FPeye エフピーアイ
ホーム プライバシー・ポリシー サイトマップ お問い合わせ ブックマーク
サービスのご案内 コンテンツのご案内 会社のご案内 入会のご案内 入会のお申込み



 
コード・銘柄名・証券会社・キーワードなどから関連記事が検索できます。
 
アーリーバード(今朝の材料)
今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)
日経225先物マーケットプロファイル
ストラテジー(世界情勢と投資戦略)
データベース
レーティング一覧
過去のSQ値一覧


やぶのマーケットコメント
ディーリングコンパス
推奨銘柄
レーティング  [ レーティング基準 ]
ロングターム
裏街エレジー(割り切り系の銘柄や裏事情など)
ウィークリーレポート


エディターズROOM
レッスンページ
リンク集
FPeyeの歩き方
解約申請フォーム


 (無料会員様専用)
無料メルマガの設定が出来ます。

無料IDの取得はコチラから
※無料メルマガ配信開始!!
 
 (有料会員様専用)
株価の閲覧や有料会員様専用メルマガの設定が出来ます。
 
株式用語・経済用語検索 new
 
株用語のが検索できます。
 
上場企業一覧集

更新
自動更新 あり なし
お知らせ音 あり なし
※ COOKIEを有効にして下さい。


弊社代表取締役   藤ノ井俊樹 著
"実践的"投資研究家 盛岩外四 著
FXチャート自由自在
好評発売中!
ビンボー万歳!
むらやん(村上直樹):著
サガー・ジロー:イラスト

好評発売中!
弊社投資アドバイザー 泉 雅浩
コードワン投資研究所 緒方史法 著

でっかく儲かる! 資源株のすべて
好評発売中!
  弊社代表取締役 藤ノ井俊樹 著
個人投資家のための信用取引自由自在藤ノ井俊樹 著「個人投資家のための信用取引自由自在」
好評発売中!
無料銘柄相談 受付中!   無料銘柄相談
受付中!
  弊社代表 藤ノ井俊樹の「ロング・ショート戦略で自由自在 株式トレード必勝セミナー」
DVDがパンローリング社から発売になりました。
FPeye エフピーアイ 株情報のモバイルサイト モバイルサイト
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
金融商品仲介業のフォーキャストパートナーズ
 
「ストップ高」直撃ブログ
専業デイトレーダーむらやんのトレード日記。日々の取引履歴と資産残高を毎日公開している注目ブログです。
カブ知恵
雑誌等でおなじみの藤井英敏が、豊富な人脈を生かして「カブ知恵」だからこその新鮮な株式情報をお送りしています。まずは、カブ知恵HPへアクセス!!

今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)

表示件数
日付範囲 日 〜
タイトル   AND  OR 
本  文   AND  OR 
  

全部で 15件 の記事があります。(表示:1−15)


お題「MPMレビュー:無風の割には論点はある感じですな」   2021/10/29(金)08:07:02  
  ほうほうそうですかそうですか。
[外部リンク] 午前
豪2024年4月償還債の利回りが0.29%に上昇、中銀が買い入れせず

昨日の円債先物もこの時間安値付けておったなwww

#なお本日はBOJとECBなのですが流石にBOJ優先という事でECBは勘弁


〇無風会合ではありましたが・・・・・・・・・

展望レポート会合だというのに堂々の12時前に結果が出るの巻でしたが、まあそうだろうなあと思いながら結果を見る。

・声明文はただの現状維持なのでおまけに悪態入れますた

[外部リンク] 年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、上限を設けず必要な金額の長期国債の買入れを行う。

(2)資産買入れ方針(全員一致)

長期国債以外の資産の買入れについては、以下のとおりとする。

ETFおよびJ-REITについて、それぞれ年間約12兆円、年間約1,800億円に相当する残高増加ペースを上限に、必要に応じて、買入れを行う。

CP等、社債等については、2022 年3月末までの間、合計で約20兆円の残高を上限に、買入れを行う。』

結果としてはこれ、長期国債以外に関しては書いてある数字通りに買わないし、長期国債買入だってまあYCCの方針があってその結果として必要な買入をする、というのですから別に買入を増やしても減らしても良い、という物件ではあるのですが、ダマテンでテーパリングをしているというのも何だかねえとは思いますけどね。いやまあ減らすのはドンドン減らせというかリスク性資産とか金輪際買うなよ馬鹿とか思ってはおりますが、「コロナ対応で大々的に買入拡大」と銘打っているのにダマテンで買入の方は減らしている、というような裏口入学みたいな姑息な事をするのって、政策運営の在り方として如何なものかとは思うんですよね。

まあそれはそれとして、ガイダンス文言とオーバーシュートコミットメントも当たり前だが変更なし。

『2.日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続する。マネタリーベースについては、消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、拡大方針を継続する。』

コロナオペ80兆円、これがどこかの時点で段階的に落ちる筈なんですが、まさかとは思いますが、「新しい資本主義オペ」とか「格差拡大是正オペ」とか「ポストコロナのデジタル化推進オペ」とか「キシダノミクスオペ」とか言い出して継続するんじゃなかろうか、と思ってしまいますな。

というかですね、80兆円のオペが落ちるのに「拡大方針を継続する」ってナンジャソラだし、いやまあその「マネタリーベースを拡大する方針というスタンス」が期待インフレを引き上げるのに重要だ、という屁理屈を組んでいるのは分かるんですが、いくら一時的とはいえ80兆円ってQQEぶっこんだ時の年間当座預金残高拡大目標のレベル分が段階的にとは言え半年くらいのスパンで落ちる(後継にオモシロオペをやらない限り)って中でも「拡大方針を継続するというスタンスは維持されているから期待インフレ率の引き上げに寄与する」って言い出しますと、それって拡大方針を維持する対象がマネタリーベースである必要が全然無くて、単に金融緩和継続のコミットメントでエエンチャウノとしか申し上げようがないですな。

[外部リンク] 2015年2月4日(水)
午後2時から約35分
於 仙台市

こちらの4ページにある質疑などが懐かしいですね。

『(問) 副総裁は就任前の 2013 年 3 月 4 日の講演で、「日銀当座預金が10%増えると予想インフレ率が 0.44%上昇する」ということをおっしゃったという報道がありますが、これが事実かどうかをお伺いします。(以下延々とツッコミ質問があるが割愛)』

『(答) 最初のご質問について、何月何日に何を申し上げたか、何%であったのか、具体的な日時、数字までは記憶になく、調べてみないと分かりません。はっきりお答えはできませんが、日銀当座預金あるいはマネタリーベースと、BEIで測った予想インフレ率とはある程度強い相関関係があります。(以下延々と見苦しい言い訳があるが割愛)』(この部分だけ直上URL先、2015年2月4日宮城金懇における岩田副総裁(当時)会見より)

いやお前さん重要な数字の事忘れたはねえだろと思いますが、このようにマネタリーベースが重要だのマッカラムルールがどうしただの、などという話をベースにぶっこんだ政策。いや勿論撤回していただくのは大変結構で、どんどんトンチキオペやトンチキ買入などは縮減して頂くのは結構なのですが、過去にぶっこんだ理論などの総括をしないで誤魔化したままで撤収する、というのは何が一番悪いかって、それ即ちPDCAサイクルが回っていないのですから、後世において誤った政策が繰り返されるリスクを高めることにつながるでしょ、という話な訳ですよ。まあそういう総括をしないんですからそらまあ失敗の元凶の一派が出した本を読んで「日本の金融政策を論じるために必読の文献として古典の地位を得るだろう。」みたいに騙されるドシロートが続出してしまう訳で、インチキ屁理屈で正当化するんじゃなくてちゃんとした総括を特にこのMBに関する所ではやっていただかないとアカンじゃろ、としか思えませんけどねえ。ああ何でしたら別の意味の方の総括(以下自粛)。

『引き続き、/祁織灰蹈並弍資金繰り支援特別プログラム、国債買入れやドルオペなどによる円貨および外貨の上限を設けない潤沢な供給、それぞれ約12兆円および約1,800億円の年間増加ペースの上限のもとでのETFおよびJ-REITの買入れにより、企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持に努めていく。』

こっちも同じなのですが、今回の展望レポート、企業の資金繰りに関する記述が上方修正されてるんですよね。これがコロナオペの3月末以降にどういうインプリケーションがあるのかはよーわからんが、撤収するときの理屈は入れだしている、ってのは把握しました。

『当面、新型コロナウイルス感染症の影響を注視し、必要があれば、躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる。政策金利については、現在の長短金利の水準、または、それを下回る水準で推移することを想定している(注2)。』

この決意表明みたいな文言も、当初は2%物価目標に向けたやる気を出すみたいな言い方だったのですが、いまはコロナの話で当面、みたいなのにしてて、まあどさくさに紛れてコロナオペ終了と共に削除しようと思えば出来るんだよなーと思うと、なんの総括もしないでコソコソと逃げ出すことはできるんだよなーとかまあ改めて思ったりもするのでありました。


・片岡さんの反対理由が面白くない、やり直し

しかしまあ何ですな、

『(注1)賛成:黒田委員、雨宮委員、若田部委員、鈴木委員、安達委員、中村委員、野口委員、中川委員。反対:片岡委員。片岡委員は、コロナ後を見据えた企業の前向きな設備投資を後押しする観点から、長短金利を引き下げることで、金融緩和をより強化することが望ましいとして反対した。』

『(注2)片岡委員は、財政・金融政策の更なる連携が必要であり、日本銀行としては、政策金利のフォワードガイダンスを、物価目標と関連付けたものに修正することが適当であるとして反対した。』

片岡さんの反対も相変わらず同じだし、まあ注2の方は物価目標紐付けろだからまだ理屈はわかるんだが、毎度言ってる「コロナ後を見据えた企業の前向きな設備投資を後押しする観点から」の方は、それによって何で物価目標2%の達成になるのかって話が迂遠すぎて理由になってねえだろと思う訳で、追加緩和をすることによってインフレ期待の引き上げを図る、とじゃないってのも反対するにしたって不徹底なんだよなー、もうちょっとこう2%物価目標達成に向けて直接的かつロジカルな反対して欲しいんですよね(個人の感想です)。


〇そういえば今回の記者会見は久々に面白かったような気がする

えーっと詳しくは本日会見要旨が出るので週明け(できれば土日に更新とか考えてはいるものの出来るかどうかかなり怪しい)のネタになると思うのですが、今回のMPMの何が良かったって、無風オブ無風会合で、最近そのネタで何会合話を引っ張ったんだ、という気候変動何とかネタという一般メディアが食いつくネタがなかったもんで、総裁記者会見の前半40分くらい(実はそこまでしかチェックしてないんですが、汗)、一部一般紙(テレビ)の質問も入りましたが、マーケット系のメディアの質問が連発しましたので、途中から黒ちゃんかなりあばばばばー状態になっていて(個人の感想です)、完全にもう答えに窮して質問と全然違う答えを連発してましたし、某社が地域金融機関向けの特別付利と短期市場金利の関係からの短期政策金利の在り方について質問したら、これは事務方がノーマークで想定問答作りそこなったんじゃないか、位の無茶苦茶な答えをしていましたし、前半の質疑は(ちなみにどこまでか言うと某NK新聞の1番バッターの質問まで)ほぼほぼ優秀な質問(応答の方はタジタジの泡吹き状態)になっておりました。その後は知らんけど。

まあそんな次第でございましたので、何だ日銀記者クラブの皆さんやれば出来る子じゃん素晴らしいわ!!というか黒ちゃんの回答が泡吹きあばばばばー状態で、これ会見要旨纏める日銀の事務方大変だわーと同情の念に堪えないところではありますので、まあ何かオンデマンドで会見の録画見れる機会がありましたら、今回の会見は(別にインプリケーションがあるのかというとあんまりないけど見世物としては)近来にないレベルで楽しめましたので、今後とも総裁会見はこの調子でゴリゴリとツッコんで行っていただけると見る(聴く)方も楽しめますので、是非よろしくお願いいたします(平伏)。

詳しくは会見要旨出てからね。


〇展望レポート基本的見解(今朝は鏡だけで勘弁):細々と色々なものをいじっておりまして結局事実上の上方修正ではないかと

展望レポート基本的見解
[外部リンク] 年度は輸出や個人消費を中心に幾分下振れているが、2022 年度は幾分上振れている。物価については、基準改定の影響を主因に2021 年度が下振れている。』(今回)

『・前回の見通しと比べると、成長率については、感染症の影響から 2021 年度は幾分下振れているが、2022 年度は幾分上振れている。物価については、エネルギー価格の上振れなどから2021 年度が上振れている。』(前回7月)

まあここは良いとして次。


・鏡のリスク要因の中で成長期待の低下、金融システムの安定云々の記述が削除、コロナの表現も後退

ということでここも大きく出たなと思いましたよ。

『・リスク要因としては、引き続き感染症の動向や、それが内外経済に与える影響に注意が必要である。とくに、感染抑制と経済活動の両立が円滑に進むかどうか不確実性が高いほか、一部でみられる供給制約の影響が拡大・長期化するリスクにも留意が必要である。』(今回)

『・こうした先行きの見通しについては、感染症の帰趨やそれが内外経済に与える影響によって変わり得るため、不透明感が強い。また、上記の見通しでは、感染症の影響が収束するまでの間、企業や家計の中長期的な成長期待が大きく低下せず、金融システムの安定性が維持されるもとで金融仲介機能が円滑に発揮されると考えているが、これらの点には大きな不確実性がある。』(前回7月)

明らかにこれ書き方が随分と強くなっていますな。んでもってこれまた後日ネタにしますが、成長期待云々については経済のリスク要因として今回の基本的見解本文に記載されているのですが、金融システム安定性が云々に関しては、第1の柱第2の柱の中では記述されていますが、見通し部分のリスク認識からはばっさり削除されているということで、この部分を見ても定性的に見た時の経済物価見通しは随分と上方修正になったなあ(定量の数字の方はさておいて)と思いました。



・なので物価のリスクが下にティルトには違和感が

5ポツ目のリスクバランス。

『・リスクバランスは、経済の見通しについては、感染症の影響を中心に、当面は下振れリスクの方が大きいが、見通し期間の中盤以降は概ね上下にバランスしている。物価の見通しについては、下振れリスクの方が大きい。』(今回)

『・リスクバランスは、経済の見通しについては、感染症の影響を中心に、当面は下振れリスクの方が大きいが、見通し期間の中盤以降は概ね上下にバランスしている。物価の見通しについては、下振れリスクの方が大きい。』(前回7月)

リスクバランスだけは前回と同じです。経済の方は元々がバランスだから良いとして、物価の見通しに関してはこの部分でもそうですが、本文中を見ても、下振れリスクを警戒するような事実関係の記載が少なく、しかも定性的には随分と前回対比強い言い方になっているのに、相変わらず「下振れリスクが大きい」ってナンジャソラという感じです。

これは最終ページの付表にある『政策委員の経済・物価見通しとリスク評価 』の△(上振れ)〇(バランス)▽(下振れ)の分布から機械的に書いているだろうなあ、というのは分かるのですが、これだけ定性的に物価の見通しを強くして置いて「下振れリスクが大きい」と書かれてしまうとやっぱり違和感がある訳でして、「単に置いている見通しが過大なだけ」で下振れリスクなのか、「物価上昇のメカニズムに懸念があるから」下振れリスクなのか、という辺りをもうちょっときっちりと定義しなおして作って欲しいし、そうじゃないとコミュニケーションが難しくなると思うので(個人の感想です)、ここの表現に関してはもう少し改善の余地があるんじゃないかな、と思いました。


#今朝はこんなところで勘弁、オペ紙???いやまあちょっとパスということで
 


お題「日銀は散らかしてるものの整理して欲しいという悪態雑談/ジンバブエ日記日記って必要かなあというこれまた雑談(大汗)」   2021/10/28(木)08:06:50  
  すわほーに続きおりほーなのですが、両リーグとも最下位からの一気逆襲って前代未聞(しかも実はどっちも2年連続最下位)なんでネーノ、よー知らんけど。

ちなみにスワローズVSオリックスと言えば野村ID野球VS仰木マジックでしたっけ(20世紀脳)。

#CSでどっちかがコケるフラグを立てた訳では無いので悪しからず^^

〇MPMプレビュー雑談、というかもうちょっと真面目に話をして欲しい論点について頭の体操しておく

と言っても次に新コロオペの残高ネタで悪態ついております新コロオペくらいしかネタがなくて、しかも新コロオペは3月までは実施確定なので、延長するしないって話は12月か1月のMPMでする話になりますから、まあそう考えると今回は展望レポートの鑑賞会くらいしかネタがない筈。

・・・・・・となりますと、これは展望回なのに11時半に終わるのではという説も流れそうな雰囲気ではございますが、まあ折角の無風会合(かどうかは知らんが)なので、「主要国がインフレでアイヤー状態の中、何で日本の物価は(多少上がったとは言え)アガランチ会長なのか」という点について深掘りして頂きたいと思うんですよね、どうせやらないだろうけど。

なんせ黒田日銀、ここ数年物価が行かない言い訳を列挙する中で「世界的にも物価が上がりにくくなっているから別に日本だけの問題じゃないですこれは実は構造問題」とか、あれだけ口を極めて罵っていた筈の麿総裁時代に良く言われていた構造要因の話に持ち込んで誤魔化していたのですが、今般きっちりと海外の物価が米国だけならともかく、長期停滞みたいな話だと米国よりも日本に近いんじゃネーノって欧州まで良い感じどころではない上昇してるんですが、さてどう説明するんでしょうかって事ですな。

というのが真面目に話してほしい点の起点なんですが、まあどうせそれ言い出すと「粘着性の高い適合的期待形成によってインフレ期待が上がらんから」で済ます(誤魔化す)と思うんですよ中でどういう研究をしているのかはともかくとして対外的には。

そうなりますと、じゃあその粘着性の高い適合的期待形成とやらは何をどうすると動くの????って話で、少なくとも「マネタリーベース直線一気置物論」で上手く行ったわけでもないですし、「実際の物価が上がったら」というのも実をいえば8%消費増税の前後についでにぶっこんだ財政と、QQEの勢いに乗っかった金融市場というか為替市場によって一度物価があがったものの、コストプッシュで消費が冷えるという残念な事態になって結局期待形成は元の木阿弥に。マイナス金利政策も劇薬のつもりでぶっこんだらろくすっぽ効かず、その一方で劇薬なだけに薬抜きができなくなり、さらに変な薬物注入(コロナオペとか当座預金マクロ加算のミルフィーユとか)をすることによって廃人まっしぐらという状態。

だいたいですな、総括的検証して政策見直しをしてから何年経ってますんやという話でして、総括的検証して見直したのが2016年の9月で、とうとうそこから5年が経過しやがりまして、そらまああの時点で事実上「2年をメドに2%達成」を諦めたにしたって、2年どころか5年経過している訳でして、その間コロナ云々をさておいても別に2%どころか1%の安定推移だって出来ていない、という状況なのですから、普通は政策の在り方を再度見直すもんじゃないでしょうかねえ、と思うのですよ。


あとですな、新コロオペをどう畳むのか、という雑談は新コロオペ残高の中で悪態つくんですが、それはそれとして新コロオペを含む一連のオペでMBって盛大に拡大した筈なんですが、それが物価にどう効いてるの??って話で、まあどうせ日銀のことですから、毎度おなじみの「この政策を行わなかったらこのようになっていた」という検証不能のインチキ理屈を行う(適当に相関関係のある変数を持ち出して「この政策にはこのような効果があるのだが行わなかったらほれこの通り」って因果関係無視すれば後付けだったら何とでも言えるじゃん、という程度に日銀様の政策屁理屈系の分析は信用していない、経済物価情勢の分析は信用してるけど)ことで誤魔化すんでしょうけれども、実際問題として「市場金利よりも高金利が付利されている要求払性の日銀当座預金」というものに、何の効果がありますねん、というのを踏まえた「オーバーシュート型コミットメント」の検証をお願いしたい訳ですよ。どうせやらないんだけどさ。

だってですよ、まあ今回のFEDは少なくともテーパリングは終わらせてから利上げして正常化サイクル入ることになるから運営上どうなるかはよくわからんですけど、大きなバランス抱えたまま利上げするときにIOERとかRRPの金利をホイホイと引き上げるってことをしていてその前は正常化サイクルを行っていた訳で、そうしないと短期市場金利が誘導目標から下振れて必要な正常化が進まない、ってことでやっていた訳ですが、じゃあその時の超過準備ってのはマネタリー的にはマネタリーなのですが、でもそれって不胎化をしている、って話なんで、その不胎化されたマネーに緩和効果があるのかというと物凄く微妙なんじゃありませんの????という話。

すなわち、コロナオペの結果カテゴリー1と2の当預が増えてしまいましたとなった時に、じゃあその増えたマネーは何なのか、とか言い出すと、こうやって書いているアタクシも頭から湯気が出てきているのを自覚している状態、ってなもんでありまして、MBに関する話も有耶無耶のうちに誤魔化しているんですが、ちゃんと整理して欲しいんですよねー。

などなど、こういう時だからこそ本来は「総括的検証」みたいな大上段に振りかぶった話じゃなくて良いので、論点を整理していってほしいのですが、やれコロナオペだやれ地域金融機関の経営効率化支援だやれ気候変動対応オペだと、(まあコロナオペは導入そのものには致し方ない面はあったにしましても)新しいネタでとっ散らかす方はとっ散らかすのですが、全然後片付けをしないとかそらもうママ大激怒って感じになっていまして、でもって当時の決定者がいなくなると「さて何のことでしたっけ」位の勢いになるのが日銀クオリティなので、ちゃんと立ち止まってお片付けというのをして欲しいのですが、まあ散らかし放題散らかして後任に全部放り投げてしまうんでしょうなあ。などと悲しく思っています。



〇新コロオペ残高80兆円に迫るんですがこれどう風呂敷畳むんでしょ

はい。
[外部リンク] 年 10 月 27 日
日 本 銀 行

(参考)貸出残高(注) 791,191億円
(注)2021年10月28日時点の貸付残高の見込み。


先月の実行後はこうでしたな。
[外部リンク] 年 9 月 21 日
日 本 銀 行

(参考)貸出残高(注) 780,146億円
(注)2021年9月22日時点の貸付残高の見込み。

とまあそういうことですが、先月がその前対比でざっくり7兆円増加、今月がざっくり1兆円増加で、この辺のタマがどのような感じなのかとかそういう話は中の人じゃないからよー知らんですけど、いずれにせよ80兆円近い残高がある訳で、そらこの数字だけ見たらどこぞの審議委員のように「急に止めるとマクロ経済にショックがおきるかもしれない」とビビってしまうのはお気持ちはわかる(が審議委員なんだからそんな認識では困る)という状況。

おまけにマクロ加算がミルフィーユ状態になっているとか、マイナス金利を所与にして、その弊害防止策とか、調子に乗って地域金融機関向けの奨励金付利まで入れ込んでしまうもんだから、さらに訳が分からなくなっていて、いやこれ真面目な話、日銀様の政策によって(かどうかはともかくとして)物価が何となく上がったりしたときに、マイナス金利政策を当然ながら終了する時期というのは来る筈なんですけど、どうやって終了しますねんという感じだし、今の日銀だと、マイナス金利政策を継続する中において更に複雑なものを次から次へと継ぎだし継ぎ足ししてきそうで、風呂敷を広げるのは勝手にどうぞとは思うけど、畳むこと考えて風呂敷広げろやゴルァとしかもうしあげようがないですの。

でもってこのオペ、3月末に終了(というか新規実行を行わないで期落ちで減っていく形)の筈ですし、コロナ対策の資金繰り支援をするなとは言わんが、コロナによる各種社会的制限も緩和され、経済見通しは(展望レポートだってどうせ下げるの足もとだけでしょうし)別に弱い訳では無いのですから、いつまでこの「臨時措置」を続けるのか、という点についてはフニャフニャした総合判断みたいなのではなく、きちんとした哲学を出して頂かないと、意味なく何年も継続みたいになってしまうのは良くないでしょ、と思うのでした。

まあ何ですな、ここで広げた風呂敷の畳み方に困って、「コロナオペは終了しますが、アフターコロナの社会に対応するために、日本銀行では「あたらしい資本主義社会支援オペ」を導入します!」とか言い出しかねないのが今の何でもかんでも建屋建て増しムーブなので油断も隙もありません。まあコロナオペの今後の話が出てくるのは普通に考えて12月のMPMだとは思うのですが、しかしこのオペ(とCP社債買入拡大と社債買入年限延長)も最初事実上3か月程度とかいっておいて平気で2年にならんとする訳で、何なんでしょうねこの政策枠組み全てがこんな感じですよね。



〇与太ネタですがジンバブエ日記日記やっぱりやらんといかんのか・・・・・・・・・・

ツイッターランドはきっちりとこういうのを拾ってくれるのがありがたいです。まさに集合知(かどうかは兎も角として^^)の勝利ですな。

2005)の本文301ページから)



#うーむ、主要中銀が揃ってブラックアウトだから仕方ないけど、今日は(も)全部雑談になってしまっておる・・・・・・と書いたの読み直して思いましたが時すでにお寿司なのでこれで勘弁ね。" target="_blank">[外部リンク]
 


お題「基調的なインフレ率大勝利への道か?(ただしコストプッシュ)/気候変動関連で米国がぶっこんでいる件の備忘用クリップ集」   2021/10/27(水)08:05:54  
  ほうほうそうですかそうですか。
[外部リンク] GDP伸び率見通し引き下げへ 半導体不足など影響
2021年10月27日 5時21分

『日銀は27日から金融政策を決める会合を開き、経済や物価の見通しについて議論します。半導体不足などの影響で輸出や生産が振るわないことを踏まえ、今年度のGDP=国内総生産の伸び率の見通しを7月に続いて再び引き下げる方向です。』(上記URL先より)

むしろ4月の展望レポートの時に「前向き循環メカニズム」を堂々とぶっこんでエライ勢いで強いトーンの見通し出したのが何だったのかという話しでして、あの時点で「なんでこんなに強い見通し出せるの???7月まで様子見てて何か困ることあるの???」とアタクシだけではなくツッコミを入れていた方々は多かったと思う訳で、まあ何ちゅうか変なところで勝負するんなよとは思いましたな。


〇基調的なインフレ指標が大勝利への道キタコレ(ただしコストプッシュ)

[外部リンク] for Greening the Financial System)による各国当局及び中銀による
気候シナリオ分析の実施に係るプログレスレポートの公表について
2021年10月20日
日本銀行

『GFS(Network for Greening the Financial System)は、10月19日、以下の文書を公表しました。

詳細につきましては、以下をご覧ください。

プレス・リリース(原文)
「各国当局及び中銀による気候シナリオ分析の実施に係るプログレスレポート」(原題:Scenarios in Action: A progress report on global supervisory and central bank climate scenario exercises)(原文 [PDF])

関連サイト:NGFS事務局ウェブサイト(外部サイトへのリンク)』

でまあこのレポートというのが相変わらずフルカラー33枚組で、表紙のあの何と申しますか中銀チックじゃない物件にも見慣れましたが、中身は例によって詳しく読む気力が中々起きてくれないので(ぐうたら)気候変動関連でああでもないこうでもないと色々とお詳しい方ちょっとアタクシに解説しろ下さいお願い致します(土下座)という感じですが・・・・・・・・・・

(URLが何時もながらクッソ長いので画面配置を考慮して文字列の一部だけでハイパーリンク貼っときます)
[外部リンク] for Greening the Financial System
Technical document
Scenarios in Action
A progress report on global supervisory and central bank climate scenario exercises
October 2021

今回のはテクニカルドキュメントって書いてあるから政策提言とかではないと思うのですが、このタイミングで米国FSOC(管轄的には米国財務省)もこんなのをぶっこんできてまして(後のプレスリリースの文章にあるようにぶっこんできたのは21日です先週の話でサーセン)、


・米国の金融監督関連当局が今後こういう点を研究して気候変動対応していきますよというお話(これまた先週)

[外部リンク] RELEASES
Financial Stability Oversight Council Identifies Climate Change as an Emerging and Increasing
Threat to Financial Stability
October 21, 2021

ということで、今まで腰が重そうに見えておりました米国様におかれましても、「気候変動は金融安定に対する阻害要因として発生しつつありその問題は成長しつつあると認識しておる」というのを投下してきまして、プレスリリースちゃんの方を読みますと、

『In First Step, FSOC Releases Report and Recommendations on Climate-related Financial Risk』

と最初にあるのでまあ米国様も本件に対するファーストステップとしてこういうのをリリースしましたぜ、と来やがりました。

『WASHINGTON - The Financial Stability Oversight Council (FSOC) has released a new report in response to President Biden’s Executive Order 14030, Climate-related Financial Risk.』

ほう。

『For the first time, FSOC has identified climate change as an emerging and increasing threat to U.S. financial stability. The report and accompanying recommendations demonstrate FSOC’s commitment to building on and accelerating existing efforts on climate change through concrete recommendations for member agencies to:』

ということで金融安定のオーバーサイト何をしろと仰せなのかというと、

『・Assess climate-related financial risks to financial stability, including through scenario analysis, and evaluate the need for new or revised regulations or supervisory guidance to account for climate-related financial risks;』

気候変動に関連するシナリオ分析を行ってガイダンスに則って気候変動の金融リスクを算出すること。

『・Enhance climate-related disclosures to give investors and market participants the information they need to make informed decisions, which will also help regulators and financial institutions assess and manage climate-related risks;』

気候変動関連リスクの計測がしやすくなるために投資家向け開示の気候変動関連項目をより進化させること。

『・Enhance actionable climate-related data to allow better risk measurement by regulators and in the private sector; and』

気候変動関連リスクのリスクマネジメントをよりよくできるように気候変動関連のデータを進化させるころ。

『・Build capacity and expertise to ensure that climate-related financial risks are identified and managed.』

気候変動関連リスクについて、金融面でのリスクがどこにあって、それをどのようにマネージするかということが可能になるような研究をしていきましょうとかそんな感じか。

『“Climate change is an emerging and increasing threat to America’s financial system that requires action,” Secretary of the Treasury Janet L. Yellen said. “FSOC’s report and recommendations represent an important first step towards making our financial system more resilient to the threat of climate change. These measures will support the Administration’s urgent, whole-of-government effort on climate change and help the financial system support an orderly, economy-wide transition toward the goal of net-zero emissions.”』

とイエレン財務長官が仰せなのですが、今回のこのレポートとリコメンドが「an important first step」とか仰せなのですが、どうせ今日明日の話では無いので年末年始(こら)の読み物にでもしようかとは思う(読むとは言ってない)のですが、まあどうもこれはチェックしておかないと行けなさそうな雰囲気が漂っておられる(個人の感想です)。

『While the report recommends that FSOC members take new actions on climate change data, disclosure, and scenario analysis, it also discusses how individual members are already taking important steps forward. For example:』

ということで、FSOCの構成メンバーにおいてはこのような取り組みを開始しています、って説明をご丁寧にリリースしていまして、

『・The Securities and Exchange Commission (SEC) has begun to evaluate its disclosure rules and requested public comment on ways to improve climate disclosure.』

投資家向け開示に関する問題を米国SECが策定していて、

『・The Federal Reserve Board (FRB) has established two committees to develop a better understanding of climate-related risks and incorporate them into its supervision of financial firms and into its financial stability framework. 』

FEDは金融機関監督における気候変動リスクの充実を図るべく2つのコミッティーを作ったと。

『・The Commodities Futures Trading Commission (CFTC) has engaged on climate-related financial risk issues through its Market Risk Advisory Committee (MRAC). In September 2020, the MRAC’s climate subcommittee issued a report entitled Managing Climate Risk in the U.S. Financial System, with recommendations to address the growing impact of climate-related financial risk.』

CFTCが何で本件関係あるねんという気はするのですが、なんかこちらもやっているんですね。

『・Both the Federal Housing Financing Agency (FHFA) and the Treasury Department’s Federal Insurance Office have requested information on climate-related financial risks from the public to inform their activities』

FHFAまで出て来るのか・・・・・・・

『Established under the Dodd-Frank Wall Street Reform and Consumer Protection Act, FSOC is charged with identifying risks to U.S. financial stability, promoting market discipline, and responding to emerging threats to the stability of the U.S. financial system. FSOC consists of 10 voting members and 5 nonvoting members and brings together the expertise of federal financial regulators, state regulators, and an independent insurance expert appointed by the President.』

ここはFSOCって何ですのという説明でありまする。

『The full report and recommendations can be found here. A factsheet on FSOC’s actions can be found here. A copy of Secretary Yellen’s remarks during the open session can be found here and a readout of FSOC’s meeting can be found here.』

でもってそのhereですが、

レポート全文、なんと133枚なのですが、2色刷りですなw
[外部リンク] by Secretary Janet L. Yellen at the Open Session of the Meeting of the Financial Stability Oversight Council

これはまあこんな参加者が出てました的なご紹介ですな
[外部リンク] Financial Stability Oversight Council Meeting on October 21, 2021

でもって本件に関してはパウエル議長もステートメント出していまして、
[外部リンク] 21, 2021
Statement of Chair Jerome H. Powell on the Financial Stability Oversight Council's (FSOC) Report on Climate-Related Financial Risk

とかなっておりますが、こちとら誠に浅ましい話ですが2050年のカーボンネットゼロがどうのこうのの前に2022年のFEDのスタンスがどうなるか(今年はテーパー着手でダンディール状態なので次の話は来年ですよ来年)という超現世利益の方にばっかり興味が行くもんで、どうしてもこういうのはパスしてしまうのですが(不見識)、そうは言ってもまあこのムーブなのでチェックをして、必要なネタは押さえておかんとマズかろう、という位のイメージは無いわけでは無いので、個人の感想ですではありますが、多分今回のFSOCネタは拾っておいた方が良いのかと思ってクリップがてらネタにしてみました。


・ECBはエルダーソン(と読むのか?)理事のスピーチが同時期にぶっこまれておりますな

19日の講演
[外部リンク] role of supervisors and central banks in the climate crisis
Keynote speech by Frank Elderson, Member of the Executive Board of the ECB and Vice-Chair of the Supervisory Board of the ECB, at the 31st Lisbon meeting between the central banks of Portuguese-speaking countries
Frankfurt am Main, 19 October 2021

20日の講演
[外部リンク] the tragedy of the horizon: requiring banks to translate 2050 targets into milestones
Keynote speech by Frank Elderson, Member of the Executive Board of the ECB and Vice-Chair of the Supervisory Board of the ECB, at the Financial Market Authority’s Supervisory Conference
Vienna, 20 October 2021

なお内容はちゃんと読めていなくて、なんかひたすらクリップ大会になってしまって甚だ申し訳ありません(ジャンピング土下座)。


・日銀は金研ニュースレターが出ておりますが、もしかして気候変動何とかオペ出すならこのタイミングだったんでネーノ

[外部リンク] 気候変動の経済学(5)
2021年10月22日
日本銀行金融研究所

というわけで本文の方を踏みに行きますとこういうのが出てきますが、なんか金研ニュースレターシリーズってもっとこうしょぼいペラ紙っぽいので始まっていたと思ったのだが、気候変動関連のレターには立派な表紙がついているとか、気合が入っているのはよくわかりました(中身はチラ見したけどネタにできるほど読み込んで居ないのは申すまでもありません、大汗)。

[外部リンク] 5 号:気候変動の経済学:実証分析編

実は第1号から物凄い勢いで出ていまして、第1号がこれなのですが
[外部リンク] 新型コロナウイルス感染症の経済学(8) 2020 年 6 月

同じ特別号でもまあこの位のデザイン(レタリングは偉そうですが)でして、日銀として気合を入れている、というのは把握したんですが、ECBは前からだからアレですが、米国政府は関連機関お揃いで(というかFSOCですが)ぶっこんで来る中でしたので、気候変動何とかオペの話も今辺りで突っ込んだ方が協調している感がでたような気もしますが、米国が日本にケツ叩かれて施策をしたのかも知れんし、まあその辺はよくわからんですわな。

いずれにせよ何かまあこれだけぶっこまれると知らぬ存ぜぬで済ますわけにもいかないけど読むの大変だなー、とか何とか思いながらのクリップ集でございました。
 


お題「中銀政策ラッシュの前に日銀WGネタと先日の内田理事のCBDC講演をネタにするの巻」   2021/10/26(火)08:07:23  
  ほほう。
[外部リンク] 一時85ドル超える 約7年ぶりの高値更新
2021年10月26日 4時08分

まあ今月は何せこれですからのう
[外部リンク] 23:52

ということですが、物価目標が達成できるかもしれませんね良かったですねえ(ゲッソリ)。


〇最近の日銀は調査レポートでしれっとチャーミングな物件を時々ぶっこんで来る件について

昨日はこんなのが。(こちらは紹介ページ)
[外部リンク] 2 つの要因によって規定される。』

なるほどでございます。

『このうち、一つ目の企業内部における技術革新や資源利用の効率性について、Nakamura et al. (2019)は、資本・労働といった経営資源や R&D によって蓄積された技術・知識を活用できていないことが、やや長い目でみたわが国の生産性が伸び悩んでいる背景にあると指摘している。』

『一方、2000 年代半ば頃のわが国企業を対象とした研究では、ICT の利活用(Fueki and Kawamoto (2009))、オフショアリング(Ito et al. (2011))、雇用の削減や不要資産の売却といったリストラ(Fukuda and Nakamura (2011))を通じて、生産性は改善していたとの見方もある。』

『このように、近年の企業部門における生産性の動向については、定まった見方があるわけではない。』

だそうです。

『二つ目の企業間における資源配分の効率性については、存続企業間の資源配分、および企業の参入・退出に伴う資源配分に分けて評価することが多い。』

キタコレ。

『米国の製造業を対象とした研究である Baily et al. (1992)によれば、製造業全体の生産性変化のうち企業間の資源配分による寄与率は 63%を占めており、生産性成長において相応に重要な要因であることが示されている2。』

からの、

『この点、わが国では、企業間の資源配分の効率性は低いと考えられてきた。』

と来まして、

『Hogen et al. (2017)は、わが国では、企業の新規参入が経済全体の生産性を押し上げる効果が、米国に比べて小さいことを報告している。』

『Nakamura et al. (2019)は、日本企業における資源配分の非効率性の背景として、低生産性企業の生存確率が高いことなどを指摘している。』

>低生産性企業の生存確率が高い

『また、わが国における企業間の資源配分を阻害する要因として、Caballero et al. (2008)は、新陳代謝の機能の低さを指摘しており、具体的には、撤退ないし縮小すべきパフォーマンスの低い企業が存続することで、健全な企業の活動が阻害されることを示している。』

不必要なまでに手厚い企業金融支援を行う弊害ですね、わかります。

『以上のわが国における生産性の変化を規定する要因について、大企業に関する研究は蓄積されているものの、中小企業については利用可能なデータベースの制約などから、これまで十分に分析されてきたとは言い難い。本稿は、2001 年以降の中小企業に関する大規模データベース「中小企業信用リスク情報データベース」(Credit Risk Database、以下 CRD)のミクロデータを用いることで、そうしたギャップを埋めることを目的としている。』

ということで、この話を中小企業バージョンで検証してみようって話ですね。

『本稿の結論を先取りすると、以下のとおりである。』

と、日銀のWPシリーズは先に結論を説明したあと、定義やデータ系列について→分析手法について→分析の結果得られる知見→結論、という構成になります。

『ミクロデータを用いた計測結果によると、わが国における中小企業の全要素生産性(Total Factor Productivity、以下 TFP)成長率は、リーマン・ショック以降、存続企業内における技術革新の停滞や資源効率の悪化(内部効果の低下)に加え、企業間の資源配分の効率性低下を背景として、全体として伸びが鈍化している。』

そらまあそうじゃなかったら日銀謹製の潜在成長率がドンドン下がって遂にガチのゼロ近傍(0.1%割れ)まで下がりはせんですよね。順当な結果である。

『次に、この間にみられた低生産性企業のシェア拡大が、相対的に生産性の高い企業のパフォーマンスに、どのような影響を及ぼしていたかを実証的に検証した結果、低生産性企業のシェア拡大は、低生産性企業に生産要素(労働投入)が集まることを通じて、生産性の高い企業の要素投入や付加価値創出に有意な悪影響を及ぼしていたことは確認された一方、生産性の高い企業の TFP 成長率には直接的な悪影響を与えていないことがわかった。』

さっきのエグゼクティブサマリーで書かれたことですな。

『この実証結果は、低生産性企業のシェア拡大は、生産要素の資源配分の歪みを通じて、中小企業全体の生産性低下に寄与しているものの、定量的にはより大きな内部効果の低下を説明する要因とはなっていないことを示唆している。』

ということで最後の『5.結論』でも同じ話をしておりますが、それに付言して以下のような説明があります。

『本分析によれば、TFP 成長率鈍化のうち定量的に大きな内部効果の低下の背景として、低生産性企業の存続による負の影響を支持する結果は得られなかった。この点、感染症下で急速に進んでいるデジタルトランスフォーメーションなどは、生産性の内部効果に大きな影響を及ぼし得ると考えられるが、そうした要因を分析することは、データの蓄積を待ちつつ、今後の研究課題としたい。』

どうなんですかねえ。DXで生産性上がるの?って言われますと唸ってしまうんですけど。

『最後に、本分析の留意点を述べておきたい。本稿では個別企業のミクロデータを利用して実証研究を行った。このメリットとしては、TFP 成長率の推移を、存続企業内部での生産性の変化、企業間の資源配分、企業の参入退出の効果といった要因に分解できる点にある。その反面、データ上の制約も存在している。例えば、本分析では、個別企業の TFP を計測する際に、労働投入量として、マン・アワー投入量(総労働時間=労働者数×一人当たり労働時間)ではなく従業員数を推計して用いている(補論参照)。従業員数について、CRD の「期末従業員数人」には派遣社員やパートが原則的に含まれない。本稿では、これらの労働投入も勘案するため、各社の人件費を一人当たり賃金で割ることで推計しているが、その際、業種別のデータを賃金の代理変数として利用している。本稿での分析結果については、こうしたデータ上の制約がある点についても留意し、幅をもってみる必要がある。』

ということでお話は終わる、って途中を全部すっ飛ばしてて誠に恐縮にも程があるのですが、まあ最初の部分で示されているように既に議論されていることではありますが、それにしましても「緊急ショック対応の資金繰り支援」は重要であっても、その一方で「影響があるから」ならまだしも「リスクがあるから」というような安直な理由で各種資金繰り支援策をダラダラと続けることによって本邦企業の生産性がズブズブと沈んで行ってしまいますよね、って話な訳でございまして、「コロナ感染症の再発の可能性ガー」とか言って3月まで伸ばしているコロナオペをさらに延長しようってえ話はどうせMPMのボンクラどもがしていると思うのですが、そういう安直な施策でドンドン皆で沈んで行ってるってえのをきっちりと示して下さっている中々チャーミングなペーパーではございましたのでサラサラとご紹介させて頂きました。ご興味のある方は中もご覧あれ(なおアタクシは数式を見ると思考が停止するハクション大魔王なので文字列の所しか読んでません、悪しからず)。



〇CBDCに関する先般の内田理事の講演をネタにしてなかったのでネタにしてみる(サラサラと)

[外部リンク] には金融仲介機能に与えるインプリケーションがあり」(これは先日先行してネタにしたG7の「リテール中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する公共政策上の原則」から)のような感じでは書かれるのですが・・・・・・・

今回の話に関しても、仄めかしはしているのですが、中央銀行がCBDCを大々的に発行してしまうと、いわゆる何とかペイとか何とかマネーは電子マネー供給の機能が要らなくなって、ただのプラットフォーム貸出業者になってしまう可能性について話しはしているものの微妙にクネクネした説明ですなと思いますし、先行してCBDCをぶっこみに言ってる中国様がそもそも何とかペイとかかんとかペイとかに対する牽制をCBDCでヘイヘイヘーイとかけているやに仄聞するのですが、まあそういう話もある意味当然ですがスルーしているので、話しとして読むとちょっとフワッとした印象ですけど、そもそも日銀はその辺の弊害も既に分かっているから安直な導入には慎重、というのは伝わって来る内容だなと思いました。

というアタクシのどうでもよい能書きが長くなってしまいましたが鑑賞鑑賞。最初のご挨拶部分は飛ばします。

『海外に目を転じますと、欧州中央銀行は、デジタルユーロプロジェクトの調査フェーズを開始し、その結果を踏まえて2年後に発行の是非を判断する方針を明らかにしました。また、米国FRBは、CBDCに関する市中協議ペーパーをまもなく公表し、関係者との対話を強化する計画です。』

『日本銀行を含む7つの中央銀行とBISによる共同研究グループは、先ごろ共通する課題についてレポートを公表しました。このグループは今後も継続していくことで合意しており、日本銀行としても緊密に連携していく考えです。』

『この間、中国では大規模なパイロット実験が続けられているほか、経済規模が比較的小さいいくつかの国が、実際に通貨としてCBDCを発行しています。』

というのが現状。

『前回の協議会では、「現時点で分かっている技術的な要因や内外の情勢などを踏まえると、将来「CBDCを一つの要素とする決済システム」が世界のスタンダードとなる可能性は相応にあります」と申し上げました。この半年間の海外の動向はそれを裏付けるものでした。各国において、CBDCが現実的なオプションのひとつになってきているという事実は、わが国としても、しっかりと受け止めなければなりません。』

ほうほうそうですかそうですか。

『もとより「CBDCありき」の議論は本末転倒です。議論の目的は、「デジタル社会にふさわしい決済システムの将来像」を描くことであり、CBDCはその手段にすぎません。』

どうも手段を目的だと思っている国があるような気がしますが。

『今日は、そうした将来像を描くうえで、多少なりとも具体的なイメージが持てるよう、ひとつの思考実験をしてみたいと思います。すなわち、経済・社会のデジタル化が進む中でも、日本銀行が、今と同じ公共財(「現金」と「日銀当座預金」)のみを提供し続けるとしたら、何が起こるのか、ということです。』

別に何も困らんような気がしますが・・・・・・・・・

『もちろん、すぐに問題が起こるわけではありません。』

はい。

『今のところ、わが国において、銀行券需要は伸び続けており、近い将来銀行券が大きく減少するとは思えません。しかし、現金という物理的な存在を取り扱うことには様々なコストがかかりますので、スウェーデンや中国で見られるように、急速にデジタルな決済手段に置き換わる可能性は常に存在します。』

そうですね。

『そのこと自体は、より便利になるという意味で必ずしも悪いことではありません。ただ、店舗やレストランで現金が使いにくいような事態になれば、そうした決済手段に加入することを事実上強制されてしまうという問題が生じます。』

ファイナンシャルインクルージョンの問題みたいは話の企業側バージョンですか。

『また、その決済システム上で動くのは、民間債務ですので、安全性を確保する何らかの仕組みが必要になります。グローバル・ステーブルコインを巡る議論は記憶に新しいところですし、中国では100%準備を要求するという手段も取られています。』

この安全性の問題に関しては、確かにどこかの民間何とかペイがすべての支払いのスタンダードになってしまいますと、大いに問題が爆発するリスクがありますし、それ以前の問題としてマネーの供給をその何とかペイが握ってしまうという可能性が発生するのでどう見ても宜しくないですわな。100%準備を要求するというのは、決済マネー供給する何とかペイが独占的地位を占めてしまった時にマネー供給の二重構造における中央銀行のコントローラビリティを確保するために重要な話だと思うの。

まあそういう意味ではマネー供給の二重構造の中で供給してるの今のところは何とかペイとかではなくて銀行融資って話ですが、金融機関は十分に分散して競争的に行動しているし、これまた自己資本規制だの何だのとガチガチに規制しているので、コントロールある程度は効く(と言っても効かなくなってバブルヒャッハー大暴走みたいな事は起きるときは起きるけど)というお話ですな、うんうん。

『相互運用性の問題もあります。わが国では、多くのキャッシュレス決済サービスが競争していますが、サービス間の相互運用性は不十分であり、スケールメリットやネットワーク効果は十分に発揮されていません。私たちは、日々店舗で「この決済手段は使えますか?」と聞いています。』

とは言え相互運用できたら事業者のメリットが無くなる訳で、というのは直後に内田さんご指摘していまして、

『各事業者には、ビジネス規模を拡大するため、顧客を囲い込むインセンティブがあります。したがって、自然体ではなかなか相互運用性を高める動きは進みません。』

そらそうですな。

『もちろん、いずれ、競争による淘汰の結果として、一部の主体が提供するシステムに集約していく可能性はあります。事業者によっては、データの利活用とクロスセルによって、安価に決済サービスを提供できるでしょう。ただ、それは「あなたがデータを提供すること」とセットになるかもしれませんし、集約の結果、新しい事業者が市場に参入するのが困難になってしまう可能性もあります。』

ここはサラッとした言い方をしていますが、何とかペイが独占になってしまう世界の弊害について仄めかしていますな。

『さらに、例えば他国でCBDCが一般的になった場合には、わが国が金融サービス提供の面で不利にならないか、CBDCなしにこれと相互運用性を確保できるかといった問題も生じるかもしれません。デジタル化が進む過程では、以上のような問題だけでなく、今は予想できないような様々な課題が出てくることでしょう。』

ということで、まあ何でもCBDCやりゃハッピーハッピーみたいな話ではないし、そもそも中国様のCBDCだってDX云々以外にも目的(以下自主規制)。


『こうした問題に対する解決策のひとつとして、「CBDCが存在する決済システム」は、わかりやすいグランドデザインです。現在の現金と同様100%安全でどこでも受け入れてもらえる中央銀行発行の決済手段が、民間主体が運営する各種の決済サービス上で動いてくれたら、もっと便利で安心でしょう、ということです。』

『決済手段と決済サービスの提供は区別して考えることが可能ですし、この区別は決済システムやその周辺の諸問題を考えるうえで重要な視点になります。』

つまり、何とかペイが単なるプラットフォームになってそこで流通しているのはデジタル化された現金でっせ、となるとマネー供給の二重構造云々という話は無くなるのですが、プラットフォーマーだけでシステムの維持費を含めた飯が食えるのけ??という問題はあるのですが、そもそも論として何とかペイが今はチャージでお金預かり状態なのですが、それ自体にメリットがなくて、普通にプラットフォーム運営だけで食っていけるんだったらそれで良しって事なんでしょうね。

『例えば、データ利用などの面でも中立的なCBDCを決済手段として介在させることで、相互運用性のある形で決済サービス間の競争は維持され、消費者は好きな決済サービスと付随するエコシステムサービスを選べます。囲い込みや集約によるスケールメリットを否定するものではありませんが、誰でも使える決済手段の存在は、公共財として必要です。』

うんうん。ところでCBDCに決済情報とかを乗っけて蓄積するとかそういう事もあるんけ??

『もちろん、仮にCBDCを発行する場合、中央銀行は、あくまで公共財としての則を守り、民間決済サービスとの共存を図る必要があります。』

『この「共存」には、「水平的な共存」と「垂直な共存」があります。「水平的な共存」とは、CBDCのシステム以外にも様々な民間の決済ネットワークが並存するという意味ですが、その極端なケースとしては、CBDCを、民間決済システムを使えない、あるいは、使いたくない人のための限界的な手段として提供するということが考えられます。いわゆる「金融包摂」の考え方で、例えば、銀行口座を持たない人や遠隔地などで民間決済サービスのコストが見合わない場合の受け皿と位置付けるというものです。』

ファイナンシャルインクルージョンキタコレ。

『ただ、日本や多くの先進国では、そうしたケースは極めて限界的でしょうから、これらに対応するためだけに多額の費用をかけてCBDCのシステムを構築することは考えにくいと思います。』

あっさり味で金融包摂「だけ」の意味合いでのCBDCを却下しました。

『むしろ、普通の人が使う決済手段の中に、CBDC「も」存在するというモデルをイメージしたうえで、その必要性を検討すべきだと思います。そこでは、「水平的な共存」に加えて、「垂直な共存」すなわちCBDCのエコシステムの中で様々な主体がどのように役割を分担するか、が重要になってきます。』

うーん、CBDCが出来ちゃうと普通は業者にチャージするよりCBDCを選好の一択だと思うんだけどなあ。

『垂直な共存のためには、中央銀行が提供するCBDCは、比較的プレーンな、料理しやすい素材であることが望ましいでしょう。例えば民間が提供するひとつのウォレットの中で、民間の決済手段に加えてCBDCも使えるようにするのかもしれませんし、CBDCを使ったうえで新たなサービスを付け加えていくのかもしれません。』

ということで、この共存できるけ問題はアタクシ基本無理じゃネーノと思う。もし行けるとしたら、それは市場金利がそれなりに高くて、CBDCだと利息入らないけど何とかペイだと利息付く(だと多分銀行法上の問題が起きるから常に何%割引とかの方法だと思うけど)みたいな事が起きないと、と考えるとデジタル化推進のためにはマイナス金利解除からの利上げが必要ですな(ただのポジトーです気にしないで下さい)。

『様々な選択肢がありますが、日本銀行としては、皆様と一緒に、CBDCが存在する場合の決済システムの全体像を描いていきたいと考えています。』

へいへいそうでっか。以下はまあご挨拶みたいなもんですが引用だけしておきます。

『もちろん、今日お話しした課題に対する解決策はCBDCだけではありません。規制・監督・オーバーサイトなどによって決済ビジネスに対する安全性を確保することや、事業者間で協力して相互運用性の向上を図ることなど、多様なアイデアがありえます。取引から最終的な決済完了までの時間を極めて短くするような、テクノロジーによる解決もあるかもしれません。CBDCを導入することには、中央銀行・民間仲介機関の双方でコストがかかりますから、よく検討した結果、やはりCBDCではなくて、別の方法を模索したほうが良い、ということもありえます。それはそれで、デジタル社会における決済システムの方向性を決めていく上で、建設的なステップです。』

『日本銀行として、「現時点でCBDCを発行する計画はない」というこれまでの基本的な考え方に変わりはありません。ただ、「CBDCを発行する」ということが大きな決断であると同時に、世界各国で真剣な検討が進む中で「発行しない」ということも大きな決断になってきています。そして、発行しないのであれば、どうやってデジタル社会にふさわしい決済システムを構築していくか、考えなければなりません。いずれにしても現状維持はありえません。』

『本日は、実証実験の進捗状況等について情報共有させて頂くとともに、皆さまから幅広くご意見を聞かせて頂き、今後の検討に役立てて参りたいと考えておりますので、よろしくお願いします。』

まあ何だ。「いずれにしても現状維持はありえません」っての、日銀がねじり鉢巻きして勝手に「ぼくのかんがえたさいきょうのけっさいしすてむ」をぶっこみに行くんじゃなくて、民間によって起きるDX含む決済の進展に対してよりよい方策や、弊害防止措置を取るって話なら諸手を上げて賛成しますが、2%物価目標をするーしてるせいでヒマなんだか何だかしらんけど、気候変動なんとかみたいに日銀がいきなり「ぼくのかんがえたさいきょうのせいさく」とかデザインせんでよろしので(たぶん内田さんのこのトーンからしてそういう事は考えていないと思うのだが)ボチボチやって頂ければと思うのでした。
 


お題「引き続きFED高官発言クリップクリップ(クオールズ理事講演の続きも)」   2021/10/25(月)08:15:58  
  (ノ∀`)アチャー
[外部リンク] 山口は自民が議席維持 静岡は野党が議席奪う
2021年10月25日 4時49分

当初はこんなの自民が負ける要素無しって感じでしたのに、静岡県ェ・・・・・・・・(しかも共産独自候補立ててるのに)というのは、まあ直前では逆転って観測が優勢になっていたらこの結果自体は来たかって感じではありましたが、いずれにせようーむこの。


〇パウエルがいつものテーパー利上げ分離論を一発ぶったようだが公式にないのでクリップだけ

[外部リンク] 午前
UPDATE 2-テーパリング開始の時機到来、利上げはまだ=パウエルFRB議長

『[22日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は22日、FRBはテーパリング(量的緩和の縮小)を近く開始すべきだが、雇用が過度な低水準になおどとまっているほか、来年には新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)によるインフレ圧力が弱まり、高インフレが緩和される可能性があるため、まだ利上げすべきではないと述べた。』(上記URL先より、以下同様)

例によって例の如くテーパー利上げ分離論を唱えておられます。そら(テーパリングを無事に開始するために)そう(利上げ示唆してタントラムはよー起こさん)よという感じですが。

『国際決済銀行(BIS)・南アフリカ準備銀行(中央銀行)のオンライン会合で「テーパリングの時期だと思うが利上げのタイミングではない」とし、労働市場の回復を忍耐強く待つことができるとした。』

ということなのでFRBのサイトを見に行くものの、甚だ遺憾なことにそれらしいものが新着に存在しておられないので、残念ながら内容を見れないのが惜しいな、と思うのはこの記事の後半部分で物価に関する説明がありました、ここの地の分のトーク具合とかが気になるんですよね〜。

『また「供給上の制約とインフレ高進は従来の想定よりも長く続く可能性が高く、来年も継続するだろう。賃金への圧力についても同様だ」と指摘。最も可能性が高いのはインフレ圧力が弱まり雇用の伸びが夏季に見られたペースに戻るというシナリオだが、「インフレが持続的に高進するリスクがあると判断すれば、確実にツールを活用する」とした。』

>インフレが持続的に高進するリスクがあると判断すれば、確実にツールを活用する
>インフレが持続的に高進するリスクがあると判断すれば、確実にツールを活用する
>インフレが持続的に高進するリスクがあると判断すれば、確実にツールを活用する

『その上で、供給網の目詰まりが予想通りに緩和し、サービス部門がより完全に活動を再開して雇用の伸びが加速すれば、FRBが担う責務の一つである完全雇用が来年にも達成される可能性は「大いにある」と述べた。』

ほっほー。

『ただ、物価上昇が根強く継続すればFRBは「確実に」行動を起こすと表明。「FRBの政策は、想定される多様な結果に対応できるようになっている」とし、「経済が予想通りに展開しているかどうか注意深く見守り、それに応じて政策を適応させる必要がある」と語った。』

ということで甚だ恐縮な事に全部引用してしまって申し訳ないのですが、記事だけだとこの後半部分がどういう文脈でどういうトーンで話をしているのか、イマイチ分からんので何なのですけどインフレ上振れ(あるいはインフレ期待のアンカー外れ)に対して対処します(こういうのは言ってるうちが華でガチで対処利上げするとなると色々とマズーな状況が続くので、「やりぞやるぞ」と言っている間に何もしないで済む事態になるのが一番オイチイのですけどさあどうなる)。

まあアレです。先週金曜にネタにした先週のクオールズ理事の講演も明らかにインフレ長期化警戒でして、FEDとして一番オイチイのは、この口先介入によって金融環境のガバガバモードが若干なりとも引き締まることによってその結果「インフレ対処の利上げをしないで済む」なのは良く分かったので、タントラムにならん程度の長期金利上昇はキニシナイと思うし、むしろこの「分離論」を1から10までナイーブに間に受けてゴルディロックスヒャッハー相場をやられる方がFEDとしては痺れると思うんですよね。まあ市場が勝手に来年2回くらいの利上げを少なくともFF先物やOISなどで織り込んだ状態になってしまっていれば、12月のSEPではこの市場織り込みに乗って追認する形で割とフリクション起こすことなく政策のタガを外せるのでオイチイのかなと思います(思いっきり個人の感想です)。


〇んな訳で金曜のクオールズ理事の続きから

[外部リンク] 20, 2021
How Long is Too Long? How High is Too High?: Managing Recent Inflation Developments within the FOMC’s Monetary Policy Framework
Governor Randal K. Quarles
At the 2021 Milken Institute Global Conference "Charting a New Course," Beverly Hills, California

金曜日は手抜きにも程があって『Monetary Policy When the Goals Are Not Complementary』という真ん中あたりの所をちょろっとだけ引用しましたが、この小見出しの意味するところというのもお気づきの方にとっては今更ジローではありますが、いまだに雇用目標ガーとか言ってるへっぽこ何とかストの為に親切心で申し上げると、現状は物価目標と雇用目標のデュアルマンデートが「Not Complementary」とうゆうとる訳で、つまり雇用目標がショートフォールした状態だから、と言って金融緩和を大規模化する、ということをした時に、物価の方が「より望ましくない上昇」をする、というコンフリクトが生じている事態である、あるいはその可能性がある、という認識を示しているんですよね。

でもってそうなりますと、そのようなコンフリクトを想定しないで作成した昨年9月のロンガーランゴール&ストラテジーですけど、デュアルの目標に現状でコンフリクトが発生している可能性があるのですから、ストラテジーに関してはコンフリクトが現実になる可能性があるってんでしたらその時は対処を変えないとイカン訳ですな。というような話なので、まずはこの講演の場合は雇用の話は正直どうでも良くて物価の話をみないとイカン訳ですが、そうは言ってもクラリダじゃない方がそれなりに喋っているので。講演の前半から読む。


・露骨な言い方をしていないですが金利がある程度上昇するのは寧ろ結構位の話をしてるような気がするんだが

最初の挨拶はさて置き、そのあとの本論小見出しは『Outlook for Economic Growth』です。

『Recent data suggest that growth in the third quarter is likely to be lower than we had expected, but the foundations remain in place for strong economic growth over the remainder of this year and next.』

3Q(7-9)の成長率は予想よりも弱かったが年末から来年はstrong economic growthを見込むとな。

『Employment is growing, financial conditions are accommodative, businesses are investing, and households, in the aggregate, have a large stock of savings to draw on for future spending. Weaker growth in payrolls in August and September, along with uneven consumer spending in July and August, appear to reflect ongoing concerns in some parts of the country about the spread of COVID-19, especially in high-contact service industries.』

89月のお賃金の伸びがやや弱いこと、コロナが一部地域で再拡大していることなどは懸念材料です。

『Supply bottlenecks and labor shortages that have been more widespread and persistent than many expected are camouflaging continued strong underlying demand for goods, services, and workers.』

供給制約が予想よりも強く、持続的に推移していることが、財・サービス・労働者の基調的な強い需要をカムフラージュ(are camouflaging)している、という拙訳になるのですが、これは何ぞと思い次を読む。

『Supply constraints are particularly evident in interest-sensitive parts of the economy, such as residential investment and vehicle sales, limiting the scope for additional monetary accommodation to stimulate activity in those sectors.』

金利にセンシティブなセクター(住宅投資や自動車販売)において供給制約が顕著であるのは明白、と来たあと、まあ追加緩和のフェーズではないからそう書いても良いのかしらとは思いますが、しらっと「追加金融緩和を行うことによってこれらのセクターに対する需要喚起の余地が限定的になる」というのをぶっこんでおりまして、どう見ても金融緩和のプロコン分析あるいは限界論です本当にありがとうございましたという風情になっているのがほほーと思いました。


・とにもかくにも経済の見通しがやたらめったら強い

でもって次のパラグラフ。

『I expect that these developments, however, have for the most part simply postponed activity temporarily and that robust growth will return in the coming months.』

供給制約を食らっているセクターに関しては、今後数カ月のタームで供給制約の解消が進むことによってノーマルに戻るでしょう、という見込みにはなっています。

『There is evidence in recent weeks that we seem to be moving into a new phase of the economy. 』

ほうほうこの数週間で我々は経済の「新しいフェーズに移行した」だそうですよ

『Nominal retail sales rose seven-tenths of 1 percent in September on the heels of a nine-tenths increase in August, an indication that consumers kept up their pace of spending.』

消費者の消費ペースはキープされたままである。

『Robust business investment in equipment and intangibles continued in the second quarter, and indicators suggest another gain in the third quarter.

企業の設備や無形資産に対する投資は4-6もロバストに続いたが先行指標を見る限り7-9は更に増加したとみられる。

『Forward indicators of business spending and the need for firms to replenish depleted inventories point to strong investment into next year.』

企業消費の先行指標や、在庫払拭してしまった分の穴埋め需要などは、来年の強い企業による投資が行われるであろうことを指摘している。


・労働市場の見通しは基本強いし供給制約の解消には時間が掛かるとの見方

次が『The Labor Market Continues to Strengthen』という小見出し。

『Without a doubt, the headline job gains in August and September were lower than expected, but, as I will show, based on almost every other major labor market indicator, there is ample evidence that the demand for labor is strong.』

89月の労働増加のヘッドラインは言うまでもなく予想より弱かったが、と最初に入れながらも、そのあとは「as I will show, based on almost every other major labor market indicator, there is ample evidence that the demand for labor is strong.」と労働市場は強いでっせこれからデータをおみせしまっせ、と来るわけでして説明がありますがここはサラサラ流します。

『At last measure, the Labor Department reported that job openings remained near a record high in August, and a record number of workers were voluntarily quitting their jobs, an indicator of their confidence in finding a better one. Other measures of job openings by education level indicate that jobs are plentiful even for less-skilled workers who have been affected the most by the COVID event. Another indicator I've been watching closely is the so-called U-6 unemployment rate, which consists of people who are working part time but prefer full-time work and discouraged workers who want a job but have given up looking. U-6 unemployment declined significantly over the past two months to 8.5 percent in September, roughly the same level as in the middle of 2017, when most everyone considered the job market to be quite healthy.

ジョブオープニングス、自発的労働市場からの退出、熟練労働者の不足状況、U6失業率、などの例を挙げています。

『In fact-and this will not be news to most of you-shortages of skilled workers in many occupations predated the COVID event and are likely to persist after its effects have faded. Some of this shortage reflects the aging of the workforce, changes in the types of jobs people want to do, and the time it takes to train workers.』

でもってこのうちの熟練労働者不足は、コロナによる労働市場からの退出だけではなく、労働人口の高齢化によってもたらされている面があるので、解消するのにはお時間が掛かるでしょう、だそうです。

『Strong demand for labor is outpacing supply, and, naturally, that development is putting upward pressure on wages.』

お賃金キター!

『Through September, average hourly wages are up 4.6 percent over the past 12 months, the largest and most sustained increase in wages for workers since the 1990s.』

イイハナシダナー(じっと我が給与明細を見る)裏山鹿だなー(更に我が給(目から汗))。

『I noted the imbalance between the demand and supply for labor, and some of the labor market indicators that are still well short of pre-COVID levels are those related to labor force participation, which has been about unchanged this year on balance. I expect that as conditions normalize, this measure will pick up, but it is unlikely to return to its February 2020 level. 』

『One reason is that a disproportionate number of older workers responded to the initial shock of the COVID event by retiring, which may be an area where participation and employment struggle to retrace lost ground. Longer-lasting changes in labor force participation could make wage pressures more persistent and have implications for the assessment of maximum employment.

この需給ミスマッチに関してはコロナ起因の部分は解消に向かうものの、人口動態に起因する(=年寄りが労働市場から退出して新たなスキルの労働者が足りんのについてはジジババに訓練しないといけない話、ということね)面についてはコロナ前の状態に戻ってくれないんじゃネーノということで話を締めていまして、こちらも普通に労働市場の供給制約要因が長期化し、賃金にも上昇圧力が掛かりやすい、という裏山歯科にもほどがある威勢の良い話をぶっかましておられまして、これだけぶっかまして「テーパリングと利上げは別物でございますわよオーッホッホッホッホ」と言ってもお前なにカマトトぶってるねん、という感じではありますな(個人の感想です)。



・テーパリングの所は普通に予告ホームランなのと「テーパーしても緩和は続く」という説明

『Tapering Asset Purchases』という部分は概ねお察しの内容です。最初のパラは飛ばして結論パラへ。

『Taking all of the evidence into account, I think it is clear that we have met the test of substantial further progress toward both our employment and our inflation mandates, and I would support a decision at our November meeting to start reducing these purchases and complete that process by the middle of next year.』

11月会合で決定、来年の半ばにテーパー完了で行きましょう、と予告ホームラン。

『Bear in mind that asset purchases are pressing down on the accelerator, adding each month to the amount of accommodation the Fed is providing to the economy through downward pressure on longer-term interest rates. Reducing purchases and ending them on this schedule is not monetary tightening, but a gradual reduction in the pace at which we are adding accommodation.』

テーパーしてもネットの買入はテーパー終わるまでは増えますのでこれは金融政策のタイトニングではありません。というこれまたいつもの説明。


・物価上昇のセカンドランドが起きている可能性を指摘しているので重要と思われる部分が物価の話の中の最初にキタコレ

デュアルマンデートのコンフリクトの話は金曜に引用したので(若干手抜きでしたが)勘弁してもらって「長すぎ」「高すぎ」についてちょっと飛んで『How Long is Too Long?』に参ります。

『Going forward, the question is not only whether inflation will fall in the coming months, but also how far it will fall and if it will fall soon enough to avoid spurring a concerning rise in longer-term inflation expectations.』

焦点は「インフレ期待の宜しくない引き上げを避けながら物価が落ち着いてくれるの何時やねん」ということで。

『I agree with my FOMC colleagues and most private forecasters that inflation likely will decline considerably next year from its currently very elevated rate.』

FOMCの同僚さんや多くの民間何とかストが予想しているように、来年になると今のクソ高い物価のレベルは落ち着いて来るでしょう」という見た方に同意します、だそうです。まあ同意していないとか正面切って言い出したこっちが焦るわ。

『For instance, most of the September Summary of Economic Projections forecasts for PCE inflation in 2022 were between 1.9 and 2.3 percent, with a minimum of 1.7 percent and a maximum of 3.0 percent.3』

例えば、で出す例がSEPの見通しは説得力が・・・・・・・・・・・

『But I see significant upside risks to my current inflation outlook.』

物価の上方修正リスクは顕著キタコレ。

『Supply constraints in production and distribution already have become more widespread and have lasted longer than most forecasters anticipated. As noted earlier, labor supply constraints are making it difficult for businesses to keep up with demand. This dynamic will continue to support robust wage growth, putting further upward pressure on prices.』

『Moreover, there is evidence in the past couple of months that a broader range of prices are beginning to increase at moderate rates, and I am closely watching those developments.』

分かち書きして引用しましたが、前半の供給制約(財の制約と労働の制約)の話は毎度皆様が指摘しているのでいいのですけれども、後半(勝手に私が分割したんですが)にあるように「直近2カ月においてa broader range of prices are beginning to increase at moderate rates」となっている、というのを指摘している方が大きいポイントだと思います今回のクオールズ理事の物価に対するコメントでは。

つまりですね、供給制約やエネルギー価格上昇という一部の要因だったものが、今の所モデレートとは言え、ブロードレンジなプライスに上昇圧力を掛けている、っていうのはまさしく中央銀行の人たちが良く言う「セカンドランドエフェクト」という2次的効果って奴でして、これが起きると物価ちゃんが自律的&自己実現的にホイホイと上がってしまうの巻になるので、注意しないといけない(よってここでもI am closely watching those developmentsと仰せ)話で、ここは注目すべきポイントになると思います。


・とは言え生産と需要のギャップは存在するので供給制約から解放されたときの物価下振れ懸念もあるとな

『The fundamental dilemma that we face at the Fed right now is this: Demand, augmented by unprecedented fiscal stimulus, has been outstripping a temporarily disrupted supply, leading to high inflation. But the fundamental productive capacity of our economy as it existed just before COVID-and, thus, the ability to satisfy that demand without inflation-remains largely as it was, and the factors that are disrupting it appear to be transitory.』

需要を喚起するための緩和策によって、供給制約に起因した高インフレが発生しているのですが、一方で経済の生産と需給のギャップを見ると基本的に生産力過剰である状況になっているというのがジレンマですよと。

『Looked at purely in that light, constraining demand now, to bring it into line with a transiently interrupted supply, would be premature. Given the lags with which monetary policy acts, we could easily find that demand is damping just as supply is increasing, leading us to undershoot our inflation target-and, in the worst case, we could depress the incentives for supply to return, leading to an extended period of sluggish activity and unnecessarily low employment.』

つまり、供給制約の方がサックリと解消されますと、今度は経済の生産能力の過剰問題つなわち需給ギャップの問題が発生してくるので、そうなると今度は物価に低下圧力がかかりますぜ、とそっちも懸念している。


・供給制約下における財政ぶっ放しはインフレ期待のアンカーを外すリスクがあるに言及キタコレ!

『But "transitory" does not necessarily mean "short lived." Indeed, we are discovering that it's going to take more time than we had thought for supply to return to normal, and with demand already high during that time, I am monitoring the extent to which it could be further boosted by the additional fiscal programs currently under discussion.』

一時的、というのは短期間で終わる、という意味では必ずしもないのは今まさに起きている事の通りですが、さてそのような時に財政ぶっ放しているのですが、特に今議会で議論が進んでいsるようですが追加財政プログラムの影響について注視しております、と来まして、

『If those dynamics should lead this "transitory" inflation to continue too long, it could affect the planning of households and businesses and unanchor their inflation expectations.』

さあもりあがってまいりました!!!!!!!!!!!!!

ということで、供給制約下に大規模財政ぶっ放したら「一時的要因」がより長期化してしまい、それによって企業や家計のインフレ期待のアンカーが(高い方に)外れる可能性が出てきます、を頂きました。

『This could spark a wage-price spiral that would not settle down even when the logistical bottlenecks and supply chain kinks have eased. So the central question we have to answer is "How long is too long?"』

そうなると賃金と物価のスパイラルが炸裂しますので、もはや供給制約の解消ガーとか言ってられる場合ではない、ということで重要なのは "How long is too long?"という話です。ということで講演のお題の回収が始まる。


・とは言いましても今の所そうではないという言い方をして利上げテーパー分離論をしています

とは言え今の所この「一時的」期間が既に「トゥーロング」になったとは認定してません、当たり前だが。

『I am among those who see a good chance that inflation will remain above 2 percent next year, but I am not quite ready to conclude that this "transitory" period is already "too long."』

でもって、

『We haven't yet met the more stringent tests for liftoff that we have laid out in forward guidance about the federal funds rate. Let me quote from the latest FOMC statement: Raising rates will not be appropriate "until labor market conditions have reached levels consistent with the Committee's assessments of maximum employment and inflation has risen to 2 percent and is on track to moderately exceed 2 percent for some time."4 Importantly, the level of uncertainty around the paths for inflation and employment are higher than normal as we navigate the unprecedented reopening of the world economy. Therefore, we will remain outcome based, waiting to see further improvements in employment and the evolution of inflation pressures in coming months. And, if the broadly held expectation that inflation will recede next year turns out to be wrong or if inflation expectations show signs of becoming unanchored to the upside, I am confident that the monetary policy tools at our disposal can bring inflation down toward our 2 percent goal.』

とまあそういう説明になっていまして、あくまでもまだデュアルマンデート達成が展望できるという利上げ条件には全然至っていませんよ、という話ですな。


・上ブレ容認がどの位まで行けるのか、という話はあまりFEDで議論になっていない模様

次の小見出しが『How High Is Too High?』なのですが、この最初のパラグラフを見ますと、

『I said just now that the central question is "How long is too long?" I am also keenly aware, however, that inflation of 4 percent or more certainly cannot be characterized as only "moderately" above 2 percent, and thus we also have to deal with the question of "How high is too high?" 』

4%インフレが "moderately" above 2 percentとは言えませんわな、という話をしまして、

『Moreover, the two questions are obviously related: we can tolerate inflation of 2.5 percent as supply returns to normal without dramatically affecting inflation expectations, for a much longer period than we can tolerate inflation of 4.5 percent.』

2.5%程度のインフレで、しかも供給制約が解消されれば戻って来るしインフレ期待にも悪影響与えないってんだったらそれなりに長い間の上振れも容認するけど、4.5%だとそう長い期間の上振れを容認しないですよね。

『So, how high is too high? I cannot speak for my FOMC colleagues on this issue, but I will conclude with some thoughts of my own.』

ということで、ここで書かれていますように、どうもこの上振れの数値自体に関してはそこまで深刻な議論をFOMCの中でしている訳ではなくて、やはり問題は「物価の上振れが長期化してインフレ期待が外れることによって賃金と価格のスパイラル状況が発生すること」を懸念していまっせ、という事だというのは把握しました。

なお、以下の部分はお時間というものの制約によりパスします(後日ネタにするかも知れんけど)。
 


お題「FRB高官・上級職員の取引制限登場っすか/FSRが出ましたよ/FED高官発言ムーブをクリップ」   2021/10/22(金)08:19:47  
  確かにあっという間に値段が変わっていましたわな・・・・・・
[外部リンク] ニュース

『10月は産地の切り替わりを迎える品目が多い。北海道で夏日となるなど各地で気温が上がり、終盤、後続産地とも増量。高値反動も重なり、平年並みだった月初から急落した。ニンジンやピーマンは平年の半値を付け、結球、葉茎菜、果菜も3、4割安と、土物以外は全面安の展開だ。』(上記URL先より)

季節が急に飛ぶようになるとこれからも大変でしょうな。


〇というか今までどういうザル運用をしていたのかと(FEDの中の人の個人取引規制)

[外部リンク] 21, 2021
Federal Reserve Board announces a broad set of new rules that will prohibit the purchase of individual securities, restrict active trading, and increase the timeliness of reporting and public disclosure by Federal Reserve policymakers and senior staff
For release at 2:00 p.m. EDT

そらそうよというか今まで何やってたんだと小一時間な訳ですけどにゃー。

『Following a comprehensive review, the Federal Reserve Board on Thursday announced a broad set of new rules that will prohibit the purchase of individual securities, restrict active trading, and increase the timeliness of reporting and public disclosure by Federal Reserve policymakers and senior staff.』

むしろアクティブトレーディングを出来るようにしていた、というのがおかしいだろと思う訳ですが、まあ良くも悪くもこういうのどスルーしてしまうのがアメリカンって事なんでしょうかねえ。

『As a result of the new policies, senior Federal Reserve officials will be limited to purchasing diversified investment vehicles, like mutual funds.』

投資信託に関しては桶なのは結構なのですが、そこで3倍ニキレバレッジファンドとかに突っ込んでしまうと結局意味なし芳一になるのですがさてどういう規制になるのやら。

『The new restrictions will apply to both Reserve Bank and Board policymakers and senior staff and prohibit them from purchasing individual stocks, holding investments in individual bonds, holding investments in agency securities (directly or indirectly), or entering into derivatives.』

なるほどなのだが(directly or indirectly)はアカンがミューチュアルファンドはOKの切り分けはどうなっとるんだ。

『The new rules are expansive and are designed to place the Federal Reserve's investment and trading rules at the forefront among major federal agencies.』

『"These tough new rules raise the bar high in order to assure the public we serve that all of our senior officials maintain a single-minded focus on the public mission of the Federal Reserve," said Federal Reserve Board Chair Jerome H. Powell.』

御立場上本件についてコメントをしないと行けないのは分かるが、パウエルが言うとお前が言うなの総ツッコミになるだけなので何のギャグかと。

『To help guard against even the appearance of any conflict of interest in the timing of investment decisions, policymakers and senior staff generally will be required to provide 45 days' advance notice for purchases and sales of securities, obtain prior approval for purchases and sales of securities, and hold investments for at least one year. Further, no purchases or sales will be allowed during periods of heightened financial market stress.』

売買(が可能なものに関して)については45日前に申請をして、購入したものは最低1年の保有を行う、なお「heightened financial market stress」の時の売買は禁止です。とか今までノーズロだったのがいきなりこうなるのもアメリカンらしいですな(個人の偏見です)。

『Reserve Bank presidents now will be required to publicly disclose financial transactions within 30 days, as Board Members and senior staff currently do.』

地区連銀の総裁は売買の30日以内の公表義務はFRBのボードと高級スタッフとは違って求められないとな。

『The Board and the Reserve Banks will incorporate these new restrictions into the appropriate Federal Reserve rules and policies over the coming months.』

詳しくは数か月のうちに出しますよ、だそうです。


〇金融システムレポートキタコレ!!!

このFSRなんですが、何故そうなっているのかはよくわからんのですが(部局ごとに使っているテキストエディターとかが違うんでしょうけど)、FSRシリーズのPDFファイルをテキストに落としてくると、(昔のバージョンのアップローダー使ってるワイが悪いのではあるのですが)MSテキストを日本語環境で落とすときの標準フォントANSIでフォローされない外字(Unicode対応)がバカスカ落ちてくるので、テキストに落としてペタペタ貼って引用してネタにする、ってのが出来ないんですよね〜。

他の部局が出す文書類ではそういう事が起きないのですが、機構局の出す一部の物件だけこれになるの出来ればご勘弁頂きたいのですけど、今までの地の文章のフォントがそっちだと直すのもホネなのはまあ分かりますので、半年ぶり10回目くらいですけれどもベストエフォートベースでご検討ありたく。

・・・・・そんな事情で引用するとなると(HTMLの所以外)一旦ネタ候補箇所をテキストに落として外字修正を手でやってから、ということになるので、たぶんネタにする手間かけられないと思います。悪しからずご了承くださいませ(平伏)。


[外部リンク] 2021 年 10 月号のハイライト

[外部リンク] 2021 年 10 月号のハイライト」という文字列があるんですが、これをワシのテキストに落としたら「金」が外字じゃなかったので喜び勇んで本文をコピペしたらやっぱり「金」が外字だったので絶望した!


なので、甚だ遺憾ではございますがそれ以前のご紹介ページのHTMLからサラサラと引用します。

[外部リンク] [PDF 459KB]
概要 [PDF 1,353KB]
全文 [PDF 2,246KB]
「ハイライト」は、今回号の主要な分析を簡潔にまとめたものです。


・FSRではポストコロナの問題を扱っているというのにMPMでは・・・・・・・・・

『2021年10月号の問題意識』って小見出しから。

『今回のレポート(2021年10月号)では、新型コロナウイルス感染症が国内の信用リスクに及ぼす影響を点検する際、資金繰りに加えて、債務返済の重要性が徐々に高まってくることを意識しつつ、感染症拡大の影響が企業収益に及ぼす影響について、企業間のばらつきを精緻化したうえで分析を行っている。』

のっけから素晴らしい(いつものイヤミではなくマジで言ってます)問題意識でありまして、コロナ対策でその時はノーズロ支援も必要な面も一理どころか千里くらいあるのですが、そうは言いましても天災的な災厄の時に行うノーズロ支援を引っ張ると何が起こるのか、というのは本邦においては「震災手形の処理問題」という非常に重い知見を得られる体験があった訳ですよ。

よって、こういう分析をコロナ感染症の社会的経済的影響が弱まって来るのが現実的に展望されるこのタイミングで出す、というのは非常に意義のあることでして(個人の感想です)、いったんノーズロで出したものを未来永劫ノーズロ状態というのは不良債権問題製造装置としか申し上げようがないのです。

然るに、金融政策の方のウィングでは野口何がしとかいうボンクラおじさんが何を思っているのか「突然これを打ち切ってしまうと、それはかなり大きなショックがマクロ経済にかかるということも当然あり得るわけです。」とかあり得ない話をおっぱじめて、いやお前ら(当時は野口さんいなかったけど)コロナの始まった時期に「当初は流動性の問題ですが、その後ソルベンシーの問題になっていく」って話をしてたじゃん何で一旦広げた風呂敷を畳めないの?って風情の話をしている訳でして、せっかくプルーデンスウィングの方で分析をしているのにマネポの方がちゃんと生かせているのでしょうかというのが甚だ疑問になってしまうのが悲しい訳です。

『また、有価証券投資および外貨資金調達にかかるリスクを点検する際、国際金融市場での調整が、わが国金融機関の直面する有価証券投資・調達環境に与える波及効果について、個々の金融機関とノンバンク部門の有価証券ポートフォリオの重複度や資金調達プロファイルの違いがもたらす含意も踏まえて、分析している。』

ここまでまだ読めてない(昨日の午後出たもんで、汗)。


『マクロ・ストレステストでは、分析から明らかになった実体経済面と金融市場面のリスク認識を映じた3種類のダウンサイド・シナリオのもとで、金融機関と金融システムの頑健性を検証している。』

おや、2種から増えたけ?


・安定性に関する現状評価の総論部分はこう書くしかないわな

『要旨』という項目の『金融システムの安定性に関する現状評価』ですが、

『新型コロナウイルス感染症が引き続き国内外の経済・金融面に大きな影響を及ぼしているが、わが国の金融システムは、全体として安定性を維持している。』

そらまあヤバいですよとは書かんのですが、これがマジなのか大本営なのか、というのは分析の中身を真面目に読めば分かるようになっている筈です(そこもオブラートになっている時は基本的にかなりアレな状態であると思った方が良いです、ガクガクブルブル)。

『政府・日本銀行は、海外当局と緊密に連携しつつ、大規模な財政・金融政策や規制・監督面の柔軟な対応を迅速に講じ、経済活動の下支えと金融市場の機能維持を図っている。感染症の影響が大きい企業の資金繰りに厳しさがみられるが、金融機関の経営体力が総じて充実しているもとで、政策対応が効果を発揮し、金融仲介機能は円滑に発揮されている。』

『金融市場では、全体として良好なリスクセンチメントが維持されるなかで、株式市場や新興国への資金流入が続いている。』

編集のお時間の関係でしかたないですが、米国とか英国とかその他諸々の利上げがどうのこうのな局面に来たのでこの辺は次回どういう話になっているのかを楽しみにしております。


・先行きリスクに関して

『先行きのリスクと留意点』という小見出しですな。

『マクロ・ストレステストなどを用いた検証結果によると、先行き、感染症の再拡大や米国長期金利上昇に伴う国際金融市場と新興国経済の調整などの状況を想定しても、わが国の金融システムは、相応の頑健性を備えている。もっとも、仮に、国際金融市場が大幅かつ急速に調整する場合には、金融機関の経営体力が低下して金融仲介機能の円滑な発揮が妨げられ、実体経済の一段の下押し圧力として作用するリスクがある。こうした観点から、特に注意すべきリスクは次の3点である。』

ストレステストの具体的な内容は概要をよめ(概ね概要読んでおけばある程度雰囲気は読めますのでとりあえずは概要読んで深掘りしたい所を本文読む、という読み方がお勧め)ですかそうですか。

『第一は、国内外の景気回復の遅れなどに伴う信用コストの増加である。感染症拡大が企業の資金繰りや債務返済能力に与える影響をシミュレーションしたところ、先行きの景気が回復基調を辿る場合には、企業の財務基盤が総じて強固なもとで、各種の企業金融支援策が強力な効果を発揮していることから、国内貸出の信用リスクは全体として抑制される。』

ほう。

『もっとも、感染症の影響は業種間・企業間で大きく異なっており、景気回復が遅れる場合には、その影響が大きい企業への貸出や、以前から脆弱性が蓄積していた貸出の信用力に悪影響が及ぶリスクがある。この観点から、感染症拡大以前から貸出が増えていた不動産業を巡る動向や、レバレッジを大幅に高めた大口与信先の収益動向なども注視していく必要がある。』

「以前から脆弱性が蓄積していた貸出の信用力」とかしれっとパワーワードをぶっこんできますね。

『海外貸出の信用リスクも、海外経済が総じて回復するもとで、全体として抑制されている。もっとも、感染症の影響が大きいとみられる一部ポートフォリオに劣化がみられる。また、今後、脱炭素に向けた世界的取り組みの影響が強まってくる可能性のあるエネルギー関連や先行きの需要に大きな不確実性がある空運関連の与信も、慎重にみていく必要がある。』

脱炭素キタコレと思ったらその後にいきなり「空運関連の与信」名指しキタコレw

『第二は、金融市場の大幅な調整に伴う有価証券投資関連損益の悪化である。』

キタコレ。

『わが国の金融機関は、国内の低金利環境が長期化するもとで、高めのリターンを求めて、内外クレジット商品や投資信託などへの投資を積極化してきた。』

だってマネタリーポリシーウィングが懲罰大隊の後ろの督戦隊の如く金融機関を追い立てるんだもんシャーナイやん。

『こうしたなか、グローバルな金融システムでは、投資ファンドなどのノンバンクが金融仲介活動に占めるプレゼンスが高まっている。近年、わが国の金融機関は、時価変動の相関でみた有価証券ポートフォリオの投資ファンドとの重複度が高まっており、ストレス時に直面する市場性リスクが、自身の投資行動だけでなく、ノンバンクの動向によって増幅される可能性が強まっているとみられる。今回の分析では、この重複度が高い金融機関ほど、国際金融市場におけるショックに強く影響される傾向が確認されている。』

うーんこの「分かる人には何のことだかわかる」感のある表現。

『第三は、外貨資金市場のタイト化に伴う外貨調達の不安定化である。わが国の金融機関が趨勢的に外貨資産を拡大するもと、2020年3月の市場急変など、調達手段の大きな代替を迫られるストレス事象も発生している。外貨調達手段や調達レートの決定要因の分析によれば、調達環境は、金利や投資ファンドの償還率などのグローバルな市場の変動要因に大きな影響を受けるだけではなく、調達先の分散度合いなど金融機関の調達プロファイルにも左右される。先行きの国際金融市場の調整リスクも念頭に、今後も外貨の調達基盤と資金繰り管理について留意する必要がある。』

ここは恐らく今後の問題は市場ストレスよりも短期金利上昇だと思いますが、まだ中身詳しくみてない(目次読んで概要を1分でチラ見した程度ですサーセン)ので後日ネタにするかもしれないししないかも知れない。

『なお、感染症の影響が収束したあとも、低金利環境と構造要因が、金融機関収益への下押し圧力として作用し続けると考えられる。そうしたもとで、金融仲介機能が停滞方向に向かうリスクや、逆に、利回り追求行動などに起因し、金融システム面の脆弱性が高まる可能性がある点に、引き続き留意していく必要がある。』

まあ問題が勢いよく起きるの後者の方じゃネーノって思いますが(前者の方は時間を掛けて即身仏になる話しなので)。


・・・・基本的にこの辺の問題意識自体は今回そんなに大きく変わっていないと思うのですが、日本以外の主要国(ECBは微妙ですが)で緩和政策のうち緊急追加ぶっこみ分の手じまいと、インフレがサガランチ会長による調整どうするの的なところで国際金融市場には今後ああだこうだとあると思うので、10月号を精読する前に4月号の話をしても鬼に笑われますが、有価証券ポートフォリオのリスクプロファイルとか、そっちの分析を次回突っ込んで来るかな、と期待しております。

なお、金融機関への課題とかいう部分もありますがそっちはパス。



〇FOMCに向けて相変わらずの要人発言ムーブ

・ウォーラー理事

[外部リンク] 午前
FRBのバランスシート、2─3年で縮小すべき=ウォラー理事

『オンラインイベントで「バランスシートの規模を大きくしておく理由はない。証券が満期を迎えるにつれて自然に縮小させ、より小さな規模にすれば、その後再び規模を拡大させる必要があった場合に大きな余地を確保することができる」と指摘。今後数年間で問題なくバランスシートの大部分を縮小させることが可能だとした。

また、インフレ率が今後数カ月で予想通り収まらず、現在のペースで上昇し続けるなら、FRBは来年「より積極的な政策対応」を実施する必要があるかもしれないとの見方を改めて示した。』(上記URL先より)

オンラインイベントだったらFRBのサイトにテキスト出るかもとは思うのですが、惜しい事に今朝の時点では出ていないので確認のしようがないのですが、「物価動向がトランジトリーかを見るのに重要なのは向こう数か月」(というのは先般ネタにした時に「ちとそれ早くね?」って書きましたが)の話があって、より積極的な政策対応が必要になるかもネタもあったので、それ自体はただのコンファメーション。

ただここでバランスシートの規模縮小(と言っても単に償還落ち分をロールしないだけの話ですが)にがっつり言及しているのが今回の新味かな、と思いますが運よく中身が公表されたら目をとおしてみます(ネタにするとは言ってない)。


・ボスティック総裁(だいたいタカ派系)

[外部リンク] 午前
米FRB、来年第3四半期にも利上げの公算=アトランタ連銀総裁

『[21日 ロイター] - 米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は21日、供給網の混乱と労働市場の制約に加え、消費需要が力強くなっていることで、米国のインフレ率は2022年に入っても高止まりし、連邦準備理事会(FRB)は22年下半期に利上げに踏み切る必要が出てくる可能性があるとの見方を示した。』(上記URL先より、以下同様)

最近のアタクシはFRB理事や副総裁が何か金融政策についてスピーチをすると反応するようにプログラミングされておるわけですが、変態仮面ブラード総裁以外で具体的に利上げに踏み切る的な発言ってだいたい「来年の末の辺りでは金利ガイダンスで示す条件が満たされると思う(のでその辺で利上げの部分は言わないで済ますほぼ直接だけど一応の間接話法)」って感じでしたが、

『ボスティック総裁はCNBCに対し、利上げ時期として「22年の第3・四半期、もしくは第4・四半期の早い時期を想定している」と述べた。』

7-9に利上げと言えばテーパリングが終わったら返す刀で利上げじゃーんと思ったりするわけですが、変態仮面以外で7-9って言い出したの多分初めてチャウかなと思います。まあタカ派地区連銀総裁だから追い風か参考記録だし、OISとかFF先物のように先にぶっ飛ぶのを仕様にしている方面では既にそういう数字を市場がたたき出している、という事実isあるので、これ自体のインパクトはそこまで見る必要あるのかな、とか市場の数字も見ないで(ロイター開けてるなら見れよというツッコミはさて置きまして、汗)思うのでありました。



・クオールズ理事の一昨日の講演ネタの続き・・・・だがまたも時間がアレなのでちょっとだけでサーセン

[外部リンク] 20, 2021
How Long is Too Long? How High is Too High?: Managing Recent Inflation Developments within the FOMC’s Monetary Policy Framework
Governor Randal K. Quarles
At the 2021 Milken Institute Global Conference "Charting a New Course," Beverly Hills, California

「長すぎる」「高すぎる」というのはどの程度の時なんでしょうか、ってのが講演のお題で、それはどう見てもインフレーションの話です本当にありがとうございましたという事ですが、経済物価情勢の認識の後に「物価と雇用のコンフリクトが起きている時にどうするのか」って話をしてから、さっきの「長すぎ」「高すぎ」ネタになるので、コンフリクトに関する部分をネタにします(すいません残りは明日じゃなった週明けに)。

真ん中あたりの『Monetary Policy When the Goals Are Not Complementary』というド直球小見出しのところから。最初のパラは「テーパリングは別に物価と雇用のコンフリクト問題ではなく通常の判断」って位置づけにしている話ですがそこは飛ばしまして金利に関する能書きから。

『But we are facing a situation now where inflation is high even though employment has yet to fully recover from the COVID event.』

雇用はコロナ前の水準を十分に回復できていない中で高インフレが起きるという問題に直面しております。

『In that case, according to the FOMC's monetary policy framework, when objectives are not complementary, the Committee "takes into account the employment shortfalls and inflation deviations and the potentially different time horizons over which employment and inflation are projected to return to levels judged consistent with its mandate."2』

でもって昨年のロンガーランゴール&ストラテジーでは「コンフリクトが起きている時は物価と雇用の今後の見通しに沿って総合的に判断、その際にはマンデートからの乖離状況(雇用の方は「ショートフォール」で弱い方の乖離状況)とマンデート達成見通し時期のタイムホライズンを考慮しまう」となっている。と来まして、

『Applying those principles throughout 2021, we have been very patient and focused on the need for the labor market to recover as quickly as practicable from the severe damage experienced during the darkest days of the COVID event. We are remaining patient because, despite some periods of rapid progress, the recovery in jobs has been uneven and is still incomplete.』

この原則にのっとって今年1年間我々は労働市場の回復に向けて金融政策をpatientに運営してた、ってことで緩和を引っ張っておりますがな、という説明、でもって今でも「We are remaining patient」だそうです。ホンマカイナって感じですが、まあ確かに利上げはまだまだって話をしている人の方が多い(のだがここにきて変態仮面に引っ張られる人がタカ派おじさんとは言え登場の巻っすけど)から忍耐強くは忍耐強くなんですがw

『Early on, patience was easy:』

おや過去形ですかそうですか。

『In December of last year, my FOMC colleagues and I were expecting much lower inflation-the median projection for 2021 by FOMC participants was 1.8 percent.』

何故過去形ですねんと言えば、こちらにありますように、昨年12月のSEPでは2021年の物価見通しがメディアンベースで1.8%となっていた訳ですな。

『The FOMC's preferred inflation gauge did not crack 2 percent until March 2021. But, by June, prices had risen 4 percent over the previous 12 months, ticked up to 4.2 percent in July, and increased further to 4.3 percent in August.』

しかし4月からホイホイと物価が上がりだしてしかも怪しからん水準になっておる。と来まして、

『The median of the most recent projections by FOMC participants traces a path in which inflation ends the year just a touch lower than the current level.』

FOMCパーティシパントのメディアンベースの直近の見通しでは今年の末くらいには現状のレベルよりも下がって着地するとみております、とのことで、

『Nonetheless, I do not see the FOMC as behind the curve, for three reasons:』

FEDはビハインド・ザ・カーブには陥っていない(キリッ)だそうです。その理由は、

『Most of the biggest drivers of the very high current inflation rates will ease in coming quarters, some measures of underlying inflation pressures are less worrisome, and longer-term inflation expectations are anchored, at least for now.』

最後に「at least for now」ってのが付いているのがチャーミングですが、「物価をアホほど押し上げている要因は今後数四半期のタームで弱まって来る」、「基調的な物価はヘッドラインの物価ほどアンギャラベーのアジャパーな訳ではないのでそこまで懸念するに及ばす」(実際は何で計測しても上がってるんですけどねえ、まあいいです)、「ロンガータームのインフレ期待が少なくとも今の時点ではアンカーされている」と並べています。

で、以下この3項目について実際にはこうこうこうなっておりますのでFEDは政策がビハインドなんぞしておらん、という説明があるのですが例によって時間の都合で後日ネタにするかも知れませんししないかも知れません。

まあ要するに上記のような3つのファクターがあるから別にワシら利上げ引っ張ってるの全然問題ないもんね、という話ではあるのですが、裏を返せばこの話の反例が揃ってくる、となると早期利上げに転ばざるを得なくなる、ってな話ですなあ、って話です。

つー事で何ですな、結局の所、インフレがサガランチ会長になるとこれは利上げ急がないと、って話になる訳で、毎度しつこく申し上げていますが、昨年あのストラテジーが出た時に「FEDは雇用重視に舵を切った」とか解説していた何とかストは全員廃業しろてえことでして、実際問題そうなのかというのはさて置きまして、物価に関しては中央銀行がより直接的にコントロール可能ということになっているので(今のように供給制約のある中で財政吹かしたらホイホイと物価が上がるのを見ると中央銀行が高インフレ抑制なら兎も角、低インフレの押し上げが出来るのかという話になるんですけどねー)やはりどうしても物価と雇用のコンフリクトが物価サイドがアイヤーこの状況マズイアルヨとなってしまいますと、そらそっちに行かざるを得ない、って話は当たり前だのクラッカーだと思うんですけどね。
 


お題「地区連銀総裁ではなくてFRB理事方面から相次ぐインフレに対する考察キタコレである/その他」   2021/10/21(木)08:08:18  
  門間さん絶好調過ぎる(^^)。
[外部リンク] 門間一夫 2021 年 10 月 19 日

一々御尤もすぎてもうねという所ですが、悲しいのはこういう主張が日の目をみるようになるまで8年以上も無駄足踏んでるし、ただの無駄足なら救いはあるのですが、この間に広げた大風呂敷を畳むどころか、間違いを認めると死ぬ病のせいで政策の延命を企図してドンドン大風呂敷の上塗りをしまくってどうしようも無くなっている事であり、しかもそれを更に続けようとしている、という恐ろしい状態な事でありますな。


〇九龍城塞が積みあがっていますなあ(マクロ加算ボーナス付利の3層構造)

[外部リンク] 年 8 月)
2021 年 10 月 20 日
日 本 銀 行

『カテゴリー 50,464 億円
カテゴリー 668,700 億円
カテゴリー 593,019 億円
(注)積み期間における平均残高ベース。 』

・・・・・・・まあ何ですな、この特別付利は「追加金融緩和が出来るように」とか何とか言いながらぶっこんできた制度でありまして、先般ネタにしましたように、野口大審議委員様によりますと、「コロナオペを急に終了するとマクロ的なショックが起きる可能性がある」などというようなグレートコロナオペを実施しておられる流れからのこのマクロ加算ボーナスの3層構造になっておられるわけですが、折角追加金融緩和ができるように制度をぶっこみ、しかもインターナショナルに物価が上昇しておるという追い風もあり、ジャパンでもこれからコロナ後のペントアップ需要(笑)などが大量に出て来る!という見込みでおられるのであれば、今すぐにでも追加金融緩和をやったらどうでしょうかねえ(鼻ホジホジ)という所でございますな。

しっかしその場しのぎで始めたはずの政策がドンドン拡大して引っ込みがつかなくなっているとか、どこの日華事変だよと言いたくなるわけですが、この積みあがりまくった城塞もこれからどうやって整理整頓するのか(爆発炎上するまで整理しないのかもしれませんが)という感じです。

・・・・・・・えーっとですね、こういう複雑怪奇な特別付利みたいなのって、そらまあ銀行の資金部で日銀当座預金の進捗管理とかしている方は当然熟知されていますが、これ実際に手を動かしてカテゴリー何とかの残高がこうなって、みたいな管理をしている人以外にとっては最早訳分らん世界(自分が分からんのを主語を大きくするなというツッコミは華麗に却下^^)になっておりまして、それは何を意味するかというとこのマクロ加算ミルフィーユがコールレートの形成に影響を与える、という流れからしますと(マイナス金利のせいで市場分断が起きているとは言え)金利の基本部分である翌日物金利の形成を理解するために、この複雑ミルフィーユを確認しないといけませんがな、とかどう見てもシンプルなメッセージにならなくなっている、という事だと思うのよね。

金利形成のベースになる部分の価格形成構造がもはや訳分らん、という状況になっていますと、そらコミュニケーションだってわけわからん事になるわなと思いますし、複雑なものを更に複雑にしていっているのが更にタチ悪いわと思うのですが、税制みたいですけど、中銀のオペレーションなんて「簡素、公平」(中立は市場介入の上で完全中立はあり得ないから割愛するけど、オペ先ばかり特別付利が付くという制度は如何なものかとは思う)でやって欲しいものですな。

というただの悪態メモでした。


〇ボウマン理事の13日の講演という今更ジローで恐縮ですが資産価格のバリュエーションに指摘してるので

[外部リンク] 13, 2021
The View from Here: The Outlook for the U.S. Economy and Implications for Monetary Policy
Governor Michelle W. Bowman
At the Dykhouse Scholar Program Speakers Series in Money, Banking, and Regulation South Dakota State University, Brookings, South Dakota

前半の方はFEDが米国の色々な立場(サウスダコタは農業州ということのようですな)の方々から状況をお聞きしまして、多様な人たちの事を考えて政策をやっていこうとしておりますよ、ってな話を、というとザックリ過ぎですが、まあその手の基礎的な話をしておりますので(比較的オモロイちゃあオモロイのですが)パスして現世利益のコーナーから入ります。講演の前半3分の1くらいを全部すっ飛ばしまして現在の経済状況と金融政策に関して。


・労働市場の回復には時間が掛かるのを強調するのは早期利上げ思惑の牽制が多分にあると思われ

『Now that I've given you an idea of what this process looks like for me as a member of the FOMC, let me describe my view of current economic conditions, my outlook for the economy, and how I believe monetary policy can continue to support the recovery.』

という所から参ります。経済の現状と金融政策の貢献についての話ってのはそらそうよですが、

『Along the way, I will also highlight a few factors that I believe could pose a risk to continued progress toward our maximum-employment and inflation goals.』

ほうほうマンデート達成へのリスクとなり得るものへの指摘ですかそうですか。


『First, looking at the job market, stringent economic and social distancing restrictions imposed in an effort to contain the spread of the virus resulted in enormous job losses in the early months of the pandemic, with the unemployment rate surging from 3.5 percent in February 2020 (a 50-year low) to 14.8 percent in April 2020.』

『Since the middle of last year, however, as the economy started to reopen, we have seen steady progress toward maximum employment.』

労働市場ではコロナによる制約が続いていますがマンデートに向かって着実に進展はしているとな。

『That progress continued in September, with the unemployment rate moving down to 4.8 percent. Although the September increase in payrolls was smaller than many had expected, over the past three months we've seen an average of 550,000 jobs created, just down from the remarkable average pace of 567,000 per month in the first half of the year. At least part of the recent slowing in payroll growth seems to reflect a limited supply of labor. That's certainly what I've heard in South Dakota. Employers are having a very tough time filling jobs. I was told one ethanol plant needed to fill 15 jobs and got four applicants. In contrast, indicators of labor demand, such as unfilled job openings, remain exceptionally strong. 』

ここまではデータの話をしているが読み飛ばしても良くて、結論は、

『On balance, I anticipate that employment will continue to move up in the months ahead, although for several reasons that are unrelated to the stance of monetary policy, I don't expect that we will see employment fully return to pre-pandemic levels any time soon.』

ということで、パンデミック前のレベルに労働市場が早期に戻る、というのは金融政策では如何ともし難い部分に関わる理由もあるので、それは難しいと見ている、ってな説明になっています。

でもってまた先にネタバレしますと、このあと物価の話と資産価格の話(資産価格の話は物価の一環で出て来る)が出て来まして、そっちは上振れリスクがあるのでテーパリングが適切、という話をしております。まあ(外れ値ではない)理事がこういうロジック立てをしてきているのは、毎度おなじみのテーパー利上げ分離論でタントラム抑えつつ(と申しておりますが、最近の市場みてるとSEPのロンガーランを大きく引き上げる、みたいなエキセントリックな事をしない限りにおいては、早期利上げで景気がスローダウンするから超長期の金利はアガランチ会長、みたいな風情を出しているので、むしろ分離論を強調しなくてもエエンチャウかという気はします)、インフレの上振れ長期化やインフレ期待の上昇をけん制したい、という中々の無理ゲーではあるんですが、そういう流れで話を組み立ててる、って感じですね。

ということで先を急ぎますので何で雇用がコロナ前の水準まではそう簡単に戻らんと思っているのかというボウマンさんの説明をすっとばしまして・・・・・・・・・


・インフレ圧力のドライバーとして住宅価格上昇をしてきした上に住宅市場バブルとリーマンショックの話を絡めるの巻

ちょっと先に行きますと物価の話がキタコレになる。

『Let me turn now to our other monetary policy goal, price stability.』

はい。

『Earlier this year, as the economy was reopening, we saw a pronounced pickup in inflation, as prices for motor vehicles, electronics, and other goods rose especially rapidly. Most of these increases could be traced to bottlenecks in global supply chains. The bottlenecks were often the direct result of shortages of labor and key materials used in production and distribution. Demand for semiconductors has surged because of a sharp increase of spending on high-tech equipment and consumer electronics, investment in new wireless networks, and increasing usage of semiconductors in motor vehicles, appliances, and other goods. But throughout the pandemic, the supply of semiconductors has been significantly restrained by pandemic-related production disruptions, most recently in Malaysia and Vietnam. We are seeing shipments at record levels, and more capacity is expected to come on line, but the combination of strong demand and intermittent disruptions to this complex supply chain poses a risk that it could be some time before semiconductor supply issues are resolved.』

具体事例を説明しているから話がクソ長くなっているのですが、足元の物価上昇に関する見解は最後の部分、「but the combination of strong demand and intermittent disruptions to this complex supply chain poses a risk that it could be some time before semiconductor supply issues are resolved」ということで、サプライチェーンの不具合と旺盛な需要という組み合わせは想定以上に長期化するかもしれんし、それはリスクだよね、とのお告げ。

しかもこの後自動車の話と半導体の話と、その他サプライチェーン問題の話が説明されているのですが、これまた割とクソ長いので割愛して次の物価上昇要因に行きます。

『Another source of inflation risk comes from the lower labor force participation, which, as I mentioned earlier, has led some firms to offer inducements to bring potential workers back, including hiring bonuses and higher wages. Even with these incentives, however, many firms are struggling with staffing, and some are also offering training programs for new hires to develop required job skills.』

『Wage increases and these additional employee investments are increasing firms' costs, potentially adding to inflationary pressures.』

雇用の供給が回復しない中でお賃金やその他ベネフィットが上昇しており、企業のコスト増加につながるのでこれまたインフレ圧力につながりまっせと来ました。その次にサウスダコタでの講演だけあって、農業部門の話をしていまして、こちらは燃料価格などの上昇によるコストプッシュの話をしておりますが先を急ぐのですっ飛ばして3つ目の要因に参ります。

『Another source of inflationary pressure is the rapid increase in house prices, something that also raises potential concerns about valuation pressures.』

さあもりあがってまいりました!!!!!!!ということで住宅価格の上昇が物価上昇圧力キタコレ!

『The ongoing strength in housing demand is also notably driving up rental costs. Higher house prices also make it much more difficult for low- to moderate-income households to become homeowners, as larger down payments and other financing requirements, in effect, lock these households out of the housing market.』

価格上昇がインフレ圧力に、の話ついでにレントの上昇が中低所得者への打撃という話を盛り込んでいますね。

『Amid the booming real estate market, some bankers I spoke with recently cited concerns about a possible house price bubble and growing concerns about potential risks to financial stability.』

住宅価格バブルと(その崩壊による)金融安定化リスクについて言及する何人かの銀行家と話をした、とイタコ話法で資産価格のオーバーバリュエーション話をぶち込んでまいりました!!!!

『These concerns are a notable change from our conversations a year ago, when most bankers were appreciating the frenzied activity in this market as a means to boost income in a very low-rate environment.』

この状況、1年前とは大違いだそうです。

『Given the experience of the previous financial crisis, this development is something we should closely monitor.』

思いっきり「前回の金融危機の経験を鑑みて我々は住宅市場動向を注意深くモニターすべきである」とかしれっと凄いネタを連発してブチんでおりますな。

『Now, unlike the conditions leading up to that crisis, homeowners have fewer financial obligations and debts, and many of the financial system vulnerabilities that existed have been addressed. But homes are a widely held asset, and even a modest shift in the housing market, especially a decline in home prices, could have significant ripple effects throughout the economy.』

なお、現状については住宅保有者の負債比率がどうのこうのとか、経済全体に影響を与えるムーブには至っていないとか、さすがに今の状態をヤバヤバとまでは言ってませんね。まあなんせリーマン前は100%借入、しかも2年間は利息だけ払えば良い(のでその間に値上がりして転売して(゜д゜)ウマー)みたいなのが横行してアメリカンドリームになっていたので、そこから比べればまだまだ、ということでしょう。


『If elevated inflation readings continue into and through the next year, we may begin to see an imprint on longer-run inflation expectations.』

来年の物価も1年間この調子だとするとインフレ期待が上振れるリスク、とこれ自体は既にほかの理事もインフレ期待に関して懸念を示しているので、まあこの辺ははいそうですかという感じですけど引用続けます。

『While short-term inflation expectations have moved up with the recent period of increased inflation, longer-term measures have remained relatively stable. As we know, after reaching uncomfortably high levels in the 1970s and early 1980s, in more recent decades, inflation has run close to our 2 percent goal, helping anchor the public's inflation expectations at levels that seem consistent with our goal. This is relevant because the Fed has long considered the anchoring of inflation expectations an important condition for meeting our monetary policy goals.』

今のところは短期のインフレ期待があがっているけど長期のインフレ期待は十分に2%目標水準に適正な所でアンカーされているとの認識ですね。


・11月にテーパリング着手とかの話はまあ良いとしまして・・・・・・・・・・

『Finally, let's turn to the implications for monetary policy more broadly and the FOMC's most recent decision at our meeting in September.』

テーパリングの話になります。

『When actions taken to mitigate the spread of COVID-19 began to disrupt the U.S. economy and financial markets in the first half of last year, the FOMC cut short-term interest rates to near zero and began purchasing Treasury securities and agency mortgage-backed securities. These actions helped stabilize financial markets and sustain the flow of credit to U.S. households and businesses.』

『By the middle of last year, we were seeing signs of resilience in economic activity, with labor market conditions beginning to recover from the economic effects of the pandemic.』

昨年パンデミックでの経済下押し対策で政策をぶっこんできましたが最近は回復の傾向がみられますよ。

『In December, we indicated that we would start scaling back our asset purchases after the U.S. economy had made "substantial further progress" toward our maximum-employment and price-stability goals.3 We have been closely monitoring that progress since then, and, at our most recent policy meeting, we noted that, if the economy continues to improve as expected, this scaling back, or tapering of our asset purchases, may soon be warranted. 』

『I fully supported that assessment. Provided the economy continues to improve as I expect, I am very comfortable at this point with a decision to start to taper our asset purchases before the end of the year and, preferably, as early as at our next meeting in November.』

APPペース減額の条件は整ったので来月のFOMC後になるべく早くテーパーを開始すべき、とまあここまでは普通ちゃあ普通の話ですが・・・・・・・

『In my view, our asset purchases were an important part of our response to the economic effects of the pandemic, but they have essentially served their purpose. I am mindful that the remaining benefits to the economy from our asset purchases are now likely outweighed by the potential costs. In particular, I am concerned that our asset purchases could now be contributing to valuation pressures, especially in housing and equity markets, or that maintaining a highly accommodative monetary policy stance at this stage of the economic expansion may pose risks to the stability of longer-term inflation expectations.』

ここでまたしれっと強いネタをぶちこみにきているボウマン理事。FEDの資産買入政策が、資産価格、特に住宅価格や株式市場に対するオーバーバリュエーションをもたらしている可能性について懸念しており、APP継続によるリスクを除去するためにもテーパーをすべし、とか結構キテますねこの部分。

『If the expansion continues as I expect, I will support a pace of tapering that would end our asset purchases by the middle of next year.』

ということなので経済が見通し通りに推移すれば、来年半ばにはテーパリングを完了させるべし、ということで、出てきている政策べき論自体は執行部の中心的見解になるのですが、住宅バブルと株式バブルにここまで露骨に言及するのは(地区連銀総裁ならまだアリエールですけど)理事がぶっこむにしては結構踏み込んだ言い方をしているなあ、と思いましたのでクリップクリップ。


〇とか言ってるうちに今度はクオールズ理事がインフレに関する言及ということでインフレネタ大流行の巻

#なお時間がががが

[外部リンク] 20, 2021
How Long is Too Long? How High is Too High?: Managing Recent Inflation Developments within the FOMC’s Monetary Policy Framework
Governor Randal K. Quarles
At the 2021 Milken Institute Global Conference "Charting a New Course," Beverly Hills, California

これは題名の時点でドンブリメシ3杯は行けそうなお題キタコレなのですが、毎度おなじみの如く時間が足りないので小見出しだけでも並べておきましょうず。

Outlook for Economic Growth
The Labor Market Continues to Strengthen
Tapering Asset Purchases

と、この辺りまでは経済物価情勢の判断と見通し、あーんどそれに沿ってテーパリングを始めまっせ、という話しなので(目を泳がせただけなので細かくは見てない、正直スマンカッタ)すが、ここから先がドンブリメシ3杯行けるコース。

Monetary Policy When the Goals Are Not Complementary
How Long is Too Long?
How High Is Too High?

でもってですね、まあさすがに小見出し並べるだけでは何なので最後の方だけざくっと引用しておきます。詳しくは明日続きやると思いますので、明日重複しちゃうかもしれませんが、最後の「How High Is Too High?」の頭とケツを引用します。これだけでもドンブリメシ2杯は行けるので。

『I said just now that the central question is "How long is too long?" I am also keenly aware, however, that inflation of 4 percent or more certainly cannot be characterized as only "moderately" above 2 percent, and thus we also have to deal with the question of "How high is too high?"』

『Moreover, the two questions are obviously related: we can tolerate inflation of 2.5 percent as supply returns to normal without dramatically affecting inflation expectations, for a much longer period than we can tolerate inflation of 4.5 percent.』

2.5%のインフレはサプライチェーンが要因がさっくり解消されて(How Longですな)その間にインフレ期待が上振れしない、というのなら特に問題はないと考えますし、4.5%だとしたら、容認できる期間は2.5%の方が長い期間になりますわな。

『So, how high is too high? I cannot speak for my FOMC colleagues on this issue, but I will conclude with some thoughts of my own.』

ということでお話があるのですが、途中は飛ばしまして、要するにインフレ期待のアンカーが外れなければヨロシ、というお話に帰着する訳でして、最後の2パラを引用しますと、

『My strong support for our consensus framework is predicated not only upon its new features designed to address inflation that falls too low, but also its commitment to prevent longer-term inflation expectations from rising materially above a level consistent with our 2 percent goal.』

インフレ期待が顕著に上がったらアカンがね、ということなので・・・・・・・・・・

『In this sense, the current elevated rates of inflation are not challenging our new framework any more than they would have challenged our previous framework or, for that matter, most reasonable frameworks for conducting monetary policy. As I said earlier, when our price-stability and employment goals are not complementary, the framework calls for policy to depend on the remaining shortfall from our maximum-employment goal, on the extent to which inflation continues to exceed 2 percent, and on the amount of time we expect it will take for employment and inflation to meet our goals.』

うにゃうにゃと説明していますが、クオールズさんは現状をインフレ期待アンカーされている、という認識をメインに置いているので、今の所その点でアギャーと言っている訳では無いのですけれども・・・・・・・・・

『I remain quite optimistic about the capacity and willingness of consumers and businesses to power a robust expansion as we put the COVID event behind us, even with the headwinds coming from the supply side. But that forecast for growth and uncertainty about the resolution of supply constraints mean that there are upside risks to inflation next year. So my focus is beginning to turn more fully from the rapidly improving labor market to whether inflation begins its descent toward levels that are more consistent with our price-stability mandate, as most forecasters and most of my colleagues on the FOMC expect over the next year. I would also be quite wary of further increases in inflation expectations in this environment.』

インフレ期待が今の環境において一段の上昇を示すことについては用心深いですよ、とのことでして(途中をすっ飛ばし過ぎとかツッコんではいけません)、

『If inflation does remain more than moderately above 2 percent, be assured that the FOMC has the framework and the tools to address it.』

ということで、物価がモデレートリーではない高さを維持する場合、我々のフレームワークに則って対処するツールは有りまっせ、ということで、まあインフレ高止まり警戒の話を入れていますけれども、たぶんこの辺りってタントラム起こしたいんじゃなくて、利上げ分離論をやり過ぎると今度はゴルディロックスヒャッハーモードになられても困る、とかそういうのを考えているのかね、とか勝手に想像しました。

しかしまあ何ですな、こうなって来ますと「平均物価目標」とは何だったのだという話になるのですが、そもそも論として「インフレ期待がアンカーされることを前提にした平均物価目標」というのが語義矛盾とまでは言わないですが、そんな簡単な話じゃないよ、ってのはドナルド・コーン元副議長も仰せになっていた通りでございまして、やはりドン・コーンが正しかったというのが分かって勝手にファンのアタクシとしてはやったぜとかそんなことを思いながら斜め読みしましたが詳しくは明日。
 


お題「ウォーラー理事のインフレに関する講演なんぞがあったのでレアアイテムだから確認してみた」   2021/10/20(水)08:07:02  
  いいぞもっとやれ。
[外部リンク] 来年の春闘 4%程度の賃上げ要求の方針固める
2021年10月20日 4時16分

しかしこの記事の最後にある記述がオチになってないオチで全米が泣いた。

『「連合」はことしの春闘でもベースアップの要求を掲げましたが、賃上げ率の平均は2年連続で2%を下回りました。』(上記URL先より)


〇欧州もFEDも英国も高官がよーしゃべるのですがとりあえずFEDネタ成敗で

いやもうBOEは総裁が利上げネタぶっこんでくるわ、オセアニア方面も利上げの前倒しみたいな感じになるわ、欧州はインフレーションコンサーンとかいう話に高官が対応しないとマズーだわ、という世の中になっておりますが、とりあえずテーパリングの予告ホームランを打っているFEDちゃんでも、ということで。

最近FEDはいつもの定番要人じゃない人もお話をしておりまして、金融政策ネタではあんまり前面に出てこないお方が発言してるので、レアアイテムはチェックという精神で、というよりも普段あんまり政策の話をしない理事が話をするとゆーのはそれはそれで何らかの意味合いが籠っているので、そういうのは
釣られてみる訳ですよ。という訳で先入れ先出しですが・・・・・・・・・


・ウォーラー理事

まずは昨晩ぶっこまれた案件でウォーラー理事のお話から。
[外部リンク] 19, 2021
The Economic Outlook and a Cautionary Tale on “Idiosyncratic” Price Changes and Inflation
Governor Christopher J. Waller
At the Stanford Institute for Economic Policy Research Associates Meeting, Stanford, California (via webcast)

『a Cautionary Tale on “Idiosyncratic” Price Changes and Inflation』とはこれまたキャッチーなお題で攻めて参りましたので、これは物価情勢の話をメインに読めということではなかろうかと寝起きの目も覚める案件キタコレ。



・最初に話のポイントを説明してくれているのがアリガタヤ

では最初から。

『Thank you to the institute for the opportunity to speak to you. Today my goal is to explain my outlook for the U.S. economy as well as how that perspective shapes my views on the appropriate approach to monetary policy.1』

先にネタバレしておきますと、この結論は最後の方にあって、テーパリングの話は既に市場的にも勝負がついている通りのお話をして、利上げに関しては「テーパーと利上げは別物」論で来ていましたのですが、返す刀で「インフレが見込みよりも強かったら利上げは今私が想定しているよりも前倒しになるでしょ」という風にぶっこんでいまして、これ報道的にどっちを拾うかでもイメージ違うな、とは思いますが、執行部としては基本は「目先のテーパリングが無事に始まってある程度進むまでは利上げを織り込ませにいくようなことはしません」だとは思うのですが、そうは言っても足元の物価情勢を分析した結果として市場が利上げを織り込みに行くのまでは止めに行かないのかね、とか何とか思うのでした。

『I have three points I would like you to take away from my comments.』

はい。

『First, while there has been a significant slowdown in third quarter gross domestic product (GDP) growth, it should rebound in the first half of 2022.』

今年の3Qは成長率の鈍化が見られますが、来年前半にはリバウンドするでしょう、という威勢の良い景気見通し。

『Second, I believe that substantial progress has been made on both the inflation and employment legs of our dual mandate. Hence, I believe that we should soon commence tapering our asset purchases.』

テーパリングをとっとと行うべしと威勢の良い(というかダンディールな訳だが)お話。

『Finally, the next several months are critical for assessing whether the high inflation numbers we have seen are transitory. If monthly prints of inflation continue to run high through the remainder of this year, a more aggressive policy response than just tapering may well be warranted in 2022.』

ということで、まあネタバレもへったくれもなく最初の所でも説明しているのですが(^^)、「今後の数カ月は、今の高インフレ状態がトランジトリーであるかどうかを判断するクリティカルな時期である」ときてからの、まあ順当ではあるのですが、「今年の残りの期間(!)物価が高止まりすると、2022年にはテーパリング以上のより積極的な政策レスポンスが正当化されるでしょう」としらっとぶっこみキタコレとなっています。

いやー、来年の1-3くらいまでは「これは一時的要因(キリリッ)」と言い逃れをしていくもんだという風にミーは認識しているザマスって感じだったのですが、「remainder of this year」ってそれさすがに判断が早くねえかという感じもせんでもない(個人の感想です)次第ですけれど、これってアタクシよくわかってませんけど、メリケン国の方では物価上昇に関して「これは一時的(キリッ)」ってのがだんだん政治的に厳しくなってきて、「ははははは、ライオン仮面!もう逃れることはできんぞ!!!」ってなっているのかなあと思いました(議長を替えてオシシ仮面にしても多分直ぐに同じことになる)。



・成長率見通しに関してはサラサラと参りますが普通に来年も3%成長見通しだそうです

ということで成長率の話になるのですが、ウォーラー理事の今回の講演の章立てとして、小見出しが、『The Labor Market Is Healing』、『Inflation』とあるだけでして、成長率見通しの話は労働市場の小見出しの前のマクラみたいになっています。

でもって何で金融政策の小見出しが無いのかというと、今回ちょっとオモシロ構成になっていて、労働市場の話の後に金融政策の話をして、更に物価の話の流れで最後にちょろっと入れている、って感じで分散して記述しているのよね。

んでもって成長率の部分ですが、今引用した次のパラグラフを見ますと、

『In terms of economic growth, data for the third quarter of 2021 show that the economic recovery slowed as the effects of the Delta variant caused consumers and businesses to start pulling back on some forms of economic activity such as travel and leisure. Measures of consumer mobility, which are a good indicator of spending, grew strongly starting last winter but then started falling in June, around when the effects of Delta started to become significant. I and most other forecasters expected that real GDP would grow close to the very strong rate posted in the first half of the year, but it now appears that GDP growth will be closer to 3 percent at an annual rate.』

パラグラフ一発引用しちゃいましたが、要するに「デルタ変異株の影響で年央に一時的に鈍化したけど引き続き来年にかけては年率3%程度の成長を見込む(なお年率3%はロンガーランと見てる水準より強いです、為念)」という話をしておるだけなので。

『The two major causes of this slowdown have been the extent of the economic effects of the Delta surge and the extent of supply constraints, both of which had larger effects than I and most forecasters expected. That was due to both the disappointingly low levels of vaccination in some areas and how highly contagious Delta proved to be. Meanwhile, we have seen labor shortages in many regions and many sectors that seem unwarranted given the level of unemployment and other indicators of slack in the labor market.』

次のパラは経済の先行きも含めた阻害要因で、やっぱりコロ助の話が最初に来る。話のついでにコロ助のせいで労働供給に制約が発生している話も入れてます。

『And supply constraints have been very widespread, with many causes, only some of them directly related to COVID-19. U.S. imports have been disrupted both at the point of export and at U.S. ports, with backups at major ports larger than some have ever experienced. Thus, a lack of inputs and a lack of labor to use them have created a dramatic headwind for GDP.』

供給制約の問題に関しては今までの中でかなり大きな供給制約が発生しており、これが成長のドラ待ちっくな阻害になっておられる、とまあ普通の指摘です。以下2パラ程ありますが、最初に示したポイントの部分とここまででお察しの話を丁寧に書いているだけで、別に新ネタがある訳ではないので割愛。


・労働市場の話は別にトピックとして並べて無かったのに小見出しにはあるの巻ですが

まあ最近さすがに市場トークからだいぶなくなってきたのですが、一頃はFEDちゃんのアクションを予想する何とかストの中でも、「FEDは雇用面も重視するので雇用が完全雇用に近づかないと政策の正常化に向けた着手は無いのでゴルディロックスヒャッハー」という話をする人多かった(個人の感想です)ですが、まあ昨年の例のロンガーランゴール&ストラテジー紙が出た時にやたらと「FEDは雇用重視」とかいうのも流行しまして(しつこく言うけどアタクシは「これただの条件付き雇用重視で物価がホイホイ上がりだしたら別もんじゃん」と当時より申しておりましたので申し添えます)おりましたな。

んな訳で労働市場の話が行われるのですが、

『Let me now turn to the recent job reports. For the month of August, I and many forecasters expected the economy would create 700,000 jobs or more, but the initial number came in at a disappointing 235,000. Hopes turned to September, but that report disappointed as well, with 194,000 jobs created. Despite these unexpectedly low numbers, there is still some good news from the September report-namely, that the disappointing number was due to unexpected declines in employment by state and local governments that may be attributed to limited labor supply that will work itself out in coming months. Private payrolls increased a healthy 317,000 jobs in September, and the July and August payrolls were revised up by 169,000 jobs.』

この辺現状までの記述ですが、良いと言ってみたり失望と言ってみたりしてましてどっちですねんという感じですが、

『Nevertheless, the numbers are concerning, given that as many as 8 million workers may have rolled off unemployment insurance programs in September. It is difficult to imagine that, going forward, these workers will continue to remain on the sidelines. This suggests we may be in for very healthy job gains in the last quarter of this year as these workers begin to fill the enormous number of available jobs.』

結局の所「ヘルシーな改善は続いているし当面もそんな感じ」ということのようです。でもって次のパラは色々な労働市場の指標をああでもないこうでもないと引っ張り出してきて説明しているのですが、引用してると先に進めなくなるのですっ飛ばして、この章の結論が金融政策どうするねんになっております(ただし労働市場サイドから見た場合でインフレの話は次の章になる)。

『Now let me focus on the Federal Reserve's goals for monetary policy. As the minutes of the September Federal Open Market Committee (FOMC) meeting conveyed, many participants judge that we have achieved substantial progress on our inflation goal.3 With regard to substantial further progress on our employment objective, I believe we have now met that criterion despite the disappointing jobs reports for August and September. We lost 22 million jobs during the early months of the pandemic recession. Two million of those jobs are likely gone forever due to early retirements. We have now regained approximately 17 million of those jobs, or 85 percent of what was lost after adjusting for early retirements. Furthermore, the September unemployment rate of 4.8 percent is not that far from the 3.5 percent unemployment rate that was realized in February 2020.』

やたら数字を出して来ますが、

『In summary, the labor market has experienced a healthy recovery, but it is not fully healed. While there is still room to improve on the employment leg of our mandate, I believe we have made enough progress such that tapering of our asset purchases should commence following our next FOMC meeting, which is in two weeks.』

結局「マンデート達成にはまだまだ改善が必要だが、テーパリングするのはおっけーおっけー」だそうです。


・盛大なインフレ上振れ懸念を頂戴いたしました!!!!!!

さてメインイベントの『Inflation』

『Inflation has been running higher this year than I and most forecasters expected. It has not been high for just a month or two-it has been high all year.』

数カ月ってもんじゃなくて1年間物価が私および皆様の予想以上に上がった、というのから入りまして、

『It is important to acknowledge that.』

『The unexpected inflation we have observed has raised costs for households and businesses and complicated their planning, which has a real effect on people's lives.』

と、現状の物価上昇は良からぬ状況にあることを最初からぶっこんできました。

『For the Fed, the question is whether higher inflation this year undermines moving toward our economic goals.』

ほうほうそれでそれで?

『On that score, I continue to believe that the escalation of inflation will be transitory and that inflation will move back toward our 2 percent target next year. That said, I am still greatly concerned about the upside risk that elevated inflation will not prove temporary.』

引き続き私は今の物価上昇(the escalation of inflationとかいう強い表現)はトランジトリーと信じていますが、一方で私は物凄い勢い(greatly concernedという強い表現)で今の高インフレがテンポラリーじゃないっていうアップサイドリスクを懸念している、とこの章の1パラ目から突っ込んできました。


『We have seen substantial increases in many prices. Lumber prices skyrocketed through May but have largely retraced that increase in the past few months. Prices for used cars rose substantially from mid-2020 to mid-2021 but now seem to have stabilized at this higher level.』

物価の個別コンポーネントの話が始まりましたが、ここでウォーラーさんの懸念は、

『At present, I am closely watching prices for housing services (rent and owners' equivalent rent), which saw modest increases last year but have picked up recently.』

レントの価格上昇と、

『In addition, energy prices have moved up noticeably in recent months, and market conditions suggest risk of further increases.』

エネルギー価格、ということでして、エネ価格の方は市場価格があって見えやすいのですが、レントの方を先に説明しておりまして、確かにアメリカンのレントの価格ってちょっとキナ臭いどころか焦げ臭いですよね(欧州もそうですけど)。

次のパラグラフになります。

『As I said earlier, I still see supply and demand working here to moderate price increases so that inflation moves back toward 2 percent. But I also see some upside pressures on inflation that bear watching.』

また「I also see some upside pressures on inflation that bear watching」と来ました。

『Bottlenecks have been worse and are lasting longer than I and most forecasters expected, and an important question that no one knows the answer to is how long these supply problems will persist. Through our business contacts, we continue to hear stories about bottlenecks at almost every stage of production and distribution-for example, plants that shut down because of a shortage of one or more crucial inputs; a poor cotton crop in the United States due to weather, which is driving up prices; and clogged ports and trucker shortages.』

供給のボトルネック問題も長期化しているうえにどこまで続くのかが見通せていません。

『Meanwhile, wage gains have been strong. That apparently has not made its way into prices yet, but how long before it becomes a factor driving inflation? Firms are reporting that they have more pricing power now than they have had in many years, as consumers seem to be accepting higher prices.』

同時にお賃金の上昇も強く、今の所それが価格に転嫁される動きはみられていないものの、消費者の価格上昇容認に伴い、企業の価格決定力が過去数年よりも強くなっていると認識しており、いつまでも価格転嫁が起きないという訳ではないですわなあ、と懸念する懸念する。

次のパラです。

『The simple answer is that I believe the next few months will be crucial to understanding whether elevated rates of inflation last and if that will trigger a lasting effect on the U.S. economy.』

ということで最初の方に言ってた「今後数か月が物価の見極めの勝負時期」という話になりまして、

『We will know more as time goes on about whether inflation in the prices of those goods and services will level off or even fall, as lumber prices have, and how other prices will evolve. But, importantly, we will also know whether this period of higher inflation has started to affect expectations of future inflation.』

実際の物価だけではなくインフレ期待の上振れも警戒いただきました。では次のパラですが、

『A critical aspect of our new framework is to allow inflation to run above our 2 percent target (so that it averages 2 percent), but we should do this only if inflation expectations are consistent with our 2 percent target. If inflation expectations become unanchored, the credibility of our inflation target is at risk, and we likely would need to take action to re-anchor expectations at our 2 percent target.』

昨年導入したフレームワークはインフレ期待がアンカーされていることが前提で、アンカーされてるからアベレージターゲットとか言ってたわけでインフレ期待が上振れたら話は別、と当然なのですが説明を入れまして、


『This raises a couple of key questions: Whose inflation expectations do we examine, and how do we determine if they are unanchored? 』

ここからインフレ期待がどうのこうのの話になる。

『With regard to the first question, we measure inflation expectations two ways. First, we survey the public and ask them what they expect the inflation rate to be in coming years. The University of Michigan household survey and the New York Fed's Survey of Consumer Expectations are examples of this "survey approach." 』

『Second, we can infer inflation expectations from differences in yields between Treasury securities that are indexed for inflation and those that are not. These breakeven inflation measures from the Treasury Inflation-Protected Securities market are referred to as "market based" measures of inflation compensation.』

インフレ期待の計測ははサーベイベースと金融市場ベースがありまっせ。

『Survey measures give us an idea of what the average household expects inflation to be in the coming years. Presumably, this measure of expectations is important because it should influence households' wage demands as they seek compensation for an increasing cost of living. A key drawback of these measures is that the respondent incurs no benefit or cost from the accuracy of their forecast. This is why I have always preferred market-based measures of inflation expectations, because they are formed by investors who are betting with real money about future inflation. In short, they have skin in the game.』

ウォーラー理事は金融市場ベース(TIPSベース)のインフレ期待の方を重視しているとの由。

『This brings us to another question: Are inflation expectations anchored around our inflation target of 2 percent? Survey measures have shown a dramatic increase in inflation expectations over the past few months. The recent New York Fed measure has short- and medium-term inflation expectations at 5.3 percent and 4.2 percent, respectively. This is eye opening and a genuine cause for concern should households embed these expectations in wage demands. 』

『However, market-based measures of inflation expectations and the five-year inflation expectations from the New York Fed survey continue to be anchored near our 2 percent target. I also look at the Board of Governors staff's common inflation expectations measure, which distills a signal from both surveys and market-based inflation gauges. At this point, at least, it remains near its average over the past decade. This gives me some comfort that the recent run of high inflation readings has not led to an unanchoring of inflation expectations. 』

『It is important to account for all measures of inflation expectations and not "cherry pick" the measure that one finds most comforting.』

えーっと時間がアレなのとめんどくさくなったので端折りますが、要するにサーベイベースのインフレ期待は目の玉引ん?くレベルで上昇していますが、市場ベースの方は上がったには上がったけど過去の平均的な水準から逸脱しているというレベルでは無いので、ウォーラー理事は現状ではインフレ期待が上に抜けているという風には思っておらず、その点は安堵できますな、というご認識。

『I would like to follow up on this last point as it pertains to thinking about inflation.』

今度はインフレ計測の話になる(長い〜)

『As I mentioned earlier, a lot of commentators, including me, have deflected concerns about high inflation readings being the result of "outliers" or "idiosyncratic" price movements. As a result, recent high inflation readings are transitory and not broad based. But there is a fallacy in doing so that one should avoid in judging whether higher inflation is indeed transitory.』

『A basic tendency of statistical analysis is to exclude outlying or more volatile data. There are sound reasons for this, such as when we exclude volatile food and energy prices to get a measure of "core" inflation; that kind of measure often is more stable and can tell us whether the underlying forces behind inflation are moving as rapidly as it might seem from headline inflation. 』

『A similar logic applies to trimmed mean measures of inflation, such as the Cleveland Fed trimmed mean consumer price index and the Dallas Fed trimmed mean PCE (personal consumption expenditures) inflation rate. These measures censor the tails of the price change distribution to avoid having average inflation distorted by extreme price movements. However, inflation is distilled from many prices, and those prices do not move uniformly.』

『As a result, we may be led to "falsely" dismiss certain price movements and risk being misled as to the true inflation rate.』

コア指数とか刈込平均とか色々な側面から物価をみていかないといかんぜよ、という話をしている。

『Let me use a simple example to illustrate this point. Consider a three-good economy with goods A, B and C, and look at how their prices increase over time. In one world, the price of each good goes up 2 percent every year. Thus, average inflation is 2 percent every year, and there is no reason to question that measure, as it is broad based. This is typically what we have in mind when we think about trend inflation. In this world, inflation is meeting the FOMC's 2 percent target and there is no need for a policy change.』

でもって幅広い物価上昇とは何ぞや、という話を上記のようにしまして、以下ああでもないこうでもないと説明があるのですがさすがに引用するのめんどくなってきたのですっ飛ばします。(長いのでドンドン端折る)


・でもって金融政策ですがさっきのとおりです

『This brings me to how I believe monetary policy should evolve in the coming months, based on the outlook I have described. The near-term decision we face is when to begin slowing the pace of asset purchases, which have each month been adding to the level of financial accommodation provided by the Fed to support the economy. Our test for this step was making "substantial further progress" toward our employment and inflation goals. After years of running below 2 percent, the recent and sustained increase in inflation clearly represents substantial progress toward our goal. And the continued gains in employment, despite a couple of months of a slowdown, along with results across a range of labor market indicators, indicate to me that there has also been substantial further progress toward maximum employment. I support the FOMC beginning to reduce asset purchases following our meeting in November. Importantly, this action should not tighten financial conditions, since a later 2021 tapering has already been priced in by most participants.』

『One issue on which we should also be clear is the pace of tapering. I have said in the past that I favor a pace of tapering that would result in the end of asset purchases by the middle of 2022. Of course, if economic conditions and the outlook were to deteriorate significantly, we could slow or pause this tapering. And if the economy were to strengthen more than expected, the plan to rapidly end purchases would provide policy space in 2022 to act sooner than now anticipated to begin raising the target range for the federal funds rate.』

『Based on my outlook for the economy, however, I do not expect liftoff to occur soon after tapering is completed. The two policy actions are distinct. I believe the pace of continued improvement in the labor market will be gradual, and I expect inflation will moderate, which means liftoff is still some time off.』

『That said, as I mentioned earlier, if my upside risk for inflation comes to pass, with inflation considerably above 2 percent well into 2022, then I will favor liftoff sooner than I now anticipate. A major consideration will be my judgment about whether inflation expectations are at risk of becoming "unanchored"-rising substantially and persistently above 2 percent. My FOMC colleagues and I will be watching all of the data carefully in the coming weeks and months and will adjust policy as needed to help ensure the U.S. economy continues to recover from the effects of COVID, and that we continue to make progress toward our economic goals.』

サーセン時間が無いので引用だけになっちゃいましたが(マジですいません)、結局のところ「今のFEDの見通し通りに物価が落ち着けば、別に利上げを急ぐ必要はサラサラ無いのだが、インフレの長期化、特にインフレ期待の上振れが起きるようなら利上げも急ぐ必要が出て来るので、その点はよく見て行きましょうね」という結論で、まあタカ派かと言われるとそこまででもないと思うのですが、いずれにせよインフレーションダイナミクスとインフレーションエクスペクテーションの両方に懸念をしているのはよくわかりました。


で、本当は13日のボウマンさんの講演もネタにしようと思ったのですが、途中の物価の説明がクソ長くて時間があれになってしまって面目ない。続きは多分明日。
 


お題「野口審議委員ェ・・・・・・・・・・・・/先週金曜にCBDC関連が大量に日銀から投下されている件について」   2021/10/19(火)08:15:06  
  うっかり見落としていたがこれはワロタ(ワロエナイ)
[外部リンク] 21:17配信 最終更新:10/1(金) 11:09
電波新聞デジタル

『デジタル庁は28日、デジタル社会の形成に向けて議論する有識者会議「デジタル社会構想会議」(座長・村井純慶大教授)の初会合を開いた。地域目線のデジタル化を求める意見が浮上したほか、不足するデジタル人材を「移民」で受け入れるなど、踏み込んだ提言も相次いだ。』(上記URL先より)

えーっと、賃金水準が低すぎて海外に流出する方を心配するのが先という状況において、どこの世界で移民の方が(そもそも単純労働でも微妙なのに高度技能を使ったお仕事で)お越しになられるという発想になるのかさっぱりわからんし、だったら国内で人材教育に投資しろよ馬鹿としか申し上げようがないのだが、どうも「安い人材を買い叩いてブラック待遇でこき使って利益(゜д゜)ウマー」という発想しかないんですね。

・・・・・・まあこれはガースー内閣の時だしデージンはNTT平井だし、というのが唯一の救いなのですが、その後こちらはどういう話になったのでしょうかね。


〇昨日ので終わりにしようと思っていたが野口審議委員の御見識を鑑賞したいので続きを軽く投入

いやー現世利益に1ミリも関係ないので皆様のお役には立たないのですが、何というかこういうアホウが芋蔓のように日銀のボードにぶっこまれる、という置物芋蔓システムが循環している、ということを宣伝すべきとの思い、などという偉そうな話ではなくて単に読んでてトサカに来るので書き物にすることによって上がった血圧を下げようと思って書いているだけですが。

[外部リンク] 二点お伺いさせてください。先ほど交易条件のお話もありましたが、マーケットで、今スタグフレーションという形で、物価の上昇と景気の減速が併存していくのではないかという懸念が指摘されているかと思います。仮に今後、海外の物価上昇が国内にも波及してきた場合に、その物価上昇の仕方は安定的だと評価できるものなのかどうなのかということが一点です。(後半割愛)』

ちなみに今回の金懇、ご当地質問に関するのはまあご挨拶みたいなもんだからさて置きますと、昨日引用したのでもお分かりのように、何気に良い質問が多くて、そういう意味では「この人初回だからちゃんとした事を喋るかな」という期待が記者さんの方にもあって質問するものの、結局アホじゃんとなると聞く方もやる気なくなる、というのはまあ一理どころか十理くらいはある。

『(答) まず最初に、スタグフレーションの問題ですが、確かに、今一部でそういった議論が顕在化しているということは私も認識しています。これは端的に言って、物価の上昇が非常に激しいということかと思います。スタグフレーションというのはあくまでもインフレと不況の併存という状況です。そういう意味で今がそんなに不況かというと――不況になる可能性はあるかもしれないということは確かにその通りで、これからインフレになり、そのインフレが、人々の消費意欲を減らしていく可能性が出てくるかもしれませんが――、私自身は個人的に、現状では、そういう状況にはまだないであろうと思います。』

まあこういう認識だ、というのは別に見解として理解できるのですが・・・・・・・・・・・・・・

『今起きていることは、あくまでも人々のペントアップ需要が一時的にですが盛り上がっており、その中で供給が追いついていない。特に米国は、このコロナ禍で働くことをやめて、そういう人たちがまだ十分に職場に復帰できていない、むしろ自発的に忌避しているという状況から人手不足が続き、賃金も上がっているわけです。そういう意味でいえば、物価も上がり、賃金も上がっているので、これはあくまでも需要が引っ張って、起きている現象であり、これは不況という言い方は少しそぐわないと考えています。』

現在が不況ではない、という主張は今の所で言えば仰せの通りではありますが、スタグフ(は大袈裟だと思うけど)って言ってる人たちは別に今をスタグフと言っている訳では無いのですから、「現時点で」不況ではないからスタグフではない、というのはそもそもの部分でスタグフの話とかみ合っていないですし、供給不足が一時的問題で解消、って単純に言ってられるかの話でもあるし、なんかこういう単純な回答をしている時点で何ゆうとるねんという感じですわな。というか今はディマンドプルってのもディマンドプルだけでここまで一気に物価上がらんじゃろという感じですよね。

次の話もこれまたドイヒー。

『日本が今後、ペントアップ需要が顕在化するときもそういうことであって、もう既に企業物価も相当上がっていますので、局所的にはかなり物価が上がるというかたちで顕在化することがあり得ると思います。しかし、それがいわゆるスタグフレーション、つまり不況をもたらす可能性は、それほど私は大きくないのではないかと思います。(後半割愛)』

結局この人、スタグフの定義論だけ延々と話をしているのですが、そもそもの質問の本旨はスタグフ云々ではなくて「仮に今後、海外の物価上昇が国内にも波及してきた場合に、その物価上昇の仕方は安定的だと評価できるものなのかどうなのかということが一点です。」という話なのに、スタグフのほうばっかりに反応した説明ばっかりしておりまして、これは最初のスタグフという言葉で頭が一杯になってしまって質問の本旨を理解しないまま喋っているのか、それとも「悪い物価上昇」ネタを触りたくないのでスタグフの定義論に持ち込んで誤魔化しているのか、という話になるかと思うのですが、これが黒田さん雨宮さんクラスの場合は明らかに後者であると思うのですが、昨日引用したように、野口さんは置物芋蔓クオリティなので(まあだから若田部さんが先に副総裁に呼ばれたんでしょうなあとやっとわかりましたが)前者の可能性がありそうなのがワロエナイ。


・賃金が何故今回は上がると思うのだろうか

こんな質疑がありました。

『(問) 国内の賃金についてお伺いします。今日のご挨拶の中で、米国の事情の違いとも触れられて、労働の供給制約的な面からの賃金の上昇は限定的なのではないかと、お話しをされていました。今後、日本の賃金の上昇に向けて、大きなトリガーとなりそうなことで注目している点や今後の見通しについてお話しください。』

という質問へのお答え。

『(答) これも今日、私がお話しさせて頂いたように、コロナ禍の以前でもかなり、一部では人手不足ということが言われてきたわけです。実際、コロナ禍の前では、非正規雇用がかなり増え、正規雇用が並んで増えていたわけですが、2020 年初頃、コロナの直前ぐらいにはむしろ非正規雇用よりも正規雇用の増加率が大きいというような状況が起きていたわけです。』

とまあここまでは良いとして、この次の部分、句点で話を切ってますが、話しの切れ目でブチブチと切って引用するぞよ。

『残念ながらそれが明確な賃金上昇につながるというところにまでは至りませんでしたが、』

そうですねー。

『失業率が一番低いところで 2.2%まで下がったという状況なので、部分的には賃金がかなり上昇しているような分野もあったと考えると、』

はい。

『まずそのコロナ前の状態まで戻していけば、相当に賃金の上昇が顕在化する地合いというか、回復できるのではないかと私は期待しています。』

????????

えーっとすいません、コロナ前でも人手不足の問題は起きていて、その時に明確な賃金上昇に前回繋がらなかったのに、何でそれが戻ると「相当に賃金の上昇が顕在化する」って言えるのでしょうか????????だいたいからして置物緩和政策を実施する中で、「今度こそ賃金が上がる」って何回言ってましたっけ?

『まずは、一刻も早く経済を正常化していくということが当然課題になるわけです。』

コロナ対策も正常化して下さい。というかこの人の言う正常化って全部コロナ前に戻すみたいな言い方をしていて、それは虫が良すぎるんじゃネーノ(コロナがちょっとタチが悪くて伝染力が高くて季節をあんまり問わない流行性感冒の一種、まで降格すればまだしもですがいつになるのやら)と思う。

『コロナ禍の中では、これは日本だけでなくて各国政府が相当財政支出をして支援をしてきました。日本の場合には、雇用を減らさないように様々な手当をしてきました。米国の場合はそうではなかったために、一時的に失業率の急上昇がありましたが、』

おっかしーなー、FEDってペイチェックプロテクションプログラムっていう施策を打ち込んでいたんだけどなー、同じ中央銀行の人なんだから、こういう雑な整理されたらあれだけ鳴り物入りでぶっこんだ(まあ見せ金説は確かにあるが)ペイチェックプロテクションプログラムも浮かばれませんな。

『日本の場合はそこまでいかなかったわけです。そういう状況を考えると、日本の雇用を減らさないような様々な手当自体は賃金の上昇を弱める動きではありますが、しかし、もともとかなり人手不足の地合いがありましたので、そういうところにまず持っていく。ペントアップ需要が顕在化していけば、意外と思った以上に早くそういうところまで回復してくるのではないかと個人的な期待ではありますが考えています。』

どうもお賃金上がる根拠はただの山勘だったようです。

『期待通りにいかなかった場合には、先ほどの話のように追加的な金融緩和がもしかしたら必要になるかもしれないということになりますので、その状況をよく注視していく必要があると考えています。』

あのーすいません、期待通りにお賃金あがらないでってのは、今しがた野口さんが言ってた通りコロナ前からあったんですから、(コロナ前は野口さんいなかったからそこは仕方ない面があるんだが)その間に何で追加金融緩和をしないで、むしろ「長期化覚悟の為の延命をするから買入拡大ペースを縮小」みたいな話をしていたんでしょうか日銀ちゃんは、という話ですな。

それ以前の問題として、追加緩和をして物価目標が早期達成できるんだったらとっとと追加緩和をして頂きたい訳でして、マイナス金利にYCCとかいう円金利の世界をぶち殺しにかかる施策を何年続けてるんだ(しかも最近は往生際悪く政策の長期化を企図して色んな名目を使って補助金付利をぶっこむ有様)と小一時間問い詰めたいし、「見込み違いに気が付いたから追加緩和」ってあーた政策はプリエンティブに行うもんじゃ無いのかよとか、もう読んでて情けなくなって来るんですけど。


〇CBDCに関するネタ

最近すっかり気候変動ネタの方に食いついている日銀ちゃんですが、本来業務からの関連で言えばどう見てもこっちの方が取組みとして力こぶを入れる課題ですが、そちらの進捗状況報告。

・まずは先日のG7で出た件

[外部リンク] Policy Principles for Retail Central Bank Digital Currencies (CBDCs))をG7議長国英国が公表しました。

詳細につきましては、以下をご覧ください。』

ということで、

G7財務大臣・中央銀行総裁の声明(原文 [PDF])<英国財務省ウェブサイトにリンク>(仮訳 [PDF])<財務省ウェブサイトにリンク>

「リテール中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する公共政策上の原則」(原文 [PDF])<英国財務省ウェブサイトにリンク>仮訳 [PDF 928KB]

ってのがあるんですが、「リテール中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する公共政策上の原則」の仮訳がこちらになります、と言ってもこれが堂々の22ページですが、原文の方は27ページありやがります。

日本銀行仮訳
[外部リンク] Policy Principles for Retail Central Bank Digital Currencies
(CBDCs)

こちらはCBDCぶっこむにあたっての政策上の原則、というか抑えるべき論点について説明していまして、以下仮訳から引用すると、最初の所に

『原則 1.通貨・金融システムの安定

原則 1:あらゆる CBDC は、公共政策上の目的の達成を支え、中央銀行によるマンデートの遂行において障害にならないほか、通貨・金融システムの安定にも無害(do no harm)であるように設計されるべきである。』

とありますが、まーこの点は相変わらずアタクシ思うのがどうも少数派っぽいのですが、CBDCを無制限に使えるようになった場合って、既存預金からのシフトが起きる派でして、根拠としてはジャパンの金融機関がアイヤーでペイオフ問題がウンジャラゲ、みたいな話をしている時に、銀行券がどんだけ出ましたですかとか、預金の分散化や、企業の余裕資金の預金から投資信託へのシフトとか、そういうのを概ね現場だったりそれに近い所だったりで見ているだけに、確かに今のように一見金融システムが盤石な時にはそういうのが顕在化しないのですが、現金という物理的な制約があるものと違ってCBDCの場合は保管コストや両替(というか何というか)コストが極めて低いが故に、取り付け騒ぎの発生の仕方が未曾有の阿鼻叫喚というか、あっという間に金融機関の資金繰りが突然死するレベルになりかねないと思うの。

まあそんなことは研究している方々も先刻ご承知だと思うのでが、1997年から1998年に金融機関の前にできた行列やら整理券配ってロビーのお客さんを捌いた風景を目の当たりにした身としては、こういう設計をしている新進気鋭の内外の若い衆が、リアル(まあアレも昭和恐慌に比べればハナクソレベルだと思うけど)取り付け騒ぎのインパクトに対しての体感がないまま議論してねえか、というのはとっても気になるところです、とか言うとはいはいおじいちゃん満州の話はさっきもしたでしょと同じじゃねえかと言われそうですねすいませんすいません。

もちろんその「マネーの二重構造」をぶち壊す可能性に関しては言及されていまして、上記の中に箇条書きで論点整理があるのですがその中に、

『・CBDC には金融仲介機能に与えるインプリケーションがあり、慎重な設計と実装が求められるであろうことは認識しつつも、同グループの最近の分析11は、銀行の仲介機能阻害や貸出に与える影響を銀行部門が管理できるであろうことを示唆している。』

こういう「最近の研究」は基本的に信じないことにしているし、しかも今回なんてCBDC推進グループの研究なんだからお手盛り成分が混じってるだろうなあという偏見があるアタクシ(読んでみたい気はするがちょっとそこまで手が回らんわね。緩和政策正常化のネタがぶっこまれる最近では)。

『そこでは、金融システムはダイナミックに進化しており、長年にわたり様々な構造変化をうまく切り抜けてきたとしている。』

だから今回も大丈夫ということですか。よくわかりませんな。

『CBDC に関わらず、民間部門の動向は、類似の預金代替リスクを生み出すかもしれないほか、CBDC の導入は、銀行やその他の金融仲介機関にとって更なる革新的な機会を生み出すかもしれない。それでもなお、中央銀行はそうした影響をどのように管理するかについて、特に CBDC の移行期を通じて慎重に検討しなければならないだろう。』

まあ結論としては「慎重に検討」ですから、チャイナ辺りがやってるのを見てニヤニヤしながら制度設計について考えればエエンチャイマスかね、とは思うのですが、チャイナの場合は基軸通貨国ではないし、そもそも気の利いた富裕層は海外に資産を持とうとする程度に国内政府に対して(ピー音につき聴取不能)なので、預金の二重構造が壊れてどうのこうのという話に関しては参考にならんかな、という気もします。


原則は以下延々と続きますが、サイバーセキュリティとか、安定稼働みたいな技術的な論点は実用化を遅らせることにはなっても、技術面の話なので克服できると思うのですけど、こっちは中々の問題だと思いまする。

『原則 6. 不正な金融
原則 6:あらゆる CBDC は、犯罪を助長する利用の軽減にコミットするとともに、より速く、より多くの人々が利用可能で、安全かつ安価な決済に対するニーズを慎重に統合する必要がある。』

ということで、決済に関わる部分って今や金融機関はアンチマネロン、テロ資金対策でどんだけコストかけて設備投資してるんだという位の勢いで厳しく対応している訳で、そういう中に金融屋決済部族じゃない人たちがいつものウェーイってノリで決済業務に突っ込んで来るのマジでムカつくんですけど、と話が全然違ってしまいましたが、まあ何ともあれこの部分は技術革新だけではいかんともし難い面が。


基本的な原則部分の最後の項目はちょっと笑ってしまいました(^^)。

『原則 8. エネルギーと環境
原則 8:あらゆる CBDC のインフラにおけるエネルギーの利用は、国際社会で共有されたネットゼロ経済への移行に向けたコミットメントを支えるために、可能な限り効率的であるべきである。』

そう来たか・・・・・・というかそんだけ気候変動気候変動言うならクリプトカレンシー禁止しろよいやマジでと思いますが、チャーミングな論点も鑑賞しましょう。

『・デジタル化の進展とともに、情報や価値の保管・処理・移転に活用される IT インフラは、エネルギーの重要なグローバルなユーザーになりつつある。CBDC は、必要な機能、性能や強靭性に関する目標を達成しつつ、カーボンニュートラルかつ持続可能なエネルギー資源の活用等を通じて、将来の決済エコシステムが最適なエネルギー効率のためにどのように設計されるかの目印をつけるための機会を提供する。

・ エネルギー使用は、あらゆる CBDC の設計や実装に当初から織り込まれるべきである。

・ 気候関連の開示(例えば、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の枠組みに整合的な開示)を公表する中央銀行は、その報告書において CBDC の運営が環境にもたらす影響について開示することを検討すべきである。』

と思うのならクリプト(以下同文)。

『原則 10. 金融包摂

原則 10:当局は、CBDC が金融包摂に貢献する役割について検討すべきである。CBDCは、現金が果たし続ける重要な役割も補完しつつ、既存の金融システムから排除されている、もしくは既存の金融システムが十分に行き届いていない層による、決済サービスへのアクセスを妨げてはならないほか、可能な限り改善すべきである。』

ファイナンシャルインクルージョンについては誠に仰せの通りなのですが、一方でアンチマネロン系の話しとの親和性がよろしくない一件ではあるなあと思う次第で、そらまあ先進国でそこまで深刻な問題ではないと思いたいのですが、世界的にはファイナンシャルインクルージョンの問題がこれまた大きい話だなと思います。だからどうしろというのは無いのですが。

まお、原則は13までございます。


・という訳で日銀の取り組みに関するプレゼン資料と内田理事の講演(講演ネタは後日)

[外部リンク] 情報通信技術の急速な進歩を背景に、内外の様々な領域でデジタル化が進んでいる。技術革新のスピードの速さなどを踏まえると、今後、CBDCに対する社会のニーズが急激に高まる可能性もある。』(上記日銀資料の中にある「中央銀行デジタル通貨に関する日本銀行の取り組み」から引用、以下同様)

ほうほう。

『・現時点でCBDCを発行する計画はないが、決済システム全体の安定性と効率性を確保する観点から、今後の様々な環境変化に的確に対応できるよう、しっかり準備しておくことが重要。』

はい。

『・ このため、内外関係者と連携しながら、実証実験と制度設計面の検討を進めていく。

・ デジタル社会にふさわしい決済システムのあり方について、幅広い関係者とともに考えていく必要。CBDCは、現金と並ぶ決済手段としての役割に加え、民間の事業者が、イノベーションを発揮して様々な決済サービスを新たに提供する基盤となり得る。』

別に「デジタル社会にふさわしい」とか大上段に構える必要はないと思うんですけどね、決済システムって究極的には隔地間での資金決済を如何にして安全確実に行うか、という話でしょ?????


『・ 現金に対する需要がある限り、日本銀行は、今後も責任をもって供給を続けていく。』

よーし言ったな、という所ですが、次のページを見ますと・・・・・・・

『2.「間接型」の発行形態

・ 一般利用型CBDCを導入する場合、中央銀行と民間部門による決済システムの二層構造(「間接型」発行形態)を維持することが適当。

・ 仲介機関やその他の民間事業者が、その知見やイノベーションを通じて、ユーザーのニーズに合ったサービスを提供。日本銀行は、こうしたサービスの土台となるCBDCを設計し、供給していく。』

となっていて、マネーの二重構造は維持する(というかしないと色々と面倒な事になる)ようですが、実際問題としてどうやって二重構造維持するのってのはあって、補助通貨みたいな感じでCBDCが使われるんだったらそら二重構造維持されるんですが、だったら別にCBDCじゃなくて今のように民間でも十分ジャン、とかあるのだが、これがまたマネーの流通に関しては国によっても色々とご事情が違うのでムツカシヤな論点だと思います。

ここで以前もご紹介しましたが、「金融の未来 ポストフィンテックと「金融5.0」(山岡浩巳著、金融財政事情研究会、2020)をとりあえず読むべきである、と最後に唐突に人のふんどしを持ち出してぶっこんで来るアタクシ。ああISBNは置いておきますね。

ISBN978-4-322-13534-4

#ということで今回のCBDCネタは盛りだくさんにも程があったのでボチボチと(どうせ先を急ぐネタでもないので)参ろうかと思います。
 


お題「野口審議委員金懇会見でございますが・・・・・・・・うーん」   2021/10/18(月)07:59:03  
  盗っ人モーモーしいとはまさにこのこと。
[外部リンク] 2:00 (2021年10月16日 5:13更新) [有料会員限定]

ショパンの事情でたまたまこの土曜の朝刊1面トップ記事を拝読してしまったが、お前らがそういう社会を鉦や太鼓鳴らして推進しておいて何偉そうに言ってるんだよ反省して新聞社ごと無くなれよ馬鹿という折角の週末に大変に血圧の上がる思いをしてしまいましたのでどことは申しませんが(こら)実に健康に悪い新聞ですな。


〇野口審議議員初回金懇会見である

[外部リンク] 野口審議委員の午前中の挨拶の中で、コロナの特別プログラムに対して、感染症の経済への影響が十分に和らいでいけば縮小させるべきものであるがその判断は慎重でなければならないというご発言があったと思います。そうすると、現在、来年 3 月末までの期限で行っていますが、その後の延長も前提に考えなければならないという趣旨のご発言なのでしょうか。それとも、今のコロナの感染状況をみて、どのようにプログラムのあり方を考えるべきなのか、お考えをお聞かせください。』

『もう一点が、これを縮小させるべきものというところが、大体どういう状況に至った時にその判断に至るのか、その辺りの審議委員のお考えを併せてお聞きできればと思います。』

という質問。しかしまあ何ですよ、海外では最早「財政と金融の連携」じゃなくてコロナからのリバウンドの中で財政をブーストさせすぎちゃって需要の戻りが無茶苦茶凄い事になって、物価上昇圧力をどうする、って話になっているのに、日本は何周回遅れてますねんと思うのですが、と話が逸れましたが野口さんの回答。

『(答) 今ご指摘頂いた「新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム」は、特にコロナ禍で状況が悪化したことへの対応ということでありましたので、新型コロナウイルス感染症が収束していけば、その中で徐々に手じまいというか、そういう方向にするというのが原理原則ではあります。』

はいそうですね。

『ただ、実際にやるということになると、色々な問題を考慮しなければならないということになります。』

ここでコロナオペ残高とそのマクロ加算適用の話でもしてくれますと格好が良いのですが、当然ながらそんな話は一切出てこない時点で残念ですが初手から期待していないので別に失望はしない、所詮置物一派の知見なんてそんなもんじゃろ。

『まず最初に、新型コロナウイルス感染症がかなり収束したとしても、また第 6波や第 7 波といったような変異株の拡大は十分あり得ます。』

そうですね。

『その兆候が起きたときに、一度やめてしまったものを再びやるというよりも、そういう可能性がある限りは、ある程度そういう制度も維持させなければならない、維持させていく必要があるということです。』

何を言ってるんでしょうかねえ。可能性がある限り維持しなければ行けないってそんなこと言ったらなんだって可能性はあるんだし、新型コロナ感染症の罹患者が増えても公衆衛生上の措置で経済が止まるような事を回避するっての日本は知らんが海外でそっち方面でやっとるんだが。

『それから、現在、公衆衛生上の措置を、新型コロナウイルス感染症がだいぶ減ってきましたので、縮小させているわけですが、それも徐々に、きわめて徐々に石橋を叩くように行わざるを得ないということです。その間は、当然経済への影響は残るわけです。』

『完全にコロナ以前のように自由に飲み食いができるという状況になるには、やはり相当な時間を要するということが言えるわけです。』

『3 月末までにそういう見通しがつかない、完全に以前と同じようにできるという見通しがつかないのであれば、やはり当面それは延長、その他の措置を取らざるを得ないということになると思います。』

ウィズコロナの新しい日常という概念は無いみたいです。なるほどそういう大変にユニーク(婉曲表現)な発想なんですね、頭が痛い。

『その辺りは、あくまでも状況次第ということであり、この感染に伴う不確実性をまずは十分に配慮して考えなければならない、きわめて慎重でなければならないというのが私の考えです。 』

マネタリーベース拡大とかマイナス金利とかに関してはその政策の孕む副作用とかをまるで配慮しないで突撃して違法建築増築金融政策ばっかりやってるのに手じまいの話になるとこれ、ってのは要は今の黒田日銀が「間違いを認めると死んじゃう病」の重篤な患者になっているので、とにかく今までの施策の手じまいは(ステルスで誤魔化して手仕舞う以外の正面切った手じまいが)できない、という失敗を指摘されないようにする、という極度の保身体質になっている、ということを意味するんだろうなあ、というのは把握した。

『れと、これを手じまいさせていくという場合ですが、その場合でも、今度は日本銀行が本来の使命としている 2%の「物価安定の目標」がありますので、それを阻害しないような形で、上手く手じまいしなければならないということにもなります。』

コロナオペ縮小でそんなに凄いインパクトがあるんだったら、短期間であれだけの額が出たオペなんですからさぞかし物凄い効果が出てるんでしょうね(鼻ホジホジ)、と思ったらこの次に珍説が登場するのでした。

『その辺りも配慮すると、突然これを打ち切ってしまうと、それはかなり大きなショックがマクロ経済にかかるということも当然あり得るわけです。そういうことも踏まえて、これをどのように調整していくのかを考えなければならないと私は思います。 』

いやゴメン。そんなマクロ経済に大きなショックがある訳ないじゃんという話しなんだが、方便で言ってるならまあ良いんだけど、何かこの質疑応答の下りを読んでいると、この部分も野口さんがガチでそう思っている可能性があるんではないか、とそっちの方が心配になってきます(このオペ導入時点では野口さんいなかったんで)。

要は、日銀の事務方連中野口さんにどういうレクしてるんだよという話でして、コロナオペ止めて大きなショックがマクロ経済に掛かるってのは幾らなんでも斬新すぎて草も生えない。

つーかさ、置物一派って昭和恐慌の研究って昔から看板にしてたじゃん。あの昭和恐慌の一因には関東大震災における所謂震災手形の処理を先送り先送りしていった不良債権問題ってのがあった訳で、マクロ的なショックが起こるからと言って手仕舞いを先送りにするのって、それお前ら一派が研究してた昭和恐慌の研究は何だったのよ、って話にも繋がると思うんだけどなー、とはおもいました、まる。

んーっとね、コロナオペ急に止める(と言ったって新規実効止めてからも既存残高は残るんですよねー、分かってるのかなー野口センセ)と問題になるのはマクロ加算残高の部分で、そういう意味ではコロナオペ(゜д゜)ウマーってやってる金融機関に対するインパクトと、たぶんマクロ加算の持ち方の変化(元に戻るだけの話だが)によるインターバンクのコールローン市場での動きの違い、というのはそらまあ残高がこれだけあるからインパクトあるんですよね。

なお、それに関してビビりが入って何か変なオモシロ名目でマクロ加算バラマキオペをぶっこんで来るんじゃなかろうか、という悪寒が非常にしておりまして、謎の珍名称後継オペが登場するに100リラという事で。



・物凄く説明をしているんだが結局何を言ってるのかよく分からない件について

んでもって次の質疑に参ります。

『(問) 足許、原油が上がって為替も円安になって、輸入コストも上がっていると思います。業種とか会社の規模によって違うのでしょうが、交易条件の悪化による経済の下押しへの影響を現状どのようにみているかをお伺いします。』

物価目標とは何なのか、という言い方をしないのは質問者の優しさなのか諸葛孔明の罠なのか単純にそこまで頭が回っていないのかはよくわからん。

『(答) 特に最近、エネルギー価格、原材料価格の上昇が非常に目立っています。それに伴って、企業物価の前年比も 5%、6%と上がっています。これは当然、交易条件の悪化という形で、特に輸入しているものは値段が高くなっていくということです。』

はいそうですね。

『しかし、それを販売価格に転嫁することはなかなか難しいということで、交易条件の悪化の影響は現在生じつつあるわけです。』

ほほう。

『ただし、これが企業、もちろん個々の企業、業界、分野にもよりますが、現状では必ずしも重石になっていない、むしろ企業の収益は上がっているという状況です。』

???????

『それは、そういった原材料価格の上昇自体、世界経済が回復する中で起きているということが一番大きいと思います。当然、日本企業も足許では供給制約の問題がありますが、基本的には輸出と生産が好調であり、そういった交易条件の悪化があっても、十分吸収できる、吸収してかつ収益を上げることができているという状況であろうと思います。』

うーんこの説明。

『しかし、これがさらに長引いていくということになれば、当然、企業や業種によっては、むしろそういった原材料価格上昇の影響が非常に大きくなって、それを販売価格に転嫁できないという状況が続いていくと、これはいよいよ企業収益に影響を及ぼしていくということになる可能性もあるわけです。』

何ちゅうかそういうのんびりした話でエエンカイナという感じですが。

『ただ、これはあくまでも状況次第であり、今後、日本経済も新型コロナウイルス感染症がだいぶ収まっていけば、経済の正常化が見通せるようになり、そうなるとペントアップ需要も拡大していくという状況に変わっていきます。』

ああなるほど、そこを決め打ちしているのか。別に決め打ちなら決め打ちでも良いんだけど、この点を決め打ちするんだったら何でコロナオペの延長の時に無茶苦茶慎重な説明になるのかがさっぱりイミフでして、別に決め打ちが外れたら修正して対応すれば良いんだから経済情勢の見込みを決め打ちしたって良いんですけど、交易条件の悪化の方は「これから需要が出て来るから大きな問題にはならない」って言ってて、コロナオペの延長の方は「この先もリスクがあるんだから継続」ってのは、あまりにも説明がご都合主義に過ぎるんじゃないですかねえ。

『企業も、今まで価格転嫁がなかなか難しかったけれども、それができるようになり、当然原材料価格も上がっていきますが、国内の物価や賃金もだんだん上がっていくということになれば、交易条件は必ずしも悪化しないということになります。』

あのーすいません。ペントアップ需要が拡大するから無問題は百歩譲って良いとしまして、ペントアップ需要が出るためには賃金が上がるなり、上がるというプロスペクトがないとそう簡単にホイホイとペントアップしてこないと思うのですが、一過性のペントアップ需要と、コストプッシュの交易条件悪化の中で賃金が上がるというルートについてご説明を頂けませんでしょうか?

『そうやって物価や賃金が上がっていくということ自体は、まさにこの金融緩和の目的であったわけであり、それ自身は非常に望ましいことです。そういうことが実現できれば、交易条件の悪化も問題化しないと考えています。 』

ということで、どうも質問に対する説明になっていない模様。いやまあ訳の分からん話に持ち込んでしまって煙に巻いて誤魔化す、という手段でオトボケ説明をしているんならそれはそれで良いんですけどね。



・ではペントアップ需要を確実に喚起するためにも追加緩和かというとそうではないのは・・・・・・・・・

『(問) (前半割愛)二点目は、同じく挨拶の中で、これからペントアップ需要が出てくるモメンタムを金融緩和で維持していって、ひいては物価目標の達成につなげていくということが重要だとおっしゃいましたが、このタイミングでというか、近い将来、金融政策として追加緩和を打って、モメンタムをより確かなものにしていくと、そうすべきだというお考えはございますか。 』

そらそう来るわな。

『(答)(前半割愛)それから二点目の今後の追加緩和の可能性に関してですが、各国の状況をみると、ペントアップ需要が非常に大きく拡大した後に、賃金や物価がかなり上昇しています。今日もお話しさせて頂いたのですが、例えば今年の初めの状況ではどんな政策当局も含めて誰も予想していなかったような状況が今、世界各国では起きているわけです。』

誰もが予想していなかった、というのはさすがに言い過ぎだがまあそこはさておき。

『実際ペントアップ需要がどれだけ顕在化するのか、それからそれがどの程度物価や賃金に跳ね返ってくるのか、影響を与えるのかということは、当然私どもも含めて政策当局もある程度の見通しを立てますが、蓋を開けてみないと分からないというところが大きいわけです。』

そらそうよ。

『これは現時点でも例えば今のインフレ率、世界各国が経験していて、米国で 5%ぐらい、これは予想以上に長引いているという、長引きそうだということで、一過性と言われていたことが違うのではないかという見方が改めて出てきたりという状況であり、その持続性も非常に不確実性が大きいわけです。』

で?

『そういう意味で、ペントアップ需要はその大きさも持続性も非常に不確実性が大きいということを考えると、現時点で何か追加的な手当が必要と前もって決めてしまうことは、なかなか難しいと私は考えています。あくまでも状況をみながら、適切に判断していくということに尽きると思います。』

ちょwwwwwwwww

えーっとすいません。追加緩和をしたら目論見通り以上に物凄い勢いでペントアップ需要が出て2%どころじゃなく物価がオーバーシュートしてしまいました、って言うのは黒田日銀がまさに目指している図ではないかと思うのですけれども、何でそこで慎重になるんでしょうか、というお話。

・・・・・さっきのコロナオペの手じまいも何か大きなショック(笑)が起きるかもしれないから慎重、追加緩和はペントアップ需要が物凄く出て物価が大きく上がるかもしれないから慎重、っていう説明を見ておりますと、つまりは野口さんというよりも、これは黒田日銀が、ということではないかと愚考するところではあるのですが、「とにかく任期満了まで何もしないでやり過ごそう」という地蔵オブ地蔵スタンスをガッツリと決め込んでしまわれておる、という事を意味するのであって、しかもその地蔵モードが半端ない位にリスク回避的で、結局出てくるのが「現政策の延命策」しかありません、ってのを継続しているのの表れかな、とこの本来野口さんが追加緩和と主張するもんじゃろ、という所で事もあろうに物価が上振れるかもしれないから今は追加緩和不要(としか言っているように見えないんですけど)とか言い出してしまうの、そういう事やぞと思いましたです、はい。


〇その他日銀から色々と面白い物がでておられるのですが時間が無いのでクリップだけ

[外部リンク] ― 新型コロナウイルス感染症拡大の影響を中心に ―
2021年10月13日
金融機構局 青木凌、安久仁理、福島駿介、八木智之*、渡邊真一郎


[外部リンク]
 


お題「米国市場メモ/野口審議委員金懇デビュー戦なのでネチネチ鑑賞してみた」   2021/10/15(金)08:19:15  
  ほうほう「コロナ後の未来選択」ですかそうですか。
[外部リンク] 21時45分

まさかとは思いますがコロナ後の未来をという話をしている中で3月という結構先まで実施予定のコロナオペの延長を今から決めるとかそういうことはしないですよねえ(棒読み)。


〇利上げテーパー分離論の思惑通りに動いているようですが(米国市況のメモメモ)

[外部リンク] 午前
米金融・債券市場=利回り低下、FRBの早期行動巡る懸念が後退

『[ニューヨーク 14日 ロイター] - 米金融・債券市場では国債利回りが低下した。一連の米経済指標を受け、インフレ高進への対応に向けた米連邦準備理事会(FRB)の早期行動が必要になるという懸念が後退する中、2年債利回りは8営業日ぶりに下げに転じた。』(上記URL先より、以下同様)

昨日もFOMC議事要旨受けたかどうかはよー知らんけど金利下がってましたわな。

『9日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比3万6000件減の29万3000件と、2020年3月中旬以来、約1年7カ月ぶりの低水準となった。9月の米卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比0.5%上昇した。伸びは前月の0.7%から鈍化し、市場予想の0.6%上昇も下回った。』

イニシャルクレーム強いじゃん、まあいいけど。

『終盤の取引で、金利見通しに敏感な2年債利回りは1.4ベーシスポイント(bp)低下の0.354%。指標10年債利回りも3bp低下の1.519%。2・10年債利回り格差は3日連続で縮小し、116.4bp.一時115.6bpと、9月24日以来の低水準となった。30年債利回りも1.7bp低下し、2.024%。』

おじちゃん頭悪いから良く分からないんだけど、「FRBが早期行動しない」ってことだと中短期の方が金利下がって後ろの金利がサガランチ会長になると思うので、むしろこれは「景気拡大ペース鈍化(または足踏みからの下振れリスク織り込み)からの長い金利の低下」ではなかろうかと思うのだが、なんか最近の米国金利市場ちゃんは皆さん泡でも吹いているのか、ベンダーに出て来るコメントとかが泡吹きコメントになっていて、いやそれは論理的に整合せんじゃろ、というのが散見される次第ですが、恐らくは政策地蔵で天下泰平状態に慣れ切った状況でペリー提督が来ちゃったよみたいな感じになっているのではないかと勝手に愚考しておりますわ。

で、昨日はFED高官がどどーんと(議事要旨公表にぶつけたかのように)お話をしていたようですが(というか一昨日もクラリダはネタにしましたがボスティックが喋ってましたし)、

『14日は米金融当局者の発言が相次いだ。』

ってなもんで

『セントルイス地区連銀のブラード総裁は、現在の高インフレはFRB当局者の大半が想定するほど早期に緩和されない可能性があるとし、FRBに対し資産買い入れプログラムの迅速な縮小を改めて求めた。』

変態仮面は変態仮面なのでキニシナイ。

『サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は、物価動向と雇用情勢は、FRBがテーパリング(量的緩和の縮小)に着手するに十分なほどの進展が見られたとしながらも、利上げを検討するのは時期尚早との認識を示した。』

『リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は、FRBがテーパリングを「円滑に」開始するための道筋を確保したが、利上げが適切かどうかを判断するにはまだ時間がかかるとの認識を示した。』

そらおめえ今から利上げがどうのこうのとか言い出したらヘナチョコタントラムとか起きてテーパリング着手に支障来す可能性あるから、特に変態仮面のように変態枠に入ってしまえば好き放題行けますが、デーリー総裁くらいのややタカ風味が最近あるけど基本的に執行部寄りと目されている方がインフレ高止まりへの対処の為にもテーパリングをジャンジャンして次の備えをすべきとか言い出したらそらエライコッチャになるわな、と思うので、ここから先テーパリングが無事始まるまで変態仮面以外変態発言をぶっこんで来ないに100インドネシアルピア。

30年債 16時12分 2.0174% 前営業日終値 2.0410%
10年債 16時12分 1.5160% 前営業日終値 1.5490%
5年債 16時12分 1.0566% 前営業日終値 1.0870%
2年債 16時11分 0.3642% 前営業日終値 0.3680%

だそうですな、まあ威勢よく売り込んでしまった分の反動なのかも知れません(さすがに金利上昇を見込んでいた人でもあんなに勢いよく叩き料理になるのは早ええええええって感じだったと思うので)。


〇野口審議委員金懇デビュー戦であるのだがYOUは何しに日銀へ??

[外部リンク]
 


お題「9月FOMC議事要旨:普通に予告ホームランしてそのペースまで事前連絡とはご親切なことで」   2021/10/14(木)08:08:14  
  ほうほう。
[外部リンク] 「インフレ圧力を察知 必要に応じて行動する」
2021年10月14日 5時25分

しかしまあ何ですな、インフレ体質がしっかりある米国とか英国でも4%やそこらのインフレで既にややこしいことになっている、という状況なのに今さら日銀保有の永久国債化とかいうジンバブエ政策の話をおっぱじめる大塚コーヘー先生って控えめに言って馬鹿なんじゃないだろうか。

[外部リンク] 13:58配信

日銀保有国債を永久国債化して財源確保ってそれは控えめに言ってただのプリントマネーだし普通に「新規財源債の日銀引き受け」だし、ムガベ大統領もニッコリのジンバブエ政策なんですけどねえ。


〇寝起きでFOMC議事要旨・・・・・・は全部読むのは無理があるのですが^^;

[外部リンク] of the Federal Open Market Committee
September 21?22, 2021
A joint meeting of the Federal Open Market Committee and the Board of Governors of the Federal Reserve System was held by videoconference on Tuesday, September 21, 2021, at 1:00 p.m. and continued on Wednesday, September 22, 2021, at 9:00 a.m.1

まだテレカン(ビデオ会議)でやってるのね。ということで寝起きインスタント読みを中心にやっつけで頑張って眺めてみる。

・と思ったら今回はオマケコーナーが無くて気持ち短めなのでいつものインスタント逆順読みですな

『Participants' Views on Current Economic Conditions and the Economic Outlook』をケツから逆順に読む(もちろんパラグラフ単位だよ)というインスタント読みでぶっつけ本番で読んでみれば良さそう、と目を泳がせただけで勝手に勘で判断しまして(エエカゲン)読んでまいります。

では最終パラから逆に戻って読んでまいります。引用はHTMLの方から行います。


・最終パラグラフの利上げ火消しっぷりがここまで書かれると却ってわざとらしいんですが(個人の感想です)

ということで最終パラから読みますが、これ逆順読みをすると今回は話の流れを逆に読むので妙な事になりそうですな、と今思ったw

『Participants reaffirmed that the Committee's "substantial further progress" standard regarding its asset purchases was distinct from the criteria given in its forward guidance on the federal funds rate and that a policy shift toward a moderation of asset purchases provided no direct signal about its interest rate policy.』

参加者はAPPのテーパリングの閾値である"substantial further progress" と政策金利引き上げ着手に対するガイダンスの基準とは別件バウアーである、ということを改めて確認して、テーパリングは政策金利の引き上げに対する「直接的なシグナルではない」ということを確認しました。と最終パラで入れているので、どうせその前にテーパリングの決め打ち予告場外ホームランがあるんでしょうなというのはわかりました。

しかしまあ「no direct signal」言いましてもそらダイレクトじゃなくっても普通に間接的にシグナルじゃろ、という気はしますが、全く関係ないとか言い出したらさすがに嘘八百になるから「直接的なシグナルではない(間接的とは言ってない)」って事なんでしょう。

『Rather, the Committee had articulated a different, and more stringent, test concerning the conditions that would need to be met before it started raising the target range for the federal funds rate.』

まあテーパー即利上げって話をしたら金利があじゃぱーになるからテーパリングをある程度順調に進めるまでは猫を被るしかないですが、なんか知らんがこういうのを全部真に受けるナイーブ(婉曲表現)な何とかストが最近は多くて(個人の感想です)おまえらちょっとその席どけと小一時間。

『Various participants stressed that economic conditions were likely to justify keeping the rate at or near its lower bound over the next couple of years. In addition to noting that the economy was still well below maximum employment, several of these participants suggested that there would likely be sustained downward pressure on inflation in the years ahead. These participants stated that, in such circumstances, a major challenge facing policymakers-especially in the presence of the effective lower bound on the federal funds rate-was to maintain a policy stance sufficiently accommodative to keep average inflation at 2 percent and thereby bolster the credibility of the Committee's new policy framework, facilitating the achievement of both maximum employment and price stability.』

で、その直後にこの流さで「Various participants(最近この表現よく使われるようになりましたな)」のご意見として、政策金利引き上げの状態になるまでは雇用もまだまだだし、そもそも政策金利の名目下限制約があって糊代が無い状態なので緩和的な方がベターだし、などなどああでもないこうでもないと言いながら利上げまで2年はかかるじゃろ、的なコメントをしている、というのをだしております。まあこの人数もそれなりにいますよ、ということですな。

『In contrast, a number of participants raised the possibility of beginning to increase the target range by the end of next year because they expected that the labor market and inflation outcomes specified in the Committee's guidance on the federal funds rate might be achieved by that time; some of these participants saw inflation as likely to remain elevated in 2022 with risks to the upside.』

一方で来年のうちに利上げに着手するべき派の意見のコーナーを短めに書いているのですが、どうもアタクシの霊感によりますとFEDはテキストマイニング対策で、分量とかを調整しながらこういうのを書いているんじゃネーノという節があって、書いてあることの中身をちゃんと見ないと行かんがねという気は最近するのですけれども、まあこうやって読み手に対してデコイを打って来るような傾向が強まると、ちゃんと行間を読むような作業が重要になるからこっちとしてはある意味アリガタヤな所はある(別に商売じゃないからいいっちゃあいいけど)。

というのはさて置き、来年利上げ派の意見は、マンデートに向かってどうのこうのに関しては再来年以降の利上げ派との見解の相違って奴なのでまあ良いとして、他に言ってるのは案の定だが物価が来年も高止まりしてリスクがアップサイドなんだから利上げ着手は来年中に、と言っているようで、まあこの両者の説明に関しては従来通りとなっております。とは言っても直近までの状況を鑑みると「インフレにアップサイドリスク」の方に有利なネタが出ている感があります。

まあ何ですな、だいたい従来より(地区連銀総裁は別にして)FED高官の説明では、テーパー利上げ分離論を唱えて、とにかくテーパリングで連続利上げを織り込みに行かせないように苦心した説明をしながら、この前のクラリダみたいにインフレの表現についてはさすがに警戒感強める、というような感じでバランス取っていて、今回の議事要旨の最終パラ(いきなりここから読んでるから話の流れぶった切りで読んでるんですけど)もその一環という感じですが、ドットの分布から考えてこのテキスト分量の差はわざとやってる感がちょっと露骨なので、正直アタクシは「狙ってるのがバレバレになる狙い過ぎ」に見えてしまいました(思いっきり個人の感想です)。


では逆順読み遡って参ります。


・その前は何故かリスクバランスの話になっている

『Many participants remarked upon risk-management considerations and the way in which these figured into their thinking on asset purchases and the appropriate policy stance.』

リスクマネジメントの観点からのAPPに関してと適切な金融政策スタンスについての話とな。

『A number of downside risks to the economic outlook were cited, including a potential tightening of financial conditions, the possibility that another rise in COVID-19 cases would slow the economic recovery by more than expected, and the prospect that fiscal policy could become a source of economic headwinds as the effects of previous support measures receded.』

『Upside risks to the economic outlook included the possibility that there would be additional expansionary fiscal actions or that consumer spending would rise by more than expected as households reduced the large volume of savings that they had accumulated during the pandemic.』

経済見通しのダウンサイドリスクとアップサイドリスクについて述べられています。内容に関して特にこれは新しい、というものはないと思います(個人の感想です)。

『With regard to inflation, upside risks cited included the possibility that elevated levels of inflation would continue for longer than expected, especially if labor and other supply shortages proved more persistent than currently anticipated, or that longer-term inflation expectations might move above levels consistent with the Committee's longer-term inflation objective of 2 percent.』

『Downside risks to inflation included the possibility of a decline in inflation expectations that might occur if the public misconstrued the Federal Reserve's reaction function as less accommodative than it actually was.』

経済はダウンサイド、物価の方はアップサイドから記述しているのはお茶目ですが、さすがに物価のダウンサイドリスクの方は「FEDの政策反応関数が緩和的ではないと世の中が誤解した時に起こるインフレ期待の低下」位しか書くものが内容ですな。

『Several participants expressed concern that the high degree of accommodation being provided by monetary policy, including through continued asset purchases, could increase risks to financial stability.』

挙句に緩和政策の長期化による金融不均衡のリスクに言及する人が数名(Several)いるようですが、その前段の経済物価のアップサイドとダウンサイドの話の部分で、「何人の参加者が〜」形式で記載されていないというのが若干気になったというかでして、まあ人数的には最初に「Many participants remarked〜」とあるのですが、その内側の所の人数がなくてああだこうだと列挙しただけ、というのは若干不思議感があります。だから何?と聞かれるとちょっと答えに詰まるのですが。

さてもう一つ戻りましょう。


・今回はテーパーしなかったけど後楽園球場に輝く月に向かって予告ホームランですかそうですか

『No decision to proceed with a moderation of asset purchases was made at the meeting, but participants generally assessed that, provided that the economic recovery remained broadly on track, a gradual tapering process that concluded around the middle of next year would likely be appropriate.』

完全にケツが来年の半ば(なので6月ですわな〜)までにテーパリングを終わらせる、というので合意しているんですね。まあ今回は決定していないから「participants generally assessed〜」ってなってるからどう見ても予告ホームランです本当にありがとうございました。

でもって今回のテーパリング、ケツの方が先に決まっているというのが割とお洒落でして、ケツの方が決まってるってそれおまいら普通に次のアクション(利上げ)の事を考えるとここまででテーパー終わらせようせ、って話なんだから、どこがテーパー利上げ分離論やねんと思いますけど、その中和剤を最終パラグラフでぶっこんだ、ということなんでしょうね。

ちなみに、さっき申しあげたことに付け加えると、今回のテーパリングぶっこみ話だって、インフレが急に来たので要因はあるにせよ、それまでは来年の頭にテーパリング着手するかしないか、って感じだったのを急に地ならしが来たので攻撃で、テーパー利上げ分離論を唱えながらテーパリングの着手時期を今年の頭辺りに市場が考えていた時期に対して一気に前倒しする、という猫かぶりムーブをしているので、そらまあ普通に物事を考えると、最終パラのテーパー利上げ分離で利上げはさきでっせの意見を長めに出している部分も、これは猫を被った狸寝入りと解釈するべきじゃないかなって思います。

『Participants noted that if a decision to begin tapering purchases occurred at the next meeting, the process of tapering could commence with the monthly purchase calendars beginning in either mid-November or mid-December.』

なんで12月頭からじゃないねんと思いますが、もう思いっきり次回に決定しますよ状態の書きっぷりに心意気を感じました。では更に戻る。


・テーパリングペースの事前開示が出ているんですけど・・・・・・・・・・・・・・・

『Participants also expressed their views on how slowing in the pace of purchases might proceed.』

テーパーペースの話とな。

『In particular, participants commented on an illustrative path, developed by the staff and reflecting participants' discussions at the Committee's July meeting, that gave the speed and composition associated with a tapering of asset purchases.』

既に具体的な減らし方のポンチ絵は中の人たち向けにはあるんですね(そらそうよではあるが)。

『The illustrative tapering path was designed to be simple to communicate and entailed a gradual reduction in the pace of net asset purchases that, if begun later this year, would lead the Federal Reserve to end purchases around the middle of next year.』

『The path featured monthly reductions in the pace of asset purchases, by $10 billion in the case of Treasury securities and $5 billion in the case of agency mortgage-backed securities (MBS).』

と思ったら具体的な額が議事要旨に記載されるという親切設計というか何というか。月額で国債を10ビリオン、MBSを5ビリオンずつペースを落としていくんですと。

『Participants generally commented that the illustrative path provided a straightforward and appropriate template that policymakers might follow, and a couple of participants observed that giving advance notice to the general public of a plan along these lines may reduce the risk of an adverse market reaction to a moderation in asset purchases.』

いや確かに事前にプランをだすのは親切設計ではあるんですが、そこまで出すなら9月に決定で良かったんでネーノという感じはさすがにしちゃうな〜。

『Participants noted that, in keeping with the outcome-based standard for initiating a tapering of asset purchases, the Committee could adjust the pace of the moderation of its purchases if economic developments were to differ substantially from what they expected. Several participants indicated that they preferred to proceed with a more rapid moderation of purchases than described in the illustrative examples.』

なお、このテーパリングプロセスは状況の変化次第で前倒しになったり後ろ倒しになったりすることはありますよ、と決定事項の説明かよというような内容ですな。親切と言うよりさすがにTooMuch感がしますが。

ではもう一丁戻ります(あと2パラグラフが政策決定の話)


・テーパリング開始に関する議論の部分だがしらっとチャーミングな論点もありました

『Participants resumed their discussions on the progress made toward the Committee's goals since December 2020, when the Committee adopted its guidance regarding asset purchases and indicated that purchases would continue at their current pace until substantial further progress had been made toward the Committee's goals of maximum employment and price stability.』

後ろから読んでるから端からお分かりだと思いますが、このパラから延々とAPPのテーパリングに関する議論のパートになっております。

『These purchases had been a critical part of the Federal Reserve's efforts to foster smooth financial market functioning and accommodative financial conditions, thereby supporting the flow of credit to households and businesses as well as the economic recovery. 』

声明文にも記載されているAPPの効用(とFEDが認識しているもの)の話。

『Most participants remarked that the standard of "substantial further progress" had been met with regard to the Committee's price-stability goal or that it was likely to be met soon.』

物価は物価目標マンデートに到達したとの認識をほとんどの参加者が持っている。

『With regard to the Committee's maximum-employment goal, participants considered the cumulative degree of improvement in the labor market since December 2020.』

雇用の累積的な改善状況についての議論が行われましたそうで、以下はその雇用に関する失業率だけじゃない個別指標コンポーネントについてああでもないこうでもないと話がされたということのようですな。

『In doing so, participants cited the progress recorded in a number of individual series, including, among others, the employment-to-population ratio, the unemployment rate, claims for unemployment insurance, job openings, nominal wage growth, and increases in payrolls, as well as in summary measures of the labor situation.』

でもって、

『Some participants observed that progress on labor force participation was lagging.』

『Many participants noted that although the economic recovery had slowed recently and the August increase in payrolls had fallen short of expectations, the labor market had continued to show improvement since the Committee's previous meeting.』

これは9月のFOMCだったから8月雇用統計をベースに話をしていますね。足もとやや改善に足踏み的なサムシングが観測されます、というのを多くの方がご指摘。

『A number of participants assessed that the standard of substantial further progress toward the goal of maximum employment had not yet been attained but that, if the economy proceeded roughly as they anticipated, it may soon be reached.』

ということで、現時点(9月FOMC)ではまだsubstantial further progress到達とは言えないけどこの調子で改善すればit may soon be reachedとすぐ来るでしょうってな話。

『On the basis of the cumulative performance of the labor market since December 2020, a number of other participants indicated that they believed that the test of "substantial further progress" toward maximum employment had been met.』

既に到達しとるじゃろ、という見解もあったようですな。

『Some of these participants also suggested that labor supply constraints were the main impediments to further improvement in labor market conditions rather than lack of demand. They noted that adding monetary policy accommodation at this time would not address such constraints or that the costs of continuing asset purchases might be beginning to exceed their benefits.』

最近の労働市場改善の障害物は、労働需要不足なのではなく、労働市場の供給制約によって起きている事を鑑みると、追加的な金融緩和(APPの拡大を継続すること、という意味だと思います)は、(追加金融緩和が需要を喚起するために行われるものなのだから)労働市場の改善に対してメリット少なくデメリットが大きい可能性がある、と数名の参加者が指摘してて、これは新しい論点キタコレと思って読みましたし、これはこれで結構強烈な指摘だと思うんですけどどうでしょうかね。

『All participants agreed that it would be appropriate for the current meeting's postmeeting statement to relay the Committee's judgment that, if progress continued broadly as expected, a moderation in the pace of asset purchases may soon be warranted.』

全員一致(!)で声明文の中でテーパリング着手についての記述「the Committee's judgment that, if progress continued broadly as expected, a moderation in the pace of asset purchases may soon be warranted.」が適切であると一致したそうです。

もういっちょうだけ戻ります。


・これは金融政策の議論の書き出し部分ですのでまあ引用しただけです

『In their consideration of the stance of monetary policy, participants reaffirmed the Federal Reserve's commitment to using its full range of tools to support the U.S. economy during this challenging time, thereby promoting the Committee's statutory goals of maximum employment and price stability.』

『Participants judged that the current stance of monetary policy remained appropriate to promote maximum employment as well as to achieve inflation that averages 2 percent over time and longer-term inflation expectations that are well anchored at 2 percent. Participants also reiterated that the existing outcome-based guidance implied that the paths of the federal funds rate and the balance sheet would depend on actual progress toward reaching the Committee's maximum-employment and inflation goals.』

まあここは引用しなくても良かったかもしれませんけど、話の流れ(逆順ですが)として金融政策パートがここからでしたのでここまで戻りました。

まあ後は経済(というより物価)のパートも読んだ方が良いかもですが時間がないのでご勘弁しちくりー。
 


お題「農政のレビューが金融政策のレビューかと思ってしまうなど/クラリダ講演は従来通りだが物価の説明に一部キナ臭い物はある」   2021/10/13(水)08:06:51  
  本石町日記さんのツイッターでご紹介されていましたので既報の方も多いかと存じますがやはりこれは引用せざるを得ない。ということで・・・・・・・

〇「検証」というのはこういうものではないでしょうか(日本農業新聞より)

ちなみに日本農業新聞をツイッターで調べると、「また、国内の新聞社の中で、北海道から沖縄の離島まで、同一定価で配達している唯一の新聞となっている。」とか「日本経済新聞が2008年11月に沖縄での現地印刷を開始するまで、一般の全国紙も実現していない、沖縄県を含めた全国への即日宅配を唯一行っている新聞だった。」というようなパワーワードが並びます。

でもって日本農業新聞の昨日の記事ですけど。
[外部リンク] ニュース| 農政

『2012年発足の第2次安倍政権以降、政府の農政改革の推進に伴い、矢継ぎ早に出された政策方針。その進捗(しんちょく)管理が不十分となっていることが分かった。農産物輸出に関する16年策定の戦略は、実行状況を検証する組織がいつの間にかなくなっていた。』(上記URL先より、以下引用部分は同様に上記日本農業新聞10/12記事からの引用です)

『加工・業務用野菜の出荷量目標は、達成のめどが立たないまま、目標年次や数量を変更している。』

テラ金融政策wwwwwwwwww

と、リードの部分だけでもごはん3杯は行けそうですが、記事の内容がまさに金融政策に二重写しで号泣せざるを得ません。

ということでリードの残りは飛ばして『■途絶えた検証』というどっかで見たことのあるような小見出しを見ますと、

『その数(引用者追記:「農林水産業・地域の活力創造プラン」に基づく施策のことです)は現時点で12に上る。例えば、農林水産物・食品の輸出額を20年に1兆円とする目標に向けて16年に定めた「農林水産業の輸出力強化戦略」。農水省や外務省、農林水産関係の団体などでつくる「輸出戦略実行委員会」が毎年度、実行状況を検証し、必要な見直しを実施すると明記した。』

ほうほうそれでそれで???

『だが、同委員会の活動は18年度まで農水省のホームページで確認できるが、19年度以降の記録はない。同省は、現時点で委員会自体が存在しないとする。経緯は「分からない」(輸出企画課)という。』

あまりにも酷くて草も生えない。


次の小見出しもどう見ても金融政策です本当にカムサハムニダといった風情の内容。

『■目標を変更』って全く笑えないけど笑ってしまうわ。

『加工・業務用に使う国産野菜は、13年の農林水産業・地域の活力創造プラン策定時に「今後10年間で出荷量を5割増やす」目標を掲げた。同年中に「20年度に133万トン」と数値目標を設定。14年度の87万トンから17年度は97万トンまで伸びたが、目標とは開きがあった。』

まるでどこかの金融政策のようである。

『こうした中、政府は19年策定の「農業生産基盤強化プログラム」で「30年の出荷量を145万トン」とする目標を新たに設定した。』

目標先送りとかどう見ても金融政策です本当にありがとうございました。

『当初目標の達成が見通せないまま、目標年次は10年程度先延ばし。実績値を取る単位も年度から暦年に変えた。当初目標との単純比較はできなくなった。』

なんじゃそらwwwでもってまとめですが、

『■整合性に疑問』とはこれまたどこかで聞いた事のある話。

『政策方針の乱立で整合性が明確でないのは、主食用米からの転作作物。』

ほうほう。ちなみに21年産米価が下がっておりましてCPIにも盛大に跳ねると思うんですが、高い輸入小麦加工食品ではなくて米食っとけという感じですな。

『飼料用米推進を柱とする計画もあれば、野菜や果樹といった高収益作物への転換を掲げる計画もある。』

マネタリーベースを拡大するコミットメントがあったり輪番を減額したり、マイナス金利をしながら特別付利を増やしてみたりということですね、わかります。

『農水省OBの新潟食料農業大・武本俊彦教授は「政策は2、3年で検証し、当初の想定と違う展開になっていれば見直すのが普通。検証せず、目先をころころ変えてきたのが、安倍政権以降の政策の特徴だ」と指摘する。』

同じ指摘をしてくれませんかねえ、日経新聞辺りが(と言っても幇間提灯新聞の日経がそんなもの書けるとは1ミクロンも期待しておりませんけどね)。しかしこの武本さんの「政策は2、3年で検証し、当初の想定と違う展開になっていれば見直すのが普通。」ってのも良いですが、

>検証せず、目先をころころ変えてきたのが、安倍政権以降の政策の特徴だ
>検証せず、目先をころころ変えてきたのが、安倍政権以降の政策の特徴だ
>検証せず、目先をころころ変えてきたのが、安倍政権以降の政策の特徴だ

・・・・・・・・・・どう見てもマイナス金利導入以降の日本銀行です本当にありがとうございました。

ああ日銀は検証してましたっけ。まあお手盛り検証にも程があるだろとしか言いようがないものを出してるので更にタチが悪いとも言えますけど。


・・・・・・まあ何ですな、金融政策も農業政策も「目先をコロコロ変えながらやっている感を出し、失敗は絶対に認めない(または現場のせいだと押し付けるだけ)から失敗からの知見を得ることもない」って話なのですけど、これって一事が万事とゆー言葉がありますように、安倍ちゃんや黒ちゃんたちは、やってるふり感を出すために行き当たりばったりの政策を出して、行き詰まりそうになると目先を変えて誤魔化し、雰囲気だけはメディアを動員して作り出し、日本に残っている最後の体力かもしれない蓄積を8年間に渡って食い潰して行ってた、ということになるんジャマイカと思いますと、最初はこちらの記事見ながら草生え散らかしておりましたが、だんだん悲しくなって参りました・・・・・・・


〇クラリダさんが発言をしているので早速釣られてみるクマー

題名からしてこれは外れがないだろう、と題名だけ見てネタ採択を決定してみた。

[外部リンク] 12, 2021
U.S. Economic Outlook and Monetary Policy
Vice Chair Richard H. Clarida
At the 2021 Institute of International Finance Annual Membership Meeting: Sustainable Economic Growth and Financial Stability in a Diverging, Decarbonizing, Digitizing, Indebted World,
Washington, D.C. (via webcast)

会議の趣旨が何かあんまり今の金融政策って話じゃない気がするが気にせずに読む(キリッ)。というかそんなに長くないし小見出し見たら火の玉直球100マイルだと思ったのでとりあえず読む。


『Current Economic Situation and Outlook』って小見出しの所が多少量がある。そこの1パラ目は経済全体で、そのあと雇用→物価と進みます。

・経済全体に関しては威勢の良い話、ただしコロナ感染拡大には注意

『Indicators of economic activity and employment reveal that the economy continues to strengthen. Real gross domestic product (GDP) rose at a strong 6.4 percent pace in the first half of the year, and growth is widely expected to continue at a robust, if perhaps somewhat slower, pace in the second half of the year. If so, GDP growth this calendar year could be the fastest since 1983.』

『That said, the data also indicate that a surge in COVID-19 cases in the summer and supply-chain bottlenecks held back economic activity in the third quarter.』

最初は経済全体の成長率がどうのこうのな話ですが、経済全体の成長は3Qに関してサプライチェーンのボトルネックと夏のコロナ再拡大を受けてやや減速するものの、2021年を通してみれば1983年以来の高成長を示すでしょう、という威勢の良い話から始まりますな。

『As with overall economic activity, conditions in the labor market have continued to improve.』


・労働市場も同様でこっちの方がコロナ次第感の押し出し方が強い

次のパラグラフが労働市場で、「have continued to improve」だそうです。

『Job gains as measured by the payroll survey have averaged 550,000 per month over the past three months. Labor market progress this year, as measured by the Kansas City Fed's Labor Market Conditions Indicators, has been notable, with this index of 24 labor market indicators since December 2020 closing two-thirds of its shortfall relative to its pre-pandemic level.2 Nonetheless, factors related to the pandemic, such as caregiving obligations and ongoing fears of the virus, continue to weigh on employment and participation. 』

『Thus, the course of the labor market, and indeed that of the economy, continues to depend on the course of the virus.』

ペイロールが直近3か月平均で月に55万人増えてるとか、カンザスシティ連銀のインディケーターを見ると、最近の改善は顕著で、既にパンデミックによる落ち込みの3分の2までを奪回しているだの威勢の良い事が言われまして、とは言ってもパンデミック直撃のセクターは今後の感染症動向による悪化懸念があって、こちらはまだ回復してこないので、その分だけ雇用の数字に悪影響が出ているってこと。

ということで今後の労働市場とか当然ながら経済全体は引き続きコロナ感染症状況に依存する、ってのは変わらんよねー、という話をします。


・物価の説明では微妙にキナ臭い表現がありますなあ

この部分、さっきも申し上げたように3パラに分かれていますが、この物価のパートがクッソ長いし、言ってることは結構アイヤーな事ゆうとる、とアタシャ思いましたがどうでしょうかということできっちり引用しながら鑑賞しましょう。

『Since February 2020, core PCE (personal consumption expenditures) price inflation is running at a 2.9 percent annual pace that is well above what I would consider to be a moderate overshoot of our 2 percent longer-run goal for inflation.』

物価キタコレ!ですが、以前ネタにした講演でもクラリダさん言ってましたが、今回はこの2.9%という数字に対して「that is well above what I would consider to be a moderate overshoot of our 2 percent longer-run goal for inflation.」と基本的にこの水準は「moderate overshoot」と言える水準を大きく上回っている、としているので、物価前年比3%水準がホイホイと長引くのはイクナイと言ってるようなもんですわな。

『Fully reopening the $20 trillion economy this year is taking longer and costing more than it did to shut it down last year. In particular, the reopening has been characterized by significant sectoral shifts in both aggregate demand and supply, and these shifts are causing widespread bottlenecks and triggering substantial changes in the relative price and wage structure of the economy.』

コロナ→ロックダウン→再開、という流れによる経済の影響は、「the reopening has been characterized by significant sectoral shifts in both aggregate demand and supply,」ということで需要面、供給面において、セクター間での需要や供給のシフトを引き起こしている(=一様に回復して需要と供給が同じように戻る訳ではない)という話をしていますね。

この構造的なシフト、という所でも「おー」と思うのですが、今再掲した部分の次に「and these shifts are causing widespread bottlenecks and triggering substantial changes in the relative price and wage structure of the economy.」と来まして、relative price and wage structure of the economyに顕著な変化を与えるトリガーになりつつある、という説明をしておりまして、これまたアヒャーという印象を私は受けましたぞな。

つまりですね、従来は「テンポラリー」という話をして、いずれは物価は落ち着くからまあおまいらおちつけ、位の勢いだったのですが、こうやって「経済における相対価格と賃金の構造に顕著な変化をもたらす可能性」という話になって来ますと、それはどう見てもテンポラリーで済ませて良い問題ではない、ということになる、ってえ話になると思うのでこれはキタコレにも程がありますが、この後の文章を読むと今見ているのは「一時的な構造変化」という事で、この構造変化はいずれ落ち着く、という説明にはなっているのですが、ただ単純な一時要因と言わないで、「一時的な構造変化」というような感じでのカメレオン説明をしているのはキナ臭いにも程がありますな。

『A similar reopening dynamic is playing out in other advanced economies, such as Canada and the United Kingdom. As these relative price adjustments work their way through the economy, measured inflation rises.』

似たような経済再開による動きはカナダやUKでも起きており、物価が上がっております、という思いっきりキナ臭い話をぶっこんで置いて、この後に火消し文言を入れてお前本当はどっちやねんとツッコミを入れたくなる感じですが、そらまあテーパー着手すらしていないのに、物価の構造は変わった(キリッ)とか言い出したら債券市場がタントラムになってしまいますからよー言わん、というのは分かるのですが。

『But I continue to believe that the underlying rate inflation in the U.S. economy is hovering close to our 2 percent longer-run objective and, thus, that the unwelcome surge in inflation this year, once these relative price adjustments are complete and bottlenecks have unclogged, will in the end prove to be largely transitory. 』

とは申したものの、私(クラリダ)は基調的な米国のインフレ率は我々のロンガーランの物価目標の2%近辺に居ると信じておりまして、今年の望ましくない物価上昇(思いっきり「the unwelcome surge in inflation this year」って言ってますね)は、相対価格の変化などが終わってサプライチェーンの問題も解消されれば、最終的には「21年の望ましくない物価上昇は概ね一時的でしたね(ニッコリ)」と言える日が来るでしょう、という風に仰せです。

『And this is a forecast that is shared by the vast majority of economists in the private sector, such as those surveyed by Bloomberg and Blue Chip. 』

それはブルームバーグやブルーチップ(スーパーで貰って台紙に貼る奴を思い出す昭和脳のアタクシ)のサーベイなどを見れば皆さんもそうお思いですというのが分かります、だそうな。

『That said, I believe, as do most of my colleagues, that the risks to inflation are to the upside, and I continue to be attuned and attentive to underlying inflation trends, in particular measures of inflation expectations, including the Board staff's index of common inflation expectations.3 』

『As Chair Powell has indicated, if we did see indicators of inflation expectations moving up and running persistently above levels consistent with our price stability mandate, monetary policy would react to that. But that is not the case at present.』

というのでこのコーナー終わりますが、FOMCのパーティシパントも概ね皆さん同じように考えていますが、物価に関してはアップサイドリスクがあり、インフレのトレンド、特に期待インフレに関して注意をしていきたい。パウエル議長も言っているように、我々はインフレ期待がアンカーレベルから一段の上昇シフトをして、持続的に2%を乖離しているような動きを見るようなことがあれば(仮定法過去で書いてある)、必要な施策を行う(これは先般ネタにした9月FOMCでのオープニングリマークにあった話ですね)、としていますが、最後に「今はそのような状況ではない」と火消しをしております。

ただまあこういう認識だったら今のように緩和政策ダダ漏れのおっぴろげ状態では金融政策の機動性が無いにも程があるのですから、こりゃテーパーは割とハイペースでやって行くってのが論理的帰結として示されるとおもうのですがさてどうでしょうかね・・・・・・ということで後半に行く。


・政策の部分では9月FOMCのステートメントやパウエル会見オープニングリマークから乖離しない話をしております

『The September Decision and the Forward Guidance in Our FOMC Statement』という小見出しは2パラグラフあります。

『Let me now say a few words about the decisions reached at our September FOMC meeting.』

はい。

『Since our December 2020 meeting, the Committee has indicated that it will continue to maintain the pace of Treasury and mortgage-backed securities purchases at $80 billion and $40 billion per month, respectively, until "substantial further progress" has been made toward our maximum-employment and price-stability goals.4』

これは話しのマクラ。

『At our September meeting, the Committee continued to discuss the progress made toward these goals, and I myself believe that the "substantial further progress" standard has more than been met with regard to our price-stability mandate and has all but been met with regard to our employment mandate.』

『If progress continues broadly as expected, the Committee in September judged that a moderation in the pace of asset purchases may soon be warranted.』

9月の決定に関してですが、ここでは別に独自見解は無くて、9月FOMCで示された通りの話をしています。

『At our meeting, we also discussed the appropriate pace of tapering asset purchases once economic conditions satisfy the criterion laid out in the Committee's guidance.』

テーパリングのペースについてですが、

『While no decisions were made, participants generally view that, so long as the recovery remains on track, a gradual tapering of our asset purchases that concludes around the middle of next year may soon be warranted.』

来年の年央に終了するのが「a gradual tapering」なのかよ、というツッコミはあるが、これまたオープニングリマークで示されておりますのでその確認だったりしまして、1パラ目はここでおしマイケルなので、つまりは9月FOMCでのオープニングリマークに沿った話です。では次のパラ。

『It is important to note that any future decision the Committee might make with regard to the pace of asset purchases will not be intended to carry a signal about the timing of a future decision to raise the target range for the federal funds rate, a policy decision for which we have articulated a different and substantially more stringent test.』

今回もまた「テーパー利上げ分離論」を力説しておられます。

『As we reaffirmed in September, we continue to expect that it will be appropriate to maintain the current 0 to 1/4 percent target range for the federal funds rate until labor market conditions have reached levels consistent with the Committee's assessment of maximum employment and inflation has risen to 2 percent and is on track to moderately exceed 2 percent for some time.』

今さらながら9月に決めた金利ガイダンスを読み直しておられますが・・・・・・・・

『At least half of the 18 FOMC participants in their Summary of Economic Projections (SEP) submissions projected that these necessary threshold conditions for liftoff will be met by December 2022, and all participants but 1 project that these conditions will be met by December 2023.5』

おーここでSEPのドットチャートの説明をしやがったか。SEPのドットチャートは、緩和的な政策を維持する必要がある時に時間軸効果を出すのには有効でしたが、事ここに至ってはコミュニケーションをややこしくするんだから止めれば良いのにこういう説明するのあんまりイクナイと思うんだよな。

『These projections are entirely consistent with the new monetary policy framework adopted unanimously by the Committee in August 2020.6 In the context of our new framework, as I have noted before, while the effective lower bound (ELB) can be a constraint on monetary policy, the ELB is not a constraint on fiscal policy, and appropriate monetary policy under our new framework, to me, must-and certainly can-incorporate this reality. 』

でもってですね、昨年ぶっこんだニューフレームワークに則ってガイダンスの話しとかしているのですが、あのフレームワークの前提は「雇用は強くても物価はアガランチ会長」というのが背景にあったから今の状況にフィットせんのじゃネーノとか思ったりもする訳ですが、なるほどここで「政策金利の名目下限制約」を持ち出して利上げを急がないでも良い理由付けをしてきたか、と感心しましたが、確かに前提がコケている以上、これを持ち出すしかないかもしれん。

いずれにせよ、クラリダさん今の時点で利上げを織り込ませに行くのは何ぼ何でも無茶振りである、というのは把握していて、テーパリングプロセスにちゃっちゃと入る事をスコープにしている(実際に腹の中でどう考えているかはともかくとして)という論点に集中させていますよね。ただ構造的な話とかがしらっと入っているのはお洒落。

『Indeed, under present circumstances, I judge that the support to aggregate demand from fiscal policy-including the nearly $2 trillion in accumulated excess savings accruing from (as yet) unspent transfer payments-in tandem with appropriate monetary policy, can fully offset the constraint, highlighted in our Statement on Longer-Run Goals and Monetary Policy Strategy, that the ELB imposes on the ability of an inflation-targeting monetary policy, acting on its own and in the absence of sufficient fiscal support, to restore, following a recession, maximum employment and price stability while keeping inflation expectations well anchored at the 2 percent longer-run goal.7

おっちゃん1文がなげえよと思うのですが(^^)、最後の所は財政支出による需要に関する話をしておりますが、それはそれとしましてもワシらは金融政策で物価目標目指しまっせみたいな話をしているように読みました(違ったらゴメンやで)。

『Thank you very much for your time and attention. I look forward, as always, to my conversation with Tim.

ということで、基本的には別に新機軸は出していないのですが、物価が構造的に高止まりするリスクには結構な分量を割いて説明していた感じでして、まあとりあえず11月FOMCでテーパー着手表明が出るのは予告ホームランと言ったところなのと、利上げに関してはまだああだこうだと言いたくない、というのは把握しました。


#今朝はネタの先入れ先出しで勘弁してつかあさい
 


お題「生活意識アンケートを淡々と鑑賞してみるの巻です」   2021/10/12(火)08:15:56  
  ほうほうドル高ですかそうですか。
[外部リンク] 午前
NY外為市場=ドル上昇、対円で3年ぶり高値 安全通貨に資金流入

安全通貨といって日本円に資金が入る時代ではなくなったということなんですか、為替市場詳しくないから良く分からんけど。


〇生活意識アンケートである

(概要)
[外部リンク] 調査実施期間 :2021年8月6日(金)〜9月1日(水)
・ 調査対象 :全国の満20歳以上の個人
・ 標本数 :4,000人(有効回答者数2,209人<有効回答率55.2%>)
・ 抽出方法 :層化二段無作為抽出法
・ 調査方法 :質問票によるアンケート調査(郵送調査法)』

となっていて、どの時期に回答来るかにもよりますが、8月という絶賛コロナアイヤーモードな時期で、東京五輪は無事に終わったのですがバッハ会長が銀ブラして「特権階級は楽しく銀ブラしているぞ、汝人民外出るな」と上級特権民の上級特権民たる所以を示し、新規感染者数は全国で1日2万人とかになって、下旬の横浜市長選挙でガースー先生つうこんのいちげきを食らった、とかそういう時期ですなあ、なんか遠い昔のような気がするし、昨日のような気もしますね。


・なんで足もとの景況感が改善してるのに先行きが悪化するんだよ(しかも2四半期連続)

2ページの『1-1. 景況感等』の『1-1-1. 景況感』が一発目の質疑になるのですけれども、のっけから不思議ワールドが展開されます。

『景況感のうち、現在(1年前対比)については、「悪くなった」との回答が減少したことから、景況感D.I.は改善した。先行き(1年後)については、「良くなる」との回答が減少し、「悪くなる」との回答が増加したことから、景況感D.I.は悪化した。

なお、現在の景気水準については、「悪い」、「どちらかと言えば、悪い」との回答の合計は減少した。』

これですね、例によって例の如く図表貼り付けスキルがない(のに加えて地の文章とかデータをペタペタ貼るのは引用引用となるのですが、どうも図表貼り付けに関しては引用してエエノンカ(たぶんセーフ)と思ってしまうのもあって、ハリツケのスキルを磨こうとしません)のでURL先の方を見て頂きたいのですが、『(図表1)景況感〔Q1、3、4〕』の<現在を1年前と比べると> と<1年後を現在と比べると>を見ると、足元の景況感がこの2四半期に渡って改善を続ける中で、先行きの景況感が悪化するという逆の動きになっております。

アタクシも別にこれを年中詳しく見ている訳ではない(出た時にはネタにしてますが)のでアレなんですが、そこの図表の中に<景況感D.I.の推移>という図表もあるので、そいつを見て頂きたいのですが、基本的に現状DIと先行きDIは概ねパラレルに動くか、まあ片方が横這いみたいな感じの時があります。その一方で「現状DIが改善しながら先行きDIが逆行して悪化する」というのは時々あるにはあるのですが、直近2四半期は無茶苦茶鮮明にその傾向が出ているのがやっぱり珍しいケースになっていると思います。

何がどうしてこうなるのでしょうかねえ?????と思って取材班は更に次の項目を見るのでありますが謎は深まるばかり。

『1-1-2. 景況判断の根拠』ですけど、

『景況判断の根拠については、「自分や家族の収入の状況から」との回答が最も多く、次いで「勤め先や自分の店の経営状況から」、「商店街、繁華街などの混み具合をみて」といった回答が多かった。』

とありまして、その先の内訳グラフとなる(図表2)景況判断の根拠(2つまでの複数回答)〔Q2〕を見ましても、元々ウェイトが高めな項目ではありますが、『自分や家族の収入の状況から』、『勤め先や自分の店の経営状況から』が良い感じでこの半年で伸びてきておりまして、一方で『マスコミ報道を通じて』という項目は下がっておりまして、いやーこの理由だったら何で先行きのDIが悪化せにゃならんのよ、と思うのです。

つまりですね、理由の上位項目は体感的な部分なので、その体感的な感触でアンケートに答えた場合、現状DIが好転するのに先行きDIが悪化する、という矛盾を起こすような回答って普通しねーだろー、とアタクシなんぞは思うんですよね。

・・・・・・ということで、根拠の部分を見ても何が何だか良く分からん結果でして、次回の生活意識アンケートの結果が今から待ち遠しくなって参りました、とか言ってますがどうせ健忘症のおじいちゃんなのでその頃には忘れているに100ダッチギルダーですけどね。


更にちょっと先(金利水準の質問はあんまり意味をなしていないと思うので飛ばす)に行きまして、『1-2. 暮らし向き、消費意識』を見ると、さっきの景況判断の根拠の部分で示されています結果のような感じでして、『1-2-1. 現在の暮らし向き』では、

『現在の暮らし向き(1年前対比)については、「ゆとりが出てきた」との回答が増加し、「ゆとりがなくなってきた」との回答が減少したことから、暮らし向きD.I.は改善した。』

となっていますが、(図表4)現在の暮らし向き〔Q6〕の直近3四半期分の内訳をみるとはあそうですかってなもんですが、こちらの味わいがあるのはその下にある長期時系列の<暮らし向きD.I.の推移>でして、これを見ると過去リーマンショックの時には落ち込んだりもしたのですが、今回のコロナショックに関してはまるでなかったかのような動きになっていて、これはそもそもこのアンケートではこの項目自体が使えないイカレポンチ項目であるのか、はたまた「コロナは一部に甚大な被害をもたらすものの他に影響がさほどではない」ので、実額ベースではなくて頭数対比でのDIみたいなのを取ると、影響が小さく見えるのか、どっちなんでしょうかねえ。日銀はどう解釈してるんでしょうか???



・収入は増えるが支出は抑制気味のようですなあ

次の『1-2-2. 収入・支出』から全体的な話から個別項目になります。

『収入については、実績(1年前対比)は、「増えた」との回答が増加し、「減った」との回答が減少したことから、現在の収入D.I.はマイナス幅が縮小した。先行き(1年後)については、「増える」との回答が増加し、「減る」との回答が減少したことから、1年後の収入D.I.はマイナス幅が縮小した。』

『支出については、実績(1年前対比)は、「増えた」との回答が減少し、「減った」との回答が増加したことから、現在の支出D.I.はプラス幅が縮小した。先行き(1年後)は、「増やす」との回答が増加し、「減らす」との回答が減少したことから、1年後の支出D.I.はマイナス幅が縮小した。』

現状では収入増えるも支出は抑制的、という話になっておりますの。こちらも例によって長期時系列の<収入D.I.の推移>と<支出D.I.の推移>を見ると、収入DIの方は目の子で見た感じではそれなりに経済状況によって何となく上がったり下がったりするのですが、支出DIの方は、とくに先行き部分においてそんなに動いていないという結果になっております。支出の現状DIに関してはコロナ前の所からみたら落ち込んだ状態から中々戻れていないので、「個人消費が戻って来ていない」という話しと整合的ですね。


・雇用環境DIも改善してますが日銀ちゃん涙ぐましいアピールに全米が泣いた

次は『1-2-3. 雇用環境』です。

『1年後を見た勤労者(注)の勤め先での雇用・処遇の不安については、「かなり感じる」との回答が減少したことから雇用環境D.I.は改善した。

(注)勤労者:会社員・公務員(会社役員を含む)およびパート・アルバイトなど。』

ほうほう改善ですかそうですか、と言う所ですが、この項目ではその下の長期時系列表となります<雇用環境D.I.の推移>の所が白眉。

と申しますのは、<雇用環境D.I.の推移>を見ますと、直近3回のDI値がわざわざグラフに記載されていまして、何でそんなもんを記載するかというと、改善をじりじりと続けてきていたこのDIが、2006年9月期調査以来初めてプラスになったので、麗々しく▲1.0、▲0.8、0.5、などと出している訳ですよ。しかも脚注にも書いてまして、

『1. 郵送調査となった2006/9月以降を掲載。
2.雇用環境D.I.のピークは 0.5(2021/9月)、ボトムは ▲34.7(2009/3月)。
3.シャドー部分は、景気後退期。』

すげー既往ビークだよ凄いねー、とは思うのですがまるで実感が無いのは衰退産業に勤務するおじいちゃんだからですかそうですかああすいませんですねえという所ですが(自虐も書いてて悲しくなる^^)、このDIは基本的にリーマンショック後のボトムから(チンタラではあるが)トレンドを持って改善しているという数字で、別にコロナで下がったという感じもそんなにない物件ではあるのですが、まあ何といっても2006年以降の既往ピークですよ既往ピーク。

・・・・・いやまあ同じものを20世紀終わりにぶっこんでいたらどうなっていたのか、というのがあるので何ともかんともではあるのですが、雇用改善を実感しているのであれば、もうちょっと消費が増えても良さそうなもんだと思うのですが、この辺りはアタクシ以前より「コロナ対策で行き当たりばったりの何かやってる感ばっかり出して結果オーライ政治ばっかりやってやがるので政府の施策は安心できん」と言う事で家計が防衛的になってしまっている、という辺りに1000ポルトガルエスクードと言ったイメージを相変わらず持っております。


・メインイベントの物価ですけどニアータームの物価観がかなり強くなっていますね!!!!!!

『1-3. 物価に対する実感』キタコレということでメインイベントです。

『1-3-1. 現在の物価』

『現在の物価(注1)に対する実感(1年前対比)は、『上がった』(注2)と回答した人の割合が6割台前半となった。
1年前に比べ、物価は何%程度変化したかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+4.4%(前回:+3.9%)、中央値は+3.0%(前回:+2.0%)となった。

(注1)「あなたが購入する物やサービスの価格全体」と定義。
(注2)『上がった』は「かなり上がった」と「少し上がった」の合計。』

まあ素敵!適合的な期待形成である実績値に関する見方が上がっていますわよ!!!!!!!!

図表の<1年前に比べ現在の物価は何%程度変化したと思うか>を見ると、中央値がこの3回の調査で+1.0%→+2.0%→+3.0%というセクシーな増加を示しております。

『1-3-2. 1年後の物価』

『1年後の物価については、『上がる』(注)と回答した人の割合が6割台後半となった。
1年後の物価は現在と比べ何%程度変化すると思うかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+4.3%(前回:+4.2%)、中央値は+3.0%(前回:+2.0%)となった。

(注)『上がる』は「かなり上がる」と「少し上がる」の合計』

あら!近いタームのインフレ期待も上がっていますわね!!!!!

図表の<1年後の物価は現在と比べ何%程度変化すると思うか>は+2.0%→+2.0%→+3.0%なので直近にきて物価観が上方シフトの巻となっていますわな。

『1-3-3. 5年後の物価』

『5年後の物価については、『上がる』(注)と回答した人の割合が7割台後半となった。
これから5年間で物価は現在と比べ毎年、平均何%程度変化すると思うかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+4.2%(前回:+4.3%)、中央値は+2.0%(前回:+2.0%)となった。

(注)『上がる』は「かなり上がる」と「少し上がる」の合計』

こっちはあんまり上がらんのね。図表の<5年後の物価は現在と比べ毎年、平均何%程度変化すると思うか>を見てもほぼ同じです。


・・・・・とこのような状況でとりあえず「適合的な期待形成」に期待が持てるのですが、先の項目を見て全米が泣き崩れるのでありまする。


・政策の認知度の部分でクッソワロタ

ちょっと飛びまして『1-6. 日本銀行の金融政策に関する認知度』です。

『日本銀行が、消費者物価の前年比上昇率2%の「物価安定の目標」を掲げていることについては、「知っている」との回答が1割台後半となった。積極的な金融緩和を行っていることについては、「知っている」との回答が2割台前半となった。

「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を行っていることについては、「知っている」との回答が1割台前半となった。』

こちらは、(図表18)日本銀行が、消費者物価の前年比上昇率2%の「物価安定の目標」を掲げている〔Q29〕と(図表19)上記目標実現のため、日本銀行が積極的な金融緩和を行っている〔Q30〕と(図表20)具体的には、現在、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を行っている〔Q31〕、を見て頂きたいのですが、これはまあサンプルバイアスが混じっているっぽくは思うのですけど、前回6月調査では若干マシになった数字が今回の9月調査(実際に調査してるのは8月だけど)になったら元の木阿弥になっておられまして、これは見事に全米・・・・じゃなかった全日銀が泣き崩れる結果だし、性格が悪いあたくしは「ざまあwwwwwwwwww」と読んでしまう素敵な結果となっているのでありました。これでオーバーシュート型コミットメントでどうのこうのだからうーたらこーたら、とかMPMで議論してるのアホなんじゃなかろうかと思ってしまい大草原不可避wwwwwwwww


#とか調子に乗ってネタにしてたら時間が無くなりましたので本日はこれで勘弁
 


お題「雇用統計でもテーパリングですかそうですか(米国市場メモ)/FSRスピンアウト企画の日銀レビューが中々でした」   2021/10/11(月)08:24:20  
  えー今日平日なの〜、ってのを月末頃には完全にうっかりしておりましたが、旗日を突如動かすとかいうのクソ迷惑で、そういう実務的にクソ迷惑な事を平気でやってしまうって辺りは現場軽視主義っぽかったよなー(遠い目)。

〇雇用統計でもテーパーはダンディールですわなあ(メモメモ)

[外部リンク] 午前
米金融・債券市場=10年債利回り1.6%乗せ、6月以来

『[シカゴ 8日 ロイター] - 米金融・債券市場では、米債利回りが数カ月ぶりの高水準を付けた。9月の雇用統計が市場予想を下回る結果となったものの、米連邦準備理事会(FRB)のテーパリング(量的緩和の縮小)計画は変わらないと見方が背景。インフレ期待も上昇した。指標10年債利回りは雇用統計発表後、一時1.558%まで低下したが、その後切り返し1.617%と6月4日以来の高水準を付けた。終盤は3.2ベーシスポイント(bp)上昇の1.603%。20年債、30年債利回りも一時6月以来の高水準を付けたが、終盤では上げ幅を縮小した。』(上記URL先より、以下同様)

と言いましてもまあテーパリングやるよ〜ってファイティングポーズ示した6月の水準に上がっただけと言ってしまえばそれまでではあるのですが、

『オックスフォード・エコノミクスのリードアナリスト、ジョン・カナバン氏は「米債はFRBのテーパリングに対する姿勢とインフレ懸念の高まりの影響を受けている」と述べた。アナリストによると、雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが大幅に鈍化したにもかかわらず、FRBは11月にもテーパリングに着手する可能性が高いという。』

結局の所、雇用の数字と高めのインフレが続いてインフレ期待などが上昇する、という状況のトレードオフが発生した場合、インフレ期待が上振れしてしまうとダメダメモードになってしまうので、そら何らかの措置に追い込まれるわという話ですし、まあその通りの理屈になるかは兎も角としても、テーパリングをちゃっちゃと終わらせて利上げを早めにできる(するかどうかは兎も角)ようにしておかないと、インフレ期待が上がってしまってからの引き締めをするとオーバーキルの勢いで締めないとインフレ期待が沈静化しないんですから、そら今は「ビハインドしている余裕はない」って感じじゃないのかと思うのですよね。

まあそういう意味では、出すと言ってしまったのと、その時の経済物価情勢を勘案したらあの時点で出すならああ出すことになるのは仕方が無いのですが、昨年のジャクソンホールでロンガーランゴール&ストラテジーを出して、物価が上がりにくいのだから緩和を引っ張る、というのを市場の中の人のかなりの部分(と思われる)にナイーブに信用させてしまったのはアレだし、雇用統計のコメントとか見ても未だにそれ引っ張っている感じですよね。

いや真面目な話、当欄ではロンガーランゴール&ストラテジーが出た時に、世の中のウスラトンカチ何とかストが「FRBは雇用重視姿勢を強めた」とか言ってるのに対して、「いやこれは「物価が上振れしない限りにおいて」って条件が思いっきり付いているのだから、究極的には物価重視であることには変わらんだろうよ」と散々申し上げた訳でござまして、雇用重視の姿勢を強めたとか言ってた何とかスト身に覚えがあったらちょっとドラム缶で行くマリアナ海溝片道観光ツアーにでも行ってきて欲しいんですけど、とは思うところでございますな、アヒャヒャヒャヒャ。

『カナバン氏によると、エネルギー価格の上昇がインフレ懸念につながっているという。物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で、期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は一時5月以来の高水準に上昇。5年物が2.679%、10年物が2.520%となった。』

ゆうて新高値じゃないのねBEIって。

『2年債と10年債の利回り差は約2bp拡大し128.52bp。5年債と30年債の利回り差も約1bp拡大し111.38bpとなった。来週11日の米債市場はコロンブスデーの祝日で休場となる。米財務省は12日に3年債(580億ドル)と10年債(380億ドル)、13日に30年債(240億ドル)の入札を実施する。』

てな訳で完全にロイターさんのふんどしで相撲を取っていて誠に申し訳ないのですが。

30年債 17時05分 2.1655% 前営業日終値 2.1330%
10年債 17時05分 1.6118% 前営業日終値 1.5710%
5年債 17時05分 1.0563% 前営業日終値 1.0190%
2年債 17時03分 0.3198% 前営業日終値 0.3070%

まあ何ですな、これタイミング的に仕方なかったんでしょうし、判断付かなかったんでしょうけど、本当はジャクソンホールでテーパーを思いっきり決め打ちに近い出し方して、9月FOMCで開始を決定した方が楽だった気がせんでもなくて、FOMCまでまだ3週間あるってのは、市場に対して余計なノイズで余計なポジションを作らせる時間としてはちょっと長いかなとは思いますので、今月はこれからも何だかんだと余計なムーブをしてくれそうですが、金利が上がる方のボラは歓迎しているのでバッチグーという感じですな(と死亡フラグを立てる)、



〇金融不均衡ネタがしらっと打ち込まれる日銀レビューキタコレ

ほうほうそうですかそうですか。

[外部リンク] 様々な銀行危機に対する金融活動指標の予測力』ってのがあって(ちなみにこっちのFSRのフォントは相変わらずワイの古式ゆかしいアップローダー(超大昔のホームページビルダー、とんでもない年代物ですがちゃんと動くので無問題、かどうかは知らんけど、4年前に最近版を買ったのだがイマイチ使いにくくて結局そのままお蔵入りさせてしまうという金の無駄をしたのはムカツク思い出である)だとUnicodeに対応していないので相変わらず「行」だの「金」だの手直ししないといけない)、そちらにある図表がまた登場します。



では本文に参りましょう。

[外部リンク] 海外諸国の銀行危機の事例を用いた分析 ―
金融機構局 須藤直、法眼吉彦、平野竜一郎*

こちらの1ページ目の下にカラフルな図表がありますが、これがヒートマップちゃん(図表1)でして、図表ちゃんについては上記URL先から本文見に行ってちょ、という所ですが、そちらの図表を見て頂けると分かりますように、最近は『総与信・GDP比率』、『家計向け貸出の対GDP比率』、『不動産業向け貸出の対GDP比率』ってな辺りが赤くなって1年(不動産向け貸し出しは2年)とか経過しているのがお分かりになるというものです。ちなみにこのヒートマップ、民間主体、家計、企業、不動産って辺りは借り入れの水準と投資の水準を見ているのが項目を見ればお分かりになるかと思います。要はレバレッジ水準と投資の水準見てるわけですな。

んじゃまあ折角なのでヒートマップの説明部分からガッツリ引用しますわ。『はじめに 』からですな。

『日本銀行の「金融システムレポート」では、国内金融活動の過熱による金融面の不均衡を早期に把握するためのツールとしてヒートマップを活用している(図表 1)。現在のヒートマップは、早期警戒指標に関する既存研究で有用性が指摘されている 159 の指標候補から、1980 年代後半の平成バブル期において過熱(トレンドから一定程度以上に上方乖離)を示したか、それ以外の時期に過熱を示していないか、という統計的な検証によって抽出した 14 の金融活動指標から構成される 1。』

『参照期間である平成バブル期は、実体経済の成長期待等が強気化するもと、土地や株式などの資産価格の急上昇を伴いつつ、国内金融機関による与信が実体経済以上に膨張した時期である。』

『このため、実体経済活動の水準対比でみた国内与信活動を捉える「総与信・GDP 比率」、地価や株価にかかる変数など、この時期に過熱を示した変数が抽出されている。』

つーことで、

『これらの金融活動指標について、トレンドからの乖離度合いが上限の閾値を超えている場合を「赤」、下限の閾値を下回っている場合を「青」、それ以外の場合を「緑」の 3 色に場合分けし、各指標の過熱感を示したものがヒートマップである。平成バブル期以降をみると、ほとんどの時点において、ほぼ全ての金融活動指標が、過熱でも停滞(トレンドから一定程度以上に下方乖離)でもない「緑」の状態となっている。』

ところが・・・・・・・・・・

『もっとも、新型コロナウイルス感染症拡大以前の 2018 年半ばから「不動産業向け貸出の対 GDP 比率」、2019 年末からは「総与信・GDP 比率」、「家計向け貸出の対 GDP 比率」で「赤」が点灯し始めていた。』

キタコレ。

『さらに、感染症の拡大以降は、GDP の急減や、感染症対策として実施された企業金融支援策等の効果による金融機関貸出の増加を背景に、更に多くの指標で「赤」が点灯した。』

でもってこれに対しては既に前回までのFSRでこのように説明しています。

『感染症拡大を契機とする「赤」点灯については、企業金融支援策等の結果として、積極的な金融仲介活動が行われ、企業の資金繰りが下支えされていることの表れであり、金融活動の過熱感を表すものではないと考えられる。』

という評価になっています。まあそれはそれで結構なのですが、よくよく考えてみると、この間投資を示す指標の方は緑のままで推移していて、その辺が平成バブル(これ平成バブルって言い方をする(名著「平成バブルの研究」もそうですが)んですけど、心象風景的には平成というよりも昭和最後に起きたのがこのバブルで、昭和の終わりと共にピークを迎えて華々しく散ったというイメージですな、同時代に生きてたひとからしますと)とは違うのですよね。

ただまあ上記にもありましたように、実際問題としては2019年の辺りから、即ちパンデミック関係ない所から与信の赤信号が出てきているのがアレでして、物凄く楽観的に仮定すると、与信が拡大してきてさあこれから(何かよくわからんけど)バブルみたいな投資が、というような出鼻をパンデミックが挫いてしまったので実体経済への投資の方の数字がアガランチ会長になっているのかな、とも思いますし、一方でパンデミックの中に与信は出るのですが、投資が碌すっぽ出てこないという事はそれ単に不良債権予備軍の山を作っているとか、投資にも回らんマネーをせっせと預金金融機関が供給しているのってそれ経済の非効率を更に拡大させてるんでネーノ(実際日銀謹製の潜在成長率ドンドン落ちて直近の推計値+0.10%を切るという惨状になっているんだし)とか、金融不均衡ゆうてもバブル的じゃない方の良からぬサムシングを感じてしまわないでもないですな、ちーん。

『もっとも、感染症拡大以前からみられていた指標の「赤」点灯については、わが国において 1980 年代以降、銀行危機へと結び付いた過熱の発生事例が平成バブルのみであることから、評価が容易ではない。』

だそうですが、そういわれますとじゃあ何でヒートマップ作ったんよと言いたくはなる(もともと平成バブルの時の状況から逆算して項目を選んでるんだから)のですが、まあヒートマップ作った人とこの稿を書いてる人が別人28号でしょうし、この日銀レビュー自体も『ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。』となっているからそらまあそれで良いんですけど、作ったの同じ金融機構局なんだからヒートマップで与信の数字が企業、家計、不動産共に上振れな上に、投資の方はトレンド内、という事象に対する何らかの仮説でも提示してくれれば良いのに、とは思ってしまいますよね〜。

『本稿では、海外諸国のデータを用いて各国の金融活動指標を作成したうえで、その国で発生した銀行危機に対する予測力の計測などを多面的に検証する。わが国の平成バブル期だけでなく、海外のより広範な銀行危機の経験も分析することで、今後、金融活動指標をみていく際に留意すべき論点について考察することができると考えられる。』

ということで、本論が始まるのですけど、本論というか海外比較はそんな訳で2ページ目(PDFも同じく2枚目)の『海外諸国における銀行危機と金融活動指標』からになる。

『まず、G7 を含む 17 か国を対象に、14 の金融活動指標のうち国際比較が可能な 8 つの指標について、伊藤他(2014)に倣いつつ、わが国と同じ手法を用いて過去 40 年分の金融活動指標を作成する。そのうえで、これらの国々で過去 40 年間に発生した計 26 回の「銀行危機」について、各指標がどの程度の予測力を有しているか検証する。』

という辺りに関しては本年4月号のFSRのBOX1で示された物件と同じになります。でもってその図表とかもオモロイですがそれはFSRなりこちらの日銀レビューなりを見てちょということにして、

『銀行危機に先行する金融活動指標の動きは、危機ごとにばらつきがある。銀行危機に先行して全指標が「赤」点灯したケースは、わが国の平成バブル期に限られるが、例えば、リーマンショック前のフランスでは 7 指標が「赤」点灯した一方、同じくリーマンショック前であってもドイツでは「赤」点灯は「M2 成長率」と「株価」の 2 指標にとどまっていた。』

『銀行危機前の金融活動指標の動きの違いは、その国にとっての危機の性質の違いを捉えている可能性がある。』

ほー。。

『例えば、上述のリーマンショック前のフランスであれば、「総与信・GDP 比率」を含めて「株価」以外の金融活動指標は全て「赤」点灯し、わが国の平成バブル期でみられたような国内金融活動の過熱感が存在したことが示唆される。一方、同じ時期のドイツでは、「赤」点灯していた金融活動指標は限定的であり、平成バブル期とは異なる種類の銀行危機が生じていた可能性が示唆される。』

ほう。

『国内金融活動の過熱感の度合いを確認するために、両国の「総与信・GDP 比率」のギャップの推移をみると、リーマンショック前において、フランスでは大きくプラスであった一方、ドイツではマイナスとなっていた(図表 3)』

ナンヤソラ。

『こうした点は、リーマンショック期におけるドイツの銀行危機を巡る金融当局や既存研究の指摘とも符合する。』

『例えば、European Systemic Risk Board (ESRB、2017)は、この時期のドイツの銀行危機の原因として、ドイツ国外の不動産市場や海運業向け与信を多く抱えた一部の銀行に対して海外金融市場の調整やそれに伴う経済活動の低下が大きく作用したことを挙げつつ、銀行危機がドイツにとって、輸入された危機 (Imported Crisis)であった可能性を指摘している 4。』

へー。

『図表 4 は、早期警戒指標の分析において広く用いられる統計的な基準――「受信者動作特性曲線の面積(Area Under the Receiver Operating Characteristics Curve、以下、AUC)」――で、8 指標の予測力を個別評価したものである。』

『AUCは「危機の前には正しく『赤』が点灯し、危機でないときに誤って『赤』が点灯しない」度合いを計測する基準であり、各指標が危機時とそうでない局面を正しく予測できる場合は 1、5 分 5 分である場合は 0.5 となる。なお、ここでは、危機の2〜5 年前に「赤」が点灯していた場合を、正しく「赤」が点灯した場合と定義している。』

でもってこの部分の結論に関しても実は本年4月のFSRのBOX1で触れています。BOX1の時とちょっと見せ方が異なっていますが、結論は同じ(当たり前ちゃあ当たり前ですが)で、以下のようになります。

『各指標の AUC をみると、「株価」を含む 3 指標を除くと、他の指標は、95%の有意水準で 0.5 を上回っており、「家計向け貸出の対 GDP 比率」、「総与信・GDP 比率」、「地価の対 GDP 比率」の順で高くなっている。』

「家計向け貸出の対 GDP 比率」、「総与信・GDP 比率」がトップ2ですね、というのはFSRでも示されています。

『8 指標を単純平均した「金融ギャップ」の AUC も、有意に 0.5 を上回っており、3 番目の予測力を持つ「地価の対 GDP 比率」に次ぐ予測力を持っている。この傾向は、標本から日本を除いても変わらないことを踏まえると、金融活動指標の多くは、わが国の平成バブル期だけではなく、海外の広範な銀行危機に対しても相応の予測力を有することを示唆している。』

てなわけで本論のうちこの辺までが前振りでして、この後の検証部分がFSRからの深掘り部分の絶賛大公開時代となるようです。『「赤」点灯の長期化や同時点灯が危機発生確率に与える影響』という小見出しから参ります。

『前述のとおり、わが国の金融活動指標は、足もと一部の指標が「赤」点灯し続けている。以下では、「赤」点灯が先行きも続く場合や、「赤」点灯する指標の数が増減する場合の評価について示唆を得る観点から、「赤」点灯期間の長さや、単独で「赤」点灯しているか、他指標と同時に「赤」点灯しているかという点が、銀行危機に対して何かしらの追加的な情報を持つかを検証する。』

ほうほう。

『図表 5 は、上記の分析で高い予測力を示し、かつ金融活動指標の中でも民間部門全体の与信活動を捉えると考えられる「総与信・GDP 比率」に着目し、同指標が銀行危機の発生直前において何年間継続して「赤」点灯していたかという観点から、銀行危機の数の分布をみたものである。』

図表5はスマンですが本文見てくらはい。

『「赤」点灯継続年数は、銀行危機ごとに相応に異なっており、前述のドイツの銀行危機と同様に「赤」点灯しないものも相応に存在する。継続年数別に比べてみると、「赤」点灯が 1 年間継続した後に危機が発生したケースが単年としては最も多いものの、「赤」点灯が 3 年間以上継続して危機が発生したケースを累計するとその倍程度となっている。』

ほうほうほうほう。

『図表 6 は、「総与信・GDP 比率」の「赤」点灯継続年数により、銀行危機の発生確率がどのように異なるかを検証したものである。』

さらに図表6もスイマセン本文を見てつかあさい。

『ある時点tからみた先行き 1〜2 年間に銀行危機が発生する確率について、t時点に至るまで過去何年間継続して「赤」が点灯していたかという尺度で場合分けして分布をみると、その時点までの「総与信・GDP比率」の「赤」の点灯継続年数が長ければ長いほど、その時点以降の銀行危機の発生確率が高まる傾向にあることが確認された 5。

まあ!

『特に、点灯継続年数が 1〜2 年の場合と 3 年以上の場合とを比較すると、後者の場合の銀行危機の発生確率は 2 倍以上大きい。』

アイヤー!ちなみに直近(2020/12末が直近です)でこの指数、5四半期連続で点灯している筈ですよ(目の子で図表1を見た感じですと)。

『このことは、同じ「赤」点灯であっても、より長く継続している「赤」点灯は、より注意すべき脆弱性を伴っている可能性が高いことを示唆していると考えられる。』

今年1年点灯しっぱなしだと来年には3年目に突入・・・・・・・・ゴクリ。

『最後に、同時に複数の金融活動指標が「赤」点灯することについての含意を分析する。』

さらにその点ですかそうですか。

『図表 7 は、銀行危機の前において幾つの指標で「赤」が同時に点灯しているか、という尺度で、それぞれの銀行危機の数の分布をみたものである。4 指標が同時に「赤」点灯しているケースが最も多く 9 ケースであり、2 指標の同時点灯、5 指標の同時点灯がそれに次ぐ形になっている。』

直近だとM2と総与信と家計向け貸し出しと不動産業向け貸し出しなので4つですな。

『再び「総与信・GDP 比率」に注目し、「総与信・GDP 比率」以外の他の 7 指標が「総与信・GDP比率」と同時に「赤」点灯している場合と、「総与信・GDP 比率」が単独で「赤」点灯している場合とで、先行き 2 年の銀行危機の発生確率を比較すると、図表 8 のようになる。』

中々しつこく見ますな。

『多くの指標において「総与信・GDP 比率」と同時に点灯する場合に、先行きの銀行危機の発生確率が高まる傾向があり、また、「企業設備投資の対 GDP 比率」や「株価」のように、単独では予測力が高くない指標についても、「総与信・GDP 比率」との同時点で点灯する場合には、予測力が高まる傾向があることも注目される。』

レバレッジ拡大の中で設備投資が増える(過剰設備の予備軍)とか株価が上がる(社会全体でみたら信用二階建てしてるようなもん状態ってことですよね)とかは何となくメイクセンスしますね。

『これらの指標の「赤」点灯について、投資から将来得られる収益についての期待の強気化を映じているとすれば、この結果は、期待の強気化と「総与信・GDP 比率」の「赤」点灯が示唆する国内与信活動の過熱が重なる局面では、わが国のバブル期だけでなく、海外においても銀行危機が生じやすい傾向があったことを示唆している 6。』

という話で、いやーこれは黒ちゃん退任の頃まで赤いのが引っ張られると実にアレということですな、南無大師遍照金剛。


という話で、いやーこれは目先どうのこうのの話しじゃないですけど、黒ちゃん退任のタイミングあたりでゴクリって感じのサムシングがあって実に心に染み入る深掘り結果でございましたので思わずネタにしてしまいましたが、このあとの『まとめ』の最後にヘッジクローズはありますので念のため申し添えます(^\^)。


『本稿の留意点としては、まず、標本の数が挙げられる。分析では、銀行危機が発生した時点や発生地域における経済・金融システムの同質性を確保する観点から、先進国で生じた 1980 年以降の26 の危機に分析対象を限定している。こうした絞り込みは、日本の金融活動指標への含意を得るという点からも必要であるものの、一方で、得られた結果についてはより幅を持ってみる必要があることを意味する。』

『二つ目は、分析対象が発生確率に限定されているという点である。銀行危機に伴う経済的コストという観点からは、発生確率に加えて、長さや深さという点も考慮することが重要であり、既存研究では、銀行危機の種類によって、景気悪化の度合いや回復までの期間が異なる可能性が指摘されている 7。』

『本分析の結果を考察するにあたっては、こうした点も念頭に置いておく必要がある。』

ということでござんした。サラリと分析していて読みやすかったですので是非ご一読あれ(かなり引用しちゃいましたが、汗)。
 

2021年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2021年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2021年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2021年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2021年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2021年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2021年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2021年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2021年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2021年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2021年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2021年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2020年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2020年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2020年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2020年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2020年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2020年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2020年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2020年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2020年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2020年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2020年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2020年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2019年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2018年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2017年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2016年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2015年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2014年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2013年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2012年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2011年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2010年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2009年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2008年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年03月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年02月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2007年01月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年12月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年11月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年10月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年09月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年08月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年07月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年06月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年05月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧
2006年04月の「今朝のドラめもん(金融政策ウォッチ)」記事一覧

このサイトの内容は、情報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資に関する最終決断は必ず読者ご自身で行ってください。掲載する内容については万全を期しておりますが、内容の完全性、信憑性を保証するものではなくこれらの情報によって生じた損害について当社は一切の責任を負いませんので予めご了承願います。


   
   
無料アクセスアップ:オートリンクネット リンクが自動で増殖オートリンクの登録はこちら ベベのデイトレード日記
デイトレーダーの日課
Copyright (c) 2004FPeye,Co. Ltd. All rights reserved.
画像及び文章の無断転載は固くお断りします。