、外需の増加や緩和的な金融環境、政府の経済対策の効果にも支えられて、回復していくとみられるとの認識を共有した。また、委員は、その後、感染症の影響が収束していけば、所得から支出への前向きな循環メカニズムが強まるもとで、わが国経済はさらに成長を続けるとの見解を共有した。』

声明文及び展望レポートに示されている通りです。

『一人の委員は、足もとワクチン接種が急速に進捗しつつあるもとで、短期的には、飲食・宿泊等の対面型サービス消費のペントアップ需要の拡大等により、相応の回復が期待できるとの見方を示した。』

『別の一人の委員は、公衆衛生上の措置が一部緩和される見込みにあり、今後とも感染が落ち着いた状況が続けば、サービス関連消費も徐々に回復ペースを取り戻していくとみられるほか、ワクチン接種の加速は先行きの経済にとって明るい話題であると述べた。』

どう見ても足元で足を掬われている気がしますが7月も見方が維持されたんでしょうなあ。

『ある委員は、ワクチン接種が進展し、感染症の影響が収束に向かえば、潜在成長率を上回る成長も期待できるとの見解を示した。』

と来た次の人が凄くて、

『別のある委員は、ワクチン接種が進展するにつれ景気が急速に回復した欧米の事例を踏まえると、わが国でも同様の回復が起こることが期待されると述べた。』

ないないない。一連のドタバタで政府の対策に対するコンフィデンスがすっかり喪失しているのに雨人みたいにヒャッハー消費しないって。次に何かが起きた時にもどうせこのポンコツ政府は役に立たないからって防衛的になるのが通常じゃないの(あくまでもアタクシの主観ですが)と思ったのだが。


・コンポーネントの所に飛んで国内個人消費を見るのだがこれはさすがに楽観にも程があるだろと思った(個人の感想です)

このあと需要項目別の話になるのだが、アタクシがポイントだと思ったのは消費の見通し。

『個人消費について、委員は、飲食・宿泊等のサービス消費における下押し圧力が強く、足踏み状態となっているとの認識で一致した。先行きの個人消費について、委員は、感染症の影響が続き、それに伴う公衆衛生上の措置が講じられている間は、対面型サービス消費を中心に下押し圧力は残り、低めの水準で足踏みした状態が続くとみられるが、その後は、ワクチン接種が進み、感染症の影響も和らいでいくもとで、再び持ち直していくとの見解を共有した。』

というのは既に示されている見解で、概ねこれはこういう事じゃろうとは思うのですが・・・・・・・・・

『ある委員は、ワクチン接種が進展するもとで、5月の景気ウォッチャー調査の先行き判断DIは対面型サービス業を含めて幅広く上昇しているなど、消費の先行きに明るい兆しがみられると指摘した。』

さいですか、でアタクシが思うのはこの次の部分。

『また、多くの委員は、先行き、ワクチン接種の進展などに伴い感染症への警戒感が和らいでいけば、いわゆる「強制貯蓄」の取り崩しが個人消費を押し上げる可能性もあるとの見方を示した。もっとも、このうちの一人の委員は、感染症に対する有効な治療薬がない状況は続いており、個人消費の先行きをなお慎重にみていると述べた。』

うーんこの。「多くの委員」は今回のパンデミックでのいわゆる「強制貯蓄」が取り崩されるって考えてるようですが、今回のまあトンマにも程があるドタバタ対応やら朝令暮改対応やら、五輪はやるぞ外出するなとかの矛盾対応やらの政府のムーブをみた消費者って普通に考えて「強制貯蓄」をキープしておかないと次に何かあった時にやべー奴だろって思うとゆー風に考えると思うのですが、それはもちろんアタクシの個人的主観だし、アタクシ基本的に変わり者であることは間違いない自信があるので、世の中はそうでもないのかも知れませんけど、今般のダメダメ対応で相応に政府の危機対応能力に対するコンフィデンス落ちてて、その分だけ家計は防衛的な状況が続くと思うんですけどちょっと楽観過ぎないかなあ、と思うのでした。

とは言いましても、もしかしたらこの部分はそういう議論もあったのかも知れないけど、日銀が議事要旨の中に「政府のコロナ対応の不手際により危機対応に対するコンフィデンスが低下した場合に家計がより防衛的になるリスクを考慮する必要がある」とか書いたら「え、えらいこっちゃ・・・・・・戦争や(画像割愛)」ってことになるから書けないとか、政府からオブザーバーが来ている中で堂々とそんな発言をぶっこむ根性はないとか、そういう事情はあるのかもしれないのですが、どうなんでしょうかねえその辺は。ちょっと興味ありますけど、心底上記引用部分のように思っているのならナイーブにも程があると思う。


・コロナオペの延長が長期化した場合の震災手形化に関する言及が皆無とは情けない

『.金融政策運営に関する委員会の検討の概要 』に飛びまして、コロナオペ延長に関して。

『委員は、本年9月末が期限となっている特別プログラムの延長について議論した。複数の委員は、銀行貸出残高の動向や各種のアンケート調査の結果などをみると、なお資金需要が根強いセクターが存在するように窺われると指摘した。一人の委員は、外部資金の調達環境は良好な状態を維持しているが、企業等の資金繰りは、対面型サービス業を中心になお厳しさが残っているとの認識を示した。』

『委員は、感染症の影響の収束には暫く時間がかかると予想されるため、企業等の資金繰りには今後もストレスのかかる状況が続くとの認識を共有した。そうしたもとで、一人の委員は、感染症の影響の収束が確実になるまでは、現在の政策対応を着実に続けることが重要であるとの見解を示した。ある委員は、当面は、資金繰り懸念が生じるリスクが残るため倒産件数の抑制に寄与してきた特別プログラムを延長することが適当であると述べた。別のある委員は、特別プログラムの延長を今回決定すれば、金融機関に早めに方針を示すことができ、融資を受ける企業等にも安心感を与えることができるとの考えを示した。』

そもそもコロナオペがあってもなくても銀行の貸出に直接影響を与えるとは思えないんですけど、勝手に日銀がそういうナラティブを作っているから「融資を受ける企業等にも安心感を与えることができるとの考えを示した。」とか御伽噺みたいな議論になっちゃうんですよねー。

『こうした議論を経たうえで、委員は、今回の会合で特別プログラムの期限を来年3月末まで半年間延長し、引き続き、企業等の資金繰りを支援していくことが適当であるとの判断で一致した。』

ということで、オペの長期化によるいわゆる「震災手形化」に関する議論は皆無というのが凄い。まあ社債CP買入じゃない方のコロナオペで言えば、ただの特別付利の道具になっているだけなので、そういう意味では実体経済に対しては無益無害(ただし短期市場には色々な影響がある)なので延長しても無益無害だと言ってしまえばそれまでなのですが、日銀として「企業金融を日銀が支えている」というナラティブを作っている以上、何でもかんでもいつまでも日銀が支え続けるのは如何なものか、という議論が先行きの経済回復をみている以上はその視点が出てこないってのはおかしいですよね。と思う。


あと、気象変動の話とその他ちょろっとありますが、雨宮さんの金懇とか言うのが連休前にあったのでそれと一緒に成敗しますです。ECBも水曜までには成敗しないとFOMCがやってきますね(大汗)。

まあそれが終わるとジャクソンホールまで金融政策ネタは夏休みになりますが、今回はECBが色々な論点を出してくれているので、夏休み期間中(別にワシが夏休み入りする訳ではない)も楽しめるかな、とは思っています、はい。


(この下に22日に更新したネタを残しておきます)

2021/07/22(朝じゃないけど)

お題「展望レポートの基本的見解は読めば読むほど上方修正にしか見えませんな」

さすがにこれはガースーに同情の念を禁じ得ない。
[外部リンク] オリンピック開会式への出席見送り 無観客など考慮
2021年7月21日 20時52分

全部てめえがまいた種なのにガースーにおっかぶせて逃亡した挙句にここでも逃亡とかやっぱり人間の屑だったようですな・・・・・・・・

しかし議事要旨に雨宮さんの金懇とかおんどれら連休前にネタぶっこみ過ぎじゃという感じですが、朝書き物し損なったら昼の暑さがテラヒドスなので夕方になってもさもさと起動のアタクシ。

という訳で本日は展望レポート基本的見解の前回比較の残りを全部成敗しますよ!

〇展望レポート基本的緩解ですが結局4月に出した強気見通しの自信を深めているという作品でした

展望レポート基本的見解(7月)
[外部リンク]
 


お題「元々強気だった4月展望のシナリオに確信度が高まったという威勢の良い7月展望レポート鑑賞会(その1)」   2021/07/21(水)08:07:44  
  ヤケクソムーブキタコレ!!
[外部リンク] 21時50分

『武藤氏によると、佐々木氏の辞任に伴い「佐々木さんの下で開会式を計画していただいた人たちがかなり残っていただかないともう間に合わないという状況」になった。このため「(残った人たちの)グループが全体の計画を始めたが、時間がない中で、次々と必要な人たちを仲間として誘って全体として形成された。仲間でやらないと気心がわかった人でやらないと計画が進まないので、そういう体制の中でつくられた全体像」になったという。武藤氏は「われわれが1人1人を選んだわけではない」と述べた。』

『さらに「その過程で実際にその都度相談があったわけではなく、全体像ができてからついこの間、発表する前に報告があった」として、発表まで小山田氏についてチェックしてしていなかったことを認めた。その上で、武藤氏は「われわれが全体の名簿を受け取った時に全部チェックすべきだったといえばそうだと思います」と語った。』(上記URL先より)

もしかしてチーム全体を差し替えた方がエエンチャウノ(開会式は東京音頭をエンドレス、会場の真ん中でつば九郎が空中くるりんぱを延々と披露)という感じですが、このガバガバの人選過程、記事見て爆笑の発作を起こしたのですが、5秒考えてみるとある事案を思い出してしょんぼりとしてしまいました。日本銀行政策委員会審議委員って言うんですけどね!!!!!

#武藤さんは日銀時代に隣の俊ちゃんに人生におけるツキを全部吸い取られてしまった説に1万バーナンキ


〇いつもの全文比較は連休中のどこかで実施するとしまして(とフラグを立てる)展望レポート基本的見解の確認を

既にアタクシ、「実質的にはオントラックの評価だし事実上上方修正みたいなもん」と申し上げておりますのですがまあ確認作業と言う事でご勘弁頂きたい。

[外部リンク] 2021 年度は幾分下振れているが、2022 年度は幾分上振れている。』(今回)
『2022 年度までの見通しを前回の見通しと比べると、成長率については、内外需要の強まりを背景に 2022 年度を中心に上振れている。』(4月展望)

今回は前回とオントラックになりますわな。

『物価については、エネルギー価格の上振れなどから2021 年度が上振れている。』(今回)
『物価については、2021 年度は携帯電話通信料の引き下げの影響により下振れているものの、2022 年度は概ね不変である。』(4月展望)

エネルギー価格要因のみ追加されましたということで。


4ポツ目は先行きの不確実性などへの言及。

『こうした先行きの見通しについては、感染症の帰趨やそれが内外経済に与える影響によって変わり得るため、不透明感が強い。また、上記の見通しでは、感染症の影響が収束するまでの間、企業や家計の中長期的な成長期待が大きく低下せず、金融システムの安定性が維持されるもとで金融仲介機能が円滑に発揮されると考えているが、これらの点には大きな不確実性がある。』(今回)

『こうした先行きの見通しについては、感染症の帰趨やそれが内外経済に与える影響によって変わり得るため、不透明感が強い。また、上記の見通しでは、感染症の影響は、先行き徐々に和らぎ、見通し期間の中盤に概ね収束していくと想定していることに加えて、感染症の影響が収束するまでの間、企業や家計の中長期的な成長期待が大きく低下せず、金融システムの安定性が維持されるもとで金融仲介機能が円滑に発揮されると考えているが、これらの点には大きな不確実性がある。』(4月展望)

前回は「感染症の影響は、先行き徐々に和らぎ、見通し期間の中盤に概ね収束していくと想定していることに加えて」という前提条件に関しても不確実性が強いというのを示した訳ですが、なんと今回はこの記述をバッサリと削除しております。つまり、これはワクワクチンチンパワーによって感染症の影響が今後弱まっていく(というのは通常の流行性感冒と同じレベルになる、という話しであって撲滅できるということを意味している訳ではない)という前提部分に関して、最早それは不確実でも何でもなくて、遅かれ早かれワクワクチンチンパワーによって国民の多くがATフィールドをゲットしてしまうので、そうなればコロ助パワーもネグれますというシナリオはダンディールである、という認識を示しておられる、とまあそういう話になります。

#話が若干逸れるが、ただの踏みに後付け理由してるだけだと思うんだが、海外ちゃんだってそういう評価になっている筈なのにここにきて一段と盛大に金利さがったりしたのが変異種うんたらかんたら懸念ってのも何だかなー感はありますな


5ポツ目はリスクバランス。

『リスクバランスは、経済の見通しについては、感染症の影響を中心に、当面は下振れリスクの方が大きいが、見通し期間の中盤以降は概ね上下にバランスしている。物価の見通しについては、下振れリスクの方が大きい。』(今回)
『リスクバランスは、経済の見通しについては、感染症の影響を中心に、当面は下振れリスクの方が大きいが、見通し期間の中盤以降は概ね上下にバランスしている。物価の見通しについては、下振れリスクの方が大きい。』(4月展望)

この部分、鏡での表現は同じなのですが、9ページのリスクバランスチャートを見ると経済見通しの下方リスクが減っているので、実際に予想の粒粒を見れば事実上リスクバランス評価は上方修正されている、ということになります。

つまり、総合すると「4月展望でだしてきた強気の先行き見通しの通りにオントラックで推移している」って話でありまして、緊急事態宣言再再再発令なんてキニシナイ、というのが日銀様の見通しであらされる訳でございまして、そんなフラグを立てるもんだから今週に入って感染者数チャートは上放れの様相を呈しているという所ではありますが、とりあえず次の展望は10月なので、10月までの間にはそらまあ何とかなってるでしょう(ならないのは轟轟たる非難の元でズミントーが色々とチョンボをするケースでしゅかね)という風に考えますと、中々悪運があるな日銀、と思うのでありました。

まあ上方修正しても2%は全然行かない、という図になっているんですけどね!!!!!!

んじゃ本文に入ります。


・現状の総括判断は6月声明文と同じ。

まずは『1.わが国の経済・物価の現状』から。

『わが国の景気は、内外における新型コロナウイルス感染症の影響から引き続き厳しい状態にあるが、基調としては持ち直している。』(今回)
『わが国の景気は、内外における新型コロナウイルス感染症の影響から引き続き厳しい状態にあるが、基調としては持ち直している。』(6月声明文)
『わが国の景気は、内外における新型コロナウイルス感染症の影響から引き続き厳しい状態にあるが、基調としては持ち直している。』(4月展望)

要は「持ち直している」ですな。以下コンポーネントごとの評価。


『海外経済は、国・地域ごとにばらつきを伴いつつ、総じてみれば回復している。そうしたもとで、輸出や鉱工業生産は着実な増加を続けている。』(今回)
『海外経済は、国・地域ごとにばらつきを伴いつつ、総じてみれば回復している。そうしたもとで、輸出や鉱工業生産は着実な増加を続けている。』(6月声明文)
『海外経済は、国・地域ごとにばらつきを伴いつつ、総じてみれば回復している。そうしたもとで、輸出や鉱工業生産は増加を続けている。』(4月展望)

さっき「6月声明文と同じ」と言ってしまいましたので主に4月との差分の話になりますが、輸出、生産の評価が6月声明文から「着実な」という文言を加えておりまして、これはいわゆるヘッジクローズの類ではなくて、確信度が高まっているという意味合いになりますので、表現としては強くなっている(4月対比)ということです。6月からは横ばい。

『また、企業収益や業況感は全体として改善している。』(今回)
『また、企業収益や業況感は全体として改善している。』(6月声明文)
『また、企業収益や業況感は全体として改善している。』(4月展望)

『設備投資は、一部業種に弱さがみられるものの、持ち直している。』(今回)
『設備投資は、一部業種に弱さがみられるものの、持ち直している。』(6月声明文)
『設備投資は、一部業種に弱さがみられるものの、持ち直している。』(4月展望)

『雇用・所得環境をみると、感染症の影響から、弱い動きが続いている。』(今回)
『雇用・所得環境をみると、感染症の影響から、弱い動きが続いている。』(6月声明文)
『雇用・所得環境をみると、感染症の影響から、弱い動きが続いている。』(4月展望)

この辺り評価同じ。


『個人消費は、飲食・宿泊等のサービス消費における下押し圧力が強く、足踏み状態となっている。住宅投資は下げ止まっている。公共投資は緩やかな増加を続けている。』(今回)
『個人消費は、飲食・宿泊等のサービス消費における下押し圧力が強く、足踏み状態となっている。住宅投資は下げ止まっている。公共投資は緩やかな増加を続けている。』(6月声明文)
『個人消費は、飲食・宿泊等のサービス消費における下押し圧力の強まりから、持ち直しが一服している。住宅投資は緩やかに減少している。公共投資は緩やかな増加を続けている。』(4月展望)

この辺は6月声明文とは横ばいですが、4月展望での現状判断を強めた6月声明文に対して、緊急事態宣言再発出という状況にも関わらず、涼しい顔して4月の現状判断を上方修正したバージョンを流用しておりますので、先般ロイターさんが「感染症受けて下方修正」みたいな観測記事だかリーク記事だかよーわからんものをだしておりましたが、実際には今回の感染症第何波だか忘れましたが、そういう状況に至っているものの、ワクワクチンチンが進捗する中においては気にせんでヨロシがな(確かに公衆衛生上の措置は前回よりも緩いですからそう考える方が妥当ちゃあ妥当)ということで、21年度の見通しを下方修正したのは、4-6の実績値を受けてシャーネーナーって数字をいじっただけ、というのが見え見えですな。


『わが国の金融環境は、企業の資金繰りに厳しさがみられるものの、全体として緩和した状態にある。』(今回)
『わが国の金融環境は、企業の資金繰りに厳しさがみられるものの、全体として緩和した状態にある。』(6月声明文)
『わが国の金融環境は、企業の資金繰りに厳しさがみられるものの、全体として緩和した状態にある。』(4月展望)

いつも通りである。

『物価面では、消費者物価(除く生鮮食品、以下同じ)の前年比は、感染症や携帯電話通信料の引き下げの影響がみられる一方、エネルギー価格は上昇しており、足もとでは0%程度となっている。また、予想物価上昇率は、横ばい圏内で推移している。』(今回)

『物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、感染症や携帯電話通信料の引き下げの影響がみられる一方、エネルギー価格は上昇しており、足もとでは0%程度となっている。また、予想物価上昇率は、横ばい圏内で推移している。』(6月声明文)

『物価面では、消費者物価(除く生鮮食品、以下同じ)の前年比は、感染症や既往の原油価格下落の影響などにより、小幅のマイナスとなっている。また、予想物価上昇率は、横ばい圏内で推移している。』(4月展望)

ここは6月対比横這いですね。


・先行き見通しの経済部分ですが

『2.わが国の経済・物価の中心的な見通し』の『(1)経済の中心的な見通し 』ですが、時間の都合上(この所夜暑くてですなあ、と言い訳)経済の基本的な部分を記述した所までという途中まででご勘弁頂きまして、それ以降は明日(ただし朝かどうかは知らんが夜までには上げようかなと思っている)比較ネタを投下しようかと思います、まことにもうしわけございません(平伏)。

『先行きのわが国経済を展望すると、当面の経済活動の水準は、対面型サービス部門を中心に、新型コロナウイルス感染症の拡大前に比べて低めで推移するものの、回復していくとみられる。』(今回)
『先行きのわが国経済を展望すると、当面の経済活動の水準は、対面型サービス部門を中心に、新型コロナウイルス感染症の拡大前に比べて低めで推移するものの、(途中割愛、次の所で引用します)回復していくとみられる。』(6月声明文)
『先行きのわが国経済を展望すると、当面の経済活動の水準は、対面型サービス部門を中心に、新型コロナウイルス感染症の拡大前に比べて低めで推移するものの、回復していくとみられる。』(4月展望)

見通しは引き続き2段階になっていて、当面ってのがコロナの下での話、その先はアフターコロナの話、となっています。当面の見通しは同じですな。

『すなわち、ワクチン接種の進捗などに伴い感染症の影響が徐々に和らぎ、外需の増加や緩和的な金融環境、政府の経済対策の効果が経済を支えるなかで、所得から支出への前向きの循環メカニズムも働いていくと考えられる。』(今回)
『(先ほど途中割愛で切り取った部分ですので文章が切れてます、すいません)感染症の影響が徐々に和らいでいくもとで、外需の増加や緩和的な金融環境、政府の経済対策の効果にも支えられて、』(6月声明文)
『すなわち、感染症の影響が徐々に和らぎ、外需の増加や緩和的な金融環境、政府の経済対策の効果が経済を支えるなかで、所得から支出への前向きの循環メカニズムも働いていくと考えられる。』(4月展望)

ワクチンの進捗、というのが今回入っているので、ワクチン様のお蔭で事実上上方修正というか、確信度を高めている、という風情になっています。

『その後、感染症の影響が収束していけば、所得から支出への前向きの循環メカニズムが強まるもとで、わが国経済はさらに成長を続けると予想される。』(今回)
『その後、感染症の影響が収束していけば、所得から支出への前向きの循環メカニズムが強まるもとで、わが国経済はさらに成長を続けると予想される。』(6月声明文)
『その後、感染症の影響が収束していけば、所得から支出への前向きの循環メカニズムが強まるもとで、わが国経済はさらに成長を続けると予想される。』(4月展望)

4月展望でぶっこんだ前向きの循環メカニズムで勝負しているのは同じです。以下が鏡の4ポツ部分と同じになります。なお当該部分は(文章量が長くなるから)声明文では記載されていません。

『この中心的な見通しでは、感染対策と経済活動の両立が図られるもとで、感染症の影響は、ワクチン接種の進捗などにより、先行き徐々に和らぎ、見通し期間の中盤に概ね収束していくことを想定している。さらに、わが国において、感染症の影響が収束するまでの間、企業や家計の中長期的な成長期待が大きく低下せず、金融システムの安定性が維持されるもとで金融仲介機能が円滑に発揮される、と考えている。』(今回)

『この中心的な見通しでは、感染対策と経済活動の両立が図られるもとで、感染症の影響は、ワクチン接種の進捗などにより、先行き徐々に和らぎ、見通し期間の中盤に概ね収束していくことを想定している。さらに、わが国において、感染症の影響が収束するまでの間、企業や家計の中長期的な成長期待が大きく低下せず、金融システムの安定性が維持されるもとで金融仲介機能が円滑に発揮される、と考えている。』(4月展望)

ということで続きは明日にでも。ただし朝は絶対に寝坊する自信があるので期待しないで下さい。
 


お題「MPMレビュー雑談で総裁会見から」   2021/07/20(火)08:08:18  
  いやーなんか凄いですね。
[外部リンク] 19:36配信

『23日に開幕する東京オリンピックで、地元の小中学生限定でサッカーを観戦する茨城県鹿嶋市の市立学校が、会場であるカシマスタジアムに持ち込む飲み物について「コカ・コーラ社製の飲料でお願いします」と保護者に通知していたことが判明した。市教育委員会は大会組織委員会の意向を受けた文書と説明しているものの、市には苦情が殺到している。』(上記URL先より)

この案件、コカ・コーラさんの意向じゃなくて馬鹿がスポンサー様に気を使った積りでやってるとしか思えんですな。この前起きてた「大会会場でアルコール飲料」の件で丸川のアホウがスポンサーガーとか言ったのと同じで、組織委員会などの関係者がホームラン級の馬鹿の見本市状態の為に大会に金出してるのに企業イメージ悪化とか面白案件になってしまう、という無能な味方案件にも程があり過ぎて楽しいわ、と思ったのですがその理解で良いのかなあ??

#保安上の理由で持ち込み不可で会場でスポンサーの飲み物を買ってね(せめて子供には配れよとは思うけど)、なら話はまだ分かるが


〇先に総裁会見なんだがお前ら展望レポートの質問しろよ・・・・・・・・・・・・

[外部リンク] 東京で 4 度目の緊急事態宣言、それから、オリンピックの無観客開催ということになりました。こうしたことが経済・物価に与える影響について、どうみていらっしゃるでしょうか。(後半割愛)』

『(答) ご指摘の通り、東京で 4 回目の緊急事態宣言が発出されるなど、感染症の影響によって、公衆衛生上の措置が続いています。また、オリンピックの大方の会場での無観客開催についても、人流の抑制が意識されています。当面の経済活動の水準は、やはり、対面型サービス部門を中心に、感染症の拡大前に比べて低めで推移すると考えています。』

という部分が今回の展望で21年度を下げた理由。

『もっとも、先ほど申し上げたように、世界経済の回復を背景に、輸出や生産は着実な増加を続けていますし、企業収益は全体として改善しており、設備投資は持ち直しています。こうした中、先行きのわが国経済は、基本的には、ワクチン接種の進捗などに伴い感染症の影響が徐々に和らいでいくもとで、回復していくと予想しています。』

という部分が22年度を21年度の下げ分だけ引き上げて、23年度を横ばいにした理由。

『もとより、こうした中心的な見通しについては、感染症の影響を中心に、不確実性が強いということです。』

ここが諸葛孔明の罠なのですが、「下振れリスクが強い」とは言っていない訳で、(今日は間に合わんので連休中にできればネタにしたいのですが(ECBもあるし))今回の展望レポートって経済のリスクバランスはより「バランス」の方向に振れておりまして、ここでいう不確実性にはしれっと上振れの不確実性がインクルージョンしているんですが、まさかこの状況の下で「上振れの可能性」ってのを正面切って言い出すわけにもいかないので、このような諸葛孔明の罠を掛けております。

『日本銀行としては、引き続き、わが国の経済動向をしっかりと注視していきたいと考えています。(後半割愛)』

ということなので、まあ要するにこれ想定問答棒読みではあるのですが、文章の作り方が練られた想定問答って感じでして、本当はもうちょっとこの辺のメカニズムに関する話とか物価に関する話とかを聞いて欲しかったですけど、まあこれは幹事社の最初の質問ですから、後続に期待って質問だったのかどうかは知りませんが、最初の方なのでこんなところだったんでしょうね。

でもって以下質疑応答が始まるのですが、気候変動に関する質疑はだいたい最初の幾つかの所で論点が整理されておりまして、後は延々と堂々巡りというポンコツ質疑になっておりましたので、それ以外ということでだいぶワープして後半に入った辺りの質問です。9ページのケツまで飛びます。


・コストプッシュによる交易条件悪化に対する指摘

『(問) 二点お願いします。一点目は、ちょっと話が変わってしまうのですが、資源価格の上昇が依然続いていまして、基本的には世界経済の好調な需要を反映した動きと思うのですけれども、リーマンショックの前の資源価格の高騰も中小企業の収益を直撃して、日本経済を冷やす、景気を冷やす要因になったと思います。』

これ聞いてて「やっと気候変動以外の質問だ!」と喜んで首がもげそうになるほど頷いたどすえ。

『今回もコロナというショックに企業が直面している中で、今後、企業収益に、こうした資源価格上昇によるコスト高がどれくらい大きな日本経済の下押し要因になり得るのか、その辺りのご認識を教えてください。(後半割愛)』

黒ちゃんの回答。

『(答) まず、現在の国際商品市況の上昇は、基本的にグローバルな需要が急激に増加して、一方で物流などの供給体制の回復が追い付いていないことが原因だと思います。需要・供給双方が影響していますが、供給面の制約は、急速な経済活動の再開に伴う摩擦的なものであると思います。』

まあそう整理されるよね。

『基本的に世界経済の回復に起因する面が強いと思いますので、こうしたもとで、企業収益は、交易条件の悪化が下押しに作用する部分があるものの、内外需要の回復を背景として改善が続くと考えていますので、わが国経済全体にとっては、輸出の増加その他のプラスの効果が、交易条件の悪化によるコスト上昇のマイナスの影響を上回って、全体としてはプラスに働くとみています。』

という整理(展望レポートもそういう整理になっています、為念)になっております。急速な回復による摩擦なのでいずれ解消する、という話になりますが、しかしまあそうだとすると円安になるとコストプッシュが更に効いてマイナス効果の方が大きくなるって理屈になるような気がしてきまして(ちなみに為替の質疑は無かったけど)、まあその場でそこまでツッコミはよー入れられんとは思う(ワシだって多分咄嗟に思いつくかと言うとその自信はない)のですが、改めてこういうバランスですよって言われているのを字面で見ると、日銀は為替(たぶん動かないでエエヤンと思ってると思いますが)について、コストプッシュ的な動きが国際的に起きる中での円安進行があったらどうなのよ。ってのは気になりました。

『ただ、国際商品市況の上昇による影響が業種や企業規模によってばらつきがある点には注意が必要だと思いますので、そうした点も含めて、よくみていきたいと思います。(後半割愛)』

質問で指摘があった時期では「イカ釣り漁船が燃料費高騰で漁に行ったら赤字になるのでどうしようもありません」みたいなのがキャッチーな話題としてニュースネタになってりしていましたな、うんうん。


・輪番に関して

気候変動ネタばっかりで他の質問をしている人が恐縮しているのは(さっきのもそうだけど)ワロエルと言うかワロエナイと言うかwww

『(問) 全然違う話で恐縮ですが、日本国債の買入れについて、6 月末に示した方針で、7 月以降の買入れ額を減らすというふうに発表していたかと思います。加えて、四半期毎の公表にするということで、変更もしていたと思いますが、これの狙い、あるいは背景にある考え方と、マーケットへの影響をどういうふうに考えているか、もう一つ、今後も減らしていく方向なのかというところも併せて教えて頂ければと思います。』

今後の方向性はまあ答えんじゃろうなと思いながら回答を拝読。

『(答) 7 月以降の長期国債の買入れ予定額の公表頻度を月次から 3 か月毎に変更しましたが、その前に、そもそも 3 月の金融政策決定会合で、市場機能の維持と金利コントロールの適切なバランスを取る観点から、長期金利の変動幅は上下に±0.25%程度であることを明確化しました。』

そこに話を戻すんかい。

『そして、国債買入れの実務的な対応として、4 月以降、毎月、買入れ予定額をレンジではなくて特定の金額で示すとしたうえで、当月中は原則として買入れ額を見直さない扱いにしました。』

この部分、やっと綺麗に整理できましたね。そもそもこのネタ、黒ちゃんが4月の決定会合後の会見で「こうした観点から、国債買入れオペの実務的な対応として、事前に示す買入れ予定額について、レンジから特定の金額に変更するとともに、長期金利が変動幅の上限または下限を超える惧れがある場合以外は、買入れ額を調整しないことに変更したわけです。(これは4月会合後の黒田総裁会見発言です)」って勇み足発言をしてしまった(この言い方だと10年がレンジを抜けそうになるまでオペ紙で同じ数字しか出てこない、という意味にも取れるというか、普通にスクラッチで字面見たらそう思うのが普通な希ガス)ので、なんか話がややこしくなりましたな。

『更に、7 月以降、3 か月毎に買入れ額を示すことにしたわけです。これも市場機能の一段の発揮を促すことを企図したものであり、長期金利については、あくまでも内外の経済・物価情勢などに応じて、明確化された範囲内で変動するということを想定しています。』

『もちろん日本銀行が意図的に長期金利の変動を拡大させるわけではありません。あくまでも、先ほど申し上げた明確な変動幅の中で、内外経済・物価情勢などに応じて変動する、いわば市場機能が十分発揮できるようにしたということです。』

『従って、その中での微調整ですので、国債の買入れ額を今後減らしていくといったことはありません。』

というこの説明、「国債の買入れ額を今後減らしていくといったことはありません」の部分だけを読んで真に受ければ買入は減らないという話になりますが、前の部分を見ますと「日銀が市場に対して意図的な方向性を持って買入の上げ下げをするような事はしません」という話をしている訳でして、ゆうてみれば「市場中立」みたいな言い方になっておりますわな。市場中立ってことは買入減らしても特筆するような影響が出ない、即ち「日銀が金利上昇を企図して買入を減らした、と言われない範囲内において」買入は減る方向って解釈をするのが妥当だと思うんですがどうでしょうかね。

『今回の決定会合の「当面の金融政策運営について」でも、長期金利について、「10 年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、上限を設けず必要な金額の長期国債の買入れを行う」としており、この点には全く変化はありません。』

まあ何ですな、市場中立の方向性ってのは結構な話なのですが、こうなってくると「10年コントロール」って本当にやる意味あるんけ??って話でありまして、そらまあ今いきなり外したりしたらアイヤーってなっちゃうから現実解として無理はあるのですけど、「市場中立」のスタンスと、一方で一般的な自由市場での金利形成という前提を置いた場合にコントロール対象になり得ない「長期金利」をコントロールする、という一種の「市場統制」がYCCには含意されている事を考えますと、そら訳分らんがな、という話になりまして、寄ってオペの話ってこの「市場に価格形成を任せる」の顔と「長期金利コントロールという統制市場」の顔があって、その時々で出て来る顔が違ってくるから、受けての市場ちゃんがこんらんするわな、と思うのでした。まあYCC止めろと(それはただのポジトー)。


・気候変動オペの論点整理(理念的な部分)だが麿の成長基盤強化がもろ被りなのが味わい深い

あとは大体気候変動オペの話しなんですが、途中から話が同じところをグルグル回ってしまい、バターにでもなりそうな風情でしたので、オペ関連の質疑の早い方から幾つかネタにしてみましょう。

『(問) 今回のこの気候変動に対する日銀の取り組み方針、これによって日本で企業の気候変動への取り組みというのがどうなっていくというのが望ましいと考えていらっしゃるのか教えてください。

そしてもう一点、今回骨子案を作るにあたって、一番注意した点といいますか、気を付けなければならないと考えたポイントは何なのか、教えてください。』

これは良い質問なので答えも良い答えになっています、結構結構。

『(答) 既に各企業で色々な取り組みを発表したり、業界毎に様々なことが行われているわけですけれども、何と申しましても、各企業にとっては、かなりの長期間、ハードウエア、ソフトウエアの相当な投資が必要だろうと思います。日本銀行がこうしたことを始めることを通じて、金融機関だけでなく企業自体がCO2 排出の削減に向かって具体的な計画を作成され、更にそれに沿って必要な投資、人材確保など色々なことがあるわけですので、こうしたことが一つの梃子になって、金融機関のみならず企業にそうした対応が拡がっていくことを期待しています。』

「こうしたことが一つの梃子になって、金融機関のみならず企業にそうした対応が拡がっていくことを期待しています」ですかそうですか。

『もちろん気候変動対応自体は、政府・国会の責任において計画策定や色々な規制あるいは補助といったものが行われていくわけですけれども、日本銀行としても、こうしたことを通じて、金融機関のみならず企業においても、CO2 排出削減にはかなり長期的に相当大規模な投資や人材確保が必要になるということで、そうした計画を作るという方向に加速されると良いと思っています。』

ってのを見ますと、この制度の前身ということになっている成長基盤強化貸出を最初にぶっこんだとき、というかこの時も「事務方に検討指示」→「骨子素案」→「具体的な内容」という順だったのですが骨子素案じゃなくて具体的なのが出た時、というのが2010年の6月会合だったのですが、この時に麿総裁が説明してたのがこちらにありまする。

[外部リンク] 今の質問にちょっと絡みますが、各国中央銀行が今、ある種競うように気候変動対応について対策を打ち出してきていると思います。これは、歴史的な観点からみて、中銀の役割であったり、守備範囲みたいなものが変わってきた、あるいは拡がってきたと考えるべきなのか、総裁の考え方を教えてください。(後半割愛)』

という質問のご回答ですが、

『(答) 今申し上げたように、現代の先進国の中央銀行のマンデートといいますか役割は、物価の安定と金融システムの安定に集中していますが、ご案内の通り、先進国においても、かつての中央銀行はそのような役割ではありませんでした。それから新興国の中央銀行などをみますと、幅広く色々な役割を担っているところもあるようです。ただ、現時点で、物価の安定と金融システムの安定という基本的なマンデートを何か大きく修正するというような議論は、先進国の中央銀行の中ではないと思います。』

ほほう。

『例えば、英国は政府から一定の指示を受けていますけれども、BOEの基本的なマンデートである物価の安定や金融システムの安定を超えて、あるいはそれを犠牲にしてでもやれということでは全然ありません。』

ECBを華麗にスルーするのが味わい深い。

『先ほど申し上げたように、過去はもっと違っていましたし、将来また変わるということはあり得るとは思いますが、今の時点で、先進国の中央銀行の中でそうした議論になっているということはないと思います。(後半割愛)』


ということですが、ここで2010年の成長基盤強化最初に突っ込んだときの話を漁っておりましたら、2010年5月に成長基盤強化の骨子素案が出ていまして、その時の会合後の麿会見(さっき引用したのはこの会合の次の会合です)にもこんな質問があったのですよねー。

[外部リンク] 成長基盤強化の支援策についてお伺いします。おそらくこれは日本銀行にとっても新しい試みになると思いますが、こうした新しい試みを行うのは、中央銀行に求められる役割が拡がってきているためでしょうか。また、こうした中央銀行の取り組みについて、どこで線引きをするのが適当かお考えを聞かせて下さい。』(この部分は直上URL先の2010年5月21日決定会合後の白川総裁定例会見での質問を引用しています)

質問は5ページのケツから6ページの頭にありますので回答はご覧になってちょ。
 


お題「MPMレビュー雑談:展望レポートと気候オペの第一印象はこんな感じですなってことで」   2021/07/19(月)08:16:28  
  ナムナム
[外部リンク] 都内で1008人感染 拡大歯止めかからず
07月18日 21時08分

上級国民のスポーツ大会のために下民は移動するな宴会するなだそうですが、さて実際に五輪始まったらどっちに転ぶんでしょうね(ワイは一切無興味)。


〇決定会合レビュー:誰も展望レポートの質問をしないのだがこれ全然下方修正してないよね

今回のMPMですが、
[外部リンク] 年度の政策委員の大勢見通し ――対前年度比、%。なお、< >内は政策委員見通しの中央値。』っていつもの表がある訳ですよ。

この成長見通しなんですけどね、

2021 年度 +3.5 〜 +4.0 <+3.8>
4月時点の見通し +3.6 〜 +4.4 <+4.0>

2022 年度 +2.6 〜 +2.9 <+2.7>
4月時点の見通し +2.1 〜 +2.5 <+2.4>

2023 年度 +1.2 〜 +1.4 <+1.3>
4月時点の見通し +1.2 〜 +1.5 <+1.3>

これですが、確かに21年度は下げているんですけど、+4.0→+3.8ということで、ゼロ近傍だったり、潜在成長率近辺にいるときの0.2の上げ下げは意味がでかいと思うんだが、+4%水準の所での-0.2%ってそれ誤差ジャン誤差って感じですし、しがも22年度は下げた分全戻しする形になっているので、22年度23年度は横ばい。

おまけに9ページの『政策委員の経済・物価見通しとリスク評価』を見ますと(どうでもよいのですが、このリスクバランスチャートなんですけど、円債がクッソ儲からない商売になる中、関係者の高齢化が著しくてアタクシも遠近両用メガネのお世話になっている(仕事中しか使わんけど)有様、という時代なのですが、このチャートマジで見にくいので何とかしてほしい、PDFのツールバーの+ボタン連打したわ)、21年度の成長率のリスクバランスって、今回「下振れリスクを強く意識4人」「概ねリスクはバランス5人」なんですよね。実は4月展望では「下振れリスク8人」「バランス1人」となっておりまして、まあこれは21年度の数字自体が下がっているから、いわゆる定義上は「下方修正」になるんでしょうが、これって「足もとは下げたけどその分先行き上げている」「リスクバランスが改善している」ということなので、気分的には上方修正という感じだし、上方修正ってのに語弊があるなら「4月に出してきたやたら強気のシナリオがそのままオントラックである」という結果になっていると思います。

いやまあワクチン進捗してますし、海外は米国様がヒャッハーしているし、輸出主導で製造業強いし、ということもありますので、そらまあそういう見通しですかそうですかって感じですが、4月も7月も思いっきり緊急事態宣言の中なのにこんだけ強い見通しのまま維持しているというのが何とも。

まあそれなのに不思議ちゃんなのは6月のMPMで新コロオペを年度末まで堂々と延長している訳でして、どういう整合性になっているのか不思議にも程がある。まあ3月の延長するしないの話は年末か1月の話になるから、その間に展望レポートがもう1回はあるので、次回新コロオペ延長するしないの件については政策委員見通しとの整合性を注目したいものでありますな。まあそんなの注目するの世の中でアタクシくらいかもしれませんが。


・物価見通しを見ると物価安定目標1%なのかと小一時間問い詰めたくなる内容なのが何ともかんとも

しかしまあ何ですな、4月の展望の時も同じように思いましたが、今回の物価見通しに関しては(8p)、

2021 年度 +0.3 〜 +0.6 <+0.6> 
4月時点の見通し 0.0 〜 +0.2 <+0.1>

2022 年度 +0.8 〜 +1.0 <+0.9>
4月時点の見通し +0.8 〜 +1.0 <+0.9>

2023 年度 +0.9 〜 +1.1 <+1.0>
4月時点の見通し +0.9 〜 +1.1 <+1.0>

4月見通しの時も大概に思いましたが、(図表だと並んでいるので見やすいですけど)今の日銀の見通しって今回もまた21,22と潜在成長率(そういえばコロナショック以降基本的見解で「潜在成長率」の記載がなくなっておりまして(全文の方には今でもあるので見たい方は全文をどうぞ)、コロナ前に示されていた2020年1月展望だと0%台後半、2021年4月展望の全文の方を見ますと本文15ページに2023年度について潜在成長率を幾分上回る水準って出しているので、0%台後半という認識は変わっていないと思います)を大きく上回る成長をして、23年度にはやや上ではありますが、概ね潜在成長率並みチョッチプラスデスネー位の成長を見ている訳です。

しかるに、見通しちゃんの方を見ますと、21年度の+0.6はエネルギー価格要因のテンポラリーがあって上方修正しましたけど、経済が潜在的な成長力を2年間に渡って大きく上回る、って見通し出しているのに、物価ちゃんの方は2%に向かって収束するどころか1%に向かって収束するの図になっているのが味わい深い。

この点は「経済見通しがやたらとつよい(4月展望で「所得から支出への前向きな循環メカニズムが働く」というのをぶっこんできた訳ですし)のに物価の方は2%に収束しに行かないで寧ろ1%に収束しに行く」という全然強気じゃない見通し(なお強気じゃないと申していますがこれすら怪しいのがジャパンのセキュラースタグネーションクオリティですけどね)なんですが。あのすいませんだったら漫然としてないで2%物価目標達成してくれる強力な追加策実施してくれませんかねえ、マイナス金利にYCCに日銀の社債やらCPやらの買入とかの介入漬けで円債市場ちゃんって廃人状態なんで、一刻も早く目標達成していただいて、この廃人政策を正常化して欲しいんですけどねえ、などと思うのでありました。

何か途中で話が脱線しましたが(笑)、経済見通し、物価見通し、政策のリンクが何ちゅうか整合性をもうちょっと考えてよって感じの物件(展望が単体で悪い訳ではない、全体の問題)に仕上がっておりますなあと思うのでした。

なお、中身に関してはワクチン進捗に伴いそれらの部分を調整しています。って感じで基本的な考えかたは4月に示したやたら威勢の良いシナリオのままで来ております。というだけ言って置いて、逐語比較講釈は五輪連休のどっかで投下できる体力があれば投下します。



・気候変動なんたらかんたらですがとりあえずバカスカ残高を稼ぎたい訳ではなさそうなので一安心

声明文(再掲)
[外部リンク] 紙)気候変動対応を支援するための資金供給の骨子素案』

『1.対象先
・ 共通担保オペ(全店貸付)の対象先のうち、気候変動対応に資するための取り組みについて一定の開示を行っている先で、希望する先とする。』

金融機関に実績について開示させるらしいのだが、あんまり個別事案開示する訳にも行かないでしょうけど、日銀はこのオペが本当に気候変動対応に対応しているのか、ってのどうチェックするんでしょうかね、まあその辺これから考えるんでしょ。

『2.バックファイナンスの対象となる投融資
・ 対象金融機関が上記取り組みの一環として実施するわが国の気候変動対応に資する投融資とする。―― .哀蝓璽鵐蹇璽/ボンド、▲汽好謄淵咼螢謄・リンク・ローン/ボンド(気候変動対応に紐づく評価指標が設定されているもの)、トランジション・ファイナンスにかかる投融資が考えられる。』

ローンの方はまあ良いんですけど、債券の場合ってホイホイと売却できてしまうんだが、気候オペに紐つけた社債をそのまま保有しているかどうかとかどうやってチェックするんでしょうかねえ。売買目的有価証券ではバックファイナンスしない、となると商品勘定にはメリットねえな。とか色々とおもってしまうま。

『3.資金供給の方式
・ 共通担保を担保とする円貨の貸付とする。』

これは分かる。

『4.貸付利率、貸出促進付利制度における取り扱い等
・ 貸付利率はゼロ%とする。
・ マクロ加算残高への「2倍加算」を適用する。
・ 貸出促進付利制度においてはカテゴリー(付利金利ゼロ%)の対象とする。』

これで特別付利付けるとかだったらブチ切れる予定でしたが、カテゴリー3にしている時点で残高が増えればいいというような思想になっていないのは確実なので、ああ日銀も流石に「ミクロの資源配分に中央銀行が積極的に関与するのは如何なものか」という中央銀行論に立ち返ってくれて何より。

『5.貸付期間
・ 原則1年とする。
・ 制度の実施期限までの間、対象投融資の残高の範囲内で、回数に制限を設けず、借り換えを可能とする。
―― 実質的に、長期にわたるバックファイナンスを受けることが可能。』

って書いてあるけど、そもそも全銀ベース預金超過でバックファイナンスもへったくれも無いのですが、成長基盤の場合「固定4年」ってのがあって、これ固定4年を日銀から借りてくると、ALM的な観点で長い所を買う余力が出るとか、金利が上がりそうなときにはこの4年固定に応募者殺到とか、そういう面白設計が成長基盤本則には含まれていたんですが、今回は1年のロールオーバーとなっているのは更に残高積み増しをインチキ残高でも良いので積もうみたいな感じじゃないってことですね。

『6.開始時期、実施期限
・ 年内を目途に開始する。
・ 原則として(金融調節上の支障がない限り)2030 年度まで実施する。』

金融調節上の支障がない限りってのが中々味わいがあって、こういう文言入れてる時点で残高積みあがって特別付利がコール誘導に支障をきたす的なものにならないような思想が今の所入っている、というのが見えてきたと思います(個人の感想です)。


とまあそんな感じでナマケモノモードの月曜につきこの辺で勘弁してつかあさい。
 


お題「パウエルは発言のトーンを意図的にいじってるんじゃネーノ/MPMプレビュー雑談/レビューの結果は妥協の産物?」   2021/07/16(金)08:04:50  
  最初マクラにしようと思ってたのに長話になったので独立項目にしてみたのが次のネタです(^^)。


〇まあ米国金融政策のかじ取りは難しい局面に居るんでしょうなあ(議会証言絡みの雑談)

ほほう。
[外部リンク] 午前
インフレ高進「非常に注意深く」見守るべき=米財務長官

『[ワシントン 15日 ロイター] - イエレン米財務長官は、足元のインフレ高進は一過性との見解を改めて示した上で、「非常に注意深く」見守る必要があると述べた。米公共ラジオ局(NPR)とのインタビューで、インフレについて「来月にも解消すると期待すべきではないが、中期的に持続しないことは確実だ」と指摘。「しかし当然、インフレを非常に注意深く見守る必要がある」と語った。』(上記URL先より)

えーっとですね、昨日というか一昨日というかのパウエルの議会証言ってQAはスルーしたからアレなんですが、冒頭挨拶のテキスト自体は「6月FOMC以降に他の高官が発言したタカっぽいのがリセット」位だと思ったのですが、実はあれかなりハトみたいな評価だったみたいなんですが、場所が議会であることを勘案すると、そんなにインフレ警戒発言ができない(議員はインフレ放置はケシカランの方で迫って来るので)筈なんですよね。

・・・・・つまり何が言いたいかと言うと、パウエルの場合は特にそうなんですが、発現するときのトーンを意図的に使い分けていると思われる節が特に最近はあると思うので、発言を全部そのまま馬鹿正直に受け止めない方が良いんじゃないの、って思う所はちとありますってことです。議会はどう見てもインフレ高進放置怪しからんの方向で攻めて来るんですから、インフレ警戒ネタをパウエルが入れると、早期緩和解除のトーンが自然と強い物件に出来上がってしまいますが、それをするタイミングは今じゃない(実際にテーパー開始するのを決めるころでしょ)という風に判断したパウエルが、発言のトーンを調整して変な動きを避けようってやったんでネーノとか思うの。

#そうじゃないと何でこんなにトーンが微妙に動くのかの説明がつかん

まあそういう話からしますと、アベレージインフレーションターゲットとかメイクアップストラテジーの話しだって、あれは「利上げを急がないための理屈」なのであって、過去何年の平均を見るのかとかを真面目に考えてああだこうだというのはお話としては面白いですけど、学者的なFOMCパーティシパントもいるので、そらまあそういう話しもでるでしょうけど、パウエルとクラリダって多分そういうのを一生懸命考えてるとは思えないのよね。何か最近の米債市場FED高官の発言に対する反応がちとナイーブなんチャイマスカという気がしたのでまあメモってみました。

なお、こうやってえらそーにかいたらただのフラグ建築士でした、というオチがあるかも知れませんのでまあシナリオ考える一つの叩き台にでも使って下さりますと幸いですが、まああたしゃ最近そんなことをつらつらと考えておりまする。


〇そういやMPM2日目なので何か出るからプレビュー世間話

今回は展望の会合なのと、6月にやると表明した気候変動対応オペ(でしたっけ)の内容が出て来るという会合。

展望レポートですが、今回21年度の見通しを下げるとかいうのが報道で出てましたが、幸か不幸か前回よりも新規感染者数については今回の方が盛大な勢いになってきたようなので、コロ助を受けて下方修正しました(キリッ)って言っても格好がつくかも知れませんけれども、まあそれでもどうせ「基本的な部分は変わっていない」とか言って先の見通しは変えないんでしょうとは思いますが、やっぱり4月にあそこまで盛大に強くしたのは意味わかりませんなあってのはあるから、是非会見ではツッコミを頂きたいものです。

気候何とかに関してですけど、そもそも中央銀行がミクロの資源配分に介入すべきではない派のアタクシ(市場が大混乱した時の「最後の貸し手」機能として「最後のマーケットメーカー」をするのはバジョット・ルール的な観点から否定はしませんよ、為念)ですので、まあできるだけお為ごかしのやった振りみたいなものが出て頂けると甚だ結構だし、大体からしてこのオペの前任者(?)となる「成長基盤強化貸出」で何の成長基盤が強化されたのかさっぱり分からんまま有耶無耶のうちに終了してしまっているのに、その後任とか銘打って出て来る時点でまあ真面目にやる気ねえだろとは思っています(個人の妄想です)し、むしろミクロの資源配分への過剰介入をしないためにはやる気のないオペの方が良いと思うんですよね。

などと思う訳ですが、これがまた世の中仕方ないのでありますけど、何とかストみたいな方々が端からそういう台無しにも程がある話をする訳が無いので、なんか「この貸出には特別付利がどうのこうの」みたいな話題がネタになったりするようですが、そもそも特別付利をインセンティブにするのって筋悪な話だと思うの。

何でかと言いますと、超過準備付利は本来翌日物市場金利の下限を画するために設定されるものなので、そこに特別付利のようなヘナチョコ物件をつけると、市場金利形成の方に変なハレーションが起きるので、今みたいにコールが幾らとか関係ない時(コール利回りはディレクティブ項目に入っていないので、今の日銀の「無担保コール誘導目標金利」は存在しない、というのが厳密な意味では正解になります)ならこの問題が殊更に問題にはならないのですが、通常の金利誘導による政策に戻った際に、明らかにこの特別付利の存在が短期市場金利誘導の足を引っ張ることになりますからダメでしょ、と思うのね。

とは言いましても、黒田日銀って後先考えないでオペのデザインをするのが仕様(最初のMB80兆円の時は本気で2年で達成するつもりだったと言う事にして勘弁してやるとしても、それ以降のオペ設計が毎度「後先考えないでとにかく目の前の課題だけ何とかクリアする」になっているのですよね)になっているだけに、まあ何か入れて来るかもしれませんが、気候変動対応オペに特別付利ってのはコロナオペの特別付利とは意味合いが違ってくると思うんですよ。

つまりコロナが終了すればコロナオペは終了なのでコロナオペにヘナチョコ付利とか入れても時限的ですけど、気候変動対応オペってこれ一旦ぶっこむと2050年くらいまで下手したら継続しないといけなくなる物件になるので(途中で「所期の目的は達成した」とか言って止めるとかはあるかも知れんけどさ)、そういう長い期間における頑健性を考えてデザインした方が良いんじゃないの、とは思うのですが、どうせそんなこと考えないで昭和温泉旅館増築をするに100鬼怒川温泉と言ったところですな。うんうん。

ということで今回は展望レポートの下方修正でどういう言い訳をするのかというのと、気候変動対応オペのデザインがまた例の昭和温泉旅館増築オペになるかどうかについてが注目かなとは思います。あとは会見での黒ちゃんの覇気ですかねー。



〇そんな訳でECBストラテジックレビューの続きネタを少々

チンタラと会見ネタをやっているうちにECBちゃんの方はドンドン新ネタを投下してきますが、トップページ見たらこれまたエライインパクトのある画像になっとるな。

[外部リンク] on the challenges of today
How can we foster the economic empowerment of women after the crisis? And what role does transatlantic cooperation play in shaping an inclusive recovery? Listen to Christine Lagarde, Ursula von der Leyen and Janet Yellen in our latest episode of the ECB Podcast.

中々力強い対談写真ですな^^;

[外部リンク] review

余談はさておきまして、ストラテジックレビューちゃん関連(バックグラウンドの説明もオモロそうなので週末ゆっくり読んでみようかとは思ってます)の会見ネタの続きを少々。

[外部リンク] REMARKS
PRESS CONFERENCE
Christine Lagarde, President of the ECB,
Luis de Guindos, Vice-President of the ECB
Frankfurt am Main, 8 July 2021

こちらのQAちゃんですが、一昨日ネタにしたあと自分で引用したのを見ながらつらつら思ったのですけれども、「2%シンメトリー」に関してラガルドさんは「FEDとは違うんだよなー」という説明をしていたものの、メイクアップストラテジー的なことをしたがっている感は漂っていて、そのため「オーバーシュートを許容するのかしないのか」の質問に対する答えがかみ合わなくて、同じ質疑が3周したところで「私たちはFEDとは違います、スマンがそれ以上言うのは無理」ってなってたと改めて思った次第。

ということですと、まったくの当て推量ではあるのですが、今回のストラテジックレビューって2%はシーリングではないよ、ってのを飲ませたものの、メイクアップストラテジーやアベレージターゲットと言ったあたりはドイツ様(およびその取り巻き)渾身の抵抗によって入れられなくて、ラガルド的にはちとクヤチイって所なので、どうも「2%オーバーシュート容認をどの程度行うのか」という質問に対する回答や、「2%シンメトリー」のシンメトリーの定義が歯切れ悪かったんだろうなあ、とは思いました(個人の当て推量です)。


・2%シンメトリー導入は実質的には同じじゃないの?という質問には何故かそうじゃないと仰せのラガルドはん

この質疑は面白かった。割と早い所で3人目の質問でした。

『I've got a very simple question really, which is: in what way does this review really change the way you will conduct monetary policy? In a way, symmetry was already in place so is it simply a clarification, in effect, of what you were already doing?(後半割愛)』

これはアタクシも聞きたかった質問でして、既にドラギ俊彦総裁の時から2%物価目標はシンメトリーって話しは散々していたのであって、今回ってその現状を追認して明文化しただけでネーノって思うのですが、それに対しては意外な答え。

『On your other question, “this strategy is really not much”. I am very sorry, but I don't believe so. I think it is quite a lot. Let me mention the key changes that I see myself.』

ただの「明確化」ではないそうですよ。

『We went from below, but close to, 2% to 2%. It is simple to communicate, it is solid, it is well accepted in the international economic community. It's a good balancing act between having enough room to manoeuvre in order to resist and fight disinflation and avoiding the welfare cost of having too-high inflation, 2%.』

いやだからそれこそが「明確化」なんでネーノと思うのですが、まあ強いていれば今までは「シンメトリー」に関してはイントロダクトリーステートメントの方には思いっきり書かれていますが、根幹の部分が「ビローばっとクローストゥー2%」のままだと、イントロダクトリーステートメントだから次回の金融政策決定会合までしかそれは生きていない文言なので、それだと何かの拍子に大正義ドイツ軍がシンメトリーを破壊したら元に戻ってしまうので、それを回避するために根本の物価安定の理解(のようなもの)に書いたのは意味ある、というのはまあ分からんでもない、などと申しておりますとまあそんな説明が次に来ますので、じゃあこの最初の部分は何なんのよってのはイマイチ意味が分からん。

『Second: instead of having this, I would say, rather unnoticed-at-the-time symmetry - because that was, you are correct, mentioned in the July 2019 introductory statement of the monetary policy - we put it right in the centre of our statement. It is symmetric. We define symmetry; there is no ambiguity which was associated with the symmetry that might have been alleged to be under the two rather than on both sides of two. So it's this two, simple and solid, it is symmetric and we reaffirm that the whole Governing Council regards as undesirable deviations on both sides of symmetry, which is the perfect explanation of what we mean by symmetry.』

今回はその物価安定の定義(みたいなもん)に書き込んだというのが重要で、ってこっちで話をしていましたが、更にシンメトリーの説明もした、ってのをポイントにしております。ただ、このシンメトリーの話と、下限制約の問題の話が今回のレビューで同時に投入されたのはこれまたやはり矛盾があるので、なんだかなーとは思う。

『Third, we recognise very specifically that the proximity to the effective lower bound requires, as I have said twice - but I am happy to repeat it ad nauseum, that's okay - forceful or persistent monetary policy action. We're just not saying symmetry in abstracto; we say we know that at the effective lower bound it is more complicated. There is that trap element about it and it needs to be resisted because otherwise we run the risk of having inflation expectations entrenched. That is very detrimental to price stability and the room we have to manoeuvre.』

政策金利の下限制約を考慮に入れた政策運営を行う、という部分の説明が妙にやる気満々と言うかご機嫌と言うかな感じが行間から伝わって来る(気のせいかもしれませんが)ので、ラガルドさんとしてはこの「政策金利の下限制約があることを意識した政策運営」即ち物価下振れをより警戒すべき、という部分については思い入れがある(つまりラガルドさん的にはメイクアップみたいな方をしたい、という意味)んだなあと思いましたし、この相互矛盾するのが織り込まれているというのは、大正義ドイツ軍VSラガルドなどの執行部での妥協の産物としてこのレビューが出た(と思えば4年後にまた大々的に見直すというのもまあ分からんでもない)ってところなんでしょうな、と思いましたですよ、はい。

『Fourth: we just discussed it with the previous journalist; we want the owner-occupied housing cost to be better factored into the HICP new format, if you will. In the meantime, we will take into account existing indices that actually reflect those owner-occupied housing costs.』

帰属家賃を考慮に入れたのが重要なチェンジってのはちょっと話に無理があると思う。

『Fifth: climate action is squarely in the middle of our strategy as well. It's associated with the timeline that I have just mentioned. It's very important that it be, as such, squarely in the middle of our strategy and central to what we will do in terms of our monetary framework and in terms of our monetary operations. The models that some of our teams are working on at the moment will also be very innovative in that respect.』

気候変動への考慮を入れたのも大きなチェンジってのは図々しい説明。

『Finally, but that in a way has more to do with our internal operations, but it's also critically important: that instead of having those two flow of analyses - the economic analysis and the monetary analysis - we are now clearly saying economic analysis on the one hand, monetary and financial analysis on the other hand.』

『We recognise that those two flows of analysis will need to be integrated because there is so much interference and interconnection between the two, as we have clearly seen since the great financial crisis. I've only mentioned the key changes that are embedded in the strategy review. I can assure you that it has been a lot of hard work amongst all of us in the last few months.』

最後に2つのピラーによる分析の変更というのを出しているのですが、ラガルドさんここの話になると、「これは重要な論点」「前回の大規模金融危機を教訓にして」という話をしておりまして、ファイナンシャルインバランスに関しては注目している、つまりこの点で言えばタカ派に寄った説明をしているのが中々味わいがあるんですけど、そらまあラガルドはん的にはIMFの専務理事だったんで、金融危機の後遺症でギリシャのスットコドッコイがアイヤーになったりとか、そういうのやってたから注目するわなというのもありますし、昨日もちょっと申し上げた気がするんですが、恐らくもう1回不動産バブル発生からのバブル破裂ってのをやったら中央銀行の金融政策とは何ぞやというか、そもそもお前ら政策運営するなヴォケということになりかねない、ってのも意識しているのかもしれませんな、などと思ったりもしました。


#すいません質疑1個成敗した所で時間が無くなってしまいました
 


お題「パウエルの議会証言の冒頭発言を見ましたがタカ派に見られないように作り込んでますね」   2021/07/15(木)08:36:48  
  あちゃー。
[外部リンク] 2021/7/14 14:51(最終更新 7/14 20:46) 306文字

ちゃっかり当日の写真がサムネになっているのが毎日新聞良い仕事をしておられますが、岸田は何をやらせてもダメですな。


〇パウエルの議会証言がありましたがまあ順当な中身なのではないかと思うが

[外部リンク] 14, 2021
Semiannual Monetary Policy Report to the Congress
Chair Jerome H. Powell
Before the Committee on Financial Services, U.S. House of Representatives, Washington, D.C.

『Chairwoman Waters, Ranking Member McHenry, and other members of the Committee, I am pleased to present the Federal Reserve's semiannual Monetary Policy Report.』

つーことでマネタリーポリシーリポートちゃんは
[外部リンク] Policy Report submitted to the Congress on July 9, 2021, pursuant to section 2B of the Federal Reserve Act

というのがまとめで、本チャンはこちらになるのですが
[外部リンク] Policy』って小見出しから参ります(手抜き)。

『I will now turn to monetary policy. At our June meeting, the FOMC kept the federal funds rate near zero and maintained the pace of our asset purchases. These measures, along with our strong guidance on interest rates and on our balance sheet, will ensure that monetary policy will continue to deliver powerful support to the economy until the recovery is complete.』

何時も言ってる通りの「回復がコンプリートになるまで緩和政策でパワフルにサポートしまっせ」ですな。

『We continue to expect that it will be appropriate to maintain the current target range for the federal funds rate until labor market conditions have reached levels consistent with the Committee's assessment of maximum employment and inflation has risen to 2 percent and is on track to moderately exceed 2 percent for some time.』

いつもの政策金利ガイダンスを仰せです。

『As the Committee reiterated in our June policy statement, with inflation having run persistently below 2 percent, we will aim to achieve inflation moderately above 2 percent for some time so that inflation averages 2 percent over time and longer?term inflation expectations remain well anchored at 2 percent.』

6月会合時にも申し上げた通り、から始まる部分はメイクアップストラテジー的なスタンスの説明です。

『As always, in assessing the appropriate stance of monetary policy, we will continue to monitor the implications of incoming information for the economic outlook and would be prepared to adjust the stance of monetary policy as appropriate if we saw signs that the path of inflation or longer-term inflation expectations were moving materially and persistently beyond levels consistent with our goal.』

ロンガータームのインフレーションエクスペクテーションが大きく乖離することのないようにモニターしますとな。

『In addition, we are continuing to increase our holdings of Treasury securities and agency mortgage-backed securities at least at their current pace until substantial further progress has been made toward our maximum-employment and price-stability goals. 』

やっと資産買入の話になりましたが、。

『These purchases have materially eased financial conditions and are providing substantial support to the economy.』

この買入は顕著に金融環境を緩和し、経済に大規模なサポートを与えています、って説明している時点でどう見てもタカ派な話が出ないのは明らかですね。次に行きますと・・・・・・・・・

『At our June meeting, the Committee discussed the economy's progress toward our goals since we adopted our asset purchase guidance last December. While reaching the standard of "substantial further progress" is still a ways off, participants expect that progress will continue.』

資産買入規模拡大の今のペースを変更(テーパリング)する判断基準となる "substantial further progress"にはまだまだ到達してなくて、この進展は進んできている段階ですよ、と来ました。

『We will continue these discussions in coming meetings. As we have said, we will provide advance notice before announcing any decision to make changes to our purchases.』

ということなので、証言の冒頭で出ているのは(案の定ではあるが)新しい情報は無くて、別に前のめりも後ろ倒しもしませんですね、って感じ。

『We understand that our actions affect communities, families, and businesses across the country. Everything we do is in service to our public mission. The resumption of our Fed Listens initiative will further strengthen our ongoing efforts to learn from a broad range of groups about how they are recovering from the economic hardships brought on by the pandemic. We at the Federal Reserve will do everything we can to support the recovery and foster progress toward our statutory goals of maximum employment and stable prices.』

という話しかしとらんので、結局手抜きを諦めて肝心の経済物価情勢に関する前半を読むのだ。


・経済物価情勢に関しては内容自体は威勢が良いけどとにかく「タカ派にとられる表現を徹底して回避」していますね

しゃーないので前半を読む。『Current Economic Situation and Outlook』です。

『Over the first half of 2021, ongoing vaccinations have led to a reopening of the economy and strong economic growth, supported by accommodative monetary and fiscal policy. Real gross domestic product this year appears to be on track to post its fastest rate of increase in decades. Household spending is rising at an especially rapid pace, boosted by strong fiscal support, accommodative financial conditions, and the reopening of the economy. Housing demand remains very strong, and overall business investment is increasing at a solid pace.』

景気に関しては威勢の良い話が出るのもまあいつも通りでしょう。

『As described in the Monetary Policy Report, supply constraints have been restraining activity in some industries, most notably in the motor vehicle industry, where the worldwide shortage of semiconductors has sharply curtailed production so far this year.』

自動車部品と半導体の部分で供給制約が生じており、これが関連する産業の企業活動を抑制しています、とな。

『Conditions in the labor market have continued to improve, but there is still a long way to go.』

労働市場に関しては改善していると言いながら「there is still a long way to go」と最初にぶっかましておりまして、これ自体は毎度示している認識ですけれども、労働市場の話をするときに必ず最初にこれを突っ込んできているのは、やはり早期の緩和縮小ネタにされるのは好まん、という執行部の考えを示していますので、特に6月のFOMC以降で執行部コア部分で認識が変わったようには見せていませんね。

『Labor demand appears to be very strong; job openings are at a record high, hiring is robust, and many workers are leaving their current jobs to search for better ones. Indeed, employers added 1.7 million workers from April through June. However, the unemployment rate remained elevated in June at 5.9 percent, and this figure understates the shortfall in employment, particularly as participation in the labor market has not moved up from the low rates that have prevailed for most of the past year.』

労働市場の現状について威勢の良い話を連発した後に「でも失業率(が下がっているの)は労働市場におけるスラックを過小に示していると見られる(から失業率がだいぶ下がっただけで労働市場の改善ヒャッハーという気は無い)」って説明を入れていますな。

『Job gains should be strong in coming months as public health conditions continue to improve and as some of the other pandemic-related factors currently weighing them down diminish.』

コロ助の影響が更に弱まって社会的な行動制限の緩和が進めば更にジョブゲインは進むと見ている、と言ってることは威勢が良くて、その中にちょこちょこと「でもこれで喜んでる場合じゃなくてもっともっと改善が必要」と入れてくる、というパターンですな。

『As discussed in the Monetary Policy Report, the pandemic-induced declines in employment last year were largest for workers with lower wages and for African Americans and Hispanics. Despite substantial improvements for all racial and ethnic groups, the hardest-hit groups still have the most ground left to regain.』

いつもの「社会的に立場の弱い人に今回の雇用の悪化がヒットしている」ネタですね。

『Inflation has increased notably and will likely remain elevated in coming months before moderating.』

キタコレで物価に関して。

『Inflation is being temporarily boosted by base effects, as the sharp pandemic-related price declines from last spring drop out of the 12-month calculation.』

これは中々ワロタというか、議会証言だからって事なのかもしれませんが、今回は物価の現状に関しての説明の頭で、「Inflation is being temporarily boosted by〜」と「temporarily」を冒頭でぶっこむ、という手法を取っています。普通の説明だと最初に決め打ちtemporarilyを入れないで、この一文の後に「これらの要因はtemporarilyである」って説明しているので、相手が議会でインフレに関してボコられる可能性がある、と言う事を勘案したのかもしれませんけれども、いきなり決め打ちで「一時的」と入れてきたのにはちょっとだけほほーと思いました。

『In addition, strong demand in sectors where production bottlenecks or other supply constraints have limited production has led to especially rapid price increases for some goods and services, which should partially reverse as the effects of the bottlenecks unwind.』

『Prices for services that were hard hit by the pandemic have also jumped in recent months as demand for these services has surged with the reopening of the economy.』

他の物価高の要因は、と言う感じで供給制約の話をしていずれこの制約は解消するので今の急速な一部の財やサービス価格の上昇は押し戻されるでしょうとか、サービス価格の上昇はその前にコロ助襲来でハードヒットされた部門が中心なのでコロ助要因の戻りですよ、と説明して、相手が議会なだけに当然ちゃあ当然なのですが、物価上昇がやや長引くかも、みたいな余計(じゃないけど)なことは言わないで流す辺りは、まあ色々と練ってやがるなと思いました。

『To avoid sustained periods of unusually low or high inflation, the Federal Open Market Committee's (FOMC) monetary policy framework seeks longer-term inflation expectations that are well anchored at 2 percent, the Committee's longer-run inflation objective.』

しれっとインフレ期待の話に進んでいますね。物価が思ったよりも強いだの、ややボトルネック解消が長引くだの、というような議会にボコられるような事は一言も言わないで(QAでは突っ込まれてるでしょうが)話を淡々と流そうとしている、という作り込みになっていて、これ自体は6月FOMCでの説明の基本部分と同じではあるのですけれども、それ以降にFEDの要人の一部から「思ったより物価上昇が持続するジャン」とか「住宅価格が急騰しててアカンからMBSテーパーを早めに」とか出てきていた後で、6月FOMCの時点に話を戻すという感じになっていますので、そういう意味ではハトっぽく見えるって感じでしょうか。

『Measures of longer-term inflation expectations have moved up from their pandemic lows and are in a range that is broadly consistent with the FOMC's longer-run inflation goal. Two boxes in the July Monetary Policy Report discuss recent developments in inflation and inflation expectations.』

さっきURLだけ付けたマネタリーポリシーレポートちゃんに物価とインフレ期待の話がコラムとして入れてあるそうですな。でもってインフレ期待は現状2%でアンカーされるという望ましい状態にある、という認識も同じ。

『Sustainably achieving maximum employment and price stability depends on a stable financial system, and we continue to monitor vulnerabilities here.』

これが経済物価情勢の最後の部分ですが、金融不均衡ネタが出たものの、

『While asset valuations have generally risen with improving fundamentals as well as increased investor risk appetite, household balance sheets are, on average, quite strong, business leverage has been declining from high levels, and the institutions at the core of the financial system remain resilient.』

ここで住宅価格上昇に何らかのコメントでもするかという期待はあんまりしてなかったですが、「最近資産価格の上昇が上昇していますが、経済の基礎的条件は改善しており、投資家のリスクアペタイトは改善し、家計のバランスシートが平均的には極めて強く、企業のレバレッジ水準が過去の高水準から低下しており、金融システムのコアとなる金融機関はレジリアントである」とか特に住宅価格のアセットバリュエーションに何も言わんのか、と思ってしまいました。


・・・・・・・なにせ先般ボウマン理事がMBSテーパー先行論を唱えていましたけど、住宅価格の上昇ってのは雨公の場合、ブーム増幅装置として作用しやすい(ホームエクイティーローンでアメリカンドリームだから)のでありまして、ついこの前(と言っても干支1周してますけど)サブプライムローンの住宅バブル崩壊でリーマン兄弟社があじゃぱーとかやってファイナンシャルクライシスを起こした訳でして、これでまた住宅バブル崩壊とか起きたら、さすがに「FRBに金融政策やらせるな」って組織の存亡を賭けた問題(地区連銀は決済機能や発券機能があるから残るにしても)に発展すると思うし、その位はさすがにFRBちゃんも認識しているとは思う(だからボウマンがあんな話をしたと思ってます)のですが、QAちゃんの方では何かあったかも知れないですけど、議会証言の鏡の部分では何も言わないのってチキンだなーとは思いましたが、このチキン振りが吉と出るか凶と出るか。まあアタクシも生き延びてこの先に何が起きるのかをみてみたいとは思います。

#とか書いてたらラガルド会見(何か昨日の部分を見てると先行きにそこはかとない不安がありますな、って感想なども含めた)ネタをやってる時間がなさそうなので今朝はこれで勘弁していただきとう存じます
 


お題「まあどうせジャパンは大したネタが無いのでECBのストラテジックレビューネタを続けます」   2021/07/14(水)08:07:52  
  さらにもりあがってまいりました
[外部リンク] 15時42分

これは西村はんトカゲのしっぽ切りは許さんと来ましたな、と思ったらこれ。

[外部リンク] 3人以上の飲み会に参加 7人が感染
2021年7月13日 17時08分

相変わらず飲み会クラスターとかが発生する中、ここは皆様が一肌脱いで実証実験を行うことによって、弊害がこのようにあるから酒販店や金融機関への要請が必要という事を身を捨ててお示しになられたのでございましょうねー、さすがです(棒読み)

#こちとら職場の飲み会なんてコロナ前の年末年始以来(よく考えたら1年半かよ)やってないんですが


〇ストラテジーレビューのラガルドはんのQ&Aってオープニングリマークよりやや晦渋ですな

[外部リンク] REMARKS
PRESS CONFERENCE
Christine Lagarde, President of the ECB,
Luis de Guindos, Vice-President of the ECB
Frankfurt am Main, 8 July 2021

昨日はオープニングリマークを全文熟読するという企画でしたが続いてQ&A。


・オーバーシュートやメイクアップストラテジーは明示的には認めないのはドイツ様の意向っすかね

質疑の一発目で順当にこの質問が飛んでくる。どの程度上振れを容認するんですかという質問ね。

『You said you may tolerate a transitory period of moderately higher inflation when the economy is close to the lower bound. How much of an overshoot is the ECB willing to tolerate, and over what time frame?(後半割愛)』

ちなみにこの方後半の質問も良い感じでぶっこんでいるのですがそれは後程。


回答はそもそも論からおっぱじまります。まずはそのそもそも論をご覧あれ。

『Let me get back to the basics, as I call them, which are: symmetric 2%, medium-term orientation and the acknowledgement that the effective lower bound operates as a constraint.』

これ、オープニングリマークの時も最初は「余計な文言を取っ払って2%というのをシンプルに示しました」と言っているのに、そのあとシンメトリックの話(まあここまでは良いとしましても)しておいて、その更に後に政策金利の実効下限制約ガーってお前さっきシンメトリーって言ってたのにやっぱり情報にティルトしてるじゃん、と言う説明をしていて、この2%ってのたぶん妥協の産物だったんだろうなあと思わせてくれるんですよね。

つまりですね、2%です上にも下にも同様に大きな乖離は許容しません(景気サイクルの中で若干ズレるのは致し方ないし、そこでは一々調整しないですけど)、ってのが今回の結果として出たインフレーションターゲットの中身であって、まあシンメトリックってのもそこに含意はされているけど、下方リスクの方をより注意すべきとは書いてないので、ここの所がどう運用されるのか(例えばECBの場合は域内で物価上昇率に差が出るような事態(勿論それはサステナブルではないにせよ)が生じた場合にどうするの、とかいう論点もあると思うの)ってのはそこまで事細かに物価目標の所で定義していない、というファジーな部分があって、この説明の下限制約云々についても、どこまで考慮するのかというのは運用次第な気がします。もちろん近い将来に急にタカ派になってそんなの話しましたっけ?ウフフ♪みたいなことにはならないと思いますけど。

『The essential feature of our strategy is our commitment to reach the target; to reach that 2%. When we say that it's a symmetric 2%, the Governing Council regards as equally undesirable deviations that are either positive or negative.』

この「下限制約がある」って話と「ターゲットからの乖離は上下同じように望ましくない」って話の間に明らかにコンフリクトがあるのですよね、さっきも申し上げた通り。ここが謎過ぎてマジで頭痛いんですが、ただまあしつこく申し上げているように、現状のラガルド体制では実務的には下への乖離がより望ましくないってスタンスを取って来ると思う(ので次回会合でガイダンス変更というのは普通に今までのよりダビッシュ風味を強めると思うんだが)のですけどどうでしょうかね。

『Third point: we know that 2% is not going to be constantly on target. There might be some moderate temporary deviation in either direction of that 2% - and that is okay. What we are very concerned about is any sustainable, durable, significant deviation from the target - and that will require forceful reaction in both directions.』

2%じゃないといけないという訳ではなく、経済の動きに応じて多少ズレるのは一々金融政策で対応しませんよ、というのはまあその通りですよね。

『The fourth item, which is going directly to your point, is that we recognise that the effective lower bound constitutes a constraint. Therefore we have to take specific action in order to simply maintain the symmetry.』

さてこの点、何か微妙に哲学的というか何というかな言い方ですが、要はさっきの上振れをどの位許容するのか、という質問の答えがここからおっぱじまるようで、ページの方ではここでパラグラフが分かれます。

『In that situation, it requires an especially forceful or persistent reaction in order to avoid that negative deviation from the target risks entrenching inflation expectations. In case of an adverse shock in that situation, more forceful and especially forceful reaction will be needed.』

ここの説明部分では、物価が下振れの方で推移するとインフレ期待は下がるわ経済のショックへの対応に向けた金融政策の糊代が足りなくなるわでエライコッチャでございます、という話をしていて、いやだからお前さん「上と下との乖離はイコールに望ましくない」って入れてるステートメントの方とちゃうやんって感じではあるのですが、まあそういうバックグランドがあるから、

『Closer to the effective lower bound, those actions might be more persistent. 』

実効金利の下限制約に近い所にあるとき、金融政策による対処はより持続的になります、って言い出しまして、その持続的とは何か、というのが、

『This may imply that for a transitory period, inflation is moderately above our target.』

よって、そのようなシチュエーション(今)の時は、一時的にモデレートリーにターゲットを上回る状態になることも含まれます、って言っているので、要はラガルド的には上振れ容認なんですが、どうせこれドイツ様あたりの北側軍団が「明示的な上振れ容認は許さん」とネジを巻いてきて、その結果オーラルではこういう説明をするけど、ステートメントの方では「上下とも同様に乖離は許さん」という表現になったんでしょうなあと勝手に決めつけて妄想してるけど違ったらゴメンよ。

『The key commitment we have is our commitment to 2%. We respond to the effective lower bound constraint by deciding to take especially forceful or persistent action in the face of adverse shocks in order to avoid that inflation expectations be entrenched.(後半割愛)』

最後にしつこく物価の下振れでのインフレ期待の下振れや政策金利の糊代ナッシング問題に触れていて、お蔭でこれ元々のステートメントに対して、このインフレ上振れ容認がどの程度の話なのか、という興味が出て来るわけでして、当然他の人も質問を飛ばしてくるのは順の当でありますな。

さっそく次の人が追い打ちをかけております(素晴らしい連携だし日銀記者クラブはもうちょっと連携した質問によって会見でストーリーを喋らせるようにしてほしいもんだと思うんだがどうせ今回も水虫会見しかしないのは分かっているのでうっかり会見中継聞いた日には耳と心の浄化のためにラガルドかパウエルの記者会見聞かないといけませんな)。

『(前半割愛、さっきの人の続きではなく次の人の質問です)Second question is going back to what Carolynn was asking about tolerating an overshoot; I understand that, but tolerating and targeting are two very different things. Could you just confirm that, after periods of low inflation, the ECB will not seek a higher inflation rate but merely tolerate if that happens but that's still not the target to overshoot?』

ラガルドはんの趣旨は分かるんだが、ターゲット政策と乖離容認ってのは別の概念だから、もう少し詳しく話してほしいんだが、ということで、「after periods of low inflation, the ECB will not seek a higher inflation rate but merely tolerate if that happens but that's still not the target to overshoot」ってな訳で、メイクアップストラテジーやアベレージターゲットな訳では無いのか、というのをコンファームさせてくれ、という質問が飛んできております、そらそうだ。

『(前半割愛)On your second point: let me again repeat what we have agreed and what we have committed to do.』

結局そもそも論を繰り返すラガルドはん。

『We are committed to target 2%, and we are defining very clearly what symmetry is to us; equally undesirable deviation on both sides of the target, positive or negative. We also acknowledge that, given the effective lower bound, that constitutes a constraint on us.』

同じ説明の繰り返しなんですが、いやだからそこ矛盾してねえかって思うんだがこれで押し通すのが何とも。

『We have to take some special action to restore the symmetry, if you will. To that end, we recognise that in case of adverse shock it will require especially forceful or persistent action on the part of the ECB. We also acknowledge that, given that especially forceful or persistent action, this may imply transitory periods in which inflation is moderately above target.』

結局さっきの回答とまったく同じ回答しかしてないんですが姐さん、と思ったらさすがにもう1パラグラフ説明があった。

『There are multiple ways to deal with the effective lower bound.』

政策金利の下限制約に対処する方法はいろんなもんがある、と来ました。

『This is something that many central banks around the world are facing at the moment in these circumstances of low interest rates. Our response to that effective lower bound - which we account for, which we acknowledge - is this especially forceful or persistent reaction in order to avoid that low inflation actually entrenches inflation expectations at a lower level than our target.』

『That's our response, so let's try not to compare it with what others are doing elsewhere. There are multiple ways to deal with it; this is our way of dealing with the effective lower bound in order to restore symmetry.』

色々な方法があるってのは政策ツールはいっぱいあるよ的な話じゃなくて、対処する方法は各国それぞれ状況に応じて行うものなので他国と比べるものでは無い、とか謎の説明をしておりまして、結局オーバーシュートを容認するのかどうなのかというのについて答えないのでありました。


1個飛ばしまして(それも別の重要な質問なんですけど)「お前の話はわからん!」と大滝秀治ばり(かどうかは知らんが)に再度突っ込みが入ります。そらこの説明じゃわからんもんね。

『Could you just address the question - and sorry to make you repeat yourself, and hopefully we'll get a little bit further on it - I'm still not clear on whether this is a target for you to overshoot the inflation target after a long period of low interest rates, low inflation and low inflation expectations.』

結局の所「長期間に渡って低物価が続いた後にオーバーシュートを容認するのか、という質問に対する姐さんの説明がわからんのだがもうちょっと踏み込んだ説明は無いのけ?と言われるの巻。

『Is that a commitment of the ECB now to overshoot the target in response to that period of, as you said, the risk of entrenched low inflationary expectations? Or is it just something that you're saying might happen as a result of your response to those conditions? I think it's important to clarify that.(後半割愛)』

その点は重要なのでクリアカットに説明してくれ、とツッコまれます。


ラガルドはん。

『On your first question: I want to repeat and reaffirm as strongly as I can that our commitment is to deliver on our target; our target is 2%. We are committed to delivering on that price stability target that we have newly defined. We recognise that there will be a constraint to that effect because of the lower bound environment in which monetary policy action is taken; as a result of which we know that to resist in the face of adverse negative shock, we will have to deploy an especially forceful or persistent reaction. What we want to do, as you very well picked up, is to avoid that the negative deviations actually entrench inflation expectations, which would indeed be detrimental to the price stability objective that we pursue. In the process of defining our commitment, this especially forceful or persistent reaction, this may well imply for a temporary period inflation that is moderately above target.』

ちょwおまwww同じ回答しかせんのか永遠に質疑がリピートするぞ、と思ったら姐さんさすがに追加情報を入れてくれました。次のパラグラフになります。

『Are we doing average inflation targeting like the Fed? The answer is no, very squarely, because there are multiple ways to respond to this effective lower bound constraint.』

1個前に引用した質疑で「色々な方法がある」と答えたのはこういう事を含意する説明だったようでして、「我々はFEDとは違うんです(ドヤァ)」って事だそうです。まあこの点に関してはFEDのようなメイクアップストラテジーとかアベレージターゲットなどと言い出すと、さすがに「上下ともにイコールに乖離はアカン」っていうのを矛盾してくるし、そもそもそういうハトハト対応に関してドイツ様が暴れて却下したんだろうなあ、というのは妄想に難くありません(個人の妄想です)。

『Ours is the one that I have described; which is to accept this especially forceful reaction, or persistent reaction, depending on how close we are to the lower bound. It is perfect recognition that this may imply temporary deviation, a temporary period in which inflation is moderately above our target. I cannot be clearer than that.(後半割愛)』

さすがに同じ質問がぐるぐる回るのを回避しようという事で最後に「I cannot be clearer than that.」と言っていまして、FEDみたいな明示的なメイクアップ戦術をとるわけではない、というのだけは明示的にしてきましたけれども、「それ以上はよー言わんわ勘弁してーな」とゆうとるのは、上方乖離が出てきたときにドイツ様およびその金魚のフンVS執行部およびその他南の方の国など、の間で金融政策対応に関して見解のずれがでかくなるだろうな、という所までは把握したので、その状況は面白そうで是非見たいので、ユーロ圏の物価もドドーンといったれや!!と思うのですが、どうみてもただの野次馬です本当にありがとうございました。


・・・・・・てなところで時間もアレなので本日はこの辺で勘弁させて頂きとう存じます。
 


お題「ECBストラテジックレビューネタでラガルド会見の冒頭ステートメントを鑑賞」   2021/07/13(火)08:14:31  
  何かもりあがっておりますな。

[外部リンク] 06時37分

むしろ趣旨が十分に伝わったから騒動になったのではないかと思ってましたが、ゆうてこの
オッサンが独断でそんな話をするわけねえじゃろと思っていたらこんなのが出とるのだが。

[外部リンク] 21時54分

案の定の流れではあるが一段ともりあがるのかどうかは知らん。とりあえず東京新聞(中日新聞)がんばってくんなまし。


〇ECBのニューストラテジーネタだが「2%に引き上げた」だけで話を済ますには惜しいので

ということで本日はオープニングリマークを成敗して参ります(Q&Aまでは多分いかない)
[外部リンク] Lagarde, President of the ECB,
Luis de Guindos, Vice-President of the ECB
Frankfurt am Main, 8 July 2021

ECBのサイトに今だとトップページからリンクがあって、こちらの会見が聞けるのですけど、59分あって最初の15分がオープニングリマークでした。このストラテジックレビューって「ビロー2%」が「シンメトリー2%」になったぜヒャッハー!だけで済ませてしまうのは色々と惜しい(ちなみにバックグランドの認識の話が別紙であってこれがクソ長い)物件なのでじっくりと成敗中ですので成敗の成果でも並べさせて頂きますわ。

ということでオープニングリマークの冒頭のパラから参ります。


・さすがに2%は金融政策の都合だけとは言ってないな

最初のパラはただのご挨拶なのですが引用だけしておきます。あたくしは読みましたが読み飛ばして構わんと思う。

『The Vice-President and I are very pleased to welcome you to our special press conference. Yesterday the Governing Council unanimously approved the ECB’s new monetary policy strategy. This brings to a successful conclusion the strategic review that we have been conducting over the last 18 months, drawing on an immense collective effort by staff at the ECB and the national central banks of the euro area. We have worked within the existing Treaty and taken the ECB’s primary mandate of price stability as a given.』

『The review has allowed us to challenge our thinking, engage with numerous stakeholders, reflect, discuss and reach common ground on how to adapt our strategy. The new strategy is reflected in the document entitled “The ECB’s monetary policy strategy statement” that was published earlier today. It is a strong foundation that will guide us in the conduct of monetary policy in the years to come. Let me explain the key elements of our new strategy in more detail.』

はいどうぞ、と始まる最初の部分に「2%シンメトリー」が出て来る。

『To improve the clarity of our price stability objective, and with the aim of better anchoring inflation expectations, we have decided to amend our formulation of the objective. The Governing Council considers that price stability is best maintained by aiming for a two per cent inflation target over the medium term.』

ただ、今回のは正式にはシンメトリー2%なのではなくて「2%」と一言にしているんですよね。何でかというと、

『A two per cent inflation target is consistent with standard definitions of price stability and provides a safety margin to protect the effectiveness of monetary policy in responding to disinflationary shocks and to guard against the risk of deflation.』

物価安定のスタンダードな定義であり、というのが声明文の方では入ってなかったけど、こっちでは入っております。ただし、例の「金融政策の有効性を高めるため」というのは相変わらず残っていますが、そこでも「ディスインフレの時の金融政策の有効性を確保することによってデフレーションのリスクに対処する」、って説明を入れているので、単に金融政策の発動余地だけで言っている訳ではないよ、というのは示しているには示していますね。


・目標2%ピンポイントなのであって、シンメトリーは実務上の指針という扱いのようじゃな

『This specific quantitative target is clear and easy to communicate, and provides a strong anchor for inflation expectations, which is essential to maintain price stability. It replaces the previous double-key formulation of below, but close to, two per cent, which was widely seen as too elaborate and occasionally giving rise to misperceptions about the Governing Council’s aspirations. 』

ここで「スペシフィックに2%としたのは」ということで理由が書いてありまして、(clear and easy to communicate, and provides a strong anchor for inflation expectations)これどういうことかと言いますと、まあワシらはシンメトリー2%というのが実務上使われるって共通認識だし、ECBもそう言っていますが、あくまでも2%スペシフィックにしたのに意味があるのであって、そういう文脈からすると・・・・・・・・・・・・

『The new formulation removes any possible ambiguity and resolutely conveys that two per cent is not a ceiling. The Governing Council’s commitment to the two per cent target is symmetric. Symmetry means that the Governing Council considers negative and positive deviations of inflation from the target to be equally undesirable.』

ここでシンメトリーの説明になります。まず従来のダブルキー(below, but close to)が外れたので2%がシーリングではないのが明確になった事、シンメトリーと言うのは2%からの乖離に関しては上昇下落ともに望ましくない、と入れている辺りが、ドイツ連銀が暴れた跡があるな(個人の妄想です)という感じになります。

と申しますのは、よくある説明だと「デフレーショナルになってしまうと対処が難しいが、インフレの方は引き締めればサクッと止められるから、下振れに関してはおおいに警戒しないと行けない」ってものなのですが、ここではそういう説明をしておらず、これはどう見てもドイツ連銀の意向が反映されてるだろ、って感じで読むと味わいがあるというものです。


・シンメトリーの説明は続くのだがこの辺は「今の状況だと標準的な金融政策のテキストよりも緩和を引っ張る」話

次のパラグラフである。

『To maintain the symmetry of its inflation target, the Governing Council recognises the importance of taking into account the implications of the effective lower bound on nominal interest rates.』

ちょwwwwwおんどれら預金ファシリティ金利を▲50bpまで下げておいて何が「the effective lower bound on nominal interest rates」だよ大体からしててめえらがマイナス政策金利なんてやるもんだから日銀が真似っ子して行き詰まりを示していたマネタリーベース直線一気政策からマイナス金利政策に舵を切って、円債村はナパーム弾で焼き尽くされてしまってこちとら着の身着のままで村を追われてはや何年って世界なんだぞおいこらふざけるな、と思ったのだが、もしかしてこの人達は「MROは0より下には下げない」とかで下限制約がとか言ってるのかね。

まあいずれにしても、名目金利の下限制約ってのを堂々と言い出すってのは、困った時に追加緩和と称して預金ファシリティ下げたりマイナス金利貸付をぶっこんだりしている政策は何だったのって話に繋がるような気がするんだが平気で言うのがECBだなあと思いました。

『In particular, when nominal interest rates tend to be low throughout the business cycle, like at present, the economy operates not too far from the lower bound. Episodes in which the policy rate is constrained at the lower bound are often associated with disinflationary pressure.』

節子、それは原因と結果の因果関係が逆や。どう見ても原因が「ディスインフレーショナルな圧力」で結果が「名目金利の下限制約に金利が張り付く」じゃろ。ということでこのパラはだいたい屁理屈説明のコーナーだなと推察。

『Addressing this requires especially forceful or persistent monetary policy measures to avoid negative deviations from the inflation target becoming entrenched.』

と思ったら案の定で、さっきは2%から上下の乖離がシンメトリーって言ってたのですが、こちらでは名目金利の下限制約があるから物価が下振れを継続的にするとか盛大にするという状況は特に避けるべき、って説明をしていて、そりゃ言いたいことは分かるんだが、マイナス金利を思い切り深掘りして世間に低金利まき散らしておいて今更名目下限金利ガーとか言うなよって感じですな。

でもってよく考えたらこれ「必要ならば長短金利の引き下げによって追加緩和(キリッ)」とか言ってる日銀ちゃんが、すっかり主要国の風潮から取り残されまくっている、というオソロシスな事実をも示しておる訳で、これは麿も落涙を禁じ得ないでしょうな。

『In these conditions, in the face of large adverse shocks, the ECB’s policy response will, as appropriate and grounded in a careful proportionality analysis, include especially forceful monetary policy measures. In addition, closer to the effective lower bound, it may also call for a more persistent use of its monetary policy instruments. This may also imply a transitory period in which inflation is moderately above target.』

ここでは物価の上振れ容認の話をしておりまして、「政策金利が下限制約近くにある状況においては、金融政策ツールはより持続的な使う(=緩和政策を標準的な期間よりも長くする)ことが必要であり、これは物価がターゲットをモデレートリーに一時的な期間上回ることを含む」という話で、ステートメントの方にもまあこの説明がありましたので、これはこれでドイツ様との妥協の産物ですかね。ただこちらでは明確な「メイクアップ」のような取り戻し、あるいはアベレージターゲットみたいなものは明確に出されなかったので、その辺もドイツ様との調整の結果じゃないのか、と勝手に思っておりますが実際はどうなんだか。


・HICPを使うが帰属家賃を考慮するためにどうのこうのという話

物価のコンポーネントの話になります。

『The Governing Council judged that the Harmonised Index of Consumer Prices (HICP) remains the appropriate price measure for assessing the achievement of our price stability objective. At the same time, we have heard the calls of European citizens for a broader coverage of housing costs in the HICP. The Governing Council has therefore recommended a roadmap for the inclusion of owner-occupied housing in the HICP, while recognising that this is a multi-year project to be led by Eurostat. During the transition period, the main reference index for monetary policy will remain the current HICP, but initial estimates of owner-occupied housing costs will play a supplementary role alongside our set of broader inflation measures and will help us assess the contribution of housing costs to inflation.』

これは声明文の方でも同じ説明でしたが、2%の計測をするにあたって、HICPを使うのが適切だが、住宅の帰属家賃が考慮されておらず、今後帰属家賃の統計も入る予定なのですが、数年かかりますんでその間は正式な数字の前に補助的に外挿したものとか、補助的に他の物価もみていきますよ、という話。


・データディペンデントとは言わない&雇用、金融安定、気候問題への目配りとな

次は金融政策は中期的な見通しによって行いますよ足元の数字がブレたら一々反応するもんじゃないですよ、というお話から始まりますが途中からちょっと味わいがある。

『Our new strategy confirms the medium-term orientation of our monetary policy, which, since the inception of the ECB, has been an important principle of the strategy. It recognises that monetary policy cannot and should not attempt to fine-tune short-term developments in inflation. Monetary policy affects the economy with variable time lags.』

さすがに最近誰も言わなくなったけど、昔置物一派が日銀批判している時に、2%物価目標はエアコンの温度調整とかオートパイロットみたいなもんなのに、それを取り入れないとか馬鹿じゃねえかみたいな事を言ってた(本石町さんの昔のブログの方の昔のログのコメント欄とか探すと出て来るで〜)訳ですが、金融政策はそういうもんじゃねえ、という当たり前の説明ですが、これは2%を上回った途端にギャーギャー言われるのを避けるための説明でしょうなとは思いました、何を今さらこの説明、とは思いますけど、この先が味わいがある。

『The medium-term orientation allows us to be forward-looking and respond flexibly to fluctuations in output and inflation.』

FEDが「データディペンデント」というのの向こうを思いっきり張って、中期的な運営をする金融政策ってえのは「フォワードルッキング」であり、物価や生産などの変化に対して柔軟に対応する(=一時的なブレに一々対応しない、って含意でしょうな)ということである。と来まして、

『Flexibility is important, since the appropriate policy response depends on the circumstances as well as on the source, magnitude and persistence of the shocks affecting the economy. 』

今度は「フレキシビリティが重要」と来ましたが、それは経済に対して潜在的あるいは持続的に大きな影響を与えるショックに対しての対応をすることも適切、という所から来ていまして・・・・・・・・

『The medium-term orientation also allows us to cater for other considerations relevant to the pursuit of price stability. Employment, financial stability risks and climate change are some of the areas that we looked into in greater depth during the strategy review.』

物価の安定に対して影響を与える他の要素、例えば雇用(ECBは物価のみマンデートなので別枠になる)、ファイナンシャルスタビリティ、気候変動などについては今回のストラテジックレビューで大いに深掘りして検討しました、と来ました。


・政策金利操作がメインツールだが特に低金利状況においては非伝統的なツールが有効ですよ

『We have also carefully reviewed the appropriateness of the instruments in our monetary policy toolkit. It is clear that the set of ECB policy rates - the rate on our main refinancing operations, the deposit facility rate and the marginal lending rate - will remain our primary instrument. But, in a low interest rate environment in which the policy rates are more likely to encounter and remain constrained at the lower bound, the ECB will continue to employ other instruments when the need arises. Forward guidance, asset purchases and longer-term refinancing operations over the past decade have helped mitigate the limitations generated by the lower bound and will remain an integral part of the ECB’s toolkit, to be used as appropriate.』

まあ順当な説明ですが、政策金利がメインツールですが金利が低くなった時には、今までの政策ガイダンス、APP、TLTROは有効なので今後もツールキットにするんですと。


・これはマネタリーベース直線一気理論の方々にご感想を是非お伺いしたい

『We have also made important changes to our analytical framework.』

アナリティカルフレームワークの所が実に味わいがあるので見てみましょう。

『This framework provides the foundation for our monetary policy decisions, including the regular proportionality assessment of the effectiveness, efficiency and side effects of our measures. Historically, the ECB has been known for its “two pillars”, which identified risks to price stability as originating from two distinct domains: the “economic analysis” and the “monetary analysis”. These two sources of risks were cross-checked against each other to form an overall assessment.』

金融政策において、ECBは「2本の柱(two pillars)」ということで、「economic analysis」と「monetary analysis」を出していて、イントロダクトリーステートメントの政策の話が終わった所からこの2つの柱(ちなみに日銀の展望レポートでの点検の2本の柱ってのもこの真似っ子なんですが、真似っ子と言われたくないので英文では「first perspective」と「second perspective」にしています)が出てきますが、マネタリーの方ってガチのマネタリーアナリシスで、ご覧になってられる方ならご存知の通り、M1とかM3とかの話が出ているのですが、最近はどんどんこの部分が定型文化しているのはご案内の通り。でもって2つの柱の後にクロスチェックのコーナーもありますが、何をどうクロスチェックしてるのか良く分からんけど結論はある、という物件になっておりました。これを是正するということで・・・・・・・・・・・

『Our new strategy acknowledges the advantages of having two specialised areas of analysis on the economy, but also recognises the value of integrating the analysis, in a world in which there are multiple feedback channels from the monetary and financial spheres to the broader economy, and vice versa.』

マネタリーあんどファイナンシャルスフィヤーとな。

『This new integrated assessment builds on the evolution that our economic and monetary analyses have undergone over time. The monetary analysis has increasingly focused on assessing the transmission of monetary policy measures, as well as the risks to price stability from financial imbalances.』

マネタリーのアナリシスは、M3がどうしたとかそういう話しよりも、金融政策の波及ルートに対しての分析という面を重視していきます、というか既にそのようになってきております。でもってこれはファイナンシャルインバランス即ち金融不均衡が物価安定に与えるリスク、って要はバブルでヒャッハーからの崩壊アイヤーでデフレーショナリーみたいなリスクですけど、そういうのを点検するものにしますよ、と従来からその分析はしているんですけど、正式に分析のテーマに格上げされました。んじゃその背景は何ですかということになりますと、ここで置物一派の感想をお伺いしたい部分が登場します。

『Meanwhile - owing to a weakening of the link between monetary aggregates and inflation - the original focus of the monetary analysis has become less important.』

>a weakening of the link between monetary aggregates and inflation
>the original focus of the monetary analysis has become less important

(;∀;)イイハナシダナー
(;∀;)イイハナシダナー
(;∀;)イイハナシダナー

・・・・・・ってマネタリーなんとかの本家から梯子を外されてしまいましたが、未だに「マネタリーベースの拡大方針を続けるとインフレ目標がアンカーされるからオーバーシュート型コミットメントを設けている」とか言ってる日銀、完全に主要国の流れから遅れた化石のような存在になってしまっておられまして、「世界標準の金融政策」とか言ってたのが化石であり、麿が世の中の先を行っていた(先に行き過ぎで理解されにくかった)ということが良く分かるという実に素晴らしいコーナーで、別に政策インプリケーション的にはファイナンシャルインバランスネタってドイツ連銀がどうせねじ込んできただろうという感じの話ではあるのですが、マネタリーベース理論に対して生き引導を渡しているという意味においてアタクシこの部分に痺れました(ただの変態です)。

『At the same time, the global financial crisis brought to the fore the relevance of macro-financial linkages that further emphasise the need for integrated analyses.』

グローバルな金融危機によって、マクロ的な国際金融のリンケージとその影響するところに対するより深い分析が必要であることが示されています。ということで物価は貨幣的現象だからマネタリーベースあるいはマネタリーアグリゲートがどうのこうのだからとか仰せになっていた方々の反論か反省文はまだでしょうか?


・気候変動リスクの話は別紙でアクションプランが出ているので後日そっちで

『We have acknowledged that climate change is an existential challenge for the world, and it is of strategic importance for the ECB’s mandate. The Governing Council therefore decided to account explicitly for the implications of climate change and the carbon transition in our new strategy. The Governing Council today commits to an ambitious action plan, outlined in the dedicated press release. The action plan covers several key areas. First, we will further expand our analytical capacity in macroeconomic modelling and develop statistical indicators and new tools to assess the implications of climate change for monetary policy transmission and price stability. Second, the ECB will introduce environmental sustainability disclosure requirements for eligibility for collateral and asset purchases. Third, we will adapt our risk assessment framework, our corporate sector asset purchases and the collateral framework for climate-related risks.』

社債の担保や買入で気候変動対応とか環境に対するサステイナビリティとかのレポーティングを企業が行っているかどうかを考慮する、みたいなキナ臭いことが書いてあって、ナンジャソラという感じではあるのですがこれはまた別途紙が出ているのでそっちも見て行きましょう。まあ中銀がミクロの資源配分に介入する話は筋が悪いと思うけど。


・コミュニケーションについて

『During our review, we also addressed the communication of our monetary policy. We heard directly how our policies affect the lives of European citizens and their desire to better understand those policies. Our last review took place well before smartphones were around, so there was a strong case for enhancing our communication with the outside world.』

と、一般の方々とのコミュニケーションがーという話を始めまして、

『You will notice some changes in the coming weeks relating to our regular communication.』

ほう。

『For example, a new, more narrative-based, and more concise monetary policy statement will replace the introductory statement at our monetary policy press conferences.』

イントロダクトリーステートメントの形式が変更になるようだが、ナラティブベースにしたら却って正確性を欠かないかという気がするんだが出てからのお楽しみにしておこう。

『But also, our monetary policy communication geared towards the wider public will be adapted through a more visualised and more accessible approach.』

ビジュアルなものを出す・・・・・・・なにかどこかのフリップ芸を思い出して嫌な予感しかしないのだがw

『And, reflecting the successful experience with the listening events, the Governing Council intends to continue to interact on a regular basis with the public via Eurosystem outreach events.』

タウンホールミーティングみたいなのを今後もするとな。


・次回の見直しは4年後です

『The review of our strategy that we have just completed took place 18 years after the previous one. Looking ahead, the rapidly changing world that we live in means that we cannot wait for another 18 years before undertaking the next review. A regular review cycle, with the Governing Council periodically reassessing the appropriateness of its monetary policy strategy, will ensure that the strategy remains fit for purpose. It will also further enhance the ECB’s transparency and accountability to European citizens. We intend to carry out the next assessment in 2025.』

ということで、

『The Governing Council yesterday also endorsed a longer explanatory overview note on the ECB’s monetary policy strategy, which will be published after the press conference.』

この背景説明の紙がまた長いんですよね。まあボチボチ成敗します。

『We are now ready to take your questions.』

以下は後日でご勘弁くださいませ。
 


お題「FSBレターが出てたのでメモ/FOMC議事要旨、経済物価情勢の論議部分を真面目にみてみる」   2021/07/12(月)08:06:24  
  なんというメンタル。
[外部リンク] 14:56 (JST)7/11 22:38 (JST)updated
コピーライト 一般社団法人共同通信社

えーっと、ガースーってお前の後始末全部おっかぶされて苦労(不手際も多いが)している結果がこうなってるんであって、お前がそのままやってたらもっと酷いことになってただろうが何言ってんだ此奴は。

なお、中身の発言はみていないw


〇FSBレターが出てて気候変動ネタのロードマップがあるんですと

[外部リンク] June 2021
To G20 Finance Ministers and Central Bank Governors

最初が

『For the last year, we at the Financial Stability Board (FSB) have focused our efforts on addressing the strains in the financial system resulting from the containment measures implemented in response to COVID-19 - the “COVID Event”.』

昨年来コロナが流行しましたよねという話から始まる。

『Today, the mounting evidence of global recovery, even if uneven across regions, provides hope that we are moving forward towards the end of the tunnel.』

最近の世界的な回復は、アンイーブンではあるとはいえ我々がトンネルの出口に向かっているという希望を与える、と来ました。

『The promising signs in a number of jurisdictions of a return to normal life help to define a way forward even while others face less auspicious circumstances. Yet, on the road to normality, some risks to financial stability still remain elevated. Economic uncertainty is still high and negative surprises could test the liquidity of financial markets. 』

とはいえ経済の不確実性は高くて、ネガティブサプライズが起きた時の金融市場の流動性はまた試されるだろう、ということなのですが、皆さんすっかり忘れて無かったことになっていますが、そもそも論としてFEDが3月の頭に(2週間後の定例FOMCで追加緩和だろと皆が思っているところだったのに)急に利下げするわトランプは狼狽えるわというのがあって、あれがそもそもパニック拡大した、というコロナショックでの金融市場の急速な動きの原因作ってるの金融当局なんですけどね。

と言い出すと、リーマンだってポールソンとバーナンキのアホウがリーマンいきなりコカして金融ショックになった訳でして、おかしくなった後の処置はまあ良くやっているのですが、いずれにしてもマッチポンプな訳でして、そういうのは多分反省してないでしょFSBも(今の議長クオールズですが「サプライズ金融緩和が市場のボラを極度に高めた」とか言い出したら神だが言う訳はないわな〜)と思うのですけどね。

などと悪態をつきつつ眺める。

『Moreover, while borrowing served as an important lifeline during the COVID Event, in some jurisdictions solvency risk remains an issue amid higher corporate debt levels, especially in the sectors most affected by the COVID Event. The FSB has already begun work to address the vulnerabilities posed by debt overhang in those jurisdictions, and we will continue to analyze and respond to events as they unfold.』

幾つかの法域においては、ソルベンシーリスクがイッシューとなってきており、その中でもコロナによって特に影響を受けたセクターを中心とする企業の借入水準が高まっていることが問題、ってなお話がぶっこまれておりまして、FSBは既にこれらの法域におけるデットオーバーハングから起きる脆弱性について対応するべく活動をしております。だそうですが、こういうのが出る中で「資金繰り支援の支援でコロナオペ〜」って漫然と続けていていいんでしょうか、というような話にはならんのかね日銀は、とは思った。


という企業債務(公的債務も、ではないかという気がするがそこはスルーされているようですな)の拡大について警鐘を鳴らしたあとは市場の話、と思いきやここから実はMMFの話になる。

『While remaining vigilant to emerging vulnerabilities, the FSB is beginning to draw lessons from the turmoil of the COVID Event for financial stability. 』

コロナショックでの相場の動揺について研究しておるそうだが、サプライズ金融緩和が「当局の狼狽」を示した格好になってしまって市場がギャーとなった、という研究結果は出るでしょうか?と思わせてくれますが、ここから話は実はMMFの方になっていくという中々面倒な話の持って行き方をする。

『The global financial system has weathered the COVID Event thus far, thanks to greater resilience brought about by the G20 financial regulatory reforms, and the swift, bold and determined international policy response. But there are areas where we need to understand better whether the reforms have functioned as intended, and others where the COVID Event has surfaced vulnerabilities that need to be addressed with urgency, notably in non-bank financial intermediation (NBFI), including in money market funds (MMFs). 』

コロナ前までに対応した金融規制強化によって多くの金融機関のレジリアンシーは確保できましたが、ノンバンクの金融仲介体に脆弱性が出ました、その中にはMMFも含まれます、と来ました。ここではこれで話が終わっていますが、あとで小見出しが出てああでもないこうでもないとゆうとります。まあホットマネーを企業の短期資金繰りであるところのCPとかに突っ込んだら資金が締まる時って発行側はより金欲しいし、ホットマネー側は資金引き上げて相乗効果でアイヤーになるんだから、んなもんホットマネーの運用でCP買わせるな(むしろ資金繰りの安定しているリテールMMFが米国の今の規定だとトレジャリーオンリーになっているのでしたっけ(詳しくは覚えて無いので違ったらゴメンナサイ)とおもったのですが、資金繰りが安定しているMMFの方でCPを買うようにした方がエエンデネエノと思ったわ)という話のような気がするんですけどね。

『Much recent focus has understandably been on the immediate problems at hand. There are, however, financial stability risks beyond the COVID Event that demand our continued attention.』

でもってまたMMFの改革をするようですな。

『In the near term, a smooth transition away from LIBOR is within striking distance.』

LIBORは対応待ったなしだから早く対応しやがれコノヤローだそうです。

『A much longer voyage will be necessary to understand and address potential climate-related financial stability risks, which is a high priority for the FSB and we need to make quick progress.』

気候変動キタコレ!

『The FSB roadmap for addressing climate-related financial risk, which we are submitting to this G20 meeting, provides a basis for coordinating international efforts in the coming years.』

何かロードマップをだしたそうですが、向こう数年の話とありますな。以下小見出しがこんなかんじであって、内容がああでもないこうでもないと書いてありますので関係者の方はご覧になると吉かと。

Learning lessons from the COVID Event for financial stability
Enhancing resilience of MMFs
Finalizing preparations for LIBOR transition
Mapping a path forward for climate work


関連してクオールズさんがこんな講演(スピーチ)をしておりますな・
[外部リンク] 11, 2021
Disclosures and Data: Building Strong Foundations for Addressing Climate-Related Financial Risks
Vice Chair for Supervision Randal K. Quarles
At the Venice International Conference on Climate Change, Venice, Italy



〇FOMC議事要旨ネタの続きで

[外部リンク] Views on Current Economic Conditions and the Economic Outlook』を最初から読みます。

1パラは「中期的な見通しについて討議してSEPに纏めたよ」って話。

『In conjunction with this FOMC meeting, participants submitted their projections of the most likely outcomes for real GDP growth, the unemployment rate, and inflation for each year from 2021 through 2023 and over the longer run, based on their individual assessments of appropriate monetary policy, including the path of the federal funds rate. The longer-run projections represented each participant's assessment of the rate to which each variable would be expected to converge, over time, under appropriate monetary policy and in the absence of further shocks to the economy. A Summary of Economic Projections was released to the public following the conclusion of the meeting.』

ここはほぼ定型文なので次に行きます。

『In their discussion of current conditions, participants noted that progress on vaccinations had reduced the spread of COVID-19 in the United States. Amid this progress and strong policy support, indicators of economic activity and employment had strengthened. The sectors most adversely affected by the pandemic remained weak but had shown improvement. Inflation had risen, largely reflecting transitory factors. Overall financial conditions remained accommodative, in part reflecting policy measures to support the economy and the flow of credit to U.S. households and businesses. Participants generally noted that the path of the economy would depend significantly on the course of the virus. Progress on vaccinations would likely continue to reduce the effects of the public health crisis on the economy, but risks to the economic outlook remained.』

この辺は声明文で示された認識で、討議の結果だいたいこんな感じになりました、って話ですが声明文で出ているネタであり新しい話は無い、というここまではSEPのある場合1パラ目にSEPの話が入りますが、最初は定型文みたいなもんで次からです。


『Participants observed that economic activity was expanding at a historically rapid pace, led by robust gains in consumer spending. A vast majority of participants revised up their projections for real GDP growth this year compared with the projections they had submitted in March, citing stronger consumer demand and improvements in vaccination rates as the primary reasons for these upgrades.』

「A vast majority of participants」って言い方アタクシ的には初見に近いような気がします(ちがったらごめんよ)が、まあとにかく最初のこの部分は個人消費がツエツエバエなのでもうリバイスアップもリバイスアップ、最近の経済は「a historically rapid pace」で拡大しとるわ、とまあ威勢の良い話で、3月からのリバイスアップした人たちの理由は「stronger consumer demand and improvements in vaccination rates as the primary reasons for these upgrades」だそうで個人消費がヒャッハーしているのとワクチンがワクワクしているのが理由だそうな。

『That said, participants generally saw supply disruptions and labor shortages as constraining the expansion of economic activity this year. Participants' projections of real GDP growth in 2022 and 2023 were generally little changed.』

で、供給制約の話をしたあと、22年と23年についてはそんなに見通し変化してない、というのが全体感。次のパラグラフに進みます。次は家計です。

『In their discussion of the household sector, participants remarked that indicators of consumer spending had continued to surge and expected that further gains in spending would contribute significantly to the economic recovery. Many participants commented that accommodative financial conditions, the release of pent-up demand, progress on widespread vaccination, the ongoing reduction of social-distancing measures, and fiscal stimulus were important factors supporting spending.』

個人消費がヒャッハーな理由に関しては、緩和的な金融環境、ペントアップ需要、ワクチンの普及、ソーシャルディスタンシングの緩和、財政サポート、などが影響してヒャッハーな回復を示していると。

『Some participants also noted that consumer spending would likely continue to be bolstered by the ongoing effects from these factors as well as by households' elevated level of accumulated savings and generally healthy balance sheets.』

数名(Some)の参加者は今後も消費は強いし、コロナ下で拡大した貯金の取り崩しも起きるから引き続きヒャッハーだぜ、だそうで何ちゅう威勢の良い国と感心する次第ですが、まあお上があのテイタラクなのでそら自己防衛せにゃあいかんがね、となってしまうどこぞのジャパン(まあガースーが自助って言ってるし)とは大違いでイイハナシダナーという感じです。そしてこのパラグラフ最後にしらっと、

『A majority of participants observed that housing market activity remained strong.』

ほうほう住宅市場ですかそうですか、というのは味わいがある。

・・・・・しかしまあ何ですな、米国の場合は個人消費が引っ張って景気がヒャッハーと言っている訳で、こういうのを「前向きの循環メカニズム」というのは分かるが、輸出ドリブンで企業セクターが好調と言っても別に労働分配が上がる訳でもないのに「前向きの循環メカニズム」とか言い出す日銀ってどういう認識なんじゃろと思うし、こうやって個人消費がヒャッハーするような明るい社会を作りましょって話にならん(GoTo何とかみたいな割引キャンペーンじゃないと消費するんじゃなくて・・・・・・)のは何でじゃろうね、とは思う。


さて次のパラグラフですが、企業セクターになる。

『With respect to the business sector, most participants noted that activity in the service industries most adversely affected by the pandemic, such as in the leisure and hospitality sector, was rebounding as the economy reopened.』

パンデミックがハードヒットした業界にもリバウンドが見られるとな。

『A number of participants noted that business equipment investment was rising at a strong pace, but growth in manufacturing activity was being restrained by production bottlenecks and supply constraints. In addition, participants reported hearing from contacts in a broad range of industries that shortages of materials and labor as well as supply chain challenges were limiting the ability of firms to keep up with demand. Some business contacts indicated that they were responding to input shortages and bottlenecks by canceling shifts, raising compensation to attract and retain workers, raising prices, or focusing on cutting costs and increasing productivity, particularly through automation.』

でもって企業は設備への投資を強いペースで行っているものの、供給面でのボトルネックが起きているので、その勢いが抑制されています、という認識から以降が延々とボトルネックの話をしているんですが、サプライのボトルネックの他には、従業員の確保に関する不足問題、材料価格の上昇問題、などが例として出ていて、その結果として企業がどういう事をしているのか、という話に関しては、「Some business contacts indicated」
から始まる文章に示されています。

ビジネスコンタクツの話ってんですから統計の話ではなくてアネクドータルな話になりますが、これらの状況に対して、「canceling shifts, raising compensation to attract and retain workers, raising prices, or focusing on cutting costs and increasing productivity, particularly through automation.」で対応とありまして、シフトのキャンセルはさておきまして、しらっとraising compensationとお賃金を上げる話があったり、raising pricesと値上げの話があったりするのがチャーミングですな。もちろん値上げをしないで、「focusing on cutting costs and increasing productivity」というのもあるのですが、お賃金が上がったり販売価格が上がったりもするそうで。


という訳で次が労働市場。

『Participants commented on the continued improvement in labor market conditions in recent months. Job gains in April and May averaged more than 400,000, and the unemployment rate edged down, on net, to 5.8 percent over the period.』

労働市場の改善は続く。

『Many participants pointed to the elevated number of job openings and high rates of job switching as further evidence of the improvement in labor market conditions. Many participants remarked, however, that the economy was still far from achieving the Committee's broad-based and inclusive maximum-employment goal, and some participants indicated that recent job gains, while strong, were weaker than they had expected. A number of participants noted that the labor market recovery continued to be uneven across demographic and income groups and across sectors.』

ジョブオープニングの強さなどから考えて今後も労働市場の改善は続く、としているものの、こちらはまだマンデート達成というのには遠い、ということで色々とケチを付けられています。


『Participants noted that their District contacts had reported having trouble hiring workers to meet demand, likely reflecting factors such as early retirements, concerns about the virus, childcare responsibilities, and expanded unemployment insurance benefits.』

雇用のミスマッチが起きている件についてわざわざパラグラフを分けて話題にしています。

『Some participants remarked that these factors were making people either less able or less inclined to work in the current environment. Citing recent wage data and reports from business contacts, many participants judged that labor shortages were putting upward pressure on wages or leading employers to provide additional financial incentives to attract and retain workers, particularly in lower-wage occupations.』

『Participants expected labor market conditions to continue to improve, with labor shortages expected to ease throughout the summer and into the fall as progress on vaccinations continues, social distancing unwinds further, more schools reopen, and expanded unemployment insurance benefits expire.』

現状の労働力不足によって、賃金に上昇圧力あるいは従業員に対する何らかのインセンティブ付与が必要になっており、特に賃金の低い労働者に対してそのような事になっています、って認識を示していますが、まあこれ自体は結構な話ではないかと思うんですけどね。でもって雇用のミスマッチの要因として(これまた前からずーっとFEDの高官が指摘している)学校とかチャイルドケアが完全復活しないとか、ワクチンの接種の問題というような方のボトルネックは今後解消に向かうでしょう、って話をしておりますが、このネタで1パラ独立させるとは、って思いました。


ということで次が物価ですよ物価。

『In their discussions on inflation, participants stated that they had expected inflation to move above 2 percent in the near term, in part as the drop in prices from early in the pandemic fell out of the calculation and past increases in oil prices passed through to consumer energy prices.』

暫く2%を超えて推移するがあくまでもこれらは一過性ですよという認識を皆で示しましたと。

『However, participants remarked that the actual rise in inflation was larger than anticipated, with the 12-month change in the PCE price index reaching 3.6 percent in April.』

とは言え参加者は4月のPCE指数が前遠藤月比+3.6%と予想よりも強かったことをリマークしました。

『Participants attributed the upside surprise to more widespread supply constraints in product and labor markets than they had anticipated and to a larger-than-expected surge in consumer demand as the economy reopened. 』

消費の伸びが予想以上に強かったことと、財と労働力の供給制約が予想よりも強かったことが要因として指摘されます。

『They noted that many of their District contacts had reported that higher input costs were putting upward pressure on prices.』

投入物価がより高くなっているとの各地区連銀の管内企業からの指摘も受けています。

『Most participants observed that the largest contributors to the rise in measured inflation were sectors affected by supply bottlenecks or sectors where price levels were rebounding from levels depressed by the pandemic. 』

現状の物価上昇は、供給制約要因を食らっているセクターと、昨年の落ち込みからの戻り要因によるものが多くを占めている、と多くの委員が観測している(つまり一時的一時的、ってことな)。

『Looking ahead, participants generally expected inflation to ease as the effect of these transitory factors dissipated, but several participants remarked that they anticipated that supply chain limitations and input shortages would put upward pressure on prices into next year.』

よって今後は物価は落ち着くでしょうということですが、供給制約要因はもう少し続いて2022年まで引っ張るんでネーノと数名(several)の参加者は指摘。

『Several participants noted that, during the early months of the reopening, uncertainty remained too high to accurately assess how long inflation pressures will be sustained. Some participants commented that recent readings of inflation measures that exclude volatile components, such as trimmed mean measures, had been relatively stable at or just below 2 percent.』

経済再開後しばらくは物価に対する影響がどうでるか不確実性がある、という指摘の次には刈込平均を見るとジャスト2%とかそんな感じなのでヘーキヘーキという指摘が来まして、最後にロンガータームインフレ期待について。

『In their comments on longer-term inflation expectations, a number of participants noted that, despite increases earlier this year, measures of longer-term inflation expectations had remained in ranges that were broadly consistent with the Committee's longer-run inflation goal. Others noted that it was this year's increases that had brought these measures to levels that were broadly consistent with the Committee's longer-run inflation goal.』

ロンガータームインフレ期待に関しては、現状がちょうどマンデート達成という水準である、という認識ですね。


次が金融環境の話。

『Participants noted that overall financial conditions remained highly accommodative, in part reflecting the stance of monetary policy, which continued to deliver appropriate support to the economy. Several participants highlighted, however, that low interest rates were contributing to elevated house prices and that valuation pressures in housing markets might pose financial stability risks.』

ここの文章が今回は短いのですが、サクッと数名(Several)の意見ではありますが、低金利環境が住宅価格市場のヒャッハーに繋がっている、というのがありまして、先日ネタにしましたように、金融政策スタンスの話の中でもMBSのテーパリングをより加速させるべきという指摘に繋がっています。


次がリスク認識。

『In discussing the uncertainty and risks associated with the economic outlook, participants commented that the process of reopening the economy was unprecedented and likely to be uneven across sectors.』

不確実性の要因は経済再開の今後のペースなど。

『Some participants judged that supply chain disruptions and labor shortages complicated the task of assessing progress toward the Committee's goals and that the speed at which these factors would dissipate was uncertain. Accordingly, participants judged that uncertainty around their economic projections was elevated.』

供給制約の解消に関しても不確実性があるよと。

『Although they generally saw the risks to the outlook for economic activity as broadly balanced, a substantial majority of participants judged that the risks to their inflation projections were tilted to the upside because of concerns that supply disruptions and labor shortages might linger for longer and might have larger or more persistent effects on prices and wages than they currently assumed.』

何とリスクに関してですが、概ねバランスなんだけど、「a substantial majority of participants」はリスクはアップサイドに寄っている、としておりますぜヒャッハー!!

その次を見るとサプライチェーンや供給制約の長期化とか、お賃金の上昇圧力とかなので、まあ物価の方によりフォーカスしたアップサイドって感じですかね、よくわからんけど。

『Several participants expressed concern that longer-term inflation expectations might rise to inappropriate levels if elevated inflation readings persisted.』

数名(Several)はロンガータームのインフレ期待が望ましくない上がりかたを強い物価が継続することで起きるリスクを指摘キタコレ。

『Several other participants cautioned that downside risks to inflation remained because temporary price pressures might unwind faster than currently anticipated and because the forces that held down inflation and inflation expectations during the previous economic expansion had not gone away or might reinforce the effect of the unwinding of temporary price pressures.』

他の数名(Several)は物価の一時的要因が早く剥落すると、せっかく2%に戻ったロンガーランのインフレ期待がまたショボーンとなってしまい、物価の方も弱くなるというダウンサイドのリスクを見てる、ってんですから、FEDの中でも物価については意見がかなり割れている(雇用に関しては意見揃ってる感じでしたよね)ということで、やっぱり物価について注目して、コンポーネントの分析とかそういうのをしていくのが大事じゃないの(ワシはしないので誰か教えてちょという手抜き)と思うのでありました。

以下の部分は先日インスタント読みした部分になります。
 

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