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お題「ECBのインフレに対する言い訳コーナーと先週のラガルド発言を鑑賞の巻」   2021/11/30(火)08:09:09  
  いやー11月も終わりですか〜。中年男性追いやすく学は進まん。

ところで尾身クロン株ちゃんですが結局どうなるんですかしらと思ったりするのだが、ノーガードは無茶だけどゼロリスクは経済が死ぬからバランスを取って欲しい所です。

[外部リンク] 午前
欧州、新変異株に対応可能 過去の感染波から学ぶ=ECB当局者

[外部リンク] 午前
米、オミクロン株対応へ用意 都市封鎖の再導入ないと大統領

[外部リンク] 午前
米大手銀、オフィス復帰計画に変更なし オミクロン株動向を注視


〇ECBはインフレ放置批判に対して色々と説明しとりますなあ

しかし何か先週末位から利上げまで時間がある発言が妙にECB方面からくると思えばこれだったのですかそうですか。

[外部リンク] 午前
独CPI、11月は前年比5.2%上昇 ECBに圧力強まる

日本で今5%も物価上がったらエライことになるんではないかと思うのですが、欧州でもそらそうよということのようで、ECBのトップページの巨大サムネ(直近ではラガルド様の大写しとなっております)がありますが、その下に直近3トピックスという感じで並ぶ物件の一番右が暫く前から「Explainer」というお題の物件になっておりまして、

ECBトップページ
[外部リンク] 16 November 2021
Why is inflation currently so high?

『After years of very low inflation, euro area prices are rising at the fastest pace in more than a decade. Why is this happening, and what does it have to do with droughts in Brazil, shipping containers and the pandemic? Find out what we expect to happen to inflation next year.』

もう最初の時点から外的要因によるもの、という言い訳をする気満々の小見出しですが、最近は米国よりも物凄い勢いでインフレ言い訳ネタが飛び交うECBちゃんを鑑賞するのも悪くはありませんな。

#ずーっとサボってたログ整理、中々時間が取れないですが最近の自分の書いたログを読み直すと、日銀ネタも短期市場ネタも碌に無いじゃんお前何やってるの、と我ながら思ったのだが碌な話題が無いので仕方ない

[外部リンク] is inflation currently so high?
16 November 2021

『You may have noticed that filling up your car, going to the hairdresser and shopping for groceries have become more expensive lately. While some things are cheaper than a year ago, overall we are paying more for what we buy. This is what we call inflation.』

ちなみに最後の「inflation」は
[外部リンク] are prices going up faster than before?
Our economy is reopening fast
Higher energy prices are pushing up inflation

と、まあそう来るだろうなという小見出しが並んでいますが、次の小見出しは吹いた。

『Inflation is high today because it was so low last year』

いやまあベース効果の話をしているのは分かるのだが、昨年弱かった分のドテン何倍返しをしている中でこれを言っても引かれ者の小唄あるいは負け犬の遠吠えにしか聞こえないんですけどね。

『To measure inflation, we compare how prices change from one year to the next. Prices were exceptionally low at the height of the pandemic last year, partly driven by a cut in Germany’s sales tax. Comparing today’s higher prices to those very low levels means differences will seem large. This is referred to as the “base effect” and will fade out quite quickly.』

ドイツ様がパンデミック対応で付加価値税を一時的に下げたことによる物価低下のベース効果が出て上がっているんです!という説明まで入るのは、そらまあ統計上はそうなんだがそれドイツの話であってもユーロ圏全体とはチャウヤンと思いながら見ると悲しさを感じますな。まあ途中の説明はお察しの内容(別に長くは無い)ですが、では来年はどないでっしゃろという話で次の小見出しが『So what will happen to inflation next year?』ということで、ここからが纏めのコーナー。

『We expect inflation to go down over the course of 2022. Supply will gradually catch up with demand, markets anticipate energy prices will go down next year, and base effects will drop out of the yearly price comparison used to measure inflation.』

でもってここで問題なのは尾身クロン株ちゃんでまたぞろ供給制約問題が長引くことであって、奇しくも先日ネタにした11月FOMC議事要旨でスタッフの経済物価先行きのリスク認識の所にモロにぶっこんであって、そこの所はあんまり口にしたくないのか、何故かパーティシパントの議論パートではあっさり味扱いだった部分でもあるのですが、次のパラグラフの頭にさすがにECBもその件について触れていまして、

『However, because the pandemic was unprecedented in modern times, this recovery might also be different. It may take longer to repair the massive disruptions to supply chains.』

と書いてあるのですが、そのドサクサに紛れてECBちゃん中々お茶目な事を言っていまして、

『Energy prices may continue to rise, also due to the green transition.』

ちょwwwwwwwwwおまwwwwwwwwwwwwwwwww

いやまあその通りではあるのですが、それ言い出したらグリーントランジションってのは貧乏人を苦しめるお貴族様のお遊びですかって炎上ネタになるじゃろ、と思わんでもないのですが、まあこの点自体はその通りなんで正直者ちゃあ正直者なのですが、触れないですっとぼけておいても良いような気もするのをしらっとECBスタッフが(どうせこれスタッフが書いただけで特に議決とかしてないと思われるので)入れ込んでるのはチャーミング。


『We are also keeping a close eye on wages because prices and wages influence each other.』

次のパラグラフに賃金と物価のスパイラルを気にする趣旨のお話がありますが、これはこれで物価が上がっているのに賃金を上げるなとかECBぶざけんな、って言われたらどうするんじゃろ、と思いながらその先を読む。

『Employees and unions are currently asking for pay rises to compensate for higher living costs. This is normal.』

さすがに生活給を引き上げることは否定しません(当たり前ですが)。

#そういえばかつて「物価が上がっても賃金が上がらないのが重要」と仰せになっていたクソジジイが未だに識者ヅラして色んな所に登場する日本って呑気なのか平和なのか良く分からん国ですねえ・・・・・・・

『But if wages continue to increase, businesses may recoup their higher costs by bumping up prices, which pushes up prices even more. If people and businesses start to expect higher inflation to last, actual inflation could rise as well. Economists call this a “second round effect”. So far, however, we have not seen a large increase in wages.』

セカンドランドエフェクトの話をして、今のところは盛大な賃金の上昇は見られません、としまして最後の小見出し『What can the ECB do about all of this?』である。

『We are confident that inflation will decline in the course of 2022. Because monetary policy works with some delay, it can’t help against short-lived spikes in prices. Making borrowing more expensive at a time when higher energy and fuel bills are squeezing people’s incomes and companies’ profits would create unwarranted headwinds for the recovery.』

「Making borrowing more expensive at a time when higher energy and fuel bills are squeezing people’s incomes and companies’ profits would create unwarranted headwinds for the recovery.」ってのも言いたいことは分かるが理屈に無理があるような気がする。

『And, higher interest rates won’t solve the imbalance between supply and demand, energy prices and base effects that are currently pushing up prices: they won’t make more shipping containers available or boost the supplies of semiconductors and fuel.』

利上げをしても需給のインバランスやエネルギー価格やベース効果には効かないってことですが、ベース効果はまあ分かるけど他は需要を抑制すれば下がるんじゃないですかねえ(鼻ホジホジ)。

まあ何ですな、第一次石油ショックの反省で第二次石油ショックの時には金融引き締めをがっちり行ったら今度は不況になった、ってのが歴史上あるので、匙加減難しいのは分かるんだが、金融政策は供給サイドに効くわけでは無いかも知れませんが、需要サイドには効くことになっているんだから、早期利上げしたくないからこういう理屈を繰り出すお気持ちはよく分かるのですが、あんまりこれ言い出すと「そもそも中央銀行の金融政策って何のためにやってるの???」という話になりかねないのでこの理屈を振り回すのは諸刃の剣だと思うの(個人の感想です)。

『But monetary policy can ensure that prices don’t permanently go up at such a rapid pace. We are therefore carefully examining the outlook for inflation over the next years.』

さっき上記のような言い訳をしているのに、何で「monetary policy can ensure that prices don’t permanently go up at such a rapid pace」となるのかも理屈が飛躍しておるな。でもって最後のパラグラフ。

『Our mission at the ECB is to keep prices stable, which means that we are aiming at an inflation target of 2% in the medium term. That benefits people across the euro area: stable prices help to ensure that the economy is growing, jobs are safe and you can feel confident that the money in your pocket will be worth roughly the same tomorrow as it is today.』

それは分かったんだが、じゃあ何で何もしないの???という話になってくるんでしょうけれども、まあ先般来の発言(ヘッドラインしか見てませんが)と言い、利上げに関してはやりたくない、となりますとどう見てもこれはAPPの方を見直して金融環境ズブズブを何とかしないとイカン、ということになると思いますし、もはやバランスシートの「拡大停止」ではなくて「縮小」を見せに行かないと、流れ的には今って流動性じゃぶじゃぶと出している中で供給ショックによる資源価格の値上げだの何だのって話だから、利上げしたくないなら他の方法で流動性引かないと、となると思うのですがさてどうなんでしょうかね。


〇26日のラガルド総裁のドイツ紙とのインタビューから少々(長いので明日に続きそう)

ECBの議事要旨やる積りがこっちの話になるアタクシ(汗)

[外部リンク] with Frankfurter Allgemeine Sonntagszeitung

Interview with Christine Lagarde, President of the ECB, conducted by Gerald Braunberger, Dennis Kremer and Christian Siedenbiedel on 23 November and published on 26 November 2021

ちなみに最初の質問が、

『Madame Lagarde, inflation rates are increasing around the world. Inflation in the United States is 6.2%, while in Germany a rate of close to 6% is expected for November. Is inflation spiralling out of control?』

なのですが、話が進んで最後の質問が、

『You said you would see yourself as an owl when it comes to monetary policy. That is to say, you wouldn’t allow yourself to be limited to just one monetary policy position. After two years leading the ECB, do you still see yourself as an owl or are you now more of a dove?』

政策の説明としては「利上げはしないが何もせん訳では無いのでPEPPは終了終了」という説明になっておりまして、ニュースヘッドラインに主になっていた(と思う)PEPPは終了終了の方を今朝は先に鑑賞という事でご勘弁。

ちなみに最後の質問の話は就任時に「あんさんはタカですかハトですか」って聞かれて「タカとかハトとかそういう一つの立場に決め打ちをして考えるのではなく、賢者のフクロウのようにじっくりと状況を見て常に先を読んで行動していくんですよ」と仰せになった件を蒸し返してツッコミを入れるとか良い感じのイヤミ成分を入れていますし、このインタビューアーの皆さん隙あらば「なんで利上げをしないのか」という質問の話題を何度もぶっこんで来るし、基本的に詰問っぽい感じで中々結構でございました。

#思ったんだがタカハトの分類表日銀の場合無駄だからowlとdonkeyで分類表作ったらエエンチャウノ????


・資産買入に関する質疑はインタビューの真ん中あたりで一連の流れになっています

『(質問)Unconventional monetary policy measures have now become almost normal - is this not a problem? When asset purchases and negative interest rates were introduced, the general public was told that these measures were temporary. Many now doubt that the ECB will ever go back.』

だいたい質問がこんな調子でして、「資産買入とマイナス金利を導入した時に私たちはこの政策手段がテンポラリーと聞かされたんですが何でこんなことになっているんですかねえ(鼻をほじりながら)」というように一々嫌味をぶっこんで来るのが素敵です。

ラガルドはんのご回答。

『(回答)Back in the summer we unanimously approved the outcome of our monetary policy review. Part of that is the medium-term symmetrical inflation target of two per cent. We also agreed on what makes up our toolbox, and asset purchases are explicitly included. We need to ask ourselves which instruments work best to help us fulfil our mandate. We should keep all our tools ready, but we do not need to use all of them all the time.』

我々は常に必要かどうかを考えて行っているから先日も政策レビューをやりました(キリッ)、と何も考えずにノーズロで非伝統的政策をしている訳ではない、という説明をしておりますが、その説明の最後に「We should keep all our tools ready, but we do not need to use all of them all the time.」と来ているのは「さあ資産買入についての質問をして下さい」という諸葛孔明の罠なのか最初からブックされたプロレスなのか、というのは分かりませんが、予定調和の如くこの先にPEPPに関する質疑が開始されます。

『(質問)In 2020, following the outbreak of the COVID-19 pandemic, the ECB launched the pandemic emergency purchase programme (PEPP), which has allowed it to buy bonds flexibly. Is it really going to end in March 2022, as you promised? The pandemic is coming back with a vengeance right now.』

パンデミック再拡大している感じですが、と言いながらPEPPの継続について質問するとか一々嫌味たらしいですな(いいぞもっとやれ)。

『(回答)Under the current circumstances, I have no reason to doubt that we will stop net asset purchases under the PEPP in the spring. This does not mean that the PEPP will end completely - the maturing bonds need replacing and these reinvestments will need to continue. And let us not forget that we have other purchase programs in our toolbox.』

というから延長の示唆をするかというとそうではなくてこれは「今は」必要と言ってるだけの話のようでして、

『I sincerely hope - for the sake of everyone’s health - that the pandemic will be over in the spring and that we will be more resistant to the new infection waves like the one we are seeing in Europe now. That is out of my hands, though - it is up to the scientists who develop vaccines, and of course to the people themselves, who should decide to get vaccinated.』

春(3月までのPEPPは続くから)には良くなっていると良いですよね、とか言ってるわけで、それについてはその時の尾身クロン先生の状況次第だし、と来ましたので次の質問は・・・・・・・・・

『(質問)Robert Holzmann, the Governor of the Oesterreichische Nationalbank, has suggested that the ECB should stop all of its asset purchases next autumn if inflation has reached two per cent by then. What do you think of this proposal?』

タカ派のオーストリー中銀総裁ホルツマンさんの発言をリファーするも、

『(回答)I generally do not comment on what individual heads of central banks have said. All opinions are welcome, but they should be expressed at the right time. That time is 15 and 16 December, when the Governing Council of the ECB meets again.』

次の金融政策決定定例理事会で持って来やがれ、で済ませます。

『(質問)Some central banks, such as the Reserve Bank of New Zealand, have recently voiced concerns about a global rise in asset prices. Are you also concerned?』

矛先を資産価格上昇への懸念に持って行きまして、今度はニュージーランド準備銀行のグローバル資産価格上昇懸念をリファーしてきました。

『(回答)Asset purchases have been very efficient, but their impact may weaken over time. Therefore, we must always be mindful of their side-effects, for instance rising asset prices, to decide whether using this tool is still proportionate. Rest assured - we are paying very close attention to it.』

キタコレ!ということで、資産買入の効果と副作用を考えるべきだし、資産買入のインパクトも時間の経過と共に弱まって来ている、とかいう話でこれはどう見ても資産買入政策の方でお茶を濁しましょうというやる気(というか何というか)満々というパティーン。

『(質問)Do you not feel that the side-effects are starting to dominate?』

そう来れば聞く方としては「副作用がだんだん優勢になってきているとお考えですか」と聞くわけですが、そこまで踏み込んで聞かれますとこう答えざるを得ないわな。

『(回答)No, the impact of the bond purchases is still positive and clearly outweighs the negative side-effects.』

副作用がドミナントとか言ったらそらエライコッチャなのでこれは当たり前の回答。

『(質問)Nevertheless, it seems like the ECB shies away from the exit for fear of spooking the financial markets.』

『(回答)It is my strong belief that monetary policy needs to work for all Europeans. The markets are not our primary audience, nor are they the main recipients of our communication. Nevertheless, we do need to pay attention to financial stability. There is no price stability without financial stability. The two are closely interconnected, although it is price stability that is our primary mandate. And our monetary policy affects the economy not only through banks, but also via the financial markets.』

でまあここでおーと思ったのですが、この「There is no price stability without financial stability.」っての11月9日に「格差と金融政策」というお題でシュナーベル理事が講演をやって、なんかオモロイのでアタクシ3回シリーズでネタにしてしまったのがありますが、その3分割の最終回で16日にネタにした部分で、「Our revised framework also explicitly recognises that financial stability is a pre-condition for price stability.」ということで、金融の安定が物価安定の「pre-condition」と言ってたのと同じ文脈でのお話になっております。

ということはですな、この辺りの話については先般のシュナーベル理事の説明でも資産買入政策を基本撤収に向かうというニュアンスを読み取れた(撤収速度がどの程度になるのかはさっぱり分からんけど)というお話をしたと思うのですが、まあシュナーベル理事が鉄砲玉で先に説明しましたって感じなんでしょうが、これはもう方向性としては資産買入政策の方を撤収方向にもっていって、利上げしないでファイナンシャルコンディションのガバガバの習性をしようとしている、というのが(それが正しいのかどうかはさて置き)ECBのコンセンサスビューに近いんだろうなあ、と思いました(かなり個人の感想です)。

#インフレの話は隙あらば質問がぶっこまれるので読み物としては楽しいがネタにするのめんどい(笑)続きはたぶん明日
 


お題「新型オミクロン株登場とな(米国市場メモメモ)/地域金融機関向け特別付利とか気候変動オペとかのクリップ(これまたメモ)」   2021/11/29(月)08:06:44  
  こういう体質がワシのトサカに来るんですよねこの人たちは。
[外部リンク] 14時41分

[外部リンク] 17時12分

『松井氏は、大阪維新の会を母体とする国政政党・日本維新の会の代表については、1年以内に行われる次期衆院選まで続ける。市長の任期満了となる2023年4月に政界を引退すると表明している。』(直上2020年11月記事より)

とは何だったのかという話だが、まあこの辺と根は同じで不誠実の一言に尽きる訳で。

[外部リンク] 2017/2/17 20:00(最終更新 2/17 20:43)

[外部リンク] (1/5ページ)
2013.3.6 08:00

まあ何ですな、不誠実に生きて良心の呵責を感じない人生って楽だし損しないんだろうなとは思うけど、アタクシは残念ながらそれが出来ない性格なので損ばかりの人生である(別に良いけど)。

#マクラだけ勇ましいんですが本日は感謝祭に敬意を表して(大嘘)ワシの備忘メモばっかですいませんすいません


〇ナントカ株ってどうなるんでしょうかねえ(コロナ新型の新型でショックキタコレの俺様メモ)

先週末は感謝祭で板の薄い中でアイヤーってなった感もあるのですが・・・・・・・・・・・

[外部リンク] 午前
米国株式市場=コロナ新変異株懸念で急落、感謝祭明けで薄商い

『[ニューヨーク 26日 ロイター] - 感謝祭の祝日明けで半日取引となった米国株式市場は、南アフリカで新型コロナウイルスの新たな変異株が確認されたことを受け、薄商いの中、急落して終了した。』

『世界保健機関(WHO)はこの日、南アで検出された新変異株「B.1.1.529」を「懸念される変異ウイルス(VOC)」に指定。VOC指定は5番目で、ギリシャ文字の「オミクロン」を割り当てた。この変異株に対し既存のワクチンの効果があるか調査が進められる中、欧州連合(EU)や英国を含む世界各地で渡航制限を強化するなどの動きが広がっている。』(上記URL先より)

へえへえそうだっかという感じで雨ちゃん株は2.5%ほど下がって終了。


[外部リンク] 午前
米金融・債券市場=10年債利回り1.5%割れ、新変異株懸念で質への逃避

『[ニューヨーク 26日 ロイター] - 米金融・債券市場では、国債利回りが新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が始まって以来の急低下を記録した。南アフリカで新型コロナの新変異株が検出されたことを受け、安全資産への逃避が進んだ。』(上記URL先より、以下同様)

ほうほうそうですかそうですか。

『米2年債利回りは14.2ベーシスポイント(bp)低下の0.502%。低下幅は2020年3月以来の大幅なものとなった。10年債利回りは16.8bp低下し1.477%。11月初旬以来の低水準を付けた。30年債利回りは14.2bp低下の1.829%となった。』

んな訳でいつもの引け状況ですが、

30年債 14時30分 1.8274% 前営業日終値 1.9710%
10年債 14時30分 1.4816% 前営業日終値 1.6440%
5年債 14時30分 1.1693% 前営業日終値 1.3440%
2年債 14時30分 0.5078% 前営業日終値 0.6440%

でまあ全年限盛大に買われていまして、感謝祭期間で板がスッカスカの中で来ましたね〜ってなもんですし、ここもとってだいたい米国債券市場ちゃんは売られるとき(利上げネタで)短い所が売られてベアフラット、買われるときはブルスティープとなっていたので、全年限ヒャッハーと言っても気分的にはスティープなのかねとか思ったりしながら見る所ではありまする。でもってずーっとここまでの流れがブルスティープベアフラットだったから、買われるときは余計に叩き売られる短い所が強くなるのはシャーナイナイなのですが、ただまあどうなのかね、というのも多少あるのよアタクシ的には。

と申しますのは、金曜にネタにしました11月FOMC議事要旨ちゃんですけれども、今後のコロ助再々拡大のような時のリスクは「景気には下向きだけど物価には上向き」って認識をスタッフが思いっきり示していて、何故かパーティシパントの方ではその辺りがフニャっとしか書かれていませんでしたが、数名が同様の意識を持つ、という事ですわな。

即ちですな、ボスティックなので基本物価警戒度合いの高い人のコメントだから割り引いて読む必要はあるのですが、

[外部リンク] 午前
米経済に勢い、緩和縮小加速に前向き=アトランタ連銀総裁

『[26日 ロイター] - 米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は26日、米経済に勢いがあるため新型コロナウイルス感染拡大の次の波を乗り切れると考えているとし、連邦準備理事会(FRB)のテーパリング(量的緩和の縮小)加速に前向きな姿勢を示した。』(上記URL先より、以下同様)

勝って来るぞと勇ましく〜♪という風情も漂うこの強気。

『南アフリカで検出された新型コロナの新たな変異株について世界保健機関(WHO)はこの日、「懸念される変異ウイルス(VOC)」に指定し、「オミクロン株」と命名。「疫学上有害な変化」が認められたとし、他の変異株よりも感染が急速に拡大する恐れがあると警告した。』

もうちょっとこう語呂が良い名前にならんの???早口で言えないじゃん音節のつながりが悪くて(どうでもよい)。

『ボスティック総裁は、これまでの新型コロナ変異株による経済への影響は徐々に弱まっており、オミクロン株がこのパターンを踏襲するとすれば、デルタ株の感染拡大後に見られたような景気減速は起こらないと述べた。』

そら「このパターンを踏襲するとすれば」そうかも知れんけど、これは心底強気なのか、FOMC議事要旨も含めて「言っちまった」手前、オミクロン株の第一報でいきなり腰砕けになる訳にも行かない、というただの意地っ張りなのか、その辺は掴みかねますな。なお記事によると以下のようにこの発言はFOXニュースでのものなのでFOXのページ行けばもしかしたらTranscriptが転がっているかもしれませんが、まあそこまで細かく見なくてもいいかな、と思ったので。

『FOXニュースとのインタビューで「この新たな変異株がデルタ株と同じような軌道をたどるとすれば、多少の減速は見られるだろうが、デルタ株の際に見られたほどではないはずだ」と指摘。「現在の経済には大きな勢いがある。どのような結果になろうとも、この勢いで次の感染波を乗り越えることができると期待している」と語った。

その上で、FRBが今月着手したテーパリングについて、ペースの加速に前向きな姿勢を表明。経済が軌道から外れなければ、来年第1・四半期、もしくは第2・四半期初めまでに完了させることは理にかなうとの考えを示した。』

とまあ威勢が良いのですが、これ単に威勢が良いだけではなくて、先ほど申し上げましたように、コロナ再度の変異種による再度の流行って奴が起きますと、物価の方は更に上振れリスクが起きる、というのは物価の強い背景にある供給制約問題って米国ドメスティックにもグローバルにもコロナ感染症による行動制約問題があるので、供給制約が長引くことによって物価がサガランチ会長になってしまうというリスクが一段と高まる、ちゅう話になるんですよねこれがまた。

じゃあその場合FEDは何をするのか、という話なのですが、まあこれはそもそもオミクロン株ちゃんがどう暴れるのかも良く分からん中なので思考実験の域を出ないのですが、ただで無くさえ物価が中々下がらんという中で、経済への影響がああだこうだなので緩和継続が適切、と言っても物価が下がらなくてブーブー言ってる方からすると、そろそろFEDのヤローはオオカミ少年とか言われだしそうな時間帯が近いんじゃないかと思うので(個人の感想です)、利上げしないけど物価には対処している感を出すために他の施策(要するに政策金利じゃなくてバランスシートの方)でも取って来るとか、口先介入ツールとして使用できるSEPの金融政策見通しの部分を使って口先介入だけしてみる(そのやり方はアタクシ的には気に食わないけど)実弾を打たないで「インフレ懸念をしておりますキリリッ」って感じで持って行くのか、という辺りはアリエールじゃん、という思いを一段とアタクシは深くしましたが、あくまでもアタクシの思いであって、FEDがそういう思いをしているかはわからんですけどね。


[外部リンク] 午前
米NY州、知事が非常事態を宣言 新型コロナで

『[26日 ロイター] - 米ニューヨーク州のホークル知事は26日、新型コロナウイルスの感染拡大と入院率の上昇を理由に非常事態を宣言した。』(上記URL先より)

とか来ていますので、はてさてどうなるのやら・・・・・・・・・


〇地域金融機関向け特別付利の実施先が公表されましたな

[外部リンク] 年 11 月 26 日
日本銀行

『「地域金融強化のための特別当座預金制度基本要領」および「系統中央機関の会員である金融機関による地域金融強化のための特別当座預金制度の利用に関する特則」に基づき、令和3年度上半期に特別付利を行った金融機関は、以下のとおりとなりました。

○ 特別付利を行った金融機関(228 先)』

いやーこれって要するに228先の金融機関がOHR改善したって話なんでしょうから、日銀様としては「このように物凄い勢いで成果が上がりました」って威張る話になると思うのですが、OHRの何がどう改善したから特別付利になったのか、というのがただの経費削減人件費削減だったら地域経済にとってはショボーンなネタだったりもするのですが、まあどういう内容だったんでしょうかね。

と言ってるアタクシも忘れそうなのでちゃんと制度の説明を貼り直しておく。

[外部リンク] 地域経済を支えながら経営基盤強化に取り組んだ地域金融機関に対し、当該地域金融機関が保有する日銀当座預金に上乗せ金利(年+0.1%)を支払う。
・ 3年間(2020〜22 年度)の時限措置。』

まあ付利対象預金については早速梯子外しをしやがりましたけどね。

『(2)要件
・ 地域経済の持続的な発展に貢献する方針であり、かつ、次のいずれかを満たすこと。

一定の経営基盤の強化を実現すること
―― 収益力強化や経費削減により損益分岐点を一定以上引き下げる (OHR:経費/業務粗利益を3年間で▲4%以上引き下げる等)。

経営統合等により経営基盤の強化を図ること』

まあしかし鼻先にニンジンぶら下げて地域金融機関のケツを叩いたのにやっぱりニンジンの数減らすわとかそういうのはどうなんでしょうかねえと思いますし、228先の金融機関が受けられてしまいましたって事になると、日銀の声掛けによって物凄い数の地域金融機関が経営改善をしました!ってのがまあ素直に読むと美しい図ではあるのですが、そんなにたくさんの金融機関がクリアできるような要件だったの????という辺りは何だかまあ素直ではないアタクシとしてはどこかこう腑に落ちない所があるし、大体からして政策意図として地域金融機関の経営改善を行わせよう、って施策の優先度合いが高いんだったら、多少特別付利が予定より上振れたからと言って、急に出したお料理皿を目の前で引っ込めるような事が必要なのか、というのも?????だし、何ちゅうかこの特別付利は色々と何が何だか「腑に落ちない」という感じのする事が色々とあって何とも曰く言い難い制度になってしまったな、と思いました。

まあ銀行決算の分析にお詳しい方に聞いたりしないとよく分からんちんなところがあるのですが、どうもこの制度に関しては最初からそうなのですが今に至っても「腑に落ちない」ことが色々とある制度ではあったりするのでございました。

あああとパンチボウルを下げたのは、元々の奨励金の払い方が「当該地域金融機関が保有する日銀当座預金に上乗せ金利(年+0.1%)を支払う。」だったので、奨励金が欲しければコール調達して日銀当座預金に残高を積まないとそもそも奨励金がもらえん、という作りにしてしまい、そのために純粋なプルーデンス政策で行っているのに、インターバンク市場における翌日物金利形成に影響が出る、即ちプルーデンスでやっているのに思いっきり金融政策の一環で行う日々のオペレーションの所にしわ寄せがくる、という設計になっていたから。本来はこれECB方式でマイナス金利貸出を実施した方が余計な変な調達ニーズを短期金融市場に起こさせない分マシな筈なんですが、日銀ってマイナス金利政策をしている癖にマイナス金利貸出は頑なにやりたがらない(ただし国債やCPや社債の買入は出来上がりマイナス金利でも購入する)のでいびつな制度になっている、という辺りが話をややこしくしてるんでしょうなあ。


〇気候変動オペ初期のオペ先公表キタコレ

[外部リンク] 対象先名(43先)』

ということで43先が対象のようですの。なお実施予定も出てまして、

[外部リンク] 年 11 月 26 日
日 本 銀 行

『日本銀行では、気候変動対応を支援するための資金供給オペレーションを次のスケジュールで実施することとしましたのでお知らせします。』

『2.オファー日等

オファー日
2021 年 12 月 23 日
スタート日
2021 年 12 月 24 日
エンド日
2023 年 1 月 30 日
オファー金額
無制限

―― 本オファーに際してのわが国の気候変動対応に資する投融資の残高にかかる基準時点は、2021 年9月末とします。』(元のは表組みになっているので組み方を改変しています)

ということで年内に実施の公約通りに実施と相成りました。どんだけの残高になるのか今から楽しみです。


#てなメモばっかりで今朝は勘弁
 


お題「FOMC議事要旨ネタの続きでございます」   2021/11/26(金)08:06:13  
  何と・・・・・・・・
[外部リンク] 午前
南アで新たなコロナ変異株、免疫反応回避などの特徴

〇11月FOMC議事要旨ネタの続き(今度は逆順読みではありません)

[外部リンク] of the Federal Open Market Committee
November 2-3, 2021
A joint meeting of the Federal Open Market Committee and the Board of Governors of the Federal Reserve System was held in the offices of the Board of Governors on Tuesday, November 2, 2021, at 1:00 p.m. and continued on Wednesday, November 3, 2021, at 9:00 a.m.1

『Participants' Views on Current Economic Conditions and the Economic Outlook』を頭から昨日読んだ所の手前までまず読んでみます。

第1パラグラフは経済の全体的な認識と見通しになります。1パラの最初は基本的に声明文で示された認識を記載したところから始まるというのはお約束みたいなもんですのでサラサラと。

『In their discussion of current conditions, participants noted that, with progress on vaccinations and strong policy support, indicators of economic activity and employment had continued to strengthen. The sectors most adversely affected by the pandemic had improved in recent months, but the summer's rise in COVID-19 cases had slowed their recovery. Inflation was elevated, largely reflecting factors that were expected to be transitory. Supply and demand imbalances related to the pandemic and the reopening of the economy had contributed to sizable price increases in some sectors. Overall financial conditions remained accommodative, in part reflecting policy measures to support the economy and the flow of credit to U.S. households and businesses.』

ここは声明文で示された話と同じ。

『Participants noted that the path of the economy continued to depend on the course of the virus. Progress on vaccinations and an easing of supply constraints were expected to support continued gains in economic activity and employment as well as a reduction in inflation, but risks to the economic outlook remained.』

「経済の先行きパスは感染症次第」、という話ですが、スタッフ見通しの中ではこの内訳に関して多少気になる(個人の感想ですが)記載がされていて、こっちでは何かふわっとしか書いていない事がある、という辺りに味わいがありますので後程。


次のパラは主に経済活動全般の現状認識と先行き見通し。

『Participants observed that growth in economic activity had slowed in the third quarter to a rate significantly below the robust pace seen in the first half of the year. The spread of the Delta variant had contributed to the slowdown in growth in the third quarter by damping household and business spending, holding down labor supply, and intensifying supply chain disruptions.』

ここまでは7-9月期の経済活動状況がデルタ株再流行によってスローになったよねという現状認識。

『Participants noted that the underlying conditions supporting growth in demand remained strong and that, as the number of COVID-19 cases remained well below the summer's levels, growth in economic activity would likely show a pickup in the fourth quarter.』

『They further foresaw robust growth in 2022, supported by progress on vaccinations and an easing of supply constraints.』

その後コロ助のペースが夏の状況から大幅に改善されていることもあり、4Q以降は米国経済の活動はピックアップするじゃろ、という見通し。


3パラから先は個別コンポーネントです。まずは家計部門。

『In their discussion of the household sector, participants remarked that demand for most consumer goods had remained strong. They noted that businesses had generally recorded robust sales despite labor shortages and other supply disruptions that had prevented them from fully meeting higher demand for their products. Participants interpreted available data as suggesting that the spread of the Delta variant had slowed the shift of consumer demand toward purchases of services and away from spending on goods, stretching out the full reopening of the economy and intensifying supply and demand imbalances. Participants observed that households had strong balance sheets and that consumer spending would also be supported by accommodative financial conditions. A number of participants noted that there was likely to be a drag on household spending as previous fiscal support faded, or that fiscal policy might provide some support to aggregate demand if the Congress authorized major new federal appropriations.』

何か話の切り処が無かったので1パラまるまる引用しちゃいましたが、家計部門の需要については基本的に強いのですが、デルタ株がヒャッハーしだすとさすがに消費が抑制されます(ので今後も変異株注意)というのと、コロ助対策財政措置の終了による抑制要因があるよね、って話をしています。

あと、まあ別にそこはアタクシの趣味で気になっただけで多分そんな意味も無いのかとも思いますが、この家計セクター強いでっせ話の中で、「Participants observed that households had strong balance sheets and that consumer spending would also be supported by accommodative financial conditions.」ってありまして、昨日ご紹介した後半のインフレやらファイナンシャルスタビリティやらのネタの方では住宅価格がヒャッハーしていることについてレントの上昇がペインというような話を入れていましたが、上記のように「家計のバランスシートの改善による消費の強さ」という話をする場合は、当然ながら住宅市場が堅調に推移しているのでホームエクイティーでよーしパパ夢のロールスロイスを買っちゃうぞー(は大袈裟ですが)みたいなのを別に全面否定してバブル退治じゃ住宅価格暴落や!みたいな話をする訳ではない、というのも入っていますな。

つまりですね、今回テーパーだの後に利上げか(償還再投資停止による)バランスシート縮小だって話が出るにしても、住宅価格があんまり下がられると困るとか、資産価格があまり下がられると困るとか、いろいろと虫の良い事は考えているっぽいので、その点からするとバーナンキの時のスタイン理事のような「金融不均衡」の一点突破でのテーパリングではなくて、昨日ネタにした部分って(インフレに関する認識以降の部分を引用している、というのを差し引いて考えましても)インフレの上振れというのと、インフレ期待が走錨してアッパーサイドに大漂流で遭難待ったなし、というような辺りの話を延々とぶっこんでいまして、他の部分が割とこうおざなりと言いますと表現が悪いですが、やや取ってつけたような感のある書き方に見える(個人の感想です)ので、そういう意味では今回のテーパーと利上げ(アタクシは利上げじゃなくてバランスシートの縮小を先に狙ってくるという可能性も考えていますが、資産価格のヒャッハーを抑制しながら景気はあんまり殺したくないので利上げはしない、というのであれば)は「インフレとインフレ期待」の1点(2点?)突破でぶっこみますヨ、というのを明確に示したのが今回の議事要旨だったかな、と思っておりますので、まあ目先テーパー加速するとかその手の話は物価の各種インデックスを目を皿のようにしてみていけばエエンチャウの、と割り切って考えて行こうと思います。


次のパラ(第4)は企業活動に関して。

『Participants remarked that supply chain challenges and limited labor availability continued to be major constraints on manufacturing activity and the business sector more broadly. Bottleneck pressures faced by businesses were accompanied by global supply chain disruptions associated with major backlogs in shipments and transportation as well as surging demand for a variety of goods, shortages of labor and other inputs, increases in costs of production, and depleted inventory levels in key sectors.』

多くの供給制約が企業活動を阻害しています、という話で、グローバルなサプライチェーンの不調や、海運や運送などの滞り、一方で多くの財に需要が高まっており、それに対して労働供給が足りず、供給要因によって投入が足りなくて、生産コストの上昇や在庫の払拭がキーとなるセクターで起きています。

『Many business contacts had experienced a worsening of supply chain problems, and participants reported that firms had responded to these challenges by taking a variety of actions, including raising prices, turning away customers, restructuring supply chains, and using alternative, but higher-cost, shipping options.』

この問題に対応するために企業は色々な対応をしている、という説明があるのですが、結局コストが上がる話と価格転嫁をする話をどのコースを使ってやるか、という話になっておりますな。そりゃそうだ。

『Participants judged that supply constraints would likely continue for longer than they had previously expected.』

でもって供給制約はこれまでの想定よりも長期化すると見られる、と参加者は判断した、という表現になっていて、これは皆さんの共通認識って所でしょう。


第5、第6パラは労働市場。まずは第5パラグラフです。

『Participants noted that data received over the intermeeting period indicated that labor market conditions had continued to improve. Al-though the September increase in payrolls had been moderate compared with recent months, the unemployment rate had declined further and previous months' job growth had been revised up. Participants observed that September's rise in payrolls had been held down by a shortage of workers, in part reflecting the ongoing effect of the virus on labor supply decisions.』

『With COVID-19 cases expected to remain below the summer's levels, participants anticipated better payroll numbers in the months ahead. Participants indicated that District contacts continued to report difficulties in finding and retaining workers and that, in addition to offering higher wages, businesses were turning to increased use of automation.』

このパラも話の流れが切りにくいのですが、労働市場に関しては強いしお賃金は好調好調という認識を示していて、問題となる今後の話ですが、一つにはコロナ感染症動向がシナリオ(夏のようなアイヤー状態から落ち着いて推移する)通りならば労働参加率が改善していくのではないか、という見方があるものの、ただ各地区連銀レベルで拾ってくるアネクドータルな話しでは、企業は引き続き必要な労働者の採用および人員維持に苦労しており、賃金を上げるとか、人が居ないなら自動機を買えばいいじゃない攻撃に打って出るとか、そういう状況になっていますよという話。


第6パラグラフに行きます。こっちは労働市場の状況に関するパーティシパントの見解コーナーになっています。

『While recognizing that labor market conditions varied significantly across the country, some participants cited a number of signs that the U.S. labor market was very tight: These included data on quits, job availability, and stronger rates of nominal wage growth reflected in the recent rise in the employment cost index, as well as the readings provided by the Federal Reserve Bank of Kansas City's Labor Market Conditions Indicators.』

数名some participantsは各種指標を見ても労働市場はタイトである、ということでこれでもかと色んな指標を出しています。

『A number of participants observed that the labor force participation rate remained well below the level reached before the pandemic. Several participants judged that labor force participation would be structurally lower than in the past, and a few of these participants cited the high level of retirements recorded since the start of the pandemic. Several other participants suggested that labor supply was currently being depressed by pandemic-related factors such as disruptions related to caregiving arrangements and noted that the importance of such factors would likely diminish as economic and public health conditions improved further.』

この辺は労働参加に関する現状や先行き見通しの話で、現状はパンデミック前よりも盛大に低い労働参加率にとどまっており、んじゃ今後どうなるか、という話に関しては2つの方向の意見が合って、数名Several participantsはこの低下は人口動態によるものが多分に含まれておりプレパンデミックの時よりも構造的に下がっていくのではないか(=労働市場は今後もタイト)としていおり、他の数名Several other participantsは、この労働参加の減少はコロナ関連、例えば託児関連業界の閉店によって労働市場に参加できない人が居る、などのような要因の方が強く、パンデミック一巡後に労働参加が増える(=ので今の数字は隠れたスラックをカバーできていない)というのに意見が分かれていますな。


でもって7パラのインフレ以降は昨日ネタにした通りでした、今回の議事要旨に関しては結局のところ問題になっているのが、現状の高インフレが長期化しやがらないか、というのと、それに伴ってインフレ期待が走錨を始めないかどうか、という点であり、それに金融政策としてどないかせんといかんぜよとなるのかならないのか、という所にメッセージを集中していますな、と思いましたので(個人の感想です)12月のFOMCまでまだ若干間がありますからどう転ぶのかはよくワカランチなところはあるにせよ、現世利益的な発想では12月FOMC前に出て来る物価関連およびインフレ期待関連の経済データやサーベイデータを集中してみておけばエエンチャウノ、とは思いました。



・なおちょっと気になった点

さっき引用した1パラに戻りまして、

『Participants noted that the path of the economy continued to depend on the course of the virus. Progress on vaccinations and an easing of supply constraints were expected to support continued gains in economic activity and employment as well as a reduction in inflation, but risks to the economic outlook remained.』(再掲)

ってのがあったと思うのですが、感染症次第ですね経済は、という感じで先行きに関するメインは当然ながらコロ助退治だぜヒャッハーの方向ですわな。

でもって昨日引用した方にあったのですが、先行きのリスク認識の中で、

『A few participants mentioned an upsurge in COVID-19 cases during the coming winter or an emergence of new virus strains as possibilities that, if they were realized, would damp economic activity and intensify price pressures.』

とありまして、数名A few participantsの指摘として、コロ助のヤローがまた猛威を振るうナリ、となった場合において、供給制約がまーたまた高まることになるので、それによって供給制約あばばばばーからの企業活動の低迷、ってのと同時に供給制約あばばばばーからの物価上昇、という一番中央銀行涙目の展開になるリスクの記述がありますわな。

ところでですね、今回まあ普通に真面目にパーティシパントの議論パートを頭から読みますと、『Staff Economic Outlook』というのが直前にあってこれが気になったのよ。こちらは3パラしか無いんですが、まあめんどいのでアタクシが気になった、というその中の3パラ目に記載されているベースラインシナリオに対するリスクの部分を引用しますね。

『The staff continued to judge that the risks to the baseline projection for economic activity were skewed to the downside and that the risks around the inflation projection were skewed to the upside.』

経済活動のリスクはダウンサイドの方が大きく、物価のリスクはアップサイドの方が大きいと来てますよね。

『In particular, the possibility of another sizable wave of COVID-19 cases in the winter was seen as an important source of downside risk to activity, while the possibility of more severe and persistent supply issues was viewed as an additional downside risk to activity and as an upside risk to inflation.』

特に、ということで新しい新型コロ助がオリャーと冬に拡大しようものなら、それは経済活動を押し下げて物価を押し上げるリスクが高いんですけど、という風になっておりまして、まあ当然ちゃあ当然の認識なんでしょうけれども、この部分をパーティシパントの議論パートではあっさり味で目立たないように書いておいて、しらっと(読んでてパスる人が多そうな)スタッフ見込みの中にきっちり書いている、という辺りは物凄く気になりましたし、その中銀涙目の展開の時に何をするのやら、という話を見たかったですなー(そんなの仮にあっても議事要旨には出さないでしょうし、そういう作り方でしょこれは、と思いましたけど)ってな感じです。


#ECBの方はおいおい
 


お題「11月FOMC議事要旨:インフレ警戒感が強い書きっぷりになっているような気がしますが」   2021/11/25(木)08:08:55  
  今年の新米も価格下落しとるというのに既に来年も供給過剰懸念とな。
[外部リンク] 論説

『2022年産主食用米の適正生産量を農水省は675万トンに設定した。3%の作付け削減が必要な水準だ。新型コロナウイルスの感染状況などによっては、同省の想定を超えて需要が減る可能性がある。十分な予算確保をはじめ、さらなる転作拡大に対応できる条件整備が欠かせない。』(上記URL先より、なおアーカイブになると会員のみ閲覧になる可能性があります)

生活物資の値上げが相次ぐ中、益々米食って生活防衛しかなかとよ!という感じになって参りましたが、1960年代あんど昭和40年代生まれという設定のアタクシと致しましては、日本の米生産量のピークが昭和42年の1426万トン(どっかで拾った数字だが多分この位、ちなみに作付面積のピークは昭和44年)ということから勘案するに、米食に転換して生活コストを下げるの有りですな、と思いました。なお皆がやるととんでもないコメ不足になるのがこの戦術の問題点ですかそうですか。

#まあ主食が全部米に戻るとか相当無理がある話ではありますけどねー


〇さあさあ議事要旨来ましたよ(日本ではなく米国ですモチロン^^)

[外部リンク] of the Federal Open Market Committee
November 2-3, 2021
A joint meeting of the Federal Open Market Committee and the Board of Governors of the Federal Reserve System was held in the offices of the Board of Governors on Tuesday, November 2, 2021, at 1:00 p.m. and continued on Wednesday, November 3, 2021, at 9:00 a.m.1

ということでみんな大好きFOMC議事要旨でございますが、例によって寝起きだし、アタクシは起きた時の外の明るさによって起動速度が異なるという原始人仕様なので眠い目をこすりながらのインスタント読みで勘弁してくらはい。

例によって『Participants' Views on Current Economic Conditions and the Economic Outlook』の最終パラグラフから読む、という変態読みを致しますのでよろしくです。このパラグラフ。一応目を泳がせてみましたが、変態読みするのには今回はやりにくいかもしれませんけれども、まあ真面目な講釈は一杯出ているでしょうから、変態もまた楽しからずやということにしますけど、今回目を泳がせて思ったのは、インフレーションの全体的な記述から始まる第7パラグラフから、政策決定に関する第12パラグラフまでを通して読むと今回のとりあえずポイントはカバーできているように思えます(個人の感想です)のでオヌヌメ。

ちな7パラ以降の構成は
7パラ:インフレ
8パラ:インフレ期待
9パラ:不確実性
10パラ:金融不均衡
11、12パラ:金融政策運営
でありまする。

でもインスタント変態読みでレッツラゴー。

・最終パラグラフはインフレ警戒で利上げ早期化の可能性というのを盛大にぶっこむの巻とな

第12パラグラフ。

『Participants stressed that maintaining flexibility to implement appropriate policy adjustments on the basis of risk-management considerations should be a guiding principle in conducting policy in the current highly uncertain environment.』

in the current highly uncertain environmentなのでmaintaining flexibilityが必要、と来ています。この不確実性は9パラまで戻るとお話があるでしょう(おい)。

『Some participants suggested that reducing the pace of net asset purchases by more than $15 billion each month could be warranted so that the Committee would be in a better position to make adjustments to the target range for the federal funds rate, particularly in light of inflation pressures.』

一瞬ヤヤコシイのですが「ネットの資産拡大ペースを減らす」という主張なのでテーパリングをより加速しろ(=今回決定のペースではペース不足である)という話でして、so that以下をご覧になればわかるように、Some participantsは「特にインフレ圧力に対応してFF金利の調整(=引き上げ)を早く出来るようにすべきである」と来ておりまして、とにかくこのパラの冒頭からぶっこんで来るというのが威勢の良い話。

『Various participants noted that the Committee should be prepared to adjust the pace of asset purchases and raise the target range for the federal funds rate sooner than participants currently anticipated if inflation continued to run higher than levels consistent with the Committee's objectives.』

さらにこの最近よく出て来る表現Various participantsは、インフレーションが目標値よりも高い状況を維持し続けるようであれば、従来考えていたよりもテーパリングを加速し、利上げ時期を早める準備をすべきである、ということで、さっきのSome participantsの場合はそもそも現時点でももう少し早くせえ、と言ってるのに対して、こちらの人たちはしばらく様子を見ても全然物価がサガランチ会長だったらテーパーのギアを上げろとの仰せ。

『At the same time, because of the continuing considerable uncertainty about developments in supply chains, production logistics, and the course of the virus, a number of participants stressed that a patient attitude toward incoming data remained appropriate to allow for careful evaluation of evolving supply chain developments and their implications for the labor market and inflation.

一方で何人かa number of participantsは、サプライチェーンとか生産とか物流とかコロナの状況とかに不確実性が顕著にあるのが続く中、今後出て来るデータについては慎重に見て行き、ペイシャントな姿勢で臨むべきである、ということで、利上げ前倒し論に対してまあ落ち着けというのが出ておりまする。

『That said, participants noted that the Committee would not hesitate to take appropriate actions to address inflation pressures that posed risks to its longer-run price stability and employment objectives.

でもってこのパラ(つまりこのコーナー)の締めは、インフレ期待と政策目標に対するリスクとなるような物価上昇圧力に関しては適切な行動を取ることに対して躊躇すべきではない(キリッ)って締めになっていまして、結局の所インフレ期待の不適切な上振れと、インフレの長期化(というか定着化というか)に対しては行動しまっせ、で締めていますね。

えーっとですね、まあここだけ読んで感想言うのも何ですが、利上げは粘って寧ろAPPの償還再投資を減らすとかそっちのバランスシート政策を使ってファイナンシャルコンディションを調整するのかな、とか何となく思っていた(根拠はただの霊感)のですが、ここだけ見ると普通に利上げをしそうな感じですのう。


・第11パラでは「テーパー終了は利上げに直結しない」と言っているがどう見ても12パラでダイナシー

では11パラに戻りまして、金融政策スタンスの話。

『In their consideration of the stance of monetary policy, participants agreed that the economy had made substantial further progress toward the Committee's goals since December 2020, when the Committee adopted its guidance regarding asset purchases. The unemployment rate had declined to 4.8 percent in September-about 2 percentage points lower than the level last December-and job openings and other indicators also were pointing to widespread strength in labor demand, consistent with a broad improvement in labor market conditions.』

経済物価労働市場などの情勢がこのように進展した、という話をしている部分です。

『Consequently, participants assessed that the criterion of substantial further progress had been met with regard to the Committee's maximum employment goal.』

以上によってテーパリング着手の要件は整ったと判断しました、と来まして

『In addition, participants generally judged that the Committee's criterion of substantial further progress had clearly been more than met with respect to inflation.』

おまけにインフレーションに関しては目標達成どころか超過しております、と付け加えているのはお茶目。

『Against this backdrop, all participants judged that, consistent with the Committee's previous policy communications, it would be appropriate to announce at this meeting a reduction in the pace of net asset purchases.』

全員、つまり理事と地区連銀総裁全員がテーパリング着手に賛成。

『Participants generally supported the plan to implement reductions in the pace of net purchases of Treasury securities and agency MBS by $10 billion and $5 billion per month, respectively, over the upcoming intermeeting period and judged that similar reductions in the pace would likely be appropriate in each subsequent month. 』

これは決定事項ですが12パラに見られましたように、

『Some participants preferred a somewhat faster pace of reductions that would result in an earlier conclusion to net purchases. 』

もっとはよせえ、というのがSome participantsとのこと。

『Participants noted that beginning to scale back the pace of net asset purchases was not intended to convey any direct signal regarding adjustments to the target range for the federal funds rate. They highlighted the more stringent criteria for raising the target range, compared with the criteria that applied to beginning to reduce the pace of asset purchases.』

でもってその後に「資産買入拡大の縮小は政策目標金利の引き上げに対する何のダイレクトシグナルにもなりませんとノートしました」って言ってるんですが、先ほど逆順読みした通りで、この話を思いっきり12パラが台無しにしているというオモシロパターンになっていますので、これ逆順読みしないと12パラの方は「そうは言ってもこういう意見もある」って読み取れるのかも知れませんけど、幸か不幸か逆順読みすると、せっかく11パラのケツでこう言ってるのが、「またまた御冗談を」という反応になるという逆さ絵効果が発生するというのはチャーミング(個人の感想です)。


・第10パラ:金融不均衡の話ではあんまり大問題になるような事は少ない(資産価格がヒャッハーしている指摘はある)

10パラ目に戻ります。

『A number of participants commented on issues related to financial stability.』

金融安定というか不均衡ネタ。

『A couple of participants noted factors supporting the strength and resilience of the U.S. financial system, including the solid capital and liquidity conditions of banks and the fact that underwriting standards for residential mortgages had not eased substantially in an environment of rising house prices.』

何の話をしだすのかと思ったら、「住宅価格が上昇する環境下にあるものの、金融機関による居住用住宅モーゲージの引受スタンスがさほど大きな緩和を見せていない」という指摘から入ります。まあこちらは(最近インフレとテーパーの話しばっかりでちょっと忘れ気味でしたが、汗)住宅価格がヒャッハーしているけれども、金融機関がそれにのってモーゲージフィーバーでホームエクイティーローンでよーしパパ年収2万ドルだけど20万ドルの高級キャンピングカー買っちゃうぞーのサブプライムローンヒャッハーというようなフィーバーは起こしておりません、というのをわざわざ記載したのですな、うんうん。

『A few participants emphasized the importance of maintaining strong bank capital positions, particularly at the largest banks.』

てな訳で特に大規模銀行での資本は引き続き充実した状態にあることを数名の参加者が強調。

『A few participants also cited a number of factors representing potential vulnerabilities to the financial system: These included elevated asset valuations prevailing widely across asset classes, the growing exposure of banks to nonbank financial firms, and the risk of a sudden reduction in the liquidity of collateral used at central counterparty clearing and settlement systems.』

一方で数名A fewの参加者は将来の金融脆弱性の元になり得る事象として、広範な資産価格の上昇、銀行のノンバンクに対するエクスポージャーの拡大、清算一括機関や決済システムで使われている担保商品の市場流動性が突如急低下した時のリスクなどを指摘、とありまして一応リスクの指摘はあるんですが、ただまあトーンとしてそんなにこっちの方面を意識した金融政策での対応という感じはしませんな。さらにこの続きが、

『In the area of cybersecurity, a few participants stressed the importance of greater preparedness against a cyberattack that could disrupt the nation's payments process and financial system.』

とサイバーセキュリティの話になってしまいますし、以下の話も。

『Several participants commented on the financial stability risks-including those relating to maturity and liquidity transformation-associated with stablecoins and on the need for regulators to address these risks. 』

『A few participants noted the importance of developing systematic monitoring of the climate-related risks facing the financial system.』

ステーブルコイン発行者による満期変換とか、気候変動とかそういう金融政策の方でどうこうする訳でもない話になっておりまして、一応市場価格がヒャッハーとかの指摘もあるものの、総じてこの部分では「金融不均衡懸念で金融政策についてどうのこうの」という話は消えていますというか、それよりもインフレ対応をどうかじ取りするのかの方が大問題であって、しかも金融不均衡ネタ喫緊のネタじゃないアルヨという感じですね。


・第9パラグラフ:不確実性の部分よく見れば(よく見なくてもそうですが)結局物価上振れのリスク要因多いですね

『Participants observed that uncertainty about the economic outlook remained high.』

不確実性のお話。

『They particularly stressed uncertainties associated with the labor market, including the evolution of labor force participation, and with the length of time required to resolve the supply chain situation.』

『Participants cited upside risks to inflation, including those associated with strong demand for goods and a tight labor market.』

労働市場、特に労働参加率について、およびサプライチェーンの回復にかかる時間など不確実性が高く、物価についてはアップサイドリスクと来まして、

『Upside risks to economic activity included a potential near-term boost to aggregate demand that could arise from the drawing down of the substantial savings accumulated by households since the beginning of the pandemic.』

コロナで防衛的貯蓄してたものがヒャッハーと消費されますと経済の上振れに繋がると。

『A few participants mentioned an upsurge in COVID-19 cases during the coming winter or an emergence of new virus strains as possibilities that, if they were realized, would damp economic activity and intensify price pressures.』

コロ助が冬になって暴れると経済活動は下げるわ物価上昇圧力にはなるわでアカン、という指摘までがこのパラでした。


・第8パラグラフ:インフレ期待に関しては上方乖離懸念を示していますが現状はアンカーとの認識(そらそうだ)

『In their comments on inflation expectations, a number of participants discussed the risk that, in light of recent elevated levels of inflation, the public's longer-term expectations of inflation might increase to a level above that consistent with the Committee's longer-run inflation objective; such a development could make it harder for the Committee to achieve 2 percent inflation over the longer run.』

インフレ期待の所はのっけから高インフレの持続によってインフレ期待のアンカーが上に外れることへの懸念から来ました。

『A couple of participants pointed to increases in survey- and market-based indicators of expected inflation-including the notable rise in the five-year TIPS-based measure of inflation compensation-as possible signs that inflation expectations were becoming less well anchored.』

『Several other participants, however, remarked that measures of near- and medium-term inflation expectations typically had been sensitive to movements in realized inflation and that they had not exhibited greater sensitivity recently. They additionally pointed out that indicators of longer-term inflation expectations-including the five-year, five-year-forward measure of inflation compensation-continued to display less sensitivity to realized inflation and remained well anchored at levels consistent with the Committee's longer-run 2 percent goal.』

でもってサーベイや市場ベースのインフレ期待をどう解釈するか、という話で2名の参加者は5年TIPSとか見たらインフレ期待のアンカーが弱まっていると見られる、と主張して、他の数名の参加者は、中長期のインフレ期待、例えば5年後の5年フォワードなどを見れば、そこまで勢いよくあがっておりませんで現状では2%の物価目標に整合的に十分にアンカーされた状態である、と主張していてこれでこのパラはおしマイケル。


・第7パラグラフ:物価の話は両論あるけど上振れの可能性指摘の方が強そうなのと国民厚生の指摘アリ

でもって物価の所が7パラでちと長い。

『Participants generally saw the current elevated level of inflation as largely reflecting factors that were likely to be transitory but judged that inflation pressures could take longer to subside than they had previously assessed.』

トランジトリーだけど物価上昇圧力が想定よりも強いし長期化しとる、というのが基本認識ですかそうですか。

『They remarked that the Delta wave had intensified the impediments to supply chains and had helped sustain the high level of goods demand, adding to the upward pressure on prices.』

コロ助ウェーブによるサプライチェーン問題とその一方での需要の強さで物価上昇圧力が加えられています。

『Participants also observed that increases in energy prices, stronger rates of nominal wage growth, and higher housing rental costs had been forces adding to inflation.』

エネルギー価格、名目賃金上昇の強さ、賃貸住宅価格のコスト上昇がこれまたインフレを押し上げています、とここまでが皆さんの共通認識のようでして、

『Some participants highlighted the fact that price increases had become more widespread.』

数名が物価上昇が広範に起きていると指摘。

『Although participants expected significant inflation pressures to last for longer than they previously expected, they generally continued to anticipate that the inflation rate would diminish significantly during 2022 as supply and demand imbalances abated.』

でもってここから先行きの話になっていますが、物価上昇圧力が想定以上に強くて長期化しているけど、そうは言っても22年になって来れば物価上昇圧力は顕著に収まって来るでしょう、というのがメインの話になっていますが、

『Nonetheless, they indicated that their uncertainty regarding this assessment had increased.』

そうは言いましてもその通りになるかどうかワカランチ会長な度合いは高まるの巻と。

『Many participants pointed to considerations that might suggest that elevated inflation could prove more persistent. These participants noted that average inflation already exceeded 2 percent when measured on a multiyear basis and cited a number of factors-such as businesses' enhanced scope to pass on higher costs to their customers, the possibility that nominal wage growth had become more sensitive to labor market pressures, or accommodative financial conditions-that might result in inflation continuing at elevated levels.』

多くのMany participantsが物価上昇が既にマルイヤーベーシスの平均で2%を超えており、この状況が価格転嫁や、賃金上昇圧力などに繋がること、今の緩和的な金融環境も含めて、それらが物価を継続的に高すぎる水準に維持することに関しては考慮すべき、とか仰せで、アベレージインフレーションターゲットとは何だったのかというような突っ込みを入れたくなるこの認識はかなりチャーミングですね。まあドン・コーン大勝利という事で。

『Some other participants, however, remarked that al-though inflationary pressures were lasting longer than anticipated, those pressures continued to reflect the same pandemic-related imbalances and would likely abate when supply constraints eased. These participants also noted that the most sizable price increases may have already occurred, that there was as yet little evidence of a change in inflation dynamics-such as the development of a wage-price spiral-that would tend to prolong elevated levels of inflation, and that forces already in motion would likely bring inflation down toward 2 percent over the medium term.』

一方で数名の他の人Some other participantsはまあ落ち着けとばかりに、物価上がってるの結局パンデミック関連だし、既に上がるもんは上がってしまっているのでここからのスパイラルみたいな事は起きんじゃろ、という指摘をしております。

『Participants were attentive to the sizable increase in the cost of living that had taken place this year and the associated burden on U.S. households, particularly those who had limited scope to pay higher prices for essential goods and services.』

でもってこの部分の最後は、生活価格の上昇が多くのアメリカンの家計に対する負担になることに注意しないといけませんね、という国民厚生問題になってまして、これ自体は既に何度も言われている話ではありますが、まあこの観点から物価どないかせんといかんという話にはなりやすくなるわな、という所ですね。

#今朝はこの辺で勘弁してくんなまし
 


お題「パウエル議長再任&ブレイナード理事は副議長に/クラリダの先日の講演自体はあまり現世利益関係なかったです」   2021/11/24(水)08:06:36  
  何と申しますか・・・・・・・・・・・
[外部リンク] 過度なポイント還元 自主規制へ
2021年11月24日 5時40分

『ふるさと納税の仲介サイトを運営する事業者が初めて共同で団体を設立し、過度なポイントの還元で顧客を集める手法に対して、制度の趣旨に反するという指摘が出ていることを踏まえ、ガイドラインを制定して、自主的な規制に乗り出すことになりました。』(上記URL先より)

制度の趣旨に反するのはそもそも(以下の記述は内務省検閲により削除されました)。


〇パウエル再任とは極めて妥当な人事ですな(ここまで何で引っ張ったとは思うが)

・パウエル議長再任やっと出てきました(22日)

[外部リンク] 22, 2021
Statement by Federal Reserve Board Chair Jerome H. Powell on his nomination by President Biden

日本の祝日の前日に出すとは親切設計(んなこたあない)。

『Statement by Federal Reserve Board Chair Jerome H. Powell:』ということで、まあ別にどうという内容でもないですが、記念品(?)として。

『Thank you, Mr. President.

Mr. President, thank you for this extraordinary opportunity to continue to serve the American people. If confirmed by the Senate, I pledge to do everything within my power to meet the responsibilities that Congress has entrusted to the Federal Reserve.』

『I'm joined today by my wife Elissa Leonard and our three adult children, Susie, Lucy, and Sam and his wife Elyssa. Their love and support underpin and make possible all that I do.

I am also grateful to the exceptionally talented and dedicated team at the Federal Reserve, with whom it has been my great privilege to serve over the last decade. My predecessor, Secretary Janet Yellen, left the Fed in a strong position to meet every challenge, and I am thankful for her leadership, her example, and her friendship.』

ただの謝辞。

『When COVID hit our shores, American families and businesses were ten years into a historic economic expansion, with a robust jobs market that was reaching even those who had traditionally been left out. The pandemic, however, brought an immediate and painful recession.』

『Fortunately, American resilience, along with strong policy actions and vaccines that enabled the economy's reopening, cushioned the blows and set the stage for a strong recovery.』

『Today, the economy is expanding at its fastest pace in many years, carrying the promise of a return to maximum employment.』

コロナからの回復で金融財政パワーによって近年に見られないほどのハイペースで回復が続いていると自賛してからの、

『Challenges and opportunities remain, as always. The unprecedented reopening of the economy, along with the continuing effects of the pandemic, led to supply and demand imbalances, bottlenecks, and a burst of inflation. We know that high inflation takes a toll on families, especially those less able to meet the higher costs of essentials like food, housing, and transportation. We will use our tools both to support the economy and a strong labor market, and to prevent higher inflation from becoming entrenched.』

望ましくない高インフレに対しては「takes a toll on families, especially those less able to meet the higher costs of essentials like food, housing, and transportation」と特に中位層以下の家計にペインであるという話をしておりまして、ただまあそれだけではなくて「We will use our tools both to support the economy and a strong labor market, and to prevent higher inflation from becoming entrenched.」と経済と雇用の拡大にツールを使う、というのを入れつつも、その中に「prevent higher inflation from becoming entrenched」とも入れているというところで、まあ物価上昇放置プレイは怪しからんというのは意識強いでしょうね。

『Other key priorities include vigilantly guarding the resilience and stability of the financial system, addressing evolving risks from climate change and cyber attacks, and facilitating the modernization of the payments system while protecting consumers.』

でもってその次に気候変動をぶっこんでいるのか。ほっほーという感じですが、気候変動にサイバーアタックに決済システムを消費者保護をしながらどのように発展させるか、というのがマクロ調整以外のお仕事なんですと。

『I look forward to continuing to work closely with my colleague of the past seven years, Lael Brainard, as the Fed confronts these and other issues. Lael brings formidable talent, a wealth of experience and good judgment to our work.』

ブレイナード副議長だそうでステートメントは後程。

『Inside the Federal Reserve, we understand that our decisions matter for American families and communities. I strongly share that sense of mission, and I am committed to making those decisions with objectivity and integrity, based on the best available evidence, in the longstanding tradition of monetary policy independence.

Mr. President, thank you again.』

最後の「I am committed to making those decisions with objectivity and integrity, based on the best available evidence, in the longstanding tradition of monetary policy independence.」ってとりあえず日銀のボードメンバーには毎朝100回唱和して頂きたいのですが、「based on the best available evidence」が置物理論の政策をやって、その失敗を糊塗するために昭和温泉旅館金融政策をどんどんグロテスクにしていくとか「integrity」の欠片もないし、インフレ期待に直接働きかけて物価目標を早期達成する、という触れ込みに失敗しているのに失敗を認めないのは「objectivity」の欠片もない(間違えたら死ぬ病に掛かっているので間違えたとは認めない、というobjectivityには合致していますが節子それはただの保身や)という辺りにお父ちゃん涙がちょちょ切れますな、と何故か日銀への悪態になって鑑賞終了。


・ブレイナード副議長がハト派だから云々、という理論はやっぱり違うと思うんだよなー

[外部リンク] 22, 2021
Statement by Governor Lael Brainard on her nomination by President Biden

『Statement by Governor Lael Brainard:』は副議長なだけにあっさり味。

『Mr. President, I am deeply honored that you are entrusting me with this responsibility at a critical time. I am committed to putting working Americans at the center of my efforts at the Federal Reserve. This means getting inflation down at a time when people are focused on their jobs and how far their paychecks will go. It means supporting a growing economy that includes everyone. It means ensuring that financial markets are thriving and resilient, and the economy is sustainable for future generations. It means serving all Americans in every community across the country, and ensuring the Federal Reserve reflects the diversity of the communities we serve.』

最初に「to putting working Americans at the center of my efforts at the Federal Reserve」って言ってて、「This means」から役割の話をしているのですが、その一発目にいきなり「This means getting inflation down at a time when people are focused on their jobs and how far their paychecks will go.」ってぶっこんでいる訳でして、ブレイナードさん(しばらく前の講演から様子はそんな感じでしたが)高インフレを抑制しますってのを最初に普通にぶっこんで来る辺り、明らかに政治的な状況を意識してるでしょと思う訳で(個人の感想です)、そういう文脈からしたらブレイナードを議長にしたらパウエルよりもインフレ退治で目立とうとして来るのは見え見えだと思うんですけど、何故か相変わらず「ブレイナードはハト派だから云々」って話が多いんですよねー。

中銀(じゃなくてもそうですけど)の政策委員的な立ち位置の人達って、基本的にはロジックというか思想というか、そういうのがあって一貫している人と、思想がコロコロ変わる、あるいはそもそも思想は無くてオポチュニストの人がいる、と大体思っておりまして(個人の感想です)、ブレイナードの場合は今まではハト派な話をしていた方が受けるからそういう話をしていたに過ぎないっしょ、とやや辛口の点数かもしれませんが付けててましてですね、アレがもっと小物になって安物のコピー機で3回くらい劣化コピーさせると学者なのにオポチュニストだった、日本銀行の某(以下の部分は内務省検閲により割愛されました)、とか言うと流石に失礼ですかそうですか。

例えばブラードの場合は変態仮面なので微妙ですが、エバンスとか昔はハト扱いで今はタカ扱いになっていると思いますけれども、特にエバンスとか思いっきり「物価重視派」なのでして、物価重視派だからこそ現状の物価情勢を受けてタカ転したように見える、という状況な訳でして、そもそもタカハト分類っての分かりやすいのと票決の読みには重要なのは分かるんですが、本来はタカ派ハト派で分類するんじゃなくて、物価重視しているのか、景気を重視しているのか、はたまた他のもの(雇用とか金融安定とかですけど、雇用って基本的に色々と屁理屈の介在する余地があるので、その分だけロジカルさに欠けるから雇用重視ってのは立ち位置として難しいですし、金融安定重視って昔のスタイン理事(バーナンキの最後に行った正常化路線の突撃隊長)みたいな特殊な時に出て来るってかんじですけどね)を重視しているのか、そうじゃなくて「その場で世間的に受けそうなものをぶっこみに行くだけ」という人が居るって感じだと思うのよね。

なお、どうでもよいのですがこの手の「その場でウケそうなものをぶっこみに行く」ってのは普通にやってると人望を無くすようです(事例としてはブレイナードさんと日本の劣化いやなんでもありません)ので、用法容量をよく考えて使わないと行けない模様。

・・・・・・・すいません、無駄なおしゃべりが過ぎました。

『I was privileged to work with Chair Powell as we made every effort to protect workers, businesses, and families from the COVID financial shock, with the support of Congress, and I look forward to working with him in the months and years ahead to build a durable recovery. I want to thank Secretary Yellen with whom I have also been privileged to work. I am grateful to the many people who have supported my efforts. As a working mom, I am especially grateful for the love and support of my three daughters, my husband, my sisters, and my mother.

I am confident that by working together we will see a strong recovery that is broad-based and inclusive.』

謝辞は入っているけど「アタシが財務長官の方がよかったじゃないの!ムキーッ!!」って思っているのかどうかは本人も当然ながら顔にも出さなさそうなのでワシらのような凡下の知るところではありませんな。


・・・・・まあそれはそれで良いんですが、副議長にされちゃいますとパウエルさんとの発言の整合性とかを考えずにフリーダムでぶっこむ、という訳にも行かなくなると思います。今般のインフレアイヤーモードではクラリダとブレイナードが思いっきりインフレ期待の上振れとかその手の話をぶっこみだしてから、昨年9月に出したストラテジーの空文化を図りだしました。ブレイナードは基本これまでは勝手に喋ってたというイメージなのではあるのですが、そうは言いましても議長副議長の前に斥候隊隊長として狼煙を上げて見る立ち位置になる理事って誰になるんじゃほい、というのも気になるにはなりますです、はい。


〇調子に乗って先日のクラリダ副議長講演の方ですが講演の方はあんまり現世利益関係なかったですな

ご案内のように先週末はこんなヘッドラインがありましたが。
[外部リンク] 午前
12月FOMCでテーパリング加速巡る討議、適切な可能性=クラリダFRB副議長

講演の方は「グローバルな金融政策の強調、そして関連性」ということで、別に今のインフレに対してどうのこうのというような話では無かったので、質疑応答かなんかで出たんですかねえ。

[外部リンク] 19, 2021
Perspectives on Global Monetary Policy Coordination, Cooperation, and Correlation
Vice Chair Richard H. Clarida
At the "Macroeconomic Policy and Global Economic Recovery" 2021 Asia Economic Policy Conference, sponsored by the Federal Reserve Bank of San Francisco Center for Pacific Basin Studies, San Francisco, California (via webcast)

そんなこともありますのでこちらは手抜きでサラサラ読みします。こちらの講演は前半の理論的なバックグランドのあと小見出しが入り、その小見出しのお題が『Monetary Policy Spillovers Flow in Both Directions』ということで金融政策のスピルオーバーという話ですが、こちらに関しては過去のメキシコペソ危機だのアジア通貨危機だのLTCM破綻からのロシア通貨危機だのユーロ危機(リーマンショックの後に起きたギリシャ危機などで起きた奴の方)だの中国の人民元切り下げ問題だの、という話に米国の金融政策がどの程度作用した&海外の状況に米国金融政策が反応したというような話がありまする。

という辺りを全部すっ飛ばして最後の所だけ読みますわ。『The Federal Reserve and ECB Framework Reviews』という小見出し以降になります。

『The monetary policy framework reviews conducted by the Federal Reserve and the ECB provide another example of monetary policy correlation.』

金融政策のコリレーションとな。

『In February 2019, the Federal Reserve System launched a review of its monetary policy strategy, tools, and communication practices. A key motivation for the Fed's review as well as the ECB's review was the substantial decline in estimates of the neutral real interest rate, r*, that, over the longer run, is consistent with price stability.』

FEDとECBが昨年行った政策のストラテジックレビューのベースには自然利子率の低下という背景があります。

『This decline has critical implications for monetary policy because it leaves central banks with less conventional policy space to offset adverse shocks to aggregate demand.5』

自然利子率が低下すると金利政策の利下げ方向での発動余地が小さくなるのでクリティカルである。

『As discussed in Clarida (2020), the Fed's review, from the outset, built on three pillars: a series of Fed Listens events, a flagship research conference, and a series of rigorous briefings for the Committee commencing in July 2019 and running through January 2020.6 While our plans to conclude the review earlier in 2020 were, like so many things, delayed by the arrival of the pandemic, in August 2020, the Federal Reserve did announce, with unanimous support, an evolution of its monetary policy strategy to flexible average inflation targeting.7』

そんな状況なのでFEDはフレキシブルアベレージインフレーションターゲットのストラテジーを導入しました。

『Similar to the Federal Reserve, the ECB launched a review of its monetary policy strategy in January 2020.8 Since the time of its previous strategy review in 2003, like the Fed, the ECB observed profound structural changes in the global and euro-area economies that have driven down neutral interest rates and increased the incidence and duration of episodes in which nominal policy interest rates are close to the ELB.』

同時に行われたECBのレビューも背景には自然利子率の低下がある。

『So the ECB's review sought to adapt its monetary policy to the current economic environment and to ensure that its policy could remain effective at the ELB. In its review, the ECB heard from a wide variety of European organizations and citizens, including through a series of ECB Listens events.9 The ECB's Governing Council engaged in a series of deliberations, also informed by extensive staff background analysis on a range of topics. In July 2021, with unanimous support from its Governing Council, the ECB announced its new strategy.10 』

『Key elements of that strategy are a symmetric 2 percent inflation target, a view that the ELB requires especially forceful or persistent monetary policy measures to keep inflation expectations from drifting lower, and the affirmation that the full range of measures it has used in recent years will remain in its toolkit.』

ECBもタイミングは違いますがシンメトリック2%インフレーションターゲットによってインフレ期待の下方シフトを防ごうとしました、という点では我々に似ています。

『The similarities in the two framework evolutions are due to the fact that powerful common global forces are driving down neutral policy rates and limiting the effectiveness of monetary policy in downturns to offset declines in aggregate demand.』

似てるのは当然でグローバルに自然利子率の低下現象が起きていて、それに対応するためのもんですからと。

『This asymmetry of policy effectiveness caused by the ELB imparts a secular downward bias to inflation that, if not offset, could de-anchor inflation expectations below the central bank's price-stability objectives.』

『In addition, the similarities in the processes according to which these two framework reviews were conducted reflected also a convergence in thinking about best practices for such reviews that was facilitated by a working group on central bank frameworks set up by the BIS.』

という感じで同じような発想でストラテジックレビューをしましたよ、という話をしているんですが、ところで今はその点どないでっしゃろ、という話は残念ながらここには無い。


『Conclusion』に参ります。

『In this speech, I have offered some perspectives on global monetary policy correlation and what it can-and cannot-reveal about the prevalence and value of global monetary policy coordination or, in the limit, binding global monetary cooperation.』

まあ前の方でああだこうだと説明しているのですが全力ですっ飛ばしてしまいましたが、グローバルな金融政策の協調、みたいなのは、世界的に同じような状況が起きていて金融政策の課題が共通だったら「global monetary policy coordination」は起こり得るけど、それは別に金融政策を協調して実施している訳ではないです。

『I have argued that, while there are several recent and historical examples where we certainly do observe that national monetary policies are often correlated, adopting formal global monetary policy cooperation could plausibly erode central bank credibility and public support for central bank independence.』

協調しているように見えることはありますが、それを公式に政策連携する、というのは中銀の信認と独立性を阻害します。

『But I also observe that international monetary policy coordination, defined as including the sharing of information and analysis among central banks regarding the evolution of their individual economies and information about their policy reaction functions, can enhance the design and effectiveness of monetary policy execution for each country.』

もちろん、中央銀行同士が各国の状況に関する考察を持ち寄ることによってコーディネートし、その結果として各国に適切な金融政策を個別に行う、というのはアリ。

『Thank you very much for your time and attention. I look forward to my conversation with Sylvain.』

とまあそういう話でしたので、ヘッドラインになっていた方は質疑応答部分でのお話だったんですかね〜。
 


お題「ウォーラーとクラリダの両理事(クラリダは副議長ですが)がタカ講演のようですが今朝はウォーラーで勘弁」   2021/11/22(月)08:13:16  
  詳しくは会員登録(確か無料で出来る筈)が必要ですが、
[外部リンク] 19, 2021
Economic Outlook
Governor Christopher J. Waller
At the Center for Financial Stability, New York, New York

引用はHTMLバージョンから行います。

・バランスシート政策を論点にするというお話ですが・・・・・・・・

冒頭から見ますと、最初のご挨拶パラグラフが、

『It is a pleasure to speak today at the Center for Financial Stability, and I look forward to our conversation. Let me take the next several minutes to speak about the continued improvement of the U.S. economy, recent inflation data, and their implications for monetary policy.1』

『I will also discuss the Federal Open Market Committee's (FOMC) recent decision to begin reducing monthly purchases of securities and how incoming data may affect the pace of tapering. Finally, I will address issues concerning the size of our balance sheet.』

経済と物価の話の後は金融政策、なかんずくバランスシート政策の話をするようですの。



・物価見通しがどこからどうみても「トランジトリー」ではなくなってサガランチ会長化しておられる

『Let me start with my views on the economy. Since I last spoke on the subject exactly a month ago, the basic shape of my outlook hasn't changed: The economy continues to grow and add jobs at a strong pace, making steady progress toward the Federal Reserve's goal of maximum employment.』

見通しは特に最近になって変更をしてはおりません。

『New data shows that employment gains were better than first reported in August and September and were back to a strong level in October. But we also have learned that supply constraints-both bottlenecks and labor shortages-are having a larger and more persistent effect on the economy. Due to a combining of those supply constraints with strong demand, inflation pressures are becoming more widespread and may last longer into 2022 than I thought they would.』

最近のデータは良い内容になっているが、財の供給制約によるボトルネックと労働市場の供給制約については、従来の見方よりも大きいし、より持続的であると見ている。この供給制約セットに対して需要が強いので、物価上昇圧力は来年に向けて更に幅広く長くなってくでしょう、と物価がサガランチ会長な話を思いっきりしておって、トランジトリーの文言が無い。

『These factors haven't dented my optimism that the strong recovery will continue but they have raised the risks that supply constraints may limit job gains and output growth, and that inflation may complicate the FOMC's management of monetary policy in 2022.』

でもって来年の金融政策運営は難しいよね、と仰せなのですが、経済の強い回復が続くんだが、一方で供給制約は労働者の増加や生産の伸びに対する制約要因になるというリスクは今の見通しをベースにすると高まっているし、物価の方はサガランチ会長なので、じゃあ2022年の金融政策はどうするんでしょう、ってのが難しいわ、という話ですな、


・インフレの現状に関しては憂慮すべきっぽい説明のオンパレードを最初にぶっかましてきます

雇用の所でも3パラほど使って説明があるのですが、雇用に関してはデルタ株の再流行によって供給制約が起こりやすいですよねーというような話がメインだった感じで、デルタ株再流行するとまたぞろ労働供給に制約が発生して、経済の足引っ張るけど賃金の方は強くなりますし、というような中々悩ましい状況にあるような話とよみました(個人の感想です)

でもってその後が物価の話ですがこれがまたのっけからぶっこむぶっこむ。

『Turning to inflation, inflation has escalated substantially this year, along with a significant rise in inflation expectations.』

のっけから物価は「has escalated substantially this year」と単にrisenとかじゃなくてescalatedと来ていますし、おまけにインフレ期待まで「a significant rise in inflation expectations」という評価でして、もういきなりのキタコレ状態。

『The October consumer price index report showed an unexpected surge in inflation. The monthly print corresponds to an annualized rate exceeding 10 percent, while the year-over-year increase was 6.2 percent-the highest since December 1990.』

と、直近の物価の上昇が飛んでもない状態であるとの認識を示した返す刀で、

『Despite the highest wage gains in years, inflation this year has wiped out any real wage increase for the average worker. High inflation is painful to Americans who have little choice about the goods and services they buy for everyday living. Prices are up significantly at the grocery store, which is a major problem for many individuals and families.』

物凄い勢いで物価上昇しているのにお賃金がさほど上がらず今の状況は特に平均以下の層にとってペインである、と更にぶちこんだ上、さらに・・・・・・・

『Unlike earlier this summer, price pressures are no longer concentrated in a few categories, they appear to have broadened.2 There has been a notable increase in the prices of energy, food, goods, and services as well as the cost of owning a home.』

夏の始まりの頃の物価上昇と違い、最近は物価上昇の裾野も広がっており、エネルギー、食品、財、サービス、レントなどにも物価上昇が起きてる、ってエライ勢いで引き締めフラグを立てております、さらに今回のウォーラーさんの説明は容赦なくてですね、

『Even trimmed mean measures of inflation that exclude some big price increases, such as the Cleveland Fed and the Dallas Fed measures, report inflation rates above the Fed's 2 percent target.』

『Diffusion indexes of price changes, which are often useful in detecting turning points in the data, show an increasing number of categories with 3 or 12-month inflation exceeding 3 percent, compared with earlier this year.』

刈込平均や、3Mとか12Mとかの物価上昇度合いのDIとかまで持ち出して物価が高杉晋作であると仰せです。


・賃金動向に注意、というか既に賃金の強さがキテルヨーとの説明

『I expect that these pressures are related to both supply constraints, which may be beginning to improve, and strong demand, which shows no sign of abating.』

でもって物価上昇圧力に関して、supply constraintsの方は改善が徐々に起きつつあるものの、strong demandの方は、which shows no sign of abatingということで、こっちがそう簡単に落ちてこないでしょう理論になっております。

でもってその「やたら強い需要が落ちにくい」理由に賃金動向を持ち出しております。

『Wages continue to grow quickly on a more sustained basis than they have in more than 20 years, most recently reflected in a striking increase in the employment cost index, which considers both pay and benefits. Wages and employment costs seem to be widespread across industries and among businesses of different sizes. Crucial to the path of inflation will be whether we see input cost increases consistently reflected in final goods prices. Our business contacts report that companies are comfortable passing along these cost increases to their customers.』

どうもお賃金がさすがに茲許の物価動向と労働供給制約もあり強い状態になっていて、なんせ「Wages continue to grow quickly on a more sustained basis than they have in more than 20 years」な訳ですが、これによって勿論良い事もあるのですが、インフレーションのパスという意味ではこのお賃金の上昇に伴う労働コストの価格転嫁も進んできているというアネクドータルなお話もありまっせ、と来ています。


・物価上昇圧力は一時的な供給制約から来ているから金融政策で対応しなくてよいという考え方は一理あるが今の状況は・・・・・・・

次のパラから金融政策絡みになります。

『It has been argued that because price pressures connected to supply constraints are transitory, they will come to an end, so monetary policy does not need to respond to temporary price pressures.』

「一時的」連呼していればとりあえず金融政策対応はスルーでよかバイ、という論点についてという時点でぶっこみの予感がしますが・・・・・・・・

『I find this argument puzzling for a few reasons.』

パスリングとな。

『First, all shocks tend to be transitory and eventually fade away; by this logic, the Fed should never respond to any shocks, but it sometimes does, as it should.』

まず「一時的なショックで将来フェードアウトするものは、基本的にはFEDは反応すべきではないのですが、ゆうて時々は反応するし、反応しないと行けない事もありますよ。

『Second, the macroeconomic models we use to guide policy typically have cost shocks built in that cause inflation to move. In those models, appropriate monetary policy responds to these inflation movements; it doesn't ignore them, even though they are transitory.』

ワシらの使うマクロ経済のモデルでは、典型的なコストショックでインフレが起きるとき、そのショックが一時的であるとしても、無視するのはイクナイとお告げされておる。

『Finally, the choice to take a policy action depends on how large the shocks are and how long they are expected to persist. To make this point clearer, consider a snowfall, which we know will eventually melt. Snow is a transitory shock. If the snowfall is one inch and is expected to melt away the next day, it may be optimal to do nothing and wait for it to melt. But if the snowfall is 6 to 12 inches and expected to be on the ground for a week, you may want to act sooner and shovel the sidewalks and plow the streets.』

一時的だから対応しなくて良いのか、という点に関して「1インチの積雪で翌日溶けるなら何もしないけど、積雪が6〜12インチほどになって、1週間残る、ってことになりそうだったら皆さんも雪かきするでしょ」という例を出しています。なんかうーんって感じですが(^^)。

でもってウォーラー理事としては、

『To me, the inflation data are starting to look a lot more like a big snowfall that will stay on the ground for a while, and that development is affecting my expectations of the level of monetary accommodation that is needed going forward.』

ウォーラー理事にとっては、現状のインフレーションのデータを見ると、「先行きの金融政策において金融緩和のレベルを調整(ようは縮小)するレベルの大雪のように見えて来だしています」だそうで、先日来のFED要人発言が、タカ派の方がギャースカ言うのは仕様だからどうでもよいのですが、先般ネタにしてSF連銀のデイリーにしても、こちらのウォーラー理事にしましても、「インフレーションはトランジトリー」とは言い難くなってきている、という話になっていますな。

しかしまあ何ですな、それだけ10月のインフレーションデータが(ノ∀`)アチャーって感じだったのでしょうけれども、米国債券市場様におかれましては、何であれ10月のインフレーションデータの前にいきなり踏み上げ御所相場やりやがったのよ、直後のCPIで逆転するなら踏み上げ御所すんなよとは思いました(踏まれた腹いせではありませんよ!!!)。



・インフレ期待について:動向を注視というかようは落ち着いてくれやーという認識

『Inflation expectations on the part of the public also play a role in the conduct of monetary policy.』

次のパラグラフはインフレ期待についてです。言ってることの趣旨は上記までの流れでお察しの通りの流れでして、

『Two surveys of consumers-by the University of Michigan and the New York Fed-show medium inflation expectations running over 4 percent, and bond investors are requiring over 3 percent compensation for future inflation and inflation risks. It is very concerning to me that households and markets are no longer expecting us to keep inflation near our 2 percent target over the next three to five years.』

一部のサーベイデータや市場のTIPSによる今後3-5年間のインフレ期待がワシらのマンデート2%から上方に乖離しておるのは「It is very concerning to me」であると仰せです。

『Now, it is true that there is some evidence that these consumer survey measures of future inflation tend to move around a lot based on changes in current inflation. So I hope these large movements in inflation expectations are-wait for it-transitory and will come back down as bottlenecks and labor shortages resolve themselves over the coming months.

とは言え、この辺のデータに関しては足元の物価状況に引っ張られやすいという特性があるので、単にこれらが足もとでの物価急上昇を受けての現象である、と希望しておりますとの事なので、さすがに今時点で決め打ちをしている訳ではない(というか決め打ちでインフレ期待のアンカーが上に抜けたって認識だったら金融緩和縮小どころか引き締めしないといけなくなるからそら当たり前ですけどね)ですな。

『But if these measures were to continue moving upward, I would become concerned that expectations would lead households to demand higher wages to compensate for expected inflation, which could raise inflation in the near term and keep it elevated for some time. This possibility is a risk to the inflation outlook that I'm watching carefully.』

しかしながら、これらの数値が仮に今後も一段高になるようであれば、家計のインフレ期待上昇からのお賃金上昇圧力、という方向になってインフレサイクルを強化することになってしまい兼ねませんので、今後の動向には注意深く観察したい、とのお告げ。


・ということで以下が金融政策へのインプリケーション

さて、ここまで来て金融政策の話ですが、

『So, what are the implications of all these considerations for monetary policy?』

キタコレ。

『The economy made faster progress in 2021 than most of us expected back in December 2020. This substantial progress toward our dual mandate goals allowed us to begin reducing the $120 billion a month in asset purchases that are aiding the recovery by steadily providing accommodation to financial conditions.

When we started tapering a few days ago, it happened several months earlier than was expected by market participants in the early months of 2021. We cut both the amount of Treasury securities purchases to $70 billion per month from $80 billion per month, and the amount of agency mortgage-backed securities (MBS) to $35 billion from $40 billion. We will make another $10 billion and $5 billion cut to the monthly purchases in mid-December.』

ここは今やってるテーパリングの説明ですが、ここから先行きの話になります。


・来年はテーパリングの速度を速めるのが適切であるキタコレ!!

『The next few months will be critical, however, in determining how the tapering process plays out.』

「The next few months will be critical」ですってよ奥様♪

『The Committee has been very clear, in the months leading up to our decision, and in making that decision, that the pace of reducing asset purchases would depend on progress toward our dual mandate goals. If COVID or some other factor substantially slows the recovery, hindering the progress toward maximum employment, the FOMC could slow the taper. But if the economy makes quick progress toward maximum employment or inflation data show no signs of retreating from their currently high readings, the Committee may choose to speed up the taper, which would position it to accelerate subsequent steps in tightening monetary policy if necessary. 』

確かにテーパー開始時に「状況に応じてペースは変わる」とは言ってましたけど、普通そういうのは「余程の飛んでも無いことが起きなければオートパイロット」という筈なのですが、ウォーラー理事は一味も二味も違いました。

『The timing of any policy action is a decision for the FOMC, but for my part the rapid improvement in the labor market and the deteriorating inflation data have pushed me towards favoring a faster pace of tapering and a more rapid removal of accommodation in 2022.』

ちょwwwwwwwww

労働市場のラピッドな改善と、データオリエンテッドに見た物価の状況は、ワシをして来年にはテーパリングの加速を望む、ってエライ勢いのぶっこみでして、テーパー決定して3週間でもうペースの加速とか言い出すの、タカ派の看板ぶら下げた人が言うなら兎も角、理事がぶっこんで来るのは何ちゅうかかんちゅうか。


・とは言え利上げに関しては急いでいる感を出していないのですな

次のパラグラフは利上げの話になります。

『Another policy action already being discussed in public by market participants is the timing of the first increase, or liftoff, of the target range for the federal funds rate.』

はいはい利上げネタ利上げネタ。

『The FOMC has described the conditions that must be met to consider liftoff. They are when the economy has reached maximum employment, and when inflation has risen to 2 percent and is on track to moderately exceed 2 percent for some time.』

これは利上げのガイダンス文言。

『Assuming inflation expectations are well-anchored, I judge that the timing of liftoff is any time after both of these conditions have been met.』

インフレ期待がウェルアンカードされているという条件月ですが、利上げは両方の(というか雇用の)マンデートが満たされるまでは利上げせんでよろし、と利上げの方は急がない、というお話でして・・・・・・・・・

『I believe the condition for inflation has been met and we are making great strides towards achieving the employment leg of our mandate. I will be looking at the incoming data to determine when we have achieved both these criteria.』

ここは物価は行ってるけど雇用が行ってない、というまあ普通の見立て。

『After that point, whenever the Committee ultimately decides to raise the target range for the federal funds rate from zero, monetary policy will still be providing an extraordinary extent of support for the economy-short-term interest rates will still be very low, and the large amount of securities holdings on the Fed's balance sheet will continue to put significant downward pressure on longer-term interest rates.』

多少利上げしたって政策金利は中立金利よりも大分低いし、資産買入のストック効果もあって金融政策は緩和的ですよ。という感じで利上げ前のめりは出さないのですよね。これはタカ派連銀総裁も同様で、先日ネタにしたようにタカ派最右翼でも今の時点では来年の利上げ年2回なんですよね、


・資産買入の話が長くなっていまして、おそらく利上げよりもバランスシート縮小に重点を置いて行きそうな感じが(個人の感想です)

『This fact leads to another policy action that the FOMC needs to consider: when to begin reducing securities holdings.』

テーパーリングじゃなくて「ランオフ」の方ですね。買入資産の残高が減る方の話(テーパリング完了しても残高は減らない)。

『It is important to remember that the FOMC makes monetary policy decisions with the best interest of the American people in mind and not based on how these actions affect the balance sheet. 』

『Between March of 2020 and today, the Fed's securities holdings have increased by $4.2 trillion to stand a bit over $8 trillion. These holdings are about 35 percent of the level of annual real GDP. This percentage sounds quite large, but the Fed's share is not out of line with what is found on the balance sheets of other advanced foreign economies' central banks.

『For example, our share is larger than that of the Bank of Canada, but it is about the same as the Bank of England's, and much smaller than the shares of the European Central Bank and the Bank of Japan.』

資産買入の期の話を始めましたが・・・・・・・・・・・(しかも対GDP比の国際まで)

『One must remember that there is no economic theory that tells us what the optimal size of a central bank balance sheet should be. So, just because our balance sheet is "large" does not mean there is anything wrong with it. However, arguments can be made that we should reduce the size of our balance sheet. 』

中銀のバランスシートの規模がどうあるべきかという定説はないのでバランスシートがでかいのが悪かどうかは分からんけど、バランスシートを縮小すべしという議論は起きる訳でして・・・・・・・・

『First, we expanded it for emergency reasons due to the pandemic. As the emergency passes, we can undo those actions and get the balance sheet down to something close to its pre-pandemic trend.』

緊急事態で増やしたものは緊急事態が終了したら減らすべき、というのには百理あるとの仰せで、どこぞの昭和温泉旅館金融政策を絶賛増築につぐ増築中のどこぞの中央銀行は爪の垢を煎じて飲んでほしい。。

『Second, by doing so, we free up balance sheet space in the event we need to expand it in the future to deal with economic shocks.』

縮小しておけば将来のショック対応もやりやすい。

『Third, the private sector appears to be inundated with liquidity, as evidenced by the large take-up at our overnight reverse repurchase agreement facility. Draining some of this liquidity would help maintain smooth market functioning.』

お為ごかしの理由って感じですが、FEDが特にONRRPで短期市場にデカいシェアをもっていることによって、市場の流動性が維持できていない、というような例にあるように中銀がバランス抱えることによる市場機能の低下も解消されますよ、と来ました。

ここからまあ大体お察しの話だと思うのですが次のパラグラフは・・・・・・・・・


・資産買入の再投資を早期に停止してバランスシートの縮小を図るという話

『Going forward, the Committee will need to decide what type of reinvestment policy to have in place.』

保有銘柄の償還再投資を止めるのを決定する必要がこの先ではあるんでネーノと来まして。

『Currently, when securities on the Fed's balance sheet mature, the proceeds are reinvested in new securities, keeping the balance sheet growing in line with net purchases. Under this policy, when net asset purchases cease, reinvestment will keep the balance sheet constant at the size at that time. Based on past experience, an effective way to gradually reduce the balance sheet to a more efficient level is to change that reinvestment policy to limit, or cease, reinvestment. Allowing this "runoff" was the main way the FOMC shrank the balance sheet before the pandemic.』

いわゆるランオフのお勧め来ました。

『I expect the reinvestment strategy will be heavily influenced by the Fed's experience with this policy between 2017 and 2019. During that time, the FOMC recognized that the monthly maturity of securities was lumpy; some months there were many securities maturing, and others few. The FOMC ensured a gradual and predictable roll-off of securities that allowed market participants to plan for the Fed's gradual retreat from the Treasury and MBS markets, which was done by instituting monthly redemption caps that gradually increased over time. I would support a similar process when the time comes to alter reinvestment policy.』

前回のランオフを参考にしながらやるのでエエンデネエノとのこと。

『As securities holdings declined, so did reserves in the banking system. In mid-September 2019, upward pressures emerged in funding markets as reserves dropped to about $1.4 trillion or 6.6 percent of GDP at that time. Most thought the Fed's balance sheet could be reduced further. In fact, the median of the respondents to the June 2019 primary dealer survey conducted by the Federal Reserve Bank of New York indicated reserves could fall to $1.2 trillion.3 But, the underlying level of reserves wanted by financial markets seemed to be more than we anticipated. In response to the emerging pressures at that time, the Fed stopped redemptions and instituted a number of actions over a few days that boosted reserves to at least the level seen in early September of that year.4』

保有証券のランオフに加えて超過準備水準の縮小も提案していますな。この辺りは前回の動きを参考にしながら実施したいということのようです。

『With this experience in hand, we will need to proceed with caution with future securities redemptions. That said, clearly today's balance sheet is elevated, and we can decrease our holdings. Should we drain reserves too quickly, we have a new tool to help correct this action should our pace of runoff prove to be too fast again. The standing repurchase agreement facility provides a backstop in cases where demand for liquidity is more than the Fed otherwise thought. Counterparties can come to the facility and obtain financing for their Treasury securities.』

『Of course, I do not anticipate reducing reserves to a level where this tool would be used, but it is nice to know that, as we move forward, we have an additional support available to us that we did not have in 2019.』

ただ、このランオフと超過準備縮小について特に威勢よく過激にやれとかそういう話では無いのですな、うんうん。


・ということで最後も正常化方向へのお話をしておしマイケルでした。

『To close, I have outlined how I see the economy evolving and mentioned several policy steps in the future that underly that outlook. The tapering of our asset purchases has started and should continue over coming months. Then the Fed will turn to normalizing other aspects of monetary policy as the economy continues to recover from the severe COVID shock we encountered last year. I believe that policy may need to pivot to a faster taper based on incoming data that I will be monitoring.』

結局殆どネタにしてしまいました(汗)
 


お題「9月会合議事要旨ネタで超今更ジローすいませんすいません」   2021/11/19(金)08:03:20  
  だいぶ遅くなってしまいましたがそろそろ片付けておかないとマジで忘れそうなので(汗)。

〇日銀の超虫干しネタで恐縮ですが9月会合議事要旨ネタで勘弁ナリ

9月終わりですから何せコロナ緊急事態宣言中の会合の議事要旨ですから割り引いて読みますが・・・・・・・

9月会合議事要旨、実施されたのは9/21-22なのでだいぶ過去の話ですね。
[外部リンク] 2019 年頃の平均的な伸びに回復していると指摘した。』

その状況で物価目標2%達成したら一般労働者は実質減収になるんですが・・・・・・・・・・

『別の一人の委員は、雇用や賃金は回復基調にあるが、感染症拡大前の状況に戻るには時間を要するとの見解を示した。』

感染拡大前の状況というのが所定内給与の伸びが前年比+1%前後だそうなのですが、それにも時間を要すると仰せになっておりまして、いや別にその見方自体はまあそんなもんじゃろな、と思うのですが、いやあの一般労働者の所定内給与が+1%くらいしか伸びない世の中のどこで「所得から支出への前向きな循環メカニズムが強まる」のかがさっぱり理解できないんですが、せめてさっきの人も含めてこの辺りの指摘をしている政策委員の方々くらいは「前向き循環メカニズム」の表現に留保意見を入れて欲しいわと切に願いますし、いや真面目な話、この「前向き循環メカニズム」って昔から日銀の大好きなキーワードというかバズワードなんですけど、ちょっと定義を再度きっちり説明して頂きませんと困りますなあという感じがしましたですよ。

『先行きの雇用者所得について、委員は、経済活動の持ち直しや企業業績の改善を受けて、持ち直していくとの見方を共有した。 』

「持ち直していく」ですからね、雇用者所得が力強く上昇する訳でも無いのに、どこから「前向きの循環メカニズム」が発生するのか、たぶん一般労働者でありますところの不肖このアタクシにはさっぱり理解致しかねますが、まあなんせ「給与が増えないなら株や投資信託で収入を得ればいいじゃない」というマリーアントワネット理論が平然と登場する(ちなみに今回も出ていますのでお楽しみに)政策委員会・金融決定会合でございまして、まあ上級民の考えることはよくわかりませんですわ、あははははははは。



・最近の商品市況の上昇と実体経済の関連についての議論パートが香ばしい件について

物価の現状部分はまあどうでもよいのでパスしまして先行き部分を鑑賞ですが、先行き見通しに関しても別に面白くは無いので、その後にある「物価の先行きに関連し、委員は、最近の商品市況の上昇の転嫁やその実体経済との関連について議論した。」って所から鑑賞します。

『物価の先行きに関連し、委員は、最近の商品市況の上昇の転嫁やその実体経済との関連について議論した。』

『ある委員は、現時点では、原材料コスト上昇の消費者物価への波及は限定的であるが、経済正常化の進展に伴い、需給ギャップの改善が実現すれば、そうした動きは強まっていくのではないかと述べた。』

理屈の上ではそうですな、理屈の上では(棒読み)。

『別のある委員は、エネルギー価格の上昇や、原材料コスト上昇に伴う食料工業製品の値上げといった身近な財・サービスの価格上昇は、総合的な物価指標の動きと乖離し得るため、その消費行動に与える影響について注意してみていく必要があると述べた。』

頼む、もうちょっと分かりやすく説明してくれ。たぶん「総合物価が上がらなくても身近なものが上がるとそれで消費が落ちるので注意しないと行けないよね」って言いたいんだと思うのだが。

『一人の委員は、企業が資源価格上昇によるコスト増加を製品価格に転嫁できなければ、設備投資や人件費の抑制に繋がり、ひいては所得の増えない家計が消費を抑制することになるため、持続的な物価上昇を実現するためには、そうした悪循環を変化させていく必要があると指摘した。』

お、良い事をおっしゃいますね!!資源価格上昇によるコスト増加を抑制するために円安を阻止したら如何でしょうか???マイナス金利政策の撤回とか簡単で良いと思いますよ(超棒読み)。

『別の一人の委員は、国内ではコスト上昇の価格転嫁が難しい状況が続いているとの認識を示したうえで、そうした状況に変化が生じるかを見極めるにあたっては、成長分野への労働力移動や企業の新陳代謝の促進、イノベーション力や収益力の強化に関する進捗を注視すべきであると述べた。』

えーっとですね、理屈として言いたいことは分かるんですが、それって時間軸が全然違う話だと思うのですけれども、どういう時間軸で考えているのよ????????

この後の経済物価先行きリスク要因にも???な部分はあるがまあどうでもよいのでパスする。


・まあ予想通りの話ししかしていないが当面の金融政策運営9月号

気候変動オペの執行部提案説明部分はぶっ飛ばして『.金融政策運営に関する委員会の検討の概要 』に参る。

『委員は、金融政策運営に関連する各種の留意点についても意見を述べた。』

ということで途中から読みますが、まずは皆様による言いっぱなしコーナーを鑑賞します。

『一人の委員は、海外では、インフレ率の高まり等を受けて資産買入れの縮小に向けた動きを開始した中央銀行もあるが、わが国では、「物価安定の目標」の実現には時間がかかると予想されることから、3月の「点検」により持続性と機動性を増した「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」のもとで、強力な金融緩和を粘り強く続ける必要があると述べた。』

単に地蔵の癖に「3月の「点検」により持続性と機動性を増した」とは何のことでしょうか。しかもこの時だって機動的にやったのは九龍城塞金融政策の増築であって、全然機動じゃないんですけどね。

『別の一人の委員は、ワクチン接種が先行する国々では、経済が正常化し、ペントアップ需要が高まる中で、コロナ禍に対応するための経済政策を徐々に手仕舞う動きがみられているが、わが国では、経済正常化以降に予想されるペントアップ需要の強まりを、2%の「物価安定の目標」の達成に繋げていくことが重要であると指摘した。この委員は、そうした海外情勢のもとで、イールドカーブ・コントロールの枠組みにより金利上昇を抑えることは、わが国の相対的な金融緩和度合いを高め得ると付け加えた。』

なるほど。ところでさっきのパートで皆さん「最近の商品市況の上昇の転嫁やその実体経済との関連について議論した。」ようなのですが、海外対比で相対的に緩和度合いが高まるのであれば、為替市場の円安が一段と進行して、商品市況の上昇に円安のダブルパンチになると思うんですが、その辺はどうご認識なのでしょうかしら???いやまあ別に輸入コストが上昇するのが無問題ですよ、っていう論者のご意見ならば別に全く問題無いのですが、まさかとは思いますがこの委員さん、輸入コスト上昇による企業収益への悪影響を懸念したりはしていないですよね〜(棒読み)。

『この間、ある委員は、需給ギャップと予想インフレ率を高めるべく緩和姿勢を強めることで、経済の回復と「物価安定の目標」の達成を早期に実現する必要があるとの認識を示した。』

はいはい片岡さん片岡さん。


・政府との連携云々で色々と斜め上の意見がボロボロと出ているのは実に頭がクラクラしてまいります

『政府との連携に関して、一人の委員は、コロナ禍において効果を発揮してきた財政政策と金融政策のポリシーミックスは、経済が正常化していく脱コロナ禍局面においても重要であると述べた。』

まあこれは9月の時点だから仕方ないのですが、直近に至ってはとうとう高止まりするインフレについて全部中央銀行のせいにされたらタマランチ会長とばかりに、FED高官の皆様が「財政支出による需要増もインフレに影響」とか「先行きはコロナ対策の財政臨時措置が縮小することもインフレの鎮静化に効く」というようなお話をおっぱじめておられまして、いやー中々味わいがあります。

『別の一人の委員は、ポスト・コロナの経済社会と政策について、政府とビジョンを共有すべきであり、具体的には、財政政策と金融政策の連携はもとより、気候変動対応や成長促進、経済構造の転換などにおいても方向性を共有することが望ましいと指摘した。』

だから何なんですか???というかそういう話は中央銀行の仕事じゃないでしょ。

『ある委員は、感染症への対応に加え、デジタル化や脱炭素化という重要な課題にわが国が取り組んでいくうえで、政府と本行が、同じような長い時間軸も意識しつつ、それぞれの役割を果たしていく必要があるとの見解を示した。』

日銀はきちんと決済システムを回して信用秩序を維持してマクロ経済の安定化を図っていればよいのであって、DXとか脱炭素とか政府にやらせておけばとしか申し上げようがないし、大体からしてそういう話しは物価目標を達成してマイナス金利だの長期金利操作だのというような異様な政策から脱却してマクロ経済の安定化を達成してから言えよこのデコスケ。


・9月会合のマリーアントワネット理論はやや進化しておられましたなw

『そのほか、一人の委員は、9月積み期から特別付利の適用が始まった「地域金融強化のための特別当座預金制度」について、金融調節に支障がないか注視していきたいと述べた。』

早速支障が出たのはクソワロタ。

『また、ある委員は、余資を現預金で保蔵する家計が投資信託などに積極的に投資するようになれば、配当収入を通じた可処分所得の増加が期待されると述べたうえで、金融政策の効果波及を高める観点からも、金融資産投資についての理解浸透を図るべきであるとの認識を示した。』

もともと「給与が増えないなら投資信託を買えばいいじゃない」だったのですが、給与が増えないのに何で投資信託買えるのかとか、そもそもそういう家計だったら投資したもので発生する含み損への耐性が全然無いんだからアカンヤロ、みたいなツッコミをされるとアカン事に気が付いたのかもしれませんが、マリーアントワネット理論が若干進化して「余資を現預金で保蔵する家計」に進化しました!!!!!!!

・・・・・・しかしですね、今日び「いざという時のお金」とか「住宅購入や子供の教育資金などに充てるためのお金」なんかじゃない意味で「余裕資金はこれこれほどあるわ〜」という家計がオール現預金ってのはさすがに想像しにくいのですし(個人の感想です)、今の日本の状況だとそこまで余裕ぶっこんでる家計ってどの程度いるのやらという気もする訳でございまして、まあ何だかなあという感じです。

ところで「金融資産投資についての理解浸透を図るべきである」とのことですが、金融広報中央委員会ってえのがございまして、こんな意見を毎度どどーんと書かれると情報サービス局カワイソスだな、というのを今更ながらに思いました(涙)。


・気候変動オペに関してのところは華麗にスルーしながら悪態のみ

『続いて、委員は、気候変動対応オペの制度設計について議論を行った。』

ってのがあるので読むんですが、その一発目から

『ある委員は、対象となる投融資について、大まかな類型を示しつつも、具体的な判断は金融機関に委ねる仕組みとなっており、本行のミクロの資源配分への関与を極力避けることが可能であると指摘した。』

そもそも気候変動に対して有利なバックファイナンスをする、といってる時点でミクロの資源配分に全面関与していますが、という感じですが、以下「中央銀行がミクロの資源配分に関与するのを回避している仕組みですよね」というエクスキューズが並ぶだけなので華麗にスルーしますが、その先に、『更に、委員は、気候変動対応オペの運用にあたって留意すべき事項についても議論を行った。』から始まる部分がありまして、そこのケツにこういうのがあってワロタ。

『何人かの委員は、本行の説明責任の観点から、気候変動対応オペの政策効果を検証していくとともに、気候変動が物価面などマクロ経済に与える影響など、関連分野の調査・研究を深めていく必要があると指摘した。』

えーっとすいません、そこまで言うなら先行してやっていた「成長基盤強化貸出」の政策効果の検証を是非やって欲しいですし、まあそれ以前の問題で「量的・質的金融緩和政策」の検証につきまして、物価目標が達成できない言い訳はもう結構ですので、どうやったら日本銀行の政策で物価目標を達成できるのか、という検証をして頂きまして、日本銀行だけではなく、他の外部要因も必要というのであれば、マイナス金利だのYCCだのオーバーシュート型コミットメントだのというようなものは潔く撤回して頂きたいんですけどねえ。


・・・・てな感じですな。政策面に関する議論の所は本当に読む部分が無くなったわという感じです。そのうち委員の議論パート全部飛ばして事務局の情勢判断発表だけ読み出しそうですわwww
 


お題「SF連銀デイリー総裁の講演はたぶん執行部系のビューの筈だから読んでみるという企画です」   2021/11/18(木)08:05:54  
  ほうほうそうですかそうですか。
[外部リンク] 午前
米大統領、FRB次期議長を感謝祭前に指名=ホワイトハウス報道官

パウエル続投で良いと思うんですけどねえ。

〇だいたい中立派のSF連銀デイリー総裁が発言しておられますな

URLがクッソ長いのでハイパーリンクはちゃんと付けましたが文字列の途中までにしてます。
[外部リンク] in a Time of Uncertainty
Mary C. Daly, President and Chief Executive Officer
Federal Reserve Bank of San Francisco

The Commonwealth Club of California
San Francisco, CA
November 16, 2021

・基本的な説明は「利上げ判断するのはまだ早い」ですけれども・・・・・・・・・・・

冒頭の部分(と結論の部分)を見ますと、やはり米国様におかれましては「FRBのインフレ放置プレイは実に怪しからん」という批判が相当厳しいんじゃないかと思うのですが、雨人の一般的な論調っていうのがどこにあるのかよく分からんので想像するだけなんですけどにゃー。

『The very worst of the pandemic looks to be behind us-a welcome relief. But the impact of COVID and its ongoing threat continue to disrupt and delay the full recovery of the economy.』

と、そもそも経済の完全回復にはまだ遅れている、というところからぶち上げるので、そういう意味ではハト派かと思わせるのですが、

『Worse perhaps is that we don’t know how long any of this will last. We are in flux-limbo-waiting for the pandemic to be done so we can move on to whatever the new future holds.』

『But waiting is hard, and it’s tempting to want to act. To want to respond to what we see today as if it’s a clear signal of what we will see tomorrow.』

『Action, after all, feels empowering.

『But feeling empowered and empowering our future are two different things. Acting without clarity is risky. It can lead to decisions that have costly unintended consequences, box us into outcomes, and make the flux we feel today a more persistent feature of our economic future than it needs to be.』

最初の「フルリカバリーはまだです」というのはハト派話をするというよりも金融正常化を引っ張るFEDに対する批判に対して「足もとのインフレを止めようと思って利上げを急ぐとやり過ぎリスクがある」という話をしたいがためのお話のようですな。

でもってデイリー総裁って基本的に(というか最近のSF連銀がそうなのですが)執行部系みたいな感じでエコノミスト系の方が続いている(イエレン→ウィリアムズ→デイリーの順番)のですが、最近は若干独自色も出す、という感じなので、概ねこの辺を見ておくとセントラルビューが読めるわ、と個人的には重宝している人です(個人の感想なので本当にセントラルビューなのかは責任持ちませんよ)。もちろんパウエルとクラリダを見てるのが一番のセントラルビューなのですが、最近のパウエルとクラリダは公式文章(声明文など)と自分たちの発言のトーンをきつくしたり緩めたりというのを意図的に(個人の感想です)調整しながら説明しやがる(個人の感想です)ので、一本だけ見ても実は前後の流れを考えないと真意がよくわからん、と思っているので意外に使い方が難しくて、ワンボイスで出て来る地区連銀総裁のうち、執行部に近い面々をみているのが良いのかな、と思っているので何気にデイリーさんオヌヌメ。

『Today, I’m going to talk about how the recognition of ongoing uncertainty affects monetary policy and the Federal Reserve’s dual mandate of price stability and full employment. And about why the Fed is taking a vigilant and measured approach as we navigate the long tail of the pandemic.』

『But before I get too far along, I want to remind you that the views I will express today are my own and do not necessarily reflect those of anyone else within the Federal Reserve System.』

ということで始まりますが、最初は『Taking Stock of the Economy We Have』という小見出しが入りまして、物価動向と雇用状況の説明になっております。物価と雇用の現状に関しては纏めの所だけ読みますと、

物価については・・・・・・・

『Given the factors boosting prices that I’ve just described, I expect a moderation in price pressures as the pandemic recedes. Consumers will likely pivot back to their normal bundles of goods and services-spending some time with their new home entertainment centers, but also going to movies, concerts, dinners and, hopefully, holiday parties.』

非常に正統的というかエコノミスト的というかな説明ですね、と思いますが、コロナの影響が弱まっていく中で、今ペントアップだのでクソ盛り上がっている財やサービスの需要に関しては徐々に通常モードに落ち着く、ただしサービスについては対面型中心に挽回消費が起こる、ということですので、需要爆発による物価上昇はモデレートになるってえ話をしていますよね。

『Similarly, as fiscal support rolls off and many households move their savings back to historically normal levels, demand will likely become more in sync with the overall strength of the economy. Production and supply chains should also catch up and repair, reducing bottlenecks and easing the pressure on prices.』

でもって財政のコロナ対策大盤振る舞いが一段落し、コロナで予備的に増やしていた家計の貯蓄も大放出祭りによって元に戻ればそれ以上の放出祭りが無くなるので、そっちからの過剰需要も無くなり経済は巡航速度になっていくでしょう、と来まして、サプライチェーンの問題なども解消に向かうでしょう、という非常にセントラルビューなお話をしています。ただしその時期に関しては何も言ってないので利上げ時期をどう判断するとか言うののインプリケーションは有りませんが。

『As these things happen, we should return to the typical dynamics that drive the economy.』

という前提の元で経済(というかまあ物価のパートなので物価ですが)がいつもの巡航速度におちついて来るでしょう、という話になりますわな。

しかしまあ何ですな、甚だ味わいがあるのはこの講演の中で(というか最近のFED高官の講演で経済物価情勢の話をすると全部そうなのですが)ここから先の物価落ち着きのためには財政大盤振る舞いの抑制が前提になっている、ということでして、ついこの前「財政政策と金融政策のコーディネートで」とかいうのを各国中銀の方々が仰せになっていた筈でしたが、ほんの1年でもはや「財政大盤振る舞いすると物価が止まらなくなるから止めて欲しいんですが」というのを割と露骨に説明する事態になっておるわけでございまして、一方で相変わらず財政と金融の連携がどうのこうのとか言い続ける日本ってどんだけ周回遅れしてるんだよという感じですな。


雇用についてはあっさり味でして(そもそも全体的に長くないのですが)、

『These behaviors are understandable reactions to an unprecedented shock. As COVID recedes, I expect people to settle in, land a job they want, and return to the labor market to support their families and build a career.』

『And history supports this prediction. Although labor force participation tends to lag behind falling unemployment, workers do come back. We saw this in the last expansion and in most expansions before that.7 In other words, it’s too early to count out the millions of people sitting on the sidelines.』

雇用に関してはコロナの完全脱却になっている訳では無いので、その要因による雇用市場に出れない人、というのが相応に存在していて、今後もこの人たちの戻りには時間が掛かるので、失業率がサクッと低下したとしても、労働参加率が戻ってくるのにはラグがありますよね、ということで、最終的には・・・・・・

『To summarize, although inflation is high and the labor market seems tight, when we dig into the data, it’s easy to see that some of what we observe today reflects the ongoing effects of the pandemic. This makes it harder to conclude that we are facing a completely new world that will persist once the worst of COVID is behind us.』

まあ要するにコロナ完全脱却の下で高インフレも落ち着くし(飛ばしましたが物価の現状に関しては「高い」と明言していました)雇用市場も完全雇用に向けてノーマライズしていきますよ、という定性的な説明をしておりますが、時期についてはこの辺では触れないのがチャーミングと言えばチャーミング。


・物価高の金融政策対応を求める声もあるが急いではいけないと主張

次の小見出しが『Getting to the Economy We Want』ってなっていて、もうこの小見出しの付け方の時点で「利上げを急げという人もいますが、経済は実は我々に望ましい方向に向かっている途中なんですよ」と早期利上げ論をけん制する形になっています。

まあ何ですな、基本的に執行部系としては「利上げは引っ張れるものなら引っ張りたい」という発想がベースにあって、そうは言っても(先日のFOMC後会見でも明らかなように)インフレ放置民とは怪しからんという外野からの(どころか変態仮面のような内部からの突き上げも含めた)批判にどう説明していきますか、というターンに既に入っている感じが(とくに最近のFEDセントラルビュー派の高官発言を見ていると)する訳でございまして、そうなると「トランジトリーでおまいら何か月粘れるの??」って事になるから来年の前半は久々にオラやる気が出てきただ!!!って感じで今から脳内アドレナリンの用意に余念のないアタクシなのです(フラグ)。

『Of course, the truth is, none of us is completely certain how the economy will evolve. We can’t say for sure that the eye-popping rates of inflation won’t leave a more lasting imprint on overall price setting. And we don’t know how long it will take for sidelined workers to come back.』

時期についての説明を思いっきり逃げて「不確実性が高い」で誤魔化すのはパウエル会見みたいなのだとそうは誤魔化し切れないですが、講演ですと独演会やってればよいのでこうやって誤魔化すの巻ですねわかります。

『And this is a hard place for policymakers. We have the tools to support the economy if it needs it, and we have the tools to beat back inflation and cool the labor market if necessary. The question is, which of these scenarios will turn out to be true? 』

と来まして、まあこの時点とさっきの部分で概ねお分かりのように「不確実なのだからプリエンティブに利上げして後から先走りだったのが分かっても時すでにお寿司になっちゃうから、それよりも利上げ判断は粘るべき」というロジックになりますよね、ってのはお察しですな。以下確認しますと、

『In the face of this uncertainty, many have argued that we should act preemptively-get ahead of things, rather than fall behind the curve.』

プリエンティブに対応すべきではないか、という論点があります、と来まして、

『This logic has some appeal. If the high readings on inflation last long enough, they could seep into our psychology and change our expectations about future inflation. Households would then expect prices to keep rising and ask for higher wages to offset that. Businesses, of course, would pass those increases on to consumers in the form of higher prices, causing workers to ask for even higher wages. And on it would go, in a vicious wage-price spiral that would end well for no one.』

その論点は利上げによってインフレ期待の沈静化が出来ると、企業の行動や家計の行動も落ち着いてくるので、インフレ抑制効果がある、ってな感じでアピールポイントはあるものの・・・・・・・・・

『Although this would be a deeply disturbing trend should it occur, so far, there is little evidence that this is happening now. Despite the large jumps in measured inflation, inflation expectations in the longer run remain relatively stable and well-anchored around the Fed’s price stability goal.8 This suggests that households and businesses expect inflation to moderate as the global economy emerges from the pandemic.』

そもそも現状でインフレ期待が上振れしている、というエビデンスはほとんどない(キリッ)と来ました。

『And most importantly, these readings suggest that people understand that the Fed will act if inflation begins to look more persistent.』

ここだけパラの途中で切ったのですが、インフレ期待が落ち着いているのは、FRBはインフレがもっと持続的になると見たら行動する、と信じているからインフレ期待が上振れないんです、という説明で、いやだからその部分を今問われているのに循環論法してどうするんじゃ、とは思うけど次に行く。

『But why not take out some insurance-preemptively raise rates to make sure that a painful inflation spiral doesn’t occur?』

ここもパラグラフ分割しますけど、でもインフレスパイラルが起きないように保険的に少し利上げしたってエエヤン?という点に対しては、

『The main answer is that preemptive action isn’t free. Like all insurance, there are costs. And policymakers must balance these costs against the risk of waiting.』

利上げにはコストが掛かります(キリッ)

『Monetary policy is a blunt tool that acts with a considerable lag. So, raising interest rates today would do little to increase production, fix supply chains, or stop consumers from spending more on goods than on services. But it would curb demand 12 to 18 months from now.』

金融政策はブッキラボーなツールで効くのにラグがあります。今利上げしたとしても、別に供給不足が解消される訳でもないし、サプライチェーンが修復する訳では無いし、財に対するペントアップ需要が止まる訳ではないですし、しかも今利上げした効果は1年から1年半たってから出るんです。

『Should current high inflation readings and worker shortages turn out to be COVID-related and transitory, higher interest rates would bridle growth, slow recovery in the labor market and unnecessarily sideline millions of workers.』

でまあ最初のうちにあったフルリカバーしてないって論点がここで回収されますが、フルリカバーでも無いのに利上げしたら後になって景気が落ちてアイヤーってなるぞ、って話をしております。

『Against this calculus, I come down on the side of waiting to gain greater clarity. The Fed is well positioned to act should inflation begin to look more persistent. It’s much harder to unwind a preemptive action that turns out to be wrong.』

よって、まだしばらくは不確実性が高い中なので様子を見極めるべきだし、それが出来る状況にあります、とこのように説明するのでハト派丸出しにも見えますが、その直後に、

『But “not now” for interest rates does not mean “not ever” for policy. In fact, earlier this month, we announced that we will reduce the monthly pace of net asset purchases in response to substantial improvement in the economy from the depths of the recession. This will slow the amount of support we are adding to the economy, allowing it to function more on its own.』

別に今じゃないと言っても永遠に利上げしないとは言ってませんよ、ということで、金融政策という意味ではこの前テーパリングの開始をアナウンスしましたように、金融緩和の度合いをやや減らすということは行っております、と来てからの、

『Over the next several quarters, as tapering occurs, we will watch to see how the economy does and whether inflation eases and workers come back. As we get a clearer signal, we will be ready to act, continuing to provide or remove support as needed to ensure the economy settles at a sustainable place.』

今後様子を見て判断しますよ、ということなのですが、その時間軸が最初「Over the next several quarters,」ってあるいからそんなに余裕ねえだろと思ったらそこに「as tapering occurs,」ってあるから3四半期位の積りでいる(テーパリング終了までは利上げを我慢しましょう)事になるんですが、これ逆にテーパリングのペースを早める=利上げが早くなる、ってなるので良し悪しの議論だなーとは思います。


・結局利上げは急がないという話だが謎のリップサービスを見るとFEDへのプレッシャーは高まっているんでしょうね

最後の小見出しは『The Boldest Action We Can Take』ということで、利上げは最終兵器位の勢いの小見出しが纏めパートになっています。

『Let me leave you with a few concluding thoughts. As a policymaker and a person, I’m biased toward action. I like to solve problems. So, I understand the desire to immediately confront the challenges in front of us. Action gives us a sense of agency, especially at a time when it feels like we have none.』

目の前にあると問題を解決したくなる、というのは政策担当者および個人的には思いますよ、とか謎のリップサービスをしておりますが、

『But not all motion is forward motion. Reacting in response to things that aren’t likely to last will move us farther from-not closer to-our goals. And while it’s easy to mistake motion for competence or action for attention, running headlong into a fog can be costly.So in the face of unprecedented uncertainty, the best policy is recognizing the need to wait.』

しかし急いで解決ムーブに走るのダメ!ゼッタイ!!という時間帯が今の状況でありますので今は利上げはしないのが宜しいのですよ!という説明してて、

『Although this can be hard, in the end, patience is the bravest action we can take.

Thank you.』

と締めているので、オラ全然利上げなんて考えてねえよ、的なハト派講演なのではなくて、まあ色々とぶっこみと突き上げが厳しい中、セントラルビューとして「まだまだここは様子をみないといけない」という話をしている、という風にアタクシは読んだのですが、もちろんアタクシの個人の感想ですな部分がありますので、これをどう見るのかというのは皆様にお任せなんですが、まだ11月半ばという時点でこれだと、物価が落ち着く兆候をその間に見せてくれれば勿論問題は無いのですが、4%とかの高止まりが来年も続くとなると、FEDは突き上げとぶっこみに耐えられるのかってのが大変だと思いますし、うっかりブレイナードにしちゃったらどう見てもパウエルよりは政治的というか風見鶏としか思えませんので、普通に政治の風を読んで早期利上げをぶっこみそうなので、まあパウエル再任の方が無難なんでネーノとも思ったりするのでありました。
 


お題「FEDタカ派発言クリップ/名古屋の総裁講演会見ネタ/地域金融機関向け特別付利で早速の梯子外しwww」   2021/11/17(水)08:13:20  
  ほほう。
[外部リンク] 小売価格上昇に歯止めを
2021年11月16日 19時42分

「ガソリン値下げ隊」という言葉を思い出してしまって頭がクラクラしてまいりましたwww


〇FEDタカ派高官がCPI受けて発言しているがさすがにタカ派でも来年2回利上げまでだわな

・変態仮面と言えども来年2回利上げですかそうですか

[外部リンク] 午前
米FRB、「一段のタカ派化」必要=セントルイス連銀総裁

ということで変態仮面なのですが、

『[ワシントン 16日 ロイター] - 米セントルイス地区連銀のブラード総裁は16日、物価上昇が予想通りに緩和しなかった場合に備え、連邦準備理事会(FRB)は向こう数回の連邦公開市場委員会(FOMC)で「一段とタカ派的な方向に取り組む」必要があるとの考えを示した。』(上記URL先より、以下同様)

まあ変態仮面なのでどうせオモシロタカ派発言じゃろ、と思う訳ですが、

『ブラード総裁はブルームバーグテレビに対し「物価上昇が解消されれば望ましいが、予想通りに素早く収束しない場合、インフレ抑制はFOMCにかかっている」とし、来年は2回の利上げが必要になるとの考えを改めて示した。』

ということですので、まあ要は変態仮面と言えども来年は2回の利上げって言ってるわけですから、精々そんなもんやぞという事なのですが、これはまあ米国だけじゃなくてどこでもそうなのですが、短期市場金利の先物やらその手の物件(OISは先物じゃないけどまあそういう物件だわな)というのは、何となくポートのどんぶりヘッジをやっておきましょうという人しか実需筋が無いという市場なので(と思いっきり断言してしまって良いのかは議論の余地があるけど)、だいたい無駄に金利が高めに出て来るという風にアタクシは思っているんですよね。

例えば昔の日本のTIFFEでのユーロ円金先とか思いっきりそうでしたが、あれってマジでお前らそこまで金利上がるかよって数字が大体出て来るという物件だったりしまして、まあ今みたいに日銀が地蔵になると、そもそもの実需であるポートのどんぶりヘッジの用が無くなり市場が息をしなくなるのでなんとなくリアリティのある数字になったりするのが味わいがあります。

じゃあ期先買って気を失っていれば大勝利ジャンという理屈はもちろんあるのですが、そもそもMTM評価されるんですと、どんぶりヘッジに対してポジション引っ張らないと行けない期間が長くて日の目を見るのに時間が掛かるし、しかも物件が数か月の金利ですと、張るポジションに対しての期待収益がハナクソにも程があって、やっぱりどんぶりヘッジに対抗する買いが出るのに時間が掛かる(10年債の1bpと3か月の1bpではリターンが違いすぎる)、とか何とかなので、まあ2年とか5年とかの金利を見た方が実は適切だったりしますな。

・・・・・すいません話が逸れましたが、まあ以上の話は個人の感想と偏見ではありますが、まあゆうて米国市場様におかれましては既に来年2回の利上げを織り込んだ価格形成をしている、という触れ込みになっていると理解しているんですが、そうだとするとタカ派最右翼というか変態おじさん最右翼のブラード仮面ですら来年3回とは言い出さないのですからして、2回をまるまる織り込みに行くってのも何ちゅうかかんちゅうかではありまする(個人の感想です)。

『その上で、現時点のインフレ率は「かなり高い」と指摘。「インフレリスクを適切に管理するために、向こう数回のFOMCで一段とタカ派的な方向に取り組む必要がある」とし、例としてテーパリング(量的緩和の縮小)のペースを毎月150億ドルから300億ドルに加速させ、完了時期を来年6月から3月に前倒しすることで早期の利上げ開始を可能にする案を挙げた。』

テーパリング3月に終わらせたら来年3回利上げが出来るじゃないですかヤダー、と思うのですけれども、まあ変態は兎も角他のタカおじさんは何をゆうとるかと申しますと・・・・・・・・・・


・バーキン総裁は「物価見極めのお時間」についての発言をしておられる

[外部リンク] 午前
米FRB、高インフレ見極めに数カ月必要=リッチモンド連銀総裁

高級ブランドバックみたいなお名前の総裁様ですが、このおっちゃんも基本はタカ派なので、まあ今日のはどっちも追い風参考記録みたいなもんでこれで金利がどうこうという話ではないのですが、論点としては2つともヒントになるかなと思ったのであえてロイターさんの短い記事から拾ってみているのですが。

『[ワシントン 15日 ロイター] - 米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は15日、高インフレと労働力不足が新型コロナウイルス流行の影響でありいずれ緩和するのか、それとも経済のより持続的な変化を反映したものなのかを連邦準備理事会(FRB)が理解するには少なくともあと数カ月かかる可能性があると述べた。』

『総裁はヤフー・ファイナンスで、FRBは高インフレが持続する恐れがあると判断した場合、利上げを躊躇しないだろうとしつつ、「インフレがより正常なレベルに戻るかどうかを評価するためあと数カ月あるとわれわれにとって助かる。労働市場は開放されるのだろうか。現実を見極める一定の時間を持つことは有益だと思う」と語った。』(以上、上記URL先より)

既に先般のFOMC後のパウエル会見ではベースラインシナリオにおいて物価が下がりだすのが、「Of course, the timing of that is highly uncertain, but certainly we should see inflation moving down by the second or third quarter.」(冒頭のニック・ティミロス記者の質問に対して)と言っていまして、バーキン総裁は「少なくともあと数か月(これがもっとクソ長い期間を念頭に置いた言い方なのかは実物を当たらんとわからんですが)」と割とタイムスケールの短い話をしていまして、オイ大丈夫かという気はしますですがな。

だってですよ、ここから始まるテーパリングが概ね8か月かかるわけでして、「少なくともあと数か月」だとテーパリングの途中で「インフレがより正常なレベルに戻るかどうかを評価する」ということになってしまいますと結構厳しいものを感じるんですよね。そもそものFEDのセントラルビューから言ったら、「来年の半ばくらいまで様子を見て判断」の筈なんですから。

ということで、そもそもが発言の電文の翻訳版なのであまりここからインプリケーションを引き出すのはイクナイ(もしかしたら後日セントルイス連銀のFOMCSpeakでリンク貼られるかもしれないのでそれは楽しみにしておきますが)ので軽くではあるのですが、タカ派に寄ってるFOMCパーティシパントとしては「もうしばらくしたら物価は下がる」の下がる下がる詐欺はそろそろ許さん、という感じになっているのかしらって思いましたし(個人の感想です)、さらに考えますと、FEDの下がる下がる詐欺が世間的にそろそろ許さんモードになってきている、ということなのかも知れませんな、と思うのでありました(思いっきり個人の感想です)。



〇黒ちゃん名古屋(ただしオンライン)講演は何気に図表に味わいあり

案の定今日になったら講演テキストがHTMLにも掲載されておりまして、ペタペタ貼るのはHTMLからの方が楽なので引用はHTML版の方から行います。図表はHTML版では見れないので結局ネタにするのはPDF版なのですが。

本文
[外部リンク] 右図は、CPI(除く生鮮食品・エネルギー)から、消費税率引き上げ・教育無償化政策、Go To トラベル、携帯電話通信料の影響を除いた日本銀行スタッフによる試算値。』ってあるからまあ分かりますが、なんかお手盛り感が漂う物件があるものの、まあお手盛りしてもこの世界的インフレの中で2016年水準を回復していない、と出ております。

ちなみにこのページの場合、左図に『消費者物価』というのがあるのですが、こっちのタイムスケールが2019年以降なのに、右図のタイムスケールが2016年以降になっている辺りが何とも怪しげな雰囲気でして。これはたぶん左図のタイムスケールも2016年にそろえてしまいますと、相対的な日本のアガランチ会長振りがより鮮明になるから、とかそういうことでしょうかと邪推しましたがどうでしたっけ???

・・・・・まあそれは前座でして、同じページの図表8が『物価見通し』なのですが、これまた何故か右と左のグラフの時間軸が違う、という謎グラフになっておりまして、なんでこういちいち左右で並べるグラフの時間軸が違うのかと見る方が邪推してしまうので、変な意図がないんだったら時間軸の違うグラフを並べるなよと思うのですがそれはさておきますと、右側の『期待インフレ率』を見ますと、現状って2013年の水準よりも低いという中々味わいのあるものを自分からモロ出しにする、というもしや自虐ネタでもやってるんじゃないか、というような図を出してきていまして、期待に働きかける金融政策、という置物理論が机上の空論であったことをきっちりと示している辺りが中々味わいがある、と思いましたが如何なもんでございましょうか?????

あと、図表8の右側は日銀の物価見通しですが、足元ではマイナスから急に戻っているので何となく行くようにも見えるし、やっぱり日銀の見通しが高杉晋作でね??とも見えるし、どっちの意味で出したのやら、というのもスタッフが何考えてるのか妄想する、という意味で楽しいと思います。


でですな、最後のページの6ページのスライドが更に味わいがありまして、図表9ってのが『日本銀行のコロナ対応』でして、左の短観データはどうせ「こんなに効果があったし、リーマンショックの時のような落ち込みを防ぎました」というグラフなのでどうでもよいのですが、右側に『日本銀行のコロナ対応』という懐かしい「3本の鉛筆」の残滓があるのですよ。曰く、

『企業等の資金繰り支援

新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム
CP・社債等の買入れ : 残高上限約20兆円(従来は約5兆円)
新型コロナ対応金融支援特別オペ

⇒期限を2022年3月末まで延長(2021年6月決定)

金融市場の安定確保
円貨および外貨を潤沢かつ弾力的に供給

ETF・J-REITの買入れ』

と、3本の鉛筆の鉛筆自体は残っているのですが、3本の鉛筆をプレゼンした時に威勢よく書いていた金額の話しはCP社債の上限だけになっておりますし、輪番でどれだけネット買入をしたかという話も無いですし、ETF・J-REITに関しては買入枠を拡大したとかいう話もしらっと抜かしておりまして、導入時に思いっきり数字を出してアッピールしていたのは何だったのか(その場しのぎにデカい数字を出したかった、というのはよくわかりますけどね!!!!!!)という感じでございます。

いやあのですね、まあポピュリズム一般ウケかつその場でニュースになって注目されれば後のことは後のこと、とかいう政治屋さん(そういうのが得意な政治屋集団が散見されるのが嘆かわしい訳ですが)ならともかく、中央銀行とあろうものがその場しのぎでとりあえずデカい額をぶち上げてアッピールしてしまって、後になってから政策を引くのにダマテンで引く、いや確かに制度的な裁量の範囲内ではあるものの、いくらなんでも最初に大々的に宣伝してたのと全然違う状態なのにその説明を碌にしないっての如何なものなのか、とは思う(FEDだってECBだって引くという話はちゃんと正面からしている訳で、裏口からコソコソとコソ泥みたいに引くのって(そりゃこんな馬鹿政策引けとは思うけど)インチキにも程があるわと思うのですが、まあ何気にこういうプレゼン資料になってしまっている訳ですな、うんうん。

まあ何ですな。このコロナ対応、とか言って大々的にぶち上げたものについては世間から「日銀が引いた」って言われないようにしながらこっそりと引っ込めていきたい、って日銀(というか総裁講演作っているであろう中の人たち)の心はよくわかりました。別に方向性としてそれが悪いとは思わんけど、何で正々堂々と話をしないかなーって思ってしまうアタクシはドン・キホーテ(商業施設じゃない方)にも程があるんでしょうかねえ。なんか極めて日本らしい味わいを感じるのでありました。



・講演の方はサラサラと

なんか前座が長くなってしまいましたが、講演の方はそんなに面白くなくて、精々幾つかツッコミどころというかホンマカイナ部分がある程度なのでさらさらと参ります。

いきなり物価の話に飛びます。

・日本だけ物価が上がらん理由なのですがこれだけで説明できるものなんでしょうかねえ

『3.物価情勢』の所です。

『次に、物価の現状と先行きです。国際商品市況は、原油や天然ガスなど幅広い商品で、世界的な需要の急回復と、原油の減産継続といった供給要因が重なり、このところ、はっきりと上昇しています(図表6)。欧米では、人手不足や物流面の停滞も加わって、物価全般の上昇圧力が顕著に高まっています。わが国でも、商品市況の上昇を背景に、国内の企業間取引の価格である国内企業物価は、1981年以来となる前年比+8%まで上昇しています。一方で、わが国の生鮮食品を除く消費者物価は、マイナス圏を脱したとはいえ、なお0%程度にとどまっています(図表7)。』

『この背景の一つとして、わが国企業の安定した供給力が指摘できます。長期雇用が定着しているわが国企業では、雇用調整助成金や各種の資金繰り支援もあって、感染症下でも、雇用を基本的に保蔵してきました。これは、感染拡大直後に、解雇や一時帰休が大規模に行われた米国とは対照的です。こうした労働保蔵により、わが国企業は、経済活動の再開に伴う需要の増加に対しても、供給を素早く増やす能力を維持しています。』

寧ろ資源高とグローバルな供給制約の方なんじゃねえのという気がするんだが・・・・・・・・・・・

『もう一つの要因として、わが国企業の慎重な価格設定スタンスが指摘できます。すなわち、わが国企業が、供給制約に直面した際、「価格引き上げ」を提示し、高い価格を許容する顧客を優先して、限られる財を割り当てていく、という行動をとることは稀です。むしろ、顧客との長期的な取引関係を重視し、「納期の延長」への理解を求めながら、価格を据え置いたまま、顧客の需要に出来る限り応えていく傾向がみられます。』

ということで毎度説明しているのですが、これはサステイナブルな訳は無いので、どこかで変化が起きるという事になるはずなのですが、それを言い出すと明らかに交易条件の悪化からのコストプッシュ話になってしまうので、そこから先の話は毎度のように、

『それでも、わが国の消費者物価を仔細にみると、携帯電話通信料やエネルギーなどの一時的要因を除いたベースでは、緩やかにプラス幅を拡大しています。最近では、食料工業製品や外食で原材料コストの上昇を価格に転嫁する動きがみられるほか、サービスでは混雑時に値上げするダイナミック・プライシングの手法を組み合わせながら、需要に応じた価格設定を図る動きもみられ始めています(図表8)。』

『この間、企業や家計の予想物価上昇率も、持ち直しに転じており、感染拡大前の水準を概ね回復しています。また、人手不足業種を中心に、賃金の上昇率も徐々に高まってきています。』

『以上を踏まえ、消費者物価の先行きを展望すると、当面、エネルギー価格の上昇を反映して、プラス幅を緩やかに拡大していくと予想しています。その後も、来年半ば頃には、需給ギャップがプラスに転化することが見込まれるもとで、1%程度まで徐々に上昇率を高めていくと考えています。』

というまあいつもの結論で、これはこれで毎度の通りなのですが、なんかもっと深く色々とツッコんで行って考えないと行けない気がするんですよねー。それをアタクシも言語化できないのがワイの頭の悪い所なんですけど、毎度思うのこのような説明だけでエエのかいな、というのを欧米の中央銀行要人の最近の色々な発言での考察を見ながら思うんですよね。うーんこんな表面的な話だけで良いのでしょうか本当に?????(まあ中の人たちは色々考えてるんだと思いますけど)


・あと消費の先行き回復の話なのですがこの分析についてちょっと知りたいんですが

あ、すいませんいきなり飛んでしまいましたが、よくよく考えたら話を戻しまして、『ウィズコロナのもとでのサービス消費の回復』っていう先行き見通しの部分に戻ります。

『感染症は、サービス消費への強い下押し圧力として作用してきました(図表2)。この夏場には、感染力の強いデルタ株の流行に伴い、感染者数の急増を招くとともに、人々の感染症への警戒感が強まったことから、飲食・宿泊サービスは、感染拡大前を4割ほど下回る水準での低迷を余儀なくされました。先行き、対面型サービス消費が、こうした停滞局面を脱し、本格的に回復できるかどうかが、重要なポイントです。』

ということでその次のパラグラフはワクワクチンチン効果によって云々の話しなので飛ばしますが、次のパラグラフを読むと何か違和感isあるのですが。

『とくに、個人消費の4割近くを占める高齢世帯の消費スタンスに注目しています(図表3)。クレジットカードの決済情報に基づく高頻度データによれば、高齢者は、ワクチン接種が他の年代より先行していたにもかかわらず、これまでサービス分野での消費活動に非常に慎重でした。しかし、感染が落ち着いた9月後半以降、高齢者のサービス消費にも、持ち直しの動きがみられます。』

『そうしたもとで、10月末を調査時点とする景気ウォッチャー調査をみても、消費関連企業の景況感は、飲食関連などのサービス部門も含め、はっきりと改善しています。ただし、こうした前向きな動きは、まだ1〜2か月程度の話です。また、ワクチン普及後も、感染拡大の波が繰り返し訪れる可能性は残ります。こうしたもとで、この先、家計の感染症への警戒感が和らいでいくか、注意が必要です。』

後半のウォッチャー調査の方は話は分かるんだが、「クレジットカードの決済情報に基づく高頻度データ」ってそれ高齢者に適用するのサンプル的にエエノカというのが良く分からん。よくわからんというのは、そもそも不肖このアタクシが何とかペイを一切使わず、交通系ICカード以外のキャッシュレス決済をほぼ行わないという外れ値変態仮面なので、世の中の傾向が良く分かっていないからなんですけど、そうは言っても高齢者で頻繁にクレカ使うってサンプルに偏りがあるんでネーノとは思ったんですが、POSデータとかじゃなくてクレカの決済情報のビックデータでぶっこんでくる、というのは何でなんだろ、と不思議に思ったので書かせて頂きました。なんかのタイミングで関連する日銀レビューシリーズでも出してほしいです。



〇記者会見も別にまあおもんないのだが3点ほど

でもって会見だがこっちは相変わらずの黒田節でしたがたいしたものはない

[外部リンク] 来年 3 月で期限が切れるコロナ特別プログラムのことについてお伺いします。足許で感染者はかなり減っています。延長するかどうかは今後の感染状況次第というところはあると思いますが、現在のような感染者が少ない状況が続けば、このまま打ち切りということも考えられるのかどうかということと、午前の挨拶で、大企業の資金繰りは落ち着いてきているというような評価をされていると思います。そういう状況を踏まえて、延長する場合でも、単純延長ではなく一部仕組みを見直したりする考えはあるのか、この二点についてお願いします。』

ごくごく穏当な質問ですが、

『(答) まず最初に申し上げたいのは、来年 4 月以降の「新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム(特別プログラム)」の取り扱いについては、現時点ではまだ方針を決めていません。』

ではあるのですが、紹介飛ばしましたが講演の最後の図表を見るとどう見ても要らんじゃろというのになっておられます。

『講演の中でも申し上げた通り、企業を取り巻く金融環境をみますと、最近の貸出動向からは、昨年大幅に増加した予備的な流動性需要には落ち着きがみられており、特に大企業では借入金を返済する動きが続いています。また、CP・社債などの発行環境も良好な状態が維持されています。』

はい。

『一方で、対面型サービス業など一部の中小企業の資金繰りには、なお厳しさが残っています。』

という説明で毎回通しているのですが、一部に問題があるのであれば、それは日銀の今実施している「コロナオペ」のように、社債やら住宅ローン債権担保証券やらまでひっくるめてバックファイナンスを付けるようなマクロもマクロな投網を掛ける必要は全く無いし、むしろ要らんところにミルク補給をすることによって資源の適正配分を妨げることになりかねませんから、一部の中小企業の資金繰りに厳しさが残っているからと言って、直接金融のところまで優遇する現行のコロナオペを継続する意味というのは乏しいんじゃないですかねえ、と思うのですが、相も変わらずこの屁理屈を続けるのでした。

『全体としてみると、企業を取り巻く金融環境は改善傾向を維持しているとは思っていますが、やはり来年 4 月以降の「特別プログラム」については、今後の感染動向に加えて、企業金融の動向を十分注視・分析して、適切に判断してまいりたいと考えています。』


・コストプッシュの物価上昇にはハハノンキダネーと

『(問) いわゆる最終製品で生活必需品の一部が値上がりし始めている、低所得者への影響、家計への影響が出ているのではないかという見方もありますが、その点についてはどうご覧になっていらっしゃいますか。』

先日来ご紹介したECBのシュナーベル理事は「高すぎるインフレは極めて逆進性の高い課税のようなものになる」とまで喝破した問題ですが、日本はハハノンキダネーってなもんでこういう話になる。


『(答) これは、当然、商品市況、それから企業間物価が上昇していると、一部は消費者物価の上昇に反映されていくというのが通常の出来事ですが、現状、それほど大きく消費者物価が上がっているわけではありません。もちろん、ガソリン価格や一部の食料品価格が上昇していることは事実ですが、それが経済に非常に大きく影響する、あるいは一定の所得階層の人に大きな影響を与えるということではないと思います。』

上級国民の方には理解できませんでしょうなあ(棒読み)。

『ただ、問題は、コロナ禍の中で、一部の階層の方の所得が減少したり、雇用が失われるという面はあまりないのですが、それでも非正規の方の雇用が失われているなど、影響を受けている家計もありますので、そういうところは、政府が更に支援を続けていくことになろうかと思います。』

物価と全然関係ない話ではないかそれは???????

『基本的には、ガソリン価格ですとか一部の食料品の値上がりの問題よりも、むしろコロナの影響で所得が減少している家計に対する支援が必要だということを示しているのだと思います。』

と言ってる側から経産省がガソリン値下げ隊となっているのはクソワロス。

『まだ、政府がどのような具体的な政策を採られるのか承知していませんが、仄聞するところによると、こうした家計に対する様々な支援を続ける、あるいは拡大するというように言われていますが、それは非常に重要かと思っています。』


・言った側から逆の話が出ると言えば・・・・・・・・・・

この前の総裁定例会見で不意打ちだったのか全然答えになっていない答えをした質疑が蒸し返されましてですね、

『(問) コロナオペそれから地域金融強化のための「特別当座預金制度」、この副作用といいますか、そうした質問をしたいのですが、コロナオペ、それから「特別当座預金制度」、双方とも+0.1%ないしは+0.2%の付利という形でインセンティブを日銀が与えたことで利用が促されて、所期の目的というのが達成されつつあるということだと思いますが、同時に、例えばコールレートに上昇圧力がかかるなど副作用とみられる動きもあろうかと思います。この両制度についての副作用、これについて黒田総裁はどのようにお考えでしょうか。』

この前の定例会見で質問したら想定問答外だったのか斜め上の回答が来た奴ですが、今回はちゃんと回答してます。

『(答) まず、新型コロナウイルス感染症対応金融支援特別オペについては、あるいは、地域金融の「特別当座預金制度」についても、特に後者は具体的に付利が大きく影響するという状況にまだなっていませんので、コールレートに影響云々というのはあまり考えられないですが、コロナオペの方は相当大規模な額になっているのは事実だと思います。』

ほうほう(棒読み)。

『ただ、コールレートその他金融資本市場の動向については、現在の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」のもとで、適切なイールドカーブを維持するということが行われていますので、ご指摘のようなコールレートに対する副作用があるとは考えていません。』

回答になっていないんですがそれでは。

『また、「特別当座預金制度」における特別付利の適用状況については、9 月積み期間から付利を開始したところでして、2020 年度の実績をみますと、本制度の適用に向けて地域金融機関の多くが経営基盤の強化に向けた取り組みを加速させた結果、OHRが大きく低下して経営基盤の強化につながっているという面はあると思います。』

ほうほうそうですか(超棒読み)。

『いずれにしても、このコロナオペと「特別当座預金制度」については、適切な執行を行って、その効果を発揮してもらうようにしたいと思いますし、他方で金融政策自体も、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」によって、適切なイールドカーブを構成するということは続いています。また、「特別当座預金制度」にせよ何にせよ、金融政策を阻害するようなことのないように行うということになっていますので、ご指摘のような副作用ということは特に懸念する必要があるとは考えていません。ただ、その効果についてはよくみていきたいと思います。』

「金融政策を阻害するようなことのないように行うということになっていますので、ご指摘のような副作用ということは特に懸念する必要があるとは考えていません」って皆がちゃんとしていれば警察は要りません、位に粗雑な説明で爆笑するしか無いのですが・・・・・・・・・・・・・・



〇地域金融機関向け特別付利の改訂クッソワロタ

これわwwwwwwwwwwwwwwwww

[外部リンク] 次の,泙燭廊△里Δ繊△い困譴小さい金額を上限とする。

対象先の 2019 年度の当座預金残高(所要準備額を除く)に足もとの全当座預金取引先の当座預金残高の伸び率を乗じて得た金額(見直しなし)

対象先の 2019 年度の当座預金残高(所要準備額を除く)に 2017 年度から 2019年度までの全当座預金取引先の当座預金残高の平均的な年間伸び率(104.9%)を乗じて得た金額

(実施日)
・ 本年 11 月積み期間における特別付利から適用する。ただし、年度途中における見直しが金融機関経営に及ぼす影響に配慮し、経過措置として、今年度中(2022年3月積み期間まで)は、本件決定前の直近積み期間(本年 10 月積み期間)における各対象先の特別付利対象残高までの付利を行う。』

っていうことで、まあ要するに「制度入れたら予想外の物凄い勢いで特別付利対象預金が拡大しちゃいましたので梯子を外すことにします」という施策でして、さっそくこれかよという中々爆笑させて頂きますと同時に、名古屋の総裁会見は何だったのかと(いやまあその場で「変更します」とは言えないのは分かるけど)中々味わいのある梯子外しでした。

時間が無くなったのでもうちょっとこの辺は調べて何か続きを書くかも知れません。
 


お題「シュナーベルECB理事講演は資産買入政策からの段階的脱却思いっきり主張でしたな(その3)」   2021/11/16(火)08:05:16  
  安倍ちゃんのクダラネエ制度いじりの負の遺産が一つ無くなったようで何より
[外部リンク] 16:05 (JST)11/15 18:20 (JST)updated
コピーライト 一般社団法人共同通信社

この調子で負の遺産黒田体制と置物一派もよろしくお願いいたします。


〇昨日最後まで行かなかったシュナーベルECB理事「格差と金融政策」ネタの最後

[外部リンク] policy and inequality
Speech by Isabel Schnabel, Member of the Executive Board of the ECB,
at a virtual conference on “Diversity and Inclusion in Economics, Finance, and Central Banking”
Frankfurt am Main, 9 November 2021

ということで最後に『Conclusion and policy implications』になるのですが、

・のっけから「中央銀行は住宅価格にもっと注意を払うべき」という政策インプリケーションとな

『Let me conclude with the policy implications, which are twofold.』

ということで

『First, central banks must pay more attention to house prices, from both a price stability and a financial stability perspective.』

いきなり住宅価格に対する注意が必要とかキタコレでして、もともとそういうのはシランガナ、とは言わないけれども本質的な話ではない(キリッ)って言うのが従来のパティーンだった訳で、要するに住宅価格がギュイーンと上がって持てる者と持たざる者の差がでかくなる、ってまあよく考えたら若人の皆様はご存じないのですけれども、1980年代後半(さすがにこの時期はワイも働いているか働いてないかという時代である)の日本の不動産バブルの時にもそういう話は物凄く問題になったんですよね。って話を書きながらよく考えたらこれって35年くらい前の話だから、昭和55年頃に戦争直後の話をしているのと同じタイムスケールであると気が付き無茶苦茶ビビるアタクシ。

でもってですな、昨日引用した部分にありますように、欧州の場合は(北欧まで行くと別なんだが)北の方が持ち家比率が低いと来ていまして、持ち家比率が低い+住宅価格ヒャッハー上げのコンボは明らかに政治的にマズーになるのであって、そういうプレッシャーからどうせこういう話になってるんでしょ、と思うと中々味わいが深い訳ですよ。

『As part of our monetary policy strategy review, the Governing Council recommended a roadmap for the inclusion of owner-occupied housing in the Harmonised Index of Consumer Prices (HICP).』

確かにこの前のストラテジーレビューではECBが物価目標の物差しとして使っているHICPにレントの要素(帰属家賃)を入れるべきってのがあって、既にECBだかユーロスタットだか忘れましたが(たぶんECBスタッフ)、レント込みのHICPってのを出すって取組みが実施されていまして、確かにあの時にも住宅価格云々とはあったものの、恐らくその時に今日のような状況をスコープに入れていたとは思えず、どっちかというとレントを入れた方が物価指数上振れする位のノリだった気がせんでもない(個人の感想です)。

『The augmented HICP will not only better represent actual consumption expenditures by households, but also better reflect the transmission of our monetary policy.』

『Preliminary estimates show that the inclusion of owner-occupied housing costs would have increased the cyclicality of inflation in past years and led to persistently higher inflation since around 2014 (Slide 11, right-hand chart). 』

スライド11は
[外部リンク] purchases have a larger impact on house prices than policy rate changes』となっていて、右の図表は『Owner-occupied housing,residential property prices and HICP rents』という名前です。

『In the second quarter of this year, owner-occupied housing would have contributed between 0.4 and 0.5 percentage points to a new, augmented HICP.』

でもって今後導入予定の「帰属家賃込み」でのHICPを計算すると、今年の第2四半期で言えば帰属家賃で0.4〜0.5%の押し上げがあるそうな。

『Should we judge that differences of this magnitude are likely to persist over the medium term, they then become relevant for the appropriate calibration of our monetary policy stance.』

ということでこの状況が中期的に持続的かどうかという事を判断することは政策スタンスの検討に必要な事らしい。


・物価安定の「プレコンディション」に金融の安定がある、といつの間にそういう話になってるんだECBちゃん

まだ最初のインプリケーションなのだが若干話が変わっていまして、これまた最初にしらっとぶっこみ来てまして、

『Our revised framework also explicitly recognises that financial stability is a pre-condition for price stability.』

ちょwwwwwwwwwそんなに「financial stability」が重要なのかよwwwwwwwwwww

『ECB estimates suggest that, in the euro area as a whole, house prices are currently overvalued relative to fundamentals, making them vulnerable to future price corrections (Slide 12, left-hand chart).』

さっきのスライド集の実質最後のページです。ここの小見出しも昨日ご紹介したように『House prices are increasingly overvalued while lending remains buoyant』となっているわ、左のチャートは『Overvaluation of euro area house prices』となっているわで実に滋味深い物件となっております。

『Bank lending for house purchase has also increased notably, particularly in Germany and France, and, in the euro area as a whole, it is now expanding at its fastest pace since 2008 (Slide 12, right-hand chart).』

住宅購入向け融資が伸びてる、というチャートが右です。

『Monetary policy cannot turn a blind eye on such developments in an institutional setting in which macroprudential policies are, in principle, the first line of defence but are not yet fully effective.』

基本はマクロプルーデンスポリシーで対応するものであり、それが最初の防衛戦なのですが、それだけでは十分に効果的ではない、とか、APPを縮小したいからこういう話になっているのは何となく想像はつくのですが、それにしてはちょっとここの説明が無慈悲な砲撃にも程があるのは気になる所。



・利上げ盛大に否定するのでやる気無いんでしょうが資産買入は止める気満々なのがよくわかるまとめ

『This brings me to the second implication.』

無慈悲な砲撃によって得られる2番目のインプリケーションとは??

『All of our policy actions are subject to a careful proportionality assessment, which consists in a systematic analysis of the evolving balance between the benefits and costs of our actions. Distributional effects with regard to income and wealth, as well as financial stability risks, are part of this assessment.』

さっきの無慈悲な砲撃で住宅価格方面の論点を火の海にしたばっかりですが、ここでクールダウンとなりまして(^^)、政策のプロコンという意味ではインカムとウェルスの問題、そして金融安定へのリスクという問題は、総合的な判断の1パートであります、とここで賢者モードに突入。

『If we conclude that a different policy configuration would achieve our mandate with fewer side effects, we would need to alter the relative intensity with which we use our various instruments.』

『At the current juncture, for example, it is likely that the large stock of acquired assets, in conjunction with our strong forward guidance on policy rates, will prevent an unwarranted tightening of long-term rates once net asset purchases have been terminated.』

ネットアセットパーチェスが終了した時の望ましくない長期金利上昇によるタイトニングは、これまでの買入ストックと金利のフォワードガイダンスによって防止されるのではないか、ということですので、まあ利上げ云々の話しはさすがに無理があるけれども資産買入の方はこれ以上の拡大をしたくない、という意図と見ました。

『From today’s perspective, this can be expected to happen in March 2022 in the case of net purchases under the PEPP, while the pace and duration of our net purchases under the asset purchase programme (APP) will critically depend on a thorough reassessment of the medium-term inflation outlook.』

でもってPEPPによる買入自体は来年の3月まで続きますが、その後どうするか(と言ってもこの話を総合すればPEPPは終了する気満々にしか見えないですが)とか、今後のAPP(PEPPの前からやってる方)のペースや保有資産の平均残存などは、中期的な物価見通しをその時に再考したうえで決定されますよ、というまあ普通の説明ですが・・・・・・・・・・

『By gradually shifting the policy mix away from net asset purchases, we will prevent the distributional footprint of our measures from increasing and mitigate financial stability risks while the economy recovers.』

思いっきり「gradually shifting the policy mix away from net asset purchases」と仰せですな。


・さらに金融緩和政策を徐々に縮小する話についても述べているのがチャーミング

そしてこの部分、次のところからは何と金融緩和を縮小するときの順序建ての話が入る。

『These considerations are also relevant in determining the appropriate sequencing when the time has come to gradually withdraw monetary stimulus.』

その順序をどうするか、という話の中で・・・・・・・・・

『One reason for ending net asset purchases before raising policy rates has to do with the potentially adverse distributional consequences of reversing the order of policy normalisation.』

利上げをする前にAPPを終了する一つの理由は、政策の正常化を進めるにあたって、資産買入を残した状態で起きうる望ましくない分配効果の問題と(例えば住宅価格の高騰がオワランチ会長)関係があります、ということで当初このシュナーベル講演のヘッドラインとして報じられていたロイターちゃんの記事になりますが、いやこの講演見たらロイターちゃんもこの部分だけピックアップしてヘッドライン打つのかよ、とは思ってしまいました。もっと中身が重い内容じゃん今回の講演は。

『In raising policy rates before ending net asset purchases, central banks would be willingly accepting losses on their balance sheets that would ultimately lead to losses for the average taxpayer, and the continuation of net asset purchases would benefit mostly wealthier households.』

でもって何が望ましくない分配効果なのか、という話で(これまたロイターのヘッドラインの記事になっていた件ですが)中央銀行がバランスシートに大量の資産を抱えている状態かつ買入を拡大する中で利上げを実施するというのは、中央銀行が進んで損失を引き受ける、ということになりますが、これは納税者負担ということで多くの納税者に負担を負わせる一方で、中銀資産買入によって主に利益を得るのはより資産を沢山持っている分位の家計になってしまう、ということで大変に宜しくない、と仰せな訳ですよ。



・現状の高インフレによる問題は意識しているけど2%に向けて下がるから来年中に利上げ局面にはならんぞと賢者モード

『Our forward guidance, in turn, ensures that we will not respond hastily to rising inflation rates.』

でもって金利のことになる。

『We are taking the impact of current high inflation rates on the purchasing power of people very seriously. We recognise that current high energy inflation has a particularly concerning effect on the incomes of households at the lower end of the income distribution.』

最初にも話がありましたが、現状のインフレは所得の相対的に低い人に対して痛手になるようなインフレだということはワシらも認識しております、と説明。

『However, monetary policy cannot mitigate short-term spikes in inflation. Because of the long lags in the transmission of monetary policy, our mandate is firmly framed in terms of the medium term. Our efforts are therefore focused on assessing how persistent current price pressures will ultimately be.』

とは言え短期的な価格のスパイクに対しては金融政策はそれを軽減することはできなくて、ワシらとしては今の価格上昇圧力が最終的にどの程度持続的なのかを見極めるよう努力しております。

『At our last Governing Council meeting, we concluded that there remains good reason to believe that euro area inflation will decline visibly over the course of next year and gradually fall back below our target of 2% in the medium term, meaning that the conditions for raising interest rates, as set out in our revised forward guidance, are very unlikely to be met next year.』

でもって前回の定例理事会でのアセスメントでは、来年になると物価は目に見えて下がって(inflation will decline visibly over the course of next year)2%に落ち着くので、利上げは特に急ぐ必要ないし来年中に利上げ局面にはならんがな、という見通しになっとりますと金利の話になると急に賢者モードになる。

『Prematurely raising policy rates in response to a temporary inflation surge would hurt households with low incomes the most. By choking the recovery, it would put employment opportunities at risk, especially for the many workers that have still not been able to rejoin the labour market.』

オマケにプレマチュアーな利上げダメ!ゼッタイ!!の話までしていまして、FEDとは理由付けがだいぶ違いますけれども、ECBはECBの理屈で資産買入政策からの脱却をするけど利上げはしないもんね、という話の持って生き方のようですな(FEDのテーパリングの理由付けにマクプルというのは少なくとも表向きでは存在しない)。

『Nonetheless, significant uncertainty remains as to how persistent some of the current price pressures will prove to be. The ECB therefore continues to carefully monitor inflationary developments in the euro area.
Thank you.』

とは言え、物価上昇圧力が顕著だったり、物価上昇圧力が結構長期化するようであれば、適切な手段をとるのはやぶさかではありません、と言って締めていますが、ここはまああっさり味にしていますから、資産買入の縮小についてのやる気満々振りはわかったけど、利上げ、というかインフレ放置怪しからんで追い詰められるFEDモードにはもう少し距離があるのかな、とは思いました(個人の感想です)。



〇時間が無くなったから今日のネタには出来なくなったが本当はこれを比較して出したかった名古屋での黒ちゃん講演

[外部リンク]
 


お題「資産買入政策のプロコン比較をしながら「危機対応じゃなかった資産買入はアカン」という話を結構ぶっこむシュナーベル講演(その2)」   2021/11/15(月)08:07:01  
  補助作業でこんなにスキルが必要なのか・・・・・・・・・
[外部リンク] policy and inequality
Speech by Isabel Schnabel, Member of the Executive Board of the ECB, at a virtual conference on “Diversity and Inclusion in Economics, Finance, and Central Banking”
Frankfurt am Main, 9 November 2021

・資産価格と資産と金融政策というお題が来ましてですな

金曜の続きで『Asset prices, wealth and monetary policy』って話ですが、まあだいたい金曜の趣旨から言いますと「金融政策でアセットパーチェスをしているのは資産価格を上昇させるために行っている訳ではなく、あくまでも経済物価情勢を望ましい方向に持って行くためのものです」って論理だてにするんでしょうなあ、というのは概ね連想が出来る訳です。

ただそうなってくると、シュナーベルさん本人も思いっきり金曜に説明していた「インフレーションが最も逆進性の高い税の1つである」という説明が思いっきりブーメランになる訳で、インフレ放置することは逆進性の高い税を導入している事と同じ→格差拡大に手を貸している、という話になりますし、体欧州なんかだと中銀の偉い人とかスーパーおエリート様の集合体で、おエリート様はお金持ちさんでもあったりするので、あいつらは一般人の痛みとか分かる訳がないのでインフレを放置してやがるので痛みを分からせるために(以下自主規制)とかそういう話しの持って行き方されると「一時的だから」の連呼がいつまで政治的に持つのか、という話になってきますので、そらまあFEDとかだって「一時的」がズルズルと長くなっていますが、その引っ張りが政治的に持つ期間というのにはおのずと限界がありますわな、というお話だと思います。いやー物価目標達成しないで引っ張っても何も言われない日銀って楽で良いですよねー(棒読み)。

ということでお話を鑑賞してみるの巻。


・資産買入政策は確かに家計の富の差をより広げているという話を自分から突っ込みに行くとな

『New research, however, suggests that the effects of monetary policy on the broader income distribution are more nuanced when also considering realised capital gains, such as from sales of shares or real estate, which are typically not included in official measures of personal income.』

『Based on highly disaggregated data, economists at Sveriges Riksbank found that the effects of monetary policy on the income distribution are U-shaped once realised capital gains are included - that is, both low and high-income earners benefit disproportionally from lower interest rates, at the expense of the middle class.』

『In other words, net wealth also generates revenue. And capital income and realised capital gains typically constitute a larger share of total income for those at the top of the income distribution.』

ここらの話しなんですが、スライドっつーのがこちらの講演にはありまして、

[外部リンク] policy easing predominantly affects labour income, not interest rate income
Effect of a policy rate rate cut on savers and borrowers

ってあってネットで借りている人とネットで貯金している人への影響があるのですが、どういう置きになっているのかは良く分からんですが、まあ結論は「雇用者所得が上がる効果の方がでかい」といいたいようです。

スライドの8枚目が
Monetary policy reduces income inequality as low-income households benefit most

ということで、適切な金融政策によって経済的に厳しい人に好影響がありまっせ、という話をしていたので、まあこの辺りは金曜にネタにした金融政策は別に格差拡大のためにやっている訳ではない(キリッ)の部分なのですが、スライドの9枚目からAPP話になると、

9枚目
Assets purchased by central banks are typically held by wealthiest households

ってあって、左のグラフがAPP and PEPP holdings of the EurosystemとAPPで何を買ったかというのがあるのですけれども、右のグラフがShare of households owning bonds, mutual funds and sharesとあって、平均とトップとボトムの家計における債券や投資信託や株式の家計資産における保有比率、というのが出ていまして、つまりはスライドのお題にある「中央銀行が購入する資産は富裕層の家計に典型的に保有されている」というお話。

10枚目
Portfolio rebalancing by institutional investors may have spurred house price increases

機関投資家によるポートフォリオリバランスは住宅価格を押し上げているようです。


11枚目
Asset purchases have a larger impact on house prices than policy rate changes

資産買入政策は金利引き下げよりも、より大きなインパクトを住宅価格に与える

12枚目
House prices are increasingly overvalued while lending remains buoyant

住宅価格は賃貸価格が上昇傾向にある時には徐々に過剰な価格上昇をする

と(13枚目は裏表紙)いう中々素敵なオンパレードになっておりまして、その中でアセットパーチェスがどうのこうのというのですから、まあ話の流れはお察しできるかと思います。でもってこのコーナーの多分マクラにあたるさっき引用した部分でいろんな最近のリサーチによると金融緩和政策で資産価格の上昇による家計のウェルスの格差が広がっている、という指摘を並べている訳ですな。まあこの辺の話についてはこの先に出て来るネタをフライングして出しておるのですけれども、だいたいこの流れで話の流れはお分かりかと。

でもって止めにデンマークの例。

『Evidence from Denmark, also based on household-level data, even suggests that households with the highest incomes tend to benefit the most from lower interest rates. Monetary policy then increases income inequality.』

最近のデンマークにおける家計レベルのデータでも、金融緩和によって最もリッチな家計が恩恵を受けていると出ており(デンマークの場合はホームエクイティでヒャッハーというどこぞの米国のようなデンマークドリームができる制度が一般的なので、住宅価格が上がると家計の含み益どころかそのまま借入能力の拡大につながるという素敵なお国なのも影響していると思います)、「Monetary policy then increases income inequality」というお話になりました。

まあここまでが自虐ネタっぽいマクラですが、この部分の結論は「そうは言いましてもゼロ金利制約のある中では資産価格経路というのは金融政策波及効果の中で重要なルートになっている(ので資産買入政策で金融緩和を行うのは致し方ない)」という話をしております。

『These different findings do not necessarily contradict each other. After all, the distribution of assets and liabilities varies across economies. But they do suggest that the distribution of net wealth, and the effects of monetary policy on the prices of real and financial assets, play an important role in the overall picture.』

『This asset price channel is likely to have become more important over time.』

『Faced with the constraints of the zero-lower bound and years of subdued price pressure, many central banks have increasingly resorted to asset purchases to stimulate or stabilise the economy. The ECB, for example, since late 2014 has bought sovereign and corporate bonds worth more than -4.5 trillion, or nearly 40% of euro area GDP in 2019 (Slide 9, left-hand chart).』

『Such purchases are a necessary, suitable and proportionate instrument for central banks to fulfil their statutory mandates when policy rates are close to the effective lower bound.』

ということでこのような政策は必要です、と締めておりますが、

『But since they directly affect the prices of longer-dated assets, their impact on relative incomes and wealth may be more pronounced than that of changes in short-term policy rates.』

短期金利の操作よりも資産価格に対するインパクトがでかいので、資産格差の拡大という話は言われやすいですな、と仰せです。



・資産買入の直接的な影響の話をしながらしらっと中銀買入の資産ロスの話までしておる

次の小見出しが『Direct distributional effects of asset purchases』ということで資産買入の直接的な分配に与える効果、とのことですが、だいたいさっきネタにしたスライドで話の展開はお察しかと思いますが、アタクシのつけた小見出しのように、更に重要な論点をぶっこみにいっておるシュナーベル理事。

『I would distinguish between two types of effect: direct and indirect.』

はい。

『The direct effect relates to the capital gains that the holders of securities accrue because of our purchases. These benefits tend to be highly concentrated.

In the euro area, low-wealth households tend to predominantly invest their financial assets in short-term bank deposits. Less than 0.1% of households in the bottom net wealth quintile hold bonds, compared with more than 10% of the top decile (Slide 9, right-hand chart).

And only around 1% of low-wealth households hold shares in mutual funds, compared with 30% of households in the top net wealth decile. Similar shares are found for stock holdings.』

さっき9枚目のスライド、としてネタにした部分です。富裕層家計と貧困層家計における金融資産の差ですな。

『Hence, central banks purchasing longer-dated assets disproportionally benefit wealthier households whose assets tend to have longer durations than their liabilities.』

中銀の資産買入が長期化すると、長期的に富裕層家計にメリットを与え続けることになります、という次にしらっと重要な論点をさりげなくぶっこんでいるのだが、これは結構な重い論点ですよ。

『In addition, when considering the consolidated balance sheet of the public sector, which includes the central bank, there is a risk that very long periods of asset purchases may penalise the average taxpayer in a future crisis.』

これはキタコレな論点でして、何を言ってるかと申しますと、資産買入で購入した中央銀行含む的機関の資産が、その後に何らかの危機が来た時に損失を発生させる、ということになると、将来における「平均的な納税者に対する負担になるリスクがある」という事して、償還の来ない資産をせっせと積みあげながらも任期中の逃げ切りしか考えず出口政策は以ての外としか言わないどこぞの老害クソジジイはシュナーベル理事の爪の垢でも煎じて飲むべきである、とまあ斯様に思う訳でして、こういう論点をきっちりと持ち出しているのシュナーベルさんさすがやん、と思いますし、別に彼女の場合は野党でも何でもなくて、普通によー出て来るECBのスポークスウーマンでもありますので、この考えがECBにはきちんとある、というのはどこぞの無責任ボンクラ老害中央銀行と比較するのも烏滸がましい、という感じでございますな(個人の感想です)。

『New research shows that there is a trade-off between protecting bondholders by making debt safe, and protecting taxpayers by providing fiscal support in economic downturns.』

『Low and negative interest rates have mitigated this trade-off. But to the extent that asset purchases contribute to making debt safer, they may, at some point, be protecting bondholders at the expense of the average taxpayer.』

『None of these effects call into question the stabilising power of asset purchases that benefits society at large in a deep recession, or when financial markets are at risk of collapse. At the lower bound, asset purchases have become an indispensable tool for monetary policy.』

でまあそういう論点をしらっとぶっこみながらもその後中和剤を入れておりますが、3つ目の所での中和剤「経済が深いリセッション状態だったり、金融市場が崩壊するようなリスクがある時だったりする場合で、しかも政策金利の下限制約がある時には資産買入が有効ですので、これらの問題はあまり言われませんわな」というのは、裏を返せば「危機対応が終了したら資産買入政策はすくなくとも拡大するようなもんじゃないですよねー」って事でもあるわな、ということで中々良い事をゆうとるわと思いました。

『Research also suggests that the eventual welfare consequences from higher asset prices are, on the face of it, unclear - that is, whether valuation gains will translate into higher consumption inequality depends critically on whether households will ultimately respond to higher market values of assets. Often, this is not the case.』

『Rather, what these findings suggest is that, once the economy has stabilised, undesirable distributional effects from asset purchases may increase.』

よって案の定ですが、「資産買入の直接的な影響」の締めは「once the economy has stabilised, undesirable distributional effects from asset purchases may increase.」と実にイイハナシダナーなことを仰せになっておりまして、日本はどう見ても主要国の流れに置いて行かれているのが明白ですし、こういう話題が「主な意見」を見てもレーン理事の毛髪程も出てこないというジャパンの政策委員会というのはやはり首から上に乾燥ヘチマを乗せておられる方々の集団である、と断じざるを得ませんわな。


次が『Indirect distributional effects of asset purchases』である。

『This brings me to the indirect effects of our purchases on the distribution of wealth and income, namely the broader portfolio rebalancing triggered by the compression of risk-free interest rates.』

中央銀行のリスクフリー資産買入によってポートフォリオリバランスが発生することによって起きる効果を間接効果ということで説明しているようですが、さっきフライングでご紹介したスライドの図表小見出しでお察しかと思います。

『Faced with low and falling yields, many investors have looked beyond financial markets to generate returns for their clients. Real assets, including residential and commercial real estate, have been among the key asset classes experiencing significant investor interest, even well before the pandemic.』

『In the Netherlands, for example, real estate investment trusts owned assets worth almost 10% of the country’s GDP in 2018 (Slide 10, left-hand chart). In Germany, that percentage share reached 5% last year, having continued to rise even during the pandemic.』

オランダやドイツでポートフォリオリバランスによって投資信託などのような機関投資家が不動産投資を拡大しました、と来まして、

『Residential real estate transactions account for a growing share of the acquisitions of these and other institutional investors. According to data from Real Capital Analytics, residential real estate assets accounted for one-fifth of institutional investors’ total transactions in the first half of 2021.』

今年の前半においては住宅市場における売買取引の20%が機関投資家による売買となったと。

『Research by the International Monetary Fund (IMF) has found that those investors respond to global financial conditions. By searching for yield in a low interest rate environment, they may have played a non-negligible role in pushing up real estate prices in recent years, not only in the euro area but across advanced economies, especially in major cities.』

『As a result, house prices are increasingly behaving like those of any other globally traded financial asset, and therefore risk diverging from national income developments.』

ということで、住宅価格の上昇はポートフォリオリバランスによって利回り追求の動きが高まった機関投資家の動きも寄与していますよ、と住宅価格のネタオンパレード。

『In the euro area, for example, residential property prices have risen by 35% since 2015, noticeably faster than disposable income (Slide 10, right-hand chart). In Germany, house prices have even soared by nearly 60% over the same period, and by more than 10% compared with last year.』

可処分所得の伸びを遥かに上回る住宅価格の上昇がユーロ圏で起きています、特に凄いのはドイツ。

『Of course, rising house prices reflect a variety of factors, in particular supply constraints owing to a lack of building permits and demand-side factors such as the migration to urban areas or greater demand for living space per capita. Monetary policy and low interest rates are only one factor.』

もちろん住宅価格上昇の要因は他にもあって、金融政策はオンリーワンファクターですよ、と中和剤を入れつつ。

『Yet, new ECB research corroborates the IMF’s findings, suggesting that unconventional monetary policy measures, such as asset purchases, are likely to have a significantly larger impact on house prices than changes in short-term policy rates (Slide 11, left-hand chart).』

そうは言っても住宅価格上昇に対する影響は金利の上げ下げよりも資産買入のパワーの方が明らかに大きい。

『In countries where homeownership rates have traditionally been high, such as Spain, Italy and Portugal, the impact of rising house prices on economic inequality is less alarming, with house price increases generally benefiting a large share of the population.』

スペイン・イタリア・ポルトガルはもともと持ち家比率が伝統的に高いので、そういう国では住宅価格上昇が多くの家計にベネフィットになるので格差拡大って話しじゃないのですが、

『But in countries such as Germany and Austria, where less than half of the population owns their main residence, the recent sharp increase in house prices could heighten inequality and social tensions. In the Netherlands and France too, over 40% of households do not own their main residence.』

ドイツやオーストリーでは持ち家比率が半分以下、オランダやフランスは持ち家比率が60%以下です。

『Surging house prices are making it more difficult for people living in those countries to afford housing and accumulate wealth - a concern that has been raised at a number of our “ECB Listens” events.』

この住宅価格上昇の問題はこれらの国での“ECB Listens”で多く指摘されました、ってそらそうだ。

『Indeed, homeownership rates in most euro area countries have fallen over the past few years. Today, fewer households own their main residence, both in countries that have suffered economic hardship in the wake of the sovereign debt crisis, and in countries that have prospered, such as Germany and Austria.』

近年では多くの国で持ち家比率が低下傾向なんですと、そら住宅価格上昇はムキーってなるわな。

『Rising house prices are also making it harder for low-income workers and younger generations to relocate, potentially exacerbating labour shortages in major cities.』

『Even before the pandemic, around one-third of all households in the lowest quintile of the income distribution were overburdened, meaning that their total housing costs amounted to more than 40% of their disposable income.』

『Although the pass-through of house price increases to rents is not generally one to one, in part reflecting the relatively large share of administered rental contracts, over time investors who have acquired property while prices are high will want to recover some of their purchase price.』

ということでこのコーナー、延々とユーロ圏の住宅価格上昇に関するお話に終始しておりましたが、まあこれはECBの皆様も懸念、って言ってるわけでして、まあこの論調見てると余程の勢いでここからコロナで全面ロックダウンアゲインみたいなことにならない限り、PEPPに関しては終了するなり規模を大きく縮小するなり、という話になると思うんですけどねえ、どうでしょうか??

で、最後に『Conclusion and policy implications』という肝心のお話になるのですが、ここで時間切れになってしまいましたのですいません続きは明日で勘弁して下さい。まあでもこの話から言ったらお察しの内容だと思いますし、まあそういう話をしております。
 


お題「日銀ネタの続きと思ってたのですがまたECBシュナーベル理事の講演ネタに走るのでした(その1)」   2021/11/12(金)08:05:46  
  ほのぼのニュースかと思ったら・・・・・
[外部リンク] SNS投稿がアメリカで議論に
2021年11月11日 8時18分

『一方、野党・共和党のテッド・クルーズ上院議員は「政府のプロパガンダだ!」とツイッターに投稿し、子どもたちにワクチン接種を勧める宣伝行為だとみなすなど、批判の声もあがっていて「ビッグバードのワクチン接種」は大きな話題となっています。』(上記URL先より)

何ちゅうかまあUSAらしい反応になるんだなと思いまして、ヘッドライン見てほのぼのニュースなのかと思ったアタクシはやっぱりドメドメジャパニーズだなと。


〇中央銀行資産買入の割とそもそも論から入っていましたシュナーベルECB理事

ということで日銀ネタの続きとか思ってたが、こっちの方がどう見ても論点として重いので、一昨日山のように並べた欧米中銀要人発言クリップからシュナーベルECB理事のこの講演を引っ張ってみる。一応斜め読みした時は後半だけでもと思ったが、よくよく見たら冒頭からいきなりのぶっこみが重めでしたのでイントロから参ります。

[外部リンク] policy and inequality
Speech by Isabel Schnabel, Member of the Executive Board of the ECB, at a virtual conference on
“Diversity and Inclusion in Economics, Finance, and Central Banking”
Frankfurt am Main, 9 November 2021


・中央銀行は本来マクロ政策を担うのですから格差問題とかは無縁だったのですが・・・・・・・・・

ということでイントロの最初から参ります。

『Economic and social inequality is one of the biggest challenges facing societies worldwide. Even before the outbreak of the coronavirus (COVID-19) pandemic, a large majority of European citizens considered differences in people’s incomes to be too large and thought the government should take measures to reduce them.』

社会的経済的格差の問題は世界的に最大の問題の1つであり、欧州でもコロナ以前から所得の格差問題については多くのEU市民の皆様が大きな問題であると認識して政府はこの軽減に取り組むべきであると考えています、というのから始まります。

『The pandemic has exacerbated perceptions of rising inequality. Despite far-reaching fiscal measures supporting the incomes of those most affected by the crisis in particular, rising asset prices, such as those of stocks and real estate, have fuelled concerns in parts of society about an economic system that is increasingly perceived as being unjust.』

パンデミックでこの格差が更に拡大しました。でもって財政でパンデミックに影響を受けた人たちへの支援をしていますが、その一方で株価や不動産価格の上昇によって更に格差が拡大してるんじゃないかという疑問が徐々に広がっているようですな、とのことですが、「an economic system that is increasingly perceived as being unjust」とか正義不正義問題の論点になっております、というのは割と踏み込んでまして(個人の感想です)、

『Central banks are no longer considered bystanders in this discussion. The use of asset purchases, in particular, has triggered concerns that monetary policy may raise economic inequality by favouring those who own financial assets.』

今や中央銀行はこの問題に対して傍観者とは見られません、中央銀行による資産買の開始によって、金融政策が金融資産を保有している主体に経済的な恩恵を与えて、経済格差を拡大しているのではないかという懸念にトリガーを引きました。とこれはまたヘビーなネタで、ベンダーのニュースだけで話を読んだ気になってしまってはイクナイ!という大ネタをぶっこんでやがるのでありました。



・もちろん中銀がそういうことに積極的に加担しているわけではありません!という話をするのですが

『In my remarks today I would like to respond to these concerns by discussing the distributional effects of monetary policy. I will start by explaining that structural trends, far beyond the realm of monetary policy, have been the main drivers of rising economic inequality, and that it is the responsibility of elected governments to mitigate their effects.』

ECBの金融政策はこのような経済的な効果がありました、ってえ話しと、そもそも経済的な格差の問題の背景にあるのは金融政策で如何ともし難い構造要因などがメインのドライバーでして、これに対処するのは選挙で選ばれた方々が決定するべき問題であり、政府が対処するお話ですよ、ってな事を言いたいそうです。

『I will then show that, by pursuing our primary mandate, monetary policy tends to reduce labour income inequality, as the earnings of households in lower income quintiles are, on average, more sensitive to sharp downturns in economic activity.』

でもって金融政策は労働給与の格差を減らす、それは経済の急激な落ち込みを防止することによって、経済危機で真っ先に影響を受ける低所得家計の収入を守る、という事をしておりまっせととかそんな話をしとるな。

『Finally, I will argue that the effects of monetary policy on wealth inequality are less clear. A substantial part of the euro area population do not own bonds, shares or real estate, and - to the extent that some policy instruments, such as asset purchases, boost the prices of these assets - there is a risk that monetary policy may disproportionally benefit those in the higher ranks of the wealth distribution.』

「金融政策が資産格差の拡大を担っている」という点は必ずしもそうではありません、という事を最後にご説明しますって来ておりますな。ただそうは言いましても全然関係ないですとは言い張るのは無理筋のようで、資産買入政策が株式や債券や不動産の価格を押し上げて、それによって資産を多く保有している人々に対す富を分配する影響がある可能性も否定できませんがな、位のことは言わざるを得ないと。

『Central banks therefore have a duty to integrate such considerations into their decision-making process as part of their regular proportionality assessment, so as to choose a set of policy instruments that ensures their mandate is fulfilled while minimising the potential distributional effects of monetary policy.』

そういう訳ですから、中央銀行としてはこれらの論点に関して研究を深め、政策決定判断のプロセスに取り入れる義務があり、金融政策運営にあたっても、その実施によって不均衡を拡大させるような潜在的な効果を減らすように政策手段を選んで行かないと行けません。


・・・・・・ということでイントロが終わっていまして、ECBって最近ずーっと「インフレに対する疑問にお答えしましょう」系の説明をかなりしている(今ECBのトップページを見に行くと、レーンさんの渾身が頭脳って感じのご尊顔と共に、「Recovery and inflation」ってお題で、「Inflation is unexpectedly high at the moment, but there are powerful reasons to believe it will fall next year, Chief Economist Philip R. Lane tells El Pais. In our monetary policy, we have to be sufficiently patient so as not to overreact to a temporary increase in inflation.」とかスペインの代表的新聞のElPais紙インタビューにお答えしてますな)のですが、「中央銀行の資産買入が富の不均衡を生じさせている」とか益々火の玉ストレートな批判が飛んできてて、こうやって説明しなけりゃいかんのか、というような状況になってきてるんだなあと思いましたが、まあこちとらEU市民でも何でもないので事実として欧州でどういう話になっているのかとかイマイチ良くワカランチ会長で困りますが、まあこの手の「ご説明」が来るというのはそれなりに状況としてキタコレモードなのでは無いかと愚考する次第。

#なんかこういうの見てから日銀のMPM関連の成果物とか乾燥ヘチマの寝言(金懇って言うんですけど)とかを見ておりますと、そらあーた海外中銀の人たちの発言ばっかり読みたくなるの分かりますよね!!!!!!!!!


・当然ながら経済物価の安定と危機対応の金融政策は弱者救済効果があるとの説明だが微妙に地雷を踏んでいる部分もある

次の小見出しが『Structural forces driving trends in inequality』なのですが、ここは読み物としては面白そうなのですが、要は「このような構造問題は金融政策としてはシランガナということしかできませんのでご勘弁」の材料を並べておる項目なので後で読むかもしれないけど先を急ぐために全部飛ばしまして(手抜き)、金融政策の分配効果という小見出し、『Distributional effects of monetary policy』から参ります。

『Inequality is thus, by and large, the result of long-term structural trends. The question, then, is whether there is also a link between monetary policy and inequality, and whether and how central banks should take distributional effects into account when conducting policy.

There are two aspects to this question.』

つーことで、すっ飛ばしたところの結論は経済的な不均衡は主に長期的な構造要因である(から構造改革しましょうとかそういう話になるんじゃろ)というお察しの結論ですが、んじゃあ金融政策と不均衡のリンクはどうよとか、中央銀行は政策運営にあたって分配への影響を考慮すべきか、ということが論点です、と来ました。

『The first is the impact of inequality on the transmission of monetary policy. For a long time, policymakers have largely ignored distributional effects, with mainstream central bank models building on the notion of a single representative household.』

金融政策の波及効果を考える際に分配への影響は伝統的中央銀行は考慮しませんでした、というのも中央銀行が金融政策の波及効果について考えるメインストリームのモデルは「全体としての家計主体」として家計を表しているから。

『Today, heterogeneity in income and wealth is widely considered to be a prime channel of policy transmission.』

『Differences in how spending behaviour of individual households changes in response to income and wealth shocks - the marginal propensity to consume - are likely to significantly influence the effectiveness of monetary policy.』

って来まして、確かにコロナ前にも「代表的家計」ではなくその中が不均一であることを政策波及効果を測る際に考慮に入れて行く、って話を私の記憶だと主に米国方面だったと思うけど、最近(ただしコロナ前)にこのネタでるようになったな、とは思っておりましたが、またその話が来たようです。

『Income inequality can also constrain how much space there is for monetary policy to respond to disinflationary shocks.』

収入の不均衡はディスインフレーショナリーなショックがあった時の政策余地を制限しますとな。

『In the United States, for example, new research suggests that the marked rise in the income share of high-income cohorts is likely to have been a prime driver behind the significant and persistent increase in the economy’s aggregate savings rate, putting downward pressure on real interest rates.』

最新の研究では米国において高所得層が得る収入の割合が高まることによって、社会全体の貯蓄率が上昇して実質金利の低下圧力になる、というのがあるそうな。ふーん。

『Lower real interest rates, in turn, have made it more difficult for monetary policy to stabilise or stimulate the economy through cuts in the main policy rates.』

でもって実質金利が低くなると金融政策の発動余地が小さくなる。というのが最初の論点だそうだが、なんかわかったような分からんような説明じゃな。誰か解説してケロケロ(とふざけつつも土下座)。


『The second aspect is whether or not, and how, monetary policy itself may affect the distribution of income and wealth.』

所得や資産に関して金融政策それ自体が分配の効果を持つのか否かという論点とな。

『A natural starting point to answering this question is the primary mandate of many central banks: protecting price stability.』

物価の安定という中銀のマンデートに対してお答えするのがこの論点のスタートです、と来ているので、だいたいお察しの論法が入りそうですが・・・・・・・・・

『Inflation is often considered one of the most regressive taxes.』

インフレはもっとも逆進性のある税金のようなもんです、とインフレタックスで弱い人がより苦しむというのがぶっこまれているので案の定のお察し説明になるのですが、これどう見ても諸刃の剣で、「じゃあ何で今のインフレ放置するんだコノヤロー」って言われたらどうするのでしょうかねえと思います。まあそういう逆ねじ対策でさっきちょっと触れたレーンさんの「インフレが一時的ではあると言えるストロングな理由がある(キリッ)」って説明するんでしょうけれども。

『Differences in spending patterns across households often imply that the cost of living of poorer households is most sensitive to fluctuations in the level of prices.』

そらそうなんだがそれ言い出すとじゃあ物価上がらん方が良いじゃんって言われかねないんですが。

『By protecting the purchasing power of people, monetary policy has been an important source of improvement in livelihoods of households with low income. There is broad empirical evidence suggesting that income inequality tends to decline visibly when monetary policy succeeds in anchoring inflation at low and stable levels.』

人々の購買力を守るために物価安定に努めています(キリッ)は良いんだがじゃあ足元の物価(以下同文)。

『Monetary policy also has effects on the distribution of income and wealth in the way it transmits through the economy.』

『Changes in interest rates, for example, always have distributional consequences, whether they reflect a change in the monetary policy stance or whether they are the result of other macroeconomic factors, such as changes in the demand for capital.』

今度は金利の上げ下げによって経済主体のどこかからどこかへの分配が生じるって話ですな。

『As a rule, changes in interest rates redistribute income between debtors and creditors. They also have an impact on aggregate spending by changing the incentives for savings and investments, which then affects prices, employment, income and wealth.』

でもって貯蓄や投資へのインセンティブも金利の上げ下げで変わるから、それが物価や雇用や収入や資産に影響を与えます、とか大体教科書的な説明をおっぱじめているので以下流しますが、

『Research shows that the impact on aggregate spending by far dominates the redistributive effect between debtors and creditors. While interest income of net savers declines in response to a cut in policy rates, labour income rises significantly for both net borrowers and net savers owing to the stimulating effects of monetary easing on aggregate demand and employment (Slide 7).』

利下げで貯金利子が下がる時には労働者の給与があがっておりますという研究があるそうな。

『On net, a decline in interest rates is found to reduce income inequality, as households with lower incomes tend to have, on average, a higher risk of losing employment during a recession than workers further up the income ladder, so that the positive effect of an expansionary monetary policy, through its effect on GDP growth, mainly benefits the lowest income group (Slide 8, left-hand chart).』

中々強引だがよって金利の引き下げは主に不均衡を解消する方向に進むそうな、ホンマカイナ。

『This was also the case during the pandemic, where monetary policy has played an important role in dampening cyclical increases in income inequality.』

『There is broad consensus that our pandemic emergency purchase programme (PEPP) has prevented a collapse of the financial system, which could have had dramatic consequences for society at large.』

今回のパンデミック対策でも同様に危機を防ぐことによって低所得者への悪影響を防いだ、とのお告げ。

『The global financial crisis of 2008-09 laid bare that large and protracted recessions primarily hurt younger and less-skilled workers, with significant risks of permanent scarring (Slide 8, right-hand chart).』

『The implication is that stability-oriented central banks, by pursuing their primary mandate, tend to protect the most vulnerable and disadvantaged members of society first and foremost.』

ということで、何か強引な説明ではあるけれども、マクロ経済安定化のために行う金融政策を否定してたら話が始まらんので、微妙な地雷(物価高は逆進性の最も高いタックスである、とかそれブーメランになるリスク高いじゃろ)を踏みつつも物価安定目標や危機回避のための政策は社会的に弱い人を救済する効果がある、と肯定的評価をあたりまえだが積極的に行っております。

でもって次がメインイベントの『Asset prices, wealth and monetary policy』なのですがここで毎度の如く時間がなくなってしまいまして恐縮至極ですが、ただこのように金融政策への風当たりが米国もそうですが欧州でもキテルわーってのは思った訳でして、いやー日本は太平楽で結構なもんですなあ(白目)といった所で続きは来週にでも(すいません)。
 


お題「無視もできないので10月会合主な意見を鑑賞してみたが結果はお察し」   2021/11/11(木)08:06:42  
  ほうほうそうですかそうですか。
[外部リンク] Greifeld
2021年11月10日 15:30 JST

「インフレが長続きしないと思うETF(愛称:インフレノーガード)」

ポートは普通国債のロングエンドの裸ロング。ポート構成も簡単なので信託報酬も爆安でご提供しても4兆円集まってウハウハ・・・・・・・・こうですね、わかります(大嘘)。

なお、同記事の見出しにはその下に

→物価上昇からポートフォリオを守ることへの需要で無差別なブーム
→物価が上昇した時にアウトパフォームする18本に355億ドルが流入

とあるので、インフレノーガードでは売れない模様、残念無念(当たり前ですが)。


なお、どうでもよいのですがロイターさん(だけじゃなくて他のベンダーでもよくあるのですが)はヘッドラインの打ち方(元の英文記事のせいなのか日本語の翻訳がへぼいのか知らんけど)をもうちょっと考えて欲しい。

[外部リンク] 午前
原油先物下落、インフレ巡る懸念で

・・・・・これじゃ意味が分からん訳で、インフレ懸念で原油価格下がったらそれはインフレ懸念を払拭する方向になるんだから、インフレ懸念で下がるっていうのナンジャラホイと思ったら、記事の方には

『[ニューヨーク 10日 ロイター] - 米国時間の原油先物は下落。バイデン米大統領が10日、エネルギー価格を抑制する方策を模索する米国家経済会議(NEC)に指示したと明らかにしたことを背景にドルが上昇したことが重しとなった。』(上記URL先より)

ってあるんだから、「バイデン政権のエネルギー価格抑制検討を受けて」って書いてくれれば話は分かるんですけどねえ。いやまあアクセス稼いでナンボという評価体系になっているから、訳の分からんヘッドラインにすることによってアクセス稼ごうと思ってるのかもしれないけど、あんまりやってるとベンダーのクレディビリティに影響すると思うのよね〜。

さて、もうどうでもいいやとばかりに放置プレイの連続でした日銀ネタですが、さすがに成敗しておかないと後日困る(といいつつ過去ログ整理を6年サボっているのでアレなのですが)ので、さすがに日銀ネタの成敗に参りましょう。例によって先入先出(誤用)で直近出た方から参ります、と言っても直近から来ているのが「主な意見」と「議事要旨」と最近の日銀が投下する物件の中で一番愚劣な物件の集合なんですよね〜ナムナム。



〇10月無風&展望レポート会合の主な意見だが

[外部リンク] 年 10 月 27、28 日開催分)1

まあ最近のMPM絡みの物件は端的に言って「読むに値しない」と趣味の自称野良日銀ヲチャーのワイですらスルーしたくなる物件の集合なのですが、そうは申しましても読まないでいるとヲチャーとしての人徳ポイントが下がりますので読まざるを得ない。

・そもそも経済情勢の部分を呼んでいても何ちゅうかこのパッションというものがですなあ

パッションとかハッスルとか言ってると某社の回し者みたいですが(回し者ではありません)、『.金融経済情勢に関する意見』の(経済情勢)から参りましょう。

『・ わが国の景気は、内外における新型コロナウイルス感染症の影響から引き続き厳しい状態にあるが、基調としては持ち直している。

・ わが国経済は、当面は感染症の影響や供給制約に下押しされるものの、ペントアップ需要の顕在化に伴い、緩やかに回復していくとみられる。

・ わが国経済は、目先は供給制約等により生産・輸出面での下押し圧力が強まるものの、来年度以降は堅調な設備投資等が見込まれることから従来の回復シナリオが維持されると考える。

・ 感染症への警戒感と供給制約の影響が和らぐ来年前半には、景気の改善が明確となると見込んでいる。ただし、ウィズコロナのもとでサービス消費の持ち直しが順調に進むかどうか不確実性が高いほか、供給制約の影響が拡大・長期化するリスクや海外経済の下振れリスクには留意が必要である。

・ 感染症の新規感染者が急速に減少し、ワクチン接種も進展するもとで、感染症による経済の下振れリスクが低下する一方、早期の経済正常化による上振れリスクを意識する必要がある状況になっている。』

とりあえず最初の4つをダラーっと並べてみましたが、よく見たらこれ意見少しずつずれてますですよね。「回復している」が同じでも、現状が「厳しい状態」「下押しされる」というのが割れてるし、先行きだって「回復が明確になる」という人(後半2名)と、「回復すると思いますけど・・・・・」ってニュアンスに読める人(前半2名)とかあるし、先行きだって上振れリスクの可能性を見る人と下振れを見る人がいたりしますわな。

いやまあ見解の相違があるのは実に結構なので、その点についてどうよという話を、統計のエビデンスなり、アネクドートなりでも良いですし、アネクと言えばまさに出身業界で詳しく見ている経済動向のアネクドート(そういうために色々な業種から人が来るのが重要なのですが、能無し経済学者と能無し置物一派何とかストを並べても屁の役にも経たん)をじっくりと論議しながら、各委員の見方を補完していく(別に一致する必要はないけど)ことによって、委員の見方をブラッシュアップしましょう、ってえもんだと思うんですよねー。

然るに、今回のMPMだってMPM声明文みたら「10 月 28 日(木) 9:00〜11:38」となっておられまして、いやあの展望レポート出すのにこの時間に終わるけ?って感じでして、なんかこうおまいら議論というものをしていないで、単にご意見発表をした後に執行部がご用意した展望レポート基本的見解にはいはいはいってサインしてるだけなんチャウのかって思ってシマウマな訳ですよ。

しかもですね、よく考えたらまだネタにしていませんですが(すいませんすいません)今回の展望レポートの基本的見解って、内容を見ますと従来の「コロナモード」から、むしろ「コロナ後」を見据えた書き方に代わっているんですよ(というのは可及的速やかにネタにします)。そう考えますと、もうちょっとこうコロナ後を見据えた話が議論のメインになるとかにならんのか、と思うのですが、なんかこう通り一遍の前回同様の話をしているようにしか伝わってこない(個人の盛大な偏見です)のは何なんでしょう、とまあこれを書いてる中の人としてはこの点についてはちょっとトサカに盛大に来ているので直球をぶん投げているつもりです、はい。

以下の経済情勢に関する意見ですけどね。

『・ 9月短観では、企業部門において前向きの循環メカニズムが維持されていることが確認できたが、供給制約の影響が十分に織り込まれていない可能性がある点は割り引いてみる必要がある。』

それは何をもってそういう判断をしたんでしょうか?まあアタクシも別に短観細々分析している訳でも無いので偉そうなことは言えないのですが、企業の仕入価格判断の辺りを見ると豪快な勢いで「上昇」方向にDIが傾いている(ので販売価格判断の方も上がっている)ので、供給制約の影響を意識しているんだと思ったんですけどねえ。これは誰が言ってるのか知らないですけれども(分かりようがない)、近いうちに金懇がある人でしたら、是非金懇でこう判断した理由についてお聞かせ願いたいし、もし金懇が無くても、次回MPM後に出て来る議事要旨で確認したいから議事要旨にもうちょっと詳しいのを載せて欲しいと思いました。


『・ 中国における電力の供給制約が長期化することで、同国内の経済や世界のサプライチェーンへの影響が拡大することがないか、注視が必要である。』

うーん、そこの指摘かあ・・・・・・・・

『・ 足もと海外における供給制約や電力不足の影響が顕在化しており、特に中国経済の減速感が強まっている。今後、中国の成長率の下方屈曲が起きないかに注目している。』

と、なんかよー知らんのだが中国経済様に対する懸念の意見が二つでているんですが、そんなに中国重要だったら経済分析の議論の中でも中国コーナー作ってくれませんかねえとは思う(新興国でひとくくりにする中に中国が入っている)。欧(はともかく)米の話があんまり無くて中国の指摘がどどーんと出てくるのって日銀公式が出してくる「海外経済の見通し」という説明が基本的に米国中心の主要国が先に来て、その後に新興国、って並びになっているのに対して、このように「主な意見」の方では中国話ばっかり独立して登場っての何か微妙感がありまして。

『・ デジタル化と気候変動対応の加速の促進、国内従業者の7割が働く中小企業の生産性向上と賃金上昇の実現が重要である。』

うん、重要ですね。で何をどうすれば良いの?

『・ 金融システムは、全体として安定性を維持しており、先行き感染が再拡大しても、金融仲介機能が大きく低下するリスクは抑制されている。』

うーんわざわざ言及する事かいな。

『・ NISAや確定拠出年金の利用促進等により、家計の金融資産を幅広い層の所得向上に活用していくことが重要である。』

ちょwwwwwまた中村審議委員wwwwwwwこの「賃金が上がらないならNISAで増やせば良いじゃない」というマリーアントワネット理論wwwwwwwwww

まあマリーアントワネット理論はさて置くにしましても、ジジイが退職金を毎月分配型投信にぶっこんで分配金を所得の足しにする取り崩しモードとかならともかくとして、NISAで資産価格目出度く上昇したぜヒャッハーってなったからと言って評価益をバックに消費増やすっていう感覚がアタクシ根が貧乏性なのでさっぱりワカランチ会長でして、いやまあそら富裕層のお方が沢山ある資産の中で値上がりしましたし高級腕時計でも買いますか(置き引きダメ!ゼッタイ!!)というのは何となくそういうもんだろうなあとは思うんですが、なんかこう「所得向上」って言われると物凄い違和感があって、「資産向上して将来不安の払拭に繋がると良いですね」という方向なら分かるんですが、「所得」と言われるとそれは何か違う気がするんですよね(個人の感想です)。

ということで議論してるんだかしてないんだかよくわからんですが、経済のパートここまで。


・物価のパートに7つも意見がある!やったね!!

次の(物価)の所ですが、一時は意見が物凄く少なくてお前ら物価目標やる気あんのかこのスットコドッコイ(物価目標の達成が見えないとマイナス金利とYCCが延々と続くのでこっちは死活問題、というか既に死んでるようなもんだが)などと申しておりましたが、さすがに世界的に物価がどうのこうのと言われるこのご時世になり7つも意見が出るようになりました、なお政策委員の人数は9名ですけどね!!!!!!!!

『・ 消費者物価の前年比は、感染症や携帯電話通信料の引き下げの影響がみられる一方、エネルギー価格などは上昇しており、0%程度となっている。先行きは、当面、エネルギー価格の上昇を反映してプラス幅を緩やかに拡大していくと予想される。』

いやそれは良いんですけど、以前もコストプッシュ(原油価格上昇によるエネルギーと、アベノミクスに黒田緩和による円安、消費増税に伴う便乗値上げも含んだ影響)で物価が1%とか行った時に、それが単に消費の下押しになって華麗にズッコケてしまった、という事案があったのでして、当面の話しとかいいから、それがサステイナブルなものになるか、という話をするのが展望レポート作る意味なんじゃないでしょうか。

『・ 経済再開に伴う需給ギャップの改善や予想インフレ率の持ち直し等を踏まえれば、基調的な物価上昇圧力は、わが国でも徐々にではあるが、高まってきている。』

予想インフレが持ち直しているからと言って消費がスライドで増えるかというのは別問題でして、ジャパンの場合はとにかくコストプッシュで上がった物価によって適合的期待形成が働いた場合、家計が防衛的になってしまって、企業における価格設定の強気化が持続しないことなのではないかと思うんですがその辺はどうなんでしょうかねえ。

『・ 企業の予想インフレ率や期待成長率の上方修正に加え、世界的な気候変動対応に向けた動きからエネルギー価格の上昇が続く可能性もあるため、インフレ圧力は従来よりも強まっていると思われる。』

節子、前半はええんだが後半はタダのコストプッシュや。

『・ 10 月からの公共料金や食料工業品等の値上げは原油価格等の上昇に伴うものであるが、これによりペントアップ需要の発現時期や強さに影響し得る点には留意が必要である。』

やっとコストプッシュの弊害の指摘がきました。

『・ 輸入原材料の価格上昇の転嫁が消費者物価を押し上げているが、賃金上昇や供給制約による価格上昇圧力は弱い。』

いやだからそれを何とかする方策考えるのが2%物価目標をできるだけ早く(早期とは言っていない)達成するって標榜しているお前らの仕事なんだが他人事のように言ってる場合じゃないの分かってるのかね、いやまあ認識してるだけマシなのかも知れんが。

『・ 消費者物価の前年比はプラスに転じたが、需給ギャップや予想インフレ率の動向を踏まえると「物価安定の目標」の達成は難しい。』

片岡さんキタコレで、まあこれはこれで一つの見方(というかこの点は片岡さんに賛成するわワシも)なんですが、他の人との見解の差を議論してるのかなあというのは毎度疑問でして、「あーはいはいわかりました片岡さん、では次の方どうぞ」ってな感じで黒ちゃん議長が議事回しをしているのではないか疑惑は高まるのでしたwww

『・ 日米インフレ率の差は主にサービス価格であり、その大部分は賃金である。賃金引き上げには労働市場が更に引き締まることが必要である。家計・企業の待機資金の支出を後押しするためにも、所得と賃金の引き上げを目指すことが望ましい。』

じゃあ何をすると労働市場が更に引き締まるんでしょうか。何だったら追加金融緩和でもしたら宜しいんじゃないでしょうかねえ(棒読み)。



・金融政策運営に関する意見を見たら二つほどネタがあったわ

次が『.金融政策運営に関する意見』のパートになりますが、罵倒合戦の鑑賞とか、一部政策委員による毒電波を鑑賞しながらの電波浴などのエンターテイメント要素が無くてクソ面白くも無いのですけれども、今回はちょっと別の意味で味わいがありました。


・コロナオペの継続に関連する意見が2つほどあるというべきが2つしかないというべきか

最初にコロナオペに関連する意見。

『・感染症の資金繰りへの影響は、売上の低迷が続く業種や中小企業に限定されつつある。今後も、企業金融の改善の裾野が拡がっていくか、12 月短観等の関連データを点検したい。』

『・社債等の買入れについては、大企業の資金繰りが改善を続けていくもとでは、価格決定メカニズム等の市場機能や年金・生保等の運用に与える影響にも一層の配慮をしていく必要がある。』

企業金融に関する意見が二つありまして、コロナオペの継続云々(社債買入もコロナオペ絡みで年限延長と買入枠の拡大を行いましたからね)の話に繋がりますな。ただ恐らく12月会合ではコロナオペどうするという話が出てきてもおかしくないタイミングなのですが、もしかしてこのお二方以外の方々は途中でコロナオペの評価とかそういうのをしないままいきなり執行部から議案が飛んできてから検討するとか、そういう雑な事をやってるんじゃねえの、と思ってしまいました。

あと、社債買入云々の所ですが、「信用力に応じたスプレッド形成に対する強力な介入を継続すると資源配分の形成を歪め、その結果として日本経済の成長力強化を阻害する要因になるリスクがあるのではないか」というような感じで正攻法で突っ込んで頂きたい訳で、生保や年金の運用云々というのは、そらまあ当事者的には死活問題ではあるものの、金融政策ってのはマクロ政策なのですから、別にそういう所を引き合いにだして政策の是非について話をしなくても良いんじゃないの、と思うのですよ。

いやこれがマクロじゃなくてもっとミクロっぽい所で、日銀当座預金の特別付利や複層化したマクロ加算の設定は、日銀オペ参加者とそれ以外の間での市場に対する参加条件を人為的に歪める政策であり、マクロ加算比率の低下によって生保・年金・投資信託などにマイナス金利負担を押し付けることになる、みたいな話で持ち出すんだったら分かるのですが、社債買入という全体的な政策で一々生保年金の運用ガーって言ってしまうのは、まあ贔屓の引き倒しだし、反対する方が「金融政策はマクロ目標を達成するために行うもので生保年金の目先の運用問題でどうこうするものではない、それに物価目標を達成すれば生保年金の運用環境は好転するのは明らかなのだから目先の利害得失で政策判断するのは馬鹿のホームラン王」って言われたらどう反論するんでしょこの人、という感じがするので、もうちょっとものの言い方というのを考えて欲しいですね。


・うん、だからどうするんですかね??

『・ 基調的なインフレ率が依然として低いわが国では、ペントアップ需要が高まる局面でも、これまでの極めて緩和的な金融政策を粘り強く継続していくことが重要である。』

継続することが目的化していますけどね!

『・ 家計の消費意欲や値上げへの許容度が高まっていくためには、賃金上昇への期待の高まり等を通じた将来不安の解消が必要である。企業収益の増加が賃上げに繋がり、所得から支出への前向きの循環メカニズムが強まるよう、現在の金融緩和を粘り強く続けることで経済を下支えしていく必要がある。』

いやあのそれやって今まで全然賃金上がってないのに何で同じことしかやらないの???


・交易条件悪化ネタ

まあ政策の手段の話が無い、というのは上記と同じですけど交易条件悪化シリーズが並んでいたので別小見出しにしてみた。


『・ このところ円安やエネルギー価格上昇に起因する物価上昇がみられるが、現状ではインフレ圧力の強まりが日本全体の経済厚生を低下させる可能性は低く、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」のもとで行っている強力な金融緩和は維持すべきと考える。』

は???コストプッシュしたら交易条件悪化するじゃろ。「経済厚生を低下させる可能性は低く」じゃなくて「それよりも緩和政策による国内景気の押し上げのメリットが勝る」ならまだ理屈として筋が通ってるんだが。


『・ 交易条件悪化の影響を緩和するためには、景気の改善や予想インフレ率の引上げを通じて、企業が原材料価格の上昇を国内の販売価格に転嫁しやすい経済環境を整える必要がある。』

と思うんだったら追加緩和でも何でもしたらどうでちゅかねえ(棒読み)。

『・ 交易条件の悪化への対応としては、金融緩和により需給ギャップを改善させ、価格転嫁が進み易くなる環境とすることが重要である。』

追加金融緩和だったら片岡さんなのですが、ただの金融緩和と言ってるので結局今の政策をダラダラ続ける話しかしていなさそうですねー。


・為替円安の話

『・ 足もとの為替円安は、各国の物価上昇率や金融政策スタンスの違いを反映している。為替円安の影響を議論する際には、実体経済や金融市場を通じた様々な波及経路を考慮する必要がある。』

何かその円安に対する評価、だいぶ違うと思うんだけどな〜。

『・ 為替や資産価格は金融政策を行ううえでの重要な経路だが、それ自体が目標ではないことには留意すべきである。』

物価安定目標がかすりもしない人たちがこれを言っても「So What?」以外の言葉が思い浮かばん。


・PDCAの発想の無い方がおいでのようですな

これは酷い。

『・金融政策の正常化とは、他国の政策動向にかかわらず、わが国での「物価安定の目標」を安定的に達成することであり、目標に達していないもとでは金融緩和を修正する理由は全くない。この点は、対外的に丁寧に説明すべきである。』

>目標に達していないもとでは金融緩和を修正する理由は全くない
>目標に達していないもとでは金融緩和を修正する理由は全くない
>目標に達していないもとでは金融緩和を修正する理由は全くない

目標に達していないのでしたら、その原因をよく考えて、金融政策の手段を修正したら上手く行くかもしれないので手段を再検討する、というような発想もないとは恐れ入りました。

敵軍が鉄条網敷いて機関銃を並べている陣地に向けて小銃をもった白兵突撃を撃退されても撃退されても何の反省もなひたすら繰り返すのが正しい在り方とご認識のようですが、そのような発想は害悪でしかありませんので今すぐ政策委員辞任されることをお勧めします。

・・・・・とまで言うと言葉尻とか言われそうですけど、この意見書いたお方、もうちょっとものの言い方というのを考えた方が良いんじゃないかなと思いました(お前が言うな、ってツッコミでアタクシが火の海ですかそうですか)。これじゃただの無限バンザイ突撃の推奨じゃないですか。



そんな訳で相変わらずの有様で、辛うじてコロナオペ関連の2つだけ政策インプリケーションが無くは無かった程度の話で、じゃあお前ら何をどうやってどういうパスで物価目標の達成するんだ、という話も相変わらずないという残念な「主な意見」だったのですが、悪態書きだすと結局血圧をホイホイと上げながらキーボードを叩いてしまうので、本日は主な意見だけで勘弁と相成って誠に申し訳ございません。9月議事要旨と今回の展望基本的見解が宿題に残りましたな(超滝汗)。


一応クラリダ、シュナーベルは確認しないとなーって思ってますのでその辺も含めて宿題ですな。
 


お題「ブレイナードで債券上げてたがちょっと待てと言いたい/シュナーベル発言メモ/パウエル会見ネタ(その3でファイナル)」   2021/11/10(水)08:06:27  
  ほう。
[外部リンク] 新型コロナ 30人感染確認 前の週の同じ曜日より増加
2021年11月9日 17時58分

実は季節要因で減ってました、ってオチは勘弁してほしいのですがさてどうなるのやら。

そういえば主な意見をやってない気がしますが、何せ最近のMPM物件は読むに値しない物件のオンパレード(スタッフペーパーとかスタッフの書いたものであるところの展望レポートとかFSRとかは見どころが多いのですかど)なのでどうしてもねえ・・・・・・・・・

まあポンコツな上にカカシと来ている政策委員がクソ面白くも無いからなのだが、それを送り込んでる官邸が元凶でしたが元凶の中の人も変わったので来年以降に期待するしかありません。とりあえず乾燥ヘチマを入れるのはやめなさい。


〇ブレイナードがどうしたとかその手の俺様用クリップメモ雑談

・ブレイナードが次期FRB議長か?ネタで何か反応してたようですが

[外部リンク] Torres、Jennifer Jacobs、Saleha Mohsin
2021年11月9日 11:30 JST 更新日時 2021年11月9日 12:48 JST
→政権はブレイナード氏を真剣に検討していることがうかがわれる
→エコノミストの大多数はパウエル氏の再任を予想している

この第一報が出たのが確か昨日の後場寄り前とかそんな時間で、このニュースに反応して米債が買われたのが先だとは思うのですが、円債ちゃんも後場寄りから先物サクッと上げまして(その後は30年入札だのその売れ行きだのそっちの話になったっぽいですが)オオ反応してるじゃーんって感じでした。

『米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事は先週ホワイトハウスを訪れた際に、FRB議長の職について聞き取りを受けたと、事情に詳しい関係者が明らかにした。バイデン大統領が次期FRB議長の人選を進める中で、パウエル現議長と共にブレイナード氏が真剣に検討されていることがうかがわれる。

次期議長候補として公に名前が浮上しているのはパウエル氏とブレナード氏のみ。パウエル氏の任期は来年2月に終了する。バイデン大統領は2日、迅速に決定を下すつもりだと述べた。ブルームバーグ・ニュースは先に、ブレイナード氏が副議長職(銀行監督担当)の候補としても検討されていると報じた。』(上記URLさきより)

でもってブレイナードがハト派だから債券買い、みたいな話になるんでしょうけれども、まあそこはもうちょっと落ち着けと思う所でありまして、ブレイナードって「ハト派」なんじゃなくて「政治の風を読んで動く派」ではないかという感じがするのよアタクシ(個人の感想です)。

「政治の風を読んで動く派」ってまあドラギだのラガルドだのカーニーだのベイリー(ベイリーの場合は「何で中銀総裁になったのかさっぱり分からんレベルのホームラン級の馬鹿」というおまけがつきますが)だのまあ色々と中央銀行におられまして(うちの黒ちゃんについては敢えてスルー)、全くもって嘆かわしいにも程があるのですが、理事連中のなかでやたらめったら気候変動ネタやらCBDCネタやらにイッチョカミしてくる辺りでそう思うのですが、いやもちろん間違ってたらゴメンチャイではあります。

つまりですね、ブレイナード大先生の場合、少なくともパウエルよりは「政治の風に影響されやすい」というかまあ本人的には恐らく政治の風を読んで、先んじてそれに対してイッチョカミしてくる(気候変動にCBDCとかもうねという感じ)率は高いと思いますので、政治の風が景気腰折れさせるなモードの時はハト派かもしれませんが、「インフレ放置するのは怪しからん」という話になって、実際問題としては財政の大盤振る舞いを抑制すればと思うけど、当然ながらFRBに逆風が当たります、って事になったら、というかその傾向が強くなってきたら、ブレイナード先生華麗に手のひら返ししてくると思うのよね。

以前ネタにしましたが、ブレイナード理事って割と早めの時期に(クラリダと結果的にはセットで)物価上昇が想定より持続的でない事に関して注意すべきって言ってたのよ。(なお8月5日にクラリダの講演とセットでネタにしました。(0805))

https://www.federalreserve.gov/newsevents/speech/brainard20210730a.htm
July" target="_blank">[外部リンク] 30, 2021
Assessing Progress as the Economy Moves from Reopening to Recovery
Governor Lael Brainard

『I am attentive to the risk that inflation pressures could broaden or prove persistent, perhaps as a result of wage pressures, persistent increases in rent, or businesses passing on a larger fraction of cost increases rather than reducing markups, as in recent recoveries.』(上記URL先の7/30ブレイナード講演より)

でまあその懸念通りに物事進んでいる訳でして、ただ恐らくは今のところだと「インフレ期待がアンカーされている(キリッ)」で言い逃れ(BEIとかを出すと言い逃れが出来ない気がするがそこは自由自在にいろんなものが出せるインフレ期待というもののフワフワモードがあるのでまあね)しておりますので、別にブレイナードが今すぐタカ転するとはアタクシも思いませんし、別にFRBに火の粉が飛んでこない限りは緩和しておいて怒られるわけでもない、となるんでしょうけれども、たぶんパウエルよりは平気でブレる可能性が高いと思っておりますので、相場的には面白いかもしれませんな(棒読み)。

まー議長には向いてなくて、どうせならイエレンを戻して財務長官をブレイナードにした方が適材適所感が漂いますが(個人の偏見です)。

とまあ先に書いておくことによって「私言いましたよね」と言いたいだけなんチャウかと言われるとぐぬぬとなってしまいますがそんな雑談。


・不動産価格警戒ですかそうですか(ECBシュナーベル専務理事)

ECBはパネッタとシュナーベル(時々レーン)がホイホイと色んな話をぶっこみ過ぎで追いつけません(涙)。

[外部リンク] 午前UPDATED
不動産価格の高騰、看過できず=シュナーベルECB理事

『[フランクフルト 9日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事は9日、ユーロ圏全体の住宅価格は現在、ファンダメンタルズに比べて過大評価されており、将来の価格調整に対して脆弱になっているとし、不動産価格の高騰を見過ごすことはできないと述べた。』(上記URL先より、以下同様)

ということですが、以下を拝読すると、

『シュナーベル氏は「マクロプルーデンス政策が原則として最初の防衛ラインであるにもかかわらず、まだ十分な効果を発揮していない制度環境の中で、金融政策(の決定)において、このような動向を看過することはできない」と指摘。資産買い入れから段階的にシフトさせることで金融リスクを軽減し、金融政策の富の分配に関する影響を低下させることができるとした。』

おや?

『また、住宅価格をインフレデータに含めれば、第2・四半期のインフレ率は0.4─0.5%ポイント引き上げられるとした。』

ワロタ。

『このほか、資産買い入れプログラムの終了前に金利を引き上げるとの考えを否定。「資産買い入れを終了する前に利上げを行えば、中銀がバランスシート上の損失を積極的に受け入れることになり、最終的には納税者の損失につながる。一方、資産買い入れの継続は主に富裕層に恩恵をもたらす」とした。』

何を言いたいんだかわからん(資産買入終了前に利上げしたって終了後に利上げしたってストックベースの損失は同じだし、早めに利上げした方がストックベースが多くならんじゃろ・・・・・・・)のですが、とりあえずハチャメチャな理屈でも何でも「早期利上げは否定する」というのが仕様である、ということは把握した。

まあこれも全体見ないと何言ってるんだかという感じなのですが、最近の中銀はどこも同じタイミングでMPMをやりやがるし、しかもその直後に同時に要人発言がポンポンと出て来るから、農繁期と農閑期の差が激しすぎていかんでしょと思うし、全くのアタクシの個人的な感じだと、やっぱり処理能力というのがあって、同時に各国中銀がいろんなことを言うと、どうしても目先に用がありそうな所を重点的に見ることになるので、その分他がお留守になってしまって行かんのよね。まあその結果野良日銀ヲチャー(自称)であるはずのアタクシがそっち見ても相場関係ないからといって米欧ばっかり見るという事になるのですが、汗。


でもってこの講演、どうもこれのようなんですが、
[外部リンク] policy and inequality
Speech by Isabel Schnabel, Member of the Executive Board of the ECB, at a virtual conference on “Diversity and Inclusion in Economics, Finance, and Central Banking”
Frankfurt am Main, 9 November 2021

ダイバーシティあんどインクルージョンとかいうお題のカンファレンスなんですが、その中の小見出し、『Asset prices, wealth and monetary policy』にああだこうだとあります。

ちなみにその中に「In the second quarter of this year, owner-occupied housing would have contributed between 0.4 and 0.5 percentage points to a new, augmented HICP.」とか仰せなのでロイターの記事は本件ということですが、「Conclusion and policy implications」のところだけでも割と長いですね。

ああそれから、早期利上げしない理由ですが、ロイターの記事だとお前は何を言ってるんだという感じですが、ちゃんと「Prematurely raising policy rates in response to a temporary inflation surge would hurt households with low incomes the most. By choking the recovery, it would put employment opportunities at risk, especially for the many workers that have still not been able to rejoin the labour market.」って言ってますが、住宅価格上昇に関してもっと中央銀行は注意を払うべき的な事は全力で特攻しているのは確かに特攻している感がありまして、上記講演の『Asset prices, wealth and monetary policy』以下辺りはネタになるなーとニッコリ(処理能力不足でゲッソリ)している所でございます。

まあ欧州にしろ米国にしろ、目先のコロナアイヤーモードが(コロナ自体は続くにしてもコロナのせいで外出れない的な話ではなくなっていくという意味で)収束に向かう所で、資産価格がヒャッハーヒャッハーしていることとか、インフレが何かスパイクしてやがることとかに対して、中央銀行何やってるんだってえ風当たりが強くなっているのかもしれませんね。日本にいるとどうもその辺の実感が湧きませんが。


〇という訳でパウエル会見の続き

[外部リンク] of Chair Powell’s Press Conference
November 3, 2021

昨日は11ページから12ページに掛けての「でもって最大雇用っていくらなのよ?」という質問に対してああでもないこうでもないと答えていて、「コロナ前」とか言いながらもコロナによる構造変化の可能性に言及したり、いろいろと微妙な説明しますなあという所でしたが、その後もホイホイと追及は続く。


ロイターのシュナイダー記者からの質問。

『HOWARD SCHNEIDER. Thanks, and thanks for doing this. So, given that answer about employment, I would like to get back to Steve's question a little bit. On a headline basis, just as it's evolved this year, do you feel that the two tests on inflation have been met?』

スティーブの質問ってのはCNBCのリーズマン記者の質問で月曜にネタにしましたが、物価目標と雇用目標のコンフリクト(物価が上振れ続いてるのが長引いても緩和引っ張ってエエノンケという話ですが、要は)についての質問ですな。

『CHAIR POWELL. Sorry, the two tests?』

『HOWARD SCHNEIDER. The two tests, in the statement, the guidance, that it has to hit 2 percent and be on track to moderately be above 2 percent. Has the economy cleared that?』

2%目標には達成してるのか?と聞いたところ、

『CHAIR POWELL. That's a decision for the Committee. I would put it to you this way. When we reach maximum employment, when we reach a state where labor market conditions are at maximum employment in the Committee's judgment, it's very possible that the inflation test will already be met. We're aware that that language sounds, it sounds a little out of touch with what's going on, but you know, we're not at maximum employment. When that is the case, we'll look to see whether the inflation test is met, and there's a good chance that it will be if you look at how inflation has evolved in the last year and a half.』

物価は目標達成したよ、とは説明しているけど冒頭に「That's a decision for the Committee.」とか言ってる時点で引っ掛け質問に引っ掛からないようにしている感があって(個人の感想です)パウエルさんやりますな、と思ったら更問いが来ました。

『HOWARD SCHNEIDER. So, to follow up, so you're not willing to commit that the current levels of inflation and their persistence have met moderately and for some time. So, given that, I mean how should we wonder what moderately over for some time means?』

今度はまた物価の方に砲撃されていますな。利上げ着手の条件として「be on track to moderately be above 2 percent」があるんですが、じゃあこの「moderately over for some time」とはどんな期間を言うのか?とか言われて、こんなの当然誤魔化して答えるしかないと思うのですがパウエルさんの回答は、

『CHAIR POWELL. What I'm really saying is that question is not before us right now.』

誤魔化さないで堂々と逃亡しましたな。

『You know, we had the question on when to taper. We've now answered that question and the speed of it and all that. We have not focused on whether we meet the lift-off test because we don't meet the lift-off test now because we're not at maximum employment. What I'm saying is, given where inflation is and where it's projected to be, let's say we do meet the maximum employment test, then the Committee, the question for the Committee at that time will be has the inflation test been met, and you know, I don't want to get ahead of the Committee on that, but the answer may very well be, yes, it's been met, but we're not asking that question today because we're not running a lift-off test, we're not evaluating a lift-off test today.』

だいたい一文がカンマで区切られててクソ長い時点でまあ色々と言葉選んで言ってるな、って感じですが、「物価安定目標と雇用目標の達成」というガイダンスにもある文言に対して、具体的な数値の言及は死んでもしないようにして、今の状態はこうですよ、というのを延々としているのは、まあこれ要するにFOMCの内部でも意見が色々とあるし、先行きに関しても何がどうなるのかというのがよくわからん、ってな状態だからこんな感じでしか話をしないのかね、と思ってしまいました。

『We didn't have that discussion at today's meeting. We did talk about the economy and the development of the economy, but we didn't ask ourselves whether the lift-off test is met, because, you know, it's clearly not met on the maximum employment side.』

最大雇用には達していないのは明白なので、その意味から利上げに関する条件が整ったか云々というような議論は行っていない、という話で話を終わらせていますな。


で、今度はブルームバーグのアタクシの英語力だと読めない名前の人(おいおい)が質問。

『MATTHEW BOESLER. Hi Chair Powell, Matthew Boesler with Bloomberg. So, when you're looking at this question of assessing whether or not the U.S. economy is at maximum employment, do you have a framework for making that judgment that is independent of what inflation is doing? And if not, does it kind of complicate that assessment given all of the uncertainty about inflation right now and the inclination to believe that, you know, the high inflation we're seeing is not related to capacity utilization in the labor market. Thank you. 』

質問がちょっと多岐ですな。

『CHAIR POWELL. So, we don't actually define maximum employment as, we define it in terms of inflation, but of course, there is a connection there.』

最大雇用の方は物価ほど明確な定義をしておりませんとな。

『Maximum employment has to be a level that is consistent with stable prices. But that's not really how we think about it. We think about maximum employment as looking at a broad range of things. You can't just look at, unlike inflation where you can have a number, but with maximum employment you could be in a situation hypothetically where the unemployment rate is low, but there are many people who are out of the labor force and will come back in.』

最大雇用というのは特定の数値で示されるのではなく「状況」で示されるものです。と来ましてそれはそれで仰せごもっともではあるのですが、それ総合判断と同じじゃんという気はしますな。

『And so, you wouldn't really be at maximum employment because there's this group that isn't counted as unemployed. So, we look at a range of things. So, the thing is by many measures we are at a very tight labor market. I mentioned quits and job openings and wages and things, many of them are signaling a tight labor market, but the issue is, how persistent is that? Because you have people who are held out of the labor market, you know, of their own, they're holding themselves out of the labor market because of caretaking needs or because of fear of COVID or for whatever reason, they're staying out. And it's clear that there are, you know, with tremendous demand for workers and wages moving up, it does seem like we're set up to go back to a higher job creation. So, that would suggest that you're not at maximum employment.』

色んな指標をだしてて、一部には労働市場のタイト化を示す指標もあるが、これはコロナの影響による部分もあるので、総合的に判断すれば労働市場はまだスラックがある、というのをああでもないこうでもないと説明してます。

『So, at the end of the day, it is a judgment thing. But of course, at the end of it, it also has to be a level of employment that's consistent with price stability.』

物価安定と整合的な最大雇用ではない、と締めていますが更問いが飛ぶ。

『MATTHEW BOESLER. And if I could just follow up briefly, you know, you talked a little bit about this possibility that the two goals might be in tension and how you would have to balance those two things, could you talk a little bit about what the Fed's process for balancing those two goals would be in the event that, say come next year you decide there's a serious risk of persistent inflationary pressures despite ongoing employment shortfalls?』

「今後雇用がショートフォールする中で持続的なインフレ圧力が続くという深刻なリスクがあると思うのだが、物価と雇用のバランスはどう取るのか」来ました。

『CHAIR POWELL. Yeah. I mean, again, it's a risk management thing. It's not, I can't reduce it to an equation, but ultimately, it's about risk management.』

先日も引用しましたが、このバランスをどうとるか、と質問されても「リスクマネジメントです(キリッ)」と実質無回答でして、「総合判断です」ってのと同じことしか言わないですが、まあ言えない、というのも分からんでもないのでここは同じことを九官鳥のように繰り返すしか無いんでしょうね。

以下長々と説明がありますがサックリと。

『So, you want to be in a position to act, to cover the full range of plausible outcomes, not just the base case. And in this case, the risk is skewed for now. It appears to be skewed toward higher inflation. So, we need to be in a position to act in case it becomes necessary to do so or appropriate to do so, and we think we will be. So, that's how we're thinking about it.』

「物価の上振れの方がリスク」はさすがに言及しますね。

『And I think, though, that judgmentally too, it's appropriate to be patient. It's appropriate for us to see what the labor market and what the economy look like when they heal further.』

ただ、そういう言及をするとすかさず「patient」を入れてきて中和するのも忘れない配慮はたいしたもんです。

『We know that we were on a path to a different place, as I mentioned, when Delta arrived, and Delta stopped, it stopped job creation. It stopped that transition away from a goods focused economy where there's excess demands for goods because their services are not available, people are not traveling.』

『That transition itself could help bring inflation down, because presumably people would spend a little less on goods while they start spending more on travel and all sorts of travel services and things like that. So, we want to see that healthy process unfold as we decide what the true state of the economy is, and we think it will evolve in a way that will mean lower inflation. 』

『Bottlenecks should be abating. We start to see that now with some of them, but overall, they haven't gotten better overall, and you know, we're very aware of that. So, that's really how we're thinking about it. We're thinking that time will tell us more.』

この辺まではコロナ収束に伴い物価が上昇する圧力もでるけどそれはヘルシーなことだし、一方でボトルネックもコロナ由来のものは軽減されますし、みたいな話をしておりますね。

『In the meantime, we don't think it's time to raise rates now. You know, if we do conclude that it's necessary to do so, then we'll be patient, but we won't hesitate.』

利上げに関しては、「if we do conclude that it's necessary to do so, then we'll be patient, but we won't hesitate.」ってまたまたペイシャントのキーワードをぶっこんでいるのですが、結局必要ならヘジテートしませんって言ってて、どっちやねんって感じですが、まあこれ以上言いようがないって事で、ここから先は物価と、ベースの物価がどうなっているかという話で多分賃金とか、雇用者数云々よりもレーバーフォースの辺りとかを見ながらさてどうなんでしょ、って話になるんでしょうかね、よーわからんけど。

#ということで3回シリーズになって恐縮でした
 

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